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特表2023-553949自動貯蔵回収システムのためのデュアルキャリッジアクセスステーションおよびその使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-26
(54)【発明の名称】自動貯蔵回収システムのためのデュアルキャリッジアクセスステーションおよびその使用方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20231219BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B65G1/137 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535401
(86)(22)【出願日】2021-11-29
(85)【翻訳文提出日】2023-07-25
(86)【国際出願番号】 EP2021083282
(87)【国際公開番号】W WO2022122434
(87)【国際公開日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】20201366
(32)【優先日】2020-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アウストルハイム, トロンド
【テーマコード(参考)】
3F022
3F522
【Fターム(参考)】
3F022EE05
3F022FF01
3F022HH02
3F022JJ13
3F022KK11
3F022MM03
3F022MM11
3F022MM21
3F522AA02
3F522BB01
3F522BB35
3F522CC01
3F522GG03
3F522GG05
3F522GG46
3F522LL57
(57)【要約】
本発明は、自動貯蔵回収システムのためのアクセスステーション、およびそのようなアクセスステーションを動作させるための方法に関する。アクセスステーションは、案内フレームに沿って移動可能な一次キャリッジおよび二次キャリッジを備え、一次キャリッジおよび二次キャリッジは、案内フレームに沿った独立した移動を可能にするそれぞれの変位モータを提供され、二次キャリッジは、移送デバイスによって一次キャリッジから変位させられる貯蔵コンテナを受け取るように構成されている。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動貯蔵回収システム(1)からピッカーへの貯蔵コンテナ(106)の提示のためのアクセスステーション(400)であって、前記アクセスステーション(400)は、前記貯蔵コンテナ(106)を受け取るための受け取り領域(A)を有し、前記受け取り領域(A)の前方に、前記貯蔵コンテナ(106)から製品(80)をピッキングするためのピッキング位置(P)を有し、
前記アクセスステーション(400)は、
水平面(P)内に配置され、前記ピッキング位置(P)と前記受け取り領域(A)との間に延びている案内フレーム(410)と、
貯蔵コンテナ(106)を輸送するための一次キャリッジ(420)であって、前記一次キャリッジ(420)は、
前記案内フレーム(410)に沿って移動可能な一次キャリッジベース(421)と、
前記一次キャリッジ(420)を前記案内フレーム(410)に沿って移動させるように構成された一次キャリッジ変位モータ(440a)と、
前記一次キャリッジベース(421)に接続された第1の貯蔵コンテナ支持体(422)と、
前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)上に配置された貯蔵コンテナ(106)の変位のための移送デバイス(460)と
を備えている、一次キャリッジ(420)と、
貯蔵コンテナ(106)を輸送するための二次キャリッジ(430)であって、前記二次キャリッジ(430)は、
前記案内フレーム(410)に沿って移動可能な二次キャリッジベース(431)と、
前記二次キャリッジ(420)を前記案内フレーム(410)に沿って移動させるように構成された二次キャリッジ変位モータ(440b)と、
前記二次キャリッジベース(431)に接続された第2の貯蔵コンテナ支持体(432)と
を備えている、二次キャリッジ(430)と
を備え、
前記二次キャリッジ(430)は、前記移送デバイス(460)によって前記一次キャリッジ(420)から移動させられる貯蔵コンテナ(106)を受け取るように構成されている、アクセスステーション。
【請求項2】
前記受け取り領域(A)は、複数の受け取り位置(P)を備えている、請求項1に記載のアクセスステーション(400)。
【請求項3】
前記一次キャリッジ(420)および前記二次キャリッジ(430)は、互いに独立して移動するように構成されている、請求項1-2のいずれか1項に記載のアクセスステーション(400)。
【請求項4】
前記移送デバイス(460)は、コンベヤを備えている、請求項1-3のいずれか1項に記載のアクセスステーション(400)。
【請求項5】
前記コンベヤは、
前記一次キャリッジ(420)から前記二次キャリッジ(430)に向かう方向に後方に突出したレール(462)であって、前記レール(462)は、前記貯蔵コンテナ(106)の長さ(L)または幅(W)を超える長さ(L)を有する、レール(462)と、
前記レール(462)に接続され、貯蔵コンテナ(106)と相互作用するように構成されたスライダ(461)と、
前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)上に配置された貯蔵コンテナ(106)に推力を提供するために、前記二次キャリッジ(430)に向かう方向に前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)に対して前記スライダ(461)を移動させるように構成された移送モータ(463)と
を備えている、請求項4に記載のアクセスステーション(400)。
【請求項6】
前記アクセスステーション(400)は、前記一次キャリッジ(420)を前記二次キャリッジ(430)に解放可能に接続するためのラッチ(470)をさらに備えている、請求項1-5のいずれか1項に記載のアクセスステーション(400)。
【請求項7】
前記ラッチ(470)は、
前記一次キャリッジベース(421)の後端に配置された第1の結合部(471)と、
前記二次キャリッジベース(431)の前端に配置された第2の結合部(472)と
を備え、
前記一次キャリッジ(420)の前記後端は、前記二次キャリッジ(430)の前記前端に面している、請求項6に記載のアクセスステーション(400)。
【請求項8】
前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)および前記第2の貯蔵コンテナ支持体(432)は、ローラー、スライド面、連続軌道、またはそれらの任意の組み合わせを備えている、請求項1-7のいずれか1項に記載のアクセスステーション(400)。
【請求項9】
前記案内フレーム(410)は、第1の案内経路(411)を備え、
前記一次キャリッジ(420)および前記二次キャリッジ(430)の双方は、前記第1の案内経路(411)に沿った移動のために構成されている、請求項1-8のいずれか1項に記載のアクセスステーション(400)。
【請求項10】
前記一次キャリッジ(420)は、前記一次キャリッジベース(421)の両側に接続された少なくとも2つの組の車輪(442)をさらに備え、
前記二次キャリッジ(430)は、前記二次キャリッジベース(431)の両側に接続された少なくとも2つの組の車輪(442)をさらに備えている、請求項1-9のいずれか1項に記載のアクセスステーション(400)。
【請求項11】
前記一次キャリッジ変位モータ(440a)は、前記一次キャリッジベース(421)上に配置され、前記一次キャリッジベース(421)に接続された前記車輪(442)のうちの少なくとも1つを回転させるように構成され、
前記二次キャリッジ変位モータ(440b)は、前記二次キャリッジベース(431)上に配置され、前記二次キャリッジベース(431)に接続された前記車輪(442)のうちの少なくとも1つを回転させるように構成されている、請求項10に記載のアクセスステーション(400)。
【請求項12】
前記一次キャリッジ(420)は、前記案内フレーム(410)上に配置された一次駆動ベルト(443a)をさらに備え、前記一次駆動ベルト(443a)は、少なくとも前記ピッキング位置(P)から前記受け取り領域(A)まで延び、前記一次キャリッジベース(421)に接続されており、
前記一次キャリッジ変位モータ(440a)は、前記案内フレーム(410)上に配置され、前記一次駆動ベルト(443a)を動作させることによって前記一次キャリッジ(420)を前記案内フレーム(410)に沿って移動させるように構成され、
前記二次キャリッジ(430)は、前記案内フレーム(410)上に配置された二次駆動ベルト(443b)をさらに備え、前記二次駆動ベルト(443b)は、少なくともピッキング位置(P)から受け取り領域(A)まで延び、二次キャリッジベース(431)に接続されており、
前記二次キャリッジ変位モータ(440b)は、前記案内フレーム(410)上に配置され、前記二次駆動ベルト(443b)を動作させることによって前記二次キャリッジ(430)を前記案内フレーム(410)に沿って移動させるように構成されている、請求項1-10のいずれか1項に記載のアクセスステーション(400)。
【請求項13】
前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)は、旋回接続部によって前記一次キャリッジベース(421)に旋回可能に接続されており、
前記アクセスステーション(400)は、前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)の傾斜のための傾斜デバイス(450)をさらに備え、
前記一次キャリッジ(420)は、前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)が前記水平面(P)に実質的に平行に配置されている受け取り状態と、前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)が前記水平面(P)に対して所定の傾斜角度(α)で傾けられているピッキング状態とを有する、請求項1-12のいずれか1項に記載のアクセスステーション(400)。
【請求項14】
前記傾斜デバイス(450)は、
回転駆動を提供するために前記一次キャリッジベース(421)上に配置された傾斜モータ(451)と、
前記傾斜モータ(451)からのトルクを伝達するために前記傾斜モータ(451)に結合された駆動クランク(452)と、
第1の端部において前記駆動クランク(452)に旋回可能に結合され、反対側の第2の端部において前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)に旋回可能に結合された結合器リンク(453)と
を備え、
前記結合器リンク(453)は、前記傾斜モータ(451)の動作に応答して、前記第1の貯蔵コンテナが前記水平面(P)に対して傾けられるように、前記第1の貯蔵コンテナ支持体の下側に推力を提供するように構成されている、請求項13に記載のアクセスステーション(400)。
【請求項15】
請求項1-14のいずれか1項に記載のアクセスステーション(400)のための一次キャリッジ(420)であって、前記一次キャリッジ(420)は、
前記案内フレーム(410)に沿って移動可能な一次キャリッジベース(421)と、
前記一次キャリッジベース(421)の両側に接続された少なくとも2つの組の車輪(442)と、
前記車輪(442)のうちの少なくとも1つを回転させることによって前記一次キャリッジ(420)を前記案内フレーム(410)に沿って移動させるように構成された一次キャリッジ変位モータ(440a)と、
前記一次キャリッジベース(421)に接続された第1の貯蔵コンテナ支持体(422)と、
前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)上に配置された貯蔵コンテナ(106)の変位のための移送デバイス(460)と
を備えている、一次キャリッジ。
【請求項16】
前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)は、旋回接続部によって前記一次キャリッジベース(421)に旋回可能に接続されており、
前記一次キャリッジ(420)は、前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)の傾斜のための傾斜デバイス(450)をさらに備え、
前記一次キャリッジ(420)は、前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)が前記水平面(P)に実質的に平行に配置されている受け取り状態と、前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)が前記水平面(P)に対して所定の傾斜角度(α)で傾けられているピッキング状態とを有する、請求項15に記載の一次キャリッジ(420)。
【請求項17】
前記一次キャリッジ(420)は、二次キャリッジ(430)の第2の結合部(472)に解放可能に接続可能な第1の結合部(471)をさらに備えている、請求項15または16に記載の一次キャリッジ(420)。
【請求項18】
自動貯蔵回収システム(1)であって、前記自動貯蔵回収システム(1)は、
請求項1-14のいずれか1項に記載のアクセスステーション(400)と、
水平面(P)内に配置され、第1の方向(X)に延びている第1の組の平行レール(110)と、前記水平面(P)内に配置され、前記第1の方向(X)に直交する第2の方向(Y)に延びている第2の組の平行レール(111)とを備えているレールシステム(108)であって、前記第1および第2の組のレール(110、111)は、前記第1の組のレール(110)の一対の隣接するレール(110a、110b)および前記第2の組のレール(111)の一対の隣接するレール(111a、111b)によって画定される複数の隣接したアクセス開口部(112)を備えている前記水平面(P)内の格子パターンを形成している、レールシステムと、
前記レールシステム(108)の貯蔵セクションの下に位置している貯蔵カラム(105)内に配置された貯蔵コンテナ(106)の複数のスタック(107)であって、各貯蔵カラム(105)は、アクセス開口部(112)の垂直下方に位置している、複数のスタックと、
前記レールシステム(108)の送達セクションの下に位置し、前記アクセスステーション(400)の受け取り位置(P)と垂直に位置合わせされた少なくとも1つのポートカラム(119)であって、前記少なくとも1つのポートカラム(119)は、貯蔵コンテナ(106)がない、少なくとも1つのポートカラム(119)と、
コンテナ取り扱い車両(301)と
を備え、
前記コンテナ取り扱い車両(301)は、前記スタック(107)内に積み重ねられた貯蔵コンテナ(106)を前記貯蔵セクションの上方に持ち上げるためのリフトデバイス(304)と、前記車両(301)を前記レールシステム(108)に沿って前記第1の方向(X)および前記第2の方向(Y)のうちの少なくとも1つに駆動するように構成された駆動手段(301b、c)とを備えている、自動貯蔵回収システム。
【請求項19】
前記自動貯蔵回収システム(1)は、少なくとも2つのポートカラム(119、120)、好ましくは、3つまたは4つのポートカラム(119、120、121、122)を備えている、請求項18に記載の自動貯蔵回収システム(1)。
【請求項20】
前記自動貯蔵回収システム(1)は、並んで配置された少なくとも2つのアクセスステーション(400)、好ましくは、3つまたは4つのアクセスステーション(400)を備えている、請求項18または19に記載の前記自動貯蔵回収システム(1)。
【請求項21】
請求項18~20のいずれか1項に記載の自動貯蔵回収システム(1)を使用して、アクセスステーションにおいて貯蔵コンテナを提示し、前記貯蔵コンテナ(106)を戻す方法であって、前記方法は、
