IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ チャンスー フェイヴァード ナノテクノロジー カンパニー リミテッドの特許一覧

特表2024-500450排気ガス濾過装置及びコーディング機器
<>
  • 特表-排気ガス濾過装置及びコーディング機器 図1
  • 特表-排気ガス濾過装置及びコーディング機器 図2
  • 特表-排気ガス濾過装置及びコーディング機器 図3
  • 特表-排気ガス濾過装置及びコーディング機器 図4
  • 特表-排気ガス濾過装置及びコーディング機器 図5A
  • 特表-排気ガス濾過装置及びコーディング機器 図5B
  • 特表-排気ガス濾過装置及びコーディング機器 図6
  • 特表-排気ガス濾過装置及びコーディング機器 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-09
(54)【発明の名称】排気ガス濾過装置及びコーディング機器
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/38 20060101AFI20231226BHJP
   B01D 53/82 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
B01D53/38 ZAB
B01D53/82
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537656
(86)(22)【出願日】2021-12-02
(85)【翻訳文提出日】2023-06-20
(86)【国際出願番号】 CN2021134978
(87)【国際公開番号】W WO2022142990
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】202011575631.8
(32)【優先日】2020-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521497279
【氏名又は名称】チャンスー フェイヴァード ナノテクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100162824
【弁理士】
【氏名又は名称】石崎 亮
(72)【発明者】
【氏名】ゾン ジアン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジジュン
【テーマコード(参考)】
4D002
【Fターム(参考)】
4D002AA00
4D002AC10
4D002BA03
4D002BA04
4D002CA07
4D002DA41
4D002DA46
4D002GA02
4D002GB02
(57)【要約】
排気ガス濾過装置(1)及びコーディング機器(1000)であって、排気ガス濾過装置(1)は少なくとも1つの濾過ユニット(20)、第1取り付けユニット(11)及び第2取り付けユニット(12)を含み、前記濾過ユニット(20)は、交換が容易であり、且つ、タイムリーに交換することができる。コーディング機器(1000)は、コーディング主体(2)及び排気ガス濾過装置(1)を含み、コーディング主体(2)はコーティングキャビティ(300)を有し、排気ガス濾過装置(1)の吸気口(101)はコーティングキャビティ(300)に連通している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気ガス濾過装置であって、
第1取り付けユニットと、
第2取り付けユニットと、
少なくとも1つの濾過ユニットと、
を含み、
排気口、吸気口及びガス通路をさらに有し、
前記第2取り付けユニットは、前記吸気口に連通し、前記第1取り付けユニットは、前記排気口に連通し、前記濾過ユニットは、前記第2取り付けユニットと前記第1取り付けユニットとの間に位置し、前記第2取り付けユニット及び前記第1取り付けユニットはそれぞれ前記濾過ユニットに取り外し可能に取り付けられ、前記濾過ユニットは第1取り付け側及び第2取り付け側を有し、前記第2取り付けユニットは、前記第1取り付け側に位置し、前記第1取り付けユニットは、第2取り付け側に位置し、排気ガスは、前記吸気口から前記第2取り付けユニットに入って、その後、前記第1取り付け側から前記濾過ユニットを通過して前記第2取り付け側へ移動して、最後、前記第1取り付けユニット及び前記排気口を順次に通過して前記排気ガス濾過装を出るように案内される、
ことを特徴とする排気ガス濾過装置。
【請求項2】
前記濾過ユニットは、濾過入口及び濾過出口を有し、前記第1取り付けユニットは、取り付け開口を有し、前記排気ガス濾過装置は、取り付けコンポーネントをさらに含み、前記取り付けコンポーネントは、前記第1取り付けユニットに設けられる取り付け部品、及び前記濾過ユニットに設けられる取り付け具を含み、前記取り付け部品と前記取り付け具との取り外し可能な接続によって、前記濾過ユニットと前記第1取り付けユニットは、前記濾過出口が前記第1取り付けユニットの前記取り付け開口にアライメントされるように、取り外し可能に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の排気ガス濾過装置。
【請求項3】
前記濾過ユニットの数は、少なくとも2つであり、各前記濾過ユニットは、濾過入口及び濾過出口を有し、前記排気ガス濾過装置は、取り付けコンポーネントをさらに含み、前記取り付けコンポーネントは、1つの前記濾過ユニットに設けられる取り付け部品、及び隣接している1つの前記濾過ユニットに設けられる取り付け具を含み、前記取り付け部品と前記取り付け具との取り外し可能な接続によって、隣接している2つの前記濾過ユニットは、前記濾過入口が前記濾過出口にアライメントされるように、取り外し可能に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の排気ガス濾過装置。
【請求項4】
前記取り付け部品は、フックとして実施され、前記取り付け具は、前記濾過ユニットの前記濾過出口が形成された周縁位置から外部に延在して形成された固定座として設置され、前記取り付け部品は、前記固定座に取り外し可能に掛けられ、又は、前記取り付け部品は、ネジとして実施され、前記取り付け具は、取り付け孔として実施され、前記取り付け部品は、前記取り付け具に取り外し可能に螺着され、又は、前記取り付け部品は、反転可能なバックルとして実施され、前記取り付け具は、固定座として設置され、前記取り付け部品は、前記固定座に取り外し可能に係合される、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の排気ガス濾過装置。
【請求項5】
