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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-09
(54)【発明の名称】大理石棚を備えた棚システム
(51)【国際特許分類】
   A47B 96/06 20060101AFI20231226BHJP
【FI】
A47B96/06 E
A47B96/06 B
A47B96/06 C
A47B96/06 Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528012
(86)(22)【出願日】2021-11-02
(85)【翻訳文提出日】2023-06-23
(86)【国際出願番号】 IB2021060123
(87)【国際公開番号】W WO2022091066
(87)【国際公開日】2022-05-05
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523166290
【氏名又は名称】バウチェ・ブルーノ・エ・コンパニア・ソチエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ
【氏名又は名称原語表記】BAUCE BRUNO & C. S.R.L.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】バウチェ,アレッサンドロ
(72)【発明者】
【氏名】バウチェ,ダヴィデ
(57)【要約】
これは、大理石棚と関連する支持システムとを有する棚システム、である。本発明の棚システムは、目に見える支持の使用を避けることによって、美観を改良する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大理石ブラケット(62)と、前記大理石ブラケット(62)を少なくとも1つの面で少なくとも1つの壁に固定するのに適した支持システム(74、84、94)と、を備えるブラケットシステム(60)であって、前記壁に納まる前記大理石ブラケット(62)の前記少なくとも1つの面において少なくとも1つの溝が得られ、前記支持システム(74、84、94)は、プロファイルを前記壁に固定するのに適した少なくとも1つの固定手段(78、88、98)を備える前記プロファイル(76、86、96)を有しており、前記溝は、前記プロファイルが前記壁に固定されると前記棚が接着剤の手段によって前記プロファイルに結合されるように、前記プロファイルに相同の形状であり、前記支持システム(74、84、94)は、前記プロファイル(76、86、96)と、少なくとも2つの突起(78、88、98)と、を含む金属板を備えることを特徴とする、ブラケットシステム(60)。
【請求項2】
前記支持システム(74、84、94)は、一体物として作られている、
請求項1に記載のブラケットシステム(60)。
【請求項3】
前記プロファイル(76、86、96)は、長方形である、
請求項1又は2に記載のブラケットシステム(60)。
【請求項4】
前記プロファイル(76、86、96)及び前記少なくとも2つの突起(78、88、98)は、同一平面上に全て配置されている、
請求項1~3の何れか1つに記載の支持システム(60)。
【請求項5】
2つの突起(78)が前記長方形プロファイル(76)のそれぞれの端部に配置されている、
請求項1~4の何れか1つに記載の支持システム(60)。
【請求項6】
2つの突起(88)が前記長方形プロファイル(76)のそれぞれの端部の僅かに内側に配置されている、
請求項1~4の何れか1つに記載の支持システム(60)。
【請求項7】
突起(98)が前記長方形プロファイル(96)の端部の一方の僅かに内側に配置されており、一方で他方の突起(98)が前記長方形プロファイル(96)の反対の端部と同一直線上に配置されている、
請求項1~4の何れか1つに記載の支持システム(60)。
【請求項8】
前記金属板は、前記プロファイル(76、86、96)及び前記少なくとも2つの突起(78、88、98)を画定する周縁を有しており、前記周縁は、ブランキング、スタンピング、レーザカット、ウォータカットのうち1つ以上のプロセスによって得られる、
請求項1~7の何れか1つに記載の支持システム(60)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に大理石棚を備えた棚システムを参照する。より具体的には、大理石棚と関連する支持システムとを備えた棚システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
よく知られるように、様々な支持システムは、棚を壁に適用するために使用され、一般にそのほとんどで使用されるのは、1つ又は複数の露出したブラケットである。
【0003】
もし棚が大理石又は石でできていたら、目に見えるブラケットの使用は、大理石の使用の特権である最適な美的成果を達成するために、避けられる。
【0004】
この目的に対して、大理石棚を壁に固定するために、通常、壁の施工中に棚をれんが状の間に挿入して固定することを実行する必要がある。
【0005】
代替的には、棚が挿入される壁に座を作りあげ、接着剤の使用でそれを固定する必要がある。いずれの場合においても、壁は、特に棚によって占められず、接着剤が目に見える、可視的な穴の一部において、仕上げられなければならない。
【0006】
言い換えると、大理石棚を壁に固定するために、壁を建設している時に作業を実行する、又はすでに建設された壁に大きく介入して少なくともいくつかの仕上げ作業を実行する、必要がある。
【0007】
