(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-09
(54)【発明の名称】新規なサッカロミセス・セレビシエ菌株及びその用途
(51)【国際特許分類】
C12N 1/16 20060101AFI20231226BHJP
A23L 33/14 20160101ALI20231226BHJP
A61K 36/064 20060101ALI20231226BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20231226BHJP
A61P 17/16 20060101ALI20231226BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20231226BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20231226BHJP
A61Q 19/08 20060101ALI20231226BHJP
A61K 8/9728 20170101ALI20231226BHJP
【FI】
C12N1/16 G
A23L33/14
A61K36/064
A61P17/00
A61P17/16
A61P43/00
A61P43/00 107
A61Q19/00
A61Q19/08
A61K8/9728
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539052
(86)(22)【出願日】2021-12-23
(85)【翻訳文提出日】2023-06-23
(86)【国際出願番号】 KR2021019700
(87)【国際公開番号】W WO2022139502
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】10-2020-0182203
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514112488
【氏名又は名称】エルジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ヘチン・カイ
(72)【発明者】
【氏名】ヘミン・ジュン
【テーマコード(参考)】
4B018
4B065
4C083
4C087
【Fターム(参考)】
4B018LB01
4B018LB02
4B018LB06
4B018LB08
4B018LB10
4B018MD81
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4B065CA50
4C083AA031
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4C087AA01
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4C087BC12
4C087CA09
4C087CA10
4C087NA14
4C087ZA89
4C087ZB22
4C087ZC52
(57)【要約】
本発明は、寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)菌株;前記菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物からなる群から選択されるいずれか1つ以上を含む化粧料組成物;医薬部外品組成物;または食品組成物;前記菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物を用いた皮膚改善方法;及び前記菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物を用いた皮膚改善用途に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)菌株。
【請求項2】
前記サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)が、鉄皮石斛(Dendrobium candidum)由来である、請求項1に記載の菌株。
【請求項3】
前記サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)が、鉄皮石斛(Dendrobium candidum)の花由来である、請求項1に記載の菌株。
【請求項4】
請求項1に記載の菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上を含む、皮膚改善用化粧料組成物。
【請求項5】
前記皮膚改善が、皮膚保湿、しわ改善、弾力増進、ヒアルロン酸生成促進、コラーゲン合成促進、及び老化防止からなる群から選択されるいずれか1つ以上である、請求項4に記載の化粧料組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上を含む、皮膚改善用医薬部外品組成物。
