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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-26
(54)【発明の名称】非メガネ方式の3D表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 30/26 20200101AFI20231219BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20231219BHJP
   H04N 13/302 20180101ALI20231219BHJP
   H04N 13/317 20180101ALI20231219BHJP
   G02B 5/04 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
G02B30/26
G09F9/30 397
H04N13/302
H04N13/317
G02B5/04 A
G02B5/04 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535003
(86)(22)【出願日】2022-01-07
(85)【翻訳文提出日】2023-06-08
(86)【国際出願番号】 CN2022070754
(87)【国際公開番号】W WO2022148437
(87)【国際公開日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】202110031925.2
(32)【優先日】2021-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517227998
【氏名又は名称】蘇州蘇大維格科技集団股▲分▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】513210242
【氏名又は名称】蘇州大学
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】喬 文
(72)【発明者】
【氏名】陳 林森
(72)【発明者】
【氏名】華 鑑瑜
(72)【発明者】
【氏名】施 佳成
(72)【発明者】
【氏名】李 瑞彬
(72)【発明者】
【氏名】周 振
(72)【発明者】
【氏名】羅 明輝
(72)【発明者】
【氏名】浦 東林
(72)【発明者】
【氏名】朱 鵬飛
(72)【発明者】
【氏名】成 堂東
【テーマコード(参考)】
2H042
2H199
5C094
【Fターム(参考)】
2H042CA12
2H042CA17
2H199BA12
2H199BA69
2H199BB08
2H199BB22
2H199BB52
2H199CA49
5C094AA01
5C094BA23
5C094BA43
5C094CA19
5C094CA21
5C094DA12
5C094ED01
5C094ED15
5C094JA08
(57)【要約】
【課題】本発明において非メガネ方式の3D表示装置を提供する。
【解決手段】前記非メガネ方式の3D表示装置は表示部品と視覚調節装置を含む。前記表示部品は複数の表示ユニットがマトリックス状に配列されることにより形成される表示ユニットアレイを含む。前記視覚調節装置は複数のマイクロプリズムブロックがマトリックス状に配列されることにより形成されるマイクロプリズムブロックアレイを含む。マイクロプリズムブロックアレイのマイクロプリズムブロックは複数組に分けられ、各マイクロプリズムブロックの第一夾角と第二夾角による角度の組合せは予め設定される。それにより、一組のマイクロプリズムブロックが出射する光線は1つのビューポイントに集光し、複数組のマイクロプリズムブロックが出射する光線は複数のビューポイントにそれぞれ集光する。本発明は各マイクロプリズムブロックの傾斜面の角度を適当に設計することにより、いろいろなビューポイントを形成し、いろいろな視角において観察することによりいろいろな三次元の表示効果を獲得することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非メガネ方式の3D表示装置は表示部品と視覚調節装置を含み、
前記視覚調節装置は複数のマイクロプリズムブロックがマトリックス状に配列されることにより形成されるマイクロプリズムブロックアレイを含み、前記マイクロプリズムブロックは前記表示部品に近づいている第一表面と前記表示部品から離れている第二表面を含み、前記表示部品が出射する光線は前記マイクロプリズムブロックの第一表面から前記マイクロプリズムブロックに入射し、前記マイクロプリズムブロックに入射する光線は前記マイクロプリズムブロックの第二表面から出射し、第一方向において前記マイクロプリズムブロックの第二表面と第一表面との間には第一夾角が形成され、第一方向に垂直する第二方向において前記マイクロプリズムブロックの第二表面と第一表面との間には第二夾角が形成され、前記マイクロプリズムブロックの第二表面から出射する光線の出射角度は第一夾角と第二夾角により確定され、
