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特表2024-500215電子回路アセンブリ、その製造方法、およびモジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-05
(54)【発明の名称】電子回路アセンブリ、その製造方法、およびモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/60 20060101AFI20231225BHJP
   H01L 25/04 20230101ALI20231225BHJP
【FI】
H01L21/60 311Q
H01L25/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532667
(86)(22)【出願日】2021-11-24
(85)【翻訳文提出日】2023-07-06
(86)【国際出願番号】 GB2021053043
(87)【国際公開番号】W WO2022112754
(87)【国際公開日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】2018549.2
(32)【優先日】2020-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520195925
【氏名又は名称】プラグマティック セミコンダクター リミテッド
【氏名又は名称原語表記】PRAGMATIC SEMICONDUCTOR LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100099634
【弁理士】
【氏名又は名称】平井 安雄
(72)【発明者】
【氏名】プライス リチャード
(72)【発明者】
【氏名】コブ ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】スカリオン ローレンス
(72)【発明者】
【氏名】ウィンター メラニー
(72)【発明者】
【氏名】デーヴィス ネイル
【テーマコード(参考)】
5F044
【Fターム(参考)】
5F044KK01
5F044KK12
5F044LL07
5F044LL09
(57)【要約】
電子回路アセンブリは、第1の電子回路モジュールと、第2の電子回路モジュールと、複数の導電性粒子と非導電性接着剤とを有し、前記第1の電子回路モジュールを前記第2の電子回路モジュールに接合するように配置された、ある量の異方性導電接着剤(ACA)と、を有する。前記第1の電子回路モジュールは、第1の表面と、前記第1の表面上にそれぞれ設けられた第1の対の電気接点とを有する。前記第2の電子回路モジュールは、第2の表面と、前記第2の表面上にそれぞれ設けられた第2の対の電気接点とを有し、前記第1の表面は、前記第2の表面に対向するように配置され、前記第1の対の電気接点は、前記第1の対の第1の電気接点が前記第2の対の第1の電気接点と対向し、前記第1の対の第2の電気接点が前記第2の対の第2の電気接点と対向するように、前記第2の対の電気接点と位置合わせされ、前記ある量のACAは、前記第1の表面と前記第2の表面の間の容積を占め、前記ACAの導電性粒子は、前記第1の対および前記第2の対の前記第1の電気接点間に第1の電気的接続を提供し、前記第1の対および前記第2の対の前記第2の電気接点間に第2の電気的接続を提供する。前記第1の電子回路モジュールは、前記第1の表面上に設けられ、かつ前記第1の表面から突出し、かつ前記第1の対の電気接点間に配置された、少なくとも1つの部材と、前記部材を貫通して設けられたまたは前記第1の対の電気接点間に画定された少なくとも1つのチャネルと、をさらに有し、前記チャネルは各々、前記アセンブリの製造中、少なくとも前記非導電性接着剤に対して、前記第1の表面に平行な方向に流路を提供する。
【選択図】図14

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面と、前記第1の表面上に設けられた第1の電気接点とを有し、第2の電子回路モジュールに接合して電子回路アセンブリを形成するための電子回路モジュールであって、前記第2の電子回路モジュールは、第2の表面と、前記第2の表面上に設けられた第2の電気接点とを有し、前記電子回路アセンブリは、複数の導電性粒子と非導電性接着剤とを有するある量の異方性導電接着剤(ACA)を前記第1の表面と前記第2の表面の間に提供し、前記導電性粒子が前記第1および第2の接点間に電気的接続を形成するように前記接点が位置合わせされた状態で、前記表面を互いに押し付けることによって形成され、
前記電子回路モジュールは、前記第1の表面上に設けられ、かつ前記第1の表面から突出し、かつ前記第1の電気接点から離間し、かつ前記第1の電気接点の周囲に隆起した周囲バリアを提供するように配置された、少なくとも1つの周囲部材をさらに有し、前記隆起した周囲バリアは、前記周囲部材を貫通して設けられたまたは複数の前記周囲部材間に画定された少なくとも1つのチャネルを有し、前記チャネルは各々、前記アセンブリの製造中に、前記隆起した周囲バリア内に堆積した前記ある量のACAの前記非導電性接着剤の一部が前記隆起した周囲バリアから流出可能となるように配置された流路を提供する、
前記電子回路モジュール。
【請求項2】
前記チャネルは各々、Xを超えない幅を有し、各チャネルは、前記アセンブリの製造中に、Xよりも大きい最小寸法を有する前記ある量のACAの導電性粒子が当該チャネルを通って前記隆起した周囲バリアから流出するのを阻止(または防止)するように配置されている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記第1の電気接点は、前記第1の表面から突出している、請求項1または2に記載のモジュール。
【請求項4】
前記第1の電気接点および各周囲部材は、前記第1の表面から同じ距離だけ突出している、請求項3に記載のモジュール。
【請求項5】
少なくとも1つの溝または表面チャネルが、前記第1の電気接点の表面に設けられている、請求項1~4のいずれかに記載のモジュール。
【請求項6】
前記第1の電気接点の表面には、前記ACAの導電性粒子を捕獲するための、少なくとも1つの溝、表面チャネル、窪み、空洞、または窓が、前記第1の表面に至るまで設けられている、請求項1~5のいずれかに記載のモジュール。
【請求項7】
前記第1の電気接点は、複数の第1の電気接点部材を有し、前記第1の電気接点部材は各々、前記隆起した周囲バリアの内側に配置されている、請求項1~6のいずれかに記載のモジュール。
【請求項8】
前記複数の第1の電気接点部材は、複数の行および複数の列に配置されている、請求項7に記載のモジュール。
【請求項9】
前記少なくとも1つの周囲部材は、複数の表面チャネルが設けられた表面(例えば、上面)を有する第1の周囲部材を有し、各表面チャネルは、深さが前記第1の周囲部材の厚さよりも小さく、かつ、前記アセンブリの製造中に、前記非導電性接着剤が前記第1の周囲部材の一方の側から前記第1の周囲部材の反対側へ当該表面チャネルを通って流れることを可能にするように配置されている、請求項1~8のいずれかに記載のモジュール。
【請求項10】
各表面チャネルは、Xを超えない幅を有する、請求項2に従属する請求項9に記載のモジュール。
【請求項11】
前記第1の周囲部材は、前記第1の接点を囲んでいる、請求項9または10に記載のモジュール。
【請求項12】
前記少なくとも1つの周囲部材は、複数の周囲部材を有し、前記少なくとも1つのチャネルは、複数のチャネルを有し、前記複数のチャネルの各チャネルは、前記複数の周囲部材のうちの対応する一対の周囲部材の間に設けられている、請求項1~10のいずれかに記載のモジュール。
【請求項13】
前記第1の表面上に設けられたさらなる電気接点をさらに有し、前記少なくとも1つのチャネルは、前記アセンブリの製造中に、前記隆起した周囲バリア内に堆積した前記ある量のACAの前記非導電性接着剤の一部が前記隆起した周囲バリアから前記さらなる電気接点に向かう方向に流出可能となるように配置された少なくとも1つのチャネルを有する、請求項1~12のいずれかに記載のモジュール。
【請求項14】
前記第1の表面上に設けられ、かつ前記第1の表面から突出し、かつ前記さらなる電気接点から離間し、かつ前記さらなる電気接点の周囲に(前記第1の表面から)隆起した第2の周囲バリアを提供するように配置された、少なくとも1つのさらなる周囲部材をさらに有し、前記第2の隆起した周囲バリアは、前記さらなる周囲部材を貫通して設けられたまたは複数の前記さらなる周囲部材間に画定された少なくとも1つのさらなるチャネルを有し、前記さらなるチャネルは各々、前記アセンブリの製造中に、前記第2の隆起した周囲バリア内に堆積した前記ある量のACAの前記非導電性接着剤の一部が前記第2の隆起した周囲バリアから流出可能となるように配置された流路を提供する、請求項13に記載のモジュール。
【請求項15】
少なくとも1つの追加部材をさらに有し、各追加部材は、第1の表面から突出し、かつ、前記第1の接点と前記さらなる接点の間の前記第1の表面の領域内の前記第1の表面上に設けられている、請求項13または14に記載のモジュール。
【請求項16】
前記追加部材を貫通して設けられたまたは複数の前記追加部材間に画定された少なくとも1つの追加チャネルをさらに有し、前記追加チャネルは各々、前記アセンブリの製造中に、前記導電性接着剤が当該チャネルを流れるのを可能にするように配置された流路を提供する、請求項15に記載のモジュール。
【請求項17】
請求項1~16のいずれかに記載の第1の電子回路モジュールと、第2の表面と前記第2の表面上に設けられた第2の電気接点とを有する第2の電子回路モジュールと、複数の導電性粒子と非導電性接着剤とを有し、前記第1の表面と前記第2の表面の間の容積を占める、ある量の異方性導電接着剤(ACA)と、を有する電子回路アセンブリであって、前記第1の表面は、前記第2の表面に対向し、前記第1の接点は、前記ACAの前記導電性粒子が前記第1および第2の接点間に電気的接続を形成するように前記第2の接点と位置合わせされている、電子回路アセンブリ。
【請求項18】
前記隆起した周囲バリアの少なくとも1つのチャネルは、Xを超えない幅を有し、前記アセンブリは、前記容積内および前記隆起した周囲バリア内に、各々Xよりも大きい最小寸法を有する第1の複数の前記導電性粒子を有する、請求項17に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記ある量のACAの前記導電性粒子の平均最小寸法は、Xよりも大きい、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記導電性粒子の数密度は、前記隆起した周囲バリアの内側の方が前記隆起した周囲バリアの外側にある前記第1の表面の領域よりも大きい、請求項17~19のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項21】
電子回路アセンブリを製造する方法であって、
請求項1~16のいずれかに記載の第1の電子回路モジュールを提供するステップと、
第2の表面と前記第2の表面上に設けられた第2の電気接点とを有する第2の電子回路モジュールを提供するステップと、
複数の導電性粒子と非導電性接着剤とを有するある量のACAを、前記隆起した周囲バリア内の前記第1の表面の領域に塗布し、または前記第2の接点に塗布するステップと、
前記第1の電気接点が前記第2の電気接点と対向するように前記第1の電気接点が前記第2の電気接点と位置合わせされた状態で、前記第1の表面を前記第2の表面に対向するように配置するステップと、
前記ACAの前記非導電性接着剤の一部が前記少なくとも1つのチャネルを通じて前記隆起した周囲バリアから流出し、前記ある量のACAが前記第1の表面と前記第2の表面の間の容積を占め、前記ACAの前記導電性粒子が前記第1の電気接点と前記第2の電気接点の間に電気的接続を提供するように、前記第1の表面および前記第2の表面を互いに押し付けるステップと、
を有する、前記方法。
【請求項22】
前記隆起した周囲バリアの少なくとも1つのチャネルは、Xを超えない幅を有し、前記複数の導電性粒子の少なくとも一部は、Xよりも大きい最小寸法を有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記隆起した周囲バリアの各チャネルは、Xを超えない幅を有する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記複数の導電性粒子の平均最小寸法は、Xよりも大きい、請求項22または23に記載の方法。
【請求項25】
電子回路アセンブリであって、
第1の電子回路モジュールと、
第2の電子回路モジュールと、
複数の導電性粒子と非導電性接着剤とを有し、前記第1の電子回路モジュールを前記第2の電子回路モジュールに接合するように配置された、ある量の異方性導電接着剤(ACA)と、を有し、
