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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-10
(54)【発明の名称】表面実装型電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/71 20110101AFI20231227BHJP
   H01R 13/648 20060101ALI20231227BHJP
   H01R 12/51 20110101ALI20231227BHJP
   H05K 1/18 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
H01R12/71
H01R13/648
H01R12/51
H05K1/18 K
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537391
(86)(22)【出願日】2021-02-10
(85)【翻訳文提出日】2023-06-19
(86)【国際出願番号】 CN2021076474
(87)【国際公開番号】W WO2022170550
(87)【国際公開日】2022-08-18
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503147217
【氏名又は名称】アンフェノル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジャミソン・チェン
(72)【発明者】
【氏名】ケルヴィン・クン・タン
(72)【発明者】
【氏名】ハオ・ジョウ
(72)【発明者】
【氏名】エイドリアン・グリーン
【テーマコード(参考)】
5E021
5E223
5E336
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA10
5E021FA16
5E021FB02
5E021FC19
5E021FC34
5E021LA09
5E021LA15
5E223AB59
5E223AB76
5E223AC23
5E223BA01
5E223BA07
5E223BB01
5E223BB12
5E223CD01
5E223DA05
5E223DB11
5E223DB13
5E223EA02
5E223EB04
5E223EB12
5E223EB32
5E223FA10
5E223FA14
5E336AA04
5E336BB02
5E336BB03
5E336BB15
5E336CC32
5E336CC60
5E336EE03
5E336GG06
(57)【要約】
表面実装型電気コネクタ、ならびに表面実装型電気コネクタを製造および使用する方法である。コネクタは、ハウジングと、ハウジング内に収容された接点サブアセンブリとを含む。接点サブアセンブリは、インターフェース接点、基板終端接点、および内部回路基板を含む。インターフェース接点および基板終端接点は、内部回路基板を介してインターフェース接点および基板終端接点を電気的に接続するために内部回路基板に実装される。基板終端接点の表面実装テール端部のそれぞれは、基板終端接点と主回路基板との間の電気的接続を確立するために、主回路基板の実装面に表面実装されるように構成された実装面を画定する屈曲部分を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面実装型電気コネクタであって、
内側収容領域を画定するハウジングであって、対向する第1の端部および第2の端部を有し、前記第1の端部が嵌合コネクタを収容するためのインターフェース開口部を有する、前記ハウジングと、
前記ハウジングの前記内側収容領域内に収容された接点サブアセンブリであって、
複数のインターフェース接点であって、前記複数のインターフェース接点のそれぞれが自由端部および係合端部を有し、前記自由端部が前記嵌合コネクタの対応する接点と嵌合するように構成されている、前記複数のインターフェース接点と、
複数の基板終端接点であって、前記複数の基板終端接点のそれぞれが、前記係合端部および表面実装テール端部を有する、前記複数の基板終端接点と、
支持面を有する内部回路基板であって、前記複数のインターフェース接点および前記複数の基板終端接点が、前記複数のインターフェース接点および前記複数の基板終端接点の前記係合端部が前記内部回路基板に結合された状態で前記内部回路基板の前記支持面に実装され、それによって、前記内部回路基板を介して前記複数のインターフェース接点および前記複数の基板終端接点を電気的に接続する、前記内部回路基板と、を含む前記接点サブアセンブリと、を備える表面実装型電気コネクタにおいて、
前記複数の基板終端接点の前記表面実装テール端部のそれぞれが、前記複数の基板終端接点と主回路基板との間の電気接続を確立するために、前記主回路基板の実装面に表面実装されるように構成された実装面を画定する屈曲部分を有する、表面実装型電気コネクタ。
