(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-26
(54)【発明の名称】高温熱処理によって生成物を処理するためのプラントのための接続装置
(51)【国際特許分類】
G21F 9/30 20060101AFI20231219BHJP
B09B 3/25 20220101ALI20231219BHJP
G21F 9/36 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
G21F9/30 519K
B09B3/25
G21F9/36 511A
G21F9/36 501H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534713
(86)(22)【出願日】2021-12-03
(85)【翻訳文提出日】2023-08-04
(86)【国際出願番号】 FR2021052202
(87)【国際公開番号】W WO2022123156
(87)【国際公開日】2022-06-16
(32)【優先日】2020-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502124444
【氏名又は名称】コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ユベール-アレクサンドル・テュルク
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-フランソワ・オレベク
(72)【発明者】
【氏名】ステファン・ルモニエ
【テーマコード(参考)】
4D004
【Fターム(参考)】
4D004AA07
4D004AA16
4D004AA50
4D004AC04
4D004BB09
4D004CA45
4D004CB04
(57)【要約】
本発明は、高温熱処理によっておよび/またはガラス固化によって廃棄物を処理するためのコンテナ(12)を、上記廃棄物を含有し、コンテナ(12)内で処理されるように意図された生成物の少なくとも1つの発生源(18)と接続するために意図され、かつガス抽出装置(20)と接続するために意図された接続装置(16)に関し、接続装置(16)は、コンテナ(12)に接続されるように意図された底端(42)と、上記少なくとも1つの生成物源(18)に接続されるように意図された頂端(40)と、ガス抽出装置(20)に接続されるように意図された中間開口(48)と、を含む円筒体(38)を含み、接続装置(16)は、円筒体(38)と同軸に延在する、ガスに対して透過性の要素からなる接続要素(54)を含み、接続要素(54)は、円筒体(38)の頂端(40)に配置された頂端(56)を含み、接続要素(54)は、円筒体(38)の底端(42)の下方で鉛直に延在する底部セクション(62)を含むことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温熱処理によっておよび/またはガラス固化によって廃棄物を処理するためのコンテナ(12)を、前記廃棄物を含有し、前記コンテナ(12)内で処理されるように意図された生成物の少なくとも1つの発生源(18)と接続するために意図され、かつガス抽出装置(20)と接続するために意図された接続装置(16)であって、
前記コンテナ(12)に接続されるように意図された底端(42)と、前記少なくとも1つの生成物源(18)に接続されるように意図された頂端(40)と、前記ガス抽出装置(20)に接続されるように意図された中間開口(48)と、を含む円筒体(38)を含む、接続装置(16)において、
前記接続装置(16)は、前記円筒体(38)と同軸に延在する、ガスに対して透過性の要素からなる接続要素(54)を含み、前記接続要素(54)は、前記円筒体(38)の前記頂端(40)に配置された頂端(56)を含み、前記接続要素(54)は、前記円筒体(38)の前記底端(42)の下方で鉛直に延在する底部セクション(62)を含むことを特徴とする、接続装置(16)。
【請求項2】
前記接続要素(54)の直径は前記円筒体(38)の内径未満であることを特徴とする、請求項1に記載の接続装置(16)。
【請求項3】
前記接続要素(54)は、前記円筒体(38)および接続要素(54)の共通の主軸(A)を中心に回転することができるように取り付けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の接続装置(16)。
【請求項4】
前記接続要素(54)の前記頂端(56)は、前記円筒体(38)に対して、および前記接続要素(54)を回転させるための手段に対して、前記接続要素(54)を回転案内するための手段(64)に接続されていることを特徴とする、請求項3に記載の接続装置(16)。
