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特表2023-554362外れ値ピクセル動的抵抗を考慮したマイクロLED電力
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-27
(54)【発明の名称】外れ値ピクセル動的抵抗を考慮したマイクロLED電力
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/325 20200101AFI20231220BHJP
   H05B 45/37 20200101ALI20231220BHJP
【FI】
H05B45/325
H05B45/37
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536155
(86)(22)【出願日】2021-11-30
(85)【翻訳文提出日】2023-08-10
(86)【国際出願番号】 US2021061271
(87)【国際公開番号】W WO2022132426
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】17/123,021
(32)【優先日】2020-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500507009
【氏名又は名称】ルミレッズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ロペス ジュリア,アントニオ
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ジー フゥア
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA01
3K273PA04
3K273PA07
3K273RA13
3K273SA08
3K273SA35
3K273SA46
3K273TA07
3K273TA08
3K273TA15
3K273TA37
3K273UA22
(57)【要約】
本明細書では、uLEDダイの駆動されていない又は駆動不足のuLEDの数を低減するためのシステム、デバイス、方法及びコンピュータ読取可能媒体について説明する。方法は、マイクロ発光ダイオード(uLED)ダイのコントローラによって、uLEDダイのuLEDの動的直列抵抗(R)又は順方向電圧(V)を識別するステップと;コントローラによって、識別されたR又はVに基づいて、uLEDダイに結合されたuLEDドライバによって供給される最大電流レベル(IPWM_MAX)よりも小さい電流レベル(IPWM_0)を選択するステップと;コントローラによって、選択された電流レベルにおける電流を、uLEDドライバに供給させるステップと;を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ発光ダイオード(uLED)ダイのコントローラによって、前記uLEDダイのuLEDの動的直列抵抗(R)又は順方向電圧(V)を識別するステップと、
前記コントローラによって、前記識別されたR又はVに基づいて、前記uLEDダイに結合されたuLEDドライバによって供給される最大電流レベル(IPWM_MAX)よりも小さい電流レベル(IPWM_0)を選択するステップと、
前記コントローラによって、前記選択された電流レベルにおける電流を、前記uLEDドライバに供給させるステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
PWM_0を選択したこと応答して、前記コントローラによって、前記uLEDのパルス幅変調(PWM)オン時間を増加させるステップを更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
テスト機器によって前記uLEDダイの各uLEDをテストして、前記uLEDが、指定された閾値より大きいR又はVを含むかどうかを判断するステップを更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記uLEDダイのコントローラによってアクセス可能なメモリに、前記指定された閾値より大きいRを含む前記uLEDダイの各uLEDの識別(ID)を示すデータを記憶するステップを更に含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記識別されたRに基づいて、前記uLEDの前記Vが最大供給電圧(VLED)より小さい(又は等しい)ようにIPWM_0を決定するステップを更に含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記コントローラは、前記指定された閾値より大きいR又はVを含む前記uLEDダイの各uLEDについてIPWM_0を選択する、
請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記指定された閾値は、前記uLEDダイのすべてのuLEDにわたるR値又はV値の指定された百分位数である、
請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記uLEDダイに結合されたuLEDドライバによって供給される最大電流レベル(IPWM_MAX)よりも小さい電流レベル(IPWM_0)を選択するステップは、外れ値uLEDのR又はVと、前記uLEDダイの非外れ値uLEDの平均R又はVとの間の差に基づいており、前記外れ値uLEDは、前記uLEDの前記平均R又はVより大きい標準偏差の指定された数より大きいRを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
システムであって、
マイクロ発光ダイオード(uLED)と、それぞれのuLEDドライバとを含むuLEDダイと、
前記uLEDダイに結合された電源と、
前記uLEDダイに結合されたコントローラと、を備え、前記コントローラは、
前記uLEDダイのuLEDの動的直列抵抗(R)又は順方向電圧(V)を識別し、
前記識別されたR又はVに基づいて、前記uLEDダイのuLEDドライバによって供給される最大電流レベル(IPWM_MAX)よりも小さい電流レベル(IPWM_0)を選択し、
前記電源に、前記選択された電流レベルにおける電流を、前記uLEDドライバに供給させる、
ように構成される、システム。
【請求項10】
前記コントローラは、IPWM_0を選択したこと応答して、前記uLEDのパルス幅変調(PWM)オン時間を増加させるように更に構成される、
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記uLEDダイの各uLEDをテストして、前記uLEDが、指定された閾値より大きいR又はVを含むかどうかを判断するように構成されるテスト機器を更に含む、
請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記指定された閾値より大きいRを含む前記uLEDダイの各uLEDの識別(ID)を示すデータを記憶するために、前記uLEDダイの前記コントローラによってアクセス可能なメモリを更に含む、
請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記コントローラは、前記識別されたRに基づいて、前記uLEDの前記Vが最大供給電圧(VLED)より小さい(又は等しい)ようにIPWM_0を決定するように更に構成される、
請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記コントローラは、前記指定された閾値より大きいR又はVを含む前記uLEDダイの各uLEDについてIPWM_0を選択する、
請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
機械によって実行されると、該機械に、
マイクロ発光ダイオード(uLED)ダイのuLEDの動的直列抵抗(R)又は順方向電圧(V)を識別するステップと、
前記識別されたR又はVに基づいて、前記uLEDダイのuLEDドライバによって供給される最大電流レベル(IPWM_MAX)よりも小さい電流レベル(IPWM_0)を選択するステップと、
電源に、前記選択された電流レベルにおける電流を、前記uLEDドライバに供給させるステップと、
を含む動作を実行させる命令を含む、機械読取可能媒体。
【請求項16】
前記動作は、
PWM_0を選択したこと応答して、コントローラによって、前記uLEDのパルス幅変調(PWM)オン時間を増加させるステップを更に含む、
請求項15に記載の機械読取可能媒体。
【請求項17】
前記動作は、
前記uLEDダイの各uLEDをテストして、前記uLEDが、指定された閾値より大きいR又はVを含むかどうかを判断するステップを更に含む、
請求項15に記載の機械読取可能媒体。
【請求項18】
前記動作は、
前記指定された閾値より大きいRを含む前記uLEDダイの各uLEDの識別(ID)を示すデータをメモリに記憶するステップを更に含む、
請求項17に記載の機械読取可能媒体。
【請求項19】
前記指定された閾値は、前記uLEDダイのすべてのuLEDにわたるR値又はV値の指定された百分位数である、
