(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-04
(54)【発明の名称】呼吸調節器具及びこれを備える呼吸測定用マウスピース組立体
(51)【国際特許分類】
A61B 5/08 20060101AFI20231222BHJP
【FI】
A61B5/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537065
(86)(22)【出願日】2021-11-24
(85)【翻訳文提出日】2023-06-16
(86)【国際出願番号】 KR2021017350
(87)【国際公開番号】W WO2022149718
(87)【国際公開日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】10-2021-0001728
(32)【優先日】2021-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521465131
【氏名又は名称】ブリーシングス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BREATHINGS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】815-ho,200,Gieopdosi-ro,Jijeong-myeon Wonju-si Gangwon-do 26354,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100115200
【氏名又は名称】山口 修之
(72)【発明者】
【氏名】李 仁 杓
(72)【発明者】
【氏名】尹 技 相
(72)【発明者】
【氏名】宋 昌 浩
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038SS04
4C038SS05
4C038ST00
4C038SX02
(57)【要約】
本発明は、使用者の呼吸による空気が流入する流入部、空気が流出し、マウスピースと結合される流出部、及び内部流路が形成された胴体部と、内部流路に備えられ、使用者の操作によって空気の圧力を調節する圧力調節器とを含んでなる呼吸調節器具及びこれを備える呼吸測定用マウスピース組立体を提供することができる。前述した本発明によれば、使用者の健康状態に応じて使用者が直接呼吸圧力を調節することができるので、使用者の自分に合う呼吸運動が可能であり、これにより呼吸運動効果を増大させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼吸測定装置のマウスピースに結合され、呼吸の際に使用者の呼吸圧力を調節する呼吸調節器具であって、
一側に使用者の呼吸による空気が流入する流入部が形成され、他側に流入した前記空気が流出し、前記マウスピースと結合される流出部が形成され、内部には前記流入部と前記流出部とが連通するように内部流路が形成された胴体部と、
前記内部流路に備えられ、使用者の操作によって前記内部流路を流動する前記空気の圧力を調節する圧力調節器と、を含んでなり、
前記圧力調節器は、
前記内部流路に備えられ、往復移動し、移動によって前記内部流路の空気通過断面積を調節して前記空気の圧力を調節する移動部材と、
前記胴体部の内部に回転可能に設けられ、前記移動部材と結合され、回転によって前記移動部材を往復移動させる駆動部と、
使用者の操作によって回転し、前記駆動部と軸結合され、回転によって前記駆動部を回転させる回転レバーと、を含んでなることを特徴とする、呼吸調節器具。
【請求項2】
前記移動部材は、外側面に移動方向に沿って複数の移動溝が形成され、
前記駆動部は、前記回転レバーの回転に連動して回転し、外周面に前記移動溝と噛み合う螺糸山が形成され、回転によって前記移動部材を往復移動させる駆動ギアを含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の呼吸調節器具。
【請求項3】
前記胴体部は、前記圧力調節器が設けられ、前記移動部材の移動方向において先端の入口から前記空気が流入すると、前記移動部材の側方に形成された出口に前記空気が流出し、前記移動部材の移動によって前記入口及び前記出口の空気通過断面積が調節される調節室が形成され、
前記流入部は、前記調節室の入口と連通し、使用者の口のサイズに対応して四角ダクト管状に形成されることを特徴とする、請求項2に記載の呼吸調節器具。
【請求項4】
前記胴体部は、内部に前記移動部材を支持し、前記調節室を形成する隔壁を含んでなり、
前記移動部材は、外側面に前記隔壁に沿って移動するためのガイド部が形成されることを特徴とする、請求項3に記載の呼吸調節器具。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の呼吸調節器具と、
