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特表2023-554626針アセンブリを備えた流体送達システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-28
(54)【発明の名称】針アセンブリを備えた流体送達システム
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/20 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
A61M5/20 500
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536503
(86)(22)【出願日】2021-12-14
(85)【翻訳文提出日】2023-06-15
(86)【国際出願番号】 US2021063178
(87)【国際公開番号】W WO2022132675
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】63/126,552
(32)【優先日】2020-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594197872
【氏名又は名称】イーライ リリー アンド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100103182
【弁理士】
【氏名又は名称】日野 真美
(72)【発明者】
【氏名】グナイ,ミュラー
(72)【発明者】
【氏名】ジャドソン,ジャレッド オールデン
(72)【発明者】
【氏名】パーキンス,ラッセル ウェイン
(72)【発明者】
【氏名】シャッフ,アンソニー ローレンス
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA09
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD07
4C066DD12
4C066EE06
4C066EE14
4C066FF05
4C066GG01
4C066GG12
4C066HH01
4C066HH11
4C066HH30
4C066KK01
4C066LL21
4C066LL30
(57)【要約】
薬物送達デバイスの一部として構成された針アセンブリは、複数の伸縮可能な針を備える。針は、針の動き全体を通じて針間の流体接続を維持するように構成された可撓性コネクタによって流体的に結合される。針が伸展すると、第1の針が患者の皮膚を穿刺し、第2の針が薬物容器の隔壁を穿刺して、薬剤を送達する。薬剤が送達されると、針は針アセンブリのハウジング内に後退することができる。針アセンブリはまた、部分的に使い捨ての薬物送達デバイスの一部であってもよく、複数の異なる薬物カートリッジとともに使用されてもよい。針アセンブリの複数の実施形態が開示される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物送達デバイスであって、
薬剤を含む容器と、
前記容器に結合された針アセンブリであって、前記針アセンブリが、
前記容器とインターフェースするように構成された第1の端部及び第2の端部を備えたハウジング、
前記ハウジング内に位置付けられている第1の針支持体及び第2の針支持体、
前記第1の針支持体に結合されている第1の針、
前記第2の針支持体に結合されている第2の針、
前記第1の針と前記第2の針との間に流体連通している可動コネクタ、並びに、
前記針アセンブリを第1の構成から第2の構成に動かすように構成されている駆動機構であって、前記第1の構成において、前記第1の針及び前記第2の針が完全に前記ハウジング内に位置付けられ、前記第2の構成において、前記第1の針が前記ハウジングの前記第1の端部を越えて伸展し、前記第2の針が前記ハウジングの前記第2の端部を越えて伸展する、駆動機構を備える、針アセンブリと、
前記容器に結合されており、前記針アセンブリが前記第2の構成にあるときに前記第2の針及び前記第1の針を通して前記薬剤を押し出すように構成されている送達機構と、を備える、薬物送達デバイス。
【請求項2】
前記容器が、前記針アセンブリから切り離されるように構成されている、請求項1に記載の薬物送達デバイス。
【請求項3】
前記可動コネクタが、可撓性である、請求項1又は2に記載の薬物送達デバイス。
【請求項4】
前記可動コネクタが、可撓性チューブである、請求項3に記載の薬物送達デバイス。
【請求項5】
前記駆動機構が、複数の異なる動作速度で動作するように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項6】
前記第1の針支持体及び前記第2の針支持体の各々が、ラックを含み、前記駆動機構が、それぞれ前記第1の針支持体及び前記第2の針支持体の前記ラックと駆動可能に係合するように構成されたピニオン歯車である、請求項1~5のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項7】
前記駆動機構が、前記第1の針支持体及び前記第2の針支持体と螺合する駆動ねじを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項8】
前記ハウジングの前記第1の端部が、シールを備え、前記容器が、前記ハウジングの前記第2の端部に近接した隔壁を備え、前記第1の構成から前記第2の構成に移動するとき、前記第1の針が、前記シールを穿刺し、前記第2の針が、前記隔壁を穿刺する、請求項1~7のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項9】
前記駆動機構が、前記針アセンブリを前記第2の構成から前記第1の構成に戻すように更に構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項10】
電気モータを更に備え、前記電気モータが、前記送達機構及び前記駆動機構のうちの少なくとも1つを起動するように構成されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項11】
前記薬物送達デバイスの動作に関連する信号をコンピューティングデバイスとの間で送受信するように構成された通信デバイスを更に備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項12】
前記第1の構成から前記第2の構成への針アセンブリの移動中、前記第1の針が、軸に沿って第1の方向に移動し、前記第2の針が、軸に沿って前記第1の方向と反対の第2の方向に移動する、請求項1~11のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項13】
前記第1の構成から前記第2の構成への針アセンブリの移動中、前記第1の針が、軸に沿って第1の方向に移動し、前記第2の針が、軸に沿って前記第1の方向に直交する第2の方向に移動する、請求項1~11のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項14】
針アセンブリであって、
流体送達機構に結合し、表面とインターフェースするように構成されたハウジングと、
第1の針支持体に結合された第1の針と、
第2の針支持体に結合された第2の針と、
前記第1の針を前記第2の針に結合する可動コネクタと、
前記ハウジングによって支持されており、前記第1の針支持体を第1の方向に駆動し、前記第2の針支持体を第2の方向に駆動するように構成されている駆動機構と、を備える、針アセンブリ。
【請求項15】
前記流体送達機構を通して流体を押し出すように構成された第1のモータと、前記駆動機構を作動させるように構成された第2のモータと、を更に備える、請求項14に記載の針アセンブリ。
【請求項16】
前記第1のモータ及び前記第2のモータが、可変力で動作するように構成されている、請求項15に記載の針アセンブリ。
【請求項17】
前記第1の針支持体及び前記第2の針支持体の両方が、前記駆動機構と係合するように構成された少なくとも1つの係合特徴を備える、請求項14~16のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項18】
前記少なくとも1つの係合特徴が、凹部であり、前記駆動機構が、前記凹部とインターフェースするように構成された突起を備え、前記第1の方向及び前記第2の方向が、第1の軸に沿っており、前記少なくとも1つの係合特徴が、前記第1の軸に直交する第2の軸を中心として画定される、請求項17に記載の針アセンブリ。
【請求項19】
前記少なくとも1つの係合特徴が、ねじ山であり、前記駆動機構が、駆動ねじであり、前記駆動ねじの回転により、前記第1の針支持体が前記第1の方向に移動し、前記第2の針支持体が前記第2の方向に移動し、前記第1の方向及び前記第2の方向が、第1の軸に沿っており、前記少なくとも1つの係合特徴が、前記第1の軸に平行な第2の軸を中心として画定される、請求項17に記載の針アセンブリ。
【請求項20】
前記第1の方向及び前記第2の方向が、両方ともほぼ同一直線上にあり、互いにほぼ反対である、請求項14~19のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項21】
前記第1の方向及び前記第2の方向が、互いにほぼ直交する、請求項14~19のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項22】
前記可動コネクタが、前記第1の針支持体及び前記第2の針支持体のうちの少なくとも
一方の互いに対する動きに応じて屈曲するように構成される、請求項14~21のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項23】
前記可動コネクタが、前記第1の針支持体と前記第2の針支持体の移動全体を通じて、前記第1の針と前記第2の針との間の流体結合を維持するように構成された可撓性チューブを備える、請求項22に記載の針アセンブリ。
【請求項24】
前記流体送達機構が、可変量の流体を患者に送達するように構成されている、請求項14~23のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項25】
デバイスの動作方法であって、
前記デバイスの第1の駆動機構を1回目に起動するステップであって、前記第1の駆動機構が、第1の針を、後退構成から軸方向に伸展した構成まで第1の方向に動かし、第2の針を薬物容器の隔壁に向かって第2の方向に動かす、第1の駆動機構を1回目に起動するステップと、
第2の駆動機構を起動するステップであって、前記第2の駆動機構が、前記第2の針を通して前記第1の針から薬剤を押し出し、前記第1の針を押し出す、第2の駆動機構を起動するステップと、
前記第2の駆動機構の起動に続いて、前記第1の駆動機構を2回目に起動するステップであって、前記第1の駆動機構が、前記第1の針を前記軸方向に伸展した構成から前記後退構成に前記第2の方向に動かし、前記第2の針を前記隔壁から外方に前記第1の方向に動かす、第1の駆動機構を2回目に起動するステップと、を含む、デバイスの動作方法。
【請求項26】
前記第1の針及び前記第2の針が、各ステップ全体を通じて可撓性コネクタを用いて流体的に結合されている、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1の駆動機構及び前記第2の駆動機構が、少なくとも1つの電気モータによって起動される、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の駆動機構を起動する前記ステップの前に、前記薬物容器を前記針アセンブリに結合するステップを更に含む、請求項25~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の駆動機構を2回目に起動した後、前記薬物容器を前記針アセンブリから切り離すステップを更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の駆動機構を1回目に起動した後、針カウンタのインデックスを増大させるステップを更に含む、請求項25~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
針アセンブリであって、
第1の端部において表面とインターフェースし、第2の端部において容器とインターフェースするように構成されたハウジングと、
複数の針機構であって、各針機構が、第1の針、及び、前記第1の針に流体的に結合された第2の針を備える、複数の針機構と、
前記針機構のうちの少なくとも1つと係合するように構成されている少なくとも1つの駆動機構であって、前記第1の針が、第1の方向に駆動され、前記第2の針が、前記第1の方向とほぼ反対の第2の方向に駆動される、少なくとも1つの駆動機構と、