【請求項2】
前記複数の基板終端接点の前記表面実装テール端部のそれぞれの前記実装面が、前記主回路基板の前記実装面に当接するように構成されている、請求項1に記載の表面実装型電気コネクタ。
【請求項3】
前記実装面のそれぞれが略平坦であり、前記主回路基板の前記実装面が略平坦である、請求項2に記載の表面実装型電気コネクタ。
【請求項4】
前記複数の基板終端接点の前記実装面が、前記主回路基板の前記実装面にはんだ付けされる、請求項2に記載の表面実装型電気コネクタ。
【請求項5】
前記内部回路基板が、容量性補償回路を有する、請求項2に記載の表面実装型電気コネクタ。
【請求項6】
前記複数の基板終端接点の前記屈曲部分が、一般に直角を形成する、請求項1に記載の表面実装型電気コネクタ。
【請求項7】
前記複数のインターフェース接点が、前部誘電体インサートによって支持され、前記複数の基板終端接点が、前記前部誘電体インサートとは別個の後部誘電体インサートによって支持される、請求項1に記載の表面実装型電気コネクタ。
【請求項8】
前記前部誘電体インサートおよび前記後部誘電体インサートのそれぞれが、前記内部回路基板の対応する孔に挿入するように構成された位置決めポストを有する、請求項7に記載の表面実装型電気コネクタ。
【請求項9】
前記複数のインターフェース接点および基板終端接点の前記係合端部が、前記内部回路基板にはんだ付けされる、請求項1に記載の表面実装型電気コネクタ。
【請求項10】
前記ハウジングを覆うシールドをさらに備え、前記シールドが、前記シールドから外側に延在するタブを介して前記主回路基板に電気的に接続される、請求項1に記載の表面実装型電気コネクタ。
【請求項11】
高速電気コネクタであって、
内側収容領域を画定するハウジングであって、対向する第1の端部および第2の端部を有し、前記第1の端部が嵌合コネクタを収容するためのインターフェース開口部を有する、前記ハウジングと、
前記ハウジングの前記内側収容領域内に収容された接点サブアセンブリであって、
複数のインターフェース接点であって、前記複数のインターフェース接点のそれぞれが自由端部および係合端部を有し、前記自由端部が前記嵌合コネクタの対応する接点と嵌合するように構成されている、前記複数のインターフェース接点と、
複数の基板終端接点であって、前記複数の基板終端接点のそれぞれが、係合端部および表面実装テール端部を有する、前記複数の基板終端接点と、
支持面を有する内部回路基板であって、前記複数のインターフェース接点および前記複数の基板終端接点が、前記複数のインターフェース接点および前記複数の基板終端接点の前記係合端部が前記内部回路基板に結合された状態で前記内部回路基板の前記支持面に実装され、それによって、前記内部回路基板を介して前記複数のインターフェース接点および前記複数の基板終端接点を電気的に接続し、前記内部回路基板が容量性補償回路を有する、前記内部回路基板と、を含む接点サブアセンブリと、を備える高速電気コネクタにおいて、
前記複数の基板終端接点の前記表面実装テール端部のそれぞれが、前記複数の基板終端接点と主回路基板との間の電気接続を確立するために、前記主回路基板の実装面に表面実装されるように構成された実装面を画定する屈曲部分を有する、高速電気コネクタ。
【請求項12】
前記複数の基板終端接点の前記屈曲部分が、一般に、前記実装面がはんだ付けによって前記主回路基板の前記実装面に表面実装されるように位置決めされるように直角を形成する、請求項11に記載の高速電気コネクタ。
【請求項13】
各前記実装面が略平坦である、請求項12に記載の高速電気コネクタ。
【請求項14】
前記複数のインターフェース接点および基板終端接点の前記係合端部が、前記内部回路基板にはんだ付けされる、請求項12に記載の高速電気コネクタ。
【請求項15】
表面実装型電気コネクタを製造する方法であって、
複数のインターフェース接点の係合端部を内部回路基板の支持面に取り付けることであって、前記複数のインターフェース接点の自由端部を嵌合コネクタと嵌合するように配置したままにし、取り付けることと、
複数の基板終端接点の係合端部を前記内部回路基板の前記支持面に取り付けることと、によって接点サブアセンブリを形成するステップを含み、
前記接点サブアセンブリの前記複数の基板終端接点の屈曲部分が、リフローはんだ付けによって主回路基板の実装面に表面実装されるように構成されている、方法。
【請求項16】