呼吸測定モジュールを備える本体と着脱可能に結合され、内部に空気流路が形成され、前記呼吸調節器具と結合されるマウスピースと、を含んでなることを特徴とする、マウスピース組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は呼吸調節器具及びこれを備える呼吸測定用マウスピース組立体に関するものであり、より詳しくは呼吸測定の際、呼吸とともに使用者の呼吸運動を誘導し、さらに使用者の健康状態に応じて、それに合う呼吸圧力を提供して呼吸運動効果を高めることができる呼吸調節器具及びこれを備える呼吸測定用マウスピース組立体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、呼吸測定装置は使用者の呼吸量及び肺活量を測定して分析するための装置であり、肺健康管理のための必須の道具であり、使用者の呼吸量を分析することができるように、使用者が口につけて息を吐き出すか吸い込む呼吸チューブ、すなわちマウスピースを含んでなることができる。
【0003】
一方、このようなマウスピースを備える呼吸測定装置に対する技術の例として、韓国登録特許第10-1070960号公報は、ハウジングと、ハウジングの内部を貫通する直線管路と、直線管路上に配置され、空気の流れによって回転する回転体と、回転体の回転によって、照射される光を断続的に受光することができるように、前記回転体を間に挟んで管路上に露出される発光ダイオード及び受光ダイオードと、受光ダイオードから印加されるパルスの状態変化をチェックして回転体の回転数及び秒当たりのパルスを算出する制御部と、制御部の算出値によって肺活量をデジタル数値で表記することができるようにハウジングの一面に装着されるディスプレイとからなることを特徴とする携帯用肺活量測定装置を開示している。
【0004】
ところが、前述した従来の呼吸測定装置は単純に呼吸量のみを測定するように構成されたものであり、呼吸を測定するとき、使用者にとって呼吸測定とともに呼吸運動のような他の機能及び効果を誘導することができない限界がある問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、呼吸測定の際、使用者にとって呼吸測定だけでなく呼吸運動も誘導することができ、さらに使用者の健康状態に応じて使用者が直接呼吸圧力を調節することができるようにして、使用者がそれぞれ自分に合う呼吸運動を行うことができるようにすることで、呼吸運動効果を増大させることができる呼吸調節器具及びこれを備える呼吸測定用マウスピース組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面によれば、本発明は、呼吸測定装置のマウスピースに結合され、呼吸の際に使用者の呼吸圧力を調節する呼吸調節器具であって、一側に使用者の呼吸による空気が流入する流入部が形成され、他側に流入した前記空気が流出し、前記マウスピースと結合される流出部が形成され、内部には前記流入部と前記流出部とが連通するように内部流路が形成された胴体部と、前記内部流路に備えられ、使用者の操作によって前記内部流路を流動する前記空気の圧力を調節する圧力調節器とを含んでなり、前記圧力調節器は、前記内部流路に備えられ、往復移動し、移動によって前記内部流路の空気通過断面積を調節して前記空気の圧力を調節する移動部材と、前記胴体部の内部に回転可能に設けられ、前記移動部材と結合され、回転によって前記移動部材を往復移動させる駆動部と、使用者の操作によって回転し、前記駆動部と軸結合され、回転によって前記駆動部を回転させる回転レバーと、を含んでなることを特徴とする呼吸調節器具を提供することができる。
【0007】
また、本発明の他の側面によれば、本発明は、前述した呼吸調節器具と、呼吸測定モジュールを備える本体と着脱可能に結合され、内部に空気流路が形成され、前記呼吸調節器具と結合されるマウスピースとを含んでなることを特徴とするマウスピース組立体を提供することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明による呼吸調節器具及びこれを備える呼吸測定用マウスピース組立体は、呼吸測定装置のマウスピースに着脱可能に結合され、呼吸測定はもちろんのこと、呼吸運動も同時に行えるようにして、使用者にとって呼吸運動を誘導することができ、さらに使用者の健康状態に応じて使用者が直接呼吸圧力を調節して使用者のそれぞれに合う呼吸運動を行うことができるように構成されて呼吸運動効果を増大させることができる効果を提供することができる。
【0009】
また、本発明による呼吸調節器具及びこれを備える呼吸測定用マウスピース組立体は、簡単な使用者操作のみで呼吸圧力を調節することができるので、使用が容易であり、構造が簡単であるので、製造が容易であり、経済的な効果を提供することができる。
【0010】
また、本発明による呼吸調節器具及びこれを備える呼吸測定用マウスピース組立体は、呼吸調節器具を必要に応じてマウスピースに選択的に容易に結合させることができ、容易に分離することができるので、携帯及び保管が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施例による呼吸調節器具及びこれを備えるマウスピース組立体を示す斜視図である。
