(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-28
(54)【発明の名称】化粧品組成物を皮膚に接触させるためのパッチ
(51)【国際特許分類】
A61K 8/02 20060101AFI20231221BHJP
A45D 44/22 20060101ALI20231221BHJP
A61F 13/02 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
A61K8/02
A45D44/22 C
A61F13/02 310M
A61F13/02 360
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535926
(86)(22)【出願日】2021-12-14
(85)【翻訳文提出日】2023-08-09
(86)【国際出願番号】 EP2021085760
(87)【国際公開番号】W WO2022129093
(87)【国際公開日】2022-06-23
(32)【優先日】2020-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L’OREAL
【住所又は居所原語表記】14 Rue Royale,75008 PARIS,France
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】エリック・コリエ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083DD05
4C083DD12
4C083EE06
4C083EE07
4C083FF04
(57)【要約】
パッチ(1)は、接着剤を含む貼付層(4)によって、皮膚(P)に再配置可能に貼付されるように構成されている適用面(3)を有する、略平坦な本体(2)を含み、本体(2)は、化粧品組成物(C)を直接受容するように構成されている盲空洞(6)を有し、
本体(2)は、
* 化粧品組成物(C)を受容するための少なくとも1つの層(10)であり、受容層(10)は、空洞の底部の範囲を定める、少なくとも1つの層(10)、
* 受容層(10)と貼付層(4)との間に挿入されている少なくとも1つの中間層(12)であり、空洞(6)の周囲の範囲を定めかつ空洞(6)の周囲において、貼付層(4)を受容する適用面(3)を形成している、中間層(12)
を含む、積層された層からなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品組成物(C)を皮膚(P)に接触させるためのパッチ(1)であって、
前記パッチ(1)が、略平坦な本体(2)を備えており、
前記本体(2)が、
少なくとも1つの接着剤を含む貼付層(4)によって前記皮膚(P)に再配置可能に貼付されるように構成されている適用面(3)であって、前記本体(2)が、底部(7)を形成していると共に開口部(O)を介して前記適用面(3)で開口している空洞(6)を有しており、前記空洞(6)が、前記皮膚(P)と接触させるための前記化粧品組成物(C)を直接受容するように構成されている、前記適用面(3)と、
前記空洞(6)の周辺の前記適用面(3)に形成されている周囲貼付面(8)であり、前記貼付層(4)が、前記本体(2)の前記適用面(3)の前記周囲貼付面(8)を覆って延在している、前記周囲貼付面(8)と、
を有している、前記パッチ(1)において、
前記本体(2)が、積層された層から成り、
前記積層された層が、
前記化粧品組成物(C)を受容するための少なくとも1つの受容層(10)であって、前記空洞の前記底部の境界を形成している、少なくとも1つの前記受容層(10)と、
前記化粧品組成物(C)を受容するための前記受容層(10)と前記貼付層(4)との間に挿入されている少なくとも1つの中間層(12)であって、前記中間層(12)が、前記空洞(6)の境界を形成しており、且つ、前記貼付層(4)を受容する前記適用面(3)を前記空洞(6)の周囲に形成している、少なくとも1つの前記中間層(12)と、
を備えている、パッチ(1)。
【請求項2】
前記本体(2)が、前記中間層(12)と前記受容層(10)との間に挿入されている結合層(15)を備えている、請求項1に記載のパッチ(1)。
【請求項3】
前記中間層(12)が、発泡体から形成されている、請求項1又は2に記載のパッチ(1)。
【請求項4】
前記貼付層(4)は、前記皮膚上に適用するための生体適合性接着剤を備えている、請求項1~3のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項5】
前記貼付層(4)が、前記中間層(12)と接触している前記貼付層(4)の面(4′)に接着剤を含んでおり、前記接着剤が、前記中間層(12)の反対側に位置する前記貼付層(4)の前記適用面(3)に、前記貼付層(4)の接着性より強い前記接着性を有している、請求項1~4のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項6】
前記貼付層(4)の少なくとも1つの接着剤が、8g/m
2~300g/m
2の質量密度を有している、請求項1~5のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項7】
