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特表2024-500889改善された無線LANセンシング手順
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-10
(54)【発明の名称】改善された無線LANセンシング手順
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/10 20180101AFI20231227BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20231227BHJP
   H04W 72/54 20230101ALI20231227BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W84/12
H04W72/54
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023538028
(86)(22)【出願日】2021-12-22
(85)【翻訳文提出日】2023-06-21
(86)【国際出願番号】 KR2021019596
(87)【国際公開番号】W WO2022139449
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】63/129,604
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】イム トンクク
(72)【発明者】
【氏名】キム チョンキ
(72)【発明者】
【氏名】チェ チンス
(72)【発明者】
【氏名】チャン インソン
(72)【発明者】
【氏名】キム サンクク
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD34
5K067DD42
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ02
5K067JJ12
(57)【要約】
本明細書は、APでないSTAにより開始されるセンシング測定が実行される場合、STA間の新しい信号送受信手順を提案する。本明細書の一実施例によると、APでないSTAがAPにセンシング開始フレームを送信することによってAPにより実行されるセンシング測定手順が提案される。本明細書の他の一実施例によると、APでないSTAがAPにセンシング開始フレームを送信することによってAPが応答者STAにNDPフレームの送信を要請する手順が提案される。本明細書の他の一実施例によると、前記手順で送受信されるフレームの構成方法が提案される。
【選択図】図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線LAN(Wireless Local Area Network)システムで実行される方法において、
開始装置により、AP(access point)にセンシング開始フレームを送信し、
前記開始装置は、APでないSTA(non-AP station)である段階と、
前記センシング開始フレームに対する応答として、前記開始装置により、前記APからセンシング応答フレームを受信する段階と、
前記開始装置が送信機(transmitter)の役割を遂行することに基づいて、前記開始装置により、第1のNDP(null data packet)フレームを送信し、
前記第1のNDPフレームは、前記開始装置が前記APから受信したトリガフレーム(trigger frame)に基づいて送信される段階と、
前記開始装置が受信機(receiver)の役割を遂行することに基づいて、前記開始装置により、一つ以上の応答装置から第2のNDP(null data packet)フレームを受信する段階と、を含む方法。
【請求項2】
前記開始装置が前記送信機の役割を遂行することに基づいて、前記開始装置は、前記APからフィードバックフレームを受信し、
前記フィードバックフレームは、前記APが一つ以上の応答装置から受信したセンシング測定情報を含み、及び
前記一つ以上の応答装置は、前記APにより送信されたセンシングポールフレーム(sensing poll frame)に対するセンシングポール応答フレームを前記APに送信したSTAである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記開始装置が前記送信機の役割を遂行することに基づいて、前記センシング測定情報は、前記第1のNDPフレームに基づいて決定される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記開始装置が前記受信機の役割を遂行することに基づいて、前記一つ以上の応答装置は、前記APにより送信されたセンシングポールフレーム(sensing poll frame)に対するセンシングポール応答フレームを前記APに送信したSTAである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記一つ以上の応答装置は、前記APを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記開始装置が前記受信機の役割を遂行することに基づいて、前記第2のNDPフレームは、前記APが送信するトリガフレームに基づいてトリガされる請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記開始装置が前記受信機の役割を遂行することに基づいて、前記開始装置は、前記第2のNDPフレームに基づいてセンシング測定を実行する請求項1に記載の方法。
【請求項8】
無線LAN(Wireless Local Area Network)システムの装置において、
メモリと、
前記メモリに動作的に連結されるプロセッサと、
前記プロセッサは、
AP(access point)にセンシング開始フレームを送信し、
前記装置は、APでないSTA(non-AP station)であり、
前記センシング開始フレームに対する応答として、前記APからセンシング応答フレームを受信し、
前記装置が送信機(transmitter)の役割を遂行することに基づいて、第1のNDP(null data packet)フレームを送信し、
前記第1のNDPフレームは、前記装置が前記APから受信したトリガフレーム(trigger frame)に基づいて送信される段階と、
前記装置が受信機(receiver)の役割を遂行することに基づいて、一つ以上の応答装置から第2のNDP(null data packet)フレームを受信する段階と、を含む装置。
【請求項9】
無線LAN(Wireless Local Area Network)システムで実行される方法において、
AP(access point)により、センシング開始フレームを開始装置から受信し、
前記開始装置は、APでないSTA(non-AP STA)である段階と、
前記APにより、前記開始フレームに対する応答として前記開始装置にセンシング応答フレームを送信する段階と、
前記APにより、センシングポールフレームを送信する段階と、
前記APにより、前記センシングポールフレームに対する応答として一つ以上の応答装置からセンシングポール応答フレームを受信する段階と、
前記APにより、前記開始装置の役割に基づいて、前記開始装置及び前記一つ以上の応答装置のうち一つにトリガフレームを送信する段階と、を含む方法。
【請求項10】
前記開始装置が送信機の役割を遂行することに基づいて、前記APは、前記開始装置に前記トリガフレームを送信し、
前記トリガフレームは、前記開始装置のNDPフレームの送信をトリガするフレームである請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記APは、前記一つ以上の応答装置にフィードバック要請フレームを送信し、
前記APは、前記一つ以上の応答装置から前記フィードバック要請フレームに対する応答としてフィードバック応答フレームを受信し、及び
前記フィードバック応答フレームは、前記一つ以上の応答装置が実行したセンシング測定に対するセンシング測定情報を含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記APは、前記フィードバック応答フレームに基づいて前記開始装置にフィードバックフレームを送信し、及び
前記フィードバックフレームは、前記センシング測定情報を含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記開始装置が受信機の役割を遂行することに基づいて、前記APは、前記一つ以上の応答装置に前記トリガフレームを送信する請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記トリガフレームは、前記一つ以上の応答装置のNDPフレームの送信をトリガするフレームである請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記NDPフレームは、前記開始装置に送信されるフレームである請求項14に記載の方法。
【請求項16】
無線LAN(Wireless Local Area Network)システムの装置において、
メモリと、
前記メモリに動作的に連結されるプロセッサと、
前記プロセッサは、
センシング開始フレームを開始装置から受信し、
前記開始装置は、APでないSTA(non-AP STA)であり、
前記開始フレームに対する応答として前記開始装置にセンシング応答フレームを送信し、
センシングポールフレームを送信し、
前記センシングポールフレームに対する応答として一つ以上の応答装置からセンシングポール応答フレームを受信し、及び
前記開始装置の役割に基づいて、前記開始装置及び前記一つ以上の応答装置のうち一つにトリガフレームを送信する装置。
【請求項17】
少なくとも一つのプロセッサ(processor)により実行されることに基づく命令語(instruction)を含む少なくとも一つのコンピュータで読み取り可能な記録媒体(computer readable medium)において、