前記第1の電子回路モジュールは、第1の表面と、前記第1の表面上にそれぞれ設けられた第1の対の電気接点とを有し、前記第2の電子回路モジュールは、第2の表面と、前記第2の表面上にそれぞれ設けられた第2の対の電気接点とを有し、前記第1の表面は、前記第2の表面に対向するように配置され、前記第1の対の電気接点は、前記第1の対の第1の電気接点が前記第2の対の第1の電気接点と対向し、前記第1の対の第2の電気接点が前記第2の対の第2の電気接点と対向するように、前記第2の対の電気接点と位置合わせされ、前記ある量のACAは、前記第1の表面と前記第2の表面の間の容積を占め、前記ACAの導電性粒子は、前記第1の対および前記第2の対の前記第1の電気接点間に第1の電気的接続を提供し、前記第1の対および前記第2の対の前記第2の電気接点間に第2の電気的接続を提供し、
前記第1の電子回路モジュールは、前記第1の表面上に設けられ、かつ前記第1の表面から突出し、かつ前記第1の対の電気接点間に配置された、少なくとも1つの部材と、前記部材を貫通して設けられたまたは前記第1の対の電気接点間に画定された少なくとも1つのチャネルと、をさらに有し、前記チャネルは各々、前記アセンブリの製造中、少なくとも前記非導電性接着剤に対して、前記第1の表面に平行な方向に流路を提供する、
前記アセンブリ。
【請求項26】
前記少なくとも1つのチャネルは、前記第1の対の前記第1の接点から前記第1の対の前記第2の接点への方向に流路を提供する、請求項25に記載のアセンブリ。
【請求項27】
前記少なくとも1つのチャネルは、前記部材のうちの1つの表面の溝によって提供される、請求項25または26に記載のアセンブリ。
【請求項28】
前記少なくとも1つのチャネルは、前記部材の1つを第1の分離部分と第2の分離部分とに切断する、請求項25~27のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項29】
前記少なくとも1つのチャネルは、前記アセンブリの製造中に前記チャネルを通る前記導電性粒子の流れを阻止するために、前記導電性粒子の平均サイズよりも小さい幅を有する、請求項25~28のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項30】
前記少なくとも1つのチャネルは、前記アセンブリの製造中に前記チャネルを通る前記導電性粒子の流れを可能にするために、前記導電性粒子の平均サイズよりも大きい幅を有する、請求項25~29のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項31】
前記第1の電子回路モジュールは、複数の前記部材を有する、請求項25~30のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項32】
複数の前記チャネルを有し、前記複数のチャネルは各々、前記複数の部材のうちの少なくとも1つの対応する対の部材の間に画定される、請求項31に記載のアセンブリ。
【請求項33】
前記複数のチャネルは、複数の長手方向チャネルを有し、前記長手方向チャネルは各々、前記第1の対の前記第1の電気接点から前記第1の対の前記第2の電気接点までの長手方向に平行な方向に延在する、請求項32に記載のアセンブリ。
【請求項34】
前記第2の電子回路モジュールは、前記第2の表面上に設けられ、かつ前記第2の表面から突出し、かつ前記第2の対の電気接点間に配置された、少なくとも1つのさらなる部材と、前記さらなる部材を貫通して設けられたまたは複数の前記さらなる部材間に画定された少なくとも1つのさらなるチャネルと、をさらに有し、前記さらなるチャネルは各々、前記アセンブリの製造中に少なくとも前記非導電性接着剤に対して、前記第2の表面に平行な方向にさらなる流路を提供する、請求項25~33のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項35】
前記少なくとも1つのさらなるチャネルは、前記第2の対の前記第1の接点から前記第2の対の前記第2の接点に向かう方向に流路を提供する、請求項34に記載のアセンブリ。
【請求項36】
前記少なくとも1つのさらなるチャネルは、前記さらなる部材のうちの1つの表面の溝によって提供される、請求項34または35に記載のアセンブリ。
【請求項37】
前記第2の電子回路モジュールは、複数の前記さらなる部材を有する、請求項34~36のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項38】
複数の前記さらなるチャネルを有し、前記複数のさらなるチャネルは各々、前記複数のさらなる部材のうちの少なくとも1つの対応する対のさらなる部材の間に画定される、請求項37に記載のアセンブリ。
【請求項39】
前記複数のさらなるチャネルは、複数のさらなる長手方向チャネルを有し、前記さらなる長手方向チャネルは各々、前記第2の対の前記第1の電気接点から前記第2の対の前記第2の電気接点までの長手方向に平行な方向に延在する、請求項38に記載のアセンブリ。
【請求項40】
前記少なくとも1つの部材は、前記少なくとも1つのさらなる部材と位置合わせされている、請求項34~39のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項41】
前記少なくとも1つの部材は、第1の部材を有し、前記少なくとも1つのさらなる部材は、第1のさらなる部材を有し、前記第1の部材は、前記第1のさらなる部材と位置合わせされており、前記第1の部材および前記第1のさらなる部材は、前記ACAの導電性粒子が前記第1の部材と前記第1のさらなる部材の間に第1のさらなる電気的接続を提供するように、両方とも導電性である、請求項34~40のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項42】
前記少なくとも1つのさらなる部材は、第2のさらなる部材を有し、前記ACAの導電性粒子が前記第1の部材と前記第2のさらなる部材の間に第2のさらなる電気的接続を提供するように、かつ、前記第1の部材が前記第1のさらなる部材と前記第2のさらなる部材の間に電気的接続(電気的ブリッジ)を提供するように、前記第2のさらなる部材は、導電性であり、前記第1の部材は、前記第2のさらなる部材と位置合わせされている、請求項41に記載のアセンブリ。
【請求項43】
前記第1のさらなる部材および前記第2のさらなる部材は、それぞれアンテナ巻線またはトラックの部分である、請求項42に記載のアセンブリ。
【請求項44】
前記第1のさらなる部材と前記第2のさらなる部材の間のギャップが、(例えば、前記第2の対の前記第1の接点から前記第2の対の前記第2の接点に向かう方向の)前記さらなるチャネルを提供する、請求項42または43に記載のアセンブリ。
【請求項45】
第1の表面と前記第1の表面上に設けられた第1の電気接点とを有する第1の電子回路モジュールと、第2の表面と前記第2の表面上に設けられた第2の電気接点とを有する第2の電子回路モジュールと、を有する電子回路アセンブリを製造する方法であって、
前記第1の電気接点が前記第2の電気接点と対向するように位置合わせされた状態で、前記第1の表面および前記第2の表面を互いに対向するように配置するステップと、
複数の導電性粒子(第1の成分)と非導電性接着剤(第2の成分)とを有するある量のACAを、前記第1の表面と前記第2の表面の間に提供するステップと、
前記第1の表面および前記第2の表面を互いに押し付けて、前記ある量のACAが前記第1の表面と前記第2の表面の間の容積を占めるように前記ある量のACAの少なくとも一部を前記第1の表面の領域および前記第2の表面の領域にわたって分配するステップと、を有し、
前記方法は、前記表面の少なくとも1つにあって前記表面の1つから突出する少なくとも1つの部材を提供するステップをさらに有し、前記少なくとも1つの部材は、前記少なくとも一部が分配されるときに、前記成分の少なくとも1つの流れを制御するように配置されている、ことを特徴とする、
前記方法。
【請求項46】
前記部材のうちの少なくとも1つの表面に少なくとも1つのチャネルを提供するステップをさらに有する、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記表面のうちの少なくとも1つに複数の前記部材を提供するステップをさらに有し、前記複数の部材は、チャネルを画定する少なくとも一対の部材を含み、前記チャネルは、前記少なくとも一部が分配されるときに、前記成分の少なくとも一方の流れを導くように配置されている、請求項45または46に記載の方法。
【請求項48】
前記少なくとも1つの部材は、少なくとも1つの方向における少なくとも1つの成分の流れを導くかまたは阻止するように配置された少なくとも1つのガイドまたは遮断部材を有する、請求項45~47のいずれかに記載の方法。
【請求項49】
前記第1または第2の表面の端に近接して少なくとも1つの遮断部材を提供するステップを有する、請求項45に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の特定の態様は、異方性導電接着剤(ACA:anisotropic conductive adhesive)を使用して互いに接合された第1および第2の電子回路モジュールを有する電子回路アセンブリ、このようなアセンブリに使用する電子回路モジュール、ならびにこのようなアセンブリを製造する方法に関する。特定の態様は、一般に電気回路およびマイクロチップの分野に関連する。特定の態様は、外部回路との接合に適合した、例えばフレキシブル集積回路(IC:Integrated Circuit)などの改良された電子構造、または、フレキシブルICの接合が可能な改良された外部回路に関する。
【背景技術】
【0002】
第2の電子回路モジュールに接合された第1の電子回路モジュールを有する様々な電子回路アセンブリが知られている。このような電子回路アセンブリには、第1のモジュール上の少なくとも1つの電気接点と第2のモジュール上の少なくとも1つの対応する電気接点とを電気的に接続する必要があるアセンブリが含まれる。このようなモジュールを互いに接合し、必要な電気的接続を行うために、様々な技術を使用することが知られており、1つの既知の技術は、最初は流体である非導電性の接着剤に保持された複数の導電性粒子を含む異方性導電接着剤(ACA)を使用することである。特定のアセンブリでは、電子回路モジュールの少なくとも1つは、例えば、フレキシブル集積回路(FlexICとしても知られている)など、フレキシブルであり、このフレキシブルなモジュールが取り付けられるモジュールは、フレキシブルであっても、実質的にリジッドであってもよい。フレキシブル集積回路および他の回路モジュールを有するアセンブリでは、残りの他の回路モジュールは、アプリケーション回路(application circuit)と呼ばれることがあり、これは、フレキシブル集積回路モジュールが適用される回路モジュールである。一般に、アプリケーション回路は、もちろん、それ自体フレキシブルであっても、実質的にリジッドであってもよい。
【0003】
過去10年間で、フレキシブル回路構成は、単純なワイヤ代替としての当初の役割から、非常にコスト効率が高いが比較的複雑な相互接続の提供、および、日用品に容易に組み込むことができる低コストのフレキシブル集積回路(IC)の提供へと大きく広がっている。
【0004】
例えば、フレキシブル集積またはプリント回路(つまり、IC)などの、フレキシブル回路構造体は、フレキシブルなオーバーレイの有無にかかわらず、フレキブルな基材を利用した、回路構成および部品のパターン化された配置であり得る。特に、フレキシブル回路構造体(例えば、フレキシブルIC)は、集積回路の完全性および機能性を維持しながら曲げたりさらには伸ばしたりすることができるように、軟質高分子膜の薄層に形成し得る。また、硬質シリコンウェハICとは対照的に、フレキシブル回路構造体は、通常、硬い外装プラスチックケースなどのさらなる保護を備えていないため、損傷を受けやすい可能性がある。
【0005】
現代の電子システムの要求は、機能の向上、回路密度の向上、接続性の向上、環境性能の向上、およびすべて低コストであることを求めるため、フレキシブル回路構造体は、外部アプリケーション回路に埋め込まれたり外部アプリケーション回路と組み合わせられたりするように常に改善されおよび/または適合されている。例えば、フレキシブル回路構造体(例えば、フレキシブルIC)は、アプリケーション回路を支持/強化するため、または追加の機能を提供するために、外部アプリケーション回路に取り付けられ得る。通常、上記のように、異方性導電接着剤(ACA、また、異方性導電ペースト(ACP:anisotropic conductive paste)、異方性導電膜(ACF:anisotropic conductive film)、およびz軸接着剤とも呼ばれる)は、フレキシブル回路構造体をアプリケーション回路に動作可能に取り付けるために使用される。
【0006】
