(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-27
(54)【発明の名称】加圧チャネルおよびそれを含む二次電池充放電装置
(51)【国際特許分類】
H01M 10/44 20060101AFI20231220BHJP
【FI】
H01M10/44 P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534980
(86)(22)【出願日】2022-10-13
(85)【翻訳文提出日】2023-06-14
(86)【国際出願番号】 KR2022015471
(87)【国際公開番号】W WO2023063736
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】10-2021-0137435
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、ハク シク
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジュン ワン
【テーマコード(参考)】
5H030
【Fターム(参考)】
5H030AA06
5H030AA09
5H030BB01
5H030BB21
(57)【要約】
本発明はフォーメーション工程時に発生する二次電池両端部の圧力低下を改善し得る加圧チャネルおよびそれを含む二次電池充放電装置に関するものであって、本発明の実施形態に係る加圧チャネルは、二次電池を挟んで上記二次電池の両面上に配置される一対の加圧プレートを含み、上記加圧プレートはボディ部と、上記ボディ部の両端と連結形成され、油圧によって膨張するチューブを内部に含む外郭部と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池を挟んで前記二次電池の両面上に配置される一対の加圧プレートを含み、
前記加圧プレートは、
ボディ部と、前記ボディ部の両端と連結形成され、油圧によって膨張するチューブを内部に含む外郭部と、で構成される、加圧チャネル。
【請求項2】
前記外郭部は、
前記チューブが挿入される挿入空間を具備した、請求項1に記載の加圧チャネル。
【請求項3】
前記加圧プレートの少なくとも一面に形成されたヒーティングパッド、および
前記ヒーティングパッドが形成された前記加圧プレートの両面に形成されたシリコンパッドを含む、請求項1に記載の加圧チャネル。
【請求項4】
前記チューブ内に流体を供給する流体供給部をさらに含む、請求項1に記載の加圧チャネル。
【請求項5】
前記流体供給部は、
前記チューブに供給される流体を貯蔵する流体タンクと、
前記チューブに供給される流体を予め設定された圧力で圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機によって圧縮された流体を前記チューブに供給したり、前記チューブから流体を回収したりする流路と、を含む、請求項4に記載の加圧チャネル。
【請求項6】
前記加圧プレートの中央を原点0とし、一側端部の位置を1とするとき、前記外郭部または前記チューブは前記加圧プレートの原点0から前記一側端部方向に2/3以上の位置に形成される、請求項1から5のいずれか一項に記載の加圧チャネル。
【請求項7】
複数個の二次電池を内部に収容するフレーム、および
前記フレーム内部に設置され、複数個の二次電池のうちいずれか一つの二次電池を挟んで両面上に配置される一対の加圧プレートを含む加圧チャネルが複数個で形成され、
前記加圧プレートは、
ボディ部と、前記ボディ部の両端と連結形成され、油圧によって膨張するチューブを内部に含む外郭部と、で構成される、二次電池充放電装置。
【請求項8】
前記外郭部は、
前記チューブが挿入される挿入空間を具備した、請求項7に記載の二次電池充放電装置。
【請求項9】
前記加圧プレートの少なくとも一面に形成されたヒーティングパッド、および
前記ヒーティングパッドが形成された前記加圧プレートの両面に形成されたシリコンパッドを含む、請求項7に記載の二次電池充放電装置。
【請求項10】
前記加圧チャネルは、前記チューブ内に流体を供給する流体供給部をさらに含む、請求項7に記載の二次電池充放電装置。
【請求項11】
前記流体供給部は、
前記チューブに供給される流体を貯蔵する流体タンクと、
前記チューブに供給される流体を予め設定された圧力で圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機によって圧縮された流体を前記チューブに供給したり、前記チューブから流体を回収する流路と、を含む、請求項10に記載の二次電池充放電装置。
【請求項12】
