(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-28
(54)【発明の名称】SLリレーの場合の障害監視および回復機構
(51)【国際特許分類】
H04W 76/25 20180101AFI20231221BHJP
H04W 36/06 20090101ALI20231221BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20231221BHJP
H04W 88/04 20090101ALI20231221BHJP
【FI】
H04W76/25
H04W36/06
H04W92/18
H04W88/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537557
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(85)【翻訳文提出日】2023-08-16
(86)【国際出願番号】 EP2021087018
(87)【国際公開番号】W WO2022136387
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2020/087439
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ミン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE25
(57)【要約】
障害監視および障害回復のためのシステムおよび方法が本明細書で開示される。一実施形態では、通信システムにおいてリモート無線通信デバイスによって実施される方法が、障害回復手順を実施することを含む。障害回復手順は、障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスとして、準備されたセルまたは準備されたリレー無線通信デバイスのいずれかを選択することを含む。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システム(900)においてリモート無線通信デバイス(906-RM)によって実施される方法であって、前記方法が、
障害回復手順を実施すること(1112)を含み、前記障害回復手順が、
障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスとして、準備されたセルまたは準備されたリレー無線通信デバイスのいずれかを選択すること(1202)
を含む、方法。
【請求項2】
前記障害回復手順がRRC再確立手順である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ネットワークノード(802)から、経路切替えを実施するように前記リモート無線通信デバイス(906-RM)を設定するメッセージを受信すること(1100)と、
前記経路切替えが障害があったかどうかを決定すること(1110)と
をさらに含み、
前記障害回復手順は、前記経路切替えが障害があったと決定すること(1110A)に応答して実施される(1112)、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記経路切替えが、
a) サービングリレー無線通信デバイス(905-RE-S)を通した前記リモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の間接経路から、前記リモート無線通信デバイス(906-RM)と前記経路切替えのためのターゲットセル(904-T)との間の直接経路への経路切替え、または
b) 前記リモート無線通信デバイス(906-RM)と前記サービングセル(904-S)との間の直接経路から、前記経路切替えのためのターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)を介した前記リモート無線通信デバイス(906-RM)と前記経路切替えのための前記ターゲットセル(904-T)との間の間接経路への経路切替え、または
サービングリレー無線通信デバイス(906-S)を介した前記リモート無線通信デバイス(906-RM)と前記サービングセル(904-S)との間の第1の間接経路から、前記経路切替えのためのターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)を介した前記リモート無線通信デバイス(906-RM)と前記経路切替えのための前記ターゲットセル(904-T)との間の第2の間接経路への経路切替え
のいずれかである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記準備されたリレー無線通信デバイスから、前記準備されたリレー無線通信デバイスが接続される1つまたは複数のセルの指示を受信することをさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記障害回復手順が、
1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して測定を実施すること(1202-1)と、
前記実施された測定に基づいて、前記1つまたは複数の潜在的ターゲットセルから障害回復のための前記ターゲットセルを選択すること(1202-2)と
を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記1つまたは複数の潜在的ターゲットセルが、前記リモート無線通信デバイス(906-RM)の1つまたは複数の前のサービングセル、および/または前記リモート無線通信デバイス(906-RM)の前記サービングセル(904-S)の1つまたは複数の近隣セルを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して前記測定を実施すること(1202-1)が、ネットワークノードから前記リモート無線通信デバイス(906-RM)によって受信された測定設定に基づいて、前記1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して前記測定を実施すること(1202-1)を含む、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記障害回復手順が、
1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスに対して測定を実施すること(1202-1)と、
前記実施された測定に基づいて、前記1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスから障害回復のための前記ターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)と
を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスに対して前記測定を実施すること(1202-1)が、各潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスについて、前記リモート無線通信デバイス(906-RM)と前記潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスとの間の既存のサイドリンク接続に対して、または前記潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスから前記リモート無線通信デバイス(906-RM)によって受信されたディスカバリメッセージに対して測定を実施することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスが、前記リモート無線通信デバイス(906-RM)の1つまたは複数の前のサービングセルに接続された1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスである、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記障害回復手順が、
1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して測定を実施すること(1202-1)と、
1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスに対して測定を実施すること(1202-1)と、
前記実施された測定に基づいて、前記1つまたは複数の潜在的ターゲットセルおよび前記1つまたは複数の潜在的ターゲット無線通信デバイスから障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)と
を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
障害回復のための前記ターゲットセルまたは前記ターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)が、以下の条件、すなわち、
潜在的ターゲットセルを優先する、
潜在的ターゲット無線通信デバイスを優先する、
測定された無線チャネル品質に基づいて、潜在的ターゲットセルまたは潜在的ターゲット無線通信デバイスのいずれかを選択する、
のうちの少なくとも1つに基づいて、障害回復のための前記ターゲットセルまたは前記ターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数の潜在的ターゲットセルが、前記リモート無線通信デバイス(906-RM)の1つまたは複数の前のサービングセルを含み、前記1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスが、前記リモート無線通信デバイス(906-RM)の1つまたは複数の前のサービングセルに接続された1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記障害回復手順を実施すること(912)が、第2のタイマーを開始すること(1200)をさらに含み、前記選択するステップは、前記第2のタイマーが稼働している間に実施される、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記障害回復手順を実施すること(1112)が、
障害回復のための前記選択されたターゲットセルまたは前記選択されたターゲットリレー無線通信デバイスに正常に接続すると、前記第2のタイマーを停止すること(1206)
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記障害回復手順を実施すること(1112)は、
障害回復のための前記選択されたターゲットセルまたは前記選択されたターゲットリレー無線通信デバイスへの接続が正常に行われる前の、前記第2のタイマーの満了に応答して、回復が障害があったと決定すること(1208)と、
回復が障害があったと決定すること(1208)に応答して、
アイドルモードに遷移すること(1208)、および
検索手順を実施すること(1208)と
をさらに含む、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
ネットワークノードにメッセージを送ること(1114)をさらに含み、前記メッセージは、以下、すなわち、
・ 前記経路切替えが障害があったことを指示する情報と、
・ 前記リモート無線通信デバイス(906-RM)、前記経路切替えの、障害があったターゲット無線ノード、または前記ターゲット無線ノードによってサーブされる障害があったターゲットセル、および/あるいは障害があったターゲットリレー無線通信デバイスを指示する情報と、
・ 前記経路切替え障害の原因を指示する情報と、
・ 前記リモート無線通信デバイス(906-RM)前記経路切替えの前記ターゲット無線ノード間のペア関係を指示する情報と、
・ (たとえば、RSRP、RSRQ、RSSI、SINR、SIR、チャネル占有などに関する)近隣セルまたは近隣無線通信デバイスについての1つまたは複数の測定結果と、
・ バッファステータス報告と、
・ 電力ヘッドルーム報告と
のうちの1つまたは複数を含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記メッセージが、第1のタイマーについての値を含み、前記方法が、前記第1のタイマーを、前記メッセージ中に含まれる前記値にセットすることをさらに含み、前記経路切替えが障害があったかどうかを決定することは、前記第1のタイマーが、前記経路切替えが正常に完了される前に満了するかどうかに基づいて、前記経路切替えが障害があったかどうかを決定することを含む、請求項3または4に記載の方法。
【請求項20】
前記メッセージを受信すること(1100)に応答して、
前記第1のタイマーを開始すること(1104)と、
経路切替え手順の実施を開始すること(1106)と
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
通信システム(900)のためのリモート無線通信デバイス(906-RM)であって、前記リモート無線通信デバイス(906-RM)が、
障害回復手順を実施すること(1112)
を行うように適応され、
前記障害回復手順が、
障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスとして、準備されたセルまたは準備されたリレー無線通信デバイスのいずれかを選択すること
を含む、リモート無線通信デバイス(906-RM)。
【請求項22】
前記リモート無線通信デバイス(906-RM)が、請求項2から20のいずれか一項に記載の方法を実施するようにさらに適応された、請求項21に記載のリモート無線通信デバイス(906-RM)。
【請求項23】
通信システム(900)のためのリモート無線通信デバイス(906-RM)であって、前記リモート無線通信デバイス(906-RM)が、
・ 1つまたは複数の送信機(1708)と、
・ 1つまたは複数の受信機(1710)と、
・ 前記1つまたは複数の送信機(1708)と前記1つまたは複数の受信機(1710)とに関連する処理回路(1702)と
を備え、前記処理回路(1702)が、
障害回復手順を実施すること(1112)
を行うように設定され、
前記障害回復手順が、
・ 障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスとして、準備されたセルまたは準備されたリレー無線通信デバイスのいずれかを選択すること
を含む、リモート無線通信デバイス(906-RM)。
【請求項24】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法を行わせる命令を備える、コンピュータプログラム。
【請求項25】
請求項24に記載のコンピュータプログラムを含んでいるキャリアであって、前記キャリアが、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである、キャリア。
【請求項26】
ホストコンピュータを含む通信システムであって、前記ホストコンピュータが、
ユーザデータを提供するように設定された処理回路と、
ユーザ機器(UE)への送信のためにユーザデータをセルラネットワークにフォワーディングするように設定された通信インターフェースと
を備え、
前記UEが無線インターフェースと処理回路とを備え、前記UEの処理回路が、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法を行うように設定された、通信システム。
【請求項27】
前記UEをさらに含む、請求項26に記載の通信システム。
【請求項28】
前記セルラネットワークが、前記UEと通信するように設定された基地局をさらに含む、請求項27に記載の通信システム。
【請求項29】
前記ホストコンピュータの前記処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それにより前記ユーザデータを提供するように設定され、
前記UEの処理回路が、前記ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定された、
請求項27または28に記載の通信システム。
【請求項30】
ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、前記方法は、
前記ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局を備えるセルラネットワークを介して前記UEに前記ユーザデータを搬送する送信を始動することであって、前記UEが、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法を行う、送信を始動することと
を含む、方法。
【請求項31】
前記UEにおいて、前記基地局から前記ユーザデータを受信すること
をさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
ホストコンピュータを含む通信システムであって、前記ホストコンピュータが、
ユーザ機器(UE)から基地局への送信から発生したユーザデータを受信するように設定された通信インターフェース
を備え、
前記UEが無線インターフェースと処理回路とを備え、前記UEの処理回路が、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法を行うように設定された、通信システム。
【請求項33】
前記UEをさらに含む、請求項32に記載の通信システム。
【請求項34】
前記基地局をさらに含み、前記基地局が、前記UEと通信するように設定された無線インターフェースと、前記UEから前記基地局への送信によって搬送された前記ユーザデータを前記ホストコンピュータにフォワーディングするように設定された通信インターフェースとを備える、請求項33に記載の通信システム。
【請求項35】
前記ホストコンピュータの前記処理回路が、ホストアプリケーションを実行するように設定され、
前記UEの処理回路が、前記ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それにより前記ユーザデータを提供するように設定された、
請求項33または34に記載の通信システム。
【請求項36】
前記ホストコンピュータの前記処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それにより要求データを提供するように設定され、
前記UEの処理回路が、前記ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それにより、前記要求データに応答して前記ユーザデータを提供するように設定された、
請求項33または34に記載の通信システム。
【請求項37】
ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、前記方法は、
前記ホストコンピュータにおいて、前記UEから前記基地局に送信されたユーザデータを受信することであって、前記UEが、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法を行う、ユーザデータを受信すること
を含む、方法。
【請求項38】
前記UEにおいて、前記基地局に前記ユーザデータを提供すること
をさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行し、それにより、送信されるべき前記ユーザデータを提供することと、
前記ホストコンピュータにおいて、前記クライアントアプリケーションに関連するホストアプリケーションを実行することと
をさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することと、
前記UEにおいて、前記クライアントアプリケーションへの入力データを受信することであって、前記入力データが、前記クライアントアプリケーションに関連するホストアプリケーションを実行することによって前記ホストコンピュータにおいて提供される、入力データを受信することと
をさらに含み、
送信されるべき前記ユーザデータが、前記入力データに応答して前記クライアントアプリケーションによって提供される、
請求項38に記載の方法。
【請求項41】
通信システム(900)においてリレー無線通信デバイス(906-RE-S)によって実施される方法であって、前記方法は、
リモート無線通信デバイス(906-RM)に、前記リレー無線通信デバイス(906-RE-S)が接続される1つまたは複数のセルの指示を含むセル情報を送信すること
を含む、方法。
【請求項42】
前記指示は、前記リレー無線通信デバイスが前記リモート無線通信デバイス(906-RM)の準備されたセルに接続されるという指示を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記セル情報が、ディスカバリシグナリングと、RRCシグナリングと、MAC制御エレメントと、レイヤ1シグナリングと、プロトコルレイヤの1つまたは複数の制御PDUとのうちの1つまたは複数を介してシグナリングされる、請求項41または42に記載の方法。
【請求項44】
通信システム(900)のためのリレー無線通信デバイス(906-RE-S)であって、前記リレー無線通信デバイス(906-RE-S)は、
リモート無線通信デバイス(906-RM)に、前記リレー無線通信デバイス(906-RE-S)が接続される1つまたは複数のセルの指示を含むセル情報を送信すること
を行うように適応された、リレー無線通信デバイス(906-RE-S)。
【請求項45】
前記リレー無線通信デバイス(906-RE-S)が、請求項42または43に記載の方法を実施するようにさらに適応された、請求項44に記載のリレー無線通信デバイス(906-RE-S)。
【請求項46】
通信システム(900)のためのリレー無線通信デバイス(906-RE-S)であって、前記リレー無線通信デバイス(906-RE-S)が、
・ 1つまたは複数の送信機(1708)と、
・ 1つまたは複数の受信機(1710)と、
・ 前記1つまたは複数の送信機(1708)と前記1つまたは複数の受信機(1710)とに関連する処理回路(1702)と
を備え、前記処理回路(1702)は、
○ リモート無線通信デバイス(906-RM)に、前記リレー無線通信デバイス(906-RE-S)が接続される1つまたは複数のセルの指示を含むセル情報を送信すること
を行うように設定された、リレー無線通信デバイス(906-RE-S)。
【請求項47】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項41から43のいずれか一項に記載の方法を行わせる命令を備える、コンピュータプログラム。
【請求項48】
請求項47に記載のコンピュータプログラムを含んでいるキャリアであって、前記キャリアが、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである、キャリア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、セルラ通信システムなど、無線通信システムに関し、より詳細には、無線通信デバイスがリレーとして使用され得る無線通信システムにおける障害(failure)監視および回復(recovery)に関する。
【背景技術】
【0002】
1 NRフレーム構造
Long Term Evolution(LTE)と同様に、新無線(New Radio:NR)は、ダウンリンク(すなわち、ネットワークノード、gNB、eNB、または基地局から、ユーザ機器またはUEへ)において直交周波数分割多重(OFDM)を使用する。したがって、アンテナポート上の基本NR物理リソースは、
図1に示されているように時間周波数グリッドとして見られ得、14シンボルスロット中のリソースブロック(RB)が示されている。リソースブロックは、周波数ドメインにおける12個の連続サブキャリアに対応する。リソースブロックは、周波数ドメインにおいて、システム帯域幅の一端から0で開始して番号付けされる。各リソースエレメントは、1つのOFDMシンボル間隔中の1つのOFDMサブキャリアに対応する。
【0003】
異なるサブキャリア間隔値がNRにおいてサポートされる。(異なるヌメロロジーとも呼ばれる)サポートされるサブキャリア間隔値は、Δf=(15×2^μ)kHzによって与えられ、ただし、μ∈(0,1,2,3,4)である。Δf=15kHzは、LTEにおいても使用される、基本(または参照)サブキャリア間隔である。
【0004】
時間ドメインでは、NRにおけるダウンリンク送信およびアップリンク送信は、LTEと同様に、それぞれ1msの等しいサイズのサブフレームに編成されることになる。サブフレームは、等しい持続時間の複数のスロットにさらに分割される。サブキャリア間隔Δf=(15×2^μ)kHzについてのスロット長は、1/2^μmsである。Δf=15kHzについてサブフレームごとに1つのスロットのみがあり、スロットは14個のOFDMシンボルからなる。
【0005】
ダウンリンク送信は動的にスケジュールされ、すなわち、各スロット中で、gNBは、データがどのUEに送信されるべきであるか、およびデータが現在のダウンリンクスロット中のどのリソースブロック上で送信されるかに関するダウンリンク制御情報(DCI)を送信する。この制御情報は、一般に、NRにおいて各スロット中の最初の1つまたは2つのOFDMシンボル中で送信される。制御情報は、物理制御チャネル(PDCCH)上で搬送され、データは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)上で搬送される。UEが最初にPDCCHを検出および復号し、PDCCHが正常に復号された場合、UEは、PDCCH中の復号された制御情報によって提供されたダウンリンク割り振りに基づいて、対応するPDSCHを復号する。
【0006】
PDCCHおよびPDSCHに加えて、同期信号ブロック(SSB)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)などを含む、ダウンリンクにおいて送信される他のチャネルおよび参照信号もある。
