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特表2024-500716改良された効率を伴うエッジライト型バックライトユニット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-10
(54)【発明の名称】改良された効率を伴うエッジライト型バックライトユニット
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20231227BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20231227BHJP
   G02B 5/02 20060101ALI20231227BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20231227BHJP
【FI】
F21S2/00 431
F21V8/00 310
G02B5/02 C
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536425
(86)(22)【出願日】2021-12-16
(85)【翻訳文提出日】2023-07-04
(86)【国際出願番号】 US2021063793
(87)【国際公開番号】W WO2022133080
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】63/127,325
(32)【優先日】2020-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/214,730
(32)【優先日】2021-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522095274
【氏名又は名称】ブライトビュー テクノロジーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ウォーカー, ケニス エル.
(72)【発明者】
【氏名】シェン, ビン エー.
(72)【発明者】
【氏名】ポープ, マシュー ケー.
【テーマコード(参考)】
2H042
3K244
【Fターム(参考)】
2H042BA04
2H042BA05
2H042BA11
2H042BA13
2H042BA20
3K244BA07
3K244BA11
3K244BA15
3K244BA48
3K244CA03
3K244DA01
3K244EA02
3K244EA38
3K244ED25
3K244GA01
3K244GA02
3K244GA08
3K244GA11
3K244GC02
3K244GC03
3K244GC07
3K244GC08
3K244GC13
(57)【要約】
本発明は、ディスプレイへの電力を増加させることなく、視認輝度の増加を可能にする、改良された効率を有する、バックライト型ディスプレイのためのエッジライト型バックライトユニットを対象とする。バックライト型ディスプレイのためのエッジライト型バックライトユニットは、反射器と、エッジライト型導光フィルムと、拡散体フィルムと、増加された効率を伴う、交差された輝度増強フィルムの対とを含む。拡散体フィルムは、エッジライト型バックライトユニットへの出力を増加させる必要なく、増加された軸上輝度を提供するような、交差された輝度増強フィルムの対の受光角に合致されている、角度光分散出力を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックライト型ディスプレイのためのエッジライト型バックライトユニットであって、前記エッジライト型バックライトユニットは、
鏡面反射器と、
前記鏡面反射器の上方に位置付けられるエッジライト型導光フィルムであって、前記エッジライト型導光フィルムは、長さと、幅とを有し、前記エッジライト型導光フィルムおよび前記鏡面反射器の組み合わせは、15°~20°のピーク光学分散と、25°~45°の全幅半値拡散角とを提供するように構成される、エッジライト型導光フィルムと、
前記エッジライト型導光フィルムの上方に位置付けられる拡散体フィルムであって、前記拡散体フィルムは、前記エッジライト型導光フィルムに向くその片側に、複数の平行角柱微小構造であって、前記複数の平行角柱微小構造のうちの少なくともいくつかが、78°~92°の頂角を有し、1.49~1.58の屈折率を有する材料から形成される複数の平行角柱微小構造と、その反対側に、複数の拡散体微小構造であって、前記複数の拡散体微小構造は、30°~60°の全幅半値拡散角を有する複数の拡散体微小構造とを有する、拡散体フィルムと、
前記拡散体フィルムの上方に位置付けられる交差された輝度増強フィルムの対であって、前記輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方は、その片側に、前記拡散体フィルムから反対に向く複数の平行な微小角柱を有し、前記輝度増強フィルムのうちの一方の複数の平行な微小角柱は、他方の輝度増強フィルムの複数の微小角柱に対して直角に配向される、交差された輝度増強フィルムの対と
を備え、
前記拡散体フィルムの複数の角柱微小構造は、前記輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方の複数の平行な微小角柱と実質的に整合される、エッジライト型バックライトユニット。
【請求項2】
前記輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方は、光方向と最も近接して整合されるように配向される前記複数の平行な微小角柱を備える、請求項1に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項3】
前記輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方は、前記エッジライト型バックライトユニットの上部に位置付けられる、請求項2に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項4】
前記拡散体微小構造は、円形形状に形成される、請求項1に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項5】
前記拡散体微小構造は、円錐形形状に形成される、請求項1に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項6】
前記拡散体微小構造の円錐形形状は、約110°の頂角を有する、請求項5に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項7】
前記拡散体微小構造は、四角錐形状に形成される、請求項1に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項8】
前記四角錐微小構造は、約110°の頂角を有する、請求項7に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項9】
前記四角錐微小構造は、約90°の頂角を有する、請求項7に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項10】
前記四角錐微小構造は、約1.57の屈折率を有する材料から形成される、請求項7に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項11】
前記四角錐微小構造の少なくともいくつかの面は、前記拡散体フィルムの角柱微小構造に対して平行であるように整合される、請求項7に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項12】
前記四角錐微小構造の少なくともいくつかの面は、前記拡散体フィルムの角柱微小構造に対して平行から10度未満またはそれに等しい範囲内になるように整合される、請求項7に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項13】
前記四角錐微小構造の少なくともいくつかの面は、前記拡散体フィルムの角柱微小構造に対して平行から20度未満またはそれに等しい範囲内になるように整合される、請求項7に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項14】
前記輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方は、光方向と最も近接して整合されるように配向される前記複数の平行な微小角柱を備える、請求項13に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項15】
前記四角錐微小構造の少なくともいくつかの面は、前記拡散体フィルムの角柱微小構造に対して約45°に配向される、請求項7に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項16】
前記輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方は、光方向と最も近接して整合されるように配向される前記複数の平行な微小角柱を備える、請求項15に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項17】
前記導光フィルムの幅に沿って位置付けられる複数のLEDをさらに備える、請求項1に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項18】
前記拡散体微小構造は、屈曲光に対して、前記複数の角柱微小構造と整合され、前記複数のLEDから離れるような方向において配向される、角度屈曲微小構造である、請求項15に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項19】
バックライト型ディスプレイのためのエッジライト型バックライトユニットであって、前記エッジライト型バックライトユニットは、
拡散反射器と、
前記拡散反射器の上方に位置付けられるエッジライト型導光フィルムであって、前記エッジライト型導光フィルムは、長さと、幅とを有し、前記エッジライト型導光フィルムおよび前記拡散反射器の組み合わせは、30°~50°のピーク光学分散と、55°~85°の全幅半値拡散角とを提供するように構成される、エッジライト型導光フィルムと、
前記エッジライト型導光フィルムの上方に位置付けられる拡散体フィルムであって、前記拡散体フィルムは、前記エッジライト型導光フィルムに向くその片側に、複数の平行角柱微小構造であって、前記複数の平行角柱微小構造のうちの少なくともいくつかが、75°~85°の頂角と、1.59~1.67の屈折率とを有する複数の平行角柱微小構造と、その反対側に、複数の拡散体微小構造であって、前記複数の拡散体微小構造は、20°未満の全幅半値拡散角を有する複数の拡散体微小構造とを有する、拡散体フィルムと、
