(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-10
(54)【発明の名称】グルコースの洞察を提示するためのユーザインターフェース
(51)【国際特許分類】
A61B 5/1486 20060101AFI20231227BHJP
A61B 5/1473 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
A61B5/1486
A61B5/1473
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521775
(86)(22)【出願日】2021-12-28
(85)【翻訳文提出日】2023-04-10
(86)【国際出願番号】 US2021065391
(87)【国際公開番号】W WO2022147042
(87)【国際公開日】2022-07-07
(32)【優先日】2020-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】504016422
【氏名又は名称】デックスコム・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー・マイケル・ディーナー
(72)【発明者】
【氏名】ステーシー・フィッシャー
(72)【発明者】
【氏名】ショー・ストローザーズ
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン・ユアン
(72)【発明者】
【氏名】チャド・パッターソン
(72)【発明者】
【氏名】アプルヴ・カマス
(72)【発明者】
【氏名】ドリュー・テリー
(72)【発明者】
【氏名】マーガレット・エー・クロフォード
(72)【発明者】
【氏名】マーク・デルジンスキー
(72)【発明者】
【氏名】サラ・ケイト・ピッカス
(72)【発明者】
【氏名】ローレン・フルービー・ジェプソン
(72)【発明者】
【氏名】アダム・ノア
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス・スコット・カンター
(72)【発明者】
【氏名】ソニア・アン・ソコラッシュ
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL01
4C038KL09
4C038KX01
(57)【要約】
グルコースの洞察を提示するためのユーザインターフェースが活用される。グルコースモニタリングアプリケーションは、グルコース測定値を処理して、例えば、ユーザのグルコースについて、1つ以上のグルコースの洞察を判定するように構成される。グルコース測定値は、例えば、所定の間隔、例えば、5分毎に、ユーザのグルコース測定値を収集するグルコースモニタリングデバイスから取得することができる。グルコースモニタリングアプリケーションは、構成データに基づいて、1つ以上のグルコースの洞察を表す1つ以上の視覚要素を提示するように、ユーザインターフェースを構成する。例えば、グルコースモニタリングアプリケーションは、ユーザの現在のグルコース測定値(例えば、グルコースモニタリングデバイスから取得された直近のグルコース測定値)がグルコース範囲を下回っているか、グルコース範囲内にあるか、又はグルコース範囲を上回っているかを表す色領域の形態の視覚要素を含むようにユーザインターフェースを構成してもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
ユーザのグルコース測定値を取得することであって、前記グルコース測定値はグルコースモニタリングデバイスによって収集される、取得することと、
前記グルコース測定値を処理してグルコースの洞察を判定することと、
構成データに基づいて、前記グルコースの洞察を表す視覚要素を提示するようにユーザインターフェースを構成することと、
前記グルコースの洞察を表す前記視覚要素とともに、構成された前記ユーザインターフェースを表示させることと、を含む、方法。
【請求項2】
構成された前記ユーザインターフェースが、前記グルコースの洞察を表す前記視覚要素を、グルコースグラフなしで提示する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
構成された前記ユーザインターフェースが、前記グルコースの洞察を表す前記視覚要素を、ある期間にわたる前記ユーザの前記グルコース測定値をプロットするグルコースグラフと同時に提示する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
構成された前記ユーザインターフェースが、前記グルコースの洞察を表す前記視覚要素を、前記ユーザの現在のグルコース測定値を表す値なしで提示する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
構成された前記ユーザインターフェースが、前記グルコースの洞察を表す前記視覚要素を、前記ユーザの現在のグルコース測定値を表す値と同時に提示する、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記処理することが、前記グルコース測定値を処理して、前記ユーザについての複数のグルコースの洞察を判定することを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記処理することが、前記複数のグルコースの洞察を判定するために、追加データとともに前記グルコース測定値を処理することを更に含み、前記追加データは、生理学的マーカ、フィットネス若しくは活動、健康事象、投薬、食事、ストレス、睡眠、又は回復事象のうちの少なくとも1つを記述する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記構成データが、前記複数のグルコースの洞察を異なる視覚要素にマッピングし、前記複数のグルコースの洞察のうちのどのグルコースの洞察を所与の時間に前記ユーザに提示するか、及び前記グルコースの洞察を前記異なる視覚要素を使用してどのように提示するかを制御する、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記構成データが、前記複数のグルコースの洞察のうちのどのグルコースの洞察を前記所与の時間に前記ユーザに提示するか、又は前記グルコースの洞察をどのように提示するかを定義する、ユーザ指定のプリファレンスを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記構成データが、経時的に前記ユーザに提示するためのグルコースの洞察の進行を定義する規則を含む、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記ユーザインターフェースを前記構成することが、前記構成データに基づいて、前記ユーザについて判定された前記複数のグルコースの洞察から前記グルコースの洞察を選択する一方で、前記複数のグルコースの洞察のうちの他のグルコースの洞察を提示することを防止することを更に含む、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記ユーザインターフェースを前記構成することが、前記構成データに基づいて複数の視覚要素から前記判定されたグルコースの洞察を表す前記視覚要素を選択することを更に含む、請求項8~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記判定されたグルコースの洞察が、前記グルコースモニタリングデバイスによって収集された前記ユーザの現在のグルコース測定値に基づく、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記判定されたグルコースの洞察が、ある期間にわたる前記ユーザの前記グルコース測定値の傾向を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記判定されたグルコースの洞察が、ある期間にわたる前記ユーザの前記グルコース測定値の変化率を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記グルコースの洞察は、
現在のグルコース測定値がグルコース範囲を下回っているか、前記グルコース範囲内にあるか、又は前記グルコース範囲を上回っているかの指示、
ある期間にわたる前記グルコース測定値の傾向、
前記期間にわたる前記グルコース測定値の変化率、
前記期間にわたる前記グルコース測定値の変動性、
現在の期間にわたる前記グルコース測定値の変動性と、1つ以上の以前の期間における前記グルコース測定値の変動性との比較、
現在のグルコース測定値と、1日以上の異なる日の同じ若しくは同様の時刻についての1つ以上の他のグルコース測定値との比較、又は
前記グルコース測定値のうちの1つ以上と、1日以上の異なる日の同じ食事についての1つ以上の他のグルコース測定値との比較のうちの1つを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記構成することが、前記ユーザについて判定された追加のグルコースの洞察を表す追加の視覚要素を提示するように、構成データに基づいて前記ユーザインターフェースを構成することを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記グルコースの洞察が、前記ユーザの現在のグルコース測定値に基づき、前記ユーザについて判定された前記追加のグルコースの洞察が、ある期間にわたる前記ユーザの前記収集されたグルコース測定値の傾向を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記視覚要素は、前記ユーザの前記現在のグルコース測定値がグルコース範囲を下回っているか、前記グルコース範囲内にあるか、又は前記グルコース範囲を上回っているかを表す色領域を備え、前記追加の視覚要素は、前記ユーザの前記収集されたグルコース測定値の前記傾向が前記期間にわたって増加しているか、減少しているか、又は一定であるかを表す形状を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
方法であって、
グルコースの洞察を異なる視覚要素にマッピングし、所与の時間にどのグルコースの洞察がユーザインターフェースに提示されるか、及び前記異なる視覚要素を使用して前記グルコースの洞察が前記ユーザインターフェースにどのように提示されるかを制御する構成データを取得することと、
第1の期間中にユーザに関するグルコースの洞察を取得することと、
前記構成データに基づいて、前記第1の期間中に取得された前記グルコースの洞察のうちのあるグルコースの洞察を表す視覚要素を提示するように前記ユーザインターフェースを構成することと、
第2の期間中に前記ユーザに関するグルコースの洞察を取得することと、
前記構成データに基づいて、少なくとも、前記第2の期間中に取得された前記グルコースの洞察のうちの異なるグルコースの洞察を表す異なる視覚要素を提示するように前記ユーザインターフェースを構成することであって、前記グルコースの洞察は、前記異なるグルコースの洞察とは異なるタイプのグルコースの洞察を含む、構成することと、を含む、方法。
【請求項21】
前記構成データは、経時的に前記ユーザに提示するためのグルコースの洞察の進行を定義する規則に基づいて、前記異なるグルコースの洞察を表す異なる視覚要素を提示させる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記構成データは、前記第1の期間の後に取得されたユーザ指定のプリファレンスに基づいて、前記異なるグルコースの洞察を表す前記異なる視覚要素を提示させる、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
前記視覚要素は、前記ユーザの現在のグルコース測定値がグルコース範囲を下回っているか、前記グルコース範囲内にあるか、又は前記グルコース範囲を上回っているかを表す色領域を備え、前記異なる視覚要素は、前記第2の期間にわたる前記ユーザのグルコース測定値の傾向を表す形状を含む、請求項20~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記グルコースの洞察を表す前記視覚要素が、前記第2の期間中に前記グルコースの洞察のうちの前記異なるグルコースの洞察を表す前記異なる視覚要素とともに提示される、請求項20~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記第2の期間中に取得されたグルコース測定値をプロットするグルコースグラフが、前記グルコースの洞察を表す前記視覚要素及び前記第2の期間中の前記グルコースの洞察のうちの前記異なるグルコースの洞察を表す前記異なる視覚要素とともに提示される、請求項20~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記グルコースの洞察を表す前記視覚要素は、前記第2の期間中、前記グルコースの洞察のうちの前記異なるグルコースの洞察を表す前記異なる視覚要素とともに提示されない、請求項20~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
計算デバイスであって、
ディスプレイデバイスと、
グルコースモニタリングアプリケーションを実装するための少なくともメモリ及びプロセッサであって、前記グルコースモニタリングアプリケーションは、前記ディスプレイデバイス上にユーザインターフェースを提示するように構成され、前記ユーザインターフェースは、第1のグルコースの洞察を表す第1の視覚要素と、第2のグルコースの洞察を表す第2の視覚要素とを含む、少なくともメモリ及びプロセッサと、を備える、計算デバイス。
【請求項28】
前記第1の視覚要素は、ユーザの現在のグルコース測定値がグルコース範囲を下回っているか、前記グルコース範囲内にあるか、又は前記グルコース範囲を上回っているかを表す色領域を備え、前記第2の視覚要素は、前記ユーザの収集されたグルコース測定値の傾向が、ある期間にわたって増加しているか、減少しているか、又は一定であるかを表す形状を含む、請求項27に記載の計算デバイス。
【請求項29】
前記ユーザインターフェースは、前記期間にわたって、収集された前記グルコース測定値をプロットするグルコースグラフを更に含む、請求項28に記載の計算デバイス。
【請求項30】
命令が記憶されたコンピュータ可読記憶デバイスであって、1つ以上のプロセッサによる実行に応答して、
ユーザのグルコース測定値を取得することであって、前記グルコース測定値はグルコースモニタリングデバイスによって収集される、取得することと、
前記グルコース測定値を処理してグルコースの洞察を判定することと、
構成データに基づいて、前記グルコースの洞察を表す視覚要素を提示するようにユーザインターフェースを構成することと、
前記グルコースの洞察を表す前記視覚要素とともに、構成された前記ユーザインターフェースを表示させることと、を含む、操作を行う、コンピュータ可読記憶デバイス。
【請求項31】
システムであって、
ユーザのグルコース測定値を処理して、グルコースの洞察を判定するための処理手段と、
構成データに基づいて、前記グルコースの洞察を表す視覚要素を提示するようにユーザインターフェースを構成するための構成手段と、
前記グルコースの洞察を表す前記視覚要素とともに、構成された前記ユーザインターフェースを表示するための表示手段と、を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2020年12月29日に出願され、「User Interfaces for Glucose Insight Presentation」と題された米国特許仮出願第63/131,721号の利益を主張し、その開示全体は、参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
糖尿病は、数億人の人々に影響を及ぼす代謝状態であり、世界中の主要な死因の1つである。I型糖尿病とともに生活している人々にとって、治療へのアクセスは彼らの生存にとって不可欠であり、それはII型糖尿病を患う人々の間で、有害な兆候を減少させることができる。適切な治療により、糖尿病による心臓、血管、眼、腎臓、及び神経への深刻な損傷を回避することができる。糖尿病のタイプ(例えば、I型又はII型)にかかわらず、それを首尾よく管理することは、食物及び活動をモニタリングし、時には調整して、人の血糖を制御すること、例えば、人のグルコースの激しい変動を低減すること、及び/又は人のグルコースを全体的に低下させることを含む。
