(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-09
(54)【発明の名称】タッチレスフットパドル操作式ディスペンサ
(51)【国際特許分類】
B67D 1/08 20060101AFI20231226BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536541
(86)(22)【出願日】2021-12-08
(85)【翻訳文提出日】2023-06-15
(86)【国際出願番号】 US2021062430
(87)【国際公開番号】W WO2022132534
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】202041055346
(32)【優先日】2020-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】カンブル,ラフル サダシブ
(72)【発明者】
【氏名】グラティ,アマンディープ シン
(72)【発明者】
【氏名】アロラ,ビピン
【テーマコード(参考)】
3E082
【Fターム(参考)】
3E082AA01
3E082AA02
3E082BB01
3E082CC01
3E082DD20
3E082FF09
(57)【要約】
ペダルアクチュエータを有するディスペンサである。ディスペンサは、ノズルに動作可能に接続されており、アイテムを分配するために閉位置から開位置に移動するバルブと、ノズルに動作可能に接続された第1のアクチュエータと、第1のアクチュエータの下方に設置され、ノズルに動作可能に接続された第2のアクチュエータとを含む。ディスペンサは、電気機械式であり得、既存のディスペンサに後付けすることができる構成要素を含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスペンサであって、
ハウジングと、
アイテムを分配するために、前記ハウジングに配置されたノズルと、
前記ノズルに動作可能に接続され、前記アイテムを分配するために閉位置から開位置に移動するように構成されたバルブと、
前記ノズルに動作可能に接続され、前記ノズルの下方で前記ハウジングに配置された第1のアクチュエータであって、前記アイテムを分配するために第1の位置から第2の位置に押し下げられる、前記第1のアクチュエータと、
前記ハウジングに配置され、前記第1のアクチュエータの下方に設置されたプラットフォームと、前記ノズルに動作可能に接続され、前記プラットフォームの下方で前記ハウジングに配置された第2のアクチュエータであって、
前記アイテムを分配するために第1の位置から第2の位置に押し下げられる、前記第2のアクチュエータと、
を備える、ディスペンサ。
【請求項2】
前記バルブは、機械的作動及び電気的作動のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項3】
前記第2のアクチュエータは、足の動作によって押し下げられるように構成されており、ペダル及びボタンのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項4】
前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータのうちの少なくとも1つが押し下げられている間に、前記ノズルが前記アイテムを分配する、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項5】
前記ノズルが、所定の時間にわたって前記アイテムを分配する、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項6】
前記ノズルが、所定量の前記アイテムを分配する、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項7】
前記アイテムが選択され、分配が認可された後に、前記ノズルが前記アイテムを分配する、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項8】
前記ディスペンサはタッチレスである、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項9】
前記ディスペンサは、既存のディスペンサに後付けするように構成されている、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項10】
分配システムであって、
ハウジングを備えるディスペンサと、
前記ディスペンサのバルブに動作可能に接続され、アイテムを分配するために前記ハウジングに配置されたノズルと、
前記アイテムを分配するために前記バルブを開くように構成されたバルブアクチュエータと、
前記バルブアクチュエータに動作可能に接続された機械式アクチュエータと、
前記バルブアクチュエータに動作可能に接続され、前記ノズルの下方で前記ハウジングに配置された第1の分配アクチュエータであって、
足の動作によって作動されるように構成されたペダルを備え、前記分配アクチュエータが前記アイテムを分配するために第1の位置から第2の位置に押し下げられる、第1の分配アクチュエータと、を備える、分配システム。
【請求項11】
制御ユニットを更に備え、
前記第1の分配アクチュエータが、電気信号を前記制御ユニットに送信するように構成されており、
前記制御ユニットが、前記バルブアクチュエータに電気信号を送信して前記バルブを開くように構成されている、請求項10に記載の分配システム。
【請求項12】
前記第1の分配アクチュエータは、機械式アクチュエータに動作可能に接続されている、請求項10に記載の分配システム。
【請求項13】
前記第1の分配アクチュエータは、前記第1の位置に向かって付勢される、請求項10に記載の分配システム。
【請求項14】
前記バルブアクチュエータに動作可能に接続されており、前記第1の分配アクチュエータの上方で前記ハウジングに配置された第2の分配アクチュエータを更に備え、
前記第2の分配アクチュエータは、ボタンとレバーのうちの少なくとも1つを備える、請求項10に記載の分配システム。
【請求項15】
前記第2の分配アクチュエータは、前記機械式アクチュエータに動作可能に接続されている、請求項14に記載の分配システム。
【請求項16】
前記アイテムの付属品を分配するための第2のディスペンサであって、前記付属品が、ストロー、蓋、及び容器スリーブのうちの少なくとも1つである、第2のディスペンサと、
足の動作によって作動されるように構成されたペダルを備える、前記第2のディスペンサに動作可能に接続された第2の分配アクチュエータであって、前記第2の分配アクチュエータが前記付属品を分配するために第1の位置から第2の位置に押し下げられる、第2の分配アクチュエータと、
を更に備える、請求項10に記載の分配システム。
【請求項17】
ディスペンサでアイテムを分配する方法であって、
足の動作によって作動されるように構成されたペダルを備える第1のアクチュエータを第1の位置から第2の位置に押し下げることと、
前記第1のアクチュエータを押し下げることに応答して、前記ディスペンサのノズルに動作可能に接続されたバルブを開くことと、
前記ノズルによって前記アイテムを分配することと、
を更に含む、方法。
【請求項18】
前記第1のアクチュエータの上方に設置された第2のアクチュエータを第1の位置から第2の位置に押し下げることを更に含み、
前記バルブを開くことが、前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータのうちの少なくとも1つを押し下げること、
を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第2のアクチュエータを押し下げるために力を加えることと、
前記第2のアクチュエータを押し下げるための前記力よりも小さい、前記第1のアクチュエータを押し下げるための力を加えることと、
を更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
分配するために前記アイテムを選択することと、
識別及び支払いのうちの少なくとも1つを確認することによって、分配を認可することと、
