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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-27
(54)【発明の名称】カメラアセンブリ及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20231220BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20231220BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20231220BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
G03B17/56 A
G03B17/02
H04N23/50
H04M1/02 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536949
(86)(22)【出願日】2021-12-10
(85)【翻訳文提出日】2023-06-16
(86)【国際出願番号】 CN2021137137
(87)【国際公開番号】W WO2022127706
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】202011496046.9
(32)【優先日】2020-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロン、ハイレ
【テーマコード(参考)】
2H105
5C122
5K023
【Fターム(参考)】
2H105AA02
2H105AA07
5C122DA03
5C122DA04
5C122DA09
5C122EA54
5C122FA18
5C122GD12
5C122GE06
5C122GE07
5C122GE11
5K023AA07
5K023BB03
5K023DD06
5K023RR01
5K023RR03
(57)【要約】
本願は、カメラアセンブリ及び電子機器を開示し、カメラアセンブリは、第1ホルダと、第2ホルダと、第1カメラと、第2カメラとを備え、第1カメラが第1ホルダに設けられ、第2カメラが第2ホルダに設けられ、第2ホルダが第1ホルダに隣接して設けられ、第1ホルダに第2ホルダへ延伸する第1突起が設けられ、第2ホルダに第1ホルダへ延伸する第2突起が設けられ、第1突起と第2突起とが交互に積層するように設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ホルダと、第2ホルダと、第1カメラと、第2カメラとを備え、
前記第1カメラが前記第1ホルダに設けられ、前記第2カメラが前記第2ホルダに設けられ、
前記第2ホルダが前記第1ホルダに隣接して設けられ、前記第1ホルダに、前記第2ホルダへ延伸する第1突起が設けられ、前記第2ホルダに、前記第1ホルダへ延伸する第2突起が設けられ、前記第1突起と前記第2突起とが交互に積層するように設けられている、カメラアセンブリ。
【請求項2】
前記第1突起の前記第2突起寄りの側に、第1係合面取り部が設けられ、前記第2突起の前記第1突起寄りの側に、第2係合面取り部が設けられ、前記第1係合面取り部と前記第2係合面取り部とが当接する、請求項1に記載のカメラアセンブリ。
【請求項3】
前記第1ホルダに、前記第1突起に隣接する第1退避溝が設けられ、前記第2ホルダに、前記第2突起に隣接する第2退避溝が設けられ、前記第1突起が、前記第2退避溝内に設けられ、前記第2突起が、前記第1退避溝内に設けられている、請求項1に記載のカメラアセンブリ。
【請求項4】
前記第1突起は複数あり、任意の2つの隣接する前記第1突起の間に、前記第1退避溝が設けられ、
前記第2突起は複数あり、任意の2つの隣接する前記第2突起の間に、前記第2退避溝が設けられ、前記第1突起と前記第2突起とが交互に設けられている、請求項3に記載のカメラアセンブリ。
【請求項5】
前記第1突起の前記第1ホルダから離れた側に設けられ、前記第2ホルダに密着する封止部材、及び/又は
前記第2突起の前記第2ホルダから離れた側に設けられ、前記第1ホルダに密着する封止部材、
をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカメラアセンブリ。
【請求項6】
前記第1突起と前記第2突起とが面接触し、前記カメラアセンブリは、
一端が前記第1ホルダ又は前記第2ホルダの底部に当接し、他端が前記第1突起と前記第2突起との間に設けられた放熱板をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカメラアセンブリ。
【請求項7】
