(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-26
(54)【発明の名称】ネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法及びネットワークデバイス
(51)【国際特許分類】
G06F 1/3287 20190101AFI20231219BHJP
G06F 1/3206 20190101ALI20231219BHJP
【FI】
G06F1/3287
G06F1/3206
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536369
(86)(22)【出願日】2020-12-16
(85)【翻訳文提出日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 CN2020136655
(87)【国際公開番号】W WO2022126402
(87)【国際公開日】2022-06-23
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ,ビン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シュエプ
(72)【発明者】
【氏名】ユィ,シアンチィ
【テーマコード(参考)】
5B011
【Fターム(参考)】
5B011DA01
5B011DC01
5B011DC07
5B011EA10
5B011EB03
5B011LL01
5B011LL11
5B011MB14
(57)【要約】
この出願は、ネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法及びネットワークデバイスを提供して、エネルギー節約モードにあるネットワークデバイスの電力消費をワットレベルにまで減少させる。そのネットワークデバイスは、プロセッサ、直流電源、ラッチ、及びチップを含む。その方法は、プロセッサが、ラッチに第1の命令を送信するステップであって、第1の命令は、第1の信号を出力するようにラッチに指示し、第1の信号は、電源をオフにするように直流電源を制御するための信号であり、直流電源は、ネットワークデバイスの中のチップ及びプロセッサの電力供給源である、ステップと、ラッチが、プロセッサが送信する第1の命令を受信するステップと、ラッチが、第1の命令に基づいて、直流電源に第1の信号を出力するステップと、直流電源が、第1の信号に基づいて、電源をオフにし、そして、チップ及びプロセッサへの電力供給を停止し、それによって、ネットワークデバイスは、エネルギー節約モードに入る、ステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法であって、前記ネットワークデバイスは、プロセッサ、直流電源、ラッチ、及びチップを含み、当該方法は、
前記プロセッサによって、前記ラッチに第1の命令を送信するステップであって、前記第1の命令は、第1の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第1の信号は、電源をオフにするように前記直流電源を制御するための信号であり、前記直流電源は、前記チップ及び前記プロセッサの電力供給源である、ステップと、
前記ラッチによって、前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信するステップと、
前記ラッチによって、前記第1の命令に基づいて、前記直流電源に前記第1の信号を出力するステップと、
前記直流電源によって、前記第1の信号に基づいて、前記電源をオフにし、そして、前記チップ及び前記プロセッサへの電力供給を停止して、前記ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする、ステップと、を含む、
方法。
【請求項2】
当該方法は、
電力調達機器PSEによって第2の信号を出力するステップであって、前記第2の信号は、前記第1の信号の出力を停止するように前記ラッチを制御するための信号であり、前記PSEは、前記ラッチ及び前記直流電源の主電源である、ステップと、
前記ラッチによって、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止するステップと、
前記PSEによって、第3の信号を出力するステップであって、前記第3の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号である、ステップと、
前記直流電源によって、前記第3の信号に基づいて、電力供給を回復させて、前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする、ステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ラッチによって、前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信する前記ステップは、前記ラッチによって、前記第1の命令を格納するステップを含み、
前記ラッチによって、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止する前記ステップは、前記ラッチによって、前記格納されている第1の命令を消去するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の命令は、電源を落とす命令であり、前記第1の信号は、高レベル信号であり、前記第2の信号は、低レベル信号であり、且つ、前記第3の信号は、高レベル信号である、請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含み、当該方法は、
前記プロセッサによって、前記ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、前記モジュールが負担することが可能である最大温度差を計算するステップと、
前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードに入るときに、前記プロセッサによって、前記温度センサが測定する前記モジュールの第1の温度値を取得するステップと、
前記プロセッサによって、前記最大温度差及び前記第1の温度値に基づいて、前記モジュールのしきい値温度値を決定するステップであって、前記しきい値温度値=前記第1の温度値-前記最大温度差、である、ステップと、
前記プロセッサによって、前記温度センサへと前記しきい値温度値を書き込むステップと、
前記温度センサが測定する前記モジュールの温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサによって、前記エネルギー節約モードを終了するように前記ネットワークデバイスを制御するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記温度センサが測定する前記モジュールの温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサによって、前記エネルギー節約モードを終了するように前記ネットワークデバイスを制御する前記ステップは、
前記温度センサが測定する前記モジュールの前記温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサによって、前記ラッチに第2の命令を送信するステップであって、前記第2の命令は、第4の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第4の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号である、ステップと、
前記ラッチによって、前記温度センサが送信する前記第2の命令を受信するステップと、
前記ラッチによって、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力するステップと、
前記直流電源によって、前記第4の信号に基づいて、電力供給を回復させて、前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とするステップと、を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ラッチによって、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力する前記ステップは、
前記ラッチによって、前記第2の命令に基づいて、前記受信した第1の命令を消去するステップ、及び/又は、前記第1の信号の出力を停止するステップ、及び、
前記ラッチによって、前記第4の信号を出力するステップ、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の命令は、ラッチ消去命令であり、前記第4の信号は、低レベル信号である、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記モジュールは、
前記チップ、前記プロセッサ、及び前記直流電源、のうちの少なくとも1つを含む、請求項5乃至8のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
ネットワークデバイスであって、
ラッチに第1の命令を送信するように構成されるプロセッサであって、前記第1の命令は、第1の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第1の信号は、電源をオフにするように直流電源を制御するための信号であり、前記直流電源は、当該ネットワークデバイスの中のチップ及び前記プロセッサの電力供給源である、プロセッサと、
前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信するように構成される前記ラッチと、を含み、
前記ラッチは、さらに、前記第1の命令に基づいて、前記直流電源に前記第1の信号を出力するように構成され、
前記直流電源は、前記第1の信号に基づいて、前記電源をオフにし、そして、前記チップ及び前記プロセッサへの電力供給を停止して、当該ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする、ように構成される、
ネットワークデバイス。
【請求項11】
前記ラッチ及び前記直流電源の主電源は、電力調達機器PSEであり、前記PSEは、第2の信号を出力するように構成され、前記第2の信号は、前記第1の信号の出力を停止するように前記ラッチを制御するための信号であり、
前記ラッチは、さらに、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止するように構成され、
前記PSEは、さらに、第3の信号を出力するように構成され、前記第3の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号であり、
前記直流電源は、さらに、前記第3の信号に基づいて、電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される、請求項10に記載のネットワークデバイス。
【請求項12】
前記ラッチは、特に、前記第1の命令を格納するように構成され、
前記ラッチは、さらに、特に、前記格納されている第1の命令を消去するように構成される、請求項11に記載のネットワークデバイス。
【請求項13】
前記第1の命令は、電源を落とす命令であり、前記第1の信号は、高レベル信号であり、前記第2の信号は、低レベル信号であり、且つ、前記第3の信号は、高レベル信号である、請求項10乃至12のうちのいずれか1項に記載のネットワークデバイス。
【請求項14】
当該ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含み、
前記プロセッサは、さらに、当該ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、前記モジュールが負担することが可能である最大温度差を計算するように構成され、
前記プロセッサは、さらに、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードに入るときに、前記温度センサが測定する前記モジュールの第1の温度値を取得するように構成され、
前記プロセッサは、さらに、前記最大温度差及び前記第1の温度値に基づいて、前記モジュールのしきい値温度値を決定するように構成され、前記しきい値温度値=前記第1の温度値-前記最大温度差、であり、
前記プロセッサは、さらに、前記温度センサへと前記しきい値温度値を書き込むように構成され、
前記温度センサは、前記モジュールの測定されている温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記エネルギー節約モードを終了するように当該ネットワークデバイスを制御するように構成される、請求項10に記載のネットワークデバイス。
【請求項15】
前記温度センサは、特に、前記モジュールの前記測定されている温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記ラッチに第2の命令を送信するように構成され、前記第2の命令は、第4の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第4の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号であり、
前記ラッチは、さらに、前記温度センサが送信する前記第2の命令を受信するように構成され、
前記ラッチは、さらに、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力するように構成され、
前記直流電源は、さらに、前記第4の信号に基づいて、電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される、請求項14に記載のネットワークデバイス。
【請求項16】
前記ラッチは、特に、
前記第2の命令に基づいて、前記受信した第1の命令を消去し、及び/又は、前記第1の信号の出力を停止し、及び、
前記第4の信号を出力する、ように構成される、請求項15に記載のネットワークデバイス。
【請求項17】
前記第2の命令は、ラッチ消去命令であり、前記第4の信号は、低レベル信号である、請求項15又は16に記載のネットワークデバイス。
【請求項18】
前記モジュールは、
前記チップ、前記プロセッサ、及び前記直流電源、のうちの少なくとも1つを含む、請求項14乃至17のうちのいずれか1項に記載のネットワークデバイス。
【請求項19】
プロセッサ及びトランシーバーを含む通信デバイスであって、前記トランシーバーは、コンピュータコード又は命令を受信し、そして、前記プロセッサに前記コンピュータコード又は前記命令を伝送する、ように構成され、前記プロセッサは、前記コンピュータコード又は前記命令を実行して、請求項1乃至9のうちのいずれか1項に記載の方法を実行する、通信デバイス。
【請求項20】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
当該コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータプログラムを格納し、
前記コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されるときに、前記コンピュータが、請求項1乃至9のうちのいずれか1項に記載の方法を実行することを可能とする、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、通信分野に関し、より具体的には、ネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法及びネットワークデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ピコ無線周波数リトラクターユニット(pico RF retractor unit, pRRU)モジュールと称される小さな屋内用基地局モジュールは、4G/5G通信シナリオの中でますます広範に使用され、ショッピングモール、空港、高速鉄道駅、地下鉄、スタジアム、ホテル、又はキャンパス等の人口密集領域の中での使用のために広く展開されている。製品の出荷が増加するのにともなって、エネルギー節約は、ますます重要な機能となっている。
【0003】
現在、屋内用小セルのほとんどは、深い休眠の解決方法を採用している。中央処理ユニット(central processing unit, CPU)/ARM(Advanced RISC Machines)マイクロプロセッサは、有効化スイッチ信号によって、基板にある他のチップのすべてを制御し、それによって、それらの他のチップは、無効化状態又はリセット状態の中で動作し、それにより、エネルギー節約シナリオにおけるモジュール電力消費を減少させる。
【0004】
