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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-09
(54)【発明の名称】異常処理方法及びロボット
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/43 20240101AFI20231226BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20231226BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
G05D1/02 R
B65G1/00 501C
B65G1/137 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023563139
(86)(22)【出願日】2021-11-25
(85)【翻訳文提出日】2023-06-23
(86)【国際出願番号】 CN2021133258
(87)【国際公開番号】W WO2022135023
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】202011573612.1
(32)【優先日】2020-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519331187
【氏名又は名称】北京曠視機器人技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Kuangshi Robotics Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 125, 1st Floor, Building 1, City Building Materials, Xisanqi, Haidian District, Beijing, 100096 China
(71)【出願人】
【識別番号】523240800
【氏名又は名称】▲寧▼波▲曠▼▲視▼金智科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】NINGBO MEGVII JINZHI TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 210-135, Floor 2, Building 003, No. 750, Ningbo Chuangyuan Road, High Tech Zone Ningbo, Zhejiang 315000 China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ ▲愛▼功
【テーマコード(参考)】
3F022
3F522
5H301
【Fターム(参考)】
3F022LL07
3F022MM51
3F022MM61
3F022NN02
3F022PP06
3F022QQ01
3F522BB01
3F522BB35
3F522CC09
3F522DD04
3F522DD05
3F522DD22
3F522DD32
3F522EE15
3F522GG03
3F522GG05
3F522JJ02
3F522KK05
3F522LL51
3F522LL62
5H301AA01
5H301BB05
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301FF11
5H301GG09
5H301MM04
(57)【要約】
異常処理方法、装置及びロボット(100)であって、該異常処理方法は、目標識別子の情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定するステップ(S202)と、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理するステップ(S204)と、目標識別子が物体識別子であるときに、目標識別子の第2解析方式を決定し、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理するステップ(S206)と、を含む。ロボット(100)に異常が発生した場合、異常の対応する目標識別子のタイプに基づいて、目標識別子の解析方式を決定し、且つ解析結果に基づき異常を処理することができ、ロボット(100)に異常を自動に処理させることができ、保全員が現場に到着するのを待つ必要がなくなり、異常処理方法を豊かにするとともに効率を高くし、ロボット(100)の作業効率を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
異常処理方法であって、前記異常処理方法はロボットに適用され、前記ロボットは所定の領域の地面で走行し、前記領域の地面に位置決め識別子が設置され、前記ロボットは物体を搬送することに用いられ、前記物体に物体識別子が設置され、前記異常処理方法は、
目標識別子の情報を収集し、前記情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定するステップと、
前記目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により前記目標識別子を解析して第1解析結果を得て、前記第1解析結果に基づき異常を処理するステップと、
前記目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき前記目標識別子を解析して第2解析結果を得て、前記第2解析結果に基づき異常を処理するステップと、を含むことを特徴とする、異常処理方法。
【請求項2】
目標識別子の情報を収集し、前記情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定するステップは、
目標識別子を取得し、前記目標識別子の識別子領域の一部のみを取得し、且つ前記識別子領域の一部により前記目標識別子の情報を収集できない場合、異常が発生したと決定するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の異常処理方法。
【請求項3】
前記第1解析方式は、前記位置決め識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、前記識別子領域の一部を解析することに用いられるハーフコード解析方式を含み、
第1解析方式により前記目標識別子を解析して第1解析結果を得る前記ステップは、前記ハーフコード解析方式により前記位置決め識別子を解析して前記位置決め識別子の中心位置を得るステップを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の異常処理方法。
【請求項4】
前記第1解析方式は深層学習解析方式をさらに含み、
前記ハーフコード解析方式により前記位置決め識別子を解析して前記位置決め識別子の中心位置を得る前記ステップは、
前記ハーフコード解析方式により前記位置決め識別子を解析するステップと、
前記ハーフコード解析方式により前記位置決め識別子の中心位置を解析できないときに、前記深層学習解析方式により前記位置決め識別子を解析して、前記位置決め識別子の中心位置を得るステップと、を含むことを特徴とする、請求項3に記載の異常処理方法。
【請求項5】
前記第1解析結果は前記位置決め識別子の中心位置を含み、
前記第1解析結果に基づき異常を処理する前記ステップは、前記位置決め識別子の中心位置に対する前記ロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、前記オフセット座標に基づき、前記位置決め識別子の中心位置に移動するように前記ロボットを制御するステップを含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の異常処理方法。
【請求項6】
前記第2解析方式は、前記目標識別子を含む画像を収集し、且つ各フレームの前記画像を解析することに用いられる強化解析方式を含み、
前記第2解析方式に基づき前記目標識別子を解析して第2解析結果を得る前記ステップは、
前記強化解析方式により前記物体識別子を解析し、前記物体識別子の対応する物体情報及び前記物体識別子の中心位置を含む第2解析結果を得るステップを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の異常処理方法。
【請求項7】
前記強化解析方式により前記物体識別子を解析し、第2解析結果を得る前記ステップは、
前記強化解析方式により前記物体識別子を解析するステップと、
前記強化解析方式により前記物体情報及び前記物体識別子の中心位置を解析できないときに、前記ロボットの作業状態に基づき、前記物体情報及び前記物体識別子の中心位置を決定するステップと、を含むことを特徴とする、請求項6に記載の異常処理方法。
【請求項8】
前記ロボットの作業状態に基づき、前記物体情報及び前記物体識別子の中心位置を決定するステップは、
前記ロボットの作業状態が載荷状態として物体を搬送していることであるときに、履歴の収集された前記物体情報、及び履歴の収集された前記ロボットと前記物体識別子との位置偏差値を含む履歴情報記録を取得するステップステップと、
前記履歴情報記録に基づき前記物体情報及び前記物体識別子の中心位置を決定するステップと、を含むことを特徴とする、請求項7に記載の異常処理方法。
【請求項9】
前記履歴情報記録に基づき前記物体識別子の中心位置を決定するステップは、
前記ロボットと前記物体識別子との位置偏差値の複数の履歴値を、前記履歴情報記録から取得するステップであって、前記履歴値は前記ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集された前記ロボットと前記物体識別子の中心位置との位置偏差値を含むステップと、
前記複数の履歴値に対して平均値フィルタ処理を行い、前記ロボットと前記物体識別子の平均位置偏差値を得て、前記平均位置偏差値及び前記ロボットの中心位置に基づき、前記物体識別子の中心位置を決定するステップと、
前記物体識別子の対応する履歴物体情報を、前記履歴情報記録から取得するステップであって、前記履歴物体情報は、前記ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集された前記物体識別子の対応する物体IDを含むステップと、
前記履歴物体情報を現在の収集された前記物体識別子の対応する物体情報として決定するステップと、を含むことを特徴とする、請求項8に記載の異常処理方法。
【請求項10】
前記第2解析方式は、前記物体識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、前記識別子領域の一部を解析することに用いられるハーフコード解析方式をさらに含み、
前記ロボットの作業状態に基づき、前記物体情報及び前記物体識別子の中心位置を決定する前記ステップは、
前記ロボットの作業状態が非載荷状態として前記ロボットが現在物体を搬送していないことであるときに、前記ハーフコード解析方式により前記物体識別子を解析して、前記物体識別子の中心位置を得るステップと、
前記物体識別子の中心位置に対する前記ロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、前記オフセット座標に基づき、前記物体識別子の中心位置に移動するように前記ロボットを制御するステップと、
前記物体識別子の情報を収集し、前記物体識別子の対応する物体情報を得るステップと、を含むことを特徴とする、請求項7に記載の異常処理方法。
【請求項11】
前記第2解析方式は深層学習解析方式をさらに含み、
前記ハーフコード解析方式により前記物体識別子を解析し、前記物体識別子の中心位置を得る前記ステップは、
前記ハーフコード解析方式により前記物体識別子を解析するステップと、
前記ハーフコード解析方式により前記物体識別子の中心位置を解析できないときに、前記深層学習解析方式により前記物体識別子を解析し、前記物体識別子の中心位置を得るステップと、を含むことを特徴とする、請求項10に記載の異常処理方法。
【請求項12】
異常が発生したと決定した後、前記異常処理方法は、
異常情報を生成し、前記異常情報を所定のサーバに報告するステップをさらに含み、
前記異常情報は、異常タイプのタイプコード、異常レベル、異常が発生したモジュール、異常発生原因、異常発生時刻、所定の周期内の異常発生回数、異常持続期間及び異常回復方式のうちの1種又は複数種を含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の異常処理方法。
【請求項13】
前記異常処理方法は、
前記ロボットが運転する過程で、前記ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、前記目標識別子に到着する前の指定時刻で、前記ロボットの画像収集機器を制御することにより、前記目標識別子を含む、前記ロボットの通常の作業状態を記録する第1ピクチャを収集して格納するステップと、
異常が発生した場合、前記ロボットの画像収集機器を制御し、前記目標識別子を含む、前記ロボットの異常が発生する時の作業状態を記録する第2ピクチャを収集して格納するステップと、をさらに含むことを特徴とする、請求項1~12のいずれか1項に記載の異常処理方法。
【請求項14】
前記異常処理方法は、
前記ロボットが運転する過程で、前記ロボットが文字ログ記録機能を起動しているときに、前記ロボットのログ記録プログラムから文字ログを取得するステップと、
前記文字ログがdebug情報であるときに、前記debug情報をメモリに格納するステップと、
前記文字ログがinfo情報であるときに、前記info情報をローカルディスクファイルに格納するステップと、
前記文字ログが異常情報であるときに、前記異常情報の前の所定の時間範囲内のdebug情報を前記メモリからローカルディスクファイルに退避するステップと、をさらに含むことを特徴とする、請求項1~13のいずれか1項に記載の異常処理方法。
【請求項15】
前記第1解析方式は前記第2解析方式と異なることを特徴とする、請求項1~14のいずれか1項に記載の異常処理方法。
【請求項16】
前記情報収集に失敗する原因は、前記目標識別子の画像が取得されないこと、前記目標識別子の領域の一部の画像が取得されたこと、及び、前記目標識別子が破損されたことの少なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項1~15のいずれか1項に記載の異常処理方法。
【請求項17】
異常処理装置であって、前記異常処理装置はロボットに設置され、前記ロボットは所定の領域の地面で走行し、前記領域の地面に位置決め識別子が設置され、前記ロボットは物体を搬送することに用いられ、前記物体に物体識別子が設置され、前記異常処理装置は、
目標識別子の情報を収集し、前記情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定することに用いられるように構成される収集モジュールと、
前記目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により前記目標識別子を解析して第1解析結果を得て、前記第1解析結果に基づき異常を処理することに用いられるように構成される第1解析モジュールと、
前記目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき前記目標識別子を解析して第2解析結果を得て、前記第2解析結果に基づき異常を処理することに用いられるように構成される第2解析モジュールと、を含むことを特徴とする、異常処理装置。
【請求項18】
処理機器及び記憶装置を含む電子機器であって、前記記憶装置にコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムが前記処理機器に実行されると、請求項1~16のいずれか1項に記載の異常処理方法を実行することを特徴とする、電子機器。
【請求項19】
前記電子機器は、画像収集機器及び走行機構をさらに含むロボットであることを特徴とする、請求項18に記載の電子機器。
【請求項20】
コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムが処理機器に実行されると請求項1~16のいずれか1項に記載の異常処理方法を実行することを特徴とする、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2020年12月25日に中国特許庁に提出された、出願番号が202011573612.1であり、名称が「異常処理方法、装置及びロボット」である中国特許出願の優先権を主張しており、その全内容は援用により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は倉庫用ロボットの分野に関し、特に異常処理方法、装置及びロボットに関する。
【背景技術】
【0003】
倉庫用ロボットは、電子商取引倉庫、物流企業及び製造工場に広く用いられている。倉庫用ロボットの作業環境が複雑であり、運転過程で様々な異常状況が発生する可能性がある。関連技術では、倉庫用ロボットに異常が発生した場合、保全員が現場に到着し異常を処理するのを待つ必要があり、異常処理方法が単一で処理効率が低く、倉庫用ロボットの作業効率に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みて、本願は、異常処理方法を豊富にするとともに、ロボットの作業効率を向上させるように、異常処理方法、装置及びロボットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願のいくつかの実施例は異常処理方法を提供し、方法はロボットに適用され、ロボットは所定の領域の地面で走行することができ、領域の地面に位置決め識別子が設置され、ロボットは物体を搬送することに用いることができ、物体に物体識別子が設置され、方法は、目標識別子の情報を収集し、情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定するステップと、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理するステップと、目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理するステップと、を含んでもよい。
【0006】
選択的に、目標識別子の情報を収集し、情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定するステップは、目標識別子を取得し、目標識別子の識別子領域の一部のみを取得し、且つ識別子領域の一部により目標識別子の情報を収集できない場合、異常が発生したと決定するステップを含んでもよい。
【0007】
選択的に、第1解析方式は、位置決め識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、識別子領域の一部を解析することに用いられるハーフコード解析方式を含んでもよく、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得るステップは、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析して位置決め識別子の中心位置を得るステップを含む。
【0008】
選択的に、第1解析方式は深層学習解析方式をさらに含んでもよく、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析して位置決め識別子の中心位置を得るステップは、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析するステップと、ハーフコード解析方式により位置決め識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により位置決め識別子を解析して、位置決め識別子の中心位置を得るステップと、を含む。
【0009】
選択的に、第1解析結果は位置決め識別子の中心位置を含んでもよく、第1解析結果に基づき異常を処理するステップは、位置決め識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、位置決め識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御するステップを含む。
【0010】
選択的に、第2解析方式は、目標識別子を含む画像を収集し、且つ各フレームの画像を解析することに用いられる強化解析方式を含んでもよく、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得るステップは、強化解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の対応する物体情報及び物体識別子の中心位置を含んでもよい第2解析結果を得るステップを含んでもよい。
【0011】
選択的に、強化解析方式により物体識別子を解析して、第2解析結果を得るステップは、強化解析方式により物体識別子を解析するステップと、強化解析方式により物体情報及び物体識別子の中心位置を解析できないときに、ロボットの作業状態に基づき、物体情報及び物体識別子の中心位置を決定するステップと、を含んでもよい。
【0012】
選択的に、ロボットの作業状態に基づき、物体情報及び物体識別子の中心位置を決定するステップは、ロボットの作業状態が載荷状態であるときに、履歴情報記録を取得するステップであって、該履歴情報記録は、履歴の収集された物体情報、及び履歴の収集されたロボットと物体識別子の位置偏差値を含み、載荷状態はロボットが物体を搬送していることを意味する、ステップと、履歴情報記録に基づき物体情報及び物体識別子の中心位置を決定するステップと、を含んでもよい。
【0013】
選択的に、履歴情報記録に基づき物体識別子の中心位置を決定するステップは、ロボットと物体識別子の位置偏差値の、ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集されたロボットと物体識別子の中心位置の位置偏差値を含む複数の履歴値を、履歴情報記録から取得するステップと、複数の履歴値に対して平均値フィルタ処理を行い、ロボットと物体識別子の平均位置偏差値を得て、平均位置偏差値及びロボットの中心位置に基づき、物体識別子の中心位置を決定するステップと、を含んでもよい。
【0014】
選択的に、第2解析方式は、物体識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、識別子領域の一部を解析することに用いられるハーフコード解析方式をさらに含んでもよく、ロボットの作業状態に基づき、物体情報及び物体識別子の中心位置を決定するステップは、ロボットの作業状態が非載荷状態であるときに、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得るステップであって、非載荷状態はロボットが現在物体を搬送していないことを意味する、ステップと、物体識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、物体識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御するステップと、物体識別子の情報を収集して、物体識別子の対応する物体情報を得るステップと、を含む。
【0015】
選択的に、第2解析方式は深層学習解析方式をさらに含んでもよく、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得るステップは、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析するステップと、ハーフコード解析方式により物体識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得るステップと、を含む。
【0016】
選択的に、異常が発生したと決定した後、方法は、異常情報を生成し、異常情報を所定のサーバに報告するステップをさらに含み、異常情報は、異常タイプのタイプコード、異常レベル、異常が発生したモジュール、異常発生原因、異常発生時刻、所定の周期内の異常発生回数、異常持続期間及び異常回復方式のうちの1種又は複数種を含む。
【0017】
選択的に、方法は、ロボットが運転する過程で、ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、目標識別子に到着する前の指定時刻で、ロボットの画像収集機器を制御することにより、目標識別子を含む、ロボットの通常の作業状態を記録することに用いられる第1ピクチャを収集して格納するステップと、異常が発生した場合、ロボットの画像収集機器を制御し、目標識別子を含む、ロボットの異常が発生する時の作業状態を記録することに用いられる所定の数の第2ピクチャを収集して格納するステップと、をさらに含んでもよい。
【0018】
選択的に、方法は、ロボットが運転する過程で、ロボットが文字ログ記録機能を起動しているときに、ロボットのログ記録プログラムから文字ログを取得するステップと、文字ログがdebug(デバッグ)情報であるときに、debug情報をメモリに格納するステップと、文字ログがinfo情報であるときに、info情報をローカルディスクファイルに格納するステップと、文字ログが異常情報であるときに、異常情報の前(異常情報発生前)の所定の時間範囲内のdebug情報をメモリからローカルディスクファイルに退避するステップと、をさらに含んでもよい。
【0019】
選択的に、前記第1解析方式は前記第2解析方式と異なる。