マイクロプリズムブロックアレイのマイクロプリズムブロックは複数組に分けられ、各マイクロプリズムブロックの第一夾角と第二夾角による角度の組合せは予め設定され、それにより一組のマイクロプリズムブロックが出射する光線は1つのビューポイントに集光し、複数組のマイクロプリズムブロックが出射する光線は複数のビューポイントにそれぞれ集光することを特徴とする非メガネ方式の3D表示装置。
【請求項2】
前記表示部品は複数の表示ユニットがマトリックス状に配列されることにより形成される表示ユニットアレイを含み、前記表示ユニットアレイは所定の方式に配列されかついろいろな視角下のいろいろな画像を表示し、各組のマイクロプリズムブロックに対応する表示ユニットは1つの視角下の画像を表示し、いろいろなマイクロプリズムブロックに対応する表示ユニットはいろいろな視角下の画像を表示することを特徴とする請求項1に記載の非メガネ方式の3D表示装置。
【請求項3】
前記非メガネ方式の3D表示装置は前記表示部品と前記視覚調節装置との間に位置する口径アレイ絞りを含み、前記口径アレイ絞りはマトリックス状に配列される口径を含み、各口径は1つの表示ユニットに対応し、1つの表示ユニットが出射する光線は所定の口径を通過することにより所定のマイクロプリズムブロックに伝播されることを特徴とする請求項2に記載の非メガネ方式の3D表示装置。
【請求項4】
前記口径の前記表示ユニットに向く一側の直径は前記口径の前記マイクロプリズムブロックに向く一側の直径より小さく、
前記口径の形状は、円形柱体、四角形または多辺形柱体であることを特徴とする請求項3に記載の非メガネ方式の3D表示装置。
【請求項5】
前記マイクロプリズムブロックの第一表面は平面であり、第二表面は第一表面に対して傾斜している傾斜面であり、各マイクロプリズムブロックの第一表面は1つの表面に位置しているか或いは、
前記マイクロプリズムブロックの第二表面は平面であり、第一表面は第二表面に対して傾斜している傾斜面であり、各マイクロプリズムブロックの第二表面は1つの表面に位置していることを特徴とする請求項1に記載の非メガネ方式の3D表示装置。
【請求項6】
前記マイクロプリズムブロックは屈折の原理により前記第二表面から出射する光線の出射角度を制御し、
出射光線の波長は前記マイクロプリズムブロックの辺長よりN倍小さく、Nは2より大きいか或いは等しく、
一組の各マイクロプリズムブロックはいろいろな位置に配置され、いろいろな組のマイクロプリズムブロックは交差に配置されることを特徴とする請求項1に記載の非メガネ方式の3D表示装置。
【請求項7】
前記表示ユニットは1つまたは複数の発光画素であるか或いは1つまたは複数の反射画素であり、
前記発光画素はLED画素またはLCD画素であるか或いは前記表示部品は点光源であることを特徴とする請求項1に記載の非メガネ方式の3D表示装置。
【請求項8】
前記非メガネ方式の3D表示装置は各マイクロプリズムブロックの分界線に取り付けられる遮光装置を更に含み、前記遮光装置は独立の部品として視覚調節装置の上方または下方に取り付けられるか或いは視覚調節装置に集積されることを特徴とする請求項1に記載の非メガネ方式の3D表示装置。
【請求項9】
各マイクロプリズムブロックの第一夾角と第二夾角を事前設定角度の組合せにすることにより、各マイクロプリズムブロックの出射光線が事前設定出射角度を有するようにし、かつ一組のマイクロプリズムブロックが出射する光線を1つのビューポイントに集光させ、複数組のマイクロプリズムブロックが出射する光線を複数のビューポイントにそれぞれ集光させることを特徴とする請求項1に記載の非メガネ方式の3D表示装置。
【請求項10】
各マイクロプリズムブロックの第二表面上にはグレーティング構造が形成されることを特徴とする請求項1に記載の非メガネ方式の3D表示装置。
【請求項11】
各組のマイクロプリズムブロック中の各マイクロプリズムブロックは少なくとも二行と少なくとも二列に配列され、各組のマイクロプリズムブロック中の各マイクロプリズムブロックはいろいろな位置に位置しているが、各組のマイクロプリズムブロック中の各マイクロプリズムブロックから出射する出射光線の方向は異なっていることにより、各マイクロプリズムブロックが出射する出射光線を少なくとも1つのビューポイントに集光させることができることを特徴とする請求項1に記載の非メガネ方式の3D表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術の分野に属し、特に、非メガネ方式の3D表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
われわれがいろいろな情報を獲得する1つの手段である視覚はわれわれの生活で重要な役割をしている。自然の物は3Dの形態で存在しているが、従来の表示装置は2D画面しか表示することができない。深度が含まれない平面型情報はわれわれが世界中のいろいろな知識を探知するか或いは把握する効率に影響を与えるおそれがある。研究によると、人類大脳の50%は視覚によって獲得した視覚情報の処理に用いられる。いろいろな物を2D画面で表示することにより人類大脳の利用率が低下するおそれがある。非メガネ方式の3D(three dimensional、以下3Dと略称)表示手段は、映画、ゲーム、教育、車用システム、航空、医療、軍事等の分野において重要な役割をしている。例えば、軍事の分野において、武器の製造、戦場の分析、軍隊の指揮、遠隔操作等を3D画像で表示することにより作業の効率を大幅に向上させることができる。したがって、3D表示手段を次世代の表示技術といい、いろいろな技術分野の技術者と表示装置メーカーの研究者たちの注目を集めている。
