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特表2023-554230木製スプリング、木製スプリングを作製する方法及び螺旋体乾燥機、木製スプリング生地、並びに木製スプリングの使用
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-27
(54)【発明の名称】木製スプリング、木製スプリングを作製する方法及び螺旋体乾燥機、木製スプリング生地、並びに木製スプリングの使用
(51)【国際特許分類】
   B27M 3/08 20060101AFI20231220BHJP
   B27M 1/08 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
B27M3/08
B27M1/08 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023528573
(86)(22)【出願日】2021-11-12
(85)【翻訳文提出日】2023-07-11
(86)【国際出願番号】 EP2021081606
(87)【国際公開番号】W WO2022101457
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】P202000015
(32)【優先日】2020-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EE
(31)【優先権主張番号】P202000017
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523174550
【氏名又は名称】ライク パッケージング オサイヒング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100126848
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 昭雄
(72)【発明者】
【氏名】ライン ランズバーグ
【テーマコード(参考)】
2B250
【Fターム(参考)】
2B250AA13
2B250AA15
2B250AA40
2B250BA02
2B250BA04
2B250BA05
2B250CA01
2B250CA09
2B250CA15
2B250DA03
2B250FA02
2B250FA05
2B250FA23
2B250FA25
2B250FA29
2B250FA37
2B250FA53
2B250FA55
2B250GA01
2B250HA01
(57)【要約】
中間厚さa、中間幅b、及び引き伸ばされた長さlの木材ストリップを備える木製スプリングは、木材ストリップのコイルが、コイルの平均直径d及びコイルの平均ピッチsの螺旋形状を有する木製スプリングを作製する方法を使用して作製され、aが0、2mm~2mm、bが1mm~10mm、lが10mm~5000mm、dが6mm~60mm、sが4mm~40mmであることを特徴とする。木製スプリングを織り合わせた木製生地は、螺旋体形状の木材ストリップを備え、木製スプリングは、少なくとも2つの並んだ木製スプリングで織り合わされて木製スプリング生地を形成している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
木材ストリップで形成された木製スプリングであって、前記木製スプリングは、
-第1の端及び第2の端を有する螺旋体であって、前記第1の端が直径(d2)を有し、前記第2の端が直径(d3)を有する螺旋体と、
-前記螺旋体の前記第1の端と前記第2の端との間の複数のコイルと、
を備え、
前記螺旋体の平均厚さ(a)は、0.2mm~2.0mmであり、
前記螺旋体の平均幅(b、b2)は、1mm~10mmであり、
前記コイルの平均直径(d)は、6mm~60mmであり、
前記コイルの平均ピッチ(s)は、4mm~40mmであり、
前記木製スプリングの引き伸ばされた長さlは、10mm~5000mmである、木製スプリング。
【請求項2】
前記平均幅(b、b2)は、並んでいる2つのコイル間の平均距離(c2)よりも大きい、請求項1に記載の木製スプリング。
【請求項3】
前記木製スプリングは、以下のうちの少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の木製スプリング。
-第1のコイルからの前記第1の端又は前記第2の端の距離が、前記平均ピッチ未満であること、
-前記第1の端が、前記木製スプリングの外側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第2の端が、前記木製スプリングの外側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第1の端が、前記木製スプリングの内側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第2の端が、前記木製スプリングの内側に少なくとも部分的に曲げられていること。
【請求項4】
平均直径(d2)は平均直径(d3)よりも小さい、請求項1~3のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項5】
前記木製スプリングは、1つ以上の破断マークを備える、請求項1~4のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項6】
前記木製スプリングの断面形状は、円形、楕円形、チェーンリンク形状である、請求項1~5のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項7】
木製スプリングを作製する螺旋体乾燥機(600)であって、
-第1の端及び第2の端を有する管状スプリング形成手段(601)と、
-前記管状スプリング形成手段を60℃~300℃まで加熱するように構成された熱源と、
-前記管状スプリング形成手段に沿って木材ストリップを引き込んで、前記木材ストリップを巻いて螺旋体にするように構成された駆動機構と、
を備える、螺旋体乾燥機。
【請求項8】
前記管状スプリング形成手段は、前記管状スプリング形成手段の外面上に形成された螺旋溝を備える、請求項7に記載の螺旋体乾燥機。
【請求項9】
前記熱源は、少なくとも前記管状スプリング形成手段の内側から又は前記管状スプリング形成手段の外側から前記管状スプリング形成手段を加熱するように構成されている、請求項7又は8に記載の螺旋体乾燥機。
【請求項10】
前記駆動機構は、前記管状スプリング形成手段の周囲に取り付けられた1つ以上の伝達手段と、前記スプリング形成手段に沿って前記1つ以上の伝達手段を移動させるように構成された駆動装置と、を備える、請求項7~9のいずれかに記載の螺旋体乾燥機。
【請求項11】
前記螺旋体乾燥機は、研磨機構を更に備える、請求項7~10のいずれかに記載の螺旋体乾燥機。
【請求項12】
木製スプリングを作製する方法であって、
-木材から木材ストリップをカットすることと、
-60℃~300℃まで予め加熱された螺旋体乾燥機(600)に前記木材ストリップの第1の端を入れることと、
-少なくとも部分的に前記螺旋体乾燥機の管状スプリング形成手段に沿って前記木材ストリップを引き込むことによって、前記木材ストリップを少なくとも部分的に乾燥させることと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記方法は、前記木材を予め湿らせることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、前記木材ストリップの面を研磨すること又は前記木製スプリングの面を研磨することを含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、
機械視覚システムによって制御されて前記木材ストリップのカテゴリを自動的に決定することを含み、前記決定することは、
-前記木材ストリップを撮影することによって前記木材ストリップのデジタル情報を取得することと、
-機械視覚によって自動仕分システム内で前記デジタル情報を分析することと、
-前記分析された前記デジタル情報に基づいて、前記木材ストリップに1つ以上のカテゴリを割り当てることと、
-前記自動仕分システムによって、前記割り当てられた1つ以上のカテゴリに基づいて前記木材ストリップを分類することと、
を含む、請求項12~14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
請求項1~6のいずれかに記載の木製スプリングを備える木製スプリング生地であって、2つ以上の並んだ木製スプリングは、前記木製スプリングの前記コイルを通じて互いに織り合わされている、木製スプリング生地。
【請求項17】
前記織り合わされた木製スプリングは、多層及び/又は多柱状の木製スプリング生地を形成している、請求項16に記載の木製スプリング生地。
【請求項18】
前記木製スプリングの軸線は、前記木製生地の側面に対して70度~115度の角度α又は25度~65度の角度βである、請求項16又は17に記載の木製スプリング生地。
【請求項19】
前記木製スプリングの軸線は、前記木製生地の長辺の方向に向いているか、又は前記木製スプリング生地の側面の法線方向nに向いている、請求項16~18のいずれかに記載の木製スプリング生地。
【請求項20】
請求項1~6のいずれか一項に記載の木製スプリングの使用であって、梱包材のための、梱包用充填材のための、パッケージングのための、カーテンを作製するための、マットレスを作製するための、インテリア又はデザインの要素を作製するための使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して包装材料の分野に関し、より具体的には、木材ストリップで作られた包装材料及び断熱材、並びに木製の包装材料のストリップを作製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無秩序に互いに積層された、長く薄い木製チップで構成された木製ウールは、梱包用充填材として世界中で幅広く知られている。特許文献1の特許出願には、厚さが50500μm、好ましくは50μm~150μmで、引き伸ばされた長さが1cm~5cmで、幅が好ましくは1mm~10mmの螺旋状にねじれた木材チップの使用が記載されている。ねじられた木材チップは、そのスパイラル状のねじられた形状を木材チップから切削中に得ている。このような木材チップのピッチは、チップに沿って変化してチップの様々な部分で等しくなく、また、断面の直径は、木材チップの様々な部分で異なっている。したがって、このような木材チップは、生地のような材料を作製するのには好適でない。
【0003】
木製ウールは、主に梱包の充填材として、壊れやすい品物を保護するために歴史的に使用されてきたが、不均一で限定的な保護を提供し、処理中に、粉々になった木製ウールの粒子の形態の多くの廃棄物を生成し、木材ウールを引き裂くときに木製ウールの縁が切れ得るため処理中に手袋を必要とするので、最近、木製ウールは、比較的ほとんど使用されておらず、主にその装飾性に関して使用されている。
【0004】
