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特表2023-554572加香シートを含むチップペーパーおよびこれを含む喫煙物品{TIP PAPER COMPRISING FLAVOR SHEET AND SMOKING ARTICLE COMPRISING SAME}
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  • 特表-加香シートを含むチップペーパーおよびこれを含む喫煙物品{TIP  PAPER  COMPRISING  FLAVOR  SHEET  AND  SMOKING  ARTICLE  COMPRISING  SAME} 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-28
(54)【発明の名称】加香シートを含むチップペーパーおよびこれを含む喫煙物品{TIP PAPER COMPRISING FLAVOR SHEET AND SMOKING ARTICLE COMPRISING SAME}
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/02 20060101AFI20231221BHJP
   A24D 1/20 20200101ALI20231221BHJP
【FI】
A24D1/02
A24D1/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515321
(86)(22)【出願日】2022-11-17
(85)【翻訳文提出日】2023-03-24
(86)【国際出願番号】 KR2022018151
(87)【国際公開番号】W WO2023090877
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0161513
(32)【優先日】2021-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アン、キ-ジン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ドン ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】キム、イク ジューン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、キュン ビン
(72)【発明者】
【氏名】ジョウン、ウン ミ
【テーマコード(参考)】
4B045
【Fターム(参考)】
4B045AA41
4B045AA50
4B045AB14
(57)【要約】
本発明は、加香シートを含むチップペーパーおよびこれを含む喫煙物品に関し、より具体的には、喫煙物品用チップペーパーであって、前記チップペーパーは、セルロース系高分子、可塑剤および加香物質を含む加香シートを含むものである、喫煙物品用チップペーパーおよびこれを含むチップペーパーを提供するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルロース系高分子、可塑剤および加香物質を含む加香シートを含む、
喫煙物品用チップペーパー。
【請求項2】
前記セルロース系高分子は、
前記加香シートのうち、20重量%から60重量%である、
請求項1に記載の喫煙物品用チップペーパー。
【請求項3】
前記可塑剤は、
前記加香シートのうち、1重量%から20重量%である、
請求項1または2に記載の喫煙物品用チップペーパー。
【請求項4】
前記加香物質は、
前記加香シートのうち、10重量%から50重量%である、
請求項1または2に記載の喫煙物品用チップペーパー。
【請求項5】
前記加香シートは、
1mm以下の厚さを有する、
請求項1または2に記載の喫煙物品用チップペーパー。
【請求項6】
前記セルロース系高分子は、
メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースおよび寒天からなる群より選ばれる少なくとも1つ以上を含む、
請求項1または2に記載の喫煙物品用チップペーパー。
【請求項7】
前記可塑剤は、
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリンおよびソルビトールからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上を含む、
請求項1または2に記載の喫煙物品用チップペーパー。
【請求項8】
前記加香シートの引張強度は、
1.0kgf/15mm以上である、
請求項1または2に記載の喫煙物品用チップペーパー。
【請求項9】
前記加香シートは、
1列または2列の穿孔ラインがさらに形成された、
