(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-05
(54)【発明の名称】ドローンの安定した着陸および充電のためのドローンボックスの位置を確認する方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
B64U 70/90 20230101AFI20231225BHJP
B64U 50/37 20230101ALI20231225BHJP
B64U 60/50 20230101ALI20231225BHJP
B64U 10/13 20230101ALI20231225BHJP
【FI】
B64U70/90
B64U50/37
B64U60/50
B64U10/13
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022570607
(86)(22)【出願日】2021-08-07
(85)【翻訳文提出日】2022-12-28
(86)【国際出願番号】 IN2021050756
(87)【国際公開番号】W WO2022162682
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】202123004263
(32)【優先日】2021-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522450484
【氏名又は名称】サガー ディフェンス エンジニアリング プライベート リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SAGAR DEFENCE ENGINEERING PRIVATE LIMITED
【住所又は居所原語表記】101/104, Triveni Kripa, Opp, Ambaji Mandir, Carter Road No. 3, Borivali East, Mumbai 400066 (IN)
(74)【代理人】
【識別番号】110003487
【氏名又は名称】弁理士法人東海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャ,チラグ
(72)【発明者】
【氏名】パティル,サウラバ
(72)【発明者】
【氏名】ババール,ムリドゥル
(72)【発明者】
【氏名】ダン,ラクシェイ
(72)【発明者】
【氏名】シン,ビシャル ビア
(57)【要約】
ドローン(10)の安定した着陸および充電のためのドローンボックス(100)の位置を確認する方法およびシステムであって、複数のドローン(10)と、複数の5のセンサーゾーン(111)においてドローン(10、10-1、10-2)のすべてのグラウンドインターフェース(11)の着陸信号を最小規定時間の間検出するパッシブセンシング回路(149)を有する少なくともドローンボックス(100)とを含み、不適切な着陸による着陸信号の欠落を最小規定時間の間検出すると、ドローン(10、10-1、10-2)の次の離陸を防止し、パッシブセンシング回路(149)は、すべてのグラウンドインターフェース(11)が着陸したと検知されるまで、任意のセンサーゾーン(111)の作動を防止し、センサーゾーン(111)10は、グラウンドインターフェース(11)の存在と、人間の接触、動物の接触、異物およびまたは汚染ならびにこれらの組み合わせを含む任意の他の存在とを区別する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直離着陸が可能な複数の無人航空機を含む無人航空機のシステムであり、前記システムは、独自ネットワーク、あるいはGPS、WIFI、およびまたは市販のネットワークを通じて通信し、
少なくともドローンボックス(100)であって、各ドローンボックス(100)が、
複数の制限境界(113)を有するドローンプラットフォーム(110)であって、ソース送信機(120)およびソース受信機(121)から作られ、その間に視野放射(sight radiation)(122)の磁気または光学線があり、かつ前記制限境界(113)に沿って配置される、ドローンプラットフォーム(110)、
機械的に連続し、かつ絶縁幅(115)の絶縁セパレータ(114)によって電気的に分離された多数のセンサーゾーン(111)に分割され、各センサーゾーン(111)が識別座標を有する前記ドローンプラットフォーム(110)、
前記ドローンプラットフォーム(110)の水平にされた上面(117)、
