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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-27
(54)【発明の名称】エアロゾル生成デバイス
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/465 20200101AFI20231220BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20231220BHJP
   H05B 6/04 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
A24F40/465
A24F40/40
H05B6/04 311
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536353
(86)(22)【出願日】2021-12-22
(85)【翻訳文提出日】2023-08-08
(86)【国際出願番号】 EP2021087382
(87)【国際公開番号】W WO2022136589
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】2020398.0
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】コーラス, アントン
(72)【発明者】
【氏名】ウォーレン, ルーク
(72)【発明者】
【氏名】モロニー, パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ホジソン, マシュー
【テーマコード(参考)】
3K059
4B162
【Fターム(参考)】
3K059AA08
3K059AB24
3K059CD18
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AB22
4B162AB23
4B162AC12
4B162AC16
4B162AC22
4B162AC34
4B162AD06
4B162AD08
4B162AD16
4B162AD23
(57)【要約】
デバイスハウジングと、平面非螺旋状インダクタコイル21と、平面非螺旋状インダクタコイル21に接続された電源であって、平面非螺旋状インダクタコイル21に振動電流を供給するように構成された電源とを備えるエアロゾル生成デバイスが開示される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスハウジングと、
平面非螺旋状インダクタコイルと、
前記平面非螺旋状インダクタコイルに接続された電源であって、前記平面非螺旋状インダクタコイルに振動電流を供給するように構成された電源と、
を備える、エアロゾル生成デバイス。
【請求項2】
使用時に、エアロゾル化可能材料と、前記エアロゾル化可能材料を加熱するように配置された1つ又は複数のサセプタと、を備える、請求項1に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項3】
前記インダクタコイルが実質的に正方形である、請求項1又は2に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項4】
前記インダクタコイルが実質的に長方形である、請求項1、2、又は3に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項5】
2つ以上の平面非螺旋状インダクタコイルを備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項6】
フラックスコンセントレータをさらに備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項7】
前記フラックスコンセントレータが、フェライト材料を含み、及び/又は、フェライト材料の連続したシート若しくはストリップである、請求項6に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項8】
前記インダクタコイルが複数のマンドレルループ又はループを備え、前記複数のマンドレルループ又はループが多層構造で構成された、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項9】
前記マンドレルループ又はループが単一の巻きのコイルを備える、請求項8に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項10】
前記マンドレルループ又はループが2巻き、3巻き、又は4巻きのコイルを備える、請求項8に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項11】
前記マンドレルループ又はループがプリント可能回路基板(PCB)に配置された、請求項8、9、又は10に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項12】
複数の平面非螺旋状インダクタコイルを備える、請求項1~11のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項13】
前記1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルが、変動磁場を生成するように構成され、任意選択で、前記1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルが、前記平面非螺旋状インダクタコイルのそれぞれ1つから変動磁場を生成するように構成され、前記変動磁場のそれぞれが、互いに独立して生成される、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項14】
前記1つ又は複数のサセプタが、前記変動磁場によって加熱されるように構成された、請求項13に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項15】
前記1つ又は複数のサセプタが、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品に提供されたエアロゾル化可能材料を加熱するが燃焼させないように構成された、請求項14に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項16】
前記1つ又は複数のサセプタが、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品に提供されたエアロゾル化可能材料からエアロゾルを生成するように構成された、請求項14又は15に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項17】
非燃焼加熱式エアロゾル生成デバイスを含む、請求項1~16のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項18】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスを含む、請求項1~17のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイスと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品と、
を備える、エアロゾル生成システム。
【請求項20】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための前記物品が、1つ又は複数のサセプタを備え、前記1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルが、変動磁場を生成するように構成され、前記1つ又は複数のサセプタが、前記変動磁場によって加熱されるように構成された、請求項19に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項21】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための前記物品がエアロゾル化可能材料を含む、請求項19又は20に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項22】
前記エアロゾル化可能材料が、
(i)固体として、
(ii)液体として、
(ii)ゲルの形態で、
(iv)薄膜基板の形態で、
(iv)複数の領域を有する薄膜基板の形態で、
(v)複数の領域を有する薄膜基板の形態であって、前記複数の領域の少なくとも2つが、異なる組成を有するエアロゾル化可能材料を備える、形態で、
提供される、請求項21に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項23】
請求項1~18のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイスを用意するステップと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための、エアロゾル化可能材料を備える物品を前記エアロゾル生成デバイスに挿入するステップと、
を含む、エアロゾルを生成する方法。
【請求項24】
1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルを備えるエアロゾル生成デバイスと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための、使用時に前記エアロゾル生成デバイス内に配置される物品と、
1つ又は複数の取外し可能なサセプタと、
を備える、エアロゾル生成システム。
【請求項25】
エアロゾル生成デバイスと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための、使用時に前記エアロゾル生成デバイス内に配置される物品であって、1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイル及び1つ又は複数のサセプタを備える、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品と、
を備える、エアロゾル生成システム。
【請求項26】
平面非螺旋状インダクタコイルとともにデバイスハウジングを形成するステップと、
前記平面非螺旋状インダクタコイルに電源を接続するステップであって、前記電源が、前記平面非螺旋状インダクタコイルに振動電流を供給するように構成された、ステップと、
を含む、エアロゾル生成デバイスを製作する方法。
【請求項27】
エアロゾル生成物品を受け入れるための開口を有するプレート又はプリント回路基板と、
前記プレート又はプリント回路基板の第1の側面に設けられた第1の平面非螺旋状インダクタコイルと、
前記プレート又はプリント回路基板の第2の反対側の側面に設けられた第2の平面非螺旋状インダクタコイルと、
を備える、エアロゾル供給デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成デバイス、エアロゾル生成システム、エアロゾルを生成する方法、エアロゾル生成デバイスを製作する方法、及びエアロゾル供給デバイスに関する。
【背景】