【請求項5】
前記接続要素(54)は可撓性材料から製造され、前記円筒体(38)は、前記円筒体(38)の内壁(74)に対して径方向内側に突出し、前記円筒体(38)内で回転するとき前記接続要素(54)の変形を引き起こす少なくとも1つの障害物(76)を含むことを特徴とする、請求項3または4に記載の接続装置(16)。
【請求項6】
前記底部セクション(62)は、これに取り付けられた少なくとも1つの塊(78)を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の接続装置(16)。
【請求項7】
前記塊(78)は前記接続要素(54)と同じ材料から製造されていることを特徴とする、請求項6に記載の接続装置(16)。
【請求項8】
前記塊(78)は、前記接続要素(54)と同軸のリングの形態であることを特徴とする、請求項7に記載の接続装置(16)。
【請求項9】
前記底部セクション(62)は、鉛直に分散した複数の塊(78)を含むことを特徴とする、請求項6から8のいずれか一項に記載の接続装置(16)。
【請求項10】
前記接続要素(54)は、前記廃棄物に対して不透過性の要素であり、前記抽出装置(20)によって抽出されるべきガスに対して透過性であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の接続装置(16)。
【請求項11】
前記接続要素(54)はガラス繊維織物から製造されていることを特徴とする、請求項10に記載の接続装置(16)。
【請求項12】
前記接続要素(54)の前記頂端(56)は前記円筒体(38)に取り外し可能に接続されていることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の接続装置(16)。
【請求項13】
高温熱処理によって廃棄物を処理するためのプラント(10)であって、
高温炉(14)に置かれたコンテナ(12)と、
処理されるべき廃棄物の少なくとも1つの発生源(18)と、
前記プラント(10)の運転中に発生するガスを抽出するための装置(20)と、
接続要素(54)を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の接続装置(16)と、
を含み、
前記接続要素(54)の前記底部セクション(62)が前記コンテナ(12)の内側に延在することを特徴とする、プラント(10)。
【請求項14】
前記コンテナ(12)内で処理されるべきすべての生成物は1つの物質(52)を形成し、前記接続要素(54)の前記底部セクション(62)が前記コンテナ(12)の内側で前記物質(52)の表面まで延在することを特徴とする、請求項13に記載のプラント(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温熱処理によっておよび/またはガラス固化によって、廃棄物、反応物または任意の他の投入物のような、処理されるべき生成物を処理するためのプラントのための接続装置、ならびにこの接続装置を含む処理プラントに関する。
【0002】
本発明は、より具体的には、処理されるべき生成物の流れと処理プロセス中に発生するガスの流れとの間の効果的な分離を可能にするように意図された接続装置に関する。
【0003】
本発明は、混合有害廃棄物を処理してこれを適切なコンテナ内で長期間保管するという目的でこれを扱う分野にある。
【背景技術】
【0004】
原子力施設、または有毒または汚染された元素を含む他のプラントの運転および/または解体という文脈において、金属廃棄物、たとえばステンレス鋼、銅および/またはアルミニウム、および/またはたとえばポリ塩化ビニル(PVC)およびポリエチレンテレフタレート(PET)のような有機廃棄物、またはさらにはガラス繊維のような鉱物廃棄物からなるかどうかにかかわらず、そこから生じる廃棄物を処理することが不可欠であると証明されている。すべてのこれらの物質は放射性元素、および特に核分裂性物質によって汚染されている可能性がある。
【0005】
一般に、この廃棄物は、その放射能に応じて、その長期保存および保管が可能な形でその体積を最小化するように処理および加工されねばならない。
【0006】
この汚染廃棄物を処理するための方法の一例は、コンテナ消費を伴う高温ガラス固化からなる。このような方法は一般に「In-Canガラス固化」またはICVと呼ばれる。
【0007】
生成物は高温熱処理によって処理されることもある。この場合、ガラス固化はないが、廃棄物は、必ずしも廃棄物と反応しない他の投入物と混合されてプロセスの最後に処理済み廃棄物のパッケージを構成する。