複数のプラットフォームカバー(112)、ならびに
前記ドローンボックス(100)の下端に設けられた少なくとも2つの取付配置(130)であって、各取付配置(130)は、長手方向(131)に手動で調整可能であり、かつその自由端(132)に配置の表面(150)に相応する方向を調整可能にする柔軟なクッション(135)を有する、取付配置(130)を有し、
各無人航空機は、複数のグラウンドインターフェース(11)を有するドローン(10、10-1、10-2)であり、各ドローン(10)の各グラウンドインターフェース(11)は、固有のアドレスコードを有し、各グラウンドインターフェース(11)は、遠端(12)に充電端子(13)を備え、各充電端子(13)は、連動して切り替えられる電気極性すなわちポジティブ(+ve)またはネガティブ(-ve)またはニュートラル(N)を有し、
前記充電端子(13)の最小端子寸法(15)は、前記ドローン(10)の前記グラウンドインターフェース(11)の軸(16)が隣接する前記センサーゾーン(111)の交差中心(116)と正確に一致するとき、最小接触面積(14)を確保するようになっており、前記グラウンドインターフェース(11)は、前記ドローン(10)の安全着陸後に前記センサーゾーン(111)を介して前記ドローン(10)に搭載されたバッテリーの充電を促進する、無人航空機のシステムであって、
パッシブセンシング回路(149)は、複数のセンサーゾーン(111)において、前記ドローン(10、10-1、10-2)のすべての前記グラウンドインターフェースの着陸信号を最小規定時間の間検出し、不適切な着陸による前記最小規定時間の間の任意の着陸信号の欠落を検出すると、前記ドローン(10、10-1、10-2)の次の離陸を防ぐことを特徴とする、無人航空機のシステム。
【請求項2】
前記パッシブセンシング回路(149)は、すべての前記グラウンドインターフェース(11)が着陸として検知されるまで、いずれかのセンサーゾーン(111)の作動を防止する、請求項1に記載の無人航空機のシステム。
【請求項3】
前記センサーゾーン(111)は、前記グラウンドインターフェース(11)の存在と、人間の接触、動物の接触、異物およびまたは汚染、ならびにそれらの組み合わせを含む任意の他の存在とを、複数のセンサー(141)およびロードセル(142)によって区別する、請求項1に記載の無人航空機のシステム。
【請求項4】
前記パッシブセンシング回路(149)は、前記センサーゾーン(111)が前記ドローン(10)のプラス端子または両極性の前記グラウンドインターフェース(11)に接触しているとき、交互にかつ周期的にポジティブサイクルループを展開し、前記センサーゾーン(111)が前記ドローン(10)のマイナス端子または両極性の前記グラウンドインターフェース(11)に接触しているとき、前記パッシブセンシング回路(149)は、次にネガティブ電位サイクルループを展開する、請求項1に記載の無人航空機のシステム。
【請求項5】
前記パッシブセンシング回路(149)は定期的にセンシングサイクルを実行して、前記ドローンプラットフォーム(110)の状態を継続的に検知し、ドローン(10)およびまたは任意の物体の存在を判断し、疑わしい状態では、前記ドローンプラットフォーム(110)が作動していない状態のままである、請求項1に記載の無人航空機のシステム。
【請求項6】
前記回路(149)は、前記ドローン(10)が外的要因によってその位置を移動した場合、または充電パッドに異物が着地した場合に前記充電を停止し、その後、疑わしい状態の解消の最小規定時間後に前記充電を再開する、請求項1に記載の無人航空機のシステム。
【請求項7】
前記パッシブセンシング回路(149)は、無充電の汚染状況だけでなく、充電中の汚染状況、および前記ドローン(10)が前記ドローンプラットフォーム(110)上に存在しない場合の汚染検出に対しても較正される、請求項1に記載の無人航空機のシステム。
【請求項8】
前記パッシブセンシング回路(149)は、無充電の汚染状況だけでなく、充電中の汚染状況においても、前記センサーゾーン(111)間の較正された所定のパラメータよりも所定のパラメータの変動を検出する、請求項1に記載の無人航空機のシステム。
【請求項9】
前記パッシブセンシング回路(149)は、充電中の汚染の状況においてまたは無充電中の汚染の状況において、前記センサーゾーン(111)と前記ドローンの対応する前記グラウンドインターフェース(11)との間の較正された所定のパラメータに対する所定のパラメータの変動を検出し、充電中の汚染の状況において、前記パッシブセンシング回路(149)は、前記充電を停止し、完全なセンシングポジティブサイクルループおよびネガティブサイクルループを再実行し、単機および/または複数のドローンの安全着陸位置を再決定した後に再開する、請求項1に記載の無人航空機のシステム。
