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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-26
(54)【発明の名称】温度測定装置と放射源との間の同期
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/26 20060101AFI20231219BHJP
   H01L 21/324 20060101ALI20231219BHJP
   H01L 21/268 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
H01L21/26 T
H01L21/324 T
H01L21/268 T
H01L21/324 P
H01L21/26 G
H01L21/26 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023510316
(86)(22)【出願日】2021-07-22
(85)【翻訳文提出日】2023-04-10
(86)【国際出願番号】 IB2021056623
(87)【国際公開番号】W WO2022034403
(87)【国際公開日】2022-02-17
(31)【優先権主張番号】63/064,968
(32)【優先日】2020-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519437467
【氏名又は名称】シーアイ システムズ(イスラエル)エルティーディー.
【住所又は居所原語表記】Industrial Park Ramat Gavriel Zone 6,POB 147 2310101 Migdal Haemek Israel
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブロシロー,ベンジャミン
(57)【要約】
【解決手段】方法、システム、装置および機器は、1つ以上の放射源を活性状態と非活性状態との間で切り替えることによって基板の温度を測定する。活性状態にある場合、1つ以上の放射源は基板の少なくとも1つの部分を加熱する。非活性状態にある場合、1つ以上の放射源は、実質的に放射を発生させないか、または無視できる量の放射を発生させる。温度測定装置は、活性状態と非活性状態との間の切り替えに同期されており、1つ以上の放射源が非活性状態にあるときのみ、温度測定装置は基板の少なくとも1つの部分の温度を実質的に測定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の温度を測定する方法であって、
1つ以上の放射源を、
前記1つ以上の放射源が前記基板の少なくとも1つの部分を加熱する活性状態と、
前記1つ以上の放射源が放射を実質的に発生させないか、または無視できる量の放射を発生させる非活性状態と
の間で切り替える工程と、
前記活性状態と前記非活性状態との間での切り替えに同期した温度測定装置を使用して温度を測定する工程であって、前記温度測定装置は、前記1つ以上の放射源が前記非活性状態にあるときにのみ、前記基板の少なくとも1つの部分の温度を実質的に測定する、工程とを含む方法。
【請求項2】
前記1つ以上の放射源は、前記基板を加熱するように前記活性状態中に前記基板を照射する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上の放射源は、前記基板を照射するために配備された複数の発光ダイオードまたは複数のレーザー放射源を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上の放射源は、前記活性状態中に前記基板に荷電粒子を衝突させるために配備されたプラズマを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記温度測定装置は、前記非活性状態、前記活性状態から前記非活性状態への移行、または前記非活性状態から前記活性状態への移行のうち少なくとも1つに対応する同期信号を介して、前記活性状態と前記非活性状態との間で切り替える工程に同期される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記同期信号は、1つ以上の放射源によって放射された放射を感知するために配備された強度センサによって提供される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記同期信号は、前記活性状態と非活性状態との間の前記1つ以上の放射源の切り替えを制御する、前記1つ以上の放射源に関連するコントローラによって提供される、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記温度測定装置は、前記放射源によって放射される放射を感知するセンサを含み、前記非活性状態の開始に対応する放たれた放射の低下を識別することによって、前記活性状態と前記非活性状態との間の1つ以上の放射源の切り替えに同期される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記温度測定装置は、前記1つ以上の放射源が前記活性状態から前記非活性状態に切り替えられた時点にまたはその時点以降に温度測定を実行し始め、および前記1つ以上の放射源が前記非活性状態から前記活性状態に切り替えられた時点またはその時点以前に前記基板の温度測定の実行を停めるように、前記活性状態と前記非活性状態との間の切り替えに同期される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記温度測定装置は、前記温度測定装置が温度測定の実行を停止したときに、前記1つ以上の放射源が前記非活性状態から前記活性状態に切り替えられるように、前記活性状態と前記非活性状態の間の切り替えに同期される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記活性状態は、少なくとも1つの照射時間間隔に関連付けられ、前記少なくとも1つの照射時間間隔の各々は、前記基板を加熱するように十分に高い出力電力または時間間隔の全体にわたって取られた平均出力電力で1つ以上の放射源が放射を放つ時間間隔であり、および前記非活性状態は、少なくとも1つの測定時間間隔に関連付けられ、少なくとも1つの測定時間間隔の各々は、1つ以上の放射源が、放射を放たないか、または前記温度測定装置に無視され得るほど十分に低い出力電力で放射を放つ間の時間間隔である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
基板の温度を測定するシステムであって、
前記基板に関連して配備された1つ以上の放射源であって、前記1つ以上の放射源は、前記1つ以上の放射源が前記基板の少なくとも1つの部分を加熱する活性状態と、前記1つ以上の放射源が放射を実質的に発生させないか、または無視できる量の放射を発生させる非活性状態との間に切り替可能である、1つ以上の放射源と、
少なくとも1つのプロセッサを含み、前記活性状態と前記非活性状態との間で前記1つ以上の放射源を切り替えるように構成されたコントローラと、
前記基板の少なくとも1つの部分の温度を測定するように構成された温度測定装置であって、前記温度測定装置と前記活性状態と非活性状態との間の切り替えは、前記1つ以上の放射源が前記非活性状態にあるときにのみ、前記温度測定装置が前記基板の少なくとも1つの部分の温度を実質的に測定するように互いに同期される、温度測定装置とを含む、システム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの温度測定装置は、前記非活性状態、前記活性状態から前記非活性状態への移行、または前記非活性状態から前記活性状態への移行のうち少なくとも1つに対応する同期信号を介する、前記1つ以上の放射源の切り替えに同期される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記同期信号は、前記コントローラによって前記少なくとも1つの温度測定装置に供給される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記1つ以上放射源によって放たれた放射を感知するために配備された少なくとも1つの強度センサをさらに含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの強度センサは、前記少なくとも1つの温度測定装置に同期信号を提供する、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの温度測定装置は放射を測定し、および不活性状態の開始に対応する放射の測定値の低下を識別することによって、前記1つ以上の放射源の切り替えに同期される、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記1つ以上の放射源は、前記基板を加熱するように前記活性状態中に前記基板を照射する、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記1つ以上の放射源は、複数の発光ダイオードまたは複数のレーザー放射源を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
前記1つ以上の放射源は、前記活性状態中に前記基板に荷電粒子を衝突させるために配備されたプラズマを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項21】
前記温度測定装置は、前記1つ以上の放射源が前記活性状態から前記非活性状態に切り替えられた時点にまたはその時点以降に温度測定を実行し始め、および前記1つ以上の放射源が前記非活性状態から前記活性状態に切り替えられた時点またはその時点以前に前記基板の温度測定の実行を停めるように、前記活性状態と前記非活性状態との間の切り替えに同期される、請求項12に記載のシステム。
【請求項22】
前記活性状態と非活性状態との間の切り替えは、前記温度測定装置が温度測定の実行を停止したときに、前記コントローラが前記1つ以上の放射源を前記非活性状態から前記活性状態に切り替えるように前記温度測定装置と同期される、請求項12に記載のシステム。
【請求項23】
前記活性状態は、少なくとも1つの照射時間間隔に関連付けられ、かつ前記少なくとも1つの照射時間間隔の各々は、前記基板を加熱するように十分に高い出力電力、または時間間隔の全体にわたって取られた平均出力電力で前記1つ以上の放射源が放射を放つ時間間隔であり、および前記非活性状態は、少なくとも1つの測定時間間隔に関連付けられ、前記少なくとも1つの測定時間間隔の各々は、前記1つ以上の放射源が、放射を放たないか、または前記温度測定装置に無視され得るほど十分に低い出力電力で放射を放つ間の時間間隔である、請求項12に記載のシステム。
【請求項24】
1つ以上の放射源を、
前記1つ以上の放射源が前記基板を加熱する活性状態と、
前記1つ以上の放射源が放射を実質的に発生させないか、または無視できる量の放射を発生させる非活性状態と
の間で切り替える工程と、
前記活性状態と非活性状態との間の切り替えに同期した装置を使用して前記基板によって放たれる熱放射を測定する工程であって、前記装置が、前記1つ以上の放射源が非活性状態にあるときにのみ、前記基板によって放たれる熱放射を実質的に測定する、工程とを含む、方法。
【請求項25】
測定された熱放射に基づいて前記基板の温度を算出する工程をさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記装置は、前記1つ以上の放射源が前記活性状態から前記非活性状態に切り替えられた時点にまたはその時点以降に熱放射の測定を実行し始め、および前記1つ以上の放射源が前記非活性状態から前記活性状態に切り替えられた時点またはその時点以前に熱放射の測定の実行を停めるように、前記活性状態と非活性状態との間の切り替えに同期される、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記装置は、前記装置が熱放射測定の実行を停めるときに、前記1つ以上の放射源が前記非活性状態から前記活性状態に切り替わえられるように、前記活性状態と前記非活性状態の間の切り替えに同期される、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
