(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-27
(54)【発明の名称】車両用ステアリングシステム及びそれを有する車両
(51)【国際特許分類】
B62D 6/00 20060101AFI20231220BHJP
B62D 5/04 20060101ALI20231220BHJP
B62D 113/00 20060101ALN20231220BHJP
【FI】
B62D6/00
B62D5/04
B62D113:00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023538053
(86)(22)【出願日】2021-12-29
(85)【翻訳文提出日】2023-06-21
(86)【国際出願番号】 CN2021142669
(87)【国際公開番号】W WO2022143805
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】202023351625.2
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011630594.6
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100216150
【氏名又は名称】香山 良樹
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼▲鵬▼
【テーマコード(参考)】
3D232
3D333
【Fターム(参考)】
3D232CC03
3D232CC08
3D232DA03
3D232DA21
3D232DA23
3D232DA77
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3D232GG01
3D232GG20
3D333CB02
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3D333CD04
3D333CD05
3D333CD08
3D333CD14
3D333CD20
3D333CD23
3D333CE50
(57)【要約】
車両用ステアリングシステム(100)及びそれを有する車両である。車両用ステアリングシステム(100)は、ハウジング(1)と、ハウジング(1)内に回転可能に設置され、ステアリングギヤに結合してステアリングトルクを伝達するのに適し、ステアリングギヤと分離してステアリングトルクの伝達を切断するのに適する第1のステアリングシャフト(2)と、第1のステアリングシャフト(2)に接続され、第1のステアリングシャフト(2)とステアリングギヤとがステアリングトルクの伝達を切断したときに第1のステアリングシャフト(2)とステアリングギヤとがステアリングトルクを伝達したときのステアリング操舵感をシミュレーションする操舵感シミュレータ(3)とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジング内に回転可能に設置され、ステアリングギヤに結合してステアリングトルクを伝達し、前記ステアリングギヤと分離してステアリングトルクの伝達を切断する第1のステアリングシャフトと、
前記第1のステアリングシャフトに接続され、前記第1のステアリングシャフトと前記ステアリングギヤとがステアリングトルクの伝達を切断したときに前記第1のステアリングシャフトと前記ステアリングギヤとがステアリングトルクを伝達したときのステアリング操舵感をシミュレーションする操舵感シミュレータと、
を含む、ことを特徴とする、
車両用ステアリングシステム。
【請求項2】
前記操舵感シミュレータは、
出力軸を有し、前記ハウジングに設置された操舵感ドライバと、
前記出力軸に固定された駆動部材と、
前記第1のステアリングシャフトに固定され、かつ前記駆動部材と嵌合する被駆動部材と、
を含む、ことを特徴とする、
請求項1に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項3】
前記第1のステアリングシャフトの回転方向を検出する回転角検出器と、
前記回転角検出器及び前記操舵感ドライバとそれぞれ通信するコントローラと、
をさらに含み、
前記第1のステアリングシャフトがステアリングされるとき、前記コントローラは、前記第1のステアリングシャフトのステアリングを阻害する抵抗力を提供するように前記操舵感ドライバを制御し、
前記第1のステアリングシャフトが戻るとき、前記コントローラは、前記第1のステアリングシャフトの戻りに協力する助力を提供するように前記操舵感ドライバを制御する、ことを特徴とする、
請求項2に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項4】
車両の走行道路状況を検出し、かつ第1のトルク信号を送信するトルク検出器と、
前記トルク検出器及び前記操舵感ドライバとそれぞれ通信し、前記第1のトルク信号を受信し、かつ前記第1のトルク信号に基づいて、前記第1のステアリングシャフトと前記ステアリングギヤとの路面感覚トルクの伝達をシミュレーションしたときの路面感覚シミュレーショントルクを前記第1のステアリングシャフトに提供するように前記操舵感ドライバを制御するコントローラと、
をさらに含む、ことを特徴とする、
請求項2又は3に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項5】
前記コントローラと通信し、前記車両の走行姿勢を検出し、かつ前記コントローラに第2のトルク信号を送信する走行コンピュータ、をさらに含み、
前記コントローラは、前記第2のトルク信号に基づいて、前記第1のステアリングシャフトと前記ステアリングギヤとの路面感覚トルクの伝達をシミュレーションしたときの路面感覚シミュレーショントルクを前記第1のステアリングシャフトに提供するように前記操舵感ドライバを制御する、ことを特徴とする、
請求項4に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項6】
運転者が安全運転を行っているか否かを検出する安全検出器と、
前記安全検出器及び前記操舵感ドライバとそれぞれ通信するコントローラと、
をさらに含み、
前記安全検出器が運転に安全上のリスクが存在すると検出したとき、前記コントローラは、前記第1のステアリングシャフトの正逆交互回転を駆動する振動力を提供するように前記操舵感ドライバを制御する、ことを特徴とする、
請求項2~5のいずれか一項に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項7】
前記安全検出器は、疲労検出器、車線逸脱検出器、衝突検出器、車線変更死角検出器及び後退時衝突検出器のうちの少なくとも1つを含む、ことを特徴とする、
請求項6に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項8】
前記ハウジングは、
前記第1のステアリングシャフト及び前記被駆動部材がいずれも内部に設置された本体と、
前記本体の外面から突出し、かつ内部が前記本体の内部と連通し、内部に前記駆動部材が設置された収容部と、
を含む、ことを特徴とする、
請求項2~7のいずれか一項に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項9】
前記駆動部材の一部は、前記本体内に延び、かつ前記被駆動部材と嵌合する、ことを特徴とする、
請求項8に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項10】