加えて、木製ウールをより扱い易くするために木材が薄いチップにカットされるため、重量において多くの木製ウールを要する。木材をカットすると、その結果、木材の強度が失われる。上記に挙げた理由で、最近、包装用ペレット、ブリスタフィルム、又はそれらの改良版が主に梱包用充填材として使用されているが、世界的に、プラスチックの使用を低減して生分解性材料の使用に移行する傾向があるため、扱い易く且つ低コストの生分解性梱包用充填材が必要である。
【0005】
木製ウール、包装用ペレット、及び気泡シートは、重大な更なる欠点を有する。すなわち、それらは、物理的に多くのスペースを取り、これにより、それらの輸送及び保管の費用が高くなる。最近、包装する品物を囲って詰めるために、主に気泡シート又はその改良版が使用されているが、世界的に、プラスチックの使用を低減して生分解性の包装材料の使用に移行する傾向があるため、新しく、低コストで、且つ生分解性の気泡シートが必要である。気泡シートは、重大な欠点を有する。すなわち、気泡シートは、物理的に多くのスペースを取り、これにより、その輸送及び保管の費用が高くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009-240449号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示の目的は、先行技術で遭遇する問題を克服する包装材料及び包装材料を作製する方法を提供することである。本開示の目的は、木材の強度を最大限に活用し、加えて、輸送及び保管中にスペースをあまり取らない、使用し易いにもかかわらず安価な木材生分解性梱包用充填材を提供することである。本開示の目的を達成するために、梱包用充填材、並びに処理を容易にする新しい形状及び特徴を有する木製スプリングから梱包用充填材を作製する方法がある。本開示の目的は、気泡プラスチックのような物理的な保護特性を有する新しい生分解性生地材料を提供することであり、それは、気泡プラスチックフィルムと同じくらい使用し易く、生産コストが、バブルフィルムと同じか又はそれよりも安く、巻き上げられるとスペースをあまり取らず、したがって、バブルフィルムよりも輸送及び保管コストが低い。本開示の目的を達成するために、本発明者は、螺旋コイル及び断面形状を有する木製スプリングを備える新しい生地材料を提供し、木製スプリングは、互いに織り合わされており、木製スプリングは、少なくとも2つの並んだ木製スプリングで織り合わされて木製スプリング生地を形成している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様では、本開示の実施形態は、木材ストリップで形成された木製スプリングを提供し、木製スプリングは、第1の端及び第2の端を有する螺旋体であって、第1の端が直径d2を有し、第2の端が直径d3を有する螺旋体と、螺旋体の第1の端と第2の端との間の複数のコイルと、を備え、螺旋体の平均厚さaは、0.2ミリメートル~2.0ミリメートル(mm)であり、螺旋体の平均幅b、b2は、1mm~10mmであり、コイルの平均直径dは、6mm~60mmであり、コイルの平均ピッチsは、4mm~40mmであり、木製スプリングの引き伸ばされた長さlは、10mm~5000mmである。
【0009】
別の態様では、本開示の実施形態は、第1の端及び第2の端を有する管状スプリング形成手段と、管状スプリング形成手段を加熱するように構成された熱源と、管状スプリング形成手段に沿って木材ストリップを引き込んで、木材ストリップを巻いて木製スプリングにするように構成された駆動機構と、を備える、木製スプリングを作製する螺旋体乾燥機を提供する。
【0010】
第3の態様では、本開示の実施形態は、木材から木材ストリップをカットすることと、60℃~300℃まで予め加熱された螺旋体乾燥機に木材ストリップの第1の端を入れることと、少なくとも部分的に螺旋体乾燥機の管状スプリング形成手段に沿って木材ストリップを引き込むことによって、木材ストリップを少なくとも部分的に乾燥させることと、を含む、木製スプリングを作製する方法を提供する。
【0011】
第4の態様では、本開示の実施形態は、本開示の実施形態に係る木製スプリングを備える木製スプリング生地を提供し、2つ以上の並んだ木製スプリングが、木製スプリングのコイルを通じて互いに織り合わされている。
【0012】
第5の態様では、本開示の実施形態は、梱包材のための、梱包用充填材のための、パッケージングのための、カーテンを作製するための、マットレスを作製するための、インテリア又はデザインの要素を作製するための、本開示の実施形態に係る木製スプリングの使用を提供する。
【0013】
本開示の実施形態は、先行技術における前述の問題を解消し、そして、梱包材のために、梱包用充填材のために、パッケージングのために、カーテンを作製するために、マットレスを作製するために、インテリア又はデザインの要素を作製するために、生分解性材料を提供することを可能にする。本開示の更なる態様、利点、特徴、及び目的は、以下の添付の特許請求の範囲と共に解釈される例示的な実施形態の図面及び詳細な説明から明らかにされるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示を示す目的で、以下の図を参照して本開示の好ましい構造を図面に示す。
【0015】
図1図1は、端面図と共に上面図における木製スプリングの第1の実施形態を示す。
図2図2は、木製スプリングの第1の実施形態の等角図を示す。
図3図3は、端面図と共に、第1の実施形態に係る木製スプリングの部分拡大平面図を示す。
図4図4は、異なるコイル方向を有する木製スプリングの実施形態の側面図を示す。
図5図5は、狭ピッチのコイルを有する木製スプリングの実施形態の側面図を示す。
図6図6は、狭ピッチのコイルを有する木製スプリングの実施形態の拡大部分側面図を示す。
図7図7は、異なる可変ピッチ長を有する木製スプリングの実施形態の側面図を示す。
図8図8は、木製スプリングの第1の端及び第2の端の第1のタイプの実施形態の等角図を示す。
図9図9は、木製スプリングの第1の端及び第2の端の第2のタイプ及び第3のタイプの実施形態の等角図を示す。
図10図10は、端面と共に、木製スプリングを分離する実施形態の側面を示す。
図11図11は、木製スプリングを分離する実施形態の拡大部分端面図を示す。
図12図12は、木製スプリングを分離する実施形態の等角図を示す。
図13図13は、木製スプリングを接合する実施形態の等角図を示す。
図14図14は、2つの木製スプリングが接合された別の実施形態の等角図を示す。
図15図15は、円形の断面形状を有する木製スプリングを織り合わせた木製生地の実施形態の上面図を示す。
図16図16は、円形の断面形状を有する木製スプリングを織り合わせた木製生地の実施形態の端面図を示す。
図17図17は、円形の断面形状を有する木製スプリングを織り合わせた木製生地の実施形態の側面図を示す。
図18図18は、楕円形の断面形状を有する木製スプリングを織り合わせた木製生地の実施形態の上面図を示す。
図19図19は、楕円形の断面形状を有する木製スプリングを織り合わせた木製生地の実施形態の端面図を示す。
図20図20は、楕円形の断面形状を有する木製スプリングを織り合わせた木製生地の実施形態の側面図を示す。
図21図21は、チェーンリンク形状の断面形状を有する木製スプリングを織り合わせた木製生地の実施形態の上面図を示す。
図22図22は、チェーンリンク形状の断面形状を有する木製スプリングを織り合わせた木製生地の実施形態の端面図を示す。
図23図23は、チェーンリンク形状の断面形状を有する木製スプリングを織り合わせた木製生地の実施形態の側面図を示す。
図24図24は、円形の断面形状を有する傾斜した木製スプリングを織り合わせた木製生地の実施形態の上面図である。
図25図25は、円形の断面形状を有する木製スプリングを長手方向に織り合わせた木製生地の実施形態の上面図を示す。
図26図26は、円形の断面形状を有する木製スプリングを長手方向に織り合わせた木製生地の実施形態の端面図を示す。
図27図27は、円形の断面形状を有する木製スプリングを長手方向に織り合わせた木製生地の実施形態の側面図を示す。
図28図28は、円形の断面形状を有する木製スプリングを法線方向に織り合わせた木製生地の実施形態の上面図を示す。
図29図29は、円形の断面形状を有する木製スプリングを法線方向に織り合わせた木製生地の実施形態の端面図を示す。
図30図30は、円形の断面形状を有する木製スプリングを法線方向に織り合わせた木製生地の実施形態の等角図を示す。
図31図31は、円形の断面形状を有する単一の木製スプリングの上面図を端面図と共に示す。
図32図32は、円形の断面形状を有する単一の木製スプリングの等角図を示す。
図33図33は、円形の断面形状を有する単一の木製スプリングの部分拡大上面図を端面図と共に示す。
図34図34は、木製生地が、接合された複数の木製スプリングで形成された実施形態の上面図を示す。
図35図35は、本開示の実施形態に係る木製スプリングを作製する螺旋体乾燥機を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の詳細な説明は、本開示の実施形態及び当該実施形態が実装され得る方法を示す。一態様では、本開示の実施形態は、木材ストリップで形成された木製スプリングを提供し、木製スプリングは、第1の端及び第2の端を有する螺旋体であって、第1の端が直径d2を有し、第2の端が直径d3を有する螺旋体と、螺旋体の第1の端と第2の端との間の複数のコイルと、を備え、螺旋体の平均厚さaは、0.2mm~2.0mmであり、螺旋体の平均幅b、b2は、1mm~10mmであり、コイルの平均直径dは、6mm~60mmであり、コイルの平均ピッチsは、4mm~40mmであり、木製スプリングの引き伸ばされた長さlは、10mm~5000mmである。
【0017】
