IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニーの特許一覧

特表2023-554583光検出システムの特徴付け及び符号化のための方法及びシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-28
(54)【発明の名称】光検出システムの特徴付け及び符号化のための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 15/14 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
G01N15/14 B
G01N15/14 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526386
(86)(22)【出願日】2021-10-27
(85)【翻訳文提出日】2023-06-21
(86)【国際出願番号】 US2021056811
(87)【国際公開番号】W WO2022093931
(87)【国際公開日】2022-05-05
(31)【優先権主張番号】63/107,701
(32)【優先日】2020-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS XP
2.WINDOWS
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ロバーツ,デイヴィッド エー.
(72)【発明者】
【氏名】マージュ,ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ババン,シュレイヤ
(57)【要約】
本開示の態様は、光検出器(例えば、粒子分析器内の光検出器)のパラメータを決定するための方法を含む。ある特定の実施形態による方法は、光検出器により、光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出することと、光検出器により、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出することと、光源からの光を第2の所定の時間間隔で検出することと、第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔にわたって、データ信号を積分することと、積分されたデータ信号に基づいて、光検出器の1つ以上のパラメータを決定することとを含む。主題の方法を実践するための光源及び光検出器を有するシステム(例えば、粒子分析器)も記載される。主題の方法により光検出器のパラメータを決定するための命令が自身に格納された非一時的コンピュータ可読記憶媒体も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子分析器内の光検出器により、光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出することと、
前記光検出器により、前記光源のパラメータ又は前記光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出することと、
前記光検出器により、前記光源からの光を第2の所定の時間間隔で検出することと、
前記第1の所定の時間間隔及び前記第2の所定の時間間隔にわたって、前記光検出器からのデータ信号を積分することと、
前記積分されたデータ信号に基づいて、前記光検出器の1つ以上のパラメータを決定することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記光源の前記パラメータが、前記光源からの光の強度である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記光源の前記パラメータが、前記光源からの光のスペクトルである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記光源が、1つ以上の発光ダイオードを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記光源が、複数の単色発光ダイオード又は複数の多色発光ダイオードを備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ステップ信号が、前記光源からの光の強度の変化、又は前記光検出器の検出器ゲインの第1の検出器ゲインから第2の検出器ゲインへの変化を示す、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の所定の時間間隔及び前記第2の所定の時間間隔が、同一の持続期間を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記方法が、前記第1の所定の時間間隔の前に、同期信号を検出することを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記方法が、前記第1の所定の時間間隔及び前記第2の所定の時間間隔のうちの1つ以上のデータ信号に挿入される、タグ信号を検出することを更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記タグ信号が、周波数変調されたデータ信号を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記方法が、前記第1の所定の時間間隔の前に、前記光検出器を所定の検出器ゲインに設定することを更に含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記方法が、検出器感度、最小検出閾値、最大検出閾値、検出器ダイナミックレンジ、検出器信号対雑音比、及び単位出力当たりの光電子数からなる群から選択される、前記光検出器の1つ以上のパラメータを決定することを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記方法が、決定されたパラメータに基づいて、前記光検出器のための最適な検出器ゲインを算出することを更に含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記光検出器が、フローサイトメータ内に配置される、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
粒子分析器であって、
光源と、
前記粒子分析器のハウジング内に配置され、光検出器を備える光検出システムであって、
前記光検出器が、
前記光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出することと、
前記光源のパラメータ又は前記光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出することと、
前記光源からの光を第2の所定の時間間隔で検出することと
を行うように構成された、
光検出システムと、
動作可能に結合されたメモリを備えるプロセッサであって、
前記メモリが、前記メモリに格納された命令を有し、前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記第1の所定の時間間隔及び前記第2の所定の時間間隔にわたって、前記光検出器からのデータ信号を積分することと、
積分されたデータ信号に基づいて、前記光検出器の1つ以上のパラメータを決定することと
を行わせる、
プロセッサと
を備える、粒子分析器。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
生体液中の分析物の特徴付けは、医療診断及び患者の健康全般を評価する上で重要な要素になっている。ヒト血液又は血液由来生成物などの生体液中の分析物を検出することは、様々な疾患状態を有する患者の治療プロトコルを決定する役割を果たし得る結果を提供することができる。
【0002】
フローサイトメトリは、血液試料の細胞、又は別の種類の生体試料若しくは化学試料内の対象となる粒子などの生体材料を特徴付け、かつ多くの場合は、選別に使用される技術である。フローサイトメータは、典型的には、血液試料などの流体試料を受容するための試料リザーバと、シース流体を含有するシースリザーバとを含む。
【0003】
フローサイトメータは、シース流体をフローセルに方向付けながら、流体試料中の粒子(細胞を含む)をセルストリームとしてフローセルに移送する。フローストリームの構成要素を特徴付けるために、フローストリームには、インタロゲーションポイントで光が照射される。フローストリーム内の物質の形態又は蛍光ラベルの存在などの変動は、光検出器で検出される観察光に変動を生じさせ、これらの変動によって特徴付け及び分離が可能になる。
【0004】
フローサイトメータ機器は、調査中の試料からの光子放出を検出するために、フォトダイオード(PD)、フォトマルチプライヤチューブ(PMT)、及びアバランシェフォトダイオード(APD)などの様々な光学検出器を使用する。入射光に対するこれらの検出器の応答は、その種類の光検出器だけでなく、同一の種類の光検出器の複数の標本内でも変化する。更に、APDなどのいくつかの検出器は、高い非線形特性を有する。
【0005】
したがって、各検出器の光に対する応答の直線性を測定できるように、かつ、検出器ゲインの調整(例えば、フォトマルチプライヤチューブでの電圧調整、又はアバランシェフォトダイオードでのゲイン)によって検出された信号の応答を較正でき、その結果、異なるユーザパネルに対してシステムの感度が最適化され得るように、フローサイトメータの検出器応答曲線を作成することが望ましい。従来、これは、既知の散乱プロファイル(例えば、異なるサイズ)及び蛍光染色強度を有する蛍光ビーズを実行し、検出器からの信号を測定することによって行われる。既知の標準粒子のゲインに対する応答を探索するために、検出器ゲインも調整される。
【0006】
最近、既知の強度プロファイルの点滅を生成させるためのLED技術の導入が使用され始めて、フローサイトメータの検出システムの一部を特徴付けている。これらのパルスが検出システムのトリガ閾値を超えると、これらのパルスは、検出システム内で検出「イベント」を生成する。次いで、パルスの高さ、面積、及び幅が、イベントのタイムスタンプとともに測定され得る。これらの事例では、LED点滅装置は、サイトメータの検出システム光学系内で輝く(おそらく異なる光スペクトルプロファイルで発光する)1つ以上のLEDからなる。これらの点滅は、ファイバ、フィルタ、及びミラーの光路を通過し、フォトダイオード、フォトマルチプライヤチューブ(PMT)、又はアバランシェフォトダイオード(APD)のいずれかで検出される。LEDによって生成された点滅の強度は、発生頻度、点滅持続期間、及びLED点滅装置の発光スペクトル全体とともに制御され得る。
【発明の概要】
【0007】
本発明の実施形態は、信頼性を高め、LEDベースのプロトコルの時間を短縮するために、データストリーム符号化と組み合わせて、LEDの点滅速度の時間間隔の制御を使用する方法を提供する。以下でより詳細に記載されるように、ある特定の実施形態による主題の方法は、光照射に対する光検出器の応答直線性及び検出器ゲインに対する調整のリアルタイム決定及び較正を提供することができる。本明細書に記載される方法は、光検出器応答及び感度のより正確かつ一貫した特徴付けを提供する。いくつかの実施形態では、光検出器のパラメータは、更なるユーザの介入なしに決定及び較正され得る。ある特定の実施形態では、光検出器のパラメータは、任意の較正ビーズ又は発光制御粒子を使用することなく、リアルタイムで決定及び較正され得る。
【0008】
本開示の態様は、光検出器(例えば、粒子分析器内の光検出器)のパラメータを決定するための方法を含む。ある特定の実施形態による方法は、光検出器により、光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出することと、光検出器により、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出することと、光源からの光を第2の所定の時間間隔で検出することと、第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔にわたって、データ信号を積分することと、積分されたデータ信号に基づいて、光検出器の1つ以上のパラメータを決定することとを含む。実施形態では、第1の所定の時間間隔の持続期間は、第2の所定の時間間隔の持続期間と同一、又は異なっていてよい。
【0009】
いくつかの実施形態では、ステップ信号は、光源からの光の強度の変化を示す。いくつかの事例では、強度の変化は、光源からの光強度の減少である。他の事例では、強度の変化は、光源からの光強度の増加である。他の実施形態では、ステップ信号は、光源からの光のスペクトルパラメータの変化を示す。いくつかの事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の変化である。他の事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の数の増加である。ある特定の事例では、光の波長の数の増加は、光源によって放出されるスペクトル幅の拡大を含む。他の事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の数の減少である。ある特定の事例では、光の波長の数の減少は、光源によって放出されるスペクトル幅の縮小を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、光源は、発光ダイオード(LED)である。いくつかの事例では、発光ダイオードは、連続波発光ダイオードである。他の事例では、発光ダイオードは、パルス発光ダイオードである。いくつかの実施形態では、光源は、1つ以上の単色発光ダイオードを含む。他の実施形態では、光源は、1つ以上の多色発光ダイオードを含む。他の実施形態では、光源は、複数の発光ダイオードを含む。
【0011】
いくつかの事例では、ステップ信号は、光源からの光パルスの周波数変化を含む。ある特定の事例では、ステップ信号は、光源からの光のパルスを検出することを含む。他の事例では、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの周波数の増加を検出することを含む。他の事例では、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの周波数の減少を検出することを含む。他の事例では、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの持続期間の延長を検出することを含む。他の事例では、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの持続期間の短縮を検出することを含む。ある特定の事例では、ステップ信号は、光源からの光の消滅を検出することを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、ステップ信号は、光検出器の検出器ゲインの変化を示す。いくつかの事例では、検出器ゲインの変化は、光検出器の検出器ゲインの低下である。他の事例では、検出器ゲインの変化は、光検出器の検出器ゲインの上昇である。ある特定の実施形態では、検出器ゲインの変化は、光源からの光パルスの周波数変化を含むステップ信号によって示される。他の実施形態では、検出器ゲインの変化は、光源からの光の消滅を含むステップ信号によって示される。
【0013】
いくつかの実施形態では、タグ信号は、所定の時間間隔の1つ以上のデータ信号に挿入される。いくつかの事例では、タグ信号は、各所定の時間間隔にわたる光検出器からのデータ信号の積分の間に検出され、かつ、処理され得る周波数変調されたデータ信号である。ある特定の実施形態では、光源又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号は、所定の時間間隔のうちの1つ以上の測定データ信号に挿入されるタグ信号である。
【0014】
ある特定の実施形態では、方法は、第1の所定の時間間隔に先行して、光源からの光を検出する前に同期信号を検出することを含む。いくつかの実施形態では、同期信号は、所定のパルス周波数を有する光源からの光を検出することを含む。他の実施形態では、同期信号は、所定の強度閾値を超える強度を有する光源からの光を検出することを含む。他の実施形態では、同期信号は、最大光強度で光源からの光を検出することを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、方法は、複数の所定の時間間隔にわたって、光源からの光を検出することを含む。いくつかの事例では、光源の強度は、各所定の時間間隔の後に強度が増加する(すなわち、第2の照射強度は、第1の照射強度よりも大きい)。各光強度で光検出器によって光源からの光を検出するための時間間隔は変動し得る。いくつかの事例では、各時間間隔は同一である。他の事例では、各時間間隔が異なる。
【0016】
実施形態では、方法は、各異なる光強度での照射の少なくとも時間間隔を含む期間にわたって、光検出器からのデータ信号を積分することを含む。いくつかの実施形態では、光検出器からのデータ信号は、光源が光検出器を第1の強度で照射する第1の時間間隔と、光源が光検出器を第2の強度で照射する第2の時間間隔とを含む期間にわたって積分される。他の実施形態では、光検出器からのデータ信号は、複数の時間間隔を含む期間にわたって積分され、光源は、複数の時間間隔の各々の間に増加する光強度で光検出器を照射する。
【0017】
ある特定の実施形態における光検出器からのデータ信号を積分することは、時間期間にわたる信号振幅を算出することを含む。いくつかの事例では、信号振幅を算出することは、中央値信号振幅を算出することを含む。ある特定の事例では、方法は、算出された信号振幅を光源の光強度と比較することも含む。算出された信号振幅のうちの1つ以上と、算出された信号振幅と光源の光強度との比較とに基づいて、光検出器のパラメータが算出される。例えば、方法は、光検出器に対して、検出器感度、最小検出閾値、最大検出閾値、検出器感度、検出器ダイナミックレンジ、検出器信号対雑音比、又は単位出力当たりの光電子数などのパラメータを決定することを含んでよい。光検出器の動作電圧範囲全体にわたって光検出器のパラメータが決定される場合など、光検出器の動作電圧の範囲にわたって光検出器のパラメータが決定されてよい。ある特定の実施形態では、光検出器が粒子分析器の光検出モジュールの一部である場合など、光検出器が粒子分析器内に配置される。いくつかの事例では、光検出器がフローストリーム内の粒子からの光を検出するように配置されたフローサイトメータ内に粒子分析器が組み込まれる。
【0018】
また、本開示の態様は、光源及び光検出器を有するシステムであって、光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出することと、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出することと、光源からの光を第2の所定の時間間隔で検出することとを行うように構成されたシステムと、プロセッサであって、メモリが自身に格納される命令を有するようにプロセッサに動作可能に結合されたメモリを備える、プロセッサとを含む。その命令がプロセッサによって実行されると、光検出器からのデータ信号を第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔にわたって積分することと、積分されたデータ信号に基づいて、光検出器の1つ以上のパラメータを決定することとをプロセッサに行わせる。いくつかの実施形態では、システムは、粒子分析器である。いくつかの事例では、光検出器は、粒子分析器の光検出モジュールの一部である。ある特定の事例では、粒子分析器は、フローサイトメータに組み込まれる。
【0019】
いくつかの実施形態では、光源は発光ダイオード(LED)である。いくつかの事例では、発光ダイオードは連続波発光ダイオードである。他の事例では、発光ダイオードはパルス発光ダイオードである。いくつかの実施形態では、光源は1つ以上の単色発光ダイオードを含む。他の実施形態では、光源は1つ以上の多色発光ダイオードを含む。他の実施形態では、光源は複数の発光ダイオードを含む。
【0020】
実施形態では、光検出システムは光検出器を含む。いくつかの事例では、光検出器は光増倍管である。他の事例では、光検出器はフォトダイオードである。他の事例では、光検出器はアバランシェフォトダイオードである。ある特定の事例では、光検出器は、トランスインピーダンス増幅器などの1つ以上の増幅器構成要素を含む。
【0021】
対象となるシステムは、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを備えるプロセッサを含み、メモリは、このメモリに格納された命令を有する。その命令がプロセッサにより実行されると、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号をプロセッサに検出させる。いくつかの事例では、ステップ信号は、光源からの光パルスの周波数変化を含む。ある特定の事例では、ステップ信号は、光源からの光のパルスを検出することを含む。他の事例では、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの周波数の増加を検出することを含む。他の事例では、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの周波数の減少を検出することを含む。他の事例では、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの持続期間の延長を検出することを含む。他の事例では、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの持続期間の短縮を検出することを含む。ある特定の事例では、ステップ信号は、光源からの光の消滅を検出することを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、ステップ信号は、光検出器の検出器ゲインの変化を示す。いくつかの事例では、検出器ゲインの変化は、光検出器の検出器ゲインの低下である。他の事例では、検出器ゲインの変化は、光検出器の検出器ゲインの上昇である。ある特定の実施形態では、検出器ゲインの変化は、光源からの光パルスの周波数変化を含むステップ信号によって示される。他の実施形態では、検出器ゲインの変化は、光源からの光の消滅を含むステップ信号によって示される。
【0023】
いくつかの事例では、メモリは、複数の所定の時間間隔にわたって光源からの光を検出するための命令を有する。いくつかの事例では、光源の強度は、各所定の時間間隔の後に強度が増加する。各光強度で光検出器によって光源からの光を検出するための時間間隔は変動し得る。いくつかの事例では、各時間間隔は同一である。他の事例では、各時間間隔は異なる。これらの事例では、メモリは、複数の照射時間間隔を含む期間にわたって光検出器からのデータ信号を積分するための命令を有する。
【0024】
いくつかの実施形態では、メモリは、光源からの光の強度の変化を示すステップ信号を検出するための命令を有する。いくつかの事例では、強度の変化は、光源からの光強度の減少である。他の事例では、強度の変化は、光源からの光強度の増加である。他の実施形態では、メモリは、光源からの光のスペクトルパラメータの変化を示すステップ信号を検出するための命令を有する。いくつかの事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の変化である。他の事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の数の増加である。ある特定の事例では、光の波長の数の増加は、光源によって放出されるスペクトル幅の拡大を含む。他の事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の数の減少である。ある特定の事例では、光の波長の数の減少は、光源によって放出されるスペクトル幅の縮小を含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、メモリは、所定の時間間隔の1つ以上のデータ信号に挿入されるタグ信号を検出するための命令を有する。いくつかの事例では、タグ信号は、各所定の時間間隔にわたる光検出器からのデータ信号の積分の間に検出及び処理され得る周波数変調されたデータ信号である。
