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特表2023-554447液化ガス貯蔵タンク及びこれを含む船舶
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-27
(54)【発明の名称】液化ガス貯蔵タンク及びこれを含む船舶
(51)【国際特許分類】
   F17C 13/00 20060101AFI20231220BHJP
   B63B 25/16 20060101ALI20231220BHJP
   F17C 5/02 20060101ALN20231220BHJP
【FI】
F17C13/00 302Z
B63B25/16 P
B63B25/16 101Z
F17C5/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537031
(86)(22)【出願日】2021-12-16
(85)【翻訳文提出日】2023-06-16
(86)【国際出願番号】 KR2021019158
(87)【国際公開番号】W WO2022131808
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】10-2020-0178482
(32)【優先日】2020-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522492576
【氏名又は名称】ポスコ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ソン、 サン-ハン
(72)【発明者】
【氏名】ノー、 ミュン-ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】パク、 キュ-シク
(72)【発明者】
【氏名】キム、 ウン-ス
(72)【発明者】
【氏名】イ、 シ-イク
(72)【発明者】
【氏名】チャ、 イン-ファン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、 ヒ-ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ベ、 ミン―クォン
(72)【発明者】
【氏名】ミン、 ドゥグ―キ
【テーマコード(参考)】
3E172
【Fターム(参考)】
3E172AA03
3E172AA06
3E172AB04
3E172AB05
3E172BA06
3E172BB03
3E172CA08
3E172CA35
3E172DA90
3E172EA03
3E172EB03
3E172KA02
(57)【要約】
本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンクは、液化ガスが貯蔵されるタンクユニット、上記タンクユニットの内部と外部を連結する排出管部が備えられ、上記排出管部を介して上記タンクユニットの内部に貯蔵された上記液化ガスを吸引して外部に供給するポンプユニット及び上記タンクユニットの内部に備えられ、上記排出管部の端部を囲むボックス形態で備えられ、上記液化ガスを収容し、下壁部が上記タンクユニットの底部と平行に形成される平行ボックスユニットを含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液化ガスが貯蔵されるタンクユニット;
前記タンクユニットの内部と外部を連結する排出管部が備えられ、前記排出管部を介して前記タンクユニットの内部に貯蔵された前記液化ガスを吸引して外部に供給するポンプユニット;及び
前記タンクユニットの内部に備えられ、前記排出管部の端部を囲むボックス形態で備えられ、前記液化ガスを収容し、下壁部が前記タンクユニットの底部と平行に形成される平行ボックスユニット;を含む、液化ガス貯蔵タンク。
【請求項2】
前記底部は、前記排出管部が備えられた部分に前記液化ガスが収束するように、前記排出管部が備えられた部分に向かって下向きに傾斜した形態で備えられる、請求項1に記載の液化ガス貯蔵タンク。
【請求項3】
前記底部は、前記排出管部が備えられた前記タンクユニットの短辺側面部に向かって傾斜した形態で備えられる、請求項2に記載の液化ガス貯蔵タンク。
【請求項4】
前記排出管部は、前記平行ボックスユニットの上壁部を貫通して下向きに延びるか、前記平行ボックスユニットの下壁部を貫通して前記平行ボックスユニットの内部と連通する、請求項1に記載の液化ガス貯蔵タンク。
【請求項5】
前記平行ボックスユニットは、
前記液化ガスが流入して排出されないように、前記平行ボックスユニットに備えられ、一方向にのみ開閉するように備えられる貯蔵フリップドア;を含む、請求項1に記載の液化ガス貯蔵タンク。
【請求項6】
少なくとも前記排出管部と接触して備えられ、内部に前記液化ガスが収容される低温維持ユニット;を含む、請求項1に記載の液化ガス貯蔵タンク。
【請求項7】
前記低温維持ユニットは、
前記排出管部が貫通して備えられ、前記排出管部と接触するシリンダ形状に備えられる挿入シリンダ部;を含む、請求項6に記載の液化ガス貯蔵タンク。
【請求項8】
前記挿入シリンダ部は、
前記排出管部と接触する内管部;及び
前記内管部が内部に配置して備えられ、上端部は前記内管部と一定間隔離隔して前記液化ガスを収容し、下端部が前記内管部と結合される外観部;を含む、請求項7に記載の液化ガス貯蔵タンク。
【請求項9】
前記低温維持ユニットは、