前記化粧品組成物(C)を受容するための前記層(10)が、閉塞材料又は透湿材料から作られている、請求項1~6のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項8】
前記空洞(6)が、複数の部分空洞(18)に分割されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項9】
前記受容層(10)が、外周縁部(13)の境界を形成しており、
前記中間層(12)が、前記受容層(10)の前記外周縁部(13)と同一の輪郭を有する外周縁部(14)を含んでいる、請求項1~8のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項10】
前記中間層(12)が、前記空洞(6)の前記周囲を連続的に封止している、請求項1~9のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のパッチ(1)と、前記パッチ(1)が使用されていない場合に前記パッチ(1)を受容するための保存シート(5)とを備えている、組立体。
【請求項12】
請求項1~10のいずれか一項に記載のパッチ(1)と、前記パッチ(1)の前記空洞(6)又は部分空洞(18)に充填するための流動可能な1つ又は複数の化粧品組成物とを備えているキットであって、
前記化粧品組成物が、1つ若しくは複数の液状組成物若しくはペースト状組成物であるか、又はジェル形態若しくは粉末形態である、キット。
【請求項13】
請求項1~10のいずれか一項に記載のパッチ(1)を使用するための方法であって、
- 請求項1から8のいずれか一項に記載のパッチを準備するステップと、
- 前記空洞(6)又は部分空洞(21,22,23,24,25)それぞれを前記化粧品組成物(C)で充填するステップと、
- 前記空洞(6)の前記開口部(O)が前記皮膚(P)に対向している状態で、前記パッチ(1)を前記皮膚(P)に当てるステップと、
- 前記貼付層(4)によって前記パッチ(1)を前記皮膚に貼付するステップと、
- 前記化粧品組成物(C)を分配するために前記受容層(10)を擦るステップと、
を備えている、方法。
【請求項14】
前記方法が、前記パッチ(1)が前記貼付層(4)によって最初に貼付されている保存シート(5)から、前記パッチ(1)を取り外す最初のステップを備えている、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法が、
- 前記パッチ(1)を前記皮膚(P)から取り外すステップと、
- 前記空洞(6)又は前記部分空洞(21,22,23,24,25)に残存している前記化粧品組成物(C)を除去するために、特に水で前記パッチ(1)を洗浄するステップと、
- 前記貼付層(4)によって前記パッチ(1)を保存シート(5)に貼付するステップと、
を備えている、請求項13又は14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品組成物を皮膚に接触させるためのパッチであって、少なくとも1つの接着剤を含む貼付層によって皮膚に再配置可能に貼付されるように構成されている適用面(application face)であり、本体は、底部を形成しておりかつ開口部により適用面上へ開いている盲空洞を有し、前記空洞は、皮膚と接触させられる化粧品組成物を直接受容するように構成されている、適用面と、空洞の周辺で適用面上に形成されている周囲貼付面であり、貼付層は本体の適用面の周囲貼付面を覆って延在している、周囲貼付面とを有する、略平坦な本体を含む、パッチに関する。「パッチ」という用語は、本明細書において、かつ一般に定義されているように、皮膚上でのかつ/又は皮膚を通した物質の拡散を可能にする粘着皮膚デバイスを意味する。
【背景技術】
【0002】
化粧品組成物には、例えば美容体表ケア製品、着色製品、又は/及びメークアップ製品が含まれる。
【0003】
より一般的に、化粧製品は、化粧製品に関する欧州議会及び2009年11月30日の評議会のEC規則No.1223/2009において定義されている製品である。
【0004】
複数の部分空洞を含み、本体及び貼付層がシリコーンから作られておりかつ成形又は共成形によって取り付けられている、前述されているタイプのパッチが、FR3082723A1から知られている。
【0005】
そのようなパッチは、様々な盲空洞内に配置されておりかつ可変適用時間の間、皮膚に当接して適用される化粧品組成物の効果を高めるという利点、及びまた洗浄可能かつ再利用可能であるという利点を有する。
【0006】
しかしながら、そのようなパッチの設計は複雑であり、費用がかかり、かつパッチの製造中に金型にシリコーンが付着する問題に遭遇し、したがってパッチ仕様を満たさない製品を生み出す可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、手入れされるごく特定の領域上に最大量の化粧品組成物を供給することによって、その効果を保持すると同時に、簡単に使えるパッチを提供することによって、前述されている欠点を緩和することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のために、本発明は、前述されているタイプのパッチに関し、本体は積層された層からなり、積層された層は、
