(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-26
(54)【発明の名称】ゾーンアーキテクチャを備えた車両
(51)【国際特許分類】
B60R 16/02 20060101AFI20231219BHJP
B60R 16/023 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
B60R16/02 620S
B60R16/023 P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534935
(86)(22)【出願日】2021-12-06
(85)【翻訳文提出日】2023-08-03
(86)【国際出願番号】 EP2021084342
(87)【国際公開番号】W WO2022122632
(87)【国際公開日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】102020215524.0
(32)【優先日】2020-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100161908
【氏名又は名称】藤木 依子
(72)【発明者】
【氏名】プフリューガー,ヨッヘン
(72)【発明者】
【氏名】バーベル,マヌエル
(72)【発明者】
【氏名】シェーットレ,リヒャルト
(72)【発明者】
【氏名】ヘルブリヒ,ヴィオラ・マレーナ
(72)【発明者】
【氏名】ヘンケル,アヒム
(72)【発明者】
【氏名】フックス,アレクサンダー
(57)【要約】
本発明は、フロント領域ゾーン(12)、キャビン右ゾーン(14)、キャビン左ゾーン(16)、リア領域ゾーン(18)を備えた車両(10)であって、各ゾーンは規定数のゾーン制御機器を有する、車両に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロント領域ゾーン(12)、キャビン右ゾーン(14)、キャビン左ゾーン(16)、リア領域ゾーン(18)を備えた車両(10)であって、各ゾーンが規定数のゾーン制御機器を有する車両(10)。
【請求項2】
前記フロントゾーン(12)および前記リア領域ゾーン(18)が、車両機能を実現するための消費機器(20、22)を有することを特徴とする請求項1に記載の車両(10)。
【請求項3】
前記車両機能を実現するための消費機器20、22が、QMネットワーク(21)を介して相互に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両(10)。
【請求項4】
安全性に関連するASIL消費機器(24、26、28a、28b)が、安全性に関連するエネルギーオンボードネットワーク(25)を介して相互に接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車両(10)。
【請求項5】
前記フロントゾーン(12)内にエネルギー源(30)が配置されており、前記エネルギー源(30)がDC/DC変換器として形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の車両(10)。
【請求項6】
前記フロントゾーン(12)内に電流分配器(32)が配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の車両(10)。
【請求項7】
前記電流分配器(32)が、前記キャビン右ゾーン(14)、前記キャビン左ゾーン(16)、および前記リア領域ゾーン(18)に電気エネルギーを供給することを特徴とする請求項6に記載の車両(10)。
【請求項8】
前記フロントゾーンが、オンボードネットワークスイッチとして形成された分離素子を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の車両(10)。
【請求項9】
前記分離素子が、前記安全性に関連するエネルギーオンボードネットワークを前記QMネットワーク(21)から分離できることを特徴とする請求項8に記載の車両(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゾーンアーキテクチャを備えた車両に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術は、車両ドメインに基づいて形成されたネットワーク化、つまり、各ドメイン(車台、駆動部、車体(内部または外部))のために存在している別々のたいていはスター型の通信ネットワークおよびツリー型のエネルギーオンボードネットワーク構造を備えたE/Eアーキテクチャである。欠点は、複雑なケーブル配線または複雑なケーブルハーネスである。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、車両に取り付けられたコンポーネントのネットワーク化のための新規のアーキテクチャコンセプトに関する。この場合、フロント領域ゾーン、キャビン右ゾーン、キャビン左ゾーン、およびリア領域ゾーンが区別され、各ゾーンが規定数のゾーン制御機器を有することが有利である。
