(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-05
(54)【発明の名称】基材をウォッシュコートでコーティングするための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
B05D 1/30 20060101AFI20231225BHJP
B05C 7/04 20060101ALI20231225BHJP
B05D 3/00 20060101ALI20231225BHJP
B05D 3/12 20060101ALI20231225BHJP
F16K 31/122 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
B05D1/30
B05C7/04
B05D3/00 B
B05D3/00 D
B05D3/00 C
B05D3/12 A
F16K31/122
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524387
(86)(22)【出願日】2021-12-03
(85)【翻訳文提出日】2023-05-31
(86)【国際出願番号】 GB2021053158
(87)【国際公開番号】W WO2022136824
(87)【国際公開日】2022-06-30
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590004718
【氏名又は名称】ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー
【氏名又は名称原語表記】JOHNSON MATTHEY PUBLIC LIMITED COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【氏名又は名称】江間 晴彦
(74)【代理人】
【識別番号】100221501
【氏名又は名称】式見 真行
(72)【発明者】
【氏名】ムルヤンディ、クマラセン
【テーマコード(参考)】
3H056
4D075
4F042
【Fターム(参考)】
3H056AA02
3H056BB22
3H056CA02
3H056CB02
3H056EE06
3H056GG01
3H056GG11
4D075AC13
4D075AC71
4D075AC78
4D075AC84
4D075AC88
4D075AC91
4D075AC93
4D075AC94
4D075AC95
4D075AC96
4D075BB56Y
4D075CA33
4D075CA47
4D075CA48
4D075DA06
4D075DB01
4D075EA05
4D075EB56
4F042AA03
4F042AA27
4F042AA28
4F042AB00
4F042BA06
4F042BA12
4F042BA15
4F042CA01
4F042CB08
4F042CB10
4F042DF32
4F042EA04
4F042EA06
(57)【要約】
ウォッシュコートシャワーヘッド(5)の下側で基材(10)が基材コーティング装置(1)のヘッドセット(6)と係合される、基材をウォッシュコートでコーティングするための装置及び方法。ウォッシュコートが、バルブアセンブリ(4)の制御下でウォッシュコートシャワーヘッド(5)から基材の上表面(12)上に吐出され、その後、真空発生器(7)の使用により基材を通して吸引される。
バルブアセンブリ(4)は、閉状態と開状態との間で移動可能な出口バルブを備える。バルブアセンブリ(4)は、出口バルブがその開状態からその閉状態に移動するときに、ウォッシュコートシャワーヘッド(5)の内部で圧力低下を生じさせる。これにより、バルブアセンブリが閉じられた後に、ウォッシュコートシャワーヘッド(5)からのウォッシュコートの滴下が防止される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材をウォッシュコートでコーティングする方法であって、
前記基材の上表面を基材コーティング装置のウォッシュコートシャワーヘッドの下側に配置するように、前記基材を前記基材コーティング装置のヘッドセットと係合させるステップと、
前記ウォッシュコートの供給源から前記ウォッシュコートシャワーヘッドに向かってウォッシュコートを輸送するステップと、
バルブアセンブリを使用して、前記供給源から前記ウォッシュコートシャワーヘッドの内部への前記ウォッシュコートの流れを制御するステップと、
前記ウォッシュコートシャワーヘッドから前記基材の前記上表面に向かって前記ウォッシュコートを吐出させるステップと、
前記基材の下表面に吸引力を印加することによって、前記基材を通して前記ウォッシュコートを吸引するステップと、を含み、
前記バルブアセンブリは、前記ウォッシュコートシャワーヘッドの前記内部へのウォッシュコートの流れを制御するために閉状態と開状態との間で移動可能な出口バルブを備え、前記バルブアセンブリは、前記出口バルブが前記開状態から前記閉状態に移動するときに、前記ウォッシュコートシャワーヘッドの内部で圧力低下を生じさせる、方法。
【請求項2】
前記出口バルブが、バルブシートに対して往復運動するバルブステムを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記バルブステム又はバルブシールが、前記出口バルブの前記閉状態において、引っ張られて前記バルブシートと密封係合する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記バルブアセンブリが、前記開状態から前記閉状態に移動するときに、前記バルブアセンブリのバルブチャンバ内で圧力低下を生じさせる、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記バルブステムが、前記バルブチャンバ内でピストンとして機能し、前記開状態から前記閉状態に移動するときに、前記バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ウォッシュコートシャワーヘッドにおいて、前記ウォッシュコートが、前記内部の上部の中心に入り、次いで、前記内部の外縁部に向かって流れ、次いで、下に導かれて前記内部の下部に入り、次いで、前記下部において、前記ウォッシュコートシャワーヘッドの中心に向かって内向きに流れるように導かれる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
基材コーティング装置であって、
ウォッシュコートの供給源と、
前記ウォッシュコートを基材の上表面に向かって吐出するためのウォッシュコートシャワーヘッドと、
前記基材の前記上表面を前記ウォッシュコートシャワーヘッドの下側に配置するように前記基材に係合するためのヘッドセットと、
前記ウォッシュコートシャワーヘッドから吐出された前記ウォッシュコートを、前記基材を通して吸引するための真空発生器と、を備え、
前記基材コーティング装置は、前記ウォッシュコートシャワーヘッド内へのウォッシュコートの流れを制御するためのバルブアセンブリを更に備え、前記バルブアセンブリが、
ウォッシュコートの前記供給源から供給される前記ウォッシュコートを受け入れるための入口と、
前記ウォッシュコートを前記シャワーヘッドに供給するための出口と、
前記出口から出るウォッシュコートの流れを制御するために閉状態と開状態との間で移動可能な出口バルブと、を備え、
前記バルブアセンブリが、前記出口バルブが前記開状態から前記閉状態に移動するときに、前記ウォッシュコートシャワーヘッドの内部で圧力低下を生じさせるように構成されている、基材コーティング装置。
【請求項8】
前記出口バルブが、バルブシートに対して往復運動するように構成されたバルブステムを備える、請求項7に記載の基材コーティング装置。
【請求項9】
バルブステム又はバルブシールが、前記出口バルブの前記閉状態において、バルブステムアクチュエータにより引っ張られてバルブシートと密封係合するように構成されている、請求項7に記載の基材コーティング装置。
【請求項10】
前記バルブアセンブリが、バルブチャンバを更に備える、請求項8又は9に記載の基材コーティング装置。
【請求項11】
前記バルブステムが、前記バルブチャンバ内でピストンとして機能して、前記開状態から前記閉状態に移動するときに、前記バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせるように構成されている、請求項10に記載の基材コーティング装置。
【請求項12】
前記バルブアセンブリの前記バルブチャンバが、前記ウォッシュコートシャワーヘッドの前記内部に対して液密に密封されている、請求項10又は11に記載の基材コーティング装置。
【請求項13】
前記ウォッシュコートシャワーヘッドが、前記バルブアセンブリの前記出口への流体接続部を有する上層と、前記ウォッシュコートを基材の前記上表面に向かって吐出させるためのアパーチャのアレイを備える下層と、を備えるハウジングを備える、請求項7~12のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【請求項14】
前記ウォッシュコートシャワーヘッドが、前記内部の上部の中心に流れ込むウォッシュコートを、前記内部の外縁部に向かって流れるように導くように構成されたバッフル層を更に備える、請求項13に記載の基材コーティング装置。
【請求項15】
前記バッフル層は、前記ウォッシュコートが、引き続き前記下層の上面を横切って前記下層の中心に向かって内向きに流れるように導かれるように、前記ウォッシュコートを前記内部の前記外縁部で又は前記外縁部の近くで、前記内部の下部に輸送するように構成されている、請求項14に記載の基材コーティング装置。
【請求項16】
基材コーティング装置のためのバルブアセンブリであって、
バルブチャンバと、
ウォッシュコートを受け入れるための入口と、
前記ウォッシュコートをシャワーヘッドに供給するための出口と、
前記出口から出るウォッシュコートの流れを制御するために閉状態と開状態との間で移動可能な出口バルブと、を備え、
前記バルブアセンブリは、前記出口バルブが前記開状態から前記閉状態に移動するときに、前記バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせるように構成されている、バルブアセンブリ。