前記拡散体フィルムの上方に位置付けられる交差された輝度増強フィルムの対であって、前記輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方は、その片側に、前記拡散体フィルムから反対に向く複数の平行な微小角柱を有し、前記輝度増強フィルムのうちの一方の複数の平行な微小角柱は、他方の輝度増強フィルムの複数の微小角柱に対して直角に配向される、交差された輝度増強フィルムの対と
を備え、
前記拡散体フィルムの複数の角柱微小構造は、前記交差された輝度増強フィルムの対のうちの少なくとも一方の複数の平行な微小角柱と実質的に整合される、エッジライト型バックライトユニット。
【請求項20】
前記交差された輝度増強フィルムの対のうちの少なくとも一方の複数の平行な微小角柱は、光方向と最も近接して整合されるように配向される、請求項19に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項21】
前記交差された輝度増強フィルムの対のうちの少なくとも一方は、前記エッジライト型バックライトユニットの上部に位置付けられる、請求項20に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項22】
前記拡散体微小構造は、円形形状に形成される、請求項19に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項23】
前記拡散体微小構造は、10°未満またはそれに等しい全幅半値拡散角を有するように構成される、請求項19に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項24】
前記拡散体微小構造は、5°未満またはそれに等しい全幅半値拡散角を有するように構成される、請求項19に記載のエッジライト型バックライトユニット。
【請求項25】
バックライトユニットであって、
鏡面反射器と、
前記鏡面反射器の上方に位置付けられる導光フィルムであって、前記導光フィルムは、光方向に沿って光を誘導するように構成される、導光フィルムと、
前記導光フィルムの上方に位置付けられる拡散体フィルムであって、前記拡散体フィルムは、前記導光フィルムに向くその片側に、複数の平行角柱微小構造であって、前記複数の平行角柱微小構造のうちの少なくともいくつかが、角柱頂点方向を有する複数の平行角柱微小構造を有し、さらに、前記拡散体フィルムは、その反対側に、複数の角錐微小構造であって、前記複数の角錐微小構造のうちの少なくともいくつかが、共通の角錐頂点方向を有する複数の角錐微小構造を有する、拡散体フィルムと、
前記拡散体から反対に向くその片側に、複数の平行角柱微小構造を有する、前記拡散体フィルムの上方に位置付けられる第1の輝度増強フィルムであって、前記第1の輝度増強フィルムの複数の平行角柱微小構造のうちの少なくともいくつかは、共通の角柱頂点方向を有する、第1の輝度増強フィルムと、
前記第1の輝度増強フィルムから反対に向くその片側に、複数の平行角柱微小構造を有する前記第1の輝度増強フィルムの上方に位置付けられる第2の輝度増強フィルムであって、前記第2の輝度増強フィルムの複数の平行角柱微小構造のうちの少なくともいくつかは、共通の角柱頂点方向を有する、第2の輝度増強フィルムと
を備え、
前記第1および第2の輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方の共通の角柱頂点方向は、実質的に前記光方向に沿って配向され、前記拡散体フィルムの共通の角柱頂点方向は、実質的に前記第1および第2の輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方の共通の角柱頂点方向に沿って配向され、前記拡散体フィルムの共通の角錐頂点方向は、前記拡散体フィルムの共通の角柱頂点方向に対して所望の角度に配向される、バックライトユニット。
【請求項26】
実質的に前記光方向に沿って配向された前記角柱頂点方向を有する前記第1および第2の輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方の共通の角柱頂点方向は、前記光方向から10度未満である角柱頂点方向を有する、請求項25に記載のバックライトユニット。
【請求項27】
実質的に前記光方向に沿って配向された前記角柱頂点方向を有する前記第1および第2の輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方の共通の角柱頂点方向は、前記光方向から20度未満である角柱頂点方向を有する、請求項25に記載のバックライトユニット。
【請求項28】
前記所望の角度は、実質的にゼロ度である、請求項25に記載のバックライトユニット。
【請求項29】
前記所望の角度は、実質的に45度である、請求項25に記載のバックライトユニット。
【請求項30】
前記第1および第2の輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方の他方は、前記第1および第2の輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方の角柱頂点方向に対して略直角に配向される角柱頂点方向を有する、請求項25に記載のバックライトユニット。
【請求項31】
実質的に前記光方向に沿って配向された前記角柱頂点方向を有する前記第1および第2の輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方は、前記バックライトユニットの上部に位置付けられる、請求項25に記載のバックライトユニット。
【請求項32】
前記拡散体フィルムの複数の平行角柱微小構造のうちの少なくともいくつかは、78°~94°の頂角を有する、請求項25に記載のバックライトユニット。
【請求項33】
前記拡散体フィルムの複数の平行角柱微小構造のうちの少なくともいくつかは、1.5~1.66の屈折率を有する材料から形成される、請求項25に記載のバックライトユニット。
【請求項34】
前記拡散体フィルムの複数の角錐微小構造のうちの少なくともいくつかは、84°~114°の頂角を有する、請求項25に記載のバックライトユニット。
【請求項35】
前記拡散体フィルムの複数の角錐微小構造のうちの少なくともいくつかは、1.5~1.65の屈折率を有する材料から形成される、請求項25に記載のバックライトユニット。
【請求項36】
前記第1および第2の輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方の複数の平行角柱微小構造のうちの少なくともいくつかは、86°~94°の頂角を有する、請求項25に記載のバックライトユニット。
【請求項37】
前記第1および第2の輝度増強フィルムのうちの少なくとも一方の複数の平行角柱微小構造のうちの少なくともいくつかは、1.57~1.7の屈折率を有する材料から形成される、請求項25に記載のバックライトユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年12月18日に出願された、米国仮特許出願第63/127,325号および2021年6月24日に出願された、米国仮特許出願第63/214,730号の優先権の利益を主張する。その全ての全内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ディスプレイへの電力を増加させることなく、視認輝度の増加を可能にする、改良された効率を有する、バックライト型ディスプレイのためのエッジライト型バックライトユニットを対象とする。
【背景技術】
【0003】
エッジライト型バックライトユニット(BLU)は、図1に図示されるように、典型的には、導光フィルム100の片側に沿って位置付けられる、複数の発光ダイオード(LED)110を伴う導光フィルム100を使用する。導光フィルム100は、幅Wと、長さLとを有し、LED110は、導光フィルム100の幅Wに沿った1つのエッジに位置付けられ、光が、図1の線2-2に沿って得られる断面である、図2に図示されるような、導光フィルム100の長さLに沿って進行するように、光を導光フィルム100の中に放出するように構成される。導光フィルム100は、典型的には、上部表面および/または底部表面上に、光を導光フィルム100に外部結合させるような小型構造を有する。理想的には、構造は、導光フィルム100の外部結合された光が空間的に均一的な強度を有するように、アポダイズされる。概して、導光フィルム100に外部結合されている光は、図2に図示されるように、導光フィルム100の光入力エッジから離れるように指向される、角度分散と外部結合する。導光フィルム100から離れるような本一般的方向は、公称上、導光フィルム100の長さLに沿って延設され、導光フィルム100の光方向と称される。
【0004】
光効率を最大限化する、すなわち、バックライトユニットに提供される電力を増加させる必要なく、視認輝度を増加させることが、エッジライト型ディスプレイのためのバックライトユニットにとって望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、バックライトユニット内の従来の拡散体フィルムを、交差された輝度増強フィルムの受光角に合致されている角度光分散出力を有する、改良された光管理拡散体フィルムと置換することによって、増加された効率を達成する。
【0006】
本発明のある側面によると、バックライト型ディスプレイのためのエッジライト型バックライトユニットが、提供される。エッジライト型バックライトユニットは、鏡面反射器と、鏡面反射器の上方に位置付けられるエッジライト型導光フィルムとを含む。エッジライト型導光フィルムは、ある長さと、ある幅とを有する。エッジライト型導光フィルムおよび鏡面反射器の組み合わせは、15°~20°のピーク光学分散と、25°~45°の全幅半値拡散角とを提供するように構成される。拡散体フィルムは、エッジライト型導光フィルムの上方に位置付けられる。拡散体フィルムは、エッジライト型導光フィルムに向くその片側に、複数の平行角柱微小構造と、その反対側に、複数の拡散体微小構造とを有する。複数の平行角柱微小構造はそれぞれ、78°~92°の頂角と、1.49~1.58の屈折率とを有する。拡散体微小構造は、30°~60°の全幅半値拡散角を有する。交差された輝度増強フィルムの対が、拡散体フィルムの上方に位置付けられる。輝度増強フィルムはそれぞれ、拡散体フィルムから反対に向くその片側に、複数の平行な微小角柱を有する。輝度増強フィルムのうちの一方の複数の平行な微小角柱は、他方の輝度増強フィルムの複数の微小角柱に対して直角に配向される。拡散体フィルムの複数の角柱微小構造は、実質的に、導光フィルムの長さと整合されているものに最も近接する、複数の平行な微小角柱と整合される。
【0007】
ある実施形態では、拡散体フィルムの拡散体微小構造は、円形拡散体微小構造である。
【0008】
ある実施形態では、拡散体フィルムの拡散体微小構造は、円錐形微小構造である。ある実施形態では、円錐形微小構造は、約110°の頂角を有する。
【0009】
ある実施形態では、拡散体フィルムの拡散体微小構造は、四角錐微小構造である。ある実施形態では、四角錐微小構造は、約110°の頂角を有する。ある実施形態では、四角錐微小構造の面は、拡散体フィルムの角柱微小構造に平行または直角であるように整合される。ある実施形態では、四角錐微小構造の面は、拡散体フィルムの角柱微小構造に対して約45°に配向される。
