(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-04
(54)【発明の名称】電気化学セル用のモジュラ式のフローフレーム、フローフレーム電極ユニット、セル、セルスタック、およびフローフレームの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01M 8/02 20160101AFI20231222BHJP
H01M 8/18 20060101ALI20231222BHJP
H01M 8/0258 20160101ALI20231222BHJP
H01M 8/0273 20160101ALI20231222BHJP
H01M 8/2475 20160101ALI20231222BHJP
【FI】
H01M8/02
H01M8/18
H01M8/0258
H01M8/0273
H01M8/2475
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533351
(86)(22)【出願日】2021-12-09
(85)【翻訳文提出日】2023-05-31
(86)【国際出願番号】 EP2021085021
(87)【国際公開番号】W WO2022128737
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】102020134157.1
(32)【優先日】2020-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517273548
【氏名又は名称】イョット.シュマルツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シーゲル、アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】マーティン、ウド
(72)【発明者】
【氏名】クーヌル、ラース
(72)【発明者】
【氏名】トイフェル、クリスチャン
【テーマコード(参考)】
5H126
【Fターム(参考)】
5H126AA07
5H126AA10
5H126AA22
5H126BB10
5H126FF10
5H126GG18
5H126JJ03
5H126RR01
(57)【要約】
本発明は、特に酸化還元フローバッテリスタックのセルのためのモジュラ式のフローフレーム10に関し、メインフレーム本体14を備え、フレーム本体は、フレーム開口18を画定し、好ましくは、フレーム開口の方向の一側に開いた断面形状の略U字形を有し、その結果、フレーム開口に向かって開いた形状のプロファイル収容空間26が形成され、さらに、メインフレーム本体の形状の収容空間に配置されたインサート16を備え、インサートは、フレーム開口に流体を分配するためのチャネル構造を有する。本発明は、さらに、フローフレーム電極ユニット、セル、セルスタック及びフローフレームの製造方法に関する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気化学型のセル(12)、特に、酸化還元フローバッテリのセル(12)用のモジュラ式のフローフレーム(10)であって、
フレーム開口(18)を画定するメインフレーム本体(14)であって、前記メインフレーム本体(14)が、前記フレーム開口(18)の方向の一側に開いた好ましくは、実質的にU字形の断面プロファイルを有することにより、フレーム開口(18)に向かって開いたプロファイル収容空間(26)が形成されるようになっているメインフレーム本体(14)と、
前記メインフレーム本体(14)の前記プロファイル収容空間(26)に配置されるインサート(16)であって、前記インサート(16)が、流体を前記フレーム開口(18)に分配するためのチャネル構造(36)を有するインサート(16)と、
を備えるフローフレーム(10)。
【請求項2】
前記メインフレーム本体(14)が、複数の押出成形のプロファイル部品(15-1、15-2、15-3、15-4)を備え、各プロファイル部品(15-1、15-2、15-3、15-4)の各々がプロファイル収容空間(26´)を区切り、特に、前記プロファイル部品(15-1、15-2、15-3、15-4)が同じ断面プロファイルを有する、請求項1に記載のフローフレーム(10)。
【請求項3】
前記メインフレーム本体(14)が、2つのプロファイル部品(15-2、15-4)と、前記プロファイル部品(15-2、15-4)を互いに接続する2つの接続部品(86-1、86-2)とを備え、前記接続部品(86-1、86-2)が、前記プロファイル部品(15-2、15-4)の前記プロファイル収容空間(26´)の各々の端部(88)と係合する、請求項2に記載のフローフレーム(10)。
【請求項4】
前記プロファイル部品(15-1、15-2、15-3、15-4)が互いに接続されるか、および/または前記プロファイル部品(15-2、15-3)が前記接続部品(86-1、86-2)に流体密に接続される、請求項2または3に記載のフローフレーム(10)。
【請求項5】
前記インサート(16)のチャネル構造(36、40、42、44)は、前記インサート(16)の外側面(48)の凹部(46)により形成される、請求項1~4のいずれか一項に記載のフローフレーム(10)。
【請求項6】
前記インサート(16)が、外側面(48)に、前記メインフレーム本体(14)に対して、特に、前記チャネル構造(36)を、シールするためのシールプロファイル(54-1、54-2)を有し、特に、前記メインフレーム本体(14)が、対応するカウンタシールプロファイル(56-1、56-2)を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のフローフレーム(10)。
【請求項7】
前記メインフレーム本体(14)が、エラストマから、好ましくは熱可塑性エラストマから、さらに好ましくは熱可塑性ポリエチレン(TPE)、熱可塑性ポリスチレン(TPS)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)および/または熱可塑性加硫物(TPV)から、製造される、請求項1~6のいずれか一項に記載のフローフレーム(10)。
【請求項8】
前記インサート(16)が、プラスチックから、特に前記メインフレーム本体(14)の材料よりも硬質および/または硬質であるプラスチックから、好ましくは熱可塑性材料から、さらに好ましくはポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)および/またはポリ塩化ビニル(PVC)から、製造される、請求項1~7のいずれか一項に記載のフローフレーム(10)。
【請求項9】
前記インサート(16)が、少なくとも2つのインサート部品(16´)からなる複数の部品から形成される、特に、前記インサート部品(16´)が、インサートフレームを形成するために、好ましくは、舌状部および溝の接続を介して、一体的に接続されたおよび/または形態に適合する方法で接続される、請求項1~8のいずれか一項に記載のフローフレーム(10)。
【請求項10】
前記メインフレーム本体(14)が、矩形状の基本形状を有し、前記メインフレーム本体(14)の長辺(38-1、38-2)に配置される前記インサート部品(16´)が、前記フレーム開口(18)に流体を分配するための前記チャネル構造(36)を有する、請求項8に記載のフローフレーム(10)。
【請求項11】
前記メインフレーム本体(14)が、前記フレーム開口(18)が延在するフレーム平面に平行に配向された外側面(30、32)のうち少なくとも一方に、特に、対向する両側の外側面(30、32)に、前記フレーム開口(18)に隣接し前記フレーム開口(18)の周囲に連続する段付き断面の凹部(70´、72´)を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載のフローフレーム(10)。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載のフローフレーム(10)と、好ましくは、前記フレーム開口(18)を満たす、電極(64)とを備えるフローフレーム電極ユニット(62-1、62-2)であって、
