(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-04
(54)【発明の名称】放射性廃棄物を収容するための容器
(51)【国際特許分類】
G21F 9/36 20060101AFI20231222BHJP
G21F 5/008 20060101ALI20231222BHJP
G21F 5/12 20060101ALI20231222BHJP
G21F 5/012 20060101ALI20231222BHJP
G21C 19/32 20060101ALI20231222BHJP
B65D 43/04 20060101ALI20231222BHJP
【FI】
G21F9/36 501C
G21F5/008
G21F5/12 D
G21F5/012
G21C19/32 080
B65D43/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536924
(86)(22)【出願日】2021-11-09
(85)【翻訳文提出日】2023-07-21
(86)【国際出願番号】 EP2021081078
(87)【国際公開番号】W WO2022128260
(87)【国際公開日】2022-06-23
(32)【優先日】2020-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514187202
【氏名又は名称】ゲーエヌエス・ゲゼルシャフト・フューア・ヌクレアール-サービス・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100191938
【氏名又は名称】高原 昭典
(72)【発明者】
【氏名】クレーン・ベルトルト
(72)【発明者】
【氏名】イェッヒ・ベンヤミン
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー-ヴァーゼルス・トビアス
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084AB10
3E084BA01
3E084CA01
3E084DA01
3E084DB14
3E084FA09
3E084FD20
3E084GA08
3E084GB12
3E084HA03
3E084HB09
3E084HD04
3E084KA20
(57)【要約】
容器シェルと、この容器シェルと結合された容器底部と、少なくとも1つの容器蓋とを有する、放射性廃棄物を収容するための、特に使用済みの燃料要素を収容するための容器。容器蓋は、蓋上側の周縁領域に配置された少なくとも1つのロック凹部を備える。ロック凹部内に、少なくとも1つのロック要素が配置されているもしくは少なくとも1つのロック要素が配置できる。ロック要素は、容器シェルの方向に向けられた少なくとも1つの嵌合突起を備え、この嵌合突起が、容器蓋のロック状態で、容器シェルの相補的な嵌合凹部に係合する。嵌合凹部は、容器シェルの蓋側の周縁領域に配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器シェル(3)と、この容器シェル(3)と結合された容器底部(4)と、少なくとも1つの容器蓋(5)とを有し、容器蓋(5)が、蓋上側の周縁領域(6)に配置された少なくとも1つのロック凹部(7)を備え、このロック凹部(7)内に、少なくとも1つのロック要素(8)が配置されているもしくは配置できる、放射性廃棄物を収容するための、特に使用済みの燃料要素(2)を収容するための容器(1)において、
ロック要素(8)が、容器シェル(3)の方向に向けられた少なくとも1つの嵌合突起(10)を備え、この嵌合突起が、容器蓋(5)のロック状態で、容器シェル(3)の相補的な嵌合凹部(11)に係合し、嵌合凹部(11)が、容器シェル(3)の蓋側の周縁領域(12)に配置されていること、を特徴とする容器。
【請求項2】
ロック要素(8)が、容器(1)の非閉鎖状態で、容器(1)の縦方向中心軸(L)に対して横、特に垂直に、好ましくは容器(1)の半径方向に、ロック凹部(7)内で移動可能であり、これにより、ロック要素が、開放位置から嵌合位置に及びその逆に移送可能であること、を特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
少なくとも2つの、特に少なくとも3つの、好ましくは少なくとも4つの、好適には少なくとも5つのロック凹部(7)が、容器蓋(5)の蓋上側の周縁領域(6)に設けられ、これらロック凹部が、容器蓋(5)の周囲にわたって分配されて配置され、好ましくは均等に分配されて配置され、特に好適には、これらロック凹部内に、それぞれ少なくとも1つのロック要素(8)が配置されているもしくは配置できること、を特徴とする請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
容器シェル(3)が、少なくとも2つの、特に少なくとも3つの、好ましくは少なくとも4つの、好適には少なくとも5つの嵌合凹部(11)を備え、これら嵌合凹部が、容器シェル(5)の周囲にわたって分配されて、好ましくは均等に分配されて配置されていること、を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の容器。
【請求項5】
少なくとも1つの嵌合突起(10)が、ロック要素(8)に一体的に形成されたかつ好ましくは容器シェル(3)の方向に突出する突起として形成されていること、を特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の容器。
【請求項6】
少なくとも1つのロック凹部(7)が、少なくとも領域的に蓋外周縁(9)に向かって開放して形成されている、好ましくは少なくともロック要素(8)の嵌合突起(10)に対応付けられた領域内を蓋外周縁(9)に向かって開放して形成されている、好適には垂直方向のその全高に沿ってもしくは実質的に垂直方向のその全高に沿って蓋外周縁(9)に向かって開放して形成されていること、を特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の容器。
【請求項7】
少なくとも1つの嵌合凹部(11)が、容器シェル(3)を貫通する嵌合開口として形成されていること、を特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項8】
少なくとも1つの嵌合突起(10)が、容器蓋(5)のロック状態で、容器シェル(3)の外側(13)から突出せず、特に容器シェル(3)の外側(13)と位置の揃った状態にあること、を特徴とする請求項7に記載の容器。
【請求項9】
容器シェル(3)と容器蓋(5)の間に、少なくとも1つのメインシール(14)が配置され、このメインシール(14)が、好ましくは、容器シェル(3)の内周を少なくとも部分的に、好適には完全にもしくは実質的に完全に取り巻き、メインシール(14)が、好ましくは容器(1)の縦方向中心軸(L)に対して横の、特に垂直な方向、好適には容器(1)の半径方向で、少なくとも1つのロック要素(8)の下に配置されていること、を特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の容器。
【請求項10】
少なくとも1つのロック要素(8)が、容器蓋(5)のロック状態で、蓋外周縁(9)もしくは容器シェル(3)に対応付けられたその側において、蓋外周縁(9)と位置の揃った状態にあり、合目的に、容器シェル(3)の内側(15)と相互作用する、好ましくは容器シェル(3)の内側(15)に当接すること、を特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の容器。