前記出力軸の自由端は、前記収容部の一端から前記収容部内に延び、かつ前記駆動部材の一端に固定され、
前記収容部の他端内に支持部材が設置され、
前記駆動部材の他端は、前記支持部材に回転可能に挿設される、ことを特徴とする、
請求項8に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項11】
前記収容部の前記他端は、開放され、
前記収容部の前記他端に取り外し可能な端蓋が設置される、ことを特徴とする、
請求項10に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項12】
前記収容部の中心軸線は、前記本体の中心軸線と垂直である、ことを特徴とする、
請求項8~11のいずれか一項に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項13】
前記収容部と前記本体とは、一体に成形された部材である、ことを特徴とする、
請求項8~12のいずれか一項に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項14】
前記操舵感ドライバは、前記収容部に取り外し可能に接続される、ことを特徴とする、
請求項8~13のいずれか一項に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項15】
前記駆動部材は、ウォームであり、前記被駆動部材は、前記ウォームと噛み合うウォームホイールである、ことを特徴とする、
請求項2~14のいずれか一項に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項16】
前記ウォームホイールのねじれ角は、βであり、
前記βは、30°≦β≦40°を満たす、ことを特徴とする、
請求項15に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項17】
前記第1のステアリングシャフト及び第2のステアリングシャフトを含む結合装置をさらに含み、
前記第1のステアリングシャフトは、前記ステアリングギヤに接続され、結合位置と分離位置との間で移動可能であり、前記結合位置にあるときに前記第2のステアリングシャフトと結合し、かつ前記ステアリングギヤのステアリングトルクを伝達し、分離位置にあるときに前記第2のステアリングシャフトと分離し、かつ前記ステアリングギヤのステアリングトルクの伝達を切断する、ことを特徴とする、
請求項1~16のいずれか一項に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項18】
前記結合装置は、第3のステアリングシャフトをさらに含み、
前記第1のステアリングシャフトは、前記第3のステアリングシャフトにより前記ステアリングギヤに接続され、前記第3のステアリングシャフトと嵌合して前記ステアリングギヤのステアリングトルクを伝達し、前記第3のステアリングシャフトに対して前記結合位置と前記分離位置との間で移動可能である、ことを特徴とする、
請求項17に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項19】
前記結合装置は、
前記第1のステアリングシャフトに嵌設され、前記第1のステアリングシャフトに軸方向に固定され、かつ前記第1のステアリングシャフトに対して回転可能であるシャフトスリーブと、
前記シャフトスリーブに接続され、前記シャフトスリーブにより前記結合位置と前記分離位置との間で移動するように前記第1のステアリングシャフトを駆動する駆動アセンブリと、
をさらに含む、ことを特徴とする、
請求項17に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項20】
請求項1~19のいずれか一項に記載の車両用ステアリングシステムを含む、ことを特徴とする、
車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年12月30日に提出された中国特許出願第202023351625.2号及び第202011630594.6号に基づいて提出され、かつそれらの優先権を主張するものであり、それらの全ての内容は参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本願は、車両の技術分野に関し、特に車両用ステアリングシステム及びそれを有する車両に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術において、車両の第1のステアリングシャフトは、通常、上部がハンドルに固定接続され、下部がステアリングギヤに接続されることにより、運転者がハンドルに加えたステアリングトルクをステアリングギヤに伝達して、車両のステアリングを実現する。しかしながら、このような車両用ステアリングシステムは、機能が単一であり、車両が車載マルチメディア機能、ドライブ・バイ・ワイヤ機能及び自動運転機能などの新規な機能を有する場合、ユーザ体験を向上させるために、車両の実際のステアリング操舵感をシミュレーションする必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、従来技術における技術的課題の1つを少なくとも解決することを目的とする。そのため、本願の1つの目的は、第1のステアリングシャフトとステアリングギヤとがステアリングトルクの伝達を切断したときに第1のステアリングシャフトとステアリングギヤとがステアリングトルクを伝達したときのステアリング操舵感をシミュレーションすることができることにより、ユーザ体験を効果的に向上させることができる車両用ステアリングシステムを提供することである。
【0005】
本願の他の目的は、上記車両用ステアリングシステムを有する車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムは、ハウジングと、前記ハウジング内に回転可能に設置され、ステアリングギヤに結合してステアリングトルクを伝達し、前記ステアリングギヤと分離してステアリングトルクの伝達を切断する第1のステアリングシャフトと、前記第1のステアリングシャフトに接続され、前記第1のステアリングシャフトと前記ステアリングギヤとがステアリングトルクの伝達を切断したときに前記第1のステアリングシャフトと前記ステアリングギヤとがステアリングトルクを伝達したときのステアリング操舵感をシミュレーションする操舵感シミュレータとを含む。
【0007】
本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムは、操舵感シミュレータを設置し、かつ操舵感シミュレータに第1のステアリングシャフトとステアリングギヤとがステアリングトルクの伝達を切断したときに第1のステアリングシャフトとステアリングギヤとがステアリングトルクを伝達したときのステアリング操舵感をシミュレーションさせることにより、車両が車載マルチメディア機能、ドライブ・バイ・ワイヤ機能及び自動運転機能などの新規な機能を有する場合、ステアリング抵抗感、戻り力などの実際のステアリング操舵感をシミュレーションし、かつシミュレーションの真実性を保証することができるため、ユーザ体験を効果的に向上させることができる。
【0008】
本願のいくつかの実施例において、前記操舵感シミュレータは、出力軸を有し、前記ハウジングに設置された操舵感ドライバと、前記出力軸に固定された駆動部材と、前記第1のステアリングシャフトに固定され、かつ前記駆動部材と嵌合する被駆動部材とを含む。
【0009】