ACAは、通常、ペーストを形成する導電性粒子の充填材を有する非導電性接着剤(例えば、接着性有機結合剤)で構成されている。一般に、ACAは、フレキシブル回路構造体とアプリケーション回路の対応する接点との間に置かれる。次に、ボンディングツール(例えば、熱極(thermode))を使用して、フレキシブル回路構造体およびアプリケーション回路の対応する接点に導電性粒子を(加熱しながら)押し込み、フレキシブル回路構造体とアプリケーション回路の間に導電性の界面を形成する。導電性粒子は非導電性接着剤マトリックス内で分離されているため、横方向の導電(lateral conduction)は起きない。結合剤は熱硬化してフレキシブル回路構造体とアプリケーション回路の間の接着を確保する。
【0007】
ACAを使用する利点の1つは、導電性接着剤を小さな係合接点上に正確に(したがって、時間および/またはコストがかかる)配置することを必要とせずに、フレキシブル回路構造体と外部回路の組み立てを可能にすることである。実際に、接着剤(つまり、ACA)は、短絡を引き起こすリスクなしにフレキシブル回路構造体の全面を覆うことができる、なぜなら、導電性粒子は、フレキシブル回路構造体およびアプリケーション回路の所望の電気的接続間に導電性の界面を提供するようにだけ適合されているからである。さらに、ACAを使用する場合、フレキシブル回路構造体/アプリケーション回路アセンブリに機械的完全性を提供するために追加の非導電性接着剤を塗布する必要はない。
【0008】
したがって、FlexICは、通常、異方性導電接着剤(ACA)を使用してアプリケーション回路に取り付けられる。取り付けを成功させるためには、ACAが、FlexICとアプリケーション回路の界面を完全に覆うこと、つまり、FlexICの未取付領域やACA層の空洞が残らないようにすることが必要である。材料の消費を最小限に抑えるためには、少量のACAを塗布して界面全体に流すことが望ましい。これは、FlexICとの界面全体にわたって実質的に平坦であるアプリケーション回路では比較的簡単であり得るが、一部のアプリケーション回路には、界面に沿った/界面全体にわたるACAの流れを妨げる可能性のある隆起した特徴がある。このようなアプリケーション回路の例では、図1に示すように、FlexICが取り付けられる表面に沿ってまたは表面全体にわたって走る1つ以上の隆起した導体がある。この例では、FlexICは、アセンブリの第1の電子回路モジュールであり、第1の対の電気接点が設けられた第1の表面(図1では下向き)を有する。FlexICは、第1の対の電気接点に結合されたフレキシブル集積回路を支持または封入するフレキシブル基板または本体を有する。この例における第2の電子回路モジュールは、アプリケーション回路であり、第2の表面(図1では上面)を有する基板または本体を有し、その第2の表面上には、第2の対の電気接点と、当該第2の対の電気接点間に配置された複数のアプリケーション回路導体とが設けられている。このような導体は、例えば、第2の回路のアンテナトラックまたは他の導体素子であっても、実際に、第2の回路モジュールの他のいかなる電気的、電子的、絶縁的、または機械的特徴であってもよい。図1は、製造途中のアセンブリを示している。ある量のACA3が、2つのスポットまたはドロップの形態で、第2の対の第1および第2の接点21、22を覆うように堆積している。第1の回路モジュール1は、その第1の表面10が第2の回路モジュール2の第2の表面20と対向し、第1の対の接点11、12が第2の対の接点と位置が合うように配置されている。その後、第1の表面および第2の表面が互いに押し付けられる。しかし、FlexICがアプリケーション回路上に押し付けられると、隆起したアプリケーション回路導体23(または第2の対の接点間の他の隆起した部材/部品/素子/特徴)によって、ACAは、その最初の堆積領域(通常は接点を覆う)からの流出が阻止され、FlexICとアプリケーション回路の界面全体に広がらないようにされる。
【0009】
これは、接着剤層に空洞が形成されることにより第1の回路モジュールの特定の部分がアプリケーション回路に取り付けられないままになる可能性があるため、望ましくない。さらに、図2に示す構成(arrangement)が生じる可能性がある。この構成では、フレキシブルな第1の回路モジュールの中央部分が、第1の表面と第2の表面を互いに押し付けるために加えられた力の結果として曲がっている、なぜなら、その中央部分は、遮断アプリケーション回路導体(または他の同様の特徴)によって、アプリケーション回路の、その一対の接点間の、中央領域にわたって流れないようにされているACAによって支持されていないからである。
【0010】
特に第1の回路モジュールがフレキシブルである場合において、第1および第2の回路モジュールを互いに結合するためにACAを使用することに関連するさらなる問題が、図3および図4に示されている。接合にACAを使用する場合、フレキシブル回路構造体とアプリケーション回路の間に、接着剤層(ACA)が導電性粒子の直径よりもわずかに薄くなるまで提供される接着剤層(ACA)を絞る(squeeze)ために、通常、熱極に比較的高い圧力を加える必要がある。この技術は、リジッドシリコンチップおよび他のリジッド回路または一部のフレキシブル回路に対しては十分にうまく機能するが、多くのフレキシブル回路構造体では、埋め込み回路(例えば、IC)と接着剤層の間に比較的柔らかいおよび/または非常に薄い(例えば、<1μm)保護層しかない場合がある。
【0011】
その結果、導電性粒子(直径が数μmであり得る)がフレキシブル回路構造体の回路部品に押し込まれる実際の危険があり、これにより、フレキシブル回路構造体に構造的損傷、短絡、開回路、および/または他の損傷を引き起こす可能性がある。
【0012】
図3および図4は、フレキシブル回路構造体(つまり、フレキシブルIC)140をアプリケーション回路160(例えば、外部回路)に動作可能に取り付けるために、熱極100a、100bおよび異方性導電接着剤(ACA)層120を使用する上記接合技術の簡略図である。
【0013】
組み立て中、ACA120は、フレキシブル回路構造体140およびアプリケーション回路160の対応するインタフェース面(各々回路接触要素180、200を有する)の間に提供され、上部熱極100aおよび下部熱極100bが、フレキシブル回路構造体140およびアプリケーション回路160の外面にそれぞれ配置される。上部および下部の熱極100a、100bは、所定の熱エネルギーを加えながら、フレキシブル回路構造140とアプリケーション回路160を互いに押し付けることによって所定の力を提供する。加えられた熱と圧力によりACA120が流れて、導電性粒子220が対応する接触要素180、200の間に捕獲され、これにより対応する接触要素180と200の間に局所的な電気的接続が形成される。図4に示すように、加圧(および加熱)の下、導電性粒子220がフレキシブル基板240に浸透して、埋め込み回路260または任意の回路部品に損傷を与える可能性がある。
【0014】
図5は、フレキシブル回路モジュールの内部部品または回路構成に損傷を与える導電性粒子の問題に対する部分的な解決策を示している。この部分的な解決策は、第1の回路モジュール140の第1の表面1080上、第1の対の電気接点180の間に、シールド部材1100を設けることである。シールド部材の大きさおよび範囲は、保護する内部部品260の大きさおよび範囲に対応し、シールド部材は、組み立て工程中にACAの導電性粒子がシールド部材を貫通しないようにするのに適した材料から形成されている。
【0015】
しかし、当然のことながら、第1の表面上の、第1の接点と第2の接点の間のシールド部材の存在は、第2の回路モジュールとの組み立て中に、ACAが接触領域から第1の回路モジュールの第1の表面に沿って流れるのを妨げる可能性がある。
【0016】
図2で説明した曲げ/歪みの問題に対処するため、また、図3および図4で説明した(導電性粒子による)損傷の問題に対処するために、図6に示す構成を採用し得る。ここでは、アプリケーション回路のアンテナ巻線と接合するために、複数のシールド(シールド部材またはシールド部分)が、FlexICの接触層に含まれている(つまり、第1の表面上に設けられている)。これにより、FlexICの高分子表面とアプリケーション回路の間に「スタンドオフ(stand-off)」距離が提供され、FlexICの平面性が向上する。換言すれば、各シールド部分によって、フレキシブル回路モジュールに対する機械的支持と、その真上にある埋め込み集積回路の一部に対する導電性粒子による損傷からの保護の両方が提供される。
【0017】
しかし、このようなシールド部分は、ACAが、FlexICとアプリケーション回路の界面に沿って、特に、接触領域から中央部分へ(その逆も同様)、流れるのを妨げる可能性がある。
【0018】
さらなる問題は、回路モジュールを互いに取り付ける(例えば、FlexICをアプリケーション回路に取り付ける)ために必要なACAの量とコストを最小限に抑えることである。これは、回路が、接触パッド間に、隆起した「遮断(blocking)」機能を備えているかどうかに関係ない。一般に、2つのモジュール(例えば、FlexICとアプリケーション回路)間の界面を確実に完全に覆うために過剰なACAが堆積しているが、これにより、通常、FlexICまたは他の第1のモジュールの端を越えてACAが「あふれ出る(overspill)」ことになる。ACAは、自身が含む導電性粒子にかなりの部分起因して比較的高コストの材料であり、粒子濃度が高くなるほど、導電性の高い接合が形成されるが、価格の上昇に反映される。
【0019】
したがって、本発明の特定の実施形態の目的は、従来技術に関連する1つ以上の上記問題に対処することである。
【発明の概要】
【0020】
本発明の一態様は、第1の表面と前記第1の表面上に設けられた第1の電気接点とを有する第1の電子回路モジュールと、第2の表面と前記第2の表面上に設けられた第2の電気接点とを有する第2の電子回路モジュールと、を有する電子回路アセンブリを製造する方法であって、
前記第1の電気接点が前記第2の電気接点と対向するように位置合わせされた状態で、前記第1の表面および前記第2の表面を互いに対向するように配置するステップと、
複数の導電性粒子(第1の成分)と非導電性接着剤(第2の成分)とを有するある量のACAを、前記第1の表面と前記第2の表面の間に提供するステップと、
前記第1の表面および前記第2の表面を互いに押し付けて、前記ある量のACAが前記第1の表面と前記第2の表面の間の容積を占めるように前記ある量のACAの少なくとも一部を前記第1の表面の領域および前記第2の表面の領域にわたって分配するステップと、を有し、
前記方法は、前記表面の少なくとも1つにあって前記表面の1つから突出する少なくとも1つの部材を提供するステップをさらに有し、前記少なくとも1つの部材は、前記少なくとも一部が分配されるときに、前記成分の少なくとも1つの流れを制御するように配置されている、ことを特徴とする、前記方法である。
【0021】
他の態様は、上記態様によって製造される電子回路アセンブリを提供し、さらなる態様は、電気接点と少なくとも1つの部材とを有する電子回路モジュールを提供する。各部材は、上記態様に係る方法またはアセンブリでの使用に適するように、表面上に設けられ、また、表面から突出している。
【0022】
本発明のさらなる態様および実施形態は、本明細書の最後にある番号付き条項および特許請求の範囲に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の実施形態について、添付の図面を参照して以下説明する。
【0024】
図1】ACAを使用して互いに接合された第1および第2の回路モジュールを有する電子回路アセンブリの形成に関連する問題を示す図である。
図2】ACAを使用して互いに接合された第1および第2の回路モジュールを有する電子回路アセンブリの形成に関連する問題を示す図である。
図3】ACAを使用して互いに接合された第1および第2の回路モジュールを有する電子回路アセンブリの形成に関連する問題を示す図である。
図4】ACAを使用して互いに接合された第1および第2の回路モジュールを有する電子回路アセンブリの形成に関連する問題を示す図である。
図5】ACAを使用して互いに接合された第1および第2の回路モジュールを有する電子回路アセンブリの形成に関連する問題を示す図である。
図6】ACAを使用して互いに接合された第1および第2の回路モジュールを有する電子回路アセンブリの形成に関連する問題を示す図である。
図7】本発明の一態様を具体化するアセンブリの構成要素を示す図である。
図8】本発明の一態様の一実施形態の構成要素を示す図である。
図9】本発明の一態様を具体化する他のアセンブリの構成要素を示す図である。
図10】他の実施形態の構成要素を示す図である。
図11図10の実施形態と同様の実施形態をより詳細に示す図である。
図12】本発明の一態様を具体化する他のアセンブリの構成要素を示す図である。
図13】本発明の一態様を具体化する電子回路モジュールを示す図である。
図14】本発明の一態様を具体化する他の回路モジュールの一部の斜視図である。
