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特表2024-500853増大した数の直列の照明ユニットに電力を供給するための照明アセンブリ
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  • 特表-増大した数の直列の照明ユニットに電力を供給するための照明アセンブリ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-10
(54)【発明の名称】増大した数の直列の照明ユニットに電力を供給するための照明アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/48 20200101AFI20231227BHJP
   H05B 45/325 20200101ALI20231227BHJP
【FI】
H05B45/48
H05B45/325
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537675
(86)(22)【出願日】2020-12-21
(85)【翻訳文提出日】2023-08-15
(86)【国際出願番号】 CN2020138078
(87)【国際公開番号】W WO2022133673
(87)【国際公開日】2022-06-30
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391011607
【氏名又は名称】ヴァレオ ビジョン
【氏名又は名称原語表記】VALEO VISION
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100106655
【弁理士】
【氏名又は名称】森 秀行
(72)【発明者】
【氏名】リー、ツァイカン
(72)【発明者】
【氏名】フー、シーシー
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273AA02
3K273BA22
3K273BA23
3K273CA02
3K273CA12
3K273EA01
3K273EA25
3K273EA36
3K273FA26
3K273FA31
3K273FA33
3K273FA41
3K273GA28
3K273GA29
(57)【要約】
発明は、直列の照明ユニット(140)の複数のシーケンス(135)を有する少なくとも第1照明モジュール(130.1)を備える照明アセンブリ(100)に関する。電源(120)は、少なくとも第1照明モジュールに電力を供給するように構成され且つ同時に最大数Nの照明ユニットに電力を供給するように構成される。コマンドモジュール(180)は、-作動されるシーケンスと、作動されるシーケンスに含まれる照明ユニットの数Naとを決めるように;-NaがNより大きい場合、作動されるシーケンスを少なくとも2つのグループにグループ化し、各グループはN未満の照明ユニットを含むように;-サイクル期間に基づいてグループの各々に周期的且つ連続的に電力を供給するように、構成され、サイクル期間は、観察者が少なくとも2つのグループが同時に作動されていると知覚するような周期である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明アセンブリ(100)であって:
- 第1照明機能を実行するように構成され、直列の少なくとも1つの照明ユニット(140)の複数のシーケンス(135)を含む少なくとも第1照明モジュールと、
- 少なくとも前記第1照明モジュールに電力を供給するように構成される電源(120)であって、最大数Nの照明ユニットに同時に電力を供給するように構成される電源と、
- 照明ユニットの前記シーケンスの各々の作動及び作動停止を制御するように構成されるコマンドモジュール(180)と、を備え、
前記コマンドモジュールは、
- 作動されるシーケンスと、前記作動されるシーケンスに含まれる照明ユニットの数Naとを決めるように;
- NaがNより大きい場合、前記作動されるシーケンスを少なくとも2つのグループにグループ化し、各グループはN未満の照明ユニットを含むように;
- サイクル期間に基づいて前記グループの各々に周期的且つ連続的に電力を供給するように、
構成され、
前記サイクル期間は、外部の観察者が前記少なくとも2つのグループが同時に作動されていると知覚するような期間である、
ことを特徴とする照明アセンブリ(100)。
【請求項2】
少なくとも第2照明機能を実行するように構成される少なくとも第2照明モジュール(130.2)を更に備え、前記第2照明モジュールは複数のシーケンスを含み、各シーケンスは少なくとも1つの照明ユニットを含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
各グループは、同じ照明モジュール(130.1;130.2)のシーケンス(135;136)を含む、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
