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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-27
(54)【発明の名称】端子アセンブリ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/02 20060101AFI20231220BHJP
   H01R 4/62 20060101ALI20231220BHJP
   H01R 43/02 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
H01R4/02 C
H01R4/62 A
H01R43/02 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536519
(86)(22)【出願日】2021-10-20
(85)【翻訳文提出日】2023-06-15
(86)【国際出願番号】 CN2021124846
(87)【国際公開番号】W WO2022127345
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】202011488709.2
(32)【優先日】2020-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522388383
【氏名又は名称】長春捷翼汽車科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Changchun JETTY Automotive Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 957, Shunda Road, High-tech Development Zone, Chaoyang District Changchun City, Jilin Province, 130000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】王 超
【テーマコード(参考)】
5E051
5E085
【Fターム(参考)】
5E051LA02
5E051LA03
5E051LA04
5E051LA06
5E051LB03
5E051LB10
5E085BB02
5E085BB03
5E085BB14
5E085BB23
5E085CC03
5E085CC09
5E085DD03
5E085DD04
5E085DD13
5E085FF01
5E085FF08
5E085HH11
5E085HH12
5E085HH13
5E085HH22
5E085HH34
5E085JJ03
5E085JJ06
(57)【要約】
本発明は端子アセンブリ及びその製造方法を提供する。該端子アセンブリは、接続端子、導線及び電気エネルギー伝送部材を含む。電気エネルギー伝送部材は、少なくとも一つの金属部材を含み、金属部材は、複数個ある場合、間隔を隔てて配置されるか、又は重なって配置されるか、又は部分的に重なって配置される。金属部材はいずれも接続端子と導線の内芯との間に位置され、接続端子と導線の内芯との溶接時の導通材として機能する。金属部材の剛性が接続端子の剛性より小さい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続端子、導線及び電気エネルギー伝送部材を含み、
前記電気エネルギー伝送部材は、少なくとも一つの金属部材を含み、
前記少なくとも一つの金属部材は、前記接続端子と前記導線の内芯との間に位置され、前記接続端子と前記導線の内芯との溶接時の導通材として機能する、
ことを特徴とする端子アセンブリ。
【請求項2】
各金属部材の剛性は前記接続端子の剛性より小さい、
ことを特徴とする請求項1に記載の端子アセンブリ。
【請求項3】
各金属部材の表面状態は、平坦、凹凸、部分的に突起、波、及び皺のうちの一種又は複数 種の組み合わせである、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の端子アセンブリ。
【請求項4】
前記内芯は、撚線、編み素線、シート状導体のうちの一種又は複数種を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の端子アセンブリ。
【請求項5】
前記接続端子が溶接部を有し、
前記少なくとも一つの金属部材が、前記導線の内芯の外周及び/又は前記端子の溶接部に載置されるか、又は巻回されるか、又は圧着されるか、又はレーザ溶接されるか、又は電磁溶接されるか、又はスポット溶接されるか、又は嵌着される、
ことを特徴とする請求項1に記載の端子アセンブリ。
【請求項6】
前記金属部材は少なくとも二つがある場合、少なくとも二つの前記金属部材が間隔を隔てて配置されるか、又は少なくとも二つの前記金属部材が少なくとも部分的に重なって配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の端子アセンブリ。