ところが、深い休眠の解決方法の場合には、シャットダウンは完全には行われない。ネットワークデバイスがエネルギーを節約した後に、2次電源、3次電源、CPU/ARM、及びシャットダウン制御不能チップは、依然として、正常に動作する。フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array, FPGA)、アナログディジタル変換器(analog to digital converter, ADC)、又はディジタルアナログ変換器(digital to analog converter, DAC)等のシャットダウン制御可能チップをシャットダウンすることが可能である場合であっても、シャットダウン後に、依然として、漏れ電流は維持される。深い休眠の全体的な電力消費は、依然として、かなり高くなる。深い休眠の解決方法によるエネルギー節約の後に、電力消費は10ワット(W)よりも大きくなる。
【発明の概要】
【0005】
この出願は、ネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法及びネットワークデバイスを提供し、それによって、エネルギー節約モードにあるネットワークデバイスの電力消費をワットレベルにまで減少させることが可能であるとともに、ネットワークデバイスの長期間の信頼性寿命要件を保証することが可能である。
【0006】
第1の態様によれば、ネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法が提供される。前記ネットワークデバイスは、プロセッサ、直流電源、ラッチ、及びチップを含む。その方法は、前記プロセッサが、前記ラッチに第1の命令を送信するステップであって、前記第1の命令は、第1の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第1の信号は、電源をオフにするように前記直流電源を制御するための信号である、ステップ、を含む。前記直流電源は、前記ネットワークデバイスの中の前記チップ及び前記プロセッサの電力供給源である。前記ラッチは、前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信する。前記ラッチは、前記第1の命令に基づいて、前記直流電源に前記第1の信号を出力する。前記直流電源は、前記第1の信号に基づいて、前記電源をオフにし、そして、前記チップ及び前記プロセッサへの電力供給を停止して、前記ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする。
【0007】
この出願の複数の実施形態によって提供される技術的解決方法によれば、エネルギー節約シナリオにおいて、コントローラは、第1の信号を出力するようにラッチを制御し、それによって、直流電源をオフにしてもよく、ネットワークデバイスの電力消費をワットレベルにまで減少させることが可能である。
【0008】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、当該方法は、電力調達機器PSEが第2の信号を出力するステップであって、前記第2の信号は、前記第1の信号の出力を停止するように前記ラッチを制御するための信号である、ステップをさらに含む。前記PSEは、前記ラッチ及び前記直流電源の主電源である。前記ラッチは、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止する。前記PSEは、第3の信号を出力し、前記第3の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号である。前記直流電源は、前記第3の信号に基づいて、前記電力供給を回復させて、前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする。
【0009】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記ラッチによって、前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信する前記ステップは、前記ラッチが、前記第1の命令を格納するステップを含み、前記ラッチによって、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止する前記ステップは、前記ラッチが、前記格納されている第1の命令を消去するステップを含む。
【0010】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記第1の命令は、電源を落とす命令であり、前記第1の信号は、高レベル信号であり、前記第2の信号は、低レベル信号であり、且つ、前記第3の信号は、高レベル信号である。
【0011】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含む。その方法は、前記プロセッサが、前記ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、前記モジュールが負担することが可能である最大温度差を計算するステップをさらに含む。前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードに入るときに、前記プロセッサは、前記温度センサが測定する前記モジュールの第1の温度値を取得する。前記プロセッサは、前記最大温度差及び前記第1の温度値に基づいて、前記モジュールのしきい値温度値を決定する。前記しきい値温度値=前記第1の温度値-前記最大温度差、である。前記プロセッサは、前記温度センサへと前記しきい値温度値を書き込む。前記温度センサが測定する前記モジュールの前記温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサは、前記エネルギー節約モードを終了するように前記ネットワークデバイスを制御する。
【0012】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記温度センサが測定する前記モジュールの温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサによって、前記エネルギー節約モードを終了するように前記ネットワークデバイスを制御する前記ステップは、前記温度センサが測定する前記モジュールの前記温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサが、前記ラッチに第2の命令を送信するステップであって、前記第2の命令は、第4の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第4の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号である、ステップ、を含む。前記ラッチは、前記温度センサが送信する前記第2の命令を受信する。前記ラッチは、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力する。前記直流電源は、前記第4の信号に基づいて、前記電力供給を回復させて、前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする。前記しきい値温度値は、前記温度センサによって設定される。前記しきい値温度値に達するときに、信頼性保護をトリガし、前記ネットワークデバイスの中の前記モジュール(チップ)の電源をオンにするときの温度上昇に対して温度差制御を実行し、それによって、構成要素の長期的な信頼性寿命要件を保証することが可能である。
【0013】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記ラッチによって、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力する前記ステップは、前記ラッチが、前記第2の命令に基づいて、前記受信した第1の命令を消去するステップ、及び/又は、前記第1の信号の出力を停止するステップ、を含む。前記ラッチは、前記第4の信号を出力する。
【0014】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記第2の命令は、ラッチ消去命令であり、前記第4の信号は、低レベル信号である。
【0015】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記モジュールは、前記チップ、前記プロセッサ、及び前記直流電源、のうちの少なくとも1つを含む。
【0016】
第2の態様によれば、ネットワークデバイスが提供され、当該ネットワークデバイスは、ラッチに第1の命令を送信するように構成されるプロセッサであって、前記第1の命令は、第1の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第1の信号は、電源をオフにするように直流電源を制御するための信号である、プロセッサを含む。前記直流電源は、当該ネットワークデバイスの中のチップ及び前記プロセッサの電力供給源である。前記ラッチは、前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信するように構成される。前記ラッチは、さらに、前記第1の命令に基づいて、前記直流電源に前記第1の信号を出力するように構成される。前記直流電源は、前記第1の信号に基づいて、前記電源をオフにし、そして、前記チップ及び前記プロセッサへの電力供給を停止して、当該ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする、ように構成される。
【0017】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記ラッチ及び前記直流電源の主電源は、電力調達機器PSEであり、前記PSEは、第2の信号を出力するように構成され、前記第2の信号は、前記第1の信号の出力を停止するように前記ラッチを制御するための信号である。前記ラッチは、さらに、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止するように構成される。前記PSEは、さらに、第3の信号を出力するように構成され、前記第3の信号は、電力供給を再開するように前記直流電源を制御するための信号である。前記直流電源は、さらに、前記第3の信号に基づいて、前記電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される。
【0018】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記ラッチは、特に、前記第1の命令を格納するように構成される。前記ラッチは、さらに、特に、前記格納されている第1の命令を消去するように構成される。
【0019】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記第1の命令は、電源を落とす命令であり、前記第1の信号は、高レベル信号であり、前記第2の信号は、低レベル信号であり、且つ、前記第3の信号は、高レベル信号である。
【0020】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、当該ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含む。前記プロセッサは、さらに、当該ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、前記モジュールが負担することが可能である最大温度差を計算するように構成される。前記プロセッサは、さらに、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードに入るときに、前記温度センサが測定する前記モジュールの第1の温度値を取得するように構成される。前記プロセッサは、さらに、前記最大温度差及び前記第1の温度値に基づいて、前記モジュールのしきい値温度値を決定するように構成される。前記しきい値温度値=前記第1の温度値-前記最大温度差、である。前記プロセッサは、さらに、前記温度センサへと前記しきい値温度値を書き込むように構成される。前記温度センサは、前記モジュールの測定されている温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記エネルギー節約モードを終了するように当該ネットワークデバイスを制御するように構成される。
【0021】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記温度センサは、特に、前記モジュールの前記測定されている温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記ラッチに第2の命令を送信するように構成される。前記第2の命令は、第4の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第4の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号である。前記ラッチは、さらに、前記温度センサが送信する前記第2の命令を受信するように構成される。前記ラッチは、さらに、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力するように構成される。前記直流電源は、さらに、前記第4の信号に基づいて、前記電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される。
【0022】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記ラッチは、特に、前記第2の命令に基づいて、前記受信した第1の命令を消去し、及び/又は、前記第1の信号の出力を停止し、及び、前記第4の信号を出力する、ように構成される。
【0023】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記第2の命令は、ラッチ消去命令であり、前記第4の信号は、低レベル信号である。
【0024】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記モジュールは、前記チップ、前記プロセッサ、及び前記直流電源、のうちの少なくとも1つを含む。
【0025】
第3の態様によれば、プロセッサ及びトランシーバーを含む通信デバイスが提供される。トランシーバーは、コンピュータコード又は命令を受信し、プロセッサにそれらのコンピュータコード又は命令を伝送するように構成され、プロセッサは、コンピュータコード又は命令を実行して、第1の態様又は第1の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行する。
【0026】
第4の態様によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。そのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータプログラムを格納する。そのコンピュータプログラムがコンピュータによって実行されるときに、そのコンピュータが、第1の態様又は第1の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】ネットワークデバイスの中のチップがエネルギー節約モードとなることを可能とする回路の概略的な図である。
【
図2】この出願のある1つの実施形態にしたがったネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法の概略的なフローチャートである。
【
図3】この出願のある1つの実施形態にしたがってネットワークデバイスの中のチップがエネルギー節約モードとなることを可能とする回路の概略的な図である。
【
図4】この出願のある1つの実施形態にしたがったネットワークデバイスの概略的なブロック図である。
【
図5】この出願のある1つの実施形態にしたがった通信デバイスの概略的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下の記載は、複数の添付の図面を参照して、この出願の複数の技術的解決方法を説明する。
【0029】
この出願の複数の実施形態は、例えば、サイドリンク通信システム(sidelink communication)、車両対あらゆる対象物(vehicle to everything, V2X)システム、無線ローカルエリアネットワークシステム(wireless local area network, WLAN)、モノの狭帯域インターネットシステム(narrow band-internet of things, NB-IoT)、汎欧州ディジタル移動体通信システム(global system for mobile communications, GSM)、gsm進化型システムのための拡張データレート(enhanced data rate for gsm evolution, EDGE)、広帯域符号分割多元接続システム(wideband code division multiple access, WCDMA)、符号分割多元接続2000システム(code division multiple access, CDMA2000)、時分割同期符号分割多元接続システム(time division-synchronization code division multiple access, TD-SCDMA)、ロングタームエボリューションシステム(long term evolution, LTE)、衛星通信、第5世代(5th generation, 5G)システム、又は将来的に出現する新たな通信システム等のさまざまな通信システムに適用されてもよい。
