IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 華為技術有限公司の特許一覧

<>
  • 特表-制御方法および制御装置 図1
  • 特表-制御方法および制御装置 図2
  • 特表-制御方法および制御装置 図3
  • 特表-制御方法および制御装置 図4
  • 特表-制御方法および制御装置 図5
  • 特表-制御方法および制御装置 図6
  • 特表-制御方法および制御装置 図7
  • 特表-制御方法および制御装置 図8
  • 特表-制御方法および制御装置 図9
  • 特表-制御方法および制御装置 図10
  • 特表-制御方法および制御装置 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-26
(54)【発明の名称】制御方法および制御装置
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/08 20120101AFI20231219BHJP
   B60W 40/072 20120101ALI20231219BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20231219BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
B60W30/08
B60W40/072
B60W60/00
G08G1/16 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537201
(86)(22)【出願日】2021-11-18
(85)【翻訳文提出日】2023-07-26
(86)【国際出願番号】 CN2021131390
(87)【国際公開番号】W WO2022127502
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】202011493106.1
(32)【優先日】2020-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】周 ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 小青
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA32
3D241BA60
3D241CA06
3D241CA07
3D241CA12
3D241CA19
3D241CA20
3D241CC08
3D241CE02
3D241CE04
3D241CE05
3D241DB05Z
3D241DB44Z
3D241DC18Z
3D241DC43Z
5H181AA01
5H181AA02
5H181AA20
5H181AA26
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB13
5H181BB20
5H181CC02
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC14
5H181CC24
5H181CC27
5H181FF04
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL07
5H181LL09
5H181LL15
(57)【要約】
制御方法および制御装置が開示され、これにより、現在の車両は別の車両との衝突の危険位置を予測でき、制御情報を出力できるので、運転の安全性が向上する。本方法では、第2の端末に関する情報を得ることができ、第2の端末に関する情報は、第2の端末のサイズを示す。加えて、第2の端末が位置する第2の車線に関する情報が得られ、第2の車線に関する情報は、第2の車線の曲率半径を示す。衝突予測と制御を実施するために、第2の端末に関する情報と第2の車線に関する情報とに基づいて制御情報が出力され、制御情報は、第1の端末と第2の端末との衝突の予測情報を示すので、第1の端末は制動または回避を実行し、そうすることで第2の端末との衝突を回避する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御方法であって、
第2の端末に関する情報を得るステップであって、前記第2の端末に関する前記情報が前記第2の端末のサイズを示す、ステップと、
前記第2の端末が位置する第2の車線に関する情報を得るステップであって、前記第2の車線に関する前記情報が前記第2の車線の曲率半径を示す、ステップと、
前記第2の端末に関する前記情報と前記第2の車線に関する前記情報とに基づいて制御情報を出力するステップであって、前記制御情報が、第1の端末と前記第2の端末との衝突の予測情報を示す、ステップと
を含む方法。
【請求項2】
制御情報を出力する前記ステップは、
前記制御情報が予測衝突位置を含み、制御情報を出力する前記ステップが、表示装置を使用して前記予測衝突位置を表示するステップを含むこと、
前記制御情報が音声警告情報を含み、制御情報を出力する前記ステップが、スピーカを使用して前記音声警告情報を再生するステップを含むこと、または、
前記制御情報が車両制御情報を含み、制御情報を出力する前記ステップが、予測衝突位置を回避するために、制動システムを使用して前記第1の端末を制御するステップを含むこと
のうちの少なくとも1つを満たす、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の端末は第2の車両であり、前記第2の端末に関する前記情報は、前記第2の車両のホイールトラックと前記第2の車両のホイールベースとを含み、前記制御情報は予測衝突位置を含み、前記予測衝突位置は、前記第2の車線の前記曲率半径と、前記第2の車両の前記ホイールトラックと、前記第2の車両の前記ホイールベースとに基づいて得られる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の車両のタイプはトレーラであり、前記第2の端末に関する前記情報は、前記第2の車両のトラクションピンとトラクタの後車軸との間の距離をさらに含み、前記予測衝突位置は、前記第2の車線の前記曲率半径と、前記第2の車両の前記ホイールトラックと、前記第2の車両の前記ホイールベースと、前記第2の車両の前記トラクションピンと前記トラクタの前記後車軸との間の前記距離とに基づいて得られる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の端末は第2の車両であり、前記第2の端末に関する前記情報は前記第2の車両の車体長を含み、前記制御情報は予測衝突位置を含み、前記予測衝突位置は、前記第2の車線の前記曲率半径と前記第2の車両の前記車体長とに基づいて決定される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の端末に関する前記情報および前記第2の車線に関する前記情報は、少なくとも1つのセンサ、地図モジュール、および/または通信モジュールを使用することによって得られる、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の車線は、前記第1の端末が位置する第1の車線に隣接し、予測衝突位置は、前記第1の車線または前記第2の車線のカーブ上にある、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
制御装置であって、
第2の端末に関する情報を得るように構成された取得モジュールであって、前記第2の端末に関する前記情報が前記第2の端末のサイズを示し、前記取得モジュールが、前記第2の端末が位置する第2の車線に関する情報を得るようにさらに構成され、前記第2の車線に関する前記情報が前記第2の車線の曲率半径を示す、取得モジュールと、
前記第2の端末に関する前記情報と前記第2の車線に関する前記情報とに基づいて制御情報を出力するように構成された処理モジュールであって、前記制御情報が、第1の端末と前記第2の端末との衝突の予測情報を示す、処理モジュールと
を備える装置。
【請求項9】
前記制御情報を出力することは、
前記制御情報が予測衝突位置を含み、前記処理モジュールが制御情報を出力するように構成されることが、表示装置を使用して前記予測衝突位置を表示することを含むこと、
前記制御情報が音声警告情報を含み、前記処理モジュールが制御情報を出力することが、スピーカを使用して前記音声警告情報を再生することを含むこと、または、
前記制御情報が車両制御情報を含み、前記処理モジュールが制御情報を出力することが、予測衝突位置を回避するために、制動システムを使用して前記第1の端末を制御することを含むこと
のうちの少なくとも1つを満たす、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第2の端末は第2の車両であり、前記第2の端末に関する前記情報は、前記第2の車両のホイールトラックと前記第2の車両のホイールベースとを含み、前記制御情報は予測衝突位置を含み、前記予測衝突位置は、前記第2の車線の前記曲率半径と、前記第2の車両の前記ホイールトラックと、前記第2の車両の前記ホイールベースとに基づいて得られる、請求項8または9に記載の装置。
【請求項11】
前記第2の車両のタイプはトレーラであり、前記第2の端末に関する前記情報は、前記第2の車両のトラクションピンとトラクタの後車軸との間の距離をさらに含み、前記予測衝突位置は、前記第2の車線の前記曲率半径と、前記第2の車両の前記ホイールトラックと、前記第2の車両の前記ホイールベースと、前記第2の車両の前記トラクションピンと前記トラクタの前記後車軸との間の前記距離とに基づいて得られる、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第2の端末は第2の車両であり、前記第2の端末に関する前記情報は、前記第2の車両の車体長を含み、前記制御情報は予測衝突位置を含み、前記予測衝突位置は、前記第2の車線の前記曲率半径と前記第2の車両の前記車体長とに基づいて決定される、請求項8または9に記載の装置。
【請求項13】
前記取得モジュールは、センサ、地図モジュール、または通信モジュールである、請求項8から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記第2の車線は、前記第1の端末が位置する第1の車線に隣接し、予測衝突位置は、前記第1の車線または前記第2の車線のカーブ上にある、請求項8から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
制御装置であって、
少なくとも1つのプロセッサとインターフェイス回路とを備え、
前記インターフェイス回路は、前記少なくとも1つのプロセッサにプログラム命令またはデータを提供するように構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記プログラム命令を実行して、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、装置。
【請求項16】
請求項8から14のいずれか一項に記載の装置を備える、車両。
【請求項17】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体にはプログラム命令が格納され、前記プログラム命令がコンピュータによって実行されると、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法が実施される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