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載の実施形態は、概して、容器を満たすためのシステム及び方法に関する。具体的には、本明細書に記載される実施形態は、分配バルブのアクチュエータに動作可能に接続されたペダルアクチュエータを含むタッチレスディスペンサに関する。
【背景技術】
【0002】
レストランや映画館を含む多くの場所で、食品及び飲料などの様々なアイテムのための充填ステーションを見つけることができる。オフィス及び職場は、充填ステーションを有することもできる。ユーザは、アイテムを分配するために、多くの点で充填ステーションに触れることを必要とされ得る。例えば、ユーザがボタンを押している間に、アイテムを分配することができる。
更に、ユーザは、支払い又は識別のためにボタンを押すことによって、アイテムを分配する認可を選択又は提供することができる。
【発明の概要】
【0003】
いくつかの実施形態は、ハウジングと、アイテムを分配するためにハウジング上配置されたノズルとを含むディスペンサに関する。ディスペンサは、ノズルに動作可能に接続され、アイテムを分配するために閉位置から開位置に移動するように構成されたバルブと、ノズルに動作可能に接続され、ノズルの下方でハウジングに配置された第1のアクチュエータであって、アイテムを分配するために第1の位置から第2の位置に押し下げられる、第1のアクチュエータと、ハウジングに配置され、第1のアクチュエータの下方に設置されたプラットフォームと、ノズルに動作可能に接続され、プラットフォームの下方でハウジングに配置された第2のアクチュエータであって、アイテムを分配するために第1の位置から第2の位置に押し下げられる第2のアクチュエータと、を更に含む。
【0004】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、バルブは、機械的作動及び電気的作動のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0005】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、第2のアクチュエータは、足の動作によって押し下げられるように構成され得、ペダル及びボタンのうちの少なくとも1つを備える。
【0006】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、ノズルは、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータのうちの少なくとも1つが押し下げられている間に、アイテムを分配することができる。
【0007】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、ノズルは、所定の時間にわたってアイテムを分配することができる。
【0008】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、ノズルは、アイテムが選択された後、又は分配が認可された後、アイテムを分配することができる。
【0009】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、ディスペンサはタッチレスであり得る。
【0010】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、ディスペンサは、既存のディスペンサに後付けするように構成することができる。
【0011】
いくつかの実施形態は、ハウジングと、ディスペンサのバルブに動作可能に接続され、アイテムを分配するためにハウジングに配置されたノズルとを含むディスペンサを含む分配システムに関する。分配システムは、アイテムを分配するためにバルブを開くように構成されたバルブアクチュエータと、バルブアクチュエータに動作可能に接続された機械式アクチュエータと、バルブアクチュエータに動作可能に接続され、ノズルの下方でハウジングに配置された第1の分配アクチュエータであって、足の動作によって作動されるように構成されたペダルを備え、分配アクチュエータがアイテムを分配するために第1の位置から第2の位置に押し下げられる、第1の分配アクチュエータとを更に含む。
【0012】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、分配システムは、制御ユニットを更に含み得る。いくつかの実施形態では、第1の分配アクチュエータは、電気信号を制御ユニットに送信するように構成することができる。いくつかの実施形態では、制御ユニットは、電気信号をバルブアクチュエータに送信してバルブを開くように構成することができる。
【0013】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、第1の分配アクチュエータは、機械式アクチュエータに動作可能に接続され得る。
【0014】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、第1の分配アクチュエータは、第1の位置に向かって付勢され得る。
【0015】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、第1の分配アクチュエータは、第1の位置に向かって付勢され得る。
【0016】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、分配システムは、バルブアクチュエータに動作可能に接続され、かつ第1の分配アクチュエータの上方でハウジングに配置される第2の分配アクチュエータを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、第2の分配アクチュエータは、ボタン及びレバーのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0017】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、第2の分配アクチュエータは、機械式アクチュエータに動作可能に接続され得る。
【0018】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、分配システムは、アイテムの付属品を分配するための第2のディスペンサであって、付属品が、ストロー、蓋、及び容器スリーブのうちの少なくとも1つである、第2のディスペンサと、足の動作によって作動されるように構成されたペダルを備える、第2のディスペンサに動作可能に接続された第2の分配アクチュエータとを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、第2の分配アクチュエータは、付属品を分配するために第1の位置から第2の位置に押し下げられ得る。
【0019】
いくつかの実施形態は、足の動作によって作動されるように構成されたペダルを備える第1のアクチュエータを第1の位置から第2の位置に押し下げることと、第1のアクチュエータの押し下げに応答してディスペンサのノズルに動作可能に接続されたバルブを開くことと、ノズルによってアイテムを分配することとを含む、ディスペンサを用いてアイテムを分配する方法に関する。
【0020】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、ディスペンサを用いてアイテムを分配する方法は、第1のアクチュエータの上方に設置された第2のアクチュエータを第1の位置から第2の位置に押し下げることを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、バルブを開くことは、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータのうちの少なくとも1つを押し下げることを含むことができる。
【0021】
本明細書で説明される種々の実施形態のいずれかにおいて、ディスペンサを用いてアイテムを分配する方法は、第2のアクチュエータを押し下げる力を及ぼすことと、第2のアクチュエータを押し下げるための力よりも小さい、第1のアクチュエータを押し下げるための力を及ぼすことと、を更に含むことができる。
