(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-09
(54)【発明の名称】極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇
(51)【国際特許分類】
B63G 8/41 20060101AFI20231226BHJP
B63C 9/32 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
B63G8/41
B63C9/32
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022570424
(86)(22)【出願日】2022-09-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-25
(85)【翻訳文提出日】2022-11-17
(86)【国際出願番号】 CN2022123186
(87)【国際公開番号】W WO2023109255
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】202111552942.7
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520154254
【氏名又は名称】江蘇科技大学
【氏名又は名称原語表記】JIANGSU UNIVERSITY OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】No.2 Mengxi Road,Zhenjiang,Jiangsu 212003,China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】李志富
(72)【発明者】
【氏名】万兵兵
(72)【発明者】
【氏名】石玉雲
(72)【発明者】
【氏名】沈中祥
(57)【要約】
本発明は、救命キャビンと、動力を供給するボトムキャビンとを備える極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇であって、救命キャビンを貫通しボトムキャビンと連通するシール伝動軸角型スリーブをさらに備え、シール伝動軸角型スリーブ内に伝動軸が設置され、救命キャビンの上端に砕氷装置が設置され、砕氷装置は、救命キャビンの中心軸の周りを回転するカッターヘッドと、カッターヘッドの上面に設置された複数のホブ部材とを備え、ボトムキャビン内に伝動装置が設置され、伝動軸の両端は、それぞれカッターヘッド及び伝動装置に接続され、伝動装置はカッターヘッドを回転駆動することで、ホブ部材を動かして氷面を切断する、極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇を開示する。救命キャビンの上端に砕氷装置を設置することで、救命艇は自律的に砕氷能力を持ち、氷層を適時に砕いて水面から浮かび上がり、外部から砕氷装置を動員する時間を節約し、救助の機會を適時に把握し、難破した乗組員の生命・安全を確保することができる。また、動力を供給するボトムキャビンは救命キャビンの下端に設置され、構造全体の重心が浮心よりも小さく、救命艇が水中で垂直に保たれ、上昇速度が速く、救助効率が高い。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
救命キャビン(5)と、動力を供給するボトムキャビン(6)とを備え、ボトムキャビン(6)が救命キャビン(5)の底端に設置される、極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇であって、
救命キャビン(5)を貫通するシール伝動軸角型スリーブ(1-7)をさらに備え、シール伝動軸角型スリーブ(1-7)はボトムキャビン(6)と連通し、シール伝動軸角型スリーブ(1-7)内に伝動軸(4-1)が設置され、
前記救命キャビン(5)の上端に砕氷装置(2)が設置され、前記砕氷装置(2)は、救命キャビンの中心軸の周りを回転するカッターヘッド(2-1)と、カッターヘッド(2-1)の上面に設置された複数のホブ部材(2-3)とを備え、
前記ボトムキャビン(6)内に伝動装置(8)が設置され、前記伝動軸(4-1)の一端はカッターヘッド(2-1)に固定接続され、伝動軸(4-1)の他端は伝動装置(8)に固定接続され、伝動装置(8)は伝動軸(4-1)を介してカッターヘッド(2-1)を回転駆動し、前記カッターヘッド(2-1)の回転により、氷面を切断するようにホブ部材(2-3)を動かすことを特徴とする極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項2】