前記ハウジング内で前記複数の針機構を回転させるように構成されている回転機構と、を備える、針アセンブリ。
【請求項32】
前記回転機構が、少なくとも部分的に前記ハウジングを越えて延在し、モータとインタ
ーフェースするように構成された被動歯車を備える、請求項31に記載の針アセンブリ。
【請求項33】
前記回転機構が、前記針機構のうちの1つの第1の針を表面近くに位置付け、前記針機構の前記第2の針を前記容器の近くに位置付けるように構成される、請求項31又は32に記載の針アセンブリ。
【請求項34】
前記第1の方向が、前記ハウジングの前記第1の端部に向かう方向であり、前記第2の方向が、前記ハウジングの前記第2の端部に向かう方向である、請求項33に記載の針アセンブリ。
【請求項35】
薬物送達デバイスであって、
ハウジングと、
流体を保持するように構成された前記ハウジング内の少なくとも1つの容器と、
可変力で前記容器から前記流体を押し出すように構成された第1のモータと、
第1の構成から第2の構成に動くように構成されている針アセンブリであって、前記第1の構成において、前記針アセンブリが、後退し、前記第2の構成において、前記針アセンブリが、伸展して前記容器と流体連通する、針アセンブリと、を備える、薬物送達デバイス。
【請求項36】
前記第1のモータが、前記針アセンブリを前記第1の構成から前記第2の構成に動かす、請求項35に記載の薬物送達デバイス。
【請求項37】
前記針アセンブリを前記第1の構成から前記第2の構成に動かすように構成された第2のモータを更に備える、請求項35又は36に記載の薬物送達デバイス。
【請求項38】
前記流体が前記針アセンブリを通って押し出されるときにユーザにシグナリングするように構成されたインジケータを更に備える、請求項35~37のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項39】
前記針アセンブリ内の第1の針及び第2の針を更に備え、前記針アセンブリが前記第1の構成から前記第2の構成に移動するときに、前記第1の針及び前記第2の針が、それぞれ第1の軸及び第2の軸に沿って移動する、請求項35~38のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項40】
前記第1の軸及び前記第2の軸が、概して平行である、請求項39に記載の薬物送達デバイス。
【請求項41】
前記第1の軸及び前記第2の軸が、概して直交する、請求項39に記載の薬物送達デバイス。
【請求項42】
前記薬物送達デバイスが患者の皮膚に対して適切に位置付けられているかどうかを示すように構成された皮膚センサを更に備える、請求項35~41のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、流体を送達するための針アセンブリに関する。より具体的には、本開示は、表面を通して流体を送達するように構成された伸縮可能な針アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の注射デバイスは、多くの場合、例えば、薬物の注射、バイアルなどの密閉容器からの流体の取り出し、化学計装内での試料採取などにおいて、表面を通り抜けて針を駆動するために使用される。患者に薬物を注射する例を考えると、医療専門家の立ち会いなしで薬物を投与することが有益な場合がある(例えば、頻繁に服用する場合)。注射前に針を確実に無菌環境に維持すること、また薬物が安全かつ効率的に投与されることを保証することは困難な場合がある。更に、患者の中には、針を見ること又は直接針を扱うことに不快感を抱く人もいる。
【発明の概要】
【0003】
薬物送達デバイスの一部として構成された針アセンブリは、複数の伸縮可能な針を備える。針は、針の動き全体を通じて針間の流体接続を維持するように構成された可撓性コネクタによって流体的に結合される。針が伸展すると、第1の針が患者の皮膚を穿刺し、第2の針が薬物容器の隔壁を穿刺する。薬物が送達されると、針は針アセンブリのハウジング内に後退することができる。針アセンブリはまた、部分的に使い捨ての薬物送達デバイスの一部であってもよく、複数の異なる薬物容器とともに使用されてもよい。針アセンブリの複数の実施形態が開示される。
【0004】
一実施形態では、薬物送達デバイスは、薬剤を収容する容器と、容器に結合された針アセンブリとを含む。針アセンブリは、容器とインターフェースするように構成された第1の端部及び第2の端部を備えたハウジングを含む。第1の針支持体及び第2の針支持体がハウジング内に位置付けられる。第1の針は第1の針支持体に結合され、第2の針は第2の針支持体に結合される。可動コネクタが、第1の針と第2の針との間に流体連通している。駆動機構が、針アセンブリを第1の構成から第2の構成に動かすように構成されている。第1の構成では、第1の針及び第2の針は完全にハウジング内に位置付けられる。第2の構成では、第1の針はハウジングの第1の端部を越えて伸展し、第2の針はハウジングの第2の端部を越えて伸展する。送達機構が、容器に結合され、針アセンブリが第2の構成にあるときに第2の針及び第1の針を通して薬剤を押し出すように構成される。
【0005】
別の実施形態では、針アセンブリは、流体送達機構に結合し、表面とインターフェースするように構成されたハウジングを含む。第1の針が第1の針支持体に結合され、第2の針が第2の針支持体に結合される。可動コネクタが、第1の針を第2の針に結合する。駆動機構が、ハウジングによって支持され、第1の針支持体を第1の方向に駆動し、第2の針支持体を第2の方向に駆動するように構成される。
【0006】
更に別の実施形態では、デバイスの動作方法は、デバイスの第1の駆動機構を1回目に起動するステップを含み、第1の駆動機構は、第1の針を、後退構成から軸方向に伸展した構成まで第1の方向に動かし、第2の針を薬物容器の隔壁に向かって第2の方向に動かす。第2の駆動機構を起動するステップであって、第2の駆動機構は、第2の針を通して第1の針から薬剤を押し出し、第1の針を押し出す、第2の駆動機構を起動するステップ。第2の駆動機構の起動に続いて、第1の駆動機構を2回目に起動するステップであって、第1の駆動機構は、第1の針を軸方向に伸展した構成から後退構成に第2の方向に動かし、第2の針を隔壁から外方に第1の方向に動かす、第1の駆動機構を2回目に起動するステップ。
【0007】
別の実施形態では、針アセンブリは、第1の端部において表面とインターフェースし、第2の端部において容器とインターフェースするように構成されたハウジングを含む。複数の針機構は各々、第2の針に流体的に結合された第1の針を備える。少なくとも1つの駆動機構が、針機構のうちの少なくとも1つと係合するように構成され、第1の針は第1の方向に駆動され、第2の針は第1の方向とほぼ反対の第2の方向に駆動される。回転機構が、ハウジング内で複数の針機構を回転させるように構成されている。
【0008】
更に別の実施形態では、薬物送達デバイスは、ハウジングと、流体を保持するように構成されたハウジング内の少なくとも1つの容器と、可変力で容器から流体を押し出すように構成された第1のモータとを含む。針アセンブリは、第1の構成から第2の構成に動くように構成されている。第1の構成では、針アセンブリは後退し、第2の構成では、針アセンブリは伸展して容器と流体連通する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態の以下の説明を添付の図面と併せて参照することによって、本開示の上述及び他の特徴及び利点、並びにそれらを達成する様式は、より明らかになり、かつ本発明自体が、よりよく理解される。
【0010】
図1】例示的な薬物送達デバイスの単純化された断面図である。
【0011】
図2】取り外し可能なカセット及び針アセンブリを備えた別の例示的な薬物デバイスの単純化された断面図である。
【0012】
図3】取り外し可能な針アセンブリを備えた更に別の例示的な薬物デバイスの単純化された断面図である。
【0013】
図4】カセット及び駆動モジュールを有する例示的な薬物送達デバイスの側面立面図である。
図5図4のデバイスの垂直断面図である。
【0014】
図6図5の線B-Bに沿った断面図である。
【0015】
図7図5の線C-Cに沿った断面図である。
【0016】
図8】分離された駆動モジュール及びカセットを示す図4のデバイスの分解図である。
図9】分離された駆動モジュール及びカセットを示す図4のデバイスの分解図である。
図10】分離された駆動モジュール及びカセットを示す図4のデバイスの分解図である。
【0017】
図11】カセット及び針アセンブリを有する例示的な薬物送達デバイスの別の実施形態の斜視図である。
【0018】
図12図11のデバイスの分解図である。
【0019】
図13図11のデバイスからのカートリッジの斜視図である。
【0020】
図14図11のデバイスの駆動機構の斜視図である。
【0021】
図15図14の駆動機構の概略図である。
【0022】
図16図14の駆動機構の制御システムの概略図である。
【0023】
図17】例示的な針アセンブリの斜視図である。
【0024】
図18図17の針アセンブリの背面図である。
【0025】
図19図17の針アセンブリの分解図である。
【0026】
図20図17の針アセンブリの断面図である。
【0027】
図21図17の針アセンブリ内の針機構の斜視図である。
図22図17の針アセンブリ内の針機構の斜視図である。
【0028】
図23】駆動部材を除いた図21及び22の針機構の側面立面図である。
図24】駆動部材を除いた図21及び22の針機構の側面立面図である。
【0029】
図25図21及び22の針機構の駆動部材の斜視図である。
図26図21及び22の針機構の駆動部材の斜視図である。
【0030】
図27図27の第1の構成から図28の第2の構成への針機構の動きを示す、図21及び22の針機構の側面図である。
図28図27の第1の構成から図28の第2の構成への針機構の動きを示す、図21及び22の針機構の側面図である。
【0031】
図29】針アセンブリの別の実施形態の斜視図である。
【0032】
図30図29の針アセンブリの背面図である。
【0033】
図31図29の針アセンブリの分解図である。
【0034】
図32図29の針アセンブリ内の針機構の斜視図である。
【0035】
図33】針アセンブリの更に別の実施形態の斜視図である。
【0036】
図34図33の針アセンブリの分解図である。
【0037】
図35図33の針アセンブリ内の針機構の斜視図である。
【0038】
図36図35の針機構の針支持体の斜視図である。
【0039】
図37図35の針機構の駆動部材の斜視図である。
【0040】
図38図38の第1の構成から図39の第2の構成への針機構の動きを示す、図33の針アセンブリ内の針機構の側面図である。
図39図38の第1の構成から図39の第2の構成への針機構の動きを示す、図33の針アセンブリ内の針機構の側面図である。
【0041】
図40】それぞれ第1の構成及び第2の構成にある針アセンブリの更に別の実施形態の斜視図である。
図41】それぞれ第1の構成及び第2の構成にある針アセンブリの更に別の実施形態の斜視図である。
【0042】
図42図40~41の針アセンブリの分解図である。
【0043】
図43】薬物送達デバイスとともに使用するための例示的なワイヤレス通信システムの概略図である。
【0044】
複数の図面全体を通して、対応する参照符号は、対応する部品を示す。本明細書に記載される例示は、本発明の例示的な実施形態を示し、かかる例示は、いかなる態様でも本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0045】
例示的な薬物送達デバイス11、12、13、126及び1000が、図1~4及び11に示されている。図示のデバイス11、12、13、126、及び1000の各々は、患者に薬剤を送達するためにユーザ(例えば、患者、介護者、又は医療専門家)が手動で取り扱うことができる再使用可能なペン型の薬剤注射デバイスである。特定の実施形態では、ユーザは、用量を選択的に設定し、その後、その設定された用量を患者に注射することができる。デバイス11、12、13、126、及び1000は、例示であることを意図したものであり、以下で更に説明される針アセンブリが他の異なるように構成されたデバイスで使用され得るため、限定されるものではない。
【0046】