特に、前記電極(64)が、前記電極(64)が前記フレーム開口(18)に対向する前記メインフレーム本体(14)の内端部(80)と面一に隣接するように設計及び配置されるか、または前記電極(64)が、前記電極(64)が前記メインフレーム本体(14)の前記プロファイル収容空間(26)に部分的に貫通するように設計及び配置される、フローフレーム電極ユニット(62-1、62-2)。
【請求項13】
請求項12に記載の第1および第2のフローフレーム電極ユニット(62-1、62-2)を備える、酸化還元フローバッテリ用のセル(12)であって、
第1及び第2のフローフレーム電極ユニット(62-1、62-2)の間に膜(60)が配置され、
特に、第2のフローフレーム電極ユニット(62-2)のフローフレーム(10)が、第1のフローフレーム電極ユニット(62-1)のフローフレーム(10)に対して、外端部の1つを中心に180°旋回する、セル(12)。
【請求項14】
請求項13に記載の複数のセル(12)を備える酸化還元フローバッテリ用のセルスタックであって、
前記セル(12)が、積層方向(66)に互いに積み重ねられ、
特に、バイポーラプレート(68)が、隣接する前記セル(12)の間の各々のケースに配置され、前記バイポーラプレート(68)および/または前記膜(60)が、前記積層方向(66)で見て、隣接する前記フローフレーム電極ユニット(62-1、62-2)の各々の前記インサート(16)と、前記積層方向(66)に直交する方向で部分的に重なり、特に、重なりが1~40mm、好ましくは、5~15mmであるように、設計及び配置される、セルスタック。
【請求項15】
請求項1~11のいずれか一項に記載のフローフレーム(10)を生産する方法であって、
a)複数のプロファイル部品(15-1、15-2、15-3、15-4)を提供するステップであって、押出物が押出成形され、押出成形された押出物が、好ましくは、実質的にU字形の断面プロファイルを有し、一側が開口するプロファイル収容空間(26´)を形成し、前記押出物が所定長さに切断されて、前記プロファイル部品(15-1、15-2、15-3、15-4)を形成するステップと、
b)前記プロファイル部品(15-1、15-2、15-3、15-4)の前記プロファイル収容空間(26´)に前記インサート(16)またはインサート部品(16´)を挿入するステップと、
c)接続部(21、88、90、92)で前記プロファイル部品(15-1、15-2、15-3、15-4)を、流体密に接続する、特に、一体的に接続するステップ、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気化学バッテリ、特に酸化還元フローバッテリスタック用のモジュラ式のフローフレームに関する。本発明はまた、フローフレーム電極ユニット、セル、セルスタック及びフローフレームの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
酸化還元フローバッテリは、流動性、特に酸化還元材料又は酸化還元活物質が電解液中に溶解されている液体貯蔵媒体を有する電気化学的エネルギ貯蔵庫である。電解液(極性に応じて陽極液または陰極液と呼ばれる)は、別々に提供され、例えば、別々のタンクに貯蔵され、充電または放電プロセスのために電気化学エネルギ変換ユニット(いわゆる酸化還元フローバッテリのセル)に必要に応じて供給される。充電または放電プロセスの間、酸化還元活性材料は、バッテリの分離された半セルにおいて酸化され、還元される。化学エネルギは放電過程で電気エネルギに変換され、電気エネルギは充電過程で化学エネルギに逆変換される。酸化還元フローバッテリの利点は、特に、電力(電気化学的エネルギ変換器/セルの数およびサイズ)および容量(電解液量、タンクのサイズおよび数)を互いに独立して調整できることであり、その結果、中央および分散型の貯蔵システムを数キロワットからメガワットのスケールで実現できる。
【0003】
酸化還元フローバッテリは、通常、並列に流体的に接続され、直列に電気的に接続された複数の構造的に同一のセルを備える。セルは、特に、スタック、いわゆるセルスタックを形成するように接合され、ブレーシングシステムを介してプレスされ、必要に応じてタイロッドによってブレースされる。ブレーシングシステムは、通常、アルミニウムなどのプラスチックおよび/または非鉄金属で作られた端部プレートを備え、これらの端部プレートの間には、個々のセルが配置される。さらに、ブレーシングシステムは、電流伝導する個々のセルをエンドプレートから分離するためのプラスチック絶縁プレート、充電または放電電流を放電または供給するための電気的接続部を有する集電装置、および電解液(陽極液/陰極液)を供給および放電するための媒体接続部を有することができる。
【0004】
個々のセルを互いに電気的に接続するために、例えばグラファイト・プラスチック複合材料からなるいわゆるバイポーラプレートは、通常、2つの個々のセルの間に配置される。各個々のセルは、順番に、イオン伝導膜によって分離された2つの半セルから構築される。半セルは、次に、一般に、酸化還元プロセスが行われるフローフレームおよび電極を備える。セルスタックでは、個々の部品は、次の順序でエンドプレート間に積み重ねられる。バイポーラプレート、電極付きフローフレーム、膜、電極付きフローフレーム、バイポーラプレート、電極付きフローフレーム等。
【0005】
電極と共に、フローフレームは、それぞれの半セルの実際の有効空間、すなわち、電気化学プロセスが行われる活性領域を規定する。フローフレームはいくつかの機能を果たす。特に、フローフレームは、一方では、フローフレーム表面に一体化されたシール(シール機能)の助けを借りて、環境から有効空間を流体的にシールするために、他方では、セルの半セルを互いに電気的に絶縁するために使用される(絶縁機能)。さらに、フローフレームは、一般に、セルの有効空間に電解液を供給、排出、および分配するための統合フローチャネルを備える(流体分配機能)。
【0006】
US 2018/0062188 A1は、例えば、電解液の供給及び排出、並びにバッテリの有効空間における電解液の面分布のための一体化されたフローチャネルを含むワンピースの平面フローフレームを開示している。US 2016/0006046 A1はまた、エラストマ材料で作られたワンピースのフローフレームを開示し、その中に電解液の分配のためのチャネル構造が組み込まれている。それらの構造のために、既知のフローフレームは、製造するのに比較的複雑である。通常、このようなフローフレームは、機械加工(フライス加工、ドリル加工など)によって、または射出成形または射出エンボス加工プロセスによって製造される。機械加工は、装置のレイアウトが高く、機械の稼働時間が長いため、比較的時間がかかり、コストがかかる一方で、射出成形法の欠点は、成形加工、平坦度、寸法精度、表面品質などに関して、工具に対する高い投資コストと高い技術的課題が主体である。特に射出成形法の場合、フローフレームのサイズおよびチャネル構造の特定の構成は、使用される射出成形ツールによって決定され、より大きな投資レイアウトなしに変更することはできない。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、酸化還元フローバッテリの異なる要求に柔軟に適応可能な構成を可能にするという目的に取り組む。特に、コスト効果的に生産することができ、異なる要求に柔軟に適合させることができるフローフレームが提供されるべきである。
【0008】
この目的は、請求項1の特徴を有するフローフレームによって達成される。フローフレームは、電気化学セルで使用するために、特に酸化還元フローバッテリのセルで使用するために設計される。
【0009】
フローフレームはモジュラ式のデザインであり、好ましくは中央の、フレーム開口を画定するメインフレーム本体を備える。特に、フレーム開口は、セルの実際の有効空間を規定する。
【0010】
前記本体は、前記フレーム開口を中心として周方向に見たときに、少なくとも一部に一側に開いた断面プロファイル開口、すなわち前記フレーム開口の方向に、前記フレーム開口に向かって開いたプロファイル収容空間が形成されるようになっている。プロファイル収容空間は、特にフレーム開口を完全にまたは部分的に囲むことができる。