【0010】
ある実施形態では、エッジライト型バックライトユニットはまた、導光フィルムの幅に沿って位置付けられる、複数のLEDを含む。
【0011】
ある実施形態では、拡散体微小構造は、光を複数の角柱微小構造と整合され、複数のLEDから離れるような方向に屈曲させるように配向される、角度屈曲微小構造である。
【0012】
本発明のある側面によると、バックライト型ディスプレイのためのエッジライト型バックライトユニットが、提供される。エッジライト型バックライトユニットは、拡散反射器と、拡散反射器の上方に位置付けられるエッジライト型導光フィルムとを含む。エッジライト型導光フィルムは、ある長さと、ある幅とを有する。エッジライト型導光フィルムおよび拡散反射器の組み合わせは、30°~50°のピーク光学分散と、55°~85°の全幅半値拡散角とを提供するように構成される。拡散体フィルムが、エッジライト型導光フィルムの上方に位置付けられる。拡散体フィルムは、エッジライト型導光フィルムに向くその片側に、複数の平行角柱微小構造と、その反対側に、複数の拡散体微小構造とを有する。複数の平行角柱微小構造はそれぞれ、75°~85°の頂角と、1.59~1.67の屈折率とを有する。拡散体微小構造は、20°未満の全幅半値拡散角を有する。交差された輝度増強フィルムの対が、拡散体フィルムの上方に位置付けられる。輝度増強フィルムはそれぞれ、拡散体フィルムから反対に向くその片側に、複数の平行な微小角柱を有する。輝度増強フィルムのうちの一方の複数の平行な微小角柱は、他方の輝度増強フィルムの複数の微小角柱に対して直角に配向される。拡散体フィルムの複数の角柱微小構造は、導光フィルムの長さと整合されるように最も近接している、複数の平行な微小角柱と実質的に整合される。
【0013】
ある実施形態では、拡散体フィルムの拡散体微小構造は、円形拡散体微小構造である。ある実施形態では、拡散体微小構造は、10°未満またはそれに等しい、全幅半値拡散角を有する。ある実施形態では、拡散体微小構造は、5°未満またはそれに等しい、全幅半値拡散角を有する。
【0014】
本発明のこれらおよび他の側面、特徴、および特性、および構造の関連する要素の動作方法および機能、および部品と製造の経済との組み合わせは、その全てが本明細書の一部を形成する、付随の図面を参照して、以下の説明および添付の請求項の考察に応じて、より明白な状態となるであろう。しかしながら、図面が、例証および説明の目的のためのものにすぎず、本発明の限界の定義として意図されていないことを明白に理解されたい。本明細書および請求項において使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に別様に指示しない限り、複数の指示物を含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
以下の図の構成要素は、図のうちの少なくとも1つが縮尺通りに描かれ得るが、本開示の一般的原理を強調するために図示されており、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない。対応する構成要素を指定する参照記号が、一貫性および明確性のために、図の全体を通して必要に応じて繰り返される。
【0016】
図1図1は、バックライト型ディスプレイのためのエッジライト型バックライトユニットにおける使用のための複数の発光ダイオード(LED)光源を伴う、エッジライト型導光フィルムの概略上面図である。
【0017】
図2図2は、線2-2に沿って得られる、図1の概略断面図である。
【0018】
図3A図3Aは、図1および2の導光フィルムと、LEDとを含む、バックライト型ディスプレイのためのバックライトユニットの概略分解断面図である。
【0019】
図3B図3Bは、角柱微小構造を有し、頂角および底角の詳細を含む、バックライト型ディスプレイのための輝度増強フィルムの概略図である。
【0020】
図3C図3Cは、2つのフィルムの直角配向を図示する、角柱微小構造を有するバックライト型ディスプレイのための輝度増強フィルムのスタックされた対の概略図である。
【0021】
図3D図3Dは、片側に角柱微小構造を有し、頂角および底角の詳細を含む、バックライト型ディスプレイのための利得増強フィルムの概略図である。
【0022】
図3E図3Eは、角柱がフィルムの長軸に対して所望の角度で形成される、片側に角柱微小構造を有する、バックライト型ディスプレイのための利得増強フィルムの概略図である。
【0023】
図3F図3Fは、片側に反転された角錐微小構造と、反対側に角柱とを有し、反転された角錐構造の頂角および底角の詳細を含む、バックライト型ディスプレイのための利得増強フィルムの概略図である。
【0024】
図3G図3Gは、角錐軸が、フィルムの長軸に対して所望の角度において形成され、反対側の角柱が、角錐の基部の対角線と整合される、片側に反転された角錐微小構造と、反対側に角柱とを有する、バックライト型ディスプレイのための利得増強フィルムの概略図である。
【0025】
図3H図3Hは、光方向の配向と、第1の輝度増強フィルムの上部における角錐の所望の配向と、第2の輝度増強フィルムの上部における角柱の所望の配向と、利得増強フィルムの底部上における角柱の所望の配向とを示す、複数の発光ダイオード(LED)光源を伴う、エッジライト型導光フィルムの概略上面図である。
【0026】
図4図4は、配光測定器によって測定されるような、角度の関数としての、LEDから出力された光の分散の2次元プロット、および光が交差された輝度増強フィルムの対を通して通過した後の、配光測定器によって測定されるような、角度の関数としての、LEDから出力された光の分散の2次元プロットである。
【0027】
図5A図5Aは、交差された輝度増強フィルムの対に接近する光が、交差された輝度増強フィルムの対を通して透過し得る、画定された角度の3次元表現である。
【0028】
図5B図5Bは、図5Aの2次元表現である。
【0029】
図6図6は、交差された輝度増強フィルムの対に接近する光が、交差された輝度増強フィルムの対を通して軸上に、導光フィルムの上部表面に対して法線方向に透過し得る、画定された角度の図5Aの2次元表現である。
【0030】
図7図7は、配光測定器によって測定されるような、エッジライト型導光フィルムの底部表面に位置付けられた鏡面反射器を伴う、狭い分散を有する、エッジライト型導光フィルムの上部表面から出力された光の分散の2次元プロットである。
【0031】
図8図8は、配光測定器によって測定されるような、エッジライト型導光フィルムの底部表面に位置付けられた拡散反射器を伴う、広い分散を有する、エッジライト型導光フィルムの上部表面から出力された光の分散の2次元プロットである。
【0032】
図9図9は、配光測定器によって測定されるような、エッジライト型導光フィルムの底部表面に位置付けられた鏡面反射器を伴う、狭い分散を有する、エッジライト型導光フィルムの上部表面に位置付けられた円形拡散体の上部表面から出力された光の分散の2次元プロットである。
【0033】
図10図10は、配光測定器によって測定されるような、エッジライト型導光フィルムの底部表面に位置付けられた拡散反射器を伴う、広い分散を有する、エッジライト型導光フィルムの上部表面に位置付けられた円形拡散体の上部表面から出力された光の分散の2次元プロットである。
【0034】
図11図11は、本発明のある実施形態による、配光測定器によって測定されるような、エッジライト型導光フィルムの底部表面に位置付けられた鏡面反射器を伴う、狭い分散を有する、エッジライト型導光フィルムの上部表面に位置付けられた拡散体の上部表面から出力された光の分散の2次元プロットである。
【0035】
図12図12は、交差された輝度増強フィルムの対に接近する光が、交差された輝度増強フィルムの対を通して軸上に、エッジライト型導光フィルムの上部表面に対して法線方向に透過し得る、画定された角度の概略2次元表現である。
【0036】
図13図13は、図11および図12の組み合わせである。
【0037】
図14図14は、本発明のある実施形態による、配光測定器によって測定されるような、エッジライト型導光フィルムの底部表面に位置付けられた拡散反射器を伴う、広い分散を有する、エッジライト型導光フィルムの上部表面に位置付けられた拡散体の上部表面から出力された光の分散の2次元プロットである。
【0038】
図15図15は、交差された輝度増強フィルムの対に接近する光が、交差された輝度増強フィルムの対を通して軸上に、エッジライト型導光フィルムの上部表面に対して法線方向に透過し得る、画定された角度の概略2次元表現である。
【0039】
図16図16は、図14および図15の組み合わせである。
【0040】
図17図17は、本教示のエッジライト型バックライトユニットのための光方向に対する上部輝度増強フィルム角柱角度の関数としての相対輝度のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
詳細な説明
導光フィルム100および拡散体フィルム320を伴う導光フィルム100の光度分散が、そのようなフィルムがLED110の生来の出力を、交差された輝度増強フィルムの対330、340の受光角度に良好に合致された光分散に伝達するであろう方法を理解するために使用され得る。配光測定器が、概して、それらの光分散を測定するために使用される。装備は、検査サンプルを回転させるための水平軸と、垂直軸とを伴う、機械式配光測定器と、所与の距離にわたって光度を測定するための、光度計とを含む。光度計は、測定された結果が、検査サンプルのサイズに関連しないように、検査サンプルから、検査サンプルの光放出表面寸法よりはるかに長い距離を空けて位置する。本プロセスは、多くの場合、「遠視野」分散測定と称される。本明細書に説明される光学分散データが、前述の装置を伴う配光測定器を使用して収集された。
【0042】
図3Aは、バックライトユニット300内で、図1および2の導光フィルム100を図式的に図示する。具体的には、図3Aは、図1および2の導光フィルムと、LEDとを含む、バックライト型ディスプレイのためのバックライトユニットの概略分解断面図である。図示されるように、反射器310が、導光フィルム100の真下に位置付けられる。反射器310は、鏡面反射器、拡散反射器、またはそれらの組み合わせであってもよく、導光フィルム100の下側の外部結合された光を導光フィルム100に向かって戻るように反射するように構成される。導光フィルム100の上方に位置付けられるものは、利得増強フィルムとも称され得、典型的には、円対称的であり、導光フィルム100の上側の外部結合された光の均一性を改良するように構成される、拡散体フィルム320である。
【0043】
