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特表2023-553721特に計時器構成要素を装備するための、力及び距離を同時に測定するデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-25
(54)【発明の名称】特に計時器構成要素を装備するための、力及び距離を同時に測定するデバイス
(51)【国際特許分類】
   G04D 3/04 20060101AFI20231218BHJP
   G01N 19/00 20060101ALI20231218BHJP
   G04B 31/06 20060101ALI20231218BHJP
   G04B 31/008 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
G04D3/04
G01N19/00 J
G04B31/06
G04B31/008
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537032
(86)(22)【出願日】2021-10-22
(85)【翻訳文提出日】2023-06-16
(86)【国際出願番号】 EP2021079385
(87)【国際公開番号】W WO2022135768
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】20216203.8
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591048416
【氏名又は名称】ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ガンギャン,ファブリス
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルツ,エーリヒ
(57)【要約】
軸方向力を計時器構成要素に印加し、同時に、基準と構成要素の表面(10)との間の軸方向距離を測定する組合せデバイス(100)であって、組合せデバイス(100)は、この表面(10)の位置の軸方向測定を実行する測定手段(3)を含む測定本体(2)を支持する支持体(1)と、ユーザ又は自動化マニピュレータ(7)によって操作され、この表面(10)に特性付き軸方向力を印加する制御手段(6)とを含み、特性付き軸方向力は、較正された軸方向弾性戻り手段(9)によって支圧測定点(5)に伝達される。このデバイス(100)を使用する方法であって、平坦な特定の弾性要素(90)の積層体は、印加される軸方向行程の関数として、組合せ力特性によって特性付けられ、軸方向行程は、制御手段(6)に回転又は軸方向行程を付与するために使用され、回転又は軸方向行程は、印加される特定の軸方向力に対応する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に計時器を装備するための、計時器構成要素に軸方向力を印加し、同時に、基準と前記構成要素の表面(10)との間の軸方向距離を測定するデバイス(100)であって、前記デバイス(100)は、少なくとも1つの測定手段(3)を含む少なくとも1つの測定本体(2)を支持する支持体(1)を含み、前記少なくとも1つの測定手段(3)は、軸方向(A)における前記計時器構成要素の表面(10)の位置の軸方向測定を実行するように構成され、前記測定手段(3)は、フィーラスピンドル(4)を含み、前記フィーラスピンドル(4)は、支圧測定点(5)と接触し、前記軸方向(A)で前記支圧測定点(5)と位置合わせされる、デバイス(100)において、前記デバイス(100)は、同時に、力を印加し、前記力が印加される表面の変位を測定する組合せデバイスであり、前記デバイス(100)は、少なくとも1つの制御手段(6)を含み、前記少なくとも1つの制御手段(6)は、特性付き軸方向力を前記表面に(10)に印加するように、ユーザ又は自動化マニピュレータ(7)によって操作されるように構成され、前記特性付き軸方向力は、少なくとも1つの較正された軸方向弾性戻り手段(9)によって前記支圧測定点(5)に伝達されることを特徴とする、デバイス(100)。
【請求項2】
前記制御手段(6)は、前記軸方向(A)での運動を通じて支圧リング(8)を駆動し、前記軸方向力を修正するように構成され、前記軸方向力は、前記支圧リング(8)によって、前記軸方向(A)で前記少なくとも1つの軸方向弾性戻り手段(9)に対して付与され、前記少なくとも1つの軸方向弾性戻り手段(9)は、前記支圧リング(8)の軸方向行程に比例する軸方向力を前記支圧測定点(5)に伝達するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス(100)。
【請求項3】
前記制御手段(6)は、回転駆動されるように構成され、少なくとも1つの駆動体(61)を含み、前記少なくとも1つの駆動体(61)は、前記本体(2)内に設けられた斜め又は実質的にらせん状の溝(26)に追従し、前記軸方向(A)で前記支圧リング(8)を少なくとも並進駆動するように構成されることを特徴とする、請求項2に記載のデバイス(100)。
【請求項4】
前記支圧リング(8)は、前記軸方向(A)において、ねじ(82)又はタッピングねじのそれぞれを含み、前記ねじ(82)又は前記タッピングねじは、前記本体(2)内に含まれるタッピングねじ(22)又はねじのそれぞれと協働することを特徴とする、請求項2又は3に記載のデバイス(100)。
【請求項5】
前記制御手段(6)は、タッピングねじ(68)又はねじのそれぞれを含み、前記タッピングねじ(68)又は前記ねじは、前記本体(2)内に含まれるねじ(28)又はタッピングねじのそれぞれと協働することを特徴とする、請求項2又は3に記載のデバイス(100)。
【請求項6】
