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特表2023-554157通信の方法、装置及びコンピュータ記憶媒体

書誌要約請求の範囲詳細な説明課題実施例実施するための形態図面の説明

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公表特許公報(A)

(11)【公表番号】

(43)【公表日】2023-12-26

(54)【発明の名称】通信の方法、装置及びコンピュータ記憶媒体

(51)【国際特許分類】

H04W 72/23 20230101AFI20231219BHJP

H04W 28/04 20090101ALI20231219BHJP

【ＦＩ】

H04W72/23

H04W28/04 110

【審査請求】未請求

【予備審査請求】未請求

(21)【出願番号】P 2023537977

(86)(22)【出願日】2020-12-21

(85)【翻訳文提出日】2023-08-21

(86)【国際出願番号】 CN2020138053

(87)【国際公開番号】W WO2022133658

(87)【国際公開日】2022-06-30

(81)【指定国・地域】

(71)【出願人】

【識別番号】000004237

【氏名又は名称】日本電気株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100103894

【弁理士】

【氏名又は名称】家入健

(72)【発明者】

【氏名】ワンガン

(72)【発明者】

【氏名】ガオユーカイ

【テーマコード（参考）】

5K067

【Ｆターム（参考）】

5K067AA13

5K067DD11

5K067EE02

5K067EE10

5K067HH28

(57)【要約】

本開示の実施形態は、通信の方法、装置及びコンピュータ可読媒体に関する。端末装置は、ネットワーク装置から、第１の優先度を有する第１のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第１のタイミング値セットと、前記第１の優先度とは異なる第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられた第２のタイミング値セットと、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとのためのＴＤＲＡリストとを、送信し、第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとから第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを含むＨＡＲＱコードブックを構築し、ＨＡＲＱコードブックを、アップリンク制御チャネルにおいてネットワーク装置に送信する。こうして、ＨＡＲＱビットにおける不要な冗長性を取り除くことができ、ＵＣＩオーバーヘッドを低減することができる。
【選択図】図６

【特許請求の範囲】

【請求項1】

第１の優先度を有する第１のハイブリッド自動再送要求（ＨＡＲＱ）フィードバックに関連付けられる第１のタイミング値セットと、前記第１の優先度とは異なる第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられた第２のタイミング値セットと、前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとのための時間領域リソース割当（ＴＤＲＡ）リストとを、端末装置において、ネットワーク装置から受信することと、
前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを含むＨＡＲＱコードブックを、少なくとも、前記第１のタイミング値セットと前記第２のタイミング値セットとから決定される第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて構築することと、
前記ＨＡＲＱコードブックを、アップリンク制御チャネルにおいて前記ネットワーク装置に送信することと、
を含む通信方法。

【請求項2】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、スロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、前記第１のタイミング値セット及び前記第２のタイミング値セット内の値の粒度はスロットである
請求項１に記載の方法。

【請求項3】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、前記第１のタイミング値セット及び前記第２のタイミング値セット内の値の粒度は、サブスロットである
請求項１に記載の方法。

【請求項4】

前記ＨＡＲＱコードブックを構築することは、
前記第１のタイミング値セットと前記第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより、前記第３のタイミング値セットを決定することと、
少なくとも前記第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて前記ＨＡＲＱコードブックを構築することと、
を含む請求項２又は３に記載の方法。

【請求項5】

前記ＨＡＲＱコードブックを構築することは、
前記第１のタイミング値セットと前記第２のタイミング値セットとの積集合を前記第１のタイミング値セットから削除することにより前記第３のタイミング値セットを決定することと、
少なくとも前記第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱコードブックを構築することと、
少なくとも前記第２のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて第２のＨＡＲＱコードブックを構築することと、
前記第１のＨＡＲＱコードブックと前記第２のＨＡＲＱコードブックとのうちの一方を他方に付加することにより前記ＨＡＲＱコードブックを構築することと、
を含む請求項２又は３に記載の方法。

【請求項6】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックは、スロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、前記第２のＨＡＲＱフィードバックは、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、
前記第１のタイミング値セット内の値の粒度はスロットであり、前記第２のタイミング値セット内の値の粒度はサブスロットである
請求項１に記載の方法。

【請求項7】

前記ＨＡＲＱコードブックを構築することは、
サブスロット長設定に基づいて前記第１のタイミング値セットを第４のタイミング値セットに変換することと、
前記第４のタイミング値セットと前記第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより、前記第３のタイミング値セットを決定することと、
少なくとも前記第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて前記ＨＡＲＱコードブックを構築することと、
を含む請求項６に記載の方法。

【請求項8】

前記ＨＡＲＱコードブックを構築することは、
前記第１のタイミング値セットに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定することと、
前記第２のタイミング値セットに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定することと、
前記第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと前記第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セットを決定することと、
前記第５のタイミング値セットを前記第１のタイミング値セットから削除することにより前記第３のタイミング値セットを決定することと、
少なくとも前記第２のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて第３のＨＡＲＱコードブックを構築することと、
少なくとも前記第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて第４のＨＡＲＱコードブックを構築することと、
前記第３のＨＡＲＱコードブックと前記第４のＨＡＲＱコードブックとのうちの一方を他方に付加することにより前記ＨＡＲＱコードブックを構築することと、
を含む請求項６に記載の方法。

【請求項9】

前記ＨＡＲＱコードブックを構築することは、
前記第１のタイミング値セットに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定することと、
前記第２のタイミング値セットに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定することと、
前記第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと前記第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セットを決定することと、
前記第５のタイミング値セットを前記第２のタイミング値セットから削除することにより前記第３のタイミング値セットを決定することと、
少なくとも前記第１のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて第３のＨＡＲＱコードブックを構築することと、
少なくとも前記第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて第４のＨＡＲＱコードブックを構築することと、
前記第３のＨＡＲＱコードブックと前記第４のＨＡＲＱコードブックとのうちの一方を他方に付加することにより前記ＨＡＲＱコードブックを構築することと、
を含む請求項６に記載の方法。

【請求項10】

前記ＨＡＲＱコードブックを送信することは、
前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示す無線リソース制御（ＲＲＣ）設定を前記ネットワーク装置から受信することと、
前記ＲＲＣ設定に基づいて前記ＨＡＲＱコードブックを送信することと、
を含む請求項１に記載の方法。

【請求項11】

前記ＨＡＲＱコードブックを送信することは、
前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すダウンリンク制御情報（ＤＣＩ）を前記ネットワーク装置から受信することと、
前記ＤＣＩに基づいて前記ＨＡＲＱコードブックを送信することと、
を含む請求項１に記載の方法。

【請求項12】

前記ＨＡＲＱコードブックを送信することは、
前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化スキームを適用することを示す第１の条件が満たされているとの決定に従って、個別符号化に基づいて前記ＨＡＲＱコードブックを送信することと、
前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとにジョイント符号化スキームを適用することを示す第２の条件が満たされているとの決定に従って、ジョイント符号化に基づいて前記ＨＡＲＱコードブックを送信することと、
を含む請求項１に記載の方法。

【請求項13】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプはタイプ１ＨＡＲＱ確認応答（ＨＡＲＱ－ＡＣＫ）コードブックであり、前記第２のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプはタイプ２ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであり、
前記ＨＡＲＱコードブックを構築することは、
前記第１のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第５のＨＡＲＱコードブックを構築することと、
前記第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第６のＨＡＲＱコードブックを構築することと、
前記第６のＨＡＲＱコードブックを前記第５のＨＡＲＱコードブックに付加することにより前記ＨＡＲＱコードブックを構築することと、
を含む請求項１に記載の方法。

【請求項14】

前記ＨＡＲＱコードブックを構築することは、
前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示す無線リソース制御（ＲＲＣ）設定を前記ネットワーク装置から受信することと、
前記ジョイント符号化を適用するとの決定に従って、前記ＨＡＲＱコードブックを構築することと、
を含む請求項１に記載の方法。

【請求項15】

前記個別符号化を適用するとの決定に従って、前記第１の優先度を有する前記第１のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第１のＨＡＲＱコードブックを、前記第１の優先度より高い前記第２の優先度を有する前記第２のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第２のＨＡＲＱコードブックに付加することにより、別のＨＡＲＱコードブックを構築することと、
前記別のＨＡＲＱコードブックを、前記アップリンク制御チャネルにおいて前記ネットワーク装置に送信することと、
をさらに含む請求項１４に記載の方法。

【請求項16】

第１の優先度を有する第１のハイブリッド自動再送要求（ＨＡＲＱ）フィードバックに関連付けられる第１のタイミング値セットと、前記第１の優先度とは異なる第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられた第２のタイミング値セットと、前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとのための時間領域リソース割当（ＴＤＲＡ）リストとを、ネットワーク装置において、端末装置に送信することと、
前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを含むＨＡＲＱコードブックであって、少なくとも、前記第１のタイミング値セットと前記第２のタイミング値セットとから決定される第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて構築された前記ＨＡＲＱコードブックを前記端末装置から受信することと、
前記ＨＡＲＱコードブックから前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することと、
を含む通信方法。

【請求項17】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、スロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、前記第１のタイミング値セット及び前記第２のタイミング値セット内の値の粒度はスロットである
請求項１６に記載の方法。

【請求項18】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、前記第１のタイミング値セット及び前記第２のタイミング値セット内の値の粒度は、サブスロットである
請求項１６に記載の方法。

【請求項19】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することは、
前記第１のタイミング値セットと前記第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより、前記第３のタイミング値セットを決定することと、
少なくとも前記第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて前記ＨＡＲＱコードブックから前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することと、
を含む請求項１７又は請求項１８に記載の方法。

【請求項20】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することは、
前記第１のタイミング値セットと前記第２のタイミング値セットとの積集合を前記第１のタイミング値セットから削除することにより前記第３のタイミング値セットを決定することと、
少なくとも前記第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて前記ＨＡＲＱコードブックから前記第１のＨＡＲＱフィードバックを決定することと、
少なくとも前記第２のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて前記ＨＡＲＱコードブックから前記第２のＨＡＲＱフィードバックを決定することと、
を含む請求項１７又は１８に記載の方法。

【請求項21】

【請求項22】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することは、
サブスロット長設定に基づいて前記第１のタイミング値セットを第４のタイミング値セットに変換することと、
前記第４のタイミング値セットと前記第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより、前記第３のタイミング値セットを決定することと、
少なくとも前記第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて前記ＨＡＲＱコードブックから前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することと、
を含む請求項２１に記載の方法。

【請求項23】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することは、
前記第１のタイミング値セットに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定することと、
前記第２のタイミング値セットに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定することと、
前記第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと前記第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セットを決定することと、
前記第５のタイミング値セットを前記第１のタイミング値セットから削除することにより前記第３のタイミング値セットを決定することと、
少なくとも前記第２のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて前記ＨＡＲＱコードブックから前記第１のＨＡＲＱフィードバックを決定することと、
少なくとも前記第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて前記ＨＡＲＱコードブックから前記第２のＨＡＲＱフィードバックを決定することと、
を含む請求項２１に記載の方法。

【請求項24】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することは、
前記第１のタイミング値セットに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定することと、
前記第２のタイミング値セットに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定することと、
前記第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと前記第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セットを決定することと、
前記第５のタイミング値セットを前記第２のタイミング値セットから削除することにより前記第３のタイミング値セットを決定することと、
少なくとも前記第１のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて前記ＨＡＲＱコードブックから前記第１のＨＡＲＱフィードバックを決定することと、
少なくとも前記第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて前記ＨＡＲＱコードブックから前記第２のＨＡＲＱフィードバックを決定することと、
を含む請求項２１に記載の方法。

【請求項25】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示す無線リソース制御（ＲＲＣ）設定を前記端末装置に送信すること
をさらに含む請求項１６に記載の方法。

【請求項26】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すダウンリンク制御情報（ＤＣＩ）を前記端末装置に送信すること
をさらに含む請求項１６に記載の方法。

【請求項27】

前記第１のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプはタイプ１ＨＡＲＱ確認応答（ＨＡＲＱ－ＡＣＫ）コードブックであり、前記第２のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプはタイプ２ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであり、
前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することは、
前記第１のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて前記第１のＨＡＲＱフィードバックのサイズを決定することと、
前記サイズに基づいて、前記ＨＡＲＱコードブックから前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することと、
を含む請求項１６に記載の方法。