図15】本発明の実施形態での使用に適した電気接点の表面構造を示す図である。
図16】本発明の実施形態での使用に適した電気接点の他の構成を示す図である。
図17】本発明の一態様を具体化し、かつ本発明の1つ以上の態様を具体化するアセンブリでの使用に適した、他の電子回路モジュールを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の第1の態様の特定の実施形態では、ACAの流れ障害の問題は、シールド部分もしくはアプリケーション回路導体に、または、実際に、いずれかの回路モジュールの表面から突出する他の特徴もしくは部材であってそうしないと流れの大きな障害になるであろうものに、スロット(つまり、チャネル)を作成することによって軽減され得る。スロットまたはチャネルは、当該部材を完全に遮断する(interrupt)ことができ、換言すれば、当該部材の厚さ全体に延在することができ、または、当該部材の厚さの一部に等しい深さを有することができる。これらのスロットにより、ACAは、スタンドオフまたは導電機能に大きな悪影響を与えることなく、上記特徴をそれぞれ横断して流れることができる。「遮断」アプリケーション回路特徴があるかどうかに関係なく、FlexICとアプリケーション回路の界面全体にわたるACAの流れを制御するために、追加的または代替的に、同様のスロット付きシールド部分(slotted shield section)を作成してもよい。このような制御により、FlexICをアプリケーション回路に接合するために必要なACAの量を低減することができ、および/または、ACAのコストを低減することができると同時に、大量の接着剤の流れとは別に導電性粒子の流れを制御することで、導電性粒子による穴開き(puncture)のリスクを低減することができる。
【0026】
ここで図7を参照すると、一実施形態のこの図において、第2の回路モジュール2は、隆起した導体トラック23がフレキシブル基板25上にある、従来のHFアンテナの形をしたアプリケーション回路である。しかし、図示したアプローチは、ACAの流れを妨げる物理的障害を有するあらゆるアプリケーション回路に広く適用可能である。シールド部分13は、アンテナトラック23と接合するFlexIC1上に設けられ、スタンドオフおよび平坦化機能を提供する。しかし、各シールド部分は、本図の上部(平面図)および平面AAを通る断面図を示す本図の下部に示すように、ACAが流れ得る1つ以上のギャップ14を含んでいる。
【0027】
したがって、この例では、第1の回路モジュール1は、第1の表面10に第1の対の第1および第2の接点11、12が設けられたフレキシブル集積回路モジュールである。また、第1の面には、各々第1の面から突出し、かつ複数の行と複数の列に配置された、複数の部材13が設けられている。また、この部材配置は、3つの部材グループを有するとみなすこともできる。第1のグループG1の部材13aは、第2のモジュール2の第1のアンテナトラック(第1のさらなる部材23a)に接触するように配置され、第2のグループG2は、第2のトラック(第2のさらなる部材23b)に接触するように配置され、第3のグループG3は、第3のアンテナトラック(第3のさらなる部材23c)に接触するように配置される。フレキシブル回路モジュール1の第1の対の接点11、12は、第2の回路モジュール2の第2の対の接点21、22、つまり、一対のアンテナ接点と位置合わせされる。各グループの部材内において、隣接する対の部材は、チャネル14によってそれぞれ分離され、このチャネル14は、通常第1の対の接点間の方向に、第1のモジュールの第1の電気接点11から第1のモジュールの第2の電気接点12に向かう、またはその逆の、ACA用の長手方向流路14aを提供する。部材のグループ同士は、長手方向(第1の対の接点間を通る)に互いに間隔をおいて配置され、これにより、隣接するグループ間に横方向流路14bが提供される。当然のことながら、フレキシブル回路モジュール1の部材13は、導電性材料から形成可能であり、各々、ACA3内の導電性粒子31によってそれぞれの下にある(underlying)アンテナトラック23に電気的に接触し得る。なぜなら、部材の3つのグループG1、G2、G3は、長手方向に互いに分離されており、各部材は、どれも隣接するアンテナトラック間に電気的短絡またはブリッジを生じさせないような寸法と位置に設定されているからである。
【0028】
当然のことながら、図7の実施形態では、複数の長手方向流路14aは、第1の回路モジュール1によってのみ提供され(各々、第1の表面10から突出する各対の部材13間に画定される)、アンテナトラックによっては(つまり、第2の回路モジュール2の第2の表面20上に設けられたさらなる部材23によっては)長手方向流路は提供されない。しかし、当然のことながら、代替実施形態では、第2の回路モジュール2によって、例えば、アンテナトラックのうちのそれぞれ対応する1つを横切る表面チャネルまたは溝の形で、長手方向流路24aを追加的に提供してもよい。さらに、1つ以上のアンテナトラックを完全に遮断する長手方向流路を第2の回路モジュールに設けてもよいが、その後、アンテナトラックにおけるこのような電気的破損は、後述するように、第1の回路モジュール1の1つ以上の部材との接続によってブリッジされ得る。したがって、一般に、第1および第2の電子回路モジュールのいずれか一方または両方によって長手方向流路14a、24aを提供して、アセンブリの製造中にモジュール間の界面全体にわたるACAの分配を助けることができる。
【0029】
ここで図8を参照すると、これは、図7の実施形態のアンテナ巻線W全体と、巻線Wに対する第1の回路モジュール1(FlexIC)の位置を示している。図に示すように、第1の回路モジュール1は、アンテナ接点21、22およびアンテナ巻線の部分(section)23a、23b、23cを含むアンテナの一部分(portion)の上に配置されている。この例のアンテナ巻線Wは、完全に4回巻いて構成されている。上記の部分は、隣接するターンの部分である。巻線は、導電性材料から形成され、第2の回路モジュール2の表面20から突出している。これは、様々な技術によって、例えば、最初に導電性材料の層を設け、次にサブトラクティブ技術またはアディティブ技術によってその導電性材料をパターニングすることによって、形成することができる。
【0030】
当然のことながら、図7に示すアプローチにより、互いに押し付けられるときに第1のモジュールと第2のモジュール(FlexICとアンテナ)の界面を完全に覆いながら、アセンブリの製造において、それぞれが少量の、少ない回数のACA塗布を使用することが可能になる。例えば、ACAの2つのスポット(各アンテナ接点上に1つずつ置かれる)が、シールド部分(部材)間のギャップを通じてFlexICの長さに沿って広がり得る。あるいは、中央のアンテナトラック(中央の追加部材)上に置かれたACAの単一スポットが、FlexICに沿って両方向に、つまり、両方のアンテナ接点に向かって(そして、両方のアンテナ接点を覆うように)広がり得る。
【0031】
他の実施形態では、部材(例えば、シールド部分)は、第2の回路モジュール(例えば、アプリケーション回路)のさらなる部材(例えば、隆起した導体)とあまり厳密には位置合わせされなくてもよい。例えば、図2に示すように、適切に均整の取れたシールド部分のパターンを、必ずこれらが2つのアンテナトラック間に導電性ブリッジを形成しないようにしつつ、厳密に配置しないようにしてもよい。この例では、第2の回路モジュール2は、第1および第2のアンテナ接点21、22の形態の第2の対の接点と、第2の表面20上に設けられ、第2の表面20から突出する複数のさらなる部材23と、を有し、さらなる部材は各々、アンテナの各トラックによって提供されている。換言すれば、さらなる部材は各々、アンテナの巻線の各ターンである。第1の回路モジュール1は、アンテナ接点と位置合わせされた第1の対の電気接点11、12と、第1のモジュールの第1の表面10から各々突出する複数の部材13と、を有する。部材13のパターンは、アンテナ接点およびトラック上の第1の回路モジュールの初期位置決めが重要ではないようなものであるが(一般に、第1のモジュールの接点が第2のモジュールの接点とほぼ位置合わせされている限り、部材13は、下にあるアンテナトラックと接触し、隣接するアンテナトラック間に短絡を形成することなく第1のモジュールに対する機械的支持または補強支持を提供する)、一旦位置決めされると、当該部材は、複数のグループG1、G2、G2に分割されているとみなすことができ、各グループは、下にあるアンテナトラックのうちの1つにそれぞれ対応する。部材の各グループは、複数の行を有し(例えば、G1は行R1、R2を有し、G2はR3、R4、R5を有し、G3はR6、R7を有する)、各行は、ほぼ横方向に、第1の回路モジュールを横切って、第1の対の第1の接点11から第2の接点12まで走る第1のモジュールの長手方向軸Lに対して90度の角度で、延在する。一部の行、例えば、R1、R2、R4、R6、およびR7は、少なくとも部分的に1つのさらなる部材23の上に重なるが、他の行、例えば、R3およびR5は、さらなる部材23のいずれにも直接重ならない。この例では、部材の各グループの隣接する行は、長手方向における各部材の長さに等しい距離だけ互い違いに配置されまたはオフセットされている。また、各グループの隣接する行の部材も、横方向における単一行の部材の繰り返し間隔の半分に等しい距離だけ横方向に互いにオフセットされている。各部材の長さ(つまり、第1の対の接点間の長手方向における)は、第2のモジュールの隣接するさらなる部材23(アンテナトラック)間の分離距離よりも小さいため、どの部材13も、隣接するアンテナトラック間に電気的ブリッジまたは短絡を提供することができない。さらに、当然のことながら、各部材13は、導電性材料から形成され、アンテナの機能に悪影響を与えることなくACA内の導電性粒子によって下層の(underlying)アンテナトラック23と電気的に接触し得る。これは、部材の千鳥配置(staggered arrangement)によって達成され、その千鳥配置を下層のアンテナトラックアレイ上に配置することは重要ではない。第1のモジュールの電気接点が少なくとも部分的にアンテナ接点と重なるように位置合わせされている限り、部材のアレイは、曲げまたは歪みに対して第1の回路モジュールに機械的支持を提供し、かつ、製造中に第1の表面と第2の表面の界面に沿ったACAの流れを助ける流路を提供することができる。換言すれば、図9のシールド部分13の特定のパターンは、アンテナ、または第2の回路モジュール上のさらなる部材23の他の配置、と正確に位置合わせする必要がないパターンの一例にすぎない。一度配置された「グループ」および「行」を有するパターンの説明は、ある程度任意のものであるとみなすことができる。なぜなら、この態様の基礎となる一般概念は、いかなる特定のグループの部材13もいかなる特定の1つのさらなる部材23と位置合わせする必要がないことであり、パターンは、これの下にあるものが何であろうとこの上に第1のモジュール(例えば、FlexIC)を支持するだけであり、短絡を回避する構造になっている。配置精度に応じて、所与のアンテナトラック23と接触するシールド部材13は、組み立てられたタグのサンプルによって異なり得る。したがって、代替実施形態では、同じ効果(配置は重要ではないが、第1の回路モジュールを支持し、下にあるさらなる部材間を短絡しない)を達成するために、異なるパターンの部材13を使用してもよい。さらに、代替実施形態では、部材13は、図9に示したものと異なる形状を有してもよい。例えば、部材13は、円形、楕円形、正方形、長方形、多角形、直線状であってもよい。
【0032】