前記加圧プレートの中央を原点0とし、一側端部の位置を1とするとき、前記外郭部または前記チューブは前記加圧プレートの原点0から前記一側端部方向に2/3以上の位置に形成される、請求項7から11のいずれか一項に記載の二次電池充放電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2021年10月15日付の韓国特許出願第10-2021-0137435号に基づいた優先権の利益を主張し、該当韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は二次電池充放電装置に関するものであって、より具体的には、フォーメーション工程時に発生する二次電池の長さ方向両端部の圧力低下を改善し得る加圧チャネルおよびそれを含む二次電池充放電装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
一般的に、二次電池はその形状により円筒型、角型、パウチ型などに区分することができる。そのうちパウチ型二次電池は金属層(ホイル)と金属層の上面と下面にコーティングされる合成樹脂層の多層膜で構成されるパウチ外装材を使って外観を構成するので、金属缶を使う円筒型または角型より電池の重さを顕著に減らすことができるため電池の軽量化が可能であり、多様な形態への変化が可能であるという長所があるため多くの関心を集めている。
【0004】
このようなパウチ型二次電池には電極組立体が積層された形態で収納されるが、電極組立体には電極タブおよび電極リードが連結されており、電極リードはパウチ外装材から突出している。このような電極リードは外部装置と接触を通じて電気的に連結されて外部装置から電力の供給を受けることになる。
【0005】
パウチ型二次電池はセルを組み立てる過程と電池を活性化する過程を経て製造され、電池活性化段階では充放電装置に二次電池セルを搭載し、活性化に必要な条件で充電および放電を行うことになる。このように、電池の活性化のために充放電装置を利用して所定の充放電を行う過程をフォーメーション(formation)工程という。
【0006】
図1および
図2を参照してフォーメーション工程に使われる従来技術に係る二次電池充放電装置を説明する。
図1および
図2は、従来技術に係る二次電池充放電装置が図示された図面である。
【0007】
図1および
図2を参照すると、従来技術に係る二次電池充放電装置は、フレーム1と加圧プレート2と駆動部3(3a、3b)を含む。駆動部3は駆動シャフト3aと駆動モータ3bを含む。
【0008】
フレーム1内部に、複数個の加圧プレート2が配置され、加圧プレート2と加圧プレート2との間にはフォーメーション工程を行う二次電池Bが配置される。
【0009】
図1のように、駆動モータ3bの回転によって駆動シャフト3aが回転しながら、これに噛み合っている複数個の加圧プレート2が一方向に移動すれば、
図2のように、二次電池Bの両面を加圧プレート2が加圧することになる。
【0010】
一つの二次電池Bを挟んで二次電池Bの両面上に配置される一対の加圧プレート2が単位加圧チャネルCHを形成し、二次電池充放電装置はこのような単位加圧チャネルCHを複数個で具備する。いずれか一つの加圧プレート2は一つの単位加圧チャネルCHおよびそれに隣接した単位加圧チャネルを構成することになる。すなわち、隣接した二つの加圧チャネルは一つの加圧プレートを共有する構造である。
【0011】
図3は、従来技術に係る二次電池充放電装置を構成する一つの単位加圧チャネルCHが図示された断面図である。
【0012】
加圧チャネルCHは、加圧プレート2と、加圧プレートの一面に形成されたヒーティングパッド2bと、ヒーティングパッド2bが形成された加圧プレートの両面に形成されたシリコンパッド2aと、を含む。対向する一対の加圧プレート2の間には二次電池Bが介在される。
【0013】
図4は従来技術に係る二次電池充放電装置によって発生する問題点を説明するためのグラフであり、
図5は従来技術に係る二次電池充放電装置によって発生する問題点を示すイメージである。
【0014】
図4および
図5を参照すると、従来技術の二次電池充放電装置でフォーメーション工程を行うとき、二次電池Bの全長方向両端部Baには圧力不均一現象が発生することが分かる。
【0015】
具体的には、
図4を参照すると、二次電池の中央(原点0)で一側端部の位置が300mmであるとき、200mm地点で急激な圧力低下が発生することが分かる。また、
図5を参照すると、従来技術の二次電池充放電装置によってフォーメーション工程が行われた二次電池の両端部で急激な圧力低下が発生することが分かる。
【0016】