【0003】
しかしながら、多くの従来のグルコースモニタリングアプリケーションは、グルコース情報を提供する様式が、ユーザ、特に自分のグルコースのモニタリングを最近開始したばかりのユーザにとっては理解しづらい、複雑で混乱を招くユーザインターフェースを利用している。結果として、ユーザは、データから洞察を引き出すことができない場合があり、したがって、彼らのグルコースを改善するために、彼らの行動に有意な方法で影響を及ぼすことができない。時間が経つにつれ、これらのユーザは、これらの従来のグルコースモニタリングアプリケーションによる情報の提示のされ方に圧倒され、苛立つことが多く、したがって、グルコース及び全体的な健康の改善が実現できる前に、これらのアプリケーションの使用を中断してしまう。更に、ユーザが、モバイルデバイス(例えば、スマートウォッチ及びスマートフォン)を利用してグルコースモニタリング情報にアクセスすることが多くなるにつれて、これらのモバイルデバイスの小型画面によって課される制約によって、従来のシステムでは、ユーザが理解できるように有意なグルコース情報を提供できないことが、更に深刻化する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
これらの問題を克服するために、グルコースの洞察を提示するためのユーザインターフェースが活用される。グルコースモニタリングアプリケーションは、グルコース測定値を処理して、例えば、ユーザのグルコースについて、1つ以上のグルコースの洞察を判定するように構成される。グルコース測定値は、例えば、所定の間隔、例えば、5分毎に、ユーザのグルコース測定値を収集するグルコースモニタリングデバイスから取得することができる。グルコースモニタリングアプリケーションは、構成データに基づいて、1つ以上のグルコースの洞察を表す1つ以上の視覚要素を提示するように、ユーザインターフェースを構成する。例えば、グルコースモニタリングアプリケーションは、ユーザの現在のグルコース測定値(例えば、グルコースモニタリングデバイスから取得された直近のグルコース測定値)がグルコース範囲を下回っているか、グルコース範囲内にあるか、又はグルコース範囲を上回っているかを表す色領域の形態の視覚要素を含むようにユーザインターフェースを構成してもよい。
【0005】
この概要は、以下の発明を実施するための形態で更に記載される概念の選択を簡略化された形態で紹介している。したがって、この概要は、特許請求される主題の本質的な特徴を識別することを意図しておらず、特許請求される主題の範囲を判定する際の補助として使用されることも意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
詳細な説明は、添付の図を参照して記載されている。
【0007】
【
図1】本明細書に記載の技法を用いるように動作可能な例示的な実装態様における環境を示す。
【
図2】
図1のウェアラブルグルコースモニタリングデバイスの一例をより詳細に示す。
【
図3】
図1のグルコースモニタリングアプリケーションが、ユーザインターフェース構成モジュール及びグルコース洞察エンジンを活用して、表示のためのユーザインターフェースを構成するシステムの一実施例を示す。
【
図4】ユーザのグルコース測定値の値を経時的にプロットしたグルコースグラフを表示するユーザインターフェースの実装態様の一実施例を示す。
【
図5】あるユーザについて判定されたグルコースの洞察を表す視覚要素を表示するユーザインターフェースの実装態様の一実施例を示す。
【
図6】あるユーザについて判定されたグルコースの洞察を表す視覚要素を表示し、グルコースの洞察を補足する情報を表示する、ユーザインターフェースの実装態様の一実施例を示す。
【
図7】第1のグルコースの洞察を表す第1の視覚要素を表示し、かつ第2のグルコースの洞察を表す第2の視覚要素も表示する、ユーザインターフェースの実装態様の一実施例を示す。
【
図8】第1のグルコースの洞察を表す第1の視覚要素と、
図7の第2の視覚要素とは異なり、異なるグルコースの洞察を表す第2の視覚要素とを表示するユーザインターフェースの実装態様の別の実施例を示す。
【
図9】第1のグルコースの洞察を表す第1の視覚要素と、
図7及び
図8の第2の視覚要素とは異なり、別の異なるグルコースの洞察を表す第2の視覚要素とを表示する、ユーザインターフェースの実装態様の別の実施例を示す。
【
図10】それぞれ、第1及び第2のグルコースの洞察を表す第1及び第2の視覚要素を表示し、かつグルコース数も表示する、ユーザインターフェースの実装態様の一実施例を示す。
【
図11】それぞれ、第1及び第2のグルコースの洞察を表す第1及び第2の視覚要素を表示し、かつまた、グルコース数と、ユーザのグルコース測定値の値を経時的にプロットしたグルコースグラフとを表示する、ユーザインターフェースの実装態様の一実施例を示す。
【
図12】あるユーザに対して判定されたグルコースの洞察を表す視覚要素を表示するユーザインターフェースの実装態様の別の実施例を示す。
【
図13】ユーザインターフェースが、構成データに基づいて、グルコースの洞察を表す視覚要素を提示するように構成される、実装態様の一実施例における手順を示す。
【
図14】ユーザインターフェースが、構成データに基づいて、経時的に異なるグルコースの洞察を表す視覚要素を提示するように構成される、実装態様の別の実施例における手順を示す。
【
図15】本明細書で記載される技法の実施形態を実装するために、
図1~
図14を参照して説明及び/又は利用される任意のタイプの計算デバイスとして実装され得る例示的なデバイスの様々な構成要素を含むシステムの一実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
概要
従来のグルコースモニタリングアプリケーションは、例えば、ユーザのグルコース測定値を経時的にプロットしたグルコースグラフを含むことができる、複雑で混乱を招くユーザインターフェースを表示する場合がある。場合によっては、ユーザ、特に、自分のグルコースを最近モニタリングし始めたばかりのユーザは、経時的にプロットされたグルコース測定値が何を意味するのかについて混乱することもある。結果として、そのようなユーザは、データから洞察を引き出すことができない場合があり、したがって、健康目標、例えば、グルコースベースの目標を達成するために、ユーザの行動に影響を与えることができない。
【0009】
これらの問題を克服するために、グルコースの洞察を提示するためのユーザインターフェースについて説明する。スマートフォン又はスマートウォッチなどの計算デバイスにおいて実装されるグルコースモニタリングアプリケーションは、ユーザのグルコース測定値を収集するグルコースモニタリングデバイスからグルコース測定値を取得するように構成される。場合によっては、例えば、グルコースモニタリングデバイスは、リアルタイムで所定の間隔、例えば、5分毎に、ユーザからグルコース測定値を収集するウェアラブルグルコースモニタリングデバイスである。グルコースモニタリングアプリケーションは、グルコース測定値を処理して、例えば、ユーザのグルコースに関する1つ以上のグルコースの洞察を判定する。グルコースの洞察は、限定ではなく例として、現在のグルコース測定値がグルコース範囲を下回っているか、グルコース範囲内にあるか、若しくはグルコース範囲を上回っているか、ある期間にわたるグルコース測定値の傾向(例えば、グルコース測定値の値が上記期間にわたって増加しているか、減少しているか、若しくは一定であるか)、又はある期間にわたるグルコース測定値の変化率(例えば、グルコース測定値の値がどれだけ速く増加又は減少しているか)を含むことができる。特に、グルコースの洞察は、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、グルコース測定値に加えて、様々な他のデータに基づくことができる。限定ではなく例として、グルコースの洞察は、他の生理学的マーカ(例えば、心拍数、心拍数変動性、呼吸、血流速度など)、フィットネス又は活動(例えば、ステップ、活動タイプ、パフォーマンスなど)、健康状態、投薬計画及び/又は服用した薬、食事、ストレス、睡眠、回復のための行事(例えば、瞑想、マッサージ)などを記述するデータに基づいて判定することができる。
【0010】
記載される技法によれば、グルコースモニタリングアプリケーションは、1つ以上の判定されたグルコースの洞察を表す1つ以上の視覚要素を提示するようにユーザインターフェースを構成する。これは、例えば、どのグルコースの洞察をユーザインターフェース内に提示するか、並びに選択されたグルコースの洞察をユーザにどのように提示するかを判定することを含むことができる。場合によっては、例えば、ユーザインターフェースは、限定数のグルコースの洞察(例えば、1つの洞察又は2つの洞察)を表す限定数の視覚要素を提示する一方で、例えば、グルコースグラフを表示することなく、又はユーザの現在のグルコースレベルに対応する数を表示することなく、他の情報の表示を防止するように構成される。
【0011】
全体を通して説明するように、視覚要素は、色領域、記号、形状、又は他の視覚要素などを介して、グルコースの洞察を視覚的に表すように構成される。例えば、グルコースモニタリングアプリケーションは、グルコース測定値を示す数字を含んだグルコースグラフを提示する代わりに、例えば、ユーザがグルコース範囲内にあることを示す緑色の色領域をユーザインターフェース内に提示することによって、ユーザのグルコースがグルコース範囲内にあることを示す視覚要素を提示してもよい。別の例として、グルコースモニタリングアプリケーションは、経時的なグルコース測定値の傾向又はある期間にわたるグルコース測定値の変化率などのようなグルコースの洞察を表す形状を提示することができる。従来のアプローチと比較して、この改善されたユーザインターフェースは、ユーザにとって重要であり、ユーザが容易に理解できるグルコースの洞察を提示し(例えば、緑色の色領域は、自分のグルコースが良好であることを意味する)、一方で、ユーザがまだ理解できない場合がある情報(例えば、グルコースグラフ)の表示を制限する。
【0012】
ユーザインターフェースを構成するために、グルコースモニタリングアプリケーションは、グルコースの洞察を異なる視覚要素にマッピングし、特定のユーザに対し、どのグルコースの洞察を所与の時間に提示するか、及びそれらの洞察をどのように提示するか、例えば、1つ以上の判定されたグルコースの洞察に基づいて、どの1つ以上の視覚要素を、その構成されたユーザインターフェースに組み込むかを制御する構成データを活用することができる。大まかに言えば、構成データは、特定のグルコースの洞察のためにどの視覚要素を使用すべきかを指定することができる。構成データはまた、様々なユーザ指定のプリファレンスを含むことができる。例えば、グルコースモニタリングアプリケーションは、ユーザインターフェースが一度に1つの洞察のみを提示することを指定するユーザ入力を受信することができる。また、構成データに保持されるユーザのプリファレンスは、「暗黙的」及び/又は「明示的」ユーザフィードバックに基づいていてもよい。
【0013】
ユーザのプリファレンスに加えて、構成データは、最初に、ユーザインターフェースが、それぞれの視覚要素を介して一度に1つの洞察を提示するように構成されるように、経時的にユーザに提示する洞察の進行を定義する規則を含むことができる。しかし、1つ以上の基準が満たされた後、それらの規則は、ユーザインターフェースを、それぞれの視覚要素を介して異なるタイプの2つの洞察を同時に提示するように構成可能としてもよい。そのような進行は、明らかにするたびに、より多くの、及び/又は異なるタイプの洞察をユーザインターフェース内に含めることを許容するような、いくつかの「表示項目(reveal)」を有し得る。ユーザインターフェースを介した異なる数の洞察を経時的に提示することにより、ユーザのグルコース、及び彼らのグルコースに与える彼らの行動の影響について、ユーザを教育することができる。したがって、構成されたユーザインターフェースに提示される洞察、並びに視覚要素を使用して洞察を提示する方法は、構成データに基づいて経時的に変化し得ることを理解されたい。
【0014】
グルコースの洞察を表すために視覚要素を提示することによって、本明細書で説明する改善されたユーザインターフェースは、ユーザが一目で容易に理解することができる情報を提供する。視覚要素が、例えば、ユーザの直近のグルコース測定値が所望の範囲内にあることを示す色を有する場合、ユーザは、ユーザインターフェースからこの洞察を一目で理解することができる。これは、グルコースグラフに焦点を当て、直近のグルコース測定値の表示を見つけ、表示の位置が所望の範囲に対応するグラフの領域内にあるかどうかを判断しなければならない場合とは対照的である。視覚要素を用いてグルコースの洞察を表すユーザインターフェースを構成することは、情報を表示するための画面空間が限定され得るとともに詳細な情報を取得するための入力が制限され得るスマートウォッチなどのモバイルデバイスで特に有利となる場合がある。
【0015】
更に、ユーザが把握しやすい方法で有意な洞察を表示するようにユーザインターフェースを構成し、一方で、ユーザにとって理解しづらくなり得る情報(例えば、グルコースグラフ)の提示を低減することにより、ユーザは、グルコースモニタリングアプリケーションによって生成される限られた数のグルコースの洞察(例えば、範囲内の時間)をより良く理解し、それに焦点を当てることができるようになる。これにより、ユーザは、自分のグルコースについての洞察をより良く理解することができるようになり、ユーザに、自分のグルコース及び長期健康を向上させるための有意な変化をもたらす。更に、構成データは、場合によっては、ユーザのグルコースに対する理解を向上させるため、ユーザに経時的に提示される洞察を調整する。したがって、改善されたユーザインターフェースは、グルコースモニタリングアプリケーションを利用するユーザの一貫性を向上させ、その結果、ユーザにとって、グルコース制御が向上するとともに、健康利益が長期間続くようになる。
【0016】
以下の説明では、まず、本明細書に記載の技法を用いることができる例示的な環境を説明する。次いで、例示的な環境並びに他の環境で実行することができる実装態様の詳細及び手順の例を説明する。例示的な手順の実行は、例示的な環境に限定されず、例示的な環境は、例示的な手順の実行に限定されない。
【0017】
環境例
図1は、本明細書に記載のグルコースの洞察を提示するためのユーザインターフェースを用いるように動作可能である実装態様の例における環境100を示す。図示された環境100は、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104を着用して示されている人102を含む。図示された環境100はまた、計算デバイス106、グルコースモニタリングデバイス104を着用するユーザ母集団108内の他のユーザ、及びグルコースモニタリングプラットフォーム110を含む。ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104、計算デバイス106、ユーザ母集団108、及びグルコースモニタリングプラットフォーム110は、ネットワーク112を介することを含めて、通信可能に接続される。
【0018】
代替的に又は追加的に、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104及び計算デバイス106は、1つ以上の無線通信プロトコル又は技法を使用するなど、他の方法で通信可能に接続することができる。例として、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104及び計算デバイス106は、Bluetooth(例えば、Bluetooth低エネルギーリンク)、近距離無線通信(nearfield communication、NFC)、5Gなどのうちの1つ以上を使用して互いに通信することができる。
【0019】
