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特表2023-554510開口要素を有する手持ち式エアロゾル発生装置
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  • 特表-開口要素を有する手持ち式エアロゾル発生装置 図1
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  • 特表-開口要素を有する手持ち式エアロゾル発生装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-27
(54)【発明の名称】開口要素を有する手持ち式エアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20231220BHJP
   A24F 40/48 20200101ALI20231220BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20231220BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/48
A24F40/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537612
(86)(22)【出願日】2021-12-17
(85)【翻訳文提出日】2023-06-20
(86)【国際出願番号】 EP2021086424
(87)【国際公開番号】W WO2022136153
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】20386063.0
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】バティスタ ルイ ヌーノ ロドリゲス アルヴェス
(72)【発明者】
【氏名】ツィムリス ダリア
(72)【発明者】
【氏名】サハラウィ アデラ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB14
4B162AB23
4B162AC01
4B162AC17
(57)【要約】
本発明は、カートリッジを受容するように構成されたカートリッジ受容領域を備え得る、手持ち式エアロゾル発生装置に関する。カートリッジは、液体エアロゾル形成基体を含み得る。カートリッジ受容領域は、開口要素を備え得る。開口要素は、カートリッジがカートリッジ受容領域内に受容されるときに、カートリッジの封止ホイルを貫通するように構成されてもよい。本発明はさらに、カートリッジおよびエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システム、ならびにカートリッジをエアロゾル発生装置に取り付ける方法に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートリッジを受容するように構成されたカートリッジ受容領域を備える手持ち式エアロゾル発生装置であって、前記カートリッジが液体エアロゾル形成基体を含み、前記カートリッジ受容領域が開口要素を備え、前記開口要素が、前記カートリッジが前記カートリッジ受容領域に受容される時に、前記カートリッジの封止ホイルを貫通するように構成されており、前記カートリッジ受容領域が、前記装置の両側のいずれからでも前記カートリッジを横方向に受容するように構成されている、手持ち式エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記カートリッジ受容領域が液体通路を備える、請求項1に記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記液体通路が、前記カートリッジが前記カートリッジ受容領域に受容されて、前記封止ホイルが前記開口要素によって貫通されるときに、前記手持ち式エアロゾル発生装置と前記カートリッジとの間の液体接続を確立するように配設されており、前記開口要素が、好ましくは、前記液体通路を少なくとも部分的に取り囲み、より好ましくは、前記液体通路を完全に取り囲む、請求項2に記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記開口要素が、前記カートリッジが前記カートリッジ受容領域に受容されるときに、前記カートリッジの前記封止ホイルをスライスするためのブレードを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記開口要素が、前記カートリッジが前記カートリッジ受容領域に受容されるときに、前記カートリッジの前記封止ホイルをスライスするためのダブルブレードを備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記ダブルブレードが、前記カートリッジ受容領域中への前記カートリッジの挿入方向とは無関係に、前記カートリッジの前記封止ホイルをスライスするように構成されている、請求項5に記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記手持ち式エアロゾル発生装置が気化器をさらに備え、前記気化器が、好ましくは、ネブライザーとして構成され、より好ましくは、前記ネブライザーが振動式微細多孔メッシュを含み、さらにより好ましくは、前記振動式微細多孔メッシュがパラジウム多孔振動板を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記カートリッジが前記カートリッジ受容領域内に受容されて、前記封止ホイルが前記開口要素によって貫通されるとき、前記気化器が前記カートリッジと流体接続される、請求項7に記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記気化器が、請求項2~4のいずれか一項に記載の液体通路を介して前記カートリッジと流体接続される、請求項7または8に記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記カートリッジ受容領域および前記開口要素が、前記手持ち式エアロゾル発生装置の非熱式エアロゾル生成部分に配設されており、前記手持ち式エアロゾル発生装置が、発熱体を含む熱式エアロゾル生成部分をさらに備え、前記非熱式エアロゾル生成部分が前記熱式エアロゾル生成部分の上流に配設されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の手持ち式エアロゾル発生装置およびカートリッジを備え、前記カートリッジが液体エアロゾル形成基体を含む、手持ち式エアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記カートリッジが、前記液体エアロゾル形成基体が前記カートリッジから流れ出るのを可能にする液体出口を備え、前記液体出口が封止ホイルによって封止され、前記封止ホイルが、前記カートリッジが前記カートリッジ受容領域に受容されるときに、前記開口要素によって貫通されるように配設されている、請求項11に記載の手持ち式エアロゾル発生システム。
【請求項13】
前記カートリッジ受容領域および前記カートリッジが、前記装置の両側のいずれからでも、前記カートリッジ受容領域への前記カートリッジの横方向の挿入を可能にするように構成されている、請求項11または12に記載の手持ち式エアロゾル発生システム。
【請求項14】
液体エアロゾル形成基体を含むカートリッジを手持ち式エアロゾル発生装置に取り付ける方法であって、
請求項11~13のいずれか一項に記載の手持ち式エアロゾル発生システムを提供する工程と、
前記カートリッジを前記手持ち式エアロゾル発生装置の前記カートリッジ受容領域に挿入する工程と、
前記開口要素によって、前記カートリッジの前記封止ホイルを貫通し、それによって、前記カートリッジと前記手持ち式エアロゾル発生装置との間の流体接続を確立する工程と、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
吸入可能なベイパーを発生するためのエアロゾル発生装置を提供することが知られている。こうした装置は、エアロゾル形成基体を燃焼することなく、エアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素が揮発する温度にエアロゾル形成基体を加熱してもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の一部として提供されてもよい。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置の空洞(加熱チャンバーなど)の中へのエアロゾル発生物品の挿入のためにロッド形状を有してもよい。発熱体は、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中に挿入された後に、エアロゾル形成基体を加熱するために、加熱チャンバーの中に、またはその周りに配設されてもよい。加えて、または代替的に、液体エアロゾル形成基体を備えるカートリッジは、液体エアロゾル形成基体を装置に供給してエアロゾル生成のために、エアロゾル発生装置に取り付けられ得る。カートリッジは、カートリッジの輸送中、およびカートリッジの使用前に、カートリッジの液体エアロゾル形成基体を封止するために構成された封止ホイルを備えてもよい。カートリッジの使用前に、ユーザーは、封止ホイルを剥がさなければならない場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
カートリッジから封止ホイルを剥がすことは、使用前に、カートリッジからの液体エアロゾル形成基体の望ましくない漏れを生じさせる場合がある。液体エアロゾル形成基体の望ましくない漏れは、カートリッジのエアロゾル発生装置への取り付け中にも問題となり得る。
【0004】
漏れ防止策を有するエアロゾル発生装置を有することが望ましいであろう。エアロゾル発生装置とカートリッジの取り付け中の、カートリッジの漏れ防止策を有するエアロゾル発生装置を有することが望ましい。使用前の漏れ防止策を有するカートリッジを有することが望ましい。エアロゾル発生装置とカートリッジの取り付け中の、漏れ防止策を有するカートリッジを有することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】エアロゾル発生装置を示す図である。
図2】カートリッジ受容領域を備えるエアロゾル発生装置の非熱式エアロゾル生成部分を示す図である。
図3】カートリッジ受容領域に配設された開口要素を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の実施形態によれば、カートリッジを受容するために構成されたカートリッジ受容領域を備え得る、手持ち式エアロゾル発生装置が提供される。カートリッジは、液体エアロゾル形成基体を含み得る。カートリッジ受容領域は、開口要素を備え得る。開口要素は、カートリッジがカートリッジ受容領域内に受容されるときに、カートリッジの封止ホイルを貫通するように構成されてもよい。
【0007】