【請求項17】
前記出口バルブが、バルブシートに対して往復運動するように構成されたバルブステムを備える、請求項16に記載のバルブアセンブリ。
【請求項18】
前記バルブステムが、前記バルブチャンバ内でピストンとして機能して、前記開状態から前記閉状態に移動するときに、前記バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせるように構成されている、請求項17に記載のバルブアセンブリ。
【請求項19】
前記バルブステムが、拡大バルブステムヘッドを備え、前記拡大バルブステムヘッドの近位面に隣接して配置されたバルブステムシールを備える、請求項17又は18に記載のバルブアセンブリ。
【請求項20】
前記拡大バルブステムヘッドが、前記開状態及び前記閉状態の両方において、前記バルブシートの下流に配置されている、請求項19に記載のバルブアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基材をウォッシュコートでコーティングするための装置及び方法に関する。具体的には、それは、排ガスの浄化のために使用される基材のコーティングに関する。
【背景技術】
【0002】
排ガスの浄化のための基材は、通例、排ガスの通過流のための通路を設けられたモノリス基材を含み得る。基材には、触媒コーティングであり得るコーティングを設けることができる。コーティングは、基材の通路を通過するウォッシュコートとして基材に適用することができる。コーティングを基材に適用するための様々な方法が知られている。1つのこのような方法は、ウォッシュコートを基材の第1の面(例えば、上面)に適用し、基材の反対側の第2の面(例えば、下面)を少なくとも部分的真空に曝し、通路を通るウォッシュコートの運動を達成することを含む。コーティング後に、基材を乾燥し、か焼してもよい。
【0003】
基材はフロースルー基材として構成することができ、各通路は基材の第1及び第2の面の両方において開放しており、通路は基材の全長を貫いて延びる。その結果、基材の第1の面を通って通路内に入る排ガスは、排ガスが基材の第2の面から出るまで、同じ通路で基材を通過する。代替的に、基材は、いくつかの通路が基材の第1の面において栓塞されており、他の通路が基材の第2の面において栓塞されている、フィルタ基材として構成することができる。このような構成では、基材の第1の面を通って第1の通路に入った排ガスは、基材に沿って途中までその第1の通路に沿って流れ、その後、基材のフィルタリング壁を通過して第2の通路に入る。その後、排ガスは当該第2の通路に沿って進み、基材の第2の面から出ていく。このような配置は当該技術分野においてウォールフロー型フィルタとして知られるようになった。
【0004】
コーティングされたフロースルー基材は、三元触媒(three way catalyst、TWC)、選択触媒還元(selective catalytic reduction、SCR)触媒、ディーゼル酸化触媒(diesel oxidation catalyst、DOC)、リーンNOxトラップ触媒(lean NOx trap catalyst、LNT)、アンモニアスリップ触媒(ammonia slip catalyst、ASC)、選択触媒還元触媒及びアンモニアスリップ触媒の組み合わせ(SCR/ASC)、又は受動的NOx吸着体(passive NOx adsorber、PNA)を備え得る。
【0005】
コーティングされたフィルタ基材は、例えば、酸化触媒を備える触媒付き煤煙フィルタ(catalysed soot filter、CSF)、選択触媒還元触媒(SCR)を備える選択触媒還元フィルタ(selective catalytic reduction filter、SCRF)、NOx吸着体組成を備える希薄NOxトラップフィルタ(lean NOx trap filter、LNTF)、三元触媒組成を備えるガソリン粒子フィルタ(gasoline particulate filter、GPF)、又は選択触媒還元(SCR)触媒及びアンモニアスリップ触媒(ASC)を備えるフィルタ基材である。
【0006】
基材は、セラミック材料又は金属材料で作製又は構成され得る。例えば、基材は、チタン酸アルミニウム、コーディエライト(SiO2-Al2O3-MgO)、炭化ケイ素(SiC)、Fe-Cr-Al合金、Ni-Cr-Al合金、又はステンレス鋼合金から作製され得るか、又はそれから構成され得る。
【0007】
基材は、一般に、その長手方向長さに沿って一様な断面形状を有する、基材本体を有する。典型的には、基材本体は、円形又はほぼ円形の形状の断面を有し得るが、他の断面形状、例えば、四角形及び長方形が可能である。基材本体の上表面は、コーティング中に最上部に位置決めされる面と定義され得、同様に、基材本体の下表面は、コーティング中に最も下に位置決めされる面と定義され得る。一般に、上面及び下面は、平面であり、基材本体の長手方向軸と直交する。
【0008】
基材をコーティングする場合、典型的には、実質的に「平坦な」ウォッシュコートプロファイルを達成すること、すなわち、実質的に平坦な、又は通路の長手方向軸に対して垂直であるウォッシュコートの「先端」又は「前縁」を達成すること(基材のコーティング部分と無コーティング部分との間に境界界面をマーキングすること)が望ましくなり得る。
【0009】
起伏のあるウォッシュコートプロファイルは、基材の動作効率に対する有害な影響をもたらし得る。例えば、起伏のあるプロファイルは、基材の一部分がコーティングされないこと(基材の触媒効率を低減させる)、又は基材の一部分が意図せずに2度以上コーティングされる-複数用量のウォッシュコートが適用される-こと(基材の背圧を有害に増加させ得る)につながり得る。いくつかの状況において、ウォッシュコートは、基材本体を通して完全に引かれて、下表面から現れ得る。
【0010】
均一なウォッシュコートプロファイルを実現するために、基材が基材を通して吸引される前に、基材の上表面にわたってウォッシュコートの均一な深さを実現することが望ましい場合がある。上表面上へのウォッシュコートの堆積の均一性、及びウォッシュコートが上表面上にあるときにウォッシュコートが広がる速度、を含む因子が、上表面にわたるウォッシュコートの深さに影響を及ぼし得る。
【0011】
性能に影響を及ぼし得る別の要因が、ウォッシュコートシャワーヘッドからのウォッシュコートの滴下又は漏出である。シャワーヘッドは、例えば、国際公開第2015145122号に記載されている。(所望の体積のウォッシュコートがウォッシュコートシャワーヘッドから吐出された後)そのような漏出又は滴下は、上表面上での過剰なウォッシュコートにつながり得る。これは、ウォッシュコートの浪費に起因して、作業の経済性の低下をもたらし得る。それはまた、ウォッシュコートが下表面から出現するように、基材本体の一部分を通して十分に引っ張られることにつながり得る。これは、基材の下面にある通路開口部が塞がれる可能性につながり得る。そのような漏出及び滴下はまた、堆積物が上表面上に残ることにつながる可能性があり、基材の上面の通路開口部を塞ぐ場合があり、顧客にとって望ましくないと見なされる基材の視覚的劣化をもたらす場合がある。
【発明の概要】
【0012】
第1の態様では、本開示は、基材をウォッシュコートでコーティングする方法を提供し、本方法は、
基材の上表面を基材コーティング装置のウォッシュコートシャワーヘッドの下側に配置するように、基材を基材コーティング装置のヘッドセットと係合させるステップと、
ウォッシュコートの供給源からウォッシュコートシャワーヘッドに向かってウォッシュコートを輸送するステップと、
バルブアセンブリを使用して、供給源からウォッシュコートシャワーヘッドの内部へのウォッシュコートの流れを制御するステップと、
ウォッシュコートシャワーヘッドから基材の上表面に向かってウォッシュコートを吐出させるステップと、
基材の下表面に吸引力を印加することによって、基材を通してウォッシュコートを吸引するステップと、を含み、
バルブアセンブリは、ウォッシュコートシャワーヘッドの内部へのウォッシュコートの流れを制御するために閉状態と開状態との間で移動可能な出口バルブを備え、バルブアセンブリは、出口バルブがその開状態からその閉状態に移動するときに、ウォッシュコートシャワーヘッドの内部で圧力低下を生じさせる。
【0013】
有利なことに、本方法は、バルブアセンブリが閉じられた後に、ウォッシュコートシャワーヘッドからのウォッシュコートの滴下及び/又は漏出を軽減することができる。ウォッシュコートシャワーヘッドの内部での圧力低下は、ウォッシュコートの滴下又は漏出を低減又は防止する吸引力を生成するように作用し得る。
【0014】
出口バルブは、バルブシートに対して往復運動するバルブステムを備えてもよい。
【0015】
バルブステム又はバルブステム上に設けられたバルブシールは、出口バルブの閉状態において、バルブシートに密封係合してもよい。任意選択で、バルブステム又はバルブステム上に設けられたバルブシールは、出口バルブの閉状態において、バルブシートの下流面に密封係合してもよい。
【0016】
バルブステム又はバルブシールは、出口バルブの閉状態において、引っ張られてバルブシートと密封係合し得る。
【0017】
バルブステムは、開状態及び閉状態の両方においてバルブシートを通って延びていてもよい。
【0018】
バルブアセンブリは、開状態から閉状態に移動するときに、バルブアセンブリのバルブチャンバ内で圧力低下を生じさせることができる。
【0019】
バルブステムは、バルブチャンバ内でピストンとして機能することができ、開状態から閉状態に移動するときに、バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせることができる。
【0020】
バルブステムは、出口バルブがその開状態に移動するときに出口に向かって延び、出口バルブがその閉状態に移動するときに出口から離れるように後退してもよい。
【0021】
ウォッシュコートを収容することができるバルブチャンバの容積が、出口バルブの開状態におけるよりも出口バルブの閉状態において、より大きくてもよい。
【0022】