【0022】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、ディスペンサを用いてアイテムを分配する方法は、分配するためにアイテムを選択することと、識別及び支払いのうちの少なくとも1つを確認することによって分配を認可することと、を更に含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本発明を例解するものであり、説明と合わせて、本発明の原理を更に説明し、当業者が本発明を作製及び使用することを可能にする役割を果たす。
【
図1】実施形態による分配システムの斜視図である。
【
図2】実施形態によるバルブに動作可能に接続されたアクチュエータの分解図である。
【
図3】実施形態によるバルブアクチュエータの斜視図である。
【
図4】実施形態に係るディスペンサの概略図である。
【
図5】
図1の分配システムの5-5に沿った側断面図である。
【
図6】実施形態によるディスペンサの斜視図である。
【
図7】
図6のディスペンサの7-7に沿った側断面図である。
【
図8】実施形態によるディスペンサの斜視図である。
【
図9】実施形態による分配システムの動作のフローチャートである。
【
図10】実施形態が実装され得る例示的なコンピュータシステムの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以降、添付図面に例示されるような本発明の実施形態を参照して、本発明を詳細に説明する。「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「例示的な実施形態(an exemplary embodiment)」などの言及は、記載された実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、全ての実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を必ずしも含むわけではないことを示す。更に、このような句は、必ずしも同じ実施形態に言及するものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性がある実施形態と関連して記載される場合、明確に記載されているかどうかに関わりなく、他の実施形態と関連してそのような特徴、構造、又は特性に影響を与えることは、当業者の知見内であるものとする。
【0025】
充填ステーションは、食品及び飲料を含む様々なアイテムを分配することができる。場合によっては、充填ステーションは、異なる風味又は温度の飲料を分配することができる。更に、食品のための充填ステーションは、食品のための異なる風味を分配することができる。そのようなアイテムのための充填ステーションは、限定はしないが、公共レストラン、食料品店、映画館、空港、スポーツ娯楽会場、学校、プール、オフィス、及び職場を含む、様々な場所で見つけることができる。充填ステーションは、ユーザが量、風味、及び/又は温度によって自分の食品又は飲料をカスタマイズするのに便利であるが、公的に設置された多くの充填ステーションは、複数のユーザによってアクセスされ得、多数のポイントで充填ステーションに触れることを必要とし得る。例えば、容器をアイテムで満たすために、ユーザはボタンを押すことを必要とされ得る。場合によっては、ボタンが押されている間に容器を満たすことができる。更に、充填ステーションは、支払い及び/又は識別を提供するためにボタンを押すことによってアイテムを分配する許可を必要とする可能性がある。
【0026】
多くの人々によってアクセスされる充填ステーションなどの公共の場所及び/又は設備は、細菌を蓄積する可能性がある。細菌は、表面から広がる可能性があり、感染症の広がりに寄与し得る。細菌の広がりは、ウイルスの影響に寄与する可能性があり、重大な公衆衛生上の懸念となり得る。しかしながら、公共の場所及び/又は設備の清潔度を維持して汚染を防止することは、困難であり得る。
更に、充填ステーションなどの特定の設備は、複数回使用した後にのみ洗浄することができる。汚染を最小限に抑え、生物の全体的な安全性、健康、及び福利を改善するために、公共の場所及び/又は設備は、より衛生的であるように設計することができる。
【0027】
本明細書に記載される実施形態は、タッチレス作動を含むディスペンサに関する。タッチレスシステムは、表面上の汚染及び感染症の広がりを最小限に抑えるのに役立つことができる。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、例えば、レバーに対するユーザ動作によって作動され得る。ユーザは、容器をレバーに押し込んで押し下げ、アイテムを分配することができる。ペダルに対するユーザ動作によってもまた、ディスペンサを作動させることができる。ペダルは、レバーの下方に設置され得、ユーザの足によって作動され得る。いくつかの実施形態では、ペダルは、ディスペンサのバルブに電気的及び/又は機械的に動作可能に接続することができる。ペダルを作動させることは、バルブを直接作動させることができ、かつ/又はバルブに動作可能に接続されたバルブアクチュエータを作動させることができる。いくつかの実施形態では、ペダルを作動させることで、ディスペンサの周囲に張り出している機械式アクチュエータで、ディスペンサ上のボタンを動作可能に押すことができる。
【0028】
ペダルアクチュエータは、最小限の労力で、バルブアクチュエータ及び/又は機械式アクチュエータを追加することなどによって、既存のディスペンサに後付けされ得る。いくつかの実施形態では、ペダル作動は、レバー作動よりも、分配操作を開始又は維持するためにより小さい力を必要とすることができ、これにより、より優れたアクセスの容易さを提供することができる。ペダル作動は、栄養アイテム、甘味料、塩、ストロー、蓋、スリーブ、及び/又はナプキンなどの、食品アイテム若しくは飲料アイテムの付属品及び/又は容器の付属品のためのディスペンサにまた追加され得る。
【0029】
本明細書に記載のいくつかの実施形態では、例えば、
図1に示すように、分配システム500は、アイテム250を分配するためのディスペンサ100を含むことができる。アイテム250は、食品、飲料、並びに/又は食品及び/若しくは飲料のための成分を含むことができる。いくつかの実施形態では、分配システム500は、容器350を分配するための容器ディスペンサ300、及び/又は付属品450を分配するための付属品ディスペンサ400を含むことができる。
付属品450は、アイテム250及び/又は容器350と共に使用され得る。
【0030】
ディスペンサ100、付属品ディスペンサ400、及び容器ディスペンサ300の組み合わせ並びに/又は機能は、分配システム500の用途に依存し得る。例えば、レストラン又は映画館などの小売環境は、分配のための許可(例えば、支払い及び/又は識別)を必要とする可能性がある。したがって、これらの環境は、分配システム500がディスペンサ100、容器ディスペンサ300、及び付属品ディスペンサ400を含むことができるように、ユーザに追加のオプションを提供することができる。
許可されたユーザに複数のオプションを提供することができるので、ユーザは、ユーザの食品及び/又は飲料をカスタマイズして、ユーザの小売体験を最適化することができる。対照的に、例えば、認可要件のない公共の場所(例えば、公園、ショッピングセンターなど)における分配システム500は、必需品のみを提供することができる。例えば、分配システム500は、水及び/又は炭酸水を提供することができるディスペンサ100(例えば、給水機)を含むことができる。分配システム500は、オフィス及び/又は学校環境において同様に稼働することができる。他のオフィス及び/又は学校環境では、分配システム500は、追加の機能を有することができる。例えば、分配システム500は、ディスペンサ100、容器ディスペンサ300、及び付属品ディスペンサ400を含み、ユーザに必需品を提供し、加えて、温水、茶、コーヒー、砂糖、塩、並びに/又は温かい飲料及び冷たい飲料用のカップなどの一般的なアイテムを提供することができる。
【0031】