【0020】
選択的に、前記情報収集に失敗する原因は、
前記目標識別子の画像が取得されないこと、前記目標識別子の領域の一部の画像が取得されたこと、及び、前記目標識別子が破損されたことの少なくとも1種を含んでもよい。
【0021】
本願の別のいくつかの実施例は異常処理装置を提供し、装置はロボットに設置されてもよく、ロボットは所定の領域の地面で走行することができ、領域の地面に位置決め識別子が設置され、ロボットは物体を搬送することに用いることができ、物体に物体識別子が設置され、装置は、目標識別子の情報を収集し、情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定することに用いられるように構成される収集モジュールと、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理することに用いられるように構成される第1解析モジュールと、目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理することに用いられるように構成される第2解析モジュールと、を含んでもよい。
【0022】
選択的に、前記収集モジュールはさらに、目標識別子を取得し、前記目標識別子の識別子領域の一部のみを取得し、且つ前記識別子領域の一部により前記目標識別子の情報を収集できない場合、異常が発生したと決定することに用いられるように構成されてもよい。
【0023】
選択的に、前記第1解析方式は、前記位置決め識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、前記識別子領域の一部を解析することに用いられるハーフコード解析方式を含んでもよく、前記第1解析モジュールは、前記ハーフコード解析方式により前記位置決め識別子を解析して前記位置決め識別子の中心位置を得ることに用いられるように構成される第1ハーフコード解析ユニットを含んでもよい。
【0024】
本願のさらに別のいくつかの実施例は、処理機器及び記憶装置を含んでもよい電子機器を提供し、前記記憶装置にコンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムが処理機器に実行されると本願の前述したいくつかの実施例のいずれかの異常処理方法を実行する。
【0025】
選択的に、前記電子機器はロボットであってもよく、前記ロボットは画像収集機器及び走行機構を含んでもよい。
【0026】
本願のさらに別の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されてもよいコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムが処理機器に実行されると本願の前述したいくつかの実施例のいずれかの異常処理方法を実行する。
【0027】
本願のまたさらに別の実施例はコンピュータプログラムを提供し、コンピュータプログラムが処理機器に実行されると本願の前述したいくつかの実施例のいずれかの異常処理方法を実行する。
【発明の効果】
【0028】
本願の実施例は以下の有益な効果を有する。
【0029】
本願の実施例は異常処理方法、装置及びロボットを提供し、目標識別子の情報の収集に失敗すると、異常が発生したと決定し、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理し、目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する。該手段では、ロボットに異常が発生した場合、異常の対応する目標識別子のタイプに基づいて、目標識別子の解析方式を決定し、且つ解析結果に基づき異常を処理することができ、該方式により、ロボットに異常を自動に処理させることができ、保全員が現場に到着するのを待つ必要がなくなり、異常処理方法を豊富にするとともに効率を高くし、ロボットの作業効率を向上させる。
【0030】
本願のその他の特徴及び利点は以下の明細書に説明され、且つ明細書から部分的に明らかになり、又は本願を実施することにより理解される。本願の目的及びその他の利点は明細書、特許請求の範囲及び図面に特に示される構造によって実現及び取得することができる。
【0031】
本願の上記目的、特徴及び利点をより明らかにするために、以下では、好ましい実施例を挙げて、添付の図面を参照することにより、詳細に説明する。
【0032】
本願の具体的な実施形態又は従来技術の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では、具体的な実施形態又は従来技術の説明に使用される必要のある図面を簡単に説明し、明らかに、以下の説明における図面は本願のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働を必要とせずに、これらの図面に基づいてその他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本願の実施例に係るロボットの構造模式図である。
図2】本願の実施例に係る異常処理方法のフローチャートである。
図3】本願の実施例に係る別の異常処理方法のフローチャートである。
図4】本願の実施例に係る別の異常処理方法のフローチャートである。
図5】本願の実施例に係る別の異常処理方法のフローチャートである。
図6】本願の実施例に係る具体的な異常処理方法のフローチャートである。
図7】本願の実施例に係る異常情報報告の模式図である。
図8】本願の実施例に係るピクチャログ、文字ログを記録するフローチャートである。
図9】本願の実施例に係る異常処理装置の機構の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本願の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下では、図面を参照しながら本願の技術的解決手段を明確で、完全に説明するが、明らかに、説明される実施例は本願の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労働(作業)を必要とせずに取得する全てのその他の実施例は、本願の保護範囲に属する。
【0035】
現在、倉庫用ロボットは電子商取引倉庫、物流企業及び製造工場に広く用いられており、倉庫用ロボットが効率的で通常に運転し作業できることは、生産能力及び効率のキー(重要事項)である。しかし、倉庫用ロボットの作業環境が複雑であり、運転過程で様々な異常状況が発生する可能性がある。関連技術では、倉庫用ロボットに異常が発生した場合、異常の回復及び処理はロボットが通常の作業状態に迅速に復帰するのを支援するために必要であり、異常の後に異常状態を適時に報告することは現場管理者が異常を迅速に発見し、問題を適時に処理するのを支援することができ、異常後の有効のシーンデータログを記録することは試験研究者が問題の原因を発見し、製品の品質を向上させるのを支援することができる。しかし、このような異常処理方法の手段は単一であり、保全員が現場に到着し異常を処理しなければならず、且つ処理方法がシンプルであり、異常が発生する可能性のある様々な状況を総合的に考慮することができない。異常の報告が不適時であり、異常の表示情報の専門性が高い場合、現場保全員の操作難度が増加し、また、記録される異常情報ログが限られているため、一定期間経過後の異常の遡り及び追跡の難度が大きい。
【0036】
上記に基づき、本願の実施例に係る異常処理方法、装置及びロボットは、電子商取引倉庫、物流企業及び製造工場におけるロボットに適用でき、特に物体搬送機能を有する倉庫用ロボットに適用できる。
【0037】
実施例1:
【0038】
まず、図1を参照して本願の実施例の異常処理方法、装置及びロボットを実現するための例示的なロボット100を説明する。
【0039】
図1はロボットの構造模式図であり、ロボット100は1つ又は複数の処理機器102と、1つ又は複数の記憶装置104と、入力装置106と、出力装置108と、を含んでもよく、又は、1つ又は複数の画像収集機器110を含んでもよく、これらの構成要素はバスシステム112及び/又は他の形式の接続機構(図示せず)によって互いに接続することができる。なお、図1に示されるロボット100の構成要素及び構造は例示的なものだけであり、制限的なものではなく、必要に応じて、ロボットは他の構成要素及び構造を有してもよい。
【0040】
処理機器102はゲートウェイであってもよく、インテリジェント端末であってもよく、又は中央処理ユニット(CPU)又はデータ処理能力及び/又は命令実行能力を有する他の形式の処理ユニットを含む機器であってもよく、ロボット100中の他の構成要素のデータを処理することができ、ロボット100中の他の構成要素を制御して望ましい機能を実行することもできる。
【0041】
記憶装置104は1つ又は複数のコンピュータプログラム製品を含むことができ、コンピュータプログラム製品は、揮発性メモリ及び/又は非揮発性メモリ等の様々な形式のコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。揮発性メモリは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又はキャッシュメモリ(cache)等を含むことができる。非揮発性メモリは例えば読取り専用メモリ(ROM)、ハードディスク、フラッシュメモリ等を含むことができる。コンピュータ可読記憶媒体には1つ又は複数のコンピュータプログラム命令を記憶するができ、処理機器102はプログラム命令を実行し、以下の本願の実施例(処理機器により実現される)におけるクライアント機能及び/又はその他の望ましい機能を実現することができる。コンピュータ可読記憶媒体にはさらに、例えばアプリケーションプログラムが使用し及び/又は生じた各種のデータ等の様々なアプリケーションプログラム及び様々なデータを記憶することができる。
【0042】
入力装置106は、ユーザーが命令を入力するための装置であってもよく、且つキーボード、マウス、マイクロホン及びタッチパネル等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0043】
出力装置108は、外部(例えば、ユーザー)に各種の情報(例えば、画像、データ又は音声)を出力することができ、且つディスプレイ、スピーカ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0044】
画像収集機器110は、プレビュービデオフレーム又はピクチャデータ(例えば処理対象の画像又は目標ビデオフレーム)を収集し、且つその他の構成要素に使用されるように、収集されたプレビュービデオフレーム又は画像データを記憶装置104に記憶することができる。
【0045】
例示的に、本願の実施例に係る異常処理方法、装置及びロボットを実現するための例示的なロボットにおける各デバイスは一体的に設置されてもよく、分散して設置されてもよく、例えば、処理機器102、記憶装置104、入力装置106及び出力装置108を一体的に設置し、画像収集機器110をピクチャを収集できる所定の位置に設置する。上記ロボットにおける各デバイスが一体的に設置される場合、該ロボットは搬送機能を有する端末機器として実現できる。
【0046】
実施例2:
【0047】
本願の実施例は異常処理方法を提供し、該方法はロボットに適用され、ロボットは画像収集機器及び走行機構を含んでもよく、且つ所定の領域の地面で走行することができ、領域の地面に位置決め識別子が設置され、ロボットは物体を搬送することに用いることができ、物体に物体識別子が設置され、上記ロボットは倉庫用ロボットであってもよく、通常、物体の持ち上げ及び搬送等に用いられ、上記ロボットは通常直線的に走行し、その場で回転するように走行方向を変更する。上記位置決め識別子は二次元コード、バーコード等の識別子であってもよく、位置決め識別子には、通常、該位置決め識別子の所在する位置の位置情報が含まれ、上記物体識別子は二次元コード、バーコード等の識別子であってもよく、物体識別子は通常、物体番号及び物体における物品情報等の該物体の物体情報を含む。本願における物体は棚、パレット、容器等であってもよい。
【0048】
本願のロボットははめ込み型ロボットであってもよく、該はめ込み型ロボットは、棚、パレット又は容器等の物体の下方にはめ込んでそれを持ち上げ、次に物体を目的地に搬送することができる。理解できるように、はめ込み型ロボットが搬送する物体はパレット又は容器であるときに、ロボットがパレット又は容器の下方にはめ込んでそれを持ち上げるのを容易にするために、パレット又は容器は、底部の少なくとも一側に開口を有するブラケットに置くことができる。
【0049】
本願のロボットはさらに他の形式のロボットであってもよく、例えば、フォークを物体上のフォーク孔に差し込む方式で物体を搬送するフォークロボットであってもよく、又は左右両側の2つのフォークで挟持する方式で物体を搬送するフォークロボット等であってもよく、本願はロボットの形式を限定せず、物体を1つの位置から別の位置に搬送することを実現できればよい。
【0050】
図2に示すように、該方法は下記ステップを含んでもよい。
【0051】
ステップS202、目標識別子の情報を収集し、情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定する。
【0052】
上記目標識別子は位置決め識別子及び物体識別子を含んでもよく、ロボットが走行する際に、物体搬送のタスクを完成できるように、目標識別子の情報に基づいてロボットの現在の位置及び搬送される物体を決定する必要がある。上記情報収集に失敗する原因は様々であり、例えば、滑り等の原因で、ロボットが目標識別子の所在する中心位置に走行しないこと、目標識別子の画像を取得できないこと、又は目標識別子の画像の一部のみを取得できること、又は、目標識別子が紛失し、破損された等の状況が挙げられる。具体的には、目標識別子の画像の一部により目標識別子の情報を収集できず、また、目標識別子の画像を全て取得しても、目標識別子が破損されたため、目標識別子の情報を収集できない。上記目標識別子の情報を収集する方式としてはロボットの光電収集モジュールにより収集されてもよい。
【0053】
理解できるように、目標識別子の情報とは目標識別子の画像から解析された関連する情報であり、例えば、該目標識別子の情報は、該目標識別子の中心点の位置等の該目標識別子の位置を含んでもよい。
【0054】
実際に実現する際に、ロボットは目標物体を搬送するタスクを実行する時に、まず予め設定された路線に基づいて所定の領域の地面で目標物体を見つける必要があり、領域の地面における位置決め識別子の情報を収集することにより、ロボットの現在位置を決定し且つ予め設定された路線に沿って走行し、ロボットが走行する過程で滑り等の原因で位置決め識別子の中心位置に走行せず、又は位置決め識別子が紛失し、破損される等のときに、位置決め識別子の情報収集に失敗してしまい、ロボットの現在の位置を取得できず、このとき、紛失異常が発生したと決定することができる。
【0055】
また、ロボットが予め設定された路線に基づいて所定の領域の地面に目標物体位置に到着する時に、目標物体の物体識別子の情報を収集することにより、目標物体の物体情報を決定することで、該物体が目標物体であるか否かを決定し、ロボットが走行する過程で滑り等の原因で物体識別子の中心位置に走行せず、又は物体識別子が紛失し、破損される等のときに、物体識別子の情報収集に失敗してしまい、目標物体の情報を取得できず、このとき、紛失異常が発生したと決定することができる。
【0056】
さらに、ロボットが予め設定された路線に基づいて所定の領域の地面に目標物体を搬送する時に、目標物体の物体識別子の情報をリアルタイムに収集することにより、目標物体の物体情報を決定することで、搬送されている目標物体が紛失しないことを決定し、ロボットが走行する過程で滑り等の原因で、ロボットと物体識別子の中心位置に偏差が生じ、又は物体識別子が紛失し、破損される等のときに、物体識別子の情報収集に失敗してしまい、目標物体の情報を取得できず、このとき、紛失異常が発生したと決定することができる。
【0057】
ステップS204、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理する。
【0058】
上記位置決め識別子は所定の領域の地面に設置され、該位置決め識別子は二次元コード、バーコード等の識別子であってもよく、そのうち、位置決め識別子の形状及び大きさは実際のニーズに応じて設定することができ、例えば正方形又は円形である。上記第1解析方式は通常画像解析方法であり、具体的に言えば、収集された位置決め識別子の画像により、画像における位置決め識別子の領域を識別し、且つ該領域における識別子の情報を解析し、第1解析結果は通常、領域における識別子の尺度情報、又は位置決め識別子とロボットの中心位置の偏差情報を含み、第1解析結果に基づき位置を再び見つけるようにロボットを制御することができ、位置決め識別子の情報をうまく収集し、さらに後続の物体搬送のタスクを実行することができる。
【0059】
具体的には、前述した情報収集に失敗するケースは様々であり、位置決め識別子が紛失し、又はロボットが位置決め識別子の位置に到着しないことにより、ロボットが位置決め識別子を取得できないときに、第1解析方式により収集された画像から位置決め識別子の情報を解析できず、このとき、異常を報告することができ、且つ第1解析結果に基づき異常を処理することができない。位置決め識別子が破損され、又はロボットの所在する位置と位置決め識別子の中心位置に偏差が生じることにより、ロボットが位置決め識別子の識別子領域の一部のみを取得できるときに、第1解析方式により識別子領域の一部から有効的な位置決め識別子情報を解析することができ、該有効的な位置決め識別子情報に基づき、異常を処理し、例えば、所定の位置に復帰するようにロボットを制御する。また、取得された位置決め識別子の識別子領域の一部が小さく、小さい部分の識別子領域のみがあるときに、第1解析方式により通常識別子領域の一部から位置決め識別子の情報を解析できず、このとき、報告できず、且つ第1解析結果に基づき異常を処理することができない。
【0060】
ステップS206、目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する。
【0061】
上記物体識別子は物体の底部に設置されてもよく、物体の側面に設置されてもよい。物体識別子が物体の底部に設置されるときに、はめ込み型ロボットが物体を搬送する時に、物体識別子がロボットの上方にあり、上記物体識別子は一次元コード、二次元コード、バーコード等の識別子であってもよく、そのうち、物体識別子の形状及び大きさは、実際のニーズに応じて設定することができ、例えば正方形又は円形である。上記第2解析方式は通常画像解析方法であり、具体的に言えば、収集された物体識別子の画像により、画像における物体識別子の領域を識別し、且つ該領域における識別子の情報を解析し、第2解析結果は通常、領域の一部における識別子の尺度情報、又は物体識別子とロボットの中心位置の偏差情報を含み、第2解析結果に基づき位置を再び見つけるようにロボットを制御することができ、位置決め識別子の情報をうまく収集し、さらに後続の物体搬送のタスクを実行することができる。
【0062】
具体的には、前述した情報収集に失敗するケースは様々であり、物体識別子が紛失し、又はロボットが物体識別子の中心位置に到着しないことにより、ロボットが物体識別子を取得できないときに、第2解析方式により取得された画像から物体識別子の情報を解析できず、このとき、異常を報告することができず、且つ第2解析結果に基づき異常を処理することができない。物体識別子が破損され、又はロボットの所在する位置と物体識別子の位置に偏差が生じることにより、ロボットが物体識別子の識別子領域の一部のみを取得できるときに、第2解析方式を選択することができ(例えば、ロボットが物体搬送状態にあるときに、ロボットと物体が相対的に移動できないため、第2解析方式は物体識別子の情報を直接フィードバックすることができる)、該第2解析方式により識別子領域の一部から有効的な物体識別子情報を解析することができ、該有効的な物体識別子情報に基づき、異常を処理し、例えば、所定の位置に復帰するようにロボットを制御し、又は直接的に有効的な物体識別子情報に基づいて、ロボットの現在位置を決定し、且つ物体搬送等のタスクを実行し続ける。また、取得された物体識別子の識別子領域の一部が小さく、小さい部分の識別子領域のみがあるときに、第2解析方式により通常識別子領域の一部から物体識別子の情報を解析できず、このとき、異常を報告することができず、それと同時に、第2解析結果に基づき異常を処理することができない。
【0063】
本願の実施例は異常処理方法を提供し、目標識別子の情報の収集に失敗すると、異常が発生したと決定し、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理し、目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式で目標識別子を解析して、第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する。該手段では、ロボットに異常が発生した場合、異常の対応する目標識別子のタイプに基づいて、目標識別子の解析方式を決定し、且つ解析結果に基づき異常を処理することができ、該方式により、ロボットに異常を自動に処理させることができ、保全員が現場に到着するのを待つ必要がなくなり、異常処理方法を豊かにするとともに効率を高くし、ロボットの作業効率を向上させる。
【0064】
実施例3:
【0065】
本願の実施例は別の異常処理方法をさらに提供し、本実施例は上記実施例を基礎として実現され、本実施例は、目標識別子の情報を収集し、情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定する具体的な実現方法(ステップS302により実現される)、及び第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理する具体的な実現方法(ステップS304~S306実現)を中心に説明する。図3に示すように、該方法は下記ステップを含んでもよい。
【0066】
ステップS302、目標識別子を取得し、目標識別子の識別子領域の一部のみを取得し、且つ識別子領域の一部により目標識別子の情報を収集できない場合、異常が発生したと決定する。
【0067】
まず、ロボットのマスターモジュール(ソフトウェアが定義したモジュール)は、DSP(Digital Signal Process、デジタル信号処理)モジュールとも呼ばれる光電収集モジュール(ソフトウェアが定義したモジュール)により、画像収集機器から目標識別子の画像を取得することができ、画像収集機器は走査又は写真撮りの方式で画像を取得し、目標識別子の画像を取得した後、取得された画像に完全な目標識別子が含まれるか否かを判断すると同時に、光電収集モジュールが通常の解析方法で目標識別子の情報を収集できるか否かを判断する必要があり、目標識別子の画像において、目標識別子の識別子領域の一部のみを含み、且つ識別子領域の一部により目標識別子の情報を収集できないときに、マスターモジュールは異常が発生したと決定し、該異常は通常、ロボットが目標識別子の中心位置に到着しておらず、位置が紛失してしまうことを含む。
【0068】
また、前述した第1解析方式はハーフコード解析方式を含んでもよく、従って上記ステップS204は、下記ステップによって実現できる。
【0069】
ステップS304、目標識別子が位置決め識別子であるときに、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析して位置決め識別子の中心位置を得る。
【0070】
上記ハーフコード解析方式は、目標識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、識別子領域の一部を解析することに用いることができ、具体的に言えば、ロボットのマスターモジュールは異常が発生したと決定した後、まず目標識別子の種類を判断する必要があり、目標識別子が位置決め識別子であり、且つロボットの光電収集モジュールが位置決め識別子の識別子領域の一部のみを取得できるときに、マスターモジュールは光電収集モジュールにハーフコード解析命令を送信し、光電収集モジュールに、ハーフコード方式により識別子領域の一部における位置決め識別子情報を解析させ、解析に成功すると、位置決め識別子の中心位置を得ることができ、該位置決め識別子の中心位置は位置決め識別子の中心座標として理解でき、該座標の座標系は所定の領域の地面の座標であってもよい。
【0071】
上記ハーフコード解析方式は、所定の識別アルゴリズムを利用して、位置決め識別子の識別子領域の一部(例えば位置決め識別子領域の半分)に基づいて、識別子領域の一部における位置決め点を識別し、さらに位置決め識別子の中心を計算して得ることができ、さらに、位置決め識別子の中心と光電収集モジュールのレンズの中心、又はロボットの中心との間の偏差距離及び偏差方向を計算して得ることができるものであってもよい。
【0072】
また、前述した第1解析方式は深層学習解析方式をさらに含み、従って、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析して位置決め識別子の中心位置を得る上記ステップS304は、
ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析するステップと、ハーフコード解析方式により位置決め識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により位置決め識別子を解析して、位置決め識別子の中心位置を得るステップと、をさらに含む。
【0073】