少なくとも1つのグループは、前記第1照明モジュール(130.1)及び前記第2照明モジュール(130.2)のシーケンス(135;136)を含む、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記第2照明機能はデイタイム照明機能又はポジション照明機能である、請求項2~4のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記第2照明モジュール(130.2)は、デイタイム照明機能及びポジション照明機能の両方を実行するように構成される、請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記第2照明モジュール(130.2)と並列に機能切替ユニット(152)を更に備え、前記コマンドモジュール(180)は、前記切替ユニットを閉じて前記第2照明モジュールを作動停止させるように構成される、請求項2~6のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記第2照明モジュール(130.2)及び前記機能切替ユニットは、前記第1照明モジュール(130.1)に比べ、ローサイド位置にある、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記第1照明機能は、ターンインジケーター、TI、機能である、請求項1~8のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項10】
前記照明ユニットのシーケンスの各々に並列な切替ユニット(150;151)を更に備え、前記コマンドモジュール(180)は、前記切替ユニットの開閉を制御して前記照明ユニットのシーケンス(135;136)を作動及び作動停止させるように構成される、請求項1~9のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項11】
各グループは、前記グループの前記シーケンスと並列な前記切替ユニット(150;151)のパルス幅変調、PWM、制御を用いて電力が供給され、前記コマンドモジュール(180)は、グループの数に基づいて前記PWM制御のデューティサイクルを設定するように構成される、請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
作動される前記シーケンス(135;136)が2つのグループにグループ化される場合、前記コマンドモジュール(180)は、前記PWM制御の前記デューティサイクルを40%~50%に又は43%~47%に設定するように構成される、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記コマンドモジュール(180)は入力コマンドを受信するように構成され、作動される前記シーケンスは前記入力コマンドに基づいて決められる、請求項1~12のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項14】
第1照明機能を実行するように構成され且つ直列の少なくとも1つの照明ユニットの複数のシーケンスを含む少なくとも第1照明モジュール(130.1)に、電力を供給するための方法であって、
電源が同時に電力を供給することができる照明ユニットの最大数Nが予め定められており、
前記方法は以下のステップによって特徴付けられる:
- 作動されるシーケンスと、前記作動されるシーケンスに含まれる照明ユニットの数Naとを決め(401;402);
- NaがNより大きい場合、前記作動されるシーケンスを少なくとも2つのグループにグループ化し(405)、各グループはN未満の照明ユニットを含み;
- サイクル期間に基づいて前記グループの各々に周期的且つ連続的に電力を供給し(406)、前記サイクル期間は、観察者が前記少なくとも2つのグループが同時に作動されていると知覚するような期間である、
方法。
【請求項15】
命令を含むコンピュータプログラムであって、前記命令がプロセッサによって実行される場合に請求項14に記載の方法を実施するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明モジュールの制御の技術分野に関する。それは特に、限定されるものではないが、照明ユニットのシーケンス(連続したもの)を有する照明モジュールと、照明モジュールのシーケンスの電力供給を制御するための制御モジュールとを含む照明アセンブリに関する。
【発明の概要】
【0002】
それは、照明アセンブリが、固有の電源によって同時に電力を供給できない直列の複数のLEDを含む場合に有利である。
【0003】
自動車車両において、照明アセンブリは一般的に、特定の照明機能及び/又はシグナル伝達機能に割り当てられた照明ユニットを含む。以下において、照明機能という用語は、照明機能及びシグナル伝達機能の両方を指すのに使用される。
【0004】