【請求項7】
少なくとも二つの前記金属部材が間隔を隔てて配置される場合、任意の隣接する金属部材の間の間隔は0.1mm-8mmである、
ことを特徴とする請求項6に記載の端子アセンブリ。
【請求項8】
各金属部材の表面積は溶接部の面積の1%-48%である、
ことを特徴とする請求項6に記載の端子アセンブリ。
【請求項9】
各金属部材の厚さは端子の厚さの0.01%-90%である、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の端子アセンブリ。
【請求項10】
前記導線の内芯と、前記金属部材と、前記接続端子は超音波溶接により接続される、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の端子アセンブリ。
【請求項11】
金属部材を導線の内芯の外周及び/又は端子の溶接部に載置するか、又は巻回するか、又は圧着するか、又はレーザ溶接するか、又は電磁溶接するか、又はスポット溶接するか、又は嵌着するステップと、
接続端子と、前記金属部材と、前記導線の内芯を超音波で溶接するステップと、を含み、
前記金属部材は、前記接続端子と前記導線の内芯との間に位置され、前記接続端子と前記導線の内芯との溶接時の導通材として機能する、
ことを特徴とする端子アセンブリの製造方法。
【請求項12】
前記金属部材は少なくとも二つがある場合、少なくとも二つの前記金属部材が間隔を隔てて配置されるか、又は少なくとも二つの前記金属部材が少なくとも部分的に重なって配置される、
ことを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は導電性金属接続の技術分野に関し、特に端子アセンブリ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車業界において、ワイヤハーネスの最も重要な部分となる導線に対し、より軽く、より信頼性の高い代替製品を選択する研究はワイヤハーネスの軽量化分野でのホットトピックとなっている。銅は、導電性、熱伝導性、塑性に優れているため広く用いられているが、その資源が不足しており、コストが高い。特に近年、銅の価格の継続的な高騰、アルミニウム材料の導線の継続的な普及と応用、及び技術の進歩に伴い、ワイヤハーネスの材料としてアルミニウム線が採用されつつある。アルミニウムは同様に優れた導電性、熱伝導性及び塑性加工性を有するため、アルミニウムで銅を代替することは現在発展の主な傾向である。しかし、アルミニウムのいくつかの性能は銅より劣っており、多くの部材は依然として完全にアルミニウムで銅を代替することができないため、アルミニウム部材と銅部材との間で継手を溶接する場合がある。例えば、アルミニウム系材料で構成された導線をケーブルとして使用する場合、このようなケーブルを様々な電気装置の銅部材に接続する時又は銅ケーブルと互いに接続する時に、銅とアルミニウムとの接触端で溶接により接続させる。
【0003】
しかし、アルミニウム線と銅端子の接続性能が相対的に低く、端子とアルミニウム導線を直接的に溶接すると、優れた力学的性能を得ることができない。アルミニウム線とアルミニウム端子の溶接性能が高いが、車載端ポスト等は銅材質又は他の非アルミニウム材質であることが多い。アルミニウム端子を使用する場合、電気化学的腐食が発生しやすいため、非アルミニウム材料の端子を使用する必要がある。よって、この問題を解決するための有効な方法が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、端子アセンブリの接続効果を向上させるための端子アセンブリ及びその製造方法を提供する。
【0005】
第一態様では、接続端子、導線及び電気エネルギー伝送部材を含み、前記電気エネルギー伝送部材は、少なくとも一つの金属部材を含み、前記金属部材は、前記接続端子と前記導線の内芯との間に位置され、前記接続端子と前記導線の内芯との溶接時の導通材として機能する端子アセンブリを提供する。
【0006】
上記技術的解決手段において、前記金属部材の剛性は一般的に前記接続端子の剛性より小さい。
【0007】
上記技術的解決手段において、溶接時における接続端子と導線との間のエネルギー伝送通路として電気エネルギー伝送部材を採用することにより、接続端子と導線の溶接時にエネルギーが比較的集中し、接続端子と導線との溶接効果が改善される。
【0008】
一つの具体的な実施形態において、各金属部材の剛性は前記接続端子の剛性より小さい。接続端子の剛性よりも金属部材の剛性を小さくすることで、金属部材と接続端子との溶接に寄与し、端子せん断応力によるケーブルの損傷が可能な限り回避される。
【0009】
また、各金属部材の表面状態は、平坦、凹凸、部分的な突起、波、及び皺のうちの一種又は複数種の組み合わせである。溶接部との接触を増加させることに寄与し得る。
【0010】