【0026】
ある特定の実施形態では、メモリは、同期信号を検出するための命令を有する。いくつかの実施形態では、メモリは、光源からの光が所定のパルス周波数を有することが検出されることを示す同期信号を検出するための命令を有する。他の実施形態では、メモリは、光源からの光が所定の強度閾値を超える強度を有することが検出されることを示す同期信号を検出するための命令を有する。他の実施形態では、メモリは、光源から検出された光が最大光強度にあることを示す同期信号を検出するための命令を有する。
【0027】
いくつかの実施形態では、メモリは、自身に格納された、光検出器からのデータ信号を積分するための命令を有する。いくつかの実施形態では、メモリは、各時間間隔にわたって光検出器からの信号振幅を算出するための命令を有する。他の実施形態では、メモリは、中央値信号振幅を算出するための命令を有する。ある特定の実施形態では、メモリは、算出された信号振幅と、各所定の時間間隔中の照射の強度とを比較するための命令を有する。
【0028】
実施形態では、システムは、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリは、そのメモリに格納された命令を有する。その命令がプロセッサにより実行されると、算出された信号振幅のうちの1つ以上と、算出された信号振幅と光源の光強度との比較とに基づいて、光検出器のパラメータをプロセッサに決定させる。例えば、メモリは、検出器感度、最小検出閾値、最大検出閾値、検出器感度、検出器ダイナミックレンジ、検出器信号対雑音比、又は単位出力当たりの光電子数を決定するための命令を有してよい。主題のシステムは、光検出器の動作電圧範囲全体などの光検出器の動作電圧の範囲にわたって、光検出器のパラメータを決定するように構成されてよい。
【0029】
本開示の態様は、光検出器の1つ以上のパラメータを決定するための非一時的コンピュータ可読記憶媒体も含む。実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、粒子分析器内の光検出器により、光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出するためのアルゴリズムと、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出するためのアルゴリズムと、光検出器により、光源からの光を第2の所定の時間間隔で検出するためのアルゴリズムと、第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔にわたって光検出器からのデータ信号を積分するためのアルゴリズムと、積分されたデータ信号に基づいて、光検出器の1つ以上のパラメータを決定するためのアルゴリズムとを有する。
【0030】
ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、複数の所定の時間間隔にわたって光源からの光を検出するためのアルゴリズムを有する。いくつかの事例では、光源の強度は、各所定の時間間隔の後に強度が増加する。各光強度で光検出器によって光源からの光を検出するための時間間隔は変動し得る。いくつかの事例では、各時間間隔は同一である。他の事例では、各時間間隔は異なる。これらの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、複数の照射時間間隔を含む期間にわたって光検出器からのデータ信号を積分するためのアルゴリズムを有する。
【0031】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光源からの光の強度の変化を示すステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有する。いくつかの事例では、強度の変化は、光源からの光強度の減少である。他の事例では、強度の変化は、光源からの光強度の増加である。他の実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光源からの光のスペクトルパラメータの変化を示すステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有する。いくつかの事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の変化である。他の事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の数の増加である。ある特定の事例では、光の波長の数の増加は、光源によって放出されるスペクトル幅の拡大を含む。他の事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の数の減少である。ある特定の事例では、光の波長の数の減少は、光源によって放出されるスペクトル幅の縮小を含む。
【0032】
いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光源からの光パルスの周波数変化を含むステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有する。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光源からの光のパルスを検出することを含むステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有する。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有し、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの周波数の増加を検出することを含む。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有し、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの周波数の減少を検出することを含む。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有し、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの持続期間の延長を検出することを含む。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有し、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの持続期間の短縮を検出することを含む。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有し、ステップ信号は、光源からの光の消滅を検出することを含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有し、ステップ信号は、光検出器の検出器ゲインの変化を示す。いくつかの事例では、検出器ゲインの変化は、光検出器の検出器ゲインの低下である。他の事例では、検出器ゲインの変化は、光検出器の検出器ゲインの上昇である。ある特定の実施形態では、検出器ゲインの変化は、光源からの光パルスの周波数変化を含むステップ信号によって示される。他の実施形態では、検出器ゲインの変化は、光源からの光の消滅を含むステップ信号によって示される。
【0034】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、所定の時間間隔のうちの1つ以上のデータ信号に挿入されるタグ信号を検出するためのアルゴリズムを有する。いくつかの事例では、タグ信号は、各所定の時間間隔にわたる光検出器からのデータ信号の積分の間に検出され、かつ、処理され得る周波数変調されたデータ信号である。
【0035】
ある特定の実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、第1の所定の時間間隔に先行して、光源からの光を検出する前に同期信号を検出するためのアルゴリズムを有する。いくつかの実施形態では、同期信号は、所定のパルス周波数を有する光源からの光を検出することを含む。他の実施形態では、同期信号は、所定の強度閾値を超える強度を有する光源からの光を検出することを含む。他の実施形態では、同期信号は、最大光強度で光源からの光を検出することを含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、信号振幅を算出するためのアルゴリズムを有する。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、中央値信号振幅を算出するためのアルゴリズムを有する。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、算出された信号振幅を光源の光強度と比較するためのアルゴリズムを有する。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、算出された信号振幅のうちの1つ以上と、算出された信号振幅と光源の光強度との間の比較とに基づいて、光検出器のパラメータを決定するためのアルゴリズムを有する。例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、検出器感度、最小検出閾値、最大検出閾値、検出器感度、検出器ダイナミックレンジ、検出器信号対雑音比、又は単位出力当たりの光電子数を決定するためのアルゴリズムを有してよい。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光検出器の動作電圧範囲の全体にわたって光検出器のパラメータを決定するなど、光検出器の動作電圧の範囲にわたって光検出器のパラメータを決定するためのアルゴリズムを有してよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
本発明は、添付の図面と併せて読み取るときに、以下の詳細な説明から最もよく理解することができる。図面には、以下の図が含まれる。
【0038】
図1A】ある特定の実施形態による、光源からの光強度の変化を示すためのパルスの周波数変化を含むステップ信号の検出を示す。
図1B】ある特定の実施形態による、光源からの光強度の変化を示すためのパルスの持続期間の変化を含むステップ信号の検出を示す。
図1C】ある特定の実施形態による、光検出器の検出器ゲインの変化を示すためのパルスの周波数変化を含むステップ信号の検出を示す。
図1D】ある特定の実施形態による、光検出器の検出器ゲインの変化を示すためのパルスの持続期間の変化を含むステップ信号の検出を示す。
図2】ある特定の実施形態による、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出することを示す。2A)は、光検出器によって検出された光のパルス周波数が変化したステップ信号を検出することを示す。2B)は、光信号が検出されないステップ信号を示す。
図3A】ある特定の実施形態による、光検出器の1つ以上のパラメータを決定するためのフローチャートを示す。
図3B】ある特定の実施形態による、光検出器の1つ以上のパラメータを決定するためのフローチャートを示す。
図3C】ある特定の実施形態による、光検出器の1つ以上のパラメータを決定するためのフローチャートを示す。
図4A】ある特定の実施形態による粒子分析システムの機能ブロック図を示す。
図4B】ある特定の実施形態によるフローサイトメータを示す。
図5】ある特定の実施形態による粒子分析器制御システムの一実施例のための機能ブロック図を示す。
図6】ある特定の実施形態によるコンピューティングシステムのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本開示の態様は、光検出器(例えば、粒子分析器内の光検出器)のパラメータを決定するための方法を含む。ある特定の実施形態による方法は、光検出器により、光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出することと、光検出器により、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出することと、光源からの光を第2の所定の時間間隔で検出することと、第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔にわたって、データ信号を積分することと、積分されたデータ信号に基づいて、光検出器の1つ以上のパラメータを決定することとを含む。また、主題の方法を実践するための光源及び光検出器を有するシステム(例えば、粒子分析器)も記載される。また、主題の方法に従って、光検出器のパラメータを決定するための命令を自身に格納する非一時的コンピュータ可読記憶媒体も提供される。
【0040】
本発明がより詳細に説明される前に、本発明は、説明される特定の実施形態に限定されるものではなく、したがって、もちろん、変化し得ることが理解されるべきである。また、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることになるため、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためのものであり、限定することが意図されるものではないことも理解されるべきである。
【0041】
値の範囲が提供される場合、文脈が明確に別段の指示をしない限り、その範囲の上限と下限との間の、下限の単位の10分の1までの各中間値、及びこの記載の範囲内の任意の他の記載される値又は中間値が本発明に包含されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限及び下限は、個別により小さい範囲に含まれてもよく、記載の範囲において任意の具体的に除外された限界に従って、同様に本発明に包含される。記載された範囲が限界の一方又は両方を含む場合、それらの含まれる限界のいずれか又は両方を除外する範囲も、同様に本発明に含まれる。
【0042】
本明細書では、数値の前に「約」という用語が付けられて、ある特定の範囲が提示される。本明細書では、「約」という用語は、それが先行する正確な数、及びその用語が先行する数に近い、又は近似する数について文字通りの支持を提供するために使用される。ある数字が具体的に言及された数字に近いか、又は近似しているかを判断する際、近いか、又は近似している言及されていない数字は、それが提示される文脈において、具体的に言及された数字と実質的に同等のものを提供する数字であってよい。
【0043】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似又は同等の任意の方法及び材料も、また、本発明の実践又は試験にも使用され得るが、代表的で例示的な方法及び材料が、以下に記載される。
【0044】
本明細書で引用される全ての刊行物及び特許は、あたかも各個々の刊行物又は特許が参照によって組み込まれるように具体的かつ個々に示されているかのように、参照によって本明細書に組み込まれ、参照によって本明細書に援用されることによって、それらの刊行物が引用される関連した方法及び/又は材料を開示及び記載する。いかなる刊行物の引用も、本出願日以前のその開示に関するものであり、本発明が以前の発明によってそのような刊行物に先行する資格を与えられないことを容認するものとして解釈されるべきではない。更に、提供された公開日は、実際の公開日とは異なる場合があり、個別に確認される必要がある場合がある。
【0045】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、別途文脈が明確に指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。特許請求の範囲は、あらゆる任意選択的要素を除外するように起草され得ることに更に留意されたい。したがって、この記述は、特許請求要素の列挙に関連した「もっぱら(solely)」及び「のみ(only)」などの排他的用語の使用のための、又は「消極的な」限定の使用のための先行詞として機能することが意図される。
【0046】
本開示を読むと当業者には明らかであるように、本明細書に記載及び例証される離散した実施形態の各々は、本発明の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離され得るか、又はこれらと組み合わされ得る別個の構成要素及び特徴を有する。任意の列挙された方法は、列挙された事象の順序、又は論理的に可能な任意の他の順序で実行され得る。
【0047】
装置及び方法は、機能的な説明を伴う文法的流動性のために記載されている、又は記載されるが、特許請求の範囲は、米国特許法第112条下で明示的に策定されない限り、「手段」又は「ステップ」制限の構築によって必ずしも制限されるものと解釈されるべきではなく、同等物の法制定基礎原則の下で特許請求の範囲によって提供される定義の意味及び同等物の完全な範囲を付与されるべきであり、特許請求の範囲が米国特許法第112条下で明示的に策定される場合、米国特許法第112条下で完全な法定同等物が付与されるべきであることを明示的に理解されたい。
【0048】
上記で要約したように、本開示は、光検出器(例えば、粒子分析器の光検出器)の1つ以上のパラメータを決定するための方法及びシステムを提供する。本開示の実施形態の更なる説明において、最初に、光検出器により、光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出することと、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出することと、第2の所定の時間間隔で光を検出することと、時間期間にわたって、光検出器からのデータ信号を積分することとを含む方法がより詳細に説明される。次に、主題の方法を実践するための光源及び光検出器を有するシステム(例えば、粒子分析器)が記載される。また、主題の方法に従って、光検出器のパラメータを決定するための命令を自身に格納する非一時的コンピュータ可読記憶媒体も提供される。
【0049】
光検出器のパラメータを決定するための方法
本開示の態様は、光検出器(例えば、粒子分析器内の光検出器)のパラメータを決定するための方法を含む。主題の方法を実践する際に、光源で光検出器が照射され、第1の所定の時間間隔で光が検出され、光検出器によってステップ信号が検出され、第2の所定の時間間隔で光源から光が検出される。以下により詳細に説明するように、ある特定の実施形態による主題の方法は、光照射に対する光検出器の応答直線性及び検出器ゲインの調整に対するリアルタイム決定及び較正を提供することができる。本明細書に記載される方法は、光検出器応答及び感度のより正確かつ一貫した特徴付けを提供する。いくつかの実施形態では、光検出器のパラメータは、更なるユーザの介入なしに決定及び較正することができる。ある特定の実施形態では、光検出器のパラメータは、任意の較正ビーズ又は発光制御粒子を使用することなく、リアルタイムで決定及び較正することができる。
【0050】
いくつかの実施形態では、パルス光源により、1つ以上の所定の時間間隔にわたって光検出器が照射される。「パルス光源」という用語は、本明細書において従来の意味で使用され、所定の時間間隔で発光し、各時間間隔が所定の照射持続期間(すなわち、パルス幅)を有する光源を指す。ある特定の実施形態では、パルス光源は、光の周期的な点滅で光検出器を照射するように構成される。例えば、各光パルスの周波数は、0.0001kHz以上、例えば、0.0005kHz以上、例えば、0.001kHz以上、例えば、0.005kHz以上、例えば、0.01kHz以上、例えば、0.05kHz以上、例えば、0.1kHz以上、例えば、0.5kHz以上、例えば、1kHz以上、例えば、2.5kHz以上、例えば、5kHz以上、例えば、10kHz以上、例えば、25kHz以上、例えば、50kHz以上であり得、かつ100kHz以上を含み得る。ある特定の事例では、光源によるパルス照射の周波数は、0.00001kHz~1000kHzの範囲、例えば、0.00005kHz~900kHz、例えば、0.0001kHz~800kHz、例えば、0.0005kHz~700kHz、例えば、0.001kHz~600kHz、例えば、0.005kHz~500kHz、例えば、0.01kHz~400kHz、例えば、0.05kHz~300kHz、例えば、0.1kHz~200kHzの範囲であり、かつ1kHz~100kHzの範囲を含む。各光パルス(すなわち、パルス幅)に対する光照射の持続期間は、変動してもよく、0.000001ms以上、例えば、0.000005ms以上、例えば、0.00001ms以上、例えば、0.00005ms以上、例えば、0.0001ms以上、例えば、0.0005ms以上、例えば、0.001ms以上、例えば、0.005ms以上、例えば、0.01ms以上、例えば、0.05ms以上、例えば、0.1ms以上、例えば、0.5ms以上、例えば、1ms以上、例えば、2ms以上、例えば、3ms以上、例えば、4ms以上、例えば、5ms以上、例えば、10ms以上、例えば、25ms以上、例えば、50ms以上、例えば、100ms以上であり得、かつ500ms以上を含み得る。例えば、光照射の持続期間は、0.000001ms~1000msの範囲、例えば、0.000005ms~950msの範囲、例えば、0.00001ms~900ms、例えば、0.00005ms~850ms、例えば、0.0001ms~800ms、例えば、0.0005ms~750ms、例えば、0.001ms~700ms、例えば、0.005ms~650ms、例えば、0.01ms~600ms、例えば、0.05ms~550ms、例えば、0.1ms~500ms、例えば、0.5ms~450ms、例えば、1ms~400ms、例えば、5ms~350msの範囲であり得、かつ10ms~300msを含み得る。
【0051】
ある特定の実施形態では、光検出器は、連続波光源を用いて1つ以上の所定の時間間隔で照射される。「連続波光源」という用語は、本明細書においてその従来の意味で使用され、中断されない光束を提供し、光強度の望ましくない変化がほとんど又は全くない状態で光検出器の照射を維持する光源を指す。いくつかの実施形態では、連続光源は、非パルス又は非ストロボ照射を放出する。ある特定の実施形態では、連続光源は、実質的に一定の発光強度を提供する。例えば、連続光源は、10%以下、例えば、9%以下、例えば、8%以下、例えば、7%以下、例えば、6%以下、例えば、5%以下、例えば、4%以下、例えば、3%以下、例えば、2%以下、例えば、1%以下、例えば、0.5%以下、例えば、0.1%以下、例えば、0.01%以下、例えば、0.001%以下、例えば、0.0001%以下、例えば、0.00001%以下で変動する照射の時間間隔中の発光強度を提供し得、照射の時間間隔中の発光強度が0.000001%以下変動する場合を含み得る。光出力の強度は、他の光検出器の種類の中でも、走査スリットプロファイラ、電荷結合デバイス(増感型電荷結合デバイスICCDなどのCCD)、測位センサ、電力センサ(例えば、熱電対列電力センサ)、光学電力センサ、エネルギーメータ、デジタルレーザ光度計、レーザダイオード検出器を含むが、これらに限定されない任意の好都合なプロトコルによって測定することができる。
【0052】