バルブステムは、バルブステムアクチュエータによって移動されてもよい。バルブステムアクチュエータは、空気圧式、液圧式(hydraulic)、又は電気機械式アクチュエータであってもよい。
【0023】
ウォッシュコートシャワーヘッドにおいて、ウォッシュコートは、内部の上部の中心に入り、次いで、内部の外縁部に向かって流れてもよく、次いで、下に導かれて内部の下部に入り、次いで、下部において、ウォッシュコートシャワーヘッドの中心に向かって内向きに流れるように導かれてもよい。
【0024】
ウォッシュコートは、ウォッシュコートシャワーヘッドの下層に配置されたアパーチャのアレイを通して内部の下部から吐出されてもよい。ウォッシュコートシャワーヘッドの内部での圧力低下は、ウォッシュコートの滴下又は漏出を低減又は防止する吸引力をアパーチャのアレイにおいて生成するように作用し得る。
【0025】
第2の態様では、本開示は、基材コーティング装置を提供し、基材コーティング装置は、
ウォッシュコートの供給源と、
ウォッシュコートを基材の上表面に向かって吐出するためのウォッシュコートシャワーヘッドと、
基材の上表面をウォッシュコートシャワーヘッドの下側に配置するように基材に係合するためのヘッドセットと、
ウォッシュコートシャワーヘッドから吐出されたウォッシュコートを、基材を通して吸引するための真空発生器と、を備え、
基材コーティング装置は、ウォッシュコートシャワーヘッド内へのウォッシュコートの流れを制御するためのバルブアセンブリを更に備え、バルブアセンブリは、
ウォッシュコートの供給源から供給されるウォッシュコートを受け入れるための入口と、
ウォッシュコートをシャワーヘッドに供給するための出口と、
出口から出るウォッシュコートの流れを制御するために閉状態と開状態との間で移動可能な出口バルブと、を備え、
バルブアセンブリは、出口バルブがその開状態からその閉状態に移動するときに、ウォッシュコートシャワーヘッドの内部で圧力低下を生じさせるように構成されている。
【0026】
有利なことに、基材コーティング装置は、バルブアセンブリが閉じられた後に、ウォッシュコートシャワーヘッドからのウォッシュコートの滴下及び/又は漏出を軽減することができる。ウォッシュコートシャワーヘッドの内部での圧力低下は、ウォッシュコートの滴下又は漏出を低減又は防止する吸引力を生成するように作用し得る。
【0027】
出口バルブは、バルブシートに対して往復運動するように構成されたバルブステムを備えてもよい。
【0028】
バルブステム又はバルブステム上に設けられたバルブシールは、出口バルブの閉状態において、バルブシートに密封係合するように構成されてもよい。バルブステム又はバルブステム上に設けられたバルブシールは、出口バルブの閉状態において、バルブシートの下流面に密封係合するように構成されてもよい。
【0029】
バルブステム又はバルブシールは、出口バルブの閉状態において、バルブステムアクチュエータにより引っ張られてバルブシートと密封係合するように構成されてもよい。
【0030】
バルブステムは、開状態及び閉状態の両方においてバルブシートを通って延びていてもよい。
【0031】
バルブアセンブリは、バルブチャンバを更に備えてもよい。
【0032】
バルブアセンブリは、開状態から閉状態に移動するとき、バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせるように構成されていてもよい。
【0033】
バルブステムは、バルブチャンバ内でピストンとして機能し、開状態から閉状態に移動するときに、バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせるように構成されていてもよい。
【0034】
バルブアセンブリのバルブチャンバは、ウォッシュコートシャワーヘッドの内部に対して液密に密封されていてもよい。
【0035】
バルブステムは、出口バルブがその開状態に移動するときに出口に向かって延び、出口バルブがその閉状態に移動するときに出口から離れるように後退してもよい。
【0036】
バルブアセンブリは、ウォッシュコートを収容することができるバルブチャンバの容積が、出口バルブの開状態におけるよりも出口バルブの閉状態において、より大きくなるように構成されていてもよい。
【0037】
バルブステムは、拡大バルブステムヘッドを備えてもよく、拡大バルブステムヘッドの近位面に隣接して配置されるバルブステムシールを備えてもよい。
【0038】
拡大バルブステムヘッドは、開状態及び閉状態の両方においてバルブシートの下流に配置されてもよい。
【0039】
バルブステムシールは、Oリング、任意選択で、EPDM Oリングを備えてもよい。
【0040】
基材コーティング装置は、バルブステムアクチュエータを更に備えてもよい。バルブステムアクチュエータは、空気圧式、液圧式、又は電気機械式アクチュエータであってもよい。
【0041】
ウォッシュコートシャワーヘッドは、バルブアセンブリの出口への流体接続部を有する上層と、ウォッシュコートを基材の上表面に向かって吐出させるためのアパーチャのアレイを備える下層と、を備えるハウジングを備えてもよい。ウォッシュコートシャワーヘッドの内部での圧力低下は、ウォッシュコートの滴下又は漏出を低減又は防止する吸引力をアパーチャのアレイにおいて生成するように作用し得る。
【0042】
アパーチャのアレイは、複数の等間隔のアパーチャを備えてもよい。
【0043】
そのアパーチャ又は各アパーチャの内径は、1.5~2.5mm、任意選択で約2mm、任意選択で2mmであってもよい。各アパーチャの内径の寸法設定は、ウォッシュコートの滴下又は漏出を低減又は防止する吸引力をアパーチャのアレイにおいて生成するには特に有益であり得る。
【0044】
そのアパーチャ又は各アパーチャは、管状インサートによって画定されてもよい。
【0045】
そのアパーチャ又は各アパーチャの管状インサートは、少なくとも1mm、より好ましくは少なくとも2mm、最も好ましくは少なくとも5mm、又は約5mm、又は5mm、下層の下面の下側に延びていてもよい。
【0046】
ウォッシュコートシャワーヘッドは、内部の上部の中心に流れ込むウォッシュコートを、内部の外縁部に向かって流れるように導くように構成されてもよいバッフル層を更に備えてもよい。
【0047】
バッフル層は、ウォッシュコートが、引き続き下層の上面を横切って下層の中心に向かって内向きに流れるように導かれ得るように、ウォッシュコートを、内部の外縁部で又は外縁部の近くで、内部の下部に輸送するように構成されていてもよい。
【0048】
上層及びバッフル層は、第1の間隙によって分離されてもよく、任意選択で第1の間隙は3.0~5.0mm、任意選択で約4.0mm、任意選択で4.0mmであってもよい。
【0049】
バッフル層及び下層は、第2の間隙によって分離されてもよく、任意選択で第2の間隙は3.0~5.0mm、任意選択で約4.0mm、任意選択で4.0mmであってもよい。
【0050】
上層、バッフル層、及び下層は、一緒に密封されてもよく、任意選択で、少なくとも、上層とバッフル層との間の第1のOリングシール、及びバッフル層と下層との間の第2のOリングシールを備えてもよい。
【0051】
出口バルブは、逆ポペットバルブを備えてもよい。
【0052】
第3の態様では、本開示は、基材コーティング装置のためのバルブアセンブリを提供し、バルブアセンブリは、
バルブチャンバと、
ウォッシュコートを受け入れるための入口と、
ウォッシュコートをシャワーヘッドに供給するための出口と、
出口から出るウォッシュコートの流れを制御するために閉状態と開状態との間で移動可能な出口バルブと、を備え、
バルブアセンブリは、出口バルブがその開状態からその閉状態に移動するときに、バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせるように構成されている。
【0053】
有利なことに、バルブアセンブリは、バルブアセンブリが閉じられた後に、(ウォッシュコートシャワーヘッドと共に組み立てられた場合に)、ウォッシュコートシャワーヘッドからのウォッシュコートの滴下及び/又は漏出を軽減することができる。バルブチャンバの内部での圧力低下は、ウォッシュコートの滴下又は漏出を低減又は防止する吸引力を生成するように作用し得る。
【0054】
出口バルブは、バルブシートに対して往復運動するように構成されたバルブステムを備えてもよい。
【0055】
バルブステムは、バルブチャンバ内でピストンとして機能し、開状態から閉状態に移動するときに、バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせるように構成されていてもよい。
【0056】
バルブステム又はバルブステム上に設けられたバルブシールは、出口バルブの閉状態において、バルブシートに密封係合するように構成されてもよい。バルブステム又はバルブステム上に設けられたバルブシールは、出口バルブの閉状態において、バルブシートの下流面に密封係合するように構成されてもよい。
【0057】
バルブステム又はバルブシールは、出口バルブの閉状態において、バルブステムアクチュエータにより引っ張られてバルブシートと密封係合するように構成されてもよい。
【0058】
バルブステムは、開状態及び閉状態の両方においてバルブシートを通って延びていてもよい。
【0059】
バルブステムは、出口バルブがその開状態に移動するときに出口に向かって延び、出口バルブがその閉状態に移動するときに出口から離れるように後退してもよい。
【0060】
バルブステムは、拡大バルブステムヘッドを備えてもよく、拡大バルブステムヘッドの近位面に隣接して配置されるバルブステムシールを備えてもよい。
【0061】
拡大バルブステムヘッドは、開状態及び閉状態の両方においてバルブシートの下流に配置されてもよい。
【0062】
バルブステムシールは、Oリング、任意選択で、EPDM Oリングを備えてもよい。
【0063】
バルブアセンブリは、バルブステムアクチュエータを更に備えてもよく、任意選択で、バルブステムアクチュエータは、空気圧式、液圧式、又は電気機械式アクチュエータであってもよい。
【0064】
出口バルブは、逆ポペットバルブを備えてもよい。
【0065】
上記態様のいずれにおいても、基材は、フロースルー基材(例えば、モノリシックフロースルー基材)又はフィルタ基材(例えば、ウォールフローフィルタ基材)から選択されてもよい。