本願のいくつかの実施例において、前記車両用ステアリングシステムは、前記第1のステアリングシャフトの回転方向を検出する回転角検出器と、前記回転角検出器及び前記操舵感ドライバとそれぞれ通信するコントローラとをさらに含み、前記第1のステアリングシャフトがステアリングされるとき、前記コントローラは、前記第1のステアリングシャフトのステアリングを阻害する抵抗力を提供するように前記操舵感ドライバを制御し、前記第1のステアリングシャフトが戻るとき、前記コントローラは、前記第1のステアリングシャフトの戻りに協力する助力を提供するように前記操舵感ドライバを制御する。
【0010】
本願のいくつかの実施例において、前記車両用ステアリングシステムは、車両の走行道路状況を検出し、かつ第1のトルク信号を送信するトルク検出器と、前記トルク検出器及び前記操舵感ドライバとそれぞれ通信し、前記第1のトルク信号を受信し、かつ前記第1のトルク信号に基づいて、前記第1のステアリングシャフトと前記ステアリングギヤとの路面感覚トルクの伝達をシミュレーションしたときの路面感覚シミュレーショントルクを前記第1のステアリングシャフトに提供するように前記操舵感ドライバを制御するコントローラと、をさらに含む。
【0011】
本願のいくつかの実施例において、前記車両用ステアリングシステムは、前記コントローラと通信し、前記車両の走行姿勢を検出し、かつ前記コントローラに第2のトルク信号を送信する走行コンピュータをさらに含み、前記コントローラは、前記第2のトルク信号に基づいて、前記第1のステアリングシャフトと前記ステアリングギヤとの路面感覚トルクの伝達をシミュレーションしたときの路面感覚シミュレーショントルクを前記第1のステアリングシャフトに提供するように前記操舵感ドライバを制御する。
【0012】
本願のいくつかの実施例において、前記車両用ステアリングシステムは、運転者が安全運転を行っているか否かを検出する安全検出器と、前記安全検出器及び前記操舵感ドライバとそれぞれ通信するコントローラとをさらに含み、前記安全検出器が運転に安全上のリスクが存在すると検出したとき、前記コントローラは、前記第1のステアリングシャフトの正逆交互回転を駆動する振動力を提供するように前記操舵感ドライバを制御する。
【0013】
本願のいくつかの実施例において、前記安全検出器は、疲労検出器、車線逸脱検出器、衝突検出器、車線変更死角検出器及び後退時衝突検出器のうちの少なくとも1つを含む。
【0014】
本願のいくつかの実施例において、前記ハウジングは、前記第1のステアリングシャフト及び前記被駆動部材がいずれも内部に設置された本体と、前記本体の外面から突出し、かつ内部が前記本体の内部と連通し、内部に前記駆動部材が設置された収容部とを含む。
【0015】
本願のいくつかの実施例において、前記駆動部材の一部は、前記本体内に延び、かつ前記被駆動部材と嵌合する。
【0016】
本願のいくつかの実施例において、前記出力軸の自由端は、前記収容部の一端から前記収容部内に延び、かつ前記駆動部材の一端に固定され、前記収容部の他端に支持部材が設置され、前記駆動部材の他端は、前記支持部材に回転可能に挿設される。
【0017】
本願のいくつかの実施例において、前記出力軸の前記他端は、開放され、前記収容部の前記他端に取り外し可能な端蓋が設置される。
【0018】
本願のいくつかの実施例において、前記収容部の中心軸線は、前記本体の中心軸線と垂直である。
【0019】
本願のいくつかの実施例において、前記収容部と前記本体とは、一体に成形された部材である。
【0020】
本願のいくつかの実施例において、前記操舵感ドライバは、前記収容部に取り外し可能に接続される。
【0021】
本願のいくつかの実施例において、前記駆動部材は、ウォームであり、前記被駆動部材は、前記ウォームと噛み合うウォームホイールである。
【0022】
本願のいくつかの実施例において、前記ウォームホイールのねじれ角は、βであり、前記βは、30°≦β≦40°を満たす。
【0023】
本願のいくつかの実施例において、車両用ステアリングシステムは、前記第1のステアリングシャフト及び第2のステアリングシャフトを含む結合装置をさらに含み、前記第1のステアリングシャフトは、前記ステアリングギヤに接続され、結合位置と分離位置との間で移動可能であり、前記結合位置にあるときに前記第2のステアリングシャフトと結合し、かつ前記ステアリングギヤのステアリングトルクを伝達し、分離位置にあるときに前記第2のステアリングシャフトと分離し、かつ前記ステアリングギヤのステアリングトルクの伝達を切断する。
【0024】
本願のいくつかの実施例において、前記結合装置は、第3のステアリングシャフトをさらに含み、前記第1のステアリングシャフトは、前記第3のステアリングシャフトにより前記ステアリングギヤに接続され、前記第3のステアリングシャフトと嵌合して前記ステアリングギヤのステアリングトルクを伝達し、前記第3のステアリングシャフトに対して前記結合位置と前記分離位置との間で移動可能である。
【0025】
本願のいくつかの実施例において、前記結合装置は、前記第1のステアリングシャフトに嵌設され、前記第1のステアリングシャフトに軸方向に固定され、かつ前記第1のステアリングシャフトに対して回転可能であるシャフトスリーブと、前記シャフトスリーブに接続され、前記シャフトスリーブにより前記結合位置と前記分離位置との間で移動するように前記第1のステアリングシャフトを駆動する駆動アセンブリとをさらに含む。
【0026】
本願の実施例に係る車両は、本願のいずれか1つの上記実施例に係る車両用ステアリングシステムを含む。
【0027】
本願の追加的な態様及び利点は、一部が以下の説明において示され、一部が以下の説明において明らかになるか又は本願の実施により理解される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本願の上記及び/又は追加の態様及び利点は、以下の図面を参照して実施例を説明することにより、明らかになって理解されやすくなる。
【0029】
【
図1】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの斜視図である。
【
図2】
図1に示された車両用ステアリングシステムの別の角度での斜視図である。
【
図3】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの操舵感シミュレータが第1のステアリングシャフトと嵌合する場合の概略図である。
【
図4】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの操舵感シミュレータが第1のステアリングシャフトと嵌合する場合の別の角度から見た概略図である。
【
図5】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの第1のステアリングシャフトと被駆動部材の組立概略図である。
【
図6】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの概略構成図である。
【
図8】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの別の概略構成図である。
【
図10】本願の別のいくつかの実施例に係る車両用ステアリングシステムの概略構成図である。
【
図11】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの結合装置の概略構成図である。
【
図12】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの結合装置の別の角度から見た概略構成図である。
【
図13】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの結合装置の断面図であり、第2の伝動軸が結合位置にある。