薬剤は、そのようなデバイス11、12、13、126、及び1000によって送達され得る任意の種類であり得る。薬剤は、流体形態又は任意の他の好適な形態であり得る。薬剤は、限定されないが、インスリン、インスリンリスプロ又はインスリングラルギンなどのインスリン類似体、インスリン誘導体、ダラグルチド又はリラグルチドなどのGLP-1受容体アゴニスト、グルカゴン、グルカゴン類似体、グルカゴン誘導体、胃抑制ポリペプチド(GIP)、GIP類似体、GIP誘導体、例えばGIP/GLP-1受容体アゴニストなどの、上記の任意の組み合わせの二重薬剤、オキシントモジュリン類似体、オキシントモジュリン誘導体、治療用抗体及びデバイス11、12、13、126、及び1000による送達が可能である任意の治療薬を含む、1つ以上の治療薬を含む。デバイス11、12、13、126、及び1000で使用されるような薬剤は、1つ以上の賦形剤とともに製剤化され得る。
【0047】
最初に図1を参照すると、薬物送達デバイス11の例示的な実施形態が示されている。薬物送達デバイス11は、近位端19から遠位端18まで延在し、ハウジング15、第1のモータ22、駆動システム25、薬剤を保持するように構成されたカートリッジ30、及び針アセンブリ50を備える。図示された実施形態では、薬物送達デバイス11は、針アセンブリ50がカートリッジ30内から患者に薬剤を送達できるように、遠位端18が患者の皮膚の近くに配置されるように構成されている。カートリッジ30はまた、カセット又は注射器として説明されてもよく、概して、薬剤を収容し、少なくとも部分的に薬剤を送達するように構成されている。
【0048】
図1のカートリッジ30は、追加的に流体ハウジング又はバレル31、プランジャ又はストッパ33、及び隔壁35を備える。薬剤は、ストッパ33によって流体ハウジング31内に保持される。第1のモータ22の起動は、駆動システム25を作動させて、ストッパ33を下方に駆動し、薬物を隔壁35に向かって押し、最終的に針アセンブリ50を通
過させる。第1のモータ22は、モータコントローラ(図示せず)によって制御されて、駆動システム25に加えられる力及び/又は駆動システム25が作動される速度を調製することができる。
【0049】
針アセンブリ50は、追加的に第1の針51と、第2の針53と、第1及び第2の針51、53に結合された針駆動機構55と、針駆動機構55を作動させるように構成された任意選択の第2のモータ57と、を備える。第2のモータ57の起動は、針駆動機構55を作動させ、第1の針51を遠位端18に向かって駆動し、第2の針53を近位端19に向かって駆動して、第1の針51が少なくとも患者の皮膚を突き刺し、第2の針53が隔壁35を突き刺す伸長構成になる。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイス11は、第1のモータ22のみを含み、第2のモータ57を含まない。そのような実施形態では、第1のモータ22は、第1のモータ22の起動が針駆動機構55を追加的に作動させることができるように、針駆動機構55に結合又は連結され得る。より詳細に後述するように、第1の針51及び第2の針53は、薬剤が、カートリッジ30から、第2の針53を通り、第1の針51を通り、最終的に患者に流れることを可能にするように互いに流体結合される。
【0050】
薬物送達デバイス11は、単一のデバイスとして構成されており、かつまた、使用後に使い捨て可能であるようにも構成され得る。図示された実施形態では、カートリッジ30及び針アセンブリ50は、薬物送達デバイス11に固定的に結合されている、及び/又は薬物送達デバイス11の一体部分である。カートリッジ30は、送達される単一の用量の薬剤を含むことができるか、又は複数の用量/注射で送達される薬剤を含むことができる。カートリッジ30が薬剤の複数の用量を含む実施形態では、第1のモータ22は、各用量についてカートリッジ30内の薬剤の一部分のみを押し出すように構成されてもよく、針アセンブリ50は、薬剤を患者に注射するために複数セットの針を含んでもよい。
【0051】
ここで図2を参照すると、薬物送達デバイス12の別の実施形態が示されている。薬物送達デバイス12は、図1の薬物送達デバイス11と同様に機能し、同様の構成要素を含む。ただし、薬物送達デバイス12は、カートリッジ30及び針アセンブリ50がハウジング15から取り外し可能であるという点で、薬物送達デバイス11とは異なる。針アセンブリ50及びカートリッジ30は、互いに別個の構成要素であってもよく、又は1つの単独構成要素であってもよい。図示された実施形態では、ハウジング15、第1のモータ22、駆動システム25、及び第2のモータ57は全て再使用可能であってもよく、カートリッジ30及び針アセンブリ50は使い捨てであってもよい。このような実施形態では、ユーザは、複数のカートリッジ30及び針アセンブリ50を一緒に又は別々に挿入、使用、及び除去することができる。薬物送達デバイス11の場合と同様に、薬物送達デバイス12のカートリッジ30は、単一の用量又は複数の用量の薬剤を依然として含み得る。カートリッジ30及び針アセンブリ50は、ねじ切り、バヨネットカプラー、ねじ、リベット、スナップ、ボール戻り止め機構、ばねシステム、ピン、磁石、摩擦嵌合、接着剤、又はその他の好適な結合装置、及びそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の好適な結合機構によって、薬物送達デバイス12のハウジング15に結合し得る。カートリッジ30及び針アセンブリ50が別個の構成要素である実施形態では、上記のものなどの任意の好適な結合装置を追加的に使用して、カートリッジ30及び針アセンブリ50を結合することができる。図示された実施形態では、第2のモータ57は、ハウジング15に結合され、針アセンブリ50又はカートリッジ30の一部として示されていないが、代わりに、針アセンブリ50がハウジング15に結合されるときに針アセンブリ50に結合する。他の実施形態では、第2のモータ57は、針アセンブリ50の一部であってもよく、針アセンブリ50を有するハウジング15と結合可能及び分離可能であってもよい。
【0052】
ここで図3を参照すると、薬物送達デバイス13の別の実施形態が示されている。カートリッジ30がハウジング15に固定して結合され、針アセンブリ50がハウジング15に取り外し可能に結合されている点を除いて、薬物送達デバイス13は、図1の薬物送達デバイス11及び図2の薬物送達デバイス12と同様である。カートリッジ30及び/又はハウジング15が再使用可能である一方で、針アセンブリ50は使い捨てであり得る。図示された実施形態では、ハウジング15及びカートリッジ30は、異なる数の針アセンブリ50を用いて複数回使用されてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ30は薬剤を再充填可能であってもよい。薬物送達デバイス12に関して前述したように、針アセンブリ50は、任意の好適な結合デバイス又はシステムによってハウジング15に結合され得る。追加的に、第2のモータ57は、ハウジング15又は針アセンブリ50の一部であってもよい。薬物送達デバイス及びそれらの構成要素の追加の実施形態、構成、及び詳細については、以下で論じる。
【0053】
図4~10を参照すると、薬物送達デバイス126の別の実施形態が提供される。薬物送達デバイス126は、再使用可能な駆動モジュール128及びカセット130を含む。針アセンブリ132は、薬剤収容カートリッジ134のねじ付き遠位端に固定可能である。再使用可能な駆動モジュール128は、その中に電気モータ138が取り付けられるハウジング136を含む。駆動ギア140は、電気モータ138の出力シャフトに結合され、それによって駆動される。駆動ギア140の一部は、ハウジング136から外向きに突出し、それにより、カセット130が再使用可能な駆動モジュール128に取り付けられたときに、カセット130内の被動ギア142と係合することができる。
【0054】
カセット130は、第1のT字型突起146を画定するハウジング144を含む。ハウジング136は、第1のT字型突起146を受け入れる対応する第1のT字型スロット148を画定する。カセット130はまた、ハウジング136上の第2のT字型スロット152によって受容される、第2のT字型突起150を画定する。T字型突起146、150がT字型スロット148、152内に滑り込むと、再使用可能な駆動モジュール128上のラッチ部材154を付勢して回動するばねがカセット上の突出リップと係合して、カセット130が滑って係合から外れるのを防ぐ。ボタン156は、ラッチ部材154を係合解除するために押し下げられる。薬物送達デバイス126は、第1の主軸54を画定する駆動リボン170と、副平行軸56を画定する駆動部材機構とを更に備える。駆動リボン170はカセット130内に配置され、トラスト部材172が駆動リボン170の軸方向の伸展を制御する。
【0055】
薬物送達デバイス126は、針アセンブリ132を通じて患者に上述の薬剤を投与するために使用され得る。図示の実施形態では、カセット130は、再使用可能な駆動モジュール128から切り離されるように構成されている。一般に、駆動リボン170は、第1の主軸54に沿って針アセンブリ132から外向きに針133を伸展させるように、及び/又はカートリッジ134を通してストッパ180を押すことによって上記針133を通して薬物を押し出すように構成される。薬物送達デバイス126及びその変形例の多くの例は、2019年6月13日に公開された国際公開第2019/112886号に開示されており、その全開示は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0056】
ここで図11及び12を参照すると、別の例示的な薬物送達デバイス1000が示されている。薬物送達デバイス1000は、図4~10の駆動モジュール128又は別の適切な駆動モジュールとともに使用するように構成されたカセット200を備える。例示的なカセット200は、駆動システム250、カートリッジ220、及びシール230を有する針アセンブリ400(図29~32において更に説明される)を含む。例示的なカセット200は、対応する駆動モジュールと相互作用するように構成されたT字型突起246(T字型突起146、150と同様)などの1つ以上の嵌合要素も含む。
【0057】
カートリッジ220はカセット200内に位置付けられ、上述の薬剤を保持するように構成されている。針アセンブリ400は、一般に、表面、例えば患者の皮膚と相互作用し、その表面に第1の針(他の箇所に示す)を穿刺するように構成される。第1の針が表面を穿刺すると、駆動システム250は、薬剤をカートリッジ220内から針アセンブリ400を通じて表面内に、又は表面を通して押し出す。次いで、針アセンブリ400は、針アセンブリ400内に針を後退させるように構成される。針アセンブリ400は図11及び12の図示の実施形態に示されているが、本明細書に開示される針アセンブリの任意の実施形態が薬物送達デバイス1000内で使用され得ることを理解されたい。
【0058】
薬物送達デバイス126と同様に、図示の実施形態では、カセット200は、薬物送達デバイス1000の要素、この場合は針アセンブリ400に結合及び結合解除されるように構成される。図示の実施形態では、針アセンブリ400は、針アセンブリカプラ210を通じてカセット200に結合されるが、他の実施形態では、針アセンブリ400は、追加のカプラを必要とせずにカセット200に直接結合するように構成され得る。針アセンブリ400は、カセット200に永久的に又は取り外し可能に結合されてもよく(図1~3に関して上で論じたように)、ねじ切り、差し込みカプラ、ねじ、リベット、スナップ、ボール戻り止め機構、ばねシステム、ピン、磁石、摩擦嵌合、接着剤、又は他の任意の適切な結合デバイス及びそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の適切な結合デバイス又はシステムを通じてカセット200に結合してもよい。他の実施形態では、針アセンブリ400はカセット200の一体部分であってもよい。針アセンブリ400は、使い捨て構成要素であってもよく、又は異なるカセット200とともに複数回使用されてもよい。カセット200は、全体的又は部分的に使い捨て可能となるように構成され得る。例えば、カセット200及び駆動システム250は再使用可能であってもよく、カートリッジ220は使い捨てであってもよい。このような実施形態では、カートリッジ220は、カセット200及び/又は駆動システム250に対して結合可能及び結合解除可能であってもよい。別の実施形態では、カセット200、駆動システム250、及びカートリッジ220の各々が使い捨てであってもよく、又は薬物送達デバイス1000全体が使い捨てであってもよい。
【0059】