請求項17に記載の機械読取可能媒体。
【請求項20】
前記uLEDダイに結合されたuLEDドライバによって供給される最大電流レベル(IPWM_MAX)よりも小さい電流レベル(IPWM_0)を選択するステップは、外れ値uLEDのR又はVと、前記uLEDダイの非外れ値uLEDの平均R又はVとの間の差に基づいており、前記外れ値uLEDは、前記uLEDの前記平均R又はVより大きい標準偏差の指定された数より大きいRを含む、
請求項15に記載の機械読取可能媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、2020年12月15日に出願された米国特許出願第17/123,021号の優先権の利益を主張するものであり、この出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は、発光ダイオード(LED)の異常に高い動的直列抵抗によって経験される暗収差を低減又は除去するように構成される発光装置及び発光装置制御システムに関する。
【背景技術】
【0003】
家庭又は商業照明のようないくつかの用途では、照明の可視効果に関するユーザ経験が非常に重要である。自動車照明は、ユーザ経験が非常に重要なもう1つの用途である。発光ダイオード(LED)の動的直列抵抗が高い場合、LEDの順方向電圧が供給電圧より高くなる可能性があり、LEDは期待通りに動作しない可能性が高い。このようなLEDは、点灯されたLEDの中で黒又は暗いスポットとして現れる可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図は、いくつかの実施形態による、1つ以上の発光ダイオード(LED)から発せられる光を変化させることができる制御システムを含む、装置、システム又は方法の様々な図を示す。用語「前部」、「後部」、「上部」、「側部」及び他の方向用語は単に、装置及びシステム及び他の要素を説明する際の便宜のために使用されており、いかなる方法においても限定するものとして解釈されるべきではない。
【0005】
図1】マイクロLED(uLED)のマトリクスを含むダイを駆動するシステムの実施形態の論理ブロック図を一例として示す図である。
【0006】
図2】駆動されていない(undriven)及び/又は駆動不足(underdriven)のuLEDを含むuLEDダイの実施形態の斜視図を一例として示す図である。
【0007】
図3】ドライバ回路の効率対外れ値uLEDの相対動的直列抵抗のグラフの実施形態の図を一例として示す図である。
【0008】
図4】uLEDのマトリクス及び対応するドライバ回路を含むパッケージの実施形態の概念ブロック図を一例として示す図である。
【0009】
図5】uLEDピクセル(uLEDドライバ回路及び対応するuLED)の実施形態の回路図を一例として示す図である。
【0010】
図6】uLEDのマトリクスを駆動するために外れ値ピクセル動的直列抵抗(R)を考慮するシステムの実施形態の論理回路図を一例として示す図である。
【0011】
図7】複数のuLEDマトリクスダイに対するR分布の実施形態のグラフを一例として示す図である。
【0012】
図8】uLEDピクセルの実施形態の回路図を一例として示す図である。
【0013】
図9】uLEDダイのuLEDのRを分析するためのシステムの実施形態の図を一例として示す図である。
【0014】
図10】外れ値Rを有するuLEDと、より低いRを有するuLEDの電流対電圧のグラフを一例として示す図である。
【0015】
図11】ピークドライバ電流(%)対uLEDの動的直列抵抗のグラフを一例として示す図である。
【0016】
図12】VLED対外れ値Rを有するuLEDの相対動的抵抗のグラフを一例として示す図である。
【0017】
図13】uLEDマトリクスダイを駆動する方法の実施形態の図を一例として示す図である。
【0018】
図14】例えば図6図13に関連して説明されるような機能性をサポートするシステムのチップレベル実装の実施形態をより詳細に示す図である。
【0019】
図15】uLEDパッケージに含めることができる回路を含むシステムの論理ブロック図を一例として示す図である。
【0020】
図16】1つ以上の実施形態を実装するための機械(例えばコンピュータシステム)の実施形態のブロック図を一例として示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
uLEDダイ上のマイクロLED(「uLED」として示されることもある)のアレイのようなコンパクトなピクセル化LEDは、大きなモノリシックダイエリアを含むことができる。uLEDアレイは、ヘッドライト、テールライト、パーキングライト、フォグランプ、ディレクションライト等のような自動車照明に使用されることができる。このような用途は単なる例であり、uLEDアレイの他の多くの用途が可能である。
【0022】
uLEDアレイは、個々のピクセルの明るさの制御のためのドライバエレクトロニクスとハイブリッド形成されたuLEDのダイを含むことができる。ドライバエレクトロニクスは、例えば相補型金属酸化物半導体(CMOS)材料又はプロセス、あるいは他の半導体製造プロセスを使用して製造されることができる。
【0023】
いくつかの実施形態において、ドライバエレクトロニクス(uLEDドライバ)は、線形駆動スキームを実装することができる。線形駆動スキームは、そのような制御エレクトロニクス、特に大きなuLEDアレイ構成のための1つの実用的な解決策である。しかしながら、ドライバエレクトロニクスへの電圧供給を制御するために、安定したuLED電流供給と許容可能な熱損失の両方を提供することのように、線形駆動スキームでは特別な注意が要求される。より多くのuLEDドライバがその適合電圧(ドライバによって駆動されている対応するuLEDに十分な電力を供給する電圧)を超えて動作することを確実にするのを助けるために、ドライバエレクトロニクスへの電圧供給は、一般に、アレイ内のuLEDの最高順方向電圧(V)を超えて設定される。しかしながら、そのような設定は、温度又はエネルギー効率が良くない。
【0024】
モノリシックuLEDチップの利点は、それらがuLED集団の間の順方向電圧(V)の狭い分散(例えば標準偏差<100ミリボルト)を支持することである。この順方向電圧(V)の均一性は、例えば供給される電圧とuLEDの順方向電圧(V)との間の電圧差を低減させること等によって、熱損失を低減させる。残念ながら、順方向電圧(V)が過度に高い(例えば20%、25%より多い、より多く又はより少ないパーセンテージ又はその間のパーセンテージがuLEDの平均順方向電圧(V)よりも高い)、少数ではあるが関連する一群の外れ値uLEDが依然として存在する可能性がある。
【0025】
十分な供給電圧を提供するための1つの解決策は、外れ値を含むダイ上のすべてのuLEDに対して最も高いVより大きい(又はそれに等しい)供給電圧を提供することを含む。この解決策を使用すると、外れ値を含むすべてのuLEDが適切に駆動されるであろう。しかしながら、ドライバエレクトロニクス間の電圧降下が平均して増加するので、熱損失は増加する(一部の実際のケースでは禁止レベルまで)。
【0026】
別の解決策は、外れ値uLEDに対する考慮を含まない。このような外れ値のスキップは、供給電圧を低く維持することを可能にし、それによって、uLED間の狭い順方向電圧(V)分散から利益を得る。この解決策では、外れ値のVの1つ以上を説明するために電圧供給電圧を増加させる解決策と比べて、熱損失は低減される。しかしながら、そのような解決策を使用すると、いくつかの外れ値uLEDが駆動されないか又は駆動不足になる可能性が高い。そのような駆動されない及び/又は駆動不足のuLEDは、uLEDアレイ上に暗いスポットとして現れる可能性がある。外れ値のより大きな集団(population)は、いくつかの用途において、特に駆動されていない及び/又は駆動不足のuLEDが可視のままである場合には、禁止される可能性がある。
【0027】
実施形態は、対応するuLEDが熱損失又は動作効率に対するわずかな影響で点灯することができるように、外れ値uLEDドライバに電圧コンプライアンス(voltage compliance)を提供する(例えば単純な)駆動スキームを含むことができる。実施形態によって提供される利点は、線形ドライバスキームで駆動されるピクセル化マトリクスLEDの以下の課題のうちの1つ以上に対処することができる:(1)マトリクスuLEDのコスト効率のよい駆動スキームを提供すること;(2)ドライバ効率の制限を克服すること;(3)電圧コンプライアンスの制限を克服すること;又は(4)外れ値が電圧コンプライアンス又はドライバ効率のいずれかを損なう場合に、ピクセルの集団にわたる順方向電圧分散に対処すること。
【0028】
実施形態において、異常に高いVは、uLEDの動的直列抵抗の積であり得る。動的直列抵抗は、金属-半導体接触のような素子の品質に影響を与えるプロセス公差に起因する可能性がある。これらの考慮に基づいて、実施形態は、熱損失に対するわずかな影響で正常に動作するか又は実質的に点灯(動的直列抵抗を考慮せずに指定されるルーメンの指定された数又はパーセンテージ内の強度まで点灯)することができる外れ値uLEDに電圧コンプライアンスを提供する、電流ドライバ(uLEDドライバ)を含むことができる。