実施形態では、光源は、任意の好都合な光源であってもよく、レーザ光源及び非レーザ光源を含んでもよい。ある特定の実施形態では、光源は、特定の波長又は狭範囲の波長を放出する狭帯域光源などの非レーザ光源である。いくつかの事例では、狭帯域光源は、例えば、50nm以下、例えば、40nm以下、例えば、30nm以下、例えば、25nm以下、例えば、20nm以下、例えば、15nm以下、例えば、10nm以下、例えば、5nm以下、例えば、2nm以下などの狭範囲の波長を有する光を放出し、特定の波長の光(すなわち、単色光)を放出する光源を含む。狭波長LEDなど、任意の好都合な狭帯域光源プロトコルが採用されてもよい。
【0053】
他の実施形態では、光源は、例えば、1つ以上の光学バンドパスフィルタ、回折格子、モノクロメータ、又はそれらの任意の組み合わせに結合された広帯域光源などの広帯域光源である。いくつかの事例では、広帯域光源は、例えば、50nm以上、例えば、100nm以上、例えば、150nm以上、例えば、200nm以上、例えば、250nm以上、例えば、300nm以上、例えば、350nm以上、例えば、400nm以上などに及び、かつ500nm以上に及ぶことを含む、広範の波長を有する光を放出する。例えば、1つの好適な広帯域光源は、200nm~1500nmの波長を有する光を放出する。好適な広帯域光源の別の例は、400nm~1000nmの波長を有する光を放出する光源を含む。他の広帯域光源の中でも、ハロゲンランプ、重水素アークランプ、キセノンアークランプ、安定化ファイバ結合広帯域光源、連続スペクトルを有する広帯域LED、超高輝度発光ダイオード、半導体発光ダイオード、広域スペクトルLED白色光源、マルチLED積分白色光源、又はそれらの任意の組み合わせなど、任意の好都合な広帯域光源プロトコルが採用され得る。ある特定の実施形態では、光源は、LEDのアレイを含む。ある特定の事例では、光源は、各単色発光ダイオードが異なる波長を有する光を出力する複数の単色発光ダイオードを含む。いくつかの事例では、光源は、複数の多色発光ダイオードが、200nm~1500nm、例えば、225nm~1475nm、例えば、250nm~1450nm、例えば、275nm~1425nm、例えば、300nm~1400nm、例えば、325nm~1375nm、例えば、350nm~1350nm、例えば、375nm~1325nm、例えば、400nm~1300nm、例えば、425nm~1275nm、例えば、450nm~1250nm、例えば、475nm~1225nmの範囲にわたり、かつ500nm~1200nmの範囲を含む、スペクトル幅を有する光を集合的に出力する場合など、所定のスペクトル幅を有する複数の多色発光ダイオードを含む。
【0054】
ある特定の実施形態では、光源は、パルス又は連続波レーザなどのレーザである。例えば、レーザは、紫外線ダイオードレーザ、可視ダイオードレーザ、及び近赤外線ダイオードレーザなどのダイオードレーザであってもよい。他の実施形態では、レーザは、ヘリウムネオン(HeNe)レーザであってよい。いくつかの事例では、レーザは、ヘリウムネオンレーザ、アルゴンレーザ、クリプトンレーザ、キセノンレーザ、窒素レーザ、COレーザ、COレーザ、アルゴンフッ素(ArF)エキシマレーザ、クリプトンフッ素(KrF)エキシマレーザ、キセノン塩素(XeCl)エキシマレーザ、若しくはキセノンフッ素(XeF)エキシマレーザ、又はそれらの組み合わせなどのガスレーザである。他の事例では、主題のシステムは、スチルベン、クマリン、又はローダミンレーザなどの色素レーザを含む。更に他の事例では、対象のレーザは、ヘリウム-カドミウム(HeCd)レーザ、ヘリウム-水銀(HeHg)レーザ、ヘリウム-セレン(HeSe)レーザ、ヘリウム-銀(HeAg)レーザ、ストロンチウムレーザ、ネオン-銅(NeCu)レーザ、銅レーザ、又は金レーザ、及びそれらの組み合わせなどの金属蒸気レーザを含む。更に他の事例では、主題のシステムは、ルビーレーザ、Nd:YAGレーザ、NdCrYAGレーザ、Er:YAGレーザ、Nd:YLFレーザ、Nd:YVOレーザ、Nd:YCaO(BOレーザ、Nd:YCOBレーザ、チタンサファイアレーザ、ツリウムYAGレーザ、イッテルビウムYAGレーザ、Ybレーザ、又はセリウムドープレーザ、及びそれらの組み合わせなどのソリッドステートレーザを含む。
【0055】
いくつかの実施形態では、光源は狭帯域光源である。いくつかの事例では、光源は、200nm~1500nm、例えば、250nm~1250nm、例えば、300nm~1000nm、例えば、350nm~900nmで、かつ400nm~800nmを含む、特定の波長を出力する光源である。ある特定の実施形態では、連続波光源は、365nm、385nm、405nm、460nm、490nm、525nm、550nm、580nm、635nm、660nm、740nm、770nm、又は850nmの波長を有する光を放出する。
【0056】
いくつかの実施形態では、光源は、光源の1つ以上の構成要素の出力スペクトルが、1nm以上だけ、例えば、2nm以上だけ、例えば、3nm以上だけ、例えば、4nm以上だけ、例えば、5nm以上だけ、例えば、6nm以上だけ、例えば、7nm以上だけ、例えば、8nm以上だけ、例えば、9nm以上だけ、例えば、10nm以上だけ重複し、かつ20nm以上だけ重複することを含む場合など、重複する波長を有する光を放出する。いくつかの実施形態では、光源によって放出される光の波長は、重複を示さない。例えば、光源の出力スペクトルは、1nm以上だけ、例えば、2nm以上だけ、例えば、3nm以上だけ、例えば、4nm以上だけ、例えば、5nm以上だけ、例えば、6nm以上だけ、例えば、7nm以上だけ、例えば、8nm以上だけ、例えば、9nm以上だけ、例えば、10nm以上だけ分離され得、かつ、20nm以上だけの分離を含み得る。
【0057】
光検出器は、例えば、0.001mm以上、例えば、0.005mm以上、例えば、0.01mm以上、例えば、0.05mm以上、例えば、0.1mm以上、例えば、0.5mm以上、例えば、1mm以上、例えば、5mm以上、例えば、10mm以上、例えば、25mm以上の距離で、かつ100mm以上の距離を含む、任意の好適な距離から光源によって照射されてよい。加えて、光検出器の照射は、例えば、10°~90°、例えば、15°~85°、例えば、20°~80°、例えば、25°~75°で、かつ30°~60°の範囲を含み、例えば、90°の角度である、任意の好適な角度で行われ得る。
【0058】
主題の方法を実践する際に、光源により、2つ以上の離散した時間間隔で光検出器が照射される。「離散した時間間隔」という用語は、本明細書においてその従来の意味で使用され、光源により光検出器を所定の時間の持続期間で照射した後、光源又は検出器のパラメータを変更する期間を設け、その後に離散した時間間隔の照射を行うことを指す。いくつかの実施形態では、方法は、個別に0.1ms以上、例えば、0.5ms以上、例えば、1.0ms以上、例えば、5ms以上、例えば、10ms以上、例えば、20ms以上、例えば、30ms以上、例えば、40ms以上、例えば、50ms以上、例えば、60ms以上、例えば、70ms以上、例えば、80ms以上、例えば、90ms以上で、かつ100ms以上を含む、離散した時間間隔で光検出器を照射することを含む。ある特定の実施形態では、光検出器を照射するための各所定の時間間隔は、同一の持続期間である。例えば、主題の方法による各所定の時間間隔は、50msであってよい。他の実施形態では、各所定の時間間隔は異なる。ある特定の実施形態では、方法は、例えば、3つ以上の離散した時間間隔、例えば、4つ以上、例えば、5つ以上、例えば、6つ以上、例えば、7つ以上、例えば、8つ以上、例えば、9つ以上、例えば、10個以上、例えば、15個以上、例えば、20個以上、例えば、25個以上、例えば、50個以上、例えば、75個以上で、かつ100個以上の離散した時間間隔を含む、複数の離散した時間間隔にわたって、光検出器を光源で照射することを含む。いくつかの実施形態では、複数の時間間隔の各々は、同一の持続期間である。他の実施形態では、複数の時間間隔の各々は、異なる持続期間である。更に他の実施形態では、時間間隔のいくつかは、同一の持続期間であってもよく、時間間隔のいくつかは、異なる持続期間であってもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、光源による照射強度が、各所定の時間間隔の持続期間は実質的に一定であり、照射強度が、10%以下、例えば、9%以下、例えば、8%以下、例えば、7%以下、例えば、6%以下、例えば、5%以下、例えば、4%以下、例えば、3%以下、例えば、2%以下、例えば、1%以下、例えば、0.5%以下、例えば、0.1%以下、例えば、0.01%以下、例えば、0.001%以下、例えば、0.0001%以下、例えば、0.00001%以下変動する場合など、光源による照射強度が所定の時間間隔の持続期間に0.000001%以下変動する場合を含む。
【0060】
主題の方法を実践する際に、光源又は光検出器のパラメータは、各離散した照射間隔の後に変更されてよい。実施形態では、方法は、光検出器によりステップ信号を検出することを含み、ステップ信号を検出することは、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータが変化したことを示す。いくつかの事例では、ステップ信号は、光源による光照射の周波数変化を含む。いくつかの実施形態では、光源は、連続波光源であり、ステップ信号は、光源を1つ以上の光パルスで照射することを含む。例えば、光検出器に連続光源を所定の時間間隔で照射した場合、次の所定の時間間隔中に光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すために、2光パルス以上、例えば、3パルス以上、例えば、4パルス以上、例えば、5パルス以上、例えば、6パルス以上、例えば、7パルス以上、例えば、8パルス以上、例えば、9パルス以上で、かつ10パルス以上を含む、光源を照射することをステップ信号が含んでよい。
【0061】
他の実施形態では、光検出器は、所定の時間間隔の間にパルス光源により照射され、ステップ信号は、光源による光パルスの周波数変化を含む。いくつかの事例では、光パルスの周波数が増加される。例えば、周波数は、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ増加され、かつ、光パルスの周波数を5倍以上だけ増加させることを含む。例えば、光パルスの周波数は、0.0001kHzだけ、例えば、0.0005kHz以上だけ、0.001kHz以上だけ、0.005kHz以上だけ、例えば、0.01kHz以上だけ、例えば、0.05kHz以上だけ、例えば、0.1kHz以上だけ、例えば、0.5kHz以上だけ、例えば、1kHz以上だけ、例えば、2.5kHz以上だけ、例えば、5kHz以上だけ、例えば、10kHz以上だけ、例えば、25kHz以上だけ、例えば、50kHzだけ増加され得、かつ、光パルスの周波数を100kHz以上だけ増加させることを含む。他の事例では、ステップ信号は、光源による光パルスの周波数の減少を含み、例えば、周波数は、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ減少され、かつ、光パルスの周波数を5倍以上だけ減少させることを含む。例えば、光パルスの周波数は、0.0001kHz以上だけ、例えば、0.0005kHz以上だけ、例えば、0.001kHz以上だけ、例えば、0.005kHz以上だけ、例えば、0.01kHz以上だけ、例えば、0.05kHz以上だけ、例えば、0.1kHz以上だけ、例えば、0.5kHz以上だけ、例えば、1kHz以上だけ、例えば、2.5kHz以上だけ、例えば、5kHz以上だけ、例えば、10kHz以上だけ、例えば、25kHz以上だけ、例えば、50kHz以上だけ減少され得、かつ、光パルスの周波数を100kHz以上減少させることを含み得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、ステップ信号は、光源による光パルスの持続期間の変化を含む。いくつかの事例では、光パルスの持続期間が延長され、例えば、持続期間が、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ延長され、かつ5倍以上だけ光パルスの持続期間が延長されることを含み得る。例えば、光パルスの持続期間は、0.0001ms以上だけ、例えば、0.0005ms以上だけ、0.001ms以上だけ、例えば、0.005ms以上だけ、例えば、0.01ms以上だけ、例えば、0.05ms以上だけ、例えば、0.1ms以上だけ、例えば、0.5ms以上だけ、例えば、1ms以上だけ、例えば、2.5ms以上だけ、例えば、5ms以上だけ、例えば、10ms以上だけ、例えば、25ms以上だけ、例えば、50ms以上だけ延長され得、かつ、光パルスの周波数を100ms以上延長されることを含み得る。他の事例では、ステップ信号は、光源による光パルスの持続期間の短縮を含む。例えば、持続期間は、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ短縮され、かつ、光パルスの持続期間を5倍以上だけ短縮することを含む。例えば、光パルスの持続期間は、0.0001msだけ、例えば、0.0005ms以上だけ、0.001ms以上だけ、例えば、0.005ms以上だけ、例えば、0.01ms以上だけ、例えば、0.05ms以上だけ、例えば、0.1ms以上だけ、例えば、0.5ms以上だけ、例えば、1ms以上だけ、例えば、2.5ms以上だけ、例えば、5ms以上だけ、例えば、10ms以上だけ、例えば、25ms以上だけ、例えば、50ms以上だけ短縮され得、かつ、光パルスの周波数を100ms以上短縮させることを含み得る。
【0063】
図1Aは、ある特定の実施形態による、光源からの光強度の変化を示すためのパルスの周波数変化を含むステップ信号の検出を示す。光検出器は、v(照射パルス間の時間t)のパルス周波数を有する光により、第1の照射間隔で照射される。異なるパルス周波数v(照射パルス間の時間t)を有するステップ信号が検出される。この実施形態では、ステップ信号は、光源の強度が増加し、第2の照射間隔中に光検出器によってv(照射パルス間の時間t)のパルス周波数を有する光が検出されることを示す。
【0064】
図1Bは、ある特定の実施形態による、光源からの光強度の変化を示すためのパルスの持続期間の変化を含むステップ信号の検出を示す。光検出器は、パルス持続期間tを有する光により、第1の照射間隔で照射される。異なるパルス持続期間tを有するステップ信号が検出される。この実施形態では、ステップ信号は、光源の強度が増加し、第2の照射間隔中に光検出器によってtのパルス持続期間を有する光が検出されることを示す。
【0065】
図1Cは、ある特定の実施形態による、光検出器の検出器ゲインの変化を示すためのパルスの周波数変化を含むステップ信号の検出を示す。第1の検出器ゲイン電圧Vに設定された光検出器を照射するために、パルス周波数ν(照射パルス間の時間t)を有する光を使用する。異なるパルス周波数ν(照射パルス間の時間t)を有するステップ信号が検出され、光検出器ゲインが電圧Vに変化したことを示す。検出器ゲインVに設定された光検出器は、パルス周波数ν(照射パルス間の時間t)を有する光源で照射される。
【0066】
図1Dは、ある特定の実施形態による、光検出器の検出器ゲインの変化を示すためのパルスの持続期間の変化を含むステップ信号の検出を示す。第1の検出器ゲイン電圧Vに設定された光検出器を照射するために、パルス持続期間tを有する光が使用される。異なるパルス持続期間を有するステップ信号tが検出され、光検出器ゲインが電圧Vに変化したことを示す。検出器ゲインVに設定された光検出器は、パルス持続期間tを有する光源で照射される。
【0067】
ある特定の実施形態では、ステップ信号は、光源からの光の消滅を検出することを含む。「光の消滅」とは、光検出器によって検出される光の量が、光検出器又は光源からの電子ノイズなどの、主題のシステムの1つ以上の構成要素(以下に詳細に記載される)によって生成される背景ノイズと区別できないことを意味する。いくつかの事例では、光源によって光が放出されず、光検出器によって光の量が検出されない。他の事例では、光検出器検出閾値を下回る光の量が光源によって放出され、光信号はバックグラウンドノイズと区別できない。
【0068】
図2A及び2Bは、ある特定の実施形態による、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すためのステップ信号の検出を示す。図2Aは、光検出器によって検出された光のパルス周波数が、光源のパラメータの変化(例えば、光強度の増加)又は光検出器のパラメータの変化(例えば、検出器ゲイン電圧の上昇)を示すように変更されるステップ信号を示す。図2Bは、光源又は光検出器のパラメータの変化を示すために光信号が検出されないステップ信号を示す。
【0069】
ステップ信号の持続期間は変動してよく、例えば、主題の方法における各ステップ信号が、0.000001ms以上、例えば、0.000005ms以上、例えば、0.00001ms以上、例えば、0.00005ms以上、例えば、0.0001ms以上、例えば、0.0005ms以上、例えば、0.001ms以上、例えば、0.005ms以上、例えば、0.01ms以上、例えば、0.05ms以上、例えば、0.1ms以上、例えば、0.5ms以上、例えば、1ms以上、例えば、2ms以上、例えば、3ms以上、例えば、4ms以上、例えば、5ms以上、例えば、10ms以上、例えば、25ms以上、例えば、50ms以上、例えば、100ms以上であり、かつ500ms以上を含み得る。例えば、ステップ信号の持続期間は、0.000001ms~1000ms、例えば、0.000005ms~950ms、例えば、0.00001ms~900ms、例えば、0.00005ms~850ms、例えば、0.0001ms~800ms、例えば、0.0005ms~750msまで、例えば、0.001ms~700ms、例えば、0.005ms~650ms、例えば、0.01ms~600ms、例えば、0.05ms~550ms、例えば、0.1ms~500ms、例えば、0.5ms~450ms、例えば、1ms~400ms、例えば、5ms~350msの範囲であり得、かつ10ms~300msの範囲を含み得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、ステップ信号は、光源からの光の強度の変化を示す。いくつかの事例では、強度の変化は、光源からの光強度の減少である。例えば、ステップ信号は、光源の強度の減少を示してよく、例えば、光源によって放出される光の強度が、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ減少され、かつステップ信号が光源からの光の強度の5倍以上の減少を示す場合を含む。他の事例では、強度の変化は、光源からの光強度の増加である。例えば、ステップ信号は、光源によって放出される光の強度の増加を示してよく、例えば、光源によって放出される光の強度が、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ増加され、かつステップ信号が光源からの光の強度の5倍以上の増加を示す場合を含む。
【0071】
他の実施形態では、ステップ信号は、光源からの光のスペクトルパラメータの変化を示す。いくつかの事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の変化である。一例では、光源は単色光源であり、ステップ信号は、光源からの第1の波長の光から第2の波長の光への変化を示す。別の例では、光源は、複数の単色光源を含み、ステップ信号は、複数の単色光源のうちの1つ以上の光の波長の変化を示し、例えば、光の波長が、複数の光源のうちの5%以上、例えば、10%以上、例えば、20%以上、例えば、30%以上、例えば、40%以上、例えば、50%以上、例えば、60%以上、例えば、70%以上、例えば、80%以上、例えば、90%以上変化し、かつ複数の光源からの光の波長の全てが変化する場合を含む。
【0072】
他の事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の数の変化である。例えば、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される波長の数の増加を含み得る。ある特定の事例では、光源によって放出される波長の数は、5%以上だけ、例えば、20%以上だけ、例えば、30%以上だけ、例えば、40%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、60%以上だけ、例えば、70%以上だけ、80%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ、例えば、5倍以上だけ増加され得、かつ10倍以上の増加を含み得る。他の実施形態では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される波長の数の減少を含む。ある特定の事例では、光源によって放出される波長の数は、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、20%以上だけ、例えば、30%以上だけ、例えば、40%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、60%以上だけ、例えば、70%以上だけ、例えば、80%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ、例えば、5倍以上だけ減少され得、かつ10倍以上の減少を含み得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、光源によって放出される光の波長の数の変化は、光源によって放出されるスペクトル幅の変化を含む。いくつかの事例では、光源によって放出されるスペクトル幅は、5nm以上だけ、例えば、10nm以上だけ、例えば、25nm以上だけ、例えば、50nm以上だけ、例えば、100nm以上だけ、例えば、250nm以上だけ拡大され得、かつ500nm以上の拡大を含み得る。他の事例では、光源によって放出されるスペクトル幅は、5nm以上だけ、例えば、10nm以上だけ、例えば、25nm以上だけ、例えば、50nm以上だけ、例えば、100nm以上だけ、例えば、250nm以上だけ縮小され得、かつ500nm以上の縮小を含み得る。
【0074】
これらの実施形態では、光源によって放出される波長(例えば、スペクトル幅)の数は、任意の好都合なプロトコルによって変更されてよい。いくつかの実施形態では、光源によって放出される波長の数は、光源内の単色光エミッタ(例えば、単一波長LED又はレーザ)の数を変更することによって変更される。例えば、光源の1つ以上の単色光エミッタ(例えば、LED)は、光源によって放出される光の波長の数を変更するためにオン又はオフにされてよい。他の実施形態では、光検出器によって検出された波長の数は、バンドパスフィルタ、カットオフフィルタ、又は二色鏡を使用することなどによって変更されてよい。更に他の実施形態では、光検出器によって検出された波長の数は、モノクロメータ、プリズム又は回折格子で変更されてよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、ステップ信号は、光検出器のパラメータの変化を示す。ある特定の実施形態では、パラメータは、光検出器の検出器ゲインの変化である。いくつかの事例では、検出器ゲインの変化は、光検出器の検出器ゲインの低下である。例えば、ステップ信号は、光検出器の検出器ゲインの低下を示し得、例えば、光検出器の検出器ゲインは、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ低下され、かつステップ信号が光源からの光の強度の5倍以上の減少を示す場合を含む。ある特定の事例では、ステップ信号は、検出器ゲインの0.001mV以上だけ、例えば、0.005mV以上だけ、例えば、0.01mV以上だけ、例えば、0.05mV以上だけ、例えば、0.1mV以上だけ、例えば、0.5mV以上だけ、例えば、1mV以上だけ、例えば、5mV以上だけ、例えば、10mV以上だけ、例えば、25mV以上だけ、例えば、50mV以上だけ、例えば、100mV以上だけ、例えば、250mV以上だけ、例えば、500mV以上だけ、例えば、1000mV以上だけ、例えば、2500mV以上だけの低下を示し、かつ5000mV以上の低下を含む。ある特定の実施形態では、ステップ信号は、検出器ゲインの1V以上だけ、例えば、2V以上だけ、例えば、5V以上だけ、例えば、10V以上だけ、例えば、25V以上だけ、例えば、50V以上だけ、例えば、100V以上だけ、例えば、200V以上だけ、例えば、300V以上だけ、例えば、400V以上だけ、例えば、500V以上だけの低下を示し、かつ600V以上の低下を含む。
