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特表2024-500895輪郭付き要素を発生させるための空隙の精密調節のためのローラー押出設備を2段閉鎖する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-10
(54)【発明の名称】輪郭付き要素を発生させるための空隙の精密調節のためのローラー押出設備を2段閉鎖する方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 48/30 20190101AFI20231227BHJP
   B29C 48/49 20190101ALI20231227BHJP
   B29C 48/88 20190101ALI20231227BHJP
【FI】
B29C48/30
B29C48/49
B29C48/88
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023538079
(86)(22)【出願日】2021-10-22
(85)【翻訳文提出日】2023-06-21
(86)【国際出願番号】 FR2021051854
(87)【国際公開番号】W WO2022136745
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】2014010
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514326694
【氏名又は名称】コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100196221
【弁理士】
【氏名又は名称】上潟口 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】トルレス-カステジャノ ミゲル
【テーマコード(参考)】
4F207
【Fターム(参考)】
4F207AA45
4F207AH20
4F207AJ08
4F207KA01
4F207KA17
4F207KK12
4F207KK45
4F207KK64
4F207KL62
4F207KL67
(57)【要約】
軸受(4)によって支持されたローラー(3)と、輪郭付き断片(2)の成形のための空隙(12)を形成するためにローラー(3)と係合することを意図したツールモジュール(10)と、第1の押出器(14)が設けられた少なくとも第1のヘッドモジュール(13)とを備える輪郭付き断片(2)を押し出すための設備(1)を閉鎖する方法であって、本方法は、ツールモジュール(10)が前負荷力(F_Z)によって係合方向(Z)に第1の軸受(4)に向けて移動されてそれに対して緊張が掛けられる係合段階(s1)と、ツールモジュール(10)が第1のヘッドモジュール(13)と第2のヘッドモジュール(23)の間に締結され、ツールモジュール(10)の両側で第1及び第2のヘッドモジュール(13,23)を互いに近づけて係合方向(Z)を横断する結合方向(X)の締結力(F_X)に露出するその後の締結段階(s2)とを備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1の軸受(4)によって回転可能に支持されたローラー(3)と、輪郭付き要素(2)が成形されることを可能にする空隙(12)を形成するために該ローラー(3)と相互作用することを意図したダイ(11)を備えるツールモジュール(10)と、該ツールモジュール(10)に該輪郭付き要素の第1の構成材料を供給することを意図した第1の押出器(14)を有する少なくとも第1のヘッドモジュール(13)とを備える該輪郭付き要素(2)の生成を意図した押出設備(1)を実施する方法であって、
前記ツールモジュール(10)が、前記第1のヘッドモジュール(13)に対してかつ前記第1の軸受(4)に対して「係合方向」(Z)と呼ばれる第1の方向に移動され、そのようにして該ツールモジュール(10)を前記第1の軸受(4)に対する当接状態にもたらし、かつ該係合方向(Z)に向けられて該第1の軸受(4)に対抗する前負荷力(F_Z)に該ツールモジュール(10)を露出し、そのようにして前記輪郭付き要素(2)を生成するのに望ましい前記空隙(12)を定める「係合構成」と呼ばれる構成に該ツールモジュール(10)を前記ローラー(3)に対して置く係合段階(s1)と、
次に、前記ツールモジュール(10)が、その係合構成において前記前負荷力(F_Z)によって前記第1の軸受(3)に対するプレストレス状態にある間に、該ツールモジュール(14)が、前記第1の押出器を有する前記第1のヘッドモジュール(13)と、該第1のヘッドモジュール(13)とは異なる第2のヘッドモジュール(23)との間で、前記係合方向(Z)に対して横断方向である、好ましくは該係合方向(Z)に対して垂直である「結合方向」(X)と呼ばれる第2の方向(X)に該ツールモジュール(10)の両側で該第1のヘッドモジュール(13)と該第2のヘッドモジュール(23)とを互いに向けて移動し、そのようにして前記第1の押出器(14)を該ツールモジュール(10)と連通状態に置くことによって、かつ該第1及び第2のヘッドモジュール(13,23)を該結合方向(X)に向けられた締結力(F_X)に露出し、そのようにして該第1及び第2のヘッドモジュール(13,23)の間の圧縮によって該ツールモジュール(10)を保持することによって締結される締結段階(s2)と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記係合段階(s1)は、前記ツールモジュール(10)が、該ツールモジュール(10)が前記第1の軸受(4)に剛的に固定されて前記望ましい空隙(12)に適応された距離で前記ローラー(3)に対して該ツールモジュール(10)を停止することを可能にするドッキングストップ(18)と接触するまで前記係合方向(Z)に移動される接近フェーズ(s1_1)と、次に、該ツールモジュール(10)の前記移動(MZ+)が、該ツールモジュール(10)と共に該第1の軸受(4)をこの同じ係合方向(Z)に駆動するように該第1の軸受(4)が前記第1の保持部材(61)に対して当接状態になるまで継続され、該第1の保持部材(61)に対して、該第1の軸受(4)が阻止され、かつ該ツールモジュール(10)によって該第1の軸受(4)及び該第1の保持部材(61)に対して及ぼされる前記前負荷力F_Zによって前記係合方向(Z)に押圧される前負荷フェーズ(s1_2)とを備えることを特徴とする請求書1に記載の方法。
【請求項3】
前記前負荷フェーズ(s1_2)の実行の前に初期に前記第1の軸受(4)を前記第1の保持部材(61)から前記係合方向(Z)に分離し、かつ該前負荷フェーズ(s1_2)中に該第1の軸受(4)によって進行される「前負荷クリアランス」と呼ばれる距離(JZ)が、0.1mmと1mmの間であることを特徴とする請求書2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の保持部材(61)は、前記第1のヘッドモジュール(13)に剛的に固定されることを特徴とする請求書2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記前負荷フェーズ(s1_2)は、前記ツールモジュール(10)によって前記第1の軸受(4)を持ち上げ、かつ重力に逆らって該第1の軸受(4)を前記第1の保持部材(61)に対して押圧した状態に保つことによって行われることを特徴とする請求書2から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記係合段階(s1)中に、前記ツールモジュール(10)を前記第1の軸受(4)に対して前記係合方向(Z)に押圧する前記前負荷力(F_Z)は、この目的のために該ツールモジュール(10)上に設けられた少なくとも1つの把持領域(70)内で該ツールモジュール(10)に対して係合する少なくとも1つの前負荷アクチュエータ(21,22)によって発生され、
