(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-04
(54)【発明の名称】材料洗浄方法、調理器具及び可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
A47J 43/24 20060101AFI20231222BHJP
A47J 27/00 20060101ALI20231222BHJP
【FI】
A47J43/24
A47J27/00 103D
A47J27/00 109R
A47J27/00 109B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519964
(86)(22)【出願日】2021-12-24
(85)【翻訳文提出日】2023-06-28
(86)【国際出願番号】 CN2021141299
(87)【国際公開番号】W WO2022143474
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】202011611508.7
(32)【優先日】2020-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011610723.5
(32)【優先日】2020-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515117198
【氏名又は名称】佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA ELECTRICAL HEATING APPLIANCES MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】San Le Road #19,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 育▲権▼
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 保民
(72)【発明者】
【氏名】王 天水
(72)【発明者】
【氏名】付 厚潮
(72)【発明者】
【氏名】李 家孔
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 良柳
【テーマコード(参考)】
4B053
4B055
【Fターム(参考)】
4B053AA01
4B053BA17
4B053BB01
4B053BL03
4B055AA03
4B055BA80
4B055CA22
4B055CD07
4B055EA02
4B055GA02
4B055GB18
4B055GD02
(57)【要約】
本願は材料洗浄方法、調理器具(10)及び可読記憶媒体を開示し、材料洗浄方法は調理器具(10)に適用され、調理器具(10)は、収容空間(31)と、輸送口(61)を有する輸送装置と、を含み、材料洗浄方法は、収容空間(31)内で移動するように輸送装置を制御することで、輸送口(61)を収容空間(31)内の材料内で移動させ、同時に輸送口(61)を介して送風処理を行うように輸送装置を制御することで、収容空間(31)内の材料を洗浄するステップ(S30)を含む。この材料洗浄方法により、材料洗浄効果の向上が実現される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理器具に適用される材料洗浄方法であって、
前記調理器具は、収容空間と、輸送口を有する輸送装置と、を含み、前記材料洗浄方法は、
前記収容空間内で移動するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の材料内で移動させ、同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御することで、前記収容空間内の材料を洗浄するステップ
を含む材料洗浄方法。
【請求項2】
前記材料は穀物材料と前記穀物材料を没させる液体とを含み、前記収容空間内で移動するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の材料内で移動させ、同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御することで、前記収容空間内の材料を洗浄する前記ステップにおいて、前記輸送口が前記穀物材料の上方の液体内で上下に移動する
請求項1に記載の材料洗浄方法。
【請求項3】
前記材料は穀物材料と前記穀物材料を没させる液体とを含み、前記収容空間内で移動するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の材料内で移動させ、同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御することで、前記収容空間内の材料を洗浄する前記ステップにおいて、前記輸送口が前記穀物材料内で上下に移動する
請求項1に記載の材料洗浄方法。
【請求項4】
前記調理器具は材料供給装置をさらに含み、前記収容空間内で移動するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の材料内で移動させ、同時に前記輸送口を介して送風を行うように前記輸送装置を制御することで、前記収容空間内の材料を洗浄する前記ステップの前に、
前記収容空間へ穀物材料を投入するように前記材料供給装置を制御するステップと、
前記穀物材料を没させる液体を前記収容空間内に注入するように前記輸送装置を制御するステップと、
をさらに含む請求項3に記載の材料洗浄方法。
【請求項5】
前記輸送装置は、伸縮組立体と、前記伸縮組立体に接続された輸送配管と、を含み、前記輸送配管には前記輸送口が設けられており、前記収容空間内で移動するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の材料内で移動させ、同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御することで、前記収容空間内の材料を洗浄する前記ステップは、
投入された穀物材料の穀物材料量を取得するステップと、
穀物材料量に基づいて前記伸縮組立体の既定伸縮距離範囲をマッチングさせるステップと、
マッチングした既定伸縮距離範囲に従って、前記輸送口を穀物材料内で上下移動させるように前記伸縮組立体を制御し、同時に送風処理を行うように前記輸送配管を制御することで、前記収容空間内の穀物材料を洗浄するステップと、
を含み、又は、
投入された穀物材料の穀物材料量を取得するステップと、
穀物材料量と収容空間の容積パラメータとに基づいて、収容空間内の前記穀物材料の高さを算出するステップと、
前記高さに基づいて、前記伸縮組立体の伸縮距離範囲を算出するステップと、
伸縮距離範囲に従って、前記輸送口を前記穀物材料の高さ内で上下移動させるように前記伸縮組立体を制御し、同時に送風処理を行うように前記輸送配管を制御することで、前記収容空間内の穀物材料を洗浄するステップと、
を含む請求項4に記載の材料洗浄方法。
【請求項6】
前記伸縮組立体は、互いに密封的に嵌接された複数の嵌接管と、隣接する2つの嵌接管の間に連結された復帰部材と、を含み、前記調理器具は、前記嵌接管と連通する駆動組立体をさらに含み、前記駆動組立体は、前記嵌接管内に駆動媒体を充填することで複数の前記嵌接管を伸縮させるように構成されており、伸縮距離範囲に従って、前記輸送口を穀物材料内で上下移動させるように前記伸縮組立体を制御し、同時に送風処理を行うように前記輸送配管を制御することで、前記収容空間内の穀物材料を洗浄する前記ステップは、
伸縮距離範囲と前記復帰部材の弾性力パラメータとに基づいて、前記嵌接管が伸縮する際に必要とされる駆動媒体の圧力範囲を決定するステップと、
前記圧力範囲に従って駆動媒体を前記嵌接管内に注入するように前記駆動組立体を制御することで、複数の前記嵌接管を前記伸縮距離範囲内で伸縮させて、前記輸送口を穀物内で上下移動させ、同時に送風処理を行うように前記輸送配管を制御することで、前記収容空間内の穀物材料を洗浄するステップと、
を含む請求項5に記載の材料洗浄方法。
【請求項7】
同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御する前記ステップは、
投入された穀物材料の穀物材料量を取得するステップと、
穀物材料量に基づいて前記輸送装置の既定送風頻度をマッチングさせるステップと、
マッチングした送風頻度に従って、送風するように前記輸送装置を制御するステップと、
を含み、又は、
投入された材料の材料量を取得するステップと、
材料量と収容空間の容積パラメータとに基づいて、前記輸送装置の送風頻度を算出するステップと、
マッチングした送風頻度に従って、送風するように前記輸送装置を制御するステップと、
を含む請求項3に記載の材料洗浄方法。
