(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-28
(54)【発明の名称】活水化装置及び容器
(51)【国際特許分類】
A23L 5/30 20160101AFI20231221BHJP
C02F 1/48 20230101ALI20231221BHJP
A23L 2/00 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
A23L5/30
C02F1/48 Z
A23L2/00 B
A23L2/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023538029
(86)(22)【出願日】2021-12-13
(85)【翻訳文提出日】2023-06-29
(86)【国際出願番号】 IB2021061614
(87)【国際公開番号】W WO2022130157
(87)【国際公開日】2022-06-23
(32)【優先日】2020-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523231048
【氏名又は名称】ビー・ウォーター・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100139527
【氏名又は名称】上西 克礼
(74)【代理人】
【識別番号】100164781
【氏名又は名称】虎山 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】ルベサ・ピエル
【テーマコード(参考)】
4B035
4B117
4D061
【Fターム(参考)】
4B035LC01
4B035LC03
4B035LE03
4B035LP46
4B035LP50
4B035LP59
4B117LC02
4B117LE10
4B117LP17
4B117LP20
4B117LT05
4D061DA03
4D061DB20
4D061EA19
4D061EB02
4D061EC02
(57)【要約】
飲料の特性を変化させることにより飲料を処理するための装置であって、飲料(30)を収容するための容器(20)と、この容器の近くに、MF/HF/VHFラジオ帯域の共振周波数を有する受動電磁共振器(40)とを含む、装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料の特性を変化させることにより飲料を処理するための装置であって、飲料(30)を収容するための容器(20)と、この容器の近くに、MF/HF/VHFラジオ帯域の共振周波数を有する受動電磁共振器(40)とを含む、装置。
【請求項2】
前記特性が、ゼータ電位、表面張力、水和力、粘度、発芽効果、味、口当たりの群から選択される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記受動共振器(40)が、絶縁体(43)上に少なくとも一つの電導性トラック(44)を含む、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記絶縁体(43)が、平坦な絶縁版であり、そして前記少なくとも一つの導電性トラック(44)が、絶縁体にクラッドされた金属製ストリップとして実現され、それにより、前記電導性トラックが、MF/HF/VHFラジオ帯域に共振周波数を供するように構成されている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記容器(20)が、前記受動電磁共振器(40)上に載せられる平坦な基部を有する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記導電性トラック(44)が、渦巻きコイルとしてまたは星型として形成されている、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記電磁共振器(40)が、前記容器(20)と恒久的に一体化されたホルダ(25)に収容されている、請求項1~6のいずれか一つに記載の装置。
【請求項8】
前記共振周波数は、前記電磁共振器(40)が、ISM帯域(120)でバックグラウンドの電磁場を局所的に増幅する周波数である、請求項1~7のいずれか一つに記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[参照出願]
本出願は、2020年12月18日に出願された欧州特許出願第20215679.0号の優先権を主張するものであり、その出願の内容は、その全てが参照によりここに掲載されたものとする。
【0002】
本発明は、飲用水または他の水性飲料の電磁的状態調節のための装置、並びにこのような装置を含む、水または飲料のための容器に関する。
【背景技術】
【0003】
文献EP2364954B1(特許文献1)は、廃水の電磁処理のための能動装置を開示している。この刊行物の装置は、印刷回路基板上のフラットアンテナを駆動する能動発振器、並びに2kHzと7kHzの間の周波数の、調和関係の二つの電磁振動数のアクティブソースを含む。その発明者らは、特にバクテリアが発生したスラッジの量を減少させることによって、廃水の処理効率を向上する廃水の物理的特性の改変方法を開示している。
【0004】