【0007】
物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上で搬送されるアップリンクデータ送信も、DCIを送信することによって、gNBによって動的にスケジュールされ得る。(ダウンリンク(DL)領域において送信される)DCIは、常に、PUSCHがアップリンク(UL)領域におけるスロット中で送信されるように、スケジューリング時間オフセットを指示する。
【0008】
2 LTEおよびNRにおける無線リンク監視
LTEにおける無線リンク障害(RLF)手順の主要な意図のうちの1つは、UEが、RRC_IDLEを介して進むことなしに、高速のおよび信頼できる回復を実施するのを支援することであった。RRCアイドルからのRACHアクセスおよびRRC接続確立による、不要なレイテンシを回避することが有益である。LTEにおける、サービングセルの無線リンク監視と、その後に続くターゲットセルへの無線リソース制御(RRC)再確立とが、
図2に示されている。
【0009】
LTEでは、以下を含む、無線リンク障害につながり得るいくつかの理由がある。
1) タイマーT310満了
2) アップリンクにおけるRLC再送信の最大数に達する
3) ハンドオーバ障害およびタイマーT304満了
【0010】
タイマーT310満了による無線リンク障害に関して、UEがRRC接続モードにある間、UEは、ダウンリンク参照シンボルに基づいてダウンリンク無線チャネル品質を監視する。UEは、測定されたダウンリンクチャネル品質を、非同期しきい値および同期中しきい値、それぞれ、QoutおよびQinと比較する。UEにおける物理レイヤが、ダウンリンクチャネル品質を評価し、レイヤ3に、非同期または同期中の指示(indication of an out-of-sync or in-sync)を周期的に送る。UEにおけるレイヤ3は、次いで、レイヤ3から出力された同期中指示および非同期指示(in-sync and out-of-sync indication)に基づいて、無線リンク障害が発生したかどうかを評価する。連続的に受信された非同期指示の数がカウンタN310を越えるとき、タイマーT310が開始される。T310が稼働している間に、無線リンクは、UEが物理レイヤからN311同期中指示を連続的に受信した場合、回復されたと見なされることになる。しかしながら、タイマーT310が、無線リンクが回復する前に満了した場合、無線リンク障害がUEによって宣言される。
【0011】
タイマーT304満了による無線リンク障害に関して、ハンドオーバ手順中に、タイマーT304は、UEがソースセルからハンドオーバコマンドを受信したとき、開始される。タイマーT304の値は、UEがターゲットセルへの最大数のランダムアクセスチャネル(RACH)アクセス試行(たとえば、最大数のランダムアクセスプリアンブル送信)を試みることを可能にするようにセットされるべきである。タイマーT304が満了したとき、ハンドオーバによる無線リンク障害が検出される。
【0012】
無線リンク障害がトリガされるとき、無線接続再確立がトリガされる。UEは、最初に、無線リンク再確立のための最も良好なセルを決定するために、セル検索を実施する。3GPP TS36.300 v15.7.0によれば、UEは、ターゲットセルとして、同じセル、同じeNBからの異なるセル、または異なるeNBからの準備されたセルを選択することができ、ターゲットセルにおいて、アクティビティは、前のUEコンテキストがセル間通信によって取り出され得るので、無線接続再確立手順を介して再開され得る(すなわち、UEは接続モードにとどまる)。しかしながら、準備されたセルが利用可能でないとき、UEは、準備されていないセルを選択する。この場合、UEは、アイドルモードに進み、その後、無線接続をセットアップすることを試みなければならない。この場合、UEのアクティビティは再開され得ない。以下の表1は、ターゲットセル選択のためのUE挙動を案内する、3GPP TS36.300からの表10.1.6-1の再現である。
【0013】
3 NRにおけるサイドリンク送信
リリース16について、NR上のサイドリンク送信が指定されている。これらは、LTEのために指定された近傍ベースサービス(ProSe)の拡張である。4つの新しい拡張が、特に、以下のようにNRサイドリンク送信に導入される。
・ NRサイドリンクにおいて、ユニキャスト送信およびグループキャスト送信のためのサポートが追加される。ユニキャストおよびグループキャストについて、受信機UEが送信機UEに復号ステータスを返答するために、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)が導入される。
・ レイテンシ性能を改善するために、NRサイドリンク送信において、NRアップリンク送信において採用されるグラントフリー通信も、提供される。
・ 異なるUEによってローンチされる異なるサイドリンク送信の間のリソース衝突を緩和するために、それは、チャネル検知手順およびリソース選択手順を拡張させ、これはまた、PSCCHの新しい設計につながる。
・ NRサイドリンク送信において、高い接続密度、輻輳制御、およびしたがってサービス品質(QoS)管理を達成することがサポートされる。
【0014】
上記の拡張を可能にするために、新しい物理チャネルおよび参照信号が、NRにおいて導入される(前にLTEにおいて利用可能)。
・ PSSCH(物理サイドリンク共有チャネル、PDSCHのSLバージョン):PSSCHは、サイドリンク送信機UEによって送信され、これは、サイドリンク送信データと、無線リソース制御(RRC)設定のためのシステム情報ブロック(SIB)と、サイドリンク制御情報(SCI)の一部とを伝達する。
・ PSFCH(物理サイドリンク、PUCCHのSLバージョン):PSFCHは、ユニキャストおよびグループキャストのためにサイドリンク受信機UEによって送信され、これは、HARQ確認応答(ACK)および否定ACK(NACK)のための1つのRB上の1ビット情報を伝達する。さらに、チャネル状態情報(CSI)が、PSFCHの代わりにPSSCH上で、媒体アクセス制御(MAC)制御エレメント(CE)中で搬送される。
・ PSCCH(物理サイドリンク共通制御チャネル、PDCCHのSLバージョン):受信機UEに送られるべきトラフィックが送信機UEに到着したとき、送信機UEは、最初に、PSCCHを送るべきであり、これは、送信のための予約済み時間周波数リソース、復調用参照信号(DMRS)パターンおよびアンテナポートなどを含む、チャネル検知目的のために任意のUEによって復号されるべき、SCI(サイドリンク制御情報、DCIのSLバージョン)の一部を伝達する。
・ サイドリンク1次同期信号/2次同期信号(S-PSS/S-SSS):NRにおけるダウンリンク送信と同様に、サイドリンク送信では、(それぞれ、S-PSSおよびS-SSSと呼ばれる)1次同期信号および2次同期信号がサポートされる。S-PSSおよびS-SSSを検出することを通して、UEは、S-PSS/S-SSSを送るUEからサイドリンク同期識別情報(SSID)を識別することが可能である。S-PSS/S-SSSを検出することを通して、UEは、したがって、UE送信機S-PSS/S-SSSの特性を知ることが可能である。UEのSSIDとともにタイミングおよび周波数同期を収集する一連のプロセスは、初期セル検索と呼ばれる。S-PSS/S-SSSを送るUEは、必ずしもサイドリンク送信に関与するとは限らないことがあり、S-PSS/S-SSSを送るノード(UE/eNB/gNB)が同期ソースと呼ばれることに留意されたい。セル中の合計672個のSSIDを形成する、2つのS-PSSシーケンスと336個のS-SSSシーケンスとがある。
・ 物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH):PSBCHは、同期信号/PSBCHブロック(SSB)としてS-PSS/S-SSSとともに送信される。SSBは、そのキャリア上のPSCCH/PSSCHと同じヌメロロジーを有し、SSBは、設定されたBWPの帯域幅内で送信されるべきである。PSBCHは、直接フレーム番号(DFN)、サイドリンク送信のためのスロットおよびシンボルレベルの時間リソースの指示、カバレッジ内インジケータなど、同期に関係する情報を伝達する。SSBは、160msごとに周期的に送信される。
・ DMRS、位相追跡参照信号(PT-RS)、チャネル状態情報参照信号(CSIRS):NRダウンリンク/アップリンク送信によってサポートされるこれらの物理参照信号も、サイドリンク送信によって採用される。同様に、PT-RSは、FR2送信のみに適用可能である。
【0015】
別の新しい特徴は、2段階サイドリンク制御情報(SCI)である。これは、SLのためのDCIのバージョンである。DCIとは異なり、SCIの一部(第1の段階)のみがPSCCH上で送られる。(送信のための予約済み時間周波数リソース、復調用参照信号(DMRS)パターンおよびアンテナポートなどを含む)この部分は、チャネル検知目的のために使用され、すべてのUEによって読み取られ得、8ビットソース識別情報(ID)および16ビット宛先ID、NDI、RVおよびHARQプロセスIDなど、残り(第2の段階)のスケジューリングおよび制御情報は、受信機UEによって復号されるためにPSSCH上で送られる。
【0016】
LTEにおけるProSeと同様の様式で、NRサイドリンク送信は、リソース割り当ての以下の2つのモードを有する。
・ モード1:サイドリンクリソースがgNBによってスケジュールされる。
・ モード2:UEが、チャネル検知機構に基づいて、(1つまたは複数の)(事前)設定されたサイドリンクリソースプールからサイドリンクリソースを自律的に選択する。
カバレッジ内UEの場合、gNBが、モード1またはモード2を採用するように設定され得る。カバレージ外UEの場合、モード2のみが採用され得る。
【0017】
LTEの場合のように、NRにおけるサイドリンクを介したスケジューリングが、モード1とモード2とについて、異なるやり方で行われる。モード1は、以下の2つの種類のグラントをサポートする。
・ 動的グラント:サイドリンクを介して送られるべきトラフィックが送信機UEに到着したとき、このUEは、サイドリンクリソースをgNBに要求するための4メッセージ交換手順(UL上のSR、グラント、UL上のBSR、UEに送られるSL上のデータのためのグラント)をローンチするべきである。リソース要求手順中に、gNBは、サイドリンク無線ネットワーク一時識別子(SL-RNTI)を送信機UEに割り当て得る。このサイドリンクリソース要求がgNBによってグラントされる場合、gNBは、SL-RNTIを用いてスクランブルされたCRCを伴うPDCCHによって伝達されるダウンリンク制御情報(DCI)中でPSCCHおよびPSSCHについてのリソース割り当てを指示する。送信機UEがそのようなDCIを受信したとき、送信機UEは、DCIのスクランブルされたCRCが、割り振られたSL-RNTIによって正常に解決され得る場合のみ、グラントを取得することができる。送信機UEは、次いで、PSCCHにおいて、割り当てられたPSSCHの時間周波数リソースおよび送信方式を指示し、サイドリンク送信のための割り当てられたリソース上でPSCCHおよびPSSCHをローンチする。グラントがgNBから取得されたとき、送信機UEは、単一のTBのみを送信することができる。その結果、この種類のグラントは、緩いレイテンシ要件をもつトラフィックに好適である。
・ 設定済みグラント:厳しいレイテンシ要件をもつトラフィックの場合、サイドリンクリソースを要求するための4メッセージ交換手順を実施することは、許容できないレイテンシを誘起し得る。この場合、トラフィック到着より前に、送信機UEは、4メッセージ交換手順を実施し、リソースのセットを要求し得る。グラントがgNBから取得され得る場合、要求されるリソースは周期的様式で予約される。トラフィックが送信機UEに到着すると、このUEは、今度のリソースオケージョン上でPSCCHおよびPSSCHをローンチすることができる。事実上、この種類のグラントは、グラントフリー通信としても知られる。
【0018】
動的グラントと設定済みグラントの両方において、サイドリンク受信機UEは、(DCIが送信機UEにアドレス指定されるので)DCIを受信することができず、したがって、受信機UEは、PSCCHの存在を識別し、SCIを通してPSSCHのためのリソースを見つけるために、ブラインド復号を実施するべきである。
【0019】
送信機UEがPSCCHをローンチするとき、CRCはまた、スクランブリングなしにSCI中に挿入される。
【0020】
モード2リソース割り当てでは、トラフィックが送信機UEに到着したとき、この送信機UEは、PSCCHおよびPSSCHのためのリソースを自律的に選択するべきである。フィードバックHARQ ACK/NACK送信、およびその後、再送信のレイテンシをさらに最小限に抑えるために、送信機UEはまた、再送信のためのPSCCH/PSSCHのためのリソースを予約し得る。ワンショットでの正常なTB復号の確率をさらに拡張し、したがって、再送信を実施する確率を抑制するために、送信機UEは、初期TB送信とともにTB送信を繰り返し得る。この機構は、ブラインド再送信としても知られる。その結果、トラフィックが送信機UEに到着したとき、この送信機UEは、以下の送信のためのリソースを選択するべきである。
1)初期送信およびブラインド再送信のためのPSCCHに関連するPSSCH。
2)再送信のためのPSCCHに関連するPSSCH。
【0021】
サイドリンク送信における各送信機UEは上記の送信のためのリソースを自律的に選択するべきであるので、異なる送信機UEが同じリソースを選択するのをどのように防ぐべきかが、モード2において重要な問題であることがわかる。したがって、特定のリソース選択手順が、チャネル検知に基づいてモード2に課される。チャネル検知アルゴリズムが、異なるサブチャネル上でRSRPを測定することを伴い、設定に応じて、PSSCH上のDMRSまたはPSCCH上のDMRSの、異なるUE電力レベルの知識を必要とする。この情報は、受信機SCIが(すべての)他のUEによってローンチされた後にのみ知られる。検知および選択アルゴリズムは幾分複雑である。
【0022】
4 ディスカバリ手順
極近傍にある他のUEによって与えられるサービスおよびアプリケーションの検出のためのD2D(device to device)ディスカバリ手順がある。これは、LTEリリース12およびリリース13の一部である。ディスカバリ手順は、2つのモード、すなわち、オープン告知(ブロードキャスト)に基づくモードAと、要求/応答であるモードBとを有する。ディスカバリ機構がアプリケーションレイヤ(ProSe)によって制御される。ディスカバリメッセージが、NRにおいて利用可能でない、物理サイドリンクディスカバリチャネル(PSDCH)上で送られる。また、ディスカバリメッセージの告知および監視のための特定のリソースプールがある。ディスカバリ手順は、直接通信を始動する前に、いくつかのサービスまたはアプリケーションをサポートするUEを検出するために使用され得る。
【0023】
5 レイヤ2(L2)UE-ネットワークリレー
TR23.752 v0.3.0節6.7において、レイヤ2ベースのUE-ネットワークリレーが説明される。
【0024】
5.1 一般的な情報
TR23.752 v0.3.0節6.7において、L2 UE-ネットワークリレーUEをサポートするプロトコルアーキテクチャが提供される。
【0025】
L2 UE-ネットワークリレーUEは、PC5リンク上で任意のタイプのトラフィックを中継することができるフォワーディング機能を提供する。
【0026】
L2 UE-ネットワークリレーUEは、リモートUEのために第5世代システム(5GS)へのコネクティビティをサポートするための機能を提供する。UEは、UEが、(本明細書では「リレーUE」とも呼ばれる)L2 UE-ネットワークリレーUEへのサイドリンク(すなわち、3GPP NRにおけるPC5リンク)を正常に確立した場合、リモートUEであると見なされる。リモートUEは、次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)カバレッジ内にまたはNG-RANカバレッジの外部に位置し得る。
【0027】
図3は、レイヤ2 UE-ネットワークリレーUEを含む、プロトコルデータユニット(PDU)セッションに関係する、ユーザプレーントランスポートについてのプロトコルスタックを示す。PDUレイヤが、PDUセッションを介してリモートUEとデータネットワーク(DN)との間で搬送されるPDUに対応する。パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)リンクの2つのエンドポイントがリモートUEとgNBとであることに留意することが、重要である。リレー機能が、PDCPの下で実施される。これは、UE-ネットワークリレーUEにおいて生データを公開することなしに、リモートUEとgNBとの間のデータセキュリティが確実にされることを意味する。
【0028】
UE-ネットワークリレーUE内の適応リレーレイヤが、特定のリモートUEのためのシグナリング無線ベアラ(SRB)とデータ無線ベアラ(DRB)とを区別することができる。適合リレーレイヤはまた、PC5トラフィックをUuの1つまたは複数のDRBにマッピングすることを担当する。適応リレーレイヤの規定は、RANワーキンググループ2(WG2)の責任の下にある。
【0029】
図4は、非アクセス階層(NAS)モビリティ管理(NAS-MM)およびNASセッション管理(NAS-SM)構成要素へのリモートUEのためのNAS接続のプロトコルスタックを示す。NASメッセージは、以下を使用して、レイヤ2 UE-ネットワークリレーUEを介してリモートUEと5G-RANとの間で透過的に転送される。
・ UE-ネットワークリレーUEの役割が修正なしにシグナリング無線ベアラ上のPDUを中継することである、PDCPエンドツーエンド接続。
・ N2を介した5G-ANと5G-AMFとの間のN2接続。
・ N11を介したN3接続AMFおよびSMF。
【0030】
UE-ネットワークリレーUEの役割は、修正なしにシグナリング無線ベアラからのPDUを中継することである。
【0031】
5.2 手順
図5は、UE-ネットワークリレーUEを介した間接通信のための接続確立のための手順を示す、TR23.752からの
図6.7.3-1の再現である。TR23.752のセクション6.7は、以下のようにこの手順を説明する。
0. カバレッジ中にある場合、リモートUEとUE-ネットワークリレーUEとは、TS23.502[2]における登録手順に従ってネットワークへの初期登録を独立して実施し得る。リモートUEの割り当てられた5G GUTIは、リモートUEとネットワークとの間の後のNASシグナリングがUE-ネットワークリレーUEを介して交換されるとき、維持される。
注: ここで示されている現在の手順は、シングルホップリレーを仮定する。
1. カバレッジ中にある場合、リモートUEとUE-ネットワークリレーUEとは、ネットワークから間接通信のためのサービス許可を独立して得る。
2~3. リモートUEおよびUE-ネットワークリレーUEは、UE-ネットワークリレーUEディスカバリおよび選択を実施する。
4. リモートUEは、PC5を介した選択されたUE-ネットワークリレーUEとの1対1の通信接続を、そのUE-ネットワークリレーに間接通信要求メッセージを送ることによって、始動する。
5. UE-ネットワークリレーUEが、CM_IDLE状態にあり、リモートUEから受信された通信要求によってトリガされた場合、UE-ネットワークリレーUEは、PC5を介してUE-ネットワークリレーUEのサービングAMFにサービス要求メッセージを送る。
リレーのAMFは、NASメッセージ有効性確認に基づいてUE-ネットワークリレーUEの認証を実施し得、必要な場合、AMFはサブスクリプションデータを検査することになる。
UE-ネットワークリレーUEが、すでにCM_CONNECTED状態にあり、リレーサービスを実施するように許可された場合、ステップ5は省略される。
6. UE-ネットワークリレーUEはリモートUEに間接通信応答メッセージを送る。
7. リモートUEはサービングAMFにNASメッセージを送る。NASメッセージは、PC5を介してUE-ネットワークリレーUEに送られるRRCメッセージ中にカプセル化され、UE-ネットワークリレーUEはメッセージをNG-RANにフォワーディングする。NG-RANは、リモートUEのサービングAMFを導出し、NASメッセージをこのAMFにフォワーディングする。
注: リモートUEのPLMNがUE-ネットワークリレーのPLMNによってアクセス可能であり、UE-ネットワークリレーUE AMFが、リモートUEが接続することを希望し得るすべてのS-NSSAIをサポートすると仮定される。
リモートUEがステップ0においてネットワークへの初期登録を実施しなかった場合、NASメッセージは初期登録メッセージである。他の場合、NASメッセージはサービス要求メッセージである。
リモートUEがUE-ネットワークリレーを介して初期登録を実施する場合、リモートUEのサービングAMFは、NASメッセージ有効性確認に基づいてリモートUEの認証を実施し得、必要な場合、リモートUEのAMFはサブスクリプションデータを検査する。
サービス要求事例では、PDUセッションのためのユーザプレーン接続もアクティブ化され得る。他のステップは、TS23.502[2]における節4.2.3.2に従う。
8. リモートUEは、TS23.502[2]の節4.3.2.2において規定されているPDUセッション確立手順をトリガし得る。
9. データは、UE-ネットワークリレーUEおよびNG-RANを介してリモートUEとUPFとの間で送信される。UE-ネットワークリレーUEは、RAN指定L2リレー方法を使用してリモートUEとNG-RANとの間のすべてのデータメッセージをフォワーディングする。
【0032】
5.3 サービス継続性
TR38.836の節4.5.4において説明されるように、L2 UE-ネットワークリレーは、サービス継続性を保証するためのベースラインアクセス階層(AS)レイヤソリューションとしてRel-15 NRハンドオーバ手順のRAN2原理を使用する(すなわち、gNBはリモートUEをターゲットセルまたはターゲットリレーUEにハンドオーバする、(1)(必要な場合)gNBとリレーUEとの間の手順のハンドオーバ準備タイプ、(2)リモートUEがターゲットに切り替わる、リモートUEへのRRCReconfiguration、および(3)レガシー手順と同様の、ハンドオーバ完了メッセージを含む)。
【0033】
メッセージの厳密なコンテンツ(たとえばハンドオーバコマンド)は、3GPP WIフェーズにおいて議論されることになる。これは、ノード間メッセージがUuを介して送られることになることを暗示しない。
【0034】
以下で、gNB内事例とgNB間事例との共通部分がキャプチャされる。
【0035】
a. 間接経路から直接経路への切替え
L2 UE-ネットワークリレーのサービス継続性について、リモートUEが直接Uuセルに切り替わる場合、
図6に示されているベースライン手順が使用される。
図6の手順のステップは、以下のように3GPP TR38.836 V1.0.0において説明される。
ステップ1:測定設定および報告
ステップ2:gNBによる、直接セルに切り替えることの判断
ステップ3:リモートUEへのRRC再設定メッセージ
ステップ4:リモートUEは、gNBへのランダムアクセスを実施する
ステップ5:リモートUEは、RRC再設定メッセージ中で提供されたターゲット設定を使用して、ターゲット経路を介してgNBにRRCReconfigurationCompleteをフィードバックする。
ステップ6:リレーUEへのRRC再設定
ステップ7:必要な場合、リモートUEとリレーUEとの間のPC5リンクが解放される。
ステップ8:データ経路切替え。
注: ステップ6/7/8の順序は制限されない。以下は、以下を含むWIフェーズにおいてさらに議論される。
- リモートUEが、ステップ3の後に、リレーリンクを介したデータ送信を中断するかどうか、
- ステップ6がステップ3の前にあるのか後にあり得るのか、およびステップ6の必要性、
- ステップ7がステップ3の後にあるのかステップ5の後にあり得るのか、およびステップ7の必要性/ステップ7がPC5再設定によって置き換えられ得るのかどうか、
- ステップ8がステップ5の後にあり得るのかどうか。
【0036】
b. 直接経路から間接経路への切替え
L2 UE-ネットワークリレーのサービス継続性について、リモートUEが間接リレーUEに切り替わる場合、
図7に示されているベースライン手順が使用される。
図7の手順のステップは、以下のようにTR38.836において説明される。
ステップ1:リモートUEは、リモートUEが1つまたは複数の候補リレーUEを測定/発見した後に、その(1つまたは複数の)候補リレーUEを報告する。
- ステップ1において、リモートUEは、報告するときに、上位レイヤ基準を満たす(1つまたは複数の)適切なリレーUEをフィルタリングし得る。
- ステップ1において、報告は、リレーUEのIDおよびSL RSRP情報を含み得、ここで、PC5に対する測定の詳細は、WIフェーズに委ねられ得る。
ステップ2:gNBによる、ターゲットリレーUEに切り替えることの判断と、ターゲット(再)設定とが、随意にリレーUEに送られる(同様の準備)。
ステップ3:リモートUEへのRRC再設定メッセージ。以下の情報が含まれ得る:1)ターゲットリレーUEの識別情報、2)ターゲットUuおよびPC5設定。
ステップ4:リモートUEは、ターゲットリレーUEとのPC5接続がまだセットアップされていない場合、その接続を確立する。
ステップ5:リモートUEは、RRCReconfiguration中で提供されたターゲット設定を使用して、ターゲット経路を介してgNBにRRCReconfigurationCompleteをフィードバックする。
ステップ6:データ経路切替え。
注: 以下は、以下を含むWIフェーズにおいてさらに議論される。
- ステップ2が、まだ前にない場合、リレーUEがgNBに接続した後に(たとえばステップ4の後に)あるべきであるかどうか、