【請求項7】
前記皮膚改善が、皮膚保湿、しわ改善、弾力増進、ヒアルロン酸生成促進、コラーゲン合成促進、及び老化防止からなる群から選択されるいずれか1つ以上である、請求項6に記載の医薬部外品組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上を含む、皮膚改善用食品組成物。
【請求項9】
前記皮膚改善が、皮膚保湿、しわ改善、弾力増進、ヒアルロン酸生成促進、コラーゲン合成促進、及び老化防止からなる群から選択されるいずれか1つ以上である、請求項8に記載の食品組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)菌株;前記菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物からなる群から選択されるいずれか1つ以上を含む化粧料組成物;医薬部外品組成物;または食品組成物;前記菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物を用いた皮膚改善方法;及び前記菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物を用いた皮膚改善用途に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧品の一部成分は皮膚に炎症やおでき、浮腫など様々なトラブルを発生させることもある(非特許文献1)。また、機能性化粧品の原料として用いられる様々な物質も、皮膚に対する低い安全性または微細な効果を示す問題点が現れる場合もある。
【0003】
一例として、皮膚弾力増進及びしわ改善化粧料として、レチノイド、アデノシン、動物胎盤由来タンパク質、及びクロレラ抽出物などが知られている。最も広く知られているレチノールは、皮膚適用時の刺激などの安全性の問題で使用量に制限があり、クロレラ抽出物などは効果がわずかであり、実質的に皮膚弾力増進及びしわ改善効果を期待することが難しい。
【0004】
他の例として、一般的に知られている美白成分としては、コウジ酸(Kojic acid)またはアルブチン(Arbutin)、ヒドロキノン(Hydroquinone)、ビタミンCまたはそれらの誘導体及び各種植物抽出物が挙げられる。しかし、これらは皮膚適用時、刺激や発赤などの安全性の問題で使用量の制限があったり、効果が少なくて実質的な効果が期待できないという問題点がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Maibach. H. I., Contact Dermatitis, 6. 369-404, 1980
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、天然資源からより安全で皮膚改善効果に優れた原料に関する研究を行い、サッカロミセス・セレビシエが皮膚改善効果があり、特に鉄皮石斛の花から新しく発掘したサッカロミセス・セレビシエ菌株が他のサッカロミセス・セレビシエ に比べても皮膚改善効果が顕著に優れていることを確認することにより、本発明を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの目的は、寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)菌株を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、前記菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上を含む皮膚改善用化粧料組成物を提供することである。
【0009】
本発明のまた他の目的は、前記菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上を含む皮膚改善用医薬部外品組成物を提供することである。
【0010】
本発明のまた他の目的は、前記菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上を含む皮膚改善用食品組成物を提供することである。
【0011】
本発明のまた他の目的は、前記菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上を用いた皮膚改善方法を提供することである。
【0012】
本発明のまた他の目的は、前記菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上の皮膚改善用途を提供することである。
【発明の効果】
【0013】