前記カッターヘッド(2-1)の上面に複数の櫛歯型スクレーパー(2-7)が設置され、前記スクレーパー(2-7)は救命キャビンの中心軸から外向きに延在し、スクレーパー(2-7)が位置する平面は、カッターヘッド(2-1)の上面よりも高いことを特徴とする、請求項1に記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項3】
前記カッターヘッド(2-1)の上面に、高圧水を噴射するための複数の高圧水噴射ノズル(2-4)が設置されることを特徴とする、請求項1に記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項4】
ホブ部材(2-3)は、カッターヘッド(2-1)に固定接続されたホブベース(2-3-3)と、ホブベース(2-3-3)内に設置されたホブ軸(2-3-2)と、ホブ軸(2-3-2)に固定接続されたホブ(2-3-1)とを備え、前記ホブ軸(2-3-2)はホブベース(2-3-3)に対して回転し、ホブ軸(2-3-2)の回転軸は救命キャビンの中心軸と鋭角を形成することを特徴とする、請求項1に記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項5】
砕氷装置(2)と救命キャビン(5)との間に設置された旋回軸受室(1-1)をさらに備え、前記旋回軸受室(1-1)内に旋回軸受(3)が設置され、旋回軸受(3)は、砕氷装置(2)及び旋回軸受室(1-1)の室壁に接続され、砕氷装置(2)は旋回軸受室(1-1)に対して回転し、旋回軸受室(1-1)は外部に連通し、かつ救命キャビン(5)から隔離されていることを特徴とする、請求項2に記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項6】
前記伝動装置(8)は、二次遊星減速機(8-1)と、モータ(8-4)とを備え、モータ(8-4)の出力端は二次遊星減速機(8-1)の入力端に接続され、二次遊星減速機(8-1)の出力端は伝動軸(4-1)の一端に接続され、伝動軸(4-1)は救命キャビン(5)及び旋回軸受室(1-1)を通って、その他端がカッターヘッド(2-1)に固定接続され、モータ(8-4)はカッターヘッド(2-1)を回転駆動することを特徴とする、請求項5に記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項7】
前記ボトムキャビン(6)内にバラスト装置(9)がさらに設置され、バラスト装置(9)は、水を貯留するバラストタンク(9-1)と、バラストタンク(9-1)に接続されたバラストプランジャーポンプ(9-2)とを備え、前記伝動軸(4-1)は内部が中空であり、伝動軸(4-1)は両端付近にそれぞれ複数の入水孔及び複数の出水孔が設置され、入水孔はバラストプランジャーポンプ(9-2)の出力端に接続され、出水孔は高圧水噴射ノズル(2-4)に接続されることを特徴とする、請求項6に記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項8】
前記ボトムキャビン(6)内に推進装置(10)がさらに設置され、推進装置(10)は、推進プランジャーポンプ(10-1)と、推進プランジャーポンプ(10-1)の出力端に接続された推進ブースタ(10-2)と、推進ブースタ(10-2)の出力端に接続された推進器(10-3)と、揚水管(4-10)とを備え、
前記揚水管(4-10)は救命キャビン(5)を通って、その一端が旋回軸受室(1-1)に連通し、他端が推進プランジャーポンプ(10-1)の入力端に接続され、旋回軸受室(1-1)内にある前記揚水管(4-10)の端部に、メッシュカバーが設置され、前記推進器(10-3)はボトムキャビン(6)の外側に設置されることを特徴とする、請求項5に記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項9】
前記ボトムキャビン(6)内にアンチトルク装置(11)がさらに設置され、アンチトルク装置(11)は、アンチトルクプランジャーポンプ(11-1)と、アンチトルクブースタ(11-3)と、アンチトルク推進器(11-2)とを備え、
前記アンチトルクブースタ(11-3)の入力端はアンチトルクプランジャーポンプ(11-1)の出力端に接続され、アンチトルクブースタ(11-3)の出力端はアンチトルク推進器(11-2)に接続され、前記アンチトルク推進器(11-2)はボトムキャビン(6)の外側に設置され、アンチトルク推進器(11-2)の中心線と水平面とのなす角度は45°であり、救命キャビンの中心軸とのなす角度は30°であることを特徴とする、請求項6に記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項10】