記載される技法によれば、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104は、人102のグルコースの測定値を提供するように構成されている。本明細書では、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイスを議論するが、グルコースモニタリングのためのユーザインターフェースは、グルコース測定値を提供することが可能な他のデバイス、例えば、フィンガースティック、パッチなどを必要とする血糖測定器などの非ウェアラブルグルコースデバイスと関連して生成及び提示できることを理解されたい。しかしながら、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104を含む実装態様では、例えば、人102のグルコースを示す分析物を連続的に検出し、かつグルコース測定値の生成を可能にするグルコースセンサで構成することができる。図示された環境100及び詳細な説明を通して、これらの測定値は、グルコース測定値114として表される。
【0020】
1つ以上の実装態様では、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104は、連続的グルコースモニタリングシステム(continuous glucose monitoring、「CGM」)システムである。本明細書で使用される場合、グルコースモニタリングに関連して使用される「連続的」という用語は、デバイスが、時間間隔を空けて(例えば、毎時、30分毎、5分毎など)、異なるデバイスと通信接続を確立すること(例えば、計算デバイスが、測定値のうちの1つ以上を取り出すためにウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104との無線接続を確立するとき)などに応答して、グルコース測定値114を生み出すように構成され得るように、実質的に連続して測定値を生み出すデバイスの能力を指すことができ、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104の構成の更なる態様と併せたこの機能性については、
図2に関連して更に詳しく説明する。
【0021】
加えて、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104は、無線接続を介するなどして、計算デバイス106にグルコース測定値114を伝送する。ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104は、例えば、これらの測定値がグルコースセンサを使用して生み出されるため、これらの測定値をリアルタイムで通信することができる。代替的又は追加的に、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104は、設定された時間間隔でグルコース測定値114を計算デバイス106に通信することができる。例えば、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104は、グルコース測定値114を計算デバイス106に5分毎に(それらが生み出されているときに)通信するように構成することができる。
【0022】
もちろん、グルコース測定値114が通信される間隔は、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、上記の例と異なっていてもよい。測定値は、計算デバイス106からの要求に基づくなど、記載される技法に従う他の基準に従って、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104によって計算デバイス106に通信することができる。いずれにしても、計算デバイス106は、人102のグルコース測定値114を、例えば、計算デバイス106のコンピュータ可読記憶媒体内に少なくとも一時的に維持することができる。
【0023】
モバイルデバイス(例えば、携帯電話)として図示されているが、計算デバイス106は、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、様々な様式で構成することができる。限定ではなく、例として、計算デバイス106は、異なるタイプのモバイルデバイス(例えば、ウェアラブルデバイス又はタブレットデバイス)として構成することができる。1つ以上の実装態様では、計算デバイス106は、グルコースモニタリングプラットフォーム110と関連付けられた専用デバイスとして構成することができ、例えば、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104からグルコース測定値114を取得し、グルコース測定値114に関連する様々な計算を実行し、グルコース測定値114及びグルコースモニタリングプラットフォーム110に関連する情報を表示し、グルコース測定値114をグルコースモニタリングプラットフォーム110に通信するなどを行う機能性を有する。
【0024】
加えて、計算デバイス106は、記載される技法に従って、2つ以上のデバイスを表してもよい。1つ以上の状況では、例として、計算デバイス106は、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ)及び携帯電話の両方に対応することができる。そのような状況では、これらのデバイス両方とも、例えば、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104からグルコース測定値114を受信し、ネットワーク112を介してそれらをグルコースモニタリングプラットフォーム110に通信し、グルコース測定値114に関連する情報を表示するなど、同じ動作のうちの少なくともいくつかを実行する能力があり得る。代替的には追加的に、異なるデバイスは、他のデバイスが有さない、又は計算命令を通して指定されたデバイスに制限される、異なる能力を有していてもよい。
【0025】
計算デバイス106が別個のスマートウォッチ及び携帯電話に対応する状況では、例として、スマートウォッチは、多様な生理学的マーカ(例えば、心拍数、心拍数変動性、呼吸、血流量など)及び人102の活動(例えば、ステップ又は他の運動)を測定する様々なセンサ及び機能性を備えて構成することができる。この状況では、携帯電話がこれらのセンサ及び機能性を備えて構成されていないことがあるか、又は制限された量のその機能性を含むことがあるが、他の状況では、携帯電話が同じ機能性を提供可能であってもよい。この特定の状況を続けると、携帯電話は、グルコースモニタリングに関連付けられた画像をキャプチャするためのカメラ、携帯電話がグルコース測定値114に関連する計算をより効率的に実行することを可能にする量の計算リソース(例えば、バッテリ及び処理速度)などの、スマートウォッチが有していない能力を有してもよい。スマートウォッチがそのような計算を実行可能である状況でも、計算命令は、両方のデバイスに負担をかけず、利用可能なリソースを効率的に利用するために、携帯電話に対するそれらの計算のパフォーマンスを制限することがある。この点で、計算デバイス106は、記載される技法の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書で論じられるものとは異なる方法で構成することができ、また、異なる数のデバイスを表してもよい。
【0026】
論じられる技法によれば、計算デバイス106は、グルコースの洞察を提示するためのユーザインターフェースを実装するように構成される。環境100において、計算デバイス106は、グルコースモニタリングアプリケーション116及び記憶デバイス118を含む。ここで、グルコースモニタリングアプリケーション116は、ユーザインターフェース構成モジュール120を含む。更に、グルコース測定値114及び構成データ122は、記憶デバイス118に記憶されて示されている。記憶デバイス118は、1つ以上のデータベース、並びにグルコース測定値114及び構成データ122を記憶することが可能な他のタイプのストレージを表し得る。
【0027】
1つ以上の実装態様では、グルコース測定値114及び/又は構成データ122は、少なくとも部分的に計算デバイス106から離れて、例えば、グルコースモニタリングプラットフォーム110のストレージに記憶されて、グルコースの洞察を提示するためのユーザインターフェースを構成及び出力する(例えば、表示する)ことに関連して取り出されるか、又は別様にアクセスされ得る。例として、グルコース測定値114及び/又は構成データ122は、概して、ユーザ母集団108のグルコース測定値及び/又は構成データ122とともにグルコースモニタリングプラットフォーム110のストレージに記憶することができ、そのデータの一部は、グルコースの洞察を提示するためのユーザインターフェースを表示するために、必要に応じて取り出され得るか、又は別様にアクセスされ得る。
【0028】
大まかに言えば、グルコースモニタリングアプリケーション116は、ユーザのグルコースに関する洞察がカスタマイズされた状態で提示できるようにする、ユーザとの相互作用をサポートするように構成される。これは、例えば、処理のために(例えば、グルコースの洞察を判定するために)グルコース測定値114を取得すること、(例えば、オンボーディング処理及び/又はユーザフィードバックを通して)ユーザに関する情報を受信すること、アラートを出力させること、情報を医療提供者に通信させること、情報をグルコースモニタリングプラットフォーム110に通信させることなどを含むことができる。
【0029】
1つ以上の実装態様では、グルコースモニタリングアプリケーション116はまた、グルコースの洞察を提示するためのユーザインターフェースに関連してグルコースモニタリングプラットフォーム110のリソースを活用する。上述したように、例として、グルコースモニタリングプラットフォーム110は、ユーザ(例えば、人102)及び/又はユーザ母集団108のユーザに関連付けられたグルコース測定値114及び構成データ122などのデータを記憶するように構成することができる。グルコースモニタリングプラットフォーム110はまた、グルコースモニタリングアプリケーション116に対する更新及び/又は追加を提供することができる。更にまた、グルコースモニタリングプラットフォーム110は、アルゴリズム(例えば、機械学習アルゴリズム)を訓練、維持、及び/又は展開して、人102及びユーザ母集団108のユーザから収集された豊富なデータを使用することなどによって、グルコースの洞察を判定することに関連して予測を生成することができる。1つ以上のそのようなアルゴリズムは、典型的なパーソナル計算デバイス、例えば、ほんの数例を挙げると、携帯電話、ラップトップ、タブレットデバイス、及びウェアラブルのリソースを超える計算リソースの量を必要とする場合がある。それでもなお、グルコースモニタリングプラットフォーム110は、そのようなアルゴリズムを動作させるために必要とされるリソース、例えば、クラウドストレージ、サーバデバイス、仮想化リソースなどを含むか、又は別様にそれらへアクセスすることができる。グルコースモニタリングプラットフォーム110は、ユーザインターフェースを介したグルコースの洞察の提示を可能にすることに関連してグルコースモニタリングアプリケーション116が活用する様々なリソースを提供することができる。
【0030】
記載される技法によれば、グルコースモニタリングアプリケーション116は、ユーザインターフェース構成モジュール120を利用して、グルコースの洞察を提示する1つ以上のユーザインターフェースを構成し、出力させるように構成される。ユーザインターフェース構成モジュール120は、例として、ユーザインターフェース124を構成することができ、グルコースモニタリングアプリケーション116は、計算デバイス106のディスプレイデバイスを介して、構成されたユーザインターフェース124を表示させることができる。例として、ユーザインターフェース構成モジュール120は、それぞれのグルコースの洞察を表す1つ以上の視覚要素を含むように構成データ122に基づいてユーザインターフェース124を構成することができる。
【0031】
大まかに言えば、構成データ122は、所与の時間にどのグルコースの洞察が特定のユーザに提示されるか、及びそれらの洞察がどのように提示されるかを制御する。1つ以上の実装態様では、例として、構成データ122は、ユーザ指定のプリファレンスを含んでもよい。例えば、グルコースモニタリングアプリケーション116は、ユーザインターフェース124が一度に1つの洞察のみを提示することを指定するユーザ入力を受信してもよい。この状況では、グルコースモニタリングアプリケーション116により、このプリファレンスを構成データ122内に保持することができ、そのため、ユーザインターフェース構成モジュール120がユーザインターフェース124を構成するときに、モジュールは、それぞれの視覚要素を介して、判定された洞察を一度に1つだけ提示するようにインターフェースを構成する。
【0032】
代替的又は追加的に、構成データ122は、ユーザに提示するための洞察の進行を経時的に定義する規則を含むことができ、初めに、ユーザインターフェース構成モジュール120を制限して、一度に1つの洞察をそれぞれの視覚要素を介して提示するようにユーザインターフェース124を構成する。しかしながら、1つ以上の基準が満たされた後は、それらの規則は、ユーザインターフェース構成モジュール120が、異なるタイプの2つの洞察をそれぞれの視覚要素を介して同時に提示するようにユーザインターフェース124を構成することを許可してもよい。そのような進行は、明らかにするたびに、より多くの、及び/又は異なるタイプの洞察をユーザインターフェース内に含めることを許容するような、いくつかの「表示項目」を有し得る。このようにして、経時的にユーザインターフェース124を介して異なる数の洞察を提示することにより、ユーザインターフェース構成モジュール120は、ユーザのグルコース及びユーザのグルコースに対するユーザの行動の影響について、ユーザを教育することができる。また、そのような進行の規則はまた、1つ以上の基準が満たされた後は、ユーザインターフェース構成モジュール120が、グルコース測定値114を経時的にプロットしたグルコースグラフを1つ以上のグルコースの洞察と同時に提示するようにユーザインターフェース124を構成できるように定義することができる。
【0033】
上記及び下記で論じられるように、記載される技法に従わずに、ユーザのグルコース測定値114に基づいて、様々な洞察が判定され得る。グルコースを、例えば、連続的に測定し、そのような測定値を記載するデータを取得するコンテキストにおいて、
図2の以下の説明を考察する。
【0034】
図2は、
図1のウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104の例示的な実装態様200をより詳細に示す。特に、図示された実施例200は、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104の上面図及び対応する側面図を含む。ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104は、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、実装態様において以下の説明から様々な方法で変化し得ることを理解されたい。上述したように、例として、グルコースの洞察を提示するためのユーザインターフェースは、非ウェアラブルデバイス(例えば、フィンガースティックを必要とする血糖測定器)、パッチなどのグルコースモニタリングのための他のタイプのデバイスに関連して構成及び表示(又は他の方法で出力)され得る。
【0035】
この実施例200では、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104は、センサ202及びセンサモジュール204を含んで示されている。ここでは、センサ202は、側面図で描写されており、例えば、人102の皮膚206に皮下挿入されている。センサモジュール204は、上面図において破線の長方形として描写されている。ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104はまた、図示の実施例200において送信機208を含む。センサモジュール204のために破線の長方形を使用して、それが送信機208のハウジング内に収容されるか、又は別様に実装され得ることを示している。この実施例200では、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104は、接着パッド210及び取り付け機構212を更に含む。
【0036】