木製スプリングの寸法は、意図される生地の使用及び強度の必要性に応じて幅広く変わり得る。木製スプリングのコイルの平均直径dは、好ましくは8mm~16mmの範囲である。木製スプリングのコイルの平均ピッチsは、好ましくは7mm~14mmの範囲である。本開示の実施形態によると、木製スプリングの寸法は、以下の通りであってもよい。したがって、螺旋体の平均厚さaは、0.2mm、0.25mm、0.3mm、0.35mm、0.4mm、0.45mm、0.5mm、0.55mm、0.6mm、0.65mm、0.7mm、0.75mm、0.8mm、0.85mm、0.9mm、0.95mm、1.0mm、1.05mm、1.1mm、1.15mm、1.2mm、1.25mm、1.3mm、1.35mm、1.4mm、1.45mm、1.5mm、1.6mm、1.65mm、1.7mm、1.75mm、1.8mm、1.85mm、1.9mm、又は1.95mmから、0.25mm、0.3mm、0.35mm、0.4mm、0.45mm、0.5mm、0.55mm、0.6mm、0.65mm、0.7mm、0.75mm、0.8mm、0.85mm、0.9mm、0.95mm、1.0mm、1.05mm、1.1mm、1.15mm、1.2mm、1.25mm、1.3mm、1.35mm、1.4mm、1.45mm、1.5mm、1.6mm、1.65mm、1.7mm、1.75mm、1.8mm、1.85mm、1.9mm、1.95mm、又は2.0mmまでであり得る。したがって、螺旋体の平均幅b、b2は、1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、4.5mm、5mm、5.5mm、6mm、6.5mm、7mm、7.5mm、8mm、8.5mm、9mm、又は9.5mmから、1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、4.5mm、5mm、5.5mm、6mm、6.5mm、7mm、7.5mm、8mm、8.5mm、9mm、9.5mm、又は10mmまでであり得る。したがって、コイルの平均直径dは、6mm、8mm、10mm、12mm、14mm、16mm、18mm、20mm、22mm、24mm、26mm、28mm、30mm、32mm、34mm、36mm、38mm、40mm、42mm、46mm、48mm、50mm、52mm、54mm、56mm、又は58mmから、9mm、12mm、15mm、18mm、21mm、24mm、27mm、30mm、33mm、36mm、39mm、42mm、45mm、48mm、51mm、54mm、57mm、又は60mmまでであり得る。したがって、コイルの平均ピッチsは、4mm、6mm、8mm、10mm、12mm、14mm、16mm、18mm、20mm、22mm、24mm、26mm、28mm、30mm、32mm、34mm、36mm、又は38mmから、6mm、8mm、10mm、12mm、14mm、16mm、18mm、20mm、22mm、24mm、26mm、28mm、30mm、32mm、34mm、36mm、38mm、又は40mmまでであり得る。したがって、木製スプリングの引き伸ばされた長さlは、10mm、100mm、200mm、300mm、400mm、500mm、600mm、700mm、800mm、900mm、1000mm、1200mm、1400mm、1600mm、1800mm、2000mm、2200mm、2400mm、2600mm、2800mm、3000mm、3200mm、3400mm、3600mm、3800mm、4000mm、4200mm、4400mm、4600mm、又は4800mmから、50mm、150mm、250mm、350mm、450mm、550mm、650mm、750mm、850mm、950mm、1250mm、1500mm、1750mm、2000mm、2250mm、2500mm、2750mm、3000mm、3250mm、3500mm、3750mm、4000mm、4250mm、4500mm、4750mm、又は5000mmまでであり得る。
【0018】
木製スプリングに加工される木材ストリップの長さは、木材ストリップがカットされる木材及び木製スプリングの使用目的に応じて、数ミリメートルから5メートル~6メートルまでであり得る。例えば、約40cmの自由長を有する木製スプリングを得るために、約8ミリメートルの直径を有する管状スプリング形成手段が使用されるとき、1.3メートルの木材ストリップが使用され得る。
【0019】
木製スプリングの実施形態では、木製スプリングは、以下、すなわち、第1のコイルからの第1の端又は第2の端の距離が、平均ピッチ未満であること、第1の端が、木製スプリングの外側に少なくとも部分的に曲げられていること、第2の端が、木製スプリングの外側に少なくとも部分的に曲げられていること、第1の端が、木製スプリングの内側に少なくとも部分的に曲げられていること、第2の端が、木製スプリングの内側に少なくとも部分的に曲げられていること、のうちの少なくとも1つを含む。木製スプリングの第1の端及び第2の端のこのような様々な位置は、パッケージング及びパッケージ充填において、木製スプリングのより優れた使用を可能にする。すなわち、木製スプリングの端をより安全にするために、互いに端で引っ掛かった状態になるのを回避するために、及び木製スプリングの外観をより適切なものにするために、木製スプリングの端は、コイルに隣接して曲げられる。すなわち、木製スプリングの端から、当該端に隣接する木製スプリングのコイルまでの距離は、木製スプリングのピッチの平均長さ未満である。
【0020】
木製スプリングの端の代替的なソリューションによると、木製スプリングの下端は、木製スプリングの外側で部分的に曲げられているか、又は木製スプリングの上端は、前の木製スプリングの内側の上で曲げられている。木製スプリングの第1の端及び第2の端のこのような様々な位置は、螺旋体乾燥機から木製スプリングを得た後、木製スプリングの対応する端が、プライヤの間で把持されて所望の位置まで曲げられ、同時に、木材を変形させて木製スプリングの端の対応する形状を維持するために、曲げられた木製スプリングの端が圧縮及び加熱されることによって達成され得る。したがって、第4の態様では、実施形態における本開示の螺旋体乾燥機及び方法を使用することによって作製される木製スプリングは、梱包材のために、梱包用充填材のために、パッケージングのために、カーテンを作製するために、マットレスを作製するために、インテリア又はデザインの要素を作製するために、使用され得る。
【0021】
実施形態によると、木製スプリングパッケージの充填材は、平均厚さa、平均幅b、及び引き伸ばされた長さlを有する螺旋体形状の木材ストリップで形成された木製スプリングを備え、カットすることによって木製チップを作る代わりに、木製スプリングは、片をカットすることによって生産されるものの代わりに、コイルの中間直径d及び平均ピッチsのスクリューラインと同様の木製スプリングを作製する方法を使用して作製され、aは0、2mm~2mm、bは1mm~10mm、lは10mm~5000mm、dは6~60、sは4mm~40mmである。
【0022】
保管及び輸送スペースを省くために、木製スプリングは、木製スプリングの長手方向に端で圧縮されることによって梱包される。木製スプリングの輸送及び保管を容易にするために、木製スプリングは、端で圧縮されて、木製スプリングの自由長よりも短いパッケージで梱包され、これにより、1.5倍~3倍のスペースが省かれる。
【0023】
別の態様では、本開示の実施形態は、第1の端及び第2の端を有する管状スプリング形成手段と、管状スプリング形成手段を60℃~300℃まで加熱するように構成された熱源と、管状スプリング形成手段に沿って木材ストリップを引き込んで、木材ストリップを巻いて螺旋体にするように構成された駆動機構と、を備える、木製スプリングを作製する螺旋体乾燥機を提供する。本開示では、「螺旋体乾燥機」という用語は、螺旋体の形状を木材ストリップに提供するように構成され、木材ストリップの乾燥中に木材ストリップの螺旋体を維持し乾燥させるデバイスを指す。
【0024】
管状スプリング形成手段は、木製スプリングを得るために管状スプリング形成手段が熱源によって加熱されると、木材ストリップに螺旋形状を提供するように配置されたパイプ形状、シャフト、又は中空シャフトの形態であり得る。木製スプリングの生産プロセスを固定するために、管状スプリング形成手段は、熱源によって60℃~300℃まで予め加熱され得る。螺旋体乾燥機の温度は、少なくとも60℃、例えば90℃~250℃、80℃~300℃、好ましくは110℃~200℃である。100℃~150℃の温度で乾燥させると、最良の結果が得られる。このような乾燥温度範囲を使用すると、木材面が黒くなるリスクがない。200℃よりも高い乾燥温度が使用される場合、木材の面は、いくつかのタイプの木材で著しく黒くなり得る。したがって、乾燥プロセスを加速させるが同時に木材面が黒くなるのを防ぐために、150~180℃の乾燥温度が好ましい。したがって、螺旋体乾燥機の温度は、60℃、65℃、70℃、75℃、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃、105℃、110℃、115℃、120℃、125℃、130℃、135℃、140℃、145℃、150℃、155℃、160℃、165℃、170℃、175℃、180℃、185℃、190℃、195℃、200℃、205℃、210℃、215℃、220℃、225℃、230℃、235℃、240℃、245℃、250℃、255℃、260℃、265℃、270℃、275℃、280℃、285℃、290℃、又は295℃から、65℃、70℃、75℃、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃、105℃、110℃、115℃、120℃、125℃、130℃、135℃、140℃、145℃、150℃、155℃、160℃、165℃、170℃、175℃、180℃、185℃、190℃、195℃、200℃、205℃、210℃、215℃、220℃、225℃、230℃、235℃、240℃、245℃、250℃、255℃、260℃、265℃、270℃、275℃、280℃、285℃、290℃、295℃、又は300℃までであり得る。木製スプリングに形成される木材ストリップの乾燥は、木材ストリップの形状の形成中に行われる。代替的に又は追加的に、乾燥は、木製スプリングの形状を得た後に実行され得る。
【0025】
代替的に又は任意で、更なる効果を達成するために他の乾燥方法が使用され得る。このような乾燥方法は、例えば、以下のことであり得る。マイクロ波乾燥の使用は、木材ストリップ内部の乾燥を可能にし、この乾燥方法は更に、木材ストリップを焦がすことなく乾燥プロセスの速度を増加させることを可能にする。真空乾燥の使用は、木材の水分の沸点を低下させることを可能にし、乾燥がより強く行われる。伝導乾燥の使用は、べニヤを乾燥させるのにより効果的である。あるタイプの伝導乾燥は、高周波乾燥であり、材料が電気プレート間に配置され、そこで、高周波振動が生じる。結果として、熱が材料内部で増大し始める。別のタイプの伝導乾燥は、放射によって熱が材料に移される放射乾燥である。螺旋体乾燥機での乾燥中、水分の含有量は、0.001%~7%、好ましくは0.5%~5%まで乾燥される。代替的な実施形態では、螺旋体乾燥機は、木材ストリップのフィーダを更に備える。木材ストリップを木材ストリップのフィーダに搬送すると、木材ストリップのフィーダは、ベルトと螺旋溝の底との間で木材ストリップの端をプレスするように構成され、ベルトは、摩擦力で螺旋溝に沿って木材ストリップを引き込み始める。
【0026】
実施形態では、管状スプリング形成手段は、管状スプリング形成手段の外面上に形成された螺旋溝を備える。螺旋溝は、矩形の断面を有する。螺旋溝は、旋盤加工(turning)又はフライス加工(milling)によって形成され得る。
【0027】
実施形態では、熱源は、少なくとも管状スプリング形成手段の内側から又は管状スプリング形成手段の外側から管状スプリング形成手段を加熱するように構成されている。管状スプリング形成手段を加熱する熱源は、管状スプリング形成手段の内部の加熱された電極、又は管状スプリング形成手段の内部で木材残渣の燃焼の熱を高温のガス、蒸気、又は液体として循環させるボイラ装置であり得る。代替的に又は追加的に、熱源は、管状スプリング形成手段に送られる高温のガス又は蒸気の流れであり得る。
【0028】
実施形態では、駆動機構は、管状スプリング形成手段の周囲に取り付けられた1つ以上の伝達手段と、スプリング形成手段に沿って1つ以上の伝達手段を移動させるように構成された駆動装置と、を備える。任意で、螺旋体乾燥機の駆動機構は、伝達手段に張力をかけるように構成された張力機構(例えば、ベルト伝達に張力をかけるベルト張力機構)と、伝達手段をガイドするガイド(例えば、ベルトガイド)と、を更に備え得る。
【0029】