【0076】
他の実施形態では、ステップ信号は、光検出器の検出器ゲインの上昇を示し、例えば、光検出器の検出器ゲインは、5%以上だけ、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ上昇され、かつ、ステップ信号が光源からの光の強度の5倍以上の増加を示す場合を含む。ある特定の事例では、ステップ信号は、検出器ゲインの0.001mVだけ、例えば、0.005mV以上だけ、例えば、0.01mV以上だけ、例えば、0.05mV以上だけ、例えば、0.1mV以上だけ、例えば、0.5mV以上だけ、例えば、1mV以上だけ、例えば、5mV以上だけ、例えば、10mV以上だけ、例えば、25mV以上だけ、例えば、50mV以上だけ、例えば、100mV以上だけ、例えば、250mV以上だけ、例えば、500mV以上だけ、例えば、1000mV以上だけ、例えば、2500mV以上だけの上昇を示し、かつ5000mV以上の上昇を含む。ある特定の実施形態では、ステップ信号は、検出器ゲインの、1V以上だけ、例えば、2V以上だけ、例えば、5V以上だけ、例えば、10V以上だけ、例えば、25V以上だけ、例えば、50V以上だけ、例えば、100V以上だけ、例えば、200V以上だけ、例えば、300V以上だけ、例えば、400V以上だけ、例えば、500V以上だけの上昇を示し、かつ600V以上の上昇を含む。
【0077】
いくつかの実施形態による主題の方法を実践する際に、光源の強度は、各離散した照射間隔の後に変化する。いくつかの実施形態では、光源による照射の強度が増加する。他の実施形態では、光源の強度が減少する。光検出器を照射するために使用される光の強度は、後続の時間間隔ごとに、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ変化し得、かつ100%以上の変化を含み得る。ある特定の事例では、光の強度は、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ変化し、かつ5倍以上の変化を含む。いくつかの実施形態では、方法は、光強度を後続の時間間隔ごとに5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ(かつ100%以上だけを含む)増加させることなどによって、後続の時間間隔ごとに光強度を増加させることを含む。他の実施形態では、方法は、後続の時間間隔ごとに、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ(かつ5倍以上だけを含む)光強度を増加させることを含む。
【0078】
主題の方法が複数の離散した照射間隔を含むいくつかの実施形態では、各離散した間隔は、上述のようにステップ信号によって分離されてよい。換言すると、ステップ信号は、別の離散した照射間隔が開始される前に検出される。いくつかの実施形態では、ステップ信号は、各離散した照射間隔間の光源のパラメータ(例えば、波長範囲又は強度)又は光検出器のパラメータ(例えば、検出器ゲイン)の変化を示す。他の実施形態では、ステップ信号は、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータに変化がないことを示す。いくつかの実施形態では、方法は、2回以上の離散した照射間隔ごとの後に、例えば、3回以上の離散した照射間隔ごとの後に、例えば、4回以上の離散した照射間隔ごとの後に、例えば、5回以上の離散した照射間隔ごとの後に、かつ10回以上の離散した照射間隔ごとの後を含む、ステップ信号を検出することを含む。ある特定の実施形態では、複数の離散した照射間隔は、ランダムにステップ信号によって分離される(すなわち、ステップ信号間の規則的なパターン離散照射間隔はない)。
【0079】
いくつかの実施形態では、タグ信号は、所定の時間間隔の1つ以上のデータ信号に挿入される。いくつかの事例では、タグ信号は、各所定の時間間隔にわたる光検出器からのデータ信号の積分の間に検出及び処理され得る周波数変調されたデータ信号である。タグ信号は、タグ信号が各所定の時間間隔のデータ信号取得の開始時に挿入されるなど、1つ以上の所定の時間間隔中の任意の時点で挿入されてよい。他の実施形態では、タグ信号は、各所定の時間間隔のデータ信号取得の終わりに挿入される。他の実施形態では、所定の時間間隔に、10%以上となる時点で、例えば、25%以上となる時点で、例えば、50%以上となる時点で、例えば、50%以上となる時点(所定の時間間隔に75%以上となる時点も含む)でタグ信号が挿入される。実施形態では、タグ信号は、所定の時間間隔の一意の識別子であってもよい。例えば、タグ信号は、光検出器の1つ以上のパラメータを決定するために使用される特定の検出器ゲイン又は光源強度ステップを示してよい。ある特定の実施形態では、光源又は光検出器のパラメータの変化を示す(上述の)ステップ信号は、所定の時間間隔のうちの1つ以上の測定データ信号に挿入されたタグ信号である。
【0080】
ある特定の実施形態では、方法は、第1の離散した照射時間間隔に先行して、光源からの光を検出する前に同期信号を検出することを含む。いくつかの実施形態では、同期信号は、所定のパルス周波数を有する光源からの光を検出することを含む。他の実施形態では、同期信号は、所定の強度閾値を超える強度を有する光源からの光を検出することを含む。他の実施形態では、同期信号は、最大光強度で光源からの光を検出することを含む。
【0081】
上記のように、本開示の方法は、光検出器によって光を検出することを含む。主題の方法を実践するための光検出器は、限定されるものではないが、他の光検出器の中でも、アクティブピクセルセンサ(APS)、象限フォトダイオード、画像センサ、電荷結合デバイス(CCD)、強化電荷結合デバイス(ICCD)、発光ダイオード、フォトンカウンタ、ボロメータ、焦電検出器、光抵抗器、太陽電池、フォトダイオード、光電子増倍管、フォトトランジスタ、量子ドット光伝導体又はフォトダイオード、及びこれらの組み合わせなどの光センサ又は光検出器を含む、任意の好都合な光検出プロトコルであってもよい。ある特定の実施形態では、光検出器は、0.01cm~10cm、例えば、0.05cm~9cm、例えば、0.1cm~8cm、例えば、0.5cm~7cmの範囲で、かつ1cm~5cmを含む各領域の活性検出表面積を有する光増倍管などの光増倍管である。
【0082】
本開示の実施形態では、光は、1つ以上の波長、例えば、2つ以上の波長、例えば、5つ以上の異なる波長、例えば、10個以上の異なる波長、例えば、25個以上の異なる波長、例えば、50個以上の異なる波長、例えば、100個以上の異なる波長、例えば、200個以上の異なる波長、例えば、300個以上の異なる波長で光検出器によって測定され得、例えば、400個以上の異なる波長でフローストリーム中の粒子からの光を測定することを含み得る。
【0083】
実施形態では、光は連続的に、又は離散した間隔で測定されてよい。いくつかの事例では、対象の検出器は、光の測定を連続的に行うように構成される。他の事例では、対象の検出器は、離散した間隔において測定するように構成され、例えば、0.001ミリ秒ごとに、0.01ミリ秒ごとに、0.1ミリ秒ごとに、1ミリ秒ごとに、10ミリ秒ごとに、100ミリ秒ごとに、1000ミリ秒ごとを含む、又は他の間隔で光を測定する。
【0084】
光源からの光の測定は、各離散した時間間隔中に、1回以上、例えば、2回以上、例えば、3回以上、例えば、5回以上、かつ10回以上を含み、行われてよい。ある特定の実施形態では、光源からの光は、光検出器によって、2回以上測定され、ある特定の事例でのデータは平均化される。
【0085】
図3Aは、ある特定の実施形態による光検出器の1つ以上のパラメータを決定するためのフローチャートを示す。ステップ301では、光検出器によって同期信号が検出される。いくつかの実施形態では、光検出器によって検出された同期信号は、所定の閾値を超える強度で光源からの光を検出することを含む。ある特定の事例では、検出された同期信号は、最大強度で動作する光源からの光である。ステップ302では、光検出器は、光源により、第1の所定の離散した時間間隔で第1の光強度で照射される。ステップ303では、ステップ信号が検出される。いくつかの事例では、ステップ信号は、ステップ302で光検出器を照射するために使用される光のパルス周波数とは異なるパルス周波数を有する光を検出することを含む。例えば、光検出器は、第1の時間間隔の間に第1の周波数で照射されてよく、ステップ信号は、第1の周波数とは異なる(例えば、より高い)周波数である光を検出することを含む。他の事例では、光検出器は、連続波光源により、第1の時間間隔の間に照射されてもよく、ステップ信号は、パルス光を検出することを含む。ステップ304では、光検出器は、光源により、第2の所定の離散した時間間隔で第2の強度で照射される。ステップ305では、光検出器からのデータ信号は、第1の時間間隔及び第2の時間間隔の少なくとも一部を含む期間にわたって積分される。ステップ306では、積分されたデータ信号に基づいて、光検出器からの信号振幅が算出される。ステップ307では、例えば、算出された信号振幅が各照射間隔中の光の強度と比較されるように、算出された信号振幅を使用して1つ以上のパラメータが決定される。例えば、各照射間隔中の算出された信号振幅と光強度との比較を使用して、最小検出閾値307a、最大検出閾値307b、検出器感度307c、検出器ダイナミックレンジ307d、検出器信号対雑音比307e、又は単位出力307f当たりの光電子数を決定することができる。
【0086】
図3Bは、ある特定の実施形態による粒子分析器で使用するための光検出器のパラメータを決定するフローチャートを示す。ステップ311では、システムは、光源に、光検出器を照射して、光信号を生成するように指示するように構成される。ステップ312では、光強度を増加させる複数のステップにわたって、光源が光検出器を照射し、光検出器の電圧ゲインが光検出器のパラメータを決定する。ステップ312における照射の各サイクルは、光源の強度の変化又は光検出器の検出器ゲインの変化を示すステップ信号を含んでよい。ステップ信号は、上述のように、光源のパルス周波数変化であってもよい。(以下でより詳細に記載されるような)システムは、各照射サイクルを分析する(ステップ313)ためのソフトウェア命令と、光検出器の決定されたパラメータとを有するメモリを備えたプロセッサを含む。光検出器の所望のパラメータ(例えば、光検出器感度、検出器ダイナミックレンジ、又は検出器信号対雑音比)を最適化するために、1つ以上の照射ステップを繰り返すか、又は再取得してよい。
【0087】
図3Cは、ある特定の実施形態による粒子分析器の光検出器のパラメータを決定するためのフローチャートを示す。光検出器(例えば、アバランシェフォトダイオード、APD)の検出器ゲインは、第1の電圧レベルに設定され、光源(LED)は、第1の検出器ゲイン設定と同期して、第1の周波数に設定される。光源から光検出器によって同期信号が検出され、データ取得が開始される。光源は、強度の変化(例えば、段階的な強度の増加)を含むようにプログラムされる。光強度の変化は、ステップ信号として光パルス周波数変化で符号化される。次いで、光源は、プログラムされたステップ信号を検出するために、所定の時間の持続期間で光検出器を照射する。光源の強度が変更され、光検出器は、新しい光強度で所定の時間間隔で光源からの光を検出する。これらのステップは、複数の光強度を通して、1回以上、例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、10回以上、25回以上(かつ50回以上のサイクルを含む)、所望の光強度数繰り返され得る。上記のステップの各々は、異なる検出器ゲインで繰り返されてよい。いくつかの実施形態では、図3Cに示すステップは、光検出器の動作電圧範囲の全体にわたって繰り返される。光検出器のパラメータは、測定された複数の光強度及び検出器ゲインを介して取得されたデータ信号に基づいて決定されてよい。
【0088】
実施形態では、方法は、光検出器からのデータ信号を積分することを含む。いくつかの実施形態では、光検出器からのデータ信号を積分することは、例えば、各離散した照射間隔の持続期間の10%以上、例えば、15%以上、例えば、20%以上、例えば、25%以上、例えば、50%以上、例えば、75%以上、例えば、90%以上にわたってデータ信号を積分することを含み、かつ、各離散した照射間隔の持続期間の99%にわたってデータ信号を積分することを含む。いくつかの実施形態では、光検出器からのデータ信号は、主題の方法に従って、照射の各離散した時間間隔の持続期間の全体にわたって積分される。
【0089】
いくつかの実施形態では、方法は、各異なる光強度での照射の離散した時間間隔の少なくとも各々を含む期間に光検出器からのデータ信号を積分することを含む。例えば、光検出器が50個以上の離散した間隔にわたって光源によって照射されている場合、方法は、50個の離散時間間隔の持続期間の少なくとも一部を含む期間に光検出器からのデータ信号を積分することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、光検出器信号へのノイズ成分を測定するなど、主題の方法に従って、光検出器の照射前の持続期間を含む期間に光検出器からのデータ信号を積分することを含む。これらの実施形態では、方法は、光検出器を照射する前に、光検出器からのデータ信号を、0.001ms以上の間、例えば、0.005ms以上の間、例えば、0.01ms以上の間、例えば、0.05ms以上の間、例えば、0.1ms以上の間、例えば、0.5ms以上の間、例えば、1ms以上の間、例えば、2ms以上の間、例えば、3ms以上の間、例えば、4ms以上の間、例えば、5ms以上の間、例えば、10ms以上の間、例えば、25ms以上の間、例えば、50ms以上の間、例えば、100ms以上の間に積分することを含み、光検出器を照射する前の250ms以上の間を含む。他の実施形態では、方法は、照射の最後の離散した時間間隔の後に、光検出器からのデータ信号を積分することを含み、時間間隔は、例えば、0.005ms以上、例えば、0.01ms以上、例えば、0.05ms以上、例えば、0.1ms以上、例えば、0.5ms以上、例えば、1ms以上、例えば、2ms以上、例えば、3ms以上、例えば、4ms以上、例えば、5ms以上、例えば、10ms以上、例えば、25ms以上、例えば、50ms以上、例えば、100ms以上であり、かつ250ms以上を含む。
【0090】
ある特定の実施形態において光検出器からのデータ信号を積分することは、時間期間にわたって単一の信号振幅を算出することを含む。いくつかの事例では、信号振幅を算出することは、中央値信号振幅を算出することを含む。ある特定の事例では、方法は、算出された信号振幅と光源の光強度とを比較することも含む。算出された信号振幅のうちの1つ以上と、算出された信号振幅と光源の光強度との比較とに基づいて、光検出器のパラメータが算出される。例えば、方法は、光検出器について、最小検出閾値、最大検出閾値、検出器感度(すなわち、検出器出力と検出器入力との比)、検出器ダイナミックレンジ(最小検出閾値から最大検出閾値までの検出器信号の範囲)、検出器信号対雑音比、又は単位出力当たりの光電子数などのパラメータを決定することを含んでよい。
【0091】
光検出器のパラメータの各々は、光検出器の動作電圧の範囲にわたって決定されてよい。いくつかの実施形態では、パラメータは、光検出器の動作電圧の10%以上、例えば、15%以上、例えば、20%以上、例えば、25%以上、例えば、50%以上、例えば、75%以上、例えば、90%以上にわたって算出された信号振幅に基づいて決定され、光検出器の動作電圧の99%以上にわたってパラメータを決定する。ある特定の事例では、パラメータの各々は、光検出器の動作電圧範囲の全体にわたって決定されてよい。
【0092】
ある特定の事例では、算出された信号振幅のうちの1つ以上に基づいて、又は算出された信号振幅と各離散した時間間隔中の照射の強度との比較に基づいて、光検出器のパラメータが調整されてよい。「調整する」という用語は、本明細書においてその従来の意味で使用され、光検出器の1つ以上の機能パラメータを変更することを指す。例えば、光検出器を調整することは、光検出器電圧ゲインを上昇又は低下させることを含んでよい。ある特定の実施形態では、算出される信号振幅に基づいて、又は算出された信号振幅と各対象の離散した時間間隔中の照射の強度との比較に基づいて、光検出器の1つ以上のパラメータを調整することは、行われる調整が、使用者による人間の介入又は手動入力をほとんど、又は全く必要としないように、完全に自動化されてよい。
【0093】
光検出器のパラメータを決定するためのシステム
本開示の態様は、所定の時間間隔が異なる照射強度で光源からの光を検出するように構成された光源及び光検出器を有するシステムも含む。実施形態では、システムは、光源と、光検出器であって、光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出し、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出し、光源からの光を第2の所定の時間間隔で検出するように構成された光検出器と、メモリを備えるプロセッサと含む。メモリは、プロセッサに動作可能に結合され、自身に格納された命令を有する。その命令がプロセッサにより実行されると、光検出器からのデータ信号を第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔にわたって、積分することと、積分されたデータ信号に基づいて、光検出器の1つ以上のパラメータを決定することとをプロセッサに行わせる。
【0094】
いくつかの実施形態では、システムは、光検出器をパルス光源で1つ以上の所定の時間間隔で照射するように構成される。実施形態では、光源は、任意の好都合な光源であってもよく、レーザ光源及び非レーザ光源を含んでもよい。ある特定の実施形態では、光源は、特定の波長又は狭範囲の波長を放出する狭帯域光源などの非レーザ光源である。いくつかの事例では、狭帯域光源は、例えば、50nm以下、例えば、40nm以下、例えば、30nm以下、例えば、25nm以下、例えば、20nm以下、例えば、15nm以下、例えば、10nm以下、例えば、5nm以下、例えば、2nm以下などの狭範囲の波長を有する光を放出し、特定の波長の光(すなわち、単色光)を放出する光源を含む。狭波長LEDなどの任意の好都合な狭帯域光源プロトコルが採用されてもよい。
【0095】
他の実施形態では、光源は、例えば、1つ以上の光学バンドパスフィルタ、回折格子、モノクロメータ又はそれらの任意の組み合わせに結合された広帯域光源などの広帯域光源である。いくつかの事例では、広帯域光源は広範な波長を有する光を放出し、波長範囲は、例えば、50nm以上、例えば、100nm以上、例えば、150nm以上、例えば、200nm以上、例えば、250nm以上、例えば、300nm以上、例えば、350nm以上、例えば、400nm以上に及び、かつ、500nm以上に及ぶことを含む。例えば、1つの好適な広帯域光源は、200nm~1500nmの波長を有する光を放出する。好適な広帯域光源の別の例は、400nm~1000nmの波長を有する光を放出する光源を含む。他の広帯域光源の中でも、ハロゲンランプ、重水素アークランプ、キセノンアークランプ、安定化ファイバ結合広帯域光源、連続スペクトルを有する広帯域LED、超高輝度発光ダイオード、半導体発光ダイオード、広域スペクトルLED白色光源、マルチLED積分白色光源、又はそれらの任意の組み合わせなど、任意の好都合な広帯域光源プロトコルが採用されてよい。ある特定の実施形態では、光源は、LEDのアレイを含む。ある特定の事例では、光源は、各単色発光ダイオードが異なる波長を有する光を出力する複数の単色発光ダイオードを含む。いくつかの事例では、光源は、所定のスペクトル幅を有する光を出力する複数の多色発光ダイオードを含み、例えば、複数の多色発光ダイオードが、200nm~1500nmの範囲、例えば、225nm~1475nm、例えば、250nm~1450nm、例えば、275nm~1425nm、例えば、300nm~1400nm、例えば、325nm~1375nm、例えば、350nm~1350nm、例えば、375nm~1325nm、例えば、400nm~1300nm、例えば、425nm~1275nm、例えば、450nm~1250nm、例えば、475nm~1225nmの範囲で、かつ500nm~1200nmの範囲を含むスペクトル幅を有する光を集合的に出力する。
【0096】
ある特定の実施形態では、光源は、パルス又は連続波レーザなどのレーザである。例えば、レーザは、紫外線ダイオードレーザ、可視ダイオードレーザ、及び近赤外線ダイオードレーザなどのダイオードレーザであってもよい。他の実施形態では、レーザは、ヘリウムネオン(HeNe)レーザであってよい。いくつかの事例では、レーザは、ヘリウムネオンレーザ、アルゴンレーザ、クリプトンレーザ、キセノンレーザ、窒素レーザ、COレーザ、COレーザ、アルゴンフッ素(ArF)エキシマレーザ、クリプトンフッ素(KrF)エキシマレーザ、キセノン塩素(XeCl)エキシマレーザ、又はキセノンフッ素(XeF)エキシマレーザ、又はそれらの組み合わせなどのガスレーザである。他の事例では、主題のシステムは、スチルベン、クマリン、又はローダミンレーザなどの色素レーザを含む。更に他の事例では、対象のレーザは、ヘリウム-カドミウム(HeCd)レーザ、ヘリウム-水銀(HeHg)レーザ、ヘリウム-セレン(HeSe)レーザ、ヘリウム-銀(HeAg)レーザ、ストロンチウムレーザ、ネオン-銅(NeCu)レーザ、銅レーザ、又は金レーザ、及びそれらの組み合わせなどの金属蒸気レーザを含む。更に他の事例では、主題のシステムは、ルビーレーザ、Nd:YAGレーザ、NdCrYAGレーザ、Er:YAGレーザ、Nd:YLFレーザ、Nd:YVOレーザ、Nd:YCaO(BOレーザ、Nd:YCOBレーザ、チタンサファイアレーザ、ツリウムYAGレーザ、イッテルビウムYAGレーザ、Ybレーザ、又はセリウムドープレーザ、及びそれらの組み合わせなどのソリッドステートレーザを含む。
【0097】
いくつかの実施形態では、光源はパルス光源である。「パルス光源」という用語は、本明細書においてその従来の意味で使用され、所定の時間間隔で光を放出する光源を指し、各時間間隔は所定の照射持続期間(すなわち、パルス幅)を有する。ある特定の実施形態では、パルス光源は、光の周期的な点滅により光検出器を照射するように構成される。例えば、各光パルスの周波数は、0.0001kHz以上、例えば、0.0005kHz以上、例えば、0.001kHz以上、例えば、0.005kHz以上、例えば、0.01kHz以上、例えば、0.05kHz以上、例えば、0.1kHz以上、例えば、0.5kHz以上、例えば、1kHz以上、例えば、2.5kHz以上、例えば、5kHz以上、例えば、10kHz以上、例えば、25kHz以上、例えば、50kHz以上であり得、かつ100kHz以上を含み得る。ある特定の事例では、光源によるパルス照射の周波数は、0.00001kHz~1000kHz、例えば、0.00005kHz~900kHz、例えば、0.0001kHz~800kHz、例えば、0.0005kHz~700kHz、例えば、0.001kHz~600kHz、例えば、0.005kHz~500kHz、例えば、0.01kHz~400kHz、例えば、0.05kHz~300kHz、例えば、0.1kHz~200kHzの範囲であり、かつ、1kHz~100kHzを含む。各光パルス(すなわち、パルス幅)に対する光照射の持続期間は変動してよく、0.000001ms、例えば、0.000005ms以上、例えば、0.00001ms以上、例えば、0.00005ms以上、例えば、0.0001ms以上、例えば、0.0005ms以上、例えば、0.001ms以上、例えば、0.005ms以上、例えば、0.01ms以上、例えば、0.05ms以上、例えば、0.1ms以上、例えば、0.5ms以上、例えば、1ms以上、例えば、2ms以上、例えば、3ms以上、例えば、4ms、例えば、5ms以上、例えば、10ms以上、例えば、25ms以上、例えば、50ms以上、例えば、100ms以上であり得、かつ500ms以上を含み得る。例えば、光照射の持続期間は、0.000001ms~1000ms、例えば、0.000005ms~950ms、例えば、0.00001ms~900ms、例えば、0.00005ms~850ms、例えば、0.0001ms~800ms、例えば、0.0005ms~750ms、例えば、0.001ms~700ms、例えば、0.005ms~650ms、例えば、0.01ms~600ms、例えば、0.05ms~550ms、例えば、0.1ms~500ms、例えば、0.5ms~450ms、例えば、1ms~400ms、例えば、5ms~350msの範囲であり得、かつ10ms~300msを含み得る。