前記軸方向弾性戻り手段(9)は、少なくとも1つの弾性要素(90)を含み、前記少なくとも1つの弾性要素(90)は、実質的に平坦であり、少なくとも1つの渦巻きアーム(93)を支持する外周縁部(91)を含み、前記少なくとも1つの渦巻きアーム(93)は、中心リング(92)を支持することを特徴とする、請求項2及び請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項7】
前記軸方向弾性戻り手段(9)は、複数の前記弾性要素(90)の積層体を含み、複数の前記弾性要素(90)のそれぞれは、特定の公称軸方向力のために較正され、結果として得られる前記公称軸方向力は、前記デバイス(100)の軸方向の最大較正を決定することを特徴とする、請求項6に記載のデバイス(100)。
【請求項8】
前記積層体は、前記弾性要素(90)と中間リング(95)との交互の積層体であり、前記中間リング(95)は、前記隣接する弾性要素(90)の前記アーム(93)の間の接触を回避するように構成されることを特徴とする、請求項7に記載のデバイス(100)。
【請求項9】
前記デバイス(100)は、複数の前記弾性要素(90)を含み、複数の前記弾性要素(90)の全ては、交換可能であり、複数の前記弾性要素(90)のそれぞれは、力-行程特性曲線に関連付けられ、前記力-行程特性曲線は、ユーザがアクセス可能である及び/又は管理手段内に記憶され、前記力-行程特性曲線の結果として得られる印加される力、及び所与の軸方向力を得るために前記制御手段(6)に印加される回転又は軸方向行程の関数として、積層構成の決定が可能であることを特徴とする、請求項6から8のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項10】
前記軸方向弾性戻り手段(9)は、少なくとも1つの弾性要素(90)を含み、前記少なくとも1つの弾性要素(90)は、前記本体(2)内に含まれる少なくとも1つのバンク面(21、251)に当接支圧する第1の剛性部品と、前記支圧リング(8)内に含まれる少なくとも1つの推力面(81、89)によって付与される推力作用を受ける第2の剛性部品との間で軸方向に変形し得ることを特徴とする、請求項2及び請求項1から9のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項11】
前記軸方向弾性戻り手段(9)は、少なくとも1つの弾性要素(90)を含み、前記少なくとも1つの弾性要素(90)は、前記本体(2)内に含まれる少なくとも1つのバンク面(21、251)に当接支圧する第1の剛性部品と、前記支圧リング(8)と一体である第2の剛性部品との間で軸方向に変形し得ることを特徴とする、請求項2及び請求項1から9のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項12】
前記本体(2)は、互いに組み付けられる少なくとも2つの部品、即ち、前記制御手段(6)と協働し、前記フィーラスピンドル(4)を取り囲むように構成された上側部品(20)、及び前記支圧測定点(5)を支持する下側部品(25)から作製されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの制御手段(6)は、前記行程を制限する切欠き及び/又はバンクを含むことを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項14】
前記デバイス(100)は、前記個別制御手段(6)の直列積層体を含み、前記直列積層体のそれぞれは、印加される力の特定の範囲に対応し、第1の範囲の力で第1の軸方向力を前記表面(10)に印加し、次に、前記第1の範囲の力より小さい第2の範囲の力で前記第1の軸方向力より小さい少なくとも第2の軸方向力を印加するようにすることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項15】
前記デバイス(100)は、前記行程をリセットする上側バンク(29)を含むことを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項16】
前記上側バンク(29)は、少なくとも1つの保護封止ガスケットを含むことを特徴とする、請求項15に記載のデバイス(100)。
【請求項17】
前記デバイス(100)の前記支持体(1)は、少なくとも1つの前記構成要素を受け入れる少なくとも1つの台又はパレット(79)を含み、前記台又はパレット(79)は、前記構成要素に印加される軸方向力をデジタル測定するように、前記構成要素の下に配設される力センサ(101)を含むことを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項18】
前記デバイス(100)は、前記本体のための支持要素を案内する複数の円柱体(18、19)と、生産の切替え中、前記デバイス(100)に対して大規模な調節を行う手動調節手段(17)及び/又はモータ駆動調節手段(170)とを含み、前記円柱体は、力の印加及び測定の組合せ行動の間、前記デバイス(100)の剛性、及び各前記支持要素と、取り扱われる構成要素を受け入れる台との間の軸方向距離の安定性を保証することを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項19】
前記デバイス(100)は、前記構成要素を受け入れる少なくとも1つのパレット(79)を含み、前記少なくとも1つのパレット(79)は、機械的に扱われるように構成されることを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項20】