* 化粧品組成物を受容するための少なくとも1つの層であり、受容層は、空洞の底部の範囲を定める、少なくとも1つの層、
* 化粧品組成物を受容するための層と貼付層との間に挿入されている少なくとも1つの中間層であり、中間層は、空洞の周囲の範囲を定めかつ空洞の周囲において、貼付層を受容する適用面を形成している、少なくとも1つの中間層
を含む。
【0010】
そのようなパッチは、化粧製品の効果を高めるのを助ける。作用は、少なくとも部分的な閉鎖を作り出すことによって、パッチが当てられる表面上に集中し、毛穴を開くことに有利に働き、したがって化粧品組成物の浸透を加速させる。
【0011】
貼付層は、パッチを随意に所望の皮膚領域上に配置し、かつ再配置するのに使用される。パッチは洗浄され、後の使用のために化粧品組成物で再度満たされることが可能である。
【0012】
中間層はスペーサとしての機能を果たし、その厚さは、空洞内に満たされることが可能である化粧品組成物の最大体積を決定し、したがって手入れ時間の管理を助ける。
【0013】
層の重ね合わせは極めて実施しやすく、速く、安価である。
【0014】
代替的実施形態によれば、本体は、中間層と受容層との間に挿入されている結合層をさらに含む。結合層は、詳細には受容層の材料が中間層の材料に侵入しないように、中間層を保護することを可能にする。
【0015】
別の代替的実施形態によれば、中間層は発泡体から作られている。
【0016】
そのような材料はユーザに快適さをもたらし、パッチに可撓性をもたらし、パッチの厚さに対する横方向の変形を吸収する。
【0017】
有利な代替的実施形態によれば、貼付層は、皮膚上に適用されることが意図されている生体適合性接着剤を含む。そのような接着剤は、経時的な十分な保持、及び皮膚上でパッチを再配置する良好な能力を、特に確実にする。
【0018】
別の代替的実施形態によれば、貼付層は、中間層と接触しているその面上に接着剤を含み、接着剤は、中間層の反対側の、その適用面上の貼付層の接着性より強い接着性を有する。このようにして、貼付層は、パッチが使用後に除去された時、パッチから取り外されず、皮膚上に残留物を残さない。
【0019】
別の代替的実施形態によれば、貼付層の少なくとも1つの接着剤が8g/m2~300g/m2の質量密度を有する。好ましくは、貼付層の接着剤はシリコーン、詳細にはシリコーンジェルを含むか又はシリコーンジェルからなる。本実施形態では、貼付層の接着剤は、20g/m2~300g/m2の、好ましくは100g/m2~200g/m2の、詳細には145g/m2~155g/m2の質量密度を有する。あるいは、貼付層の接着剤はアクリル接着剤を含むか又はアクリル接着剤からなる。本代替的実施形態では、貼付層の接着剤は、8g/m2~50g/m2の、詳細には20g/m2に近い質量密度を有する。そのような密度は、パッチが十分に可撓性であること、及びすべての身体タイプに適合することを可能にし、受容層は、化粧品組成物を混合し、擦り、したがって化粧品組成物をさらに浸透させることができるように十分に可撓性である。
【0020】
別の代替的実施形態によれば、化粧品組成物を受容するための層は、閉塞材料又は透湿材料から作られている。
【0021】
閉塞材料が、パッチの効果をさらに高めることによって、迅速な手入れのための化粧品組成物の使用に特に適合される。
【0022】
閉塞材料は通気性がゼロに近い材料である。
【0023】
材料の通気性はその水蒸気透過率(MVTR)によって定められる。
【0024】
MVTRはg/m2/24hで測定される。
【0025】
MVTRはNF EN13726-2規格により試験される。
【0026】
MVTRが高いほど、材料の通気性がより高く、閉塞性がより低い。
【0027】
透湿材料が、ユーザにさらなる快適さをもたらすことによって、長期間の手入れのための化粧品組成物の使用に特に適合される。代替的実施形態によれば、盲空洞は複数の部分空洞へ分割される。パッチ内の複数の部分空洞の存在は、必要に応じて、1つ又は複数の化粧品組成物を適用することを可能にし、これらの化粧品組成物は、任意選択で、例えば皺取り組成物、保湿組成物、充血除去組成物、にきび治療組成物等である。
【0028】
他の代替的実施形態によれば、
- 受容層は外周縁部の範囲を定め、中間層は、受容層の周縁部と同一の輪郭を有する外周縁部を含み、
- 空洞は、中間層によって、その周囲において連続的に封止されている。
【0029】
また、本発明は、上で定義されているパッチを含む組立体に関し、保存シートは、パッチが使用されない時にパッチを受容することが意図される。
【0030】
パッチは再配置可能であり、保存シートは、パッチが使用されていない時、何らかの埃からパッチを保護しかつ皮膚上でのパッチの良好な保持を維持するのに使用される。
【0031】
また、本発明は、上で定義されているパッチ、及びパッチの空洞又は部分空洞内に満たされることが意図されている、1つ若しくは複数の液体組成物又はペースト状組成物あるいはジェル形態のもの若しくは粉末形態のものなどの、流動することができる1つ又は複数の化粧品組成物を含むキットに関する。
【0032】
そのようなキットは、空洞又は部分空洞内で化粧品組成物の偶発的混合物を生成すること、及び極めて可鍛性の又は可撓性の受容層のおかげで、パッチを合わせた後、これらの組成物が混合されることを可能にする。