実施形態では、1つ以上の伝達手段は、フラットベルト、歯付ベルト、又はVベルトなどのベルトであり得る。ベルトは、管状スプリング形成手段の螺旋溝の底に巻き付けられ得る。管状スプリング形成手段の螺旋溝の底及び側面とのベルトの摩耗及び摩擦を低減するために、ベルト材料よりも高い硬度を有するカムが、ベルトの側面及び螺旋溝の側面に取り付けられ得る。螺旋体乾燥機の乾燥速度を増加させるために、螺旋体乾燥機は、複数の伝達手段、例えば連続するベルトを備え得、乾燥される木材ストリップの乾燥中、木材ストリップは、複数の連続するベルトによって前方に引き込まれる。管状スプリング形成手段の螺旋溝の底及び側面は、ベルトと螺旋溝の底及び側面との間の摩擦を低減するために磨かれてもよい。ベルト材料の溶融温度よりも高い温度での木材ストリップの乾燥を可能にするために、1つ以上の伝達手段として、ベルトを使用する代わりにチェーンが使用され得る。
【0030】
実施形態では、螺旋体乾燥機は、本開示の方法により木材ストリップの面の研磨又は木製スプリングの面の研磨を可能にする研磨機構を更に備える。追加的に、研磨機構は、研磨溝の形状が木材ストリップの断面の形状に構成された研磨溝を備え得る。
【0031】
実施形態では、駆動機構は、螺旋溝に沿ってベルトを駆動するように構成されている。そして、螺旋体乾燥機の管状スプリング形成手段は、熱源を用いて、130℃~180℃、好ましくは150℃~170℃まで予め加熱される。管状スプリング形成手段の温度が少なくとも60℃に達すると、木材ストリップの第1の端がベルトと螺旋溝の底との間で螺旋溝に入れられて、ベルトが螺旋溝に沿って木材ストリップを引っ張り始める。同時に、予め加熱された管状スプリング形成手段は、木材ストリップを加熱して乾燥させる。加熱及び乾燥の結果、木材ストリップが円筒形螺旋体の形状で得られて、木製スプリングの形状の木材ストリップが螺旋体乾燥機の管状スプリング形成手段の端から出て行く。並んでいる木製スプリングが互いに入り込むのを防ぐ別の方法は、木製スプリングのコイルの平均幅b2が、並んでいる木製スプリングのコイル間の平均距離c2よりも大きくなるように木製スプリングを作ることである。並んでいる木製スプリングが互いに入り込むのを防ぐ第3の方法は、木製スプリングのピッチ長が木製スプリングの長手方向に可変であるように木製スプリングを作ることである。
【0032】
いくつかの木製スプリングが互いに連続して追加されることを可能にするために、木製スプリングの端の一部の少なくとも1つの平均直径d2は、木製スプリングの平均直径d1よりも絶対的に小さく、より小さい平均直径d2を有する木製スプリングの端の一部は、平均直径d1を有する木製スプリングの端の一部に部分的に押し込まれる。このようにして、2個~1000個の木製スプリングが連続して接続され得、より長い複合木製スプリングの場合、例えばロール状に巻かれ、ユーザは、引っ張ることによって材木スプリングのセクションを容易に分離し得る。木製スプリングの実施形態では、平均直径d2はまた、平均直径d3よりも小さくてもよい。これは、より小さい直径を有する、ある木製スプリングの一端を、より大きい直径を有する第2の木製スプリングの第2の端に挿入することによって木製スプリングをより効率的に互いにつなげることを可能にする。同時に、共に接合された木製スプリングはまた、引っ張ることによって互いに分離可能である。
【0033】
実施形態では、木製スプリングは、1つ以上の破断マークを備える。破断マークは、木製スプリングの側面でカットされた切り目、視覚的なマーク、又は切り目及び視覚的なマークの両方であり得る。切り目は、V形状であり得る。視覚的なマークは、色付けされ得るか又は焦がされ得る。木製スプリングが所望の長さの木製スプリングのセクションに破壊されるように利用可能にするために、少なくとも1つの部分的な切り目が、木製スプリングの破壊を容易にするために木製スプリングの側面に作製されており、その少なくとも1つの視覚的な識別マークが、木製スプリングの破壊を容易にする切り目を示すために木製スプリングの側面に作製されている。
【0034】
木製スプリング生地材料は、様々な断面形状を有する木製スプリングで形成され得る。本開示に係る木製スプリングの断面形状は、円形、楕円形、チェーンリンク(chain-linked)形状であってもよく、チェーンリンクの断面形状は、半径Rを有する2つの半円形断面Aを有し、2つの半円形断面は、2つの線状部分Bと共に端で接続されている。
【0035】
木製スプリングは、任意の木材で作製されてもよく、好ましくは、べニヤ及び合板が作製される木材のタイプである。例えば、色及び価格が理由で、アスペン及びカバが特に好適である。アスペンはまた、カバよりも柔らかく、したがって、浸漬又は加湿を行うことなく使用され得る。カバが好ましい場合、浸漬により、より優れた品質を有する木製スプリングを得ることができる。木製スプリングを作製するために使用される木製原材料を乾燥させない場合、浸漬を必要としなくてもよい。しかしながら、浸漬は、例えば、木製スプリングに形成される木材ストリップの柔軟性及び成形性を向上させ、得られる木製スプリングは、より優れた品質及びより均質な形状を有する。同様に、木製スプリングは、竹やアシなどの任意の他の少なくとも部分的に木質の草本で作製され得る。木製スプリングは、木製材料から直接カットされた木材ストリップで作製され得るか、又は木製材料は、べニヤに加工され得、次いで、木製スプリングを作製するために使用される木材ストリップは、べニヤからカットされる。例えば、約1平方メートルのべニヤにより、約1平方メートルの木製スプリング生地を得ることが可能になる。例えば、アスペンはより柔らかいため、研磨又は磨ぎを必要としなくてもよい。第3の態様では、本開示の実施形態は、木材から木材ストリップをカットすることと、60℃~300℃まで予め加熱された螺旋体乾燥機に木材ストリップの第1の端を入れることと、少なくとも部分的に螺旋体乾燥機の管状スプリング形成手段に沿って木材ストリップを引き込むことによって、木材ストリップを少なくとも部分的に乾燥させることと、を含む、木製スプリングを作製する方法を提供する。
【0036】
より高い強度のために、木材は、可能な限り木材繊維の方向で木材ストリップにカットされる。べニヤは、カットされると冷えて、柔軟性の特性が低減される。木材ストリップの柔軟性を増加させるために、木材ストリップは、螺旋体乾燥機に入れられる前に70℃~100℃の水に浸漬される。木材ストリップは、木製ブロックなどの木材から作製され得る。木製ブロックは予め浸漬され、予め浸漬された木製ブロックはベニヤ板にカットされ、ベニヤ板は木材繊維に沿って木材ストリップにカットされる。木材の水分含有量を、対応する木材の最大水分含有量に対して約30%まで、例えば、60%~120%まで増加させ得る。ベニヤ及び合板廃棄物を使用及び再生するために、木材ストリップは、ベニヤ又は合板廃棄物からカットされる。
【0037】
実施形態では、当該方法は、木材を予め湿らせることを含む。予め湿らせることは、水中に、若しくは木材の特性を変化若しくは向上させるか若しくは木材に更なる特性を与える成分を含む水溶液中に、木材を浸漬することによって行われ得るか、又は予め湿らせることは、蒸気処理によって行われ得る。任意で、予め湿らせることの代わりに又はそれに加えて、当該方法は、後で湿らせることを含み得る。
【0038】
木材ストリップをカットする前に木材が加湿されない場合、予め浸漬すること又は更に浸漬することが必要とされ得る。更に浸漬することの代わりに、スチーミングを使用することがより効率的である。木製スプリングの蒸気処理によって加えられる熱及び湿気は、木製スプリングを柔軟にし、これにより、木製スプリングの成形又は木製スプリングの端の成形がより容易になる。
【0039】
実施形態では、当該方法は、機械視覚システム(machine vision system)によって制御されて木材ストリップのカテゴリを自動的に決定することを含み、当該決定することは、木材ストリップを撮影することによって木材ストリップのデジタル情報を取得することと、機械視覚(machine vision)によって自動仕分システム内でデジタル情報を分析することと、分析されたデジタル情報に基づいて、木材ストリップに1つ以上のカテゴリを割り当てることと、自動仕分システムによって、割り当てられた1つ以上のカテゴリに基づいて木材ストリップを分類することと、を含む。代替的に、カテゴリ化のステップは、木製ストリングを得た後に行ってもよい。
【0040】
木材ストリップの品質を決定することにより、例えば、木材ストリップの品質を検出して、まず、木製スプリングを作製するのに好適でない木材ストリップを分類して除去し、次に、得られる木製スプリングの決定されたパラメータ及び使用目的に基づいて、木材ストリップを品質グループに分類することが可能になる。機械視覚システムによって検出されるこのような基準は、例えば、木材の構造欠陥、節の欠如又は数、クラック、湾曲、真菌による損傷、斜めの繊維、及び他の欠陥であり得る。機械視覚システムによって決定され得る他のタイプの品質パラメータは、例えば、厚さ、長さ、断面形状、色などの物理パラメータに関する。機械視覚システムによって決定される第3のタイプの品質基準は、木材ストリップの表面粗さである。これにより、得られる木材ストリップ又は木製スプリングが、面をより滑らかにするために任意の研磨又は磨ぎを必要とするかどうかを決定することが可能になる。
【0041】
自動仕分は、好適でない木材ストリップを分類して除去し、例えば、色、密でない木材繊維のサイズ及び数などに係る品質によって木材ストリップを分類するために使用される。木材ストリップの分類プロセスは、木材ストリップがカットされた後又は木製片がカットされた後の任意の時、例えば、木材ストリップの研磨後若しくは仕上げた木製スプリングを乾燥機から取り除いた後、又は梱包前に行われ得る。
【0042】
本開示の実施形態によると、木製スプリングを作製する方法は、水中に木材を浸漬するステップと、浸漬された木材を木材ストリップに加工するステップと、木材ストリップの面を研磨するステップと、研磨された木材ストリップを少なくとも60℃の木製スプリング形状の螺旋体乾燥機内に送るステップと、研磨された木材ストリップを螺旋体乾燥機で少なくとも部分的に乾燥させるステップと、少なくとも部分的に乾燥させた木材ストリップを螺旋体乾燥機から取り除くステップと、を含む。
【0043】
任意で、当該方法は、機械視覚システムによって制御されて、デジタルで撮影される木材ストリップを自動的に少なくとも2つの品質カテゴリに分類することと、機械視覚によって自動仕分システム内で、デジタルで撮影された木材ストリップのデジタル情報を分析することと、自動仕分システムによって木材ストリップを少なくとも2つの異なる品質カテゴリに分類することと、を更に含み得る。
【0044】