前記デバイス(100)は、少なくとも1つの自動化マニピュレータ(7)を含み、前記少なくとも1つの自動化マニピュレータ(7)は、少なくとも1つの前記制御手段(6)の回転角度行程を制御するローラ、ベルト又は駆動輪を含むことを特徴とする、請求項1から19のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項21】
請求項6から8のいずれか一項に記載のデバイス(100)を使用する方法であって、複数の前記較正された弾性要素(90)が設けられ、前記弾性要素(90)の力特性は、印加される軸方向行程の関数として記録され、前記弾性要素(90)の特定の積層体は、印加される軸方向行程の関数として得られる、組合せ力特性によって特性付けられ、前記組合せ特性は、回転又は軸方向行程を前記制御手段(6)に付与するために使用され、前記回転又は軸方向行程は、前記組合せ特性に従って、印加される特定の軸方向力に関係する特定の行程に対応することを特徴とする、方法。
【請求項22】
力は、構成要素の表面(10)に印加され、前記表面(10)の変位は、前記表面(10)の同じ側から測定されることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記デバイスは、宝石を計時器構成要素に嵌め込むために使用され、前記計時器構成要素に対する前記宝石の挿入力及び軸方向位置の安定性は、制御されることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記デバイスは、計時器構成要素に圧入された摩擦宝石を、制御された引抜き力で引き抜くために使用されることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に計時器構成要素を装備するための、計時器構成要素に軸方向力を印加し、同時に、基準と前記構成要素の表面との間の軸方向距離を測定するデバイスに関し、前記デバイスは、少なくとも1つの測定本体を支持する支持体を含み、少なくとも1つの測定本体は、少なくとも1つの測定手段を含み、少なくとも1つの測定手段は、前記計時器構成要素の表面の位置の軸方向測定を軸方向で実行するように構成され、この測定手段は、フィーラスピンドルを含み、フィーラスピンドルは、支圧測定点に接触し、前記軸方向で支圧測定点と位置合わせされる。
【0002】
本発明は、そのような測定デバイスを使用する方法に更に関する。
【0003】
本発明は、計時器生産分野に関し、特に、店内での組立て及び計測に関する。
【背景技術】
【0004】
計時器構成要素に宝石を嵌め込むステップの範囲において、同じ群からの半加工品が交換可能であることを保証するように、宝石の嵌込み強度(約2マイクロメートルの最大変位)は、所与の力で保証されなければならない。
【0005】
この強度の決定は、一般に、宝石の表面を支圧するフィーラスピンドル、及びこの宝石に対して較正された軸方向力を付与する力発生器の使用に基づき、距離センサを使用して連続的に行われ、この力発生器には、距離センサを再利用する前に力センサが備えられ、距離センサは、計時器構成要素内へのこの宝石の最大沈下が許容誤差内にあることを確認する。
【0006】
宝石の嵌込み強度を評価する別の可能性は、モータ駆動される力-距離測定デバイスを使用することである。この代替形態は、主に、研究室で、場合によっては生産時に使用される。しかし、この解決策は、実装がより複雑であり、複数の位置を測定する場合はより遅く、より高額である。
【0007】
XP1551355Aは、機械部品を圧入する機械を開示しており、この機械は、宝石圧入ベンチと、宝石を板に圧入するように構成された半加工品圧入ベンチとを備える。この機械は、宝石フィーラスピンドルと、板フィーラスピンドルとを更に備え、板フィーラスピンドルは、半加工品を使用して支持体に局所的な応力を予め印加する前に、宝石と支持体との間の相対位置を測定するように構成される。したがって、XP1551355Aによって開示される機械は、力の印加と、この力が印加される表面の変位の測定とを組み合わせたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】XP1551355A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述の解決策のいずれかに伴う骨の折れる測定方法を回避するため、本発明は、単純な原理によって、2つの測定要素(力及び距離)を単一組立体内に組み合わせることを提案し、計時器構成要素に対する複数回の取扱い動作の必要性をなくすようにする。
【0010】
したがって、宝石の嵌込み強度の決定は、あまり複雑ではなく、あまり高額ではない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的で、本発明は、請求項1に記載の、計時器を装備するための力及び距離を同時に測定するデバイスに関する。
【0012】
本発明の別の態様は、請求項21に記載の、そのような測定デバイスを使用する方法に関する。
【0013】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めばより良好に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明によるデバイスの概略正面図であり、デバイスは、計時器構成要素を受け入れる台を有する剛性枠と、円柱体と、測定本体を支持する支持体とを含み、測定本体は、距離測定フィーラスピンドルを統合し、この場合、溝付きリングによって形成される制御手段を含み、溝付きリングは、ユーザによって操作されるか、又はこの場合のように自動化マニピュレータ内に含まれる駆動ローラによって操作され、特性付き軸方向力を構成要素の表面に印加するように構成され、軸方向力は、弾性戻り手段によって支圧測定点に伝達され、弾性戻り手段は、再生可能な力/行程特性に従い、制御手段は、弾性戻り手段に特定の行程を課し、所定の弾性率の軸方向力を得るようにする。