硬水からのライムスケールの堆積を減少させるための電磁刺激の使用も既知である。このような装置は、水-溶質の相互作用を様々な方法で変化させ、そして析出結晶のエネルギー的に優先される形態を変化させるかまたはより可溶性の高い形態の炭酸カルシウムの生成を促進することによって、汚染を低減することができる。例えば、FR2607574A(特許文献2)は、水導管の周りに巻かれかつ適切なアクティブソースによって電力供給される開放端ソレノイドを備えた装置を開示している。
【0005】
受動共振器はエネルギー供給には頼らないが、局所電磁場強度を局所的にかつ僅かに増強する。これらは、この努力傾注分野においては、能動的エミッタと比べると使用されるケースはかなり少なく、そしてアクティブソースがないことは、それらの効果に対する偏見を生んでいる。しかし、このような用途の幾つかの孤立した事例が存在する。例えば、WO0027522A1(特許文献3)は、数多くのシステムのエネルギー効率の向上を含む、数多くの用途に使用される受動分割リング共振器を開示している。この装置の数多くの用途のうち、著者らは、ワインや食品を、前記共振器が埋設されたセラミック製プレート上に載せることによって、これらの味を改善するためにそれを使用することを提案している。この共振器の電磁パラメータは、その開示では特定されていない。
【0006】
水及び水溶液の性質への電磁場の効果も科学文献において十分に文書化されている。その一部を引用すれば、Okazaki,T.,Umeki,S.,Orii,T.等の文献、“Investigation of the effects of electromagnetic field treatment of hot spring water for scale inhibition using a fibre optic sensor”(光ファイバセンサーを用いたスケール防止のための温泉水の電磁場処理の効果の検証)(非特許文献1)がある。Sci Rep 9,10719(2019)(非特許文献2)は、スケール形成と、水中に分散したCaCO3粒子のゼータ電位とに対する、極めて長波長の電磁励起の効果を文書化している。更に、水に対する静磁場の効果は、更に、Chibowski,Emil & Szczes,Aleksandra & Holysz,Lucyna(2018)の文献、“Influence of Magnetic Field on Evaporation Rate and Surface Tension of Water”(水の蒸発速度及び表面張力に対する電磁場の影響)(Colloids and Interfaces.2.68.10.3390/colloids2040068)(非特許文献3)によって開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】EP2364954B1
【特許文献2】FR2607574A
【特許文献3】WO0027522A1
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Okazaki,T.,Umeki,S.,Orii,T.,“Investigation of the effects of electromagnetic field treatment of hot spring water for scale inhibition using a fibre optic sensor”
【非特許文献2】Sci Rep 9,10719(2019)
【非特許文献3】Chibowski,Emil & Szczes,Aleksandra & Holysz,Lucyna(2018),“Influence of Magnetic Field on Evaporation Rate and Surface Tension of Water”,Colloids and Interfaces.2.68.10.3390/colloids2040068
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
既知の装置は、それらの具体的な用途の事例では効果的であるものの、飲用水を消費時に処理するためには適していないかまたは実用的ではない。本発明は、従来技術の制限を克服する、この技術的問題に対する解決策を提供することを目的とするものである。この解決策は、添付の特許請求の範囲の対象によって提供される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
特に、本発明の目的は、飲料の物理的特性を変化することにより飲料を処理するための装置によって達成され、この際、当該装置は、飲料を収容するための容器と、この容器の近くに、MF/HF/VHFラジオ帯域の共振周波数を有する受動電磁共振器を備える。
【0011】
物理的特性は、ゼータ電位、表面張力、水和力及び粘度の群から選択し得る。
【0012】
好ましくは、前記受動共振器は、平坦な絶縁板であってよい絶縁体上の少なくとも一つの導電性トラックを含み;この少なくとも一つの導電性トラックは、MF/HF/VHFラジオ帯域の共振周波数を供する構成で、前記絶縁体上にクラッドされた金属ストリップから作製することができる。有利には、前記容器は、前記受動電磁共振器上に搭載された平坦な基部を有してよく、そして前記電磁共振器は、前記容器に恒久的にもしくはそれから取り外し可能に結合されたホルダ内に収容されていることができるか、または別個の物であることができる。
【0013】