【
図2】
図1のマウスピース組立体から呼吸調節器具及びマウスピースが分離された場合を示す分解斜視図である。
【
図3】
図1の呼吸調節器具の内部構成を示す分解斜視図である。
【
図4】
図1の呼吸調節器具の呼吸調節例を示す断面図である。
【
図5】
図1の呼吸調節器具に備えられる認知手段の構成及び作動を示す斜視図である。
【
図6】本発明の他の実施例による呼吸調節器具及びこれを備えるマウスピース組立体を示す斜視図である。
【
図7】
図6のマウスピース組立体から呼吸調節器具及びマウスピースが分離された場合を示す分解斜視図である。
【
図8】
図6の呼吸調節器具の呼吸調節例を示す斜視図である。
【
図9】
図6の呼吸調節器具に備えられる認知手段の構成及び作動を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本発明がより具体的に理解できるように、添付図面に基づいて好適な実施例を説明する。
【0013】
本発明は多様な変換を加えることができ、さまざまな実施例を有することができるが、特定の実施例を図面に例示しながら詳細に説明しようとする。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変換、均等物や代替物を含むものと理解しなければならない。
【0014】
第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するのに使用することができるが、前記構成要素はその用語によって限定されてはいけない。前記用語は一構成要素を他の構成要素と区別する目的でのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない範疇内で第1構成要素は第2構成要素と名付けることができ、同様に第2構成要素も第1構成要素と名付けることができる。及び/またはという用語は複数の関連した記載項目の組合せまたは複数の関連した記載項目のうちのいずれか項目を含む。
【0015】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されている」または「接続されている」と言及されたときには、その他の構成要素に直接的に連結されるかあるいは接続されることもできるが、中間に他の構成要素が存在することもできると理解されなければならないであろう。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されている」または「直接接続されている」と言及されたときには、中間に他の構成要素が存在しないと理解されなければならないであろう。
【0016】
本出願で使用した用語は単に特定の実施例を説明するために使用したものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に他に指示しない限り、複数の表現を含む。本出願で、「含む」または「有する」などの用語は明細書上に開示した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せが存在することを指示しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せなどの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されなければならない。
【0017】
他に定義しない限り、技術的なまたは科学的な用語を含めてここで使う全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。一般的に使われる辞書に定義されているもののような用語は関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものと解釈されなければならなく、本出願で明白に定義しない限り、理想的にまたは過度に形式的な意味と解釈されない。また、本発明の説明において、全体的な理解を容易にするために、図面上の同じ構成要素に対しては同じ参照符号を使用し、同じ構成要素についての重複説明は省略する。
【0018】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施例をより詳細に説明する。
【0019】
図1を参照すると、本発明の実施例による呼吸調節器具100は、呼吸測定装置(図示せず)のマウスピース30と結合され、呼吸の際に使用者の呼吸圧力を調節するように構成されることができる。
【0020】
一方、呼吸調節器具100を説明するに先立ち、呼吸調節器具100が着脱可能に結合されるマウスピース30について先に説明する。
【0021】
マウスピース30は呼吸測定装置において使用者が直接口に付けて呼吸する構成であり、管状のチューブアダプダ31と、チューブアダプダ31の一側に着脱可能に嵌合される管状の第1チューブ32と、チューブアダプダ31の他側に着脱可能に嵌合される管状の第2チューブ33とを含んでなることができる。