一つの具体的な実施形態において、前記内芯は、撚線、編み素線、シート状導体のうちの一種又は複数種を含むが、上記複数種の導体に限定されず、導線の内芯として機能するものであればよい。
【0011】
一つの具体的な実施形態において、前記接続端子が溶接部を有し、前記金属部材が、前記導線の内芯の外周及び/又は前記端子の溶接部に載置されるか、又は巻回されるか、又は圧着されるか、又はレーザ溶接されるか、又は電磁溶接されるか、又はスポット溶接されるか、又は嵌着される。金属部材はまず導線の内芯に接続されてもよく、この場合、導線の内芯が散乱するのを回避でき、接続端子との溶接が容易になる。また、金属部材はまず端子の溶接部に接続されてもよく、この場合、固定しやすくなり、溶接性能を効果的に向上させることができる。さらに、金属部材は導線の内芯と端子の溶接部とにそれぞれ接続されてから、この両者が超音波溶接されてもよい。
【0012】
一つの具体的な実施形態において、前記金属部材は少なくとも二つがある場合、少なくとも二つの前記金属部材が間隔を隔てて配置されるか、又は少なくとも二つの前記金属部材が少なくとも部分的に重なって配置される。
【0013】
一つの具体的な実施形態において、金属部材の形状は同じであっても異なってもよく、金属部材は同じ厚さ又は異なる厚さである。
【0014】
一つの具体的な実施形態において、少なくとも二つの前記金属部材が間隔を隔てて配置される場合、任意の隣接する金属部材の間のピッチは0.1mm-8mmである。金属部材は複数個あり且つ間隔を隔てて配置される場合、溶接時に前記導線の内芯と前記接続端子との間の高周波摩擦力を増大させ、溶接効果を改善できる。なお、各金属部材の表面積は前記溶接部の面積の1%-48%である。
【0015】
一つの具体的な実施形態において、各金属部材の厚さは端子の厚さの0.01%-90%である。これにより、金属部材が適切な厚さを有することを保証し、接続端子と導線との間の溶接効果を改善できる。
【0016】
一つの具体的な実施形態において、前記導線の内芯と、前記金属部材と、前記接続端子は超音波溶接により接続される。
【0017】
超音波溶接とは、溶接静圧力と超音波高周波振動の共同作用で、溶接界面で高周波摩擦が発生し、高速の塑性変形及び迅速な温度上昇が発生することにより、界面の酸化膜と汚染物を破砕し且つ除去し、露出された清浄な金属原子を接触させ、金属結合の形式で溶接接合を生じさせることを指すものである。これにより、接続端子と導線との溶接効果を向上させることができる。超音波の溶接パラメータは、溶接圧力が0bar-7barであり、溶接エネルギーが0J-100000Jであり、溶接振幅が50%-200%であり、異なる製品ごとにパラメータを調整可能である。
【0018】
第二態様では、金属部材を前記導線の内芯の外周及び/又は端子の溶接部に載置するか、又は巻回するか、又は圧着するか、又はレーザ溶接するか、又は電磁溶接するか、又はスポット溶接するか、又は嵌着するステップと、接続端子と、前記金属部材と、前記導線の内芯を超音波で溶接するステップと、を含み、前記金属部材は、前記接続端子と前記導線の内芯との間に位置され、前記接続端子と前記導線の内芯との溶接時の導通材として機能する端子アセンブリの製造方法を提供する。
【0019】
また、前記金属部材は少なくとも二つがある場合、少なくとも二つの前記金属部材が間隔を隔てて配置されるか、又は少なくとも二つの前記金属部材が少なくとも部分的に重なって配置される。
【0020】
また、前記金属部材の剛性は前記接続端子の剛性より小さい。
【0021】
また、前記導線は、一部の絶縁層を剥離することにより、前記導線の内芯を露出させる。
【0022】
一つの具体的な実施形態において、前記導線の内芯はアルミニウム製の内芯であり、前記金属部材はアルミニウム製の金属部材である。金属部材と導線の内芯は同じ材質であるようにすることで、アルミニウム製内芯と金属部材の接続効果を効果的に向上させ、金属部材と接続端子の効果的な接合により、溶接効果を高めることができる。
【0023】
また、前記金属部材は、アルミニウム箔、アルミニウムテープ及びアルミニウム薄板のうちのいずれか一種である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】は本発明の実施例に係る端子アセンブリの構成模式図である。
図2】は本発明の実施例に係る接続端子の構成模式図である。
図3】は本発明の実施例に係る導線の構成模式図である。
図4】は本発明の実施例に係る導線と電気エネルギー伝送部材の係合模式図である。
図5】は本発明の実施例に係る接続端子と電気エネルギー伝送部材の係合模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本願の実施例に係る端子アセンブリを理解しやすくするために、端子アセンブリの応用シーンを紹介する。本願の実施例に係る端子アセンブリは、自動車内の各帯電部材の接続に応用される。本願の実施例に係る端子アセンブリにおける各部材の間では溶接接続が採用される。採用可能な溶接方式は超音波溶接を含むが、それに限定されない。説明の便宜上、以下にいずれの場合においても超音波溶接を例として説明する。