【
図14】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの結合装置の断面図であり、第2の伝動軸が分離位置にある。
【
図15】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの結合装置の概略構成図であり、第2の伝動軸が分離位置にある。
【
図16】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの結合装置の概略構成図であり、第2の伝動軸が結合位置にある。
【
図17】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの結合装置の別の角度から見た断面図であり、第2の伝動軸が結合位置にある。
【
図18】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの結合装置の別の角度から見た断面図であり、第2の伝動軸が分離位置にある。
【
図19】本願の実施例に係る車両用ステアリングシステムの結合装置の第2の伝動軸の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本願の実施例を詳細に説明し、図面を参照して説明される実施例は例示的なものであり、以下、本願の実施例を詳細に説明する。
【0031】
以下、
図1~
図9を参照して、本願の実施例に係る車両用ステアリングシステム100について説明する。
【0032】
図1~
図4に示すように、本願の実施例に係る車両用ステアリングシステム100は、ハウジング1、第1のステアリングシャフト2及び操舵感シミュレータ3を含む。
【0033】
具体的には、第1のステアリングシャフト2は、ハウジング1内に回転可能に設置され、ステアリングギヤに結合してステアリングトルクを伝達し、ステアリングギヤと分離されてステアリングトルクの伝達を切断する。操舵感シミュレータ3は、第1のステアリングシャフト2に接続され、第1のステアリングシャフト2とステアリングギヤとがステアリングトルクの伝達を切断したときに第1のステアリングシャフト2とステアリングギヤとがステアリングトルクを伝達したときのステアリング操舵感をシミュレーションする。
【0034】
例えば、運転者が車両のハンドルを制御して第1のステアリングシャフト2のステアリングを駆動する場合、操舵感シミュレータ3は、第1のステアリングシャフト2の回転に抵抗力を提供することにより、ステアリング時の操縦抵抗感をシミュレーションすることができ、運転者が車両のハンドルを制御して第1のステアリングシャフト2が戻るように駆動する場合、操舵感シミュレータ3は、第1のステアリングシャフト2に戻りトルクを提供することにより、戻り力をシミュレーションすることができる。これにより、上記操舵感シミュレータ3を設置することにより、第1のステアリングシャフト2とステアリングギヤとがステアリングトルクの伝達を切断したときに第1のステアリングシャフト2とステアリングギヤとがステアリングトルクを伝達したときの実際のステアリング操舵感、例えばステアリング抵抗感、戻り力などをシミュレーションすることができ、車両用ステアリングシステム100がステアリング・バイ・ワイヤシステムである場合、運転者の走行安全性を効果的に向上させることができ、車両用ステアリングシステム100が運転シミュレーションシステム、例えばゲーム車のステアリングシステムである場合、ゲーム体験を向上させ、シミュレーションの真実性を保証することができる。
【0035】
説明すべきこととして、上記「ステアリング・バイ・ワイヤシステム」は、ハンドルと駆動輪との間の従来の機械的接続が取り消され(この時に第1のステアリングシャフト2とステアリングギヤとがステアリングトルクの伝達を切断した)、データバスにより信号を伝達し、かつステアリング制御システムからフィードバックコマンドを取得する車両用ステアリングシステム100を指す。
【0036】
本願の実施例に係る車両用ステアリングシステム100は、操舵感シミュレータ3を設置し、かつ操舵感シミュレータ3に第1のステアリングシャフト2とステアリングギヤとがステアリングトルクの伝達を切断したときに第1のステアリングシャフト2とステアリングギヤとがステアリングトルクを伝達したときのステアリング操舵感をシミュレーションさせることにより、車両が車載マルチメディア機能、ドライブ・バイ・ワイヤ機能及び自動運転機能などの新規な機能を有すると、ステアリング抵抗感、戻り力などのステアリング操舵感をシミュレーションし、かつシミュレーションの真実性を保証し、ユーザ体験を向上させることができる。
【0037】
本願のいくつかの実施例では、
図3及び
図4に示すように、操舵感シミュレータ3は、操舵感ドライバ31、駆動部材32及び被駆動部材33を含む。具体的には、操舵感ドライバ31は、出力軸を有し、ハウジング1に設置され、駆動部材32は、出力軸に固定され、被駆動部材33は、第1のステアリングシャフト2に固定され、かつ駆動部材32と嵌合する。
【0038】
これにより、被駆動部材33が第1のステアリングシャフト2に固定されるため、第1のステアリングシャフト2が回転すると、被駆動部材33が第1のステアリングシャフト2と共に回転し、運転者が車両のハンドルを制御して第1のステアリングシャフト2及び被駆動部材33がステアリングするように駆動すると、操舵感ドライバ31は、出力軸により駆動部材32を回転するように駆動し、かつ被駆動部材33の回転方向と逆のトルクを提供することにより、被駆動部材33の回転に抵抗力を提供して、ステアリング抵抗感をシミュレーションし、運転者が車両のハンドルを制御して第1のステアリングシャフト2及び被駆動部材33が戻るように駆動する場合、操舵感ドライバ31は、駆動部材32を回転するように駆動し、かつ被駆動部材33の回転方向と同じトルクを提供することにより、被駆動部材33の回転に助力を提供して、戻り力をシミュレーションする。また、操舵感ドライバ31が高頻度で正逆交互回転を行う場合、振動提示の機能を実現することができる。また、シミュレーションの真実性を保証すると共に、操舵感シミュレータ3は、構造が簡単であり、実現されやすい。操舵感ドライバ31は、操舵感モータであってもよい。ただし、これに限定されない。
【0039】
本願のいくつかの実施例において、車両用ステアリングシステム100は、回転角検出器(図示せず)及びコントローラ(図示せず)をさらに含む。回転角検出器は、第1のステアリングシャフト2の回転方向を検出し、コントローラは、回転角検出器及び操舵感ドライバ31とそれぞれ通信する。第1のステアリングシャフト2がステアリングされるとき、コントローラは、第1のステアリングシャフト2のステアリングを阻害する抵抗力を提供するように操舵感ドライバ31を制御し、第1のステアリングシャフト2が戻るとき、コントローラは、第1のステアリングシャフト2の戻りに協力する助力を提供するように操舵感ドライバ31を制御する。
【0040】