図2】そのようなデバイスの第1の代替実施形態の概略部分軸方向断面図であり、内側リングを駆動するように外側リングによって形成される制御手段が見え、内側リングは、弾性要素の積層体を変形させ、弾性要素の積層体は、軸方向力を印加するこの弾性戻り手段を構成する。
図3】渦巻きアームのそのような円形弾性要素の概略平面図である。
図4】そのようなデバイスの別の代替実施形態の測定本体の概略正面図であり、外側リングは、駆動体を含み、駆動体のそれぞれは、本体内のらせん溝内を移動可能である。
図5】静止位置における図4の測定本体の概略断面図であり、弾性要素の積層体は、上側本体のバンク面を支圧する。
図6図4と同様の、外側リングを伴わない同じ測定本体の図である。
図7図6と同様の、上側本体を伴わない同じ測定本体の図である。図7は、上部から下部に、フィーラスピンドル、制御手段によって移動される支圧リング、弾性要素の積層体、及び支圧測定点を示す。
図8図7と同様の、支圧リングを伴わない同じ測定本体の図である。
図9図6の組立体の概略斜視図である。
図10図7の組立体の概略斜視図であり、そのような弾性要素と中間リングとの交互の積層体を示す。
図11図8の組立体の概略斜視図であり、上側弾性リングは図示されず、上側中間リングのみが見える。
図12】弾性要素又は弾性要素の積層体に対する力/行程特性曲線の一例の図である。既知の行程値は、所定の軸方向力値を正確に決定する。
図13】生産ステーションの概略上面図であり、生産ステーションは、本発明による3つのデバイスを含み、支持体は、クランク又はモータによって高さを調節でき、円形パレットの役割を果たし、円形パレットは、計時器構成要素を支持し、パレタイザによって交換可能である。デバイスの1つは、図1に示すもの等の駆動ローラを含む。
図14】2つの段を直列に含む測定本体の概略断面図であり、上側段は、微調整用の下側段による力よりも大きな力を印加する。
図15】デバイスの台の概略断面図であり、台は、構成要素に印加される軸方向力をデジタル測定するように、構成要素の下に配設される力センサを含む。
図16図15と同様の、そのような力センサを含む工作物保持パレットの図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、計時器構成要素に軸方向力を印加し、同時に、基準とこの構成要素の表面10との間の軸方向距離を測定するデバイス100に関する。
【0016】
計時器の装備を制御するために開発された本発明は、構成要素に印加される力を必要とするあらゆる精密動作、及びこの構成要素の軸方向位置の維持又は移動のために使用でき、軸方向位置は、この力を印加する間又はその後に検証される。したがって、本発明は、多くの精密工学用途、特に、時計製造産業を対象とする。
【0017】
このデバイス100は、可能な限り堅い、少なくとも1つの測定本体2を支持する支持体1を含む。この測定本体2は、少なくとも1つの測定手段3を含み、少なくとも1つの測定手段3は、支持体1内に含まれる台等の基準表面に対する、軸方向Aにおける計時器構成要素のそのような表面10の位置の軸方向測定を実行するように構成される。この測定手段3は、フィーラスピンドル4を含み、フィーラスピンドル4は、支圧測定点5と接触するか又は誘導接続等の場合は支圧測定点5に近接し、この軸方向Aで支圧測定点5と位置合わせされる。
【0018】
本発明によれば、デバイス100は、力を印加し、同時に、この力が印加される表面の変位を測定する組合せデバイスである。この目的で、デバイス100は、少なくとも1つの制御手段6を含み、少なくとも1つの制御手段6は、ユーザ又は自動化マニピュレータ7によって動作されるように構成され、特性付き軸方向力を表面10に印加する。特性付き軸方向力は、少なくとも1つの較正された軸方向弾性戻り手段9によって前記支圧測定点5に伝達される。用語「特性付き軸方向力」とは、弾性戻り手段9の全てが、再現可能な力/行程特性に従う、したがって、それぞれ印加される行程が、常に同じ力に対応することを意味すると理解されたい。
【0019】
有利には、弾性戻り手段9の構成は、モジュールであり、意図される用途に適している特定の範囲の力の使用を可能にする。例えば、宝石を穴に押圧することによって、腕時計構成要素を装備する間、0から40Nまでの範囲、より詳細には2Nから40Nまでの範囲を含む弾性戻り手段9が、大部分の場合で計時器宝石の押圧のために選択される。しかし、制限された範囲、例えば、15から25Nまでの範囲を含むように選択することが等しく可能である。各場合において、目盛り付きスケール、切欠き等により識別し得る、制御手段6に対して課せられる行程は、特性曲線上でこの行程とは反対に読み取られる力が印加されることをユーザに保証する。
【0020】
制御手段6は、より詳細には、軸方向Aでの運動を通じて支圧リング8を駆動し、軸方向力を修正するように構成され、この軸方向力は、支圧リング8によって、軸方向Aで、少なくとも1つの軸方向弾性戻り手段9に対して印加され、少なくとも1つの軸方向弾性戻り手段9は、支圧リング8の軸方向行程に比例する軸方向力を支圧測定点5に伝達するように構成される。
【0021】
図示される有利な代替実施形態では、制御手段6は、回転駆動するように構成され、例えば、溝付きリングの形態を取り、少なくとも1つの駆動体61を含み、少なくとも1つの駆動体61は、本体2内に設けられた斜め又は実質的にらせん状の溝26に追従し、軸方向Aで支圧リング8を少なくとも並進駆動するように構成される。支圧リング8は、軸方向Aにおいて、ねじ82又はタッピングねじのそれぞれを含み、ねじ82又はタッピングねじは、本体2内に含まれるタッピングねじ22又はねじのそれぞれと協働する。同様に、制御手段6は、タッピングねじ68又はねじのそれぞれを含み、タッピングねじ68又はねじは、本体2内に含まれるねじ28又はタッピングねじのそれぞれと協働する。図示の非限定的な代替実施形態では、制御手段6は、リングであり、必要とする力を徐々に印加するように所定の位置に回転し得る。