動作中、センサ202、接着パッド210、及び取り付け機構212は、アプリケーションアセンブリを形成するように組み立てられ得、アプリケーションアセンブリは、描写されているようにセンサ202が皮下挿入されるように皮膚206に適用されるように構成されている。そのような状況で、送信機208は、取り付け機構212などを介して皮膚206に適用された後、アセンブリに取り付けることができる。代替的に、送信機208は、アプリケーションアセンブリの一部として組み込むことができ、そのため、センサ202、接着パッド210、取り付け機構212、及び送信機208(センサモジュール204を有する)は、全て一度に皮膚206に適用することができる。1つ以上の実装態様では、このアプリケーションアセンブリは、別個のセンサアプリケータ(図示せず)を使用して皮膚206に適用される。従来の血糖測定器が必要とする指先穿刺とは異なり、ユーザが開始するウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104の適用は、ほぼ無痛であり、血液の抜き取りを必要としない。更に、自動センサアプリケータは、概して、人102が、臨床医又は医療提供者の補助なしに、センサ202を皮膚206の皮下に埋め込むことを可能にする。
【0037】
このアプリケーションアセンブリは、接着パッド210を皮膚206から剥がすことによっても取り外すことができる。図示のウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104及びその様々な構成要素は、単なる1つの例示的なフォームファクタであり、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104及びその構成要素は、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、異なるフォームファクタを有し得ることを理解されたい。
【0038】
動作中、センサ202は、無線接続又は有線接続であり得る少なくとも1つの通信チャネルを介してセンサモジュール204に通信可能に結合される。センサ202からセンサモジュール204への、又はセンサモジュール204からセンサ202への通信は、能動的又は受動的に実装することができ、これらの通信は、連続的(例えば、アナログ)又は離散的(例えば、デジタル)とすることができる。
【0039】
センサ202は、センサ202から少なくとも部分的に独立している事象に応答して変化するか、又は変化を引き起こすデバイス、分子、及び/又は化学物質であってもよい。センサモジュール204は、センサ202への変化又はセンサ202に起因する変化の指示を受信するように実装されている。例えば、センサ202は、グルコース及び酸素と反応して、電極を含み得るセンサモジュール204によって電気化学的に検出可能な過酸化水素を形成するグルコースオキシダーゼを含むことができる。この例では、センサ202は、1つ以上の測定技法を使用してグルコースレベルを示す血液又は間質液中の分析物を検出するように構成されているグルコースセンサとして構成することができる、又はグルコースセンサを含むことができる。1つ以上の実装態様では、センサ202はまた、乳酸レベルなどの他のマーカを示す血液又は間質液中の分析物を検出するように構成されてもよく、これにより、グルコースの洞察を判定することに関連して様々な予測を生成する際の精度を改善することができる。追加的又は代替的に、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104は、他のマーカを示す分析物を検出するために、センサ202に追加のセンサを含むことができる。
【0040】
別の例では、センサ202(又はウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104の追加のセンサ、図示せず)は、第1及び第2の導電体を含むことができ、センサモジュール204は、センサ202の第1及び第2の導電体間の電位の変化を電気的に検出することができる。この例では、センサモジュール204及びセンサ202は、電位の変化が温度変化に対応するように熱電対として構成されている。いくつかの例では、センサモジュール204及びセンサ202は、単一の分析物、例えば、グルコースを検出するように構成されている。他の例では、センサモジュール204及びセンサ202は、複数の分析物、例えば、ナトリウム、カリウム、二酸化炭素、及びグルコースを検出するように構成されている。代替的又は追加的に、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104は、1つ以上の分析物(例えば、ナトリウム、カリウム、二酸化炭素、グルコース、及びインスリン)だけでなく、1つ以上の環境条件(例えば、温度)も検出するための複数のセンサを含む。したがって、センサモジュール204及びセンサ202(及び任意の追加のセンサ)は、1つ以上の分析物の存在、1つ以上の分析物の不在、及び/又は1つ以上の環境条件の変化を検出し得る。
【0041】
1つ以上の実装態様では、センサモジュール204は、プロセッサ及びメモリ(図示せず)を含むことができる。センサモジュール204は、プロセッサを活用することにより、上で考察される変化を示すセンサ202との通信に基づいてグルコース測定値114を生成することができる。センサ202からのこれらの通信に基づいて、センサモジュール204は、少なくとも1つのグルコース測定値114を含む通信可能なデータパッケージを生成するように更に構成される。1つ以上の実装態様では、センサモジュール204は、限定ではなく例として、センサ識別子、センサの状態、グルコース測定値114に対応する温度、グルコース測定値114に対応する他の分析物の測定値などを含む追加のデータを含むようにこれらのパッケージを構成することができる。このようなパケットは、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、少なくとも1つのグルコース測定値114に加えて、様々なデータを含むことができることを理解されたい。
【0042】
ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104が無線送信用に構成される実装態様では、送信機208は、グルコース測定値114をデータストリームとして計算デバイスに無線で送信することができる。代替的に又は追加的に、センサモジュール204は、グルコース測定値114を(例えば、センサモジュール204のメモリ及び/又はウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104の他の物理的コンピュータ可読記憶媒体に)バッファリングし、後ほど様々な間隔、例えば、時間間隔(1秒毎、30秒毎、1分毎、5分毎、1時間毎など)、記憶間隔(バッファリングされたグルコース測定値114がデータの閾値量又は測定値の数に達するとき)などにおいて、バッファリングされたグルコース測定値114を送信機208に送信させてもよい。
【0043】
環境の例及びウェアラブルグルコースモニタリングデバイスの例を考察してきたが、次に、1つ以上の実装態様による、デジタルメディア環境におけるグルコースの洞察を提示するためのユーザインターフェースのための技法の詳細についていくつかの例の説明を考察する。
【0044】
グルコースの洞察を提示するためのユーザインターフェース
図3は、
図1のグルコースモニタリングアプリケーションが、ユーザインターフェース構成モジュール及びグルコース洞察エンジンを活用して、表示のためのユーザインターフェースを構成するシステムの実施例300を示す。図示された実施例300は、
図1から、ユーザインターフェース構成モジュール120を有するグルコースモニタリングアプリケーション116を含み、グルコース測定値114及び構成データ122も含む。
【0045】
図示された実施例300では、グルコースモニタリングアプリケーション116は、グルコース洞察エンジン302を更に含む。大まかに言えば、グルコース洞察エンジン302は、グルコース測定値114を処理して、例えば、人102のグルコースに関する1つ以上のグルコースの洞察304を判定するように構成される。ユーザインターフェース構成モジュール120は、グルコースの洞察304を表す1つ以上の視覚要素を提示するために、構成データ122に基づいてユーザインターフェースを構成するように構成される。これは、判定されたグルコースの洞察304を表す視覚要素を選択する、又は別様に判定することを含む。これらのステップの出力として、ユーザインターフェース構成モジュール120は、判定されたグルコースの洞察304を示す選択された視覚要素306を有する構成されたユーザインターフェース124を生み出す。
【0046】
上述したように、グルコース洞察エンジン302は、グルコースの洞察304を判定するように構成される。ここで、グルコース洞察エンジン302は、グルコース測定値114を取得することが示されている。限定ではなく例として、グルコース洞察エンジン302は、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104、記憶デバイス118、又はグルコースモニタリングプラットフォーム110のストレージのうちのいずれか1つ以上からグルコース測定値114を取得することができる。特に、グルコース洞察エンジン302は、人102のグルコース測定値を取得することができる。加えて、人102は、計算デバイス106のユーザに対応してもよく、それにより、人102は、自分のグルコースについて判定されたグルコースの洞察304を示す選択された視覚要素306を含む構成されたユーザインターフェース124を見ることができる。加えて又は代替的に、グルコース洞察エンジン302は、ユーザ母集団108の他のユーザのグルコース測定値114を取得し、ユーザ母集団108のユーザのグルコースに関連して人102のグルコースについてのグルコースの洞察304を判定することができる。
【0047】
確かに、グルコース洞察エンジン302は、1つ以上の実装態様において、人102のグルコース測定値114及び/又はユーザ母集団108の他のユーザのグルコース測定値114のみに基づいてグルコースの洞察を判定することに限定されなくてもよい。代わりに、グルコース洞察エンジン302は、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、様々な他のデータに更に基づいてグルコースの洞察304を判定することができる。限定ではなく例として、グルコース洞察エンジン302は、他の生理学的マーカ(例えば、心拍数、心拍数変動性、呼吸、血流速度など)、フィットネス又は活動(例えば、ステップ、活動タイプ、パフォーマンスなど)、健康事象、投薬計画及び/又は服用した薬、食事、ストレス、睡眠、回復事象(例えば、瞑想、マッサージ)などを記述するデータに基づいてグルコースの洞察304を判定することができる。
【0048】
更に、グルコース洞察エンジン302は、グルコース測定値114に基づいて様々なグルコースの洞察304を判定するように構成されてもよい。所与の時間において、例として、グルコース洞察エンジン302は、単一のグルコースの洞察304を判定してもよく、又は複数のグルコースの洞察304を判定してもよい。グルコースの洞察304は、限定ではなく例として、ほんの数例を挙げると、現在のグルコース測定値114、現在のグルコース測定値114が異なる日の同じ又は同様の時刻についての1つ以上の他のグルコース測定値114と比較してどうか、1つ以上のグルコース測定値114が異なる日の同じ食事(例えば、朝食、間食、昼食、又は夕食)についての1つ以上の他のグルコース測定値114と比較してどうか、現在のグルコース測定値114がグルコース範囲を下回っているか、グルコース範囲内にあるか、若しくはグルコース範囲を上回っているか、ある期間にわたるグルコース測定値114の傾向(例えば、グルコース測定値の値が上記期間にわたって増加しているか、減少しているか、又は一定であるか)、ある期間にわたるグルコース測定値114の変化率(例えば、グルコース測定値の値が上記期間にわたってどれだけ速く増加又は減少しているか)、上記期間にわたるグルコース測定値114の変動性、及び第1の期間(例えば、「現在の」期間)におけるグルコース測定値114の変動性が1つ以上の他の期間(例えば、1つ以上の履歴期間)におけるグルコース測定値114の変動性と比較してどうかを含むことができる。
【0049】
1つ以上の実装態様では、グルコース測定値114が比較される上記の範囲は、1日にわたって可変であってもよい。例えば、その範囲は、判定された食事時間又は判定された運動時間のあたりではより広く、判定された食間時間及び夜ではより狭くてもよい。代替的又は追加的に、上述の範囲は、例えば、人102が、人102のグルコースをより良く制御する行動を発展又は変化させた結果、人102のグルコース測定値114の変動性が以前よりも少ないという判定に応答してなど、経時的に狭くなってもよい。1つ以上の実装態様では、範囲は、人102の医療提供者によって設定(又は最初に設定)されてもよい。医療提供者は、その後に範囲を更新するために(例えば、提供者ポータルを通して)アクセスを有してもよく、及び/又はグルコースモニタリングアプリケーション116若しくはグルコースモニタリングプラットフォーム110は、例えば、上述の様式又は他の方法で範囲を更新してもよい。更にまた、その範囲は、グルコース測定値114を生み出すためにグルコースモニタリングアプリケーション116とオンボーディングしている間、及び/又はウェアラブルグルコースモニタリングシステム104を開始している間などに、グルコースモニタリングアプリケーション116のユーザ(例えば、人)によって設定(又は最初に設定)されてもよい。医療提供者と同様に、ユーザは、その後に範囲を更新するために(例えば、グルコースモニタリングアプリケーション116を介して)アクセスを有してもよく、及び/又はグルコースモニタリングアプリケーション116若しくはグルコースモニタリングプラットフォーム110は、例えば、上述の様式又は他の方法で範囲を更新してもよい。しかしながら、少なくとも1つの実装態様では、グルコースモニタリングアプリケーション116は、ユーザがこの範囲を設定及び/又は更新することを防止することができる。更に、医療提供者(例えば、ポータルを介して)及び/又はユーザ(例えば、グルコースモニタリングアプリケーションを介して)は、食事時間前後又は夜間の異なるグルコース範囲など、異なる期間(例えば、異なる時刻)に対して異なるグルコース範囲を設定することが可能であってもよい。グルコースの洞察を判定するためにグルコース測定値が比較される1つ又は複数の範囲は、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、多くの方法で変動し得ることを理解されたい。
【0050】
ここで、ユーザインターフェース構成モジュール120は、グルコースの洞察304を取得することが示されている。ユーザインターフェース構成モジュール120は、この実施例300では、グルコースモニタリングアプリケーション116、ひいては、計算デバイス106に対してローカルとして示されるグルコース洞察エンジン302からグルコースの洞察304を取得するように示されているが、1つ以上の実装態様では、ユーザインターフェース構成モジュール120は、異なるソースからグルコースの洞察304を取得することができる。例えば、ユーザインターフェース構成モジュール130は、グルコースモニタリングプラットフォーム110又は計算デバイス106から離れた異なるソースからネットワーク112を介してグルコースの洞察304を取得することができる。したがって、この目的のために、グルコース洞察エンジン302は、1つ以上の実装態様において、グルコースモニタリングプラットフォーム110及び/又は異なるリモートソースに少なくとも部分的に実装することができる。しかしながら、少なくとも1つの実装態様では、グルコース洞察エンジン302は、グルコースモニタリングプラットフォーム110に完全に実装することができる。
【0051】