本発明の実施形態によれば、カートリッジを受容するために構成されたカートリッジ受容領域を備える、手持ち式エアロゾル発生装置が提供される。カートリッジは、液体エアロゾル形成基体を含む。カートリッジ受容領域は、開口要素を備える。開口要素は、カートリッジがカートリッジ受容領域内に受容されるときに、カートリッジの封止ホイルを貫通するように構成されている。
【0008】
カートリッジには、製造中、または出荷のための梱包中に、封止ホイルが提供されてもよい。結果として、カートリッジは、典型的には、封止ホイルを備えてユーザーによって購入される。封止ホイルは、使用前にカートリッジから液体感覚媒体が漏れ出ることを防止するように配設される。液体感覚媒体は液体エアロゾル形成基体である。使用前、従来であれば、ユーザーは、封止ホイルを手で取り外さなければならない。これは面倒である。加えて、カートリッジからの液体感覚媒体の漏れは、ユーザーが封止ホイルを手で取り外した結果であり得る。最後に、カートリッジからの液体感覚媒体の漏れは、封止ホイルがユーザーによって取り外された後の、エアロゾル発生装置とカートリッジの取り付け中に生じ得る。これらの問題のすべては、エアロゾル発生装置のカートリッジ受容領域に開口要素を提供することによって克服される。
【0009】
カートリッジが、カートリッジ受容領域を介してエアロゾル発生装置に受容されるとき、開口要素は、カートリッジの封止ホイルを自動的に開く。結果として、ユーザーは、カートリッジを使用する前に、封止ホイルをカートリッジから手で取り外す必要がない。ユーザーは、封止ホイルを苦にすることなく、単に、カートリッジをエアロゾル発生装置のカートリッジ受容領域に挿入することができる。開口要素は、エアロゾル発生のために、液体感覚媒体がカートリッジからエアロゾル発生装置に供給され得るように、カートリッジを自動的に開く。
【0010】
カートリッジ受容領域は、液体通路を含み得る。液体通路は、カートリッジからの液体感覚媒体がカートリッジから流れ出て、エアロゾル発生装置の中に流れることを可能にするように構成されてもよい。
【0011】
液体通路は、カートリッジがカートリッジ受容領域に受容されて、封止ホイルが開口要素によって貫通されるときに、手持ち式エアロゾル発生装置とカートリッジとの間の液体接続を確立するように配設されてもよい。
【0012】
開口要素は、液体通路を少なくとも部分的に取り囲んでもよい。開口要素は、液体通路を完全に取り囲んでもよい。これは、開口要素がカートリッジから封止ホイルを開いた後に、カートリッジからの液体感覚媒体が、液体通路に直接流れ込むという利点を有する。これは、液体感覚媒体の漏れを防ぐ。
【0013】
開口要素は、カートリッジがカートリッジ受容領域に受容されるときに、カートリッジの封止ホイルをスライスするためのブレードを備えてもよい。したがって、開口要素は、スライシング要素として構成されてもよい。ブレードは、カートリッジがカートリッジ受容領域に挿入される間、封止ホイルを滑らかに切るように配設されてもよい。
【0014】
開口要素は、カートリッジがカートリッジ受容領域に受容されるときに、カートリッジの封止ホイルをスライスするためのダブルブレードを備えてもよい。ダブルブレードは、二つの刃先、好ましくは二つの対向する刃先、より好ましくは、反対方向を向いている二つの対向する刃先であってもよい。ダブルブレードは、カートリッジ受容領域中へのカートリッジの挿入方向とは無関係に、カートリッジの封止ホイルをスライスするように構成され得る。第一のブレードは、カートリッジがカートリッジ受容領域に第一の横方向に挿入される時に、封止ホイルを切るように構成されてもよい。第二のブレードは、カートリッジがカートリッジ受容領域に、第一の横方向とは反対の第二の横方向に挿入される時に、封止ホイルを切るように構成されてもよい。第一および第二のブレードは、一つの開口要素の一部であってもよい。
【0015】
開口要素は、貫通要素として構成されてもよい。開口要素は、ブレードタイプの構成などの開口要素構成のいずれかに対して代替的にまたは追加的に、貫通要素を備えてもよい。貫通要素は、ピンまたは針として構成されてもよい。開口要素は、同時に、スライシング、切断、および貫通などの異なる開口機構を容易にし得る。
【0016】
手持ち式エアロゾル発生装置は、封止要素をさらに備え得る。封止要素は、カートリッジがカートリッジ受容領域内に受容され、封止ホイルが開口要素によって貫通されるときに、液体エアロゾル形成基体の漏れを防止するように配設されてもよい。
【0017】
封止要素は、開口要素を少なくとも部分的に取り囲んでもよい。封止要素は、開口要素を完全に取り囲んでもよい。封止要素は、封止リングを含み得る。封止要素は、封止リングであり得る。封止要素は、Oリングを含み得る。封止要素は、Oリングであり得る。
【0018】
手持ち式エアロゾル発生装置は、気化器をさらに備え得る。気化器は、ネブライザーとして構成されてもよい。ネブライザーは、振動式微細多孔メッシュを含み得る。振動式微細多孔メッシュは、パラジウム多孔振動板を含み得る。
【0019】
カートリッジがカートリッジ受容領域内に受容されて、封止ホイルが開口要素によって貫通される時、気化器はカートリッジと流体接続してもよい。
【0020】
気化器は、液体通路を介してカートリッジと流体接続されてもよい。開口要素がカートリッジの封止ホイルを開いた後、液体感覚媒体は、カートリッジから流れ出て、カートリッジ受容領域の液体通路を通り、気化されるために気化器へと流れることができる。
【0021】
カートリッジ受容領域は、装置の両側のいずれかからカートリッジを横方向に受容するように構成されてもよい。
【0022】
カートリッジ受容領域および開口要素は、手持ち式エアロゾル発生装置の非熱式エアロゾル生成部分に配設されてもよい。手持ち式エアロゾル発生装置は、発熱体を含む熱式エアロゾル生成部分をさらに備えてもよい。非熱式エアロゾル生成部分は、熱式エアロゾル生成部分の上流に配置され得る。
【0023】
本発明は、本明細書に記載される手持ち式エアロゾル発生装置と、本明細書に記載されるカートリッジであって、本明細書に記載の液体エアロゾル形成基体を含むカートリッジとを備える、手持ち式エアロゾル発生システムにさらに関する。
【0024】
カートリッジは、液体エアロゾル形成基体がカートリッジから流れ出ることを可能にする液体出口を備えてもよい。液体出口は、封止ホイルによって封止されてもよい。封止ホイルは、カートリッジがカートリッジ受容領域内に受容されるときに、開口要素によって貫通されるように配設されてもよい。
【0025】
カートリッジ受容領域およびカートリッジは、装置の両側のいずれからでも、カートリッジ受容領域へのカートリッジの横方向の挿入を可能にするように構成されてもよい。
【0026】
本発明はさらに、液体エアロゾル形成基体を含むカートリッジを手持ち式エアロゾル発生装置に取り付ける方法に関し、方法は、
本明細書に記載の手持ち式エアロゾル発生システムを提供する工程と、
カートリッジを手持ち式エアロゾル発生装置のカートリッジ受容領域に挿入する工程と、
開口要素によって、カートリッジの封止ホイルを貫通し、それによって、カートリッジと手持ち式エアロゾル発生装置との間の流体接続を確立する工程と、を含み得る。
【0027】
本発明はさらに、液体エアロゾル形成基体を含むカートリッジを手持ち式エアロゾル発生装置に取り付ける方法に関し、方法は、
本明細書に記載の手持ち式エアロゾル発生システムを提供する工程と、
カートリッジを手持ち式エアロゾル発生装置のカートリッジ受容領域に挿入する工程と、
開口要素によって、カートリッジの封止ホイルを貫通し、それによって、カートリッジと手持ち式エアロゾル発生装置との間の流体接続を確立する工程と、を含む。
【0028】
エアロゾル発生装置は、カートリッジを受容するために構成された受容領域を含み得る。
【0029】
カートリッジ受容領域は、液体通路を含み得る。液体通路は、カートリッジがカートリッジ受容領域に受容されるときに、エアロゾル発生装置とカートリッジとの間の液体接続を確立するために配置され得る。液体通路は、開口として構成され得る。液体通路は、円形断面を有し得る。液体通路は、管状であり得る。
【0030】
カートリッジ受容領域は、開口要素を備え得る。開口要素は、カートリッジがカートリッジ受容領域に挿入されたときに、封止されたカートリッジを開くように構成され得る。開口要素は、カートリッジの封止ホイルを引き裂く、または破壊させるように構成され得る。開口要素は、カートリッジがカートリッジ受容領域内に受容されるときに、カートリッジの封止ホイルを貫通するように構成された貫通要素を含み得る。開口要素は、カートリッジがカートリッジ受容領域内に受容されるときに、カートリッジの封止ホイルを切り開くまたはスライスするように構成されたブレード状要素を含み得る。開口要素は、カートリッジがカートリッジ受容領域内に受容されるときに、カートリッジの封止ホイルを切り開くまたはスライスするように構成されたダブルブレードを含み得る。ダブルブレードは、カートリッジ受容領域中へのカートリッジの挿入方向とは無関係に、カートリッジの封止ホイルをスライスするように構成され得る。
【0031】
カートリッジ受容領域は、カートリッジとの流体接続を確立するように構成された接続部分を含み得る。接続部分の配向は、接続部分の拡張平面によって画定され得る。拡張平面は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対してある角度で配置され得る。液体通路は、接続部分の中心に配置され得る。
【0032】
接続部分の拡張平面とエアロゾル発生装置の長軸方向軸との間の角度は、30°~60°、好ましくは35°~55°、より好ましくは40°~50°、最も好ましくは約45°であり得る。
【0033】
気化器表面の表面の拡張平面は、接続部分の拡張平面に平行であり得る。カートリッジからの液体が液体通路を通して気化器に到達できるように、気化器と接続部分との間にぴったりとした接続が確立され得る。
【0034】
カートリッジ受容領域は、陥凹部として構成され得る。カートリッジ受容領域およびカートリッジは、鍵穴原理を使用して対応する形状とし得る。カートリッジ受容領域は、装置に対するカートリッジの独自の空間的配向に対してのみカートリッジ受容領域へのカートリッジの挿入を可能にするために、非対称形状を含み得る。カートリッジ受容領域の非対称形状は、装置の横断面に対して非対称であり得る。
【0035】
カートリッジ受容領域は、望ましくない配向でカートリッジがカートリッジ受容領域内に挿入されることを防止する非対称形状を有し得る。それによって、挿入されたカートリッジの液体出口がカートリッジ受容部分の接続部分と一致し得るように、カートリッジが正しい配向にのみ挿入されることを確実にし得る。
【0036】
カートリッジ受容領域は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して、横方向にカートリッジをカートリッジ受容領域に挿入できるように形状付けられ得る。カートリッジ受容領域は、カートリッジ受容領域へのカートリッジの一方向の挿入のみを可能にするように形状付けられ得る。これにより、カートリッジの逆さ挿入を防止し得る。
【0037】