前記第1ホルダに設けられており、それぞれが前記第1カメラを取り付けるための少なくとも1つの第1取付部であって、前記第1突起が前記第1取付部の周方向に設けられている、少なくとも1つの第1取付部と、
前記第2ホルダに設けられており、それぞれが前記第2カメラを取り付けるための少なくとも1つの第2取付部であって、前記第2突起が前記第2取付部の周方向に設けられている、少なくとも1つの第2取付部と、
をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカメラアセンブリ。
【請求項8】
前記第1カメラの光入射方向と前記第2カメラの光入射方向とは平行する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカメラアセンブリ。
【請求項9】
前記第1ホルダは、2つあり、2つの前記第1ホルダは、一体成型されている、請求項8に記載のカメラアセンブリ。
【請求項10】
電子機器であって、
本体と、
前記本体に設けられ、前記電子機器のインカメラモジュール及び前記電子機器のアウトカメラモジュールのうちの少なくとも1つを含む、少なくとも1つの請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のカメラアセンブリと、
を備える、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電子機器の技術分野に属し、具体的に、カメラアセンブリ及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
メーカーは、消費者のモバイル機器の撮像機能に対する要求が高まるにつれて、電子製品の生産時に、異なる応用場面に対応するために、複数のカメラを配置することがよくある。
【0003】
関連技術では、電子製品のカメラの数が多くなることにより、携帯電話のカメラモジュール全体に必要なスペースが大きくなった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、複数のホルダを組み合わせた時の全体的なサイズを効果的に減少させることができるカメラアセンブリ及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の第1方面の実施例は、第1ホルダと、第2ホルダと、第1カメラと、第2カメラとを備え、第1カメラが第1ホルダに設けられ、第2カメラが第2ホルダに設けられ、第2ホルダが第1ホルダに隣接して設けられ、第1ホルダに第2ホルダへ延伸する第1突起が設けられ、第2ホルダに第1ホルダへ延伸する第2突起が設けられ、第1突起と第2突起とが交互に積層するように設けられている、カメラアセンブリを提供する。
【0006】
第2方面において、本願の実施例は、電子機器であって、本体と、本体に設けられ、電子機器のインカメラモジュール及び電子機器のアウトカメラモジュールのうちの少なくとも1つを含む、上記の第1方面の実施例に記載のカメラアセンブリと、を備える電子機器を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本願により提供されるカメラアセンブリの実施例によれば、第1ホルダと第2ホルダを設け、第1ホルダと第2ホルダに、第1カメラと第2カメラをそれぞれ設けることにより、画像を撮像することができる。また、第1ホルダと第2ホルダとは、隣接するように限定される場合、一部の構造において交互に積層するように設けられる。これにより、第1ホルダと第2ホルダとが接続される場合、共通の縁部スペースによりホルダアセンブリ全体のサイズ、特に第1ホルダと第2ホルダの接続方向におけるサイズを大幅に減少させることができ、小型化のデザインに有利である。具体的に、第1ホルダに第1突起が設けられ、第2ホルダと第1ホルダとが隣接し、第2ホルダに第2突起が設けられる。第2突起が第2ホルダの第1ホルダ寄りの側に設けられるため、第1ホルダと第2ホルダとが隣接する場合、第1突起と第2突起とが交互に積層するように設けられる。これにより、両者の接続箇所のスペースを節約することができ、即ち、ホルダアセンブリ全体の占めるスペースも減少させることができる。特に、限られたスペースで、例えばホルダアセンブリに取り付けられるカメラ、又はバッテリ等の他の製品のための取付スペースを提供することができる。
【0008】
ここで、第1ホルダと第2ホルダとが隣接して設けられ、第1突起と第2突起の重なりにより、両者の接続方向におけるサイズを効果的に減少させることができる。
【0009】
なお、第1ホルダと第2ホルダの接続方向は、第1ホルダと第2ホルダの隣接方向であり、例えば、第1ホルダが第2ホルダの前側に設けられる場合、接続方向が前後方向になり、第1ホルダが第2ホルダの左側に設けられる場合、接続方向が左右方向になる。
【0010】