2層の救命キャビン(5)を備え、2層の救命キャビン(5)の中心軸が一致し、前記救命キャビン(5)は、キャビン室(5-1)と、シート(5-2)と、操作台(5-3)と、ハッチドア(5-4)とを備え、ハッチドア(5-4)はキャビン室(5-1)の側面に設置されることを特徴とする、請求項1~9のいずれかに記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、救命艇に関し、具体的には、極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇に関するものである。
【背景技術】
【0002】
極域環境は複雑で変化しやすく、氷水域での潜水艦探知機の事故が頻繁に発生している。潜水艦で安全事故が発生した場合、特殊な救助装備がなければ、適時に救助することが難しく、人命被害が発生しやすい。
【0003】
潜水艦が水中で活動する環境は、通常、浅水域、亜深水域、深水域の3つの領域に分けられる。浅水域の水深は200m以下であり、この水域で潜水艦が難破して沈没した場合でも、艦内の乗組員は外部の援助なしに自力で脱出することができる。亜深水域は水深200mから潜水艦の限界潜水深度の間にあり、現在、世界のほとんどの潜水艦の限界潜水深度が800m未満であり、この深度範囲内で難破して沈没した潜水艦に対する外部救助を行うことが可能である。潜水艦が水深800m以上の深水域で難破して沈没すると、潜水艦の耐圧体が海水の圧力で短時間で破壊され、艦内の乗組員の生存が不可能になる。
【0004】
したがって、潜水艦救助の手段と技術を強化する研究は非常に必要である。潜水艦の水中救助では、潜水艦が浅水区や亜深水区で沈没した場合、乗組員が自力で脱出したり、救命艇と救命ベルを利用して救助したりすることができる。しかし、潜水艦が深さ600mを超える海底に沈んだ場合、外部救助を行うことは困難である。特に極地では氷域に阻まれるため、外部救助がさらに難しくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記の欠点に鑑み、潜水艦に搭載され、自己砕氷能力を備えた極海での深海潜水用救命艇を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の問題を解決するための技術的手段としては、本発明は、救命キャビンと、動力を供給するボトムキャビンとを備え、ボトムキャビンが救命キャビンの底端に設置される、極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇であって、救命キャビンを貫通するシール伝動軸角型スリーブをさらに備え、シール伝動軸角型スリーブはボトムキャビンと連通し、シール伝動軸角型スリーブ内に伝動軸が設置され、前記救命キャビンの上端に砕氷装置が設置され、前記砕氷装置は、救命キャビンの中心軸の周りを回転するカッターヘッドと、カッターヘッドの上面に設置された複数のホブ部材とを備え、前記ボトムキャビン内に伝動装置が設置され、前記伝動軸の一端はカッターヘッドに固定接続され、伝動軸の他端は伝動装置に固定接続され、伝動装置は伝動軸を介してカッターヘッドを回転駆動し、前記カッターヘッドの回転により、氷面を切断するようにホブ部材を動かす、極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇を採用する。
【0007】
さらに、前記カッターヘッドの上面に複数の櫛歯型スクレーパーが設置され、前記スクレーパーは救命キャビンの中心軸から外向きに延在し、スクレーパーが位置する平面は、カッターヘッドの上面よりも高い。
【0008】
さらに、前記カッターヘッドの上面に、高圧水を噴射するための複数の高圧水噴射ノズルが設置される。
【0009】
さらに、ホブ部材は、カッターヘッドに固定接続されたホブベースと、ホブベース内に設置されたホブ軸と、ホブ軸に固定接続されたホブとを備え、前記ホブ軸はホブベースに対して回転し、ホブ軸の回転軸は救命キャビンの中心軸と鋭角を形成する。
【0010】
さらに、砕氷装置と救命キャビンとの間に設置された旋回軸受室をさらに備え、前記旋回軸受室内に旋回軸受が設置され、旋回軸受は、砕氷装置及び旋回軸受室の室壁に接続され、砕氷装置は旋回軸受室に対して回転し、旋回軸受室は外部に連通し、かつ救命キャビンから隔離されている。
【0011】
さらに、前記ボトムキャビン内に伝動装置が設置され、前記伝動装置は、伝動軸を介してカッターヘッドに接続され、伝動装置は、二次遊星減速機と、モータとを備える。モータの出力端は二次遊星減速機の入力端に接続され、二次遊星減速機の出力端は伝動軸の一端に接続され、伝動軸は救命キャビン及び旋回軸受室を通って、その他端がカッターヘッドに固定接続され、モータはカッターヘッドを回転駆動する。
【0012】