チップであって、前記チップは、少なくとも1つのプロセッサとデータインターフェイスとを備え、前記プロセッサは、前記データインターフェイスを使用してメモリに格納された命令を読み取って、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法を実行する、チップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年12月17日に中国国家知識産権局に提出された「CONTROL METHOD AND APPARATUS」と題する中国特許出願第202011493106.1号の優先権を主張するものであり、同中国特許出願は参照によりその全体が本書に組み入れられる。
本出願の実施形態は、車両制御分野に関し、より具体的には、制御方法および制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動運転は、人工知能分野における主流の応用である。自動運転技術は、コンピュータビジョン、レーダ、監視装置、全地球測位システムなどの協働に頼って、能動的なヒトの操作なしに自動車の自動運転を実現する。自動運転車両は、様々なコンピューティングシステムを使用して、ある場所から別の場所への乗客または物品の輸送を支援する。一部の自動運転車両は、操作者(例えば、ナビゲータ、運転者、または乗客など)からの最初の入力または継続的な入力をいくつか必要とする場合がある。自動運転車両は、操作者が手動操作モードから自動運転モードまたはその中間の運転モードに切り替えることを可能にする。自動運転技術では、ヒトが自動車を運転する必要はない。したがって、理論上はヒトに起因する運転ミスを効果的に回避でき、交通事故を減らすことができ、道路輸送効率を高めることができる。そのため、自動運転技術への注目が高まっている。
【0003】
自動運転と支援運転では、インテリジェントビークルがセンサを使用して周囲環境を検知できる。一般的に使用されるセンサは、ミリ波レーダ、カメラ、レーザレーダなどを含む。車両は、センサを使用することによって周囲環境を検出および分類し、計画制御モジュールへ情報を送信して、車両の運転経路に関する決定を下し、最後に実行部を使用して決定を実行し、そうすることで、自動運転プロセス全体または支援運転プロセス全体を完了できる。
【0004】
走行車両が旋回するときに、後輪は、対応する前輪の軌跡に沿って走行するのではなく、軌跡から逸脱する。図1に示されているように、車両の旋回によって形成されるずれは車輪半径差と呼ばれている。車体が長いほど、車輪半径差が大きいことを意味する。内輪半径差は、車両が旋回するときの内側前輪の旋回半径と内側後輪の旋回半径との差である。例えば、通常は長い車体を有する大型の工業用車両が旋回しているときに、車両の先頭は旋回を完了し、車体はまだ旋回を完了しておらず、それによって形成される車輪半径差は運転者の視覚的な死角となる。別の車両または歩行者が視覚的な死角にある場合、別の車両または歩行者は、後で旋回する車体に巻き込まれ、交通事故の犠牲者になるおそれがある。したがって、安全を確保するには、別の車両または歩行者は、旋回する車両の前輪から遠ざかって、旋回する車両の後輪にひかれないようにしなければならない。
【0005】
したがって、旋回する車両の危険領域に別の車両が入ることを防止し、運転の安全性を向上させるため、旋回する車両の危険領域を検出する方法が緊急に必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の実施形態は、制御方法および制御装置を提供し、これにより、現在の端末は別の端末との衝突のリスク位置を予測でき、制御情報を出力できるので、運転の安全性が向上する。
【0007】
第1の態様によると、制御方法が提供され、本方法は、第2の端末に関する情報を得るステップであって、第2の端末に関する情報が第2の端末のサイズを示す、ステップと、第2の端末が位置する第2の車線に関する情報を得るステップであって、第2の車線に関する情報が第2の車線の曲率半径を示す、ステップと、第2の端末に関する情報と第2の車線に関する情報とに基づいて制御情報を出力するステップであって、制御情報が、第1の端末と第2の端末との衝突の予測情報を示す、ステップとを含む。
【0008】
本出願の本実施形態の制御方法は、第1の端末によって実行されてよく、2台の車両が隣接するカーブを走行するときに衝突リスクを有し得る場合に適用されてよい。第1の端末は、第2の端末に関する情報と車線に関する情報とを得て予測衝突位置を決定し、次いで、第1の端末が警告または制御されるので、第1の端末は、予測衝突位置の外側で能動的に制動または回避を実行し、そうすることで受動的な衝突のリスクを回避し、運転の安全性を向上させる。
【0009】
第1の態様の可能な一実装において、制御情報を出力するステップは、制御情報が予測衝突位置を含み、制御情報を出力するステップが、表示装置を使用して予測衝突位置を表示するステップを含むこと、制御情報が音声警告情報を含み、制御情報を出力するステップが、スピーカを使用して音声警告情報を再生するステップを含むこと、または、制御情報が車両制御情報を含み、制御情報を出力するステップが、予測衝突位置を回避するために、制動システムを使用して第1の端末を制御するステップを含むことのうちの少なくとも1つを満たす。
【0010】
本出願の本実施形態の制御方法に基づくと、第1の端末は、前述の方式で制御情報を出力するので、第1の端末は、予測衝突位置を回避するための措置を能動的に取り、そうすることで運転の安全性を向上させる。
【0011】
第1の態様の可能な一実装において、第2の端末は第2の車両であり、第2の端末に関する情報は、第2の車両のホイールトラックと第2の車両のホイールベースとを含み、制御情報は予測衝突位置を含み、予測衝突位置は、第2の車線の曲率半径と、第2の車両のホイールトラックと、第2の車両のホイールベースとに基づいて得られる。
【0012】
第1の態様の可能な一実装において、第2の車両のタイプはトレーラであり、第2の端末に関する情報は、第2の車両のトラクションピンとトラクタの後車軸との間の距離をさらに含み、予測衝突位置は、第2の車線の曲率半径と、第2の車両のホイールトラックと、第2の車両のホイールベースと、第2の車両のトラクションピンとトラクタの後車軸との間の距離とに基づいて得られる。
【0013】
本出願の本実施形態の制御方法は、予測衝突位置を決定する前述の具体的方法を提供する。加えて、第2の端末が特殊なトレーラである場合は、トレーラがより大きい危険領域を生じさせる可能性があるので、本出願は衝突位置を予測する特別な方法を提供する。
【0014】
第1の態様の可能な一実装において、第2の端末は第2の車両であり、第2の端末に関する情報は第2の車両の車体長を含み、制御情報は予測衝突位置を含み、予測衝突位置は、第2の車線の曲率半径と第2の車両の車体長とに基づいて決定される。
【0015】
第2の端末の遮られた車体のため、または別の状況のため、第2の端末のホイールトラックおよびホイールベースを直接得ることができない場合、本出願の一実施形態は、予測衝突位置を決定する簡素で便利な方法をさらに提供する。
【0016】
第1の態様の可能な一実装において、第2の端末に関する情報および第2の車線に関する情報は、少なくとも1つのセンサ、地図モジュール、および/または通信モジュールを使用することによって得られる。
【0017】
本出願の本実施形態の制御方法に基づくと、第2の端末に関する情報および第2の車線に関する情報は、複数の既存の方式で得ることができる。ある特定の環境では、より便利な情報取得方式を選択できるので、情報がより正確に得られる。
【0018】
第1の態様の可能な一実装において、第2の車線は、第1の端末が位置する第1の車線に隣接し、予測衝突位置は、第1の車線または第2の車線のカーブ上にある。
【0019】
第2の態様によると、制御装置が提供され、本装置は、第2の端末に関する情報を得るように構成された取得モジュールであって、第2の端末に関する情報が第2の端末のサイズを示し、取得モジュールが、第2の端末が位置する第2の車線に関する情報を得るようにさらに構成され、第2の車線に関する情報が第2の車線の曲率半径を示す、取得モジュールと、第2の端末に関する情報と第2の車線に関する情報とに基づいて制御情報を出力するように構成された処理モジュールであって、制御情報が、第1の端末と第2の端末との衝突の予測情報を示す、処理モジュールとを含む。
【0020】
第2の態様の可能な一実装において、制御情報を出力することは、制御情報が予測衝突位置を含み、処理モジュールが制御情報を出力することが、表示装置を使用して予測衝突位置を表示することを含むこと、制御情報が音声警告情報を含み、処理モジュールが制御情報を出力することが、スピーカを使用して音声警告情報を再生するステップを含むこと、または、制御情報が車両制御情報を含み、処理モジュールが制御情報を出力することが、予測衝突位置を回避するために、制動システムを使用して第1の端末を制御することを含むことのうちの少なくとも1つを満たす。
【0021】
第2の態様の可能な一実装において、第2の端末は第2の車両であり、第2の端末に関する情報は、第2の車両のホイールトラックと第2の車両のホイールベースとを含み、制御情報は予測衝突位置を含み、予測衝突位置は、第2の車線の曲率半径と、第2の車両のホイールトラックと、第2の車両のホイールベースとに基づいて得られる。
【0022】
第2の態様の可能な一実装において、第2の車両のタイプはトレーラであり、第2の端末に関する情報は、第2の車両のトラクションピンとトラクタの後車軸との間の距離をさらに含み、予測衝突位置は、第2の車線の曲率半径と、第2の車両のホイールトラックと、第2の車両のホイールベースと、第2の車両のトラクションピンとトラクタの後車軸との間の距離とに基づいて得られる。
【0023】
第2の態様の可能な一実装において、第2の端末は第2の車両であり、第2の端末に関する情報は第2の車両の車体長を含み、制御情報は予測衝突位置を含み、予測衝突位置は、第2の車線の曲率半径と第2の車両の車体長とに基づいて決定される。
【0024】
第2の態様の可能な一実装において、取得モジュールは、センサ、地図モジュール、または通信モジュールである。
【0025】
第2の態様の可能な一実装において、第2の車線は、第1の端末が位置する第1の車線に隣接し、予測衝突位置は、第1の車線または第2の車線のカーブ上にある。
【0026】
第3の態様によると、少なくとも1つのプロセッサとインターフェイス回路とを含む制御装置が提供され、インターフェイス回路は、少なくとも1つのプロセッサにプログラム命令またはデータを提供するように構成され、少なくとも1つのプロセッサは、プログラム命令を実行して、第1の態様の実装のいずれか1つの制御方法を実施するように構成される。
【0027】
第4の態様によると、第2の態様の実装のいずれか1つの制御装置を含む車両が提供される。
【0028】
第5の態様によると、コンピュータ可読記憶媒体が提供され、本コンピュータ可読記憶媒体にはプログラム命令が格納され、プログラム命令がコンピュータによって実行されると、第1の態様の実装のいずれか1つの制御方法が実施される。
【0029】
第6の態様によると、チップが提供され、本チップは少なくとも1つのプロセッサとデータインターフェイスとを含み、プロセッサは、データインターフェイスを使用してメモリに格納された命令を読み取って、第1の態様の実装のいずれか1つの制御方法を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】車両が旋回するときに形成される車輪半径差の概略図である。
図2】本出願による車両の機能ブロック図である。
図3】本出願による自動運転システムの概略ブロック図である。
図4】本出願によるクラウド側の命令に基づく自動運転車両の適用の概略図である。
図5】本出願による、2台の車両がカーブで出合うときに起こり得る衝突リスクの概略図である。
図6】本出願による制御方法の概略フローチャートである。
図7】本出願による制御方法の概略ブロック図である。
図8】本出願による予測衝突位置を決定する概略図である。
図9】本出願による簡素化された制御方法の概略ブロック図である。