【0004】
キャビンおよびリア内で、安全性に関連する消費機器のために別個のゾーン制御機器が実現されることが有利である。
車両機能を実現するための消費機器が、QMネットワークを介して給電される場合、このために別個のゾーン制御機器が取り付けられている。これにより、安全性に関連するエネルギーオンボードネットワークを介する安全性に関連するASIL消費機器と、QMネットワークを介するQM消費機器とが、安全に互いから分離されており、かつ複雑さがゾーンアーキテクチャによって軽減される。
【0005】
フロントゾーン内にエネルギー源が配置されており、このエネルギー源はDC/DC変換器として形成されている。ただし、エネルギー源が、当業者に有意義と思われる別の実施形態として形成されていることも考えられる。
【0006】
フロントゾーン内に電流分配器が配置されており、この電流分配器が、キャビン右ゾーン、キャビン左ゾーン、およびリア領域ゾーンに電気エネルギーを供給することが有利である。これにより、これらのゾーンの安全なエネルギー供給が保証され得ることが有利である。
【0007】
フロントゾーンが、オンボードネットワークスイッチとして形成された分離素子を有することが有利である。本発明によればこの分離素子は、安全性に関連するエネルギーオンボードネットワークをQMネットワークから分離できる。これにより、安全なエネルギーオンボードネットワークが簡単に実現され得る。
【0008】
さらなる利点および有用な実施形態は、図の説明および図面から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明によるゾーンアーキテクチャを備えた車両を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、4つの規定されたゾーンを有する車両10を簡略的に示している。以下のゾーンが見えている。
・フロント領域ゾーン12
・キャビン右ゾーン14
・キャビン左ゾーン16
・リア領域ゾーン18
さらに、幾つかのゾーン制御機器が示されている。
【0011】
フロントゾーン12およびリア領域ゾーン18内に、車両機能を実現するための消費機器20、22が配置されている。車両機能を実現するための消費機器20、22は、QMネットワーク21を介して相互に接続されている。
【0012】
安全性に関連するASIL消費機器24、26、28a、28bは、安全性に関連するエネルギーオンボードネットワーク25を介して相互に接続されている。ここで、28aおよび28bは、電流分配器として形成されている。
【0013】
本発明による実施形態では、フロントゾーン内にエネルギー源30が配置されている。エネルギー源30はDC/DC変換器である。ただし、当業者に有意義と思われるあらゆる別のエネルギー源が考えられる。
【0014】
エネルギー源30が、別のゾーン内に配置されており、フロント領域ゾーン12内には配置されていないことも考えられる。
フロントゾーン12内に電流分配器32が配置されている。電流分配器32は、ヒューズを備えたヒューズホルダとして、または電子半導体ヒューズを備えたコンポーネントとして設計され得る。電流分配器32は、キャビン右ゾーン14、キャビン左ゾーン16、およびリア領域ゾーン18に電気エネルギーを供給する。
【0015】
フロントゾーン内にはさらに分離素子がある。分離素子はオンボードネットワークスイッチとして形成されている。
この分離素子は、安全性に関連するエネルギーオンボードネットワークをQMネットワークから分離できる。これにより、フロントゾーンはいわゆる安全島となっている。
【0016】
ただし、別のゾーンが「安全島」として形成されており、これに相応して分離素子が別のECUゾーン内に配置されていることも考えられる。
代替的な一実施形態では、オンボードネットワーク分離スイッチが、外部の、ECUゾーンに組み込まれていないコンポーネントとしても実現され得る。
【0017】
電子スイッチを介して、安全島の安全性に関連するネットワークから、下位のゾーン14、16、18のそれぞれの安全性に関連する消費機器28が給電される。電流分配器28a、28bは、それぞれ別個の制御機器として形成されている。28aおよび28bは、ヒューズを備えたヒューズボックスとして、または電子半導体ヒューズを備えたインテリジェントコンポーネントとして設計されていてもよい。
【0018】
セーフティクリティカルなネットワーク内には、主エネルギー源が故障した場合でも電気エネルギーの利用可能性を保証するように形成されているさらなるエネルギー貯蔵デバイスがある。エネルギー貯蔵デバイスは、二重層コンデンサやフライホイール貯蔵デバイスなどとして形成されていてもよい。
【国際調査報告】