本実施例により提供されるホルダアセンブリを製品に複数適用する場合、異なるホルダアセンブリの接続方向におけるサイズをさらに制御することができ、具体的な配置位置及びスペースの制限に応じて柔軟に選択することができる。
【0011】
本願の付加的な側面及び利点は、次の説明により明らかになり、又は、本願の実施により理解される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本願の一実施例に係るカメラアセンブリを示す構造模式図である。
図2】本願の一実施例に係るカメラアセンブリを示す構造模式図である。
図3】本願の一実施例に係るカメラアセンブリを示す構造模式図である。
図4】本願の一実施例に係るカメラアセンブリを示す一部拡大構造模式図である。
図5】本願の一実施例に係るカメラアセンブリを示す一部拡大構造模式図である。
図6】本願の一実施例に係るカメラアセンブリを示す構造模式図である。
図7】本願の一実施例に係るカメラアセンブリを示す構造模式図である。
図8】本願の一実施例に係る電子機器を示す構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本願の実施例を詳しく説明し、実施例の例を図面に示す。また、常に同じ又は類似する符号により、同じ又は類似する要素、或いは、同じ又は類似する機能を有する要素を示す。次に図面を参照して記載される実施例は例示的なものであり、本願を説明するためのものに過ぎず、本願に対する制限として理解するべきではない。本願における実施例に基づいて、当業者が得られる他の実施例は、全て本願の保護範囲に含まれる。
【0014】
本願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」の特徴は、1つ又は複数の当該特徴を明示的に又は示唆的に含んでもよい。本願の記載において、特に断らない限り、「複数」の意味とは、2つ以上である。また、明細書及び特許請求の範囲における「及び/又は」は、それで接続される対象の少なくとも1つであり、符号「/」は、通常、前後の対象が「又は」の関係にあることを示す。
【0015】
本願の記載において、説明すべきこととして、特に規定又は限定しない限り、用語「取り付ける」、「繋がる」、「接続する」は、広義的に理解すべきであり、例えば、固定的な接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、或いは、一体的な接続であってもよい。また、機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよい。さらに、直接な接続であってもよく、中間媒体を介した間接的な接続であってもよく、2つの要素の内部連通であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本願における具体的な意味を理解することができる。
【0016】
本願の実施例により提供されるカメラアセンブリは、主に、電子機器、例えば携帯電話等のモバイル端末、ウェアラブル機器、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、携帯型ゲーム機、レコーダ及びビデオカメラ等に用いられる。もちろん、電子機器に限られず、他のカメラによる画像の撮像が必要な機器に用いられてもよい。
【0017】
次に、図1図8を参照しながら、本願の実施例により提供されるカメラアセンブリ100及び電子機器300を説明する。
【0018】
図1図6に示すように、本願の一実施例により提供されるカメラアセンブリ100は、第1ホルダ102、第2ホルダ104、及び、それぞれ第1ホルダ102に設けられた第1カメラ202と第2ホルダ104に設けられた第2カメラ204を備える。第1ホルダ102と第2ホルダ104とが隣接して設けられているとともに、第1ホルダ102と第2ホルダ104に、それぞれ相手側へ延伸する突起が設けられ、具体的に、第1ホルダ102に、第2ホルダ104へ延伸する第1突起1022が設けられ、第2ホルダ104に、第1ホルダ102へ延伸する第2突起1042が設けられている。第1突起1022と第2突起1042とが交互に積層するように設けられる場合、共通の縁部スペースにより、カメラアセンブリ100全体の第1ホルダ102と第2ホルダ104の隣接方向におけるサイズを大幅に減少させ、小型化のデザインに有利である。このように、限られたスペースで、他の製品のための取付スペースを提供することができ、例えば、カメラアセンブリ100がスマートフォンに適用される場合、バッテリ、ワイヤレス充電コイル等のためにスペースを提供することができ、これにより、より高電力の充電が可能になり、製品の競争力を大幅に向上させる。
【0019】
また、カメラアセンブリ100を一体化させることにより、モジュール化のデザインを向上させ、製品の生産及び組立にも有利である。