【請求項10】
前記ドローン(10)および前記ドローンボックス(100)は個々に、重複する緊急スイッチングバックアップを備えた自律的なシステムであり、前記ドローンボックス(100)は、前記ドローン(10)をオンオフにするための重複するスイッチングバックアップを提供する、請求項1に記載の無人航空機のシステム。
【請求項11】
前記ドローンボックス(100)は、前記ドローン(10)をオフにする信号を送信する前に、まず、前記ドローン(10)が安全に着陸したことを感知し、前記ドローンボックス(100)が、まだ安全に着陸していない前記ドローン(10)をオフにするコマンドをユーザーから取得すると、前記ユーザーからのそのようなコマンドを実行しない、請求項1に記載の無人航空機のシステム。
【請求項12】
前記所定のパラメータは、抵抗性、容量性およびもしくは誘導性パラメータを含む電気的パラメータ、光学的パラメータ、音波的パラメータ、pHパラメータを含む化学的パラメータならびにまたはそれらの組み合わせであり、前記所定のパラメータは選択可能であり、所定の選択パラメータの変動は、検出のために較正される、請求項8または9に記載の無人航空機のシステム。
【請求項13】
前記所定のパラメータは、同一の汚染レベルに対して減少または増加し得る、請求項12に記載の無人航空機のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主特許出願第202021020842号の明細書に請求された発明の改良および変更を含む。
【0002】
(発明の分野)
本発明は概して、ドローンとして知られている無人航空機、特に自律型航空機に関し、より具体的には、充電プラットフォームまたは着陸プラットフォームにおける自律型航空機またはドローンの着陸および充電に関する。
【0003】
ドローン、無人航空機は、現代生活の機能にますます関与するようになっている。初期のドローンは離陸と着陸を支援していたが、自己管理のより新しい機能を管理するという点で急速に技術的に進歩している。無人航空機の無人着陸は、現在、自律および半自律デバイスで重要な役割を果たしている。このような着陸は、ナビゲーション信号が弱いかまったくない環境では複雑になり得る。動くプラットフォームに着陸することは、さらなる挑戦である。精密な着陸は、ドローンのバッテリーの充電、保護された駐車、ならびに環境および攻撃からのアタッチメントの安全など、さらなる活動への道を開く。
【0004】
ドローンの離着陸では、不安定な動作による事故および破損につながる事例が数多くある。離着陸のプロセスは、ドローンの動作にとって最も重要なプロセスの1つである。それは、離着陸を検出するために、その推力を大幅に増減させ、それ自体武装解除または武装する必要があるからである。不適切な着陸は、不適切な離陸につながる。
【0005】
主出願で論じられた先行技術はここでは繰り返されず、重要なさらなる開示はない。
【0006】
UAVの安定した着陸速度および向き、天候およびその他の条件を含む状況の無数の可能性は、これまであまり理解されておらず、放置され、かつ開示されていない課題を生み出す。本発明は、この大きな技術的ギャップをさらに埋める。
【0007】
(目的)
目的は、無人航空機のための着陸ステーションを発明することである。
【0008】
別の目的は、着陸したドローン(複数可)のバッテリーを充電することである。
【0009】
さらに別の目的は、無人航空機と対応する着陸ステーションとの間の調整方法を発明することである。
【0010】
さらに別の目的は、無人航空機を対応する着陸ステーションに着陸させ、アシストなしで充電するシステムを発明することである。
【0011】
さらにもう別の目的は、着陸ステーションで人および動物の危険を最小限に抑えることである。
【0012】
さらに別の目的は、着陸ステーションからの不適切な離陸を防ぐことである。
【0013】
さらに別の目的は、着陸ステーションの汚染を管理することである。
【0014】
さらに別の目的は、不適切な着陸および不安定な着陸を管理することである。
【発明の概要】
【0015】
