(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-05
(54)【発明の名称】作動液用のガイド要素
(51)【国際特許分類】
F15D 1/02 20060101AFI20231225BHJP
【FI】
F15D1/02 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533250
(86)(22)【出願日】2021-12-13
(85)【翻訳文提出日】2023-06-19
(86)【国際出願番号】 US2021062997
(87)【国際公開番号】W WO2022132604
(87)【国際公開日】2022-06-23
(32)【優先日】2020-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391020193
【氏名又は名称】キャタピラー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェア―、ダニエル グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】シム、トーマス ケー.
(57)【要約】
作動液用のガイド要素は、第1の端面、第2の端面、及び第1の端面を第2の端面に接続する外面を含む。第1の端面は、第1の面取り開口部を含む。第2の端面は、第1の開口部と流体連通し、テーパセクションを含む長手方向ボアを画定する第2の開口部を含む。第1の面取り開口部及びテーパセクションは、作動液をガイドして、作動液の乱流から作動液の層流への変換を促進するように構成される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作動液用のガイド要素(206、208)であって、
第1の端面(402)、第2の端面(404)、及び前記第1の端面(402)を前記第2の端面(404)に接続する外面(406)を含み、
前記第1の端面(402)は、第1の面取り開口部(408)を含み、
前記第2の端面(404)は、前記第1の面取り開口部(408)と流体連通し、テーパセクション(418)を含む長手方向ボア(260)を画定する第2の開口部(412)を含み、
前記第1の面取り開口部(408)及び前記テーパセクション(418)は、前記作動液をガイドして、前記作動液の乱流の前記作動液の層流への変換を促進するように構成される、ガイド要素(206、208)。
【請求項2】
前記外面(406)は、前記第1の端面(402)に隣接するヘッド部分(422)と、前記第2の端面(404)に隣接するシャンク部分(424)とを含み、
前記ヘッド部分(422)は、前記シャンク部分(424)の第2の直径よりも大きい第1の直径を有する、請求項1に記載のガイド要素(206、208)。
【請求項3】
前記シャンク部分(424)にねじ切り加工される、請求項2に記載のガイド要素(206、208)。
【請求項4】
前記長手方向ボア(260)は、前記第1の面取り開口部(408)に隣接する第1の線状セクション(414)と、前記第2の開口部(412)に隣接する第2の線状セクション(416)とをさらに含み、
前記テーパセクション(418)は、前記第1の線状セクション(414)と前記第2の線状セクション(416)との間に位置する、請求項1~3のいずれか一項に記載のガイド要素(206、208)。
【請求項5】
前記長手方向ボア(260)は、前記テーパセクション(418)と前記第2の線状セクション(416)との間に位置する第3の線状セクション(420)をさらに含み、
前記第1の線状セクション(414)の第1の直径及び前記第2の線状セクション(416)の第2の直径は、前記第3の線状セクション(420)の第3の直径よりも大きい、請求項4に記載のガイド要素(206、208)。
【請求項6】
流体用のガイド要素(206、208)であって、
第1の端面(402)、第2の端面(404)、及び前記第1の端面(402)を前記第2の端面(406)に接続する外面(406)を含み、
前記第1の端面(402)は、第1の開口部(408)を含み、
前記第2の端面(404)は、前記第1の開口部(408)と流体連通して長手方向ボア(260)を画定する第2の開口部(412)を含み、
