(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-10
(54)【発明の名称】液相合成自動モニタリングシステム
(51)【国際特許分類】
G01N 35/10 20060101AFI20231227BHJP
B01J 19/24 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
G01N35/10 A
G01N35/10 F
B01J19/24 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534598
(86)(22)【出願日】2021-12-18
(85)【翻訳文提出日】2023-06-06
(86)【国際出願番号】 CN2021139389
(87)【国際公開番号】W WO2022127925
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】202011509012.9
(32)【優先日】2020-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507232478
【氏名又は名称】北京大学
【氏名又は名称原語表記】PEKING UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】No.5, Yiheyuan Road, Haidian District, Beijing 100871, China
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】葉 新山
(72)【発明者】
【氏名】姚 文龍
(72)【発明者】
【氏名】熊 徳彩
【テーマコード(参考)】
2G058
4G075
【Fターム(参考)】
2G058EA03
2G058EB01
2G058FB06
2G058FB12
2G058GA14
4G075AA65
4G075BA10
4G075CA01
4G075CA05
4G075DA02
4G075EA06
4G075EB01
(57)【要約】
【課題】
本発明は、液相合成自動モニタリングシステムに関する。
【解決手段】
液相合成自動モニタリングシステムは、新規反応器、サンプリングモジュール、パワーモジュール、モニタリング・分析モジュール、及びマスターコンピュータを含み、サンプリングモジュールはパワーモジュールの管路に接続され;パワーモジュールはモニタリング・分析モジュール管路に接続され;サンプリングモジュール、パワーモジュール、及びモニタリング・分析モジュールはマスターコンピュータと電気的に接続され;サンプリングモジュールは新規反応器に収容され反応溶液を吸引する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
新規反応器、サンプリングモジュール、パワーモジュール、モニタリング・分析モジュール、及びマスターコンピュータを含む液相合成自動モニタリングシステムであって、
前記サンプリングモジュールは前記パワーモジュールの管路に接続され;前記パワーモジュールは前記モニタリング・分析モジュールの管路に接続され;前記サンプリングモジュール、前記パワーモジュール、及び前記モニタリング・分析モジュールはいずれも前記マスターコンピュータ電気的に接続され、
前記サンプリングモジュールは前記新規反応器に収容され反応溶液を吸引するためのものであり;前記パワーモジュールは前記マスターコンピュータからの吸引コマンドに従って前記サンプリングモジュールに吸引力を与えるとともに、吸引された反応溶液を前記モニタリング・分析モジュールに注入するためのものであり;前記モニタリング・分析モジュールは反応溶液によりモニタリングレポートを生成した後、前記モニタリングレポートを前記マスターコンピュータに送信するためのものであり;前記マスターコンピュータは前記モニタリングレポートに基づいて分析結果が生じるためのものであることを特徴とする液相合成自動モニタリングシステム。
【請求項2】
前記新規反応器は、ボトル口、ボトル本体、サンプルサンプルローディング口、排気口、サンプリング口、循環液排出口、及び循環液注入口を含み;
前記サンプルローディング口は、前記ボトル口に対して設定角度を形成し、前記排気口と前記サンプルローディング口は、前記ボトル口の中心線を中心として対称に配置され、
前記ボトル本体は、内側から外側に向かって反応ライナー、温度循環層、及び真空層を順に含み、前記反応ライナーの底部は円弧状の構造であり、
前記サンプリング口は、前記反応ライナーに連通され、