請求項1または2に記載の喫煙物品用チップペーパー。
【請求項10】
請求項1または2に記載の喫煙物品用チップペーパー
を含む、
喫煙物品。
【請求項11】
タバコまたは電子タバコであり、シガレット型である、
請求項10に記載の喫煙物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加香シートを含むチップペーパーおよびこれを含む喫煙物品に関する。
【背景技術】
【0002】
シガレット型(伝統型)タバコ製品の場合、チップペーパー原紙表面に消費者が喫煙時、唇がくっつかないようにするために疎水性物質をコーティングしたり、タバコの味増進のためにスクラロース(甘味)などをコーティングしたりする。
【0003】
消費者のニーズを満たすためにメンソールを添加することもあるが、製品適用の際、メンソール自体の結晶化などを考慮して、極少量のみ添加可能な水準である。これは、従来開発されたチップペーパーの素材にコーティングする方式でメンソール香を付与することができ、あるいはフィルターを製造する段階で、TJNS(transfer jet nozzle system)という技術を通じて香液をトウに加香する方法を適用してメンソール味の付与を図っている。
【0004】
上記言及した方式は、メンソール香液を投入する際、自体の結晶性(経時により白く固まる現象)により少量しか添加できず、より強いメンソール香を望む顧客のニーズを満たすのに困難がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記言及した問題を解決するために、冷却および香発現効果を有する加香シートを適用した喫煙物品用チップペーパーを提供するものである。
【0006】
本発明は、本発明によるチップペーパーを含む、喫煙物品を提供するものである。
【0007】
しかし、本発明が解決しようとする課題は、以上で言及したものに制限されず、言及されていない他の課題は、以下の記載から該当分野における通常の技術者に明確に理解されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例により、喫煙物品用チップペーパーであって、前記チップペーパーは、
【0009】
セルロース系高分子、可塑剤および加香物質を含む加香シートを含む、喫煙物品用チップペーパーに関する。
【0010】
本発明の一実施例により、前記セルロース系高分子は、前記加香シートのうち、20重量%~60重量%であってもよい。
【0011】
本発明の一実施例により、前記可塑剤は、前記加香シートのうち、1重量%~20重量%であってもよい。
【0012】
本発明の一実施例により、前記加香物質は、前記加香シートのうち、10重量%~50重量%であってもよい。
【0013】
本発明の一実施例により、前記加香シートは、1mm以下の厚さを有するものであってもよい。
【0014】
本発明の一実施例により、前記セルロースは、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースおよび寒天からなる群より選ばれる少なくとも1つ以上を含むものであってもよい。
【0015】
本発明の一実施例により、前記可塑剤は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリンおよびソルビトールからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上を含むものであってもよい。
【0016】
本発明の一実施例により、前記加香シートの引張強度は、1.0kgf/15mm以上であってもよい。
【0017】
本発明の一実施例により、前記加香シートは、1列または2列の穿孔ラインがさらに形成されたものであってもよい。
【0018】
本発明の一実施例により、本発明によるチップペーパー;を含む、喫煙物品に関する。
【0019】
本発明の一実施例により、前記喫煙物品は、タバコまたは電子タバコであってもよい。
【0020】
本発明の一実施例により、前記タバコまたは電子タバコは、シガレット型であってもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、チップペーパーに加香シートを導入して気流冷却効果を付与し、香発現効果を提供してタバコの味および喫味持続性を増進させることができる。例えば、チップペーパーによってタバコの中~後半部において香および/または香味発現が行われるので、タバコの味および喫味持続性を増進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施例により、本発明によるチップペーパーが適用された喫煙物品を例示的に示すものである。