カートリッジ受容領域は、第一のカートリッジ受容領域側壁、および対向する第二のカートリッジ受容領域側壁を含み得る。第一のカートリッジ受容領域側壁は、第二のカートリッジ受容領域側壁とは異なる形状を有し得る。第一の側壁および第二の側壁の一方または両方は、カートリッジを横方向にカートリッジ受容領域に挿入することを可能にする開口部を有し得る。カートリッジ受容領域は、カートリッジ受容領域上壁、およびカートリッジ受容領域底壁を含み得る。カートリッジ受容領域上壁は、カートリッジ受容領域底壁とは異なる形状を有し得る。
【0038】
エアロゾル発生装置は、封止要素をさらに備え得る。封止要素は、カートリッジ受容領域の一部を形成し得る。封止要素は、カートリッジがカートリッジ受容領域内に受容され、カートリッジの封止ホイルが貫通要素によって貫通されるときに、液体エアロゾル形成基体の漏出を防止するように配置され得る。封止要素は、カートリッジがカートリッジ受容領域に受容され、封止ホイルが貫通要素によって貫通されるときに、カートリッジとカートリッジ受容領域との間に液密シールを確立するように配置され得る。封止要素は、開口要素を少なくとも部分的に取り囲み、好ましくは、開口要素を完全に取り囲み得る。封止要素は、封止リングを含み得る。封止要素は、封止リングであり得る。封止要素は、Oリングを含み得る。封止要素は、Oリングであり得る。
【0039】
カートリッジは、液体感覚媒体を保持するための液体貯蔵部分を含み得る。液体貯蔵部分は、液体感覚媒体を含み得る。液体感覚媒体は、水を含み得る。液体感覚媒体は、風味剤を含み得る。液体感覚媒体は、ニコチンを含み得る。液体感覚媒体は、エアロゾル形成基体を含むか、またはエアロゾル形成基体であり得る。カートリッジは、液体エアロゾル形成基体を含み得る。
【0040】
カートリッジは、半弾性材料を含み得、好ましくは、カートリッジは半弾性材料から作製され、より好ましくは、カートリッジはポリマー化合物から作製され、最も好ましくは、カートリッジはシクロオレフィンコポリマー(COC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、およびポリプロピレン(PP)のうちの一つ以上から作製される。
【0041】
カートリッジは、液体出口を備え得る。カートリッジの液体出口は、カートリッジに超音波溶着されたラミネート箔で封止され得る。箔は、アルミ箔のラミネート層およびポリマー箔の一つ以上の層を含み得るか、またはこれらから作製され得る。ポリマー箔は、以下のうちの一つ以上を含み得る:BOPP(二軸延伸ポリプロピレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、LLDPE(線状低密度ポリエチレン)、OPP(延伸ポリプロピレン)、PA(ポリアミド)、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)およびPVDC(塩化ビニリデン)。
【0042】
液体出口の配向は、液体出口の拡張平面によって画定され得る。液体出口の拡張平面は、カートリッジの長軸方向軸に対してある角度で配置され得る。液体出口の拡張平面とカートリッジの長軸方向軸との間の角度は、30°~60°、好ましくは35°~55°、より好ましくは40°~50°、最も好ましくは約45°であり得る。液体出口は、接続部分と液体出口の嵌合の改善を達成するために、接続部分の角度と同一に角度付けられ得る。カートリッジが接続されると、液体出口は、カートリッジからの液体が液体出口および液体通路を介して気化器に流れ得るように、液体通路と整列される。
【0043】
カートリッジは、第一のカートリッジ側壁、および対向する第二のカートリッジ側壁を含み得る。第一のカートリッジ側壁は、第二のカートリッジ側壁とは異なる形状を有し得る。カートリッジは、カートリッジ上壁およびカートリッジ底壁を含み得る。カートリッジ上壁は、カートリッジ底壁とは異なる形状を有し得る。カートリッジは、カートリッジ受容領域に一つの配向でのみカートリッジの挿入を可能にするように形状付けられ得る。カートリッジは、カートリッジ受容領域へのカートリッジの一方向の挿入のみを可能にするように形状付けられ得る。カートリッジは、非対称形状を有し得る。
【0044】
カートリッジの壁は、透明であってもよく、これにより液体貯蔵部分内に収容される液体は外側から見えてもよい。ユーザーは、液体の色に基づいて、異なる液体を区別してもよい。カートリッジの壁は、透明であってもよく、これにより液体貯蔵部分が空になることが外側から見えてもよい。
【0045】
カートリッジは、一つ以上の半開放入口を備えてもよい。これは、周囲空気がカートリッジおよび液体貯蔵部分へと入ることを可能にする場合がある。一つ以上の半開放入口は、周囲空気が液体貯蔵部分の中へと入ることを可能にするように透過性があり、かつ液体貯蔵部分の内側の空気および液体が液体貯蔵部分から出るのを実質的に防止するように不透過性である、半透過性の膜または一方向弁であってもよい。一つ以上の半開放入口は、特定の条件下で空気が液体貯蔵部分の中へと通ることを可能にする場合がある。カートリッジの枯渇時に生じる真空は、一つ以上の半開放入口によって防止し得る。カートリッジの一つ以上の半開放入口は一方向弁を備え得る。一方向弁は、液体貯蔵部分内の圧力低下に応答して開くように構成され得る。一方向弁は、一つ以上の半開放入口からの液体の漏出をさらに防止し得る。
【0046】
カートリッジの液体貯蔵部分は、再充填可能であり得る。別の方法として、カートリッジは、交換可能なカートリッジとして構成されてもよい。初期カートリッジが消費された時、新しいカートリッジがエアロゾル発生装置に取り付けられ得る。
【0047】
カートリッジの液体出口は、一方向弁を備え得る。一方向弁は、液体貯蔵部分内の圧力低下に応答して開くように構成され得る。一方向弁は、気流経路の圧力降下に応答して開くように構成され得る。一方向弁は、液体出口を介してあらゆる残留物が液体貯蔵部分の中に入るのを妨げることによって、液体貯蔵部分の汚染をさらに防止する場合がある。
【0048】
エアロゾル発生装置は、気化器を備え得る。気化器は、加湿器であり得る。気化器は、ネブライザーであり得る。気化器は、非熱式気化器または熱式気化器であり得る。熱式気化器は、液体感覚媒体を加熱して気化させることによってエアロゾルを生成するための電気発熱体を含み得る。装置は、非熱式気化器および熱式気化器の一方または両方から選択される二つ以上の気化器を含み得る。装置は、一つの非熱式気化器および一つの熱式気化器を含み得る。一つ以上の気化器は、装置の非熱式エアロゾル生成部分の一部であり得る。
【0049】
気化器は、一つ以上のノズルを画定するメッシュ要素を備え、装置は液体エアロゾル形成基体をメッシュ要素の一方の側に供給するように配置される。メッシュ要素は、液体感覚媒体の供給に対して振動させ、液体感覚媒体の液滴を強制的にノズルに通過させることによってエアロゾルを発生させ得る。この配置は、能動的なメッシュ要素と呼ばれる場合がある。メッシュは、パラジウム多孔振動板を含む、振動式微細多孔メッシュであり得る。
【0050】
代替的な配置は、メッシュ要素に対して液体感覚媒体の供給を振動させ、ノズルに液体感覚媒体の液滴を通過させるように配置されたアクチュエータを備え得る。この配置は、受動的なメッシュ要素と呼ばれる場合がある。
【0051】
アクチュエータは、任意の適切なタイプのアクチュエータを備えてもよい。一部の実施形態では、アクチュエータは圧電素子を含んでもよい。一部の実施形態では、アクチュエータは超音波ソノトロードを含み得る。
【0052】
気化器は、共振周波数で作動され得る。共振周波数は、次のうちの一つ以上の関数である:液体感覚媒体の粘度(室温よりも高く100℃未満の温度にその温度を上昇させることによって低下することが可能)、液体感覚媒体の表面張力、ノズルの直径および形状、メッシュの厚さまたは剛性、液滴排出の速度、作動の振幅、気化器組立品の機械特性。共振周波数は、上記因数の組み合わせに基づいて計算され得る。上述のようなメッシュを用いると、直径が典型的に3マイクロメートル未満である液滴の形成を達成することが可能である。形成される液滴の直径を減少させるために、液体感覚媒体の粘度は、その温度を増加させることによって低下させ得る。形成される液滴の直径を減少させるために、例えば上述の通りの共振周波数など、適切な作動周波数を使用することができる。
【0053】
メッシュ要素を含む気化器は、特定の液体感覚媒体に対して、気化器によって生成され得る最小液滴サイズを呈する。一般的には、エアロゾル化された液体エアロゾル形成基体の肺への送達を最大化するために小さな飛沫サイズが望ましい。
【0054】
メッシュ要素は、任意の適切な材料を含み得る。例えば、メッシュ要素はシリコン・オン・インシュレーターウェハーを含んでもよい。
【0055】
メッシュ要素は、第一の表面および第二の表面を備え得る。複数のノズルは、第一の表面と第二の表面の間に延び得る。第一の表面は、親水性被覆で少なくとも部分的に被覆され得、または第二の表面は、疎水性被覆で少なくとも部分的に被覆され得る。疎水性被覆は、ポリウレタン(PU)または超疎水性金属(微多孔性金属または金属メッシュなど)のいずれかを含み得る。微多孔性金属または金属メッシュは、微多孔性金属または金属メッシュを超疎水性にするために、炭素鎖で官能化され得る。例示的な超疎水性金属には、銅およびアルミニウムが含まれる。
【0056】
一部の実施形態では、メッシュ要素は、内表面上に親水性被覆を含む。メッシュ要素は、少なくとも一つのノズル表面上に親水性被覆を備え得る。親水性被覆は、3ポリアミド、ポリ酢酸ビニル(PVA)、酢酸セルロース、綿、および一つ以上の親水性酸化物のうちの少なくとも一つを含み得る。適切な親水性酸化物には、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化チタン、および5酸化タンタルが含まれる。
【0057】
メッシュ要素は、メッシュ要素の表面上に位置付けられる電気発熱体を備え得る。有利なことに、電気発熱体は、メッシュ要素のノズルを通して排出される液体を加熱するために使用され得る。電気発熱体は、複数のノズルを通して排出される液体を直接的に加熱するように配置され得る。電気発熱体は、メッシュ要素の外表面上に位置付けられてもよい。電気発熱体は、任意の適切なタイプの発熱体を含み得る。例えば、電気発熱体は、微小電気機械システム発熱体を含み得る。電気発熱体は、一つ以上の抵抗加熱トラックを備え得る。一つ以上の抵抗加熱トラックは、金属を含んでもよい。一つ以上の抵抗加熱トラックは、プラチナ、ニッケル、およびポリシリコンのうちの少なくとも一つを含み得る。
【0058】
気化器は、弾性変形可能要素をさらに含み得る。気化器は、メッシュ要素と弾性変形可能要素の間に位置付けられた空洞をさらに含み得る。気化器は、空洞に霧化される液体の供給を提供するための液体入口をさらに備え得る。空洞は、霧化される液体を含有し得る。カートリッジの液体出口は、気化器の液体入口と流体接続され得る。気化器は、弾性変形可能要素を振動させるように配置されたアクチュエータをさらに備え得る。弾性変形可能要素は、適切な任意の弾性変形可能材料を含み得る。例えば、弾性変形可能要素は、プラスチック、ゴムまたはシリコンを含み得る。一部の好ましい実施形態では、弾性変形可能要素はシリコンを含む。一部の実施形態では、弾性変形可能要素は、ニッケル、パラジウム、またはニッケルおよびパラジウムの合金などの金属または金属合金を含み得る。