分配システム500は、ハウジング110を含むことができる。ディスペンサ100、容器ディスペンサ300、及び付属品ディスペンサ400は、独立型装置であってもよく、又はハウジング110の表面上に配置されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ハウジング110は、ディスペンサ100、容器ディスペンサ300、及び付属品ディスペンサ400が配置されるプラットフォーム114を含むことができる、本体138を含むことができる。プラットフォーム114は、例えば、テーブルトップ、カウンタートップ、又は他の支持面であり得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、分配システム500は、ディスペンサ100、付属品ディスペンサ400、及び/又は容器ディスペンサ300に関連付けられた、複数のタッチレス(すなわち、非接触)アクチュエータ、例えば、ペダルアクチュエータ134及び/又はレバーアクチュエータ132を含むことができる。
【0033】
ディスペンサ100は、各アイテム250を分配するように作動され得る1つ以上のペダルアクチュエータ134を含むことができる。ペダルアクチュエータ134は、ユーザの足で制御されるレバー又はボタンであり得、プラットフォーム114の下方でハウジング110に設置され得る。いくつかの実施形態では、ペダルアクチュエータ134は、ハウジング110から外向きに延びることができる。ペダルアクチュエータ134は、ユーザが、分配システム500に触れる必要なく、特定のアイテム250を分配することを可能にし得る。代わりに、ユーザは、ペダルアクチュエータ134に、彼/彼女の靴及び/又は別のデバイス(例えば、松葉杖又は杖)で接触することによって、アイテム250を分配することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、1つ以上のレバーアクチュエータ132はまた、ユーザが分配システム500に触れる必要なく、各アイテム250を分配することを可能にすることができる。レバーアクチュエータ132は、プラットフォーム114の上方でハウジング110に設置され得る。容器350は、レバーアクチュエータ132内に押し込まれて、特定のアイテム250を分配することができる。いくつかの実施形態では、ペダルアクチュエータ134は、レバーアクチュエータ132を作動させるのに必要な力よりも小さい力によって作動され得る。
【0035】
レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134によって提供されるタッチレス作動は、ユーザの健康及び福利を促進することができる。表面は細菌を蓄積し得るので、タッチレス作動は、ユーザへの有害な細菌の移動を防止することができる。更に、ペダルアクチュエータ134は、ハウジング110のより低い位置からの作動を可能にすることによって、分配システム500へのアクセスの容易さを向上させることができる。いくつかの実施形態では、ペダルアクチュエータ134は、レバーアクチュエータ132によって必要とされ得るよりも小さい力で作動され得、これによって、例えば、身体障害及び/又は運動障害を有するユーザにとって有用であり得る。更に、ペダルアクチュエータ134は、既存の分配システム500に後付けされ得る。作動は、機械的及び/又は電気的であり得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、ハウジング110は、アイテム250のための補給物と、アイテム250を供給するための1つ以上の導管とを、例えば本体138内に保管することができる。例えば、ハウジング110は、食料アイテム250(例えば、オートミール若しくはポップコーン)及び/又は飲料アイテム250(例えば、ソーダ水、茶、コーヒー、ジュース、若しくはレモネード)を保管することができる。更に、ハウジング110は、食品及び/又は飲料を作るために、原料アイテム250(例えば、栄養アイテム、香味料、塩、砂糖、又は水)を保管することができる。いくつかの実施形態では、ハウジング110は、食品、温かい飲料、及び/又は冷たい飲料のための容器350を保管することができる。いくつかの実施形態では、ハウジング110は、例えば、塩、砂糖、シナモン、ナツメグ、ストロー、蓋(例えば、温かい飲料用の蓋若しくは冷たい飲料用の蓋)、スリーブ、及び/又はナプキンを含むことができる付属品450を保管することができる。各アイテム250、容器350、及び/又は付属品450の分配は、別個であるレバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134によって作動され得る。他の実施形態では、1つ以上の共通のレバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134は、アイテム250、コンテナ350、及び/又は付属品450のうちの1つ以上を分配することができる。これらの実施形態では、ユーザは、分配のための選択、例えば、音声コマンド、モバイルデバイス、ジェスチャ等を介したタッチレス選択を行うことができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、ハウジング110は、プラットフォーム112、上端部116、下端部118、前面120、張り出し部122、及び/又はディスペンサ100のための受け取り領域124を含むことができる。ハウジングは、上端部116に配置された、アイテム250を分配するための1つ以上のノズル130を含むことができる。
【0038】
容器350は、張り出し部122に配置され得るノズル130の下の領域であり得る、受け取り領域124内に置かれ得る。容器350は、所望のアイテム250を分配することができるノズル130の真下に置くことができる。いくつかの実施形態では、ハウジング110は、容器350が受け取り領域124内に配置され得るプラットフォーム112(例えば、ドリップトレイ)を下端部118に含み得る。この実施形態では、受け取り領域124は、張り出し部122とプラットフォーム112との間の領域であり得る。プラットフォーム112は、レバーアクチュエータ132の下方かつペダルアクチュエータ134の上方でハウジング上に設置され得る。いくつかの実施形態では、容器350は、容器ディスペンサ300によって提供され得る。あるいは、ユーザは、再使用可能な容器(例えば、水筒)などの容器350を提供することができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、ディスペンサ100のハウジング110は、各ノズル130によって分配されたアイテム250を示すためのディスプレイ126を含むことができる。ユーザインターフェース128は、分配されるアイテム250の選択を受信することができる。
【0040】
図2を参照すると、いくつかの実施形態では、アイテム250は、バルブ140を通して分配されることができる。ハウジング110は、1つ以上の一方向のノーマルクローズバルブ140を支持することができる。いくつかの実施形態では、各バルブ140は、特定のノズル130と軸方向に位置合わせすることができる。バルブ140は、バルブ140が作動されるときに閉位置から開位置にバルブ140を動かすバルブアクチュエータ142(例えば、可撓性部材)を含む。開位置では、バルブ140は、アイテム250がバルブ140内のチャネルを通過することを可能にし得る。次いで、アイテム250は、ノズル130を出て、容器350内に分配することができる。
【0041】
バルブ140は、レバーアクチュエータ132が作動されるときにバルブ140が作動され得るように、レバーアクチュエータ132に動作可能に接続され得る。いくつかの実施形態では、バルブ140はまた、ペダルアクチュエータ134が作動されるときにバルブ140が作動され得るように、ペダルアクチュエータ134に動作可能に接続され得る。したがって、ユーザは、特定のレバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134を作動させて、動作可能に接続されたバルブ140を作動させることができる。バルブ140を作動させると、バルブ140と軸方向に位置合わせされたノズル130から、特定のアイテム250を分配することができる。
【0042】