ハーフコード解析方式により位置決め識別子の中心位置を解析できず、すなわち、ハーフコード解析方式による解析に失敗する場合、ロボットのマスターモジュールは光電収集モジュールに写真撮り命令及びピクチャ転送命令を送信し、光電収集モジュールに、所定の領域の地面上の位置決め識別子のピクチャをリアルタイムに取得させ、且つ取得されたピクチャをマスターモジュールにおける深層学習モジュールに送信し、マスターモジュールにおける深層学習モジュールに、深層学習解析方式により受信されたピクチャを解析させ、通常、受信されたピクチャにおいて位置決め識別子の識別子領域の一部のみを取得でき、該識別子領域の一部における識別子情報の解析に成功して解析結果を得ることができると、位置決め識別子の中心位置を得ることができ、該位置決め識別子の中心位置は位置決め識別子の中心座標として理解でき、該座標の座標系は所定の領域の地面の座標であってもよく、深層学習モジュールは位置決め識別子の中心位置をマスターモジュールに送信する。
【0074】
上記深層学習解析方式は、予め目標識別子の図面トレーニングセットで目標識別子の識別モデルをトレーニングする必要があり、トレーニングされた目標識別子の識別モデルは目標識別子画像における目標識別子の情報を識別することができ、具体的なトレーニング方法は、ロボットが運転する過程で、目標識別子のピクチャをトレーニングセットとしてリアルタイムに収集し、識別モデルをトレーニングするものであってもよい。
【0075】
説明する必要があるように、深層学習解析方式により位置決め識別子を解析し、目標識別子の中心位置を得ることができないときに、サーバにロボットの位置紛失異常を報告することができる。また、深層学習解析方式は、予め写真を撮ってモデルをトレーニングする必要があり、実際に使用する際に、現在のピクチャをリアルタイムに取得し、且つピクチャをマスターモジュールにアップロードし、次にピクチャを解析する必要があるため、過程が複雑であり、その他の解析方式に比べて、速度が遅く、通常、最後に設定され、すなわち、速度の速いハーフコード解析方式で、位置決め識別子の中心位置を解析できないときのみ、深層学習解析方式により位置決め識別子の中心位置を決定する。
【0076】
前述した第1解析結果は位置決め識別子の中心位置を含んでもよく、従って前述したステップS204において、第1解析結果に基づき異常を処理するステップは下記ステップによって実現できる。
【0077】
ステップS306、位置決め識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、位置決め識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御する。
【0078】
ハーフコード解析方式で位置決め識別子を解析する場合、光電収集モジュールが位置決め識別子の中心位置を得た後に、ロボットの中心位置及び位置決め識別子の中心位置に基づいて、ロボットが位置決め識別子の中心位置に移動するように、ロボットの調整タスクを決定することができる。具体的には、ロボットの中心位置の座標を決定し、位置決め識別子の中心位置の座標に対するロボットの中心位置の座標のオフセット座標、すなわち、位置決め識別子の中心位置からの、ロボットの中心位置のオフセット距離及びオフセット方向を計算することができ、光電収集モジュールはオフセット距離及びオフセット方向をマスターモジュールに送信し、マスターモジュールはオフセット距離及びオフセット方向に基づき、オフセット方向にオフセット距離移動するようにロボットを制御し、ロボットを位置決め識別子の中心位置に移動させ、さらに紛失した位置を見つける。
【0079】
深層学習解析方式で位置決め識別子を解析する場合、マスターモジュールが位置決め識別子の中心位置を得た後に、ロボットの中心位置及び位置決め識別子の中心位置に基づいて、ロボットが位置決め識別子の中心位置に移動するように、ロボットの調整タスクを決定することができる。
【0080】
ステップS308、目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する。
【0081】
上記方式では、目標識別子の識別子領域の一部のみを取得し、且つ識別子領域の一部により目標識別子の情報を収集できない場合、異常が発生したと決定し、目標識別子が位置決め識別子であるときに、まずハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析し位置決め識別子の中心位置を得て、ハーフコード解析方式により位置決め識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により位置決め識別子を解析し、位置決め識別子の中心位置を得て、最終的に、位置決め識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、位置決め識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御し、該方式は、異常を決定した後、まず、ハーフコード解析方式及び深層学習解析方式を含むロボットが自体(自己)設定した異常を自動に回復する方式で、異常を処理することができ、且つ処理方式がシンプルであり、人為的な現場で異常を処理する方式に比べて、効率がより高く、倉庫用ロボットの作業効率を向上させる。
【0082】
実施例4:
【0083】
本願の実施例は別の異常処理方法を提供し、本実施例は上記実施例を基礎として実現され、本実施例は、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する具体的な実現方法(ステップS406~S408により実現される)を中心に説明する。図4に示すように、該方法は下記ステップを含んでもよい。
【0084】
ステップS402、目標識別子を取得し、目標識別子の識別子領域の一部のみを取得し、且つ識別子領域の一部により目標識別子の情報を収集できない場合、異常が発生したと決定する。
【0085】
ステップS404、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により位置決め識別子を解析し第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理する。
【0086】
ステップS406、強化解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の対応する物体情報及び物体識別子の中心位置を含む第2解析結果を得る。
【0087】
上記強化解析は通常物体識別子に対する解析方式であり、該強化解析方式は、所定の視野範囲及び収集のフレーム数に基づき目標識別子を含む画像を収集し、且つ各フレームの画像を解析し、具体的には、通常の解析方式に対して、強化解析方式下で、ピクチャ収集モジュールはピクチャ収集の視野範囲及び収集のフレーム数を増加すると同時に、各フレームデータを全て解析し、画像における物体識別子に含まれる物体情報と物体識別子の中心位置、及び物体識別子の中心偏差値データを分析して判断し、例えば、(X、Y、YAW)であり、XはX方向の偏差値であり、YはY方向の偏差値であり、YAWはZ方向の回転角度である。上記強化解析方式はより複雑なピクチャ解析方式であり、解析時間が長く、常に、異常の場合にのみ該方式を用いる。
【0088】
例えば、ロボットの上方に位置し物体を収集するレンズは、磨耗や埃塵等により、又は物体識別子が磨耗された等の原因で、撮影した物体識別子が不明瞭になり、ピクチャ収集モジュールにより、収集されるピクチャの視野範囲、及び収集のフレーム数を増加し、各フレームデータに対してピクチャ分析を行うことにより、各フレームデータにおける物体情報と物体識別子の中心位置及び中心偏差データを計算し、それと同時に、該物体識別子における各フレームデータの物体情報と中心位置がそれぞれ対応する確率を計算し、確率がデフォルト値を超えると解析に成功したと考えることができる。
【0089】
具体的には、ロボットのマスターモジュールは光電収集モジュールに強化解析命令を送信し、光電収集モジュールに、強化解析方式によりロボットの上方に位置する物体識別子領域を解析させ、解析に成功し、すなわち、物体識別子の対応する物体情報及び物体識別子の中心位置を得ることができると、光電収集モジュールは物体情報及び物体識別子の中心位置をマスターモジュールに送信する。そのうち、物体情報は物体識別子の対応する物体ID(Identity Document、身元識別番号)を含み、各物体識別子は固有の物体IDを有し、物体識別子の中心位置は物体識別子の中心位置の座標であってもよく、該座標の座標系は所定の領域の地面の座標であってもよい。
【0090】
説明する必要があるように、上記強化解析方式はピクチャ収集モジュールの内部で実現されるロジックであり、本実施例は主に、マスターモジュールが、異なる機能、モードを実行するようにその他のサブモジュール(ピクチャ収集モジュールを含む)を制御し、次にマスターモジュールにデータをフィードバックし、マスターモジュールはこれらのデータに基づいて対応する動きを生成し、ロボットを制御して運動させ、異常後の回復を実現する。
【0091】
上記ステップS406について、1つの可能な実施形態として、強化解析方式により物体識別子を解析し、強化解析方式により物体情報及び物体識別子の中心位置を解析できないときに、ロボットの作業状態に基づき、物体情報及び物体識別子の中心位置を決定する。
【0092】
上記作業状態は、ロボットが空荷走行状態、載荷走行状態、空荷停止状態、載荷停止状態、回転状態等であることとして理解できる。強化解析方式により第2解析結果を解析できないとき、すなわち、強化解析方式による解析が失敗し、物体情報を解析できないときに、物体上の物体識別子が紛失し、又はロボットの位置が紛失する等の可能性があり、このとき、ロボットの作業状態を決定する必要があり、具体的には、ロボットの作業状態によりその他の解析方式を選択し、その他の解析方式に基づき、物体情報及び前記物体識別子の中心位置を決定する。例えば、ロボットが物体搬送状態にあるときに、ロボットと物体が相対的に移動できないため、選択される解析方式は物体識別子の情報等を直接的にフィードバックすることができる。
【0093】
ステップS408、前記第2解析結果に基づき異常を処理する。
【0094】
上記方式は、異常を決定した後、まず、ロボットが自体設定した異常を自動に回復する方式で、異常を処理することができ、且つ処理方式がシンプルであり、人為的な現場で異常を処理する方式に比べて、効率がより高く、倉庫用ロボットの作業効率を向上させる。
【0095】
実施例5:
【0096】
本願の実施例は別の異常処理方法を提供し、本実施例は上記実施例を基礎として実現され、本実施例は主に、上記ステップS406において、強化解析方式により物体識別子を解析して、第2解析結果を得る1つの可能な実施形態(ステップS502~S518により実現される)を説明する。図5に示すように、該方式は下記ステップを含んでもよい。
【0097】
ステップS502、強化解析方式により物体識別子を解析する。
【0098】
ステップS504、強化解析方式により物体情報及び物体識別子の中心位置が解析されたか否かを判断し、YES(はい)の場合、ステップS506を実行し、NO(いいえ)の場合、ステップS508を実行する。
【0099】
ステップS506、物体情報及び物体識別子の中心位置に基づき異常を処理する。
【0100】
ステップS508、ロボットの作業状態が載荷状態であるか否かを判断し、YESの場合、ステップS510を実行し、NOの場合、ステップS514を実行する。
【0101】
ステップS510、ロボットの作業状態が載荷状態であるときに、履歴情報記録を取得し、該履歴情報記録は、履歴の収集された物体情報、及び履歴の収集されたロボットと物体識別子の位置偏差値を含み、載荷状態はロボットが物体を搬送していることを意味する。
【0102】
ステップS512、履歴情報記録に基づき物体情報及び物体識別子の中心位置を決定する。
【0103】
強化解析方式により第2解析結果を解析できないとき、すなわち、強化解析方式による解析に失敗する場合、物体上の物体識別子が紛失する可能性があり、マスターモジュールは内部のダチョウ処理方式をトリガーし、すなわち、上記履歴情報記録に基づき物体情報及び物体識別子の中心位置を決定し、履歴情報記録は、通常運転し又はロボットが回転する時の物体情報、及び物体識別子の中心位置とロボットの中心位置との間の位置偏差値(X、Y、YAW)を含み、具体的には、ロボットが通常に走行し、回転する等の過程で、リアルタイムに取得されてもよい。ロボットは貨物を搬送し運転する過程で、貨物のロボットに対する中心位置が変化する可能性がある。例えば、はめ込み型ロボットの場合、物体を突き上げて回転させる時に、物体を突き上げて長時間運転し、ロボットと物体との間に摩擦がある等の原因で、物体識別子の中心位置とロボットの中心位置はオフセットする可能性がある。従って、物体識別子の物体情報、及び物体識別子の中心位置とロボットの中心位置との間の位置偏差値をリアルタイムに記録することができる。それにより、強化解析方式により第2解析結果を解析できず、且つロボットの作業状態が載荷状態である場合、履歴情報記録の物体識別子の対応する履歴物体情報、及び物体識別子の中心とロボットの中心位置との位置偏差値を取得することができ、次に取得された物体情報を物体情報として決定できると同時に、現在のロボットの中心位置と履歴の取得された位置偏差値とを加算することにより、物体識別子の中心位置を得ることができる。
【0104】
履歴情報記録に基づき物体情報及び物体識別子の中心位置を決定する1つの可能な実施形態は以下のとおりである。
【0105】
(1)ロボットと物体識別子の位置偏差値の、ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集されたロボットと物体識別子の中心位置の位置偏差値を含む複数の履歴値を、履歴情報記録から取得する。
【0106】
(2)複数の履歴値に対して平均値フィルタ処理を行い、ロボットと物体識別子の平均位置偏差値を得て、平均位置偏差値及びロボットの中心位置に基づき、物体識別子の中心位置を決定する。
【0107】
(3)物体識別子の対応する、ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集された物体識別子の対応する物体IDを含む履歴物体情報を履歴情報記録から取得する。
【0108】
(4)履歴物体情報を現在の収集された物体識別子の対応する物体情報として決定する。
【0109】
ロボットに異常が発生する前に、ロボットが通常運転及び持ち上げ状態にある時の、ロボットの中心位置と物体識別子の中心位置との位置偏差値の複数の履歴値、及び履歴物体IDを取得する。具体的に言えば、ロボットが物体を搬送する時に、毎回ロボットが物体を搬送して運動している過程で、例えば、はめ込み型ロボットは貨物を突き上げて回転する過程で、現在の物体ID、及びロボットの中心位置に対する現在の物体識別子の中心位置のオフセット座標を記録することができ、例えば、X方向のオフセット座標、Y方向のオフセット座標、及びZ方向のオフセット回転角を含んでもよい。
【0110】
次に、ロボットが回転する度に又は通常に運転する度に記録された複数の履歴値に対して平均値フィルタ処理を行い、例えば、履歴値における偏差の大きい特異値をフィルタリングし、通常、ロボットが90度以上で回転する時に履歴値に対してフィルタ処理を行う。そのうち、特異値の複数の履歴値を除去した後、フィルタリングした後の履歴値の平均値を求めて、ロボットと物体識別子の平均位置偏差値を得ることができる。また、例えば、複数の履歴値を連続的に収集し、平均値を計算し、同時に新しい数値を前の平均値に比べ、誤差が大きいと、この数値を捨て、物体を突き上げ直す度にこれらのキャッシュしたデータをクリアし、複数回で再収集した後に平均位置偏差値を計算する。該平均位置偏差値及び履歴の収集された物体IDを予め記憶することができ、強化解析方式により第2解析結果を解析できないときに、マスターモジュールは上記方式をトリガーし、ロボットの中心位置に平均位置偏差値を加算し、物体識別子の中心位置として決定し、履歴の収集された物体IDを現在の収集された物体識別子の対応する物体信IDとして決定することができる。
【0111】
説明する必要があるように、目標識別子の内部情報は1つのID値であってもよく、目標識別子が物体の底部に貼られると、該目標識別子は物体識別子であってもよく、ID値は物体IDに対応することができる。目標識別子が地面に貼られると、該目標識別子は位置決め識別子であってもよく、該位置決め識別子は1つの座標値に対応することができ、ID値と座標値との間はデータベースで一対一に対応する関係を格納することができる。
【0112】
上記解析方式では、履歴記録により現在の収集された物体識別子の中心位置と物体IDを決定することで、物体識別子を頻繁的に検出することを減少できる。
【0113】
ステップS514、ロボットの作業状態が非載荷状態であるときに、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得て、非載荷状態はロボットが現在物体を搬送していないことを意味する。
【0114】
ロボットの作業状態が非載荷状態である場合、ロボットと物体との間は相対的に移動でき、ロボットは現在の位置及び物体情報を確認できるように、物体の下方に走行し、物体識別子を収集する必要があると理解できる。
【0115】
具体的には、ロボットのマスターモジュールは光電収集モジュールに強化解析命令を送信し、光電収集モジュールに、強化解析方式によりロボットの上方に位置する物体識別子領域を解析させることができ、該物体識別子領域は、通常、物体識別子の識別子領域の一部であり、解析に成功し、すなわち、物体情報及び物体識別子の中心位置を得ることができると、光電収集モジュールは、物体識別子の対応する物体情報及び物体識別子の中心位置をマスターモジュールに送信する。そのうち、物体情報は物体識別子のIDを含んでもよく、各物体識別子は全て固有の物体識別番号を有し、物体識別子の中心位置は物体識別子の中心位置の座標であってもよく、該座標の座標系は所定の領域の地面の座標であってもよい。
【0116】
具体的には、強化解析方式により第2解析結果を解析できないときに、マスターモジュールは光電収集モジュールにハーフコード解析命令を送信し、光電収集モジュールに、ハーフコード方式により識別子領域の一部における物体識別子情報を解析させることができ、解析に成功できると、物体識別子の中心位置を得ることができ、該物体識別子の中心位置は物体識別子の中心座標として理解できる。
【0117】
ステップS516、物体識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、物体識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御する。
【0118】
光電収集モジュールが物体識別子の中心位置を得た後に、ロボットの中心位置の座標を決定し、物体識別子の中心位置の座標に対するロボットの中心位置の座標のオフセット座標、すなわち、物体識別子の中心位置からの、ロボットの中心位置のオフセット距離及びオフセット方向を計算することができ、光電収集モジュールはオフセット距離及びオフセット方向をマスターモジュールに送信し、マスターモジュールはオフセット距離及びオフセット方向に基づき、オフセット方向にオフセット距離だけ移動するようにロボットを制御し、ロボットを物体識別子の中心位置に移動させ、さらに物体を見つける。
【0119】
ステップS518、物体識別子を収集し、物体識別子の対応する物体情報を得る。
【0120】
ロボットが物体識別子の中心位置に移動した後、光電収集モジュールは完全な物体識別子を取得し、物体識別子の情報を収集して、物体識別子の対応する物体情報を得ることができる。
【0121】
上記ステップS514において、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得る1つの可能な実施形態は以下のとおりである。
【0122】
ハーフコード解析方式により物体識別子を解析し、ハーフコード解析方式により前記物体識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得る。
【0123】
ハーフコード解析方式により物体識別子の中心位置を解析できないときに、すなわち、ハーフコード解析方式による解析に失敗する場合、ロボットのマスターモジュールは光電収集モジュールに写真撮り命令及びピクチャ転送命令を送信し、光電収集モジュールに、ロボットの上方の物体識別子のピクチャをリアルタイムに取得させ、且つ取得されたピクチャをマスターモジュールにおける深層学習モジュールに送信し、マスターモジュールにおける深層学習モジュールに、深層学習解析方式により受信されたピクチャを解析させ、通常、受信されたピクチャにおいて物体識別子の識別子領域の一部のみを取得でき、該識別子領域の一部における識別子情報の解析に成功して解析結果を得ることができると、物体識別子の中心位置を得ることができ、該物体識別子の中心位置は物体識別子の中心座標として理解でき、深層学習モジュールは物体識別子の中心位置をマスターモジュールに送信する。
【0124】
また、目標識別子の対応する物体情報及び目標識別子の中心位置を含む第2解析結果を取得した場合、異常処理が完了したことを決定し、第2解析結果に基づき後続のタスクを実行する。
【0125】
第2解析結果を取得した場合、ロボットが既に各種の可能な異常を分析し完了したことを決定でき、例えば、ロボットが位置決め識別子の中心位置に通常に走行しないこと、物体識別子が紛失したこと、ロボットと物体識別子の中心位置に偏差が生じたこと等であり、異常の問題及び異常処理方式を決定した後、第2解析結果に基づき後続のタスクを実行することができる。
【0126】
ロボットが載荷状態にある場合、ロボットと搬送される物体との間は相対的に移動できないため、目標識別子の対応する物体情報及び目標識別子の中心位置を取得した後、物体識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を直接決定することができず、ロボットの中心位置を物体識別子の中心位置に移動し、しかしながら、ロボットが既に目標識別子の対応する物体情報及び目標識別子の中心位置を取得したため、移動する必要がない状況で、ロボットの位置及び物体識別子の識別子情報が見つけられた。正確な物体識別子の識別子情報に直接的に基づき、物体搬送のタスクを実行することができる。
【0127】
ロボットが非載荷状態にある場合、ロボットと搬送される物体との間は相対的に移動できるため、物体情報及び目標識別子の中心位置を取得した後、物体を搬送するように、目標識別子の中心位置及び該目標識別子に基づいて位置合わせを行うことができる。例えば、はめ込み型ロボットの場合、物体識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を直接決定し、ロボットの中心位置を物体識別子の中心位置に移動し、次に物体を突き上げて、該物体を所定の位置に搬送し、後続の物体搬送のタスクを完成することができる。
【0128】
また、第2解析結果が取得されないと、第2解析方式により目標識別子を通常に解析できないと説明し、この場合、サーバに物体識別子異常を報告することができる。
【0129】
上記方式では、目標識別子が物体識別子であるときに、強化解析方式により目標識別子を解析して、第2解析結果を得て、強化解析方式により第2解析結果を解析できないときに、ロボットの作業状態を判断し、ロボットの作業状態が載荷状態であるときに、履歴の収集された履歴情報記録を取得し、履歴情報記録に基づき物体情報及び物体識別子の中心位置を決定し、ロボットの作業状態が非載荷状態であるときに、ハーフコード解析方式により前記物体識別子を解析し、解析に失敗すると、深層学習解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置及び物体情報を得て、最終的に、第2解析結果を取得した場合、異常処理が完了したと決定し、第2解析結果に基づき後続のタスクを実行し、該方式は、異常を決定した後、まず、強化解析方式、ハーフコード解析方式及び深層学習解析方式を含むロボットが自体設定した異常を自動に回復する方式で、異常を処理することができ、且つ処理方式がシンプルであり、人為的な現場で異常を処理する方式に比べて、効率がより高く、倉庫用ロボットの作業効率を向上させる。
【0130】
本実施例は具体的な異常処理方法をさらに提供し、図6に示すように、まず異常が発生したと決定した後、位置決め識別子異常であるか否かを判断し、位置決め識別子異常であると、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析し、位置決め識別子の中心位置を得たか否かを判断し、位置決め識別子の中心位置を得た場合、異常をフィードバックし、位置決め識別子の中心位置を得ない場合、すなわち位置決め識別子を解析できないときに、深層学習解析方式により位置決め識別子を解析し、位置決め識別子の中心位置を得たか否かを判断し、位置決め識別子の中心位置を得た場合、異常をフィードバックし、位置決め識別子の中心位置を得ない場合、すなわち位置決め識別子を解析できないときに、サーバにロボット異常を報告する。
【0131】
位置決め識別子異常でないと、物体識別子であるか否かを判断し、物体識別子でないと、サーバにその他の異常を直接報告し、物体識別子であると、ロボットの作業状態が載荷状態であるか否かを判断し、載荷状態であるときに、強化解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置及び物体情報を得たか否かを判断し、物体識別子の中心位置及び物体情報を得た場合、異常をフィードバックし、物体識別子の中心位置を得ない場合、すなわち位置決め識別子を解析できないときに、ダチョウ解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置及び物体情報を得たか否かを判断し、物体識別子の中心位置及び物体情報を得た場合、異常をフィードバックし、物体識別子の中心位置及び物体情報を得ない場合、すなわち物体識別子を解析できないときに、サーバにロボット異常を報告する。