このような圧力不均一現象はリチウムが析出されるなどの品質劣化現象を引き起こす。このような圧力不均一現象は二次電池Bの全長方向の厚さの偏差によって発生し、従来技術の二次電池充放電装置はこれを十分に補償できないでいるのが実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、フォーメーション工程時に発生する二次電池両端部の圧力低下を改善し得る加圧チャネルおよびそれを含む二次電池充放電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の実施形態に係る加圧チャネルは、二次電池を挟んで上記二次電池の両面上に配置される一対の加圧プレートを含み、上記加圧プレートはボディ部と、上記ボディ部の両端と連結形成され、油圧によって膨張するチューブを内部に含む外郭部と、で構成される。
【0019】
本発明の一実施形態で、上記外郭部は、上記チューブが挿入される挿入空間を具備する。
【0020】
本発明の一実施形態に係る加圧チャネルは、上記加圧プレートの少なくとも一面に形成されたヒーティングパッドと、上記ヒーティングパッドが形成された加圧プレートの両面に形成されたシリコンパッドと、を含む。
【0021】
本発明の一実施形態に係る加圧チャネルは、上記チューブ内に流体を供給する流体供給部をさらに含む。
【0022】
本発明の一実施形態で、上記流体供給部は、上記チューブに供給される流体を貯蔵する流体タンク、上記チューブに供給される流体を予め設定された圧力で圧縮する圧縮機、および上記圧縮機によって圧縮された流体を上記チューブに供給したり、上記チューブから流体を回収したりする流路を含む。
【0023】
本発明の一実施形態で、上記加圧プレートの中央を原点0とし、一側端部の位置を1とするとき、上記外郭部または上記チューブは上記加圧プレートの原点0から上記一側端部方向に2/3以上の位置に形成される。
【0024】
本発明の実施形態に係る二次電池充放電装置は、複数個の二次電池を内部に収容するフレームと、上記フレーム内部に設置され、複数個の二次電池のうちいずれか一つの二次電池を挟んで両面上に配置される一対の加圧プレートとを含む加圧チャネルが複数個で形成され、上記加圧プレートはボディ部と、上記ボディ部の両端と連結形成されて、油圧によって膨張するチューブを内部に含む外郭部と、で構成される。
【0025】
本発明の一実施形態で、上記外郭部は、上記チューブが挿入される挿入空間を具備する。
【0026】
本発明の一実施形態で、上記加圧プレートの少なくとも一面に形成されたヒーティングパッドと、上記ヒーティングパッドが形成された加圧プレートの両面に形成されたシリコンパッドと、を含む。
【0027】
本発明の一実施形態で、上記加圧チャネルは上記チューブ内に流体を供給する流体供給部をさらに含む。
【0028】
本発明の一実施形態で、上記流体供給部は、上記チューブに供給される流体を貯蔵する流体タンク、上記チューブに供給される流体を予め設定された圧力で圧縮する圧縮機、および上記圧縮機によって圧縮された流体を上記チューブに供給したり、上記チューブから流体を回収したりする流路を含む。
【0029】
本発明の一実施形態で、上記加圧プレートの中央を原点0とし、一側端部の位置を1とするとき、上記外郭部または上記チューブは上記加圧プレートの原点0から上記一側端部方向に2/3以上の位置に形成される。
【0030】
その他、本発明の多様な側面に係る具現例の具体的な事項は、以下の詳細な説明に含まれている。
【発明の効果】
【0031】
本発明の実施形態によると、フォーメーション工程時に発生する二次電池両端部の圧力低下を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】従来技術に係る二次電池充放電装置が図示された図面である。
【
図2】従来技術に係る二次電池充放電装置が図示された図面である。
【
図3】従来技術に係る二次電池充放電装置を構成する一つの単位加圧チャネルが図示された断面図である。
【
図4】従来技術に係る二次電池充放電装置によって発生する問題点を説明するためのグラフである。
【
図5】従来技術に係る二次電池充放電装置によって発生する問題点を示すイメージである。
【
図6】本発明の実施形態に係る二次電池充放電装置に適用される二次電池が図示された分解斜視図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る二次電池充放電装置を構成する一つの単位加圧チャネルが図示された断面図である。
【
図8】チューブが油圧によって膨張するにつれて加圧プレートの外郭部が共に膨張することが概念的に図示された図面である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る加圧チャネルによって二次電池の両端部の圧力低下防止過程が概念的に図示された図面である。
【