例えば、回転角検出器は、ステアリング信号を検出すると、検出されたステアリング信号をコントローラに送信し、コントローラは、受信したステアリング信号に基づいて、操舵感ドライバ31を回転するように制御し、この時に操舵感ドライバ31は、駆動部材32を回転するように駆動し、かつ駆動部材32に被駆動部材33及び第1のステアリングシャフト2の回転方向と逆のトルクを提供させることにより、第1のステアリングシャフト2の回転に抵抗力を提供して、第1のステアリングシャフト2とステアリングギヤとがステアリングトルクを伝達したときのステアリング抵抗感をシミュレーションし、回転角検出器は、戻り信号を検出すると、検出された戻り信号をコントローラに送信し、コントローラは、受信した戻り信号に基づいて、操舵感ドライバ31を回転するように制御し、この時に操舵感ドライバ31は、駆動部材32を回転するように駆動し、かつ駆動部材32に被駆動部材33及び第1のステアリングシャフト2の回転方向と同じトルクを提供させることにより、第1のステアリングシャフト2の戻りに助力を提供して、第1のステアリングシャフト2とステアリングギヤとがステアリングトルクを伝達したときの戻り力をシミュレーションする。これにより、上記回転角検出器及びコントローラを設置することにより、第1のステアリングシャフト2とステアリングギヤとがステアリングトルクの伝達を切断したときに第1のステアリングシャフト2とステアリングギヤとがステアリングトルクを伝達したときのステアリング抵抗感及び戻り力をシミュレーションすることができ、かつシミュレーションの真実性及び信頼性を向上させることができる。
【0041】
本願のいくつかの実施例では、車両用ステアリングシステム100は、車両の走行道路状況を検出し、かつ第1のトルク信号を送信するトルク検出器(図示せず)をさらに含み、コントローラは、トルク検出器及び操舵感ドライバ31とそれぞれ通信し、第1のトルク信号を受信し、かつ第1のトルク信号に基づいて、第1のステアリングシャフト2とステアリングギヤとの路面感覚トルクの伝達をシミュレーションしたときの路面感覚シミュレーショントルクを第1のステアリングシャフト2に提供するように操舵感ドライバ31を制御する。
【0042】
例えば、路面状態(例えば、急勾配、勾配、泥ぶかい路面、砕石路面又はでこぼこの路面など)が異なると、コントローラが受信した第1のトルク信号が異なるため、第1のステアリングシャフト2に異なる路面感覚シミュレーショントルクを提供することができ、第1のステアリングシャフト2は、一般的にハンドルと互いに接続されるため、路面感覚シミュレーショントルクをハンドルに伝達することにより、車両が走行している路面状態を明確にフィードバックすることができる。これにより、上記トルク検出器を設置することにより、車両用ステアリングシステム100がステアリング・バイ・ワイヤシステムである場合、コントローラは、トルク検出器が検出した第1のトルク信号に基づいて、回転するとともに路面感覚シミュレーショントルクを第1のステアリングシャフト2に提供するように操舵感ドライバ31を制御することができることにより、車両走行路面の車両用ステアリングシステム100へのフィードバック力をリアルタイムにシミュレーションし、車両の走行道路状況を効果的にフィードバックし、よりリアルな路面感覚を運転者に提供することができ、車両の操縦性を向上させることがきる。
【0043】
本願のさらなる実施例では、車両用ステアリングシステム100は、コントローラと通信し、車両の走行姿勢を検出し、かつコントローラに第2のトルク信号を送信する走行コンピュータをさらに含み、コントローラは、第2のトルク信号に基づいて、第1のステアリングシャフト2とステアリングギヤとの路面感覚トルクの伝達をシミュレーションしたときの路面感覚シミュレーショントルクを第1のステアリングシャフト2に提供するように操舵感ドライバ31を制御する。「車両の走行姿勢」は、走行状態での車両の姿勢を指し、例えば、外部環境の影響を受けて、車両が横滑りし、ドリフトするなどの状況が発生して、車両の重心が絶えず変化すると共に、車両姿勢も絶えず変化する。なお、走行コンピュータは、車両コントローラである。
【0044】
例えば、車両が高速で走行する場合、コントローラは、走行コンピュータから送信された第2のトルク信号に基づいて、回転するとともに大きなトルクを第1のステアリングシャフト2及びハンドルに提供するように操舵感ドライバ31を制御することができることにより、ハンドルを重くして、ハンドルをより安定させ、車両が低速で走行する場合、コントローラは、走行コンピュータから送信された第2のトルク信号に基づいて、回転するとともに第1のステアリングシャフト2を介してハンドルをより軽く駆動するように操舵感ドライバ31を制御することにより、ハンドルをより回転させやすくすることができ、車両が横滑りする場合、コントローラは、走行コンピュータから送信された第2のトルク信号に基づいて、回転するとともに第1のステアリングシャフト2を介してハンドルを修正するように操舵感ドライバ31を制御することにより、走行安全性を保証することができる。
【0045】
これにより、上記走行コンピュータを設置することにより、車両用ステアリングシステム100がステアリング・バイ・ワイヤシステム及び運転シミュレーションシステム、例えばゲーム車のステアリングシステムである場合、コントローラは、走行コンピュータが提供した第2のトルク信号に基づいて、回転するとともに路面感覚シミュレーショントルクを第1のステアリングシャフト2及びハンドルに提供するように操舵感ドライバ31を制御して、車両の走行姿勢を効果的にフィードバックすることができることにより、車両の走行姿勢の車両用ステアリングシステム100へのフィードバック力をリアルタイムにシミュレーションし、よりリアルな路面感覚を運転者に提供することができ、車両の操縦性を向上させる。
【0046】
本願のいくつかの実施例では、車両用ステアリングシステム100は、運転者が安全運転を行っているか否かを検出する安全検出器をさらに含み、コントローラは、安全検出器及び操舵感ドライバ31とそれぞれ通信する。安全検出器が運転に安全上のリスクが存在すると検出したとき、コントローラは、第1のステアリングシャフト2の正逆交互回転を駆動する振動力を提供するように操舵感ドライバ31を制御する。これにより、上記安全検出器及びコントローラを設置することにより、運転に安全上のリスクが存在したときに振動提示の作用を果たすことにより、運転者に振動感を提供することができ、走行安全性を効果的に向上させることができる。
【0047】
好ましくは、安全検出器は、疲労検出器、車線逸脱検出器、衝突検出器、車線変更死角検出器及び後退時衝突検出器のうちの少なくとも1つを含む。例えば、安全検出器が疲労検出器を含む場合、疲労検出器が運転者の疲労運転を検出し、かつ検出された疲労信号をコントローラに送信すると、コントローラは、受信した疲労信号に基づいて、操舵感転ドライバ31の正逆交互回転を制御して、疲労運転提示の作用を果たすことにより、疲労運転により交通事故を引き起こすリスクを低下させる。
【0048】
安全検出器が車線逸脱検出器を含む場合、車線逸脱検出器が、車両が車線から逸脱しようとしていることを検出し、かつ検出された車線逸脱警報信号をコントローラに送信すると、コントローラは、受信した車線逸脱警報信号に基づいて、操舵感ドライバ31の正逆交互回転を制御することができることにより、車線逸脱警報提示を実現し、車線逸脱により交通事故を引き起こすリスクを低下させることができる。
【0049】
安全検出器が衝突検出器を含む場合、衝突検出器は、車両が他の車両、歩行者及び障害物などと衝突しそうであることを検出すると、衝突警報信号をコントローラに送信し、コントローラは、受信した衝突警報信号に基づいて、操舵感ドライバ31の正逆交互回転を制御することができることにより、衝突警報提示を実現し、衝突の発生を回避することができる。
【0050】
安全検出器が車線変更死角検出器を含む場合、車両のバックミラーに視覚的死角が存在するため、車線変更死角検出器は、バックミラーの死角における追い越し車両を検出し、かつリスク信号をコントローラに送信することができ、コントローラは、受信した上記リスク信号に基づいて、操舵感ドライバ31の正逆交互回転を制御することができることにより、車線変更死角提示を実現し、車線変更中に死角により交通事故が発生することを回避することができる。