第1の貯蔵コンテナ(106)を前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)上に配置するステップと、
前記第1の貯蔵コンテナ(106)をピッカー(600)に提示するために、前記一次キャリッジ(420)をピッキング位置(P)に移動させるステップと、
前記一次キャリッジ変位モータ(440a)および前記二次キャリッジ変位モータ(440b)によって、それぞれ、前記一次キャリッジ(420)および前記二次キャリッジ(430)を互いに接触するように移動させるステップと、
前記移送デバイス(460)によって、前記第1の貯蔵コンテナ(106)を前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)から前記第2の貯蔵コンテナ支持体(432)に移送するステップと
を含む、方法。
【請求項22】
前記一次キャリッジ(420)および前記二次キャリッジ(430)が前記受け取り領域(A)にまだない場合、前記方法は、少なくとも部分的に前記貯蔵コンテナ(106)を移送しながら、前記一次キャリッジ(420)および前記二次キャリッジ(430)を前記案内フレーム(410)に沿って前記受け取り領域(A)まで移動させるステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記方法は、
前記一次キャリッジ(420)を第1の受け取り位置(PR1)に移動させるステップと、
第1のコンテナ取り扱い車両(301)によって第2の貯蔵コンテナ(106)を前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)上に配置するステップと、
前記第2の貯蔵コンテナ(106)を前記ピッカー(600)に提示するために、前記一次キャリッジ(420)を前記ピッキング位置(P)に移動させるステップと
をさらに含む、請求項21-22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記方法は、
前記二次キャリッジ(430)を前記第1の受け取り位置(PR1)に移動させるステップと、
前記第1のコンテナ取り扱い車両(301)によって前記第2の貯蔵コンテナ支持体(431)から前記第1の貯蔵コンテナ(106)を回収するステップと
をさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記方法は、
第1の方向に面している第1の片持ちコンテナ取り扱い車両(301)によって、第1のポートカラム(119)を通して前記第2の貯蔵コンテナ(106)を前記第1の貯蔵コンテナ支持体(422)に供給するステップと、
前記第1の方向とは反対の第2の方向に面している第2の片持ちコンテナ取り扱い車両(301)によって、第2のポートカラム(120)を通して前記第2の貯蔵コンテナ支持体(432)から前記第1の貯蔵コンテナ(106)を回収するステップと
をさらに含む、請求項24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記アクセスステーション(400)は、前記一次キャリッジ(420)を前記二次キャリッジ(430)に解放可能に接続するためのラッチ(470)を備え、
前記方法は、
前記第1の貯蔵コンテナ(106)を移送する前、前記ラッチ(470)によって前記一次キャリッジ(420)を前記二次キャリッジ(430)に接続するステップと、
前記第1の貯蔵コンテナ(106)を移送した後、前記ラッチ(470)によって前記一次キャリッジ(420)を前記二次キャリッジ(430)から解放するステップと
をさらに含む、請求項21-25のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナの貯蔵および回収のための自動貯蔵回収システムに関し、特に、自動貯蔵回収システムからピッカーへの貯蔵コンテナの提示のためのアクセスステーションに関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、骨組み構造100を有する典型的な従来技術の自動貯蔵回収システム1を開示しており、図2および図3は、そのようなシステム1上で動作するために適した2つの異なる従来技術のコンテナ取り扱い車両201、301を開示している。
【0003】
骨組み構造100は、直立部材102と、水平部材103と、直立部材102と水平部材103との間に横並びに配置された貯蔵カラム105を備えている貯蔵容積とを備えている。これらの貯蔵カラム105では、ビンとしても知られている貯蔵コンテナ106が互いに積み重ねられてスタック107を形成する。部材102、103は、典型的に、金属、例えば押し出しアルミニウムプロファイルから作製され得る。
【0004】
自動貯蔵回収システム1の骨組み構造100は、骨組み構造100の上部にわたって配置されたレールシステム108を備え、そのレールシステム108上で複数のコンテナ取り扱い車両201、301が動作して、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105から上昇させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム内に降下させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105の上方にも輸送する。レールシステム108は、フレーム構造100の上部を横切る第1の方向Xにおけるコンテナ取り扱い車両201、301の移動を案内するように配置された第1の組の平行レール110と、第1の方向Xに垂直な第2の方向Yにおけるコンテナ取り扱い車両201、301の移動を案内するために第1の組のレール110に垂直に配置された第2の組の平行レール111とを備えている。カラム105に貯蔵されたコンテナ106は、レールシステム108のアクセス開口部112を通してコンテナ取り扱い車両によってアクセスされる。コンテナ取り扱い車両201、301は、貯蔵カラム105の上方で、すなわち水平X-Y平面に平行な平面内で横方向に移動することができる。
【0005】
骨組み構造100の直立部材102は、カラムから外へのコンテナの上昇中、およびカラムの中へのコンテナの降下中、貯蔵コンテナを案内するために使用され得る。コンテナ106のスタック107は、典型的に、自立型である。
【0006】
各従来技術のコンテナ取り扱い車両201、301は、車体201a、301aと、第1および第2の組の車輪201b、301b、201c、301cとを備え、第1および第2の組の車輪201b、301b、201c、301cは、それぞれ、X方向およびY方向におけるコンテナ取り扱い車両201、301の横方向移動を可能にする。図2および図3では、各組の2つの車輪が完全に見える。第1の組の車輪201b、301bは、第1の組のレール110の隣り合う2つのレールと係合するように配置され、第2の組の車輪201c、301cは、第2の組のレール111の隣り合う2つのレールと係合するように配置される。車輪の組201b、301b、201c、301cのうちの少なくとも1つは、昇降されることができ、その結果、第1の組の車輪201b、301bおよび/または第2の組の車輪201c、301cは、任意の時点でそれぞれのレール110、111の組と係合されることができる。
【0007】
各従来技術のコンテナ取り扱い車両201、301は、貯蔵コンテナ106を垂直方向に輸送するための(例えば、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラムから上昇させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105内に降下させるため)リフトデバイス(図示せず)も備えている。リフトデバイスは、貯蔵コンテナ106と係合するように適合された1つ以上の把持/係合デバイスを備え、把持/係合デバイスは、車両201、301に対する把持/係合デバイスの位置が、第1の方向Xおよび第2の方向Yと直交する第3の方向Zに調整されることができるように、車両201、301から降下させられることができる。コンテナ取り扱い車両301の把持デバイスの一部が、参照符号304によって示される図3に示されている。コンテナ取り扱いデバイス201の把持デバイスは、図2の車体201a内に位置している。
【0008】
従来、および、本出願の目的のためにも、Z=1は、貯蔵コンテナの最上層、すなわちレールシステム108の直下の層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別する。図1に開示される例示的な従来技術では、Z=8は、貯蔵コンテナの最下層を識別する。同様に、X=1・・・nおよびY=1・・・nは、水平面内における各貯蔵カラム105の位置を識別する。したがって、例として、図1に示す直交座標系X、Y、Zを用いると、図1において106’として識別される貯蔵コンテナは、貯蔵位置X=10、Y=2、Z=3を占有していると言うことができる。コンテナ取り扱い車両201、301は、層Z=0において走行していると言うことができ、各貯蔵カラム105は、そのXおよびY座標によって識別されることができる。
【0009】
骨組み構造100の貯蔵容積は、グリッド104と呼ばれることが多く、このグリッド内の可能な貯蔵位置は、貯蔵セルと呼ばれる。各貯蔵カラムは、X方向およびY方向の位置によって識別され得、各貯蔵セルは、X方向、Y方向およびZ方向のコンテナ番号によって識別され得る。
【0010】
各従来技術のコンテナ取り扱い車両201、301は、貯蔵コンテナ106をレールシステム108を横切って輸送するとき、貯蔵コンテナ106を受け取って収容するための貯蔵区画または空間を備えている。貯蔵空間は、図2に示され、例えば、その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2015/193278A1号(特許文献1)に記載されているように、車体201a内の中央に配置されたキャビティを含み得る。
【0011】
図3は、片持ち梁構造を有するコンテナ取り扱い車両301の代替的な構成を示している。そのような車両は、例えばNO317366に詳細に記載されており、その内容も参照により本明細書に組み込まれる。
【0012】
図2に示す中央キャビティコンテナ取り扱い車両201は、例えば、その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2015/193278号に記載されているように、貯蔵カラム105の横方向範囲にほぼ等しいXおよびY方向の寸法を有する領域を覆うフットプリントを有し得る。本明細書で使用される「横方向」という用語は、「水平」を意味し得る。
【0013】
あるいは、中央キャビティコンテナ取り扱い車両101は、例えば国際公開第2014/090684A1号に開示されているように、貯蔵カラム105によって画定される横方向領域より大きいフットプリントを有し得る。
【0014】
レールシステム108は、典型的に、車両の車輪が走行する溝を有するレールを備えている。あるいは、レールは、上方に突出する要素を備え得、車両の車輪は、脱輪を防止するためのフランジを備えている。これらの溝および上方に突出する要素は、まとめて軌道として知られている。各レールは、1つの軌道を備え得るか、または、各レールは、2つの平行な軌道を備え得る。
【0015】
その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2018/146304号は、X方向およびY方向の双方におけるレールおよび平行な軌道を備えているレールシステム108の典型的な構成を示している。
【0016】
骨組み構造100において、カラム105の大部分は、貯蔵カラム105、すなわち貯蔵コンテナ106がスタック107に貯蔵されるカラム105である。しかしながら、いくつかのカラム105は、他の目的を有し得る。図1において、カラム119および120は、貯蔵コンテナ106がアクセスステーションに輸送されることができるように、貯蔵コンテナ106をドロップオフおよび/またはピックアップするためにコンテナ取り扱い車両201、301によって使用されるそのような専用のカラムであり、アクセスステーションにおいて、貯蔵コンテナ106は、骨組み構造100の外部からアクセスされることができ、または、骨組み構造100の外部または内部に移送されることができる。当該技術分野では、そのような位置は、通常「ポート」と呼ばれ、ポートが位置するカラムは、「ポートカラム」119、120と呼ばれることがある。アクセスステーションへの輸送は、任意の方向、すなわち水平、傾斜および/または垂直であり得る。例えば、貯蔵コンテナ106は、骨組み構造100内のランダムまたは専用のカラム105に配置され、その後、任意のコンテナ取り扱い車両によってピックアップされ、アクセスステーションへのさらなる輸送のためにポートカラム119、120に輸送され得る。「傾斜した」という用語は、水平と垂直との間のどこかに一般的な輸送方向を有する貯蔵コンテナ106の輸送を意味することに留意されたい。
【0017】
図1において、第1のポートカラム119は、例えば、コンテナ取り扱い車両201、301がアクセスまたは移送ステーションに輸送されるべき貯蔵コンテナ106をドロップオフすることができる専用のドロップオフポートカラムであり得、第2のポートカラム120は、コンテナ取り扱い車両201、301がアクセスまたは移送ステーションから輸送された貯蔵コンテナ106をピックアップすることができる専用のピックアップポートカラムであり得る。
【0018】
アクセスステーションは、典型的に、製品物品が貯蔵コンテナ106から除去されるかまたはその中に配置されるピッキングまたはストックステーションであり得る。ピッキングまたはストックステーションでは、貯蔵コンテナ106は、通常、自動貯蔵回収システム1から除去されず、一旦アクセスされると再び骨組み構造100に戻される。ポートは、貯蔵コンテナを別の貯蔵施設(例えば、別の骨組み構造に、または別の自動貯蔵回収システム)、輸送車両(例えば、列車またはトラック)、または生産施設に移送するためにも使用されることもできる。
【0019】
コンベヤを備えているコンベヤシステムが、通常、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で貯蔵コンテナを輸送するために使用される。
【0020】
ポートカラム119、120およびアクセスステーションが異なるレベルに配置されている場合、コンベヤシステムは、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で貯蔵コンテナ106を垂直に輸送するための垂直構成要素を有するリフトデバイスを備え得る。
【0021】
コンベヤシステムは、例えば、その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2014/075937A1号に記載されているように、異なる骨組み構造の間で貯蔵コンテナ106を移送するように構成され得る。
【0022】
図1に開示されているカラム105のうちの1つに貯蔵されている貯蔵コンテナ106がアクセスされるべきであるとき、コンテナ取り扱い車両201、301のうちの1つは、その位置から目標貯蔵コンテナ106を回収し、それをドロップオフポートカラム119に輸送するように指示される。この動作は、目標貯蔵コンテナ106が配置されている貯蔵カラム105の上方の位置にコンテナ取り扱い車両201、301を移動させ、コンテナ取り扱い車両201、301のリフトデバイス(図示せず)を使用して貯蔵カラム105から貯蔵コンテナ106を回収し、貯蔵コンテナ106をドロップオフポートカラム119に輸送することを含む。目標貯蔵コンテナ106がスタック107内の奥深くに配置されている場合、すなわち、目標貯蔵コンテナ106の上方に1つまたは複数の他の貯蔵コンテナ106が配置されている場合、動作は、目標貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105から持ち上げる前、上方に配置された貯蔵コンテナを一時的に移動させることも含む。当該技術分野において「採掘」と呼ばれることもあるこのステップは、目標貯蔵コンテナをドロップオフポートカラム119に輸送するためにその後使用される同じコンテナ取り扱い車両、または1または複数の他の協働するコンテナ取り扱い車両によって実行され得る。代替的に、または追加的に、自動貯蔵回収システム1は、貯蔵カラム105から貯蔵コンテナ106を一時的に除去するタスク専用のコンテナ取り扱い車両201、301を有し得る。目標貯蔵コンテナ106が貯蔵カラム105から除去されると、一時的に除去された貯蔵コンテナ106は、元の貯蔵カラム105に位置変更され得る。しかしながら、除去された貯蔵コンテナ106は、代替的に他の貯蔵カラム105に位置変更され得る。