AP(access point)にセンシング開始フレームを送信し、
前記装置は、APでないSTA(non-AP station)であり、
前記センシング開始フレームに対する応答として、前記APからセンシング応答フレームを受信し、
前記装置が送信機(transmitter)の役割を遂行することに基づいて、第1のNDP(null data packet)フレームを送信し、
前記第1のNDPフレームは、前記装置が前記APから受信したトリガフレーム(trigger frame)に基づいて送信される段階と、
前記装置が受信機(receiver)の役割を遂行することに基づいて、一つ以上の応答装置から第2のNDP(null data packet)フレームを受信する段階と、を含む記録媒体。
【請求項18】
無線LANシステムにおける装置において、
メモリと、
前記メモリと動作可能に結合されたプロセッサと、を含み、前記プロセッサは、
AP(access point)にセンシング開始フレームを送信し、
前記装置は、APでないSTA(non-AP station)であり、
前記センシング開始フレームに対する応答として、前記APからセンシング応答フレームを受信し、
前記装置が送信機(transmitter)の役割を遂行することに基づいて、第1のNDP(null data packet)フレームを送信し、
前記第1のNDPフレームは、前記装置が前記APから受信したトリガフレーム(trigger frame)に基づいて送信される段階と、
前記装置が受信機(receiver)の役割を遂行することに基づいて、一つ以上の応答装置から第2のNDP(null data packet)フレームを受信する段階と、を含む装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、無線LANシステムに関し、より詳しくは、無線LANセンシングに関する。
【背景技術】
【0002】
WLAN(wireless local area network)は、多様な方式に改善されてきた。例えば、IEEE802.11bf無線LANセンシングは、通信とレーダ技術が融合された最初の標準である。日常生活と産業全般にわたって非免許周波数需要が急増しているが、周波数新規供給には限界があるため、通信とレーダの融合技術開発は周波数利用効率を増大する側面で非常に好ましい方向である。既存にも無線LAN信号を利用して壁の後の動きを検知するセンシング技術や、70GHz帯域でFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)信号を利用して車両内の動きを検知するレーダ技術などが開発されたが、IEEE802.11bf標準化と連係してセンシング性能を一段階上げることができるという点で大きい意味がある。特に、現代社会は、私生活保護の重要性がますます強調されていてCCTVとは違って私生活侵害問題に法的にさらに自由な無線LANセンシング技術開発がさらに期待されている。
【0003】
一方、自動車、国防、産業、生活など、全般にわたってレーダ全体市場は、2025年まで年平均成長率約5%水準まで成長することと予測され、特に、生活センサーの場合、年平均成長率は70%水準まで急成長することと展望される。無線LANセンシング技術は、動き検知、呼吸モニタリング、測位/追跡、転倒検知、車両内の乳児検知、出現/近接認識、個人識別、身の動作認識、行動認識などの広範囲な実生活適用が可能であるため、関連新事業成長を促進して企業の競争力向上に寄与できることと期待する。
【0004】
例えば、本明細書で提案される無線LAN(WLAN)センシングは、object(人または事物)の動きやジェスチャーをsensingするために使われることができる。具体的に、無線LAN STAは、無線LANセンシングのために設計される多様なタイプのフレーム/パケットに対するmeasurement resultに基づいてobject(人または事物)の動きやジェスチャーをsensingすることができる。
【0005】
APでないSTAにより開始されるセンシング測定が実行される場合、STA間のP2P(peer-to-peer)ベースの信号送受信に対する定義が要求されることができる。ただし、現在無線LAN規格によると、P2Pベースの信号送受信は支援されない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、APでないSTAにより開始されるセンシング測定が実行される場合、STA間の新しい信号送受信手順を提案する。本明細書の一実施例によると、APでないSTAがAPにセンシング開始フレームを送信することによってAPにより実行されるセンシング測定手順が提案される。本明細書の他の一実施例によると、APでないSTAがAPにセンシング開始フレームを送信することによってAPが応答者STAにNDPフレームの送信を要請する手順が提案される。本明細書の他の一実施例によると、前記手順で送受信されるフレームの構成方法が提案される。
【発明の効果】
【0007】
本明細書によると、APでないSTAによりセンシング手順が開始される場合のP2P動作のない信号送受信手順が新しく提案される。したがって、センシング測定など、センシング手順全般に対する複雑度が減少されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】多重センシング送信装置を利用した無線LANセンシングシナリオの一例を示す。
図2】多重センシング受信装置を利用した無線LANセンシングシナリオの一例を示す。
図3】無線LANセンシング手順の一例を示す。
図4】無線LANセンシングを分類した一例である。
図5】CSIベースの無線LANセンシングを利用した室内測位を示す。
図6】無線LANセンシング装置を具現した一例である。
図7】802.11ay無線LANシステムで支援するPPDU構造を簡単に示す図である。
図8】センシングフレームフォーマットの一例を示す。
図9】センシングフレームフォーマットの他の例を示す。
図10】センシングフレームフォーマットの他の例を示す。
図11】センシングフレームフォーマットの他の例を示す。
図12】センシングフレームフォーマットの他の例を示す。
図13】センシングフレームフォーマットの他の例を示す。
図14】本明細書の送信装置及び/又は受信装置の変形された一例を示す。
図15】開始者であるnon-AP STAが送信機の役割を遂行する場合の測定シーケンス/測定順序(measurement sequence)の一例を示す。
図16】開始者であるnon-AP STAが受信機の役割を遂行する場合の測定シーケンス/測定順序の一例を示す。
図17】無線LANシステムにおける開始装置により実行される方法の一例に対する流れ図である。
図18】無線LANシステムにおけるAPにより実行される方法の一例に対する流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書において「AまたはB(A or B)」は、「Aのみ」、「Bのみ」、または「AとBの両方」を意味することができる。他に表現すれば、本明細書において「AまたはB(A or B)」は、「A及び/又はB(A and/or B)」と解釈されることができる。例えば、本明細書において「A、B、またはC(A、B or C)」は、「Aのみ」、「Bのみ」、「Cのみ」、または「A、B、及びCの任意の全ての組み合わせ(any combination of A、B and C)」を意味することができる。
【0010】
本明細書において使用されるスラッシュ(/)やコンマ(comma)は、「及び/又は(and/or)」を意味することができる。例えば、「A/B」は、「A及び/又はB」を意味することができる。これにより、「A/B」は、「Aのみ」、「Bのみ」、または「AとBの両方」を意味することができる。例えば、「A、B、C」は、「A、B、またはC」を意味することができる。
【0011】
本明細書において「少なくとも1つのA及びB(at least oneof A and B)」は、「Aのみ」、「Bのみ」、または「AとBの両方」を意味することができる。また、本明細書において「少なくとも1つのAまたはB(at least one of A or B)」や「少なくとも1つのA及び/又はB(at least one of A and/or B)」という表現は、「少なくとも1つのA及びB(at least one of A and B)」と同様に解釈されることができる。
【0012】
また、本明細書において「少なくとも1つのA、B、及びC(at least one of A、B and C)」は、「Aのみ」、「Bのみ」、「Cのみ」、または「A、B、及びCの任意の全ての組み合わせ(any combination of A、B and C)」を意味することができる。また、「少なくとも1つのA、B、またはC(at least one of A、B or C)」や「少なくとも1つのA、B、及び/又はC(at least one of A、B and/or C)」は、「少なくとも1つのA、B、及びC(at least one of A、B and C)」を意味することができる。
【0013】
本明細書において、一つの図面内で個別的に説明される技術的特徴は、個別的に具現されることもでき、同時に具現されることもできる。
【0014】
本明細書の以下の一例は、多様な無線通信システムに適用されることができる。例えば、本明細書の以下の一例は、無線LAN(wireless local area network、WLAN)システムに適用されることができる。例えば、本明細書は、IEEE802.11adの規格や、IEEE802.11ay規格に適用されることができる。また、本明細書は、新しく提案される無線LANセンシング規格またはIEEE802.11bf規格にも適用されることができる。
【0015】
以下、本明細書の技術的特徴を説明するために、本明細書が適用され得る技術的特徴を説明する。
【0016】