【0002】
紙巻タバコ及び葉巻タバコなどの喫煙品は、使用時にタバコを燃焼させてタバコ煙を生じさせる。燃焼させずに化合物を放出する製品を作り出すことによって、これらの物品に対する代替品を提供する試みがなされている。このような製品の例としては、いわゆる「非燃焼加熱式」製品、又はタバコ加熱デバイス若しくはタバコ加熱製品があり、これらは、材料を燃焼させるのではなく加熱することで化合物を放出する。この材料は、例えば、タバコ又は他の非タバコ製品のことがあり、これらは、ニコチンを含むことも又は含まないこともある。
【0003】
前述のデバイス又は製品を包含するエアロゾル供給システムが知られている。一般的なシステムは、ヒーターを使用して適切な媒体からエアロゾルを生成し、次いで、これはユーザによって吸引される。多くの場合、異なるエアロゾルを供給して吸引するためには、使用される媒体を交換又は変更する必要がある。適切な媒体からエアロゾルを生成するために誘導加熱システムをヒーターとして使用することが知られている。誘導加熱システムは、一般に、変動磁場を生成するための磁場生成デバイスと、適切な媒体を加熱するために変動磁場の侵入によって加熱可能なサセプタ又は加熱材料とからなる。
【0004】
3次元インダクタコイルなどの多くの異なる磁場生成デバイスが知られている。しかしながら、利用可能なスペース、デバイスの大きさ、及び必要な電力などの様々な制約があり、それにより磁場生成デバイスのタイプが制限される。さらに、磁場生成デバイスとサセプタ又は加熱材料との間の誘導結合の効率を制限する様々なパラメータがある。例えば、そのようなパラメータには、磁場生成デバイスとサセプタ若しくは加熱材料との間の間隔、又はそれらの相対的な面積の大きさ及び向きが含まれる。
【0005】
改良されたエアロゾル生成デバイスを提供することが望まれる。
【概要】
【0006】
態様によれば、
デバイスハウジングと、
平面非螺旋状インダクタコイルと、
平面非螺旋状インダクタコイルに接続された電源であって、平面非螺旋状インダクタコイルに振動電流を供給するように構成された電源と
を備えるエアロゾル生成デバイスが提供される。
【0007】
平面非螺旋状コイルは、軸線を有するコイルを備えるものとして理解されるように意図されており、ここで、コイルは、インダクタコイルのある面に対して垂直に巻かれている。
【0008】
インダクタコイルは実質的に正方形であってもよい。
【0009】
インダクタコイルは実質的に長方形であってもよい。
【0010】
デバイスは、2つ以上の平面非螺旋状インダクタコイルを備えてもよい。
【0011】
2つ以上のコイルを使用すると、サブセクタ要素の加熱を改善することができる。サセプタ要素の加熱が改善されると、生成されるエアロゾルの量を増大することができる。
【0012】
システムはフラックスコンセントレータをさらに備えてもよい。
【0013】
フラックスコンセントレータはフェライト材料を含んでもよい。
【0014】
フェライト材料は、連続したシート又はストリップの形態であってもよい。
【0015】
インダクタコイルは、複数のマンドレルループ又はループを備えてもよく、複数のマンドレルループ又はループは多層構造で構成される。
【0016】
マンドレルループ又はループは単一の巻きのコイルを備えてもよい。これに代えて、マンドレルループ又はループは複数の巻きのコイルを備えてもよい。
【0017】
任意選択で、マンドレルループ又はループは1巻き、2巻き、3巻き、又は4巻きのコイルを備える。
【0018】
マンドレルループ又はループはプリント可能回路基板(PCB:printable circuit board)に配置されてもよい。
【0019】
エアロゾル生成デバイスは複数の平面非螺旋状インダクタコイルを備えてもよい。
【0020】
1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルは、変動磁場を生成するように構成されてもよく、任意選択で、1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルは、円錐状インダクタコイルのそれぞれ1つから変動磁場を生成するように構成されてもよく、変動磁場のそれぞれは、互いに独立して生成される。
【0021】
一実施形態では、複数の円錐状インダクタコイルは独立して動作可能である。複数の円錐状インダクタコイルは、1つ又は複数のサセプタを独立して加熱するように構成されてもよい。
【0022】
1つ又は複数のサセプタは、変動磁場によって加熱されるように構成されてもよい。
【0023】
1つ又は複数のサセプタは、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品に提供されたエアロゾル化可能材料を加熱するが燃焼させないように構成されてもよい。
【0024】
物品は実質的に平坦な物品であってもよい。物品は、エアロゾル化可能材料の複数の個別部分を備えてもよい。物品は、実質的に平坦な消耗品を備えてもよい。
【0025】
1つ又は複数のサセプタは、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品に提供されたエアロゾル化可能材料からエアロゾルを生成するように構成されてもよい。
【0026】
エアロゾル生成デバイスは、非燃焼加熱式エアロゾル生成デバイスを含んでもよい。
【0027】
エアロゾル生成デバイスは、非燃焼性エアロゾル供給デバイスを含んでもよい。
【0028】
別の態様によれば、上記で説明したエアロゾル生成デバイスと、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品とを備えるエアロゾル生成システムが提供される。
【0029】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品は、1つ又は複数のサセプタを備えてもよく、1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルは、変動磁場を生成するように構成されてもよく、1つ又は複数のサセプタは、変動磁場によって加熱されるように構成されてもよい。
【0030】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品はエアロゾル化可能材料を含んでもよい。
【0031】
エアロゾル化可能材料は、
(i)固体として、
(ii)液体として、
(ii)ゲルの形態で、
(iv)薄膜基板の形態で、
(iv)複数の領域を有する薄膜基板の形態で、
(v)複数の領域を有する薄膜基板の形態であって、複数の領域の少なくとも2つが、異なる組成を有するエアロゾル化可能材料を備える、形態で、
提供されてもよい。
【0032】
別の態様によれば、上記で説明したエアロゾル生成デバイスを用意するステップと、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための、エアロゾル化可能材料を備える物品をエアロゾル生成デバイスに挿入するステップとを含むエアロゾルを生成する方法が提供される。
【0033】
別の態様によれば、
1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルを備えるエアロゾル生成デバイスと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための、使用時にエアロゾル生成デバイス内に配置される物品と、
1つ又は複数の取外し可能なサセプタと
を備えるエアロゾル生成システムが提供される。
【0034】
別の態様によれば、
エアロゾル生成デバイスと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための、使用時にエアロゾル生成デバイス内に配置される物品であって、1つ若しくは複数の平面非螺旋状インダクタコイル及び/又は1つ若しくは複数のサセプタを備える、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品と
を備えるエアロゾル生成システムが提供される。
【0035】
別の態様によれば、
平面非螺旋状インダクタコイルとともにデバイスハウジングを形成するステップと、
平面非螺旋状インダクタコイルに電源を接続するステップであって、電源が、平面非螺旋状インダクタコイルに振動電流を供給するように構成された、ステップと
を含むエアロゾル生成デバイスを製作する方法が提供される。
【0036】
別の態様によれば、
エアロゾル生成物品を受け入れるための開口を有するプレート又はプリント回路基板と、
プレート又はプリント回路基板の第1の側面に設けられた第1の平面非螺旋状インダクタコイルと、
プレート又はプリント回路基板の第2の反対側の側面に設けられた第2の平面非螺旋状インダクタコイルと
を備えるエアロゾル供給デバイスが提供される。
【0037】
次に、本発明の様々な実施形態を、単なる例として、添付図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】エアロゾル生成デバイスに使用するための平面非螺旋状インダクタコイルの例の概略斜視図である。
図2】電気的に加熱されるエアロゾル生成システムの例の概略側面図である。
図3】一実施形態によるマンドレルループ又はループの形態の平面非螺旋状インダクタコイル構成体の例の概略斜視図である。
【詳細な説明】
【0039】
本明細書で使用するとき、「エアロゾル化可能材料」とも呼ばれることがある「エアロゾル生成材料」という用語は、加熱すると、典型的には蒸気又はエアロゾルの形態で揮発成分を供する材料を含む。「エアロゾル化可能材料」はタバコを含有しない材料であってもよいし、又はタバコを含有する材料であってもよい。「エアロゾル化可能材料」は、例えば、タバコ自体、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、タバコ抽出物、均質化タバコ、又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数を含んでもよい。エアロゾル化可能材料は、挽きタバコ、刻みラグタバコ、押出タバコ、再生タバコ、再生エアロゾル化可能材料、液体、ゲル、固体、ゲル化シート、粉末、ビーズ、細粒、又は塊などの形態であり得る。「エアロゾル化可能材料」はまた、他の非タバコ製品を含んでもよく、この非タバコ製品は、製品によってニコチンを含んでもよいし、又は含まなくてもよい。「エアロゾル化可能材料」は、グリセロール又はプロピレングリコールなど、1つ又は複数の保湿剤を含んでもよい。
【0040】
サセプタは、交流磁場などの変動磁場の侵入によって加熱可能な材料である。加熱材料は導電性材料であってもよく、その結果、変動磁場が加熱材料に侵入することによって加熱材料が誘導加熱される。加熱材料は磁性材料であってもよく、その結果、変動磁場が加熱材料に侵入することによって加熱材料が磁気ヒステリシス加熱される。加熱材料は導電性及び磁性の両方であってもよく、その結果、加熱材料は両方の加熱メカニズムによって加熱可能である。
【0041】
誘導加熱は、導電性物体に変動磁場を侵入させることによってその物体が加熱されるプロセスである。このプロセスは、ファラデーの電磁誘導の法則及びオームの法則によって説明される。誘導ヒーターは、電磁石と、この電磁石に交流電流などの変動電流を流すためのデバイスとを備えることができる。電磁石と加熱される物体とが、電磁石によって生じる変動磁場がこの物体に侵入するように適切な相対位置に配置されると、この物体内に1つ又は複数の渦電流が生成される。この物体は電流の流れに対して抵抗を有する。