ここで図12及び13を参照すると、カートリッジ220は、流体ハウジング222、ストッパ224、隔壁226、及び隔壁シール228を備える。流体ハウジング222は、一定量の薬剤を保持するように構成されており、薬剤はストッパ224及び隔壁226によって流体ハウジング222内に保持される。隔壁226は、流体が隔壁226を穿刺した針を通って流れることを可能にするために、隔壁針(他の箇所に示す)によって穿刺されるように構成されている。ストッパ224又はピストンは、流体ハウジング222の内部に沿ってスライドして、流体ハウジング222内の圧力を増大させ、流体を隔壁226内の隔壁針を通して押し出すように構成されている。図示の実施形態では、ストッパ224は駆動システム250によって駆動されるが、他の実施形態では、ストッパ224は、任意の機械的、電気的、又は人間が起動する駆動システムによって駆動されてもよい。一般的な駆動システムには、駆動ねじ、例えばばね又は電気モータなどの起動されるリニアドライブ、可撓性ラック/ピニオンドライブなどが含まれる。隔壁シール228は、流体ハウジング222のハブ221上に隔壁226を保持するように構成されている。カートリッジ220は、当該技術分野で知られている任意の標準的な方法によって組み立てられ、充填され得る。例えば、隔壁226は、ハブ221に対して位置付けられ、隔壁シール228を通じてハブ221に固定され得る。次いで、流体ハウジング222に流体を充填し、ストッパ224によってシールすることができる。例示的な実施形態では、カートリッジ220の各構成要素は使用前に滅菌される。流体ハウジング222は、ガラス、プラスチック、又は流体を保持するように構成された他の任意の材料から構成することができる。隔壁シール228、隔壁226、及びストッパ224は、エラストマー、プラスチ
ック、又は任意の他のポリマー又は複合材料から構成され得る。
【0060】
ここで図12及び14を参照すると、駆動システム250の例示的な実施形態は、支持体256、カラー252、被動歯車253を有する起動部材251、駆動部材254、及び締結具258を備える。起動部材251の被動歯車253は、カセット200を通して露出され、ユーザ又は外部機構(例えば、図1~3に示す第1のモータ22などのモータ)によって駆動されるように構成されて(図4の被動ギア142と同様に)、次に、駆動部材254と係合し、駆動部材254がカートリッジ220内のストッパ224を駆動するようにする。図示の実施形態では、駆動部材254は駆動ねじであり、被動歯車253によって駆動されるようにねじが切られている。被動歯車253の回転により、駆動部材254がストッパ224に向かって、又はストッパ224から離れる方向に軸方向に動く。他の実施形態では、ラック/ピニオン駆動システムなどの他の駆動システムが使用されてもよい。起動部材251及び駆動部材254は両方とも支持体256によって支持され、支持体256はカラー252及び締結具258を通じてカセット200に結合される。図示の実施形態では、締結具258はねじであるが、他の実施形態では、リベット、釘、クリップ、クランプ、スナップ、溶接、接着剤、又は他の締結デバイス若しくは締結システムなどの任意の締結デバイスであってもよい。駆動システム250の他の例示的な実施形態は、参照により上記で組み込まれた国際公開第2019/112886号に記載されている。
【0061】
図14~16を参照すると、第1のモータ22が、第1のモータ22の起動が被動歯車253を作動させるように、被動歯車253に動作可能に結合されている。追加的に、薬物送達デバイス1000は、本明細書に記載の針機構55、390、490、590のいずれかなどの針機構を作動させるように構成されている第2のモータ57(図1~3に示す)を任意選択的に備える。薬物送達デバイスが第2のモータ57を含まない実施形態では、第1のモータ22が、針機構を作動させるように構成され得る。
【0062】
第1のモータ22及び任意選択の第2のモータ57の各々は、モータコントローラ260によって制御され得る。本明細書で使用する「ロジック」又は「制御ロジック」という用語には、1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、ハードワイヤードロジック、又はそれらの組み合わせで実行されるソフトウェア及び/又はファームウェアが含まれ得る。したがって、実施形態に従って様々なロジックが任意の適切な方式で実装されてもよく、ここに開示される実施形態に従ったままとなる。コントローラ260は、薬物送達デバイス1000に含まれてもよく、又は外部にあってもよい。コントローラ260は、コントローラ260のメモリ264に格納されたソフトウェア及び/又はファームウェアを実行する少なくとも1つのプロセッサ262(例えば、マイクロプロセッサ)を含み得る。ソフトウェア/ファームウェアコードは、プロセッサ262によって実行されると、コントローラ260に本明細書に記載の制御アルゴリズムの機能を行わせる命令265を含む。コントローラ260は、複数のシステム構成要素から情報を受信し、その情報(例えば、薬剤データ、患者データ、薬物送達デバイスデータ、針アセンブリデータ)を、第1のモータ22及び/又は第2のモータ57の動作を部分的に統制することができる少なくとも1つの薬物送達制御パラメータを決定する制御アルゴリズム内に供給することができる。コントローラ260は、1つ以上の通信リンクを介して、薬物送達デバイス1000に通信可能に結合するために、1つ以上のインターフェースを含むか、又は通信可能に結合されてもよい。例示的なインターフェースは、有線及び無線の信号送信機及び受信機を含む。例示的な通信リンクは、有線通信リンク(例えば、シリアル通信)、例えば、ブルートゥース(登録商標)、IEEE802.11、独自の無線プロトコルなどの短距離無線リンクなどの無線通信リンク、及び/又は同様のものなどを含む。「通信リンク」という用語は、少なくとも2つのデバイス間で少なくとも1つの方向
に何らかのタイプの情報を通信する能力を指し得る。通信リンクは、持続的通信リンク、断続的通信リンク、アドホック通信リンク及び/又は同様のものであり得る。情報は、通信リンクを介して送信され得る。
【0063】
図16は、1つ以上のインターフェース268及び相互に通信可能に結合されたメモリ264及びプロセッサ262を含むコントローラ260を示している。メモリ264は、揮発性及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータ可読記憶媒体を含むことができ、取り外し可能、取り外し不能、又はそれらの組み合わせとすることができる。実施形態では、メモリ264は、プロセッサ262に、本明細書で論じられるシステム構成要素の実施形態の態様を実装させ、並びに/又は以下でより詳細に説明される制御ロジックを含む、本明細書で論じられる方法及び手順の実施形態の態様を実施させるための実行可能命令265(例えば、コンピュータコード、機械使用可能命令など)を格納する。メモリ264、プロセッサ262、及びインターフェース268は、1つ以上のバスによって通信可能に結合され得る。データ及び/又は情報は、事前定義されたスケジュールで取得されたときにコントローラ260に提供されてもよく、又はメモリにキューイングされ、要求されたときにコントローラ260に供給されてもよい。
【0064】
コントローラ260のロジックは、第1のモータ22及び/又は第2のモータ57によって提供される作動速度又は作動力を調整するように構成され得る。モータによる作動力は一定であってもよく、又は可変であってもよい。例えば、カートリッジ220内の薬剤が粘性である場合、ストッパ224を駆動するために第1のモータ22によって加えられる力を増加させることができる。更なる例では、第1又は第2のモータ22、57の作動速度を調整して、針機構の作動速度を変更するように適合され得る。針機構は、患者の快適さを改善し、刺激を軽減するために、よりゆっくりと作動する場合がある。いくつかの実施形態では、コントローラは、受信した情報/データ(例えば、患者データ、薬剤データ、使用履歴データ、用量データ、薬物送達デバイスデータ、針アセンブリデータ、カートリッジデータ)に基づいて、第1のモータ22及び/又は第2のモータ57の動作パラメータを変更し得る。追加的に、コントローラ260は、駆動部材254及び/又は針機構の動きが一定又は非線形にならないように、起動中にモータ22、57の速度を変更するように構成され得る。例えば、針機構の第2のモータ57の速度/加速度は、コントローラ260の命令265の制御アルゴリズムによって、構成要素に対する損傷及び/又は薬剤のキャビテーションを最小限に抑えるためにハードストップを防ぐために針支持体の移動の終端付近で針が減速するように制御することができる。別の利点は、患者への針挿入速度を制御して、疼痛、不快感、又は他の望ましくない感覚を最小限に抑えることであり得る。第2のモータの駆動シャフトなどの回転アクチュエータシャフトの開始角度位置(図27に示すように、針機構が使用前及び/又は使用後の第1の後退構成にある)及び終了角度位置(図28に示すように、針機構が使用のための第2の伸展構成にある)、並びに、光学式エンコーダ、スライド式接点、磁気検知を含む位置検知アセンブリ(図示せず)を介して監視することができる開始位置と終了位置の間の増分角度位置。アクチュエータシャフトが、開始位置及び/又は終了位置内の移動のある割合内、例えば、1%~5%の範囲の所定の割合内にある場合、第2のモータの速度率は、開始/終了角度位置において速度がゼロになるか大幅に低下するように、低減され得る。第2のモータの速度率は、例えば、高、中、及び低設定など、開始位置及び/又は終了位置について2つ以上の設定を有してもよく、これらは製造時に事前に構成されてもよく、又はダイヤル若しくはボタンなどのユーザインターフェースを介してHCP若しくは患者に提供されてもよい。各設定は、終了/開始角度位置内の異なる割合及び/又は異なる減速率を有してもよく、これは調整することができる。開始位置と終了位置との間で設定が異なってもよい。例えば、患者に可能な限り快適な体験を提供するために、針挿入中の速度は薬剤の種類/量に応じて異なってもよい。コントローラ260は、例えば、第2のモータ57の前に第1のモータ22を起動するなど、モータ起動のタイミングを制御し得る。コントローラ260は
また、針アセンブリ内の少なくとも1つの針の位置を示す針位置に基づいてデータを受け取ることができ、位置データに基づいて少なくとも1つの針の速度、力、又は配置を変更することができる。
【0065】
ここで図17~20を参照すると、針アセンブリ300の例示的な実施形態が示されている。前述のように、図示された針アセンブリ又はその変形のいずれも、薬物送達デバイス1000内で使用され得る。更に、開示された針アセンブリは、薬物送達デバイス1000とは別個に、例えば、化学試料採取器具において、又は針が使用される他の用途において使用され得る。針アセンブリ300は、アセンブリハウジング310、内部ハウジング312、第1の針330に結合された第1の針支持体320、第2の針350に結合された第2の針支持体340、可動コネクタ360、駆動部材370、及びOリング380を備える。更に、針アセンブリ300は、外部封止材230及び内部封止材231を備える。第1の針支持体320、第1の針330、第2の針支持体340、第2の針350、可動コネクタ360、及び可動コネクタ360はともに、針機構390を構成する。外部封止材230及び内部封止材231は、針アセンブリ300が使用される前に針アセンブリ300内で針機構390を封止し、かつまた針アセンブリ300内の無菌状態を維持するのを助けるように構成されている。
【0066】
図示された実施形態では、針アセンブリ300は、上述の薬剤を送達するために患者の皮膚と相互作用するように構成されている。針アセンブリ300の第1又は遠位の端部392は皮膚に接して位置付けられ、針アセンブリ300の第2又は近位の端部394はカセット200と相互作用する。針アセンブリ300は、カセット200に直接、又は針アセンブリカプラ210を通じて結合するように構成されている。第1の端部392及び/又は外部封止材230は、針アセンブリ300を患者の皮膚に接して配置するのを助ける接着剤を含んでもよく、かつ針アセンブリ300をカセット200に固定するための留め具又は接着剤も含んでもよい。図20に示すように、内部ハウジング312はハウジング310によって支持され、針機構390は内部ハウジング312によって支持される。他の実施形態では、針アセンブリ300は、1つのハウジングのみを備えてもよく、内部ハウジング312は、アセンブリハウジング310と一体であってもよい。
【0067】
図20~24を参照すると、針機構390は、第1の構成にあるとき、針アセンブリ300内に完全に適合するように構成されている。図20~24は、第1の構成における針機構390の様々な図を示す。第1の構成では、第1の針330及び第2の針350は、中心軸A1の方向に互いに平行にほぼ整列されている。示されるように、第1の針330及び第2の針350は、軸A1に沿ってほぼ反対方向に向けられる。第1の針330は、針アセンブリ300の第1の端部392に向かって向けられ、第2の針350は、針アセンブリ300の第2の端部394に向かって向けられる。後述するように、第1の針330及び第2の針350は、針アセンブリ300が起動されると、ほぼ軸A1に沿って移動するように構成されている。