図3を参照すると、いくつかの実施形態では、バルブアクチュエータ142は、バルブ140とは別個であり得る。例えば、バルブアクチュエータ142は、バルブアクチュエータ142が作動されるときに、バルブ140が作動され得るように、バルブ140に動作可能に接続されたスイッチ(例えば、スナップアクションスイッチ)であってもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、バルブアクチュエータ142は、機械式アクチュエータ144を含むことができる。機械式アクチュエータ144は、例えば、バルブアクチュエータ142のアーム又はレバーであり得る。バルブアクチュエータ142を作動させるために、機械式アクチュエータ144は、作動されるように第1の位置から第2の位置に移動することができる。第1の位置において、機械式アクチュエータ144は、バルブアクチュエータ142から第1の角度にあり得る。機械式アクチュエータ144は、バルブアクチュエータ142内に収納され得るばねによって、第1の位置に向かって付勢され得る。第2の位置は、第2の位置において、機械式アクチュエータ144がバルブアクチュエータ142から第1の角度よりも小さい第2の角度にあるように、付勢力に対して押し下げられた位置であり得る。機械式アクチュエータ144が作動されると、ばねは、接点146及び接点148を開くか又は閉じるように移動することができ、(コモン150)から電力を転送し、バルブ140を作動させる。ペダルアクチュエータ134は、この実施形態では、機械式アクチュエータ144などを通してバルブアクチュエータ142に動作可能に接続され得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、バルブアクチュエータ142は、既存の分配システム500に容易に後付けすることができる。例えば、バルブアクチュエータ142の追加は、バルブ140を作動させるための既存のシステム及び方法に干渉することなく、バルブ140とペダルアクチュエータ134との間の動作可能な接続を提供することができる。
図4を参照すると、いくつかの実施形態では、レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134は、バルブアクチュエータ142に電気的に動作可能に接続することができる。ハウジング110は、分配されるアイテム250などの分配に関する情報を、ユーザインターフェース128から受信することができる制御ユニット170を支持することができる。いくつかの実施形態では、制御ユニット170は、ユーザインターフェース128から電気配線174(
図5)を介してこの情報に関連する信号を受信することができる。制御ユニット170はまた、無線通信(例えば、Wi-Fi、Bluetooth、ローカルエリアネットワーク(LAN)接続等)のための通信インターフェース724を有することができる。ユーザは、スマートフォン、スマートウォッチ、ラップトップ、ネットブック、タブレットコンピュータなどのモバイル電子デバイス950(図示せず)から無線で分配情報に関連する信号を送信することができる。このようにして、いくつかの実施形態のタッチレスの態様を維持することができる。制御ユニット170は、アイテム250を分配するために、電気配線174(
図5)を介して、又は無線で、バルブ140のバルブアクチュエータ142、又はバルブ140とは別個であるバルブアクチュエータ142に信号を送信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ディスペンサ100は、制御ユニット170並びに電気的に接続されたレバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134に電力を供給するために、電源(図示せず)、例えば電池を含むことができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、ディスペンサ100は、バルブ140を電気的に作動させることができるという点で、電気的であり得る。いくつかの実施形態では、電気設計は、既存の分配システム500に容易に後付けすることができる。例えば、既存のディスペンサ100は、制御ユニット170を含むことができる。ペダルアクチュエータ134及び/又は電気的接続の追加は、バルブ140を作動させるための既存のシステム及び方法に干渉することなく、バルブ140とペダルアクチュエータ134との間の動作可能な接続を提供することができる。いくつかの実施形態では、後付けは、本体138上に1つ以上の穴(図示せず)を作製することを含み得、1つ以上の電線174がペダルアクチュエータ134からバルブアクチュエータ142に進むことを可能にする。いくつかの実施形態では、容器ディスペンサ300及び/又は付属品ディスペンサ400は、電動ディスペンサ100として稼働することができる。
【0046】
図4~
図5を参照すると、ディスペンサ100は、バルブ140が電気的及び/又は機械的に作動され得るという点で、電気機械的であり得る。レバーアクチュエータ132は、バルブ140のバルブアクチュエータ142及び/又はバルブ140とは別個であるバルブアクチュエータ142に動作可能に接続することができる。ペダルアクチュエータ134は、レバーアクチュエータ132、バルブ140のバルブアクチュエータ142、及び/又はバルブ140とは別個であるバルブアクチュエータ142に動作可能に接続することができる。レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134が電動アクチュエータであるように、動作可能な接続は電気的であり得る。
図5に示すように、ユーザは、特定のレバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134を作動させて、電気配線174によって制御ユニット170に動作可能に接続されたバルブ140を作動させることができる。バルブアクチュエータ142が作動されると、バルブアクチュエータ142を含むか又はバルブアクチュエータ142に動作可能に接続されたバルブ140が作動され得る。バルブ140を作動させると、バルブ140と軸方向に位置合わせされたノズル130から、特定のアイテム250を分配することができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、容器350をレバーアクチュエータ132内に押し込んで、レバーアクチュエータ132を作動させることができる。容器350をレバーアクチュエータ132に押し込むことにより、レバーアクチュエータ132が第1の位置から第2の位置に移動することができるように、レバーアクチュエータ132を押し下げることができる。レバーアクチュエータ132は、例えば、ばね(図示せず)によって第1の位置に付勢され得る。いくつかの実施形態では、容器350をレバーアクチュエータ132に押し込むことが、レバーアクチュエータ132を、長手方向軸178に概ね平行な軸に沿って、第1の位置から第2の位置に移動させる。いくつかの実施形態では、ペダルアクチュエータ134に対する足の動作は、ペダルアクチュエータ134を作動させることができる。ユーザの足は、ペダルアクチュエータ134が第1の位置から第2の位置に移動することができるように、ペダルアクチュエータ134を押し下げることができる。ペダルアクチュエータ134は、例えば、ばね(図示せず)によって第1の位置に付勢され得る。いくつかの実施形態では、ペダルアクチュエータ134上のユーザの足による作動は、ペダルアクチュエータ134を、長手方向軸176に略平行な軸に沿って、第1の位置から第2の位置に移動させる。
【0048】