無線LANセンシング技術は、標準がなくても具現可能な一種のレーダ技術であるが、標準化を介してより強力な性能を得ることができると判断される。IEEE802.11bf標準では無線LANセンシングに参加する装置を機能別に以下の表のように定義している。その機能によって無線LANセンシングを始める装置と参加する装置、センシングPPDU(Physical Layer Protocol Data Unit)を送信する装置と受信する装置などに区分できる。
【0017】
【表1】
【0018】
図1は、多重センシング送信装置を利用した無線LANセンシングシナリオの一例を示す。
【0019】
図2は、多重センシング受信装置を利用した無線LANセンシングシナリオの一例を示す。
【0020】
図1及び図2は、無線LANセンシング装置の機能と配置によるセンシングシナリオを示す。1個のセンシング開始装置と複数個のセンシング参加装置を仮定した環境で、図1は、複数個のセンシングPPDU送信装置を利用するシナリオであり、図2は、複数個のセンシングPPDU受信装置を利用するシナリオである。センシングPPDU受信装置にセンシング測定信号処理装置が含まれていると仮定すると、図2の場合、センシング測定結果をセンシング開始装置(STA5)に送信(フィードバック)する手順が追加で必要である。
【0021】
図3は、無線LANセンシング手順の一例を示す。
【0022】
無線LANセンシングが進行される手順をみると、無線LANセンシング開始装置と参加装置との間に探索(discovery)、交渉(negotiation)、測定値交換(measurement exchange)、連結解除(tear down)などに進行される。探索は、無線LAN装置のセンシング能力を把握する過程であり、交渉は、センシング開始装置と参加装置との間のセンシングパラメータを決定する過程であり、測定値交換は、センシングPPDUを送信してセンシング測定結果を送信する過程であり、連結解除は、センシング手順を終了する過程である。
【0023】
図4は、無線LANセンシングを分類した一例である。
【0024】
無線LANセンシングは、送信機を出発してチャネルを経て受信機に到達した信号のチャネル状態情報(channel state information)を利用するCSIベースのセンシングと、送信信号が物体に反射されて受信された信号を利用するレーダベースのセンシングと、に分類できる。また、各センシング技術は、センシング用送信機がセンシング過程に直接参加する方式(coordinated CSI、active rader)と、センシング用送信機がセンシング過程に参加しない、すなわち、センシング過程に参加する専用送信機がない方式(un-coordinated CSI、passive radar)と、に再び分けられる。
【0025】
図5は、CSIベースの無線LANセンシングを利用した室内測位を示す。
【0026】
図5は、CSIベースの無線LANセンシングを室内測位に活用したものであって、CSIを利用して到達角(Angle of Arrival)及び到達時間(Time of Arrival)を求めて、これを直交座標に変換すると、室内測位情報を求めることができる。
【0027】
図6は、無線LANセンシング装置を具現した一例である。
【0028】
図6は、MATLAB(登録商標)ツールボックス、Zynq、USRPを利用して無線LANセンシング装置を具現したものであって、MATLABツールボックスでIEEE802.11ax無線LAN信号を生成し、Zynq SDR(Software Defined Radio)を利用してRF信号を発生する。チャネルを通過した信号は、USRP SDRで受信してMATLABツールボックスでセンシング信号処理を実行する。ここで、1個の参照チャネル(reference channel、センシング送信機から直接受信可能なチャネル)と、1個の監視チャネル(surveillance channel、物体に反射されて受信可能なチャネル)と、を仮定した。無線LANセンシング装置を利用して分析した結果、動きや身の動作を区別することができる固有な特性を得ることができた。
【0029】
現在IEEE802.11bf無線LANセンシング標準化は、初期開発段階であって、今後センシング正確度を向上させるための協力センシング技術が重要に扱われる予定である。協力センシングのためのセンシング信号の同期技術、CSI管理及び利用技術、センシングパラメータ交渉及び共有技術、CSI生成のためのスケジューリング技術などが標準化核心主題になることと予想する。その他、遠距離センシング技術、低電力センシング技術、センシング保安、及び私生活保護技術なども主要議題として検討される予定である。
【0030】
IEEE802.11bf無線LANセンシングは、いつでもどこでもありふれた無線LAN信号を利用する一種のレーダ技術である。以下の表は、代表的なIEEE802.11bf利用事例を示すものであって、室内検知、動作認識、健康管理、3Dヴィジョン、車両内の検知など、広範囲な実生活に活用されることができる。主に室内で使用するため、動作範囲は略10~20メートル以内であり、距離正確度は最大2メートルを超えない。
【0031】
【表2-1】
【0032】
【表2-2】
【0033】
【表2-3】
【0034】
【表2-4】
【0035】
IEEE802.11では多様なbandのwi-fi信号を利用してobject(人または事物)の動きやジェスチャーをsensingする技術に対して議論が進行されている。例えば、60GHz bandのWi-fi信号(例えば、802.11adまたは802.11ay信号)を利用してobject(人または事物)の動きやジェスチャーをsensingすることが可能である。また、sub-7GHz bandのWi-fi信号(例えば、802.11ac、802.11ax、802.11be信号)を利用してobject(人または事物)の動きやジェスチャーをsensingすることが可能である。
【0036】
以下では、無線LANセンシングのために活用されることができる60GHz帯域のWi-fi信号のうち一つである802.11ay規格によるPPDUの技術的特徴を説明する。
【0037】
図7は、802.11ay無線LANシステムで支援するPPDU構造を簡単に示す図である。
【0038】
図7に示すように、802.11ayシステムに適用可能なPPDUフォーマットは、L-STF、L-CEF、L-Header、EDMG-Header-A、EDMG-STF、EDMG-CEF、EDMG-Header-B、Data、TRNフィールドを含むことができ、前記フィールドは、PPDUの形態(例:SU PPDU、MU PPDU等)によって選択的に含まれることができる。
【0039】
ここで、L-STF、L-CEF、L-Headerフィールドを含む部分は、非EDMG領域(Non-EDMG portion)と命名でき、残りの部分は、EDMG領域と命名できる。また、L-STF、L-CEF、L-Header、EDMG-Header-Aフィールドは、pre-EDMG modulated fieldsと命名でき、残りの部分は、EDMG modulated fieldsと命名できる。
【0040】
前記EDMG-Header-Aフィールドは、EDMG PPDUを復調するために要求される情報を含む。前記EDMG-Header-Aフィールドの定義は、EDMG SC mode PPDUとEDMG OFDM mode PPDUのそれと同じであるが、EDMG control mode PPDUの定義とは異なる。
【0041】
EDMG-STFの構造は、EDMG PPDUが送信される連続的な2.16GHzチャネルの個数及びiSTS番目の空間-時間ストリームのインデックスiSTSに依存する。一つの2.16GHzチャネルを介してEDMG SC modeを使用した単一空間-時間ストリームEDMG PPDU送信に対して、EDMG-STFフィールドは存在しない。EDMG SC送信に対して、EDMG-STFフィールドは、pi/(2-BPSK)を使用して変調されなければならない。
【0042】
EDMG-CEFの構造は、EDMG PPDUが送信される連続的な2.16GHzチャネルの個数及び空間-時間ストリームiSTSの個数に依存する。一つの2.16GHzチャネルを介してEDMG SC modeを使用した単一空間-時間ストリームEDMG PPDU送信に対して、EDMG-CEFフィールドは存在しない。EDMG SC送信に対して、EDMG-CEFフィールドは、pi/(2-BPSK)を使用して変調されなければならない。
【0043】
前記のようなPPDUの(レガシー)プリアンブル部分は、パケット検出(packet detection)、AGC(Automatic Gain Control)、周波数オフセット測定(frequency offset estimation)、同期化(synchronization)、変調(SCまたはOFDM)の指示、及びチャネル測定(channel estimation)に使われることができる。プリアンブルのフォーマットは、OFDMパケット及びSCパケットに対して共通されることができる。このとき、前記プリアンブルは、STF(Short Training Field)及び前記STFフィールド以後に位置したCE(Channel Estimation)フィールドで構成されることができる。
【0044】
以下では60GHz帯域でのsensingまたは無線LAN(WLAN)sensingのために提案されるセンシングフレームフォーマットの一例を説明する。本明細書で提案するsensingまたは無線LAN(WLAN)sensingのために使われるフレーム、パケット、及び/又はデータユニットは、センシングフレームと呼ばれることができる。前記センシングフレームは、sensing measurement frame、sensing operation frame、及び/又はmeasurement frameなどの多様な名称で呼ばれることができる。
【0045】
図8は、センシングフレームフォーマットの一例を示す。
【0046】
Wi-Fi Sensing信号は、60GHzのwi-fi信号を利用してAP/STAとSTAとの間のチャネル推定のために送受信されることができる。このとき、既存60GHz Wi-Fi信号である802.11adと802.11ayとの下位互換性(backward capability)を支援するために、sensing frameは、non-EDMG preamble portion(すなわち、L-STF、L-CEF、L-Header)を含んで図8のようなframe formatで構成されることができる。