【0022】
本発明の有利な特徴によれば、図3に示すように、軸方向弾性戻り手段9は、少なくとも1つの弾性要素90を含み、少なくとも1つの弾性要素90は、特に実質的に平坦であり、少なくとも1つの渦巻きアーム93を支持する外周縁部91を含み、渦巻きアーム93は、中心リング92を支持する。より詳細には、この弾性要素90は、XC80タイプ等のばね鋼から作製される。同じ平面形状を有するそのような弾性要素90の製造により、弾性要素90を交換可能に作製することを可能にする。様々な厚さの選択により、弾性要素90が様々な応力特性を有することを可能にする。例えば、同じ平面形状の場合、0.1mmの厚さの要素は、5Nの力に対応し、0.2mmの厚さの要素は、7.5Nの力に対応し、0.3mmの厚さの要素は、12.5Nの力に対応し、0.4mmの厚さの要素は、15Nの力に対応し、0.5mmの厚さの要素は、17.5Nの力に対応し、0.6mmの厚さの要素は、20Nの力に対応し得る、等である。各弾性要素90は、印加される軸方向力/行程特性曲線によって特性付けられ、同じ挙動のそのような弾性要素90の積層体の特性曲線の決定が容易である。例えば、図面は、同じ射影形状を有する、3つの0.5mmの厚さの弾性要素90及び1つの0.2mmの厚さの弾性要素90を使用する40Nの最大軸方向力の達成を示し、これにより、低い生産費用での弾性要素90の製造を促進する。更に、様々な厚さの組合せによっても、弾性要素90が様々な応力特性を有することを可能にする。例えば、3つの0.5mmの厚さの要素及び1つの0.2mmの厚さの要素によって形成された弾性要素のセットの場合、このセットの1mmの軸方向変位は、12Nの力に対応し、1.5mmの軸方向変位は、19Nの力に対応し、2mmの軸方向変位は、26Nの力に対応し、2.5mmの軸方向変位は、33Nの力に対応し、3mmの軸方向変位は、40Nの力に対応し得る、等である。
【0023】
図12は、40Nで較正された弾性戻り手段9の特性曲線の一例を示し、この曲線は、ほぼ線形であるように見える。この曲線は、ここでは、図3による弾性要素90の特性が弾性要素90の使用範囲内でほぼ線形であるように見せるように、誇張され、歪められている。しかし、既知の力値を保証する個別の軸方向行程値の規定に関して言えば、重要なことは、特性曲線が線形ではない場合でさえ、弾性要素90の再現性であることは明確である。更に、マーキング、切欠き等によって識別される特定の行程は、十分に規定された力値、即ち、本例のような角度11°/力10N、角度25°/20N、角度37°/力30N及び角度49°/力40Nに対応する。言うまでもないが、そのような弾性要素90は、円錐形状を有するBelleville又はSchnorrワッシャの場合のように、必ずしも平坦ではない。しかし、ここで印加される力はかなり低く、平坦形状は、非平坦又は円錐ばねワッシャよりも製造再現性をかなり良好に保証するため、かなりより有利であることに留意されたい。更に、平坦静止位置からのずれも、図示の非限定的なデバイスにおいて使用される30mm外径及び5mm内径を有する弾性要素90の場合、1mmの約10分の1又は1mmとかなり低い。
【0024】
したがって、より詳細には、軸方向弾性戻り手段9は、複数のそのような弾性要素90の積層体を含み、複数の弾性要素90のそれぞれは、特定の公称軸方向力のために較正され、結果として得られる公称軸方向力は、デバイス100の最大軸方向較正を決定する。
【0025】
有利には、この積層体は、隣接する弾性要素90のアーム93の間の接触を回避するように構成された、弾性要素90と中間リング95との交互の積層体である。特定の非限定的な様式では、この積層体は、上部に保持リング99を更に含み、保持リング99は、中心シャフト59内の溝599と協働し、弾性要素90が中間リング95と交互であることによって形成される組立体を保持する(中間リング95は、特に真鍮製である)。下部に向かって、別の保持リングを別の溝の内側に収容し、単に行程停止部として働くようにし、とりわけ、弾性要素90及び中間リング95の組立体に応力を付与しない組立てを促進し得る。というのは、この組立体は、支圧力を印加できるように下側が自由でなければならないためである。
【0026】
図示の構成において、デバイス100は、複数のそのような弾性要素90を含み、複数の弾性要素90の全ては、交換可能であり、複数の弾性要素90のそれぞれは、力-行程特性曲線に関連付けられ、力-行程特性曲線は、ユーザがアクセス可能である及び/又は管理手段内に記憶され、力-行程特性曲線の結果として得られる印加される力、及び所与の軸方向力を得るために制御手段6に印加される回転又は軸方向行程の関数として、積層構成の決定が可能である。したがって、ユーザは、表面10に印加される実際の力を確信し得る。
【0027】
様々な構成が可能である。一代替実施形態では、軸方向弾性戻り手段9は、少なくとも1つの弾性要素90を含み、少なくとも1つの弾性要素90は、本体2内に含まれる少なくとも1つのバンク面21、251に当接支圧する第1の剛性部品と、支圧リング8内に含まれる少なくとも1つの推力面81、89によって付与される推力作用を受ける第2の剛性部品との間で軸方向に変形し得る。別の代替実施形態では、軸方向弾性戻り手段9は、少なくとも1つの弾性要素90を含み、少なくとも1つの弾性要素90は、前記本体2内に含まれる少なくとも1つのバンク面21、251に当接支圧する第1の剛性部品と、支圧リング8と一体である第2の剛性部品との間で軸方向に変形し得る。
【0028】