本発明の受動共振器は、共振器に隣接する容器の領域において、バックグランド電磁場の局所的な増幅を引き起こすかまたは少なくとも、バックグラウンド電磁場のうちで共振器の共振ピークに近くかつ前記共振を励起できるの成分の局所的な増幅を引き起こす。好ましくは、ISMアクティビティによって生成されるバックグラウンド場を増幅するために、該共振器は、一つのISM帯域にまたはそれの十分近くに共振を配置するように構成される。
【0014】
前記導電性トラックは様々な形状を取ることができ;試験では、渦巻きコイル、星形及びジグザグの形状が有効であることが分かったが、共振周波数が所望の帯域にあることを条件に他の形状も可能である。導電体の構成は、コンピュータシミレーション、例えば有限要素シミュレーション、及びCAEツールを用いて、既知のシミュレーションによって設計することができる。
【0015】
本発明の例示的な態様を発明の詳細な説明に開示し、そして図によって示す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本発明の一つの観点による受動共振器を備えた水容器を概略的に示す。
【
図2a】
図2aは、本発明の受動共振器の可能な構成の一つを示す。
【
図2b】
図2bは、本発明の受動共振器の可能な構成の一つを示す。
【
図2c】
図2cは、本発明の受動共振器の可能な構成の一つを示す。
【
図2d】
図2dは、本発明の受動共振器の可能な構成の一つを示す。
【
図3】
図3は、本発明による共振器の共振スペクトルをプロットしたものである。
【
図4】
図4は、本発明による共振器の共振スペクトルをプロットしたものである。
【実施例】
【0017】
図1は、水30を収容するための容器20を示す。この開示は、簡潔にするために大概は水に関するものであるが、提示される態様は、場合によってはマイクロ及び/またはナノ粒子も含む、様々な化学種及びガスの水溶液である飲用水、または水系の飲料の状態調節用に構成または予定されていてよいことが意図される。
【0018】
容器20は、ガラス製ボトルまたはポリマー製ボトルであってよく、または底の部分が電気伝導性材料でできていないことを条件に、水及び飲料を収容するための任意の適当な材料で具体化できる。飲料を冷たいまたは温かい状態に維持することが望ましい場合は、容器20は、断熱ボトル、例えば二重壁ボトルであってよい。ボトルの上部にスチールを使用することができるが、底部には、例えばポリマーまたはガラスなどの非導電性材料を使用される。該容器は、充填及び注ぎ出しのための口を有し、これは、本発明の本質的な特徴ではないものの、液体圧を保持するかまたは汚れ及びエアロゾルが入るのを防ぐためにキャップ25で閉じてもよい。
【0019】
容器20は、受動電磁共振器30に近接し、この共振器は、当該態様では、底部領域において容器の外側と接触した状態で設置される。他の図示していない変形では、電磁共振器30は、容器の内部にあり、水または飲料によって包囲されていてもよいが、容器の外側の共振器が満足な効果を示し、そしてこれらは水と接触しないために、汚染されるリスクがない。規制の面では、食品との直接または間接的な接触は避けることが非常に望ましい。
【0020】
電磁共振器40の好ましい位置の一つは、容器の底と、この容器が通常載せられる表面との間である。この位置では、平坦な共振器が、容器内のかなりの体積の水に影響を与えるように良好に配置され;更には、この配置は、視覚的に邪魔にならず、そして容器30の美観的なデザインに大きな自由度を残す。共振器40は、容器の底にフィットするホルダ25に収容してもよい。
【0021】
図1は、図示を簡単にするために容器20からは離してホルダ25を示しており;発振器40を備えたホルダ25は、本発明の態様では容器20から分離及び脱着可能であってよいか、または本発明の他の態様では、ホルダ25及び共振器40は恒久的に容器30と一体化されていてもよい。場合により、共振器40は容器30から分離及び脱着可能であってよく、そして本発明の範囲から外れることなく、単に、コースターの様に、容器20とその下のテーブルとの間に介在していてもよい。
【0022】
ホルダ25は、プラスチックまたはセラミックまたは他の適当な材料で作製し得る。ホルダ25の作製のために使用した材料が、例えば導電性、磁気性または水分が豊富な構成分を含む場合などの共振器40の周波数を変化させる性質を有する時には、それらの影響は、共振器の設計に考慮されるべきである。
【0023】
先に記載のように、本発明の実現には平坦な共振器が好ましい、というのもこれらは、それらの効果が証明されており、効果的に製造でき、そして平坦な円盤形で作製された場合には、多くの液体用容器の底に簡単に適合できるからである。しかし、本発明は、他の形状または具体化、例えば湾曲したまたはフレキシブルな共振器を含む。
【0024】
制御された発芽実験は、特に10MHzと80MHzとの間の電磁スペクトルの範囲で、MF/HF/VHFラジオ帯域の共振周波数を有する受動電磁共振器を形成する構造は、水性環境中で様々な穀粒の発芽挙動を改善するのに効果的であることを示した。制御された条件下で行った試飲試験は、発芽に大きな影響を示す同じ構造が、飲用水または飲料の味、口あたりまたは官能特性を好ましいものに変化させたことも示唆した。
【0025】
図2aは、本発明の一つの観点による受動共振器40の可能な構造の一つを示し、平坦な円盤の形状の平坦な誘電性基板43、及びこの円盤の片面または両面上の導電性トラック44を含んで、所望の共振周波数及び電磁的特性を有する回路を形成している。数多くの通常の容器形状との組み合わせに適した、直径がおおよそ5~20cmのこの構成は、多くの場合に、追加的な電子部品を使用することなく、所望の範囲の共振周波数を供し得る。