本開示に係る別の実施形態では、木製スプリングを作製する方法において、木材ストリップがベニヤからカットされ、ベニヤ片を得た後、ベニヤ片を分類するために自動仕分が使用され、当該方法は、以下のステップ、すなわち、水中に木材を浸漬するステップと、木材をベニヤにカットするステップと、ベニヤから木材ストリップをカットするステップと、木材ストリップがデジタルで撮影されるステップと、機械視覚によって自動仕分システム内で、デジタルで撮影された木材ストリップのデジタル情報を分析するステップと、自動仕分システムによって、木材ストリップを少なくとも2つの異なる品質カテゴリ及び廃棄物に分類するステップと、木材ストリップの面を研磨するステップと、研磨された木材ストリップを少なくとも60℃の木製スプリング形状の螺旋体乾燥機内に送るステップと、研磨された木材ストリップを螺旋体乾燥機で少なくとも部分的に乾燥させるステップと、少なくとも部分的な乾燥の後、木材ストリップが螺旋体乾燥機によって与えられる少なくとも所望の形状を維持している時に、得られた木製スプリングを螺旋体乾燥機から引き出すステップと、木製スプリングを後で乾燥させるステップと、木製スプリングを梱包するステップと、を含む。
【0045】
並んでいる木製スプリングが互いに入り込むのを防ぐために、いくつかの木製スプリングの螺旋体が右回りで、いくつかの木製スプリングの螺旋体が左回りである。
【0046】
第4の態様では、本開示の実施形態は、本開示の実施形態に係る木製スプリングを含む木製スプリング生地であって、2つ以上の並んだ木製スプリングが、木製スプリングのコイルを通じて互いに織り合わされている木製スプリング生地を提供する。木製スプリングが単一の層で織り合わされて、本開示に係る木製スプリング生地が形成され得る。このような実施形態では、木製スプリング生地は、柔軟であり、パッケージング、梱包用充填材、梱包材などについて優れた特性を有する。代替的に、木製スプリング生地のより強い特性を得るために、実施形態に従い、木製スプリングは、織り合わされた木製スプリングが、多層及び/又は多柱状の木製スプリング生地を形成するように織り合わされ得る。
【0047】
第1に、木製スプリング生地は、円形の断面形状を有する木製スプリングで形成される。「円形の断面形状」という用語は、本開示における代替的な実施形態を参照して、木製スプリングの断面が円形であることを意味する。
【0048】
第2に、木製スプリング生地は、木製生地材料の長辺の長手の半軸の方向において楕円形形状を有する断面を有する木製スプリングで形成される。「楕円形の断面形状」という用語は、本開示における代替的な実施形態を参照して、木製スプリングの断面が木製生地材料の長辺の長手の半軸の方向において楕円形であることを意味する。点線k2は、生地材料の仮想の長辺を示す。楕円形の断面形状を有する木製スプリングの使用は、同じ材料量で生地材料の長さを増加させ、第2に、木製スプリング生地の厚さを低減し、第3に、側面の法線方向において、木製スプリング生地の側面を弾性変形可能にし、且つより容易に圧縮可能にする。
【0049】
第3に、木製スプリング生地は、チェーンリンク形状の断面を有する木製スプリングで作製される。すなわち、半径Rを有する2つの半円形断面Aを備え、2つの半円形断面は、2つの中間の線状部分Bと端で接続されている。「チェーンリンク形状の断面」という用語は、本開示における代替的な実施形態を参照して、木製スプリングの断面が、半径Rを有する2つの半円形断面Aを備え、2つの半円形断面が、2つの中間の線状部分Bと共に端で接続されていることを意味する。チェーンリンク形状の断面を有する木製スプリングの使用は、第1に、同じ材料量で生地材料の長さを最大まで増加させ、第2に、最大の材料量の木製スプリングの厚さを低減し、第3に、輸送及び保管中にスペースを省くために生地材料を長手方向に最大限折り畳み可能にする。
【0050】
本開示に係る木製スプリングは、木製スプリングのコイルによって互いに織り合わされて木製生地材料を形成し得、木製スプリングが織り合わさる様々な位置が使用され得る。
【0051】
本開示の実施形態によると、木製スプリングの軸線は、木製生地の側面に対して70度~115度の角度α若しくは25度~65度の角度βであり得るか、又は、代替的に、木製スプリングの軸線は、木製生地の長辺の方向に向き得るか若しくは木製スプリング生地の側面の法線方向nに向き得る。木製スプリングを織り合わせる第1の代替的な位置は、交差編組である。すなわち、「交差編組(cross braiding)」という用語は、木製スプリングの軸線s1が木製スプリング生地の側面に対して角度αであり、角度αは、70度~115度、好ましくは85度~90度、85度~95度、又は88度~90度であることを意味する。点線k1は、生地材料の仮想の側面を示す。交差編組の使用により、木製スプリング生地を長手方向に容易に巻けて、部分的に折り畳み可能で部分的に折り畳み不可能になる。
【0052】
木製スプリングを織り合わせる別の位置は、傾斜編組である。すなわち、木製スプリングの軸線s3は、木製スプリング生地の側面に対して角度βであり、角度βは、25度~65度又は30度~60度、好ましくは40度~50度又は42度~48度である。点線k3は、生地材料の仮想の側面を示す。傾斜編組の第1の利点は、木製スプリング生地が木製スプリング生地の縁に対して垂直にカットされたときに木材破片が生じないことである。傾斜編組の別の利点は、木製スプリング生地が、保護される物体の側面に四角形状で巻き付けられたときに、木製スプリング生地が、保護される物体の側面に関して同様の曲げ特性及び移動特性を有することである。
【0053】
木製スプリングを織り合わせる第3の位置は、長手方向の編組である。すなわち、木製スプリングの軸線s4は、木製スプリング生地の長辺の方向に向いている。点線k4は、生地材料の仮想の側面を示す。長手方向の編組の使用により、木製スプリング生地を短辺の方向に容易に巻けて、部分的に折り畳み可能で部分的に折り畳み不可能になる。
【0054】
木製スプリングを織り合わせる第4の位置は、法線方向の編組である。すなわち、木製スプリングの軸線s5は、木製スプリング生地の側面の法線方向nに向いており、木製スプリングは、少なくとも4つの並んだ木製スプリングで織り合わされている。点線k5は、生地材料の仮想の側面を示す。法線方向の編組の使用により、木製スプリング生地材料の側面を法線方向nに弾性変形可能且つ容易に圧縮可能になり、したがって、パッケージの内側に梱包される物体を固定し、パッケージの内側の空のスペースを詰めるのに好適である。
【0055】
木製スプリングに色を付けるために、木製スプリングは、調色剤の層で覆われる。より明るい色調の木製スプリングを得るために、木材ストリップ若しくは木製スプリングが白くされるか、又は白の塗料の層若しくは白の色調を与える塗料の層で木製スプリングが覆われる。木製スプリングを水分から保護するために、木製スプリングは、水分に対する保護層で覆われる。多湿環境で木製スプリングの形状及び強度を維持するために、木製スプリングは、ニス、塗料、オイル、又は染料の層でコーティングされ得る。真菌に対する損傷から木製スプリングを保護するために、木製スプリングは、殺菌剤に浸漬されるか又は殺菌剤で覆われる。木製スプリングの色を変更するために、木製スプリングは、塗料の層で覆われる。木製スプリングの色を、例えば、緑、ピンク、黄、青などに変更するために、木製スプリングは、塗料の層又は所望の色合いを与える塗料の層で覆われる。木材の浸漬のプロセスを加速させ、木材の柔軟性を増加させるために、木材は、30℃~100℃、好ましくは70℃~90℃の水中に浸漬される。
【0056】
実施形態では、螺旋体乾燥機の温度は、80℃~300℃の範囲又は110℃~200℃の範囲であり得る。本開示の実施形態では、木材ストリップを備える木製スプリングにおいて、木製スプリングは、平均厚さa、平均幅b、及び引き伸ばされた長さlを有し、木製スプリングのコイルは、木製スプリングを作製する方法を使用して螺旋形状に形成され、コイルは、平均直径d及び平均ピッチsを有し、aは0、2mm~2mm、bは1mm~10mm、lは10mm~5000mm、dは6mm~60mm、sは4mm~40mmである。
【0057】
実施形態では、平均直径dは、6mm~60mm、好ましくは7mm~12mm又は8mm~16mmの範囲であり得る。実施形態では、平均ピッチsは、4mm~40mm又は7mm~14mm、好ましくは5mm~10mmの範囲であり得る。実施形態では、引き伸ばされた長さlは、500mm~2000mm又は600mm~1600mmの範囲であり得る。実施形態によると、木製スプリングの螺旋体は、右回り又は左回りである。実施形態によると、木製スプリングのコイルの平均幅b2は、並んでいる木製スプリングのコイル間の平均距離c2よりも大きい。これにより、木製スプリングの使用時に、木製スプリングが互いに入り込むのを防ぐことが可能になる。実施形態によると、木製スプリングの長手方向の平均ピッチsは可変であり得る。実施形態によると、木製スプリングは、水分保護の層、調色液の層、又は塗料の層で覆われ得る。
【0058】
本開示のいくつかの実施形態によると、木製スプリングは、以下、すなわち、木製スプリングの第1の曲り目からの木製スプリングの端の距離が、木製スプリングの平均の刻みの長さ未満であること、木製スプリングの端が、木製スプリングの外側へ少なくとも部分的に曲げられていること、木製スプリングの端が、木製スプリングの内側で少なくとも部分的に曲げられていること、のうちの少なくとも1つを更に含み得る。
【0059】
本開示のいくつかの実施形態によると、木製スプリングは、以下の少なくとも1つ、すなわち、少なくとも1つの少なくとも部分的な切り目が、木製スプリングの側面に作製されて木製スプリングの破断を容易にすること、少なくとも1つの視覚的な識別マークが、木製スプリングの側面に作製されて木製スプリングの破断を容易にする切り目を示していること、のうちの少なくとも1つを更に含み得る。
【0060】
本開示のいくつかの実施形態によると、木製スプリングは、木製スプリングの端の一部の少なくとも1つの平均直径d2が、木製スプリングの平均直径d1よりも完全に小さいことと、より小さい平均直径d2を有する木製スプリングの端の一部が、平均直径d1を有する木製スプリングの端の一部に部分的に押し込まれることと、を更に含み得る。
【0061】
本開示に係る木製スプリングは、木製スプリングの軸線に沿ってその端で木製スプリングを圧縮することによって梱包され得る。本開示の実施形態によると、木製スプリングは、木製生地に織り合わされ得る。本開示に係る木製生地は、螺旋体形状の木材ストリップを備える木製スプリングで織り合わされており、木製スプリングは、少なくとも2つの並んだ木製スプリングで織り合わされて木製スプリング生地を形成している。実施形態によると、木製生地の木製スプリングの軸線は、木製生地の長辺に対して70°~115°又は85°~95°の角度αである。実施形態によると、木製生地の木製スプリングの軸線は、木製生地の長辺に対して30°~60°又は40°~50°の角度βである。
【0062】
実施形態では、木製スプリングの軸線は、木製生地材料の側面の法線方向nに向いており、木製スプリングは、4つの並んだ木製スプリングを織り合わせることによって互いに接続されている。
【0063】
実施形態によると、木製スプリングの断面形状は、楕円形であり、木製スプリングで作製された木製生地材料の長辺の長手の半軸に向いている。実施形態によると、木製スプリングの断面形状は、半径Rを有する2つの半円形断面Aを備えるチェーンリンク形状であり、2つの半円形断面は、2つの中間の線状部分Bと共に端で接続されている。実施形態によると、木製スプリングの断面形状は、円形である。
【0064】
[図面の詳細な説明]