前記複数の基板終端接点の前記屈曲部分が、ウェーブはんだ付けプロセスを使用せずに前記主回路基板にはんだ付けされるように構成されている、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記屈曲部分が、それぞれ、前記主回路基板の前記実装面に当接するための略平坦な実装面を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記内部回路基板が、前記複数のインターフェース接点および前記複数の基板終端接点の前記係合端部に結合された容量性補償回路を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記複数のインターフェース接点および前記複数の基板終端接点の前記係合端部が、はんだ付けによって前記内部回路基板に取り付けられる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記複数のインターフェース接点が、前部誘電体インサートによって支持され、前記複数の基板終端接点が、前記前部誘電体インサートとは別個の後部誘電体インサートによって支持される、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、ネットワーク、通信、サーバおよびコンピュータ、データストレージおよびHDD、家庭用電化製品、ならびに娯楽、専門オーディオおよび産業および軍事/航空宇宙用途に使用される高速電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
高速モジュール式ジャックの典型的な用途は、基板にそれらを取り付けるためにウェーブはんだ付けプロセスを必要とするスルーホールPCB終端部を利用する。ウェーブはんだ付けは、プリント回路基板の製造に使用されるバルクはんだ付けプロセスである。回路基板は、ポンプが定在波のように見えるはんだの隆起を生成する溶融はんだの受け皿の上を通過する。しかしながら、ウェーブはんだ付けは、製造において余分な処理ステップを必要とする。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、内側収容領域を画定するハウジングを備える表面実装型電気コネクタに関し、ハウジングは、対向する第1および第2の端部を有し、第1の端部は、嵌合コネクタを収容するためのインターフェース開口部を有する。接点サブアセンブリは、ハウジングの内側収容領域に収容される。接点サブアセンブリは、複数のインターフェース接点を含む。複数のインターフェース接点のそれぞれは、自由端部および係合端部を有し、自由端部は、嵌合コネクタの対応する接点と嵌合するように構成されている。接点サブアセンブリはまた、複数の基板終端接点を有し、複数の基板終端接点のそれぞれは、係合端部および表面実装テール端部を有する。また、内部回路基板は、支持面を有し、複数のインターフェース接点および複数の基板終端接点は、複数のインターフェース接点および複数の基板終端接点の係合端部が内部回路基板に結合された状態で内部回路基板の支持面に実装され、それによって、内部回路基板を介して複数のインターフェース接点および複数の基板終端接点を電気的に接続する。複数の基板終端接点の表面実装テール端部のそれぞれは、複数の基板終端接点と主回路基板との間の電気的接続を確立するために、主回路基板の実装面に表面実装されるように構成された実装面を画定する屈曲部分を有する。
【0004】
特定の実施例では、複数の基板終端接点の表面実装テール端部のそれぞれの実装面は、主回路基板の実装面に当接するように構成されており、各実装面は、略平坦であり、主回路基板の実装面は、略平坦であり、複数の基板終端接点の実装面は、主回路基板の実装面にはんだ付けされており、内部回路基板は、容量性補償回路を有し、および/または複数の基板終端接点の屈曲部分は、一般に直角を形成する。
【0005】
他の例では、複数のインターフェース接点は、前部誘電体インサートによって支持され、複数の基板終端接点は、前部誘電体インサートとは別個の後部誘電体インサートによって支持され、前部および後部誘電体インサートのそれぞれは、内部回路基板の対応する孔に挿入するように構成された位置決めポストを有し、複数のインターフェース接点および基板終端接点の係合端部は、内部回路基板にはんだ付けされ、および/またはコネクタは、ハウジングを覆うシールドをさらに備え、シールドは、シールドから外側に延在するタブを介して主回路基板に電気的に接続される。
【0006】
本開示はまた、内側収容領域を画定するハウジングを備える高速電気コネクタに関し得て、ハウジングは、対向する第1および第2の端部を有し、第1の端部は、嵌合コネクタを収容するためのインターフェース開口部を有する。接点サブアセンブリは、ハウジングの内側収容領域に収容される。接点サブアセンブリは、複数のインターフェース接点を含み、複数のインターフェース接点のそれぞれは、自由端部および係合端部を有し、自由端部は、嵌合コネクタの対応する接点と嵌合するように構成されている。接点サブアセンブリはまた、複数の基板終端接点を有し、複数の基板終端接点のそれぞれは、係合端部および表面実装テール端部と、支持面を有する内部回路基板とを有し、複数のインターフェース接点および複数の基板終端接点は、複数のインターフェース接点の係合端部および複数の基板終端接点が内部回路基板に結合された状態で内部回路基板の支持面に実装され、それによって、内部回路基板を介して複数のインターフェース接点および複数の基板終端接点を電気的に接続する。内部回路基板は、容量性補償回路を有する。複数の基板終端接点の表面実装テール端部のそれぞれは、複数の基板終端接点と主回路基板との間の電気的接続を確立するために、主回路基板の実装面に表面実装されるように構成された実装面を画定する屈曲部分を有する。