【0030】
この出願の複数の実施形態における端末デバイスは、無線トランシーバー機能を含むとともに、ユーザに通信サービスを提供することが可能であるデバイスであってもよい。具体的には、端末デバイスは、V2Xシステムの中のデバイス、デバイストゥデバイス(device to device, D2D)システムの中のデバイス、又は、マシン型通信(machine type communication, MTC)システムの中のデバイス等であってもよい。端末デバイスは、無線通信機能を有するさまざまなハンドヘルドデバイス、車載型デバイス、ウェアラブルデバイス、コンピューティングデバイス、又は無線モデムに接続される他の処理デバイスを含んでもよい。端末は、移動局(mobile station, MS)、加入者ユニット(加入者ユニット)、ユーザ機器(user equipment, UE)、セルラー電話(cellular phone)、コードレス電話、セッション開始プロトコル(session initiation protocol, SIP)電話、無線ローカルループ(wireless local loop, WLL)局、スマートフォン(smart phone)、無線データカード、パーソナルディジタルアシスタント(personal digital assistant, PDA)コンピュータ、タブレットコンピュータ、無線モデム(modem)、ハンドセット(handset)、ラップトップコンピュータ(laptop computer)、又は、マシン型通信(machine type communication, MTC)端末等であってもよい。
【0031】
ピコ無線周波数リトラクターユニット(pico RF retractor unit, pRRU)モジュールと称される小さな屋内用基地局モジュールは、4G/5G通信シナリオにおいてますます広範に使用され、ショッピングモール、空港、高速鉄道駅、地下鉄、スタジアム、ホテル、又はキャンパス等の人口密集領域の中での使用のために広く展開されている。製品の出荷が増加するのにともなって、エネルギー節約は、ますます重要な機能となっている。
【0032】
現在、屋内用小セルのほとんどは、深い休眠の解決方法を採用している。中央処理ユニット(central processing unit, CPU)/ARM(Advanced RISC Machines)マイクロプロセッサは、有効化スイッチ信号によって、基板にある他のチップのすべてを制御し、それによって、それらの他のチップは、無効化状態又はリセット状態の中で動作し、それにより、エネルギー節約シナリオにおけるモジュール電力消費を減少させる。
図1は、ネットワークデバイスの中のチップがエネルギー節約モードとなるのを可能にする回路の概略的な図である。
【0033】
ところが、深い休眠の解決方法の場合には、シャットダウンは完全には行われない。ネットワークデバイスがエネルギーを節約した後に、2次電源、3次電源、CPU/ARM、及びシャットダウン制御不能チップは、依然として、正常に動作する。フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array, FPGA)、アナログディジタル変換器(analog to digital converter, ADC)、又はディジタルアナログ変換器(digital to analog converter, DAC)等のシャットダウン制御可能チップをシャットダウンすることが可能である場合であっても、そのシャットダウンの後に、依然として、漏れ電流は維持される。深い休眠の全体的な電力消費は、依然として、かなり高くなる。深い休眠の解決方法によるエネルギー節約の後に、電力消費は10ワット(W)よりも大きくなる。-48[V]を入力した後に、通信デバイスは、一般的に、5[V]乃至12[V]の正の電圧を変換し及び出力し、回路基板に電力を供給し、その電力供給は、一般的に、バス電源と称される。そのバス電源は、スイッチング電源チップを使用することによって変換され、バス電源は、各々のチップに電力を供給する電源に変換され、一般的に、第3次電源と称される。
【0034】
加えて、pRRUモジュールの-48[V]の電力供給源をオフにすることによって、電力オフによるエネルギー節約を実装する。このエネルギー節約解決方法は、0[W]エネルギー節約レベルにまで電力消費を減少させることを可能とする。ところが、エネルギー節約を実行するたび毎に、モジュールの温度差は大きくなる。長時間の間モジュールを使用した後に、そのモジュールの中のチップのはんだ接合部の信頼性が低下し、そのチップは、湿度が高いときにそのモジュールの内部での結露が原因となって短絡する。したがって、基地局の10年寿命要件を満たすことは不可能である。
【0035】
この出願は、ネットワークデバイスにエネルギー節約方法を提供して、エネルギー節約モードにおけるネットワークデバイスの電力消費を減少させる。
図2は、この出願のある1つの実施形態にしたがったネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法の概略的なフローチャートである。そのネットワークデバイスは、プロセッサ、直流電源、ラッチ、及びチップを含む。その方法は、以下のステップを含む。
【0036】
210. プロセッサは、ラッチに第1の命令を送信する。その命令は、第1の信号を出力するようにラッチに指示し、その第1の信号は、電源をオフにするように直流電源を制御するための信号であり、そして、その直流電源は、ネットワークデバイスの中のチップ及びプロセッサの電力供給源である、すなわち、オフにされた後に、その直流電源は、チップ及びプロセッサへの電力の供給を停止する。その直流電源は、3次電源であってもよいということを理解するべきである。
【0037】
選択的に、第1の命令は、電源を落とす(power-down)命令であってもよい。プロセッサは、CPU又はARMプロセッサであってもよい。
【0038】
220. ラッチは、プロセッサが送信する第1の命令を受信する。具体的には、ラッチは、選択的に、第1の命令を格納する。
【0039】
230. ラッチは、第1の命令に基づいて、直流電源に第1の信号を出力する。選択的に、第1の信号は、有効化スイッチ信号であってもよく、その有効化スイッチ信号は、高レベル信号である。ラッチは、ディジタル回路の中にメモリ機能を有する論理素子である。ラッチをすることは、信号を一時的に格納して、レベル状態を維持することであり、そのディジタル回路の中でバイナリディジタル信号"0"及び"1"を記録してもよい。ラッチは、バス電源によって給電されて、エネルギー節約を有効化した後に、有効化スイッチ信号又は高レベル信号の出力が、依然として、有効であるということを保証する。ラッチのある特定の実装は、複数のDフリップフロップをシフトする方式によって実装されてもよい。この方式を使用する利点は、電源オン及び電源オフの際に誤ったパルスを生成して、正しくない有効化スイッチを出力し、その結果、ネットワークデバイスが誤ってエネルギー節約状態に入るという状況を防止するように、CPU/ARMプロセッサが、クロックの数(clocks, CLKs)を制御して、有効化スイッチの出力を制御することが可能であるということである。
【0040】
240. 直流電源は、第1の信号に基づいて、電源をオフにして、ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする。
【0041】
直流電源が電源をオフにするということは、直流電源がその電源の出力をオフにし、そして、その直流電源の電力供給源から切り離されるか、又は、直流電源の電源がオフにされるということであると理解されてもよいということを理解するべきである。この場合には、ネットワークデバイスの中のチップ、プロセッサ、及び直流電源のすべては、動作を停止し、それによって、そのネットワークデバイスは、エネルギー節約モードに入る。
【0042】
この出願のこの実施形態によって提供される技術的解決方法によれば、ある1つのエネルギー節約シナリオにおいて、コントローラは、第1の信号を出力するようにラッチを制御し、それによって、直流電源の電源をオフにしてもよく、ネットワークデバイスの電力消費をワットレベルにまで減少させることが可能である。
【0043】
図3は、この出願のある1つの実施形態にしたがってネットワークデバイスの中のチップがエネルギー節約モードとなることを可能とする回路の概略的な図である。ネットワークデバイスがエネルギー節約モードとなっているときに、3次電源によって給電されるチップ及びプロセッサの双方は、動作を停止し、3次電源は、3次電源の電力供給源から切り離されるか、又は、3次電源の電源は、オフにされる。
【0044】
ある1つの実装において、選択的に、ネットワークデバイスの電力調達機器(power sourcing equipment, PSE)は、第2の信号を出力してもよく、第2の信号は、第1の信号の出力を停止するようにラッチを制御するための信号である。PSEは、ラッチ及び直流電源の主電源である。ラッチは、第2の信号に基づいて、第1の信号の出力を停止する。具体的には、ラッチは、選択的に、格納されている第1の命令を消去する。選択的に、第2の信号は、低レベル信号であってもよい。選択的に、PSEは、第3の信号を出力してもよく、第3の信号は、電力供給を回復させるように直流電源を制御するための信号である。直流電源は、第3の信号に基づいて、電力供給を回復して、ネットワークデバイスがエネルギー節約モードを終了することを可能としてもよい。選択的に、第3の信号は、高レベル信号である。この解決方法においては、ネットワークデバイスがエネルギー節約モードを終了する必要があるときに、ネットワークデバイスは、直接的に、そのエネルギー節約モードを終了してもよい。
【0045】
例えば、PSEは、最初に、給電をオフにされ、ラッチの中の電源を落とす命令を消去し、そして、その次に、電源をオンされ、それによって、ネットワークデバイスは、再び、電源をオンにされ、通常の動作状態に戻る。
【0046】
他の実装において、選択的に、ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含んでもよい。プロセッサは、ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、モジュールが負担することが可能である最大温度差を計算する。ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入るときに、プロセッサは、温度センサが測定するそのモジュールの第1の温度値を取得する。そのプロセッサは、最大温度差及び第1の温度値に基づいて、そのモジュールのしきい値温度値を決定する。しきい値温度値=前記第1の温度値-前記最大温度差、である。プロセッサは、温度センサの中にしきい値温度値を書き込む。温度センサが測定するモジュールの温度値が、しきい値温度値に等しいときに、温度センサは、エネルギー節約モードを終了するようにネットワークデバイスを制御する。そのモジュールは、チップ、プロセッサ、及び直流電源のうちの1つ又は複数であってもよい。複数の異なるモジュールは、複数の異なる最大温度差に耐えることが可能であるということを理解するべきである。
【0047】
具体的には、温度センサが測定するモジュールの温度値が、しきい値温度値に等しい場合に、温度センサは、ラッチに第2の命令を送信する。第2の命令は、第4の信号を出力するようにラッチに指示し、第4の信号は、電力供給を回復させるように直流電源を制御するための信号である。第2の命令は、ラッチ消去命令であってもよく、ラッチの中に格納されている第1の命令を消去するか又は第1の信号の出力を停止するように指示してもよい。ラッチは、温度センサが送信する第2の命令を受信し、第2の命令に基づいて、直流電源に第4の信号を出力する。具体的には、ラッチは、第2の命令に基づいて、受信した第1の命令を消去するか、又は、第1の信号の出力を停止するか、又は、最初に、第1の命令を消去し、その次に、第1の信号の出力を停止し、そして、最後に、第4の信号を出力する。直流電源は、第4の信号に基づいて、プロセッサ及びチップへの電力供給を回復させて、ネットワークデバイスがエネルギー節約モードを終了することを可能とする。第4の信号は、低レベル信号であってもよい。
【0048】
例えば、プロセッサは、10年の寿命要件に基づいて、モジュールが負担することが可能である温度差を評価する。例えば、プロセッサは、ネットワークデバイスの中のチップが負担することが可能である最大温度差が50℃であると評価する。ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入るときに、温度センサが測定するチップの第1の温度値が80℃である場合に、温度センサのしきい値温度値は、30℃に設定される。チップの温度が30℃まで減少するときに、温度センサは、ラッチ消去命令を送信し、ラッチの有効化スイッチをオフにし、再び、直流電源の電源をオンにし、ネットワークデバイスは、エネルギー節約モードを終了し、通常動作状態に戻る。
【0049】
この解決方法においては、温度センサを使用することによってしきい値温度値を設定してもよい。そのしきい値温度値に達するときに、信頼性保護をトリガし、ネットワークデバイスの中のモジュール(チップ)の電源をオンにするときの温度上昇に対して温度差制御を実行し、それによって、構成要素の長期的な信頼性寿命要件を保証することが可能である。
【0050】
この出願の複数の実施形態は、ネットワークデバイスを提供する。
図4は、この出願のある1つの実施形態にしたがったネットワークデバイス400の概略的なブロック図である。ネットワークデバイス400は、プロセッサ410、ラッチ420、直流電源430、及びチップ440を含む。
【0051】
プロセッサ410は、ラッチに第1の命令を送信するように構成される。第1の命令は、第1の信号を出力するようにラッチに指示し、第1の信号は、電源をオフにするように直流電源430を制御するための信号である。直流電源は、当該ネットワークデバイスの中のチップ440及びプロセッサの電力供給源である。
【0052】
ラッチ420は、プロセッサが送信する第1の命令を受信するように構成される。
【0053】
ラッチ420は、さらに、第1の命令に基づいて、直流電源に第1の信号を出力するように構成される。
【0054】
直流電源430は、第1の信号に基づいて、電源をオフにして、当該ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする、ように構成される。
【0055】
選択的に、ラッチ420及び直流電源の主電源は、電力調達機器PSEである。PSEは、第2の信号を出力するように構成され、第2の信号は、第1の信号の出力を停止するようにラッチを制御するための信号である。
【0056】
ラッチ420は、さらに、第2の信号に基づいて、第1の信号の出力を停止するように構成される。
【0057】
PSEは、さらに、第3の信号を出力するように構成される。第3の信号は、電力供給を回復させるように直流電源430を制御するための信号である。
【0058】
直流電源430は、さらに、第3の信号に基づいて、電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスがエネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される。
【0059】
選択的に、ラッチ420は、特に、第1の命令を格納するように構成される。さらに、ラッチ420は、特に、格納されている第1の命令を消去するように構成される。
【0060】
選択的に、第1の命令は、電源を落とす命令であり、第1の信号は、高レベル信号であり、第2の信号は、低レベル信号であり、且つ、第3の信号は、高レベル信号である。
【0061】
選択的に、当該ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含む。プロセッサ410は、さらに、当該ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、そのモジュールが負担することが可能である最大温度差を計算するように構成される。プロセッサ410は、さらに、当該ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入るときに、温度センサが測定するそのモジュールの第1の温度値を取得するように構成される。プロセッサは、さらに、最大温度差及び第1の温度値に基づいて、そのモジュールのしきい値温度値を決定するように構成される。しきい値温度値=第1の温度値-最大温度差、である。プロセッサ410は、さらに、温度センサへとしきい値温度値を書き込むように構成される。温度センサは、そのモジュールの測定されている温度値が、しきい値温度値に等しいときに、エネルギー節約モードを終了するように当該ネットワークデバイスを制御するように構成される。