さらに、前記ボトムキャビン内にバラスト装置がさらに設置され、バラスト装置は、水を貯留するバラストタンクと、バラストタンクに接続されたバラストプランジャーポンプとを備える。前記伝動軸は内部が中空であり、伝動軸は両端付近にそれぞれ複数の入水孔及び複数の出水孔が設置され、入水孔はバラストプランジャーポンプの出力端に接続され、出水孔は高圧水噴射ノズルに接続される。
【0013】
さらに、前記ボトムキャビン内に推進装置がさらに設置され、推進装置は、推進プランジャーポンプと、推進プランジャーポンプの出力端に接続された推進ブースタと、推進ブースタの出力端に接続された推進器と、揚水管とを備える。前記揚水管は救命キャビンを通って、その一端が旋回軸受室に連通し、他端が推進プランジャーポンプの入力端に接続され、旋回軸受室内にある前記揚水管の端部に、メッシュカバーが設置され、前記推進器はボトムキャビンの外側に設置される。
【0014】
さらに、前記ボトムキャビン内にアンチトルク装置がさらに設置され、アンチトルク装置は、アンチトルクプランジャーポンプと、アンチトルクブースタと、アンチトルク推進器とを備える。前記アンチトルクブースタの入力端はアンチトルクプランジャーポンプの出力端に接続され、アンチトルクブースタの出力端はアンチトルク推進器に接続され、前記アンチトルク推進器はボトムキャビンの外側に設置され、アンチトルク推進器の中心線と水平面とのなす角度は45°であり、救命キャビンの中心軸とのなす角度は30°である。
【0015】
さらに、2層の救命キャビンを備え、2層の救命キャビンの中心軸が一致し、前記救命キャビンは、キャビン室と、シートと、操作台と、ハッチドアとを備え、ハッチドアはキャビン室の側面に設置される。
【発明の効果】
【0016】
本発明の有益な効果としては、従来技術に比べて、本発明は、救命キャビンの上端に砕氷装置を設置することで、救命艇は自律的に砕氷能力を持ち、氷層を適時に砕いて水面から浮かび上がり、外部から特殊な放出装置と砕氷装置を動員する作業と時間を節約し、救助の機會を適時に把握し、難破した乗組員の生命・安全を確保できるという顕著な利点がある。同時に、動力を供給するボトムキャビンは救命キャビンの下端に設置され、構造全体の重心が浮心よりも小さく、救命艇が水中で垂直に保たれ、上昇速度が速く、救助効率が高い。前記救命艇は潜水艦の内部に設置されており、潜水艦が事故を起こした場合、難破した乗組員が適時に救命艇に乗って脱出し、難破した乗組員の生命・安全を確保する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図3】本発明の救命艇の艇体フレームの構造図である。
【
図5】本発明における砕氷装置の分解模式図である。
【
図6】本発明におけるホブ部材の分解模式図である。
【
図7】本発明における旋回軸受の構造模式図である。
【
図8】本発明における旋回軸受の分解模式図である。
【
図9】本発明における回転シール軸部材の構造模式図である。
【
図10】本発明における回転シール軸部材の分解模式図である。
【
図11】本発明における救命キャビンの構造模式図である。
【
図12】本発明における救命キャビンの分解模式図である。
【
図13】本発明におけるボトムキャビンの断面図である。
【
図14】本発明におけるボトムキャビンの分解模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1~
図2に示すように、本実施形態の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇は、艇体フレーム1と、砕氷装置2と、旋回軸受室1-1と、救命キャビン5と、ボトムキャビン6と、ベース7を備える。砕氷装置2は艇体フレーム1の頂部に取り付けられ、氷層を切断するために用いられ、砕氷装置2の下端に旋回軸受室1-1が取り付けられ、旋回軸受室1-1内に旋回軸受3が設置され、旋回軸受3は、砕氷装置2の重量及び作動時に発生する軸力を支える。海水は、砕氷装置2を通って旋回軸受室1-1に流れ込み、旋回軸受室1-1の下端に、乗客を運び、本発明内の装置を操作・制御するための2つの救命キャビン5が順次設けられている。救命キャビン5の下端にボトムキャビン6が取り付けられ、ボトムキャビン6の底部に、潜水艦の内部に垂直に駐車するためのベース7が溶接されている。救命キャビン5の中央にシール伝動軸角型スリーブ1-7が設置され、シール伝動軸角型スリーブ1-7は、2つの救命キャビン5を貫通し、旋回軸受室1-1及びボトムキャビン6と連通し、シール伝動軸角型スリーブ1-7内に回転シール軸部材4が設置される。ボトムキャビン6内に、伝動装置8、バラスト装置9、推進装置10及びアンチトルク装置11が設置され、伝動装置8は、砕氷装置2に動力を供給する。バラスト装置9は、排水及び揚水により、救命艇の海水中の上昇・下降速度を制御する。推進装置10は、救命艇を上昇させるために上向きの推力を発生させる。アンチトルク装置11は、砕氷装置2の作動時に発生するトルクを相殺する。