【請求項8】
同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御する前記ステップの後に、
送風処理を既定時間だけ継続してから終了させるように前記輸送装置を制御するステップと、
前記輸送口を前記穀物材料の底部まで移動させるように前記輸送装置を制御するステップと、
前記輸送口を介して吸引するように前記輸送装置を制御することで、液体を前記収容空間から排出するステップと、
をさらに含む請求項3に記載の材料洗浄方法。
【請求項9】
調理器具に適用される材料洗浄方法であって、
前記調理器具は、収容空間と、輸送口を有し前記収容空間と連通する輸送装置と、を含み、前記材料洗浄方法は、
前記収容空間内の材料の材料量を取得するステップと、
前記材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させ、前記輸送口を介して輸送動作を行うステップと、
を含む材料洗浄方法。
【請求項10】
前記材料は穀物材料と前記穀物材料を浸漬する液体とを含み、前記材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させ、前記輸送口を介して輸送動作を行う前記ステップは、前記穀物材料の穀物材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記穀物材料上方の液体内に延出させ、前記輸送口を介して前記収容空間内への気体輸送動作を行うステップ
を含む請求項9に記載の材料洗浄方法。
【請求項11】
前記材料は穀物材料と前記穀物材料を浸漬する液体とを含み、前記材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させ、前記輸送口を介して輸送動作を行う前記ステップは、
前記穀物材料の穀物材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の穀物材料内に延出させ、前記輸送口を介して前記収容空間内への気体輸送動作を行うステップ
を含む請求項9に記載の材料洗浄方法。
【請求項12】
前記穀物材料の穀物材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の穀物材料内に延出させるステップにおいて、前記輸送口を前記穀物材料の高さの中間位置まで延出させる
請求項11に記載の材料洗浄方法。
【請求項13】
前記輸送装置は、伸縮組立体と、前記伸縮組立体に取り付けられた輸送管と、を含み、前記輸送管には前記輸送口が設けられており、前記材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させる前記ステップは、
前記材料量に基づいて前記伸縮組立体の既定伸縮距離をマッチングさせるステップと、
マッチングした前記既定伸縮距離に従って、伸縮するように前記伸縮組立体を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させるステップと、
を含み、又は、
前記材料量と前記収容空間の容積パラメータとに基づいて、前記伸縮組立体の伸縮距離を算出するステップと、
前記伸縮距離に応じて、伸縮するように前記伸縮組立体を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させるステップと、
を含む請求項9に記載の材料洗浄方法。
【請求項14】
前記調理器具は駆動装置をさらに含み、前記伸縮組立体は、互いに密封的に嵌接された複数の嵌接管と、2つの嵌接管の間にある復帰部材と、を含み、前記駆動装置は、前記嵌接管内に駆動媒体を注入するように構成されており、
マッチングした前記既定伸縮距離に従って、伸縮するように前記伸縮組立体を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させるステップは、
マッチングした前記既定伸縮距離と前記復帰部材の弾性力パラメータとの対応関係に基づいて、前記嵌接管の延出を駆動するのに必要とされる駆動媒体の圧力を決定するステップと、
前記嵌接管内に前記圧力の駆動媒体を注入するように前記駆動装置を制御することで、複数の前記嵌接管を伸縮させて、輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させるステップと、
を含み、又は、
前記伸縮距離に応じて、伸縮するように前記伸縮組立体を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させる前記ステップは、
前記伸縮距離と前記復帰部材の弾性力パラメータとに基づいて、前記嵌接管の延出を駆動するのに必要とされる駆動媒体の圧力を算出するステップと、
前記嵌接管内に前記圧力の駆動媒体を注入するように前記駆動装置を制御することで、複数の前記嵌接管を伸縮させて、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させるステップと、
を含む請求項13に記載の材料洗浄方法。
【請求項15】
前記穀物材料の穀物材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の穀物材料内に延出させ、前記輸送口を介して前記収容空間内への気体輸送動作を行う前記ステップの後に、
伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記穀物材料の底部まで延出させ、前記輸送口を介して前記収容空間の外部への液体排出動作を行うステップ
をさらに含む請求項11に記載の材料洗浄方法。
【請求項16】
伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記穀物材料の底部まで延出させ、前記輸送口を介して前記収容空間の外部への液体排出動作を行うステップの後に、
伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記穀物材料から出すステップと、
前記穀物材料量に応じて、既定量の液体を前記収容空間内に注入するように前記輸送装置を制御するステップと、
伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記穀物材料上方の液体内に延出させて洗浄を行うステップと、
をさらに含む請求項15に記載の材料洗浄方法。
【請求項17】
調理器具であって、
請求項1から請求項16の何れか一項に記載の材料洗浄方法のステップを実施するように構成された制御装置と、収容空間と、輸送口を有し前記収容空間と連通する輸送装置と、を含む調理器具。
【請求項18】
可読記憶媒体であって、
前記可読記憶媒体には調理器具の制御プログラムが記憶されており、前記調理器具の制御プログラムがプロセッサにより実行された場合、請求項1から請求項16の何れか一項に記載の材料洗浄方法のステップを実現する可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権情報
本願は2020年12月29日に出願された、出願番号が202011611508.7及び202011610723.5である中国特許出願の優先権を主張し、それらの全ての内容を引用により本願に組み入れる。
【0002】
本願は生活家電の技術分野に関するものであり、特に、材料洗浄方法、調理器具及び可読記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0003】
人々のニーズに応えるべく登場したのがスマート炊飯器である。自動で送米、洗米、及び炊飯できるスマート炊飯器の機能により、人々の生活に多くの利便性をもたらしている。
【0004】
関連技術では、スマート炊飯器は、洗米中に、定位置で内釜内に水を噴出し、米と水とを混ぜてから、洗浄液体を排出するという洗浄方式しかできず、洗浄効果が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の主な目的は、材料の自動洗浄効果を向上させる課題を解決するための材料洗浄方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本願は調理器具に適用される材料洗浄方法を提供し、前記調理器具は、収容空間と、輸送口を有する輸送装置と、を含み、前記材料洗浄方法は、
前記収容空間内で移動するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の材料内で移動させ、同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御することで、前記収容空間内の材料を洗浄するステップを含む。
【0007】