【請求項11】
少なくとも1つのロック凹部(7)内に、少なくとも1つの保持要素(16)が配置されているもしくは配置でき、この保持要素が、ロック要素(8)を、容器(1)の完全閉鎖状態でその嵌合位置に保持し、好ましくはロック要素(8)とロック凹部(7)のストッパショルダ(17)との間に配置されている、特に嵌合式に配置されている、好適には嵌入されていること、を特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の容器。
【請求項12】
少なくとも1つのロック要素(8)が、固定要素(19)用の、特にネジ用の収容部、好ましくは収容孔(18)を備え、固定要素(19)が、容器(1)の完全閉鎖状態で、収容部もしくは収容孔(18)に導入、好ましくはねじ込まれており、収容部もしくは収容孔(18)及び/又は固定要素(19)が、ロック要素(8)を、合目的に容器(1)の軸方向に貫通すること、を特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の容器。
【請求項13】
固定要素(19)のロック凹部(7)の底部(20)に対応付けられた側に、支持足部(21)が配置され、この支持足部が、容器(1)の完全閉鎖状態で、固定要素(19)とロック凹部(7)の底部(20)との間に設けられ、特にロック凹部(7)の底部(20)と相互作用すること、を特徴とする請求項12に記載の容器。
【請求項14】
容器蓋(5)が、容器(1)の完全閉鎖状態で、溶接継手なしで容器シェル(3)と結合されていること、を特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の容器。
【請求項15】
容器シェル(3)の壁厚(s)に対する容器(1)の直径(d)の比が、少なくとも20:1、好ましくは少なくとも40:1、好適には少なくとも60:1、特に好適には少なくとも80:1、全く特に好適には少なくとも100:1、例えば120:1であること、を特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の容器。
【請求項16】
容器(1)の容器内部空間(22)に、使用済みの燃料要素(2)を収容するためのバスケット(23)が配置されていること、を特徴とする請求項1~15のいずれか1項に記載の容器。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか1項に記載の容器(1)と、輸送及び/又は貯蔵容器とを有する容器ユニットであって、容器(1)が、輸送及び/又は貯蔵容器内に収容された、使用済みの燃料要素(2)を装填されたキャニスタであり、輸送及び/又は貯蔵容器が、少なくとも1つの1次蓋によって閉鎖可能であるもしくは閉鎖されており、合目的に、1次蓋の上に配置された2次蓋によって付加的に閉鎖可能であるもしくは閉鎖されていること、を特徴とする容器ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器シェルと、この容器シェルと結合された容器底部と、少なくとも1つの容器蓋とを有し、容器蓋が、蓋上側の周縁領域に配置された少なくとも1つのロック凹部を備え、このロック凹部内に、少なくとも1つのロック要素が配置されているもしくは配置できる、放射性廃棄物を収容するための、特に使用済みの燃料要素を収容するための容器に関する。本発明は、更に、キャニスタと、輸送及び/又は貯蔵容器とから成る容器ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
冒頭で述べた形式の容器は実務から異なる実施形態で基本的に知られている。特に、水中で使用済みの燃料要素を装填され、次いで蓋で閉鎖されるキャニスタが知られている。キャニスタは、その後、輸送及び/又は貯蔵容器内に収容される。このために必要な輸送及び/又は貯蔵容器へのキャニスタの移送のための荷重作用点は、キャニスタを垂直に取り扱うことに基づいて、通常はキャニスタの蓋上側に設けられている。相応に、蓋とキャニスタの結合は、移送時に輸送及び/又は貯蔵容器に作用する負荷に対して設計されていなければならない。従って、実務から、キャニスタ蓋とキャニスタシェルの間に溶接シームを設けることが知られている。キャニスタシェルとキャニスタ蓋の溶接は、基本的に実証されている。通常は、キャニスタの気密性は、シール溶接シームとしての溶接リングによって実現される。このような溶接継手もしくはシール溶接シームは、通常は、許容可能な漏れ率を順守することができ、従って、同様に基本的に実証されている。
【0003】
しかしながら、実務から知られた容器もしくはキャニスタは、溶接シームに基づいて多くの労力をもってしか再び開放することはできない。これは、特に、燃料要素の必要な再配置の場合に不利である。実務から知られた、溶接されるキャニスタの非破壊的な再開放は、可能でない。確かに、基本的に、放射性廃棄物を収容するための容器の容器蓋のためのネジ留めは知られているが、これらネジ留めは、容器もしくは容器シェルの大きい壁厚を必要とし、これは、特に、例えばキャニスタのような薄壁の容器に対して実現可能でなく、その点で、改善の必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
相応に、本発明の根底にある技術的課題は、簡単かつ機能的に確実に閉鎖でき、それにもかかわらず最適な気密性を備え、許容可能な漏れ率を順守し、簡単に取り扱いでき、更に、比較的少ない労力で確実かつ非破壊的に再び開放できる冒頭で述べた形式の容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この技術的課題を解決するため、本発明は、容器シェルと、この容器シェルと結合された容器底部と、少なくとも1つの容器蓋とを有し、容器蓋が、蓋上側の周縁領域に配置された少なくとも1つのロック凹部を備え、このロック凹部内に、少なくとも1つのロック要素が配置されているもしくは配置できる、放射性廃棄物を収容するための、特に使用済みの燃料要素を収容するための容器を教示する。本発明による容器は、ロック要素が、容器シェルの方向に向けられた少なくとも1つの嵌合突起を備え、この嵌合突起が、容器蓋のロック状態で、容器シェルの相補的な嵌合凹部に係合し、嵌合凹部が、容器シェルの蓋側の周縁領域に配置されていること、を特徴とする。
【0006】
容器蓋が蓋上側の周縁領域に配置されたロック凹部を備え、これらロック凹部内に、それぞれ少なくとも1つのロック要素が配置されているもしくは配置できることが、本発明の範囲内にある。容器蓋のロック状態との用語は、本発明の範囲内では、特に、少なくとも1つのロック要素の少なくとも1つの嵌合突起が、容器シェルの少なくとも1つの相補的な嵌合凹部に係合し、これにより、嵌合突起と嵌合凹部の間に嵌合相互作用が実現されている状態を意味する。容器蓋が、そのロック状態で、容器シェルの少なくとも1つの嵌合凹部とロック要素の少なくとも1つの嵌合突起の嵌合相互作用に基づいて、容器シェルと嵌合式に結合されていることが、本発明の範囲内にある。容器蓋のロック状態で、ロック要素の少なくとも1つの嵌合突起は、合目的に、容器シェルの相補的な嵌合凹部内に嵌合式に収容、特に嵌合凹部に嵌入されている。
【0007】