- ステップ4がステップ2/3の前にあり得るかどうか。
【発明の概要】
【0037】
障害監視および障害回復のためのシステムおよび方法が本明細書で開示される。
【0038】
本開示の第1の態様は、通信システムにおいてリモート無線通信デバイスによって実施される方法を提供する。本方法は、障害回復手順を実施することを含む。障害回復手順は、障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスとして、準備されたセルまたは準備されたリレー無線通信デバイスのいずれかを選択することを含む。
【0039】
本開示の第2の態様は、通信システムにおいてリレー無線通信デバイスによって実施される方法を提供する。本方法は、リモート無線通信デバイスに、リレー無線通信デバイスが接続される1つまたは複数のセルの指示を含むセル情報を送信することを含む。
【0040】
一実施形態では、通信システムにおいてリモート無線通信デバイスによって実施される方法が、ネットワークノードから、経路切替え(path switch)を実施するようにリモート無線通信デバイスを設定するメッセージを受信することを含む。メッセージは、第1のタイマーについての値を含む。本方法は、第1のタイマーを、メッセージ中に含まれる値にセットすることと、第1のタイマーが、経路切替えが正常に完了される前に満了するかどうかに基づいて、経路切替えが障害があったかどうかを決定することとをさらに含む。このようにして、経路切替え障害に関するリモート無線通信デバイスの挙動が明確に規定される。
【0041】
一実施形態では、経路切替えは、(a)サービングリレー無線通信デバイスを通したリモート無線通信デバイスとサービングセルとの間の間接経路から、リモート無線通信デバイスと経路切替えのためのターゲットセルとの間の直接経路への経路切替え、(b)リモート無線通信デバイスとサービングセルとの間の直接経路から、経路切替えのためのターゲットリレー無線通信デバイスを介したリモート無線通信デバイスと経路切替えのためのターゲットセルとの間の間接経路への経路切替え、または(c)サービングリレー無線通信デバイスを介したリモート無線通信デバイスとサービングセルとの間の第1の間接経路から、経路切替えのためのターゲットリレー無線通信デバイスを介したリモート無線通信デバイスと経路切替えのためのターゲットセルとの間の第2の間接経路への経路切替えのいずれかである。
【0042】
一実施形態では、本方法は、メッセージを受信することに応答して、第1のタイマーを開始することと、経路切替え手順の実施を開始することとをさらに含む。
【0043】
一実施形態では、メッセージは無線リソース制御(RRC)メッセージである。
【0044】
一実施形態では、第1のタイマーは、既存のタイマーまたは新しいタイマーである。
【0045】
一実施形態では、経路切替えは、サービングリレー無線通信デバイスを通したリモート無線通信デバイスとサービングセルとの間の間接経路から、リモート無線通信デバイスとターゲットセルとの間の直接経路への経路切替えである。一実施形態では、第1のタイマーの値は、リモート無線通信デバイスがターゲットセルに対して規定または設定された最大数のランダムアクセス試行を実施することを可能にする値である。一実施形態では、本方法は、ターゲットセルに対するランダムアクセスの正常な完了時に第1のタイマーを停止することをさらに含む。
【0046】
一実施形態では、経路切替えは、リモート無線通信デバイスとサービングセルとの間の直接経路から、ターゲットリレー無線通信デバイスを介したリモート無線通信デバイスとターゲットセルとの間の間接経路への経路切替え、またはサービングリレー無線通信デバイスを介したリモート無線通信デバイスとサービングセルとの間の第1の間接経路から、ターゲットリレー無線通信デバイスを介したリモート無線通信デバイスとターゲットセルとの間の第2の間接経路への経路切替えのいずれかである。一実施形態では、第1のタイマーの値は、リモート無線通信デバイスがターゲットリレー無線通信デバイスのほうへのレイヤ2リンク確立および/またはサイドリンク接続セットアップを完了することを可能にする値である。
【0047】
一実施形態では、メッセージは、条件付き再設定実行のためのRRC再設定メッセージであり、RRC再設定メッセージはreconfigurationWithSyncを含む。
【0048】
一実施形態では、経路切替えが障害があったかどうかを決定することは、経路切替えが正常に完了される前の、第1のタイマーの満了に応答して、経路切替えが障害があったと決定することを含む。本方法は、経路切替えが障害があったと決定することに応答して、経路切替えが障害があったと決定することに応答して、障害回復手順を実施することをさらに含む。一実施形態では、障害回復手順はRRC再確立手順である。
【0049】
一実施形態では、障害回復手順を実施することは、第2のタイマーを開始することと、第2のタイマーが稼働している間に、障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスのいずれかを選択するための選択手順を実施すること、および障害回復のための選択されたターゲットセルまたは選択されたターゲットリレー無線通信デバイスに接続することを試みることとを含む。一実施形態では、第2のタイマーは、既存のタイマーまたは新しいタイマーである。一実施形態では、第2のタイマーは、リモート無線通信デバイスが障害回復のための選択されたターゲットセルまたは選択されたターゲットリレー無線通信デバイスにアクセスすることを可能にする値にセットされる。
【0050】
一実施形態では、選択手順を実施することは、1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して測定を実施することと、実施された測定に基づいて、1つまたは複数の潜在的ターゲットセルから障害回復のためのターゲットセルを選択することとを含む。一実施形態では、1つまたは複数の潜在的ターゲットセルは、リモート無線通信デバイスの1つまたは複数の前のサービングセル、および/またはリモート無線通信デバイスのサービングセルの1つまたは複数の近隣セルを含む。一実施形態では、1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して測定を実施することは、経路切替えが要求される前にネットワークノードからリモート無線通信デバイスによって受信された測定設定に基づいて、1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して測定を実施することを含む。
【0051】
一実施形態では、選択手順を実施することは、1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスに対して測定を実施することと、実施された測定に基づいて、1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスから障害回復のためのターゲットリレー無線通信デバイスを選択することとを含む。一実施形態では、1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスに対して測定を実施することは、各潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスについて、リモート無線通信デバイスと潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスとの間の既存のサイドリンク接続に対して、または潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスからリモート無線通信デバイスによって受信されたディスカバリメッセージに対して測定を実施することを含む。
【0052】
一実施形態では、選択手順を実施することは、1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して測定を実施することと、1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスに対して測定を実施することと、実施された測定に基づいて、1つまたは複数の潜在的ターゲットセルおよび1つまたは複数の潜在的ターゲット無線通信デバイスから障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスを選択することとを含む。一実施形態では、障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスを選択することは、以下の条件、すなわち、潜在的ターゲットセルを優先する、潜在的ターゲット無線通信デバイスを優先する、測定された無線チャネル品質に基づいて、潜在的ターゲットセルまたは潜在的ターゲット無線通信デバイスのいずれかを選択する、のうちの少なくとも1つに基づいて、障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスを選択することを含む。一実施形態では、障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスを選択することは、規定または設定されたオフセットを考慮に入れた測定された無線チャネル品質に基づいて、障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスを選択することを含む。
【0053】
一実施形態では、1つまたは複数の潜在的ターゲットセルは、1つまたは複数の準備されたセルである。一実施形態では、1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスは、準備されたセルに接続された1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスである。
【0054】
一実施形態では、選択手順を実施することは、ネットワークノードから受信されたインジケータに基づいて、2つまたはそれ以上の規定された選択方式のうちの1つを実施することを含む。
【0055】
一実施形態では、障害回復手順を実施することは、障害回復のための選択されたターゲットセルまたは選択されたターゲットリレー無線通信デバイスに正常に接続すると、第2のタイマーを停止することをさらに含む。
【0056】
一実施形態では、本方法は、ネットワークノードにメッセージを送ることをさらに含み、メッセージは、経路切替えが障害があったことを指示する情報、無線通信デバイス、経路切替えの、障害があったターゲット無線ノード、もしくはターゲット無線ノードによってサーブされる障害があったターゲットセル、および/または障害があったターゲットリレー無線通信デバイスを指示する情報、経路切替え障害の原因を指示する情報、無線通信デバイス経路切替えのターゲット無線ノード間のペア関係(relation)を指示する情報、(たとえば、RSRP、RSRQ、RSSI、SINR、SIR、チャネル占有などに関する)近隣セルまたは近隣無線通信デバイスについての1つまたは複数の測定結果、バッファステータス報告、ならびに/あるいは電力ヘッドルーム報告を含む。
【0057】
一実施形態では、障害回復手順を実施することは、障害回復のための選択されたターゲットセルまたは選択されたターゲットリレー無線通信デバイスへの接続が正常に行われる前の、第2のタイマーの満了に応答して、回復が障害があったと決定することと、回復が障害があったと決定することに応答して、アイドルモードに遷移すること、および検索手順を実施することとをさらに含む。
【0058】
リモート無線通信デバイスの対応する実施形態も開示される。一実施形態では、通信システムにおけるリモート無線通信デバイスが、ネットワークノードから、経路切替えを実施するようにリモート無線通信デバイスを設定するメッセージを受信するように適応される。メッセージは、第1のタイマーについての値を含む。本リモート無線通信デバイスは、第1のタイマーを、メッセージ中に含まれる値にセットすることと、第1のタイマーが、経路切替えが正常に完了される前に満了するかどうかに基づいて、経路切替えが障害があったかどうかを決定することとを行うようにさらに適応される。
【0059】
別の実施形態では、通信システムにおけるリモート無線通信デバイスが、1つまたは複数の送信機と、1つまたは複数の受信機と、1つまたは複数の送信機と1つまたは複数の受信機とに関連する処理回路とを備える。処理回路は、本リモート無線通信デバイスに、ネットワークノードから、経路切替えを実施するように本リモート無線通信デバイスを設定するメッセージを受信させるように設定される。メッセージは、第1のタイマーについての値を含む。処理回路は、本リモート無線通信デバイスに、第1のタイマーを、メッセージ中に含まれる値にセットすることと、第1のタイマーが、経路切替えが正常に完了される前に満了するかどうかに基づいて、経路切替えが障害があったかどうかを決定することとを行わせるようにさらに設定される。
【0060】
コンピュータプログラムの実施形態も開示される。一実施形態では、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書で開示される実施形態のいずれかに記載のリモート無線通信デバイスの動作の方法を行わせる命令を備える、コンピュータプログラムが提供される。一実施形態では、コンピュータプログラムを含んでいるキャリアが提供され、本キャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである。
【0061】
ネットワークノードによって実施される方法の実施形態も本明細書で開示される。一実施形態では、通信システムにおいてネットワークノードによって実施される方法が、リモート無線通信デバイスに、経路切替えを実施するようにリモート無線通信デバイスを設定するメッセージを送ることを含む。メッセージは、第1のタイマーについての値を含む。
【0062】
一実施形態では、経路切替えは、(a)サービングリレー無線通信デバイスを通したリモート無線通信デバイスとサービングセルとの間の間接経路から、リモート無線通信デバイスと経路切替えのためのターゲットセルとの間の直接経路への経路切替え、(b)リモート無線通信デバイスとサービングセルとの間の直接経路から、経路切替えのためのターゲットリレー無線通信デバイスを介したリモート無線通信デバイスと経路切替えのためのターゲットセルとの間の間接経路への経路切替え、または(c)サービングリレー無線通信デバイスを介したリモート無線通信デバイスとサービングセルとの間の第1の間接経路から、経路切替えのためのターゲットリレー無線通信デバイスを介したリモート無線通信デバイスと経路切替えのためのターゲットセルとの間の第2の間接経路への経路切替えのいずれかである。
【0063】
一実施形態では、メッセージはRRCメッセージである。
【0064】
一実施形態では、第1のタイマーは、既存のタイマーまたは新しいタイマーである。
【0065】
一実施形態では、経路切替えは、サービングリレー無線通信デバイスを通したリモート無線通信デバイスとサービングセルとの間の間接経路から、リモート無線通信デバイスとターゲットセルとの間の直接経路への経路切替えである。一実施形態では、第1のタイマーの値は、リモート無線通信デバイスがターゲットセルに対して規定または設定された最大数のランダムアクセス試行を実施することを可能にする値である。
【0066】
一実施形態では、経路切替えは、リモート無線通信デバイスとサービングセルとの間の直接経路から、ターゲットリレー無線通信デバイスを介したリモート無線通信デバイスとターゲットセルとの間の間接経路への経路切替え、またはサービングリレー無線通信デバイスを介したリモート無線通信デバイスとサービングセルとの間の第1の間接経路から、ターゲットリレー無線通信デバイスを介したリモート無線通信デバイスとターゲットセルとの間の第2の間接経路への経路切替えのいずれかである。一実施形態では、第1のタイマーの値は、リモート無線通信デバイスがターゲットリレー無線通信デバイスのほうへのレイヤ2リンク確立および/またはサイドリンク接続セットアップを完了することを可能にする値である。
【0067】
一実施形態では、メッセージは、条件付き再設定実行のためのRRC再設定メッセージであり、RRC再設定メッセージはreconfigurationWithSyncを含む。
【0068】
一実施形態では、本方法は、リモート無線通信デバイスからメッセージを受信することをさらに含み、メッセージは、経路切替えが障害があったことを指示する情報、無線通信デバイス、経路切替えの、障害があったターゲット無線ノード、もしくはターゲット無線ノードによってサーブされる障害があったターゲットセル、および/または障害があったターゲットリレー無線通信デバイスを指示する情報、経路切替え障害の原因を指示する情報、無線通信デバイス経路切替えのターゲット無線ノード間のペア関係を指示する情報、(たとえば、RSRP、RSRQ、RSSI、SINR、SIR、チャネル占有などに関する)近隣セルまたは近隣無線通信デバイスについての1つまたは複数の測定結果、バッファステータス報告、ならびに/あるいは電力ヘッドルーム報告を含む。
【0069】
一実施形態では、本方法は、リモート無線通信デバイスと経路切替えのための選択されたターゲットリレー無線通信デバイスとの間のペア関係性(relationship)に関する情報を記憶することをさらに含む。一実施形態では、本方法は、ペア関係性に関する情報を別のネットワークノードに送ることをさらに含む。一実施形態では、本方法は、リモート無線通信デバイスから、新しい接続が確立されたことを指示するメッセージを受信すると、ペア関係性に関する情報をクリアする(clear)ことをさらに含む。
【0070】
一実施形態では、ネットワークノードは、リモート無線通信デバイスのサービングセルをサーブするRANノードであり、本方法は、リモート無線通信デバイスのUEコンテキストを記憶すること、および/または経路切替えのターゲットセルをサーブする別のRANノードにリモート無線通信デバイスのUEコンテキストを送ることをさらに含む。
【0071】
一実施形態では、ネットワークノードは、リモート無線通信デバイスのサービングセルをサーブするRANノードであり、リモート無線通信デバイスのUEコンテキストが、第3のタイマーが満了するまで、ネットワークノードにおいて、および/または経路切替えのターゲットセルをサーブする別のRANノードにおいて、記憶される。
【0072】
一実施形態では、本方法は、リモート無線通信デバイスから、新しい接続が確立されたことを指示するメッセージを受信すると、記憶されたUEコンテキストをクリアすることをさらに含む。
【0073】
ネットワークノードの対応する実施形態も開示される。一実施形態では、通信システムのためのネットワークノードが、リモート無線通信デバイスに、経路切替えを実施するようにリモート無線通信デバイスを設定するメッセージを送るように適応される。メッセージは、第1のタイマーについての値を含む。
【0074】
一実施形態では、通信システムのためのネットワークノードが、ネットワークノードが、リモート無線通信デバイスに、経路切替えを実施するようにリモート無線通信デバイスを設定するメッセージを送ることを引き起こすように設定された処理回路を備える。メッセージは、第1のタイマーについての値を含む。
【0075】
一実施形態では、コンピュータプログラムが提供され、本コンピュータプログラムは、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書で開示される実施形態のいずれかに記載のネットワークノードの動作の方法を行わせる命令を備える。一実施形態では、コンピュータプログラムを含んでいるキャリアが提供され、本キャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである。
【0076】
通信システムおよび通信システムの動作の方法の実施形態も、本明細書で開示される。一実施形態では、ホストコンピュータを含む通信システムが、ユーザデータを提供するように設定された処理回路と、UEへの送信のためにユーザデータをセルラネットワークにフォワーディングするように設定された通信インターフェースとを備え、UEは、無線インターフェースと処理回路とを備える。UEの処理回路は、本明細書で開示される実施形態のいずれかに記載のリモート無線通信デバイスの動作の方法を行うように設定される。一実施形態では、セルラ通信システムはUEをさらに備える。一実施形態では、セルラネットワークは、UEと通信するように設定された基地局をさらに含む。一実施形態では、ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定され、UEの処理回路は、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定される。
【0077】
一実施形態では、ホストコンピュータと、基地局と、UEとを含む通信システムにおいて実装される方法が、ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、ホストコンピュータにおいて、基地局を備えるセルラネットワークを介してUEにユーザデータを搬送する送信を始動することとを含む。UEは、本明細書で開示される実施形態のいずれかに記載のリモート無線通信デバイスの動作の方法を行う。一実施形態では、本方法は、UEにおいて、基地局からユーザデータを受信することをさらに含む。
【0078】
別の実施形態では、ホストコンピュータを含む通信システムが、UEから基地局への送信から発生したユーザデータを受信するように設定された通信インターフェースを備え、UEは、無線インターフェースと処理回路とを備える。本明細書で開示される実施形態のいずれかに記載のリモート無線通信デバイスの動作の方法を行うように設定された、UEの処理回路。一実施形態では、本通信システムはUEをさらに備える。一実施形態では、本通信システムは基地局をさらに備え、基地局は、UEと通信するように設定された無線インターフェースと、UEから基地局への送信によって搬送されたユーザデータをホストコンピュータにフォワーディングするように設定された通信インターフェースとを備える。一実施形態では、ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように設定され、UEの処理回路は、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定される。一実施形態では、ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行し、それにより要求データを提供するように設定され、UEの処理回路は、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それにより、要求データに応答してユーザデータを提供するように設定される。
【0079】
一実施形態では、ホストコンピュータと、基地局と、UEとを含む通信システムにおいて実装される方法が、ホストコンピュータにおいて、UEから基地局に送信されたユーザデータを受信することを含み、UEは、本明細書で開示される実施形態のいずれかに記載のリモート無線通信デバイスの動作の方法を行う。一実施形態では、本方法は、UEにおいて、基地局にユーザデータを提供することをさらに含む。一実施形態では、本方法は、UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行し、それにより、送信されるべきユーザデータを提供することと、ホストコンピュータにおいて、クライアントアプリケーションに関連するホストアプリケーションを実行することとをさらに含む。一実施形態では、本方法は、UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することと、UEにおいて、クライアントアプリケーションへの入力データを受信することであって、入力データが、クライアントアプリケーションに関連するホストアプリケーションを実行することによってホストコンピュータにおいて提供される、入力データを受信することとをさらに含み、送信されるべきユーザデータは、入力データに応答してクライアントアプリケーションによって提供される。
【0080】
一実施形態では、ホストコンピュータを含む通信システムが、ユーザデータを提供するように設定された処理回路と、UEへの送信のためにユーザデータをセルラネットワークにフォワーディングするように設定された通信インターフェースとを備え、セルラネットワークは、無線インターフェースと処理回路とを有する基地局を備える。本明細書で開示される実施形態のいずれかに記載のネットワークノードの動作の方法を行うように設定された、基地局の処理回路。一実施形態では、本通信システムは基地局をさらに備える。別の実施形態では、本通信システムはUEをさらに備え、UEは基地局と通信するように設定される。一実施形態では、ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定され、UEは、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定された処理回路を備える。
【0081】
一実施形態では、ホストコンピュータと、基地局と、UEとを含む通信システムにおいて実装される方法が、ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、ホストコンピュータにおいて、基地局を備えるセルラネットワークを介してUEにユーザデータを搬送する送信を始動することとを含む。ベースは、本明細書で開示される実施形態のいずれかに記載のネットワークノードの動作の方法を行う。一実施形態では、本方法は、基地局において、ユーザデータを送信することをさらに含む。一実施形態では、ユーザデータは、ホストアプリケーションを実行することによってホストコンピュータにおいて提供され、本方法は、UEにおいて、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行することをさらに含む。
【0082】