本願の技術案によれば、材料の洗浄中に、収容空間内に材料を投入してから、輸送口を材料内に延出させて送風処理を行うように輸送装置を制御することにより、材料は気流の駆動により十分に転げ回って混合される。それとともに、本願の材料洗浄方法によれば、送風中に、さらに材料内で移動するように輸送口を制御することで、輸送口が一つの固定した位置で送風せず、輸送口の位置が絶えず変化するようにする。こうして、材料がより激しく攪拌され、転げ回るため、収容空間内の全ての材料が十分に攪拌され、洗浄効果が向上する。
【0008】
一実施例において、前記材料は穀物材料と前記穀物材料を没させる液体とを含み、前記収容空間内で移動するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の材料内で移動させ、同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御することで、前記収容空間内の材料を洗浄する前記ステップにおいて、前記輸送口が前記穀物材料の上方の液体内で上下に移動する。
【0009】
一実施例において、前記材料は穀物材料と前記穀物材料を没させる液体とを含み、前記収容空間内で移動するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の材料内で移動させ、同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御することで、前記収容空間内の材料を洗浄する前記ステップにおいて、前記輸送口が前記穀物材料内で上下に移動する。
【0010】
一実施例において、前記調理器具は、材料供給装置をさらに含み、前記収容空間内で移動するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の材料内で移動させ、同時に前記輸送口を介して送風を行うように前記輸送装置を制御することで、前記収容空間内の材料を洗浄する前記ステップの前に、
前記収容空間へ穀物材料を投入するように前記材料供給装置を制御するステップと、
前記穀物材料を没させる液体を前記収容空間内に注入するように前記輸送装置を制御するステップと、
をさらに含む。
【0011】
一つの実施例において、前記輸送装置は、伸縮組立体と、前記伸縮組立体に接続された輸送配管と、を含み、前記輸送配管には前記輸送口が設けられており、前記収容空間内で移動するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の材料内で移動させ、同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御することで、前記収容空間内の材料を洗浄する前記ステップは、
投入された穀物材料の穀物材料量を取得するステップと、
穀物材料量に基づいて前記伸縮組立体の既定伸縮距離範囲をマッチングさせるステップと、
マッチングした既定伸縮距離範囲に従って、前記輸送口を穀物材料の高さ内で上下移動させるように前記伸縮組立体を制御し、同時に送風処理を行うように前記輸送配管を制御することで、前記収容空間内の穀物材料を洗浄するステップと、
を含み、又は、
投入された穀物材料の穀物材料量を取得するステップと、
穀物材料量と収容空間の容積パラメータとに基づいて、収容空間内の前記穀物材料の高さを算出するステップと、
前記高さに基づいて、前記伸縮組立体の伸縮距離範囲を算出するステップと、
伸縮距離範囲に従って、前記輸送口を前記穀物材料の高さ内で上下移動させるように前記伸縮組立体を制御し、同時に送風処理を行うように前記輸送配管を制御することで、前記収容空間内の穀物材料を洗浄するステップと、
を含む。
【0012】
一実施例において、前記伸縮組立体は、互いに密封的に嵌接された複数の嵌接管と、隣接する2つの嵌接管の間に連結された復帰部材と、を含み、前記調理器具は、前記嵌接管と連通する駆動組立体をさらに含み、前記駆動組立体は、前記嵌接管内に駆動媒体を充填することで複数の前記嵌接管を伸縮させるように構成されており、伸縮距離範囲に従って、前記輸送口を穀物材料内で上下移動させるように前記伸縮組立体を制御し、同時に送風処理を行うように前記輸送配管を制御することで、前記収容空間内の穀物材料を洗浄する前記ステップは、
伸縮距離範囲と前記復帰部材の弾性力パラメータとに基づいて、前記嵌接管が伸縮する際に必要とされる駆動媒体の圧力範囲を決定するステップと、
前記圧力範囲に従って駆動媒体を前記嵌接管内に注入するように前記駆動組立体を制御することで、複数の前記嵌接管を前記伸縮距離範囲内で伸縮させて、前記輸送口を穀物内で上下移動させ、同時に送風処理を行うように前記輸送配管を制御することで、前記収容空間内の穀物材料を洗浄するステップと、
を含む。
【0013】
一実施例において、同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御する前記ステップは、
投入された穀物材料の穀物材料量を取得するステップと、
穀物材料量に基づいて前記輸送装置の既定送風頻度をマッチングさせるステップと、
マッチングした送風頻度に従って、送風するように前記輸送装置を制御するステップと、
を含み、又は、
投入された穀物材料の穀物材料量を取得するステップと、
穀物材料量と収容空間の容積パラメータとに基づいて、前記輸送装置の送風頻度を算出するステップと、
マッチングした送風頻度に従って、送風するように前記輸送装置を制御するステップと、
を含む。
【0014】
一実施例において、同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御する前記ステップの後に、
送風処理を既定時間だけ継続してから終了させるように前記輸送装置を制御するステップと、
前記輸送口を前記穀物材料の底部まで移動させるように前記輸送装置を制御するステップと、
前記輸送口を介して吸引するように前記輸送装置を制御することで、液体を前記収容空間から排出するステップと、
をさらに含む。
【0015】
本願は調理器具に適用される材料洗浄方法をさらに提供し、前記調理器具は、収容空間と、輸送口を有し前記収容空間と連通する輸送装置と、を含み、前記材料洗浄方法は、
前記収容空間内の材料の材料量を取得するステップと、
前記材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させ、前記輸送口を介して輸送動作を行うステップと、
を含む。
【0016】
一実施例において、前記材料は穀物材料と前記穀物材料を浸漬する液体とを含み、前記材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させ、前記輸送口を介して輸送動作を行う前記ステップは、
前記穀物材料の穀物材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記穀物材料上方の液体内に延出させ、前記輸送口を介して前記収容空間内への気体輸送動作を行うステップを含む。
【0017】
一実施例において、前記材料は穀物材料と前記穀物材料を浸漬する液体とを含み、前記材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させ、前記輸送口を介して輸送動作を行う前記ステップは、
前記穀物材料の穀物材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の穀物材料内に延出させ、前記輸送口を介して前記収容空間内への気体輸送動作を行うステップを含む。
【0018】
一実施例において、前記穀物材料の穀物材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の穀物材料内に延出させるステップにおいて、前記輸送口を前記穀物材料の高さの中間位置まで延出させる。
【0019】
一つの実施例において、前記輸送装置は、伸縮組立体と、前記伸縮組立体に取り付けられた輸送管と、を含み、前記輸送管には前記輸送口が設けられており、前記材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させる前記ステップは、
前記材料量に基づいて前記伸縮組立体の既定伸縮距離をマッチングさせるステップと、
マッチングした前記既定伸縮距離に従って、伸縮するように前記伸縮組立体を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させるステップと、
を含み、又は、
前記材料量と前記収容空間の容積パラメータとに基づいて、前記伸縮組立体の伸縮距離を算出するステップと、
前記伸縮距離に応じて、伸縮するように前記伸縮組立体を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させるステップと、
を含む。
【0020】
一実施例において、前記調理器具は駆動装置をさらに含み、前記伸縮組立体は、互いに密封的に嵌接された複数の嵌接管と、2つの嵌接管の間にある復帰部材と、を含み、前記駆動装置は、前記嵌接管内に駆動媒体を注入するように構成されている。