【0062】
選択的に、温度センサは、特に、モジュールの測定されている温度値が、しきい値温度値に等しいときに、ラッチに第2の命令を送信するように構成される。第2の命令は、第4の信号を出力するようにラッチ420に指示し、第4の信号は、電力供給を回復させるように直流電源を制御するための信号である。
【0063】
ラッチ420は、さらに、温度センサが送信する第2の命令を受信するように構成される。
【0064】
ラッチ420は、さらに、第2の命令に基づいて、直流電源に第4の信号を出力するように構成される。
【0065】
直流電源430は、さらに、第4の信号に基づいて、電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスがエネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される。
【0066】
選択的に、ラッチ420は、さらに、第2の命令に基づいて、受信した第1の命令を消去し、及び/又は、第1の信号の出力を停止し、及び、第4の信号を出力する、ように構成される。
【0067】
選択的に、第2の命令は、ラッチ消去命令であり、前記第4の信号は、低レベル信号である。
【0068】
選択的に、モジュールは、チップ、プロセッサ410、及び直流電源、のうちの少なくとも1つを含む。
【0069】
この出願の複数の実施形態は、通信デバイス500を提供する。
図5は、この出願のある1つの実施形態にしたがった通信デバイス500の概略的なブロック図である。
【0070】
装置500は、プロセッサ510及びトランシーバー520を含む。トランシーバー520は、コンピュータコード又は命令を受信し、そして、プロセッサ510にそれらのコンピュータコード又は命令を伝送するように構成される。プロセッサ510は、例えば、この出願の複数の実施形態のいずれかの可能な実装における方法等のコンピュータコード又は命令を実行する。
【0071】
上記のプロセッサ510は、集積回路チップであってもよく、信号を処理する能力を有する。ある1つの実装プロセスにおいて、プロセッサの中のハードウェア集積論理回路を使用することによって、又は、ソフトウェアの形態の命令を使用することによって、上記の方法の実施形態のステップを実装してもよい。上記のプロセッサは、汎用プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(digital signal processor, DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit, ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array, FPGA)、或いは、他のプログラム可能な論理デバイス、個別のゲート又はトランジスタ論理デバイス、又は、個別ハードウェア構成要素であってもよい。上記のプロセッサは、この出願の複数の実施形態において開示されている方法、ステップ、及び論理ブロック図を実装することが可能であり又は実行することが可能である。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよく、又は、プロセッサは、いずれかの従来のプロセッサ等であってもよい。この出願の複数の実施形態を参照して開示されているそれらの方法のステップは、ハードウェア復号化プロセッサを使用することによって直接的に実行されてもよくまた達成されてもよく、又は、復号化プロセッサの中のハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせを使用することによって実行されてもよくまた達成されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラム可能な読み取り専用メモリ、電気的に消去可能な且つプログラム可能なメモリ、又はレジスタ等の本発明の技術分野において成熟した記憶媒体の中に位置していてもよい。記憶媒体は、メモリの中に配置され、プロセッサは、そのメモリの中の情報を読み取り、プロセッサのハードウェアと協働して上記の方法のステップを完了する。
【0072】
この出願の複数の実施形態は、さらに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。そのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、上記の複数の方法の実施形態におけるそれらの方法を実装するのに使用されるコンピュータプログラムを格納する。コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されるときに、コンピュータが、上記の複数の方法の実施形態におけるそれらの方法を実装することを可能とする。
【0073】
加えて、この出願における"及び/又は"の語は、複数の関連する対象を説明するために関連性関係を説明しているにすぎず、3つの関係が存在する場合があるということを表している。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在する場合、A及びBの双方が存在する場合、及び、Bのみが存在する場合、の3つの場合を表してもよい。加えて、この明細書の中の記号"/"は、一般的に、複数の関連する対象の間の"又は"の関係を示している。この出願における"少なくとも1つの"の語は、"1つの"及び"2つ又はそれ以上の"を表してもよい。例えば、A、B、及びCのうちの少なくとも1つは、Aのみ存在する場合、Bのみ存在する場合、Cのみ存在する場合、A及びBの双方が存在する場合、A及びCの双方が存在する場合、C及びBの双方が存在する場合、A、B及びCが存在する場合、の7つの場合を示してもよい。
【0074】
この明細書の中で使用される"構成要素"、"モジュール"、及び"システム"等の語は、コンピュータに関連するエンティティ、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行されているソフトウェアを示すのに使用される。例えば、構成要素は、これらには限定されないが、プロセスであってもよく、そのプロセスは、プロセッサ、プロセッサ、オブジェクト、実行可能なファイル、実行スレッド、プログラム、及び/又はコンピュータによって実行される。複数の図表を使用することによって図示されているように、コンピューティングデバイスによって実行されるアプリケーション及びコンピューティングデバイスの双方は、構成要素であってもよい。1つ又は複数の構成要素は、プロセス及び/又は実行スレッドの中に存在してもよく、構成要素は、ある1つのコンピュータに位置していてもよく、及び/又は、2つ又はそれ以上のコンピュータの間にわたって分散されていてもよい。加えて、それらの構成要素は、さまざまなデータ構造を格納するさまざまなコンピュータ読み取り可能な媒体によって実行されてもよい。例えば、それらの構成要素は、ローカルプロセス及び/又はリモートプロセスを使用することによって、及び、例えば、(例えば、ローカルシステム、分散型システムの中の他の構成要素と対話する2つの構成要素からのデータ、及び/又は、信号を使用することによって他のシステムとの間で対話するインターネット等のネットワークを横断するデータ等の)1つ又は複数のデータパケットを有する信号に基づいて、通信してもよい。
【0075】
当業者は、この明細書の中で開示されている複数の実施形態の中で説明されている複数の例と関連して、電子的なハードウェアによって、又は、コンピュータソフトウェア及び電子的なハードウェアの組み合わせによって、複数のユニット及びアルゴリズムステップを実装することが可能であるということを認識することが可能である。それらの機能がハードウェアによって実行されるか又はソフトウェアによって実行されるかは、それらの複数の技術的解決方法の特定の用途及び設計上の制約条件によって決まる。当業者は、複数の異なる方法を使用して、各々の特定の用途について、説明されている複数の機能を実装してもよいが、その実装がこの出願の範囲を超えるものであると解釈されるべきではない。
【0076】
当業者は、説明を便利且つ簡単にするために、上記のシステム、装置、及びユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照するべきであるということを明確に理解することが可能である。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
【0077】
この出願によって提供される複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、他の方式によって、開示されているシステム、装置、及び方法を実装してもよいということを理解するべきである。例えば、説明されている装置の実施形態は、ある1つの例であるにすぎない。例えば、複数のユニットへの分割は、論理的な機能の分割であるにすぎず、実際の実装においては他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又は構成要素を組み合わせ又は一体化して、他のシステムとしてもよく、或いは、複数の特徴のうちのいくつかを無視してもよく又は実行しなくてもよい。加えて、複数のインターフェースのうちのいくつかによって、示され又は説明されている相互の結合、直接的な結合、又は通信接続を実装してもよい。電気的な形態、機械的な形態、又は他の形態によって、複数の装置又は複数のユニットの間の間接的な結合又は通信接続を実装してもよい。
【0078】
個別の部分として説明されている複数のユニットは、物理的に分離されていてもよく、又は、物理的に分離されていなくてもよく、複数のユニットとして示されている複数の部分は、複数の物理的なユニットとなっていもよく、又は、複数の物理的なユニットとなっていなくてもよく、1つの場所に位置していてもよく、又は、複数のネットワークユニットにわたって分散されていてもよい。実際の要件に基づいて、それらの複数のユニットのうちの一部又はすべてを選択して、複数の実施形態の複数の解決方法の目的を達成してもよい。
【0079】
加えて、この出願の複数の実施形態における機能ユニットを一体化して、1つの処理ユニットとしてもよく、それらの複数のユニットの各々は、物理的に単独で存在していてもよく、或いは、2つ又はそれ以上のユニットを一体化して、1つのユニットとしてもよい。
【0080】
それらの複数の機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、且つ、独立した製品として販売され又は使用されるときに、それらの複数の機能は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体の中に格納されてもよい。そのような理解に基づいて、この出願の複数の技術的解決方法は、本質的に、或いは、先行技術に寄与する部分、又は、それらの複数の技術的解決方法のうちのいくつかは、ソフトウェア製品の形態によって実装されてもよい。ソフトウェア製品は、記憶媒体の中に格納されるとともに、いくつかの命令を含み、それらのいくつかの命令は、この出願の複数の実施形態によって説明されている方法の複数のステップのうちのすべて又は一部を実行するように、(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイスであってもよい)コンピューティングデバイスに指示する。上記の記憶媒体は、プログラムコードを格納することが可能であるUSBフラッシュドライブ、取り外し可能なハードディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory, ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory, RAM)、磁気ディスク、又は光ディスク等の任意の媒体を含む。
【0081】
上記の説明は、この出願の具体的な実装であるにすぎず、この出願の保護の範囲を限定することを意図してはいない。この出願の中で開示されている技術的範囲の中で当業者が容易に考え出すことができるいずれかの変形又は置換は、この出願の保護の範囲に属するものとする。したがって、この出願の保護の範囲は、請求項に記載された発明の保護の範囲にしたがうものとする。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法であって、前記ネットワークデバイスは、プロセッサ、直流電源、ラッチ、及びチップを含み、当該
エネルギー節約方法は、
前記プロセッサによって、前記ラッチに第1の命令を送信するステップであって、前記第1の命令は、第1の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第1の信号は、電源をオフにするように前記直流電源を制御するための信号であり、前記直流電源は、前記チップ及び前記プロセッサの電力供給源である、ステップと、
前記ラッチによって、前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信するステップと、
前記ラッチによって、前記第1の命令に基づいて、前記直流電源に前記第1の信号を出力するステップと、
前記直流電源によって、前記第1の信号に基づいて、前記電源をオフにし、そして、前記チップ及び前記プロセッサへの電力供給を停止して、前記ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする、ステップと、を含む、
方法。
【請求項2】
当該方法は、
電力調達機器
(PSE
)によって第2の信号を出力するステップであって、前記第2の信号は、前記第1の信号の出力を停止するように前記ラッチを制御するための信号であり、前記PSEは、前記ラッチ及び前記直流電源の主電源である、ステップと、
前記ラッチによって、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止するステップと、
前記PSEによって、第3の信号を出力するステップであって、前記第3の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号である、ステップと、
前記直流電源によって、前記第3の信号に基づいて、電力供給を回復させて、前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする、ステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ラッチによって、前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信する前記ステップは、前記ラッチによって、前記第1の命令を格納するステップを含み、
前記ラッチによって、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止する前記ステップは、前記ラッチによって、前記格納されている第1の命令を消去するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の命令は、電源を落とす命令であり、前記第1の信号は、高レベル信号であり、前記第2の信号は、低レベル信号であり、且つ、前記第3の信号は、高レベル信号である、請求項
2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含み、当該方法は、
前記プロセッサによって、前記ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、前記モジュールが負担することが可能である最大温度差を計算するステップと、
前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードに入るときに、前記プロセッサによって、前記温度センサが測定する前記モジュールの第1の温度値を取得するステップと、
前記プロセッサによって、前記最大温度差及び前記第1の温度値に基づいて、前記モジュールのしきい値温度値を決定するステップであって、前記しきい値温度値=前記第1の温度値-前記最大温度差、である、ステップと、
前記プロセッサによって、前記温度センサへと前記しきい値温度値を書き込むステップと、
前記温度センサが測定する前記モジュールの温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサによって、前記エネルギー節約モードを終了するように前記ネットワークデバイスを制御するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記温度センサが測定する前記モジュールの温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサによって、前記エネルギー節約モードを終了するように前記ネットワークデバイスを制御する前記ステップは、