一実施形態では、UEから基地局への送信から発生したユーザデータを受信するように設定された通信インターフェースを備えるホストコンピュータを含む通信システム、基地局は、無線インターフェースと処理回路とを備える。基地局の処理回路は、本明細書で開示される実施形態のいずれかに記載のネットワークノードの動作の方法を行うように設定される。一実施形態では、本通信システムは基地局をさらに備える。一実施形態では、本通信システムはUEをさらに備え、UEは基地局と通信するように設定される。一実施形態では、ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように設定され、UEは、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それにより、ホストコンピュータによって受信されるべきユーザデータを提供するように設定される。
【0083】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなす添付の図面は、本開示のいくつかの態様を例示し、説明とともに本開示の原理について解説するように働く。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【
図1】基本的な新無線(NR)物理リソースを示す図である。
【
図2】サービングセルの無線リンク障害(RLF)監視と、その後に続くLong Term Evolution(LTE)におけるターゲットセルへの無線リソース制御(RRC)再確立とを示す図である。
【
図3】レイヤ2 UE-ネットワークリレーUEを含む、プロトコルデータユニット(PDU)セッションに関係する、ユーザプレーントランスポートについてのプロトコルスタックを示す図である。PDUレイヤが、PDUセッションを介してリモートUEとデータネットワーク(DN)との間で搬送されるPDUに対応する。
【
図4】非アクセス階層(NAS)モビリティ管理(NAS-MM)およびNASセッション管理(NAS-SM)構成要素へのリモートUEのためのNAS接続のプロトコルスタックを示す図である。
【
図5】UE-ネットワークリレーUEを介した間接通信のための接続確立のための手順を示す、3GPP TR23.752からの
図6.7.3-1の再現の図である。
【
図6】リモートUEが直接Uuセルに切り替わる場合の、L2 UE-ネットワークリレーのためのサービス継続性のためのベースライン手順を示す図である。
【
図7】リモートUEが間接リレーUEに切り替わる場合の、L2 UE-ネットワークリレーのサービス継続性のためのベースライン手順を示す図である。
【
図8】本開示の実施形態が実装され得るセルラ通信システムの一例を示す図である。
【
図9A】本開示のいくつかの例示的な実施形態による、経路切替え障害監視および障害回復が実施される、直接-間接経路切替え、間接-間接経路切替え、および間接-直接経路切替えの例を示す図である。
【
図9B】本開示のいくつかの例示的な実施形態による、経路切替え障害監視および障害回復が実施される、直接-間接経路切替え、間接-間接経路切替え、および間接-直接経路切替えの例を示す図である。
【
図9C】本開示のいくつかの例示的な実施形態による、経路切替え障害監視および障害回復が実施される、直接-間接経路切替え、間接-間接経路切替え、および間接-直接経路切替えの例を示す図である。
【
図10】本開示の実施形態による、経路切替え障害を経験し、障害回復手順をトリガする、リモートUEの一例を示す図である。
【
図11】本開示の実施形態による、リモート無線通信デバイスの動作を示すフローチャートである。
【
図12】本開示の例示的な一実施形態による、経路切替え障害回復手順を示すフローチャートである。
【
図13】本開示の実施形態による、ネットワークノードの動作を示すフローチャートである。
【
図14】本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークノードの概略ブロック図である。
【
図15】本開示のいくつかの実施形態による、
図14のネットワークノードの仮想化された実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図16】本開示のいくつかの他の実施形態による、
図14のネットワークノードの概略ブロック図である。
【
図17】本開示のいくつかの実施形態による、無線通信デバイスの概略ブロック図である。
【
図18】本開示のいくつかの他の実施形態による、
図17の無線通信デバイスの概略ブロック図である。
【
図19】本開示のいくつかの実施形態による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを示す図である。
【
図20】本開示のいくつかの実施形態による、部分的無線接続上で基地局を介してUEと通信するホストコンピュータの一般化されたブロック図である。
【
図21】本開示の一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図22】本開示の一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図23】本開示の一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図24】本開示の一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図25】本開示の実施形態による、リレー無線通信デバイスの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0085】
以下に記載される実施形態は、当業者が本実施形態を実践することができるようにするための情報を表し、本実施形態を実践する最良の様式を示す。添付の図面に照らして以下の説明を読むと、当業者は、本開示の概念を理解し、本明細書では特に扱われないこれらの概念の適用例を認識されよう。これらの概念および適用例は、本開示の範囲内に入ることを理解されたい。
【0086】
無線ノード: 本明細書で使用される「無線ノード」は、無線アクセスノードまたは無線通信デバイスのいずれかである。
【0087】
無線アクセスノード: 本明細書で使用される「無線アクセスノード」または「無線ネットワークノード」または「無線アクセスネットワークノード」は、信号を無線で送信および/または受信するように動作する、セルラ通信ネットワークの無線アクセスネットワーク(RAN)における任意のノードである。無線アクセスノードのいくつかの例は、限定はしないが、基地局(たとえば、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)第5世代(5G)NRネットワークにおける新無線(NR)基地局(gNB)、あるいは3GPP Long Term Evolution(LTE)ネットワークにおける拡張またはエボルブドノードB(eNB))、高電力またはマクロ基地局、低電力基地局(たとえば、マイクロ基地局、ピコ基地局、ホームeNBなど)、リレーノード、基地局の機能の部分を実装するネットワークノード、あるいはgNB分散ユニット(gNB-DU)を実装するネットワークノード、あるいは何らかの他のタイプの無線アクセスノードの機能の部分を実装するネットワークノードを含む。
【0088】
コアネットワークノード: 本明細書で使用される「コアネットワークノード」は、コアネットワークにおける任意のタイプのノード、またはコアネットワーク機能を実装する任意のノードである。コアネットワークノードのいくつかの例は、たとえば、モビリティ管理エンティティ(MME)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、サービス能力公開機能(SCEF)、ホーム加入者サーバ(HSS)などを含む。コアネットワークノードのいくつかの他の例は、アクセスおよびモビリティ機能(AMF)、ユーザプレーン機能(UPF)、セッション管理機能(SMF)、認証サーバ機能(AUSF)、ネットワークスライス選択機能(NSSF)、ネットワーク公開機能(NEF)、ネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)、ポリシ制御機能(PCF)、統合データ管理(UDM)などを実装するノードを含む。
【0089】
通信デバイス: 本明細書で使用される「通信デバイス」は、アクセスネットワークへのアクセスを有する任意のタイプのデバイスである。通信デバイスのいくつかの例は、限定はしないが、モバイルフォン、スマートフォン、センサーデバイス、メーター、車両、家庭用器具、医療器具、メディアプレーヤ、カメラ、または任意のタイプの家庭用電子機器、たとえば、限定はしないが、テレビジョン、無線機、照明装置、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはパーソナルコンピュータ(PC)を含む。通信デバイスは、無線または有線接続を介して音声および/またはデータを通信することを可能にされた、ポータブル、ハンドヘルド、コンピュータ具備、または車載型モバイルデバイスであり得る。
【0090】
無線通信デバイス: 通信デバイスの1つのタイプは、無線ネットワーク(たとえば、セルラネットワーク)へのアクセスを有する(すなわち、無線ネットワークによってサーブされる)任意のタイプの無線デバイスであり得る、無線通信デバイスである。無線通信デバイスのいくつかの例は、限定はしないが、3GPPネットワークにおけるユーザ機器デバイス(UE)と、マシン型通信(MTC)デバイスと、モノのインターネット(IoT)デバイスとを含む。そのような無線通信デバイスは、モバイルフォン、スマートフォン、センサーデバイス、メーター、車両、家庭用器具、医療器具、メディアプレーヤ、カメラ、または任意のタイプの家庭用電子機器、たとえば、限定はしないが、テレビジョン、無線機、照明装置、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはPCであり得るか、あるいはそれらに統合され得る。無線通信デバイスは、無線接続を介して音声および/またはデータを通信することを可能にされた、ポータブル、ハンドヘルド、コンピュータ具備、または車載型モバイルデバイスであり得る。
【0091】
ネットワークノード: 本明細書で使用される「ネットワークノード」は、セルラ通信ネットワーク/システムのRANまたはコアネットワークのいずれかの一部である任意のノードである。
【0092】
送信/受信ポイント(TRP): いくつかの実施形態では、TRPは、ネットワークノード、無線ヘッド、空間関係、または送信設定インジケータ(TCI)状態のいずれかであり得る。TRPは、いくつかの実施形態では、空間関係またはTCI状態によって表され得る。いくつかの実施形態では、TRPは、複数のTCI状態を使用していることがある。
【0093】
経路切替え: 本明細書で使用される、経路切替えは、ある経路(たとえば、直接経路または間接経路)から別の経路(たとえば、間接経路または直接経路)への、無線通信デバイス(WCD)の接続の切替えである。それらの2つの経路は、同じまたは異なるセルへのものであり得る。
【0094】
リモートWCD: 本明細書で使用される、リモートWCDは、経路切替えが始動され、ソース経路および/または経路切替えのためのターゲット経路がリレーWCDを介したものである、WCDである。
【0095】
リレーWCD: 本明細書で使用される、リレーWCDは、リモートWCDとネットワークノードまたは別のWCDとの間のリレー(たとえば、L2 UE-ネットワークリレー)として動作するWCDである。
【0096】
直接経路: 本明細書で使用される「直接接続」または「間接経路」という用語は、WCDとネットワークノード(たとえば、基地局などのRANノード)との間の接続を指す。
【0097】
間接経路: 本明細書で使用される「間接接続」または「間接経路」という用語は、リレーWCDを介したリモートWCDとネットワークノード(たとえば、基地局などのRANノード)との間の接続を指す。
【0098】
準備されたセル: 本明細書で使用される、特定のWCDのための準備されたセルは、前に(たとえば、より早期に実行されたハンドオーバ準備フェーズ中に)WCDを承認したセルであるか、または(たとえば、無線リンク障害(RLF)手順の第2のフェーズ中に)WCDのUEコンテキストを取得するセルである。
【0099】
準備されたリレーWCD: 本明細書で使用される、特定のリモートWCDのための準備されたリレーWCDは、リモートWCDの準備されたセルに接続しているリレーWCD候補である。言い換えれば、このWCDは、リモートWCDの準備されたセルであるサービングセルを有する。
【0100】
本明細書で与えられる説明は3GPPセルラ通信システムに焦点を当て、したがって、3GPP専門用語または3GPP専門用語に類似した専門用語がしばしば使用されることに留意されたい。しかしながら、本明細書で開示される概念は、3GPPシステムに限定されない。
【0101】
本明細書の説明では、「セル」という用語に対して、参照が行われ得ることに留意されたい。しかしながら、特に5G NR概念に関して、ビームがセルの代わりに使用されることがあり、したがって、本明細書で説明される概念は、セルとビームの両方に等しく適用可能であることに留意することが重要である。
【0102】
NRサイドリンクリレーに関する3GPPリリース17研究アイテム(SI)(RP-193253「New SID: Study on NR sidelink relay」)において、以下の目的が3GPP Rel-17時間フレーム中に研究されることになる。
この研究アイテムは、シングルホップNRサイドリンクベースのリレーを研究することをターゲットにする。
1. レイヤ3リレーおよびレイヤ2リレーについての以下の態様(適用可能な場合)に焦点を合わせて、サイドリンクベースのUE-ネットワークおよびUE-UEリレーについてのSA要件をサポートするための最小の仕様影響を伴う(1つまたは複数の)機構を研究する[RAN2]。
A. リレー(再)選択基準および手順、
B. リレー/リモートUE許可、
C. 中継機能についてのQoS、
D. サービス継続性、
E. SA3がその結論を提供した後の、中継された接続のセキュリティ、
F. ユーザプレーンプロトコルスタックと、制御プレーン手順、たとえば、中継された接続の接続管理とに対する影響、
上記の研究目的によれば、レイヤ2(L2)リレーは、重要なリレー機構として研究されるべきである。
【0103】
経路切替え中のサービス継続性は、サイドリンク(SL)リレーSIについての1つの研究目的である。最近のRAN2会議中に、RAN2は、ベースラインとして、リモートUEがNR Rel-15ハンドオーバ(HO)手順に基づいて直接経路と間接経路との間で切り替わるモビリティシナリオのための基本手順について議論した。その手順は、上記の背景技術のセクション5.3において説明された。リモートUEが、gNBからのRRCReconfigurationの受信の後に、サービング経路(直接または間接)から別の間接経路に切り替わる場合、リモートUEは、利用可能なPC5ユニキャストリンクがない場合、選択されたターゲットリレーUEのほうへのPC5ユニキャストリンクをセットアップする必要がある。リモートUEは、(TS23.287 v16.3.0の節6.3.3.1においてキャプチャされているように)リンクをセットアップするためにリリース16の場合のような既存のL2リンク確立手順を使用することができる。その後、リモートUEは、サイドリンクDRBを確立/修正するためにターゲットリレーUEにRRCReconfigurationSidelinkを送る。全手順中に、リモートUEは、以下のイベントのうちの1つによるサイドリンクRLFをトリガし得る。
1) 連続するHARQ DTXの最大数に達する
2) RLC再送信の最大数に達する。
3) RRCReconfigurationFailureSidelinkを受信することによるPC5-RRC AS設定障害
【0104】
サイドリンクRLFがトリガされた場合、経路切替え手順は障害があることになる。ただし、リモートUEが経路切替え障害にどのように反応することになるかは明らかでない。
【0105】
本明細書で開示されるシステムおよび方法の実施形態は、上述のまたは他の課題のソリューションを提供する。特に、障害監視と、経路切替え障害に続いて発生し得るような回復とのためのシステムおよび方法が、本明細書で開示される。一実施形態では、経路切替えに関与する経路のうちの少なくとも1つが、リモートWCD(たとえば、リモートUE)とリレーWCD(たとえば、リレーUE)との間のサイドリンクを使用する、リレーWCDを通した間接リンクである。一実施形態では、リレーWCDは、レイヤ2 リレーUE(すなわち、レイヤ2 UE-ネットワークリレーUE)である。
【0106】
一実施形態では、障害監視および回復手順が、たとえば経路切替えの場合、リモートWCD(たとえば、リモートUE)のために提案される。その手順は、特に、リモートWCDが、直接経路または間接経路のいずれかから間接経路への経路切替えを実施する場合の障害を渡している。
【0107】
間接経路への経路切替えは、たとえば、以下のイベントのいずれかにより、障害があり得る。
1) 連続するHARQ DTXの最大数に達する
2) RLC再送信の最大数に達する。
3) RRCReconfigurationFailureSidelinkを受信することによるPC5-RRC AS設定障害
【0108】
一実施形態では、(たとえば、関連するタイマーの満了によって)経路切替えが障害があったと決定することに応答して、リモートWCDは障害回復手順をトリガする。経路切替え障害回復手順では、リモートWCDは、最初に、接続モード(たとえば、RRC接続モード)のままである。一実施形態では、リモートWCDは、接続再確立を実施すべき潜在的ターゲットセル(または潜在的ターゲットRANノード)またはターゲットリレーWCDを検索する検索手順を実施する。リモートWCDが、設定された時間量内にターゲットRANノード(またはターゲットセル)またはターゲットリレーWCDを見つけ、それへの接続を再確立することができない場合、リモートWCDは、アイドルモード(たとえば、RRCアイドル)に遷移する。
【0109】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のタイマーが、リモートWCDの挙動を制御するために経路切替え障害回復手順中に利用される。
【0110】
特定の利点に、または特定の利点によって限定されないが、本明細書で説明される実施形態のうちのいくつかによって提供され得るいくつかの例示的な利点は、以下の通りである。
・ リモートWCDは、経路切替え中の(たとえば、直接リンクまたは間接リンクのいずれかから間接経路への経路切替え中の)SLリンクおよび/またはUuリンクにおけるRLFの検出時に、適切な回復手順を実施することができる。
・ リモートWCDは、設定された条件および測定結果に基づいてターゲットセル(またはターゲットRANノード)またはターゲットリレーWCDのいずれかを選択することが可能である。
・ 接続モード(たとえば、RRC接続)からアイドルモード(たとえば、RRCアイドル)への不要なダウン切替えが回避される。
・ 経路切替え中の(たとえば、直接リンクまたは間接リンクのいずれかから間接経路への経路切替え中の)RLF発生の場合のリモートWCDについてのサービスQoS満足が、より良く確実にされる。
【0111】
図8は、本開示の実施形態が実装され得るセルラ通信システム800の一例を示す。本明細書で説明される実施形態では、セルラ通信システム800は、次世代RAN(NG-RAN)と5Gコア(5GC)とを含む5Gシステム(5GS)であるが、本開示はそれに限定されない。本開示の実施形態は、サイドリンク中継が使用される、他のタイプのセルラ通信システム(たとえば、EPS)においてまたは他のタイプの無線ネットワークにおいて実装され得る。この例では、RANは、5GSにおいてNR基地局(gNB)と随意に次世代eNB(ng-eNB)(たとえば、5GCに接続されたLTE RANノード)とを含む、基地局802-1および802-2を含み、これらは対応する(マクロ)セル804-1および804-2を制御する。基地局802-1および802-2は、概して、本明細書では、まとめて基地局802と呼ばれ、個別に基地局802と呼ばれる。同様に、(マクロ)セル804-1および804-2は、概して、本明細書では、まとめて(マクロ)セル804と呼ばれ、個別に(マクロ)セル804と呼ばれる。RANは、いくつかの低電力ノード806-1~806-4をも含み、これらは対応するスモールセル808-1~808-4を制御し得る。低電力ノード806-1~806-4は、(ピコ基地局またはフェムト基地局などの)小さい基地局、またはリモート無線ヘッド(RRH)などであり得る。特に、示されていないが、スモールセル808-1~808-4のうちの1つまたは複数は、基地局802によって代替的に提供され得る。低電力ノード806-1~806-4は、概して、本明細書では、まとめて低電力ノード806と呼ばれ、個別に低電力ノード806と呼ばれる。同様に、スモールセル808-1~808-4は、概して、本明細書では、まとめてスモールセル808と呼ばれ、個別にスモールセル808と呼ばれる。セルラ通信システム800は、5GSにおいて5GCと呼ばれる、コアネットワーク810をも含む。基地局802(および、随意に低電力ノード806)は、コアネットワーク810に接続される。
【0112】
基地局802および低電力ノード806は、対応するセル804および808中の無線通信デバイス812-1~812-5にサービスを提供する。無線通信デバイス812-1~812-5は、概して、本明細書では、まとめて無線通信デバイス812と呼ばれ、個別に無線通信デバイス812と呼ばれる。以下の説明では、無線通信デバイス812は、しばしばUEであり、したがって、時々、UE812と呼ばれることがあるが、本開示はそれに限定されない。
【0113】
次に、本開示の実施形態がより詳細に説明される。これらの実施形態は、経路切替え障害監視および回復に関する。この点について、
図9A~
図9Cは、セルラ通信システム900における経路切替えの3つの例を示す。セルラ通信システム900は、たとえば、
図8のセルラ通信システム800であり得るが、それに限定されない。セルラ通信システム900は、リモートWCD906-RMのサービングセル904-SとリモートWCD906-RMのための経路切替えのためのターゲットセル904-Tとに関連する(たとえば、それらをサーブする)ネットワークノード902(たとえば、たとえば、基地局802などのRANノード)を含む。
図9A~
図9Cの例は、ソースセル904-Sとターゲットセル904-Tとを、同じネットワークノード902に関連する(たとえば、同じネットワークノード902によってサーブされる)ものとして示すが、本開示はそれに限定されないことに留意されたい。ソースセル904-Sとターゲットセル904-Tとは、これらの例では、異なるセルであるものとして示されているが、ソースセルとターゲットセルとは、代替的に、同じセルであり得ることにも留意されたい。
【0114】
特に、
図9Aは、直接経路から間接経路への経路切替えを示す。示されているように、リモートWCD906-RMは、最初に、リモートWCD906-RMからサービングセル904-Sへの(すなわち、サービングセル904-S上のネットワークノード902への)直接経路を介してネットワークに接続される。ネットワークノード902からの要求に応答して、リモートWCD906-RMは、リモートWCD906-RMとサービングセル904-Sとの間の直接経路から、ターゲットリレーWCD906-RE-Tを介したリモートWCD906-RMと経路切替えのためのターゲットセル904-Tとの間の間接経路への経路切替えを実施することを試みる。経路切替えは障害があり得ることに留意されたい。そのような経路切替え障害を監視するための、およびいくつかの実施形態では、検出された経路切替え障害から回復することを試みるために経路切替え障害回復手順を実施するための実施形態が、本明細書で開示される。
【0115】
図9Bは、ある間接経路から別の間接経路への経路切替えを示す。示されているように、リモートWCD906-RMは、最初に、サービングリレーWCD906-RE-Sを介したリモートWCD906-RMからサービングセル904-Sへの(すなわち、サービングセル904-S上のネットワークノード902への)第1の間接経路を介してネットワークに接続される。ネットワークノード902からの要求に応答して、リモートWCD906-RMは、第1の間接経路から、ターゲットリレーWCD906-RE-Tを介したリモートWCD906-RMと経路切替えのためのターゲットセル904-Tとの間の第2の間接経路への経路切替えを実施することを試みる。経路切替えは障害があり得ることに留意されたい。そのような経路切替え障害を監視するための、およびいくつかの実施形態では、検出された経路切替え障害から回復することを試みるために経路切替え障害回復手順を実施するための実施形態が、本明細書で開示される。
【0116】
図9Cは、間接経路から直接経路への経路切替えを示す。示されているように、リモートWCD906-RMは、最初に、サービングリレーWCD906-RE-Sを介したリモートWCD906-RMからサービングセル904-Sへの(すなわち、サービングセル904-S上のネットワークノード902への)間接経路を介してネットワークに接続される。ネットワークノード902からの要求に応答して、リモートWCD906-RMは、間接経路から、リモートWCD906-RMと経路切替えのためのターゲットセル904-Tとの間の直接経路への経路切替えを実施することを試みる。経路切替えは障害があり得ることに留意されたい。そのような経路切替え障害を監視するための、およびいくつかの実施形態では、検出された経路切替え障害から回復することを試みるために経路切替え障害回復手順を実施するための実施形態が、本明細書で開示される。
【0117】
次に、経路切替え障害(たとえば、
図9A~