拡散体フィルム320の上方に位置付けられるものは、2つの輝度増強フィルム(BEF)330、340である。いくつかの実施形態における輝度増強フィルム330、340は、その片側に90°の頂角を伴う複数の平行な微小角柱を有し、角柱の屈折率は、典型的には、1.55~1.7である。バックライトユニット300の中において、輝度増強フィルム330、340は、導光フィルム100から反対に向けられた角柱を有するように位置付けられ、角柱は、BEFの上部表面上に位置付けられ、上部フィルム340内の角柱は、下側フィルム330に対して直角に配向される。輝度増強フィルム330、340のうちの一方の複数の平行な微小角柱は、導光フィルム100の長さLと概して(すなわち、約20°以内に)整合される。輝度増強フィルム330、340のうちの他方の複数の平行な微小角柱は、導光フィルム100の幅Wと概して(すなわち、約20°以内に)整合される。すなわち、角柱頂点の方向の整合は、概して、導光フィルム100の光方向に沿っている。他の実施形態では、角柱頂点の方向の整合は、20度より近接する。いくつかの実施形態では、交差された輝度増強フィルム330、340は、バックライトユニット300から出射する光の軸上輝度を増加させる。
【0044】
光効率を最大限化すること、すなわち、バックライトユニット300に提供される電力を増加させる必要なく、視認輝度を増加させることが、エッジライト型ディスプレイのためのバックライトユニット300にとって望ましい。本教示の1つの特徴は、バックライトディスプレイを通して伝搬する、光の方向、すなわち、光方向に対する角柱の配向および/またはフィルムの配向が、ディスプレイのための高軸上輝度を生産するために選定され得るという認識である。
【0045】
例えば、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの輝度増強フィルム330、340の角柱の配向は、導光フィルムを通して伝搬する光の方向に沿って配向される。いくつかの実施形態では、これは、公称上、導光フィルムを通して伝搬する光の方向に沿っている(すなわち、10度未満または20度未満である)上部輝度増強フィルム340上の角柱の頂点の方向である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、第2の輝度増強フィルム330上の角柱の頂点の方向は、公称上、上部輝度増強フィルム340上の角柱の頂点の方向に対して直角である。いくつかの実施形態では、拡散体フィルム320の底部上にある角柱の頂点の方向は、上部輝度増強フィルム340上の角柱の頂点の方向と整合される。いくつかの実施形態では、拡散体フィルム320の上部側に位置付けられる、角錐の面のうちの少なくともいくつかの方向が、拡散体フィルム320の底部上にある角柱の頂点の方向と平行に整合される。すなわち、拡散体フィルム320内の角錐の頂点方向が、公称上、角柱頂点の方向に対して平行に整合される。本明細書で使用されるような用語「公称上、平行」は、2つの方向間の角度が実質的にゼロ度であることを意味する。いくつかの実施形態では、拡散体フィルム320の上部側に位置付けられる角錐の面のうちの少なくともいくつかの方向が、拡散体フィルム320の底部上にある角柱の頂点の方向と45度に整合される。微小構造整合のこれらの種々の実施形態は、バックライトユニット300から高輝度をもたらす。
【0046】
図3Bは、角柱微小構造を有し、角柱面の頂角および底角の詳細を含む、バックライト型ディスプレイのための輝度増強フィルム350の概略図である。本構造350は、図3Aに関連して説明される、輝度増強フィルム340、330のうちの一方または両方のために使用され得る。複数の角柱が、フィルムの一方向に沿って相互に対して平行に配向される。角柱の頂点を通した線の方向が、角柱頂点方向と呼ばれる。いくつかの実施形態では、複数の角柱が、直線に沿って延設される。いくつかの実施形態では、角柱は、完全な直線に沿っておらず、わずかに波状の経路に追従する。角柱頂点の波状の線を伴う実施形態では、角柱は、依然として、公称上、平行であり、顕著な角柱頂点整合方向を有すると見なされ得る。いくつかの実施形態における角柱は、フィルムの上部側に位置付けられる。
【0047】
三角角柱の一実施形態のビュー上の面は、90°±4°の頂角を示す。角柱の面の本実施形態のための底角は、45°±2°である。例えば、角柱の屈折率は、公称上、1.57~1.7の範囲内にあることができる。
【0048】
図3Cは、2つのフィルムの直角配向を図示する、角柱微小構造を有するバックライト型ディスプレイのための輝度増強フィルム355のスタックされた対の概略図である。輝度増強フィルム355の本スタックされた対は、例えば、図3Aに関連して説明される、2つの輝度増強フィルム340、330であり得る。これらのフィルムは、2つのフィルム内の平行角柱の頂点の方向が、相互に対して直角に配向されるように位置付けられる。いくつかの実施形態では、上部フィルム(例えば、図3Aのフィルム340)上の角柱の頂点の方向は、図3Aの導光フィルム(例えば、フィルム100)を通して伝搬する光の方向に沿って配向される。
【0049】
スタックされた輝度増強フィルム355の角柱頂点方向の直角配向では、当業者にとって明確であるように、2つのフィルムのうちの一方の方向は、概して、他方より導光フィルムを通して伝搬する光の方向に沿って整合されるであろう。これは、フィルムが、厳密に対角線に沿って配向される可能性が低いためである。したがって、一般に、2つのスタックされた輝度増強フィルム355が存在するとき、導光フィルムを通して伝搬する光の方向と最も近接して整合されている、スタック内の角柱の頂点の方向を定義することが、可能である。いくつかの実施形態では、導光フィルムを通して伝搬する光の方向に沿って最も近接して整合されているものに応じて、これは、上部フィルム方向であり、他の実施形態では、これは、底部フィルム方向であろう。
【0050】
図3Dは、片側に角柱微小構造を有し、角柱面の頂角および底角の詳細を含む、バックライト型ディスプレイのための利得増強フィルム360の概略図である。用語「利得増強フィルム」および「拡散体フィルム」は、本明細書では、同義的に使用される。利得増強フィルム360は、例えば、図3Aに関連して説明される、拡散体フィルム320であることができる。いくつかの実施形態では、図3Aのバックライト型ディスプレイの配向を参照すると、利得増強フィルム360、320は、フィルムの底部側に沿って延設される、角柱を有する。すなわち、角柱微小構造は、導光フィルム100に最も近接しているフィルム360、320の側面に位置付けられる。いくつかの実施形態では、フィルム360、320に沿った角柱微小構造の頂点の方向は、公称上、導光フィルムを通して伝搬する光の方向に沿って整合されるように配向される。いくつかの実施形態では、整合は、10度以内とし、他の実施形態では、整合は、20度以内とする。
【0051】
三角角柱の一実施形態のビュー上の面は、頂角が、78°~94°の範囲内であり得ることを示す。角柱の面の本実施形態のための対応する底角は、43°~51°である。角柱の屈折率は、公称上、1.5~1.66の範囲内であることができる。
【0052】
図3Eは、角柱がフィルムの長軸に対して所望の角度で形成される、片側に角柱微小構造を有する、バックライト型ディスプレイのための利得増強フィルム365の概略図である。角度は、任意であることができる。フィルムの長軸と異なる方向を伴う平行角柱の頂点を加工するための能力は、本明細書に説明されるように、種々のフィルム内の微小構造の方向と光方向との種々の相対的整合を生成するための1つの方法である。すなわち、例えば、図3Aを参照すると、種々のフィルム100、320、330、340のうちの2つまたはそれを上回るものの長軸は、バックライトユニット300を生産するフィルムのスタック内で整合されることができる。次いで、例えば、少なくとも一方の輝度増強フィルム330、340の頂点角柱の方向と導光フィルム100を通して伝搬する光の方向との間の角度は、平行角柱の頂点の方向とフィルム330、340の長軸の方向との間の角度に基づく。
【0053】
図3Fは、片側に反転された角錐微小構造と、反対側に角柱とを有し、反転された角錐構造の頂角および底角の詳細を含む、バックライト型ディスプレイのための利得増強フィルム370の概略図である。本実施形態では、角錐構造の2つの反対の面を通して通過する方向である、フィルムの片側に位置付けられる角錐構造の並んだ頂点に沿って通過する方向は、角錐頂点方向と称される。いくつかの実施形態における角錐頂点方向は、フィルムの他側に位置付けられる平行角柱構造の頂点の方向に対して平行に整合される。
【0054】
いくつかの実施形態では、利得増強フィルム370は、図3Aに関連して説明される、拡散体フィルム320として構成される。これらの実施形態のうちのいくつかでは、利得増強フィルム370、320の角柱微小構造は、導光フィルム100に向かって向くフィルム370、320の底部上にあり、角錐構造は、フィルム370、320の上部上にある。いくつかの実施形態では、角錐は、図3Fに図示されるように、反転され、フィルム370の中側に向かって向く。他の実施形態では、角錐は、上方に、フィルム370の上部側から外に向く。
【0055】
図3Aをまた参照すると、いくつかの実施形態では、フィルム370、320の底部上の平行角柱構造の頂点の方向は、上部輝度増強フィルム330、340上の平行角柱構造の頂点の方向のうちの少なくとも1つと整合される。いくつかの実施形態では、本整合は、導光フィルム100を通して伝搬する光の方向と最も近接して整合される、平行角柱構造の頂点の方向を有する、フィルム330、340とのものである。他の実施形態では、導光フィルム100を通して伝搬する光の方向と最も近接して整合される、平行角柱構造の頂点の方向を伴う、本フィルムは、上部フィルム340である。
【0056】
フィルム370の角錐断面の一実施形態のビュー上の面は、頂角が、84°~114°の範囲内であり得ることを示す。角柱の面の本実施形態のための対応する底角は、33°~48°である。例えば、角柱の屈折率は、公称上、1.5~1.65の範囲内であることができる。
【0057】
拡散フィルムとも称される、本教示の利得増強フィルムの1つの特徴は、フィルムの片側に角錐微小構造と、フィルムの反対側に角柱構造とを有する実施形態が、角錐構造の並んだ頂点に沿って通過する方向と、角柱構造の並んだ頂点に沿って通過する方向との間の種々の角度を利用し得ることである。例えば、種々の実施形態では、これらの方向は、平行である、または図3Fに関連して説明されるものと同一であることができる。これらの方向はまた、45度の角度にあることもできる。角柱構造は、種々の性能メトリックを達成するために、これらの方向間に種々の角度を伴って構成されることができる。
【0058】
図3Gは、角錐軸がフィルムの長軸に対して所望の角度に形成され、反対側の角柱が、角錐の基部の対角線と整合される、片側に反転された角錐微小構造と、反対側に角柱とを有する、バックライト型ディスプレイのための利得増強フィルム375の概略図である。いくつかの実施形態では、方向のいずれも、また、フィルムの長辺に対して任意の角度にあることができる。
【0059】
図3Hは、光方向の配向と、第1の輝度増強フィルムの上部上の角柱の所望の配向とを示し、また、第2の輝度増強フィルムの上部上の角柱の所望の配向と、利得増強フィルムの底部上の角柱の所望の配向とを示す、複数の発光ダイオード(LED)光源110を伴うエッジライト型導光フィルム380の概略上面図である。例えば、導光フィルム380は、図3Aに関連して説明される、導光フィルム100であることができる。他のフィルム(図3Hに図示せず)上の微小構造に関して本明細書に説明される方向の例示的構成が、示される。図3Aをまた参照すると、本実施形態では、上部BEFフィルム340上の角柱頂点の方向は、底部BEFフィルム330上の角柱頂点の方向に対して直角である。したがって、上部BEFフィルム340上の角柱頂点の方向は、導光フィルム380内の光方向と最も近接して整合される。本実施形態では、拡散体フィルム320の底部側における角柱の頂点の方向は、上部BEFフィルム340上の角柱頂点の方向と同一の方向に整合される。いくつかの実施形態では、これらの方向は、個別のフィルムの長辺に沿うものではない。