【0068】
図21~28を参照すると、針機構390の例示的な実施形態が示されている。第1の針支持体320及び第2の針支持体340は、ほぼ共通の平面に沿って配置され、駆動部材370を介して互いに摺動可能に結合される。第1及び第2の針支持体320、340の第1の側は、駆動部材370と相互作用するように構成され、第1及び第2の針支持体320、340の第2の側は、第1及び第2の針330、350と相互作用して支持するように構成されている。図示された実施形態では、第1及び第2の針支持体320、340は、形状がほぼ長方形であり、図20に示すように、針アセンブリ300内に適合するように構成されている。他の実施形態では、第1及び第2の針支持体320、340は、針330、350の動きに対応し、針アセンブリ300内に適合する任意の形状であってもよい。図示された実施形態では、針機構390は、ラックアンドピニオン構成を備え、
第1の針支持体320及び第2の針支持体340の各々が、ラックであり、駆動部材370が、ピニオン歯車を含む。第1の針支持体320は、支持体本体324、支持係合特徴322、及び針保持器326を備える。針保持器326は、第1の針330の少なくとも一部を針保持器326に挿入することによって第1の針330と結合するように構成され、それによって第1の針330を第1の針支持体320に結合する。同様に、第2の針支持体340は、支持体本体344、支持係合特徴342、及び針保持器346を備え、第2の針350は、針保持器346を介して第2の針支持体340に結合される。図22及び24に最もよく示されているように、第1の針支持体320及び第2の針支持体340の一方又は両方は、針ガード352を追加的に備え得、針ガード352は、針を保護し、かつ/又は針に更なる強度を提供するように機能し得る。例示的な針ガード352は、内部に延在するボアを有する円筒形のハウジングであり、その中でそれぞれの針330、350が延在する。
【0069】
第1の針330及び第2の針350は、可動コネクタ360を介して互いに流体結合される。可動コネクタ360は、針330及び350の各々に対して移動可能であるように構成されている。可動コネクタ360は、屈曲、湾曲、伸長、又は別様で変形することによって移動可能であり得る。したがって、可動コネクタ360は、エラストマー、熱硬化性ポリマー、又はゴムなどの可撓性の材料で構成することができる。例示的な実施形態では、可動コネクタ360はシリコーンで構成される。別の実施形態では、可動コネクタ360は、可撓性の接続部を介して互いに結合された剛性材料から構成され得る。更に別の実施形態では、可動コネクタ360は、比較的剛性の材料で形成することができ、伸縮動作によって移動することができる。図24の図示された実施形態では、可動コネクタ360は、第1の針330の端部に流体結合された第1の端部362と、第2の針350の端部に流体結合された第2の端部364とを有する可撓性チューブである。可動コネクタ360の可撓性チューブの端部362、364は、針端部330、350又はそれぞれの針保持器326、346に直接結合され得る。以下で更に説明するように、可撓性チューブの端部362、364は、針330、350とともに移動するように構成されている。
【0070】
図25及び26に最もよく示されているように、駆動部材370は、駆動係合特徴372と、作動部材374とを備える。Oリング380は、駆動部材370とアセンブリハウジング310との間により良好な封止材を提供するために、又は駆動部材370がアセンブリハウジング310内でより容易に回転できるようにするために、駆動部材370上に提供され得る。駆動係合特徴372は、支持係合特徴322及び342と相互作用するように構成されている(図23)。図示の例では、駆動係合特徴372並びに支持係合特徴322及び342は、ラックアンドピニオン機構で互いに噛み合うように構成された歯又は突起である。他の実施形態では、針機構390内の係合特徴のいずれかは、突起及び凹部、ねじ及びねじ山、ジッパータイプの特徴、又は任意の他の相補的な係合特徴など、互いに相互作用するように構成されている他の特徴であってもよい。更に、図示の例では、作動部材374は、アクチュエータシャフトの、マイナスドライバーなどの平らな物体の回転によって作動されるように構成されている。他の実施形態では、作動部材374は、電気モータのシャフト、ねじりばねに接続されたシャフト、又はノブの回転などの人間の相互作用によって作動され得る。例示的な一実施形態では、駆動システム250及び駆動部材370の両方が、第1のモータ22及び第2のモータ57などの電気モータによって各々独立して駆動される(図15)。1つの電気モータが、駆動システム250及び駆動部材370の両方の動きを制御することができ、又はそれらはそれらの独自のそれぞれの作動モータを有することができる。
【0071】
ここで図27及び28を参照すると、針機構390が、駆動部材370の起動時に第1の針支持体320及び第2の針支持体340の移動を可能にするように構成されている。針機構390は、図27に示すような使用前及び/又は使用後の第1の後退構成と、図2
8に示すような使用中の第2の伸展構成との間で可動である。
【0072】
図27の第1の後退構成では、第1の針330及び第2の針350の両方が、アセンブリハウジング310内に完全に軸方向に位置付けられている。可動コネクタ360は、接近したチューブ端362、364と針330、350との間に圧縮された(例えば、曲がった、又はループになった)状態で配置され、接近したチューブ端362、364は、第1の距離だけ分離されている。駆動部材370がC1方向に回転すると、針機構390が第2の構成になって駆動部材370の回転が停止するまで、第1の針支持体320及び第1の針330がD1方向に駆動され、第2の針支持体340及び第2の針350がD2方向に駆動される。図示された実施形態では、D1及びD2は平面内でほぼ平行であり、互いにほぼ反対である。更に、それらは軸A1にほぼ平行である(図20参照)。他の実施形態では、D1及びD2は、互いに対して角度をなすことができ、A1とほぼ平行でなくてもよい。
【0073】
第2の伸長構成では、第1の針330は、アセンブリハウジング310を越えて軸方向に伸長し、外部封止材230を通過して、どの表面であれ針アセンブリ300が接して配置されている表面へと伸長する。追加的に、第2の針350は、アセンブリハウジング310を越えて軸方向に伸長し、内部封止材231及び隔壁226を通過して、流体ハウジング222へと伸長する。可動コネクタ360は可動であるため、針機構390の移動中、第1の針330と第2の針350との間の流体連通を維持する。可動コネクタ360は、第2の構成において、離れたチューブ端362、364と針330、350との間に伸長状態で配置され得、ここで、離れたチューブ端362、364は、第1の構成の第1の距離よりも大きい第2の距離だけ分離されている。第2の構成では、第1の針330は、カートリッジ220に流体結合されているため、流体ハウジング222内の流体は、第2の針350、可動コネクタ360、及び第1の針330を通って、どの身体又は表面であれ第1の針330が穿刺しているものへと流れることができる。例示的な実施形態では、駆動システム250は、針機構390が第2の構成になった後に起動され、カートリッジ220内の流体は、第1の針330によって穿刺された身体又は表面に押し出される。別の実施形態では、針機構390及び/又は内部ハウジング312のいくつかの構成要素は、針機構390が第2の構成に達すると、第1の針支持体320及び第2の針支持体340の移動を物理的に停止する停止特徴を備える。そのような停止特徴は、遮断部材、突起、戻り止め、又は針機構390の一部内の係合部材の不在であり得る。
【0074】
第2の構成から、針機構390は、同様に駆動部材370の逆起動によって第1の構成に戻るように移動可能であるように構成されている。図28に示すように、駆動部材370は、第1の針支持体320を方向D2に駆動し、第2の針支持体340を方向D1に駆動するために、C1とほぼ反対の方向C2に回転され得る。例示的な実施形態では、針機構390は、流体がカートリッジ220から針機構390を通って押し出された後、第2の構成から第1の構成に移動される。薬物送達デバイス1000が上述の薬剤を患者に送達するために使用されている実施形態では、第1の針330を針アセンブリ300から伸展し、注射後に第1の針330を針アセンブリ300内に後退させることにより、患者は、第1の針330を直接見る又は取り扱う必要なく、薬剤を注射されることができる。
【0075】
ここで図29~32を参照すると、針アセンブリ400が示されている。針アセンブリ400は針アセンブリ300と同様であるが、単一の針機構の代わりに、針アセンブリ400は複数の針機構490を備える。図示の実施形態では、4つの針機構490が示されているが、任意の数の針機構490が使用されてもよい。針機構490の各々は、第1の針430に結合された第1の針支持体420、第2の針450に結合された第2の針支持体440、可動コネクタ460、駆動部材470、及びOリング480を備える。針アセンブリ400内の各針機構490は、上述したように、針アセンブリ300内の個々の針
機構390と本質的に同じように動作する。例示的な実施形態では、一度に1つの針機構490のみが起動し、したがって、針アセンブリ400の使用時には、1つの針機構490のみが第2の伸展構成となる。更に、例示的な実施形態では、針機構490の各々は使用前に滅菌される。
【0076】
針アセンブリ400は、追加的にハウジング410及び複数の内部シール431を備える。内部シール431は、内部封止材231と同様に機能するように構成されているが、1つの大きいシールの代わりに複数の別個のより小さいシールで達成される。図30に最もよく示されているように、内部シール431(図示の実施形態ではそのうちの1つが省略されている)は、ハウジング410の穴を覆うように位置付けられている。カセット200が針アセンブリ400に結合されるとき、カセット200は、単一の内部シール431と位置整合する単一のカートリッジ220を含んでもよく、又は内部シール431の各々と位置整合するために複数のカートリッジ220を含んでもよい。
【0077】
針アセンブリ400は、回転アセンブリ(図示せず)を備えることもできる。回転アセンブリは、針機構490のうちの1つをカートリッジ220と位置整合するために、針アセンブリ400の全体、又は針アセンブリ400内の針機構490のみを回転させることができる。次いで、カートリッジ220と位置整合された針機構490は、(針機構390に関して説明したように)第1の構成から第2の構成に移動して、第2の針支持体440に内部シール431及び隔壁226を穿刺させることができ、第1の針支持体420に、シール230及び針アセンブリ400が位置付けられる表面又は皮膚を穿刺させることができる。次いで、針機構490を第2の構成に戻すことができ(例えば、針アセンブリ300に関して説明した薬物送達後)、その後、回転アセンブリが別の針機構490を回転させてカートリッジ220と位置整合させることができる。次いで、カートリッジ220と位置整合される新しい針機構490を起動して、同じカートリッジ220を再度穿刺してもよく、又は、新しいカートリッジ220が使用されてもよい。例示的な実施形態では、回転アセンブリは、別の歯車、ねじ、ラック、又は別の歯車係合特徴によって駆動される歯車である。追加的に、回転アセンブリは電気モータによって駆動されてもよい。
【0078】
別の実施形態では、回転アセンブリ、ハウジング410、及び針機構490のうちの少なくとも1つは、回転アセンブリを正しく位置整合された構成で停止するための係合特徴を有する。係合特徴の例には、くぼみ、溝、ラッチ、突起、戻り止め及びボール機構、及び他のロック機構が含まれる。針アセンブリ400内に複数の針機構490を有することにより、注射ごとに異なる滅菌針が使用されるように、同じ針アセンブリ400で複数用量の薬剤を送達することができる。追加的に、異なる薬剤が、同じ針アセンブリ400を通して、ただし異なる針機構490を通して注射され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイス1000は、使用された針の数及び/又はどの針が使用されたかを追跡するカウンタ又は針カウンタ(図示せず)を備える。例えば、針インデックスは、針機構490が第1の構成から第2の構成に伸展した後に、又は針アセンブリ400が回転したときに増大されてもよい。薬物送達デバイス1000は、利用可能な針の各々がいつ使用されたかをユーザに示すことができる。
【0079】