【0098】
ある特定の実施形態では、光源は連続波光源である。「連続波光源」という用語は、中断がない光束を提供し、光強度の望ましくない変化をほとんど又は全く伴わずに光検出器の照射を維持する光源を指す。いくつかの実施形態では、連続光源は、非パルス又は非ストロボ照射を放出する。ある特定の実施形態では、連続光源は、実質的に一定の発光強度を提供する。例えば、連続光源は、照射の時間間隔中に、10%以下だけ、例えば、9%以下だけ、例えば、8%以下だけ、例えば、7%以下だけ、例えば、6%以下だけ、例えば、5%以下だけ、例えば、4%以下だけ、例えば、3%以下だけ、例えば、2%以下だけ、例えば、1%以下だけ、例えば、0.5%以下だけ、例えば、0.1%以下だけ、例えば、0.01%以下だけ、例えば、0.001%以下だけ、例えば、0.0001%以下だけ、例えば、0.00001%以下だけ変動する発光強度を提供し得、照射の時間間隔中に発光強度が0.000001%以下だけ変化する場合を含み得る。
【0099】
いくつかの実施形態では、光源は狭帯域光源である。いくつかの事例では、光源は、200nm~1500nm、例えば、250nm~1250nm、例えば、300nm~1000nm、例えば、350nm~900nmで、400nm~800nmを含む特定の波長を出力する光源である。ある特定の実施形態では、連続波光源は、365nm、385nm、405nm、460nm、490nm、525nm、550nm、580nm、635nm、660nm、740nm、770nm、又は850nmの波長を有する光を放出する。
【0100】
いくつかの実施形態では、光源は、光源の1つ以上の構成要素の出力スペクトルが、1nm以上だけ、例えば、2nm以上だけ、例えば、3nm以上だけ、例えば、4nm以上だけ、例えば、5nm以上だけ、例えば、6nm以上だけ、例えば、7nm以上だけ、例えば、8nm以上だけ、例えば、9nm以上だけ、例えば、10nm以上だけ重複する、かつ20nm以上を含む、重複する波長の光を放出する。いくつかの実施形態では、光源によって放出される光の波長は、重複を示さない。例えば、光源の出力スペクトルは、1nm以上だけ、例えば、2nm以上だけ、例えば、3nm以上だけ、例えば、4nm以上だけ、例えば、5nm以上だけ、例えば、6nm以上だけ、例えば、7nm以上だけ、例えば、8nm以上だけ、例えば、9nm以上だけ、例えば、10nm以上だけ分離され得、かつ、20nm以上の分離を含み得る。
【0101】
対象のシステムでは、光源は、光検出器から任意の好適な距離に配置されてよく、その距離は、例えば、0.001mm以上、例えば、0.005mm以上、例えば、0.01mm以上、例えば、0.05mm以上、例えば、0.1mm以上、例えば、0.5mm以上、例えば、1mm以上、例えば、5mm以上、例えば、10mm以上、例えば、25mm以上の距離であり得、かつ100mm以上の距離を含み得る。加えて、光検出器は、光源に対して任意の好適な角度で配置されてよく、その角度は、例えば、10°~90°、例えば、15°~85°、例えば、20°~80°、例えば、25°~75°の範囲の角度で、30°~60°を含み、例えば、90°の角度である。
【0102】
ある特定の実施形態による光源は、1つ以上の光学調整構成要素を含んでよい。「光学調整」という用語は、本明細書においてその従来の意味で使用され、空間幅照射、又は、例えば、照射方向、波長、ビーム幅、ビーム強度、焦点、及びパルス幅などの、光源からの照射のいくつかの他の特徴を変更することができる任意のデバイスを指す。光学調整プロトコルは、限定されるものではないが、レンズ、ミラー、フィルタ、光ファイバ、波長セパレータ、ピンホール、スリット、コリメーティングプロトコル、及びそれらの組み合わせを含む、光源の1つ以上の特徴を調整する任意の好都合なデバイスであってもよい。ある特定の実施形態では、対象のシステムは、1つ以上の集束レンズを含む。一例では、集束レンズは、非拡大レンズであってもよい。別の例では、集束レンズは、拡大レンズである。他の実施形態では、対象のシステムは、1つ以上のミラーを含む。更に他の実施形態では、対象のシステムは、光ファイバを含む。
【0103】
光学調整構成要素が移動するように構成される場合、光学調整構成要素は、連続的に、又は離散した間隔で移動するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、光学調整構成要素の移動は、連続的である。他の実施形態では、光学調整構成要素は、離散した間隔で移動可能であり、間隔は、例えば、0.01ミクロン以上の増分、例えば、0.05ミクロン以上、例えば、0.1ミクロン以上、例えば、0.5ミクロン以上、例えば、1ミクロン以上、例えば、10ミクロン以上、例えば、100ミクロン以上、例えば、500ミクロン以上、例えば、1mm以上、例えば、5mm以上、例えば、10mm以上などで、かつ25mm以上の増分を含む。
【0104】
移動可能な支持ステージに結合されるか、又はモータ作動並進ステージ、リードスクリュー並進アセンブリ、他の種類のモータの中でも、ステッピングモータ、サーボモータ、ブラシレスエレクトリックモータ、ブラシ付きDCモータ、マイクロステップドライブモータ、高分解能ステッピングモータを用いるものなどの歯車付き並進デバイスと直接結合されるなど、光学調整構成要素構造を移動させるために、任意の変位プロトコルが用いられてもよい。
【0105】
主題のシステムにおける光検出プロトコルは、限定されるものではないが、他の光検出器の中でも、アクティブピクセルセンサ(APS)、象限フォトダイオード、画像センサ、電荷結合デバイス(CCD)、強化電荷結合デバイス(ICCD)、発光ダイオード、フォトンカウンタ、ボロメータ、焦電検出器、光抵抗器、太陽電池、フォトダイオード、光電子増倍管、フォトトランジスタ、量子ドット光伝導体又はフォトダイオード、及びこれらの組み合わせなどの光センサ又は光検出器を含む、任意の好都合な光検出プロトコルであってもよい。ある特定の実施形態において、光検出器は、0.01cm~10cm、例えば、0.05cm~9cm、例えば、0.1cm~8cm、例えば、0.5cm~7cmの範囲で、かつ1cm~5cmを含む各領域の活性検出表面積を有する光増倍管などの光増倍管である。
【0106】
本開示の実施形態では、光検出器は、1つ以上の波長、例えば、2つ以上の波長、例えば、5つ以上の異なる波長、例えば、10個以上の異なる波長、例えば、25個以上の異なる波長、例えば、50個以上の異なる波長、例えば、100個以上の異なる波長、例えば、200個以上の異なる波長、例えば、300個以上の異なる波長の光を検出するように構成されてよく、かつ、400個以上の異なる波長で光を測定することを含む。
【0107】
実施形態では、光検出器は、連続的に、又は離散した間隔で光を測定するように構成されてよい。いくつかの事例では、対象の検出器は、光の測定を連続的に行うように構成される。他の事例では、対象の検出器は、0.001ミリ秒ごと、0.01ミリ秒ごと、0.1ミリ秒ごと、1ミリ秒ごと、10ミリ秒ごと、100ミリ秒ごとで、1000ミリ秒ごとを含む、又は他の間隔で光を測定するように、離散した間隔で測定するように構成される。
【0108】
光検出器は、各離散した時間間隔中に1回以上、例えば、2回以上、例えば、3回以上、例えば、5回以上(10回以上を含む)光源からの光を測定するように構成され得る。ある特定の実施形態では、光源からの光は、光検出器によって、2回以上測定され、ある特定の事例では、データは平均化される。
【0109】
いくつかの実施形態では、光源は、2つ以上の離散した時間間隔で照射するように構成され、各時間間隔は、異なる照射強度である。いくつかの実施形態では、光源は、0.1ms以上、例えば、0.5ms以上、例えば、1.0ms以上、例えば、5ms以上、例えば、10ms以上、例えば、20ms以上、例えば、30ms以上、例えば、40ms以上、例えば、50ms以上、例えば、60ms以上、例えば、70ms以上、例えば、80ms以上、例えば、90ms以上で、かつ100ms以上を含む時間間隔で特定の強度で照射するように構成される。例えば、光源は、50msの特定の光強度での照射のために構成されてよい。
【0110】
ある特定の実施形態では、光検出器を照射するための各所定の時間間隔は、同一の持続期間である。他の実施形態では、各所定の時間間隔は異なる。ある特定の実施形態では、システムは、複数の離散した時間間隔にわたって、光検出器を光源で照射するように構成され、その時間間隔は、例えば、3つ以上の離散した時間間隔、例えば、4つ以上、例えば、5つ以上、例えば、6つ以上、例えば、7つ以上、例えば、8つ以上、例えば、9つ以上、例えば、10個以上、例えば、15個以上、例えば、20個以上、例えば、25個以上、例えば、50個以上、例えば、75個以上で、かつ100個以上の離散した時間間隔を含む。いくつかの実施形態では、複数の時間間隔の各々は、同一の持続期間である。他の実施形態では、複数の時間間隔の各々は、異なる持続期間である。更に他の実施形態では、時間間隔のいくつかが同一の持続期間であってもよく、時間間隔のいくつかが異なる持続期間であってもよい。
【0111】
いくつかの実施形態では、光源による照射強度が、各所定の時間間隔の持続期間の間、実質的に一定であり、例えば、照射強度は、10%以下だけ、例えば、9%以下だけ、例えば、8%以下だけ、例えば、7%以下だけ、例えば、6%以下だけ、例えば、5%以下だけ、例えば、4%以下だけ、例えば、3%以下だけ、例えば、2%以下だけ、例えば、1%以下だけ、例えば、0.5%以下だけ、例えば、0.1%以下だけ、例えば、0.01%以下だけ、例えば、0.001%以下だけ、例えば、0.0001%以下だけ、例えば、0.00001%以下だけ変動し、かつ、光源による照射強度が所定の時間間隔の持続期間の間に0.000001%以下だけ変動する場合を含む。
【0112】
対象となるシステムは、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを備えるプロセッサを含み、メモリは、自身に格納された命令を有し、その命令がプロセッサにより実行されると、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号の検出をプロセッサに行わせる。いくつかの事例では、ステップ信号は、光源からの光パルスの周波数変化を含む。いくつかの実施形態では、光源は、連続波光源であり、ステップ信号は、1つ以上の光パルスを含む。
【0113】
いくつかの実施形態では、ステップ信号は、光源による光パルスの周波数変化を含む。いくつかの事例では、光パルスの周波数が増加され、例えば、周波数は、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ増加され、かつ、光パルスの周波数を5倍以上だけ増加させることを含む。例えば、光パルスの周波数は、0.0001kHz以上だけ、例えば、0.0005kHz以上だけ、例えば、0.001kHz以上だけ、例えば、0.005kHz以上だけ、例えば、0.01kHz以上だけ、例えば、0.05kHz以上だけ、例えば、0.1kHz以上だけ、例えば、0.5kHz以上だけ、例えば、1kHz以上だけ、例えば、2.5kHz以上だけ、例えば、5kHz以上だけ、例えば、10kHz以上だけ、例えば、25kHz以上だけ、例えば、50kHz以上だけ増加され得、かつ、光パルスの周波数を100kHz以上だけ増加させることを含み得る。他の事例では、ステップ信号は、光源による光パルスの周波数の減少を含み、例えば、周波数は、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ減少され、かつ、光パルスの周波数を5倍以上だけ減少させることを含む。例えば、光パルスの周波数は、0.0001kHz以上だけ、例えば、0.0005kHz以上だけ、例えば、0.001kHz以上だけ、例えば、0.005kHz以上だけ、例えば、0.01kHz以上だけ、例えば、0.05kHz以上だけ、例えば、0.1kHz以上だけ、例えば、0.5kHz以上だけ、例えば、1kHz以上だけ、例えば、2.5kHz以上だけ、例えば、5kHz以上だけ、例えば、10kHz以上だけ、例えば、25kHz以上だけ、例えば、50kHz以上だけ減少され得、かつ、光パルスの周波数を100kHz以上減少させることを含み得る。
【0114】
いくつかの実施形態では、ステップ信号は、光源による光パルスの持続期間の変化を含む。いくつかの事例では、光パルスの持続期間が延長され、例えば、持続期間は、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ延長され、かつ5倍以上だけ、光パルスの持続期間が延長されることを含む。例えば、光パルスの持続期間は、0.0001ms以上だけ、例えば、0.0005ms以上だけ、例えば、0.001ms以上だけ、例えば、0.005ms以上だけ、例えば、0.01ms以上だけ、例えば、0.05ms以上だけ、例えば、0.1ms以上だけ、例えば、0.5ms以上だけ、例えば、1ms以上だけ、例えば、2.5ms以上だけ、例えば、5ms以上だけ、例えば、10ms以上だけ、例えば、25ms以上だけ、例えば、50ms以上だけ延長され得、かつ、光パルスの周波数を100ms以上延長させることを含み得る。他の事例では、ステップ信号は、光源による光パルスの持続期間の短縮を含み、例えば、持続期間は、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ短縮され、かつ、光パルスの持続期間を5倍以上だけ短縮することを含む。例えば、光パルスの持続期間は、0.0001ms以上だけ、例えば、0.0005ms以上だけ、0.001ms以上だけ、例えば、0.005ms以上だけ、例えば、0.01ms以上だけ、例えば、0.05ms以上だけ、例えば、0.1ms以上だけ、例えば、0.5ms以上だけ、例えば、1ms以上だけ、例えば、2.5ms以上だけ、例えば、5ms以上だけ、例えば、10ms以上だけ、例えば、25ms以上だけ、例えば、50ms以上だけ短縮され得、かつ、光パルスの周波数を100ms以上短縮させることを含み得る。ある特定の実施形態では、ステップ信号は、光源からの光の消滅である。
【0115】
いくつかの実施形態では、ステップ信号は、光源からの光の強度の変化を示す。いくつかの事例では、強度の変化は、光源からの光強度の減少である。例えば、ステップ信号は、光源の強度の減少を示してよく、例えば、光源によって放出される光の強度は、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ減少され、かつ、ステップ信号が光源からの光の強度の5倍以上の減少を示す場合を含む。他の事例では、強度の変化は、光源からの光強度の増加である。例えば、ステップ信号は、光源の強度の増加を示してよく、例えば、光源によって放出される光の強度は、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ増加され、ステップ信号が光源からの光の強度の5倍以上だけの増加を示す場合を含む。
【0116】
他の実施形態では、ステップ信号は、光源によって放出された光のスペクトルパラメータの変化を示す。いくつかの事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の変化である。一例では、光源は単色光源であり、ステップ信号は、光源からの第1の波長の光から第2の波長の光への変化を示す。別の例では、光源は、複数の単色光源を含み、ステップ信号は、複数の単色光源のうちの1つ以上の光の波長の変化を示し、例えば、光の波長は、複数の光源の5%以上、例えば、10%以上、例えば、20%以上、例えば、30%以上、例えば、40%以上、例えば、50%以上、例えば、60%以上、例えば、70%以上、例えば、80%以上、例えば、90%以上変更され、複数の光源からの光の波長の全てが変更される場合を含む。
【0117】
他の事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の数の変化である。例えば、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される波長の数の増加を含み得る。ある特定の事例では、光源によって放出される波長の数は、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、20%以上だけ、例えば、30%以上だけ、例えば、40%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、60%以上だけ、例えば、70%以上だけ、80%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ、例えば、5倍以上だけ増加し得、かつ10倍以上だけの増加を含み得る。他の実施形態では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される波長の数の減少を含む。ある特定の事例では、光源によって放出される波長の数は、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、20%以上だけ、例えば、30%以上だけ、例えば、40%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、60%以上だけ、例えば、70%以上だけ、例えば、80%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ、例えば、5倍以上だけ減少し得、かつ10倍以上だけの減少を含み得る。
【0118】
いくつかの実施形態では、光源によって放出される光の波長の数の変化は、光源によって放出されるスペクトル幅の変化を含む。いくつかの事例では、光源によって放出されるスペクトル幅は、5nm以上だけ、例えば、10nm以上だけ、例えば、25nm以上だけ、例えば、50nm以上だけ、例えば、100nm以上だけ、例えば、250nm以上だけ拡大され得、かつ500nm以上だけの拡大を含み得る。他の事例では、光源によって放出されるスペクトル幅は、例えば、5nmだけ、例えば、10nm以上だけ、例えば、25nm以上だけ、例えば、50nm以上だけ、例えば、100nm以上だけ、例えば、250nm以上だけ縮小され得、かつ500nm以上だけの縮小を含み得る。
【0119】
いくつかの実施形態では、ステップ信号は、光検出器のパラメータの変化を示す。ある特定の実施形態では、パラメータは、光検出器の検出器ゲインの変化である。いくつかの事例では、検出器ゲインの変化は、光検出器の検出器ゲインの低下である。例えば、ステップ信号は、光検出器の検出器ゲインの低下を示し得、例えば、光検出器の検出器ゲインは、5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけ低下され、かつ、ステップ信号が光源からの光の強度の5倍以上だけの低下を示す場合を含む。ある特定の事例では、ステップ信号は、検出器ゲインの0.001mV以上だけ、例えば、0.005mV以上だけ、例えば、0.01mV以上だけ、例えば、0.05mV以上だけ、例えば、0.1mV以上だけ、例えば、0.5mV以上だけ、例えば、1mV以上だけ、例えば、5mV以上だけ、例えば、10mV以上だけ、例えば、25mV以上だけ、例えば、50mV以上だけ、例えば、100mV以上だけ、例えば、250mV以上だけ、例えば、500mV以上だけ、例えば、1000mV以上だけ、例えば、2500mV以上だけの低下を示し、かつ5000mV以上だけの低下を含む。ある特定の実施形態において、ステップ信号は、検出器ゲインが、1V以上だけ、例えば、2V以上だけ、例えば、5V以上だけ、例えば、10V以上だけ、例えば、25V以上だけ、例えば、50V以上だけ、例えば、100V以上だけ、例えば、200V以上だけ、例えば、300V以上だけ、例えば、400V以上だけ、例えば、500V以上だけの低下を示し、かつ、600V以上だけの低下を含む。
【0120】
他の実施形態では、ステップ信号は、光検出器の検出器ゲインが、光検出器の検出器ゲインの上昇を示し、光検出器の検出器ゲインが、5%だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ、例えば、75%以上だけ、例えば、90%以上だけ、例えば、95%以上だけ、例えば、1.5倍以上だけ、例えば、2倍以上だけ、例えば、3倍以上だけ、例えば、4倍以上だけの上昇を示し、ステップ信号が光源からの光の強度の5倍以上だけの上昇を示す場合を含む。ある特定の事例では、ステップ信号は、検出器ゲインの0.001mVだけ、例えば、0.005mV以上だけ、例えば、0.01mV以上だけ、例えば、0.05mV以上だけ、例えば、0.1mV以上だけ、例えば、0.5mV以上だけ、例えば、1mV以上だけ、例えば、5mV以上だけ、例えば、10mV以上だけ、例えば、25mV以上だけ、例えば、50mV以上だけ、例えば、100mV以上だけ、例えば、250mV以上だけ、例えば、500mV以上だけ、例えば、1000mV以上だけ、例えば、2500mV以上だけの上昇を示し、かつ、5000mV以上だけの上昇を含む。ある特定の実施形態では、ステップ信号は、検出器ゲインの1V以上だけ、例えば、2V以上だけ、例えば、5V以上だけ、例えば、10V以上だけ、例えば、25V以上だけ、例えば、50V以上だけ、例えば、100V以上だけ、例えば、200V以上だけ、例えば、300V以上だけ、例えば、400V以上だけ、例えば、500V以上だけの上昇を示し、かつ、600V以上だけの上昇を含む。
【0121】
ある特定の実施形態では、メモリは、同期信号を検出するための命令を有する。いくつかの実施形態では、メモリは、光源からの光が所定のパルス周波数を有することが検出されることを示す同期信号を検出するための命令を有する。他の実施形態では、メモリは、光源からの光が所定の強度閾値を超える強度を有することを示す同期信号を検出するための命令を有する。他の実施形態では、メモリは、光源から検出された光が最大光強度にあることを示す同期信号を検出するための命令を有する。
【0122】
実施形態では、システムは、また、プロセッサを含み、プロセッサは、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを備え、メモリは、自身に格納された命令を有し、その命令は、プロセッサにより実行されると、離散した照射間隔の各々の一部を含む期間にわたって、光検出器からのデータ信号を積分することと、積分されたデータ信号に基づいて、光検出器の1つ以上のパラメータを決定することとをプロセッサに行わせる。ある特定の実施形態では、メモリが命令を有し、その命令がプロセッサにより実行されると、プロセッサに中央値信号振幅を算出させる。ある特定の実施形態では、システムは、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを備えるプロセッサを含み、メモリは、自身に格納された命令を有し、その命令がプロセッサにより実行されると、算出された信号振幅と光源の光強度とを比較をプロセッサに行わせる。
【0123】
