(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-28
(54)【発明の名称】胆道鏡システムの案内シースおよび係留ワイヤ
(51)【国際特許分類】
A61B 1/01 20060101AFI20231221BHJP
A61B 1/018 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
A61B1/01 511
A61B1/018 513
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537154
(86)(22)【出願日】2021-11-09
(85)【翻訳文提出日】2023-08-14
(86)【国際出願番号】 US2021058561
(87)【国際公開番号】W WO2022132341
(87)【国際公開日】2022-06-23
(32)【優先日】2020-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500498763
【氏名又は名称】ジャイラス エーシーエムアイ インク ディー/ビー/エー オリンパス サージカル テクノロジーズ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ニキル・ムルデシュワル
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ジェイ・ホルマン
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA01
4C161AA06
4C161FF35
4C161FF43
4C161GG24
4C161GG25
(57)【要約】
直接的経口胆管鏡検査方法が、内視鏡を案内シースへと挿入するステップと、案内シースおよび内視鏡を十二指腸へと挿入するステップと、内視鏡を通じて十二指腸へと組織回収デバイスを延ばすステップと、係留ワイヤを十二指腸へと延ばすステップと、組織回収デバイスで生物学的物質を収集するステップと、胆道鏡および組織回収デバイスを十二指腸から係留ワイヤに沿って引き出すステップとを含む。胆管鏡検査システムが、操縦可能な案内シースと、操縦可能な案内シースの中での変位のために遠位端面へと延びるシャフト、シャフトに沿って延び、遠位端面において出る工具内腔、近位端部分と遠位端面との間でシャフトに入り、遠位端面において出る係留内腔、および、工具内腔から、遠位端面においてシャフトの外部へと延びる交換内腔を備える胆道鏡とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操縦可能な内腔を備える案内シースと、
近位端部分と遠位端面との間で延びる細長いシャフトであって、前記操縦可能な内腔に沿っての配置のために構成される細長いシャフト、
前記細長いシャフトに沿って延び、前記遠位端面において出る作業工具内腔、
前記近位端部分と前記遠位端面との間で前記細長いシャフトに入り、前記遠位端面において前記細長いシャフトを出る係留内腔、および、
前記作業工具内腔から、前記遠位端面において前記細長いシャフトの外部へと延びる非軸方向内腔
を備える内視鏡と
を備える胆管鏡検査システム。
【請求項2】
前記係留ワイヤ内腔を通じて延びる係留ワイヤをさらに備える、請求項1に記載の胆管鏡検査システム。
【請求項3】
前記係留ワイヤは、
細長いケーブルと、
前記係留ワイヤの遠位端に近接して位置付けられる組織係留部と
を備える、請求項2に記載の胆管鏡検査システム。
【請求項4】
前記作業工具内腔から延びることができる組織回収デバイスをさらに備える、請求項1に記載の胆管鏡検査システム。
【請求項5】
前記組織回収デバイスは、前記作業工具内腔に沿って延びることから、前記作業工具内腔に沿って前記非軸方向内腔へと延びることへと、弾性的に曲がることができるシャフトを備える、請求項4に記載の胆管鏡検査システム。
【請求項6】
前記組織回収デバイスは鉗子を備える、請求項5に記載の胆管鏡検査システム。
【請求項7】
前記非軸方向内腔は、前記作業工具内腔と交差するために、前記細長いシャフトに沿って延びるスリットを前記遠位端面において備える、請求項1に記載の胆管鏡検査システム。
【請求項8】
前記非軸方向内腔は前記細長いシャフトの側面を貫いて延びる、請求項7に記載の胆管鏡検査システム。
【請求項9】
前記非軸方向内腔は、前記細長いシャフトの長さの最も遠位の10パーセント内で延びる、請求項1に記載の胆管鏡検査システム。
【請求項10】
前記内視鏡は操縦能力を含む、請求項1に記載の胆管鏡検査システム。
【請求項11】
直接的経口胆管鏡検査処置を実施する方法であって、
内視鏡を案内シースへと挿入するステップと、
前記案内シースおよび前記内視鏡を患者の十二指腸へと挿入するステップと、
前記内視鏡を通じて前記患者の総胆管へと組織回収デバイスを延ばすステップと、
係留ワイヤを総胆管へと延ばすステップと、
前記組織回収デバイスで生物学的物質を収集するステップと、
前記胆道鏡および前記組織回収デバイスを総胆管から前記係留ワイヤに沿って引き出すステップと
を含む方法。
【請求項12】
前記案内シースおよび前記内視鏡を患者の十二指腸へと挿入するステップは、前記胆道鏡を操縦するために前記案内シースを使用するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記胆道鏡の生来の操縦能力を使用して前記胆道鏡を操縦するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記胆道鏡を操縦するステップは、前記案内シースを押し外すステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記係留ワイヤを総胆管へと延ばすステップは、前記係留ワイヤを総胆管の組織に取り付けるステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記胆道鏡を前記係留ワイヤに沿って滑らせることで、前記胆道鏡を総胆管へと再び挿入するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記胆道鏡を再び挿入するステップの前に、組織を前記組織回収デバイスから取り除くステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記胆道鏡および前記組織回収デバイスを総胆管から前記係留ワイヤに沿って引き出すステップの後、前記組織回収デバイスの遠位部分を前記胆道鏡の非軸方向内腔の中に位置決めするステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記組織回収デバイスの遠位部分を前記胆道鏡の非軸方向内腔の中に位置決めするステップは、前記非軸方向内腔を通じて延びるために、作業工具内腔から延びる前記組織回収デバイスのシャフトの一部分を曲げるステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記非軸方向内腔は、前記作業工具内腔を前記胆道鏡の側面に接続する前記胆道鏡の遠位端においてスロットを備える、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2020年12月18日に出願された米国仮特許出願第63/199,316号と、2021年6月23日に出願された米国仮特許出願第63/213,849号とへの優先権の利益を主張し、これらの特許出願の内容は、それらの全体が本明細書に参照により組み込まれている。
【0002】
本開示は、概して、診断行為または処置行為を提供するために、患者の解剖学的構造における切開または開口へと挿入されるように構成される細長い本体を備える医療用デバイスに関する。
【0003】
より詳細には、本開示は、後の分析のために鉗子で試料組織を切断することなどによる生物学的物質の取り除き過程の実施を容易にするために、他のデバイスの助けなどにより患者の解剖学的構造へと挿入され得る内視鏡などの医療用デバイスに関する。
【背景技術】
【0004】
内視鏡が、1)様々な解剖学的部分に向けての治療用デバイスまたは組織収集デバイスなどの他のデバイスの通過を提供すること、および、2)このような解剖学的部分を撮像することの1つまたは複数のために使用され得る。このような解剖学的部分には、消化管(例えば、食道、胃、十二指腸、膵胆管、腸、結腸など)、腎エリア(例えば、腎臓、尿管、膀胱、尿道)、および他の内臓(例えば、生殖器系、副鼻腔、粘膜下領域、気道)などがあり得る。
【0005】
従来の内視鏡は、例えば、1つまたは複数の病状を照射、撮像、検出、および診断すること、解剖学的領域に向けての流体送達(例えば、流体チャネルを介して生理食塩水または他の調剤)を提供すること、解剖学的領域を試料採取または処置するための1つまたは複数の治療用デバイスの(例えば、作業チャネルを介した)通過を提供すること、および、流体(例えば、生理食塩水または他の調剤)を収集するための吸引通路を提供することなどを含め、様々な臨床診断法に関与させられる可能性がある。
【0006】
従来の内視鏡では、内視鏡の遠位部分は、昇降機の使用を伴ってなど、治療用デバイスを支持および配向するように構成され得る。あるシステムでは、第1の内視鏡が、昇降機の助けで、挿入されている第2の内視鏡を案内する状態で、2つの内視鏡が一緒に作業するように構成され得る。このようなシステムは、到達するのが難しい身体の内部の解剖学的な場所に内視鏡を案内するのに有用であり得る。例えば、ある解剖学的な場所は、遠回りの経路を通じた挿入の後でしか、内視鏡によってアクセスすることができない。
【0007】
内視鏡処置の一例は、内視鏡的逆行性胆道膵管造影法と呼ばれ、以後において「ERCP」処置と呼ばれる。ERCP処置では、補助スコープ(ドータースコープ、または胆道鏡とも称される)が取り付けでき、「主スコープ」(マザースコープまたは十二指腸内視鏡とも称される)の作業チャネルを通じて前進させられ得る。さらに、試料物質を取り除くために使用される組織回収デバイスが補助スコープを通じて挿入される。このようにして、十二指腸内視鏡、補助スコープ、および組織回収デバイスは、漸進的により小さくなる内腔へと連続的に挿入されるため、漸進的により小さくなり、操縦することと、治療介入および処置を実施することとが、より難しくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】2014年1月16日にオンラインで発行されたWorld Journal of Gastrointestinal EndoscopyにおけるMansour A. Parsi、MDによるDirect Peroral Cholangioscopy
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明者は、従来の医療用デバイス、具体的には、試料の生物学的物質を回収するために使用される内視鏡および十二指腸内視鏡で解決されるべき問題には、数ある中でも、1)内視鏡と、内視鏡に挿入された器具とを、患者の内部の深くの解剖学的領域の中の場所まで誘導することにおける難しさ、2)複数人の熟練した器具操作者の必要性など、3つの器具(例えば十二指腸内視鏡、胆道鏡、組織取り除きデバイス)を動作させることと関連付けられる欠点、3)試料材料の十分な品質を得るために医療用デバイスを繰り返し取り外して再挿入する必要があることによる時間の増加および関連するコスト、ならびに、4)特徴(例えば、操縦性および組織収集の特徴)を小さい直径のデバイスに組み込むことの難しさがあることを認識している。
【0011】
本発明者は、このような問題が、前述のERCP処置などの十二指腸内視鏡処置に特に存在し得ることを認識している。ERCP処置の欠陥に対処するための試みがここ最近行われてきた。最近の開発は、総胆管に到達するために内視鏡が患者の口へと直接的に前進させられる直接的経口胆管鏡検査処置における内視鏡の使用を伴っている。例えば、2014年1月16日にオンラインで発行されたWorld Journal of Gastrointestinal EndoscopyにおけるMansour A. Parsi、MDによるDirect Peroral Cholangioscopyにおける検討を参照されたい。しかしながら、このような処置は、胃の幽門括約筋および総胆管の括約筋(オディ括約筋)を通じて内視鏡を誘導することで生成される内視鏡の必然的なループ形成を実施するのが難しい。内視鏡のこのループ形成は、例えば内視鏡がきつく湾曲され過ぎて追加の関節を許容できないといった、束縛による内視鏡の手術不能をもたらす可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示は、1)内視鏡の主な生来の操縦能力に加えての、内視鏡の直接的な副次的な操縦性と、2)内視鏡の関節を提供するために、内視鏡を主な生来の操縦能力を使用して押し当てることができる剛性の構造とを提供するために、内視鏡にわたって配置させることができる案内シースを含むものなど、直接的経口胆管鏡検査処置に関連するシステム、デバイス、および方法を提供することで、これらの問題および他の問題への解決策を提供するのを助けることができる。それによって、内視鏡が総胆管に位置決めされるとき、内視鏡の生来の操縦性の特徴は、治療用デバイスを標的組織部位(例えば、処置される組織、または分析のために回収される組織がある部位)に位置決めするために動作可能なままである。
【0013】
それによって、本開示は、本明細書において記載されているように、数ある中でも、1)口を介した直接的な胆管鏡検査システムおよびERCPシステムの使用の容易性を増加させること(例えば、より少ない操作者、オディ括約筋/ファーター膨大部を通じて誘導するために要求される技能のさらなる低下)と、2)処置デバイスの寸法を増加させること(例えば、各々の挿入で収集される試料材料の体積を増やすこと、組織回収デバイスが解剖学的構造へと挿入および再挿入される必要がある回数を減らすこと)とによって、先に言及された問題および他の問題を解決するのを助けることができる。
【0014】
例では、胆管鏡検査システムが案内シースと胆道鏡とを備え得る。案内シースは操縦可能な内腔を備え得る。内視鏡は、近位端部分と遠位端面との間で延びる細長いシャフトであって、操縦可能な内腔に沿っての配置のために構成される細長いシャフトと、細長いシャフトに沿って延び、遠位端面において出る作業工具内腔と、近位端部分と遠位端部分との間で細長いシャフトに入り、遠位端面において細長いシャフトを出る係留内腔と、作業工具内腔から、遠位端面において細長いシャフトの外部へと延びる非軸方向内腔とを備え得る。
【0015】
別の例では、直接的経口胆管鏡検査処置を実施する方法が、内視鏡を案内シースへと挿入するステップと、案内シースおよび内視鏡を患者の十二指腸へと挿入するステップと、内視鏡を通じて患者の総胆管へと組織回収デバイスを延ばすステップと、係留ワイヤを総胆管へと延ばすステップと、組織回収デバイスで生物学的物質を収集するステップと、胆道鏡および組織回収デバイスを総胆管から係留ワイヤに沿って引き出すステップとを含み得る。
【0016】
さらに、本発明者は、胃腸系における十二指腸内視鏡処置など、従来の外科処置で解決される問題が、元の処置からの問題に対処するために、または、追加の処置を提供するために、経過観察による処置を利用することがあることを認識している。時々の複数の経過観察による処置は、進行中の処置を提供するなどのために実施される。それによって、先に記載されている複雑な誘導処置および操縦処置が、2回または複数回にわたって繰り返される。
【0017】
本開示は、経過観察による処置を容易にすることができる埋め込み可能デバイスを提供することで、これらの問題および他の問題に解決策を提供する。具体的には、埋め込み可能デバイスは、十二指腸や、具体的には総胆管などの解剖学的構造への素早いアクセスを提供することで、経過観察による処置を迅速にすることができる。再進入デバイスは、ステントを解剖学的狭窄に埋め込むことができる切断能力を含み得るステントを備え得る。埋め込み可能デバイスは、以前に計画された経路に処置を追従させるために、複雑な解剖学的形状を通る進路を提供することができる管、行路、レール、案内ワイヤなどを備える再進入デバイスを備え得る。再進入デバイスは、ステントなどの処置デバイスを、再進入管へと挿入させる、または再進入案内ワイヤにわたって滑らせることができ、それによって、複雑なマザー/ドータースコープなどの必要性を排除することができる。処置デバイスは、流体のポンプ送り込み、結石の根絶など、1回または進行中の処置を提供するために、解剖学的構造へと埋め込むことができる。
【0018】
例では、患者の解剖学的エリアへの繰り返し可能な進入を提供するためのシステムが、環状体を備えるステントと、ステントを通じて延び、環状体から延び出す近位端および遠位端を備える細長い本体を備え得る再進入行路とを備え得る。
【0019】
別の例では、処置デバイスを解剖学的構造に埋め込むための方法が、ステントを解剖学的開口において埋め込むステップと、ステントから解剖学的通路へと延びる再進入行路を位置決めするステップと、処置デバイスを解剖学的通路において位置決めするために処置デバイスを再進入行路に沿って滑らせるステップと、解剖学的構造を処置デバイスで処置するステップとを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1A】案内シースと、胆道鏡と、組織回収デバイスとを入れ子の構成で備える直接的経口胆道鏡システムの概略図である。
【
図1B】案内シースおよび胆道鏡を貫く内部の内腔を示す分解状態での
図1Aの直接的経口胆道鏡システムの概略図である。
【
図2】
図1Aおよび
図1Bの案内シース、胆道鏡、および組織回収デバイスの遠位端部分の概略図である。
【
図3】胆道鏡に接続される制御ユニットを備える撮像制御システムの概略図を示す
図1Aおよび
図1Bの胆道鏡の概略図である。
【
図4】胆道鏡に接続される
図3の撮像制御システムの概略図である。
【
図5A】
図1A~
図4の胆道鏡との使用に適した光学性構成要素および機能性構成要素を含むカメラモジュールの端面図である。
【
図5B】カメラモジュールの構成要素を示す、
図5Aの平面5B-5Bに沿って切り取られた断面の図である。
【
図6】十二指腸に到達するために患者へと経口で挿入された
図1Aおよび
図1Bの案内シースおよび胆道鏡を示す概略図である。
【
図7】十二指腸に位置決めされた
図6の案内シースおよび胆道鏡と、総胆管に位置決めされた組織回収デバイスとを示す概略図である。
【
図8】本開示の案内シースとの使用のために構成された胆道鏡の別の例の斜視図である。
【
図9】係留ワイヤ内腔および非軸方向内腔を示す
図8の胆道鏡の端面図である。
【
図10】非軸方向内腔を示す
図9の胆道鏡の平面10-10に沿って切り取られた断面の概略図である。
【
図11】係留ワイヤ内腔を示す
図9の胆道鏡の平面11-11に沿って切り取られた断面の概略図である。
【
図12A】係留ワイヤが組織に取り付けられており、組織回収デバイスが非軸方向内腔を越えて延ばされている状態で、総胆管へと挿入された
図8の胆道鏡の概略図である。
【
図12B】係留ワイヤが組織に取り付けられており、組織回収デバイスが非軸方向内腔を通じて延びるように曲げられている状態で、総胆管から引き出されている
図8の胆道鏡の概略図である。
【
図13】係留ワイヤ内腔と非軸方向内腔とを有する胆道鏡を使用して、患者の総胆管の中から組織試料を回収する方法を示すブロック図である。
【
図14】十二指腸乳頭を介して総胆管に接続される十二指腸の概略図である。
【
図15】本開示のステントが十二指腸乳頭へと挿入された状態での
図14の十二指腸の概略図である。
【
図16A】挿入された膨張バルーンと、貫いて延びる電気リード線とを有する潰れたステントの概略図である。
【
図16B】電気リード線が原位置にある状態での、拡張状態における
図16Aのステントの概略図である。
【
図16C】電気リード線がステントから引き出されている状態での拡張状態における
図16Bのステントの概略図である。
【
図17】円筒形のメッシュステント本体へと延ばされた電気リード線を含む本出願のステントの概略的な側面図である。
【
図18】機械的切断刃を含む本出願のステントの概略的な側面図である。
【
図19】係留棘を示している
図18のステントの端面図である。
【
図20A】潰れた状態での磁気的に活性なステントの概略的な断面図である。
【
図20B】拡張状態での