図9Cに示されている3つの経路切替えシナリオのいずれかの場合の経路切替え障害)を監視することに関係する実施形態が説明される。実施形態は、NRのコンテキストにおいて説明され、すなわち、リモートWCDとリレーWCDとが、同じNRセルまたは異なるNRセルにおいて展開される。実施形態はまた、WCD-ネットワークリレーまたはWCD-WCDリレーを含む他のリレーシナリオに適用可能であり、ここで、リモートWCD906-RMおよびリレーWCD(たとえば、リレーWCD906-RE-Sまたは906-T)はLTEサイドリンクまたはNRサイドリンクに基づき得、リレーWCD(たとえば、リレーWCD906-RE-Sまたは906-RE-T)とネットワークノード902(たとえば、基地局)との間の接続はLTE UuまたはNR Uuであり得る。
【0118】
以下で説明される実施形態では、リレーWCD(たとえば、リレーWCD906-RE-Sまたは906-RE-T)を介してネットワークノード902に接続されたリモートWCD906-RMがL2リレー機構に基づくと仮定される。リモートWCD906-RMは、接続モード(たとえば、RRC接続モード)にある。
【0119】
第1の実施形態では、経路切替えを指示する、(サービング)ネットワークノード902(たとえば、サービングgNB)からのメッセージ(たとえば、RRCメッセージまたはRRCシグナリング)の受信時に、リモートWCD906-RMは、サービング経路(すなわち、直接または間接経路)から別のターゲット経路(すなわち、間接または直接経路)に切り替わる。受信されたメッセージは、ターゲット経路を設定するための必要なパラメータを搬送するだけでなく、第1のタイマーの値をも搬送し、その値に基づいて、リモートWCD906-RMは、メッセージの受信の後に第1のタイマーを開始する。第1のタイマーは、新たに規定されたタイマーであるか、または既存のタイマー、たとえば、T304であり得る。リモートWCD906-RMが、第1のタイマーが満了する前に、ターゲットエンティティ(すなわち、ターゲット経路が直接経路である場合、ターゲットセル904-Tまたは関連するターゲットRANノード、あるいはターゲット経路が間接経路である場合、ターゲットリレーWCD906-RE-T)に正常にアクセスすることができない場合、リモートWCD906-RMは、経路切替えが障害があったと見なす。
【0120】
注:サービング直接経路から別の直接経路への経路切替えの場合、リモートWCD906-RMは、ただ、既存のハンドオーバ手順に依拠することになる。したがって、本明細書で説明される実施形態は、直接-間接経路切替えと、間接-直接経路切替えと、間接-間接経路切替えとを含む、他の経路切替え事例のみに焦点を当てる。
【0121】
リモートWCD906-RMは、異なる経路切替え事例について以下のアクションを実施する。リモートWCD906-RMが直接経路に切り替わる場合、WCD906-RMは、リモートWCD906-RMがターゲットセルへのハンドオーバを実施するかのように、同様のアクションを実施し得る。すなわち、第1のタイマー(たとえば、T304)は、リモートWCD906-RMが、対応するターゲットセル904-T上で最大数のランダムアクセス試行(たとえば、最大数のランダムアクセスプリアンブル送信)を実施することを可能にする値にセットされ得る。リモートWCD906-RMは、対応するターゲットセル904-T上でのランダムアクセスの正常な完了時に第1のタイマーを停止する。リモートWCD906-RMが、第1のタイマーが満了する前にターゲットセル904-T上でのランダムアクセスを正常に完了することができない場合、リモートWCD906-RMは、経路切替えが障害があったと決定する。
【0122】
リモートWCD906-RMが間接経路に切り替わる場合、リモートWCD906-RMは、経路切替えを指示するメッセージの受信時に第1のタイマーを開始する。第1のタイマーは、リモートWCD906-RMが、対応するターゲットUE906-RE-Tのほうへのレイヤ2リンク確立および/またはサイドライン接続(たとえば、PC5-RRC接続)セットアップを完了することを可能にする値にセットされる。たとえば、リモートWCD906-RMは、リモートWCD906-RMが、必要なサイドリンクDRBおよび/またはSRBを確立するためのRRCReconfigurationCompleteSidelinkを受信したとき、第1のタイマーを停止する。リモートWCD906-RMが、第1のタイマーが満了する前にターゲットリレーWCD906-RE-Tに正常に接続することができない場合、リモートWCD906-RMは、経路切替えが障害があった(すなわち、経路切替え手順中のサイドリンクRLFに起因する)と決定する。
【0123】
第2の実施形態では、第1の実施形態はまた、リモートWCD906-RMが条件付き再設定実行を実施する場合、すなわち、リモートWCD906-RMのための経路切替えを指示する、reconfigurationWithSyncを含む記憶されたRRCReconfigurationメッセージを適用するとき、適用可能である。
【0124】
第3の実施形態では、経路切替え手順中に、リモートWCD906-RMが、上記で説明されたように、経路切替え手順が障害があったと決定した場合、リモートWCD906-RMは、本明細書では経路切替え障害回復手順と呼ばれる、障害回復手順を始動する。
【0125】
第4の実施形態では、障害回復手順は、LTEまたはNRにおける従来のRRC再確立手順と同じまたは同様であるが、間接経路を考慮するために修正され得る、RRC再確立手順である。
【0126】
第5の実施形態では、経路切替え障害回復手順を始動すると、リモートWCD906-RMは、第2のタイマーを開始する。第2のタイマーは、新しいタイマーであるか、またはT311などの既存のタイマーであり得る。第2のタイマーは、リモートWCD906-RMが経路切替え障害回復のための選択されたターゲットセルまたは選択されたターゲットUEにアクセスすることを可能にする値にセットされる。第2のタイマーが稼働している間、リモートWCD906-RMは、接続モード(たとえば、RRC接続モード)にとどまる。第2のタイマーが満了すると、リモートWCD906-RMは、アイドルモード(たとえば、RRCアイドル)に進む。第2のタイマーは、好適なセルまたは好適なターゲットリレーUEの選択時にリモートWCD906-RMによって停止される。
【0127】
第2のタイマーが稼働している間に、リモートWCD906-RMは、障害回復のために各々に対して選択手順を実施し、障害回復のためのターゲットセル(またはターゲットセルをサーブするターゲットRANノード)またはターゲットリレーを選択する。選択手順は、いくつかの実施形態では、以下のオプションのうちの少なくとも1つに従って実施される。
【0128】
オプション1: リモートWCD906-RMは、リモートWCD906-RMがその直接Uu接続上でRLFをトリガしたかのように、セル検索手順に従ってターゲットセルのみを検索するように設定される。リモートWCD906-RMは、それの前のサービングセル(すなわち、経路切替えがトリガされたときに直接接続または指示接続を介して接続されたサービングセル)および/または近隣セルを測定し得る。それらの測定は、リモートWCD906-RMが、経路切替えがトリガされる前にサービングセル904-Sに(すなわち、直接、またはリレーWCD906-RE-Sを介して間接的に)接続されたときの、(サービング)ネットワークノード902(たとえば、リモートWCD906-RMのサービングgNB)からリモートWCD906-RMによって受信された測定設定に従って、実施され得る。
【0129】
オプション2: リモートWCD906-RMは、ターゲットリレーWCDのみを検索するように設定される。この検索手順中に、リモートWCD906-RMは、近隣WCD(たとえば、リモートWCD906-RMが既存の接続を有する他のWCD、またはリモートWCD906-RMがProSeまたはD2Dディスカバリ信号を検出することが可能である他のWCD)のほうへの無線チャネル品質を測定する。その測定は、近隣WCDのほうへ確立されたそのようなリンクがすでにある場合、近隣WCDのための既存のサイドリンク(たとえば、既存のPC5ユニキャストリンク)に対して実施され得る。その場合、リモートWCD906-RMは、そのリンク上での可能な受信の無線信号強度(たとえば、PSSCH、PSCCH、またはPSFCH上での受信のRSRP)を測定することができる。他の場合、リモートWCD906-RMは、可能なディスカバリメッセージ受信に関する無線信号強度を監視し得る。リモートWCD906-RMは、それの近傍にあるディスカバリメッセージを送り得る。近隣WCDからのディスカバリメッセージの受信に基づいて、リモートWCD906-RMは、たとえば、RSRP、RSRQ、RSSI、SINR、SIR、チャネル占有/チャネルビジー比などのメトリックに関して、各近隣サイドリンク上の(すなわち、リモートWCD906-RMと各近隣WCDとの間の)無線チャネル品質を測定する。測定結果に基づいて、リモートWCD906-RMは、障害回復のためのターゲットリレーWCDとして、最も良好なターゲットWCD(すなわち、最も強い無線チャネル品質をもつ)を選択する。複数の好適なターゲットリレーWCDが見つけられた(たとえば、複数のターゲットリレーUEが、規定または設定されたしきい値を上回る測定された無線チャネル品質を有する)場合、リモートWCD906-RMは、障害回復のためのターゲットとしてそれらのターゲットリレーUEのいずれか1つを選択し得る。
【0130】
オプション3: リモートWCD906-RMは、ターゲットセルとターゲットリレーWCDの両方を検索するように設定される。検索の後に、リモートWCD906-RMは、1つまたは複数の最も良好なターゲットセルおよび/または最も良好なターゲットリレーWCDの両方を見つけ得る。利用可能な複数の好適なターゲットセル/リレーWCDがあるときの選択を可能にするために、リモートWCD906-RMに、以下のうちの少なくとも1つを含んでいることがあるいくつかの選択基準がさらに設定され得る。
・ 条件1: ターゲットセルを優先する。この場合、リモートWCD906-RMは、ある場合、ターゲットセルのみを選択することになる。
・ 条件2: ターゲットリレーWCDを優先する。この場合、リモートWCD906-RMは、ある場合、ターゲットリレーWCDのみを選択することになる。
・ 条件3: 測定された無線チャネル品質の観点から、ターゲットセルまたはターゲットリレーWCDのいずれかを選択する。一実施形態では、ターゲットセルとターゲットリレーWCDとの間で比較するために、通信範囲および/または送信電力の差を考慮して、特定のオフセットが、リモートWCD906-RMに対して設定され得る。
【0131】
上記のオプションのいずれも、関連のある設定が、リモートWCD906-RMがサービングセル904-Sへの接続を有する(すなわち、直接、またはリレーWCD906-RE-Sを介して間接的に)とき、リモートWCD906-RMにシグナリングされる。そのリモートWCD906-RMがどのオプションを適用するべきであるかに関する設定は、これらのオプションのうちの1つのインジケータ(たとえば、オプションインデックス)として、または無線リンクの無線チャネル品質のしきい値としてシグナリングされ得る。さらに、リモートWCD906-RMは、その測定された最も強いターゲットセル(たとえば、前のサービングセル、すなわち、経路切替えがトリガされたときに直接接続または指示接続を介して接続されたサービングセル、または任意の近隣セル)が、設定されたしきい値を下回る場合、しばらくの間、ターゲットセルを測定することを停止し得る。この場合、リモートWCD906-RMは、十分に良好な接続をもつ近隣セルがないことを指示する。したがって、近隣セルを測定するためにWCD電力を浪費する意味がない。
【0132】
選択手順中に、一実施形態では、リモートWCD906-RMは、最初に、ある場合、準備されたターゲットセルまたは準備されたターゲットリレーWCDを選択する(すなわち、準備されたターゲットセルまたは準備されたターゲットリレーWCDの選択を優先する)。さらに、各リレーWCDは、シグナリング中でセル情報(たとえば、リレーWCDがどの(1つまたは複数の)セルに接続されるかを指示する情報、またはリレーWCDがリモートWCD906-RMの(1つまたは複数の)準備されたセルに接続されるかどうかを指示する情報)を指示し得、これはリモートWCD906-RMに送られる。リモートWCD906-RMが(1つまたは複数の)ターゲットリレーWCDを選択するとき、このセル情報は考慮され得る。このセル情報は、以下のシグナリング機構のうちの少なくとも1つを介してシグナリングされ得る。
・ ディスカバリシグナリング
・ RRCシグナリング(たとえば、PC5-RRC)
・ MAC CE
・ (SCIなどの)L1シグナリング
・ プロトコルレイヤ(たとえば、SDAP、PDCP、RLCまたは適応レイヤ)の制御PDU
【0133】
障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレーWCDに接続した後に、リモートWCD906-RMアクティビティは、前のUEコンテキストがセル間通信によって取り出され得るので、再開され得る(すなわち、リモートWCD906-RMは接続モードにとどまる)。しかしながら、準備されたセルまたは準備されたリレーWCDが利用可能でないとき、リモートWCD906-RMは、準備されていないセル、または準備されていないリレーWCDを選択する。この場合、リモートWCD906-RMは、第2のタイマーが満了する前に障害から正常に回復しないことがあり、その場合、リモートWCD906-RMは、RRCアイドルに遷移し、その後、無線接続をセットアップすることをトライする。この場合、リモートWCD906-RMのアクティビティは再開され得ない。
【0134】
リモートWCD906-RMが、回復を実施するためにターゲットセルまたはターゲットリレーWCDを選択した場合、第2のタイマーは停止される。
【0135】
一実施形態では、リモートWCD906-RMが経路切替え障害から回復した後に、たとえば、RRCを再確立した後に、リモートWCD906-RMは、以下のうちの1つまたは複数を搬送するシグナリング(たとえば、メッセージ)をネットワークに(たとえば、サービングネットワークノード902またはサービングgNBに)送る。
・ 障害があった経路切替えを指示するインジケータ、
・ リモートWCD906-RMと、障害があったターゲットセル904-Tまたは障害があったターゲットリレーWCD906-RE-Tとを含む関与するノードを指示する情報、
・ 経路切替え障害の1つまたは複数の原因(たとえば、連続するHARQ DTXの最大数に達する、RLC再送信の最大数に達する、またはRRCReconfigurationFailureSidelinkを受信することによるPC5-RRC AS設定障害)を指示する情報。
・ 障害があった経路切替えが、リモートWCD906-RMが、障害があった経路切替えのターゲットリレーWCD906-RE-Tを介したリレー接続をセットアップするためのものである、リモートWCD906-RMとこのターゲットリレーWCD906-RE-Tとの間のペア関係に関するペア関係情報が、たとえば、サービングネットワークノード902(たとえば、サービングgNB)において記憶され、および/または別のネットワークノード(たとえば、正常な回復のターゲットgNB)に提供され得る。
・ たとえば、RSRP、RSRQ、RSSI、SINR、SIR、チャネル占有などに関する、他の近隣セルまたは近隣WCDの測定結果。
・ バッファステータス報告
・ 電力ヘッドルーム報告
【0136】
上記で説明されたシグナリングは、たとえば、RRCシグナリングSidelinkUEInformationNRであり得る。そのシグナリングは、別のRRCシグナリングであり得る。
【0137】
上記で説明された実施形態による、経路切替え障害を経験し、障害回復手順をトリガする、リモートUEの一例が、
図10に示されている。
【0138】
第6の実施形態では、リモートWCD906-RMが、障害があった経路切替えが障害回復手順によって回復され得ないときにアイドルモード(たとえば、RRCアイドル)に進む場合、リモートWCD906-RMは、第5の実施形態において説明されたものと同様の検索手順を実施する。この選択手順を使用して、リモートWCD906-RMは、接続をセットアップするために、準備されていないターゲットセルまたは準備されていないターゲットリレーWCDを選択する。接続が確立された後に、リモートWCD906-RMは、ネットワークに(たとえば、再接続の後に、サービングネットワークノード902またはサービングgNBに、あるいはネットワークノードまたはgNBに)第5の実施形態においてカバーされたような同様の情報を報告し得る。
【0139】
第7の実施形態では、間接経路への経路切替えがリモートWCD906-RMのためにトリガされる場合、経路切替えを指示するメッセージ(たとえば、RRC再設定)をリモートWCD906-RMに送る前に、サービングネットワークノード902(たとえば、サービングgNB)は、リモートWCD906-RMと経路切替えのための選択されたターゲットリレーWCD906-RE-Tとの間のペア関係についてのペア関係性情報を記憶する。ターゲットリレーWCD906-RE-Tが異なるネットワークノード(たとえば、異なるgNB)に属する場合、サービングネットワークノード902はまた、ターゲットネットワークノード(たとえば、ターゲットgNB)にペア関係性情報を送り得る。一実施形態では、ペア関係性情報は、ターゲットリレーWCD906-RE-TがリモートWCD906-RMへのリレーとしてサーブすることを指示する情報を含む。一実施形態では、ペア関係性情報は、リレー経路が解放されるまで、関連のあるネットワークノード(たとえば、関連のあるgNB)に記憶される。経路切替え障害の場合、リモートWCD906-RMは、新しい(ターゲット)経路に接続することが可能でない。この場合、ペア関係性情報は、設定された時間量の間、ターゲットネットワークノード(たとえば、ターゲットgNB)において保持される。たとえば、ターゲットネットワークノードが、サービングネットワークノード902から、経路切替えが準備される必要があることを指示する要求メッセージを受信したとき、タイマーがターゲットネットワークノードにおいて開始され得る。同様に、サービングネットワークノードが、経路切替えが始動されることを指示するRRCシグナリングをリモートWCD906-RMに送ったとき、タイマーがサービングネットワークノードにおいて開始され得る。タイマーが満了したとき、ペア関係性情報はクリアされる。タイマーは、タイマーが稼働している間にリモートWCD906-RMが経路切替えを正常に完了したとき、停止される。
【0140】
第8の実施形態では、前の実施形態において説明されたように、経路切替え障害の場合、リモートWCD906-RMは、障害回復手順(たとえば、RRC再確立手順)をトリガし、リモートWCD906-RMのUEコンテキストが、設定された時間量の間、関連のあるネットワークノード(すなわち、サービングネットワークノード902(たとえば、サービングgNB)および/またはターゲットネットワークノード(たとえば、ターゲットgNB))に記憶される。ターゲットネットワークノードが、サービングネットワークノード902から、経路切替えが準備される必要があることを指示する要求メッセージを受信したとき、タイマーがターゲットネットワークノードにおいて開始され得る。同様に、サービングネットワークノード902が、経路切替えが始動されることを指示するメッセージ(たとえば、RRCメッセージまたはRRCシグナリング)をリモートWCD906-RMに送ったとき、タイマーがサービングネットワークノード902において開始され得る。リモートWCD906-RMの記憶されたUEコンテキストは、タイマーが満了した場合、クリアされる。タイマーは、タイマーが稼働している間にリモートWCD906-RMが経路切替えを正常に完了したとき、停止される。
【0141】
第9の実施形態では、第7の実施形態および第8の実施形態について、リモートWCD906-RMの記憶されたコンテキスト、および/または記憶されたペアリング関係性情報は、リモートWCD906-RMの記憶された情報がクリアされる必要があることを指示するシグナリングが受信された場合のみ、当該のノード(すなわち、サービングおよび/またはターゲットネットワークノード)においてクリアされ得る。そのシグナリングは、リモートWCD906-RMが新しい接続を確立した後に、すなわち、リモートWCD906-RMが、アイドル(たとえば、RRCアイドル)に進み、新しい接続を確立した後に、リモートWCD906-RMによって送られ得る。そのシグナリングはまた、ターゲットネットワークノード(たとえば、ターゲットgNB)によって生成され得る。たとえば、ターゲットネットワークノードは、予想された時間期間内にリモートWCD906-RMから完了メッセージを受信することができない。ターゲットネットワークノードは、その場合、リモートWCD906-RMに関係するすべての記憶された情報をクリアすることになる。一方、ターゲットネットワークノードは、リモートWCD906-RMに関係する記憶された情報をクリアするためのシグナリングをサービングネットワークノードに送り得る。
【0142】
図11は、上記で説明された実施形態のうちの少なくともいくつかによる、リモートWCD906-RMの動作を示すフローチャートである。示されているように、リモートWCD906-RMは、ネットワークノード902から、リモートWCD906-RMのための経路切替えをトリガまたは指示するメッセージを受信する(ステップ1100)。メッセージは、いくつかの実施形態では、上記で説明されたように、RRCメッセージ(たとえば、RRC再設定メッセージ)であるか、または、条件付き再設定実行のための、すなわち、リモートWCD906-RMのための経路切替えを指示する、reconfigurationWithSyncを含む記憶されたRRCReconfigurationメッセージを適用するときの、RRCメッセージである。受信メッセージは、上記で説明されたように、経路切替え障害を決定するために使用するための第1のタイマーについての値を含む。さらに、メッセージは、たとえば、リモートWCD906-RMが経路切替えのためのターゲットエンティティ(すなわち、ターゲットセル904-TまたはターゲットリレーWCD906-RE-T)に接続することを可能にする1つまたは複数のパラメータなど、経路切替えに関係する追加のパラメータを含み得る。ステップ1100において受信されたメッセージと、その中に含まれる第1のタイマーの値とに関する追加の詳細は、上記で提供されており、ここで等しく適用可能である。同じく上記で説明されたように、一実施形態では、ソース経路または経路切替えのためのターゲット経路のいずれかが間接経路である。より詳細には、一実施形態では、経路切替えは、上記で説明されたように、直接-間接経路切替え、間接-間接経路切替え、または間接-直接経路切替えのいずれかである。
【0143】
受信されたメッセージに応答して、リモートWCD906-RMは、第1のタイマーを、受信されたメッセージ中に含まれる値にセットし(ステップ1102)、第1のタイマーを開始し(ステップ1104)、トリガされた経路切替えの実施を開始する(ステップ1106)。リモートWCD906-RMは、リモートWCD906-RMが経路切替えを正常に完了した場合、第1のタイマーを停止する(たとえば、ターゲット経路が直接経路である場合にターゲットセル904-Tへの正常なランダムアクセス時に第1のタイマーを停止するか、またはターゲット経路が間接経路である場合にターゲットリレーWCD906-RE-Tに正常に接続する)(ステップ1108)。リモートWCD906-RMは、第1のタイマーに基づいて、経路切替えについての経路切替え障害があるかどうかを決定する(ステップ1110)。より詳細には、上記で説明されたように、リモートWCD906-RMは、第1のタイマーが、リモートWCD906-RMが経路切替えのためのターゲットエンティティに正常に接続することが可能である前に満了した場合、経路切替えが障害があったと決定する(ステップ1110A)。逆に、リモートWCD906-RMは、第1のタイマーが第1のタイマーの満了の前にステップ1108において停止された場合、経路切替えが正常であったと決定する(ステップ1110B)。
【0144】
いくつかの実施形態では、ステップ1110Aにおいて、経路切替えが障害があったと決定することに応答して、リモートWCD906-RMは経路切替え障害回復手順を実施する(ステップ1112)。回復手順は、上記で説明されたそれぞれの実施形態のいずれかによるものであり得る。それらの実施形態の詳細は、ここで等しく適用可能である。たとえば、一実施形態では、障害回復手順はRRC再確立手順である。別の例として、ある実施形態では、障害回復手順は、上記で説明された第5の実施形態によるものである。障害回復が障害がある場合、リモートWCD906-RMは、第6の実施形態に関して上記で説明されたように、アイドルモードに遷移し、1つまたは複数の追加のアクションを行い(たとえば、セル検索を実施し)得る(ステップ1113)。ステップ1113の1つまたは複数の態様が代替的にステップ1112内で実施され得ることに留意されたい。
【0145】
いくつかの実施形態では、リモートWCD906-RMは、ネットワークに(たとえば、たとえば、正常な経路切替え障害回復の後に、サービングネットワークノード902に、または、たとえば、ターゲットネットワークノードなど、何らかの他のネットワークノードに)メッセージを送る(ステップ1114)。このメッセージは、上記の実施形態(たとえば、第5の実施形態)において説明されたように、様々な情報を含み得る。
【0146】
図12は、本開示の1つの例示的な実施形態による、ステップ1112の経路切替え障害回復手順をより詳細に示す。示されているように、経路切替え障害があると決定することに応答して、リモートWCD906-RMは、第2のタイマーを開始する(ステップ1200)。上記で説明された第2のタイマーの詳細および第2のタイマーの値は、ここで等しく適用可能である。第2のタイマーが稼働している間に、リモートWCD906-RMは、障害回復のためのターゲットエンティティ(たとえば、ターゲットセルまたはターゲットリレーWCD)を選択するための選択手順を実施する(ステップ1202)。この選択手順の例示的な一実施形態に関する詳細は、たとえば、第5の実施形態に関して、上記で提供された。たとえば、選択手順は、一実施形態では、たとえば、上記で説明された第5の実施形態の変形形態のいずれかによれば、障害回復のための1つまたは複数の潜在的ターゲットリレーWCDに対しておよび/または1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して測定を実施すること(ステップ1202-1)と、次いで、測定に基づいて障害回復のためのターゲットリレーWCDまたはターゲットセルを選択すること(ステップ1202-2)とを含む。