【0011】
また、フローフレームは、メインフレーム本体のプロファイル収容空間に配置されたインサートを備える。この点において、プロファイル収容空間は、特にインサートのための一種の収容ポケットを形成する。インサートは、インサートが別々の要素として提供され、次いでフローフレームを組み立てるためにプロファイル収容空間に挿入されるので、特にそうでない限り別々に設計される。
【0012】
インサートは、特に、フレーム開口の流体の分配のためのチャネル構造を備える。特に、インサートは、有効空間の電解液の面分配のためのチャネル構造を含む。チャネル構造は、好ましくは、櫛またはファンの形状とすることができ、これにより、フレーム開口で、流体、特に電解液の均一な分配が可能となる。特に、インサートは、流体を供給および/または排出するためのチャネル構造をさらに有する。この目的のために、メインフレーム本体が、特にボアの形成で、インサートのチャネル構造に供給するための対応する流体チャネルを有する場合にも有利である。
【0013】
インサートは、プロファイル収容空間のスペーサとしての役割を果たし、電解液を有効空間に分配する。特に、インサートは、プロファイル収容空間に緩く挿入することができ、すなわち、非破壊的に着脱可能な方法でメインフレーム本体に接合することができる。しかしながら、インサートを例えば溶接及び/又は接着剤によってメインフレーム本体に一体的に接合することも考えられる。インサートはフレーム開口を完全または部分的に囲むことができる。インサートは、特に、単一部品または複数部品のインサートフレームの形成で設計することができる。このインサートは、好ましくは、本体フレーム本体のプロファイル収容空間に適合的に収容される。さらに、インサートがプロファイル収容空間から突出しないように、メインフレーム本体のプロファイル収容空間に設計・配置されていれば有利である。この点において、インサートは、メインフレーム本体によって3つの側面を囲むことができ、それによってシールすることができる。
【0014】
このようなモジュラ式のフローフレームでは、シール機能と流体分配機能とが、異なる構成要素、メインフレーム本体とインサート、に分配され、したがって互いに分離される。それによって高度のフレキシビリティを達成することができる。特に、このようなモジュール構造は、カスタマイズされた特性を有するフローフレームを、簡単かつ同時に費用対効果の高い方法で製造することを可能にする。一例として、異なるインサートを使用することによって、例えば、使用される電解液に応じて、フレーム開口を通るフロープロファイルを調整することが可能である。必要に応じて、メインフレーム本体をその基本形状に変更する必要がなくなる。これにより、例えば、要求に応じて異なるインサートを挿入することができる均一なタイプのメインフレーム本体を設けることができる。
【0015】
インサートはメインフレーム本体とは別に形成されているため、特にメインフレーム本体とインサートを異なる材料から製造することができる。これにより、メインフレーム本体の各機能に対して個別に有利な材料を選択したり、フローフレームに挿入・接続することが可能となる。例えば、メインフレーム本体は、隣接する部品(例えば、セルスタックに使用される場合、膜、バイポーラプレート又は更なるフローフレーム)に対して良好なシール効果を達成するために、比較的軟質な材料から製造されることが考えられるが、インサートは、信頼性の高い電解液のフローのために必要とされるチャネル構造の十分な機械的寸法安定性を提供するために、比較的硬質な材料から製造される。
【0016】
メインフレーム本体とインサートからモジュール方式で構築されたフローフレームも、シンプルで費用対効果の高い方法で生産することができる。メインフレーム本体に流体分配構造を一体化する必要がないので、比較的簡単であり、従って安価に製造できるプロファイル要素からメインフレーム本体を製造することができる。この目的のためには、メインフレーム本体の断面プロファイルが押出可能である、すなわち、断面プロファイルが押出方法によって製造可能であるように設計されている場合に特に有利である。
【0017】
好ましくは、断面プロファイルは、実質的にU字形である。次いで、断面プロファイルは、特に、2つの長脚および短脚を備える。長脚は、同じ長さでも異なる長さでもよい。発明の意味では、U字型は、断面で見ると、メインフレーム本体がその外側に局部的な凹部及び/又は突起を有することができないということを意味しない。
【0018】
好ましい実施形態では、メインフレーム本体は、複数の押出成形のプロファイル部品を備えることができる。これは、異なるサイズおよび幾何学的形状のメインフレーム本体を、簡単かつ費用対効果の高い方法で製造することを可能にし、したがって、異なる有効面積、したがって電力を有する酸化還元フローセルを実現することを可能にする。電解液の分配構造を備えたインサートのみを変更し、それに従って適合させる必要がある。プロファイル部品は、特に、片側に開いた断面プロファイルを有し、その結果、各場合にプロファイル部品のプロファイル収容空間が形成される。次いで、プロファイル部品のプロファイル部品収容空間は、メインフレーム本体のプロファイル部品収容空間を提供する。好ましくは、押し出されたプロファイル部品は、既に、メインフレーム本体の所望の断面プロファイル、例えば、実質的にU字形の断面プロファイルを有する。しかしながら、原理的には、プロファイル部品が、異なる形状、例えばL型プロファイルの複数の押出プロファイルセグメントから構成されることも考えられる。
【0019】
特に、少なくともサブセット、但し、好ましくは、メインフレーム本体のプロファイルされた部品の全てが同じ断面プロファイルを有する。この点において、個々のプロファイル部品は、好ましくは、その基本形状が同一であり、その長さのみが異なる。このような実施形態では、特に、同じ押出型の手段によって、例えば、対応する連続押出物を長さに切断することによって、プロファイル部品を製造することが可能である。
【0020】
メインフレーム本体は複数のプロファイル部品で構成することができる。プロファイル部品は、好ましくは、その端部で互いに接続されてメインフレーム本体を形成する。次いで、プロファイル部品のプロファイル部品収容空間は、一緒になって、フレーム開口のまわり全てに連続するメインフレーム本体のプロファイル部品収容空間を形成する。例えば、矩形の基本形状を持つメインフレーム本体は、2つの短いプロファイル部品と2つの長いプロファイル部品で構成できる。
【0021】
また、プロファイル部品を接続部品を介して互いに接続することも可能である。特に、メインフレーム本体は、2つのプロファイル部品と、プロファイル部品を互いに接続する2つの接続部品とを備えることができる。次に、接続部品は、特に、プロファイル部品のプロファイル収容空間のそれぞれの端部と、特に形状適合的に係合するように、プロファイル部品間に特に設計され、配置される。この点において、プロファイル部品と共に接続部品は、メインフレーム本体を形成する。接続部品は、特に、プロファイル部品のプロファイル収容空間に完全には収容されず、むしろ、それ自体が、フレーム開口を中央部で直接区切る構造の一部を形成する。接続部品およびプロファイル部品は、プロファイル部品および接続部品が別々の要素として提供され、フローフレームを組み立てるために一緒に接合されるので、内部では特に別々に設計される。安全な接続のためには、接続部品が、例えば接続ピンの形成でその端部に接続プロファイルを有する場合にも有利である。次いで、プロファイル要素は、例えば、対応する切欠きの形態の対応する嵌合接続プロファイルを有することができ、この接続プロファイルは、組み立てられた構成において係合する。接続部品は、例えば、押出プロセス又は射出成形によって製造することができる。接続部品を備える一実施形態では、インサートは、特に複数の別個のインサート部品を含み、各ケースでは、1つのインサート部品が、2つのプロファイル部品の各プロファイル部品のプロファイル収容空間に配置される。
【0022】