これを考慮すると、ユーザインターフェース構成モジュール120は、ローカルソースから(例えば、グルコース洞察エンジン302が計算デバイス106にローカルで実装されるとき)、リモートソースから(例えば、グルコース洞察エンジン302が計算デバイス106から離れたグルコースモニタリングプラットフォーム110において実装されるとき)、又はローカルソースとリモートソースとの何らかの組み合わせから(例えば、グルコース洞察エンジン302が部分的に計算デバイス106において実装され、部分的にグルコースモニタリングプラットフォーム110において実装されるとき)、1つ以上のグルコースの洞察304を取得することができるようになる。グルコース洞察エンジン302が部分的に計算デバイス106において実装され、部分的にグルコースモニタリングプラットフォーム110において実装される状況では、計算デバイス106のその部分及びグルコースモニタリングプラットフォーム110の部分は、例えば、特定の洞察を提供するレイテンシを低減するために、及び/又は特定の洞察を判定することが計算デバイス106の動作にとって負担となる(又は単に計算デバイス106のリソースでは不可能である)計算リソースの量を必要とし得ることから、異なるグルコースの洞察304を判定することができる。ユーザインターフェース構成モジュール120は、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、異なるソースから1つ以上のグルコースの洞察304を取得できることを理解されたい。
【0052】
グルコースの洞察304に基づいて、ユーザインターフェース構成モジュール120は、ユーザインターフェースを構成し、ひいては、例えば、取得されたグルコースの洞察304を示す、選択された視覚要素306とともに、構成されたユーザインターフェース124を生み出す。特に、ユーザインターフェース構成モジュール120は、構成データ122に従って、構成されたユーザインターフェース124を生み出す。上述したように、構成データ122は、概して、所与の時間に特定のユーザにどのグルコースの洞察を提示するか、及びそれらの洞察をどのように提示するか、例えば、どの1つ以上の視覚要素を構成されたユーザインターフェース124に組み込むかを、その1つ以上の判定したグルコース洞察304に基づいて制御する。
【0053】
1つ以上の実装態様では、例として、構成データ122は、ユーザ指定のプリファレンスを含んでもよい。例えば、グルコースモニタリングアプリケーション116は、ユーザインターフェース124が一度に1つの洞察のみを提示することを指定するユーザ入力を受信してもよい。この状況では、グルコースモニタリングアプリケーション116により、このプリファレンスを構成データ122内に保持することができ、そのため、ユーザインターフェース構成モジュール120がユーザインターフェース124を構成するときに、モジュールは、それぞれの視覚要素を介して、判定された洞察を一度に1つだけ提示するようにインターフェースを構成する。構成データ122内に保持されるユーザプリファレンスは、ユーザフィードバックに基づいていてもよい。
【0054】
構成データ122がユーザフィードバックに基づくプリファレンスを保持する実装態様では、このフィードバックは「明示的」又は「暗黙的」であり得る。本明細書で使用される場合、「明示的フィードバック」という用語は、ユーザインターフェースの一部として表示される視覚要素に関連してユーザが意図的に提供するフィードバックを指す。例として、視覚要素に関するフィードバックを提供するように促され(例えば、視覚要素に関して選択可能な上向きの親指又は下向きの親指を表示することによって)、次いで、そのようなフィードバックを提供する(例えば、上向きの親指又は下向きの親指を選択することによって)ユーザは、視覚要素に関するフィードバックを意図的に提供し、したがって、明示的フィードバックを提供する。明示的フィードバックの別の例は、視覚要素について、例えば、5つ星又は1~10のうちの評価を提供することである。フィードバックを提供するようにユーザに促すのではなく、明示的なフィードバックは、構成されたユーザインターフェース124の一部として特定の視覚要素を表示しないというユーザ選択を含むこともできる。この一例は、判定されたグルコースの洞察に基づいて異なる色を有する視覚要素を表示しない選択であり、例えば、これは、ユーザが色盲であり、したがって、異なる色を区別することができない状況に当てはまり得る。別の例としては、ユーザが、構成されたユーザインターフェース124の一部としてグルコース傾向グラフを表示しないことを選択する場合である。視覚要素を表示しないこと(例えば、視覚要素を省略するためのフィードバック)に加えて、明示的なユーザフィードバックは、洞察、現在のグルコース数、グルコースの傾向(例えば、増加、減少、又は一定のまま)を示す形状を示すことができる色領域を表示するための肯定的選択など、様々な視覚要素を肯定的に表示するための選択も含むことができる。ユーザは、記載される技法に従って、どの視覚要素を表示するか、どの視覚要素を表示しないか、どの視覚要素をユーザが好むか、どの視覚要素をユーザが好まないかなどに関する様々な明示的なフィードバックを提供できることを理解されたい。この明示的なフィードバックは、どの視覚要素を構成されたユーザインターフェース124に含めると判定するかを制御するために、構成データ122に取得し、保持してもよい。
【0055】
上述したように、フィードバックは暗黙的であってもよい。本明細書で使用される場合、「暗黙的フィードバック」という用語は、視覚要素に関して明示的ではないが、視覚要素に対するプリファレンス又は非プリファレンスを示す視覚要素に関連して検出されたユーザアクションに対応するフィードバックを指す。例として、暗黙的フィードバックは、情報を取得するために異なるビュー又は異なる視覚要素にナビゲートすることを含むことができる。また、暗示的フィードバックは、例えば、ほんの数例を挙げると、グルコースモニタリングアプリケーション116の使用が以前よりも少ないこと(例えば、視覚要素を見ることが少なくなっていること)、グルコース値及び/又は他の健康インジケータによって測定されるようなグルコース目標(例えば、低下させること又は安定したままとすること)を達成するのに有害となり得る方法で行動すること、異なるアプリケーションに切り替えること、及び通知を却下又はスヌージングすることを含むことができる。明示的フィードバックと同様に、ユーザインターフェース構成モジュール120は、記載される技法に従って、どの視覚要素を表示すべきか、どの視覚要素を表示すべきでないか、どの視覚要素をユーザが好むか、どの視覚要素をユーザが好まないかなどに関する様々な暗黙的なフィードバックをキャプチャすることができる。この暗黙的なフィードバックは、どの視覚要素を構成されたユーザインターフェース124に含めると判定するかを制御するために、構成データ122において取得し、保持してもよい。
【0056】
ユーザのプリファレンスに加えて、構成データ122は、経時的にユーザに提示するための洞察の進行を定義する規則を含むことができ、そのため、最初、ユーザインターフェース構成モジュール120は、それぞれの視覚要素を介して一度に1つの洞察を提示するようにユーザインターフェース124を構成することに制限され。しかしながら、1つ以上の基準が満たされた後は、それらの規則は、ユーザインターフェース構成モジュール120が、異なるタイプの2つの洞察をそれぞれの視覚要素を介して同時に提示するようにユーザインターフェース124を構成することを許可してもよい。そのような進行は、明らかにするたびに、より多くの、及び/又は異なるタイプの洞察をユーザインターフェース内に含めることを許容するような、いくつかの「表示項目」を有し得る。このようにして、経時的にユーザインターフェース124を介して異なる数の洞察を提示することにより、ユーザインターフェース構成モジュール120は、ユーザのグルコース及びユーザのグルコースに対するユーザの行動の影響について、ユーザを教育することができる。また、そのような進行の規則は、1つ以上の基準が満たされた後は、ユーザインターフェース構成モジュール120が、グルコース測定値114を経時的にプロットしたグルコースグラフを1つ以上のグルコースの洞察と同時に提示するようにユーザインターフェース124を構成できるように定義することができる。構成データ122は、記載される技法に従って、様々な方法で、構成されたユーザインターフェース内のそれぞれの視覚要素を介してどのグルコースの洞察を提示できるかを制御できることを理解されたい。
【0057】
更に、構成データ122は、判定されたグルコースの洞察に応じてグルコースの洞察をどのように提示するかを制御する。大まかに言えば、構成データ122は、判定された特定のグルコースの洞察304に対してどの視覚要素を使用するかを指定することができる。例として、構成データ122は、第1のグルコースの洞察(例えば、人102の直近のグルコース測定値114が範囲を上回る)に対して、第1の着色視覚要素(例えば、オレンジ色領域)を含むようにユーザインターフェースを構成し、第2のグルコースの洞察(例えば、人102の直近のグルコース測定値114が範囲内にある)に対して、第2の着色視覚要素(例えば、緑色領域)を含むようにユーザインターフェースを構成し、第3のグルコースの洞察(例えば、人102の直近のグルコース測定値114が範囲を下回る)に対して、第3の着色視覚要素(例えば、黄色領域)を含むようにユーザインターフェースを構成するよう定義してもよい。
【0058】
1つ以上の実装態様では、構成データ122は、グルコースの洞察の視覚要素へのマッピングを含み、それにより、ユーザインターフェース構成モジュール120は、判定されたグルコースの洞察304に応じて、ユーザインターフェースに含める視覚要素を選択又は他の方法で判定する。例えば、このマッピングは、視覚要素及びそれぞれのグルコースの洞察のリストであってもよく、グルコースの洞察が得られた場合、ユーザインターフェース構成モジュール120は、リストを参照してそれぞれの視覚要素を識別することができる。代替的に又は追加的に、そのようなリストは、ユーザインターフェース構成モジュール120が処理してユーザインターフェースを構成する1つ以上の視覚要素を判定するif/thenステートメントを含む論理として構成されてもよく、それにより、所与のグルコースの洞察が受信された「場合」、ユーザインターフェース構成モジュール120はステートメントを処理して、ユーザインターフェースで「次に」使用される視覚要素を識別することができる。構成データ122は、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、異なる方法で、構成されたユーザインターフェース124の一部として「どのように」洞察を提示するかを制御することができる。異なる視覚要素とともに提示され得るユーザインターフェースのコンテキストにおいて、
図4~
図12の以下の説明を考察する。
【0059】
図4は、経時的にユーザのグルコース測定値の値をプロットするグルコースグラフを表示するユーザインターフェースの実装態様の実施例400を示す。図示された実施例400は、
図1から、ディスプレイデバイス、例えば、タッチスクリーンを介してユーザインターフェース124の例を表示する計算デバイス106の例を含む。
【0060】
ここで、ユーザインターフェース124は、(例えば、人102の)グルコース測定値114のうちの1つ以上を経時的にプロットするグルコースグラフ402を含む。図示された実施例400では、プロットされたグルコース測定値114がグルコースグラフ402に表示される期間は、12時間である。ユーザインターフェース124はまた、3時間の期間、5時間の期間、及び24時間の期間を含む異なる期間にわたってプロットされたグルコース測定値114を表示するために選択可能な選択可能要素を含む。グルコースモニタリングアプリケーション116は、本明細書に記載される技術の趣旨又は範囲から逸脱することなく、異なる期間にわたってグルコースグラフ402上にグルコース測定値114をプロットできることを理解されたい。しかし、1つ以上の実装態様では、これらの期間は、現在の時間に先行する期間に対応し、例えば、ユーザが、現在のグルコース値に至るグルコースのパターンをレビューできるようにする。
【0061】
しかしながら、場合によっては、経時的にプロットされたグルコース測定値114が何を意味するかについて、ユーザが混乱することもある。結果として、それらのユーザは、データから洞察を引き出すことができない場合があり、したがって、健康目標、例えば、グルコースベースの目標を達成するためにグルコースの洞察に従って彼らの行動に影響を及ぼすことができない。言い換えれば、グルコース測定値114を経時的にプロットするグルコースグラフは、一部のユーザにとって理解及び把握が困難である場合がある。グルコースグラフ402から何らかの洞察を判定することができるユーザであっても、グルコースグラフ402からそのような洞察を判定することは、複数のグルコース測定値114の各々についての個々の値を見るために、異なるユーザインターフェースに切り替えること、又はグラフ上の個々の測定値表現に関してユーザ入力を提供することを必要とする場合があるため、面倒となり得る。グルコースグラフ402のみからそのような洞察を判定することはまた、例えば、ユーザが、グルコース範囲の上方値及び下方値を知っているか、推測する必要があり得るなど、正確な洞察を行うために必要な様々なパラメータに関してユーザが既に知っているか、又はそれに関して推測する必要があり得る。しかし、そのような推測を行うことは、グルコース範囲が1日の過程を通して変化する場合などは、非実用的であり得る。
【0062】
いずれにしても、グルコースグラフ402は、一部のユーザ(例えば、新しいユーザ)に対して、それらのユーザが、グルコースグラフ内のパターンが彼らの健康についての何を意味するかを理解する前に、あまりにも多くの情報を提示する場合がある。結果として、グルコースグラフ402を提示することは、ユーザを圧倒し、苛立たせる場合があり、彼らがグルコースモニタリングアプリケーションを使用しなくなる原因となる。そうすることは、ユーザがグルコースモニタリングアプリケーションを利用することから得られる健康上の利益の認識を妨げる可能性があり、したがって、ユーザの健康の更なる悪化をもたらす。グルコースグラフの提示とは対照的に、判定されたグルコースの洞察を表す視覚要素を提示するユーザインターフェースについての以下の説明を考察する。
【0063】
図5は、あるユーザについて判定されたグルコースの洞察を表す視覚要素を表示するユーザインターフェースの実装態様の実施例500を示す。
【0064】
図示された実施例400と同様に、図示された実施例500は、
図1から、ディスプレイデバイス、例えば、タッチスクリーンを介してユーザインターフェース124の例を表示する計算デバイス106の例を含む。しかし、実施例400とは対照的に、図示された実施例500に示されるユーザインターフェース124は、グルコースグラフを含まない。代わりに、ユーザインターフェース124は、この実施例500では、例えば、グルコースグラフの表示なしに、かつユーザの現在のグルコースに対応する数字の表示なしに、視覚要素502を含む。
【0065】
この実施例500では、視覚要素502は、ユーザ、例えば、人102について判定されたグルコースの洞察を表す。
図3のコンテキストでは、グルコース洞察エンジン302はグルコースの洞察を判定し、ユーザインターフェース構成モジュール120は、視覚要素502を含むようにユーザインターフェース124を構成する。ユーザインターフェース構成モジュール120は、少なくとも部分的に、視覚要素502を判定するために構成データ122を参照、又は別様に処理することによって、ユーザインターフェース124を構成することができ、例えば、構成データ122は、判定されたグルコースの洞察に基づいてどの視覚要素を表示するかを指定することができる。
【0066】
1つ以上の実装態様では、視覚要素502は、判定されたグルコースの洞察に応じて異なる色で構成され得る色領域に対応する。例えば、ユーザインターフェース構成モジュール120は、第1のグルコースの洞察の判定に応答する第1の色、第2のグルコースの洞察の判定に応答する第2の色、第3のグルコースの洞察の判定に応答する第3の色などを有する色領域を含むようにユーザインターフェース124を構成することができる。具体的には、ユーザインターフェース構成モジュール120は、人102の直近のグルコース測定値114が所望のグルコース範囲を上回る(例えば、70~180mg/dLの範囲を上回る)という判定に応答して第1の色(例えば、オレンジ色)を有する色領域を含み、人102の直近のグルコース測定値が所望の範囲内(例えば、70~180mg/dLの間の範囲)であるという判定に応答して第2の色(例えば、緑色)を有する色領域を含み、人102の直近のグルコース測定値114が所望のグルコース範囲を下回る(例えば、70~180mg/dLの範囲を上回る)という判定に応答して第3の色(例えば、赤色又は黄色)を有する色領域を含むように、ユーザインターフェース124を構成することができる。