米国特許US8525415B2は、タイムシェアリングを利用して、異なる照明機能に共通の電源によって電力を供給するシステムを開示する。しかし、それらの機能は並列に給電され、1つの機能内におけるLEDの数は電源の容量によって制限される。
【0005】
したがって、このアーキテクチャでは、機能毎のLEDの数は電源の容量によって制限される。
【0006】
本発明はその状況を改善する。
【0007】
この目的のために、発明の第1態様は、以下を含む照明アセンブリに関する:
- 少なくとも、第1照明機能を実行するように構成され且つ直列の少なくとも1つの照明ユニットの複数のシーケンスを備える第1照明モジュール;
- 少なくとも第1照明モジュールに電力を供給するように構成される電源であって、電源は同時に最大数Nの照明ユニットに電力を供給するように構成される、電源;及び
- 照明ユニットのシーケンスの各々の作動及び作動停止を制御するように構成されるコマンドモジュール。
【0008】
コマンドモジュールは以下のように構成される:
- 作動されるシーケンスと、作動されるシーケンスに含まれる照明ユニットの数Naとを決める;
- NaがNより大きい場合、作動されるシーケンスを少なくとも2つのグループにグループ化し、各グループはN未満の照明ユニットを含む;
- サイクル期間に基づいて各グループに周期的且つ連続的に電力を供給し、サイクル期間は、観察者が少なくとも2つのグループが同時に作動していると知覚するような期間である。
【0009】
したがって、発明は、従来技術の欠点を克服すること可能にする。実際、先行技術において、タイムシェアリングは機能の数に基づいているが、本発明は、同じ機能内又は異なる機能間でN個未満のLEDのシーケンスをグループ化することを提案しており、これにより、N個よりも多い数の直列の照明ユニットが、同時にスイッチオンされているものとして、観察者によって知覚されることを可能にする。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、アセンブリは、少なくとも、少なくとも第2照明機能を実行するように構成される第2照明モジュールを更に含んでもよい。第2照明モジュールは、複数のシーケンスを含んでもよく、各シーケンスは、少なくとも1つの照明ユニットを含む。
【0011】
これにより、直列の複数の機能に給電することが可能である。複数の照明機能は同時に作動されるように知覚可能であり、各機能は必要に応じてN個よりも多い照明ユニットに対応しうる。
【0012】
補足すると、各グループは同じ照明モジュールのシーケンスを含みうる。
【0013】
これは、ユーザーによる各照明機能の視覚的認識を向上させる。
【0014】
或いは、少なくとも1つのグループは、第1照明モジュールのシーケンス及び第2照明モジュールのシーケンスを含みうる。
【0015】
これは、発明による照明アセンブリの柔軟性を向上させ、最小数のグループを使用することを可能にし、それによってシーケンスの制御を容易にして、タイムシェアリングによる電力損失を低減させる。
【0016】
いくつかの実施形態によれば、第2照明機能は、デイタイム照明機能又はポジション照明機能としうる。
【0017】
これにより、照明アセンブリを含む車両の視認性を、道路の他のユーザーに対して向上させることができる。
【0018】
補足すると、第2照明モジュールは、デイタイム照明機能とポジション照明機能の両方を実行するように構成される。
【0019】
これにより、同じ照明モジュールを使って2つの機能を実行することができ、それによって照明アセンブリのサイズを小さくすることができる。
【0020】
いくつかの実施形態によれば、照明アセンブリは、第2照明モジュールと並列に機能切替ユニットを含んでいてもよく、コマンドモジュールは、第2照明モジュールを作動停止にするために切替ユニットを閉じるように構成されていてもよい。
【0021】
これにより、第2機能モジュールがオフの場合の制御を簡素化できる。
【0022】
補足すると、第2照明モジュールと機能切替ユニットは、第1照明モジュールに比べてローサイドに位置していてもよい。
【0023】
これにより、一般的にローサイドスイッチ(low side switch)を持つ標準的なコントローラーを使用することができる。
【0024】
いくつかの実施形態によれば、第1照明機能は、ターンインジケーター、TI、機能、であってもよい。
【0025】
この機能は特に、直列の切替ユニットのシーケンスを使って制御されるように適合される。
【0026】
いくつかの実施形態によれば、アセンブリは、照明ユニットのシーケンスの各々に並列な切替ユニットを更に含んでいてもよく、コマンドモジュールは、切替ユニットの開閉を制御して照明ユニットのシーケンスを作動及び作動停止させるように構成されていてもよい。
【0027】
これにより、照明ユニットのシーケンスの作動及び作動停止を簡単に制御できる。
【0028】
補足すると、各グループは、グループのシーケンスと並列に切替ユニットのパルス幅変調、PWM、制御を使用して電力が供給されてもよく、コマンドモジュールは、グループの数に基づいてPWM制御のデューティサイクルを設定するように構成されてもよい。これにより、PWMを用いたタイムシェアリングを行うことができる。一般に、コマンドモジュールは、PWMを実行するように構成されるマイクロプロセッサを統合する。