いくつかの実施形態では、レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134は、バルブ140とは別個であるバルブアクチュエータ142の機械式アクチュエータ144に動作可能に接続することができる。レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134が機械式アクチュエータであるように、動作可能な接続は機械的であり得る。レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134が作動されると、バルブアクチュエータ142に動作可能に接続されたバルブ140は、アイテム250がノズル130を通して分配し得るように作動され得る。機械的な動作可能な接続は、レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134からバルブアクチュエータ142への一連のリンク機構160及び枢動点162であり得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、電気機械設計は、既存の分配システム500に容易に後付けすることができる。例えば、ペダルアクチュエータ134、電気的接続、及び/又は機械的接続の追加は、バルブ140を作動させるための既存のシステム及び方法に干渉することなく、バルブ140とペダルアクチュエータ134との間の動作可能な接続を提供することができる。いくつかの実施形態では、後付けは、本体138上に1つ以上の穴(図示せず)を作製することを含み得、1つ以上の電線174、機械的リンク機構160、及び/又は枢動点162がペダルアクチュエータ134からバルブアクチュエータ142に進むことを可能にする。いくつかの実施形態では、容器ディスペンサ300及び/又は付属品ディスペンサ400は、電気機械式ディスペンサ100として動作することができる。
【0050】
図6~
図7を参照すると、いくつかの実施形態では、ディスペンサ100は、バルブ140が機械的に作動され得るという点で、機械的であり得る。いくつかの実施形態では、レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134は、バルブ140とは別個であるバルブアクチュエータ142の機械式アクチュエータ144に動作可能に接続することができる。レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134が機械式アクチュエータであるように、動作可能な接続は機械的であり得る。レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134が作動されると、バルブ140は、アイテム250がノズル130を通して分配し得るように作動され得る。
【0051】
機械的な動作可能な接続は、レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134からバルブアクチュエータ142への一連のリンク機構160及び枢動点162であり得る。
図7に示すように、レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134は、第1の位置から第2の位置に押し下げられ得る。これにより、機械式アクチュエータ(レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134)に動作可能に接続された機械的リンク機構160を移動させることができる。例えば、ペダルアクチュエータ134を作動させることにより、第1の機械的リンク機構160を第1の位置から第2の位置に移動させることができる。第2の位置は、第1の機械的リンク機構160の揺動経路に沿った位置であり得る。第1の機械的リンク機構160の移動は、第1の機械的リンク機構160に結合された回転可能な部材であり得る、第1の枢動点162を回転させることができる。軸を中心とした第1の枢動点162の回転は、枢動点162に結合されている第2の機械的リンク機構160の移動を引き起こすことができる。第2の機械的リンク機構は、第1の位置から第2の位置に移動することができる。第2の位置は、第2の機械的リンク機構160の揺動経路に沿った位置であり得る。
いくつかの実施形態では、レバーアクチュエータ132は、同様に一連の機械的リンク機構160及び枢動点162を用いて、バルブアクチュエータ142の機械式アクチュエータ144に動作可能に接続することができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、機械設計は、既存の分配システム500に容易に後付けすることができる。例えば、ペダルアクチュエータ134及び/又は機械的接続の追加は、バルブ140を作動させるための既存のシステム及び方法に干渉することなく、バルブ140とペダルアクチュエータ134との間の動作可能な接続を提供することができる。
いくつかの実施形態では、後付けは、本体138上に1つ以上の穴(図示せず)を作製して、1つ以上の機械的リンク機構160及び/又は枢動点162がペダルアクチュエータ134からバルブアクチュエータ142に進むことを可能にすることを含み得る。
【0053】
図8を参照すると、いくつかの実施形態では、ディスペンサ100は、1つ以上のボタンアクチュエータ136によって作動され得る。いくつかの実施形態では、ボタンアクチュエータ136は、バルブ140のバルブアクチュエータ142及び/又はバルブ140とは別個であるバルブアクチュエータ142に、動作可能に接続することができる。動作可能な接続は、ボタンアクチュエータ136が電動アクチュエータ及び/又は機械式アクチュエータであるように、電気的及び/又は機械的であり得る。例えば、ユーザは、特定のボタンアクチュエータ136を作動させて、動作可能に接続されているバルブ140を作動させることができる。バルブ140を作動させると、バルブ140と軸方向に位置合わせされたノズル130から、特定のアイテム250を分配することができる。ボタンアクチュエータ136は、ユーザによって押されて、ボタンアクチュエータ136を作動させ得る。ボタンアクチュエータ136を押すことで、ボタンアクチュエータ136が第1の位置から第2の位置に移動することができるように、ボタンアクチュエータ136を押し下げることができる。ボタンアクチュエータ136は、例えば、ばね(図示せず)によって、第1の位置に付勢され得る。いくつかの実施形態では、ボタンアクチュエータ136を押すことにより、ボタンアクチュエータ136が、長手方向軸178(
図5)に概ね平行な軸に沿って、第1の位置から第2の位置に移動する。
【0054】
いくつかの実施形態では、ボタンアクチュエータ136によって作動されるディスペンサ100は、タッチレス(すなわち、非接触)であり得る。ユーザがボタンアクチュエータ136を押してボタンアクチュエータ136を作動させる代わりに、ユーザは、機械式アクチュエータ180を用いてボタンアクチュエータ136を作動させることができる。
機械式アクチュエータ180は、ディスペンサ100上に設置され得、ボタンアクチュエータ136の上に延びることができる。いくつかの実施形態では、機械的リンク機構160は、ボタンアクチュエータ136に届くように上端部116を越えて前面120を下って延び、機械式アクチュエータ180を支持することができる。いくつかの実施形態では、ディスペンサ100は、バルブ140が機械的に作動され得るという点で、機械的であり得る。上述したように、ディスペンサ100は、1つ以上のバルブ140に動作可能に接続された1つ以上のペダルアクチュエータ134を含むことができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のペダルアクチュエータ134は、代わりに機械式アクチュエータ180に動作可能に接続され得る。動作可能な接続は、機械式アクチュエータ180が機械式アクチュエータであるように機械的であり得る。ペダルアクチュエータ134が作動されると、機械式アクチュエータ180は、特定のボタンアクチュエータ136に向かって延び、ボタンアクチュエータ136を押して作動させることができる。ボタンアクチュエータ136が作動されると、バルブ140は、アイテム250がノズル130を通して分配し得るように作動され得る。
【0055】
機械的な動作可能な接続は、ペダルアクチュエータ134からボタンアクチュエータ136への一連のリンク機構160及び枢動点162であり得る。ペダルアクチュエータ134は、第1の位置から第2の位置に押し下げることができる。これにより、機械式アクチュエータ(機械式アクチュエータ180)に動作可能に接続された機械的リンク機構162を移動させることができる。例えば、ペダルアクチュエータ134を作動させることにより、第1の機械的リンク機構160を第1の位置から第2の位置に移動させることができる。第2の位置は、第1の機械的リンク機構160の揺動経路に沿った位置であり得る。第1の機械的リンク機構160の移動は、第1の機械的リンク機構160に結合された回転可能な部材であり得る、第1の枢動点162を回転させることができる。軸を中心とした第1の枢動点162の回転は、枢動点162に結合される第2の機械的リンク機構160の移動を引き起こすことができる。第2の機械的リンク機構は、第1の位置から第2の位置に移動することができる。第2の位置は、第2の機械的リンク機構160の揺動経路に沿った位置であり得る。