【0022】
詳細には、チューブアダプダ31は円筒管状を有し、外周面に呼吸測定モジュール21を備えた本体20と着脱可能に結合され、外周面には、本体20と結合されるとき、呼吸測定モジュール21を密閉するように挿入される挿入部31aが貫設されている。
【0023】
ここで、呼吸測定モジュール21は、内部の空気流路と対面する側面に設定の厚さ及び高さを有するように突設されて差圧を生成する差圧生成部を含み、差圧生成部の両側に入口及び出口が形成され、差圧生成部によって発生した入口及び出口の差圧を感知するように構成されることができる。
【0024】
ここで、呼吸測定モジュール21は、入口及び出口と連通するセンシング流路が形成され、入口及び出口のそれぞれでの圧力差を感知するように感知部(図示せず)が構成されることができるが、これに限定されず、差圧生成部の両側の圧力差を感知することができる気圧センサーまたは圧力センサーなどを適用することもできる。
【0025】
図2を参照すると、第1チューブ32は円筒管状を有し、一端部がチューブアダプダ31の一側に着脱可能に結合され、他端部は呼吸調節器具100に着脱可能に結合されることができる。ここで、第1チューブ32は、図示のように、一端部の外周面がチューブアダプダ31の内周面に接触状態で嵌合され、他端部の内周面に呼吸調節器具100が挿合されることができる。
【0026】
第2チューブ33は円筒管状を有し、一端部がチューブアダプダ31の他側に着脱可能に結合されることができ、一端部の外周面がチューブアダプダ31の内周面に接触状態で嵌合されることができる。
【0027】
一方、図面に示すように、呼吸調節器具100は第1チューブ32の露出端部に着脱可能に結合され、マウスピース30は、使用者が呼吸調節器具100を口につけて呼吸すると第1チューブ32に呼吸による空気が供給されるように構成されることができる。しかし、これは一実施例であるだけであり、前記呼吸調節器具100は第2チューブ33に結合されることもできるというのは言うまでもない。
【0028】
以下では呼吸調節器具100について詳細に説明する。
【0029】
図3を参照すると、呼吸調節器具100は、胴体部200と、圧力調節器300とを含んでなることができる。
【0030】
胴体部200はマウスピース30に着脱可能に結合され、使用者が直接口につけて呼吸すると、使用者の呼吸による空気が内部流路203(
図4参照)を通してマウスピース30に流入するように構成されることができる。
【0031】
詳細には、胴体部200は、使用者が口につける一側に使用者の呼吸による空気が流入する流入部201が形成され、マウスピース30と結合される他側に流入した空気が流出する流出部202が形成され、内部には流入部201と流出部202とが連通するように内部流路203が形成されることができる。
【0032】
ここで、流入部201は調節室210の入口212と連通し、図示のように、使用者の口のサイズに対応して長く狭い流路を形成するように構成されることができる。図面に示すように、流入部201は、使用者の口の形状及びサイズに対応するように四角ダクト管状に形成されることで、使用者がより容易に口に銜えて呼吸することができるように構成されることができる。しかし、これは好適な実施例であるだけで、流入部201は四角ダクト管状の他に、楕円形管などの多様な形態に形成されることができるというのは言うまでもない。
【0033】
胴体部200は、内部流路203に圧力調節器300が設けられ、圧力調節器300の作動によって流動する空気の圧力を調節することができるようにする調節室210が形成されることができる。
【0034】
胴体部200は、内部に移動部材310を支持するとともに調節室210を形成するための隔壁211を含んでなることができる。ここで、調節室210は、隔壁211によって胴体部200内に空間が形成され、前記空間に圧力調節器300が設けられることができる。そして、調節室210は、流入部201と連通し、空気が流入する入口212と、流入した空気が圧力調節器300を経ながら圧力が調節された後、流出する出口213が形成されることができる。
【0035】
一方、前記隔壁211は、圧力調節器300が設定の位置に位置して作動するように支持し、入口212及び出口213が形成されるように内部空間内に多様な形態に構成されることができる。
【0036】
図面に示すように、隔壁211はプレート状を有し、移動部材310の移動方向に対応して水平方向に配置され、移動部材310の下部に位置して移動部材310を上方に支持し、出口213が形成された下部壁と、移動部材310の側部に位置し、移動部材310をガイドする側壁と、移動部材310の後方に立てられる後方壁とを含んでなることができる。
【0037】