前記排気ガス濾過装置は、監視ユニットをさらに含み、前記監視ユニットは、排気ガスが前記濾過ユニットを通過した後に前記監視ユニットを通過するように、前記ガス通路に連通し、前記濾過ユニットの後方に設けられる、
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の排気ガス濾過装置。
【請求項6】
前記監視ユニットは、観察窓が設けられるとともに、指示モジュールを含み、前記観察窓によって前記指示モジュールが無効になったかどうかを観察することで、前記濾過ユニットを交換する必要があるかどうかを判定する、
ことを特徴とする請求項5に記載の排気ガス濾過装置。
【請求項7】
前記監視ユニットは、検出モジュール、指示モジュール及び処理モジュールを含み、前記処理モジュールは、前記検出モジュール及び前記指示モジュールにそれぞれ通信可能に接続され、前記検出モジュールは、前記濾過ユニットによって濾過された後の排気ガスを検出し、前記処理モジュールは、前記検出モジュールの検出結果に基づいて、前記濾過ユニットの交換時間を予め導出し、信号を前記指示モジュールに送信し、前記指示モジュールは、前記濾過ユニットの交換を促すための指示を出す、
ことを特徴とする請求項5に記載の排気ガス濾過装置。
【請求項8】
前記第2取り付けユニットは、前記第1取り付けユニットの下方に位置し、前記第2取り付けユニットには、液体出口が形成され、前記液体出口は、冷えると液体に凝縮した後に前記液体出口の付近に集められ、前記液体出口位置で排出されるように配置される、
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の排気ガス濾過装置。
【請求項9】
前記排気ガス濾過装置は、シールリングを含み、前記シールリングは、前記濾過ユニットと前記第1取り付けユニットとの間のシール性を保証するために、前記濾過ユニットと前記第1取り付けユニットとの間に取り外し可能に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の排気ガス濾過装置。
【請求項10】
排気ガス濾過装置であって、
少なくとも3つの濾過ユニットを含み、排気口、吸気口及びガス通路をさらに有し、前記排気口、前記吸気口及び前記ガス通路は互いに連通し、前記ガス通路は、前記濾過ユニットに形成され、前記濾過ユニットは濾過入口、濾過出口及び濾過キャビティを有し、1つの前記濾過ユニットの前記濾過入口及び前記濾過出口は、隣接している1つの前記濾過ユニットの前記濾過出口及び隣接している別の前記濾過ユニットの前記濾過入口にそれぞれアライメントされ、2つの前記濾過ユニットの間に取り外し可能に横置きに設けられ、排気ガスは、前記吸気口から1つの前記濾過ユニットに入って、その後、複数の前記濾過ユニットを順次に通過し、最後、前記排気口を通過して前記排気ガス濾過装置を出るように案内される、
ことを特徴とする排気ガス濾過装置。
【請求項11】
コーディング機器であって、
コーティングキャビティを有するコーディング主体と、
排気ガス濾過装置と、
を含み、
前記排気ガス濾過装置は、
第1取り付けユニットと、
第2取り付けユニットと、
少なくとも1つの濾過ユニットと、
を含み、
前記排気ガス濾過装置は、排気口、吸気口及びガス通路をさらに有し、前記第2取り付けユニットは、前記吸気口に連通し、前記吸気口は、前記コーディング主体の前記コーティングキャビティに連通し、前記第1取り付けユニットは、前記排気口に連通し、前記濾過ユニットは、前記第1取り付けユニットと前記第2取り付けユニットとの間に位置し、前記第1取り付けユニット及び前記第2取り付けユニットはそれぞれ前記濾過ユニットに取り外し可能に取り付けられ、前記濾過ユニットは第1取り付け側及び第2取り付け側を有し、前記第2取り付けユニットは前記第1取り付け側に位置し、前記第1取り付けユニットは第2取り付け側に位置し、排気ガスは、前記吸気口から前記第2取り付けユニットに入って、その後、前記第1取り付け側から前記濾過ユニットを通過して前記第2取り付け側へ移動して、最後、前記第1取り付けユニット及び前記排気口を順次に通過して前記排気ガス濾過装置を出るように案内される、
ことを特徴とするコーディング機器。
【請求項12】
前記濾過ユニットは、濾過入口及び濾過出口を有し、前記第1取り付けユニットは、取り付け開口を有し、前記排気ガス濾過装置は、取り付けコンポーネントをさらに含み、前記取り付けコンポーネントは、前記第1取り付けユニットに設けられる取り付け部品、及び前記濾過ユニットに設けられる取り付け具を含み、前記取り付け部品と前記取り付け具との取り外し可能な接続によって、前記濾過ユニットと前記第1取り付けユニットは、前記濾過出口が前記第1取り付けユニットの前記取り付け開口にアライメントされるように、取り外し可能に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項11に記載のコーディング機器。
【請求項13】
前記濾過ユニットの数は、少なくとも2つであり、各前記濾過ユニットは、濾過入口及び濾過出口を有し、前記排気ガス濾過装置は、取り付けコンポーネントをさらに含み、前記取り付けコンポーネントは、1つの前記濾過ユニットに設けられる取り付け部品、及び隣接している1つの前記濾過ユニットに設けられる取り付け具を含み、前記取り付け部品と前記取り付け具との取り外し可能な接続によって、隣接している2つの前記濾過ユニットは、前記濾過入口が前記濾過出口にアライメントされるように、取り外し可能に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項11に記載のコーディング機器。
【請求項14】
前記取り付け部品は、フックとして実施され、前記取り付け具は、前記濾過ユニットの前記濾過出口が形成された周縁位置から外部に延在して形成された固定座として設置され、前記取り付け部品は、前記固定座に取り外し可能に掛けられ、又は、前記取り付け部品は、ネジとして実施され、前記取り付け具は、取り付け孔として実施され、前記取り付け部品は、前記取り付け具に取り外し可能に螺着され、又は、前記取り付け部品は、反転可能なバックルとして実施され、前記取り付け具は、固定座として設置され、前記取り付け部品は、前記固定座に取り外し可能に係合される、
ことを特徴とする請求項12又は13に記載のコーディング機器。
【請求項15】
前記排気ガス濾過装置は、監視ユニットをさらに含み、前記監視ユニットは、排気ガスが前記濾過ユニットを通過してから前記監視ユニットを通過するように、前記ガス通路に連通し、前記濾過ユニットの後方に設けられる、
ことを特徴とする請求項11~13の何れか1項に記載のコーディング機器。
【請求項16】
前記監視ユニットは、観察窓が設けられるとともに、指示モジュールを含み、前記観察窓によって前記指示モジュールが無効になったかどうかを観察することで、前記濾過ユニットを交換する必要があるかどうかを判定する、