【0021】
マッチングした前記既定伸縮距離に従って、伸縮するように前記伸縮組立体を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させるステップは、
マッチングした前記既定伸縮距離と前記復帰部材の弾性力パラメータとの対応関係に基づいて、前記嵌接管の延出を駆動するのに必要とされる駆動媒体の圧力を決定するステップと、
前記嵌接管内に前記圧力の駆動媒体を注入するように前記駆動装置を制御することで、複数の前記嵌接管を伸縮させて、輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させるステップと、
を含み、又は、
前記伸縮距離に応じて、伸縮するように前記伸縮組立体を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させる前記ステップは、
前記伸縮距離と前記復帰部材の弾性力パラメータとに基づいて、前記嵌接管の延出を駆動するのに必要とされる駆動媒体の圧力を算出するステップと、
前記嵌接管内に前記圧力の駆動媒体を注入するように前記駆動装置を制御することで、複数の前記嵌接管を伸縮させて、前記輸送口を前記収容空間内の既定位置まで延出させるステップと、
を含む。
【0022】
一実施例において、前記穀物材料の穀物材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間内の穀物材料内に延出させ、前記輸送口を介して前記収容空間内への気体輸送動作を行う前記ステップの後に、
伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記穀物材料の底部まで延出させ、前記輸送口を介して前記収容空間の外部への液体排出動作を行うステップをさらに含む。
【0023】
一実施例において、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記穀物材料の底部まで延出させ、前記輸送口を介して前記収容空間の外部への液体排出動作を行うステップの後に、
伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記穀物材料から出すステップと、
前記穀物材料量に応じて、既定量の液体を前記収容空間内に注入するように前記輸送装置を制御するステップと、
伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記穀物材料上方の液体内に延出させて洗浄を行うステップと、
をさらに含む。
【0024】
本願は調理器具をさらに提案する。前記調理器具は、上記の何れか一つの実施例に記載された材料洗浄方法のステップを実施するように構成された制御装置と、収容空間と、輸送口を有する輸送装置と、を含む。
【0025】
本願は可読記憶媒体をさらに提案する。前記可読記憶媒体には調理器具の制御プログラムが記憶されており、前記調理器具の制御プログラムがプロセッサにより実行された場合、上記の何れか一つの実施例に記載の材料洗浄方法のステップを実現する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本願の材料洗浄方法の一実施例の模式フローチャートである。
【
図4】本願の材料洗浄方法のもう一つの実施例の模式フローチャートである。
【
図5】
図4のステップS30の一実施例の細分化された模式フローチャートである。
【
図6】
図4のステップS30のもう一つの実施例の細分化された模式フローチャートである。
【
図7】
図5のステップS33の一実施例の細分化されたフローチャートである。
【
図8】本願の材料洗浄方法のさらにもう一つの実施例の模式フローチャートである。
【
図9】本願の材料洗浄方法の一実施例の模式フローチャートである。
【
図10】本願の材料洗浄方法のもう一つの実施例の模式フローチャートである。
【
図11】本願の材料洗浄方法のさらにもう一つの実施例の模式フローチャートである。
【
図12】本願の材料洗浄方法のもう一つの実施例の模式フローチャートである。
【
図13】本願の材料洗浄方法のもう一つの実施例の模式フローチャートである。
【
図14】本願の実施例の案にかかるハードウェア運転環境の装置構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付図面を参照して、実施例と組み合わせて本願目的の実現、機能特徴及び長所をさらに説明する。
【0028】
ここで説明する具体的な実施例は本願を解釈するためだけに使われるものであって、本願を限定するために使われるものではないことは、理解しておくべきである。
【0029】
従来技術では、例えば自動炊飯機能付きの炊飯器のような、従来の自動調理機能付きの調理器具10では、自動調理工程では、内釜に米を投入した後、洗浄ステップでは、定位置からしか内釜内に水を注入できず、米と水とが混合されてから、洗浄水を外部へ排出するようにしていた。しかしながら、伝統的な手動炊飯工程から分かるように、伝統的な炊飯中、米を研ぐ時、使用者は手で米と水とを揉むため、米がきれいに洗浄されるのに対して、現在の炊飯器の洗浄方法では洗浄効果が低い。
【0030】
上記の欠点を解決するために、本願の実施例によれば、材料洗浄方法、調理器具10及び可読記憶媒体が提案される。前記材料洗浄方法の主要な解決策は、以下の通りである。
【0031】
図1を参照し、本願の材料洗浄方法の一実施例において、材料洗浄方法は調理器具10に適用され、前記調理器具10は、収容空間31と、輸送口を有する輸送装置と、を含み、前記材料洗浄方法は以下のステップを含む。
【0032】
ステップS30において、前記収容空間31内で移動するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間31内の材料内で移動させ、同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御することで、前記収容空間31内の材料を洗浄する。
【0033】
図2を参照して、一実施例において、調理器具10として炊飯器が挙げられ、釜本体30と釜蓋20とを含み、釜本体30内に内釜が設けられ、内釜により収容空間31を形成し、釜蓋20は釜本体30に回転可能に取り付けられ、炊飯器は自動炊飯機能を有し、収容空間31と連通する材料供給装置70をさらに備え、材料供給装置70と輸送装置とは、釜本体30に取り付けられてもよく、釜蓋20に取り付けられてもよく、或いは、釜本体30と釜蓋20との両方により取り付けが限定されてもよい。炊飯器では、材料供給装置70は、食材を保存し、収容空間31内へ食材を投入するためのものであり、食材は、例えば、米、麦、粟、大豆、ふすま、蕎麦等の各種穀物とすることができる。材料供給装置70による収容空間31内への食材の投入を可能にするために、一実施例において、材料供給装置70は、材料貯蔵部71と、材料貯蔵部71を開閉可能な制御弁72と、を含み、制御弁72は、電磁スイッチにより自動的に制御可能である。輸送装置は収容空間31内に液体を輸送することができ、液体は水又は調理中に必要とされる他の溶剤であってもよい。一実施例において、輸送装置は、伸縮組立体、管路、管路に設置された水ポンプ40及び水タンクを含み、水ポンプ40に駆動されて、水タンク内の水は、収容空間31内に流入することができる。輸送装置はさらに、収容空間31内に気体を輸送することができる。一実施例において、輸送装置はエアポンプ50と気体供給管路とをさらに含む。一つの好ましい態様として、
図2に示すように、輸送装置では、液体を輸送する配管と気体を輸送する配管とが1つの輸送配管60を共用することができ、エアポンプ50及び水ポンプ40に接続された管路は、それぞれの流路の開閉を制御可能な電磁弁を介して、この共用される輸送配管60に合流することができる。これにより、コストを下げ、よりコンパクトな構成とすることができる。さらに、この輸送配管60の末端部には輸送口61がさらに設けられ、輸送口61には噴出孔が開けられているため、噴出孔を上記輸送口として、気体又は液体を輸送口61上の噴出孔から収容空間31へ噴出することができる。他の実施例において、気体配管と液体配管とは、互いに独立して設置されていてもよい。また、具体的な使用過程では、エアポンプ50及びポンプ40の運転方向により、収容空間31から外部への液体及び気体の輸送を実現することができる。
【0034】
本願の材料洗浄方法の実施例において、事前に手動で収容空間31内に材料を投入してもよいし、材料供給装置70と輸送装置との協働により、収容空間31内に材料を自動的に投入してもよい。ステップS30において、輸送口を収容空間31内の材料内に延出させて移動させるとは、所定の経路に従って移動させてもよく、輸送口の移動は、上下方向の移動であってもよく、水平方向の移動であってもよく、水平方向と上下方向との合成移動であってもよい。