前記長手方向ボア(260)は、そこに流れる前記流体の乱流を低減するように構成された円錐台状セクション(418)を含み、
前記外面(406)には、その長さに沿って少なくとも部分的にねじ切り加工される、ガイド要素(206、208)。
【請求項7】
前記長手方向ボア(260)が、前記流体の流量を約1.5リットル/分~約5リットル/分の範囲に減少させるように形作られ、サイジングされる、請求項6に記載のガイド要素(206、208)。
【請求項8】
前記長手方向ボア(260)がさらに、
前記第2の開口部(412)に隣接する第1の円筒セクション(416)と、
前記円錐台状セクション(418)と前記第1の円筒セクション(416)との間にある第2の円筒セクション(420)とを含み、
前記第1の円筒セクション(416)は、前記第2の円筒セクション(420)の第2の直径よりも大きい第1の直径を有する、請求項6~7のいずれか一項に記載のガイド要素(206、208)。
【請求項9】
前記第1の直径は、約8ミリメートルから約9ミリメートルの第1の範囲内にあり、
前記第2の直径は、約4ミリメートルから約5ミリメートルの第2の範囲にある、請求項8に記載のガイド要素(206、208)。
【請求項10】
前記長手方向ボア(260)は、前記第1の開口部(408)から前記円錐台状セクション(418)まで延びる円筒セクション(414)をさらに含む、請求項6~9のいずれか一項に記載のガイド要素(206、208)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、粒子センサアセンブリに関し、例えば作動液用のガイド要素に関する。
【背景技術】
【0002】
作動液は、多くの移動式及び定置式機械の重要なコンポーネントである。例えば、作動液は、潤滑剤として、あるいはシステム内の動力伝達及び/又は熱伝達を促進するために使用され得る。しかし、時間の経過とともに、塵又は砂などの外部ソースの進入、又はギア、ベアリング、ポンプの磨耗などの内部ソースのため、固体微粒子が油圧システムに蓄積し、これは、いくつかのシステムの損傷又は性能の低下を引き起こす可能性がある。作動液内の汚染を監視するために、システムにセンサアセンブリを利用する場合があるが、これは扱いにくく、高価で、適用範囲が限られている可能性がある。
【0003】
1990年7月10日にPawliszynに発行された米国特許第4,940,333号は、サンプル内の濃度勾配を測定する検出器を開示している。検出器は、サンプルチャンバーと、プローブ光ビームがサンプルチャンバーを通過するように構成された光源と、サンプルチャンバーを通過して出たプローブ光ビームの位置を検出する手段と、予め選択された化合物がチャンバー内に存在する場合に予め選択された化合物によって吸収されるように構成される励起エネルギーをサンプルチャンバーに周期的に供給する手段とを含む。そのため、予め選択された化合物が存在する場合、それは、励起エネルギーを吸収し、サンプル内のその化学物質の濃度勾配に実質的に対応する、光熱プロセスによりサンプル内に温度勾配を生成する。この温度勾配は、屈折率勾配を形成するため、サンプルチャンバーを通過するプローブ光ビームによっても検出される。
【0004】
本開示の粒子センサアセンブリは、上述の問題及び/又は当該技術分野における他の問題のうちの1つ以上を解決する。
【発明の概要】
【0005】
いくつかの実施形態では、作動液用のガイド要素は、第1の端面、第2の端面、及び第1の端面を第2の端面に接続する外面を含み、第1の端面は、第1の面取り開口部及び少なくとも1つのノッチを含み、第2の端面は、第1の開口部と流体連通し、テーパセクションを含む長手方向ボアを画定する第2の開口部を含み、第1の面取り開口部、少なくとも1つのノッチ、及びテーパセクションは、作動液をガイドして、作動液の乱流の作動液の層流への変換を促進するように構成される。
【0006】
いくつかの実施形態では、流体用のガイド要素は、第1の端面、第2の端面、及び第1の端面を第2の端面に接続する外面を含み、第1の端面は第1の開口部を含み、第2の端面は、第1の開口部と流体連通し、長手方向ボアを画定する第2の開口部を含み、長手方向ボアは、そこに流れる流体の乱流を低減するように構成された円錐台状セクションを含み、外面は、その長さに沿って少なくとも部分的にねじ切り加工される。
【0007】