【0003】
視差バリア(parallax barrier)、円筒型レンズアレイ(Cylindrical lens array)、時空間再利用(Spatiotemporal reuse)、集成ライトフィールド(Integrated light field)等により非メガネ方式の3D表示装置の原理と方法を実現する。それらはいずれも、周期性があるマイクロ構造またはナノ構造がある光学部品により表示ライトフィールドに対して位相の調節をする。いろいろな視角下の画像情報は平行光線を用いることによりいろいろな視角に投射する。オートステレオ(auto stereo)技術は大幅に発展しているが、非メガネ方式の3D表示技術は平板表示分野において大幅に使用されていない。しかしながら、非メガネ方式の3D表示技術は、眩暈(コンバージェンス調停矛盾(Convergence Mediates Contradictions))、画像のクロストーク/ゴースト、分解度が低下する欠点等をあるので、非メガネ方式の3D表示装置の薄肉化、光線の利用率等の問題を解決する必要がある。
【0004】
視覚障害法(Visual impairment method)、マイクロカラムレンズグレーティング法(Microcolumn lens grating method)はいずれも、視差原理によるものである。該原理の発明時間は100年以上過ぎた。国内のメーカーにおいて、視差原理による非メガネ方式の3D表示装置を提案した後、いずれもクロストークによる視覚の疲労等を避けることができない。それにより非メガネ方式の3D表示装置をわれわれの生活において幅広く使用することができない。
【0005】
特許番号がCN105959672Bである中国特許には自発発光型表示技術を採用する非メガネ方式の3D表示装置が開示されている。ナノグレーティング画素構造の方向位相板(Directional phase plate)により入射画像に対してウェーブフロント変調(Wavefront Modulation)をすることにより、いろいろな視角下の3D画像を形成する。しかしながら、位相板の画素と表示パネルの画素を完璧に接着させる必要があるので、製造の難易度が増加し、2つの画素を要求のとおりに容易に接着させることができない。また、ナノグレーティングで光線の変調をし、かつその1級光線をビューポイントに集光させるが、屈折の最高の効率は40%しかないので、光線の利用率が低いとの欠点を有している。
【0006】
したがって、従来の技術の欠点を解決できる技術的事項を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、いろいろな視角においていろいろな3D表示画面を観覧できる非メガネ方式の3D表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的を実現するため、本発明の実施例において非メガネ方式の3D表示装置を提供する。前記非メガネ方式の3D表示装置は表示部品と視覚調節装置を含む。前記表示部品は複数の表示ユニットがマトリックス状に配列されることにより形成される表示ユニットアレイを含む。前記視覚調節装置は複数のマイクロプリズムブロックがマトリックス状に配列されることにより形成されるマイクロプリズムブロックアレイを含み、各マイクロプリズムブロックは1つの表示ユニットに対応する。前記マイクロプリズムブロックは前記表示ユニットに近づいている第一表面と前記表示ユニットから離れている第二表面を含む。前記表示ユニットが出射する光線は前記マイクロプリズムブロックの第一表面から前記マイクロプリズムブロックに入射し、前記マイクロプリズムブロックに入射する光線は前記マイクロプリズムブロックの第二表面から出射する。第一方向において前記マイクロプリズムブロックの第二表面と第一表面との間には第一夾角が形成され、第一方向に垂直する第二方向において前記マイクロプリズムブロックの第二表面と第一表面との間には第二夾角が形成される。前記マイクロプリズムブロックの第二表面から出射する光線は前記表示ユニットの表示面から出射する光線の出射角度、第一夾角及び第二夾角により確定される。マイクロプリズムブロックアレイのマイクロプリズムブロックは複数組に分けられ、各マイクロプリズムブロックの第一夾角と第二夾角による角度の組合せは予め設定される。それにより、一組のマイクロプリズムブロックが出射する光線は1つのビューポイントに集光し、複数組のマイクロプリズムブロックが出射する光線は複数のビューポイントにそれぞれ集光する。
【発明の効果】
【0009】
従来の技術と比較してみると、本発明のマイクロプリズムブロックは前記表示ユニットの光線を事前設定方法により所定の方向に投射する。その場合、一組の表示ユニットの光線が所定のマイクロプリズムブロックを通過するときその光線を1つのビューポイントに集光させ、複数組の表示ユニットの光線が所定のマイクロプリズムブロックを通過するときその光線を複数のビューポイントにそれぞれ集光させることができる。したがって、いろいろな視角において観察することによりいろいろな三次元の表示効果を獲得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例に係る表示モジュールの構造を示す斜視図である。