好ましくは、プロファイル部品は、互いに流体密に接続される。この目的のために、プロファイル部品がその端部でマイターカットされ、例えば接着及び/又は溶接によって互いに一体的に接続されている場合には、部品を接続することなく、メインフレーム本体の一実施形態において有利であることができる。接続部品を有するメインフレーム本体の一実施形態において、プロファイル部品は、接続部品を介して互いに流体密に接続することができる。好ましくは、接続部品は、例えば溶接及び/又は接着によって、プロファイル部品に一体的に接続される。接続部品がプロファイル部品のプロファイル収容空間に係合するため、比較的大きな接続面が提供され、それが確実なシールを促進する。
【0023】
インサートのチャネル構造は、インサートの内部に連続することができる。この点において、チャネル構造は、内部に形成することができ、すなわち、インサート材料によって包囲することができる。しかしながら、インサートのチャネル構造が、インサートの外側の凹部によって形成される場合には好ましい。この点において、チャネル構造は、好ましくは、インサートの表面の外側に形成される。そのような外部のチャネル構造は、例えば、インサートの外側側面を除去することによって、またはエンボス加工方法によって、比較的容易に作製することができる。このような実施形態では、チャネル構造は、次いで、片側で開く。特に、インサートがメインフレーム本体に意図されたように設置されるとき、外部チャンネル構造は、次に、メインフレーム本体の内壁によって閉鎖され、その結果、閉鎖された流体チャンネルがメインフレーム本体と協働して形成される。
【0024】
この文脈では、インサートが、メインフレーム本体に対してシールするために、その外面にシールプロファイルを有する場合にも有利である。好ましくは、シールプロファイルは、インサートの、特に外部のチャネル構造をシールするために提供される。この目的のために、シールプロファイルは、特に、それらがそれらの間にチャネル構造を囲み、特に、チャネル構造のコースに従うように配置することができる。シールプロファイルの有利な実施形態は、特に、インサートがその外側側に少なくとも1つ、特に周囲の突起を有することから成り得る。インサートがプロファイル収容空間に意図したように配置されるとき、インサートの少なくとも1つの突起は、次いで、好ましくはより柔らかいメインフレーム本体に掘ることができ、かくしてシール効果をもたらす。代替として又は付加的に、メインフレーム本体が対応するカウンタシールプロファイルを有することも可能である。例えば、メインフレーム本体は、プロファイル収容空間に面するその内壁に、インサートが意図したとおりにプロファイル収容空間に配置されたときに、インサートの少なくとも1つの突起が係合する少なくとも1つの対応する、特に取り囲む溝を有することができる。もちろん、前記インサートが少なくとも一つの溝部を有しかつ前記メインフレーム本体が少なくとも一つの突起部を有するようにすることも可能である。
【0025】
インサートとメインフレーム本体との間、及び隣接するメインフレーム本体間の良好なシール効果を達成するために、例えばフローフレームがセルスタックに使用される場合には、メインフレーム本体が、特に、電解液に対して化学的耐性を有するエラストマから製造される場合にも有利である。プロファイル部品からなるメインフレーム本体の一実施形態では、プロファイル部品が、電解液に対して化学的に耐性があり、同時に押出可能なエラストマから製造されることが特に好ましい。好ましくは、メインフレーム本体又はプロファイル部品は、熱可塑性エラストマ、特に熱可塑性ポリエチレン(TPE)、熱可塑性ポリスチレン(TPS)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性加硫物(TPV)又はこれらの材料の組合せから製造される。
【0026】
メインフレーム本体またはプロファイル部品が製造されるエラストマが、40~90ショアAの範囲、好ましくは50~80ショアAの範囲のショア硬度を有するならば、特に有利である。このようなエラストマは、メインフレーム本体と隣接する部品(例えば、インサート、バイポーラプレート、膜など)との間の良好なシールを達成するのに十分に軟質であるが、それでもなお十分に機械的に荷重可能であり、例えば、セルスタックにおいてメインフレーム本体のその後のプレスの際に十分な寸法安定性を提供する。
【0027】
インサートは、特にメインフレーム本体とは異なる材料から製造される。好ましくは、インサートは、メインフレーム本体材料よりも硬い及び/又は硬いプラスチックから製造される。より柔らかいメインフレーム本体材料とより硬いインサート材料との組み合わせにより、2つの構成要素間の良好なシールを、例えば上述したシールプロファイルを介して達成することができる。加えて、比較的硬い材料からのインサートの形成は、フローフレームがセルスタックにおいて押圧されるときに、インサートのチャネル構造の断面が変化しないか、またはわずかに変化するだけであることを確実にすることができる。その結果、信頼性の高い流体のフローが確保できる。インサートは、熱可塑性材料、特にポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)および/またはポリ塩化ビニル(PVC)から製造されることが好ましい。インサートは、機械的に、例えばミリングによって、又はより大量の場合には、安価な射出成形法によって、簡単な方法で製造することができる。
【0028】
インサートは、ワンピースで、特にモノリシックに、例えばインサートフレームの形で形成することができる。これにより、フローフレームの組み立て中にインサートを簡単に取り扱うことができる。
【0029】
しかし、インサートは複数の部品で形成することもできる。特に、インサートは、少なくとも2つ、好ましくは2つ又は4つの、別々に形成されたインサート部品を含むことができる。そうすると、インサート部品は、メインフレーム本体のプロファイル収容空間またはプロファイル部品のプロファイル収容空間に別々に簡単な方法で挿入することができる。インサートの多部品構成は、効果的な空間の電解液分布を、異なる要求(例えば、使用される電解液に依存するか、またはメインフレーム本体のサイズおよび幾何学的形状などに依存する)に、簡単な方法で柔軟に適合させることを可能にする。例として、効果的な空間の電解液のフロープロファイルは、インサート部品の特定の配置および構成によって、個々に設定することができる。特に、標準インサート部品一式を提供することが考えられ、その後、要求に応じて柔軟に組み合わせることができる。標準的な構成要素のこのようなモジュラ構造は、特にコスト効率が高い。原則として、例えば、異なる流路構造を有するインサート部品をフレーム開口周辺の異なる位置に設けることが考えられる。また、インサート部品のサブセットのみがチャネル構造を持つことも考えられる。特に、インサート部品は、異なる幾何学的形状、例えば、長方形、L字形、または台形の基本形状を有することができる。また、インサート部品が異なる形状のチャネル構造を有することも可能である。
【0030】
矩形の基本形状を有するメインフレーム本体の実施形態において、特に、好ましくは単に、メインフレーム本体の長辺に配置されるインサート部品が、フレーム開口に流体を分配するためのチャネル構造を有する場合に有利であり得る。次いで、電解液は、フレーム開口に配置された電極を通る比較的短い流路(すなわち、フローフレームの短い側に沿って)を覆うだけでよく、したがって、電極を通って流れるときの圧力降下は低い。
【0031】
メインフレーム本体に意図されたように配置される場合、インサート部品は互いに流体密に接続されることが好ましい。この目的のために、インサート部品を互いに接続して、特に、例えば、舌状部および溝の接続によって、一体的に接続されたおよび/または形態に適合する方法で、インサーションフレームを形成することができる。
【0032】
フローフレームの有利な開発では、フローフレームは、バイポーラプレート(バイポーラプレート収容領域)を収容するための収容領域を有することができ、および/または膜(膜収容領域)を収容するための収容領域を有することができる。フローフレームがセルまたはセルスタックで使用される場合、次に、それぞれの受取り領域に膜またはバイポーラプレートを配置することができる。それにより、収容領域は、バイポーラプレートまたは膜の単純な位置決めを可能にし、同時に、膜またはバイポーラプレートの安全で位置的に正確な取り付けを促進する。特に、バイポーラプレート収容領域および膜収容領域は、フローフレームの反対側の外側に形成される。