【0023】
貯蔵コンテナ106がカラム105のうちの1つに貯蔵されるべき場合、コンテナ取り扱い車両201、301のうちの1つは、貯蔵コンテナ106をピックアップポートカラム120からピックアップし、貯蔵コンテナが貯蔵されるべき貯蔵カラム105の上方の位置に輸送するように指示される。スタック107内の目標位置またはその上方に配置された任意の貯蔵コンテナ106が除去された後、コンテナ取り扱い車両201、301は、貯蔵コンテナ106を所望の位置に配置する。次いで、除去された貯蔵コンテナ106は、貯蔵カラム105内に戻され得るか、または、他の貯蔵カラム105に位置変更され得る。
【0024】
自動貯蔵回収システム1を監視および制御するために、例えば、コンテナ取り扱い車両201、301が互いに衝突することなく所望の貯蔵コンテナ106が所望の時間に所望の位置に送達されることができるように、骨組み構造100内のそれぞれの貯蔵コンテナ106の位置、各貯蔵コンテナ106の内容物、およびコンテナ取り扱い車両201、301の移動を監視および制御するために、自動貯蔵回収システム1は、典型的に、コンピュータ化され、典型的に、貯蔵コンテナ106を追跡するためのデータベースを備えている制御システム500を備えている。
【0025】
図4は、貯蔵コンテナ106に貯蔵された製品80の例を示している。図4に示す貯蔵コンテナ106は、高さHf、幅Wf、および長さLfを有する。貯蔵コンテナ106は、水平断面Afを有する。
【0026】
貯蔵コンテナをピッキングするためのアクセスステーションは、国際公開第2020/074717号に開示されている。このアクセスステーションは、入口コンベヤおよび出口コンベヤを備えている。したがって、アクセスステーションは、貯蔵カラムの幅/長さを超えるフットプリントを有する。したがって、ある程度の距離が、2つの隣接するアクセスステーションのピッキングゾーン間にある。
【0027】
国際公開第2020/074717号(特許文献2)に開示されているアクセスステーションは、摩耗しやすく、定期的にメンテナンスを必要とする(特に、コンベヤに関連付けられた)多くの移動または回転構成要素も有する。
【0028】
したがって、本発明の目的は、2つの隣接するアクセスステーションのピッキングゾーンが互いに近接して配置されることができる、よりコンパクトなアクセスステーションを提供することである。
【0029】
本発明のさらなる目的は、特に移動する構成要素の数に関して、アクセスステーションの複雑さを減らすことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0030】
【特許文献1】国際公開第2015/193278号
【特許文献2】国際公開第2020/074717号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0031】
本発明は、独立請求項に記載され特徴付けられ、従属請求項は、本発明の他の特徴を記載する。
【0032】
本発明は、自動貯蔵回収システムからピッカーへの貯蔵コンテナの提示のためのアクセスステーションであって、アクセスステーションは、貯蔵コンテナを受け取るための受け取り領域を有し、受け取り領域の前方に、貯蔵コンテナから製品をピッキングするためのピッキング位置を有し、
アクセスステーションは、
-水平面内に配置され、ピッキング位置と受け取り領域との間に延びている案内フレームと、
-貯蔵コンテナを輸送するための一次キャリッジであって、一次キャリッジは、
-案内フレームに沿って移動可能な一次キャリッジベースと、
-一次キャリッジを案内フレームに沿って移動させるように構成された一次キャリッジ変位モータと、
-一次キャリッジベースに接続された第1の貯蔵コンテナ支持体と、
-第1の貯蔵コンテナ支持体上に配置された貯蔵コンテナの変位のための移送デバイスとを備えている、一次キャリッジと、
-貯蔵コンテナを輸送するための二次キャリッジであって、二次キャリッジは、
-案内フレームに沿って移動可能な二次キャリッジベースと、
-案内フレームに沿って二次キャリッジを移動させるように構成された二次キャリッジ変位モータと、
-二次キャリッジベースに接続された第2の貯蔵コンテナ支持体とを備えている、二次キャリッジと
を備え、
二次キャリッジは、移送デバイスによって一次キャリッジから移動させられている貯蔵コンテナを受け取るように構成されている、アクセスステーションに関する。本アクセスステーションの利点は、ピッカーに提示される貯蔵コンテナの頻度を増加させることができることである。したがって、貯蔵回収システム内の貯蔵コンテナのスループットを高めることができる。
【0033】
ピッカーに提示される各貯蔵コンテナ間で、一次キャリッジは、ピッカーに提示される次の貯蔵コンテナを受け取る受け取り領域を超えて移動する必要はなく、すなわち、移動距離は、最小に保たれる。一次キャリッジの移動を可能な限り短く保つことにより、時間が節約されることができる。これは、移送デバイスが貯蔵コンテナを第1の貯蔵コンテナ支持体から第2の貯蔵コンテナ支持体に移動させることによって達成されることができる。次いで、一次キャリッジは、後続の貯蔵コンテナを受け取ることができる前、既に提示された貯蔵コンテナを送達するために中間位置に移動する必要がない。
【0034】
移送デバイスは、一次キャリッジおよび二次キャリッジが静止しているとき、または一次キャリッジおよび二次キャリッジが一緒に移動している間、貯蔵コンテナを第1の貯蔵コンテナ支持体から第2の貯蔵コンテナ支持体に移送し得る。
【0035】
移送デバイスは、例えば、キャリッジベース上に配置され得る。あるいは、移送デバイスは、第1の貯蔵コンテナ支持体上に配置され得る。
【0036】
一次キャリッジおよび二次キャリッジが一緒に移動している間、貯蔵コンテナを第1の貯蔵コンテナ支持体から第2の貯蔵コンテナ支持体に移送することによって、一次キャリッジは、後続の貯蔵コンテナが受け取り領域に到達したとき、後続の貯蔵コンテナを受け取る準備ができる。このようにして、時間が節約されることができる。特に、コンテナ取り扱い車両が後続の貯蔵コンテナを送達する準備ができている状態で待っている場合。
【0037】
一態様において、受け取り領域は、1つの受け取り位置のみを備え得る。
【0038】
1つの受け取り位置のみを備えている受け取り領域を有することによって、コンパクトなアクセスステーションが達成されることができる。これは、より多くの数の貯蔵コンテナがシステムに貯蔵される余地を与え得る。
【0039】
受け取り領域は、その受け取り領域によって備えられている受け取り位置の合計より大きい領域を画定し得る。特に、受け取り領域が1つの受け取り位置のみを備えている場合である。受け取り領域の一部は、例えば、1つまたはいくつかの貯蔵カラムの下方に配置され得る。
【0040】
一態様において、受け取り領域は、複数の受け取り位置を備え得る。
【0041】
複数の受け取り位置を備えている受け取り領域を有することにより、レールシステム上の交通がより良好に調整することができる。コンテナ取り扱い車両は、同時に、異なる受け取り位置において順番を待つことができる。
【0042】
受け取り領域は、2つ以上の受け取り位置、好ましくは、3つまたは4つの受け取り位置を備え得る。
【0043】
複数の受け取り位置は、間隔を置かれ得る。しかしながら、アクセスステーションは、受け取り位置が互いに近いほどよりコンパクトになるであろう。
【0044】
各受け取り位置は、自動貯蔵回収システムのポートカラム、すなわちアクセス開口部と垂直に位置合わせして位置決めされる。
【0045】
あるいは、アクセスステーションは、直立部材およびレールシステムを有する骨組み構造を備え得る。そのような場合、アクセスステーションの骨組み構造は、例えば、レールシステムの高さおよび配置に関して、自動貯蔵回収システムの骨組み構造と接続するように構成されるべきである。
【0046】
複数の受け取り位置を備えている受け取り領域を有するアクセスステーションは、複数のポートカラムを備えている骨組み構造を有する自動貯蔵回収システムと組み合わせて使用される。その場合、受け取り位置の配置は、ポートカラムの配置に対応する。
【0047】
受け取り位置の幅を1つのポートカラムの幅に適合させることによって、2つ以上の受け取り位置がスペース効率の良い方法で、すなわち間隔を置かれずに並べて配置されることができる。受け取り位置のそのような配置は、コンパクトなアクセスステーションを提供し得る。ポートカラムの幅は、レールシステムのレールの幅を追加した貯蔵コンテナの幅(貯蔵コンテナの両側に配置されたレール幅の半分)として見ることができ、したがって、受け取り位置がポートカラムの幅に対応する場合、受け取り位置は、ポートカラムの位置に対応して並んだ関係で配置されることができ、受け取り位置が貯蔵カラムの隣接する列に提供されることを可能にする。
【0048】
複数の受け取り位置を備えているアクセスステーションに関して、第1のコンテナ取り扱い車両は、第2のコンテナ取り扱い車両が第2の受け取り位置から貯蔵コンテナを送達/回収する準備をしている間、第1の受け取り位置から貯蔵コンテナを送達/回収することができる。したがって、コンテナ取り扱い車両は、一次キャリッジまたは二次キャリッジから貯蔵コンテナを送達/回収する準備を常に待つことができる。これの利点は、一次キャリッジが、コンテナ取り扱い車両が場所を切り替えることを待つ必要がないことである。したがって、一次キャリッジのために時間は浪費されない。
【0049】
反対方向に面するコンテナ取り扱い車両が、貯蔵コンテナを同じ受け取り位置に送達することが可能である。
【0050】
第1の受け取り位置は、典型的に、第2の受け取り位置よりピッキング位置に近い。ピッキング位置に最も近い第1の受け取り位置は、好ましくは、デフォルト受け取り位置である。ピッキング位置に最も近い受け取り位置、すなわち第1のピッキング位置を使用することは、一次キャリッジの最短移動を必要とし、したがって最速であり、アクセスステーションである貯蔵回収システムリソースの使用時間を最小にするために好ましい。しかしながら、コンテナ取り扱い車両が第1の受け取り位置において容易に利用できない場合、一次キャリッジがより長い距離を移動しなければならなくとも、コンテナ取り扱い車両が利用できる他の受け取り位置を利用することが有益であり得る。第1の受け取り位置が第1のコンテナ取り扱い車両によって占有されている場合、任意の後続のコンテナ取り扱い車両は、他のポートカラムのいずれか1つを使用し得る。
【0051】
コンテナ取り扱い車両の効率的な利用を達成するために、後続の貯蔵コンテナを一次キャリッジに送達するコンテナ取り扱い車両は、典型的に、二次キャリッジから先行する貯蔵コンテナをさらに回収し得る。
【0052】
片持ちコンテナ取り扱い車両は、受け取り領域へ/受け取り領域から貯蔵コンテナを送達および回収するために使用され得る。そのようなコンテナ取り扱い車両は、典型的に、2つのアクセス開口部を覆う。片持ちコンテナ取り扱い車両が第1および第2の受け取り位置の上方のアクセス開口部を覆うような向きを有する場合、別のコンテナ取り扱い車両は、典型的に、同時動作の場合、第3の受け取り位置を利用する。
【0053】
受け取り領域への/受け取り領域からの貯蔵コンテナの送達および回収のために、片持ちコンテナ取り扱い車両の代わりに、または、それに加えて、単一セルコンテナ取り扱い車両が使用され得る。そのようなコンテナ取り扱い車両は、典型的に、1つのアクセス開口部のみを覆う。単一セルコンテナ取り扱い車両の同時動作の場合、全ての受け取り位置が利用されることができる。
【0054】
コンテナ取り扱い車両は、アクセス開口部の他の数または部分を覆い得る異なる形態も有し得る。
【0055】
一態様において、一次キャリッジおよび二次キャリッジは、互いに独立して移動するように構成され得る。
【0056】
一態様において、一次キャリッジおよび二次キャリッジは、往復移動するように構成され得る。
【0057】
一次キャリッジおよび二次キャリッジの各々に変位モータを設けることによって、それらは、互いに独立して案内フレームに沿って移動することができる。
【0058】
一次キャリッジおよび二次キャリッジのうちの一方は、案内フレームに沿って移動し得、一次キャリッジおよび二次キャリッジのうちの他方は、静止したままであり得る。さらに、一次キャリッジおよび二次キャリッジは、案内フレームに沿って、互いに向かって、または、互いに離れて同時に移動し得る。
【0059】
このようにして、一次キャリッジは、二次キャリッジとは無関係に受け取り領域からピッキング位置に向かって移動し得る。一次キャリッジが後続の貯蔵コンテナを受け取り領域からピッキング位置に向かって運ぶ一方、二次キャリッジは、既にピッキングされた貯蔵コンテナを一次キャリッジによって以前に占有されていた受け取り位置に向かって運び得る。次いで、リフトデバイスがアクセスステーションに向かって降下した状態で既に所定位置にあるコンテナ取り扱い車両は、二次キャリッジによって支持された貯蔵コンテナを回収することができる。あるいは、二次キャリッジは、さらに後続の貯蔵コンテナを受け取る一次キャリッジと同時に、受け取り領域内の別の受け取り位置に向かって移動することができる。次いで、第2のコンテナ取り扱い車両は、典型的に、二次キャリッジから貯蔵コンテナを回収する。
【0060】
このようにして、二次キャリッジは、一次キャリッジがピッキング位置に配置されている間に一次キャリッジに向かって移動し、一次キャリッジと係合することができる。次いで、第1の貯蔵コンテナ支持体から第2の貯蔵コンテナ支持体への貯蔵コンテナの移送は、その貯蔵コンテナからのピッキングが実行された直後に開始し得る。
【0061】
一次キャリッジ変位モータと二次キャリッジ変位モータとは、同様であることが可能であり、同一のモータであることさえ可能である。変位モータは、一次キャリッジベースおよび二次キャリッジベース上に、好ましくは、それぞれのキャリッジベースによって画定された容積内に少なくとも部分的に配置され得る。あるいは、変位モータは、案内フレーム上に配置され得る。例えば、ブラシレスDCモータなどの電気モータなど、適切なサイズの任意のモータが使用されることができる。
【0062】
一次キャリッジおよび/または二次キャリッジに配置された変位モータおよび任意の他のモータは、それぞれのキャリッジベースに配置されたバッテリによって動力供給され得る。あるいは、モータは、1つまたはいくつかの外部電源に接続され得る。
【0063】
変位モータは、歯車またはベルト駆動装置によって一次キャリッジおよび二次キャリッジのそれぞれの車輪のうちの少なくとも1つに接続され得る。あるいは、変位モータは、直接駆動機構であり得る。
【0064】
安定のために、変位モータは、好ましくは、可能な限り低く、キャリッジベースの中央に配置され得る。
【0065】
一次キャリッジ変位モータおよび二次キャリッジ変位モータは、好ましくは、一次キャリッジと二次キャリッジとの間の衝突が回避されるように、制御システムと直接的または間接的に通信する。
【0066】
アクセスステーションは、好ましくは、制御システムとの信号通信のために構成され得る。
【0067】
アクセスステーションは、貯蔵コンテナおよび/または混載ビンを取り扱うように構成され得る。
【0068】
アクセスステーションの幅を1つの貯蔵カラムの幅に適合させることによって、2つ以上のアクセスステーションがスペース効率の良い方法で、すなわち間隔を置かれずに並べて配置されることができる。アクセスステーションのそのような配置は、アクセスステーション間のより短い距離に起因して、人間のピッカーがより効率的であることを可能にし得る。貯蔵カラムの幅は、レールシステムのレールの幅が追加された貯蔵コンテナの幅(貯蔵コンテナの両側に配置されたレール幅の半分)として見ることができ、したがって、アクセスステーションが貯蔵カラムの幅に対応する場合、アクセスステーションは、貯蔵カラムの位置に対応して並んだ関係で配置されることができ、貯蔵カラムの隣接する列にアクセスステーションが提供されることを可能にする。