【請求項28】

前記ＨＡＲＱコードブックを受信することは、
ジョイント符号化を適用するとの決定に従って、前記ＨＡＲＱコードブックを受信すること
を含む請求項１６に記載の方法。

【請求項29】

個別符号化を適用するとの決定に従って、前記第１の優先度を有する前記第１のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第１のＨＡＲＱコードブックを、前記第１の優先度より高い前記第２の優先度を有する前記第２のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第２のＨＡＲＱコードブックに付加することにより構築された別のＨＡＲＱコードブックを受信すること
をさらに含む請求項１６に記載の方法。

【請求項30】

プロセッサと、前記プロセッサに結合され命令を記憶しているメモリと、を備える端末装置であって、
前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、請求項１から請求項１５の何れか一項に記載の方法を実行する、
端末装置。

【請求項31】

プロセッサと、前記プロセッサに結合され命令を記憶しているメモリと、を備えるネットワーク装置であって、
前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、請求項１６から請求項２９の何れか一項に記載の方法を実行する、
ネットワーク装置。

【請求項32】

少なくとも一つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも一つのプロセッサに、請求項１から請求項１５の何れか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶している
コンピュータ可読媒体。

【請求項33】

少なくとも一つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも一つのプロセッサに、請求項１６から請求項２９の何れか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶している
コンピュータ可読媒体。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示の実施形態は、全体として電気通信の分野に関するものであり、特にアップリンク制御チャネルにおいて異なる優先度を有するハイブリッド自動再送要求（ＨＡＲＱ）フィードバックを多重化するための、方法、装置及びコンピュータ記憶媒体に関するものである。

【背景技術】

【0002】

典型的には、拡張モバイルブロードバンド（ｅＭＢＢ）及び超信頼性及び低遅延通信（ＵＲＬＬＣ）のような異なるサービスを有するユーザ装置（ＵＥ）について、異なるサービスのためのハイブリッド自動再送要求（ＨＡＲＱ）フィードバックを搬送する２つの物理アップリンク制御チャネル（ＰＵＣＣＨ）送信は、時間領域で重複する可能性がある。

【0003】

ＮｅｗＲａｄｉｏ（ＮＲ）リリース１６では、ＵＥについて、２つのＨＡＲＱ確認応答（ＨＡＲＱ－ＡＣＫ）コードブックが、異なる優先度を有する異なるサービスについて同時に構築される。個別のＰＵＣＣＨ関連パラメータ、例えば、ＨＡＲＱ－ＡＣＫフィードバックタイミングセットＫ１、ＰＵＣＣＨ設定、ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックタイプ、及びＨＡＲＱ－ＡＣＫフィードバックの粒度などは、異なる優先度を有するＨＡＲＱ－ＡＣＫについて、それぞれのＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックを構築するために設定される。２つのＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックに対応する２つのＰＵＣＣＨ送信が時間領域で重複する場合、ＵＥは、より高い優先度を有するＨＡＲＱ－ＡＣＫのためのＰＵＣＣＨ送信のうちの一方のみを送信し、より低い優先度を有するＨＡＲＱ－ＡＣＫのための他方のＰＵＣＣＨ送信を廃棄する。より低い優先度を有するＨＡＲＱ－ＡＣＫのためのＰＵＣＣＨ送信を廃棄することにより、より高い優先度を有するＨＡＲＱ－ＡＣＫのためのＰＵＣＣＨ送信の低い遅延及び高い信頼性要件が保証される。しかしながら、より低い優先度を有するＰＵＣＣＨ送信に関連付けられるサービスのパフォーマンスは低下する。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

全体として、本開示の実施形態は、アップリンク制御チャネルにおいて異なる優先度を有するＨＡＲＱフィードバックを多重化するための方法、装置及びコンピュータ記憶媒体を提供する。

【課題を解決するための手段】

【0005】

第１の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、第１の優先度を有する第１のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第１のタイミング値セットと、前記第１の優先度とは異なる第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられた第２のタイミング値セットと、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとのための時間領域リソース割当（ＴＤＲＡ：ｔｉｍｅｄｏｍａｉｎｒｅｓｏｕｒｃｅａｌｌｏｃａｔｉｏｎ）リストとを、端末装置において、ネットワーク装置から受信することと、前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを含むＨＡＲＱコードブックを、少なくとも前記第１のタイミング値セットと前記第２のタイミング値セットとから決定される第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて構築することと、前記ＨＡＲＱコードブックを、前記アップリンク制御チャネルにおいてネットワーク装置に送信することと、を含む。

【0006】

第２の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、ネットワーク装置において、第１の優先度を有する第１のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第１のタイミング値セットと、前記第１の優先度とは異なる第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられた第２のタイミング値セットと、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとのためのＴＤＲＡリストとを、端末装置に送信することと、前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを含むＨＡＲＱコードブックであって、少なくとも前記第１のタイミング値セットと前記第２のタイミング値セットとから決定される第３のタイミング値セットと前記ＴＤＲＡリストとに基づいて構築された前記ＨＡＲＱコードブックを前記端末装置から受信することと、前記ＨＡＲＱコードブックから前記第１のＨＡＲＱフィードバックと前記第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することと、を含む。

【0007】

第３の態様において、端末装置が提供される。前記端末装置は、プロセッサと、前記プロセッサに結合されたメモリとを備える。前記メモリは、前記プロセッサにより実行された場合、前記端末装置に本開示の第１の態様に記載の方法を実行させる命令を記憶する。

【0008】

第４の態様において、ネットワーク装置が提供される。前記ネットワーク装置は、プロセッサと、前記プロセッサに結合されたメモリとを備える。メモリは、プロセッサにより実行された場合、ネットワーク装置に本開示の第２の態様に記載の方法を実行させる命令を記憶する。

【0009】

第５の態様において、命令を記憶したコンピュータ可読媒体が提供される。命令は、少なくとも一つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも１つのプロセッサに、本開示の第１の態様に記載の方法を実行させる。

【0010】

第６の態様において、命令を記憶したコンピュータ可読媒体が提供される。命令は、少なくとも１つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも１つのプロセッサに、本開示の第２の態様に記載の方法を実行させる。

【0011】

本開示のその他の特徴は、以下の説明により容易に理解できるはずである。

【図面の簡単な説明】

【0012】

図面において本開示のいくつかの実施形態をさらに詳細に説明することで、本開示の上述の及びその他の目的、特徴及び利点を、さらに明らかにする。

【0013】

【図1】本開示のいくつかの実施形態を実施可能な例示的な通信ネットワークを示す図である。

【0014】

【図2】本開示の実施形態にかかる、異なる優先度を持つＨＡＲＱフィードバックを搬送する２つのＰＵＣＣＨ間の重複の例を示す模式図である。

【0015】

【図3A】従来の解決策にかかる、１つの所与の優先度を有する、スロットに基づくタイプ１ＨＡＲＱコードブックを生成するプロセスの一例を示す模式図である。

【0016】

【図3B】従来の解決策にかかる、１つの所与の優先度を有する、サブスロットに基づくタイプ１ＨＡＲＱコードブックを生成するプロセスの一例を示す模式図である。

【0017】

【図4】従来の解決策による、異なる優先度を有するＨＡＲＱコードブックを多重化するプロセスの一例を示す模式図である。

【0018】

【図5】従来の解決策による、異なる優先度を有するＨＡＲＱコードブックを多重化するプロセスの別の例を示す模式図である。

【0019】

【図6】本開示の実施形態にかかる、異なる優先度を有するＨＡＲＱフィードバックを多重化する際の通信のプロセスを示すフローチャートである。

【0020】

【図7】本開示の実施形態にかかる、ＨＡＲＱフィードバックのためのＨＡＲＱコードブックを構築するプロセスの一例を示す模式図である。

【0021】

【図8】本開示の実施形態にかかる、ＨＡＲＱフィードバックのためのＨＡＲＱコードブックを構築するプロセスの別の例を示す模式図である。

【0022】

【図9】本開示の実施形態にかかる、ＨＡＲＱフィードバックのためのＨＡＲＱコードブックを構築するプロセスの別の例を示す模式図である。

【0023】

【図10】本開示の実施形態にかかる、ＨＡＲＱフィードバックのためのＨＡＲＱコードブックを構築するプロセスの別の例を示す模式図である。

【0024】

【図11】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置において実現される例示的な通信方法を示す図である。

【0025】

【図12】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置において実現される別の例示的な通信方法を示す図である。

【0026】

【図13】本開示の実施形態を実現するのに適した装置の概略ブロック図である。

【0027】

図中、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の要素を表す。

【発明を実施するための形態】

【0028】

ここで、いくつかの実施形態を参照して、本開示の原理を説明する。これらの実施形態は、説明のためにのみ記載され、当業者が本開示を理解し、実施するのを助けるものであり、本開示の範囲に関するいかなる限定も示唆しないことを理解すべきである。本明細書で説明される開示内容は、以下で説明される方法とは異なる様々な方法で実施することができる。

【0029】

以下の説明及び特許請求の範囲において、別途定義されていない限り、本文で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本開示の当業者が一般に理解するものと同一の意味を有する。

【0030】

本文で使用されるように、用語「端末装置」は、無線又は有線の通信能力を有する任意の装置を意味する。端末装置の例としては、ユーザ装置（ＵＥ）、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、携帯電話、セルラーホン、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント（ＰＤＡ）、ポータブルコンピュータ、タブレット、ウェアラブル装置、モノのインターネット（ＩｏＴ）装置、あらゆるモノのインターネット（ＩｏＥ）装置、マシンタイプ通信（ＭＴＣ）装置、Ｖ２Ｘ通信のための車載装置などを含むが、これらに限定されず、Ｖ２Ｘの「Ｘ」は歩行者、車両又はインフラストラクチャ／ネットワーク、あるいはデジタルカメラなどの画像取得装置、ゲーム装置、音楽保存及び再生装置、あるいは無線又は有線のインターネットアクセス及び閲覧を可能とするインターネット家電などを表す。「端末装置」という用語は、ＵＥ、移動局、加入者局、移動端末、ユーザ端末、又は無線装置と互換的に使用することができる。また、「ネットワーク装置」という用語は、端末装置が通信可能なセル又はカバレッジを提供又はホストすることのできる装置を意味する。ネットワーク装置の例としては、ノードＢ（ＮｏｄｅＢ又はＮＢ）、進化型ノードＢ（ｅＮｏｄｅＢ又はｅＮＢ）、次世代ノードＢ（ｇＮＢ）、送受信ポイント（ＴＲＰ）、リモートラジオユニット（ＲＲＵ）、ラジオヘッド（ＲＨ）、リモートラジオヘッド（ＲＲＨ）、フェムトノード、ピコノードなどの低電力ノードを含むが、これらに限定されない。

【0031】

一実施形態において、端末装置は、第１のネットワーク装置及び第２のネットワーク装置に接続することができる。第１のネットワーク装置と第２のネットワーク装置の一方をマスタノードとして、他方をセカンダリ―ノードとしてもよい。第１のネットワーク装置と第２のネットワーク装置は、異なる無線アクセス技術（ＲＡＴ）を使用してもよい。一実施形態において、第１のネットワーク装置は第１のＲＡＴ装置であってもよく、第２のネットワーク装置は第２のＲＡＴ装置であってもよい。一実施形態において、第１のＲＡＴ装置はｅＮＢであり、第２のＲＡＴ装置はｇＮＢである。異なるＲＡＴに関する情報は、第１のネットワーク装置又は第２のネットワーク装置の少なくとも一方から端末装置に送信することができる。一実施形態において、第１の情報は、第１のネットワーク装置から端末装置に送信されてもよく、そして第２の情報は、第２のネットワーク装置から直接又は第１のネットワーク装置を介して端末装置に送信されてもよい。一実施形態において、第２のネットワーク装置により設定された端末装置の設定に関する情報は、第２のネットワーク装置から第１のネットワーク装置を介して送信することができる。第２のネットワーク装置により設定された端末装置の再設定に関する情報は、第２のネットワーク装置から直接又は第１のネットワーク装置を介して端末装置に送信することができる。