図1図13は、木製スプリングの実施形態を示す。木製スプリングのコイルの厚さaは、0.2mm~2.0mm、好ましくは0.4mm~0.6mmであり、幅bは、1mm~10mm、好ましくは3mm~6mmであり、引き伸ばされた長さlは、0.1メートル~5メートル(m)、好ましくは0.5m~2mである。木製スプリングは、木製スプリングを作製する方法を使用して、螺旋、すなわち引張スプリング形状に作製される。木製スプリングのコイルの外径dは、6mm~60mm、好ましくは7mm~12mmであり、木製スプリングのコイルのピッチは、4mm~40mm、好ましくは5mm~10mmである。
【0065】
図4図7は、並んでいる木製スプリングがコイルによって互いに入り込むのを防ぐ木製スプリングの形状の実施形態を示す。
【0066】
図4は、異なるコイル方向を有する木製スプリングの実施形態を示し、木製スプリング201の螺旋体は右回りであり、木製スプリング202の螺旋体は左回りである。
【0067】
図5図6は、狭ピッチのコイルを有する木製スプリングの実施形態を示す。木製スプリングのコイルの平均幅b2は、木製スプリングのコイル間の平均距離c2よりも大きい。
【0068】
図7は、異なる可変ピッチ長を有する木製スプリングの実施形態を示す。
【0069】
図8図9は、木製スプリングの端をより安全にし、端が互いに入り込むのを防ぎ、端をより適切に見せる、3つのタイプの端を示す。
【0070】
図8は、第1のタイプの端を有する木製スプリングを示し、木製スプリングの端は、コイルに隣接して曲げられる。すなわち、木製スプリングの端から、当該端に隣接する木製スプリングのコイルまでの距離は、木製スプリングのピッチの平均長さ未満である。
【0071】
図9は、第2及び第3のタイプの端を有する木製スプリングの実施形態を示し、一端は、木製スプリングの内側に部分的に曲げられており、第2の端は、木製スプリングの外側に部分的に曲げられている。
【0072】
図10図12は、木製スプリングを分離するソリューションの実施形態を示し、木製スプリング401の側面には、V形状の切り目402が設けられて木製スプリングの破断を容易にし、当該木製スプリングは、色付けされ得るか又は焦がされ得る、切り目402のいずれかの側面のマーク403によって木製スプリング401の外側でマークされる。
【0073】
図13は、木製スプリングを接合するソリューションの実施形態を示し、木製スプリング501、502の上端部503、504の平均直径d2は、木製スプリング501、502の平均直径d1よりも小さく、下方の木製スプリング502のより小さい平均直径d2の部分504は、部分的に圧縮されて上方の木製スプリング501内に入れられる。このようにして、2個~1000個の木製スプリングが連続して接続され得、例えば、より長い複合木製スプリングの場合、例えば、ロール状に巻かれ、ユーザは、引っ張ることによって材木スプリングのセクションを容易に分離し得る。
【0074】
図14は、2つの木製スプリングが接合された別の実施形態を示し、2つのスプリング101及び102は、その端で互いに部分的に押し込まれている。
【0075】
図15図17は、円形の断面形状を有する木製スプリングから交差織りされた生地材料の実施形態を示す。木製スプリングは、2つの側方木製スプリングと一緒に織り合わされており、木製スプリングが織り合わされた生地を形成している。
【0076】
図18図20は、木製スプリングの断面形状が楕円形という点で前の実施形態とは異なる、楕円形の断面形状を有する交差織りされた生地の実施形態を示す。
【0077】
図21図23は、木製スプリングの配置輪郭がチェーンリンク形状であるという点で他の実施形態とは異なる、チェーンリンク形状の断面形状を有する交差織りされた木製スプリングの生地の実施形態を示す。
【0078】
図24は、木製スプリングが、角度が付いて織り合わされているという点で前の実施形態とは異なる、円形の断面形状を有する木製スプリングの実施形態、傾斜した木製スプリングを織り合わせた木製生地の実施形態を示す。
【0079】
図25図27は、木製スプリングが長手方向に織り合わされているという点で前の実施形態とは異なる、円形の断面形状を有する木製スプリングの実施形態、長手方向に織り合わされた木製生地の実施形態を示す。
【0080】
図28及び図29は、木製スプリングが法線方向の織り合わせによって互いに織り合わされているという点で前の実施形態とは異なる、円形の断面形状を有する木製スプリングを法線方向に織り合わせた木製生地の実施形態を示す。
【0081】
図30図33は、木製スプリング生地が作製され得る木製スプリングを示す。木製スプリングのコイルの厚さaは、0.2mm~2.0mm、好ましくは0.4mm~0.6mmであり、幅bは、1mm~10mm、好ましくは3mm~6mmであり、引き伸ばされた長さlは、0.1メートル~5メートル(m)、好ましくは0.5m~2mである。木製スプリングは、木製スプリングを作製する方法を使用して、螺旋、すなわち引張スプリング形状に作製される。木製スプリングのコイルの外径dは、6mm~60mm、好ましくは7mm~12mmであり、木製スプリングのコイルのピッチは、4mm~40mm、好ましくは5mm~10mmである。
【0082】
図34は、互いに接合された木製スプリングを織り合わせた木製スプリング生地の実施形態を示し、103は、木製スプリング生地内の接合部を指す。
【0083】
図35は、本開示の実施形態に係る木製スプリングを作製する螺旋体乾燥機を示し、螺旋体乾燥機600は、管状スプリング形成手段601と、管状スプリング形成手段601内部の熱源と、管状スプリング形成手段に沿って木材ストリップ608を引き込んで、木材ストリップを巻いて木製スプリング609にするように構成された駆動機構と、を備え、駆動機構は、管状スプリング形成手段601の周囲に取り付けられたベルト602a、602bと、スプリング形成手段601に沿ってベルト602a、602bを移動させるように構成されたベルト駆動装置603と、を備え、螺旋体乾燥機は、ベルトガイド604と、ベルトテンショナ605と、を更に備える。管状スプリング形成手段601は、管状スプリング形成手段の外面上に形成された螺旋溝606を備え、螺旋溝606は、底607と、側面610と、を有する。
【0084】
本開示は、図に示される実施形態及び上記実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲内において他の実施形態で具現化され得る。本開示は、図面に示される実施形態及び上記実施形態に限定されず、代替的な実施形態、及び「円形の断面形状」、「楕円形の断面形状」、「チェーンリンク形状の断面形状」、「法線方向の編組」、「交差編組」、「長手方向の織合せ」を伴う実施形態の全ての可能な組合せを参照する用語を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
【手続補正書】
【提出日】2023-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
木製スプリング生地を形成する木材ストリップで形成された木製スプリングであって、前記木製スプリングは、均質な形状を有し、前記木製スプリングは、少なくとも2つの他の木製スプリングと並んで織り合わせることができ、前記木製スプリングは、
-第1の端及び第2の端を有する螺旋体であって、前記第1の端が直径(d2)を有し、前記第2の端が直径(d3)を有する螺旋体と、
-前記螺旋体の前記第1の端と第2の端との間の複数のコイルと、
を備え、
前記螺旋体の平均厚さ(a)は、0.2mm~2.0mmであり、
前記螺旋体の平均幅(b、b2)は、mm~10mmであり、
前記コイルの平均直径(d)は、6mm~60mmであり、
前記コイルの平均ピッチ(s)は、4mm~40mmであり、
前記木製スプリングの引き伸ばされた長さlは、10mm~5000mmである、木製スプリング。
【請求項2】
前記平均幅(b、b2)は、並んでいる2つのコイル間の平均距離(c2)よりも大きい、請求項1に記載の木製スプリング。
【請求項3】
前記第1の端の位置は、前記第2の端の位置と異なっており、前記木製スプリングは、以下のうちの少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の木製スプリング。
-第1のコイルからの前記第1の端又は前記第2の端の距離が、前記平均ピッチ未満であること、
-前記第1の端が、前記木製スプリングの外側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第2の端が、前記木製スプリングの外側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第1の端が、前記木製スプリングの内側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第2の端が、前記木製スプリングの内側に少なくとも部分的に曲げられていること。
【請求項4】
前記木製スプリングの前記第1の端の平均直径(d2)は、前記木製スプリングの前記第2の端の平均直径(d3)よりも小さい、請求項1~3のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項5】
前記木製スプリングは、1つ以上の破断マークを備える、請求項1~4のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項6】
前記木製スプリングの断面形状は、円形、楕円形、チェーンリンク形状である、請求項1~5のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項7】
均質な形状を有する木製スプリングを作製する螺旋体乾燥機(600)であって、前記木製スプリングは、木製スプリング生地を形成する少なくとも2つの他の木製スプリングと並んで織り合わせことができ、前記螺旋体乾燥機は、
-第1の端及び第2の端を有する管状スプリング形成手段(601)であって、前記管状スプリング形成手段の外面上に形成された螺旋溝(606)を備える、管状スプリング形成手段と、
-前記管状スプリング形成手段を130℃~180℃まで加熱するように構成された熱源と、
前記管状スプリング形成手段の周囲に取り付けられた、ベルト又はチェーンの形態の1つ以上の伝達手段(602a、602b)と、前記スプリング形状形成手段の前記螺旋溝に沿って前記1つ以上の伝達手段を移動させて、前記伝達手段と前記管状スプリング形成手段の前記螺旋溝の底との間に木材ストリップ(608)を引き込んで、前記螺旋溝に沿って前記木材ストリップを引っ張り、前記木材ストリップを巻いて木製スプリング(609)にするように構成された駆動装置(603)と、を備える、駆動機構と、
を備える、螺旋体乾燥機。
【請求項8】
前記熱源は、少なくとも前記管状スプリング形成手段の内側から又は前記管状スプリング形成手段の外側から前記管状スプリング形成手段を加熱するように構成されている、請求項7に記載の螺旋体乾燥機。
【請求項9】
前記螺旋体乾燥機は、研磨機構を更に備える、請求項7又は8に記載の螺旋体乾燥機。
【請求項10】
木製スプリング生地を形成する木製スプリングを作製する方法であって、前記木製スプリングは、少なくとも2つの並んだ木製スプリングで織り合わされて木製スプリング生地を形成し、前記方法は、
-木材から木材ストリップをカットすることと、