【0029】
実施形態は、感知電圧によって外れ値ピクセルを識別し(例えば図9を参照されたい)、そのように分類することができる、uLEDドライバ制御技術を提供することができる。これは、uLEDダイのアセンブリプロセス中に又は周期的に、例えば診断モード中に行うことができる。実施形態は、パルス幅変調(PWM)電流のプリセットオン電流値(preset on-current value)を、Vが平均集団のコンプライアンス電圧を(例えば指定された量だけ)上回るそれらの識別された外れ値uLEDについて調整することができる、uLEDドライバ制御スキームを提供することができる。これは、uLEDダイのアセンブリプロセス中に又は周期的に、例えばuLEDダイの加工後の診断モード中に行うことができる。
【0030】
実施形態は、外れ値ピクセルのVがVLEDより十分に低くなるように、PWM電流のプリセットオン電流値を最大PWM電流(IPWM_MAX)より低くする、ドライバ制御技術を提供することができる。これにより、ローカルuLEDドライバユニットをコンプライアンス電圧モードにすることができる。
実施形態は、PWM電流のプリセットオン電流値をIPWM_MAXより低い新しい値IPWM_Oまで低下させるドライバ制御技術を提供することができ、この値は、外れ値uLEDと平均集団の値との間の直列動的抵抗(R)の差から近似的に及び/又は部分的に推定される。Rは、異なる電流レベル(例えば目標IPWM_MAXの周辺)でピクセルを駆動することによって、アセンブリプロセス中に又は診断モード中に周期的に特徴付けられ得る。Rdは、VfmaxとVth(例えば図10を参照されたい)との間の差をIPWMで割ったものとして決定することができる。したがって、Rdのランド(rand)を、[Rdlow, Rdhigh]として定義することができる。Rdlow=(Vfmax-Vth)/IPWM_MAXである。同様に、Rdhigh=(Vfmax-Vth)/IPWM_0である。なお、Vth及びIPWM_MAXは、技術、設計及び動作条件によって与えられる。これらを固定することにより、Vfmax(例えば供給電圧)とRとの間に直接的な関係が得られる。
【0031】
図1は、一例として、uLED制御システム100の実施形態の図を示す。図示されるシステム100は、複数のLEDドライバによって分配された電力をuLED104のマトリクスに提供する電圧源102を含む。電圧源102は、一定の直流(DC)電圧VLED106及び一定の基準電圧VGND108を提供する。電圧源102は、電圧源をVLED106のDCレベルに固定することができる。この電圧は、負荷線応答(uLED104のアレイの負荷)によって動的に変化しない。したがって、VLED106は、電流ドライバ信号のパルス幅変調(PWM)期間中に動的に変化しない。
【0032】
前述したように、VLED106が、uLED104のアレイの外れ値ピクセルを考慮するように設定される場合、uLEDのドライバ内の熱損失は高くなる(法外に高くさえなる)。反対に、VLED106が、外れ値uLEDのVfを考慮せずに設定される場合、外れ値uLEDは、駆動されないか又は駆動不足のままであり得る。このような駆動されない又は駆動不足のLEDは、uLED104のマトリクス内に暗いスポットとして現れる可能性がある。
【0033】
図2は、一例として、外れ値uLEDのVを考慮することなく駆動されるuLED200のアレイの実施形態の図を示す。図から分かるように、いくつかのuLEDは駆動されない又は駆動不足のままであり、その結果、uLED200のアレイ内の黒又は暗いスポット220となる。
【0034】
図3は、一例として、ドライバ回路の効率対外れ値uLEDの相対動的直列抵抗(uLED200のアレイ内のすべてのuLEDの%として)のグラフ300の実施形態の図を示す。図から分かるように、外れ値と考えられるuLEDの動的抵抗が増加すると、ドライバ回路の電気効率は低下する。目標は、電気効率を、例えば85%、80%より高く、より少ないパーセンテージ又はそれらの間の何らかのパーセンテージより高く維持することとすることができる。電気効率は、電力出力を、提供される電力で割ったものとして定義される。例えば外れ値Rが、uLED104のマトリクス内のLEDの集団に対して20%増加する場合、ドライバ効率は86%(外れ値を考慮しない基準効率)から82%まで低下する。
【0035】
図4は、一例として、uLED104のマトリクスに電気的に結合された電気バックプレーンを含むシステム400の実施形態の論理ブロック図を示す。電気バックプレーンは、uLEDドライバ444及び電力提供回路を含む。uLEDドライバ444の線形ドライババージョンの更なる詳細は、図5に関して提供される。電力提供回路は、電圧源からのVLED106及び基準電圧VGND108を含む。VLED106は、電力プレーン442に提供される。VGND108は、グラウンドプレーン440に提供される。uLEDドライバ444は、電力プレーン442からVLED106を使用して電力供給される。uLEDドライバ444は、電気相互接続446を介して、uLED104のマトリクス内の個々の又はグループのuLEDを制御する。uLEDドライバ444は、uLEDがオン、オフ、デューティサイクル又はuLED104の他の電力制御のいずれであるかを制御することができる。
【0036】
uLED104のマトリクスは、電気相互接続446を介して(それぞれの)uLEDドライバ444に電気的に結合される。uLED104のマトリクスは、他の電気相互接続448を介してグラウンドプレーン440に電気的に結合される。誘電体450は、uLEDドライバ444をグラウンドプレーン440から電気的及び物理的に分離する。すなわち、誘電体450は、uLEDドライバ444とグラウンドプレーン440との間に(例えば直接的に)及びグラウンドプレーン440と電力プレーン442との間に(例えば直接的に)位置する。
【0037】
図5は、一例として、uLEDドライバ444とuLED104のマトリクスのuLED550とを含むシステム500の一実施形態の論理回路図を示す。uLEDドライバ444は、電気相互接続446上の電気信号554を制御する。uLEDドライバ444は、電気信号554を制御することによって、uLED550への電流の流れを抑制又は許容することができる。この制御を使用して、uLEDドライバ444は、最終的に、個々の又はグループのuLED550がオンであるか否か及びいつオンであるか、並びにuLEDのデューティサイクルを制御することができる。
【0038】
他のuLED駆動スキームの制限を克服し、uLED104のマトリクスの電気効率を増加させるために、いくつかの改良された駆動スキームが提供される。実施形態は、個々にアドレス可能なピクセルを有するuLEDダイを考慮する。uLEDダイは、PWMモードで動作する線形ドライバアーキテクチャを含む、uLEDドライバ444を含む。制御スキームは、少なくとも部分的に、ランダム化されているuLEDのパルス幅変調(PWM)制御信号の位相によって、電圧源102によって駆動される総自乗平均平方根(RMS、root mean square)及び高調波電流を最小化するのを助けることができる。
【0039】
実施形態は、電圧源102を含むことができ、その出力電圧は、十分な帯域幅応答で、負荷(例えば負荷のコントローラ990(図9を参照されたい))によって動的に変調及び制御され得る。実施形態は、uLED104のマトリクスのランタイム前又はランタイム中に、外れ値ピクセルを識別する(例えば感知電圧によって識別し、そのように分類する(図9を参照されたい))ことができる制御スキームを含むことができる。コントローラ990は、電圧源102からの電圧を、ドライバのPWM信号の1サイクルごと又は数サイクルごとの間に、uLEDの動的抵抗(R)の関数として、指定された電圧値まで増加させることができる。より高い電圧を、外れ値uLEDの動的直列抵抗の関数として指定することができる。
【0040】
実施形態は、ドライバのPWM信号の1サイクルごと又は数サイクルごとの間に、電圧供給を、指定された電圧値まで繰り返し(例えば所定の間隔で周期的に)増加させる制御スキームを含むことができる。そのようなより高く設定された電圧を、外れ値ピクセルの順方向電圧(V)の関数として指定することができる。LEDの順方向電圧(V)は、LEDが点灯している間のLEDにわたる電圧降下である。
【0041】
実施形態は、uLED550のuLEDドライバ444によって提供される電圧及び電流を変更するための制御スキームを含むことができる。実施形態は、外れ値ピクセルの修正可能なセット電流を含む制御スキームを提供することができる。
【0042】
図6は、一例として、uLED104のマトリクスを駆動するために外れ値ピクセルRを考慮するシステム600の実施形態の論理回路図を示す。システム600は、uLED制御システム100と同一又は同様であり、システム600は、Rに基づいてuLEDドライバ444(図4を参照されたい)に電力を提供させる制御コマンド660を提供する回路を含む。制御コマンド660は、uLED104のマトリクスの特定のuLED550の動的直列抵抗に基づく電圧又は電流を示すことができる。制御コマンド660は、uLEDドライバ444に供給すべき電圧を示す。制御コマンド660は、uLEDドライバ444に結合されたコントローラ990によって発行され得る。