【0007】
いくつかの実施形態では、複数の基板終端接点の屈曲部分は、一般に、実装面がはんだ付けによって主回路基板の実装面に表面実装されるように位置決めされるように直角を形成し、各実装面は、略平坦であり、および/または、複数のインターフェース接点および基板終端接点の係合端部が内部回路基板にはんだ付けされる。
【0008】
本開示はまた、複数のインターフェース接点の係合端部を内部回路基板の支持面に取り付け、複数のインターフェース接点の自由端部を嵌合コネクタと嵌合するように配置したままにし、複数の基板終端接点の係合端部を内部回路基板の支持面に取り付けることによって、接点サブアセンブリを形成するステップを含む表面実装型電気コネクタを製造する方法に関し得る。接点サブアセンブリの複数の基板終端接点の屈曲部分は、リフローはんだ付けによって主回路基板の実装面に表面実装されるように構成されている。
【0009】
特定の例では、複数の基板終端接点の屈曲部分は、ウェーブはんだ付けプロセスを使用せずに主回路基板にはんだ付けされるように構成され、屈曲部分は、主回路基板の実装面に当接するための略平坦な実装面を有し、内部回路基板は、複数のインターフェース接点および複数の基板終端接点の係合端部に結合された容量性補償回路を含み、複数のインターフェース接点および複数の基板終端接点の係合端部は、はんだ付けによって内部回路基板に取り付けられ、および/または複数のインターフェース接点は、誘電体インサートによって支持され、複数の基板終端接点は、前部誘電体インサートとは別個の後部誘電体インサートによって支持される。
【0010】
この概要は、特許請求される主題の本質的な特徴を特定することを意図しておらず、特許請求される主題の範囲を決定する際に使用することも意図していない。前述の一般的な説明および以下の詳細な説明の双方は例示であり、本開示の性質および特徴を理解するための概要または枠組みを提供することを意図していることを理解されたい。
【0011】
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。図面は、本開示のいくつかの例のみを示しており、図面に具体的に示されていない他の例または様々な例の組み合わせは、依然として本開示の範囲内に含まれ得ることを理解されたい。ここで、図面を使用して実施例をさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の例にかかる、例示的な電気コネクタの正面斜視図である。
図2図1に示す電気コネクタの正面図である。
図3図1に示す電気コネクタの平面図である。
図4】基板に実装される被接続面を示す、図1に示す電気コネクタの側面図である。
【0013】
図5図4に示す電気コネクタを表面実装するための基板レイアウトの例である。
図6図1に示す電気コネクタの分解斜視図である。
図7図6に示す電気コネクタのPCBサブアセンブリの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、内側収容領域を画定するハウジングを備える表面実装型電気コネクタを開示する。ハウジングは、対向する第1および第2の端部を有し、第1の端部は、嵌合コネクタを収容するためのインターフェース開口部を有する。接点サブアセンブリは、ハウジングの内側収容領域に収容される。接点サブアセンブリは、複数のインターフェース接点と、複数の基板終端接点と、内部回路基板とを含む。各インターフェース接点は、自由端部および係合端部を有し、自由端部は、嵌合コネクタの対応する接点と嵌合するように構成されている。基板終端接点のそれぞれは、係合端部および表面実装テール端部を有する。内部回路基板は、支持面を有し、インターフェース接点および基板終端接点は、インターフェース接点の係合端部および終端接点が内部回路基板に結合された状態で内部回路基板の支持面に実装され、それによって、内部回路基板を介してインターフェース接点および基板終端接点を電気的に接続する。複数の基板終端接点の表面実装テール端部のそれぞれは、複数の基板終端接点と主回路基板との間の電気的接続を確立するために、主回路基板の実装面に表面実装されるように構成された実装面を画定する屈曲部分を有する。
【0015】
例では、コネクタは、容量性補償回路を有する内部回路基板を備えた高速電気コネクタである。本開示のコネクタは、CAT6A性能を満たし、100mまでの用途においてギガビットイーサネットプロトコル、および10Gigリンクをサポートする。
【0016】
別の例では、EMI性能を高めるためにコネクタにシールドが追加されてもよい。LEDはまた、リンク動作およびネットワーク速度検証のためにコネクタのハウジングに組み込まれてもよい。