図20Aの磁気的に活性なステントの概略的な断面図である。
【
図21】
図20Aおよび
図20Bの磁気的に活性なステントを拡張および収縮するように構成される磁気適用器の例の図である。
【
図22】拡張可能な細長い再進入デバイスを含む本出願のステントの概略的な側面図である。
【
図23】ステントおよび拡張可能な再進入デバイスを通る内腔を示す
図22のステントの端面図である。
【
図24】拡張可能な細長い再進入デバイスが展開状態にある
図22および
図23のステントの概略図である。
【
図25】胆嚢管において展開されているときの漏斗進入を伴う細長い再進入デバイスを有する本開示のステントの側面図である。
【
図26】遠位ステントを含む細長い再進入デバイスを備えるステントの概略的な側面図である。
【
図27】十二指腸と、胆嚢管および膵管の中で展開された
図26のステントとの概略的な側面図である。
【
図28】拡張可能および収縮可能なポンプ送り込みステントを含む本開示の埋め込み可能デバイスを有する十二指腸の概略図である。
【
図29A】胆石を処理するように構成されるステントの概略的な側面図である。
【
図30】複数のモノレールデバイスを含む本開示の埋め込み可能デバイスを有する十二指腸の概略図である。
【
図31】コルク栓抜き状係留部を備えるモノレールの概略図である。
【
図32A】潰れた状態での展開可能な係留部の第1の例を備えるモノレールの概略図である。
【
図32B】延長状態での展開可能な係留部を伴う
図32Aのモノレールの概略図である。
【
図33A】潰れた状態での展開可能な係留部の第2の例を備えるモノレールの概略図である。
【
図33B】延長状態での展開可能な係留部を伴う
図33Aのモノレールの概略図である。
【
図34】目打ち線を備える細長い展開可能部材の第1の例の概略図である。
【
図35】スリットを備える細長い展開可能部材の第1の例の概略図である。
【
図36】隙間を備える細長い展開可能部材の第1の例の概略図である。
【
図37】C字形補強部を備える細長い展開可能部材の第1の例の概略図である。
【
図38】磁気閉鎖要素を備える細長い展開可能部材の第1の例の概略図である。
【
図39】細長い展開可能部材を拡げるために処置デバイスが通じて滑らされている細長い展開可能部材の概略的な斜視図である。
【
図40】処置デバイスを有する本出願の再進入デバイスを埋め込む方法を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1Aは、案内シース102と、胆道鏡104と、組織回収デバイス106とが入れ子の構成になっている直接的経口胆道鏡システム100の概略図である。
図1Bは、案内シース102と、胆道鏡104と、組織回収デバイス106とが分解した構成になっている直接的経口胆道鏡システム100の概略図である。
図1Aと
図1Bとは同時に検討されている。
図1Aおよび
図1Bは、
図1Aと
図1Bとが必ずしも一定の縮尺で描かれておらず、図示の目的のために特定の態様で誇張されている可能性がある。
【0022】
システム100は、案内シース102と、胆道鏡104と、組織回収デバイス106とを備え得る。シース102はシャフト108と制御デバイス110とを備えることができ、制御デバイス110は、把持部112と、制御ノブ114と、ケーブル118を介して制御ユニット16(
図4)に接続することができる連結器116とを備えることができる。
図3~
図5Bを参照してより詳細に記載されている胆道鏡104は、細長い本体120と、ケーブル124を介して制御ユニット16に接続することができる連結器122とを備え得る。組織回収デバイス106は、シャフト126と、組織分離体128と、制御デバイス130とを備え得る。組織分離体128はヒンジ132と分離体134とを備え得る。
【0023】
図1Aは、シース102の内部に入れ子にされる胆道鏡104と、胆道鏡104の内部に入れ子にされる組織回収デバイス106とを示している。そのため、
図1Bにおいて見られるように、シース102は内腔136を備えることができ、胆道鏡104は内腔138を備えることができる。
【0024】
本明細書でより詳細に検討されているように、直接的経口胆道鏡システム100は、十二指腸および総胆管への単純化された誘導を提供し、大きな試料の寸法とすることを可能とするように構成でき、それによって、処置の複雑性と、試験が実施できる適切な量の組織を回収するために器具が十二指腸および総胆管へと挿入される回数とを減らすことができる。
【0025】
案内シース102のシャフト108は、案内シース102を操縦するために使用できる引っ張りワイヤ(
図2の140A、140B)を含み得る。制御デバイス110は、引っ張りワイヤを含め、案内シース102を動作させるために使用できる。例えば、把持部112は、操作者によって把持することができ、制御ノブ114は、シャフト108の形に方向性を加えるために、引っ張りワイヤの一方または両方において引っ張るために回転させることができる。したがって、案内シース102は、シャフト108の内部に位置決めされ得る胆道鏡104の形に影響を与えるために使用できる。そのため、シャフト108は、引っ張りワイヤによって方向付けられるのに十分な順応性であるが、胆道鏡104にシャフト108から押し外すのに十分な剛性のある適切な材料から作ることができる。例では、シャフト108は、例えば、案内シース102の特定の区域において操縦されるようにシャフト108の能力を集中させるために、異なる剛性を有する区域で構成され得る。例えば、シャフト108の遠位端部分139A(例えば、最も遠位からおおよそ10~20パーセント)が、引っ張りワイヤが鋭い角度(例えば、おおよそ30~90度)でシャフト108の遠位端を引っ張ることができるように、残りの近位部分139Bより柔軟となるように構成でき、これは、胆道鏡104を十二指腸202(
図7)から総胆管212(
図7)へと案内するときに有用であり得る。シャフト108の柔軟性の区分けは、遠位の柔軟な部分の近位のより剛性のある部分に硬さを胆道鏡に提供させて、胆道鏡に(例えば、先に記載されているような曲げなしで)生来の操縦能力をより効果的に使用させることができる。例えば、近位部分139Bは、胆道鏡104が1つまたは複数の引っ張りワイヤ146Aおよび146Bの張力などによって操縦されるときに、胆道鏡104が引っ張りワイヤ146Aおよび146Bの引っ張りによって所望の方向へと押すことができるように、胆道鏡104より大きい剛性を有することができる。
【0026】
胆道鏡104は、操縦性、案内能力、撮像能力、流体の分注および回収の能力、ならびに機能性(例えば、治療および診断)の能力を含む十分に機能的な内視鏡としてだけでなく、他の器具のための通路として構成することができる。胆道鏡104の機能性は、後で
図3および
図4の内視鏡14を参照して詳細に記載されており、したがって、
図1Aおよび
図1Bでは概略的にのみ示されている。
【0027】
組織回収デバイス106は、組織試料を患者の内部から得るように構成されている任意の適切なデバイスとして構成され得る。しかしながら、組織回収デバイス106は、組織を切断、薄切り、抜く、切り取り、抜き打ち、捩じり取り、または捩じ切りなどするように構成されるものなど、患者との相互作用のための構成要素またはデバイスを備え得る。明確には、組織回収デバイス106は、刃、パンチ、またはオーガなど、患者から組織を取り除くのに適した任意のデバイスを備え得る。組織回収デバイス106は、患者の組織の一部分を、患者における組織の他のより大きい部分から物理的に分離するように構成され得る。追加の例において、組織回収デバイス106は、粘液または流体など、物理的な分離を必要としない生物学的物質を患者から収集だけするように構成され得る。図示されている例では、組織回収デバイス106は、ヒンジ132において枢動可能に接続された鋭利または鋸歯状の顎部として構成されている分離体134を有する鉗子を備え得る。しかしながら、組織回収デバイス106は、前述したように、パンチ、オーガ、刃、鋸など、生物学的物質を収集することができる様々なデバイスとして構成することができる。「組織回収デバイス」という用語が本開示を通じて使用されているが、組織回収デバイス106は、生物学的物質収集デバイス、生物学的物質回収デバイス、組織収集デバイス、および組織回収デバイスを代替または追加で備えることができる。
【0028】
組織回収デバイス106は、分離体134同士の間など、組織などのある体積の収集された生物学的物質を保持するように構成され得る。それによって、組織回収デバイス106は、診断分析などのために、収集された生物学的物質を得るために胆道鏡104から引き出されるように構成され得る。他の例では、組織回収デバイス106は、組織回収デバイス106を胆道鏡104から引き出す必要なく生物学的物質を引き出すことができる内腔を備え得る。
【0029】
案内シース102は、システムの構成要素および処置の規模および複雑性を増加させることなく、胆道鏡の生来の誘導能力を高めるために使用できる、限られた誘導能力を伴う単純な管状体として構成することができ、それによって、胆道鏡104の生来の誘導および撮像の能力を、処置を通じて使用させることができる。それによって、小さい寸法とされた胆道鏡と、関連する電子機器と、関連する熟練した人員とを必要とするマザー十二指腸内視鏡が排除できる。したがって、嵩張る完全な機能性の十二指腸内視鏡なしで、胆道鏡104の細長い本体120の直径は増加させられ、それによって組織回収デバイス106の寸法における関連した増加を許容することができる。案内シース102の単純性のため、案内シース102は使い捨てとなるように構成できる。
【0030】
図2は、
図1Aおよび
図1Bの案内シース102、胆道鏡104、および組織回収デバイス106の遠位端部分の概略図である。案内シース102はシャフト108と内腔136とを備え得る。胆道鏡104は細長い本体120と内腔138とを備え得る。組織回収デバイス106は、内腔138から延びて追加的に示されている。組織回収デバイス106はシャフト126と組織分離体128とを備え得る。
図2は、必ずしも一定の縮尺で描かれておらず、図示の目的のために特定の態様で誇張されている可能性がある。
【0031】
図示されているように、案内シース102、胆道鏡104、および組織回収デバイス106は、特定の解剖学的構造を通じて挿入されるように、および、組織回収デバイス106の寸法を最大限に生かすために互いと入れ子とされるように構成され得る。
【0032】
案内シース108が、患者の口201(
図6)への挿入のために構成されている外径D1を有し得る。案内シース108は、食道206(
図6)および十二指腸202(
図6)など、典型的な患者の解剖学的構造が受け入れるのと同じ大きさとなるように構成され得る。追加で、案内シース108は、異なる寸法の人の解剖学的構造と適合するように異なる寸法で構成され得る。例では、D1はおおよそ10.0mmからおおよそ12.0mmまでの範囲であり得る。追加の例では、D1はおおよそ8.0mmからおおよそ9.0mmまでの範囲であり得る。
【0033】
案内シース108の内腔136は、直径D2を有することができ、柔軟性、耐久性、および剛性を含め、案内シース108の所望の操縦性を実現可能に考慮しながらできるだけ大きくなるように構成され得る。シャフト108は、引っ張りワイヤ140Aおよび140Bと、引っ張りリングなどの他の関連する構成要素とを組み込むのに適しているD1とD2との間の厚さを有し得る。制御ノブ114(
図1A)は、例えば、案内シース102を操縦するために、および、胆道鏡104が内腔136の中に挿入されるときに胆道鏡104に関連する曲げの力を加えるために、引っ張りワイヤ140Aおよび140Bに張力を加えて曲げの力をシャフト108に加えるように構成され得る。しかしながら、他の例では、係留ワイヤが内腔136の内部に含まれ得る。例では、案内シース108の単純な構造を前提として、案内シース108は、単一の使用のために意図されている使い捨ての品物として構成され得る。例では、D2はおおよそ9.0mmからおおよそ11.0mmまでの範囲であり得る。追加の例では、D2はおおよそ8.0mmからおおよそ9.00mmまでの範囲であり得る。
【0034】
胆道鏡104は、案内シース102の内腔136への挿入のために構成されている外径D3を有し得る。胆道鏡104は、直径D2から利用可能な寸法を最大限に生かすように構成される必要はないが、所望の能力の胆道鏡を提供するために必要であるのと同じくらいの内腔136の空間を利用するように構成され得る。細長い本体120は、動きにくくなることなく内腔136の内部で自由に滑るように構成され得る。例では、D3はおおよそ8.0mmからおおよそ10.0mmまでの範囲であり得る。追加の例では、D3はおおよそ4.0mmからおおよそ4.5mmまでの範囲であり得る。
【0035】
胆道鏡104の内腔138は、直径D4を有することができ、胆道鏡104の光学構成要素および他の外科構成要素のために必要とされる大きさの空間をできるだけ実現可能に考慮するように構成され得る。それによって、内腔138は、胆道鏡104の他の所望の機能性のために1つまたは複数の内腔142を有するように構成され得る。内腔142は、光送信機84、配線88、および流体線89など、
図5Aおよび
図5Bを参照して検討されている構成要素を受け入れるように構成され得る。同様に、内腔138は、細長い本体120におけるノブ38(
図3)に連結され得る引っ張りワイヤ146Aおよび146Bを受け入れるように構成され得る。例では、D4は、おおよそ5.0mmからおおよそ6.0mmまでの範囲であり得る。追加の例では、D4はおおよそ2.0mmからおおよそ3.0mmまでの範囲であり得る。
【0036】
図3は、撮像制御システム12と内視鏡14とを備える内視鏡システム10の概略図である。
図3のシステムは、患者の分析または処置のために患者から取り除かれる組織または他の生物学的物質の試料を得るために使用され得る直接的経口胆道鏡システムなど、本明細書に記載されているシステム、デバイス、および方法との使用に適した内視鏡システムの図示の例である。ある例によれば、内視鏡14は、
図1A~
図2の胆道鏡104を備えることができ、撮像のために、および/または、生検のための1つもしくは複数の試料採取デバイス、または、解剖学的領域と関連付けられる病状の処置のための1つもしくは複数の治療用デバイスの通過を提供するために、解剖学的領域へと挿入可能であり得る。内視鏡14は、有利な態様において、撮像制御システム12と相互作用し、撮像制御システム12に接続する。図示されている例では、内視鏡14は、端から見る胆道鏡であるが、他の種類の内視鏡が本開示の特徴および教示で使用され得る。
【0037】
撮像制御システム12は、制御ユニット16と、出力ユニット18と、入力ユニット20と、光源ユニット22と、流体源24と、吸引ポンプ26とを備え得る。
【0038】
撮像制御システム12は、内視鏡システム10と連結するための様々なポートを備え得る。例えば、制御ユニット16は、データを内視鏡14から受信し、データを内視鏡14へと送信するための入力/出力ポートを備えることができる。光源ユニット22は、光ファイバリンクを介してなど、光を内視鏡14へと送信するための出力ポートを備え得る。流体源24は、流体を内視鏡14へと送るためのポートを備え得る。流体源24は、流体のポンプとタンクとを備え得る、または、外部のタンク、容器、または保存ユニットに接続され得る。吸引ポンプ26は、内視鏡14が挿入される解剖学的領域から流体を引き出すためになど、内視鏡14から真空を引いて吸引力を生成するために使用されるポートを備え得る。出力ユニット18および入力ユニット20は、内視鏡システム10の機能を制御し、内視鏡14の出力を見るために、内視鏡システム10の操作者によって使用することができる。制御ユニット16は、内視鏡14が挿入される解剖学的領域を処置することから信号または他の出力を生成するために追加的に使用できる。例では、制御ユニット16は、例えば、焼灼、切断、凍結などで解剖学的領域を処置するための電気出力、音響出力、流体出力などを生成することができる。
【0039】
内視鏡14は、挿入区域28と、機能区域30と、取っ手区域32とを備えることができ、取っ手区域32はケーブル区域34と連結器区域36とに連結することができる。
【0040】
挿入区域28は取っ手区域32から遠位へ延びることができ、ケーブル区域34は取っ手区域32から近位へ延びることができる。挿入区域28は、細長くでき、曲げ区域と、機能区域30が取り付けられ得る遠位端とを備え得る。曲げ区域は、蛇行した解剖学的通路(例えば、胃、十二指腸、腎臓、尿管など)を通じて遠位端を操縦するために、(例えば、取っ手区域32におけるノブ38を制御するために接続される引っ張りワイヤ146Aおよび146Bによって)制御可能であり得る。挿入区域28は、細長くでき、
図1Aおよび
図1Bの組織回収デバイス106など、機能区域30の1つまたは複数の治療工具の挿入を支援することができる1つまたは複数の作業チャネル(例えば、内部の内腔)も備え得る。作業チャネルは取っ手区域32と機能区域30との間で延び得る。流体通過、係留ワイヤ、および引っ張りワイヤなどの追加の機能も、(例えば、吸引通路または潅注通路などを介して)挿入区域28によって提供され得る。
【0041】
取っ手区域32はノブ38だけでなくポート40も備え得る。ノブ38は、引っ張りワイヤ146Aおよび146Bに連結され得る、または、ノブ38の回転が機能区域30の曲げを引き起こすことができるように挿入区域28を通じて延びる他の作動機構に連結され得る。ポート40は、様々な電気ケーブル、係留ワイヤ、補助スコープ、本開示の組織収集デバイス、および流体管などを、挿入区域28との連結のために、取っ手区域32に連結するように構成され得る。例えば、胆道鏡104は、ポート40のうちの1つを介して内視鏡14へと送り込むことができる。
【0042】
撮像制御システム12は、例によれば、光源ユニット22、吸引ポンプ26、画像処理ユニット42(
図4)などを収容するための棚を伴う可動式プラットフォーム(例えば、カート41)に設けられ得る。代替で、
図3および
図4に示されている撮像制御システム12のいくつかの構成要素は、「自己完結型」内視鏡を作るように、内視鏡14に直接的に設けられ得る。
【0043】
機能区域30は、患者の解剖学的構造を処置および診断するための構成要素を備え得る。機能区域30は、
図5Aおよび
図5Bを参照してさらに記載されているものなど、撮像デバイス、照明デバイス、および昇降機を備え得る。機能区域30は、例えば、機能区域30の先の遠位または軸方向を見るためになど、端から見るために構成されている撮像要素および照明要素を備え得る。
【0044】
図4は、撮像制御システム12と内視鏡14とを備える
図3の内視鏡システム10の概略図である。
図4は、内視鏡14に連結された撮像制御システム12の構成要素を概略的に示しており、内視鏡14は、図示されている例では、端から見る胆道鏡を備える。撮像制御システム12は制御ユニット16を備えることができ、制御ユニット16は、画像処理ユニット42と、処置生成装置44と、駆動ユニット46とを備え得る、またはそれらに連結され得るだけでなく、光源ユニット22と、入力ユニット20と、出力ユニット18とを備え得る、またはそれらに連結され得る。
【0045】
画像処理ユニット42および光源ユニット22は、有線または無線の電気接続によって内視鏡14(例えば、機能ユニット30において)とそれぞれ相互作用することができる。したがって、撮像制御システム12は、解剖学的領域を照らすことができ、解剖学的領域を表す信号を収集することができ、解剖学的領域を表す信号を処理することができ、解剖学的領域を表す画像を表示ユニット18に表示することができる。撮像制御システム12は、所望のスペクトルの光(例えば、広帯域白色光、好ましい電磁波長を用いた狭帯域撮像など)を用いて解剖学的領域を照らすために、光源ユニット22を備え得る。撮像制御システム12は、信号伝送(例えば、光源から出力される光、遠位端における撮像システムからの動画信号、および診断デバイスからのセンサ信号など)のために、(例えば、内視鏡接続器を介して)内視鏡14に接続することができる。
【0046】
流体源24(