いくつかの実施形態では、システムは、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを備えるプロセッサを含み、メモリは、自身に格納された命令を有し、その命令がプロセッサにより実行されると、算出された信号振幅と光源の光強度とを比較をプロセッサに行わせる。算出された信号振幅のうちの1つ以上に基づいて、かつ、算出された信号振幅と光源の光強度との間の比較に基づいて、光検出器のパラメータを算出するための命令を有するメモリを対象のシステムは含む。例えば、メモリは、光検出器に対して、最小検出閾値、最大検出閾値、検出器感度(すなわち、検出器出力と検出器入力との比)、検出器ダイナミックレンジ(最小検出閾値から最大検出閾値までの検出器信号の範囲)、検出器信号対雑音比、又は単位出力当たりの光電子数などのパラメータを決定するための命令を有してよい。いくつかの実施形態では、メモリは、光検出器の動作電圧の範囲にわたって光検出器のパラメータを決定するための命令を有する。ある特定の実施形態では、メモリは、光検出器の動作電圧の光検出器の信号振幅を算出する命令を有し、動作電圧は、例えば、15%以上、例えば、20%以上、例えば、25%以上、例えば、50%以上、例えば、75%以上、例えば、90%以上などの10%以上を超え、光検出器の動作電圧の99%以上を超えてパラメータを決定することを含む。ある特定の事例では、メモリは、光検出器の動作電圧範囲の全体にわたる光検出器の信号振幅を算出するための命令を有する。
【0124】
ある特定の実施形態では、光検出器は、粒子選別機などの粒子分析器に配置された光検出器である。ある特定の実施形態では、主題のシステムは、フローストリーム内の試料によって発せされた光を検出するための光検出システムに一部として光検出器を含むフローサイトメトリックシステムである。好適なフローサイトメトリシステムは、これらに限定されないが、Ormerod(ed.)、フローサイトメトリ、A Practical Approach,Oxford Univ.Press(1997)、Jaroszeski et al.(eds.),Flow Cytometry Protocols,Methods in Molecular Biology No.91,Humana Press(1997)、Practical Flow Cytometry,3rd ed.,Wiley-Liss(1995)、Virgo,et al.(2012)Ann Clin Biochem.Jan;49(pt 1):17-28、Linden,et.al.,[1}Semin Throm Hemost.{1]2004年10月30日:502-11、Alison,et al.J Pathol,2010年12月、222(4):335-344、及びHerbig,et al.(2007)Crit Rev Ther Drug Carrier Syst.24(3):203-255に記載されているものが挙げられ、これらの開示は参照により本明細書に援用される。ある特定の事例では、対象のフローサイトメトリシステムとしては、BD Biosciences FACSCanto(商標)IIフローサイトメータ、BD Accuri(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSCelesta(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSLyric(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSVerse(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSymphony(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences LSRFortessa(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences LSRFortess(商標)X-20フローサイトメータ、及びBD Biosciences FACSCalibur(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSCount(商標)細胞選別機、BD Biosciences FACSLyric(商標)細胞選別機、及びBD Biosciences Via(商標)細胞選別機、BD Biosciences Influx(商標)細胞選別機、BD Biosciences Jazz(商標)細胞選別機、BD Biosciences Aria(商標)細胞選別機、及びBD Biosciences FACSMelody(商標)細胞選別機などが挙げられる。
【0125】
いくつかの実施形態では、主題の粒子選別システムは、例えば、米国特許第10,006,852号、同第9,952,076号、同第9,933,341号、同第9,784,661号、同第9,726,527号、同第9,453,789号、同第9,200,334号、同第9,097,640号、同第9,095,494号、同第9,092,034号、同第8,975,595号、同第8,753,573号、同第8,233,146号、同第8,140,300号、同第7,544,326号、同第7,201,875号、同第7,129,505号、同第6,821,740号、同第6,813,017号、同第6,809,804号、同第6,372,506号、同第5,700,692号、同第5,643,796号、同第5,627,040号、同第5,620,842号、同第5,602,039号に記載されるものなど、フローサイトメトリックシステムであり、これらの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に援用される。
【0126】
ある特定の実施形態では、主題のシステムは、無線周波数多重励起を使用して、複数の周波数シフト光ビームを生成する励起モジュールを有するフローサイトメトリックシステムである。ある特定の事例では、主題のシステムは、米国特許第9,423,353号、同第9,784,661号、及び米国特許公開第2017/0133857号、並びに同第2017/0350803号に記載されるようなレーザ励起モジュールを有するフローサイトメトリックシステムであり、これらの開示は参照により本明細書に援用される。
【0127】
いくつかの実施形態では、主題のシステムは、2017年3月28日に出願された米国特許公開第2017/0299493号に記載されているものなどの、密閉された粒子選別モジュールを用いて、粒子を選別するように構成されており、その開示は、参照により、本明細書に援用される。ある特定の実施形態では、試料の粒子(例えば、細胞)は、2019年2月8日に出願された米国仮特許出願第62/803,264号に記載されているものなどの、複数の選別判定ユニットを有する選別判定モジュールを使用して選別され、その開示は、参照により、本明細書に援用される。いくつかの実施形態では、試料の構成要素を選別するための方法は、2017年3月28日に出願された米国特許公開第2017/0299493号に記載されている、その開示は、参照により、本明細書に援用される、偏向器プレートを有する粒子選別モジュールを用いて、粒子(例えば、生体試料中の細胞)を選別することを含む。
【0128】
いくつかの実施形態では、システムは、粒子分析システム401(図4A)を使用して、粒子が収集容器中に物理的に選別されているか否かに関わらず、それらの粒子を分析及び特徴付けることができる粒子分析器である。図4Aは、算出ベースの試料分析及び粒子特徴付けのための粒子分析システムの機能ブロック図を示す。いくつかの実施形態では、粒子分析システム401は、フローシステムである。図4Aに示される粒子分析システム401は、全体的又は部分的に、本明細書に記載の方法を実行するように構成され得る。粒子分析システム401は、流体工学システム402を含む。流体工学システム402は、試料チューブ405と、試料の粒子403(例えば、細胞)が共通の試料経路409に沿って移動する試料チューブ内の移動流体カラムとを含むか、又はそれらと結合されてよい。
【0129】
粒子分析システム401は、各粒子が共通の試料経路に沿って1つ以上の検出ステーションを通過するときに、各粒子から信号を収集するように構成されている検出システム404を含む。検出ステーション408は、概して、共通の試料経路の監視エリア407を指す。いくつかの実装態様では、検出は、粒子403が監視エリア407を通過するときに、それらの粒子の光、又は1つ以上の他の特性を検出することを含んでよい。図4Aでは、1つの監視エリア407を有する1つの検出ステーション408が示されている。粒子分析システム401のいくつかの実装態様は、複数の検出ステーションを含むことができる。更に、いくつかの検出ステーションは、2つ以上のエリアを監視することができる。
【0130】
各信号には、各粒子に対してデータポイントを形成するための信号値が割り当てられる。上述したように、このデータは、事象データと称され得る。データポイントは、粒子に対して測定されたそれぞれの特性の値を含む多次元データポイントであり得る。検出システム404は、一連のそのようなデータポイントを第1の時間間隔で収集するように構成されている。
【0131】
粒子分析システム401は、制御システム306も含むことができる。制御システム406は、1つ以上のプロセッサ、振幅制御回路、及び/又は周波数制御回路を含むことができる。図示された制御システムは、流体工学システム402に動作可能に関連付けられ得る。制御システムは、ポアソン分布、及び第1の時間間隔中に検出システム404によって収集されたデータポイントの数に基づいて、第1の時間間隔の少なくとも一部について算出された信号周波数を生成するように構成されてよい。制御システム406は、第1の時間間隔の一部におけるデータポイントの数に基づいて、実験的な信号周波数を生成するように更に構成されてよい。制御システム406は、追加的に、実験的な信号周波数と、算出された信号周波数又は所定の信号周波数のそれとを比較することができる。
【0132】
図4Bは、本発明の例示的な実施形態による、フローサイトメトリのためのシステム400を示す。システム400は、フローサイトメータ410と、コントローラ/プロセッサ490と、メモリ495とを含む。このフローサイトメータ410は、1つ以上の励起レーザ415a~415cと、集束レンズ420と、フローチャンバ425と、前方散乱検出器430と、側方散乱検出器435と、蛍光収集レンズ440と、1つ以上のビームスプリッタ445a~445gと、1つ以上のバンドパスフィルタ450a~450eと、1つ以上のロングパス(「LP」)フィルタ455a~455bと、1つ以上の蛍光検出器460a~460fとを含む。
【0133】
励起レーザ115a~115cは、レーザビームの形態の光を放出する。励起レーザ415a~415cから放出されたレーザビームの波長は、図4Bの例示的なシステムにおいて、それぞれ、488nm、633nm、及び325nmである。最初に、レーザビームは、ビームスプリッタ445a及び445bのうちの1つ以上を通って導かれる。ビームスプリッタ445aは、488nmで光を透過し、633nmで光を反射する。ビームスプリッタ445bは、UV光(10~400nmの範囲の波長を有する光)を透過し、488nm及び633nmで光を反射する。
【0134】
次いで、レーザビームは、集束レンズ420に導かれ、その集束レンズ420は、試料の粒子がフローチャンバ425内に置かれている流体ストリームの部分上にビームを集束させる。フローチャンバは、インタロゲーションのために、通常一度に1つ、ストリーム中の粒子を集束レーザビームに誘導する流体工学システムの一部である。フローチャンバは、ベンチトップフローサイトメータ内にフローセルを、又はストリームインエアサイトメータ内にノズル先端部を備えることができる。
【0135】
レーザビームからの光は、粒子のサイズ、内部構造、及び粒子の上若しくは中に付属されるか、又は自然に存在する1つ以上の蛍光分子の存在などの粒子の特徴に応じて、様々な異なる波長での再放出を伴う回折、屈折、反射、散乱、及び吸収によって、試料内の粒子と相互作用する。蛍光放出、並びに回折光、屈折光、反射光、及び散乱光は、ビームスプリッタ445a~445g、バンドパスフィルタ450a~450e、ロングパスフィルタ455a~455b、及び蛍収集レンズ440のうちの1つ以上を通じて、前方散乱検出器430、側方散乱検出器435、及び1つ以上の蛍光検出器460a~460fのうちの1つ以上へと経路設定されてよい。
【0136】
蛍光収集レンズ440は、粒子レーザビーム間の相互作用から放出された光を収集し、1つ以上のビームスプリッタ及びフィルタに向けてその光を経路設定する。バンドパスフィルタ450a~450eなどのバンドパスフィルタは、狭波長範囲がフィルタを通過することを可能にする。例えば、バンドパスフィルタ450aは、510/20フィルタである。第1番目の数字は、スペクトル帯域の中心を表す。第2番目の数字は、スペクトル帯域の範囲を提供する。したがって、510/20フィルタは、スペクトル帯域の中心の各側面上に10nm、又は500nm~520nmに広がる。ショートパスフィルタは、指定された波長以下の光の波長を透過する。ロングパスフィルタ455a~455bなどのロングパスフィルタは、指定された波長以上の光の波長を透過する。例えば、670nmのロングパスフィルタであるロングパスフィルタ455aは、670nm以上の光の波長を透過する。フィルタは、特定の蛍光色素に対する検出器の特異性を最適化するために選択される場合が多い。それらのフィルタは、検出器に透過された光のスペクトル帯域が蛍光色素の放出ピークに近くなるように構成され得る。
【0137】
ビームスプリッタは、異なる波長の光を、異なる方向に導く。ビームスプリッタは、ショートパス及びロングパスなどのフィルタ特性によって特徴付けられ得る。例えば、ビームスプリッタ445gは、620SPビームスプリッタであり、このビームスプリッタ445gは、620nm以下の短い光波長を透過し、620nmよりも長い光波長を異なる方向に反射させることを意味する。一実施形態では、ビームスプリッタ445a~445gは、二色性ミラーなどの光学ミラーを備えることができる。
【0138】
前方散乱検出器430は、フローセルを通る直接ビームから軸外にわずかに離れて位置付けられ、回折光、粒子を通って又はその周りをほとんど前方方向に移動する励起光を検出するように構成される。前方散乱検出器によって検出された光の強度は、粒子のサイズ全体に依存する。前方散乱検出器は、フォトダイオードを含むことができる。側方散乱検出器435は、粒子の表面及び内部構造からの回折光及び反射光を検出するように構成され、粒子構造が複雑になるにつれて増加する傾向がある。粒子に関連付けられた蛍光分子からの蛍光放出は、1つ以上の蛍光検出器460a~460fによって検出され得る。側方散乱検出器435及び蛍光検出器は、光電子増倍管を含むことができる。前方散乱検出器430、側方散乱検出器435、及び蛍光検出器で検出された信号は、検出器によって電子信号(電圧)に変換され得る。このデータは、試料に関する情報を提供することができる。
【0139】
当業者は、本発明の一実施形態によるフローサイトメータが、図4Bに示されるフローサイトメータに限定されず、当技術分野で既知の任意のフローサイトメータを含み得ることを認識する。例えば、フローサイトメータは、様々な波長で、かつ様々な異なる構成で、任意の数のレーザ、ビームスプリッタ、フィルタ、及び検出器を有してもよい。
【0140】
動作中、フローサイトメータの動作は、コントローラ/プロセッサ490によって制御され、検出器からの測定データは、メモリ495内に格納されて、コントローラ/プロセッサ490によって処理されてよい。明示的には示されていないが、コントローラ/プロセッサ190は、検出器に結合されて、その検出器から出力信号を受け取り、また、フローサイトメータ400の電気構成要素及び電気機械構成要素に結合されて、レーザ、流体流パラメータなどを制御してよい。入力/出力(I/O)機能部497は、システム内にも設けられてよい。メモリ495、コントローラ/プロセッサ490、及びI/O497は、全体として、フローサイトメータ410の不可欠な部分として提供されてよい。そのような実施形態では、ディスプレイは、フローサイトメータ400のユーザに実験的なデータを提示するためのI/O機能部497の一部も形成してよい。代替的に、メモリ495及びコントローラ/プロセッサ490及びI/O機能部の一部又は全ては、汎用コンピュータなどの1つ以上の外部デバイスの一部であってもよい。いくつかの実施形態では、メモリ495及びコントローラ/プロセッサ490の一部又は全ては、フローサイトメータ410と無線又は有線で通信することができる。メモリ495及びI/O497と併せて、コントローラ/プロセッサ490は、フローサイトメータ実験の調製及び分析に関連する様々な機能を実行するように構成され得る。
【0141】
図4Bに示されるシステムは、フローセル425から各検出器へのビーム経路におけるフィルタ及び/又はスプリッタの構成によって規定されるように、6つの異なる波長帯域(本明細書では、所与の検出器についての「フィルタウィンドウ」と称され得る)内の蛍光を検出する6つの異なる検出器を含む。フローサイトメータ実験に使用される異なる蛍光分子は、それら自身の特徴的な波長帯域の光を放出する。実験に使用される特定の蛍光標識、及びそれらの関連する蛍光放出帯域は、検出器のフィルタウィンドウと概ね一致するように、選択され得る。ただし、より多くの検出器が提供され、かつより多くの標識が利用されるため、フィルタウィンドウと蛍光放出スペクトルとの間の完全な対応は、不可能である。特定の蛍光分子の放出スペクトルのピークは、1つの特定の検出器のフィルタウィンドウ内に存在する場合があるが、その標識の発光スペクトルの一部が、また、1つ以上の他の検出器のフィルタウィンドウとも重複することは、一般的に正しい。これは、こぼれ信号と称され得る。I/O497は、蛍光標識のパネルを有するフローサイトメータ実験、及び複数のマーカーを有する複数の細胞母集団に関係するデータを受信するように構成され得、各細胞母集団は、複数のマーカーのサブセットを有する。I/O497は、また、1つ以上のマーカーを1つ以上の細胞母集団に割り当てる生体データ、マーカー濃度データ、発光スペクトルデータ、1つ以上のマーカーに標識を割り当てるデータ、及びサイトメータ構成データも受信するように構成され得る。標識スペクトル特性及びフローサイトメータ構成データなどのフローサイトメータ実験データも、また、メモリ495内に格納され得る。コントローラ/プロセッサ490は、マーカーに対する標識の1つ以上の割り当てを評価するように構成され得る。
【0142】
図5は、生体事象を分析及び表示するための、分析コントローラ500などの粒子分析器制御システムの一実施例の機能ブロック図を示す。分析コントローラ500は、生体事象のグラフィック表示を制御するための様々なプロセスを実施するように構成されてよい。
【0143】
粒子分析器502は、生体事象データを取得するように構成されてよい。例えば、フローサイトメータは、フローサイトメトリック事象データを生成することができる。粒子分析器502は、生体事象データを分析コントローラ500に提供するように構成されてよい。データ通信チャネルが、粒子分析器502と分析コントローラ500との間に含まれてよい。生体事象データは、データ通信チャネルを介して、分析コントローラ500に提供されてよい。
【0144】
分析コントローラ500は、粒子分析器502から生体事象データを受信するように構成されてよい。粒子分析器502から受信した生体事象データは、フローサイトメトリック事象データを含むことができる。分析コントローラ500は、生体事象データの第1のプロットを含むグラフィカル表示を表示デバイス506に提供するように構成され得る。分析コントローラ500は、対象のエリアを、表示デバイス506によって示される生体事象データの母集団の周辺のゲートとして、例えば、第1のプロット上に重ねられて、レンダリングするように更に構成され得る。いくつかの実施形態では、そのゲートは、単一パラメータのヒストグラム又は二変量プロット上に描かれる、対象の1個以上の画像領域の論理結合であり得る。いくつかの実施形態では、そのディスプレイを使用して、粒子パラメータ又は飽和した検出器データを表示することができる。
【0145】
分析コントローラ500は、ゲート内の表示デバイス506上に生体事象データを、ゲートの外側の生体事象データ内の他の事象とは異なって表示するように更に構成され得る。例えば、分析コントローラ500は、ゲート内に含まれる生体事象データの色を、ゲートの外側の生体事象データの色とは区別するようレンダリングするように構成され得る。表示デバイス506は、モニタ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、又はグラフィカルインターフェースを提示するように構成されている他の電子デバイスとして、実装され得る。
【0146】
分析コントローラ500は、第1の入力デバイスからゲートを識別するゲート選択信号を受信するように構成され得る。例えば、第1の入力デバイスは、マウス510として実装され得る。このマウス510は、表示デバイス506を介して表示又は操作されるゲートを識別する分析コントローラ500に対して、(例えば、カーソルをそこに位置決めするときに、所望のゲートをクリックすることによって)ゲート選択信号を始動させることができる。いくつかの実装態様では、第1のデバイスは、キーボード508、又はタッチスクリーン、入力用ペン、光学検出器、若しくは音声認識システムなどの、入力信号を分析コントローラ500に提供するための他の手段として実装され得る。いくつかの入力デバイスは、複数の入力機能を含み得る。そのような実装態様では、入力機能は、各々、入力デバイスとみなされ得る。例えば、図5に示されるように、マウス510は、右マウスボタン及び左マウスボタンを含み得、それらの各々は、起動事象を生成し得る。
【0147】
この起動事象は、分析コントローラ500に、データが表示される方法、データのどの部分が実際に表示デバイス506上に表示されるかを変更させ、かつ/又は粒子選別の対象の母集団の選択などの更なる処理への入力を提供させ得る。
【0148】
いくつかの実施形態では、分析コントローラ500は、ゲート選択がマウス510によっていつ始動されたかを検出するように構成され得る。分析コントローラ500は、プロットの視覚化を自動的に修正して、ゲート制御プロセスを容易にするように更に構成され得る。この修正は、分析コントローラ500によって受信された生体事象データの特定の分布に基づき得る。
【0149】
分析コントローラ500は、格納デバイス504に接続され得る。格納デバイス504は、分析コントローラ500から生体事象データを受信及び格納するように構成され得る。また、格納デバイス504は、分析コントローラ500からフローサイトメトリック事象データも受信及び格納するように構成され得る。格納デバイス504は、分析コントローラ500によって、フローサイトメトリック事象データなどの生体事象データの検索を可能にするように更に構成され得る。
【0150】
表示デバイス506は、分析コントローラ500から表示データを受信するように構成され得る。表示データは、生体事象データのプロット、及びそのプロットの区画の輪郭を描くゲートを含み得る。表示デバイス506は、粒子分析器502、格納デバイス504、キーボード508、及び/又はマウス510からの入力と併せて、分析コントローラ500から受信した入力に従って、提示された情報を変更するように更に構成され得る。
【0151】
いくつかの実装態様では、分析コントローラ500は、ユーザインターフェースを生成して、選別のための例示的な事象を受信することができる。例えば、このユーザインターフェースは、例示的な事象又は例示的な画像を受信するための制御を含むことができる。例示的な事象若しくは画像、又は例示的ゲートは、試料についての事象データの収集前に、又は試料の一部分についての事象の初期セットに基づいて提供することができる。
【0152】
コンピュータ制御システム