【0032】

本明細書で使用される単数形「１つ」、及び「前記」は、文脈に明示的に示されていない限り、複数形も含まれる。「含む」という用語及びその変型は、「含むが、これらに限定されるものではない」を意味するオープンエンド用語として理解されるべきである。「に基づく」という用語は、「に少なくとも部分的に基づく」と理解されるべきである。「一実施形態」及び「実施形態」という用語は、「少なくとも１つの実施形態」と理解されるべきである。「別の実施形態」という用語は、「少なくとも１つの別の実施形態」と理解されるべきである。「第１」、「第２」などの用語は、異なる又は同一の対象を指すことができる。以下では、その他の明示的及び暗黙的な定義を含む場合がある。

【0033】

いくつかの例において、値、プロシージャ、又は機器は、「最良」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」などと称される。このような説明は、多くの使用される機能的代替案の中から選択することができることを示すことを意図されており、そして、このような選択は、他の選択より良く、より小さく、より高い必要がなく、又はそのほかの点でより好ましい必要はないことが、理解されるであろう。

【0034】

上述したように、リリース１６の技術では、より低い優先度を有するアップリンク制御情報（ＵＣＩ）のためのＰＵＣＣＨ送信を廃棄することは、より低い優先度を有するＰＵＣＣＨ送信に関連付けられるサービスのパフォーマンスを低下させる。ＮＲリリース１７では、より低い優先度を有するサービスのパフォーマンスを改善するために、ＵＥ内多重化／優先順位付け拡張が承認されている。この場合、異なる優先度を有するＨＡＲＱフィードバックのための２つのＰＵＣＣＨが時間領域で重複する場合、より低い優先度を有するサービスのパフォーマンスを改善するために、１つのアップリンク制御チャネル（例えば、ＰＵＣＣＨ）上で異なる優先度のＨＡＲＱフィードバックをどのように多重化するかが、非常に注目される。

【0035】

これに鑑みて、本開示の実施形態は、１つのアップリンク制御チャネルにおいてＨＡＲＱフィードバックを多重化するための解決策を提供する。この解決策において、ＨＡＲＱフィードバックを含み、同じスロットについて重複するＨＡＲＱ位置を有しないＨＡＲＱコードブックが構築され、アップリンク制御チャネルにおいて送信される。こうして、より低い優先度を有するアップリンク制御チャネル送信内のＨＡＲＱフィードバック情報を廃棄せずに残し、ＨＡＲＱビットにおける不要な冗長性を低減することができる。

【0036】

本開示の実施形態は、任意の適切なシナリオに適用されてもよい。例えば、本開示の実施形態は、ＵＲＬＬＣにおいて実施されてもよい。代替として、本開示の実施形態は、能力が低減されたＮＲ装置、ＮＲマルチ入力マルチ出力（ＭＩＭＯ）、ＮＲサイドリンク強化、５２．６ＧＨｚより高い周波数のＮＲシステム、最大７１ＧＨｚの拡張ＮＲオペレーション、非地上系ネットワーク（ＮＴＮ）上の狭帯域モノのインターネット（ＮＢ－ＩＯＴ）／拡張マシンタイプ通信（ｅＭＴＣ）、ＮＴＮ、ＵＥ省電力強化、ＮＲカバレッジ強化、ＮＢ－ＩＯＴ及びＬＴＥ－ＭＴＣ、統合アクセス及びバックホール（ＩＡＢ）、ＮＲマルチキャスト及びブロードキャストサービス、又はマルチ無線デュアル接続の強化のうちの一つにおいて実施できる。

【0037】

以下、添付図面を参照して、本開示の原理及び実施態様について詳細に説明する。

【0038】

通信ネットワークの例
図１は、本開示の実施形態を実施可能な例示的な通信ネットワーク１００を示す模式図である。図１に示すように、通信ネットワーク１００は、端末装置１１０とネットワーク装置１２０とを含んでもよい。いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、ネットワーク装置１２０によりサービングされてもよい。図１における装置の数は説明の目的で与えられており、本開示に対するいかなる限定も暗示していないことが、理解されるであろう。通信ネットワーク１００は、本開示の実施態様を実施するのに適した任意の適切な数のネットワーク装置及び／又は端末装置を含むことができる。

【0039】

図１に示すように、端末装置１１０は、無線通信チャネル等のチャネルを介してネットワーク装置１２０と通信することができる。通信ネットワーク１００における通信は、モバイル通信のためのグローバルシステム（ＧＳＭ）、ロングタームエボリューション（ＬＴＥ）、ＬＴＥ－Ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ、ＬＴＥ－Ａｄｖａｎｃｅｄ（ＬＴＥ－Ａ）、広帯域符号分割多元接続（ＷＣＤＭＡ（登録商標））、符号分割多元接続（ＣＤＭＡ）、ＧＳＭＥＤＧＥ無線アクセスネットワーク（ＧＥＲＡＮ）、マシンタイプ通信（ＭＴＣ）などを含むが、これらに限定されない任意の適切な規格に準拠することができる。さらに、通信は、現在知られている、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行することができる。通信プロトコルの例は、第１世代（１Ｇ）、第２世代（２Ｇ）、２．５Ｇ、２．７５Ｇ、第３世代（３Ｇ）、第４世代（４Ｇ）、４．５Ｇ、第５世代（５Ｇ）通信プロトコルを含むが、これらに限定されない。

【0040】

いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、アップリンクデータチャネル送信を介して、アップリンクデータ情報をネットワーク装置１２０に送信してもよい。例えば、アップリンクデータチャネル送信は、物理アップリンク共有チャネル（ＰＵＳＣＨ）送信であってもよい。もちろん、任意の他の適切な形式も可能である。

【0041】

いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、アップリンク制御チャネル送信を介して、ＵＣＩ、例えば、ＨＡＣＫフィードバック情報を、ネットワーク装置１２０に送信してもよい。例えば、アップリンク制御チャネル送信は、物理アップリンク制御チャネル（ＰＵＣＣＨ）送信であってもよい。もちろん、任意の他の適切な形式も可能である。

【0042】

いくつかの実施形態において、ネットワーク装置１２０は、端末装置１１０のための異なる優先度を有する複数のサービス、例えば、より低い優先度を有するｅＭＢＢとより高い優先度を有するＵＲＬＬＣとをサポートしてもよい。したがって、端末装置１１０は、異なるサービスのために、それぞれのアップリンクデータ及び／又は制御チャネル送信を実行してもよい。アップリンク制御チャネル送信は、異なるサービスのためのＨＡＲＱフィードバックを搬送してもよく、ＨＡＲＱフィードバックは、異なるサービスに対応する異なる優先度を有してもよい。

【0043】

いくつかのシナリオにおいて、端末装置１１０は、同じアップリンクスロット又はサブスロット内でスケジューリング又は設定される２つ以上のアップリンク制御チャネル送信を有してもよい。すなわち、これらのアップリンク制御チャネル送信は、時間領域において重複又は衝突する。図２は本開示の実施形態にかかる、異なる優先度を持つＰＤＳＣＨのためのＨＡＲＱフィードバックを搬送する２つのＰＵＣＣＨ間の重複の例を示す模式図２００である。この例において、ＰＵＣＣＨ２０１とＰＵＣＣＨ２０２とは、図２の破線の枠で示されるように、同じタイムスロット内にスケジュールされるため、時間領域において重複する。

【0044】

この場合、端末装置１１０は、図２の破線矢印で示されるように、ＰＵＣＣＨ２０１のＨＡＲＱフィードバックをＰＵＣＣＨ２０２上へ多重化することにより、重複又は衝突を解決してもよい。もちろん、端末装置１１０は、ＰＵＣＣＨ２０２のＨＡＲＱフィードバックをＰＵＣＣＨ２０１上へ多重化することにより、重複又は衝突を解決してもよい。いずれの場合も、端末装置１１０は、１つのアップリンク制御チャネルにおいてＰＵＣＣＨ２０１及び２０２のＨＡＲＱフィードバックを多重化する必要がある。

【0045】

ＨＡＲＱフィードバックを多重化するための１つの従来の解決策では、ＨＡＲＱフィードバックについてそれぞれのＨＡＲＱコードブックを生成し、一つに縫い合わせて単一のＨＡＲＱコードブックを構築する。ＨＡＲＱフィードバックのために設定されるＨＡＲＱコードブックタイプは、タイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブック又はタイプ２ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであってもよい。従来の解決策によれば、タイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックは、対応するＰＤＳＣＨについてのＨＡＲＱフィードバックのスロットオフセットのセットを示すＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミング値セットＫ１と、ＰＤＳＣＨＴＤＲＡリストと、ＤＬとＵＬとの間で異なるヌメロロジーが設定されている場合、ダウンリンク（ＤＬ）サブキャリア間隔（ＳＣＳ：ｓｕｂｃａｒｒｉｅｒｓｐａｃｉｎｇ）設定μ_ＤＬとアップリンク（ＵＬ）ＳＣＳ設定μ_ＵＬとの間の比率

【数1】

と、ＴＤＤ－ＵＬ－ＤＬ－ＣｏｎｆｉｇｕｒａｔｉｏｎＣｏｍｍｏｎとＴＤＤ－ＵＬ－ＤＬ－ＣｏｎｆｉｇＤｅｄｉｃａｔｅｄとによる時分割二重化（ＴＤＤ：ｔｉｍｅｄｉｖｉｓｉｏｎｄｕｐｌｅｘｉｎｇ）設定との要素に基づいて決定されてもよい。

【0046】

図３Ａは、従来の解決策にかかる、１つの所与の優先度を有する、スロットに基づくタイプ１ＨＡＲＱコードブックを生成するプロセス３００Ａの一例を示す模式図である。この例において、ＤＬとＵＬの同じヌメロロジー（ｎｕｍｅｒｏｌｏｇｙ）が設定されると仮定する。第１のステップとして、ＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミング値のセットＫ１に基づいて、ＨＡＲＱ－ＡＣＫウィンドウを決定する。セットＫ１内のＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミング値ｋは、ＰＤＳＣＨ受信用スロットとＰＵＣＣＨ送信用スロットとの間のスロットオフセットを意味する。この例において、Ｋ１＝｛５，６，７｝である。スロットｎ～ｎ＋３及びｎ＋５～ｎ＋８はＰＤＳＣＨ用のダウンリンクスロットであり、スロットｎ＋４及びｎ＋９はアップリンクスロットであり、スロットｎ＋９はＨＡＲＱフィードバック用のアップリンクスロットであると仮定する。Ｋ１に基づいて、タイムスロットｎ＋２～ｎ＋４を含むＨＡＲＱ－ＡＣＫウィンドウ３１０Ａを決定することができる。

【0047】

第２のステップとして、Ｋ１内の各値に関連付けられる各スロットについて、ＴＤＲＡリストとＴＤＤ設定とに基づいて、各スロット内の候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョン（候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョン機会）を決定する。表１にＴＤＲＡリストの例を示す。

【表1】

【0048】

便宜上、各タイムスロット内の候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンを表２に模式的に示す。

【表2】

ここで、０～１３はスロット番号を示し、ＲＩ０～ＲＩ８は候補ＰＤＳＣＨ受信タイミングを示す。

【0049】

ＴＤＤ－ＵＬ－ＤＬ－ＣｏｎｆｉｇｕｒａｔｉｏｎＣｏｍｍｏｎとＴＤＤ－ＵＬ－ＤＬ－ＣｏｎｆｉｇＤｅｄｉｃａｔｅｄとにより設定されたＵＬと重複する、ＴＤＲＡリスト内の候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンは除外される。重複する候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンについて、特定の規則に基づいて１つのみのＨＡＲＱ－ＡＣＫビット又は位置が生成される。一例として、Ｋ１＝７に関連付けられるスロットがＤＬスロットであるため、ＵＬと重複する候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンがないので、ＨＡＲＱ－ＡＣＫビットのセットの生成から除外される候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンはない。すると、５つのＨＡＲＱ－ＡＣＫ位置が占有される。すなわち、Ｋ１＝７（すなわち、スロットｎ＋２）に対応するＨＡＲＱ位置には、５つのＨＡＲＱ－ＡＣＫビットが存在する。Ｋ１＝６に関連付けられるスロットについて、最後の２つのシンボルはＴＤＤ設定により決定されるＵＬシンボルであり、行インデックス２、３及び８に対応する候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンがＵＬと重複するので、これらの候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンはＨＡＲＱ－ＡＣＫビットのセットの生成から除外される。すると、４つのＨＡＲＱ－ＡＣＫ位置が占有される。すなわち、Ｋ１＝６（すなわち、スロットｎ＋３）に対応するＨＡＲＱ位置には、４つのＨＡＲＱ－ＡＣＫビットが存在する。Ｋ１＝５に関連付けられるスロットがＵＬスロットであるため、全ての候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンがＵＬと重複するので、全ての候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンはＨＡＲＱ－ＡＣＫビットのセットの生成から除外される。すなわち、Ｋ１＝５（すなわち、スロットｎ＋４）に対応するＨＡＲＱ位置は存在しない。したがって、ＨＡＲＱフィードバックのために、９つのＨＡＲＱ位置を含むＨＡＲＱコードブックが生成される。