図1)は、制御ユニット16と連通していることができ、空気、生理食塩水、または他の流体の1つまたは複数の供給源を備えるだけでなく、関連する流体通路(例えば、空気チャネル、潅注チャネル、吸引チャネル)および接続器(棘接続具、流体封止、および弁など)を備えることができる。流体源24は、本開示の付勢デバイスまたは圧力印加デバイスのための作動エネルギーとして利用できる。撮像制御システム12は、任意選択の構成要素であり得る駆動ユニット46も備え得る。駆動ユニット46は、Frassicaらへの「Rotate-to-Advance Catheterization System」という名称のPCT公報番号WO2011/140118A1に少なくとも記載されているような内視鏡14の遠位区域を前進させるためのモータ駆動部を備えることができ、この特許公報は、その全体において、本明細書により参照によって組み込まれている。
【0047】
図5Aおよび
図5Bは、
図4の胆道鏡14の機能区域30の例を示している。
図5Aは機能区域30の端面図を示しており、
図5Bは、
図5Aの切断平面5B-5Bに沿って切り取られた機能区域30の断面図を示している。
図5Aおよび
図5Bは、「端から見る内視鏡」(例えば、胃カメラ、結腸鏡、胆道鏡など)のカメラモジュール70をそれぞれ示している。端から見る内視鏡のカメラモジュール70では、照明システムおよび撮像システムは、撮像システムの視野角が、内視鏡14の端に隣接し、内視鏡14の中心長手方向軸A2と一列に位置付けられる標的解剖学的構造に対応するように位置決めされる。
【0048】
図5Aおよび
図5Bの例では、端から見る内視鏡のカメラモジュール70は、筐体72と、治療ユニット74と、流体出口76と、照明レンズ78と、対物レンズ80とを備え得る。筐体72は、挿入区域28のためのエンドキャップを備え、それによって内腔82に封止を提供することができる。
【0049】
図5Bにおいて見ることができるように、挿入区域28は、様々な構成要素が機能区域30を取っ手区域32と接続するために通して延ばされ得る内腔82を備え得る。例えば、照明レンズ78は光送信機84に接続させることができ、光送信機84は、光源ユニット22へと延びる光ファイバケーブルまたはケーブル束を備え得る(
図4)。同様に、対物レンズ80は撮像ユニット87に連結され得、撮像ユニット87は配線88へ連結され得る。また、流体出口76は流体線89に連結でき、流体線89は流体源24へと延びる管を備え得る(
図4)。例では、流体出口76のうちの1つは、洗浄および潅注の流体の回収のために、真空に接続されるなど、吸引のために構成された流体線89に接続される入口を備え得る。管、ワイヤ、ケーブルなどの他の細長い要素が、機能区域30を、吸引ポンプ26(
図4)および処置生成装置44(
図4)などの内視鏡システム10の構成要素と接続するために、内腔82を通じて延び得る。例えば、治療ユニット74は、組織回収デバイス106を含め、切断デバイスおよび治療用デバイスなどの他の処置構成要素を受け入れるために、幅広な直径の内腔を備え得る。
【0050】
内視鏡のカメラモジュール70は、電荷結合素子(「CCD」センサ)などの感光性素子、または、相補型金属酸化膜半導体(「CMOS」)センサも備え得る。いずれの例でも、撮像ユニット87は、画像を表す感光性素子からの信号(例えば、動画信号)を、画像処理ユニット42へと送信し、さらに、出力ユニット18などの表示装置で表示させるために、(例えば、有線または無線の接続を介して)画像処理ユニット42(
図4)に連結させることができる。様々な例において、撮像制御システム12および撮像ユニット87は、所望の解像度(例えば、少なくとも480p、少なくとも720p、少なくとも1080p、少なくとも4K UHDなど)での出力を提供するように構成され得る。
【0051】
図6は、十二指腸202に到達するために患者200へと経口で挿入された
図1Aおよび
図1Bの案内シース102および胆道鏡104を示す図である。案内シース102は、十二指腸202へと到達するために、口204へと延び、食道206を通じて、胃208を通じて延びることができる。腸210に到達する前、案内シース102は、胆道鏡104を総胆管212に近接して位置決めすることができる。胆道鏡104は、総胆管212へと延びるために、案内シース102から延びることができる。例えば引っ張りワイヤ140Aおよび140Bといった、案内シース102の操縦特徴部は、引っ張りワイヤ146Aおよび146Bを介した胆道鏡104の直接的な操縦に加えて、胃208を通じての胆道鏡104の誘導および曲げを容易にするために使用できる。例えば、幽門管および幽門括約筋の誘導は、内視鏡だけを使用して誘導するには難しい可能性がある。したがって、案内シース102は、胆道鏡104の細長い本体120を方向転換させるために、もしくは細長い本体120を曲げるために使用できる、または、幽門括約筋を横断するのを容易にするために引っ張りワイヤ146Aおよび146Bによって必要とされる細長い本体120の操縦もしくは曲げの量を小さくするために使用できる。さらに、幽門括約筋を通じて誘導されると、反対方向における他の方向転換が十二指腸202に入るために典型的にはある。ここでも、幽門括約筋に誘導した後に弛緩させられ得る案内シース102の操縦能力は、胆道鏡104の生来の操縦能力への負担を減らすように、胆道鏡104の細長い本体120を方向転換させるために、もしくは細長い本体120を曲げるために再び用いることができる。案内シース102によって提供される高度な操縦を考慮して、胆道鏡104の生来の操縦能力(例えば、引っ張りワイヤ146Aおよび146B)は、組織回収デバイス106を十二指腸202の中へ方向付けるための細長い本体120の操縦のために維持され得る。
【0052】
図7は、本開示による案内シース102の遠位部分から延びる胆道鏡104および組織収集デバイス106を有する案内シース102の遠位部分の概略的な図示である。案内シース102は、
図6を参照して記載されているものなど、十二指腸202に位置決めさせることができる。
【0053】
十二指腸202は、導管壁214と、オディ括約筋216と、総胆管212と、主膵管218とを備え得る。十二指腸202は小腸の上方部分を含む。総胆管212は、胆嚢および肝臓(図示されていない)から胆汁を運び、通路220を介し、オディ括約筋216を通じて、十二指腸202へと胆汁を移す。主膵管218は、膵液を膵臓外分泌部(図示されていない)から総胆管212へと運ぶ。往々に、例えば、癌などの患者の病気または疾患を診断するために、組織などの生物学的物質を総胆管212または膵管218から取り除いて組織を分析することが望ましい可能性がある。
【0054】
胆道鏡104は、胆道鏡104の遠位端がオディ括約筋216に近接して位置決めされるように、案内シース102を使用して案内され得る。そこから、外科医は、組織回収デバイス106を胆道鏡104から延ばして総胆管212へと入らせるために、直接的経口胆道鏡システム100を動作させることができる。胆道鏡104の生来の操縦能力は、胆道鏡104を方向転換させるために使用でき、これは、その場合、オディ括約筋216を向くようにおおよそ90度であり得る。例では、胆道鏡104は総胆管212へと前進させることができる。いずれの場合でも、組織回収デバイス106は、胆道鏡104から前進させることができ、総胆管212の中の標的組織を集めるために、生来の操縦能力を使用する胆道鏡104の関節などによって操縦させることができる。具体的には、胆道鏡104は、様々な処置を実施するために、組織回収デバイス106を胆嚢、肝臓、または胃腸系における他の場所に向けて誘導するために使用できる。外科医は、主膵管218の入口222を越えて、総胆管212の通路220へと、または入口222へと組織回収デバイス106を誘導することができる。胆道鏡(例えば、カメラ)の撮像能力は、標的組織との直接的な係合を容易にするために、組織回収デバイス106を見るために使用できる。
【0055】
例では、胆道鏡104の内腔138は、組織回収デバイス106の代替または追加で、他のデバイスを十二指腸202および総胆管212へと送達するために使用できる。他のデバイスは、治療処置のための光源、アクセサリ、および生検チャネルなど、それ自体の機能的能力を有し得る。
【0056】
組織回収デバイス106で収集された生物学的物質は、取り除かれた生物学的物質が患者の1つまたは複数の状態を診断するために分析できるように、典型的には胆道鏡104からの組織回収デバイス106の取り除きによって、患者から取り除くことができる。いくつかの例によれば、組織回収デバイス106は、癌性物質または前癌状態の物質(例えば、癌腫、肉腫、骨髄腫、白血病、およびリンパ腫など)の取り除き、および子宮内膜症評価、および集合胆管生検などに適し得る。
【0057】
本明細書で検討されているように、典型的な組織回収デバイスの寸法は補助スコープの寸法によって限定され、補助スコープ自体は十二指腸内視鏡の寸法によって限定される。それによって、典型的な組織回収デバイスは、おおよそ1.2mm以下の程度であり得る。しかしながら、本開示のデバイスであれば、内腔136などの作業通路が、撮像、照明、および流体の能力のための通路を追加的に提供しなければならない十二指腸内視鏡の作業チャネルと比較して大きくできるように、案内シース102は、その厚さが小さくできるように単純なデバイスとして構成され得る。それにより、従来のデバイスであれば、追加のデバイスを繰り返し取り外して再挿入することを必要とせずに、正確な診断を確保するのに十分に大きい寸法とされた組織試料を得ることは、難しい可能性がある。しかしながら、本開示のシステムおよびデバイスであれば、例えば、案内シース102の小さい寸法により内腔138が拡大されているため、追加のデバイス(例えば、組織回収デバイス106)の1回の挿入および取り除きだけで十分に大きい組織試料を得ることが可能である。
【0058】
図8は、本開示の案内シース102との使用のために構成される胆道鏡302および係留ワイヤ304を備える胆管鏡検査システム300の斜視図である。
図9は、係留ワイヤ内腔312と、作業工具内腔308のための非軸方向内腔310とを示す
図8の胆道鏡302の遠位端の図である。
図8と
図9とは同時に検討されている。
【0059】
後でより詳細に検討されているように、係留ワイヤ304は、胆道鏡302を患者の解剖学的構造へと繰り返し挿入して複数の組織試料を取り出すために、案内シース102と使用できる。具体的には、案内シース102を使用した所望の標的組織への胆道鏡302の最初の案内の後、係留ワイヤ304が、胆道鏡302を、標的組織へと、または標的組織に近接する組織へと係留するために使用できる。組織回収デバイス106は、患者から組織を得るために、作業工具内腔308へと挿入させることができる。胆道鏡302および組織回収デバイス106は、係留ワイヤ304および案内シース102を所定位置に残したまま、標的組織部位から引き出すことができる。標的組織の試料が組織回収デバイス106から取り除かれた後、胆道鏡302は、案内シース102および係留ワイヤ304を使用して、容易に標的組織部位へと戻すように案内できる。
【0060】
図1Aおよび
図1Bの胆道鏡104と同様に、胆道鏡302は、解剖学的構造を通じて操縦するために、案内シース102の中に位置決めされ得る。胆道鏡302は、細長いシャフト306と、作業工具内腔308と、非軸方向内腔310と、係留ワイヤ内腔312と、対物レンズ314と、照明レンズ316と、流体出口320と、遠位端表面322と、側面324とを備え得る。
【0061】
対物レンズ314は、
図5Aおよび
図5Bの対物レンズ80と同様に構成され得る。対物レンズ314は、デジタル画像を出力ユニット18に提供するために、光を撮像ユニットの方へ方向付けるように構成され得る。照明レンズ316は、
図5Aおよび
図5Bの照明レンズ78と同様に構成され得る。照明レンズ316は、光源ユニット22からの光を受ける光送信機などの光送信機からの光を、遠位端表面322の遠位の組織に向けて方向付けることで、誘導および組織回収デバイス106のために組織を照らすように構成され得る。流体出口320は、
図5Aおよび
図5Bの流体出口76と同様に構成され得る。1つまたは複数の流体出口320は、流体源または吸引源に連結されることなどで、流体を送達および回収するために提供され得る。胆道鏡302の細長いシャフト306は、胆道鏡104を参照して記載されているように、操縦能力が追加的に提供され得る。例えば、細長いシャフト306は、湾曲を細長いシャフト306に付与するために作動デバイスに連結され得る引っ張りワイヤ146Aおよび146B(
図2)などの引っ張りワイヤを備え得る。
【0062】
作業工具内腔308は、内視鏡104の内腔138と同様に構成でき、組織回収デバイス106などの作業工具を受け入れるように構成できる。作業工具内腔308は、遠位端表面322から細長いシャフト306の近位部分へと延びることができる。例えば、内腔308の近位端が、作業工具を細長いシャフト306に入らせるように構成されたポート40(
図3)に連結され得る。作業工具内腔308の断面積または直径は、それを通じて自由に組織分離体128を通過させる寸法とされ得る。
【0063】
非軸方向内腔310は作業工具内腔308に接続され得る。非軸方向内腔310は、上面326と、下面328と、近位面330とを備え得る。係留ワイヤ内腔312は、遠位開口332と、近位開口334と、シャフト336とを備え得る。
【0064】
非軸方向内腔310は、作業工具内腔308を側面324に接続する細長いシャフト306の遠位端面322にスロットまたはスリットを備え得る。例では、非軸方向内腔310は、近位面330が平坦または平面状となるように、形が矩形であり得る。非軸方向内腔310は、組織回収デバイス106のシャフト126と同じ厚さまたは高さ(
図8の配向に関して)とでき、側面324と作業工具内腔308との間の厚さと同じ幅とできる。例では、非軸方向内腔310は、非軸方向内腔310を通じて組織分離体128を横へ通過させるために、組織分離体128と同じ高さであり得る。それによって、非軸方向内腔310は、細長いシャフト306の材料を通じて延びることができるだけでなく、細長いシャフト306を通じて、または細長いシャフト306に沿って延びるあらゆる被覆および補強層などを通じて延びることができる。非軸方向内腔310は、遠位端面322から近位に向けての細長いシャフトの最も遠位の10パーセントなど、細長いシャフト306の遠位部分だけに沿って延びることができる。例では、非軸方向内腔310は、遠位端面322から、おおよそ2.0mmからおおよそ10.0cmまでで延び得る。
【0065】
係留ワイヤ304はケーブル338と係留部340とを備え得る。図示されている例では、係留部328は、組織回収デバイス106が標的組織を回収することが望まれる場所に近接して患者の組織へと挿入されるように構成されるネジを備え得る。しかしながら、係留部340は、バルーンなど、柔らかい組織に取り付けるために、柔らかい組織の中に留まるために、または、柔らかい組織に接して留まるために、任意の適切なデバイスを備え得る。他の例では、係留ワイヤ304は係留部340なしで使用でき、ケーブル338は、球体が接続されるなど、先が鈍くさせられ得る。
【0066】
ケーブル338は、胆道鏡を滑らせることができるワイヤまたはワイヤロープを備え得る。ケーブル338は、解剖学的構造を通じて押せるだけの十分な強さで、他のデバイスを係留ワイヤ304の長さに沿って乗せていくだけの十分な強さの金属またはポリマの材料の1つまたは複数の撚線を備え得る。例では、ケーブル338は、他の構成要素および組織に接して滑るのを容易にするために、コーティングで被覆され得る。例では、ケーブル338は、挿入過程の間に胆道鏡302と共に引っ張ることなどで、内視鏡302が配置された後に解剖学的構造へと挿入させることができる長くて細い部材を備えるだけであり得る。このような構成では、係留部340は、胆道鏡302によって引っ張られるのを容易にするために、開口332に引っ掛かるように構成され得る。しかしながら、他の例では、ケーブル338は、胆道鏡302が標的組織部位へと誘導される前または後のいずれかに標的組織へと別に誘導させられる操縦可能係留ワイヤとして構成され得る。したがって、係留ワイヤ304は標的組織へと誘導させることができ、胆道鏡302は、ケーブル338の近位端を開口332へと挿入することで追従することができる、または、胆道鏡302は標的組織へと誘導させることができ、係留ワイヤ304は、開口334へと誘導されることで追従することができる。
【0067】
例では、ケーブル338は、係留ワイヤ304の動作を容易にするために、制御装置354(
図12B)へと接続され得る。例えば、制御装置354は、サムホイールなど、ケーブル338の前進および後退を制御するための機構を備え得る。また、制御装置354は係留部340を展開または動作させるために使用できる。例えば、制御装置354は、コルク栓抜き状係留部を組織へと侵入させるためにケーブル338に回転を加えることができる、または、空気もしくは流体の圧力を介して、膨張圧力をバルーンへと提供することができる。
【0068】
組織回収デバイス106は、解剖学的構造への胆道鏡302の挿入、および胆道鏡302の引き出しのために、作業工具内腔308の中で位置決めさせることができる。本明細書において検討されているように、組織分離体128は、試料の生物学的物質を分離、回収、または収集するのに適した鉗子または任意の他のデバイスとして構成することができる。組織回収デバイス106のシャフト126は、非軸方向内腔310を通じて曲がることを介して、組織分離体128が細長いシャフト306から角度を付けさせることができる柔軟体を備え得る。シャフト126は、組織を収集するように組織分離体128の作動を容易にするために、組織分離体128への作動ワイヤなどの制御特徴部の通過を追加的に受け入れることができる。
【0069】
図10は、作業工具内腔308に接続された非軸方向内腔310を示すために、
図9における胆道鏡302の平面10-10に沿って切り取られた断面の概略図である。胆道鏡302は、細長いシャフト306と、遠位端面322と、側面324とを備え得る。非軸方向内腔310は、上面326(
図10)と、下面328と、近位面330とを備え得る。作業工具内腔308は、細長いシャフト306の中の近位から遠位端面322に向けて延び得る。
図9に示されているように、作業工具内腔308は円形の内腔を備え得るが、他の形および断面が使用されてもよい。
図9に示されているように、非軸方向内腔310は、細長いシャフト306の軸方向において矩形の形または断面を備え得る。
図10に示されているように、非軸方向内腔310は、近位面330の平坦性によって指示されているように、細長いシャフト306の軸方向に対して横断する方向において矩形の形または断面を備え得る。しかしながら、近位面330は、線356によって示されているように、側面324と作業工具内腔308との間で湾曲されてもよい、または、組織回収デバイス106のシャフト126が接して曲がるように構成される鋭利な表面を非軸方向内腔310が有するのを回避することができるように、線358によって示されているように角度が付けられてもよい。
【0070】
非軸方向内腔310は、作業工具内腔308を遠位端面322と側面324との両方と接続することができる。したがって、胆道鏡302が解剖学的構造から引き出されるとき、組織回収デバイス106のシャフト126は、組織分離体128を作業工具内腔308の外に位置決めするために曲げることができる。
【0071】
図11は、係留ワイヤ内腔312を示すために、
図9における胆道鏡302の平面11-11に沿って切り取られた断面の概略図である。胆道鏡302は、細長いシャフト306と、遠位端面322と、側面324とを備え得る。係留ワイヤ内腔312は、遠位開口332と、側面開口334とを備え得る。
【0072】
係留ワイヤ内腔312は、遠位端面322から細長いシャフト306の近位端の遠位の側面324への近道を提供するために、細長いシャフト306を貫く通路を備え得る。係留ワイヤ内腔312は、細長いシャフト306の近位端部分を通過させる必要なく、器具を細長いシャフト306に入れて留めさせることができる。したがって、係留ワイヤ内腔312は、細長いシャフト306の長さの大部分に沿って、胆道鏡302の細長いシャフト306の中の空間を占有しない。したがって、細長いシャフト306の中の空間は、撮像構成要素、照明構成要素、および流体構成要素など、胆道鏡302の他の機能性構成要素のために利用可能とできる。しかしながら、係留ワイヤ内腔312は、係留ワイヤ304の経路に沿っての細長いシャフト306の遠位部分の案内を許容するために、係留ワイヤ304のケーブル338へのしっかりとした取り付けを提供するのに十分な長さであり得る。例では、係留ワイヤ内腔312は、「点」接続を提供するために短くされ得る。しかしながら、係留ワイヤ内腔312は、細長いシャフト306の軸をケーブル338の軸と一直線にすることを容易にするための長さを有し得る。