図10】本出願による制御装置の概略ブロック図である。
図11】本出願による制御装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付の図面を参照しながら本出願の技術的解決策を説明する。
【0032】
本出願の実施形態の技術的解決策は、様々な車両に適用できる。車両は、具体的には、内燃機関車、スマート電気車両、またはハイブリッド車両であってよく、または車両は、別の動力タイプの車両などであってもよい。あるいは、本出願の実施形態の技術的解決策は、飛行機や船などの様々な他の乗り物に適用することができる。これは、本出願の実施形態で限定されない。
【0033】
説明を容易にするため、以下では、車両を一例として用いて本出願の実施形態の技術的解決策を説明する。
【0034】
本出願の実施形態における車両は、手動運転車両、自動運転車両、または支援運転車両であってよい。例えば、自動運転車両では自動運転モードを設定できる。自動運転モードは、全自動運転モードであってよく、または半自動運転モードであってもよい。これは、本出願の実施形態で限定されない。
【0035】
本出願の実施形態の車両では、別の運転モードをさらに設定できる。別の運転モードは、スポーツモード、ECOモード、スタンダードモード、スノーモード、および高性能モードなどの複数の運転モードのうちの1つ以上を含み得る。自動運転車両は、自動運転モードと前述した複数の(運転者が車両を運転する)運転モードとを切り替えることができる。これは、本出願の実施形態で限定されない。
【0036】
図2は、本出願の一実施形態による車両100の機能ブロック図である。
【0037】
車両100は手動運転車両であってよく、または車両100は全または半自動運転モードに設定されてもよい。
【0038】
一例において、車両100は、自動運転モードにあるときに自身を制御し、手動操作によって車両の現在の状態と車両の周囲環境の現在の状態を決定し、周囲環境内の少なくとも1つの別の車両の見込まれる挙動を決定し、別の車両が見込まれる挙動を実行する可能性に対応する信頼度を決定し、決定された情報に基づいて車両100を制御することができる。車両100が自動運転モードにあるときに、車両100は、人とやり取りすることなく動作するように設定できる。
【0039】
車両100は、走行システム110、センサシステム120、制御システム130、1つ以上の周辺機器140、電源160、コンピュータシステム150、およびユーザインターフェイス170など、様々なサブシステムを含み得る。
【0040】
任意に選べることとして、車両100は、より多くの、またはより少ない、サブシステムを含んでよく、それぞれのサブシステムは、複数の構成要素を含み得る。加えて、車両100のサブシステムおよび構成要素は、有線または無線方式で相互接続されてよい。
【0041】
例えば、走行システム110は、車両100に動力運動を提供するコンポーネントを含み得る。一実施形態において、走行システム110は、エンジン111、伝動装置112、エネルギー源113、および車輪114/タイヤを含み得る。エンジン111は、内燃エンジン、モータ、空気圧縮エンジンであってよく、またはガソリンエンジンとモータとからなるハイブリッドエンジン、もしくは内燃エンジンと空気圧縮エンジンとからなるハイブリッドエンジンなど、タイプの異なるエンジンの組み合わせであってもよい。エンジン111は、エネルギー源113を機械的エネルギーに変換できる。
【0042】
例えば、エネルギー源113は、ガソリン、ディーゼル、他の油ベースの燃料、プロパン、他の圧縮ガスベースの燃料、エタノール、ソーラーパネル、バッテリ、および別の動力源を含み得る。エネルギー源113は、車両100の別のシステムにエネルギーを供給することもできる。
【0043】
例えば、伝動装置112は、ギアボックス、デファレンシャル、およびドライブシャフトを含み得、伝動装置112は、エンジン111からの機械的動力を車輪114に伝達できる。
【0044】
一実施形態において、伝動装置112は、別の装置を、例えばクラッチを、さらに含み得る。ドライブシャフトは、1つ以上の車輪114に結合できる1つ以上のシャフトを含み得る。
【0045】
例えば、センサシステム120は、車両100の周囲環境に関する情報を検知するセンサを含み得る。
【0046】
例えば、センサシステム120は、測位システム121(GPSシステム、BeiDouシステム、または別の測位システムなど)、慣性測定ユニット(inertial measurement unit、IMU)122、レーダ123、レーザ測距器124、およびカメラ125を含み得る。センサシステム120は、監視対象車両100の内部システムのセンサ(車内空気品質モニタ、燃料計、油温計など)をさらに含み得る。1つ以上のセンサからのセンサデータを使用して、物体と、物体の対応する特徴(場所、形状、方向、速度など)とを検出できる。このような検出と認識は、自動運転車両100の安全動作の鍵を握る機能である。
【0047】
測位システム121は、車両100の地理的位置を推定するように構成されてよい。IMU 122は、慣性加速度に基づいて車両100の位置変化と向き変化を検知するように構成されてよい。一実施形態において、IMU 122は、加速度計とジャイロスコープとの組み合わせであってよい。
【0048】
例えば、レーダ123は、無線信号を使用して車両100の周囲環境内の物体を検知できる。いくつかの実施形態では、物体を検知することに加えて、レーダ123は、物体の速度および/または進行方向を検知するようにさらに構成されてよい。
【0049】
例えば、レーザ測距器124は、レーザを使用することによって、車両100が位置する環境内の物体を検知できる。いくつかの実施形態において、レーザ測距器124は、1つ以上のレーザ光源、レーザスキャナ、1つ以上の検出器、および別のシステムコンポーネントを含み得る。
【0050】
例えば、カメラ125は、車両100の周囲環境の複数の画像を撮影するように構成されてよい。例えば、カメラ125は、スタティックカメラまたはビデオカメラであってよい。
【0051】
図2に示されているように、制御システム130は、車両100の動作と車両のコンポーネントの動作を制御する。制御システム130は、ステアリングシステム131、スロットル132、制動ユニット133、コンピュータビジョンシステム134、経路制御システム135、および障害物回避システム136など、様々な構成要素を含み得る。
【0052】
例えば、ステアリングシステム131を操作することで、車両100の進行方向を調整できる。例えば、一実施形態において、ステアリングシステムはステアリングホイールシステムであってよい。スロットル132は、車両100の速度を制御するために、エンジン111の動作速度を制御するように構成されてよい。
【0053】
例えば、制動ユニット133は、車両100を減速するように制御するように構成されてよく、制動ユニット133は、摩擦力を用いて車輪114を減速させることができる。別の実施形態では、制動ユニット133は、車輪114の運動エネルギーを電流に変換できる。あるいは、制動ユニット133は、車両100の速度を制御するために、別の方式で車輪114の回転速度を落とすことができる。
【0054】
図2に示されているように、コンピュータビジョンシステム134は、車両100の周囲環境内の物体および/または特徴を認識するために、カメラ125によって撮影された画像を処理および解析するように動作できる。物体および/または特徴は、交通信号、道路境界、および障害物を含み得る。コンピュータビジョンシステム134は、物体認識アルゴリズム、ストラクチャフロムモーション(Structure from motion、SFM)アルゴリズム、ビデオ追跡、および別のコンピュータビジョン技術を使用できる。いくつかの実施形態において、コンピュータビジョンシステム134は、環境の地図を描画し、物体を追跡し、物体の速度を推定するなどするように構成されてよい。
【0055】
例えば、経路制御システム135は、車両100の走行経路を決定するように構成されてよい。いくつかの実施形態において、経路制御システム135は、センサ、GPS、および1つ以上の所定の地図からのデータを参照して、車両100の走行経路を決定できる。
【0056】
図2に示されているように、障害物回避システム136は、車両100の環境内で障害物になり得る物を認識、評価、回避、または横切るように構成されてよい。
【0057】
一例において、制御システム130は、図示および説明されているコンポーネント以外のコンポーネントを、追加的に、または取り替える形で、含み得る。あるいは、上記に示されているコンポーネントのいくつかは、制御システム130から取り除かれてもよい。
【0058】
図2に示されているように、車両100は、周辺機器140を使用することによって、外部のセンサ、別の車両、別のコンピュータシステム、またはユーザとやり取りできる。周辺機器140は、無線通信システム141、車載コンピュータ142、マイクロフォン143、および/またはスピーカ144を含み得る。
【0059】
いくつかの実施形態において、周辺機器140は、車両100がユーザインターフェイス170とやり取りするための手段を提供できる。例えば、車載コンピュータ142は、車両100のユーザに情報を提供できる。車載コンピュータ142はさらに、ユーザインターフェイス116を通じてユーザ入力を受け取るように操作できる。車載コンピュータ142は、タッチパネルを用いて操作できる。別のケースでは、周辺機器140は、車両100が車両内の別のデバイスと通信するための手段を提供できる。例えば、マイクロフォン143は、車両100のユーザから音声(音声コマンドや別の音声入力など)を受け取ることができる。同様に、スピーカ144は、車両100のユーザに向けて音声を出すことができる。
【0060】
図2に図示されるように、無線通信システム141は、1つ以上のデバイスと、直接的に、または通信ネットワークを通じて、無線通信できる。例えば、無線通信システム141は、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)、EVDO、グローバル移動体通信システム(global system for mobile communications、GSM)、または汎用パケット無線サービス(general packet radio service、GPRS)などの3Gセルラ通信、4Gセルラ通信、例えばロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)、または5Gセルラ通信を使用できる。無線通信システム141は、ワイヤレスフィデリティ(Wi-Fi)を通じて無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)と通信できる。
【0061】
いくつかの実施形態において、無線通信システム141は、赤外線リンク、Bluetooth(登録商標)、もしくはジグビー(ZigBee)プロトコルを使用することによって、または様々な車両通信システムなどの他の無線プロトコルを使用することによって、デバイスと直接通信できる。例えば、無線通信システム141は、車両間および/または路側設備間の公共および/または私的データ通信のための1つ以上の専用短距離通信(dedicated short range communications、DSRC)デバイスを含み得る。
【0062】
図2に示されているように、電源160は、車両100の様々なコンポーネントに電力を供給できる。一実施形態において、電源160は、充電式リチウムイオンバッテリまたは鉛酸バッテリであってよい。そのようなバッテリからなる1つ以上のバッテリパックは、車両100のコンポーネントに電力を供給するための電源として構成されてよい。いくつかの実施形態では、一部のバッテリ電気自動車のように、電源160とエネルギー源113を一緒に実装できる。
【0063】