【0051】
安全検出器が後退時衝突検出器を含む場合、車両が後退時に障害物と危険距離にあるか又は後退中に歩行者、車両などが突然に車体の後方に接近すると、後退時衝突検出器は、後退時衝突警報信号をコントローラに送信し、コントローラは、受信した衝突警報信号に基づいて、操舵感ドライバ31の正逆交互回転を制御することができることにより、後退時衝突警報提示を実現し、後退中に安全上の事故の発生を回避することができる。
【0052】
これにより、上記設定により、車両用ステアリングシステム100は、疲労運転提示、車線逸脱警報提示、衝突警報提示、車線変更死角提示、後退時衝突警報提示のうちの少なくとも1つを実現することができることにより、交通事故が発生するリスクを低下させ、走行安全性を効果的に向上させることができる。当然のことながら、安全検出器は、他のタイプの検出器をさらに含んでもよく、疲労検出器、車線逸脱検出器、衝突検出器、車線変更死角検出器及び後退時衝突検出器に限定されない。
【0053】
本願のいくつかの実施例では、
図2及び
図6に示すように、ハウジング1は、本体11及び収容部12を含む。第1のステアリングシャフト2及び被駆動部材33は、いずれも本体11内に設置され、収容部12は、本体11の外面から突出し、かつ内部が本体11の内部と連通し、内部に駆動部材32が設置される。例えば、
図2及び
図6の例では、収容部12は、本体11の径方向外側に接続され、かつ形状が駆動部材32の形状に適合する。これにより、上記本体11及び収容部12を設置することにより、一方では、本体11は、第1のステアリングシャフト2及び被駆動部材33に対して効果的な保護作用を果たし、そして収容部12は、駆動部材32に対して効果的な保護作用を果たすことができる。これにより、外部のほこりなどの異物がハウジング1の内部に入って第1のステアリングシャフト2、被駆動部材33及び駆動部材32の回転に影響を与えることを回避することができ、他方では、このように設置された収容部12の占有空間が小さく、車両用ステアリングシステム100全体の構造をよりコンパクトで、小さくて精巧にすることができることにより、車両用ステアリングシステム100の車両内での占有空間を減少させ、車両内の他の部品の空間レイアウトを容易にし、かつ運転者の脚部の活動空間を増大させることができる。
【0054】
好ましくは、駆動部材32の一部は、本体11内に延び、かつ被駆動部材33と嵌合する。このように設置することにより、駆動部材32と被駆動部材33との間の嵌合信頼性を保証することにより、車両用ステアリングシステム100がステアリング抵抗感、路面感覚フィードバック、ステアリング戻り力及び振動提示などの機能を備え、そして駆動部材32の一部が本体11内に延びるため、被駆動部材33の径方向寸法を小さくすることにより、車両用ステアリングシステム100の構造コンパクト性をさらに向上させ、車両用ステアリングシステム100全体の占有空間を減少させることができる。
【0055】
本願のいくつかの具体的な実施例では、
図2~
図4に示すように、出力軸の自由端は、収容部12の一端(例えば、
図2における左端)から収容部12内に延び、かつ駆動部材32の一端(例えば、
図4における左端)に固定され、収容部12の他端(例えば、
図2における右端)内に支持部材4が設置され、駆動部材32の他端(例えば、
図4における右端)は、支持部材4に回転可能に挿設される。
【0056】
例えば、
図3及び
図4の例では、駆動部材32の操舵感ドライバ31から離れた一端には、直径が駆動部材32の直径より小さい接続部321が設置されてもよい。支持部材4に貫通する嵌合孔が形成されてもよく、接続部321が嵌合孔内に嵌合される。嵌合孔の直径は、接続部321の直径より大きく、かつ駆動部材32の直径より小さい。このように、支持部材4が収容部12に固定されるとき、支持部材4に対する接続部321の径方向移動を限定することができ、かつ支持部材4に対する駆動部材32の軸方向移動を限定することができる。これにより、上記支持部材4を設置することにより、駆動部材32の操舵感ドライバ31から離れた一端が支持部材4に支持されて、駆動部材32の回転をより安定させることにより、駆動部材32と被駆動部材33との間の嵌合安定性を向上させることができる。
【0057】
好ましくは、
図2~
図4に示すように、収容部12の上記他端(例えば、
図2における右端)が開放され、収容部12の上記他端(例えば、
図2における右端)に取り外し可能な端蓋121が設置される。このように、端蓋121は、優れたストッパと位置制限の作用を有し、支持部材4の軸方向位置決めを実現し、駆動部材32の回転安定性をさらに保証することができる。そして、端蓋121は、ハウジング1の密封性を保証し、外部のほこりなどの異物が収容部12の上記他端を介してハウジング1内に入って駆動部材32及び被駆動部材33の動作に影響を与えることを防止することにより、駆動部材32と被駆動部材33との嵌合の信頼性を保証することができる。また、支持部材4を取り付ける場合、支持部材4を収容部12の開放端から収容部12内に延ばし、かつ駆動部材32を支持部材4に挿設し、最後に端蓋121を収容部12に取り付けることができ、支持部材4を取り外す場合、端蓋121を取り外し、次に支持部材4を収容部12の開放端から取り出せばよく、このように支持部材4の取り付け及び取り外しがより便利になり、支持部材4を交換しやすい。
【0058】
好ましくは、
図2及び
図6に示すように、収容部12の中心軸線は、本体11の中心軸線と垂直である。例えば、
図2及び
図6に示すように、被駆動部材33は、第1のステアリングシャフト2に嵌設され、本体11、被駆動部材33は、第1のステアリングシャフト2と同軸に設置される。駆動部材32は、収容部12と同軸に設置され、かつ収容部12と第1のステアリングシャフト2の径方向に沿って延伸する。このように設置することにより、ハウジング1全体の構造が簡単であり、加工しやすく、かつ操舵感ドライバ31、駆動部材32及び被駆動部材33を配置しやすい。そして、収容部12内に位置する駆動部材32と本体11内に位置する被駆動部材33とはよりよく嵌合することができ、車両運転時の操舵感をよりリアルにシミュレーションすることができることを保証する。
【0059】
本願のいくつかの好ましい実施例では、
図2に示すように、収容部12と本体11とは、一体に成形された部材である。このように、収容部12と本体11との間の接続箇所に隙間が生じてほこりなどの異物がハウジング1の内部に入ることを回避することができ、ハウジング1全体の密封性を効果的に向上させ、駆動部材32と被駆動部材33の正常動作を保証することができ、車両用ステアリングシステム100が運転操舵感をシミュレーションする信頼性を向上させる。そして、収容部12とハウジング1を他の部品により接続する必要がないため、車両用ステアリングシステム100全体の部品の数を減少させて、車両用ステアリングシステム100の構造をより簡単にし、かつコストを低減することができる。また、収容部12と本体11を一体に成形することにより、車両用ステアリングシステム100全体の一体性を向上させることができ、車両用ステアリングシステム100の取り付け及び取り外しがより容易になり、着脱効率を効果的に向上させることができる。
【0060】
好ましくは、
図2~
図4に示すように、操舵感ドライバ31は、収容部12に取り外し可能に接続される。このように、操舵感ドライバ31と収容部12との間の取り付け及び取り外しを行いやすく、そして操舵感ドライバ31を点検するか又は交換する際に操舵感ドライバ31を収容部12から取り外せばよく、より操作しやすく、点検及び交換の効率を向上させることができる。例えば、
図2~