ことを特徴とする請求項15に記載のコーディング機器。
【請求項17】
前記監視ユニットは、検出モジュール、指示モジュール及び処理モジュールを含み、前記処理モジュールは、前記検出モジュール及び前記指示モジュールにそれぞれ通信可能に接続され、前記検出モジュールは、前記濾過ユニットによって濾過された後の排気ガスを検出し、前記処理モジュールは、前記検出モジュールの検出結果に基づいて、前記濾過ユニットの交換時間を予め導出して、信号を前記指示モジュールに送信し、前記指示モジュールは、前記濾過ユニットの交換を促すための指示を出す、
ことを特徴とする請求項15に記載のコーディング機器。
【請求項18】
前記第2取り付けユニットは、前記第1取り付けユニットの下方に位置し、前記第2取り付けユニットには、液体出口が形成され、前記液体出口は、冷えると液体に凝縮した後に前記液体出口の付近に集められ、かつ前記液体出口の位置で排出されるように配置される、
ことを特徴とする請求項11~13の何れか1項に記載のコーディング機器。
【請求項19】
前記排気ガス濾過装置は、シールリングを含み、前記シールリングは、前記濾過ユニットと前記第1取り付けユニットとの間のシール性を保証するために、前記濾過ユニットと前記第1取り付けユニットとの間に取り外し可能に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項11~13の何れか1項に記載のコーディング機器。
【請求項20】
コーディング機器であって、
コーティングキャビティを有するコーディング主体と、
排気ガス濾過装置と、
を含み、
前記排気ガス濾過装置は、少なくとも3つの濾過ユニットを含み、排気口、吸気口及びガス通路をさらに有し、
前記排気口、前記吸気口及び前記ガス通路は互いに連通し、前記吸気口は、前記コーディング主体の前記コーティングキャビティに連通し、前記濾過ユニットは、濾過入口、濾過出口及び濾過キャビティを有し、1つの前記濾過ユニットの前記濾過入口及び前記濾過出口は、隣接している1つの前記濾過ユニットの前記濾過出口及び隣接している別の前記濾過ユニットの前記濾過入口にそれぞれアライメントされ、2つの前記濾過ユニットの間に取り外し可能に横置きに設けられ、排気ガスは、前記吸気口から1つの前記濾過ユニットに入って、その後、複数の前記濾過ユニットを順次に通過し、最後、前記排気口を通過して前記排気ガス濾過装置を出るように案内される、
ことを特徴とするコーディング機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2020年12月28日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202011575631.8であり、発明の名称が「排気ガス濾過装置及びコーディング機器」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、その全ての内容は、援用により本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、排気ガス処理の分野に関し、特に、排気ガス濾過装置及びコーディング機器に関している。
【背景技術】
【0003】
コーディング中、反応原料は、反応室内に投入されて反応し、一部の未反応の原料及び反応することで生成された副生成物の一部は排気ガスを形成して、反応室の圧力を制御範囲内に保持するために、タイムリーに反応室から排出する必要があり、これらの排気ガスは直接的に排出されると、一般的に、環境に危害を与える。
【0004】
一般的に、出口位置に濾過瓶を設置することで、排気ガスを吸収する。濾過瓶内には濾過材が収容され、濾過瓶の排気ガス処理能力が上限に達しようとすると、新たな濾過瓶に交換する。コーディング機器にとって、コーディングの反応に寄与するために、外部の正常な大気圧環境に対して、その反応室を小さな圧力状態に維持する必要があり、従って、濾過瓶を交換する際には、一般的に、コーディング機器の作業を停止する必要が多く、排気ガスが外部に排出されることを避ける一方で、外部の空気が反応室内に入ってコーディング環境に影響することを避ける。
【0005】
濾過瓶を交換する方法は、2つであり、その1つは、ただ新たな濾材に交換することであり、もう1つは、濾過瓶全体を交換することである。後者は、コストが高く、新たな濾過瓶に交換した後、シール性を保証するために、濾過瓶と反応室との間の接続を再調整する必要がある可能性があるため、前の処理方式は一般的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
実際の使用過程では、濾過瓶による濾過にはまだ2つの問題があり、その1つは、作業停止による製造効率の低下であり、1つの濾過瓶の使用期限は大体1週間であり、これは、1週間に1回作業停止が必要であることを意味し、もう1つは、濾過瓶のガス流通口径が小さく、圧力低下が大きいため、小さな背圧要求を有する真空ポンプはよくアラームを鳴らすことを招いた。
【0007】
本発明の利点は、交換が必要な場合、迅速に交換することができ、前記コーディング機器の作業効率への影響をできるだけ減少する排気ガス濾過装置及びコーディング機器を提供することである。
【0008】
本発明の別の利点は、圧力低下を減少するために、大きなガス流通経路を提供することができる排気ガス濾過装置及びコーディング機器を提供することである。
【0009】
本発明の別の利点は、排気ガス濾過装置の濾過ユニットの取り外し及び取り付けを容易にするとともに、新たな前記濾過ユニットのシール性を保証することができる排気ガス濾過装置及びコーディング機器を提供することである。
【0010】
本発明の別の利点は、濾過ユニットを監視することで、前記濾過ユニットのタイムリーな交換を促すことができる監視ユニットを提供する排気ガス濾過装置及びコーディング機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の1つの態様によれば、本発明は、排気ガス濾過装置を提供し、
第1取り付けユニットと、
第2取り付けユニットと、
少なくとも1つの濾過ユニットと、
を含み、
排気口、吸気口及びガス通路をさらに有し、前記第2取り付けユニットは、前記吸気口に連通し、前記第1取り付けユニットは、前記排気口に連通し、前記濾過ユニットは、前記第2取り付けユニットと前記第1取り付けユニットとの間に位置し、前記第2取り付けユニット及び前記第1取り付けユニットはそれぞれ前記濾過ユニットに取り外し可能に取り付けられ、前記濾過ユニットは第1取り付け側及び第2取り付け側を有し、前記第2取り付けユニットは前記第1取り付け側に位置し、前記第1取り付けユニットは第2取り付け側に位置し、排気ガスは、前記吸気口から前記第2取り付けユニットに入って、その後、前記第1取り付け側から前記濾過ユニットを通過して前記第2取り付け側へ移動して、最後、前記第1取り付けユニット及び前記排気口を順次に通過して前記排気ガス濾過装置を出るように案内される。