【0059】
気化器は、蒸気またはエアロゾルである分散液を生成し得る。気化器は、液体感覚媒体を加熱して、液体感覚媒体の少なくとも一部分を気化またはエアロゾル化することによって、蒸気またはエアロゾルを生成し得る。気化器は、超音波処理、振動、または超音波処理と振動との組み合わせなど、非加熱によって、蒸気またはエアロゾルである分散液を発生させ得る。例えば、ネブライザーは、振動器またはソニケーターロッドを含み得る。ネブライザーは、アトマイザーアセンブリであり得、アトマイザーアセンブリは、弁、ポンプ、噴霧器、これらの何らかの組み合わせなどのうちの一つ以上を含む、機械的な要素をさらに含み得る。振動器またはソニケーターロッドを含むネブライザーの一つ以上の部分は、液体感覚媒体に力を及ぼして、エアロゾルである分散液を発生させ得る。例えば、アトマイザーアセンブリは、加圧された液体感覚媒体を低圧環境に放出すること、液体感覚媒体粒子を噴霧すること、揮発性の液体感覚媒体を環境中に気化させることの一つ以上を介してエアロゾルを生成するように構成され得る。
【0060】
気化器は、加湿器であり得る。加湿器は、非熱式加湿器として構成され得る。加湿器は、ネブライザーとして構成され得る。ネブライザーは、振動式微細多孔メッシュを含み得る。振動式微細多孔メッシュは、パラジウム多孔振動板を含み得る。
【0061】
エアロゾル発生装置は、気流経路の湿度を測定するように構成された湿度センサを備え得る。湿度センサは、気流経路内に配置され得る。好ましくは、湿度センサは、気流経路と流体接続された空気吸込み口に隣接して配置される。代替的にまたは追加的に、湿度センサは、エアロゾル発生装置を囲む周囲空気の湿度を測定し得る。湿度センサは、周囲湿度を測定するために、エアロゾル発生装置の周辺に配置され得る。湿度センサは、バンドギャップセンサとして構成され得る。
【0062】
エアロゾル発生装置は、温度センサを備え得る。温度センサは、気流経路内の空気の温度を測定するように構成され得る。温度センサは、気流経路内に配置され得る。好ましくは、温度センサは、気流経路と流体接続された空気吸込み口に隣接して配置される。温度センサは、静電容量センサとして構成され得る。
【0063】
代替的に、温度センサに加えて、装置は、加熱温度センサを備え得る。本明細書で使用される場合、「加熱温度センサ」という用語は、装置の加熱された部分の温度を感知するように構成された温度センサを指す。例えば、加熱温度センサは、装置の使用中に発熱体によって加熱された加熱チャンバーの温度を感知し得る。
【0064】
湿度センサおよび温度センサの一方または両方は、装置の動作中に、気流経路内の空気の湿度および気流経路内の空気の温度の一方または両方を連続的に測定するよう構成され得る。コントローラは、センサ出力に基づいて、装置の動作中に連続的に気化器を制御し得る。したがって、装置の動作中の湿度および温度の一方または両方の変化が考慮に入れられ、ユーザー体験が改善され得る。
【0065】
湿度センサおよび温度センサの一方または両方は、装置の空気吸込み口に隣接する湿度および温度の一方または両方をそれぞれ測定するように配置され得る。
【0066】
装置は、エアロゾル形成基体を加熱するための加熱チャンバーをさらに含む。加熱チャンバーは、気流経路の下流端に向かって配置され得る。代替的にまたは追加的に、加熱チャンバーは、気流経路の下流に配置され得る。後者の場合、気流経路は加熱チャンバー内に抜ける。加湿器は、加熱チャンバーの上流に配設され得る。
【0067】
加湿器は、加熱チャンバーと湿度センサおよび温度センサの一方または両方との間に配置され得る。
【0068】
エアロゾル発生装置は、湿度センサの出力を受信するように構成されたコントローラを備え得る。コントローラは、湿度センサおよび温度センサの一方または両方の出力を受信し、センサ出力に基づいて加湿器の動作を制御するように構成され得る。一実施形態では、湿度センサが提供され、温度センサが提供される。コントローラは、湿度センサおよび温度センサの一方または両方の出力を受信し、コントローラは、湿度センサ出力に基づいて、温度センサ出力に基づいて、加湿器の動作を制御するように構成され得る。
【0069】
コントローラは、装置の動作中、湿度センサ出力および温度センサ出力の一方または両方に基づいて、加湿器の動作を連続的に制御するように構成され得る。
【0070】
コントローラは、ルックアップテーブルを備え得る。ルックアップテーブルは、空気湿度データおよび空気温度データのうちの一つまたは両方を含み得る。コントローラは、湿度センサおよび温度センサの一方または両方をルックアップテーブルの記憶データと比較することによって、加湿器を制御するように構成され得る。
【0071】
エアロゾル発生装置は、モジュール設計を有し得る。エアロゾル発生装置は、メインモジュール、熱式エアロゾル生成部分、および非熱式エアロゾル生成部分のうちの一つ以上を含み得る。熱式エアロゾル生成部分は、加熱部分として構成され得る。熱式エアロゾル生成部分は、加熱モジュールとして構成され得る。熱式エアロゾル生成部分は、モジュールであり得る。非熱式エアロゾル生成部分は、気化器部分として構成され得る。非熱式エアロゾル生成部分は、気化器モジュールとして構成され得る。非熱式エアロゾル生成部分は、モジュールであり得る。非熱式エアロゾル生成部分は、非熱式気化器を備え得る。一つ以上の部分は、モノリシック構造の一部であり得る。一つ以上の部分は、互いに永久的に取り付けられ得る。一つ以上の部分は、互いに分離可能に接続可能であり得る。
【0072】
モジュール設計は、いくつかの動作モードを可能に得る。例えば、非熱式エアロゾル生成部分および熱式エアロゾル生成部分の一方または両方が、異なる動作モードに従って存在し得る。
【0073】
メインモジュールは、装置の主要電子構成要素を備え得る。メインモジュールは、装置の電源、例えば、再充電可能電池を備え得る。メインモジュールは、装置の制御電子機器を備え得る。
【0074】
非熱式エアロゾル生成部分は、気化器を備え得る。気化器は、加湿器を含むか、または加湿器であり得る。非熱式エアロゾル生成部分は、湿度センサを備え得る。非熱式エアロゾル生成部分は、湿度センサ出力を受信し、湿度センサ出力に基づいて加湿器の動作を制御するように構成されたコントローラを備え得、またはコントローラは、メインモジュール内に配置され得る。非熱式エアロゾル生成部分は、カートリッジを受容するために構成されたカートリッジ受容領域を含み得る。
【0075】
熱式エアロゾル生成部分は、エアロゾル形成基体を加熱するための加熱チャンバーを備える。加熱チャンバーは発熱体を備える。
【0076】
非熱式エアロゾル生成部分は、メインモジュールと熱式エアロゾル生成部分との間に挟まれた中央モジュールとして配置され得る。メインモジュールは、装置の遠位端に配置され得る。熱式エアロゾル生成部分は、装置の近位端に配置され得る。非熱式エアロゾル生成部分は、熱式エアロゾル生成部分の上流に配置され得る。
【0077】
非熱式エアロゾル生成部分の遠位端は、メインモジュールの近位端に分離可能に接続可能であり得る。非熱式エアロゾル生成部分の近位端は、熱式エアロゾル生成部分の遠位端に分離可能に接続可能であり得る。
【0078】
加えて、メインモジュールの近位端は、熱式エアロゾル生成部分の遠位端に直接接続可能であり得、それによって、非熱式エアロゾル生成部分が省略される代替的な動作モードが可能となる。
【0079】
装置は、取り外し可能に接続可能なマウスピースをさらに備え得る。マウスピースは、熱式エアロゾル生成部分の近位端に取り外し可能に接続可能であり得る。マウスピースが熱式エアロゾル生成部分に接続されると、ユーザーはマウスピースで直接引き出すことができる。マウスピースが熱式エアロゾル生成部分に接続されていない場合、ユーザーは、少なくとも部分的に熱式エアロゾル生成部分に挿入されたエアロゾル形成物品の口側端部分で直接引き出すことができる。大体的にまたは追加的に、マウスピースは、非熱式エアロゾル生成部分の近位端に取り外し可能に接続可能であり得る。一実施形態では、熱式エアロゾル生成部分は、マウスピースを一体的に含むか、またはマウスピースとして構成される。
【0080】
したがって、モジュール式装置は、非熱式エアロゾル生成部分と熱式エアロゾル生成部分の一方または両方、およびマウスピースの存在下での様々な動作モードを可能にし得る。
【0081】
取り外し可能な接続手段は、磁気接続、ねじ接続、スライド接続、およびバヨネット接続、または任意の他の公知の接続のうちの一つ以上を含み得る。
【0082】
エアロゾル発生装置は、加湿器および湿度センサからなる非熱式エアロゾル生成部分と、発熱体を含む熱式エアロゾル生成部分とを含み得、非熱式エアロゾル生成部分が熱式エアロゾル生成部分の上流に配置され得る。
【0083】
エアロゾル発生装置は、周囲空気が引き込まれ、空気がそれを通って装置を流れる気流経路を備え得る。気流経路は、第一の部分、第二の部分、および第一の部分と第二の部分との間の移行部分を含み得る。第一の部分は、第二の部分の上流に配置され得る。
【0084】
気化器、好ましくは、加湿器は、気流経路を流れる空気の湿度を上昇させるように構成され得る。気化器、好ましくは、加湿器は、気流経路の移行部分に隣接して配置され得る。気流経路の移行部分は、移行部分の下流の気流チャネルの第二の部分がエアロゾル発生装置の長軸方向軸に対してオフセットされるように配置され得る。
【0085】
移行部分は、気流経路の方向が第一の部分から第二の部分へと変化するように配置され得る。気化器は、気流経路の移行部分の領域で、エアロゾル形成基体からの蒸気を生成するように構成され得る。
【0086】
気化器および移行部分は、非熱式エアロゾル生成部分に配置され得る。気流経路の第二の部分は、非熱式エアロゾル生成部分に少なくとも部分的に配置され得る。気流経路の第二の部分は、継手で流体接続され得る。継手は、非熱式エアロゾル生成部分を熱式エアロゾル生成部分と流体結合するように構成され得る。
【0087】
継手は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対してオフセットされ得る。継手は、非熱式エアロゾル生成部分と熱式エアロゾル生成部分の間で取り外し可能に連結できるように構成され得る。継手は、ルアー継手として構成され得る。
【0088】
気流経路の第二の部分は、少なくとも部分的に熱式エアロゾル生成部分に配置され得、熱式エアロゾル生成部分の気流経路の第二の部分が、熱式エアロゾル生成部分における気流経路の第二の部分が少なくとも部分的にエアロゾル発生装置の長軸方向軸に沿って走るように、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に少なくとも部分的に空気を向け得る。長軸方向軸に対してオフセットして走る第二の部分からの空気の、長軸方向軸に沿って走る第二の部分の一部への再指向は、気流経路の第二の部分に配置された第二の移行部分によって促進され得る。第一の移行部分および第二の移行部分を提供することによって、気流経路の全長を、加湿器から熱式エアロゾル生成部分の加熱チャンバーへと増加させ得る。結果として、混合物が熱式エアロゾル生成部分のエアロゾル形成基体に到達する前に、気化器および周囲空気によって生成されたエアロゾルの混合が改善される。