上記の例の代替において、または、上記の例と組み合わせて追加の流路を提供するために、第1の回路モジュール(例えば、FlexIC)との界面に沿ってACAの流れを強化するように第2の回路モジュール2(例えば、アプリケーション回路)を適合させることができる。このアプローチでは、さらなる部材(例えば、アプリケーション回路導体)の機能に応じて、当該さらなる部材の部分間に導電性接触を提供することが必要になる場合がある。実例として再びHFアンテナを取り上げて、図10を参照すると、この例では、さらなる部材23は、やはり、第2の回路モジュール2の第2の表面20上に設けられたアンテナトラックである。第1の回路モジュール1は、複数の部材13を有し、当該各部材は、第1の回路モジュールを横切って横方向に延在し、かつ、長手方向のチャネルが形成されていない。当該各部材13は、第2のモジュールのアンテナトラック23のうちのそれぞれ対応する1つに重なって電気的に接触するように配置されている。各部材は、導電性材料で形成されている。製造中のACAの流れを助けるために、各さらなる部材(アンテナトラック23)には、それを通る複数の長手方向スロット24aが設けられている。各スロットまたはチャネル24aは、それぞれのアンテナトラック23を完全に遮断し、そして、スロットまたはチャネルの一方の側のアンテナトラックの部分を反対側の部分から電気的に分離する。したがって、この実施形態は、スロット付きのアプリケーション導体を特徴とする。しかし、第1の回路モジュールの各部材13は、その下にあるアンテナトラック23の複数のスロットまたはトラックにまたがっており、製造後のACA3の導電性粒子31によって、分割されたアンテナトラックのさもなければ電気的に分離されている各部分に対する電気的接続を形成する。したがって、各アンテナトラックを遮断するスロットまたはチャネルは、アセンブリの製造中に回路モジュール間の界面全体にわたるACAの分配を助ける流路を提供し、第1の回路モジュールの導電性部材は、アンテナトラックの複数の部分(アンテナトラックがスロットまたはチャネルによってカットされた部分)間に電気的接続またはブリッジを提供し、そして、アセンブリ全体でアンテナが通常の方法で(スロットの影響を受けずに)機能することを可能にする。この例では、第1の電子モジュールの部材には長手方向のスロットまたはチャネルが設けられていないが、代替例では、これらの部材に、各部材の厚さ全体に延在しまたは当該部材の厚さの一部に等しい深さを有する表面チャネルであり得る、長手方向のスロットまたはチャネルを設けてもよい。但し、当該部材が長手方向のチャネルによって完全に分割されている場合、その下にあるアンテナトラックに設けられた各スロットを渡る電気的ブリッジを依然として提供するように配置する必要がある。また、図10を参照して説明された原理は、図9を参照して説明された原理と組み合わせて、依然として、巻線の隣接するアンテナトラック間に短絡を生じさせることなく、機械的支持を提供するとともにアンテナトラックの複数のスロットの各々を渡る電気的ブリッジを提供することができ、さらに依然として、下層のアンテナ構造との位置合わせに対する影響を受けにくくすることができる、部材(例えば、シールド部材)のパターンを使用することもできる。図10の下部は、図10の上部に示すA-A線に沿ったアセンブリの断面図である。図に示すように、アンテナトラック23cの1つは、3つの長手方向スロット24aによって、個別の部分23c1、23c2、23c3、23c4に分割されている。部材13cの1つは、第1および第2の回路モジュールが互いに押し付けられると、ACAの導電性粒子31がアンテナトラックの各部分と架橋部材13cとの間に電気的接続を形成するように、スロット付きアンテナトラック23c上に配置され、3つのスロット24aにまたがっている。
【0033】
ここで図11を参照すると、これは、第1の回路モジュール1の導電性部材13が、どのようにして、ACA3の導電性粒子31によって、スロットまたはチャネル24により分離された第2のモジュール2のアンテナ部分(または他の導電性のさらなる部材23)を渡るまたは間の導電性ブリッジを提供することができるかをより詳細に示している。当然のことながら、一般に、このような導電性粒子は、最初、ACA結合剤中で分離されている。表面10、20を互いに押すことにより、導電性粒子が、図の「垂直方向」、つまり、第1および第2の表面に垂直な方向に集まり、これらの表面に平行な方向には集まらない。この例では、第2の回路モジュール2は、上面20を有する基板25を備え、上面20上には少なくとも1つの導電性アンテナトラック23が形成されている。アンテナトラック23は、2つの長手方向チャネル24aによって3つの部分23c1、23c2、23c3に分割されており、各チャネルは、アンテナトラックの上面から当該トラックを完全に通って基板表面20まで下方に延在することによって、アンテナトラックを完全に遮断している。したがって、各チャネル24aは、当該トラックに電気的な破損または遮断を形成する。第1の回路モジュール1は、図示しない複数の接点が設けられた下面10を有するフレキシブル本体に埋め込まれた集積回路15と、複数の導電性部材13と、を有する。複数の導電性部材は、アンテナトラックの第1および第2の部分23c1、23c2を分離するチャネル24a上に配置される第1の導電性部材13c1と、アンテナトラックの第2および第3の部分23c2、23c3を分離するチャネル24a上に配置される第2の導電性部材13c2と、を含む。第1のモジュール1は、ある量のACA3によって第2のモジュール2に接合され、ACA3の接着剤成分32は、両モジュールを結び付け、ACA3の導電性粒子31は、アンテナトラック部分23と導電性部材13の間に垂直方向の電気的接続を提供する。したがって、導電性粒子31は、第1のアンテナ部分23c1と第1の導電性部材13c1との間、および、第1の導電性部材と第2のアンテナ部分23c2との間を電気的に接続する。したがって、第1の部材は、第1のアンテナ部分と第2のアンテナ部分との間の第1のギャップ上に電気的ブリッジを提供する。同様に、導電性粒子31は、第2のアンテナ部分23c2と第2の部材13c2との間、および、第2の部材と第3のアンテナ部分23c3との間に電気的接続を提供するため、第2の部材は、第2のギャップ上に電気的ブリッジを提供する。第1の部材と第2の部材の間のギャップは、長手方向の流路14aを形成し、アンテナトラック部分間のギャップは、長手方向のチャネル24aを形成する。したがって、長手方向の流路が、第1および第2のモジュール1、2のそれぞれによって提供され、製造中に当該モジュール間の界面全体にわたるACAの少なくとも接着剤成分32の流れを助ける。
【0034】
ここで図12を参照すると、これは、本発明の別の態様を具体化する電子回路モジュール1、および、その位置決めであって本発明の態様を具体化する別の回路アセンブリの製造における第2の回路モジュール2に対する位置決めを示している。この図は、ACA指向性流れ制御を提供するための複数のガイド部材18の使用を示している。上記の実施形態では、アセンブリの製造中に第1および第2の電子回路モジュール間の界面全体にわたるACAの流れを助けるために、これらの回路モジュールの1つ以上によってチャネルが提供された。同様の原理を電子回路モジュール1(例えば、シールドおよび/または支持部材を組み込んだFlexIC)の設計に適用して、当該モジュールと外部モジュール(例えば、FlexICとアプリケーション回路)の界面全体にわたるACAの流れを、たとえ平坦な外部回路(例えば、アプリケーション回路)(例えば、接点間に第2の表面から突出する部材が存在しない)上であっても、制御することができる。例えば、流れガイドおよび/またはバリアは、アプリケーション回路上の単一の塗布(「スポット」)からの、または、複数の塗布スポットもしくは領域からの、ACAの分配を改善することができる。このアプローチにより、
・ 使用されるACAの量、および/または
・ ACA分注操作の回数、および/または
・ FlexICのすぐ近くを越えるACAの広がり、および/または
・ 硬化したACA内部の空隙(エアポケット)の数
の最小化が可能になる。
【0035】
例えば、図12に示す設計は、ACAを、FlexIC1の中央からその外周へ、その後、FlexICの長さに沿って両端部に向かって導くことができる。これにより、FlexICの境界を越えるあふれ出(overspill)が低減され得る。第1のモジュール1は、複数のガイド部材18を有し、この複数のガイド部材は、第1の複数のガイド部材18a、18c、18dを含み、これらは各々、第1の表面の一部分または領域R(例えば、中央部分)からほぼ放射状に延びるように配置される。その第1の表面に(または、その第1の表面に対して)は、ある量のACAが、その領域の上に堆積することによって、あるいは、図12の下部に示すように、第2の回路モジュールの第2の表面の上に当該ある量のACAを堆積させた後、第1の回路モジュールの第1の表面を当該ある量のACAの上に押し下げることによって、塗布される。この第1の複数のガイド部材は、第1のチャネルを画定する第1の一対のガイド部材18aを含み、その第1のチャネルは、当該ある量のACAの第1の部分を中央領域から第1の電気接点11に向けて導くように配置されている。また、第1の複数のガイド部材は、第2のチャネルを提供するように配置された第2の一対のガイド部材18cも含み、その第2のチャネルは、第2の量のACAを中央領域から第2の電気接点12に向けて導くように配置されている。また、複数のガイド部材は、第1の表面10の両側に配置された第1および第2の周囲部材18bを含み、これらは各々、ACAが第1の回路モジュール10の端を越えて流れることを制限するように配置されている。すなわち、当該ガイド部材の各周囲部材は、少なくとも一方向でのACAの流れを低減または停止し、それにより、あふれ出しを低減して製造中にある量のACAをより効率的に使用できるように配置されている。当然のことながら、図12は、非常に概略的なものであり、流れ方向制御および流れ閉じ込めの一般原理を示しており、これは、ガイド部材18のパターン/選択が異なる代替実施形態にも適用し得る。例えば、代替実施形態では、回路モジュール1は、アセンブリの製造中に塗布するACA堆積物の数(つまり、堆積スポットの数または位置)に応じて、複数の放射状にパターン化された領域(つまり、各々、ガイド部材の放射状配置でパターン化されている)を有し得る。
【0036】
ここで図13を参照すると、これは、本発明の別の態様を具体化する電子回路モジュールを示しており、当該モジュールを組み込んだアセンブリの製造中にある程度のACA導電性粒子制御を提供する。
【0037】
上記のように、ACAは、導電性粒子31を非導電性バルク接着剤32に懸濁して構成されている。接触パッドおよびシールド部分の配置により、これら2つのACA画分(fraction)の流れおよび分布を個別に制御できるようになり得る。一般に、導電性ACA粒子の直径は、3~10μm程度である。導電性粒子の直径よりも狭いギャップを有するシールド部分は、粒子に対するトラップとして機能し得るが、非導電性接着剤の通過は許容し得る。これは、ACAの堆積点(複数可)から流れるACAをフィルタリングする効果を有し得る。
【0038】
導電性粒子の流れ制御の例をいくつか図13に示す。図13の下の部分は、粒子捕獲(particle trapping)と図7に関連して説明したスタンドオフシールド部分とを組み合わせた回路モジュール1を示している。電子回路モジュール1は、複数の周囲部材16を有し、これら複数の周囲部材16は、第1の表面10上に設けられるとともに第1の表面10から突出し、かつ、第1の電気接点11から離間し、かつ、第1の電気接点の周囲に(第1の表面から)隆起した周囲バリアを提供するように配置されている。隆起した周囲バリアは、複数のチャネル17を有し、各チャネルは、複数の前記周囲部材16間に画定され、各チャネルは、第1の回路モジュールを含むアセンブリの製造中に、隆起した周囲バリアの内側に堆積したある量のACAの非導電性接着剤の一部が、隆起した周囲バリアから流出することができるように配置された流路を提供する。しかし、これらのチャネルは、ACAの導電性粒子31が周囲から流れ出すのを阻止するような寸法になっており、そのため、隆起した周囲バリアは、第1の電気接点11の領域において導電性粒子を自身の内側に閉じ込める。この例では、第1の電気接点11には複数のウェルまたは窓101が設けられ、各々、ACAの導電性粒子に対する追加のトラップを提供するために、電気接点を貫通して下層の第1の表面102まで延びている。代替例では、例えば、第1の電気接点の表面における凹部、スロット、チャネル、または他の特徴など、異なる形態の粒子トラップを使用してもよい。同様に、第1の電気接点11は、各々導電性粒子が電気接点領域から流出するのを阻止する手段を提供するチャネルまたはスロットによって分離された、複数の接点部材によって提供されてもよい。また、この例では、製造中に非導電性接着剤成分が隆起した周囲バリアから流れ出ることを可能にするチャネルが、各々、対応する一対の周囲部材の間に設けられているが、代替実施形態では、1つ以上の周囲部材の表面に、周囲部材の厚さ全体には延在しないスロットまたは溝を設けて、ACAの非導電性接着剤成分に対する代替的または追加的流路を提供するようにしてもよい。図13の下部に示す配置では、回路モジュールは、第2の隆起した周囲バリアに囲まれた第2の電気接点12を有し、これらは、通常、第1の接点および第1の隆起した周囲バリアと同じ構造および構成を有する。しかし、代替実施形態では、2つの接点ならびに第1および第2の隆起した周囲バリアの構成は、互いに異なっていてもよい。
【0039】