【0066】
上記態様のいずれにおいても、ウォッシュコートは、三元触媒(TWC)、選択触媒還元(SCR)触媒、ディーゼル酸化触媒(DOC)、リーンNOxトラップ触媒(LNT)、アンモニアスリップ触媒(ASC)、選択触媒還元触媒及びアンモニアスリップ触媒の組み合わせ(SCR/ASC)、又は受動的NOx吸着体(PNA)から選択される触媒コーティングを備え得る。
【0067】
上記態様のいずれかにおいて、ウォッシュコートは、3~9000cP、任意選択で3~54cP、任意選択で32~576cP、任意選択で23~422cP、任意選択で250~4500cP、任意選択で500~9000cPの粘度を有し得る。
【0068】
本明細書では、粘度に対する全ての言及は、試料の温度を25℃に制御して、Small Sample Adaptor及びリンク吊り下げスピンドルと嵌合されたBrookfield回転粘度計を使用して測定したときの流体の粘度を指す。そのような粘度計は、米国Middleboro、MAにあるBrookfield Engineering Laboratories,Inc.,から入手可能である。
【0069】
全ての測定は、14s-1の剪断率で行った。当業者には共通の一般知識であるように、スピンドル、回転速度、及び粘度計モデルは、パーセント粘度計トルクが10%を超える最小測定値かつ100%未満の最大測定値を有することを確実にするために、流体の粘度に依存して選択したが、これが不可能である場合は、パーセント粘度計トルクは、0%を超える最小測定値かつ100%未満の最大測定値を有し得る。本明細書における粘度の測定については、以下のスピンドルを使用した。
3~100cPの粘度範囲は、LV粘度計において10.6rpmでスピンドルSC4-18を使用して測定した。
100~500cPの粘度範囲は、LV粘度計において50rpmでスピンドルSC4-28を使用して測定した。
500~9000cPの粘度範囲は、RV粘度計において50rpmでスピンドルSC4-28を使用して測定した。
【図面の簡単な説明】
【0070】
これから、本開示の態様及び実施形態について、添付の図面を参照して単に例として説明することにする。
【
図2】基材コーティング装置用のバルブアセンブリの第1の実施例の断面図である。
【
図3】明確化のために特定の部品が省略された、分解された状態の
図2のバルブアセンブリの図である。
【
図4】基材コーティング装置用のウォッシュコートシャワーヘッドの分解断面図である。
【
図5】
図4のウォッシュコートシャワーヘッドの下側からの平面図である。
【
図6】
図4のウォッシュコートシャワーヘッドのバッフル層の下側からの平面図である。
【
図7】基材コーティング装置用のバルブアセンブリの第2の実施例の断面図である。
【
図9】比較ウォッシュコートシャワーヘッドの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0071】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用するとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかに他を示さない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「触媒(a catalyst)」への言及には、2種以上の触媒(catalysts)の混合物などを含む。
【0072】
本明細書で使用されるとき、「約」という用語は、特定の値も含む。例えば、「約45%」は、約45%、更にはその意味の範囲内で45%も含む。
【0073】
本開示の一態様又は実施形態の1つ以上の特徴は、直近の文脈がそうでないことを教示しない限り、本開示の任意の他の態様又は実施形態の1つ以上の特徴と組み合わされ得ることを当業者は認識するであろう。
【0074】
図1は、基材10をウォッシュコートでコーティングするために使用され得る基材コーティング装置1の非限定的な例の概略図を示す。基材コーティング装置1は、ウォッシュコートの供給源2、バルブアセンブリ4、ウォッシュコートシャワーヘッド5、ヘッドセット6、及び真空発生器7を備える。
【0075】
基材10は、例えば、その長手方向長さに沿って一様な断面形状を有する基材本体11を備えるタイプであり得る。典型的には、基材本体11は、断面が円形又はほぼ円形の形状を有し得る。基材本体11は、基材本体11の上表面12が最上部にあり、基材本体11の下表面13が最下部にあるように、基材コーティング装置1内に位置決めされ得る。上表面12及び下表面13は、平面状であってもよく、基材本体11の長手方向軸と直交してもよい。
【0076】
ウォッシュコートの供給源2は、使用時にウォッシュコートを導管3を介してバルブアセンブリ4に供給することができる。供給源2は、様々な形態をとることができる。1つの非限定的な例では、供給源2は、ウォッシュコートのホッパーリザーバと、制御された体積のウォッシュコートをホッパーリザーバからバルブアセンブリ4に供給するための分配機構とを備えることができる。分配機構は、例えば、ウォッシュコートを導管3の中に、及び/又は導管3に沿ってバルブアセンブリ4に向かって移動させるための駆動力を提供するための、ボア内で軸方向に移動可能なピストンを備えてもよい。供給源2は、ホッパーリザーバ(又は等価物)とバルブアセンブリ4との間に配置されるオン/オフバルブ(例えば、ボールバルブ又はダイヤフラムバルブ)を備えてもよい。
【0077】
基材10は、ヘッドセット6と、パレットインサート9又は他の基材ツールとの間に配置され、位置決めされてもよい。パレットインサート9又は他の基材ツールは、回転テーブル8に取り付けられてもよい。パレットインサート9又は他の基材ツールは、回転テーブル8及びヘッドセット6に対して垂直方向に移動可能であってもよい。回転テーブル8は、パレットインサート9又は他の基材ツールがヘッドセット6に対して横方向に移動することを可能にし得る。
【0078】
ウォッシュコートシャワーヘッド5は、ウォッシュコートを基材10の上表面12に向かって吐出するように構成されている。ウォッシュコートシャワーヘッド5は、ヘッドセット6の上方に配置されてもよく、ウォッシュコートシャワーヘッド5の長手方向中心軸が、ヘッドセット6及び基材本体11の両方の長手方向中心軸と一致するように、ヘッドセット6及び基材10と整列されてもよい。
【0079】
ヘッドセット6は、基材10の上表面12をウォッシュコートシャワーヘッド5の下側に配置するように、基材10に係合するように構成されている。ヘッドセット6は、基材本体11の上表面12に外接する上縁部に係合し得るヘッドセットシール15を備え得る。ヘッドセットシール15は、ヘッドセット6の全周に延在する、環状リングを備え得る。
【0080】
真空発生器7は、ウォッシュコートシャワーヘッド5から吐出されたウォッシュコートを、基材10を通して吸引するように構成されている。真空発生器7は、基材10の下方に配置されてもよい真空コーンを備えてもよい。真空発生器7は、基材10の下表面13に吸引力を印加するように構成されてもよい。真空発生器7は、減圧を生成するように機能する装置又は装置の組み合わせを備えてもよい。好適な装置の非限定的な例としては、ベンチュリ原理に基づいて動作する真空発生器、真空ポンプ、例えば、回転翼及び液封真空ポンプ、並びに渦流ブロワが挙げられる。
【0081】
バルブアセンブリ4は、ウォッシュコートシャワーヘッド5内へのウォッシュコートの流れを制御するように構成されている。
【0082】
本開示によるバルブアセンブリ4の第1の実施例を、
図2及び
図3に示す。バルブアセンブリ4は、バルブ本体ハウジング20、バルブステムアクチュエータ21、バルブステム23、及びバルブシート24を備え得る。
【0083】
バルブアセンブリ4は、ウォッシュコートの供給源2から供給されるウォッシュコートを受け入れるための入口35と、ウォッシュコートをウォッシュコートシャワーヘッド5に供給するための出口36と、バルブチャンバ37とを備える。
【0084】
バルブ本体ハウジング20は、例えば、長手方向部分30及び横方向部分33を備えるT字形構成を有してもよい。このような構成は、単に1つの予想される例に過ぎず、バルブ本体ハウジング20に他の構成が使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0085】
長手方向部分は、バルブステムアクチュエータ21に直接又は間接的に連結するように設けられた上端部31と、ウォッシュコートシャワーヘッド5に直接又は間接的に連結するように設けられた下端部32との間に延びることができる。
【0086】
上端部31は、バルブステムアクチュエータ21に直接連結されてもよい。代わりに、
図2に示すように、その連結部が上端部31とバルブステムアクチュエータ21との間に挟まれる場合、連結はアクチュエータ連結部22との間接的な連結であってもよい。バルブステムアクチュエータ21は、アクチュエータ連結部22を貫通する固定具により、例えばボルトにより、バルブ本体ハウジング20に連結されてもよい。
【0087】
下端部32は、ウォッシュコートシャワーヘッド5に直接連結されてもよく、したがって出口36を画定してもよい。代わりに、
図2に示すように、その連結部が下端部32とウォッシュコートシャワーヘッド5との間に挟まれる場合、連結はバルブシート24及び出口連結部25との間接的な連結であってもよい。この例では、出口連結部25は出口36を画定する。出口連結部25は、出口連結部25を貫通する固定具により、例えばボルトにより、バルブ本体ハウジング20に連結されてもよい。バルブアセンブリ4に対するウォッシュコートシャワーヘッド5の液密な連結を確実にするために、
図3に示す第1のガスケットシール71が、バルブ本体ハウジング20とバルブシート24との間に挟まれてもよく、やはり
図3に示す第2のガスケットシール72が、バルブシート24と出口連結部25との間に挟まれてもよい。
【0088】
出口連結部25は、
図4に示すウォッシュコートシャワーヘッド5のフランジ105に連結するように寸法設定され成形されてもよいフランジ80を備えてもよい。
【0089】