【0132】
非載荷状態であるときに、強化解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置及び物体情報を得たか否かを判断し、物体識別子の中心位置及び物体情報を得た場合、異常をフィードバックし、物体識別子の中心位置を得ない場合、すなわち位置決め識別子を解析できないときに、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置及び物体情報を得たか否かを判断し、物体識別子の中心位置及び物体情報を得た場合、異常をフィードバックし、物体識別子の中心位置及び物体情報を得ない場合、すなわち物体識別子を解析できないときに、深層学習解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置及び物体識別子を得たか否かを判断し、物体識別子の中心位置及び物体情報を得た場合、異常処理に成功したことをフィードバックし、物体識別子の中心位置及び物体情報を得ない場合、すなわち物体識別子を解析できないときに、サーバにロボット異常を報告する。
【0133】
異常のフィードバックが完了した後、フィードバックされる回復方式に基づいて、所定の位置に移動するようにロボットを制御する必要があり、移動に成功すると、タスクプロセスを実行し続け、移動に成功しないと、自動回復が失敗したことをサーバに報告する。
【0134】
本願の実施例に係る異常処理方法は、上記実施例に係る異常処理方法と同じ技術的特徴を有し、従って、同じ技術的課題を解決し、同じ技術的効果を達成することができる。
【0135】
実施例6:
【0136】
本願の実施例は別の異常処理方法を提供し、本実施例は主に異常が発生したと決定した後の具体的なステップを説明する。図7に示される異常情報報告模式図を参照し、異常が発生したと決定した後、上記方法は、
異常情報を生成し、異常情報を所定のサーバに報告するステップをさらに含み、異常情報は、異常タイプのタイプコード、異常レベル、異常が発生したモジュール、異常発生原因、異常発生時刻、所定の周期内の異常発生回数、異常持続期間及び異常回復方式のうちの1種又は複数種を含む。
【0137】
上記所定のサーバは、スケジューリングサーバ(図7におけるスケジューリングserverに対応する)、管理サーバ(図7における管理serverに対応する)及びその他のサーバ(図7におけるその他のserverに対応する)を含んでもよい。具体的には、異常情報を所定のサーバに報告するステップは、異常回復の後、又は異常発生時刻、さらに全体の過程で異常情報をリアルタイムに報告することができ、異常情報が異なるサーバに送信され、そのうち、サーバによって必要な異常情報は異なる。
【0138】
上記異常タイプは、ロボット位置紛失、目標識別子紛失等を含んでもよく、異常タイプのタイプコード(図7における異常コードに対応する)は、各異常が対応して固有のコードを有するように、ロボットのすべての異常を予め統一してエンコードするものであってもよく、例えば、ロボットの中心位置と位置決め識別子の中心位置に偏差があり、位置決め識別子の一部のみを取得できる異常を0001、ロボットが位置決め識別子を取得できない異常を0002、ロボットが物体識別子を取得できない異常を0003とすることができる等である。
【0139】
上記異常レベルは異常の深刻さに基づいて設定でき、例えば、第1解析方式又は第2解析方式により解析結果を得た場合、異常レベルが比較的低く、S2とすることができ、第1解析方式又は第2解析方式により解析結果を得ると同時に、異常が自動に回復する場合、異常レベルが最も低く、S1とすることができ、第1解析方式又は第2解析方式により解析結果を得ると同時に、異常が自動に回復できない場合、異常レベルが比較的高く、S3とすることができ、第1解析方式又は第2解析方式により解析結果を得ることができない場合、異常レベルが最も高く、S4とすることができ、具体的には、info(プロンプト)、warning(警告)、error(エラー)、assert(アサート)等のレベルに分けることができる。
【0140】
上記異常が発生したモジュール(図7における異常モジュールに対応する)は異常を報告するモジュールであり、該モジュールはソフトウェアが定義したモジュールであり、容易に問題を迅速に位置決めすることができ、通常、光電収集モジュール、マスターモジュール等を含み、例えば、光電収集モジュールが報告する異常の場合、該問題は通常、目標識別子の収集に失敗し、又は目標識別子を解析できないことであり、マスターモジュールが報告する異常の場合、該問題は通常、目標識別子を解析できず、又は異常の回復が失敗する等である。
【0141】
上記異常発生原因(図7における異常原因に対応する)を記録することは、主に、一定期間経過後に異常の問題の解決を容易にするために用いられ、異常発生原因は、位置決め識別子紛失、位置決め識別子破損、ロボットが位置決め識別子の中心位置に到着しないこと、物体識別子紛失、物体識別子破損、ロボットが物体識別子の中心位置に到着しないこと、ロボット位置紛失、ロボットの走行速度及び走行経路等の具体的な過程を含む。上記異常発生時刻(図7における発生時刻に対応する)、は異常が生じた時間点であり、具体的には、異常をサーバに報告すると同時に異常発生時刻をサーバに報告する。
【0142】
上記所定の周期内の異常発生回数(図7における発生回数に対応する)において、所定の周期はロボットのライフサイクル内に統計できる。上記異常持続期間(図7における持続期間に対応する)は異常発生から異常問題解決までの時間である。上記異常回復方式は、自動回復方式(図7における異常回復に対応する)及び現場回復方式(図7における回復方式に対応する)を含んでもよく、ロボットが自動回復方式により異常問題を解決できると、一定期間経過後に内部者が原因を容易に分析できるように、ロボットは直接的に自動回復方式を記録し且つ異常問題の解決を記録し、ロボットが自動回復方式により異常問題を解決できないと、現場者が記録された回復方式に基づいて、現場で迅速に操作し異常問題を解決するように、現場回復の具体的な方式を記録する必要がある。
【0143】
また、異常情報はさらに詳細情報をさらに含んでもよく、通常、文字情報であり、現場でテスト者と詳細情報により異常を分析することを容易にする。
【0144】
選択的に、図8に示されるピクチャログ、文字ログを記録するフローチャートを参照し、上記方法はログ記録をさらに含んでもよい。
【0145】
(1)ロボットが運転する過程で、ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、目標識別子に到着する前の指定時刻で、ロボットの画像収集機器を制御し、目標識別子を含む、ロボットの通常の作業状態を記録することに用いられる第1ピクチャを収集して格納する。
【0146】
上記目標識別子に到着する前の指定時刻は、ロボットと目標識別子との距離に基づいて設定でき、又はロボットが目標識別子に到着する前の指定距離及び運転速度に基づいて設定されてもよく、さらに目標識別子に到着する前の指定距離に、目標識別子を含む第1ピクチャを取得してもよい。選択的に、さらに画像収集機器を制御して所定の数の第1ピクチャを収集してもよい。
【0147】
実際に実現する際に、ロボットが通常の作業状態にある場合、まず、ピクチャログ記録機能を起動しているか否かを判断し、ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、ロボットが目標識別子に到着する前の指定時刻に達したか否かを判断し、ロボットが目標識別子に到着する前の指定時刻に達した場合、マスターモジュールは画像収集機器に写真撮り命令を送信し、画像収集機器は写真撮り命令を受信した後、写真撮り動きを連続的に行い、目標識別子を含む第1ピクチャを撮影することができ、そのうち複数枚のピクチャが含まれる。画像収集機器は通常、ロボットの上方又は下方に設置され、上方に位置する画像収集機器は物体識別子のピクチャを取得し、下方に位置する画像収集機器は位置決め識別子のピクチャを取得する。最終的に、第1ピクチャをローカルファイルに格納する。
【0148】
(2)異常が発生した場合、ロボットの画像収集機器を制御し、目標識別子を含む、ロボットの異常が発生する時の作業状態を記録することに用いられる第2ピクチャを収集して格納する。
【0149】
異常が発生したと決定した後、マスターモジュールは即時に画像収集機器に即時に写真を撮る命令を送信し、画像収集機器に、現在の目標識別子の写真を即時に撮らせて第2ピクチャを得る。選択的に、マスターモジュールはさらに、画像収集機器を制御して所定の数の第2ピクチャを収集してもよく、そのうち、マスターモジュールは所定の数を予め設定することができる。即時に写真を撮る命令を送信すると同時に、第2ピクチャを転送する命令も送信し、該命令は、所定の数の第2ピクチャを転送すること、を含む。画像収集機器は所定の数の第2ピクチャをマスターモジュールに転送し、マスターモジュールは受信された第2ピクチャをローカルファイルに格納する。
【0150】
説明する必要があるように、ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、目標識別子に到着する前の指定時刻で、目標識別子を含む第1ピクチャをリアルタイムに取得し、具体的には、現在の撮影された最新の所定の数の写真をリアルタイムにキャッシュし、異常が発生しない場合、キャッシュされた第1ピクチャは格納されず、次の撮影に伴って、キャッシュされた所定の数のピクチャが更新され、異常が発生した場合のみ、キャッシュされた第1ピクチャを格納する。
【0151】
上記方法は、ロボットが運転する過程で、ロボットが文字ログ記録機能を起動しているときに、ロボットのログ記録プログラムから文字ログを取得するステップと、文字ログがdebug情報であるときに、debug情報をメモリに格納するステップと、文字ログがinfo情報であるときに、info情報をローカルディスクファイルに格納するステップと、文字ログが異常情報であるときに、異常情報の前の所定の時間範囲内のdebug情報をメモリからローカルディスクファイルに退避するステップと、をさらに含んでもよい。
【0152】
上記文字ログは通常、ロボットに設定されたソフトウェア(ログ記録プログラムを含む)が運転する過程で生じた文字情報であり、該文字ログは通常ロボットのログ記録プログラムに記憶され、debug情報、info情報、warning情報、error情報等を含み、実際に実現する際に、まず、文字ログ記録機能を起動しているか否かを判断し、ロボットが文字ログ記録機能を起動しているときに、ロボットのログ記録プログラムから文字ログを取得し、これは通常ログモジュールに設置され、そのうち、ログモジュールは通常ミリ秒オーダー又は秒オーダーの時間で文字ログを転送し、文字ログがdebug情報であるか否かを判断し、debug情報であるときに、debug情報をメモリに直接格納し、該メモリはmemoryファイル(メモリダンプファイル)であってもよく、debug情報はデバッグ情報であり、詳細なコンテンツが含まれ、且つ出力頻度が速い。説明する必要があるように、debug情報が多く、且つ出力頻度が非常に速いため、ディスクに直接格納できず、メモリファイル内にまず書き込むしかない。debug情報でないときに、info情報であるか否かを判断し、info情報であるときに、該info情報をローカルディスクに直接格納し、info情報は通常の印刷情報であり、異常原因、及び異常回復過程等の情報が含まれ、debug情報に比べて、コンテンツが少なく、出力頻度が遅く、記録されるログが詳しくない。
【0153】
info情報でないときに、文字ログが異常情報であるか否かを判断し、具体的には、7に示される方式で、マスターモジュールにより位置紛失異常が発生したか否かを検出し、該異常情報は通常warning情報又はerror情報等であり、異常情報であるときに、異常を検出したことを説明し、異常情報の前の所定の時間範囲内のdebug情報をメモリからローカルディスクファイルに退避することができる。所定の時間範囲は実際の応用シーン及び実際のニーズに応じて設定することができ、説明する必要があるように、ローカルディスクファイルはファイル大きさの制限パラメータを有するため、debug情報をメモリからローカルディスクファイルに退避できるように、異常情報の前の所定の時間範囲内のdebug情報のファイル大きさは制限パラメータを満たす必要がある。通常、info情報レベル以上の情報(warning情報、error情報及びassert情報)は全てローカルディスクに格納する必要がある。
【0154】
上記方式では、異常が発生したと決定した後、異常情報を生成し、異常情報を所定のサーバに報告し、該方式は異常が発生した後に異常状況を十分に処理することができ、異常回復、異常の表示状態、異常通知、異常シーンの記録等の複数の手段を含んで異常を処理することができる。且つ異常情報を適時に報告でき、それと同時に、複数種の異常回復方式が提供され、ロボットの位置紛失後のすべての異常状況を基本的にカバーすることができる。異常発生原因、現場環境、回復方式に対していずれも詳細な処理及び記録方法があり、試験研究者が現場状況を全面的に得ることを支援し、一定期間経過後の製品特性の向上及び改良を容易にすることができる。
【0155】
また、ロボットが運転する過程で、ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、目標識別子に到着する前の指定時刻で、目標識別子を含む第1ピクチャを取得し、異常が発生した場合、目標識別子を含む第2ピクチャを取得し、第1ピクチャ及び第2ピクチャを格納し、ロボットが運転する過程で、ロボットが文字ログ記録機能を起動しているときに、文字ログを取得する。ピクチャログ及び文字ログを記録することにより、異常発生の原因をより詳細に記録することができ、研究試験者がより詳細で全面的に運転異常及び回復異常を分析することを支援し、さらに一定期間経過後の製品特性の向上及び改良を容易にすることができる。
【0156】
実施例7:
【0157】
上記方法実施例に対応して、本実施例は異常処理装置を提供し、該装置はロボットに設置されてもよく、ロボットは所定の領域の地面で走行することができ、領域の地面に位置決め識別子が設置され、ロボットは物体を搬送することに用いることができ、物体に物体識別子が設置され、図9に示すように、該装置は、
目標識別子の情報を収集し、情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定することに用いられるように構成される収集モジュール91と、
目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理することに用いられるように構成される第1解析モジュール92と、
目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理することに用いられるように構成される第2解析モジュール93と、を含んでもよい。
【0158】
理解できるように、収集モジュール91は、上記説明された画像収集機器として実現できる。第1解析モジュール92及び第2解析モジュール93は上記説明された処理機器として実現できる。
【0159】
本願の実施例は異常処理装置を提供し、目標識別子の情報の収集に失敗すると、異常が発生したと決定し、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理し、目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する。該手段では、ロボットに異常が発生した場合、異常の対応する目標識別子のタイプ、及びロボットの作業状態等に基づいて、目標識別子の解析方式を決定し、且つ解析結果に基づき異常を処理することができ、該方式により、ロボットに異常を自動に処理させることができ、保全員が現場に到着するのを待つ必要がなくなり、異常処理方法を豊富にするとともに効率を高くし、ロボットの作業効率を向上させる。
【0160】
選択的に、上記収集モジュールはさらに、目標識別子を取得し、目標識別子の識別子領域の一部のみを取得し、且つ識別子領域の一部により目標識別子の情報を収集できない場合、異常が発生したと決定することに用いられるように構成される。
【0161】
選択的に、上記第1解析方式は、位置決め識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、識別子領域の一部を解析することに用いられるハーフコード解析方式を含んでもよく、上記第1解析モジュールは、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析して位置決め識別子の中心位置を得ることに用いられるように構成される第1ハーフコード解析ユニットを含む。
【0162】
選択的に、上記第1解析方式は深層学習解析方式をさらに含んでもよく、上記第1解析モジュールはさらに、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析することと、ハーフコード解析方式により位置決め識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により位置決め識別子を解析して、位置決め識別子の中心位置を得ることとに用いられる。
【0163】
選択的に、上記第1解析結果は位置決め識別子の中心位置を含んでもよく、上記第1解析モジュールはさらに、位置決め識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、位置決め識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御することに用いられる。
【0164】
選択的に、上記第2解析方式は、所定の視野範囲及び収集のフレーム数に基づき目標識別子を含む画像を収集し、且つ各フレームの前記画像を解析することに用いられる強化解析方式を含んでもよく、上記第2解析モジュールはさらに、強化解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の対応する物体情報及び物体識別子の中心位置を含む第2解析結果を得ることに用いられる。
【0165】
選択的に、上記第2解析モジュールは、強化解析方式により前記物体識別子を解析し、強化解析方式により物体情報及び物体識別子の中心位置を解析できないときに、ロボットの作業状態に基づき、物体情報及び物体識別子の中心位置を決定することに用いられるように構成される。
【0166】
選択的に、上記第2解析モジュールはさらに、ロボットの作業状態が載荷状態であるときに、履歴情報記録を取得することであって、該履歴情報記録は履歴の収集された物体識別子の対応する履歴物体情報、及びロボットと物体識別子の位置偏差値を含み、載荷状態はロボットが物体を搬送していることを意味する、ことと、履歴情報記録に基づき物体情報及び物体識別子の中心位置を決定することとに用いられる。
【0167】
選択的に、上記第2解析方式は強化解析方式を含んでもよく、上記第2解析モジュールはさらに、ロボットと物体識別子の位置偏差値の、ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集されたロボットと物体識別子の中心位置の位置偏差値を含む複数の履歴値を、履歴情報記録から取得することと、複数の履歴値に対して平均値フィルタ処理を行い、ロボットと物体識別子の平均位置偏差値を得て、平均位置偏差値及びロボットの中心位置に基づき、物体識別子の中心位置を決定することと、物体識別子の対応する、ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集された物体識別子の対応する物体IDを含む履歴物体情報を履歴情報記録から取得することと、履歴物体情報を現在の収集された物体識別子の対応する物体情報として決定することとに用いられるように構成されてもよい。
【0168】
選択的に、上記第2解析方式は、物体識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、識別子領域の一部を解析することに用いることができるハーフコード解析方式をさらに含んでもよく、上記第2解析モジュールはさらに、ロボットの作業状態が非載荷状態であるときに、強化解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得ることであって、非載荷状態はロボットが現在物体を搬送していないことを意味する、ことと、物体識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、物体識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御することと、物体識別子の情報を収集して、物体識別子の対応する物体情報を得ることとに用いられる。
【0169】
選択的に、上記第2解析方式は深層学習解析方式をさらに含んでもよく、上記第2解析モジュールはさらに、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析することと、ハーフコード解析方式により物体識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得ることとに用いられるように構成されてもよい。
【0170】
選択的に、上記装置は異常報告モジュールをさらに含んでもよく、前記異常報告モジュールは、異常情報を生成し、異常情報を所定のサーバに報告することに用いられるように構成され、異常情報は、異常タイプのタイプコード、異常レベル、異常が発生したモジュール、異常発生原因、異常発生時刻、所定の周期内の異常発生回数、異常持続期間及び異常回復方式のうちの1種又は複数種を含んでもよい。
【0171】
選択的に、上記装置はピクチャログ記録モジュールをさらに含んでもよく、前記ピクチャログ記録モジュールは、ロボットが運転する過程で、ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、目標識別子に到着する前の指定時刻で、ロボットの画像収集機器により、目標識別子を含む、ロボットの通常の作業状態を記録することに用いられる第1ピクチャを取得して格納することと、異常が発生した場合、ロボットの画像収集機器により、目標識別子を含む、ロボットの異常が発生する時の作業状態を記録することに用いられる所定の数の第2ピクチャを取得して格納することとに用いられるように構成される。
【0172】
選択的に、上記装置は文字ログ記録モジュールをさらに含んでもよく、前記文字ログ記録モジュールは、ロボットが運転する過程で、ロボットが文字ログ記録機能を起動しているときに、ロボットのログ記録プログラムから文字ログを取得することと、文字ログがdebug情報であるときに、debug情報をメモリに格納することと、文字ログがinfo情報であるときに、info情報をローカルディスクファイルに格納することと、文字ログが異常情報であるときに、異常情報の前の所定の時間範囲内のdebug情報をメモリからローカルディスクファイルに退避することとに用いられるように構成される。
【0173】
本願の実施例に係る異常処理装置は、上記実施例に係る異常処理方法と同じ技術的特徴を有し、従って、同じ技術的課題を解決し、同じ技術的効果を達成することができる。
【0174】
実施例8:
【0175】
本願の実施例はロボットを提供し、該ロボットは画像収集機器、処理機器及び記憶装置を含んでもよく、画像収集機器は、プレビュービデオフレーム又は画像データを取得することに用いられ、記憶装置にコンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムが処理機器に実行されると上記したもののような異常処理方法、又は上記異常処理方法を実行する。
【0176】
当業者が明確に理解できるように、便利で簡潔に説明するために、上記説明されたロボットの具体的な作業過程は、前述した方法実施例における対応する過程を参照することができ、ここで繰り返し説明しない。
【0177】
本願の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されてもよいコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、コンピュータプログラムが処理機器に実行されると上記もののような異常処理方法、又は上記異常処理方法を実行する。
【0178】
本願の実施例に係る異常処理方法、装置及びロボットのコンピュータプログラム製品は、プログラムコードが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体を含み、前記プログラムコードに含まれる命令は上記方法実施例に記載の方法を実行することに用いることができ、具体的な実現は方法実施例を参照でき、ここで繰り返し説明しない。
【0179】
当業者が明確に理解できるように、便利で簡潔に説明するために、上記説明されたシステム及び装置の具体的な作業過程は、前述した方法実施例における対応する過程を参照することができ、ここで繰り返し説明しない。
【0180】
また、本願の実施例の説明において、特に明確な規定及び限定がない限り、用語「取付」、「連結」、「接続」は、広義に理解すべきであり、例えば、固定して接続されてもよく、取り外し可能に接続され、又は一体的に接続されてもよく、機械的に接続されてもよく、電気的に接続されてもよい。直接連結されてもよく、中間媒体を介して間接的に連結されてもよく、2つの素子の内部の連通であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本願での具体的な意味を理解することができる。