【0019】
図3に示すように、艇体フレーム1は、室壁支持リング1-4と、キャビンデッキ1-5と、ボトムキャビンデッキ1-6と、シール伝動軸角型スリーブ1-7と、スリーブリブ1-8と、ボトムキャビンブラケット1-9とを備える。旋回軸受室1-1と救命キャビン5とボトムキャビン6との間に室壁支持リング1-4が設置され、キャビンデッキ1-5は、室壁支持リング1-4内にそれぞれ埋め込まれ、溶接で固定され、各キャビン室を隔離するために用いられる。シール伝動軸角型スリーブ1-7は、ボルト及びスリーブリブ1-8によりキャビンデッキ1-5の中央位置に固定設置され、全てのキャビンデッキ1-5を貫通し、各キャビン室を支持する。ボトムキャビンデッキ1-6は、ボトムキャビンブラケット1-9にボルトで取り付けられ、ボトムキャビン6内の他の装置を取り付けるために用いられる。
【0020】
図4及び
図5に示すように、砕氷装置2は、カッターヘッド2-1と、カッターヘッド中心2-2と、ホブ部材2-3と、高圧水噴射ノズル2-4と、ノズル継手2-5と、カッターヘッド底板2-6と、スクレーパー2-7と、吊りリング2-8とを備える。カッターヘッド2-1は、複数のカッターヘッドユニットを備え、カッターヘッドユニットは、ボスを介してカッターヘッド中心2-2の溝内に位置決めされて取り付けられ、ボルトで固定接続されている。本実施形態では、6つのカッターヘッドユニットが設置され、6つのカッターヘッドユニットは扇形であり、カッターヘッド中心2-2の外周に均一に配置されることで、6つのカッターヘッドユニットとカッターヘッド中心2-2は、完全な曲面のカッターヘッド本体を構成する。カッターヘッド2-1には、複数のホブ部材2-3及び複数の高圧水噴射ノズル2-4が設置され、本実施形態では、各カッターヘッドユニットに、それぞれ4つのホブ部材2-3及び4つの高圧水噴射ノズル2-4が取り付けられ、高圧水噴射ノズル2-4の底部にノズル継手2-5が設置され、高圧水噴射ノズル2-4は、高圧水噴射を提供して、砕氷効果を向上させる。カッターヘッド2-1の上面に複数の櫛歯型スクレーパー2-7が設置され、スクレーパー2-7はカッターヘッドユニットの一方の側面に溶接され、他方のカッターヘッドユニットの側面に接触しており、スクレーパー2-7が位置する平面は、他方のカッターヘッドユニットの側面よりも高く、スクレーパー2-7とそれに接触する他方のカッターヘッドユニットの側面との間に隙間があり、スクレーパー2-7上の櫛歯型のかき歯は、カッターヘッド2-1の回転に伴って砕氷を集めることができ、砕氷は、スクレーパー2-7とそれに接触する他方のカッターヘッドユニットの側面との間の隙間を通ってカッターヘッド内部に入り、ホブ部材で切断された砕氷を除去することで、ホブ部材の砕氷効率の向上に寄与する。カッターヘッド2-1の底部は中空であり、旋回軸受室1-1に連通しており、砕氷や海水は旋回軸受室1-1に入り、カッターヘッド2-1の底部と旋回軸受室1-1の側壁との間に隙間があることで、旋回軸受室1-1は外部に連通しており、砕氷や海水の一部は側隙間から排出される。カッターヘッド底板2-6は、カッターヘッド中心2-2及び旋回軸受3にボルトで接続され、吊りリング2-8は、カッターヘッド中心2-2にねじ山で取り付けられ、救命艇の吊り下げを容易にする。
【0021】
図6に示すように、ホブ部材2-3は、ホブ2-3-1と、ホブ軸2-3-2と、ホブベース2-3-3と、軸スリーブ2-3-4と、エンドキャップ2-3-5と、軸受2-3-6と、ホブバッフル2-3-7と、平キー2-3-8と、軸端ねじとを備える。ホブベース2-3-3はカッターヘッド2-1に溶接され、ホブベース2-3-3は円環状であり、ホブ軸2-3-2はホブベース2-3-3の内部に取り付けられ、エンドキャップ2-3-5はホブベース2-3-3の底部と頂部にボルトで固定され、エンドキャップ2-3-5の間に、軸受2-3-6、ホブ軸2-3-2、軸スリーブ2-3-4、及び軸受2-3-6が順次取り付けられ、ホブ軸2-3-2はホブベース2-3-3に対して回転する。ホブ軸2-3-2の端面に2つのねじ穴があり、ホブ軸2-3-2の端部の側面にキー溝が設置され、ホブ2-3-1は平キー2-3-8を介してホブ軸2-3-2のキー溝に接続され、ホブ2-3-1はホブ軸2-3-2に対して周方向に固定される。バッフル2-3-7はホブ2-3-1に埋め込まれ、ホブ軸2-3-2の上端に軸端ねじで固定され、ホブ2-3-1はホブ軸2-3-2に対して軸方向に固定されて、ホブ2-3-1がホブ軸に対して軸方向に動くのを防ぐ。ホブ軸2-3-2の軸心線とホブ2-3-1が位置する点を通る水平面の内法線とのなす角度は15°、すなわち、ホブ軸2-3-2の回転軸と救命キャビンの中心軸とのなす角度は15°である。傾斜したホブはカッターヘッドの回転に伴って氷層を切断するように動き、ホブ自体がホブ軸の周りを回転し、作業負荷を軽減し、使用寿命を延ばすことができる。