【0047】
図8のように、sensing frameは、L-STF、L-CEF、L-Header、EDMG-Header A、EDMG-STF、EDMG-CEFで構成されることができる。
【0048】
すなわち、Sensing frameは、P2P(Point to point)またはP2MP(point to multipoint)間のチャネルの変化を推定してSTAまたはobjectに対するsensingを実行するため、既存EDMG frameと異なるようにdata fieldを含まずに構成されることができる。
【0049】
EDMG frameが60GHz帯域の一つ以上のチャネル(すなわち、多様なchannel bandwidth)を利用して送信されることができるため、sensing frameは、図8に示すようにEDMG-STFとEDMG-CEF fieldを含んで構成される。
【0050】
前記EDMG-STFとEDMG-CEF fieldを利用して、STA/APは、sensing送受信BW(bandwidth)で正確なチャネル情報測定をすることができる。
【0051】
前記sensingに使われるBWに対する情報は、EDMG-header Aを介して送信されることができ、このとき、以下のような多様なBWを利用して送信できる。
【0052】
【表3】
【0053】
図9は、センシングフレームフォーマットの他の例を示す。
【0054】
前記と異なるように、Sensing signalは、固定されたBW(例えば、2.16GHz)のみを利用して送信されることができ、このような場合に追加的なAGCなどが必要でなくてEDMG-STFを省略可能である。したがって、決められたBWのみを利用してsensingを実行する場合には、EDMG-STFを省略して図9のようにsensing frame formatを構成することができる。また、決められたBWのみを利用するため、sensingの際、EDMG-headerは、既存と異なるようにBW fieldを含まない。
【0055】
図10は、センシングフレームフォーマットの他の例を示す。
【0056】
60GHzにおける802.11ay送信は、基本的にbeamformingを利用して信号を送信し、このとき、TxとRxとの間の最適のbeamを設定するためにtraining(すなわち、TRN)fieldを利用してTx antennaとRx antennaに対するAWV(antenna weight vector)を設定する。したがって、前記sensing frameは、以前に決められたAWVを利用して信号を送信するため、変更されたチャネル状況を正確に反映しにくい。したがって、チャネルに対する変化をさらに正確に測定するために、sensing frameは、次のようにTRN fieldを含んで構成されることができ、このとき、チャネルに対する情報は、TRN fieldを介して測定されることができる。
【0057】
図10において、sensing frameは、data fieldを含まず、TRNを利用してsensingのためのchannel measurementを実行するため、前記でチャネル推定のためのEDMG-CEF fieldは省略可能である。したがって、前記sensing frame formatは、図11のように構成されることができる。
【0058】
図11は、センシングフレームフォーマットの他の例を示す。
【0059】
以下では、無線LANセンシングのために活用されることができるsub-7GHzのWi-fi信号によるPPDUの技術的特徴を説明する。
【0060】
以下ではsub-7GHz bandでのsensingまたは無線LAN(WLAN)sensingのために提案されるセンシングフレームフォーマットの一例を説明する。例えば、本明細書によるsensingのために、2.4GHz、5GHz、6GHz帯域の多様なPPDUが前記センシングフレームとして活用されることができる。例えば、例えば、IEEE802.11ac、802.11ax、及び/又は802.11be規格によるPPDUが前記センシングフレームとして活用されることができる。
【0061】
図12は、センシングフレームフォーマットの他の例を示す。
【0062】
本明細書によるセンシングフレームは、図12に示すフィールドのうち一部のみを使用することができる。例えば、図12に示すDataフィールドは省略されることができる。追加的にまたは代替的に、図12に示すVHT-SIG B及び/又はHE-SIG Bフィールドは省略されることができる。
【0063】
図13は、センシングフレームフォーマットの他の例を示す。
【0064】
本明細書によるセンシングフレームは、図13に示すEHT(Extreme high throughput)PPDUのフィールドのうち一部のみを使用することができる。例えば、図13に示すDataフィールドは省略されることができる。
【0065】
図13のPPDUは、EHTシステムで使われるPPDUタイプのうち一部または全部を示すことができる。例えば、図13の一例は、SU(single-user)モード及びMU(multi-user)モードの両方とものために使われることができる。他の表現で言い換えれば、図13のPPDUは、一つの受信STAまたは複数の受信STAのためのPPDUである。図13のPPDUがTB(Trigger-based)モードのために使われる場合、図13のEHT-SIGは省略されることができる。他の表現で言い換えれば、UL-MU(Uplink-MU)通信のためのTrigger frameを受信したSTAは、図13の一例において、EHT-SIGが省略されたPPDUを送信することができる。
【0066】
図13のL-STF、L-LTF、L-SIG、RL-SIG、U-SIG、EHT-SIGフィールドのsubcarrier spacingは、312.5kHzに決められ、EHT-STF、EHT-LTF、Dataフィールドのsubcarrier spacingは、78.125kHzに決められる。すなわち、L-STF、L-LTF、L-SIG、RL-SIG、U-SIG、EHT-SIGフィールドのtone index(または、subcarrier index)は、312.5kHz単位で表示され、EHT-STF、EHT-LTF、Dataフィールドのtone index(または、subcarrier index)は、78.125kHz単位で表示されることができる。
【0067】
図13のPPDUにおいて、L-LTF及びL-STFは従来のフィールドと同じである。
【0068】
図13のL-SIGフィールドは、例えば、24ビットのビット情報を含むことができる。例えば、24ビット情報は、4ビットのRateフィールド、1ビットのReservedビット、12ビットのLengthフィールド、1ビットのParityビット、及び6ビットのTailビットを含むことができる。例えば、12ビットのLengthフィールドは、PPDUの長さまたはtime durationに関する情報を含むことができる。例えば、12ビットLengthフィールドの値は、PPDUのタイプに基づいて決定されることができる。例えば、PPDUがnon-HT、HT、VHT PPDUであり、またはEHT PPDUである場合、Lengthフィールドの値は、3の倍数に決定されることができる。例えば、PPDUがHE PPDUである場合、Lengthフィールドの値は、“3の倍数+1”または“3の倍数+2”に決定されることができる。他の表現で言い換えれば、non-HT、HT、VHT PPDUであり、またはEHT PPDUのために、Lengthフィールドの値は、3の倍数に決定されることができ、HE PPDUのために、Lengthフィールドの値は、“3の倍数+1”または“3の倍数+2”に決定されることができる。
【0069】
送信STAは、L-SIGと同じく生成されるRL-SIGを生成することができる。RL-SIGに対してはBPSK変調が適用されることができる。受信STAは、RL-SIGの存在に基づいて、受信PPDUがHE PPDUまたはEHT PPDUであることを知ることができる。
【0070】
図13のRL-SIG以後にはU-SIG(Universal SIG)が挿入されることができる。U-SIGは、第1のSIGフィールド、第1のSIG、第1のタイプSIG、制御シグナル、制御シグナルフィールド、第1の(タイプ)制御シグナルなどの多様な名称で呼ばれることができる。
【0071】
U-SIGは、Nビットの情報を含むことができ、EHT PPDUのタイプを識別するための情報を含むことができる。例えば、U-SIGは、2個のシンボル(例えば、連続する2個のOFDMシンボル)に基づいて構成されることができる。U-SIGのための各シンボル(例えば、OFDMシンボル)は、4usのdurationを有することができる。U-SIGの各シンボルは、26ビット情報を送信するために使われることができる。例えば、U-SIGの各シンボルは、52個のデータトーンと4個のパイロットトーンに基づいて送受信されることができる。
【0072】
U-SIGは、20MHz単位で構成されることができる。例えば、80MHz PPDUが構成される場合、U-SIGが複製されることができる。すなわち、80MHz PPDU内に同じ4個のU-SIGが含まれることができる。80MHz帯域幅を超過するPPDUは、互いに異なるU-SIGを含むことができる。
【0073】
図13のEHT-SIGは、受信STAのための制御情報を含むことができる。例えば、EHT-SIGは、共通フィールド(common field)及びユーザ-個別フィールド(user-specific field)を含むことができる。前記共通フィールドは省略されることができ、前記ユーザ-個別フィールドの個数はユーザ(user)の個数に基づいて決定されることができる。前記共通フィールドは、RU割当情報(RU allocation information)を含むことができる。前記RU allocation informationは、複数のユーザ(すなわち、複数の受信STA)が割り当てられるRUの位置(location)に関する情報を意味することができる。RU allocation informationは、9ビット単位で構成されることができる。前記ユーザ-個別フィールドは、前記共通フィールドを介して特定された少なくとも一つのRUをデコーディングするための情報(例えば、該当RUに割り当てられるSTA ID情報、該当RUに適用されたMCSインデックス、該当RUに適用されるLDPC/BCCコーディングタイプ情報等)を含むことができる。