本発明による容器の望ましい実施形態によれば、容器の容器内部空間に、使用済みの燃料要素を収容するためのバスケットが配置されている。バスケットは、好ましくは燃料要素用の個々の収容管を備える。更に、容器底部と容器シェルが、互いに一体的に結合されている又は少なくとも1つの溶接継手を介して互いに結合されていることが、本発明の範囲内にある。
【0008】
本発明の特に望ましい実施形態は、容器がキャニスタであることを、特徴とする。キャニスタは、好ましくは水中で使用済み燃料要素を装填され、次いで、容器蓋で閉鎖され、次に輸送及び/又は貯蔵容器に移送される。基本的に、キャニスタは、乾式で装填することもできる。
【0009】
そのほか、本発明による容器もしくはその容器シェルが、シリンダ状に形成されていることが、本発明の範囲内にある。好ましくは、本発明による容器は、横断面が丸く、好適には円形である。容器の半径方向は、本発明の範囲内で、合目的に、好ましくは横断面を丸くもしくは円形に形成された容器の縦方向中心軸Lに対して横、特に垂直を意味する。基本的に、他の容器形状も、例えば角を有する、特に長方形等の容器の横断面形状も、本発明の範囲内にある。
【0010】
本発明によれば、容器蓋は、蓋上側の周縁領域に配置された少なくとも1つのロック凹部を備える。少なくとも1つのロック凹部内に、少なくとも1つのロック要素が配置され、このロック要素は、容器シェルもしくは蓋外周縁の方向に向けられた少なくとも1つの嵌合突起を備える。ロック要素の嵌合突起の向きは、特に、ロック要素がロック凹部内に配置されている状態に関する。従って、本発明の範囲内で、嵌合突起は、容器蓋の一部ではなくて、本発明によりロック凹部に配置されたもしくは配置できるロック要素の一部である。合目的に、容器蓋は、少なくとも1つのロック要素によって、特にロック要素の少なくとも1つの嵌合突起によって容器シェルと結合可能、特に嵌合式に結合可能である。容器蓋が、そのロック状態で、少なくとも1つの結合要素の嵌合突起によって、しかも少なくとも1つの相補的な嵌合凹部との嵌合突起の嵌合相互作用に基づいて、容器シェルと結合されていることが推奨される。
【0011】
ロック要素が、容器の非閉鎖状態で、ロック凹部内で移動可能であることが、本発明の範囲内にある。特に好適には、ロック要素は、容器の非閉鎖状態で、容器の縦方向中心軸Lに対して横、特に垂直に、好ましくは容器の半径方向に、ロック凹部内で移動可能であり、これにより、ロック要素は、開放位置から嵌合位置に及びその逆に移送可能である。容器の非閉鎖状態は、本発明の範囲内では、特に、少なくとも1つのロック要素が、未だ完全にはその嵌合位置に固定されていない状態を意味する。それに対して、容器の完全閉鎖状態は、容器蓋が、容器シェルと結合されている、特に1つのロック要素もしくは複数のロック要素よって嵌合式に結合されている、かつ、少なくとも1つのロック要素がその嵌合位置に固定されている状態を意味する。
【0012】
そのほか、容器の縦方向中心軸Lに対して横との記載は、本発明の範囲内では、特に、容器底部が、基礎部上に起立し、容器蓋が上に配置されている、容器の垂直な立設状態に関する。この垂直な立設状態で、容器の縦方向中心軸は、垂直に向いている。少なくとも1つのロック要素もしくは複数のロック要素は、容器の非閉鎖状態で、合目的に容器の縦方向中心軸に対して垂直に1つのロック凹部内もしくは複数のロック凹部内で移動可能である。従って、ロック凹部は、好ましくはその寸法もしくはその直径に関してロック要素よりも大きい。本発明による容器が、好適な実施形態により、円形の横断面を有するシリンダとして形成されている場合、少なくとも1つのロック要素は、容器の非閉鎖状態で合目的に容器の半径方向に移動させることができる。容器の縦方向中心軸に対して横、特に垂直に、特に容器の半径方向に少なくとも1つのロック要素を移動させることにより、少なくとも1つのロック要素は、好適には開放位置から嵌合位置に及びその逆に移送可能である。
【0013】
少なくとも1つのロック要素の嵌合突起が、開放位置で、容器シェルの相補的な嵌合凹部に係合しないことが、本発明の範囲内にある。合目的に、ロック要素の嵌合突起は、容器外側の方向にロック凹部内でロック要素が移動した後に、相補的な嵌合凹部に嵌合式に係合し、こうして嵌合位置にある。少なくとも1つのロック要素が、嵌合位置にある場合、特に、全てのロック要素が嵌合位置にある場合、容器蓋は、ロック状態にある。開放位置で、容器蓋は、推奨されるには容器から取り出すことができ、非ロック状態にある。嵌合位置で、容器蓋は、合目的に容器シェルから取り出すことはできず、更に、好ましくは容器シェルと回転不能に結合されている。従って、1つのロック要素もしくは複数のロック要素の1つのロック凹部内もしくは複数のロック凹部内での好ましくは企図される移動可能性は、嵌合位置と開放位置の間の相互の切換を可能にするので、特に容器の再開放が可能である。
【0014】
容器が、ロック要素の移送もしくは配置によって既に、嵌合位置で、従ってそのロック状態で、ロック要素をその嵌合位置に固定する完全閉鎖状態にあることが可能である。非常に好適な実施形態によれば、ロック要素をその嵌合位置に保持し、容器蓋の完全閉鎖状態を生成するために、付加的に保持要素及び/又は固定要素が設けられている。これは、以下で更に詳細に説明する。
【0015】
本発明による容器の好適な実施形態は、容器が、容器シェルの内周を取り巻く支持段部を備え、この支持段部に、容器蓋を載置することができる。合目的に、支持段部は、容器シェルの蓋側の周縁領域にかつ好適には少なくとも1つの嵌合凹部の下に配置されている。容器蓋は、合目的に、支持段部上に支持するための相補的な支持ショルダを備える。支持段部は、好ましくは少なくとも80%まで、好適には少なくとも90%まで、容器シェルの内周を取り巻く。バスケットの導入を可能にするため、内周を取り巻く支持段部が領域的に中断されていることが、好適である。
【0016】
容器蓋が、容器シェルに載置されている、特にその支持ショルダによって容器シェルの支持段部に載置されている時に容器シェルの上端から突出するオーバーハングを、容器蓋の蓋上側が、容器シェルの上端に対して備えることが、本発明の範囲内にある。合目的に、オーバーハングの高さ差もしくは高さは、0.5~3mm、特に0.8~2.5mmである。容器蓋のオーバーハングを有するこの実施形態の根底にある知見は、蓋のフラット状態での落下時に、容器内容物から作用する力が、蓋を介して、例えば容器を包囲する輸送及び/又は貯蔵容器の支持リングに導出され得ることである。このようにして、容器シェルと閉鎖システムは、蓋のフラット状態での落下時には付加的に負荷を受けない。この実施形態は、本発明の範囲内で、特に重要である。しかしながら、基本的に、容器蓋が、容器シェルに載置され、特にその支持ショルダによって容器シェルの支持段部に載置されている時に、容器蓋の蓋上側が、容器シェルの上端と位置の揃った状態にあることも可能である。容器蓋が、蓋下側の周縁領域内の容器内部空間に面したその蓋下側に、好適には蓋下側と蓋外周縁の間に配置された、容器蓋の周囲を取り巻く面取りもしくは斜面を備えることが可能である。面取りもしくは斜面は、容器シェルへの蓋の導入を容易にする。
【0017】