特定の方法では、ACAを、2つのスポットに堆積させ、第1のモジュールの各接触領域上、または、第1のモジュールが接合される(例えば、アンテナ接触パッド上の)各接触領域上に1つずつ堆積させる。導電性粒子31は、対向する接点(例えば、FlexIC接触パッドとアンテナ接触パッド)が互いに押し付けられると、当該対向する接点の間(例えば、FlexIC接触パッドとアンテナ接触パッドの間)の領域に閉じ込められ得る。他方、非導電性接着剤は、チャネル17(また、粒子トラップとして説明することもできる)を通って、隆起した周囲バリアの外へ、および、2つのモジュール(例えば、FlexICおよびアンテナ)間の界面全体にわたって、シールド部分(または他の部材)13(図13の左側部分では、それらの間を走る複数の長手方向チャネル14aおよび横方向チャネル14bを有する)によって妨げられずに流れて、エアポケットの形成を防止する。その一方で、導電性粒子31は、粒子トラップの狭いギャップ17と、パッド周囲の残りの部分の周辺の固体バリアとに起因して、接触パッド領域(つまり、隆起した周囲バリアの内側)から流出することができない。これにより、導電性粒子が、接点(または接触パッド)間にある第1の回路モジュール(例えば、FlexIC)の領域内の回路に穴開きによる損傷(puncture-induced damage)を引き起こす可能性が低減される。
【0040】
図13の真ん中部分は、さらなる制御(または平坦化のための他のスタンドオフ構造の提供)なしで、非導電性接着剤がFlexICの接触パッド間のFlexIC全体にわたって自由に流れる、粒子捕獲のみを提供する設計を示している。
【0041】
図13の上の部分は、接触パッドの領域を越えて導電性粒子31が分布していない(または比較的少ない)ため、導電性粒子が、FlexIC接触パッドをアンテナ接触パッドに接続するACAの量に効果的に集中していることを示している。これにより、特定の実施形態では、ACAで使用する導電性粒子の濃度を低くすることができ、そのコストが低減される。
【0042】
ここで図14を参照すると、これは、本発明の任意の態様の実施形態で使用される接点および隆起した周囲バリアの構造を、非常に概略的な形態で示している。接点11、12、21、22は、回路モジュール1、2の表面10、20上に形成されている。また、周囲部材16も表面上に形成され、接点から離間して接点を取り囲んでいる。チャネル17は、完全に周囲部材16を貫通して設けられており、幅wを有する。ACAの複数の導電性粒子31は、隆起した周囲バリアの内側に示されており、最小直径dを有する(dはwよりも大きい)。したがって、導電性粒子31を有するある量のACAが、隆起した周囲バリアの内側のほぼ接点全体にわたって堆積すると、チャネル17によって、ACAの最初流体の接着剤成分32は、隆起した周囲バリアから流出して接点から離れることができるが、導電性粒子31は、隆起した周囲バリアの内側に保持される。図14は、単一の流路17を示しているが、当然のことながら、代替実施形態では、複数の流路17を使用し得る。1つ以上のチャネル17は、表面10、20まで完全に延びていてもよく、および/または、1つ以上のチャネルは、周囲部材の表面に設けられ、周囲部材の厚さ全体のうち部分的にのみ下方に延びる、表面チャネルであってもよい。特定の実施形態では、表面10、20の上の周囲部材16の高さは、接点11、12、21、22の高さと同じであってもよい。しかし、代替実施形態では、周囲部材(複数可)は、接点とは異なる高さを有してもよい。周囲部材は、例えば、導電性粒子の捕獲を強化するために、高さを接点部材よりも高くしてもよく、または、接触領域から離れるACA材料の一般的な流れを促進するために、高さを接点部材よりも低くしてもよい。
【0043】
上記の図に示すように、接触パッド領域は、構造化されていてもよく、または、本質的に固体で、途切れがなく、平坦であってもよい(図7図9図10、および図12の場合のように)。しかし、構造化接触パッドは、本発明のあらゆる態様の特定の実施形態において電気接点として使用することができ、一般に、接触パッド全体にわたるACAの導電性粒子の流れを妨げる傾向がある表面特徴を有する。図15および図16は、構造化接触パッド、FlexIC接触パッドとして、または、実際には、第1もしくは第2の回路モジュール上に提供される構造化部材および/もしくは構造化されたさらなる部材として使用するのに適した、2つのそのような構造化パッドを示している。図15に示す接触パッドの表面110の表面特徴(この場合はチャネル114)は、ACAの導電性粒子の直径よりも狭い。しかし、当該表面特徴は、粒子が表面上を自由に移動する能力を制限するのに役立つ。このようなチャネルは、例えば、その幅が製造の工程において接触パッドの厚さを完全にエッチングできる幅よりも狭くなるように規定することによって、形成することができる。代替実施形態では、表面チャネルは、広く浅くすることができ、それでもある程度の導電性粒子捕獲機能を提供することができる。図16に示すような他の例では、接触パッドは、パッドの下で(例えば、FlexICのビアによって)電気的に接続される個別の部分11a~11d(これらの間にチャネル115がある)として構造化され得る。このようなパッド部分は、アプリケーション回路またはFlexICの柔軟性を高め、またはカールする傾向を減らすことができる。
【0044】
ここで図17を参照すると、これは、本発明の一態様を具体化するとともに、他の態様を具体化する電子アセンブリでの使用に適した、別の回路モジュールの構成を、非常に概略的な形態で示している。回路モジュール1、2は、表面10、20を有する基板15、25を有し、その表面10、20上に第1の接点11、21および第2の接点12、22が形成される。また、部材(またはさらなる部材)13、23も、接点間の表面の領域上に形成される。この部材は、溝、スロット、またはチャネル14、24が形成される表面130、230を有する。この溝は、深さが当該部材の厚さよりも浅く、当該部材をほぼ長手方向(つまり、一方の接点から他方の接点への方向)に通っている。図には表面溝が1つだけ示されているが、当然のことながら、代替実施形態では、表面130、230に複数のそのような溝を設けてもよく、これらの溝は各々、ACAの少なくとも非導電性接着剤成分が、当該構造を有するアセンブリの製造中に当該構造上を流れるのを助ける流路を提供する。このような表面チャネルは、1つ以上のそのような部材を完全に遮断するチャネルと組み合わされて、または部材間に画定されて、アセンブリの製造中のACA接着剤の分布を改善することができる。
【0045】
本明細書に開示される技術の様々な態様および特徴は、以下の番号付き条項に記載されている。これらは個別に記載されているが、当然のことながら、複数の技術の条項を組み合わせてもよい。換言すれば、1つのどの技術の1つ以上の特徴も、対応する利点を伴って、他のどの技術の実施形態でも使用することができる。
【0046】
技術1:番号付き条項
【0047】
1. 電子回路アセンブリであって、
第1の電子回路モジュールと、
第2の電子回路モジュールと、
複数の導電性粒子と非導電性接着剤とを有し、前記第1の電子回路モジュールを前記第2の電子回路モジュールに接合するように配置された、ある量の異方性導電接着剤(ACA)と、を有し、
前記第1の電子回路モジュールは、第1の表面と、前記第1の表面上にそれぞれ設けられた第1の対の電気接点とを有し、前記第2の電子回路モジュールは、第2の表面と、前記第2の表面上にそれぞれ設けられた第2の対の電気接点とを有し、前記第1の表面は、前記第2の表面に対向するように配置され、前記第1の対の電気接点は、前記第1の対の第1の電気接点が前記第2の対の第1の電気接点と対向し、前記第1の対の第2の電気接点が前記第2の対の第2の電気接点と対向するように、前記第2の対の電気接点と位置合わせされ(換言すれば、当該配置では、前記第1の表面の平面にほぼ垂直な方向から見たときに、前記第1の対および前記第2の対の前記第1の接点間、ならびに、前記第1の対および前記第2の対の前記第2の接点間に、少なくとも部分的な重なりがある)、前記ある量のACAは、前記第1の表面と前記第2の表面の間の容積を占め、前記ACAの導電性粒子は、前記第1の対および前記第2の対の前記第1の電気接点間に第1の電気的接続を提供し、前記第1の対および前記第2の対の前記第2の電気接点間に第2の電気的接続を提供し、
前記第1の電子回路モジュールは、前記第1の表面上に設けられ、かつ前記第1の表面から突出し、かつ前記第1の対の電気接点間に配置された、少なくとも1つの部材と、前記部材を貫通して設けられたまたは前記第1の対の電気接点間に画定された少なくとも1つのチャネルと、をさらに有し、前記チャネルは各々、前記アセンブリの製造中(例えば、前記第1の表面と前記第2の表面が、これらの間に前記ある量のACAが挟まれた状態で、互いに接合/押し付けられるとき)、少なくとも前記非導電性接着剤に対して、前記第1の表面に平行な方向に流路を提供する、
前記アセンブリ。
【0048】
2. 前記少なくとも1つのチャネルは、前記第1の対の前記第1の接点から前記第1の対の前記第2の接点への(に向かう)方向(換言すれば、ほぼ前記第1の対の接点間の方向)に流路を提供する、条項1に記載のアセンブリ。
【0049】
3. 前記少なくとも1つのチャネルは、前記部材のうちの1つの表面の溝によって提供される(前記溝の深さは、前記溝が前記部材を切断しないように、前記溝が貫通する前記部材の厚さよりも浅い)、条項1または2に記載のアセンブリ。
【0050】
4. 前記少なくとも1つのチャネルは、前記部材の1つを第1の分離部分と第2の分離部分とに切断する、条項1~3のいずれかに記載のアセンブリ。
【0051】
5. 前記少なくとも1つのチャネルは、前記アセンブリの製造中に前記チャネルを通る前記導電性粒子の流れを阻止するために、前記導電性粒子の平均サイズよりも小さい幅を有する、条項1~4のいずれかに記載のアセンブリ。
【0052】
6. 前記少なくとも1つのチャネルは、前記アセンブリの製造中に前記チャネルを通る前記導電性粒子の流れを可能にするために、前記導電性粒子の平均サイズよりも大きい幅を有する、条項1~5のいずれかに記載のアセンブリ。
【0053】
7. 前記第1の対の電気接点は各々、前記第1の表面から突出している、条項1~6のいずれかに記載のアセンブリ。
【0054】
8. 前記第1の対の各電気接点および各前記部材は、前記第1の表面から同じ距離だけ突出している、条項7に記載のアセンブリ。
【0055】
9. 前記第1の電子回路モジュールは、複数の前記部材を有する、条項1~8のいずれかに記載のアセンブリ。
【0056】
10. 複数の前記チャネルを有し、前記複数のチャネルは各々、前記複数の部材のうちの少なくとも1つの対応する対の部材の間に画定される、条項9に記載のアセンブリ。
【0057】
11. 前記複数のチャネルは、複数の長手方向チャネルを有し、前記長手方向チャネルは各々、前記第1の対の前記第1の電気接点から前記第1の対の前記第2の電気接点までの長手方向に平行な方向に延在する、条項10に記載のアセンブリ。
【0058】
12. 前記複数のチャネルは、複数の横方向チャネルを有し、前記横方向チャネルは各々、前記第1の対の前記第1の電気接点から前記第1の対の前記第2の電気接点までの長手方向に対して横断する方向に延在する、条項10または11に記載のアセンブリ。
【0059】
14. 前記複数の部材は、複数の行および複数の列に配置されている、条項9~12のいずれかに記載のアセンブリ。
【0060】
15. 前記複数の部材は、長方形のアレイとして配置されている、条項9~14のいずれかに記載のアセンブリ。
【0061】
16. 前記複数の部材は、千鳥状に配置されている、条項9~14のいずれかに記載のアセンブリ。
【0062】
17. 前記部材は各々、導電性部材、シールド部材、スペーサ部材、絶縁部材(非導電性)、および前記第1の電子回路モジュールの電気または電子部品、のうちの少なくとも1つである、条項1~16のいずれかに記載のアセンブリ。
【0063】
18. 前記第2の電子回路モジュールは、前記第2の表面上に設けられ、かつ前記第2の表面から突出し、かつ前記第2の対の電気接点間に配置された、少なくとも1つのさらなる部材と、前記さらなる部材を貫通して設けられたまたは複数の前記さらなる部材間に画定された少なくとも1つのさらなるチャネルと、をさらに有し、前記さらなるチャネルは各々、前記アセンブリの製造中に少なくとも前記非導電性接着剤に対して、前記第2の表面に平行な方向にさらなる流路を提供する、条項1~17のいずれかに記載のアセンブリ。
【0064】
19. 前記少なくとも1つのさらなるチャネルは、前記第2の対の前記第1の接点から前記第2の対の前記第2の接点への(に向かう)方向(換言すれば、ほぼ前記第2の対の接点間の方向)に流路を提供する、条項18に記載のアセンブリ。
【0065】
20. 前記少なくとも1つのさらなるチャネルは、前記さらなる部材のうちの1つの表面の溝によって提供される(前記溝の深さは、前記溝が前記さらなる部材を切断しないように、前記溝が貫通する前記さらなる部材の厚さよりも浅い)、条項18または19に記載のアセンブリ。
【0066】
21. 前記少なくとも1つのさらなるチャネルは、前記さらなる部材の1つを第1の分離部分と第2の分離部分とに切断する、条項18~20のいずれかに記載のアセンブリ。
【0067】
22. 前記少なくとも1つのさらなるチャネルは、前記アセンブリの製造中に前記さらなるチャネルを通る前記導電性粒子の流れを阻止するために、前記導電性粒子の平均サイズよりも小さい幅を有する、条項18~21のいずれかに記載のアセンブリ。
【0068】