【0029】
更に補足すると、作動されるシーケンスが2つのグループにグループ化される場合、コマンドモジュールはPWM制御のデューティサイクルを40%~50%又は43%~47%に設定するように構成される。
【0030】
これにより、タイムシェアリングによる電力損失の削減と、照明ユニットにダメージを与えるサージ電流をもたらしうる切替ユニットの唐突すぎる開閉の回避との間で、良好なトレードオフが確保される。
【0031】
いくつかの実施形態によれば、コマンドモジュールは、入力コマンドを受信するように構成されてもよく、作動されるシーケンスは、入力コマンドに基づいて決められてもよい。
【0032】
発明の第2態様は少なくとも第1照明モジュールに電力を供給する方法に関し、当該第1照明モジュールは、第1照明機能を実行するように構成され且つ直列の少なくとも1つの照明ユニットの複数のシーケンスを含む。電源が同時に給電できる照明ユニットの最大数Nは、予め定められる。
【0033】
その方法は以下のステップを含む:
- 作動されるシーケンスと、作動されるシーケンスに含まれる照明ユニットの数Naを決める;
- NaがNより大きい場合、作動されるシーケンスを少なくとも2つのグループにグループ化し、各グループはN未満の照明ユニットを含む;
- サイクル期間に基づいて各グループに周期的且つ連続的に電力を供給し、サイクル期間は、観察者が少なくとも2つのグループが同時に作動されていると知覚するような期間である。
【0034】
発明の第3態様は、命令がプロセッサによって実行される場合に発明の第2態様による方法を実施するための命令を含むコンピュータプログラムに関する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
発明の他の特徴及び利点は、以下に詳述する説明及び添付図面から明らかにされ、添付の図面において:
図1図1は、発明のいくつかの実施形態による照明アセンブリを示す。
図2図2は、発明による、照明ユニットの第1グループのシーケンスと照明ユニットの第2グループのシーケンスとの間のタイムシェアリングを説明するタイムダイアグラムを示す。
図3図3は、発明による照明ユニットのシーケンスの3つのグループ間のタイムシェアリングを説明するタイムダイアグラムを示す。
図4図4は、コマンドモジュールにおいて行われる発明のいくつかの実施形態による方法のステップを示すフローチャートである。
図5図5は、発明の一実施形態によるコマンドモジュールの構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、発明のいくつかの実施形態による照明アセンブリ100を示す。
【0037】
照明アセンブリは、第1照明モジュール130.1及び第2照明モジュール130.2に直列に電力を供給する電源120を備える。2つの照明モジュールの例は、説明の目的のためだけに与えられる。より一般的には、照明アセンブリ100は、任意の数kの照明モジュールを含んでいてもよく、kは1以上の整数である。
【0038】
電源120は、電源電力を、照明モジュールに適用される出力電力に変換するコンバータを含んでいてもよい。電源120は、電圧源又は電流源であってもよい。
【0039】
電源120は、好ましくは、発明によるDC電圧を提供する。
【0040】
このために、電圧源120は、DC電圧源及びDC/DCコンバータを含んでいてもよい。或いは、電圧源120は、AC電圧源及びAC/DCコンバータを含んでいてもよい。
【0041】
第1照明モジュール130.1は第1照明機能を実行するように配置され、第2照明モジュール130.2は第2照明機能を実行するように配置される。第1照明モジュール130.1と第2照明モジュール130.2は直列に接続される。
【0042】
照明モジュールによって実行される照明機能に制限はなく、それは以下の中から選択されることができる:
- ハイビームHB機能;
- ロービームLB機能;
- デイタイムランニング照明DRL機能;
- ポジション照明PL機能;
- ターンインジケーターTI機能;
- その他の照明機能。
【0043】
以下において、説明の目的のためだけに、第1照明モジュール130.1はTI機能を実行するように配置され、第2照明モジュール130.2機能はDRL機能及び/又はPL機能を実行するように配置されると考えられる。一実施形態によれば、第2照明モジュール130.2は、DRL機能とPL機能の両方を実行するように配置される。
【0044】
第1照明機能を実行するために、第1照明モジュール130.1は、照明ユニット140の6つのシーケンス135.1、135.2、135.3、135.4、135.5、135.6を含んでいてもよい。図1に示すように、各シーケンス135は3つの照明ユニット140を含んでいてもよい。しかしながら、第1照明モジュール130.1のシーケンスの数n1及びシーケンス毎の照明ユニットの数k1には制限が付されない。或いは、インデックスiの各シーケンス、ただしiは1~n1で変わる、が照明ユニット140の数k(1、i)を含みうるように、シーケンス毎の照明ユニット140の数は変わりうる。