図2】本発明の他の実施例により、本発明によるチップペーパーが適用された喫煙物品を例示的に示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。本発明を説明するにあたって、関連した公知機能または構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。また、本明細書において使用される用語は、本発明の好ましい実施例を適切に表現するために使用された用語であり、これは、使用者、運用者の意図、または本発明が属する分野における慣例などによって変わり得る。したがって、本用語の定義は、本明細書全般にわたる内容に基づいて下されるべきである。各図に示されている同一の参照符号は同一の部材を示す。
【0024】
明細書全体において、ある部材が他の部材「上に」位置しているというとき、これは、ある部材が他の部材に接している場合だけでなく、両部材の間に他の部材が存在する場合も含む。
【0025】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」というとき、これは、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0026】
以下、本発明のチップペーパーおよび前記チップペーパーを含む喫煙物品について、実施例および図面を参照して具体的に説明する。しかし、本発明は、このような実施例および図面に制限されるものではない。
【0027】
本発明は、チップペーパーに関し、前記チップペーパーは喫煙物品用であり、セルロース系高分子、可塑剤および加香物質を含む加香シートを含むことができる。
【0028】
本発明の一実施例により、前記加香シートは、フィルム状のシートで、セルロース系高分子内で加香物質を保留して喫煙物品から移行する香および/またはタバコの味の持続性を向上させることができる。また、セルロース系高分子は、喫煙物品内から喫煙者に移動する気流の温度(高温)でのみ相変化(結晶化)する特性により気流冷却効果を提供することができる。また、前記加香シートの場合、引張強度が強く、フレキシブル(flexible)な特性を保有しており、チップペーパー原紙にコーティングすることなく、それ自体がチップペーパーの原紙、すなわち、チップペーパーの構成体として適用することができる。
【0029】
本発明の一実施例により、前記「喫煙物品」(smoking article)とは、タバコ、タバコの派生物、膨化処理タバコ(expanded tobacco)、再生タバコ(reconstituted tobacco)またはタバコの代用物に基づいているか否かにかかわらず、喫煙可能な任意の製品または喫煙体験を提供することができる任意の製品を意味することができる。例えば、前記喫煙物品は、シガレット、葉巻(cigar)、小葉巻(cigarillo)、電子タバコ(例えば、加熱型)などのようなエアロゾルを発生させることができる喫煙可能物品を意味することができる。喫煙物品は、エアロゾル発生物質またはエアロゾル形成基質を含み得る。また、喫煙物品は、板状葉タバコ、角草、再構成タバコなどのタバコ原料に基づく固体物質を含むことができる。喫煙物質は揮発性化合物を含み得る。
【0030】
本発明の一実施例により、前記セルロース系高分子は、加香物質の保留が可能であり、フレキシブルで強い引張強度を有するシート形成のための高分子マトリックスを提供しながらバインダー素材である。さらに、例えば、フィルムおよび/またはシート形成のための成分の溶解および/または分散させる溶媒(例えば、水)および酒精とともに使用することができる。例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースおよび寒天からなる群より選ばれる少なくとも1つ以上を含むことができるが、これに制限されない。好ましくは、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースであってもよい。
【0031】
本発明の一実施例により、前記セルロース系高分子は、前記加香シートのうち、20重量%~60重量%;20重量%~50重量%;または30重量%~40重量%であり、前記セルロース系高分子の含量が20重量%未満であると、それ自体がチップペーパー原紙で適用可能な引張強度およびフレキシブルな特性を得ることが難しく、シート生成自体が難しく、60重量%を超えると、シートの物理性の変化(例えば、脆い、割れの発生)によって、シート内の加香物質で香および香味の発現がうまく行われず、タバコの味および喫味持続性を増進させるのが難しいこともある。
【0032】