【0033】
最後に、本発明は、次の
- 上で定義されているパッチを設けるステップと、
- 空洞又は部分空洞の各々を化粧品組成物で満たすステップと、
- パッチを、空洞の開口部が皮膚に対向している状態で、皮膚上に当てるステップと、
- パッチを、貼付層によって、皮膚へ貼付するステップと、
- 化粧品組成物を分配するために、受容層を擦るステップと
を含む、上で定義されているパッチを使用するための方法に関する。
【0034】
代替的実施形態によれば、
- 本方法は、パッチが貼付層によって最初に貼付されている保存シートから、パッチを取り外す最初のステップを含み、
- 本方法は、次の追加の
- パッチを皮膚から取り外すステップと、
- 空洞又は部分空洞内に残存している化粧品組成物を除去するために、詳細には水で、パッチを洗浄するステップと、
- パッチを、貼付層によって、保存シートへ貼付するステップと
を含む。
【0035】
本発明は、添付図面を参照して、単に例として提示されている以下の説明を読むと、より理解しやすくなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】その保存シート上に配置されている、本発明によるパッチの実施形態例の上面図である。
【
図2】
図1の平面II-IIに沿った、かつユーザの皮膚に当てられている、
図1のパッチの概略横断面図である。
【
図3】ユーザの顔上の、
図1のパッチの概略図である。
【
図4】本発明の第2の実施形態例によるパッチの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
【0038】
図1では、パッチ1はユーザの顔上に配置されるように構成されている。
【0039】
図1から
図3は、本発明によるパッチの実施形態例を示し、パッチ1はユーザの目の下に配置されて、皮膚のこの領域を1つ又は複数の化粧品組成物と接触させるように構成されている。
【0040】
より具体的には、図において説明されているパッチ1は、1つ又は複数の化粧品組成物を、右目の下に配置されているユーザの皮膚の領域と接触させるように構成されている。
【0041】
特に
図1に見られるように、パッチ1は、実質的に平坦な本体2と、本体の周囲に配置されている、皮膚上の貼付層4とを含む。
【0042】
略平坦な、とは、本体2が、第1の2つに対して垂直な第3の軸に沿って測定されるパッチの第3の寸法、例えば厚さより実質的に大きい、例えば少なくとも2倍大きい、2つの垂直軸、例えば長さ及び幅に沿って測定される第1の寸法と第2の寸法とを有することを意味する。
【0043】
本体2は積層された層からなる。
【0044】
本体2は、貼付層4によってユーザの皮膚に貼付されるように構成されている適用面3を有する。
【0045】
貼付層4は少なくとも1つの接着剤を含む。
【0046】
その上、
図2に見られるように、パッチ1の貼付層4は、パッチが使用されていない時、保存シート5上でのその貼付を可能にする。
【0047】
保存シート5は、第1の使用の前に除去されることが意図されており、パッチ1を不純物から保護する。
【0048】
保存シート5は、有利にはポリエステル又はポリオレフィンから作られている。
【0049】
本発明によれば、パッチ1の本体2は、底部7を形成しておりかつ適用面3上の開口部Oへ開いている少なくとも1つの盲空洞6を有する。
【0050】
この空洞6は、手入れされる皮膚領域と接触させられることが意図されている化粧品組成物Cを直接受容することが意図される。
【0051】
その上、本発明によるパッチ1の本体2は、空洞6の周辺で適用面3上に形成されている周囲貼付面8を有する。
【0052】
貼付層4は本体2の適用面3の周囲貼付面8上に当てられ、手入れされる皮膚領域上でのパッチ1の貼付を確実にする。
【0053】
本発明によるパッチ1の有利な配置によれば、パッチ1と手入れされる皮膚領域との間の盲空洞6の周囲にシールが生成されるように、周囲貼付面8はそれ自体の上へ閉じており、それにより、手入れの全継続時間の間、空洞6内に満たされた化粧品組成物Cを皮膚と接触した状態に保つことが可能になる。
【0054】
閉塞空間が、パッチの盲空洞6とパッチ1が当てられる皮膚領域との間に、パッチ1によって形成され、そのような閉塞空間は、パッチ1の盲空洞6内に満たされた化粧品組成物Cによる皮膚手入れの効果を高めることを助ける。
【0055】
閉塞空間は毛穴を開くことに有利に働き、化粧品組成物の浸透を加速させる。
【0056】
また、これは、パッチ1が粘着性であるので、ユーザが困ることなく、手入れに利用可能な化粧品組成物量、及びしたがって適用時間を増加させることを可能にする。
【0057】
その上、本体2は、化粧品組成物Cを通さない材料から作られている。
【0058】
したがって、パッチ1が皮膚P上に配置される場合、盲空洞6内に満たされている化粧品組成物Cは、空洞6と皮膚Pとの間に形成されている空間内に閉じ込められ、もっぱら、この領域に対向して配置されている、空洞6の開口部Oを通って、手入れされる皮膚領域の方向へ拡散することができる。
【0059】
好ましくは、皮膚P上での前の適用の場合、貼付層4がパッチ1の本体2から取り外されることなく、パッチ1の空洞6内に満たされた残存化粧品組成物Cを除去するために、水での洗浄後、本発明によるパッチ1が再使用され得るように、貼付層4は非水溶性材料から作られている。