両方の場合において、専門的な人材が必要であり、コストと時間がかかる。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的及び作用は、既知の技術課題を克服する、大理石棚を備える棚システム、を提供することである。
【0009】
本発明のさらなる範囲は、簡単且つ迅速に壁に大理石コーベルを固定することを可能とするコーベルシステム、を提供することである。
【0010】
本発明のさらなる範囲は、大理石コーベルが、壁での重作業を必要とせず、従って熟練した人材の介入を避けて、壁に取り付けられる、ことを可能とするコーベルシステム、を提供することである。
【0011】
本発明のさらなる範囲は、大理石棚が目に見える支持を使用せずに壁に固定される、ことを可能とし、高い美観効果を保証する、棚システム、を提供することである。
【0012】
これら及び他の目的は、大理石棚と、少なくとも1つの壁と接する少なくとも1つの面を有する大理石棚を固定するための支持システムと、を有する棚システムによって達成される。
【0013】
具体的には、壁に隣接する大理石棚の少なくとも1つの面において、少なくとも1つの溝が得られ、支持システムは、プロファイルを壁に固定するための少なくとも1つの固定手段を備えるプロファイルを有しており、溝は、一度プロファイルが壁に固定されると棚が接着剤の手段によってプロファイルに結合されるように、プロファイルに相同の形状である。
【0014】
棚システム構成のおかげで、壁に1つ又は複数の穴を作るだけで十分であり、その穴によって1つ又は複数のプロファイルを壁に固定し、その結果大理石棚が固定されるので、壁への大理石棚の組立は、実用的且つ迅速である。
【0015】
棚システムは、支持システムがプロファイルと少なくとも2つの突起とを含む金属板を有するという事実によって、特徴づけられる。
【0016】
従って、支持システムを共通の金属板から得ることが容易であり、よって棚システム全体のコスト及び複雑さが低減する。
【0017】
有利に、支持システムは、1ピースで作られ得るので、不要なエッジ又は段差が避けられる。
【0018】
さらに、プロファイルは、長方形であり得るので、それは、大理石棚の溝の中に完全にフィットする。
【0019】
有利に、プロファイル及び2つ以上の突起は、同一平面上に全て配置されているので、支持システム全体は、適切に画定された周プロファイルを備える金属板だけから成る。
【0020】
加えて、2つ以上の突起は、長方形プロファイルの2つの端部と同一直線上又は僅かに内側に配置され得る。
【0021】
有利に、支持システム、すなわち金属板の周プロファイルは、ブランキング、スタンピング、レーザカット、ウォータカットのうち1つ以上のプロセスによって作られ得る。
【0022】
本発明のさらなる特徴及び詳細は、事例を限定しない方法によって与えられる以下の開示、同様に添付の図面ボード、によってさらに良く理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明に係る壁に固定された棚システムの斜視図である。
図2図1の本発明に係る、大理石ブラケットと第1支持システムとを有するブラケットシステムの分解斜視図である。
図3】反対側から見た図2の大理石棚の斜視図である。
図4】本発明の変形例に係る棚システムに有用な第2支持システムの斜視図である。
図5】本発明の変形例に係る棚システムに有用な第3支持システムの斜視図である。
図6】本発明の変形例に係る、大理石ブラケットと第4支持システムとを有するブラケットシステムの分解斜視図である。
図7】反対側から見た図6の大理石棚の斜視図である。
図8】本発明の変形例に係るコーベルシステムに有用な第5支持システムの斜視図である。
図9】本発明の変形例に係るコーベルシステムに有用な第6支持システムの斜視図である。
図10】本発明の変形例に係るコーベルシステムに有用な第7支持システムの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1、2、3を参照することで、10は、大理石棚12と、互いに直交する第1壁P1及び第2壁P2によって形成される角に固定されるのに適した第1支持システム14と、を備えた棚システムを示している。
【0025】
大理石棚12は、4分円形状を有しており、図3に示されるように、溝16がその中に切り込まれている。
【0026】
支持システム14は、互いに直交する第1部分20と第2部分22とによって形成され、長方形の断面を有する、角プロファイル18、すなわち「L」形状を有する。
【0027】
4つの穴24が角プロファイル18に切り込まれており、読みやすいように、1つだけ図2に示されている。正確には、2つの穴が角プロファイル18の第1部分20に切り込まれており、2つの穴が角プロファイル18の第2部分22に切り込まれている。
【0028】
溝16は、角プロファイル18に相同の形状を有しており、従って壁P1及びP2と接する大理石棚12の2つの面26、28に展開する。
【0029】
さらに、溝16は、大理石棚12の目に見える外縁30に影響することなく、2つの面26、28のみに展開する。
【0030】
本発明の対象である、棚構造10を組み立てるために、第1に、4つの穴Fが壁P1及びP2にあけられ(読みやすいように、1つの穴だけ図2に示されている)、正確には、第1壁P1の2つと第2壁P2の2つとは、角プロファイル18にあけられた穴24に対して同じ位置且つ対応している。
【0031】
次のステップは、支持システム14を壁に固定することである。これは、圧力ねじ又は他の同等の固定方法を使用し、必要に応じて壁P1及びP2の穴Fに適したプラグを挿入することによって、壁P1及びP2に角プロファイル18を固定することを伴う。
【0032】
支持システム14が壁P1及びP2に固定されると、大理石棚12は、角プロファイル18にシリコン等の接着物質を使用して結合される。