【0073】
図示されている例では、係留ワイヤ内腔312は、細長いシャフト306の円筒形のフットプリントの中の細長いシャフト306の材料を通過するように構成されている。このような構成は、前述したように、細長いシャフト306の中の空間を節約する上で有利であり、細長いシャフト306の遠位端部分に小さい輪郭形状を提供することで、解剖学的構造および案内シース102への引っ掛かりを回避する。しかしながら、他の例では、係留ワイヤ内腔312は、細長いシャフト306に取り付けられるフックもしくはクリップを通過すること、または、フック、クリップ、もしくは小穴を形成する細長いシャフト306の材料の突起を通過することなどによって、細長いシャフト306の外部になど、細長いシャフト306の円筒形のフットプリントの外側に設けられてもよい。
【0074】
図12Aは、組織管350へと挿入された
図8の胆道鏡302、組織管350に取り付けられる係留ワイヤ304、および、非軸方向内腔310を越えて延ばされた組織回収デバイス106の概略図である。
【0075】
胆道鏡302は、案内シース102(
図1A~
図2)の操縦能力と、胆道鏡302の生来の操縦能力(例えば、引っ張りワイヤ)とを使用して、組織管350へと案内させることができる。例では、組織管350は、十二指腸、総胆管、膵管、または他の組織管であり得る。制御装置354を使用することで、係留ワイヤ304は、胆道鏡302の前、同時、または後に、組織管350へと挿入され得る。係留ワイヤ304は、ケーブル338の遠位端が係留ワイヤ内腔312から突出するように、ケーブル338が係留ワイヤ内腔312を通じて延びる状態で位置決めされ得る。したがって、係留部340が細長いシャフト306の遠位端面322の遠位に位置決めされ得る。制御装置354は、ケーブル338の変位を防止するために、係留部340を組織と係合させるために使用できる。
【0076】
組織回収デバイス106は、胆道鏡302と共に、または、胆道鏡302が組織管350に位置決めされた後、組織管350へと挿入させることができる。組織回収デバイス106は、組織分離体128が作業工具内腔308から突出するように、作業工具内腔308から延ばすことができる。組織回収デバイス106は、組織管350の中の標的組織の部位に組織分離体128を位置決めするために、制御デバイス130によって操縦することができる。例では、組織回収デバイス106は、対物レンズ80が組織回収デバイス106を通じて見ることができるように、光を通過させる透明または半透明の材料から製作することができる。したがって、組織を得るために分離体134を開くことが、操作者によって標的組織部位を見ることを邪魔することはない。したがって、制御デバイス130は、標的組織を組織管350から取り除くために、分離体134をヒンジ132(
図1A)において回転させるために動作させることができる。組織分離体128が組織を得た後、胆道鏡302は、係留ワイヤ304に沿ってなど、組織管350から引き出すことができる。
【0077】
図12Bは、組織管350から引き出された
図8の胆道鏡302、組織管350と係合されたままの係留ワイヤ304、および、非軸方向内腔310を通じて延び、組織試料352を切り離すために曲げられた組織回収デバイス106の概略図である。
【0078】
組織分離体128が組織試料を保持している状態で、組織回収デバイス106は、組織分離体128が細長いシャフト306の中にあるように、作業工具内腔308へと後退させられ得る。したがって、組織分離体128は胆道鏡302の引き出しの間に保護できる。しかしながら、胆道鏡302は、組織分離体128が作業工具内腔308から延びている状態で引き出されてもよい。
【0079】
胆道鏡302は、組織管350から退出して(
図12Bにおける左へと)後退させることができる。係留部340(
図12A)は、経口処置の間に患者の口を出て行くために、ケーブル338が組織管350において標的組織部位から経路に沿って延ばされたままとなるように、組織管350に取り付けられたままとできる。取っ手区域32(
図3)は、胆道鏡302を組織管350から引っ張るために把持させることができる。したがって、組織回収デバイス106は胆道鏡302と共に引っ張ることができる。胆道鏡302が患者から引き出されるとき、最も近位の部分(例えば、取っ手区域32)は患者から益々遠くに変位されることになる。これは、作業工具内腔308に向けた進入を、胆道鏡302の操作者から離れて位置させる可能性がある。したがって、通常は組織を組織分離体128から回収するために、操作者は、潜在的に胆道鏡302および組織回収デバイス106の距離で操作者の移動を含む可能性がある、組織回収デバイス106を胆道鏡302から完全に引き出すか、または、取っ手区域32に操作者の一方の手を配置し、組織分離体128を係合および開放するために操作者の他方の手を細長いシャフト306の十分に遠位とさせる必要があることを含む可能性がある、組織分離体128が作業工具内腔308から突出するまで組織回収デバイス106を前方へと前進させるかのいずれかのために、取っ手区域32の場所へ移動する必要がある。これらの選択肢のいずれも、処置における余分なステップと、道具がコンパクトに注意深い手法で配置されている手術室の制約では困難または不都合であり得る操作者の追加の移動とを作り出す可能性がある。しかしながら、本開示であれば、非軸方向内腔310が、胆道鏡302に対する組織回収デバイス106の位置の再配向、または、手術室内における操作者の位置変更を必要とすることなく、組織回収デバイス106に素早く容易にアクセスすることを容易にすることができる。シャフト126は、組織分離体128を細長いシャフト306から離すように移動させるために曲げることができる。明確には、シャフト126は、側面324と軸方向に並べて、ある例では、遠位端面322の近位で、組織分離体128を位置決めするように曲げることができる。例では、シャフト126はおおよそ90度で曲げることができる。したがって、操作者は、胆道鏡302が引き出される患者に近接して位置したままとでき、試料組織352にアクセスするために組織分離体128を容易に操縦することができる。例えば、組織分離体128は、単に胆道鏡302の遠位で把持され、非軸方向内腔310を通じて近位へ引っ張られ、次いで、試料組織352にアクセスするために細かく操縦され得る。例では、制御装置130は、分離体128を互いから離すように移動させて試料組織352を解放するように動作させることができる。
【0080】
試料組織352が回収された後、組織分離体128は、胆道鏡302の遠位に再位置決めでき、望まれる場合、作業工具内腔308へと後戻りさせることができる。その後、胆道鏡302は、細長いシャフト306をケーブル338に沿って標的組織部位へと滑らせることを介して、組織管350へと戻すように移動させることができる。案内シース102および胆道鏡302の操縦能力は、標的組織部位への胆道鏡302の移動を容易にするために、係留ワイヤ304と併せて使用され得る。しかしながら、胆道鏡302のそのものの操縦または支援のない操縦は、係留ワイヤ304の存在のため必要とされない。標的組織部位において、組織分離体128は、追加的な組織の試料を得て組織試料352を補うために、再び用いることができる。したがって、十分に多くの量の組織が、胆道鏡を十二指腸および総胆管を通じて支援なしで再び誘導しなければならいことの難しさを伴わずに、1つまたは複数の異なる種類の組織分析を実施するために得られる。
【0081】
図13は、例えば、本開示の直接的経口胆道鏡システム300を使用して、患者から生物学的物質を収集する方法400の例を示すブロック図である。方法400は、
図8~
図12Bの案内シース102、胆道鏡302、および組織回収デバイス106の使用を網羅し得る。
【0082】
ステップ402において、胆道鏡302が案内シース102へと挿入され得る。明確には、胆道鏡302の細長いシャフト306が案内シース102の内腔136へと挿入させることができる。胆道鏡104は、挿入の間およびその後に、一方が他方に対して移動できるように、案内シース102の中で自由に滑るように構成され得る。
【0083】
ステップ404において、胆道鏡302および案内シース102は患者の解剖学的構造を通じて誘導され得る。明確には、胆道鏡302および案内シース102は、患者の口204へと挿入され、食道206を通じて胃208へと下方に押され得る(
図6参照)。胆道鏡302および案内シース102は、胃208を通じて十二指腸202へと延びるように操縦できる。
【0084】
ステップ406において、胆道鏡302および案内シース102は十二指腸202へと押し込まれ得る。例えば、案内シース102は、胆道鏡302を曲げて幽門管を通じて胃208を出るために、引っ張りワイヤ140Aおよび140Bの少なくとも一方を引っ張るために制御ノブ114を使用することなどで操縦でき、それによって、引っ張りワイヤ146Aおよび146Bといった胆道鏡302の制御を、細長いシャフト306に張力および/または圧縮を加える必要性から解放し、さらには胆道鏡302にさらなる使用に向けての操縦能力を持たせる。
【0085】
ステップ408において、案内シース102は、案内シース102の遠位端をオディ括約筋216の方へ配向するために、引っ張りワイヤ140Aおよび140Bの少なくとも一方を引っ張るために制御ノブ114を使用することなどで調整でき、これは、例えば後の使用のための引っ張りワイヤ146Aおよび146Bといった、胆道鏡302の生来の操縦能力をここでも維持する。しかしながら、胆道鏡302の引っ張りワイヤ146Aおよび146Bは、引っ張りワイヤ140Aおよび140Bの活動を補うことができる。
【0086】
胆道鏡302は、引っ張りワイヤ140Aおよび140Bを用いて十二指腸202へと操縦され得る。案内シース102の剛性は、胆道鏡302に案内シース102を押し外させて、必要な場合、十二指腸202の方を向いて十二指腸202に入るために所望の形状を達成させるために使用できる。胆道鏡302は、オディ括約筋216と係合するために、案内シース102から延ばすことができる。他の例では、胆道鏡302は、オディ括約筋216に侵入するために、案内シース102から延ばすことができる。
【0087】
ステップ410において、係留ワイヤ304は、胆道鏡302の細長いシャフト306の中で、係留ワイヤ内腔312を通じて延ばすことができる。係留ワイヤ304は、胆道鏡302が解剖学的構造に配置される前または後に、胆道鏡302へと延ばすことができる。係留ワイヤ304は、係留部340が係留ワイヤ内腔312から突出するように延ばすことができる。次に、係留部340は組織に係合するように展開させることができる。検討されているように、係留部340は、係留ワイヤ304の近位への変位を防止または抑制するために、組織に取り付け、付着、または引っ掛けることができる。ケーブル338が、係留ワイヤ内腔312を通じて、細長いシャフト306の外側の胆道鏡302の近位端へと延ばすことができ、例えば、取っ手区域32へと接続させることができる。
【0088】
ステップ412において、組織回収デバイス106は胆道鏡302へと挿入させることができ、胆道鏡302から延ばすことができる。組織分離体128は、オディ括約筋216を越えて総胆管212の中の組織と係合するために、細長いシャフト306の遠位端から延ばすことができる。他の例では、組織回収デバイス106は、案内シース102および胆道鏡302と共に、胃208および十二指腸202を通じて案内させることができる。
【0089】
ステップ414において、標的組織が組織回収デバイス106を用いて収集され得る。標的組織は、潜在的に病気になっている組織、または、患者の病的状態を他に指示する組織を含み得る。例えば、分離体134は、標的組織に1回または複数回で係合して、必要な場合には別々に標的組織を収集し、標的組織を保管するために、制御デバイス130から操縦され得る。例では、組織回収デバイス106は、本明細書で検討されている因子のため、組織回収デバイス106の複数回の挿入が回避できるように、1回の収集動作で十分な量の生物学的物質を収集するのに十分な大きさの寸法とされ得る。しかしながら、
図8~
図12Bの例であれば、組織回収デバイス106は、任意の適切な容量となる寸法とでき、胃208および総胆管212の複雑さを誘導するための案内シース102および胆道鏡302の操縦を再実行する必要なく、容易に取り除かれ、解剖学的構造へと再挿入されるように構成できる。例えば、具体的には、鉗子が透明な材料および構成要素から実質的または部分的に製作される場合、作業工具内腔308の外へ展開されるときに胆道鏡302の撮像能力を部分的に阻害する過大な寸法の鉗子が使用され得る。
【0090】
ステップ416では、組織回収デバイス106は胆道鏡302の作業工具内腔308へと引き出される。胆道鏡302は、標的組織が組織分離体128から取り除くことができるように、ケーブル338に沿って滑ることで解剖学的構造から引き出すことができる。係留部340は、係留ワイヤ304が解剖学的構造の中の所定の位置に留まるように、組織に取り付けまたは係合されたままとできる。
【0091】
ステップ418では、標的組織が組織分離体128から取り除かれ得る。例えば、分離体134は、分離された標的組織へのアクセスを許容するために拡げることができる。
【0092】
その後、方法400は、追加の物質を先の標的組織部位から収集するために、もしくは、追加の物質を異なる標的組織部位から収集するために、ステップ420において胆道鏡302および組織回収デバイス106を解剖学的構造へと再挿入することを介して、ステップ412へと戻ることができる、または、作業を完了するためにステップ422へと続くことができる。
【0093】
ステップ422では、係留部304は、係留部340を組織から係合解除し、次にケーブル338を解剖学的構造から後退させることなどで、患者から取り外され得る。
【0094】
ステップ424において、案内シース102は、食道206から引き出すことなどで、患者から取り外され得る。
【0095】
ステップ426では、患者から収集された組織が、癌組織などの病気の組織の存在について分析させるために、研究室へと輸送されることなどによって分析され得る。
【0096】
このようにして、方法400は、分析を実施するために十分に大量の組織が1回の患者の処置の間に回収でき、それによって、追加の組織を得るために後で引き続きの患者の処置を必要とすることを低減または排除するように、生物学的物質を患者の内部通路から複数の試料で収集する方法の例を示している。方法400は、係留ワイヤと、係留ワイヤ内腔と、作業工具のための非軸方向内腔とを備える係留システムを有する胆道鏡を使用して実施され得る。係留ワイヤおよび係留ワイヤ内腔は、複雑な挿入および操縦の操作を再実施する必要なく胆道鏡を患者の解剖学的構造の中および外へ案内するために使用できる。係留ワイヤは、胆道鏡シャフト内の空間を占めることを回避するために、胆道鏡の遠位部分だけに取り付けることができる。非軸方向内腔は、作業工具を胆道鏡から完全に引き出す必要なく、作業工具の遠位端において組織の回収、収集、または分離のデバイスに容易にアクセスするために使用できる。したがって、本開示の直接的経口胆道鏡システム300は、患者からの効率的な組織収集を容易にすることができ、処置時間を短縮し、引き続きの処置の必要性の機会を減らす。
【0097】
図14は、十二指腸乳頭504を介して総胆管502に接続される十二指腸500の概略図である。総胆管502は膵管506と胆嚢管508とに枝分かれすることができる。十二指腸乳頭504はオディ括約筋510(
図15)を備え得る。膵管506は膵臓512につながることができる。胆嚢管508は胆嚢514につながることができる。先に検討されているように、外科器具を十二指腸乳頭504に誘導することは難しい可能性がある。十二指腸乳頭504を通じた挿入を介して外科用器具を総胆管502へと誘導することも難しい可能性がある。例えば、オディ括約筋510は、腸への胆汁および膵液の流れを制御することができる筋肉である。しかしながら、オディ括約筋510の筋肉は、総胆管502に入ることを難しくさせる可能性がある。そのため、総胆管502への器具のより容易なアクセスを可能とするために、オディ括約筋510を切断して十二指腸乳頭504を拡大することが、医療処置の間には一般的である。
【0098】
図15は、本開示の移植物520が十二指腸乳頭504へと挿入された状態での
図14の十二指腸500の概略図である。移植物520は、オディ括約筋510を拡大状態へと押す環状の円筒体を備え得る本体522を備え得る。移植物520は、潰れた状態で十二指腸500へと送達でき、次に、総胆管502への入口を提供するために拡大させることができる。本明細書で検討されているように、移植物520は、数ある中でも、1)移植物520の動作、2)移植物520が埋め込まれる処置の実施、および3)後続の処置の実施を容易にするために、他の構成要素が搭載され得る基部として使用され得る。
【0099】
図16Aは、膨張バルーン532が挿入されており、リード線534Aおよび534Bが貫いて延びているステント530の概略図である。
図16Aは、潰れた状態でのステント530およびバルーン532を示している。ステント530は、外径536と内部空間538とを有する網本体を備え得る。リード線534Aおよび534Bは、ステント530の遠位端から網本体を通じて延びることができ、ステント530から近位へ延びることができる。バルーン532は、内部空間540と、内部空間540から延びる管542とを有する膨張式ブラダを備え得る。リード線534Aおよび534Bと管542とは、ステント530およびバルーン532をスコープの作業チャネルを通じて延ばすために使用できる適切な挿入の器具、管、またはシースを通じて延びることができる。例では、ステント530およびバルーン532は、本明細書に記載されているデバイスのいずれかを使用して、十二指腸500へと誘導させることができる。例えば、ステント530およびバルーン532はスコープ104の作業チャネル142(
図2)を通じて案内できる。
【0100】
ステント530を十二指腸乳頭504へと押し込むために、オディ括約筋510(
図2)は、十二指腸乳頭504の組織を弛緩させてステント530の挿入を容易にするために、切断させられ得る。リード線534Aおよび534Bは、
図16を参照してより詳細に後で検討されているように、知られている電気外科技術を介しての組織の切断を提供するために、電流を介して電力供給され得る。リード線534Aおよび534Bは制御ユニット16に接続され得る(
図1Aおよび
図4)。例では、高周波の交流電流が組織を焼灼の度合いまで加熱するために使用でき、それによって、隣接組織からの分離をもたらすことができる。十二指腸乳頭504は、オディ括約筋510に到達するために焼灼させることができる。それによって、十二指腸乳頭504はステント530を受け入れる。
【0101】
図16Bは、電気リード線534Aおよび534Bがステント530から後ろに引っ張られている状態で拡張状態にある
図16Aのステント530の概略図である。バルーン532は、直径D1から直径D2へとステント530を拡大するために、膨張させることができる。リード線534Aおよび534Bは、切断処置の間、ステント530を
図2および
図3の潰れた状態で保持するために堅くできる。しかしながら、リード線534Aおよび534Bは、バルーン532の膨張を介しての拡張を許容するために、ステント530から引き出すことができる。バルーン532は、管542を通じた加圧空気の通過によって、膨張させることができる。それによって、バルーン532は内部空間538を拡張させることができる。ステント530の材料は、拡張状態へと拡大するために、伸長または変形することができる。
【0102】
図16Cは、電気リード線534Aおよび534Bがステント530から離れるように引っ張られている状態で拡張状態にある
図16Bのステント530の概略図である。ステント530の材料は、バルーン532がしぼめられた後、形を維持することができる。それによって、内部空間540は直径D2で維持させることができる。したがって、バルーン532とリード線534Aおよび534Bとは、挿入デバイスの作業チャネルを通じて、ステント530および患者から引き出すことができる。
図17~
図19を参照して後で記載されているように、本開示のステントは、様々な切断能力が提供され得る。
図20~