【0060】
第1の有利な実施形態によれば、層4は両面を接着剤でコーティングされた基材を含む。
【0061】
基材は、例えば、ポリウレタンから作られている薄膜である。
【0062】
基材は、例えば、約30ミクロンの厚さを有する。
【0063】
本発明によるパッチ1の貼付層4は、有利には適用面3上に感圧接着剤が設けられている。
【0064】
貼付層4用のそのような材料は、それが本発明によるパッチ1が水で洗浄可能であることかつ再利用可能であることを可能にするので、特に有利であり、貼付層4は、洗浄後、皮膚へのその接着力を失わない。その上、貼付層4用のそのような材料は、パッチ1とユーザの皮膚との間に強化されたシールを作り出す。
【0065】
接着剤は、有利には皮膚上に適用されることが意図される生体適合性接着剤である。
【0066】
「生体適合性接着剤」は、本発明によれば、前記化合物が適用されると、生物組織、例えば粘膜又は皮膚に付着する特性を有する任意の化合物を意味する。生体適合性であるために、接着剤は、生体組織の炎症などの副作用を引き起こすことなく、生体組織上での使用に適合していなければならない。
【0067】
好ましくは、生体適合性接着剤はシリコーン、詳細にはシリコーンジェルを含むか又はシリコーンジェルからなる。
【0068】
そのような接着剤は、経時的な十分な保持、及び皮膚上での化粧物品の良好な再配置を特に確実にする。
【0069】
再配置性が、化粧物品が配置され、取り外され、次いでそれをその正確な位置に戻す必要がある場合、再配置される能力を反映する。
【0070】
例えば、生体適合性接着剤は、例えばWACKER社によって販売されているSilpuran(登録商標)2114、Silpuran(登録商標)2142、例えばエルケム社(ELKEM)によって販売されているSilbione(登録商標)4743又はSilbione(登録商標)4645、「Nero/ブラック」シリコーンジェル等から選択される。
【0071】
接着剤がシリコーン、詳細にはシリコーンジェルを含むか又はシリコーンジェルからなる場合、適用面3上の貼付層4の接着剤は、20g/m2~300g/m2、好ましくは100g/m2~200g/m2、詳細には145g/m2~155g/m2の質量密度を有する。
【0072】
好ましくは、貼付層4の接着剤は、20g/cm2以上、好ましくは35g/cm2以上、より好ましくは50g/cm2以上の粘性を有し、この粘性は、「プローブタック」試験によって測定される。
【0073】
例えば、貼付層4の接着剤は、50g/cm2~600g/cm2、好ましくは150g/cm2~500g/cm2、詳細には350g/cm2~450g/cm2の粘性を有する。
【0074】
その上、貼付層4の接着剤は、好ましくは5ショアA~20ショアA、好ましくは10ショア00~20ショア00の硬さを有する。
【0075】
有利には、貼付層4の接着剤は、500mPa.s~3000mPa.s、好ましくは1000mPa.s~2000mPa.sの粘度を有する。
【0076】
別の例によれば、適用面3上の貼付層4の接着剤は、生体適合性アクリル接着剤を含むか又は生体適合性アクリル接着剤からなる。
【0077】
そのような接着剤は皮膚上での化粧物品の良好な再配置性を確実にする。
【0078】
適用面3上の貼付層4の接着剤は、それがアクリル接着剤を含むか又はアクリル接着剤からなる場合、好ましくは8g/m2~50g/m2の、詳細には20g/m2に近い質量密度を有する。
【0079】
そのような接着剤は、シリコーンジェルの粘性より強い、約10倍強い粘性をさらに有する。
【0080】
高い粘性が、皮膚上で高められた保持能力を生じさせる。
【0081】
アクリル接着剤が、結合面を減少させ、したがって、皮膚P上でのパッチ1の良好な保持を確実にすると同時に、空洞6などの、パッチ1の他の効用のために利用可能な空間を最大限にするという利点をさらに有する。
【0082】
パッチ1の本体2は、化粧品組成物Cを受容するための層10を含む。
【0083】
化粧品組成物Cを受容するための層10は、化粧品組成物Cを受容することが意図される。
【0084】
受容層10はパッチ1の底部7を形成する。
【0085】
受容層10は、ユーザが擦ることができるように十分に薄く、したがってこの機械的効果のおかげで手入れの効果を高める。
【0086】
受容層10の厚さは、例えば5ミクロン~200ミクロン、詳細には20ミクロン~40ミクロンである。
【0087】
受容層10は、有利には閉塞材料又は透湿材料から作られている。
【0088】
閉塞材料は、有利にはポリエチレン(PE)又はポリプロピレン(PP)である。
【0089】
透湿材料は、有利にはポリウレタンである。
【0090】
本代替的実施形態によれば、透湿材料は、有利には完全に水を通さない。
【0091】
層10は化粧品組成物Cを通さない。
【0092】
パッチ1の本体2は中間層12を含む。
【0093】
中間層12は貼付層4と受容層10との間に配設されている。
【0094】
有利には、受容層10は外周縁部13の範囲を定め、中間層12は受容層10の周縁部13と同一の輪郭を有する外周縁部14を含む。
【0095】
中間層12は、その中心において空洞6の少なくとも一部を形成している、それ自体の上へ閉じたストリップの形である。