【0050】

サブスロットに基づくタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックについて、サブＴＤＲＡリストは、ＴＤＲＡリストをＮ個のサブＴＤＲＡリストに分割することにより得られ、Ｎはスロット内のサブスロットの数である。ここで、サブスロットに基づくタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックについて、フィードバック粒度はサブスロットであり、例えば、サブスロットは７つのシンボルであり、ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブック構築規則は、スロット単位をサブスロットユニットに置き換え、ＴＤＲＡリストをサブＴＤＲＡリストに置き換えることにより実現される、スロットに基づくタイプ１コードブックと同様である。これについては、図３Ｂに関連して説明する。

【0051】

図３Ｂは、従来の解決策にかかる、１つの所与の優先度を有する、サブスロットに基づくタイプ１ＨＡＲＱコードブックを生成するプロセス３００Ｂの一例を示す模式図である。この例において、ＤＬとＵＬの同じヌメロロジーが設定されると仮定する。第１のステップとして、ＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミング値のセットＫ１’に基づいて、ＨＡＲＱ－ＡＣＫウィンドウを決定する。Ｋ１’セット内のＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミング値ｋは、ＰＤＳＣＨ受信の終了シンボルを含むためのサブスロットとＰＵＣＣＨ送信のためのサブスロットとの間のサブスロットオフセットを意味する。この例において、サブスロットは７つのシンボル、すなわち半分のスロットであり、Ｋ１’＝｛３，２，１｝である。スロットｎ～ｎ＋３及びｎ＋５～ｎ＋８はダウンリンクスロットであり、スロットｎ＋４及びｎ＋９はアップリンクスロットであり、スロットｎ＋９はＨＡＲＱフィードバック用のアップリンクスロットであると仮定する。Ｋ１’に基づいて、スロットｎ＋８及びスロットｎ＋９の半分を含むＨＡＲＱ－ＡＣＫウィンドウ３１０Ｂを決定することができる。

【0052】

第２のステップとして、ＴＤＲＡリストをＫ１’粒度に基づいて複数のサブリストに分割する。例えば、サブリストの数＝ｆｌｏｏｒ／ｃｅｉｌ｛（スロット持続時間）／（Ｋ１粒度持続時間）｝である。ＴＤＲＡ内の候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンがどのサブリストに属するかは、候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンの終了位置に基づいて決定されることができる。表１Ａ及び１Ｂにサブリストの例を示す。

【表3】

【表4】

【0053】

便宜上、各タイムスロット内の候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンを表２Ａ及び２Ｂに模式的に示す。

【表5】

ここで、０～１３はシンボル番号を示し、ＲＩ０～ＲＩ８は候補ＰＤＳＣＨ受信タイミングを示す。

【表6】

ここで、０～１３はシンボル番号を示し、ＲＩ０～ＲＩ８は候補ＰＤＳＣＨ受信タイミングを示す。

【0054】

ＴＤＤ－ＵＬ－ＤＬ－ＣｏｎｆｉｇｕｒａｔｉｏｎＣｏｍｍｏｎとＴＤＤ－ＵＬ－ＤＬ－ＣｏｎｆｉｇＤｅｄｉｃａｔｅｄとにより設定されたＵＬと重複する、サブスロットに対応するＴＤＲＡリスト内の候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンは除外される。重複する候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンについて、特定の規則に基づいて１つのみのＨＡＲＱ－ＡＣＫビット又は位置が生成される。一例として、Ｋ１’＝３に関連付けられるサブタイムスロットの場合、ＵＬと重複する候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンがないので、サブＴＤＲＡリスト１内の候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンに、ＨＡＲＱ－ＡＣＫビットのセットの生成から除外されるものはない。すると、１つのＨＡＲＱ－ＡＣＫ位置が占有される。すなわち、Ｋ１’＝３（すなわち、スロットｎ＋８の半分）に対応するＨＡＲＱ位置は１つ存在する。Ｋ１’＝２に関連付けられるサブスロットの場合、サブＴＤＲＡリスト２内のいくつかの候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンＲＩ１、ＲＩ２及びＲＩ６がＵＬと重複するので、これらの候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンはＨＡＲＱ－ＡＣＫビットのセットの生成から除外される。すると、３つのＨＡＲＱ－ＡＣＫ位置が占有される。すなわち、Ｋ１’＝２（すなわち、スロットｎ＋８の半分）に対応するＨＡＲＱ位置は３つ存在する。Ｋ１’＝１に関連付けられるサブスロットがＵＬスロットであるため、全ての候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンがＵＬと重複するので、全ての候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンはＨＡＲＱ－ＡＣＫビットのセットの生成から除外される。すなわち、Ｋ１’＝１（すなわち、スロットｎ＋９の半分）に対応するＨＡＲＱ位置は存在しない。したがって、ＨＡＲＱフィードバックのために、４つのＨＡＲＱ位置を含むＨＡＲＱコードブックが生成される。

【0055】

以上に、ＨＡＲＱフィードバックのためのタイプ１ＨＡＲＱコードブックの生成について説明した。以下では、従来の解決策による２つのＨＡＲＱコードブックの多重化について説明する。図４は、従来の解決策による、異なる優先度を有するＨＡＲＱコードブックを多重化するプロセスの一例を示す模式図４００である。この例において、ＵＥは、異なるサービスのための２つのタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックを有するように設定されている。２つのＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックは、いずれもスロッに基づくコードブックである。より低い優先度を有する一方のＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックのためのＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミング値セットＫ１は｛５，４，３｝であり、より高い優先度を有する他方のＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックのためのＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミング値セットＫ１’は｛３，２｝である。

【0056】

図４に示すように、より低い優先度を有するＰＵＣＣＨ４１０と、より高い優先度を有するＰＵＣＣＨ４２０とは、同じスロット４０５内で重複する。セットＫ１に基づいて、スロット４０１、４０２及び４０３を含むＨＡＲＱ－ＡＣＫウィンドウがＰＵＣＣＨ４１０のために決定され、したがって、ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブック４３１がＰＵＣＣＨ４１０のために決定される。セットＫ１’に基づいて、スロット４０３及び４０４を含むＨＡＲＱ－ＡＣＫウィンドウがＰＵＣＣＨ４２０のために決定され、したがって、ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブック４３２がＰＵＣＣＨ４２０のために決定される。従来の解決策によれば、ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブック４３１及び４３２を１つに縫い合わせることにより、単一のコードブック４３０を構築する。

【0057】

ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブック４３１及び４３２は、両方ともスロット４０３について反復され、単一のコードブック４３０内のスロット４０３について（すなわち、Ｋ１＝３及びＫ１’＝３について）ＨＡＲＱ位置の２つの同じセットが存在することが分かる。例えば、各コードブックについてタイムスロット４０３内の対応する最大５つの候補ＰＤＳＣＨ受信のために５個のＨＡＲＱ－ＡＣＫ位置が決定された場合、コードブック内のタイムスロット４０３について１０個のＨＡＲＱ－ＡＣＫ位置が生成されることになる。同じサービス又は異なるサービスの２つのＰＤＳＣＨが時間領域において部分的又は完全に重複する場合、１つのＰＤＳＣＨしか受信できないことを考慮すると、同じＤＬスロット４０３において、ｅＭＢＢ又はＵＲＬＬＣのための最大５つのＰＤＳＣＨを受信することが可能であり、これは、５つのＨＡＲＱ－ＡＣＫ位置のみが有効であり、他の５つのＨＡＲＱ－ＡＣＫ位置にＮＡＣＫが埋められることを意味する。したがって、５ビットの不要なＵＣＩ冗長性が生じる。

【0058】

図５は従来の解決策による、異なる優先度を有するＨＡＲＱコードブックを多重化するプロセス５００の別の例を示す模式図である。この例において、ＵＥは、異なるサービスのための２つのタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックを有するように設定されている。より低い優先度を有する一方のＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックは、スロットに基づくコードブックである。より高い優先度を有する他方のＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックは、サブスロットに基づくコードブックであり、サブスロット長は７シンボルである。より低い優先度を有する一方のＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックのためのＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミング値セットＫ１は｛４，３，２｝であり、より高い優先度を有する他方のＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックのためのＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミング値セットＫ１’は｛５，４，２｝である。

【0059】

図５に示すように、より低い優先度を有するＰＵＣＣＨ５１０と、より高い優先度を有するＰＵＣＣＨ５２０とは、同じスロット５０５内で重複する。Ｋ１に基づいて、スロット５０１、５０２及び５０３を含むＨＡＲＱ－ＡＣＫウィンドウがＰＵＣＣＨ５１０のために決定され、したがって、ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブック５３１がＰＵＣＣＨ５１０のために決定される。Ｋ１’に基づいて、スロット５０３とスロット５０４の一部とを含むＨＡＲＱ－ＡＣＫウィンドウがＰＵＣＣＨ５２０のために決定され、したがって、ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブック５３２がＰＵＣＣＨ５２０のために決定される。従来の解決策によれば、ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブック５３１及び５３２を１つに縫い合わせることにより、単一のコードブック５３０を構築する。

【0060】

ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブック５３１及び５３２は、両方ともスロット５０３について反復され、単一のコードブック５３０内のスロット５０３について（すなわち、スロットＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミングＫ１＝２、サブスロットＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミングＫ１’＝４及びＫ１’＝５について）ＨＡＲＱ位置の２つの同じセットが存在することが分かる。そのため、不要な冗長性も生じる。

【0061】

ＨＡＲＱフィードバックの多重化の実現例
本願の実施形態は、不要な冗長性を低減するために、時間領域においてＨＡＲＱフィードバックを多重化するための改善された解決策を提供する。図６から図１０を参照して以下で説明する。図６は本開示の実施形態にかかる、異なる優先度を有するＨＡＲＱフィードバックを多重化する際の通信のプロセス６００を示す模式図である。説明のために、図１を参照してプロセス６００を説明する。プロセス６００には、図１に示されるように、端末装置１１０とネットワーク装置１２０が関与してもよい。

【0062】

図６に示すように、ネットワーク装置１２０は、端末装置１１０に、第１の優先度を有する第１のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第１のタイミング値セットと、第１の優先度とは異なる第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられた第２のタイミング値セットと、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに共通のＴＤＲＡリストとを、送信する。すなわち、ＴＤＲＡリストは、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとについて同じである。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置１２０は、無線リソース制御（ＲＲＣ）シグナリングを介して、異なるサービスのための第１及び第２のタイミング値セットと、端末装置１１０のためのＴＤＲＡリストを設定してもよい。例えば、第１及び第２のタイミング値セットは、ＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミング値セットであってもよい。

【0063】

いくつかの実施形態において、第１の優先度は第２の優先度より高くてもよい。いくつかの代替実施形態において、第１の優先度は第２の優先度より低くてもよい。

【0064】

いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとのために設定された２つのコードブックタイプは、いずれもタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであってよい。代替として、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとのために設定された２つのコードブックタイプは、いずれもタイプ２ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであってよい。もちろん、第１のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックのタイプと、第２のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックのタイプとは異なってもよい。本開示はこれを限定しない。