【0008】
したがって、一般に、処理されるべき生成物は、廃棄物、ガラス固化操作の場合における反応物、および廃棄物と反応するまたはしないが廃棄物の処理に関与する投入物からなる。
【0009】
図1は、このような方法を実施するプラント10の一実施形態の一例を示す。
【0010】
プラント10は、処理されるべき生成物が処理されるように意図されているコンテナ12を含む。
【0011】
この方法が実施されるとき、コンテナ12は炉14に置かれ、処理されるべき廃棄物が徐々に供給される。
【0012】
この方法の最後に、充填されたコンテナ12は冷却され、次いで抽出されて、ガラス固化されたまたはされていない、廃棄物のパッケージを形成する。
【0013】
コンテナ12には、処理されるべき生成物の発生源18に、処理プロセス中に生成されるガスを抽出することが可能である抽出装置20に、そしてコンテナ12に接続されている接続装置16によって、処理されるべき生成物が供給される。この接続装置16はさらに炉14の壁を通して配置されている。
【0014】
このプロセスが実施されるとき、導入される生成物は最初、周囲温度であるが、コンテナ12は非常に高温である。生成物は次いで大幅に加熱され、これにより容器内の化学反応から発生する蒸気およびガスの放出が生じる。
【0015】
この放出は、コンテナ12内の物質の溶融に関連している可能性もある。
【0016】
接続装置16において、生成物は下降する鉛直移動をするが、ガスおよび蒸気は上昇移動をする。
【0017】
これらの2つの流れは互いに対向し、コンテナ12の充填効率を損なう。加えて、ガスの上昇流は生成物のいくらかを取り込む可能性があり、これは次いでコンテナ12の方ではなく抽出装置20の方に向けられる。
【0018】
加えて、これらが導入されるとき、生成物は接続装置16内で化学的および物理的変化を受ける。これらの生成物は次いで接続装置16の壁に付着し、これを徐々に詰まらせる可能性がある。加えて、接続装置の壁に凝集する生成物により、これのその後の使用が妨げられる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明の目的は、処理方法において生成物を導入することをより確実にする接続装置を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、高温熱処理によっておよび/またはガラス固化によって廃棄物を処理するためのコンテナを、コンテナ内で処理されるように意図された生成物の少なくとも1つの発生源と接続するために意図され、かつガス抽出装置と接続するために意図された接続装置を提案し、
接続装置は、コンテナに接続されるように意図された底端と、上記少なくとも1つの生成物源に接続されるように意図された頂端と、ガス抽出装置に接続されるように意図された中間開口と、を含む円筒体を含み、接続装置は、円筒体と同軸に延在する、ガスに対して透過性の要素からなる接続要素を含み、接続要素は、円筒体の頂端に配置された頂端を含み、接続要素は、円筒体の底端の下方で鉛直に延在する底部セクションを含むことを特徴とする。
【0021】
接続装置の接続要素は、導管を区切って廃棄物の流れとガスの流れを分離することを可能にし、これらはしたがって互いに干渉しない。
【0022】
加えて、廃棄物は接続装置の壁に接触せず、その目詰まりが防止される。
【0023】
好ましくは、接続要素の直径は円筒体の内径未満である。
【0024】
好ましくは、接続要素は、円筒体および接続要素の共通の主軸Aを中心に回転することができるように取り付けられている。
【0025】
好ましくは、接続要素の頂端は、円筒体に対して、および接続要素を回転させるための手段に対して、接続要素を回転案内するための手段に接続されている。
【0026】
好ましくは、接続要素は可撓性材料から製造され、円筒体は、円筒体の内壁に対して径方向内側に突出し、円筒体内で回転するときに接続要素の変形を引き起こす少なくとも1つの障害物を含む。
【0027】
好ましくは、底部セクションは、これに取り付けられた少なくとも1つの塊を含む。
【0028】
好ましくは、塊は接続要素と同じ物質から製造されている。
【0029】
好ましくは、塊は、接続要素と同軸のリングの形態である。
【0030】
好ましくは、底部セクションは、鉛直に分散した複数の塊を含む。
【0031】
好ましくは、接続要素は、廃棄物に対して不透過性の要素であり、抽出装置によって抽出されるべきガスに対して透過性である。
【0032】
好ましくは、接続要素はガラス繊維織物から製造されている。
【0033】
好ましくは、接続要素の頂端は円筒体に取り外し可能に接続されている。
【0034】