例えば、車両100の機能の一部または全部は、コンピュータシステム150によって制御されてよく、コンピュータシステム150は、少なくとも1つのプロセッサ151を含み得、プロセッサ151は、例えば、メモリ152内の非一時的なコンピュータ可読媒体に格納された命令153を実行する。コンピュータシステム150は、代わりに、車両100の個々のコンポーネントまたはサブシステムを分散的に制御する複数のコンピューティングデバイスであってもよい。
【0064】
例えば、プロセッサ151は、従来の任意のプロセッサであってよく、例えば市販のCPUであってよい。
【0065】
任意に選べることとして、プロセッサは、ASICのような専用デバイス、または別のハードウェアベースのプロセッサであってもよい。図1は、同一ブロック内にあるプロセッサ、メモリ、およびコンピュータの他の構成要素を機能的に示しているが、当業者であれば、プロセッサ、コンピュータ、またはメモリが、実際には、同じ物理的な筐体内に格納される場合もあればされない場合もある複数のプロセッサ、コンピュータ、またはメモリを含み得ることを理解するはずである。例えば、メモリは、コンピュータとは異なる筐体内に配置されたハードディスクドライブまたは別の記憶媒体であってもよい。したがって、プロセッサまたはコンピュータへの言及が、並列に動作する場合もあればしない場合もある1セットのプロセッサ、コンピュータ、またはメモリへの言及を含むことは理解される。単一のプロセッサを使用して本書で説明されているステップを実行することとは異なり、ステアリングコンポーネントや減速コンポーネントなどの一部のコンポーネントは、各自のプロセッサを含み得る。そのプロセッサは、コンポーネント固有の機能に関係する計算のみを実行する。
【0066】
本書で説明されている様々な態様では、プロセッサは、車両から遠く離れて配置され、車両と無線通信できる。別の態様では、本書で説明されているプロセスの一部は、車両内に配置されたプロセッサで実行され、単一の操作を実行するために必要なステップを含むその他のプロセスは、リモートプロセッサによって実行される。
【0067】
いくつかの実施形態において、メモリ152は、命令153(例えば、プログラムロジック)を含み得、命令153は、上述した機能を含む車両100の様々な機能を実行するためにプロセッサ151によって実行され得る。メモリ152はまた、走行システム110、センサシステム120、制御システム130、および周辺機器140のうちの1つ以上へのデータの送信、それらからのデータの受信、それらとの相互作用、および/またはそれらの制御に関する命令を含む、追加の命令を含み得る。
【0068】
例えば、命令153に加えて、メモリ152は、道路地図、経路情報、車両の位置、方向、および速度、ならびに他のかかる車両データなどのデータ、ならびに他の情報をさらに格納できる。かかる情報は、自動モード、半自動モード、および/または手動モードでの車両100の動作中に車両100およびコンピュータシステム150によって使用され得る。
【0069】
図2に示されているように、ユーザインターフェイス170は、車両100のユーザへ情報を提供するように、またはユーザから情報を受信するように、構成されてよい。任意に選べることとして、ユーザインターフェイス170は、無線通信システム141、車載コンピュータ142、マイクロフォン143、およびスピーカ144などの1セットの周辺機器140内の1つ以上の入出力デバイスに含まれてよい。
【0070】
本出願の本実施形態において、コンピュータシステム150は、様々なサブシステム(走行システム110、センサシステム120、制御システム130など)およびユーザインターフェイス170から受信した入力に基づいて車両100の機能を制御できる。例えば、コンピュータシステム150は、制御システム130からの入力を使用して制動ユニット133を制御し、センサシステム120と障害物回避システム136とによって検出される障害物を回避することができる。いくつかの実施形態において、コンピュータシステム150は、車両100および車両のサブシステムの多数の側面に対する制御を提供するように動作させることができる。
【0071】
任意に選べることとして、前述のコンポーネントのうちの1つ以上は、車両100とは別個に設置されてもよく、または車両100と関連付けられてもよい。例えば、メモリ152は、車両100から、部分的に、または完全に、分離されてよい。前述のコンポーネントは、有線および/または無線方式で互いに通信可能に接続されてよい。
【0072】
任意に選べることとして、前述のコンポーネントは例にすぎない。実際の適用時には、前述のモジュール内のコンポーネントを実際の要件に基づいて追加または削除してよい。図2は、本出願の本実施形態に対する制限として理解されるべきではない。
【0073】
任意に選べることとして、車両100は、道路を走行する自動運転車両であってよく、車両の周囲環境内の物体を認識して、現在の速度を調整することを決定できる。物体は、別の車両、交通制御装置、または別のタイプの物体であってよい。いくつかの例において、認識された各物体は、個別に考慮されてよく、物体の現在の速度、物体の加速度、または物体と車両との間の間隔といった各物体の特徴に基づいて、自動運転車両によって調整されるべき速度を決定するために使用されてよい。
【0074】
任意に選べることとして、車両100、または車両100に関連付けられたコンピューティングデバイス(図2のコンピュータシステム150、コンピュータビジョンシステム134、またはメモリ152など)は、認識された物体の特徴と周囲環境の状態(道路上の交通、雨、または氷など)とに基づいて、認識された物体の挙動を予測できる。
【0075】
任意に選べることとして、認識された物体は、互いの挙動に左右される。したがって、すべての認識された物体をさらに合わせて考慮することで、単一の認識された物体の挙動を予測できる。車両100は、認識された物体の予測された挙動に基づいて車両100の速度を調整できる。換言すると、自動運転車両は、予測された物体の挙動に基づいて、車両を安定状態に調整(例えば、加速、減速、または停止)する必要があると決定できる。このプロセスでは、代わりに、車両が走行する道路上での車両100の水平位置、道路の曲率、および静的物体と動的物体との間の近接度といった別のファクタを考慮して、車両100の速度を決定することもできる。
【0076】
自動運転車両の速度を調整することに関する命令を提供することに加えて、コンピューティングデバイスは、車両100のステアリング角の変更に関する命令をさらに提供でき、これにより、自動運転車両は所与の軌道をたどる、および/または自動運転車両と自動運転車両の近くの物体(例えば、道路上の隣接車線上の乗用車)との間で安全な横方向および縦方向距離を維持する。
【0077】
車両100は、乗用車、トラック、オートバイ、バス、ボート、飛行機、ヘリコプター、芝刈り機、レクリエーションビークル、遊び場の乗り物、建設機器、トロリー、ゴルフカート、電車、手押し車などであってよい。これは、本出願の本実施形態で具体的に限定されない。
【0078】
可能な一実装において、図2に示されている車両100は自動運転車両であってよい。以下では、自動運転システムについて詳しく説明する。
【0079】
図3は、本出願の一実施形態による自動運転システムの概略図である。
【0080】
図3に示されている自動運転システムは、コンピュータシステム201を含む。コンピュータシステム201はプロセッサ203を含み、プロセッサ203はシステムバス205に接続されている。プロセッサ203は、1つ以上のプロセッサであってよく、各プロセッサは1つ以上のプロセッサコアを含み得る。ビデオアダプタ(video adapter)207はディスプレイ209を駆動でき、ディスプレイ209はシステムバス205に接続されている。システムバス205は、バスブリッジ211を使用して入出力(I/O)バス213に接続でき、I/Oインターフェイス215はI/Oバスに接続されている。I/Oインターフェイス215は、入力デバイス217(キーボード、マウス、またはタッチスクリーンなど)やメディアトレイ(media tray)221(CD-ROMまたはマルチメディアインターフェイスなど)といった複数のI/Oデバイスと通信する。トランシーバ223は、無線通信信号を送信および/または受信でき、カメラ255は、静的および動的デジタルビデオ画像を撮影できる。I/Oインターフェイス215に接続されるインターフェイスは、USBポート225であってよい。
【0081】
プロセッサ203は、縮小命令セットコンピューティング(reduced instruction set computer、RISC)プロセッサ、複合命令セットコンピューティング(complex instruction set computer、CISC)プロセッサ、またはそれらの組み合わせのような従来の任意のプロセッサであってよい。
【0082】
任意に選べることとして、プロセッサ203は、専用装置であってよく、例えば、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)であってよい。プロセッサ203は、ニューラルネットワークプロセッサ、またはニューラルネットワークプロセッサと前述した従来のプロセッサとの組み合わせであってもよい。
【0083】
任意に選べることとして、本出願で説明されている様々な実施形態では、コンピュータシステム201は、自動運転車両から離れて配置されてよく、自動運転車両と無線通信してよい。別の態様では、本書で説明されているプロセスの一部は、自動運転車両に配置されたプロセッサで実行され、単一の操作を実行するために必要な動作を含むその他のプロセスは、リモートプロセッサによって実行される。
【0084】
コンピュータシステム201は、ネットワークインターフェイス229を通じてソフトウェアデプロイメントサーバ249と通信できる。ネットワークインターフェイス229は、ハードウェアネットワークインターフェイスであってよく、例えばネットワークインターフェイスカードであってよい。ネットワーク227は、外部ネットワークであってよく、例えばインターネットであってよく、またはイーサネットや仮想プライベートネットワーク(virtual private network、VPN)などの内部ネットワークであってよい。任意に選べることとして、ネットワーク227は、代わりに、Wi-Fiネットワークやセルラネットワークといった無線ネットワークであってもよい。
【0085】
図3に示されているように、ハードディスクドライブインターフェイスはシステムバス205に接続されており、ハードウェアドライブインターフェイス231はハードディスクドライブ233に接続されてよく、システムメモリ235はシステムバス205に接続されている。システムメモリ235で実行するデータは、オペレーティングシステム237とアプリケーションプログラム243とを含み得る。オペレーティングシステム237は、シェル(shell)239とカーネル(kernel)241とを含み得る。シェル239は、ユーザとオペレーティングシステムのカーネル(kernel)との間のインターフェイスである。シェルは、オペレーティングシステムの最外層であってよい。シェルは、例えば、ユーザ入力を待つ、オペレーティングシステムにユーザ入力を説明する、およびオペレーティングシステムの様々な出力結果を処理するなど、ユーザとオペレーティングシステムとのやり取りを管理できる。カーネル241は、メモリ、ファイル、周辺機器、およびシステムリソースを管理するように構成されたオペレーティングシステム内のコンポーネントを含み得る。カーネルはハードウェアと直接やり取りする。オペレーティングシステムのカーネルは通常、プロセスを実行し、プロセス間の通信を提供し、CPUタイムスライス管理、割り込み、メモリ管理、IO管理などを提供する。アプリケーションプログラム243は、車両の自動運転を制御するためのプログラムを、例えば、自動運転車両と道路上の障害物との相互作用を管理するプログラム、自動運転車両の経路や速度を制御するプログラム、自動運転車両と道路上の別の自動運転車両との相互作用を制御するプログラムを、含む。アプリケーションプログラム243は、ソフトウェアデプロイメントサーバ249のシステム上にも存在する。一実施形態において、コンピュータシステム201は、自動運転関連プログラム247を実行する必要があるときに、ソフトウェアデプロイメントサーバ249からアプリケーションプログラムをダウンロードできる。