【0060】
図3A-Hと関連付けられる種々の実施形態の説明は、角柱および/または角錐微小構造に注力されているが、当業者にとって明確であるように、本教示は、これらの形状に限定されない。例えば、円錐形状および/または角度屈曲形状もまた、本教示に従って種々の実施形態において使用されることができる。
【0061】
図4は、LED110から放出されるランバーシアン分散400が、交差された輝度増強フィルムの対330、340によって増加された軸上輝度を伴う、より狭い分散410に変換される程度を示す。図5Aは、交差された輝度増強フィルム330、340が作用する程度を図示し、交差された輝度増強フィルムの対330、340に接近する光が輝度増強フィルム330、340の対を通して透過し得る、画定された角度の3次元表現である。4つのローブ510、520、530、および540によって表される、画定された角度から交差された輝度増強フィルム330、340に接近する光のみが、交差された輝度増強フィルム330、340を通して透過し、図4の狭い分散410を伴って軸上に出射することができ、大部分の他の光は、導光フィルム100に向かって下方に戻るように反射される。導光フィルム100に向かって下方に戻るように反射される光の一部が、拡散体フィルム320、導光フィルム100、および反射器310の吸光に起因して喪失される。下方に反射され、交差された輝度増強フィルムの対330、340に向かって上方に戻るように再循環する光は、第2または第3の試行において交差された輝度増強フィルム330、340から出射し得る。図5Bは、図5Aの2次元表現である。図6は、光が交差された輝度増強フィルムの対330、340から軸上に出射する、受光場所610、620、630、640を図示する。
【0062】
異なる導光フィルム100および反射器310は、非常に異なる角出力分散を有することができ、導光フィルム100および反射器310の両方の特性は、2つの組み合わせの出力分散を定義する。図7および8は、導光フィルム100および反射器310の2つの異なる組み合わせに関する、測定された角出力分散を図示する。図7は、狭い分散出力を有する導光フィルム100と導光フィルム100の真下に位置付けられた鏡面反射器310との組み合わせの測定された角出力分散700を、光の最高強度を表す、面積710とともに図示する。狭い分散出力を有する導光フィルム100と鏡面反射器310との組み合わせは、15°~20°のピーク光学分散および25°~45°の全幅半値(FWHM)拡散角を提供するように構成される。図8は、広い分散出力を有する、図3Aに関連して説明される、バックライトユニット300の実施形態の導光フィルム100と、導光フィルム100の真下に位置付けられた、より鏡面性の反射器310と比較して、より拡散性の(拡散的)反射器310を使用することとの組み合わせの測定された角出力分散800を図示する。面積810は、光の最高強度を表す。広い分散出力を有する導光フィルム100と拡散反射器310との組み合わせは、30°~50°のピーク光学分散および55°~85°の全幅半値(FWHM)拡散角を提供するように構成される。
【0063】
拡散体フィルム320の追加がさらに、角光出力分散を修正する。図9および10は、円形拡散体フィルムが、それぞれ、図7および8によって表される、導光フィルム100と反射器310との組み合わせ毎の光学分散を修正する程度を図示する。図9は、狭い分散出力を有する導光フィルム100の上部上の円形拡散体と導光フィルム100の真下に位置付けられた鏡面反射器310との組み合わせの測定された角出力分散900を、光の最高強度を表す、面積910とともに図示する。図10は、広い分散出力を有する導光フィルム100上部上の円形拡散体と導光フィルム100の真下に位置付けられた拡散反射器310との組み合わせの測定された角出力分散1000を、光の最高強度を表す、面積1010とともに図示する。円形拡散体の有無を問わず、その個別の反射器310を伴ういずれの導光フィルム100の光学分散も、多くの場合、図5A、5B、および6に関して上記で議論されるように、交差された輝度増強フィルムの対330、340によってバックライトユニット300から軸上に出射するために要求される入力分散に良好に合致されていないことが、見出された。
【0064】
特に、反射され、バックライトユニット300内で再循環される光のある部分が、反射器310の吸光および100%未満の反射率によって喪失されるであろうという事実に照らして、バックライトユニット300から出射する軸上輝度が最大限化され得るように、可能な限り多くの軸上透過のための交差された輝度増強フィルムの対330、340の受光基準に合致することが、拡散体フィルム320/導光フィルム100/反射器310の組み合わせの光学出力分散にとって望ましい。下記にさらに詳細に説明されるように、上記に説明される導光フィルム100と反射器310との各組み合わせおよび交差された輝度増強フィルム330、340の対の相対軸上輝度が、拡散体フィルム320の様々な異なる実施形態を用いて測定された。
狭い分散を有する導光フィルムと、鏡面反射器とを伴う、バックライトユニット
【0065】
比較実施例A:上記に説明される、鏡面反射器310を伴う、狭い分散出力を有する、導光フィルム100、典型的には、そのような導光フィルム100および反射器310と併用される、50°全幅半値(FWHM)円形体積拡散体320、および交差された輝度増強フィルムの対330、340の軸上輝度が、ベースラインとして測定され、比較目的のために、100.0%に設定された。
【0066】
20°~90°の範囲に及ぶ全幅半値(FWHM)拡散角を有する、円形微小構造拡散体を伴う、一連の拡散体フィルム320がそれぞれ、バックライトユニット300内の比較実施例Aのために使用される、円形体積拡散体フィルム320の代わりに用いられ、バックライトユニット300の軸上輝度が、比較実施例Aに対して測定された。具体的には、実施例1は、20°FWHM円形拡散体微小構造を伴う拡散体フィルム320を含み、実施例2は、40°FWHM円形拡散体微小構造を伴う拡散体フィルム320を含み、実施例3は、55°FWHM円形拡散体微小構造を伴う拡散体フィルム320を含み、実施例4は、80°FWHM円形拡散体微小構造を伴う拡散体フィルム320を含み、実施例5は、90°FWHM円形拡散体微小構造を伴う拡散体フィルム320を含んでいた。比較実施例Aに対する軸上輝度検査の結果が、下記の表I内に列挙される。
【0067】
表I:バックライトユニットにおける、円形拡散体微小構造を伴う拡散体フィルムを使用した、相対軸上輝度
【表1】
【0068】
表I内の結果は、実施例1-5内で使用される、円形拡散体微小構造を伴う拡散体フィルム320が、比較実施例Aにおいて使用される円形体積拡散体フィルムに非常に類似する軸上輝度を提供することを示す。
【0069】
次いで、それぞれが、導光フィルム100に向かって向けられた、拡散体フィルム320の片側に複数の平行角柱微小構造を伴い、導光フィルム100の長さLに沿って整合されているものに最も近接している、輝度増強フィルム330、340の微小角柱と同一の方向に整合される、3つの拡散体フィルム320が、バックライトユニット300内で検査された。輝度増強フィルム330、340に向いた拡散体フィルム320の反対側が、平滑であった。実施例6は、それぞれが、90°の頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の平行角柱微小構造を伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例7は、それぞれが、90°の頂角と、1.57の屈折率とを有する複数の角柱微小構造を伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例8は、それぞれが、90°の頂角と、1.7の屈折率とを有する複数の角柱微小構造を伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。比較実施例Aに対する実施例6-8の軸上輝度検査の結果が、下記の表II内に列挙される。
【0070】
表II:バックライトユニットにおける、片側に90°頂点角柱を伴う拡散体フィルムを使用した、相対軸上輝度
【表2】
【0071】
結果は、実施例6-8において使用された、片側に90°角柱を伴う拡散体フィルム320のうちのいずれも、比較実施例Aにおいて使用された、円形体積拡散体フィルムまたは上記に説明され、表I内に列挙される実施例1-5内で使用された、種々の円形拡散体微小構造を伴う拡散体フィルム320と同様には性能を発揮しなかったことを示す。
【0072】
次いで、円形拡散体微小構造が、実施例8内で種々の全幅半値(FWHM)拡散角において使用された拡散体フィルム320の平滑側に追加された。実施例9は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.7の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に20°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例10は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.7の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に30°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例11は、それぞれが、導光フィルムに向く片側に90°頂角と、1.7の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に40°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。比較実施例Aに対する実施例8-11の軸上輝度検査の結果が、下記の表III内に列挙される。
【0073】
表III:バックライトユニットにおける、片側に1.7の屈折率および90°頂点の角柱と、反対側に円形拡散体とを伴う、拡散体フィルムを使用した、相対軸上輝度
【表3】
【0074】
結果は、それぞれが、片側に90°頂角と、1.7の屈折率とを有する複数の角柱微小構造を有する、拡散体フィルム320の反対側に円形拡散体微小構造を追加することが、バックライトユニット300内の拡散体フィルム320の性能を有意に改良することを示す。
【0075】