【0074】
図13のEHT-STFは、MIMO(multiple input multiple output)環境またはOFDMA環境で自動利得制御推定(automatic gain control estimation)を向上させるために使われることができる。図13のEHT-LTFは、MIMO環境またはOFDMA環境でチャネルを推定するために使われることができる。
【0075】
図14は、本明細書の送信装置及び/又は受信装置の変形された一例を示す。
【0076】
図14の装置は、移動端末(mobile terminal)、無線機器(wireless device)、無線送受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit;WTRU)、ユーザ装備(User Equipment;UE)、移動局(Mobile Station;MS)、移動加入者ユニット(Mobile Subscriber Unit)または単純にユーザ(user)などの多様な名称で呼ばれることもできる。また、図14の装置は、基地局(Base Station)、Node-B、AP(Access Point)、リピータ、ルータ、リレイなどの多様な名称で呼ばれることができる。
【0077】
図14のプロセッサ610は、本明細書によるSTA、送信STA、受信STA、AP、non-AP、及び/又はuser-STAで実行される動作を指示して制御できる。例えば、プロセッサ610は、トランシーバ630を介して信号を受信し、受信信号を処理し、送信信号を生成し、信号送信のための制御を実行することができる。図示されたプロセッサ、メモリ、及びトランシーバは、各々、別途のチップで具現され、または少なくとも二つ以上のブロック/機能が一つのチップを介して具現されることができる。
【0078】
図14のメモリ620は、前記トランシーバ630を介して受信された信号(すなわち、受信信号)を格納することができ、前記トランシーバ630を介して送信される信号(すなわち、送信信号)を格納することができる。また、図14のメモリ620は、前記トランシーバ630を介して受信された信号(すなわち、受信信号)を格納することができ、前記トランシーバ630を介して送信される信号(すなわち、送信信号)を格納することができる。
【0079】
図14を参照すると、電力管理モジュール611は、プロセッサ610及び/又はトランシーバ630に対する電力を管理する。バッテリ612は、電力管理モジュール611に電力を供給する。ディスプレイ613は、プロセッサ610により処理された結果を出力する。キーパッド614は、プロセッサ610により使われる入力を受信する。キーパッド614は、ディスプレイ613上に表示されることができる。SIMカード615は、携帯電話及びコンピュータのような携帯電話装置で加入者を識別して認証するときに使われるIMSI(international mobile subscriber identity)及びそれと関連したキーを安全に格納するために使われる集積回路である。
【0080】
図14を参照すると、スピーカ640は、プロセッサ610により処理された音関連結果を出力することができる。マイク641は、プロセッサ610により使われる音関連入力を受信することができる。
【0081】
以下、本明細書で提案する方法が説明される。
【0082】
WLANセンシングに対する正確度及び解像度(resolution)向上のために、多数のセンシングSTA間の信号送受信チャネルを利用するWLANセンシングが考慮される。前記センシングSTAは、STAとAPを含むことができる。したがって、センシング開始者(sensing initiator)/開始者と多数のセンシング応答者(sensing responder)/応答者との間の信号送受信チャネルを利用して効率的にWLANセンシングを実行するために、各送受信チャネルに対するチャネル推定が要求されることができる。本明細書は、センシングに使われる多数の送受信チャネルに対するチャネル測定(channel measurement)が効率的に実行されるためのチャネルサウンディング(sounding)方法を提案する。
【0083】
WLANセンシングの際、開始者は、多数の応答者との送受信チャネルを利用してチャネルを測定することができる。このとき、開始者は、次のような役割(role)を有してセンシング動作を実行することができる。
【0084】
1.開始者及び送信機(initiator&transmitter):開始者がチャネル推定のための測定フレーム(Measurement frame)をセンシング応答者に送信する送信機の役割を遂行する場合を意味することができる。
【0085】
2.開始者及び受信機(initiator&receiver):開始者がチャネル推定のための測定フレームの送信を応答者に要請して前記測定フレームを受信する役割を遂行する場合を意味することができる。
【0086】
前記のように定義されるセンシング開始者は、APまたはAPでないSTA(non-AP STA)である。本明細書は、センシング開始者がnon-AP STAである場合のセンシング測定手順(sensing measurement procedure)を提案する。
【0087】
一例として、開始者であるnon-AP STAが送信機の役割を有することができる。図15は、開始者であるnon-AP STAが送信機の役割を遂行する場合の測定シーケンス/測定順序(measurement sequence)の一例を示す。
【0088】
図15を参考にすると、送信機役割を遂行する開始者は、応答者1(AP)にセンシング要請フレームを送信することができる。ここで、前記開始者は、non-AP STAである。前記応答者1は、前記開始者に前記センシング要請フレームに対する応答フレームを送信することができる。
【0089】
以後、前記応答者1は、センシングポールフレームを送信することができる。ここで、応答者nは、前記センシングポールフレームに対する応答フレームを前記応答者1に送信できる。
【0090】
以後、前記応答者1は、トリガフレームを送信することができる。前記開始者は、前記トリガフレームに基づいてNDPフレームを送信することができる。前記NDPフレームの送信は、前記トリガフレームによりトリガされる動作である。
【0091】
以後、前記応答者1は、前記応答者nにフィードバック要請フレームを送信することができる。前記フィードバック要請フレームに対する応答として、前記応答者nは、前記応答者1にフィードバックフレームを送信することができる。前記応答者1は、前記開始者にセンシングフィードバックフレームを送信することができる。
【0092】
他の実施例として、前記応答者1は、前記開始者からフィードバック要請フレームを受信した後、前記開始者にセンシングフィードバックフレームを送信することができる
【0093】
図15のように開始者であるnon-AP STAが送信機の役割を遂行する場合、次の規則のうち一部または全部が適用されることができる。
【0094】
1.センシングに参加するSTA/APは、センシング動作のための交渉を介してセンシング役割及びSTAに対する情報を互いに交換できる。
【0095】
2.開始者であるnon-AP STAは、センシング測定を始めるために、センシングに参加したAPにセンシング要請フレーム(sensing request frame)または初期センシング要請フレーム(initial sensing request frame)を送信することができる。
【0096】
2.A.前記non-AP STAが送信する要請フレームは、次の情報のうち一部または全部を含むことができる。
【0097】
2.A.i.センシング応答者STAに対する情報(Sensing responder STAs info)
【0098】
2.A.i.1.前記情報は、交渉または発見(discovery)手順を介して把握したセンシングに参加するSTAに対するSTA-ID(identifier)情報である。
【0099】
2.A.ii.センシング役割指示(Sensing role indication)
【0100】
2.A.ii.1.前記指示は、開始者が送信機役割を遂行するかまたは受信機役割を遂行するかに対する情報である。
【0101】
2.A.ii.2.前記指示は1ビットで構成されることができる。このとき、一例として、開始者が送信機役割を遂行する場合、前記指示は0に設定され、開始者が受信機役割を遂行する場合、前記指示は1に設定されることができる。
【0102】
2.A.iii.TXOPまたはセンシング期間(sensing duration)に対する情報
【0103】
2.A.iii.1.前記情報は、センシング測定フレーム(Sensing measurement frame)を交換(exchange)するための時間に対する情報である。
【0104】
2.A.iii.2.前記情報に基づいて、サードパーティー(third party)STAは、NAV(network allocation vector)設定を実行することができる。したがって、センシング動作が保護(protection)されることができる。
【0105】
2.A.iii.3.前記TXOPは、non-AP STAがセンシングのためにAPに要請するTXOPまたはセンシング交渉(sensing negotiation)時に決定されるTXOPである。
【0106】
2.A.iii.3.A.交渉時に決定されるTXOPである場合、前記情報は、センシングに参加する全てのSTAに共有されることができる。また、センシングに参加する全てのSTAは、前記情報をセンシング動作のために使用することができる。
【0107】