【0017】
例では、本開示のコネクタは、コネクタを介して運ばれる4つの差動対のクロストーク性能を改善するために容量性補償を提供するように内部PCBを組み込んだモジュール式ジャックコネクタである。後部インサートは、主PCBに表面実装終端部を提供する。
【0018】
本開示のコネクタは、ユーザが基板組立プロセスにおいてウェーブはんだ付けプロセスを追加することを回避しながら、最大10ギガビット毎秒の高速イーサネット接続を達成する。
【0019】
例では、基板終端接点の表面実装テール端部は、リフローはんだ付けプロセスを介して主回路基板の実装面にはんだ付けされるように構成されている。リフローはんだ付けは、はんだペーストを使用して、1つまたは数千の小さな電気部品を回路基板上のそれらの接触パッドに一時的に取り付け、その後、アセンブリ全体が制御された熱を受けるプロセスである。はんだペーストは、溶融状態でリフローし、恒久的なはんだ接合部を形成する。このプロセスは、主に2つのステップを有する。第1に、はんだペースト用ステンシルを介して、各パッド上にはんだペーストが正確に配置される。第2に、ピックアンドプレース装置によってパッド上に部品が配置される。リフローはんだ付けは、表面実装部品をプリント回路基板(PCB)に取り付けるために使用されることができる。リフローはんだ付けプロセスは、最初に部品/PCB/はんだペーストを予熱し、次いで過熱による損傷を引き起こすことなくはんだを溶融することによってはんだ接合部を形成する。ウェーブはんだ付けに対するリフローはんだ付けの利点は、とりわけ、(1)リフローはんだ付けがより少ないステップによってより複雑でない技術であり、(2)製造または温度監視のための特定の制御された環境を必要とせず、(3)ウェーブはんだ付けが必要とするような、基板の向き、パッドの形状、サイズ、およびシャドーイングなどの要因を考慮する必要がないことを含む。
【0020】
表面実装とは、電気部品または接点がPCBの表面に直接実装されることを意味する。表面実装は、接触テールまたはピンをPCBの貫通孔に挿入することを含まない。
【0021】
図面を参照すると、本開示の電気コネクタ100は、ハウジング102と、ハウジング102の内側に収容される接点サブアセンブリ104とを備える。電気コネクタ100は、図4および図5に見られるように、主回路基板10上に表面実装されるように構成されている。EMI保護を高めるために、導電性シールド106がハウジング102上に設けられてもよい。また、例えば、接続の完全性および/または速度検証を示すために、1つまたは複数のインジケータLED108がハウジング102に組み込まれてもよい。
【0022】
図1図3に見られるように、ハウジング102は、内側収容領域110を画定する。ハウジング102は、対向する第1の端部112および第2の端部114を有する。第1の端部112は、コネクタ100の前面であってもよく、嵌合コネクタを収容するためのインターフェース開口部116を有する。コネクタ100は、例えば、モジュール式RJ45ジャックなどのレセプタクルであってもよく、嵌合コネクタは、例えば、レセプタクルのインターフェース開口部116に挿入されることができる対応プラグであってもよい。コネクタ100は、図4に見られるように、主回路基板10に実装されることに加えて、パネル20に実装されることもできる。
【0023】
接点サブアセンブリ104は、ハウジング102の内側収容領域110に収容される。接点サブアセンブリ104は、図6および図7に最もよく示されているように、複数のインターフェース接点120と、複数の基板終端接点122と、内部回路基板124とを含む。インターフェース接点120のそれぞれは、自由端部130および係合端部132を有する。自由端部130は、図1に見られるように、インターフェース開口部116の近くでハウジング102内に配置され、嵌合コネクタの対応する接点と嵌合するように構成されている。インターフェース接点120の係合端部132は、内部回路基板124のために配置され、内部回路基板と係合するように構成されている。同様に、基板終端接点122のそれぞれは、内部回路基板124と係合するための係合端部134を有する。各基板終端接点122はまた、係合端部134に対向する表面実装テール端部136を有する。表面実装テール端部136は、終端接点122を主回路基板10に表面実装するように構成されている。
【0024】
インターフェース接点120は、前部誘電体インサート142内に支持され、基板終端接点122は、後部誘電体インサート144内に支持される。前部誘電体インサート142および後部誘電体インサート144は、双方とも、図6および図7に見られるように、内部回路基板124に実装されるように設計されている。前部誘電体インサート142は、その自由端部130が嵌合コネクタの対応する接点と嵌合するように適切に配置され、離間され、位置決めするように、インターフェース接点120を支持するように構成された形状を有する。前部誘電体インサート142はまた、インターフェース接点120の係合端部132が内部回路基板124に取り付けるために位置決めされるように成形されている。例では、前部誘電体インサート142は、ほぼ平坦な長方形の形状を有し得る。