本発明はまた、高温熱処理によって廃棄物を処理するためのプラントに関し、これは、高温炉に置かれたコンテナと、処理されるべき廃棄物の少なくとも1つの発生源と、プラントの運転中に発生するガスを抽出するための装置と、接続要素を含む本発明による接続装置と、を含み、接続要素の底部セクションがコンテナの内側に延在することを特徴とする。
【0035】
好ましくは、コンテナ内で処理されるべきすべての生成物は1つの物質を形成し、接続要素の底部セクションはコンテナの内側でその物質の表面まで延在する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明による接続装置を含む、汚染廃棄物を処理するためのプラントの概略図である。
【
図2】
図1に示すプラントの一部を拡大した概略図であり、接続装置、容器および炉の間の接続を示している。
【発明を実施するための形態】
【0037】
続く説明において、鉛直配向への言及は地球の重力に関連していることが理解されるであろう。
【0038】
前述したように、
図1は、高温ガラス固化によって汚染生成物を処理するための方法を実施するプラント10を示す。
【0039】
このプラントは、コンテナ12、炉14、処理されるべき生成物の発生源18に、および抽出装置20にコンテナ12を接続する接続装置16を含む。
【0040】
前述したように、プラント10で使用される生成物は、処理されるべき廃棄物、厳密に言えば、ガラス固化操作の場合に廃棄物と反応する反応物、および必ずしも廃棄物と反応しないが、廃棄物の処理に関与する投入物からなる。
【0041】
生成物は液体の形態であってもよく、この場合、生成物はタンク22に保管され、ポンプ24によって接続装置16を介してコンテナ12へ運ばれる。
【0042】
生成物は、固体、粉末または粘性の形態であってもよく、したがって容器26に保管される。生成物は次いで重力によって接続装置16を介してコンテナ12へ運ばれる。
【0043】
2つのバルブ28を含むエアロックシステムにより、周囲空気と接触している容器26の内部を、処理されるべきガスが存在するプラント10の内部の残りから隔離することが可能になる。
【0044】
エアロックシステムにより、ガスが外側へ排出されるリスク、または空気がプラント内へ導入されるリスクを冒すことなく、生成物をプラント内へ徐々に導入することが可能になる。
【0045】
抽出装置20は、処理方法の実施中に生成されるガスを吸引し、これを適切な再処理および/または保管手段の方向に排出する抽出器30を含む。本発明の技術分野から逸脱することなく、ガスを処理するための他の構成要素を抽出装置20に、抽出器の上流または下流で配置することができるということが理解されるであろう。
【0046】
抽出装置20はまた、除塵器32、洗浄器/凝縮器34および超高密度フィルタ36を含み、すべて抽出器30の上流に配置されている。
【0047】
除塵器32は、沸点まで上昇した液体の向流循環によって除去されたガスの流れに存在する塵を沈殿させる。
【0048】
洗浄器/凝縮器34は、除塵器32から来るガスの冷却、および酸性または錯化溶液の向流循環による追加の洗浄を実施する。
【0049】
フィルタ36は、抽出器30に到達する前に、微細な生成物および粒子に対する最後のバリアを提供する。
【0050】
図2により詳細に見られるように、生成物の発生源18におよび抽出装置20にコンテナ12を接続する接続装置16は、地球の重力の方向において鉛直に配向された主軸Aを含む円筒体38を含む。
【0051】
この円筒体38は、生成物の発生源18に接続されている頂端40と、コンテナ12に接続されている底端42と、を含む。
【0052】
底端42はしたがって炉14の内側に配置され、これは、円筒体38が通過する開口44を含む。
【0053】
加えて、円筒体38の底端42はコンテナ12と接触して炉14にあり、これは、コンテナ12と実質的に等しい高温まで上昇する。
【0054】
接続装置16の頂部の加熱を限定するため、円筒体38は、炉14の外側に配置された二重ジャケット46を含み、その目的は、熱の上向きの伝播を限定することである。
【0055】
非限定的な例として、二重ジャケット46は、たとえば冷却または温度調節された水または加圧空気のような熱伝達流体を循環させるための導管(図示せず)を含む。
【0056】
円筒体38は、その頂部に、開口48と、接続装置の内部容積を抽出装置20に接続する外部スリーブ50と、を含む。
【0057】
生成物処理方法が実施されると、生成物は、地球の重力の作用下で、円筒体を通って鉛直下向きに流れる。
【0058】