前記循環液排出口と前記循環液注入口はいずれも前記温度循環層に連通され、且つ前記循環液排出口と前記循環液注入口は対角的に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の液相合成自動モニタリングシステム。
【請求項3】
前記サンプリングモジュールは、ステンレス針、スライドレール、及び回転盤を含み、
前記ステンレス針は、第1の管路を介して前記パワーモジュールに接続され、前記第1の管路は、前記スライドレールに配置され、且つ前記スライドレールは、水平線に対して設定角度を形成し、前記ステンレス針は、前記スライドレールの一端に固定配置され、前記スライドレールの他端は自由端であり、前記スライドレールは、前記ステンレス針を駆動しスライドさせるためのものであり、前記ステンレス針は、新規反応器へ進入して反応溶液を吸引するためのものであり、前記スライドレールは、前記回転盤に固定設置され、前記回転盤と前記スライドレールはいずれも前記マスターコンピュータに電気的に接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載の液相合成自動モニタリングシステム。
【請求項4】
前記パワーモジュールは、パワーポンプを含み、前記パワーポンプは、シリンジポンプ又はプランジャーポンプであり、
前記パワーポンプは、前記サンプリングモジュールと前記モニタリング・分析モジュールの管路にそれぞれ接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載の液相合成自動モニタリングシステム。
【請求項5】
前記モニタリング・分析モジュールは、高速液体クロマトグラフィーであり、ことを特徴とする請求項1に記載の液相合成自動モニタリングシステム。
【請求項6】
さらに、洗浄モジュールを含み、
前記洗浄モジュールは、前記サンプリングモジュールと前記パワーモジュールの管路にそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項3に記載の液相合成自動モニタリングシステム。
【請求項7】
前記洗浄モジュールは、第1の液体容器、第2の液体容器、及び電磁弁を含み、
前記ステンレス針は、前記第1の液体容器中の洗浄液を吸引するためのものであり、前記第2の液体容器、前記パワーモジュール、及び前記モニタリング・分析モジュールは、いずれも前記電磁弁の管路にそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項6に記載の液相合成自動モニタリングシステム。
【請求項8】
前記洗浄液は、有機溶液であることを特徴とする請求項7に記載の液相合成自動モニタリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実験装置の技術分野に関し、特に、液相合成自動モニタリングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
液相実験モニタリングは、実験結果を確認するためにひつような手段である。現在の液相実験モニタリングでは、混合された反応溶液をモニターに入れ、モニターにてモニタリング結果を取得する必要がある。
しかし、従来技術では、モニタリング過程中に、検出のために反応液をモニターに手動で添加する必要があり、且つモニターによって生成されたモニタリングレポートを手動で整理してチェックする必要があるので、液相実験モニタリング過程全体に手間がかかることになる。
従って、液相合成実験の自動モニタリング、分析を実現し、さらに実験モニタリング効率を向上させ、実験操作の手間を削減するために新規液相合成自動モニタリング装置を提供することは、この分野で緊急に解決されるべき技術的問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術に存在する上記の問題を解決するために、液相合成自動モニタリングシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を実現するために、本発明は、以下の態様を提供する。
【0005】
新規反応器、サンプリングモジュール、パワーモジュール、モニタリング・分析モジュール、及びマスターコンピュータを含む液相合成自動モニタリングシステムであって、
前記サンプリングモジュールは前記パワーモジュールの管路に接続され、前記パワーモジュールは前記モニタリング・分析モジュールの管路に接続され、前記サンプリングモジュール、前記パワーモジュール、及び前記モニタリング・分析モジュールはいずれも前記マスターコンピュータに電気的に接続され、