【0056】
本明細書に開示される分配システムを動作させる方法もまた企図され、上述した動作の方法を含む。
図9は、分配システム500を動作させる方法の態様(例えば、
図1~
図8に示される実施形態)を示す、例示的ブロック図を示す。
【0057】
いくつかの実施形態では、分配システム500は、アイテム250を分配することができる電気機械式ディスペンサ100を含み得る。上述したように、アイテム250は、食品、飲料、並びに/又は食品及び/若しくは飲料用の原材料を含むことができる。分配システム500は、レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134によって提供されるタッチレス作動を伴うタッチレスであり得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、ステップ510において、ユーザは、分配システム500にアプローチすることができる。いくつかの実施形態では、ステップ520において、ユーザは、アイテム250の分配を選択及び/又は認可することができる。ユーザは、例えば、モバイル電子デバイス950から無線で、分配することの情報に関連する信号を介して、選択及び/又は許可を提供することができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、ステップ530において、ユーザは、ディスペンサ100のレバーアクチュエータ132を作動させることができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、容器350をレバーアクチュエータ132に押し込むことができる。容器350をレバーアクチュエータ132内に押し込むことにより、レバーアクチュエータ132を押し下げることができ、その結果、レバーアクチュエータは、長手方向軸178(
図5)に概ね平行な軸に沿って第1の位置から第2の位置に移動し、作動させることができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、ステップ540において、ユーザは、代替的に、ディスペンサ100のペダルアクチュエータ134を作動させることができる。ユーザは、足の動作でペダルアクチュエータ134に作用することができる。ユーザの足がペダルアクチュエータ134を押し下げ、ペダルアクチュエータ134が長手方向軸176(
図5)に略平行な軸に沿って第1の位置から第2の位置に移動し、作動され得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、ステップ550において、レバーアクチュエータ132及びペダルアクチュエータ134のうちの少なくとも1つが作動される場合、レバーアクチュエータ132及びペダルアクチュエータ134に動作可能に接続されているバルブ140が作動され得る。バルブ140は、バルブアクチュエータ142を含み得る。
代替的に、バルブ140は、バルブ140とは別個であるバルブアクチュエータ142に、動作可能に接続され得る。バルブ140の一部であるか又はバルブ140とは別個であるバルブアクチュエータ142は、レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134に、電気的及び/又は機械的に接続されることができる。例えば、ディスペンサ100は、制御ユニット170を含み得る。制御ユニット170は、アイテム250を分配するために、電気配線174を介して、又は無線で、バルブ140の、又はバルブ140とは別個であるバルブアクチュエータ142に信号を送信するように構成され得る。機械的な動作可能な接続は、レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134からバルブアクチュエータ142への一連のリンク機構160及び枢動点162であり得る。レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134が作動されると、バルブ140は、アイテム250がノズル130を通して分配し得るように作動され得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、ステップ550において、レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134が作動されている間に、バルブ140は作動され得る。いくつかの実施形態において、ディスペンサ100は、レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134が作動されている間に、所定の量までアイテム250を分配することができる。いくつかの実施形態では、ステップ550において、所定の時間にわたって、及び/又は所定の量のアイテム250が分配される間、バルブ140は作動され得る。この実施形態では、バルブ140は、レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134の最初の作動後、作動が維持される必要がない(すなわち、ユーザは、最初の作動後にレバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134を解放することができる)ように作動され得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、ステップ560において、バルブ140は閉鎖することができ、ディスペンサ100は、アイテム250の分配を停止することができる。いくつかの実施形態では、レバーアクチュエータ132及び/又はペダルアクチュエータ134がもはや作動されていないとき、バルブ140は閉鎖することができ、ディスペンサ100は、アイテム250の分配を停止することができる。いくつかの実施形態では、所定の時間に達したとき、又は所定の量のアイテム250が分配されたときに、バルブ140を閉じることができ、ディスペンサ100はアイテム250の分配を停止することができる。
【0064】
いくつかの実施形態では、ステップ570において、ユーザは、分配システム500を離れるか、又はステップ520に戻り、ディスペンサ100から第2のアイテム250を分配することができる。
【0065】
図10は、実施形態又はその一部がコンピュータ可読コードとして実装され得る例示的なコンピュータシステム700を示す。本明細書で考察される制御ユニット170は、本明細書で考察されるプロセスを実装するためのコンピュータシステム700の構成要素の全て又は一部を有するコンピュータシステムであり得る。
【0066】
プログラマブルロジックが使用される場合、このようなロジックは、市販の処理プラットフォーム又は特定目的の装置上で実行し得る。当業者であれば、開示された主題の実施形態が、マルチコアマルチプロセッサシステム、ミニコンピュータ、及びメインフレームコンピュータ、分散された機能とリンクされた又はクラスタ化されたコンピュータ、並びに、仮想的に任意の装置に埋め込まれ得る普及型又は小型コンピュータを含む、様々なコンピュータシステム構成により実践され得ることを理解し得る。
【0067】
例えば、少なくとも1つのプロセッサ装置及びメモリは、上記の実施形態を実装するために使用されてもよい。プロセッサ装置は、単一のプロセッサ、複数のプロセッサ、又はそれらの組み合わせであってもよい。プロセッサ装置は、1つ以上のプロセッサ「コア」を有してもよい。
【0068】
様々な実施形態が、このコンピュータシステム例700に関して実装され得る。本明細書を読めば、他のコンピュータシステム及び/又はコンピュータアーキテクチャを使用して、本発明の1つ以上を実施する方法が当業者には明らかになるであろう。動作は連続的なプロセスとして記載され得るが、動作のいくつかは、実際に、並行して、同時に、かつ/又は分散環境において実施されてもよく、シングル又はマルチプロセッサマシンによるアクセスに対してローカルに又はリモートに記憶されたプログラムコードにより実施されてもよい。加えて、いくつかの実施形態では、動作順序は、開示された主題の趣旨を逸脱することなく、再調整されてもよい。