【0035】
本願の技術案によれば、材料の洗浄中に、収容空間31内に材料を投入してから、輸送口を材料内に延出させて送風処理を行うように輸送装置を制御することにより、材料は気流の駆動により十分に転げ回って混合される。それとともに、本願の材料洗浄方法によれば、送風中に、さらに材料内で移動するように輸送口を制御することで、輸送口が一つの固定した位置で送風せず、輸送口の位置が絶えず変化するようにする。こうして、材料がより激しく攪拌され、転げ回るため、収容空間31内の全ての材料が十分に攪拌され、洗浄効果が向上する。
【0036】
本願における前記材料は穀物と、前記穀物材料を没させる液体と、を含み、穀物材料は、米、麦、粟、大豆、ふすま、蕎麦等の各種穀物とすることができる。一つの実施形態において、本願では、ステップS30において、前記輸送口が前記穀物材料の上方の液体内で上下に移動するようにしてもよい。このように構成すると、輸送管路60が軟質材料で作られた場合、穀物の硬い材質により輸送管路60が閉塞されて構造が変形することがなく、また、輸送口により液体内に送風するとき、水流の衝撃作用によっても、液体下方の穀物と液体との混合を促し、すすぎの効果を得ることができる。
【0037】
一方、別の実施形態において、本願では、ステップS30において、前記輸送口が前記穀物材料内で上下に移動するようにしてもよい。本実施例において、材質の選択により、穀物内に延出できるだけの一定の強度を輸送管路60に持たせることができる。このように構成することで、穀物内に送風する輸送口の位置が穀物の高さ内で常に変化するようにすることができる。これにより、送風する際に穀物が十分に上下に転げ回る効果が達成されるため、洗浄効果がより優れている。
【0038】
図4を参照し、本願の材料洗浄方法によれば、好ましくは、輸送口を穀物内に延出させて送風処理を行うとともに、穀物と液体とを自動的に投入する案を採用する。一実施例において、本願の材料洗浄方法によれば、ステップS30の前に、さらに以下のステップを含む。
【0039】
ステップS10において、前記収容空間31へ穀物材料を投入するように前記材料供給装置70を制御する。
【0040】
ステップS20において、前記穀物材料を没させる液体を輸送配管60を介して前記収容空間31内に注入するように前記輸送装置を制御する。
【0041】
本願の材料洗浄方法によれば、好ましくは、ステップS20において注入する液体量が穀物を没させる液体量である。こうして、穀物の洗浄効率を向上させることができ、洗浄効果がより良くなる。注入する液体量が穀物を没させる液体量であるようにするためには、材料供給装置70において先に投入穀物量を取得してもよい。具体的には、材料供給装置70内に重量測定センサを設け、材料貯蔵部71内の材料の重量減少量を直接検出することで投入穀物量を決定してもよく、又は、材料貯蔵部71を定量の空間として、材料貯蔵部71が空になった回数に基づいて投入穀物量を得てから、材料量に基づいて、材料を没させるのに必要とされる液体の液体量を算出することで、液体配管上の水ポンプ40の運転時間を制御することにより材料を没させる液体を収容空間31内に注入することを実現する。もちろん、投入穀物量を収容空間31において直接取得してから、上記の液体注入工程を行ってもよい。この場合、収容空間31にセンサを設け、収容空間31内の穀物によるセンサの光遮蔽により穀物量の測定を実現してもよい。
【0042】
図5を参照し、本願に記載の輸送装置は伸縮組立体80を含み、前記伸縮組立体80には輸送配管60が接続されている。一実施例において、ステップS30は以下のステップを含む。
【0043】
ステップS31において、投入された穀物材料の穀物材料量を取得する。
【0044】
ステップS32において、穀物材料量に基づいて前記伸縮組立体80の既定伸縮距離範囲をマッチングさせる。
【0045】
ステップS33において、マッチングした既定伸縮距離範囲に従って、前記輸送口を穀物材料内で上下移動させるように前記伸縮組立体80を制御し、同時に送風処理を行うように前記輸送配管60を制御する。
【0046】
具体的には、穀物材料量の決定は上記内容で既に説明済みなので、ここでは省く。本願の輸送口は穀物材料内で上下方向に移動する。穀物材料の送風前の静置状態では、穀物材料が自然沈下して穀物層を形成し、輸送口が穀物材料層の高さ内で上下移動することにより、穀物材料層内の全ての穀物材料を吹き動かすことができる。本実施例では、穀物材料量と伸縮組立体80の伸縮距離範囲とを対応付けた形式のルックアップ表を設けることにより、伸縮組立体80の伸縮距離範囲を迅速に決定し、迅速に制御する目的を達成することができる。伸縮距離範囲の値として、穀物材料の体積量又は重量を収容空間31内での材料の高さ範囲に換算し、この高さ範囲を伸縮組立体80の伸縮距離範囲とすることができる。投入後、穀物材料は通常収容空間31の底部に沈むので、最大長さまで伸縮する時に伸縮組立体80が収容空間31の底部位置に到達するように事前設定できる。収容空間31内での穀物材料の高さ範囲を算出する際、伸縮距離範囲は、すなわち、伸縮組立体80の伸長最大値からその最大値から材料の高さを差し引いた値までの範囲である。他の構成において、上記の穀物材料の高さ範囲と材料を没させる液体層の高さとの両方を組み合わせて、伸縮距離範囲を決定してもよい。
【0047】
図6を参照し、別の実施例において、ステップS30は以下のステップを含む。
【0048】
ステップS34において、投入された穀物材料の穀物材料量を取得する。
【0049】
ステップS35において、穀物材料量と収容空間31の容積パラメータとに基づいて、収容空間31内の前記穀物材料の高さを算出する。
【0050】
ステップS36において、前記高さに基づいて、前記伸縮組立体80の伸縮距離範囲を算出する。
【0051】
ステップS37において、伸縮距離範囲に従って、前記輸送口を穀物材料内で上下移動させるように前記伸縮組立体80を制御し、同時に送風処理を行うように前記輸送配管60を制御することで、前記収容空間31内の穀物材料を洗浄する。
【0052】
本実施例において、リアルタイム計算により、材料の具体的な数値に基づいて、伸縮組立体80の伸縮距離範囲を決定している。上述の実施例の表を調べる方式に比べて、本方式は、精度がより高いという特徴を有する。
【0053】
図2、
図3及び
図7を合わせて参照し、一実施例において、前記伸縮組立体80は、互いに密封的に嵌接された複数の嵌接管(81a、81b、81c、81d)と、隣接する2つの嵌接管(81a、81b、81c、81d)の間に連結された復帰部材83と、を含み、前記調理器具10は、前記嵌接管(81a、81b、81c、81d)と連通する駆動組立体をさらに含み、前記駆動組立体は、前記嵌接管内に駆動媒体を充填することで複数の前記嵌接管(81a、81b、81c、81d)を伸縮させるように構成されており、ステップS33は以下のステップを含む。
【0054】
ステップS331において、伸縮距離範囲と前記復帰部材83の弾性力パラメータとに基づいて、前記嵌接管(81a、81b、81c、81d)が伸縮する際に必要とされる駆動媒体の圧力範囲を決定する。
【0055】
ステップS332において、前記圧力範囲に従って駆動媒体を前記嵌接管(81a、81b、81c、81d)内に注入するように前記駆動組立体を制御することで、複数の前記嵌接管(81a、81b、81c、81d)を前記伸縮距離範囲内で伸縮させて、前記輸送口を材料と液体との混合物内で上下移動させ、同時に送風処理を行うように前記輸送配管60を制御することで、前記収容空間内の穀物材料を洗浄する。
【0056】
本実施例において、伸縮組立体80は、複数の嵌接管が嵌接されてなる。