前記サンプリングモジュールは、前記新規反応器に収容され反応溶液を吸引するためのものであり、前記パワーモジュールは、前記マスターコンピュータからの吸引コマンドに従って前記サンプリングモジュール吸引力を与えるとともに、吸引された反応溶液を前記モニタリング・分析モジュールに注入するためのものであり、前記モニタリング・分析モジュールは、用于反応溶液によりモニタリングレポートを生成した後、前記モニタリングレポートを前記マスターコンピュータに送信するためのものであり、前記マスターコンピュータはモニタリングレポートに基づいて分析結果が生じる、液相合成自動モニタリングシステム。
【0006】
好ましくは、前記新規反応器は、ボトル口、ボトル本体、サンプルローディング口、排気口、サンプリング口、循環液排出口、及び循環液注入口を含み、
前記サンプルローディング口は、前記ボトル本体に対して設定角度を形成し、前記排気口と前記サンプルローディング口は前記ボトル口の中心線を中心として対称に配置され、
前記ボトル本体は、内側から外側に向かって反応ライナー、温度循環層、及び真空層を順に含み、前記反応ライナーの底部は円弧状の構造であり、
前記サンプリング口は、前記反応ライナーに連通され、
前記循環液排出口と前記循環液注入口は、いずれも前記温度循環層に連通され、且つ前記循環液排出口と前記循環液注入口は対角的に設置されていることである。
【0007】
好ましくは、前記サンプリングモジュールは、ステンレス針、スライドレール、及び回転盤を含み、
前記ステンレス針は、第1の管路を介して前記パワーモジュールに接続され、前記第1の管路は前記スライドレールに配置され、且つ前記スライドレールは、水平線に対して設定角度を形成し、前記ステンレス針は、前記スライドレールの一端に固定配置され、前記スライドレールの他端は自由端であり、前記スライドレールは、前記ステンレス針とともにスライドさせるためのものであり、前記ステンレス針は、新規反応器へ進入して反応溶液を吸引するためのものであり、前記スライドレールは、前記回転盤に固定設置され、前記回転盤と前記スライドレールはいずれも前記マスターコンピュータに電気的に接続されていることである。
【0008】
好ましくは、前記パワーモジュールはパワーポンプを含み、前記パワーポンプは、シリンジポンプ又はプランジャーポンプであり、
前記パワーポンプは、前記サンプリングモジュールと前記モニタリング・分析モジュールの管路にそれぞれ接続されていることである。
【0009】
好ましくは、前記モニタリング・分析モジュールは、高速液体クロマトグラフィーであることである。
【0010】
好ましくは、さらに、洗浄モジュールを含み、
前記洗浄モジュールは、前記サンプリングモジュールと前記パワーモジュールの管路にそれぞれ接続されていることである。
【0011】
好ましくは、前記洗浄モジュールは、第1の液体容器、第2の液体容器、及び電磁弁を含み、
前記ステンレス針は、前記第1の液体容器中の洗浄液を吸引するためのものであり、前記第2の液体容器、前記パワーモジュール、及び前記モニタリング・分析モジュールは、いずれも前記電磁弁の管路にそれぞれ接続されていることである。
【0012】
好ましくは、前記洗浄液は、有機溶液であることである。
【発明の効果】
【0013】
本発明で提供される具体的な実施例によれば、本発明は、以下の技術的効果を開示している。
【0014】
本発明で提供される液相合成自動モニタリングシステムは、サンプリングモジュール、パワーモジュール、モニタリング・分析モジュール、及びマスターコンピュータを設置することにより、反応溶液への自動サンプリング、モニタリング、及びレポート分析を実現し、さらに、実験モニタリングの効率を向上させ、実験操作に投入する人的コストを削減することができる。
【0015】
以下、本発明の実施例又は従来技術における技術方案をより明確に説明するために、実施例に使用する必要がある図面を簡単に説明する。下記の図面は本発明のいくつかの実施例のみであり、当業者にとっては、創造的な労働性を払うことなく、これらの図面に基づいて他の図面も取得できることが明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は本発明で提供される液相合成自動モニタリングシステム的構造概略図であり;
【
図2】
図2は本発明の実施例で提供される新規反応器の構造概略図であり;
【
図3】