複数の放射源によって周期的に照射される基板の温度を測定する方法であって、前記基板は、前記放射源が前記基板の少なくとも一部分を加熱するように前記基板を照射する活性状態と、前記放射源が実質的に放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つ非活性状態との間で切り替え可能である、前記方法は、
前記温度測定装置によって受信された同期信号に従って、前記放射源が非活性化状態にある期間中に前記基板の少なくとも一部分の温度測定を前記温度測定装置によって実行する工程であって、前記同期信号は、i)前記放射源が活性状態にある期間、ii)前記放射源が非活性状態にある期間、iii)前記活性状態から前記非活性状態への前記放射源の移行、またはiv)前記非活性状態から前記活性状態への前記放射源の移行の少なくとも1つを示し、
前記温度測定装置は、1つまたは複数の放射源が活性状態から非活性状態に切り替えられた時点またはその時点以降に温度測定を実行し始め、および、前記温度測定装置は、前記1つ以上の放射源が非活性状態から活性状態に切り替えられる時点またはその時点以前に、前記基板の温度測定の実行を停める、工程とを含む、方法。
【請求項29】
前記放射源が前記活性状態にある期間中に前記温度測定装置による温度測定を終了する工程をさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記温度測定装置は、前記基板によって放たれる熱放射を感知し、感知された放射に応答して温度指示信号を生成するための少なくとも1つのセンサを含み、前記方法は、前記放射源が前記非活性状態から前記活性状態に切り替えられる前または切り替えられるときに、前記少なくとも1つのセンサから信号増幅用電子機器を切り離す工程をさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記同期信号は、前記放射源を前記活性状態と前記非活性状態との間で切り替えるコントローラによって前記温度測定装置に提供される、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記同期信号は、前記放射源によって放たれる放射を感知するために配備された強度センサによって提供される、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
複数の放射源によって周期的に照射される基板の温度を測定する温度測定装置であって、該基板は、前記放射源が前記基板の少なくとも一部分を加熱するように前記基板を照射する活性状態と、放射源が実質的に放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つ非活性状態との間で切り替え可能である、前記温度測定装置は、
前記基板によって放たれる熱放射を感知し、前記温度測定装置によって受信される同期信号に従って、前記放射源が非活性状態にある期間中に感知された熱放射に応答して温度指示信号を生成するセンサであって、同期信号が、i)前記放射源が活性状態にある期間、ii)前記放射源が非活性状態にある期間、iii)前記活性状態から前記非活性状態への放射源の移行、またはiv)前記非活性状態から活性状態への前記放射源の移行の少なくとも1つを示し、前記温度測定装置は、前記1つ以上の放射源が前記活性状態から前記非活性状態に切り替えられた時点またはその時点以降に温度測定を実行し始め、および、前記温度測定装置は、前記1つ以上の放射源が前記非活性状態から前記活性状態に切り替えられる時点またはその時点以前に、前記基板の温度測定の実行を停める、センサとを含む、温度測定装置。
【請求項34】
複数の放射源によって周期的に照射される基板の温度を測定する温度測定装置であって、前記複数の放射源は、前記基板を加熱するように前記基板を照射する活性状態と、放射源が実質的に放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つ非活性状態との間で切り替えるように構成される、前記温度測定装置は、
前記基板によって放たれる熱放射を感知し、感知した熱放射に応答して温度表示信号を生成するセンサであって、前記温度測定装置は、放射源が非活性状態にある期間中にのみ前記センサが温度表示信号を生成するように、活性状態と不活性状態との間の放射源の切り替えに同期している、センサを含む、温度測定装置。
【請求項35】
基板を処理するための熱処理システムとともに、またはその一部として作動するように構成された機器であって、前記熱処理システムは、複数の切り替え可能な放射源を備え、前記放射源は、前記基板の少なくとも一部分を加熱するように前記放射源が基板を照射する活性状態と、前記放射源が実質的に放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つ非活性状態との間で切り替えられるように構成され、前記機器は、
前記基板によって放たれる熱放射を感知し、感知された熱放射に応答して温度指示信号を生成するための第1のセンサと、
前記放射源によって放たれる放射を感知し、前記非活性状態に対応する同期信号を生成する第2のセンサと、
増幅器回路と、
前記第1のセンサおよび前記増幅器回路に関連付けられる制御可能なスイッチであって、前記同期信号に基づいて、
前記増幅器回路が前記第1のセンサから切り離された開位置と、
前記放射源が非活性モードにある期間中にのみ前記増幅器回路が前記第1のセンサと信号通信状態に位置する閉位置と
の間で切り替えられるように構成された制御可能なスイッチと、を含む、機器。
【請求項36】
基板を処理する熱処理システムとともに、またはその一部として作動するように構成された機器であって、前記熱処理システムは、複数の切り替え可能な放射源を備え、前記放射源は、前記基板の少なくとも一部分を加熱するように放射源が基板を照射する活性状態と、前記放射源が実質的に放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つ非活性状態との間で切り替えられるように構成された、前記機器は、
熱放射を感知し、感知された熱放射に対応する信号を生成し、前記放射源が前記活性状態から前記非活性状態に移行する期間に対応する信号の低下を検出し、および感知された熱放射および検出されたた信号の低下に基づいて前記基板の少なくとも一部分の温度測定値を生成するための少なくとも一つのセンサを含む温度測定装置を含む、機器。
【請求項37】
1つ以上の放射源を、
前記1つ以上の放射源が基板を加熱するように前記基板に照射する活性状態と、
前記1つ以上の放射源が実質的に放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つ不活性状態と
の間で切り替える工程と、
前記活性状態と前記非活性状態との間の切り替えに同期された装置によって
前記非活性状態中の第1の放射測定であって、前記基板による熱放射に対応する放射を含む、第1の放射測定と、
活性状態中の第2の放射測定であって、前記基板による熱放射に対応する放射、および前記1以上の放射源によって放たれた放射に応答して前記基板によって反射された放射を含む第2の放射測定を実行する工程と、ならびに
前記第1の放射測定と第2の放射測定に基づいて、前記基板の反射率または前記基板の放射率の少なくとも一つを算出を実行する工程とを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2020年8月13日に出願された米国仮特許出願第63/064,968号の優先権を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、半導体ウェーハおよび基板などのワークピースの処置および/または処理に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体装置の製造プロセスでは、LED、レーザ、またはランプなどの高強度放射源の形をとり得る熱源によって、ウェーハを数秒以下のタイムスケールで所望の温度に加熱する様々な処理工程が実行される。ある場合には、例えば、ドーパントの活性化、熱酸化、金属リフロー、および化学蒸着法を含む様々な製造工程を実行するために、ウェーハは熱処理を受ける。その他の場合では、ウェーハは、プラズマへの曝露によるウェーハの加熱などの特定の処理操作の副産物として加熱され得る。ウェーハの温度は、処理中のウェーハの温度プロファイルを追跡するために、例えば、放射温度計を使用して、監視/測定される。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、ワークピース/基板の温度およびワークピース/基板の反射率および/または放射率を含む、ワークピース/基板のパラメータを測定/監視するための方法、機器、装置およびシステムである。
【0005】
特定の実施形態では、機器は、複数の放射源によって加熱される基板またはワークピースによって放たれる熱放射の測定を介して温度を測定するように構成された装置および/または1つ以上のセンサを含む。装置および/またはセンサは、放射源と同期して作動し、該放射源は、基板を加熱するように基板を照射する第1の(「活性」)状態と、放射源によって放たれる放射が装置(および/またセンサ)によって検出されないか、または装置(および/またセンサ)によって実行される測定に測定上影響を与えるには不十分であるように、放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つ第2の(「非活性」)状態との間を切り替える。好ましい実施形態では、装置(および/またはセンサ)と放射源との同期は、放射源が非活性状態にあるときにのみ装置および/またはセンサが温度(または熱放射)を測定するようになっており、より好ましくは、放射源が活性状態から非活性状態に切り替えられるときに限ってそのような温度/熱放射測定を開始/実行開始し、放射源が非活性状態から活性状態に切り替えられるときに限って基板/ワークピースの温度/熱放射測定の実行を停めるようになっている。特に好ましい実施形態では、装置および/またはセンサは、放射源が非活性状態に切り替えられたときに限って基板温度/熱放射の測定を開始し、装置および/またはセンサが基板温度/熱放射の測定を停止したときに限って放射源が活性状態に切替って戻される。
【0006】
特定の実施形態では、第1のセンサは、放射源と同期して作動し、放射源が非活性状態にある期間中に、基板によって放たれる熱放射の強度の関数として変動する強度パラメータを監視/測定し、および強度パラメータに対応する温度表示の電気信号を生成するようにする。いくつかの実施形態では、同期は、2つの状態間の放射源の切り替えを制御するコントローラによって提供される。他の実施形態では、同期は、放射源によって放たれる放射の強度の関数として変動する強度パラメータを測定/監視し、かつ強度パラメータに対応する強度表示の電気信号を生成するように配置された第2のセンサによって提供される。ある実施形態では、強度表示の信号の低下は、放射源の2つの状態間の切り替えと第1のセンサによって実行される測定を同期させるために使用される。
【0007】
さらなる実施形態では、装置(および/またはセンサ)は、放射源によって照射されたことに応答して基板によって反射される放射を捕捉するために、放射源が活性状態に切り替えられる期間中に放射を追加的に測定する。そのような実施形態では、基板の反射率および/または放射率を測定または算出するために、捕捉された反射放射を使用することができる。
【0008】
本発明の一実施形態の教示によれば、基板の温度を測定するための方法が提供される。
方法は、1つ以上放射源を、1つ以上の放射源が前記基板の少なくとも1つの部分を加熱する活性状態と、1つ以上の放射源が放射を実質的に発生させない、または無視できる量の放射を発生させる非活性状態との間で切り替える工程と、活性状態と非活性状態との間での切り替えに同期した温度測定装置を使用して温度を測定する工程であって、温度測定装置が、1つ以上の放射源が非活性状態にあるときにのみ、基板の少なくとも1つの部分の温度を実質的に測定する、工程とを含む。
【0009】
任意選択で、1つ以上の放射源は、基板を加熱するように活性状態中に基板を照射する。
【0010】
任意選択で、1つ以上の放射源は、基板を照射するために配備された複数の発光ダイオードまたは複数のレーザ放射源を含む。
【0011】
任意選択で、1つ以上放射源は、活性状態中に基板に荷電粒子を衝突させるために配備されたプラズマを含む。
【0012】
任意選択で、温度測定装置は、非活性状態、活性状態から非活性状態への移行、または非活性状態から活性状態への移行のうち少なくとも1つに対応する同期信号を介して、活性状態と非活性状態との間での切り替えに同期される。
【0013】
任意選択で、同期信号は、1つ以上の放射源によって放たれた放射を感知するために配備された強度センサによって提供される。