【0033】
好ましい実施形態は、それぞれの収容領域が、メインフレーム本体の外側の凹部によって形成される点にある。特に、前記メインフレーム本体は、前記フレーム開口が延在するフレーム平面に平行に配向される外側側面のうち少なくとも一つに、前記フレーム開口に隣接し前記フレーム開口の周囲に連続する凹部を有することができる。前記凹部が、周方向に見て段付き断面を有することが好ましい。この点において、メインフレーム本体は、特に、フレーム平面に対して直角に延び、フレーム開口の周りに連続し、バイポーラプレートまたは膜のためのストップを形成するエッジを有する。バイポーラプレート収容領域を形成する凹部と、膜収容領域を形成する凹部とは、特にメインフレーム本体の両外側に配置されている。
【0034】
メインフレーム本体が複数のプロファイル部品から構成される場合、プロファイル部品は、この点において、少なくとも一方の外側には開口側に直交して配向された段付き断面の凹部を有することができ、特に、両方の反対の外側には、前記凹部は、プロファイル部品の長手方向の延長線の全体に沿って延在する。次いで、このようなプロファイル部品は、この点において押出可能である。
【0035】
バイポーラプレートの収容領域に配置されたバイポーラプレートをシールするか、または膜収容領域に配置された膜をシールするために、上にあるバイポーラプレートおよび/または膜を流体密シールするために、メインフレーム本体が周囲のシールリップを有する場合にも有利である。
【0036】
互いに隣り合うように配置されたフローフレームをシールするために、例えばセルスタックに使用する場合、フレーム開口が延在するフレーム平面に平行に配向された外側側面のうちの一方にフレーム開口の周囲に連続する溝を有し、反対側のフレーム開口の周囲に連続する対応する突起を有することも、メインフレーム本体にとって有利である。この点において、フレーム本体は、互いに隣り合うように配置されたフローフレームが、舌状部および溝の態様で、互いに、特に流体密に、接続され得るような態様で、特に設計される。
【0037】
メインフレーム本体が複数のプロファイル部品から構成される場合、個々のプロファイル部品は、この点において、特にそのそれぞれの第1端部から第2端部まで、その長手方向の延長線に沿って延在する溝を有することができ、外側側面のうちの一方には、開放側面に対して直角に向いており、その反対側に対応する突出部を有することができる。このようなプロファイル部品は、この点において押出し可能である。
【0038】
最初に述べた問題を解決するために、フローフレーム電極ユニットも提案される。このユニットは、特に、上述のフローフレームと電極を備えている。電極は、フレーム開口に配置されることが好ましく、すなわち、特に、フローフレームによって規定される。特に、電極は、フレーム開口を完全に満たすように設計、配置される。電極は、特にフェルト電極であってよく、炭素材料、例えばグラファイトフェルトからなるのが好ましい。
【0039】
有利な実施形態では、電極は、特に、電極がフレーム開口に面してメインフレーム本体の内端部と面一に隣接するように設計および配置され得る。そのような実施形態では、プロファイル収容空間は、電極によってその開放側で閉鎖される。次いで、フレーム開口の方向にインサートのチャネル構造を介して流れる電解液を電極によって直接収容し、その中で還元または酸化することができる。
【0040】
代替の有利な実施形態では、電極は、電極がメインフレーム本体のプロファイル収容空間に部分的に貫通するように設計および配置することもできる。溶込深さは1~5mmが好ましい。その結果、特に、インサートのチャネル構造から流出する電解液が最初に電極に衝突することを確実にすることができ、その結果、電解液とバッテリとの間に存在するいかなる電位差も、そこに散逸させることができる。この目的のために、電極が形状を有する収容空間に形態的に収容されるならば、有利である。
【0041】
さらに、酸化還元フローバッテリ用のセルが提案され、それは、上記で説明した第1および第2のフローフレーム電極ユニットを備える。また、該細胞は、第一および第二のフローフレーム電極ユニットの間に配置された膜を含む。フローフレーム電極ユニットは、特にそれぞれ、セルの半セルを形成する。この膜は半セル間のイオン交換を可能にする。この目的のために、膜はイオン伝導性であり、特にイオン伝導性材料から生成される。膜は、上述のフローフレームの膜収容領域に収容されることが好ましい。
【0042】
そのようなセルの有利な実施形態では、2つのフローフレームは同一の設計のものとすることができる。そして、第2のフローフレーム電極ユニットのフローフレームは、特に、第1のフローフレーム電極ユニットのフローフレームに対してその外端部の1つを中心として180°旋回することができる。このような構成では、セルの構成に必要なフローフレームタイプが1つだけであり、特にコスト効率の良いセルの生産が可能となる。
【0043】
酸化還元フローバッテリに用いるためには、上述のセルの複数が積層されてセル積層体を形成する場合に特に有利となり得る。この点において、その目的を達成するために、上述のセルを複数個含むセルスタックも提案される。セルは、フローフレームが延在するフレーム平面に直交する積層方向に、特に互いに積み重ねられる。バイポーラプレートは、隣接するセル間の各ケースに配置される。この点において、各バイポーラプレートは、2つの隣接する半セルに割り当てられる。バイポーラプレートは、好ましくは、上述のバイポーラプレート収容領域に配置される。
【0044】
特に、各バイポーラプレートは、隣接するフローフレームのフレーム開口を完全に覆う。フローフレームとバイポーラプレートとの間、またはフローフレームと膜との間の良好なシールを達成するために、特に、バイポーラプレートおよび/または膜が、それらが、積層方向に見て、積層方向に直交する方向で、隣接するフローフレーム電極ユニットのそれぞれのインサートと部分的に重なるように設計および配置される場合、有利であり得る。この点において、バイポーラプレートおよび/または膜は、特に、積層方向に見ると、それらが部分的に隣接するフローフレームのインサートと重なるように、フレーム開口を越えて放射状に延在する。部品がセルスタックで押圧されると、次いで、バイポーラプレートおよび膜がインサートによって支持される。その結果、均質な力の分布を達成することができ、それは、セルスタックの個々の構成要素間、特に、バイポーラプレート、メインフレーム本体、インサートおよび膜の間の良好なシールを容易にする。バイポーラプレートとインサートとの間、または膜とインサートとの間の重複は、好ましくは1~40mm、特に5~15mmである。
【0045】
セルスタックのさらなる有利な開発は、各フローフレームが、同じセルに属するさらなるフローフレームおよび/または隣接するセルのフローフレームに流体密に接続されるという点で構成することができる。特に、フローフレームは、互いに接続され、上述の舌状部および溝の接続を介して、互いにシールされ得る。しかし、原理的には、例えば溶接および/または接着によって、個々のフローフレームが周囲表面で流体密に接合されることも可能である。追加のシールリップによって、セルスタックの構成部品(メインフレーム本体、インサート、膜、バイポーラプレートなど)を互いに押し付けるための表面力を低減することができる。
【0046】
最初に述べた目的はまた、酸化還元フローバッテリ、特に酸化還元フローバッテリのセルにおいて、上述したフローフレームの使用によっても達成される。すでに説明したように、フローフレームのモジュール構造により、異なる有効面積を有する酸化還元フローバッテリを実現し、ひいては簡単で費用対効果の高い方法で電力を供給することが可能になる。さらに、フローフレームに関連して上述した特徴および利点を参照する。
【0047】
上述のフローフレームを製造するために、以下のステップを含む方法が特に提案される。フローフレームに関連して上述した特徴および利点は、本方法を形成する役割を果たすことができる。