本発明のサッカロミセス・セレビシエ菌株、前記菌株の培養物、または前記菌株の発酵物は優れた皮膚改善効果があるため、皮膚改善用化粧料組成物及び医薬部外品組成物としての活用度が高い。これにより、化粧品及び医薬部外品などの様々な産業的活用が期待できる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の内容について具体的に説明すると以下の通りである。一方、本発明で開示された各説明及び実施形態は、共通の事項について他の様態の説明及び実施形態にも適用することができる。また、本発明で開示された 様々な要素のすべての組み合わせが、本出願のカテゴリに属する。さらに、下記記載される具体的な記述によって本出願のカテゴリが制限されると見ることはできない。
【0015】
本出願の一様態は、 寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)菌株を提供する。
【0016】
本発明において、「サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)」は、SaccharomycetaceaeとSaccharomyces属に属する酵母の一種を意味する。この種は古代からワイン醸造、製パン及び醸造に重要な役割を果たして広く使用されてきた。サッカロミセス・セレビシエは生長地域及び自然環境条件によって特性が変わり、菌株及びその発酵物活性が変わることがあり、本発明のサッカロミセス・セレビシエは鉄皮石斛(Dendrobium candidum)由来であってもよいが、これに制限されない。
【0017】
本発明において、「鉄皮石斛(Dendrobium candidum)」は、伝統的な医薬植物として広く知られているラン科(Orchidaceae)植物の1つである。古くから鉄皮石斛の茎は薬用で多く活用されてきた。円柱状で長さ15~50cm、直径0.15~0.3cm、節間が1~4cmであり、外面は黄色で、下部の一部には光沢があって縦皺がある。節の上には花序の花柄跡及び残っている葉鞘があり、葉鞘の入り口は広がっている形である。本発明の鉄皮石斛は、商業的に販売されているものを購入して用いてもよく、または天然で採取または栽培されたものを用いてもよい。
【0018】
本発明のサッカロミセス・セレビシエは鉄皮石斛由来であってもよく、鉄皮石斛は植物体部位の中でも具体的に花部位を選択して用いてもよく、前記サッカロミセス・セレビシエは鉄皮石斛の花由来であってもよいが、部位、由来及び確保方法などに制限されない。
【0019】
具体的には、本発明の実施例では、一般酵母であるサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae KCTC 7296)発酵物に比べて鉄皮石斛由来のサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae KCTC14268BP)発酵物が皮膚改善効果に優れたことを確認した。
【0020】
本発明の他の様態は、寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上を含む皮膚改善用化粧料組成物を提供する。
【0021】
本発明の培養物とは、特定の微生物を培養培地で培養して収得した培養液、濃縮培養液、培養液の乾燥物、培養ろ過液、濃縮培養ろ過液、または培養ろ過液の乾燥物を意味し、前記培養液は特定菌を含むことを意味し、前記培養ろ過液は、特定の菌を実質的に(ここでは、実質的にはろ過などにより分離される特定の菌を排除することを意味するものであり、ろ過液に菌が完全に排除されることを意味するものではない。)含まないことを意味する。前記培養物はその剤形が限定されず、一例として、液体、エマルジョン、または固体であってもよい。
【0022】
本発明において、用語「発酵」は、微生物がそれ自体が有している酵素を用いて有機物を分解する過程で腐敗反応ではないことを意味する。発酵反応と腐敗反応は類似な過程で進行されるが、分解の結果、有用な物質が作られれば発酵といい、悪臭が出たり、有害な物質が作られれば腐敗という。
【0023】
本発明において、前記菌株から発酵物を収得する方法は特に制限されず、当該技術分野または類似の分野で通常使用される方法に従って取得しうる。
【0024】
本発明において、前記菌株から修得した発酵物は、発酵した物質そのものだけでなく、菌株及び培養物が共存する菌株の培養培地、前記培養培地から菌株をろ過した発酵物、前記培養培地から菌株を滅菌処理してこれをろ過した発酵物、前記発酵物またはそれを含む培養培地を抽出した抽出物、前記発酵物またはその抽出物を希釈させた希釈液、濃縮液、前記発酵物またはその抽出物を乾燥させた乾燥物、前記菌株の菌体を捕集して 破砕した溶解物など、前記菌株から発生した発酵物を含むあらゆる種類の物質を含む。
【0025】
一具体例では、前記皮膚改善は、皮膚保湿、しわ改善、ヒアルロン酸生成促進、コラーゲン合成促進、弾力増進、及び老化防止からなる群から選択されるいずれか1つ以上であってもよいが、これに制限されない。
【0026】