図4の例では、操舵感ドライバ31と収容部12は、ねじ山付き締結部材、例えばねじにより接続され、このように、操舵感ドライバ31と収容部12との間の堅牢な接続を実現することができ、かつコストが低い。当然のことながら、操舵感ドライバ31と収容部12は、他の方式、例えばスナップフィット構造により取り外し可能に接続されてもよい。理解できるように、操舵感ドライバ31と収容部12との間の接続方式は、実際の需要に応じて具体的に決定されて、実際の応用をよりよく満たすことができる。
【0061】
本願のいくつかの実施例では、
図3及び
図4を参照して、駆動部材32は、ウォームであり、被駆動部材33は、ウォームと噛み合うウォームホイールである。これにより、ウォームホイールとウォームを噛み合わせることにより、車両運転時の実際の操舵感を効果的にシミュレーションすることができることを保証すると共に、伝動がより安定して確実であり、車両用ステアリングシステム100の騒音を減少させることができ、そしてウォームホイールとウォームの構造がコンパクトであり、車両用ステアリングシステム100の占有空間を効果的に減少させることができる。
【0062】
さらに好ましくは、ウォームホイールのねじれ角は、βであり、βは、30°≦β≦40°を満たす。このように設置することにより、ウォームホイールとウォームの機構は、非セルフロック機構であってもよく、ウォームは、操舵感ドライバ31の出力軸の駆動で時計回りに回転することができ、出力軸の駆動で反時計回りに回転することもできることにより、第1のステアリングシャフト2がウォームホイールのステアリングを駆動する際に抵抗力を提供して、ステアリング抵抗感をシミュレーションすることができ、そして第1のステアリングシャフト2が、ウォームホイールが戻るように駆動する際に助力を提供して、戻り力をシミュレーションすることができ、構造がより確実である。
【0063】
当然のことながら、本願は、これに限定されず、本願の他のいくつかの好ましい実施例では、駆動部材32と被駆動部材33は、互いに噛み合うヘリカルギア(図示せず)であってもよい。これにより、同様に、車両運転時の実際の操舵感を効果的にシミュレーションすることができ、構造がコンパクトであり、伝動が正確であり、伝動効率が高く、動作が確実であり、耐用年数が長い。
【0064】
本願の実施例に係る車両用ステアリングシステム100では、車両用ステアリングシステム100がドステアリング・バイ・ワイヤシステム及び運転シミュレーションシステムなどである場合、操舵感ドライバ31により、出力軸を駆動して駆動部材32を回転するように駆動し、かつ被駆動部材33にトルクを提供してステアリング抵抗感、戻り力及び路面感覚シミュレーショントルクなどの実際の運転操舵感をシミュレーションすることができ、構造が簡単であり、操作しやすい。そして、トルク検出器及び走行コンピュータを設置することにより、車両の走行道路状況及び走行姿勢を検出することができることにより、車両の走行道路状況及び走行姿勢の車両用ステアリングシステム100へのフィードバック力をシミュレーションして、よりリアルな路面感覚を運転者に提供することができる。また、上記安全検出器を設置することにより、運転に安全上のリスクが存在したときに振動提示の作用を果たすことにより、運転者に振動感を提供し、疲労運転提示、車線逸脱警報提示、衝突警報提示、車線変更死角提示及び後退時衝突警報提示のうちの少なくとも1つを実現することができ、走行安全性を効果的に向上させることができる。また、車両用ステアリングシステム100全体の構造がコンパクトで、小さくて精巧であり、着脱効率を効果的に向上させることができ、そして優れた密封性能を有し、ほこりなどの異物がハウジング1の内部に入ることを防止することができることにより、駆動部材32及び被駆動部材33の正常な運転を保証することができ、高い信頼性を有する。
【0065】
本願のいくつかの具体的な実施例では、
図13~
図14及び
図17~
図18に示すように、車両用ステアリングシステム100は、第2のステアリングシャフト101及び第1のステアリングシャフト2を含む結合装置10をさらに含み、第1のステアリングシャフト2は、ステアリングギヤに接続され、結合位置と分離位置との間で移動可能であり、
図13及び
図17に示すように、結合位置にあるときに第2のステアリングシャフト101と結合し、かつステアリングギヤのステアリングトルクを伝達し、このときに第2のステアリングシャフト101と第1のステアリングシャフト2との間の同期回転を実現することができ、
図17及び
図18に示すように、第1のステアリングシャフト2が分離位置にあるときに第2のステアリングシャフト101と分離し、かつステアリングギヤへのステアリングトルクの伝達を切断し、このときに第2のステアリングシャフト101と第1のステアリングシャフト2が単独で回転することを実現することができる。操舵感シミュレータ3は、第1のステアリングシャフト2に接続され、操舵感シミュレータ200は、第1のステアリングシャフト2が分離位置にあるときに第1のステアリングシャフト2が結合位置に位置するときの操舵感をシミュレーションする。
【0066】
結合装置10を第2のステアリングシャフト101と第1のステアリングシャフト2とに分けて設置し、かつ第1のステアリングシャフト2をステアリングギヤに接続することにより、第2のステアリングシャフト101が車輪に接続でき、第2のステアリングシャフト101が第1のステアリングシャフト2と接触するときに、ステアリングギヤと車輪の同期移動を実現することができ、第2のステアリングシャフト101と第1のステアリングシャフト2とが分離するときに、ステアリングギヤと車輪の単独移動を実現することができる。そして、操舵感シミュレータ3を第1のステアリングシャフト2に接続することにより、第1のステアリングシャフト2が操舵感シミュレータ3の作用力をステアリングギヤに伝達することができる。このように、結合装置10の構造は、より合理的である。
【0067】
本願のいくつかの具体的な実施例によれば、
図15~
図16、
図19に示すように、結合装置10は、第3の伝動軸500をさらに含み、第1のステアリングシャフト2は、第3の伝動軸500によりステアリングギヤに接続され、第3の伝動軸500と嵌合してステアリングギヤのステアリングトルクを伝達し、かつ第3の伝動軸500に対して結合位置と分離位置との間で移動可能である。
【0068】
これにより、第1のステアリングシャフト2は、第3の伝動軸500によりステアリングギヤと同期して回転することができ、そして第1のステアリングシャフト2が結合位置と分離位置との間で移動するとき、ステアリングギヤの位置が変化せず、運転者がハンドルを握るときの位置の安定性を向上させ、運転体験を最適化する。
【0069】
本願のいくつかの実施例では、第3の伝動軸500に空洞510が構造され、第1のステアリングシャフト2が空洞510内に延び、第3の伝動軸500の内周面に複数のスプラインが構造され、各スプラインが第3の伝動軸500の軸方向に沿って延伸し、複数のスプラインが第3の伝動軸500の周方向に沿って配列され、第1のステアリングシャフト2の外周面に複数のスプライン溝210が構造され、各スプライン溝210が第1のステアリングシャフト2の軸方向に沿って延伸し、複数のスプライン溝210が第1のステアリングシャフト2の周方向に沿って配列される。複数のスプラインは、複数のスプライン溝210と嵌合する。このように、第1のステアリングシャフト2と第3の伝動軸500との間のステアリングトルク伝達機能を実現しやすいと共に、第1のステアリングシャフト2と第3の伝動軸500が第1のステアリングシャフト2の軸方向(すなわち第3の伝動軸500の軸方向)に沿って相対的に摺動しやすい。