【0048】
本方法によれば、複数のプロファイル部品が提供される。この目的のために、特に、一側に開いた断面形状が好ましくは略U字形状を有する押出物が押出されて、一側に開いた断面形状部品収容空間が形成される。次いで、押出物を、後続のフローフレームの所望のサイズに従って長さに従って切断し、プロファイル部品を形成する。
【0049】
任意に、流体ためのチャネル構造は、プロファイリングされた部分の少なくともサブセットに生成され得る。この目的のために、特に局所的に規定された切り抜きは、対応するプロファイル部品において、好ましくはドリル加工またはパンチ加工によって作製することができる。
【0050】
さらに組み立てるために、プロファイル部品を組立装置に挿入すれば有利である。組立装置は、特に、矩形の収容空間を画定し、その内周が後続のメインフレーム本体の外形寸法に実質的に対応するように設計されている。
【0051】
更なる方法工程において、プロファイル部品は、接続部において、流体密に、特に一体的に接続された方法で接続され、メインフレーム本体を形成する。この目的のために、プロファイルをつなぐことは、例えば、所定長さに切断した後に、プロファイル部品のそれぞれの端部、特に端面において、切り抜き又は打ち抜きによって作り出すことができる。有利な実施形態では、プロファイル部品は、最初に、それぞれの端面でマイターカットされ、次いで、溶接および/または接着によって、その端面で互いに接続され得る。プロファイルされた部品は、前述の接続部品を介して互いに接続することもできる。次に、プロファイル部品と接続部品を最初に機械的に接合し、次に相互に一体的に接合する。
【0052】
本方法によれば、インサート又は複数のインサート部品も設けられ、プロファイル部品のプロファイル収容空間に挿入される。
【0053】
本方法の有利な一実施形態によれば、インサート又はインサート部品は、プロファイル部品が接続されてメインフレーム本体を形成する前に、個々のプロファイル部品のプロファイル部品収容空間に挿入することができる。しかしながら、インサート又はインサート部品が、プロファイル部品を接続してメインフレーム本体を形成した後でのみ、メインフレーム本体のプロファイル収容空間に挿入されることも可能である。
【0054】
任意のさらなる方法ステップでは、インサートまたはインサート部品をプロファイル部品に接続することができ、特に、好ましくは、プロファイル部品を接続してメインフレーム本体を形成する過程で一体的に接続することができる。
【0055】
本発明を、図面を参照して以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1】
図1は、上方から見た流動フレームの実施形態の略図を示す。
【
図2】
図2は、
図1に示す断面平面II-IIに沿った断面図における、
図1によるフローフレームのスケッチを示す。
【
図3a】
図3aは、
図1に示す断面II-IIに対応する断面図において、メインフレーム本体の異なる実施形態のスケッチを示す。
【
図3b】
図3bは、
図1に示す断面II-IIに対応する断面図において、メインフレーム本体の異なる実施形態のスケッチを示す。
【
図3c】
図3cは、
図1に示す断面II-IIに対応する断面図において、メインフレーム本体の異なる実施形態のスケッチを示す。
【
図3d】
図3dは、
図1に示す断面II-IIに対応する断面図において、メインフレーム本体の異なる実施形態のスケッチを示す。
【
図3e】
図3eは、
図1に示す断面II-IIに対応する断面図において、メインフレーム本体の異なる実施形態のスケッチを示す。
【
図4a】
図4aは、上方から見たインサート部品の異なる実施形態のスケッチを示す。
【
図4b】
図4bは、上方から見たインサート部品の異なる実施形態のスケッチを示す。
【
図4c】
図4cは、上方から見たインサート部品の異なる実施形態のスケッチを示す。
【
図5】
図5は、
図1に示される断面平面II-IIに対応する断面図におけるフローフレームのさらなる実施形態の略図を示す。
【
図6】
図6は、
図1に示される断面平面に対応する断面図における酸化還元フローセルの詳細の見取り図を示す。
【
図7a】
図7aは、半セルの2つの実施形態のスケッチを示す。
【
図7b】
図7bは、半セルの2つの実施形態のスケッチを示す。
【
図8】
図8は、上方から見たフローフレームのさらなる実施形態の略図を示す。
【
図9】
図9は、
図8に示される断面平面IX-IXに沿った断面図における、
図8によるフローフレームの概略図を示す。
【
図10】
図10は、
図9に対応する図におけるフローフレームのさらなる実施形態のスケッチを示す。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下の説明および図において、同一の参照符号は、同一または対応する特徴に使用される。
【0058】
図1は、全体として参照符号10で示されるフローフレームの一実施形態を示す。フローフレーム10は、特に以下に詳細に説明し、部分的に
図6に示す酸化還元フローのセル12で使用するように設計される。
【0059】
フローフレーム10は、モジュール構造であり、メインフレーム本体14と、メインフレーム本体14に配置されたインサート16(
図1に破線で示す)とを備える。
【0060】
図1から分かるように、メインフレーム本体14は、セル12の実際の有効空間を規定する中央のフレーム開口18を囲んでいる(より詳細に後述する)。メインフレーム本体14は、図示の例では4つ、プロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4の複数から構成されている。プロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4は、例として、また好ましくは押出法によって製造される(下記参照)。図示の例では、メインフレーム本体14およびフレーム開口18は、それぞれ矩形状の基本形状を有している。この点において、2つの長いプロファイル部品15-2、15-4及び2つの短いプロファイル部品15-1、15-3が提供されている。しかしながら、図示しない実施形態では、他の多角形の幾何学的形状も考えられる。
【0061】
図1から分かるように、プロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4は、例えば、それぞれの端部20でマイターカットされ、メインフレーム本体14を形成するように接続される。例として、好ましくは、プロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4は、例えば、接着及び/又は溶接によって、互いに流体密に接続される。
【0062】
図2からわかるように、プロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4、ひいてはそれらから構成されるメインフレーム本体14は、フレーム開口18を中心として周方向に見ると、フレーム開口18の方向の一側に開いた断面プロファイルを有している。図示の例では、断面プロファイルは、短い脚部22と、2つの長い脚部24-1、24-2とを有する実質的にU字形である。
【0063】
図2および
図3a~
図3eに分かるように、プロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4は、それぞれプロファイル開口28によって一側に開いた内側プロファイル部品の収容空間26´を区切っている。プロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4が組み立てられてメインフレーム本体14を形成する場合、フレーム開口18の周囲に連続し、フレーム開口18の方向に開口するプロファイル収容空間26が形成される。
【0064】
図3a~
図3eは、メインフレーム本体14が有することができる更なる例示的な断面プロファイルを示す。このようにメインフレーム本体14は、例えばフレーム開口18に掛け渡されたフレーム面に鏡対称に設計することができる(
図3a、