2.A.iii.4.前記情報は7ビットで構成されることができる。
【0108】
2.A.iv.センシングバースト(Sensing burst)構成に対する情報
【0109】
2.A.iv.1.センシング期間は、多数のセンシングバースト(sensing burst)で構成されることができる。このとき、前記情報は、前記バーストの個数及びバーストの大きさに対する情報を含むことができる。
【0110】
2.A.v.センシング動作帯域幅情報(Sensing operation BW info)
【0111】
2.A.v.1.前記情報は、センシング測定が実行される帯域幅に対する情報である。ここで、前記情報は、20、40、80、160及び/または320MHzを指示するために3ビットで構成されることができる。
【0112】
2.B.APは、前記non-AP STAが送信した要請フレームに対する応答フレームをnon-AP STAに送信できる。このとき、前記応答フレームは、次のような情報を含むことができる。
【0113】
2.B.i.センシング帯域幅(Sensing BW)
【0114】
2.B.ii.センシングのためのTXOP(TXOP for sensing)
【0115】
2.B.iii.センシング確認(Sensing confirmation)
【0116】
2.C.前記non-AP STAとAPが交換するセンシング要請フレームと応答フレームを介して、サードパーティーSTAは、NAVを設定してセンシング動作が実行される間にチャネル接続(channel access)を実行しない。
【0117】
3.センシング応答フレーム(Sensing responder/response frame)を開始者に送信したAPは、交渉/センシング要請フレームを介して把握されたセンシング能力(sensing capability)を有しているセンシングSTAに、センシングを実行することができるかどうかを把握するためにセンシングポールフレームまたはセンシングトリガフレーム(sensing trigger frame)を送信することができる。
【0118】
3.A.前記センシングポールフレームまたはセンシングトリガフレームは、次のような情報のうち一つ以上を含むことができる。
【0119】
3.A.i.STA-ID:センシングSTAに対するID
【0120】
3.A.ii.空間ストリーム(Spatial stream:SS)割当(allocation sensing):センシングの際、STAに割り当てられた空間ストリームに対する情報
【0121】
3.A.iii.BW:センシング帯域幅
【0122】
3.A.iv.センシング測定指示(sensing measurement indication)
【0123】
3.A.v.センシングチャネル確認要請(Sensing channel confirmation request)
【0124】
3.A.v.1.前記センシングチャネル確認要請に対する情報は、センシング帯域幅に対する送受信可能可否を指示することができる。前記情報は20MHz単位で構成されることができる。また、前記情報は、ビットマップ(bitmap)で構成されることができる。
【0125】
3.A.vi.センシングフィードバック要請(Sensing feedback request)可否
【0126】
3.A.vi.1.前記センシングフィードバック要請可否に対する情報は、測定フィードバックの送信が必要かどうかを指示する情報である。
【0127】
3.A.vii.応答フレーム(Response frame)に対する割当情報
【0128】
3.A.vii.1.前記情報は、応答フレームの送信のためのRU割当情報を含むことができる。
【0129】
4.前記のように、APからセンシングポールフレーム(sensing poll/polling frame)を受信するセンシング応答者STAは、APに応答フレーム(response frame)を送信することができる。
【0130】
4.A.前記応答フレームは、SIFS間隔に順次(sequential)にAPに送信されることができる。または、前記応答フレームは、APから割り当てられる帯域幅またはRU割当(resource unit allocation)を利用して要請フレーム受信後、SIFS間隔後に送信されることができる。
【0131】
5.前記応答フレームを介して、APは、実際センシング測定(actual sensing measurement)に参加するSTAを把握することができる。前記応答フレーム受信後、SIFS経過後に、前記APは、センシング測定を実行するためのトリガフレームを送信することができる。
【0132】
5.A.前記において、APが送信するトリガフレームは、開始者であるNon-AP STAのNDP(null data packet)フレーム送信を要請するために使われることができる。
【0133】
5.A.i.前記APが送信するトリガフレームは、次のような情報を含むことができる。
【0134】
5.A.i.1.開始者non-AP STAのID
【0135】
5.A.i.2.RU割当または割り当てられたサブチャネル情報(allocated subchannel info)
【0136】
5.A.i.3.空間ストリームの個数に対する情報
【0137】
5.A.i.4.LTF(long training field)の個数またはLTFの繰り返し
【0138】
5.A.i.5.LTFの大きさ
【0139】
5.A.i.6.センシング測定指示(Sensing measurement indication)またはNDP送信指示(NDP transmission indication)
【0140】
5.A.i.6.A.前記情報は、開始者にNDPフレームの送信を要請する情報である。
【0141】
5.A.i.6.B.応答者は、前記情報を介してNDPフレームの送信が始まることを把握することができる。
【0142】
5.B.また、前記トリガフレームは、センシング応答者にNDPフレームの送信が始まることを知らせるために使われることができる。
【0143】
6.前記NDPフレームの送信のためのトリガフレームをAPから受信した開始者は、センシング測定のためのNDPフレームを送信することができる。前記NDPフレームは、トリガフレームの受信後、SIFS経過後に送信されることができる。
【0144】
7.前記開始者によるNDPフレームの送信後、APは、チャネル測定フィードバック(channel measurement feedback)のためにフィードバック要請フレーム(feedback request frame)を応答者STAに送信できる。
【0145】
7.A.前記フィードバック要請フレームは、NDPフレームの送信後、SIFS経過後に送信されることができる。
【0146】
7.B.前記フィードバック要請フレームは、次のような情報のうち一部または全部を含むことができる。
【0147】
7.B.i.フィードバックタイプ(Feedback type)
【0148】
7.B.i.1.前記フィードバックタイプは、CQI(channel quality indicator)、RSSI(Received Signal Strength Indicator)、角度(angle)、compressedなどを含むことができる。
【0149】
7.B.ii.コードブックの大きさ(Codebook size)
【0150】
7.B.ii.1.前記情報は、フィードバックされる情報の大きさに対する情報である。
【0151】
7.B.iii.フィードバック解像度(Feedback resolution)
【0152】
7.B.iii.1.前記情報は、チャネル測定単位(例えば、n=1、2、4、8、16等)に対する情報を含むことができる。
【0153】
7.B.iv.RU割当
【0154】
7.B.iv.1.前記情報は、測定情報のフィードバック実行時に使われるRUに対する情報を含むことができる。
【0155】
7.B.v.空間ストリーム(spatial stream:SS)
【0156】
7.B.v.1.前記情報は、割り当てられたSSの数及び割り当てられたSSの開始点に対する情報を含むことができる。
【0157】
7.B.vi.MCS(modulation and coding scheme)
【0158】
7.B.vi.1.前記情報は、フィードバック情報に使われるMCS情報を含むことができる。
【0159】
7.B.vii.エンコーディング(Encoding)
【0160】
7.B.vii.1.前記情報は、フィードバック情報に対するエンコーディング情報(BCCまたはLDPC)を知らせることができる。
【0161】
8.前記フィードバック要請フレーム送信後に応答者STAからフィードバック情報を受信したAPは、他の応答者から受信したチャネル測定情報を開始者に送信できる。
【0162】
8.A.前記応答者STAは、フィードバック要請フレーム受信後、SIFS経過後に割り当てられたRUを利用して同時にフィードバック情報を送信することができる。
【0163】
8.B.前記と異なるように、応答者は、SIFS間隔にフィードバック情報をAPに順次に送信できる。
【0164】
8.C.ここで、センシングに参加した全ての応答者STAからフィードバック情報を受信した後、SIFS経過後に、APは、開始者に全てのフィードバック情報を送信することができる。
【0165】
8.D.前記と異なるように、APは、開始者からフィードバック要請フレーム受信後、開始者に全てのフィードバック情報を送信することができる。
【0166】
9.前記ではセンシング測定のための手順が一つのTXOPで実行される場合を仮定したが、前記測定は、多数のTXOPで実行されることもできる。
【0167】
9.A.一例として、センシングフィードバックのためのTXOPは、別途に設定されることができる。
【0168】
9.B.他の例として、センシング要請及び応答(sensing request&response)、センシングポーリング及びNDP送信(sensing polling and NDP transmission)、フィードバック手順の各々に対するTXOPが独立的に設定されることができる。
【0169】