【0026】
アルミニウム線及びアルミニウム端子は溶接性能に優れているが、車載端ポスト等は銅材質又は他の非アルミニウム材質であることが多い。この場合、接続の信頼性が低く、端子とアルミニウム導線を直接溶接すると、優れた力学的性能を得ることができない。本願の実施例は、異なる材質のケーブルと端子との間の溶接効果を改善するための端子アセンブリを提供する。以下に具体的な実施例及び図面を参照しながら詳細に説明する。
【0027】
図1は本願の実施例に係る端子アセンブリの構成模式図を示す。本願の実施例に係る端子アセンブリは、接続端子10、導線20及び電気エネルギー伝送部材30を含む。上記接続端子10及び導線20は、異なる材質で製造されたものである。例示的には、接続端子10に銅端子を使用し、導線20にアルミニウム導線を使用することができる。電気エネルギー伝送部材30は、接続端子10と導線20との間に位置され、接続端子10と導線20との間の溶接の接続媒体として、溶接効果を高めるためのものである。以下に具体的な図面を参照しながら、電気エネルギー伝送部材30、導線20及び接続端子10の係合を説明する。
【0028】
図2に示すとおり、図2は接続端子の構成模式図を示す。接続端子10は、機能に応じて、溶接部11と非溶接部12とに区分される。溶接部11は、接続端子10が電気エネルギー伝送部材及び導線と接触する領域である。溶接時に、導線20及び電気エネルギー伝送部材30が溶接部11に位置される。
【0029】
図2において接続端子10が矩形構造になっているのを例示しているが、図2に示された接続端子10の形状は具体的な一例に過ぎず、本願の実施例に係る接続端子10は、任意の形状とすることができる。例えば、本願の実施例に係る接続端子10は、円形、楕円形又は正方形、異形等の異なる形状とすることができる。本願の実施例に係る接続端子10の表面は、凹凸構造であってもよく、部分的に電気メッキを施していてもよく、電気メッキによりメッキ層を形成していてもよい。
【0030】
一つの代替的な解決手段として、導線20及び電気エネルギー伝送部材30が接続端子10に溶接されやすくするために、溶接部11と非溶接部12が並んで配置される。本願の実施例に係る溶接部11と非溶接部12の配置方式は他の方式を採用してもよいことは勿論である。例えば、非溶接部12が溶接部11の内に嵌着されてもよく、他の配置方式であってもよい。本願の実施例において、溶接部11と非溶接部12の配置方式は具体的に限定されない。
【0031】
一つの代替的な解決手段として、本願の実施例に係る接続端子10の材質は銅端子、鉄端子又は他の導電性金属材料の端子に限定されず、様々な材料で構成された端子を採用してもよい。以下では、銅端子を例として説明する。
【0032】
一つの代替的な解決手段として、接続端子10にはメッキ層が設けられており、該メッキ層はスズメッキ、ニッケルメッキ、銀メッキ等に限定されず、他の材料であってもよい。上記メッキ層により、接続端子10の酸化を防止し、接続端子10を保護することができる。具体的に配置する場合、溶接部11にのみめっき層を設けてもよく、溶接部11及び非溶接部12の両方に上記めっき層を設けてもよい。
【0033】
図3に示すとおり、図3は導線の構成模式図を例示しており、本願の実施例に係る導線20は内芯21及び内芯21に包まれる絶縁層22を含む。
【0034】
一つの代替的な解決手段として、本願の実施例に係る導線20の内芯21は、撚線、編み素線、シート状導体のうちの一種又は複数種を含むが、これらに限定されず、他の形式の導体を採用してもよい。理解を容易にするために、以下では撚線のみを例として説明する。図3に示すように、撚線が導線20の内芯21として用いられ、絶縁層22が内芯21の保護層として撚線の外層に包まれている。
【0035】
接続端子10と溶接する時に、導線20の絶縁層22の一部を剥離して導線20の内芯21を露出させ、導線20の内芯21を電気エネルギー伝送部材30及び銅端子と溶接、係合する。絶縁層22の剥離の長さは、溶接時における内芯21の長さに対する要求を満たせるものとしている。
【0036】
一つの代替的な解決手段として、本願の実施例に係る導線20はアルミニウム導線に限定されず、他の材質で製造された導線を採用してもよい。理解を容易にするために、以下ではアルミニウム導線のみを例として説明する。
【0037】
図4に示すとおり、図4は電気エネルギー伝送部材30と導線20の係合模式図を示す。電気エネルギー伝送部材30は少なくとも一つの金属部材31を含み、金属部材31は少なくとも二つがある場合、少なくとも二つの金属部材31が導線の軸方向に間隔を隔てて配置されてもよく、又は少なくとも部分的に重なって配置されてもよい。図4に示すように、電気エネルギー伝送部材30は二つの金属部材31を含むが、本願の実施例において金属部材31の個数は具体的に限定されず、金属部材31は、一つ、二つ、三つ、四つ等の異なる個数を選択して配置することができる。
【0038】