【0086】
例えば、アプリケーションプログラム243はさらに、自動運転を実行して、道路上の別の車両の運転挙動を認識するように構成されたアプリケーションプログラムであってよい。
【0087】
例えば、センサ253は、コンピュータシステム201に関連付けられてよく、センサ253は、コンピュータシステム201の周囲環境を検出するように構成されてよい。
【0088】
例えば、センサ253は、動物、車両、障害物、横断歩道などを検出してよい。さらに、センサは、動物、車両、障害物、および横断歩道などの物体の周囲環境を、例えば、動物の周囲の別の動物など、動物の周囲環境、気象状況、および周囲環境の明るさを、検出できる。
【0089】
任意に選べることとして、コンピュータシステム201が自動運転車両に配置される場合、センサは、カメラ、赤外線センサ、化学物質検出器、マイクロフォンなどであってよい。
【0090】
例えば、センサ253は、ある運転状況において、車両が障害物に衝突するのを防止するために、車両の周囲の障害物のサイズまたは位置を検出するように構成されてよい。
【0091】
一例において、図2に示されているコンピュータシステム150はさらに、別のコンピュータシステムから情報を受信でき、または別のコンピュータシステムへ情報を転送できる。あるいは、車両100のセンサシステム120から収集されたセンサデータが別のコンピュータへ転送されてもよく、これによりデータが処理される。
【0092】
例えば、図4に示されているように、コンピュータシステム312からのデータは、さらなる処理のためにネットワークを通じてクラウド側サーバ320へ転送されてよい。ネットワークと中間ノードは、インターネット、ワールドワイドウェブ、イントラネット、仮想プライベートネットワーク、ワイドエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、1つ以上の企業の独自の通信プロトコルを使用するプライベートネットワーク、イーサネット、Wi-Fi、HTTP、およびそれらの様々な組み合わせを含む、様々な構成およびプロトコルを含み得る。そのような通信は、別のコンピュータとの間でデータを転送できるモデムや無線インターフェイスなどの任意のデバイスによって実行されてよい。
【0093】
一例において、サーバ320は、複数のコンピュータを有するサーバを、例えば負荷分散サーバクラスタを、含み得、コンピュータシステム312からデータを受信し、そのデータを処理および転送するために、ネットワークの様々なノードと情報を交換できる。サーバは、コンピュータシステム312と同様に構成されてよく、プロセッサ330と、メモリ340と、命令350と、データ360とを有する。
【0094】
例えば、サーバ320のデータ360は、車両周辺の道路状況に関する情報を含み得る。例えば、サーバ320は、車両の道路状況に関する情報を受信し、検出し、格納し、更新し、転送することができる。
【0095】
例えば、車両周辺の道路状況に関する情報は、別の車両に関する情報や車両周辺の障害物に関する情報を含む。
【0096】
図2から図4が、本出願の制御方法の可能な適用シナリオの例にすぎず、本出願を限定するものではないことを理解されたい。図2から図4に示されている適用シナリオに加えて、本出願の制御方法は、別の可能なシナリオにさらに適用できる。
【0097】
車両が旋回する際に発生する危険領域内に存在するかもしれない対象物のために、従来技術の解決策では、一般的に旋回する車両にセンサが配置される。対象物が車体に近すぎることが検出される場合には、警報を発したり制動措置を取ったりすることで、車両が旋回するときに発生する危険領域内の対象物の安全が確保され、交通事故が回避される。
【0098】
図5のシナリオでは、大型車と小型車がカーブ上を反対方向に進む。大型車が旋回するときには、内輪半径差によって、大型車の走行経路が部分的に対向車線に侵入し、小型対向車の通行に影響を及ぼすことがある。この場合は、安全を確保するために、大型車が旋回を完了するまで、小型車が大型車の危険領域外で待つことが推奨される。そのため、小型車は、大型車の危険領域への進入を避けるために、大型車の危険領域を決定する必要がある。しかしながら、前述した従来技術のすべての解決策に基づいてこの問題を解決することはできない。
【0099】
したがって、本出願の一実施形態は制御方法を提供する。対向車の危険領域が検出されるので、現在の車両は、対向車の危険領域を回避するための措置を能動的に取ることができ、これにより運転の安全が確保される。
【0100】
図5のシナリオに、すなわち、カーブ道路上で、2台の車両が2つの隣接する車線上を反対方向に走行し、一方の車両が他方の車両の旋回危険領域にあり得るシナリオに、本出願の本実施形態の制御方法を適用できることを理解されたい。あるいは、カーブ道路上の別のシナリオに、例えば、2台の車両が2つの隣接する車線上を同じ方向に走行し、一方の車両が他方の車両の旋回危険領域にあり得るシナリオに、制御方法を適用することもできる。
【0101】
図6は、本出願の一実施形態による制御方法の概略フローチャートである。図6に示されているように、ステップ601からステップ603が含まれる。図6に示されている方法が、限定ではなく単なる例であることを理解されたい。本出願の本実施形態の制御方法は、より多くのステップを、またはより少ないステップを、含み得る。これは、本出願の本実施形態で限定されない。以下では、これらのステップを個別に詳しく説明する。
【0102】
図6に示されている方法は、図2に示されている車両、図3に示されている自動運転システム、および本出願に示されていない支援運転システムまたはインテリジェント運転システムによって実行されてよい。図2の車両は、手動運転車両であってよく、または全または半自動運転車両であってよい。
【0103】
S601:第2の端末に関する情報を得、第2の端末に関する情報が第2の端末のサイズを示す。
【0104】
一実装において、第2の端末は車両であってよく、第2の車両と表示される。第2の端末のサイズは、第2の車両のホイールトラック、ホイールベース、および車体長のうちの少なくとも1つを含み得る。第2の車両のサイズ情報は、第2の車両に関する情報を得ることによって得ることができる。ある特定の取得方法は、センサおよび/または通信モジュールを使用して実行されてよく、また、別の可能な取得方式で実行されてもよい。例えば、センサを用いて第2の車両のサイズ情報が検出されてよく、またはインターネット・オブ・ビークルを通じて第2の車両のサイズ情報が得られてもよい。
【0105】
S602:第2の端末が位置する第2の車線に関する情報を得、第2の車線に関する情報が第2の車線の曲率半径を示す。
【0106】
一実装において、第2の端末が第2の車線を走行する場合は、第2の車線に関する情報を得ることによって第2の車線の曲率半径を得ることができる。ある特定の取得方法は、センサ、地図モジュール、および/または通信モジュールを使用して実行されてよく、また、別の可能な取得方式で実行されてもよい。例えば、第2の車線の曲率半径は、路側設備を使用して得ることができる。
【0107】
S603:第2の端末に関する情報と第2の車線に関する情報とに基づいて制御情報を出力し、制御情報が、第1の端末と第2の端末との衝突の予測情報を示す。
【0108】
一実装において、第1の端末は、自動運転、支援運転、またはインテリジェント運転の機能を有する車両であってよい。図6の方法は、第1の端末、または第1の端末上の制御装置もしくは制御システムによって実行されてよい。第1の端末は第1の車線上を走行し、第1の車線は第2の車線に隣接し、第1の車線と第2の車線の両方がカーブを有し、第1の端末と第2の端末にはカーブ上で衝突するリスクがある。制御情報は予測衝突位置を含み、予測衝突位置は、第1の車線または第2の車線のカーブ上にある。
【0109】
本出願の本実施形態において、制御情報を出力する方式は、第1の端末の運転者に回避または制動措置を取るように注意喚起するために、第1の端末の表示装置を使用して予測衝突位置を表示することを含む。制御情報は音声警告情報をさらに含み得、制御情報を出力することはさらに、第1の端末の運転者に回避または制動措置を取るように注意喚起するために、第1の端末のスピーカを使用して音声警告情報を再生することであってよい。制御情報は車両制御情報をさらに含み得、制御情報を出力することは、代わりに、第1の端末の制動システムを使用することによって、制動を実行するように、または予測衝突位置を回避するように、第1の端末を直接制御することであってもよい。制御情報は、前述の方式のうちのいずれか1つのみで出力されてよい。例えば、第1の端末の運転者に回避措置または制動措置を取るように注意喚起するために、第1の端末の表示装置のみを使用して予測衝突位置が表示される。あるいは、制御情報は、複数の方式で出力されてよい。例えば、第1の端末のスピーカを使用して音声警告情報が再生され、それと同時に、第1の端末の表示装置を使用して予測衝突位置が表示され、または第1の端末の制動システムを使用することによって、制動を実行するように、または予測衝突位置を回避するように、第1の端末がさらに制御されてもよい。これは、本出願の本実施形態で限定されない。前述の説明が、制御情報を出力する方式の例にすぎず、本出願を限定するものではないことを理解されたい。前述の例に加えて、本出願は、制御情報を出力する別の方式をさらに含み得る。
【0110】
本出願の本実施形態において、予測衝突位置は、第2の端末のホイールトラックと、第2の端末のホイールベースと、第2の車線の曲率半径とに基づいて決定されてよい。具体的に述べると、第2の端末のホイールトラックと、第2の端末のホイールベースと、第2の車線の曲率半径とに基づいて、第2の端末の車輪半径差が計算される。具体的な計算方式については、図7の説明を参照されたい。簡潔にするため、本出願の本実施形態では詳細を説明しない。さらに、車輪半径差に基づいて第2の端末の状態が決定される。第2の端末が第2の車線から第1の車線に既に侵入している場合、または第2の端末の車輪半径差が第1の閾値(第1の閾値は手作業で予め設定される値であってよい)以上である場合は、第2の端末が既に通過したかまたは通過しようとしている領域が危険領域として決定され、第1の端末に最も近くかつ危険領域の端にある地点が予測衝突位置として使用される。
【0111】
任意に選べることとして、第2の端末に関する得た情報に基づいて、第2の端末のタイプがトレーラであると決定される場合、第2の端末のサイズは、第2の端末のトラクションピンとトラクタの後車軸との間の距離をさらに含み、第2の端末の車輪半径差は、第2の端末のトラクションピンとトラクタの後車軸との間の距離と第2の車線の曲率半径とに基づいて計算される。具体的な計算方式については、図7の説明を参照されたい。次いで、第2の端末の車輪半径差に基づいて、予測衝突位置が決定される。決定方式は前述の方式と同じである。
【0112】
任意に選べることとして、第2の端末の遮られた車体のため、または別の状況のため、第2の端末のホイールトラックおよびホイールベースを直接得ることができない場合、本出願の一実施形態は、予測衝突位置を決定する簡素で便利な方法をさらに提供する。第2の車線の曲率半径が第2の閾値未満であると最初に決定され、第2の端末の車体長が第3の閾値よりも大きいと決定された場合は、第2の端末の車体長に基づいて衝突リスク距離が得られる。具体的に述べると、第2の端末の車体長に第1の係数を乗算して衝突リスク距離を求めることができる。次いで、第1の端末と第2の端末との間の最短接続線上で、第2の端末から衝突リスク距離にある位置が予測衝突位置として決定される。