前記締結段階(s2)中に、前記第1及び第2のヘッドモジュール(13,23)は、前記ツールモジュール(10)に対する当接状態になり、そのために前記少なくとも1つの把持領域(70)と前記ローラー(3)の間である中間領域(71)に位置付けられ、従って、前記少なくとも1つの前負荷アクチュエータ(21,22)によって押圧される前記少なくとも1つの把持領域(70)よりも前記空隙(12)に近い「受け入れ面」(10A,10B)と呼ばれる該ツールモジュールの各部分上に前記締結力(F_X)を及ぼす、
ことを特徴とする請求書1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記前負荷力(F_Z)は、300kNと1,500kNの間であることを特徴とする請求書1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記結合方向(X)に実施される前記締結力(F_X)の強度が、前記ツールモジュール(10)を前記係合方向(Z)に前記第1の軸受(4)に対して押圧するために実施される前記前負荷力F_Zの強度よりも厳密に大きく、好ましくは少なくとも3倍大きく、好ましくは少なくとも5倍大きく、又は更に少なくとも8倍大きいことを特徴とする請求書1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも第1の軸受(4)によって回転可能に支持されたローラー(3)と、
輪郭付き要素が成形されることを可能にする空隙(12)を形成するために前記ローラー(3)と相互作用することを意図したダイ(11)を備えるツールモジュール(10)と、
輪郭付き要素(2)の第1の構成材料を供給することを意図した少なくとも第1の押出器(14)を担持する第1のヘッドモジュール(13)と、
を備える輪郭付き要素(2)の生成を意図した押出設備(1)であって、
前記ツールモジュール(10)を前記第1の軸受(4)に対してかつ前記第1のヘッドモジュール(13)に対して「係合方向」(Z)と呼ばれる第1の方向(Z)に、好ましくは垂直に移動し、そのようにして該ツールモジュール(10)が、該第1の軸受(4)に剛的に固定されたドッキングストップ(18)に対する当接状態にあるまで該ツールモジュール(10)を前記ローラー(3)に向けてもたらし、かつ該係合方向(Z)に向けられて該ドッキングストップ(18)及び該第1の軸受(4)に対抗する前負荷力(F_Z)に該ツールモジュール(10)を露出し、そのようにして前記輪郭付き要素(2)の生成に望ましい前記空隙(12)、好ましくは該ローラー(3)に対して半径方向に考えられるその高さ(H12)が0.1mmと150mmの間である空隙(12)を定める「係合構成」と呼ばれる構成に該ツールモジュール(10)を該ローラー(3)に対して置くこと、又は逆に、該ツールモジュール(10)を該係合構成とは異なる係合解除構成に置くように該ツールモジュール(10)を該ローラー(3)から及び前記ドッキングストップ(18)から離れるように移動することのいずれかを交互に可能にする係合デバイス(19)と、
第2のヘッドモジュール(23)と、
前記係合方向に対して横断方向に、好ましくは該係合方向(Z)に対して垂直に向けられた「結合方向」(X)と呼ばれる第2の方向(X)に前記第1の軸受(4)に対する及び前記ツールモジュール(10)に対するその独自の移動性を前記第1のヘッドモジュール(13)及び/又は前記第2のヘッドモジュール(23)に与える結合デバイス(29)であって、そのために該ツールモジュール(10)が該係合構成にある時に該ツールモジュール(10)の両側で該第1のヘッドモジュール(13)と該第2のヘッドモジュール(23)とを該結合方向(X)に互いに向けてもたらし、そのようにして前記第1の押出器(4)を該ツールモジュール(10)と連通状態に置き、かつ「閉鎖構成」と呼ばれる構成に該第1のヘッドモジュール(13)と該第2のヘッドモジュール(23)の間に該ツールモジュール(10)を締結すること、又は逆に、該第1のヘッドモジュール(10)を該結合方向に該第2のヘッドモジュール(23)から離れるように移動し、そのようにして該第1の押出器(14)を該ツールモジュール(10)から係合解除し、かつ該ツールモジュール(10)を解除して該軸受(4)に対する及び該第1及び第2のヘッドモジュール(13,23)に対する該係合方向(Z)の該ツールモジュール(10)の移動を可能にすることのいずれかを交互に可能にする前記結合デバイス(29)と、
を備えることを特徴とする押出設備(1)。
【請求項10】
前記第1の軸受(4)は、ベース(67)を備え、
前記第1のヘッドモジュール(13)は、好ましくはフックの形態の第1の保持部材(61)を備え、一方で前記第2のヘッドモジュール(23)は、好ましくはフックの形態の第2の保持部材(66)を備え、該第1及び第2の保持部材(61,66)は、前記ツールモジュール(10)によって前記第1の軸受(4)上に及ぼされる前記前負荷力(F_Z)に対して該第1の軸受(4)を保持し、かつ前記係合方向(Z)に阻止するように該第1の軸受(4)の前記ベース(67)に対向する位置を占めるように配置される、
ことを特徴とする請求項9に記載の設備。
【請求項11】
前記結合デバイス(29)は、前記結合方向(X)に第1のレール(31)によって案内されて前記第1のヘッドモジュール(13)を担持する第1のキャリッジ(30)と、該結合方向(X)に第2のレール(41)で案内されて前記第2のヘッドモジュール(23)を担持する第2のキャリッジ(40)とを好ましくは使用して、その第1の保持部材(61)を担持する該第1のヘッドモジュール(13)と、その第2の保持部材(66)を担持する該第2のヘッドモジュール(23)とが、互いに向けて移動し、該第1及び第2のヘッドモジュール(13,23)がそれらの間に前記ツールモジュール(10)のための通路の境界を定め、かつ該第1及び第2の保持部材(61,66)が、前記ベース(67)からの前記係合方向の「前負荷クリアランス」(JZ)と呼ばれる非ゼロ距離で、該係合方向(Z)に前記第1の軸受(4)の前記ベース(67)と対向する位置を占める「事前位置決め構成」と呼ばれる構成に入ることを可能にし、この前負荷クリアランス(JZ)は、好ましくは0.1mmと1mmの間であり、
前記係合デバイス(19)は、前記ツールモジュール(10)が前記第1の軸受(4)の剛的に固定された前記ドッキングストップ(18)と接触状態になるまで、好ましくはリフト(20)を使用して、前記第1及び第2のヘッドモジュール(13,23)によって境界が定められた前記通路を通って前記係合方向に該ツールモジュール(10)を移動し、次に、該係合方向(Z)に対して横断方向に該ツールモジュール(10)に対して当接して係合するランプ(21A,22A)を有する少なくとも1つの前負荷アクチュエータ(21,22)を好ましくは使用して、前記第1の軸受(4)を該ツールモジュール(10)と共にこの同じ係合方向(Z)に駆動することにより、該第1の軸受(4)の前記ベース(67)が前記第1及び第2の保持部材(61,66)に対して当接状態になるまで、すなわち、前記前負荷クリアランスを排除し、すなわち、該ツールモジュール(10)を前記係合構成に置くまで該ツールモジュール(10)の該移動を継続するように設計され、
前記結合デバイス(29)はまた、次に前記第1及び第2のヘッドモジュール(13,23)を前記ツールモジュール(10)に対して前記結合方向に互いにより近くもたらし、そのために該第1及び第2のヘッドモジュール(13,23)を前記閉鎖構成に置くことができるように設計される、