ここで、隔壁211は、移動部材310のスライド移動を制限するように、後方壁によって移動部材310の後方への移動を制限し、下部壁の先端部が流入部201の上面よりも低く位置して係止突起が形成されるようにすることで、移動部材310の前方への移動を制限するように形成されることができる。
【0038】
一方、このような移動部材310は、調節室210内での移動によって入口212及び出口213の空気通過断面積を調節することができ、これにより流動する空気の圧力が調節される。ここで、調節室210内の圧力調節の内容は後述する
図4の圧力調節器300の作動でより詳細に説明する。
【0039】
以下では、圧力調節器300について説明する。
【0040】
圧力調節器300は内部流路203の前記調節室210に備えられ、使用者の操作によって作動して、内部流路203を流動する空気の圧力を調節する役割を果たす。
【0041】
具体的には、圧力調節器300は、移動部材310と、駆動部320と、回転レバー330とを含んでなることができる。
【0042】
まず、移動部材310は内部流路203に備えられて往復移動し、移動によって内部流路203の空気通過面積を調節して空気の圧力を調節するように構成されることができる。
【0043】
詳細には、移動部材310は調節室210に設けられ、側面が隔壁211の側面に沿ってスライド移動し、移動によって調節室210の入口212及び出口213の空気通過断面積を調節するように構成されることができる。
【0044】
図面に示すように、移動部材310は略円筒状に形成され、上部及び下部の外周面が隔壁211に沿ってスライド移動するように形成された場合を実施例として示したが、これに限定されない。
【0045】
一方、移動部材310は、下部の外周面に軸方向に形成され、隔壁211の下部壁に形成されたスライド溝に挿入され、スライド溝に沿ってスライド移動するようにするガイド突起が形成されることができる。
【0046】
また、移動部材310は、上部の外周面に、移動方向、すなわち軸方向に複数の移動溝311が連続的に形成されることができる。ここで、移動溝311は駆動部320と結合され、駆動部320の回転によって移動部材310を移動させることができる。
【0047】
移動部材310は、外側面に、後述する隔壁211の挿入部に沿って移動するためのガイド部312が形成されることができる。ここで、ガイド部312は、移動部材310の外側面の一端部から他端部まで軸(長さ)方向に一つまたは複数が形成されることができる。
【0048】
ガイド部312は、図示のように、ガイド突起312a及びガイド溝312bの形態に形成されることができ、移動部材310の円周方向に沿って外周面にガイド突起312a及びガイド溝312bが離隔して形成されることができる。
【0049】
一方、移動部材310と対面する隔壁211は、前述したガイド突起312a及びガイド溝312bに対応する位置に挿入部が形成され、これにガイド突起312a及びガイド溝312bが結合されてガイドされるように形成されることができる。図示のように、挿入部は、隔壁211の側壁がリブ状に形成され、ガイド溝312bに挿入されるように形成されることができ、隔壁211の下部壁にガイド突起312aが挿入される挿入溝が形成されることができる。
【0050】
駆動部320は、胴体部200の内部に回転可能に設けられ、移動部材310と結合され、回転によって移動部材310を往復して直線移動させる役割を果たす。
【0051】
具体的には、駆動部320は、回転軸322と、駆動ギア321とを含んでなることができる。
【0052】
回転軸322は回転レバー330に軸結合され、回転レバー330の回転に連動して回転することができる。
【0053】
駆動ギア321は回転軸322に軸結合され、回転軸322の回転に連動して回転し、外周面には移動溝311と噛み合う螺糸山が形成されることで、回転によって移動部材310を往復移動させることができる。
【0054】
回転レバー330は胴体部200の外部に備えられ、使用者の操作によって回転し、駆動部320の回転軸322に軸結合され、使用者の操作によって回転すると、これに連動して回転軸322を回転させるように構成されることができる。
【0055】
以下では、
図4を参照して圧力調節器300の作動による呼吸調節器具100の作動について説明する。
【0056】
まず、
図4の(a)は呼吸圧力が最大の場合、
図4の(b)は呼吸圧力が中間の場合、
図4の(c)は呼吸圧力が最小の場合をそれぞれ示している。
【0057】
まず、
図4の(a)を参照すると、圧力調節器300の移動部材310は入口212に最大限に近接するように移動(図面の右側)し、よって圧力調節器300は入口212及び出口213が移動部材310によって遮蔽されることで、呼吸圧力が最大になる。
【0058】
次に、
図4の(b)を参照すると、使用者が圧力調節器300の回転レバー330を操作して駆動部320を回転させると、図示のように、移動部材310が入口212から設定の距離離隔するように移動(図面の左側)する。すると、圧力調節器300は、入口212及び出口213の一部が開放し、