【0042】
したがって、この物体内にこのような渦電流が生成されると、渦電流は物体の電気抵抗に抗して流れ、それによってこの物体が加熱される。このプロセスは、ジュール加熱、オーム加熱、又は抵抗加熱と呼ばれる。
【0043】
一例では、サセプタは閉回路の形態である。サセプタが閉回路の形態のとき、使用時のサセプタと電磁石との間の磁気結合が強くなり、その結果、ジュール加熱が増大する又は改善されることが見出された。
【0044】
磁気ヒステリシス加熱は、磁性材料から作られた物体に変動磁場が侵入することによってその物体が加熱されるプロセスである。磁性材料は、原子スケールの磁石、すなわち磁気双極子を多く含んでいると考えることができる。磁場がこのような材料に侵入すると、磁気双極子は磁場に沿って整列する。したがって、例えば、電磁石によって生じるような交流磁場などの変動磁場が磁性材料に侵入すると、磁気双極子の向きは、印加された変動磁場とともに変化する。このように磁気双極子の向きが変わることによって、磁性材料内に熱が生じる。
【0045】
物体が導電性と磁性の両方であるとき、その物体に変動磁場を侵入させると、物体にジュール加熱と磁気ヒステリシス加熱の両方を生じさせることができる。さらに、磁性材料を使用すると、磁場を強めることができ、それによりジュール加熱を強めることができる。
【0046】
上記のプロセスのそれぞれでは、熱は、外部熱源によって熱伝導で生成されるのではなく、物体自体の内部で生成されるので、特に、物体の材料及び幾何形状、並びに、その物体に対して変動磁場の大きさ及び向きを適切に選ぶことによって、物体内の急速な温度上昇とより均一な熱分布を達成することができる。さらに、誘導加熱及び磁気ヒステリシス加熱では、変動磁場源と物体との間を物理的に接続する必要がないので、設計自由度及び加熱プロファイルの制御性を高めるとともに、コストを下げることができる。
【0047】
図1を参照すると、一実施形態による誘導コイル構成体の例の概略斜視図が示されている。誘導コイル構成体1は、図2に示し、さらに以下に説明するようなデバイス100などのエアロゾル生成デバイスを備えるエアロゾル生成システムとともに使用するためのものである。
【0048】
誘導コイル構成体1は、ボード、パネル、又はプレート10と、銅などの導電性材料の2つの平面非螺旋状インダクタコイル21(もう1つのコイルは図示されていない)とを備える。他の例では、インダクタコイル21は1つだけであってもよい。以下でさらに詳細に説明するように、使用時、加熱要素に侵入して加熱要素を加熱するために使用可能な変動磁場(例えば交流磁場)を生成するように変動電流(例えば交流電流)がコイル21のそれぞれに流される。
【0049】
プレート10は、第1の側面11と反対側の第2の側面12とを有する。プレート10の第1の側面11と第2の側面12とは互いから反対方向を向いている。この実施形態では、プレート10は実質的に平面であり、第1及び第2の側面11、12はプレート10の主要な側面である。プレート10は、コイル21を互いから電気的に絶縁するように、プラスチック材料などの非導電性材料から作られてもよい。この実施形態では、プレート10は、難燃性のエポキシ樹脂結合剤を有するガラス繊維織布からなる複合材料であるFR-4から作られている。導電性材料を含むことができる平面非螺旋状インダクタコイル21の第1のコイルはプレート10の第1の側面11に取り付けられてもよく、導電性材料の平面非螺旋状インダクタコイル21の第2のコイルはプレート10の第2の側面12に取り付けられてもよい。したがって、プレート10はこれらのコイル21の間に配置される。
【0050】
開口13はプレート10に設けられていてもよい。使用時、エアロゾル生成物品及び/又はサセプタは、開口13内に導入されてもよい。
【0051】
これらの平面非螺旋状インダクタコイル21又はそれらの少なくとも1つは、正方形又は長方形の螺旋状の形態であってもよい。
【0052】
コイル21は、任意の適切な方法でプレート10に貼り付けられてもよい。この実施形態では、誘導コイル構成体1はプリント回路基板(PCB)から形成されており、したがって、第1及び第2の平面非螺旋状コイル21は、PCBの製造中に、導電性材料をボード又はプレート10のそれぞれの第1及び第2の側面11、12に印刷し、次いで、第1及び第2の平坦な螺旋状コイル21の形態の導電性材料のパターンがプレート10上に残るように導電性材料の選択された部分を(エッチングなどによって)除去することによって形成されている。したがって、第1及び第2の平面非螺旋状コイル21は、プレート10上の導電性材料の薄膜又はコーティングである。
【0053】
第1及び第2の平面非螺旋状コイル21は、第1の端部21a及び第2の端部21bを有する開ループとして形成されてもよい。
【0054】
他の例では、プレート10が存在しない状態で、これらのコイルは互いから絶縁又は分離されていてもよい、すなわち、接続されていなくてもよいし、又はPCBから形成されていなくてもよい。
【0055】
したがって、この実施形態の誘導コイル構成体1は、第1の層(第1の平面非螺旋状コイル21を備える)と、第2の層(第2の平面非螺旋状インダクタコイルを備える)と、第1の層と第2の層との間の中間の第3の層(プレート10)とを有する積層体を備える。したがって、プレート10によって、第1の層と第2の層とは間隔を空けて配置されている。プレート10は非導電性材料で作られているので、コイル21は、(以下に論じる導電性コネクタ30以外では)互いから電気的に絶縁されている。すなわち、これらのコイル21は互いに接触していない。他の実施形態では、コイル21は、コイル21間の空隙によってなど、異なる方法で互いから電気的に絶縁されてもよい。いくつかの実施形態では、コイル21は、予め形成されてからプレート10に取り付けられるなど、任意の他の適切な方法でプレート10に設けられてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、プレート10は、PCBの層以外で形成されてもよい。例えば、プレート10は、乾燥、硬化、又は固化されている場合がある樹脂又は接着剤などの材料の層又はシートであってもよい。
【0057】
上記で論じたように、薄い、印刷された導電性材料から形成されたコイルを使用すると、リッツ(LITZ)(登録商標)線の必要性がなくなる。リッツ線は、高い励起周波数において表皮深さが減少する影響を克服するために、極めて細い線を編組状に束ねた多くの撚り線から構成されている。PCB上のトラックは25μmの薄さ(典型的には、1オンスの銅では約38μmの厚さ、2オンスの銅では約76μmの厚さ)であるので、高周波での性能はリッツ(登録商標)線の同等の断面積に匹敵し得るが、脆性、リッツ(登録商標)線の成形、又は他の構成要素との接続に関して生じる問題は生じない。
【0058】
第1及び第2の平面非螺旋状コイル21はプレート10上に露出され、これは、使用中にコイル21に生成されるあらゆる熱の放散を可能にするのに役立つ。しかしながら、他の実施形態では、その代わりに、第1及び第2の平面非螺旋状コイル21は、プレート10を形成する材料内に埋め込まれて、輸送、保管、及び使用中の損傷からコイル21を保護するのに役立つことができる。
【0059】
図2を参照すると、エアロゾル生成システムの例の概略断面側面図が示されている。システム1は、エアロゾル生成デバイス100と、エアロゾル化可能材料211を備えるエアロゾル生成物品210とを具備する。エアロゾル化可能材料211は、例えば、本明細書で論じるエアロゾル化可能材料のいずれのタイプであってもよい。この例では、エアロゾル生成デバイス100はタバコ加熱製品(当技術分野では、タバコ加熱デバイス又は非燃焼加熱式デバイスとしても知られている)である。
【0060】
いくつかの例では、エアロゾル化可能材料211は非液体材料である。いくつかの例では、エアロゾル化可能材料211はゲルである。いくつかの例では、エアロゾル化可能材料211はタバコを含む。しかしながら、他の例では、エアロゾル化可能材料211はタバコから構成されてもよく、実質的に完全にタバコから構成されてもよく、タバコとタバコ以外のエアロゾル化可能材料とを含んでもよく、タバコ以外のエアロゾル化可能材料を含んでもよく、又はタバコがなくてもよい。いくつかの例では、エアロゾル化可能材料211は、蒸気又はエアロゾル形成剤又は保湿剤(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、トリアセチン、又はジエチレングリコール)を含んでもよい。いくつかの例では、エアロゾル化可能材料211は、再生タバコなどの再生エアロゾル化可能材料を含む。
【0061】
いくつかの例では、エアロゾル化可能材料211は、実質的に円形の断面を有し長手方向軸線を有する実質的に円柱形である。他の例では、エアロゾル化可能材料211は、別の断面形状を有してもよく、及び/又は、細長くなくてもよい。
【0062】
エアロゾル生成物品210のエアロゾル化可能材料211の軸方向長さは、例えば、8mm~120mmであってもよい。例えば、エアロゾル化可能材料211の軸方向の長さは、9mm又は10mm又は15mm又は20mmよりも長くてもよい。例えば、エアロゾル化可能材料211の軸方向長さは、100mm又は75mm又は50mm又は40mmよりも短くてもよい。
【0063】
図2に示す例などのいくつかの例では、エアロゾル生成物品210は、使用時にエアロゾル化可能材料211から放出されるエアロゾル又は蒸気を濾過するためのフィルター構成体212を備える。これに代えて又はこれに加えて、フィルター構成体212は、物品の長さにわたる圧力降下を制御するためのものであってもよい。フィルター構成体212は、1つ又は2つ以上のフィルターを備えてもよい。フィルター構成体212は、タバコ産業で使用されるいかなるタイプのものでもよい。例えば、フィルターは酢酸セルロース製であってもよい。いくつかの例では、フィルター構成体212は、実質的に円形の断面を有し長手方向軸線を有する実質的に円柱形である。他の例では、フィルター構成体212は、別の断面形状を有してもよく、及び/又は、細長くなくてもよい。
【0064】
いくつかの例では、フィルター構成体212は、エアロゾル化可能材料211の長手方向端部に当接する。他の例では、フィルター構成体212は、隙間、及び/又はエアロゾル生成物品210の1つ若しくは複数のさらなる構成要素などによって、エアロゾル化可能材料211から間隔を空けて配置されてもよい。いくつかの例では、フィルター構成体212は、添加剤又は香料源(添加剤又は香料を含有するカプセル又は糸など)を含んでもよく、これは、例えば、濾過材の本体によって、又は濾過材の2つの本体の間に保持されてもよい。
【0065】
エアロゾル生成物品210はまた、エアロゾル化可能材料211及びフィルター構成体212の周りに巻き付けられてエアロゾル化可能材料211に対してフィルター構成体212を保持するラッパー(図示せず)を備えてもよい。ラッパーは、ラッパーの自由端が互いに重なるように、エアロゾル化可能材料211及びフィルター構成体212の周りに巻き付けられてもよい。ラッパーは、エアロゾル生成物品210の周方向の外面の一部又は全部を形成してもよい。ラッパーは、紙、厚紙、又は再生されたエアロゾル化可能材料(例えば再生タバコ)など、任意の適切な材料から作ることができる。紙は、当技術分野で知られているチップペーパーであってもよい。ラッパーはまた、ラッパーの重ねられた自由端を互いに接着して、重ねられた自由端が離れるのを防ぐ助けとなる接着剤(図示せず)を含んでもよい。他の例では、接着剤は省略されてもよいし、又はラッパーは、説明したものとは異なる形態をとってもよい。他の例では、フィルター構成体212は、接着剤など、ラッパー以外の接続物によってエアロゾル化可能材料211に対して保持されてもよい。いくつかの例では、フィルター構成体212は省略されてもよい。