ことを特徴とする請求項10に記載の設備。
【請求項12】
前記第1及び第2のヘッドモジュールとは異なる少なくとも1つの横方向安定化部材(72)、例えば、前記第1の係合方向(Z)に対して及び前記第2の結合方向(X)に対して横断方向である第3の方向に移動可能に装着された楔、
を備え、
前記横方向安定化部材(72)は、前記閉鎖構成において、前記第1の軸受(4)の前記ベース(67)と前記第1及び第2のヘッドモジュール(13,23)のうちの少なくとも一方との間の力により、好ましくは前記第1及び第2の保持部材(61,66)のうちの少なくとも一方のキャビティ内で係合されるように配置され、そのようにして前記ツールモジュール(10)を締結する該第1及び第2のヘッドモジュール(13,23)に対して、前記係合方向(Z)を横断する前記結合方向(X)に該第1の軸受(4)を阻止して押圧する、
ことを特徴とする請求項10又は11に記載の設備。
【請求項13】
前記ツールモジュール(10)は、前記結合方向(X)において、前記第1の押出器(14)を該ツールモジュール(10)と連通状態に置いて締結力(F_X)を印加するために前記閉鎖構成で前記第1のヘッドモジュール(13)がそれに対して当接状態になることを意図した第1の受け入れ面(10A)によって、かつ該締結力(F_X)を印加するために該閉鎖構成で前記第2のヘッドモジュール(23)がそれに対して当接状態になることを意図した第2の受け入れ面(10B)によって境界が定められ、
前記第1及び第2の受け入れ面(10A,10B)は、平坦であり、かつ各々が、前記係合方向(Z)に関して、当該の該受け入れ面(10A,10B)と該係合方向(Z)との間の傾斜の角度が10度未満、好ましくは5度未満、好ましくはゼロであるようなものである向きを有し、そのために該第1及び第2の受け入れ面(10A,10B)は、互いに実質的に又は更に好ましくは厳密に平行であり、かつ該係合方向(Z)に対して実質的に又は更に厳密に平行であり、
前記結合方向(X)は、前記係合方向(Z)に対して、より好ましくは前記第1及び第2の受け入れ面(10A,10B)に対して70度と110度の間、好ましくは80度と100度の間、更により好ましくは90度に等しい角度を形成する、
ことを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載の設備。
【請求項14】
前記第1の押出器(14)は、スリーブ(16)内でその長手軸線(X15)の周りに回転する少なくとも1つのスクリュー(15)を備え、
前記長手軸線(X15)は、±10度以内、好ましくは±5度以内で前記結合方向(X)と平行であり、より好ましくは、該結合方向(X)と厳密に平行である、
ことを特徴とする請求項9から13のいずれか一項に記載の設備。
【請求項15】
前記結合デバイス(29)は、前記第1の係合方向(Z)に対して横断方向、好ましくは垂直であるかつ前記第2の結合方向(X)に対して横断方向、好ましくは垂直である第3の方向(Y)に移動可能に装着された第1の顎部(51)及び第2の顎部(52)を備えるロッキング機構(50)を備え、該第1及び第2の顎部は、前記ツールモジュール(10)が前記係合構成にある時にそれらが該第3の方向に該ツールモジュール(10)の両側で互いに向けて移動することができるように配置され、そのようにして各々は、一方で前記第1のヘッドモジュール(13)と他方で前記第2のヘッドモジュール(23)との係合状態になり、そのようにして、設備(1)を前記閉鎖構成に置くために、該第1及び第2のヘッドモジュール(13,23)を互いに向けて移動して該ツールモジュール(10)に対して該結合方向(X)に締結するように押圧することを特徴とする請求項9から14のいずれか一項に記載の設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押し出されて次にダイを通して成形されるゴムベースの化合物のような1又は2以上の材料から輪郭付き要素を製造することを意図した押出機械の一般分野に関する。
【0002】
本発明は、より具体的には、一方で軸受上に回転可能に装着されたローラーの外面によって及び他方でローラーのものと実質的に適合する形状を有するダイによって境界が定められる空隙によって定められる断面を有する輪郭付き要素を発生させることを可能にする押出のための設備及び方法に関する。
【0003】
本発明は、トレッド又は側壁のような空気式タイヤの構成要素を形成することを意図した輪郭付き要素の製造に特に適用可能である。
【背景技術】
【0004】
押出設備の多くのアーキテクチャが既に存在し、特に、1又は2以上の押出機械によって給送されてダイを担持するツールモジュールが、回転可能に装着されたローラーの外面の近くにアーキテクチャ内でもたらされ、そのようにして生成することが望まれる輪郭付き要素の厚みに対応する高さを有する空隙をダイとローラーのこの外面との間に定めるアーキテクチャは既に存在する。輪郭付き要素が空隙内に発生されると、この輪郭付き要素は、ローラーによって有利に搬送され、その上でこの輪郭付き要素は、徐々に冷却されて寸法的に安定化する。
【0005】
しかし、ダイ及び空隙を通して輪郭付き要素の構成材料を搬送して成形するのに必要な高い圧力に特に起因して、押出設備の完全な密封と、並びに特に小さい空隙を通して薄い輪郭付き要素を生成することが望まれる時に空隙の高さの及び従って得られる輪郭付き要素の厚みの経時的な精度及び規則性とを保証することは時に困難である。
【0006】
更に、公知の押出設備は、多くの場合に嵩張り、かつツール一式の交換を生成されることになる新しい輪郭付き要素のレイアウト及び寸法にそれを適応させるのに要求する生産変更時の再構成及び洗浄が時に困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明に関連付けられた主題は、従って、上述の欠点を是正すること、及び圧力下の変形に対する感受性がほとんどなしに押出空隙の精密かつロバストな調節を可能にする押出のための新しい方法及び新しい設備を提案することを目標としている。
【0008】
本発明に関連付けられた主題はまた、生産変更によって要求される再構成又は交換作動のためのその構成部品への容易なアクセスを提供する押出設備を提供することを目標としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に関連付けられた主題は、輪郭付き要素の生成を意図した押出設備を実施する方法によって達成され、この押出設備は、少なくとも第1の軸受によって回転可能に支持されたローラーと、輪郭付き要素が成形されることを可能にする空隙を形成するためにローラーと相互作用することを意図したダイを備えるツールモジュールと、ツールモジュールに輪郭付き要素の第1の構成材料を供給することを意図した第1の押出器を有する少なくとも第1のヘッドモジュールとを備え、本方法は、それが以下を備えることを特徴とする:
-係合段階(s1)であって、この段階中に、ツールモジュールが、第1のヘッドモジュールに対して及び第1の軸受に対して「係合方向」と呼ばれる第1の方向に移動され、このようにしてこのツールモジュールを第1の軸受に対する当接にもたらし、かつこのツールモジュールを係合方向にかつ第1の軸受とは反対に向けられた前負荷力に露出し、このようにしてこのツールモジュールを輪郭付き要素を生成するのに望ましい空隙を定める「係合構成」と呼ばれる構成にローラーに対して置く上記係合段階(s1)、