横方向部分33は、長手方向部分30と入口35との間に延びてもよい。バルブ本体ハウジング20、したがってバルブアセンブリ4を、導管3に直接又は間接的に連結するための取付け部34を横方向部分33の入口端部に設けてもよい。取付け部34は、導管3をバルブアセンブリ4に液密に連結するために、フランジ、ねじ継手、又は他の手段を備えてもよい。
【0090】
長手方向部分30及び横方向部分33はそれぞれ、互いに交差する場所において相互接続される中空ボアを備えてもよく、それにより、使用中にウォッシュコートが横方向部分33から長手方向部分30内へと自由に流れる。
【0091】
バルブステムアクチュエータ21は、アクチュエータ本体40及びアクチュエータステム41を備えてもよい。アクチュエータステム41は、バルブステム23の上端部62に係合するように構成されていてもよい。アクチュエータステム41及び上端部62は一緒に、固定して取り付けられてもよく、又は取り外し可能に取り付けられてもよい。アクチュエータステム41及び上端部62は、インターロック構成を形成するように相互に成形されていてもよい。インターロック構成は、互いに噛み合うことができる相互の突起及びアンダーカットを備えてもよい。
【0092】
バルブステムアクチュエータ21は、空気圧式、液圧式、又は電気機械式アクチュエータであってもよい。アクチュエータ本体40は、空気圧式、液圧式、又は電気式の動力源に連結するための入口接続部及び/又は出口接続部を備えてもよい。
【0093】
バルブステム23は、細長い部材を備えてもよい。細長い部材は、単一の構成要素又は一緒に組み立てられた複数の構成要素を備えてもよい。
【0094】
バルブステム23は、上部60及び下部61を備えてもよい。上部60は、第1の直径の円筒状部分であってもよい。上端部62は、上部60の上端部に設けられてもよい。下部61は、第2の直径の円筒状部分であってもよい。第1の直径は、第2の直径より大きくてもよい。
【0095】
バルブステム23は、拡大バルブステムヘッド63を備えてもよい。拡大バルブステムヘッド63は、拡大バルブステムヘッド63の下端部に、任意選択で下部61の下端部に設けられてもよい。
【0096】
バルブステム23は、バルブステムシール64を備えてもよい。バルブステムシールは、拡大バルブステムヘッド63の近位面に隣接して配置されてもよい。バルブステムシール64は、Oリング、例えばEPDM Oリングを備えてもよい。
【0097】
バルブシート24は、バルブステム23及び/又はバルブステムシール64によって係合されるシール面70を画定してもよい。シール面70は、出口36に面する、バルブシート24の下流面上にあってもよい。バルブシート24は、アパーチャ73を画定してもよい。バルブシート24は、シール面70によって取り囲まれた中央通路として配置されたアパーチャ73に対して環状であってもよい。
【0098】
バルブシート24は、バルブ本体ハウジング20と一体形成されてもよい。代わりに、
図2に示すように、バルブシート24は、バルブ本体ハウジング20に連結された別個の構成要素として形成されてもよい。図示した例では、出口連結部25をバルブ本体ハウジング20に連結するボルトもバルブシート24を貫通する。上述したように、バルブアセンブリ4に対するウォッシュコートシャワーヘッド5の液密な連結を確実にするために、第1のガスケットシール71がバルブ本体ハウジング20とバルブシート24との間に挟まれてもよく、第2のガスケットシール72がバルブシート24と出口連結部25との間に挟まれてもよい。
【0099】
拡大バルブステムヘッド63は、バルブシート24の下流に配置されてもよい。すなわち、バルブステム23は、アパーチャ73を通って突出してもよい。バルブステム23は、バルブアセンブリ4の開状態及び閉状態の両方において、バルブシート24を通って延びていてもよい。
【0100】
バルブステム23は、バルブシート24に対して往復運動可能に取り付けられてもよい。
図2に示すように、バルブステム23の上部60は、長手方向部分30の上端部31及びアクチュエータ連結部22を通って突出して、バルブステムアクチュエータ21のアクチュエータステム41と係合してもよい。
【0101】
アクチュエータ連結部22とバルブステム23との間に、ロッドシール又はブッシング50が設けられてもよい。ロッドシール又はブッシング50は、バルブステム23に横方向支持を提供して、バルブ本体ハウジング20の長手方向部分30に対するバルブステム23の整列を維持することを手助けするように機能してもよい。
【0102】
上端部31とバルブステム23との間に、ワイパーシール51が設けられてもよい。ワイパーシール51は、バルブステム23とバルブ本体ハウジング20との間に流体シールを提供して、使用中にウォッシュコートが上端部31から漏出することを防止するように機能し得る。ワイパーシール51は、ワイパーシール51に対するバルブステム23の往復運動中に液密シールを維持することが可能な摺動可能シールとして構成されてもよい。
【0103】
ロッドシール又はブッシング50、及びワイパーシール51の機能は、単一のシール構成要素に組み合わされてもよい。
【0104】
ロッドシール若しくはブッシング50及び/又はワイパーシール51、及び/又は単一のシール構成要素は、例えば、EPDM、フルオロエラストマー(例えば、Viton(登録商標))、又はポリウレタンから形成されてもよい。
【0105】
バルブチャンバ37は、バルブ本体ハウジング20の内部の少なくとも一部分を備えてもよい。バルブチャンバ37は、長手方向部分30及び横方向部分33の中空ボアの少なくとも一部分を備えてもよい。
【0106】
いくつかの例では、バルブチャンバ37の境界の一部分が、バルブ本体ハウジング20によって境界が定められてもよい。バルブチャンバ37の境界の別の部分が、シール51とバルブステム23との交差部分により境界が定められてもよい。バルブチャンバ37の境界の別の部分が、バルブステムシール64とバルブシート24との交差部分により境界が定められてもよい。バルブチャンバ37の境界の他の部分が、入口35を密封するために設けられた入口バルブによって境界が定められてもよい。そのような入口バルブが、バルブアセンブリ4の一部を形成してもよい。代わりに、入口バルブは、バルブアセンブリ4の入口35に連結された構成要素内に設けられてもよく、又は導管3若しくは供給源2自体の中に設けられてもよい。
【0107】
バルブステム23及びバルブシート24は一緒に、閉状態と開状態との間で移動可能な出口バルブとして機能して、出口36から出るウォッシュコートの流れを制御してもよい。出口バルブは、逆ポペットバルブを備えてもよい。
【0108】
出口バルブの閉状態において、バルブステムシール64は、シール面70に対して密封して、アパーチャ73を閉じることができる。出口バルブの開状態において、バルブステムシール64は、シール面70から係合解除されて、アパーチャ73を開けることができる。
【0109】
バルブアセンブリ4は、出口バルブがその開状態からその閉状態に移動するときに、バルブチャンバ37内に圧力低下を生じさせるように構成されている。いくつかの例では、これは、バルブチャンバ37内でピストンとして機能するバルブステム23を含んでもよい。したがって、バルブステム23はバルブピストンと見なすことができる。
【0110】
例えば、
図2は、閉状態にある出口バルブを示す。ウォッシュコートを出口36から(矢印Bの方向に)ウォッシュコートシャワーヘッド5内へと吐出させるためには、バルブステム23をバルブシート24に対して下向きに移動させて、バルブステムシール64をシール面70から係合解除させなければならない。この移動中、バルブステム23は出口36に向かって延びる。加えて、入口バルブは、ウォッシュコートが入口35を通ってバルブ本体ハウジング20に入ることを可能にするために開状態でなければならない。次いで、供給源2を作動させて、ウォッシュコートを、導管3に沿ってバルブチャンバ37内に移送し、(矢印Aの方向に)入口35を通し、バルブシート24内のアパーチャ73を通して、出口36から出して、バルブアセンブリ4の下流に配置されたウォッシュコートシャワーヘッド5内へと移送させてもよい。
【0111】
ウォッシュコートの吐出を停止することが望ましい場合、入口バルブを閉じて、入口35内への追加のウォッシュコートの輸送を停止させてよい。加えて、入口バルブを閉じることにより、更に入口35において又は入口35の上流において液密シールが形成され、バルブチャンバ37内に存在するウォッシュコートが入口35を通して逆流することを防止できる。
【0112】
加えて、入口バルブを閉じるのと同時に又はそれに続いて、バルブステム23は、バルブステムアクチュエータ21により上方に移動されて、バルブステムシール64をバルブシート24のシール面70に対して係合させることにより、出口バルブが閉じられてもよい。特に、バルブステム23は、出口バルブの閉状態において、バルブステムアクチュエータ21により引っ張られてバルブシート24と密封係合するように構成されてもよい。
【0113】
バルブステム23は、バルブステム23の上向きの移動がバルブチャンバ37内での圧力低下を引き起こすように、バルブピストンとして機能してもよい。ウォッシュコートシャワーヘッド5は、バルブアセンブリ4に液密に連結されてもよい。したがって、バルブチャンバ37内での圧力低下は、ウォッシュコートシャワーヘッド5内での圧力低下も引き起こし得る。
【0114】
本開示によるウォッシュコートシャワーヘッド5の一例を
図4~
図6に示す。ウォッシュコートシャワーヘッド5は、バルブアセンブリ4の出口36への流体接続部を有する上層101と、ウォッシュコートを基材10の上表面12に向かって吐出させるためのアパーチャ121のアレイを備える下層102と、を備えるハウジング100を備えてもよい。
【0115】
流体接続部は、バルブアセンブリ4のフランジ80と密封して嵌合するように寸法設定及び成形されたフランジ105が設けられた導管104を備えてもよい。導管104は、ウォッシュコートシャワーヘッド5の内部への入口を画定してもよく、この入口は、ウォッシュコートシャワーヘッド5の中心軸上に配置されてもよい。
【0116】
上層101は、導管104と整列されてもよい中央アパーチャ111が設けられた本体110を備えてもよい。
【0117】
下層102は、アパーチャ121のアレイを含む本体120を備えてもよい。アパーチャ121のアレイは、複数の等間隔のアパーチャを備えてもよい。アパーチャは、