【0014】
任意選択で、同期信号は、活性状態と非活性状態との間の1つ以上の放射源の切り替えを制御する、前記1つ以上の放射源に関連するコントローラによって提供される。
【0015】
任意選択で、温度測定装置は、放射源によって放たれる放射を感知する、センサを含み、非活性状態の開始に対応する放たれた放射の低下を識別することによって、活性と非活性状態との間の1つ以上の放射源の切り替えに同期される。
【0016】
任意選択で、温度測定装置は、1つ以上の放射源が活性状態から非活性状態に切り替えられた時点にまたはその時点以降に温度測定を実行し始め、および温度測定装置は、1つ以上の放射源が非活性状態から活性状態に切り替えられた時点またはその時点以前に基板の温度測定の実施を停めるように、活性状態と非活性との間の切り替えに同期される。
【0017】
任意選択で、温度測定装置は、温度測定装置が温度測定の実施を停止したときに、1つ以上の放射源が非活性状態から活性状態に切り替わるように、活性状態と非活性の間の切り替えに同期される。
【0018】
任意選択で、活性状態は、少なくとも1つの照射時間間隔に関連付けられ、少なくとも1つの照射時間間隔の各々は、基板を加熱するように十分に高い出力、または時間中間期の全体にわたって取られた平均出力で1つ以上の放射源が放射を放つ時間間隔であり、および非活性状態は、少なくとも1つの測定時間間隔に関連付けられ、および、少なくとも1つの照射時間間隔の各々は、1つ以上の放射源が放射を放つことなく、または温度測定装置に無視できるように十分に低い出力で放射を放つ時間間隔である。
【0019】
本発明の教示の一実施形態に係る、基板の温度を測定するためのシステムがさらに提供される。システムは、基板に関連して配備された1つ以上の放射源であって、1つ以上の放射源は、1つ以上の放射源が基板の少なくとも1つの部分を加熱する活性状態と、1つ以上の放射源が放射を実質的に発生させないか、または無視できる量の放射を発生させる非活性状態との間で切り替える工程と、少なくとも1つのプロセッサを含み、活性状態と非活性状態との間で1つ以上の放射源を切り替えるように構成されたコントローラと、基板の少なくとも1つの部分の温度を測定するように構成された温度測定装置であって、温度測定装置と活性状態と非活性状態との間の切り替えは、1つ以上の放射源が非活性状態にあるときにのみ、温度測定装置が基板の少なくとも1つの部分の温度を実質的に測定するように互いに同期される、温度測定装置とを含む。
【0020】
任意選択で、すくなくとも1つの温度測定装置は、非活性、活性状態から非活性状態への移行、または非活性状態から活性状態への移行のうち少なくとも1つに対応する同期信号を介して、1つ以上の放射源の活性状態と非活性状態との間での切り替えに同期される。
【0021】
任意選択で、同期信号は、コントローラによって少なくとも1つの温度測定装置に供給される。
【0022】
任意選択で、システムは、1つ以上の放射源によって放たれた放射を感知するために配備された少なくとも1つの強度センサをさらに含む。
【0023】
任意選択で、少なくとも1つの強度センサは、少なくとも1つの温度測定装置に同期信号を提供する。
【0024】
任意選択で、少なくとも1つの温度測定装置は、放射を測定し、および不活性状態の開始に対応する放射の測定値の低下を識別することによって、1つ以上の放射源の切り替えに同期される。
【0025】
任意選択で、1つ以上の放射源は、基板を加熱するように活性状態中に基板を照射する。
【0026】
任意選択で、1つ以上の放射源は、複数の発光ダイオードまたは複数のレーザ放射源を含む。
【0027】
任意選択で、1つ以上の放射源は、活性状態中に基板に荷電粒子を衝突させるために配備されたプラズマを含む。
【0028】
任意選択で、温度測定装置は、1つ以上の放射源が活性状態から非活性状態に切り替えられた時点にまたはその時点以降に温度測定を実施し始め、および温度測定装置は、1つ以上の放射源が非活性状態から活性状態に切り替えられた時点またはその時点以前に基板の温度測定の実施を停めるように、活性状態と非活性との間の切り替えに同期される。
【0029】
任意選択で、活性状態と非活性状態との間の切り替えは、温度測定装置が温度測定の実施を停止したときに、コントローラが1つ以上の放射源を非活性状態から活性に切り替えるように温度測定装置と同期される。
【0030】
任意選択で、活性状態は、少なくとも1つの照射時間間隔に関連付けられ、少なくとも1つの照射時間間隔の各々は、基板を加熱するように十分に高い出力、または時間中間期の全体にわたって取られた平均出力で1つ以上の放射源が放射を放つ時間中間期であり、および非活性状態は、少なくとも1つの測定時間間隔に関連付けられ、および、少なくとも1つの照射時間間隔の各々は、1つ以上の放射源が放射を放つことなく、または温度測定装置に無視できるように十分に低い出力で放射を放つ時間中間期である。
【0031】
本発明の教示の一実施形態に係る、方法が提供され、該方法は、1つ以上の放射源を、
1つ以上の放射源が基板を加熱する活性状態と、1つ以上の放射源が放射を実質的に発生させない、または無視できる量の放射を発生させる非活性状態との間で切り替える工程と、活性状態と非活性状態との間での切り替えに同期した装置を使用して基板によってに放たれる熱放射を測定する工程であって、該装置が、1つ以上の放射源が非活性状態にあるときにのみ、基板によって実質的に放たれる熱放射を測定する、工程とを含む。
【0032】
任意選択で、方法は、測定された熱放射に基づいて基板の温度を算出する工程を含む。
【0033】
任意選択で、装置は、1つ以上の放射源が活性状態から非活性状態に切り替えられた時点にまたはその時点以降に熱放射の測定を実施し始め、および装置は、1つ以上の放射源が非活性から活性状態に切り替えられた時点またはその時点以前に熱放射の測定の実施を停めるように、活性状態と非活性状態との間の切り替えに同期される。
【0034】
任意選択で、温度測定装置は、温度測定装置が温度測定の実施を停止したときに、1つ以上の放射源が非活性状態から活性状態に切り替わるように、活性状態と非活性の間の切り替えに同期される。
【0035】
本発明の教示の一実施形態に係る、複数の放射源によって周期的に照射される基板の温度を測定する方法方法が提供され、該放射源は、前記基板の少なくとも一部分を加熱するように放射源が前記基板を照射する活性状態と、放射源が実質的に放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つ非活性状態との間で切り替え可能である。方法は、温度測定装置によって受信された同期信号に従って、放射源が非活性化状態にある期間中に基板の少なくとも一部分の温度測定を実行する工程であって、同期信号は、i)放射源が活性状態にある期間、ii)放射源が非活性状態にある期間、iii)活性状態から非活性状態への放射源の移行、またはiv)非活性状態から活性状態への放射源の移行の少なくとも1つを示し、温度測定装置は、1つまたは複数の放射源が活性状態から非活性状態に切り替えられた時点またはその時点以降に温度測定を実行し始め、および、温度測定装置は、1つ以上の放射源が非活性状態から活性状態に切り替えられる時点またはその時点以前に、基板の温度測定の実行を停める、工程とを含む。
【0036】
任意選択で、方法は、放射源が活性状態にある期間中に温度測定器による温度測定を終了する工程をさらに含む。
【0037】
任意選択で、温度測定装置は、基板によって放たれる熱放射を感知し、感知された放射に応答して温度指示信号を生成するための少なくとも1つのセンサを含み、および方法は、放射源が非活性状態から活性状態に切り替えられる前または切り替えられるときに、少なくとも1つのセンサから信号増幅用電子機器を切り離す工程をさらに含む。
【0038】
任意選択で、同期信号は、放射源を活性と非活性状態と間で切り替えるコントローラによって温度測定装置に提供される。
【0039】
任意選択で、同期信号は、放射源によって放たれる放射を感知するために配備された強度センサによって提供される。
【0040】
本発明の教示の一実施形態に係る、複数の放射源によって周期的に照射される基板の温度を測定する温度測定装置が提供され、該放射源は、基板の少なくとも一部分を加熱するように放射源が基板を照射する活性状態と、放射源が実質的に放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つ非活性状態との間で切り替え可能である。温度測定装置は、基板によって放たれる熱放射を感知し、温度測定装置によって受信される同期信号に従って、放射源が非活性状態にある期間中に感知された熱放射に応答して温度指示信号を生成するセンサであって、同期信号が、i)放射源が活性状態にある期間、ii)放射源が非活性状態にある期間、iii)活性状態から非活性状態への放射源の移行、またはiv)非活性状態から活性状態への放射源の移行の少なくとも1つを示し、温度測定装置は、1つまたは複数の放射源が活性状態から非活性状態に切り替えられた時点またはその時点以降に温度測定を実行し始め、および、温度測定装置は、1つ以上の放射源が非活性状態から活性状態に切り替えられる時点またはその時点以前に、基板の温度測定の実行を停める、工程とを含む。
【0041】
本発明の教示の一実施形態に係る、複数の放射源によって周期的に照射される基板の温度を測定する温度測定装置が提供され、該放射源は、基板を加熱するように放射源が基板を照射する活性状態と、放射源が実質的に放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つ非活性状態との間で切り替えるように構成される。温度測定装置は、基板によって放たれる熱放射を感知し、感知された熱放射に応答して温度表示信号を生成するセンサであって、温度測定装置は、放射源が非活性状態にある期間中にのみセンサが温度表示信号を生成するように、活性状態と不活性状態との間の放射源の切り替えに同期する、センサを含む。
【0042】
本発明の教示の一実施形態に係る、基板を処理するための熱処理システムとともに、またはその一部として作動するようにされた機器が提供され、熱処理システムは、基板の少なくとも一部分を加熱するように放射源が基板を照射する活性状態と、放射源が実質的に放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つ非活性状態との間で切り替えるように構成された複数の切り替え可能な放射源を備える。機器は、基板から放たれる熱放射を感知し、感知された熱放射に応答して温度指示信号を生成するための第1のセンサと、放射源から放たれる放射を感知し、非活性状態に対応する同期信号を生成する第2のセンサと、増幅器回路と、制御可能なスイッチであって、第1のセンサおよび増幅器回路に関連付けられ、同期信号に基づいて、増幅器回路が第1のセンサから切り離された開位置と、放射源が非活性モードにある期間中にのみ増幅器回路が第1のセンサと信号通信状態に位置される閉位置との間に切り替えられるように構成された制御可能なスイッチとを含む。
【0043】
本発明の教示の一実施形態に係る、基板を処理するための熱処理システムとともに、またはその一部として作動するようにされた機器が提供され、熱処理システムは、基板の少なくとも一部分を加熱するように放射源が基板を照射する活性状態と、放射源が実質的に放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つ非活性状態との間で切り替えるように構成された複数の切り替え可能な放射源を備える。機器は、熱放射を感知し、感知された熱放射に対応する信号を生成し、放射源が活性状態から非活性状態に移行する期間に対応する信号の低下を検出し、および感知された熱放射および検出されたた信号の低下に基づいて前期基板の少なくとも一部分の温度測定を生成するための少なくとも一つのセンサを含む温度測定装置を含む。
【0044】
本発明の教示の一実施形態に係る、方法が提供され、該方法は、1つ以上の放射源を、1つ以上の放射源が基板を加熱するように基板に照射する活性状態と、1つ以上の放射源が実質的に放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つ不活性状態との間で切り替える工程と、活性状態と非活性状態との間の切り替えに同期された装置によって
非活性状態中の第1の放射測定であって、基板による熱放射に対応する放射を含む、第1の放射測定、活性状態中の第2の放射測定であって、基板による熱放射に対応する放射、および1以上の放射源によって放たれた放射に応答して基板によって反射された放射を含む第2の放射測定、および第1の放射測定値および第2の放射測定値に基づいて、基板の反射率または前記基板の放射率の少なくとも一つの算出を実行する工程とを含む。