-次に、締結段階(s2)であって、この段階中に、このツールモジュールが前負荷力によって第1の軸受に対してプレストレスト状態にあるその係合構成にある間に、このツールモジュールが、第1の押出器を有する第1のヘッドモジュールと、第1のヘッドモジュールとは異なる第2のヘッドモジュールとの間で第1のヘッドモジュールと第2のヘッドモジュールをツールモジュールの両側で係合方向に対して横断方向である好ましくはこの係合方向に対して垂直である「結合方向」と呼ばれる第2の方向に互いに向けて第1の押出器をツールモジュールとの連通状態に置くように移動することにより、かつ第1及び第2のヘッドモジュール間の圧縮によってツールモジュールを保持するように第1及び第2のヘッドモジュールをこの結合方向を向けられた締結力に露出することによって締結される上記締結段階(s2)。
【0010】
本発明に関連付けられた主題はまた、対応する設備によって達成され、この設備は、以下を備え:
-少なくとも第1の軸受によって回転可能に支持されたローラー、
-輪郭付き要素が成形されることを可能にする空隙を形成するためにローラーと相互作用することを意図したダイを備えるツールモジュール、
-輪郭付き要素の第1の構成材料を供給することを意図した少なくとも第1の押出器を担持する第1のヘッドモジュール、
この設備は、それが以下を備えることを特徴とする:
-ツールモジュールを第1の軸受に対して及び第1のヘッドモジュールに対して「係合方向」と呼ばれる第1の方向に好ましくは垂直に移動することを可能にし、このようにしてツールモジュールをこのツールモジュールが第1の軸受に剛的に固定されるドッキングストップに対する当接状態にあるまでローラーに向けてもたらすこと、及びツールモジュールを係合方向にかつドッキングストップ及び第1の軸受とは反対に向けられた前負荷力に露出し、このようにしてツールモジュールを輪郭付き要素を生成するための望ましい空隙を定める「係合構成」と呼ばれる構成にローラーに対して置き、ローラーに対して半径方向に考えられる好ましくはその空隙のその高さが、0.1mmと150mmの間であり、又は逆に、このツールモジュールを係合構成とは異なる係合解除構成に置くためにこのツールモジュールをローラーから及びドッキングストップから離れるように移動することのいずれかが交互に可能である係合デバイス、
-第2のヘッドモジュール、
-第1のヘッドモジュール及び/又は第2のヘッドモジュールに係合方向に対して横断方向に好ましくはこの係合方向に対して垂直に向けられた「結合方向」と呼ばれる第2の方向への第1の軸受に対する及びツールモジュールに対するその独自の移動性を与える結合デバイスであって、そのためにこの結合デバイスが、第1の押出器をツールモジュールとの連通状態に置くように、このツールモジュールが係合構成にある時にツールモジュールの両側で第1のヘッドモジュールと第2のヘッドモジュールとをこの結合方向に互いに向けてもたらすこと、及び「閉鎖構成」と呼ばれる構成に第1のヘッドモジュールと第2のヘッドモジュールの間でこのツールモジュールを締結すること、又は逆に、第1の押出器をツールモジュールから係合解除させるように第1のヘッドモジュールを結合方向に第2のヘッドモジュールから離れるように移動してツールモジュールの軸受に対する及び第1及び第2のヘッドモジュールに対する係合方向の移動を可能にするためにツールモジュールを解除することのいずれかを交互に可能にする上記結合デバイス。
【0011】
有利なことに、第1の軸受に対するツールモジュールの当接及び前負荷を含む本発明によって提案する閉鎖シーケンスは、いずれのアセンブリクリアランスも排除すること及びローラーに対してダイを非常に精密かつ再現性良く位置決めすること及び従って空隙を精密に定めることを可能にする。
【0012】
更に、ダイをローラーに対して係合方向にプレストレス状態にする前負荷力は、設備が作動して1又は複数の押出器がツールモジュール及び空隙を通して材料を送出する時に現れる材料の圧力の影響を部分的に又は更に全体的に補償することを可能にする。具体的には、材料がこの空隙を通して押し出される時に空隙内で優勢な圧力は、ローラーに対してダイを押し戻す傾向があり、すなわち、係合方向の圧縮によるツールモジュールに対するある程度の押圧と共にローラーに対してツールモジュールを係合方向に押し戻す傾向があり、その結果、輪郭付き要素の厚みを定める空隙の高さを増大する傾向がある。この場合に、ツールモジュールをローラーに向けて、より具体的には、ダイをローラーの面に向けて押圧する傾向がある前負荷を提供し、従って、押出材料の圧力の影響に対抗する効果を生成する本発明により、空隙の高さは、押出工程全体を通して精密にかつ安定的に実質的に望ましい公称値に維持され、これは、生成される輪郭付き要素の厚みのいずれの偏差も防止する。
【0013】
有利なことに、係合構成に対応する適切な前負荷位置にツールモジュールを保持することは、ツールモジュール上の第1のヘッドモジュール及び第2のヘッドモジュールによって及ぼされる横方向締結によって補強される。具体的には、こうしてツールモジュールを万力グリップ内に取ることにより、第1及び第2のヘッドモジュールは、ツールモジュール及び従ってダイがローラーに対して係合方向に移動して係合解除構成に戻ることを摩擦によって確実に防止することを助ける。
【0014】
ツールモジュールは、すなわち、特に、空隙に特に近いかつ第1の軸受に近いツールモジュールの領域で第1及び第2のヘッドモジュール間にツールモジュールを締結することができるので、特にロバストにかつ安定的に閉鎖構成に保持される。
【0015】
具体的には、機械的な観点から、ダイが第1の軸受に及びローラーに対して定位置に保持されることを保証する力の伝達の連鎖は、連続的に第1の軸受を通り、次に第1のヘッドモジュールを通り(それぞれ、第2のヘッドモジュールを通り)、かつ最終的にダイを担持するツールモジュールを通るそれ自体閉じている仮想線によって模式的に描写することができる。これらの様々な要素がそれぞれ互いに接触する軸受点は、力の伝達の連鎖が通過する点を形成する。
【0016】
しかし、ツールモジュールが空隙の近くで第1及び第2のヘッドモジュールによって締結されるという理由により、力の伝達のこの連鎖は特に短く、従って、第1の軸受、ヘッドモジュール、及びツールモジュールを構成する1又は複数の固体材料、典型的にはスチール合金の比較的小さい厚みにのみ適用される。
【0017】
その結果、閉鎖構成に置かれた状態で、設備は、第1の軸受、ヘッドモジュール、及びツールモジュールを構成する1又は複数の固体材料の固有弾性にリンクした変形に対する感受性がほとんどなく、更には最小である。
【0018】
具体的には、所与の弾性率、特に圧縮時の所与のヤング率を有する固体材料に対して、問題の力の伝達の連鎖が通過する固体材料の部分の初期長さが短いほど、固体材料のこの部分の見かけ剛性が高くなり(通過された固体材料のブロックの弾性変形での挙動は、バネタイプの挙動に類似である)、従って、対応するアセンブリ接続部の全体剛性が高い。
【0019】
すなわち、ツールモジュール上に及ぼされる締結力の印加の区域が空隙に近いほど、押出材料の圧力の影響下でダイが押し戻されることは少なくなる。
【0020】
更に、本発明による設備が交差する係合方向及び結合方向を使用するという理由により、設備は、ツールモジュールの移動をヘッドモジュールとそのヘッドモジュールによって担持された押出器とに固有の移動から切り離すことを有利に可能にし、これは、特に、ヘッドモジュール及びそれらの押出器をツールモジュールに対して及びローラーに対して効率的に分配することにより、設備の全体的な嵩を低減することを可能にし、一方で洗浄作動及び/又はツール交換作動のための押出器へのオペレータアクセスを容易にする。
【0021】
この点に関して、本発明による設備は、初期に定位置にあった最初の完全なツールモジュールを取り外してそれを必要な生産変更に応じて別の完全なツールモジュールと交換することにより、単一ブロックでツールモジュールを交換することを有利に可能にすることに注意されたい。