【0147】
リモートWCD906-RMは、選択されたターゲットリレーWCDまたはターゲットセルに接続することを試みる(ステップ1204)。リモートWCD906-RMは、上記で説明されたように、選択されたターゲットリレーWCDまたはターゲットセルへの正常な接続時に第2のタイマーを停止する(ステップ1206)。第2のタイマーの満了に応答して、リモートWCD906-RMは、上記で説明されたように、回復が障害があったと決定し、アイドルモードに遷移し、アイドルモードにおいてセル検索手順を開始する(ステップ1208)。
【0148】
図13は、上記で説明された実施形態のうちの少なくともいくつかによる、リモートWCD906-RMのネットワークノード(たとえば、サービングネットワークノード902)の動作を示すフローチャートである。示されているように、ネットワークノードは、たとえば、上記で説明された第7および/または第8の実施形態によれば、ペア情報を記憶し、および/または別のネットワークノードにペア情報を送る(ステップ1300および1302)。ネットワークノードは、上記で説明されたように、リモートWCD906-RMに、リモートWCD906-RMのための経路切替えをトリガまたは指示するメッセージを送る(ステップ1304)。上記で説明されたように、メッセージは、第1のタイマーについての値を含む(ステップ1306)。ネットワークは、いくつかの実施形態では、上記で説明されたように、リモートWCD906-RMから、経路切替えまたは経路切替え障害回復に関係するメッセージを受信し得る(ステップ1308)。UEコンテキスト情報を記憶すること/送ること、ペア情報を記憶すること/送ること、経路切替えを指示するメッセージ、およびリモートWCD906-RMから受信されるメッセージに関して上記で提供された詳細は、ここで等しく適用可能である。
【0149】
図25は、上記で説明された実施形態のうちの少なくともいくつかによる、リレーWCD(たとえば、リレーWCD906-RE-S)の動作を示すフローチャートである。示されているように、ステップ2500において、リレーWCDは、リモートWCD(たとえば、リモートWCD906-RM)に、リレーWCDが接続される1つまたは複数のセルの指示を含むセル情報を送信する。指示は、リレーWCDがリモートWCDの準備されたセルに接続されるという指示を含み得る。このようにして、リモートWCDは、リモートWCDが経路切替えの障害に続く障害回復手順の一部としてリレーWCDを選択することを可能にする情報を提供される。セル情報は、ディスカバリシグナリングと、RRCシグナリングと、MAC制御エレメントと、レイヤ1シグナリングと、プロトコルレイヤの1つまたは複数の制御PDUとのうちの1つまたは複数を介してシグナリングされ得る。
図14は、本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークノード1400の概略ブロック図である。ネットワークノード1400は、たとえば、基地局802または806などのRANノード、あるいは、本明細書で説明される基地局802またはgNBの機能の全部または一部を実装するネットワークノードであり得る。示されているように、ネットワークノード1400は、1つまたは複数のプロセッサ1404(たとえば、中央処理ユニット(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など)と、メモリ1406と、ネットワークインターフェース1408とを含む制御システム1402を含む。1つまたは複数のプロセッサ1404は、本明細書では処理回路とも呼ばれる。さらに、ネットワークノード1400がRANノードである場合、ネットワークノード1400は、1つまたは複数のアンテナ1416に結合された1つまたは複数の送信機1412と1つまたは複数の受信機1414とを各々含む、1つまたは複数の無線ユニット1410を含み得る。無線ユニット1410は、無線インターフェース回路と呼ばれるか、または無線インターフェース回路の一部であり得る。いくつかの実施形態では、(1つまたは複数の)無線ユニット1410は、制御システム1402の外部にあり、たとえば、有線接続(たとえば、光ケーブル)を介して制御システム1402に接続される。しかしながら、いくつかの他の実施形態では、(1つまたは複数の)無線ユニット1410および潜在的に(1つまたは複数の)アンテナ1416は、制御システム1402とともに一体化される。1つまたは複数のプロセッサ1404は、本明細書で説明されるネットワークノード1400の1つまたは複数の機能(たとえば、ここで説明される、ネットワークノード902、サービングネットワークノード、サービングgNB、ターゲットネットワークノード、またはターゲットgNBなど、ネットワークノードの1つまたは複数の機能)を提供するように動作する。いくつかの実施形態では、(1つまたは複数の)機能は、たとえば、メモリ1406に記憶され、1つまたは複数のプロセッサ1404によって実行される、ソフトウェアで実装される。
【0150】
図15は、本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークノード1400の仮想化された実施形態を示す概略ブロック図である。本明細書で使用される「仮想化された」ネットワークノードは、ネットワークノード1400の機能の少なくとも一部分が、(たとえば、(1つまたは複数の)ネットワークにおける(1つまたは複数の)物理処理ノード上で実行する(1つまたは複数の)仮想マシンを介して)(1つまたは複数の)仮想構成要素として実装されるネットワークノード1400の一実装形態である。示されているように、ネットワークノード1400は、(1つまたは複数の)ネットワーク1502に結合されるか、または(1つまたは複数の)ネットワーク1502の一部として含まれる、1つまたは複数の処理ノード1500を含む。各処理ノード1500は、1つまたは複数のプロセッサ1504(たとえば、CPU、ASIC、FPGAなど)と、メモリ1506と、ネットワークインターフェース1508とを含む。ネットワークノード1400がRANノードである場合、ネットワークノード1400は、上記で説明されたように、制御システム1402および/または1つまたは複数の無線ユニット1410を含み得る。制御システム1402は、たとえば、光ケーブルなどを介して、(1つまたは複数の)無線ユニット1410に接続され得る。
【0151】
この例では、本明細書で説明されるネットワークノード1400の機能1510(たとえば、ここで説明される、ネットワークノード902、サービングネットワークノード、サービングgNB、ターゲットネットワークノード、またはターゲットgNBなど、ネットワークノードの1つまたは複数の機能)は、1つまたは複数の処理ノード1500において実装されるか、あるいは1つまたは複数の処理ノード1500と、制御システム1402および/または(1つまたは複数の)無線ユニット1410とにわたって任意の所望の様式で分散される。いくつかの特定の実施形態では、本明細書で説明されるネットワークノード1400の機能1510の一部または全部は、(1つまたは複数の)処理ノード1500によってホストされる(1つまたは複数の)仮想環境において実装される1つまたは複数の仮想マシンによって実行される仮想構成要素として実装される。当業者によって諒解されるように、(1つまたは複数の)処理ノード1500と制御システム1402との間の追加のシグナリングまたは通信が、所望の機能1510のうちの少なくともいくつかを行うために使用される。特に、いくつかの実施形態では、制御システム1402が含まれないことがあり、その場合、(1つまたは複数の)無線ユニット1410は、(1つまたは複数の)適切なネットワークインターフェースを介して(1つまたは複数の)処理ノード1500と直接通信する。
【0152】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、本明細書で説明される実施形態のいずれかに従って、少なくとも1つのプロセッサに、仮想環境における無線アクセスノード1400の機能1510のうちの1つまたは複数を実装する無線アクセスノード1400またはノード(たとえば、処理ノード1500)の機能を行わせる命令を含むコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品が提供される。いくつかの実施形態では、上述のコンピュータプログラム製品を備えるキャリアが提供される。キャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体(たとえば、メモリなど、非一時的コンピュータ可読媒体)のうちの1つである。
【0153】
図16は、本開示のいくつかの他の実施形態による、ネットワークノード1400の概略ブロック図である。ネットワークノード1400は、1つまたは複数のモジュール1600を含み、その各々はソフトウェアで実装される。(1つまたは複数の)モジュール1600は、本明細書で説明されるネットワークノード1400の機能(たとえば、ここで説明される、ネットワークノード902、サービングネットワークノード、サービングgNB、ターゲットネットワークノード、またはターゲットgNBなど、ネットワークノードの1つまたは複数の機能)を提供する。この説明は、モジュール1600が、処理ノード1500のうちの1つにおいて実装されるか、あるいは複数の処理ノード1500にわたって分散され、ならびに/または(1つまたは複数の)処理ノード1500および制御システム1402にわたって分散され得る、
図15の処理ノード1500に等しく適用可能である。
【0154】
図17は、本開示のいくつかの実施形態による、WCD1700の概略ブロック図である。WCD1700は、たとえば、リモートWCD906-RM、あるいは本明細書で説明される、たとえば、ターゲットリレーWCDまたはソースリレーWCDなど、リレーWCDであり得る。示されているように、WCD1700は、1つまたは複数のプロセッサ1702(たとえば、CPU、ASIC、FPGAなど)と、メモリ1704と、各々が、1つまたは複数のアンテナ1712に結合された1つまたは複数の送信機1708および1つまたは複数の受信機1710を含む、1つまたは複数のトランシーバ1706とを含む。(1つまたは複数の)トランシーバ1706は、当業者によって諒解されるように、(1つまたは複数の)アンテナ1712と(1つまたは複数の)プロセッサ1702との間で通信される信号を調整するように設定された、(1つまたは複数の)アンテナ1712に接続された無線フロントエンド回路を含む。プロセッサ1702は、本明細書では処理回路とも呼ばれる。トランシーバ1706は、本明細書では無線回路とも呼ばれる。いくつかの実施形態では、上記で説明されたWCD1700の機能(たとえば、リモートWCD906-RM、あるいは本明細書で説明される、たとえば、ターゲットリレーWCDまたはソースリレーWCDなど、リレーWCDの1つまたは複数の機能)は、たとえば、メモリ1704に記憶され、(1つまたは複数の)プロセッサ1702によって実行される、ソフトウェアで完全にまたは部分的に実装され得る。WCD1700は、たとえば、1つまたは複数のユーザインターフェース構成要素(たとえば、ディスプレイ、ボタン、タッチスクリーン、マイクロフォン、(1つまたは複数の)スピーカーなどを含む入出力インターフェース、ならびに/あるいは、WCD1700への情報の入力を可能にする、および/またはWCD1700からの情報の出力を可能にするための任意の他の構成要素)、電力供給源(たとえば、バッテリーおよび関連する電力回路)など、
図17に示されていない追加の構成要素を含み得ることに留意されたい。
【0155】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、本明細書で説明される実施形態のうちのいずれかに従って、少なくとも1つのプロセッサにWCD1700の機能(たとえば、リモートWCD906-RM、あるいは本明細書で説明される、たとえば、ターゲットリレーWCDまたはソースリレーWCDなど、リレーWCDの1つまたは複数の機能)を行わせる命令を含むコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品が提供される。いくつかの実施形態では、上述のコンピュータプログラム製品を備えるキャリアが提供される。キャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体(たとえば、メモリなど、非一時的コンピュータ可読媒体)のうちの1つである。
【0156】
図18は、本開示のいくつかの他の実施形態による、WCD1700の概略ブロック図である。WCD1700は、1つまたは複数のモジュール1800を含み、その各々はソフトウェアで実装される。(1つまたは複数の)モジュール1800は、本明細書で説明されるWCD1700の機能(たとえば、リモートWCD906-RM、あるいは本明細書で説明される、たとえば、ターゲットリレーWCDまたはソースリレーWCDなど、リレーWCDの1つまたは複数の機能)を提供する。
【0157】
図19を参照すると、一実施形態によれば、通信システムが、RANなどのアクセスネットワーク1902とコアネットワーク1904とを備える、3GPPタイプセルラネットワークなどの通信ネットワーク1900を含む。アクセスネットワーク1902は、ノードB、eNB、gNB、または他のタイプの無線アクセスポイント(AP)など、複数の基地局1906A、1906B、1906Cを備え、各々が、対応するカバレッジエリア1908A、1908B、1908Cを規定する。各基地局1906A、1906B、1906Cは、有線接続または無線接続1910を介してコアネットワーク1904に接続可能である。カバレッジエリア1908C中に位置する第1のUE1912が、対応する基地局1906Cに無線で接続するか、または対応する基地局1906Cによってページングされるように設定される。カバレッジエリア1908A中の第2のUE1914が、対応する基地局1906Aに無線で接続可能である。この例では複数のUE1912、1914が示されているが、開示される実施形態は、唯一のUEがカバレッジエリア中にある状況、または唯一のUEが、対応する基地局1906に接続している状況に等しく適用可能である。
【0158】
通信ネットワーク1900は、それ自体、ホストコンピュータ1916に接続され、ホストコンピュータ1916は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアで、あるいはサーバファーム中の処理リソースとして具現され得る。ホストコンピュータ1916は、サービスプロバイダの所有または制御下にあり得るか、あるいはサービスプロバイダによってまたはサービスプロバイダに代わって動作され得る。通信ネットワーク1900とホストコンピュータ1916との間の接続1918および1920が、コアネットワーク1904からホストコンピュータ1916に直接延び得るか、または随意の中間ネットワーク1922を介して進み得る。中間ネットワーク1922は、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク、またはホストされたネットワークのうちの1つ、またはそれらのうちの2つ以上の組合せであり得、中間ネットワーク1922は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであり得、特に、中間ネットワーク1922は、2つまたはそれ以上のサブネットワーク(図示せず)を備え得る。
【0159】
図19の通信システムは全体として、接続されたUE1912、1914とホストコンピュータ1916との間のコネクティビティを可能にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT)接続1924として説明され得る。ホストコンピュータ1916および接続されたUE1912、1914は、アクセスネットワーク1902、コアネットワーク1904、任意の中間ネットワーク1922、および可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続1924を介して、データおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続1924は、OTT接続1924が通過する、参加する通信デバイスが、アップリンク通信およびダウンリンク通信のルーティングに気づいていないという意味で、透過的であり得る。たとえば、基地局1906は、接続されたUE1912にフォワーディング(たとえば、ハンドオーバ)されるべき、ホストコンピュータ1916から発生したデータを伴う着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて、知らされないことがあるかまたは知らされる必要がない。同様に、基地局1906は、UE1912から発生してホストコンピュータ1916に向かう発信アップリンク通信の将来ルーティングに気づいている必要がない。
【0160】
次に、一実施形態による、前の段落において説明されたUE、基地局、およびホストコンピュータの例示的な実装形態が、
図20を参照しながら説明される。通信システム2000では、ホストコンピュータ2002が、通信システム2000の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するように設定された通信インターフェース2006を含む、ハードウェア2004を備える。ホストコンピュータ2002は、記憶能力および/または処理能力を有し得る、処理回路2008をさらに備える。特に、処理回路2008は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ2002は、ホストコンピュータ2002に記憶されるかまたはホストコンピュータ2002によってアクセス可能であり、処理回路2008によって実行可能である、ソフトウェア2010をさらに備える。ソフトウェア2010は、ホストアプリケーション2012を含む。ホストアプリケーション2012は、UE2014およびホストコンピュータ2002において終端するOTT接続2016を介して接続するUE2014など、リモートユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション2012は、OTT接続2016を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0161】
通信システム2000は、通信システム中に提供される基地局2018をさらに含み、基地局2018は、基地局2018がホストコンピュータ2002およびUE2014と通信することを可能にするハードウェア2020を備える。ハードウェア2020は、通信システム2000の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するための通信インターフェース2022、ならびに基地局2018によってサーブされるカバレッジエリア(
図20に図示せず)中に位置するUE2014との少なくとも無線接続2026をセットアップおよび維持するための無線インターフェース2024を含み得る。通信インターフェース2022は、ホストコンピュータ2002への接続2028を容易にするように設定され得る。接続2028は直接であり得るか、あるいは接続2028は、通信システムのコアネットワーク(
図20に図示せず)を、および/または通信システムの外側の1つまたは複数の中間ネットワークを通過し得る。図示の実施形態では、基地局2018のハードウェア2020は、処理回路2030をさらに含み、処理回路2030は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。基地局2018は、内部的に記憶されるかまたは外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア2032をさらに有する。
【0162】
通信システム2000は、すでに言及されたUE2014をさらに含む。UE2014のハードウェア2034は、UE2014が現在位置するカバレッジエリアをサーブする基地局との無線接続2026をセットアップおよび維持するように設定された、無線インターフェース2036を含み得る。UE2014のハードウェア2034は、処理回路2038をさらに含み、処理回路2038は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。UE2014は、UE2014に記憶されるかまたはUE2014によってアクセス可能であり、処理回路2038によって実行可能である、ソフトウェア2040をさらに備える。ソフトウェア2040は、クライアントアプリケーション2042を含む。クライアントアプリケーション2042は、ホストコンピュータ2002のサポートを伴って、UE2014を介して人間のまたは人間でないユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。ホストコンピュータ2002では、実行しているホストアプリケーション2012は、UE2014およびホストコンピュータ2002において終端するOTT接続2016を介して、実行しているクライアントアプリケーション2042と通信し得る。ユーザにサービスを提供する際に、クライアントアプリケーション2042は、ホストアプリケーション2012から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供し得る。OTT接続2016は、要求データとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション2042は、クライアントアプリケーション2042が提供するユーザデータを生成するためにユーザと対話し得る。
【0163】
図20に示されているホストコンピュータ2002、基地局2018、およびUE2014は、それぞれ、
図19のホストコンピュータ1916、基地局1906A、1906B、1906Cのうちの1つ、およびUE1912、1914のうちの1つと同様または同等であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部の働きは、
図20に示されているようなものであり得、別個に、周囲のネットワークトポロジーは、
図19のものであり得る。
【0164】
図20では、OTT接続2016は、仲介デバイスとこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングとへの明示的言及なしに、基地局2018を介したホストコンピュータ2002とUE2014との間の通信を示すために抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャが、ルーティングを決定し得、ルーティングは、UE2014からまたはホストコンピュータ2002を動作させるサービスプロバイダから、またはその両方から隠れるように設定され得る。OTT接続2016がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらに、ネットワークインフラストラクチャが、(たとえば、ネットワークの負荷分散考慮または再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する判断を行い得る。
【0165】
UE2014と基地局2018との間の無線接続2026は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線接続2026が最後のセグメントを形成するOTT接続2016を使用して、UE2014に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、たとえば、データレートおよび/またはレイテンシを改善し、それにより、たとえば、低減されたユーザ待ち時間、ファイルサイズに対する緩和された制限、および/またはより良好な応答性などの利益を提供し得る。
【0166】
1つまたは複数の実施形態が改善する、データレート、レイテンシ、および他のファクタを監視する目的での、測定プロシージャが提供され得る。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ2002とUE2014との間のOTT接続2016を再設定するための随意のネットワーク機能がさらにあり得る。測定手順および/またはOTT接続2016を再設定するためのネットワーク機能は、ホストコンピュータ2002のソフトウェア2010およびハードウェア2004でまたはUE2014のソフトウェア2040およびハードウェア2034で、またはその両方で実装され得る。いくつかの実施形態では、OTT接続2016が通過する通信デバイスにおいてまたはその通信デバイスに関連して、センサー(図示せず)が展開され得、センサーは、上記で例示された監視された量の値を供給すること、あるいはソフトウェア2010、2040が監視された量を算出または推定し得る他の物理量の値を供給することによって、測定手順に参加し得る。OTT接続2016の再設定は、メッセージフォーマット、再送信セッティング、好ましいルーティングなどを含み得、再設定は、基地局2018に影響を及ぼす必要がなく、再設定は、基地局2018に知られていないかまたは知覚不可能であり得る。そのような手順および機能は、当技術分野において知られ、実践され得る。いくつかの実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ2002の測定を容易にするプロプライエタリUEシグナリングを伴い得る。測定は、ソフトウェア2010および2040が、伝搬時間、エラーなどを監視しながら、ソフトウェア2010および2040が、OTT接続2016を使用して、メッセージ、特に、空のまたは「ダミー」メッセージを送信させるという点で実装され得る。