本発明の一実施例により、前記加香物質は香味および/または香特性を付与するか、香喫味を増進させることができ、喫煙物品に適用可能なものであれば制限なく適用することができ、例えば、乳酸、クエン酸、リンゴ酸などの有機酸、甘草、ショ糖、果糖シロップ、イソ甘味剤(isosweet)、ココア、ラベンダー、シナモン、カルダモム、セロリ、コロハ、カスカリラ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、バラオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、ミントオイル、ケイヒ、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、カモミール、メントール、ケイヒ、イランイラン、サルビア、スペアミント、ショウガ、コリアンダー、クローブ抽出物(または、クローブ物質)およびコーヒーからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上を含むことができ、これに制限されない。
【0033】
本発明の一実施例により、前記加香物質は、前記加香シートのうち、10重量%~50重量%;10重量%~40重量%;10重量%~30重量%;または10重量%~20重量%であり、前記加香物質の含量が前記範囲内に含まれると、移行する香および/またはタバコの味の持続性を提供し、高濃度の適用が可能で、香および/または香味の強度を調節することができる。
【0034】
本発明の一実施例により、前記可塑剤は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリンおよびソルビトールからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上を含むことができるが、これに制限されない。好ましくは、プロピレングリコールおよびグリセリンであってもよい。
【0035】
本発明の一実施例により、前記可塑剤は、加香シートの強度を調節するために、前記加香シートのうち、1重量%~20重量%;1重量%~15重量%;1重量%~10重量%;または5重量%~10重量%であり、前記可塑剤の含量が1重量%未満であると、喫煙物品のチップペーパー構成体として適用に適した引張強度特性を有することが難しく、20重量%を超えると、シートの物性(例えば、引張強度が低くなるか、やわらかくなりすぎることができる)が不良になって破れやすくなり、喫煙物品のチップペーパーで製作するのが難しいこともある。
【0036】
本発明の一実施例により、前記加香シートは、1mm以下;0.1mm~1mm;または、0.5mm~0.8mmの厚さを有し、前記加香シートは、単一または複数層から構成できる。前記加香シートの厚さが1mmを超えると、シートのフレキシブルな特性がうまく具現できず、喫煙物品のチップペーパーで製作することが困難であり、厚さの増加によって香および香味の発現がうまく行われないか、薄すぎると冷却効果を得るのが難しいこともある。
【0037】
本発明の一実施例により、前記加香シートは、1列または2列以上の穿孔ラインがさらに形成でき、例えば、2列以上の穿孔ラインは、互いの離隔距離が0.5mm~1.5mmであってもよい。例えば、穿孔の直径は0.02mm~0.08mm(例えば、0.05mm)であってもよいが、これに制限されない。前記穿孔は、喫煙物品の周方向(例えば、チップペーパーの外周面に沿って形成)に配列することができる。前記穿孔ラインは、オンラインまたはオフライン穿孔方式で形成することができる。すなわち、加香シートに穿孔を形成した後にチップペーパーで喫煙物品に適用されるか、加香シートでチップペーパーが喫煙物品に適用された後に穿孔を形成することができる。
【0038】
本発明の一実施例により、前記加香シートは、それ自体が喫煙物品のチップペーパー原紙で適用できる引張強度を有し、例えば、前記加香シートの引張強度は1.0kgf/15mm以上;2.0kgf/15mm以上;5.0kgf/15mm以上;または1.0kgf/15mm~10kgf/15mm;であってもよい。前記引張強度の範囲内に含まれると、喫煙物品のチップペーパー原紙で適用可能な強度およびフレキシブルな特性のバランスがよい加香シートを獲得することができる。
【0039】
本発明は、本発明によるチップペーパーを含む喫煙物品に関するもので、本発明の一実施例により、前記チップペーパーは、本発明による加香シートを適用して冷却および香発現効果を提供することができる。
【0040】
本発明の一実施例により、前記チップペーパーは喫煙物品においてフィルター部の少なくとも一部分または相応する領域の少なくとも一部分を包むものであり、例えば、前記喫煙物品のフィルター部を直接包む巻紙または最終外皮からフィルター部に相応する少なくとも一部分の領域を包むものであってもよい。例えば、前記フィルター部は、モノフィルター、二重フィルター、または三重フィルターであってもよい。例えば、前記フィルター部は、多孔性マトリックス構造、チューブ構造および紙管構造(paper tube)のうち、少なくとも1つ以上を含むことができる。
【0041】