前記と異なるように、開始者であるnon-AP STAが受信機の役割を有することができる。図16は、開始者であるnon-AP STAが受信機の役割を遂行する場合の測定シーケンスの一例を示す。
【0170】
開始者であるnon-AP STAが受信機の役割を遂行する場合、次の規則のうち一部または全部が適用されることができる。
【0171】
10.前述した規則1乃至4の説明と同じセンシング手順が適用されることができる。例えば、図16を参考にすると、non-AP STAである開始者は、センシング要請フレームをAPであるresponder_1に送信できる。このとき、前記要請フレームを受信したAPは、SIFS経過後に応答フレームを開始者に送信できる。
【0172】
10.A.前記要請フレーム及び応答フレームは、前述した規則1及び2で提案した情報を含むことができる。
【0173】
11.APは、応答フレームを送信した後にセンシングポールフレーム(sensing poll/polling frame)を送信することができる。このとき、前述した規則3及び4で説明したように各フレームが構成されることができる。また、APと応答者STAとの間のフレーム交換が実行されることができる。
【0174】
12.図16のように、応答者STAから受信した応答フレームを介してセンシングに参加する実際センシング応答者(actual sensing responder)を把握したAPは、前記応答者STAにNDPフレームの送信を要請するために、トリガフレームを応答者STAに送信できる。
【0175】
12.A.前記NDPフレームの送信を要請するためのトリガフレームは、次のような情報を含むことができる。
【0176】
12.A.i.NDP送信要請指示(NDP transmission request indication)
【0177】
12.A.ii.応答者STAのIDに対する情報(Responder STA′s ID information)
【0178】
12.A.ii.1.前記情報は、NDPフレームを送信するSTAに対するID情報を含むことができる。
【0179】
12.A.iii.LTF情報
【0180】
12.A.iii.1.前記情報は、LTFの大きさまたはタイプ(type)(例えば、1x、2x、4x)を知らせることができる。
【0181】
12.A.iii.2.前記情報は、LTFの繰り返しに対する情報を含むことができる。
【0182】
12.A.iii.3.前記情報は、LTFシンボル(symbol)の個数を知らせることができる。
【0183】
12.A.iv.空間ストリームの個数(Nss)
【0184】
12.A.iv.1.前記情報は、STA当たり割り当てられたNssを知らせることができる。
【0185】
12.A.iv.2.前記情報は、総(total)Nssを知らせることができる。
【0186】
12.A.v.帯域幅またはNDPフレームのためのRU/subchannel割当
【0187】
12.A.v.1.前記情報は、NDPフレームの送信のための帯域幅及びRU/subchannelに対する情報を含むことができる。
【0188】
13.前記NDPフレームの送信を要請するトリガフレームの受信後、SIFS経過後に、応答者STAは、NDPフレームを開始者に送信できる。
【0189】
13.A.ここで、APも、開始者にNDPフレームを送信することができる。
【0190】
13.B.前記NDPフレームは、同時に(simultaneous)送信されることができる。または、前記NDPフレームは、SIFS間隔に応答者STAが順次(sequential)に送信されることができる。
【0191】
以下、本明細書の一部具現による無線LANシステムで実行されるセンシング手順の例示が説明される。図17は、無線LANシステムにおける開始装置により実行される方法の一例に対する流れ図である。
【0192】
図17を参考にすると、開始装置は、APにセンシング開始フレームを送信する(S1710)。ここで、前記開始装置は、APでないSTA(non-AP station)である。また、前記センシング開始フレームは、図15及び/または図16のセンシング要請フレームと同じである。前記センシング開始フレームに対する応答として、前記開始装置は、前記APからセンシング応答フレームを受信する(S1720)。
【0193】
以後、前記開始装置は、前記開始装置のセンシング役割に基づいて、送信機動作及び受信機動作のうち一つを実行する(S1730)。前記開始装置が送信機役割を遂行する場合、図15に基づいて説明された手順が実行されることができる。具体的に、前記開始装置が送信機の役割を遂行することに基づいて、前記開始装置は、第1のNDPフレームを送信することができる。ここで、前記第1のNDPフレームは、前記開始装置が前記APから受信したトリガフレームに基づいて送信されるフレームである。
【0194】
また、前記開始装置が受信機役割を遂行する場合、図16に基づいて説明された手順が実行されることができる。例えば、前記開始装置が受信機の役割を遂行することに基づいて、前記開始装置は、一つ以上の応答装置から第2のNDPフレームを受信することができる。
【0195】
図18は、無線LANシステムにおけるAPにより実行される方法の一例に対する流れ図である。
【0196】
図18を参考にすると、APは、センシング開始フレームを開始装置から受信する(S1810)。ここで、前記開始装置は、APでないSTA(non-AP STA)である。前記APは、前記開始フレームに対する応答として前記開始装置にセンシング応答フレームを送信する(S1820)。
【0197】
前記APは、センシングポールフレームを送信する(S1830)。前記APは、前記センシングポールフレームに対する応答として一つ以上の応答装置からセンシングポール応答フレームを受信する(S1840)。
【0198】
前記APは、前記開始装置の役割に基づいて、前記開始装置及び前記一つ以上の応答装置のうち一つにトリガフレームを送信する(S1850)。前記開始装置の役割は、送信機または受信機である。
【0199】
前記開始装置の役割が送信機である場合の一例は、図15の一例と同じである。具体的に、前記開始装置が送信機の役割を遂行することに基づいて、前記APは、前記開始装置に前記トリガフレームを送信することができる。ここで、前記トリガフレームは、前記開始装置のNDPフレームの送信をトリガするフレームである。また、前記APは、前記一つ以上の応答装置にフィードバック要請フレームを送信することができる。また、前記APは、前記一つ以上の応答装置から前記フィードバック要請フレームに対する応答としてフィードバック応答フレームを受信することができる。ここで、前記フィードバック応答フレームは、前記一つ以上の応答装置が実行したセンシング測定に対するセンシング測定情報を含むことができる。また、前記APは、前記フィードバック応答フレームに基づいて前記開始装置に前記センシング測定情報を含むフィードバックフレームを送信することができる。
【0200】
または、前記開始装置の役割が受信機である場合の一例は、図16の一例と同じである。具体的に、前記開始装置が受信機の役割を遂行することに基づいて、前記APは、前記一つ以上の応答装置に前記トリガフレームを送信することができる。ここで、前記トリガフレームは、前記一つ以上の応答装置のNDPフレームの送信をトリガするフレームである。このとき、前記NDPフレームは、前記開始装置に送信されるフレームである。前記開始装置は、前記NDPフレームに基づいてセンシング測定を実行することができる。
【0201】
図15及び図16を介して説明した構成/提案方法が図17及び/または図18に適用されることができることは自明である。したがって、重複説明は省略する。
【0202】
上述した本明細書の技術的特徴は、様々な応用例(application)やビジネスモデルに適用可能である。例えば、人工知能(Artificial Intelligence:AI)を支援する装置における無線通信のために上述した技術的特徴が適用され得る。
【0203】
人工知能は、人工的な知能またはこれを作ることができる方法論を研究する分野を意味し、マシンラーニング(機械学習、Machine Learning)は、人工知能分野で扱う様々な問題を定義し、それを解決する方法論を研究する分野を意味する。マシンラーニングは、いかなる作業に対してたゆまぬ経験を介してその作業に対する性能を高めるアルゴリズムと定義することもある。
【0204】
人工神経網(Artificial Neural Network;ANN)は、マシンラーニングで使用されるモデルであって、シナプスの結合でネットワークを形成した人工ニューロン(ノード)で構成される、問題解決能力を有するモデル全般を意味することができる。人工神経網は、他のレイヤのニューロン間の連結パターン、モデルパラメータを更新する学習過程、出力値を生成する活性化関数(Activation Function)により定義されることができる。
【0205】
人工神経網は、入力層(Input Layer)、出力層(OutputLayer)、そして選択的に1つ以上の隠れ層(Hidden Layer)を備えることができる。各層は、1つ以上のニューロンを含み、人工神経網は、ニューロンとニューロンとを連結するシナプスを含むことができる。人工神経網において各ニューロンは、シナプスを介して入力される入力信号、加重値、偏向に対する活性関数の関数値を出力できる。
【0206】
モデルパラメータは、学習を介して決定されるパラメータを意味し、シナプス連結の加重値とニューロンの偏向などが含まれる。そして、ハイパーパラメータは、マシンラーニングアルゴリズムで学習前に設定されなければならないパラメータを意味し、学習率(Learning Rate)、繰り返し回数、ミニバッチサイズ、初期化関数などが含まれる。
【0207】
人工神経網の学習の目的は、損失関数を最小化するモデルパラメータを決定することとみなすことができる。損失関数は、人工神経網の学習過程で最適のモデルパラメータを決定するための指標として用いられることができる。
【0208】
マシンラーニングは、学習方式によって教師あり学習(Supervised Learning)、教師なし学習(Unsupervised Learning)、強化学習(Reinforcement Learning)に分類することができる。