【0067】
上述の例は、色領域をどのように使用できるかの一例に過ぎず、色領域の色に対応する視覚要素は、記載される技法に従って、様々な色のうちのいずれかを有して様々なグルコースの洞察を表すことができることを理解されたい。例えば、色領域を構成する色は、人102のグルコース測定値の変動性に対応してもよく、そのため、グルコース洞察エンジン302が、変動性が低いと判定した場合、ユーザインターフェース構成モジュール120は、正の洞察に対応する色(例えば、緑色)を有する色領域を含むようにユーザインターフェース124を構成し、かつそのため、グルコース洞察エンジン302が、変動性が高いと判定した場合、ユーザインターフェース構成モジュール120は、負の洞察又はユーザが注意すべき洞察に対応する色(例えば、赤色又はオレンジ色)を有する色領域を含むようにユーザインターフェース124を構成する。実際に、異なるユーザインターフェースは、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、異なる洞察を表すために異なる色を有する色領域を用いて構成することができる。
【0068】
代替的又は追加的に、1つ以上の色領域は、色領域が空(又は低充填)状態から満杯(又はほぼ満杯)状態まで色のグラデーションで充填可能であるように、グラデーション充填を有することが可能であってもよい。1つ以上の実装態様では、色のグラデーションは、空の状態から満杯の状態へ(例えば、薄い緑色から濃い緑色へ)飽和度が高くなってもよく、又は色のグラデーションは、空の状態から満杯の状態へ(例えば、濃い赤色から薄い赤色へ)飽和度が低くなってもよい。代替的又は追加的に、グラデーションは、色領域がスペクトルの一端の色(例えば、緑色)からスペクトル内の任意の中間色(例えば、黄色)を通ってスペクトルの他端の色(例えば、赤色)まで充填可能であるように、異なる色、例えば、緑色、黄色、赤色、及びそれらの間の混合のスペクトルを有してもよい。スペクトルの一端の色は、人の健康に関して概して陽性(例えば、所望の範囲内、低い変動性、所望の範囲に向かう傾向など)であるグルコースの洞察の判定を表してもよく、スペクトルの他端の色は、人の健康に関して概して陰性(例えば、所望の範囲外、高い変動性、所望の範囲から離れる傾向など)であるグルコースの洞察の判定を表してもよい。
【0069】
いずれにしても、視覚要素502を表示することによって、ユーザインターフェース124は、ユーザが一目見ただけで容易に理解することができる情報を提供する。例えば、視覚要素502が、ユーザの直近のグルコース測定値が所望の範囲内にあることを示す色を有する場合、ユーザは、ユーザインターフェース124からこの洞察を一目見ただけで把握することができる。これは、グルコースグラフに焦点を当て、直近のグルコース測定値の表示を見つけ、表示の位置が所望の範囲に対応するグラフの領域内にあるかどうかを判断しなければならない場合とは対照的である。視覚要素を用いてグルコースの洞察を表すユーザインターフェースを構成することは、情報を表示するための画面空間が限定され得るとともに詳細な情報を取得するための入力が制限され得るスマートウォッチなどのモバイルデバイスで特に有利となる可能性がある。代わりに、記載される技法によれば、ユーザインターフェース構成モジュール120は、ユーザが彼女又は彼の手首を回転させてスマートウォッチのディスプレイを単に見て、表示された視覚要素502が表すグルコースの洞察を把握することができるように、視覚要素502(例えば、色領域)を含むスマートウォッチを介して表示するためのユーザインターフェースを構成することができる。単一のグルコースの洞察を表す単一の視覚要素502とともに、ユーザインターフェース124を構成することが、上記及び下記で論じられているが、ユーザインターフェース124は、1つ以上の実装態様では、単一の視覚要素だけでなく、より多くの情報及び/又はより多くの視覚要素とともに構成され得ることを理解されたい。このコンテキストにおいて、
図6の以下の説明を考察する。
【0070】
図6は、あるユーザのために判定されたグルコースの洞察を表す視覚要素を表示しており、グルコースの洞察を補足する情報を表示する、ユーザインターフェースの実装態様の実施例600を示す。
【0071】
図示された実施例500と同様に、図示された実施例500は、
図1から、ディスプレイデバイス、例えば、タッチスクリーンを介してユーザインターフェース124の例を表示する計算デバイス106の例を含む。図示された実施例600では、ユーザインターフェース124は、視覚要素502も含む。ユーザインターフェース124は、ユーザの現在のグルコースに対応するグルコースグラフ又は数字を含まないが、ユーザインターフェースは、補足情報602を含む。
【0072】
1つ以上の実装態様では、ユーザインターフェース構成モジュール120は、補足情報を含むようにユーザインターフェースを構成することができる。ユーザインターフェースが構成される補足情報は、判定されたグルコースの洞察に依存する場合がある。更に、どの補足情報が表示されるか、及び補足情報が表示されるかどうかは、構成データ122によって制御してもよい。大まかに言えば、補足情報602は、視覚要素502を補足する、又は視覚要素502を説明する。視覚要素502の説明に関して、補足情報602は、視覚要素502がユーザインターフェース124に含まれる理由をユーザに知らせる情報(例えば、テキスト)を提供することができる。例として、補足情報602は、判定されたグルコースの洞察のテキスト記述を提供することができる。そのようなテキスト記述は、詳細には、洞察の一般的な説明から、数値、その数値が他の数値と比較してどうか(例えば、閾値)、グルコースの洞察を判定するために導出される統計的尺度(例えば、平均、標準偏差など)などを含むより詳細な説明までの範囲に及び得ることを理解されたい。代替的に又は追加的に、補足情報602は、視覚要素502に固有ではなく単にユーザのグルコースに関連してもよく、例えば、補足情報602は、励まし又は警告、リマインダ、目標が達成されたという指示などを含んでもよい。ユーザインターフェース構成モジュール120は、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、様々な補足情報とともに、ユーザインターフェース124を構成することができる。上述したように、ユーザインターフェース構成モジュール120は、代替的に又は追加的に、2つ以上のグルコースの洞察を表す2つ以上の視覚要素とともにユーザインターフェースを構成してもよい。このコンテキストにおいて、
図7の以下の説明を考察する。
【0073】
図7は、第1のグルコースの洞察を表す第1の視覚要素を表示し、また、第2のグルコースの洞察を表す第2の視覚要素を表示する、ユーザインターフェースの実装態様の実施例700を示す。図示された実施例700は、
図1から、ディスプレイデバイス、例えば、タッチスクリーンを介してユーザインターフェース124の例を表示する計算デバイス106の例を含む。
【0074】
ここで、ユーザインターフェース124は、第1の視覚要素702及び第2の視覚要素704を含む。記載される技法によれば、ユーザインターフェース構成モジュール120は、例えば、グルコース洞察エンジン302による第1のグルコースの洞察の判定に基づいて、第1の視覚要素702を用いて、この実施例700におけるユーザインターフェース124を構成する。また、ユーザインターフェース構成モジュール120は、例えば、グルコース洞察エンジン302による第2のグルコースの洞察の判定に基づいて、第2の視覚要素704を用いて、この実施例700におけるユーザインターフェース124を構成する。したがって、第1及び第2の視覚要素702、704は、異なるグルコースの洞察を表し、同時に表示される。ユーザインターフェースが同時表示のために構成され得る複数の視覚要素は、記載される技法の精神又は範囲から逸脱することなく、異なるグルコースの洞察の様々な組み合わせを表してもよい。
【0075】
図示された実施例700では、例えば、第1の視覚要素702は、ユーザの現在のグルコースがグルコース範囲と比較してどうか、などのグルコースの洞察を表す色領域に対応してもよい。例えば、グルコース洞察エンジン302が、ユーザの現在のグルコースがグルコース範囲(例えば、第1の洞察)を上回ると判定したことに応答して、ユーザインターフェース構成モジュール120は、第1の視覚要素702を、それぞれの色(例えば、グルコース範囲を上回ることによるオレンジ色)を有する色領域として構成する。対照的に、第2の視覚要素704は、経時的なグルコース測定値の傾向又は経時的なグルコース測定値の変化率などのグルコースの洞察を表す形状に対応してもよい。例えば、グルコース洞察エンジン302が、ユーザのグルコースが経時的に増加している、又は経時的であるがゆっくりと増加している(例えば、第2の洞察)と判定したことに応答して、次いで、ユーザインターフェース構成モジュール120は、第2の視覚要素704を、洞察に対応する特定の形状(例えば、グルコース測定値の増加を表す上向きの三角形若しくは矢印、又は増加を表すが比較的ゆっくりとした増加を表す単一の上向きの三角形)を有するように構成する。第1及び第2の視覚要素は、色領域及び形状とは異なるように構成されてもよく、並びに/又は記載される技法の精神において異なる第1及び第2のグルコースの洞察を表してもよいことを理解されたい。第2の視覚要素704とは異なり、したがって、第2の視覚要素704とは異なるグルコースの洞察を表す第2の視覚要素を使用するコンテキストにおいて、
図8の以下の説明を考察する。
【0076】
図8は、第1のグルコースの洞察を表す第1の視覚要素と、
図7の第2の視覚要素とは異なり、異なるグルコースの洞察を表す第2の視覚要素とを表示するユーザインターフェースの実装態様の別の実施例800を示す。
【0077】
図示された実施例700と同様に、図示された実施例800は、
図1から、ディスプレイデバイス、例えば、タッチスクリーンを介してユーザインターフェース124の例を表示する計算デバイス106の例を含む。図示された実施例800では、ユーザインターフェース124は、第1の視覚要素702、例えば、第1のグルコースの洞察に対応する色を有する色領域も含む。しかし、図示された実施例700とは対照的に、ユーザインターフェース124は、第2の視覚要素704を含まず、代わりに、異なる第2の視覚要素802を含む。
【0078】
記載される技法によれば、ユーザインターフェース構成モジュール120は、
図7に関して判定された第2のグルコースの洞察とは異なる第2のグルコースの洞察の判定に基づいて、異なる第2の視覚要素802を用いて、この実施例800におけるユーザインターフェース124を構成する。異なる第2のグルコースの洞察を取得したことに応答して、ユーザインターフェース構成モジュール120は、第2の視覚要素704とは異なる、異なる第2の視覚要素802とともに、ユーザインターフェース124を構成する。図示された実施例では、異なる第2の視覚要素802は、第2の視覚要素704とは異なる形状に対応し、第2の視覚要素704は、単一の三角形であるのに対して、異なる第2の視覚要素802は、複数の積み重ねられた三角形である。これを考慮すると、異なる第2の視覚要素802の形状は、第2の視覚要素704の形状とは異なるグルコースの洞察を表すことになる。視覚要素は、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、異なるグルコースの洞察を表すために様々な形状を有し得ることを理解されたい。
【0079】
1つの実施例では、例として、第2の視覚要素704は、上述したように、グルコース測定値の変化率に関するグルコースの洞察を表してもよい。図示された実施例700において、第2の視覚要素704(単一の上向きの三角形又は矢印)は、人102のグルコースが増加しているが比較的ゆっくりである、例えば、低い変化率であると判定されるグルコースの洞察を表してもよい。対照的に、異なる第2の視覚要素802(二重の上向き三角形又は矢印)は、人102のグルコースが増加しているが、実施例700に関して判定された速度、例えば、中程度の変化率よりも比較的速いと判定されるグルコースの洞察を表してもよい。ユーザインターフェース構成モジュール120は、ある値の減少、例えば、グルコース測定値の低下傾向を表すために、1つ以上の下向きの三角形又は矢印でユーザインターフェース124を構成することができ、より多くの下向きの矢印又は三角形は、より少ない矢印又は三角形よりも大きな減少率に対応する。更に、人102のグルコース測定値がある期間にわたって実質的に同じ又は類似していることを表すために、異なる形状が使用されてもよく、例えば、グルコース洞察エンジン302は、人102のグルコースの増加傾向又は減少傾向を判定しない。実際に、グルコースの洞察は、記載される技法に従って、様々な形状で表してもよい。
【0080】
図9は、第1のグルコースの洞察を表す第1の視覚要素と、
図7及び
図8の第2の視覚要素とは異なり、別の異なるグルコースの洞察を表す第2の視覚要素とを表示するユーザインターフェースの実装態様の別の実施例900を示す。
【0081】
図示された実施例700、800と同様に、図示された実施例900は、
図1から、ディスプレイデバイス、例えば、タッチスクリーンを介してユーザインターフェース124の例を表示する計算デバイス106の例を含む。図示された実施例900では、ユーザインターフェース124は、第1の視覚要素702、例えば、第1のグルコースの洞察に対応する色を有する色領域も含む。図示された実施例900では、ユーザインターフェース124は、第2の視覚要素704又は異なる第2の視覚要素802を含まない。代わりに、実施例900に示されるユーザインターフェース124は、第2の視覚要素704及び異なる第2の視覚要素802とは異なる第2の視覚要素902を含む。
【0082】
記載される技法によれば、ユーザインターフェース構成モジュール120は、
図7及び
図8に関連して判定された第2のグルコースの洞察とは異なる第2のグルコースの洞察の判定に基づいて、第2の視覚要素902を有するこの実施例900におけるユーザインターフェース124を構成する。
図7及び
図8に関連して判定された第2の洞察とは異なるこの第2のグルコースの洞察を取得したことに応答して、ユーザインターフェース構成モジュール120は、第2の視覚要素704及び異なる第2の視覚要素802とは異なる第2の視覚要素902とともに、ユーザインターフェース124を構成する。図示された例は、第2の視覚要素902は、第2の視覚要素704及び異なる第2の視覚要素802とは異なる形状に対応し、第2の視覚要素902は、異なる第2の視覚要素802(すなわち、2つの三角形)及び第2の視覚要素704(すなわち、単一の三角形)よりも多数の積み重ねられた三角形(すなわち、3つの三角形)である。これを考慮すると、第2の視覚要素902の形状は、第2の視覚要素704及び異なる第2の視覚要素802の形状によって表される洞察とは異なるグルコースの洞察を表すことになる。
【0083】
上述したように、例として、第2の視覚要素704は、グルコース測定値の変化率に関するグルコースの洞察を表してもよい。第2の視覚要素704(単一の上向きの三角形又は矢印)は、人102のグルコースが増加しているが、比較的ゆっくりと、例えば、低い変化率であると判定されるグルコースの洞察を表してもよい。異なる第2の視覚要素802(二重上向き三角形又は矢印)は、人102のグルコースが増加しているが、実施例700に関連して判定された速度、例えば、中程度の変化率よりも比較的速いと判定されるグルコースの洞察を表してもよい。対照的に、第2の視覚要素902(3つの上向きの三角形又は矢印)は、人102のグルコースが増加しているが、実施例700及び800に関連して判定された速度よりも比較的速い、例えば比較的高い変化率であると判定されるグルコースの洞察を表してもよい。異なる形状に加えて、ユーザインターフェース構成モジュール120は、代替的に又は追加的に、記載される技法に従って様々なグルコースの洞察を表すために異なる数の同じ又は異なる形状を含むようにユーザインターフェース124を構成してもよい。
【0084】
図10は、それぞれ、第1及び第2のグルコースの洞察を表す第1及び第2の視覚要素を表示し、グルコース数も表示する、ユーザインターフェースの実装態様の実施例1000を示す。図示された実施例1000は、