【0181】
前記機能はソフトウェア機能ユニットの形で実現され且つ独立した製品として販売又は使用される場合、コンピュータ読み取り可能記憶媒体内に記憶することができる。このような理解に基づき、本願の技術的解決手段、本質的に、又は、従来技術に対して貢献する部分又は該技術的解決手段の一部は、ソフトウェア製品の形式で具現化することができ、該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体内に記憶され、コンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させることに用いられる複数の命令を含む。前述した記憶媒体は、Uディスク、ポータブルハードディスク、読取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等のプロクラムコードを記憶可能な各種の媒体を含む。
【0182】
本願の説明において、説明する必要があるように、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」等が示した方位又は位置関係は、図面に基づいて示される方位又は位置関係であり、本願を説明しやすくし説明を簡略化させるためのものに過ぎず、示される装置又は素子が必ずしも特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作されることを指示又は暗示するものではなく、従って、本願に対する制限と理解できない。また、「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するものとして理解できない。
【0183】
最後、説明すべきことは、上記実施例は本願の具体的な実施形態に過ぎず、本願の技術的解決手段を説明することに用いられ、それを制限するものでなく、本願の保護範囲はこれに限定されず、前述した実施例を参照して本願を詳細に説明したが、当業者であれば、理解できるように、当業者が本願に開示された技術範囲内で依然として前述した実施例に記載の技術的解決手段に対して、修正又は容易に想到可能な変化を行って、又はそのうちの一部の技術的特徴に対して等価置換を行うことができ、これらの修正、変化又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を本願の実施例の技術的解決手段の要旨及び範囲から離脱させるものではなく、いずれも本願の保護範囲内に属すべきである。従って、本願の保護範囲は請求項の保護範囲を基準とするべきである。
【0184】
産業上の利用可能性
【0185】
本願は異常処理方法、装置及びロボットを提供し、目標識別子の情報の収集に失敗すると、異常が発生したと決定し、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理し、目標識別子が物体識別子であるときに、目標識別子の第2解析方式を決定し、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する。該手段では、ロボットに異常が発生した場合、異常の対応する目標識別子のタイプに基づいて、目標識別子の解析方式を決定し、且つ解析結果に基づき異常を処理することができ、該方式により、ロボットに異常を自動に処理させることができ、保全員が現場に到着するのを待つ必要がなくなり、異常処理方法を豊富にするとともに効率を高くし、ロボットの作業効率を向上させる。
【0186】
また、理解できるように、本願の異常処理方法、装置及びロボットは再現可能であり、且つ様々な工業的用途に適用できる。例えば、本願の異常処理方法、装置及びロボットは電子商取引倉庫、物流企業及び製造工場におけるロボットに適用でき、特に物体搬送機能を有する倉庫用ロボットに適用できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-06-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2020年12月25日に中国特許庁に提出された、出願番号が202011573612.1であり、名称が「異常処理方法、装置及びロボット」である中国特許出願の優先権を主張しており、その全内容は援用により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は倉庫用ロボットの分野に関し、特に異常処理方法及びロボットに関する。
【背景技術】
【0003】
倉庫用ロボットは、電子商取引倉庫、物流企業及び製造工場に広く用いられている。倉庫用ロボットの作業環境が複雑であり、運転過程で様々な異常状況が発生する可能性がある。関連技術では、倉庫用ロボットに異常が発生した場合、保全員が現場に到着し異常を処理するのを待つ必要があり、異常処理方法が単一で処理効率が低く、倉庫用ロボットの作業効率に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みて、本願は、異常処理方法を豊富にするとともに、ロボットの作業効率を向上させるように、異常処理方法及びロボットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願のいくつかの実施例は異常処理方法を提供し、方法はロボットに適用され、ロボットは所定の領域の地面で走行することができ、領域の地面に位置決め識別子が設置され、ロボットは物体を搬送することに用いることができ、物体に物体識別子が設置され、方法は、目標識別子の情報を収集し、情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定するステップと、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理するステップと、目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理するステップと、を含んでもよい。
【0006】
選択的に、目標識別子の情報を収集し、情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定するステップは、目標識別子を取得し、目標識別子の識別子領域の一部のみを取得し、且つ識別子領域の一部により目標識別子の情報を収集できない場合、異常が発生したと決定するステップを含んでもよい。
【0007】
選択的に、第1解析方式は、位置決め識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、識別子領域の一部を解析することに用いられるハーフコード解析方式を含んでもよく、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得るステップは、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析して位置決め識別子の中心位置を得るステップを含む。
【0008】
選択的に、第1解析方式は深層学習解析方式をさらに含んでもよく、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析して位置決め識別子の中心位置を得るステップは、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析するステップと、ハーフコード解析方式により位置決め識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により位置決め識別子を解析して、位置決め識別子の中心位置を得るステップと、を含む。
【0009】
選択的に、第1解析結果は位置決め識別子の中心位置を含んでもよく、第1解析結果に基づき異常を処理するステップは、位置決め識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、位置決め識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御するステップを含む。
【0010】
選択的に、第2解析方式は、目標識別子を含む画像を収集し、且つ各フレームの画像を解析することに用いられる強化解析方式を含んでもよく、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得るステップは、強化解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の対応する物体情報及び物体識別子の中心位置を含んでもよい第2解析結果を得るステップを含んでもよい。
【0011】
選択的に、強化解析方式により物体識別子を解析して、第2解析結果を得るステップは、強化解析方式により物体識別子を解析するステップと、強化解析方式により物体情報及び物体識別子の中心位置を解析できないときに、ロボットの作業状態に基づき、物体情報及び物体識別子の中心位置を決定するステップと、を含んでもよい。
【0012】
選択的に、ロボットの作業状態に基づき、物体情報及び物体識別子の中心位置を決定するステップは、ロボットの作業状態が載荷状態であるときに、履歴情報記録を取得するステップであって、該履歴情報記録は、履歴の収集された物体情報、及び履歴の収集されたロボットと物体識別子の位置偏差値を含み、載荷状態はロボットが物体を搬送していることを意味する、ステップと、履歴情報記録に基づき物体情報及び物体識別子の中心位置を決定するステップと、を含んでもよい。
【0013】
選択的に、履歴情報記録に基づき物体識別子の中心位置を決定するステップは、ロボットと物体識別子の位置偏差値の、ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集されたロボットと物体識別子の中心位置の位置偏差値を含む複数の履歴値を、履歴情報記録から取得するステップと、複数の履歴値に対して平均値フィルタ処理を行い、ロボットと物体識別子の平均位置偏差値を得て、平均位置偏差値及びロボットの中心位置に基づき、物体識別子の中心位置を決定するステップと、を含んでもよい。
【0014】
選択的に、第2解析方式は、物体識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、識別子領域の一部を解析することに用いられるハーフコード解析方式をさらに含んでもよく、ロボットの作業状態に基づき、物体情報及び物体識別子の中心位置を決定するステップは、ロボットの作業状態が非載荷状態であるときに、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得るステップであって、非載荷状態はロボットが現在物体を搬送していないことを意味する、ステップと、物体識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、物体識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御するステップと、物体識別子の情報を収集して、物体識別子の対応する物体情報を得るステップと、を含む。
【0015】
選択的に、第2解析方式は深層学習解析方式をさらに含んでもよく、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得るステップは、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析するステップと、ハーフコード解析方式により物体識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得るステップと、を含む。
【0016】
選択的に、異常が発生したと決定した後、方法は、異常情報を生成し、異常情報を所定のサーバに報告するステップをさらに含み、異常情報は、異常タイプのタイプコード、異常レベル、異常が発生したモジュール、異常発生原因、異常発生時刻、所定の周期内の異常発生回数、異常持続期間及び異常回復方式のうちの1種又は複数種を含む。
【0017】
選択的に、方法は、ロボットが運転する過程で、ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、目標識別子に到着する前の指定時刻で、ロボットの画像収集機器を制御することにより、目標識別子を含む、ロボットの通常の作業状態を記録することに用いられる第1ピクチャを収集して格納するステップと、異常が発生した場合、ロボットの画像収集機器を制御し、目標識別子を含む、ロボットの異常が発生する時の作業状態を記録することに用いられる所定の数の第2ピクチャを収集して格納するステップと、をさらに含んでもよい。
【0018】
選択的に、方法は、ロボットが運転する過程で、ロボットが文字ログ記録機能を起動しているときに、ロボットのログ記録プログラムから文字ログを取得するステップと、文字ログがdebug(デバッグ)情報であるときに、debug情報をメモリに格納するステップと、文字ログがinfo情報であるときに、info情報をローカルディスクファイルに格納するステップと、文字ログが異常情報であるときに、異常情報の前(異常情報発生前)の所定の時間範囲内のdebug情報をメモリからローカルディスクファイルに退避するステップと、をさらに含んでもよい。
【0019】
選択的に、前記第1解析方式は前記第2解析方式と異なる。
【0020】
選択的に、前記情報収集に失敗する原因は、
前記目標識別子の画像が取得されないこと、前記目標識別子の領域の一部の画像が取得されたこと、及び、前記目標識別子が破損されたことの少なくとも1種を含んでもよい。
【0021】
本願のさらに別のいくつかの実施例は、処理機器及び記憶装置を含んでもよい電子機器を提供し、前記記憶装置にコンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムが処理機器に実行されると本願の前述したいくつかの実施例のいずれかの異常処理方法を実行する。
【0022】
選択的に、前記電子機器はロボットであってもよく、前記ロボットは画像収集機器及び走行機構を含んでもよい。
【0023】
本願のさらに別の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されてもよいコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムが処理機器に実行されると本願の前述したいくつかの実施例のいずれかの異常処理方法を実行する。
【0024】
本願のまたさらに別の実施例はコンピュータプログラムを提供し、コンピュータプログラムが処理機器に実行されると本願の前述したいくつかの実施例のいずれかの異常処理方法を実行する。
【発明の効果】
【0025】
本願の実施例は以下の有益な効果を有する。
【0026】
本願の実施例は異常処理方法、装置及びロボットを提供し、目標識別子の情報の収集に失敗すると、異常が発生したと決定し、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理し、目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する。該手段では、ロボットに異常が発生した場合、異常の対応する目標識別子のタイプに基づいて、目標識別子の解析方式を決定し、且つ解析結果に基づき異常を処理することができ、該方式により、ロボットに異常を自動に処理させることができ、保全員が現場に到着するのを待つ必要がなくなり、異常処理方法を豊富にするとともに効率を高くし、ロボットの作業効率を向上させる。
【0027】
本願のその他の特徴及び利点は以下の明細書に説明され、且つ明細書から部分的に明らかになり、又は本願を実施することにより理解される。本願の目的及びその他の利点は明細書、特許請求の範囲及び図面に特に示される構造によって実現及び取得することができる。
【0028】
本願の上記目的、特徴及び利点をより明らかにするために、以下では、好ましい実施例を挙げて、添付の図面を参照することにより、詳細に説明する。
【0029】
本願の具体的な実施形態又は従来技術の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では、具体的な実施形態又は従来技術の説明に使用される必要のある図面を簡単に説明し、明らかに、以下の説明における図面は本願のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働を必要とせずに、これらの図面に基づいてその他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本願の実施例に係るロボットの構造模式図である。
図2】本願の実施例に係る異常処理方法のフローチャートである。
図3】本願の実施例に係る別の異常処理方法のフローチャートである。
図4】本願の実施例に係る別の異常処理方法のフローチャートである。
図5】本願の実施例に係る別の異常処理方法のフローチャートである。
図6】本願の実施例に係る具体的な異常処理方法のフローチャートである。
図7】本願の実施例に係る異常情報報告の模式図である。
図8】本願の実施例に係るピクチャログ、文字ログを記録するフローチャートである。
図9】本願の実施例に係る異常処理装置の機構の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本願の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下では、図面を参照しながら本願の技術的解決手段を明確で、完全に説明するが、明らかに、説明される実施例は本願の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労働(作業)を必要とせずに取得する全てのその他の実施例は、本願の保護範囲に属する。
【0032】
現在、倉庫用ロボットは電子商取引倉庫、物流企業及び製造工場に広く用いられており、倉庫用ロボットが効率的で通常に運転し作業できることは、生産能力及び効率のキー(重要事項)である。しかし、倉庫用ロボットの作業環境が複雑であり、運転過程で様々な異常状況が発生する可能性がある。関連技術では、倉庫用ロボットに異常が発生した場合、異常の回復及び処理はロボットが通常の作業状態に迅速に復帰するのを支援するために必要であり、異常の後に異常状態を適時に報告することは現場管理者が異常を迅速に発見し、問題を適時に処理するのを支援することができ、異常後の有効のシーンデータログを記録することは試験研究者が問題の原因を発見し、製品の品質を向上させるのを支援することができる。しかし、このような異常処理方法の手段は単一であり、保全員が現場に到着し異常を処理しなければならず、且つ処理方法がシンプルであり、異常が発生する可能性のある様々な状況を総合的に考慮することができない。異常の報告が不適時であり、異常の表示情報の専門性が高い場合、現場保全員の操作難度が増加し、また、記録される異常情報ログが限られているため、一定期間経過後の異常の遡り及び追跡の難度が大きい。
【0033】
上記に基づき、本願の実施例に係る異常処理方法、装置及びロボットは、電子商取引倉庫、物流企業及び製造工場におけるロボットに適用でき、特に物体搬送機能を有する倉庫用ロボットに適用できる。
【0034】
実施例1:
【0035】
まず、図1を参照して本願の実施例の異常処理方法、装置及びロボットを実現するための例示的なロボット100を説明する。
【0036】
図1はロボットの構造模式図であり、ロボット100は1つ又は複数の処理機器102と、1つ又は複数の記憶装置104と、入力装置106と、出力装置108と、を含んでもよく、又は、1つ又は複数の画像収集機器110を含んでもよく、これらの構成要素はバスシステム112及び/又は他の形式の接続機構(図示せず)によって互いに接続することができる。なお、図1に示されるロボット100の構成要素及び構造は例示的なものだけであり、制限的なものではなく、必要に応じて、ロボットは他の構成要素及び構造を有してもよい。
【0037】
処理機器102はゲートウェイであってもよく、インテリジェント端末であってもよく、又は中央処理ユニット(CPU)又はデータ処理能力及び/又は命令実行能力を有する他の形式の処理ユニットを含む機器であってもよく、ロボット100中の他の構成要素のデータを処理することができ、ロボット100中の他の構成要素を制御して望ましい機能を実行することもできる。
【0038】
記憶装置104は1つ又は複数のコンピュータプログラム製品を含むことができ、コンピュータプログラム製品は、揮発性メモリ及び/又は非揮発性メモリ等の様々な形式のコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。揮発性メモリは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又はキャッシュメモリ(cache)等を含むことができる。非揮発性メモリは例えば読取り専用メモリ(ROM)、ハードディスク、フラッシュメモリ等を含むことができる。コンピュータ可読記憶媒体には1つ又は複数のコンピュータプログラム命令を記憶するができ、処理機器102はプログラム命令を実行し、以下の本願の実施例(処理機器により実現される)におけるクライアント機能及び/又はその他の望ましい機能を実現することができる。コンピュータ可読記憶媒体にはさらに、例えばアプリケーションプログラムが使用し及び/又は生じた各種のデータ等の様々なアプリケーションプログラム及び様々なデータを記憶することができる。
【0039】
入力装置106は、ユーザーが命令を入力するための装置であってもよく、且つキーボード、マウス、マイクロホン及びタッチパネル等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0040】
出力装置108は、外部(例えば、ユーザー)に各種の情報(例えば、画像、データ又は音声)を出力することができ、且つディスプレイ、スピーカ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0041】
画像収集機器110はプレビュービデオフレーム又はピクチャデータ(例えば処理対象の画像又は目標ビデオフレーム)を収集し、且つその他の構成要素に使用されるように、収集されたプレビュービデオフレーム又は画像データを記憶装置104に記憶することができる。
【0042】
例示的に、本願の実施例に係る異常処理方法、装置及びロボットを実現するための例示的なロボットにおける各デバイスは一体的に設置されてもよく、分散して設置されてもよく、例えば、処理機器102、記憶装置104、入力装置106及び出力装置108を一体的に設置し、画像収集機器110をピクチャを収集できる所定の位置に設置する。上記ロボットにおける各デバイスが一体的に設置される場合、該ロボットは搬送機能を有する端末機器として実現できる。
【0043】
実施例2:
【0044】
本願の実施例は異常処理方法を提供し、該方法はロボットに適用され、ロボットは画像収集機器及び走行機構を含んでもよく、且つ所定の領域の地面で走行することができ、領域の地面に位置決め識別子が設置され、ロボットは物体を搬送することに用いることができ、物体に物体識別子が設置され、上記ロボットは倉庫用ロボットであってもよく、通常、物体の持ち上げ及び搬送等に用いられ、上記ロボットは通常直線的に走行し、その場で回転するように走行方向を変更する。上記位置決め識別子は二次元コード、バーコード等の識別子であってもよく、位置決め識別子には、通常、該位置決め識別子の所在する位置の位置情報が含まれ、上記物体識別子は二次元コード、バーコード等の識別子であってもよく、物体識別子は通常、物体番号及び物体における物品情報等の該物体の物体情報を含む。本願における物体は棚、パレット、容器等であってもよい。
【0045】
本願のロボットははめ込み型ロボットであってもよく、該はめ込み型ロボットは、棚、パレット又は容器等の物体の下方にはめ込んでそれを持ち上げ、次に物体を目的地に搬送することができる。理解できるように、はめ込み型ロボットが搬送する物体はパレット又は容器であるときに、ロボットがパレット又は容器の下方にはめ込んでそれを持ち上げるのを容易にするために、パレット又は容器は、底部の少なくとも一側に開口を有するブラケットに置くことができる。
【0046】
本願のロボットはさらに他の形式のロボットであってもよく、例えば、フォークを物体上のフォーク孔に差し込む方式で物体を搬送するフォークロボットであってもよく、又は左右両側の2つのフォークで挟持する方式で物体を搬送するフォークロボット等であってもよく、本願はロボットの形式を限定せず、物体を1つの位置から別の位置に搬送することを実現できればよい。
【0047】
図2に示すように、該方法は下記ステップを含んでもよい。
【0048】
ステップS202、目標識別子の情報を収集し、情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定する。
【0049】
上記目標識別子は位置決め識別子及び物体識別子を含んでもよく、ロボットが走行する際に、物体搬送のタスクを完成できるように、目標識別子の情報に基づいてロボットの現在の位置及び搬送される物体を決定する必要がある。上記情報収集に失敗する原因は様々であり、例えば、滑り等の原因で、ロボットが目標識別子の所在する中心位置に走行しないこと、目標識別子の画像を取得できないこと、又は目標識別子の画像の一部のみを取得できること、又は、目標識別子が紛失し、破損された等の状況が挙げられる。具体的には、目標識別子の画像の一部により目標識別子の情報を収集できず、また、目標識別子の画像を全て取得しても、目標識別子が破損されたため、目標識別子の情報を収集できない。上記目標識別子の情報を収集する方式としてはロボットの光電収集モジュールにより収集されてもよい。
【0050】