23. 前記少なくとも1つのさらなるチャネルは、前記アセンブリの製造中に前記さらなるチャネルを通る前記導電性粒子の流れを可能にするために、前記導電性粒子の平均サイズよりも大きい幅を有する、条項18~22のいずれかに記載のアセンブリ。
【0069】
24. 前記第2の対の電気接点は各々、前記第2の表面から突出している、条項18~23のいずれかに記載のアセンブリ。
【0070】
25. 前記第2の対の各電気接点および各前記さらなる部材は、前記第2の表面から同じ距離だけ突出している、条項25に記載のアセンブリ。
【0071】
26. 前記第2の電子回路モジュールは、複数の前記さらなる部材を有する、条項18~25のいずれかに記載のアセンブリ。
【0072】
27. 複数の前記さらなるチャネルを有し、前記複数のさらなるチャネルは各々、前記複数のさらなる部材のうちの少なくとも1つの対応する対のさらなる部材の間に画定される、条項26に記載のアセンブリ。
【0073】
28. 前記複数のさらなるチャネルは、複数のさらなる長手方向チャネルを有し、前記さらなる長手方向チャネルは各々、前記第2の対の前記第1の電気接点から前記第2の対の前記第2の電気接点までの長手方向に平行な方向に延在する、条項27に記載のアセンブリ。
【0074】
29. 前記複数のさらなるチャネルは、複数のさらなる横方向チャネルを有し、前記さらなる横方向チャネルは各々、前記第2の対の前記第1の電気接点から前記第2の対の前記第2の電気接点までの長手方向に対して横断する方向に延在する、条項27または28に記載のアセンブリ。
【0075】
30. 前記複数のさらなる部材は、複数の行および複数の列に配置されている、条項26~29のいずれかに記載のアセンブリ。
【0076】
31. 前記さらなる部材は各々、導電性部材、アンテナトラック、アンテナ巻線のターン、シールド部材、スペーサ部材、絶縁部材(非導電性)、および前記第2の電子回路モジュールの電気または電子部品、のうちの少なくとも1つである、条項18~30のいずれかに記載のアセンブリ。
【0077】
32. 前記少なくとも1つの部材は、前記少なくとも1つのさらなる部材と位置合わせされている、条項18~31のいずれかに記載のアセンブリ。
【0078】
33. 前記少なくとも1つの部材は、第1の部材を有し、前記少なくとも1つのさらなる部材は、第1のさらなる部材を有し、前記第1の部材は、前記第1のさらなる部材と位置合わせされており、前記第1の部材および前記第1のさらなる部材は、前記ACAの導電性粒子が前記第1の部材と前記第1のさらなる部材の間に第1のさらなる電気的接続を提供するように、両方とも導電性である、条項18~32のいずれかに記載のアセンブリ。
【0079】
34. 前記少なくとも1つのさらなる部材は、第2のさらなる部材を有し、前記ACAの導電性粒子が前記第1の部材と前記第2のさらなる部材の間に第2のさらなる電気的接続を提供するように、かつ、前記第1の部材が前記第1のさらなる部材と前記第2のさらなる部材の間に電気的接続(電気的ブリッジ)を提供するように、前記第2のさらなる部材は、導電性であり、前記第1の部材は、前記第2のさらなる部材と位置合わせされている、条項33に記載のアセンブリ。
【0080】
35. 前記第1のさらなる部材および前記第2のさらなる部材は、それぞれアンテナ巻線またはトラックの部分である、条項34に記載のアセンブリ。
【0081】
36. 前記第1のさらなる部材と前記第2のさらなる部材の間のギャップが、(例えば、前記第2の対の前記第1の接点から前記第2の対の前記第2の接点に向かう方向の)前記さらなるチャネルを提供する、条項34または35に記載のアセンブリ。
【0082】
37. 前記少なくとも1つの部材は、前記第2のモジュール上の対応する1つのさらなる部材と位置合わせされた第1の複数(またはグループ)の部材を有する、条項18~36のいずれかに記載のアセンブリ。
【0083】
38. 前記第1の複数の部材のうちの隣接する対の部材間のギャップが、(例えば、前記第1の対の前記第1の接点から前記第1の対の前記第2の接点に向かう方向の)前記チャネルを提供する、条項37に記載のアセンブリ。
【0084】
39. 前記少なくとも1つのさらなる部材は、第1の複数のさらなる部材を有し、前記第1の複数のさらなる部材は各々、前記第1のモジュールのそれぞれ対応するグループの部材と位置合わせされている、条項18~38のいずれかに記載のアセンブリ。
【0085】
40. 複数のギャップが、各々対応するグループの隣接する対の部材間に画定されて、複数の前記チャネルを提供する、条項39に記載のアセンブリ。
【0086】
41. 前記第1の複数のさらなる部材は、アンテナ巻線(またはトラック)のターンである、条項39または40に記載のアセンブリ。
【0087】
42. 前記部材グループは各々、一列に配置された複数の部材を有し、隣接する部材間のギャップにより、前記第1の対の接点間の長手方向に平行な複数の前記チャネルが提供される、条項39~41のいずれかに記載のアセンブリ。
【0088】
43. 前記部材グループは各々、少なくとも2つの互い違いの列に配置された複数の部材を有し、各部材は、前記第1の対の接点間の長手方向に平行な方向の長さを有し、前記長さは、(どの部材も、隣接するさらなる部材間、例えば、前記アンテナ巻線の隣接するターン間に電気的ブリッジを形成することができないように)前記第1の複数のさらなる部材の隣接するさらなる部材間の、長手方向の、最小分離距離よりも小さい、条項39~41のいずれかに記載のアセンブリ。
【0089】
44. 前記第1および第2の電子回路モジュールの少なくとも一方は、フレキシブルである、請求項1~43のいずれかに記載のアセンブリ。
【0090】
45. 前記第1および第2の電子回路モジュールは各々、フレキシブルである、条項1~44のいずれかに記載のアセンブリ。
【0091】
46. 前記第1および第2の回路モジュールの一方は、フレキシブルであり、前記第1および第2の電子回路モジュールの他方は、リジッドである、条項1~44のいずれかに記載のアセンブリ。
【0092】
47. 前記第1および第2の電子回路モジュールの少なくとも一方は、対応する対の電気接点に結合された電子回路(例えば、集積回路(IC))を有する、条項1~46のいずれかに記載のアセンブリ。
【0093】
48. 前記第1の電子回路モジュールは、フレキシブル集積回路であり、前記第2の電子回路モジュールは、アプリケーション回路である、条項1~47のいずれかに記載のアセンブリ。
【0094】
49. 条項1~48のいずれかに記載のアセンブリ用の第1の電子回路モジュール。
【0095】
50. 条項1~48のいずれかに記載のアセンブリ用の第2の電子回路モジュール。
【0096】
51. 電子回路アセンブリを製造する方法であって、
条項1~48のいずれかに記載された第1の電子回路モジュールを提供するステップと、
条項1~48のいずれかに記載された第2の電子回路モジュールを提供するステップと、
ある量のACAを前記第1の表面および/または前記第2の表面の少なくとも1つの領域に塗布するステップと、
前記第1の対の前記第1の電気接点が前記第2の対の前記第1の電気接点に対向し、かつ、前記第1の対の前記第2の電気接点が前記第2の対の前記第2の電気接点に対向するように、前記第1の対の電気接点が前記第2の対の電気接点と位置合わせされた状態で、前記第1の表面を前記第2の表面に対向するように配置するステップと、
前記ACAの少なくとも非導電性接着剤成分が、前記第1および第2の表面上に分布し、かつ、前記ある量のACAが前記第1および第2の表面間の容積を占めるように前記チャネルおよび/または前記さらなるチャネルの少なくとも一方を通って流れるように、また、前記ACAの導電性粒子が、前記第1および第2の対の前記第1の電気接点間の第1の電気的接続ならびに前記第1および第2の対の前記第2の電気接点間の第2の電気的接続を提供するように、前記第1の表面および前記第2の表面を互いに押し付けるステップと、
を有する、前記方法。
【0097】
52. 前記塗布するステップは、前記ある量のACAを前記第1の表面および/または前記第2の表面の複数の領域に塗布することを含む、条項51に記載の方法。
【0098】
53. 電子回路アセンブリであって、
第1の電子回路モジュールと、
第2の電子回路モジュールと、
複数の導電性粒子と非導電性接着剤とを有し、前記第1の電子回路モジュールを前記第2の電子回路モジュールに接合するように配置された、ある量の異方性導電性接着剤(ACA)と、を有し、
前記第1の電子回路モジュールは、第1の表面と、前記第1の表面上に設けられた第1の電気接点とを有し、前記第2の電子回路モジュールは、第2の表面と、前記第2の表面上に設けられた第2の電気接点とを有し、前記第1の表面は、前記第2の表面に対向するように配置され、前記第1の電気接点は、前記第1の電気接点が前記第2の電気接点と対向するように前記第2の電気接点と位置合わせされ、前記ある量のACAは、前記第1および第2の表面間の容積を占め、前記ACAの導電性粒子は、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点の間に第1の電気的接続を提供し、
前記第1の電子回路モジュールは、前記第1の表面上に設けられ、かつ前記第1の表面から突出し、かつ前記第1の電気接点から離間している、少なくとも1つの部材と、前記部材を貫通して設けられたまたは複数の前記部材間に画定された少なくとも1つのチャネルと、をさらに有し、前記チャネルは各々、前記アセンブリの製造中(例えば、前記第1の表面と前記第2の表面が、これらの間に前記ある量のACAが挟まれた状態で、互いに接合/押し付けられるとき)、少なくとも前記非導電性接着剤に対して、前記第1の表面に平行な方向に流路を提供する、
前記アセンブリ。
【0099】
54. 前記少なくとも1つのチャネルは、前記第1の電気接点から離れる方向に流路を提供するように配置されている、条項53に記載のアセンブリ。
【0100】
55. 前記第2の電子回路モジュールは、前記第2の表面上に設けられ、かつ前記第2の表面から突出し、かつ前記第2の電気接点から離間している、少なくとも1つのさらなる部材と、前記さらなる部材を貫通して設けられたまたは複数の前記さらなる部材間に画定された少なくとも1つのさらなるチャネルと、をさらに有し、前記さらなるチャネルは各々、前記アセンブリの製造中に少なくとも前記非導電性接着剤に対して、前記第2の表面に平行な方向にさらなる流路を提供する、条項53または54に記載のアセンブリ。
【0101】
56. 前記少なくとも1つのさらなるチャネルは、前記第2の接点から離れる方向に流路を提供する、条項55に記載のアセンブリ。
【0102】
57. 前記少なくとも1つのさらなる部材は、少なくとも1つの部材と位置合わせされている、条項55または56に記載のアセンブリ。
【0103】
58. 前記第1の表面上に設けられ、かつ前記第1の表面から突出し、かつ前記アセンブリの製造中に前記ACAの少なくとも1つの成分の前記第1の電気接点から離れる方向への流れを阻止するように配置された、少なくとも1つの遮断部材をさらに有する、条項53~57のいずれかに記載のアセンブリ。
【0104】
技術2:条項
【0105】
1. 第1の表面と、前記第1の表面上に設けられた第1の電気接点とを有し、第2の電子回路モジュールに接合して電子回路アセンブリを形成するための電子回路モジュールであって、前記第2の電子回路モジュールは、第2の表面と、前記第2の表面上に設けられた第2の電気接点とを有し、前記電子回路アセンブリは、複数の導電性粒子と非導電性接着剤とを有するある量の異方性導電接着剤(ACA)を前記第1の表面と前記第2の表面の間に提供し、前記導電性粒子が前記第1および第2の接点間に電気的接続を形成するように前記接点が位置合わせされた状態で、前記表面を互いに押し付けることによって形成され、
前記電子回路モジュールは、前記ある量のACAを塗布可能な前記第1の表面の領域と、複数のガイド部材と、をさらに有し、前記複数のガイド部材は各々、前記第1の表面上に設けられ、かつ前記第1の表面から突出し、前記複数のガイド部材は、前記アセンブリの製造中に前記ある量のACAの少なくとも一部を前記領域から前記第1の表面に平行な方向にガイドするように配置されている、
前記電子回路モジュール。
【0106】
2. 前記複数のガイド部材は、その間にチャネルを画定する少なくとも一対のガイド部材を有し、前記チャネルは、前記ACAの流れを前記領域から離れる方に(例えば、所望のまたは所定の方向に)向けるように配置されている、条項1に記載のモジュール。
【0107】
3. 前記第1の電気接点は、前記領域内にある、条項1または2に記載のモジュール。
【0108】
4. 前記第1の電気接点は、部分的に前記領域内にある、条項1または2に記載のモジュール。
【0109】
5. 前記第1の電気接点は、前記領域外にある、条項1または2に記載のモジュール。
【0110】
6. 前記複数のガイド部材は、前記ある量のACAの少なくとも一部を前記領域から前記第1の電気接点へ(または向けて)案内するように配置されている、条項5に記載のモジュール。