【0012】
本発明の1つの実施例によれば、前記濾過ユニットは、濾過入口及び濾過出口を有し、前記第1取り付けユニットは、取り付け開口を有し、前記排気ガス濾過装置は、取り付けコンポーネントをさらに含み、前記取り付けコンポーネントは、前記第1取り付けユニットに設けられる取り付け部品、及び前記濾過ユニットに設けられる取り付け具を含み、前記取り付け部品と前記取り付け具との取り外し可能な接続によって、前記濾過ユニットと前記第1取り付けユニットは、前記濾過出口が前記第1取り付けユニットの前記取り付け開口にアライメントされるように、取り外し可能に取り付けられる。
【0013】
本発明の1つの実施例によれば、前記濾過ユニットの数は少なくとも2つであり、各前記濾過ユニットは濾過入口及び濾過出口を有し、前記排気ガス濾過装置は取り付けコンポーネントをさらに含み、前記取り付けコンポーネントは、1つの前記濾過ユニットに設けられる取り付け部品、及び隣接している1つの前記濾過ユニットに設けられる取り付け具を含み、前記取り付け部品と前記取り付け具との取り外し可能な接続によって、隣接している2つの前記濾過ユニットは、前記濾過入口が前記濾過出口にアライメントされるように、取り外し可能に取り付けられる。
【0014】
本発明の1つの実施例によれば、前記取り付け部品は、フックとして実施され、前記取り付け具は、前記濾過ユニットの前記濾過出口が形成された周縁位置から外部に延在して形成された固定座として設置され、前記取り付け部品は、前記固定座に取り外し可能に掛けられ、又は、前記取り付け部品は、ネジとして実施され、前記取り付け具は、取り付け孔として実施され、前記取り付け部品は、前記取り付け具に取り外し可能に螺着され、又は、前記取り付け部品は、反転可能なバックルとして実施され、前記取り付け具は、固定座として設置され、前記取り付け部品は、前記固定座に取り外し可能に係合される。
【0015】
本発明の1つの実施例によれば、前記排気ガス濾過装置は監視ユニットをさらに含み、前記監視ユニットは、排気ガスが前記濾過ユニットを通過した後に前記監視ユニットを通過するように、前記ガス通路に連通し、前記濾過ユニットの後方に設けられる。
【0016】
本発明の1つの実施例によれば、前記監視ユニットは、観察窓が設けられるとともに、指示モジュールを含み、前記観察窓によって前記指示モジュールが無効になったかどうかを観察することで、前記濾過ユニットを交換する必要があるかどうかを判定する。
【0017】
本発明の1つの実施例によれば、前記監視ユニットは、検出モジュール、指示モジュール及び処理モジュールを含み、前記処理モジュールは、前記検出モジュール及び前記指示モジュールにそれぞれ通信可能に接続され、前記検出モジュールは、前記濾過ユニットによって濾過された後の排気ガスを検出し、前記処理モジュールは、前記検出モジュールの検出結果に基づいて、前記濾過ユニットの交換時間を予め導出し、信号を前記指示モジュールに送信し、前記指示モジュールは、前記濾過ユニットの交換を促すための指示を出す。
【0018】
本発明の1つの実施例によれば、前記第2取り付けユニットは前記第1取り付けユニットの下方に位置し、前記前記第2取り付けユニットには、液体出口が形成され、前記液体出口は、冷えると液体に凝縮した後に前記液体出口の付近に集められ、前記液体出口位置で排出されるように配置される。
【0019】
本発明の1つの実施例によれば、前記排気ガス濾過装置は、シールリングを含み、前記シールリングは、前記濾過ユニットと前記第1取り付けユニットとの間のシール性を保証するために、前記濾過ユニットと前記第1取り付けユニットとの間に取り外し可能に取り付けられる。
【0020】
本発明の別の態様によれば、本発明は、排気ガス濾過装置を提供し、少なくとも3つの濾過ユニットを含み、排気口、吸気口及びガス通路をさらに有し、前記排気口、前記吸気口及び前記ガス通路は互いに連通し、前記ガス通路は前記濾過ユニットに形成され、前記濾過ユニットは濾過入口、濾過出口及び濾過キャビティを有し、1つの前記濾過ユニットの前記濾過入口及び前記濾過出口は、隣接している1つの前記濾過ユニットの前記濾過出口及び隣接している別の前記濾過ユニットの前記濾過入口にそれぞれアライメントされ、2つの前記濾過ユニットの間に取り外し可能に横置きに設けられ、排気ガスは、前記吸気口から1つの前記濾過ユニットに入って、複数の前記濾過ユニットを順次に通過して、最後、前記排気口を通過して前記排気ガス濾過装置を出るように案内される。
【0021】
本発明の別の態様によれば、本発明はコーディング機器を提供し、
コーティングキャビティを有するコーディング主体と、
排気ガス濾過装置と、
を含み、
前記排気ガス濾過装置は、
第1取り付けユニットと、
第2取り付けユニットと、
少なくとも1つの濾過ユニットと、
を含み、
前記排気ガス濾過装置は、排気口、吸気口及びガス通路をさらに有し、前記第2取り付けユニットは、前記吸気口に連通し、前記吸気口は、前記コーディング主体の前記コーティングキャビティに連通し、前記第1取り付けユニットは、前記排気口に連通し、前記濾過ユニットは、前記第2取り付けユニットと前記第1取り付けユニットとの間に位置し、前記第2取り付けユニット及び前記第1取り付けユニットはそれぞれ前記濾過ユニットに取り外し可能に取り付けられ、前記濾過ユニットは第1取り付け側及び第2取り付け側を有し、前記第2取り付けユニットは前記第1取り付け側に位置し、前記第1取り付けユニットは第2取り付け側に位置し、排気ガスは、前記吸気口から前記第2取り付けユニットに入って、その後、前記第1取り付け側から前記濾過ユニットを通過して前記第2取り付け側へ移動して、最後、前記第1取り付けユニット及び前記排気口を順次に通過して前記排気ガス濾過装置を出るように案内される。
【0022】
本発明の別の態様によれば、本発明はコーディング機器を提供し、
コーティングキャビティを有するコーディング主体と、
排気ガス濾過装置と、
を含み、
前記排気ガス濾過装置は少なくとも3つの濾過ユニットを含み、排気口、吸気口及びガス通路をさらに有し、前記排気口、前記吸気口及び前記ガス通路は互いに連通し、前記吸気口は前記コーディング主体の前記コーティングキャビティに連通し、前記濾過ユニットは濾過入口、濾過出口及び濾過キャビティを有し、1つの前記濾過ユニットの前記濾過入口及び前記濾過出口は、隣接している1つの前記濾過ユニットの前記濾過出口及び隣接している別の前記濾過ユニットの前記濾過入口にそれぞれアライメントされ、2つの前記濾過ユニットの間に取り外し可能に横置きに設けられ、排気ガスは、前記吸気口から1つの前記濾過ユニットに入って、複数の前記濾過ユニットを順次に通過して、最後、前記排気口を通過して前記排気ガス濾過装置を出るように案内される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の好適な実施例による排気ガス濾過装置の模式図である。