前記温度センサが測定する前記モジュールの前記温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサによって、前記ラッチに第2の命令を送信するステップであって、前記第2の命令は、第4の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第4の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号である、ステップと、
前記ラッチによって、前記温度センサが送信する前記第2の命令を受信するステップと、
前記ラッチによって、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力するステップと、
前記直流電源によって、前記第4の信号に基づいて、電力供給を回復させて、前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とするステップと、を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ラッチによって、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力する前記ステップは、
前記ラッチによって、前記第2の命令に基づいて、前記受信した第1の命令を消去するステップ、及び/又は、前記第1の信号の出力を停止するステップ、及び、
前記ラッチによって、前記第4の信号を出力するステップ、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ネットワークデバイスであって、
ラッチに第1の命令を送信するように構成されるプロセッサであって、前記第1の命令は、第1の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第1の信号は、電源をオフにするように直流電源を制御するための信号であり、前記直流電源は、当該ネットワークデバイスの中のチップ及び前記プロセッサの電力供給源である、プロセッサと、
前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信するように構成される前記ラッチと、を含み、
前記ラッチは、さらに、前記第1の命令に基づいて、前記直流電源に前記第1の信号を出力するように構成され、
前記直流電源は、前記第1の信号に基づいて、前記電源をオフにし、そして、前記チップ及び前記プロセッサへの電力供給を停止して、当該ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする、ように構成される、
ネットワークデバイス。
【請求項9】
前記ラッチ及び前記直流電源の主電源は、電力調達機器
(PSE
)であり、前記PSEは、第2の信号を出力するように構成され、前記第2の信号は、前記第1の信号の出力を停止するように前記ラッチを制御するための信号であり、
前記ラッチは、さらに、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止するように構成され、
前記PSEは、さらに、第3の信号を出力するように構成され、前記第3の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号であり、
前記直流電源は、さらに、前記第3の信号に基づいて、電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される、請求項
8に記載のネットワークデバイス。
【請求項10】
前記ラッチ
は、前記第1の命令を格納するように構成され、
前記ラッチは、
さらに、前記格納されている第1の命令を消去するように構成される、請求項
9に記載のネットワークデバイス。
【請求項11】
前記第1の命令は、電源を落とす命令であり、前記第1の信号は、高レベル信号であり、前記第2の信号は、低レベル信号であり、且つ、前記第3の信号は、高レベル信号である、請求項
9又は10に記載のネットワークデバイス。
【請求項12】
当該ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含み、
前記プロセッサは、さらに、当該ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、前記モジュールが負担することが可能である最大温度差を計算するように構成され、
前記プロセッサは、さらに、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードに入るときに、前記温度センサが測定する前記モジュールの第1の温度値を取得するように構成され、
前記プロセッサは、さらに、前記最大温度差及び前記第1の温度値に基づいて、前記モジュールのしきい値温度値を決定するように構成され、前記しきい値温度値=前記第1の温度値-前記最大温度差、であり、
前記プロセッサは、さらに、前記温度センサへと前記しきい値温度値を書き込むように構成され、
前記温度センサは、前記モジュールの測定されている温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記エネルギー節約モードを終了するように当該ネットワークデバイスを制御するように構成される、請求項
8に記載のネットワークデバイス。
【請求項13】
前記温度センサ
は、前記モジュールの前記測定されている温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記ラッチに第2の命令を送信するように構成され、前記第2の命令は、第4の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第4の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号であり、
前記ラッチは、さらに、前記温度センサが送信する前記第2の命令を受信するように構成され、
前記ラッチは、さらに、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力するように構成され、
前記直流電源は、さらに、前記第4の信号に基づいて、電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される、請求項
12に記載のネットワークデバイス。
【請求項14】
前記ラッチ
は、
前記第2の命令に基づいて、前記受信した第1の命令を消去し、及び/又は、前記第1の信号の出力を停止し、及び、
前記第4の信号を出力する、ように構成される、請求項
13に記載のネットワークデバイス。
【請求項15】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
当該コンピュータ読み取り可能な
記憶媒体は、コンピュータプログラムを格納し、
前記コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されるときに、前記コンピュータが、請求項1乃至
7のうちのいずれか1項に記載の方法を実行することを可能とする、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、通信分野に関し、より具体的には、ネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法及びネットワークデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ピコ無線周波数リトラクターユニット(pico RF retractor unit, pRRU)モジュールと称される小さな屋内用基地局モジュールは、4G/5G通信シナリオの中でますます広範に使用され、ショッピングモール、空港、高速鉄道駅、地下鉄、スタジアム、ホテル、又はキャンパス等の人口密集領域の中での使用のために広く展開されている。製品の出荷が増加するのにともなって、エネルギー節約は、ますます重要な機能となっている。
【0003】
現在、屋内用小セルのほとんどは、深い休眠の解決方法を採用している。中央処理ユニット(central processing unit, CPU)/ARM(Advanced RISC Machines)マイクロプロセッサは、有効化スイッチ信号によって、基板にある他のチップのすべてを制御し、それによって、それらの他のチップは、無効化状態又はリセット状態の中で動作し、それにより、エネルギー節約シナリオにおけるモジュール電力消費を減少させる。
【0004】
ところが、深い休眠の解決方法の場合には、シャットダウンは完全には行われない。ネットワークデバイスがエネルギーを節約した後に、2次電源、3次電源、CPU/ARM、及びシャットダウン制御不能チップは、依然として、正常に動作する。フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array, FPGA)、アナログディジタル変換器(analog to digital converter, ADC)、又はディジタルアナログ変換器(digital to analog converter, DAC)等のシャットダウン制御可能チップをシャットダウンすることが可能である場合であっても、シャットダウン後に、依然として、漏れ電流は維持される。深い休眠の全体的な電力消費は、依然として、かなり高くなる。深い休眠の解決方法によるエネルギー節約の後に、電力消費は10ワット(W)よりも大きくなる。
【発明の概要】
【0005】
この出願は、ネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法及びネットワークデバイスを提供し、それによって、エネルギー節約モードにあるネットワークデバイスの電力消費をワットレベルにまで減少させることが可能であるとともに、ネットワークデバイスの長期間の信頼性寿命要件を保証することが可能である。
【0006】
第1の態様によれば、ネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法が提供される。前記ネットワークデバイスは、プロセッサ、直流電源、ラッチ、及びチップを含む。その方法は、前記プロセッサが、前記ラッチに第1の命令を送信するステップであって、前記第1の命令は、第1の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第1の信号は、電源をオフにするように前記直流電源を制御するための信号である、ステップ、を含む。前記直流電源は、前記ネットワークデバイスの中の前記チップ及び前記プロセッサの電力供給源である。前記ラッチは、前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信する。前記ラッチは、前記第1の命令に基づいて、前記直流電源に前記第1の信号を出力する。前記直流電源は、前記第1の信号に基づいて、前記電源をオフにし、そして、前記チップ及び前記プロセッサへの電力供給を停止して、前記ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする。
【0007】
この出願の複数の実施形態によって提供される技術的解決方法によれば、エネルギー節約シナリオにおいて、コントローラは、第1の信号を出力するようにラッチを制御し、それによって、直流電源をオフにしてもよく、ネットワークデバイスの電力消費をワットレベルにまで減少させることが可能である。
【0008】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、当該方法は、電力調達機器PSEが第2の信号を出力するステップであって、前記第2の信号は、前記第1の信号の出力を停止するように前記ラッチを制御するための信号である、ステップをさらに含む。前記PSEは、前記ラッチ及び前記直流電源の主電源である。前記ラッチは、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止する。前記PSEは、第3の信号を出力し、前記第3の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号である。前記直流電源は、前記第3の信号に基づいて、前記電力供給を回復させて、前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする。
【0009】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記ラッチによって、前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信する前記ステップは、前記ラッチが、前記第1の命令を格納するステップを含み、前記ラッチによって、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止する前記ステップは、前記ラッチが、前記格納されている第1の命令を消去するステップを含む。
【0010】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記第1の命令は、電源を落とす命令であり、前記第1の信号は、高レベル信号であり、前記第2の信号は、低レベル信号であり、且つ、前記第3の信号は、高レベル信号である。
【0011】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含む。その方法は、前記プロセッサが、前記ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、前記モジュールが負担することが可能である最大温度差を計算するステップをさらに含む。前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードに入るときに、前記プロセッサは、前記温度センサが測定する前記モジュールの第1の温度値を取得する。前記プロセッサは、前記最大温度差及び前記第1の温度値に基づいて、前記モジュールのしきい値温度値を決定する。前記しきい値温度値=前記第1の温度値-前記最大温度差、である。前記プロセッサは、前記温度センサへと前記しきい値温度値を書き込む。前記温度センサが測定する前記モジュールの前記温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサは、前記エネルギー節約モードを終了するように前記ネットワークデバイスを制御する。
【0012】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記温度センサが測定する前記モジュールの温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサによって、前記エネルギー節約モードを終了するように前記ネットワークデバイスを制御する前記ステップは、前記温度センサが測定する前記モジュールの前記温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサが、前記ラッチに第2の命令を送信するステップであって、前記第2の命令は、第4の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第4の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号である、ステップ、を含む。前記ラッチは、前記温度センサが送信する前記第2の命令を受信する。前記ラッチは、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力する。前記直流電源は、前記第4の信号に基づいて、前記電力供給を回復させて、前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする。前記しきい値温度値は、前記温度センサによって設定される。前記しきい値温度値に達するときに、信頼性保護をトリガし、前記ネットワークデバイスの中の前記モジュール(チップ)の電源をオンにするときの温度上昇に対して温度差制御を実行し、それによって、構成要素の長期的な信頼性寿命要件を保証することが可能である。
【0013】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記ラッチによって、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力する前記ステップは、前記ラッチが、前記第2の命令に基づいて、前記受信した第1の命令を消去するステップ、及び/又は、前記第1の信号の出力を停止するステップ、を含む。前記ラッチは、前記第4の信号を出力する。
【0014】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記第2の命令は、ラッチ消去命令であり、前記第4の信号は、低レベル信号である。