【0069】
プロセッサ装置704は、専用プロセッサ装置であっても汎用プロセッサ装置であってもよい。当業者に理解されるように、プロセッサ装置704はまた、マルチコア/マルチプロセッサシステムにおける単一のプロセッサであってもよく、かかるシステムは、単独で動作するか、又はクラスタ若しくはサーバファームにおいて動作する計算装置のクラスタで動作する。プロセッサ装置704は、通信インフラストラクチャ706、例えば、バス、メッセージキュー、ネットワーク、又はマルチコアメッセージパッシング方式、に接続される。
【0070】
コンピュータシステム700はまた、メインメモリ708、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含み、また二次メモリ710を含み得る。二次メモリ710としては、例えば、ハードディスクドライブ712又は取り外し可能な記憶ドライブ714を挙げることができる。取り外し可能な記憶ドライブ714としては、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリなどを挙げることができる。取り外し可能な記憶ドライブ714は、周知の様式で、取り外し可能な記憶ユニット718に対する読み出し及び/又は書き込みを行う。取り外し可能な記憶ユニット718としては、フロッピーディスク、磁気テープ、光ディスク、ユニバーサルシリアルバス(USB)ドライブなどが挙げられ得るが、これらに対しては、取り外し可能な記憶ドライブ714によって読み出し及び書き込みがなされる。当業者に理解されるように、取り外し可能な記憶ユニット718としては、コンピュータによって使用可能な、コンピュータソフトウェア及び/又はデータを記憶した記憶媒体が挙げられる。
【0071】
コンピュータシステム700は(任意選択で)、ディスプレイ802に表示する対象のグラフィックス、テキスト、及び他のデータを通信インフラストラクチャ706から(又は、図示されていないフレームバッファから)転送するディスプレイ730(キーボード、マウスなどの入力デバイス及び出力デバイスを含めることができる)を含む。
【0072】
代替的な実装形態では、二次メモリ710は、コンピュータプログラム又は他の命令がコンピュータシステム700にロードされることを可能にするための、他の類似の手段を含み得る。かかる手段は、例えば、取り外し可能な記憶ユニット722及びインターフェース720を含み得る。かかる手段の例は、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース(ビデオゲーム装置に見られるようなものなど)、取り外し可能なメモリチップ(EPROM又はPROMなど)及び関連するソケット、並びに、ソフトウェア及びデータを取り外し可能な記憶ユニット722からコンピュータシステム700に伝送し得る他の取り外し可能な記憶ユニット722及びインターフェース720を含み得る。
【0073】
コンピュータシステム700はまた、通信インターフェース724を含み得る。通信インターフェース724は、ソフトウェア及びデータが、コンピュータシステム700及び外部デバイスとの間で転送されることを可能にする。通信インターフェース724は、モデム、ネットワークインターフェース(イーサネットカードなど)、通信ポート、PCMCIAスロット及びカードなどを含み得る。通信インターフェース724を介して伝送されるソフトウェア及びデータは、信号の形態であってもよく、これは、電子的信号、電磁気的信号、光学的信号、又は通信インターフェース724により受信され得る他の信号であってもよい。これらの信号は、通信経路726を介して通信インターフェース724に提供されてもよい。通信経路726は、信号を搬送し、ワイヤ若しくはケーブル、光ファイバー、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、又は他の通信チャネルを使用して実装されてもよい。
【0074】
本明細書では、「コンピュータプログラム媒体」及び「コンピュータ使用可能媒体」という用語は、概して、取り外し可能な記憶ユニット718、取り外し可能な記憶ユニット722、及びハードディスクドライブ712内にインストールされたハードディスクなどの媒体を指すために使用される。コンピュータプログラム媒体及びコンピュータ使用可能媒体はまた、メインメモリ708及び二次メモリ710などのメモリを指すこともあり、これは、メモリ半導体(例えば、DRAMなど)であってもよい。
【0075】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)は、メインメモリ708及び/又は二次メモリ710内に記憶される。コンピュータプログラムはまた、通信インターフェース724を介して受信されてもよい。かかるコンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステム700が、本明細書に記述する実施形態を実施することを可能にする。具体的には、このコンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサ装置704が、本明細書において記述される実施形態のプロセスを実施することを可能にする。したがって、かかるコンピュータプログラムは、コンピュータシステム700の制御装置を表す。実施形態がソフトウェアを使用して実施される場合、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品内に記憶され、取り外し可能な記憶ドライブ714、インターフェース720、及びハードディスクドライブ712、又は通信インターフェース724を使用してコンピュータシステム700にロードされてもよい。
【0076】
本発明の実施形態はまた、任意のコンピュータ使用可能媒体上に記憶されたソフトウェアを含むコンピュータプログラム製品を対象とするものであり得る。このようなソフトウェアは、1つ以上のデータ処理装置において実行されると、データ処理装置に、本明細書で記載されたように動作させる。本発明の実施形態は、任意のコンピュータ使用可能媒体又はコンピュータ読み取り可能媒体を採用してもよい。コンピュータ使用可能媒体の例としては、一次記憶装置(例えば、任意の種類のランダムアクセスメモリ)、二次記憶装置(例えば、ハードドライブ、フロッピーディスク、CD ROM、ZIPディスク、テープ、磁気記憶装置、及び光学記憶装置、MEMS、ナノ技術記憶装置など)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0077】
「発明の概要」及び「要約書」の項ではなく、「発明を実施するための形態」の項は、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。発明の概要及び要約の項は、本発明者によって想到されるような、本発明の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得るが、決して本発明及び添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
【0078】
特定の実施形態の前述の説明は、他者が、当業者の知識を適用することによって、過度の試行錯誤をすることなく、本発明(複数可)の一般的な概念を逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に修正及び/又は適合させることができる、本発明(複数可)の一般的な性質が完全に明らかにするであろう。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、その結果、本明細書の用語法又は表現法は、教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0079】
本発明の広がり及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、下記特許請求の範囲及びこれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【国際調査報告】