【0022】
図7及び
図8に示すように、旋回軸受3は、カッターヘッドブラケット3-1と、軸受上輪3-2と、軸受内輪3-3と、軸受外輪3-4と、軸受底板3-5と、ローラ3-6と、ボルトとを備える。軸受内輪3-3と軸受外輪3-4にローラ溝があり、溝内にローラ3-6が均一に分布しており、軸受底板3-5にローラ溝があり、その内部にはローラ3-6が均一に分布しており、軸受上輪3-2は軸受内輪3-3と軸受外輪3-4に埋め込まれ、軸心線の周りを回転することができる。カッターヘッドブラケット3-1の上方はカッターヘッド底板2-6に固定接続され、砕氷装置2を支持するために用いられ、カッターヘッドブラケット3-1の下部フットは軸受上輪3-2にボルトで固定される。軸受外輪3-4側の2つの対称的な溝は、旋回軸受室の室壁への位置決め・取り付けに用いられる。
【0023】
図9及び
図10に示すように、回転シール軸部材4は、伝動軸4-1と、軸受スリーブ4-2と、軸受4-3と、出力バルブプレート4-4と、入力バルブプレート4-5と、水噴射継手4-6と、平キー4-7と、インボリュートスプライン4-8と、回転シール溝4-9と、揚水管4-10と、配水管固定ベース4-11と、メッシュカバー4-12とを備える。伝動軸4-1の頂端に平キー溝が設置され、底端にインボリュートスプライン4-8が設置され、伝動軸4-1は、シール伝動軸角型スリーブ1-7を通って、救命キャビン5及び旋回軸受室1-1を貫通し、伝動軸4-1は内部が中空であり、伝動軸4-1には、両端面から一定距離離れた位置に回転シール溝4-9が設置され、回転シール溝4-9内には、内部空間に連通し高圧水流を送るための孔があり、伝動軸4-1の頂端付近の回転シール溝4-9の開口部は出水孔であり、底端付近の回転シール溝4-9の開口部は入水孔である。頂端の回転シール溝4-9に出力バルブプレート4-4が取り付けられ、底端の回転シール溝4-9に入力バルブプレート4-5が取り付けられ、出力バルブプレート4-4と入力バルブプレート4-5の両方に、配水管接続のための水噴射継手4-6が取り付けられている。出力バルブプレート4-4は、カッターヘッド底板2-6にボルトで固定され、配水管を介して高圧水噴射ノズル2-4に接続され、高圧水噴射ノズル2-4に高圧水流を供給し、砕氷効果を向上させる。入力バルブプレート4-5は二次遊星減速機8-1に固定接続され、配水管を介してバラストプランジャーポンプ9-2の出水口に接続される。
【0024】
伝動軸4-1の頂端は、平キー溝内に平キー4-7を埋め込むことにより、カッターヘッド中心2-2に取り付けられる。伝動軸4-1の底端にある入力バルブプレート4-5は、軸受スリーブ4-2にボルトで固定接続され、軸受スリーブ4-2は、底部のキャビンデッキ1-5にボルトで固定され、軸受4-3は、軸受スリーブ4-2内に取り付けられ、伝動軸4-1を固定するために用いられる。
【0025】
シール伝動軸角型スリーブ1-7内の四隅に、配水管固定ベース4-11を介して揚水管4-10が固定的に取り付けられ、揚水管4-10は、シール伝動軸角型スリーブ1-7を通って救命キャビン5及び旋回軸受室1-1を貫通し、揚水管4-10の一端は旋回軸受室1-1に連通し、他端は推進プランジャーポンプ10-1の入力端に接続され、揚水管4-10の頂端に、砕氷が吸引されて内部装置を損傷するのを防止するためのメッシュカバー4-12が取り付けられている。
【0026】
図11及び
図12に示すように、救命キャビン5は、キャビン室5-1と、シート5-2と、操作台5-3と、ハッチドア5-4とを備える。本実施形態では、6本のシート5-2は円形配列でシール伝動軸角型スリーブ1-7の外側に周方向に分布し、キャビン室5-1内にボルトで固定される。ハッチドア5-4はキャビン室の側壁にボルトで取り付けられ、操作台5-3はハッチドア5-4に対向してキャビン室5-1内に取り付けられている。
【0027】
図13及び
図14に示すように、ボトムキャビン6内に伝動装置8と、バラスト装置9と、推進装置10と、アンチトルク装置11と、ボトムキャビンデッキ1-6と、ボトムキャビンブラケット1-9とが設置されている。ボトムキャビンデッキ1-6は、ボトムキャビンブラケット1-9にボルトで固定されている。伝動装置8は、二次遊星減速機8-1と、矩形スプライン8-2と、スリーブ8-3と、モータ8-4と、電池8-5とを備える。二次遊星減速機8-1のエンドキャップは、入力バルブプレート4-5に固定接続され、二次遊星減速機8-1の入力端は、矩形スプライン8-2でモータ8-4の出力軸と噛み合って伝動する。モータ8-4の外殻は、ボルト及びスリーブ8-3を介して二次遊星減速機8-1の外殻に接続される。二次遊星減速機8-1の出力軸は、伝動軸4-1の底端にあるインボリュートスプライン4-8に接続され、伝動軸4-1に動力を伝達し、モータ8-4は、二次遊星減速機8-1の作動を駆動するように作動することで、伝動軸4-1を回転させる。モータ8-4は、ボトムキャビン6の底部に配置されている。電池8-5は、ボトムキャビンデッキ1-6に取り付けられ、ボトムキャビン内部の装置にエネルギーを供給する。