【0113】
本出願の本実施形態の制御方法は、2台の車両が隣接するカーブを走行するときに衝突リスクがあり得る場合に適用できる。現在の車両は、対向車に関する情報と車線に関する情報とを得て予測衝突位置を決定し、次いで、現在の車両が警告または制御され、その結果、現在の車両は、予測衝突位置の外側で能動的に制動または回避を実行し、これにより受動的な衝突リスクが回避され、運転の安全性を向上する。
【0114】
図7は、本出願の一実施形態による制御方法の概略ブロック図である。以下では、図7を参照しながら本出願の本実施形態の制御方法を詳しく説明する。
【0115】
(1)検出によって現在の道路構造情報を得る。
【0116】
カーブ道路において、現在の車両に設置されたセンサを使用して道路を検出し、道路の曲率半径情報Rを得ることができる。センサは、図2のセンサシステム120および図3のセンサ253であってよく、ミリ波レーダ、レーザレーダ、カメラなどを含む。現在の車両の周囲環境を検出できる。例えば、カメラを使用して周囲環境の画像情報を得、次いでディープラーニング技術を使用して環境内の車線境界線や道路縁などの情報を決定し、後処理操作を、例えばフィッティングを、実行することによって道路構造情報を決定することができる。例えば、ミリ波レーダを使用して道路縁の反射点を、例えばセメントフェンスを、検出し、クラスタリング操作を行った後に道路縁の道路構造情報を得ることができる。道路構造情報は、複数の異なるモデルを用いて記述できる。ある1つの道路モデル記述方式では、モデルy=C0+C1x+C2x2+C3x3を使用して記述を行い、道路の曲率半径は
【数1】
である。
【0117】
(2)対向車のサイズを検出する。
【0118】
対向車のサイズも現在の車両のセンサを使用して検出できる。対向車のサイズは主に、対向車の長さや幅などの情報を含む。
【0119】
以下、カメラを使用して検出を行う方法を説明する。カメラは、ビデオストリーム情報を得、対応する画像に基づいて複数のバウンディングボックス(Bounding Box)を生成し、次いで、ニューラルネットワークに基づくディープラーニング手法を用いてバウンディングボックスに対して分類訓練を行って、比較的高い信頼度でターゲットタイプのバウンディングボックスを得る。次いで、非極大値抑制(Non-Maximum Suppression、NMS)手法を用いて最適なバウンディングボックスを選択でき、これにより、ターゲットタイプとバウンディングボックスのサイズを決定する。画像上のバウンディングボックスのサイズに対して座標変換と対応するカメラレンズの計算を行った後に、世界座標系での実際の車両サイズを得ることができる。
【0120】
前述の検出手順で得られるターゲットタイプは、以下のステップに適用できる。
【0121】
(3)対向車のタイプを決定する。
【0122】
(2)で検出される対向車のサイズの信頼度が比較的低い場合、または対向車の車体が遮られているため対向車のサイズを正確に得ることができない場合は、対向車のタイプを決定でき、次いで、車両タイプに基づいて車両タイプに対応する車両サイズ情報を決定する。
【0123】
対向車のタイプがトレーラであることが検出される場合は、トレーラのトラクションピンとトラクタの後車軸との間の距離kを決定でき、その距離は、その後の衝突リスク距離の計算に使用される。
【0124】
(4)対向車のホイールトラックおよびホイールベースを決定する。
【0125】
対向車のホイールトラックdは、対向車の幅に基づいて決定できる。一般的に、ホイールトラックは、車両の幅に等しい。
【0126】
(2)で対向車のサイズを検出する一方で、対向車の前輪と後輪との間の距離の情報を検出できる。このようにして、対向車のホイールベースを得ることができる。任意に選べることとして、ホイールトラックを直接検出できない場合は、対向車の長さに既定の係数を乗算することによってホイールトラックを決定できる。
【0127】
(5)対向車の車輪半径差を決定する。
【0128】
対向車の車輪半径差は、前述の検出情報に基づいて、次式に従って得ることができる。
【数2】
ここで、aは、対向車の内側の後輪の中心線の動径であり、αは、対向車の前車軸の中点および後車軸の中点と旋回円中心とのなす角度であり、bは、対向車の内側の前輪の中心線の動径である。
【0129】
上記(3)で対向車のタイプがトレーラであることが検出された場合は、次式に従ってトレーラの車輪半径差を計算できる。
【数3】
ここで、rは、トラクションピンの動径であり、cは、トレーラの内側の後輪の中心線の動径である。
【0130】
車輪半径差mはカーブの曲率半径Rに関係するため、車両がカーブに入ると、車輪半径差現象が既に発生することが前述の式から分かる。カーブの曲率半径Rに基づいて、カーブ上の様々な地点における車輪半径差情報を得ることができるので、その後の衝突リスク距離の計算に車輪半径差情報を適用できる。
【0131】
(6)現在の車両の衝突リスク点を決定する。
【0132】
前述の計算された車輪半径差情報に基づいて、車線幅情報を含む道路構造情報を参照して、対向車による現在の車両の車線への侵入に関する情報を得て、対向車が現在の車両に衝突する危険領域を得ることができる。
【0133】
具体的に述べると、図8に示されているように、対向車が現在の車両の車線に侵入するか、または対向車の車輪半径差が特定の閾値以上である場合は、対向車が既に通過しているかまたは通過しようとしている領域が危険領域であり、現在の車両に最も近くかつ危険領域の端にある地点が予測衝突位置として使用される。
【0134】
(7)現在の車両を注意喚起または制御する。
【0135】
現在の車両が道路を検出した後に得られた情報と対向車が検出された後に得られた情報とに基づいて衝突リスク点が計算された後には、現在の車両が衝突リスク点に到達する前に、現在の車両を注意喚起または制御できる。図1の車両100を一例として用いる。対向車との衝突を回避し、運転の安全を確保するため、車載コンピュータ142は、現在の車両の画面にプロンプトを表示でき、スピーカ144は、音声を用いて減速または停止するように運転者に注意喚起でき、または制御システム130は、現在の車両を減速または停止するように制動ユニット133を直接制御できる。
【0136】
図7に示されている制御方法では、現在の車両に設置されたセンサを用いた検出により、道路情報と対向車に関する情報を得る。加えて、本出願の本実施形態の制御方法に基づくと、路側設備(road side unit、RSU)を使用することによって、例えば道路の曲率半径などの情報を含む道路構造情報をさらに得ることができる。あるいは、車両対万物(vehicle to everything、V2X)を使用することによって、対向車の長さ、幅、高さ、ホイールトラック、およびホイールベースなどの情報を含む対向車に関する情報をさらに得ることもできる。対向車のタイプがトレーラであることが検出される場合は、トラクションピンとトラクタの後車軸との間の距離をさらに得ることができる。現在の車両に設置されたセンサを用いた検出によって得られる情報と比べて、RSUおよびV2Xを使用することによって得られる道路情報と対向車に関する情報はより正確であり、計算によって得られる車輪半径差情報もより正確である。したがって、危険領域と衝突リスク点をより正確に決定できるため、現在の車両が衝突リスク点に到達する前に警報や制動などの作業を実行できることが保証される。
【0137】
図7に示されている制御方法では、詳しい道路構造情報と、対向車に関する詳しい情報とを得る必要があり、次いで対向車の車輪半径差情報を計算することで、危険領域と衝突リスク点を決定する。しかし、検出によって得られる道路構造情報や対向車に関する情報に誤差があると、決定される衝突リスク点は比較的大きい誤差を有する。したがって、本出願の本実施形態の制御方法に基づいて、危険領域と衝突リスク点を決定する簡素化された方法がさらに提供される。図9は、本出願の一実施形態による簡素化された制御方法の概略ブロック図である。
【0138】
(1)検出によって現在の道路情報を得る。
【0139】
検出によって現在のカーブ道路の曲率半径Rを得る。
【0140】
(2)対向車のサイズを検出する。
【0141】
対向車の長さVLを検出する。
【0142】
(3)対向車のタイプを決定する。
【0143】
(2)で検出される対向車のサイズの信頼度が比較的低い場合、または対向車の車体が遮られているため対向車のサイズを正確に得ることができない場合は、対向車のタイプを決定でき、次いで、車両タイプに基づいて車両タイプに対応する車両サイズ情報を決定する。
【0144】
(1)、(2)、および(3)の道路情報と対向車に関する情報が、現在の車両に配置されたセンサを使用して得ることができ、またはRSUおよびV2Xを使用して得ることもできることを理解されたい。これは、本出願の本実施形態で限定されない。
【0145】
(4)現在の車両の衝突リスク点を決定する。
【0146】
道路の曲率半径Rが閾値未満である場合、例えばRが100メートル未満であり、対向車の長さVLが閾値よりも大きいことが検出される場合、例えばVLが8メートルよりも大きい場合、衝突リスク点から対向車までの距離Dは以下の値以上であると決定される。
D≧(1+γ)×VL
ここで、γは、保留危険領域の安全係数であり、(0,1)の値を有する既定の係数である。
【0147】
この方法に基づくと、危険領域から安全な距離を保つために、現在の車両は、危険領域から離れた距離で注意喚起または制動できる。
【0148】
以上、図1から図9を参照しながら本出願の実施形態で提供される制御方法を詳しく説明した。以下では、図10および図11を参照しながら本出願の装置の実施形態を詳しく説明する。本出願の実施形態の制御装置が、本出願の前述の実施形態の様々な方法を実行できることを理解されたい。具体的には、以下の製品の具体的な作業プロセスについては、前述の方法の実施形態の対応するプロセスを参照されたい。本出願の実施形態における順序番号が実行順序を意味しないことをさらに理解されたい。様々なプロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部ロジックに基づいて決定されるべきであり、本出願の実施形態の実施プロセスを限定するべきではない。
【0149】
図10は、本出願の一実施形態による制御装置の概略ブロック図である。図10に示されているように、制御装置は、以下で別々に説明する取得モジュール1010と処理モジュール1020とを含む。
【0150】
取得モジュール1010は、第2の端末に関する情報を得るように構成され、第2の端末に関する情報は第2の端末のサイズを示す。
【0151】
取得モジュール1010は、第2の端末が位置する第2の車線に関する情報を得るようにさらに構成され、第2の車線に関する情報は第2の車線の曲率半径を示す。
【0152】
処理モジュール1020は、第2の端末に関する情報と第2の車線に関する情報とに基づいて制御情報を出力するように構成され、制御情報は、第1の端末と第2の端末との衝突の予測情報を示す。
【0153】
任意に選べることとして、制御情報は予測衝突位置を含み、処理モジュール1020が制御情報を出力することは、表示装置を使用して予測衝突位置を表示することを含み、または、制御情報は音声警告情報を含み、処理モジュールが制御情報を出力することは、スピーカを使用して音声警告情報を再生することを含み、または、制御情報は車両制御情報を含み、処理モジュールが制御情報を出力することは、予測衝突位置を回避するために、制動システムを使用して第1の端末を制御することを含む。
【0154】
任意に選べることとして、第2の端末は第2の車両であり、第2の端末に関する情報は、第2の車両のホイールトラックと第2の車両のホイールベースとを含み、制御情報は予測衝突位置を含み、予測衝突位置は、第2の車線の曲率半径と、第2の車両のホイールトラックと、第2の車両のホイールベースとに基づいて得られる。