【0069】
一態様において、移送デバイスは、コンベヤを備え得る。
【0070】
一態様において、コンベヤは、電動ローラーを備え得る。そのようなローラーは、第1の貯蔵コンテナ支持体上に配置され、移送前に貯蔵コンテナを支持するように構成され得る。さらに、コンベヤは、ベルトを備え得る。
【0071】
一態様において、コンベヤは、
-一次キャリッジから二次キャリッジに向かう方向に後方に突出したレールであって、レールは、貯蔵コンテナの長さまたは幅を超える長さを有する、レールと、
-レールに接続され、貯蔵コンテナと相互作用するように構成されたスライダと、
-第1の貯蔵コンテナ支持体上に配置された貯蔵コンテナに推力を提供するために、二次キャリッジに向かう方向に第1の貯蔵コンテナ支持体に対してスライダを移動させるように構成された移送モータとを備え得る。
【0072】
一次キャリッジは、二次キャリッジの前方に配置されている。したがって、二次キャリッジは、一次キャリッジの後部/後方に配置される。したがって、一次キャリッジから二次キャリッジへの貯蔵コンテナの移送は、通常、後部/後方方向である。したがって、二次キャリッジから一次キャリッジへの貯蔵コンテナの移送は、通常、前方方向である。
【0073】
レールは、好ましくは、一次キャリッジと二次キャリッジとが互いに接続されるか、または少なくとも互いに接近して移動させられるとき、二次キャリッジベースの周囲の内側に延び得る。
【0074】
レールは、一次キャリッジベースの中央部分に配置され、一次キャリッジの移動方向に平行な長手方向軸を有し得る。
【0075】
レールは、好ましくは、第1の貯蔵コンテナ支持体の高さより下方に配置される。さらに、レールは、第1の貯蔵コンテナ支持体における間隙に配置され得る。
【0076】
レールは、伸縮式であり得る。
【0077】
レールは、ベルトと、典型的に、それぞれの端部に配置された2つのベルトホイールとを備え得る。ベルトは、直接的に、または第2のベルトを経由して間接的に、移送モータによって動作するように構成され得る。ベルトは、スライダが移送モータによって動作させられるように、スライダにさらに接続され得る。次いで、移送モータは、典型的に、制御システムと通信する。ベルトは、チェーンの形態であり得る。
【0078】
あるいは、レールは、リニアアクチュエータであり得る。あまり好ましくない代替形態は、複動式油圧シリンダである。
【0079】
スライダは、レールに接続されており、すなわち、レールに直接的に接続されているか、または少なくとも1つの中間構成要素を経由してレールに間接的に接続されている。スライダは、レールに解放可能に接続され得る。
【0080】
スライダは、レールに沿って往復移動するように構成され得る。あるいは、スライダの組は、レールの第1の側面に沿って第1の方向に移動し、レールの端部に到達すると、レールの反対側の第2の側面に回転し、レールの第2の側面に沿って第2の方向に移動することができ、第2の方向は、第1の方向とは反対である。次いで、第1のスライダは、典型的に、第2のスライダがレールの第2の側面からレールの第1の側面に回転するとき、レールの第1の側面からレールの第2の側面に回転する。
【0081】
スライダがレールに固定されている場合、移送モータは、レールの往復運動を提供することによってスライダを移動させるように構成され得る。
【0082】
スライダは、貯蔵コンテナがスライダと二次キャリッジとの間に配置されている間、貯蔵コンテナの長さまたは幅の少なくとも半分が第1の貯蔵コンテナ支持体上に支持されることを可能にする初期位置を有し得る。
【0083】
スライダは、貯蔵コンテナがスライダと二次キャリッジとの間に配置されている間、貯蔵コンテナが第1の貯蔵コンテナ支持体上に支持されることを可能にする貯蔵コンテナの長さまたは幅の半分未満を可能にする後続位置を有し得る。
【0084】
スライダは、第1の貯蔵コンテナ支持体上に支持されている貯蔵コンテナと同じ垂直高さに少なくとも部分的に配置された垂直延長部分を有し得る。
【0085】
移送モータは、好ましくは、電動式である。
【0086】
移送デバイスが複動式油圧シリンダを備えている場合、移送モータは、シリンダに油圧を供給する油圧ポンプであり得る。
【0087】
1つの態様において、アクセスステーションは、
-一次キャリッジを二次キャリッジに解放可能に接続するためのラッチをさらに備え得る。
【0088】
一次キャリッジを二次キャリッジに取り付けることによって、第1の貯蔵コンテナ支持体から第2の貯蔵コンテナ支持体への貯蔵コンテナの変位中に貯蔵コンテナが落下するリスクが減らされる。特に、貯蔵コンテナの変位が一次キャリッジおよび二次キャリッジの移動中に生じる場合。
【0089】
ラッチは、好ましくは、一次キャリッジおよび二次キャリッジが接続されている間にそれぞれの隣接する受け取り位置に配置されることができるように構成され得る。このようにして、貯蔵コンテナは、第1の貯蔵コンテナ支持体および第2の貯蔵コンテナ支持体から同時に受け取り/回収されることができる。
【0090】
一態様において、ラッチは、
-一次キャリッジベースの後端に配置された第1の結合部と、
-二次キャリッジベースの前端に配置された第2の結合部とを備え得、
一次キャリッジの後端は、二次キャリッジの前端に面している。
【0091】
ラッチは、スナップ係止システムであり得、例えば、第1の結合部は、保持リップを備えているプロファイルであり、第2の結合部は、弾力的な(または、付勢された)返しである。その場合、ラッチは、好ましくは、第2の結合部と第1の結合部との係合を解除するためのレバーまたは引っ張り/押しつけデバイスを備えているべきである。
【0092】
スナップ係止システムの形態のラッチは、接続検出のためのセンサを備え得る。センサは、返しの動きによって接続を検出し得る。センサは、アクセスステーションまたはその構成要素のいずれかを経由して直接的または間接的に、制御システムと信号通信し得る。
【0093】
一態様において、第1の貯蔵コンテナ支持体および第2の貯蔵コンテナ支持体は、ローラー、スライド面、連続軌道、またはそれらの任意の組み合わせを備え得る。
【0094】
第1の貯蔵コンテナ支持体および第2の貯蔵コンテナ支持体は、好ましくは、貯蔵コンテナのフットプリントと比較してフットプリントが実質的に等しい外周を有し得る。このようにして、第1の貯蔵コンテナ支持体および第2の貯蔵コンテナ支持体は、特に貯蔵コンテナ内の1つまたは複数の製品の重量が均一に分配されていない場合、貯蔵コンテナの安定した支持を提供し得る。
【0095】
第1の貯蔵コンテナ支持体および第2の貯蔵コンテナ支持体は、典型的に、2つのキャリッジ間の貯蔵コンテナ移送の方向でもあるそれらの移動方向に平行に配置された垂直サイドパネルを備え得る。垂直サイドパネルは、貯蔵コンテナの意図しない移動を防止し得る。これは、一次キャリッジから二次キャリッジへの貯蔵コンテナの移送中に特に有利である。
【0096】
垂直サイドパネルは、貯蔵コンテナが移送中に垂直サイドパネルと接触する場合の摩擦を減らすためにローラーまたはスライド面を提供され得る。
【0097】
垂直サイドパネルがローラーを提供されている場合、ローラーは、動力が供給され、第1の貯蔵コンテナ支持体を横切って貯蔵コンテナを変位させるように構成され得る。
【0098】
スライド面は、好ましくは、より低い摩擦を有する垂直サイドパネルとは異なる材料から作製され得る。適切な材料は、ポリオキシメチレン(POM)などのポリマーであり得る。スライド面は、垂直サイドパネルに取り付けられたプレートであり得、垂直サイドパネルに塗布されたコーティングであり得る。
【0099】
第1の貯蔵コンテナ支持体および第2の貯蔵コンテナ支持体は、典型的に、2つのキャリッジ間の貯蔵コンテナ移送の方向でもあるそれらの移動方向に直交して配置されたエンドストップを備え得る。エンドストップは、第1の貯蔵コンテナ支持体の二次キャリッジとは反対側の端部、および第2の貯蔵コンテナ支持体の一次キャリッジとは反対側の端部に配置され得る。エンドストップは、貯蔵コンテナの意図しない移動を防止し得る。これは、一次キャリッジから二次キャリッジへの貯蔵コンテナの移送中に特に有利である。
【0100】
エンドストップは、垂直サイドパネルと同じプレートから形成され得る。
【0101】
一態様において、案内フレームは、第1の案内経路を備え得、
一次キャリッジおよび二次キャリッジの双方は、第1の案内経路に沿った移動のために構成されている。
【0102】
1つの案内経路のみを有する案内フレームは、案内フレームをより複雑にしない。
【0103】
しかしながら、案内フレームは、第1の案内経路および第2の案内経路の2つの案内経路を備え得る。一次キャリッジは、第1の案内経路に沿った移動のために構成され得、二次キャリッジは、第2の案内経路に沿った移動のために構成され得る。このとき、第2の案内経路は、典型的に、第1の案内経路とは異なる垂直高さを有する。第1の貯蔵コンテナ支持体および第2の貯蔵コンテナ支持体は、依然として同じ垂直高さを有するように構成されることができる。
【0104】
一態様において、一次キャリッジは、
-一次キャリッジベースの両側に接続された少なくとも2つの組の車輪をさらに備え得、
二次キャリッジは、
-二次キャリッジベースの両側に接続された少なくとも2つの組の車輪をさらに備え得る。
【0105】
二次キャリッジの車輪の後方組は、二次キャリッジまたは少なくとも第2の貯蔵コンテナ支持体から後方に突出し得る。この車輪構成は、貯蔵コンテナの移送中に二次キャリッジに改善された安定性を提供し得る。
【0106】
車輪組の少なくとも1つ、すなわち車輪の組は、双方の車輪が一体で回転するように、直線車軸に取り付けられ得る。これは、一次キャリッジ変位モータまたは二次キャリッジ変位モータに接続された車輪組に好ましい。
【0107】
一態様において、一次キャリッジ変位モータは、一次キャリッジベースに配置され、一次キャリッジベースに接続された車輪のうちの少なくとも1つを回転させるように構成され得、
【0108】
二次キャリッジ変位モータは、二次キャリッジベースに配置され、二次キャリッジベースに接続された車輪のうちの少なくとも1つを回転させるように構成され得る。
【0109】
一態様において、一次キャリッジは、
-案内フレーム上に配置された一次駆動ベルトであって、一次駆動ベルトは、少なくともピッキング位置から受け取り領域まで延び、一次キャリッジベースに接続されている、一次駆動ベルトをさらに備え得、
一次キャリッジ変位モータは、案内フレーム上に配置され、一次駆動ベルトを動作させることによって一次キャリッジを案内フレームに沿って移動させるように構成されており、
二次キャリッジは、
案内フレーム上に配置された二次駆動ベルトであって、二次駆動ベルトは、少なくともピッキング位置から受け取り領域まで延び、二次キャリッジベースに接続されている、二次駆動ベルトをさらに備え得、
二次キャリッジ変位モータは、案内フレーム上に配置され、二次駆動ベルトを動作させることによって二次キャリッジを案内フレームに沿って移動させるように構成されている。
【0110】
一次キャリッジ変位モータおよび二次キャリッジ変位モータが案内フレーム上に配置されることの利点は、一次キャリッジベースおよび二次キャリッジベース上に配置される構成要素が少なく、その結果、それらの重量および複雑さが減らされることができることである。
【0111】
一次駆動ベルトおよび二次駆動ベルトは、同じ垂直高さに並んでまたは間隔を置いて平行に配置され得る。
【0112】
一次駆動ベルトおよび二次駆動ベルトの各々は、案内フレームの両端に配置された2つのベルトホイール上に配置され得る。
【0113】
あるいは、一次駆動ベルトおよび二次駆動ベルトは、チェーンであり得る。
【0114】
一態様において、二次キャリッジは、2つ以上の貯蔵コンテナを運ぶように構成され得る。2つ以上の貯蔵コンテナを支持するように二次キャリッジを構成することによって、二次キャリッジは、コンテナ取り扱い車両の利用可能性が低下している期間に貯蔵コンテナをバッファリングすることができ得る。コンテナ取り扱い車両の利用可能性が増加している期間では、2つ以上のコンテナ取り扱い車両は、各々、二次キャリッジから貯蔵コンテナを実質的に同時に回収し得る。
【0115】
一態様において、第1の貯蔵コンテナ支持体は、旋回接続部によって一次キャリッジベースに旋回可能に接続され得、
アクセスステーションは、
-第1の貯蔵コンテナ支持体の傾斜のための傾斜デバイスをさらに備え得、
一次キャリッジは、第1の貯蔵コンテナ支持体が水平面と実質的に平行に配置された受け取り状態と、第1の貯蔵コンテナ支持体が水平面に対して所定の傾斜角度αで傾けられたピッキング状態とを有し得る。
【0116】
一次キャリッジは、第1の貯蔵コンテナ支持体が貯蔵コンテナを受け取るとき、および貯蔵コンテナが第1の貯蔵コンテナ支持体から、典型的に、コンテナ取り扱い車両によって回収されるとき、受け取り状態にある。
【0117】
一次キャリッジは、貯蔵コンテナが第1の貯蔵コンテナ支持体から第2の貯蔵コンテナ支持体に移送されるときに受け取り状態にある。
【0118】
一次キャリッジは、典型的に、ピッカーに人間工学的な作業位置を提供するために、ピッキング位置に配置されたとき、ピッキング状態に移動させられる。
【0119】
第2の貯蔵コンテナ支持体は、好ましくは、受け取り状態において第1の貯蔵コンテナ支持体と同じ垂直高さを有する。
【0120】
一態様において、傾斜デバイスは、
-回転駆動を提供するために一次キャリッジベース上に配置された傾斜モータと、
-傾斜モータからのトルクを伝達するために傾斜モータに結合された駆動クランクと、
-第1の端部において駆動クランクに旋回可能に結合され、反対側の第2の端部において第1の貯蔵コンテナ支持体に旋回可能に結合された結合器リンクとを備え得、
結合器リンクは、傾斜モータの動作に応答して、第1の貯蔵コンテナが水平面Pに対して傾けられるように、第1の貯蔵コンテナ支持体の下側に推力を提供するように構成されている。
【0121】
一態様において、傾斜デバイスは、
-案内フレームの下方に少なくとも部分的に配置された傾斜部と、
-傾斜部との相互作用のために第1の貯蔵コンテナ支持体に接続され、そこから延びているフォロワとを備え得、
一次キャリッジは、第1の貯蔵コンテナ支持体が水平面Pに実質的に平行に配置された受け取り状態と、第1の貯蔵コンテナ支持体が水平面Pに対して所定の傾斜角度αで傾けられたピッキング状態とを有し、
フォロワおよび傾斜部は、一次キャリッジの受け取り領域からピッキング位置への移動に応答して、一次キャリッジをピッキング状態に移動させるように相互作用するように構成されている。
【0122】
第1の貯蔵コンテナ支持体は、貯蔵コンテナを位置決めするための上面と、フォロワを配置するための反対側の下面とを有するプレートを備え得る。フォロワは、第1の貯蔵コンテナ支持体の下面に対して実質的に直交するように長手方向に延びていることが好ましくあり得る。
【0123】
フォロワは、傾斜部の表面に追従するように構成され得る。傾斜部の垂直方向の高さが変化するにつれて、フォロワは、第1の貯蔵コンテナが水平面Pに対して傾けられるように、第1のコンテナ支持体の下側にトラストを提供し得る。
【0124】
フォロワは、フォロワ車輪を提供された遠位端を備え得る。
【0125】
あるいは、遠位端は、ローラー、ボール、またはスライド面を提供され得る。
【0126】
フォロワは、少なくとも受け取り状態において、一次キャリッジベースを通って延び得る。
【0127】
フォロワは、好ましくは、ピッキング状態においても一次キャリッジベースを通って延び得る。
【0128】
傾斜部は、固定ブラケットであり得る。
【0129】
フォロワと傾斜部との間の相互作用は、例えば中間構成要素を経由して、直接的または間接的であり得る。
【0130】
傾斜部は、案内フレームの下方に少なくとも部分的に配置された第1の部分を有し得、第1の部分は、水平面Pに対して傾いている。
【0131】
第1の部分の傾斜角度は、一次キャリッジがピッキング状態に入るために必要な水平移動に影響を及ぼし、したがって一次キャリッジが受け取り状態に入るために必要な反対の水平移動にも影響を及ぼす。
【0132】