図5に示すような規則的なパターンで配置されてもよい。規則的なパターンは、各アパーチャが6つのアパーチャによって取り囲まれるアパーチャの六角形パターンであってもよい。
【0118】
各アパーチャの内径は、1.5~2.5mm、任意選択で約2mm、任意選択で2mmであってもよい。
【0119】
各アパーチャは、管状インサート122によって画定され得る。管状インサート122は、ステンレス鋼、例えばグレード316ステンレス鋼から形成されてもよい。管状インサート122の内径は、アパーチャの内径を画定してもよく、1.5~2.5mm、任意選択で約2mm、任意選択で2mmであってもよい。管状インサート122は、下層102の下面124の下側に延びていてもよい。管状インサート122が下層102の下面124の下側に延びることが有益であることが分かっている。これは、ウォッシュコートが下面124の表面に付着することを防止するのに役立つからである。アパーチャの近傍において下面124に付着するウォッシュコートが蓄積し、アパーチャを少なくとも部分的に塞ぎ、基材10の上表面12上へのウォッシュコートの不均一な堆積につながり得る。加えて、下面124上へのウォッシュコートの蓄積物が、乾燥及び硬化し、基材10の上表面12上に剥がれ落ちるか又は落下して、基材10の1つ以上のチャネルを塞ぐ可能性及び/又は最終製品の審美性の劣化につながり得る。好ましくは、管状インサート122は、少なくとも1mm、より好ましくは少なくとも2mm、最も好ましくは少なくとも5mm、又は約5mm、又は5mm、下層102の下面124の下側に延びていてもよい。
【0120】
ウォッシュコートシャワーヘッド5は、内部の上部106の中心に流れ込むウォッシュコートを、内部の外縁部に向かって流れるように導くように構成されたバッフル層103を更に備えてもよい。バッフル層103は、ウォッシュコートが、引き続き下層102の上面123を横切って下層102の中心に向かって内向きに流れるように導かれ得るように、ウォッシュコートを、内部の外縁部で又は外縁部の近くで、内部の下部107に輸送するように構成されていてもよい。この目的のために、バッフル層103は、
図6に示すような1つ以上の移送アパーチャ131を備えてもよい。1つ以上の移送アパーチャ131は、バッフル層103の外縁部の近くに配置されてもよい。各移送アパーチャ131は、弓状アパーチャを備えてもよい。3個、4個、5個又はそれを超える移送アパーチャ131が設けられてもよい。
【0121】
上層101、下層102及びバッフル層103は、
図4の分解図に示すように、各層に設けられたボルト穴を貫通する固定具、例えばボルトを使用して一緒に接続されてもよい。上層101、バッフル層103、及び下層102は、一緒に密封され得る。したがって、ウォッシュコートシャワーヘッド5のハウジングは、導管104によって画定される入口及びアパーチャ121のアレイによって画定される出口を除いて、液密であってもよい。このように、バルブアセンブリ4のバルブチャンバ37内での圧力低下は、ウォッシュコートシャワーヘッド5のハウジングの内部での圧力低下も生じさせ得る。特に、バルブアセンブリ4のバルブチャンバ37内での圧力低下は、アパーチャ121のアレイの各アパーチャの上端においても圧力低下を生じさせ得る。例えば、少なくとも第1のOリングシール108が、上層101とバッフル層103との間に設けられてもよく、少なくとも第2のOリングシール109が、バッフル層103と下層102との間に設けられてもよい。
【0122】
上層101、下層102、及びバッフル層103は、金属、例えばステンレス鋼、又はエンジニアリングプラスチック、例えばPOM(ポリオキシメチレン)から形成されてもよい。
【0123】
一緒に組み立てられるとき、上層101及びバッフル層103は、第1の間隙によって分離されてもよく、任意選択で、第1の間隙は、3.0~5.0mm、任意選択で約4.0mm、任意選択で4.0mmであってもよい。バッフル層103及び下層102は、第2の間隙によって分離されてもよく、任意選択で、第2の間隙は、3.0~5.0mm、任意選択で約4.0mm、任意選択で4.0mmであってもよい。
【0124】
使用時、基材10は、最初に、基材10の上表面12をウォッシュコートシャワーヘッド5の下側に配置するように、基材コーティング装置1のヘッドセット6と係合されてもよい。次いで、ウォッシュコートは、ウォッシュコートの供給源2からウォッシュコートシャワーヘッド5に向かって輸送されてもよい。バルブアセンブリ4を使用して、供給源2からウォッシュコートシャワーヘッド5の内部へのウォッシュコートの流れを制御してもよい。したがって、ウォッシュコートは、ウォッシュコートシャワーヘッド5から基材10の上表面12上に吐出され得る。その後、基材10の下表面13に吸引力を印加することにより、基材10を通してウォッシュコートが吸引され得る。バルブアセンブリ4の出口バルブは、その閉状態とその開状態との間で移動させられて、ウォッシュコートシャワーヘッド5の内部へのウォッシュコートの流れを制御してもよい。出口バルブがその開状態からその閉状態に移動されるときに、ウォッシュコートシャワーヘッド5の内部に圧力低下が生じる。この圧力低下は、有利なことに、アパーチャ121(又は存在する場合は管状インサート122)のアレイの各々の上端において吸引力を生成することにより、ウォッシュコートシャワーヘッド5のアパーチャからのウォッシュコートの滴下及び/又は漏出を軽減するように作用し得る。
【0125】
図7は、基材コーティング装置1用のバルブアセンブリ4の第2の実施例を示す。
図2及び
図3のバルブアセンブリ4と同じ又は実質的に同じバルブアセンブリ4の特徴部は、同じ参照番号で参照され、更に詳細には説明されない。参照は、上記の説明に対して行われるものとする。加えて、バルブアセンブリ4のこの第2の実施例は、バルブアセンブリ4の第1の実施例の代わりに、上述したものと同じ基材コーティング装置1において使用されてもよい。したがって、基材コーティング装置1の他の部分について、更なる説明はしない。参照は、上記の説明に対して行われるものとする。
【0126】
上記のように、バルブアセンブリ4の第2の実施例は、バルブ本体ハウジング20、バルブステムアクチュエータ21、バルブステム23、及びバルブシート24を備え得る。
【0127】
バルブ本体ハウジング20は、第1の実施例におけるよりも少ない別個の構成要素から形成されてもよい。例えば、フランジ80及びバルブシート24は、長手方向部分30の一部として一体化されてもよい。バルブシート24は、長手方向部分30の環状面を備えてもよい。環状面は、前方に面していてもよく、すなわち、出口36の方に向いていてもよい。
【0128】
加えて又は代わりに、バルブステムアクチュエータ21は、介在するアクチュエータ連結部なしで、バルブ本体ハウジング20の上端部31に直接連結されていてもよい。
【0129】
加えて又は代わりに、バルブステムアクチュエータ21のアクチュエータステム41は、バルブステムアクチュエータ21及びバルブステム23のそれぞれのボルト穴200及び201の間に係合される固定具、例えばボルトにより、バルブステム23の上部60に連結されていてもよい。固定具の使用は、第1の実施例におけるようなバルブステム23の整列を維持するためのバスイング(busing)の必要性を排除し得る。
【0130】
加えて又は代わりに、バルブ本体ハウジング20の長手方向部分30に対して上部60を密封するための1つ以上の摺動シール202、204が、バルブステム23に設けられてもよい。2つの摺動シール202、204が設けられてもよい。各摺動シール202、204は、Oリングシールであってもよい。各摺動シール202、204は、上部60における環状凹部203、205内に配置されてもよい。
【0131】
加えて又は代わりに、バルブステム23の拡大バルブステムヘッド63は、下部61及び拡大バルブステムヘッド63のそれぞれのボルト穴207及び206の間に係合された固定具、例えばボルトにより、バルブステム23の残りの部分に連結された別個の部品であってもよい。
【0132】
加えて又は代わりに、バルブステムシール64は、拡大バルブステムヘッド63の後方に面する表面、すなわち出口36から離れる方向に向く表面の、環状凹部210内に配置されてもよい。
【0133】
入口35には、導管3と密封係合するためのガスケットシール208が設けられてもよい。出口36には、ウォッシュコートシャワーヘッド5と密封係合するためのガスケットシール209が設けられてもよい。
【0134】
バルブアセンブリ4の第2の実施例の動作は、上述した第1の実施例におけるものと実質的に同じである。
【実施例】
【0135】
以下の例では、上述し
図2に示す本開示のバルブアセンブリ4及び/又はウォッシュコートシャワーヘッド5の動作を、上述した本開示によらないバルブアセンブリ4’及び/又はウォッシュコートシャワーヘッド5’の動作と比較する。
【0136】
比較バルブアセンブリ4’を
図8に示す。設計は、
図2に示すバルブアセンブリ4に類似している。具体的には、バルブアセンブリ4’は、バルブ本体ハウジング20’、バルブステムアクチュエータ21’、バルブステム23’、及びバルブシート24’を備える。バルブステム23’は、バルブステムシール64’を伴っている。バルブシート24’は、バルブステムシール64’によって係合されるシール面70’を画定している。バルブアセンブリ4’は、ウォッシュコートを受け入れるための入口35’と、ウォッシュコートをウォッシュコートシャワーヘッドに供給するための出口36’とを備える。上述した本開示のバルブアセンブリ4とは対照的に、
図8のバルブアセンブリ4’のバルブステム23’は、バルブステムアクチュエータ21’によって下向きに移動されて、バルブステムシール64’をバルブシート24’のシール面70’に対して係合させる。特に、バルブアセンブリ4’の閉状態において、バルブステム23’は押されてバルブシート24’と密封係合する。
【0137】
比較ウォッシュコートシャワーヘッド5’を
図9に示す。ウォッシュコートシャワーヘッド5’は、ウォッシュコートを受け入れるための流体接続部を有する上層101’と、ウォッシュコートを吐出させるためのアパーチャ121’のアレイを備える下層102’とを備える、ハウジング100’を備える。各アパーチャ121’は、管状インサート122’により画定される。管状インサート122’は、下層102’の下面124’の下側に1~2mmの距離延びている。