【0155】
任意に選べることとして、第2の車両のタイプはトレーラであり、第2の端末に関する情報は、第2の車両のトラクションピンとトラクタの後車軸との間の距離をさらに含み、予測衝突位置は、第2の車線の曲率半径と、第2の車両のホイールトラックと、第2の車両のホイールベースと、第2の車両のトラクションピンとトラクタの後車軸との間の距離とに基づいて得られる。
【0156】
任意に選べることとして、第2の端末は第2の車両であり、第2の端末に関する情報は第2の車両の車体長を含み、制御情報は予測衝突位置を含み、予測衝突位置は、第2の車線の曲率半径と第2の車両の車体長とに基づいて決定される。
【0157】
任意に選べることとして、取得モジュール1010はセンサまたは通信モジュールである。
【0158】
任意に選べることとして、第2の車線は、第1の端末が位置する第1の車線に隣接し、予測衝突位置は、第1の車線または第2の車線のカーブ上に位置する。
【0159】
図10に示されている制御装置1000が一例にすぎず、本出願の本実施形態の装置が別のモジュールまたはユニットをさらに含み得ることを理解されたい。制御装置1000が、図6図7、または図9の制御方法のステップを実行できることを理解されたい。繰り返しを避けるため、ここでは詳細を再度説明しない。
【0160】
図11は、本出願の一実施形態による制御装置の構造の概略図である。
【0161】
図11に示されている制御装置1100は、メモリ1101と、プロセッサ1102と、通信インターフェイス1103と、バス1104とを含む。メモリ1101、プロセッサ1102、および通信インターフェイス1103の間の通信接続は、バス1104を通じて実施される。
【0162】
メモリ1101は、読み取り専用メモリ(read only memory、ROM)、静的記憶装置、動的記憶装置、またはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってよい。メモリ1101はプログラムを格納できる。メモリ1101に格納されたプログラムがプロセッサ1102によって実行されると、プロセッサ1102は、本出願の実施形態の制御方法のステップを実行するように構成され、例えば、図6図7、または図9に示されている実施形態のステップを実行できる。
【0163】
プロセッサ1102は、汎用中央処理装置(central processing unit、CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、または1つ以上の集積回路を使用でき、本出願の方法の実施形態の制御方法を実施するために、関連するプログラムを実行するように構成される。
【0164】
あるいは、プロセッサ1102は集積回路チップであってもよく、信号処理能力を有する。実施過程で、本出願の実施形態の制御方法のステップは、ハードウェアの集積論理回路、またはプロセッサ1102内のソフトウェアの形態をとる命令を使用することによって完了され得る。
【0165】
プロセッサ1102は、代わりに、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)もしくは別のプログラム可能ロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジックデバイス、またはディスクリートハードウェアコンポーネントであってよい。プロセッサは、本出願の実施形態で開示されている方法、ステップ、および論理ブロック図を実施または実行できる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよく、またはプロセッサは従来の任意のプロセッサなどであってよい。
【0166】
本出願の実施形態を参照して開示されている方法のステップは、ハードウェア復号プロセッサによって直接実行および完了されてよく、または復号プロセッサ内のハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組み合わせを使用して実行および完了されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラム可能読み取り専用メモリ、電気的消去可能プログラム可能メモリ、またはレジスタなど、当技術の成熟した記憶媒体に配置されてよい。記憶媒体はメモリ1101に配置される。プロセッサ1102は、メモリ1101内の情報を読み取り、プロセッサ1102のハードウェアと共同して、本出願の実施形態の車両の挙動計画装置に含まれるユニットによって実行される必要がある機能を完了し、または本出願の方法の実施形態の制御方法を実行し、例えば、図6図7、または図9に示されている実施形態でステップを実行するか、または機能を実行することができる。
【0167】
通信インターフェイス1103は、制御装置1100と別のデバイスまたは通信ネットワークとの通信を実施するために、トランシーバタイプのトランシーバ装置を使用できるが、これに限定されない。
【0168】
バス1104は、制御装置1100のコンポーネント(メモリ1101、プロセッサ1102、通信インターフェイス1103など)間で情報を転送するための経路を含み得る。
【0169】
制御装置1100内にあるメモリ、プロセッサ、および通信インターフェイスのみが示されているが、具体的な実施過程において、制御装置1100が通常の活動を実施するために必要な別のコンポーネントをさらに含み得ることを当業者が理解するはずであることに注意されたい。加えて、当業者は、具体的な要件に基づいて、制御装置1100が別の追加機能を実施するためのハードウェアコンポーネントをさらに含み得ることを理解するはずである。加えて、当業者は、制御装置1100が、本出願の実施形態を実施するために必要なコンポーネントのみを含んでもよいが、図11に示されているコンポーネントをもれなく含む必要はないことを理解するはずである。
【0170】
本出願の本実施形態に示されている制御装置が、車両内の車載デバイスであってよく、または車載デバイス内に構成されたチップであってもよいことを理解されたい。
【0171】
本出願の一実施形態は、車両をさらに提供し、車両は、前述の方法の実施形態を実行するための制御装置を含む。
【0172】
本出願の一実施形態はチップをさらに提供し、チップはトランシーバユニットと処理ユニットとを含む。トランシーバユニットは、入出力回路または通信インターフェイスであってよい。処理ユニットは、プロセッサ、マイクロプロセッサ、またはチップ上に集積された集積回路である。チップは、前述の方法の実施形態の制御方法を実行できる。
【0173】
本出願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、このコンピュータ可読記憶媒体には命令が格納される。命令が実行されると、前述の方法の実施形態の制御方法が実行される。
【0174】
本出願の一実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。命令が実行されると、前述の方法の実施形態の制御方法が実行される。
【0175】
本出願の本実施形態のプロセッサが、中央処理装置(central processing unit、CPU)であってよいことを理解されたい。プロセッサは、代わりに、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)または別のプログラム可能ロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよく、またはプロセッサは従来の任意のプロセッサなどであってよい。
【0176】
本出願の実施形態のメモリが、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであってよく、または揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含み得ることはさらに理解されよう。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリであってよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってよい。限定ではなく例として、多くの形態のランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)が使用されてよく、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、エンハンストシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクロナスリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、およびダイレクトラムバスダイナミックランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM、DR RAM)が使用されてよい。
【0177】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の他の組み合わせを使用することによって実施されてよい。実施形態を実施するためにソフトウェアが使用される場合、前述の実施形態の全部または一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実施されてよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令またはコンピュータプログラムを含む。コンピュータ命令またはコンピュータプログラムがコンピュータ上でロードまたは実行されると、本出願の実施形態による手順または機能がすべてまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能な装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてよく、またはある1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体へ送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターへ有線(例えば、赤外線、無線、またはマイクロ波)方式で送信されてよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータにとってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つ以上の使用可能な媒体を統合したサーバやデータセンターなどのデータ記憶装置であってよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープなど)、光媒体(例えばDVD)、半導体媒体などであってよい。半導体媒体は、ソリッドステートドライブであってよい。
【0178】
本明細書における「および/または」という用語が、関連する対象を記述するための関連関係のみを記述し、3つの関係が存在し得ることを表すことを理解されたい。例えば、Aおよび/またはBは3つの場合を、すなわちAのみが存在する場合、AとBの両方が存在する場合、およびBのみが存在する場合を表すことができ、AおよびBは単数であっても複数であってもよい。さらに、本明細書における文字「/」は、一般的には関連する対象間の「または」関係を意味するが、「および/または」関係を意味する場合もある。この関係は、文脈を参照することによって理解できる。
【0179】