傾斜部の第1の部分は、一定の傾斜を有し、したがって実質的に直線にしたがい得る。傾斜部の第1の部分は、緩やかな傾斜を有し、したがって曲線にしたがい得る。
【0133】
傾斜部は、ピッキング位置の下方に少なくとも部分的に配置された第2の部分を備え得、第2の部分は、水平面Pに対して第1の部分とは異なって傾いている。
【0134】
傾斜部の第2の部分は、好ましくは、傾斜部の第1の部分に隣接して配置され得る。
【0135】
第2の部分は、好ましくは、水平面Pに対して第1の部分より傾いていないこともある。
【0136】
第2の部分は、水平面Pに実質的に平行であり得、すなわち、水平面Pに対して傾いていないこともある。
【0137】
第2の部分が実質的に水平であることは、貯蔵コンテナ支持体の傾斜角度αを維持しながら一次キャリッジの水平移動を可能にし得る。一次キャリッジのピッキング状態の所定の傾斜角度αは、したがって、一次キャリッジがピッキング位置に到達する前、入られることができる。ピッカーは、次に、前方に到来する物品をより迅速に認識し得る。
【0138】
傾斜部の第2の部分は、一定の傾斜を有し、したがって実質的に直線にしたがい得る。傾斜部の第2の部分は、緩やかな傾斜を有し、したがって曲線にしたがい得る。
【0139】
第2の部分は、1つのタイプの運動から別のタイプの運動への移行を滑らかにするために僅かに湾曲し得る。
【0140】
所定の傾斜角度αは、ピッカーの特定のニーズ、および地上からのアクセスステーションの高さに応じて調整され得る。
【0141】
傾斜角度αは、フォロワの長さによって調整され得る。傾斜角度αは、傾斜部の垂直高さによっても調整され得る。
【0142】
一態様において、一次キャリッジベースと第1の貯蔵コンテナ支持体との間の旋回接続部は、水平面P内に実質的に配置された回転軸Cを有し得、結合器リンクは、回転軸Cから離れて接続され得る。
【0143】
回転軸Cと結合器リンクとの間の距離は、最大傾斜角度に影響を及ぼす。回転軸Cと結合器リンクとの間の距離が短くなると、最大傾斜角度が大きくなる。
【0144】
駆動クランクの長さも最大傾斜角度に影響を及ぼす。駆動クランクの長さを長くすると、最大傾斜角度が大きくなる。
【0145】
回転軸Cは、一次キャリッジベースの前面に近接して配置され得る。
【0146】
結合器リンクは、好ましくは、例えば一次キャリッジの受け取り状態において、駆動クランクの旋回点を受け取るように構成された凹部を備え得る。
【0147】
一態様において、一次キャリッジベースと第1のコンテナ支持体との間の旋回接続部は、水平面Pに実質的に配置された回転軸Cを有し得、フォロワは、回転軸Cから距離を置いて配置される。
【0148】
回転軸とフォロワとの間の距離は、一次キャリッジがピッキング状態に入るために必要な水平移動に影響を及ぼし、したがって一次キャリッジが受け取り状態に入るために必要な反対の水平移動にも影響を及ぼす。回転軸とフォロワとの間の距離が短くなると、一次キャリッジがピッキング状態に入るために必要な水平移動が減少する。
【0149】
回転軸Cは、一次キャリッジベースの前面に近接して、すなわち第1のコンテナ支持体の重心からオフセットして配置され得る。これは、第1のコンテナ支持体が自重下でその受け取り状態に戻ることを引き起こす。
【0150】
回転軸Cは、一次キャリッジベースの中心の近くに、すなわち実質的に第1のコンテナ支持体の重心に配置され得る。これは、第1のコンテナ支持体のシーソー挙動を引き起こす。回転軸を一次キャリッジベースの中心に近付けることによって、より少なくい力が、第1の貯蔵コンテナ支持体を傾けることにおいてフォロワから必要とされ得る。フォロワは、傾斜部に移動可能に接続され得、それによって、第1の貯蔵コンテナ支持体は、一次キャリッジを水平方向に移動させる間、傾斜部の垂直高さの変化に応答して、フォロワによって受け取り状態に強制され得る。
【0151】
一態様において、傾斜角度αは、水平面Pに対して2°から60°の範囲内であり得る。
【0152】
傾斜角度αの範囲は、水平面Pに対して2°から60°、より好ましくは、3°から50°、さらにより好ましくは、4°から45°、さらにより好ましくは、5°から40°、さらにより好ましくは、6°から35°、さらにより好ましくは、7°から30°、さらにより好ましくは、8°から25°、さらにより好ましくは、9°から20°、例えば15°であり得る。貯蔵コンテナを傾ける能力は、とりわけ、人間のオペレータが貯蔵コンテナ内の製品をより容易に見ることおよび/またはアクセスすることを可能にする。
【0153】
好ましい傾斜角度αは、10°から20°の範囲であり得る。あるいは、この範囲は、1°、2°、3°、4°、5°、6°、7°、8°、9°または15°の開始点を有し得る。あるいは、この範囲は、15°、20°、25°、30°、35°、40°、45°、50°または60°の終点を有し得る。
【0154】
所定の傾斜角度αは、ピッカーの特定のニーズ、および地上からのアクセスステーションの高さに応じて調整され得る。
【0155】
アクセスステーションは、ピッカーへのインターフェースを提供するアクセスキャビネットを備え得る。アクセスキャビネットは、貯蔵コンテナが内部に提示されたとき、アクセスキャビネットの内部へのアクセスを許可するハッチを提供され得る。ハッチは、通常、スライドして開く。次いで、アクセスキャビネットは、骨組み構造の外側に約2つの貯蔵カラムの長さだけ延び得る。スライドして開く代わりに、ハッチは、開位置と閉位置との間で旋回し得る。次いで、アクセスキャビネットは、骨組み構造の外側に約1貯蔵カラムの長さだけ延び得る。レイアウトの目的のために、アクセスキャビネットは、必要に応じて、骨組み構造の外側に約3貯蔵カラムの長さだけ延び得る。
【0156】
本発明は、本明細書に記載のアクセスステーションのための一次キャリッジにも関し、
一次キャリッジは、
-案内フレームに沿って移動可能な一次キャリッジベースと、
-一次キャリッジベースの両側に接続された少なくとも2つの組の車輪と、
-車輪のうちの少なくとも1つを回転させることによって一次キャリッジを案内フレームに沿って移動させるように構成された一次キャリッジ変位モータと、
-一次キャリッジベースに接続された第1の貯蔵コンテナ支持体と、
-第1の貯蔵コンテナ支持体上に配置された貯蔵コンテナの変位のための移送デバイスとを備えている。
【0157】
一態様において、第1の貯蔵コンテナ支持体は、旋回接続部によって一次キャリッジベースに旋回可能に接続され得、
一次キャリッジは、
-第1の貯蔵コンテナ支持体の傾斜のための傾斜デバイスをさらに備え得、
一次キャリッジは、第1の貯蔵コンテナ支持体が水平面と実質的に平行に配置された受け取り状態と、第1の貯蔵コンテナ支持体が水平面に対して所定の傾斜角度αで傾けられたピッキング状態とを有する。
【0158】
一態様において、一次キャリッジは、
-二次キャリッジの第2の結合部に解放可能に接続可能な第1の結合部をさらに備え得る。
【0159】
本発明は、自動貯蔵回収システムにも関し、自動貯蔵回収システムは、
-本明細書に記載のアクセスステーションと、
-水平面P内に配置され、第1の方向Xに延びている第1の組の平行レールと、水平面P内に配置され、第1の方向Xに直交する第2の方向Yに延びている第2の組の平行レールとを備えているレールシステムであって、第1および第2の組のレールが、第1の組のレールのうちの1対の隣接するレールおよび第2の組のレールのうちの1対の隣接するレールによって画定される複数の隣接したアクセス開口部を備えている水平面P内の格子パターンを形成している、レールシステムと、
-レールシステムの貯蔵セクションの下に位置している貯蔵カラム内に配置された貯蔵コンテナの複数のスタックであって、各貯蔵カラムが、アクセス開口部の垂直下方に位置する、複数のスタックと、
-レールシステムの送達セクションの下に位置し、アクセスステーションの受け取り位置Pと垂直に位置合わせされた少なくとも1つのポートカラムであって、少なくとも1つのポートカラムは、貯蔵コンテナがない、少なくとも1つのポートカラムと、
-貯蔵セクションの上方にスタック内に積み重ねられた貯蔵コンテナを持ち上げるためのリフトデバイスと、車両をレールシステムに沿って第1の方向Xおよび第2の方向Yのうちの少なくとも1つに駆動するように構成された駆動手段とを備えているコンテナ取り扱い車両とを備えている。
【0160】
一態様において、自動貯蔵回収システムは、
-少なくとも2つのポートカラム、好ましくは、3つまたは4つのポートカラムを備え得る。
【0161】
一態様において、自動貯蔵回収システムは、
-並んで配置された少なくとも2つのアクセスステーション、好ましくは、3つまたは4つのアクセスステーションを備え得る。
【0162】
並んで配置された複数のアクセスステーションは、異なるタイプのコンテナを提示し得る。例として、アクセスステーションのいくつかは、ピッキングされる製品を収容する貯蔵コンテナを提示し得る。他のアクセスステーションのいくつかは、注文が入れられる混載ビンを提示し得る。貯蔵コンテナを提示するアクセスステーションは、典型的に、混載ビンを提示するアクセスステーションより高いスループットを有する。
【0163】
いくつかのアクセスステーションが並んで配置される場合、それらのアクセスキャビネットが骨組み構造から異なる長さに延びている場合、それらのアクセス可能性が改善され得る。次いで、アクセスキャビネットは、ピッカーを部分的に取り囲むことができる。必要に応じて、アクセスステーションは、異なる高さにもあり得る。
【0164】
本発明はまた、本明細書に記載の自動貯蔵回収システムを使用して、アクセスステーションに貯蔵コンテナを提示し、貯蔵コンテナを戻す方法であって、
方法が、
-第1の貯蔵コンテナを第1の貯蔵コンテナ支持体上に配置するステップと、
-第1の貯蔵コンテナをピッカーに提示するために、一次キャリッジをピッキング位置に移動させるステップと、
-一次キャリッジ変位モータおよび二次キャリッジ変位モータによって、それぞれ、一次キャリッジおよび二次キャリッジを互いに接触するように移動させるステップと、
-移送デバイスによって第1の貯蔵コンテナを第1の貯蔵コンテナ支持体から第2の貯蔵コンテナ支持体に移送するステップと
を含む、方法に関する。
【0165】
第1の貯蔵コンテナは、典型的に、コンテナ取り扱い車両によって第1の貯蔵コンテナ支持体上に配置される。
【0166】
一態様において、一次キャリッジおよび二次キャリッジがまだ受け取り領域Aにない場合、方法は、
-少なくとも部分的に貯蔵コンテナを移送しながら、一次キャリッジおよび二次キャリッジを案内フレームに沿って受け取り領域Aに移動させるステップをさらに含み得る。
【0167】
一態様において、方法は、
-一次キャリッジを第1の受け取り位置に移動させるステップと、
-第1のコンテナ取り扱い車両によって第2の貯蔵コンテナを第1の貯蔵コンテナ支持体上に配置するステップと、
-第2の貯蔵コンテナをピッカーに提示するために、一次キャリッジをピッキング位置に移動させるステップと
をさらに含み得る。
【0168】
受け取り領域が複数の受け取り位置を含む場合、後続の貯蔵コンテナは、交互の受け取り位置において受け取られ得る。
【0169】
後続の貯蔵コンテナは、異なるコンテナ車両から受け取られ得る。
【0170】
一態様において、方法は、
-二次キャリッジを第1の受け取り位置に移動させるステップと、
-第1のコンテナ取り扱い車両によって第2の貯蔵コンテナ支持体から第1の貯蔵コンテナを回収するステップと
をさらに含み得る。
【0171】
第1の貯蔵コンテナは、好ましくは、第2の貯蔵コンテナを第1の貯蔵コンテナ支持体上に配置する同じコンテナ取り扱い車両によって第2の貯蔵コンテナ支持体から回収される。したがって、第1の貯蔵コンテナも、好ましくは、第2の貯蔵コンテナが第1の貯蔵コンテナ支持体によって受け取られるのと同じ受け取り位置において第2の貯蔵コンテナ支持体から回収される。
【0172】
一態様において、方法は、
-第1の方向、例えば南を向いている第1の片持ちコンテナ取り扱い車両によって、第1のポートカラムを通して貯蔵コンテナを第1の貯蔵コンテナ支持体に供給するステップと、
-第1の方向とは反対の第2の方向、例えば北を向いている第2の片持ちコンテナ取り扱い車両によって、第2のポートカラムを通して第2の貯蔵コンテナ支持体から貯蔵コンテナを回収するステップと
をさらに含み得る。
【0173】
受け取り領域が複数の受け取り位置を含む場合、第2の貯蔵コンテナは、一次キャリッジによって受け取られることができ、第1の貯蔵コンテナは、それぞれの受け取り位置において同時に一次キャリッジから回収されることができる。この動作は、2つのコンテナ取り扱い車両を必要とする。
【0174】
あるいは、第2の貯蔵コンテナは、一次キャリッジによって受け取られることができ、第1の貯蔵コンテナを同じ受け取り位置において連続して二次キャリッジから回収されることができる。この動作は、1つのコンテナ取り扱い車両のみを必要とする。
【0175】
一態様において、アクセスステーションは、一次キャリッジを二次キャリッジに解放可能に接続するためのラッチを備え得、
方法は、
-第1の貯蔵コンテナを移送する前、ラッチによって一次キャリッジを二次キャリッジに接続するステップと、
-第1の貯蔵コンテナを移送した後、ラッチによって一次キャリッジを二次キャリッジから解放するステップと
をさらに含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0176】
以下の図面は、本発明の理解を容易にするために添付される。図面は本発明の実施形態を示しており、ここでは例としてのみ説明する。
【0177】
図1図1は、従来技術の自動貯蔵回収システムの骨組み構造の斜視図である。
【0178】
図2図2は、貯蔵コンテナを内部に運ぶための中央に配置されたキャビティを有する従来技術のコンテナ取り扱い車両の斜視図である。
【0179】
図3図3は、貯蔵コンテナを下方に運ぶための片持ち梁を有する従来技術のコンテナ取り扱い車両の斜視図である。
【0180】
図4図4は、貯蔵コンテナおよび貯蔵コンテナに貯蔵された製品の斜視図である。
【0181】
図5図5は、貯蔵コンテナがピッカーに提示され、1つのコンテナ取り扱い車両がアクセスステーションから貯蔵コンテナを回収するために待っており、1つのコンテナ取り扱い車両がアクセスステーションに貯蔵コンテナを送達するために待っている貯蔵カラムの骨組み構造内の1つのアクセスステーションの斜視図である。
【0182】
図6図6は、(貯蔵カラムの骨組み構造が省略された)アクセスステーションの垂直断面図であり、アクセスステーションは、案内フレームと、一次キャリッジと、二次キャリッジと、アクセスキャビネットとを備えている。
【0183】
図7図7は、一次キャリッジおよび二次キャリッジが移動することができるピッキング位置および受け取り領域を有するアクセスステーションの側面図である(貯蔵カラムの骨組み構造は省略されている)。
【0184】
図8図8は、受け取り領域が対応するポートカラムと垂直に位置合わせされた4つの受け取り位置を含むアクセスステーションの垂直断面図である。
【0185】
図9図9は、受け取り領域に向かう移動中に第1の貯蔵コンテナが一次キャリッジから二次キャリッジに移送されようとしており、一次キャリッジが第1の受け取り位置にあるときに第2の貯蔵コンテナが送達のために第1のコンテナ取り扱い車両(図9には示されていない)によって第1のポートカラムを通って降下させられようとしているアクセスステーションの垂直断面図である。
【0186】
図10図10は、一次キャリッジが第1の受け取り位置にあり、一次キャリッジの移送デバイスが第1の貯蔵コンテナを二次キャリッジに移送した図9のアクセスステーションの一部の垂直断面拡大図である。
【0187】
図11図11は、一次キャリッジが第1の受け取り位置にあり、第2の貯蔵コンテナを受け取る準備ができるように移送デバイスが後退させられている図9のアクセスステーションの垂直断面図である。
【0188】
図12図12は、一次キャリッジが第1の受け取り位置にあり、第1のコンテナ取り扱い車両(図12には示されていない)が第2の貯蔵コンテナを一次キャリッジ上に降下させた図9のアクセスステーションの垂直断面図である。
【0189】
図13図13は、一次キャリッジ上の第2の貯蔵コンテナがリフトデバイスから解放されており、第1の貯蔵コンテナが二次キャリッジによって運ばれている図12と同様の図9のアクセスステーションの垂直断面図である。