【0066】
エアロゾル生成デバイス100は、エアロゾル生成物品210の少なくとも一部分を受け入れるための加熱領域110と、使用時に、それを通ってエアロゾルが加熱領域110からユーザに送達可能な出口120と、エアロゾル生成物品210が少なくとも部分的に加熱領域110内に配置されたときにエアロゾル生成物品210を加熱することによってエアロゾルを生成するための加熱装置130とを備える。図1に示すものなどのいくつかの例では、エアロゾルは、エアロゾル生成物品210に隣り合う任意の隙間を通るのではなく、むしろエアロゾル生成物品210自体を通って加熱領域110からユーザに送達可能である。それにもかかわらず、そのような例では、エアロゾルはそれでも、エアロゾル生成物品210内を移動している間でも、出口120を通過する。
【0067】
デバイス100は、加熱領域110をデバイス100の外部と流体的に接続する少なくとも1つの空気入口(図示せず)を画定してもよい。ユーザは、エアロゾル生成物品210を通して加熱領域110から揮発成分(複数可)を吸うことによって、エアロゾル化可能材料の揮発成分(複数可)を吸引することができる。揮発成分(複数可)が加熱領域110及びエアロゾル生成物品210から除去されると、空気をデバイス100の空気入口(複数可)を通して加熱領域110に引き込むことができる。
【0068】
この例では、加熱領域110は軸線A-Aに沿って延在し、エアロゾル生成物品210の一部分のみを収容する大きさ及び形状である。この例では、軸線A-Aは加熱領域110の中心軸線である。さらに、この例では、加熱領域110は細長く、したがって、軸線A-Aは加熱領域110の長手方向軸線A-Aである。エアロゾル生成物品210は、出口120を通って加熱領域110に少なくとも部分的に挿入可能であり、使用時に加熱領域110から出口120を通って突出する。他の例では、加熱領域110は、細長くてもよいし又は細長くなくてもよく、エアロゾル生成物品210の全体を受け入れるような寸法であってもよい。いくつかのそのような例では、デバイス100は、出口120を覆うように構成することができ、それを通って加熱領域110及びエアロゾル生成物品210からエアロゾルを吸うことができる吸い口を含んでもよい。
【0069】
この例では、エアロゾル生成物品210が加熱領域110内に少なくとも部分的に配置されると、エアロゾル化可能材料11の異なる部分211a~211eは、加熱領域110内の異なるそれぞれの位置110a~110eに配置される。この例では、これらの位置110a~110eは、加熱領域110の軸線A-Aに沿った異なるそれぞれの軸方向位置にある。さらに、この例では、加熱領域110は細長いので、位置110a~110eは、加熱領域110の長さに沿って長手方向に間隔を空けた異なる位置にあると考えることができる。この例では、エアロゾル生成物品210は、第1の位置110a、第2の位置110b、第3の位置110c、第4の位置110d、及び第5の位置110eにそれぞれ配置されたエアロゾル化可能材料11の5つのそのような部分211a~211eを含むと考えることができる。より詳細には、第2の位置110bは、第1の位置110aと出口120との間に流体的に配置され、第3の位置110cは、第2の位置110bと出口120との間に流体的に配置され、第4の位置110dは、第3の位置110cと出口120との間に流体的に配置され、第5の位置は、第4の位置110dと出口120との間に流体的に配置される。
【0070】
加熱装置130は、複数の加熱ユニット140a~140eを備え、それらのそれぞれは、エアロゾル生成物品210が加熱領域110内に少なくとも部分的に配置されたとき、エアロゾル化可能材料11の部分211a~211eのそれぞれ1つを、その成分をエアロゾル化するのに十分な温度に加熱することができる。複数の加熱ユニット140a~140eは、軸線A-Aに沿って互いに軸方向に整列してもよい。このように加熱可能なエアロゾル化可能材料11の部分211a~211eのそれぞれの軸線A-A方向の長さは、例えば、2ミリメートル~10ミリメートル、3ミリメートル~8ミリメートル、又は4ミリメートル~6ミリメートルなど、1ミリメートル~20ミリメートルであってもよい。
【0071】
本明細書で使用する用語「加熱ユニット」は、図1を参照して説明した前述の例のいずれかで説明したような平面非螺旋状インダクタコイルに対応する。
【0072】
この例の加熱装置130は、5つの加熱ユニット140a~140e、すなわち、第1の加熱ユニット140a、第2の加熱ユニット140b、第3の加熱ユニット140c、第4の加熱ユニット140d、及び第5の加熱ユニット140eを備える。加熱ユニット140a~140eは、加熱領域110の軸線A-Aに沿った異なるそれぞれの軸方向位置にある。さらに、この例では、加熱領域110は細長いので、加熱ユニット140a~140eは、加熱領域110の長さに沿って長手方向に間隔を空けた異なる位置にあると考えることができる。より詳細には、第2の加熱ユニット140bは、第1の加熱ユニット140aと出口120との間に配置され、第3の加熱ユニット140cは、第2の加熱ユニット140bと出口120との間に配置され、第4の加熱ユニット140dは、第3の加熱ユニット140cと出口120との間に配置され、第5の加熱ユニット140eは、第4の加熱ユニット140dと出口120との間に配置される。他の例では、加熱装置130は、5つの加熱ユニット140a~140eよりも多くの加熱ユニット、又は4つだけ、3つだけ、2つだけ、又は1つだけなど、5つの加熱ユニットよりも少ない加熱ユニットを備えることができる。それぞれの加熱ユニット(複数可)によって加熱可能なエアロゾル化可能材料211の部分(複数可)の数は、これに対応して変わり得る。
【0073】
この例の加熱ユニット140a~140eは、平面非螺旋状インダクタコイルを備える。
【0074】
加熱装置130はまた、使用時にエアロゾル化可能材料211のそれぞれの部分211a~211eを加熱するように加熱ユニット140a~140eを動作させるように構成されたコントローラ135を備える。この例では、コントローラ135は、加熱ユニット140a~140eを互いに独立して動作させるように構成され、その結果、エアロゾル化可能材料211のそれぞれの部分211a~211eを独立して加熱することができる。これは、使用時にエアロゾル化可能材料211を漸進的に加熱するために望ましい場合がある。さらに、エアロゾル化可能材料211の部分211a~211eが、異なるタバコ混合物及び/又は異なる適用された若しくは固有の香味など、異なるそれぞれの形態又は特性を有する例では、エアロゾル化可能材料211の部分211a~211eを独立して加熱することができることは、使用セッション中の異なるときにエアロゾル化可能材料211の選択された部分211a~211eの加熱を可能にして、時間に依存して予め定められた特性を有するエアロゾルを生成することができる。いくつかの例では、加熱装置130はまた、それにもかかわらず、コントローラ135が、使用セッション中に、加熱ユニット140a~140eのすべての加熱ユニットなど、加熱ユニット140a~140eのうちの2つ以上の加熱ユニットを同時に動作させるように構成された1つ又は複数のモードで動作可能であってもよい。
【0075】
この例では、加熱ユニット140a~140eは、交流磁場など、それぞれの変動磁場を生成するように構成されたそれぞれの平面非螺旋状誘導コイルを備える。したがって、加熱装置130は、磁場生成器を備えると考えることができ、コントローラ135は、それぞれの加熱ユニット140a~140eのインダクタに変動電流を流すように動作可能な装置であると考えることができる。
【0076】
さらに、この例では、デバイス100は、変動磁場の侵入によって加熱可能であることにより、使用時に加熱領域110及びその中のエアロゾル生成物品210を加熱するように構成されたサセプタ190を備える。すなわち、サセプタ190のこれらの部分は、それぞれの変動磁場の侵入によって加熱可能であることにより、加熱領域110のそれぞれの位置110a~110eにおけるエアロゾル化可能材料11のそれぞれの部分211a~211eを加熱する。
【0077】
いくつかの例では、サセプタ190はアルミニウム製か、又はアルミニウムを含む。しかしながら、他の例では、サセプタ190は、導電性材料、磁性材料、及び磁性導電性材料からなる群から選択された1つ又は複数の材料を含んでもよい。いくつかの例では、サセプタ190は金属又は金属合金を含んでもよい。いくつかの例では、サセプタ190は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性炭素、グラファイト、鋼、普通炭素鋼、軟鋼、ステンレス鋼、フェライトステンレス鋼、モリブデン、炭化ケイ素、銅、及び青銅からなる群から選択された1つ又は複数の材料を含んでもよい。他の材料(複数可)が他の例で使用されてもよい。
【0078】
サセプタ190が鉄、例えば、鋼(例えば、軟鋼又はステンレス鋼)又はアルミニウムを含む例などのいくつかの例では、サセプタ190は、使用時のサセプタ190の腐食又は酸化を避けるのに役立つコーティングを含む場合がある。このようなコーティングは、例えば、ニッケルメッキ、金メッキ、又はセラミック若しくは不活性ポリマーのコーティングを含む場合がある。
【0079】
この例では、サセプタ190は管状であり、加熱領域110を取り囲む。実際、この例では、サセプタ190の内面は加熱領域110の範囲を部分的に定めている。サセプタ190の内側断面形状は、円形、又は、楕円形、多角形、正方形、長方形、若しくは不規則な形などの異なる形状であってもよい。他の例では、サセプタ190は、やはり加熱領域110を部分的に取り囲む管状でない構造、又は加熱領域110を貫通するロッド、ピン、若しくは刃などの突出する構造などの異なる形態をとってもよい。いくつかの例では、サセプタ190は、複数のサセプタによって置き換えられてもよく、それらのそれぞれは、変動磁場のそれぞれ1つの侵入によって加熱可能であることにより、エアロゾル化可能材料11のこれらの部分211a~211eのそれぞれ1つを加熱する。複数のサセプタのそれぞれは、管状であってもよく、又は、例えば、サセプタ190について本明細書で論じた他の形態の1つをとってもよい。さらなる例では、デバイス100はサセプタ190がなくてもよく、エアロゾル生成物品210が、変動磁場の侵入によって加熱可能な1つ又は複数のサセプタを備えることによって、エアロゾル化可能材料11のそれぞれの部分211a~211eを加熱してもよい。エアロゾル生成物品210の1つ又は複数のサセプタ190のそれぞれは、エアロゾル化可能材料211の周りに巻かれるか、さもなければエアロゾル化可能材料211を取り囲む構造(例えば、アルミニウム箔などの金属箔)、エアロゾル化可能材料211内に配置された構造、又はエアロゾル化可能材料211と混合された一群の粒子若しくは他の要素などの任意の適切な形態をとってもよい。装置100にサセプタ190がない例では、サセプタ190は、加熱領域110の範囲を部分的に定める耐熱管によって置き換えられてもよい。このような耐熱管は、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK:polyether ether ketone)又はセラミック材料から作られてもよい。