図2】本発明の実施例に係る表示モジュールの構造を示す側面図である。
図3】点光源の光線光路の二次元平面を示す図である。
図4】平面spfがxoz平面に照り映える原理を示す図である。
図5】平面spfがyoz平面に照り映える原理を示す図である。
図6】本発明の実施例に係る非メガネ方式の3D表示装置の構造を示す図である。
図7図6中の口径アレイ絞りを示す平面図である。
図8図6中の口径アレイ絞りの口径により光線が伝播されることを示す図である。
図9】本発明の他の実施例に係る非メガネ方式の3D表示装置の構造を示す図である。
図10】マイクロプリズムブロックの分界線に取り付けられる遮光装置の構造を示す図である。
図11】本発明の非メガネ方式の3D表示装置のマイクロプリズムブロックアレイの各組のマイクロプリズムブロックを示す図である。
図12】視覚調節装置の設計過程を示す流れ図である。
図13】本発明の他の実施例に係る表示モジュールの構造を示す斜視図である。
図14】グレーティングのフォトエフェクトの原理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の事前設定目的を達成する技術的手段と発明の効果をより詳細に説明するため、以下、図面と好適な実施例により本発明の具体的な実施形態、構造、特徴及び発明の効果を詳細に説明する。
【0012】
本発明はマイクロプリズムブロック(Microprism block)の傾斜面の角度を適当に設計することにより前記マイクロプリズムブロックから出射する光線の出射角度を制御することができる。その原理により、一組の表示ユニットの光線が所定のマイクロプリズムブロックを通過するときその光線を1つのビューポイント(Viewpoint)に集光させ、複数組の表示ユニットの光線が所定のマイクロプリズムブロックを通過するときその光線を複数のビューポイントにそれぞれ集光させることができる。したがって、いろいろな視角において観察することによりいろいろな三次元の表示効果を獲得することができる。
【0013】
第一実施例
本発明の第一実施例において表示モジュールを提供する。前記表示モジュールは1つの表示画素または1つの表示ユニットであることができる。図1は本発明の実施例に係る表示モジュールの構造を示す斜視図である。図2は本発明の実施例に係る表示モジュールの側面の構造を示す図である。図1図2に示すとおり、前記表示モジュール100は1つの表示ユニット110と1つのマイクロプリズムブロック120を含む。
【0014】
【0015】
図1図2において、前記マイクロプリズムブロックの第一表面121と前記表示ユニット110の光線出射面は平行であり、前記第二表面122は第一表面121に対して傾斜している傾斜面である。他の実施例において、前記マイクロプリズムブロックを逆に配置することができる。その場合、前記マイクロプリズムブロックの第二表面(表示ユニットから離れている表面)と前記表示ユニットの光線出射面は平行であり、前記マイクロプリズムブロックの第一表面(表示ユニットに近づいている表面)は第二表面に対して傾斜している傾斜面である。
【0016】
前記マイクロプリズムブロックは屈折の原理により第二表面から出射する光線の出射角度を制御する。図1に示すとおり、前記第二表面122から出射する光線の出射角度は2つのパラメーターにより定義される。一つ目のパラメーターは出射光線が平面xoyに相対する方向であり、二つ目のパラメーターは出射光線が平面xoyの夾角に相対する角度である。出射光線の波長は前記マイクロプリズムブロックの辺長よりN倍小さい。Nは2より大きいか或いは等しい数値である。例えば、赤色光線の波長の範囲が625~740nmであり、前記マイクロプリズムブロックの辺長は3.7um以上であることができる。図1図2において、前記マイクロプリズムブロックの入射光線、すなわち前記表示ユニット110から出射する光線は第一表面121に垂直であるか或いは第一表面121に垂直でない。
【0017】
本発明の実施例において、前記表示ユニットは1つまたは複数の発光画素(Luminescent pixel)であり、前記発光画素はLED画素またはLCD画素であることができる。その場合、前記表示ユニットは電子装置の表示パネルの1つまたは複数の画素であり、前記発光画素はLED画素またはLCD画素が表示する内容は自動に変化することができる。他の実施例において、前記表示ユニットは1つまたは複数の反射画素(Reflective pixels)であることもできる。前記反射画素は発光をしない。前記反射画素に入射する外部の光線は前記反射画素に照射する。そのとき、前記表示ユニットは静態画像中の1つまたは複数の画素を表示することができるので、前記表示ユニットを表示画素ということもできる。
【0018】
以下、図1図15により前記マイクロプリズムブロックが出射する光線の出射角度を制御する原理を詳細に説明する。
【0019】
【0020】
図2は、前記表示ユニット110が位置している平面の法線方向nと前記マイクロプリズムブロックの傾斜面の法線方向n’で構成される表面を示す図である。
【0021】