コンテナ12に入ると、生成物の少なくともいくらかが溶融する。物質52はコンテナ12の内側に徐々に蓄積し、ついにはこれを満たす。次の説明において、物質52という用語は、コンテナ12の内側に存在するすべての生成物を指すために使用され、これらの生成物が溶融しているか否かにかかわらず、これらをその処理のために高温に上昇させる。
【0059】
これらを高温に上昇させると、および/またはこれらが溶融物質と接触すると、生成物は、円筒体38を通って鉛直上向きに、すなわちコンテナ12に供給される生成物に対して反対の方向に流れるガスを生成する。
【0060】
生成物の流れからガスの流れを分離するため、接続装置16は、円筒体38に配置された接続要素54を含む。
【0061】
この接続要素54は、円筒体38の頂端40からコンテナ12の内部まで円筒体38内に延在する導管を区切る。
【0062】
好ましいが非限定的な一実施形態によれば、接続要素54は、円筒体38と同軸に、すなわち鉛直方向に延在する管状要素からなる。
【0063】
これは、円筒体38の頂端40に配置された頂端56と、物質52と接触する底端58と、を含む。
【0064】
したがって、接続要素54は、接続装置16の円筒体38に配置された頂部セクション60と、円筒体38の底端42の下方で鉛直に延在する底部セクション62と、を含む。
【0065】
底部セクション62の自由端は物質52と接触しており、コンテナ12内の物質52のレベルが上昇するにつれてこれと混合される。
【0066】
好ましくは、接続要素54は、処理されるべき物質に保存することができる物質から製造される。接続要素54はこのとき「失われる」。一変形例によれば、接続要素54の底部セクション62のみが失われ、したがって接続要素54の残りから取り外される。
【0067】
ガスを生成する物理的および化学的反応は接続要素54の内側およびこれの外側の両方で起こる。
【0068】
したがって、ガスの排出および抽出装置20の方向におけるその流れを可能にするため、接続要素54は、ガスに対して透過性であるが、コンテナ12内へ注がれる生成物に対して不透過性であるように設計されている。
【0069】
接続要素54の寸法は円筒体38の内径未満である。
【0070】
したがって接続要素54は円筒体38の内壁74から距離を置いて径方向に延在し、したがって抽出されるように意図されたガスが流れることができる周辺導管を区切る。
【0071】
好ましい一実施形態によれば、接続要素54はガラス繊維織物から製造され、これはしたがって溶融物質の残りとともに溶融するが、炉内およびコンテナ内の周囲温度では溶融しない。好ましくは、この物質はシリカをベースとする。
【0072】
接続要素54の寸法的特性は、円筒体38の頂端40から物質52の槽まで生成物を搬送することが可能になるように定義されている。
【0073】
織物のメッシュのサイズは、接続要素54を通して搬送されるすべての種類の生成物に対するバリアを形成し、抽出装置20へのガスの逃がしを可能にしなければならない。
【0074】
一変形実施形態によれば、接続要素54は、たとえばステンレス鋼またはアルミニウムから作製された金属管からなり、これは、抽出装置20へガスを逃がすために意図されたオリフィスを含む。
【0075】
非限定的な一例の実施形態によれば、接続要素54は、長さが2.5メートルであり、20センチメートルの直径を有する。
【0076】
生成物が接続要素54を通って流れるとき、これらがそこで固まり、これを詰まらせることが起こる可能性がある。
【0077】
この詰まりを防止し、したがって接続要素54における生成物の流れを促進するため、接続要素54は可撓性要素であり、接続装置16は、接続要素54を周期的に変形させるための手段を含む。この実施形態は、接続要素54が、前述したように、ガラス繊維織物から製造されているときに有利である。
【0078】
図3に示す接続装置の他の一態様によれば、接続装置54は、円筒体38内で主軸Aを中心に回転することができるように取り付けられている。
【0079】
このため、接続要素54の頂端56は、円筒体38によって回転式に支持されている回転支持体64に接続されている。この回転支持体64は、処理されるべき生成物を通過させることができる。
【0080】
回転支持体64は、接続要素54の頂端56が固定されている円筒形バレル66と、円筒体38と回転支持体の回転接続を提供する頂部径方向カラー68と、を含む。
【0081】
円筒体38は、主軸Aに垂直な平面内に延在する環状ベース70を含み、これは、特にここではボールベアリング72によってその径方向カラー68によって回転支持体64を支持する。
【0082】
回転支持体64はさらに、回転駆動するための手段(図示せず)に接続されている。
【0083】