本発明において「改善」は、状態の緩和または治療に関連するパラメータ、例えば、症状の程度を少なくとも減少させる全ての行為を意味し、皮膚保湿、しわ改善、ヒアルロン酸生成促進、コラーゲン合成促進、弾力増進、老化防止のいずれか1つ以上をすべて含むことができる。
【0027】
具体的には、本発明者らはサッカロミセス・セレビシエKCTC14268BPの発酵物が一般酵母Saccharomyces cerevisiae KCTC 7296発酵物に比べて皮膚改善効果に優れていることを確認した。より具体的には、本発明者らはサッカロミセス・セレビシエKCTC14268BPの発酵物は、コラーゲン合成増進及びヒアルロン酸合成増進効果に優れていることを確認した。したがって、鉄皮石斛由来のサッカロミセス・セレビシエKCTC14268BP、その培養物、またはその発酵物が、一般酵母、その培養物、またはその発酵物に比べて皮膚保湿、しわ改善、弾力増進、ヒアルロン酸生成促進、コラーゲン合成促進、及び老化防止などの皮膚改善効果に優れることを確認した。
【0028】
本発明において「皮膚保湿」は、皮膚に水分を供給したり、水分の蒸発を遮断して皮膚の柔軟性を維持し、均一な角質脱落を誘導して滑らかな表面を維持させるような全ての作用を意味し、「乾燥」は、このような皮膚保湿が不十分な状態を意味する。具体的には、皮膚保湿は、ヒアルロン酸生成促進によるものであってもよいが、これに制限されない。
【0029】
本発明において「ヒアルロン酸」は、グリコサミノグリカン(glycosaminoglycans)の一種であり、グルクロン酸とN-アセチルグルコサミン残基が繰り返し連結している鎖状の高分子多糖類物質を意味する。
【0030】
本発明において「しわ」は、顔の表情を作るのに使われる表情筋による表情しわと全般的または局所的に皮膚が衰えて生じる小じわに大きく区分することができる。具体的には、しわは遺伝子による原因、皮膚真皮に存在するコラーゲンと弾力繊維の減少、外部環境などによって誘発されうる。本発明の目的上、しわは表情しわまたは小じわの両方を含む意味で使用することができ、これに制限されない。
【0031】
本発明において「老化」は、経時的に生体構造と機能が低下する現象を意味し、本発明の老化防止は、老化を予防、抑制、遅延させるなど、老化が改善されればその程度などに制限されない。本発明におけるしわ改善及び老化防止は、コラーゲン合成促進によるものであってもよいが、これに制限されない。
【0032】
本発明の化粧料組成物は、溶液、外用軟膏、クリーム、フォーム、栄養化粧水、柔軟化粧水、香水、パック、柔軟水、乳液、メイクアップベース、エッセンス、石鹸、液体洗浄料、入浴剤、サンスクリーンクリーム、サンオイル、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、ローション、パウダー、界面活性剤含有クレンジング、オイル、粉末ファンデーション、乳濁液ファンデーション、ワックスファンデーション、パッチ及びスプレーで構成される群から選択される剤形であってもよいが、これに制限されない。
【0033】
本発明の化粧料組成物は、一般の皮膚化粧料に配合される化粧品学的に許容可能な担体を1種以上さらに含んでもよく、通常の成分として、例えば、油分、水、界面活性剤、保湿剤、低級アルコール、増粘剤、キレート剤、色素、防腐剤、香料などを適宜配合してもよいが、これに制限されない。
【0034】
本発明の化粧料組成物に含まれる化粧品学的に許容可能な担体は前記化粧料組成物の剤形によって様々である。
【0035】
本発明の化粧料製剤が軟膏、ペースト、クリームまたはゲルの場合は、担体成分として、動物性油、植物性油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、シリカ、タルク、酸化亜鉛などが用いられてもよいが、これに制限されない。これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
【0036】
本発明の剤形が溶液または乳濁液の場合は、担体成分として、溶媒、可溶化剤または乳濁化剤などが用いられてもよく、例えば、水、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチルグリコールオイルなどが用いられてもよく、特に、綿実油、ピーナッツオイル、トウモロコシ胚種油、オリーブ油、ヒマシ油及びゴマ油、グリセリン脂肪族エステル、ポリエチレングリコールまたはソルビタンの脂肪酸エステルが用いられてもよいが、これに制限されない。これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
【0037】