図2】本発明による上記排気ガス濾過装置の断面模式図である。
図3】本発明による上記排気ガス濾過装置の分解模式図である。
図4】本発明による上記排気ガス濾過装置の1つの濾過ユニットの模式図である。
図5A】本発明による上記排気ガス濾過装置の1つの濾過ユニットの交換過程模式図である。
図5B】本発明による上記排気ガス濾過装置の1つの濾過ユニットの交換過程模式図である。
図6】本発明の別の好適な実施例による前記排気ガス濾過装置の模式図である。
図7】本発明の別の好適な実施例による前記排気ガス濾過装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の説明は、当業者が本発明を実現できるように本発明を開示するためのものである。以下の説明における好適な実施例はただ例示であり、当業者は他の明らかな変形を想到することができる。以下の説明において定義される本発明の基本的な原理は他の実施解決策、変形解決策、改良解決策、等価解決策、及び本発明の精神及び範囲から逸脱しない他の技術的解決策に適用されてもよい。
【0025】
当業者であれば理解できるように、本発明の開示において、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの用語で指示された方位又は位置関係は、図面に基づく方位又は位置関係であり、指された装置又は要素が特定の方位を備え、特定の方位で構造されて操作されなければならないことを示したり暗示したりするものではなく、ただ、本発明を容易に説明し、簡略化するためのものであるので、上記の用語は、本発明に対する限定と理解できない。
【0026】
ここで、「1」という用語は、「少なくとも1つ」又は「1つ又は複数」として理解されるべきであり、即ち、1つの実施例において、1つの要素の数は1つであってもよいが、別の実施例において、当該要素の数は複数であってもよく、「1」という用語は、数に対する限定と理解できない。
【0027】
図1図5Bを参照し、本発明の好適な実施例による排気ガス濾過装置1及びコーディング機器1000を示す。
【0028】
前記排気ガス濾過装置1は、前記コーディング機器1000のコーディング主体2と協働して使用することができ、前記コーディング機器1000の前記コーディング主体2は、作業中に、排気ガスを排出し、排気ガスは、前記排気ガス濾過装置1を通過するように案内されることで、処理後の排気ガスは直接的に周囲環境に排出される。
【0029】
前記排気ガス濾過装置1は、吸気口101及び排気口102を有し、前記吸気口101は、前記コーディング機器1000のコーディング主体2のコーティングキャビティ300に連通し、前記排気口102は外部環境に連通する。前記排気ガス濾過装置1はガス通路100を有し、前記吸気口101及び前記排気口102はそれぞれ両端に位置し、前記ガス通路100を連通する。
【0030】
前記排気ガス濾過装置1は、取り付けハウジング10及び少なくとも1つの濾過ユニット20を含み、前記濾過ユニット20は前記取り付けハウジング10に取り外し可能に取り付けられ、前記取り付けハウジング10は第1取り付けユニット11及び第2取り付けユニット12を含むことができ、前記吸気口101は前記取り付けハウジング10の前記第2取り付けユニット12に設けられ、前記排気口102は前記取り付けハウジング10の前記第1取り付けユニット11に設けられ、前記濾過ユニット20は前記第2取り付けユニット12と前記第1取り付けユニット11との間に取り付けられ、前記ガス通路100は、前記第2取り付けユニット12、前記第1取り付けユニット11及び前記濾過ユニット20に形成される。前記反応室からの排気ガスは、前記吸気口101、前記第2取り付けユニット12、前記濾過ユニット20、前記第1取り付けユニット11及び前記排気口102を順次に通過する。
【0031】
1つの前記濾過ユニット20は前記第2取り付けユニット12に取り外し可能に取り付けられ、1つの前記濾過ユニット20は前記第1取り付けユニット11に取り外し可能に取り付けられることで、前記濾過ユニット20を交換する必要がある場合、直接的に前記第2取り付けユニット12及び/又は前記第1取り付けユニット11から前記濾過ユニット20を取り外しればよい。
【0032】
詳しく説明すると、前記濾過ユニット20は第1取り付け側及び第2取り付け側を有し、前記濾過ユニット20の数が1つである場合、前記第2取り付けユニット12は前記濾過ユニット20の前記第1取り付け側に設けられ、前記第1取り付けユニット11は同一の前記濾過ユニット20の前記第2取り付け側に設けられる。前記濾過ユニット20の数が2つ以上である場合、前記第2取り付けユニット12は、一方の前記濾過ユニット20の前記第1取り付け側に設けられ、前記第1取り付けユニット11は、他方の前記濾過ユニット20の前記第2取り付け側に設けられる。前記濾過ユニット20の前記第1取り付け側と前記第2取り付け側は、対向している両側であってもよいし、隣接している両側であってもよい。
【0033】
前記濾過ユニット20は前記第2取り付けユニット12と前記第1取り付けユニット11との間に横置きに設けられ、排気ガスは、前記濾過ユニット20の前記第1取り付け側に沿って前記第2取り付け側へ案内されることで、前記濾過ユニット20によって濾過される。
【0034】
このように、排気ガスは、前記濾過ユニット20の、大きな横断面積を有する位置を通過することができ、これにより、前記排気ガス濾過装置1の作業効率の向上に有利である。
【0035】
より詳しく説明すると、前記濾過ユニット20は、側囲壁21を含むとともに、濾過キャビティ200を有し、前記側囲壁21は、取り囲んで前記濾過キャビティ200を形成し、高端部211及び低端部212を有し、前記第1取り付け側は、前記側囲壁21の前記高端部211に位置し、前記第2取り付け側は、前記側囲壁21の前記低端部212に位置する。前記濾過ユニット20は、前記側囲壁21に設けられるとともに、前記濾過キャビティ200に位置する濾材22をさらに含み、前記濾材22のタイプについて、ニーズに応じて選択することができ、活性炭濾材22やアルミナ濾材22などであってもよいが、これらに限定されていない。
【0036】
前記濾過ユニット20の数が2つ以上である場合、隣接している前記濾過ユニット20同士は互いに取り外し可能に取り付けられることができ、前記濾過ユニット20の1つが交換される必要がある場合、容易に交換することができる。つまり、前記濾過ユニット20の数が2つ以上である場合、全ての前記濾過ユニット20を全体的に取り外して交換してもよいし、所望の前記濾過ユニット20を単一に取り外してもよい。
【0037】