【0065】

第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットと及びＴＤＲＡリストを受信すると、端末装置１１０は、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを含むＨＡＲＱコードブックを構築することができる。いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとが同じアップリンク制御チャネル（例えば、ＰＵＣＣＨ）内で送信されるか否かを決定してもよい（６２０）。第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとが同じＰＵＣＣＨ内で送信されることが決定された場合、端末装置１１０は、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとのための単一のＨＡＲＱコードブックを構築する（６３０）。もちろん、これは単なる一例であり、構築をトリガする任意の他の適切な方法も可能である。

【0066】

本開示の実施形態によれば、第３のタイミング値セットは、第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとから導出され、ＨＡＲＱコードブックは、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて構築される。第３のタイミング値セットを用いて、１つのスロットについて重複するＨＡＲＱ位置を持たないＨＡＲＱコードブックを構築することができる。例示のために、この構造のいくつかの例示的な実現について、実施形態１～４を参照して以下に説明する。便宜上、第１のタイミング値セットはＫ１_ＬＰとして表され、第２のタイミング値セットはＫ１_ＨＰとして表され、第３のタイミング値セットはＫ１_ｎｅｗとして表される。

【0067】

実施形態１
本実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとのために設定された２つのコードブックタイプは、いずれもタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであり、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとは、いずれもスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックである。ここで、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度はスロットである。いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰと第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰとの和集合演算をすることにより、第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗを決定してもよい。すなわち、Ｋ１_ｎｅｗは下式（１）で表すことができる。

【数2】

【0068】

次いで、端末装置１１０は、少なくとも第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックを構築することができる。これについては、図７の例に関連して詳細に説明する。図７は本開示の実施形態にかかる、ＨＡＲＱフィードバックのためのＨＡＲＱコードブックを構築するプロセス７００の一例を示す模式図である。この例において、第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰは｛４，３，２｝であり、第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰは｛２，１｝である。

【0069】

図７に示すように、第１の優先度を有するＰＵＣＣＨ７１０と、第２の優先度を有するＰＵＣＣＨ７２０とは、同じスロット７０５内で重複する。第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰと第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰとに基づいて、端末装置１１０は、第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗ＝｛４，３，２，１｝を得る。いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、図３Ａに記載されたプロセスと似たプロセスにより、少なくともＫ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブック７３０を決定してもよい。もちろん、Ｋ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックを決定する任意の他の適切なプロセスも可能であり、本開示はこれを限定しない。

【0070】

ＨＡＲＱコードブック７３０内の各スロットについて、重複するＨＡＲＱ位置がないことが分かる。これにより、簡単な方法で不要な冗長性を低減する。また、この解決策は、ジョイント符号化の利用を容易にする。

【0071】

いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、ＨＡＲＱコードブック７３０内のＰＤＳＣＨのＨＡＲＱ位置を見つけ、ＰＤＳＣＨのための関連ＨＡＲＱ－ＡＣＫビットを報告してもよい。

【0072】

実施形態１の変形例として、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであってもよく、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度は、サブスロットであってもよい。図７に関連して説明された実現は、サブスロットのケースにも適用されるので、その詳細は、簡潔化ためにここでは繰り返さない。

【0073】

実施形態２
本実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとのために設定された２つのコードブックタイプは、いずれもタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであり、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとも、いずれもスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックである。ここで、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度もスロットである。いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰと第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰとの積集合Ｋ１_∩を第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰから削除することにより、第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗを決定してもよい。すなわち、Ｋ１_ｎｅｗは下式（２）及び（３）により決定されてもよい。

【数3】

【0074】

いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、図３Ａに記載されたプロセスと似たプロセスにより、少なくとも第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。もちろん、Ｋ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱコードブックを決定する任意の他の適切なプロセスも可能であり、本開示はこれを限定しない。いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、図３Ａに記載されたプロセスと似たプロセスにより、少なくとも第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰとＴＤＲＡリストとに基づいて第２のＨＡＲＱコードブックを構築する。もちろん、Ｋ１_ＨＰとＴＤＲＡリストとに基づいて第２のＨＡＲＱコードブックを決定する任意の他の適切なプロセスも可能であり、本開示はこれを限定しない。

【0075】

第１及び第２のＨＡＲＱコードブックが決定されると、端末装置１１０は、第１及び第２のＨＡＲＱコードブックの一方を他方に付加することにより、ＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。いくつかの実施形態において、該付加は、優先度に従って実行されてもよい。もちろん、付加を実現する任意の他の適切な方法も可能である。これについては、図８の例に関連して詳細に説明する。

【0076】

図８は本開示の実施形態にかかる、ＨＡＲＱフィードバックのためのＨＡＲＱコードブックを構築するプロセス８００の別の例を示す模式図である。この例において、第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰは｛４，３，２｝であり、第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰは｛２，１｝である。

【0077】

図８に示すように、第１の優先度を有するＰＵＣＣＨ８１０と、第２の優先度を有するＰＵＣＣＨ８２０とは、同じスロット８０５内で重複する。第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰと第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰとに基づいて、端末装置１１０は、Ｋ１_∩＝｛２｝を決定し、第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗ＝｛４，３｝を得てもよい。この例において、第３のタイミング値セットは、更新された第１のタイミング値セットであると考えられてもよい。

【0078】

いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、図３Ａに記載されたプロセスと似たプロセスにより、少なくともＫ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱコードブック８３１を決定してもよい。もちろん、Ｋ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱコードブックを決定する任意の他の適切なプロセスも可能であり、本開示はこれを限定しない。いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、図３Ａに記載されたプロセスと似たプロセスにより、少なくともＫ１_ＨＰとＴＤＲＡリストとに基づいて第２のＨＡＲＱコードブック８３２を決定してもよい。もちろん、Ｋ１_ＨＰとＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱコードブックを決定する任意の他の適切なプロセスも可能であり、本開示はこれを限定しない。次いで、端末装置１１０は、第２のＨＡＲＱコードブック８３２を第１のＨＡＲＱコードブック８３１に付加することにより、ＨＡＲＱコードブック８３０を構築してもよい。もちろん、端末装置１１０は、第１のＨＡＲＱコードブック８３１を第２のＨＡＲＱコードブック８３２に付加することにより、別のＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。本開示は付加方式を限定しない。

【0079】

ＵＥは、ＰＤＳＣＨの開始シンボル及び長さ（ＳＬＩＶ）に基づいて、ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブック内の重複するスロット内のＰＤＳＣＨの第１の優先度を有するＨＡＲＱ－ＡＣＫビットを報告する。以下では、Ｋ１_ＬＰ＝２に関連付けられるＰＤＳＣＨのための第１の優先度を有するＨＡＲＱ－ＡＣＫビットを報告する方法を説明する。例えば、ＴＤＲＡリストは、表３に示すように設定される。

【表7】

【0080】

便宜上、各タイムスロット内の候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンを表４に模式的に示す。

【表8】

ここで、０～１３はシンボル番号を示し、ＲＩ０、ＲＩ１及びＲＩ２は候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンを示す。

【0081】

いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、ＨＡＲＱコードブック８３０内のＰＤＳＣＨのＨＡＲＱ位置を見つけ、ＰＤＳＣＨのための関連ＨＡＲＱ－ＡＣＫビットを報告してもよい。Ｋ１_ＨＰ＝２に関連付けられるＤＬスロット８０３については、ｅＭＢＢＰＤＳＣＨ＃１８４１が、ＤＬスロット８０３内のＲＩ＃０でスケジューリングされ、ＵＲＬＬＣＰＤＳＣＨ＃１８４２及びＵＲＬＬＣＰＤＳＣＨ＃２８４３が、ＤＬスロット８０３内のＲＩ＃１及びＲＩ＃２でスケジューリングされると仮定する。この場合、端末装置１１０は、参照符号８４０により示されるように、ＤＬスロット８０３内のこれらのＰＤＳＣＨのためのＨＡＲＱ－ＡＣＫビットを報告してもよい。

【0082】

ＨＡＲＱコードブック８３０内の各スロットについて、重複するＨＡＲＱ位置がないことが分かる。これにより、不要な冗長性を取り除くことができ、ＵＣＩオーバーヘッドを低減することができる。さらに、より高い優先度を有するサービスのためのＨＡＲＱフィードバックの信頼性を確保することができる。さらに、この解決策は、個別符号化とジョイント符号化との両方に適用されることができる。

【0083】

実施形態２の変形例として、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであってもよく、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度は、サブスロットであってもよい。図８に関連して説明された実現及び効果は、サブスロットのケースにも適用されるので、その詳細は、簡潔化ためにここでは繰り返さない。

【0084】

実施形態３
本実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとのために設定された２つのコードブックタイプは、いずれもタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであり、第１のＨＡＲＱフィードバックはスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第２のＨＡＲＱフィードバックはサブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックである。この場合、第１のタイミング値セット内の値の粒度はスロットであり、第２のタイミング値セット内の値の粒度はサブスロットである。

【0085】

いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、サブスロット長設定に基づいて、第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰを第４のタイミング値セット（本明細書でＫ１_ＴＲとして示される）に変換し、第４のタイミング値セットＫ１_ＴＲと第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰとの和集合演算をすることにより、第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗを決定してもよい。すなわち、Ｋ１_ｎｅｗは下式（４）により決定されることができる。

【数4】

【0086】

次いで、端末装置１１０は、少なくとも第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックを構築することができる。これについては、図９の例に関連して詳細に説明する。図９は本開示の実施形態にかかる、ＨＡＲＱフィードバックのためのＨＡＲＱコードブックを構築するプロセス９００の別の例を示す模式図である。この例において、第１のスロットタイミング値セットＫ１_ＬＰは｛４，３，２｝であり、第２のサブスロットタイミング値セットＫ１_ＨＰは｛５，４，３，２｝であり、サブスロット長は７シンボルであり、スロット長は１４シンボルである。

【0087】

図９に示すように、第１の優先度を有するＰＵＣＣＨ９１０と、第２の優先度を有するＰＵＣＣＨ９２０とは、同じスロット９０５内で重複する。サブスロットＰＵＣＣＨリソース２０が多重化されたＰＵＣＣＨリソースとして決定されると仮定する。第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰと第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰとに基づいて、端末装置１１０は、第４のタイミング値セットＫ１_ＴＲ＝｛９，８，７，６，５，４｝を決定し、第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗ＝｛９，８，７，６，５，４，３，２｝を得てもよい。いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、図３Ｂに記載されたプロセスと似たプロセスにより、少なくともＫ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブック９３０を決定してもよい。もちろん、Ｋ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックを決定する任意の他の適切なプロセスも可能であり、本開示はこれを限定しない。

【0088】

ＨＡＲＱコードブック９３０内の各スロットについて、重複するＨＡＲＱ位置がないことが分かる。これにより、不要な冗長性が低減される。また、この解決策は、ジョイント符号化の利用を容易にする。

【0089】

いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、ＰＤＳＣＨの割り当てられたＳＬＩＶに基づいて、ＨＡＲＱコードブック９３０内のＰＤＳＣＨのＨＡＲＱ位置を見つけ、ＰＤＳＣＨのための関連ＨＡＲＱ－ＡＣＫビットを報告してもよい。

【0090】

実施形態４
本実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとのために設定された２つのコードブックタイプは、いずれもタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであり、第１のＨＡＲＱフィードバックはスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第２のＨＡＲＱフィードバックはサブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックである。この場合、第１のタイミング値セット内の値の粒度はスロットであり、第２のタイミング値セット内の値の粒度はサブスロットである。

【0091】

いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定してもよい。例えば、端末装置１１０は、図３Ａに記載されたプロセスと似たプロセスにより、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとを決定してもよい。第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとが決定されると、端末装置１１０は、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セット（本明細書でＫ１_ＯＶとして示される）を決定し、第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰから第５のタイミング値セットＫ１_ＯＶを削除することにより第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗを決定してもよい。すなわち、Ｋ１_ｎｅｗは下式（５）により決定されることができる。