前記挿入シリンダ部の上端部と連通し、前記平行ボックスユニットの上壁部又は前記平行ボックスユニットの上壁部及び側壁部に延び、前記液化ガスが内部に流入するように一方向にのみ開閉される冷却フリップドアが備えられる二重壁部;を含む、請求項7に記載の液化ガス貯蔵タンク。
【請求項10】
前記低温維持ユニットは、
前記挿入シリンダ部の下端部と連通し、前記平行ボックスユニットの下壁部又は前記平行ボックスユニットの下壁部及び側壁部に延び、前記液化ガスが内部に流入するように一方向にのみ開閉される冷却フリップドアが備えられる二重壁部;を含む、請求項7に記載の液化ガス貯蔵タンク。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の液化ガス貯蔵タンク;及び
前記液化ガス貯蔵タンクが設けられ、駆動力を提供するエンジン部を含む船体;を含む、船舶。
【請求項12】
前記タンクユニットは、前記底部が前記船体の上部面に直接安着する、請求項11に記載の船舶。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液化ガス貯蔵タンク及びこれを含む船舶に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に自動車、船舶などの輸送燃料及び国内/外で用いられる各種燃料などとして用いられる石油資源は徐々に枯渇しており、油価上昇及び厳しくなる環境規制などに応じて代替エネルギーとして液化ガスの使用量が増加している。
【0003】
一例として、液化ガスは、液化天然ガス(Liquefied Natural Gas;LNG)または液化プロパンガス(Liquefied Propane Gas:LPG)などを含む。このような液化ガスは、気体状態よりも体積が大きく減って(例えば、LNGの場合、液化時の体積は1/600に減り、LPGの場合、液化時に1/250にまで大きく減ることがある)液化された状態での貯蔵及び輸送には便利であるが、温度を沸点(LNGの場合は約-162℃、LPGの場合は約-50℃)以下に維持しなければならないという困難がある。
【0004】
このような液化ガスを貯蔵するためには、液化ガスを沸点以下に維持させる極低温液化ガス貯蔵タンクが必要である。
【0005】
ところで、上記液化ガス貯蔵タンクは、船舶などの輸送機関の液化燃料を貯蔵する構造物であり、内部に液体が貯蔵されているため、必然的に船舶のような浮遊式構造物又は陸上輸送機関の移動によって液化ガス貯蔵タンクが常に水面または地面に対して水平を維持することができなくなり、これによって液体燃料の流動が発生する。
【0006】
そのため、上記排出管部を介して気化した燃料ガスなどの気体が流入するようになり、これが液化ガス燃料が供給される必要があるエンジンなどの構成に気体が流入して故障の原因となる。このような状況を防止するためには輸送機関のエンジンシステムを停止させなければならないという問題がある。
【0007】
これに伴い、液化ガス貯蔵タンクの容量を最大に活用することができず、運航距離の損失、頻繁な燃料注入による時間損失、液化ガス貯蔵タンク内部が液化ガス燃料で常に一定深さ以上満たされていなければならないことによる船舶などの輸送機関の重量が増加して、燃料消費効率が低減される限界がある。
【0008】
また、上記排出管部の一部が液化ガス燃料に浸漬されず、これから外れて液化ガス貯蔵タンクの空間に露出すると、比較的高温の領域に露出するため、上記排出管部に液化ガス燃料が流入されても移送中に気化してエンジンなどの外部に伝達される問題が発生するようになる。
【0009】
したがって、上述の問題を解決や改善するために、液化ガス貯蔵タンク及びこれを含む船舶に対する研究が必要となった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、ポンプユニットの排出管部が液化ガス燃料に浸漬されずにこれから外れて液化ガス貯蔵タンクの空間に露出する問題を防止する液化ガス貯蔵タンク及びこれを含む船舶を提供することを目的とする。
【0011】
他の側面で、本発明は、ポンプユニットの排出管部が液化ガス貯蔵タンクの気体で満たされた比較的高温の空間に露出する問題を防止する液化ガス貯蔵タンク及びこれを含む船舶を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンクは、液化ガスが貯蔵されるタンクユニット、上記タンクユニットの内部と外部を連結する排出管部が備えられ、上記排出管部を介して上記タンクユニットの内部に貯蔵された上記液化ガスを吸引して外部に供給するポンプユニット及び上記タンクユニットの内部に備えられ、上記排出管部の端部を囲むボックス形態で備えられ、上記液化ガスを収容し、下壁部が上記タンクユニットの底部と平行に形成される平行ボックスユニットを含むことができる。
【0013】
ここで、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンクの上記底部は、上記排出管部が備えられた部分に上記液化ガスが収束するように、上記排出管部が備えられた部分に向かって下向き傾斜した形態で備えられることができる。
【0014】
また、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンクの上記底部は、上記排出管部が備えられた上記タンクユニットの短辺側面部に向かって傾斜した形態で備えられることができる。
【0015】
そして、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンクの上記排出管部は、上記平行ボックスユニットの上壁部を貫通して下向きに延びるか、上記平行ボックスユニットの下壁部を貫通して上記平行ボックスユニットの内部と連通することができる。