本発明は、1つ以上のドローンボックスと、1つ以上のドローンとを含むシステムである。各ドローンボックスは、ドローンプラットフォームを有する。ドローンプラットフォームは、複数の制限境界を有する。ドローンプラットフォームは、いくつかのセンサーゾーンに分割される。各ドローンは、複数のグラウンドインターフェースを有する。グラウンドインターフェースは、対応するドローンの着陸、駐車、およびまたは充電を容易にする。各グラウンドインターフェースは、遠端に充電端子を有する。各充電端子は、ポジティブ(+ve)またはネガティブ(-ve)またはニュートラル(N)という連動して切り替えられる電気極性を有する。連動して切り替えられる極性は、ドローンに搭載されたプログラマブルコントローラによって切り替えられる。各着陸ドローンは、その2つの充電端子のデフォルト極性がポジティブ(+ve)およびネガティブ(-ve)である。
【0016】
ドローン(10-1)が安全に着陸すると、センサーゾーン(111)は第1のドローンのグラウンドインターフェースのポジティブ(+ve)とネガティブ(-ve)のデフォルト極性を感知し、対応するセンサーゾーンを一致する極性で作動させて、ドローンのバッテリーの充電を開始する。バリエーションとして、同一極性を検出する複数のセンサーゾーンが作動される。
【0017】
作動されたセンサーゾーンの識別座標は、第2のドローンに通信され、第2のドローンがドローンボックスに着陸してはならない場所を知ることができる。このような通信により、第3以降のドローンは、特定されたドローンボックスが着陸に適しているかどうか、および着陸可能であるかどうかを確認することができる。
【0018】
複数のドローンによって占有されるセンサーゾーンのみが、最高の安全性を有し、充電の損失を回避するように、作動される。欠陥または局所的な障害が生じ得る場合に、任意かつすべてのセンサーゾーンがグラウンドインターフェースのポジティブ(+ve)とネガティブ(-ve)のデフォルト極性を所定時間内に感知できない場合、ドローンは電気極性を別の充電端子に切り替える。
【0019】
主な特許出願第202021020842号の明細書で請求されている発明の改良点として、ドローンが飛行して安全に着陸する間に、不安定な着陸から安定した安全な着陸への過渡的な状況が存在することを理解する必要がある。また、安定した安全な着陸は、適切な着陸である場合もあれば、または不適切な着陸である場合もある。
【0020】
ドローンの複数のグラウンドインターフェースの充電端子は概して、ドローンプラットフォームに同時に着陸することはない。さらに、充電端子を担持するグラウンドインターフェースは、それぞれの着陸後に2、3回から数回跳ね上がる傾向がある。風およびグラウンドレベルにより、ドローンプラットフォームのいくつかのセンサーゾーンでグラウンドインターフェースが引きずられたり、滑ったりすることがあり得る。このような短時間または一時的な状況は、不安定な着陸をもたらす不安定な状況と呼ばれる。
【0021】
第1のドローンが着陸すると、センサーゾーンは、第1のドローンの対応するグラウンドインターフェースのポジティブ(+ve)およびネガティブ(-ve)のデフォルト極性を感知する。さらに、パッシブセンシング回路は、ドローンのすべてのグラウンドインターフェースの着陸信号を探し、すべてのグラウンドインターフェースが着陸し健康であることが検出されるまで、数ミリ秒から数秒であり得る最小規定時間の間、任意のセンサーゾーンの作動を防止する。その後、対応するセンサーゾーンが一致する極性で作動され、ドローンのバッテリーの充電が開始される。
【0022】
ドローンのすべてのグラウンドインターフェースの着陸信号を探すパッシブセンシング回路が、最小規定時間の間、すべての着陸信号を検出しない場合、ドローンの対応するグラウンドインターフェースおよびセンサーゾーンの間に何かが存在している可能性がある。これは不適切な着陸と診断され、ドローンが離陸するのを防ぎ、それにより潜在的な衝突を回避する。
【0023】
センサーゾーンは、グラウンドインターフェースの存在と、人間の接触、動物の接触、異物およびまたは汚染、ならびにそれらの組み合わせを含む任意の他の存在とを、複数のセンサーおよびロードセルによって検出し、区別する。何も存在しないこと、またはグラウンドインターフェース以外の何かが存在することを検出するセンサーゾーンは、作動されずまたは電位フリー(potential free)のままであるため、安全である。
【0024】
パッシブセンシング回路は、センサーゾーンがドローンのプラス端子または両極性のグラウンドインターフェースに接触しているとき、交互にかつ周期的にポジティブサイクルループを展開し、センサーゾーンがドローンのマイナス端子または両極性のグラウンドインターフェースに接触しているとき、パッシブセンシング回路は、次にネガティブ電位サイクルループを展開する。