図3に示す伸縮組立体80は、上から下へ、4本の嵌接管(81a、81b、81c、81d)を含む。最上部の嵌接管の上端と最下部の嵌接管の下端とが閉じており、隣接する2つの嵌接管(81b、81c)の間にはシールリング82が取り付けられ、嵌接管(81a、81b、81c、81d)はシールリング82に対して摺動できるため、複数の嵌接管(81a、81b、81c、81d)の内部により密閉されたキャビティを構成し、駆動空気路が上部の嵌接管の上端と連通して、嵌接管の内部に駆動媒体を充填することができる。隣接する嵌接管の間に復帰部材83が挟持されて取り付けられ、復帰部材83はばね、弾性片又は他の弾性構造としてもよく、駆動組立体は管路と駆動部材とにより構成される。本願では、空気圧方式により嵌接管の延出を駆動する場合、駆動部材としてエアポンプを使用してもよい。また、コストを低減させるために、輸送装置と1つのエアポンプ50を共用することが好ましい。もちろん、それぞれ正確な制御を行うために、駆動組立体に別のエアポンプ50を個別に設けることもできる。駆動媒体が液体である場合、駆動部材として水ポンプ40を使用してもよい。同様に、水ポンプ40も、上記の輸送装置と1つの水ポンプ40を共用してもよく、1つの水ポンプ40を個別に設けてもよい。実際の駆動中に、伸縮組立体80内の嵌接管が延出する長さは、主に駆動媒体の圧力により制御される。具体的には、駆動媒体の圧力と嵌接管の面積との積が駆動力となり、駆動力と復帰部材83の弾性力とが釣り合ったときに、嵌接管の伸縮が停止する。すなわち、嵌接管(81a、81b、81c、81d)を上下に伸縮するように制御することで輸送口を上下移動させて送風する必要がある場合、嵌接管(81a、81b、81c、81d)の延出中に復帰部材83が異なる長さに圧縮又は伸縮する弾性力パラメータ曲線を既知の量として、伸縮距離範囲と合わせて、必要とされる駆動媒体の圧力範囲を算出すればよい。そして、嵌接管に前記圧力範囲の駆動媒体を注入するように駆動組立体を制御して、注入された駆動媒体がその圧力範囲で変化すると、伸縮組立体80の伸縮が実現される。このように、駆動媒体により複数の嵌接管(81a、81b、81c、81d)を伸縮するように制御する方法によれば、伸縮の制御プロセスが比較的高感度になり、複数の嵌接管が収縮した後の占有スペースが比較的小さい。なお、本願の材料洗浄方法では、伸縮組立体80は、上記の嵌接管構造形態に加えて、例えばリードスクリュー機構、リンク機構等であってもよい。
【0057】
一実施例において、ステップS30において、送風処理を行うように前記輸送配管60を制御するステップは、
投入された穀物材料の穀物材料量を取得するステップと、
穀物材料量に基づいて前記輸送配管60の既定送風頻度をマッチングさせるステップと、
マッチングした送風頻度に従って、送風するように前記輸送配管60を制御するステップと、を含み、
又は、
投入された穀物材料の穀物材料量を取得するステップと、
材料量と収容空間31の容積パラメータとに基づいて、前記輸送配管60の送風頻度を算出するステップと、
マッチングした送風頻度に従って、送風するように前記輸送配管60を制御するステップと、を含む。
【0058】
本実施例は、表を調べる方法、又はリアルタイムに計算する方法により、材料量が多い場合には送風頻度を増大させ、材料量が少ない場合には送風頻度をそれに応じて減少させることができる。すなわち、送風頻度は材料量と正の相関関係にあってもよい。このような構成は、材料量が多い場合、材料と水との混合や転げ回りの速度を速くすることで、洗浄時間の短縮と洗浄効果の向上とを達成できるという利点がある。
【0059】
図8を参照し、一実施例において、本願の材料洗浄方法はさらに以下のステップを含む。
【0060】
ステップS40において、送風処理を既定時間だけ継続してから終了させるように前記輸送装置を制御する。
【0061】
ステップS50において、前記輸送口を前記穀物材料の底部まで移動させるように前記輸送装置を制御する。
【0062】
ステップS60において、前記輸送口を介して吸引するように前記輸送装置を制御することで、液体を前記収容空間31から排出する。
【0063】
洗浄完了後、輸送装置内の水ポンプ40を反転させて収容空間31内の液体を吸引し、洗浄後の不純物を含んだ液体を排出することにより、穀物材料を清潔に保ち、その後の食材調理効果を高める。
【0064】
図2を参照し、本願の実施例によれば、制御装置と、収容空間31と、輸送口を有する輸送装置と、を含む調理器具10が提供され、前記制御装置は、
前記収容空間31内で移動するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間31内の材料内で移動させ、同時に前記輸送口を介して送風処理を行うように前記輸送装置を制御することで、前記収容空間31内の材料を洗浄するように構成されている。
【0065】
本願の実施形態にかかる材料洗浄方法は、調理器具10に適用することができる。なお、上述した材料洗浄方法の実施形態及び有益な効果についての説明は、本実施例の調理器具10にも適用可能であるので、冗長性を避けるため、ここでは詳しい説明を省く。
【0066】
一実施例において、前記調理器具10は、材料供給装置70をさらに含み、前記制御装置はさらに以下のように構成される。
【0067】
前記制御装置はさらに、前記収容空間31へ穀物材料を投入するように前記材料供給装置を制御するように構成され、且つ、前記穀物材料を没させる液体を前記収容空間31内に注入するように前記輸送装置を制御するように構成されている。
【0068】
一実施例において、前記制御装置は以下のように構成される。
【0069】
前記制御装置は、投入された穀物材料の穀物材料量を取得するように構成され、穀物材料量に基づいて前記伸縮組立体80の既定伸縮距離範囲をマッチングさせるように構成され、且つ、マッチングした既定伸縮距離範囲に従って、前記輸送口を穀物材料の高さ内で上下移動させるように前記伸縮組立体80を制御し、同時に送風処理を行うように前記輸送配管を制御することで、前記収容空間31内の穀物材料を洗浄するように構成されている。
【0070】
又は、前記制御装置は、投入された穀物材料の穀物材料量を取得するように構成され、穀物材料量と収容空間の容積パラメータとに基づいて、収容空間31内の前記穀物材料の高さを算出するように構成され、前記高さに基づいて、前記伸縮組立体の伸縮距離範囲を算出するように構成され、且つ、伸縮距離範囲に従って、前記輸送口を前記穀物材料の高さ内で上下移動させるように前記伸縮組立体80を制御し、同時に送風処理を行うように前記輸送配管を制御することで、前記収容空間内の穀物材料を洗浄するように構成されている。
【0071】
一実施例において、前記伸縮組立体80は、互いに密封的に嵌接された複数の嵌接管と、隣接する2つの嵌接管の間に連結された復帰部材83と、を含み、前記調理器具10は、前記嵌接管と連通する駆動組立体をさらに含み、前記制御装置は、伸縮距離範囲と前記復帰部材の弾性力パラメータとに基づいて、前記嵌接管が伸縮する際に必要とされる駆動媒体の圧力範囲を決定するように構成され、且つ、前記圧力範囲に従って駆動媒体を前記嵌接管内に注入するように前記駆動組立体を制御することで、複数の前記嵌接管を前記伸縮距離範囲内で伸縮させて、前記輸送口を穀物内で上下移動させ、同時に送風処理を行うように前記輸送配管を制御することで、前記収容空間内の穀物材料を洗浄するように構成されている。
【0072】
一実施例において、前記制御装置は以下のように構成される。
【0073】
前記制御装置は、投入された穀物材料の穀物材料量を取得するように構成され、穀物材料量に基づいて前記輸送装置の既定送風頻度をマッチングさせるように構成され、且つマッチングした送風頻度に従って、送風するように前記輸送装置を制御する構成されている。
【0074】
又は、前記制御装置は、投入された穀物材料の穀物材料量を取得するように構成され、穀物材料量と収容空間の容積パラメータとに基づいて、前記輸送装置の送風頻度を算出するように構成され、マッチングした送風頻度に従って、送風するように前記輸送装置を制御する構成されている。
【0075】
一実施例において、前記制御装置は、
送風処理を既定時間だけ継続してから終了させるように前記輸送配管60を制御するように構成され、
前記輸送口を前記穀物材料の底部まで移動させるように前記輸送装置を制御するように構成され、且つ
吸引するように前記輸送配管60を制御することで液体を前記収容空間31から排出するように構成されている。
【0076】
図9を参照し、本願の材料洗浄方法の一実施例において、材料洗浄方法は調理器具10に適用され、前記調理器具10は、収容空間31と、輸送口61を有し前記収容空間31と連通する輸送装置と、を含み、前記材料洗浄方法は以下のステップを含む。
【0077】
ステップS100において、前記収容空間31内の材料の材料量を取得する。
【0078】
ステップS200において、前記材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口61を前記収容空間31内の既定位置まで延出させ、前記輸送口61を介して輸送動作を行う。
【0079】
図2を参照して、一実施例において、調理器具10として炊飯器が挙げられ、釜本体30と釜蓋20とを含み、釜本体30内に内釜が設けられ、内釜により収容空間31を形成し、釜蓋20は釜本体30に回転可能に取り付けられ、炊飯器は自動炊飯機能を有し、収容空間31と連通する輸送装置と材料供給装置70とをさらに備え、輸送装置と材料供給装置70とは、釜本体30に取り付けられてもよく、釜蓋20に取り付けられてもよく、或いは、釜本体30と釜蓋20との両方により取り付けが限定されてもよい。
【0080】