図39を参照して後で記載されているように、本出願のステントは、ステントの解剖学的構造へと戻す器具の操縦および/または誘導を迅速にさせることができる再進入デバイスを提供することなどで、後の時点において追加の処置の実施を容易にするために使用できる。さらに、再進入デバイスには、処置ごとの間の患者の間欠的、進行中、または要求に応じた処置を実施することができる処置デバイスが提供され得る。
【0103】
図17は、円筒形のメッシュステント本体554へと延ばされた電気リード線552Aおよび552Bを含む本出願のステント550の概略的な側面図である。電気リード線552Aおよび552Bは制御ユニット16に接続され得る(
図3および
図4)。ステント本体554は、内部空間558を形成するために、相互接続または編み込みされた複数のワイヤ556から作られ得る。リード線552Aおよび552Bはワイヤ556へと編み込まれ得る。制御ユニット16は、ステント550に様々な機能性を提供するために、リード線552Aおよび552Bに様々な形態のエネルギーを向かわせるように構成できる。例では、制御ユニット16は、直流電流または交流電流をリード線552Aおよび552Bに提供することができる。電気エネルギーは、組織を切断、凝固、乾燥、または放電治療するために使用できる。さらに、電気エネルギーは、ステント550に搭載または接続される様々なデバイスに電力を提供するために使用できる。
【0104】
リード線552Aおよび552Bは、本体554に取り付けられ得る伝導のワイヤ、ワイヤの束、またはケーブルを備え得る。例では、リード線552Aおよび552Bは、銅、銅合金、または他の伝導性の金属および金属合金から作られ得る。例では、リード線552Aおよび552Bは、ステント550が展開される身体へと自然に分解され得る生体吸収性材料から作られ得る。リード線552Aおよび552Bは、固定または展開可能の手法で本体554に取り付けることができる。例えば、リード線552Aおよび552Bは、リード線552Aおよび552Bが解剖学的構造の中に埋め込まれたままとなるように意図されている実施形態について、本体554に固定させることができる。したがって、本明細書で開示されているように、リード線552Aおよび552Bは、ポンプ送り込み活動または結石アブレーション活動などを介して、処置を患者に提供するために用いることができる。したがって、リード線552Aおよび552Bは本体554に溶接またはロウ付けされ得る。追加の例では、リード線552Aおよび552Bは本体554の材料に織り込むことができる。本体554は、径方向に収縮または拡張させることができる環状の管へと織ることができる生体適合性金属の撚線などのメッシュ材料から作られ得る。追加の例では、本体554だけでなく、本明細書に記載されている様々なデバイスおよびステントの他の構成要素の一部または全部が、例えば、x線画像および蛍光透視法などの撮像において見えるのを容易にして、本明細書に記載されている再進入デバイスの場所へと戻る案内を容易にするために、X線不透過性であり得る。リード線552Aおよび552Bが使用後に患者から引き出されるように意図されている実施形態では、リード線552Aおよび552Bは本体554に解放可能に取り付けることができる。例では、リード線552Aおよび552Bは、解剖学的構造の外の本体554から近位へ引っ張られるように構成され得る。したがって、リード線552Aおよび552Bは、本体554の織られた材料から解くことができる、または、溶接もしくはロウ付けの取り付けのリード線552Aおよび552Bは、リード線552Aおよび552Bを本体554から取り外すために破壊することができる。取り外されたリード線552Aおよび552Bは、解剖学的構造から取り除かれ得る、または、生物学的に分解するためにその場に残され得る。
【0105】
リード線552Aおよび552Bは、本体554におけるリード線552Aおよび552Bの長さ、または、本体554におけるリード線552Aおよび552Bの長さの実質的な合計が、所望の効果を提供するために組織に接触することができるように、位置決めされ得る。リード線552Aおよび552Bは、真っ直ぐ、うねる、およびギザギザのパターンなど、本体554において異なるパターンで配置され得る。リード線552Aおよび552Bは本体554の外部に位置決めされ得る。前述のように、リード線552Aおよび552Bは組織を切断するために使用できる。具体的には、リード線552Aおよび552Bは、本明細書に開示されているように、ステント550の拡張を可能とするために、オディ括約筋510(
図15)を切断するために使用できる。しかしながら、他の例では、リード線552Aおよび552Bは、他のデバイス、または、ステント550の他の機能に電力を提供するために使用され得る。
【0106】
図18Aは、本体602に配置されている複数の異なる機械的切断刃を含む本出願のステント600の概略的な側面図である。
図18Bは
図18Aのステント600の端面図である。
図18Aと
図18Bとは同時に検討されている。
【0107】
機械的切断刃は、軸方向の刃604と、周方向の刃606A~606Fと、斜めの刃608A~608Fとを備え得る。ステント600は係留部610A~610D(
図19)をさらに備え得る。軸方向の刃604と、周方向の刃606A~606Fと、斜めの刃608A~608Fとは、例えば、
図19において見られるように、周方向において繰り返されるステント600における切断特徴部のパターンを形成することができる。
【0108】
ステント600の機械的切断刃は、本明細書に開示されているように、ステント600の拡張を可能とするために、オディ括約筋510(
図15)などの組織を切断するために使用できる。
【0109】
軸方向の刃604は、ステント600の中心軸と平行に延びることができ、ステント600が中心軸に沿って周方向に回転させられるとき、組織を削ぎ取る、薄く切る、または切断するように構成される刃を備え得る。軸方向の刃604は、例えば、時計回りの方向に回転させられるときに切断し、反時計回りの方向に回転させられるときに切断しないように構成され得る。軸方向の刃604は、本体602における切り込みの縁の一部から形成することができる。
【0110】
周方向の刃606A~606Fは、ステント600の中心軸に対して垂直に延びることができ、ステント600が軸方向において押されるかまたは引っ張られるとき、組織を削ぎ取る、薄く切る、または切断するように構成される刃を備え得る。周方向の刃606A~606Fは、例えば、近位へと引っ張れるときに切断し、遠位へと押されるときに切断しないように構成され得る。周方向の刃606A~606Fは、本体602における切り込みの縁の一部から形成することができる。
【0111】
斜めの刃608A~608Fは、ステント600の中心軸に対して斜めに延びることができ、ステント600がステント600と係合された組織に対して移動させられるとき、組織を削ぎ取る、薄く切る、または切断するように構成される刃を備え得る。斜めの刃608A~608Fは、例えば、中心軸に沿って周方向に回転させられるとき、または、近位へと引っ張られるときに切断し、遠位へと押されるときに切断しないように構成され得る。斜めの刃608A~608Fは、本体602における切り込みの縁の一部から形成することができる。
【0112】
例では、軸方向の刃604と、周方向の刃606A~606Fと、斜めの刃608A~608Fとは、本体602の網に取り付けられる金属板で形成され得る。
【0113】
図19は、棘610A~610Dを備えるステント600を示している。棘610A~610Dは、配置されるとステント600を所定の場所で保持するために、係留特徴部を備え得る。棘610A~610Dは、機械的切断刃が用いられた後に組織との係合を許容するために、本体602の一端に位置付けられ得る。例えば、棘610A~610Dは、それらが定着する前に、軸方向の変位を介してステント600の遠位部分に組織を切断させるために、本体602の近位端に位置付けられ得る。他の例では、棘610A~610Dは、それらが定着する前に、本体602の周囲に切断を許容するために、
図19に示されているように周方向に配置される代わりに、本体602に沿って軸方向に整列され得る。
【0114】
図20Aは、潰れた状態での磁気的に活性なステントデバイス630の概略的な断面図である。
図20Bは、拡張状態での
図20Aの磁気的に活性なステントデバイス630の概略的な断面図である。
図21は磁気適用器632の例を描写している。
図20A~
図21は同時に検討されている。
図20Aおよび
図20Bのデバイス630は、
図15のステント520の例を備えることができ、
図16~
図19の切断特徴部を備え得る。
【0115】
図20Aおよび
図20Bは、径方向の拡張ができるステント、シャント、またはプラグなどのデバイス630の概略図を示している。デバイス630は、ある時間の期間の後に取り外しできる、患者に永久的に残すことができる、または、患者の内部で生物分解し得る。
図20Aおよび
図20Bは、開位置および閉位置におけるデバイス630の概略的な断面図を示している。
図21は、デバイス630のための適用器632を示している。
【0116】
ある場合には、デバイス630は、患者の通路への挿入のためのステント、シャント、またはプラグであり得る。デバイス630は、流体および破片を流すためなど、患者の通路の開通性を維持するためのステントであり得る。デバイス630は、血液または他の体液の通過のための代替の経路などのためのシャントであり得る。デバイス630は、通路を通る流体の流れを防止するなどのためのプラグであり得る。
【0117】
デバイス630は、
図15の十二指腸乳頭504など、解剖学的な管または開口への完全または部分的な挿入のために寸法決定、成形、または配置され得る。
【0118】
デバイス630は、シース636を伴う変形可能な細長い管状体634と、複数の磁化可能または磁気的な要素638とを備え得る。デバイス630は、案内ワイヤ640と磁石642とを備え得る適用器632で配置または作動させられ得る。磁石642は磁場644を発生させるように構成され得る。
【0119】
管状体634は近位部分から遠位部分へと延びることができる。近位部分は、医療処置のためにデバイス630を使用する外科医または医者などによって、直接的または間接的にデバイス630を保持、固定、または操縦するためのものであり得る。近位部分は、操作者にとって望まれるように、1つまたは複数の把持部、取っ手、または案内ワイヤに任意選択で接続され得る。遠位部分は、患者の身体内腔への少なくとも部分的な挿入のために構成され得る。
【0120】
変形可能な細長い管状体634は、
図20Aに示されているような拡張状態と、
図20Bに示されているような潰れた状態とが可能であり得る。例では、拡張状態において、管状体634は約0.5mmから約2.0mmまでの直径を有し得る。拡張状態では、管状体634は、通路の開通性を維持するのを助けるなどのために、身体通路の内壁に当てて位置付けられ得る。ある場合には、拡張状態は、望まれる場合、身体通路を膨らませることができる。管状体634の拡張状態は、流体および破片の通過を許容するためになど、いくつかの他のステントより比較的大きい直径を有し得る。
【0121】
例では、潰れた状態において、管状体634は約0.5mmから約2.0mmまでの直径を有し得る。潰れた状態では、管状体634は、従来のステントまたは他のステントより小さい可能性がある直径または他の横寸法を伴う形を作るためになど、それ自体において潰れさせられ得る。これは、患者の通路への操作者による容易な挿入を可能にすることができる。
【0122】
シース636は、管状の形を形成し、管状体634における長手方向の内腔などの内腔空間を画定する管状体634の遠位部分と近位部分との間で延びる適合材料を含み得る。シース636は、ポリエチレン、シリコン、またはポリエーテルブロックアミドなど、薄肉ポリマから作られ得る。例では、シース634は、約0.051mmから約0.254mmまでの厚さを有し得る。ある例では、シース636は、2つ以上の材料の層を含み得る。シース636は、約0.005'から約0.04"までのショアDのデュロメータ硬さを有し得る。シース636は、拡張状態にあるときに約1mmから約20mmまでの、潰れた状態にあるときに約2mm未満の直径を伴う内腔空間を画定し得る。例では、拡張状態における直径と潰れた状態における直径との比は、約10:1であり得る。例では、拡張状態における直径と潰れた状態における直径との比は、約25:1であり得る。例では、拡張状態における直径と潰れた状態における直径との比は、約10:1と約25:1との間であり得る。潰れた状態にあるとき、デバイス630は、それ自体によって、または、挿入の間などに潰れたシースを維持するのを助けることができるような送達シースもしくはシェルで、患者の通路へと挿入させることができる。
【0123】
磁化可能または磁気的な要素638は、シース634に埋め込まれ得る、シース634に取り付けられ得る、またはシース634と連結され得る。磁気材料が、磁場における変化に対して応答を呈する材料を含むことができ、特定の磁場に整列される材料を含むことができる。同様に、磁化可能な材料は、磁化させることができる材料を含むことができ、まだ磁化されていないが、磁場に曝露されるときに磁化され得る材料を含み得る。
【0124】
磁化可能または磁気的な要素638は、管状体634における少なくとも2つの磁気要素または磁化可能要素であり得る。ある場合には、要素638は、芯材の周りで織られるかまたは編まれるワイヤのグループであり得る。ある場合には、要素638は選択的に作動させることができる。磁化されるとき、または磁場に曝露されるとき、磁化可能または磁気的な要素638は、互いと反発することができ、シース636をより拡張した状態へと開かせる。これは、シース636を、身体通路の壁へと外方へ磁気的に配置させることができる。磁化可能または磁気的な要素638の間の磁気反発は、「ピグテール」の留め具、クリップ、または他の構成要素など、他の固定機構を必要とすることなどなく、デバイス630を通路の中に係止させることができる、および/または、通路におけるデバイス630の保持を容易にすることができる。代わりに、磁力は、ある場合には、デバイスを通路の中の所定位置で保持し、開通性を維持するために使用できる。
【0125】
ある場合には、2つ、3つ、4つ、5つ、またはより多くの磁化可能または磁気的な要素638が、デバイス630において使用できる。少なくとも2つの磁化可能または磁気的な要素638は、作動させられたときにそれらの要素の間の磁気反発を可能とするために使用され得る。ワイヤの数および配置を操作することで、拡張状態におけるデバイス630の直径または横寸法が制御できる。
【0126】
デバイス630では、磁気要素638は、細長い部材である磁化可能または磁気的な要素であり得、遠位部分から近位部分への管状体634の長さに沿って延び得る。シース636の周囲の周りまたは周辺での磁化可能または磁気的な要素638の配置は、磁化可能または磁気的な要素638が互いと反発するように作動させられるとき、径方向の拡張を可能にすることができる。ある場合には、磁気反発は、デバイス630と、デバイス630が配置される本体内腔を画定する壁との間に共形の接触をもたらすのに十分であり得る。この場合、拡張状態は、身体の内腔の形に依存して、円形の断面を有し得る、または不均一な断面を有し得る。
【0127】
磁化可能または磁気的な要素638は、ワイヤ、磁化材料片、編まれたかもしくは織られた撚線、または、他の磁気双極子を誘導する材料を含み得る。磁化可能または磁気的な要素638は、磁化可能な金属材料もしくは複合材料、またはそれらの1つもしくは複数の組み合わせなど、様々な材料から作ることができる。ある場合には、磁化可能または磁気的な要素638は、シース636に固定される磁気双極子要素を備え得る。
【0128】
磁化可能または磁気的な要素638は、管状体634の長さの一部または全部にわたって、長手方向において管状体634の長さに沿って延び得るか、径方向において管状体634に沿って延び得るか、管状体634の周りで螺旋になり得るか、管状体634に沿った区分において適用され得るか、またはそれらの1つもしくは複数の組み合わせであり得る。磁化可能または磁気的な要素638は、追加的に、磁化可能または磁気的な要素638がどのように作動させられるかに依存して様々な異なる磁場、磁場反応、および磁気反発を誘導するように、様々な種類、材料、および厚さのものであり得る。
【0129】
図21は磁気適用器632の例を描写している。磁気適用器632は、案内ワイヤ640と磁石642とを備えることができ、磁場644によって影響され得る、または磁場644を発生させるように構成され得る。磁気適用器632は、デバイス630から取外し可能であり得、デバイス630と完全または部分的に一体化され得る。
【0130】
磁気適用器632は、一体部品、または、案内ワイヤ640および磁石642などの複数部品を含み得る。磁気適用器632は、磁石642など、管状体634の長手方向の内腔の中または周りに嵌まるように構成されるような輪を含み得る。この場合、磁石642は、管状体634の内部または外部に嵌まる形に成形でき、管状体634の潰れた状態または拡張状態に嵌めることができる。
【0131】
案内ワイヤ640は、デバイス630またはその近くへの磁石642の配置の操作を可能とするなどのために、磁石642に取り付けることができる。これは、磁石が移動させられるときなどに、磁石642に、磁化可能または磁気的な要素638と相互作用する磁場に追加させることができる、または、そのような磁場を磁石642に変化させることができる。例えば、磁気適用器632は、磁気反発を提供することを助けて管状体634をより拡張した状態で維持させるように磁化可能または磁気的な要素638を作動させるために、管状体634の長手方向の内腔を通じて引き込まれ得る。これは、磁石638を移動させるために、案内ワイヤ640を使用する操作者によって行うことができる。
【0132】
ある場合には、磁気適用器632は、磁気反発を低減して管状体634により拡張していない状態を形成させるように磁化可能または磁気的な要素638を作動させるために、管状体634の長手方向の内腔を通じて引き込まれ得る。これは、磁石642を移動させるために、案内ワイヤ640を使用する操作者によって行うことができる。
【0133】
例では、磁気適用器632は、デバイス630と一緒または同時に患者の通路へと挿入させることができる。次いで、磁気適用器632は、磁化可能または磁気的な要素638を磁化させ、管状体634を潰れた状態から拡張状態へと移動させるために、デバイス630を通じて患者の通路から引き出され得る。
【0134】
この場合、操作者が患者の通路からデバイス630を取り除く時間であるとみなしたとき、磁気適用器632は、容易な取外しのために、デバイス630を潰すために使用できる。ある場合には、磁気適用器632はデバイス630に取り付けられたままとできる。ある場合には、磁気適用器632は、患者の通路へのデバイス630の挿入の間または後にデバイス630から取り外すことができる。磁気適用器632は再使用可能または使い捨てであり得る。
【0135】
ある場合には、磁気適用器632はデバイス630の配置または拡張を変えるために使用できる。その場合、操作者は、患者が痛みまたは不快感を示すことなどによって、デバイス630が調整されるべきと考える場合、磁気適用器632は、デバイス630またはその近くにおいて患者の通路へと戻すように挿入されるべきである。磁気適用器632は、デバイス630の一部または全部を潰し、操作者にデバイスを再位置決めさせるために使用できる。次に、デバイス630は、再位置決めが完了されると、磁気適用器632で望むように再度拡張させることができる。
【0136】
例では、磁気適用器632は、デバイス630とは別に患者の通路へと挿入させることができる。その場合、操作者は、デバイス630を挿入し、続いて磁気適用器632を挿入することができ、磁化可能または磁気的な要素638を磁化させるためにデバイスを通じて引き、デバイスを潰れた状態から拡張状態へと移動させる。ある場合には、磁気適用器は、患者に残すことができ、操作者がデバイス630を患者の通路から取り外す準備ができたとき、後で取り外すことができる。
【0137】
磁気適用器632は、デバイス630の挿入の間、デバイス630の配置を更新または再位置決めするために、デバイス630の取外しの間、またはそれらの組み合わせにおいて、デバイス630の操作者の操縦を可能にすることができる。
【0138】
図22は、拡張可能な細長い再進入デバイス652Aおよび652Bを含む本出願のステント650の概略的な側面図である。