【0080】
他の例では、平面非螺旋状誘導コイルは、サセプタ又は複数のサセプタ及び軸線A-Aに対して平行であるように配置されてもよく、言い換えると、コイルの平面の面又は側面が軸線A-Aに平行であるように配置され、例えばエアロゾル生成物品210がコイルに対して軸方向に配置されないように配置される。
【0081】
他の例では、誘導コイルはサセプタの全長又は側面を加熱するように構成することができる。
【0082】
他の例では、平面非螺旋状誘導コイルは、サセプタ又は複数のサセプタの全体が加熱されるように、サセプタ190又は複数のサセプタ190の周りに正方形又は長方形の囲いを形成するように構成されてもよい。
【0083】
この例では、加熱装置130は、電源(図示せず)と、デバイスをユーザが操作するためのユーザインターフェース(図示せず)とを備える。この例の電源は再充電可能なバッテリーである。他の例では、電源は、例えば、再充電不可のバッテリー、キャパシタ、バッテリー-キャパシタハイブリッド、又は商用電源への接続部など、再充電可能なバッテリー以外であってもよい。
【0084】
この例では、コントローラ135は、電源と加熱ユニット140a~140eとの間に電気的に接続されている。この例では、コントローラ135はまた、電源に電気的に接続されている。より詳細には、この例では、コントローラ135は、電源から加熱ユニット140a~140eへの電力の供給を制御するためのものである。この例では、コントローラ135は、プリント回路基板(PCB:printed circuit board)の集積回路(IC:integrated circuit)などのICを備える。他の例では、コントローラ135は、異なる形態をとってもよい。コントローラ135は、この例では、ユーザインターフェースをユーザが操作することによって操作される。ユーザインターフェースは、押しボタン、トグルスイッチ、ダイヤル、又はタッチスクリーンなどを備えてもよい。他の例では、ユーザインターフェースは遠隔にあって、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))などによってエアロゾル供給デバイス100の残りの部分に無線で接続されてもよい。
【0085】
この例では、ユーザがユーザインターフェースを操作することによって、コントローラ135は、それぞれの加熱ユニット140a~140eの少なくとも1つの平面非螺旋状インダクタに交流電流が流れるようにする。これにより、インダクタは交流磁場を生成する。インダクタとサセプタ190とは、インダクタによって生じた変動磁場がサセプタ190に侵入するように適切な相対位置に配置される。サセプタ190が導電性であるとき、この侵入によってサセプタ190に1つ又は複数の渦電流が生じる。サセプタ190の電気抵抗に逆らってサセプタ190内に渦電流が流れることによって、サセプタ190はジュール加熱によって加熱される。サセプタ190が磁性であるとき、サセプタ190の磁気双極子の向きが印加される磁場の変化とともに変化し、これによってサセプタ190に熱が生成される。
【0086】
デバイス100は、加熱チャンバ110、サセプタ190、又はエアロゾル生成物品210の温度を検知するための温度センサ(図示せず)を備えてもよい。温度センサは、コントローラ135に通信可能に接続されてもよく、その結果、コントローラ135は、温度センサによって出力された情報に基づいて、加熱チャンバ110、サセプタ190、又はエアロゾル生成物品210の温度をそれぞれ監視することができる。他の例では、温度は、システムの電気的特性、例えば加熱ユニット140a~140e内の電流の変化を測定することによって検知され、監視されてもよい。温度センサから受け取った1つ又は複数の信号に基づいて、コントローラ135は、加熱チャンバ110、サセプタ190、又は物品の温度がそれぞれ、予め定められた温度範囲内に留まることを確実にするために、変動電流又は交流電流の特性を必要に応じて調節することができる。この特性は、例えば、振幅又は周波数又はデューティサイクルとすることができる。予め定められた温度範囲内で、加熱チャンバ110に配置されたエアロゾル生成物品210内のエアロゾル化可能材料211は、使用時、エアロゾル化可能材料11を燃焼させることなく、エアロゾル化可能材料211の少なくとも1つの成分を揮発させるために十分に加熱される。したがって、コントローラ135、及びデバイス100は全体として、エアロゾル化可能材料211を燃焼させることなく、エアロゾル化可能材料211の少なくとも1つの成分を揮発させるようにエアロゾル化可能材料211を加熱するように構成される。この温度範囲は、約100℃~約300℃、又は約150℃~約280℃など、約50℃~約350℃であってもよい。他の例では、温度範囲はこれらの範囲以外であってもよい。いくつかの例では、温度範囲の上限は350℃より高くすることができる。いくつかの例では、温度センサは省略されてもよい。
【0087】
前述の例では、軸線A-Aの方向に測定される変動磁場の大きさ又は範囲は比較的小さく、その結果、使用時に変動磁場が侵入するサセプタ190の部分はそれに対応して小さい。したがって、サセプタ190が、変動磁場の侵入の結果として熱伝導によって加熱されるサセプタ190の割合を増加させるのに十分な熱伝導率を有し、その結果、加熱ユニット140a~140eのそれぞれの動作によって加熱されるエアロゾル化可能材料211の割合をそれに対応して増加させることが望ましい場合がある。少なくとも10W/m/K、任意選択で少なくとも50W/m/K、さらに任意選択で少なくとも100W/m/Kの熱伝導率を有するサセプタ190を提供することが望ましいことが見出された。この例では、サセプタ190はアルミニウム製であり、200~250W/m/K、例えば、約205W/m/K又は237W/m/Kなど、200W/m/Kを超える熱伝導率を有する。上述のように、エアロゾル化可能材料11の部分211a~211eのそれぞれの軸線A-A方向の長さは、例えば、2ミリメートル~10ミリメートル、3ミリメートル~8ミリメートル、又は4ミリメートル~6ミリメートルなど、1ミリメートル~20ミリメートルであってもよい。
【0088】
加熱セッションの所与の持続時間に対して、加熱ユニット及び関連するエアロゾル化可能材料211の部分の数が多いほど、所与の軸方向長さに沿って延在するエアロゾル化可能材料211の「新鮮な」又は未使用部分からエアロゾルを生成する機会が多いことが理解されよう。これに代えて、エアロゾル化可能材料211の各部分を加熱する所与の持続時間に対して、加熱ユニット及び関連するエアロゾル化可能材料211の部分の数が多いほど、加熱セッションは長くなり得る。個々の加熱ユニットを作動することができる持続時間を調節(例えば短縮)して、加熱セッション全体を調節(例えば短縮)することができ、同時に、加熱要素に供給される電力を調節(例えば増大)して、より速く動作温度に到達することができることを理解すべきである。加熱ユニットの数(これは、「新鮮なパフ」の数を定める場合がある)と、全体的なセッションの長さと、達成可能な電力供給(これは、電源の特性によって定められる場合がある)との間でバランスをとることができる。
【0089】
次に、図3を参照すると、一実施形態による、PCB上に形成されたマンドレルループ又はループの形態である平面非螺旋状コイルの例の概略透視図が示されている。マンドレルループは、第1の端部と第2の端部とを有する開ループを備えると理解することができる。誘導コイル構成体50は、図2に関して上記で説明したものなどのエアロゾル生成システムとともに使用するためのものである。
【0090】
誘導コイル構成体50は、PCB52と、PCB52上にマンドレルループ又はループ54の形態で配置された平面非螺旋状インダクタコイルと、マンドレルループ又はループ54の上に配置された絶縁体56とを備える。マンドレルループ又はループ54は、銅などの導電性材料で形成される。以下でより詳細に説明するように、使用時、変動電流(例えば交流電流)は、図2のサセプタ190などの加熱要素に侵入して、加熱要素を加熱するように使用可能な変動磁場(例えば交流磁場)を生成するように、マンドレルループ又はループ54に流される。
【0091】
この実施形態はPCB52を含むが、マンドレルループ又はループ52がPCB上に配置されない他の実施形態が考えられる。その代わりに、マンドレルループ又はループ54のみが存在するか、又は、マンドレルループ若しくはループ54及び絶縁体56のみが存在する。
【0092】
この特定の実施形態では、マンドレルループ又はループ54は単一の巻きのみを備える。しかしながら、マンドレルループ又はループ54が、1巻きより多く、例えば、2巻き、3巻き、4巻き、又は4巻きより多くを備える他の実施形態が考えられる。
【0093】
この実施形態の絶縁体56は平面のプレートの形態である。絶縁体56は、マンドレルループ又はループ54を電気的に絶縁するように、プラスチック材料などの非導電性材料から作られてもよい。この実施形態では、絶縁体56は、難燃性のエポキシ樹脂結合剤を有するガラス繊維織布からなる複合材料であるFR-4から作られている。
【0094】
いくつかの例では、エアロゾル生成システムに使用されるとき、上記のような複数の誘導コイル構成体50が使用されてもよい。複数の誘導コイル構成体50は、多層構造で構成することができる。一例では、単一のPCB52のみが存在する。この実施形態によれば、第1のマンドレルループ又はループ54はPCB52上に配置され、第1の絶縁体56は第1のマンドレルループ又はループ52上に配置される。第2のマンドレルループ又はループ54は第1の絶縁体56上に配置されてもよく、第2の絶縁体56は第2のマンドレルループ又はループ54上に設けられてもよい。この構成は、特定の要件が満たされるまで、例えば、変動電流(例えば、交流電流)が複数のマンドレルループ又はループ54に流されるときに、磁束密度の必要な量が達成されるように、必要な回数繰り返すことができる。
【0095】
他の例では、単一のPCB52ではなく、それぞれの層が、それ自体のPCB52、マンドレルループ又はループ54、及び絶縁体56を備えてもよい。
【0096】
他の例では、それぞれのPCB52又は絶縁体56は存在せず、代わりに複数のマンドレルループ又はループ54が多層に構成される。このような例では、マンドレルループ又はループ54は、空隙などの異なる方法で互いから電気的に絶縁されてもよい。他の例では、マンドレルループ又はループ54は1つだけ使用される。
【0097】
次に、PCB52が存在する例を参照すると、マンドレルループ又はループ54は、任意の適切な方法でPCB52に貼り付けられてもよい。図3に示す実施形態では、誘導コイル構成体50は、プリント回路基板(PCB)から形成されており、したがってマンドレルループ又はループ54は、PCB52の製造中に、導電性材料をPCB52のそれぞれの第1及び第2の側面11に印刷し、次いで、マンドレルループ又はループの形態の導電性材料のパターンが残るように導電性材料の選択された部分を(エッチングなどによって)除去することによって形成されている。したがって、マンドレルループ又はループ54は、PCB52上の導電性材料の薄膜又はコーティングである。
【0098】