【0016】
また、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンクの上記平行ボックスユニットは、上記液化ガスが流入して排出されないように、上記平行ボックスユニットに備えられ、一方向にのみ開閉するように備えられる貯蔵フリップドアを含むことができる。
【0017】
さらに、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンクは、少なくとも上記排出管部と接触するように備えられ、内部に上記液化ガスが収容される低温維持ユニットを含むことができる。
【0018】
ここで、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンクの上記低温維持ユニットは、上記排出管部が貫通して備えられ、上記排出管部と接触するシリンダ状に備えられる挿入シリンダ部を含むことができる。
【0019】
具体的には、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンクの上記挿入シリンダ部は、上記排出管部と接触する内管部及び上記内管部が内部に配置されるように備えられ、上端部は上記内管部と一定間隔離隔して上記液化ガスを収容し、下端部が上記内管部と結合する外観部を含むことができる。
【0020】
そして、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンクの上記低温維持ユニットは、上記挿入シリンダ部の上端部と連通し、上記平行ボックスユニットの上壁部又は上記平行ボックスユニットの上壁部及び側壁部に延び、上記液化ガスが内部に流入するように一方向にのみ開閉される冷却フリップドアが備えられる二重壁部を含むことができる。
【0021】
または、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンクの上記低温維持ユニットは、上記挿入シリンダ部の下端部と連通し、上記平行ボックスユニットの下壁部または上記平行ボックスユニットの下壁部及び側壁部に延び、上記液化ガスが内部に流入するように一方向にのみ開閉される冷却フリップドアが備えられる二重壁部を含むことができる。
【0022】
本発明の他の実施例に係る船舶は、上記液化ガス貯蔵タンク及び上記液化ガス貯蔵タンクが設けられ、駆動力を提供するエンジン部を含む船体を含むことができる。
【0023】
そして、本発明の他の実施例による船舶の液化ガス貯蔵タンクにおいて、上記タンクユニットは、上記底部が上記船体の上部面に直接安着することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の液化ガス貯蔵タンク及びこれを含む船舶は、平行ボックスユニットを備えることで、ポンプユニットの排出管部が液化ガス燃料に浸漬されずに、これから外れて液化ガス貯蔵タンクの空間に露出する問題を防止することができる利点がある。
【0025】
このとき、本発明の液化ガス貯蔵タンク及びこれを含む船舶は、上記平行ボックスユニットをタンクユニットに平行に配置することで、タンクユニットの設置が容易であり、空間活用性が良くなる利点がある。
【0026】
他の側面で、本発明の液化ガス貯蔵タンク及びこれを含む船舶は、ポンプユニットの排出管部が液化ガス貯蔵タンクの気体で満たされた比較的高温の空間に露出する問題を防止することができる利点がある。
【0027】
これにより、液化ガス燃料が供給される必要があるエンジンなどの構成に気体が流入して故障する問題を防止し、船舶の移動中にエンジン部が停止する問題を防止することができる効果がある。
【0028】
また、液化ガス貯蔵タンクの容量を最大限に活用することができ、これによる運航距離の増加、頻繁な燃料注入による時間損失の防止、液化ガス貯蔵タンク内部に液化ガス燃料が常に一定深さ以上満たされなければならないことによる船舶の重量増加によって燃料消耗効率が低減する問題を改善することができる効果がある。
【0029】
但し、本発明の多様でありながらも有意義な利点及び効果は、上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の液化ガス貯蔵タンクにおいて、排出管部がタンクユニットの上側と連結された実施例を示した正面図である。
図2】本発明の液化ガス貯蔵タンクにおいて、排出管部がタンクユニットの下側と連結された実施例を示した正面図である。
図3】本発明の液化ガス貯蔵タンクにおいて、タンクユニットの底部が傾斜した実施例を示した正面図である。
図4】本発明の液化ガス貯蔵タンクにおいて、タンクユニットの底部が上記タンクユニットの短辺側面部に向かって傾斜した実施例を示した正面図である。
図5】本発明の実施例に係る液化ガス貯蔵タンクにおいて、平行ボックスユニット部分を示した正面図である。
図6】本発明の液化ガス貯蔵タンクにおいて、低温維持ユニットに挿入シリンダ部のみが備えられた実施例を示した正面図である。
図7】本発明の液化ガス貯蔵タンクにおいて、低温維持ユニットが二重壁部を含む実施例を示した正面図である。
図8】本発明の液化ガス貯蔵タンクにおいて、低温維持ユニットの二重壁部が側壁部まで延びた実施例を示した正面図である。