【0028】
バラスト装置9は、バラストタンク9-1と、バラストプランジャーポンプ9-2と、バラストプランジャーポンプフランジ9-3とを備え、バラストタンク9-1は、ボトムキャビン壁1-3に固定され、バラストプランジャーポンプ9-2はボトムキャビンデッキ1-6に取り付けられ、バラストタンク9-1の出水口は、配水管を介してバラストプランジャーポンプ9-2の入力端に接続され、バラストプランジャーポンプ9-2の出力端は、配水管を介して入力バルブプレート4-5に接続され、バラストプランジャーポンプフランジ9-3は、バラストプランジャーポンプ9-2の出力端と高圧水管との突き合わせに使用され、バラストプランジャーポンプフランジ9-3は、バラストプランジャーポンプ9-2の出力端のボトムキャビンデッキ1-6に対応する下方の位置に取り付けられている。
【0029】
推進装置10は、推進プランジャーポンプ10-1と、推進ブースタ10-2と、推進器10-3と、推進プランジャーポンプフランジ10-5とを備える。推進プランジャーポンプ10-1は、ボトムキャビンデッキ1-6にボルトで取り付けられ、推進プランジャーポンプ10-1の入力端は、配水管を介して揚水管10-4の尾部に接続され、揚水管10-4を介して旋回軸受室1-1内の海水を汲み上げ、推進プランジャーポンプ10-1の出力端は、推進ブースタ10-2に接続され、推進プランジャーポンプフランジ10-5を介して突き合わせられる。推進ブースタ10-2は、ボトムキャビン6の室壁に取り付けられ、推進ブースタ10-2は、推進プランジャーポンプ10-1によって供給された海水の水圧を高めて推進器10-3に伝達して強い推力を発生させる。推進器10-3の中心軸とボトムキャビンの中心線とのなす角度は30°であり、推進器10-3はボトムキャビン壁1-3の外側に取り付けられている。
【0030】
アンチトルク装置11は、アンチトルクプランジャーポンプ11-1と、アンチトルク推進器11-2と、アンチトルクブースタ11-3と、アンチトルクプランジャーポンプフランジ11-4とを備える。アンチトルクプランジャーポンプ11-1は、ボトムキャビンデッキ1-6にボルトで取り付けられる。アンチトルクプランジャーポンプフランジ11-4は、アンチトルクプランジャーポンプ11-1のボトムキャビンデッキ1-6に対応する下方の位置にボルトで取り付けられる。アンチトルクプランジャーポンプ11-1の入力端は、配水管を介して揚水管10-4の尾部に接続され、アンチトルクプランジャーポンプ11-1は、水を汲み上げてアンチトルクブースタ11-3に送る。アンチトルクブースタ11-3は、ボトムキャビン壁1-3内にボルトで取り付けられる。アンチトルクブースタ11-3は、高圧水流をアンチトルク推進器11-2に送り、アンチトルク推進器11-2は、砕氷装置2の作動時に発生するトルクを相殺する推力を提供する。アンチトルク推進器11-2の中心線と水平面とのなす角度は45°であり、ボトムキャビンの中心線とのなす角度は30°であり、ボトムキャビン壁1-3の外側に取り付けられている。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
救命キャビン(5)と、動力を供給するボトムキャビン(6)とを備え、ボトムキャビン(6)が救命キャビン(5)の底端に設置される、極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇であって、
救命キャビン(5)を貫通するシール伝動軸角型スリーブ(1-7)をさらに備え、シール伝動軸角型スリーブ(1-7)はボトムキャビン(6)と連通し、シール伝動軸角型スリーブ(1-7)内に伝動軸(4-1)が設置され、
前記救命キャビン(5)の上端に砕氷装置(2)が設置され、前記砕氷装置(2)は、救命キャビンの中心軸の周りを回転するカッターヘッド(2-1)と、カッターヘッド(2-1)の上面に設置された複数のホブ部材(2-3)とを備え、
前記ボトムキャビン(6)内に伝動装置(8)が設置され、前記伝動軸(4-1)の一端はカッターヘッド(2-1)に固定接続され、伝動軸(4-1)の他端は伝動装置(8)に固定接続され、伝動装置(8)は伝動軸(4-1)を介してカッターヘッド(2-1)を回転駆動し、前記カッターヘッド(2-1)の回転により、氷面を切断するようにホブ部材(2-3)を動か
し、