【0209】
指導学習は、学習データに対するラベル(label)が与えられた状態で人工神経網を学習させる方法を意味し、ラベルとは、学習データが人工神経網に入力される場合、人工神経網が推論し出すべき正解(または、結果値)を意味することができる。教師なし学習は、学習データに対するラベルが与えられなかった状態で人工神経網を学習させる方法を意味することができる。強化学習は、どの環境内で定義されたエージェントが各状態で累積補償を最大化する行動あるいは行動順序を選択するように学習させる学習方法を意味することができる。
【0210】
人工神経網の中で複数の隠れ層を備える深層神経網(DNN:Deep Neural Network)で実現されるマシンラーニングをディープラーニング(深層学習、Deep Learning)と呼ぶこともあり、ディープラーニングは、マシンラーニングの一部である。以下において、マシンラーニングは、ディープラーニングを含む意味として使用される。
【0211】
また、上述した技術的特徴は、ロボットの無線通信に適用されることができる。
【0212】
ロボットは、自ら保有した能力により、与えられた仕事を自動に処理するか、作動する機械を意味することができる。特に、環境を認識し、自ら判断して動作を行う機能を有するロボットを知能型ロボットと称することができる。
【0213】
ロボットは、使用目的や分野によって産業用、医療用、家庭用、軍事用等に分類することができる。ロボットは、アクチュエータまたはモータを備える駆動部を具備してロボット関節を動かすなどの様々な物理的動作を行うことができる。また、移動可能なロボットは、駆動部にホイール、ブレーキ、プロペラなどが含まれ、駆動部を介して地上で走行するか、空中で飛行することができる。
【0214】
また、上述した技術的特徴は、拡張現実を支援する装置に適用されることができる。
【0215】
拡張現実は、仮想現実(VR:Virtual Reality)、増強現実(AR:Augmented Reality)、混合現実(MR:Mixed Reality)を総称する。VR技術は、現実世界のオブジェクトや背景などをCG画像にのみ提供し、AR技術は、実際事物画像上に仮想で作られたCG画像を共に提供し、MR技術は、現実世界に仮想オブジェクトを混ぜて、結合させて提供するコンピュータグラフィック技術である。
【0216】
MR技術は、現実オブジェクトと仮想オブジェクトとを共に見せるという点においてAR技術と類似している。しかし、AR技術では、仮想オブジェクトが現実オブジェクトを補完する形態で使用されることに対し、MR技術では、仮想オブジェクトと現実オブジェクトとが同等な性格で使用されるという点において差異点がある。
【0217】
XR技術は、HMD(Head-Mount Display)、HUD(Head-Up Display)、携帯電話、タブレットPC、ラップトップ、デスクトップ、TV、デジタルサイネージなどに適用されることができ、XR技術が適用された装置をXR装置(XR Device)と称することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2023-06-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
WLAN(Wireless Local Area Network)システムで実行される方法において、
開始装置、AP(access point)にセンシング開始フレームを送信する段階であって、前記開始装置は、non-AP STA(station)である段階と、
前記開始装置が、前記センシング開始フレームに応じて前記APからセンシング応答フレームを受信する段階と、
前記開始装置が送信機の役割を遂行することに基づいて、前記開始装置、第1のNDP(null data packet)フレームを送信する段階であって、前記第1のNDPフレームは、前記開始装置が前記APから受信したトリガフレームに基づいて送信される段階と、
前記開始装置が受信機の役割を遂行することに基づいて、前記開始装置少なくとも一つの応答装置から第2のNDPフレームを受信する段階と、を含む方法。
【請求項2】
前記開始装置が前記送信機の役割を遂行することに基づいて、前記開始装置は、前記APからフィードバックフレームを受信し、
前記フィードバックフレームは、前記APが少なくとも一つの応答装置から受信したセンシング測定情報を含み
少なくとも一つの応答装置は、前記APにより送信されたセンシングポールフレームにして、センシングポール応答フレームを前記APに送信するSTAである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記開始装置が前記送信機の役割を遂行することに基づいて、前記センシング測定情報は、前記第1のNDPフレームに基づいて決定される請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記開始装置が前記受信機の役割を遂行することに基づいて、前記少なくとも一つの応答装置は、前記APにより送信されたセンシングポールフレームにして、センシングポール応答フレームを前記APに送信するSTAである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも一つの応答装置は、前記APを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記開始装置が前記受信機の役割を遂行することに基づいて、前記第2のNDPフレームは、前記APが送信するトリガフレームに基づいてトリガされる請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記開始装置が前記受信機の役割を遂行することに基づいて、前記開始装置は、前記第2のNDPフレームに基づいてセンシング測定を実行する請求項1に記載の方法。
【請求項8】
WLAN(Wireless Local Area Network)システムの装置において、
メモリと、
前記メモリに動作可能に連結されるプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
AP(access point)にセンシング開始フレームを送信し、前記装置は、AP以外のnon-AP STA(station)であり、
前記センシング開始フレームに応じて前記APからセンシング応答フレームを受信し、
前記装置が送信機の役割を遂行することに基づいて、第1のNDP(null data packet)フレームを送信し、前記第1のNDPフレームは、前記装置が前記APから受信したトリガフレームに基づいて送信され、
前記装置が受信機の役割を遂行することに基づいて、少なくとも一つの応答装置から第2のNDPフレームを受信する、ように適合される、装置。
【請求項9】
WLAN(Wireless Local Area Network)システムで実行される方法において、
AP(access point)、センシング開始フレームを開始装置から受信する段階であって、前記開始装置は、non-AP STA(station)である段階と、
前記AP、前記センシング開始フレームに応じて開始装置にセンシング応答フレームを送信する段階と、
前記AP、センシングポールフレームを送信する段階と、
前記AP、前記センシングポールフレームに応じて少なくとも一つの応答装置からセンシングポール応答フレームを受信する段階と
記開始装置の役割に基づいて、前記APが、前記少なくとも一つの応答装置及び前記開始装置一つにトリガフレームを送信する段階と、を含む方法。
【請求項10】
前記開始装置が送信機の役割を遂行することに基づいて、前記APは、前記開始装置に前記トリガフレームを送信し、
前記トリガフレームは、前記開始装置のNDPフレームの送信をトリガするフレームである請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記APは、前記少なくとも一つの応答装置にフィードバック要請フレームを送信し、
前記APは、前記少なくとも一つの応答装置から前記フィードバック要請フレームへの応答としてフィードバック応答フレームを受信し
記フィードバック応答フレームは、前記少なくとも一つの応答装置が実行したセンシング測定に関連するセンシング測定情報を含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記APは、前記フィードバック応答フレームに基づいて前記開始装置にフィードバックフレームを送信し
記フィードバックフレームは、前記センシング測定情報を含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記開始装置が受信機の役割を遂行することに基づいて、前記APは、前記少なくとも一つの応答装置に前記トリガフレームを送信する請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記トリガフレームは、前記少なくとも一つの応答装置のNDPフレームの送信をトリガするフレームである請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記NDPフレームは、前記開始装置に送信されるフレームである請求項14に記載の方法。
【請求項16】
WLAN(Wireless Local Area Network)システムの装置において、
メモリと、
前記メモリに動作可能に連結されるプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
センシング開始フレームを開始装置から受信し、前記開始装置は、non-AP STA(station)であり、
前記センシング開始フレームに応じて開始装置にセンシング応答フレームを送信し、
センシングポールフレームを送信し、
前記センシングポールフレームに応じて少なくとも一つの応答装置からセンシングポール応答フレームを受信し
記開始装置の役割に基づいて、前記少なくとも一つの応答装置及び前記開始装置一つにトリガフレームを送信する、ように適合される、装置。
【国際調査報告】