【0045】
本明細書に別段の定義がない限り、本明細書中で使用される全ての技術的および/または科学的な用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似または同等の方法および材料が、あるいは本発明の実施形態の実施あるいは試験の際に使用され得、例示的な方法および/または材料が下記に記載される。矛盾する場合には、定義を含む本特許明細書が優先される。加えて、材料、方法、および実施例は単なる例示にすぎず、必ずしも限定的であることを意図したものではない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
本発明のいくつかの実施形態は、添付の図面を参照して、一例としてのみ本明細書に記載されている。とりわけ図面を詳細に参照することで、示されている詳細は一例であり、本発明の実施形態の例示的な説明の目的のためのものであることが強調されている。この点では、図面に関する記載により、本発明の実施形態を実施する方法は当業者に明らかとなる。
【0047】
ここで、図面に着目すると、同様の参照数字または符号は、対応するまたは同様の構成要素を指し示す。図面において、
図1】同期が放射源の切り替えを制御するコントローラによって提供される本発明の一実施形態に係る、活性状態と非活性状態との間で切り替え可能な放射源によって加熱され、活性状態と非活性状態との間の放射源の切り替えに同期される、基板の熱放射および温度を測定/監視/追跡するセンサを備えた測定装置を有するシステムの概略図である。
図2図1のコントローラのブロック図である。
図3図1の測定装置の概略図である。
図4】例示的な放射源が基板を加熱するための放射を放つ波長、および測定装置が感知可能な放射の波長を示すプロットである。
図5】例示的な狭帯域放射源が基板を加熱するための放射を放つ波長、および測定装置が感知可能な放射の波長を示すプロットである。
図6図5のプロットの低放射領域の拡大図であり、放射源によって放たれる低強度の広帯域放射の一部と測定装置が感知可能な波長との重複とともに、様々な例示温度に加熱されたときに基板から放たれる熱放射の波長との重複を示す。
図7】放射源の活性および非活性の経時的な切り替え状態とともに、活性状態中に放射源によって加熱される基板の温度プロファイルの傾向を示す図である。
図8】同期が放射源の放射強度を測定する強度センサによって提供される本発明の別の実施形態による、切り替え可能な放射源によって加熱される、基板の熱放射および温度を測定/監視するためのセンサを備えた測定装置を有し、放射源の切り替えと同期されるシステムの概略図である。
図9】強度センサが測定装置の一部として一体化されている、図8と同様のシステムの概略図である。
図10図1と同様のシステムの概略図であるが、該システムにおいて測定装置が増幅器およびセンサと増幅器との間のスイッチを含み、スイッチの開閉が放射源の活性状態と不活性状態との切り替えに同期している。
図11】測定装置と放射源の切り替えとの間の同期を提供するために使用され得る同期信号の非限定的な例である。
図12】本発明の実施形態に係る、基板の温度を測定/監視するためのプロセスを示すフロー図である。
図13A】放射源を制御するために本開示のコントローラによって使用され得るパルス幅変調(PWM)電圧波形の概略図である。
図13B】放射源を制御するために本開示のコントローラによって使用され得るパルス幅変調(PWM)電圧波形の概略図である。
図14図1と同様のシステムの概略図であり、該システムにおいて装置は、放射源が非活性状態にあるときに基板の熱放射を測定し、放射源が活性状態にあるときに基板の熱放射および基板からの反射放射を測定することによって、基板の反射率および/または放射率を測定する。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明は、ワークピース/基板の温度を測定する/監視するための方法、機器、装置、およびシステムである。
【0049】
本発明に係る方法、機器、装置およびシステムの原理および作動は、本明細書に添付される図面を参照することで、一層良く理解されることがある。
【0050】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の記載で説明される、および/または図面および/または実施例で例示される構成要素および/または方法の構成および配置の詳細に必ずしも限定されないことが理解されるべきである。本発明は、他の実施形態が実行可能であり、あるいは様々な方法で実施または実行可能である。
【0051】
ここで図面を参照すると、図1図3は、本開示の様々な態様に従って構築され作動可能な、一般的に(10)と指定される、ワークピース処理システムの様々な態様を示す。一般論として、ワークピース処理システム(以下、「システム」と称する)(10)は、例えば、熱処理システムとして実施される場合、熱処理チャンバ内またはその一部として配備され得、ワークピース(12)の処理中に温度監視/測定を提供するための機器を含む。一般的に、ワークピース(12)は、半導体ウェーハ、半導体基板、またはガラス基板などの任意の薄い板状の材料基板であり得る。一般性を損なうことなく、以下では、ワークピースを基板(12)と互換的に称することにする。
【0052】
システム(10)は、一般的に、基板を選択的に加熱するようにスイッチ可能に活性化されるために配備された1つ以上の制御可能な放射源(14)、放射源(14)を制御するためのコントローラ(24)、および放射源(14)による照射および/または加熱に応答して基板(12)によって放射または反射される放射に基づいて基板(12)の1つ以上のパラメータを測定する測定装置(16)を含む。本開示の第1の態様によれば、装置(16)は、基板(12)によって放たれる熱放射に基づいて基板(12)の温度を測定するように構成される。本開示のこの第1の態様に係る実施形態では、装置(16)は、互換的に「温度測定装置」とも称される。本開示の第2の態様によれば、装置(16)は、基板(12)の反射率および/または放射率の決定を可能にするように、基板によって放たれる熱放射とともに、基板から反射される放射を測定する。
【0053】
ある好ましいが非限定的な実施形態によれば、1つ以上の放射源(14)は、電子的に制御可能、かつ切り替え可能な複数の放射源(14a)~(14j)、集合的に放射源(14)と称され、ある実施形態では放射源のアレイとして実施され得、基板(12)を加熱するように基板を照射するために配備される。本明細書では、例示の目的で10の放射源が例示されるが、システム(10)は、熱処理用途に応じて、10より少ない放射源、または10より多い放射源を含んでもよい。そのような実施形態では、放射源(14)は、「放射源」または「熱源」とも互換的に称される。熱源(14)は、好ましくは、基板(12)の少なくとも一部または基板(12)の全体を、用途に応じて所望の温度に加熱するように構成され、該温度は、例えば、175℃以上、ある場合には200℃以上、他の場合には300℃以上であり得る。急速熱処理システムの文脈で使用される場合、放射源(14)は、基板(12)を1000℃以上を含むさらに高い温度まで加熱するように構成され得る。
【0054】
補足として、放射源(14)は、基板(12)を加熱するように基板(12)を照射するための放射源として実施されているが、放射源(14)によって生成された放射と基板(12)の加熱との間に必ずしも因果関係がない他の実施形態が、本明細書において企図される。例えば、および本開示の後続の部分で論じるように、ある種の放射源は、基板(12)を加熱するためにスイッチ可能に活性化され、放射源(14)の活性化の副作用または副産物として、基板加熱の原因ではない放射の生成(すなわち、放射放射)を引き起こす場合がある。本開示の残りの部分の大部分の全体にわたって、放射源(14)は、基板(12)を照射するための放射源であるという文脈で記載され、該当する場合、基板(12)を加熱する活性化されるように一般的に構成された放射源として、より一般的に記載される。
【0055】
上記を念頭に置いて、放射源(14)は、一般的に、2つの状態、すなわち、基板(12)を加熱するように放射源(14)が基板(12)を照射する活性状態と、放射を放たない、または放射源(14)が不活性状態にある時間の間にわたって、無視できる量の放射を放つことのいずれかによって、放射源(14)が基板を照射しない不活性状態での作動間に切り替えるように構成される。特定の非限定的な実施態様では、放射源(14)によって放出される強度(すなわち、電力)は、最小強度/電力値と最大強度/電力との間で変動し得、それによって、放射源(14)が最小強度および最大強度で放射を放つ間の時間の量と組み合わせて、基板(12)の所望の温度における制御可能な変動を可能にする。最小強度/電力値は、例えば、0ワット/cmとすることができ、最大強度/電力値は、例えば、20ワット/cmとすることができる。これらの最小値および最大値は、用途に応じて変動し得る。
【0056】
本書の文脈では、「活性状態」という用語は、「活性化状態」、「活性」、および「活性化された」という用語と互換的に使用され、一般的に、放射源(14)が基板(12)を加熱する状態を指す。放射源(14)が放射源である特に好ましいが非限定的な実施形態では、活性状態は、所定の期間にわたって基板を加熱するのに十分に高い放射を放つことによって、放射源が基板(12)を照射する状態を指す。そのような実施形態では、活性状態は、放射源(14)が、(好ましくは所望の温度プロファイルに従って)基板を測定可能に加熱するように十分に高い出力または(その時間間隔/期間の全体にわたって取られる)平均出力で放射を放つ時間間隔または期間に相当する。放射源(14)が活性状態にある時間間隔(すなわち、期間)は、互換的に「照射時間間隔」または「照射期間」と称される。放射源(14)が基板を照射しないが、それにもかかわらず活性状態にあるときに基板を加熱する一般的な場合、放射源(14)が活性状態にある時間間隔は、「活性状態時間間隔」または「活性状態期間」と同等に称され、また「時間間隔(複数)」または「期間(複数)」という用語と組み合わせて「活性状態」について使用される他の交換可能な用語のいずれかと同じように称され得る。
【0057】
同様に、本書の文脈では、「非活性状態」という用語は、「不活性化状態」、「非活性」、および「不活性化された」という用語と互換的に使用され、一般的に、放射源(14)が基板(12)を照射しない状態、またはより一般的な場合には、実質的に放射を発生させない、または無視できる量の放射が発生する状態を指す。放射源(14)が活性状態の間に基板(12)を照射する放射源である実施形態では、非活性状態のとき、放射源(14)は放射を発しない(すなわち、停める)か、(装置(16)の観点から)無視できる量の放射を発するか、または活性状態から非活性状態に切り替えられた直後の短い期間に残留する低いレベルの放射を発する。そのような実施形態では、非活性状態は、放射源(14)が、ゼロ(すなわち、放射源(14)はいかなる放射も放たない)であるか、または放射源(14)が無視できる量の放射(すなわち、非常に低いゼロではない量の出力、例えば、<<1Watt/cm)を放つように十分に低い出力または(その時間間隔/期間の全体にわたって取った)平均出力で放射を放つ時間間隔または期間に相当する。放射源(14)が非活性状態にある時間間隔は、互換的に「測定時間間隔」または「測定期間」と称される。放射源(14)が基板を照射しないが、それにもかかわらず活性状態にあるときに基板を加熱する一般的な場合、放射源(14)が非活性状態にある時間間隔は、「非活性状態時間間隔」または「非活性状態期間」と同等に称され、また「時間間隔(複数)」または「期間(複数)」という用語と組み合わせて「非活性状態」について使用される他の交換可能な用語のいずれかと同じように称され得る。
【0058】
一回の測定時間間隔は、第1の時間間隔と第2の時間間隔との間の期間に相当し、第1の時間例は、放射源(14)が非活性状態を取る時間の例であり、第2の時間例は、放射源(14)が非活性状態を取った後に連続して活性状態を取る時間の例である。
【0059】
本書の文脈では、「無視できる量の放射」という用語は、一般的に、温度測定装置(16)によって検出できないか、または温度測定装置(16)によって実行される基板(12)の温度測定に顕著な影響を与えるには不十分な、任意の量の放射を指す。
【0060】