本発明の特に推奨される実施形態によれば、少なくとも2つの、特に少なくとも3つの、好ましくは少なくとも4つの、好適には少なくとも5つのロック凹部が、容器蓋の蓋上側の周縁領域に設けられ、これらロック凹部が、合目的に、容器蓋の周囲にわたって分配されて配置され、好ましくは均等に分配されて配置され、特に好適には、これらロック凹部内に、それぞれ少なくとも1つのロック要素が配置されているもしくは配置できる。本発明による容器の特に推奨される実施形態は、複数のロック凹部が、特に少なくとも6つの、好ましくは少なくとも8つ、好適には少なくとも10個の、特に好適には少なくとも12個の、全く特に好適には少なくとも14個のロック凹部が、蓋上側の周縁領域に設けられ、これらロック凹部が、容器蓋の周囲にわたって分配されて、好ましくは均等に分配されて配置され、特に好適には、これらロック凹部内に、それぞれ少なくとも1つのロック要素が配置されているもしくは配置できること、を特徴とする。基本的に、各ロック凹部内に、ロック要素が配置されておらず、これにより、基本的に空のロック凹部が残り得ることが、本発明の範囲内にある。
【0018】
容器シェルが、少なくとも2つの、特に少なくとも3つの、好ましくは少なくとも4つの、好適には少なくとも5つの嵌合凹部を備え、これら嵌合凹部が、容器シェルの周囲にわたって分配されて、好ましくは均等に分配されて配置されていること、が推奨される。特に推奨される実施形態によれば、容器シェルは、複数の嵌合凹部を、特に少なくとも6つの、好ましくは少なくとも8つの、好適には少なくとも10個の特に好適には少なくとも12個の、全く特に好適には少なくとも14個の嵌合凹部を備え、これら嵌合凹部は、容器シェルの周囲にわたって分配されて、好ましくは均等に分配されて配置されている。
容器シェルの嵌合凹部の数が、ロック凹部及び/又はロック要素の数に一致し、従って、ロック要素に配置された嵌合突起の数に一致することが、本発明の範囲内にある。しかしながら、基本的に、ロック凹部の数が、嵌合凹部の数よりも多い又は少ないことも可能である。
【0019】
少なくとも1つの嵌合突起が、ロック要素に一体的に形成されていること、が好適である。合目的に、少なくとも1つの嵌合突起は、ロック要素に一体的に形成されたかつ容器シェルの方向に突出する突起として形成されている。嵌合突起が形成されたロック要素が、横断面をL字状にもしくは実質的にL字状に形成されていることが、本発明の範囲内にある。その場合、推奨されるには、L字形状の水平に向いた部分が、嵌合突起を構成するもしくは嵌合突起を備える。本発明の好適な実施形態によれば、少なくとも1つの嵌合突起は、突出する平面図で見て長方形の突起として、好ましくはR付けされた角部を有する長方形の突起として形成されている。
【0020】
本発明の非常に好適な実施形態によれば、ロック凹部が、少なくとも領域的に蓋外周縁もしくは容器シェルに向かって開放して形成されている、好ましくは少なくともロック要素の嵌合突起に対応付けられた領域内を蓋外周縁に向かって開放して形成されている、好適には垂直方向のその全高に沿ってもしくは実質的に垂直方向のその全高に沿って蓋外周縁に向かって開放して形成されている。合目的に、少なくとも1つのロック凹部は、蓋外周縁に向かって開放して形成されたフライス加工部として形成されている。特に好適には、少なくとも1つのロック凹部は、横断面をL字状に形成され、合目的に、L字形状の開放した側が、蓋外周縁の方向に向いている。少なくとも領域的に蓋外周縁もしくは容器シェルの方向に開放して形成されたロック凹部は、特に、少なくとも1つのロック要素の嵌合突起が、嵌合位置で蓋外周縁から突出でき、容器シェルの相補的な嵌合凹部と嵌合相互作用し得ることを可能にする。
【0021】
本発明の非常に推奨される実施形態は、少なくとも1つの嵌合凹部が、容器シェルを貫通する嵌合開口として形成されていること、を特徴とする。これに関連して、少なくとも1つの嵌合突起が、容器蓋のロック状態で、容器シェルの外側から突出せず、特に容器シェルの外側と位置の揃った状態にあることが、本発明の範囲内にある。このような実施形態の範囲内で、少なくとも1つのロック要素の嵌合突起は、嵌合位置で、容器シェルの相補的な嵌合凹部に係合し、この場合、容器シェルの外周縁から突出しないもしくは容器シェルの外周縁と位置の揃った状態にある。
【0022】
本発明によれば、1つのロック要素もしくは複数のロック要素によって、容器蓋と容器シェルの間に嵌合式の結合が生成可能である。容器蓋と容器シェルの間をシールするために付加的にシール手段が設けられていることが、本発明の範囲内にある。容器シェルと容器蓋の間に、少なくとも1つのメインシールが配置されていることが好適である。メインシールは、容器シェルの内周を、推奨されるには、少なくとも部分的に、好ましくは完全にもしくは実質的に完全に取り巻く。少なくとも1つのメインシールは、好ましくは容器シェルの内周及び/又は容器蓋の外周を完全にもしくは実質的に完全に取り巻くシールリングとして形成されている。少なくとも1つのメインシールが、好ましくは少なくとも1つの金属をベースにして形成され、特に少なくとも1つの金属から成るもしくは実質的に成る金属シールであることが推奨される。この実施形態は、本発明の範囲内で特に重要である。基本的に、少なくとも1つのメインシールが、少なくとも1つのプラスチックをベースにして、特に少なくとも1つのエラストマープラスチックをベースにして形成され、特に少なくとも1つのエラストマープラスチックから成るもしくは実質的に成ることも可能である。
【0023】
少なくとも1つのメインシールが、容器の縦方向中心軸に対して横の、特に垂直な方向、好ましくは容器の半径方向で、少なくとも1つのロック要素の下に配置されていることは、実証されている。特に推奨される実施形態によれば、少なくとも1つのメインシールは、容器の縦方向中心軸に対して横の、特に垂直な方向、好ましくは容器の半径方向と、容器の軸方向の両方で少なくとも1つのロック要素の下に配置されている。容器の軸方向は、本発明の範囲内では、特に、容器の垂直な立設状態に関し、合目的に容器の縦方向中心軸に関する。この実施形態の根底にある知見は、容器の縦方向中心軸に対して横、特に垂直、好ましくは容器の半径方向で少なくとも1つのロック要素の下及び/又は軸方向で少なくとも1つのロック要素の下に配置されたメインシールによって、幾何学的にコンパクトなシール配置の解決策が実現され得ることである。実務から知られた手段の場合、シールは、通常はロック要素もしくはネジ留め部に対して半径方向にオフセットして配置されている。
【0024】
容器蓋が、容器蓋の外周を取り巻くメインシールショルダを備え、このメインシールショルダの下に、容器の完全閉鎖状態で、少なくとも1つのメインシールが配置されていることが好適である。合目的に、容器シェルには、容器シェルの内周を取り巻くようにメインシール段部が設けられている。本発明の好適な実施形態によれば、少なくとも1つのメインシールが、容器シェルのメインシール段部と容器蓋のメインシールショルダとの間に配置もしくは介装されている。容器シェルのメインシール段部は、合目的に、容器シェルの蓋側の周縁領域、特に容器の半径方向で少なくとも1つの嵌合凹部の下に存在する。容器蓋のメインシールショルダは、特に容器の軸方向で容器蓋の少なくとも1つのロック凹部の下に存在する。メインシールショルダとメインシール段部が、別個のメインシールショルダと別個のメインシール段部として形成されていることが可能である。
【0025】
選択的な好適な実施形態によれば、メインシール段部及び/又はメインシールショルダが、容器シェルに容器蓋を支持するための支持段部及び/又は支持ショルダに相当することが、本発明の範囲内にある。このような実施形態の範囲内で、支持段部が、メインシール用の容器の半径方向外側の領域と、容器の半径方向内側の領域を備え、この内側の領域が、特に領域的に中断され、この内側の領域に、相補的な支持ショルダを有する容器蓋が載置され得ることが好適である。その場合、合目的に、容器蓋の付加的なメインシールショルダが設けられ、これにより、メインシールが、支持段部の半径方向外側の領域とメインシールショルダとの間に介装されている。