【0022】
本発明の更に別の主題、特徴、及び利点は、純粋に非限定的な例示として提供する添付図面の支援と共に以下の説明を読む時により詳細に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】この場合は各々が押出器を担持する第1及び第2のヘッドモジュールが第1の軸受から及びツールモジュールに設けられた位置から少し離れて後退している開放構成に示す本発明による設備の一例の斜視図である。
図2】係合方向と結合方向を含有し、この場合はローラーの回転軸に垂直である「前頭面」と呼ばれる平面を通して断面で見た開放構成での図1の設備を示す図である。
図3】この場合は結合方向に垂直であり、係合方向とローラーの回転軸とを含む「サジタル面」と呼ばれるこのサジタル面が設備を実質的に又は更に厳密に互いに対称である2つの部分に分割する平面を通して図1及び2の設備を断面で見た図である。
図4】サジタル面に平行であり、この場合は第1のヘッドと関連し、第1の軸受と係合して前負荷力に対して第1の軸受を保持するように配置された保持フックの上側分枝の中実部分を通過する2次的断面平面で見た図1及び2の設備を示す図である。
図5】第1及び第2のヘッドモジュールがツールブロックに向けた位置の両側でそれらの間にツールモジュールのための通路を定めるように互いに向けて移動し、第1及び第2のヘッドモジュールの各々の保持フックが第1の軸受の係合方向の移動を制限することを意図したストップを形成するように第1の軸受に面してこの場合は第1の軸受のベースの横方向延長部の上に位置決めされることを示す事前位置決め構成での図1~4の設備の斜視図である。
図6】前頭面を通して断面で見た事前位置決め構成での図5の設備を示す図である。
図7】サジタル面を通して断面で見た図5及び6の設備を示す図である。
図8】第1及び第2のヘッドモジュールの保持フックによって形成されたストップから第1の軸受を係合方向に初期に分離する「前負荷クリアランス」と呼ばれるクリアランスを示し、2次的断面平面による詳細断面図に従って図5及び6の設備を示す図である。
図9】ツールモジュールが空隙に望ましい高さに適切なローラーからの距離にダイを配置するように、第1及び第2のヘッドモジュール間の空間内を係合方向に移動することによって第1の軸受と接触する接近フェーズの終わりでの先行図の設備を前頭面による断面に示した図である。
図10】サジタル面を通して断面で見た図9の設備を示す図である。
図11】2次的断面平面の詳細図に従って図9及び10の設備を示し、一方でツールブロックが第1の軸受を圧縮するように第1の軸受に剛的に固定されたドッキングストップと接触し、他方で第1の軸受のベースを保持フックから分離する前負荷クリアランスが依然として存在してその後の前負荷フェーズ中にツールモジュール及び第1の軸受の全体としての僅かな追加移動を可能にする係合方向の進行反転を形成するようになっていることを見ることができる図である。
図12】望ましい空隙に対応するローラーからの距離に位置決めされたツールモジュールが第1の軸受に対して係合方向に前負荷力を及ぼし、それにより、それら自体が依然として事前位置決め構成にある第1及び第2のヘッドモジュールの保持フックに第1の軸受のベースを押圧して当接させることを示す接近フェーズに続く前負荷フェーズから得られる係合構成での先行図の設備の部分斜視図である。
図13】ツールモジュール及びこのツールモジュールを通して第1の軸受を保持フックに対する当接状態にもたらし、係合方向に望ましい前負荷力を生成するようにするランプを有する前負荷アクチュエータの作用を示し、この場合は前負荷アクチュエータがダイを担持してローラーと相互作用して空隙を形成する端部と対向するツールモジュールの端部に位置付けられた把持領域で作用することを示す前頭面を通して断面で見た係合構成での図12の設備の部分図である。
図14】前負荷フェーズ中に前負荷アクチュエータによって移動されたツールモジュールによって及ぼされる推力の作用下で第1の軸受が持ち上げられ、このために設けられた2つのポストに沿って第1の軸受が係合方向に、この場合は垂直方向に並進案内される方式を示すサジタル面を通して断面で見た図12及び13の設備の詳細図である。
図15】ツールモジュール及び従ってツールモジュールに駆動される第1の軸受を保持フックに対して係合方向に押し込んで保持する前負荷アクチュエータの作用を通して達成される前負荷クリアランスの排除を示2次的断面平面を通して断面で見た図12~14の設備の部分図である。
図16】第1のヘッドモジュールと第2のヘッドモジュールがツールモジュールの両側で互いに対向してツールモジュールに当接し、従って、ツールモジュールに対して締結力を及ぼしてツールモジュールを締結してその係合構成に保持し、かつ押出器とツールモジュールの間に耐漏れ性連通を保証して望ましい輪郭付き要素を生成するために押出器からダイ及び空隙に押し出された材料をツールモジュールを通して搬送することができることを示す前頭面による断面の部分図に閉鎖構成での先行請求項の設備を示す図である。
図17】第1の軸受及びローラーを横方向で安定させ、ポストのいずれの撓み移動も防止するような及び従って輪郭付き要素を生成する作動中にダイに対するローラーのいずれの横方向シフトも防止するような方法でローラーの回転軸を横断方向に結合方向と平行な方向に第1の軸受を阻止して押圧するために各々が第1の軸受のベースと保持フックの1つとの間に挿入される安定化楔のそれぞれ係合前と係合後での閉鎖構成にある先行図の設備を2次的断面平面に断面視して示す図である。
図18】第1の軸受及びローラーを横方向で安定させ、ポストのいずれの撓み移動も防止するような及び従って輪郭付き要素を生成する作動中にダイに対するローラーのいずれの横方向シフトも防止するような方法でローラーの回転軸を横断方向に結合方向と平行な方向に第1の軸受を阻止して押圧するために各々が第1の軸受のベースと保持フックの1つとの間に挿入される安定化楔のそれぞれ係合前と係合後での閉鎖構成にある先行図の設備を2次的断面平面に断面視して示す図である。
図19】第1の軸受と第1及び第2のヘッドモジュールに担持された保持フックとの間に安定化楔が係合している図18の設備の部分斜視図である。
図20図18及び19の設備の上面図である。
図21】前頭面で部分的に断面で見た輪郭付き要素の押出中の閉鎖構成にある先行図の設備を示す図である。
図22】サジタル面で部分的に断面で見た輪郭付き要素の押出中の閉鎖構成にある先行図の設備を示す図である。
図23】第1及び第2のヘッドモジュールを互いから離れるようにそれぞれの押出器、並びにツールモジュールからそれらを係合解除させるようにする第1の再開放フェーズでの先行図の設備を前頭面で断面視して示す図である。
図24】ツールモジュールをこの場合はツールモジュールを下降させることによってローラーから離れるようにツールモジュールを係合解除構成になるようにさせる第2の再開放フェーズでの先行図の設備を前頭面で断面視して示す図である。
図25図1に示す開放構成に戻すために前負荷アクチュエータがこの場合は第1及び第2のヘッドモジュールの内部に後退する第3の最終再開放フェーズでの先行図の設備を前頭面で断面視して示す図である。
図26A】ロッキング機構がそれぞれ第1のヘッドモジュール及び第2のヘッドモジュールに係合して第1及び第2のヘッドモジュールを互いに向けて移動し、ヘッドモジュールがツールモジュールに及ぼす締結力を発生させる第1及び第2の顎部を含むことを示す特に図1~25の設備に適用可能なロッキング機構の連続的実施段階を詳細斜視図に示す図である。