【0043】
コントローラ990は、メモリ988(図9を参照されたい)を含むことができ、あるいは、少なくとも、異常に高いRを有する各uLEDについて、R、デューティサイクル、PWM周期等を示すデータを含むメモリへのアクセスを有することができる。コントローラ990は、このデータを使用して、uLEDドライバ444への電圧を減少させ、したがってuLEDドライバ444によって供給される電流を減少させるコマンド660を提供することができる。電流は、順方向電圧(V)が供給電圧VLEDの最大値よりも小さくなるように設定されることができる。
【0044】
図7は、一例として、複数のuLEDマトリクスダイに関する動的直列抵抗(R)分布の実施形態のグラフ700を示す。分布774のうちの1つは、下位3つの四分位770にあるRと、上位の四分位772にあるRを有する、大多数のuLEDを含む。外れ値uLEDは、外れ値R776を含む。外れ値Rは、Rによってランク付けされたuLED104のマトリクスのuLEDの最も高い百分位数(例えば75%、80%、85%、90%、95%、より高いパーセンテージ、又はその間の何らかのパーセンテージ)、指定された閾値より大きいR(例えば指定された百分位数におけるR、平均を上回る標準偏差の指定された数のR等)を有するuLED104のマトリクスのuLEDとして定義され得る。
【0045】
LED106が、Rに基づいてuLEDの指定された百分位数をカバーするレベルに設定される場合、外れ値R776を有するuLED552は、駆動されないか又は駆動不足であり得る。前述したように、この駆動されていない状態又は駆動不足状態は、uLED104のマトリクスによって生成される画像において、暗いスポット又は他の収差を生じる可能性がある。
【0046】
図8は、一例として、uLEDピクセル(uLED550及び対応するuLEDドライバ444(例えば単一のuLED550又は少数グループのuLED(10個未満のuLED)のみを駆動するuLEDドライバ444))の一実施形態の回路図を示す。図8の回路図800において、uLEDドライバ444は、uLEDのRdに依存する電圧VCS880を用いて駆動される。VCS880は、様々なVCS880の値を提供するように動作する回路(例えば抵抗ラダー及びマルチプレクサ)からのものとすることができる。コントローラ990は、VをVLED106未満に減少させるように、uLEDのRdに対応するVCS880を選択することができる。駆動電圧(VCS880)におけるこの減少は、uLEDドライバ444によって提供される駆動電流を減少させる。駆動電流における減少は、次に、uLED550の強度の低減を引き起こす。コントローラ990は、uLED550のデューティサイクルを増加させることによって強度の減少を補償することができる。
【0047】
図9は、一例として、uLEDダイのuLEDの動的抵抗(Rd)を分析するためのシステム900の実施形態の図を示す。実施形態を使用するために、上述したように、コントローラ990を、uLED104のマトリクスの一部として使用することができる。コントローラ990は、メモリ988へのアクセスを有するか又はメモリ212を含むことができる。
【0048】
メモリ988は、どのuLEDが異常に高いR(及び対応する異常に高いV)を有するかを示すデータを記憶することができる。uLED996が異常に高いRを有するかどうかを判断するために、テスト機器992によって電気刺激994をuLEDドライバ444に提供することができる。テスト機器992は、電圧源102と同様の電源を含むことができる。テスト機器992は、刺激994として供給される電流又は電圧の振幅、周波数又は他のパラメータを変化させるように動作可能であり得る。
【0049】
刺激994は、ほとんどの時間、uLEDドライバ444を駆動するために使用されることになる電圧(VLED106)を含むことができる。十分な応答998が検出された場合、uLED996は正常であると考えることができる。不十分な応答998が検出された場合、uLED996は外れ値Rを有すると考えることができる。
【0050】
不十分な応答998(期待される(閾値)電流を下回る電流)に応答して、テスト機器992は、uLED996の識別(例えば行及び列などのuLEDのマトリクス内の位置によるか又は他の識別)をコントローラ990のメモリ988(又はコントローラ990によってアクセス可能なメモリ)に記憶させることができる。このようにして、コントローラ990は、いつuLEDドライバ444に、低減された電流でuLEDを駆動させるかを決定することができる。図9の動作のうちの1つ以上を、製造中に、パッケージング後に、あるいは製造又は流通の何らかの他の段階の間に、あるいはそれらの組合せの間に実行することができる。
【0051】
コントローラ990は、その動作を実行するように構成された電気構成要素又は電子構成要素を含むことができる。電気構成要素又は電子構成要素は、1つ以上のトランジスタ、抵抗器、キャパシタ、ダイオード、インダクタ、オシレータ、スイッチ、論理ゲート(例えばAND、OR、XOR、ネゲート(negate)、バッファ等)、マルチプレクサ、アナログ-デジタル変換器、デジタル-アナログ変換器、増幅器、整流器、変調器、復調器、プロセッサ(例えば中央処理ユニット(CPU)、グラフィクス処理ユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等)、メモリデバイス(例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)等)等を含むことができる。
【0052】
ドライバ444は、uLED104のマトリクス(uLEDダイと呼ばれることもある)のuLEDへの電力プロビジョンを実装するように構成される電気構成要素又は電子構成要素を含むことができる。電気構成要素又は電子構成要素は、1つ以上のトランジスタ、抵抗器、キャパシタ、ダイオード、インダクタ、オシレータ、スイッチ、論理ゲート、マルチプレクサ、アナログ-デジタル変換器、デジタル-アナログ変換器、増幅器、整流器、変調器、復調器、プロセッサ、メモリデバイス等を含むことができる。
【0053】
図10は、一例として、外れ値Rを有するuLED及びより低いRを有するuLEDの電流対電圧のグラフ1000を示す。実線1010は、通常のRを有するuLEDに対応し、破線1012は、外れ値Rを有するuLEDに対応する。図から分かるように、線1010、1012間の主な違いはR(線1010、1012の傾きの逆)である。図10において、uLEDが両方とも同じ温度で動作すると仮定すると(これは必要条件ではなく、uLEDのVthは異なる可能性があることに留意されたい)、閾値電圧1022(バンドギャップと呼ばれることもある)はuLEDに対して同じであるか又は類似している。これらのuLEDを同じオン状態電流IPWM_MAXで駆動させると、順方向電圧はVfo1018~Vfmax1020だけ異なる。この差は、uLEDにおけるR差によって規定される。
【0054】
実施形態は、外れ値ピクセルを駆動する電流を電流レベルIPWM_01016まで低下させる。外れ値の電圧がVf0から電圧コンプライアンスVfmaxまで低下するように、外れ値ピクセルをより低い電流レベルIPWM_01016で駆動する。Vfmaxは、電圧源102によって生成される最大VLEDに対応する。
【0055】
図8のドライバ図において、これは、制御電圧VcsをRの関数とすることによって達成される。Vcsは、uLEDに提供される電流(IPWM)を制御する電圧信号である。
【0056】
LEDアレイのための最新技術の線形電流ドライバでは、Vcsは一定であり、すべてのLEDの間で実質的に同じである。対照的に、実施形態は、外れ値Rを有するuLEDについて、Vcsを異なるように(例えばuLEDごとに)設定することを可能にする。これにより、PWMオン状態電流(IPWM)が、IPWM_MAX(VLEDを用いてuLEDドライバ444を駆動することに応答して生成されるドライバ電流)よりも低くなる。図10に示される低い電流は、IPWM_01016である。供給電圧の変化に従って、Vcsの新しい値は、外れ値Rを有するuLEDの順方向電圧(V)がVLEDよりも低くなるように、順方向電圧(V)を低くすることを可能にする。
【0057】
図11は、一例として、ピークドライバ電流(%)対uLEDの動的直列抵抗のグラフ1100を示す。これを実現するために、外れ値uLEDの検出と、選択的に、かつこの検出に従ってVcsを低下させる手順が存在する。RとPWMオン状態電流の必要な局所的減少との間の準線形関係が図11に示されている。これは、ピクセルの平均集団を駆動するために決定されたものを超えてVLED(したがって、ドライバ損失)を増加させることを回避するために、外れ値ピクセルに課される最大電流能力を確立する。例えば図11によれば、平均集団のRdに対して30%の増加は、その外れ値uLEDのPWMオン状態電流を約23%減少させる。この提案された手段がなければ、uLEDに十分な電流が供給されることを確実にするのを助けるために、供給電圧VLED106は、R及び対応するドライバ電流に従って増加する可能性がある。
【0058】