図3b参照)。また、メインフレーム本体14が、フレーム平面に対して直角に配向されたその外側面30、32に凹部70´、72´、82又は突起78、84を有することも可能である(詳細は後述する、
図3b~3e参照)。
図3cに示すように、プロファイル収容空間26´は、内部段34を有することもできる。
【0065】
メインフレーム本体14は、例として、好ましくは、ショア硬度が50~80ショアAの熱可塑性エラストマから製造される。
【0066】
図2に分かるように、前述のインサート16は、メインフレーム本体14のプロファイル収容空間26に配置される。インサート16は、メインフレーム本体14とは別に形成され、フローフレーム10を組み立てるためにプロファイル収容空間26に挿入される(製造方法に関して以下でより詳細に説明する)。
【0067】
一例として、好ましくは、インサート16は、メインフレーム本体14よりも硬い材料から、特にポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)及び/又はポリ塩化ビニル(PVC)から製造される。
【0068】
図1に分かるように、インサート16は、一例として、フレーム開口18の周囲全てに連続するように設計される。図示の例では、インサート16は、さらに、プロファイル収容空間26から突出せず、プロファイル収容空間26に形状適合的に収容されるような寸法にされている(
図2参照)。
【0069】
図2に示すように、インサート16は、フレーム開口18に電解液を分配するように設計されたチャネル構造36を備え、以下でより詳細に説明する。インサート16は、チャネル構造36がその全周囲に沿って提供されるように設計することができる。しかし、一例として、好ましくは、チャネル構造36は、フローフレーム10の長辺38-1、38-2にのみ配置される。
【0070】
インサート16は、例えば、インサートフレーム(
図1に例として示されている)の形態で、ワンピースで形成することができる。代替の実施形態では、インサート16は、別々に設けられた複数のインサート部品16´から形成することもできる。これらは、プロファイル収容空間26に互いに別々に挿入することができ、また、随意的に、特に一体的に接続された方法で、互いに流体密に接続することができる。
【0071】
インサート部品16´は、原理的に異なる構成とすることができる。インサート部品16´の例示的な実施形態の選択を
図4a~
図4cに示す。例えば、インサート部品16´は、台形(
図4a参照)又は長方形(
図4b参照)又はL字形(
図4c参照)の基本形状を有することができる。要求に応じて、異なるインサート部品16´を使用し、互いに組み合わせることができる。
【0072】
図4a~4cに示すインサート部品16´は、それぞれ前述のチャネル構造36を備える。しかし、図示しない実施形態では、インサート部品16´は、チャネル構造36を含まなくてもよい。図示の例では、チャネル構造36は、流体接続部40と、図示の例では蛇行形状の流体ガイド42と、インサート部品16´が意図したように設置されたときにフレーム開口18に開口する櫛型の分配構造44とを備える。インサート部品16´のための図面に一例としてのみ示されているチャネル構造体36、40、42、44のこの構成も、インサート16のツーピース設計の場合に対応する方法で設けることができる。
【0073】
チャネル構造36、40、42、44は、例えば、好ましくは、インサート16の外側面48の、又はインサート部品16´の対応する凹部46によって形成される(
図2参照)。インサート16又はインサート部品16´がプロファイル収容空間26に意図されたように設置されるとき、チャネル構造36、40、42、44は、次に、メインフレーム本体14の内壁50によって閉じられる(
図2参照)。チャネル構造36に電解液を供給するために、メインフレーム本体14は、
図1に示される例において対応するボア52を有し、ボアは、フローフレーム10の組み立てられた状態において、インサート16の流体接続部40またはインサート部品16´と整列される。
【0074】
図5に例を挙げて示すように、以下により詳細に説明するチャネル構造36および/または流体通路52をメインフレーム本体14からシールするために、インサート16またはインサート部品16´は、その外側面48にオプションの突起54-1、54-2を有し、シールされるチャネル構造36が突起54-1、54-2の間に封入されるようにすることができる。インサート16又はインサート部品16´がプロファイル収容空間26に意図されたように設置されるとき、インサート16の突起54-1、54-2は、次により柔らかいメインフレーム本体14の内壁50に掘り込むことができ、かくしてシール効果を与える。メインフレーム本体14が、プロファイル収容空間26に面するメインフレーム本体14の内壁50に対応する溝56-1、56-2を有し、そこに突起54-1、54-2が係合することも可能である。
【0075】
すでに述べたように、上述のフローフレーム10は、特に酸化還元フローのセル12での使用に役立つ。そのようなセル12の可能な実施形態の詳細は、
図6にスケッチされている。
図6は、
図1の断面平面II-IIに対応する断面平面に沿った断面図でセル12を示す。
【0076】
セル12は、2つの半セル58-1、58-2を備え、それらの間に膜60が配置される。各半セル58-1、58-2は、フローフレーム電極ユニット62-1、62-2を備え、フローフレーム10およびフローフレーム10のフレーム開口18に配置された電極64を備える(
図7aおよび7bに関して以下に詳細に説明する)。
図6から分かるように、図示の例では、2つのフローフレーム電極ユニット62-1、62-2のフローフレーム10は、互いに同一であるが、膜平面を中心として180°回転している。膜60は、フレーム開口18およびその中に配置された電極64が、特に完全に膜60によって覆われるように設計および配置されることが好ましい。
【0077】
酸化還元フローバッテリでは、好ましくは、そのような複数のセル12が、積層方向66に互いに積み重ねられ、セルスタック(図示せず)を形成し、ブレーシングシステム(図示せず)によって互いに押し付けられる。次いで、このようなセル積層体の個々のセル間に、2つの隣接するセル12を電気的に接続するバイポーラプレート68が設けられる。
図6は、一例として、対応するフローフレーム10の膜60に対向する外側面30にそれぞれ配置された2つのそのようなバイポーラプレート68を示す。好ましくは、バイポーラプレート68もフレーム開口18を完全に覆う。
【0078】
単独で
図6によるセル12の半セル58-1を示す
図7aに分かるように、図示の例の膜60は、メインフレーム本体14の第1の外側面32に形成される膜収容領域70に収容される。同様に、図示の例では、バイポーラプレート68もまた、メインフレーム本体14の外側面30に形成された対応するバイポーラプレート収容領域72に配置されている。
【0079】
具体的には、膜収容領域70及びバイポーラプレート収容領域72は、フレーム開口18が延在するフレーム平面に平行に配向されたメインフレーム本体14の外側面30、32に、段付き断面の凹部70´、72´によって形成される(
図2も参照)。この場合、それぞれの段付き断面の凹部70´、72´は、フレーム開口18に隣接しており、その周囲いっぱいに延びることが好ましい。
図7aおよび
図2に示すように、段付き断面の凹部70´、72´は、それぞれ端部74および76を形成し、この端部は、フレーム開口18が延在するフレーム平面に直交して延び、膜60およびバイポーラプレート68のためのストップをそれぞれ形成する。
【0080】
一例として、好ましくは、インサート16及び膜収容領域70又はバイポーラプレート収容領域72は、積層方向66から見て、それぞれの端部74又は76に当接する膜60又はバイポーラプレート68がインサート16と部分的に重なるように、互いに一致している(
図7a参照)。
【0081】
図3a~
図3eから分かるように、膜収容領域70、バイポーラプレート収容領域72に関するメインフレーム本体14の様々な実施形態が原理的に考えられる。
図3a~