【0015】
第1の態様に関して、第1の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記モジュールは、前記チップ、前記プロセッサ、及び前記直流電源、のうちの少なくとも1つを含む。
【0016】
第2の態様によれば、ネットワークデバイスが提供され、当該ネットワークデバイスは、ラッチに第1の命令を送信するように構成されるプロセッサであって、前記第1の命令は、第1の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第1の信号は、電源をオフにするように直流電源を制御するための信号である、プロセッサを含む。前記直流電源は、当該ネットワークデバイスの中のチップ及び前記プロセッサの電力供給源である。前記ラッチは、前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信するように構成される。前記ラッチは、さらに、前記第1の命令に基づいて、前記直流電源に前記第1の信号を出力するように構成される。前記直流電源は、前記第1の信号に基づいて、前記電源をオフにし、そして、前記チップ及び前記プロセッサへの電力供給を停止して、当該ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする、ように構成される。
【0017】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記ラッチ及び前記直流電源の主電源は、電力調達機器PSEであり、前記PSEは、第2の信号を出力するように構成され、前記第2の信号は、前記第1の信号の出力を停止するように前記ラッチを制御するための信号である。前記ラッチは、さらに、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止するように構成される。前記PSEは、さらに、第3の信号を出力するように構成され、前記第3の信号は、電力供給を再開するように前記直流電源を制御するための信号である。前記直流電源は、さらに、前記第3の信号に基づいて、前記電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される。
【0018】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記ラッチは、特に、前記第1の命令を格納するように構成される。前記ラッチは、さらに、特に、前記格納されている第1の命令を消去するように構成される。
【0019】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記第1の命令は、電源を落とす命令であり、前記第1の信号は、高レベル信号であり、前記第2の信号は、低レベル信号であり、且つ、前記第3の信号は、高レベル信号である。
【0020】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、当該ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含む。前記プロセッサは、さらに、当該ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、前記モジュールが負担することが可能である最大温度差を計算するように構成される。前記プロセッサは、さらに、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードに入るときに、前記温度センサが測定する前記モジュールの第1の温度値を取得するように構成される。前記プロセッサは、さらに、前記最大温度差及び前記第1の温度値に基づいて、前記モジュールのしきい値温度値を決定するように構成される。前記しきい値温度値=前記第1の温度値-前記最大温度差、である。前記プロセッサは、さらに、前記温度センサへと前記しきい値温度値を書き込むように構成される。前記温度センサは、前記モジュールの測定されている温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記エネルギー節約モードを終了するように当該ネットワークデバイスを制御するように構成される。
【0021】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記温度センサは、特に、前記モジュールの前記測定されている温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記ラッチに第2の命令を送信するように構成される。前記第2の命令は、第4の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第4の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号である。前記ラッチは、さらに、前記温度センサが送信する前記第2の命令を受信するように構成される。前記ラッチは、さらに、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力するように構成される。前記直流電源は、さらに、前記第4の信号に基づいて、前記電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される。
【0022】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記ラッチは、特に、前記第2の命令に基づいて、前記受信した第1の命令を消去し、及び/又は、前記第1の信号の出力を停止し、及び、前記第4の信号を出力する、ように構成される。
【0023】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記第2の命令は、ラッチ消去命令であり、前記第4の信号は、低レベル信号である。
【0024】
第2の態様に関して、第2の態様の複数の実装のうちのいくつかにおいて、前記モジュールは、前記チップ、前記プロセッサ、及び前記直流電源、のうちの少なくとも1つを含む。
【0025】
第3の態様によれば、プロセッサ及びトランシーバーを含む通信デバイスが提供される。トランシーバーは、コンピュータコード又は命令を受信し、プロセッサにそれらのコンピュータコード又は命令を伝送するように構成され、プロセッサは、コンピュータコード又は命令を実行して、第1の態様又は第1の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行する。
【0026】
第4の態様によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。そのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータプログラムを格納する。そのコンピュータプログラムがコンピュータによって実行されるときに、そのコンピュータが、第1の態様又は第1の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】ネットワークデバイスの中のチップがエネルギー節約モードとなることを可能とする回路の概略的な図である。
【
図2】この出願のある1つの実施形態にしたがったネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法の概略的なフローチャートである。
【
図3】この出願のある1つの実施形態にしたがってネットワークデバイスの中のチップがエネルギー節約モードとなることを可能とする回路の概略的な図である。
【
図4】この出願のある1つの実施形態にしたがったネットワークデバイスの概略的なブロック図である。
【
図5】この出願のある1つの実施形態にしたがった通信デバイスの概略的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下の記載は、複数の添付の図面を参照して、この出願の複数の技術的解決方法を説明する。
【0029】
この出願の複数の実施形態は、例えば、サイドリンク通信システム(sidelink communication)、車両対あらゆる対象物(vehicle to everything, V2X)システム、無線ローカルエリアネットワークシステム(wireless local area network, WLAN)、モノの狭帯域インターネットシステム(narrow band-internet of things, NB-IoT)、汎欧州ディジタル移動体通信システム(global system for mobile communications, GSM)、gsm進化型システムのための拡張データレート(enhanced data rate for gsm evolution, EDGE)、広帯域符号分割多元接続システム(wideband code division multiple access, WCDMA)、符号分割多元接続2000システム(code division multiple access, CDMA2000)、時分割同期符号分割多元接続システム(time division-synchronization code division multiple access, TD-SCDMA)、ロングタームエボリューションシステム(long term evolution, LTE)、衛星通信、第5世代(5th generation, 5G)システム、又は将来的に出現する新たな通信システム等のさまざまな通信システムに適用されてもよい。
【0030】
この出願の複数の実施形態における端末デバイスは、無線トランシーバー機能を含むとともに、ユーザに通信サービスを提供することが可能であるデバイスであってもよい。具体的には、端末デバイスは、V2Xシステムの中のデバイス、デバイストゥデバイス(device to device, D2D)システムの中のデバイス、又は、マシン型通信(machine type communication, MTC)システムの中のデバイス等であってもよい。端末デバイスは、無線通信機能を有するさまざまなハンドヘルドデバイス、車載型デバイス、ウェアラブルデバイス、コンピューティングデバイス、又は無線モデムに接続される他の処理デバイスを含んでもよい。端末は、移動局(mobile station, MS)、加入者ユニット(加入者ユニット)、ユーザ機器(user equipment, UE)、セルラー電話(cellular phone)、コードレス電話、セッション開始プロトコル(session initiation protocol, SIP)電話、無線ローカルループ(wireless local loop, WLL)局、スマートフォン(smart phone)、無線データカード、パーソナルディジタルアシスタント(personal digital assistant, PDA)コンピュータ、タブレットコンピュータ、無線モデム(modem)、ハンドセット(handset)、ラップトップコンピュータ(laptop computer)、又は、マシン型通信(machine type communication, MTC)端末等であってもよい。
【0031】
ピコ無線周波数リトラクターユニット(pico RF retractor unit, pRRU)モジュールと称される小さな屋内用基地局モジュールは、4G/5G通信シナリオにおいてますます広範に使用され、ショッピングモール、空港、高速鉄道駅、地下鉄、スタジアム、ホテル、又はキャンパス等の人口密集領域の中での使用のために広く展開されている。製品の出荷が増加するのにともなって、エネルギー節約は、ますます重要な機能となっている。
【0032】
現在、屋内用小セルのほとんどは、深い休眠の解決方法を採用している。中央処理ユニット(central processing unit, CPU)/ARM(Advanced RISC Machines)マイクロプロセッサは、有効化スイッチ信号によって、基板にある他のチップのすべてを制御し、それによって、それらの他のチップは、無効化状態又はリセット状態の中で動作し、それにより、エネルギー節約シナリオにおけるモジュール電力消費を減少させる。
図1は、ネットワークデバイスの中のチップがエネルギー節約モードとなるのを可能にする回路の概略的な図である。
【0033】
ところが、深い休眠の解決方法の場合には、シャットダウンは完全には行われない。ネットワークデバイスがエネルギーを節約した後に、2次電源、3次電源、CPU/ARM、及びシャットダウン制御不能チップは、依然として、正常に動作する。フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array, FPGA)、アナログディジタル変換器(analog to digital converter, ADC)、又はディジタルアナログ変換器(digital to analog converter, DAC)等のシャットダウン制御可能チップをシャットダウンすることが可能である場合であっても、そのシャットダウンの後に、依然として、漏れ電流は維持される。深い休眠の全体的な電力消費は、依然として、かなり高くなる。深い休眠の解決方法によるエネルギー節約の後に、電力消費は10ワット(W)よりも大きくなる。-48[V]を入力した後に、通信デバイスは、一般的に、5[V]乃至12[V]の正の電圧を変換し及び出力し、回路基板に電力を供給し、その電力供給は、一般的に、バス電源と称される。そのバス電源は、スイッチング電源チップを使用することによって変換され、バス電源は、各々のチップに電力を供給する電源に変換され、一般的に、第3次電源と称される。
【0034】
加えて、pRRUモジュールの-48[V]の電力供給源をオフにすることによって、電力オフによるエネルギー節約を実装する。このエネルギー節約解決方法は、0[W]エネルギー節約レベルにまで電力消費を減少させることを可能とする。ところが、エネルギー節約を実行するたび毎に、モジュールの温度差は大きくなる。長時間の間モジュールを使用した後に、そのモジュールの中のチップのはんだ接合部の信頼性が低下し、そのチップは、湿度が高いときにそのモジュールの内部での結露が原因となって短絡する。したがって、基地局の10年寿命要件を満たすことは不可能である。
【0035】
この出願は、ネットワークデバイスにエネルギー節約方法を提供して、エネルギー節約モードにおけるネットワークデバイスの電力消費を減少させる。
図2は、この出願のある1つの実施形態にしたがったネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法の概略的なフローチャートである。そのネットワークデバイスは、プロセッサ、直流電源、ラッチ、及びチップを含む。その方法は、以下のステップを含む。
【0036】
210. プロセッサは、ラッチに第1の命令を送信する。その命令は、第1の信号を出力するようにラッチに指示し、その第1の信号は、電源をオフにするように直流電源を制御するための信号であり、そして、その直流電源は、ネットワークデバイスの中のチップ及びプロセッサの電力供給源である、すなわち、オフにされた後に、その直流電源は、チップ及びプロセッサへの電力の供給を停止する。その直流電源は、3次電源であってもよいということを理解するべきである。
【0037】
選択的に、第1の命令は、電源を落とす(power-down)命令であってもよい。プロセッサは、CPU又はARMプロセッサであってもよい。
【0038】
220. ラッチは、プロセッサが送信する第1の命令を受信する。具体的には、ラッチは、選択的に、第1の命令を格納する。
【0039】
230. ラッチは、第1の命令に基づいて、直流電源に第1の信号を出力する。選択的に、第1の信号は、有効化スイッチ信号であってもよく、その有効化スイッチ信号は、高レベル信号である。ラッチは、ディジタル回路の中にメモリ機能を有する論理素子である。ラッチをすることは、信号を一時的に格納して、レベル状態を維持することであり、そのディジタル回路の中でバイナリディジタル信号"0"及び"1"を記録してもよい。ラッチは、バス電源によって給電されて、エネルギー節約を有効化した後に、有効化スイッチ信号又は高レベル信号の出力が、依然として、有効であるということを保証する。ラッチのある特定の実装は、複数のDフリップフロップをシフトする方式によって実装されてもよい。この方式を使用する利点は、電源オン及び電源オフの際に誤ったパルスを生成して、正しくない有効化スイッチを出力し、その結果、ネットワークデバイスが誤ってエネルギー節約状態に入るという状況を防止するように、CPU/ARMプロセッサが、クロックの数(clocks, CLKs)を制御して、有効化スイッチの出力を制御することが可能であるということである。
【0040】
240. 直流電源は、第1の信号に基づいて、電源をオフにして、ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする。
【0041】