【0089】
気流経路の第二の部分は、熱式エアロゾル生成部分に少なくとも部分的に配置され得、熱式エアロゾル生成部分の気流経路の第二の部分は、継手で流体接続され得る。
【0090】
移行部分は、気流経路の方向が第一の部分から第二の部分へと変化するように配置され得る。
【0091】
エアロゾル発生装置は、一つ以上の空気吸込み口を備え得る。一つ以上の空気吸込み口は、好ましくは気流経路と流体接続される。装置の空気吸込み口は、一方向弁を含み得る。一方向弁は、気流経路の圧力降下に応答して開くように構成され得る。気流経路に圧力降下がない場合の閉鎖状態では、一方向弁は、空気吸込み口を介して、水分、塵埃、または他の汚染物質が装置に入るのを防止し得る。
【0092】
エアロゾル発生装置は、空気吸込み口を備え得、気流経路の第一の部分は、空気吸込み口に隣接して配置され得る。
【0093】
気流チャネルの第一の部分は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して、エアロゾル発生装置を通して横方向に走り得る。気流チャネルの第一の部分は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して、エアロゾル発生装置を通して半径方向に走り得る。気流チャネルの第一の部分は、空気吸込み口と気流チャネルの移行部分を流体接続し得る。
【0094】
気流チャネルの第二の部分は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して平行なエアロゾル発生装置を通して少なくとも部分的に軸方向に走り得る。気流チャネルの第二の部分は、気流チャネルの移行部分に流体接続され得る。気流チャネルの第二の部分は、気流チャネルの第一の移行部分と気流チャネルの第二の移行部分の一方または両方と流体接続され得る。
【0095】
気流チャネルの第一の移行部分と気流チャネルの第二の部分の第二の移行部分の一方または両方は、気流経路の方向を90°変更し得る。
【0096】
気化器の配向は、気化器の表面によって画定され得る。表面は、拡張平面によって画定され得る。拡張平面は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対してある角度で配置され得る。平面は、気流経路の第一の部分および第二の部分の両方に対して角度付けられ得る。
【0097】
気化器表面の拡張平面とエアロゾル発生装置の長軸方向軸との間の角度は、30°~60°、好ましくは35°~55°、より好ましくは40°~50°、最も好ましくは約45°であり得る。気化器表面の拡張平面と気流経路の第一の部分の長軸方向軸との間の角度は、30°~60°、好ましくは35°~55°、より好ましくは40°~50°、最も好ましくは約45°であり得る。気化器表面の拡張平面と気流経路の第二の部分の長軸方向軸との間の角度は、30°~60°、好ましくは35°~55°、より好ましくは40°~50°、最も好ましくは約45°であり得る。
【0098】
気流チャネルの移行部分の断面積は、気流チャネルの第一の部分の断面積よりも大きくてもよい。気流チャネルの移行部分の断面積は、気流チャネルの第二の部分の断面積よりも大きくてもよい。
【0099】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱するための加熱チャンバーを備え得る。加熱チャンバーは、装置の熱式エアロゾル生成部分の一部であり得る。加熱チャンバーは中空円筒形状を有し得る。加熱チャンバーは、空気が加熱チャンバーを通って流れ得るように適合され得る。気流経路は、加熱チャンバー内に延び得る。カートリッジの開口部、好ましくは流体出口は、気流経路を介して加熱チャンバーと流体接続され得る。周囲空気は、エアロゾル発生装置の中に、加熱チャンバーの中へと、ユーザーに向かって引き込まれ得る。加熱チャンバーの開放近位端は、空気出口を備え得る。加熱チャンバーの下流で、マウスピースが配置され得るか、またはユーザーがエアロゾル発生物品を直接吸込み得る。気流経路はマウスピースを通って延び得る。
【0100】
加熱チャンバーは発熱体を備える。発熱体は、加熱チャンバー内または周囲に配設され得る。
【0101】
本開示のすべての態様において、発熱体は電気抵抗性材料を含み得る。適切な電気抵抗性材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金、およびセラミック材料と金属材料とで作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル白金、金、銀が挙げられる。適切な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオブ含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、金含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、ならびに鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。複合材料において、電気抵抗性材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的特性に応じて随意に、断熱材料中に包埋、断熱材料中に封入、もしくは断熱材料で被覆されてもよく、またはその逆も可能である。
【0102】
記載の通り、本開示の態様のいずれかにおいて、発熱体はエアロゾル発生装置の一部であり得る。エアロゾル発生装置は、内部発熱体、または外部発熱体、または内部発熱体と外部発熱体の両方を備えうるが、ここで「内部」および「外部」は、エアロゾル形成基体についてである。内部発熱体は任意の適切な形態を取ってもよい。例えば、内部発熱体は加熱ブレードの形態を取ってもよい。別の方法として、内部ヒーターは、異なる導電性部分または電気抵抗性の金属チューブを有するケーシングまたは基体の形態を取ってもよい。別の方法として、内部発熱体は、エアロゾル形成基体の中心を通り抜ける一つ以上の加熱針またはロッドであってもよい。他の代替としては、加熱ワイヤーまたはフィラメント、例えばNi-Cr(ニッケルクロム)、白金、タングステン、または合金ワイヤーもしくは加熱プレートが挙げられる。随意に、内部発熱体は剛直な担体材料の中またはこの材料上に配置されてもよい。こうした一実施形態において、電気抵抗性のある発熱体は、温度と比抵抗の間の明確な関係を有する金属を使用して形成されてもよい。こうした例示的な装置において、金属は、セラミック材料などの適切な断熱材料上にトラックとして形成され、その後ガラスなどの別の断熱材料中に挟まれてもよい。この様態で形成されたヒーターは動作中に、発熱体の加熱と、その温度のモニターの両方に使用されてもよい。
【0103】
外部発熱体は任意の適切な形態を取ってもよい。例えば、外部発熱体は、ポリイミドなどの誘電性基板上の一つ以上の可撓性の加熱箔の形態を取ってもよい。可撓性の加熱箔は、加熱チャンバーを受容する基体の周辺部に適合するような形状とされ得る。別の方法として、外部発熱体は、金属のグリッド(複数可)、可撓性プリント基板、成形回路部品(MID)、セラミックヒーター、可撓性炭素繊維ヒーターの形態を取ってもよく、または適切な形状の基体上にプラズマ蒸着などの被覆技法を使用して形成されてもよい。外部発熱体はまた、温度と比抵抗の間の明確な関係を有する金属を使用して形成されてもよい。こうした例示的な装置において、金属は適切な断熱材料の二つの層の間のトラックとして形成されてもよい。この様態で形成された外部発熱体は動作中に、外部発熱体の加熱と、外部発熱体の温度のモニターの両方に使用されてもよい。
【0104】
内部発熱体または外部発熱体は、熱を吸収および貯蔵し、そしてその後、エアロゾル形成基体に熱を経時的に放出する能力を有する材料を含む、ヒートシンクまたは蓄熱体を備えてもよい。ヒートシンクは、適切な金属またはセラミック材料など、任意の適切な材料で形成されてもよい。一実施形態において、材料は、高い熱容量(顕熱貯蔵材料)を有するか、または熱を吸収し、その後可逆的なプロセス(高温相変化など)によって熱を放出する能力を有する材料である。適切な顕熱貯蔵材料としては、シリカゲル、アルミナ、炭素、ガラスマット、ガラス繊維、鉱物、金属または合金(アルミニウム、銀、または鉛など)、およびセルロース材料(紙など)が挙げられる。可逆的な相変化によって熱を放出するその他の適切な材料としては、パラフィン、酢酸ナトリウム、ナフタレン、ろう、ポリエチレンオキシド、金属、金属塩、共晶塩の混合物、または合金が挙げられる。ヒートシンクまたは蓄熱体は、エアロゾル形成基体と直接的に接触し、かつ保存した熱を基体に直接的に伝達できるように配置されてもよい。代替的に、ヒートシンクまたは蓄熱体の中に貯蔵された熱は、金属チューブなどの熱導体によってエアロゾル形成基体に伝達されてもよい。
【0105】
発熱体は、有利なことに、伝導の手段によってエアロゾル形成基体を加熱する。発熱体は基体と少なくとも部分的に接触、または基体が堆積されている担体と少なくとも部分的に接触してもよい。別の方法として、内部発熱体または外部発熱体のいずれかからの熱は、熱伝導性要素によって基体に伝導されてもよい。
【0106】
動作中、エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生装置内に完全に包含されてもよい。その場合、ユーザーはエアロゾル発生装置のマウスピースを吸煙してもよい。別の方法として、動作中、エアロゾル形成基体を含有する喫煙物品は、エアロゾル発生装置内に部分的に包含されてもよい。その場合、ユーザーは喫煙物品を直接吸煙してもよい。
【0107】
発熱体は、誘導発熱体として構成されてもよい。誘導発熱体は、誘導コイルおよびサセプタを備えてもよい。概して、サセプタは、交番磁界によって貫通された時に熱を発生する能力を有する材料である。サセプタが導電性である場合、典型的に渦電流が交番磁界によって誘発される。サセプタが磁性である場合、典型的に、加熱に寄与する別の効果は一般的に、ヒステリシス損失と呼ばれる。ヒステリシス損失は、主にサセプタ内の磁区ブロックの移動により生じる。これは、磁区ブロックの磁気的な向きが、交番する磁気誘導場と整列するためである。ヒステリシス損失に寄与する別の効果は、磁区がサセプタ内で拡大または縮小する時である。一般的に、サセプタ内でナノスケール以下で起こるこれらのすべての変化は、サセプタ内で熱を生成するため、「ヒステリシス損失」と呼ばれる。よって、サセプタが磁性と導電性の両方である場合、ヒステリシス損失と渦電流の発生の両方はサセプタの加熱に寄与することになる。サセプタが磁性であるが導電性ではない場合、ヒステリシス損失は、交番磁界によって貫通された時にサセプタを加熱することになる唯一の手段になる。本発明によると、サセプタは導電性、または磁性、または導電性と磁性の両方であってもよい。一つ以上の誘導コイルによって生成される交番磁界が、サセプタを加熱する。次にサセプタは、エアロゾルが形成されるように、エアロゾル形成基体に熱を伝達する。熱伝達は主に、熱の伝導によってもよい。こうした熱伝達は、サセプタがエアロゾル形成基体と密接な熱的接触状態にある場合に、最も良好である。誘導発熱体が採用される場合、誘導発熱体は、本明細書に記載の通りの内部発熱体として、または本明細書に記載の通りの外部ヒーターとして構成されてもよい。誘導発熱体が内部発熱体として構成される場合、サセプタ素子は、エアロゾル発生物品を貫通するためのピンまたはブレードとして構成されることが好ましい。誘導発熱体が外部発熱体として構成される場合、サセプタ素子は、加熱チャンバーを少なくとも部分的に包囲する、または加熱チャンバーの側壁を形成する円筒状サセプタとして構成されることが好ましい。