図23は
図22のステント650の端面図である。
図22と
図23とは同時に検討されている。ステント650は、
図20Aおよび
図20Bのデバイス630と、
図15のステント520とを参照して記載されている特徴および構成要素のいずれも組み込むことができ、
図16~
図19の切断特徴部を含むことができる。
【0139】
ステント650は、第1の端656Aから第2の端656Bへと延びる本体654を備え得る。本体654はワイヤ658から作ることができる。再進入デバイス652Aは細長い管660Aと進入要素662Aとを備え得る。再進入デバイス652Bは細長い管660Bと進入要素662Bとを備え得る。
図23Bに示されているように、ステント650は内腔664を画定することができ、管660Aおよび660Bは内腔666Aおよび666Bを画定することができる。
【0140】
再進入デバイス652Aおよび652Bは、別の細長い本体を、内腔666Aおよび666Bを介して、ステント650を通じてステント650の遠位の解剖学的構造へと案内するのを助けるように構成され得る。再進入デバイス652Aおよび652Bは、解剖学的通路の交差点同士の間の移行を横切ることができる柔軟な本体を備え得る。例では、再進入デバイス652Aおよび652Bは、本体654に固定的またはスライド可能に取り付けられる管または案内ワイヤを備え得る。再進入デバイス652Aおよび652Bは、他の構成要素または器具を受け入れるために、本体654の近位へと延びることができ、他の構成要素または器具を所望の解剖学的構造へと案内するために本体654の遠位へと延びることができる。例では、本体654に対する再進入デバイス652Aおよび652Bの位置は調整することができる。例では、再進入デバイス652Aおよび652Bの長さは調整可能であり得る。
【0141】
例では、再進入デバイス652Aおよび652Bは、器具を十二指腸500から受け入れ、器具を十二指腸乳頭504へと方向転換し、本体654を通じて器具を方向付け、器具を膵管506および胆嚢管508の一方へと案内するように構成され得る。そのようにして、このような通路を通じて器具を操縦または案内することが不必要になる可能性がある。
【0142】
再進入デバイス652Aおよび652Bは、Pebax(登録商標)[熱可塑性エラストマ(TPE)であるポリエーテルブロックアミドまたはPEBA]などのポリマまたは適切な生体適合性材料、ナイロン、シリコン、およびウレタンから製作される柔軟な管を備え得る。再進入デバイス652Aおよび652Bは、遠位の延長を許容するように、伸縮自在の構造を有し得る。追加の例では、再進入デバイス652Aおよび652Bは、本体654の近位および遠位に延びる再進入デバイス652Aおよび652Bの長さが調整できるように、本体654にスライド可能に取り付けることができる。したがって、再進入デバイス652Aおよび652Bは、レールに搭載させることができる、または、フープもしくは留め金を介して取り付けることができる。例では、細長い管660Aおよび660Bは、ステント650だけを解剖学的構造に残すために、使用後に本体654から解放および取り外しされるように構成され得る。
【0143】
内腔664の断面積と比較しての内腔666Aおよび666Bの断面積は、
図23に示されているように、小さくできる。それによって、内腔664は他の器具を自由に受け入れることができる。しかしながら、内腔664の断面積に対する内腔666Aおよび666Bの断面積の比は、異なる目的についての性能の能力に応じて変化させることができる。
【0144】
細長い管660Aおよび660Bは、切り離し特徴部または剥き取り特徴部だけでなく、
図34~
図38Bを参照して記載された開くことができる内腔を含み得る。切り離し特徴部は、細長い管660Aおよび660Bを所望の長さへと切り取るために、外科医または操作者によって切り離すことができる細長い管660Aおよび660Bの軸方向の区域を備え得る。剥き取り特徴部は、もはや必要とされないときに剥き取ることができる細長い管660Aおよび660Bの部分を備え得る。例えば、
図32A~
図33Bのスリーブ764および774は、係留部762および772を展開するのが望ましいとき、剥き取ることができる細長い管660Aおよび660Bの部分を備え得る。
【0145】
進入要素662Aおよび662Bは、再進入デバイス652Aおよび652Bの近位端にそれぞれ接続され得る。進入要素662Aおよび662Bは、他の構成要素または器具を細長い管660Aおよび660Bへとそれぞれ案内するように構成できる。例では、進入要素662Aおよび662Bは、器具の遠位端を引き寄せ、前記器具をそれぞれ再進入デバイス652Aおよび652Bで中心付けるように構成される漏斗または漏斗形の本体を備えることができる。追加の例では、進入要素662Aおよび662Bは、器具およびデバイスを細長い管660Aおよび660Bとの係合へと引っ張るために磁気的であり得る。進入要素662Aおよび662Bは、それらを互いから離したままにするために、反対の極性の磁石が設けられ得る。
【0146】
追加の例では、進入要素662Aおよび662Bと細長い管660Aおよび660Bとはネジ山が付けられ得る。それによって、器具またはデバイスが進入要素662Aおよび662Bならびに細長い管660Aおよび660Bと係合されると、それらを通じて器具またはデバイスを前進させるために、器具またはデバイスは回転させることができる。このような特徴部は、解剖学的構造などを通じた経路の複雑な形状のため、押すことだけでは器具またはデバイスを前進させることが難しいときに有用であり得る。
【0147】
再進入デバイス652Aおよび652Bは、管を備えるように記載されている。しかしながら、他の細長い本体が使用できる。例えば、細長い案内ワイヤはステント650に直接的に組み込むことができる。また、細長いレールはステント650に取り付けることができる。レールは、合致するチャネルをレールに沿って軸方向に滑らせるが、チャネルがレールから径方向に外れるのを防止する断面を有する細長い本体を備え得る。例では、t字形の断面を有するレールが使用され得る。
【0148】
図24は、再進入デバイス652Aおよび652Bが展開状態にある
図22および
図23のステント650の概略図である。再進入デバイス652Aおよび652Bは、その遠位端を解剖学的構造へとさらに位置決めするために、本体654の遠位端から延ばすことができる。
【0149】
再進入デバイス652Aは、それに配置される案内ワイヤ672を有することができ、再進入デバイス652Bは、それに配置される案内ワイヤ674を有することができる。案内ワイヤ672は係留部676を有することができ、案内ワイヤ674は係留部678を有することができる。係留部676および678は、組織に取り付けるように構成されたデバイスを備え得る。例において、係留部676および678は、案内ワイヤ672および674によって回転させることができるネジデバイスを備えることができる。しかしながら、
図32A~
図33Bを参照して記載されているものなど、他の種類の係留部が使用されてもよい。
【0150】
案内ワイヤ672は、管660Aの遠位端から突き抜けるために、進入デバイス662Aへと延ばすことができる。案内ワイヤ674は、管660Bの遠位端から突き抜けるために、進入デバイス662Bへと延ばすことができる。案内ワイヤ672は係留部676を解剖学的構造に位置決めするように構成できる。案内ワイヤ674は係留部678を同じまたは異なる解剖学的構造に位置決めするように構成できる。係留部676および678は、組織に取り付けて案内ワイヤ672および674を組織に固定するように構成され得る。
図32A~
図33Bを参照して検討されているように、係留部676および678は管660Aおよび660Bから選択的に展開させることができる。それによって、スコープおよび鉗子などの他の器具が、案内ワイヤ672および674に沿って係留部676および678の場所へと案内させることができる。
【0151】
管660Aおよび660Bは、異なる解剖学的な場所に到達するために、異なる長さを有する可能性がある。例えば、管660Bは、管660Bが胆嚢514に到達でき、管660Aが膵臓512に到達できるように、管660Aより長くなり得る。また、管660Aおよび660Bは、
図25に示されているように、所望の解剖学的構造に到達するために、様々な解剖学的な管を通じて延びるように、湾曲され得る、または曲げられ得る。例では、管660Aおよび660Bは、器官から流体を受け入れるために使用できる、または、毛細管現象を介して、薬剤などの流体を器官もしくは解剖学的エリアに提供するために使用できる。
【0152】
図25は、胆嚢管508に到達するために再進入デバイス652Bが展開されている
図24のステント650の概略図である。ステント650の本体654は、総胆管502につながる十二指腸乳頭504に位置決めすることができる。再進入デバイス652Aは簡潔性のために示されていない。管660Bは、十二指腸500に沿って延び、次に総胆管502へと方向転換するために、おおよそ90度の角度で曲げられ得る、または湾曲させられ得る。それによって、十二指腸500に沿って延びるデバイスが、管660Bにより沿って案内されるために、進入デバイス662Bへと押し込まれ得る。したがって、管660Bは、そのデバイスを総胆管502へと案内するために、挿入されるデバイスの方向転換をさせることができる。例えば、案内ワイヤ674は、スコープ14(
図4)などのスコープから十二指腸500へと展開できる。案内ワイヤ674は、進入デバイス662Bの近接において前方へ前進させることができる。進入デバイス662Bは、漏斗に成形された入口路へと案内ワイヤ674を引っ張るために、磁性であり得る。進入デバイス662Bの中に入ると、案内ワイヤ674は管660Bに沿って押すことができる。管660Bの剛性は、案内ワイヤ674を方向転換させ、管660Bを介して総胆管502および胆嚢管508へと押し込ませるのに十分であり得る。係留部678が胆嚢514の近くかまたは中の所望の場所に到達するとき、案内ワイヤ674は、例えば、係留部678を組織へと侵入させるために回転させることができる。それによって、
図26~
図29Bを参照して記載されているもの、および他のものなどの処置デバイスが、係留部678の場所に到達するために、案内ワイヤ674に沿って滑らせることができる。
【0153】
図26は、遠位ステント692Aおよび692Bを備えるステント690の概略的な側面図である。ステント690は、遠位ステント692Aおよび692Bの追加で、
図24のステント650と同様に構成され得る。ステント692Aは本体694Aを備えることができ、ステント692Bは本体694Bを備えることができる。本体694Aおよび694Bは、図示されているように、管660Aおよび660Bにそれぞれ取り付けることができる。他の例では、本体694Aおよび694Bは、管660Aおよび660Bの遠位での展開のために、管660Aおよび660Bを通じて滑らせることができる。本体694Aおよび694Bは、解剖学的な管を拡大する、または拡げて保持するように構成される環状体を備え得る。したがって、ステント692Aおよび692Bは、そうでない場合に解剖学的構造を通過してしまうより大きい結石を許容することができる。本体694Aおよび694Bは、
図26~
図29Bを参照して記載されているものを含め、本明細書に記載されているステントのいずれかとして構成できる。例では、本体694Aおよび694Bは、
図20A~
図21を参照して記載されているものを含め、挿入の間に潰すことができ、次に、解剖学的な管に取り付けて、解剖学的な管を拡張させるために、所望の場所に位置決めされるときに拡張させることができる環状体を備えることができる。例では、本体694Aおよび694Bは、ステント690より小さい直径を有し得る。例では、本体694Aおよび694Bは、
図27に示されているように、異なる解剖学的な場所における使用のために異なる大きさを有することができる。
【0154】
図27は、細長い再進入デバイス652Aおよび652Bがステント690に取り付けられている十二指腸500の概略図である。ステント690の本体654は、総胆管502につながる十二指腸乳頭504に位置決めすることができる。管660Bは、ステント690から胆嚢管508を通じて胆嚢514へと延びることができる。管660Aは、ステント690から膵管506を通じて膵臓512へと延びることができる。進入デバイス662Aおよび662Bは、案内ワイヤまたは他の器具もしくはデバイスの配置を容易にするために、十二指腸500の中で管660Aおよび660Bにそれぞれ取り付けられたままであり得る。
【0155】
ステント692Aおよび692Bは、それぞれ胆嚢514および膵臓512の出口オリフィスの中に位置決めされ得る。ステント692Aおよび692Bは、胆石および膵石をそれらのそれぞれの器官からより自由に外へ排出させることができる。追加的に例では、ステント692Aおよび692Bは、流体を胆嚢514および膵臓512からポンプ送り込みするために使用できる。例えば、
図28を参照して記載されているように、ステント692Aおよび692Bは、流体を胆嚢514および膵臓512から押し出すために、拡張および収縮するように構成され得る。また、ステント692Aおよび692Bは、薬剤の放出または吸収を可能とするために、振動を介してなどで水圧を生成するように構成され得る。さらに、
図29Aおよび
図29Bを参照して記載されているように、ステント692Aおよび692Bは、結石を代謝させる、または解剖学的構造の外へ排出させるために、結石を処置する、または結石と係合するように構成され得る。
【0156】
図28は、部材660Cを介して遠位ステント692Aに接続された治療用ステント694Cを含め、
図27のステント690を有する十二指腸500の概略図である。治療用ステント694Cは、胆嚢514または膵臓512などの器官の内側に位置決めされ得る。治療用ステント694Cは、
図16A~
図16Cを参照して記載されているリード線534Aおよび534B、ならびに、
図17を参照して記載されているリード線552Aおよび552Bなど、電気リード線が設けられ得る。リード線は治療用ステント694Cを能動的に制御させることができる。追加の例では、治療用ステント694Cは、ステント694Cとステント690との間に位置付けられるステント694Aなしで提供され得る(例えば、ステント694Aは省略することができる)。
【0157】
例では、治療用ステント694Cは、ポンプ送り込み活動を提供するために拡張および収縮するように構成できる。それによって、治療用ステント694Cは、器官の中もしくは外へ流体をポンプ送り込みするように構成できる、または、例えば器官を刺激して生物学的流体を生成するために、器官へのポンプ送り込み活動を提供することができる。例では、治療用ステント694Cは、磁気活性化を使用することなどで、本明細書に記載されているように拡張および収縮するように構成され得る。
【0158】
追加の例では、治療用ステント694Cは、リード線を介して加熱を提供するように構成され得る。例では、加熱は、リード線、および、ステント694Cの本体を形成するワイヤの抵抗加熱によって提供され得る。追加の例では、加熱は、リード線によって提供される電気によって電力供給されるステント694Cに設けられた加熱要素によって提供され得る。追加の例では、加熱は、
図21の磁気適用器632でなど、誘導加熱によって提供され得る。例では、加熱はステント694Cの振動によって提供され得る。ステント694Cは超音波によって振動させられ得る。
【0159】
治療用ステント694Cの加熱は、ステント694Cを通じて流体を引くために、毛細管現象を発生させることなどで、流体効果を提供するために使用できる。したがって、ステント694Cは、流体を胆嚢514または膵臓512の外へ押し流すために提供され得る。加熱は、管660Cを通じてなどでステント694Cに送達される薬物、または、被覆としてステント694Cに設けられる薬物を、組織へと蒸発させることもできる。また、先に検討されているように、ワイヤ要素の加熱は、切断およびアブレーションなどを実施するために使用できる。
【0160】
図29Aは、胆石および膵石など、生物学的物質を処理するように構成される本出願のステント700の概略的な側面図である。
図29Bは
図29Aのステント700の端面図である。
図29Aと
図29Bとは同時に検討されている。
【0161】
例では、ステント700は、デバイス702Aおよび702Bと、本体706における切断刃704A~704Fとを備え得る。
図29Bにおいて見られるように、ステント700は、ステント700の内部を横切って延びる切断要素708A~708Dと、係留部710A~710Dとをさらに備え得る。
【0162】
デバイス702Aおよび702Bは、ステント700を通過する生物学的物質を能動的に処理するように構成され得る。例では、ステント700は、
図16A~
図16Cを参照して記載されているリード線534Aおよび534B、ならびに、
図17を参照して記載されているリード線552Aおよび552Bなど、電気リード線が設けられ得る。リード線はステント700を能動的に制御させることができる。デバイス702Aおよび702Bは、アブレーションまたは研磨など、ステント700に入る結石を縮小または研磨するために、回転グラインダとして構成され得る。例では、結石の表面は、結石の表面にエコーを発生させることなどで、撮像による視覚化を容易にするように成形され得る。したがって、ステント700の内径より大きい結石が、例えば、胆嚢514からの排出を許容するために、ステント700の中に適合するまで摩滅させられ得る。
【0163】
例では、デバイス702Aおよび702Bは、被覆を有し得る、または、胆石を溶解することができる流体を放出することができる。
【0164】
例では、デバイス702Aおよび702Bは、結石を溶解または切断することができるレーザビームを放出するように構成できる。
【0165】
例では、デバイス702Aおよび702Bは、結石をより小さい破片へと破壊するために、結石を押し潰すかまたは圧縮するように構成できる。
【0166】
例では、切断刃704A~704Fは、ステント700を通過する結石を縮小または切削することを提供することができる。したがって、結石は、解剖学的構造を溶解すること、または解剖学的構造を排出させることなど、より容易な生物学的処理を可能とするために、ステント700を通過する間により小さくなることができる。
【0167】
例では、切断要素708A~708Dは、加熱または振動をもたらすように電気的に作動させることができるワイヤを備え得る。したがって、ステント700に入る結石は、より容易な生物学的処理を可能とするために、より小さい破片へと切断させることができる。振動が励起周波数によって引き起こされ得る。例では、追加の器具が、振動をもたらすために、またはデバイスなどを作動させるために、案内ワイヤに沿って延ばすことができる。追加の例では、切断要素708A~708Dは、ステント700を塞ぐのを防止するように、大きい寸法の結石がステント700に入るのを濾過または篩い分けするために使用され得る。このような例では、切断要素708A~708Dは、切断するように構成される必要はなく、エネルギー供給される必要もないが、ステント700への自由な通過を妨げるために、ワイヤなどを備えるだけであり得る。このような大きい結石は、他の処置によって、または、ステント700へと挿入される追加の器具で、取り除くことができる。
【0168】
図30は、モノレール752Aおよび752Bを含む本開示の埋め込み可能デバイス750を有する十二指腸500の概略図である。埋め込み可能デバイス750は、モノレール752Aおよび752Bが通じて延びることができるステント754を備え得る。モノレールデバイスは、十二指腸500へとステント754の近位へ延び、ステント754から膵管506および胆嚢管508へと遠位へ延び得るワイヤまたはケーブルを備え得る。モノレール752Aおよび752Bの遠位端は係留部756Aおよび756Bをそれぞれ備え得る。
【0169】
モノレール752Aおよび752Bは、
図22~
図25を参照して記載されているように、細長い管660Aおよび660Bを使用して展開させることができる。モノレール752Aおよび752Bは、能動的な操縦および誘導なしで、他のデバイスの挿入を可能とするために、解剖学的構造の中に据え付けられるデバイスを備え得る。モノレール752Aおよび752Bは、処置が実施された後、ステント750に取り付けられた解剖学的構造の中に残され得る、または、ステント750から引き出され得る。したがって、モノレール752Aおよび752Bは生体吸収性となるように構成できる。例では、ステント750とモノレール752Aおよび752Bとは、スコープ104の作業チャネル142(