図4の(a)に比べて空気通過断面積が増加することで、呼吸圧力がより低くなる。
【0059】
最後に、
図4の(c)を参照すると、使用者が圧力調節器300の回転レバー330をさらに操作して駆動部320をさらに回転させると、図示のように、移動部材310は入口212から最大限に遠く離隔するように移動(図面の左側)する。すると、圧力調節器300は、入口212及び出口213が共に開放して空気通過断面積が最大になり、呼吸圧力が最小になるので、使用者は最も容易な呼吸が可能になる。
【0060】
前述したように、圧力調節器300は、移動部材310の移動方向において先端の入口212から空気が流入すると、移動部材310の側方に形成された出口213を通して空気が流出し、移動部材310の移動によって入口212及び出口213の空気通過断面積が調節されて呼吸圧力を調節するように構成されることができる。すなわち、本発明の圧力調節器300は、使用者が健康状態などに応じて回転レバー330を回転させて呼吸圧力を自由に直接調節することができるので、自分に合う呼吸運動ができ、これにより呼吸運動効果も向上させることができる。
【0061】
一方、圧力調節器300は、胴体部200に備えられ、使用者に圧力調節器300の作動有無を認知させる認知手段340をさらに含んでなることができる。
【0062】
図5を参照すると、認知手段340は、振動ボール341と、支持スプリング342とを含んでなることができる。これの説明に先立ち、回転軸322は、認知手段340と接触する側面に係止凹部323aが形成されることができる。このような係止凹部323aは、回転軸322の軸中心から半径方向に設定の距離離隔し、回転軸322の円周方向に一つまたは複数が設定の角度に放射状に配置され、回転軸322の回転の際、軸中心を中心に回転する。
【0063】
ここで、振動ボール341は、係止凹部323aの位置に対応する回転軸322の側面と接触し、回転軸322の回転の際、係止凹部323aの位置によって往復して振動し、このような振動によって使用者が駆動ギア321の作動有無を認知することができる。
【0064】
図5の(a)及び(b)は回転軸322の回転による振動ボール341の移動を示す図で、
図5の(a)は係止凹部323aによって振動ボール341が右側に移動した場合を示し、
図5の(b)は振動ボール341が回転軸322の平らな側面と接触して左側に移動する場合を示す。
【0065】
支持スプリング342は、回転軸322に向けて振動ボール341を弾支して、振動ボール341が回転軸322に密着するようにする役割を果たす。
【0066】
一方、前述した認知手段340は公知のボールプランジャー(boll plunger)を適用することができるが、これに限定されない。さらに、このような認知手段340は、前述した振動ボール341及び支持スプリング342を含み、使用者の触感を用いたものであるが、このような構成の他に、使用者の視覚を用いた目盛りなど、前述した認知目的を達成することができればその他の多様な構成を適用することができるというのは言うまでもない。
【0067】
前述した認知手段340は、使用者が回転レバー330を回転させるとき、使用者が自ら回転レバー330の回転程度を認知するためのものであり、使用者は振動ボール341の振動によって回転レバー330の回転及び圧力調節程度を認識することができる。
【0068】
図6~
図8は本発明の他の実施例による呼吸調節器具100aを示す図である。同図を参照して本発明の他の実施例による呼吸調節器具100aについて詳細に説明する。
【0069】
まず、
図6を参照すると、本発明の他の実施例による呼吸調節器具100aは、胴体部200aと、圧力調節器400とを含んでなることができる。
【0070】
胴体部200aは、前述したマウスピース30と着脱可能に結合され、使用者が直接口につけて呼吸すると、使用者の呼吸による空気が内部流路を通してマウスピース30に流入するように構成されることができる。
【0071】
図7を参照すると、胴体部200aは、使用者の呼吸によって空気が流入する流入部201が形成され、マウスピース30と結合する他側に流入した空気が流出する流出部202が形成され、内部には入口212aが貫設された隔壁211aが形成されることができる。
【0072】
胴体部200aは、圧力調節器400が結合される挿入部220が形成されることができる。図面に示すように、胴体部200aは、挿入部220によって互いに分離され、分離されたそれぞれは、挿入部220に圧力調節器400が結合されると、圧力調節器400の前面及び後面にそれぞれ結合されることができる。言い換えれば、胴体部200aは挿入部220によって第1胴体部と第2胴体部とに分離されるように構成され、圧力調節器400の前面に第1胴体部が結合され、圧力調節器400の後面に第2胴体部が結合されることができる。
【0073】
圧力調節器400は胴体部200aに結合され、回転部材410と、回転軸420と、操作部430とを含んでなることができる。
【0074】