【0108】
エアロゾル発生装置は手持ち式エアロゾル発生装置であってもよい。
【0109】
エアロゾル発生装置は携帯型であることが好ましい。エアロゾル発生装置は、従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこに匹敵するサイズを有してもよい。装置は電気的に作動する喫煙装置であってもよい。装置は、手持ち式エアロゾル発生装置であってもよい。エアロゾル発生装置は、装置の長軸方向軸に沿った方向に、30ミリメートル~150ミリメートルの全長を有し得る。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して横方向に5ミリメートル~30ミリメートルの外径を有し得る。外径は、一定であり得るか、または装置の長軸方向軸に沿って変化し得る。
【0110】
横断面積は、任意の所望の形状であり得る。例えば、横断面積は、楕円形、円形、または長方形であり得る。横断面積の形状は、一定であり得るか、または装置の長軸方向軸に沿って変化し得る。
【0111】
エアロゾル発生装置はハウジングを備え得る。ハウジングは細長くてもよい。ハウジングは、任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適切な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンが挙げられる。材料は軽く、かつ脆くないことが好ましい。
【0112】
ハウジングは、少なくとも一つの空気吸込み口を備えてもよい。ハウジングは、複数の空気吸込み口を含み得る。空気吸込み口は、好ましくは気流経路と流体接続される。
【0113】
本発明の一実施形態によれば、エアロゾル発生装置とともに使用するための、本明細書に記載のカートリッジが提供される。
【0114】
本発明の一実施形態によれば、本明細書に記載のエアロゾル発生装置と、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生システムが提供される。エアロゾル形成基体は、本明細書に記載のエアロゾル発生物品の一部であり得る。エアロゾル形成基体は、装置の加熱チャンバー内で加熱され得、加熱チャンバーは、気流経路の下流端に向かって配置され得、加湿器は、加熱チャンバーの上流に配置され得る。
【0115】
本明細書で使用される「液体感覚媒体」という用語は、液体感覚媒体と接触する気流を修正する能力を有する液体組成物を指す。気化器を使用して、液体感覚媒体を気流と接触させ得る。気流の修正は、エアロゾルまたは蒸気を形成すること、気流を冷却すること、気流を濾過すること、および気流の空気湿度を上昇させること、のうちの一つ以上であり得る。
【0116】
例えば、液体感覚媒体は、水からなり得るか、または実質的に水からなり得る。液体感覚媒体は、加湿器によって気流中に分散され得る。したがって、気流の湿度が上昇し得る。加湿器の提供により、有利には、環境の空気湿度とは無関係に、一定の空気湿度を有する気流を提供することが可能となる。例えば、これにより、使用中に、装置が低空気湿度の低温環境で使用される状況を補うことが可能となる。
【0117】
例えば、液体感覚媒体は、エアロゾルまたは蒸気を形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含んでもよい。液体感覚媒体中のエアロゾル形成基体は、風味剤であるか、または風味剤を含むことが好ましい。
【0118】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルまたは蒸気を形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体に関する。こうした揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は、固体形態であってもよく、または液体状であってもよい。「エアロゾル」および「蒸気」という用語は、同じ意味で使用される。
【0119】
エアロゾル形成基体はエアロゾル発生物品の一部であってもよい。エアロゾル形成基体は、液体貯蔵部分内に保持された液体の一部であってもよい。エアロゾル形成基体は、液体貯蔵部分内に保持された液体感覚媒体の一部であってもよい。液体貯蔵部分は、液体エアロゾル形成基体を収容してもよい。別の方法として、または追加的に、液体貯蔵部分は、固体エアロゾル形成基体を収容してもよい。例えば、液体貯蔵部分は、固体エアロゾル形成基体と液体との懸濁液を収容してもよい。液体貯蔵部分は、液体エアロゾル形成基体を含有することが好ましい。
【0120】
本明細書に記載のエアロゾル形成基体は、液体貯蔵部分内に含有されたエアロゾル形成基体と、エアロゾル発生物品内に含まれたエアロゾル形成基体とのうちの一方または両方であり得る。好ましくは、液体ニコチンまたは風味/風味剤含有エアロゾル形成基体は、カートリッジの液体貯蔵部分で採用されてもよく、一方で、固体たばこ含有エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品で採用されてもよい。
【0121】
エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。ニコチン含有エアロゾル形成基体は、ニコチン塩マトリクスであってもよい。
【0122】
エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含むたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は非たばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、均質化した植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料を含んでもよい。均質化したたばこ材料は、粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。特に好ましい一実施形態において、エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含んでもよい。本明細書で使用される「捲縮したシート」という用語は、複数の実質的に平行な隆起または波形を有するシートを意味する。
【0123】
エアロゾル形成基体は、少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでいてもよい。エアロゾル形成体は、使用時に高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にし、かつ装置の動作温度において熱分解に対して実質的に抵抗性である任意の好適な公知の化合物または化合物の混合物である。適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、これには多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールなど)である。エアロゾル形成体はグリセリンであることが好ましい。存在する場合、均質化したたばこ材料は、乾燥質量基準で5重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有してもよく、また乾燥質量基準で5重量パーセント~30重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有することが好ましい。エアロゾル形成基体は、他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。
【0124】
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含む物品を指す。例えば、エアロゾル発生物品は、装置のユーザー端でマウスピースを吸うまたは吸煙するユーザーによって直接吸入可能なエアロゾルを発生する物品であってもよい。エアロゾル発生物品は使い捨てであってもよい。
【0125】
エアロゾル発生物品およびエアロゾル発生装置の加熱チャンバーは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置のチャンバー内に部分的に受容されるように配置され得る。エアロゾル発生装置の加熱チャンバーおよびエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の加熱チャンバー内に完全に受容されるように配置され得る。
【0126】
エアロゾル発生物品は、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す周囲と、を有してもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル形成セグメントとして提供されてもよい。エアロゾル形成セグメントは実質的に円筒状の形状であってもよい。エアロゾル形成セグメントは実質的に細長くてもよい。エアロゾル形成セグメントはまた、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す周囲とを有してもよい。
【0127】
本明細書で使用される場合、「液体貯蔵部分」という用語は、液体感覚媒体、および追加的に、または代替的に、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含む貯蔵部分を指す。
【0128】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾル発生物品とカートリッジとのうちの一方または両方と相互作用してエアロゾルを発生する装置を指す。
【0129】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生システム」という用語は、本明細書でさらに記述および例示するようなエアロゾル発生物品と、本明細書でさらに記述および例示するようなエアロゾル発生装置との組み合わせを指す。システムでは、エアロゾル発生装置と、エアロゾル発生物品とカートリッジとのうちの一方または両方が協働して、呼吸に適したエアロゾルを発生する。
【0130】
本明細書で使用される場合、「マウスピース」という用語は、装置の加熱チャンバー内に受容されたエアロゾル発生物品から、および/またはカートリッジの液体貯蔵部分内に受容された液体から、エアロゾル発生装置によって発生したエアロゾルを直接吸入するためにユーザーの口の中へと入れられるエアロゾル発生装置の一部分を指す。