本開示の態様は、コンピュータ制御システムを更に含み、システムは、完全な自動化又は部分的な自動化のための1つ以上のコンピュータを更に含む。いくつかの実施形態では、システムは、コンピュータプログラムが自身に格納されたコンピュータ可読記憶媒体を有するコンピュータを含み、コンピュータプログラムは、コンピュータにロードされると、粒子分析器内の光検出器により、光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出するための命令と、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出するための命令と、光検出器により、光源からの光を第2の所定の時間間隔で検出するための命令と、第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔にわたって、光検出器からのデータ信号を積分するための命令と、積分されたデータ信号に基づいて、光検出器の1つ以上のパラメータを決定するための命令とを有する。
【0153】
実施形態では、システムは、入力モジュールと、処理モジュールと、出力モジュールとを含む。主題のシステムは、ハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の双方を含んでもよく、ハードウェア構成要素は、例えば、サーバの形態で1つ以上のプラットフォームの形態をとってもよく、その結果、システムの機能要素、すなわち、特定のタスク(情報の入出力の管理、情報の処理など)を実行するシステムのそれらの要素は、システムに表される1つ以上のコンピュータプラットフォーム上で及びそれにわたってソフトウェアアプリケーションの実行によって実行されてもよい。
【0154】
システムは、ディスプレイ及びオペレータ入力デバイスを含んでもよい。オペレータ入力デバイスは、例えば、キーボード又はマウスなどであってもよい。処理モジュールは、主題の方法のステップを実行するために格納された命令を有するメモリにアクセスするプロセッサを含む。処理モジュールは、オペレーティングシステム、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)コントローラ、システムメモリ、メモリ格納デバイス、及び入出力コントローラ、キャッシュメモリ、データバックアップユニット、並びに多くの他のデバイスを含み得る。プロセッサは、市販のプロセッサであり得るか、又は利用可能であるか、若しくは利用可能になる他のプロセッサのうちの1つであり得る。プロセッサは、オペレーティングシステムを実行し、オペレーティングシステムは、周知の方法でファームウェア及びハードウェアとインターフェース接続し、当技術分野で既知であるように、Java、Perl、C++、他の高級言語又は低級言語、並びにそれらの組み合わせなどの様々なプログラミング言語で記述され得る様々なコンピュータプログラムの機能を、プロセッサが連携及び実行することを容易にする。オペレーティングシステムは、典型的には、プロセッサと協調して、コンピュータの他の構成要素の機能を調整し、実行する。オペレーティングシステムは、また、全て既知の技術に従って、スケジューリング、入出力制御、ファイル及びデータ管理、メモリ管理、並びに通信制御及び関連サービスを提供する。プロセッサは、任意の好適なアナログ又はデジタルシステムであり得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、第1の光信号及び第2の光信号に基づいて、ユーザが、光源をフローストリームと手動で位置合わせさせることを可能にするアナログ電子機器を含む。いくつかの実施形態では、プロセッサは、例えば、負帰還制御などのフィードバック制御を提供するアナログ電子機器を含む。
【0155】
システムメモリは、様々な既知又は将来のメモリ格納デバイスのいずれかであり得る。例としては、任意の一般的に入手可能なランダムアクセスメモリ(RAM)、常駐ハードディスク若しくはテープなどの磁気媒体、読み取り及び書き込みコンパクトディスクなどの光学媒体、フラッシュメモリデバイス、又は他のメモリ格納デバイスが挙げられる。メモリ格納デバイスは、コンパクトディスクドライブ、テープドライブ、リムーバブルハードディスクドライブ、又はディスクドライブを含む、様々な既知又は将来のデバイスのいずれかであり得る。そのような種類のメモリ格納デバイスは、通常、それぞれ、コンパクトディスク、磁気テープ、リムーバブルハードディスク、又は磁気ディスクなどのプログラム記憶媒体(図示せず)から読み出し、かつ/又はプログラム記憶媒体に書き込む。これらのプログラム記憶媒体のいずれか、又は現在使用されている、若しくは後に開発され得る他のものは、コンピュータプログラム製品とみなされ得る。理解されるように、これらのプログラム記憶媒体は、通常、コンピュータソフトウェアプログラム及び/又はデータを格納する。コンピュータ制御ロジックとも呼ばれるコンピュータソフトウェアプログラムは、通常、システムメモリ、及び/又はメモリ格納デバイスと併せて使用されるプログラム格納デバイスに格納される。
【0156】
いくつかの実施形態では、内部に格納された制御ロジック(プログラムコードを含むコンピュータソフトウェアプログラム)を有するコンピュータ使用可能媒体を備えるコンピュータプログラム製品が説明される。制御ロジックは、コンピュータ、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、本明細書に記載の機能を実行させる。他の実施形態では、いくつかの機能は、例えば、ハードウェアステートマシンを使用して、主にハードウェア内に実装される。本明細書に記載される機能を実行するためのハードウェアステートマシンの実装態様は、関連技術分野の当業者には明らかである。
【0157】
メモリは、磁気、光学、又はソリッドステート格納デバイス(磁気若しくは光学ディスク、又はテープ、又はRAM、又は固定型若しくは携帯型のいずれかの任意の他の好適なデバイスを含む)などの、プロセッサがデータを格納し、取り出すことができる任意の好適なデバイスであり得る。プロセッサは、必要なプログラムコードを担持するコンピュータ可読媒体から好適にプログラムされた汎用デジタルマイクロプロセッサを含み得る。プログラミングは、通信チャネルを通じてプロセッサにリモートで提供され得るか、又はメモリに関連してそれらのデバイスのいずれかを使用して、メモリ又は何らかの他のポータブル若しくは固定コンピュータ可読記憶媒体などのコンピュータプログラム製品にあらかじめ保存され得る。例えば、磁気又は光学ディスクは、プログラミングを担持し得、ディスクライタ/リーダによって読み取ることができる。本発明のシステムは、例えば、コンピュータプログラム製品の形態のプログラミング、上記の方法を実施する際に使用するためのアルゴリズムも含む。本発明によるプログラミングは、コンピュータ可読媒体、例えば、コンピュータによって直接読み取り及びアクセスすることができる任意の媒体に記録され得る。そのような媒体としては、以下に限定されないが、磁気ディスク、ハードディスク記憶媒体、及び磁気テープなどの磁気記憶媒体、CD-ROMなどの光学記憶媒体、RAM及びROMなどの電気記憶媒体、ポータブルフラッシュドライブ、並びに磁気/光学記憶媒体などのこれらのカテゴリのハイブリッドが挙げられる。
【0158】
プロセッサは、また、リモート位置でユーザと通信するための通信チャネルへのアクセスを有し得る。リモート位置とは、ユーザがシステムと直接接触せず、広域ネットワーク(「WAN」)、電話ネットワーク、衛星ネットワーク、又は携帯電話(すなわち、スマートフォン)を含む任意の他の好適な通信チャネルに接続されたコンピュータなど、外部デバイスから入力マネージャに入力情報を中継することを意味する。
【0159】
いくつかの実施形態では、本開示によるシステムは、通信インターフェースを含むように構成されてよい。いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、ネットワーク及び/又は別のデバイスと通信するための受信機及び/又は送信機を含む。通信インターフェースは、無線周波数(RF)通信(例えば、無線周波数特定(RFID)、ジグビー通信プロトコル、WiFi、赤外線、無線ユニバーサルシリアルバス(USB)、超広帯域(UWB)、Bluetooth(登録商標)通信プロトコル、及び符号分割多元接続(CDMA)又はモバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)などのセルラー通信を含むが、これらに限定されない、有線又は無線通信のために構成され得る。
【0160】
一実施形態では、通信インターフェースは、主題のシステムと、同様の補完的データ通信のために構成される(例えば、診療所又は病院環境における)コンピュータ端末などの他の外部デバイスとの間のデータ通信を可能にするために、例えば、USBポート、RS-232ポート、又は任意の他の好適な電気接続ポートなどの物理ポート又はインターフェースなど、1つ以上の通信ポートを含むように構成される。
【0161】
一実施形態では、通信インターフェースは、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)通信、又は任意の他の好適な無線通信プロトコルのために構成され、これにより、主題のシステムが、コンピュータ端末及び/若しくはネットワーク、通信可能モバイル電話、携帯情報端末、又はユーザが併せて使用することができる任意の他の通信デバイスなどの他のデバイスと通信することが可能になる。
【0162】
一実施形態では、通信インターフェースは、携帯電話ネットワーク、ショートメッセージサービス(SMS)、インターネットに接続されているローカルエリアネットワーク(LAN)上のパーソナルコンピュータ(PC)への無線接続、又はWiFiホットスポットでのインターネットへのWiFi接続を介して、インターネットプロトコル(IP)を利用するデータ転送のための接続を提供するように構成されている。
【0163】
一実施形態では、主題のシステムは、例えば、802.11若しくはBluetooth(登録商標)RFプロトコル、又はIrDA赤外線プロトコルなどの共通の標準規格を使用して、通信インターフェースを介してサーバデバイスと無線で通信するように構成される。サーバデバイスは、スマートフォン、個人情報端末(PDA)若しくはノートブックコンピュータなどの別のポータブルデバイス、又はデスクトップコンピュータ、電化製品などのより大きいデバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、サーバデバイスは、液晶ディスプレイ(LCD)などのディスプレイ、並びにボタン、キーボード、マウス、又はタッチスクリーンなどの入力デバイスを有する。
【0164】
いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、上記の通信プロトコル及び/又は機構のうちの1つ以上を使用して、主題のシステム内、例えば、任意選択可能なデータ格納ユニット内に格納されたデータをネットワーク又はサーバデバイスと、自動的又は半自動的に伝達するように構成される。
【0165】
出力コントローラは、人間であろうと機械であろうと、ローカルであろうとリモートであろうと、ユーザに情報を提示するための様々な既知の表示デバイスのいずれかのためのコントローラを含み得る。表示デバイスのうちの1つが視覚情報を提供する場合、この情報は、通常、画素の配列として、論理的にかつ/又は物理的に編成され得る。グラフィカルユーザインターフェース(GUI)コントローラは、システムとユーザとの間にグラフィカル入力及び出力インターフェースを提供するための、及びユーザ入力を処理するための、様々な既知又は将来のソフトウェアプログラムのいずれかを含み得る。コンピュータの機能要素は、システムバスを介して互いに通信することができる。これらの通信のいくつかは、ネットワーク又は他の種類のリモート通信を使用した代替の実施形態で達成されてもよい。出力マネージャは、また、既知の技術に従って、例えば、インターネット、電話、又は衛星ネットワークを介して、リモート位置でユーザに、処理モジュールによって生成された情報を提供し得る。出力マネージャによるデータの提示は、様々な既知の技術に従って実施され得る。いくつかの例として、データは、SQL、HTML、若しくはXMLドキュメント、電子メール若しくは他のファイル、又は他の形態のデータを含み得る。データは、ユーザが追加のSQL、HTML、XML、又は他のドキュメント若しくはデータをリモートソースから取り出すことができるように、インターネットURLアドレスを含み得る。主題のシステムに存在する1つ以上のプラットフォームは、一般的にサーバと呼ばれるクラスのコンピュータであるが、任意の種類の既知のコンピュータプラットフォーム、又は将来開発される種類でよい。しかしながら、それらは、メインフレームコンピュータ、ワークステーション、又は他のコンピュータ種類であってもよい。それらは、任意の既知若しくは将来の種類のケーブル配線、又はネットワーク化されているか、若しくはされていないかのいずれかの無線システムを含む、他の通信システムを介して接続されてもよい。それらは、同じ場所にある場合もあれば、物理的に離れている場合もある。場合により、選択されたコンピュータプラットフォームの種類及び/又は構成に応じて、様々なオペレーティングシステムが、コンピュータプラットフォームのいずれかで採用されてもよい。適切なオペレーティングシステムは、WindowsNT(登録商標)、WindowsXP、Windows7、Windows8、iOS、SunSolaris、Linux(登録商標)、OS/400、Compaq Tru64 Unix、SGI IRIX、Siemens Reliant Unix、その他を含む。
【0166】
図6は、ある特定の実施形態による、例示的なコンピューティングデバイス600の一般的なアーキテクチャを示す。図6に示されるコンピューティングデバイス600の一般的なアーキテクチャは、コンピュータハードウェア及びソフトウェア構成要素の配置を含む。コンピューティングデバイス600は、図6に示される要素よりも多くの(又はよりも少ない)要素を含み得る。ただし、有効な開示を提供するためには、これらの一般的に伝統的な要素の全てが、必ずしも示される必要はない。図示のように、コンピューティングデバイス600は、処理ユニット610と、ネットワークインターフェース620と、コンピュータ可読媒体ドライブ630と、入力/出力デバイスインターフェース640と、ディスプレイ650と、入力デバイス660とを含み、それらの全ては通信バスを経由して相互に通信してよい。ネットワークインターフェース620は、1つ以上のネットワーク又はコンピューティングシステムへの接続を提供することができる。したがって、処理ユニット610は、ネットワークを介して、他のコンピューティングシステム又はサービスから情報及び命令を受信してよい。また、処理ユニット610は、メモリ670との間でも通信し、入力/出力デバイスインターフェース640を介して、任意選択可能なディスプレイ650のための出力情報を更に提供してよい。また、入力/出力デバイスインターフェース640は、キーボード、マウス、デジタルペン、マイクロフォン、タッチスクリーン、ジェスチャー認識システム、音声認識システム、ゲームパッド、加速度計、ジャイロスコープ、又は他の入力デバイスなどの、任意選択可能な入力デバイス660から入力を受信してもよい。
【0167】
メモリ670は、処理ユニット610が順番に実行して1つ以上の実施形態を実装するコンピュータプログラム命令(いくつかの実施形態では、モジュール又は構成要素としてグループ化される)を有してよい。メモリ670は、一般的に、RAM、ROM、及び/又は他の永続的、補助的、又は非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。メモリ670は、コンピューティングデバイス600の一般的な管理及び動作において、処理ユニット610によって使用されるためのコンピュータプログラム命令を提供するオペレーティングシステム672を格納してよい。メモリ670は、本開示の態様を実装するためのコンピュータプログラム命令及び他の情報を更に有してもよい。
【0168】
コンピュータ読み取り可能なストレージ媒体
本開示の態様は、主題の方法を実践するための命令を有する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を更に含む。コンピュータ可読記憶媒体は、本明細書に記載の方法を実践するためのシステムの完全な自動化又は部分的な自動化のために、1つ以上のコンピュータの上で採用され得る。ある特定の実施形態では、本明細書に記載の方法による命令は、「プログラミング」の形態でコンピュータ可読媒体に符号化され得る。この場合、本明細書で使用されるような「コンピュータ可読媒体」という用語は、実行及び処理のために命令及びデータをコンピュータに提供することに関与する任意の非一時的記憶媒体を指す。好適な非一時的記憶媒体の例は、磁気ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROM、DVD-ROM、Blue-rayディスク、固体ディスク、及びネットワーク接続型格納装置(NAS)を含むが、このようなデバイスが、コンピュータの内部又は外部のいずれかにある。情報を含むファイルは、コンピュータ可読媒体に「格納」することができ、ここで、「格納」とは、その情報がコンピュータによって後日アクセス可能及び検索可能であるように、その情報を記録することを意味する。本明細書に記載のコンピュータ実施方法は、任意の数のコンピュータプログラミング言語のうちの1つ以上で記述することができるプログラミングを使用して、実行され得る。そのような言語は、例えば、Java(Sun Microsystems,Inc.,Santa Clara,CA)、Visual Basic(Microsoft Corp.,Redmond,WA)、及びC++(AT&T Corp.,Bedminster,NJ)、並びに他の多くの任意の言語を含む。
【0169】
いくつかの実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、自身に格納されたコンピュータプログラムを有し、コンピュータプログラムは、コンピュータにロードされると、粒子分析器内の光検出器により、光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出するためのアルゴリズムと、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出するためのアルゴリズムと、光検出器により、光源からの光を第2の所定の時間間隔で検出するためのアルゴリズムと、第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔にわたって、光検出器からのデータ信号を積分するためのアルゴリズムと、積分されたデータ信号に基づいて、光検出器の1つ以上のパラメータを決定するためのアルゴリズムとを有する命令を有する。
【0170】
ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、複数の所定の時間間隔にわたって、光源からの光を検出するためのアルゴリズムを有する。いくつかの事例では、光源の強度は、各所定の時間間隔の後に強度が増加する。光強度ごとに、光検出器によって光源からの光を検出するための時間間隔は変動し得る。いくつかの事例では、各時間間隔は、同じである。他の事例では、各時間間隔は異なる。これらの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、複数の照射時間間隔を含む期間にわたって光検出器からのデータ信号を積分するためのアルゴリズムを有する。
【0171】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光源からの光の強度の変化を示すステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有する。いくつかの事例では、強度の変化は、光源からの光強度の減少である。他の事例では、強度の変化は、光源からの光強度の増加である。他の実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光源からの光のスペクトルパラメータの変化を示すステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有する。いくつかの事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の変化である。他の事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の数の増加である。ある特定の事例では、光の波長の数の増加は、光源によって放出されるスペクトル幅の拡大を含む。他の事例では、スペクトルパラメータの変化は、光源によって放出される光の波長の数の減少である。ある特定の事例では、光の波長の数の減少は、光源によって放出されるスペクトル幅の縮小を含む。
【0172】
いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光源からの光パルスの周波数変化を含むステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有する。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光源からの光のパルスを検出することを含むステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有する。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有し、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの周波数の増加を検出することを含む。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有し、ステップ信号は、第1の所定の時間間隔中に検出された光源からの光パルスと比較して、光パルスの周波数の減少を検出することを含む。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有し、ステップ信号は、光源からの光の消滅を検出することを有する。
【0173】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ステップ信号を検出するためのアルゴリズムを有し、ステップ信号は、光検出器の検出器ゲインの変化を示す。いくつかの事例では、検出器ゲインの変化は、光検出器の検出器ゲインの低下である。他の事例では、検出器ゲインの変化は、光検出器の検出器ゲインの上昇である。ある特定の実施形態では、検出器ゲインの変化は、光源からの光パルスの周波数変化を含むステップ信号によって示される。他の実施形態では、検出器ゲインの変化は、光源からの光の消滅を含むステップ信号によって示される。
【0174】
ある特定の実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、第1の所定の時間間隔に先行して、光源からの光を検出する前に同期信号を検出するためのアルゴリズムを有する。いくつかの実施形態では、同期信号は、所定のパルス周波数を有する光源からの光を検出することを含む。他の実施形態では、同期信号は、所定の強度閾値を超える強度を有する光源からの光を検出することを含む。他の実施形態では、同期信号は、最大光強度で光源からの光を検出することを含む。