図3は本発明の実施例で提供されるサンプリングモジュールの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例における図面を組み合わせて、本発明の実施例における技術的態様を明確に、完全に説明しており、前記実施例は、本発明に係る実施例の一部のみであるが、すべての実施例ではないことが明らかになる。本発明に係る実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく取得した他の実施例のいずれも本発明の保護範囲に属する。
【0018】
本発明は、実験モニタリング過程全体の自動サンプリング、自動モニタリング、及び自動分析を実現し、さらに、実験モニタリングの効率を向上させ、実験操作に投入する人的構造を削減するために液相合成自動モニタリングシステムを提供することを目的とする。
【0019】
以下、本発明の上記目的、特徴及び利点をより明確にわかりやすくするために、図面及び具体的な実施方式を組み合わせて本発明をさらに詳しく説明する。
【0020】
図1は、本発明で提供される液相合成自動モニタリングシステムの構造概略図であり、
図1に示すように、新規反応器1、サンプリングモジュール2、パワーモジュール3、モニタリング・分析モジュール4、及びマスターコンピュータ5を含む液相合成自動モニタリングシステムである。
【0021】
前記サンプリングモジュール2は、前記パワーモジュール3の管路に接続され、前記パワーモジュール3は、前記モニタリング・分析モジュール4の管路に接続され、前記サンプリングモジュール2、前記パワーモジュール3、及び前記モニタリング・分析モジュール4はいずれも前記マスターコンピュータ5に電気的に接続されている。
【0022】
前記サンプリングモジュール2は、前記新規反応器1に収容される反応溶液を吸引するためのものであり、前記パワーモジュール3は、前記マスターコンピュータ5からの吸引コマンドに基づいて前記サンプリングモジュール2に吸引力を与えるとともに、吸引された反応溶液を前記モニタリング・分析モジュール4に注入するためのものであり、前記モニタリング・分析モジュール4は、反応溶液によりモニタリングレポートを生成した後、前記モニタリングレポートを前記マスターコンピュータ5に送信するためのものであり、前記マスターコンピュータ5はモニタリングレポートに基づいて分析結果が生じる。
【0023】
以下、本発明で提供される上記モジュールの各々の具体的な構造を説明する。
【0024】
図2に示すように、本発明で提供される新規反応器1は、ボトル口1-1、ボトル本体1-5、サンプルローディング口1-2、排気口1-3、サンプリング口1-4、循環液排出口1-6、及び循環液注入口(図示なし)を含むことが好ましい。
【0025】
前記サンプルローディング口1-2は、前記ボトル口1-1に対して設定角度(好ましくは60°)を形成し、前記排気口1-3と前記サンプルローディング口1-2は、前記ボトル口1-1の中心線を中心として対称に配置されている。
【0026】
前記ボトル本体1-5は、内側から外側に向かって反応ライナー1-51、温度循環層1-52、及び真空層1-53を順に含み、前記反応ライナー1-51の底部は、円弧状の構造である。
【0027】
前記サンプリング口1-4は、前記反応ライナー1-51に連通されている。
【0028】
前記循環液排出口1-6と前記循環液注入口は、いずれも前記温度循環層1-52に連通され、且つ前記循環液排出口1-6と前記循環液注入口は、対角的に設置されている。
【0029】
図3に示すように、上記サンプリングモジュールは、ステンレス針2-3、スライドレール2-1、及び回転盤2-2を含み、
前記ステンレス針2-3は、第1の管路2-4を介して前記パワーモジュール2に接続され、前記第1の管路2-4は、前記スライドレール2-1に設置され、且つ前記スライドレール2-1は水平線に対して設定角度(好ましくは60°)を形成し、前記ステンレス針2-3は、前記スライドレール2-1の一端に固定設置され、前記スライドレール2-1の他端は自由端であり、前記スライドレール2-1は、前記ステンレス針2-3を駆動しスライドさせるためのものであり、前記ステンレス針2-3は、前記新規反応器1へ進入して反応溶液を吸引するためのものであり、前記スライドレール2-1は前記回転盤2-2に固定設置され、前記回転盤2-2と前記スライドレール2-3はいずれも前記マスターコンピュータ5に電気的に接続されている。
【0030】