砕氷装置(2)と救命キャビン(5)との間に設置された旋回軸受室(1-1)をさらに備え、前記旋回軸受室(1-1)内に旋回軸受(3)が設置され、旋回軸受(3)は、砕氷装置(2)及び旋回軸受室(1-1)の室壁に接続され、砕氷装置(2)は旋回軸受室(1-1)に対して回転し、旋回軸受室(1-1)は外部に連通し、かつ救命キャビン(5)から隔離されており、
前記伝動装置(8)は、二次遊星減速機(8-1)と、モータ(8-4)とを備え、モータ(8-4)の出力端は二次遊星減速機(8-1)の入力端に接続され、二次遊星減速機(8-1)の出力端は伝動軸(4-1)の一端に接続され、伝動軸(4-1)は救命キャビン(5)及び旋回軸受室(1-1)を通って、その他端がカッターヘッド(2-1)に固定接続され、モータ(8-4)はカッターヘッド(2-1)を回転駆動し、
前記カッターヘッド(2-1)の上面に、高圧水を噴射するための複数の高圧水噴射ノズル(2-4)が設置されることを特徴とする極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項2】
前記カッターヘッド(2-1)の上面に複数の櫛歯型スクレーパー(2-7)が設置され、前記スクレーパー(2-7)は救命キャビンの中心軸から外向きに延在し、スクレーパー(2-7)が位置する平面は、カッターヘッド(2-1)の上面よりも高いことを特徴とする、請求項1に記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項3】
ホブ部材(2-3)は、カッターヘッド(2-1)に固定接続されたホブベース(2-3-3)と、ホブベース(2-3-3)内に設置されたホブ軸(2-3-2)と、ホブ軸(2-3-2)に固定接続されたホブ(2-3-1)とを備え、前記ホブ軸(2-3-2)はホブベース(2-3-3)に対して回転し、ホブ軸(2-3-2)の回転軸は救命キャビンの中心軸と鋭角を形成することを特徴とする、請求項1に記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項4】
前記ボトムキャビン(6)内にバラスト装置(9)がさらに設置され、バラスト装置(9)は、水を貯留するバラストタンク(9-1)と、バラストタンク(9-1)に接続されたバラストプランジャーポンプ(9-2)とを備え、前記伝動軸(4-1)は内部が中空であり、伝動軸(4-1)は両端付近にそれぞれ複数の入水孔及び複数の出水孔が設置され、入水孔はバラストプランジャーポンプ(9-2)の出力端に接続され、出水孔は高圧水噴射ノズル(2-4)に接続されることを特徴とする、請求項
2に記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項5】
前記ボトムキャビン(6)内に推進装置(10)がさらに設置され、推進装置(10)は、推進プランジャーポンプ(10-1)と、推進プランジャーポンプ(10-1)の出力端に接続された推進ブースタ(10-2)と、推進ブースタ(10-2)の出力端に接続された推進器(10-3)と、揚水管(4-10)とを備え、
前記揚水管(4-10)は救命キャビン(5)を通って、その一端が旋回軸受室(1-1)に連通し、他端が推進プランジャーポンプ(10-1)の入力端に接続され、旋回軸受室(1-1)内にある前記揚水管(4-10)の端部に、メッシュカバーが設置され、前記推進器(10-3)はボトムキャビン(6)の外側に設置されることを特徴とする、請求項
2に記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項6】
前記ボトムキャビン(6)内にアンチトルク装置(11)がさらに設置され、アンチトルク装置(11)は、アンチトルクプランジャーポンプ(11-1)と、アンチトルクブースタ(11-3)と、アンチトルク推進器(11-2)とを備え、
前記アンチトルクブースタ(11-3)の入力端はアンチトルクプランジャーポンプ(11-1)の出力端に接続され、アンチトルクブースタ(11-3)の出力端はアンチトルク推進器(11-2)に接続され、前記アンチトルク推進器(11-2)はボトムキャビン(6)の外側に設置され、アンチトルク推進器(11-2)の中心線と水平面とのなす角度は45°であり、救命キャビンの中心軸とのなす角度は30°であることを特徴とする、請求項
2に記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【請求項7】
2層の救命キャビン(5)を備え、2層の救命キャビン(5)の中心軸が一致し、前記救命キャビン(5)は、キャビン室(5-1)と、シート(5-2)と、操作台(5-3)と、ハッチドア(5-4)とを備え、ハッチドア(5-4)はキャビン室(5-1)の側面に設置されることを特徴とする、請求項1~
6のいずれかに記載の極海での深海潜水用の自己砕氷式救命艇。
【国際調査報告】