【0096】
空洞6は、中間層12によって、その周囲において連続的に閉鎖されている。中間層12の厚さは、空洞6が含有し得る化粧品組成物C量を決定する。中間層12が厚いほど、化粧品組成物Cの使用可能量が多くなる。
【0097】
中間層12は、パッチ1の厚さに対する横方向の変形を吸収する材料から作られている。
【0098】
中間層12はユーザに快適さをもたらし、パッチ1に可撓性をもたらす。
【0099】
中間層12は、有利には発泡体を含む。発泡体は、好ましくはポリエチレンから作られている。
【0100】
中間層12の厚さは、例えば0.3mm~2.5mmであり、好ましくは0.5mmに近い。
【0101】
貼付層4の第1の実施形態によれば、前記貼付層4は、中間層12と接触しているその面4′上に接着剤を含む。
【0102】
中間層12と接触している面4′上の接着剤は、例えばアクリル接着剤である。
【0103】
中間層12と接触している面4′上の接着剤は、有利には30g/m2~50g/m2の、詳細には40g/m2に近い質量密度を有する。
【0104】
中間層12と接触している面4′上の接着剤は、中間層12の反対側の、その適用面3上の貼付層4の接着性より強い接着性を有する。実際、パッチ1が除去された場合、貼付層4がパッチ1に付着しかつ皮膚Pに付着しないことが重要である。
【0105】
接着性は例えば粘性によって特徴付けられる。
【0106】
中間層12と接触している面4′上に存在する接着剤は、詳細には、中間層12が発泡体から作られている場合に中間層12の反対側の、その適用面3上の接着剤が発泡体の気泡に侵入しないように、中間層12を保護することを可能にする。
【0107】
貼付層4の第2の実施形態によれば、前記貼付層4は接着剤の単分子層である。
【0108】
前記接着剤は、有利には前述されている生体適合性接着剤である。
【0109】
前記接着剤は8g/m2~300g/m2の質量密度を有する。詳細には、適用面3上の貼付層4の接着剤がシリコーン、詳細にはシリコーンジェルを含むか又はシリコーンジェルからなる場合、前記接着剤は、好ましくは100g/m2~200g/m2、詳細には145g/m2~155g/m2の質量密度を有する。あるいは、適用面3上の貼付層4の接着剤がアクリル接着剤を含むか又はアクリル接着剤からなる場合、前記接着剤は、好ましくは8g/m2~50g/m2の、詳細には20g/m2に近い質量密度を有する。
【0110】
パッチ1の本体2は、受容層10と中間層12との間に挿入されている結合層15をさらに含む。
【0111】
結合層15は、その中心において空洞6の少なくとも一部を形成している、それ自体の上へ閉じたストリップの形である。結合層15の外形及び内形はそれぞれ、中間層12の外形及び内形とともに配設されている。
【0112】
結合層15は、有利には両面に接着剤が設けられている薄膜を含む。結合層15の接着剤は例えばアクリル接着剤である。
【0113】
結合層15の薄膜は例えばポリウレタン(PU)から作られており、例えば約30ミクロンの厚さを有する。
【0114】
有利には、結合層15の接着剤は40g/m2に近い密度を有する。
【0115】
結合層15のそのような実施形態は工業生産を容易にし、パッチ1の製造コストを低減する。
【0116】
あるいは、結合層15は接着剤の単分子層である。
【0117】
結合層15の接着剤は例えばアクリル接着剤である。
【0118】
結合層15は受容層10と中間層12とをともに保持することを可能にする。
【0119】
本発明によるパッチ1の有利な配置によれば、空洞6の容積は、0.1mL以上、好ましくは0.2mL以上、より好ましくは0.5mL以上であり、例えば1mLに近い。
【0120】
しかしながら、詳細にはパッチ1を当てることが意図されている皮膚の領域が大表面積を有する場合、空洞6の容積は、1mLより大きい、例えば3mL以上程度である可能性がある。
【0121】
空洞6の厚さは、例えば0.2mm~3mmであり、詳細には0.5mmに近い。
【0122】
したがって、本発明によるパッチ1の空洞6は、所望の手入れ時間全体の間、化粧品組成物Cがユーザの皮膚Pと接触しているように、十分な量の化粧品組成物Cを受容することができる。
【0123】
パッチ1は極めて多様な形状で提示され得る。例えば、本体2は、目の輪郭、唇、額に相当する皮膚の領域、又は例えばにきびが生じた後の局所的な手入れのための、限られた寸法の皮膚の領域、の手入れに適合された形状を有する。
【0124】
図4に示されている代替的実施形態によれば、空洞6は、隔壁20によって分離されている複数の部分空洞18へ分割される。目の下に配置されるパッチ1の特定の例では、パッチ1がユーザの右目の下に配置されると、ユーザの右目の内側角部の近傍に配置される、パッチの第1の部分空洞21が、有利には充血除去剤化粧製品で満たされ得、ユーザの右目と略垂直に配置される3つの隣接した部分空洞22、23、24は、有利には美容くま用コンシーラ組成物で満たされ得、ユーザの右目の外側角部の近傍に配置される最後の部分空洞25が、有利には美容皺取り組成物で満たされ得る。
【0125】
第2の態様によれば、本発明は、前述されているパッチ1を使用するための方法を提案している。
【0126】
本発明による方法の最初のステップにおいて、パッチ1が