いくつかの実施形態では、作動液用のガイド要素は、第1の端面、第2の端面、及び第1の端面を第2の端面に接続する外面を含み、第1の端面は、第1の開口部と、第1の開口部に対して偏心して配置された複数のノッチとを含み、第2の端面は、第1の開口部と流体連通し、テーパセクションを含む長手方向ボアを画定する第2の開口部を含み、複数のノッチ及びテーパセクションは、作動液をガイドして、作動液の乱流の作動液の層流への変換を促進するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】粒子センサアセンブリを含む流体監視システムの概略図である。
【
図4】粒子センサアセンブリのガイド要素の断面図である。
【
図6】インライン構成の粒子センサアセンブリの断面図である。
【
図7】キドニーループ構成の粒子センサアセンブリの断面図である。
【
図8】ハイブリッド構成の粒子センサアセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、半透明流体を含むあらゆるシステムに適用可能な粒子センサアセンブリに関する。例えば、流体は、作動液(例えば、鉱油、水グリコール、リン酸エステル)又は別の種類の流体であってもよい。このシステムは、自動車、ブルドーザー、クレーン、掘削機、トラクター、又は別の種類の機械などの機械に実装され得る。
【0010】
以下の説明を簡略化するために、同じ符号を使用して類似の特徴を表すことができる。図面は原寸に比例していない場合もある。
【0011】
図1は、流体源102及び粒子センサアセンブリ104を含む流体監視システム100の概略図である。流体源102は、粒子センサアセンブリ104を通過する作動液の供給源として機能する。例えば、流体源102は、リザーバ、パイプ、マニホールド、トランスミッション、フィルタベース、又は第1の穴106及び第2の穴108を有する別のタイプのエンクロージャであってもよい。その内部のデブリ粒子(例えば、塵、砂、又は他のタイプの粒子)の量を監視するために、流体源102は、
図2~
図3に関連して後述する粒子センサアセンブリ104に取り付けられる。矢印で示すように、作動液は、第1の穴106を通過し、粒子センサアセンブリ104を通る経路に沿って移動した後、第2の穴108を介して流体源102に再流入し得る。
【0012】
図1は、作動液の一般的な流路(例えば、流体源102から粒子センサアセンブリ104を通って流体源102に戻る)を示しており、粒子センサアセンブリ104がどのように構成されるか、及び/又はどのように流体源102に取り付けられるかを示すことを意図したものではないことを理解するべきである。スペース制約又は他の要因に応じて、粒子センサアセンブリ104は異なる構成を形成し、それによって経路の形状及び/又は長さを変えることができる。異なる構成の例については、
図6~
図8に関連して説明される。
【0013】
上述のように、
図1は一例として提供される。他の例は、
図1に記載された例とは異なるものであってもよい。例えば、コンポーネントの数及び配置は、
図1に示されるものと異なってもよい。したがって、
図1に示すものに対して、追加のコンポーネント、少ないコンポーネント、異なるコンポーネント、及び/又は異なる配置のコンポーネントが存在してもよい。
【0014】
図2~3は、粒子センサアセンブリ104の図である。
図2は、粒子センサアセンブリ104の断面図である。
図3は、粒子センサアセンブリ104の等角図である。
【0015】
粒子センサアセンブリ104は、ハウジング202、粒子センサ204、第1のガイド要素206、第2のガイド要素208、カバー210、及びベースプレート212を含む。単一の一体型材料片(例えば、鋼)で製造され得るハウジング202は、第1の端面214、第2の端面216、上面218、及び底面220を含む。第1の端面214は、第1の端部開口部222を含む。第1の端面214に対向する第2の端面216は、第1の端部開口部222と連通して長手方向ボア226を画定する第2の端部開口部224を含む。長手方向ボア226は、少なくとも部分的にねじ切り加工されてもよく、又は第1のガイド要素206及び第2のガイド要素208を受け入れるように構成されてもよい。上面218は、第1の端面214を第2の端面216に接続し、上部開口部228を含む。