【0070】
本願のいくつかの具体的な実施例によれば、
図10、
図13及び
図14に示すように、結合装置10は、第1のステアリングシャフト2に嵌設され、第1のステアリングシャフト2に軸方向に固定され、かつ第1のステアリングシャフト2に対して回転可能であるシャフトスリーブ300と、シャフトスリーブ300に接続され、シャフトスリーブ300により結合位置と分離位置との間で移動するように第1のステアリングシャフト2を駆動する駆動アセンブリ400とをさらに含む。このように、駆動アセンブリ400は、第1のステアリングシャフト2に駆動力を提供することにより、第1のステアリングシャフト2が移動しやすい。そして、シャフトスリーブ300の設置により、第1のステアリングシャフト2と駆動アセンブリ400とが直接接触する必要がなく、第1のステアリングシャフト2のその軸方向に沿う変位を実現すると共に、第1のステアリングシャフト2が駆動アセンブリ400に対して回転でき、すなわち駆動アセンブリ400の存在が第1のステアリングシャフト2の回転に干渉しないことを保証する。
【0071】
本願のいくつかの具体的な実施例によれば、
図15~
図16及び
図19に示すように、第2のステアリングシャフト101の少なくとも一部、第1のステアリングシャフト2の少なくとも一部及びシャフトスリーブ300は、ハウジング1内に設けられ、例えば、第2のステアリングシャフト101の一部、第1のステアリングシャフト2、シャフトスリーブ300、及び第3の伝動軸500の一部は、ハウジング1内に設置される。駆動アセンブリ400は、ハウジング1外に取り付けられる。
【0072】
ハウジング1を設置することにより、一方では、駆動アセンブリ400に取り付け位置を提供し、他方では、第2のステアリングシャフト101、第1のステアリングシャフト2及びシャフトスリーブ300の外部との直接接触面積を減少させ、第2のステアリングシャフト101、第1のステアリングシャフト2及びシャフトスリーブ300の破損確率を低減することができる。
【0073】
本願のいくつかの具体的な実施例によれば、
図17~
図18に示すように、駆動アセンブリ400は、駆動装置430、伝動機構440及びリンク機構450を含み、駆動装置430は、ハウジング1にヒンジで接続され、伝動機構440は、駆動装置430に伝動接続され、リンク機構450は、伝動機構440、ハウジング1及びシャフトスリーブ300にそれぞれヒンジで接続される。
【0074】
このように、駆動アセンブリ400の構造が合理的であり、駆動力の伝達を容易にし、そして駆動アセンブリ400は別体で設置され、製造の難しさを低下させ、リンクの方式でシャフトスリーブ300と第1のステアリングシャフト2を駆動し、力の伝達がより確実で、労力を節約するだけでなく、シャフトスリーブ300の反転トルクを解消しやすく、シャフトスリーブ300が直線運動し続けることを保証することができる。
【0075】
また、リンク機構450を設置することにより、駆動装置430と第1のステアリングシャフト2との間の駆動力の伝達が実現されるとともに、リンク機構450により、第1のステアリングシャフト2の移動を駆動する力を増加させることができるため、駆動装置430から出力される駆動力への要求を低下させることにより、駆動装置430のコストを低減することができる。そして、リンク機構450は、第1のステアリングシャフト2の運動ストロークを拡大することができ、駆動装置430と第1のステアリングシャフト2との間の駆動力の遠距離伝達を実現することができ、リンク機構450の力伝達方向の多様性を利用して、所定の経路に沿って移動するようにシャフトスリーブ300と第1のステアリングシャフト2を駆動することを実現すると共に、駆動装置430の位置への要求を低下させ、駆動装置430の配置の柔軟性を向上させることができる。
【0076】
本願のいくつかの具体的な実施例によれば、
図17及び
図18に示すように、リンク機構450は、第1のリンク451、第2のリンク452及び第3のリンク453を含む。第1のリンク451は、一端が伝動機構440にヒンジで接続され、他端がシャフトスリーブ300にヒンジで接続され、第2のリンク452は、一端が伝動機構440にヒンジで接続され、他端がシャフトスリーブ300にヒンジで接続される。このように、リンク機構450は、2つの経路によりシャフトスリーブ300を駆動することができ、リンク機構450のシャフトスリーブ300への駆動力がより分散するため、シャフトスリーブ300の運動の安定性を向上させることができる。
【0077】
また、第3のリンク453は、一端がハウジング1にヒンジで接続され、他端が第1のリンク451及び第2のリンク452にヒンジで接続される。このように、第1のリンク451と第2のリンク452との間の相対位置が安定し、第1のリンク451の両端と第2のリンク452の両端は、第3のリンク453を支点として揺動することができる。
【0078】
本願の実施例に係る車両(図示せず)は、本願の上記いずれか一項の実施例に係る車両用ステアリングシステム100を含む。
【0079】
本願の実施例に係る車両は、上記車両用ステアリングシステム100を用いることにより、ステアリング抵抗感、戻り力などの実際の運転操舵感をシミュレーションすることができると共に、路面感覚フィードバック及び振動提示などの機能を実現することができることにより、シミュレーションの真実性を保証することができる。
【0080】
本願の実施例に係る車両の他の構成及び操作は、当業者にとって既知であり、ここで詳細に説明しない。
【0081】
なお、本願の説明において、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などで示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本願を容易に説明し説明を簡略化するためのものに過ぎず、示された装置又は部品が特定の方位を有するとともに、特定の方位で構成されて動作しなければならないことを示すか又は示唆するものではないため、本願を限定するものであると理解してはならない。
【0082】
本明細書の説明では、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体的な例」又は「いくつかの例」などの参照を表す語句は、該実施例又は例を組み合わせて説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性が本願の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書では、上記用語に対する例示的な説明は、必ずしも同じ実施例又は例を指すとは限らない。
【0083】
本願の実施例を示し説明したが、当業者であれば、本願の原理及び目的を逸脱しない限り、これらの実施例に対して様々な変更、補正、置換及び変形を行うことができ、本願の範囲は特許請求の範囲及びその均等物によって限定されていることを理解することができる。
【符号の説明】
【0084】
100 車両用ステアリングシステム
1 ハウジング
11 本体
12 収容部
121 端蓋
2 ステアリングシャフト
3 操舵感シミュレータ
31 操舵感ドライバ
32 駆動部材
321 接続部
33 被駆動部材
4 支持部材
100 第1の伝動軸
200 第2の伝動軸
210 スプライン溝
300 シャフトスリーブ
400 駆動アセンブリ
430 駆動装置
440 伝動機構
441 出力ねじ
442 出力ナット
450 リンク機構
451 第1のリンク
452 第2のリンク
453 第3のリンク
500 第3の伝動軸
510 空洞
600 ハウジング
【国際調査報告】