【0138】
以下の例では、ウォッシュコートの3つの例の一連の所定のショットが、一連の基材の上表面上に分配され、各基材はウォッシュコートの1回のショットを受けている。第1のウォッシュコートは、34%の固形分含有量、及び3000~3400cPの粘度を有していた。第2のウォッシュコートは、40%の固形分含有量、及び2000~2500cPの粘度を有していた。第3のウォッシュコートは、1%未満の固形分含有量、及び700~1200cPの粘度を有していた。
【0139】
例1
比較バルブアセンブリ4’と比較ウォッシュコートシャワーヘッド5’との組み合わせを試験した。ウォッシュコートの各ショットの吐出後に、滴下の数が観察された。700~1200cPの粘度を有する第3のウォッシュコートを使用した場合、合計50滴のウォッシュコートがアパーチャ121’から滴下したことが観察された。3000~3400cPの粘度を有する第1のウォッシュコートを使用した場合、合計30滴のウォッシュコートがアパーチャ121’から滴下したことが観察された。2000~2500cPの粘度を有する第2のウォッシュコートを使用した場合、観察された滴下数は30~50であった。
【0140】
例2
比較バルブアセンブリ4’と本開示のウォッシュコートシャワーヘッド5との組み合わせを試験した。ウォッシュコートの各ショットの吐出後に、滴下の数が観察された。700~1200cPの粘度を有する第3のウォッシュコートを使用した場合、合計40滴のウォッシュコートがアパーチャ121から滴下したことが観察された。3000~3400cPの粘度を有する第1のウォッシュコートを使用した場合、合計20滴のウォッシュコートがアパーチャ121から滴下したことが観察された。2000~2500cPの粘度を有する第2のウォッシュコートを使用した場合、観察された滴下数は20~40であった。
【0141】
例3
本開示のバルブアセンブリ4と比較ウォッシュコートシャワーヘッド5’との組み合わせを試験した。ウォッシュコートの各ショットの吐出後に、滴下の数が観察された。700~1200cPの粘度を有する第3のウォッシュコートを使用した場合、合計10滴のウォッシュコートがアパーチャ121’から滴下したことが観察された。3000~3400cPの粘度を有する第1のウォッシュコートを使用した場合、合計5滴のウォッシュコートがアパーチャ121’から滴下したことが観察された。2000~2500cPの粘度を有する第2のウォッシュコートを使用した場合、観察された滴下数は5~10であった。
【0142】
例4
本開示のバルブアセンブリ4と本開示のウォッシュコートシャワーヘッド5との組み合わせを試験した。ウォッシュコートの各ショットの吐出後、第1、第2、及び第3のウォッシュコートのそれぞれについて、合計0~2滴のウォッシュコートがアパーチャ121から滴下したことが観察された。
【0143】
例1と例2とを比較すると分かるように、本開示のウォッシュコートシャワーヘッド5の使用は、比較バルブアセンブリ4’と組み合わせたときに、滴下の量を減らすことにおいて、幾分限定された利益を有することが分かった。
【0144】
例1と例3とを比較すると分かるように、本開示のバルブアセンブリ4の使用は、比較ウォッシュコートシャワーヘッド5’と組み合わせたときに、滴下の量を減らすことにおいて、著しい利益を有することが分かった。理論に束縛されるものではないが、バルブアセンブリ4が閉じたときに生じる圧力低下は、ウォッシュコートの滴下を減らす吸引力を生成するのに役立つと考えられる。
【0145】
しかしながら、例4を他の例と比較すると分かるように、最も有益な結果は、本開示のバルブアセンブリ4を本開示のウォッシュコートシャワーヘッド5と組み合わせたときに見出された。この組み合わせにより、滴下の問題は、様々な粘度の様々なウォッシュコートについて実質的に又は完全に排除された。理論に束縛されるものではないが、バルブアセンブリ4の閉鎖時に生じる圧力低下と、バッフル層103及び/又は管状インサート122の使用との組み合わせは、ウォッシュコートの滴下を低減又は排除する、アパーチャ121のアレイ全体にわたるより効果的な吸引力を生成するのに役立つと考えられる。
【0146】
本開示の更なる態様及び実施形態を以下の条項に記載する。
【0147】
条項1.基材をウォッシュコートでコーティングする方法であって、方法が、
基材の上表面を基材コーティング装置のウォッシュコートシャワーヘッドの下側に配置するように、基材を基材コーティング装置のヘッドセットと係合させるステップと、
ウォッシュコートの供給源からウォッシュコートシャワーヘッドに向かってウォッシュコートを輸送するステップと、
バルブアセンブリを使用して、供給源からウォッシュコートシャワーヘッドの内部へのウォッシュコートの流れを制御するステップと、
ウォッシュコートシャワーヘッドから基材の上表面に向かってウォッシュコートを吐出させるステップと、
基材の下表面に吸引力を印加することによって、基材を通してウォッシュコートを吸引するステップと、を含み、
バルブアセンブリは、ウォッシュコートシャワーヘッドの内部へのウォッシュコートの流れを制御するために閉状態と開状態との間で移動可能な出口バルブを備え、バルブアセンブリは、出口バルブがその開状態からその閉状態に移動するときに、ウォッシュコートシャワーヘッドの内部で圧力低下を生じさせる、方法。
【0148】
条項2.出口バルブが、バルブシートに対して往復運動するバルブステムを備える、条項1に記載の方法。
【0149】
条項3.バルブステム又はバルブステム上に設けられたバルブシールが、出口バルブの閉状態において、バルブシートに密封係合する、条項2に記載の方法。
【0150】
条項4.バルブステム又はバルブステム上に設けられたバルブシールが、出口バルブの閉状態において、バルブシートの下流面に密封係合する、条項2又は3に記載の方法。
【0151】
条項5.バルブステム又はバルブシールが、出口バルブの閉状態において、引っ張られてバルブシートと密封係合する、条項2~4のいずれか一項に記載の方法。
【0152】
条項6.バルブステムが、開状態及び閉状態の両方において、バルブシートを通って延びている、条項2~5のいずれか一項に記載の方法。
【0153】
条項7.バルブアセンブリが、開状態から閉状態に移動するときに、バルブアセンブリのバルブチャンバ内で圧力低下を生じさせる、条項2~6のいずれか一項に記載の方法。
【0154】
条項8.バルブステムが、バルブチャンバ内でピストンとして機能し、開状態から閉状態に移動するときに、バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせる、条項7に記載の方法。
【0155】
条項9.バルブステムが、出口バルブがその開状態に移動するときに出口に向かって延び、出口バルブがその閉状態に移動するときに、出口から離れるように後退する、条項7又は8に記載の方法。
【0156】
条項10.ウォッシュコートを収容することができるバルブチャンバの容積が、出口バルブの開状態におけるよりも出口バルブの閉状態において、より大きい、条項7~9のいずれか一項に記載の方法。
【0157】
条項11.バルブステムが、バルブステムアクチュエータにより移動され、任意選択で、バルブステムアクチュエータが、空気圧式、液圧式、又は電気機械式アクチュエータである、条項2~10のいずれか一項に記載の方法。
【0158】
条項12.ウォッシュコートシャワーヘッドにおいて、ウォッシュコートが、内部の上部の中心に入り、次いで、内部の外縁部に向かって流れ、次いで、下に導かれて内部の下部に入り、次いで、下部において、ウォッシュコートシャワーヘッドの中心に向かって内向きに流れるように導かれる、条項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【0159】
条項13.ウォッシュコートが、ウォッシュコートシャワーヘッドの下層に配置されたアパーチャのアレイを通して内部の下部から吐出される、条項12に記載の方法。
【0160】
条項14.基材コーティング装置であって、
ウォッシュコートの供給源と、
ウォッシュコートを基材の上表面に向かって吐出するためのウォッシュコートシャワーヘッドと、
基材の上表面をウォッシュコートシャワーヘッドの下側に配置するように基材に係合するためのヘッドセットと、
ウォッシュコートシャワーヘッドから吐出されたウォッシュコートを、基材を通して吸引するための真空発生器と、を備え、
基材コーティング装置は、ウォッシュコートシャワーヘッド内へのウォッシュコートの流れを制御するためのバルブアセンブリを更に備え、バルブアセンブリが、
ウォッシュコートの供給源から供給されるウォッシュコートを受け入れるための入口と、
ウォッシュコートをシャワーヘッドに供給するための出口と、
出口から出るウォッシュコートの流れを制御するために閉状態と開状態との間で移動可能な出口バルブと、を備え、
バルブアセンブリは、出口バルブがその開状態からその閉状態に移動するときに、ウォッシュコートシャワーヘッドの内部で圧力低下を生じさせるように構成されている、基材コーティング装置。
【0161】
条項15.出口バルブが、バルブシートに対して往復運動するように構成されたバルブステムを備える、条項14に記載の基材コーティング装置。
【0162】
条項16.バルブステム又はバルブステム上に設けられたバルブシールが、出口バルブの閉状態において、バルブシートに密封係合するように構成されている、条項15に記載の基材コーティング装置。
【0163】
条項17.バルブステム又はバルブステム上に設けられたバルブシールが、出口バルブの閉状態において、バルブシートの下流面に密封係合するように構成されている、条項15又は16に記載の基材コーティング装置。
【0164】
条項18.バルブステム又はバルブシールが、出口バルブの閉状態において、バルブステムアクチュエータにより引っ張られてバルブシートと密封係合するように構成されている、条項15~17のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0165】