【0045】
TI機能によれば、シーケンス135.1~135.6は、連続的に、次々と給電されてもよい。
【0046】
第2照明機能を実行するために、第2照明モジュール130.2は、照明ユニット140の6つのシーケンス136.1、136.2、136.3、136.4、136.5、136.6を含んでいてもよい。図1に示されるように、各シーケンス136は3つの照明ユニット140を含んでいてもよい。しかしながら、第2照明モジュール130.2のシーケンスの数n2及びシーケンス毎の照明ユニットの数k2には制限が付されない。或いは、各シーケンスj、ただしjは1~n2で変わる、が照明ユニット140の数k(2、j)を含みうるように、シーケンス毎の照明ユニット140の数は変わりうる。
【0047】
第1照明モジュール及び第2照明モジュールは、ヘッドランプに統合されていてもよい。
【0048】
照明ユニット140は、電圧がそれに印加された場合に発光できるいかなるテクノロジーであってもよい。以下において、照明ユニットがLEDなどのダイオードである例を、説明の目的のためだけに、検討する。したがって、照明ユニットがLED以外の他の技術を包含しうるという事実から逸脱することなく、以下において<<LED>>という表現は<<照明ユニット>>を置き換えるように使用される。
【0049】
シーケンス135の作動/作動停止を制御するように、各シーケンス135.iは、切替ユニット150.iと並列に接続される。同様に、シーケンス136の作動/作動停止を制御するために、各シーケンス136.jは切替ユニット151.jと並列に接続される。
【0050】
切替ユニットのために使用されるテクノロジーに制限はなく、それは例えば切替機能を実行するように構成される任意のトランジスタとすることも可能である。例えば、切替ユニットはN-MOSであってもよい。或いは、切替ユニットはP-MOSであってもよい。
【0051】
各切替ユニットは、切替ユニット150及び151を開閉するためのコマンド信号を発するように構成されるコマンドモジュール180によって、制御されてもよい。
【0052】
照明アセンブリ100は、LSSユニット152が閉じられる場合にDRL/PL機能を作動停止化するように第2照明モジュール130.2をバイパスするように構成される、ローサイド切替LSSユニット152などの、随意的な機能切替ユニット152を更に含んでもよい。コマンドモジュール180は、LSSユニット152を制御してもよい。
【0053】
LED140が直列に接続される場合、最大数のLED140に同時に電力を供給することができる。電源120によって給電可能なLEDの最大数をNと記す。その数Nは電源120によって決まる。
【0054】
以下において、説明の目的のためだけに、Nが15に等しいと考えられる。
【0055】
この理由で、TI機能及びDRL/PL機能が15個を超えるLEDを消灯させるようなものである場合、電源120は照明機能に電力を供給することができない。
【0056】
これを克服するために、第1及び/又は第2照明機能を実行するために作動されるLEDの数が最大数Nより多い場合、コマンドモジュール180は以下のように構成される:
- 作動させられるLEDのシーケンスをいくつかのグループにグループ化し、それによって各グループが最大数Nよりも少ないLEDを含む;
- グループの各々に周期的且つ連続的に電力を供給する。同じグループの2つの電源供給間のサイクル期間は、それらのグループが同時に作動されると観察者が知覚するようなものである。
【0057】
これにより、N個よりも多い直列のLEDを周期的且つ連続的に点灯させることができ、それによってそれらは同時に点灯されるものと外部ユーザーによって知覚される。
【0058】
第1実施形態によれば、複数のグループのLEDのシーケンスは同じ機能を実行する。これは、例えばコマンドモジュール180が第1照明モジュール130.1のLEDの6つのシーケンスをオンにすることを決める場合である。この場合、18個のLEDが点灯させられることになり、それはN=15個のLEDよりも大きい。したがって、コマンドモジュール180は、3つのシーケンス135.1、135.2、135.3の第1グループを、その後に3つのシーケンス135.4、135.5、135.6の第2グループを、周期的且つ連続的に作動させることができる。したがって、単一時点で9個のLEDが点灯させられ、それらには電源120によって電力を供給することができる。
【0059】
第2実施形態によれば、複数のグループのLEDのシーケンスは、少なくとも2つの照明モジュール間で分けられる。シーケンスの1つのグループ内では、シーケンスは同じ照明モジュールに属していてもよく、2つの異なる照明モジュールに属していてもよい。
【0060】