コントローラ(24)は、放射源(14)と電気的に関連付けられ、放射源(14)が適切な切り替え速度で活性状態と非活性状態との間で切り替えるように制御するように、放射源(14)を作動させてオンおよびオフにするように構成される。特定の実施形態では、切り替え速度は静的/一定であり得、コントローラ(24)に予めプログラムすることができる。他の実施形態では、切り替え速度は、動的であり得る。切り替え速度は、加熱速度および基板(12)が加熱されるべき所望の温度に依存し得、その温度は、特定の熱処置用途に依存し得る。コントローラ(24)は、好ましくは、活性状態にあるときに放射源(14)によって放たれる放射の強度/電力を調節するようにさらに構成される。加えて、および本開示の後続の部分でさらに詳細に論じるように、コントローラ(24)は、活性状態と非活性状態との間の切り替え、および放射源(14)の放射強度出力を制御するための様々な技術を採用し得る。好ましいが非限定的な実施態様では、コントローラ(24)は、放射源(14)の切り替えおよび放射強度出力を制御するためにパルス幅変調(PWM)を採用する。
【0061】
図2は、コントローラ(24)の概略ブロック図であり、メモリ(28)として概略的に表されるコンピュータ記憶媒体に結合された1つ以上のコンピュータプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、信号プロセッサなど)であり得るプロセッサ(26)を示す。そのようなプロセッサは、プロセッサによって実行されるときにプロセッサに動作を実行させるコンピュータプログラムコードまたは命令セットを記憶するコンピュータ可読媒体(例えば、メモリ(28))を含み、またはコンピュータ可読媒体との通信状態にあり得る。コンピュータ可読媒体の種類は、プロセッサにコンピュータ可読命令を提供し得る電子、光学、磁気、または他の記憶装置または伝送装置を含むが、これらに限定されない。メモリ(28)は、データおよび情報を記憶するための任意の種類のメモリであり得、プロセッサ(26)によって実行するためのコンピュータプログラムコードまたは命令セットも記憶することができる。
【0062】
特定の実施形態では、個々の放射源(14a)~(14j)は、コントローラ(24)が各放射源を独立して選択的にオンおよびオフにすることができるように、コントローラ(24)によって独立して制御可能である。他の実施形態では、放射源(14)は、コントローラ(24)が「オン」制御コマンドを発行すると、放射源(14)の全てが同時にオンに切り替えられ、コントローラ(24)が「オフ」制御コマンドを発行すると、放射源(14)の全てが同時にオフに切り替えられるように、コントローラ(24)によって集団的にオンおよびオフにされる。
【0063】
温度測定装置(16)(「温度測定の装置」または単に「装置」とも称される)は、基板(12)の一部または基板(12)の全体であってもよい基板(12)の部分の温度を測定するために配備される。特定の実施形態では、温度測定装置(16)は、温度プローブなどの放射温度計として実施され、その放射温度計は、システム(10)の放射源(14)およびコントローラ(24)から独立したスタンドアロン構成要素であり得、またはシステム(10)の他の構成要素と一緒に統合され得る。
【0064】
特定の好ましい実施形態では、放射源(14)は、基板(12)の全体が加熱されるように、基板(12)を広い範囲の角度から照射するように、基板(12)に対して配備される。そのような実施形態では、放射源(14)は、熱源のアレイとして構成され得る。
【0065】
特に好ましいが非限定的な一連の実施態様では、放射源(14)は、複数の電子的に切り替え可能な(任意にアレイで配備される)発光ダイオード(LED)、またはレーザ源の配置として実施され、基板(12)を所望の温度に加熱するために、特定の波長範囲で、好ましくは広範囲の角度から放射を放つように構成される。LEDおよびレーザは、熱処理において、詳細にはLEDおよびレーザを電気制御できる精度において、白熱電球および他のタイプのランプを上回るいくつかの利点をもたらす。加えて、LEDおよびレーザは、スイッチを速やかにオンおよびオフにすることができるため、LEDの発光量をわずか1秒程度でゼロの状態から全出力にする(またはその逆)ことは可能になる。
【0066】
しかし、LED、レーザ、または他の放射源の放射出力は、温度測定装置(16)によって基板(12)の温度を測定するための特に好ましい波長範囲と少なくとも部分的に重複し得ることに留意されたい。これは図4に例示される例で見ることができ、温度測定装置(16)は約950nmで作動し、放射源は約870nmでピーク放射を放つが、最大950nmの放射も放つ。したがって、オンに切り替えられた時に、LED/レーザ/放射源が放つ放射は、基板(12)の温度測定に干渉する可能性がある。温度プローブ作動波長帯から遠く離れて、例えば、500nm付近で作動するLEDおよびレーザ熱源であっても、全体的には弱いが、より長い波長付近、例えば950nm付近で作動する温度測定装置(16)に対し重複かつ干渉し得る広帯域放射を依然として放つ。これは図5に例示されており、放射源(14)は500nm付近の狭帯域ピーク放射を放つが、それでも、例となる様々な温度レベル(本例では175℃、200℃、300℃)に加熱されたときに基板(12)によって放たれる低い熱信号レベルに干渉するほど強い(図6の拡大図に示される)広帯域放射を放つ。したがって、温度測定を放射源(14)が活性状態にある期間中に実行すると、基板(12)の温度測定の読み取りが不明瞭となる可能性がある。
【0067】
放射源(14)からの放射によって基板(12)の温度測定の読み取りが不明瞭になるのを防止するために、本開示の実施形態に係る温度測定装置(16)は、放射源(14)の活性状態と不活性状態との切り替えへと同期され、こうして温度測定装置(16)は、放射源(14)が活性状態から非活性状態に切り替えられるのと同時、またはその時点より後のわずかな時間に、温度測定を開始し、かつ温度測定装置(16)は、放射源(14)が非活性状態から活性状態に切り替えられるのと同時、またはその時点より前のわずかな時間に基板(12)の温度測定の実行を停めるようになる。このように、温度測定装置(16)によって実行される唯一の有意な温度測定は、放射源(14)が非活性状態にある期間中に実行される。装置(16)により温度が測定されない非活性状態の開始時および/または終了時の「わずかな時間」とは、概して同期信号と放射源(14)の非活性状態への/からの移行の正確な時間との間に存在し得るあらゆる不確実性を許容するのに十分な長さの間隔として選択されることに留意されたい。装置(16)による測定が行われない非活性状態の開始時および/または終了時にこれらのわずかな間隔を追加するのは、非活性状態への/からの移行の正確な時間の不確実性に直面しても、装置(16)は放射源(14)が非活性状態にあるときにのみ常に測定を行うことになるのを確実にするためである。加えて、装置(16)が温度測定を完了するのに一定の最小時間を必要とする典型的な場合、装置(16)がそのような温度測定の最中に放射源(14)の非活性から活性への移行が生じないことを確実にするために許容差がとられ得る(そのため、実際には、放射源(14)の次の非活性から活性への移行前にこの測定を完了するのに十分な時間がある場合にのみ、装置(16)は温度測定を開始することが可能となる場合がある)。
【0068】
概して、基板(12)の温度は、放射源が非活性状態に置かれるたびに低下し、その結果、図7に概略的に示されるものと質的に類似した加熱プロファイルが得られる。温度プロファイルの厳密な制御が必要とされる状況、および/または非活性状態の時間間隔中に基板の冷却が急速に進む状況では、非活性状態の時間間隔中に生じる温度低下の規模を低減するために、放射源(14)が非活性状態にある時間間隔を最小限まで低減することが全体的に望ましい。この目的のために、放射源(14)は、LED、レーザ、または迅速な応答時間を有する他の放射源として実施され得るのが好ましい(LEDおよびレーザはそれぞれ、典型的には約1μsec以上の立ち上がり/立ち下がり時間を有する)。迅速な応答時間の放射源を使用することにより、不活性状態の開始のほぼ直後に温度測定の開始が可能になり、温度測定の完了のほぼ直後に活性状態の再確立が可能となる。これは、立ち上がり/立ち下がり時間はほんの約0.1秒以上である例えば白熱光放射源などの、応答時間が遅い放射源とは異なる。このような低速の応答時間の放射源は、低速の応答時間の放射源からの放射レベルが、温度測定に干渉することのない程度に減衰するまで、温度測定の開始を遅らせることを必要とする。同様に、低速の応答時間の放射源は、非活性状態の温度測定の完了後、完全に活性状態に戻るのにある程度の時間を必要とする。このため、非完了状態の時間間隔中の温度低下の規模は、LED、レーザ、または他の迅速な応答時間の放射源を使用することによって小さくすることができる。
【0069】
特定の好ましいが非限定的な実施態様では、パルス幅変調(PWM)制御方法を使用して、放射源に適用される平均電力を変動させることができる。図13Aおよび図13Bは、PWM制御に使用される例示的なPWM電圧波形を示す。PWM制御方法が使用される場合、温度プローブと放射源との間で同期を行うために考えられ得る、2つの方法が存在する。
【0070】
a)温度プローブの測定時間がPWM周期時間(T)に比べて長い場合、温度測定値を捕捉するために、1つまたは複数のPWM周期全体にわたり、放射源を非活性状態にする必要がある。この場合は図13Aに示されており、1つの非活性状態(測定時間間隔)の後、より高い平均電力が放射源に適用される活性状態間隔が続くことが示されている。
【0071】
b)温度プローブの測定時間がPWM周期時間(T)に比べて短い場合、各PWM周期中(PWMデューティ比が100%未満の場合は常に)に本来存在する低電圧間隔の中に温度測定を収めることが可能な場合がある。この実施態様では、非活性状態はPWM周期中に自然に発生するため、PWM電圧パルス間に特別な不活性状態測定間隔を挿入する必要がなくなる。このアプローチは図13Bに概略的に例示される。この図に示されるアプローチでは、迅速な温度測定時間(<<T)のみならず、活性状態と非活性状態との迅速な切り替えがさらに必要となる。前述したように、LEDおよびレーザ光源は、このような迅速な切り替えが必要とされる状況に特に適している。
【0072】
非活性状態を達成するには、放射源に正確にゼロの電圧、電流、電力、または他の適切な励起を加える必要はなく、むしろ、温度プローブ測定に干渉するレベル以下で放射源が放射を行うのを確実にするために十分に低い励起を適用することのみ必要とされることが認識されるであろう。
【0073】
活性時間間隔および測定時間間隔を、ここでさらに詳しく論じる。例示を明確にするために、時間間隔は、放射源(14)が放射源であるという非限定的な文脈で記載され、それによって、活性時間間隔は照射時間間隔と同じように称される。明らかなように、照射時間間隔および測定時間間隔は、それぞれ複数の間隔を含むことができる。典型的には、放射源(14)の活性/非活性状態の切り替えに相当する、照射時間間隔と測定時間間隔とが交互に繰り返され、こうして放射源(14)は連続的な活性および非活性状態の周期を経て、照射時間間隔と測定時間間隔との間にインターリーブが存在するようになる。図7は、放射源(14)が活性状態と非活性状態との間で循環されるときの放射源(14)の状態の経時的変化の一例を、切り替えに起因する基板(12)の温度プロファイルの傾向とともに示す。図7に例示された例に確認できるように、基板(12)の温度は、放射源(14)が活性状態にある期間中に上昇し(すなわち、基板(12)が「加熱」する)、放射源(14)が非活性状態にある期間中に低下する(すなわち、基板(12)が「冷却する」)。例示された例では、基板(12)の温度は、各照射時間間隔中の時間に関する非線形関数に応じて上昇する。
【0074】
照射時間間隔のそれぞれは、基板(12)が適切な温度に加熱されるのに十分な時間を許容するほど十分に長い。0.25~10秒の範囲の照射時間間隔は、半導体ウェーハを加熱するのに特に有効であると分かっているが、間隔の長さは、特定の熱処理用途に基づいて変動する場合がある。加えて、測定時間間隔のそれぞれは、照射時間間隔よりも短いのが好ましく、さらに好ましくは、放射源(14)の切り替え時間との同期と適合して、時間依存の温度プロファイルへの影響が最小限ありながら基板(12)の温度が(温度測定装置(16)によって)測定されるような十分に短い時間間隔である。0.01秒~0.1秒の範囲の測定時間間隔は、0.25秒~10秒の間隔で加熱される半導体ウェーハの温度を測定するのに特に有効であると分かっているが、この場合も測定時間間隔の長さは特定の処理用途に応じて変動し得る。