図26B】ロッキング機構がそれぞれ第1のヘッドモジュール及び第2のヘッドモジュールに係合して第1及び第2のヘッドモジュールを互いに向けて移動し、ヘッドモジュールがツールモジュールに及ぼす締結力を発生させる第1及び第2の顎部を含むことを示す特に図1~25の設備に適用可能なロッキング機構の連続的実施段階を詳細斜視図に示す図である。
図26C】ロッキング機構がそれぞれ第1のヘッドモジュール及び第2のヘッドモジュールに係合して第1及び第2のヘッドモジュールを互いに向けて移動し、ヘッドモジュールがツールモジュールに及ぼす締結力を発生させる第1及び第2の顎部を含むことを示す特に図1~25の設備に適用可能なロッキング機構の連続的実施段階を詳細斜視図に示す図である。
図27】第1の顎部の分枝に設けられたランプが第1及び第2のヘッドモジュールに設けられた対応する相補的ランプに沿って係合する方式及びこのランプ及び相補的ランプの傾きによってロッキング方向に伝えられる顎部同士を合わせる力をロッキング方向を横断する結合方向に伝えられる締結力に変換することを可能にし、第1及び第2のヘッドモジュールをツールブロックに対して圧縮状態で互いに向けて移動することを可能にすることを示す平面による断面、この場合は係合方向Zに垂直で結合方向と「ロッキング方向」と呼ばれる顎部の移動方向とを含む平面による断面を上方から見た詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、図21及び22に点線で概略的に示す輪郭付き要素2の生成を意図した押出設備1及びそのような設備1を実施する方法に関するものであり、本方法により、特に、そのような輪郭付き要素2の生成のためにそのような押出設備1を準備することが可能になる。
【0025】
それ自体公知の方法でかつ図1、2、及び21に特に明確に見られるように、押出設備1はローラー3を備える。
【0026】
このローラー3は、中心軸線Y3に関する回転形状、好ましくは直円筒形状を有する。
【0027】
ローラー3の半径方向外面は、輪郭付き要素2を生成する時にそれを受け入れ、冷却し、寸法的に安定させるための受け入れ面3Aとして機能する。
【0028】
輪郭付き要素2のより良い熱管理のために特に輪郭付き要素の冷却を良好に管理するために、ローラー3は、例えば、熱伝達流体循環チャネルを有する熱調節システムを有することができ、特にこのローラーを冷却することが可能になる。
【0029】
ローラー3は、少なくとも第1の軸受4により、その中心軸線Y3の周りに回転可能に支持される。
【0030】
より好ましくは、ローラー3は、受け入れ面3Aの軸線方向の両側に受け入れ面3Aに対して軸線方向に突出する回転の中心軸線Y3を具現化する第1の軸線方向延長部6と第2の軸線方向延長部7とを備える。
【0031】
第1の軸線方向延長部6は、ピボット接続で第1の軸受4と相互作用する。
【0032】
同様に、第2の軸線方向延長部7は、第2の軸受4とピボット接続で相互作用する。ローラー3の両側に軸線方向に配置された2つの軸受4、5の存在により、ローラー3は、特にロバストで均衡が取れて安定した回転的案内を提供する。
【0033】
以下、第1の軸受4に関する観察、特に第1の軸受4に関連して説明する配置、機能、及び移動は、必要な修正を加えて第2の軸受5にも有利に適用することができる。
【0034】
一例として、ローラー3は、好ましくは、0.5m~10mの間、例えば、0.90m~3mの直径を有することができる。
【0035】
慣例により、PFと表記する前頭面は、ローラーの軸線Y3に垂直であり、ローラー3をその中間で、すなわち、第1の軸線方向延長部6と第2の軸線方向延長部7の軸線方向中間で交差する平面と見なされる。
【0036】
同様に、慣例により、PSと表記するサジタル面は、前頭面PFに垂直でローラー3の軸線Y3を含む平面と見なされる。
【0037】
好ましくは、設備1は、前頭面PF及びサジタル面PSが垂直になるように配置される。
【0038】
設備1はまた、ツールモジュール10を含んでおり、このツールモジュールは、ローラー3と相互作用することを意図したダイ11、より具体的には、輪郭付き要素2の成形を可能にする空隙12を形成するためにローラー3の受け入れ面3Aと相互作用することを意図したダイ11を備える。
【0039】
ダイ11は、このために、ローラー3の中心軸線Y3の周りの所定角度区域にわたってローラー3を部分的に覆う端面11Aを含むことが好ましく、この端面11Aは、ローラーの中心軸線Y3に対して凹面の湾曲形状を有し、この形状はローラーの受け入れ面3Aの形状と実質的に適合する。好ましくは、端面11Aは、中心軸線Y3を中心とする直円筒の形状を有する。
【0040】
空隙12の高さH12は、ローラーの中心軸線Y3に対して半径方向に考えられ、従って、ローラーの受け入れ面3Aに対して垂直な最大距離と指定され、この距離は、ダイ11とローラー3が相互に重なる領域で、ダイの端面11Aをローラーの受け入れ面3Aから分離して押出材料と接触することを意図した壁を形成し、輪郭付き要素2の厚みH2を定めるようになっている。
【0041】
実際は、慣例により、空隙12の高さH12は、特に図9、10、13、14、21、及び22に見られるように空隙12の出口で、すなわち、ダイ11が途切れて、従って、中心軸線Y3の周りの方位角でローラー3の受け入れ面3Aを覆わなくなる位置で、空隙12の幅にわたって及び従って輪郭付き要素の幅W2にわたって観察される最大高さに対応すると見なされることになる。
【0042】
図3、10、14、及び22に見られるように、軸線方向に、すなわち、ローラーの中心軸線Y3の方向に考えられたダイの端面11Aの有用な幅W11、すなわち、ローラーの受け入れ面3A、並びに輪郭付き要素を含む押出材料が通過する空隙12を定めるダイの端面11Aの幅は、従って、押出材料と接触して輪郭付き要素2の断面を定めることになり、従って、特に図22に見られるように輪郭付き要素2の幅W2を定め、ローラー3の有用な軸線方向幅W3及び従ってローラーの受け入れ面3Aの軸線方向幅の少なくとも50%、例えば、50%~90%を占めることが好ましい。
【0043】
設備1は、更に、輪郭付き要素2の構成材料を供給することを意図した少なくとも第1の押出器14を担持する少なくとも第1のヘッドモジュール13を備える。
【0044】
この第1の押出器14は、スリーブ16内でその長手軸線X15の周りに回転するスクリュー15を含むことが好ましく、このスリーブ16は、第1のヘッドモジュール13に固定される。
【0045】
スリーブ16は、上流部分に、加工する材料を導入するための例えばホッパー形態の入口16_inと、下流部分に、押出器のスクリュー15で加工された材料がスリーブ16から出て行けるように下流出口16_outとを有することが好ましい。
【0046】
出口16_outは、特に図21に示すように、このためにツールブロック10に設けられた1又は2以上のチャネル17を通して押出器14が押し出す材料をダイ11に送出するように、ツールブロック10と密封連通することができるように配置される。
【0047】
輪郭付き要素2は、少なくとも1つのゴムベースの材料(又は「化合物」)から製造されることが好ましい。
【0048】
考えられる一用途では、輪郭付き要素2は、ゴムベースのただ1つの均質材料の単層によって形成されることになる。
【0049】
別の考えられる用途では、輪郭付き要素2は、ゴムベースの異なる組成の複数材料から製造されることが好ましく、この複数のゴムベースの材料は、それぞれ、少なくとも1つの専用押出器14、24で加工され、ツールモジュール10を通して搬送されてからまとめられ、望ましい設計に従い、ダイ11及び空隙12によって輪郭付き要素2に配置されて成形される。
【0050】
輪郭付き要素2の真っ直ぐな断面に並置される様々な材料の組成、及び輪郭付き要素の真っ直ぐな断面での材料の寸法及び位置は、当然ながら、輪郭付き要素2の宛先に応じて予め定められることになる。