理解できるように、目標識別子の情報とは目標識別子の画像から解析された関連する情報であり、例えば、該目標識別子の情報は、該目標識別子の中心点の位置等の該目標識別子の位置を含んでもよい。
【0051】
実際に実現する際に、ロボットは目標物体を搬送するタスクを実行する時に、まず予め設定された路線に基づいて所定の領域の地面で目標物体を見つける必要があり、領域の地面における位置決め識別子の情報を収集することにより、ロボットの現在位置を決定し且つ予め設定された路線に沿って走行し、ロボットが走行する過程で滑り等の原因で位置決め識別子の中心位置に走行せず、又は位置決め識別子が紛失し、破損される等のときに、位置決め識別子の情報収集に失敗してしまい、ロボットの現在の位置を取得できず、このとき、紛失異常が発生したと決定することができる。
【0052】
また、ロボットが予め設定された路線に基づいて所定の領域の地面に目標物体位置に到着する時に、目標物体の物体識別子の情報を収集することにより、目標物体の物体情報を決定することで、該物体が目標物体であるか否かを決定し、ロボットが走行する過程で滑り等の原因で物体識別子の中心位置に走行せず、又は物体識別子が紛失し、破損される等のときに、物体識別子の情報収集に失敗してしまい、目標物体の情報を取得できず、このとき、紛失異常が発生したと決定することができる。
【0053】
さらに、ロボットが予め設定された路線に基づいて所定の領域の地面に目標物体を搬送する時に、目標物体の物体識別子の情報をリアルタイムに収集することにより、目標物体の物体情報を決定することで、搬送されている目標物体が紛失しないことを決定し、ロボットが走行する過程で滑り等の原因で、ロボットと物体識別子の中心位置に偏差が生じ、又は物体識別子が紛失し、破損される等のときに、物体識別子の情報収集に失敗してしまい、目標物体の情報を取得できず、このとき、紛失異常が発生したと決定することができる。
【0054】
ステップS204、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理する。
【0055】
上記位置決め識別子は所定の領域の地面に設置され、該位置決め識別子は二次元コード、バーコード等の識別子であってもよく、そのうち、位置決め識別子の形状及び大きさは実際のニーズに応じて設定することができ、例えば正方形又は円形である。上記第1解析方式は通常画像解析方法であり、具体的に言えば、収集された位置決め識別子の画像により、画像における位置決め識別子の領域を識別し、且つ該領域における識別子の情報を解析し、第1解析結果は通常、領域における識別子の尺度情報、又は位置決め識別子とロボットの中心位置の偏差情報を含み、第1解析結果に基づき位置を再び見つけるようにロボットを制御することができ、位置決め識別子の情報をうまく収集し、さらに後続の物体搬送のタスクを実行することができる。
【0056】
具体的には、前述した情報収集に失敗するケースは様々であり、位置決め識別子が紛失し、又はロボットが位置決め識別子の位置に到着しないことにより、ロボットが位置決め識別子を取得できないときに、第1解析方式により収集された画像から位置決め識別子の情報を解析できず、このとき、異常を報告することができ、且つ第1解析結果に基づき異常を処理することができない。位置決め識別子が破損され、又はロボットの所在する位置と位置決め識別子の中心位置に偏差が生じることにより、ロボットが位置決め識別子の識別子領域の一部のみを取得できるときに、第1解析方式により識別子領域の一部から有効的な位置決め識別子情報を解析することができ、該有効的な位置決め識別子情報に基づき、異常を処理し、例えば、所定の位置に復帰するようにロボットを制御する。また、取得された位置決め識別子の識別子領域の一部が小さく、小さい部分の識別子領域のみがあるときに、第1解析方式により通常識別子領域の一部から位置決め識別子の情報を解析できず、このとき、報告できず、且つ第1解析結果に基づき異常を処理することができない。
【0057】
ステップS206、目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する。
【0058】
上記物体識別子は物体の底部に設置されてもよく、物体の側面に設置されてもよい。物体識別子が物体の底部に設置されるときに、はめ込み型ロボットが物体を搬送する時に、物体識別子がロボットの上方にあり、上記物体識別子は一次元コード、二次元コード、バーコード等の識別子であってもよく、そのうち、物体識別子の形状及び大きさは、実際のニーズに応じて設定することができ、例えば正方形又は円形である。上記第2解析方式は通常画像解析方法であり、具体的に言えば、収集された物体識別子の画像により、画像における物体識別子の領域を識別し、且つ該領域における識別子の情報を解析し、第2解析結果は通常、領域の一部における識別子の尺度情報、又は物体識別子とロボットの中心位置の偏差情報を含み、第2解析結果に基づき位置を再び見つけるようにロボットを制御することができ、位置決め識別子の情報をうまく収集し、さらに後続の物体搬送のタスクを実行することができる。
【0059】
具体的には、前述した情報収集に失敗するケースは様々であり、物体識別子が紛失し、又はロボットが物体識別子の中心位置に到着しないことにより、ロボットが物体識別子を取得できないときに、第2解析方式により取得された画像から物体識別子の情報を解析できず、このとき、異常を報告することができず、且つ第2解析結果に基づき異常を処理することができない。物体識別子が破損され、又はロボットの所在する位置と物体識別子の位置に偏差が生じることにより、ロボットが物体識別子の識別子領域の一部のみを取得できるときに、第2解析方式を選択することができ(例えば、ロボットが物体搬送状態にあるときに、ロボットと物体が相対的に移動できないため、第2解析方式は物体識別子の情報を直接フィードバックすることができる)、該第2解析方式により識別子領域の一部から有効的な物体識別子情報を解析することができ、該有効的な物体識別子情報に基づき、異常を処理し、例えば、所定の位置に復帰するようにロボットを制御し、又は直接的に有効的な物体識別子情報に基づいて、ロボットの現在位置を決定し、且つ物体搬送等のタスクを実行し続ける。また、取得された物体識別子の識別子領域の一部が小さく、小さい部分の識別子領域のみがあるときに、第2解析方式により通常識別子領域の一部から物体識別子の情報を解析できず、このとき、異常を報告することができず、それと同時に、第2解析結果に基づき異常を処理することができない。
【0060】
本願の実施例は異常処理方法を提供し、目標識別子の情報の収集に失敗すると、異常が発生したと決定し、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理し、目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式で目標識別子を解析して、第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する。該手段では、ロボットに異常が発生した場合、異常の対応する目標識別子のタイプに基づいて、目標識別子の解析方式を決定し、且つ解析結果に基づき異常を処理することができ、該方式により、ロボットに異常を自動に処理させることができ、保全員が現場に到着するのを待つ必要がなくなり、異常処理方法を豊かにするとともに効率を高くし、ロボットの作業効率を向上させる。
【0061】
実施例3:
【0062】
本願の実施例は別の異常処理方法をさらに提供し、本実施例は上記実施例を基礎として実現され、本実施例は、目標識別子の情報を収集し、情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定する具体的な実現方法(ステップS302により実現される)、及び第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理する具体的な実現方法(ステップS304~S306実現)を中心に説明する。図3に示すように、該方法は下記ステップを含んでもよい。
【0063】
ステップS302、目標識別子を取得し、目標識別子の識別子領域の一部のみを取得し、且つ識別子領域の一部により目標識別子の情報を収集できない場合、異常が発生したと決定する。
【0064】
まず、ロボットのマスターモジュール(ソフトウェアが定義したモジュール)は、DSP(Digital Signal Process、デジタル信号処理)モジュールとも呼ばれる光電収集モジュール(ソフトウェアが定義したモジュール)により、画像収集機器から目標識別子の画像を取得することができ、画像収集機器は走査又は写真撮りの方式で画像を取得し、目標識別子の画像を取得した後、取得された画像に完全な目標識別子が含まれるか否かを判断すると同時に、光電収集モジュールが通常の解析方法で目標識別子の情報を収集できるか否かを判断する必要があり、目標識別子の画像において、目標識別子の識別子領域の一部のみを含み、且つ識別子領域の一部により目標識別子の情報を収集できないときに、マスターモジュールは異常が発生したと決定し、該異常は通常、ロボットが目標識別子の中心位置に到着しておらず、位置が紛失してしまうことを含む。
【0065】
また、前述した第1解析方式はハーフコード解析方式を含んでもよく、従って上記ステップS204は、下記ステップによって実現できる。
【0066】
ステップS304、目標識別子が位置決め識別子であるときに、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析して位置決め識別子の中心位置を得る。
【0067】
上記ハーフコード解析方式は、目標識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、識別子領域の一部を解析することに用いることができ、具体的に言えば、ロボットのマスターモジュールは異常が発生したと決定した後、まず目標識別子の種類を判断する必要があり、目標識別子が位置決め識別子であり、且つロボットの光電収集モジュールが位置決め識別子の識別子領域の一部のみを取得できるときに、マスターモジュールは光電収集モジュールにハーフコード解析命令を送信し、光電収集モジュールに、ハーフコード方式により識別子領域の一部における位置決め識別子情報を解析させ、解析に成功すると、位置決め識別子の中心位置を得ることができ、該位置決め識別子の中心位置は位置決め識別子の中心座標として理解でき、該座標の座標系は所定の領域の地面の座標であってもよい。
【0068】
上記ハーフコード解析方式は、所定の識別アルゴリズムを利用して、位置決め識別子の識別子領域の一部(例えば位置決め識別子領域の半分)に基づいて、識別子領域の一部における位置決め点を識別し、さらに位置決め識別子の中心を計算して得ることができ、さらに、位置決め識別子の中心と光電収集モジュールのレンズの中心、又はロボットの中心との間の偏差距離及び偏差方向を計算して得ることができるものであってもよい。
【0069】
また、前述した第1解析方式は深層学習解析方式をさらに含み、従って、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析して位置決め識別子の中心位置を得る上記ステップS304は、
ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析するステップと、ハーフコード解析方式により位置決め識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により位置決め識別子を解析して、位置決め識別子の中心位置を得るステップと、をさらに含む。
【0070】
ハーフコード解析方式により位置決め識別子の中心位置を解析できず、すなわち、ハーフコード解析方式による解析に失敗する場合、ロボットのマスターモジュールは光電収集モジュールに写真撮り命令及びピクチャ転送命令を送信し、光電収集モジュールに、所定の領域の地面上の位置決め識別子のピクチャをリアルタイムに取得させ、且つ取得されたピクチャをマスターモジュールにおける深層学習モジュールに送信し、マスターモジュールにおける深層学習モジュールに、深層学習解析方式により受信されたピクチャを解析させ、通常、受信されたピクチャにおいて位置決め識別子の識別子領域の一部のみを取得でき、該識別子領域の一部における識別子情報の解析に成功して解析結果を得ることができると、位置決め識別子の中心位置を得ることができ、該位置決め識別子の中心位置は位置決め識別子の中心座標として理解でき、該座標の座標系は所定の領域の地面の座標であってもよく、深層学習モジュールは位置決め識別子の中心位置をマスターモジュールに送信する。
【0071】
上記深層学習解析方式は、予め目標識別子の図面トレーニングセットで目標識別子の識別モデルをトレーニングする必要があり、トレーニングされた目標識別子の識別モデルは目標識別子画像における目標識別子の情報を識別することができ、具体的なトレーニング方法は、ロボットが運転する過程で、目標識別子のピクチャをトレーニングセットとしてリアルタイムに収集し、識別モデルをトレーニングするものであってもよい。
【0072】
説明する必要があるように、深層学習解析方式により位置決め識別子を解析し、目標識別子の中心位置を得ることができないときに、サーバにロボットの位置紛失異常を報告することができる。また、深層学習解析方式は、予め写真を撮ってモデルをトレーニングする必要があり、実際に使用する際に、現在のピクチャをリアルタイムに取得し、且つピクチャをマスターモジュールにアップロードし、次にピクチャを解析する必要があるため、過程が複雑であり、その他の解析方式に比べて、速度が遅く、通常、最後に設定され、すなわち、速度の速いハーフコード解析方式で、位置決め識別子の中心位置を解析できないときのみ、深層学習解析方式により位置決め識別子の中心位置を決定する。
【0073】
前述した第1解析結果は位置決め識別子の中心位置を含んでもよく、従って前述したステップS204において、第1解析結果に基づき異常を処理するステップは下記ステップによって実現できる。
【0074】
ステップS306、位置決め識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、位置決め識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御する。
【0075】
ハーフコード解析方式で位置決め識別子を解析する場合、光電収集モジュールが位置決め識別子の中心位置を得た後に、ロボットの中心位置及び位置決め識別子の中心位置に基づいて、ロボットが位置決め識別子の中心位置に移動するように、ロボットの調整タスクを決定することができる。具体的には、ロボットの中心位置の座標を決定し、位置決め識別子の中心位置の座標に対するロボットの中心位置の座標のオフセット座標、すなわち、位置決め識別子の中心位置からの、ロボットの中心位置のオフセット距離及びオフセット方向を計算することができ、光電収集モジュールはオフセット距離及びオフセット方向をマスターモジュールに送信し、マスターモジュールはオフセット距離及びオフセット方向に基づき、オフセット方向にオフセット距離移動するようにロボットを制御し、ロボットを位置決め識別子の中心位置に移動させ、さらに紛失した位置を見つける。
【0076】
深層学習解析方式で位置決め識別子を解析する場合、マスターモジュールが位置決め識別子の中心位置を得た後に、ロボットの中心位置及び位置決め識別子の中心位置に基づいて、ロボットが位置決め識別子の中心位置に移動するように、ロボットの調整タスクを決定することができる。
【0077】
ステップS308、目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する。
【0078】
上記方式では、目標識別子の識別子領域の一部のみを取得し、且つ識別子領域の一部により目標識別子の情報を収集できない場合、異常が発生したと決定し、目標識別子が位置決め識別子であるときに、まずハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析し位置決め識別子の中心位置を得て、ハーフコード解析方式により位置決め識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により位置決め識別子を解析し、位置決め識別子の中心位置を得て、最終的に、位置決め識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、位置決め識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御し、該方式は、異常を決定した後、まず、ハーフコード解析方式及び深層学習解析方式を含むロボットが自体(自己)設定した異常を自動に回復する方式で、異常を処理することができ、且つ処理方式がシンプルであり、人為的な現場で異常を処理する方式に比べて、効率がより高く、倉庫用ロボットの作業効率を向上させる。
【0079】
実施例4:
【0080】
本願の実施例は別の異常処理方法を提供し、本実施例は上記実施例を基礎として実現され、本実施例は、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する具体的な実現方法(ステップS406~S408により実現される)を中心に説明する。図4に示すように、該方法は下記ステップを含んでもよい。
【0081】
ステップS402、目標識別子を取得し、目標識別子の識別子領域の一部のみを取得し、且つ識別子領域の一部により目標識別子の情報を収集できない場合、異常が発生したと決定する。
【0082】
ステップS404、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により位置決め識別子を解析し第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理する。
【0083】
ステップS406、強化解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の対応する物体情報及び物体識別子の中心位置を含む第2解析結果を得る。
【0084】
上記強化解析は通常物体識別子に対する解析方式であり、該強化解析方式は、所定の視野範囲及び収集のフレーム数に基づき目標識別子を含む画像を収集し、且つ各フレームの画像を解析し、具体的には、通常の解析方式に対して、強化解析方式下で、ピクチャ収集モジュールはピクチャ収集の視野範囲及び収集のフレーム数を増加すると同時に、各フレームデータを全て解析し、画像における物体識別子に含まれる物体情報と物体識別子の中心位置、及び物体識別子の中心偏差値データを分析して判断し、例えば、(X、Y、YAW)であり、XはX方向の偏差値であり、YはY方向の偏差値であり、YAWはZ方向の回転角度である。上記強化解析方式はより複雑なピクチャ解析方式であり、解析時間が長く、常に、異常の場合にのみ該方式を用いる。
【0085】
例えば、ロボットの上方に位置し物体を収集するレンズは、磨耗や埃塵等により、又は物体識別子が磨耗された等の原因で、撮影した物体識別子が不明瞭になり、ピクチャ収集モジュールにより、収集されるピクチャの視野範囲、及び収集のフレーム数を増加し、各フレームデータに対してピクチャ分析を行うことにより、各フレームデータにおける物体情報と物体識別子の中心位置及び中心偏差データを計算し、それと同時に、該物体識別子における各フレームデータの物体情報と中心位置がそれぞれ対応する確率を計算し、確率がデフォルト値を超えると解析に成功したと考えることができる。
【0086】
具体的には、ロボットのマスターモジュールは光電収集モジュールに強化解析命令を送信し、光電収集モジュールに、強化解析方式によりロボットの上方に位置する物体識別子領域を解析させ、解析に成功し、すなわち、物体識別子の対応する物体情報及び物体識別子の中心位置を得ることができると、光電収集モジュールは物体情報及び物体識別子の中心位置をマスターモジュールに送信する。そのうち、物体情報は物体識別子の対応する物体ID(Identity Document、身元識別番号)を含み、各物体識別子は固有の物体IDを有し、物体識別子の中心位置は物体識別子の中心位置の座標であってもよく、該座標の座標系は所定の領域の地面の座標であってもよい。
【0087】
説明する必要があるように、上記強化解析方式はピクチャ収集モジュールの内部で実現されるロジックであり、本実施例は主に、マスターモジュールが、異なる機能、モードを実行するようにその他のサブモジュール(ピクチャ収集モジュールを含む)を制御し、次にマスターモジュールにデータをフィードバックし、マスターモジュールはこれらのデータに基づいて対応する動きを生成し、ロボットを制御して運動させ、異常後の回復を実現する。
【0088】
上記ステップS406について、1つの可能な実施形態として、強化解析方式により物体識別子を解析し、強化解析方式により物体情報及び物体識別子の中心位置を解析できないときに、ロボットの作業状態に基づき、物体情報及び物体識別子の中心位置を決定する。
【0089】
上記作業状態は、ロボットが空荷走行状態、載荷走行状態、空荷停止状態、載荷停止状態、回転状態等であることとして理解できる。強化解析方式により第2解析結果を解析できないとき、すなわち、強化解析方式による解析が失敗し、物体情報を解析できないときに、物体上の物体識別子が紛失し、又はロボットの位置が紛失する等の可能性があり、このとき、ロボットの作業状態を決定する必要があり、具体的には、ロボットの作業状態によりその他の解析方式を選択し、その他の解析方式に基づき、物体情報及び前記物体識別子の中心位置を決定する。例えば、ロボットが物体搬送状態にあるときに、ロボットと物体が相対的に移動できないため、選択される解析方式は物体識別子の情報等を直接的にフィードバックすることができる。
【0090】
ステップS408、前記第2解析結果に基づき異常を処理する。
【0091】
上記方式は、異常を決定した後、まず、ロボットが自体設定した異常を自動に回復する方式で、異常を処理することができ、且つ処理方式がシンプルであり、人為的な現場で異常を処理する方式に比べて、効率がより高く、倉庫用ロボットの作業効率を向上させる。
【0092】
実施例5:
【0093】
本願の実施例は別の異常処理方法を提供し、本実施例は上記実施例を基礎として実現され、本実施例は主に、上記ステップS406において、強化解析方式により物体識別子を解析して、第2解析結果を得る1つの可能な実施形態(ステップS502~S518により実現される)を説明する。図5に示すように、該方式は下記ステップを含んでもよい。
【0094】
ステップS502、強化解析方式により物体識別子を解析する。
【0095】
ステップS504、強化解析方式により物体情報及び物体識別子の中心位置が解析されたか否かを判断し、YES(はい)の場合、ステップS506を実行し、NO(いいえ)の場合、ステップS508を実行する。
【0096】
ステップS506、物体情報及び物体識別子の中心位置に基づき異常を処理する。
【0097】
ステップS508、ロボットの作業状態が載荷状態であるか否かを判断し、YESの場合、ステップS510を実行し、NOの場合、ステップS514を実行する。
【0098】
ステップS510、ロボットの作業状態が載荷状態であるときに、履歴情報記録を取得し、該履歴情報記録は、履歴の収集された物体情報、及び履歴の収集されたロボットと物体識別子の位置偏差値を含み、載荷状態はロボットが物体を搬送していることを意味する。
【0099】
ステップS512、履歴情報記録に基づき物体情報及び物体識別子の中心位置を決定する。
【0100】
強化解析方式により第2解析結果を解析できないとき、すなわち、強化解析方式による解析に失敗する場合、物体上の物体識別子が紛失する可能性があり、マスターモジュールは内部のダチョウ処理方式をトリガーし、すなわち、上記履歴情報記録に基づき物体情報及び物体識別子の中心位置を決定し、履歴情報記録は、通常運転し又はロボットが回転する時の物体情報、及び物体識別子の中心位置とロボットの中心位置との間の位置偏差値(X、Y、YAW)を含み、具体的には、ロボットが通常に走行し、回転する等の過程で、リアルタイムに取得されてもよい。ロボットは貨物を搬送し運転する過程で、貨物のロボットに対する中心位置が変化する可能性がある。例えば、はめ込み型ロボットの場合、物体を突き上げて回転させる時に、物体を突き上げて長時間運転し、ロボットと物体との間に摩擦がある等の原因で、物体識別子の中心位置とロボットの中心位置はオフセットする可能性がある。従って、物体識別子の物体情報、及び物体識別子の中心位置とロボットの中心位置との間の位置偏差値をリアルタイムに記録することができる。それにより、強化解析方式により第2解析結果を解析できず、且つロボットの作業状態が載荷状態である場合、履歴情報記録の物体識別子の対応する履歴物体情報、及び物体識別子の中心とロボットの中心位置との位置偏差値を取得することができ、次に取得された物体情報を物体情報として決定できると同時に、現在のロボットの中心位置と履歴の取得された位置偏差値とを加算することにより、物体識別子の中心位置を得ることができる。
【0101】
履歴情報記録に基づき物体情報及び物体識別子の中心位置を決定する1つの可能な実施形態は以下のとおりである。
【0102】
(1)ロボットと物体識別子の位置偏差値の、ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集されたロボットと物体識別子の中心位置の位置偏差値を含む複数の履歴値を、履歴情報記録から取得する。
【0103】
(2)複数の履歴値に対して平均値フィルタ処理を行い、ロボットと物体識別子の平均位置偏差値を得て、平均位置偏差値及びロボットの中心位置に基づき、物体識別子の中心位置を決定する。
【0104】
(3)物体識別子の対応する、ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集された物体識別子の対応する物体IDを含む履歴物体情報を履歴情報記録から取得する。