前記入射光線の波長λは1つの画素のサイズP(例えば前記マイクロプリズムブロックの辺長)よりはるかに小さい(P≧2λ)とき、その光線の出射方向はスネル法則(Snell's Law)に従う。
【0022】
【0023】
【0024】
図3に示すとおり、非メガネ方式の3D表示装置において、点光源が出射する光線を所定の集光点に集光させるため、各表示画素に対応する前記マイクロプリズムブロックの第一夾角と第二夾角を計算し、かつそれにより各表示ユニットの面型を確定する必要がある。
【0025】
【0026】
事前設定条件により平面を推定する。
スネル法則による構造の入射面はつぎのとおりでる。
出射面はつぎのとおりでる。
(2)を(1)に入れる。
【0027】
以上のとおり、構造の屈折率n、角度A、B及びpfのみにより前記マイクロプリズムブロックの傾斜角度θを獲得することができる。二次元空間中の3つの点光源s、画素の位置p及び集光点fにより前記角度A、B及びpfを獲得することができる。
【0028】
光源s(xs、ys、zs)、構造面の画像点p(xp、yp、0)及び集光点f(xf、yf、zf)が三次元空間内に位置しているとき、平面spfの法線と構造面の法線は垂直でなく、両者の間に一定の夾角が形成される。
【0029】
平面spfが構造面xy0に垂直であるxOz平面とOyz平面に照り映えることを、前記マイクロプリズムブロックの傾斜面により入射光線のx軸上の位相変調(phase modulation)と入射光線のy軸上の位相変調をすることにみなすことができる。
【0030】
図4に示すとおり、下記式を獲得することができる。
【0031】
【0032】
図5に示すとおり、下記式を獲得することができる。
【0033】
【0034】
光源はLCD、LED等の平面表示装置が出射する光線であるとき、入射光線は略平行光線にされているので、角度Ax、Ayいずれも90にされ、獲得した式はつぎのとおりである。
【0035】
第二実施例
本発明の第二実施例において、非メガネ方式の3D表示装置を提供する。図6は本発明の実施例に係る非メガネ方式の3D表示装置の構造を示す図である。図6に示すとおり、前記非メガネ方式の3D表示装置は表示部品610と視覚調節装置620を含む。
【0036】
前記表示部品610は複数の表示ユニットがマトリックス状に配列されることにより形成される表示ユニットアレイを含む。前記表示部品610がLED、LCD等の表示パネルであるとき、前記表示パネルは発光をすることができ、使用者は前記表示パネルが出射する光線を見ることができる。そのとき、前記表示部品610の各表示ユニットは発光画素である。他の実施例において、前記表示部品610は1つの静態画像であることができる。前記静態画像は発光をせず、静態画像に入射する光線を反射するときのみ、前記静態画像を見ることができる。その場合、各表示ユニットは発光画素でなく、反射画素である。
【0037】
図6の例示には6つの表示ユニットのみが示されており、6つの表示ユニットは610-1~610-6で示されている。しかしながら、実際の表示装置は、数千、数万またはより多い画素ユニットを含むことができる。前記視覚調節装置620は複数のマイクロプリズムブロックがマトリックス状に配列されることにより形成されるマイクロプリズムブロックアレイを含む。図6の例示には6つのマイクロプリズムブロックのみが示されており、6つのマイクロプリズムブロックは620-1~620-6で示されている。しかしながら、実際の表示装置は、数千、数万またはより多いマイクロプリズムブロックを含むことができる。各マイクロプリズムブロックとそれに対応する表示ユニットはいずれも、第一実施例に係る表示モジュール100を構成することができる。各マイクロプリズムブロックと各表示ユニットが作動すること、マイクロプリズムブロックと表示ユニットが連動すること等は、表示モジュール100の事項を参照することができるので、ここで再び説明しない。
【0038】
各表示ユニットを1つの画素とみなすことができるが、観察の角度が異なることにより1つ表示ユニットと所定のマイクロプリズムブロックで構成される組合せを1つの画素とみなすこともできる。
【0039】
図6に示すとおり、前記マイクロプリズムブロック620-1~620-6の第一表面(表示部品に近づいている表面)は平面であり、第二表面は第一表面に対して傾斜している傾斜面であり、各マイクロプリズムブロック620-1~620-6の第一表面は1つの表面に位置している。
【0040】
上述したとおり、他の実施例において、前記視覚調節装置620を逆に配置することもできる。その場合、マイクロプリズムブロックの傾斜面は前記表示ユニットに向いている。すなわち、前記マイクロプリズムブロックの第二表面(表示部品から離れている表面)は平面であり、第一表面(表示部品に近づいている表面)は第二表面に対して傾斜している傾斜面であり、各マイクロプリズムブロックの第二表面は1つの表面に位置している。
【0041】
マイクロプリズムブロックアレイのマイクロプリズムブロックは複数組に分けられ、各マイクロプリズムブロックの第一夾角と第二夾角による角度の組合せは予め設定される。それにより、一組のマイクロプリズムブロックが出射する光線は1つのビューポイントに集光し、複数組のマイクロプリズムブロックが出射する光線は複数のビューポイントにそれぞれ集光する。