【0051】
この点に関して、輪郭付き要素2は、好ましくは、空気式タイヤの構成要素、例えば、トレッド、側壁、又は取りわけ輪郭付き要素が特に薄い場合に空気式タイヤ内に重ね合わされた2層間のインタフェースを形成することを意図したライナ層をも成形することが意図されることに注意されたい。
【0052】
輪郭付き要素2は、「長手方向」L2と呼ばれる方向を定めるその長さに沿って連続的に生成されることが有利である。
【0053】
好ましくは、押し出された輪郭付き要素2がローラー3上を搬送される間、長手方向L2は、前頭面PFと平行であり、優先的に前頭面PFに含有される。
【0054】
長手方向L2に垂直な断面では、輪郭付き要素2は、図22に見られるように、ローラー3の中心軸線Y3と平行な方向に考えられて輪郭付き要素の幅W2に対応する第1の寸法W2と、中心軸線Y3に対して半径方向に及び従ってローラーの受け入れ面3Aに対して垂直方向に考えられて輪郭付き要素2の厚みH2に対応する第2の寸法H2とを有する。
【0055】
輪郭付き要素の厚みH2は、空隙の高さH12によって境界が定められ、特に空隙出口での圧力応力の解除に関連付けられたあらゆる膨張を考慮すると、完成して安定化した時の輪郭付き要素の厚みH2は、一般的に、空隙12の出口で、すなわち、ダイ11がローラー3の受け入れ面3Aを覆わなくなる位置で考えられた空隙12の高さH12の50%(特にローラー7の速度がダイ出口で輪郭付き要素2の延伸を引き起こす場合)から200%の間を示すとすることができる。
【0056】
本発明により、空隙12の機械的定義に与える精度に起因して、輪郭付き要素2と、特に薄くて例えば0.1mm~0.5mmの最終厚みH2を有する特に単一材料の輪郭付き要素とを生成することができるようになることに注意されたい。
【0057】
しかし、より一般的には、広範囲の厚みの輪郭付き要素2、例えば、その厚みH2が適用可能な場合に設備で達成可能な最も薄い厚みに対応する0.1mmと適用可能な場合に設備1で達成可能な最大厚みに対応する150mmとの間にある輪郭付き要素を生成することが可能である。
【0058】
一例として、厳密にその厚みH2よりも大きい輪郭付き要素の幅W2は、1cm~150cmとすることができる。適用可能な場合に、輪郭付き要素2の単位幅W2が、特に1cm~10cm又は更に1cm~20cmの幅を有する輪郭付き要素を許容する場合に、いくつかの別々の輪郭付き要素2を同じツールモジュール10を通して同じローラー3の上に同時に隣合って並行に押し出すことができる。
【0059】
輪郭付き要素2が、上述のように0.1mm~0.5mmの特に薄い厚みH2を有する場合に、輪郭付き要素の幅W2は、1cm~150cmとすることができる。従って、非常に薄い輪郭付き要素の場合に、幅W2と厚みH2の比W2/H2は、好ましくは、100倍~3,000倍とすることができる。
【0060】
本発明により、本方法は、閉鎖シーケンスの「第1の段」を備える係合段階(s1)を備え、この係合段階(s1)中にツールモジュール10を「係合方向」Zと呼ばれる第1の方向Zに第1のヘッドモジュール13及び第1の軸受4に対して移動し、ツールモジュール10を第1の軸受4に当接させ(図9、10、11)、従って、この場合はローラー3を担持する軸受4にツールモジュール10を当接させ、及び係合方向Zに向けられて第1の軸受4とは逆の前負荷力F_Zにツールモジュール10を露出し(図12、13、14、15)、ローラー3に対してツールモジュール10をより具体的にはローラー3の受け入れ面3Aに対してダイ11の端面11Aを輪郭付き要素2を生成するのに望ましい空隙12を定める「係合構成」と呼ばれる構成に配置するようにする。
【0061】
前負荷力F_Zを伴うこの係合構成は、図13~15で達成され、次に、以下で詳細に説明する締結段階(s2)に対応する図16では及び輪郭付き要素2の押出のための作動の実行に対応する図21及び22では維持される。
【0062】
係合段階(s1)を行うために、設備1は係合デバイス19を備え、この係合デバイスにより、第1の軸受4に対して及び第1のヘッドモジュール13に対してツールモジュール10を「係合方向」Zと呼ばれる第1の方向(上述の第1の方向Z)に交互に以下のことができるように移動することが可能になる:
-ツールモジュール10をローラー3に向けて、この場合はMZ+と表記する係合移動で、ツールモジュール10が第1の軸受4に剛的に固定されたドッキングストップ18に対する当接状態にあるまで近づけ(図9及び10)、ツールモジュール10を係合方向Zに向けられたドッキングストップ18に対して逆向きの前負荷力F_Zに露出し(図13及び14)、ローラー3に対してツールモジュール10をより具体的にはローラー3の受け入れ面3Aに対してダイの端面11Aを輪郭付き要素2を生成するのに望ましい空隙12を定める「係合構成」と呼ばれる構成(図13~15、その後16、21、及び22も)に配置するようにすること、
-又は逆に、ツールモジュールをこの場合はMZ-と表記する離脱移動でローラー3から及びドッキングストップ18から離れるようにツールモジュールを係合構成とは異なる係合解除構成(図1~6、24、及び25)に配置するようにすること。
【0063】
有利なことに、ドッキングストップ18は、選択された空隙12の高さH12の精度及び再現性を保証することになる。
【0064】
好ましくは、こうして係合構成で得られた空隙12は、薄い輪郭付き要素、特に冷却及び安定化後の最終厚みが0.2mm~0.3mmになる輪郭付き要素を生成するために、ローラー3に対して半径方向に考えられた高さH12が、0.1mm~150mm、例えば、0.1mm~0.5mmになる。この点に関して、輪郭付き要素2の厚みは、一方でローラー3が輪郭付き要素2に及ぼす長手方向伸張(この伸張は、輪郭付き要素の厚みを低減する傾向がある)の考えられる程度に依存し、他方で「膨張する」、すなわち、体積が増大するという材料の自然な傾向(空隙12から出てきた輪郭付き要素の厚みを自発的に増す傾向がある)に依存して変化し、適用可能な場合に、制御された方法で調節することができることを想起されたい。
【0065】
係合解除構成では、ローラーの受け入れ面3Aとダイの端面11Aの間の距離DZ、より好ましくは、係合方向Zに測定され受け入れ面3Aをダイの端面11Aから分離する最小距離は、特に図24に見られるように、係合構成で観察されるものより厳密に大きいことになり、好ましくは、20cm以上、又は更に50cm以上になり、ツールモジュール10をローラー3から十分に後退させて、ローラー3の受け入れ面3Aへの容易なアクセスを可能にし、必要に応じて、ローラー3の洗浄及び/又はツールモジュール10の容易な洗浄又は交換を可能にするようする。
【0066】
好ましくは、係合方向Zはサジタル面PSに含まれ、より好ましくは、前頭面PFとサジタル面PSとの交線に対応する。
【0067】
好ましくは、係合方向Zは垂直又は少なくとも実質的に垂直であり、例えば、垂直接に対して+10度~-10度の傾斜範囲にある。
【0068】
すなわち、係合移動MZ+、離脱移動MZは、それぞれ、主として又は更に限定的に垂直移動、典型的には垂直平行移動に対応することが好ましい。
【0069】
好ましくは、係合移動MZ+、離脱移動MZは、それぞれ、係合方向Zと平行な直線平行移動になる。
【0070】
係合デバイス19は、ツールモジュール10を係合方向Zに、好ましくは直線並進でその係合解除構成からその係合構成に及びその逆に搬送することを可能にするあらゆるコンベヤ機構20を備えることができる。
【0071】