【数5】

【0092】

そして、端末装置１１０は、図３Ｂに記載されたプロセスと似たプロセスにより、少なくとも第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰとＴＤＲＡリストとに基づいて第３のＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。もちろん、Ｋ１_ＨＰとＴＤＲＡリストとに基づいて第３のＨＡＲＱコードブックを決定する任意の他の適切なプロセスも可能であり、本開示はこれを限定しない。端末装置１１０は、図３Ａに記載されたプロセスと似たプロセスにより、少なくとも第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいて第４のＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。もちろん、Ｋ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいて第４のＨＡＲＱコードブックを決定する任意の他の適切なプロセスも可能であり、本開示はこれを限定しない。

【0093】

いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定してもよい。例えば、端末装置１１０は、図３に記載されたプロセスと似たプロセスにより、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとを決定してもよい。第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとが決定されると、端末装置１１０は、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セット（本明細書でＫ１_ＯＶとして示される）を決定し、第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰから第５のタイミング値セットＫ１_ＯＶを削除することにより第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗを決定してもよい。すなわち、Ｋ１_ｎｅｗは下式（６）により決定されることができる。

【数6】

【0094】

そして、端末装置１１０は、図３Ａに記載されたプロセスと似たプロセスにより、少なくとも第２のタイミング値セットＫ１_ＬＰとＴＤＲＡリストとに基づいて第３のＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。もちろん、Ｋ１_ＬＰとＴＤＲＡリストとに基づいて第３のＨＡＲＱコードブックを決定する任意の他の適切なプロセスも可能であり、本開示はこれを限定しない。端末装置１１０は、図３Ｂに記載されたプロセスと似たプロセスにより、少なくとも第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいて第４のＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。もちろん、Ｋ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいて第４のＨＡＲＱコードブックを決定する任意の他の適切なプロセスも可能であり、本開示はこれを限定しない。

【0095】

第３及び第４のＨＡＲＱコードブックが決定されると、端末装置１１０は、第３及び第４のＨＡＲＱコードブックの一方を他方に付加することにより、ＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。いくつかの実施形態において、該付加は、優先度に従って実行されてもよい。もちろん、本開示は、付加の方法についても何ら限定しておらず、付加を実現するために、任意の他の適切な方法も可能である。これについては、図１０の例に関連して詳細に説明する。

【0096】

図１０は本開示の実施形態にかかる、ＨＡＲＱフィードバックのためのＨＡＲＱコードブックを構築するプロセス１０００の別の例を示す模式図である。この例において、第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰは｛４，３，２｝であり、第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰは｛５，４，３，２｝である。

【0097】

図１０に示すように、第１の優先度を有するＰＵＣＣＨ１０１０と、第２の優先度を有するＰＵＣＣＨ１０２０とは、同じスロット１００５内で重複する。第１のタイミング値セットＫ１_ＬＰに基づいて、端末装置１１０は、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウ１０３０を決定してもよい。第２のタイミング値セットＫ１_ＨＰに基づいて、端末装置１１０は、第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウ１０４０を決定してもよい。したがって、端末装置１１０は、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウ１０３０と第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウ１０４０との重複部分に基づいて第５のタイミング値セットＫ１_ＯＶを決定し、Ｋ１_ＬＰからＫ１_ＯＶを削除することにより第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗを決定してもよい。すると、第３のタイミング値セットＫ１_ｎｅｗは、更新されたＨＡＲＱフィードバックウィンドウ１０３０’に対応する。

【0098】

いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、図３Ｂに記載されたプロセスと似たプロセスにより、少なくともＫ１_ＨＰとＴＤＲＡリストとに基づいて第３のＨＡＲＱコードブック１０５１を決定してもよい。もちろん、Ｋ１_ＨＰとＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱコードブックを決定する任意の他の適切なプロセスも可能であり、本開示はこれを限定しない。いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、図３Ａに記載されたプロセスと似たプロセスにより、少なくともＫ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいて第４のＨＡＲＱコードブック１０５２を決定してもよい。もちろん、Ｋ１_ｎｅｗとＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱコードブックを決定する任意の他の適切なプロセスも可能であり、本開示はこれを限定しない。

【0099】

第３及び第４のＨＡＲＱコードブックが決定されると、端末装置１１０は、第４のＨＡＲＱコードブック１０５２を第３のＨＡＲＱコードブック１０５１に付加することにより、ＨＡＲＱコードブック１０５０を構築してもよい。代替として、端末装置１１０は、第３のＨＡＲＱコードブック１０５１を第４のＨＡＲＱコードブック１０５２に付加することにより、別のＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。本開示は付加方式を限定しない。

【0100】

以下では、Ｋ１_ＬＰ＝２の場合のスロットに関連付けられる対応するＰＤＳＣＨのスロットに基づくＨＡＲＱ－ＡＣＫビットをどのようにして報告するかについて説明する。例えば、ＴＤＲＡリストは、上の表３に示すように設定され、上の表４には、各スロット内の候補ＰＤＳＣＨ受信オケージョンが模式的に示されている。

【0101】

いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、ＨＡＲＱコードブック１０５０内のＰＤＳＣＨのＨＡＲＱ位置を見つけ、ＰＤＳＣＨのための関連ＨＡＲＱ－ＡＣＫビットを報告してもよい。（Ｋ１_ＬＰ＝２について）重複するＨＡＲＱフィードバックウィンドウに関連付けられるＤＬスロット１００３については、ｅＭＢＢＰＤＳＣＨ＃１１０４１が、ＤＬスロット１００３内のＲＩ＃０でスケジューリングされ、ＵＲＬＬＣＰＤＳＣＨ＃１１０４２及びＵＲＬＬＣＰＤＳＣＨ＃２１０４３が、ＤＬスロット１００３内のＲＩ＃１及びＲＩ＃２でスケジューリングされると仮定する。この場合、端末装置１１０は、ｅＭＢＢのスロットＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミング値Ｋ１_ＬＰ＝２をサブスロットＨＡＲＱ－ＡＣＫタイミング値Ｋ１’＝５に変換し、参照符号１０４０に示されるように、Ｋ１’＝５とＲＩ＃０のＳＬＩＶとに基づいて、サブスロットＨＡＲＱコードブック１０５１内のｅＭＢＢＰＤＳＣＨ１０４１のＨＡＲＱ位置を見つけ出し、Ｋ１_ＨＰ＝５とＲＩ＃１及びＲＩ＃２のＳＬＩＶとに基づいて、サブスロットＨＡＲＱコードブック１０５１内のＵＲＬＬＣＰＤＳＣＨ＃１１０４２及びＵＲＬＬＣＰＤＳＣＨ＃２１０４３のためのＨＡＲＱ－ＡＣＫビットを直接報告してもよい。

【0102】

ＨＡＲＱコードブック１０５０内の各スロットについて、重複するＨＡＲＱ位置がないことが分かる。これにより、不要な冗長性を取り除くことができ、ＵＣＩオーバーヘッドを低減することができる。さらに、より高い優先度を有するサービスのためのＨＡＲＱフィードバックの信頼性を確保することができる。さらに、この解決策は、個別符号化とジョイント符号化との両方に適用されることができる。

【0103】

図７～１０の以上の例は単に例示のためのものであり、本開示を限定するものではないことに注意すべきである。

【0104】

図６に戻り、ＨＡＲＱフィードバックのためのＨＡＲＱコードブックが構築されると、端末装置１１０は、ＨＡＲＱコードブックをネットワーク装置１２０に送信する（６４０）。いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを決定してもよい。この決定に基づいて、端末装置１１０は、ＨＡＲＱコードブックを効率的に送信することができる。

【0105】

いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、ネットワーク装置１２０から、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すＲＲＣ設定を受信し、ＲＲＣ設定に基づいてＨＡＲＱコードブックを送信してもよい。

【0106】

いくつかの代替実施形態において、端末装置１１０は、ネットワーク装置１２０から、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すダウンリンク制御情報（ＤＣＩ）を受信し、ＤＣＩに基づいてＨＡＲＱコードブックを送信してもよい。

【0107】

いくつかの代替実施形態において、端末装置１１０は、予め定義された条件に基づいて、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを決定してもよい。いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化スキームを適用することを示す第１の条件が満たされていると決定した場合、端末装置１１０は、個別符号化に基づいてＨＡＲＱコードブックを送信してもよい。第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとにジョイント符号化スキームを適用することを示す第２の条件が満たされていると決定した場合、端末装置１１０は、ジョイント符号化に基づいてＨＡＲＱコードブックを送信してもよい。

【0108】

いくつかの実施形態において、第１及び第２の条件は、ＨＡＲＱコードブックのビット数に基づいてもよい。例えば、ＨＡＲＱコードブックのビット数がスレッドｘより小さい場合、ジョイント符号化が使用される。ＨＡＲＱコードブックのビット数がスレッドｘ以上である場合、個別符号化が使用される。

【0109】

いくつかのシナリオにおいて、ＤＣＩ誤検出が発生すると、タイプ２ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックのサイズに対するネットワーク装置と端末装置との間で異なる理解が生じる。第１のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプがタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであり、第２のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプがタイプ２ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであるいくつかの実施形態において、端末装置１１０は、第１のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第５のＨＡＲＱコードブックを構築し、第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第６のＨＡＲＱコードブックを構築し、第６のＨＡＲＱコードブックを第５のＨＡＲＱコードブックに付加することによって、ＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。言い換えれば、ＨＡＲＱコードブックは、タイプ２ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックをタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックの後に配置することによって導出されることができる。こうして、ＤＣＩ誤検出が発生したとしても、ネットワーク装置１２０は、タイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックを正常に復号することができる。

【0110】

いくつかの実施形態において、ネットワーク装置１２０は、ＲＲＣパラメータにより、アップリンク制御チャネルにおける異なる優先度を有するＨＡＲＱコードブックの多重化を可能にしてもよい。例えば、端末装置１１０は、ネットワーク装置１２０から、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すＲＲＣ設定を受信してもよい。ＲＲＣ設定が、ジョイント符号化を適用することを示す場合、端末装置１１０は、図７から図１０を参照して説明された本開示の実施形態に従ってＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。ＲＲＣ設定が、個別符号化が適用され、及び／又は、異なる優先度を有するＨＡＲＱ－ＡＣＫフィードバックのために異なるＴＤＲＡリストが設定されることを示す場合、端末装置１１０は、より低い優先度を有するＨＡＲＱフィードバックのために構築されたＨＡＲＱコードブックを、より高い優先度を有するＨＡＲＱフィードバックのために構築されたＨＡＲＱコードブックに付加することにより、別のＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。言い換えれば、より低い優先度を有するＨＡＲＱコードブックを、より高い優先度を有するＨＡＲＱコードブックの直後に配置することにより、該別のＨＡＲＱコードブックを構築する。

【0111】

図６を参照し、したがって、ネットワーク装置１２０は、ＨＡＲＱコードブックを受信する。ジョイント符号化を適用するいくつかの実施形態において、ネットワーク装置１２０は、例えば図１から図７に関連して説明されたように、第３のタイミング値セットに基づいて構築されたＨＡＲＱコードブックを受信してもよい。個別符号化を適用するいくつかの実施形態において、ネットワーク装置１２０は、より低い優先度を有する第１のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第１のＨＡＲＱコードブックを、より高い優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第２のＨＡＲＱコードブックに付加することにより構築された別のＨＡＲＱコードブックを受信してもよい。

【0112】

ＨＡＲＱコードブックが受信されると、ネットワーク装置１２０は、それに応じて、ＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定する（６５０）。いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、スロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度はスロットである。いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度は、サブスロットである。これらの実施形態において、ネットワーク装置１２０は、第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて、ＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定してもよい。

【0113】

代替として、ネットワーク装置１２０は、第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの積集合を第１のタイミング値セットから削除することにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックを決定し、少なくとも第２のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第２のＨＡＲＱフィードバックを決定してもよい。

【0114】

いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックは、スロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第２のＨＡＲＱフィードバックは、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックである。この場合、第１のタイミング値セット内の値の粒度はスロットであり、第２のタイミング値セット内の値の粒度はサブスロットである。これらの実施形態において、ネットワーク装置１２０は、サブスロット長設定に基づいて第１のタイミング値セットを第４のタイミング値セットに変換し、第４のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより、第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定してもよい。