-60℃~300℃まで予め加熱された螺旋体乾燥機(600)に前記木材ストリップの第1の端を入れることと、
-少なくとも部分的に前記螺旋体乾燥機の管状スプリング形成手段に沿って前記木材ストリップを引き込むことによって、前記木材ストリップを少なくとも部分的に乾燥させることと、
-機械視覚システムによって制御されて前記木材ストリップのカテゴリを自動的に決定することと、
を含み、前記決定することは、
-前記木材ストリップを撮影することによって前記木材ストリップのデジタル情報を取得することと、
-機械視覚によって自動仕分システム内で前記デジタル情報を分析することと、
-前記分析された前記デジタル情報に基づいて、前記木材ストリップに1つ以上のカテゴリを割り当てることと、前記自動仕分システムによって、前記割り当てられた1つ以上のカテゴリに基づいて前記木材ストリップを分類することと、
を含む、方法。
【請求項11】
前記方法は、前記木材を予め湿らせることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、前記木材ストリップの面を研磨すること又は前記木製スプリングの面を研磨することを含む、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
請求項1~6のいずれかに記載の木製スプリングを備える木製スプリング生地であって、2つ以上の並んだ木製スプリングは、前記木製スプリングの前記コイルを通じて互いに織り合わされている、木製スプリング生地。
【請求項14】
前記織り合わされた木製スプリングは、多層及び/又は多柱状の木製スプリング生地を形成している、請求項13に記載の木製スプリング生地。
【請求項15】
前記木製スプリングの軸線は、前記木製生地の側面に対して70度~115度の角度α又は25度~65度の角度βである、請求項13又は14に記載の木製スプリング生地。
【請求項16】
前記木製スプリングの軸線は、前記木製生地の長辺の方向に向いているか、又は前記木製スプリング生地の側面の法線方向nに向いている、請求項1315のいずれかに記載の木製スプリング生地。
【請求項17】
請求項1~6のいずれか一項に記載の木製スプリング記事の使用であって、梱包材のための、梱包用充填材のための、パッケージングのための、カーテンを作製するための、マットレスを作製するための、インテリア又はデザインの要素を作製するための使用。
【手続補正書】
【提出日】2023-08-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0084】
本開示は、図に示される実施形態及び上記実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲内において他の実施形態で具現化され得る。本開示は、図面に示される実施形態及び上記実施形態に限定されず、代替的な実施形態、及び「円形の断面形状」、「楕円形の断面形状」、「チェーンリンク形状の断面形状」、「法線方向の編組」、「交差編組」、「長手方向の織合せ」を伴う実施形態の全ての可能な組合せを参照する用語を含む。
なお、本発明の実施態様として、以下に示すものがある。
[態様1]
木材ストリップで形成された木製スプリングであって、前記木製スプリングは、
-第1の端及び第2の端を有する螺旋体であって、前記第1の端が直径(d2)を有し、前記第2の端が直径(d3)を有する螺旋体と、
-前記螺旋体の前記第1の端と前記第2の端との間の複数のコイルと、
を備え、
前記螺旋体の平均厚さ(a)は、0.2mm~2.0mmであり、
前記螺旋体の平均幅(b、b2)は、1mm~10mmであり、
前記コイルの平均直径(d)は、6mm~60mmであり、
前記コイルの平均ピッチ(s)は、4mm~40mmであり、
前記木製スプリングの引き伸ばされた長さlは、10mm~5000mmである、木製スプリング。
[態様2]
前記平均幅(b、b2)は、並んでいる2つのコイル間の平均距離(c2)よりも大きい、態様1に記載の木製スプリング。
[態様3]
前記木製スプリングは、以下のうちの少なくとも1つを含む、態様1又は2に記載の木製スプリング。
-第1のコイルからの前記第1の端又は前記第2の端の距離が、前記平均ピッチ未満であること、
-前記第1の端が、前記木製スプリングの外側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第2の端が、前記木製スプリングの外側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第1の端が、前記木製スプリングの内側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第2の端が、前記木製スプリングの内側に少なくとも部分的に曲げられていること。
[態様4]
前記平均直径(d2)は、前記平均直径(d3)よりも小さい、態様1~3のいずれかに記載の木製スプリング。
[態様5]
前記木製スプリングは、1つ以上の破断マークを備える、態様1~4のいずれかに記載の木製スプリング。
[態様6]
前記木製スプリングの断面形状は、円形、楕円形、チェーンリンク形状である、態様1~5のいずれかに記載の木製スプリング。
[態様7]
木製スプリングを作製する螺旋体乾燥機(600)であって、
-第1の端及び第2の端を有する管状スプリング形成手段(601)と、
-前記管状スプリング形成手段を60℃~300℃まで加熱するように構成された熱源と、
-前記管状スプリング形成手段に沿って木材ストリップを引き込んで、前記木材ストリップを巻いて螺旋体にするように構成された駆動機構と、
を備える、螺旋体乾燥機。
[態様8]
前記管状スプリング形成手段は、前記管状スプリング形成手段の外面上に形成された螺旋溝を備える、態様7に記載の螺旋体乾燥機。
[態様9]
前記熱源は、少なくとも前記管状スプリング形成手段の内側から又は前記管状スプリング形成手段の外側から前記管状スプリング形成手段を加熱するように構成されている、態様7又は8に記載の螺旋体乾燥機。
[態様10]
前記駆動機構は、前記管状スプリング形成手段の周囲に取り付けられた1つ以上の伝達手段と、前記スプリング形成手段に沿って前記1つ以上の伝達手段を移動させるように構成された駆動装置と、を備える、態様7~9のいずれかに記載の螺旋体乾燥機。
[態様11]
前記螺旋体乾燥機は、研磨機構を更に備える、態様7~10のいずれかに記載の螺旋体乾燥機。
[態様12]
木製スプリングを作製する方法であって、
-木材から木材ストリップをカットすることと、
-60℃~300℃まで予め加熱された螺旋体乾燥機(600)に前記木材ストリップの第1の端を入れることと、
-少なくとも部分的に前記螺旋体乾燥機の管状スプリング形成手段に沿って前記木材ストリップを引き込むことによって、前記木材ストリップを少なくとも部分的に乾燥させることと、
を含む、方法。
[態様13]
前記方法は、前記木材を予め湿らせることを含む、態様12に記載の方法。
[態様14]
前記方法は、前記木材ストリップの面を研磨すること又は前記木製スプリングの面を研磨することを含む、態様12又は13に記載の方法。
[態様15]
前記方法は、
機械視覚システムによって制御されて前記木材ストリップのカテゴリを自動的に決定することを含み、前記決定することは、
-前記木材ストリップを撮影することによって前記木材ストリップのデジタル情報を取得することと、
-機械視覚によって自動仕分システム内で前記デジタル情報を分析することと、
-前記分析された前記デジタル情報に基づいて、前記木材ストリップに1つ以上のカテゴリを割り当てることと、
-前記自動仕分システムによって、前記割り当てられた1つ以上のカテゴリに基づいて前記木材ストリップを分類することと、
を含む、態様12~14のいずれかに記載の方法。
[態様16]
態様1~6のいずれかに記載の木製スプリングを備える木製スプリング生地であって、2つ以上の並んだ木製スプリングは、前記木製スプリングの前記コイルを通じて互いに織り合わされている、木製スプリング生地。
[態様17]
前記織り合わされた木製スプリングは、多層及び/又は多柱状の木製スプリング生地を形成している、態様16に記載の木製スプリング生地。
[態様18]
前記木製スプリングの軸線は、前記木製生地の側面に対して70度~115度の角度α又は25度~65度の角度βである、態様16又は17に記載の木製スプリング生地。
[態様19]
前記木製スプリングの軸線は、前記木製生地の長辺の方向に向いているか、又は前記木製スプリング生地の側面の法線方向nに向いている、態様16~18のいずれかに記載の木製スプリング生地。
[態様20]
態様1~6のいずれか一態様に記載の木製スプリングの使用であって、梱包材のための、梱包用充填材のための、パッケージングのための、カーテンを作製するための、マットレスを作製するための、インテリア又はデザインの要素を作製するための使用。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
木製スプリング生地を形成する木材ストリップで形成された木製スプリングであって、前記木製スプリングは、均質な形状を有し、前記木製スプリングは、少なくとも2つの他の木製スプリングと並んで織り合わせることができ、前記木製スプリングは、
-第1の端及び第2の端を有する螺旋体であって、前記第1の端が直径有し、前記第2の端が直径有する螺旋体と、
-前記螺旋体の前記第1の端と前記第2の端との間の複数のコイルと、
を備え、
前記螺旋体の平均厚さ、0.2mm~2.0mmであり、
前記螺旋体の平均幅、2mm~10mmであり、
前記コイルの平均直径、6mm~60mmであり、
前記コイルの平均ピッチ、4mm~40mmであり、
前記木製スプリングの引き伸ばされた長さlは、10mm~5000mmである、木製スプリング。
【請求項2】
前記平均幅、並んでいる2つのコイル間の平均距離りも大きい、請求項1に記載の木製スプリング。
【請求項3】
前記第1の端の位置は、前記第2の端の位置と異なっており、前記木製スプリングは、以下のうちの少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の木製スプリング。
-第1のコイルからの前記第1の端又は前記第2の端の距離が、前記平均ピッチ未満であること、
-前記第1の端が、前記木製スプリングの外側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第2の端が、前記木製スプリングの外側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第1の端が、前記木製スプリングの内側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第2の端が、前記木製スプリングの内側に少なくとも部分的に曲げられていること。
【請求項4】
前記木製スプリングの前記第1の端の平均直径、前記木製スプリングの前記第2の端の平均直径りも小さい、請求項1~3のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項5】
前記木製スプリングは、1つ以上の破断マークを備える、請求項1~4のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項6】