【0026】
更に、少なくとも1つの補助シールもしくは検査シールが設けられ、このシールが、容器蓋の周囲を取り巻き、特に完全に取り巻き、好ましくは検査シールリングとして形成されていることが、本発明の範囲内にある。合目的に、少なくとも1つの検査シールは、検査シール溝内に配置されている。検査シール溝が容器蓋内に配置され、好ましくは蓋外周縁に配置され、好適には容器蓋の外周を取り巻き、容器外周縁もしくは容器シェルの方向に開放して形成されていることは、実証されている。少なくとも1つの検査シールと対応付けられた検査シール溝が、容器の軸方向でメインシールの上及び少なくとも1つのロック凹部の下に配置されていることが推奨される。推奨されるには、少なくとも1つの検査シールが、少なくとも1つのプラスチック、特にエラストマープラスチックをベースにして形成されている。
【0027】
本発明の好適な実施形態は、少なくとも1つのロック要素が、容器蓋のロック状態で、蓋外周縁もしくは容器シェルに対応付けられたその側において、蓋外周縁と位置の揃った状態にあり、合目的に、容器シェルの内側と相互作用する、好ましくは容器シェルの内側に当接すること、を特徴とする。この実施形態の範囲内で、少なくとも1つのロック雄要素は、容器蓋のロック状態もしくは容器の完全閉鎖状態で、容器外周縁もしくは容器シェルに対応付けられた側において、推奨されるには容器シェルの内側と直接的に接触している。しかしながら、基本的に、少なくとも1つのロック要素と容器シェルの間に中間要素が配置されていることが、本発明の範囲内にある。ロック要素の蓋外周縁もしくは容器シェルに対応付けられた側は、ここでは特に、嵌合突起を備えていないロック要素の部分を意味する。その場合、好ましくは企図されたL字の横断面形状でロック要素を形成する場合、合目的に、L字形状の垂直に向いた部分が、容器シェルの内側に当接し、L字形状の水平に向いた部分が、合目的に嵌合突起を備える。
【0028】
推奨されるには、歯容器蓋が、そのロック状態もしくは容器の完全閉鎖状態で、少なくとも1つの嵌合凹部と少なくとも1つの嵌合突起の嵌合相互作用に基づいて容器シェルと嵌合式に結合されていることは、前で既に説明した。合目的に、少なくとも1つのロック凹部内に、少なくとも1つの保持要素が設けられ、この保持要素が、ロック要素を、容器の完全閉鎖状態でその嵌合位置に保持する。少なくとも1つの保持要素は、好ましくはロック要素とロック凹部のストッパショルダとの間に配置されている、特に嵌合式に配置されている、好適には嵌入されている。
【0029】
ロック要素が、本発明の好適な実施形態により、容器の縦方向中心軸に対して横の、特に垂直な、好ましくは容器の半径方向の移動により、その嵌合位置に移送された、特に容器外側の方向に移動されたもしくは移動されている場合、ロック要素ロック凹部のストッパショルダとの間に、好適にはギャップが配置されている。ストッパショルダは、合目的に、縦軸に対して横の、特に垂直な方向、好ましくは容器外側から容器内側に向かう半径方向に、ロック凹部の後側の端部を構成する。少なくとも1つの保持要素は、推奨されるには、ロック要素の後側とストッパショルダとの間のギャップ内に配置されるか、容器の完全閉鎖状態でこのギャップ内に配置されている、特に嵌合式に配置されている、好適には嵌入されている。少なくとも1つの保持要素が、容器の完全閉鎖状態で、容器外側から容器内側への方向で少なくとも1つのロック要素の後に配置されていることは、実証されている。少なくとも1つの保持要素は、容器の完全閉鎖状態で、合目的にロック凹部内に固定、例えばネジ留めによって固定されている。容器の再開放のため、少なくとも1つの保持要素は、再びロック凹部から除去することができ、ロック要素は、その嵌合位置から開放位置に移送することができる。
【0030】
本発明による容器の非常に好適な実施形態によれば、少なくとも1つのロック要素が、固定要素用の、特にネジ用の収容部、好ましくは収容孔を備える。推奨されるには、収容部もしくは収容孔は、固定要素もしくはネジを収容するための雌ネジを備える。固定要素もしくはネジは、容器の閉鎖状態で、好適には収容部もしくは収容孔に導入、好ましくはねじ込まれている。固定要素もしくはネジは、例えばカバーネジ、ネジ付ボルト、グラブネジ等として形成することができる。収容部もしくは収容孔及び/又は固定要素は、ロック要素を、合目的に容器の軸方向に貫通する。少なくとも1つのロック要素が少なくとも1つのロック凹部内に配置されている時に、少なくとも1つの収容部もしくは収容孔が、容器の軸方向に延在することが推奨される。好適な実施形態により、収容部もしくは収容孔が、ロック要素を容器の軸方向に貫通する、特に完全に貫通する場合、合目的に、固定要素もしくはネジも、容器の完全閉鎖状態で、収容部もしくは収容孔を貫通もしくは完全に貫通することができる。その場合、固定要素が、ロック凹部の底部と相互作用し、特にロック凹部の底部に力を加えることが、本発明の範囲内にある。推奨されるには、固定要素もしくはネジのねじ込み時、回転運動が並進運動に変換され、固定要素もしくはネジがロック凹部の底部に接触すると直ぐ、合目的に力もしくは軸力がロック凹部の底部に作用する。固定要素もしくがネジからロック凹部の底部に加えられる力が、ロック要素をその嵌合位置に固定する及び/又は容器の少なくとも1つのメインシールに力を加えるもしくは押圧する、特に軸力を加えることが好適である。この力の作用もしくは押圧により、メインシールの十分なシール機能が得られる。
【0031】
固定要素のロック凹部の底部に対応付けられた側に、支持足部が配置されていることが好適である。支持足部は、好適には、容器の完全閉鎖状態で、固定要素とロック凹部の底部との間に設けられ、特にロック凹部の底部と相互作用する。従って、推奨されるには固定要素のロック凹部の底部に対応付けられた側に配置された支持足部は、合目的に、固定要素からロック凹部の底部に加えられる力もしくは軸力の間の力伝達のために使用され、特にこの力の良好な分配のために寄与する。従って、合目的に、支持足部は、固定要素の終端とロック凹部の底部との間に介装されている。支持足部が、ロック凹部の底部と直接的に接触していることは、実証されている。しかしながら、基本的に、支持足部とロック凹部の底部との間に、中間要素を配置することもできる。支持足部を配置した固定要素もしくはネジから好ましくはロック凹部の底部に作用する力もしくは軸力は、好適には、ロック要素をその嵌合位置に固定する及び/又は合目的に容器のメインシールを押圧する。メインシールが、容器の縦軸に対して横の、特に垂直な方向、好ましくは容器の半径方向で固定要素の下、特に支持足部の下に配置され、従って特に有利な方法で軸力を加えられることが好適である。この実施形態の根底にある知見は、容器蓋と容器シェルの間に配置されたシールが、本発明の範囲内でほぼ単独でもしくは単独で軸力を加えられることである。これは、本発明による容器の非常にコンパクトなデザインを可能にする。それにもかかわらず、少なくとも1つの固定要素を有するロック要素の本発明による形成により、メインシールの優れた押圧を行なうことができ、これから、優れたシール機能が得られる。
【0032】
本発明によれば、容器蓋と容器シェルの間に嵌合式の結合部が設けられている。本発明による容器の非常に好適な実施形態によれば、容器蓋が、容器の完全閉鎖状態で、溶接継手なしで容器シェルと結合されている。
【0033】