図1から、ディスプレイデバイス、例えば、タッチスクリーンを介してユーザインターフェース124の例を表示する計算デバイス106の例を含む。
【0085】
ここで、ユーザインターフェース124は、第1の視覚要素702(例えば、第1のグルコースの洞察に対応する色を有する色領域)と、異なる第2の視覚要素802(例えば、第2のグルコースの洞察に対応する1つ以上の形状)とを含む。しかし、
図5~
図9とは対照的に、この実施例1000のユーザインターフェース124は、グルコース数1002も含む。グルコース数1002は、ユーザの「現在の」グルコース測定値、例えば、グルコースモニタリングシステムによって生み出され、そこから取得された直近のグルコース測定値114に対応することができる。1つ以上の状況では、ユーザインターフェース構成モジュール120は、グルコース数1002を含むようにユーザインターフェース124を構成することができ、他の状況では、ユーザインターフェース構成モジュール120は、グルコース数1002の表示を防止することができることを理解されたい。グルコース数1002の表示又は非表示は、少なくとも部分的に、構成データ122によって制御されてもよい。
【0086】
上述したように、例として、構成データ122は、ユーザに提示するための経時的な洞察の進行を定義してもよい。1つ以上の実装態様では、これは、最初に、進行の段階(例えば、第1の段階)中に、表示用に、1つ以上のグルコースの洞察とともに、ユーザインターフェース124を構成することを含んでもよい。この段階中は、構成データ122はまた、ユーザインターフェース124がグルコース数で構成されることを防止して、グルコース数1002がこの段階中に表示されないようにすることができる。後続の段階(例えば、数例を挙げると、第2、第3、又は第4の段階)では、構成データ122は、ユーザインターフェース124がグルコース数1002を表示するように構成されることを妨げない漸進的構成を可能にし得る。代わりに、この後続の段階では、ユーザインターフェース124は、段階(例えば、第1の段階)中に表示される1つ以上のグルコースの洞察が、後続の段階中にユーザインターフェース124を介してグルコース数1002と同時に表示され得るように、グルコース数を構成されてもよい。
【0087】
追加の又は異なる視覚要素並びに他のグラフィカル要素(例えば、グルコース数1002又はグルコースグラフ)を含む追加の又は異なる情報を漸進的に明らかにすることによって、グルコースモニタリングアプリケーション116は、ユーザのグルコースについて段階的に理解しやすい形でユーザを教育することができる。情報を漸進的に明らかにすることを通じてユーザを教育した結果として、グルコースモニタリングアプリケーション116は、提示された情報によってユーザが圧倒されたり混乱したりすることを更に防止することができる。更に、情報の提示によって圧倒されたり混乱したりしないユーザは、グルコースモニタリングアプリケーション116を使用し続けることができ、連続使用により、グルコースモニタリングアプリケーションを利用することから得られる健康上の利益を認識するとともに、グルコース制御の改善を達成することができる。
【0088】
代替的又は追加的に、ユーザインターフェース124は、例えば、構成データ122内にキャプチャされるユーザのプリファレンスに従って、グルコース数1002で構成されてもよい。例えば、グルコースモニタリングアプリケーション116は、ユーザがグルコース数1002の表示をオン又はオフに切り替えるための入力を提供することができるユーザインターフェース手段を含んでもよい。ユーザからの入力を受信して、様々な視覚要素(例えば、グルコースの洞察を表す)、又は様々なグラフィカル要素を表示するか否かを選択するというグルコースモニタリングアプリケーション116の能力を表すために、図示された実施例1000は、ユーザの手1004も含む。ここでは、手1004が、インターフェース手段1006を(例えば、タッチ又はジェスチャを用いて)選択しているように描写されている。概して、インターフェース手段1006を介して選択を受信することは、ユーザが、1つ以上の視覚要素(又は他のグラフィカル要素)を表示することと、それらを表示しないこととを切り替えるための入力を提供することを可能にする機能を表す。限定ではなく例として、ユーザは、インターフェース手段1006を選択して、グルコース数、グルコースグラフ、補足情報、又はグルコースの洞察に対応する複数の視覚要素のうちのいずれかのうちの1つ以上を表示するために、ユーザインターフェース124に追加することができる(又はそこから除去することができる)。(例えば、インターフェース手段を介した)ユーザ選択に基づくか、又は情報を漸進的に明らかにすることに基づくかにかかわらず、1つ以上の実装態様では、ユーザインターフェース124は、それぞれのグルコースの洞察を表す1つ以上の視覚要素とともにグルコースグラフを表示するように構成されてもよい。このコンテキストにおいて、
図11の以下の説明を考察する。
【0089】
図11は、それぞれ、第1及び第2のグルコースの洞察を表す第1及び第2の視覚要素を表示し、また、グルコース数と、ユーザのグルコース測定値の値を経時的にプロットしたグルコースグラフとを表示する、ユーザインターフェースの実装態様の実施例1100を示す。
【0090】
図示された実施例1000と同様に、図示された実施例1100は、
図1から、ディスプレイデバイス、例えば、タッチスクリーンを介してユーザインターフェース124の例を表示する計算デバイス106の例を含む。図示された実施例1100では、ユーザインターフェース124は、第1の視覚要素702、異なる第2の視覚要素802、及びグルコース数1002を含む。しかし、図示された実施例1000とは対照的に、ユーザインターフェース124は、グルコースグラフ1102を更に含む。
【0091】
記載される技法によれば、ユーザインターフェース構成モジュール120は、構成データ122に基づいて、グルコースグラフ1102を有するこの実施例1100におけるユーザインターフェース124を構成する。構成データ122は、例えば、グルコースグラフ1102を肯定的に表示するためのユーザのプリファレンス、又は進行の規則が現在の段階でのグルコースグラフ1102の表示を許可することを含む。グルコース数1002と同様に、構成データ122は、経時的にユーザに提示するための洞察の進行を定義することができる。1つ以上の実装態様では、これは、最初に、進行の段階(例えば、第1の段階)中に、表示用に、1つ以上のグルコースの洞察とともに、ユーザインターフェース124を構成することを含んでもよい。この段階中、構成データ122はまた、グルコースグラフ1102がこの段階中に表示されないように、ユーザインターフェース124がグルコースグラフで構成されることを防止してもよい。後続の段階(例えば、数例を挙げると、第2、第3、又は第4の段階)では、構成データ122は、ユーザインターフェース124が表示のためにグルコースグラフ1102で構成されることを妨げない漸進的構成を可能にし得る。代わりに、この後続の段階において、ユーザインターフェース124は、段階(例えば、第1の段階)中に表示される1つ以上のグルコースの洞察が、後続の段階中にユーザインターフェース124を介してグルコースグラフ1102と同時に表示することができるように、グルコースグラフが構成されてもよい。このようにグルコースグラフを漸進的に明らかにすることは、上でより詳細に論じられているグルコース数を漸進的に明らかにすることと同様の利点を有することができる。
【0092】
1つ以上の実装態様では、ユーザインターフェース構成モジュール120は、所望の範囲、例えば、「健康な」グルコース範囲を視覚的に強調するようにグルコースグラフ1102を構成することができる。上述したように、この範囲は、様々な理由で変化してもよく、(例えば、グルコースモニタリングアプリケーションによって)動的に変更されてもよく、又はユーザ若しくは医療提供者の入力に基づいて設定されてもよい。この範囲は、時刻などの時間に応じて変化してもよい。いずれにしても、範囲を視覚的に強調するために、ユーザインターフェース構成モジュール120は、視覚的に強調される範囲内領域1104を含むようにグルコースグラフ1102を構成することができる。範囲内領域1104は、グルコースグラフ1102の他の領域とは異なる色を有することによって視覚的に強調されてもよい。例えば、ユーザインターフェース構成モジュール120は、範囲内のグルコース測定値114を有することが肯定的な健康の兆候であることを示すようにユーザ選択又は事前判定され得る、視覚的に心地よい色(例えば、緑色)を有するように範囲内領域1104を構成することができる。範囲内領域1104をグルコースグラフ1102の他の領域とは異なるように着色することによって、ユーザインターフェース構成モジュール120は、ユーザがユーザインターフェース124を素早く見て、自分のグルコース測定値114の表現が所望の範囲内にあるかどうかを判定することを可能にする。
【0093】
図12は、あるユーザに対して判定されたグルコースの洞察を表す視覚要素を表示するユーザインターフェースの実装態様の別の実施例1200を示す。
【0094】
図示された実施例1200は、
図1から、ディスプレイデバイス、例えば、タッチスクリーンを介してユーザインターフェース124の例を表示する計算デバイス106の例を含む。ここで、ユーザインターフェースは、1つ以上の視覚要素1202を含む。記載される技法によれば、ユーザインターフェース構成モジュール120は、1つ以上のグルコースの洞察の判定に基づいて、1つ以上の視覚要素1202で、この実施例1200におけるユーザインターフェース124を構成する。例として、グルコース洞察エンジン302は、経時的にユーザのグルコース測定値114の減少傾向を判定し、その後にグルコース測定値114の増加傾向を判定することができる。これらのグルコースの洞察を傾向として判定することに応答して、ユーザインターフェース構成モジュール120は、傾向線を有する1つ以上の視覚要素1202を含むようにユーザインターフェース124を構成することができる。経時的な傾向線の提示は、傾向線が関連付けられた時間における各測定値の表示(又は関連付けられた時間における各測定値の値を実質的に通過する線)を示さないため、グルコース測定値をプロットすることと対照をなす。代わりに、傾向線は、実質的に増加又は実質的に減少しているなど、経時的なグルコース測定値の一般的な傾向を示す。特に、傾向線を有する1つ以上の視覚要素1202は、グルコース値のラベルの数を制限する。ここで、ラベルは、望ましい範囲の上限閾値(例えば、180mg/dL)及び望ましい範囲の下限閾値(例えば、70mg/dL)に対応する値に制限される。これらのラベルは図示された実施例1200に示されているが、少なくとも1つの実装態様では、傾向グラフは、グルコース値のラベルなしでユーザインターフェース124を介して提示されてもよい。ここで、1つ以上の視覚要素1202はまた、範囲内領域を含む。範囲内領域を含むことによって、ユーザインターフェース124は、ユーザのグルコース測定値が、対応する望ましい範囲内に留まる傾向にあるか、対応する望ましい範囲に入る傾向にあるか、又は望ましい範囲から出る傾向にあるかを視覚的に示すことができる。上述の視覚要素及び他のグラフィカル要素の様々な組み合わせが、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、ユーザインターフェース124の一部として含まれてもよいことを理解されたい。
【0095】
グルコースの洞察を提示するユーザインターフェースに関する技法の例示的な詳細を論じてきたが、次に、手順のいくつかの例を考察してこれら技法の追加の態様を示す。
【0096】
例示的な手順
本章では、グルコースモニタリングのためのユーザインターフェースに対する手順の実施例を説明する。手順の態様は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせにおいて実装され得る。手順は、1つ以上のデバイスによって実行される動作を指定するブロックのセットとして示され、必ずしもそれぞれのブロックによって動作を実行するために示される順序に限定されない。少なくともいくつかの実装態様では、手順は、ユーザインターフェース構成モジュール120を利用するグルコースモニタリングアプリケーション116などのグルコースモニタリングアプリケーションによって実行される。
【0097】
図13は、構成データに基づいて、グルコースの洞察を表す視覚要素を提示するようにユーザインターフェースが構成される実装態様の例における手順1300を示す。
【0098】
ユーザのグルコース測定値が取得される(ブロック1302)。本明細書で説明する原理によれば、グルコース測定値がグルコースモニタリングデバイスによって収集される。例として、グルコース洞察エンジン302は、ウェアラブルグルコースモニタリングデバイス104から人102のグルコース測定値114を取得する。
【0099】
グルコース測定値が処理され、グルコースの洞察を判定する(ブロック1304)。例として、グルコース洞察エンジン302は、グルコース測定値114を処理して、例えば、人102のグルコースに関する1つ以上のグルコースの洞察304を判定する。グルコース洞察エンジン302は、グルコース測定値114に基づいて様々なグルコースの洞察304を判定するように構成することができる。所与の時間において、例として、グルコース洞察エンジン302は、単一のグルコースの洞察304を判定してもよく、又は複数のグルコースの洞察304を判定してもよい。グルコースの洞察304は、限定ではなく例として、ほんの数例を挙げると、現在のグルコース測定値114、現在のグルコース測定値114が異なる日の同じ又は同様の時刻についての1つ以上の他のグルコース測定値114と比較してどうか、1つ以上のグルコース測定値114が異なる日の同じ食事(例えば、朝食、間食、昼食、又は夕食)についての1つ以上の他のグルコース測定値114と比較してどうか、現在のグルコース測定値114がグルコース範囲を下回っているか、グルコース範囲内にあるか、又はグルコース範囲を上回っているか、ある期間にわたるグルコース測定値114の傾向(例えば、グルコース測定値の値が上記期間にわたって増加しているか、減少しているか、又は一定であるか)、ある期間にわたるグルコース測定値114の変化率(例えば、グルコース測定値が上記期間にわたってどれだけ速く値を増加又は減少しているか)、ある期間にわたるグルコース測定値114の変動性、及び第1の期間(例えば、「現在の」期間)におけるグルコース測定値114の変動性が1つ以上の他の期間(例えば、1つ以上の履歴期間)におけるグルコース測定値114の変動性と比較してどうかを含むことができる。
【0100】
全体を通して記載されるように、グルコース洞察エンジン302は、人102のグルコース測定値114及び/又はユーザ母集団108の他のユーザのグルコース測定値114のみに基づいてグルコースの洞察を判定することに限定されなくてもよい。代わりに、グルコース洞察エンジン302は、記載される技法の趣旨又は範囲から逸脱することなく、様々な他のデータに更に基づいてグルコースの洞察304を判定することができる。限定ではなく例として、グルコース洞察エンジン302は、他の生理学的マーカ(例えば、心拍数、心拍数変動性、呼吸、血流速度など)、フィットネス又は活動(例えば、ステップ、活動タイプ、パフォーマンスなど)、健康事象、投薬計画及び/又は服用した薬、食事、ストレス、睡眠、回復事象(例えば、瞑想、マッサージ)などを記述するデータに基づいてグルコースの洞察304を判定することができる。
【0101】
ユーザインターフェースは、構成データに基づいて、グルコースの洞察を表す視覚要素を提示するように構成される(ブロック1306)。例として、ユーザインターフェース構成モジュール120は、グルコース洞察エンジン302からグルコースの洞察304を取得する。次いで、グルコースの洞察304に基づいて、ユーザインターフェース構成モジュール120は、ユーザインターフェースを構成し、ひいては、例えば、取得したグルコースの洞察304を示す、選択された視覚要素306とともに、構成されたユーザインターフェース124を生み出す。特に、ユーザインターフェース構成モジュール120は、構成データ122に従って、構成されたユーザインターフェース124を生み出す。全体を通して論じられるように、構成データ122は、概して、所与の時間に特定のユーザにどのグルコースの洞察を提示するか、及びそれらの洞察をどのように提示するか、例えば、どの1つ以上の視覚要素を構成されたユーザインターフェース124に組み込むかを、その1つ以上の判定したグルコース洞察304に基づいて制御する。