【0025】
その後、このネガティブとポジティブサイクルループは、ドローンのポジティブ、ネガティブ、または両極性のグラウンドインターフェースが着陸した場所を意思決定プロセッサに通知する信号調整ユニットに渡される。意思決定プロセッサは、位置検出充電に必要なセンサーゾーンを選択して割り当てる。
【0026】
パッシブセンシング回路は定期的にセンシングサイクルを実行して、ドローンプラットフォームの状態を継続的に検知し、ドローンおよびまたは任意の物体の存在を判断する。そして、疑わしい状態では、ドローンプラットフォームは作動していない状態のままであるため、安全で危険がない。そのため、充電パッドに異物が付いていたり、外的要因(風、人がドローンを動かすなど)でドローンの位置が移動した場合、直ちに充電を停止し、疑わしい状態が最小規定時間回復した場合にのみ充電を再開する。
【0027】
ドローンプラットフォームに搭載されたパッシブセンシング回路による汚染の検知は、安全面でも大きな意味を持つ。汚染は、充電前/充電後または充電中に発生し得る。パッシブセンシング回路は、充電中の汚染状況だけでなく、充電していない汚染状況に対しても較正される。パッシブセンシング回路はまた、ドローンがドローンプラットフォーム上にない場合でも汚染を検出できるように較正される。
【0028】
単機および/または複数のドローンの充電中に、1つ以上のセンサーゾーンに水漏れまたは雨水による汚染が検出された場合、パッシブセンシング回路は、完全なセンシングポジティブサイクルループおよびネガティブサイクルループを再実行し、単機および/または複数のドローンの安全着陸位置を再決定して安全に充電を再開させる。
【0029】
ドローンおよびドローンボックスは個別に自律システムであり、重複する緊急スイッチングバックアップを備える。ドローンボックスは、ドローンのオンとオフを切り替えるための重複するスイッチングを提供する。バリエーションとして、ドローンボックスは、ドローンをオフにする信号を送信する前に、ドローンが安全に着陸したことを最初に感知する。ドローンボックスが、安全に着陸していないドローンをオフにするコマンドをユーザーから受け取った場合、ユーザーからのそのようなコマンドは実行されない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】ドローンが着陸したドローンボックスの斜視図である。
【
図2】線源に沿った視線放射の上面図および正面図である。
【
図3】ドローンが危険な場所に着陸した状態のドローンボックスの上面図である。
【
図5A】ドローンプラットフォームの部分上面図である。
【
図5B】ドローンプラットフォームの部分上面図と断面正面図である。
【
図6】ドローンが安全な場所に着陸した状態のドローンボックスの上面図である。
【
図7】ドローンが危険な場所に着陸した状態のドローンボックスの上面図である。
【
図8】複数のドローンが着陸して充電しているドローンプラットフォームの上面図である。
【
図9】ドローンボックスに着陸しようとしているドローンの斜視図である。
【
図10】不安定な着陸状況にあるドローンの斜視図である。
【
図11】パッシブセンシング回路のフロー図である。
【
図13A】パッシブセンシング回路による実行のフロー図である。
【
図13B】パッシブセンシング回路による実行のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
(発明の詳細な説明)
次に、本発明を添付の図面を用いて説明する。様々な用語および詳細は、本発明の概念を説明するためのものであり、本発明を何ら限定するものと解釈されるべきではないことを明示的に理解するものとする。
【0032】
本発明は、1つ以上のドローンボックス(100)と、1つ以上のドローン(10)とを含むシステムである。ドローンボックス(100)およびドローン(10)は、独自のネットワーク、またはGPS、WIFI、もしくは市販のネットワークを通じて相互に通信を行う。
図1
【0033】
各ドローンボックス(100)は、ドローンプラットフォーム(110)を有する。ドローンプラットフォーム(110)は、複数の制限境界(113)を有する。