本発明の特に好適な実施形態によれば、容器シェルの壁厚sに対する容器の直径dの比が、少なくとも20:1、好ましくは少なくとも40:1、好適には少なくとも60:1、特に好適には少なくとも80:1、全く特に好適には少なくとも100:1、例えば少なくとも120:1である。推奨されるには、容器シェルの壁厚sに対する容器の直径dの比は、40:1~100:1、好ましくは50:1~95:1、好適には60:1~90:1である。容器の直径dは、本発明の範囲内で、特に、容器の縦軸に対して横の、特に垂直な容器の最大直径を意味する。容器シェルの壁厚sは、これに関連して、蓋配置の下の領域内の容器シェルの壁厚を意味するので、蓋配置の領域内の内周に形成された段部は、容器シェルの壁厚にカウントしない。その場合、蓋配置の下の領域内で、容器シェルの壁厚は、特に、容器シェルの最大の壁厚を意味する。
【0034】
技術的課題を解決するため、本発明は、更に、前記容器と、輸送及び/又は貯蔵容器とを有する容器ユニットであって、容器が、輸送及び/又は貯蔵容器内に収容された、使用済みの燃料要素を装填されたキャニスタであり、輸送及び/又は貯蔵容器が、少なくとも1つの1次蓋によって閉鎖可能であるもしくは閉鎖されており、合目的に、1次蓋の上に配置された2次蓋によって付加的に閉鎖可能であるもしくは閉鎖されていること、を特徴とする容器ユニットを教示する。キャニスタは、推奨されるには、水中で使用済みの燃料要素を装填され、燃料要素は、キャニスタ内に配置されたバスケットによって収容される。次いで、キャニスタは、合目的に、移送容器によって輸送及び/又は貯蔵容器に移送され、輸送及び/又は貯蔵容器に導入され、その場合、推奨されるには垂直に取り扱われる。その結果、輸送及び/又は貯蔵容器は、好適には1次蓋と2次蓋によって閉鎖され、中間貯蔵又は最終貯蔵に供給される。
【0035】
基本的に、本発明による容器は、既に、輸送及び/又は貯蔵容器であり、その場合、容器蓋は、輸送及び/又は貯蔵容器の1次蓋である。推奨されるには、1次蓋は、本発明による手段によって輸送及び/又は貯蔵容器の容器シェルに嵌合式に固定される。輸送及び/又は貯蔵容器は、1次蓋の嵌合式の結合後に、合目的に付加的な2次蓋によって閉鎖される。
【0036】
本発明の根底にある知見は、本発明による容器が、本発明による手段に基づいて、簡単かつ機能的に確実に閉鎖可能であり、しかも、特に、嵌合凹部と嵌合突起の嵌合相互作用に基づいて閉鎖可能であることである。有利には、容器蓋と容器シェルの間の結合部は、溶接継手なしで形成されている。容器が、例えばキャニスタであり、それにもかかわらず、キャニスタの僅かにしか労力を要しない取り扱いが可能である。更に、本発明による容器は、容器蓋と容器シェルの間の結合部が、例えば輸送及び/又は貯蔵容器へのキャニスタの移送時の荷重にも問題なく耐えることを特徴とする。更に、容器蓋と容器シェルの間の結合が、問題なく再び開放され得ることを強調すべきである。従って、容器もしくはキャニスタの非破壊的な再開放が可能である。これは、嵌合位置から開放位置への少なくとも1つのロック要素の移送可能性によって、特少なくとも1つのロック凹部内での少なくとも1つのロック要素の好ましくは企図された移動可能性によって達成される。ロック要素の嵌合位置で、容器蓋と容器シェルの間の結合は、嵌合相互作用に基づいて生成されている。ロック要素の開放位置で、容器もしくはキャニスタの開放は、蓋の除去によって可能である。少なくとも1つのロック要素が嵌合位置にある場合、ロック要素は、少なくとも1つの保持要素及び/又は少なくとも1つの固定要素によってこの嵌合位置に保持もしくは固定され、これにより、容器の完全かつ確実な閉鎖を実現することができる。少なくとも1つの保持要素は、合目的に、再びロック凹部から除去することができ、その場合、嵌合位置から開放位置への少なくとも1つのロック要素の移送が再び可能である。更に、本発明による手段が、特に、直径と比較して小さい壁厚を有する容器もしくはキャニスタにとって有利であることを強調すべきである。このような容器もしくはキャニスタは、ロック要素に対して半径方向にオフセットして配置されたシールのために、十分な壁厚を備えない。本発明の範囲内で、少なくとも1つのシールは、容器の縦軸に対して横の、特に垂直な方向、好ましくは容器の半径方向でロック要素の下、特に好適にはロック要素内に配置された固定要素の下に設けられる。このようにして、シールは、固定要素によって加えられる軸力の作用を受け、従って、有利には非常に省スペースな、容器もしくはキャニスタの全ての要件を満足するシールが達成される。この場合、シールは、好ましくは、軸力だけもしくは実質的に軸力だけを加えられる。
【0037】
従って、本発明による容器もしくはキャニスタは、例えばキャニスタの輸送もしくは移送時の機械的負荷に対するその気密性及びその安定性に関するすべての要件を満足し、それにもかかわらず、多くの労力を要することなく及び特に非破壊的に閉鎖すること及び開放することができる。本発明による手段は、更に、比較的少ない労力で実現されるので、容器もしくはキャニスタの製造と使用の両方が、非常に経済的である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図3】完全閉鎖状態の本発明による容器を経る縦断面図
【
図4A】容器蓋が非ロック状態にある容器の一部の断面図
【発明を実施するための形態】
【0039】
図は、放射性廃棄物を収容するための、合目的にかつ実施例では使用済み燃料要素2を収容するための容器1を示す。容器1は、容器シェル3と、この容器シェル3と結合された容器底部4と、容器蓋5とを備える。好ましくはかつ実施例では、容器蓋5は、その蓋上側の周縁領域6に配置されたロック凹部7を備え、これらロック凹部内に、それぞれ1つのロック要素8が配置されている。ロック要素8は、蓋外周縁9もしくは容器シェル3の方向に向けられた嵌合突起10を備える。容器蓋5のロック状態で、嵌合突起10は、それぞれ、容器シェル3の相補的な嵌合凹部11に係合する(例えば
図1、3、4B、4C)。嵌合凹部11は、容器シェル3の蓋側の周縁領域12に配置されている。図に図示した容器1は、キャニスタである。
【0040】
容器蓋5のロック状態との用語は、本発明の範囲内で、特に、ロック要素8の嵌合突起10が容器シェル3の相補的な嵌合凹部11に係合し、これにより、嵌合突起10と嵌合凹部11の間に嵌合相互作用が実現されている状態を意味する。合目的にかつ実施例では、容器蓋5は、このロック状態で、特に、ロック要素8によって嵌合相互作用に基づいて容器シェル3と結合されている。
【0041】
本発明の範囲内でかつ実施例では、容器1の容器内部空間22には、使用済み燃料要素2を収容するためのバスケット23が配置されている。合目的にかつ実施例では、容器1は、シリンダ状に形成され、推奨されるには円形の横断面を備える。
【0042】
ロック要素8は、合目的にかつ
図2による実施例では、容器1の非閉鎖状態で、容器1の縦方向中心軸Lに対して半径方向にロック凹部7内で移動可能である。このようにして、ロック要素8は、好適にはかつ実施例では、開放位置から嵌合位置に及びその逆に移送可能である(
図4A、4B)。容器1の非閉鎖状態は、これに関連して、特に、ロック要素8が未だ完全にはその嵌合位置に固定されていない(
図4A、4B)ことを意味する。これに対して、容器1の完全閉鎖状態は、合目的に、容器蓋5が特にロック要素8によって容器シェル3と嵌合式に結合され、ロック要素8がその嵌合位置に固定されている(
図1、3、4C)状態を意味する。容器1の縦方向中心軸Lに対して半径方向のロック要素8移動により、ロック要素8は、好適にはかつ実施例では、開放位置から嵌合位置に及びその逆に移送可能である。開放位置(