本発明の一実施例により、図1および図2を参照すると、前記喫煙物品はタバコまたは電子タバコであってもよく、シガレット型であってもよい。すなわち、加香シートによって気流冷却効果および香および/または香味を発現してタバコの味および喫味持続性を増進させることができる。
【0042】
本発明の一実施例により、図1を参照すると、図1において喫煙物品は、第1のフィルター部110、第2のフィルター部120、および喫煙物質部130を含むタバコスティックであり、第1のフィルター部110および第2のフィルター部120の領域を包む本発明によるチップペーパー140を含むことができる。
【0043】
本発明の一実施例により、第1のフィルター部110および第2のフィルター部120をそれぞれまたは同時に包む巻紙をさらに含み、チップペーパー140は前記巻紙を包むものであってもよい。第1のフィルター部110は、本発明の技術分野における喫煙製品に適用可能なフィルター構成および/または物質であれば制限なく適用することができ、例えば、高分子、紙、セルロースアセテート、活性炭および炭素のうち、少なくとも1つを含む繊維状、フィラメント状、またはこの両方を含むフィルタートウを含むことができるが、これに制限されない。また、第2のフィルター部120は、チューブ構造または紙管構造を含むか織物フィルターであってもよく、例えば、前記チューブ構造および織物フィルターは、PLA(Poly Lactic Acid)、CA(Cellulose acetate)、PET(Poly (ethylene terephthalate))などの高分子素材を含むことができるが、これに制限されない。
【0044】
本発明の一実施例により、第1のフィルター部110および第2のフィルター部120は、それぞれ5mm~20mm;または、10mm~15mmの長さより選ばれ、フィルター部110は、第2のフィルター部120に比べてより長い長さを有してもよい。例えば、第1のフィルター部110の長さは13mm~15mmおよび第2のフィルター部120の長さは10mm~12mmであってもよい。
【0045】
本発明の一実施例により、チップペーパー140は、本発明のチップペーパーで言及した加香シートを含むことができ、本発明の一例として、前記加香シートは、セルロース系高分子、可塑剤および加香物質を含むことができる。
【0046】
本発明の一実施例により、前記セルロース系高分子は、加香物質の保留が可能であり、フレキシブルで強い引張強度を有するシート形成のための高分子マトリックスを提供するもので、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースおよび寒天からなる群より選ばれる少なくとも1つ以上を含むことができるが、これに制限されない。好ましくは、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースであってもよい。
【0047】
本発明の一実施例により、前記セルロース系高分子は、前記加香シートのうち、20重量%~60重量%;20重量%~50重量%;または30重量%~40重量%であり、前記セルロース系高分子の含量が20重量%未満であると、それ自体がチップペーパー原紙で適用可能な引張強度およびフレキシブルな特性を得ることが難しく、シート生成自体が難しく、60重量%を超えると、シートの物理性の変化(例えば、脆い、割れの発生)によって、シート内の加香物質で香および香味の発現がうまく行われず、タバコの味および喫味持続性を増進させるのが難しいこともある。
【0048】
本発明の一実施例により、前記加香物質は香味および/または香特性を付与するか、香喫味を増進させることができ、喫煙物品に適用可能なものであれば、制限なく適用することができ、例えば、乳酸、クエン酸、リンゴ酸などの有機酸、甘草、ショ糖、果糖シロップ、イソ甘味剤(isosweet)、ココア、ラベンダー、シナモン、カルダモム、セロリ、コロハ、カスカリラ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、バラオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、ミントオイル、ケイヒ、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、カモミール、メントール、ケイヒ、イランイラン、サルビア、スペアミント、ショウガ、コリアンダー、クローブ抽出物(または、クローブ物質)およびコーヒーからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上を含むことができ、これに制限されない。
【0049】