【0026】
該液体容器は持ち運び可能であり、様々な電磁周囲ノイズスペクトルを有する環境に置くことができる。実質的なエントリ信号を増幅する確率を最大にするために、選択される周波数は、有利には、13.56MHz、27.12MHzまたは40.68MHなどのISM(産業科学医療用)帯域とすることができる。このような信号を用いた装置の最近の増加は、最大周囲ノイズ信号を受ける確率を高めている。
【0027】
導電性トラック44の形状及びトポロジーは、本発明の広範な趣旨から逸脱することなく、数多くの形状を取ることができる。
図2aに示す態様では、トラックは、所望の範囲の共振を生成するのに適した分布定数インダクタンス及び静電容量を有する星型様のパターンを形成している。この図面は、共振器の片面のみを示しているが、その回路は、更に反対の面上の導電性トラックによって完成する。
【0028】
図2bは、本発明の他の可能な具体化の一つを示し、そこでは、導電性トラック44は、中心から周辺に向かって走る二本巻きの渦巻きコイルの形状を有する。この二本巻きのコイルは、多重共振モードを供し、二本巻きラインを形成する二つの導電体が同じ方向に同じ電流を運ぶコモンモードと、二つの導電体が逆向きの電流を運ぶディファレンシャルモードを含む。
図2cに示すような一本巻き共振器は、ディファレンシャルモードではなく、同一のコモンモードの共振を示すであろうものであり、これもまた、本発明の範囲に含まれる。
【0029】
図2dは、本発明の共振器40の第三の可能な構造を示す。この変形では、導電体44は、四回対称のジグザグパターンで配置されている。
図2a~2dは、本発明で使用した時にそれらの効果が証明された共振器の例に過ぎず、本発明の共振器が取り得る形状の全てを示すものではないと理解されるべきである。
【0030】
本発明の共振器は、必要な形状において所望の共振周波数を供することができる、任意の製造方法で得ることができる。有利には、これは、印刷回路基板の製造に使用される技術を用いて実現できる。誘電性基板43は、絶縁材料の薄いシートであることができる。適当な基板には、複合材料、例えばエポキシ樹脂中に埋設されたガラス布、フェノール含浸紙、誘電性材料、例えばPTFE、ガラスもしくはセラミックのソリッドシート、またはポリイミド箔などのフレキシブルフィルムなどが挙げられる。
【0031】
導電性トラック44は、基板上の銅クラッドをエッチングすることによって実現できる。その代わりに、金属製導電体またはストリップは、基板44上に貼付またはラミネートすることができ、あるいは所望の回路を、インクジェットプリンタまたは任意の他の適当な方法により導電性インキにて描画することができる。導電体の厚さは、本発明から逸脱することなく或る範囲内で変わり得るが、ミリメータの何分の一かの厚さが一般的に適している。
【0032】
水、酸または洗剤などの外部からの剤に対する耐性を向上するためには、導電性トラックは、錫、銀、ニッケルまたは金などの不活性金属の薄いフィルムで金属被覆することができる。ニッケル及び金の無電極メッキが効果的かつ経済的である。
【0033】
該共振器は受動的であり、外部回路への接続を必要としないために、該導電性トラックは、好ましくは、保護のための絶縁性及び非導電性コーティング、例えばラッカー様コーティング、シリコーンベースコーティングまたはエポキシベースコーティングによって覆われている。当技術分野で知られているように、共形コーティングを特別な保護のために適用できる。
【0034】
図3は、
図1に示すようなウォーターカラフでの、
図2bに示すような共振器の効果と、垂直伝搬ベクトルを有する、二つの偏波(プロット104及び105)の入射平面電磁波から生じる電流とのシミュレーションの結果をプロットしたものである。このシミュレーションは、約36MHz(A)及び95MHz(B)に二つの共振ピークを示す。共振器は、容器20の(
図1に見える)液体が充填された近接領域28において電磁場の強度を増幅し、それにより、容器20に含まれる水が処理される。この共振器は、現実的なシミュレーションでは、36MHz共振において67倍の局所的増幅を生成した。
【0035】
図4は、ウォーターカラフでの、
図2cに示すような共振器のシミュレーションからのプロットである。かなり拡大した水平軸は、矩形120で示される、13.56MHzのISM帯域に近い電磁スペクトルの領域を選択している。場強度106は、13.5MHz周りの中心周波数及び帯域幅W(ここでは、最大増幅から-3dBの所に示される)を有する共振ピークCを示す。プロット107は、シミュレートされた背景場の強度を表し、これは一定していた。この共振器は、現実的なシミュレーションでは、共振ピークにおいて背景場の20倍強の増幅を生成した。
図2bの共振器と比較した時の低いゲインは、コイルのサイズが比較的小さいこと及び共振周波数が比較的低いことによって説明できる。
【0036】
共振ピークCは、ISM帯域120に近いか、またはそれの幅W内にISM帯域120を含み;これらの周波数に常に存在するバックグラウンドの電磁場の振幅は、共振器40に近い隣接領域28において顕著に増強される。
【符号の説明】
【0037】
20 容器
25 ホルダ
27 キャップ
28 場増強領域
30 水、飲料、液体
40 共振器
43 絶縁板
44 導電体
104 第二の偏波
105 第一の偏波
106 共振
107 バックグラウンド
120 ISM帯域
A-C 共振ピーク
W 帯域幅
【国際調査報告】