図12は、一例として、VLED106対外れ値Rを有するuLEDの相対動的抵抗のグラフ1200を示しており、これにコントローラ990が続く場合には、外れ値を含むすべてのuLEDに対するドライバ電圧コンプライアンスを保証するのに役立つ。対応する効率ペナルティは図3(実線)に示されている。実施形態の解決策を使用する場合、効率は、図3に破線で示されるように、順方向電圧(V)に依存しないままである。
【0059】
提案されるピーク電流制限の対象となる外れ値uLEDは、デューティサイクル補正(PWMオン状態電流の減少に応答してデューティサイクルを増加させる)のための十分な時間マージンが与えられると、適切に駆動され続けることができる。駆動不足の外れ値の数は、ターゲット光プロファイル及び特定のuLEDダイに依存する。適用における典型的な光プロファイルは、不均一な光パターン(不均一な色の光パターン)に対応する。したがって、多数のuLEDが、ドライバ電流の減少に応答して(例えば低又は中程度のデューティサイクルレベルで)補正可能なデューティサイクルで動作することが期待される。そのようなプロファイルが与えられると、どのくらいの駆動されていないピクセル及び駆動不足のピクセルが見出され得るかを、R及び外れ値の数の関数として、統計的に推定することが可能である。
【0060】
図13は、一例として、uLEDマトリクスダイを駆動するための方法1300の実施形態の図を示す。方法1300は、少なくとも部分的に、電圧源102、uLEDのマトリクス104、コントローラ990、ドライバ444、他の構成要素又はそれらの組合せによって実行されることができる。方法1300は、図示されるように、動作1302において、マイクロ発光ダイオード(uLED)ダイのコントローラによって、uLEDダイのuLEDの動的直列抵抗(R)又は順方向電圧(V)を識別するステップと;動作1304において、コントローラによって、識別されたR又はVに基づいて、uLEDダイに結合されたuLEDドライバによって供給される最大電流レベル(IPWM_MAX)より小さい電流レベル(IPWM_0)を選択するステップと;動作1306において、コントローラによって、選択された電流レベルにおける電流をuLEDドライバに供給させるステップとを含む。
【0061】
方法1300は、IPWM_0を選択したことに応答して、コントローラによって、uLEDのパルス幅変調(PWM)オン時間(on-time)を増加させるステップを更に含むことができる。方法1300は、テスト機器によって、uLEDダイの各uLEDをテストして、uLEDが特定の閾値より大きいR又はVを含むかどうかを判断するステップを更に含むことができる。方法1300は、uLEDダイのコントローラによってアクセス可能なメモリに、指定された閾値より大きいRを含むuLEDダイの各uLEDの識別(ID)を示すデータを記憶するステップを更に含むことができる。方法1300は、識別されたRに基づいて、uLEDのVが最大供給電圧(VLED)よりも小さい(又はそれに等しい)ようにIPWM_0を決定するステップを更に含むことができる。
【0062】
方法1300は、コントローラが、指定された閾値より大きいR又はVを含むuLEDダイの各uLEDに対してIPWM_0を選択することを更に含むことができる。方法1300は、識別された閾値が、uLEDダイのすべてのuLEDにわたるR値又はV値の指定された百分位数であることを更に含むことができる。方法1300は、外れ値uLEDのR又はVと、uLEDダイの非外れ値uLEDの平均R又はVとの間の差に基づいて、uLEDダイに結合されたuLEDドライバによって供給される最大電流レベル(IPWM_MAX)より小さい電流レベル(IPWM_0)を選択するステップを更に含み、外れ値uLEDは、uLEDの平均R又はVより大きい標準偏差の指定された数より大きいRを含む。
【0063】
以下は、uLED104のマトリクスに関するいくつかの詳細及びいくつかの実施例に続くいくつかの適用考察である。
【0064】
図14は、例えば図6図13に関連して説明したような機能性をサポートする、システム1400のチップレベル実装の実施形態をより詳細に示す。システム1400は、図6図13及び本明細書の他の箇所に関連して説明されるような回路及び手順のための振幅及びデューティサイクルのピクセル又はグループピクセルレベル制御を実装することができるコマンド及び制御モジュール1416(コントローラと呼ばれることもあり、図9のコントローラ990と類似又は同一であってよい)を含む。いくつかの実施形態では、システム1400は、uLED1420のマトリクスに供給することができる生成又は処理された画像を保持するためのフレームバッファ1410を更に含む。他のモジュールは、制御データ又は命令又は応答データを送信するように構成されたシリアルバス(例えば集積回路間(IC)シリアルバス)又はシリアル周辺インタフェース(SPI)(1414)のようなデジタル制御インタフェースを含むことができる。
【0065】
動作において、システム1400は、SPIインタフェース1414を介して到着する車両又は他のソースから画像又は他のデータを受け入れることができる。連続する画像又はビデオデータを画像フレームバッファ1410に記憶することができる。画像データが利用可能でない場合、スタンバイ画像バッファ1411に保持されている1つ以上のスタンバイ画像を画像フレームバッファ1410に向けることができる。このようなスタンバイ画像は、例えば車両の法的に許可されたロービームヘッドランプ放射パターンと一致する強度及び空間パターン、あるいは建築照明又はディスプレイ用のデフォルト光放射パターンを含むことができる。
【0066】
動作において、画像内のピクセルは、アクティブ中の対応するLEDピクセルの応答を定義するために使用され、LEDピクセルの強度及び空間変調は画像に基づいている。データレートの問題を低減するために、いくつかの実施形態では、ピクセルのグループ(例えば5×5ブロック)を単一ブロックとして制御することができる。いくつかの実施形態では、高速かつ高データレート動作がサポートされ、連続する画像からのピクセル値を、30Hz~100Hzの間(60Hzが典型的である)のレートで画像シーケンス内の連続するフレームとしてロードすることができる。PWMを使用して、画像フレームバッファ1410に保持された画像に少なくとも部分的に依存するパターン及び強度で光を放出するように各ピクセルを制御することができる。
【0067】
いくつかの実施形態において、システム1400は、Vddピン及びVssピンを介して論理電力を受け取ることができる。アクティブマトリクスは、複数のVLED及びVCathodeピンによってLEDアレイ制御のための電力を受け取る。SPI1414は、単一のマスタを有するマスタ-スレーブアーキテクチャを使用して全二重モード通信を提供することができる。マスターデバイスは、読み出しと書き込みのためのフレームを発信する。複数スレーブデバイスは、個々のスレーブ選択(SS)ラインによる選択を通してサポートされる。入力ピンは、マスタ出力スレーブ入力(MOSI)、マスタ入力スレーブ出力(MISO)、チップ選択(SC)及びクロック(CLK)を含むことができ、これらはすべてSPIインタフェース1414に接続される。SPIインタフェース1414は、アドレス生成器、フレームバッファ及びスタンバイフレームバッファに接続する。ピクセルは、コマンド及び制御モジュールによって(例えばフレームバッファへの入力前に電力ゲーティングにより、あるいはパルス幅変調又は電力ゲーティングを介してフレームバッファからの出力後に)設定されたパラメータと修正された信号又は電力を有することができる。SPIインタフェース1414をアドレス生成モジュール1418に接続することができ、アドレス生成モジュール1418は次いで、行及びアドレス情報をアクティブマトリクス1420に提供する。次に、アドレス生成モジュール1418はフレームバッファアドレスをフレームバッファ1410に提供することができる。
【0068】
いくつかの実施形態において、コマンド及び制御モジュール1416は、シリアルバス1412を介して外部的に制御されることができる。7ビットアドレス指定などのクロック(SCL)ピン及びデータ(SDA)ピンをサポートすることができる。コマンド及び制御モジュール1416は、デジタル-アナログ変換器(DAC)及び2つのアナログ-デジタル変換器(ADC)を含むことができる。DAC及びADCは、それぞれ、接続されたアクティブマトリクスに対してVbiasを設定し、最大Vを決定するのを助け、システム温度を決定するために使用される。アクティブマトリクス1420に対してパルス幅変調振動(PWMOSC)を設定するためのオシレータ(OSC)も接続される。一実施形態では、診断、較正又はテストの目的で、アクティブマトリクス内の個々のピクセル又はピクセルブロックのアドレスを可能にするバイパスラインも存在する。アクティブマトリクス1420は、個々のピクセルをアドレス指定するために使用される行及び列選択によって更にサポートされことができ、そのような個々のピクセルには、データライン、バイパスライン、PWMOSCライン、Vbiasライン及びVラインが供給される。
【0069】