【0115】

代替として、ネットワーク装置１２０は、第１のタイミング値セットに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第２のタイミング値セットに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セットを決定し、第５のタイミング値セットを第１のタイミング値セットから削除することにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第２のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第２のＨＡＲＱフィードバックを決定してもよい。

【0116】

代替として、ネットワーク装置１２０は、第１のタイミング値セットに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第２のタイミング値セットに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セットを決定し、第５のタイミング値セットを第２のタイミング値セットから削除することにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第１のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第２のＨＡＲＱフィードバックを決定してもよい。

【0117】

第１のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプがタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであり、第２のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプがタイプ２ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであるいくつかの実施形態において、ネットワーク装置１２０は、第１のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックのサイズを決定し、このサイズに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定してもよい。こうして、ＤＣＩ誤検出が発生したとしても、ネットワーク装置１２０は、依然としてタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックを正常に復号することができる。

【0118】

方法の実現例
本開示の実施形態は、端末装置とネットワーク装置において実現される通信方法を提供する。図１１～図１２を参照し、以下にこれらの方法を説明する。

【0119】

図１１は本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置において実現される例示的な通信方法１１００を示す図である。例えば、方法１１００は、図１に示すような端末装置１１０において実行できる。以下、説明のために、図１を参照して方法１１００を説明する。方法１１００は、図示されていない追加のブロックを含むことができ、且つ／又は図示されているいくつかのブロックを省略することができ、本開示の範囲はこの点で限定されないことを理解すべきである。

【0120】

ブロック１１１０にて、端末装置１１０は、ネットワーク装置１２０から、第１の優先度を有する第１のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第１のタイミング値セットと、第１の優先度とは異なる第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられた第２のタイミング値セットと、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに共通のＴＤＲＡリストとを、受信する。

【0121】

ブロック１１２０において、端末装置１１０は、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを含むＨＡＲＱコードブックを、少なくとも第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとから決定される第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて構築する。いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、ネットワーク装置１２０から、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すＲＲＣ設定を受信してもよい。ジョイント符号化を適用する場合、端末装置１１０は、ＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。個別符号化を適用する場合、端末装置１１０は、第１の優先度を有する第１のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第１のＨＡＲＱコードブックを、第１の優先度より高い第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第２のＨＡＲＱコードブックに付加することにより、別のＨＡＲＱコードブックを構築し、該別のＨＡＲＱコードブックをアップリンク制御チャネルにおいてネットワーク装置１２０に送信してもよい。

【0122】

いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、スロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度はスロットである。いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度は、サブスロットである。これらの実施形態において、端末装置１１０は、第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより、第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。

【0123】

代替として、端末装置１１０は、第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの積集合を第１のタイミング値セットから削除することにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱコードブックを構築し、少なくとも第２のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第２のＨＡＲＱコードブックを構築し、第１のＨＡＲＱコードブックと第２のＨＡＲＱコードブックとのうちの一方を他方に付加することによりＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。

【0124】

いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックは、スロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第２のＨＡＲＱフィードバックは、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット内の値の粒度はスロットであり、第２のタイミング値セット内の値の粒度はサブスロットである。いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、サブスロット長設定に基づいて、第１のタイミング値セットを第４のタイミング値セットに変換し、第４のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより、第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。

【0125】

代替として、端末装置１１０は、第１のタイミング値セットに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第２のタイミング値セットに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セットを決定し、第５のタイミング値セットを第１のタイミング値セットから削除することにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第２のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第３のＨＡＲＱコードブックを構築し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第４のＨＡＲＱコードブックを構築し、第３のＨＡＲＱコードブックと第４のＨＡＲＱコードブックとのうちの一方を他方に付加することによりＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。

【0126】

代替として、端末装置１１０は、第１のタイミング値セットに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第２のタイミング値セットに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セットを決定し、第５のタイミング値セットを第２のタイミング値セットから削除することにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第１のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第３のＨＡＲＱコードブックを構築し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第４のＨＡＲＱコードブックを構築し、第３のＨＡＲＱコードブックと第４のＨＡＲＱコードブックとのうちの一方を他方に付加することによりＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。

【0127】

第１のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプがタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであり、第２のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプがタイプ２ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであるいくつかの実施形態において、端末装置１１０は、第１のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第５のＨＡＲＱコードブックを構築し、第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第６のＨＡＲＱコードブックを構築し、第６のＨＡＲＱコードブックを第５のＨＡＲＱコードブックに付加することによりＨＡＲＱコードブックを構築してもよい。

【0128】

ブロック１１３０において、端末装置１１０は、アップリンク制御チャネルにおいてＨＡＲＱコードブックをネットワーク装置１２０に送信してもよい。いくつかの実施形態において、端末装置１１０は、ネットワーク装置１２０から、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すＲＲＣ設定を受信し、ＲＲＣ設定に基づいてＨＡＲＱコードブックを送信してもよい。

【0129】

いくつかの代替実施形態において、端末装置１１０は、ネットワーク装置１２０から、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すＤＣＩを受信し、ＤＣＩに基づいてＨＡＲＱコードブックを送信してもよい。

【0130】

いくつかの代替実施形態において、端末装置１１０は、予め定義された条件に基づいてＨＡＲＱコードブックの送信を実行してもよい。いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化スキームを適用することを示す第１の条件が満たされていると決定した場合、端末装置１１０は、個別符号化に基づいてＨＡＲＱコードブックを送信してもよい。いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとにジョイント符号化スキームを適用することを示す第２の条件が満たされていると決定した場合、端末装置１１０は、ジョイント符号化に基づいてＨＡＲＱコードブックを送信してもよい。

【0131】

こうして、アップリンク制御チャネルにおいてＨＡＲＱフィードバックを多重化する場合に、不要な冗長性を低減することができ、ＵＣＩオーバーヘッドを低減することができる。

【0132】

図１２は本開示のいくつかの実施形態にかかる、ネットワーク装置において実現される例示的な通信方法１２００を示す。例えば、方法１２００は、図１に示すようなネットワーク装置１２０において実現できる。以下、説明のために、図１を参照して方法１２００を説明する。方法１２００は、図示されていない追加のブロックを含むことができ、且つ／又は図示されているいくつかのブロックを省略することができ、本開示の範囲はこの点で限定されないことを理解すべきである。

【0133】

図１２に示すように、ブロック１２１０において、ネットワーク装置１２０は、端末装置１１０に、第１の優先度を有する第１のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第１のタイミング値セットと、第１の優先度とは異なる第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられた第２のタイミング値セットと、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに共通のＴＤＲＡリストとを、送信する。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置１２０は、端末装置１１０に、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すＲＲＣ設定を送信してもよい。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置１２０は、端末装置１１０に、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すＤＣＩを送信してもよい。

【0134】

ブロック１２２０において、ネットワーク装置１２０は、端末装置１１０から、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを含むＨＡＲＱコードブックであって、少なくとも第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとから決定される第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて構築されたＨＡＲＱコードブックを受信する。いくつかの実施形態において、ジョイント符号化を適用するとの決定に従って、ネットワーク装置１２０は、ＨＡＲＱコードブックを受信してもよい。いくつかの実施形態において、個別符号化を適用するとの決定に従って、ネットワーク装置１２０は、第１の優先度を有する第１のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第１のＨＡＲＱコードブックを、第１の優先度より高い第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第２のＨＡＲＱコードブックに付加することにより構築された別のＨＡＲＱコードブックを受信してもよい。

【0135】

ブロック１２３０において、ネットワーク装置１２０は、ＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定する。いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、スロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度はスロットである。いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度は、サブスロットである。これらの実施形態において、ネットワーク装置１２０は、第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより、第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定してもよい。

【0136】

【0137】

いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックは、スロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第２のＨＡＲＱフィードバックは、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット内の値の粒度はスロットであり、第２のタイミング値セット内の値の粒度はサブスロットである。これらの実施形態において、ネットワーク装置１２０は、サブスロット長設定に基づいて第１のタイミング値セットを第４のタイミング値セットに変換し、第４のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより、第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定してもよい。

【0138】

【0139】

代替として、ネットワーク装置１２０は、第１のタイミング値セットに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第２のタイミング値セットに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セットを決定し、第５のタイミング値セットを第２のタイミング値セットから削除することにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第１のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第２のＨＡＲＱフィードバックを決定してもよい。

【0140】

第１のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプがタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであり、第２のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプがタイプ２ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであるいくつかの実施形態において、ネットワーク装置１２０は、第１のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックのサイズを決定し、このサイズに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定してもよい。こうして、ＤＣＩ誤検出が発生したとしても、ネットワーク装置１２０は、タイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックを正常に復号することができる。

【0141】

装置の実現例
図１３は本開示の実施形態を実現するのに適した装置１３００の概略ブロック図である。装置１３００は、図１に示す端末装置１１０又はネットワーク装置１２０の別の例示的な実施態様として考えられる。したがって、装置１３００は、端末装置１１０又はネットワーク装置１２０において、或いはそれらの少なくとも一部として実現することができる。

【0142】

図示されるように、装置１３００は、プロセッサ１３１０と、プロセッサ１３１０に結合されたメモリ１３２０と、プロセッサ１３１０に結合された適切な送信機（ＴＸ）及び受信機（ＲＸ）１３４０と、ＴＸ／ＲＸ１３４０に結合された通信インターフェースとを備える。メモリ１３１０は、プログラム１３３０の少なくとも一部を記憶する。ＴＸ／ＲＸ１３４０は双方向通信に用いられる。ＴＸ／ＲＸ１３４０は、通信を容易にするために少なくとも一つのアンテナを有するが、本明細書に言及されたアクセスノードは、実際には複数のアンテナを有することができる。通信インターフェースは、ｅＮＢ／ｇＮＢ間の双方向通信のためのＸ２／Ｘｎインターフェース、モビリティ管理エンティティ（ＭＭＥ：ＭｏｂｉｌｉｔｙＭａｎａｇｅｍｅｎｔＥｎｔｉｔｙ）／アクセス及びモビリティ管理機能（ＡＭＦ：ＡｃｃｅｓｓａｎｄＭｏｂｉｌｉｔｙＭａｎａｇｅｍｅｎｔＦｕｎｃｔｉｏｎ）／ＳＧＷ／ＵＰＦとｅＮＢ／ｇＮＢとの間の通信のためのＳ１／ＮＧインターフェース、ｅＮＢ／ｇＮＢと中継ノード（ＲＮ：ｒｅｌａｙｎｏｄｅ）との間の通信のためのＵｎインターフェース、又はｅＮＢ／ｇＮＢと端末装置との間の通信のためのＵｕインターフェースなど、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースを表してもよい。

【0143】

プログラム１３３０は、図６～図１２を参照して本明細書で説明したように、関連するプロセッサ１３１０により実行された場合、装置１３００が本開示の実施形態に従って動作することを可能にするプログラム命令を含むと仮定する。本文の実施形態は、装置１３００のプロセッサ１３１０により実行可能なコンピュータソフトウェアにより、又はハードウェアにより、又はソフトウェアとハードウェアとの組合せにより実現できる。プロセッサ１３１０は、本開示の様々な実施形態を実施するように設定することができる。さらに、プロセッサ１３１０とメモリ１３２０との組み合わせは、本開示の様々な実施形態を実現するのに適したプロセッシング手段１３５０を形成することができる。

【0144】

メモリ１３２０は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、また、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、半導体に基づくメモリ装置、磁気メモリ装置及びシステム、光学メモリ装置及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなど、任意の適切なデータ記憶技術を使用して実現することができる。装置１３００内には１つのメモリ１３２０のみが示されているが、装置１３００内にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。プロセッサ１３１０は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ（ＤＳＰ）、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの一つ又は複数を含んでもよい。装置１３００は、複数のプロセッサ、例えば、メインプロセッサを同期化するクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップを有することができる。

【0145】

いくつかの実施形態において、端末装置は回路を備え、回路は、第１の優先度を有する第１のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第１のタイミング値セットと、第１の優先度とは異なる第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられた第２のタイミング値セットと、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに共通のＴＤＲＡリストとを、ネットワーク装置から受信し、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを含むＨＡＲＱコードブックを、少なくとも第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとから決定される第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて構築し、ＨＡＲＱコードブックを、アップリンク制御チャネルにおいてネットワーク装置に送信するように設定されている。