【0042】
図6の例示において、複数のマイクロプリズムブロックは3組に分けられる。具体的に、マイクロプリズムブロック620-1と620-4は一組に分けられ、そのマイクロプリズムブロックが出射する光線はビューポイント1に集光し、マイクロプリズムブロック620-2と620-5は一組に分けられ、そのマイクロプリズムブロックが出射する光線はビューポイント2に集光し、マイクロプリズムブロック620-3と620-6は一組に分けられ、そのマイクロプリズムブロックが出射する光線はビューポイント3に集光する。実際の応用において、複数のマイクロプリズムブロックは少なくとも3組、例えば数百組または数千組に分けられることができる。マイクロプリズムブロックの組が多ければ多いほど、ビューポイントの数量も増加することができる。各組のマイクロプリズムブロックの数量は数千であるか或いはより多いことができる。
【0043】
前記表示ユニットアレイは所定の方式に配列され、かついろいろな視角下のいろいろな画像を表示することができる。各組のマイクロプリズムブロックに対応する表示ユニットは1つの視角下の画像を表示し、いろいろなマイクロプリズムブロックに対応する表示ユニットはいろいろな視角下の画像を表示する。本発明のビューポイントは出射光線の集光により形成されるものである。それにより、前記ビューポイントは、解像度(definition)が高く、クロストーク(crosstalk)がなく、観覧者の眩暈が容易に生じないとの利点を有している。本発明のマイクロプリズムブロックは屈折の原理により出射光線の出射角度を制御する方法を用いる。ナノグレーティング(Nano grating)で光線を調節する従来の方法と比較してみると、本発明の方法により光線の利用率を向上させることができる。
【0044】
より具体的に、各マイクロプリズムブロックの第一夾角と第二夾角を事前設定角度の組合せに設定することにより各マイクロプリズムブロックの出射光線が事前設定出射角度を有するようにすることができる。それにより、一組のマイクロプリズムブロックが出射する光線は1つのビューポイントに集光し、複数組のマイクロプリズムブロックが出射する光線は複数のビューポイントにそれぞれ集光することができる。
【0045】
1つのビューポイントにおいて観察するとき、前記ビューポイントに対応する一組のマイクロプリズムブロックに対応する表示ユニットが表示する一つの視覚下の画像を見ることができる。複数のビューポイントにおいて観察するとき、いろいろな組のマイクロプリズムブロックに対応する表示ユニットが表示するいろいろな視覚下の画像を見ることができる。図6のビューポイント1から観察するとき、表示ユニット610―1と610―4が表示する第一視覚下の画像を見ることができ、図6のビューポイント2から観察するとき、表示ユニット610―2と610―5が表示する第二視覚下の画像を見ることができ、図6のビューポイント3から観察するとき、表示ユニット610―3と610―6が表示する第三視覚下の画像を見ることができる。
【0046】
観覧者の2つの目の間には一定の距離が存在することにより人類の二つの目は2つのビューポイントに位置している。それにより観覧者は3Dメガネを着用しなくても3D画像を見ることができる。観覧者が移動するとき、観覧者の2つの目は他の2つのビューポイントに移動する。例えば、図6に示すとおり、観覧者の右目がビューポイント1に位置し、観覧者の左目がビューポイント2に位置しているとき、第一視覚下の画像と第二視覚下の画像(その2つの画像には視覚差が存在する)で合成される3D画像を見ることができる。観覧者が左に移動するとき、観覧者の右目はビューポイント2に移動し、観覧者の左目はビューポイント3に移動する。その場合、第二視覚下の画像と第三視覚下の画像で合成される3D画像を見ることができる。以上のとおり、本発明の非メガネ方式の3D表示装置は数百または数千個のビューポイントを含むことにより、連続的でありかつクロストークがない視差画像を表示し、かつ疲労がない非メガネ方式の3D表示を実現することができる。
【0047】
マイクロプリズムブロック620-1の集光ビューポイントが予め確定されることにより、光線の入射方向と光線の出射角度を確定し、マイクロプリズムブロック620-1の傾斜面の第一夾角と第二夾角を計算することができる。つぎに、マイクロプリズムブロック620-2~620-6の傾斜面の第一夾角と第二夾角を1つずつ計算する。最後に、マイクロプリズムブロック620-1と620-4の光線はビューポイント1に入射し、マイクロプリズムブロック620-2と620-5の光線はビューポイント2に入射し、マイクロプリズムブロック620-3と620-6の光線はビューポイント3に入射する。
【0048】