前記第2取り付けユニット12又は前記第1取り付けユニット11に隣接して取り付けられる前記濾過ユニット20も、交換を容易にするために、前記第2取り付けユニット12又は前記第1取り付けユニット11に取り外し可能に取り付けられる。詳しく説明すると、前記排気ガス濾過装置1は、少なくとも1つの取り付けコンポーネント30をさらに含み、前記取り付けコンポーネント30は、前記第2取り付けユニット12及び前記濾過ユニット20、又は1つの前記濾過ユニット20及び隣接している前記濾過ユニット20、或いは前記第1取り付けユニット11及び前記濾過ユニット20に接続される。前記取り付けコンポーネント30は、取り付け部品31及び取り付け具32を含み、前記取り付け部品31は前記取り付け具32に取り外し可能に取り付けられ、前記取り付け部品31又は前記取り付け具32は、前記第2取り付けユニット12に取り付けられ、前記取り付け具32又は前記取り付け部品31は、前記第1取り付けユニット11に取り付けられることで、前記取り付け部品31及び前記取り付け具32がそれぞれ取り付けられた2つの構成要素の間は取り外し可能に取り付けられる。
【0038】
前記取り付けコンポーネント30の前記取り付け部品31又は前記取り付け具32は、前記濾過ユニット20の前記側囲壁21の周縁位置又は前記側囲壁21、或いは前記第2取り付けユニット12と前記第1取り付けユニット11との周縁位置又はその側壁に設けられる。前記濾過ユニット20が他方の前記濾過ユニット20に取り付けられる場合、対向して配置される前記取り付け部品31は、2つの前記濾過ユニット20を位置制限するように、前記取り付け具32に取り付けられることができ、これにより、2つの前記濾過ユニット20が互いに離脱することを避ける。又は、前記濾過ユニット20が前記第2取り付けユニット12に取り付けられる場合、対向して配置される前記取り付け部品31は、前記濾過ユニット20及び前記第2取り付けユニット12を位置制限するように、前記取り付け具32に取り付けられることができ、これにより、前記濾過ユニット20と前記第2取り付けユニット12は強固に取り付けられて接続される。又は、前記濾過ユニット20が前記第1取り付けユニット11に取り付けられる場合、対向して配置される前記取り付け部品31は、前記濾過ユニット20及び前記第1取り付けユニット11を位置制限するように、前記取り付け具32に取り付けられることができ、これにより、前記濾過ユニット20と前記第1取り付けユニット11は強固に取り付けられて接続される。
【0039】
前記取り付けユニット3の前記取り付け部品31と前記取り付け具32は、互いに適合可能なバックル形態に配置され、前記取り付け部品31及び前記取り付け具32の数が複数であってもよく、タイプが異なってもよい。
【0040】
本実施例において、1つのタイプの前記取り付け部品31及び前記取り付け具32は固定座及び反転可能なバックルとして実施され、前記取り付け部品31と前記取り付け具32とを取り外す必要がある場合、前記固定座から離れた方向へ前記バックルを反転させることで、前記固定座と前記バックルとを互いに離間させ、前記取り付け部品31と前記取り付け具32とを固定接続する必要がある場合、前記固定座の方向へ前記バックルを反転させることで、前記バックルを前記固定座に係合する。別のタイプの前記取り付け部品31及び前記取り付け具32はそれぞれ固定座及びフックとして実施され、前記取り付け部品31及び前記取り付け具32は所定方向に沿って対向移動してフックを固定座に係合させた後、前記取り付け部品31が取り付けられた前記濾過ユニット20と、前記取り付け具32が取り付けられた前記濾過ユニット20とは互いにロック可能であり、前記取り付け部品31及び前記取り付け具32は所定方向に沿って後ろ合わせに移動して前記フックを固定座から離脱させた後、前記取り付け部品31が取り付けられた前記濾過ユニット20と、前記取り付け具32が取り付けられた前記濾過ユニット20とは互いにロック解除されることができる。
【0041】
本実施例において、上記2つのタイプの前記取り付け部品31及び前記取り付け具32は何れも使用され、2つの前記濾過ユニット20の取り付けを例として説明する。一方の前記濾過ユニット20が他方の前記濾過ユニット20の下方に位置し、且つ2つの前記濾過ユニット20は互いに位置ずれしている場合、1つの前記取り付け部品31は一方の前記濾過ユニット20の前記第2取り付け側に位置し、1つの前記取り付け具32は他方の前記濾過ユニット20の前記第1取り付け側に位置することができ、前記取り付け部品31と前記取り付け具32とは互いにアライメントされることで、2つの前記濾過ユニット20が互いにアライメントされる過程では、前記取り付け部品31は前記取り付け具32に係合することができる。2つの前記濾過ユニット20が互いにアライメントされた後、一方の前記濾過ユニット20の側部に位置する、反転可能なバックルとして実施される前記取り付け具32は、他方の前記濾過ユニット20の側部に位置する前記取り付け部品31に係合するように反転される。
【0042】
さらに、2つの前記濾過ユニット20の間の取り付けをより強固にするか、または、1つの前記濾過ユニット20と前記第2取り付けユニット12との間の取り付けをより強固にするか、または、1つの前記濾過ユニット20と前記第1取り付けユニット11との間の取り付けをより強固にするために、以下を行う。
【0043】
前記取り付けコンポーネント30は、別のセットの前記取り付け部品31及び前記取り付け具32をさらに含むことができ、前記取り付け部品31はボルトとして実施され、前記取り付け具32は取り付け孔として実施され、一方の前記濾過ユニット20がアライメントされて他方の前記濾過ユニット20に取り付けられた後、又は、前記濾過ユニット20がアライメントされて前記第2取り付けユニット12或いは前記第1取り付けユニット11に取り付けられた後、前記取り付け部品31と前記取り付け具32とを螺着することで、隣接している前記濾過ユニット20、又は前記濾過ユニット20と前記第2取り付けユニット12、或いは前記第1取り付けユニット11を締めつける。
【0044】
さらに、前記排気ガス濾過装置1の前記第2取り付けユニット12及び/又は前記第1取り付けユニット11は、前記コーディング機器1000に固定されて配置されることができ、それにより、前記濾過ユニット20が前記第2取り付けユニット12及び/又は前記第1取り付けユニット11の間の取り付けによって、前記コーディング機器1000に取り付けられることができる。
【0045】
前記第1取り付けユニット11は前記第2取り付けユニット12の下方に位置し、前記吸気口101は前記第1取り付けユニット11側に位置し、前記排気口102は前記第2取り付けユニット12側に位置する。前記ガス通路100は前記吸気口101より、下から上へ前記排気口102の位置まで延在している。
【0046】