【0146】

いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、スロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度はスロットである。いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度は、サブスロットである。これらの実施形態において、回路は、第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックを構築することにより、ＨＡＲＱコードブックを構築するように設定されてもよい。

【0147】

代替として、回路は、第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの積集合を第１のタイミング値セットから削除することにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱコードブックを構築し、少なくとも第２のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第２のＨＡＲＱコードブックを構築し、第１のＨＡＲＱコードブックと第２のＨＡＲＱコードブックとのうちの一方を他方に付加することによりＨＡＲＱコードブックを構築することにより、ＨＡＲＱコードブックを構築するように設定されてもよい。

【0148】

いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックは、スロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第２のＨＡＲＱフィードバックは、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット内の値の粒度はスロットであり、第２のタイミング値セット内の値の粒度はサブスロットである。これらの実施形態において、回路は、サブスロット長設定に基づいて第１のタイミング値セットを第４のタイミング値セットに変換し、第４のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより、第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックを構築することにより、ＨＡＲＱコードブックを構築するように設定されてもよい。

【0149】

代替として、回路は、第１のタイミング値セットに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第２のタイミング値セットに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セットを決定し、第５のタイミング値セットを第１のタイミング値セットから削除することにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第２のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第３のＨＡＲＱコードブックを構築し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第４のＨＡＲＱコードブックを構築し、第３のＨＡＲＱコードブックと第４のＨＡＲＱコードブックとのうちの一方を他方に付加することによりＨＡＲＱコードブックを構築することにより、ＨＡＲＱコードブックを構築するように設定されてもよい。

【0150】

代替として、回路は、第１のタイミング値セットに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第２のタイミング値セットに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セットを決定し、第５のタイミング値セットを第２のタイミング値セットから削除することにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第１のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第３のＨＡＲＱコードブックを構築し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第４のＨＡＲＱコードブックを構築し、第３のＨＡＲＱコードブックと第４のＨＡＲＱコードブックとのうちの一方を他方に付加することによりＨＡＲＱコードブックを構築することにより、ＨＡＲＱコードブックを構築するように設定されてもよい。

【0151】

いくつかの実施形態において、回路は、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すＲＲＣ設定をネットワーク装置から受信し、ＲＲＣ設定に基づいてＨＡＲＱコードブックを送信することにより、ＨＡＲＱコードブックを送信するように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、回路は、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すＤＣＩをネットワーク装置から受信し、ＤＣＩに基づいてＨＡＲＱコードブックを送信することにより、ＨＡＲＱコードブックを送信するように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、回路は、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化スキームを適用することを示す第１の条件が満たされているとの決定に従って、個別符号化に基づいてＨＡＲＱコードブックを送信し、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとにジョイント符号化スキームを適用することを示す第２の条件が満たされているとの決定に従って、ジョイント符号化に基づいてＨＡＲＱコードブックを送信するように構成されてもよい。

【0152】

いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプはタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであり、第２のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプはタイプ２ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックである。これらの実施形態において、回路は、第１のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第５のＨＡＲＱコードブックを構築し、第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第６のＨＡＲＱコードブックを構築し、第６のＨＡＲＱコードブックを第５のＨＡＲＱコードブックに付加することによりＨＡＲＱコードブックを構築することにより、ＨＡＲＱコードブックを構築するように設定されてもよい。

【0153】

いくつかの実施形態において、回路は、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すＲＲＣ設定をネットワーク装置から受信し、ジョイント符号化を適用するとの決定に従って、ＨＡＲＱコードブックを構築することにより、ＨＡＲＱコードブックを構築するように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、回路はさらに、個別符号化を適用するとの決定に従って、第１の優先度を有する第１のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第１のＨＡＲＱコードブックを、第１の優先度より高い第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第２のＨＡＲＱコードブックに付加することにより、別のＨＡＲＱコードブックを構築し、別のＨＡＲＱコードブックをアップリンク制御チャネルにおいてネットワーク装置に送信するように設定されてもよい。

【0154】

いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は回路を備え、回路は、ネットワーク装置において、第１の優先度を有する第１のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられる第１のタイミング値セットと、第１の優先度とは異なる第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックに関連付けられた第２のタイミング値セットと、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに共通のＴＤＲＡリストとを、端末装置に送信し、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを含むＨＡＲＱコードブックであって、少なくとも第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとから決定される第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて構築されたＨＡＲＱコードブックを端末装置から受信し、ＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定するように設定されている。

【0155】

いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、スロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度はスロットである。いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとの両方は、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット及び第２のタイミング値セット内の値の粒度は、サブスロットである。これらの実施形態において、回路は、第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより、第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することにより、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定するように設定されてもよい。

【0156】

代替として、回路は、第１のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの積集合を第１のタイミング値セットから削除することにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックを決定し、少なくとも第２のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第２のＨＡＲＱフィードバックを決定することにより、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定するように設定されてもよい。

【0157】

いくつかの実施形態において、第１のＨＡＲＱフィードバックは、スロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第２のＨＡＲＱフィードバックは、サブスロットに基づくアップリンク制御チャネルフィードバックであり、第１のタイミング値セット内の値の粒度はスロットであり、第２のタイミング値セット内の値の粒度はサブスロットである。これらの実施形態において、回路は、サブスロット長設定に基づいて第１のタイミング値セットを第４のタイミング値セットに変換し、第４のタイミング値セットと第２のタイミング値セットとの和集合演算をすることにより、第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することにより、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定するように設定されてもよい。

【0158】

代替として、回路は、第１のタイミング値セットに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第２のタイミング値セットに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セットを決定し、第５のタイミング値セットを第１のタイミング値セットから削除することにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第２のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第２のＨＡＲＱフィードバックを決定することにより、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定するように設定されてもよい。

【0159】

代替として、回路は、第１のタイミング値セットに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第２のタイミング値セットに基づいて第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウを決定し、第１のＨＡＲＱフィードバックウィンドウと第２のＨＡＲＱフィードバックウィンドウとの重複部分に関連付けられる第５のタイミング値セットを決定し、第５のタイミング値セットを第２のタイミング値セットから削除することにより第３のタイミング値セットを決定し、少なくとも第１のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックを決定し、少なくとも第３のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいてＨＡＲＱコードブックから第２のＨＡＲＱフィードバックを決定することにより、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定するように設定されてもよい。

【0160】

いくつかの実施形態において、回路はさらに、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すＲＲＣ設定を端末装置に送信するように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、回路はさらに、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとに個別符号化を適用するか、それともジョイント符号化を適用するかを示すＤＣＩを端末装置に送信するように設定されてもよい。

【0161】

第１のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプがタイプ１ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであり、第２のＨＡＲＱフィードバックのために設定されたコードブックタイプがタイプ２ＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックであるいくつかの実施形態において、回路はさらに、第１のタイミング値セットとＴＤＲＡリストとに基づいて第１のＨＡＲＱフィードバックのサイズを決定し、このサイズに基づいてＨＡＲＱコードブックから第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定することにより、第１のＨＡＲＱフィードバックと第２のＨＡＲＱフィードバックとを決定するように設定されてもよい。

【0162】

いくつかの実施形態において、回路は、ジョイント符号化を適用するとの決定に従って、ＨＡＲＱコードブックを受信することにより、ＨＡＲＱコードブックを受信するように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、回路はさらに、個別符号化を適用するとの決定に従って、第１の優先度を有する第１のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第１のＨＡＲＱコードブックを、第１の優先度より高い第２の優先度を有する第２のＨＡＲＱフィードバックのために構築された第２のＨＡＲＱコードブックに付加することにより構築された別のＨＡＲＱコードブックを受信するように設定されてもよい。

【0163】

本明細書で使用される用語「回路」は、ハードウェア回路及び／又はハードウェア回路とソフトウェアとの組み合わせを意味することができる。例えば、回路は、アナログ及び／又はデジタルハードウェア回路とソフトウェア／ファームウェアとの組み合わせであってもよい。さらに別の例として、回路は、端末装置又はネットワーク装置のような装置に様々な機能を実行させるために協働する、デジタル信号プロセッサ、ソフトウェア及び一つ又は複数のメモリを含むソフトウェアを有するハードウェアプロセッサの任意の部分であってもよい。さらに別の例において、回路は、オペレーションのためにソフトウェア／ファームウェアを必要とするハードウェア回路及び／又はマイクロプロセッサ又はその一部のようなプロセッサであってもよいが、オペレーションのために必要でない場合、ソフトウェアは存在しなくてもよい。本明細書で使用されるように、用語「回路」は、ハードウェア回路又は１つ又は複数のプロセッサのみ、又はハードウェア回路又は１つ又は複数のプロセッサの一部、及びその（又はそれらの）付随するソフトウェア及び／又はファームウェアの実装も含む。

【0164】

全体として、本開示の様々な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、論理、又はそれらの任意の組み合わせで実現することができる。いくつかの態様は、ハードウェアで実現されてもよく、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のコンピューティング装置により実行できるファームウェア又はソフトウェアで実現されてもよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャート又は他の何らかの絵画的表現を用いて図示及び説明されているが、本明細書に記載されたブロック、機器、システム、技術、又は方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又は論理、汎用ハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティング装置、又はそれらの何らかの組み合わせで実装できることを理解されたい。

【0165】

本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に有形的に記憶された少なくとも一つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、図６～図１２を参照して上述したプロセス又は方法を実行するために、対象の実プロセッサ又は仮想プロセッサ上の装置において実行される、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能な命令を含む。一般に、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実装したりするルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。様々な実施形態において、プログラムモジュールの機能は、必要に応じて、プログラムモジュール間で結合又は分割することができる。プログラムモジュールのマシンが実行可能な命令は、ローカル又は分散型装置において実行することができる。分散型装置において、プログラムモジュールは、ローカル記憶媒体及びリモート記憶媒体内の両方に配置されていてもよい。

【0166】

本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、一つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータプロセッシング機器のプロセッサ又はコントローラに提供され、プロセッサ又はコントローラにより実行された場合、プログラムコードで、フローチャート及び／又はブロック図に指定された機能／動作を実現させる。プログラムコードは、完全にマシン上で、部分的にマシン上で、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にマシン上でかつ部分的にリモートマシン上で、又は完全にリモートマシン又はサーバ上で実行してもよい。

【0167】

上述のプログラムコードは、マシン可読媒体上で実装することができ、マシン可読媒体は、命令実行システム、機器、又は装置により使用されるか、又はそれらに関連するプログラムを含むか又は記憶することができる任意の有形媒体であってもよい。マシン可読媒体は、マシン可読信号媒体又はマシン可読記憶媒体とすることができる。マシン可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線若しくは半導体のシステム、機器若しくは装置、又は前述の媒体の任意の適切な組み合せを含むことができるが、これらに限定されない。マシンが読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例は、一つ又は複数のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）、リードオンリーメモリ（ＲＯＭ）、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ（ＥＰＲＯＭ又はフラッシュメモリ）、光ファイバ、ポータブル光ディスクリードオンリーメモリ（ＣＤ－ＲＯＭ）、光学的記憶装置、磁気記憶装置、又は上述の任意の適切な組合せを含んでもよい。

【0168】

なお、動作について特定の順序で説明を行ったが、所望の結果を得るために、こうした動作を、示された特定の順序で実行するか若しくは連続した順序で実行し、又は、説明された全ての動作を実行することが求められる、と理解されるべきではない。場合によっては、マルチタスクや並列処理が有利になることもある。同様に、いくつかの特定の実装の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、特定の実施形態に固有となり得る特徴の説明として解釈されるべきである。個々の実施形態の文脈で説明されたいくつかの特徴は、単一の実施形態において組み合わされて実現されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明された様々な特徴は、複数の実施形態において別々に、又は任意の適切なサブ組合せで実装されてもよい。

【0169】

本開示は、構造的特徴及び／又は方法論的動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲において定義された本開示は、必ずしも上記の特定の特徴又は動作に限定されないことを理解すべきである。むしろ、上述した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。

【図1】