【0025】
後部誘電体インサート144は、その係合端部134が内部回路基板124に取り付けるために位置決めされるように、基板終端接点122を支持するように構成された形状を有する。後部誘電体インサート144はまた、表面実装テール端部136が主回路基板10の嵌合面12上に表面実装するために適切に配置され、離間され、位置決めされるように、インターフェース接点120の表面実装テール端部136を支持するように構成された形状を有する。例では、後部誘電体インサート144は、ほぼ箱形の長方形の形状を有し得る。
【0026】
内部回路基板124は、図6に見られるように、インターフェース接点120を有する前部誘電体インサート142および基板終端接点122を有する後部誘電体インサート144が実装されて取り付けられる支持面140を有する。接点120を有する前部インサート142は、接点122を有する後部インサート144とは別個に離間して取り付けられる。接点120および122を支持面140に実装する際には、接点120および122の係合端部132および134は、内部回路基板にはんだ付けなどによって取り付けられる。一例では、係合端部132および134は、図7に見られるように、内部回路基板124の対応するめっき開口部150に挿入されるピンであり得る。係合端部132および134の結合は、内部回路基板124を介してインターフェース接点120と基板終端接点122との間の電気的接続または導通をもたらす。また、前部誘電体インサート142および後部誘電体インサート144のそれぞれは、内部回路基板124の対応する位置決め孔154に挿入するための、それぞれ1つまたは複数の位置決めポスト146および148を有する。
【0027】
内部回路基板124の支持面140は、インターフェース接点122および終端接点124と電気的に係合する信号対のための容量性補償回路152を含み得る。容量性補償回路は、差動接点対が隣接する接点対間でクロストークしにくくなるように、差動接点対の位相をシフトさせるために使用される。一例では、容量性補償回路152は、コネクタ100のCAT6A性能を達成するように設計される。
【0028】
図4および図7に見られるように、基板終端接点122の表面実装テール端部136のそれぞれは、基板終端接点122と主回路基板10との間の電気的および機械的接続を確立するために、主回路基板10(および基板10の回路または回路パッド)の実装面12に表面実装されるように構成された実装面162をその下に画定する屈曲部分160を有する。これは、最終的に、システムを介して、すなわち、接点サブアセンブリ102を介して主回路基板10へのコネクタ100およびその嵌合コネクタのアセンブリを介して、電気的導通を提供する。表面実装テール端部136のそれぞれの屈曲部分160は、一般に、各実装面162が配置され、主回路基板10の実装面12に当接または面一になるように構成された状態で直角を形成する。例では、各実装面162は略平坦であり、主回路基板10の実装面12は略平坦である。例では、基板終端接点124の実装面162は、リフロー処理によって主回路基板10の実装面12にはんだ付けされる。これは、ウェーブはんだ付けのより複雑な技術によって主回路基板10に部品をはんだ付けする必要をなくし、ウェーブはんだ付けのコストをなくす。
【0029】
さらなるEMI保護のために、ハウジング102の内側収容領域110にアクセスするためにインターフェース開口部116を開いたままにしながら、コネクタ100のハウジング102をほぼ覆うシールド106が設けられてもよい。シールド106は、図1および図2に最もよく見られるように、1つまたは複数の外側に延在するタブ160を介して主回路基板10に電気的に接続されることができる。タブ160は、ほぼ直角に外向きに延在し、主回路基板10と係合するための略平坦な底面162を形成する。
【0030】
本開示にかかる表面実装型電気コネクタを製造する方法は、図1に示すように、前部誘電体インサート142を内部回路基板124上に配置し、インターフェース接点122の自由端部134を嵌合コネクタと嵌合するように配置したままで、インターフェース接点122の係合端部132を内部回路基板124の支持面140に取り付けることによって、接点サブアセンブリを形成するステップを含む。後部誘電体インサート144はまた、内部回路基板124上に配置されることができ、基板終端接点124の係合端部134は、内部回路基板124の支持面140に取り付けられる。係合端部132および134は、例えばはんだ付けによって内部回路基板124に取り付けられることができる。係合端部132および134は、内部回路基板124の容量性補償回路152に取り付けられて、接点サブアセンブリ102を介して容量性補償による電気的導通を提供する。前部誘電体インサート142および後部誘電体インサート144の双方は、その1つまたは複数の位置決め部146および148をそれぞれ内部回路基板124の対応する位置決め孔154に挿入することによって、内部回路基板124上に位置決めされて実装されることができる。