【0105】
(4)履歴物体情報を現在の収集された物体識別子の対応する物体情報として決定する。
【0106】
ロボットに異常が発生する前に、ロボットが通常運転及び持ち上げ状態にある時の、ロボットの中心位置と物体識別子の中心位置との位置偏差値の複数の履歴値、及び履歴物体IDを取得する。具体的に言えば、ロボットが物体を搬送する時に、毎回ロボットが物体を搬送して運動している過程で、例えば、はめ込み型ロボットは貨物を突き上げて回転する過程で、現在の物体ID、及びロボットの中心位置に対する現在の物体識別子の中心位置のオフセット座標を記録することができ、例えば、X方向のオフセット座標、Y方向のオフセット座標、及びZ方向のオフセット回転角を含んでもよい。
【0107】
次に、ロボットが回転する度に又は通常に運転する度に記録された複数の履歴値に対して平均値フィルタ処理を行い、例えば、履歴値における偏差の大きい特異値をフィルタリングし、通常、ロボットが90度以上で回転する時に履歴値に対してフィルタ処理を行う。そのうち、特異値の複数の履歴値を除去した後、フィルタリングした後の履歴値の平均値を求めて、ロボットと物体識別子の平均位置偏差値を得ることができる。また、例えば、複数の履歴値を連続的に収集し、平均値を計算し、同時に新しい数値を前の平均値に比べ、誤差が大きいと、この数値を捨て、物体を突き上げ直す度にこれらのキャッシュしたデータをクリアし、複数回で再収集した後に平均位置偏差値を計算する。該平均位置偏差値及び履歴の収集された物体IDを予め記憶することができ、強化解析方式により第2解析結果を解析できないときに、マスターモジュールは上記方式をトリガーし、ロボットの中心位置に平均位置偏差値を加算し、物体識別子の中心位置として決定し、履歴の収集された物体IDを現在の収集された物体識別子の対応する物体信IDとして決定することができる。
【0108】
説明する必要があるように、目標識別子の内部情報は1つのID値であってもよく、目標識別子が物体の底部に貼られると、該目標識別子は物体識別子であってもよく、ID値は物体IDに対応することができる。目標識別子が地面に貼られると、該目標識別子は位置決め識別子であってもよく、該位置決め識別子は1つの座標値に対応することができ、ID値と座標値との間はデータベースで一対一に対応する関係を格納することができる。
【0109】
上記解析方式では、履歴記録により現在の収集された物体識別子の中心位置と物体IDを決定することで、物体識別子を頻繁的に検出することを減少できる。
【0110】
ステップS514、ロボットの作業状態が非載荷状態であるときに、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得て、非載荷状態はロボットが現在物体を搬送していないことを意味する。
【0111】
ロボットの作業状態が非載荷状態である場合、ロボットと物体との間は相対的に移動でき、ロボットは現在の位置及び物体情報を確認できるように、物体の下方に走行し、物体識別子を収集する必要があると理解できる。
【0112】
具体的には、ロボットのマスターモジュールは光電収集モジュールに強化解析命令を送信し、光電収集モジュールに、強化解析方式によりロボットの上方に位置する物体識別子領域を解析させることができ、該物体識別子領域は、通常、物体識別子の識別子領域の一部であり、解析に成功し、すなわち、物体情報及び物体識別子の中心位置を得ることができると、光電収集モジュールは、物体識別子の対応する物体情報及び物体識別子の中心位置をマスターモジュールに送信する。そのうち、物体情報は物体識別子のIDを含んでもよく、各物体識別子は全て固有の物体識別番号を有し、物体識別子の中心位置は物体識別子の中心位置の座標であってもよく、該座標の座標系は所定の領域の地面の座標であってもよい。
【0113】
具体的には、強化解析方式により第2解析結果を解析できないときに、マスターモジュールは光電収集モジュールにハーフコード解析命令を送信し、光電収集モジュールに、ハーフコード方式により識別子領域の一部における物体識別子情報を解析させることができ、解析に成功できると、物体識別子の中心位置を得ることができ、該物体識別子の中心位置は物体識別子の中心座標として理解できる。
【0114】
ステップS516、物体識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、物体識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御する。
【0115】
光電収集モジュールが物体識別子の中心位置を得た後に、ロボットの中心位置の座標を決定し、物体識別子の中心位置の座標に対するロボットの中心位置の座標のオフセット座標、すなわち、物体識別子の中心位置からの、ロボットの中心位置のオフセット距離及びオフセット方向を計算することができ、光電収集モジュールはオフセット距離及びオフセット方向をマスターモジュールに送信し、マスターモジュールはオフセット距離及びオフセット方向に基づき、オフセット方向にオフセット距離だけ移動するようにロボットを制御し、ロボットを物体識別子の中心位置に移動させ、さらに物体を見つける。
【0116】
ステップS518、物体識別子を収集し、物体識別子の対応する物体情報を得る。
【0117】
ロボットが物体識別子の中心位置に移動した後、光電収集モジュールは完全な物体識別子を取得し、物体識別子の情報を収集して、物体識別子の対応する物体情報を得ることができる。
【0118】
上記ステップS514において、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得る1つの可能な実施形態は以下のとおりである。
【0119】
ハーフコード解析方式により物体識別子を解析し、ハーフコード解析方式により前記物体識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得る。
【0120】
ハーフコード解析方式により物体識別子の中心位置を解析できないときに、すなわち、ハーフコード解析方式による解析に失敗する場合、ロボットのマスターモジュールは光電収集モジュールに写真撮り命令及びピクチャ転送命令を送信し、光電収集モジュールに、ロボットの上方の物体識別子のピクチャをリアルタイムに取得させ、且つ取得されたピクチャをマスターモジュールにおける深層学習モジュールに送信し、マスターモジュールにおける深層学習モジュールに、深層学習解析方式により受信されたピクチャを解析させ、通常、受信されたピクチャにおいて物体識別子の識別子領域の一部のみを取得でき、該識別子領域の一部における識別子情報の解析に成功して解析結果を得ることができると、物体識別子の中心位置を得ることができ、該物体識別子の中心位置は物体識別子の中心座標として理解でき、深層学習モジュールは物体識別子の中心位置をマスターモジュールに送信する。
【0121】
また、目標識別子の対応する物体情報及び目標識別子の中心位置を含む第2解析結果を取得した場合、異常処理が完了したことを決定し、第2解析結果に基づき後続のタスクを実行する。
【0122】
第2解析結果を取得した場合、ロボットが既に各種の可能な異常を分析し完了したことを決定でき、例えば、ロボットが位置決め識別子の中心位置に通常に走行しないこと、物体識別子が紛失したこと、ロボットと物体識別子の中心位置に偏差が生じたこと等であり、異常の問題及び異常処理方式を決定した後、第2解析結果に基づき後続のタスクを実行することができる。
【0123】
ロボットが載荷状態にある場合、ロボットと搬送される物体との間は相対的に移動できないため、目標識別子の対応する物体情報及び目標識別子の中心位置を取得した後、物体識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を直接決定することができず、ロボットの中心位置を物体識別子の中心位置に移動し、しかしながら、ロボットが既に目標識別子の対応する物体情報及び目標識別子の中心位置を取得したため、移動する必要がない状況で、ロボットの位置及び物体識別子の識別子情報が見つけられた。正確な物体識別子の識別子情報に直接的に基づき、物体搬送のタスクを実行することができる。
【0124】
ロボットが非載荷状態にある場合、ロボットと搬送される物体との間は相対的に移動できるため、物体情報及び目標識別子の中心位置を取得した後、物体を搬送するように、目標識別子の中心位置及び該目標識別子に基づいて位置合わせを行うことができる。例えば、はめ込み型ロボットの場合、物体識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を直接決定し、ロボットの中心位置を物体識別子の中心位置に移動し、次に物体を突き上げて、該物体を所定の位置に搬送し、後続の物体搬送のタスクを完成することができる。
【0125】
また、第2解析結果が取得されないと、第2解析方式により目標識別子を通常に解析できないと説明し、この場合、サーバに物体識別子異常を報告することができる。
【0126】
上記方式では、目標識別子が物体識別子であるときに、強化解析方式により目標識別子を解析して、第2解析結果を得て、強化解析方式により第2解析結果を解析できないときに、ロボットの作業状態を判断し、ロボットの作業状態が載荷状態であるときに、履歴の収集された履歴情報記録を取得し、履歴情報記録に基づき物体情報及び物体識別子の中心位置を決定し、ロボットの作業状態が非載荷状態であるときに、ハーフコード解析方式により前記物体識別子を解析し、解析に失敗すると、深層学習解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置及び物体情報を得て、最終的に、第2解析結果を取得した場合、異常処理が完了したと決定し、第2解析結果に基づき後続のタスクを実行し、該方式は、異常を決定した後、まず、強化解析方式、ハーフコード解析方式及び深層学習解析方式を含むロボットが自体設定した異常を自動に回復する方式で、異常を処理することができ、且つ処理方式がシンプルであり、人為的な現場で異常を処理する方式に比べて、効率がより高く、倉庫用ロボットの作業効率を向上させる。
【0127】
本実施例は具体的な異常処理方法をさらに提供し、図6に示すように、まず異常が発生したと決定した後、位置決め識別子異常であるか否かを判断し、位置決め識別子異常であると、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析し、位置決め識別子の中心位置を得たか否かを判断し、位置決め識別子の中心位置を得た場合、異常をフィードバックし、位置決め識別子の中心位置を得ない場合、すなわち位置決め識別子を解析できないときに、深層学習解析方式により位置決め識別子を解析し、位置決め識別子の中心位置を得たか否かを判断し、位置決め識別子の中心位置を得た場合、異常をフィードバックし、位置決め識別子の中心位置を得ない場合、すなわち位置決め識別子を解析できないときに、サーバにロボット異常を報告する。
【0128】
位置決め識別子異常でないと、物体識別子であるか否かを判断し、物体識別子でないと、サーバにその他の異常を直接報告し、物体識別子であると、ロボットの作業状態が載荷状態であるか否かを判断し、載荷状態であるときに、強化解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置及び物体情報を得たか否かを判断し、物体識別子の中心位置及び物体情報を得た場合、異常をフィードバックし、物体識別子の中心位置を得ない場合、すなわち位置決め識別子を解析できないときに、ダチョウ解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置及び物体情報を得たか否かを判断し、物体識別子の中心位置及び物体情報を得た場合、異常をフィードバックし、物体識別子の中心位置及び物体情報を得ない場合、すなわち物体識別子を解析できないときに、サーバにロボット異常を報告する。
【0129】
非載荷状態であるときに、強化解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置及び物体情報を得たか否かを判断し、物体識別子の中心位置及び物体情報を得た場合、異常をフィードバックし、物体識別子の中心位置を得ない場合、すなわち位置決め識別子を解析できないときに、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置及び物体情報を得たか否かを判断し、物体識別子の中心位置及び物体情報を得た場合、異常をフィードバックし、物体識別子の中心位置及び物体情報を得ない場合、すなわち物体識別子を解析できないときに、深層学習解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置及び物体識別子を得たか否かを判断し、物体識別子の中心位置及び物体情報を得た場合、異常処理に成功したことをフィードバックし、物体識別子の中心位置及び物体情報を得ない場合、すなわち物体識別子を解析できないときに、サーバにロボット異常を報告する。
【0130】
異常のフィードバックが完了した後、フィードバックされる回復方式に基づいて、所定の位置に移動するようにロボットを制御する必要があり、移動に成功すると、タスクプロセスを実行し続け、移動に成功しないと、自動回復が失敗したことをサーバに報告する。
【0131】
本願の実施例に係る異常処理方法は、上記実施例に係る異常処理方法と同じ技術的特徴を有し、従って、同じ技術的課題を解決し、同じ技術的効果を達成することができる。
【0132】
実施例6:
【0133】
本願の実施例は別の異常処理方法を提供し、本実施例は主に異常が発生したと決定した後の具体的なステップを説明する。図7に示される異常情報報告模式図を参照し、異常が発生したと決定した後、上記方法は、
異常情報を生成し、異常情報を所定のサーバに報告するステップをさらに含み、異常情報は、異常タイプのタイプコード、異常レベル、異常が発生したモジュール、異常発生原因、異常発生時刻、所定の周期内の異常発生回数、異常持続期間及び異常回復方式のうちの1種又は複数種を含む。
【0134】
上記所定のサーバは、スケジューリングサーバ(図7におけるスケジューリングserverに対応する)、管理サーバ(図7における管理serverに対応する)及びその他のサーバ(図7におけるその他のserverに対応する)を含んでもよい。具体的には、異常情報を所定のサーバに報告するステップは、異常回復の後、又は異常発生時刻、さらに全体の過程で異常情報をリアルタイムに報告することができ、異常情報が異なるサーバに送信され、そのうち、サーバによって必要な異常情報は異なる。
【0135】
上記異常タイプは、ロボット位置紛失、目標識別子紛失等を含んでもよく、異常タイプのタイプコード(図7における異常コードに対応する)は、各異常が対応して固有のコードを有するように、ロボットのすべての異常を予め統一してエンコードするものであってもよく、例えば、ロボットの中心位置と位置決め識別子の中心位置に偏差があり、位置決め識別子の一部のみを取得できる異常を0001、ロボットが位置決め識別子を取得できない異常を0002、ロボットが物体識別子を取得できない異常を0003とすることができる等である。
【0136】
上記異常レベルは異常の深刻さに基づいて設定でき、例えば、第1解析方式又は第2解析方式により解析結果を得た場合、異常レベルが比較的低く、S2とすることができ、第1解析方式又は第2解析方式により解析結果を得ると同時に、異常が自動に回復する場合、異常レベルが最も低く、S1とすることができ、第1解析方式又は第2解析方式により解析結果を得ると同時に、異常が自動に回復できない場合、異常レベルが比較的高く、S3とすることができ、第1解析方式又は第2解析方式により解析結果を得ることができない場合、異常レベルが最も高く、S4とすることができ、具体的には、info(プロンプト)、warning(警告)、error(エラー)、assert(アサート)等のレベルに分けることができる。
【0137】
上記異常が発生したモジュール(図7における異常モジュールに対応する)は異常を報告するモジュールであり、該モジュールはソフトウェアが定義したモジュールであり、容易に問題を迅速に位置決めすることができ、通常、光電収集モジュール、マスターモジュール等を含み、例えば、光電収集モジュールが報告する異常の場合、該問題は通常、目標識別子の収集に失敗し、又は目標識別子を解析できないことであり、マスターモジュールが報告する異常の場合、該問題は通常、目標識別子を解析できず、又は異常の回復が失敗する等である。
【0138】
上記異常発生原因(図7における異常原因に対応する)を記録することは、主に、一定期間経過後に異常の問題の解決を容易にするために用いられ、異常発生原因は、位置決め識別子紛失、位置決め識別子破損、ロボットが位置決め識別子の中心位置に到着しないこと、物体識別子紛失、物体識別子破損、ロボットが物体識別子の中心位置に到着しないこと、ロボット位置紛失、ロボットの走行速度及び走行経路等の具体的な過程を含む。上記異常発生時刻(図7における発生時刻に対応する)、は異常が生じた時間点であり、具体的には、異常をサーバに報告すると同時に異常発生時刻をサーバに報告する。
【0139】
上記所定の周期内の異常発生回数(図7における発生回数に対応する)において、所定の周期はロボットのライフサイクル内に統計できる。上記異常持続期間(図7における持続期間に対応する)は異常発生から異常問題解決までの時間である。上記異常回復方式は、自動回復方式(図7における異常回復に対応する)及び現場回復方式(図7における回復方式に対応する)を含んでもよく、ロボットが自動回復方式により異常問題を解決できると、一定期間経過後に内部者が原因を容易に分析できるように、ロボットは直接的に自動回復方式を記録し且つ異常問題の解決を記録し、ロボットが自動回復方式により異常問題を解決できないと、現場者が記録された回復方式に基づいて、現場で迅速に操作し異常問題を解決するように、現場回復の具体的な方式を記録する必要がある。
【0140】
また、異常情報はさらに詳細情報をさらに含んでもよく、通常、文字情報であり、現場でテスト者と詳細情報により異常を分析することを容易にする。
【0141】
選択的に、図8に示されるピクチャログ、文字ログを記録するフローチャートを参照し、上記方法はログ記録をさらに含んでもよい。
【0142】
(1)ロボットが運転する過程で、ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、目標識別子に到着する前の指定時刻で、ロボットの画像収集機器を制御し、目標識別子を含む、ロボットの通常の作業状態を記録することに用いられる第1ピクチャを収集して格納する。
【0143】
上記目標識別子に到着する前の指定時刻は、ロボットと目標識別子との距離に基づいて設定でき、又はロボットが目標識別子に到着する前の指定距離及び運転速度に基づいて設定されてもよく、さらに目標識別子に到着する前の指定距離に、目標識別子を含む第1ピクチャを取得してもよい。選択的に、さらに画像収集機器を制御して所定の数の第1ピクチャを収集してもよい。
【0144】
実際に実現する際に、ロボットが通常の作業状態にある場合、まず、ピクチャログ記録機能を起動しているか否かを判断し、ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、ロボットが目標識別子に到着する前の指定時刻に達したか否かを判断し、ロボットが目標識別子に到着する前の指定時刻に達した場合、マスターモジュールは画像収集機器に写真撮り命令を送信し、画像収集機器は写真撮り命令を受信した後、写真撮り動きを連続的に行い、目標識別子を含む第1ピクチャを撮影することができ、そのうち複数枚のピクチャが含まれる。画像収集機器は通常、ロボットの上方又は下方に設置され、上方に位置する画像収集機器は物体識別子のピクチャを取得し、下方に位置する画像収集機器は位置決め識別子のピクチャを取得する。最終的に、第1ピクチャをローカルファイルに格納する。
【0145】
(2)異常が発生した場合、ロボットの画像収集機器を制御し、目標識別子を含む、ロボットの異常が発生する時の作業状態を記録することに用いられる第2ピクチャを収集して格納する。
【0146】
異常が発生したと決定した後、マスターモジュールは即時に画像収集機器に即時に写真を撮る命令を送信し、画像収集機器に、現在の目標識別子の写真を即時に撮らせて第2ピクチャを得る。選択的に、マスターモジュールはさらに、画像収集機器を制御して所定の数の第2ピクチャを収集してもよく、そのうち、マスターモジュールは所定の数を予め設定することができる。即時に写真を撮る命令を送信すると同時に、第2ピクチャを転送する命令も送信し、該命令は、所定の数の第2ピクチャを転送すること、を含む。画像収集機器は所定の数の第2ピクチャをマスターモジュールに転送し、マスターモジュールは受信された第2ピクチャをローカルファイルに格納する。
【0147】
説明する必要があるように、ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、目標識別子に到着する前の指定時刻で、目標識別子を含む第1ピクチャをリアルタイムに取得し、具体的には、現在の撮影された最新の所定の数の写真をリアルタイムにキャッシュし、異常が発生しない場合、キャッシュされた第1ピクチャは格納されず、次の撮影に伴って、キャッシュされた所定の数のピクチャが更新され、異常が発生した場合のみ、キャッシュされた第1ピクチャを格納する。
【0148】
上記方法は、ロボットが運転する過程で、ロボットが文字ログ記録機能を起動しているときに、ロボットのログ記録プログラムから文字ログを取得するステップと、文字ログがdebug情報であるときに、debug情報をメモリに格納するステップと、文字ログがinfo情報であるときに、info情報をローカルディスクファイルに格納するステップと、文字ログが異常情報であるときに、異常情報の前の所定の時間範囲内のdebug情報をメモリからローカルディスクファイルに退避するステップと、をさらに含んでもよい。
【0149】
上記文字ログは通常、ロボットに設定されたソフトウェア(ログ記録プログラムを含む)が運転する過程で生じた文字情報であり、該文字ログは通常ロボットのログ記録プログラムに記憶され、debug情報、info情報、warning情報、error情報等を含み、実際に実現する際に、まず、文字ログ記録機能を起動しているか否かを判断し、ロボットが文字ログ記録機能を起動しているときに、ロボットのログ記録プログラムから文字ログを取得し、これは通常ログモジュールに設置され、そのうち、ログモジュールは通常ミリ秒オーダー又は秒オーダーの時間で文字ログを転送し、文字ログがdebug情報であるか否かを判断し、debug情報であるときに、debug情報をメモリに直接格納し、該メモリはmemoryファイル(メモリダンプファイル)であってもよく、debug情報はデバッグ情報であり、詳細なコンテンツが含まれ、且つ出力頻度が速い。説明する必要があるように、debug情報が多く、且つ出力頻度が非常に速いため、ディスクに直接格納できず、メモリファイル内にまず書き込むしかない。debug情報でないときに、info情報であるか否かを判断し、info情報であるときに、該info情報をローカルディスクに直接格納し、info情報は通常の印刷情報であり、異常原因、及び異常回復過程等の情報が含まれ、debug情報に比べて、コンテンツが少なく、出力頻度が遅く、記録されるログが詳しくない。
【0150】
info情報でないときに、文字ログが異常情報であるか否かを判断し、具体的には、7に示される方式で、マスターモジュールにより位置紛失異常が発生したか否かを検出し、該異常情報は通常warning情報又はerror情報等であり、異常情報であるときに、異常を検出したことを説明し、異常情報の前の所定の時間範囲内のdebug情報をメモリからローカルディスクファイルに退避することができる。所定の時間範囲は実際の応用シーン及び実際のニーズに応じて設定することができ、説明する必要があるように、ローカルディスクファイルはファイル大きさの制限パラメータを有するため、debug情報をメモリからローカルディスクファイルに退避できるように、異常情報の前の所定の時間範囲内のdebug情報のファイル大きさは制限パラメータを満たす必要がある。通常、info情報レベル以上の情報(warning情報、error情報及びassert情報)は全てローカルディスクに格納する必要がある。
【0151】
上記方式では、異常が発生したと決定した後、異常情報を生成し、異常情報を所定のサーバに報告し、該方式は異常が発生した後に異常状況を十分に処理することができ、異常回復、異常の表示状態、異常通知、異常シーンの記録等の複数の手段を含んで異常を処理することができる。且つ異常情報を適時に報告でき、それと同時に、複数種の異常回復方式が提供され、ロボットの位置紛失後のすべての異常状況を基本的にカバーすることができる。異常発生原因、現場環境、回復方式に対していずれも詳細な処理及び記録方法があり、試験研究者が現場状況を全面的に得ることを支援し、一定期間経過後の製品特性の向上及び改良を容易にすることができる。
【0152】
また、ロボットが運転する過程で、ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、目標識別子に到着する前の指定時刻で、目標識別子を含む第1ピクチャを取得し、異常が発生した場合、目標識別子を含む第2ピクチャを取得し、第1ピクチャ及び第2ピクチャを格納し、ロボットが運転する過程で、ロボットが文字ログ記録機能を起動しているときに、文字ログを取得する。ピクチャログ及び文字ログを記録することにより、異常発生の原因をより詳細に記録することができ、研究試験者がより詳細で全面的に運転異常及び回復異常を分析することを支援し、さらに一定期間経過後の製品特性の向上及び改良を容易にすることができる。