鉛直主軸Aを中心とするその回転に加えて、接続要素54は、接続要素54の詰まりを防止するために径方向にも変形する。
【0084】
円筒体の内壁74は、この目的のため、ここでは円筒体38と同様の金属から製造され、接続要素54の方向に径方向に突出する障害物76を含む。
【0085】
各障害物76の径方向高さは、接続要素54の径方向変形を生じさせるように接続要素54と円筒体38の内壁74との間の径方向距離より大きい。
【0086】
障害物76は、生成物の流れの可能性を損なわないように、円筒体38の内壁74上を鉛直方向および円周方向に分布している。
【0087】
接続要素54の底端58は物質52と恒久的に接触しており、これにより接続要素54が回転中にその円筒形状を保つことが妨げられる可能性がある。
【0088】
この目的のため、塊78が接続要素54の底部セクション62に配置されている。これらの塊78は好ましくは、生成物の流れを妨げないように、環状であり、接続要素54の外側に取り付けられている。
【0089】
塊78は好ましくは、最終処理物質中および任意選択で物質52中で溶融するように、接続要素54と同じ物質から製造されている。すべての塊78またはこれらのいくつかが接続要素54の物質以外の物質から製造されている変形実施形態も本発明の一部を形成することができるということが理解されるであろう。
【0090】
接続要素54の底部セクション62の一部の、および任意選択で溶融物質中の塊78の存在により、接続要素54の回転移動と組み合わせて、物質52の撹拌を生成することが可能になる。この機能は均質化条件を改善するために使用され、これは、溶融媒体中の熱対流を使用してこの混合を提供する方法にとっても重要である。
【0091】
接続要素54の別の一態様によれば、これが主軸Aを中心に回転することができるか否かにかかわらず、その頂端56は円筒体38の頂端40に取り外し可能に接続されている。
【0092】
これにより、処理方法の充填シーケンスの最後に、接続要素54を取り外してこれをコンテナ12内へ落下させることが可能になる。接続要素54を次いで物質52に組み込んで溶融する、またはしないことができる。
【0093】
今説明したプラント10を使用して生成物を処理するための方法はしたがって連続的ステップを含む。
【0094】
まず、任意選択で生成物を積載したコンテナ12が炉14に置かれ、次いで接続装置16に接続される。
【0095】
次に、接続要素54が円筒体38の頂端40から接続装置16に嵌め込まれる。
【0096】
次に、炉14が加熱され、抽出装置が始動し、該当する場合、接続要素54が回転するように設定される。
【0097】
コンテナ12に次に、接続装置16によって処理されるべき生成物が供給される。
【0098】
生成物は次いで加熱および脱気され、生成されたガスは接続要素54を通して抽出装置20に排出される。物質52の表面に到着すると、供給および加熱された生成物はこの物質52の蓄積に組み込まれる。
【0099】
コンテナ12が満たされると、接続要素54および、該当する場合、塊78は物質と接触する。
【0100】
処理されるべきすべての生成物がコンテナ12に組み込まれると、接続要素54の回転は停止し、次いで接続要素54は、物質52に組み込まれるように円筒体38の頂端40から取り外される。
【0101】
生成物が固着したままになる可能性のある接続要素54は、処理方法の次の実施には使用されず、新しくされ、これにより、実施条件が変動することなく、方法の再現性を確保することが可能になる。
【0102】
運転終了時の原子力施設の清掃/解体から生じる物質を処理するための方法において、その特性が完全に知られておらず、処理されるべき本体の全体にわたって均一でもないため、円筒体38の頂端40から物質52まで延在する接続要素54の使用により、プロセス装置の清浄状態を維持することが可能になり、これは、粉末物質および粒子状で存在する放射性汚染物質によって汚染されないか、ほとんど汚染されない。接続要素54を新しくすることにより、プラント10の放射線学的清浄度を確保することがさらに可能になる。
【符号の説明】
【0103】
10 プラント
12 コンテナ
14 炉
16 接続装置
18 発生源
20 抽出装置
22 タンク
24 ポンプ
26 容器
28 バルブ
30 抽出器
32 除塵器
34 洗浄器/凝縮器
36 フィルタ
38 円筒体
40 頂端
42 底端
44 開口
46 二重ジャケット
48 開口
50 外部スリーブ
52 物質
54 接続要素
56 頂端
58 底端
60 頂部セクション
62 底部セクション
64 回転支持体
66 円筒形バレル
68 径方向カラー
70 環状ベース
72 ボールベアリング
74 内壁
76 障害物
78 塊
【国際調査報告】