中でも、スライドレール2-1は、スライドプレート2-11及びサポートフレーム2-12を含む。スライドプレート2-11はサポートフレームに沿って下方に移動し、ステンレス針2-3が新規反応器1に進入して反応溶液を吸引するようになる。サポートフレーム2-12は、回転盤2-2に固定されており、回転盤2-2は、スライドレール2-1全体を駆動して回転させることができるため、ステンレス針が異なる容器内の液体を吸引することは容易になる。スライドレール2-1は、上下に調整可能で新規反応器1の位置に配合して固定されている。第1の管路2-4の固定をより強固にするために、スライドレール2-1には第1の管路2-4を固定するようにスライドウェイを設置してもよい。回転盤2-2(機械加工モジュール群)は、スライドレール2-1を駆動しながら支持し、異なる方向に向かってさまざまな位置に回転して留まる。
【0031】
本発明において、ステンレス針2-3は、9#針であることが好ましい。ステンレス針2-3と第1の管路2-4の接続の位置にも、突き刺し可能な密閉ゴムガスケット及び有機フィルターヘッドが設けられている。ここで、有機フィルターヘッドの選択仕様には、0.22μm、0.45μm、及び0.8μmを含む。使用の場合には、有機フィルターヘッドの前端に脱脂綿を軽く塞ぎ、反応溶液を初回ろ過するモレキュラーシーブに相当し、さらに有機フィルターヘッドのろ過膜を通してろ過して、液相への要求を満足し、二重ろ過を実現し、これにより有機フィルターヘッドの目詰まりを効果的に回避できる。
【0032】
上記パワーモジュール3は、パワーポンプを含み、前記パワーポンプは、シリンジポンプ又はプランジャーポンプであり、本発明で選定されたパワーポンプは、強力な吸引力を有しながら逆吸引機能も有する。逆吸引機能の設置は、液相合成自動モニタリングシステム全体の管路を洗浄しやすいためである。
【0033】
前記パワーポンプは、前記サンプリングモジュール2及び前記モニタリング・分析モジュール4の管路にそれぞれ接続されている。
【0034】
上記モニタリング・分析モジュール4は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)であることが好ましい。本発明では、自動モニタリング機能の実現を容易にするために、該液体クロマトグラフィーについて、サンプルローディング部分を取り外して調整し、ループを介してオンラインサンプルローディング6方弁に接続し、マスターコンピュータからの短絡信号を受信してトリガー運転を制御し、運転手順を決定して選択し、運転終了後に自動洗浄を行うという改良を施行する。高速液体クロマトグラフィーは、取り出した反応溶液サンプルに基づいてTXT形式でレポートを提供し、マスターコンピュータへ供してデータを抽出して分析レポートを生成する。
【0035】
上記により、システム全体の洗浄を容易にするために、本発明で提供される液相合成自動モニタリングシステムは、さらに、洗浄モジュール6を含む。
【0036】
前記洗浄モジュール6は、前記サンプリングモジュール1及び前記パワーモジュール3の管路にそれぞれ接続されている。
【0037】
該洗浄モジュールは、第1の液体容器6-1、第2の液体容器6-2、及び電磁弁6-3を含む。
【0038】
回転盤2-2の駆動により、前記ステンレス針2-3は第1の液体容器内の洗浄液を吸引することができ、前記第2の液体容器6-2、前記パワーモジュール3、及び前記モニタリング・分析モジュール4は、いずれも前記電磁弁の管路に接続されている。パワーモジュールは、逆吸引機能により第2の液体容器6-2内の洗浄液をパワーポンプへ吸引したあと、洗浄を容易にするようにモニタリング・分析モジュール4に注入してもよい。本発明で使用される洗浄液は、有機溶液であることが好ましい。
【0039】
中でも、電磁弁6-3は、三方電磁弁であることが好ましい。HPLCのループを廃棄液と接続している。HPLC内の6方弁との区別は、単独でオンラインになり、マスターコンピュータによって制御されることにある。
【0040】
本発明で実現されるスライドレール2-1と回転盤2-2の摺動及び回転は、いずれも既存の従来技術であるサーボモータを使用して行われるので、ここでは贅言しない。
【0041】
本発明で提供される液相合成自動モニタリングシステムを利用して反応溶液に対して自動サンプリング、モニタリング、及びレポート分析を行う過程中には、ソフトウェアプログラムに依存する必要がある。以下、本発明で提供される液相合成自動モニタリングシステムの具体的な利点は、ホストコンピュータに組み埋め込まれたソフトウェアプログラムと組み合わせて詳しく説明される。本発明の注目点はハードウェア構造を保護することにあるため、ソフトウェアの制御への思想レベルの説明のみを行うる。
【0042】