【0131】
発熱体の動作は、吸煙検出システムによってトリガーされてもよい。別の方法として、発熱体は、オンオフボタンを押すことによってトリガーされ、ユーザーの吸煙の持続時間の間保持されてもよい。吸煙検出システムはセンサとして提供されてもよく、これは気流速度を測定するための気流センサとして構成されてもよい。気流速度は、ユーザーによってエアロゾル発生装置の気流経路を通して引き出される時間当たりの空気の量を特徴付けるパラメータである。吸煙の開始は、気流が所定の閾値を超える時に、気流センサによって検出されてもよい。開始はまた、ユーザーがボタンを起動後に検出されてもよい。
【0132】
センサはまた、圧力センサとして構成されてもよい。ユーザーがエアロゾル発生装置を吸う時、陰圧または真空が装置の内側に作り出され、この陰圧は圧力センサによって検出されてもよい。「陰圧」という用語は、周囲空気の圧力より低い圧力として理解される。言い換えれば、ユーザーが装置を吸う時、装置を通して引き出される空気は、装置の外側の周囲空気の圧力より低い圧力を有する。
【0133】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置を起動するためのユーザーインターフェース、例えば、エアロゾル発生装置の加熱を開始するボタン、またはエアロゾル発生装置またはエアロゾル形成基体の状態を表示するディスプレイを含んでもよい。
【0134】
エアロゾル発生装置は、例えば、電気式のエアロゾル発生装置内の搭載型電力供給源を再充電するための充電ユニットなどの、追加的な構成要素を含んでもよい。
【0135】
本明細書で使用される場合、エアロゾル発生装置の「近位」という用語は、ユーザー端、あるいは口側端、またはその一部もしくはその部分を指し、また「遠位」という用語は、近位端の反対側の端を指す。加熱チャンバーに言及する時、「近位」という用語は、加熱チャンバーの開端部に最も近い領域を指し、「遠位」という用語は、閉端部に最も近い領域を指す。
【0136】
本明細書で使用される場合、「上流」および「下流」という用語は、エアロゾル発生装置の使用中にユーザーがエアロゾル発生装置を吸う方向に対する、エアロゾル発生装置の構成要素または構成要素の部分の相対的な位置を説明するために使用される。
【0137】
以下に、非限定的な実施例の非網羅的なリストが提供される。これらの実施例の特徴のうちの任意の一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例または実施形態の任意の一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【実施例
【0138】
[実施例A]
実施例A:カートリッジを受容するように構成されたカートリッジ受容領域を備える手持ち式エアロゾル発生装置であって、カートリッジが、液体エアロゾル形成基体を含み、カートリッジ受容領域が開口要素を備え、開口要素が、カートリッジがカートリッジ受容領域に受容されるときに、カートリッジの封止ホイルを貫通するように構成されている、手持ち式エアロゾル発生装置。
【0139】
[実施例B]
実施例B:カートリッジ受容領域が液体通路を備える、実施例Aに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0140】
[実施例C]
実施例C:液体通路が、カートリッジがカートリッジ受容領域に受容されて、封止ホイルが開口要素によって貫通されるときに、手持ち式エアロゾル発生装置とカートリッジとの間の液体接続を確立するように配設されている、実施例Bに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0141】
[実施例D]
実施例D:開口要素が、液体通路を少なくとも部分的に取り囲み、好ましくは液体通路を完全に囲む、実施例Cに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0142】
[実施例E]
実施例E:開口要素が、カートリッジがカートリッジ受容領域に受容されるときに、カートリッジの封止ホイルをスライスするためのブレードを備える、実施例A~Dのいずれかに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0143】
[実施例F]
実施例F:開口要素が、カートリッジがカートリッジ受容領域に受容されるときに、カートリッジの封止ホイルをスライスするためのダブルブレードを備える、実施例A~Eのいずれかに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0144】
[実施例G]
実施例G:ダブルブレードが、カートリッジ受容領域中へのカートリッジの挿入方向とは無関係に、カートリッジの封止ホイルをスライスするように構成されている、実施例Fに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0145】
[実施例H]
実施例H:手持ち式エアロゾル発生装置が、封止要素をさらに備える、実施例A~Gのいずれかに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0146】
[実施例I]
実施例I:封止要素が、カートリッジがカートリッジ受容領域内に受容され、封止ホイルが開口要素によって貫通されるときに、液体エアロゾル形成基体の漏れを防止するように配設されている、実施例Hに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0147】
[実施例J]
実施例J:封止要素が、開口要素を少なくとも部分的に取り囲み、好ましくは、開口要素を完全に取り囲む、実施例HまたはIに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0148】
[実施例K]
実施例K:封止要素が封止リングを含み、好ましくは、封止要素が封止リングである、実施例H~Jのいずれかに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0149】
[実施例L]
実施例L:封止要素がOリングを含み、好ましくは、封止要素がOリングである、実施例H~Kのいずれかに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0150】
[実施例M]
実施例M:手持ち式エアロゾル発生装置が気化器をさらに備え、気化器は、好ましくは、ネブライザーとして構成され、より好ましくは、ネブライザーは振動式微細多孔メッシュを含み、さらにより好ましくは、振動式微細多孔メッシュがパラジウム多孔振動板を含む、実施例A~Lのいずれかに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0151】
[実施例N]
実施例N:カートリッジがカートリッジ受容領域内に受容されて、封止ホイルが開口要素によって貫通されるとき、気化器がカートリッジと流体接続される、実施例Mに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0152】
[実施例O]
実施例O:気化器が、実施例2~4のいずれかの液体通路を介してカートリッジと流体接続される、実施例MまたはNに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0153】
[実施例P]
実施例P:カートリッジ受容領域が、装置の両側のいずれかからカートリッジを横方向に受容するように構成されている、実施例A~Oのいずれかに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0154】
[実施例Q]
実施例Q:カートリッジ受容領域および開口要素が、手持ち式エアロゾル発生装置の非熱式エアロゾル生成部分に配設されており、手持ち式エアロゾル発生装置が、発熱体を含む熱式エアロゾル生成部分をさらに備え、非熱式エアロゾル生成部分が熱式エアロゾル生成部分の上流に配設されている、実施例A~Pのいずれかに記載の手持ち式エアロゾル発生装置。
【0155】
[実施例R]
実施例R:実施例A~Qのいずれかに記載の手持ち式エアロゾル発生装置およびカートリッジを備え、カートリッジが液体エアロゾル形成基体を含む、手持ち式エアロゾル発生システム。
【0156】
[実施例S]
実施例S:カートリッジが、液体エアロゾル形成基体がカートリッジから流れ出るのを可能にする液体出口を備え、液体出口が封止ホイルによって封止され、封止ホイルが、カートリッジがカートリッジ受容領域に受容されるときに、開口要素によって貫通されるように配設されている、実施例Rに記載の手持ち式エアロゾル発生システム。
【0157】
[実施例T]
実施例T:カートリッジ受容領域およびカートリッジが、装置の両側のいずれからでも、カートリッジ受容領域へのカートリッジの横方向の挿入を可能にするように構成されている、実施例RまたはSに記載の手持ち式エアロゾル発生システム。
【0158】
[実施例U]
実施例U:液体エアロゾル形成基体を含むカートリッジを手持ち式エアロゾル発生装置に取り付ける方法であって、
実施例R~Tのいずれかに記載の手持ち式エアロゾル発生システムを提供する工程と、
カートリッジを手持ち式エアロゾル発生装置のカートリッジ受容領域に挿入する工程と、
開口要素によって、カートリッジの封止ホイルを貫通し、それによって、カートリッジと手持ち式エアロゾル発生装置との間の流体接続を確立する工程と、を含む、方法。
【0159】
一つの実施形態に関して説明される特徴は、本発明の他の実施形態にも等しく適用されてもよい。
【0160】
例証としてのみであるが、以下の添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【0161】
図1は、手持ち式エアロゾル発生装置10を示す。手持ち式エアロゾル発生装置10は、主本体12を備え得る。主本体12は、電池の形態の電源を備える。主本体12は電気回路をさらに備え得る。
【0162】
手持ち式エアロゾル発生装置10は、非熱式エアロゾル生成部分14を含む。非熱式エアロゾル生成部分14は、主本体12に隣接して配置される。非熱式エアロゾル生成部分14は、主本体12に取り外し可能に取り付け可能であるか、または主本体12と一体的に形成されるように構成される。
【0163】
非熱式エアロゾル生成部分14に隣接して、熱式エアロゾル生成部分16が提供される。非熱式エアロゾル生成部分14は、手持ち式エアロゾル発生装置10の熱式エアロゾル生成部分16と主本体12との間に挟まれる。
【0164】
非熱式エアロゾル生成部分14では、カートリッジ受容領域18が提供される。カートリッジ受容領域18は、カートリッジ20を受容するように構成される。カートリッジ20は、液体感覚媒体を含む。好ましくは、カートリッジ20は、ニコチン含有感覚媒体を含む。代替として、カートリッジ20は、純粋に水を含み得る。カートリッジ20は、好ましい任意の液体感覚媒体を含み得る。
【0165】