【0175】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、信号振幅を算出するためのアルゴリズムを有する。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、中央値信号振幅を算出するためのアルゴリズムを有する。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、算出された信号振幅を光源の光強度と比較するためのアルゴリズムを有する。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、算出された信号振幅のうちの1つ以上と、算出された信号振幅と光源の光強度との間の比較とに基づいて、光検出器のパラメータを決定するためのアルゴリズムを有する。例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、検出器感度、最小検出閾値、最大検出閾値、検出器感度、検出器ダイナミックレンジ、検出器信号対雑音比、又は単位出力当たりの光電子数を決定するためのアルゴリズムを有してよい。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光検出器の動作電圧範囲の全体にわたって、光検出器のパラメータが決定するなど、光検出器の動作電圧の範囲にわたって、光検出器のパラメータを決定するためのアルゴリズムを有してよい。
【0176】
コンピュータ可読記憶媒体は、ディスプレイ及びオペレータ入力デバイスを有する1つ以上のコンピュータシステム上で使用され得る。オペレータ入力デバイスは、例えば、キーボード、マウスなどであってもよい。処理モジュールは、主題の方法のステップを実行するために格納された命令を有するメモリにアクセスするプロセッサを含む。処理モジュールは、オペレーティングシステム、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)コントローラ、システムメモリ、メモリ格納デバイス、及び入出力コントローラ、キャッシュメモリ、データバックアップユニット、並びに多くの他のデバイスを含み得る。プロセッサは、市販のプロセッサであり得るか、又は利用可能であるか、若しくは利用可能になる他のプロセッサのうちの1つであり得る。プロセッサは、オペレーティングシステムを実行し、オペレーティングシステムは、周知の方法でファームウェア及びハードウェアとインターフェース接続し、当技術分野で既知であるように、Java、Perl、C++、他の高級言語又は低級言語、並びにそれらの組み合わせなどの様々なプログラミング言語で記述され得る様々なコンピュータプログラムの機能を、プロセッサが連携及び実行することを容易にする。オペレーティングシステムは、典型的には、プロセッサと協調して、コンピュータの他の構成要素の機能を調整し、実行する。オペレーティングシステムは、また、全て既知の技術に従って、スケジューリング、入出力制御、ファイル及びデータ管理、メモリ管理、並びに通信制御及び関連サービスを提供する。
【0177】
キット
主題のシステムの1つ以上の構成要素を含むキットもまた提供される。ある特定の実施形態によるキットは、狭帯域発光ダイオードなどの1つ以上の光源と、光検出器の1つ以上のパラメータの解析が望まれる光検出器(例えば、光電子増倍管)とを含む。また、キットは、レンズ、ミラー、フィルタ、光ファイバ、波長セパレータ、ピンホール、スリット、コリメーティングプロトコル、及びそれらの組み合わせなどの光調整構成要素を含んでもよい。
【0178】
上記の構成要素に加えて、主題のキットは、主題の方法を実践するための命令を(ある特定の実施形態では)更に有し得る。これらの命令は、様々な形態で主題のキット中に存在し得、そのうちの1つ以上は、キット中に存在し得る。これらの命令が存在し得る1つの形態は、好適な媒体又は基板、例えば、情報が印刷される1枚以上の紙、キットのパッケージ、添付文書などに印刷される情報としてである。これらの命令の更に別の形態は、情報が記録されたコンピュータ可読媒体、例えば、ディスケット、コンパクトディスク(CD)、ポータブルフラッシュドライブなどである。存在し得るこれらの命令の更に別の形態は、削除されたサイトで情報にアクセスするためにインターネットを介して使用され得るウェブサイトアドレスである。
【0179】
利用可能性
主題の方法、システム、及びコンピュータシステムは、粒子分析器など、光検出器を較正又は最適化することが望ましい、様々な用途での使用を見出す。主題の方法及びシステムは、生体試料などの流体培地中の試料内の粒子成分を分析し、選別するために使用される光検出器での使用も見出される。本開示は、また、フローサイトメトリにおける使用も見出され、ここでは改善された細胞選別精度、強化された粒子収集、低減されたエネルギー消費、粒子充電効率、より正確な粒子充電、及び細胞選別中の強化された粒子偏向を有するフローサイトメータを提供することが望ましい。実施形態では、本開示は、フローサイトメータによる試料分析中のユーザ入力又は手動調整の必要性を低減させる。ある特定の実施形態では、主題の方法及びシステムは、完全に自動化されたプロトコルを提供し、その結果、任意のヒト入力があっても、使用中にフローサイトメータの調整がほとんど必要とならない。
【0180】
添付の特許請求の範囲に関わらず、本開示は、また、以下の付記によって規定される。
【0181】
1.粒子分析器内の光検出器により、光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出することと、
光検出器により、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出することと、
光検出器により、光源からの光を第2の所定の時間間隔で検出することと、
第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔にわたって、光検出器からのデータ信号を積分することと、
積分されたデータ信号に基づいて、光検出器の1つ以上のパラメータを決定することと
を含む、方法。
2.光源のパラメータが、光源からの光の強度である、付記1に記載の方法。
3.光源のパラメータが、光源からの光のスペクトルである、付記1に記載の方法。
4.光源が、1つ以上の発光ダイオードを備える、付記1~3のいずれか一つに記載の方法。
5.光源が、複数の単色発光ダイオードを備える、付記4に記載の方法。
【0182】
6.光源が、複数の多色発光ダイオードを備える、付記4に記載の方法。
7.ステップ信号を検出することが、光源からの光の強度の変化を示す、付記1~6のいずれか一つに記載の方法。
8.ステップ信号を検出することが、光源からの光の強度の第1の強度から第2の強度への増加を示す、付記7に記載の方法。
9.ステップ信号が、光源からの光パルスの周波数変化を含む、付記7又は8に記載の方法。
10.ステップ信号が、光源からの光パルスの持続期間変化を含む、付記7又は8に記載の方法。
【0183】
11.ステップ信号が、光源からの光の消滅を含む、付記7又は8に記載の方法。
12.ステップ信号を検出することが、光検出器の検出器ゲインの第1の検出器ゲインから第2の検出器ゲインへの変化を示す、付記1~6のいずれか一つに記載の方法。
13.ステップ信号が、光源からの光パルスの周波数変化を含む、付記12に記載の方法。
14.ステップ信号が、光源からの光パルスの持続期間変化を含む、付記13に記載の方法。
15.ステップ信号が、光源からの光の消滅を含む、付記12に記載の方法。
【0184】
16.第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔が、同一の持続期間を有する、付記1~15のいずれか一つに記載の方法。
17.方法が、第1の所定の時間間隔の前に同期信号を検出することを更に含む、付記1~16のいずれか一つに記載の方法。
18.同期信号が、光源からの光を最大光強度で検出することを含む、付記17に記載の方法。
19.方法が、第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔のうちの1つ以上のデータ信号に挿入されるタグ信号を検出することを含む、付記1~18のいずれか一つに記載の方法。
20.タグ信号が、周波数変調されたデータ信号を含む、付記19に記載の方法。
【0185】
21.方法が、第1の所定の時間間隔の前に、光検出器を所定の検出器ゲインに設定することを更に含む、付記1~20のいずれか一つに記載の方法。
22.方法が、検出器感度、最小検出閾値、最大検出閾値、検出器感度、検出器ダイナミックレンジ、検出器信号対雑音比、及び単位出力当たりの光電子数からなる群から選択される光検出器の1つ以上のパラメータを決定することを含む、付記1~21のいずれか一つに記載の方法。
23.光検出器のパラメータが、光検出器の動作電圧の範囲にわたって決定される、付記1~22のいずれか一つに記載の方法。
24.光検出器のパラメータが、光検出器の動作電圧範囲全体にわたって決定される、付記23に記載の方法。
25.決定されたパラメータに基づいて、光検出器のための最適な検出器ゲインを算出することを更に含む、付記1~24のいずれか一つに記載の方法。
【0186】
26.光検出器が、フローサイトメータ内に配置されている、付記1~25のいずれか一つに記載の方法。
27.フローサイトメータは、フローストリーム内の粒子を伝播させるためのフローセルを含む、付記26に記載の方法。
【0187】
28.粒子分析器であって、
光源と、
粒子分析器のハウジング内に配置され、光検出器を備えた光検出システムであって、
光検出器は、
光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出することと、
光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出することと、
光源からの光を第2の所定の時間間隔で検出することと
を行うように構成された、光検出システムと、
プロセッサであって、
そのプロセッサに動作可能に結合されたメモリを備え、
メモリは、そのメモリに格納された命令を有し、その命令がプロセッサにより実行されると、プロセッサに、
第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔にわたって、光検出器からのデータ信号を積分することと、
積分されたデータ信号に基づいて、光検出器の1つ以上のパラメータを決定することと
を行わせる、プロセッサと
を備える、粒子分析器。
29.粒子分析器は、フローサイトメータに組み込まれる、付記28に記載の粒子分析器。
30.光源のパラメータが、光源からの光の強度である、付記28又は29に記載の粒子分析器。
31.光源のパラメータが、光源からの光のスペクトルである、付記28又は29に記載の粒子分析器。
32.光源が、1つ以上の発光ダイオードを備える、付記28~31のいずれか一つに記載の粒子分析器。
【0188】
33.光源が、複数の単色発光ダイオードを備える、付記32に記載の粒子分析器。
34.光源が、複数の多色発光ダイオードを備える、付記33に記載の粒子分析器。
35.ステップ信号が、光源からの光の強度の変化を示す、付記28~34のいずれか一つに記載の粒子分析器。
36.ステップ信号が、光源からの光の強度の第1の強度から第2の強度への増加を示す、付記35に記載の粒子分析器。
37.ステップ信号が、光源からの光パルスの周波数変化を含む、付記35又は36に記載の粒子分析器。
【0189】
38.ステップ信号が、光源からの光パルスの持続期間変化を含む、付記35又は36に記載の粒子分析器。
39.ステップ信号が、光源からの光の消滅を含む、付記35又は36に記載の粒子分析器。
40.ステップ信号が、光検出器の検出器ゲインの第1の検出器ゲインから第2の検出器ゲインへの変化を示す、付記28~34のいずれか一つに記載の粒子分析器。
41.ステップ信号が、光源からの光パルスの周波数変化を含む、付記40に記載の粒子分析器。
42.ステップ信号が、光源からの光パルスの持続期間変化を含む、付記41に記載の粒子分析器。
【0190】
43.ステップ信号が、光源からの光の消滅を含む、付記42に記載の粒子分析器。
44.第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔が、同一の持続期間を有する、付記28~43のいずれか一つに記載の粒子分析器。
45.光検出器が、第1の所定の時間間隔の前に同期信号を検出するように更に構成される、付記28~44のいずれか一つに記載の粒子分析器。
46.同期信号が、最大光強度で光源からの光を検出することを含む、付記45に記載の粒子分析器。
47.メモリが、そのメモリに格納された命令を有し、その命令がプロセッサにより実行されると、プロセッサに、第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔のうちの1つ以上のデータ信号に挿入されるタグ信号を検出させる、付記28~46のいずれか一つに記載の粒子分析器。
【0191】
48.タグ信号は、周波数変調されたデータ信号を含む、付記47に記載の粒子分析器。
49.メモリが、そのメモリに格納された命令を有し、その命令がプロセッサにより実行されると、プロセッサに、第1の所定の時間間隔の前に、光検出器を所定の検出器ゲインに設定させる、付記28~48のいずれか1つに記載の粒子分析器。
50.メモリが、そのメモリに格納された命令を有し、その命令がプロセッサにより実行されると、検出器感度、最小検出閾値、最大検出閾値、検出器感度、検出器ダイナミックレンジ、検出器信号対雑音比、及び単位出力当たりの光電子数からなる群から選択される光検出器の1つ以上のパラメータをプロセッサに決定させる、付記28~49のいずれか一つに記載の粒子分析器。
51.メモリが、そのメモリに格納された命令を有し、その命令がプロセッサによって実行されると、光検出器の動作電圧の範囲にわたって、光検出器のパラメータをプロセッサに決定させる、付記28~50のいずれか一つに記載の粒子分析器。
52.メモリが、そのメモリに格納された命令を有し、その命令がプロセッサにより実行されると、光検出器の動作電圧範囲全体にわたって、光検出器のパラメータをプロセッサに決定させる、付記51に記載の粒子分析器。
【0192】
53.メモリが、自身に格納された命令を有し、その命令がプロセッサにより実行されると、決定されたパラメータに基づいて、光検出器のための最適な検出器ゲインの算出をプロセッサに行わせる、付記28~52のいずれか一つに記載の粒子分析器。
54.光検出器が、光増倍管を備える、付記28~53のいずれか一つに記載の粒子分析器。
55.光検出器が、アバランシェフォトダイオードを備える、付記28~53のいずれか一つに記載の粒子分析器。
【0193】
56.格納された命令を有する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
この命令は、
粒子分析器内の光検出器により、光源からの光を第1の所定の時間間隔で検出するためのアルゴリズムと、
光検出器により、光源のパラメータ又は光検出器のパラメータの変化を示すステップ信号を検出するためのアルゴリズムと、
光検出器により、光源からの光を第2の所定の時間間隔で検出するためのアルゴリズムと、
第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔にわたって、光検出器からのデータ信号を積分するためのアルゴリズムと、
積分されたデータ信号に基づいて、光検出器の1つ以上のパラメータを決定するためのアルゴリズムと
を有する、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
57.光源のパラメータが、光源からの光の強度である、付記56に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
58.光源のパラメータが、光源からの光のスペクトルである、付記56に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
59.光源が、1つ以上の発光ダイオードを備える、付記56~58のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
60.光源が、複数の単色の発光ダイオードを備える、付記59に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0194】
61.光源が、複数の多色発光ダイオードを備える、付記59に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
62.ステップ信号が、光源からの光の強度の変化を示す、付記56~61のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
63.ステップ信号が、光源からの光の強度の第1の強度から第2の強度への増加を示す、付記62に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
64.ステップ信号が、光源からの光パルスの周波数変化を含む、付記62又は63に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
65.ステップ信号が、光源からの光パルスの持続期間変化を含む、付記62又は63に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0195】
66.ステップ信号が、光源からの光の消滅を含む、付記62又は63に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
67.ステップ信号を検出することが、光検出器の検出器ゲインの第1の検出器ゲインから第2の検出器ゲインへの変化を示す、付記56~61のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
68.ステップ信号が、光源からの光パルスの周波数変化を含む、付記67に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
69.ステップ信号が、光源からの光パルスの持続期間変化を含む、付記67に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
70.ステップ信号は、光源からの光の消滅を含む、付記67に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0196】
71.第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔が、同一の持続期間を有する、付記56~70のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
72.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、第1の所定の時間間隔の前に同期信号を検出するためのアルゴリズムを更に有する、付記56~71のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
73.同期信号が、光源が最大光強度であるデータ信号を含む、付記62に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
74.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、第1の所定の時間間隔及び第2の所定の時間間隔のうちの1つ以上のデータ信号に挿入されるタグ信号を検出するためのアルゴリズムを更に有する、付記56~73のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
75.タグ信号が、周波数変調されたデータ信号を含む、付記74に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0197】
76.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、第1の所定の時間間隔の前に、光検出器を所定の検出器ゲインに設定するためのアルゴリズムを更に有する、付記56~73のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
77.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、検出器感度、最小検出閾値、最大検出閾値、検出器感度、検出器ダイナミックレンジ、検出器信号対雑音比、及び単位出力当たりの光電子数からなる群から選択される光検出器の1つ以上のパラメータを決定するためのアルゴリズムを有する、付記56~76のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
78.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、光検出器の動作電圧の範囲にわたって、光検出器のパラメータを決定するためのアルゴリズムを有する、付記56~77のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
79.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、光検出器の動作電圧範囲全体にわたって、光検出器のパラメータを決定するためのアルゴリズムを有する、付記78に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
80.非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、決定されたパラメータに基づいて、光検出器のための最適な検出器ゲインを算出するためのアルゴリズムを更に有する、付記56~79のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0198】
上記の発明は、明確な理解のために例示及び例によって多少詳しく説明されてきたが、当業者であれば、本発明の教示に照らして、添付の特許請求の範囲の趣旨又は範囲から逸脱することなく、それらの発明に対して特定の変更及び修正が行われ得ることは、容易に明らかである。
【0199】
したがって、上記は単に本発明の原理を例示するにすぎない。当業者は、本明細書に明示的に記載又は示されていないが、本発明の原理を具現化し、その精神及び範囲内に含まれる様々な配置を考案することができることが理解される。更に、本明細書に列挙される全ての例及び条件付き言語は、主に、読者が本発明の原理及び当該技術を更に進めるために発明者が寄与する概念を理解することを助ける点を意図しており、そのような具体的に列挙される例及び条件に限定されないと解釈されるべきである。更に、本発明の原理、態様、及び実施形態を記載する、本明細書の全ての記述、並びにそれらの具体例は、それらの構造的及び機能的等価物の両方を包含することが意図されている。追加的に、そのような等価物は、構造に関係なく、現在知られている等価物と、将来開発される等価物との両方、すなわち、同じ機能を実行するように開発された任意の要素を含むことが意図される。更に、本明細書に開示されるいかなるものも、そのような開示が特許請求の範囲において明示的に記載されているか否かに関わらず、公に献呈するように意図されない。
【0200】
したがって、本発明の範囲は、本明細書に示され、説明された例示的な実施形態に限定されることを意図されていない。むしろ、本発明の範囲及び精神は、添付の特許請求の範囲によって具現化される。特許請求の範囲において、米国特許法第112条(f)又は米国特許法第112条(6)は、特許請求の範囲におけるそのような制限の開始時に正確な語句「のための手段」又は正確な語句「のためのステップ」が列挙されるときにのみ、特許請求の範囲における制限のために引用されるものとして明示的に定義され、そのような正確な語句が特許請求の範囲における制限で使用されない場合、米国特許法第112条(f)又は米国特許法第112条(6)は引用されない。
【0201】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条(e)に従って、2020年10月30日に出願された米国仮特許出願第63/107,701号の出願日に対する優先権を主張し、その出願の開示全体は参照により本明細書に援用される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6
【国際調査報告】