図1に示されている保存シート5に貼付されることによって最初の状態で提供され、ユーザはパッチ1を、パッチ1が貼付層4によって最初に貼付されている保存シート5から取り外す。
【0127】
次いで、ユーザは空洞6を化粧品組成物Cで満たす。
【0128】
次いで、ユーザは、パッチ1を、空洞6の開口部Oが皮膚Pに対向している状態で、手入れされる皮膚Pの領域に、この場合には
図3に示されているように右目の下に、当て、貼付層4が皮膚Pに付着するように、一定の圧力、より具体的には数ニュートン程度の一定の力を上にかけることによって、パッチ1を貼付層4によって貼付する。
【0129】
ユーザは、次いで、手入れされる皮膚Pの領域上に化粧品組成物Cを分配するために、受容層10を擦る。
【0130】
所望の手入れ時間が経過したら、ユーザはパッチ1を皮膚Pから取り外し、次いで、空洞内の化粧品組成物Cを除去するために、それを、詳細には水で、洗浄することができる。
【0131】
貼付層4は、水で洗浄した後でさえもその接着力を保持しており、ユーザは、次いで、パッチ1を、貼付層4によって、保存シート5上に貼付することができる。
【0132】
本発明によるパッチ1で形成されている組立体及びその保存シート5は、次いで、有利には貼付層4を汚しかつしたがって皮膚P上でのパッチ1のその後の良好な保持を損なう可能性がある埃にパッチ1が暴露されないように、パッチ1の次の使用まで、密封箱内に保存され得る。
【0133】
貼付層4の生体適合性接着剤がアクリル接着剤を含むか又はアクリル接着剤からなる実施形態では、パッチ1は洗浄されること及び再使用されることが不可能である。
【0134】
有利には、パッチ1を製造するために、受容層10は所望の形状に切断される。両面に接着剤が設けられている薄膜を結合層15が含む代替的実施形態によれば、結合層15は所望の形状に切断され、次いで、接着剤でコーティングされ、受容層10上での堆積によって取り付けられる。結合層15が接着剤の単分子層である代替的実施形態によれば、それは受容層10上に当てられる。
【0135】
中間層12は所望の形状に切断され、次いで、結合層15上での堆積によって取り付けられる。
【0136】
貼付層4が両面を接着剤でコーティングされた基材を含む代替的実施形態によれば、貼付層4の基材は所望の形状に切断され、次いで、その適用面上に接着剤が設けられ、その他の面4′上の接着剤が中間層12と接触していることが意図されており、次いで、中間層12上での堆積によって取り付けられる。
【0137】
貼付層4が接着剤の単分子層である代替的実施形態によれば、貼付層4は所望の形状に切断され、次いで、中間層12上での堆積によって取り付けられる。
【0138】
パッチ1及び詳細には複数のパッチの代替的実施形態によれば、結合層15、中間層12、及び貼付層4は、詳細にはシート形状で、重ね合わせられ、前述されている様々な接着剤によって結合され、次いで、パッチ1の開口部Oを形成するためにともに切断されることが可能である。詳細には複数の開口部Oで穿孔されているシート積層の形で提示されている、このように形成されている部分組立体は、次いで、詳細にはやはりシート形状の受容層10上に取り付けられ、結合層15の接着剤によって受容層に結合される。このように形成されている組立体の最終的な切断動作が、パッチ1及び詳細には複数のパッチ1の外形を所望の形状に形成することを可能にする。産業的実施形態の観点から特に有利な本代替的実施形態によれば、複数のパッチ1は、開口部O及び外形の同時切断動作により、例えば適合された形状の複数のパンチ穴が設けられておりかつ材料の切れ端を最小限にするために互いに関連して配置されているダイスによって、同時に形成され得る。
【0139】
前述されている様々な代替的なプロセスの実施形態によって得られるパッチ1は、次いで、使用できる状態で、個々の又は取外し可能な保存シート5上にパッチ1のセットを形成するために、個々に又は群ごとに、任意選択で切断されて又はその後に切込みを入れられて、保存シート5上に配置される。
【0140】
本方法は、自動的に、極めて高速で実施され得る。
【0141】
本発明によるパッチについて、目の下の領域の手入れへの適用に関連して説明したが、そのような用途は非制限的であり、本発明によるパッチはユーザの皮膚の他の領域、例えば額又は頬上で、詳細にはにきびが生じた後の局所的な手入れのために、確実に使用され得る。
【符号の説明】
【0142】
1 パッチ
2 本体
3 適用面
4 貼付層
4′ 面
5 保存シート
6 盲空洞
7 底部
8 周囲貼付面
10 層、受容層
12 中間層
13 外周縁部
14 外周縁部
15 結合層
18 半空洞
20 隔壁
21 第1の半空洞
22 半空洞
23 半空洞
24 半空洞
25 半空洞
C 化粧品組成物
O 開口部
P 皮膚
【手続補正書】
【提出日】2023-08-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品組成物(C)を皮膚(P)に接触させるためのパッチ(1)であって、
前記パッチ(1)が、略平坦な本体(2)を備えており、
前記本体(2)が、
少なくとも1つの接着剤を含む貼付層(4)によって前記皮膚(P)に再配置可能に貼付されるように構成されている適用面(3)であって、前記本体(2)が、底部(7)を形成していると共に開口部(O)を介して前記適用面(3)で開口している空洞(6)を有しており、前記空洞(6)が、前記皮膚(P)と接触させるための前記化粧品組成物(C)を直接受容するように構成されている、前記適用面(3)と、