本発明の一実施例により、前記加香物質は、前記加香シートのうち、10重量%~50重量%;10重量%~40重量%;10重量%~30重量%;または10重量%~20重量%であり、前記加香物質の含量が前記範囲内に含まれると、移行する香および/またはタバコの味の持続性を提供し、高濃度の適用が可能で、香および/または香味の強度を調節することができる。
【0050】
本発明の一実施例により、前記可塑剤は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリンおよびソルビトールからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上を含むことができるが、これに制限されない。好ましくは、プロピレングリコールおよびグリセリンであってもよい。
【0051】
本発明の一実施例により、前記可塑剤は、加香シートの強度を調節するために、前記加香シートのうち、1重量%~20重量%;1重量%~15重量%;1重量%~10重量%;または5重量%~10重量%であり、前記可塑剤の含量が1重量%未満であると、喫煙物品のチップペーパー構成体として適用に適した引張強度特性を有することが難しく、20重量%を超えると、シートの物性(例えば、引張強度が低くなるか、やわらかくなりすぎることができる)が不良になって破れやすくなり、喫煙物品のチップペーパーで製作するのが難しいこともある。
【0052】
本発明の一実施例により、前記加香シートは、1mm以下;0.1mm~1mm;または、0.5mm~0.8mmの厚さを有し、前記加香シートは、単一または複数層から構成できる。前記加香シートの厚さが1mmを超えると、シートのフレキシブルな特性がうまく具現できず、喫煙物品のチップペーパーで製作することが困難であり、厚さの増加によって香および香味の発現がうまく行われないか、薄すぎると冷却効果を得るのが難しいこともある。
【0053】
本発明の一実施例により、前記加香シートは、1列または2列以上の穿孔ラインがさらに形成でき、例えば、2列以上の穿孔ラインは、互いの離隔距離が0.5mm~1.5mmであってもよい。例えば、前記穿孔の直径は0.02mm~0.08mm(例えば、0.05mm)であってもよいが、これに制限されない。前記穿孔は、喫煙物品の周方向(例えば、チップペーパーの外周面に沿って形成)に配列することができる。前記穿孔ラインは、オンラインまたはオフライン穿孔方式で形成することができる。すなわち、加香シートに穿孔を形成した後にチップペーパーで喫煙物品に適用されるか、加香シートでチップペーパーが喫煙物品に適用された後に穿孔を形成することができる。
【0054】
本発明の一実施例により、チップペーパー140の長さは10mm~25mmであり、第1のフィルター部110を包むように第1のフィルター部110に比べてより長い長さを有してもよい。
【0055】
本発明の一実施例により、チップペーパー140の引張強度は、1.0kgf/15mm以上;2.0kgf/15mm以上;5.0kgf/15mm以上;または、1.0kgf/15mm~10kgf/15mm;であってもよい。前記引張強度の範囲内に含まれると、喫煙物品の適用に適した強度およびフレキシブルな特性のバランスを有するチップペーパーを提供することができる。
【0056】
本発明の一実施例により、チップペーパー140は、第1のフィルター部110の長さ内で穿孔領域がさらに形成され、前記穿孔領域は前記加香シートで言及した通りである。すなわち、前記穿孔は1列または2列以上であり、チップペーパー140の外周面に沿って形成することができる。前記穿孔は、喫煙物質部130から第1のフィルター部110に流れる主流煙成分移行量調節およびシガレットの空気希釈率を具現することができる。
【0057】
本発明の一実施例により、喫煙物質部130は、角草などのタバコ原料、喫味およびエアロゾル形成基材などを含むことができ、喫煙物品の種類によって構成することができ、本文書には具体的に言及しない。
【0058】
本発明の一実施例により、喫煙物質部130の長さは15mm~75mmであってもよい。
【0059】
本発明の一実施例により、前記喫煙物品の直径は4mm~10mmであり、周りは14mm~29mmであってもよい。さらに、長さは45mm~100mmであってもよい。
【0060】
本発明の一実施例により、図2を参照すると、図2において喫煙物品は電子タバコのスティックを示したものであり、第1のフィルター部210、第2のフィルター部220、第3のフィルター部230および喫煙物質部240を含み、第1のフィルター部210、第2のフィルター部220および喫煙物質部240の外観周りをそれぞれ包むフィルター巻紙251、252、253、外皮250およびチップペーパー260を含むことができる。
【0061】