弾性要素をより容易に維持し、交換するため、本体2は、有利には、互いに組み付けられる少なくとも2つの部品、即ち、制御手段6と協働し、フィーラスピンドル4を取り囲むように構成された上側部品20、及び支圧測定点5を支持する下側部品25から作製される。ピン留め手段252、51は、様々な構成要素の容易な分解を可能にする。
【0029】
フィーラスピンドル4は、剛性パンチ59と協働し、剛性パンチ59は、支圧ブロック又は支圧体58の内側に収容され、好ましくは交換可能な支圧測定点5を介して、試験される挿入体を表面10で押圧する。力が印加されると、表面10の変位が即座に測定される。フィーラスピンドルは、試験表面10上に遊びを伴わずに設定され、したがって、表示のゼロ点を設定するのに十分なものである。次に、既定の力は、目盛りに従った制御手段6の回転によって印加される。この目盛りは、必ずしも均等ではなく、デバイス100の弾性戻り手段9を現在の構成で形成する弾性要素90の力/行程特性から得られる。
【0030】
より詳細には、少なくとも1つの制御手段6は、行程を制限する切欠き及び/又はバンクを含む。
【0031】
図14に簡単に示される1つの特定の実施形態では、デバイス100は、個別の制御手段6の積層体、即ち、上側本体201及び上側弾性戻り手段901と協働する上側制御手段601、並びに下側本体202及び下側弾性戻り手段902と協働する下側制御手段602を直列に含み、制御手段のそれぞれは、印加される特定の範囲の力に対応し、第1の範囲の力で第1の軸方向力を表面10に印加し、次に、第1の範囲の力よりも低い第2の範囲の力で第1の軸方向力よりも低い少なくとも第2の軸方向力を印加する。
【0032】
より詳細には、デバイス100は、特に上側本体20に、上側バンク29を含み、上側バンク29は、弾性要素90を非変形静止位置にもたらすことによって行程をリセットする。またより詳細には、この上側バンク29は、Oリング又は同様の種類の少なくとも1つの保護封止ガスケットを含む。
【0033】
図15及び図16の代替実施形態では、デバイス100の支持体1は、少なくとも1つの構成要素を受け入れる少なくとも1つの台又はパレット79を含み、この台又はパレット79は、構成要素に印加される軸方向力をデジタル測定するように構成要素の下に配設される力センサ101を含む。
【0034】
本発明は、測時器の精度の分野に関し、したがって、かなりわずかなずれをマイクロメートル範囲で測定する能力に関する。この目的で、デバイス100は、可能な限り堅くなければならない一方で、小型外側寸法及び質量を保持し、1つの作業場から別の作業場に手で動かすことが可能である。
【0035】
デバイス100は、図1に示す少なくとも1つの単一の大きな案内円柱体16、又は図13に示す支持要素15を案内する複数の円柱体18、19を含み、支持要素15は、測定本体2を支持する。デバイス100は、有利には、生産の切替え中、デバイス100への接近に対して大きな調節を行う手動調節手段17及び/又はモータ駆動調節手段170、又は支持体15の高さを迅速に変更するカム・レバーを含む。この円柱体16又はこれらの円柱体18、19は、力の印加及び測定という組合せ行動の間、デバイス100の剛性、及び各支持要素15と、取り扱われる構成要素を受け入れる台との間の軸方向距離Eの安定性を保証する。デバイス100は、図13に示すように、マルチステーション・デバイスであり、ステーションの1つは、引抜き専用とし得る。
【0036】
大量生産の場合、デバイス100は、有利には、構成要素を受け入れる少なくとも1つのパレット79を含み、少なくとも1つのパレット79は、ロボット、回転又は線形パレタイザ等によって、機械的に扱われるように構成される。
【0037】
オペレータを伴わずに使用する場合、又は同じオペレータが複数のそのようなデバイス100を同時に管理する場合、少なくとも1つのデバイス100は、少なくとも1つの自動化マニピュレータ7を含み、少なくとも1つの自動化マニピュレータ7は、少なくとも1つの制御手段6の回転角度行程を制御するローラ、ベルト、駆動輪等を含む。この自動化マニピュレータ7は、観察手段と連結し、制御手段6及び本体2上に含まれるマーキングを同期させる際に自動化マニピュレータ7の駆動運動を停止し得る。
【0038】
本発明は、そのようなデバイス100を使用する方法に更に関し、弾性要素90の変形再現性を使用し、力を印加する動作を実行する。この動作は、始めから正確であり、後の検証測定を必要としない。というのは、デバイス100は、軸方向力を表面10に印加するのと同時に表面10の変位を測定するためである。本発明によれば、複数のそのような較正された弾性要素90が提供され、弾性要素90の力特性は、印加される軸方向行程の関数として記録され、そのような弾性要素90の特定の積層体は、印加される軸方向行程の関数として得られる、組合せ力特性によって特性付けられる。更に、この組合せ特性を使用し、単一操作動作で、回転又は軸方向行程を制御手段6に付与し、回転又は軸方向行程は、組合せ特性に従った特定の行程に対応し、特定の行程は、印加される特定の軸方向力に関係する。
【0039】
より詳細には、力は、構成要素の表面10に印加され、表面10の変位は、表面10の同じ側から測定される。このことは、力が一般に上から印加され、次に変位が下から測定される従来技術とは対照的である。
【0040】
より詳細には、デバイス100は、宝石を計時器構成要素に嵌め込むために使用され、この計時器構成要素に対する宝石の挿入力及び軸方向位置の安定性は、制御される。そのような計時器構成要素は、特に、非限定的ではあるが、板、受、枠等の半加工品、又は円板、ロッカ、中間車等の設備とし得る。
【0041】
より詳細には、反対に、このデバイス100は、計時器構成要素に圧入された摩擦宝石を、制御された引抜き力で引き抜くために使用される。
【0042】