図3eに示す膜収容領域70、バイポーラプレート収容領域72または凹部70´、72´の実施形態は、関連する図に具体的に示すメインフレーム本体14のさらなる実施形態の特徴(例えば、脚部24-1、24-2の相対的な厚さ、または突起78、84または凹部82などのさらなるプロファイル要素の存在)とは無関係に設けることができる。
図3aによる第1の実施形態では、膜収容領域70もバイポーラプレート収容領域72も設けられていない。次に、膜60およびバイポーラプレート69は、特に、メインフレーム本体14の2つの平坦な外側面30、32に当たる。
図3bによるさらなる実施形態では、段付き断面の凹部70´または72´、すなわち膜収容領域70およびバイポーラプレート収容領域72の両方が、両方の外側面30、32に設けられる。また、段付き断面の凹部70´、72´を外側面30、32の一方のみに設けることも可能であり、前記凹部は、次に、膜収容領域70またはバイポーラプレート収容領域72のいずれかを形成する(
図3cおよび3d参照)。凹部72´のための
図3eに例として示されているように、局部的な突起78が、このような段付き断面の凹部70´または72´の内部に追加的に設けられることができ、この局部的な突起は、特に、シールリップおよび/または位置決め補助として働くことができる。このような突起78は、膜収容領域70及び/又はバイポーラプレート収容領域72に設けることができる。
【0082】
電極64の特定の設計および配置のみが異なる、フローフレーム電極ユニット62の2つの例示的な実施形態が、
図7aおよび7bを参照して以下に説明される。いずれの場合も、電極64は、例として、好ましくは、例えばグラファイトフェルトからなるフェルト電極として設計される。
【0083】
図7aに示す実施形態(
図6に示す実施形態に対応)では、電極64は、メインフレーム本体14の内端部80がフレーム開口18に面して面一に隣接するように設計及び配置されている。したがって、断面で見ると、電極64は、メインフレーム本体14の2つの長い脚部24-1、24-2の自由端である内端部80と面一に隣接している。この点において、プロファイル開口28は、電極64によって閉じられる。図示の例では、インサート16は、電極64に直接当たるように寸法決めされている。
【0084】
図7bによる実施形態では、電極64は、メインフレーム本体14のプロファイル収容空間26に部分的に貫通し、そこに形成嵌合するように収容されるように設計され、配置される。
図7bに分かるように、インサート16及び電極64も、ここでは電極64がインサート16に直接当たるように設計される。
【0085】
隣り合って配列されたフローフレーム10をシールするために、例えば前述のセルスタックで使用する場合、フローフレーム10のメインフレーム本体14は、舌状部および溝の方法で互いに流体密に接続することができる。
図3eは、断面におけるこのような舌部と溝との接続の例示的な実施形態を示す。図示の例では、メインフレーム本体14は、外側面32にフレーム開口18の周囲に連続する凹部82と、反対側の外側面30にフレーム開口の周囲に連続する対応する突起84(舌片)とを有している。
【0086】
図8に例として示されているように、プロファイル部品15-2、15-4は、接続部品86-1、86-2を介して互いに接続することもできる。図示の例では、フローフレーム10は、2つのプロファイル部品15-2、15-4および2つの接続部品86-1、86-2で構成されている。接続部品86-1、86-2は、プロファイル部品15-2、15-4の間に配置され、プロファイル部品15-2、15-4のプロファイル収容空間26´のそれぞれの端部88と係合する(
図9aの接続点の例として示されている)。例として、好ましくは、接続部品86-1、86-2は、プロファイル部品15-2、15-4に一体的に接続されている。
図8に示す例では、各ケースにおいて、インサート部品16´-1、16´-2は、2つのプロファイル部品15-2、15-4のプロファイル収容空間26´に配置され、前記インサート部品は、好ましくは、上述のチャネル構造36を有する。プロファイル部品15-2、15-4およびインサート部品16´-1、16´-2のさらなる設計のために、上記の実施形態を参照する。
【0087】
図10に例として示されているように、接続部品86-1、86-2は、追加的に、それらの端部88に、例えば接続ピン90の形態の接続プロファイルを有することができる。次いで、プロファイル部品15-2、15-4は、好ましくは、それぞれ対応する切り欠き部92を有し、この切り欠き部において、接続ピン90は、その配置が意図した通りであるときに、適合するように収容される。
【0088】
図1によるフローフレームの製造方法の実施形態を以下に説明する。方法に従って、プロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4およびインサート16またはインサート部品16´が最初に製造される。
【0089】
プロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4を製造するために、所望の断面プロファイル(
図3a~3eを参照)を有する押出物を、最初に押し出し、その後のメインフレーム本体14の所望のサイズに従って長さに応じて切断する。
図1に示すフローフレーム10を製造するために、例えば、2つの短いプロファイル部品15-1、15-3及び2つの長いプロファイル部品15-2、15-4が製造される。
【0090】
次いで、接続プロファイル21が、プロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4のそれぞれの端部20に生成される(
図1参照)。一例として、好ましくは、接続プロファイル21は、その端部20において、例えば、切断または打ち抜きによって、プロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4をマイターカットすることによって生成される。任意のさらなる工程では、電解液供給用の凹部52を、例えば、少なくともプロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4のサブセットにドリル加工またはパンチ加工によって生成して、長いプロファイル部品15-2、15-4に
図1に示す実施形態を生成する。
【0091】
インサート16又はインサート部品16´は、一次成形、成形、分離又は射出成形によって、例えば製造される。
【0092】
次いで、プロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4およびインサート16またはインサート部品16´を組み立て、フローフレーム10を形成する。この目的のために、最初にインサート16またはインサート部品16´をプロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4のプロファイル部品収容空間26´に挿入する。さらなる方法ステップでは、次に、例えば溶接及び/又は接着によって、プロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4をその端部20で流体密に接続し、メインフレーム本体14を形成する。任意に、同じ作業工程で、インサート部品16´を互いにおよび/またはプロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4に一体的に接続することもできる。
【0093】
本方法の別の実施例では、インサート部品16´をプロファイル部品15-1、15-2、15-3、15-4が接続された後でのみプロファイル収容空間26に挿入することも可能である。
【0094】
図8に示されたフローフレーム10を製造するために、先ず、2つのプロファイル部品15-2、15-4および2つのインサート部品16´-1、16´-2が上述の方法で製造される。さらに、接続部品86-1、86-2は、例えば射出成形法によって製造される。次に、メインフレーム本体14を組み立てるために、まず、インサート部品16´-1、16´-2をプロファイル部品15-2、15-4のプロファイル収容空間26´に挿入し、次に、プロファイル部品15-2、15-4を接続部品86-1、86-2と一緒に接合して、互いに一体的に接合する。
【国際調査報告】