【0020】
本願の実施例において、第1ホルダ102と第2ホルダ104とが隣接して設けられ、第1突起1022と第2突起1042の重なりにより、両者の接続方向におけるサイズを効果的に減少させることができる。
【0021】
なお、例えば、図1図3に示すように、第1ホルダ102と第2ホルダ104の接続方向は、第1ホルダ102と第2ホルダ104の隣接方向であり、例えば、第1ホルダ102が第2ホルダ104の前側に設けられる場合、接続方向が前後方向になり、第1ホルダ102が第2ホルダ104の左側に設けられる場合、接続方向が左右方向になる。本実施例により提供されるカメラアセンブリ100が製品に複数応用される場合、異なるカメラアセンブリ100の接続方向におけるサイズをさらに制御することができ、具体的な配置位置及びスペース制限に応じて柔軟に選択することができる。
【0022】
さらに、第1ホルダ102の構造は、図2に示すように、接続方向における下側に、第1突起1022が設けられ、第2ホルダ104の構造は、図3に示すように、接続方向における上側に、第2突起1042が設けられている。
【0023】
もちろん、第1ホルダ102に設けられる第1カメラ202の数が1つであっても複数であってもよい。第2ホルダ104に設けられる第2カメラ204の数が1つであっても複数であってもよい。
【0024】
具体的な実施例において、例えば、図1に示すように、第1ホルダ102、第2ホルダ104の数がいずれも1つであり、第1ホルダ102に第1カメラ202が1つ設けられ、第2ホルダ104に第2カメラ204が1つ設けられている。
【0025】
他の具体的な実施例において、第1ホルダ102の数が2つであり、2つの第1ホルダ102が一体成型され、それぞれの第1ホルダ102に第1カメラ202が設けられるので、2つの第1ホルダ102を一体化加工すると、異なる第2ホルダ104との積層部分が形成され、これにより、複数の方向又は単一の方向において、さらなるサイズ短縮を実現することができる。もちろん、異なるカメラの取付位置に対する要求があるため、上記一体成型により、所定のカメラの取付位置の要求を満たすこともできる。
【0026】
さらに、第1ホルダ102と第2ホルダ104とが隣接して設けられ、例えば、図4に示すように、第1突起1022と第2突起1042に、それぞれ第1係合面取り部1023と第2係合面取り部1043が設けられている。面取り部同士の当接により、第1突起1022と第2突起1042をより密接させることができ、第1ホルダ102と第2ホルダ104全体の接続後の接続方向におけるサイズをさらに減少させることができる。
【0027】
具体的に、第1突起1022の第2突起1042寄りの側に、第1係合面取り部1023が設けられ、第2突起1042の第1突起1022寄りの側に、第2係合面取り部1043が設けられ、第1係合面取り部1023と第2係合面取り部1043とが当接する。
【0028】
具体的な実施例において、第1ホルダ102と第2ホルダ104とが左右に設けられ、第1突起1022が第1ホルダ102の右側に設けられ、第2突起1042が第2ホルダ104の左側に設けられ、第1係合面取り部1023が第1突起1022の右側に設けられ、第2係合面取り部1043が第2突起1042の左側に設けられている。
【0029】
さらに、例えば、図4に示すように、第1ホルダ102と第2ホルダ104とが隣接して設けられ、第1ホルダ102に、第1突起1022に隣接する第1退避溝1025が設けられ、第2ホルダ104に、第2突起1042に隣接する第2退避溝1045が設けられ、第1突起1022が第2退避溝1045内に設けられ、第2突起1042が第1退避溝1025内に設けられている。
【0030】
なお、第1ホルダ102に、外向きの第1突起1022が形成されると、それに隣接して窪みが必ず形成され、即ち、第1退避溝1025は、第1突起1022と隣接し、第1ホルダ102と第2ホルダ104とが係合した場合、第1突起1022を第2退避溝1045内に収容することができ、第2突起1042を第1退避溝1025内に収容することができる。これにより、第1突起1022と第2突起1042の重なり度合いが高くなり、第1突起1022と第2突起1042の係合時の、第1ホルダ102と第2ホルダ104の接続方向におけるサイズの短縮にさらに有利である。
【0031】
さらに、第1突起1022は複数あり、任意の2つの隣接する第1突起1022の間に、第1退避溝1025が設けられている。第2突起1042は複数あり、任意の2つの隣接する第2突起1042の間に、第2退避溝1045が設けられている。第1突起1022と第2突起1042とは交互に設けられている。このように配置することで、第1突起1022と第2突起1042との間に波状の係合又はジグザグ状の係合を形成することができる。これにより、第1ホルダ102と第2ホルダ104とが隣接して設けられる場合、突起と退避溝の協同作用によって、第1ホルダ102と第2ホルダ104の接続安定性を向上させることができる。