図6に示すとおり、前記非メガネ方式の3D表示装置は前記表示部品610と前記視覚調節装置620との間に位置する口径アレイ絞り(aperture array diaphragm)630を含む。前記口径アレイ絞り630はマトリックス状に配列される口径を含み、各口径は1つの表示ユニットに対応し、1つの表示ユニットが出射する光線は所定の口径を通過することにより所定のマイクロプリズムブロックに伝播されることができる。前記口径アレイ絞り630は表示部品610が出射する光線に対して直線校正を実施することができる。図7図6中の口径アレイ絞りを示す平面図である。図7に示すとおり、前記口径631は四角形の柱体である。他の実施例において、前記口径は円形柱体または多辺形柱体であることができる。図8図6中の口径アレイ絞りの口径により光線が伝播されることを示す図である。図8において、前記口径631の前記表示ユニットに向く一側の直径は前記口径631の前記マイクロプリズムブロックに向く一側の直径より小さいことにより、光線の整形の効果を向上させることができる。他の実施例において、前記口径の直径は一致することができる。
【0049】
図9は本発明の他の実施例に係る非メガネ方式の3D表示装置の構造を示す図である。図9に示すとおり、前記非メガネ方式の3D表示装置は表示部品910と視覚調節装置920を含む。前記視覚調節装置920の構造は図6の視覚調節装置620の構造と同じであるので、ここで再び説明しない。
【0050】
図9の非メガネ方式の3D表示装置の表示部品910は平行光源を採用しない。図6中の複数の表示ユニットをマトリックス状に配置することにより表示ユニットアレイを形成することができる。LED表示パネルまたはLCD表示パネル等は点光源、例えば投影表示ユニットを採用する。
【0051】
【0052】
図10に示すとおり、マイクロプリズムブロックの分界線に遮光装置640が更に取り付けられることによりいろいろなマイクロプリズムブロックの間の光線のクロストークを減少させることができる。遮光装置640は独立の部品として視覚調節装置の上方または下方に取り付けられるか或いは視覚調節装置に集積されることができる。
【0053】
以下、前記マイクロプリズムブロックアレイの作動原理を詳細に説明する。図11は本発明の非メガネ方式の3D表示装置中のマイクロプリズムブロックアレイの各マイクロプリズムブロックの構造を示す例示である。図11に示すとおり、前記マイクロプリズムブロックアレイ620の各マイクロプリズムブロックは4組に分けられる。第一組のマイクロプリズムブロックの符号は1a、1b、1c及び1dであり、その組のマイクロプリズムブロックは光線を集光させることによりビューポイント1を形成する。その場合、ビューポイント1の観察者はマイクロプリズムブロック1a、1b、1c及び1dに対応する表示ユニットの点光源で構成される第一視差画像を見ることができる。第二組のマイクロプリズムブロックの符号は2a、2b、2c及び2dであり、その組のマイクロプリズムブロックは光線を集光させることによりビューポイント2を形成する。その場合、ビューポイント2の観察者はマイクロプリズムブロック2a、2b、2c及び2dに対応する表示ユニットの点光源で構成される第二視差画像を見ることができる。第三組のマイクロプリズムブロックの符号は3a、3b、3c及び3dであり、その組のマイクロプリズムブロックは光線を集光させることによりビューポイント3を形成する。その場合、ビューポイント3の観察者はマイクロプリズムブロック3a、3b、3c及び3dに対応する表示ユニットの点光源で構成される第三視差画像を見ることができる。第四組のマイクロプリズムブロックの符号は4a、4b、4c及び4dであり、その組のマイクロプリズムブロックは光線を集光させることによりビューポイント4を形成する。その場合、ビューポイント4の観察者はマイクロプリズムブロック4a、4b、4c及び4dに対応する表示ユニットの点光源で構成される第四視差画像を見ることができる。各組のマイクロプリズムブロック中の各マイクロプリズムブロックはマトリックス状に配列される。すなわち、各組のマイクロプリズムブロック中の各マイクロプリズムブロックは少なくとも二行と少なくとも二列に配列される。各組のマイクロプリズムブロック中の各マイクロプリズムブロックはいろいろな位置に位置しているが、各マイクロプリズムブロックから出射する出射光線を少なくとも1つのビューポイントに集光させることができる。それにより各組のマイクロプリズムブロック中の各マイクロプリズムブロックから出射する出射光線の方向は異なっている。前記マイクロプリズムブロックアレイ中の各行中のマイクロプリズムブロックは少なくとも2組のマイクロプリズムブロックに分配され、前記マイクロプリズムブロックアレイ中の各列中のマイクロプリズムブロックは少なくとも2組のマイクロプリズムブロックに分配されることができる。
【0054】
以下、視覚調節装置620の設計過程を説明する。図12は視覚調節装置の設計過程を示す流れ図である。
【0055】
図6図12に示すとおり、3D表示装置の設計において、応用の需要によりパネルの位置、ビューポイントの分布(ビューポイントの数量、ビューポイントの間の間隔、可視範囲等を含む)及び入射光線の分布を確定することができる。図6に示すとおり、入射光線は平行入射光線であり、図9に示すとおり、入射光線は点光源の入射光線を用いる。つぎに、表示パネルの画素のサイズと配列方式によりパネル画素のビューポイントの分配方法を確定する。すなわち、所定の画素を一組に分け、各組の画素に対応するビューポイントを確定する。それにより表示パネルとビューポイントの分布との間の位置関係を確定する。つぎに、パネルの画素の入射光線と出射光線の方向及び位置をそれぞれ計算する。パネルの画素の入射光線の方向は前記表示ユニットに対応するマイクロプリズムブロックの出射光線の出射角度を指す。入射光線の入射方向、出射光線の出射角度及びスネル(屈折)法則により視覚調節装置に対応する画素上のマイクロプリズムブロックの傾斜面の法線方向、傾斜角度及びベクトル高さを計算することができる。その場合、法線方向及び傾斜角度により定義された傾斜面と、第一夾角及び第二夾角により定義された傾斜面は一致する。すなわち、両者のパラメーターは異なっているが、両者の物理的意味は同じである。それにより視覚調節装置の形状パラメーターを獲得することができる。最後に、実際の製造需要によりマイクロプリズムブロックの傾斜面をカットする必要があるかを決定し、視覚調節装置の製造と加工を実施することができる。