次いで、種々の全幅半値(FWHM)拡散角を伴う円形拡散体微小構造が、実施例6および7において使用される拡散体フィルムの平滑側に追加された。具体的には、実施例12は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に20°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例13は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に30°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例14は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に40°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例15は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に55°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例16は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.57の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に40°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例17は、それぞれが、導光フィルムに向く片側に90°頂角と、1.57の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に55°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。比較実施例Aに対する実施例12-17の軸上輝度検査の結果が、下記の表IV内に列挙される。
【0076】
表IV:バックライトユニットにおける、片側に1.50または1.57の屈折率および90°頂点の角柱と、反対側に円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルムを使用した、相対軸上輝度
【表4】
【0077】
驚くことに、それぞれが、片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、平滑な反対側とを伴う拡散体フィルム320(実施例6)が、それぞれが、片側に90°頂角と、1.7の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、平滑な反対側とを伴う拡散体フィルム320(実施例8)より不十分に性能を発揮した場合であっても、それぞれが、片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造を伴う拡散体フィルム320の反対側に円形拡散体微小構造を追加することが、それぞれが、片側に90°頂角と、1.7の屈折率とを有する複数の角柱微小構造を有する拡散体フィルム320の反対側に円形微小構造拡散体を追加することよりも、相対軸上輝度のさらに大きい増加を有していたことが、見出された。それぞれが、片側に90°頂角と、1.57の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に40°FWHMまたは55°FWHMのいずれかを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320(それぞれ、実施例16および17)が、1.5の屈折率を有する角柱微小構造を伴う、対応する拡散体フィルム320(それぞれ、実施例14および15)よりわずかに低い輝度を有していたこともまた、見出された。
【0078】
本発明の一実施形態の拡散体フィルム320、具体的には、それぞれが、片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に55°FWHM円形拡散体微小構造とを伴う、実施例15において使用される拡散体フィルム320が、バックライトユニット300内で性能を発揮する程度を例証するために、実施例15の拡散体フィルム320と、狭い分散を有する導光フィルム100と、鏡面反射器310との組み合わせの角度光分散が、測定され、交差された輝度増強フィルム330、340に関する受光角度基準と比較された。図11は、実施例15の本拡散体フィルム320と、狭い分散を有する導光フィルム100と、鏡面反射器310との組み合わせの測定された角度光分散1100を、通過する光の最高強度を示す、図11の面積1110および1120とともに図示する。図12は、交差された輝度増強フィルム330、340の受光角度基準1200を、光が交差された輝度増強フィルム330、340を通して軸上に通過するであろう場所を示す、面積1210、1220、1230、1240とともに図示する。図11および12の組み合わせが、図13の1300によって表され、それぞれが、片側に90°頂点と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に55°FWHM円形拡散体微小構造とを伴う拡散体フィルム320と、狭い分散を有する導光フィルム100と、鏡面反射器320とによって出力された光の最高強度の面積1110、1120と、バックライトユニット300の交差された輝度増強フィルム330、340の面積1210、1220、1230、1240によって表される、入力基準との間の優れた合致を示す。
【0079】
次いで、拡散体フィルム上の複数の角柱微小構造の頂角の効果が、調査された。実施例18は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に80°頂角と、1.5の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、反対側に20°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例19は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に80°頂角と、1.5の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、反対側に30°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例20は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に80°頂角と、1.5の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、反対側に40°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。比較実施例Aに対する実施例18-20の軸上輝度検査の結果が、下記の表V内に列挙される。
【0080】
表V:バックライトユニットにおける、片側に1.50の屈折率および80°頂点の角柱と、反対側に円形拡散体微小構造とを有する拡散体フィルムを使用した、相対軸上輝度
【表5】
【0081】
結果は、それぞれが、片側に80°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に円形拡散体微小構造とを伴う拡散体フィルム320(実施例18-20)の相対軸上輝度性能が、それぞれが、片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に円形拡散体微小構造とを伴う拡散体フィルム320(実施例12-14)に非常に類似することを示す。
【0082】
次いで、円形拡散体微小構造の代わりに、円錐形微小構造および四角錐微小構造が、調査された。円錐形微小構造は、光のコリメートビームを円形リングに発散させる。110°の頂角を伴う円錐形構造が、光を約40°のFWHMを伴うリングに発散させる。また、約110°の頂角を伴う反転された四角錐微小構造もまた、精査された。四角錐微小構造は、2つの配向、すなわち、角錐形微小構造の面が、反対側の角柱と平行(かつ直角)であるか、または反対側の角柱に対して45°であるかのいずれかであるように整合された。実施例21は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に110°を有する複数の円錐形微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例22は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.57の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に110°頂角を有する複数の円錐形微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例23は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、110°頂角を有し、複数の角柱微小構造に対して平行(かつ直角)に配向された面を有する複数の四角錐微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例24は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、110°頂角を有し、複数の角柱微小構造に対して45°に配向される面を有する、複数の四角錐微小構造(1.5の屈折率)とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例25は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、110°頂角を有し、複数の角柱微小構造に対して45°に配向される面を有する、複数の四角錐微小構造(1.5の屈折率)とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。四角錐形構造は、「膨隆」または「くぼみ」のいずれかである、いずれかの極性であってもよい。比較実施例Aに対する実施例21-25の軸上輝度検査の結果が、下記の表VI内に列挙される。
【0083】
表VI:バックライトユニットにおける、片側に1.50の屈折率および90°頂点の角柱と、反対側に円錐形微小構造と、角錐形微小構造とを有する、拡散体フィルムを使用した、相対軸上輝度
【表6】
【0084】
結果は、それぞれが、片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に110°頂角の円錐形微小構造および110°頂角の角錐形微小構造の両方とを伴う、拡散体フィルム320が、良好に性能を発揮し、比較実施例Aと比較して軸上輝度を増加させたことを示す。加えて、結果は、角柱微小構造の屈折率を1.50から1.57に増加させることが、円錐形微小構造および角錐形微小構造を伴う拡散体フィルムに関する相対軸上輝度を3~4%減少させることを示す。
【0085】
角錐構造の頂角および屈折率が、調査された。角錐の頂角を110度から90度に変化させることが、輝度を115%から127.5%に非常に有意に、かつ予期せず増加させた。加えて、角錐微小構造の屈折率が、1.5から1.57に増加され、これは、127.5%から129%への輝度増加をもたらした。