本発明の一実施例により、第1のフィルター部210は、本発明の技術分野における喫煙製品に適用可能なフィルター構成および/または物質であれば制限なく適用することができ、例えば、高分子、紙、セルロースアセテート、活性炭および炭素のうち、少なくとも1つを含む繊維状、フィラメント状、またはこの両方を含むフィルタートウを含むことができるが、これに制限されない。
【0062】
本発明の一実施例により、第2のフィルター部220および第3のフィルター部230は、チューブ構造、紙管構造および織物フィルターからそれぞれ選択することができ、例えば、第2のフィルター部220は、紙管構造で構成され冷却機能を提供する冷却部であってもよく、第3のフィルター部230は、チューブ構造で構成されてもよい。例えば、前記チューブ構造および織物フィルターは、PLA(Poly Lactic Acid)、CA(Cellulose acetate)、PET(Poly (ethylene terephthalate))などの高分子素材を含むことができるが、これに制限されない。
【0063】
本発明の一実施例により、第1のフィルター部210、第2のフィルター部220、第3のフィルター部230、および喫煙物質部240の長さは、それぞれ10mm~20mm;または、10mm~15mmの長さより選ばれ、第3のフィルター部230は、これらのうち最も長さが短い、および/または第2のフィルター部220の長さが最も長いものであってもよい。例えば、第1のフィルター部210の長さは10mm~12mm、第2のフィルター部220の長さは13mm~15mm、および第3のフィルター部230の長さは8mm~10mmおよび喫煙物質部240の長さは10mm~12mmであってもよい。
【0064】
本発明の一実施例により、外皮250は、第1のフィルター部210、第2のフィルター部220、第3のフィルター部230、および喫煙物質部240の全体を包むか、フィルター巻紙251、252、253を包み、チップペーパー260は外皮250を包むものであり、第1のフィルター部210および第2のフィルター部220に相応する外皮250の一部分を包むものであってもよい。外皮250およびフィルター巻紙251、252、253は、本発明の技術分野において喫煙物品に適用可能なものであれば、制限なく適用することができ、例えば、高分子素材、紙、セルロースアセテートなどであってもよいが、これに制限されない。
【0065】
本発明の一実施例により、チップペーパー260は、本発明のチップペーパーで言及した加香シートを含むことができる。本発明の一例として、前記加香シートは、セルロース系高分子、可塑剤および加香物質を含むことができる。
【0066】
本発明の一実施例により、前記セルロース系高分子は、加香物質の保留が可能であり、フレキシブルで強い引張強度を有するシート形成のための高分子マトリックスを提供するもので、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースおよび寒天からなる群より選ばれる少なくとも1つ以上を含むことができるが、これに制限されない。好ましくは、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースであってもよい。
【0067】
本発明の一実施例により、前記セルロース系高分子は、前記加香シートのうち、20重量%~60重量%;20重量%~50重量%;または30重量%~40重量%であり、前記セルロース系高分子の含量が20重量%未満であると、それ自体がチップペーパー原紙で適用可能な引張強度およびフレキシブルな特性を得ることが難しく、シート生成自体が難しく、60重量%を超えると、シートの物理性の変化(例えば、脆い、割れの発生)によって、シート内の加香物質で香および香味の発現がうまく行われず、タバコの味および喫味持続性を増進させるのが難しいこともある。
【0068】
本発明の一実施例により、前記加香物質は香味および/または香特性を付与するか、香喫味を増進させることができ、喫煙物品に適用可能なものであれば制限なく適用することができ、例えば、乳酸、クエン酸、リンゴ酸などの有機酸、甘草、ショ糖、果糖シロップ、イソ甘味剤(isosweet)、ココア、ラベンダー、シナモン、カルダモム、セロリ、コロハ、カスカリラ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、バラオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、ミントオイル、ケイヒ、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、カモミール、メントール、ケイヒ、イランイラン、サルビア、スペアミント、ショウガ、コリアンダー、クローブ抽出物(または、クローブ物質)およびコーヒーからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上を含むことができ、これに制限されない。
【0069】