【0190】
図14図14は、一次キャリッジがピッキング位置に向かって移動しており、二次キャリッジが第1の受け取り位置に移動しようとしている第2の受け取り位置にある図9のアクセスステーションの垂直断面図である。
【0191】
図15図15は、一次キャリッジがピッキング位置にあり、二次キャリッジが第1の受け取り位置にある図9のアクセスステーションの垂直断面図である。
【0192】
図16図16は、第2の貯蔵コンテナがピッカーに提示され、第1の貯蔵コンテナが第1のコンテナ取り扱い車両(図16には示されていない)によって回収される図9のアクセスステーションの垂直断面図である。
【0193】
図17図17は、二次キャリッジが、第2の貯蔵コンテナの移送のために一次キャリッジに接近しており、第3の貯蔵コンテナが、第3の受け取り位置への送達のために第2のコンテナ取り扱い車両(図17に示すコンテナ取り扱い車両)によって第3のポートカラムを通って降下させられている図9のアクセスステーションの垂直断面図である。
【0194】
図18図18は、2つの反対向きのコンテナ取り扱い車両が同じアクセスステーションの異なるポートカラムに貯蔵コンテナを送達しているアクセスステーションの側面図である。
【0195】
図19図19は、並べて配置された4つのアクセスステーションの斜視図である。
【0196】
図20図20は、図19の4つのアクセスステーションの上面図である。
【0197】
図21図21は、図19の4つのアクセスステーションの背面図である。
【0198】
図22図22は、一次キャリッジベースと、一次キャリッジ変位モータと、第1の貯蔵コンテナ支持体と、移送デバイスと、傾斜デバイスとを備えている一次キャリッジの例示的な実施形態の斜視図である。
【0199】
図23図23は、図22の一次キャリッジの別の斜視図である。
【0200】
図24図24は、傾いている図22の一次キャリッジの側面図である。
【0201】
図25図25は、二次キャリッジベースと、二次キャリッジ変位モータと、第2の貯蔵コンテナ支持体とを備えている二次キャリッジの例示的な実施形態の正面図である。
【0202】
図26図26は、図25の二次キャリッジの斜視図である。
【0203】
図27a図27aは、切り離された状態のラッチの側面図である。
【0204】
図27b図27bは、接続状態のラッチの側面図である。
【0205】
図28】一次キャリッジが一次駆動ベルトによって案内フレームに沿って移動させられ、二次キャリッジが二次駆動ベルトによって案内フレームに沿って移動させられる図9のアクセスステーションの垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0206】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態をより詳細に説明する。しかしながら、図面は、本発明を図面に示された主題に限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【0207】
自動貯蔵回収システム1の骨組み構造100は、図1図3に関連して上述した従来技術の骨組み構造100、すなわち、いくつかの直立部材102、および直立部材102によって支持されたいくつかの水平部材103にしたがって構築され、さらに、骨組み構造100は、X方向およびY方向における第1の上部レールシステム108を備えている。
【0208】
骨組み構造100は、部材102、103の間に提供された貯蔵カラム105の形態の貯蔵区画をさらに備え、貯蔵コンテナ106は、貯蔵カラム105内のスタック107に積み重ね可能である。
【0209】
骨組み構造100は、任意のサイズであることができる。特に、骨組み構造は、図1に開示されているよりかなり広くおよび/または長くおよび/または深くすることができることが理解される。例えば、骨組み構造100は、700×700カラムを超える水平範囲および12個を超えるコンテナの貯蔵深さを有し得る。
【0210】
自動貯蔵回収システム1は、図5図21に示されるそれらのような1つまたはいくつかのアクセスステーション400と通信することができる。
【0211】
これらのアクセスステーション400は、コンテナ取り扱い車両201、301がアクセスステーション400の少なくとも一部の上を移動することができるように、貯蔵回収システム1の骨組み構造100内に配置され得る。
【0212】
アクセスステーション400は、それら自体の骨組み構造100を備え得る。そして、アクセスステーション400の骨組み構造100と貯蔵回収システム1の骨組み構造100とは、レールシステム108が骨組み構造100の上に延長されることができるように、接続されることができる。
【0213】
アクセスステーション400は、それら自体の骨組み構造100およびレールシステム108も備え得る。そして、アクセスステーション400のレールシステム108と貯蔵回収システム1のレールシステム108とは、接続されることができ、それによって、コンテナ取り扱い車両201、301は、アクセスステーション400の少なくとも一部の上を移動することができる。
【0214】
図5は、アクセスステーション400の斜視図を示している。自動貯蔵回収システム1に関連する場合、アクセスステーション400は、自動貯蔵回収システム1からピッカー600への貯蔵コンテナ106の提示に使用され得る。異なる種類のコンテナ取り扱い車両201、301が、自動貯蔵回収システム1内の貯蔵場所から、アクセスステーション400(図2および図3に示すタイプに限定されない)に貯蔵コンテナ106を送達するために使用され得る。コンテナ取り扱い車両201、301は、アクセスステーション400の上方から、1つまたはいくつかのポートカラム119、120、121、122を通して貯蔵コンテナ106を送達および回収する。いくつかのポートカラム119、120、121、122(実施形態では、4つのポートカラムが示されている)では、いくつかのコンテナ取り扱い車両201、301は、同じアクセスステーション400に同時にサービスすることができる(コンテナ取り扱い車両のタイプに応じて、これは2台、3台、または4台のコンテナ取り扱い車両であり得る)。
【0215】
アクセスステーション400は、ピッカー600が提示されている貯蔵コンテナ106への限定されたアクセスを(好ましくは、提示されている貯蔵コンテナ106の開放側にのみ、および、好ましくは、貯蔵コンテナ106がピッキング位置に到達し、アクセス開口部に適切に提示されたときにのみ)許可されることができる位置に受け取った貯蔵コンテナ106を移動させることができる。アクセスは、例えば、自動的に動作させられるハッチによって許可され得る。ピッカー600によって製品80がピッキングされた後、提示された貯蔵コンテナ106は、自動貯蔵回収システム1に貯蔵するために戻されることができる。次いで、アクセスステーション400は、貯蔵コンテナ106が何らかのタイプのコンテナ取り扱い車両201、301によって回収されることができる位置に貯蔵コンテナ106を移動させ得る。
【0216】
アクセスステーション400は、アクセスキャビネット490の形態のアクセスインターフェース部分を有し得る。アクセスキャビネット490は、ピッカー600へのインターフェースを提供する。図は、人間のピッカーを示しているが、アクセスステーション400は、ロボットピッカーにも適している。アクセスキャビネット490は、典型的に、骨組み構造100の外側に配置される。これは、人間であろうとロボットであろうと、ピッカー600のための安全な作業環境に寄与する。
【0217】
図5において、1つのコンテナ取り扱い車両301は、貯蔵コンテナ106をアクセスステーション400から回収するために待っており、1つのコンテナ取り扱い車両301は、貯蔵コンテナ106をアクセスステーション400に送達するために待っている。
【0218】
図6は、アクセスステーション400の垂直断面を示している。アクセスステーション400は、アクセスキャビネット490と、水平面Pに配置され、部分的にアクセスキャビネット490の内側で第1の方向Xに延びている案内フレーム410と、案内フレーム410に沿って移動可能な一次キャリッジ420と、一次キャリッジ420とは独立して案内フレーム410に沿って移動可能な二次キャリッジ230とを備えている。
【0219】
図6では、一次キャリッジ420は、アクセスキャビネット490の内側にあり、貯蔵コンテナ106なしで示されており、二次キャリッジ430も貯蔵コンテナ106なしでアクセスキャビネット490の外側にある。一次キャリッジ420は、一次キャリッジ420によって運ばれる貯蔵コンテナ106がアクセスキャビネット490のアクセス開口部と位置合わせされるように、アクセスキャビネット490のアクセス面の傾斜と同様の傾斜角度でアクセスキャビネット490に向かって傾けられている。
【0220】
図7は、アクセスキャビネット490なしのアクセスステーション400の側面図を示している。アクセスステーション400は、自動貯蔵回収システム1の骨組み構造100またはアクセスステーション400自体の骨組み構造100に配置するように構成された受け取り領域Aを有する。受け取り領域Aも、上記コンテナ取り扱い車両201、301からの貯蔵コンテナ106の送達および回収のために構成されている。
【0221】
アクセスステーション400は、受け取り領域Aの前方のピッキング領域Aも有し、ピッキング領域APは、アクセスキャビネット490内での配置のために構成されている。
【0222】
一次キャリッジ420および二次キャリッジ430は、受け取り領域Aとピッキング領域Aとの間で案内フレーム410に沿って移動することができる。
【0223】
案内フレーム410は、案内フレーム410を適切な高さに配置する脚部によって支持され得る。あるいは、案内フレーム410は、適切な高さで骨組み構造100に取り付けられることができる。
【0224】
図8は、アクセスステーション400の垂直断面を示しており、受け取り領域Aは、骨組み構造100内に配置されている。受け取り領域Aは、4つの受け取り位置PR1、PR2、PR3、PR4を備えている。第1の受け取り位置PR1は、第1のポートカラム119と垂直に位置合わせされている。第2の受け取り位置PR2は、第2のポートカラム120と垂直に位置合わせされている。第3の受け取り位置PR3は、第3のポートカラム121と垂直に位置合わせされている。第4の受け取り位置PR4は、第4のポートカラム122と垂直に位置合わせされている。必要に応じて、さらに別のポートカラムおよび受け取り位置が提供され得る。
【0225】
図8では、ピッキング領域Aは、アクセスキャビネット490内に配置されている。ピッキング領域Aは、ピッキング領域Aの最も遠い点、すなわちピッカー600に最も近い点に配置されたピッキング位置Pを備えている。
【0226】
図8のアクセスステーション400の構成では、二次キャリッジ430は、一次キャリッジ420にアクセスを与えるために第4の受け取り位置PR4を越えて移動することができないので、二次キャリッジ430のみが全ての受け取り位置Pに対するアクセスを有する。案内フレーム410は、さらなる受け取り位置Pを追加する必要なく、最後の受け取り位置P、すなわち第4の受け取り位置PR4を超えて延長されることができる。このとき、一次キャリッジ420および二次キャリッジ430の双方が、全ての受け取り位置Pに対するアクセスを有することになる。したがって、受け取り領域Aの一部、典型的に、後部は、ポートカラム119、120、121、122と位置合わせされる必要はない。代わりに、受け取り領域Aの後部の上方の空間が、貯蔵コンテナ106を貯蔵するために使用されることができる。
【0227】
図8図17は、貯蔵コンテナ106がどのようにしてアクセスステーション400に送達され、ピッカー600に提示され、次いでアクセスステーション400から回収されることができるかのシーケンスを示している。図8図17は、同じアクセスステーション400の垂直断面を示している。
【0228】
図8では、一次キャリッジ420は、第1の貯蔵コンテナ106aをピッカー600に提示するピッキング位置Pにある;二次キャリッジ430は、ピッキング領域A内にあり、ラッチ470によって一次キャリッジ420に接続されており、二次キャリッジ430は、一次キャリッジ420から第1の貯蔵コンテナ106aを受け取る準備ができている;第2の貯蔵コンテナ106bが、第1のコンテナ取り扱い車両301によって第1のポートカラム119を通って降下させられており、一次キャリッジ420によって受け取られる準備ができている。
【0229】
図9では、第1の貯蔵コンテナ106aからのピッキングが完了している;一次キャリッジ420は、一次キャリッジ420が第1の受け取り位置PR1に到達する前に移送が完了されることまたは少なくとも開始されることができるように、二次キャリッジ430への第1の貯蔵コンテナ106aの移送を開始しようとしている;一次キャリッジ420および二次キャリッジ430は、受け取り領域Aに向かって移動している:第2の貯蔵コンテナ106bは、第1のコンテナ取り扱い車両301によって第1のポートカラム119内で静止したままにされている。
【0230】
一次キャリッジ420は、一次キャリッジ420によって運ばれている貯蔵コンテナ106の変位のための移送デバイス460を備え、二次キャリッジ430は、移送デバイス460によって一次キャリッジ420から変位させられる貯蔵コンテナ106を受け取るように構成されている。
【0231】
一次キャリッジ420は、第1の結合部471を備え得、二次キャリッジ430は、第2の結合部472を備え得、第1の結合部471と第2の結合部472は、一緒になって、一次キャリッジ420を二次キャリッジ430に解放可能に接続するためのラッチ470を形成する。一次キャリッジ420から二次キャリッジ430への貯蔵コンテナ106の移送中、一次キャリッジ420は、好ましくは、ラッチ470によって二次キャリッジ430に解放可能に接続されていることができる。
【0232】
図10では、第1の貯蔵コンテナ106aは、一次キャリッジ420から二次キャリッジ430に移送されている;一次キャリッジ420および二次キャリッジ430は、ラッチ470によって切り離されている;一次キャリッジ420は、第1のコンテナ取り扱い車両301によって第1のポートカラム119内で静止状態に保たれている第2の貯蔵コンテナ106bの下方、第1の受け取り位置PR1にある;スライダ461が、延長されており、したがって、一次キャリッジ420は、まだ第2の貯蔵コンテナ106bを受け取る準備ができていない。
【0233】
図11では、スライダ461は後退しており、したがって、一次キャリッジ420は、第1のコンテナ取り扱い車両301によって第1のポートカラム119内で静止状態に保たれている第2の貯蔵コンテナ106bを受け取る準備ができている;ラッチ470は、一次キャリッジ420を二次キャリッジ430から解放することができる。
【0234】
図12では、一次キャリッジ420は、第1のコンテナ取り扱い車両301から第2の貯蔵コンテナ106bを受け取る第1の受け取り位置PR1にある。二次キャリッジ430は、第1の受け取り位置PR1が空くことを待つ受け取り領域Aにある。
【0235】
図13では、一次キャリッジ420は、第1の受け取り位置PR1において第2の貯蔵コンテナ106bを受け取っている;第1のコンテナ取り扱い車両301は、把持デバイス304を第2の貯蔵コンテナ106bから切り離し、第1のポートカラム119内で把持デバイス304を持ち上げている;二次キャリッジ430は、一次キャリッジ420によって第1の受け取り位置PR1が空にされることを待つ受け取り領域Aにある。
【0236】
第2のコンテナ取り扱い車両301が第1の貯蔵コンテナ106aを回収するために利用可能である場合、これは、他のポートカラム120、121、122のうちの1つを通して他の受け取り位置PR2、PR3、PR4のうちの1つにおいて同時に行われることができる。
【0237】
図14では、一次キャリッジ420は、ピッキング位置Pに向かって移動し、第2の貯蔵コンテナ106bを運んでいる;二次キャリッジ430は、第1の貯蔵コンテナ106aを運ぶために、第1の受け取り位置PR1に向かって移動しようとしている;第1のコンテナ取り扱い車両301の把持デバイス304は、第1のポートカラム119内に静止している。
【0238】