上面218に対向する底面220は、第1の底部開口部230、第2の底部開口部232、及び第3の底部開口部234を含む。第1の底部開口部230は、長手方向ボア226と交差する第1の交差ボア236と連通する。第2の底部開口部232は、長手方向ボア226と交差する第2の交差ボア238と連通する。第1の底部開口部230と第2の底部開口部232との間に位置する第3の底部開口部234は、上部開口部228と連通し、粒子センサ204用の検出チャンバー240を画定する。検出チャンバー240は、長手方向ボア226と交差する。第1の交差ボア236、第2の交差ボア238、及び検出チャンバー240は、長手方向ボア226と約90度の角度で交差し得る。他の交差角度も可能である。
【0016】
1つ又は複数のモジュラーコンポーネントを受け入れるために、
図6~8に関連して以下に説明するように、第1の端部開口部222、第2の端部開口部224、第1の底部開口部230、及び第2の底部開口部232はテーパ状であってもよい。例えば、第1の端部開口部222、第2の端部開口部224、第1の底部開口部230、及び第2の底部開口部232のうちの1つ又は複数は、皿穴又はカウンタボアを形成することができる。追加的に又は代替的に、第1の交差ボア236及び第2の交差ボア238は、少なくとも部分的にねじ切り加工されるか、又は1つ又は複数のモジュラーコンポーネントを受け入れるように構成されてもよい。同様に、上部開口部228及び第3の底部開口部234は、粒子センサ204とベースプレート212のコンポーネントをそれぞれ受け入れるためのカウンタボアを形成し得る。
【0017】
粒子センサ204は、光源242、検出器244、及びそれらの間に配置された透明管246を含む光学センサである。光源242は、例えば、ハウジング202の上部開口部228内に固定された発光ダイオードを含んでもよい。検出器244は、例えば、光源242から透明管246を通過する光のパターンを処理するために、検出チャンバー240内に配置されたフォトダイオードを含んでもよい。作動液用の通路256を画定する透明管246は、長手方向ボア226内に同心円状に配置され、検出チャンバー240を横切って延び、光源242からの光を受け取る。透明管246は、ガラス又は他の種類の透明材料で形成されてもよい。電気ケーブル258により、粒子センサ204は、情報を検出器244からユーザインタフェースに送信し得る。追加的に又は代替的に、電気ケーブル258は粒子センサ204に電力を供給し得る。バッテリー及び/又はソーラーパネルなどの他の電源も可能であってもよい。
【0018】
第1のガイド要素206及び第2のガイド要素208は、透明管246の両側で長手方向ボア226内に同心円状に配置される。第1のガイド要素206は第1の長手方向ボア260を有し、第2のガイド要素208は第2の長手方向ボア262を有する。第1の長手方向ボア260及び第2の長手方向ボア262は、透明管246の通路256と流体連通し、それによって作動液がそこを通過することを可能にする。
図3~
図4に関連して以下に説明するように、第1のガイド要素206及び第2のガイド要素208は、作動液の乱流から作動液の層流への変換を容易にするように構造及び配置される。
【0019】
カバー210は、光源242を保護し、電気ケーブル258を粒子センサ204に接続するために、上部開口部228の上に配置される。ベースプレート212は、検出器244を保護するために、底面220の第3の底部開口部234内に固定される。換言すれば、カバー210及びベースプレート212は、検出チャンバー240内で粒子センサ204を囲む。カバー210及びベースプレート212は、ボルト又は他のタイプの締結具(例えば、ネジ、クリップ、及び/又は同様のもの)を介してハウジング202に固定され得る。
【0020】
粒子センサアセンブリ104は、粒子センサ204、第1のガイド要素206、及び第2のガイド要素208を囲むために、約50ミリメートル(mm)から約100ミリメートル(mm)の範囲の幅と、約50mmから約100mmの範囲の高さと、約100mmから200mmの範囲の長さとを有する。第1のガイド要素206、第2のガイド要素208、及びそれらの間の透明管246を固定するために、長手方向ボア226は、約12mmから約15mmの範囲の直径と、約100mmから約200mmの範囲の長さとを有する。第1の交差ボア236及び/又は第2の交差ボア238の直径は、長手方向ボア226の直径以下であってもよい。他の寸法も考えられる。