本発明の一実施例により、前記加香物質は、前記加香シートのうち、10重量%~50重量%;10重量%~40重量%;10重量%~30重量%;または10重量%~20重量%であり、前記加香物質の含量が前記範囲内に含まれると、移行する香および/またはタバコの味の持続性を提供し、高濃度の適用が可能で、香および/または香味の強度を調節することができる。
【0070】
本発明の一実施例により、前記可塑剤は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリンおよびソルビトールからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上を含むことができるが、これに制限されない。好ましくは、プロピレングリコールおよびグリセリンであってもよい。
【0071】
本発明の一実施例により、前記可塑剤は、加香シートの強度を調節するために、前記加香シートのうち、1重量%~20重量%;1重量%~15重量%;1重量%~10重量%;または5重量%~10重量%であり、前記可塑剤の含量が1重量%未満であると、喫煙物品のチップペーパー構成体として適用に適した引張強度特性を有することが難しく、20重量%を超えると、シートの物性(例えば、引張強度が低くなるか、やわらかくなりすぎることができる)が不良になって破れやすくなり、喫煙物品のチップペーパーで製作するのが難しいこともある。
【0072】
本発明の一実施例により、前記加香シートは1mm以下;0.1mm~1mm;または、0.5mm~0.8mmの厚さを有し、前記加香シートは、単一または複数層から構成できる。前記加香シートの厚さが1mmを超えると、シートのフレキシブルな特性がうまく具現できず、喫煙物品のチップペーパーで製作することが難しく、厚さの増加によって香および香味の発現がうまく行われないか、薄すぎると冷却効果を得るのが難しいこともある。
【0073】
本発明の一実施例により、前記加香シートは、1列または2列以上の穿孔ラインがさらに形成でき、例えば、2列以上の穿孔ラインは、互いの離隔距離が0.5mm~1.5mmであってもよい。例えば、穿孔の直径は0.02mm~0.08mm(例えば、0.05mm)であってもよいが、これに制限されない。前記穿孔は、喫煙物品の周方向(例えば、チップペーパーの外周面に沿って形成)に配列することができる。前記穿孔ラインは、オンラインまたはオフライン穿孔方式で形成することができる。すなわち、加香シートに穿孔を形成した後にチップペーパーで喫煙物品に適用されるか、加香シートでチップペーパーが喫煙物品に適用された後に穿孔を形成することができる。
【0074】
本発明の一実施例により、チップペーパー260の引張強度は1.0kgf/15mm以上;2.0kgf/15mm以上;5.0kgf/15mm以上;または1.0kgf/15mm~10kgf/15mm;であってもよい。前記引張強度の範囲内に含まれると、喫煙物品の適用に適した強度およびフレキシブルな特性のバランスを有するチップペーパーを提供することができる。
【0075】
本発明の一実施例により、チップペーパー260は、第1のフィルター部210および第2のフィルター部220の全長内で穿孔領域がさらに形成でき、前記穿孔領域は、前記加香シートで言及した通りである。すなわち、前記穿孔は1列または2列以上であり、チップペーパー260の外周面に沿って形成することができる。前記穿孔は、喫煙物質部240から第1のフィルター部210に流れる主流煙成分移行量調節および/またはシガレットの空気希釈率を具現することができる。
【0076】
本発明の一実施例により、チップペーパー260の長さは10mm~25mmであり、第1のフィルター部210を包むように第1のフィルター部210に比べてより長い長さを有してもよい。
【0077】
本発明の一実施例により、喫煙物質部240は、角草などのタバコ原料、喫味およびエアロゾル形成基材などを含むことができ、喫煙物品の種類によって構成することができ、本文書には具体的に言及しない。
【0078】
本発明の一実施例により、前記喫煙物品の直径は4mm~10mmであり、周りは14mm~29mmであってもよい。さらに、長さは45mm~100mmであってもよい。
【0079】
以上のように、実施例が限られた実施例と図面によって説明されたが、該当技術分野における通常の知識を有する者であれば上記の記載から様々な修正および変形が可能である。例えば、説明された技術が説明された方法とは異なる順序で行われるか、および/または説明された構成要素が説明された方法とは異なる形態で結合または組み合わせられるか、他の構成要素または均等物によって代替または置き換えられても適切な結果が達成できる。したがって、他の具現、他の実施例、および特許請求の範囲と均等なものも、後述する特許請求の範囲に属する。
図1
図2
【国際調査報告】