前記木製スプリングの断面形状は、円形、楕円形、チェーンリンク形状である、請求項1~5のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項7】
前記木製スプリングは、木及び/又は少なくとも部分的に木質の草本で作製される、請求項1~6のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項8】
均質な形状を有する木製スプリングを作製する螺旋体乾燥機あって、前記木製スプリングは、木製スプリング生地を形成する少なくとも2つの他の木製スプリングと並んで織り合わせことができ、前記螺旋体乾燥機は、
-第1の端及び第2の端を有する管状スプリング形成手段あって、前記管状スプリング形成手段の外面上に形成された螺旋溝備える、管状スプリング形成手段と、
-前記管状スプリング形成手段を60℃~300℃まで加熱するように構成された熱源と、
-前記管状スプリング形成手段の周囲に取り付けられた、ベルト又はチェーンの形態の1つ以上の伝達手段、前記管状スプリング成手段の前記螺旋溝に沿って前記1つ以上の伝達手段を移動させて、前記伝達手段と前記管状スプリング形成手段の前記螺旋溝の底との間に木材ストリップ引き込んで、前記螺旋溝に沿って前記木材ストリップを引っ張り、前記木材ストリップを巻いて木製スプリングするように構成された駆動装置、を備える、駆動機構と、
を備える、螺旋体乾燥機。
【請求項9】
前記熱源は、少なくとも前記管状スプリング形成手段の内側から又は前記管状スプリング形成手段の外側から前記管状スプリング形成手段を加熱するように構成されている、請求項に記載の螺旋体乾燥機。
【請求項10】
前記螺旋体乾燥機は、研磨機構を更に備える、請求項又はに記載の螺旋体乾燥機。
【請求項11】
木製スプリング生地を形成する木製スプリングを作製する方法であって、前記木製スプリングは、少なくとも2つの並んだ木製スプリングで織り合わされて木製スプリング生地を形成し、前記方法は、
-木材から木材ストリップをカットすることと、
-60℃~300℃まで予め加熱された螺旋体乾燥機前記木材ストリップの第1の端を入れることと、
-少なくとも部分的に前記螺旋体乾燥機の管状スプリング形成手段に沿って前記木材ストリップを引き込むことによって、前記木材ストリップを少なくとも部分的に乾燥させることと、
-機械視覚システムによって制御されて前記木材ストリップのカテゴリを自動的に決定することと、
を含み、前記決定することは、
-前記木材ストリップを撮影することによって前記木材ストリップのデジタル情報を取得することと、
-機械視覚によって自動仕分システム内で前記デジタル情報を分析することと、
-前記分析された前記デジタル情報に基づいて、前記木材ストリップに1つ以上のカテゴリを割り当てることと、前記自動仕分システムによって、前記割り当てられた1つ以上のカテゴリに基づいて前記木材ストリップを分類することと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記方法は、前記木材を予め湿らせることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、前記木材ストリップの面を研磨すること又は前記木製スプリングの面を研磨することを含む、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
請求項1~のいずれかに記載の木製スプリングを備える木製スプリング生地であって、2つ以上の並んだ木製スプリングは、前記木製スプリングの前記コイルを通じて互いに織り合わされている、木製スプリング生地。
【請求項15】
前記織り合わされた木製スプリングは、多層及び/又は多柱状の木製スプリング生地を形成している、請求項14に記載の木製スプリング生地。
【請求項16】
前記木製スプリングの軸線は、前記木製スプリング生地の側面に対して70度~115度の角度α又は25度~65度の角度βである、請求項14又は15に記載の木製スプリング生地。
【請求項17】
前記木製スプリングの軸線は、前記木製スプリング生地の長辺の方向に向いているか、又は前記木製スプリング生地の側面の法線方向nに向いている、請求項1416のいずれかに記載の木製スプリング生地。
【請求項18】
請求項1~のいずれか一項に記載の木製スプリング記事の使用であって、梱包材のための、梱包用充填材のための、パッケージングのための、カーテンを作製するための、マットレスを作製するための、インテリア又はデザインの要素を作製するための使用。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
木製スプリング生地を形成する木材ストリップで形成された木製スプリングであって、前記木製スプリングは、均質な形状を有し、前記木製スプリングは、少なくとも2つの他の木製スプリングと並んで織り合わせることができ、前記木製スプリングは、
-第1の端及び第2の端を有する螺旋体であって、前記第1の端が直径を有し、前記第2の端が直径を有する螺旋体と、
-前記螺旋体の前記第1の端と前記第2の端との間の複数のコイルと、
を備え、
前記螺旋体の平均厚さは、0.2mm~2.0mmであり、
前記螺旋体の平均幅は、2mm~10mmであり、
前記コイルの平均直径は、6mm~60mmであり、
前記コイルの平均ピッチは、4mm~40mmであり、
前記木製スプリングの引き伸ばされた長さlは、10mm~5000mmである、木製スプリング。
【請求項2】
前記平均幅は、並んでいる2つのコイル間の平均距離よりも大きい、請求項1に記載の木製スプリング。
【請求項3】
前記第1の端の位置は、前記第2の端の位置と異なっており、前記木製スプリングは、以下のうちの少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の木製スプリング。
-第1のコイルからの前記第1の端又は前記第2の端の距離が、前記平均ピッチ未満であること、
-前記第1の端が、前記木製スプリングの外側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第2の端が、前記木製スプリングの外側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第1の端が、前記木製スプリングの内側に少なくとも部分的に曲げられていること、
-前記第2の端が、前記木製スプリングの内側に少なくとも部分的に曲げられていること。
【請求項4】
前記木製スプリングの前記第1の端の平均直径は、前記木製スプリングの前記第2の端の平均直径よりも小さい、請求項1~3のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項5】
前記木製スプリングは、1つ以上の破断マークを備える、請求項1~4のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項6】
前記木製スプリングの断面形状は、円形、楕円形、チェーンリンク形状である、請求項1~5のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項7】
前記木製スプリングは、木及び/又は少なくとも部分的に木質の草本で作製される、請求項1~6のいずれかに記載の木製スプリング。
【請求項8】
均質な形状を有する木製スプリングを作製する螺旋体乾燥機であって、前記木製スプリングは、木製スプリング生地を形成する少なくとも2つの他の木製スプリングと並んで織り合わせことができ、前記螺旋体乾燥機は、
-第1の端及び第2の端を有する管状スプリング形成手段であって、前記管状スプリング形成手段の外面上に形成された螺旋溝を備える、管状スプリング形成手段と、
-前記管状スプリング形成手段を60℃~300℃まで加熱するように構成された熱源と、
-前記管状スプリング形成手段の周囲に取り付けられた、ベルト又はチェーンの形態の1つ以上の伝達手段と、前記管状スプリング形成手段の前記螺旋溝に沿って前記1つ以上の伝達手段を移動させて、前記伝達手段と前記管状スプリング形成手段の前記螺旋溝の底との間に木材ストリップを引き込んで、前記螺旋溝に沿って前記木材ストリップを引っ張り、前記木材ストリップを巻いて木製スプリングにするように構成された駆動装置と、を備える、駆動機構と、
を備える、螺旋体乾燥機。
【請求項9】
前記熱源は、少なくとも前記管状スプリング形成手段の内側から又は前記管状スプリング形成手段の外側から前記管状スプリング形成手段を加熱するように構成されている、請求項8に記載の螺旋体乾燥機。
【請求項10】
前記螺旋体乾燥機は、研磨機構を更に備える、請求項8又は9に記載の螺旋体乾燥機。
【請求項11】
木製スプリング生地を形成する木製スプリングを作製する方法であって、前記木製スプリングは、少なくとも2つの並んだ木製スプリングで織り合わされて木製スプリング生地を形成し、前記方法は、
材から木材ストリップをカットすることと、
機械視覚システムによって制御されて前記木材ストリップのカテゴリを自動的に決定することであって、
前記木材ストリップを撮影することによって前記木材ストリップのデジタル情報を取得することと、
機械視覚によって自動仕分システム内で前記デジタル情報を分析することと、
前記分析された前記デジタル情報に基づいて、前記木材ストリップに1つ以上のカテゴリを割り当てることと、前記自動仕分システムによって、前記割り当てられた1つ以上のカテゴリに基づいて前記木材ストリップを分類することと、を含む前記決定することと、
0℃~300℃まで予め加熱された螺旋体乾燥機に前記木材ストリップの第1の端を入れることと、
なくとも部分的に前記螺旋体乾燥機の管状スプリング形成手段に沿って前記木材ストリップを引き込むことによって、前記木材ストリップを少なくとも部分的に乾燥させることと、
含む、方法。
【請求項12】
前記方法は、前記木材を予め湿らせることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、前記木材ストリップの面を研磨すること又は前記木製スプリングの面を研磨することを含む、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
請求項1~7のいずれかに記載の木製スプリングを備える木製スプリング生地であって、2つ以上の並んだ木製スプリングは、前記木製スプリングの前記コイルを通じて互いに織り合わされている、木製スプリング生地。
【請求項15】
前記織り合わされた木製スプリングは、多層及び/又は多柱状の木製スプリング生地を形成している、請求項14に記載の木製スプリング生地。
【請求項16】
前記木製スプリングの軸線は、前記木製スプリング生地の側面に対して70度~115度の角度α又は25度~65度の角度βである、請求項14又は15に記載の木製スプリング生地。
【請求項17】
前記木製スプリングの軸線は、前記木製スプリング生地の長辺の方向に向いているか、又は前記木製スプリング生地の側面の法線方向nに向いている、請求項14~16のいずれかに記載の木製スプリング生地。
【請求項18】
請求項1~7のいずれか一項に記載の木製スプリング記事の使用であって、梱包材のための、梱包用充填材のための、パッケージングのための、カーテンを作製するための、マットレスを作製するための、インテリア又はデザインの要素を作製するための使用。
【国際調査報告】