例えば、第1照明モジュール130.1の3つのシーケンス135.1、135.2、135.3及び第2照明モジュール130.2の6つのシーケンス136.1、136.2、136.3、136.4、136.5、136.6がコマンドモジュール180によって作動されると決められる場合である。したがって、27個のLEDを点灯させる必要がある:この目的のために、コマンドユニット180は、3つのシーケンス135.1、135.2及び135.3を含む第1グループと、6つのシーケンス136.1、136.2、136.3、136.4、136.5、136.6を含む第2グループを周期的且つ連続的に点灯させてもよい。或いは、第1グループは3つのシーケンス135.1、135.2、135.3及び136.1を含んでいてもよく、第2グループは5つのシーケンス136.2、136.3、136.4、136.5、136.5を含んでいてもよい。
【0061】
上述した具体例は、説明の目的でのみ与えられる。
【0062】
図2は、発明による、照明ユニットの第1グループのシーケンスと、照明ユニットの第2グループのシーケンスとの間のタイムシェアリングを説明するタイムダイアグラムを示す。
【0063】
そのタイムダイアグラムは、コマンドモジュール180が第1グループのシーケンスと第2グループのシーケンスとをどのように交互に切り替えるかを示す。この目的のために、3つのタイムスロット201.1、201.2及び201.3が第1グループのシーケンスへの給電のために割り当てられ、3つのタイムスロット202.1、202.2及び202.3が第2グループのシーケンスへの給電のために割り当てられる。
【0064】
同じグループに割り当てられた2つの連続するタイムスロットは、期間200によって別々にされる。その期間200は、外部の観察者の目が、第1グループ及び第2グループが期間203にわたって同時に作動されると知覚するようなものである。したがって、外部の使用者は、LEDのシーケンスのどのグループが所定時間に点灯しているかを区別することができない。
【0065】
例えば、期間200の逆数によって得られる所定グループの電力供給周波数は、100Hzより大きくてもよく、例えば100~300Hzに含まれる。
【0066】
これを達成するために、コマンドモジュール180は、第1グループのシーケンスに対応するスイッチ150~151と、第2グループのシーケンスに対応するスイッチ150~151とに対し、パルス幅変調を実行してもよい。例えば、2つのグループの各々に、50%未満のデューティサイクルを適用することが可能である。好ましくは、各グループに適用されるデューティサイクルは45%に等しく、それはLED140を劣化させうるサージ電流を回避するために切替ユニット150を閉じたり開いたりすることが唐突にならないようにすることができる。
【0067】
図3は、発明による照明ユニットのシーケンスの3つのグループ間のタイムシェアリングを説明するタイムダイアグラムを示す。
【0068】
そのタイムダイアグラムは、コマンドモジュール180が第1グループのシーケンスと第2グループのシーケンスと第3グループのシーケンスとをどのように交互に切り替えるかを示す。この目的のために、持続時間303にわたって、3つのタイムスロット301.1、301.2及び301.3が第1グループのシーケンスに電力を供給するために周期的に割り当てられ、3つのタイムスロット302.1、302.2及び302.3が第2グループのシーケンスに電力を供給するために周期的に割り当てられ、3つのタイムスロット303.1、303.2、303.3が第3グループのシーケンスに電力を供給するために周期的に割り当てられる。
【0069】
同じグループに割り当てられた2つの連続するタイムスロットは、期間300によって別々に分けられる。その期間300は、外部の観察者が第1グループ及び第2グループが期間303にわたって同時に作動しているように見えるようなものである。したがって、外部の観察者は、LEDのシーケンスのどのグループが所定の時間に点灯しているかを区別できない。期間300は、上記の期間200に等しくてもよい。その場合、タイムスロット301、302及び303は、タイムスロット201、202よりも短くなる。
【0070】
例えば、期間200の逆数によって得られる所定のグループの電源供給周波数は、100Hzより大きくてもよく、例えば100~300Hzに含まれる。
【0071】
これを達成するために、コマンドモジュール180は、第1グループのシーケンスに対応するスイッチ150~151、第2グループのシーケンスに対応するスイッチ150~151、及び第3グループのシーケンスに対応するスイッチ150~151に対し、パルス幅変調を実行してもよい。例えば、2つのグループの各々に33%未満のデューティサイクルを適用することが可能である。好ましくは、各グループに適用されるデューティサイクルは30%に等しく、それはLED140を劣化させうるサージ電流を回避するために切替ユニット150を閉じたり開いたりすることが唐突とならないようにすることができる。
【0072】
所定の時間にどのシーケンスを作動させるかに関する決定は、入力コマンドに基づいてコマンドモジュール180によって決められてもよい。