【0031】
後部誘電体インサート144および基板終端接点122の係合端部134が内部回路基板124に取り付けられると、表面実装テール端部136は、図3および図4に最もよく見られるように、誘電体インサート144の後部に露出されたままであり、主回路基板10に表面実装する準備ができている。
【0032】
次いで、表面実装テール端部136の屈曲部分160が主回路基板10に表面実装されることができる。屈曲部分160は、屈曲部分160の実装面162が主回路基板10の実装面12に対して略平行となるように略直角を形成する。次いで、接点122の表面実装テール端部136の実装面162が表面実装され、リフローはんだ付けによって実装面12および主回路基板10の電気回路に取り付けられることができる。屈曲部分160の実装面162は、主回路基板10の実装面12に当接するように略平坦とすることができる。基板終端接点122は、ウェーブはんだ付けを使用する必要なく主回路基板10の実装面12に表面実装されることができ、それによって時間および製造コストを節約する。
【0033】
前述の説明および関連する図面に提示された教示の利益を有する当業者にとって、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく変更、組み合わせ、部分的組み合わせ、および変形を行うことができることが明らかであろう。同様に、記載された様々な例は、個別にまたは他の例と組み合わせて使用されてもよい。当業者は、依然として本開示の範囲内にある、本明細書に具体的に記載または図示されていない例の様々な組み合わせを理解するであろう。この点に関して、本開示は記載された特定の例に限定されず、本開示の例は例示的であり、限定的ではないことが意図されていることを理解されたい。
【0034】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈から明らかにそうではない限り、複数の指示対象を含む。同様に、形容詞「別の(another)」は、要素を導入するために使用される場合、1つまたは複数の要素を意味することを意図している。「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」という用語および同様の用語は、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得るように包括的であることを意図している。
【0035】
さらに、上述した方法または以下の方法請求項が、そのステップが続く順序を明示的に必要としない場合、または説明または請求項の文言に基づいて順序が必要とされない場合、特定の順序が推測されることは意図されていない。同様に、以下の方法請求項が上記の説明で言及されたステップを明示的に記載していない場合、そのステップは請求項によって必要とされると仮定されるべきではない。
【0036】
明細書および特許請求の範囲は、前部、後部、右、左、上方、下方、上部、下部、頂部、底部、直線、細長、平行、垂直、直角などの幾何学的または関係的な用語を使用し得ることに留意されたい。これらの用語は、本開示を限定することを意図するものではなく、一般に、図面に示される例に基づく説明を容易にするために便宜上使用される。さらに、幾何学的または関係的な用語は正確でなくてもよい。例えば、壁は、例えば、表面の粗さ、製造において許容される公差などのために、互いに正確に垂直または平行ではない場合があるが、依然として垂直または平行であると見なされてもよい。
【符号の説明】
【0037】
10 ・・・主回路基板
12 ・・・実装面
100 ・・・電気コネクタ
102 ・・・ハウジング、接点サブアセンブリ
104 ・・・接点サブアセンブリ
106 ・・・シールド
110 ・・・内側収容領域
112 ・・・第1の端部
114 ・・・第2の端部
116 ・・・インターフェース開口部
120 ・・・接点、インターフェース接点
122 ・・・接点、インターフェース接点、終端接点、基板終端接点
124 ・・・内部回路基板、終端接点、基板終点接点
130 ・・・自由端部
132 ・・・係合端部
134 ・・・係合端部、自由端部
136 ・・・表面実装テール端部
140 ・・・支持面
142 ・・・前部誘電体インサート
144 ・・・後部誘電体インサート
146、148 ・・・位置決めポスト
152 ・・・容量性補償回路
154 ・・・位置決め孔
160 ・・・屈曲部分、タブ
162 ・・・実装面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】