当業者によって理解されるように、いくつかの実施形態において、記載された回路及びアクティブマトリクス1420は、パッケージングされることができ、任意選択的に、半導体LEDによる光生成に電力を供給し、かつ制御するために接続される、サブマウント又はプリント回路基板を含むことができる。特定の実施形態では、プリント回路基板は、電気ビア、ヒートシンク、グラウンドプレーン、電気トレース及びフリップチップ又は他の取り付けシステムも含むことができる。サブマウント又はプリント回路基板は、セラミック、シリコン、アルミニウム等のような任意の適切な材料で形成され得る。サブマウント材料が導電性である場合、絶縁層が基板材料上に形成され、金属電極パターンが絶縁層上に形成される。サブマウントは、機械的支持体として機能することができ、LED上の電極と電源との間に電気的インタフェースを提供し、ヒートシンクも提供することができる。
【0070】
いくつかの実施形態において、アクティブマトリクス1420は、様々なタイプ、サイズ及びレイアウトの発光素子から形成されることができる。一実施形態では、個々にアドレス可能な発光ダイオード(LED)の一次元又は二次元マトリクスアレイを使用することができる。一般に、N及びMがそれぞれ2~1000の間であるN×Mアレイを使用することができる。個々のLED構造は、正方形、長方形、六角形、多角形、円形、弓形又は他の表面形状を有することができる。LEDアセンブリ又は構造体のアレイを、幾何学的に直線の行及び列、ねじれ型の行又は列、曲線、あるいは半ランダム又はランダムなレイアウトで配置することができる。LEDアセンブリは、個々にアドレス可能なピクセルアレイもサポートされるように形成された複数のLEDを含むことができる。いくつかの実施形態では、LEDへの導電線の放射状又は他の非矩形グリッド配置を使用することができる。他の実施形態では、LEDへの導電線の曲線、巻線、蛇行及び/又は他の適切な非線形配置を使用することができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、マイクロLED(μLED又はuLED)のアレイを使用することができる。uLEDは、100μm×100μm未満の横方向寸法を有する高密度ピクセルをサポートすることができる。いくつかの実施形態では、直径又は幅が約50μm以下の寸法を有するuLEDを使用することができる。そのようなuLEDは、赤、青及び緑波長を含むuLEDを近接して整列させることによってカラーディスプレイの製造に使用することができる。他の実施形態では、uLEDは、モノリシック窒化ガリウム(GaN)又は他の半導体基板上に定義され、セグメント化された、部分的に又は完全に分割された半導体基板上に形成され、あるいは個々に形成されるか又はuLEDのグループとして組み立てられたパネルであり得る。いくつかの実施形態では、アクティブマトリクス(uLED104のマトリクス)は、センチメートルスケールエリア又はそれより大きい基板上に配置された少数のuLEDを含むことができる。いくつかの実施形態において、アクティブマトリクス1420は、センチメートルスケールエリア基板又はそれより小さい基板上に一緒に配置された数百、数千又は数百万のLEDを有するuLEDピクセルアレイをサポートすることができる。いくつかの実施形態では、uLEDは、30ミクロン~500ミクロンのサイズのLEDを含むことができる。いくつかの実施形態では、発光ピクセルアレイにおける発光ピクセルの各々は、疎なLEDアレイを形成するために、少なくとも1ミリメートル離れて配置され得る。他の実施形態では、発光ピクセルの疎なLEDアレイは、1ミリメートル未満の間隔で配置されることができ、30ミクロン~500ミクロンの範囲の距離だけ離間させることができる。LEDを、固体又は可撓性基板に埋め込むことができ、この基板は、少なくとも部分的に透明にすることができる。例えば発光ピクセルアレイを、ガラス、セラミック又はポリマー材料に少なくとも部分的に埋め込むことができる。
【0072】
本明細書で議論されるような発光マトリクスピクセルアレイは、光分布の細かい強度の空間的及び時間的な制御から利益を得る用途をサポートすることができる。これには、限定ではないが、ピクセルブロック又は個々のピクセルから放出される光の正確な空間パターン化が含まれ得る。用途に応じて、放出された光は、スペクトル的に区別され、経時的に適応的であり、かつ/又は環境的に応答性であり得る。発光ピクセルアレイは、様々な強度、空間的又は時間的パターンで予めプログラムされた光分布を提供し得る。放出された光は、少なくとも部分的に受信されたセンサデータに基づいてもよく、光無線通信に使用されてもよい。関連する光学系は、ピクセル、ピクセルブロック又はデバイスレベルで別個であってもよい。例示的な発光ピクセルアレイは、関連する共通光学系を有する高輝度ピクセルの共通制御された中央ブロックを有するデバイスを含んでよく、一方、エッジピクセルは個々の光学系を有してよい。発光ピクセルアレイによってサポートされる一般的な用途には、ビデオ照明、自動車ヘッドライト、建築及びエリア照明、街路照明及び情報ディスプレイが含まれる。
【0073】
発光マトリクスピクセルアレイは、改善された視覚ディスプレイのために建物又はエリアを選択的かつ適応的に照明し、あるいは照明コストを低減するために使用され得る。加えて、発光ピクセルアレイは、装飾的な動き又はビデオ効果のためのメディアファサードを投影するために使用され得る。追跡センサ及び/又はカメラとともに、歩行者周辺領域の選択的照明が可能であり得る。スペクトル的に異なるピクセルが、照明の色温度を調整し、並びに波長特有の園芸照明(wavelength specific horticultural illumination)をサポートするために使用され得る。
【0074】
街路照明は、発光ピクセルアレイの使用から利益を得ることができる用途である。単一の発光アレイを使用して、様々な街路灯のタイプを模倣することができ、例えば選択されたピクセルの適切なアクティブ化又は非アクティブ化によってタイプIの線形街路灯とタイプIVの半円形街路灯との間の切り替えを可能にする。加えて、環境条件や使用時間に応じて光ビームの強度又は分布を調整することにより、街路照明コストが低減され得る。例えば歩行者がいないときには、光の強度及び分布エリアを低減させてもよい。発光ピクセルアレイのピクセルがスペクトル的に異なる場合、光の色温度は、それぞれの日中条件、夕暮れ条件又は夜間の条件に従って調整され得る。
【0075】
発光アレイは、直接ディスプレイ又は投影ディスプレイを必要とする用途をサポートするのにも適している。例えば警告、緊急又は情報標識はすべて、発光アレイを使用して表示又は投影され得る。これにより、例えば色の変化又は点滅する出口標識を投影することができる。発光アレイが多数のピクセルから構成される場合、テキスト又は数値情報が提示されてもよい。方向矢印又は同様のインジケータも提供されてよい。
【0076】
車両ヘッドランプは、大きなピクセル数と高いデータリフレッシュレートを必要とする発光アレイ用途である。車道の選択された部分のみを能動的に照明する自動車ヘッドライトは、対向するドライバのグレア又はまぶしさに関連する問題を低減するために使用され得る。センサとして赤外線カメラを使用して、発光ピクセルアレイは、車道を照らすのに必要なこれらのピクセルのみをアクティブにし、一方、歩行者又は対向車両のドライバをまぶしくする可能性があるピクセルを非アクティブにする。加えて、オフロードの歩行者、動物又は標識を選択的に照明して、ドライバの環境認識を向上させることができる。発光ピクセルアレイのピクセルがスペクトル的に異なる場合、光の色温度は、それぞれの日中条件、夕暮れ条件又は夜間条件に従って調整され得る。いくつかのピクセルは、光無線車両間通信に使用され得る。
【0077】
LED光モジュールは、単独で、あるいはレンズ又はリフレクタを含む一次又は二次光学系とともに、マトリクスLEDを含むことができる。全体的なデータ管理要件を低減するために、光モジュールは、オン/オフ機能性又は比較的少ない光強度レベル間の切り替えに限定される可能性がある。光強度の完全なピクセルレベル制御は必ずしもサポートされない。
【0078】
動作中、画像内のピクセルは、ピクセルモジュール内の対応するLEDピクセルの応答を定義するために使用され、LEDピクセルの強度及び空間変調は画像に基づいている。データレートの問題を低減するために、いくつかの実施形態では、ピクセルのグループ(例えば5×5ブロック)を単一ブロックとして制御することができる。高速かつ高データレート動作がサポートされ、連続する画像からのピクセル値を、30Hz~100Hzの間の(60Hzが典型的である)レートで画像シーケンス内の連続するフレームとしてロードすることができる。パルス幅変調モジュールと関連して、ピクセルモジュール内の各ピクセルは、画像フレームバッファ内に保持された画像に少なくとも部分的に依存するパターンと強度で光を放出するように動作することができる。
【0079】