【0102】
判定されたグルコースの洞察を表す視覚要素を有する、構成されたユーザインターフェースが表示される(ブロック1308)。例として、グルコースモニタリングアプリケーション116は、グルコースの洞察304を表す視覚要素306とともに、構成されたユーザインターフェース124を計算デバイス106によって表示させる。
【0103】
図14ユーザインターフェースが、構成データに基づいて、経時的に異なるグルコースの洞察を表す視覚要素を提示するように構成される、実装態様の別の実施例における追加的手順1400を示す。
【0104】
構成データが取得される(ブロック1402)。本明細書で記載される原理によれば、構成データは、グルコースの洞察を異なる視覚要素にマッピングし、所与の時間にどのグルコースの洞察がユーザインターフェースに提示されるか、異なる視覚要素を使用してグルコースの洞察がユーザインターフェースにどのように提示されるかを制御する。例として、ユーザインターフェース構成モジュール120は、構成データ122を取得する。全体を通して論じられるように、構成データ122は、概して、所与の時間に特定のユーザにどのグルコースの洞察を提示するか、及びそれらの洞察をどのように提示するか、例えば、どの1つ以上の視覚要素を構成されたユーザインターフェース124に組み込むかを、その1つ以上の判定したグルコース洞察304に基づいて制御する。
【0105】
グルコースの洞察が、第1の期間中にユーザについて取得され(ブロック1404)、ユーザインターフェースは、構成データに基づいて、第1の期間中に取得されたグルコースの洞察のうちのあるグルコースの洞察を表す視覚要素を提示するように構成される(ブロック1406)。例として、グルコース洞察エンジン302は、グルコース測定値114を処理して、例えば、人102のグルコースに関する1つ以上のグルコースの洞察304を判定する。次いで、ユーザインターフェース構成モジュール120は、第1の期間中にグルコース洞察エンジン302によって生成されたグルコースの洞察304を取得する。第1の期間は、例えば、直前1時間の期間、前日などにわたって取得されたグルコースの洞察に対応することができる。次いで、ユーザインターフェース構成モジュール120は、グルコースの洞察のうちの1つ以上を選択し、選択されたグルコースの洞察304を表すように構成されたユーザインターフェース124内に視覚要素306を提示することによって、構成されたユーザインターフェース124を生み出す。
【0106】
グルコースの洞察が、第2の期間中にユーザのために取得され(ブロック1408)、ユーザインターフェースは、構成データに基づいて、少なくとも、第2の期間中に取得されたグルコースの洞察のうちの異なるグルコースの洞察を表す異なる視覚要素を提示するように構成される(ブロック1410)。例として、ユーザインターフェース構成モジュール120は、第2の期間中にグルコース洞察エンジン302によって生成されたグルコースの洞察304を取得する。第2の期間は、例えば、第1の期間の後に現れる、後の期間に対応してもよく、例えば、第2の期間は、第1の期間の1時間、1日、1週間、又は1ヶ月後に現れてもよい。次いで、ユーザインターフェース構成モジュール120は、グルコースの洞察のうちの1つ以上を選択し、選択されたグルコースの洞察304を表すように構成されたユーザインターフェース124内に視覚要素306を提示することによって、構成されたユーザインターフェース124を生み出す。
【0107】
本明細書で説明する原理によれば、グルコースの洞察は、異なるグルコースの洞察とは異なるタイプのグルコースの洞察である。したがって、特に、構成データ122は、ユーザの現在のグルコース値が第1の期間にグルコース範囲内にあるかどうかを示す色領域を提示し、第2の期間にユーザのグルコース測定値の傾向を示す矢印を提示することなどによって、視覚要素及びそれぞれのグルコースの洞察を経時的に変化させる。構成データに基づいて異なる時間に提示されるグルコースの洞察のこの変化は、グルコースの洞察を漸進的に明らかにすること、ユーザのプリファレンスの変化、ユーザフィードバックデータなどに基づくことができる。
【0108】
1つ以上の実装態様による例示的な手順について記載したため、本明細書に記載の様々な技法を実装するために利用することができる例示的なシステム及びデバイスについて考察する。
【0109】
例示的なシステム及びデバイス
図15は、例示的なシステムを全体的に1500で示し、これには、本明細書に記載の様々な技法を実装し得る1つ以上の計算システム及び/又はデバイスを表す例示的な計算デバイス1502が含まれる。これは、ユーザインターフェース構成モジュール120及びグルコースモニタリングプラットフォーム110を含むことを通して示されている。計算デバイス1502は、例えば、サービスプロバイダのサーバ、クライアントと関連するデバイス(例えば、クライアントデバイス)、オンチップシステム、及び/又は任意の他の好適な計算デバイス若しくは計算システムであり得る。
【0110】
図示された例示的な計算デバイス1502は、処理システム1504、1つ以上のコンピュータ可読媒体1506、及び互いに通信可能に結合されている1つ以上のI/Oインターフェース1508を含む。図示されていないが、計算デバイス1502は、様々な構成要素を互いに結合するシステムバス又は他のデータ及びコマンド転送システムを更に含み得る。システムバスは、メモリバス若しくはメモリコントローラ、ペリフェラルバス、ユニバーサルシリアルバス、及び/又は多様なバスアーキテクチャのいずれかを利用するプロセッサ若しくはローカルバスなどの異なるバス構造のうちの任意の1つ又は組み合わせを含むことができる。制御ライン及びデータラインなど、多様な他の例も企図されている。
【0111】
処理システム1504は、ハードウェアを使用して1つ以上の動作を実行するための機能を表す。したがって、処理システム1504は、プロセッサ、機能ブロックなどとして構成され得るハードウェア要素1510を含むものとして図示されている。これは、1つ以上の半導体を使用して形成された特定用途向け集積回路又は他の論理デバイスとしてのハードウェアでの実装態様を含んでもよい。ハードウェア要素1510は、それらが形成される材料、又はそれらに用いられる処理機構によって限定されない。例えば、プロセッサは、半導体及び/又はトランジスタ(例えば、電子集積回路(integrated circuit、IC))から構成することができる。このようなコンテキストでは、プロセッサ実行可能な命令は、電子的に実行可能な命令であり得る。
【0112】
コンピュータ可読媒体1506は、メモリ/ストレージ1512を含むものとして示されている。メモリ/ストレージ1512は、1つ以上のコンピュータ可読媒体と関連するメモリ/記憶容量を表す。メモリ/ストレージ構成要素1512は、揮発性媒体(ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)など)及び/又は不揮発性媒体(読み出し専用メモリ(read only memory、ROM)、フラッシュメモリ、光ディスク、磁気ディスクなど)を含み得る。メモリ/ストレージ構成要素1512は、固定メディア(例えば、RAM、ROM、固定ハードドライブなど)並びにリムーバブルメディア(例えば、フラッシュメモリ、リムーバブルハードドライブ、光ディスクなど)を含み得る。コンピュータ可読媒体1506は、以下に更に記載される多様な他の方法で構成され得る。
【0113】
入力/出力インターフェース1508は、ユーザが計算デバイス1502にコマンド及び情報を入力することを可能にし、また、様々な入力/出力デバイスを使用してユーザ及び/又は他の構成要素又はデバイスに情報を提示することを可能にする機能性を体現する。入力デバイスの例は、キーボード、カーソル制御デバイス(例えば、マウス)、マイク、スキャナ、タッチ機能(例えば、物理的タッチを検出するように構成された静電容量センサ又は他のセンサ)、カメラ(例えば、タッチを伴わないジェスチャとして動きを認識するために、可視又は赤外線周波数などの不可視の波長を用い得る)などを含む。出力デバイスの例は、ディスプレイデバイス(例えば、モニタ又はプロジェクタ)、スピーカ、プリンタ、ネットワークカード、触覚応答デバイスなどを含む。したがって、計算デバイス1502は、ユーザ対話をサポートするために、以下に更に記載される方式で構成され得る。
【0114】
本明細書では、ソフトウェア、ハードウェア要素、又はプログラムモジュールの一般的なコンテキストで様々な技法が記載され得る。概して、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか、又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、要素、構成要素、データ構造などを含む。本明細書で使用される場合、「モジュール」、「機能性」、及び「構成要素」という用語は、概して、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせを表す本明細書に記載の技法の特徴は、プラットフォームに依存せず、つまり、この技法は、多様なプロセッサを有する多様な商用計算プラットフォームに実装され得ることを意味する。
【0115】
記載されるモジュール及び技法の実装態様は、何らかの形式のコンピュータ可読媒体に記憶されるか、又はそれを介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、計算デバイス1502によってアクセスされ得る様々な媒体を含み得る。限定ではなく、例として、コンピュータ可読媒体は、「コンピュータ可読記憶媒体」及び「コンピュータ可読信号媒体」を含み得る。
【0116】
「コンピュータ可読記憶媒体」は、単なる信号伝送、搬送波、又は信号自体とは対照的に、情報の永続的及び/又は非一時的な記憶を可能にする媒体及び/又はデバイスを指し得る。したがって、コンピュータ可読記憶媒体は、非信号伝達媒体を指す。コンピュータ可読記憶媒体は、揮発性及び非揮発性、リムーバブル及び非リムーバブル媒体などのハードウェア、及び/又はコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、論理要素/回路、又は他のデータなどの情報の記憶に好適な方法又は技術で実装された記憶デバイスを含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)若しくは他の光記憶、ハードディスク、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気記憶デバイス、若しくは他の記憶デバイス、有形媒体、又は所望の情報を記憶するのに好適であり、コンピュータによってアクセスされ得る製品を含み得るが、これらに限定されない。
【0117】
「コンピュータ可読信号媒体」は、ネットワークなどを介して、計算デバイス1502のハードウェアに命令を送信するように構成される信号担持媒体を指し得る。信号媒体は、通常、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は搬送波、データ信号、若しくは他の輸送機構などの変調されたデータ信号における他のデータを具体化し得る。信号媒体は、任意の情報送達媒体も含む。「変調されたデータ信号」という用語は、信号における情報を符号化するような様式で設定又は変更されたその特性のうちの1つ以上を有する信号を意味する。限定ではないが例として、通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体、及び音響、RF、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体を含む。
【0118】
前述したように、ハードウェア要素1510及びコンピュータ可読媒体1506は、1つ以上の命令を実行するためなどの、本明細書に記載される技法の少なくともいくつかの態様を実装するためにいくつかの実施形態で使用され得るハードウェア形態で実装されるモジュール、プログラマブルデバイス論及び/又は固定デバイス論理を表す。ハードウェアは、集積回路又はオンチップシステムの構成要素、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)、複雑なプログラマブルロジックデバイス(complex programmable logic device、CPLD)、及びシリコン又は他のハードウェアにおける他の実装態様を含み得る。このコンテキストでは、ハードウェアは、ハードウェアによって具体化された命令及び/又は論理によって定義されるプログラムタスク、並びに実行のための命令を記憶するために利用されるハードウェア、例えば、上記のコンピュータ可読記憶媒体を実行する処理デバイスとして動作し得る。
【0119】
前述の組み合わせを用いて、本明細書に記載の様々な技法を実装し得る。したがって、ソフトウェア、ハードウェア、又は実行可能モジュールは、何らかの形態のコンピュータ可読記憶媒体上に、及び/又は1つ以上のハードウェア要素1510によって具現化される1つ以上の命令及び/又は論理として実装され得る。計算デバイス1502は、ソフトウェア及び/又はハードウェアモジュールに対応する特定の命令及び/又は機能を実装するように構成され得る。したがって、ソフトウェアとして計算デバイス1502によって実行可能であるモジュールの実装態様は、例えば、コンピュータ可読記憶媒体及び/又は処理システム1504のハードウェア要素1510の使用を通じて、少なくとも部分的にハードウェアで達成され得る。命令及び/又は機能は、本明細書に記載の技法、モジュール、及び例を実装するために、1つ以上の製品(例えば、1つ以上の計算デバイス1502及び/又は処理システム1504)によって実行可能/動作可能であり得る。
【0120】
本明細書に記載の技法は、計算デバイス1502の様々な構成によってサポートされ得、本明細書に記載の技法の特定の例に限定されない。この機能はまた、以下に記載されるように、プラットフォーム1516を介した「クラウド」1514などを介して、分散システムを使用することを通じて、全部又は部分的に実装され得る。
【0121】
クラウド1514は、リソース1518のためのプラットフォーム1516を含み、かつ/又はそれを表す。プラットフォーム1516は、クラウド1514のハードウェア(例えば、サーバ)及びソフトウェアリソースの基礎となる機能を抽象化する。リソース1518は、計算デバイス1502から離れたサーバ上でコンピュータ処理が実行されている間に利用できるアプリケーション及び/又はデータを含み得る。リソース1518はまた、インターネットを介して、及び/又はセルラ又はWi-Fiネットワークなどの加入者ネットワークを通じて提供されるサービスを含むことができる。
【0122】
プラットフォーム1516は、計算デバイス1502を他の計算デバイスと接続するためのリソース及び機能を抽象化し得る。プラットフォーム1516はまた、リソースのスケーリングを抽象化して、プラットフォーム1516を介して実装されているリソース1518の遭遇した需要に対応するレベルのスケールを提供するように機能し得る。したがって、相互接続されたデバイスの実施形態では、本明細書に記載の機能の実装態様は、システム1500の全体にわたって分散され得る。例えば、機能は、部分的に計算デバイス1502上に、並びにクラウド1514の機能を抽象化するプラットフォーム1516を介して、実装され得る。
【0123】
結論
システム及び技法は、構造的特徴及び/又は方法論的行為に固有の言語で記載されているが、添付の特許請求の範囲で定義されるシステム及び技法は、必ずしも記載される特定の特徴又は行為に限定されないと理解するべきである。むしろ、特定の特徴及び行為は、特許請求される主題を実装するための例示的な形態として開示されている。
【符号の説明】
【0124】
110 グルコースモニタリングプラットフォーム
120 ユーザインターフェース構成モジュール
1502 計算デバイス
1504 処理システム
1506 コンピュータ可読媒体
1508 I/Oインターフェース
1510 ハードウェア要素
1512 メモリ/ストレージ
1514 クラウド
1516 プラットフォーム
1518 リソース
【国際調査報告】