一つの代替的な解決手段として、少なくとも一つの金属部材31が、撚線の外周に載置されるか、又は巻回されるか、又は圧着されるか、又はレーザ溶接されるか、又は電磁溶接されるか、又はスポット溶接されるか、又は嵌着される。金属部材31は少なくとも二つがある場合、隣接する金属部材31が間隔を隔てて配置されるか、又は少なくとも部分的に重なって配置される。金属部材31が撚線に載置されるか、又は巻回されるか、又は圧着されるか、又はレーザ溶接されるか、又は電磁溶接されるか、又はスポット溶接されるか、又は嵌着される時に、金属部材31により撚線を包むことができる。これにより、素線が散乱するのを回避でき、銅端子との間の溶接が容易になる。一つの具体的な実現方式として、少なくとも一つの金属部材31を内芯21の外周に圧着装置で直接圧着することができる。これにより、金属部材31と撚線との間の接続の安定性を保証すると共に、撚線を束ねることができる。一つの代替的な解決手段として、金属部材31を、載置、巻回、圧着、レーザ溶接、電磁溶接、スポット溶接、嵌着の方式で端子の溶接部11に配置することができる。
【0039】
本願の実施例に係る金属部材31の剛性は接続端子10の剛性より小さい。該金属部材31は、一定の機械的性能を有しており、導電性が良く、剛性が接続端子10の剛性より小さいため、導線の内芯21と接続端子10との溶接の改善に寄与し得る。金属部材31の材質は、例示的には、ニッケル、カドミウム、ジルコニウム、クロム、マンガン、アルミニウム、スズ、チタン、亜鉛、コバルト、金、銀のうちの一種又は複数種の組み合わせ又はそれらの合金であってもよい。一つの代替的な解決手段として、金属部材31にアルミニウム製金属部材を用いることができ、例えば、金属部材31はアルミニウム箔、アルミニウムテープ又はアルミニウム薄板のうちのいずれか一種である。上記金属部材31としてアルミニウム製品を採用する場合、金属部材31の材質が導線の内芯21の材質と同じであるため、導線の内芯21と接続端子10との溶接効果を改善できる。
【0040】
一つの代替的な解決手段において、各金属部材31の表面状態は、平坦、凹凸、部分的な突起、波、皺のうちの一種又は複数種の組み合わせである。上記のように表面状態を設置する場合、金属部材31と溶接部11との接触を増加させることに寄与し得る。
【0041】
一つの代替的な解決手段において、金属部材31は少なくとも二つがある場合、異なる金属部材の形状は同じであってもよく、異なってもよく、異なる金属部材は同じ厚さであってもよく、異なる厚さであってもよい。具体的に配置する時、必要に応じて限定してもよい。本願の実施例において具体的に限定しない。
【0042】
溶接時に、図4に示す構造を超音波溶接機の内に載置し、超音波溶接機により内芯21を包む金属部材31と前記接続端子10を図1に示すような形状に溶接する。溶接時に、少なくとも一つの金属部材31は、前記接続端子10と導線20の内芯との間に位置され、接続端子10と導線20の内芯との間の溶接効果を改善するための補助材料として機能する。
【0043】
本願の研究によると、超音波溶接過程において、溶接対象のワーク(銅端子及び内芯)は、溶接静圧力と超音波高周波振動の共同作用で、溶接界面で高周波摩擦が発生し、高速の塑性変形及び迅速な温度上昇が発生することにより、界面の酸化膜と汚染物が破砕され且つ除去され、露出された清浄な金属原子が接触させられ、金属結合の形式で溶接接合が生じることを見出した。異なる温度状態で、金属の塑性流動能力が異なり、これに応じて、界面成形の状況も異なる。超音波溶接過程において、溶接エネルギー、振幅及び溶接静圧力はいずれも異なる方式で界面での摩擦作用に影響し得るため、界面での摩擦発熱及び金属の塑性流動能力に直接影響し得る。最終的に、端子アセンブリの品質に影響し得る。従って、本願の実施例において、少なくとも一つの金属部材を使用する。金属部材は複数個ある場合、間隔を隔てて配置されるか、又は重なって配置されるか、又は部分的に重なって配置される二つの金属部材によりワークの溶接領域の接線方向摩擦力を増大させる。これにより、より多くのエネルギーを得ることができる。溶接領域の温度上昇に伴い、金属間の塑性流動性が高まり、接続強度を高める効果を奏する。
【0044】
本願の研究によると、溶接過程において、高周波振動波を二つの溶接対象の物体の表面に伝達し、加圧を行う場合、二つの物体の表面を互いに摩擦させて分子層間の融着を形成する一方、複数のアルミニウム箔を添加することで、溶接の摩擦力を増大させ、より多くの熱量を生成させることができ、エネルギーの集中を実現し、接続強度を高めることができることを見出した。
【0045】