図2、制限境界(113)は、光学的、磁気的、または何らかの物理的な物体がソース送信機(120)およびソース受信機(121)の視野放射(sight radiation)(122)の線を妨害しているかどうかを感知するような非物理的な手段で作成される。ソース送信機(121)とソース受信機(121)は、制限境界(113)に沿って配置される。ドローンプラットフォーム(110)は、いくつかのセンサーゾーン(111)に分割される。センサーゾーン(111)は、機械的に連続し、かつ絶縁幅(115)の絶縁セパレータ(114)によって電気的に分離される。各センサーゾーン(111)は、識別座標を有する。
【0034】
図3、ドローンボックス(100)は、複数のプラットフォームカバー(112)を有する。プラットフォームカバー(112)は、複数のドローン(10)に対して所定の安全基準を満たした後、自動操作可能である。
【0035】
図4、各ドローン(10)は、複数のグラウンドインターフェース(11)を有する。グラウンドインターフェース(11)は、対応するドローン(10)の着陸、駐車、およびまたは充電を容易にする。各ドローン(10)の各グラウンドインターフェース(11)は、固有のアドレスコードを有する。各グラウンドインターフェース(11)は、遠端(12)に充電端子(13)を有する。各充電端子(13)は、ポジティブ(+ve)またはネガティブ(-ve)またはニュートラル(N)という連動して切り替えられる電気極性を有する。連動して切り替えられる極性は、ドローン(10)に搭載されたプログラマブルコントローラ(15)によって切り替えられる。各着陸ドローン(10)は、その2つの充電端子(13)のデフォルト極性がポジティブ(+ve)およびネガティブ(-ve)である。
図5A、充電端子(13)の最小寸法(15)は、ドローンプラットフォーム(110)の上面(117)が水平面であるため、ドローン(10)のグラウンドインターフェース(11)の軸(16)と隣接するセンサーゾーン(111)の交点(116)中心とが正確に一致するときに、最小接触面積(14)が確保されるような寸法である。
【0036】
ドローン(10)は、空中飛行中に、全地球測位システムからその緯度と経度を受信することにより、近くのドローンボックス(100)のドローンプラットフォーム(110)の正確な位置を確認して登録する。着陸モードでは、ドローン(10)は自身の動的位置から着陸プラットフォームの緯度および経度までのその軌道を自動操縦する。ドローン(10)は、自身のエンベロープ直径(20)の2倍未満の直径内に垂直に着陸する。
【0037】
ドローン(10)がドローンボックス(100)に着陸すると、
図6に示すように、グラウンドインターフェース(11)の固有のアドレスコードとセンサーゾーン(111)の識別座標を含むアルゴリズムにより、ドローン(10)がすべての制限境界(113)を明確にして安全に着陸したか、あるいは
図7に示すようにドローンが安全に着陸しなかったかを判断する。ドローン(10)が安全に着陸しなかった場合、ドローンは離陸し、再着陸を試みる。事前設定数の失敗があった場合、プラットフォームカバー(112)の移動防止、手動介入のためのアラーム/シグナルを含む、いくつかのバックアップアクションが開始される。
【0038】
ドローンが安全に着陸すると、グラウンドインターフェース(11)は、センサーゾーン(111)を介して、ドローン(10)に搭載されたバッテリーの充電を促進する。
【0039】
図8、安全に着陸した第1のドローン(10-1)および第2のドローン(10-2)の充電は、明細書の本発明を限定することなく説明すると、以下の通りである。
【0040】
ドローン(10-1)が安全に着陸すると、センサーゾーン(111)は第1のドローン(10-1)のグラウンドインターフェース(11)のポジティブ(+ve)とネガティブ(-ve)のデフォルト極性を感知し、対応するセンサーゾーン(111)を一致する極性で作動させて、ドローン(10-1)のバッテリーの充電を開始する。
図5Aから理解できるように、バリエーションとして、同一極性を検出する複数のセンサーゾーン(111)が作動される。
【0041】
作動されたセンサーゾーン(119)識別座標は、第2のドローン(10-2)に通信され、第2のドローン(10-2)がドローンボックスに着陸してはならない場所を知ることができる。このような通信により、第3以降のドローン(10-3、10-4、...10-n)は、特定されたドローンボックス(100)が着陸に適しているかどうか、および着陸可能であるかどうかを確認することができる。
【0042】
複数のドローン(10-1、10-2、...10-n)によって占有されるセンサーゾーン(111)のみが、最高の安全性を有し、充電の損失を回避するように、作動される。