【0086】
本教示の1つの特徴は、上部BEF内の角柱の配向が、1.5の屈折率を伴う(上部BEF内の角柱と平行に配向される)約90度の頂角角柱と、裏側の屈折率1.57または1.5を伴う90度頂角の四角錐構造とを伴う、拡散体フィルムにとって重要であることである。本特徴の本重要性は、1.57の屈折率を伴う角錐に関して、図17に関連して図示される。図17は、本教示による、エッジライト型バックライトユニットのための光方向に対する上部輝度増強フィルム角柱角度の関数としての、相対輝度のグラフである。上部BEF角柱が、光方向の+/-20度以内にあるとき、特に、光方向の度合いが、+/-10度以内であるときに、最大輝度が達成されることが分かり得る。BEFの底部角柱および拡散体の底部角柱が、光方向と整合される場合、性能は、ほぼ良好である。BEF配向は、他の拡散体フィルムに影響を及ぼすが、あまり著しくはない。
【0087】
次いで、上記に説明される円形拡散体微小構造の代わりに、角度屈曲微小構造が、調査された。そのような角度屈曲微小構造は、2018年6月29日に出願され、2019年1月3日に国際公開第WO 2018/006288 A1号として公開された、国際特許出願第PCT/US2018/040268号の米国国内段階出願として、2019年12月23日に出願された、共同所有される米国特許出願第16/625,830号(その全内容は、参照することによって本明細書によって組み込まれる)に説明されている。具体的には、拡散体フィルム320は、複数の平行角柱微小構造の反対にある、拡散体フィルム320の側面に含まれる、第WO 2018/006288 A1号の図8に図示される、微小角柱のアレイの形態を有する、複数の角度屈曲微小構造を含んでいた。複数の角度屈曲微小構造および複数の平行角柱微小構造は両方とも、1.5の屈折率を有していた。複数の角度屈曲微小構造は、角度屈曲微小構造が、上記に説明される、狭い分散出力を有する導光フィルム100と、鏡面反射器310とを伴うバックライトユニット300内に設置されると、光を複数の角柱微小構造と整合され、LED110から離れる方向に屈曲させるように、配向された。複数の角度屈曲微小構造を有する拡散体フィルム320を伴うバックライトユニット300は、比較実施例Aに優る、表III-Vに列挙される実施例に等しい、またはそれより良好な性能向上を有していた。
【0088】
本明細書に開示されるものと異なる形状と、構成とを有する他の微小構造もまた、導光フィルム100から反対に、交差された輝度増強フィルムの対330、340に向かって向く拡散体フィルム320の側面において使用され得ることが想定される。本明細書に説明される実施形態は、いかようにも限定することを意図していない。
広い分散を有する導光フィルムと、拡散反射器とを伴うバックライトユニット
【0089】
広い分散を有する導光フィルムと、上記に説明される拡散反射器と、典型的には、そのような導光フィルムおよび反射器と併用される、35°全幅半値(FWHM)円形体積拡散体320(本明細書では、比較実施例Bと称される)と、交差された輝度増強フィルムの対との相対軸上輝度が、相対軸上輝度が100.0%に設定されるように、ベースラインとして測定された。
【0090】
20°~90°の範囲に及ぶ全幅半値拡散角を有する一連の円形拡散体フィルム320が、それぞれ、比較実施例Bの35°全幅半値(FWHM)円形体積拡散体フィルム320の代わりに用いられ、相対軸上輝度が、測定された。具体的には、実施例26は、20°FWHM円形微小構造拡散体フィルム320を含み、実施例27は、30°FWHM円形微小構造拡散体フィルム320を含み、実施例28は、40°FWHM円形微小構造拡散体フィルム320を含み、実施例29は、55°FWHM円形微小構造拡散体フィルムを含み、実施例30は、90°FWHM円形微小構造拡散体フィルム320を含んでいた。比較実施例Bに対する実施例26-30の軸上輝度検査の結果が、下記の表VII内に列挙される。
【0091】
表VII:バックライトユニットにおける、円形拡散体微小構造を伴う拡散体フィルムを使用した、相対軸上輝度
【表7】
【0092】
上記の表Iに列挙される、狭い分散を有する導光フィルムと、鏡面反射器とを伴う結果と同様に、異なる円形拡散体微小構造を伴う拡散体フィルム320は、広い分散を有する導光フィルム100と、拡散反射器310とを含む、バックライトユニット300の軸上輝度上にいかなる有意な影響も及ぼすものではないと考えられる。
【0093】
次いで、それぞれが、導光フィルム100に向かって向けられた拡散体フィルム320の片側に複数の平行角柱微小構造を伴い、導光フィルム100の長さLに沿って整合されているものに最も近接している、輝度増強フィルムの微小角柱と同一の方向に整合される、4つの異なる拡散体フィルム320が、バックライトユニット300内で検査された。底部輝度増強フィルム330、340に向いた拡散体フィルム320の反対側が、平滑であった。実施例31は、それぞれが、90°の頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の平行角柱微小構造を伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例32は、それぞれが、90°の頂角と、1.57の屈折率とを有する複数の角柱微小構造を伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例33は、それぞれが、90°の頂角と、1.65の屈折率とを有する複数の角柱微小構造を伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例34は、それぞれが、90°の頂角と、1.7の屈折率とを有する複数の角柱微小構造を伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。比較実施例Bに対する実施例31-34の軸上輝度検査の結果が、表VIII内に列挙される。
【0094】
表VIII:バックライトユニットにおける、片側に90°頂点の角柱を伴う拡散体フィルムを使用した、相対軸上輝度
【表8】
【0095】
結果は、その片側に複数の角柱微小構造を有する拡散体フィルム320の全てが、バックライトユニット300の相対軸上輝度を増加させ、軸上輝度が、角柱の屈折率の増加に伴って増加することを示す。表VIII内に列挙される結果は、角柱が、軸上輝度の減少を引き起こしたことを示した、上記に説明される、狭い分散を有する導光フィルム100と、鏡面反射器310とを伴うバックライトユニット300に関して表II内に列挙される結果と対照的である。
【0096】
次いで、種々の度合いの全幅半値(FWHM)拡散角を有する円形拡散体微小構造が、実施例31の拡散体フィルム320の平滑側に追加された。実施例35は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.50の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、反対側に10°FWHMを有する、複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例36は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.50の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、反対側に20°FWHMを有する、複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例37は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.50の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、反対側に30°FWHMを有する、複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例38は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.50の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、反対側に40°FWHMを有する、複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例39は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.50の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、反対側に55°FWHMを有する、複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。加えて、20°全幅半値(FWHM)拡散角を有する円形拡散体微小構造が、実施例34の拡散体フィルム320の平滑側に追加された。具体的には、実施例40は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に90°頂角と、1.7の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、反対側に20°FWHMを有する、複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。比較実施例Bに対する実施例35-40の軸上輝度検査の結果が、表IX内に列挙される。
【0097】
表IX:バックライトユニットにおける、片側に1.50または1.57の屈折率および90°頂点の角柱と、反対側に円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルムの相対軸上輝度
【表9】
【0098】
結果は、複数の角柱微小構造を伴う拡散体フィルム320の反対側に円形拡散体微小構造を有することが、バックライトユニット300の軸上輝度の減少を引き起こすが、いくつかの実施形態では、拡散体フィルム320の裏側における少量の拡散が、導光フィルム100からの散乱地点の十分な隠蔽を達成するために望ましくあり得ることを示す。結果はまた、片側に1.7の屈折率の角柱微小構造と、平滑な反対側とを伴う拡散体フィルム320を伴うバックライトユニット300(実施例34)が、片側に1.5の屈折率の角柱微小構造と、平滑な反対側とを伴う拡散体フィルム320を伴うバックライトユニット300(実施例31)よりはるかに明るいにもかかわらず、20°FWHM円形拡散体微小構造が、角柱微小構造を伴う拡散体フィルム320の反対側に追加されると、1.5の屈折率の角柱微小構造を伴う拡散体フィルムを伴うバックライトユニット(実施例36)が、1.7の角柱微小構造を伴う拡散体フィルム320を伴うバックライトユニット300(実施例40)より若干明るいことも示す。
【0099】