【0073】
この目的のために、コマンドモジュール180は、以下のように構成することが可能である:
- 入力コマンドを受け取る;
- 入力コマンドに基づいて、オンにされるシーケンス135及び136、以下アクティブシーケンスと名付けられる、を決める;
- アクティブシーケンスにおけるLEDの数Naを決める;
- Naを最大数Nと比較する;
- NaがN以下の場合、
- その他は、上記で説明したとおりである:
- 作動させられるLEDのシーケンスをいくつかのグループにグループ化して、それによって各グループが最大数Nより少ないLEDを含む;
- グループの各々に周期的且つ連続的に電力を供給し、同じグループの2つの電力供給間の期間は、外部の観察者が同時に作動されるグループを見るようなものである。
【0074】
図4は、コマンドモジュール180で実施される、発明のいくつかの実施形態による方法のステップを示すフローチャートである。
【0075】
ステップ400で、コマンドモジュール180は入力コマンドを受信する。入力コマンドは、車両のドライバーによる入力に続いて、車両の集中制御システムなどの外部ユニットから受信されることができる。しかし、入力コマンドに制限はなく、入力コマンドは代わりに自動的にもたらされることも可能である。
【0076】
ステップ401において、コマンドモジュール180は、入力コマンドに基づいて、アクティブシーケンスと名付けられる、オンにされるシーケンス135及び136を決める。上記で説明したように、アクティブシーケンスは、固有の照明モジュール130.1又は130.2からのシーケンスであってもよいし、少なくとも2つの異なる照明モジュールへのシーケンスであってもよい。
【0077】
ステップ402で、コマンドモジュール180は、アクティブシーケンスにおけるLEDの数Naを決める。
【0078】
ステップ403で、コマンドモジュール180は、その数Naを、電源120によって同時に給電可能な直列のLEDの最大数Nと比較する。
【0079】
ステップ404で、NaがN以下である場合、コマンドモジュール180は、対応する切替ユニット150を閉じることによってアクティブシーケンスを作動させる。
【0080】
ステップ405で、NaがNより大きい場合、コマンドモジュール180は、作動されるLEDのシーケンスをいくつかのグループにグループ化し、それによって各グループが最大数N未満のLEDを含む。上記で説明したように、各グループは、同じ照明モジュール130のシーケンス含んでいてもよいし、異なる照明モジュール130からのシーケンスを含むことも可能である。
【0081】
ステップ406で、コマンドモジュール180は、グループの各々に連続的に給電し、同じグループの2つの電力供給間のサイクル期間は、外部の観察者が、それらのグループが同時に作動されるのを見るようなものである。各グループのシーケンスに対応する切替ユニットを制御することにより、それらのグループには連続的に電力が供給される。ステップ404とは対照的に、所定の継続時間にわたってN個よりも多いLEDに電力を供給するためにタイムシェアリングが使用される。
【0082】
図5は、発明の一実施形態によるコマンドモジュール180の構造を示す。
【0083】
コマンドモジュール180は、ランダムアクセスメモリ、RAM、リードオンリーメモリ(ROM)、又はその他のメモリ(フレッシュEEPROMなど)などのメモリ504と、1つのバス又は複数のバスを介して、単方向又は双方向で通信するように構成されるプロセッサ502を含む。或いは、メモリ504は、滞在する特定されたタイプのいくつかのメモリを含んでいてもよい。
【0084】
メモリ504は、コマンドモジュールの出力と切替ユニット150、151との間の関連付けを、恒久的又は一時的なやり方で、記憶するように構成される。またそれは、外部エンティティから受け取った入力コマンドを記憶してもよい。
【0085】
メモリは、図4に示された方法のステップを実行するための命令を含む。
【0086】
プロセッサ502は、これらの命令を実行するように構成される。
【0087】
プロセッサは、図4で説明したような方法のステップを実行するように設計され且つ構成されたマイクロコントローラーであってもよい。
【0088】
コマンドモジュール180は、入力インターフェース501及び出力インターフェース503を更に含んでいてもよい。入力インターフェース501は、中央制御ユニットなどの外部エンティティからデータを受信するように構成されてもよい。そのようなデータは、例えば、どのシーケンスが作動されるかを決めるようにコマンドモジュール180によって使用可能である入力コマンドでありうる。出力インターフェース503は複数のピンを含んでいてもよく、各ピンは、切替ユニット150、151又は152の開閉を制御する制御信号を発するように構成される。
【0089】
本発明は、例として上述した実施形態に限定されるものではない:それは他の代替に及ぶ。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】