【0032】
さらに、例えば、図5に示すように、第1ホルダ102と第2ホルダ104とが隣接して設けられ、第1突起1022と第2突起1042との間に封止部材106を設けることにより、塵、液体等の微小物質が第1突起1022と第2突起1042と間の隙間から第1ホルダ102と第2ホルダ104の裏側まで移動することを効果的に防止し、裏側の回路基板等の電子素子への腐食を減少させる。
【0033】
具体的に、封止部材106は、第1突起1022の一方側、詳しく、第1突起1022の第1ホルダ102から離れた側に設けられている。これにより、第1突起1022と第2突起1042とが当接する場合、封止部材106を第2突起1042に密着させ、第1突起1022と第2突起1042との間の封止効果を確保することができる。
【0034】
さらに、第1ホルダ102と第2ホルダ104にカメラが設けられる場合、封止部材106を設けることにより、カメラ撮像の封止要求をより満たすことができる。
【0035】
具体的な実施例において、封止部材106は、第1突起1022に設けられている。
【0036】
他の実施例において、封止部材106は、第2突起1042に設けられている。
【0037】
他の実施例において、第1突起1022と第2突起1042に、いずれも封止部材106が設けられ、2つの封止部材106が互いに密着する。
【0038】
他の実施例において、例えば、図4に示すように、第1突起1022と第2突起1042との間に独立した放熱板108が設けられてもよい。これにより、カメラアセンブリ100全体の底部から外部へ熱伝導させることができる。具体的に、放熱板108は、一端が第1ホルダ102又は第2ホルダ104の底部に当接し、他端が第1突起1022と第2突起1042との間に設けられることにより、放熱面積を増大させ、放熱効果を向上させることができる。
【0039】
他の実施例において、放熱板108における第1突起1022と第2突起1042との間に位置する部分は、封止部材としても機能でき、即ち、放熱部材の効果と封止部材106の効果を兼ね備える。
【0040】
さらに、第1ホルダ102に異なる数の第1カメラ202を取り付けて異なる撮像要求を満たすために、第1ホルダ102に、1つ又は複数の第1取付部1024が設けられてもよい。この場合、第1突起1022は、第1取付部1024の周方向に設けられ、第1ホルダ102における第1カメラ202による通常の撮像動作を妨害せずに第1ホルダ102と第2ホルダ104の接続時の接続方向における全体サイズを短縮させることができる。
【0041】
さらに、第1ホルダ102における第1取付部1024の数は、第1カメラ202のサイズ及び第1ホルダ102のサイズに応じて設定してもよいし、もちろん、異なるカメラ202による画像形成の効果を考慮に入れてもよい。
【0042】
第2ホルダ104についても同様に、第2ホルダ104に、第2カメラ204を取り付けるための第2取付部1044が1つ又は複数設けられてもよい。使用時、それぞれの第2取付部1044に第2カメラ204を取り付け、第2カメラ204により撮像することができる。この場合、第2突起1042は、第2取付部1044の周方向に設けられている。第2カメラ204は、一般的に、軸方向で構図を決めるので、第2突起1042が周方向に設けられることにより、接続時における第2カメラ204による構図決めへの妨害を減らす一方で、第1突起1022と第2突起1042の重なりにより、接続方向におけるサイズを小さくすることができる。
【0043】
また、第1カメラ202と第1取付部1024との接続は、取り外し可能な接続であっても、固定的な接続であってもよい。第2カメラ204と第2取付部1044との接続は、取り外し可能な接続であっても、固定的な接続であってもよい。
【0044】
さらに、第1取付部1024と第2取付部1044にそれぞれカメラが取り付けられる場合、取付時に、第1取付部1024と第2取付部1044におけるカメラの光入射方向が平行し、即ち、第1カメラ202の第1取付部1024における光入射方向と、第2取付部1044に設けられた第2カメラ204の光入射方向とは互いに平行し、これにより、画像形成時に複数のカメラにより同時に画像を最適化することができ、画像形成時に複数の構図方向の同じカメラを切り替えることもできる。
【0045】
第1カメラ202と第2カメラ204の光入射方向が平行する場合、第1ホルダ102が2つあり、2つの第1ホルダ102が一体成型され、それぞれの第1ホルダ102に第1カメラ202が設けられるため、2つの第1ホルダ102が一体化加工されると、異なる第2ホルダ104との積層部分が形成され、これにより、複数の方向又は単一方向において、さらなるサイズ短縮を実現することができる。もちろん、異なるカメラの取付位置に対する要求があるため、上記一体成型により、所定のカメラの取付位置の要求を満たすこともできる。