次いで、角柱の頂角の効果が、調査された。実施例41は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に、80°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、平滑な反対側とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例42は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に、80°頂角と、1.57の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、平滑な反対側とを伴う、拡散体フィルムを含んでいた。実施例43は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に、80°頂角と、1.65の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、平滑な反対側とを伴う、拡散体フィルムを含んでいた。比較実施例Bに対する実施例41-43の軸上輝度検査の結果が、表X内に列挙される。
【0100】
表X:片側に80°頂点の角柱を有する拡散体フィルムを使用した、相対軸上輝度
【表10】
【0101】
結果は、それぞれが80°頂角を有する複数の角柱微小構造を伴う拡散体フィルム320を伴うバックライトユニット300毎に、それぞれが、同一の屈折率に関して90°頂角を有する複数の角柱微小構造を伴う拡散体フィルム320を伴うバックライトユニット300よりも軸上輝度が増加されたことを示す。
【0102】
それぞれが、異なる屈折率を伴う、80°頂角を有する、複数の角柱微小構造を伴う拡散体フィルムの付加的検査が、完了された。実施例44は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に、80°頂角と、1.61の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、平滑な反対側とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例45は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に、80°頂角と、1.62の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、平滑な反対側とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例46は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に、80°頂角と、1.63の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、平滑な反対側とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例47は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に、80°頂角と、1.64の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、平滑な反対側とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。比較実施例Bに対する実施例44-47の軸上輝度検査の結果が、表XI内に列挙される。
【0103】
表XI:片側に80°頂点の角柱を有する拡散体フィルムを使用した、相対軸上輝度
【表11】
【0104】
結果は、広い分散を有する導光フィルム100と、拡散反射器310との組み合わせにおいて、拡散体フィルム320のための、80°の頂角を伴う角柱微小構造の最適な屈折率が、約1.63~1.65であることを示す。
【0105】
上記に説明されるように、片側に複数の角柱微小構造を有する、拡散体フィルム320の反対側におけるある程度の量の拡散が、輝度のある程度の減少を犠牲にしてでも、バックライトユニット300から出射する光の光学均一性を改良するために望ましくあり得る。80°の頂角と、1.65の屈折率とを伴う複数の角柱微小構造を有する、拡散体フィルム320の反対側によって提供される、ある程度の拡散の追加が、調査された。実施例48は、それぞれが、片側に80°頂角と、1.65の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に3°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。実施例49は、それぞれが、片側に80°頂角と、1.65の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に10°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルム320を含んでいた。比較実施例Bに対する実施例48および49の軸上輝度検査の結果が、表XII内に列挙される。
【0106】
表XII:バックライトユニットにおける、片側に80°頂点の角柱と、反対側に円形拡散体微小構造とを伴う、拡散体フィルムの相対軸上輝度
【表12】
【0107】
表XII内に列挙される結果によって示されるように、(3°FWHMまたは10°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造を使用することによって)少量の拡散を、それぞれが、片側に80°頂角と、1.65の屈折率とを有する複数の角柱微小構造を伴う拡散体フィルム320の反対側に追加することは、広い分散を有する導光フィルム100および拡散反射器310と併用されると、バックライトユニット300の軸上輝度を減少させる。本結果は、表III-VI内に上記に示されるように、軸上輝度を増加させた、片側に複数の角柱微小構造を伴う拡散体フィルム320を使用し、狭い分散を有する導光フィルム100と、鏡面反射器310とを伴うバックライトユニット300内の反対側に有意な量の拡散を追加することと対照的である。
【0108】
本発明の一実施形態の拡散体フィルム320、具体的には、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に、80°頂角と、1.65の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に3°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う、実施例48において使用された拡散体フィルムが、バックライトユニット300内で性能を発揮する程度を例証するために、実施例48の拡散体フィルム320と、広い分散を有する導光フィルム100と、拡散反射器310との組み合わせの角度光分散が、測定され、交差された輝度増強フィルム330、340に関する受光角度基準と比較された。図14は、実施例48の本拡散体フィルム320と、広い分散を有する導光フィルム100と、拡散反射器310との組み合わせの測定された角度光分散1400を、通過する光の最高強度を示す、図14の面積1410および1420とともに図示する。図15は、バックライトユニット300内で使用される交差された輝度増強フィルム330、340の受光角度基準1500を、光が交差された輝度増強フィルム330、340を通して軸上に通過するであろう、場所を示す、面積1510、1520、1530、1540とともに図示する。図14および15の組み合わせが、図16の1600によって表され、それぞれが、片側に80°頂点と、1.65の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に3°FWHMを有する複数の円形拡散体微小構造とを伴う拡散体フィルム320と、広い分散を有する導光フィルム100および鏡面反射器320と、バックライトユニット300の交差された輝度増強フィルム330、340の入力基準との間の優れた合致を示す。
【0109】
本発明者らは、鏡面反射器310を伴う、狭い分散出力を有する導光フィルム100と併用するための、最良の拡散体フィルム320のうちの1つが、それぞれが、片側に90°頂角と、1.5の屈折率とを有する、複数の角柱微小構造と、(実施例15において使用される)55°FWHM拡散角を伴う円形拡散体微小構造とを含むことを発見した。対照的に、拡散反射器を伴う、広い分散出力を有する導光フィルム100と併用するための、最良の拡散体フィルム320のうちの1つは、それぞれが、片側に80°頂角と、1.64の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、(実施例47において使用される)平滑な反対側とを含んでいた。これらの拡散体フィルム320がそれぞれ、他の導光フィルム100と、反射器310とを含んでいた、バックライトユニット300内で性能を発揮する程度を把握するために、付加的検査が、完了された。
【0110】
実施例50は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に、80°頂角と、1.64の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、平滑な反対側とを伴う、拡散体フィルム320と、狭い分散出力を伴う導光フィルム100と、鏡面反射器310と、交差された輝度増強フィルムの対330、340とを含んでいた。比較実施例Aに対する実施例50の軸上輝度結果の比較が、実施例15および比較実施例Aとともに、下記の表XIII内に列挙される。
【0111】
表XIII:バックライトユニットにおける、狭い分散を有する導光フィルムと、鏡面反射器とを伴う、拡散体フィルムの相対軸上輝度
【表13】
【0112】
結果は、実施例15が、実施例50よりはるかに高い軸上輝度を提供したが、実施例50も、比較実施例Aに優る、若干の改良であったことを示す。
【0113】
実施例51は、それぞれが、導光フィルム100に向く片側に、90°頂角と、1.5の屈折率とを有する複数の角柱微小構造と、反対側に55°FWHM拡散角を伴う円形拡散体微小構造とを伴う拡散体フィルム320と、広い分散出力を伴う導光フィルム100と、拡散反射器310と、交差された輝度増強フィルムの対330、340とを含んでいた。比較実施例Bに対する実施例51の軸上輝度結果の比較が、実施例47および比較実施例Bとともに、下記の表XIV内に列挙される。
【0114】
表XIV:バックライトユニットにおける、広い分散を有する導光フィルムと、拡散反射器とを伴う、拡散体フィルムの相対軸上輝度
【表14】
【0115】
結果は、実施例47が、実施例51よりはるかに高い軸上輝度を提供したが、実施例51も、比較実施例Bに優る、若干の改良であったことを示す。
【0116】
バックライトユニット300内の1つの導光フィルム/反射器組み合わせとの併用のための最良な拡散体フィルム320が、他の導光フィルム/反射器組み合わせのために不十分に性能を発揮することが、表XIIIおよびXIVから明白である。
【0117】
図示され、上記に説明される実施形態は、いかようにも限定することを意図しておらず、本明細書に説明される実施形態に対するいかなるそのような修正も、本開示の精神および範囲内に含まれ、続く請求項によって保護されることが意図される。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】