図15では、一次キャリッジ420は、ピッカー600に第2の貯蔵コンテナ106bを提示する準備をしているピッキング位置Pにある;二次キャリッジ430は、第1の受け取り位置PR1にあり、第1の貯蔵コンテナ106aを運んでいる;第1のコンテナ取り扱い車両301(図15には示されていない)は、把持デバイス304を第1の貯蔵コンテナ106aに向かって降下させようとしている;第2の貯蔵コンテナ106bは、ピッキング位置Pに到達する前に一次キャリッジ420によって傾けられることが好ましい。
【0239】
図16では、一次キャリッジ420は、第2の貯蔵コンテナ106bをピッカー600に提示するピッキング位置Pにある;第1のコンテナ取り扱い車両301は、第1のポートカラム119を通して第1の貯蔵コンテナ106aを回収している;二次キャリッジ430は、もはや貯蔵コンテナ106を運んでおらず、一次キャリッジ420から第2の貯蔵コンテナ106bを受け取るために一次キャリッジ420に向かって移動しようとしている。
【0240】
図17では、一次キャリッジ420は、第2の貯蔵コンテナ106bをピッカー600に提示するピッキング位置Pにある;二次キャリッジ430は、ピッキング領域A内にあり、ラッチ470によって一次キャリッジ420に接続されており、二次キャリッジ420は、一次キャリッジ420から第2の貯蔵コンテナ106bを受け取る準備ができている:第3の貯蔵コンテナ106cが、第2のコンテナ取り扱い車両301によって第3のポートカラム121を通って降下させられており、一次キャリッジ420によって受け取られる準備ができている。したがって、図17の状況は、図8の状況と同様であり、シーケンスが繰り返されることができる。
【0241】
あるいは、二次キャリッジ430は、第3の受け取り位置PR3に移動し、第2のコンテナ取り扱い車両301から第3の貯蔵コンテナ106cを受け取り、次いで、受け取り領域Aの異なる部分、例えば第4の受け取り位置PR4に移動して、一次キャリッジ420が第3の受け取り位置PR3にアクセスすることを可能にすることができる。次いで、一次キャリッジ420は、第2の貯蔵コンテナ106bが第2のコンテナ取り扱い車両301によって回収されることができるように、第3の受け取り位置PR3に移動することができる。次いで、二次キャリッジ430は、ラッチ470によって一次キャリッジ420に接続されることができる。次いで、一次キャリッジ420および二次キャリッジ430がピッキング領域Aに向かって一緒に移動している間、第3の貯蔵コンテナ106cが二次キャリッジ430から一次キャリッジ420に移送されることができる。第3の貯蔵コンテナ106cは、好ましくは、一次キャリッジがピッキング位置Pに到達する前に一次キャリッジ420に移送され、それによって、第3の貯蔵コンテナ106cは、一次キャリッジ420がピッキング位置Pに到達するとすぐに、ピッカー600に提示されることができる。第3の貯蔵コンテナ106cの任意の傾斜は、一次キャリッジ420がピッキング位置Pに到達する前に実行されることができることも好ましい。このシーケンスは、移送デバイス460が、第1の貯蔵コンテナ支持体422上に配置された貯蔵コンテナ106の変位のために構成されることに加えて、またはその代わりに、第2の貯蔵コンテナ支持体432上に配置された貯蔵コンテナ106の変位のために構成されることを必要とする。
【0242】
図18は、図8図17の先行するシーケンスと異なる状況を示すアクセスステーション400の側面図を示している。
【0243】
図18では、一次キャリッジ420および二次キャリッジ430は、第1の貯蔵コンテナ106aを一次キャリッジ420から二次キャリッジ430に移送しながら受け取り領域Aを移動している。第1のコンテナ取り扱い車両301は、第2のポートカラム120を通して第2の貯蔵コンテナ106bを降下させている;第1のコンテナ取り扱い車両301の反対方向に向けられた第2のコンテナ取り扱い車両301は、第3のポートカラム121を通して第3の貯蔵コンテナ106cを降下させる準備ができている;第1の貯蔵コンテナ106を二次キャリッジ430に移送した後、一次キャリッジ420は、第2の受け取り位置PR2において第1のコンテナ取り扱い車両301から第2の貯蔵コンテナ106bを受け取り得るか、または、第3の受け取り位置PR3において第2のコンテナ取り扱い車両301から第3の貯蔵コンテナ106cを受け取り得る。
【0244】
少なくとも2つの受け取り位置Pを有することにより、アクセスステーション400は、反対の向きを有する片持ちコンテナ取り扱い車両301によってサービスされることができる。
【0245】
図19は、いくつかのアクセスステーション400の斜視図を示している。図20および図21は、それぞれ、同じアクセスステーション400の上面図および背面図を示している。図示されるように、アクセスステーション400は、ピッカー600に向かって実質的に水平なインターフェースを有し得る。あるいは、アクセスステーション400は、水平面Pに対して傾斜したピッカー600に向かうインターフェースを有し得る。傾斜したインターフェースは、人間のピッカーのためのより人間工学的な作業位置、および貯蔵コンテナ106の内容物のより良好な概観を可能にする。いくつかの設備では、異なる高さのピッカーに貯蔵コンテナ106を提示するための異なるアクセスステーション400を配置することが好ましいこともある。
【0246】
アクセスステーション400は、好ましい高さで製造され、調整可能な足部を備え得る。アクセスステーション400の高さは、好ましくは、人間のピッカーの平均高さに適合されることができる。アクセスステーション400の高さは、好ましくは、貯蔵コンテナ106の高さHにも適合され得る。
【0247】
アクセスステーション400は、好適な幅で生成され得る。アクセスステーション400の幅は、好ましくは、アクセスステーション400における貯蔵コンテナ106の向きに応じて(例えば、ストレージシステムのどの側に配置されているかに基づいて)、貯蔵コンテナ106の長さLまたは幅Wに適合されることができる。アクセスステーション400は、貯蔵コンテナ106がアクセスステーション400の幅方向に最も短い辺で向けられている場合、より小さい幅を提供され得る。
【0248】
アクセスステーション400の幅を1つの貯蔵カラム105の幅に適合させることにより、2つ以上のアクセスステーション400がスペース効率の良い方法で並べて配置されることができ、すなわち、間隔を置かれずに並べて配置されることができる。アクセスステーション400のそのような配置は、アクセスステーション400間の距離がより短いので、人間のピッカーをより効率的にすることを可能にし得る。貯蔵カラムの幅は、レールシステム108のレール110、111の幅が追加された貯蔵コンテナ106の幅(貯蔵コンテナ106の両側に配置されたレール幅の半分)として見ることができ、したがって、アクセスステーション400が貯蔵カラムの幅に対応する場合、アクセスステーションは、貯蔵カラムの位置に対応する並んだ関係で配置されることができ、アクセスステーション400が貯蔵カラムの隣接した行において提供されることを可能にする。
【0249】
図19図20、および図21は、並んで配置された4つのアクセスステーション400を示している。傾斜したアクセスキャビネット490を有する2つのアクセスステーション400が、中央に配置され、1つのアクセスステーション400が、いずれかの側に配置された水平アクセスキャビネット490を有する。水平アクセスキャビネット490は、傾斜アクセスキャビネット490より長い。このようにして、アクセスキャビネット490は、2つの中央アクセスステーション400の前に立っているピッカー600を部分的に取り囲み得る。例として、ピッキングされる貯蔵コンテナ106は、中間アクセスステーション400に提示されることができ、ピッキングされる混載ビンは、両側のアクセスステーション400に提示されることができる。あるいは、全てのアクセスステーション400は、ピッキングされる貯蔵コンテナ106を提示することができる。
【0250】
図22および図23は、一次キャリッジ420の2つの斜視図を示し、図24は、同じ一次キャリッジ420の側面図を示している。
【0251】
一次キャリッジ420は、貯蔵コンテナ106を輸送するように構成されている。一次キャリッジ420は、案内フレーム410に沿って移動可能な一次キャリッジベース421と、一次キャリッジ420を案内フレーム410に沿って移動させるように構成された一次キャリッジ変位モータ440aと、一次キャリッジベース421に接続された第1の貯蔵コンテナ支持体422とを備えている。
【0252】
一次キャリッジベース421は、一次キャリッジベース421の両側に接続された少なくとも2つの組の車輪442を備え得る。車輪442は、案内フレーム410に沿って、好ましくは、案内フレーム410に提供された案内経路411に沿った移動のために構成されている。
【0253】
図22では、車輪442のうちの1つが駆動ベルト441aによって一次キャリッジ変位モータ440aに接続されている様子が示されている。一次キャリッジ変位モータ440aは、この例では、一次キャリッジベース421によって画定された容積内に少なくとも部分的に配置されている。一次キャリッジ変位モータ440aは、典型的に、バッテリまたは外部源(図示せず)によって電力供給される電気モータである。バッテリは、インフラストラクチャをあまり必要としないが、時々充電することを必要とし、一方、外部電源は、一次キャリッジ420のサイズおよび重量を減少させる。
【0254】
第1の貯蔵コンテナ支持体422は、一次キャリッジベース421の一体部分として、または別個のユニットとして、一次キャリッジベース421に接続されている。図22の例では、第1の貯蔵コンテナ支持体422は、一次キャリッジベース421に結合されたプレート427上に配置されたローラーを備えている。プレート427は、一次キャリッジベース421の一部、第1の貯蔵コンテナ支持体422の一部、または2つの間の中間構成要素と考えられ得る。2列のローラーが、それらの間に間隙423を有して第1の方向Xに沿って配置されている。ローラーは、貯蔵コンテナ106を支持するように構成され、同時に、支持された貯蔵コンテナ106の二次キャリッジ430への移送を容易にするように構成されている。
【0255】
第1の貯蔵コンテナ支持体422は、一次キャリッジベース421のフットプリントより大きいフットプリントを有し得る。第1の貯蔵コンテナ支持体422のフットプリントは、好ましくは、貯蔵コンテナAの面積に実質的に等しく、それによって、貯蔵コンテナ106は、フットプリントのサイズを小さく保ちながら適切に支持されることができる。
【0256】
図23に示されるように、一次キャリッジ420は、垂直サイドパネル424を備え得、垂直サイドパネル424は、支持された貯蔵コンテナ106の第2の方向Yにおける移動を防止するように構成されている。垂直サイドパネル424は、ローラーが配置されたプレート427の曲げられた部分であり得る。垂直サイドパネル424と貯蔵コンテナ106との間の摩擦を減らすために、垂直サイドパネル425は、スライド面425を提供され得る。垂直サイドパネル424およびスライド面425は、支持された貯蔵コンテナ106の二次キャリッジ430への移送を容易にする。
【0257】
一次キャリッジ420は、支持された貯蔵コンテナ106が所与の点を越えて第1の方向Xにおける移動を防止するように構成されたエンドストップ426を備え得る。エンドストップ426は、ローラーが配置されたプレート427の曲げられた部分であり得るか、または、垂直サイドパネル424の曲げられた部分であり得る。
【0258】
一次キャリッジ420は、一次キャリッジ420から二次キャリッジ430への貯蔵コンテナ106の変位ための移送デバイス460を備えている。移送デバイス460は、第1の貯蔵コンテナ支持体422に一体化されたコンベヤ(例えば、回転するために動力が供給される第1の貯蔵コンテナ支持体422のローラーの形態)であることができる。あるいは、コンベヤは、例えば、図22および図23に示されるように、第1の貯蔵コンテナ支持体422を形成する2列のローラー間でプレート427上に配置された別個のユニットであり得る。
【0259】
移送デバイス460が第1の貯蔵コンテナ支持体422に一体化されていない場合、移送デバイス460は、好ましくは、移送デバイス460によって妨害されることなく貯蔵コンテナ106が第1の貯蔵コンテナ支持体422上に配置されることができるように構成されている。
【0260】
図22および図23に示す移送デバイス460を形成するコンベヤは、一次キャリッジ420から後方に突出したレール462と、レール462に接続され、貯蔵コンテナ106と相互作用するように構成されたスライダ461と、スライダ461を第1の貯蔵コンテナ支持体422に対して相対的に移動させるように構成された移送モータ462とを備えている。
【0261】
レール462は、二次キャリッジ430に向かう方向に突出する。一次キャリッジ420と二次キャリッジ430とが互いに接近して移動するとき、レール462は、好ましくは、二次キャリッジ430の第2の貯蔵コンテナ支持体432内に突出すべきである。レール462は、レール462に対する貯蔵コンテナ106の向きに応じて、貯蔵コンテナ106の長さLまたは幅Wを超える長さLを有することが好ましい。
【0262】
図22および図23では、レール462は、第1の貯蔵コンテナ支持体421より長い。レール462の第1の端部は、第1の貯蔵コンテナ支持体422の前方側に配置され、レール462の第2の端部は、第1の貯蔵コンテナ支持体422の後方側に配置される。
【0263】
レール462は、好ましくは、第1の貯蔵コンテナ支持体422に支持された貯蔵コンテナ106の中心点がレール462と垂直に位置合わせされるように配置される。
【0264】
スライダ461は、スライダ461がレール462に対して第1の方向Xに移動させられることができるように、レール462にスライド可能に接続されている。図23では、スライダは、貯蔵コンテナ106の少なくとも一部が第1の貯蔵コンテナ支持体422上に支持されたときに配置される垂直高さに到達する垂直部分を有することが示されている。スライダ461がレール462に沿って移動させられると、スライダ461は、第1の貯蔵コンテナ支持体422に支持されたときの貯蔵コンテナ106に出会うであろう。
【0265】
図23では、レール462上のスライダ461の図示された位置は、スライダ461の初期位置と考えられることができる。スライダ461を初期位置から第1の方向Xにおいて一次キャリッジ420の後方に向かって移動させることは、スライダ461がレール462の反対側の端部の次の位置に到達する前、第1の貯蔵コンテナ支持体422に支持された貯蔵コンテナ106が第1の貯蔵コンテナ支持体422を外れて変位させられることを引き起こす。二次キャリッジ430が一次キャリッジ420に十分に接近して移動させられていると、第1の貯蔵コンテナ支持体422から外れた貯蔵コンテナ106は、第2の貯蔵コンテナ支持体432に移送される。
【0266】
図23に示すスライダ461は、初期位置と次の位置との間を往復移動する。他の種類のスライダは、レール461の周りの連続的な経路で移動し得、すなわち、レール462の上面に沿って初期位置から次の位置に移動し、レール462の底面に沿って次の位置から初期位置に移動し得る。
【0267】
スライダ461は、スライダ461に対する貯蔵コンテナ106の向きに応じて、貯蔵コンテナ106の長さLまたは幅Wの少なくとも半分を覆う第2の方向Yに延びている幅を有し得る。スライダ461の幅が大きいほど、移送中に貯蔵コンテナ106を回転させるリスクが減らされる。
【0268】
レール462は、スライダ461が取り付けられることができるベルトまたはチェーンを備え得る。ベルトまたはチェーンの移動は、次に、スライダ461を移動させる。
【0269】
移送モータ463は、スライダ461をレール462に沿って移動させ、スライダ461を通って、第1の貯蔵コンテナ支持体422上に配置された貯蔵コンテナ106に推力を提供するように構成されている。
【0270】
図23では、移送モータ463は、ベルト464によってレールに接続されている。したがって、レール462上に配置されたチェーンまたはベルト、したがってスライダ461も、移送モータ463によって動作させられることができる。