上記説明から分かるように、本願の実施例に係る電気エネルギー伝送部材が銅端子及びアルミニウム導線と係合する場合、アルミニウム線(導線の内芯)の間に接触抵抗があるため、添加した金属部材でアルミニウム線を包むことで、アルミニウム線と金属部材との間の接触を実現し、溶接効果を効果的に向上させることができる。また、金属部材が銅端子と接触する時に、アルミニウム線と接続端子との間に比較的緩い溶接面が形成されるのを効果的に回避できる。金属部材がアルミニウム線を包み、面と面の溶接を実現することで、超音波溶接過程において端子とアルミニウム線との間に溶接エネルギーをより良く作用させ、溶接接続の力学的性能を高めることができる。さらに、銅端子とアルミニウム導線との間に金属部材を使用する場合、金属部材の材質がアルミニウム線に近いため、不純物を新たに導入することがなく、溶接後の電気的性能には影響を与えない。
【0046】
実際に溶接する時に、溶接領域の大きさに応じて金属部材の個数、金属部材の表面積、間隔又は重なり距離を適量に増加してもよい。一つの代替的な解決手段として、具体的には少なくとも一つの金属部材31が設けられ、金属部材31は複数個あり且つ間隔を隔てて配置される場合、任意の隣接する金属部材31の間のピッチは0.1mm-8mmである。隣接する金属部材31間のピッチは、0.1mm、0.5mm、2mm、5mm、8mm等のような異なる距離である。具体的に配置する場合、溶接エネルギーを主に接続端子10と導体の内芯20との間に集中させることを保証するために、金属部材31の幅及び厚さに基づいて設置してもよい。これにより、接続端子10と導体の内芯20との溶接後の力学的性能を確保できる。
【0047】
表1に示すように、金属部材が複数個あり且つ間隔を隔てて配置される場合、溶接の力学的性能(引張性能)に対する隣接する金属部材の間隔距離による影響は比較により分かった。力学的性能のテストは、治具付きの引張試験装置で行われた。具体的な方法は、溶接点の両側の電線又は板材を治具でクランプし、引張試験において脱落しないように治具でクランプされた線材の絶縁層を除去する。溶接点における各線径の電線に対して引張試験を行い、テストされた線材の断面積が、溶接点により突き合わされる線材の断面積より小さくなければならない。複数本の線材を合わせてもよい。引張試験装置の引張速度は、(50±5)mm/minであった。
【0048】
【表1】
【0049】
表1から分かるように、金属部材の間隔距離が0.1mmを超えると、溶接の力学的性能が大きく変化する。従来の端子の実際のサイズの大きさ及び添加する金属部材の数を考慮すると、間隔が8mmを超える場合は好ましくないため、好ましいピッチ範囲は0.1-8mmであることが分かった。
【0050】
一つの代替的な解決手段として、金属部材は複数個あり且つ間隔を隔てて配置される場合、各金属部材31の表面積は少なくとも溶接部の面積の1%-48%(例えば1%、10%、15%、20%、30%、40%等の異なる大きさ)である。具体的に使用する場合、二つの金属部材のピッチ及び厚さに基づいて設置してもよく、溶接過程において、接続端子10と導線の内芯20との間の溶接効果が改善されるように、溶接パラメータの調整を行ってもよい。表2、表3、表4に示すように、各金属部材の表面積の相対的な大きさは、溶接部の面積のパーセントで示されており、溶接の力学的性能に対する各金属部材の表面積の相対的な大きさによる影響は比較により分かった(実際の使用状況を考慮すれば、2000Nより大きいテスト範囲を選択する)。表2-表4の力学的性能のテスト方法は表1のテスト方法と同じである。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
表2から分かるように、テストデータは5%-45%で良好な力学的性能を示している。最適化の範囲をより明確にするために、表2、表3の範囲に従ってテストを行って、表2、表3のデータを得た。表3のデータから分かるように、テストデータ≧1%(即ち、各金属部材31の表面積が溶接部の面積の1%以上)の場合、テスト結果は2000N以上となっており、要求を満たしている。表4のデータから分かるように、テストデータが48%を超える(即ち、各金属部材31の表面積が溶接部の面積の48%以上である)場合、力学的性能が顕著に低下し、2000N未満のテスト結果が現れた。以上から分かるように、テスト範囲が1%-48%(即ち、各金属部材31の表面積が溶接部の面積の1%-48%)である場合、力学的性能が著しく改善される。
【0055】
一つの代替的な解決手段として、金属部材31の厚さが端子の厚さの0.01%-90%となるようにする。一連の創造的な実験から、異なる厚さの金属部材31を用いる場合のいずれにおいても接続端子10と導線20との間の溶接効果を変えられることが分かった。本願の実施例において、金属部材31の厚さは、均一であってもよく、不均一であってもよく、これらを混合使用してもよく、金属部材の形状が制限されず、本願の実施例において具体的に限定されない。
【0056】
表5、表6に示すように、一連の実験により、金属部材31の厚さが一定の合理的な範囲である場合にのみ接続端子10と導線20との間の溶接力学的性能を保証できるとの結果を得た。溶接力学的性能に対する各金属部材の異なる厚さによる影響は比較により分かった(表5、表6の力学的性能のテスト方法は表1のテスト方法と同じであり、実際の使用状況を考慮すると、2000Nより大きいテスト範囲を選択する)。