要約すると、宝石の嵌込み強度の測定を簡略化するため、フィーラスピンドル(距離測定)の端部に単純で直観的なアクチュエータを追加することが考案されており、渦巻ばねのセットから得られる所望の力を生成するようにする。
【0043】
距離測定システムの点の端部が宝石に接触すると、
-ゼロ点が取られ、
-アクチュエータ又は制御手段6の外側リングの回転によって所望の力が印加され、
-同時に、軸方向力の印加中、宝石の表面10が移動しているかどうか、及びどのくらい移動したかが確認される。
【0044】
要約すると、本発明は、本発明が獲得する以下の利点のために、現在の困難を克服するものである:
-宝石の嵌込み強度を決定するために、計時器構成要素を複数回取り扱う必要がない、
-距離測定(宝石の移動)の不確実さが低減する、
-印加される力のばらつきが低減する、
-測定時間がより短い、
-現在の解決策と比較して費用がより低い、
-簡単、交換可能、
-全てが単一組立体内に統合され、力の印加及び距離測定の両方が同じ軸内で行われることを考慮に入れた、測定信頼性の向上。
【0045】
したがって、本発明は、精密圧入又は精密嵌込みを実行し、この圧入又は嵌込み動作に対する適合状態の質を制御する際、特に有効である。説明したデバイス100は、安価であり、生産の必要に応じて搬送するのに十分に小型で軽量である。
【0046】
取扱いは、力の印加ステップ及び測定ステップが単一動作に組み合わせられるため、簡略化される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2023-06-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に計時器を装備するための、計時器構成要素に軸方向力を印加し、同時に、基準と前記構成要素の表面(10)との間の軸方向距離を測定するデバイス(100)であって、前記デバイス(100)は、少なくとも1つの測定手段(3)を含む少なくとも1つの測定本体(2)を支持する支持体(1)を含み、前記少なくとも1つの測定手段(3)は、軸方向(A)における前記計時器構成要素の表面(10)の位置の軸方向測定を実行するように構成され、前記測定手段(3)は、フィーラスピンドル(4)を含み、前記フィーラスピンドル(4)は、支圧測定点(5)と接触し、前記軸方向(A)で前記支圧測定点(5)と位置合わせされる、デバイス(100)において、前記デバイス(100)は、同時に、力を印加し、前記力が印加される表面の変位を測定する組合せデバイスであり、前記デバイス(100)は、少なくとも1つの制御手段(6)を含み、前記少なくとも1つの制御手段(6)は、特性付き軸方向力を前記表面に(10)に印加するように、ユーザ又は自動化マニピュレータ(7)によって操作されるように構成され、前記特性付き軸方向力は、少なくとも1つの較正された軸方向弾性戻り手段(9)によって前記支圧測定点(5)に伝達されることを特徴とする、デバイス(100)。
【請求項2】
前記制御手段(6)は、前記軸方向(A)での運動を通じて支圧リング(8)を駆動し、前記軸方向力を修正するように構成され、前記軸方向力は、前記支圧リング(8)によって、前記軸方向(A)で前記少なくとも1つの軸方向弾性戻り手段(9)に対して付与され、前記少なくとも1つの軸方向弾性戻り手段(9)は、前記支圧リング(8)の軸方向行程に比例する軸方向力を前記支圧測定点(5)に伝達するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス(100)。
【請求項3】
前記制御手段(6)は、回転駆動されるように構成され、少なくとも1つの駆動体(61)を含み、前記少なくとも1つの駆動体(61)は、前記本体(2)内に設けられた斜め又は実質的にらせん状の溝(26)に追従し、前記軸方向(A)で前記支圧リング(8)を少なくとも並進駆動するように構成されることを特徴とする、請求項2に記載のデバイス(100)。
【請求項4】
前記支圧リング(8)は、前記軸方向(A)において、ねじ(82)又はタッピングねじのそれぞれを含み、前記ねじ(82)又は前記タッピングねじは、前記本体(2)内に含まれるタッピングねじ(22)又はねじのそれぞれと協働することを特徴とする、請求項2又は3に記載のデバイス(100)。
【請求項5】
前記制御手段(6)は、タッピングねじ(68)又はねじのそれぞれを含み、前記タッピングねじ(68)又は前記ねじは、前記本体(2)内に含まれるねじ(28)又はタッピングねじのそれぞれと協働することを特徴とする、請求項2又は3に記載のデバイス(100)。
【請求項6】
前記軸方向弾性戻り手段(9)は、少なくとも1つの弾性要素(90)を含み、前記少なくとも1つの弾性要素(90)は、実質的に平坦であり、少なくとも1つの渦巻きアーム(93)を支持する外周縁部(91)を含み、前記少なくとも1つの渦巻きアーム(93)は、中心リング(92)を支持することを特徴とする、請求項2に記載のデバイス(100)。
【請求項7】
前記軸方向弾性戻り手段(9)は、複数の前記弾性要素(90)の積層体を含み、複数の前記弾性要素(90)のそれぞれは、特定の公称軸方向力のために較正され、結果として得られる前記公称軸方向力は、前記デバイス(100)の軸方向の最大較正を決定することを特徴とする、請求項6に記載のデバイス(100)。
【請求項8】
前記積層体は、前記弾性要素(90)と中間リング(95)との交互の積層体であり、前記中間リング(95)は、隣接する前記弾性要素(90)の前記アーム(93)の間の接触を回避するように構成されることを特徴とする、請求項7に記載のデバイス(100)。
【請求項9】