ここで図33~34を参照すると、針アセンブリ500の別の実施形態が示されている。針アセンブリ500は、ハウジング510、回転アセンブリ514、及び複数の針機構590を備える。各針機構590は、第1の針530に結合された第1の針支持体520、第2の針550に結合された第2の針支持体540、可動コネクタ560、駆動部材570、駆動部材アクチュエータ578、及びOリング580を備える。図示された実施形態では、複数の針機構590が示されているが、図17に示される実施形態と同様に、単一の針機構590を含む任意の数の針機構590を使用することができる。可動コネクタ560は、上述の可動コネクタ360と共通の様々な特徴を有し得る。
【0080】
回転アセンブリ514は、露出した被動歯車512を備え、かつハウジング510と結合するように構成されている。例示的な実施形態では、被動歯車512は、モータによって駆動され、回転アセンブリ514を介してハウジング510を回転させる。他の実施形態では、回転アセンブリ514は被動歯車512を含まなくてもよく、代わりに、によって回転されるグリップ、又はモータ若しくは別の装置によって回転される他の係合特徴など、その回転を容易にする異なるユーザ特徴を有してもよい。更に他の実施形態では、回転アセンブリ514は、針アセンブリ500全体を回転させる代わりに、ハウジング510内の針機構590のみを回転させるように構成され得る。
【0081】
ここで図35~39を参照すると、針アセンブリ500の針機構590が、駆動ねじアセンブリとして構成されている。第1の針支持体520及び第2の針支持体540の各々は、係合特徴522、支持体本体524、及び針保持器526を備える。第1の針支持体520及び第2の針支持体540は、駆動部材570と係合するように構成されている。第1及び第2の針支持体520、540の各々は、駆動部材570との相互作用に適応するためにほぼ湾曲しており、第1及び第2の針530、550を互いにほぼ近接して配置するように構成されている。他の実施形態では、第1及び第2の針支持体520、540は、第1及び第2の針530、550を互いに中心軸の反対側に配置するように構成され得る。各係合特徴522は、駆動部材570の駆動係合特徴572と相互作用するように構成されている。図示された実施形態では、係合特徴522は、駆動部材570と螺合している。係合特徴522はねじ山として示され、駆動部材570はねじなどのねじ山付きシャフトとして示され、駆動係合特徴572はねじ内のトラフ又はルートである。係合特徴522は、駆動部材570の駆動係合特徴572内に受容されるか、又は別様に相互作用するように構成されている。図示された実施形態では、駆動部材570の駆動係合特徴572は、駆動部材570の回転が第1及び第2の針支持体520、540の反対の軸方向の動きを引き起こすように、駆動部材570の対向する半分に沿って反対に配向されている。駆動歯車578は、駆動部材アクチュエータ578の回転が駆動部材570の回転を引き起こすように、各駆動部材570に結合される。駆動部材570は、駆動部材570に沿った第1の針支持体520及び/又は第2の針支持体540の移動を停止するように構成されている少なくとも1つの停止特徴573も備える。図示された実施形態では、駆動部材570は、駆動部材570の各半分に停止特徴573を備える。
【0082】
ここで図38~39を参照すると、針機構590は針機構390及び490と同様に伸展及び後退させることができるが、異なる駆動機構を使用する。より具体的には、針機構590は、図38に示されるような、使用前及び/又は使用後の第1の後退構成と、図39に示されるような、使用中の第2の伸展構成との間で移動され得る。針アセンブリ500の針機構590内で、駆動部材アクチュエータ578は、駆動部材570に回転可能にロックされており、したがって回転すると、駆動部材570の回転が引き起こされる。第1の針支持体520及び第2の針支持体540上の係合特徴522は、駆動部材570が回転するとき、駆動部材570に沿って反対の軸方向に第1の針支持体520及び第2の針支持体540を移動させるように構成されている。各針機構590は、図38に示されるように、第1の構成で始まり、駆動部材570を第1の方向に回転させると、第1の針支持体520が方向D1に移動し、第2の針支持体540が方向D2に移動し、それによって針機構590が第2の構成に移動する。部材アクチュエータ578の駆動は、針機構590が第2の構成に達すると、第1の針支持体520及び第2の針支持体540の移動を停止する。次に、駆動部材570は、第1の針支持体520を方向D2に移動させ、第2の針支持体540を方向D1に移動させることによって、針機構590を第2の構成から第1の構成に移動させるために、第2の反対方向に回転することができる。針アセンブリ300に関して論じたように、第1の構成、第2の構成、針、用途などに関係する全ての前述の開示は、針アセンブリ500に適用され得る。更に、針アセンブリ400に関し
て論じた複数の針機構及び回転アセンブリに関するこれまでの開示は全て、針アセンブリ500にも適用することができる。針アセンブリ500のようにねじ機構を利用することにより、針アセンブリ500は、針アセンブリ300及び針アセンブリ400のようにラックアンドピニオン機構よりも占有するスペースを少なくすることができる。
【0083】
ここで図40~42を参照すると、針アセンブリ600の別の実施形態が示されている。針アセンブリ600は、針アセンブリ600が非平行な針運動を生成することを除いて、針アセンブリ300、400、500の前述の実施形態と同様に機能する。針アセンブリ600は、ハウジング610と、第1の針支持体620によって支持される第1の針630と、第2の針支持体640によって支持される第2の針650と、第1の針630及び第2の針650を流体結合するように構成された可動コネクタ660と、第1の針支持体620及び第2の針支持体640の動きを引き起こすように構成されている駆動部材670と、Oリング680と、外部ソース(例えばモータ)によって駆動されて駆動部材670を駆動するように構成された被駆動歯車部材678とを備える。追加的に、針アセンブリ600は、第1のシール230及び少なくとも1つの第2のシール631を備える。
【0084】
針アセンブリ300、400、500の前述の実施形態と同様に、針アセンブリ600は、図40に示すような、使用前及び/又は使用後の第1の後退構成と、図41に示すような、使用中の第2の伸展構成との間で移動することができる。図40の第1の構成では、第1の針630及び第2の針650は両方ともハウジング610内に後退されている。図41の第2の構成では、第1の針630はハウジング610から第1の方向D1に伸展し、第2の針650はハウジング610から第2の方向D3に伸展し、D1は概してD3と平行ではない。いくつかの実施形態では、D1はD3に概して直交する。図42に最もよく示されているように、駆動部材670はピニオンとして構成され、第1の針支持体620及び第2の針支持体640は概して、駆動部材670の対向する側に係合するように構成されたねじ付きラックとして構成されている。この構成では、駆動部材670の回転により、第1の針支持体620及び第2の針支持体640が概して非平行な方向D1、D3に軸方向に移動する。
【0085】
針アセンブリ及び針機構の複数の実施形態が開示されている。開示された各実施形態の特徴及び構成は、単独で、又は他の特徴及び構成と組み合わせて、開示された任意の他の実施形態に適用され得ることを理解されたい。議論される特徴の多くは薬物送達デバイス1000に起因するものであるが、それらは本明細書に記載の薬物送達デバイスの任意の他の実施形態11、12、13、126、又はその修正にも適用され得る。
【0086】
ここで図43を参照すると、コンピューティングデバイス700は、本明細書に記載の薬物送達デバイス11、12、13、126、1000のいずれか、例として薬物送達デバイス1000と通信し、及び/又は、それを動作させるために使用され得る。コンピューティングデバイス700は例示的に、スマートフォンのようなモバイル装置を含む。代替としては、限定するものではないが、例えば、ラップトップ、デスクトップ、タブレット又はサーバコンピュータを含む、任意の好適なコンピューティングデバイスが使用されてもよい。
【0087】
コンピューティングデバイス700は、デバイス700のメモリ720に格納されたソフトウェア及び/又はファームウェアを実行する少なくとも1つのプロセッサ710を含む。ソフトウェア/ファームウェアコードは、プロセッサ710によって実行されると、デバイス700に本明細書に記載の機能を実行させる命令を含む。少なくとも1つのプロセッサ710は、例示的に、薬物送達デバイス1000を起動するように動作する制御ロジック及び/又はアプリケーション715を含む。メモリ720は、プロセッサ710によってアクセス可能である任意の好適なコンピュータ可読媒体である。メモリ720は、
単一の記憶装置又は複数の記憶装置であってもよく、プロセッサ710の内部又は外部に位置していてもよく、揮発性及び不揮発性の媒体の両方を含んでもよい。例示的なメモリ720には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気ストレージデバイス、光ディスクストレージ、又はデータを格納するように構成され、かつプロセッサ710によってアクセス可能な任意の他の好適な媒体が含まれる。
【0088】
コンピューティングデバイス700は、プロセッサ710と通信し、かつ、ユーザ入力データをシステムに供給して、システムによって生成されたデータ、情報、及びプロンプトを受信及び表示するように動作可能な、ユーザインターフェース705を含む。ユーザインターフェース705は、ユーザ入力を受信し、ユーザ入力をシステムに供給するための、少なくとも1つの入力装置を含む。図示された実施形態においては、ユーザインターフェース705は、データを表示しユーザ入力を受信するように動作可能なタッチスクリーンディスプレイを含むグラフィカルユーザインターフェース(GUI)である。タッチスクリーンディスプレイは、ユーザが、提示された情報、メニュー、ボタン及びその他のデータと相互作用して、システムから情報を受信すること、及びシステムにユーザ入力を供給することを可能にする。代替としては、キーボード、キーパッド、マイクロフォン、マウスポインタ又はその他の好適なユーザ入力装置が提供されてもよい。
【0089】
コンピューティングデバイスは、信号750を通じて薬物送達デバイス1000と通信する。信号750は、無線又は有線信号であり得る。薬物送達デバイス1000は、プロセッサ710と同様のプロセッサ760、カートリッジID770、及び/又は通信デバイス780を備え得る。通信デバイス780は、通信デバイス740へ/から、又は薬物送達デバイス1000の他の構成要素(例えば、カートリッジID770)へ/から信号750を送受信することができる。カートリッジID770は、薬物送達デバイス1000の構成要素に関するデータを提供する任意の種類の機構又はデバイスであり得る。例えば、カートリッジID770は、カートリッジ220内の液体又は薬剤の種類に関するデータ(例えば、特定の薬剤、粘度、容量、投与量、注射スケジュールなど)を提供するカートリッジ220上のチップ又はRFIDインジケータ(図12)であってもよい。針アセンブリ又はモータなどの他の構成要素は、薬物送達デバイス1000に関連する他のデータ(例えば、針アセンブリの種類、針の長さ/位置付け、患者情報、治療履歴情報、モータの種類、モータの特性など)を通信するためのIDを含み得る。
【0090】
いくつかの実施形態では、薬物送達デバイス1000は、薬剤が患者に送達されたことを示す何らかの表示を提供するインジケータ(図示せず)を備え得る。そのような表示は、投与終了の表示であってもよい。インジケータは、例えば、ライト(例えば、LED)、画面などの視覚的表示、振動、音、信号の送信、別個のコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン又は上述したようなコンピュータ)での表示、機械的な視覚インジケータ(例えば、バレルの動きを示すためのデバイスハウジング内の窓)、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。インジケータはまた、カートリッジが挿入されているかどうか、カセットが適切に挿入されているかどうか、デバイスの電力情報(例えば、デバイスのオン/オフ、電池レベル)、患者情報、上記のIDによって提供され得る任意の情報、又はそれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない薬物送達デバイス1000の動作に関する任意の他の情報をユーザに表示し得る。
【0091】
いくつかの実施形態では、薬物送達デバイス1000は、デバイスに関連する情報を検知するいくつかのセンサ(図示せず)を備え得る。例示的な実施形態では、カセット1000は、デバイスが患者の皮膚に接して適切に位置付けられているかどうかを検知する皮膚センサを備える。いくつかの実施形態では、デバイスが適切に位置付けられていることを皮膚センサが示さない場合、薬物送達デバイス1000は、針アセンブリを作動させず