したがって、前述で論じた例のいずれかのマンドレルループ又はループ54の構成は、図3のシステムで説明したような加熱ユニットとして使用することができることは明らかであろう。
【0099】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成システムは、ベイピングデバイス又は電子ニコチン送達システム(END:electronic nicotine delivery system)としても知られている電子タバコであるが、エアロゾル生成材料内のニコチンの存在は必要条件ではないことに留意されたい。
【0100】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成システムは、非燃焼加熱式システムとしても知られているタバコ加熱システムである。
【0101】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成システムは、エアロゾル生成材料(それらのうちの1つ又は複数は加熱されてもよい)の組み合わせを使用してエアロゾルを生成するためのハイブリッドシステムである。エアロゾル生成材料のそれぞれは、例えば、固体、液体、又はゲルの形態であってもよく、ニコチンを含んでも又は含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、ハイブリッドシステムは、液体又はゲルのエアロゾル生成材料と、固体のエアロゾル生成材料とを備える。固体のエアロゾル生成材料は、例えば、タバコ又は非タバコ製品を含んでもよい。
【0102】
典型的には、エアロゾル生成システムは、エアロゾル生成デバイスと、エアロゾル生成デバイスとともに使用するための物品とを備えることができる。しかしながら、それ自体がエアロゾル生成構成要素にエネルギーを供給するための手段を備える物品は、それ自体がエアロゾル生成システムを形成することができると考えられる。
【0103】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成デバイスは、パワー源及びコントローラを備えてもよい。パワー源は、例えば、電気パワー源であってもよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成デバイスとともに使用するための物品は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成構成要素、エアロゾル生成領域、吸い口、及び/又は、エアロゾル生成材料を受け入れるための領域を備える場合がある。
【0105】
いくつかの実施様態では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル生成材料から1つ又は複数の揮発成分を放出させてエアロゾルを形成するようにエアロゾル生成材料と相互作用することができるヒーターである。
【0106】
いくつかの実施形態では、送達される物質は、エアロゾル生成材料であってもよい。本明細書でエアロゾル生成材料としても呼ばれることがあるエアロゾル生成材料は、例えば、加熱される、照射される、又は任意の他の方法でエネルギーを与えられると、エアロゾルを生成することができる材料である。
【0107】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成物品210は、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための消耗品又は物品である。エアロゾル生成物品210中のエアロゾル化可能材料211の揮発可能成分(複数可)のすべて、又は実質的にすべてが消費されると、ユーザは、エアロゾル生成デバイス100の加熱領域110からエアロゾル生成物品210を取り出して物品210を廃棄することができる。ユーザは、引き続き、別のエアロゾル生成物品210を用いてエアロゾル生成デバイス100を再使用することができる。しかしながら、他のそれぞれの実施形態では、エアロゾル生成物品210は加熱装置130に対して消耗品でないことがある。すなわち、エアロゾル化可能材料211の揮発可能成分(複数可)が消費されると、加熱装置130とエアロゾル生成物品210とを一緒に廃棄されることがある。
【0108】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成物品210は、物品210が使用可能なエアロゾル生成デバイス100とは別に販売、供給、又はその他の方法で提供される。しかしながら、いくつかの例では、エアロゾル生成デバイス100及び1つ又は複数のエアロゾル生成物品210は、キット又はアセンブリなどのシステムとして、場合によっては清掃器具などの追加の構成要素とともに一緒に提供されてもよい。
【0109】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成デバイス100は、透磁性コアなどのフラックスコンセントレータをさらに備える。いくつかの実施形態では、上記のようなインダクタコイルは、フラックスコンセントレータの一部分に巻かれてもよい又は包まれてもよい。他の実施形態では、インダクタコイルは、フラックスコンセントレータに隣り合ってもよい又は埋め込まれてもよい。
【0110】
例えば、フラックスコンセントレータ又は透磁性コアは、使用時にインダクタコイルによって生成された磁束を集中させ、より強力な磁場を作る。さらに、透磁性コアは、意図された目標に磁束を向けるのに役立つ。上記で論じた実施形態での意図された目標とは1つ又は複数のサセプタである。いくつかの実施形態では、コイルは、フラックスコンセントレータの一部分のみ(すなわち、すべてではない)に巻かれてもよい。いくつかの実施形態では、透磁性コアは、高い透磁率及び低い導電率を有することができる。低い導電率は、使用時に透磁性コアに渦電流が生じるのを防止するのに役立ち、それは、透磁性コアが使用時に加熱されるのを防止するのに役立つ。
【0111】
透磁性コアは、フェライトを含んでもよいし、又はフェライトから構成されてもよい。フェライトは、例えば、ニッケル及び/又は亜鉛及び/又はマンガンと組み合わされた酸化鉄を含んでもよい。フェライトは、保磁力が低い「ソフトフェライト」を考えられてもよいし、又は保磁力が高い「ハードフェライト」を考えられてもよい。使用可能なソフトフェライト例は、化学式MnaZn(i-a)Feのマンガン-亜鉛系フェライト、及び化学式NiaZn(i-a)Feのニッケル-亜鉛系フェライトである。しかしながら、これらの実施形態に対するそれぞれの変形例では、透磁性コアは、異なる材料(複数可)から作られてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、透磁性コアは、非導電性材料によって互いから絶縁された導電性材料の複数の層を備えてもよい。透磁性コアは、非導電性材料によって互いから絶縁された導電性材料の数ダースの層、又は数100の層でさえ有してもよい。複数の誘導コイルを備える実施形態では、複数のフラックスコンセントレータ又は透磁性コアが設けられてもよく、複数のフラックスコンセントレータ又は透磁性コアのそれぞれ1つは、複数の誘導コイルのそれぞれの誘導コイルに対応する。
【0112】
様々な実施形態によるエアロゾル生成デバイス100、エアロゾル生成システム、及びインダクタコイルは、実質的に平坦なエアロゾル生成物品、特に、実質的に平坦な消耗品を備えるエアロゾル生成物品からエアロゾルを生成するときに特に有用であることが分かる。
【0113】
実質的に平坦な消耗品は、配列又は円形の形態のいずれかで提供されてもよい。他の構成も考えられる。
【0114】
実質的に平坦な消耗品は、エアロゾル化可能材料の複数の個別部分を備えてもよい。エアロゾル化可能材料の複数の個別部分は、配列又は格子状の構成で配置されてもよい。エアロゾル化可能材料の複数の個別部分は、円形のパターンで配置されてもよい。
【0115】
例えば実質的に平坦な消耗品が配列の形態で提供されるいくつかの実施形態では、複数の加熱領域が設けられてもよい。例えば、一実施形態によれば、1つの加熱領域が、消耗品の部分、ピクセル、又は領域/セグメントごとに設けられてもよい。
【0116】
他の実施形態では、実質的に平坦な消耗品は、消耗品のセグメントが同様の形状のヒーターによって加熱されるように回転されてもよい。この実施形態によれば、単一の加熱領域が設けられてもよい。
【0117】
いくつかの実施形態では、実質的に平坦な消耗品は、加熱領域に対して1つ又は複数の方向に移動させることができる。
【0118】
特に、様々な実施形態によるインダクタコイルは、非燃焼性エアロゾル供給システムの一部として消耗品を燃焼しないで加熱するように構成された非燃焼性エアロゾル供給デバイスの一部として提供されてもよい。特に、消耗品は、エアロゾル生成材料の複数の個別部分を備えてもよく、個別部分のそれぞれは、約15mg未満の水を含む。
【0119】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料はシートとして形成される。いくつかの場合、エアロゾル生成材料シートは、シートの形態でアセンブリ又は消耗品に組み込まれてもよく、例えば、複数の個別部分は複数のシートであってもよい。エアロゾル生成材料シートは、平面シートとして、集合した又は束ねたシートとして、圧着シートとして、又は巻きシートとして(すなわち、管の形態で)組み込まれてもよい。いくつかのこのような場合、これらの実施形態のエアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料(例えばタバコ)のロッドを取り囲むシートなど、シートとして、エアロゾル生成消耗品/アセンブリに含まれてもよい。例えば、エアロゾル生成材料シートは、タバコなどのエアロゾル生成材料を取り囲む巻紙に形成されてもよい。他の場合では、シートは細断され、次いで、好適には刻みラグタバコなどのエアロゾル生成材料に混合されてアセンブリに組み込まれてもよい。このような場合、本発明の消耗品は、エアロゾル生成材料が少なくとも120℃加熱されたとき、ユーザの吸引動作1回当たり15mg以下の水をエアロゾル化する能力を保持する。
【0120】
消耗品は、エアロゾル生成材料が設けられる支持体を備えてもよい。支持体は、エアロゾル生成材料が形成する支持部として機能し、製造を容易にする。支持体は、エアロゾル生成材料に引張強度を与えて、取り扱いを容易にすることができる。いくつかの場合、エアロゾル生成材料の複数の個別部分は、このような支持体に堆積される。いくつかの場合、非晶質材料の複数の個別部分は、このような支持体に堆積される。いくつかの場合、エアロゾル生成材料の個別部分は、各個別部分を別々に加熱及びエアロゾル化することができるように、そのような支持体に堆積される。例示的な実施形態では、消耗品は、エアロゾル生成材料の複数の個別部分を備え、個別部分は支持体上に設けられ、個別部分のそれぞれは15mg未満の水を含む。
【0121】
エアロゾル生成材料の個別部分は、各個別部分を別々に加熱してエアロゾル化することができるように支持体に設けられることが好適である。このような形態を有する消耗品は、各パフでユーザに一貫したエアロゾルを送達することができることが見出された。
【0122】