図9】本発明の実施例に係る液化ガス貯蔵タンク及びこれを含む船舶を示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は、いくつかの他の形態に変形することができ、本発明の範囲が以下説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0032】
また、本明細書において単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含み、明細書全体にわたって同一参照符号または類似する方式で付与された参照符号は、同一構成要素または対応する構成要素を示すものとする。
【0033】
液化ガス貯蔵タンク1は、船舶などの輸送機関の液化燃料を貯蔵する構造物であり、常に水面または地面に対して水平を維持することができなくなり、これにより液化燃料の流動が発生する。
【0034】
これにより、従来には液化燃料が排出される管部が液化燃料に浸漬されず、管部の内部に気化した燃料ガスなどの気体が流入するという問題があった。
【0035】
一方、このような問題を改善するために、本発明は、ボックス形態の平行ボックスユニット300が付加された。これにより、ポンプユニット200の排出管部210が液化ガスLの燃料に浸漬されずにこれから外れて液化ガス貯蔵タンク1の空間に露出する問題を防止することができる。
【0036】
このような平行ボックスユニット300は、残留する液化ガスLを上記平行ボックスユニット300に収束させるようにタンクユニット100の底部110よりも凹んだ形態を考慮することができるが、このような場合には上記タンクユニット100を船体2の上部面2bなどに設けることが困難であるという問題があるため、本発明は上記平行ボックスユニット300を上記タンクユニット100の底部110と平行に設けた。
【0037】
これにより、上記タンクユニット100を上記船体2に設ける作業が容易になり、上記船体2上で空間活用性が向上する。
【0038】
図1は、本発明の液化ガス貯蔵タンク1において、排出管部210がタンクユニット100の上側と連結された実施例を示した正面図であり、図2は、本発明の液化ガス貯蔵タンク1において、排出管部210がタンクユニット100の下側と連結された実施例を示した正面図である。
【0039】
上記図面を参照すると、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンク1は、タンクユニット100、ポンプユニット200、平行ボックスユニット300を含むことができる。
【0040】
上記タンクユニット100は、液化ガスLが貯蔵されることができる。上記ポンプユニット200は、上記タンクユニット100の内部と外部を連結する排出管部210が備えられ、上記排出管部210を介して上記タンクユニット100の内部に貯蔵された上記液化ガスLを吸引して外部に供給することができる。上記平行ボックスユニット300は、上記タンクユニット100の内部に備えられ、上記排出管部210の端部を囲むボックス形態で備えられ、上記液化ガスLを収容し、下壁部340が上記タンクユニット100の底部110と平行に形成されることができる。
【0041】
このように本発明の上記液化ガス貯蔵タンク1は、平行ボックスユニット300が上記排出管部210の端部を囲むように備えられることで、上記タンクユニット100の内部に液化ガスLの燃料が用いられることによって水位が低くなったり、船舶などの傾き(sloshing)による液化ガス貯蔵タンク1の傾きによって液化ガスLの燃料が一側に偏っても、上記排出管部210の周りを液化ガスLの燃料で満たすことができるようになる。
【0042】
これにより、液化ガスLの燃料が供給される必要があるエンジンなどの構成に気体が流入して故障する問題を防止し、船舶の移動中にエンジン部2aが停止する問題を防止することができ、また液化ガス貯蔵タンク1の容量を最大限に活用することができ、これによる運航距離の増加、頻繁な燃料注入による時間損失の防止、船舶の重量増加により燃料消耗効率が低減される問題を改善することができる。
【0043】
また、本発明の上記液化ガス貯蔵タンク1は、平行ボックスユニット300の下壁部340が上記タンクユニット100の底部110と平行に備えられることで、上記タンクユニット100の底部110は平行な形態で形成されることができる。これにより、上記タンクユニット100を上記船体2などに設ける作業が容易になり、上記船体2上で空間活用性が良くなる。
【0044】
上記タンクユニット100は、液化天然ガス(LNG)や液化石油ガス(LPG)などの極低温の液化ガスLなどが貯蔵されることができる構成であり、一般的に船舶の船体2などに結合されて提供されることができる。
【0045】
ここで、上記液化ガスLが貯蔵される場合には、タンクユニット100の外面に断熱材が結合されて、上記液化ガスLの断熱を確保することもできる。
【0046】
また、上記タンクユニット100は、内部高圧の液化ガスLを貯蔵するために、内部に支持部材などが備えられることができ、このような支持部材は、上記タンクユニット100の円周方向にリング状で備えられることができる。一例として、上記支持部材は、中央に孔が形成されたディスク形態で備えられることができる。
【0047】
上記ポンプユニット200は、上記タンクユニット100の内部の液化ガスLの燃料を外部に伝達する役割を果たす。
【0048】
但し、上記ポンプユニット200が上記液化ガスLの燃料を外部に伝達するためには、上記ポンプユニット200の排出管部210が上記液化ガスLに浸漬して提供される必要があるが、スロッシング現象が発生する場合に、従来には、上記排出管部210が液化ガスLの燃料に浸漬されず、これから外れて液化ガス貯蔵タンク1の気体空間に露出する問題があったが、本発明は上記平行ボックスユニット300を備えることによって、このような問題を改善することができる。