前述の実施形態では、uLEDの強度は、適切な照明ロジック、制御モジュール及び/又はPWMモジュールを使用して、各LEDピクセルに対して適切なランプ時間及びパルス幅を設定することによって、別個に制御及び調整されることができる。外れ値ピクセル電圧管理は、信頼できるパターン化された照明を提供するために、LEDピクセルアクティブ化を提供することができる。電圧源102電圧管理を提供することができる制御システム1500が図15に図示されている。図15に見られるように、マトリクスマイクロLEDアレイ1520は、能動的に発光し、かつ個々に制御される、数千から数百万の微小LEDピクセルの1つ以上のアレイを含むことができる。画像の表示をもたらすパターン又はシーケンスで光を放出するために、アレイ上の異なる位置にあるマイクロLEDピクセルの電流レベルは、特定の画像に応じて個々に調整される。これは、特定の周波数でピクセルをターンオン/オフするPWMを含むことができる。PWMの動作中、ピクセルを通る平均DC電流は、電流振幅とPWMデューティサイクルとの積であり、これは、伝導時間と周期又はサイクル時間との比である。
【0080】
図15は、一例として、uLEDパッケージに含めることができる回路を含むシステム1500の論理ブロック図を示す。システム1500の効率的な使用を促進する処理モジュールが図15に示されている。システム1500は、図6図14に関して説明したような回路及び手順のための振幅及びデューティサイクルのピクセル又はグループピクセルレベル制御を実装することができる制御モジュール1516を含む。いくつかの実施形態では、システム1500は、画像を生成、処理又は送信するための画像処理モジュール1504と、制御データ及び/又は命令を送信するように構成される、集積回路間(I2C)、シリアル周辺インタフェース(SPI)、コントローラエリアネットワーク(CAN)、ユニバーサル非同期受信機送信機(UART)等のようなデジタル制御インタフェース1513とを更に含む。デジタル制御インタフェース1513及び制御モジュール1516は、システムマイクロコントローラと、外部デバイスから制御入力を受信するように構成される任意のタイプの有線又は無線モジュールを含み得る。一例として、無線モジュールは、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、Z波、メッシュ、WiFi、近距離無線通信(NFC)を含んでよく、かつ/又はピアツーピアモジュールが使用されてもよい。マイクロコントローラは、LED照明システムに組み込まれ、かつ有線又は無線モジュール又はLEDシステム内の他のモジュールから入力を受信して、それに基づいて他のモジュールに制御信号を提供するように構成されるか又は構成可能であり得る、任意のタイプの専用コンピュータ又はプロセッサであってよい。マイクロコントローラ又は他の適切な制御モジュール1516によって実装されるアルゴリズムは、特殊目的プロセッサによる実行のための非一時的コンピュータ読取可能記憶媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア又はファームウェアにおいて実装されてもよい。非一時的コンピュータ読取可能記憶媒体の例には、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ及び半導体メモリデバイスが含まれる。メモリは、マイクロコントローラの一部として含まれてよく、プリント回路又は電子回路基板の上又はその外部の他の箇所で実装されてもよい。
【0081】
本明細書で使用されるとき、モジュールという用語は、1つ以上の電子回路基板にはんだ付けされ得る、個々の回路基板上に配置される電気及び/又は電子構成要素を指すことがある。しかしながら、モジュールという用語は、同様の機能性を提供するが、同じ領域又は異なる領域内の1つ以上の回路基板に個々にはんだ付けされ得る、電気及び/又は電子構成要素を指すこともある。
【0082】
制御モジュール1516(コントローラ990と同様又は同じ)は、画像処理モジュール1504と、ICのようなデジタル制御インタフェース1513を更に含むことができる。理解されるように、いくつかの実施形態において、画像処理計算は、変調された画像を直接生成することを通して、制御モジュール1516によって行われてもよい。代替的には、標準画像ファイルを処理するか又は他の方法で変換して、画像に適合する変調を提供することができる。主にPWMデューティサイクル値を含む画像データを、画像処理モジュール1504内のすべてのピクセルについて処理することができる。振幅は固定値であるか又はめったに変更されない値であるため、振幅関連コマンドを、ICのようなより単純なデジタルインタフェースを介して個別に与えることができる。制御モジュール1516は、デジタルデータを解釈し、該デジタルデータは、PWM発生器1510によってピクセルに対するPWM信号を発生するために使用され、デジタル-アナログ変換器(DAC)1512によって必要な電流源振幅を得るための制御信号を発生するために使用されることができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、図15のマトリクスマイクロLEDアレイ1520は、m個の共通陽極LEDを含むm個のピクセルを含むことができる。1つの例示的な実施形態では、ピクセルユニットは、単一のLED、LED1と、3つのトランスコンダクタンスデバイス(MOSFETスイッチ)M1~M3とを含み、電圧源V1(VLEDとも呼ばれる)によって供給される。M3はNチャネル金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)であり、そのゲートは振幅制御信号に結合されて必要な電流源振幅を生成する。PチャネルMOSFET M1は、LED1と並列であり、NチャネルMOSFET M2とトーテムポール対を形成する。M1及びM2トランジスタ対のゲートは、ともに接続され、PWM信号に結合される。したがって、PWMが高であるとき、M1はターンオフされ、M2はターンオンされる。電流は、M3ゲートに結合された振幅制御信号によって決定される値で、LED1、M2及びM3を流れる。PWMが低であるとき、M1はターンオンされ、M2はターンオフされる。その結果、M3の電流源は遮断され、LEDはM1を介して高速放電されることになる。
【0084】
図16は、一例として、1つ以上の実施形態を実装するためのマシン1600(例えばコンピュータシステム)の実施形態のブロック図を示す。マシン1600は、uLEDダイの駆動不足又は非駆動uLEDを管理するための技術を実装することができる。コントローラ990、テスト機器992、電圧源102又はその構成要素は、マシン1600の構成要素のうちの1つ以上を含むことができる。コントローラ990、テスト機器992、電圧源102又はそれらの構成要素のうちの1つ以上は、少なくとも部分的に、マシン1600の構成要素を使用して実装されることができる。1つの例示的なマシン1600(コンピュータの形態)は、処理ユニット1602、メモリ1603、リムーバブルストレージ1610及び非リムーバブルストレージ1612を含み得る。例示的なコンピューティングデバイスは、マシン1600として図示及び説明されているが、コンピューティングデバイスは、異なる実施形態では異なる形態であってもよい。例えばコンピューティングデバイスは、その代わりに、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ又は図16に関して図示及び説明したものと同一又は同様の要素を含む他のコンピューティングデバイスであってもよい。スマートフォン、タブレット、スマートウォッチのようなデバイスは、一般にまとめてモバイルデバイスと呼ばれる。さらに、様々なデータ記憶要素がマシン1600の一部として図示されているが、ストレージは、インターネットのようなネットワークを介してアクセス可能なクラウドベースの記憶装置も含むか、代替的に含んでもよい。
【0085】
メモリ1603は、揮発性メモリ1614及び不揮発性メモリ1608を含んでよい。マシン1600は、揮発性メモリ1614及び不揮発性メモリ1608、リムーバブルストレージ1610及び非リムーバブルストレージ1612のような様々なコンピュータ読取可能媒体を含むか、又はこれらを含むコンピュータ環境へのアクセスを有し得る。コンピュータストレージは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EPROM)&電気的消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)又は他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又は本明細書に記載される機能を実行するためのコンピュータ読取可能命令を記憶することができる他の磁気記憶装置を含む。
【0086】
マシン1600は、入力1606、出力1604及び通信接続1616を含むか又はそのコンピューティング環境へのアクセスを有し得る。出力1604は、入力装置としても機能し得る、タッチスクリーンのようなディスプレイ装置を含み得る。入力1606は、タッチスクリーン、タッチパッド、マウス、キーボード、カメラ、1つ以上の装置固有のボタン、マシン1600内に統合されるか、マシン1600に有線又は無線データ接続を介して結合された1つ以上のセンサ、及び他の入力装置のうちの1つ以上を含み得る。コンピュータは、通信接続を使用してネットワーク環境で動作し、クラウドベースのサーバ及びストレージを含むデータベースサーバのような1つ以上のリモートコンピュータに接続してよい。リモートコンピュータは、パーソナルコンピュータ(PC)、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピアデバイス又は他の共通ネットワークノード等を含み得る。通信接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラ、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11(Wi-Fi(登録商標))、Bluetooth(登録商標)又は他のネットワークを含んでよい。