いくつかの場合、支持体は、金属箔、紙、カーボン紙、耐油紙、セラミック、グラファイト及びグラフェンなどの炭素同素体、プラスチック、厚紙、木材、又はそれらの組み合わせから選択された材料から形成されてもよい。いくつかの場合、支持体は、再生タバコのシートなどのタバコ材料を含んでもよいし、又はそれから構成されてもよい。いくつかの場合、支持体は金属箔、紙、厚紙、木材、又はそれらの組み合わせから選択された材料から形成されてもよい。いくつかの場合、支持体自体は、前述のリストから選択された材料の層を備える積層構造体である。いくつかの場合、支持体はまた、香味料キャリアとしても機能してもよい。例えば、支持体は、香味料又はタバコ抽出物を含浸されてもよい。 いくつかの場合、支持体は非磁性であってもよい。
【0123】
いくつかの場合、支持体は磁性であってもよい。この機能は、使用時に支持体をアセンブリに固定するために使用されてもよく、又は特定の形状を生成するために使用されてもよい。いくつかの場合、エアロゾル生成材料は、使用時に材料を誘導ヒーターに固定するために使用することができる1つ又は複数の磁石を備えてもよい。
【0124】
いくつかの場合、支持体は、ガス及び/又はエアロゾルに対して実質的に又は完全に不透過性であってもよい。これは、エアロゾル又はガスが支持体層を通過するのを防ぐことにより、流れを制御し、ユーザへの送達を確実にする。これはまた、例えば、使用時、エアロゾル生成アセンブリに設けられたヒーターの表面でのガス/エアロゾルの凝縮又は他の堆積を防ぐために使用することができる。したがって、いくつかの場合、消費効率及び衛生面を改善することができる。
【0125】
いくつかの場合、エアロゾル生成材料に当接する支持体の表面は多孔質であってもよい。例えば、1つの場合には、支持体は紙を含む。紙などの多孔性支持体は本発明に特に適していることが見出された。多孔性(例えば紙)の層はエアロゾル生成材料に当接し、強い結合を形成する。エアロゾル生成材料はゲルを乾燥させることによって形成され、理論に限定されるものではないが、ゲルを形成するスラリーが多孔性支持体(例えば紙)に部分的に浸み込み、その結果、ゲルが固化し、架橋を形成すると、支持体がゲルに部分的に結合すると考えられる。これは、ゲルと支持体との間(及び乾燥したゲルと支持体の間)を強力に接合する。
【0126】
1つの特定の場合には、支持体は紙で裏打ちされた箔であってもよく、紙の層はエアロゾル生成材料に当接し、前の段落で論じた特性はこのように当接することによって与えられる。箔の裏打ちは実質的に不透過性であり、エアロゾルの流路を制御する。金属箔の裏打ちはまた、エアロゾル生成材料に熱を伝導する役割も果たす。
【0127】
別の場合には、紙で裏打ちされた箔の箔の層は、エアロゾル生成材料に当接する。箔は実質的に不透過性であることにより、エアロゾル生成材料に供給された水が紙に吸収されること(これは、その構造的完全性を弱める可能性がある)を防ぐ。
【0128】
いくつかの場合、支持体はアルミニウム箔などの金属箔から形成される、又はそれを含む。金属支持体は、熱エネルギーの伝導をより良くすることができる。これに加えて又はこれに代えて、金属箔は、誘導加熱システムにおいて、サセプタとして機能することができる。特定の実施形態では、支持体は、金属箔層と、厚紙などの支持層とを備える。これらの実施形態では、金属箔層の厚さは、約1μm~約10μmなど約20μm未満であってもよく、約5μmが好適である。
【0129】
いくつかの場合、支持体の厚さは、約0.010mm~約2.0mmであってもよく、約0.015mm、0.02mm、0.05mm、又は0.1mm~約1.5mm、1.0mm、又は0.5mmが好適である。
【0130】
正方形でないインダクタコイル構成体が提供されるさらなる実施形態が考えられる。これは1巻きのものに関することが理解されよう。
【0131】
特に、2層又は多層構成体が提供されるように、2巻き以上が提供される実施形態が考えられる。この実施形態によれば、構成体の大部分はPCB材料のタイプを含む。
【0132】
また、コイル構成体が1つ又は複数のループを備えてもよいと考えられる。
【0133】
上記の実施形態は、いくつかの点で、いくつかの特定の例示的なエアロゾル生成システムに注目したが、同じ原理を他の技術を使ったエアロゾル生成システムに対して適用することができることは理解されよう。すなわち、エアロゾル生成供給システムの様々な態様が機能する特定の方法は、本明細書で説明した例の基本的な原理に直接関係しない。
【0134】
様々な課題に対処し、技術を進歩させるため、本開示は様々な実施形態を例示的に示している。これらの実施形態では、特許請求された発明を実施することが可能なものである。本開示の利点及び特徴は、実施形態のうちの代表的な例にすぎず、すべての利点や特徴を網羅したものでもなければ、他の利点や特徴を排除するものでもない。これらは、特許請求される発明(複数可)の理解を助け、これらを教示するためだけに提示されている。本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の側面は、特許請求の範囲によって規定されたとおりに本開示を限定するもの、又は特許請求の範囲の均等物を限定するものと考えるべきではなく、本請求項の範囲から逸脱することなく他の実施形態を利用し、変形を施すことができることを理解されたい。様々な実施形態が、本明細書で詳細に説明したもの以外の、開示された要素、構成部品、特徴、部品、ステップ、手段などの様々な組み合わせを適切に備えてもよく、それらのみから構成されてもよく、又は実質的にそれらから構成されてもよく、したがって、従属請求項の特徴は、特許請求の範囲に明示的に記載された以外の組み合わせで、独立請求項の特徴と組み合わされてもよいことは理解されよう。本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性のある他の発明を含むことができる。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-08-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスハウジングと、
平面非螺旋状インダクタコイルと、
前記平面非螺旋状インダクタコイルに接続された電源であって、前記平面非螺旋状インダクタコイルに振動電流を供給するように構成された電源と、
を備える、エアロゾル生成デバイス。
【請求項2】
使用時に、エアロゾル化可能材料と、前記エアロゾル化可能材料を加熱するように配置された1つ又は複数のサセプタと、を備える、請求項1に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項3】
前記インダクタコイルが実質的に正方形である又は、前記インダクタコイルが実質的に長方形である、請求項1又は2に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項4】
2つ以上の平面非螺旋状インダクタコイルを備える、請求項1~のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項5】
フラックスコンセントレータをさらに備える、請求項1~のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項6】
前記フラックスコンセントレータが、フェライト材料を含み、及び/又は、フェライト材料の連続したシート若しくはストリップである、請求項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項7】
前記インダクタコイルが複数のマンドレルループ又はループを備え、前記複数のマンドレルループ又はループが多層構造で構成された、請求項1~のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項8】
前記マンドレルループ又はループが一巻、2巻き、3巻き、又は4巻きのコイルを備える、請求項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項9】
前記マンドレルループ又はループがプリント可能回路基板(PCB)に配置された、請求項又はに記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項10】
複数の平面非螺旋状インダクタコイルを備える、請求項1~のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項11】
前記1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルが、変動磁場を生成するように構成され、任意選択で、前記1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルが、前記平面非螺旋状インダクタコイルのそれぞれ1つから変動磁場を生成するように構成され、前記変動磁場のそれぞれが、互いに独立して生成される、請求項1~1のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項12】
請求項1~1のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイスと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品と、
を備える、エアロゾル生成システム。
【請求項13】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための前記物品が、1つ又は複数のサセプタを備え、前記1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルが、変動磁場を生成するように構成され、前記1つ又は複数のサセプタが、前記変動磁場によって加熱されるように構成された、請求項1に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項14】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための前記物品がエアロゾル化可能材料を含む、請求項1又は13に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項15】
前記エアロゾル化可能材料が、
(i)固体として、
(ii)液体として、
(ii)ゲルの形態で、
(iv)薄膜基板の形態で、
(iv)複数の領域を有する薄膜基板の形態で、
(v)複数の領域を有する薄膜基板の形態であって、前記複数の領域の少なくとも2つが、異なる組成を有するエアロゾル化可能材料を備える、形態で、
提供される、請求項14に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項16】
請求項1~1のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイスを用意するステップと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための、エアロゾル化可能材料を備える物品を前記エアロゾル生成デバイスに挿入するステップと、
を含む、エアロゾルを生成する方法。
【請求項17】
1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルを備えるエアロゾル生成デバイスと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための、使用時に前記エアロゾル生成デバイス内に配置される物品と、
1つ又は複数の取外し可能なサセプタと、
を備える、エアロゾル生成システム。
【請求項18】