本発明の剤形が懸濁液の場合は、担体成分として、水、エタノール、プロピレングリコールのような液状の希釈剤、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステル及びポリオキシエチレンソルビタンエステルのような懸濁剤、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、アガーまたはトラガカントなどが用いられてもよいが、これに制限されない。これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
【0038】
本発明の剤形が石鹸の場合は、担体成分として、脂肪酸のアルカリ金属塩、脂肪酸ヘミエステル塩、脂肪酸タンパク質加水分解物、イセチオン酸塩、ラノリン誘導体、脂肪族アルコール、植物性油、グリセリン、糖などが用いられてもよいが、これに制限されない。これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
【0039】
本発明の剤形がパウダーまたはスプレーの場合は、担体成分として、ラクトース、タルク、シリカ、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ポリアミドパウダーまたはそれらの混合物が用いられてもよく、特にスプレーの場合は、ハイドロクロロフルオロカーボン、プロパン/ブタンまたはジメチルエーテルなどの推進剤がさらに含んでもよい。
【0040】
一方、本発明に記載された全ての成分が好ましくは化粧品安全基準などに関する規定及び中国「化粧品安全・技術規範」で規定した最大使用値を超えない範囲内で本発明の組成物に含まれることができる。
【0041】
本発明の他の様態は、寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上を含む皮膚改善用医薬部外品組成物を提供する。
【0042】
前記サッカロミセス・セレビシエ、培養物、発酵物、及び皮膚改善は前述した通りである。
【0043】
本発明において、用語「医薬部外品」は、ボディクレンザー、消毒清浄剤、洗浄剤、台所用洗浄剤、洗浄用洗浄剤、歯磨き粉、ガーグル剤、ウェットティッシュ、洗剤、石鹸、ハンドウォッシュ、ヘア洗浄剤、ヘア柔軟剤、加湿器充填剤、マスク、軟膏剤、及びフィルター充填剤からなる群から選択されるものであってもよいが、これに制限されない。
【0044】
本発明の医薬部外品組成物には、前記成分以外に、必要に応じて薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤をさらに含んでもよい。前記薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤は、本発明の効果を損なわない限り制限されず、例えば、充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが挙げられる。
【0045】
本発明の薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤の代表的な例としては、ラクトース、グルコース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、マルチトール、デンプン、ゼラチン、グリセリン、アカシアゴム、アルギネート、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、セルロース、メチルセルロース、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、水、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、タルク、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油 、注射可能なエステル、ウイテプゾール、マクロゴール、ツイン61、カカオ脂、ラウリン脂などが挙げられる。
【0046】
本発明の菌株、その培養物、またはその発酵物を医薬部外品として使用する場合、さらに同一または類似の機能を示す有効成分を1種以上含有することができる。例えば、公知の皮膚有益菌増進、皮膚有害菌抑制、皮膚鎮静、皮膚炎症改善、皮膚美白、皮膚再生、創傷治癒、皮膚保湿、老化防止、弾力増進成分を含み得る。追加のしわ改善、皮膚保湿、老化防止、弾力増進成分を含むことにより、本発明の組成物のしわ改善、皮膚保湿、老化防止、弾力増進効果をさらに高めることができる。前記成分を追加する際には、複合使用による皮膚安全性、剤形化の容易性、有効成分の安定性を考慮することができる。
【0047】
本発明の医薬部外品組成物は、当業界で公知の皮膚老化防止成分として、レチノイン酸、TGF、動物胎盤由来のタンパク質、ベツリン酸及びクロレラ抽出物;当業界で公知の抗炎症成分として、非ステロイド系でフルフェナム酸、イブプロフェン、ベンジダミン、インドメタシン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、アラントイン、アズレン、ヒドロコルチゾン;及びそれらの誘導体と各種植物抽出物で構成される群から選択される1種または2種以上の成分をさらに含んでもよい。追加成分は、全体組成物重量に対して0.0001重量%~10重量%で含まれてもよく、その含量の範囲は、皮膚安全性、本発明の菌株または発酵物の剤形化における容易性などの要件に応じて調節されてもよい。