【0021】
上記のように、
図2~
図3は例として提供される。他の例は、
図2~
図3に記載されているものと異なってもよい。例えば、コンポーネントの数及び配置は、
図2及び
図3に示されるものと異なってもよい。したがって、
図2~3に示されるものに比べて、追加のコンポーネント、より少ないコンポーネント、異なるコンポーネント、異なる形状のコンポーネント、異なるサイズのコンポーネント、及び/又は異なる配置のコンポーネントがあってもよい。例えば、製造を簡素化し、及び/又はコストを削減するために、粒子センサアセンブリ104は、第1のガイド要素206又は第2のガイド要素208のうちの1つだけを含んでもよい。
【0022】
図4~5は、第1のガイド要素206の図である。
図4は、第1のガイド要素206の断面図である。
図5は、第1のガイド要素206の等角図である。作動液が長手方向ボア226を通っていずれかの方向に流れることを可能にするために、第1のガイド要素206は第2のガイド要素208と実質的に同一であることを理解すべきである。
【0023】
図4~5に示されるように、第1のガイド要素206は、第1の端面402、第2の端面404、及び第1の端面402を第2の端面404に接続する外面406を含む。第1のガイド要素206は、単一の一体型材料片(例えば、鋼)から形成され得る。第1の端面402は、第1の開口部408を含む。第1の開口部408は、そこを通過する作動液の乱流を低減するために面取りされてもよい。第1の端面402に対向する第2の端面404は、第1の開口部408と連通し、第1の長手方向ボア260を形成する第2の開口部412を含む。
【0024】
第1の長手方向ボア260は、第1の円筒セクション414、第2の円筒セクション416、円錐台状セクション418、及び第3の円筒セクション420を含む。第1の円筒セクション414は第1の開口部408に隣接し、第2の円筒セクション416は第2の開口部412に隣接する。円錐台状セクション418は、そこを通過する作動液の乱流を低減するように構成され、第1の円筒セクション414に隣接する。第3の円筒セクション420は、円錐台状セクション418と第2の円筒セクション416との間に配置される。円錐台状セクション418は、第1の円筒セクション414の直径が第3の円筒セクション420の直径よりも大きくなるように先細になっている。例えば、第1の円筒セクション414の直径は、約8mmから約9mmの範囲であってもよい。第3の円筒セクション420の直径は、約4mmから約5mmの範囲であってよい。第2の円筒セクション416は、(例えば、第1のガイド要素206と第2のガイド要素208との間にクランプされる摩擦嵌合、又は別のタイプの取り付けによって)透明管246の端部を受け入れるようなサイズに作られる。例えば、第2の円筒セクション416の直径は、約8mm~約9mmであってもよい。
【0025】
さらに、第1の長手方向ボア260の第1の円筒セクション414、第2の円筒セクション416、円錐台状セクション418、及び第3の円筒セクション420は、作動液が層流状態で約1.5リットル毎分(l/分)から約5リットル/分の範囲の流量で透明管246に流入することを保証するように構成される長さを有する。作動液が層流状態で上述の流量で透明管246に確実に流入するようにすることによって、第1の長手方向ボア260は検出器244の精度を高める。例えば、第1の円筒セクション414は、約7mmから約10mmの範囲の長さを有し得る。第2の円筒セクション416は、約5mmから約7mmの範囲の長さを有し得る。円錐台状セクション418は、約4mmから約7mmの範囲の長さを有し得る。第3の円筒セクション420は、約20~約25mmの範囲の長さを有し得る。
【0026】
第1のガイド要素206の外面406は、ヘッド部分422、シャンク部分424、及び端部分426を含む。第1のガイド要素206を長手方向ボア226内にねじで固定するために、シャンク部分424がねじ切り加工されてもよい。ヘッド部分422は、シャンク部分424の直径よりも大きい直径を有する。例えば、第1の端面402の直径に対応するヘッド部分422の直径は、約14mmから約15mmの範囲内であってもよい。シャンク部分424の直径は、約12mmから約14mmの範囲であってよい。第1のガイド要素206を長手方向ボア226内に透明管246に確実に設置するために、端部分426はシャンク部分424の直径よりも小さい直径を有する。例えば、第2の端面404の直径に対応する端部分426の直径は、約11mmから約12mmの範囲にあってもよい。長手方向ボア226は対応する寸法を有することを理解すべきである。