エアロゾル生成デバイスと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための、使用時に前記エアロゾル生成デバイス内に配置される物品であって、1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイル及び1つ又は複数のサセプタを備える、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品と、
を備える、エアロゾル生成システム。
【請求項19】
平面非螺旋状インダクタコイルとともにデバイスハウジングを形成するステップと、
前記平面非螺旋状インダクタコイルに電源を接続するステップであって、前記電源が、前記平面非螺旋状インダクタコイルに振動電流を供給するように構成された、ステップと、
を含む、エアロゾル生成デバイスを製作する方法。
【請求項20】
エアロゾル生成物品を受け入れるための開口を有するプレート又はプリント回路基板と、
前記プレート又はプリント回路基板の第1の側面に設けられた第1の平面非螺旋状インダクタコイルと、
前記プレート又はプリント回路基板の第2の反対側の側面に設けられた第2の平面非螺旋状インダクタコイルと、
を備える、エアロゾル供給デバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0134
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0134】
様々な課題に対処し、技術を進歩させるため、本開示は様々な実施形態を例示的に示している。これらの実施形態では、特許請求された発明を実施することが可能なものである。本開示の利点及び特徴は、実施形態のうちの代表的な例にすぎず、すべての利点や特徴を網羅したものでもなければ、他の利点や特徴を排除するものでもない。これらは、特許請求される発明(複数可)の理解を助け、これらを教示するためだけに提示されている。本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の側面は、特許請求の範囲によって規定されたとおりに本開示を限定するもの、又は特許請求の範囲の均等物を限定するものと考えるべきではなく、本請求項の範囲から逸脱することなく他の実施形態を利用し、変形を施すことができることを理解されたい。様々な実施形態が、本明細書で詳細に説明したもの以外の、開示された要素、構成部品、特徴、部品、ステップ、手段などの様々な組み合わせを適切に備えてもよく、それらのみから構成されてもよく、又は実質的にそれらから構成されてもよく、したがって、従属請求項の特徴は、特許請求の範囲に明示的に記載された以外の組み合わせで、独立請求項の特徴と組み合わされてもよいことは理解されよう。本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性のある他の発明を含むことができる。
本明細書は以下の実施形態を開示する。
(実施形態1)
デバイスハウジングと、
平面非螺旋状インダクタコイルと、
前記平面非螺旋状インダクタコイルに接続された電源であって、前記平面非螺旋状インダクタコイルに振動電流を供給するように構成された電源と、
を備える、エアロゾル生成デバイス。
(実施形態2)
使用時に、エアロゾル化可能材料と、前記エアロゾル化可能材料を加熱するように配置された1つ又は複数のサセプタと、を備える、実施形態1に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態3)
前記インダクタコイルが実質的に正方形である、実施形態1又は2に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態4)
前記インダクタコイルが実質的に長方形である、実施形態1、2、又は3に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態5)
2つ以上の平面非螺旋状インダクタコイルを備える、実施形態1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態6)
フラックスコンセントレータをさらに備える、実施形態1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態7)
前記フラックスコンセントレータが、フェライト材料を含み、及び/又は、フェライト材料の連続したシート若しくはストリップである、実施形態6に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態8)
前記インダクタコイルが複数のマンドレルループ又はループを備え、前記複数のマンドレルループ又はループが多層構造で構成された、実施形態1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態9)
前記マンドレルループ又はループが単一の巻きのコイルを備える、実施形態8に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態10)
前記マンドレルループ又はループが2巻き、3巻き、又は4巻きのコイルを備える、実施形態8に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態11)
前記マンドレルループ又はループがプリント可能回路基板(PCB)に配置された、実施形態8、9、又は10に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態12)
複数の平面非螺旋状インダクタコイルを備える、実施形態1~11のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態13)
前記1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルが、変動磁場を生成するように構成され、任意選択で、前記1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルが、前記平面非螺旋状インダクタコイルのそれぞれ1つから変動磁場を生成するように構成され、前記変動磁場のそれぞれが、互いに独立して生成される、実施形態1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態14)
前記1つ又は複数のサセプタが、前記変動磁場によって加熱されるように構成された、実施形態13に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態15)
前記1つ又は複数のサセプタが、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品に提供されたエアロゾル化可能材料を加熱するが燃焼させないように構成された、実施形態14に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態16)
前記1つ又は複数のサセプタが、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品に提供されたエアロゾル化可能材料からエアロゾルを生成するように構成された、実施形態14又は15に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態17)
非燃焼加熱式エアロゾル生成デバイスを含む、実施形態1~16のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態18)
非燃焼性エアロゾル供給デバイスを含む、実施形態1~17のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
(実施形態19)
実施形態1~18のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイスと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品と、
を備える、エアロゾル生成システム。
(実施形態20)
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための前記物品が、1つ又は複数のサセプタを備え、前記1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルが、変動磁場を生成するように構成され、前記1つ又は複数のサセプタが、前記変動磁場によって加熱されるように構成された、実施形態19に記載のエアロゾル生成システム。
(実施形態21)
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための前記物品がエアロゾル化可能材料を含む、実施形態19又は20に記載のエアロゾル生成システム。
(実施形態22)
前記エアロゾル化可能材料が、
(i)固体として、
(ii)液体として、
(ii)ゲルの形態で、
(iv)薄膜基板の形態で、
(iv)複数の領域を有する薄膜基板の形態で、
(v)複数の領域を有する薄膜基板の形態であって、前記複数の領域の少なくとも2つが、異なる組成を有するエアロゾル化可能材料を備える、形態で、
提供される、実施形態21に記載のエアロゾル生成システム。
(実施形態23)
実施形態1~18のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイスを用意するステップと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための、エアロゾル化可能材料を備える物品を前記エアロゾル生成デバイスに挿入するステップと、
を含む、エアロゾルを生成する方法。
(実施形態24)
1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイルを備えるエアロゾル生成デバイスと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための、使用時に前記エアロゾル生成デバイス内に配置される物品と、
1つ又は複数の取外し可能なサセプタと、
を備える、エアロゾル生成システム。
(実施形態25)
エアロゾル生成デバイスと、
非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための、使用時に前記エアロゾル生成デバイス内に配置される物品であって、1つ又は複数の平面非螺旋状インダクタコイル及び1つ又は複数のサセプタを備える、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための物品と、
を備える、エアロゾル生成システム。
(実施形態26)
平面非螺旋状インダクタコイルとともにデバイスハウジングを形成するステップと、
前記平面非螺旋状インダクタコイルに電源を接続するステップであって、前記電源が、前記平面非螺旋状インダクタコイルに振動電流を供給するように構成された、ステップと、
を含む、エアロゾル生成デバイスを製作する方法。
(実施形態27)
エアロゾル生成物品を受け入れるための開口を有するプレート又はプリント回路基板と、
前記プレート又はプリント回路基板の第1の側面に設けられた第1の平面非螺旋状インダクタコイルと、
前記プレート又はプリント回路基板の第2の反対側の側面に設けられた第2の平面非螺旋状インダクタコイルと、
を備える、エアロゾル供給デバイス。
【国際調査報告】