【0111】
7. 前記電子回路モジュールは、前記第1の表面上に設けられたさらなる電気接点をさらに有し、前記領域は、前記第1の電気接点と前記さらなる電気接点の間に配置されている、条項5または6に記載のモジュール。
【0112】
8. 前記複数のガイド部材は、前記ある量のACAの第1の部分を前記領域から前記第1の電気接点へ(または向かって)ガイドし、前記ある量のACAの第2の部分を前記領域から前記さらなる電気接点へ(または向けて)ガイドするように配置されている、条項7に記載のモジュール。
【0113】
9. 前記複数のガイド部材は、前記ACAの少なくとも1つの成分の流れが前記第1の表面を越えて広がるのを限定または制限するように配置された少なくとも1つのガイド部材をさらに有する、条項1~8のいずれかに記載のモジュール。
【0114】
10. 前記複数のガイド部材は、前記ACAの流れが制限される前記第1の表面の領域の周囲の側面を画定するように配置された少なくとも1つの周囲部材を有する、条項9に記載のモジュール。
【0115】
11. 前記複数のガイド部材は、各々前記領域から放射状に延在するように配置された複数のガイド部材を有する、請求項1~10のいずれかに記載のモジュール。
【0116】
12. 前記第1の表面上に設けられたさらなる電気接点をさらに有し、前記複数のガイド部材は、前記第1の電気接点および前記さらなる電気接点に(対して)塗布するACAの量の少なくとも一部を、前記第1の接点と前記さらなる接点の間の前記第1の表面の一部を越えてガイドするように配置されている、条項1~11のいずれかに記載のモジュール。
【0117】
13. 前記電子回路モジュールは、フレキシブルである、条項1~12のいずれかに記載のモジュール。
【0118】
14. 前記電子回路モジュールは、前記第1の電気接点に結合された集積回路をさらに有する、条項1~13のいずれかに記載のモジュール。
【0119】
15. 条項1~14のいずれかに記載の第1の電子回路モジュールと、第2の表面と前記第2の表面上に設けられた第2の電気接点とを有する第2の電子回路モジュールと、を有する電子回路アセンブリであって、前記第1および第2の表面は、互いに対向するように配置され、かつ、前記第1の電気接点が前記第2の電気接点と対向するように位置合わせされており、前記アセンブリは、ある量のACAをさらに有し、前記ある量のACAは、複数の導電性粒子と非導電性接着剤とを有し、前記第1の表面と前記第2の表面の間の容積を占め、前記ACAの導電性粒子は、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点の間に電気的接続を提供する、前記電子回路アセンブリ。
【0120】
16. 電子回路アセンブリを製造する方法であって、
条項1~14のいずれかに記載の第1の電子回路モジュールを提供するステップと、
第2の表面と前記第2の表面上に設けられた第2の電気接点とを有する第2の電子回路モジュールを提供するステップと、
ある量のACAを前記第1の表面の少なくとも前記領域に(上に)塗布するステップと、
前記第1の電気接点が前記第2の電気接点と対向するように前記第1の電気接点が前記第2の電気接点と位置合わせされた状態で、前記第1の表面を前記第2の表面に対向するように配置するステップと、
前記ACAが、前記第1および第2の表面上に分布し、前記複数のガイド部材によってガイドされるように、また、前記ある量のACAが前記第1の表面と前記第2の表面の間の容積を占め、かつ、前記ACAの導電性粒子が前記第1の電気接点と前記第2の電気接点の間に電気的接続を提供するように、前記第1の表面および前記第2の表面を互いに押し付けるステップと、
を有する、前記方法。
【0121】
17. 前記塗布するステップは、前記ある量のACAを前記第1の表面の複数の領域に塗布することを含む、条項16に記載の方法。
【0122】
18. 前記第1の電子回路モジュールは、さらなる電気接点を有し、前記塗布するステップは、前記ある量のACAを少なくとも前記第1の電気接点および前記さらなる電気接点に塗布することを含む、条項17に記載の方法。
【0123】
19. 前記ある量のACAの一部を、前記第1の接点と前記さらなる接点の間の前記第1の表面の領域に塗布するステップをさらに有する、条項18に記載の方法。
【0124】
技術3:条項
【0125】
1. 第1の表面と、前記第1の表面上に設けられた第1の電気接点とを有し、第2の電子回路モジュールに接合して電子回路アセンブリを形成するための電子回路モジュールであって、前記第2の電子回路モジュールは、第2の表面と、前記第2の表面上に設けられた第2の電気接点とを有し、前記電子回路アセンブリは、複数の導電性粒子と非導電性接着剤とを有するある量の異方性導電接着剤(ACA)を前記第1の表面と前記第2の表面の間に提供し、前記導電性粒子が前記第1および第2の接点間に電気的接続を形成するように前記接点が位置合わせされた状態で、前記表面を互いに押し付けることによって形成され、
前記電子回路モジュールは、前記第1の表面上に設けられ、かつ前記第1の表面から突出し、かつ前記第1の電気接点から離間し、かつ前記第1の電気接点の周囲に(前記第1の表面から)隆起した周囲バリアを提供するように配置された、少なくとも1つの周囲部材をさらに有し、前記隆起した周囲バリアは、前記周囲部材を貫通して設けられたまたは複数の前記周囲部材間に画定された少なくとも1つのチャネルを有し、前記チャネルは各々、前記アセンブリの製造中に、前記隆起した周囲バリア内に堆積した前記ある量のACAの前記非導電性接着剤の一部が前記隆起した周囲バリアから流出可能となるように配置された流路を提供する、
前記電子回路モジュール。
【0126】
2. 前記チャネルは各々、Xを超えない幅を有し、各チャネルは、前記アセンブリの製造中に、Xよりも大きい最小寸法を有する前記ある量のACAの導電性粒子が当該チャネルを通って前記隆起した周囲バリアから流出するのを阻止(または防止)するように配置されている、条項1に記載のモジュール。
【0127】
3. 前記第1の電気接点は、前記第1の表面から突出している、条項1または2に記載のモジュール。
【0128】
4. 前記第1の電気接点および各周囲部材は、前記第1の表面から同じ距離だけ突出している、条項3に記載のモジュール。
【0129】
5. 少なくとも1つの溝または表面チャネルが、前記第1の電気接点の表面に設けられている、条項1~4のいずれかに記載のモジュール。
【0130】
6. 前記第1の電気接点の表面には、前記ACAの導電性粒子を捕獲するための、少なくとも1つの溝、表面チャネル、窪み、空洞、または窓が、前記第1の表面に至るまで設けられている、条項1~5のいずれかに記載のモジュール。
【0131】
7. 前記第1の電気接点は、複数の第1の電気接点部材を有し、前記第1の電気接点部材は各々、前記隆起した周囲バリアの内側に配置されている、条項1~6のいずれかに記載のモジュール。
【0132】
8. 前記複数の第1の電気接点部材は、複数の行および複数の列に配置されている、条項7に記載のモジュール。
【0133】
9. 前記少なくとも1つの周囲部材は、複数の表面チャネルが設けられた表面(例えば、上面)を有する第1の周囲部材を有し、各表面チャネルは、深さが前記第1の周囲部材の厚さよりも小さく、かつ、前記アセンブリの製造中に、前記非導電性接着剤が前記第1の周囲部材の一方の側から前記第1の周囲部材の反対側へ当該表面チャネルを通って流れることを可能にするように配置されている、条項1~8のいずれかに記載のモジュール。
【0134】
10. 各表面チャネルは、Xを超えない幅を有する、条項2に従属する条項9に記載のモジュール。
【0135】
11. 前記第1の周囲部材は、前記第1の接点を囲んでいる、条項9または10に記載のモジュール。
【0136】
12. 前記少なくとも1つの周囲部材は、複数の周囲部材を有し、前記少なくとも1つのチャネルは、複数のチャネルを有し、前記複数のチャネルの各チャネルは、前記複数の周囲部材のうちの対応する一対の周囲部材の間に設けられている、条項1~10のいずれかに記載のモジュール。
【0137】
13. 前記第1の表面上に設けられたさらなる電気接点をさらに有し、前記少なくとも1つのチャネルは、前記アセンブリの製造中に、前記隆起した周囲バリア内に堆積した前記ある量のACAの前記非導電性接着剤の一部が前記隆起した周囲バリアから前記さらなる電気接点に向かう方向に流出可能となるように配置された少なくとも1つのチャネルを有する、条項1~12のいずれかに記載のモジュール。
【0138】
14. 前記第1の表面上に設けられ、かつ前記第1の表面から突出し、かつ前記さらなる電気接点から離間し、かつ前記さらなる電気接点の周囲に(前記第1の表面から)隆起した第2の周囲バリアを提供するように配置された、少なくとも1つのさらなる周囲部材をさらに有し、前記第2の隆起した周囲バリアは、前記さらなる周囲部材を貫通して設けられたまたは複数の前記さらなる周囲部材間に画定された少なくとも1つのさらなるチャネルを有し、前記さらなるチャネルは各々、前記アセンブリの製造中に、前記第2の隆起した周囲バリア内に堆積した前記ある量のACAの前記非導電性接着剤の一部が前記第2の隆起した周囲バリアから流出可能となるように配置された流路を提供する、条項13に記載のモジュール。
【0139】
15. 少なくとも1つの追加部材をさらに有し、各追加部材は、第1の表面から突出し、かつ、前記第1の接点と前記さらなる接点の間の前記第1の表面の領域内の前記第1の表面上に設けられている、条項13または14に記載のモジュール。
【0140】
16. 前記追加部材を貫通して設けられたまたは複数の前記追加部材間に画定された少なくとも1つの追加チャネルをさらに有し、前記追加チャネルは各々、前記アセンブリの製造中に、前記導電性接着剤が当該チャネルを流れるのを可能にするように配置された流路を提供する、条項15に記載のモジュール。
【0141】
17. 条項1~16のいずれかに記載の第1の電子回路モジュールと、第2の表面と前記第2の表面上に設けられた第2の電気接点とを有する第2の電子回路モジュールと、複数の導電性粒子と非導電性接着剤とを有し、前記第1の表面と前記第2の表面の間の容積を占める、ある量の異方性導電接着剤(ACA)と、を有する電子回路アセンブリであって、前記第1の表面は、前記第2の表面に対向し、前記第1の接点は、前記ACAの前記導電性粒子が前記第1および第2の接点間に電気的接続を形成するように前記第2の接点と位置合わせされている、電子回路アセンブリ。
【0142】
18. 前記隆起した周囲バリアの少なくとも1つのチャネルは、Xを超えない幅を有し、前記アセンブリは、前記容積内および前記隆起した周囲バリア内に、各々Xよりも大きい最小寸法を有する第1の複数の前記導電性粒子を有する、条項17に記載のアセンブリ。
【0143】
19. 前記ある量のACAの前記導電性粒子の平均最小寸法は、Xよりも大きい、条項18に記載のアセンブリ。
【0144】
20. 前記導電性粒子の数密度(numerical density)は、前記隆起した周囲バリアの内側の方が前記隆起した周囲バリアの外側にある前記第1の表面の領域よりも大きい、条項17~19のいずれかに記載のアセンブリ。
【0145】
21. 電子回路アセンブリを製造する方法であって、
条項1~16のいずれかに記載の第1の電子回路モジュールを提供するステップと、
第2の表面と前記第2の表面上に設けられた第2の電気接点とを有する第2の電子回路モジュールを提供するステップと、
複数の導電性粒子と非導電性接着剤とを有するある量のACAを、前記隆起した周囲バリア内の前記第1の表面の領域に(の上に)塗布し(これは、もちろん、前記第1の接点をACAで少なくとも部分的に覆うことを含み得る)または前記第2の接点に(の上に)塗布するステップと、
前記第1の電気接点が前記第2の電気接点と対向するように前記第1の電気接点が前記第2の電気接点と位置合わせされた状態で、前記第1の表面を前記第2の表面に対向するように配置するステップと、
前記ACAの前記非導電性接着剤の一部が前記少なくとも1つのチャネルを通じて前記隆起した周囲バリアから流出し、前記ある量のACAが前記第1の表面と前記第2の表面の間の容積を占め、前記ACAの前記導電性粒子が前記第1の電気接点と前記第2の電気接点の間に電気的接続を提供するように、前記第1の表面および前記第2の表面を互いに押し付けるステップと、
を有する、前記方法。
【0146】
22. 前記隆起した周囲バリアの少なくとも1つのチャネルは、Xを超えない幅を有し、前記複数の導電性粒子の少なくとも一部は、Xよりも大きい最小寸法(例えば、直径)を有する、条項21に記載の方法。
【0147】
23. 前記隆起した周囲バリアの各チャネルは、Xを超えない幅を有する、条項22に記載の方法。
【0148】
24. 前記複数の導電性粒子の平均最小寸法は、Xよりも大きい、条項22または23に記載の方法。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】