【0075】
特定の好ましい実施形態では、装置(16)は、測定時間間隔の持続時間の全体にわたって、基板(12)が放つ温度(および/または熱放射)を連続的またはほぼ連続的に測定する。
【0076】
補足として、照射時間間隔は必ずしも同等の長さである必要はないことに留意されたい。同様に、測定時間間隔も、必ずしも同等の長さである必要はない。例えば、照射時間間隔は、基板の熱処理の期間中、連続的に増加または減少し得、測定時間間隔は一定を維持するか、または、例えば先行する各照射時間間隔の長さに基づいて変動し得る。
【0077】
図3は、本開示の特定の実施形態に係る温度測定装置(16)の概略図を示す。例示された実施形態では、温度測定装置(16)は、プロセッサ(18)に結合されたセンサ(20)を備える。プロセッサ(18)は、1つ以上のコンピュータプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、信号プロセッサなど)であり得る。センサ(20)は、基板(12)が放つ放射(熱放射、放射強度)を検出/感知/測定し、感知された熱放射に応答して温度表示の電気信号を生成するように構成される。センサ(20)は、好ましくは、基板(12)が放射源(14)によって加熱される所望の処理温度の予想範囲内で、基板(12)の温度の変化に対して高い感度を提供するように選択された特定の波長範囲の放射に感応する。1つの非限定的な例では、センサ(20)は、1000nmまたはその付近の波長を有する放射に感応する。センサ(20)は、2つ以上のセンサ、例えば、センサのアレイであり得る。センサ(20)は、ステファン-ボルツマン法則、プランク関数によって与えられる熱放射(irradiance)と温度との間の関係に基づいて、または(プロセッサ(18)に付随するメモリに保存され得る)ルックアップテーブルを使用して、基板(12)の温度を測定することができる。
【0078】
例示された実施形態では、温度測定装置(16)は、シーンからの熱放射をセンサ(20)に向けて方向付けるために、(屈折性または反射性のレンズのアセンブリであり得る)レンズ(23)によって概略的に表される光学素子(optics)(23)をさらに備える。代替的に、光学素子(23)は、光ファイバ(複数可)(例えば、光ファイババンドル)として、またはライトパイプとして実施され得る。光学素子(23)は、熱放射が到達する領域に相当する視野を画定するように配備される。基板(12)の温度/熱放射を測定するために装置(16)が配備されると、装置(16)は、測定対象である基板(12)の部分が、光学素子(23)によって画定されるシーン/領域の視野にあるように位置付けられる。基板(12)に対する装置(16)の配備構成に応じて、「基板の一部」は、基板(12)のうちの1つ以上の部分を備える、または基板(12)の全体を備えることができる。
【0079】
特定の実施形態では、プロセッサ(18)、センサ(20)、および光学素子(23)は、単一のケーシングまたは機械的本体内に保持される。
【0080】
補足として、基板(12)が放つ熱放射は全体的に弱く、したがってセンサ(20)は、熱放射の感知に応答して、増幅器回路による幾分の増幅を必要とする比例的に弱い温度表示の信号を生成し得る。したがって、図面には示さないが、センサ(20)の出力は、好ましくは、センサ(20)によって生成された信号を増幅する増幅器回路(例えば、前置増幅器)に結合される。
【0081】
温度測定装置(16)と放射源(14)の切り替えとの間での同期は、様々な方法で提供することができる。図1に例示される一連の非限定的な実施態様によれば、コントローラ(24)は、温度測定装置(16)と電気的に関連付けられ(すなわち、電気的に連結され)、照射時間間隔および/または測定時間間隔に対応して同期信号を温度測定装置(16)に提供する。論じられるように、同期信号は、非活性状態、および/または活性状態から非活性状態への移行、および/または非活性状態から活性状態への移行に対応し得る。コントローラ(24)は放射源(14)の切り替え速度を制御するので、コントローラ(24)はさらに、温度測定装置(16)が測定時間間隔に対応する期間中にのみ基板(12)の温度を測定するように、温度測定装置(16)にタイミング情報を、例えば同期信号の形態で提供することができる。プロセッサ(18)が同期信号を受信しセンサ(20)のタイミングを制御することで、センサ(20)は測定時間間隔中にのみ熱放射を測定することができる。他の実施態様では、センサ(20)は熱放射強度を連続的に測定し、プロセッサ(18)は、測定時間間隔中にのみスイッチを閉じるようにセンサ(20)を増幅回路に切り替え可能に結合するスイッチを制御し、そうしてセンサ(20)の出力は、測定時間間隔中にのみ増幅回路と信号通信状態にあり、照射時間間隔中には増幅回路と信号通信状態にない。この実施態様の変形例は、図10を参照して、本開示の後の部分で論じる。
【0082】
別の一連の非限定的な実施態様では、センサは、放射源(14)と基板(12)の両方によって放たれる放射に感応し、熱放射強度を連続的に感知/測定する。そのような実施態様では、プロセッサ(18)は、測定された放射強度の低下を表示する信号が突然低下したことを識別するために、センサ(20)によって生成された信号を処理するようにプログラムすることができる。このような低下は、典型的に、放射源(14)が非活性状態に移行する期間に相当する。したがって、プロセッサ(18)は、((測定時間間隔に相当する、すなわち放射源(14)が非活性状態にある)突然の信号低下の検出後に測定される信号のセグメント(複数可)のみを生成し、出力し、および/または記憶装置への保存または書き込み(例えば、プロセッサ(18)にリンクされているコンピュータメモリへの書き込み)を行うことができ、測定時間間隔中の温度測定値のみが、温度測定装置(16)によって出力されるようになる。プロセッサ(18)は、同様に、放射源の活性状態への移行に相当する、突然の信号の増加が検出されたときに、測定データの記録を停めるようにプログラムすることができる。したがって、本発明の装置は、感知された放射と、この感知された放射の強度の突然の低下および上昇の検出に基づいて、基板(12)の温度測定値を生成する。代替的に、プロセッサ(18)は、測定された信号の変化(突然の増加および減少)に基づいて(データが記録されるべき)非活性状態を識別するのではなく、感知された放射信号が特定の閾値信号レベルを下回るたびに非活性状態を識別することができる。
【0083】
ここで図8および図9を参照すると、放射源(14)によって放たれる放射を感知するために追加のセンサが採用される本開示のさらなる実施形態に係る、温度測定装置(16)と放射源(14)の切り替えとの間に同期が提供されるシステムおよび装置が例示されている。先ず図8を見ると、(1つより多くの強度センサであり得る)強度センサ(30)が、放射源(14)によって放たれる放射を感知するために配備され、温度測定装置(16)と電気的に関連付けられる。強度センサは、放射源(14)によって放たれる特定範囲の波長の放射に感応し、およびセンサ(20)は、放射源(14)によって加熱されたときに基板(12)によって放たれる具体的な範囲の波長の放射に感応する。例示されていないが、強度センサ(30)は、(この場合、放射源(14)を備える)シーンからの放射をセンサ(30)に向かって方向付けるために、光学素子と関連付けることができる。代替的に、センサ(30)は、放射源(14)からの放射をセンサ(30)に向けて方向付ける専用の光学素子と関連付けることができる。
【0084】
強度センサ(30)は、関連性のある波長範囲の放射を検出/感知すること、具体的に放射源(14)によって放たれる放射を検出/感知することに基づいて、同期信号を生成する。特定の非限定的な実施態様では、強度センサ(30)は、放射源(14)によって放たれた放射を検出/感知する際に同期信号を生成する。他の非限定的な実施態様では、強度センサ(30)は、関連性のある波長範囲の放射が強度センサ(30)によって検出/感知されない場合に、同期信号を生成する。
【0085】
強度センサ(30)は温度測定装置(16)に同期化信号を提供して、この温度測定装置が同期化信号に従って(センサ(20)を介して)熱放射測定を実行することで、センサ(20)は(放射源(14)の非活性期間に相当する)測定時間間隔中にのみ(基板(12)によって放たれる)熱放射を測定するようになる。例えば、温度測定装置(16)のプロセッサ(18)は、強度センサ(30)からの同期信号の受信に応答して、センサ(20)に熱放射測定を実行するように命令することができる。
【0086】
図9は、図8と同様の代替構成を示すが、強度センサ(30)は、センサ(20)と(30)の両方が単一のケーシングまたは機械本体内に配備されるように温度測定装置(16)の一部として一体化されている。ここでは、図8と同様に、強度センサ(30)は、放射源(14)が(測定時間間隔に相当する)非活性状態である時間、および/または放射源(14)が(照射時間間隔に相当する)活性状態である時間を判定するために、放射源(14)によって放たれる放射を検出/感知/測定する。センサ(20)および(30)のそれぞれは、別々の光学素子を有し得る(すなわち、センサ(20)は、図3のように光学素子(23)と関連付けることができ、センサ(30)は、図8を参照して上記で言及したように別々の光学素子を有し得る)。代替的に、センサ(20)および(30)は、光学素子(例えば、図3の光学素子(23))を共有することができ、放射源(14)および基板(12)の両方からの放射をセンサ(20)および(30)に向けるように配備することができる。
【0087】
図9に例示される実施形態では、プロセッサ(18)は、強度センサ(30)から同期信号を受信することができ、受信した同期信号に基づいて熱放射測定を行うようセンサ(20)に命令することができる。
【0088】
図10は、温度測定装置(16)が、センサ(20)によって生成された温度表示信号を増幅するための増幅器回路(22)、およびセンサ(20)を選択的に増幅器(22)との信号通信状態にするスイッチ(21)をさらに備える以外、図1に類似する別の実施形態を示す。センサ(20)はさらに熱放射強度を連続的に測定し、かつ、放射源(14)によって加熱されたときに基板(12)によって放たれる特定の波長範囲の放射に感応することに加えて、放射源(14)によって放たれる特定の波長範囲で放射に感応する場合もある。名目上、スイッチ(21)は、センサ(20)が増幅器(22)から切り離される(すなわち、信号通信状態にない)ように開位置とすることができる。したがって、スイッチ(21)が開位置にあるとき、あらゆる放射測定に応答してセンサ(20)によって生成される出力信号は、増幅されない。スイッチ(21)が閉位置にあるとき、センサ(20)は増幅器(22)との信号通信状態にされ、そうして、あらゆる熱放射測定に応答してセンサ(20)によって生成される出力信号が増幅器(22)によって増幅される。開位置と閉位置とのスイッチ(21)切り替えは、放射源(14)が非活性状態から活性状態に切り替えられる時間、またはその時間より前の(わずかな)時間に、増幅器(22)がセンサ(20)から切り離されるように同期信号の形態でコントローラ(24)から受信した制御入力によって制御される。例示された例では、プロセッサ(18)は、コントローラ(24)から受信した同期に基づいてスイッチ(21)を作動して開閉させるリレーとして動作する。コントローラ(24)は、活性状態と非活性状態との間での放射源(14)の切り替えに対応して同期信号を提供し、そうして、放射源(14)が活性状態にあるとき、スイッチ(21)は増幅器(22)をセンサ(20)から切り離すように開位置にあり、放射源(14)が非活性状態にあるとき、スイッチ(21)は閉位置にあるようになる。したがって、スイッチは測定時間間隔中に主に閉じられることで、増幅器(22)は測定時間間隔中にのみセンサ(20)によって生成された信号を増幅するようになり、スイッチ(21)は照射時間間隔中に主に開かれることで、センサ(20)によって実行される熱放射強度測定は増幅されず、装置(16)によって実行される温度測定は効率的に中断/終了されるようになる。
【0089】
本開示の実施形態で利用される同期信号は、例えば、指定された持続時間にわたって連続する時間変動信号、1つ以上のパルスまたは工程信号、パルス/工程信号を含み得る1つ以上のトリガ型信号、あるいはデジタル信号の形態を含む様々な形態を呈することができる。1つの非限定的な例では、同期信号は、放射源(14)が活性状態にあるときに高値または低値をとり、放射源(14)が非活性状態にあるときに低値または高値をとるパルスあるいは工程である。そのような例では、温度測定装置(16)は、同期信号が(非活性時間間隔に相当する)低値または高値(複数可)を有する時間間隔の間に、(センサ(20)による熱放射感知を介して)温度を測定する。