本願に記載の材料は、穀物材料と、前記穀物材料を浸漬する液体と、を含み、ステップS100において、事前に手動で収容空間31内に穀物材料及び液体を加えて収容空間31内に予め置かれた材料を形成してもよく、調理器具10により材料を自動的に加えてもよい。一実施例にいて、本願は、穀物材料の食材を材料供給装置70を用いて炊飯器で保存することができる。食材穀物材料は、例えば各種の穀物、豆類、蕎麦等であってもよい。自動炊飯時に、プログラムによる制御で収容空間31内に穀物材料の食材を投入するようにしてもよい。材料供給装置70による収容空間31内への食材の投入を可能にするために、一実施例において、材料供給装置70は、穀物材料貯蔵部71と、穀物材料貯蔵部71を開閉可能な制御弁72と、を含み、制御弁72は、電磁スイッチにより自動的に制御可能である。材料供給装置70が穀物材料食材を投入してから、手動で収容空間31内に液体を注入してもよく、機器により自動的に収容空間31内に液体を注入してもよい。本願の輸送装置は、液体配管と気体配管とを有する。一実施例において、液体配管は、管路、管路に設置された水ポンプ40及び水タンクを含み、水ポンプ40に駆動されて、水タンク内の水は、収容空間31内に流入することができる。一方、他の実施例において、液体配管は、制御スイッチが設けられた管路を介して例えば水道配管などの外部水源に直接接続されてもよい。気体配管は、収容空間31内に気体を通すように構成され、一実施例において、気体配管は、エアポンプ50と、エアポンプ50と連通する管路と、から構成される。一つの好ましい態様として、
図2に示すように、気体配管と液体配管との収容空間31と連通する末端節の管路が1つの輸送管路60を共用することができ、気体配管と液体配管とは、それぞれの流路の開閉を制御可能な電磁弁を介して、この共用される輸送管路60に合流することができる。これにより、コストを下げ、よりコンパクトな構成とすることができる。さらに、この輸送管路60の末端部には輸送口61がさらに設けられ、輸送口61には噴出孔が開けられているため、噴出孔を輸送口61又は液体出口として、気体又は液体を輸送口61上の噴出孔から収容空間31へ噴出することができる。他の実施例において、気体配管と液体配管とは、互いに独立して設置されていてもよい。本願の材料洗浄方法にかかる一つの好ましい態様では、本願の材料洗浄方法は、ステップS100の前に、収容空間内に穀物材料を投入するように材料供給装置70を制御してから、収容空間31内に液体を自動的に注入するように輸送装置を制御することができ、液体は穀物を没させることが望ましい。
【0081】
さらに、ステップS100において、本願によれば、材料の材料量を取得する場合、穀物の穀物量を取得することが好ましく、穀物の体積を取得してもよく、又は重量を取得してもよい。本願の材料洗浄方法は、最終的には、輸送装置上の輸送口61の収容空間31内へ延出する位置を決定する必要があるため、取得される穀物材料量は最終的に容積に換算される。いくつかの実施例において、穀物材料の穀物材料量を取得する場合、実施例において、材料供給装置70において先に投入された穀物材料の穀物材料量を取得してもよい。具体的には、材料供給装置70内に重量測定センサを設け、穀物材料貯蔵部71内の穀物材料の重量減少量を直接検出することで投入穀物材料量を決定してもよく、又は、穀物材料貯蔵部71を定量の空間として、穀物材料貯蔵部71が空になった回数に基づいて投入穀物材料量を得ることができる。もちろん、投入穀物材料量を収容空間31において直接取得し、収容空間31に対して検出を行うセンサを設置することにより、収容空間31内に投入された穀物の穀物量を検出してもよい。例えば、収容空間31内の穀物材料によるセンサの光遮蔽により穀物材料量の測定を実現することができる。
【0082】
本願の技術案によれば、調理器具の動作中に、収容空間31内の材料の材料量に応じて伸縮するように輸送装置を制御することで、前記輸送口を前記収容空間31内の既定位置まで延出させる。こうして、例えば、調理器具による材料の洗浄中に、輸送装置の輸送口61により、気体をより良く材料内へ輸送することで、材料の十分な転げ回りによる混合効果を実現できる。又は、洗浄中に、輸送口61により、収容空間の外部への水の良好な輸送動作を実現することで、洗浄効果を高めることができる。
【0083】
図10を参照し、本願の材料洗浄方法によれば、いくつかの応用シナリオにおいて、ステップS200を具体的に以下のステップとすることができる。
【0084】
ステップS210において、前記穀物材料の穀物材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口61を前記穀物材料上方の液体内に延出させ、前記輸送口61を介して前記収容空間31内への気体輸送動作を行う。
【0085】
本実施例における材料洗浄方法は特に穀物の洗浄プロセスに適している。まず、投入された穀物の穀物量に基づいて、輸送装置の伸縮距離を決定することができる。こうして、輸送口61を穀物上方の液体内へ延出させして、輸送装置内の気体配管を介して液体へ送風することができるため、穀物と液体とを十分に混合させることができ、穀物の洗浄効果が優れる。
【0086】
図11を参照し、別の実施例において、本願の材料洗浄方法によれば、ステップS200を具体的に以下のステップとすることができる。
【0087】
ステップS220において、前記穀物材料の穀物材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口61を前記収容空間31内の穀物材料内に延出させ、前記輸送口61を介して前記収容空間31内への気体輸送動作を行う。同様に、本実施形態は、特に調理器具による調理プロセスにおける材料の洗浄ステップに適している。本実施例は、輸送口61が穀物内に延出して気体輸送操作を実行する点において一つ前の実施例とは異なる。一つ前の実施例に比べて、これは、穀物と液体との転げ回りによる混合効果がより良い点において有利である。特に、投入される穀物の穀物量が多い場合、輸送口61が穀物内に延出するため、底部の穀物もより良く転げ回って混合することができ、洗浄効果がより良くなる。
【0088】
なお、洗浄効果をさらに高めるために、本願では、ステップS220において、前記輸送口61を前記穀物材料の高さの中間位置まで延在させるようにしてもよい。輸送口61を穀物材料の高さの中間位置まで延出させることにより、輸送口61による送風中に、比較的均一に転げ回って混合するように穀物材料を動かすことができる。特に投入穀物材料量が多い場合、底部の穀物材料の混合攪拌効果も高く、手もみの効果を十分に模することができるため、洗浄効果が良い。
【0089】
図2と
図3とを参照し、本願の一実施例において、前記輸送装置は伸縮組立体と伸縮組立体に取り付けられた水輸送管とを含み、ステップS200において、前記材料量に応じて、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口61を前記収容空間31内の既定位置まで延出させる前記ステップは、
前記材料量に基づいて前記伸縮組立体80の既定伸縮距離をマッチングさせるステップと、
マッチングした前記既定伸縮距離に従って、伸縮するように前記伸縮組立体80を制御することで、前記輸送口61を前記収容空間31内の既定位置まで延出させるステップと、を含み、
又は、
前記材料量と前記収容空間31の容積パラメータとに基づいて、前記伸縮組立体80の伸縮距離を算出するステップと、
前記伸縮距離に応じて、伸縮するように前記伸縮組立体80を制御することで、前記輸送口61を前記収容空間31内の既定位置まで延出させるステップと、
を含む。
【0090】
一実施例において、前記伸縮組立体80は、互いに密封的に嵌接された複数の嵌接管(81a、81b、81c、81d)と、隣接する2つの嵌接管の間に連結された復帰部材83と、を含み、前記調理器具10は、前記嵌接管と連通する駆動装置をさらに含み、前記駆動装置は前記嵌接管内に駆動媒体を注入するように構成されている。上記伸縮組立体80の伸縮制御プロセスは具体的に、
前記伸縮距離と前記復帰部材83の弾性力パラメータとの対応関係に基づいて、前記嵌接管の延出を駆動するのに必要とされる駆動媒体の圧力を決定し、
前記圧力に応じて駆動媒体を前記嵌接管内に注入するように前記駆動配管を制御することで、複数の前記嵌接管を延出させて、前記気体配管の輸送口61を前記中間位置まで到達させて、送風処理を行う。
【0091】
本実施例において、伸縮組立体80は、複数の嵌接管が嵌接されてなる。