図2)を通じて案内されることなどで、適切なスコープを使用して解剖学的構造へと挿入させることができる。
【0170】
図31は、コルク栓抜き状係留部756Aを備えるモノレール752Aの概略図である。モノレール752Aはワイヤまたはケーブルを備えることができ、係留部756Aは、コイルまたは螺旋へと巻かれたワイヤまたはケーブルの一部分を備え得る。係留部756Aは、係留部756Aの遠位端に向けて漸進的により小さくなり、モノレール752Aの先端において最終的に途切れる、モノレール752Aの近接でより太いループを有するように、巻くことができる。係留部756Aの遠位端におけるモノレール752Aの先端は、モノレール752Aの近位端における操作者によるモノレール752Aの回転が、モノレール752Aの先端を組織に侵入させることができるように、周方向に配向され得る。
【0171】
図32Aは、展開可能な係留部760を潰れた状態で備えるモノレール752Aの概略図である。
図32Bは、延長状態での展開可能な係留部760を伴う
図32Aのモノレール752Aの概略図である。係留部760は、寸法を拡大し、組織に取り付けるように展開させることができる。
図32Aと
図32Bとは同時に検討されている。
【0172】
展開可能な係留部760は係留部762とスリーブ764とを備え得る。係留部762は、複数の変形可能な小葉部766A~766Dを備え得る。変形可能な小葉部766A~766Dの各々は、ループを形成するために互いと近接させられる端を有するように曲げられるワイヤを備え得る。また、ループの遠位部分は、ループを形成するワイヤの端から外方へと湾曲させることができる。ワイヤの端は、ワイヤの各々が湾曲され得るように、モノレール752Aに取り付けられ得る。スリーブ764によって覆われるとき、ループの湾曲は、小葉部766A~766Dの各々が、
図32Aに概略的に示されているように、スリーブ764に圧し掛かることができるように取り除かれ得る。しかしながら、スリーブ764がモノレール752Aに沿って近位へと後退させられるとき、小葉部766A~766Dの各々を形成するワイヤは、組織に係合するために、
図32Bに概略的に示されているように、モノレール752Aから外方へ湾曲することができる。
【0173】
スリーブ764は、変形可能な小葉部766A~766Dの外径寸法を小さくするために係留部762を包囲する管を備え得る。スリーブ764は、係留部762からモノレール752Aの長さに沿って近位へ延びることができる。例では、スリーブ764は、係留部762から、近位端における操作者制御部までずっと延びることができる。例では、スリーブ764は、係留部762を包囲し、小葉部766A~766Dの所望のコンパクト性を提供するのに十分な長さだけとでき、操作者制御部まで近位へ延びる作動ワイヤに取り付けることができる。したがって、スリーブ764の近位端またはスリーブ764に取り付けられた制御ワイヤのいずれかが、小葉部766A~766Dを解放するために、モノレール752Aの軸に沿って近位へと引っ張ることができる。
【0174】
図33Aは、展開可能な係留部770を潰れた状態で備えるモノレール752Aの概略図である。
図33Bは、延長状態での展開可能な係留部770を伴う
図33Aのモノレール752Aの概略図である。係留部770は、寸法を拡大し、組織に取り付けるように展開させることができる。
図33Aと
図33Bとは同時に検討されている。
【0175】
展開可能な係留部770は係留部772とスリーブ774とを備え得る。係留部772は、複数の伸縮可能部材776A~776Dを備え得る。伸縮可能部材776A~776Dの各々は、基部から延びる尖った突起を備え得る。尖った突起は、モノレール752Aの中心軸に対して基部から径方向外方に付勢され得る。スリーブ774によって覆われるとき、尖った突起は、
図33Aにおいて概略的に示されているように、モノレール752Aのより近くへ押すことができる。しかしながら、スリーブ774がモノレール752Aに沿って近位へと後退させられるとき、尖った突起は、組織に係合するために、
図33Bに概略的に示されているように、モノレール752Aから径方向外方へ延びることができる。
【0176】
スリーブ774は、伸縮可能部材776A~776Dの外径寸法を小さくするために係留部772を包囲する管を備え得る。スリーブ774は、係留部772からモノレール752Aの長さに沿って近位へ延びることができる。例では、スリーブ774は、係留部772から、近位端における操作者制御部までずっと延びることができる。例では、スリーブ774は、係留部772を包囲し、伸縮可能部材776A~776Dの所望のコンパクト性を提供するのに十分な長さだけとでき、操作者制御部まで近位へ延びる作動ワイヤに取り付けることができる。したがって、スリーブ774の近位端またはスリーブ774に取り付けられた制御ワイヤのいずれかが、部材776A~776Dを解放するために、モノレール752Aの軸に沿って近位へと引っ張ることができる。
【0177】
図34は、内腔794と目打ち線796とを備える細長いシャフト792を備える展開可能部材790の概略図である。展開可能部材790は、
図22の管660Aおよび660B図、
図32Aおよび
図32Bのスリーブ764、または
図33Aおよび
図33Bのスリーブ774を備え得る。細長いシャフト792は、ポリマまたは別の生体適合性材料から作られる柔軟な部材を備え得る。細長いシャフト792は、荷重を受けるときに変形され得る、または曲げられ得るが、荷重が取り除かれたときにその元の形へと戻る弾性材料から作ることができる。目打ち線796は、細長いシャフト792の長さに沿って、または、係留部762(
図32Aおよび
図32B)および係留部772(
図33Aおよび
図33B)の近位に位置付けられる部分など、シャフト792の選択部分だけに沿って、延びることができる。目打ち線796は、シャフト792の外部から内腔794へと貫いて延びる一連の小さい切り込みを備え得る。目打ち線796は、シャフト792を目打ち線796の線に沿って開くように破かせることができる。それによって、目打ち線796は、シャフト792を通過させるために、内腔794の直径より大きい物体の通過を許容することができる。例えば、物体は、内腔794を通じて押され、道筋に沿って目打ち線796を破いて離す。
【0178】
図35は、内腔804とスリット806とを備える細長いシャフト802を備える展開可能部材800の概略図である。展開可能部材800は、
図22の管660Aおよび660B図、
図32Aおよび
図32Bのスリーブ764、または
図33Aおよび
図33Bのスリーブ774を備え得る。細長いシャフト802は、ポリマまたは他の生体適合性材料から作られる柔軟な部材を備え得る。細長いシャフト802は、荷重を受けるときに変形され得る、または曲げられ得るが、荷重が取り除かれたときにその元の形へと戻る弾性材料から作ることができる。スリット806は、細長いシャフト802の長さに沿って、または、係留部762(
図32Aおよび
図32B)および係留部772(
図33Aおよび
図33B)の近位に位置付けられる部分など、シャフト802の選択部分だけに沿って、延びることができる。スリット806は、シャフト802の外部から内腔804へと貫いて延びる切り込みを備え得る。スリット806は、シャフト802をスリット806の線に沿って拡げて開けさせることができる。それによって、スリット806は、シャフト802を通過させるために、内腔804の直径より大きい物体の通過を許容することができる。例えば、物体は、内腔804を通じて押され、道筋に沿ってスリット806を拡げて離す。
【0179】
図36は、内腔814と隙間816とを備える細長いシャフト812を備える展開可能部材810の概略図である。展開可能部材810は、
図22の管660Aおよび660B図、
図32Aおよび
図32Bのスリーブ764、または
図33Aおよび
図33Bのスリーブ774を備え得る。細長いシャフト812は、ポリマまたは別の生体適合性材料から作られる柔軟な部材を備え得る。細長いシャフト812は、荷重を受けるときに変形され得る、または曲げられ得るが、荷重が取り除かれたときにその元の形へと戻る弾性材料から作ることができる。隙間816は、細長いシャフト812の長さに沿って、または、係留部762(
図32Aおよび
図32B)および係留部772(
図33Aおよび
図33B)の近位に位置付けられる部分など、シャフト812の選択部分だけに沿って、延びることができる。隙間816は、シャフト812の外部から内腔814へと貫いて延びる切り込みを備え得る。隙間816は、シャフト812を隙間816の線に沿って拡げて開けさせることができる。それによって、隙間816は、シャフト812を通過させるために、内腔814の直径より大きい物体の通過を許容することができる。例えば、物体は、内腔814を通じて押され、道筋に沿って隙間816を拡げて離す。
【0180】
図37は、内腔824と隙間826とを備える細長いシャフト822を備える展開可能部材820の概略図である。隙間826は複数の磁性部材828と金属帯片829とを備え得る。磁性部材828は、磁力を介して金属帯片829へと引き寄せることができる。したがって、休止時に、磁性部材828は隙間826に沿う細長いシャフト822の端を引っ張って閉じることができる。しかしながら、デバイスまたは物体が内腔824より大きい細長いシャフト822を通じて移動するとき、磁性部材828は、デバイスまたは物体を通過させるために、金属帯片829から離れるように押され得る。デバイスまたは物体が通過した後、磁性部材828は、磁気吸引を介して、金属帯片829との係合へと戻るように引っ張られ得る。
【0181】
図38は、内腔834と隙間836とを備える細長いシャフト832を備える展開可能部材830の概略図である。複数のC字形補強部838が、内腔824に沿ってシャフト822に配置され得る。C字形補強部838は、内腔834の中からの荷重の下でC字形を拡げるように変形させることができるが、荷重が取り除かれたときにその元の形へと戻ることができるような弾力性を有するように構成することができる。それによって、内腔834より大きいデバイスまたは物体はシャフト832を通過することができる。
【0182】
図39は、細長い展開部材800を開くために処置デバイス840が通じて滑らされている細長い展開可能部材800の概略的な斜視図である。処置デバイス840は、本明細書に記載されているデバイスのいずれかを備え得る。例では、処置デバイス840は、潰れた状態でのステントを備え得る。しかしながら、潰れた状態にあるが、処置デバイス840は内腔804より大きくできる。それによって、処置デバイス840がスリット806に沿って通るとき、シャフト802の相対する面842Aおよび842Bは、処置デバイス840を通過させるために拡げられて離され得る。
【0183】
図40は、処置デバイスを有する本出願の再進入デバイスを実施する方法900を示すブロック図である。
【0184】
ステップ902において、ステントが解剖学的構造へと埋め込まれ得る。例えば、
図15のステント520は、十二指腸500における十二指腸乳頭504へと挿入させることができる。ステント520は、内視鏡などの任意の適切な送達デバイスを使用して、十二指腸500へと送達させることができる。例では、ステント520は、
図1Aおよび
図1Bの直接的経口胆道鏡システム100を使用して送達させることができる。
【0185】
ステップ904において、組織がステントで切断され得る。例えば、
図17のステント550が組織を電気的に切断するために使用できる、または、
図18および
図19のステント600が組織を切断するために使用できる。例では、オディ括約筋510が、十二指腸乳頭504を拡張させてステントを受け入れさせるために切断され得る。所定位置へと挿入されると、ステントは、
図19の係留部610A~610Dを使用することなどで、組織に固定させることができる。
【0186】
ステップ906において、ステントを拡張させることができる。例えば、
図20Aおよび
図20Bのデバイス630が、磁気作用を介して十二指腸乳頭504の中で拡張させることができる。追加の例では、ステント530はバルーン532を介して拡張させることができる。
【0187】
ステップ908において、ステントの再進入行路または再進入デバイスが解剖学的構造へと延ばされ得る。例では、
図22の再進入デバイス652Aおよび652Bが、ステントに隣接する解剖学的管の中に位置決めされ得る。管660Aおよび660Bは、十二指腸500に位置決めされる近位端と、胆嚢管508および膵管506にそれぞれ位置決めされる遠位端とを有し得る。
【0188】
ステップ910において、案内ワイヤが再進入デバイスへと挿入され得る。例では、案内ワイヤ674(
図24)は管660Bに位置決めでき、案内ワイヤ672(
図24)は管660Aに位置決めできる。
【0189】
ステップ912において、案内ワイヤは組織に係留され得る。例では、係留部678は胆嚢管508または胆嚢514に取り付けることができ、係留部676は膵管506または膵臓512に取り付けることができる。また、
図32A~
図33Bの展開可能または拡大可能な係留部760および770が使用できる。
【0190】
ステップ914において、処置デバイスが案内ワイヤに沿って滑らされ得る。例えば、
図27のステント692Aおよび692が案内ワイヤ674および672に沿って滑らされ得る。また、ステント694C(
図28)およびステント700(
図29Aおよび
図28B)が、案内ワイヤに沿って、処置される解剖学的構造へと滑らされ得る。
【0191】
ステップ916において、再進入デバイスの内腔が、処置デバイスを通過させるために開けられ得る。例えば、
図34~
図38の内腔794、804、814、824、および834が、処置デバイスが再進入管の中で案内ワイヤに沿って滑るにつれて開けられ得る。処置デバイスが通過した後、内腔は、
図37の磁気要素828、
図38のc字形補強部838、または他の手段を使用して、閉じることができる。
【0192】
ステップ918において、解剖学的構造は処置デバイスを使用して処置され得る。本明細書で検討されているように、処置デバイスは、ポンプ送り込み、加熱、薬物送達、振動、アブレーション、および結石破壊などを提供することができる。
【0193】
ステップ920において、案内ワイヤが取り外され得る。例えば、案内ワイヤ674および672を再進入管660Aおよび660Bから引き出すことができる。追加の例において、案内ワイヤ674および672は、後続の処置における使用のために、または、解剖学的構造へと生物学的に再吸収させるために、解剖学的構造の中に残され得る。
【0194】
ステップ922において、処置が完了させられ得る。具体的には、未使用の構成要素は、解剖学的構造から取り除くことができ、患者の解剖学的構造におけるアクセスポータルおよび切開は、再進入構成要素を解剖学的構造の中に残すために閉じることができる。本明細書に記載されているステント520(
図15)およびその変形が、十二指腸乳頭504に残され得る。また、再進入デバイス652Aおよび652Bは、処置デバイスなどののちの送達を可能とするために、所望の解剖学的管へと延ばされ、十二指腸500へと方向転換されたままとできる。
【0195】
ステップ924において、経過観察による処置が実施され得る。方法900は、患者の解剖学的構造を再び開き、スコープを十二指腸500へと挿入することなどによって、先に埋め込まれた再進入デバイスを使用するために、ステップ910へと戻ることができる。
【0196】
ステップ926において、解剖学的構造は経過観察による処置の間に処置され得る。ステップ918において実施された処置が繰り返され得る、または、本明細書に記載されている処置デバイスの使用を含め、追加もしくは異なる処置が実施され得る。
【0197】
ステップ928において、経過観察による処置が完了させられ得る。もはや使用されない構成要素またはデバイスは患者から取り除くことができ、後で使用されるかまたは将来の処置の間に使用されるように意図されている構成要素またはデバイスは、後の再進入を容易にするために、患者の内部で閉ざされる。
【0198】
様々な注釈および例
再進入のための案内ワイヤによる使用のためのシース
例1は、操縦可能な内腔を備える案内シースと、近位端部分と遠位端面との間で延びる細長いシャフトであって、操縦可能な内腔に沿っての配置のために構成される細長いシャフト、細長いシャフトに沿って延び、遠位端面において出る作業工具内腔、近位端部分と遠位端面との間で細長いシャフトに入り、遠位端面において細長いシャフトを出る係留内腔、および、作業工具内腔から、遠位端面において細長いシャフトの外部へと延びる非軸方向内腔を備える内視鏡とを備える胆管鏡検査システムである。
【0199】
例2では、例1の主題は、係留ワイヤ内腔を通じて延びる係留ワイヤを任意選択で備える。
【0200】
例3では、例2の主題は、係留ワイヤが、細長いケーブルと、係留ワイヤの遠位端に近接して位置付けられる組織係留部とを備えることを任意選択で含む。
【0201】
例4では、例1~3のうちの任意の1つまたは複数の主題は、作業工具内腔から延びることができる組織回収デバイスを任意選択で備える。
【0202】
例5では、例4の主題は、組織回収デバイスが、作業工具内腔に沿って延びることから、作業工具内腔に沿って非軸方向内腔へと延びることへと、弾性的に曲がることができるシャフトを備えることを任意選択で含む。
【0203】
例6では、例5の主題は、組織回収デバイスが鉗子を備えることを任意選択で含む。
【0204】
例7では、例1~6のうちの任意の1つまたは複数の主題は、非軸方向内腔が、作業工具内腔と交差するために、細長いシャフトに沿って延びるスリットを遠位端面において備えることを任意選択で含む。
【0205】
例8では、例7の主題は、非軸方向内腔が細長いシャフトの側面を貫いて延びることを任意選択で含む。
【0206】
例9では、例1~8のうちの任意の1つまたは複数の主題は、非軸方向内腔が、細長いシャフトの長さの最も遠位の10パーセント内で延びることを任意選択で含む。
【0207】
例10では、例1~9のうちの任意の1つまたは複数の主題は、内視鏡が操縦能力を含むことを任意選択で含む。
【0208】
例11は、直接的経口胆管鏡検査処置を実施する方法であって、内視鏡を案内シースへと挿入するステップと、案内シースおよび内視鏡を患者の十二指腸へと挿入するステップと、内視鏡を通じて患者の総胆管へと組織回収デバイスを延ばすステップと、係留ワイヤを総胆管へと延ばすステップと、組織回収デバイスで生物学的物質を収集するステップと、胆道鏡および組織回収デバイスを総胆管から係留ワイヤに沿って引き出すステップとを含む方法である。
【0209】
例12では、例11の主題は、案内シースおよび内視鏡を患者の十二指腸へと挿入するステップが、胆道鏡を操縦するために案内シースを使用するステップを含むことを任意選択で含む。
【0210】
例13では、例12の主題は、胆道鏡の生来の操縦能力を使用して胆道鏡を操縦するステップを任意選択で含む。
【0211】
例14では、例13の主題は、案内シースを押し外すことで、胆道鏡を操縦するステップを任意選択で含む。
【0212】
例15では、例11~14のうちの任意の1つまたは複数の主題は、係留ワイヤを総胆管の組織に取り付けることで、係留ワイヤを総胆管へと延ばすステップを任意選択で含む。
【0213】
例16では、例11~15のうちの任意の1つまたは複数の主題は、胆道鏡を係留ワイヤに沿って滑らせることで、胆道鏡を総胆管へと再び挿入するステップを任意選択で含む。
【0214】
例17では、例16の主題は、胆道鏡を再び挿入するステップの前に、組織を組織回収デバイスから取り除くステップを任意選択で含む。
【0215】
例18では、例17の主題は、胆道鏡および組織回収デバイスを総胆管から係留ワイヤに沿って引き出すステップの後、組織回収デバイスの遠位部分を胆道鏡の非軸方向内腔の中に位置決めするステップを任意選択で含む。
【0216】
例19では、例18の主題は、非軸方向内腔を通じて延びるために、作業工具内腔から延びる組織回収デバイスのシャフトの一部分を曲げることで、組織回収デバイスの遠位部分を胆道鏡の非軸方向内腔の中に位置決めするステップを任意選択で含む。
【0217】
例20では、例19の主題は、非軸方向内腔が、作業工具内腔を胆道鏡の側面に接続する胆道鏡の遠位端においてスロットを備えることを任意選択で含む。