【0046】
また、例えば、図7に示すように、本願は、具体的なカメラアセンブリ100の実施例をさらに提供し、それぞれに第1カメラ202が設けられた第1ホルダ102と、第2カメラ204が設けられた第2ホルダ104とを備え、4つのカメラのレイアウトは、図示されるように、マインカメラが中央に配置され、残り3つのカメラがマインカメラを囲んで配置されている。この3つのカメラは、作動時にマインカメラと連動するため、マインカメラから離れていると、画像形成の効果が劣るので、構図決めの点から、マインカメラの近くに配置される必要がある。ここで、MGS(Micro Gimbal Stabilizer)は広角カメラとして用いられる。
【0047】
携帯電話におけるカメラが4つまで増える場合、MGS及び潜望カメラの単体の大きさも加え、4つのモジュールの占める面積が大きくなり、視覚上に違和感が生じ、洗練感が損なわれる。同時に、4つのカメラモジュールの大きさに応じて、カメラレンズのスペースも大きくなり、カメラレンズがガラス製であるため、レンズが大きくなるほど、落下により割れやすくなる。また、4つのカメラモジュールが大きいため、印刷回路基板(Printed Circuit Board,PCB)で占めるスペースも大きくなり、PCBにおける利用可能なレイアウト面積が少なくなり、このように、PCBのレイアウトスペースのために、機器全体の幅又は長さを大きくしなければならなくなる。上記の問題を改善するために、Z方向の重ね継ぎにより、接近する2つのカメラホルダに、1つのカメラホルダ壁厚を共有させる。例えば、図7に示すように、MGSカメラとマインカメラホルダが壁厚Aを共有し、マインカメラと潜望カメラが壁厚Bを共有する。このような構造により、全体サイズは、Y方向(即ち、図7における上下方向)において2つのホルダ壁厚だけ小さくなり、X方向において1つのホルダ壁厚Cだけ小さくなる。モジュールサイズの減少がカメラレンズ面積の減少につながるため、カメラレンズの無駄率を低減させるとともに、PCBのレイアウトの利用率を向上させ、携帯電話の外観サイズを最適化させることができる。さらに、カメラ本体間のピッチが小さくなり、画像形成の効果が良くなる。
【0048】
さらに、例えば、図1に示すように、MGSカメラのホルダ及びマインカメラのホルダは、隣接位置においてそれぞれのZ方向の高さが半分になり、両ホルダがZ方向において重ね継ぎされる。MGSホルダが上半部に配置され、メインカメラホルダが下半部に配置される。
【0049】
この場合、カメラホルダのレイアウトのZ方向におけるデザインは、カメラの組立の利便性を考慮する必要がある。この実施例において、先ず、メインカメラ(即ち、中央の第1カメラ202)を取り付け、次に、MGS(上方の第2カメラ204)及び潜望カメラ(右下の第2カメラ204)を取り付ける。また、ポートレートカメラが直接にメインカメラホルダに位置付けられる(即ち、下方の第1カメラ202のホルダと中央の第1カメラのホルダとが一体成型される)。
【0050】
MGS構造の特殊性により、底部から侵入した塵がそのままレンズ表面まで落ちる可能性があるので、防塵効果を確保するために、塵の進入を防止するための銅箔を側辺に貼り付けてベースに接続する必要がある。銅箔の貼合の利便性のために、つなぎのための面取り斜面(即ち、第1係合面取り部1023と第2係合面取り部1043)をホルダに追加する必要がある。この銅箔により、カメラ放熱と電子シールド性能の両方を改善することができる。
【0051】
図8に示すように、本願の一実施例により提供される電子機器300は、本体302と、カメラアセンブリ100とを備える。カメラアセンブリ100は本体302に設けられ、カメラアセンブリ100は、電子機器300のインカメラモジュールであってもよく、電子機器300のアウトカメラモジュールであってもよい。ユーザは、カメラアセンブリ100により自撮り及び構図決めを行い、異なる撮像要求を満たすことができる。
【0052】
他の実施例において、カメラアセンブリ100の第1カメラ202が電子機器300の前方に向き、第2カメラ204が電子機器300の後方に向いてもよい。このように、カメラアセンブリ100により前後二方向の構図決め及び撮像を実現することができ、ユーザの異なる利用要求を満たすことができる。
【0053】
本願の実施例における電子機器は、具体的に、例えば、携帯電話等のモバイル端末、ウェアラブル機器、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、携帯型ゲーム機、レコーダ及びビデオカメラ等であってもよい。もちろん、電子機器に限られず、他の画像撮像が必要な機器に適用してもよい。