【0167】
図21は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図19および
図20を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図21への図面参照のみがこのセクションに含まれる。ステップ2100において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。ステップ2100の(随意であり得る)サブステップ2102において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ2104において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。(随意であり得る)ステップ2106において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが始動した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。(また、随意であり得る)ステップ2108において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0168】
図22は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図19および
図20を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図22への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法のステップ2200において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。随意のサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ2202において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を介して進み得る。(随意であり得る)ステップ2204において、UEは、送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0169】
図23は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図19および
図20を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図23への図面参照のみがこのセクションに含まれる。(随意であり得る)ステップ2300において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加または代替として、ステップ2302において、UEはユーザデータを提供する。ステップ2300の(随意であり得る)サブステップ2304において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ2302の(随意であり得る)サブステップ2306において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信された入力データに反応してユーザデータを提供する、クライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の様式にかかわらず、UEは、(随意であり得る)サブステップ2308において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を始動する。方法のステップ2310において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0170】
図24は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図19および
図20を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図24への図面参照のみがこのセクションに含まれる。(随意であり得る)ステップ2400において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザデータを受信する。(随意であり得る)ステップ2402において、基地局は、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を始動する。(随意であり得る)ステップ2404において、ホストコンピュータは、基地局によって始動された送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0171】
本明細書で開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、または利益は、1つまたは複数の仮想装置の1つまたは複数の機能ユニットまたはモジュールを通して実施され得る。各仮想装置は、いくつかのこれらの機能ユニットを備え得る。これらの機能ユニットは、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含み得る、処理回路、ならびに、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る、他のデジタルハードウェアを介して実装され得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含み得る、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように設定され得る。メモリに記憶されたプログラムコードは、1つまたは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明される技法のうちの1つまたは複数を行うための命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、それぞれの機能ユニットに、本開示の1つまたは複数の実施形態による、対応する機能を実施させるために使用され得る。
【0172】
図におけるプロセスが本開示のいくつかの実施形態によって実施される動作の特定の順序を示し得るが、そのような順序は例示的である(たとえば、代替実施形態が、異なる順序で動作を実施する、いくつかの動作を組み合わせる、いくつかの動作を重ね合わせる、などを行い得る)ことを理解されたい。
【0173】
以下の略語のうちの少なくともいくつかが本開示で使用され得る。略語間の不整合がある場合、その略語が上記でどのように使用されるかが選好されるべきである。以下で複数回リストされる場合、最初のリスティングが(1つまたは複数の)後続のリスティングよりも選好されるべきである。
・ 3GPP 第3世代パートナーシッププロジェクト
・ 5G 第5世代
・ ACK 確認応答
・ AMF アクセスおよびモビリティ管理機能
・ BWP 帯域幅部分
・ CE 制御エレメント
・ CP サイクリックプレフィックス
・ CSI-RS チャネル状態情報参照信号
・ DCI ダウンリンク制御情報
・ DFN 直接フレーム番号
・ DMRS 復調用参照信号
・ gNB gノードB
・ HARQ ハイブリッド自動再送要求
・ IE 情報エレメント
・ LTE Long Term Evolution
・ MAC 媒体アクセス制御
・ MCS 変調符号化方式
・ NACK 否定応答
・ NDI 新データインジケータ
・ NR 新無線
・ OFDM 直交周波数分割多重
・ PDCCH 物理ダウンリンク制御チャネル
・ PDCP パケットデータコンバージェンスプロトコル
・ PDSCH 物理ダウンリンク共有チャネル
・ ProSe 近傍ベースサービス
・ PSBCH 物理サイドリンクブロードキャストチャネル
・ PSCCH 物理サイドリンク共通制御チャネル
・ PSFCH 物理サイドリンクフィードバックチャネル
・ PT-RS 追跡参照信号
・ PUCCH 物理アップリンク制御チャネル
・ PUSCH 物理アップリンク共有チャネル
・ QoS サービス品質
・ RAN 無線アクセスネットワーク
・ RB リソースブロック
・ RLC 無線リンク制御
・ RLF 無線リンク障害
・ RLM 無線リンク監視
・ RNTI 無線ネットワーク一時識別子
・ RRC 無線リソース制御
・ RRC 無線リソース制御
・ RSRP 参照信号受信電力
・ RSRQ 参照信号受信品質
・ RSSI 受信信号強度インジケータ
・ RV 冗長バージョン
・ SCI サイドリンク制御情報
・ SCS サブキャリア間隔
・ SI システム情報
・ SL サイドリンク
・ SMF セッション管理機能
・ S-PSS サイドリンク1次同期信号
・ SSB 同期信号ブロック
・ SSID サイドリンク同期識別情報
・ S-SSS サイドリンク2次同期信号
・ UCI アップリンク制御情報
・ UE ユーザ機器
・ UPF ユーザプレーン機能
【0174】
当業者は、本開示の実施形態に対する改善および修正を認識されよう。すべてのそのような改善および修正は、本明細書で開示される概念の範囲内で考慮される。
【0175】
誤解を避けるために、以下の番号を付けられた文は、本開示の実施形態を提示する。
1. 通信システム(900)においてリモート無線通信デバイス(906-RM)によって実施される方法であって、方法は、
ネットワークノード(802)から、経路切替えを実施するようにリモート無線通信デバイス(906-RM)を設定するメッセージを受信すること(1100)であって、メッセージが、第1のタイマーについての値を含む、メッセージを受信すること(1100)と、
第1のタイマーを、メッセージ中に含まれる値にセットすること(1102)と、
第1のタイマーが、経路切替えが正常に完了される前に満了するかどうかに基づいて、経路切替えが障害があったかどうかを決定すること(1110)と
を含む、方法。
2. 経路切替えが、
a) サービングリレー無線通信デバイス(905-RE-S)を通したリモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の間接経路から、リモート無線通信デバイス(906-RM)と経路切替えのためのターゲットセル(904-T)との間の直接経路への経路切替え、または
b) リモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の直接経路から、経路切替えのためのターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)を介したリモート無線通信デバイス(906-RM)と経路切替えのためのターゲットセル(904-T)との間の間接経路への経路切替え、または
サービングリレー無線通信デバイス(906-S)を介したリモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の第1の間接経路から、経路切替えのためのターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)を介したリモート無線通信デバイス(906-RM)と経路切替えのためのターゲットセル(904-T)との間の第2の間接経路への経路切替え
のいずれかである、実施形態1に記載の方法。
3. メッセージを受信すること(1100)に応答して、
第1のタイマーを開始すること(1104)と、
経路切替え手順の実施を開始すること(1106)と
をさらに含む、実施形態1または2に記載の方法。
4. メッセージが無線リソース制御(RRC)メッセージである、実施形態1から3のいずれか1つに記載の方法。
5. 第1のタイマーが、既存のタイマーまたは新しいタイマーである、実施形態1から4のいずれか1つに記載の方法。
6. 経路切替えが、サービングリレー無線通信デバイス(905-RE-S)を通したリモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の間接経路から、リモート無線通信デバイス(906-RM)とターゲットセル(904-T)との間の直接経路への経路切替えである、実施形態1から5のいずれか1つに記載の方法。
7. 第1のタイマーの値は、リモート無線通信デバイス(906-RM)がターゲットセル(904-T)に対して規定または設定された最大数のランダムアクセス試行を実施することを可能にする値である、実施形態6に記載の方法。
8. ターゲットセル(904-T)に対するランダムアクセスの正常な完了時に第1のタイマーを停止すること(1108)をさらに含む、実施形態7に記載の方法。
9. 経路切替えが、
リモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の直接経路から、ターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)を介したリモート無線通信デバイス(906-RM)とターゲットセル(904-T)との間の間接経路への経路切替え、または
サービングリレー無線通信デバイス(906-S)を介したリモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の第1の間接経路から、ターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)を介したリモート無線通信デバイス(906-RM)とターゲットセル(904-T)との間の第2の間接経路への経路切替え
である、実施形態1から5のいずれか1つに記載の方法。
10. 第1のタイマーの値は、リモート無線通信デバイス(906-RM)がターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)のほうへのレイヤ2リンク確立および/またはサイドリンク接続セットアップを完了することを可能にする値である、実施形態9に記載の方法。
11. メッセージが、条件付き再設定実行のためのRRC再設定メッセージであり、RRC再設定メッセージがreconfigurationWithSyncを含む、実施形態1から10のいずれか1つに記載の方法。
12.
経路切替えが障害があったかどうかを決定すること(1110)は、経路切替えが正常に完了される前の、第1のタイマーの満了に応答して、経路切替えが障害があったと決定すること(1110A)を含み、
方法は、経路切替えが障害があったと決定すること(1110A)に応答して、経路切替えが障害があったと決定すること(1110A)に応答して、障害回復手順を実施すること(1112)をさらに含む、
実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
13. 障害回復手順がRRC再確立手順である、実施形態12に記載の方法。
14. 障害回復手順を実施すること(912)は、
第2のタイマーを開始すること(1200)と、
第2のタイマーが稼働している間に、
障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスのいずれかを選択することための選択手順を実施すること(1202)、および
障害回復のための選択されたターゲットセルまたは選択されたターゲットリレー無線通信デバイスに接続することを試みること(1204)と
を含む、実施形態12または13に記載の方法。
15. 第2のタイマーが、既存のタイマーまたは新しいタイマーである、実施形態14に記載の方法。
16. 第2のタイマーは、リモート無線通信デバイス(906-RM)が障害回復のための選択されたターゲットセルまたは選択されたターゲットリレー無線通信デバイスにアクセスすることを可能にする値にセットされる、実施形態14または15に記載の方法。
17. 選択手順を実施すること(1202)が、
1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して測定を実施すること(1202-1)と、
実施された測定に基づいて、1つまたは複数の潜在的ターゲットセルから障害回復のためのターゲットセルを選択すること(1202-2)と
を含む、実施形態14から16のいずれか1つに記載の方法。
18. 1つまたは複数の潜在的ターゲットセルが、リモート無線通信デバイス(906-RM)の1つまたは複数の前のサービングセル、および/またはリモート無線通信デバイス(906-RM)のサービングセル(904-S)の1つまたは複数の近隣セルを含む、実施形態17に記載の方法。
19. 1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して測定を実施すること(1202-1)は、経路切替えが要求される前にネットワークノードからリモート無線通信デバイス(906-RM)によって受信された測定設定に基づいて、1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して測定を実施すること(1202-1)を含む、実施形態17または18に記載の方法。
20. 選択手順を実施すること(1202)が、
1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスに対して測定を実施すること(1202-1)と、
実施された測定に基づいて、1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスから障害回復のためのターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)と
を含む、実施形態14から16のいずれか1つに記載の方法。
21. 1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスに対して測定を実施すること(1202-1)が、各潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスについて、リモート無線通信デバイス(906-RM)と潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスとの間の既存のサイドリンク接続に対して、または潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスからリモート無線通信デバイス(906-RM)によって受信されたディスカバリメッセージに対して測定を実施することを含む、実施形態20に記載の方法。
22. 選択手順を実施すること(1202)が、
1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して測定を実施すること(1202-1)と、
1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスに対して測定を実施すること(1202-1)と、
実施された測定に基づいて、1つまたは複数の潜在的ターゲットセルおよび1つまたは複数の潜在的ターゲット無線通信デバイスから障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)と
を含む、実施形態14から16のいずれか1つに記載の方法。
23. 障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)が、以下の条件、すなわち、
潜在的ターゲットセルを優先する、
潜在的ターゲット無線通信デバイスを優先する、
測定された無線チャネル品質に基づいて、潜在的ターゲットセルまたは潜在的ターゲット無線通信デバイスのいずれかを選択する、
のうちの少なくとも1つに基づいて、障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)を含む、実施形態22に記載の方法。
24. 障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)が、規定または設定されたオフセットを考慮に入れた測定された無線チャネル品質に基づいて、障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)を含む、実施形態22に記載の方法。
25. 1つまたは複数の潜在的ターゲットセルが、1つまたは複数の準備されたセルである、実施形態14から24のいずれか1つに記載の方法。
26. 1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスが、1つまたは複数の準備されたセルに接続された1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスである、実施形態14から25のいずれか1つに記載の方法。
27. 選択手順を実施すること(1202)が、ネットワークノードから受信されたインジケータに基づいて、2つまたはそれ以上の規定された選択方式のうちの1つを実施すること(1202)を含む、実施形態14から26のいずれか1つに記載の方法。
28. 障害回復手順を実施すること(1112)が、
障害回復のための選択されたターゲットセルまたは選択されたターゲットリレー無線通信デバイスに正常に接続すると、第2のタイマーを停止すること(1206)
をさらに含む、実施形態14から27のいずれか1つに記載の方法。
29. ネットワークノードにメッセージを送ること(1114)をさらに含み、メッセージは、以下、すなわち、
・ 経路切替えが障害があったことを指示する情報と、
・ 無線通信デバイス(906-RM)、経路切替えの、障害があったターゲット無線ノード、またはターゲット無線ノードによってサーブされる障害があったターゲットセル、および/あるいは障害があったターゲットリレー無線通信デバイスを指示する情報と、
・ 経路切替え障害の原因を指示する情報と、
・ 無線通信デバイス(906-RM)経路切替えのターゲット無線ノード間のペア関係を指示する情報と、
・ (たとえば、RSRP、RSRQ、RSSI、SINR、SIR、チャネル占有などに関する)近隣セルまたは近隣無線通信デバイスについての1つまたは複数の測定結果と、
・ バッファステータス報告と、
・ 電力ヘッドルーム報告と
のうちの1つまたは複数を含む、実施形態14から28のいずれか1つに記載の方法。
30. 障害回復手順を実施すること(1112)は、
障害回復のための選択されたターゲットセルまたは選択されたターゲットリレー無線通信デバイスへの接続が正常に行われる前の、第2のタイマーの満了に応答して、回復が障害があったと決定すること(1208)と、
回復が障害があったと決定すること(1208)に応答して、
アイドルモードに遷移すること(1208)、および
検索手順を実施すること(1208)と
をさらに含む、実施形態14から28のいずれか1つに記載の方法。
31. 通信システム(900)のためのリモート無線通信デバイス(906-RM)であって、リモート無線通信デバイス(906-RM)は、
ネットワークノード(802)から、経路切替えを実施するようにリモート無線通信デバイス(906-RM)を設定するメッセージを受信すること(1100)であって、メッセージが、第1のタイマーについての値を含む、メッセージを受信すること(1100)と、
第1のタイマーを、メッセージ中に含まれる値にセットすること(1102)と、
第1のタイマーが、経路切替えが正常に完了される前に満了するかどうかに基づいて、経路切替えが障害があったかどうかを決定すること(1110)と
を行うように適応された、リモート無線通信デバイス(906-RM)。
32. リモート無線通信デバイス(906-RM)が、実施形態2から30のいずれか1つに記載の方法を実施するようにさらに適応された、実施形態31に記載のリモート無線通信デバイス(906-RM)。
33. 通信システム(900)のためのリモート無線通信デバイス(906-RM)であって、リモート無線通信デバイス(906-RM)が、
・ 1つまたは複数の送信機(1708)と、
・ 1つまたは複数の受信機(1710)と、
・ 1つまたは複数の送信機(1708)と1つまたは複数の受信機(1710)とに関連する処理回路(1702)と
を備え、処理回路(1702)は、
〇 ネットワークノード(802)から、経路切替えを実施するようにリモート無線通信デバイス(906-RM)を設定するメッセージを受信すること(1100)であって、メッセージが、第1のタイマーについての値を含む、メッセージを受信すること(1100)と、
〇 第1のタイマーを、メッセージ中に含まれる値にセットすること(1102)と、
〇 第1のタイマーが、経路切替えが正常に完了される前に満了するかどうかに基づいて、経路切替えが障害があったかどうかを決定すること(1110)と
を行うように設定された、リモート無線通信デバイス(906-RM)。
34. 少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、実施形態1から30のいずれか1つに記載の方法を行わせる命令を備える、コンピュータプログラム。
35. 実施形態34に記載のコンピュータプログラムを含んでいるキャリアであって、キャリアが、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである、キャリア。
36. ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータが、
ユーザデータを提供するように設定された処理回路と、
ユーザ機器(UE)への送信のためにユーザデータをセルラネットワークにフォワーディングするように設定された通信インターフェースと
を備え、
UEが無線インターフェースと処理回路とを備え、UEの処理回路が、実施形態1から30のいずれか1つに記載の方法を行うように設定された、通信システム。
37. UEをさらに含む、実施形態36に記載の通信システム。
38. セルラネットワークが、UEと通信するように設定された基地局をさらに含む、実施形態37に記載の通信システム。
39.
ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定され、
UEの処理回路が、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定された、
実施形態37または38に記載の通信システム。
40. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法は、
ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
ホストコンピュータにおいて、基地局を備えるセルラネットワークを介してUEにユーザデータを搬送する送信を始動することであって、UEが、実施形態1から30のいずれか1つに記載の方法を行う、送信を始動することと
を含む、方法。
41.
UEにおいて、基地局からユーザデータを受信すること
をさらに含む、実施形態40に記載の方法。
42. ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータが、
ユーザ機器(UE)から基地局への送信から発生したユーザデータを受信するように設定された通信インターフェース
を備え、
UEが無線インターフェースと処理回路とを備え、UEの処理回路が、実施形態1から30のいずれか1つに記載の方法を行うように設定された、通信システム。
43. UEをさらに含む、実施形態42に記載の通信システム。
44. 基地局をさらに含み、基地局が、UEと通信するように設定された無線インターフェースと、UEから基地局への送信によって搬送されたユーザデータをホストコンピュータにフォワーディングするように設定された通信インターフェースとを備える、実施形態43に記載の通信システム。
45.
ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行するように設定され、
UEの処理回路が、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定された、
実施形態43または44に記載の通信システム。
46.
ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それにより要求データを提供するように設定され、
UEの処理回路が、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それにより、要求データに応答してユーザデータを提供するように設定された、
実施形態43または44に記載の通信システム。
47. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法は、
ホストコンピュータにおいて、UEから基地局に送信されたユーザデータを受信することであって、UEが、実施形態1から30のいずれか1つに記載の方法を行う、ユーザデータを受信すること
を含む、方法。
48.
UEにおいて、基地局にユーザデータを提供すること
をさらに含む、実施形態47に記載の方法。
49.
UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行し、それにより、送信されるべきユーザデータを提供することと、
ホストコンピュータにおいて、クライアントアプリケーションに関連するホストアプリケーションを実行することと
をさらに含む、実施形態48に記載の方法。
50.
UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することと、
UEにおいて、クライアントアプリケーションへの入力データを受信することであって、入力データが、クライアントアプリケーションに関連するホストアプリケーションを実行することによってホストコンピュータにおいて提供される、入力データを受信することと
をさらに含み、
送信されるべきユーザデータが、入力データに応答してクライアントアプリケーションによって提供される、実施形態48に記載の方法。
51. 通信システム(900)においてネットワークノード(902)によって実施される方法であって、方法は、
リモート無線通信デバイス(906-RM)に、経路切替えを実施するようにリモート無線通信デバイス(906-RM)を設定するメッセージを送ること(1304)であって、メッセージが、第1のタイマーについての値を含む、メッセージを送ること(1304)
を含む、方法。
52. 経路切替えが、
a) サービングリレー無線通信デバイス(905-RE-S)を通したリモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の間接経路から、リモート無線通信デバイス(906-RM)と経路切替えのためのターゲットセル(904-T)との間の直接経路への経路切替え、または
b) リモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の直接経路から、経路切替えのためのターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)を介したリモート無線通信デバイス(906-RM)と経路切替えのためのターゲットセル(904-T)との間の間接経路への経路切替え、または
サービングリレー無線通信デバイス(906-S)を介したリモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の第1の間接経路から、経路切替えのためのターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)を介したリモート無線通信デバイス(906-RM)と経路切替えのためのターゲットセル(904-T)との間の第2の間接経路への経路切替え
のいずれかである、実施形態51に記載の方法。
53. メッセージが無線リソース制御(RRC)メッセージである、実施形態51または52に記載の方法。
54. 第1のタイマーが、既存のタイマーまたは新しいタイマーである、実施形態51から53のいずれか1つに記載の方法。
55. 経路切替えが、サービングリレー無線通信デバイス(905-RE-S)を通したリモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の間接経路から、リモート無線通信デバイス(906-RM)とターゲットセル(904-T)との間の直接経路への経路切替えである、実施形態51から54のいずれか1つに記載の方法。
56. 第1のタイマーの値は、リモート無線通信デバイス(906-RM)がターゲットセル(904-T)に対して規定または設定された最大数のランダムアクセス試行を実施することを可能にする値である、実施形態55に記載の方法。
57. 経路切替えが、
リモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の直接経路から、ターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)を介したリモート無線通信デバイス(906-RM)とターゲットセル(904-T)との間の間接経路への経路切替え、または
サービングリレー無線通信デバイス(906-S)を介したリモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の第1の間接経路から、ターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)を介したリモート無線通信デバイス(906-RM)とターゲットセル(904-T)との間の第2の間接経路への経路切替え
である、実施形態51から54のいずれか1つに記載の方法。
58. 第1のタイマーの値は、リモート無線通信デバイス(906-RM)がターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)のほうへのレイヤ2リンク確立および/またはサイドリンク接続セットアップを完了することを可能にする値である、実施形態57に記載の方法。
59. メッセージが、条件付き再設定実行のためのRRC再設定メッセージであり、RRC再設定メッセージがreconfigurationWithSyncを含む、実施形態51から58のいずれか1つに記載の方法。
60. リモート無線通信デバイス(906-RM)からメッセージを受信すること(1306)をさらに含み、メッセージは、以下、すなわち、
・ 経路切替えが障害があったことを指示する情報と、
・ 無線通信デバイス(906-RM)、経路切替えの、障害があったターゲット無線ノード、またはターゲット無線ノードによってサーブされる障害があったターゲットセル、および/あるいは障害があったターゲットリレー無線通信デバイスを指示する情報と、
・ 経路切替え障害の原因を指示する情報と、
・ 無線通信デバイス(906-RM)経路切替えのターゲット無線ノード間のペア関係を指示する情報と、
・ (たとえば、RSRP、RSRQ、RSSI、SINR、SIR、チャネル占有などに関する)近隣セルまたは近隣無線通信デバイスについての1つまたは複数の測定結果と、
・ バッファステータス報告と、
・ 電力ヘッドルーム報告と
のうちの1つまたは複数を含む、実施形態51から59のいずれか1つに記載の方法。
61. リモート無線通信デバイス(906-RM)と経路切替えのための選択されたターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)との間のペア関係性に関する情報を記憶すること(1300)をさらに含む、実施形態51から60のいずれか1つに記載の方法。
62. ペア関係性に関する情報を別のネットワークノードに送ること(1300)をさらに含む、実施形態61に記載の方法。
63. リモート無線通信デバイス(906-RM)から、新しい接続が確立されたことを指示するメッセージを受信すると、ペア関係性に関する情報をクリアすることをさらに含む、実施形態61または62に記載の方法。
64. ネットワークノード(902)が、リモート無線通信デバイス(906-RM)のサービングセル(904-S)をサーブするRANノードであり、方法が、リモート無線通信デバイス(906-RM)のUEコンテキストを記憶すること(1302)、および/または経路切替えのターゲットセル(904-T)をサーブする別のRANノードにリモート無線通信デバイス(906-RM)のUEコンテキストを送ること(1302)をさらに含む、実施形態51から62のいずれか1つに記載の方法。
65. ネットワークノード(902)が、リモート無線通信デバイス(906-RM)のサービングセル(904-S)をサーブするRANノードであり、リモート無線通信デバイス(906-RM)のUEコンテキストが、第3のタイマーが満了するまで、ネットワークノード(902)において、および/または経路切替えのターゲットセル(904-T)をサーブする別のRANノードにおいて、記憶される、実施形態51から62のいずれか1つに記載の方法。
66. リモート無線通信デバイス(906-RM)から、新しい接続が確立されたことを指示するメッセージを受信すると、記憶されたUEコンテキストをクリアすることをさらに含む、実施形態64または65に記載の方法。
67. 通信システム(900)のためのネットワークノード(902)であって、ネットワークノード(902)は、
リモート無線通信デバイス(906-RM)に、経路切替えを実施するようにリモート無線通信デバイス(906-RM)を設定するメッセージを送ること(1304)であって、メッセージが、第1のタイマーについての値を含む、メッセージを送ること(1304)
を行うように適応された、ネットワークノード(902)。
68. ネットワークノード(902)が、実施形態52から66のいずれか1つに記載の方法を実施するようにさらに適応された、実施形態67に記載のネットワークノード(902)。
69. 通信システム(900)のためのネットワークノード(902)であって、ネットワークノード(902)が処理回路(1404、1504)を備え、処理回路(1404、1504)は、ネットワークノード(902)が、
リモート無線通信デバイス(906-RM)に、経路切替えを実施するようにリモート無線通信デバイス(906-RM)を設定するメッセージを送ること(1304)であって、メッセージが、第1のタイマーについての値を含む、メッセージを送ること(1304)
を引き起こすように設定された、ネットワークノード(902)。
70. 少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、実施形態51から66のいずれか1つに記載の方法を行わせる命令を備える、コンピュータプログラム。
71. 実施形態70に記載のコンピュータプログラムを含んでいるキャリアであって、キャリアが、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである、キャリア。
72. ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータが、
ユーザデータを提供するように設定された処理回路と、
ユーザ機器(UE)への送信のためにユーザデータをセルラネットワークにフォワーディングするように設定された通信インターフェースと
を備え、
セルラネットワークが、無線インターフェースと処理回路とを有する基地局を備え、基地局の処理回路が、実施形態51から66のいずれか1つに記載の方法を行うように設定された、通信システム。
73. 基地局をさらに含む、実施形態72に記載の通信システム。
74. UEをさらに含み、UEが基地局と通信するように設定された、実施形態73に記載の通信システム。
75.
ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定され、
UEが、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定された処理回路を備える、
実施形態74に記載の通信システム。
76. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法は、
ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
ホストコンピュータにおいて、基地局を備えるセルラネットワークを介してUEにユーザデータを搬送する送信を始動することであって、基地局が、実施形態51から66のいずれか1つに記載の方法を行う、送信を始動することと
を含む、方法。
77.
基地局において、ユーザデータを送信すること
をさらに含む、実施形態76に記載の方法。
78. ユーザデータが、ホストアプリケーションを実行することによって、ホストコンピュータにおいて提供され、方法が、
UEにおいて、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行すること
をさらに含む、実施形態77に記載の方法。
79. ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータが、ユーザ機器(UE)から基地局への送信から発生したユーザデータを受信するように設定された通信インターフェースを備え、基地局が、無線インターフェースと処理回路とを備え、基地局の処理回路が、実施形態51から66のいずれか1つに記載の方法を行うように設定された、通信システム。
80. 基地局をさらに含む、実施形態79に記載の通信システム。
81. UEをさらに含み、UEが基地局と通信するように設定された、実施形態80に記載の通信システム。
82.
ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行するように設定され、
UEが、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それにより、ホストコンピュータによって受信されるべきユーザデータを提供するように設定された、
実施形態81に記載の通信システム。
【手続補正書】
【提出日】2023-08-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システム(900)においてリモート無線通信デバイス(906-RM)によって実施される方法であって、前記方法
は、
ネットワークノード(802)から、経路切替えを実施するように前記リモート無線通信デバイス(906-RM)を設定するメッセージを受信すること(1100)と、
前記経路切替えに障害があったかどうかを決定すること(1110)と、
障害回復手順を実施すること(1112)であって、前記障害回復手順は、前記経路切替えに障害があったと決定すること(1110A)に応答して実施される(1112)、障害回復手順を実施すること(1112)とを含み、前記障害回復手順が、
障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスとして、
適切なセルまたは
好適なリレー無線通信デバイスのいずれかを選択すること(1202)
を含む、方法。
【請求項2】
前記障害回復手順がRRC再確立手順である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記適切なセルまたは前記適切なリレー無線通信デバイスが、準備されたセルまたは準備されたリレー無線通信デバイスである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
準備されたセルまたは準備されたリレー無線通信デバイスが利用可能でないとき、準備されていないセルまたは準備されていないリレーWCDを選択することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記経路切替えが、
a) サービングリレー無線通信デバイス(905-RE-S)を通した前記リモート無線通信デバイス(906-RM)とサービングセル(904-S)との間の間接経路から、前記リモート無線通信デバイス(906-RM)と前記経路切替えのためのターゲットセル(904-T)との間の直接経路への経路切替え、または
b) 前記リモート無線通信デバイス(906-RM)と前記サービングセル(904-S)との間の直接経路から、前記経路切替えのためのターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)を介した前記リモート無線通信デバイス(906-RM)と前記経路切替えのための前記ターゲットセル(904-T)との間の間接経路への経路切替え、または
サービングリレー無線通信デバイス(906-S)を介した前記リモート無線通信デバイス(906-RM)と前記サービングセル(904-S)との間の第1の間接経路から、前記経路切替えのためのターゲットリレー無線通信デバイス(906-RE-T)を介した前記リモート無線通信デバイス(906-RM)と前記経路切替えのための前記ターゲットセル(904-T)との間の第2の間接経路への経路切替え
のいずれかである、請求項
1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記障害回復手順が、
1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して測定を実施すること(1202-1)と、
前記実施された測定に基づいて、前記1つまたは複数の潜在的ターゲットセルから障害回復のための前記ターゲットセルを選択すること(1202-2)と
を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して前記測定を実施すること(1202-1)が、ネットワークノードから前記リモート無線通信デバイス(906-RM)によって受信された測定設定に基づいて、前記1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して前記測定を実施すること(1202-1)を含む、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記障害回復手順が、
1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスに対して測定を実施すること(1202-1)と、
前記実施された測定に基づいて、前記1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスから障害回復のための前記ターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)と
を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスに対して前記測定を実施すること(1202-1)が、各潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスについて、前記リモート無線通信デバイス(906-RM)と前記潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスとの間の既存のサイドリンク接続に対して、または前記潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスから前記リモート無線通信デバイス(906-RM)によって受信されたディスカバリメッセージに対して測定を実施することを含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスが、前記リモート無線通信デバイス(906-RM)の1つまたは複数の前のサービングセルに接続された1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスである、請求項
8または
9に記載の方法。
【請求項11】
前記障害回復手順が、
1つまたは複数の潜在的ターゲットセルに対して測定を実施すること(1202-1)と、
1つまたは複数の潜在的ターゲットリレー無線通信デバイスに対して測定を実施すること(1202-1)と、
前記実施された測定に基づいて、前記1つまたは複数の潜在的ターゲットセルおよび前記1つまたは複数の潜在的ターゲット無線通信デバイスから障害回復のためのターゲットセルまたはターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)と
を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
障害回復のための前記ターゲットセルまたは前記ターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)が、以下の条件、すなわち、
潜在的ターゲットセルを優先する、
潜在的ターゲット無線通信デバイスを優先する、
測定された無線チャネル品質に基づいて、潜在的ターゲットセルまたは潜在的ターゲット無線通信デバイスのいずれかを選択する、
のうちの少なくとも1つに基づいて、障害回復のための前記ターゲットセルまたは前記ターゲットリレー無線通信デバイスを選択すること(1202-2)を含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記障害回復手順を実施すること(912)が、第2のタイマーを開始すること(1200)をさらに含み、前記選択するステップは、前記第2のタイマーが稼働している間に実施される、請求項1から
12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記障害回復手順を実施すること(1112)が、
障害回復のための前記選択されたターゲットセルまたは前記選択されたターゲットリレー無線通信デバイス
を正常に
選択すると、前記第2のタイマーを停止すること(1206)
をさらに含む、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記障害回復手順を実施すること(1112)は、
障害回復のための前記選択されたターゲットセルまたは前記選択されたターゲットリレー無線通信デバイスの
選択が正常に行われる前の、前記第2のタイマーの満了に応答して、回復が障害があったと決定すること(1208)と、
回復
に障害があったと決定すること(1208)に応答して、
アイドルモードに遷移すること(1208)、および
検索手順を実施すること(1208)と
をさらに含む、請求項
13または
14に記載の方法。
【請求項16】
前記ネットワークノードにメッセージを送ること(1114)をさらに含み、前記メッセージは、以下、すなわち、
・ 前記経路切替え
に障害があったことを指示する情報と、
・ 前記リモート無線通信デバイス(906-RM)、前記経路切替えの、障害があったターゲット無線ノード、または前記ターゲット無線ノードによってサーブされる障害があったターゲットセル、および/あるいは障害があったターゲットリレー無線通信デバイスを指示する情報と、
・ 前記経路切替え
の障害の原因を指示する情報と、
・ 前記リモート無線通信デバイス(906-RM)
と前記経路切替えの前記ターゲット無線ノード
との間のペア関係を指示する情報と、
・ (たとえば、RSRP、RSRQ、RSSI、SINR、SIR、チャネル占有などに関する)近隣セルまたは近隣無線通信デバイスについての1つまたは複数の測定結果と、
・ バッファステータス報告と、
・ 電力ヘッドルーム報告と
のうちの1つまたは複数を含む、請求項1から
15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記メッセージが、第1のタイマーについての値を含み、前記方法が、前記第1のタイマーを、前記メッセージ中に含まれる前記値にセットすることをさらに含み、前記経路切替え
に障害があったかどうかを決定することは、前記第1のタイマーが、前記経路切替えが正常に完了される前に満了するかどうかに基づいて、前記経路切替え
に障害があったかどうかを決定することを含む、請求項
1から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記メッセージを受信すること(1100)に応答して、
前記第1のタイマーを開始すること(1104)と、
経路切替え手順の実施を開始すること(1106)と
をさらに含む、請求項
17に記載の方法。
【請求項19】
通信システム(900)のためのリモート無線通信デバイス(906-RM)であって、前記リモート無線通信デバイス(906-RM)が、
請求項1から18のいずれか一項に記載の方法を実施するように適応された、リモート無線通信デバイス(906-RM)。
【請求項20】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から
18のいずれか一項に記載の方法を行わせる命令を備える、コンピュータ
可読記憶媒体。
【国際調査報告】