【0027】
上記のように、
図4~
図5は例として提供される。他の例は、
図4~
図5に記載されているものと異なってもよい。例えば、コンポーネントの数及び配置は、
図4~
図5に示されるものと異なってもよい。したがって、
図4~5に示されるものに比べて、追加のコンポーネント、より少ないコンポーネント、異なるコンポーネント、異なる形状のコンポーネント、異なるサイズのコンポーネント、及び/又は異なる配置のコンポーネントがあってもよい。例えば、第1のガイド要素206及び第2のガイド要素208(及びそれに対応してハウジング202)のサイズは、比例して拡大又は縮小され得る。したがって、一例として、第1のガイド要素206の全長に対して、第1の円筒セクション414の長さは約20%、第2の円筒セクション416の長さは約15%、円錐台状セクション418の長さは約12%であり、第3の円筒セクション420の長さは約53%であってもよい。さらなる例として、シャンク部分424の直径に対して、第1の円筒セクション414の直径は約60%、第2の円筒セクション416の直径は約61%、第3の円筒セクション420は約34%であってもよい。このような例では、円錐台状セクション418の直径は、シャンク部分424の直径に対して、約60%から約34%まで減少する。
【0028】
図6~8は、異なる構成の粒子センサアセンブリ104の図である。
図6は、インライン構成600の粒子センサアセンブリ104の断面図である。
図7は、キドニーループ構成700の粒子センサアセンブリ104の断面図である。
図8は、ハイブリッド構成800の粒子センサアセンブリ104の断面図である。
【0029】
図6に示すように、粒子センサアセンブリ104のインライン構成600は、第1の端部プラグ602及び第2の端部プラグ604を含む。粒子センサアセンブリ104内の作動液の経路を制限するために、第1の端部プラグ602は長手方向ボア226の第1の端部開口部222内に取り外し可能に固定され、第2の端部プラグ604は長手方向ボア226の第2の端部開口部224内に取り外し可能に固定される。例えば、第1の端部プラグ602及び第2の端部プラグ604は、長手方向ボア226内にねじで固定されてもよいし、摩擦嵌合取り付け、スナップフィット取り付け、又は別のタイプの取り付けを介して固定されてもよい。
【0030】
使用時、粒子センサアセンブリ104は、第1の底部開口部230が第1の穴106と位置合わせされ、第2の底部開口部232が第2の穴108と位置合わせされるように、流体源102に取り付けられるか、又は他の方法で固定されてもよい。粒子センサアセンブリ104がそのように流体源102に固定されると、その内部の作動液は、第1の交差ボア236に沿って流れて、長手方向ボア226に入ることができる。第1の交差ボア236と長手方向ボア226との交差点における流れの方向が変化するため、作動液に乱流が発生する可能性がある。作動液が第1のガイド要素206に接触し、そこを通過するが、作動液の乱流が第1のガイド要素206によって低減されて、作動液が透明管246に入るときに流れを実質的に層流にする可能性がある。例えば、作動液は、透明管246を通って移動する際に、約1.5リットル/分(l/分)から約5リットル/分の範囲の流量を有し得る。光源242が点灯すると、光は光源242から透明管246及び作動液を通過する。作動液内のデブリ粒子は不透明である傾向があるため、デブリ粒子は、光パターンを処理して作動液内のデブリ粒子の量を決定するように構成された検出器244に影を落とす可能性がある。検出器244は、(例えば、オペレータに警告するため、油圧システムを停止させるなどのために)電気ケーブル258を介して、情報をユーザインタフェースに送信してもよい。作動液が透明管246を出た後、作動液は、第2のガイド要素208及び第2の交差ボア238に沿って移動し、第2の穴108を介して流体源102に再び入ることができる。