【0048】
医薬部外品の製剤化方法、用量、利用方法、構成成分などは、技術分野で公知の通常の技術から適宜選択することができる。
【0049】
本発明の他の様態は、寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上を含む皮膚改善用食品組成物を提供する。
【0050】
前記サッカロミセス・セレビシエ、培養物、発酵物、及び皮膚改善は前述した通りである。
【0051】
本発明の用語「食品」は、肉、ソーセージ、パン、チョコレート、キャンディ類、スネック類、菓子類、ピザ、ラーメン、その他の麺類、ガム類、アイスクリーム類を含む酪農製品、各種スープ、飲料水、茶、ドリンク剤、アルコール飲料、 ビタミン複合体、健康機能食品及び健康食品などがあり、通常の意味の食品をすべて含む。
【0052】
前記健康機能(性)食品(functional food)とは、特定保健用食品(food for special health use, FoSHU)と同じ用語で、栄養供給以外にも生体調節機能が効率的に現れるように加工された医学、医療効果が高い食品を意味する。ここで「機能(性)」とは、人体の構造及び機能に対して栄養素を調節したり、生理学的作用などのような保健用途に有用な効果を得ることを意味する。本発明の食品は、当業界で一般的に使用される方法によって製造可能であり、その製造においては、当業界で通常添加される原料及び成分を添加して製造することができる。また、前記食品の剤形も食品と認められる剤形であれば制限なく製造することができる。本発明の食品用組成物は様々な形態の剤形で製造することができ、一般薬品とは異なり、食品を原料として薬品の長期服用時に発生し得る副作用などがない利点があり、携帯性に優れ、本発明の食品は皮膚改善効果を増進するための補助剤として摂取可能である。
【0053】
前記健康食品(health food)は、一般食品に比べて積極的な健康維持や増進効果を有する食品を意味し、健康補助食品(health supplement food)は健康補助目的の食品を意味する。場合によっては、健康機能食品、健康食品、健康補助食品の用語は混用される。
【0054】
具体的には、前記健康機能食品は、寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上を飲料、茶類、香辛料、ガム 、菓子類などの食品素材に添加したり、カプセル化、粉末化、懸濁液などで製造した食品であり、これを摂取した場合、健康上特定の効果をもたらすことを意味するが、一般薬品とは異なり食品を原料としたため、薬品の 長期服用時に発生しうる副作用のない利点がある。
【0055】
本発明の食品組成物は、日常的に摂取することが可能であるため、高い皮膚改善効果が期待でき、非常に有用である。
【0056】
前記組成物は生理学的に許容可能な担体をさらに含むことができ、担体の種類は特に制限されず、当該技術分野で通常的に用いられる担体であればいずれでも用いてもよい。
【0057】
また、前記組成物は食品組成物に通常使用されて臭気、味、視覚などを向上させることができる追加成分を含んでもよい。例えば、ビタミンA、C、D、E、B1、B2、B6、B12、ナイアシン(niacin)、ビオチン(biotin)、葉酸(folate)、パントテン酸(panthothenic acid)などが挙げられる。また、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、クロム(Cr)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、銅(Cu)、などのミネラルを含んでもよい。また、リジン、トリプトファン、システイン、バリンなどのアミノ酸を含んでもよい。
【0058】
また、前記組成物は防腐剤(ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、デヒドロ酢酸ナトリウムなど)、殺菌剤(漂白粉と高度漂白粉、次亜塩素酸ナトリウムなど)、酸化防止剤(ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)など)、着色剤(タール色素など)、発色剤(亜硝酸ナトリウム、亜酢酸ナトリウムなど)、漂白剤(亜硫酸ナトリウム)、調味料(MSGグルタミン酸ナトリウムなど)、甘味料(ズルチン、シクラミン酸、サッカリン、ナトリウムなど)、香料(バニリン、ラクトン類など)、膨張剤(明礬、D-酒石酸水素カリウムなど)、強化剤、乳化剤、増粘剤(糊料)、皮膜剤、ガム基礎剤、泡抑制剤、溶剤、改良剤などの食品添加物 (food additives)を含むことができる。前記添加物は食品の種類に応じて選択され、適切な量で使用することができる。