カートリッジ20は、取り外し可能に取り付け可能なカートリッジ20として構成される。カートリッジ20内の液体感覚媒体が枯渇した後、枯渇したカートリッジ20は、カートリッジ受容領域18から取り除かれ得、新しいカートリッジ20が、カートリッジ受容領域18に取り付けられ得る。代替として、カートリッジ20は、カートリッジ20からの液体感覚媒体が枯渇した後、再充填可能であり得る。
【0166】
カートリッジ受容領域18は、カートリッジ受容領域18へのカートリッジ20の一方向の挿入のみを可能にするような形状とされ得る。それによって、カートリッジ受容領域18のカートリッジ20の誤操作または破損が防止される。
【0167】
空気吸込み口22は、非熱式エアロゾル生成部分14に提供される。複数の空気吸込み口22または多数の空気吸込み口22が代替的に提供され得る。空気吸込み口22は、非熱式エアロゾル生成部分14の周辺に配置され、周囲空気を手持ち式エアロゾル発生装置10内に引き込むことができる。
【0168】
空気吸込み口22と流体接続されて、気流経路24が提供される。気流経路24は、空気吸込み口22から手持ち式エアロゾル発生装置10を貫通する。空気吸込み口22に隣接して、気流経路24が非熱式エアロゾル生成部分14を貫通する。その後、気流経路24は、熱式エアロゾル生成部分16を通過して続く。
【0169】
非熱式エアロゾル生成部分14と熱式エアロゾル生成部分16の間に、継手26が提供される。継手26は、熱式エアロゾル生成部分16を非熱式エアロゾル生成部分14に、またはその逆にも、取り外し可能に取り付けることを可能にし得る。代替的な一実施形態では、継手26は、熱式エアロゾル生成部分16が非熱式エアロゾル生成部分14に永久的に取り付けられるように、固定継手26である。
【0170】
気流経路24は、継手26を通って走る。言い換えれば、継手26は、非熱式エアロゾル生成部分14と熱式エアロゾル生成部分16との間の流体接続を促進する。例示的には、継手26は、ルアー継手26であり得る。
【0171】
図1に示す実施形態では、エアロゾル発生物品28は、熱式エアロゾル生成部分16の空洞の中に挿入される。空洞は、加熱チャンバーとして構成される。発熱体は、熱式エアロゾル生成部分16に配置される。発熱体は、エアロゾル発生物品28が空洞内に受容されたとき、エアロゾル発生物品28を貫通する加熱ブレードまたはピンの形態の抵抗性発熱体であり得る。発熱体は、代替的に、空洞を少なくとも部分的に包囲して配置され得る。発熱体は、誘導発熱体として構成されてもよい。この場合、発熱体は、サセプタを包囲する誘導コイルを備える。サセプタは、空洞を少なくとも部分的に包囲して配置される管状サセプタであり得る。
【0172】
エアロゾル発生物品28は、固体エアロゾル形成基体を含む。エアロゾル発生物品28が挿入される空洞は、気流経路24の下流端に配置される。気流経路24は、空洞で終端する。空気は、空気吸込み口22から非熱式エアロゾル生成部分14を通って継手26を通って、熱式エアロゾル生成部分16を通って空洞内に流れる。空洞中に空気が流れると、空気は、エアロゾル発生物品28のエアロゾル形成基体を通って流れる。エアロゾル発生物品28は、同時に発熱体によって加熱され、その結果、エアロゾルが生成される。エアロゾルは、エアロゾル発生物品28の近位端または下流端で、エアロゾル発生物品28から流れ出る。
【0173】
エアロゾル生成を改善するために、非熱式エアロゾル生成部分14は、湿度センサを含む。湿度センサに追加して、または代替的に、温度センサが提供され得る。湿度センサは、空気吸込み口22を通って気流経路24に流入する空気の湿度を測定するように構成される。温度センサは、空気吸込み口22を通って気流経路24に流入する空気の温度を測定するように構成される。空気の温度は、空気の湿度を示し得る。
【0174】
熱式エアロゾル生成部分16におけるエアロゾル生成は、エアロゾル発生物品28のエアロゾル形成基体を加熱する発熱体によって促進されるが、これは流入空気の湿度に依存する。生成されたエアロゾルを改善するために、乾燥した気候または低湿度の気候における流入空気の湿度を上昇させる必要があり得る。
【0175】
この理由のため、非熱式エアロゾル生成部分14は、気化器を備える。手持ち式エアロゾル発生装置10は、コントローラをさらに備える。コントローラは、非熱式エアロゾル生成部分14に配置され得る。代替的に、コントローラは、手持ち式エアロゾル発生装置10の主本体12に配置された電気回路の一部であり得る。コントローラは、気化器の動作を制御するように構成される。気化器は、カートリッジ20から液体感覚媒体を気化させるように構成される。気化器によって生成される気化空気は、空気の湿度が上昇するように、気流経路24を通って流れる周囲空気と混合する。気化器は、気流経路24に隣接して配設される。
【0176】
気流経路24は、気流経路24の第一の部分34、気流経路24の移行部分36、および気流経路24の第二の部分38を含む。気化器は、移行部分36の隣に配設される。図1では、気化器は移行部分36によって隠されている。気流経路24の第一の部分34は、空気吸込み口22に隣接して配置される。湿度センサまたは温度センサは、好ましくは気流経路24の第一の部分34に配置される。気流経路24の第一の部分34の下流に、気流経路24の移行部分36が提供される。気流経路24の移行部分36は、気流経路24の第一の部分34と気流経路24の第二の部分38を流体接続し得る。気流経路24の第二の部分38は、非熱式エアロゾル生成部分14に部分的に配置され、熱式エアロゾル生成部分16に部分的に配置される。
【0177】
気化器は、気流経路24の移行部分36に配設される。気流経路24の移行部分36は、気流経路24の第一の部分34の断面および気流経路24の第二の部分38の断面よりも大きな断面を有する。したがって、移行部分は、気化器によって生成されたエアロゾルと、気流経路24を通って流れる周囲空気との混合を改善する。
【0178】
移行部分は、手持ち式エアロゾル発生装置10の長軸方向軸に対してオフセットされる。結果として、気流経路24の第二の部分38はまた、手持ち式エアロゾル発生装置10の長軸方向軸に対してオフセットされる。図1に示すように、空気は、非熱式エアロゾル生成部分14の気流経路24の第二の部分38において手持ち式エアロゾル発生装置10の長軸方向軸に平行に流れる。これは、気流経路24の移行部分36のオフセットおよび気流経路24の第二の部分38のオフセットによる。継手26を通過し、熱式エアロゾル生成部分16に入った後、上昇した湿度を有する空気は、気流経路24の第二の部分38の第二の移行部分39を通過し、空気を方向転換して、手持ち式エアロゾル発生装置10の長軸方向軸に沿って流れる。次いで、上昇した湿度を有する空気は、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品28が受容される空洞に入る。空洞は、好ましくは、手持ち式エアロゾル発生装置10の長軸方向軸に沿う。
【0179】
エアロゾル発生物品28を受容するための空洞を有する熱式エアロゾル生成部分16の代替として、熱式エアロゾル生成部分16は、固体エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品28を受容するための空洞を有しないマウスピースとして構成され得る。この実施形態は、生成されたエアロゾルがユーザーによって直接吸入されるように、カートリッジ20がニコチンおよび風味剤の一方または両方を含む感覚媒体を含む場合に好ましい。
【0180】
気化器の動作は、湿度センサおよび温度センサの一方または両方を提供することによって改善される。高湿度周囲空気を有する環境では、センサ出力は、コントローラによって、気化器をわずかにしか動作させないか、あるいは気化器を停止するために利用され得る。しかしながら、低湿度周囲空気環境では、空気の湿度を上げる必要が高い場合があるため、コントローラは、湿度センサのセンサ出力に応答して、それに応じて気化器を作動させ得る。
【0181】
例示的には、コントローラは、湿度センサが、気流経路24内に引き込まれた周囲空気が低湿度であることを検出すると、気化器を起動する。
【0182】
一つ以上の湿度データおよび温度データを含むルックアップテーブルが提供され得る。コントローラは、温度センサおよび湿度センサの一方または両方の検出された出力に応答して、気化器の動作を制御し、この出力をルックアップテーブルと比較し得る。空気の湿度および空気の温度の両方が、最適化されたエアロゾル生成のために空気の湿度が制御されるように、コントローラによって気化器を制御するために利用され得る。
【0183】
図2は、手持ち式エアロゾル発生装置10の非熱式エアロゾル生成部分14のカートリッジ受容領域18を示す。カートリッジ受容領域18は、カートリッジ20が、一方向にのみ、または最大で第一の横方向および第二の反対の横方向に挿入され得るような形状とされる。
【0184】
図2はまた、カートリッジ受容領域18の開口要素40を示す。開口要素40は、使用前に、カートリッジ20の液体出口46を遮断する封止ホイル48を開くように構成される。従来は、封止ホイル48は、使用前にユーザーがカートリッジ20から手動で除去する必要があるが、開口要素40は、エアロゾル発生装置のカートリッジ受容領域18へのカートリッジ20の挿入中に封止ホイル48を自動的に開く。
【0185】
図3は、開口要素40のより詳細な図である。図3に示す実施形態では、開口要素40は、ダブルブレードとして構成されている。この開口要素40の実施形態の二つのブレードは、異なる方向に面して互いに対向して配設されている。各ブレードは、カートリッジ20の挿入方向に対して角度付けられている。各ブレードは、カートリッジ20が特定の横方向にカートリッジ受容領域18に挿入されるとき、カートリッジ20の封止ホイル48をスライスするように構成される。例示的には、第一のブレードは、カートリッジ20が第一の横方向に挿入されるときにカートリッジ20の封止ホイル48をスライスするように構成され、第二のブレードは、カートリッジ20が反対の第二の横方向に挿入されるときにカートリッジ20の封止ホイル48をスライスするように構成される。
【0186】
図3はさらに、カートリッジ受容領域18に配設された液体通路42を示す。液体通路42は、開口要素40の周りに配設された三つの個々の開口部として構成される。もちろん、開口部の数は適切に選択することができる。例示的には、液体通路42は、単一の開口部として、二つの開口部として、四つの開口部として、または多数の開口部として構成されてもよい。液体通路42は、開口要素40を囲む開口部として構成され得る。別の方法として、液体通路42は、開口要素40の中心に配設されてもよい。液体通路42は、非熱式エアロゾル生成部分14の気化器と液体連通し、その結果、開口要素40が封止ホイル48を開封した後、カートリッジからの液体感覚媒体が、液体通路42を通して気化器に供給される。
【0187】
図3はさらに、カートリッジ受容領域18を囲む封止要素44を示す。封止要素44は、Oリングとして構成されている。封止要素44は、カートリッジ20がカートリッジ受容領域18に受容され、カートリッジ20の封止ホイル48が開口要素40によって開かれた後、カートリッジ20から液体感覚媒体が漏れないことを確実にする。
図1
図2
図3
【国際調査報告】