【0031】
図7に示すように、粒子センサアセンブリ104のキドニーループ構成700は、第1の底部プラグ702、第2の底部プラグ704、(部分的に示す)第1のホース706、及び(部分的に示す)第2のホース708を含む。第1のホース706は、その各端に第1のホースコネクタ710を含み、第2のホース708は、その各端に第2のホースコネクタ712を含む。粒子センサアセンブリ104内の作動液の経路を制限するために、第1の底部プラグ702は、第1の交差ボア236の第1の底部開口部230内に取り外し可能に固定され、第2の底部プラグ704は、第2の交差ボア238の第2の底部開口部232内に取り外し可能に固定される。流体源102の外側の作動液の経路の長さを延ばすために(例えば、熱を放散するため、流量を減少させるために)、第1のホース706は、第1のホースコネクタ710の1つを介してハウジング202の第1の端部開口部222に接続され、第2のホース708は、第2のホースコネクタ712のうちの1つを介して第2の端部開口部224に接続される。第1の端部プラグ602及び第2の端部プラグ604と同様に、第1の底部プラグ702、第2の底部プラグ704、第1のホースコネクタ710、及び第2のホースコネクタ712は、ねじによって固定されてもよいし、摩擦嵌合取り付け、スナップフィット取り付け、又は別のタイプの取り付けを介して固定されてもよい。
【0032】
使用時、粒子センサアセンブリ104は、対向する第1のホースコネクタ710のうちの1つが第1の穴106に取り付けられ、対向する第2のホースコネクタ712のうちの1つが第2の穴108に取り付けられるように流体源102に取り付けられてもよい。粒子センサアセンブリ104が流体源102にそのように固定されると、その内部の作動液は、第1のホース706、長手方向ボア226、及び第1のガイド要素206に沿って移動して、透明管246に入ることができる。透明管246を通過する作動液の流量は、上述の範囲内であってもよい。光源242が点灯すると、光源242からの光は透明管246及び作動液を通過する。作動液内のデブリ粒子が不透明である傾向があるため、デブリ粒子は、上述したように、光パターンを処理し、光パターンに関連する情報を送信するように構成された検出器244に影を落とす可能性がある。作動液が透明管246を出た後、作動液は、第2のガイド要素208及び第2のホース708に沿って移動し、第2の穴108を介して流体源102に再び入ることができる。
【0033】
図8に示すように、粒子センサアセンブリ104のハイブリッド構成800は、インライン構成600とキドニーループ構成700の組み合わせである。特に、ハイブリッド構成800は、第1の底部プラグ702、第1のホース706、及び第2の端部プラグ604を含んでもよい。粒子センサアセンブリ104内の作動液の経路を制限するために、第1の底部プラグ702は第1の底部開口部内に取り外し可能に固定され、第2の端部プラグ604は第2の端部開口部内に取り外し可能に固定される。流体源102の外側に作動液の経路の長さを延ばすために、第1のホース706は、第1のホースコネクタ710のうちの1つを介してハウジング202の第1の端部開口部222に接続される。
【0034】
使用時、粒子センサアセンブリ104は、対向する第1のホースコネクタ710のうちの1つが第1の穴106に取り付けられ、第2の底部開口部232が第2の穴108と位置合わせされるように流体源102に取り付けられてもよい。粒子センサアセンブリ104が流体源102にそのように固定されると、その内部の作動液は、第1のホース706及び第1のガイド要素206に沿って通過して、透明管246に入ることができる。透明管246を通過する作動液の流量は、上述の範囲内であってもよい。上述したように、光源242からの光は、透明管246及び作動液を通過し、検出器244によって処理される。作動液が透明管246を出た後、作動液は、第2のガイド要素208及び第2の交差ボア238に沿って移動し、第2の穴108を介して流体源102に再び入ることができる。
【0035】
上記のように、
図6~
図8は例として提供される。他の例は、
図6~
図8に記載されているものと異なってもよい。例えば、コンポーネントの数及び配置は、
図6~
図8に示されるものと異なってもよい。したがって、