本出願において、「少なくとも1つ」は1つ以上を指し、「複数の」は2つ以上を指す。「以下の項目(個)のうちの少なくとも1つ」またはそれに類似する表現は、単数の項目(個)を含む項目の任意の組み合わせ、または複数の項目(個)の任意の組み合わせを意味する。例えば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つの項目(個)は、a、b、c、aおよびb、aおよびc、bおよびc、またはa、b、およびcを意味し得、a、b、およびcは単数であっても複数であってもよい。
【0180】
当業者は、本明細書で開示されている実施形態で説明されている例と相まって、ユニットとアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせによって実装され得ることに気づくことができる。機能がハードウェアによって実行されるかソフトウェアによって実行されるかは、技術的解決策の具体的な用途と設計上の制約条件しだいで決まる。当業者は、具体的な用途ごとに様々な方法を用いて説明されている機能を実装できるが、その実装が本出願の範囲を超えると考えるべきではない。
【0181】
説明を簡便にするため、前述のシステム、装置、およびユニットの詳しい作業プロセスについては、前述の方法の実施形態の対応するプロセスを参照するべきであることは、当業者によって明確に理解されよう。ここでは詳細を再度説明しない。
【0182】
本出願で提供されるいくつかの実施形態において、開示されているシステム、装置、および方法が別の方式で実装され得ることを理解されたい。例えば、説明されている装置の実施形態は一例にすぎない。例えば、ユニットへの分割は論理的な機能分割にすぎず、実際の実装では別の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントが組み合わされるか、または別のシステムに統合されてもよく、またはいくつかの特徴は無視されてもよく、または実行されなくてもよい。加えて、表示または論述されている相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェイスを使用して実装されてよい。装置またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的形態、機械的形態、またはその他の形態で実装されてよい。
【0183】
別々の部分として説明されているユニットは、物理的に別々であってもなくてもよく、ユニットとして表示されている部分は、物理的なユニットであってもなくてもよく、1箇所に配置されてよく、または複数のネットワークユニットに分散されてもよい。実施形態の解決策の目的を達成するため、実際の要件に基づいてユニットの一部または全部が選択されてよい。
【0184】
加えて、本出願の実施形態の機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてよく、ユニットの各々は、物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットに統合される。
【0185】
機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売または使用される場合、機能はコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。そのような理解、本質的に本出願の技術的解決策、または従来技術に寄与する部分に基づいて、技術的解決策のいくつかはソフトウェア製品の形態で実装されてよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に格納され、本出願の実施形態で説明されている方法のステップの全部または一部を実行することをコンピューティングデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどであってよい)に命令するいくつかの命令を含む。記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク、またはコンパクトディスクなど、プログラムコードを格納できる任意の媒体を含む。
【0186】
前述の説明は、本出願の特定の実装にすぎず、本出願の保護範囲を限定することを意図するものではない。本出願で開示されている技術的範囲内で当業者によって容易く考え出されるいかなるバリエーションまたは置換も、本出願の保護範囲内に入るものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0187】
100 車両
110 走行システム
111 エンジン
112 伝動装置
113 エネルギー源
114 車輪
116 ユーザインターフェイス
120 センサシステム
121 測位システム
122 慣性測定ユニット
123 レーダ
124 レーザ測距器
125 カメラ
130 制御システム
131 ステアリングシステム
132 スロットル
133 制動ユニット
134 コンピュータビジョンシステム
135 経路制御システム
136 障害物回避システム
140 周辺機器
141 無線通信システム
142 車載コンピュータ
143 マイクロフォン
144 スピーカ
150 コンピュータシステム
151 プロセッサ
152 メモリ
153 命令
160 電源
170 ユーザインターフェイス
201 コンピュータシステム
203 プロセッサ
205 システムバス
207 ビデオアダプタ
209 ディスプレイ
211 バスブリッジ
213 入出力(I/O)バス
215 I/Oインターフェイス
217 入力デバイス
221 メディアトレイ
223 トランシーバ
225 USBポート
227 ネットワーク
229 ネットワークインターフェイス
231 ハードウェアドライブインターフェイス
233 ハードディスクドライブ
235 システムメモリ
237 オペレーティングシステム
239 シェル
241 カーネル
243 アプリケーションプログラム
247 自動運転関連プログラム
249 ソフトウェアデプロイメントサーバ
253 センサ
255 カメラ
312 コンピュータシステム
320 クラウド側サーバ
330 プロセッサ
340 メモリ
350 命令
360 データ
1000 制御装置
1010 取得モジュール
1020 処理モジュール
1100 制御装置
1101 メモリ
1102 プロセッサ
1103 通信インターフェイス
1104 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-07-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御方法であって、
第2の端末に関する情報を得るステップであって、前記第2の端末に関する前記情報が前記第2の端末のサイズを示す、ステップと、
前記第2の端末が位置する第2の車線に関する情報を得るステップであって、前記第2の車線に関する前記情報が前記第2の車線の曲率半径を示す、ステップと、
前記第2の端末に関する前記情報と前記第2の車線に関する前記情報とに基づいて制御情報を出力するステップであって、前記制御情報が、第1の端末と前記第2の端末との衝突の予測情報を示す、ステップと
を含む方法。
【請求項2】
制御情報を出力する前記ステップは、
前記制御情報が予測衝突位置を含み、制御情報を出力する前記ステップが、表示装置を使用して前記予測衝突位置を表示するステップを含むこと、
前記制御情報が音声警告情報を含み、制御情報を出力する前記ステップが、スピーカを使用して前記音声警告情報を再生するステップを含むこと、または、
前記制御情報が車両制御情報を含み、制御情報を出力する前記ステップが、予測衝突位置を回避するために、制動システムを使用して前記第1の端末を制御するステップを含むこと
のうちの少なくとも1つを満たす、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の端末は第2の車両であり、前記第2の端末に関する前記情報は、前記第2の車両のホイールトラックと前記第2の車両のホイールベースとを含み、前記制御情報は予測衝突位置を含み、前記予測衝突位置は、前記第2の車線の前記曲率半径と、前記第2の車両の前記ホイールトラックと、前記第2の車両の前記ホイールベースとに基づいて得られる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の車両のタイプはトレーラであり、前記第2の端末に関する前記情報は、前記第2の車両のトラクションピンとトラクタの後車軸との間の距離をさらに含み、前記予測衝突位置は、前記第2の車線の前記曲率半径と、前記第2の車両の前記ホイールトラックと、前記第2の車両の前記ホイールベースと、前記第2の車両の前記トラクションピンと前記トラクタの前記後車軸との間の前記距離とに基づいて得られる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の端末は第2の車両であり、前記第2の端末に関する前記情報は前記第2の車両の車体長を含み、前記制御情報は予測衝突位置を含み、前記予測衝突位置は、前記第2の車線の前記曲率半径と前記第2の車両の前記車体長とに基づいて決定される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の端末に関する前記情報および前記第2の車線に関する前記情報は、少なくとも1つのセンサ、地図モジュール、および/または通信モジュールを使用することによって得られる、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の車線は、前記第1の端末が位置する第1の車線に隣接し、予測衝突位置は、前記第1の車線または前記第2の車線のカーブ上にある、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
制御装置であって、
第2の端末に関する情報を得るように構成された取得モジュールであって、前記第2の端末に関する前記情報が前記第2の端末のサイズを示し、前記取得モジュールが、前記第2の端末が位置する第2の車線に関する情報を得るようにさらに構成され、前記第2の車線に関する前記情報が前記第2の車線の曲率半径を示す、取得モジュールと、
前記第2の端末に関する前記情報と前記第2の車線に関する前記情報とに基づいて制御情報を出力するように構成された処理モジュールであって、前記制御情報が、第1の端末と前記第2の端末との衝突の予測情報を示す、処理モジュールと
を備える装置。
【請求項9】
前記第2の端末は第2の車両であり、前記第2の端末に関する前記情報は、前記第2の車両の車体長を含み、前記制御情報は予測衝突位置を含み、前記予測衝突位置は、前記第2の車線の前記曲率半径と前記第2の車両の前記車体長とに基づいて決定される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記取得モジュールは、センサ、地図モジュール、または通信モジュールである、請求項8または9に記載の装置。
【請求項11】
前記第2の車線は、前記第1の端末が位置する第1の車線に隣接し、予測衝突位置は、前記第1の車線または前記第2の車線のカーブ上にある、請求項8から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
制御装置であって、
少なくとも1つのプロセッサとインターフェイス回路とを備え、
前記インターフェイス回路は、前記少なくとも1つのプロセッサにプログラム命令またはデータを提供するように構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記プログラム命令を実行して、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、装置。
【請求項13】
請求項8から11のいずれか一項に記載の装置を備える、車両。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本出願の実施形態は、車両制御分野に関し、より具体的には、制御方法および制御装置に関する。
【国際調査報告】