図3に示す伸縮組立体80は、上から下へ、4本の嵌接管(81a、81b、81c、81d)を含む。なお、他の実施例において、伸縮組立体80は、上記記載の嵌接管構造形態の他に、例えばリンク構造、スクリュー構造等の他の構造形態を取ることもできる。本実施例によれば、最上部の嵌接管81aの上端と最下部の嵌接管81dの下端とが閉じており、隣接する2つの嵌接管(81b、81c)の間にはシールリング82が取り付けられ、嵌接管はシールリング82に対して摺動できるため、複数の嵌接管の内部により密閉されたキャビティを構成し、駆動空気路が上端の嵌接管81aの上端と連通して、嵌接管の内部に駆動媒体を充填することができる。隣接する嵌接管の間に復帰部材83が挟持されて取り付けられ、復帰部材83はばね、弾性片又は他の弾性構造としてもよく、駆動配管は管路と駆動部材とにより構成される。本願では、気体を駆動媒体として嵌接管の延出を駆動する場合、駆動部材としてエアポンプ50を使用してもよい。また、コストを低減させるために、駆動配管と気体配管とが1つのエアポンプ50を共用することが好ましい。また、駆動配管と気体配管との間では電磁弁を用いてそれぞれの配管の開閉を制御することができる。もちろん、それぞれ正確な制御を行うために、駆動配管にも別のエアポンプ50を個別に設けることもできる。駆動媒体が液体である場合、駆動部材として水ポンプ40を使用してもよい。同様に、水ポンプ40も、上記の液体配管と1つの水ポンプ40を共用してもよく、1つの水ポンプ40を個別に設けてもよい。実際の駆動中に、伸縮組立体80内の嵌接管が延出する長さは、主に駆動媒体の圧力により制御される。具体的には、駆動媒体の圧力と嵌接管の面積との積が駆動力となり、駆動力と復帰部材83の弾性力とが釣り合ったときに、嵌接管の伸縮が停止する。すなわち、一定距離だけ延出させるように嵌接管を制御することで伸縮組立体80により気体配管の輸送口61を前記中間位置に到達させる必要がある場合、嵌接管の延出中に復帰部材が異なる長さに圧縮する弾性力パラメータ曲線と既知の量としての伸縮距離とを合わせて、必要とされる駆動媒体の圧力を算出すればよい。そして、嵌接管に前記圧力の駆動媒体を注入するように駆動配管を制御する。一方、本実施例によれば、予めルックアップ表を設けることにより、一定の伸縮距離範囲データをルックアップ表の一つの圧力数値に対応付けて、表を調べることにより、駆動配管により注入する必要のある駆動媒体の圧力を決定することができる。これにより、制御中の反応が比較的迅速になる。
【0092】
別の実施例において、上記伸縮組立体80の伸縮制御プロセスはさらに、具体的に、
前記伸縮距離と前記復帰部材83の弾性力パラメータとに基づいて、前記嵌接管の延出を駆動するのに必要とされる駆動媒体の圧力を算出し
【0093】
前記圧力に応じて駆動媒体を前記嵌接管内に注入するように前記駆動配管を制御することで、複数の前記嵌接管を延出させて、前記気体配管の輸送口61を前記中間位置まで到達させて、送風処理を行うようにしてもよい。
【0094】
本実施例によれば、駆動配管により注入される駆動媒体の圧力をリアルタイム計算で得る点において一つ前の実施例とは異なり、一つ前の実施例の表を調べる方式に比べて、正確度がより高い。
【0095】
図12を参照し、一実施例において、本願の材料洗浄方法によれば、ステップS220の後に、さらに以下のステップを含む。
【0096】
ステップS300において、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口61を前記穀物材料の底部まで延出させ、前記輸送口61を介して前記収容空間31の外部への液体排出動作を行う。
【0097】
本願の材料洗浄方法は、調理器具による調理プロセスにおける材料洗浄ステップに適している。
【0098】
洗浄完了後、反転するように輸送装置内の液体配管内の水ポンプ40を制御して収容空間31内の液体を吸引し、洗浄後の不純物を含んだ液体を排出することにより、穀物材料を清潔に保ち、食材調理効果を高める。
【0099】
図13を参照し、一実施例において、ステップS300の後に、さらに以下のステップを含む。
【0100】
ステップS400において、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口61を前記穀物材料から出す。
【0101】
ステップS500において、前記穀物材料量に応じて、既定量の液体を前記収容空間31内に注入するように前記輸送装置を制御する。
【0102】
ステップS600において、伸縮するように前記輸送装置を制御することで、前記輸送口61を前記穀物材料上方の液体内に進入させて洗浄を行う。
【0103】
本願の材料洗浄方法によれば、材料洗浄完了後に、さらに、伸縮するように輸送装置内の伸縮組立体を制御することで輸送口61を洗浄することにより、輸送口61に穀物材料が付着することを回避することができる。また、ステップS500で注入される液体は調理の加熱煮込みに必要な水であり、伸縮するように輸送装置を制御して穀物から出してから水を加えれば、輸送口61が煮込み用水を輸送するプロセスにおいて、穀物にぶつかり凹みができたり、穀物が輸送口61の周囲に溜まったりすることを回避することができるため、穀物がより均一に熱を受けることが可能になる。
【0104】
図14に示すように、
図14は本願の実施例の案に係るハードウェア運転環境の端末構造模式図である。
【0105】
本願の実施例における端末は、様々な調理器具10であってもよい。前記調理器具10は、炊飯器、電気圧力鍋、電気煮込み鍋、養生ポット製品であってもよい。家庭環境用電器であってもよく、業務用電器であってもよく、用途は限定されない。
【0106】
図14に示すように、当該端末は、プロセッサ1001(例えばCPU)、ネットワークインターフェース1004、ユーザインターフェース1003、メモリ1005、通信バス1002を含んでもよい。通信バス1002はこれらの部品間の接続や通信を実現するためのものである。ユーザインターフェース1003はディスプレイ(Display)入力手段(例えばキーボード(Keyboard))を含んでもよく、好ましくは、ユーザインターフェース1003はさらに標準の有線インターフェース、無線インターフェースを含んでもよい。好ましくは、ネットワークインターフェース1004は標準の有線インターフェース、無線インターフェース(例えばWI-FIインターフェース)を含んでもよい。メモリ1005としては高速RAMメモリであってもよく、安定したメモリ(non-volatile memory)、例えば磁気ディスクメモリでもよい。好ましくは、メモリ1005は前記プロセッサ1001とは独立した記憶装置としてもよい。
【0107】
図14に示すように、一種の計算機可読記憶媒体としてのメモリ1005には、オペレーティングシステム、ネットワーク通信モジュール、ユーザインターフェースモジュール及び調理器具の制御プログラム又は端末の制御プログラムを含んでもよい。
【0108】
図14に示す端末において、ネットワークインターフェース1004は主にバックエンドサーバと接続され、バックエンドサーバとのデータ通信に利用される。プロセッサ1001はメモリ1005に記憶されている調理器具の制御プログラムを呼び出し、上記の材料洗浄方法のステップを実行するように構成されることができる。
【0109】
本願の計算機可読記憶媒体の具体的な実施例は上記材料洗浄方法の各実施例とは基本的に同じであるため、ここでは詳しい説明を省く。
【0110】
本文において、「含む」、「含める」といった術語或いは何れの他のバリエーションは非排他的な包含を意味することで、一連の要素の過程、方法、物品或いはシステムがそれらの要素だけでなく、明確に列挙されていない他の要素を含み、或いはこの種の過程、方法、物品或いはシステムに固有の要素を含むようにする。それ以上の制限がない状況で、「一つの…を含む」という文により限定される要素は、当該要素を含む過程、方法、物品或いはシステムの中に他の同じ要素がさらに存在することを除外しない。
【0111】
上記本願の実施例の番号は説明のためのものだけであって、実施例の優劣を表すものではない。
【0112】
以上の実施態様の説明を通して、当業者は、上記の実施例の方法はソフトウェアに必要な汎用ハードウェアプラットフォームを加える方法(勿論ハードウェアによることも可能であるが、多くの場合では前者がより良い実施方法)で実現できることを明確に理解できる。このような理解に基づいて、本願の技術案は、本質としては、或いは先行技術に対し貢献する部分は、ソフトウェア製品の形式で体現できる。当該計算機ソフトウェア製品は上記のような記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶でき、一台の端末機器(携帯電話、計算機、サーバ、炊飯器、或いはネットワーク機器等でもよい)に本願の各実施例で説明する方法を実行させる幾つかの命令を含む。
【0113】
以上は本願の好ましい実施例にすぎず、それにより本願の保護範囲を制限するわけではない。本願の明細書及び図面の内容を利用してなされた均等構造或いは均等流れ変換、或いは直接または間接的な他の関連する技術分野への応用は、同じ理由で本願の特許の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0114】
10…調理器具
20…釜蓋
30…釜本体
31…収容空間
40…水ポンプ
50…エアポンプ
60…輸送管路
61…輸送口
70…材料供給装置
71…材料貯蔵部
72…制御弁
80…伸縮組立体
81a、81b、81c、81d…嵌接管
82…シールリング
83…復帰部材
【国際調査報告】