図6~8に示されるものに比べて、追加のコンポーネント、より少ないコンポーネント、異なるコンポーネント、異なる形状のコンポーネント、異なるサイズのコンポーネント、及び/又は異なる配置のコンポーネントがあってもよい。例えば、作動液は粒子センサアセンブリ104を通って反対方向に流れてもよい。さらなる例として、粒子センサアセンブリ104は一方向であってもよい。このような例では、第2のガイド要素208は省略され得るか、又は、(例えば、テーパ付きボアではなく非テーパ付きボアを有するため)第1のガイド要素206と構造的に異なってもよい。
【0036】
産業上の利用可能性
本開示の粒子センサアセンブリ104は、半透明の流体を含むあらゆるシステムに適用可能である。例えば、流体は、作動液(例えば、鉱油、水グリコール、リン酸エステル)又は別の種類の流体であってもよい。このシステムは、自動車、ブルドーザー、クレーン、掘削機、トラクター、又は別の種類の機械などの機械に実装され得る。
【0037】
粒子センサアセンブリ104のコンパクトなサイズにより、本開示の粒子センサアセンブリ104は、費用対効果及び用途の多様性の点で大きな利点を有する。このような多用途性は、粒子センサアセンブリ104のモジュール性によりさらに強化される。例えば、空間制約、環境条件、及び/又は他の要因に応じて、粒子センサアセンブリ104は、インライン構成600、キドニーループ構成700、又はハイブリッド構成800の流体源102に固定され得る。第1のガイド要素206及び/又は第2のガイド要素208の乱流低減特徴(例えば、第1の開口部408の面取り形状、円錐台状セクション418など)により、第1のガイド要素206、及び/又は第2のガイド要素208は、作動液が層流状態で約1.5リットル/分から約5リットル/分の範囲の流量で透明管246に入る可能性を高める。結果として、第1のガイド要素206及び/又は第2のガイド要素208は、検出器244の精度を高め、したがって、システムの保護においてより効果的となり得る。さらに、粒子センサアセンブリ104は、そのモジュール性により、補助ハードウェアに関連する在庫コストを削減し、設置プロセスを簡素化する。
【0038】
上記の開示は、例示及び説明を提供するが、網羅的であること、又は実施形態を開示された正確な形態に制限することを意図するものではない。上記の開示に基づいて修正及び変更を行ってもよいし、実施形態の実践から修正及び変更を得てもよい。さらに、1つ以上の実施形態を組み合わせることができない理由が上記の開示に明確に提供されていない限り、本明細書に記載されているいずれの実施形態を組み合わせることができる。特徴の特定の組み合わせは、請求項に記載され及び/又は明細書に開示されていても、これらの組み合わせは、種々の実施形態の開示を制限することを意図するものではない。以下に列挙される各従属請求項は、1つの請求項のみに直接従属することができるが、様々な実施形態の開示には、請求項セット内の全ての他の請求項と組み合わせる各従属請求項が含まれる。
【0039】
本明細書に使用されるように、「一」、「1つ」及び「1セット」は、1つ以上のものを含むことを意図しており、「1つ以上」と交換可能に使用され得る。さらに、本明細書で使用されるように、冠詞「当該」は、冠詞「当該」と組み合わせて引用される1つ以上のものを含むことを意図しており、「1つ以上」と交換可能に使用され得る。さらに、「に基づいて」という語句は、特に明記しない限り、「少なくとも部分的に基づく」ということを意味することを意図している。さらに、本明細書で使用される場合、「又は(or)」という用語は、一連で使用される場合、包括的であることを意図し、特に明記しない限り(例えば、「いずれの」又は「1つのみ」と組み合わせて使用される場合)、「及び/又は」と交換可能に使用され得る。さらに、本明細書の説明を容易にするために、例えば「の下」、「下」、「の上」、「上」等の空間的に相対的な用語を使用して、図示のような、1つの要素又は特徴と他の要素又は特徴との関係を説明してもよい。空間的に相対的な用語は、図に示されている方向に加えて、使用又は動作中の機器、装置及び/又は要素の異なる方向を含むことを意図している。機器は、他の向き(90度回転又は他の向き)にすることができ、本明細書に使用される空間的に相対的な記述子も、それに応じて解釈することができる。
【国際調査報告】