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】
表5から分かるように、割合が0.005%及び100%(即ち、金属部材の厚さがそれぞれ端子の厚さの0.005%、100%)である場合、力学的性能の変化が望ましくなかった。割合が10%-90%の範囲内(即ち、金属部材の厚さが端子の厚さの10%-90%)である場合、テストデータは、引張力性能が良い結果を示しており、いずれの結果も2000Nより大きいものであった。範囲をさらに確認するために、表6のようなテストを行った。表6のテスト結果に示すように、割合≧0.01%(即ち、金属部材の厚さが端子の厚さの0.01%以上)の場合、力学的性能が著しく改善された。以上により、金属部材の厚さが端子の厚さの0.01%-90%である場合、溶接の力学的性能を効果的変えられる。
【0060】
図5に示すとおり、図5は別の電気エネルギー伝送部材30の配置方式を示している。接続端子10は溶接部11を有する。少なくとも一つの金属部材31が溶接部11に平らに敷かれており且つ接続端子10に溶接接続されている。金属部材31は、複数個ある場合、これらの金属部材31が間隔を隔てて溶接部11に配置され且つ接続端子10に溶接接続される。或いは、金属部材31は、複数個ある場合、これらの金属部材31が重なって溶接部11に配置され且つ接続端子10に溶接接続される。或いは、金属部材31は、複数個ある場合、これらの金属部材31が部分的に重なって溶接部11に配置され且つ接続端子10に溶接接続される。金属部材31をまず接続端子10に接続することにより、導線20との溶接が容易になる。
【0061】
図5に示す構造において、電気エネルギー伝送部材30の配置方式を変更した。適切なサイズに直接裁断された二つのアルミニウム薄板を電気エネルギー伝送部材30とし、接続端子10の溶接部11の内に載置するか、又は金属部材31を溶接部11に圧着機で直接圧着する。金属部材31自体の有する粘着性により、金属部材31を接続端子10に軽く粘着可能である。このようにすることで、超音波溶接プロセスに寄与し、溶接目的を実現できる。上記のように電気エネルギー伝送部材30を予め配置する場合も同様に、接続端子10と導線20との間の溶接効果が改善される目的を達成できる。
【0062】
本願の実施例に係る電気エネルギー伝送部材によって銅端子とアルミニウム導線との溶接効果を改善する状況を理解しやすくするために、本願の実施例に係る端子アセンブリ、従来技術における端子アセンブリ、及びめっき層付きの端子アセンブリに対して力学的性能のテストを行った。表7に示すように、三つのグループの端子アセンブリは、めっき層なし端子、めっき層付き端子、及び本願の実施例に係る電気エネルギー伝送部材であるアルミニウム薄板をそれぞれ採用している点で相違している。従来技術における端子アセンブリは、銅端子とアルミニウム導線との間で溶接を行うものである。表7の力学的性能のテスト方法は表1のテスト方法と同じである。
【0063】
【表7】
【0064】
上記表4の内容から、電気エネルギー伝送部材であるアルミニウム薄板を添加した後、引張力のテスト性能が著しく改善されたことが分かった。
【0065】
また、本願の実施例は、上記端子アセンブリを製造するための端子アセンブリの製造方法をさらに提供する。製造方法に係る端子アセンブリの構造的特徴については、上記説明を参照でき、製造方法の説明においてそれについての説明を省略する。該製造方法は以下のステップを含む。
【0066】
(ステップ001)導線の端部の絶縁層を剥離し、導線の内芯を露出させる。
【0067】
具体的には、導線の端部の絶縁層を剥離し、導線の内芯を露出させる。導線の剥離の長さは、溶接に要求されるサイズを満たせるものとしていることは勿論である。
【0068】
(ステップ002)導線の内芯に少なくとも一つの金属部材を加工する。
【0069】
具体的には、導線の内芯に少なくとも一つの金属部材を載置するか、又は巻回するか、又は圧着するか、又はレーザ溶接するか、又は電磁溶接するか、又はスポット溶接するか、又は嵌着する。金属部材は、複数個ある場合、これらの金属部材を導線の内芯に沿って間隔を隔てて配置するか、又は重ねて配置するか、又は部分的に重ねて配置する必要がある。具体的な溶接要求に応じて適切なサイズの金属部材を選択し、さらに異なる方式を選択して加工プロセスを実施してもよい。
【0070】
(ステップ003)少なくとも一つの金属部材が加工された導線の内芯と接続端子を超音波で溶接する。
【0071】
具体的には、適したプロセス装置を使用し、接続端子及び金属部材が加工された導線の内芯を超音波溶接ヘッドの下に重ねて載置し、超音波溶接を行うことで、図1に示すようなアセンブリを得る。
【0072】
本願の実施例は、別の端子アセンブリの製造方法をさらに提供し、該製造方法は以下のステップを含む。
【0073】
(ステップ001)少なくとも一つの金属部材を接続端子の溶接領域に加工する。
【0074】