【0087】
コンピュータ読取可能記憶装置に記憶されたコンピュータ読取可能命令は、マシン1600の処理ユニット1602(処理回路と呼ばれることもある)によって実行可能である。ハードドライブ、CD-ROM及びRAMは、記憶装置のような非一時的コンピュータ読取可能媒体を含む物品のいくつかの例である。例えばコンピュータプログラム1618を使用して、処理ユニット1602に、本明細書に記載される1つ以上の方法又はアルゴリズムを実行させることができる。非一時的とは、動くことができない(移動することができない)ことを意味しない。
【0088】
本明細書に開示される装置及び関連する方法を更に説明するために、実施例の非限定的なリストを以下に提供する。以下の非限定的な実施例の各々は、単独で存在することができ、又は他の実施例のいずれか1つ以上と任意の順列又は組合せで組み合わせることができる。
【0089】
例1において、方法は、マイクロ発光ダイオード(uLED)ダイのコントローラによって、前記uLEDダイのuLEDの動的直列抵抗(R)又は順方向電圧(V)を識別するステップと、前記コントローラによって、前記識別されたR又はVに基づいて、前記uLEDダイに結合されたuLEDドライバによって供給される最大電流レベル(IPWM_MAX)よりも小さい電流レベル(IPWM_0)を選択するステップと、前記コントローラによって、前記選択された電流レベルにおける電流を、前記uLEDドライバに供給させるステップとを含む。
【0090】
例2において、例1は、IPWM_0を選択したこと応答して、前記コントローラによって、前記uLEDのパルス幅変調(PWM)オン時間を増加させるステップを更に含むことができる。
【0091】
例3において、例1又は例2の少なくとも一方は、テスト機器によって前記uLEDダイの各uLEDをテストして、前記uLEDが、指定された閾値より大きいR又はVを含むかどうかを判断するステップを更に含むことができる。
【0092】
例4において、例3は、前記uLEDダイのコントローラによってアクセス可能なメモリに、前記指定された閾値より大きいRを含む前記uLEDダイの各uLEDの識別(ID)を示すデータを記憶するステップを更に含むことができる。
【0093】
例5において、例4は、前記識別されたRに基づいて、前記uLEDの前記Vが最大供給電圧(VLED)より小さい(又は等しい)ようにIPWM_0を決定するステップを更に含むことができる。
【0094】
例6において、例3乃至例5のいずれか1つは、前記コントローラが、前記指定された閾値より大きいR又はVを含む前記uLEDダイの各uLEDについてIPWM_0を選択することを更に含むことができる。
【0095】
例7において、例3乃至例6のいずれか1つは、前記指定された閾値が、前記uLEDダイのすべてのuLEDにわたるR値又はV値の指定された百分位数(percentile)であることを更に含むことができる。
【0096】
例8において、例1乃至例7のいずれか1つでは、前記uLEDダイに結合されたuLEDドライバによって供給される最大電流レベル(IPWM_MAX)よりも小さい電流レベル(IPWM_0)を選択するステップは、外れ値uLEDのR又はVと、前記uLEDダイの非外れ値uLEDの平均R又はVとの間の差に基づいており、前記外れ値uLEDは、前記uLEDの前記平均R又はVより大きい標準偏差の指定された数より大きいRを含む。
【0097】
例9は、マイクロ発光ダイオード(uLED)と、それぞれのuLEDドライバとを含むuLEDダイと、前記uLEDダイに結合された電源と、前記uLEDダイに結合されたコントローラとを備えたシステムを含むことができ、前記コントローラは、前記uLEDダイのuLEDの動的直列抵抗(R)又は順方向電圧(V)を識別し、前記識別されたR又はVに基づいて、前記uLEDダイのuLEDドライバによって供給される最大電流レベル(IPWM_MAX)よりも小さい電流レベル(IPWM_0)を選択し、前記電源に、前記選択された電流レベルにおける電流を、前記uLEDドライバに供給させるように構成される。
【0098】
例10において、例9は、前記コントローラが、IPWM_0を選択したこと応答して、前記uLEDのパルス幅変調(PWM)オン時間を増加させるように更に構成されることを更に含むことができる。
【0099】
例11において、例9又は例10の少なくとも一方は、前記uLEDダイの各uLEDをテストして、前記uLEDが、指定された閾値より大きいR又はVを含むかどうかを判断するように構成されるテスト機器を更に含むことができる。
【0100】
例12において、例11は、前記指定された閾値より大きいRを含む前記uLEDダイの各uLEDの識別(ID)を示すデータを記憶するために、前記uLEDダイの前記コントローラによってアクセス可能なメモリを更に含むことができる。
【0101】
例13において、例12は、前記コントローラが、前記識別されたRに基づいて、前記uLEDの前記Vが最大供給電圧(VLED)より小さい(又は等しい)ようにIPWM_0を決定するように更に構成されることを更に含むことができる。
【0102】
例14において、例11乃至例13のうちの少なくとも1つは、前記コントローラが、前記指定された閾値より大きいR又はVを含む前記uLEDダイの各uLEDについてIPWM_0を選択することを更に含むことができる。
【0103】
例15は、機械によって実行されると、該機械に、マイクロ発光ダイオード(uLED)ダイのuLEDの動的直列抵抗(R)又は順方向電圧(V)を識別するステップと、前記識別されたR又はVに基づいて、前記uLEDダイのuLEDドライバによって供給される最大電流レベル(IPWM_MAX)よりも小さい電流レベル(IPWM_0)を選択するステップと、電源に、前記選択された電流レベルにおける電流を、前記uLEDドライバに供給させるステップとを含む動作を実行させる命令を含む、機械読取可能媒体を含む。
【0104】
例16において、例15は、前記動作が、IPWM_0を選択したこと応答して、コントローラによって、前記uLEDのパルス幅変調(PWM)オン時間を増加させるステップを更に含むことを更に含むことができる。
【0105】
例17において、例15又は例16の少なくとも一方は、前記動作が、前記uLEDダイの各uLEDをテストして、前記uLEDが、指定された閾値より大きいR又はVを含むかどうかを判断するステップを更に含むことを更に含むことができる。
【0106】
例18において、例17は、前記動作が、前記指定された閾値より大きいRを含む前記uLEDダイの各uLEDの識別(ID)を示すデータをメモリに記憶するステップを更に含むことを更に含むことができる。
【0107】
例19において、例17又は例18の少なくとも一方は、前記指定された閾値が、前記uLEDダイのすべてのuLEDにわたるR値又はV値の指定された百分位数であることを更に含むことができる。
【0108】
例20において、例15乃至例19のうちの少なくとも1つは、前記uLEDダイに結合されたuLEDドライバによって供給される最大電流レベル(IPWM_MAX)よりも小さい電流レベル(IPWM_0)を選択するステップは、外れ値uLEDのR又はVと、前記uLEDダイの非外れ値uLEDの平均R又はVとの間の差に基づいており、前記外れ値uLEDは、前記uLEDの前記平均R又はVより大きい標準偏差の指定された数より大きいRを含むことを更に含むことができる。
【0109】
本開示の主題の例示的実施形態を本明細書に示して説明してきたが、そのような実施形態が例示としてのみ提供されていることは当業者には明らかであろう。開示された主題から逸脱することなく、本明細書に提供された材料を読んで理解することにより、当業者には多数の変形、変更及び置換が思い浮かぶであろう。本明細書に記載される開示された主題の実施形態に対する様々な代替が、本主題の様々な実施形態を実施する際に使用され得ることを理解されたい。以下の特許請求の範囲は、開示された主題事項の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲内の方法及び構造並びにそれらの均等物は、それによって包含されることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
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図9
図10
図11
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図13
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図15
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【国際調査報告】