【0059】
前記寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか一つ以上をそのまま添加するか、他の食品または食品成分とともに用いてもよく、通常の方法に従って適切に使用することができる。有効成分の混合量は、その使用目的(予防、健康または治療的処置)に応じて適切に決定することができる。一般的に、食品または飲料の製造時に本発明の食品組成物は食品または飲料に対して50重量部以下、具体的には、20重量部以下の量で添加することができるが、これに制限されない。
【0060】
本発明の食品組成物の一例として健康飲料組成物で用いてもよく、この場合、通常の飲料のように様々な香味剤または天然炭水化物などを追加成分として含有してもよい。前述した天然炭水化物は、グルコース、フルクトースのような単糖類;マルトース、スクロースのような二糖類;デキストリン、シクロデキストリンのような多糖類;キシリトール、ソルビトール、エリトリトールのような糖アルコールであってもよい。甘味料は、タウマチン、ステビア抽出物のような天然甘味料;サッカリン、アスパルテームのような合成甘味料などを用いてもよい。前記天然炭水化物の割合は、本発明の組成物100mLあたり一般に約0.01~0.04g、具体的には、約0.02~0.03gである。
【0061】
前記の他、健康飲料組成物は、様々な栄養剤、ビタミン、電解質、風味剤、着色剤、ペクチン酸、ペクチン酸の塩、アルギン酸、アルギン酸の塩、有機酸、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコールまたは炭酸化剤などを含有してもよい。他に、天然のフルーツジュース、フルーツジュース飲料、または野菜飲料の製造のための果肉を含んでもよい。これらの成分は独立してまたは混合して用いてもよい。このような添加剤の割合はあまり重要ではないが、本発明の組成物100重量部当たり0.01~0.1重量部の範囲から選択されるのが一般的である。
【0062】
本発明の食品組成物は、皮膚改善効果を示すことができれば様々な重量%で含んでもよいが、具体的には、寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上を食品組成物の総重量に対して0.00001~100重量%含んでもよい。
【0063】
寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物は、前記のように医薬部外品、食品、及び/または化粧品組成物に含まれてもよいが、薬学的組成物にも含まれてもよい。
【0064】
本発明のまた他の様態は、寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上;またはそれを含む食品組成物を個体に投与する段階を含む皮膚改善方法を提供する。
【0065】
前記投与は経口投与であり、摂取及び/または吸入であってもよく、前記サッカロミセス・セレビシエ、培養物、発酵物、及び皮膚改善は前述した通りである。
【0066】
本発明において、用語「個体」は、マウス、家畜、ヒトなどを含む哺乳動物を含む全ての動物を意味し、これに制限されない。
【0067】
本発明のまた他の様態は、寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上;それを含む化粧料組成物;及び/またはそれを含む医薬部外品組成物を個体の皮膚に塗布(apply)する段階を含む皮膚改善方法を提供する。
【0068】
前記サッカロミセス・セレビシエ、培養物、発酵物、及び皮膚改善は前述した通りである。
【0069】
本出願において、用語「塗布」は、任意の適切な方法で個体の皮膚に本発明の前記組成物を接触させることを意味し、それによって当該組成物を皮膚内部に吸収させることを目的とするあらゆる行為を含むが、これに制限されない。
【0070】
本発明のまた他の様態は、寄託番号KCTC14268BPで寄託されたサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)菌株、前記菌株の培養物、及び前記菌株の発酵物のいずれか1つ以上の皮膚改善用途を提供する。
【0071】
前記サッカロミセス・セレビシエ、培養物、発酵物、及び皮膚改善は前述した通りである。
【実施例】
【0072】
以下、本発明を実施例を通じてより詳細に説明する。しかし、これらの実施例及び実験例は本発明を例示的に説明するためのものであり、本発明の範囲がこれらの実施例及び実験例に限定されるものではない。
【0073】
実施例1:鉄皮石斛から酵母菌株の分離及び選別
【0074】
1-1:鉄皮石斛から酵母分離
【0075】
鉄皮石斛の花をYMブロスに入れ、30℃で4日間振とう培養した後、固体培地に接種して30℃で3日間培養した。固体培地に形成されたコロニーを分離及び同定した。このとき、酵母(Saccharomyces属)と推定される菌株187種を分離した後、微生物同定を進行した。