図4A)で、ロック要素8の嵌合突起10は、推奨されるには、容器シェル3の相補的な嵌合凹部11には係合しない。その場合、容器蓋5は、非ロック状態にある。嵌合位置で、ロック要素8の嵌合突起10は、容器外側の方向のロック凹部7内でのロック要素8の移動後に、嵌合式に相補的な嵌合凹部11に係合し、その場合その嵌合位置にある(
図4B)。その場合、容器蓋5は、ロック状態にある。基本的に、容器1は、嵌合位置へのロック要素8の移送によって、従って容器蓋5のロック状態で既に、完全閉鎖状態にあり得る。しかしながら、好適にはかつ図による実施例では、ロック要素8をその嵌合位置に保持もしくは固定しかつ容器1の完全閉鎖状態を生成する(
図1、3、4C)付加的な保持要素16及び固定要素19が設けられている。
【0043】
合目的にかつ図による実施例では、容器1は、容器シェル3の内周を取り巻く支持段部24を備え、この支持段部に、容器蓋5が載置される。支持段部24は、合目的にかつ実施例では、容器シェル3の蓋側の周縁領域12で嵌合凹部11の下に配置されている。容器蓋5は、推奨されるにはかつ実施例では、支持段部24に支持するための相補的な支持ショルダ25を備える。これは、例えば
図4Aに認められる。
【0044】
容器蓋5の周囲にわたって分配されて、好ましくはかつ実施例では均等に分配されて、蓋上側の周縁領域6に、複数のロック凹部7、好適にはかつ実施例では少なくとも14個のロック凹部7が設けられている。少なくとも14個のロック凹部7内には、好ましくはかつ実施例では、それぞれ1つのロック要素8が配置されている。相応に、複数の嵌合凹部11、好ましくは少なくとも14個の嵌合凹部11も設けられ、嵌合凹部11は、容器シェル3の周囲にわたって分配されて、特にかつ実施例では均等に分配されて配置されている。嵌合突起10は、推奨されるにはかつ実施例では、ロック雄要素8に一体的に形成され、それぞれ容器シェル3の方向に突出する突起として形成されている。嵌合突起10を形成されたロック要素8は、好適にはかつ実施例では、横断面をL字状に形成されている(
図3)。嵌合突起10は、実施例では、一瞥で、R付けされた角部を有する長方形の突起として形成されている(
図2)。
【0045】
非常に推奨される実施形態によればかつ実施例では、ロック凹部7は、垂直方向のその全高に沿ってもしくは実質的に垂直方向のその全高に沿って蓋外周縁9もしくは容器シェル3に向かって開放して形成されている。これは、例えば
図2及び3に認められる。従って、ロック凹部7は、合目的に横断面をL字状にもしくは実質的にL字状に形成され、L字形状の開放した側は、蓋外周縁9の方向に向いている。嵌合凹部11は、好適にはかつ実施例では、容器シェル3を貫通する嵌合開口として形成されている。容器蓋5のロック状態で、嵌合突起10は、容器シェル3の外側13から突出し、推奨されるには及び実施例では、容器シェル3の外側13と位置の揃った状態にある。これは、特に
図4Bに認められる。
【0046】
推奨されるにはかつ実施例では、更に、容器蓋5と容器シェル3の間のシールをするための付加的なシール手段が設けられている。このため、合目的にかつ実施例では、容器シェル3と容器蓋5の間に少なくとも1つのメインシール14が配置され、このメインシールは、図による実施例では、容器シェル3の内周と容器蓋5の外周を完全に取り巻くシールリングとして形成されている。合目的に、メインシール14は、好適には少なくとも1つの金属をベースにして形成された金属シールである。メインシール14が、容器1の半径方向でロック要素8の下に配置されていることが好適である。加えて、図による実施例では、メインシール14は、また、容器1の軸方向でロック要素8の下に配置されている。これは、例えば
図3、及び4A~4Cに図示されている。好ましくはかつ図による実施例では、メインシール14は、容器シェル3のメインシール段部26と容器蓋5のメインシールショルダ27との間に配置もしくは介装されている。更に好適にはかつ実施例では、検査シール28が設けられ、この検査シールは、検査シールリングとして形成され、合目的に検査シール溝29内に配置され、この検査シール溝は、容器1の軸方向でメインシール14の上かつロック要素8の下に設けられている。
【0047】
特に好適にはかつ実施例では、ロック要素8は、容器蓋5のロック状態で、その蓋外周縁9もしくは容器シェル3に対応付けられた側で、容器シェル3の内側に当接する(
図4B)。本発明による容器1の全く特に好適な実施形態によれば、ロック凹部内7に、それぞれ1つの保持要素16が設けられ、この保持要素は、ロック要素8を、容器1の完全閉鎖状態でその嵌合位置に保持し、ロック要素8とロック凹部7のストッパショルダ17との間に配置されている、合目的にかつ実施例では嵌合式に配置されているもしくは嵌入されている。ロック要素8の嵌合位置で、それぞれロック要素8とロック凹部7のストッパショルダ17との間にギャップが存在する(
図4B)。ストッパショルダ17は、合目的に容器外側から容器内側への半径方向に、ロック凹部7の後側の端部を構成する。保持要素16は、合目的にかつ実施例(
図3及び4C)では、ロック要素8の後側とストッパショルダ17との間のギャップ内に嵌合式に配置もしくは嵌入されている。従って、保持要素16は、推奨されるにはかつ実施例では、容器の完全閉鎖状態で(
図1、3、4C)で容器外側から容器内側への方向でロック要素8の後に配置されている。図による実施例で、保持要素16は、その他、容器の完全閉鎖状態で、ネジ留めによってロック凹部7内に固定されている。容器1の再開放のため、保持要素16は、再びロック凹部から除去することができる。次いで、ロック要素8は、嵌合位置から開放位置に移動させることができる。
【0048】
本発明による容器1の特に好適な実施形態によればかつ実施例では、ロック要素8は、それぞれ、固定要素19用の収容孔18を備える。好適にはかつ実施例では、収容孔18は、ロック要素8がそれぞれのロック凹部7内に配置されている場合、容器1の軸方向に延在する。固定要素19は、図による実施例では、ネジとして形成されている。容器の完全閉鎖状態で、固定要素19は、合目的に収容孔18にねじ込まれている。固定要素19と収容孔18は、推奨されるにはかつ実施例では、ロック要素8を貫通もしくはロック要素8を完全に貫通する。更に、固定要素19のロック凹部7の底部20に対応付けられた側に、それぞれ1つの支持足部21が配置されていることが好適である。容器1の完全閉鎖状態で、この支持足部21は、推奨されるにはかつ実施例では、固定要素19とロック凹部7のそれぞれの底部20との間に配置され、特にロック凹部7の底部20と相互作用する。固定要素19もしくはネジのねじ込み時、回転運動が並進運動に変換され、固定要素19の支持足部21が、それぞれのロック凹部7の底部20に接触すると直ぐ、軸力がロック凹部7の底部20に作用し、この軸力は、好適にはロック要素8を嵌合位置に保持し、好ましくはかつ実施例では、容器1のメインシール14に力を加えるもしくは押圧する(
図3、4C)。この場合、支持足部21は、ロック凹部7の底部20への均等な力伝達のために使用される。メインシール14は、その他、好ましくはかつ実施例では、容器1の半径方向で支持足部21の下に配置され、従って、合目的に支持足部21によって軸力を加えられる。容器1の完全閉鎖状態で、容器蓋5は、溶接継手なしで容器シェル3と結合されている。容器1の再開放のため、固定要素19は、再び収容孔18からネジを外されるもしくは少なくとも部分的にネジを外される。
【0049】
容器シェル3の壁厚sに対する容器1の直径dの比は、合目的に少なくとも40:1である。図による実施例では、比d/sは、少なくとも45:1でよい(