【0049】
また、上記ポンプユニット200は、上記タンクユニット100の内部に上記液化ガスLを貯蔵するために供給管部220が備えられることができる。すなわち、上記供給管部220を介して外部から上記タンクユニット100に上記液化ガスLを供給することができる。
【0050】
ここで、上記供給管部220の機能は、上記排出管部210が兼ね備えることもできる。このような場合には、上記ポンプユニット200は、上記排出管部210のみを含んでも、上記タンクユニット100に液化ガスLを供給したり、外部に排出する機能を全て行うことができる。
【0051】
上記平行ボックスユニット300は、上記排出管部210の周りを上記液化ガスLの燃料で満たす役割を果たす。このために、上記平行ボックスユニット300は、上記排出管部210の周りを囲む容器の形態で備えられることができる。
【0052】
また、上記平行ボックスユニット300は、上記液化ガスLが流入して排出されない貯蔵フリップドア310を含むことができる。すなわち、上記平行ボックスユニット300は、上記ポンプユニット200の排出管部210の周りを囲むように備えられ、その内部に液化ガスLを一方向(one-way)に収容することで、上記タンクユニット100の内部に液化ガスLの燃料が用いられることによって水位が低くなったり、船舶などの傾き(sloshing)による液化ガス貯蔵タンク1の傾きによって液化ガスLの燃料が一側に偏っても、上記排出管部210の周りを液化ガスLの燃料で満たすことができる。これに対する詳細な説明は、図5を参照して後述する。
【0053】
また、上記平行ボックスユニット300の下壁部340が上記タンクユニット100の底部110と平行に備えられることで、上記タンクユニット100の底部110は平行な形態で形成されることができる。これにより、上記タンクユニット100を上記船体2などに設ける作業が容易になる。また、上記平行ボックスユニット300の上記下壁部340は、上記底部110と平行に配置されるために、上記底部110を共有するように形成されることもできる。これによって、上記平行ボックスユニット300を製造するための素材費用を節減し、上記液化ガス貯蔵タンク1の全体重量を減少させることができる。
【0054】
また、上記平行ボックスユニット300は、上記排出管部210の周りを囲むように備えられることで、上記排出管部210の周りを密閉するように構成されることもできる。このような場合には、上記平行ボックスユニット300の内部の液化ガスLが温度上昇などによって気化するとき、密閉領域で気化するものであるため、一定量以上気化できなくなる。これにより、上記液化ガスLの気化問題を改善することができる。
【0055】
また、上記平行ボックスユニット300は、上記下壁部340が上記タンクユニット100の上記底部110と平行に備えられることに加えて、傾斜した形態で形成されることができる。これにより、上記液化ガスLを一側に収束させて上記排出管部210の端部を上記液化ガスLに浸漬させる効果を高めることができる。これに対する詳細な説明は、図3及び図4を参照して後述する。
【0056】
そして、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンク1の上記排出管部210は、上記平行ボックスユニット300の上壁部320を貫通して下向きに延びるか、上記平行ボックスユニット300の下壁部340を貫通して上記平行ボックスユニット300の内部と連通されることができる。
【0057】
上記排出管部210が上記上壁部320を貫通して結合された構造は、上記排出管部210を上記タンクユニット100に設ける作業が容易であることができる。
【0058】
そして、上記排出管部210が上記下壁部340を貫通して結合された構造は、液化ガスLが重力によって上記下壁部340に収束するため、上記排出管部210を容易に、上記液化ガスLに浸漬するように構成することができる。
【0059】
すなわち、低温の上記液化ガスLは重力によって上記下壁部340に溜まるようになるが、このように低温の液化ガスLが位置する上記下壁部340に上記排出管部210が連結されることによって上記排出管部210が高温の空間に露出することを防止することができる。
【0060】
このために、上記排出管部210は上記下壁部340に結合され、上記下壁部340と同じ高さで備えられることもできる。あるいは、上記排出管部210は、上記平行ボックスユニット300の内部に一定の高さに延びるように形成されることもできる。
【0061】
図3は、本発明の液化ガス貯蔵タンク1において、供給管部220がタンクユニット100の上側と連結された実施例を示した正面図であり、図4は、本発明の液化ガス貯蔵タンク1の供給管部220がタンクユニット100の上側と連結された実施例において、上記液化ガス貯蔵タンク1が傾いた状態を示した正面図である。
【0062】
上記図面を参照すると、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンク1の上記底部110は、上記排出管部210が備えられた部分に上記液化ガスLが収束するように、上記排出管部210が備えられた部分に向かって下向きに傾斜した形態で備えられることができる。
【0063】