さらに、前記排気ガス濾過装置1は、前記濾過ユニット20の有効性を監視する監視ユニット40を含むことができる。前記監視ユニット40は、排気ガスが前記濾過ユニット20によって処理された後、前記監視ユニット40を通過するように、前記濾過ユニット20の後方に設けられる。
【0047】
前記監視ユニット40は少なくとも1つの検出モジュール41及び少なくとも1つの指示モジュール42を含むことができ、前記検出モジュール41は、排気ガスが前記濾過ユニット20によって濾過された後、前記検出モジュール41を通過するように、ガス通路100に設けられるとともに、前記濾過ユニット20の後方に位置する。前記検出モジュール41は、排気ガスにおける特定の物質を検出する。前記検出モジュール41によって検出された排気ガスにおける特定の物質が一定の数を超えた場合、前記指示モジュール42は指示を出すことができる。前記検出モジュール41と前記指示モジュール42とは同一の物質、例えば、排気ガスにおける特定の物質と化学反応し、変色することによって指示することができる試薬などであってもよい。
【0048】
例えば、一方の前記濾過ユニット20は排気ガスにおける有害ガスAを濾過し、前記濾過ユニット20によって濾過された後、排気ガスにおける有害ガスAが除去され、又は一定の含有量の以下になる。ところが、前記検出モジュール41の位置を経て有害ガスA又は一定の含有量を超えた有害ガスAが検出された場合、前記指示モジュール42は、関連指示を与え、対応する前記濾過ユニット20内の濾材22が既に無効になって、交換する必要があることを示す。
【0049】
ここで、前記検出モジュール41及び前記指示モジュール42の数について、ニーズに応じて設定することができ、例えば、前記濾過ユニット20の数が2つ以上であり、かつ、前記濾過ユニット20内の濾材22が異なっている場合、前記検出モジュール41及び前記指示モジュール42は、対応する前記濾過ユニット20が無効になったかどうかを指示するために使用される。
【0050】
また、本実施例において、前記検出モジュール41は前記排気口102の位置に設けられ、濾過後の排気ガスが前記検出モジュール41を通過した後、外部に排出される。このように、前記濾過ユニット20の、前記第2取り付けユニット12又は前記第1取り付けユニット11に対する着脱は、前記検出モジュール41及び前記指示モジュール42に影響していない。ここで、前記検出モジュール41及び前記指示モジュール42もそれぞれ前記排気口102の位置に取り外し可能に取り付けられることで、前記検出モジュール41及び前記指示モジュール42の交換を容易にする。
【0051】
さらに、ユーザーは直接的に前記監視ユニット40を観察することにより、前記濾過ユニット20を交換する必要があるかどうかを知ることができ、前記監視ユニット40は、情報を例えば製造管理機器、モバイル電子機器などの他の電子機器に送信して、機器をタイムリーに交換するようにユーザーに促すことができる通信可能な機器であってもよい。
【0052】
好ましくは、前記監視ユニット40は処理モジュール43を含んでもよく、前記検出モジュール41は前記処理モジュール43に通信可能に接続され、前記指示モジュール42は前記処理モジュール43に通信可能に接続されてもよい。
【0053】
前記処理モジュール43は、前記検出モジュール41がデータを検出したことに基づいて、対応する前記濾過ユニット20がまもなく無効になると予め判定することができる。前記指示モジュール42は前もって指示を出すことで、環境保護要求に合わない排気ガスが外部に排出される可能性を減少することができる。
【0054】
例えば、前記検出モジュール41によって検出されたデータに基づいて、9時10分から9時20分までに、排気ガスにおける、環境保護要求に合わないある物質の数は10%増えて、9時20分から9時30分までに、排気ガスにおける、環境保護要求に合わないある物質の数は50%増えて、当該増加法則に従って、9時40分には、その含有量は所定数値を超えた可能性が高く、前記処理モジュール43は指令を前記指示モジュール42に送信し、前記指示モジュール42は9時40分前に、前もって提示を出すことができる。
【0055】
本実施例において、前記監視ユニット40は、特別な化学試薬によって処理されたアルミナが含まれ、色の変化によって前記濾過ユニット20における濾材22が無効になったかどうかを指示するように実施される。前記監視ユニット40は、観察窓44が形成され、それにより、ユーザーは、前記観察窓44を介して前記監視ユニット40内部のアルミナの色の変化を観察することができる。
【0056】
さらに、前記第1取り付けユニット11には第1収容キャビティ110が形成され、前記第1収容キャビティ110は前記濾過ユニット20の前記濾過キャビティ200及び前記排気口102に連通し、前記濾過ユニット20を通過した排気ガスは、前記第1取り付けユニット11に集められた後、前記排気口102を通過して前記第1取り付けユニット11から離れ、その後、前記検出モジュール41及び前記指示モジュール42を通過する。
【0057】
前記第2取り付けユニット12には第2収容キャビティ120が形成され、前記第2収容キャビティ120は前記濾過ユニット20の前記濾過キャビティ200及び前記吸気口101に連通し、前記吸気口101からの排気ガスは、前記第2取り付けユニット12の前記第2収容キャビティ120の位置に集められ、上向きに前記濾過ユニット20に入る。
【0058】
前記排気ガス濾過装置1は、液体出口103を有し、前記液体出口103は前記第2取り付けユニット12に設けられるとともに、前記第2取り付けユニット12の低い位置にあることで、前記第2取り付けユニット12の内壁、又は前記第2取り付けユニット12の上方に位置する前記濾過ユニット20に凝集する液体は、前記液体出口103を介して排出されることができ、それにより、前記第2取り付けユニット12に集められて、排気ガスの通過に影響することを避ける。
【0059】
ここで、前記コーディング機器1000からの排気ガスの温度は、前記排気ガス濾過装置1が所在する環境温度よりも、高いレベルにある可能性があるため、排気ガスには水分が存在する場合、前記第2取り付けユニット12の内壁又は前記濾過ユニット20に当たると、液体に凝縮して、重力の作用で前記液体出口103の位置へ移動する。前記液体出口103は、開放可能、又は閉鎖可能に設置され、例えば、凝縮液を定期的に排出するためのバルブが設けられる。
【0060】