回転部材410は円盤状を有し、回転軸420に軸結合され、胴体部200a内に回転可能に設けられ、回転軸420を中心に円周方向に複数の圧力調節孔411が離隔して貫設されることができる。ここで、圧力調節孔411は、回転部材410の回転の際に隔壁211aの入口212aと連通し、入口212aから流入した空気を通過させてマウスピース30に流入するようにする。
【0075】
一方、圧力調節孔411は空気流動通過面積が互いに異なるように形成され、その通過断面積によって流動する空気の圧力が調節される。図面は、空気通過断面積が互いに異なる4個の圧力調節孔411が形成されて呼吸圧力を調節することができるように構成された場合を示しており、空気通過断面積が大きいほど呼吸圧力は低くなる。
【0076】
操作部430は回転部材410の外周面に備えられ、胴体部200aの外部に露出されることで、使用者が操作して回転部材410を軸回転させることができるように構成されることができる。操作部430は、図示のように、使用者のグリップ感を高めて操作が容易になるように複数の突起を含んでなることができるが、これに限定されない。
【0077】
前述したように、圧力調節器400は、使用者が操作部430を介して回転部材410を回転させると、通過断面積が互いに異なる圧力調節孔411のうちのいずれか一つと入口212aとが互いに連通することによって圧力が調節される。
【0078】
以下では、前述した圧力調節器400の作動による呼吸調節器具100aの作動について説明する。
【0079】
図8を参照すると、圧力調節孔411は、図示のように、空気通過断面積が互いに異なるように形成され、圧力調節器400は、入口212aと連通する圧力調節孔411の空気通過断面積によって呼吸圧力を調節することができる。
【0080】
これについて説明すると、まず
図8の(a)は入口212aと連通する圧力調節孔411の空気通過断面積が最大であり、呼吸圧力が最低の場合を示す。次に、
図8の(b)は使用者の操作によって回転部材410が回転して入口212aと連通する圧力調節孔411の通過断面積が
図8の(a)よりも小さい場合であり、前述した
図8の(a)に比べて呼吸圧力が高くなることができる。次に、
図8の(c)は使用者の操作によって回転部材410が回転して入口212aと連通する圧力調節孔411の通過断面積が
図8の(b)よりも小さい場合であり、前述した
図8の(b)に比べて呼吸圧力が高くなることができる。また、
図8の(d)は回転部材410が回転して入口212aと連通する圧力調節孔411の通過断面積が最小の場合であり、前述した
図8の(b)に比べて呼吸圧力が最高の状態である。
【0081】
前述したように、前述した圧力調節器400は、使用者が操作部430を介して回転部材410を回転させて呼吸圧力を選択的に調節することができるように構成され、前述した圧力調節孔411の空気通過断面積の大きさを多様に形成することによって呼吸圧力を調節することができる。
【0082】
図9は前述した圧力調節器400に備えられる認知手段340の作動を示す図である。同図を参照すると、前記認知手段340は、振動ボール341と支持スプリング342とを含む
図5の構成と実質的に同一である。したがって、以下では、圧力調節器400の作動による認知手段340の作動について重点的に説明する。
【0083】
まず、圧力調節器400において、回転部材410は、認知手段340と接触する側面に認知手段340に対応する位置に係止凹部410aが形成されることができる。図面に示すように、係止凹部410aは複数が回転軸を中心に円周方向に放射状に離隔して配置され、回転部材410の回転によって回転する。
【0084】
図9の(a)及び(b)はこのような回転部材410の回転による振動ボール341の移動を示す。同図を参照すると、
図9の(a)は係止凹部410aによって振動ボールが図面の左側に移動した場合を示し、
図9の(b)は振動ボール341が回転部材410の平らな側面に接触して右側に移動する場合を示す。
【0085】
一方、前述した呼吸調節器具100はマウスピース30に着脱可能に結合されて本発明の実施例によるマウスピース組立体を形成することができる。ここで、本発明の実施例によるマウスピース組立体は、前述した呼吸調節器具100、100aと、呼吸測定モジュール21を備える本体20と着脱可能に結合され、内部に空気流路が形成され、呼吸調節器具100、100aと結合されるマウスピース30とを含んでなることができる。
【0086】
本発明は図面に示した実施例を参照して説明したが、これは例示的なものに過ぎなく、本発明の技術分野で通常の知識を有する者であればこれから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点が理解可能であろう。したがって、本発明の真正な技術的保護範囲は添付の特許請求の範囲の技術的思想によって決定されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は呼吸測定装置に適用可能である。
【国際調査報告】