すなわち、上記平行ボックスユニット300は、上記下壁部340が傾斜した形態で形成され、上記液化ガスLを上記排出管部210が備えられた最も低い高さの上記タンクユニット100の部分に収束させることができるようになる。これにより、上記排出管部210の端部を上記液化ガスLに浸漬させる効果を高めることができる。
【0064】
すなわち、上記タンクユニット100の内部に貯蔵された液化ガスLは、重力によって上記タンクユニット100の上記底部110に位置するが、上記底部110が上記排出管部210に向かって傾斜した形態で備えられることで、上記液化ガスLを上記排出管部210が配置された一側にさらに収束させることができる。
【0065】
また、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンク1の上記底部110は、上記排出管部210が備えられた上記タンクユニット100の短辺側面部120に向かって傾斜した形態で備えられることができる。ここで、短辺側面部120は、上記タンクユニット100のトップビューにおいて比較的長さが短い上記タンクユニット100の側壁部330を意味する。
【0066】
これによると、上記底部110は一方向に傾斜して形成されれば良いので、両方向に傾斜した場合よりも製作が容易である利点がある。
【0067】
さらに、上記底部110が上記短辺側面部120に向かって傾斜した形態で備えられる場合には、上記排出管部210も上記短辺側面部120の上部または下部に備えられる。
【0068】
このような場合に、上記平行ボックスユニット300も上記短辺側面部120に接して配置されることができる。これにより、上記平行ボックスユニット300は、側壁部330または下壁部340の少なくとも一部を上記短辺側面部120と共有することができる。これにより、上記平行ボックスユニット300を製造するための素材費用を節減し、上記液化ガス貯蔵タンク1の全体重量も減少させることができる。
【0069】
また、上記底部110が上記短辺側面部120の方向に傾いた形態であり、上記排出管部210が上記短辺側面部120に隣接して配置されることで、上記排出管部210が配置された上記短辺側面部120の方向に上記タンクユニット100が傾いてスロッシングが発生しても、スロッシングによる上記排出管部210の外気露出の問題が発生する余地がなくなる。すなわち、このような場合には、上記平行ボックスユニット300が備えられなくても、上記排出管部210は上記タンクユニット100の最端部に隣接して配置されるため、上記液化ガスLに浸漬することができる。
【0070】
図5は、本発明の実施例に係る液化ガス貯蔵タンク1において、平行ボックスユニット300の部分を示した正面図である。
【0071】
上記図面を参照すると、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンク1の上記平行ボックスユニット300は、上記液化ガスLが流入して排出されないように、上記平行ボックスユニット300に備えられ、一方向にのみ開閉されるように備えられる貯蔵フリップドア310を含むことができる。
【0072】
上記貯蔵フリップドア310は、上記平行ボックスユニット300の開孔した領域を密閉するが、上記液化ガスLは、流入する方向には開放されて動くように構成されることができる。
【0073】
一例として、上記貯蔵フリップドア310は、一端部が上記平行ボックスユニット300の開口部の一側にヒンジ結合され、他端部は上記平行ボックスユニット300の内部面に引っかかるように延びて備えられ、弾性によって上記平行ボックスユニット300に密着するように移動する構造であることができる。
【0074】
すなわち、上記液化ガスLが上記平行ボックスユニット300の内部から外部に移動するために上記貯蔵フリップドア310を押す場合には、上記平行ボックスユニット300の開孔した領域を閉鎖するように移動し、これ以上外部に回動して開放されるように駆動されないのに対し、上記液化ガスLが上記平行ボックスユニット300の外部からその内部に移動するために上記貯蔵フリップドア310を上記平行ボックスユニット300の内側に向かって押す場合には、回動して開放されるように駆動することができる。
【0075】
このとき、上記貯蔵フリップドア310は、外側に弾性力が作用するスプリング部材などが上記平行ボックスユニット300とヒンジ結合された一端部に備えられることができる。
【0076】
ここで、一例として、上記貯蔵フリップドア310は、上記平行ボックスユニット300の上壁部320または側壁部330に少なくとも1つが備えられることができる。
【0077】
すなわち、上記平行ボックスユニット300に液化ガスLが流入される開孔した開口部は、上記平行ボックスユニット300の上壁部320だけでなく側壁部330にも形成されることができ、その個数は単数または複数であることもできる。このように、上記上壁部320及び上記側壁部330の少なくとも一つに形成された開口部には、上記貯蔵フリップドア310が設けられて、上記平行ボックスユニット300のみに上記液化ガスLが収容されるように構成されることができる。
【0078】
さらに、上記平行ボックスユニット300は、上記貯蔵フリップドア310が閉鎖された状態では上記排出管部210の周りを密閉するように構成されるが、このような場合には、上記平行ボックスユニット300の内部の液化ガスLが温度上昇などによって気化するとき、密閉領域で気化するものであるため、一定量以上気化できなくなる。これにより、上記液化ガスLの気化問題を改善することができる。
【0079】
図6は、本発明の液化ガス貯蔵タンク1において、低温維持ユニット400に挿入シリンダ部410のみが備えられた実施例を示した正面図である。