前記デバイス(100)は、複数の前記弾性要素(90)を含み、複数の前記弾性要素(90)の全ては、交換可能であり、複数の前記弾性要素(90)のそれぞれは、力-行程特性曲線に関連付けられ、前記力-行程特性曲線は、ユーザがアクセス可能である及び/又は管理手段内に記憶され、前記力-行程特性曲線の結果として得られる印加される力、及び所与の軸方向力を得るために前記制御手段(6)に印加される回転又は軸方向行程の関数として、積層構成の決定が可能であることを特徴とする、請求項6から8のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項10】
前記軸方向弾性戻り手段(9)は、少なくとも1つの弾性要素(90)を含み、前記少なくとも1つの弾性要素(90)は、前記本体(2)内に含まれる少なくとも1つのバンク面(21、251)に当接支圧する第1の剛性部品と、前記支圧リング(8)内に含まれる少なくとも1つの推力面(81、89)によって付与される推力作用を受ける第2の剛性部品との間で軸方向に変形し得ることを特徴とする、請求項2又は3に記載のデバイス(100)。
【請求項11】
前記軸方向弾性戻り手段(9)は、少なくとも1つの弾性要素(90)を含み、前記少なくとも1つの弾性要素(90)は、前記本体(2)内に含まれる少なくとも1つのバンク面(21、251)に当接支圧する第1の剛性部品と、前記支圧リング(8)と一体である第2の剛性部品との間で軸方向に変形し得ることを特徴とする、請求項2又は3に記載のデバイス(100)。
【請求項12】
前記本体(2)は、互いに組み付けられる少なくとも2つの部品、即ち、前記制御手段(6)と協働し、前記フィーラスピンドル(4)を取り囲むように構成された上側部品(20)、及び前記支圧測定点(5)を支持する下側部品(25)から作製されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの制御手段(6)は、前記行程を制限する切欠き及び/又はバンクを含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項14】
前記デバイス(100)は、前記個別制御手段(6)の直列積層体を含み、前記直列積層体のそれぞれは、印加される力の特定の範囲に対応し、第1の範囲の力で第1の軸方向力を前記表面(10)に印加し、次に、前記第1の範囲の力より小さい第2の範囲の力で前記第1の軸方向力より小さい少なくとも第2の軸方向力を印加するようにすることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項15】
前記デバイス(100)は、前記行程をリセットする上側バンク(29)を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項16】
前記上側バンク(29)は、少なくとも1つの保護封止ガスケットを含むことを特徴とする、請求項15に記載のデバイス(100)。
【請求項17】
前記デバイス(100)の前記支持体(1)は、少なくとも1つの前記構成要素を受け入れる少なくとも1つの台又はパレット(79)を含み、前記台又はパレット(79)は、前記構成要素に印加される軸方向力をデジタル測定するように、前記構成要素の下に配設される力センサ(101)を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項18】
前記デバイス(100)は、前記本体のための支持要素を案内する複数の円柱体(18、19)と、生産の切替え中、前記デバイス(100)に対して大規模な調節を行う手動調節手段(17)及び/又はモータ駆動調節手段(170)とを含み、前記円柱体は、力の印加及び測定の組合せ行動の間、前記デバイス(100)の剛性、及び各前記支持要素と、取り扱われる構成要素を受け入れる台との間の軸方向距離の安定性を保証することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項19】
前記デバイス(100)は、前記構成要素を受け入れる少なくとも1つのパレット(79)を含み、前記少なくとも1つのパレット(79)は、機械的に扱われるように構成されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項20】
前記デバイス(100)は、少なくとも1つの自動化マニピュレータ(7)を含み、前記少なくとも1つの自動化マニピュレータ(7)は、少なくとも1つの前記制御手段(6)の回転角度行程を制御するローラ、ベルト又は駆動輪を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
【請求項21】
請求項6から8のいずれか一項に記載のデバイス(100)を使用する方法であって、複数の前記較正された弾性要素(90)が設けられ、前記弾性要素(90)の力特性は、印加される軸方向行程の関数として記録され、前記弾性要素(90)の特定の積層体は、印加される軸方向行程の関数として得られる、組合せ力特性によって特性付けられ、前記組合せ特性は、回転又は軸方向行程を前記制御手段(6)に付与するために使用され、前記回転又は軸方向行程は、前記組合せ特性に従って、印加される特定の軸方向力に関係する特定の行程に対応することを特徴とする、方法。
【請求項22】
力は、構成要素の表面(10)に印加され、前記表面(10)の変位は、前記表面(10)の同じ側から測定されることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記デバイスは、宝石を計時器構成要素に嵌め込むために使用され、前記計時器構成要素に対する前記宝石の挿入力及び軸方向位置の安定性は、制御されることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記デバイスは、計時器構成要素に圧入された摩擦宝石を、制御された引抜き力で引き抜くために使用されることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【国際調査報告】