【0033】
このように壁P1及びP2に固定される本発明に係る棚システム10は、目に見えるところにおいて大理石棚12のみを示し、一方で対応する支持システム14は、同大理石棚12と壁P1及びP2との間に隠れている。
【0034】
棚システム10の美観は、最適であり、支持システム14の壁P1及びP2への固定は、簡単であり、専門的な人材の介入を必要としない。
【0035】
本発明の第1変形例によれば、先に示された棚システム10に類似した棚システムは、大理石棚と図4に示される第2支持システム32とを有してもよい。
【0036】
第2支持システム32は、互いに直交する第1部分36と第2部分38とによって形成され、三角形状の断面を有する、角プロファイル34を有する。
【0037】
角プロファイル34において、4つの穴40が得られ、読みやすいように、1つだけ図4に示されている。正確には、2つの穴が角プロファイル34の第1部分36で得られ、2つの穴が角プロファイル34の第2部分38で得られる。
【0038】
第2支持システム32に結合される大理石棚は、角プロファイル34に相同形状の溝を有する。
【0039】
本発明の第2変形例によれば、先に示された棚システム10に類似した棚システムは、大理石棚と図5に示される第2支持システム42とを有してもよい。
【0040】
第2支持システム42は、互いに直交する第1部分46と第2部分48とによって形成され、逆「L」形状の断面を有する、角プロファイル44を有する。
【0041】
4つの穴50が角プロファイル44で得られ、読みやすいように、1つだけ図5に示されている。正確には、2つの穴が角プロファイル44の第1部分46で得られ、2つの穴が角プロファイル44の第2部分48で得られる。
【0042】
第2支持システム42に結合される大理石棚は、角プロファイル44に相同形状の溝を有する。
【0043】
図6及び7に示される本発明の第3変形例によれば、棚システム60は、大理石棚62と第3支持システム64とを有しており、第3壁P3への取付けに適している。
【0044】
大理石棚62は平面六面体の形状を有し、第3壁P3に向かうのに適した面66を含み、該面において溝68が得られる。
【0045】
第3支持システム64は、2つのピン72が固定された線形プロファイル70を有する。
【0046】
ブラケットシステム60は、最初に、2つのピン72間と等距離に配置される2つの穴Fを壁P3に形成することを想定する。
【0047】
ピン(だぼ)が壁P3の穴Fに挿入されると、ピン(だぼ)72は、同じ穴Fに挿入され、線形プロファイル70は、壁P3に固定される。
【0048】
次に大理石棚62は、シリコン等の接着物質を使用して線形プロファイル70に結合される。
【0049】
この場合においても、本発明の変形例に係る棚システム60は、目に見える支持システムを何も有しておらず、美的観点による当然の利点を有する。
【0050】
また技術的観点から、壁P3への大理石棚62の結合は、いっそう簡単であり、専門的な人材の介入を必要としない。
【0051】
本発明のさらなる変形例によれば、棚システム60は、大理石棚62を有しており、第3支持システム64の代わりに、第4支持システム74又は第5支持システム84又は第6支持システム94を有する。
【0052】
金属板のせん断又はスタンピングによる一体物から作られた第4支持システム74は、図8において見られるような2つの突起78が突出した長方形プロファイル76を有する。
【0053】
具体的には、2つの突起78は長方形プロファイル76の端部に配置されている。
【0054】
金属板のせん断、スタンピング、レーザカット、又はウォータカットによる一体物から作られた第5支持システム84は、図9に見られるような2つの突起88が突出した長方形プロファイル86を有する。
【0055】
具体的には、2つの突起88は、長方形プロファイル86の端部の僅かに内側に配置されている。
【0056】
金属板のせん断、スタンピング、レーザカット、又はウォータカットによる一体物から作られた第6支持システム94は、図10において見られるような2つの突起98が突出した長方形プロファイル96を有する。
【0057】
具体的には、2つの突起98のうち一方は、長方形プロファイル96の2つの端部のうち一方の端部の僅かに内側に配置されており、一方で他方は、長方形プロファイル96の他方の端部と同一直線上にある。
【0058】
図8、9及び10に示されるように、第4支持システム74、第5支持システム84及び第6支持システム94において、それぞれのプロファイル76、86、96及び対応する2つの突起78、88、98は、同一平面上に全て配置される。
【0059】
さらに、第4支持システム74又は第5支持システム84又は第6支持システム94はまた、4分月の形状の大理石棚を互いに直角な2つの壁に固定するために使用されてもよい。
【0060】
この場合において、2つの溝は、大理石棚で得られ、具体的には2つの壁に隣接する2つの面それぞれにおいて1つの溝が得られる。
【0061】
2つの溝は、図1、2、3の棚システム10に示される溝16のように連続していない。
【0062】
しかし、図3に示されるような2つの面に連続溝16がある4分月の形状の大理石の場合においてでも、第4支持システム74又は第5支持システム84又は第6支持システム94を使用して、棚が固定されるそれぞれの壁に溝を作る2つの面に長方形プロファイルを固定することは可能である。
【0063】
さらなる変形は可能であり、保護範囲内において考慮されるべきであり、例えば、支持システムとして使用される要素の形状は、ブラケットシステム自体の適用目的によっても、変化し得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】