【0076】
その結果、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)に分類される菌株6種及び サッカロミセス・ブラウディ(Saccharomyces boulardii)に分類される菌株1種を確保した。
【0077】
本発明で確保した7種の酵母(サッカロミセス・セレビシエ6種及び サッカロミセス・ブラウディ1種)を下記表1に示す。
【0078】
【0079】
1-2: 鉄皮石斛から分離された酵母選別
【0080】
前記7種の酵母発酵物のうち、異臭が少なく使用するのに容易な菌株を選別するため、前記7種の酵母発酵物を製作した後、10人の被験者にそれぞれの酵母発酵物についての異臭テストを行った。異臭テストの指標を下記表2に示す。
【0081】
【0082】
その結果、表3に示すように、5番に対する異臭が最も微少であることを確認した。
【0083】
【0084】
本発明で確保した鉄皮石斛酵母サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)#5-31菌株はブダペスト条約の下の受託機関である韓国生命工学研究院に2020年8月10日付で寄託し、受託番号KCTC14268BPを付与された。
【0085】
実施例2:鉄皮石斛酵母発酵物の製造
【0086】
鉄皮石斛酵母(Saccharomyces cerevisiae KCTC14268BP)菌株をYPD培地に接種し、30℃で4日間振とう培養した後、遠心分離により菌体を分離した。菌体を精製水に懸濁した後、超音波を処理して菌体を破砕し、最終的に鉄皮石斛酵母発酵物を製造した。具体的な条件及び構成を下記表4に示す。
【0087】
【0088】
実施例3:鉄皮石斛酵母発酵物のコラーゲン合成増進効果の確認
【0089】
ヒト皮膚芽細胞(Human dermal fibroblast)に試料を48時間処理した。その後、プロコラーゲンタイプI C-ペプチド(PIP)EIAキット法を用いてコラーゲンを検出することにより、コラーゲン合成率を測定した。試料のコラーゲン合成効能は陰性対照群(血清0%含有DMEM)対比で計算して数値化したコラーゲン合成増加率(%)で表した。
【0090】
コラーゲン合成増加率の計算式、各試料、及びその結果を下記表5に示す。
【0091】
- コラーゲン合成増加率(%)=(試料のコラーゲン合成率 - 陰性対照群のコラーゲン合成率)/ 陰性対照群のコラーゲン合成率
【0092】
【0093】
前記表5の結果に示すように、一般細胞に鉄皮石斛酵母(KCTC14268BP)発酵物処理時、コラーゲン合成能が増加することを確認した。このとき、同じ条件で製造した一般酵母(KCTC 7296)発酵物と比較して、鉄皮石斛酵母発酵物(KCTC14268BP)の増加率がより優れた。
【0094】
したがって、本発明の鉄皮石斛酵母発酵物は、皮膚しわ改善、弾力増進、及び老化防止に優れた効果を示すことがわかった。
【0095】
実施例4:鉄皮石斛酵母発酵物のヒアルロン酸合成増進効果の確認
【0096】
ヒト角質形成細胞(Human keratinocyte)HaCaTに各試料を72時間処理した。R&Dシステムズ社のQuantikin ELISA Hyaluronanを用いてヒアルロン酸を測定することによりヒアルロン酸合成率を導出した。試料の皮膚保湿能は陰性対照群(血清0%含有DMEM処理)と比較して数値化したヒアルロン酸合成増加率(%)で表した。
【0097】
ヒアルロン酸合成増加率の計算式、各試料、及びその結果を下記表6に示す。
【0098】
- ヒアルロン酸合成増加率(%)=(試料のヒアルロン酸合成率 - 陰性対照群のヒアルロン酸合成率)/ 陰性対照群のヒアルロン酸合成率
【0099】
【0100】
前記表6の結果に示すように、一般細胞に鉄皮石斛酵母(KCTC14268BP)発酵物処理時、ヒアルロン酸合成能が増加することを確認した。このとき、同じ条件で製造した一般酵母(KCTC 7296)発酵物と比較して、鉄皮石斛酵母発酵物の増加率がより優れていた。
【0101】
したがって、本発明の鉄皮石斛酵母(KCTC14268BP)発酵物は皮膚保湿に優れた効果を示すことが分かった。
【0102】
以上の説明から、本発明の属する技術分野の当業者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施できることを理解するであろう。これに関連して、以上で技術した実施例はすべての面で例示的なものであり、制限的なものではないと理解しなければならない。本発明の範囲は、前記詳細な説明より後述する特許請求の範囲の意味と範囲及び請求範囲の意味及び範囲、そしてそのなど価概念から導き出される全ての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【国際調査報告】