【0218】
再進入のためのステント式デバイス
例1は、患者の解剖学的エリアへの繰り返し可能な進入を提供するためのシステムであって、環状体を備えるステントと、ステントを通じて延びる再進入行路であって、環状体から延び出す近位端および遠位端を備える細長い本体を備える再進入行路とを備えるシステムである。
【0219】
例2では、例1の主題は、細長い本体が、内腔を画定する管状体を備えることを任意選択で含む。
【0220】
例3では、例2の主題は、管状体が開くことができることを任意選択で含む。
【0221】
例4では、例3の主題は、管状体が、管状体の長さに沿って延びるスリットを備えることを任意選択で含む。
【0222】
例5では、例4の主題は、スリットが閉鎖可能であることを任意選択で含む。
【0223】
例6では、例5の主題は、管状体が、スリットに沿って位置決めされる磁石を備えることを任意選択で含む。
【0224】
例7では、例5~6のうちの任意の1つまたは複数の主題は、管状体が、スリットを閉位置へと付勢するように構成されるバネを備えることを任意選択で含む。
【0225】
例8では、例3~7のうちの任意の1つまたは複数の主題は、管状体が、管状体の長さに沿って延びる目打ち線を備えることを任意選択で含む。
【0226】
例9では、例2~8のうちの任意の1つまたは複数の主題は、管状体が、内腔に沿って延びるネジ山を備えることを任意選択で含む。
【0227】
例10では、例2~9のうちの任意の1つまたは複数の主題は、管状体の近位端に取り付けられる進入デバイスを任意選択で備える。
【0228】
例11では、例10の主題は、進入デバイスが漏斗を備えることを任意選択で含む。
【0229】
例12では、例11の主題は、漏斗が雌ネジ山を含むことを任意選択で含む。
【0230】
例13では、例11~12のうちの任意の1つまたは複数の主題は、漏斗が磁性であることを含むことを任意選択で含む。
【0231】
例14では、例2~13のうちの任意の1つまたは複数の主題は、管状体の内腔へと延びる案内ワイヤと、案内ワイヤの遠位端部分に取り付けられる係留部とを任意選択で備える。
【0232】
例15では、例14の主題は、係留部がネジを備えることを任意選択で含む。
【0233】
例16では、例14~15のうちの任意の1つまたは複数の主題は、拡大可能本体を備える係留部であって、拡大可能本体を収縮させるために管状体の内腔へと格納させることができ、拡大可能本体を拡張させるために内腔から延長させることができる係留部を任意選択で備える。
【0234】
例17では、例16の主題は、拡大可能本体が複数の曲げ可能小葉部を備えることを任意選択で含む。
【0235】
例18では、例16~17のうちの任意の1つまたは複数の主題は、拡大可能本体が複数の伸縮可能突起を備えることを任意選択で含む。
【0236】
例19では、例1~18のうちの任意の1つまたは複数の主題は、再進入行路に沿って移動するように構成される介入デバイスを任意選択で備える。
【0237】
例20では、例19の主題は、介入デバイスが処置ステントを備えることを任意選択で含む。
【0238】
例21では、例20の主題は、処置ステントが解剖学的エリアにおいてポンプ送り込み活動を提供するように構成されることを任意選択で含む。
【0239】
例22では、例21の主題は、処置ステントが拡張および収縮するように構成されることを任意選択で含む。
【0240】
例23では、例20~22のうちの任意の1つまたは複数の主題は、処置ステントデバイスが結石処理装置を備えることを任意選択で含む。
【0241】
例24では、例23の主題は、結石処理装置が結石を化学的に処置するように構成されることを任意選択で含む。
【0242】
例25では、例23~24のうちの任意の1つまたは複数の主題は、結石処理装置が結石の寸法を機械的に縮小するように構成されることを任意選択で含む。
【0243】
例26では、例20~25のうちの任意の1つまたは複数の主題は、処置ステントが加熱を提供するように構成されることを任意選択で含む。
【0244】
例27では、例20~26のうちの任意の1つまたは複数の主題は、処置ステントの中に位置決めされるバルーンを任意選択で備える。
【0245】
例28では、例1~27のうちの任意の1つまたは複数の主題は、ステントが組織を切断するように構成されることを任意選択で含む。
【0246】
例29では、例28の主題は、ステントが機械的切断刃を備えることを任意選択で含む。
【0247】
例30では、例28~29のうちの任意の1つまたは複数の主題は、ステントが電気的切断刃を備えることを任意選択で含む。
【0248】
例31では、例30の主題は、電気的切断刃が、使用後にステントから引っ張り出されるように構成される電気リード線の対を備えることを任意選択で含む。
【0249】
例32では、例1~31のうちの任意の1つまたは複数の主題は、ステントが選択的に拡張可能であることを任意選択で含む。
【0250】
例33では、例32の主題は、ステントに位置付けられる複数の磁石と、ステントを磁気的に拡張させるために再進入行路に沿って移動するように構成される磁気適用器とを任意選択で備える。
【0251】
例34は、処置デバイスを解剖学的構造に埋め込むための方法であって、ステントを解剖学的開口において埋め込むステップと、ステントから解剖学的通路へと延びる再進入行路を位置決めするステップと、処置デバイスを解剖学的通路において位置決めするために処置デバイスを再進入行路に沿って滑らせるステップと、解剖学的構造を処置デバイスで処置するステップとを含む方法である。
【0252】
例35では、例34の主題は、ステントで組織を切断することで、ステントを解剖学的開口において埋め込むステップを任意選択で含む。
【0253】
例36では、例35の主題は、組織を双極リード線で電気的に切断することで、組織をステントで切断するステップを任意選択で含む。
【0254】
例37では、例36の主題は、双極リード線をステントから取り外すステップを任意選択で含む。
【0255】
例38では、例34~37のうちの任意の1つまたは複数の主題は、ステントを拡張することでステントを解剖学的開口において埋め込むステップを任意選択で含む。
【0256】
例39では、例38の主題は、ステントを磁気的に拡張することでステントを拡張するステップを任意選択で含む。
【0257】
例40では、例34~39のうちの任意の1つまたは複数の主題は、管を解剖学的通路において位置決めすることで、ステントから解剖学的通路へと延びる再進入行路を位置決めするステップを任意選択で含む。
【0258】
例41では、例40の主題は、再進入行路を通じて解剖学的通路へと案内ワイヤを挿入するステップを任意選択で含む。
【0259】
例42では、例41の主題は、係留部を解剖学的通路に取り付けることで、再進入行路を通じて解剖学的通路へと案内ワイヤを挿入するステップを任意選択で含む。
【0260】
例43では、例42の主題は、組織に取り付けるために、係留部を拡張することで、係留部を解剖学的通路に取り付けるステップを任意選択で含む。
【0261】
例44では、例43の主題は、拡張可能係留部を拡張させるために拡張可能係留部を管から押し出すことで、組織に取り付けるために係留部を拡張するステップを任意選択で含む。
【0262】
例45では、例41~44のうちの任意の1つまたは複数の主題は、処置ステントを案内ワイヤに沿って滑らせることで処置デバイスを解剖学的通路において位置決めするために、処置デバイスを再進入行路に沿って滑らせるステップを任意選択で含む。
【0263】
例46では、例45の主題は、管を開くことで処置ステントを案内ワイヤに沿って滑らせるステップを任意選択で含む。
【0264】
例47では、例46の主題は、管における隙間を拡げることで管を開くステップを任意選択で含む。
【0265】
例48では、例46~47のうちの任意の1つまたは複数の主題は、管に沿って延びる目打ち線を破くことで管を開くステップを任意選択で含む。
【0266】
例49では、例46~48のうちの任意の1つまたは複数の主題は、磁気閉鎖要素を介して管を再び閉鎖するステップを任意選択で含む。
【0267】
例50では、例46~49のうちの任意の1つまたは複数の主題は、弾性閉鎖要素を介して管を再び閉鎖するステップを任意選択で含む。
【0268】
例51では、例34~50のうちの任意の1つまたは複数の主題は、処置デバイスが展開される解剖学的構造にポンプ送り込みをすることで、処置デバイスで解剖学的構造を処置するステップを任意選択で含む。
【0269】
例52では、例51の主題は、処置デバイスが展開される解剖学的構造にポンプ送り込みをすることが、ステントを拡張および収縮することによることを任意選択で含む。
【0270】
例53では、例34~52のうちの任意の1つまたは複数の主題は、処置デバイスを通過することを容易にするために解剖学的構造の中の結石を処置することで、処置デバイスで解剖学的構造を処置するステップを任意選択で含む。
【0271】
例54では、例53の主題は、結石を化学的に溶解することで処置デバイスを通過することを容易にするために、解剖学的構造の中の結石を処置するステップを任意選択で含む。
【0272】
例55では、例53~54のうちの任意の1つまたは複数の主題は、結石の寸法を機械的に縮小することで処置デバイスを通過することを容易にするために、解剖学的構造の中の結石を処置するステップを任意選択で含む。
【0273】
例56では、例34~55のうちの任意の1つまたは複数の主題は、処置デバイスを加熱することで、処置デバイスで解剖学的構造を処置するステップを任意選択で含む。
【0274】
例57では、例56の主題は、処置デバイスを振動させることで処置デバイスを加熱するステップを任意選択で含む。
【0275】
例58では、例34~57のうちの任意の1つまたは複数の主題は、ステントを拡張するためにステントの中でバルーンを膨らませるステップを任意選択で含む。
【0276】
例59では、例34~58のうちの任意の1つまたは複数の主題は、処置デバイスを再進入行路へと漏斗により通すことで、処置デバイスを再進入行路に沿って滑らせるステップを任意選択で含む。
【0277】
例60では、例34~59のうちの任意の1つまたは複数の主題は、処置デバイスを再進入行路へと捩じ込むステップを任意選択で含む。
【0278】
例61では、例34~60のうちの任意の1つまたは複数の主題は、処置デバイスを再進入行路へと磁気的に引き寄せるステップを任意選択で含む。
【0279】
これらの非限定的な例の各々は、それ自体において成り立つことができる、または、他の例の1つまたは複数との様々な並び替えまたは組み合わせで組み合わせることができる。
【0280】
上記の詳細な記載は、詳細な記載の一部を形成し得る添付の図面への参照を含む。図面は、例示を用いて、本発明が実施され得る特定の実施形態を示している。これらの実施形態も、本明細書では「例」として参照されている。これらの例は、図示または記載されているものに加えて、要素を含む可能性がある。しかしながら、本発明者は、図示または記載されている要素だけが設けられている例も検討している。さらに、本発明者は、具体的な例(または、それらの1つもしくは複数の態様)、または、本明細書に図示もしくは記載されている他の例(または、それらの1つもしくは複数の態様)のいずれかに関して、図示または記載されている要素(または、それらの1つもしくは複数の態様)の任意の組み合わせまたは並び替えを使用する例も検討している。
【0281】
本書と、参照により組み込まれているいずれかの文献との間での矛盾した使用がある場合、本書における使用が統制する。
【0282】
本書では、「1つ(「a」または「an」)」という用語が、特許文献では一般的であるように、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」の任意の他の例または使用から独立して、1つまたは2つ以上を含むように使用されている。本書では、「または、もしくは(or)」という用語が、他に指示されていない場合、「AまたはB」が、「AであるがBではない」、「BであるがAではない」、および「AおよびB」を含むように、非排他的に言及するために使用されている。本書では、「including(~を含む)」および「in which(~では)」という用語は、「comprising(~を備える)」および「wherein(~において)」というそれぞれの用語のプレインイングリッシュの等価として使用されている。また、以下の請求項では、「including(~を含む)」および「comprising(~を備える)」という用語はオープンエンドとされており、つまり、請求項においてこのような用語の後に列記された要素に加えて要素を含むシステム、デバイス、物品、組成、処方、または過程は、その請求項の範囲内になおもあるとみなされる。さらに、以下の請求項において、「第1の~」、「第2の~」、および「第3の~」などの用語は、単にラベルとして使用されており、それらの対象物に数字上の要件を課すようには意図されていない。
【0283】
本明細書に記載されている方法の例は、少なくとも一部で、機械またはコンピュータで実施できる。いくつかの例は、先の例において記載されているように方法を実施するために電子デバイスを構成するように動作可能な命令で符号化されるコンピュータ読取可能媒体または機械読取可能媒体を含むことができる。このような方法の実施は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、または高水準言語コードなどのコードを含むことができる。このようなコードは、様々な方法を実施するためのコンピュータ読取可能命令を含むことができる。コードは、コンピュータプログラム製品の一部分を形成してもよい。さらに、例では、コードは、実行の間または他のときにおいてなどで、1つまたは複数の揮発性、非一時的、または不揮発性の有形なコンピュータ読取可能媒体において有形で記憶され得る。これらの有形なコンピュータ読取可能媒体の例には、限定されることはないが、ハードディスク、取外し可能な磁気ディスク、取外し可能な光学ディスク(例えば、コンパクトディスクおよびデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカードまたはメモリスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、および読取り専用メモリ(ROM)などがあり得る。
【0284】
先の記載は、例示となるように意図されており、限定となるようには意図されていない。例えば、先の記載の例(または、その1つもしくは複数の態様)は、互いと組み合わせて使用できる。他の実施形態が、当業者などによって、先の記載を検討することで使用される可能性がある。要約は、読者に本技術の開示の本質を素早く確認させるために提供されている。要約は、請求項の範囲または意味を解釈または限定するように使用されないという理解で提出されている。また、上記の詳細な記載では、様々な特徴が、本開示を簡素化するために一緒にグループ化される可能性がある。これは、請求されていない開示されている特徴がいずれの請求項にとっても必須であることを意図しているとして解釈されるべきではない。むしろ、本発明の主題は、具体的な開示されている実施形態のすべての特徴未満のところにあり得る。したがって、以下の請求項は、本明細書により、例または実施形態として詳細な記載に組み込まれており、各々の請求項は別の実施形態として自立しており、このような実施形態が、様々な組み合わせまたは並び替えで互いと組み合わせることができることは、検討されている。本発明の範囲は、添付の請求項を参照して、このような請求項に与えられるのと等価の完全な範囲と共に決定されるべきである。
【符号の説明】
【0285】
10 内視鏡システム
12 撮像制御システム
14 内視鏡、スコープ
16 制御ユニット
18 出力ユニット、表示ユニット
20 入力ユニット
22 光源ユニット
24 流体源
26 吸引ポンプ
28 挿入区域
30 機能区域、機能ユニット
32 取っ手区域
34 ケーブル区域
36 連結器区域
38 ノブ
40 ポート
41 カート
42 画像処理ユニット
44 処置生成装置
46 駆動ユニット
70 カメラモジュール
72 筐体
74 治療ユニット
76 流体出口
78 照明レンズ
80 対物レンズ
82 内腔
84 光送信機
88 配線
89 流体線
100 直接的経口胆道鏡システム
102 案内シース
104 胆道鏡、内視鏡、スコープ
106 組織回収デバイス、組織収集デバイス
108 シャフト、案内シース
110 制御デバイス
112 把持部
114 制御ノブ
116 連結器
118 ケーブル
120 細長い本体
122 連結器
124 ケーブル
126 シャフト
128 組織分離体
130 制御デバイス
132 ヒンジ
134 分離体
136 シース102の内腔
138 胆道鏡104の内腔
139A 遠位端部分
139B 近位部分
140A、140B 引っ張りワイヤ
142 内腔
146A、146B 引っ張りワイヤ
200 患者
201 口
202 十二指腸
204 口
206 食道
208 胃
210 腸
212 総胆管
214 導管壁
216 オディ括約筋
218 主膵管
220 通路
222 入口
300 直接的経口胆道鏡システム
302 胆道鏡
304 係留ワイヤ
306 細長いシャフト
308 作業工具内腔
310 非軸方向内腔
312 係留ワイヤ内腔
314 対物レンズ
316 照明レンズ
320 流体出口
322 遠位端表面
324 側面
326 上面
328 下面
330 近位面
332 遠位開口
334 近位開口、側面開口
336 シャフト
338 ケーブル
340 係留部
350 組織管
352 試料組織、組織試料
354 制御装置
356、358 線
500 十二指腸
502 総胆管
504 十二指腸乳頭
506 膵管
508 胆嚢管
510 オディ括約筋
512 膵臓
514 胆嚢
520 移植物、ステント
522 本体
530 ステント
532 膨張バルーン
534A、534B 電気リード線
536 外径
538 内部空間
540 内部空間
542 管
550 ステント
552A、552B 電気リード線
554 メッシュステント本体
556 ワイヤ
558 内部空間
600 ステント
602 本体
604 軸方向の刃
606A、606B、606C、606D、606E、606F 周方向の刃
608A、608B、608C、608D、608E、608F 斜めの刃
610A、610B、610C、610D 係留部、棘
630 ステントデバイス
632 磁気適用器
634 管状体、シース
636 シース
638 磁化可能または磁気的な要素、磁石
640 案内ワイヤ
642 磁石
644 磁場
650 ステント
652A、652B 再進入デバイス
654 本体
656A 第1の端
656B 第2の端
658 ワイヤ
660A、660B 細長い管
660C 部材
662A、662B 進入要素、進入デバイス
664 ステント650の内腔
666A、666B 管の内腔
672、674 案内ワイヤ
676、678 係留部
690 ステント
692A、692B 遠位ステント
694A、694B 本体
694C 治療用ステント
700 ステント
702A、702B デバイス
706 本体
704A、704B、704C、704D、704E、704F 切断刃
708A、708B、708C、708D 切断要素
710A、710B、710C、710D 係留部
750 埋め込み可能デバイス
752A、752B モノレール
756A、756B 係留部
760 展開可能な係留部
762 係留部
764 スリーブ
766A~766D 小葉部
770 展開可能な係留部
772 係留部
774 スリーブ
776A、776B、776C、776D 伸縮可能部材
790 展開可能部材
792 細長いシャフト
794 内腔
796 目打ち線
800 展開可能部材
802 細長いシャフト
804 内腔
806 スリット
810 展開可能部材
812 細長いシャフト
814 内腔
816 隙間
820 展開可能部材
822 細長いシャフト
824 内腔
826 隙間
828 磁性部材
829 金属帯片
830 展開可能部材
832 細長いシャフト
834 内腔
836 隙間
838 C字形補強部
840 処置デバイス
D1 案内シース108の外径
D2 内腔136の直径
D1、D2 ステント530の直径
D3 胆道鏡104の外径
D4 内腔138の直径
A2 中心長手方向軸
【国際調査報告】