【0090】
別の非限定的な例では、同期信号は、非活性時間間隔のそれぞれに当たり、非活性時間間隔の開始を示す開始トリガパルス、および非活性時間間隔の終了を示す終了トリガパルスを備え得る。そのような例では、温度測定装置(16)は、開始トリガパルスの受信に際して温度測定を開始し、終了トリガパルスを受信するまで温度測定を継続する。別の同様の非限定的な例では、同期信号は、活性な時間間隔のそれぞれにおいて、活性時間間隔の開始を示す開始トリガパルス、および活性時間間隔の終了を示す終了トリガパルスを備え得る。そのような例では、温度測定装置(16)は、(1つの活性時間間隔の終了に関連する)終了トリガパルスの受信に際して温度測定を開始し、(次の活性時間間隔の開始に関連する)開始トリガパルスを受信するまで温度の測定を継続する。さらに別の同様の非限定的な例では、単一のトリガパルスを使用して放射源の非活性状態への移行を示すことができ、非活性状態は、温度プローブが1回の測定を行うのに必要な時間に等しいか、またはわずかに長い時間にわたり持続するように予めプログラムされる。この予めプログラムされた時間間隔が終了すると、放射源は自動的に活性状態に戻り、この移行を示すためのトリガパルスは送信されない。
【0091】
上記の組合せは本明細書中も企図されることは明らかであろう。例えば、同期信号は、活性時間間隔の開始および終了それぞれを示す、高値または低値の開始トリガパルスおよび終了トリガパルスを備え、かつ、非活性時間間隔の開始および終了それぞれを示す低値または高値の開始トリガパルスおよび終了トリガパルスを備えることができる。
【0092】
特定の非限定的な実施態様では、同期信号は、温度測定装置(16)が基板(12)の温度を測定し始めることをトリガするトリガ信号として作用し得るが、他の実施態様では、同期信号は、温度測定装置(16)が基板(12)の温度を測定することを停めることをトリガするトリガ信号として作用し得る。さらに他の非限定的な実施態様では、(温度測定装置(16)による)同期信号の受信は、温度測定装置(16)が基板(12)の温度を測定することをトリガする一方、他の実施態様では、同期信号の受信の不在が、温度測定装置(16)が基板(12)の温度を測定することをトリガする。
【0093】
図4~10を連続して参照し、次に、温度測定装置(16)と放射源(14)の活性状態と非活性状態との間の切り替えとの間の同期を提供するために使用され得る同期信号の一例を示す図11を参照する。放射源の活性状態から非活性状態への切り替えは、信号が「低」信号レベル(ALと指定)から「高」信号レベル(AHと指定)に増加する、同期信号の立ち上がりエッジ上で起こる。これらの事例は、図においてTINACと標識された時間に発生する。測定装置(16)は、この立ち上がり信号と同時にその温度測定を開始し、予め規定された時間間隔(図11ではTMEASと指定)内に温度測定を完了し、その後、この図ではTACと標識された時間に、放射源(14)が自動的に活性状態に戻る。したがって、温度測定装置(16)は、測定時間間隔、すなわち、放射源(14)が非活性状態にある期間中にのみ、基板(12)の温度を測定することができる。
【0094】
同期信号は、例えば、電気信号として実施され得、「高」および「低」の振幅値は、信号を生成するために使用される高電圧および低電圧に対応し、例えば、「高」は5ボルト、「低」は0ボルトである。
【0095】
温度測定装置(16)と放射源(14)の活性状態と非活性状態との間の切り替えとの間の同期、特にLEDまたはレーザ光源として実施される場合、温度測定装置(16)が、放射源(14)が非活性状態にある期間中にのみ(かつ好ましくは放射源(14)が非活性状態にある期間の全期間中に)温度/熱放射の測定を可能にすることによって従来の基板温度監視ソリューションに対する大きな利点となる。そうすることで、温度測定装置は、概して、基板(12)から発せられる典型的に桁外れに小さい熱放射信号を正確に検出することができる温度プローブの能力を妨げることになるはるかに強い加熱放射源からのグレアの影響を受けない。
【0096】
特に好ましい同期実施態様では、同期によって、放射源(14)が非活性状態に切り替えられた瞬間に限って装置(16)が温度測定を開始し、温度プローブがその温度測定を完了する瞬間に限って放射源を活性状態に戻すことができる。そのような同期の実施態様によって、非活性状態の持続時間が最小になり、したがって、図7に概略的に示されるように、非活性状態の間隔中に生じる基板(12)の制御されない冷却が低減される。さらに、非活性状態の時間間隔を絶対的に最小にすることによって、より頻繁に非活性状態の測定間隔を加熱プロファイルに挿入することができ、これは、閉ループ温度制御スキームと組み合わせて使用する場合に特に重要であり、より頻繁な温度測定によって温度コントローラによる制御修正がより頻繁になり、より厳格で堅牢な温度制御を実現する。
【0097】
しかし、本明細書に開示される測定および同期のスキームは、データ記録またはデータ収集の目的、あるいは測定温度が好ましい温度範囲外にある場合にアラームまたは警告が発せられるシナリオなど、正確な閉ループ制御を必要としない状況にも適用可能であることは注目される。
【0098】
ここで、開示される発明特定事項の実施形態に従って基板の温度を測定/監視するためのプロセス(すなわち、方法)(1200)を詳述するフロー図を示す図12は注目される。図1図11がさらに参照される。図12のプロセスおよびサブプロセスは、放射源(14)、温度測定装置(16)、およびセンサ(20)および任意にセンサ(30)を含むその関連構成要素によって実行される。図12のプロセスおよびサブプロセスのいくつかは、コントローラ(24)および/またはプロセッサ(18)によって実行されるコンピュータ化されたプロセスである。前述のプロセスおよびサブプロセスは、例えば、自動的に、好ましくはリアルタイムで実行される。図12のプロセスを実行する前に、基板(12)は、熱処理チャンバなどの基板処理システムを含み、該基板処理システムは、一定の実施形態では、基板を加熱するように基板(12)を照射するために配備されていることが想定される、熱および/または放射の放射源(例えば、放射源(14))と、活性状態と非活性状態との間の切り替えを制御するように放射源のオン/オフを切り替える、特定の実施形態では、活性状態のときに放射源によって放たれる放射強度のレベルを制御するためのコンピュータ化された制御装置(例えば、コントローラ(24))を含む。
【0099】
プロセス(1200)は、コントローラ(24)が、放射源(14)が基板(12)を加熱するように放射源(14)を活性状態に切り替える工程(1202で始まる。熱処理の文脈では、放射源(14)は、工程(1202)で活性状態に切り替えられたときに基板(12)を照射し、それによって照射時間間隔中に基板(12)を加熱する放射源である。工程(1204)において、コントローラ(24)は、放射源(14)が放射を発生させないか、または無視できる量の放射を発生させるように、放射源(14)を非活性状態に切り替える。熱処理の文脈では、工程(1204)において非活性状態に切り替えられると、放射源(14)、放射源(14)が放射を放射させないか、または無視できる量の放射を放射させるようにはもはや基板(12)を照射しない。放射源(12)は、測定時間間隔中、非活性状態に維持される。工程(1206)において、基板(12)に近接して配備される温度測定装置(16)は、測定時間間隔の開始時(照射時間間隔の終了時である)に基板(12)の温度を測定するように、周囲環境の温度の測定を開始する。温度測定の完了の後、プロセス(1200)は、次に、コントローラ(24)が放射源(14)を、放射源(14)が基板(12)を加熱するような活性状態に切り替える、工程(1202)と概して同一である、工程(1208)に移る。温度測定装置(16)と、活性状態と非活性状態との間の放射源(14)の切り替えとの間の同期に起因して、温度測定装置は、基板によって放たれる熱放射および放射源(14)によって引き起こされる(そして熱処理の文脈では放たれる)放射が温度測定装置(16)によって捉えられないように、周辺環境の温度を測定することを停める。その後、プロセス(1200)は、工程(1204)に戻り、温度監視が終了するまで繰り返される。
【0100】
一定の実施形態では、プロセス(1200)は、温度測定装置(16)が活性状態と非活性状態の間の切り替えに同期して温度測定を開始および停止できるように、放射源(14)が活性状態と非活性状態にあるときを示す同期信号が、温度測定装置(16)に(コントローラ(24)または放射源(14)によって放たれる放射強度を測定するために配置された強度センサ(30)のいずれかによって)提供される追加の工程(1210)を含む。
【0101】
本開示の実施形態は、温度測定装置(16)とは独立した専用コントローラ(24)によって電子的に制御される放射源(14)の切り替え速度に同期した温度測定装置(16)を有するものとしてこれまで記載されてきたが、コントローラが温度測定装置の一部として一体化されている他の実施形態が可能である。そのような実施形態は、温度測定装置が、熱処理システムの一部として一体化される温度プローブとして実施される場合に、特に価値があると考えられる。そのような実施形態では、温度監視装置のプロセッサは、上に記載されたコントローラ(24)の機能を実行するように構成され得(例えば、図1および図2を参照)、コントローラ(24)自体を取り外すことができる。したがって、温度測定装置のプロセッサ、例えば、プロセッサ(18)は、放射源(14)の活性状態と非活性状態との間の切り替えを制御し、センサ(20)(または増幅器スイッチ、例えば、図10のスイッチ(21))に対して同期を提供することができる。
【0102】
本開示の温度制御/監視/測定方法、機器および装置は、複数の電子的に制御可能かつ切り替え可能なLEDまたはレーザとして実施される放射源(14)と共に使用することに特に適しているが、方法、機器および装置は、ランプまたは他の白熱源として実施される放射源(14)と共に配備される場合にも有用である。そのような実施態様では、ランプまたは他の白熱源がオフにされた後に残留放射放射が消散するのに要する時間を考慮するために、測定時間間隔開始時間に時間遅延を加えることが有利である場合がある。遅延は、同期信号に動的に含まれ得、または温度測定装置(16)のプロセッサ(18)にプログラムされ得る。このような遅延時間を測定間隔開始時間に追加することは、放射源自体以外のシステムの他の構成要素によって導入されるが、放射源がその放射出力を無視できるレベルまで低減するのに必要な時間の遅延につながる遅延を補うためにさらに使用され得る。例えば、放射源の電源は、放射源による放射出力の低減に遅延または時間力学を導入する可能性もあり、これらの遅延および時間力学は、測定間隔開始時間に時間遅延を追加することによっても補うことができる。
【0103】
本明細書に記載される様々なセンサは、電磁スペクトルの特定の波長帯または波長領域の放射に感応し得る電磁放射のセンサである。これらのセンサは、「検出器」とも称され得、例えば、光検出器、フォトセンサ、フォトダイオード、または感知された電磁放射を電流または他の種類の情報伝達信号に変換することができる任意の他の種類の感知装置としてなど、様々な方法で実施され得る。特定の実施形態では、センサ(20)および/またはセンサ(30)は、感知された放射に応答してアナログ信号を生成/発生する一方、他の実施形態では、センサ(20)および/またはセンサ(30)は、感知された放射に応答してデジタル信号を生成/発生させる。アナログ信号がセンサ(複数可)によって生成される実施形態では、アナログ信号をデジタル信号に変換するために、アナログ/デジタル変換回路がセンサ(複数可)と信号通信することが好ましい。
【0104】
前述のように、放射源(例えば、LED、レーザ)は、本明細書に開示される実施形態に係る温度測定装置が作動可能な波長とは異なる可能性があるピーク放射波長を有する。同期信号を生成するために、放射源によって放たれる(関連性の波長範囲の)放射の不在または存在を検出するためにセンサ(例えば、強度センサ(30))が利用される実施形態では、そのようなセンサは、最も好ましくは放射源のピーク放射波長またはその付近で作動すると理解されるべきである。加えて、上記で記載され、図面に例示される波長値および範囲は、例示的なものに過ぎず、本開示の実施形態の温度測定/監視方法論をより明確に実証するために一般的に提供されたことを理解されたい。本開示の実施形態に係る教示は、当業者には明らかなように、他の波長値および範囲についての放射放射および測定に適用することができる。