【0054】
本願のカメラアセンブリ及び電子機器の実施例によれば、第1突起と第2突起とが交互に設けられることにより、両者の接続箇所における占用スペースを小さくし、即ち、カメラアセンブリ全体の占めるスペースを小さくすることができる。特に限られたスペースで、他の製品のための取付スペースを提供することができる。
【0055】
本明細書の記載において、用語「一実施例」、「一部の施例」、「具体的な実施例」等の記載とは、当該実施例を参照しながら例示的に記載される具体的な特徴、構造、材料又は特点が本願の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれる。本明細書において、上記用語の模式的な記載が必ず同一の実施例又は実例を指すとは限らない。また、記載される具体的な特徴、構造、材料又は特点は、任意の1つ又は複数の実施例又は例示において適切に組み合わせてもよい。
【0056】
以上、本願の好ましい実施例であるが、それらは本願を制限するためのものではなく、当業者にとって、本願に様々な変更及び変化がある。本願の精神及び原則の範囲内でなされるあらゆる変更、等価的置換、改良等は、いずれも本願の保護範囲内に含まれる。
【0057】
〔関連出願の相互参照〕
本願は、2020年12月17日に中国で提出された中国特許出願第202011496046.9号の優先権を主張し、その全ての内容は引用によりここに取り込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-06-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ホルダと、第2ホルダと、第1カメラと、第2カメラとを備え、
前記第1カメラが前記第1ホルダに設けられ、前記第2カメラが前記第2ホルダに設けられ、
前記第2ホルダが前記第1ホルダに隣接して設けられ、前記第1ホルダに、前記第2ホルダへ延伸する第1突起が設けられ、前記第2ホルダに、前記第1ホルダへ延伸する第2突起が設けられ、前記第1突起と前記第2突起とが交互に積層するように設けられている、カメラアセンブリ。
【請求項2】
前記第1突起の前記第2突起寄りの側に、第1係合面取り部が設けられ、前記第2突起の前記第1突起寄りの側に、第2係合面取り部が設けられ、前記第1係合面取り部と前記第2係合面取り部とが当接する、請求項1に記載のカメラアセンブリ。
【請求項3】
前記第1ホルダに、前記第1突起に隣接する第1退避溝が設けられ、前記第2ホルダに、前記第2突起に隣接する第2退避溝が設けられ、前記第1突起が、前記第2退避溝内に設けられ、前記第2突起が、前記第1退避溝内に設けられている、請求項1に記載のカメラアセンブリ。
【請求項4】
前記第1突起は複数あり、任意の2つの隣接する前記第1突起の間に、前記第1退避溝が設けられ、
前記第2突起は複数あり、任意の2つの隣接する前記第2突起の間に、前記第2退避溝が設けられ、前記第1突起と前記第2突起とが交互に設けられている、請求項3に記載のカメラアセンブリ。
【請求項5】
前記第1突起の前記第1ホルダから離れた側に設けられ、前記第2ホルダに密着する封止部材、及び/又は
前記第2突起の前記第2ホルダから離れた側に設けられ、前記第1ホルダに密着する封止部材、
をさらに備える、請求項1に記載のカメラアセンブリ。
【請求項6】
前記第1突起と前記第2突起とが面接触し、前記カメラアセンブリは、
一端が前記第1ホルダ又は前記第2ホルダの底部に当接し、他端が前記第1突起と前記第2突起との間に設けられた放熱板をさらに備える、請求項1に記載のカメラアセンブリ。
【請求項7】
前記第1ホルダに設けられており、それぞれが前記第1カメラを取り付けるための少なくとも1つの第1取付部であって、前記第1突起が前記第1取付部の周方向に設けられている、少なくとも1つの第1取付部と、
前記第2ホルダに設けられており、それぞれが前記第2カメラを取り付けるための少なくとも1つの第2取付部であって、前記第2突起が前記第2取付部の周方向に設けられている、少なくとも1つの第2取付部と、
をさらに備える、請求項1に記載のカメラアセンブリ。
【請求項8】
前記第1カメラの光入射方向と前記第2カメラの光入射方向とは平行する、請求項1に記載のカメラアセンブリ。
【請求項9】
前記第1ホルダは、2つあり、2つの前記第1ホルダは、一体成型されている、請求項8に記載のカメラアセンブリ。
【請求項10】
電子機器であって、
本体と、
前記本体に設けられ、前記電子機器のインカメラモジュール及び前記電子機器のアウトカメラモジュールのうちの少なくとも1つを含む、少なくとも1つの請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のカメラアセンブリと、
を備える、電子機器。
【国際調査報告】