本発明は、島津のDBバージョン(データベースバージョン)を使用して液相を分析し、予にトリガー制御用の短絡ジョイントを準備し、マスターコンピュータからPLCへの短絡信号を組み合わせて液相を制御し、必要に応じて自動的に運転し、運転終了後にPDFバージョンのレポート及び元データのASCIIコードのTXTレポートを自動的に生成し、マスターコンピュータによりTXTレポートを抽出する。
【0043】
マスターコンピュータでは、「オンラインモニタリング」というインターフェイスを設置し、新たに生じるTXTレポートを常時に抽出している。液相の命名方法によると、マスターコンピュータの抽出を容易するために新たに生じるTXTレポートの命名を前のTXTレポートの以後に位置させるようになり、マスターコンピュータは新たなTXTレポートを抽出してから内部に組み込まれたロジック関係に従って比較、判断、及び分析できる。
【0044】
「予備活性化」ワンポットの反応原理を例として、一般的な活性化方法でも光誘導活性化方法でも、ドナー活性化後に「サンプリング・モニタリング」は、ドナーが完全に活性化されているかどうかをモニタリングする必要があり、即ち、活性化モニタリング、活性化結果のフィードバックを与え、活性化が完了していないと、活性化し続けるか、又は活性化し繰り返すか、又は光照射で活性化し続け、完全に活性化されていると、「反応時間」に入り、一定の時間及び温度後にアクセプターが完全に消失したかどうか、同時に新しい化合物が生成されたかどうかを「サンプリング・モニタリング」し、即ち、反応モニタリングであり、その後、反応結果のフィードバックを与える。アクセプターの残留の有無は、次のサイクルの反応を継続するかどうかの判断の鍵となり、アクセプターが残っていると、反応時間を延長するか、又は反応温度を上げて反応を継続させ、アクセプターが消失したり、一定の限界値を下回ったりすると、次のサイクルをデフォルトで継続してもよく、活性化反応を継続してモニタリングしてもよく、アクセプターが一定の限界を超えて持続的に存在すると、自動化合成を終了することを考える。
【0045】
以上より、本発明では、上記の自動サンプリング、ローディング、トリガー、管路洗浄、レポート抽出、レポートの比較・判断が可能なオンラインモニタリングシステムを設計し、そのマスターコンピュータに埋め込まれたソフトウェア制御プログラムは、主に「サンプリング・モニタリング」及び「結果モニタリング」という両方の命令を含む。
【0046】
本明細書における各実施例は、漸進的な方式を使用して説明されたが、各実施例が他の実施例と異なる点を重点的に説明され、各実施形態の間の同じ類似部分は互いに参照すればよい。
【0047】
本文では、本発明の原理及び実施形態について具体的な例を用いて説明したが、以上の実施例の説明は本発明の方法及びその核心思想の理解を支援するために用いられるだけである。同時に、当業者には、本発明の思想に基づいて、具体的な実施形態及び応用範囲において変更点がある。以上のように、本明細書の内容は本発明に対する制限と理解すべきではない。
【符号の説明】
【0048】
1新規反応器、1-1 ボトル口、1-2 サンプルローディング口、1-3 排気口、1-4 サンプリング口、1-5 ボトル本体、1-51 反応ライナー、1-52 温度循環層、1-53 真空層、1-6 循環液排出口、2 サンプリングモジュール、2-1 スライドレール、2-11 スライドプレート、2-12 サポートフレーム、2-2 回転盤、2-3 ステンレス針、2-4 第1の管路、3 パワーモジュール、4 モニタリング・分析モジュール、5 マスターコンピュータ、6 洗浄モジュール、6-1 第1の液体容器、6-2 第2の液体容器、6-3 電磁弁
【手続補正書】
【提出日】2023-06-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
図3に示すように、上記サンプリングモジュールは、ステンレス針2-3、スライドレール2-1、及び回転盤2-2を含み、
前記ステンレス針2-3は、第1の管路2-4を介して前記パワーモジュール
3に接続され、前記第1の管路2-4は、前記スライドレール2-1に設置され、且つ前記スライドレール2-1は水平線に対して設定角度(好ましくは60°)を形成し、前記ステンレス針2-3は、前記スライドレール2-1の一端に固定設置され、前記スライドレール2-1の他端は自由端であり、前記スライドレール2-1は、前記ステンレス針2-3を駆動しスライドさせるためのものであり、前記ステンレス針2-3は、前記新規反応器1へ進入して反応溶液を吸引するためのものであり、前記スライドレール2-1は前記回転盤2-2に固定設置され、前記回転盤2-2と前記スライドレール2-3はいずれも前記マスターコンピュータ5に電気的に接続されている。
【国際調査報告】