【0153】
実施例7:
【0154】
上記方法実施例に対応して、本実施例は異常処理装置を提供し、該装置はロボットに設置されてもよく、ロボットは所定の領域の地面で走行することができ、領域の地面に位置決め識別子が設置され、ロボットは物体を搬送することに用いることができ、物体に物体識別子が設置され、図9に示すように、該装置は、
目標識別子の情報を収集し、情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定することに用いられるように構成される収集モジュール91と、
目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理することに用いられるように構成される第1解析モジュール92と、
目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理することに用いられるように構成される第2解析モジュール93と、を含んでもよい。
【0155】
理解できるように、収集モジュール91は、上記説明された画像収集機器として実現できる。第1解析モジュール92及び第2解析モジュール93は上記説明された処理機器として実現できる。
【0156】
本願の実施例は異常処理装置を提供し、目標識別子の情報の収集に失敗すると、異常が発生したと決定し、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理し、目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する。該手段では、ロボットに異常が発生した場合、異常の対応する目標識別子のタイプ、及びロボットの作業状態等に基づいて、目標識別子の解析方式を決定し、且つ解析結果に基づき異常を処理することができ、該方式により、ロボットに異常を自動に処理させることができ、保全員が現場に到着するのを待つ必要がなくなり、異常処理方法を豊富にするとともに効率を高くし、ロボットの作業効率を向上させる。
【0157】
選択的に、上記収集モジュールはさらに、目標識別子を取得し、目標識別子の識別子領域の一部のみを取得し、且つ識別子領域の一部により目標識別子の情報を収集できない場合、異常が発生したと決定することに用いられるように構成される。
【0158】
選択的に、上記第1解析方式は、位置決め識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、識別子領域の一部を解析することに用いられるハーフコード解析方式を含んでもよく、上記第1解析モジュールは、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析して位置決め識別子の中心位置を得ることに用いられるように構成される第1ハーフコード解析ユニットを含む。
【0159】
選択的に、上記第1解析方式は深層学習解析方式をさらに含んでもよく、上記第1解析モジュールはさらに、ハーフコード解析方式により位置決め識別子を解析することと、ハーフコード解析方式により位置決め識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により位置決め識別子を解析して、位置決め識別子の中心位置を得ることとに用いられる。
【0160】
選択的に、上記第1解析結果は位置決め識別子の中心位置を含んでもよく、上記第1解析モジュールはさらに、位置決め識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、位置決め識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御することに用いられる。
【0161】
選択的に、上記第2解析方式は、所定の視野範囲及び収集のフレーム数に基づき目標識別子を含む画像を収集し、且つ各フレームの前記画像を解析することに用いられる強化解析方式を含んでもよく、上記第2解析モジュールはさらに、強化解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の対応する物体情報及び物体識別子の中心位置を含む第2解析結果を得ることに用いられる。
【0162】
選択的に、上記第2解析モジュールは、強化解析方式により前記物体識別子を解析し、強化解析方式により物体情報及び物体識別子の中心位置を解析できないときに、ロボットの作業状態に基づき、物体情報及び物体識別子の中心位置を決定することに用いられるように構成される。
【0163】
選択的に、上記第2解析モジュールはさらに、ロボットの作業状態が載荷状態であるときに、履歴情報記録を取得することであって、該履歴情報記録は履歴の収集された物体識別子の対応する履歴物体情報、及びロボットと物体識別子の位置偏差値を含み、載荷状態はロボットが物体を搬送していることを意味する、ことと、履歴情報記録に基づき物体情報及び物体識別子の中心位置を決定することとに用いられる。
【0164】
選択的に、上記第2解析方式は強化解析方式を含んでもよく、上記第2解析モジュールはさらに、ロボットと物体識別子の位置偏差値の、ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集されたロボットと物体識別子の中心位置の位置偏差値を含む複数の履歴値を、履歴情報記録から取得することと、複数の履歴値に対して平均値フィルタ処理を行い、ロボットと物体識別子の平均位置偏差値を得て、平均位置偏差値及びロボットの中心位置に基づき、物体識別子の中心位置を決定することと、物体識別子の対応する、ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集された物体識別子の対応する物体IDを含む履歴物体情報を履歴情報記録から取得することと、履歴物体情報を現在の収集された物体識別子の対応する物体情報として決定することとに用いられるように構成されてもよい。
【0165】
選択的に、上記第2解析方式は、物体識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、識別子領域の一部を解析することに用いることができるハーフコード解析方式をさらに含んでもよく、上記第2解析モジュールはさらに、ロボットの作業状態が非載荷状態であるときに、強化解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得ることであって、非載荷状態はロボットが現在物体を搬送していないことを意味する、ことと、物体識別子の中心位置に対するロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、オフセット座標に基づき、物体識別子の中心位置に移動するようにロボットを制御することと、物体識別子の情報を収集して、物体識別子の対応する物体情報を得ることとに用いられる。
【0166】
選択的に、上記第2解析方式は深層学習解析方式をさらに含んでもよく、上記第2解析モジュールはさらに、ハーフコード解析方式により物体識別子を解析することと、ハーフコード解析方式により物体識別子の中心位置を解析できないときに、深層学習解析方式により物体識別子を解析して、物体識別子の中心位置を得ることとに用いられるように構成されてもよい。
【0167】
選択的に、上記装置は異常報告モジュールをさらに含んでもよく、前記異常報告モジュールは、異常情報を生成し、異常情報を所定のサーバに報告することに用いられるように構成され、異常情報は、異常タイプのタイプコード、異常レベル、異常が発生したモジュール、異常発生原因、異常発生時刻、所定の周期内の異常発生回数、異常持続期間及び異常回復方式のうちの1種又は複数種を含んでもよい。
【0168】
選択的に、上記装置はピクチャログ記録モジュールをさらに含んでもよく、前記ピクチャログ記録モジュールは、ロボットが運転する過程で、ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、目標識別子に到着する前の指定時刻で、ロボットの画像収集機器により、目標識別子を含む、ロボットの通常の作業状態を記録することに用いられる第1ピクチャを取得して格納することと、異常が発生した場合、ロボットの画像収集機器により、目標識別子を含む、ロボットの異常が発生する時の作業状態を記録することに用いられる所定の数の第2ピクチャを取得して格納することとに用いられるように構成される。
【0169】
選択的に、上記装置は文字ログ記録モジュールをさらに含んでもよく、前記文字ログ記録モジュールは、ロボットが運転する過程で、ロボットが文字ログ記録機能を起動しているときに、ロボットのログ記録プログラムから文字ログを取得することと、文字ログがdebug情報であるときに、debug情報をメモリに格納することと、文字ログがinfo情報であるときに、info情報をローカルディスクファイルに格納することと、文字ログが異常情報であるときに、異常情報の前の所定の時間範囲内のdebug情報をメモリからローカルディスクファイルに退避することとに用いられるように構成される。
【0170】
本願の実施例に係る異常処理装置は、上記実施例に係る異常処理方法と同じ技術的特徴を有し、従って、同じ技術的課題を解決し、同じ技術的効果を達成することができる。
【0171】
実施例8:
【0172】
本願の実施例はロボットを提供し、該ロボットは画像収集機器、処理機器及び記憶装置を含んでもよく、画像収集機器は、プレビュービデオフレーム又は画像データを取得することに用いられ、記憶装置にコンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムが処理機器に実行されると上記したもののような異常処理方法、又は上記異常処理方法を実行する。
【0173】
当業者が明確に理解できるように、便利で簡潔に説明するために、上記説明されたロボットの具体的な作業過程は、前述した方法実施例における対応する過程を参照することができ、ここで繰り返し説明しない。
【0174】
本願の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されてもよいコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、コンピュータプログラムが処理機器に実行されると上記もののような異常処理方法、又は上記異常処理方法を実行する。
【0175】
本願の実施例に係る異常処理方法、装置及びロボットのコンピュータプログラム製品は、プログラムコードが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体を含み、前記プログラムコードに含まれる命令は上記方法実施例に記載の方法を実行することに用いることができ、具体的な実現は方法実施例を参照でき、ここで繰り返し説明しない。
【0176】
当業者が明確に理解できるように、便利で簡潔に説明するために、上記説明されたシステム及び装置の具体的な作業過程は、前述した方法実施例における対応する過程を参照することができ、ここで繰り返し説明しない。
【0177】
また、本願の実施例の説明において、特に明確な規定及び限定がない限り、用語「取付」、「連結」、「接続」は、広義に理解すべきであり、例えば、固定して接続されてもよく、取り外し可能に接続され、又は一体的に接続されてもよく、機械的に接続されてもよく、電気的に接続されてもよい。直接連結されてもよく、中間媒体を介して間接的に連結されてもよく、2つの素子の内部の連通であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本願での具体的な意味を理解することができる。
【0178】
前記機能はソフトウェア機能ユニットの形で実現され且つ独立した製品として販売又は使用される場合、コンピュータ読み取り可能記憶媒体内に記憶することができる。このような理解に基づき、本願の技術的解決手段、本質的に、又は、従来技術に対して貢献する部分又は該技術的解決手段の一部は、ソフトウェア製品の形式で具現化することができ、該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体内に記憶され、コンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させることに用いられる複数の命令を含む。前述した記憶媒体は、Uディスク、ポータブルハードディスク、読取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等のプロクラムコードを記憶可能な各種の媒体を含む。
【0179】
本願の説明において、説明する必要があるように、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」等が示した方位又は位置関係は、図面に基づいて示される方位又は位置関係であり、本願を説明しやすくし説明を簡略化させるためのものに過ぎず、示される装置又は素子が必ずしも特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作されることを指示又は暗示するものではなく、従って、本願に対する制限と理解できない。また、「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するものとして理解できない。
【0180】
最後、説明すべきことは、上記実施例は本願の具体的な実施形態に過ぎず、本願の技術的解決手段を説明することに用いられ、それを制限するものでなく、本願の保護範囲はこれに限定されず、前述した実施例を参照して本願を詳細に説明したが、当業者であれば、理解できるように、当業者が本願に開示された技術範囲内で依然として前述した実施例に記載の技術的解決手段に対して、修正又は容易に想到可能な変化を行って、又はそのうちの一部の技術的特徴に対して等価置換を行うことができ、これらの修正、変化又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を本願の実施例の技術的解決手段の要旨及び範囲から離脱させるものではなく、いずれも本願の保護範囲内に属すべきである。従って、本願の保護範囲は請求項の保護範囲を基準とするべきである。
【0181】
産業上の利用可能性
【0182】
本願は異常処理方法、装置及びロボットを提供し、目標識別子の情報の収集に失敗すると、異常が発生したと決定し、目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により目標識別子を解析して第1解析結果を得て、第1解析結果に基づき異常を処理し、目標識別子が物体識別子であるときに、目標識別子の第2解析方式を決定し、第2解析方式に基づき目標識別子を解析して第2解析結果を得て、第2解析結果に基づき異常を処理する。該手段では、ロボットに異常が発生した場合、異常の対応する目標識別子のタイプに基づいて、目標識別子の解析方式を決定し、且つ解析結果に基づき異常を処理することができ、該方式により、ロボットに異常を自動に処理させることができ、保全員が現場に到着するのを待つ必要がなくなり、異常処理方法を豊富にするとともに効率を高くし、ロボットの作業効率を向上させる。
【0183】
また、理解できるように、本願の異常処理方法、装置及びロボットは再現可能であり、且つ様々な工業的用途に適用できる。例えば、本願の異常処理方法、装置及びロボットは電子商取引倉庫、物流企業及び製造工場におけるロボットに適用でき、特に物体搬送機能を有する倉庫用ロボットに適用できる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
異常処理方法であって、前記異常処理方法はロボットに適用され、前記ロボットは所定の領域の地面で走行し、前記領域の地面に位置決め識別子が設置され、前記ロボットは物体を搬送することに用いられ、前記物体に物体識別子が設置され、前記異常処理方法は、
目標識別子の情報を収集し、前記情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定するステップと、
前記目標識別子が位置決め識別子であるときに、第1解析方式により前記目標識別子を解析して第1解析結果を得て、前記第1解析結果に基づき異常を処理するステップと、
前記目標識別子が物体識別子であるときに、第2解析方式に基づき前記目標識別子を解析して第2解析結果を得て、前記第2解析結果に基づき異常を処理するステップと、を含むことを特徴とする、異常処理方法。
【請求項2】
目標識別子の情報を収集し、前記情報収集に失敗すると、異常が発生したと決定するステップは、
目標識別子を取得し、前記目標識別子の識別子領域の一部のみを取得し、且つ前記識別子領域の一部により前記目標識別子の情報を収集できない場合、異常が発生したと決定するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の異常処理方法。
【請求項3】
前記第1解析方式は、前記位置決め識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、前記識別子領域の一部を解析することに用いられるハーフコード解析方式を含み、
第1解析方式により前記目標識別子を解析して第1解析結果を得る前記ステップは、前記ハーフコード解析方式により前記位置決め識別子を解析して前記位置決め識別子の中心位置を得るステップを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の異常処理方法。
【請求項4】
前記第1解析方式は深層学習解析方式をさらに含み、
前記ハーフコード解析方式により前記位置決め識別子を解析して前記位置決め識別子の中心位置を得る前記ステップは、
前記ハーフコード解析方式により前記位置決め識別子を解析するステップと、
前記ハーフコード解析方式により前記位置決め識別子の中心位置を解析できないときに、前記深層学習解析方式により前記位置決め識別子を解析して、前記位置決め識別子の中心位置を得るステップと、を含むことを特徴とする、請求項3に記載の異常処理方法。
【請求項5】
前記第1解析結果は前記位置決め識別子の中心位置を含み、
前記第1解析結果に基づき異常を処理する前記ステップは、前記位置決め識別子の中心位置に対する前記ロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、前記オフセット座標に基づき、前記位置決め識別子の中心位置に移動するように前記ロボットを制御するステップを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の異常処理方法。
【請求項6】
前記第2解析方式は、前記目標識別子を含む画像を収集し、且つ各フレームの前記画像を解析することに用いられる強化解析方式を含み、
前記第2解析方式に基づき前記目標識別子を解析して第2解析結果を得る前記ステップは、
前記強化解析方式により前記物体識別子を解析し、前記物体識別子の対応する物体情報及び前記物体識別子の中心位置を含む第2解析結果を得るステップを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の異常処理方法。
【請求項7】
前記強化解析方式により前記物体識別子を解析し、第2解析結果を得る前記ステップは、
前記強化解析方式により前記物体識別子を解析するステップと、
前記強化解析方式により前記物体情報及び前記物体識別子の中心位置を解析できないときに、前記ロボットの作業状態に基づき、前記物体情報及び前記物体識別子の中心位置を決定するステップと、を含むことを特徴とする、請求項6に記載の異常処理方法。
【請求項8】
前記ロボットの作業状態に基づき、前記物体情報及び前記物体識別子の中心位置を決定するステップは、
前記ロボットの作業状態が載荷状態として物体を搬送していることであるときに、履歴の収集された前記物体情報、及び履歴の収集された前記ロボットと前記物体識別子との位置偏差値を含む履歴情報記録を取得するステップステップと、
前記履歴情報記録に基づき前記物体情報及び前記物体識別子の中心位置を決定するステップと、を含むことを特徴とする、請求項7に記載の異常処理方法。
【請求項9】
前記履歴情報記録に基づき前記物体識別子の中心位置を決定するステップは、
前記ロボットと前記物体識別子との位置偏差値の複数の履歴値を、前記履歴情報記録から取得するステップであって、前記履歴値は前記ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集された前記ロボットと前記物体識別子の中心位置との位置偏差値を含むステップと、
前記複数の履歴値に対して平均値フィルタ処理を行い、前記ロボットと前記物体識別子の平均位置偏差値を得て、前記平均位置偏差値及び前記ロボットの中心位置に基づき、前記物体識別子の中心位置を決定するステップと、
前記物体識別子の対応する履歴物体情報を、前記履歴情報記録から取得するステップであって、前記履歴物体情報は、前記ロボットに異常が発生しない場合、履歴の収集された前記物体識別子の対応する物体IDを含むステップと、
前記履歴物体情報を現在の収集された前記物体識別子の対応する物体情報として決定するステップと、を含むことを特徴とする、請求項8に記載の異常処理方法。
【請求項10】
前記第2解析方式は、前記物体識別子の識別子領域の一部のみを取得した場合、前記識別子領域の一部を解析することに用いられるハーフコード解析方式をさらに含み、
前記ロボットの作業状態に基づき、前記物体情報及び前記物体識別子の中心位置を決定する前記ステップは、
前記ロボットの作業状態が非載荷状態として前記ロボットが現在物体を搬送していないことであるときに、前記ハーフコード解析方式により前記物体識別子を解析して、前記物体識別子の中心位置を得るステップと、
前記物体識別子の中心位置に対する前記ロボットの中心位置のオフセット座標を決定し、前記オフセット座標に基づき、前記物体識別子の中心位置に移動するように前記ロボットを制御するステップと、
前記物体識別子の情報を収集し、前記物体識別子の対応する物体情報を得るステップと、を含むことを特徴とする、請求項7に記載の異常処理方法。
【請求項11】
前記第2解析方式は深層学習解析方式をさらに含み、
前記ハーフコード解析方式により前記物体識別子を解析し、前記物体識別子の中心位置を得る前記ステップは、
前記ハーフコード解析方式により前記物体識別子を解析するステップと、
前記ハーフコード解析方式により前記物体識別子の中心位置を解析できないときに、前記深層学習解析方式により前記物体識別子を解析し、前記物体識別子の中心位置を得るステップと、を含むことを特徴とする、請求項10に記載の異常処理方法。
【請求項12】
異常が発生したと決定した後、前記異常処理方法は、
異常情報を生成し、前記異常情報を所定のサーバに報告するステップをさらに含み、
前記異常情報は、異常タイプのタイプコード、異常レベル、異常が発生したモジュール、異常発生原因、異常発生時刻、所定の周期内の異常発生回数、異常持続期間及び異常回復方式のうちの1種又は複数種を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の異常処理方法。
【請求項13】
前記異常処理方法は、
前記ロボットが運転する過程で、前記ロボットがピクチャログ記録機能を起動しているときに、前記目標識別子に到着する前の指定時刻で、前記ロボットの画像収集機器を制御することにより、前記目標識別子を含む、前記ロボットの通常の作業状態を記録する第1ピクチャを収集して格納するステップと、
異常が発生した場合、前記ロボットの画像収集機器を制御し、前記目標識別子を含む、前記ロボットの異常が発生する時の作業状態を記録する第2ピクチャを収集して格納するステップと、をさらに含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の異常処理方法。
【請求項14】
前記異常処理方法は、
前記ロボットが運転する過程で、前記ロボットが文字ログ記録機能を起動しているときに、前記ロボットのログ記録プログラムから文字ログを取得するステップと、
前記文字ログがdebug情報であるときに、前記debug情報をメモリに格納するステップと、
前記文字ログがinfo情報であるときに、前記info情報をローカルディスクファイルに格納するステップと、
前記文字ログが異常情報であるときに、前記異常情報の前の所定の時間範囲内のdebug情報を前記メモリからローカルディスクファイルに退避するステップと、をさらに含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の異常処理方法。
【請求項15】
前記第1解析方式は前記第2解析方式と異なることを特徴とする、請求項1または2に記載の異常処理方法。
【請求項16】
前記情報収集に失敗する原因は、前記目標識別子の画像が取得されないこと、前記目標識別子の領域の一部の画像が取得されたこと、及び、前記目標識別子が破損されたことの少なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の異常処理方法。
【請求項17】
処理機器及び記憶装置を含む電子機器であって、前記記憶装置にコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムが前記処理機器に実行されると、請求項1~16のいずれか1項に記載の異常処理方法を実行することを特徴とする、電子機器。
【請求項18】
前記電子機器は、画像収集機器及び走行機構をさらに含むロボットであることを特徴とする、請求項17に記載の電子機器。
【請求項19】
コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムが処理機器に実行されると請求項1~16のいずれか1項に記載の異常処理方法を実行することを特徴とする、コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】