さらに、互いに取り外し可能な隣接している2つの前記濾過ユニット20の間の接続のシール性を保証して、排気ガスの漏れを防止するために、又は、前記濾過ユニット20と前記第2取り付けユニット12との間の接続のシール性を保証するために、或いは、前記濾過ユニット20と前記第1取り付けユニット11との間の接続のシール性を保持するために、前記排気ガス濾過装置1は少なくとも1つのシールリング50をさらに含み、前記シールリング50は、前記濾過ユニット20と前記濾過ユニット20との間、又は前記濾過ユニット20と前記第2取り付けユニット12との間、或いは前記濾過ユニット20と前記第1取り付けユニット11との間に設けられる。前記シールリング50は取り外し可能に取り付けられる。前記シールリング50は前記濾過ユニット20と前記濾過ユニット20との接続エッジの位置、又は前記濾過ユニット20と前記第2取り付けユニット12との接続エッジの位置、或いは前記濾過ユニット20と前記第1取り付けユニット11との接続エッジの位置に設けられる。
【0061】
詳しく説明すると、前記濾過ユニット20は濾過入口201及び濾過出口202を有し、前記濾過入口201及び前記濾過出口202は前記濾過キャビティ200の両側にそれぞれ位置し、前記濾過キャビティ200に連通し、前記シールリング50は、前記濾過入口201が形成された前記側囲壁21の位置、又は前記濾過出口202が形成された前記側囲壁21の位置に設けられる。前記第1取り付けユニット11は前記濾過ユニット20の前記濾過出口202側に設けられ、前記第2取り付けユニット12は前記濾過ユニット20の前記濾過入口201側に設けられる。
【0062】
前記濾過ユニット20の断面は矩形、円形、多角形であってもよいが、これらに限定されていない。一方の前記濾過ユニット20の前記濾過入口201の形状と、他方の前記濾過ユニット20の前記濾過出口202の形状とは、互いにマッチングすることで、両者の間のシール性に寄与する。又は、一方の前記濾過ユニット20の前記濾過出口202の形状と前記第1取り付けユニット11の取り付け開口1101の形状とは互いにマッチングすることで、両者の間のシール性に寄与する。又は、一方の前記濾過ユニット20の前記濾過入口201の形状と前記第2取り付けユニット12の取り付け開口1201の形状とは互いにマッチングすることで、両者の間のシール性に寄与する。
【0063】
前記排気ガス濾過装置1は吸気管60及び排気管70をさらに含み、前記吸気管60及び前記排気管70は前記吸気口101の位置及び前記排気口102の位置にそれぞれ設けられ、前記吸気管60は前記コーディング機器1000及び前記第2取り付けユニット12に連通し、前記排気管70は外部排出機器及び前記第1取り付けユニット11に連通する。
【0064】
前記排気ガス濾過装置1は、前記吸気管60と前記第2取り付けユニット12との間に設けられる波形管80をさらに含み、排気ガスは、前記吸気管60及び前記波形管80を介して、上から下へ前記吸気口101の位置に輸送されてから、下から上へ前記濾過ユニット20を通過した後、濾過されて、前記排気管70を通過して出ていく。
【0065】
本実施例において、前記濾過ユニット20の数は3つであり、上から下へそれぞれアルミナ式濾過箱、活性炭濾過箱及びハニカム活性炭濾過箱として実施され、つまり、排気ガスは前記ハニカム活性炭濾過箱、前記活性炭濾過箱及び前記アルミナ式濾過箱を順次に通過する。さらに、前記濾材22は活性炭スポンジをさらに含み、前記濾過ユニット20の前記濾過入口201及び前記濾過出口202の位置に設けられることで、大きな粒子の汚染物質が前記濾過キャビティ200に入ることを阻止することができ、他方では、大きな粒子の汚染物質が前記濾過キャビティ200を出ることを阻止することができる。
【0066】
前記濾過ユニット20は少なくとも1つの支持プレート23をさらに含み、支持プレート23は前記側囲壁21に支持され、排気ガスが順調に通過できるように、透かし彫りに配置され、濾材22は前記支持プレート23に支持されることができる。ここで、濾材22のタイプ及び構造について、ニーズに応じて選択することができる。同一の前記濾過ユニット20内の濾材22のタイプが異なってもよく、濾材22の内部には、排気ガスが容易に通過するために、隙間が形成される。
【0067】
図6を参照し、本発明の別の好適な実施例による前記排気ガス濾過装置1を示す。
【0068】
本実施例において、前記排気ガス濾過装置1の前記取り付けコンポーネント30はフック型として実施され、2つの前記濾過ユニット20の間の取り付けを例として説明し、一方の前記濾過ユニット20の、前記濾過入口201が形成された部分の前記側囲壁21は外部に延在して、前記取り付けコンポーネント30の前記取り付け部品31として前記固定座を形成し、他方の前記濾過ユニット20は、前記濾過出口202の付近には前記取り付け具32が設けられる。直接的に前記取り付け具32を前記取り付け部品31に掛けると、2つの前記濾過ユニット20の取り付けを実現することができる。
【0069】
詳しく説明すると、一方の前記濾過ユニット20の前記濾過入口201を、他方の前記濾過ユニット20の前記濾過出口202にアライメントし、前記取り付け部品31と前記取り付け具32とを徐々に位置合わせすることで、前記濾過入口201の位置が前記濾過出口202の位置に合わせた際に、前記取り付け部品31は、前記取り付け具32に掛けられる。
【0070】
図7を参照し、本発明の別の好適な実施例による前記排気ガス濾過装置1を示す。
【0071】
上記実施例において、前記排気ガス濾過装置1における前記取り付けハウジング10と前記濾過ユニット20とは同一方向、例えば垂直方向に設けられる。前記取り付けハウジング10の前記第2取り付けユニット12及び前記第1取り付けユニット11は前記濾過ユニット20の対向している前記第1取り付け側及び前記第2取り付け側にそれぞれ位置する。
【0072】
本実施例において、前記排気ガス濾過装置1における前記取り付けハウジング10の前記第2取り付けユニット12及び前記第1取り付けユニット11は前記濾過ユニット20の隣接している両側にそれぞれ位置する。前記取り付けハウジング10と前記濾過ユニット20との相対位置、又は複数の前記濾過ユニット20の相対位置について、前記ガス通路100のニーズに応じて配置することができる。
【0073】
ここで、前記濾過ユニット20は直接的に前記吸気管60及び前記排気管70に接続されることができ、つまり、前記排気ガス濾過装置1は、前記取り付けハウジング10を含まなくてもよい。例えば、前記濾過ユニット20の数は3つであってもよく、中間にある前記濾過ユニット20はそれぞれ隣接している2つの前記濾過ユニット20に取り外し可能に接続されることで、その交換を可能にする。
【0074】
当業者であれば理解できるように、上記の説明及び図面に示された本発明の実施例は、本発明を限定するものではなく、例示のみである。本発明の目的は既に完全且つ効果的に実現された。本発明の機能及び構成原理について、実施例において既に示されて説明され、前記原理から逸脱することなく、本発明の実施形態に対して任意の変形及び修正を行うことができる。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
【国際調査報告】