前記空洞(6)の周辺の前記適用面(3)に形成されている周囲貼付面(8)であり、前記貼付層(4)が、前記本体(2)の前記適用面(3)の前記周囲貼付面(8)を覆って延在している、前記周囲貼付面(8)と、
を有している、前記パッチ(1)において、
前記本体(2)が、積層された層から成り、
前記積層された層が、
前記化粧品組成物(C)を受容するための少なくとも1つの受容層(10)であって、前記空洞の前記底部の境界を形成している、少なくとも1つの前記受容層(10)と、
前記化粧品組成物(C)を受容するための前記受容層(10)と前記貼付層(4)との間に挿入されている少なくとも1つの中間層(12)であって、前記中間層(12)が、前記空洞(6)の境界を形成しており、且つ、前記貼付層(4)を受容する前記適用面(3)を前記空洞(6)の周囲に形成している、少なくとも1つの前記中間層(12)と、
を備えている、パッチ(1)。
【請求項2】
前記本体(2)が、前記中間層(12)と前記受容層(10)との間に挿入されている結合層(15)を備えている、請求項1に記載のパッチ(1)。
【請求項3】
前記中間層(12)が、発泡体から形成されている、請求項1又は2に記載のパッチ(1)。
【請求項4】
前記貼付層(4)は、前記皮膚上に適用するための生体適合性接着剤を備えている、請求項1~3のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項5】
前記貼付層(4)が、前記中間層(12)と接触している前記貼付層(4)の面(4′)に接着剤を含んでおり、前記接着剤が、前記中間層(12)の反対側に位置する前記貼付層(4)の前記適用面(3)に、前記貼付層(4)の接着性より強い前記接着性を有している、請求項1~4のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項6】
前記貼付層(4)の少なくとも1つの接着剤が、8g/m
2~300g/m
2の質量密度を有している、請求項1~5のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項7】
前記化粧品組成物(C)を受容するための前記層(10)が、閉塞材料又は透湿材料から作られている、請求項1~6のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項8】
前記空洞(6)が、複数の部分空洞(18)に分割されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項9】
前記受容層(10)が、外周縁部(13)の境界を形成しており、
前記中間層(12)が、前記受容層(10)の前記外周縁部(13)と同一の輪郭を有する外周縁部(14)を含んでいる、請求項1~8のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項10】
前記中間層(12)が、前記空洞(6)の前記周囲を連続的に封止している、請求項1~9のいずれか一項に記載のパッチ(1)。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のパッチ(1)と、前記パッチ(1)が使用されていない場合に前記パッチ(1)を受容するための保存シート(5)とを備えている、組立体。
【請求項12】
請求項1~10のいずれか一項に記載のパッチ(1)と、前記パッチ(1)の前記空洞(6)又は部分空洞(18)に充填するための流動可能な1つ又は複数の化粧品組成物とを備えているキットであって、
前記化粧品組成物が、1つ若しくは複数の液状組成物若しくはペースト状組成物であるか、又はジェル形態若しくは粉末形態である、キット。
【請求項13】
請求項1~10のいずれか一項に記載のパッチ(1)を使用するための方法であって、
- 請求項1から8のいずれか一項に記載のパッチを準備するステップと、
- 前記空洞(6)又は部分空洞(21,22,23,24,25)それぞれを前記化粧品組成物(C)で充填するステップと、
- 前記空洞(6)の前記開口部(O)が前記皮膚(P)に対向している状態で、前記パッチ(1)を前記皮膚(P)に当てるステップと、
- 前記貼付層(4)によって前記パッチ(1)を前記皮膚に貼付するステップと、
- 前記化粧品組成物(C)を分配するために前記受容層(10)を擦るステップと、
を備えている、方法。
【請求項14】
前記方法が、前記パッチ(1)が前記貼付層(4)によって最初に貼付されている保存シート(5)から、前記パッチ(1)を取り外す最初のステップを備えている、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法が、
- 前記パッチ(1)を前記皮膚(P)から取り外すステップと、
- 前記空洞(6)又は前記部分空洞(21,22,23,24,25)に残存している前記化粧品組成物(C)を除去するために
、前記パッチ(1)を洗浄するステップと、
- 前記貼付層(4)によって前記パッチ(1)を保存シート(5)に貼付するステップと、
を備えている、請求項13又は14に記載の方法。
【国際調査報告】