【0080】
上記図面を参照すると、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンク1は、少なくとも上記排出管部210と接触して備えられ、内部に上記液化ガスLが収容される低温維持ユニット400を含むことができる。
【0081】
すなわち、本発明の液化ガス貯蔵タンク1は、上記低温維持ユニット400を備えることによって上記排出管部210を低温に維持することができるようになり、これにより上記排出管部210を介して移動する液化ガスLが温度上昇によって気化する問題を防止することができる。
【0082】
換言すると、上記平行ボックスユニット300によって上記排出管部210の周りが上記液化ガスLで満たされることができるとしても、上記排出管部210を介して平行ボックスユニット300の内部に収容された液化ガスLが外部に排出されると、上記排出管部210の周りも比較的高温の気体領域を形成することができるが、このような場合に、上記排出管部210を介して移動していた液化ガスLが気化する問題が発生する可能性があるため、上記低温維持ユニット400を備えることである。
【0083】
具体的には、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンク1の上記低温維持ユニット400は、上記排出管部210が貫通して備えられ、上記排出管部210と接触するシリンダ形状で備えられる挿入シリンダ部410を含むことができる。
【0084】
換言すると、上記低温維持ユニット400は、上記排出管部210の周りに接触するが、内部に比較的低温の液化ガスLを収容している上記挿入シリンダ部410を含む。
【0085】
一例として、上記液化ガスLは液化天然ガス(Liquefied Natural Gas;LNG)又は液化プロパンガス(Liquefied Propane Gas:LPG)などがあり、上記液化天然ガスの場合には沸点が約-162℃であり、上記液化プロパンガスの場合には、沸点は約-50℃であるため、上記排出管部210をそれぞれ約-162℃、約-50℃に維持することができる。
【0086】
このために、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンク1の上記挿入シリンダ部410は、上記排出管部210と接触する内管部411及び上記内管部411が内部に配置されるように備えられ、上端部は、上記内管部411と一定間隔離隔して上記液化ガスLを収容し、下端部が上記内管部411と結合される外観部412を含むことができる。
【0087】
ここで、上記内管部411は、上記排出管部210が挿入されて接触し、上記内管部411と上記外観部412との間には空間が形成されて上記液化ガスLを収容することができる。
【0088】
すなわち、上記内管部411と外観部412は、二重パイプ構造であり、下端部は互いに結合されて上記液化ガスLが抜け出さずに収容できる構造で構成される。
【0089】
また、一例として、上記内管部411と外観部412の上端部は互いに離隔して配置され、上記挿入シリンダ部410の上端部を開放した形態で備えることができる。
【0090】
このような実施例の場合には、別途、上記挿入シリンダ部410の上端部に貯蔵フリップドア310などを備えなくても、上記液化ガスLを収容することができる。
【0091】
但し、上記挿入シリンダの上端部に一方向にのみ液化ガスLを移動させる貯蔵フリップドア310が備えられることができれば、これを備えられることもできる。
【0092】
図7は、本発明の液化ガス貯蔵タンク1において、低温維持ユニット400が二重壁部420を含む実施例を示した正面図であり、図8は、本発明の液化ガス貯蔵タンク1において、低温維持ユニット400の二重壁部420が側壁部330まで延びた実施例を示した正面図である。
【0093】
上記図7の(a)、図8の(a)を参照すると、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンク1の上記低温維持ユニット400は、上記挿入シリンダ部410の上端部と連通し、上記平行ボックスユニット300の上壁部320又は上記平行ボックスユニット300の上壁部320及び側壁部330に延び、上記液化ガスLが内部に流入されるように一方向にのみ開閉される冷却フリップドア421が備えられる二重壁部420を含むことができる。
【0094】
このような二重壁部420は、上記排出管部210を低温環境に形成することに加えて、上記平行ボックスユニット300の外側部を低温環境に形成することができる効果がある。
【0095】
これにより、上記平行ボックスユニット300の内部に収容された液化ガスLが高温環境に露出して気化する問題を改善することができる。
【0096】
換言すると、上記二重壁部420は、上記平行ボックスユニット300の上壁部320に備えられ、正面断面図から見たとき、略「L」字状で形成されることができる。これについては、図7の(a)を参照することができる。
【0097】
これにより、上記挿入シリンダ部410によって上記排出管部210を低温環境に維持させるために液化ガスLを配置させることができることに加えて、上記平行ボックスユニット300の上壁部320を低温環境に維持させるために液化ガスLを配置させることもできる。
【0098】
また、上記二重壁部420は、上記平行ボックスユニット300の上壁部320及び側壁部330に備えられ、正面断面図から見たときに「n」字状に形成されることができる。これについては、図8の(a)を参照することができる。