、又は薬剤を送達しなくてもよい。任意選択のセンサの他の例には、薬剤レベルセンサ、圧力センサ、加速度計、力/推力センサ、駆動システム、カートリッジ、ハウジング、及び/又は針アセンブリの要素のための位置センサ、pHセンサ、又はそれらの任意の組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0092】
「第1の」、「第2の」、「第3の」という用語などは、本明細書において使用されているか、特許請求の範囲において使用されているかにかかわらず、類似する要素を区別するために提供され、必ずしも順番又は時系列的順序を記載するためのものではない。そのように使用される用語は、適切な環境下で入れ替え可能であり(特に明確に開示されていない限り)、本明細書に記載の開示の実施形態は、本明細書に記載又は図示されているもの以外の他の順序及び/又は構成で動作可能であることを理解されたい。
【0093】
本発明は例示的な設計を有するものとして記載されてきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正することができる。したがって、本出願は、本発明の一般的原理を用いた本発明の任意の変形、使用、又は適応を網羅することが意図される。更に、本出願は、本発明が関係し、添付の特許請求の範囲の限定の範囲内に入る、当該技術分野で知られている又は慣習的な実施の範囲内に入るものとして、本開示からのそのような逸脱を網羅することを意図する。
【0094】
以下の態様を含むがこれらに限定されない様々な態様が、この開示に記載されている。
【0095】
1.薬物送達デバイスであって、薬剤を収容する容器と、容器に結合された針アセンブリであって、針アセンブリが、容器とインターフェースするように構成された第1の端部及び第2の端部を備えたハウジング、ハウジング内に位置付けられている第1の針支持体及び第2の針支持体、第1の針支持体に結合されている第1の針、第2の針支持体に結合されている第2の針、第1の針と第2の針との間に流体連通している可動コネクタ、並びに、針アセンブリを第1の構成から第2の構成に動かすように構成されている駆動機構であって、第1の構成において、第1の針及び第2の針が完全にハウジング内に位置付けられ、第2の構成において、第1の針がハウジングの第1の端部を越えて伸展し、第2の針がハウジングの第2の端部を越えて伸展する、駆動機構を備える、針アセンブリと、容器に結合されており、針アセンブリが第2の構成にあるときに第2の針及び第1の針を通して薬剤を押し出すように構成されている送達機構と、を含む、薬物送達デバイス。
【0096】
2.容器が、針アセンブリから切り離されるように構成されている、態様1に記載の薬物送達デバイス。
【0097】
3.可動コネクタが、可撓性である、態様1又は2に記載の薬物送達デバイス。
【0098】
4.可動コネクタが、可撓性チューブである、態様3に記載の薬物送達デバイス。
【0099】
5.駆動機構が、複数の異なる動作速度で動作するように構成されている、態様1~4のいずれか1つに記載の薬物送達デバイス。
【0100】
6.第1の針支持体及び第2の針支持体の各々が、ラックを含み、駆動機構が、それぞれ第1の針支持体及び第2の針支持体のラックと駆動可能に係合するように構成されたピニオン歯車である、態様1~5のいずれか1つに記載の薬物送達デバイス。
【0101】
7.駆動機構が、第1の針支持体及び第2の針支持体と螺合する駆動ねじを含む、態様1~6のいずれか1つに記載の薬物送達デバイス。
【0102】
8.ハウジングの第1の端部が、シールを備え、容器が、ハウジングの第2の端部に近接した隔壁を備え、第1の構成から第2の構成に移動するとき、第1の針が、シールを穿刺し、第2の針が、隔壁を穿刺する、態様1~7のいずれか1つに記載の薬物送達デバイス。
【0103】
9.駆動機構が、針アセンブリを第2の構成から第1の構成に戻すように更に構成されている、態様1~8のいずれか1つに記載の薬物送達デバイス。
【0104】
10.電気モータを更に備え、電気モータが、送達機構及び駆動機構のうちの少なくとも1つを起動するように構成されている、態様1~9のいずれか1つに記載の薬物送達デバイス。
【0105】
11.薬物送達デバイスの動作に関連する信号をコンピューティングデバイスとの間で送受信するように構成された通信デバイスを更に備える、態様1~10のいずれか1つに記載の薬物送達デバイス。
【0106】
12.針アセンブリであって、流体送達機構に結合し、表面とインターフェースするように構成されたハウジングと、第1の針支持体に結合された第1の針と、第2の針支持体に結合された第2の針と、第1の針を第2の針に結合する可動コネクタと、ハウジングによって支持されており、第1の針支持体を第1の方向に駆動し、第2の針支持体を第2の方向に駆動するように構成されている駆動機構と、を含む、針アセンブリ。
【0107】
13.流体送達機構を通して流体を押し出すように構成された第1のモータと、駆動機構を作動させるように構成された第2のモータと、を更に備える、態様12に記載の針アセンブリ。
【0108】
14.第1のモータ及び第2のモータが、可変力で動作するように構成されている、態様13に記載の針アセンブリ。
【0109】
15.第1の針支持体及び第2の針支持体の両方が、駆動機構と係合するように構成された少なくとも1つの係合特徴を備える、態様12~14のいずれか1つに記載の針アセンブリ。
【0110】
16.少なくとも1つの係合特徴が、凹部であり、駆動機構が、凹部とインターフェースするように構成された突起を備え、第1の方向及び第2の方向が、第1の軸に沿っており、少なくとも1つの係合特徴が、第1の軸に直交する第2の軸を中心として画定される、態様15に記載の針アセンブリ。
【0111】
17.少なくとも1つの係合特徴が、ねじ山であり、駆動機構が、駆動ねじであり、駆動ねじの回転により、第1の針支持体が第1の方向に移動し、第2の針支持体が第2の方向に移動し、第1の方向及び第2の方向が、第1の軸に沿っており、少なくとも1つの係合特徴が、第1の軸に平行な第2の軸を中心として画定される、態様15に記載の針アセンブリ。
【0112】
18.第1の方向及び第2の方向が、両方ともほぼ同一直線上にあり、互いにほぼ反対である、態様12~17のいずれか1つに記載の針アセンブリ。
【0113】
19.可動コネクタが、第1の針支持体及び第2の針支持体のうちの少なくとも一方の互いに対する動きに応じて屈曲するように構成される、態様12~18のいずれか1つに記載の針アセンブリ。
【0114】
20.可動コネクタが、第1の針支持体と第2の針支持体の移動全体を通じて、第1の針と第2の針との間の流体結合を維持するように構成された可撓性チューブを備える、態様19に記載の針アセンブリ。
【0115】
21.流体送達機構が、可変量の流体を患者に送達するように構成されている、態様12~20のいずれか1つに記載の針アセンブリ。
【0116】
22.デバイスの動作方法であって、デバイスの第1の駆動機構を1回目に起動するステップであって、第1の駆動機構が、第1の針を、後退構成から軸方向に伸展した構成まで第1の方向に動かし、第2の針を薬物容器の隔壁に向かって第2の方向に動かす、第1の駆動機構を1回目に起動するステップと、第2の駆動機構を起動するステップであって、第2の駆動機構が、第2の針を通して第1の針から薬剤を押し出し、第1の針を押し出す、第2の駆動機構を起動するステップと、第2の駆動機構の起動に続いて、第1の駆動機構を2回目に起動するステップであって、第1の駆動機構が、第1の針を軸方向に伸展した構成から後退構成に第2の方向に動かし、第2の針を隔壁から外方に第1の方向に動かす、第1の駆動機構を2回目に起動するステップと、を含む、デバイスの動作方法。
【0117】
23.第1の針及び第2の針が、各ステップ全体を通じて可撓性コネクタを用いて流体的に結合されている、態様22に記載の方法。
【0118】
24.第1の駆動機構及び第2の駆動機構が、少なくとも1つの電気モータによって起動される、態様22又は23に記載の方法。
【0119】
25.第1の駆動機構を起動するステップの前に、薬物容器を針アセンブリに結合するステップを更に含む、態様22~24のいずれか1つに記載の方法。
【0120】
26.第1の駆動機構を2回目に起動した後、薬物容器を針アセンブリから切り離すステップを更に含む、態様25に記載の方法。
【0121】
27.第1の駆動機構を1回目に起動した後、針カウンタのインデックスを増大させるステップを更に含む、態様22~26のいずれか1つに記載の方法。
【0122】
28.針アセンブリであって、第1の端部において表面とインターフェースし、第2の端部において容器とインターフェースするように構成されたハウジングと、複数の針機構であって、各針機構、第2の針に流体的に結合された第1の針を備える、複数の針機構と、針機構のうちの少なくとも1つと係合するように構成されている少なくとも1つの駆動機構であって、第1の針が、第1の方向に駆動され、第2の針が、第1の方向とほぼ反対の第2の方向に駆動される、少なくとも1つの駆動機構と、ハウジング内で複数の針機構を回転させるように構成されている回転機構と、を備える、針アセンブリ。
【0123】
29.回転機構が、少なくとも部分的にハウジングを越えて延在し、モータとインターフェースするように構成された被動歯車を備える、態様28に記載の針アセンブリ。
【0124】
30.回転機構が、針機構のうちの1つの第1の針を表面近くに位置付け、上記針機構の第2の針を容器の近くに位置付けるように構成される、態様28又は29に記載の針アセンブリ。
【0125】
31.第1の方向が、ハウジングの第1の端部に向かう方向であり、第2の方向が、ハウジングの第2の端部に向かう方向である、態様30に記載の針アセンブリ。
【0126】
32.薬物送達デバイスであって、ハウジングと、流体を保持するように構成されたハウジング内の少なくとも1つの容器と、可変力で容器から流体を押し出すように構成された第1のモータと、第1の構成から第2の構成に動くように構成されている針アセンブリであって、第1の構成において、針アセンブリが、後退し、第2の構成において、針アセンブリが、伸展して容器と流体連通する、針アセンブリと、を備える、薬物送達デバイス。
【0127】
33.第1のモータが、針アセンブリを第1の構成から第2の構成に動かす、態様32に記載の薬物送達デバイス。
【0128】
34.針アセンブリを第1の構成から第2の構成に動かすように構成された第2のモータを更に備える、態様32又は33に記載の薬物送達デバイス。
【0129】
35.流体が針アセンブリを通って押し出されるときにユーザにシグナリングするように構成されたインジケータを更に備える、態様32~34のいずれか1つに記載の薬物送達デバイス。
【0130】
36.針アセンブリ内の第1の針及び第2の針を更に備え、針アセンブリが第1の構成から第2の構成に移動するときに、第1の針及び第2の針が、それぞれ第1の軸及び第2の軸に沿って移動する、態様32~35のいずれか1つに記載の薬物送達デバイス。
【0131】
37.第1の軸及び第2の軸が、概して平行である、態様36に記載の薬物送達デバイス。
【0132】
38.第1の軸及び第2の軸が、概して直交する、態様36に記載の薬物送達デバイス。
【0133】
39.薬物送達デバイスが患者の皮膚に対して適切に位置付けられているかどうかを示すように構成された皮膚センサを更に備える、態様32~38のいずれか1つに記載の薬物送達デバイス。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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図19
図20
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図22
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図30
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図35
図36
図37
図38
【図
図39
図40
図41
図42
図43
【手続補正書】
【提出日】2023-06-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物送達デバイスであって、
薬剤を含む容器と、
前記容器に結合された針アセンブリであって、前記針アセンブリが、
前記容器とインターフェースするように構成された第1の端部及び第2の端部を備えたハウジング、
前記ハウジング内に位置付けられている第1の針支持体及び第2の針支持体、
前記第1の針支持体に結合されている第1の針、