図10】本発明の他の実施形態に係る単位加圧チャネルの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明は多様な変換を加えることができ、多様な実施形態を有することができるところ、特定の実施形態を例示して詳細に説明しようとする。しかし、これは本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変換、均等物または代替物を含むものと理解されるべきである。
【0034】
本発明で使った用語は単に特定の実施形態を説明するために使われたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本発明で、「含む」または「有する」等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0035】
まず、
図6を参照して二次電池について説明する。
図6は、本発明の実施形態に係る二次電池充放電装置に適用される二次電池が図示された分解斜視図である。
【0036】
図6を参照すると、二次電池Bは電池ケース10および電池ケース10の収容部13に収容される電極組立体20および電解液を含む。このとき、電極組立体20は電極23に電気的に連結される電極リード30を含むことができる。
【0037】
電極組立体20は充放電が可能な発電素子であって、電極23と分離膜24が交互に積層されて形成され得る。
【0038】
電極23は正極21および負極22で構成され得る。このとき、電極組立体20は正極21/分離膜24/負極22が交互に積層された構造からなり得る。そして、電極リード30は正極21と連結される正極リードおよび負極22と連結される負極リードを含むことができる。
図6で、電極リード30は電極組立体20の一方向に形成されたものとして例示されているが、電極組立体20の両方向に形成されてもよい。
【0039】
正極21は正極集電体と、正極集電体に積層された正極活物質を含むことができる。正極集電体はアルミニウム材質のホイル(Foil)からなり得る。正極活物質はリチウムマンガン酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムリン酸鉄、またはこれらのうち1種以上が含まれた化合物および混合物などからなり得る。
【0040】
負極22は負極集電体と、負極集電体に積層された負極活物質を含むことができる。負極集電体は例えば銅(Cu)材質からなるホイル(foil)からなり得る。負極活物質は黒鉛系物質を含む化合物または混合物であり得る。
【0041】
分離膜24は絶縁材質からなって正極21と負極22の間を電気的に絶縁する。分離膜24は微細多孔性を有するポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂膜で形成され得る。
【0042】
次に、
図7~
図9を参照して本発明の一実施形態に係る単位加圧チャネルを説明する。
図7は本発明の一実施形態に係る二次電池充放電装置を構成する一つの単位加圧チャネルが図示された断面図であり、
図8は熱膨張部が熱によって膨張するにつれて加圧プレートの外郭部が共に膨張することが概念的に図示された図面であり、
図9は本発明の一実施形態に係る加圧チャネルによって二次電池の両端部の圧力低下防止過程が概念的に図示された図面である。
【0043】
図7に図示された通り、本発明の一実施形態に係る単位加圧チャネル100は、加圧プレート110、シリコンパッド120、ヒーティングパッド130を含む。
【0044】
ヒーティングパッド130は、加圧プレート110の少なくとも一面に形成され、加圧プレート110に熱を供給する。
【0045】
シリコンパッド120は、ヒーティングパッド130が形成された加圧プレート110の両面に形成され、二次電池Bを加圧する。
【0046】
一対の加圧プレート110は一つの二次電池Bを挟んで二次電池Bの両面上に配置される。ここで、「両面上に配置」とは、二次電池Bの両面と離隔または接触する状態を含むことができる。フォーメーション工程のうち、加圧プレート110が二次電池Bを加圧すれば一対の加圧プレート110は二次電池Bの両面を接触する状態であり、加圧を解除すれば一対の加圧プレート110は二次電池Bの両面と離隔した状態である。
【0047】
具体的には、加圧プレート110はボディ部111と外郭部112を含み、外郭部112は内部にチューブ113を含む。以下の説明で、ボディ部111と外郭部112は別個の領域として説明されるが、実質的にボディ部111と外郭部112はそれぞれ加圧プレート110の一領域を意味する。
【0048】
ボディ部111は、フォーメーション工程時に二次電池Bの圧力低下発生が相対的に少ない加圧プレート110の中央領域である。ボディ部111は、加圧プレート110の中央を原点Oとして、加圧プレート110の両端方向(O-A2方向)に所定の長さ領域O~A1に亘って形成される。
【0049】
ボディ部111の端部A1の位置は二次電池Bに急激な圧力低下が発生する位置であり、上述した