【0043】
欠陥または局所的な障害が生じ得る場合に、任意かつすべてのセンサーゾーン(111)がグラウンドインターフェース(11)のポジティブ(+ve)とネガティブ(-ve)のデフォルト極性を所定時間内に感知できない場合、ドローン(10)は電気極性を別の充電端子(13)に切り替える。
【0044】
主な特許出願第202021020842号の明細書で請求されている発明の改良点として、ドローン(10)が飛行して安全に着陸する間に、不安定な着陸から安定した安全な着陸への過渡的な状況が存在することを理解する必要がある。また、安定した安全な着陸は、適切な着陸である場合もあれば、または不適切な着陸である場合もある(
図12)。
【0045】
図9および
図10、ドローン(10)の複数のグラウンドインターフェース(11)の充電端子(13)は、通常、ドローンプラットフォーム(110)に同時には着陸しない。さらに、充電端子(13)を担持するグラウンドインターフェース(11)は、それぞれの着陸後に2、3回から数回跳ね上がる傾向がある。風およびグラウンドレベルにより、ドローンプラットフォーム(110)のいくつかのセンサーゾーン(111)でグラウンドインターフェース(11)が引きずられたり、滑ったりすることがあり得る。このような短時間または一時的な状況は、不安定な着陸をもたらす不安定な状況と呼ばれる。
【0046】
第1のドローン(10-1)が着陸すると、センサーゾーン(111)は、第1のドローン(10-1)の対応するグラウンドインターフェース(11)のポジティブ(+ve)およびネガティブ(-ve)のデフォルト極性を感知する。さらに、パッシブセンシング回路(149)は、ドローン(10-1)のすべてのグラウンドインターフェースの着陸信号を探し、すべてのグラウンドインターフェース(11)が着陸し健康であることが検出されるまで、数ミリ秒から数秒であり得る最小規定時間、任意のセンサーゾーン(111)の作動を防止する。その後、対応するセンサーゾーン(111)が一致する極性で作動され、ドローン(10-1)のバッテリーの充電が開始される。
図5Aから理解できるように、バリエーションとして、同一極性を検出する複数のセンサーゾーン(111)が作動される。
【0047】
ドローン(10-1)のすべてのグラウンドインターフェース(11)の着陸信号を探すパッシブセンシング回路(149)が、最小規定時間の間、すべての着陸信号を検出しない場合、
図12に示すように、ドローン(10-1)の対応するグラウンドインターフェース(11)およびセンサーゾーン(111)の間に何かいくつかの障害物(151)が存在している可能性がある。これは不適切な着陸と診断され、ドローン(10-1)が離陸するのを防ぎ、それにより潜在的な衝突を回避する。
【0048】
センサーゾーン(111)は、グラウンドインターフェース(11)の存在と、人間の接触、動物の接触、異物およびまたは汚染、ならびにそれらの組み合わせを含む任意の他の存在とを、複数のセンサー(141)およびロードセル(142)によって検出し、区別する。何も存在しないこと、またはグラウンドインターフェース(11)以外の何かが存在することを検出するセンサーゾーン(111)は、作動されずまたは電位フリー(potential free)のままであるため、安全である。
【0049】
図11、13A、13B、パッシブセンシング回路(149)は、センサーゾーン(111)がドローン(10)のプラス端子または両極性のグラウンドインターフェース(11)に接触しているとき、交互にかつ周期的にポジティブサイクルループを展開し、センサーゾーン(111)がドローン(10)のマイナス端子または両極性のグラウンドインターフェース(11)に接触しているとき、パッシブセンシング回路(149)は、次にネガティブ電位サイクルループを展開する。
【0050】
その後、このネガティブとポジティブサイクルループは、ドローン(10)のポジティブ、ネガティブ、または両極性のグラウンドインターフェース(11)が着陸した場所を意思決定プロセッサ(148)に通知する信号調整ユニット(147)に渡される。意思決定プロセッサ(148)は、位置検出充電に必要なセンサーゾーン(111)を選択して割り当てる。
【0051】