【0099】
これによると、上記挿入シリンダ部410によって上記排出管部210を低温環境に維持させるために液化ガスLを配置させることができることに加えて、上記平行ボックスユニット300の上壁部320及び側壁部330を低温環境に維持させるために液化ガスLを配置させることもできる。
【0100】
ここで、上記二重壁部420の内部に上記液化ガスLを収容するために、上記二重壁部420は、内部に空間が形成された二重板材であることができ、上記挿入シリンダ部410の外観部412と内管部411との間の空間と連通して連結されることができる。
【0101】
そして、上記二重壁部420の内部に上記液化ガスLを収容するために、上部面に冷却フリップドア421が備えられ、上記二重壁部420の内部に上記液化ガスLを収容するが、外側に移動することを防止するように構成されることができる。
【0102】
または、上記図7の(b)、図8の(b)を参照すると、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンク1の上記低温維持ユニット400は、上記挿入シリンダ部410の下端部と連通し、上記平行ボックスユニット300の下壁部340または上記平行ボックスユニット300の下壁部340及び側壁部330に延び、上記液化ガスLが内部に流入されるように一方向にのみ開閉される冷却フリップドア421が備えられる二重壁部420を含むことができる。
【0103】
換言すると、上記二重壁部420は、上記平行ボックスユニット300の下壁部340に備えられ、正面断面図から見たときに「L」字状に形成されることができる。これについては、図7の(b)を参照することができる。
【0104】
これにより、上記挿入シリンダ部410によって上記排出管部210を低温環境に維持させるために液化ガスLを配置させることができることに加え、上記平行ボックスユニット300の下壁部340を低温環境に維持させるために液化ガスLを配置させることもできる。
【0105】
また、上記二重壁部420は、上記平行ボックスユニット300の下壁部340及び側壁部330に備えられ、正面断面図から見たときに「U」字状に形成されることができる。これについては、図8の(b)を参照することができる。
【0106】
これによると、上記挿入シリンダ部410によって上記排出管部210を低温環境に維持させるために液化ガスLを配置させることができることに加え、上記平行ボックスユニット300の下壁部340及び側壁部330を低温環境に維持させるために液化ガスLを配置させることもできる。
【0107】
ここで、上記二重壁部420の内部に上記液化ガスLを収容するために、上記二重壁部420は、内部に空間が形成された二重板材であることができ、上記挿入シリンダ部410の外観部412と内管部411との間の空間と連通して連結されることができる。
【0108】
そして、上記二重壁部420の内部に上記液化ガスLを収容するために、上面部に冷却フリップドア421が備えられて、上記二重壁部420の内部に上記液化ガスLを収容し、外側に移動することを防止するように構成されることができる。
【0109】
図9は、本発明の実施例に係る液化ガス貯蔵タンク1及びこれを含む船舶を示した側面図である。
【0110】
上記図面を参照すると、本発明の他の実施例による船舶は、上記液化ガス貯蔵タンク1及び上記液化ガス貯蔵タンク1が備えられ、駆動力を提供するエンジン部2aを含む船体2を含むことができる。
【0111】
すなわち、上記船舶が上述した液化ガス貯蔵タンク1を含むことによって、上記タンクユニット100の内部に液化ガスLの燃料が用いられることによって水位が低くなったり、船舶などの傾き(sloshing)による液化ガス貯蔵タンク1の傾きによって液化ガスLの燃料が一側に偏っても上記排出管部210の周りを液化ガスLの燃料で満たすことができるようになり、上記エンジン部2aに安定して液化ガスLを燃料として供給することができる。
【0112】
また、上記排出管部210の周りを低温環境に維持することにより、上記排出管部210を介して移動する液化ガスLの気化も防止することができる。
【0113】
これにより、液化ガスLの燃料が供給される必要があるエンジンなどの構成に気体が流入して故障する問題を防止し、船舶の移動中にエンジン部2aが停止される問題を防止することができ、さらに液化ガス貯蔵タンク1の容量を最大限に活用することができ、これによる運航距離の増加、頻繁な燃料注入による時間損失の防止、船舶の重量増加により燃料消耗効率が低減される問題を改善することができる。
【0114】
そして、本発明の他の実施例による船舶の液化ガス貯蔵タンク1において、上記タンクユニット100は、上記底部110が上記船体2の上部面2bに直接安着することができる。
【0115】
すなわち、本発明は、上記平行ボックスユニット300を上記タンクユニット100の底部110と平行に設けるため、上記底部110に突出した部分が備えられることを排除することができ、上記底部110が上記船体2の上部面2bに直接安着することができる。これにより、上記タンクユニット100を上記船体2に設ける作業が容易になり、上記船体2上で空間活用性が良くなる。
【0116】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
図1
図2
図3
図4
図5(a)】
図5(b)】
図6(a)】
図6(b)】
図7(a)】
図7(b)】
図8(a)】
図8(b)】
図9
【国際調査報告】