【0105】
上述のように、本開示の第2の態様に係る、装置(16)は、基板(12)の反射率および/または放射率の決定を可能にするために、放射を測定するようにも構成される。上に議論されるように、装置(16)は、一般的に、基板(12)(ならびに基板(12)を取り囲む環境)からの放射を測定するように構成されるため、具体的に基板(12)の反射率および/または放射率を含む、温度に加えて基板(12)の1つ以上のパラメータを決定および/または算出および/または監視および/または測定するために、上述の同期方法と組み合わせて使用することができる。以下の段落は、図1図13Bを引き続き参照し、図14を特に参照しながら、本開示のこの態様に従って基板(12)の反射率および/または放射率を決定するための方法論を説明する。
【0106】
前置きとして、基板の反射率および透過率は、(熱力学の第1法則および第2法則の結果として)基板(12)の放射率を、以下の関係式によって決定するために使用され得る:放射率=1-反射率-透過率。
【0107】
測定装置が、基板の透過率が実質的にゼロである波長帯(基板が不透明な波長帯)で作動する特殊な場合、放射率は(透過率がほぼゼロであるため)基板の反射率の測定のみで決定され得る。
【0108】
したがって、基板が実質的に不透明である波長帯内で基板(12)の反射率を決定することができる場合、その波長帯内での基板(12)の放射率は、そこから容易に算出され得る。本開示の第2の態様の特定の実施形態によると、基板(12)の反射率が最初に決定され、基板(12)の放射率が、決定された反射率に基づいてその後算出される。
【0109】
特定の実施形態によると、基板(12)の反射率は、放射源(14)が非活性状態および活性状態にあるときに行われた(装置(16)によって実行される)測定に基づいて決定される。以下の段落では、非活性状態および活性状態の測定値から基板反射率を決定することができる特定の例示的な方法について記載される。
【0110】
図14を参照すると、放射源が非活性状態にあるとき、測定装置(16)は、基板(12)からの熱放射を収集する。この放射は、波状の矢印(32)によって表わされる。放射源が活性状態に切り替えられると、測定装置(16)は、基板(12)によって放たれる熱放射を収集し続け、およびさらに、(a)太い破線の矢印(34)によって表わされるように、基板(12)からの反射後に放射源(14)によって放出される放射、および(b)細い点線の矢印(35)によって表わされるように、基板(12)から最初に反射せずに測定装置(16)に衝突する放射源(14)によって放たれる放射をさらに収集する。図14に示される矢印は、この段落で記載される放射の各クラスによって取られ得る例示的な経路を表すことに過ぎないことが理解されるであろう。
【0111】
放射源(14)が非活性状態にあるときに装置(16)に入射する放射強度をIinactiveとし、放射源が、電力Preflectivityと称することにする特定の電力設定で活性状態にあるときに装置(16)に入射する放射強度をIactiveとする。これら2つの信号の差Idifference=Iactive-Iinactiveは、基板(12)によって放たれている熱自己放射の強度に依存しないが、基板(12)から反射される放射強度(34)に関する情報を含むことが注目される。
【0112】
differenceを基板(12)の反射率を表わす反射率値に変換するためには、較正手順を実行する必要がある。この測定を較正する方法には多くの可能性があり、ここでは1つの例示的な方法が以下のように記載される。
【0113】
既知の反射率ρref1およびρref2それぞれの2つの基板(12)をシステム(10)内に配置したときのIdifferenceを測定する。これら2つの基板のIdifferenceの2つの値は、(それぞれ反射率ρref1およびρref2の基板の測定値に相当する)Idiff1およびIdiff2と称される。例えば、典型的に、半導体処理用途において、ベアシリコンウェーハを、波長950nmおよび30℃での既知の反射率ρref1=0.32を用いた基準基板の1つとして使用することができる。他の基準反射率は、例えば、基板(12)が完全に除去され、その結果、ρref2=0となるシステム(10)であり得る。(この場合、基板16がない場合でも放射を装置(16)に反射する可能性がある、基板(12)のすぐ後ろの反射面も除去することが、いくつかのシステム設計において必要である場合があることに留意されたい)。その後、システム(10)に配置された任意の基板の一般的な反射率ρは、以下のように算出することができる。
【0114】
【数1】
【0115】
ここで、定数 CおよびCは、較正測定値の観点から以下のように与えられる:
【0116】
【数2】
【0117】
上記の方程式は、測定装置(16)によって収集される反射放射(34)が、測定装置(16)に衝突する前に基板(12)から通常1回のみ反射を受けるような状況に適切である。システム(10)の幾可学的形状が、有意な強度の反射放射(34)が、測定装置(16)に衝突する前に基板(12)からの多重反射を受けるようなものである場合、上記の方程式を、これらの多重反射の効果を考慮するように修正する必要がある。これらの多重反射の効果は「キャビティ効果」と称され、上記の方程式を、これらの効果を考慮するように修正するための数式は、当業者にはよく知られている。
【0118】
ここで、所定の基板(12)を処理する間に、以下の3つの動作の全てを実行することが望まれる一般的な場合を考える。(a)基板を所望の温度プロファイルに加熱する、(b)基板温度(または熱自己放射)を測定する、および(c)基板の反射率(したがって、不透明な基板の放射率)を測定する。必要な動作はそれぞれ以下のとおりである:(a)放射源を、所望の基板加熱プロファイルが得られると予想される電力設定で活性状態にする、(b)定期的に放射源を非活性状態にして温度(および反射率測定ではIinactive)を測定する、(c)電力設定Preflectivityで放射源を活性状態にして反射率測定でIactiveを測定する。
【0119】
基板放射率(および反射率)は、基板温度に対して非常にゆるやかに変化することが予想されるため、前の段落で記載される3つの測定は同じ周波数で実行する必要はないことに留意されたい。一般的に、処理時間の大部分(>80%)は、(a)ウェーハを所望の温度プロファイルに加熱することに割り当てられると予想される。処理時間の残りの<20%は、基板(12)の温度(熱自己放射)および放射率(反射率)の測定に割り当てられ、温度測定は放射率測定よりもかなり頻繁に実行される。例えば、基板の放射率が温度の関数として非常に弱くしか変化しないと考えられる場合、基板が処理システム(10)に入るときに一度のみ放射率を測定し、およびその後、基板(12)を加熱してその温度を測定するのみで、その基板の処理の過程で反射率測定を繰り返さないことが有利である。代替的に、基板(12)の放射率を、例えば、10回の温度測定ごとに1回、その基板の処理の過程で測定することもできる。
【0120】
本発明は、基板を加熱処理するために使用される熱処理システムの文脈で記載されてきたが、本明細書に記載される温度測定/監視/追跡方法は、1つ以上の放射源によって少なくとも断続的または周期的に加熱されている間にワークピースの温度を測定/監視/追跡する必要がある任意の熱処理プロセスに適用可能である。
【0121】
前述のように、特定のウェーハ処理システムにおいて、放射源(14)は基板(12)の加熱を引き起こし、放射の生成を引き起こすが、放射源(14)が活性状態にあるときに生成される放射と基板(12)の加熱との間には因果関係がない。言い換えれば、特定の場合、放射源(14)自体は、基板(12)を加熱するように基板(12)を照射する放射源ではなく、放射源(14)が活性状態にあることの結果として(引き起こされて、起因して)生成される放射は、基板の加熱の原因ではなく、ウェーハプロセスのいくつかの他の態様の副産物または副作用である。プラズマエッチングまたはプラズマ蒸着システムは、このようなプロセスの一例であり、プラズマ中の荷電粒子によるウェーハの物理的な衝撃によってウェーハが加熱される。さらに、これらの粒子の互いの衝突およびウェーハとの衝突により放射が生成し(すなわち、放射の放射)、ウェーハの温度測定に干渉することがある。しかし、生成される放射はウェーハの加熱の原因ではなく、粒子衝撃の副産物である。しかしながら、ウェーハの熱放射を正確に測定/感知するためには、ウェーハ温度測定中に干渉するプラズマ放射を排除するために、プラズマをオフにできることが有用であるかもしれない。
【0122】
したがって、および上に議論されたように、本開示の実施形態に係る放射源(14)は、必ずしも基板を照射する放射源に限定されることなく、一般的に、活性状態にあるときに基板(12)の加熱を引き起こす放射源である。さらに、非活性状態は、より一般的には、放射源(14)が、基板温度測定に干渉しないように、実質的に放射を発生させない、または無視できる量の放射を発生させる状態に相当する。特定の特に好ましい実施形態では、放射源(14)は、基板を照射してそれによって基板を加熱するLEDまたはレーザなどの放射源であり、かつ非活性状態にあるときに放射源が放射を放たないか、または無視できる量の放射を放つように、迅速にオン/オフするように制御することができる。他の実施形態では、放射源(14)は、例えば、プラズマエッチングまたはプラズマ蒸着システムの場合にプラズマとして実施される場合、活性状態にあるときに基板の加熱を引き起こす。そのような実施形態では、放射源(14)は、放射源が不活性状態にあるときに、実質的に放射が発生しないか、または無視できる量の放射が発生する原因となり、放射源がプラズマである例では、荷電粒子がウェーハに衝突しない状態を指し、荷電粒子が互いにまたはウェーハと衝突しないようにし、それによって放射が生成されないかまたは無視できる量の放射を生成させることになる。
【0123】
本開示の様々な実施形態の記載は、例示目的のために提示されてきたが、徹底的なものであり且つ開示される実施形態に限定されることを意図してはいない。多くの修正及び変形が、記載される実施形態の範囲及び精神から逸脱することなく、当業者に明白になる。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、市場において見出される技術にわたる実用化又は技術的な改善を最良に説明するために、或いは、本明細書に開示された実施形態を当業者が理解するのを可能にするために、選択された。
【0124】
本明細書に使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明確に指定していない限り、複数の参照を含む。
【0125】
「例示的な(exemplary)」という単語は、本明細書中で、「実施例、例または例示として役立つ」ことを意味する。「例示的」として記載される任意の実施形態は、必ずしも他の実施形態にわたり好ましいものまたは利点として解釈されず、および/または、必ずしも他の実施形態からの特徴の組み込みを除外しない。
【0126】
別個の実施形態の文脈において明瞭性のために記載される、本発明の特定の特徴も、単一の実施形態と組み合わせて提供されてもよいことが、認識される。反対に、単一の実施形態の文脈において明瞭性のために記載される、本発明の様々な特徴も、別個に、又は任意の適切なサブコンビネーションに置いて、或いは本発明の他の任意の記載された実施形態において適切なものとして、提供されてもよい。様々な実施形態の文脈において記載される特定の特徴は、実施形態がそれらの要素無しでは実施できない限り、実施形態の不可欠な特徴であるとは考慮されない。
【0127】
添付の請求項がマルチの従属なしで作成される程度まで、これは、そのようなマルチの従属を可能にしない管轄における方式要件に適応させるためだけに行われた。請求項をマルチに従属させるようにすることによって含蓄される特徴のあらゆる可能な組み合わせが、明確に考察され、本発明の一部と考えられるべきであることが留意されるべきである。
【0128】
本発明はその特異的な実施形態と共に記載されてきたが、多くの代案、修正、および変形が当業者に明白であることは、明らかである。従って、添付の特許請求の範囲の精神と広い範囲にある、全てのそのような代案、修正、及び変形を包含することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14
【国際調査報告】