前記第2の針支持体に結合されている第2の針、
前記第1の針と前記第2の針との間に流体連通している可動コネクタ、並びに、
前記針アセンブリを第1の構成から第2の構成に動かすように構成されている駆動機構であって、前記第1の構成において、前記第1の針及び前記第2の針が完全に前記ハウジング内に位置付けられ、前記第2の構成において、前記第1の針が前記ハウジングの前記第1の端部を越えて伸展し、前記駆動機構が、前記第1の針支持体及び前記第2の針支持体の各々に結合されており、前記駆動機構の起動により、前記針アセンブリが前記第2の構成に移動する、駆動機構を備える、針アセンブリと、
前記容器に結合されており、前記針アセンブリが前記第2の構成にあるときに前記第2の針及び前記第1の針を通して前記薬剤を押し出すように構成されている送達機構と、を備える、薬物送達デバイス。
【請求項2】
前記容器が、前記針アセンブリから切り離されるように構成されている、請求項1に記載の薬物送達デバイス。
【請求項3】
前記可動コネクタが、可撓性である、請求項1又は2に記載の薬物送達デバイス。
【請求項4】
前記可動コネクタが、可撓性チューブである、請求項3に記載の薬物送達デバイス。
【請求項5】
前記駆動機構が、複数の異なる動作速度で動作するように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項6】
前記第1の針支持体及び前記第2の針支持体の各々が、ラックを含み、前記駆動機構が、それぞれ前記第1の針支持体及び前記第2の針支持体の前記ラックと駆動可能に係合するように構成されたピニオン歯車である、請求項1~5のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項7】
前記駆動機構が、前記第1の針支持体及び前記第2の針支持体と螺合する駆動ねじを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項8】
前記ハウジングの前記第1の端部が、シールを備え、前記容器が、前記ハウジングの前記第2の端部に近接した隔壁を備え、前記第1の構成から前記第2の構成に移動するとき、前記第1の針が、前記シールを穿刺し、前記第2の針が、前記隔壁を穿刺する、請求項1~7のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項9】
前記駆動機構が、前記針アセンブリを前記第2の構成から前記第1の構成に戻すように更に構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項10】
電気モータを更に備え、前記電気モータが、前記送達機構及び前記駆動機構のうちの少なくとも1つを起動するように構成されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項11】
前記薬物送達デバイスの動作に関連する信号をコンピューティングデバイスとの間で送受信するように構成された通信デバイスを更に備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項12】
前記第1の構成から前記第2の構成への針アセンブリの移動中、前記第1の針が、軸に沿って第1の方向に移動し、前記第2の針が、軸に沿って前記第1の方向と反対の第2の方向に移動する、請求項1~11のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項13】
前記第1の構成から前記第2の構成への針アセンブリの移動中、前記第1の針が、軸に沿って第1の方向に移動し、前記第2の針が、軸に沿って前記第1の方向に直交する第2の方向に移動する、請求項1~11のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項14】
針アセンブリであって、
流体送達機構に結合し、表面とインターフェースするように構成されたハウジングと、
第1の針支持体に結合された第1の針と、
第2の針支持体に結合された第2の針と、
前記第1の針を前記第2の針に結合する可動コネクタと、
前記ハウジングによって支持されており、前記第1の針支持体を第1の方向に駆動し、前記第2の針支持体を第2の方向に駆動するように構成されている駆動機構と、を備える、針アセンブリ。
【請求項15】
前記流体送達機構を通して流体を押し出すように構成された第1のモータと、前記駆動機構を作動させるように構成された第2のモータと、を更に備える、請求項14に記載の針アセンブリ。
【請求項16】
前記第1のモータ及び前記第2のモータが、可変力で動作するように構成されている、請求項15に記載の針アセンブリ。
【請求項17】
前記第1の針支持体及び前記第2の針支持体の両方が、前記駆動機構と係合するように構成された少なくとも1つの係合特徴を備える、請求項14~16のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項18】
前記少なくとも1つの係合特徴が、凹部であり、前記駆動機構が、前記凹部とインターフェースするように構成された突起を備え、前記第1の方向及び前記第2の方向が、第1の軸に沿っており、前記少なくとも1つの係合特徴が、前記第1の軸に直交する第2の軸を中心として画定される、請求項17に記載の針アセンブリ。
【請求項19】
前記少なくとも1つの係合特徴が、ねじ山であり、前記駆動機構が、駆動ねじであり、前記駆動ねじの回転により、前記第1の針支持体が前記第1の方向に移動し、前記第2の針支持体が前記第2の方向に移動し、前記第1の方向及び前記第2の方向が、第1の軸に沿っており、前記少なくとも1つの係合特徴が、前記第1の軸に平行な第2の軸を中心として画定される、請求項17に記載の針アセンブリ。
【請求項20】
前記第1の方向及び前記第2の方向が、両方ともほぼ同一直線上にあり、互いにほぼ反対である、請求項14~19のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項21】
前記第1の方向及び前記第2の方向が、互いにほぼ直交する、請求項14~19のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項22】
前記可動コネクタが、前記第1の針支持体及び前記第2の針支持体のうちの少なくとも一方の互いに対する動きに応じて屈曲するように構成される、請求項14~21のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項23】
前記可動コネクタが、前記第1の針支持体と前記第2の針支持体の移動全体を通じて、前記第1の針と前記第2の針との間の流体結合を維持するように構成された可撓性チューブを備える、請求項22に記載の針アセンブリ。
【請求項24】
前記流体送達機構が、可変量の流体を患者に送達するように構成されている、請求項14~23のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項25】
デバイスの動作方法であって、
前記デバイスの第1の駆動機構を1回目に起動するステップであって、前記第1の駆動機構が、第1の針を、後退構成から軸方向に伸展した構成まで第1の方向に動かし、第2の針を薬物容器の隔壁に向かって第2の方向に動かす、第1の駆動機構を1回目に起動するステップと、
第2の駆動機構を起動するステップであって、前記第2の駆動機構が、前記第2の針及び前記第1の針を通して薬剤をし出すテップと、
前記第2の駆動機構の起動に続いて、前記第1の駆動機構を2回目に起動するステップであって、前記第1の駆動機構が、前記第1の針を前記軸方向に伸展した構成から前記後退構成に2の方向に動かし、前記第2の針を前記隔壁から外方に前記第1の方向に動かす、第1の駆動機構を2回目に起動するステップと、を含む、デバイスの動作方法。
【請求項26】
前記第1の針及び前記第2の針が、各ステップ全体を通じて可撓性コネクタを用いて流体的に結合されている、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1の駆動機構及び前記第2の駆動機構が、少なくとも1つの電気モータによって起動される、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の駆動機構を起動する前記ステップの前に、前記薬物容器を前記針アセンブリに結合するステップを更に含む、請求項25~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の駆動機構を2回目に起動した後、前記薬物容器を前記針アセンブリから切り離すステップを更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の駆動機構を1回目に起動した後、針カウンタのインデックスを増大させるステップを更に含む、請求項25~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
針アセンブリであって、
第1の端部において表面とインターフェースし、第2の端部において容器とインターフェースするように構成されたハウジングと、
複数の針機構であって、各針機構が、第1の針、及び、前記第1の針に流体的に結合された第2の針を備える、複数の針機構と、
少なくとも1つの駆動機構であって、前記少なくとも1つの駆動機構のうちの1つが、前記複数の針機構のうちの対応す1つの針機構に関連付けられて結合されており、前記少なくとも1つの駆動機構が、前記針機構のうちの前記対応する1つの針機構を移動させるように構成されており、前記第1の針が、第1の方向に駆動され、前記第2の針が、前記第1の方向とほぼ反対の第2の方向に駆動される、少なくとも1つの駆動機構と、
前記ハウジング内で前記複数の針機構を回転させるように構成されている回転機構と、を備える、針アセンブリ。
【請求項32】
前記回転機構が、少なくとも部分的に前記ハウジングを越えて延在し、モータとインターフェースするように構成された被動歯車を備える、請求項31に記載の針アセンブリ。
【請求項33】
前記回転機構が、前記針機構のうちの1つの第1の針を表面近くに位置付け、前記針機構の前記第2の針を前記容器の近くに位置付けるように構成される、請求項31又は32に記載の針アセンブリ。
【請求項34】
前記第1の方向が、前記ハウジングの前記第1の端部に向かう方向であり、前記第2の方向が、前記ハウジングの前記第2の端部に向かう方向である、請求項33に記載の針アセンブリ。
【請求項35】
薬物送達デバイスであって、
ハウジングと、
流体を保持するように構成された前記ハウジング内の少なくとも1つの容器と、
記容器から前記流体を押し出すように構成された第1のモータと、
第1の構成から第2の構成に動くように構成されている針アセンブリであって、前記第1の構成において、前記針アセンブリが、後退し、前記第2の構成において、前記針アセンブリが、伸展して前記容器と流体連通する、針アセンブリと、を備え、
前記針アセンブリが、第1の針及び第2の針を備え、前記針アセンブリが前記第1の構成から前記第2の構成に移動するときに、前記第1の針及び前記第2の針が、異なる方向に移動し、
駆動機構が、前記ハウジングによって支持され、前記第1の針及び前記第2の針を異なる方向に移動するように駆動するように構成されている、薬物送達デバイス。
【請求項36】
前記第1のモータが、前記針アセンブリを前記第1の構成から前記第2の構成に動かす、請求項35に記載の薬物送達デバイス。
【請求項37】
前記針アセンブリを前記第1の構成から前記第2の構成に動かすように構成された第2のモータを更に備える、請求項35又は36に記載の薬物送達デバイス。
【請求項38】
前記流体が前記針アセンブリを通って押し出されるときにユーザにシグナリングするように構成されたインジケータを更に備える、請求項35~37のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項39】
前記針アセンブリ内の第1の針及び第2の針を更に備え、前記針アセンブリが前記第1の構成から前記第2の構成に移動するときに、前記第1の針及び前記第2の針が、それぞれ第1の軸及び第2の軸に沿って移動する、請求項35~38のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項40】
前記第1の軸及び前記第2の軸が、概して平行である、請求項39に記載の薬物送達デバイス。
【請求項41】
前記第1の軸及び前記第2の軸が、概して直交する、請求項39に記載の薬物送達デバイス。
【請求項42】
前記薬物送達デバイスが患者の皮膚に対して適切に位置付けられているかどうかを示すように構成された皮膚センサを更に備える、請求項35~41のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【国際調査報告】