【0056】
【0057】
図13の表示モジュール200の構造と図1の表示モジュール100の構造は類似している。相違点は、図13の表示モジュール200は第二表面222上に形成されるグレーティング構造を更に含むことにある。グレーティング構造は角度選択性と波長選択性を有しているにより所定の角度で事前設定カラーを見ることができる。
【0058】
前記グレーティング構造の作業原理は図14を参照することができる。図14は構造のサイズがナノレベルである屈折グレーティングがXY平面とXZ平面に位置していることを示す構造図である。グレーティング関数によると、屈折グレーティング画素の周期と配向角度は下記式を満たす。
【0059】
光線は一定の角度でXY平面に入射し、θ1とφ1はそれぞれ、屈折光線202の屈折角度(屈折光線とz軸の正方向との間の夾角)と方位角度(屈折光線とx軸の正方向との間の夾角)を意味し、θとλはそれぞれ、表示光源201の入射角度(入射光線とz軸の正方向との間の夾角)と波長を意味し、・とφはそれぞれ、ナノ屈折グレーティング101の周期と配向角度(凹部の方向とy軸の正方向との間の夾角)を意味し、nは媒体中の光波の屈折率を意味する。以上のとおり、入射光線の波長、入射角度、屈折光線の屈折角度及び屈折光線の方位角度を確定した後、前記2つの式によりナノグレーティングの周期と配向角度を算出することができる。例えば、波長が650nmである赤色光線は60°の角度で入射し、光線の屈折角度は10°であり、屈折方位角度は45°である場合、所定のナノ屈折グレーティングの周期は550nmであり、配向角度は-5.96°であることを算出することができる。プリズム構造とグレーティング構造の周期と配向角度を確定することにより所定のビューポイントの位置に所定のカラーを表示することができる。それによりプリズムの傾斜角度またはグレーティングの周期に対する製造の精度を減少させることができる。また、グレーティングの凹槽の深さとデューティサイクル(Duty cycle)等を変換させることにより所定の観察位置のグレーティングの屈折効率を変換させ、輝度情報を表示することができる。画素化のプリズム構造は透明材料で製造される。外部の光線がプリズム構造に入射するとき、プリズム構造はその光線の屈折と反射を実施することができる。その光線は弱い波長選択性を有している。光線は、設計された画素化のプリズム構造を通過した後、傾斜表面のグレーティングを再び通過することにより、3D画像を表示することができる。
【0060】
注意すべきことは、前記表示ユニット210が発光画素であり、かつ前記発光画素が出射する光線にカラーが含まれているとき、第二表面にグレーティング構造を形成しなくても、前記表示モジュールはカラーを表示することができる。第二表面にグレーティング構造を更に形成するとき、前記表示ユニット210が出射する光線のカラーを変換させ、フォトエフェクト(Photoeffect)を増加させることができる。
【0061】
この明細書において、「含む」、「具備する」との用語またはそれらに類似している用語は非排除性(Excludability)用語である。すなわち、そのような用語は、記載されている事項だけでなく、記載されていない他の事項を更に含むことができる。
【0062】
この明細書において、前、後、上、下等の方向性用語は、図面中の部品が図面に位置している位置と部品が他の部品に相対している位置を定義するものであり、本発明の技術的事項を詳細に説明するために用いるものである。注意すべきことは、この明細書において方向性用語を用いることにより本発明を限定する意図はない。
【0063】
矛盾が生じない場合、本発明の実施例または実施例中の特徴を組み合わせることができる。
【0064】
以上、本発明の好適な実施例を説明してきたが、前記実施例は本発明の例示にしか過ぎないものであるため、本発明は前記実施例の構成にのみ限定されるものでない。この技術分野の技術者は本発明の要旨を逸脱しない範囲において設計の変更、代替、改良等をすることができ、そのような設計の変更、代替、改良等があっても本発明に含まれることは勿論である。
図1
図2
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図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
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図13
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【国際調査報告】