直流電源が電源をオフにするということは、直流電源がその電源の出力をオフにし、そして、その直流電源の電力供給源から切り離されるか、又は、直流電源の電源がオフにされるということであると理解されてもよいということを理解するべきである。この場合には、ネットワークデバイスの中のチップ、プロセッサ、及び直流電源のすべては、動作を停止し、それによって、そのネットワークデバイスは、エネルギー節約モードに入る。
【0042】
この出願のこの実施形態によって提供される技術的解決方法によれば、ある1つのエネルギー節約シナリオにおいて、コントローラは、第1の信号を出力するようにラッチを制御し、それによって、直流電源の電源をオフにしてもよく、ネットワークデバイスの電力消費をワットレベルにまで減少させることが可能である。
【0043】
図3は、この出願のある1つの実施形態にしたがってネットワークデバイスの中のチップがエネルギー節約モードとなることを可能とする回路の概略的な図である。ネットワークデバイスがエネルギー節約モードとなっているときに、3次電源によって給電されるチップ及びプロセッサの双方は、動作を停止し、3次電源は、3次電源の電力供給源から切り離されるか、又は、3次電源の電源は、オフにされる。
【0044】
ある1つの実装において、選択的に、ネットワークデバイスの電力調達機器(power sourcing equipment, PSE)は、第2の信号を出力してもよく、第2の信号は、第1の信号の出力を停止するようにラッチを制御するための信号である。PSEは、ラッチ及び直流電源の主電源である。ラッチは、第2の信号に基づいて、第1の信号の出力を停止する。具体的には、ラッチは、選択的に、格納されている第1の命令を消去する。選択的に、第2の信号は、低レベル信号であってもよい。選択的に、PSEは、第3の信号を出力してもよく、第3の信号は、電力供給を回復させるように直流電源を制御するための信号である。直流電源は、第3の信号に基づいて、電力供給を回復して、ネットワークデバイスがエネルギー節約モードを終了することを可能としてもよい。選択的に、第3の信号は、高レベル信号である。この解決方法においては、ネットワークデバイスがエネルギー節約モードを終了する必要があるときに、ネットワークデバイスは、直接的に、そのエネルギー節約モードを終了してもよい。
【0045】
例えば、PSEは、最初に、給電をオフにされ、ラッチの中の電源を落とす命令を消去し、そして、その次に、電源をオンされ、それによって、ネットワークデバイスは、再び、電源をオンにされ、通常の動作状態に戻る。
【0046】
他の実装において、選択的に、ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含んでもよい。プロセッサは、ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、モジュールが負担することが可能である最大温度差を計算する。ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入るときに、プロセッサは、温度センサが測定するそのモジュールの第1の温度値を取得する。そのプロセッサは、最大温度差及び第1の温度値に基づいて、そのモジュールのしきい値温度値を決定する。しきい値温度値=前記第1の温度値-前記最大温度差、である。プロセッサは、温度センサの中にしきい値温度値を書き込む。温度センサが測定するモジュールの温度値が、しきい値温度値に等しいときに、温度センサは、エネルギー節約モードを終了するようにネットワークデバイスを制御する。そのモジュールは、チップ、プロセッサ、及び直流電源のうちの1つ又は複数であってもよい。複数の異なるモジュールは、複数の異なる最大温度差に耐えることが可能であるということを理解するべきである。
【0047】
具体的には、温度センサが測定するモジュールの温度値が、しきい値温度値に等しい場合に、温度センサは、ラッチに第2の命令を送信する。第2の命令は、第4の信号を出力するようにラッチに指示し、第4の信号は、電力供給を回復させるように直流電源を制御するための信号である。第2の命令は、ラッチ消去命令であってもよく、ラッチの中に格納されている第1の命令を消去するか又は第1の信号の出力を停止するように指示してもよい。ラッチは、温度センサが送信する第2の命令を受信し、第2の命令に基づいて、直流電源に第4の信号を出力する。具体的には、ラッチは、第2の命令に基づいて、受信した第1の命令を消去するか、又は、第1の信号の出力を停止するか、又は、最初に、第1の命令を消去し、その次に、第1の信号の出力を停止し、そして、最後に、第4の信号を出力する。直流電源は、第4の信号に基づいて、プロセッサ及びチップへの電力供給を回復させて、ネットワークデバイスがエネルギー節約モードを終了することを可能とする。第4の信号は、低レベル信号であってもよい。
【0048】
例えば、プロセッサは、10年の寿命要件に基づいて、モジュールが負担することが可能である温度差を評価する。例えば、プロセッサは、ネットワークデバイスの中のチップが負担することが可能である最大温度差が50℃であると評価する。ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入るときに、温度センサが測定するチップの第1の温度値が80℃である場合に、温度センサのしきい値温度値は、30℃に設定される。チップの温度が30℃まで減少するときに、温度センサは、ラッチ消去命令を送信し、ラッチの有効化スイッチをオフにし、再び、直流電源の電源をオンにし、ネットワークデバイスは、エネルギー節約モードを終了し、通常動作状態に戻る。
【0049】
この解決方法においては、温度センサを使用することによってしきい値温度値を設定してもよい。そのしきい値温度値に達するときに、信頼性保護をトリガし、ネットワークデバイスの中のモジュール(チップ)の電源をオンにするときの温度上昇に対して温度差制御を実行し、それによって、構成要素の長期的な信頼性寿命要件を保証することが可能である。
【0050】
この出願の複数の実施形態は、ネットワークデバイスを提供する。
図4は、この出願のある1つの実施形態にしたがったネットワークデバイス400の概略的なブロック図である。ネットワークデバイス400は、プロセッサ410、ラッチ420、直流電源430、及びチップ440を含む。
【0051】
プロセッサ410は、ラッチに第1の命令を送信するように構成される。第1の命令は、第1の信号を出力するようにラッチに指示し、第1の信号は、電源をオフにするように直流電源430を制御するための信号である。直流電源は、当該ネットワークデバイスの中のチップ440及びプロセッサの電力供給源である。
【0052】
ラッチ420は、プロセッサが送信する第1の命令を受信するように構成される。
【0053】
ラッチ420は、さらに、第1の命令に基づいて、直流電源に第1の信号を出力するように構成される。
【0054】
直流電源430は、第1の信号に基づいて、電源をオフにして、当該ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする、ように構成される。
【0055】
選択的に、ラッチ420及び直流電源の主電源は、電力調達機器PSEである。PSEは、第2の信号を出力するように構成され、第2の信号は、第1の信号の出力を停止するようにラッチを制御するための信号である。
【0056】
ラッチ420は、さらに、第2の信号に基づいて、第1の信号の出力を停止するように構成される。
【0057】
PSEは、さらに、第3の信号を出力するように構成される。第3の信号は、電力供給を回復させるように直流電源430を制御するための信号である。
【0058】
直流電源430は、さらに、第3の信号に基づいて、電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスがエネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される。
【0059】
選択的に、ラッチ420は、特に、第1の命令を格納するように構成される。さらに、ラッチ420は、特に、格納されている第1の命令を消去するように構成される。
【0060】
選択的に、第1の命令は、電源を落とす命令であり、第1の信号は、高レベル信号であり、第2の信号は、低レベル信号であり、且つ、第3の信号は、高レベル信号である。
【0061】
選択的に、当該ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含む。プロセッサ410は、さらに、当該ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、そのモジュールが負担することが可能である最大温度差を計算するように構成される。プロセッサ410は、さらに、当該ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入るときに、温度センサが測定するそのモジュールの第1の温度値を取得するように構成される。プロセッサは、さらに、最大温度差及び第1の温度値に基づいて、そのモジュールのしきい値温度値を決定するように構成される。しきい値温度値=第1の温度値-最大温度差、である。プロセッサ410は、さらに、温度センサへとしきい値温度値を書き込むように構成される。温度センサは、そのモジュールの測定されている温度値が、しきい値温度値に等しいときに、エネルギー節約モードを終了するように当該ネットワークデバイスを制御するように構成される。
【0062】
選択的に、温度センサは、特に、モジュールの測定されている温度値が、しきい値温度値に等しいときに、ラッチに第2の命令を送信するように構成される。第2の命令は、第4の信号を出力するようにラッチ420に指示し、第4の信号は、電力供給を回復させるように直流電源を制御するための信号である。
【0063】
ラッチ420は、さらに、温度センサが送信する第2の命令を受信するように構成される。
【0064】
ラッチ420は、さらに、第2の命令に基づいて、直流電源に第4の信号を出力するように構成される。
【0065】
直流電源430は、さらに、第4の信号に基づいて、電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスがエネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される。
【0066】
選択的に、ラッチ420は、さらに、第2の命令に基づいて、受信した第1の命令を消去し、及び/又は、第1の信号の出力を停止し、及び、第4の信号を出力する、ように構成される。
【0067】
選択的に、第2の命令は、ラッチ消去命令であり、前記第4の信号は、低レベル信号である。
【0068】
選択的に、モジュールは、チップ、プロセッサ410、及び直流電源、のうちの少なくとも1つを含む。
【0069】
この出願の複数の実施形態は、通信デバイス500を提供する。
図5は、この出願のある1つの実施形態にしたがった通信デバイス500の概略的なブロック図である。
【0070】
装置500は、プロセッサ510及びトランシーバー520を含む。トランシーバー520は、コンピュータコード又は命令を受信し、そして、プロセッサ510にそれらのコンピュータコード又は命令を伝送するように構成される。プロセッサ510は、例えば、この出願の複数の実施形態のいずれかの可能な実装における方法等のコンピュータコード又は命令を実行する。
【0071】
上記のプロセッサ510は、集積回路チップであってもよく、信号を処理する能力を有する。ある1つの実装プロセスにおいて、プロセッサの中のハードウェア集積論理回路を使用することによって、又は、ソフトウェアの形態の命令を使用することによって、上記の方法の実施形態のステップを実装してもよい。上記のプロセッサは、汎用プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(digital signal processor, DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit, ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array, FPGA)、或いは、他のプログラム可能な論理デバイス、個別のゲート又はトランジスタ論理デバイス、又は、個別ハードウェア構成要素であってもよい。上記のプロセッサは、この出願の複数の実施形態において開示されている方法、ステップ、及び論理ブロック図を実装することが可能であり又は実行することが可能である。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよく、又は、プロセッサは、いずれかの従来のプロセッサ等であってもよい。この出願の複数の実施形態を参照して開示されているそれらの方法のステップは、ハードウェア復号化プロセッサを使用することによって直接的に実行されてもよくまた達成されてもよく、又は、復号化プロセッサの中のハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせを使用することによって実行されてもよくまた達成されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラム可能な読み取り専用メモリ、電気的に消去可能な且つプログラム可能なメモリ、又はレジスタ等の本発明の技術分野において成熟した記憶媒体の中に位置していてもよい。記憶媒体は、メモリの中に配置され、プロセッサは、そのメモリの中の情報を読み取り、プロセッサのハードウェアと協働して上記の方法のステップを完了する。
【0072】
この出願の複数の実施形態は、さらに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。そのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、上記の複数の方法の実施形態におけるそれらの方法を実装するのに使用されるコンピュータプログラムを格納する。コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されるときに、コンピュータが、上記の複数の方法の実施形態におけるそれらの方法を実装することを可能とする。
【0073】
加えて、この出願における"及び/又は"の語は、複数の関連する対象を説明するために関連性関係を説明しているにすぎず、3つの関係が存在する場合があるということを表している。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在する場合、A及びBの双方が存在する場合、及び、Bのみが存在する場合、の3つの場合を表してもよい。加えて、この明細書の中の記号"/"は、一般的に、複数の関連する対象の間の"又は"の関係を示している。この出願における"少なくとも1つの"の語は、"1つの"及び"2つ又はそれ以上の"を表してもよい。例えば、A、B、及びCのうちの少なくとも1つは、Aのみ存在する場合、Bのみ存在する場合、Cのみ存在する場合、A及びBの双方が存在する場合、A及びCの双方が存在する場合、C及びBの双方が存在する場合、A、B及びCが存在する場合、の7つの場合を示してもよい。
【0074】
この明細書の中で使用される"構成要素"、"モジュール"、及び"システム"等の語は、コンピュータに関連するエンティティ、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行されているソフトウェアを示すのに使用される。例えば、構成要素は、これらには限定されないが、プロセスであってもよく、そのプロセスは、プロセッサ、オブジェクト、実行可能なファイル、実行スレッド、プログラム、及び/又はコンピュータによって実行される。複数の図表を使用することによって図示されているように、コンピューティングデバイスによって実行されるアプリケーション及びコンピューティングデバイスの双方は、構成要素であってもよい。1つ又は複数の構成要素は、プロセス及び/又は実行スレッドの中に存在してもよく、構成要素は、ある1つのコンピュータに位置していてもよく、及び/又は、2つ又はそれ以上のコンピュータの間にわたって分散されていてもよい。加えて、それらの構成要素は、さまざまなデータ構造を格納するさまざまなコンピュータ読み取り可能な媒体によって実行されてもよい。例えば、それらの構成要素は、ローカルプロセス及び/又はリモートプロセスを使用することによって、及び、例えば、(例えば、ローカルシステム、分散型システムの中の他の構成要素と対話する2つの構成要素からのデータ、及び/又は、信号を使用することによって他のシステムとの間で対話するインターネット等のネットワークを横断するデータ等の)1つ又は複数のデータパケットを有する信号に基づいて、通信してもよい。
【0075】
当業者は、この明細書の中で開示されている複数の実施形態の中で説明されている複数の例と関連して、電子的なハードウェアによって、又は、コンピュータソフトウェア及び電子的なハードウェアの組み合わせによって、複数のユニット及びアルゴリズムステップを実装することが可能であるということを認識することが可能である。それらの機能がハードウェアによって実行されるか又はソフトウェアによって実行されるかは、それらの複数の技術的解決方法の特定の用途及び設計上の制約条件によって決まる。当業者は、複数の異なる方法を使用して、各々の特定の用途について、説明されている複数の機能を実装してもよいが、その実装がこの出願の範囲を超えるものであると解釈されるべきではない。