【0271】
図23では、移送モータ463は、プレート427に搭載されたブラケット上に配置されている。代替的に、移送モータ463は、一次キャリッジベース421上に配置されることができる。移送モータ462は、典型的に、バッテリまたは外部電源(図示せず)によって電力供給される電気モータである。バッテリは、インフラストラクチャをあまり必要としないが、外部電源は、一次キャリッジ420のサイズおよび重量を減少させる。
【0272】
図22は、一次キャリッジ420が第1の結合部471を備え得ることを示している。第1の結合部471は、一次キャリッジベース421上に配置されている。第1の結合部471は、第1の結合部471がアクセスステーション400に配置されたとき、二次キャリッジ430と相互作用することができるように、特に二次キャリッジ430に配置された第2の結合部472と相互作用することができるように、一次キャリッジ420の後方側に配置されている。
【0273】
第1の結合部471は、板金であり得、板金は、保持リップを形成するために、第1の方向Xに延びている水平部分とそれに続く第3の方向Zに延びている垂直部分とを備えているように曲げられている(または、押し出されている)。第1の結合部471は、第2の結合部472に向かう大きな界面を提供するために、一次キャリッジベース421の全長にわたって第2の方向Yに延び得る。
【0274】
図22および図24は、一次キャリッジ420が傾斜デバイス450を備え得ることを示している。傾斜デバイス450は、傾斜モータ451、駆動クランク452、および結合器リンク453を備え得る。結合器リンク453は、凹部454を有し得る。
【0275】
傾斜デバイス450は、一次キャリッジ420を受け取り状態とピッキング状態との間で移動させるように構成されている。受け取り状態において、第1の貯蔵コンテナ支持体422は、特に図10に示されるように、水平面Pに実質的に平行に配置されている。ピッキング状態では、図22図23および図24に示されるように、第1の貯蔵コンテナ支持体422は、水平面Pに対して所定の傾斜角度αで傾いている。
【0276】
図22では、受け取り状態とピッキング状態との間を移動するために、第1の貯蔵コンテナ支持体422およびプレート427が回転軸Cの周りでどのように旋回し得るかが示されている。回転軸Cは、好ましくは、一次キャリッジ420の前端に配置され得る。図22では、回転軸Cは、水平面P内に配置され、第2の方向Yに向けられている。
【0277】
傾斜モータ451は、一次キャリッジベース421内に、好ましくは、回転軸Cに対して一次キャリッジ420の反対側に配置され、それによって、傾斜デバイス450は、回転軸Cから少し離れて、第1の貯蔵コンテナ支持体422およびプレート427に推力を提供することができる。この推力は、第1の貯蔵コンテナ支持体422およびプレート427に回転軸Cの周りで回転させる。
【0278】
傾斜モータ451は、典型的に、バッテリまたは外部電源(図示せず)によって電力供給される電気モータである。バッテリは、インフラストラクチャをあまり必要としないが、外部電源は、一次キャリッジ420のサイズおよび重量を減少させる。
【0279】
傾斜モータ451は、トルクを提供するように構成されている。駆動クランク452は、傾斜モータ451に結合され、傾斜モータ451からのトルクを伝達するように構成されている。結合器リンク453は、駆動クランク452に旋回可能に結合され得る。第1の貯蔵コンテナ支持体422は、結合器リンク453に直接的または間接的に(例えば、プレート427を経由して)旋回可能に結合され得る。したがって、結合器リンク453は、駆動クランク452を経由した傾斜モータ451からのトルクに応答して、第1の貯蔵コンテナ支持体422に直接的または間接的な推力を提供し得る。
【0280】
図25は、二次キャリッジ430の正面図を示しており、図26は、同じ二次キャリッジ430の斜視図である。
【0281】
二次キャリッジ430は、貯蔵コンテナ106を輸送するように構成されている。二次キャリッジ430は、案内フレーム410に沿って移動可能な二次キャリッジベース431と、二次キャリッジ430を案内フレーム410に沿って移動させるように構成された二次キャリッジ変位モータ440bと、二次キャリッジベース431に接続された第2の貯蔵コンテナ支持体432とを備えている。
【0282】
二次キャリッジベース431は、二次キャリッジベース431の両側に接続された少なくとも2つの組の車輪442を備え得る。車輪442は、案内フレーム410に沿って、好ましくは、案内フレーム410に提供された案内経路411に沿った移動のために構成されている。
【0283】
図26では、車輪442のうちの1つが駆動ベルト441bによって二次キャリッジ変位モータ440bに接続される様子が示されている。二次キャリッジ変位モータ440bは、この例では、二次キャリッジベース431によって画定された容積内に少なくとも部分的に配置されている。二次キャリッジ変位モータ440bは、典型的に、バッテリまたは外部電源(図示せず)によって電力供給される電気モータである。バッテリは、インフラストラクチャをあまり必要としないが、時々再充電を必要とするのに対して、外部電源は、二次キャリッジ430のサイズおよび重量を減少させる。
【0284】
第2の貯蔵コンテナ支持体432は、二次キャリッジベース431の一体部分として、または別個のユニットとして、二次キャリッジベース431に接続されている。図25の例では、第2の貯蔵コンテナ支持体432は、二次キャリッジベース431に接続されたプレート437上に配置されたローラーを備えている。プレート437は、二次キャリッジベース431の一部、第2の貯蔵コンテナ支持体432の一部、またはこれら2つの間の中間構成要素と考えられ得る。2列のローラーは、それらの間に間隙433を有して第1の方向Xに沿って配置されている。ローラーは、貯蔵コンテナ106を支持するように構成されると同時に、一次キャリッジ420から移送された貯蔵コンテナ106の受け取りを容易にするように構成されている。
【0285】
第2の貯蔵コンテナ支持体432は、二次キャリッジベース431のフットプリントより大きいフットプリントを有し得る。第2の貯蔵コンテナ支持体432のフットプリントは、好ましくは、フットプリントのサイズを小さく保ちながら貯蔵コンテナ106が適切に支持されることができるように、貯蔵コンテナAの面積に実質的に等しい。
【0286】
図25に示されるように、二次キャリッジ430は、支持された貯蔵コンテナ106の第2の方向Yにおける移動を防止するように構成された垂直サイドパネル434を備え得る。垂直サイドパネル434は、ローラーが配置されたプレート437の曲げられた部分であり得る。垂直サイドパネル434と貯蔵コンテナ106との間の摩擦を減らすために、垂直サイドパネル435は、スライド面435を提供され得る。垂直サイドパネル434およびスライド面435は、一次キャリッジ420から移送された貯蔵コンテナ106の受け取りを容易にする。
【0287】
二次キャリッジ430は、所与の点を越えた第1の方向Xへの支持された貯蔵コンテナ106の移動を防止するように構成されたエンドストップ436を備え得る。エンドストップ436は、ローラーが配置されたプレート437の曲げられた部分であり得るか、または、垂直サイドパネル434の曲げられた部分であり得る。
【0288】
二次キャリッジ430は、1つまたはいくつかの第2の結合部472を備え得る。図25および図26の例では、二次キャリッジ430は、2つの第2の結合部472を備えている。これらの第2の結合部472は、二次キャリッジベース431上に第2の方向Yに間隔をあけて配置されている。1つの第1の結合部471を有するこの例では、第2の結合部472間の距離は、第2の方向Yにおける第1の結合部471の範囲を超えてはならない。第2の結合部472は、第2の結合部472がアクセスステーション400に配置されたとき、一次キャリッジ420と相互作用することができるように、特に、一次キャリッジ420に配置された一次結合部471と相互作用することができるように、二次キャリッジ430の前方側に配置されている。
【0289】
第2の結合部472は、第1の方向Xにおける相対的な水平移動が防止されるように、第1の結合部471の保持リップとラッチするように構成されたプロファイルを有し得る。
【0290】
第2の結合部472のプロファイルは、第1の結合部471と第2の結合部472とが一緒に押しつけられたとき、スナップして接続することができるように、弾力的であり得るか、または、所与の位置に付勢され得る。図26は、プロファイルが二次キャリッジベース431に旋回可能に接続され、ばねによって下方に付勢され得ることを示している。プロファイルはまた、プロファイルを上方に引っ張るように構成された機構に接続され得、それによって、第1の結合部471と第2の結合部472とは、接続されることおよび切り離されることができる。
【0291】
第2の結合部472のプロファイルは、第1の結合部471と第2の結合部472とが水平方向に互いに押し付けられることに応答して、プロファイルに垂直力ベクトルを提供するように面取りされ得る。このとき、付勢力は、予想される垂直力ベクトルより低くなければならない。
【0292】
ラッチ470は、図27aにおいて切り離された状態で示され、図27bにおいて接続状態で示されている。
【0293】
図28は、アクセスステーション400の垂直断面を示している。図28は、一次キャリッジ420および二次キャリッジ430が案内フレーム410に沿ってどのように移動させられ得るかの代替構成を示している。
【0294】
一次キャリッジ420は、例えば、案内フレーム410の両端に配置された(または、少なくとも一次駆動ベルト443aがピッキング位置Pから受け取り領域Aまで延びているように配置された)ベルトホイール444によって案内フレーム410上に配置された一次駆動ベルト443aを備え得る。一次駆動ベルト443aは、典型的に、一次キャリッジベース421に接続される。一次キャリッジ変位モータ440aは、案内フレーム410上に配置され、例えばベルトホイール444のうちの一方に接続されることによって、一次駆動ベルト443aを動作させることによって一次キャリッジ420を案内フレーム410に沿って移動させるように構成され得る。
【0295】
二次キャリッジ430は、例えば、案内フレーム410の両端に配置された(または、少なくとも二次駆動ベルト443bがピッキング位置Pから受け取り領域Aまで延びているように配置された)ベルトホイール444によって案内フレーム410上に配置された二次駆動ベルト443bを備え得る。二次駆動ベルト443bは、典型的に、二次キャリッジベース431に接続される。二次キャリッジ変位モータ440bは、案内フレーム410上に配置され、例えばベルトホイール444のうちの一方に接続されることによって、二次駆動ベルト443bを動作させることによって二次キャリッジ430を案内フレーム410に沿って移動させるように構成され得る。したがって、二次駆動ベルト443bは、一次駆動ベルト443aとは独立して動作させられることができ、逆も同様である。
【0296】
一次駆動ベルト443aおよび二次駆動ベルト443bは、同じ垂直高さに並んで、または間隔を置かれて平行に配置され得る。
【0297】
図28の構成では、車輪を回転させるために追加のモータを必要としない。
【0298】
一次駆動ベルト443aを一次キャリッジベース421に接続する代わりに、複数のベルトホイール444が、一次駆動ベルト443aを受け取るように構成された一次キャリッジベース421上に配置され得る。この構成において一次駆動ベルト443aを動作させるために、一次キャリッジ変位モータ440aは、一次キャリッジベース421上に配置され、一次キャリッジベース421のベルトホイール444のうちの一方に接続されることができる。
【0299】
二次駆動ベルト443bを二次キャリッジベース431に接続する代わりに、複数のベルトホイール444が、二次駆動ベルト443bを受け取るように構成された二次キャリッジベース431上に配置され得る。この構成において二次駆動ベルト443bを動作させるために、二次キャリッジ変位モータ440bは、二次キャリッジベース431上に配置され、二次キャリッジベース431のベルトホイール444のうちの1つに接続されることができる。
【0300】
前述の説明では、例示的な実施形態を参照して、本発明による送達車両および自動貯蔵回収システムの様々な態様について説明した。説明の目的で、システムおよびその動作の完全な理解を提供するために、具体的な数、システムおよび構成を記載した。しかしながら、この説明は、限定的な意味で解釈されることを意図していない。例示的な実施形態の様々な変更および変形、および開示された主題が関係する当業者にとって明らかなシステムの他の実施形態は、本発明の範囲内にあるとみなされる。
【0301】
(参照符号のリスト)
1 従来技術の自動貯蔵回収システム
80 製品
100 骨組み構造
102 骨組み構造の直立部材
103 骨組み構造の水平部材
104 貯蔵グリッド
105 貯蔵カラム
106 貯蔵コンテナ
106a 第1の貯蔵コンテナ
106b 第2の貯蔵コンテナ
106c 第3の貯蔵コンテナ
106’ 貯蔵コンテナの特定位置
107 スタック
108 レールシステム
110 第1の方向(X)の平行レール
110a 第1の方向(X)の第1のレール
110b 第1の方向(X)の第2のレール
111 第2の方向(Y)の平行レール
111a 第2の方向(Y)の第1のレール
111b 第2の方向(Y)の第2のレール
112 アクセス開口部
119 第1のポートカラム
120 第2のポートカラム
121 第3のポートカラム
122 第4のポートカラム
201 従来技術のコンテナ取り扱い車両
201a 貯蔵コンテナ車両201の車体
201b 駆動手段/車輪構成、第1の方向(X)
201c 駆動手段/車輪構成、第2の方向(Y)
301 従来技術の片持ち梁コンテナ取り扱い車両
301a コンテナ取り扱い車両301の車体
301b 第1の方向(X)の駆動手段
301c 第2の方向(Y)の駆動手段
304 把持デバイス
400 アクセスステーション
410 案内フレーム
411 案内経路
420 一次キャリッジ
421 一次キャリッジベース
422 第1の貯蔵コンテナ支持体
423 第1の貯蔵コンテナ支持体における間隙
424 第1の貯蔵コンテナのための垂直サイドパネル
425 垂直パネルのためのスライド面
426 第1の貯蔵コンテナ支持体のためのエンドストップ
427 一次キャリッジのプレート
430 二次キャリッジ
431 二次キャリッジベース
432 第2の貯蔵コンテナ支持体
433 第2の貯蔵コンテナ支持体における間隙
434 第2の貯蔵コンテナのための垂直サイドパネル
435 垂直パネルのためのスライド面
436 第2の貯蔵コンテナ支持体のためのエンドストップ
437 二次キャリッジのプレート
440a 一次キャリッジ変位モータ
440b 二次キャリッジ変位モータ
441a 一次キャリッジ変位モータのための駆動ベルト
441b 二次キャリッジ変位モータのための駆動ベルト
442 キャリッジのための車輪
443a 一次キャリッジのための一次駆動ベルト
443b 二次キャリッジのための二次駆動ベルト
444 ベルトホイール
450 傾斜デバイス
451 傾斜モータ
452 傾斜デバイスのための駆動クランク
453 傾斜デバイスのための結合器リンク
454 結合器リンクの凹部
460 移送デバイス
461 移送デバイスのスライダ
462 移送デバイスのレール
463 移送デバイスの移送モータ
464 移送モータのための駆動ベルト
470 ラッチ
471 ラッチの第1の結合部
472 ラッチの第2の結合部
490 ハッチを有するアクセスキャビネット
500 制御システム
600 ピッカー
X 第1の方向
Y 第2の方向
Z 第3の方向
水平面
Lr レールの長さ
Wf 貯蔵コンテナの幅
Lf 貯蔵コンテナの長さ
Hf 貯蔵コンテナの高さ
Af 貯蔵コンテナの面積
ピッキング位置
ピッキング領域
受け取り領域
, PR1+n 受け取り位置(第1、第2、第3など)
α 傾斜角度
回転軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27a
図27b
図28
【国際調査報告】