具体的には、例えば、載置、巻回、圧着、レーザ溶接、電磁溶接、スポット溶接、又は嵌着等のような異なる加工プロセスにより、金属部材を接続端子の溶接領域に加工する。
【0075】
(ステップ002)導線の端部の絶縁層を剥離し、導線の内芯を露出させる。
【0076】
(ステップ003)少なくとも一つの金属部材が加工された接続端子と導線の内芯を超音波で溶接する。
【0077】
具体的には、適したプロセス装置を使用し、金属部材が加工された接続端子及び導線の内芯を超音波溶接ヘッドの下に重ねて載置し、超音波溶接を行うことで、図1に示すような電気エネルギーアセンブリを得る。
【0078】
上記説明から明らかなように、本願の実施例に係る端子アセンブリは、異なる方法で製造可能であると共に、銅端子とアルミニウム導線との溶接後に受ける引張力を効果的に改善し、端子アセンブリの信頼性を向上させた。
【0079】
本発明の要旨及び範囲から逸脱せずに本発明に対して様々な修正及び変形を実施可能であることは当業者に自明である。本発明のこれらの修正及び変形が本発明の請求の範囲及びその均等な技術的範囲内に属するものであれば、これらの修正及び変形も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0080】
接続端子 ・・・10
導線 ・・・20
電気エネルギー伝送部材 ・・・30
溶接部 ・・・11
非溶接部 ・・・12
内芯 ・・・21
絶縁層 ・・・22
金属部材 ・・・31
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-06-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続端子、導線及び電気エネルギー伝送部材を含み、
前記電気エネルギー伝送部材は、少なくとも一つの金属部材を含み、
前記少なくとも一つの金属部材は、前記接続端子と前記導線の内芯との間に位置され、前記接続端子と前記導線の内芯との溶接時の導通材として機能する、
ことを特徴とする端子アセンブリ。
【請求項2】
各金属部材の剛性は前記接続端子の剛性より小さい、
ことを特徴とする請求項1に記載の端子アセンブリ。
【請求項3】
各金属部材の表面状態は、平坦、凹凸、部分的に突起、波、及び皺のうちの一種又は複数種の組み合わせである、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の端子アセンブリ。
【請求項4】
前記内芯は、撚線、編み素線、シート状導体のうちの一種又は複数種を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の端子アセンブリ。
【請求項5】
前記接続端子が溶接部を有し、

前記少なくとも一つの金属部材が、前記導線の内芯の外周及び/又は前記接続端子の溶接部に載置されるか、又は巻回されるか、又は圧着されるか、又はレーザ溶接されるか、又は電磁溶接されるか、又はスポット溶接されるか、又は嵌着される、
ことを特徴とする請求項1に記載の端子アセンブリ。
【請求項6】
前記金属部材は少なくとも二つがある場合、少なくとも二つの前記金属部材が間隔を隔てて配置されるか、又は少なくとも二つの前記金属部材が少なくとも部分的に重なって配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の端子アセンブリ。
【請求項7】
少なくとも二つの前記金属部材が間隔を隔てて配置される場合、任意の隣接する金属部材の間の間隔は0.1mm-8mmである、
ことを特徴とする請求項6に記載の端子アセンブリ。
【請求項8】
各金属部材の表面積は溶接部の面積の1%-48%である、
ことを特徴とする請求項6に記載の端子アセンブリ。
【請求項9】
各金属部材の厚さは端子の厚さの0.01%-90%である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の端子アセンブリ。
【請求項10】
前記導線の内芯と、前記金属部材と、前記接続端子は超音波溶接により接続される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の端子アセンブリ。
【請求項11】
金属部材を導線の内芯の外周及び/又は接続端子の溶接部に載置するか、又は巻回するか、又は圧着するか、又はレーザ溶接するか、又は電磁溶接するか、又はスポット溶接するか、又は嵌着するステップと、
接続端子と、前記金属部材と、前記導線の内芯を超音波で溶接するステップと、を含み、
前記金属部材は、前記接続端子と前記導線の内芯との間に位置され、前記接続端子と前記導線の内芯との溶接時の導通材として機能する、
ことを特徴とする端子アセンブリの製造方法。
【請求項12】
前記金属部材は少なくとも二つがある場合、少なくとも二つの前記金属部材が間隔を隔てて配置されるか、又は少なくとも二つの前記金属部材が少なくとも部分的に重なって配置される、
ことを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
【国際調査報告】