図3)。容器1の直径dは、ここでは特に、容器1の縦軸Lに対して横の、特に垂直な容器1の最大直径を意味する。容器シェル3の壁厚sは、これに関連して、特に、蓋配置の下の領域内の容器シェル3の壁厚を意味するので、内周に形成された段部、例えば支持段部24及びメインシール段部26は、容器シェル3の壁厚にカウントしない。その場合、蓋配置の下の領域内で、容器シェル3の壁厚は、特に、容器シェル3の最大の壁厚を意味する。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器シェル(3)と、この容器シェル(3)と結合された容器底部(4)と、少なくとも1つの容器蓋(5)とを有し、容器蓋(5)が、蓋上側の周縁領域(6)に配置された少なくとも1つのロック凹部(7)を備え、このロック凹部(7)内に、少なくとも1つのロック要素(8)が配置されているもしくは配置できる、放射性廃棄物を収容するための、特に使用済みの燃料要素(2)を収容するための容器(1)において、
ロック要素(8)が、容器シェル(3)の方向に向けられた少なくとも1つの嵌合突起(10)を備え、この嵌合突起が、容器蓋(5)のロック状態で、容器シェル(3)の相補的な嵌合凹部(11)に係合し、嵌合凹部(11)が、容器シェル(3)の蓋側の周縁領域(12)に配置されて
おり、少なくとも1つの嵌合凹部(11)が、容器シェル(3)を貫通する嵌合開口として形成されていること、を特徴とする容器。
【請求項2】
ロック要素(8)が、容器(1)の非閉鎖状態で、容器(1)の縦方向中心軸(L)に対して横、特に垂直に、好ましくは容器(1)の半径方向に、ロック凹部(7)内で移動可能であり、これにより、ロック要素が、開放位置から嵌合位置に及びその逆に移送可能であること、を特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
少なくとも2つの、特に少なくとも3つの、好ましくは少なくとも4つの、好適には少なくとも5つのロック凹部(7)が、容器蓋(5)の蓋上側の周縁領域(6)に設けられ、これらロック凹部が、容器蓋(5)の周囲にわたって分配されて配置され、好ましくは均等に分配されて配置され、特に好適には、これらロック凹部内に、それぞれ少なくとも1つのロック要素(8)が配置されているもしくは配置できること、を特徴とする請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
容器シェル(3)が、少なくとも2つの、特に少なくとも3つの、好ましくは少なくとも4つの、好適には少なくとも5つの嵌合凹部(11)を備え、これら嵌合凹部が、容器シェル(5)の周囲にわたって分配されて、好ましくは均等に分配されて配置されていること、を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の容器。
【請求項5】
少なくとも1つの嵌合突起(10)が、ロック要素(8)に一体的に形成されたかつ好ましくは容器シェル(3)の方向に突出する突起として形成されていること、を特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の容器。
【請求項6】
少なくとも1つのロック凹部(7)が、少なくとも領域的に蓋外周縁(9)に向かって開放して形成されている、好ましくは少なくともロック要素(8)の嵌合突起(10)に対応付けられた領域内を蓋外周縁(9)に向かって開放して形成されている、好適には垂直方向のその全高に沿ってもしくは実質的に垂直方向のその全高に沿って蓋外周縁(9)に向かって開放して形成されていること、を特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の容器。
【請求項7】
少なくとも1つの嵌合突起(10)が、容器蓋(5)のロック状態で、容器シェル(3)の外側(13)から突出せず、特に容器シェル(3)の外側(13)と位置の揃った状態にあること、を特徴とする請求項
1~6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項8】
容器シェル(3)と容器蓋(5)の間に、少なくとも1つのメインシール(14)が配置され、このメインシール(14)が、好ましくは、容器シェル(3)の内周を少なくとも部分的に、好適には完全にもしくは実質的に完全に取り巻き、メインシール(14)が、好ましくは容器(1)の縦方向中心軸(L)に対して横の、特に垂直な方向、好適には容器(1)の半径方向で、少なくとも1つのロック要素(8)の下に配置されていること、を特徴とする請求項1~
7のいずれか1項に記載の容器。
【請求項9】
少なくとも1つのロック要素(8)が、容器蓋(5)のロック状態で、蓋外周縁(9)もしくは容器シェル(3)に対応付けられたその側において、蓋外周縁(9)と位置の揃った状態にあり、合目的に、容器シェル(3)の内側(15)と相互作用する、好ましくは容器シェル(3)の内側(15)に当接すること、を特徴とする請求項1~
8のいずれか1項に記載の容器。
【請求項10】
少なくとも1つのロック凹部(7)内に、少なくとも1つの保持要素(16)が配置されているもしくは配置でき、この保持要素が、ロック要素(8)を、容器(1)の完全閉鎖状態でその嵌合位置に保持し、好ましくはロック要素(8)とロック凹部(7)のストッパショルダ(17)との間に配置されている、特に嵌合式に配置されている、好適には嵌入されていること、を特徴とする請求項1~
9のいずれか1項に記載の容器。
【請求項11】
少なくとも1つのロック要素(8)が、固定要素(19)用の、特にネジ用の収容部、好ましくは収容孔(18)を備え、固定要素(19)が、容器(1)の完全閉鎖状態で、収容部もしくは収容孔(18)に導入、好ましくはねじ込まれており、収容部もしくは収容孔(18)及び/又は固定要素(19)が、ロック要素(8)を、合目的に容器(1)の軸方向に貫通すること、を特徴とする請求項1~
10のいずれか1項に記載の容器。
【請求項12】
固定要素(19)のロック凹部(7)の底部(20)に対応付けられた側に、支持足部(21)が配置され、この支持足部が、容器(1)の完全閉鎖状態で、固定要素(19)とロック凹部(7)の底部(20)との間に設けられ、特にロック凹部(7)の底部(20)と相互作用すること、を特徴とする請求項
11に記載の容器。
【請求項13】
容器蓋(5)が、容器(1)の完全閉鎖状態で、溶接継手なしで容器シェル(3)と結合されていること、を特徴とする請求項1~
12のいずれか1項に記載の容器。
【請求項14】
容器シェル(3)の壁厚(s)に対する容器(1)の直径(d)の比が、少なくとも20:1、好ましくは少なくとも40:1、好適には少なくとも60:1、特に好適には少なくとも80:1、全く特に好適には少なくとも100:1、例えば120:1であること、を特徴とする請求項1~
13のいずれか1項に記載の容器。
【請求項15】
容器(1)の容器内部空間(22)に、使用済みの燃料要素(2)を収容するためのバスケット(23)が配置されていること、を特徴とする請求項1~
14のいずれか1項に記載の容器。
【請求項16】
請求項1~
15のいずれか1項に記載の容器(1)と、輸送及び/又は貯蔵容器とを有する容器ユニットであって、容器(1)が、輸送及び/又は貯蔵容器内に収容された、使用済みの燃料要素(2)を装填されたキャニスタであり、輸送及び/又は貯蔵容器が、少なくとも1つの1次蓋によって閉鎖可能であるもしくは閉鎖されており、合目的に、1次蓋の上に配置された2次蓋によって付加的に閉鎖可能であるもしくは閉鎖されていること、を特徴とする容器ユニット。
【国際調査報告】