図4および
図5を参照すると、ボディ部111の端部A1の位置は加圧プレート110の原点Oから加圧プレート110の一側端部A2までの距離の略2/3地点であることが分かる。
【0050】
これより、ボディ部111と連結形成される外郭部112は、加圧プレートの原点Oから加圧プレート110の一側端部方向に略2/3以上の位置に形成され得る。外郭部112内に形成された熱膨張部(チューブ)113も加圧プレートの原点Oから加圧プレート110の一側端部方向に略2/3以上の位置に形成され得る。
【0051】
外郭部112はフォーメーション工程時に二次電池Bの圧力低下が急激に発生する加圧プレート110の外郭領域である。上述した
図4および
図5を参照すると、外郭部112はボディ部111の端部A1から加圧プレート110の一側端部A2に亘って形成される。すなわち、外郭部112は所定の長さ領域A1~A2を具備する。
【0052】
ボディ部111と外郭部112はそれぞれ加圧プレート110の一領域であり、同じ材質で形成される。ボディ部111と外郭部112は金属で形成され得る。上記金属は、例えばアルミニウム(Al)であり得る。
【0053】
外郭部112は内部にチューブ113を含む。外郭部112は上記チューブが挿入される挿入空間114を具備する形態で形成され得る。
【0054】
上記チューブは、膨張可能な素材で形成されており、油圧によってチューブ内部の空間が膨張する時に、膨張圧力に耐え得る弾性力のある素材であることが好ましい。具体的には、上記チューブは天然ゴム、ポリウレタン、シリコン系ゴムからなる群から選択された1種または2種以上の素材を含むことができる。
【0055】
より具体的には、チューブ113はフォーメーション工程の温度条件(略60℃)で、油圧によって膨張し、このように膨張したチューブは、チューブ外周辺を囲む外郭部の加圧プレートを厚さ方向に約55~65μm膨張させることができる(
図8の112、113参照)。
【0056】
ひいては、
図9に図示された通り、外郭部112領域に形成されたヒーティングパッドとシリコンパッドも共に膨張しながら、二次電池Bの両端部の厚さの偏差を補償して圧力不均一を解消できることになる。
【0057】
一方、本発明の実施形態に係る二次電池充放電装置は、単位加圧チャネルCHの構成が異なるのみであって、残りの構成は
図1および
図2の構成と実質的に同一であるので、これに対する重複する説明は省略する。
【0058】
次に、
図10を参照して本発明の他の実施形態に係る単位加圧チャネルを説明する。
図10は、本発明の他の実施形態に係る単位加圧チャネルの模式図である。
【0059】
図10を参照すると、加圧チャネルはチューブ内に流体を供給する流体供給部をさらに含む。また、流体供給部はチューブ113から流体を回収することもできる。
【0060】
このような流体供給部140~170は、上記チューブに供給される流体を貯蔵する流体タンク140、上記チューブに供給される流体を予め設定された圧力で圧縮する圧縮機150、および上記圧縮機によって圧縮された流体を上記チューブに供給したり、上記チューブから流体を回収したりする流路160を含む。また、選択的に流体供給部は制御バルブ170と制御部(図示せず)をさらに含むことができる。
【0061】
流体タンクはチューブに供給される流体を貯蔵する。流体は気体または液体であり得る。
【0062】
圧縮機は流体を予め設定された圧力で圧縮して、流体がチューブを膨張させてチューブが外郭部の加圧プレート部分を膨張させるようにする。また、本発明の加圧チャネルはチューブの膨張による外郭部の膨張を加速化するために、チューブに供給される流体を加熱する加熱部をさらに含むことができる。
【0063】
流路は流体タンクに貯蔵されている流体をチューブでガイドして供給したり、フォーメーション工程が完了した後、チューブ内部にある流体を再び流体タンクに回収したりするようにガイドする。
【0064】
制御バルブは流体の流れ(供給および回収)を制御する。
【0065】
第1制御バルブV1は、流体タンクと圧縮機との間に形成されて圧縮機への流体の供給を制御する。
【0066】
第2制御バルブV2は、圧縮機とチューブとの間に形成されてチューブへの流体の供給を制御する。
【0067】
制御部は制御バルブの動作を制御して流体の流れ(供給および回収)を制御する。具体的には、制御部はフォーメーション工程開始/終了信号に応じて第1制御バルブおよび第2制御バルブの作動を制御する。
【0068】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば特許請求の範囲に記載された本発明の思想から逸脱しない範囲内で、構成要素の付加、変更、削除または追加などによって本発明を多様に修正および変更することができ、これも本発明の範囲内に含まれるものと言える。
【国際調査報告】