条項19.バルブステムが、開状態及び閉状態の両方において、バルブシートを通って延びている、条項15~18のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0166】
条項20.バルブアセンブリが、バルブチャンバを更に備える、条項15~19のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0167】
条項21.バルブアセンブリが、開状態から閉状態に移動するときに、バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせるように構成されている、条項20に記載の基材コーティング装置。
【0168】
条項22.バルブステムが、バルブチャンバ内でピストンとして機能して、開状態から閉状態に移動するときに、バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせるように構成されている、条項20又は21に記載の基材コーティング装置。
【0169】
条項23.バルブアセンブリのバルブチャンバが、ウォッシュコートシャワーヘッドの内部に対して液密に密封されている、条項20~22のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0170】
条項24.バルブステムが、出口バルブがその開状態に移動するときに出口に向かって延び、出口バルブがその閉状態に移動するときに、出口から離れるように後退する、条項20~23のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0171】
条項25.ウォッシュコートを収容することができるバルブチャンバの容積が、出口バルブの開状態におけるよりも出口バルブの閉状態において、より大きくなるように、バルブアセンブリが構成されている、条項20~24のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0172】
条項26.バルブステムが、拡大バルブステムヘッドを備え、拡大バルブステムヘッドの近位面に隣接して配置されたバルブステムシールを備える、条項15~25のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0173】
条項27.拡大バルブステムヘッドが、開状態及び閉状態の両方において、バルブシートの下流に配置されている、条項26に記載の基材コーティング装置。
【0174】
条項28.バルブステムシールが、Oリング、任意選択でEPDM Oリングを備える、条項26又は27に記載の基材コーティング装置。
【0175】
条項29.バルブステムアクチュエータを更に備え、任意選択で、バルブステムアクチュエータが、空気圧式、液圧式、又は電気機械式アクチュエータである、条項14~28のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0176】
条項30.ウォッシュコートシャワーヘッドが、バルブアセンブリの出口への流体接続部を有する上層と、ウォッシュコートを基材の上表面に向かって吐出させるためのアパーチャのアレイを備える下層と、を備えるハウジングを備える、条項14~29のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0177】
条項31.アパーチャのアレイが、複数の等間隔のアパーチャを備える、条項30に記載の基材コーティング装置。
【0178】
条項32.そのアパーチャ又は各アパーチャの内径が、1.5~2.5mm、任意選択で約2mm、任意選択で2mmである、条項30又は31に記載の基材コーティング装置。
【0179】
条項33.そのアパーチャ又は各アパーチャが、管状インサートによって画定される、条項30~32のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0180】
条項34.そのアパーチャ又は各アパーチャの管状インサートが、少なくとも1mm、より好ましくは少なくとも2mm、最も好ましくは少なくとも5mm、又は約5mm、又は5mm、下層の下面の下側に延びている、条項33に記載の基材コーティング装置。
【0181】
条項35.ウォッシュコートシャワーヘッドが、内部の上部の中心に流れ込むウォッシュコートを、内部の外縁部に向かって流れるように導くように構成されたバッフル層を更に備える、条項30~34のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0182】
条項36.バッフル層は、ウォッシュコートが、引き続き下層の上面を横切って下層の中心に向かって内向きに流れるように導かれるように、ウォッシュコートを内部の外縁部で又は外縁部の近くで、内部の下部に輸送するように構成されている、条項35に記載の基材コーティング装置。
【0183】
条項37.上層及びバッフル層が、第1の間隙によって分離され、任意選択で第1の間隙は3.0~5.0mm、任意選択で約4.0mm、任意選択で4.0mmである、条項35又は36に記載の基材コーティング装置。
【0184】
条項38.バッフル層及び下層が、第2の間隙によって分離され、任意選択で第2の間隙は3.0~5.0mm、任意選択で約4.0mm、任意選択で4.0mmである、条項35~37のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0185】
条項39.上層、バッフル層、及び下層が、一緒に密封され、任意選択で、少なくとも、上層とバッフル層との間の第1のOリングシール、及びバッフル層と下層との間の第2のOリングシールを備える、条項35~38のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0186】
条項40.出口バルブが、逆ポペットバルブを備える、条項14~39のいずれか一項に記載の基材コーティング装置。
【0187】
条項41.基材コーティング装置のためのバルブアセンブリであって、バルブアセンブリが、
バルブチャンバと、
ウォッシュコートを受け入れるための入口と、
ウォッシュコートをシャワーヘッドに供給するための出口と、
出口から出るウォッシュコートの流れを制御するために閉状態と開状態との間で移動可能な出口バルブと、を備え、
バルブアセンブリが、出口バルブがその開状態からその閉状態に移動するときに、バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせるように構成されている、バルブアセンブリ。
【0188】
条項42.出口バルブが、バルブシートに対して往復運動するように構成されたバルブステムを備える、条項41に記載のバルブアセンブリ。
【0189】
条項43.バルブステムが、バルブチャンバ内でピストンとして機能して、開状態から閉状態に移動するときに、バルブチャンバ内で圧力低下を生じさせるように構成されている、条項42に記載のバルブアセンブリ。
【0190】
条項44.バルブステム又はバルブステム上に設けられたバルブシールが、出口バルブの閉状態において、バルブシートに密封係合するように構成されている、条項42又は43に記載のバルブアセンブリ。
【0191】
条項45.バルブステム又はバルブステム上に設けられたバルブシールが、出口バルブの閉状態において、バルブシートの下流面に密封係合するように構成されている、条項44に記載のバルブアセンブリ。
【0192】
条項46.バルブステム又はバルブシールが、出口バルブの閉状態において、バルブステムアクチュエータにより引っ張られてバルブシートと密封係合するように構成されている、条項44又は45に記載のバルブアセンブリ。
【0193】
条項47.バルブステムが、開状態及び閉状態の両方において、バルブシートを通って延びている、条項42~46のいずれか一項に記載のバルブアセンブリ。
【0194】
条項48.バルブステムが、出口バルブがその開状態に移動するときに出口に向かって延び、出口バルブがその閉状態に移動するときに、出口から離れるように後退する、条項42~47のいずれか一項に記載のバルブアセンブリ。
【0195】
条項49.バルブステムが、拡大バルブステムヘッドを備え、拡大バルブステムヘッドの近位面に隣接して配置されたバルブステムシールを備える、条項42~48のいずれか一項に記載のバルブアセンブリ。
【0196】
条項50.拡大バルブステムヘッドが、開状態及び閉状態の両方において、バルブシートの下流に配置されている、条項49に記載のバルブアセンブリ。
【0197】
条項51.バルブステムシールが、Oリング、任意選択でEPDM Oリングを備える、条項49又は50に記載のバルブアセンブリ。
【0198】
条項52.バルブアセンブリが、バルブステムアクチュエータを更に備え、任意選択で、バルブステムアクチュエータは、空気圧式、液圧式、又は電気機械式アクチュエータである、条項41~51のいずれか一項に記載のバルブアセンブリ。
【0199】
条項53.出口バルブが、ポペットバルブを備える、条項41~52のいずれか一項に記載のバルブアセンブリ。
【0200】
条項54.基材が、フロースルー基材(例えば、モノリシックフロースルー基材)又はフィルタ基材(例えば、ウォールフローフィルタ基材)から選択される、条項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【0201】
条項55.ウォッシュコートが、三元触媒(TWC)、選択触媒還元(SCR)触媒、ディーゼル酸化触媒(DOC)、リーンNOxトラップ触媒(LNT)、アンモニアスリップ触媒(ASC)、選択触媒還元触媒及びアンモニアスリップ触媒の組み合わせ(SCR/ASC)、又は受動的NOx吸着体(PNA)から選択される触媒コーティングを含む、条項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【0202】
条項56.ウォッシュコートが、3~9000cP、任意選択で3~54cP、任意選択で32~576cP、任意選択で23~422cP、任意選択で250~4500cP、任意選択で500~9000cPの粘度を有する、条項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【国際調査報告】