【0076】
当業者は、説明を便利且つ簡単にするために、上記のシステム、装置、及びユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照するべきであるということを明確に理解することが可能である。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
【0077】
この出願によって提供される複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、他の方式によって、開示されているシステム、装置、及び方法を実装してもよいということを理解するべきである。例えば、説明されている装置の実施形態は、ある1つの例であるにすぎない。例えば、複数のユニットへの分割は、論理的な機能の分割であるにすぎず、実際の実装においては他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又は構成要素を組み合わせ又は一体化して、他のシステムとしてもよく、或いは、複数の特徴のうちのいくつかを無視してもよく又は実行しなくてもよい。加えて、複数のインターフェースのうちのいくつかによって、示され又は説明されている相互の結合、直接的な結合、又は通信接続を実装してもよい。電気的な形態、機械的な形態、又は他の形態によって、複数の装置又は複数のユニットの間の間接的な結合又は通信接続を実装してもよい。
【0078】
個別の部分として説明されている複数のユニットは、物理的に分離されていてもよく、又は、物理的に分離されていなくてもよく、複数のユニットとして示されている複数の部分は、複数の物理的なユニットとなっていもよく、又は、複数の物理的なユニットとなっていなくてもよく、1つの場所に位置していてもよく、又は、複数のネットワークユニットにわたって分散されていてもよい。実際の要件に基づいて、それらの複数のユニットのうちの一部又はすべてを選択して、複数の実施形態の複数の解決方法の目的を達成してもよい。
【0079】
加えて、この出願の複数の実施形態における機能ユニットを一体化して、1つの処理ユニットとしてもよく、それらの複数のユニットの各々は、物理的に単独で存在していてもよく、或いは、2つ又はそれ以上のユニットを一体化して、1つのユニットとしてもよい。
【0080】
それらの複数の機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、且つ、独立した製品として販売され又は使用されるときに、それらの複数の機能は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体の中に格納されてもよい。そのような理解に基づいて、この出願の複数の技術的解決方法は、本質的に、或いは、先行技術に寄与する部分、又は、それらの複数の技術的解決方法のうちのいくつかは、ソフトウェア製品の形態によって実装されてもよい。ソフトウェア製品は、記憶媒体の中に格納されるとともに、いくつかの命令を含み、それらのいくつかの命令は、この出願の複数の実施形態によって説明されている方法の複数のステップのうちのすべて又は一部を実行するように、(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイスであってもよい)コンピューティングデバイスに指示する。上記の記憶媒体は、プログラムコードを格納することが可能であるUSBフラッシュドライブ、取り外し可能なハードディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory, ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory, RAM)、磁気ディスク、又は光ディスク等の任意の媒体を含む。
【0081】
上記の説明は、この出願の具体的な実装であるにすぎず、この出願の保護の範囲を限定することを意図してはいない。この出願の中で開示されている技術的範囲の中で当業者が容易に考え出すことができるいずれかの変形又は置換は、この出願の保護の範囲に属するものとする。したがって、この出願の保護の範囲は、請求項に記載された発明の保護の範囲にしたがうものとする。
【0082】
本発明のある1つの例にしたがって、この出願は、さらに、以下の実施形態を提供する。
実施形態1: ネットワークデバイスのためのエネルギー節約方法であって、前記ネットワークデバイスは、プロセッサ、直流電源、ラッチ、及びチップを含み、当該方法は、
前記プロセッサによって、前記ラッチに第1の命令を送信するステップであって、前記第1の命令は、第1の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第1の信号は、電源をオフにするように前記直流電源を制御するための信号であり、前記直流電源は、前記チップ及び前記プロセッサの電力供給源である、ステップと、
前記ラッチによって、前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信するステップと、
前記ラッチによって、前記第1の命令に基づいて、前記直流電源に前記第1の信号を出力するステップと、
前記直流電源によって、前記第1の信号に基づいて、前記電源をオフにし、そして、前記チップ及び前記プロセッサへの電力供給を停止して、前記ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする、ステップと、を含む、
方法。
実施形態2: 当該方法は、
電力調達機器PSEによって第2の信号を出力するステップであって、前記第2の信号は、前記第1の信号の出力を停止するように前記ラッチを制御するための信号であり、前記PSEは、前記ラッチ及び前記直流電源の主電源である、ステップと、
前記ラッチによって、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止するステップと、
前記PSEによって、第3の信号を出力するステップであって、前記第3の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号である、ステップと、
前記直流電源によって、前記第3の信号に基づいて、電力供給を回復させて、前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする、ステップと、をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態3: 前記ラッチによって、前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信する前記ステップは、前記ラッチによって、前記第1の命令を格納するステップを含み、
前記ラッチによって、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止する前記ステップは、前記ラッチによって、前記格納されている第1の命令を消去するステップを含む、実施形態2に記載の方法。
実施形態4: 前記第1の命令は、電源を落とす命令であり、前記第1の信号は、高レベル信号であり、前記第2の信号は、低レベル信号であり、且つ、前記第3の信号は、高レベル信号である、実施形態1乃至3のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態5: 前記ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含み、当該方法は、
前記プロセッサによって、前記ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、前記モジュールが負担することが可能である最大温度差を計算するステップと、
前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードに入るときに、前記プロセッサによって、前記温度センサが測定する前記モジュールの第1の温度値を取得するステップと、
前記プロセッサによって、前記最大温度差及び前記第1の温度値に基づいて、前記モジュールのしきい値温度値を決定するステップであって、前記しきい値温度値=前記第1の温度値-前記最大温度差、である、ステップと、
前記プロセッサによって、前記温度センサへと前記しきい値温度値を書き込むステップと、
前記温度センサが測定する前記モジュールの温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサによって、前記エネルギー節約モードを終了するように前記ネットワークデバイスを制御するステップと、をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態6: 前記温度センサが測定する前記モジュールの温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサによって、前記エネルギー節約モードを終了するように前記ネットワークデバイスを制御する前記ステップは、
前記温度センサが測定する前記モジュールの前記温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記温度センサによって、前記ラッチに第2の命令を送信するステップであって、前記第2の命令は、第4の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第4の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号である、ステップと、
前記ラッチによって、前記温度センサが送信する前記第2の命令を受信するステップと、
前記ラッチによって、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力するステップと、
前記直流電源によって、前記第4の信号に基づいて、電力供給を回復させて、前記ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とするステップと、を含む、実施形態5に記載の方法。
実施形態7: 前記ラッチによって、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力する前記ステップは、
前記ラッチによって、前記第2の命令に基づいて、前記受信した第1の命令を消去するステップ、及び/又は、前記第1の信号の出力を停止するステップ、及び、
前記ラッチによって、前記第4の信号を出力するステップ、を含む、実施形態6に記載の方法。
実施形態8: 前記第2の命令は、ラッチ消去命令であり、前記第4の信号は、低レベル信号である、実施形態6又は7に記載の方法。
実施形態9: 前記モジュールは、
前記チップ、前記プロセッサ、及び前記直流電源、のうちの少なくとも1つを含む、実施形態5乃至8のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態10: ネットワークデバイスであって、
ラッチに第1の命令を送信するように構成されるプロセッサであって、前記第1の命令は、第1の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第1の信号は、電源をオフにするように直流電源を制御するための信号であり、前記直流電源は、当該ネットワークデバイスの中のチップ及び前記プロセッサの電力供給源である、プロセッサと、
前記プロセッサが送信する前記第1の命令を受信するように構成される前記ラッチと、を含み、
前記ラッチは、さらに、前記第1の命令に基づいて、前記直流電源に前記第1の信号を出力するように構成され、
前記直流電源は、前記第1の信号に基づいて、前記電源をオフにし、そして、前記チップ及び前記プロセッサへの電力供給を停止して、当該ネットワークデバイスがエネルギー節約モードに入ることを可能とする、ように構成される、
ネットワークデバイス。
実施形態11: 前記ラッチ及び前記直流電源の主電源は、電力調達機器PSEであり、前記PSEは、第2の信号を出力するように構成され、前記第2の信号は、前記第1の信号の出力を停止するように前記ラッチを制御するための信号であり、
前記ラッチは、さらに、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号の出力を停止するように構成され、
前記PSEは、さらに、第3の信号を出力するように構成され、前記第3の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号であり、
前記直流電源は、さらに、前記第3の信号に基づいて、電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される、実施形態10に記載のネットワークデバイス。
実施形態12: 前記ラッチは、特に、前記第1の命令を格納するように構成され、
前記ラッチは、さらに、特に、前記格納されている第1の命令を消去するように構成される、実施形態11に記載のネットワークデバイス。
実施形態13: 前記第1の命令は、電源を落とす命令であり、前記第1の信号は、高レベル信号であり、前記第2の信号は、低レベル信号であり、且つ、前記第3の信号は、高レベル信号である、実施形態10乃至12のうちのいずれか1つに記載のネットワークデバイス。
実施形態14: 当該ネットワークデバイスは、温度センサをさらに含み、
前記プロセッサは、さらに、当該ネットワークデバイスの中のモジュールの寿命要件に基づいて、前記モジュールが負担することが可能である最大温度差を計算するように構成され、
前記プロセッサは、さらに、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードに入るときに、前記温度センサが測定する前記モジュールの第1の温度値を取得するように構成され、
前記プロセッサは、さらに、前記最大温度差及び前記第1の温度値に基づいて、前記モジュールのしきい値温度値を決定するように構成され、前記しきい値温度値=前記第1の温度値-前記最大温度差、であり、
前記プロセッサは、さらに、前記温度センサへと前記しきい値温度値を書き込むように構成され、
前記温度センサは、前記モジュールの測定されている温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記エネルギー節約モードを終了するように当該ネットワークデバイスを制御するように構成される、実施形態10に記載のネットワークデバイス。
実施形態15: 前記温度センサは、特に、前記モジュールの前記測定されている温度値が、前記しきい値温度値に等しいときに、前記ラッチに第2の命令を送信するように構成され、前記第2の命令は、第4の信号を出力するように前記ラッチに指示し、前記第4の信号は、電力供給を回復させるように前記直流電源を制御するための信号であり、
前記ラッチは、さらに、前記温度センサが送信する前記第2の命令を受信するように構成され、
前記ラッチは、さらに、前記第2の命令に基づいて、前記直流電源に前記第4の信号を出力するように構成され、
前記直流電源は、さらに、前記第4の信号に基づいて、電力供給を回復させて、当該ネットワークデバイスが前記エネルギー節約モードを終了することを可能とする、ように構成される、実施形態14に記載のネットワークデバイス。
実施形態16: 前記ラッチは、特に、
前記第2の命令に基づいて、前記受信した第1の命令を消去し、及び/又は、前記第1の信号の出力を停止し、及び、
前記第4の信号を出力する、ように構成される、実施形態15に記載のネットワークデバイス。
実施形態17: 前記第2の命令は、ラッチ消去命令であり、前記第4の信号は、低レベル信号である、実施形態15又は16に記載のネットワークデバイス。
実施形態18: 前記モジュールは、
前記チップ、前記プロセッサ、及び前記直流電源、のうちの少なくとも1つを含む、実施形態14乃至17のうちのいずれか1つに記載のネットワークデバイス。
実施形態19: プロセッサ及びトランシーバーを含む通信デバイスであって、前記トランシーバーは、コンピュータコード又は命令を受信し、そして、前記プロセッサに前記コンピュータコード又は前記命令を伝送する、ように構成され、前記プロセッサは、前記コンピュータコード又は前記命令を実行して、実施形態1乃至9のうちのいずれか1つに記載の方法を実行する、通信デバイス。
実施形態20: コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
当該コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータプログラムを格納し、
前記コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されるときに、前記コンピュータが、実施形態1乃至9のうちのいずれか1つに記載の方法を実行することを可能とする、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】