複数のドローン(10-1、10-2、...)が同じドローンプラットフォーム(110)であるが異なるセンサーゾーン(111)に着陸する場合も、同じプロセスが続く。意思決定プロセッサ(148)は、位置検出充電に必要なセンサーゾーン(111)のみを選択して割り当てる。他のセンサーゾーン(111)は完全に分離され作動しないままであり、したがってドローン(10-2、10-3、......)の任意のポジティブ、ネガティブまたは両極性のグラウンドインターフェース(11)が位置する場所を検出する準備が整っている。したがって、意思決定プロセッサ(148)は、充電のために必要なセンサーゾーン(111)を割り当てる。
【0052】
パッシブセンシング回路(149)は定期的にセンシングサイクルを実行して、ドローンプラットフォーム(110)の状態を継続的に検知し、ドローン(10)およびまたは任意の物体の存在を判断する。そして、疑わしい状態では、ドローンプラットフォーム(110)は作動していない状態のままであるため、安全で危険がない。そのため、充電パッドに異物が付いていたり、外的要因(風、人がドローンを動かすなど)でドローン(10)の位置が移動した場合、直ちに充電を停止し、疑わしい状態が最小規定時間回復した場合にのみ充電を再開する。
【0053】
ドローンプラットフォーム(110)に搭載されたパッシブセンシング回路(149)による汚染の検知は、安全面でも大きな意味を持つ。汚染は、充電前/充電後または充電中に発生し得る。パッシブセンシング回路(149)は、無充電汚染だけでなく、充電中の汚染についても較正される。パッシブセンシング回路はまた、ドローンがドローンプラットフォーム上にない場合でも汚染を検出できるように較正される。
【0054】
単機および/または複数のドローンの充電中に、1つ以上のセンサーゾーン(111)に水漏れまたは雨水による汚染が検出された場合、パッシブセンシング回路(149)は、完全なセンシングポジティブサイクルループおよびネガティブサイクルループを再実行し、単機および/または複数のドローンの安全着陸位置を再決定して安全に充電を再開させる。
【0055】
過度の塵埃およびまたは汚染が行われると、充電ができなくなったり、または充電に要する時間が長くなったりし得る。センサーゾーン(111)は、センサーゾーン(111)とドローン(10)の対応するグラウンドインターフェース(11)との間で所定のパラメータを感知することにより、ドローンプラットフォーム(110)上の塵埃汚染のレベルを感知する。所定のパラメータは、充電中に監視される。所定のパラメータは、ドローンが着陸したが充電中でない場合にも監視される。
【0056】
センサーゾーン(111)上に水漏れまたは雨水または埃または異物の混入が起こると、そのときパッシブセンシング回路(149)はセンサーゾーン(111)間の所定のパラメータの変動を検出する。
【0057】
パッシブセンシング回路は、センサーゾーン上にドローンが存在するか否か、ドローンが充電中か否かのすべての状態において、センサーゾーン間の所定のパラメータの変動を感知して欠陥を検出する。
【0058】
ドローン(10)が存在し、充電しているときに、センサーゾーン(111)上に水漏れまたは雨水または埃または異物の混入が起こった場合、パッシブセンシング回路(149)は、センサーゾーン(111)とグラウンドインターフェース(11)との間に汚染が侵入することにより、その間の所定のパラメータの変動を検出する。
【0059】
パッシブセンシング回路(149)は、充電を停止し、完全なセンシングポジティブサイクルループおよびネガティブサイクルループを再実行し、単機および/または複数のドローンの安全な着陸位置を再決定した後に再開する。
【0060】
ドローン(10)およびドローンボックス(100)は個別に自律システムであり、重複する緊急スイッチングバックアップを備える。ドローンボックス(100)は、ドローン(10)のオンとオフを切り替えるための重複するスイッチングを提供する。
【0061】
バリエーションとして、ドローンボックス(100)は、ドローン(10)をオフにする信号を送信する前に、ドローン(10)が安全に着陸したことを最初に感知する。ドローンボックス(100)が、安全に着陸していないドローン(10)をオフにするコマンドをユーザーから受け取った場合、ユーザーからのそのようなコマンドは実行されない。
【0062】
所定のパラメータは、抵抗性、容量性、およびもしくは誘導性パラメータを含む電気的パラメータ、光学的パラメータ、音波的パラメータ、pHパラメータを含む化学的パラメータ、ならびにまたはそれらの組み合わせである。所定のパラメータは、選択可能である。所定の選択されたパラメータの変動は、検出のために較正される。所定のパラメータは、減少または増加し得る。例えば、同じレベルの汚染であれば、電気的パラメータは減少し、一方で不透明度は増加し得る。
【国際調査報告】