好ましくは、係合デバイス19は、ツールモジュール10を垂直係合方向Zに搬送することができるようにするリフト20によって形成されるコンベヤ機構20を備え、交互に、ツールモジュール10の上昇による上方前方移動(係合移動MZ+)を実行してローラー3に向けて近づけるか又は逆にツールモジュール10の下降による下向き後方移動(離脱移動MZ-)を実行してローラー3及び第1の軸受4のドッキングストップ18から遠ざけるようにする。純粋に説明の便宜上、コンベヤ機構20は、以下、リフト20と同一視することになる。
【0072】
更に、係合デバイス19は、好ましくは、ツールモジュール10が第1の軸受4のドッキングストップ18と接触している時に、ツールモジュール10がドッキングストップ18に対して及び従ってより一般的に第1の軸受4に対して及ぼす圧縮力を増大させ、従って、図13及び14に示すように望ましい前負荷力F_Zを発生させることができるように配置された、少なくとも1つ、好ましくは2つの前負荷アクチュエータ21、22を備えることになる。
【0073】
図9、13、及び16に示すように、これらの前負荷アクチュエータ21、22は、好ましくは傾斜付きスライダーを備えることができ、これらのスライダーは、係合方向Zを横断する方向に可動になるように装着され、例えば、シリンダ又はあらゆる他の適切な動力システムで移動され、本明細書では図13にFM_21及びFM_22と表記する前方移動を行うことにより、ツールモジュール10に係合する。
【0074】
好ましくは、設備の小型化及び安定性のために、前負荷アクチュエータ21、22は、ダイ11を有する端部とは反対端に位置付けられたツールモジュール10のベース又は「基部」を通してツールモジュール10に係合する。
【0075】
更に、好ましくは、一方でリフト20と、他方で前負荷アクチュエータ21、22とは、好ましくは、リフト20が、ツールモジュール10をその係合解除構成からツールモジュール10がドッキングストップ18と接触する構成にもたらすのに十分な「大振幅」と呼ばれる所定最大振幅の進行限度内で係合方向Zにツールモジュール10の移動を行うことができるという点で、差動及び補完作用を有するように配置されることになり、一方で前負荷アクチュエータ21、22は、その後も引き続きリフト20の大振幅よりも厳密に小さい振幅であるが、ツールモジュール10及びドッキングストップ18に対して強い応力を発生させる機能を伴う進行にわたってこの同じ係合方向Zに係合移動MZ+を継続し、望ましい前負荷力F_Zを達成することができるようにする。
【0076】
言い換えればかつ以下で詳細に説明するように、リフト20は、好ましくは、接近フェーズ(s1_1)に対応する係合段階の第1の段階(s1)を実行して係合移動MZ+に必要な移動振幅の大部分を提供するが、ターゲット前負荷力F_Zよりも小さい相対的に中等度の前負荷応力を生成することができるに過ぎず、一方で前負荷アクチュエータ21、22は、次に、ツールモジュール10を係合方向Zに移動する機能は低いが、係合方向Zに応力を発生させる機能が高く、望ましい前負荷力F_Zの強度に達することを可能にする「前負荷フェーズ」(s1_2)と呼ばれる第2のフェーズを実行することによって係合段階(s1)を完了することになる。
【0077】
好ましくは、前負荷アクチュエータ21、22がリフト20とは独立に確実に作動させることができるように(逆も同様)、前負荷アクチュエータ21、22は、リフト20とは異なり、ヘッドモジュール13、23により支持されることになる。
【0078】
一例として、前負荷力F_Zは、好ましくは300kN~1,500kNであり、すなわち、約30トン~150トンに対応する。例えば、前負荷力は、約600kN、すなわち、約60トンとすることができる。
【0079】
有利なことに、そのような前負荷強度により、ツールモジュール10及びそのダイ11を第1の軸受4に対して及び従って第1の軸受4によって担持されるローラー3に対して十分にプレストレス状態にし、その後に輪郭付き要素2の生成中に押し出される材料の流れによって空隙12内に発生する圧力応力から生じる効果を少なくとも部分的に又は更に完全にオフセットすることが可能になる。
【0080】
本発明により、本方法は、次に、係合段階(s1)の後に、閉鎖シーケンスでの「第2の段」を備える締結段階(s2)を備え、この段階中に、ツールモジュール10が、その係合構成で図12~15に示すように前負荷力F_Zによって第1の軸受4に対してプレストレス状態にある間にツールモジュール10は、図16に示すように、第1の押出器14を有する第1のヘッドモジュール13と、第1のヘッドモジュール13とは異なる第2のヘッドモジュール23との間でツールモジュール10の両側で係合方向Zに対して横断方向である好ましくはこれと垂直な「結合方向」Xと呼ばれる第2の方向に第1のヘッドモジュール13と第2のヘッドモジュール23とを互いに向けて移動して第1の押出器14をツールモジュール10と連通状態に置くことにより、及び第1及び第2のヘッドモジュール13、23を結合方向Xに向いた締結力F_Xに露出して第1のヘッドモジュール13と第2のヘッドモジュール23の間の圧縮によってツールモジュール10を保持するようにすることによって締結される。
【0081】
有利なことに、こうしてツールモジュール10は、各々がツールモジュール10を圧縮する第1のヘッドモジュール13と第2のヘッドモジュール23の間で結合方向Xに互いに対向して万力グリップで剛的に保持される。従って、ツールモジュール10は、第1及び第2のヘッドモジュール13、23により、第1の軸受4とローラーの中心軸線Y3とに対する固定位置に剛的に保持され、それにより、輪郭付き要素2の生成中に空隙12の配置を一定に保つことが可能になる。
【0082】
具体的には、本発明によって提供されるツールブロック10のロバストな締結に起因して、空隙12の寸法、特に空隙の高さH12は、材料がダイ11によって空隙12に送出される圧力の強度にほとんど影響されず、従って、輪郭付き要素2の生成を可能にする押出工程中にほとんど又は更に全く変化しない。結果として、輪郭付き要素2は、特にその厚みH2に関して非常に規則正しい。
【0083】
以下で詳細に説明するように、設備1は、第1のヘッドモジュール13及び/又は第2のヘッドモジュール23に係合方向Zを横断する結合方向Xへの第1の軸受4に対する及びツールモジュール10に対する独自の移動性を与える結合デバイス29を備える。
【0084】
「横断する」又は「横断方向に向けられる」は、そのような表現の一般的な意味で、ある方向が基準方向に対して斜めに好ましくは垂直に配置されることを意味する。
【0085】
この場合に、より具体的には、係合方向Zと結合方向Xは交差し、実質的に垂直であり、すなわち、それらの間に70度~110度、好ましくは80度~100度、好ましくは85度~95度の角度が形成され、又はより好ましくは厳密に垂直であり、すなわち、それらの間に90度に等しい角度が形成されることになる。
【0086】
更に、結合方向Xは、前頭面PFに含有されることが好ましい。より好ましくは、前頭面PFは、係合方向Zにより、及び結合方向Xによって境界が定められる平面である。
【0087】
慣例により、Yは、ローラーの軸線Y3と平行な方向又は更に適合する方向を表し、結合方向X及び係合方向Zと共に直角三面体を形成する。
【0088】
有利なことに、交差する、好ましくは垂直である結合方向X及び係合方向Zを使用することにより、特に係合デバイスのリフト20も含む設備1の様々な構成要素を配分することが可能になり、それにより、係合構成でツールモジュール10によって占有される「コア場所」60と呼ばれる位置の周りにローラー3に対して空隙12までツールモジュール10、ヘッドモジュール13、23、それぞれの押出器14、24、及びそれらの結合デバイス29を空間内の異なる方向に動かせるようになることに注意されたい。従って、設備1の様々な構成要素への優れたアクセス可能性を保証しながら、同時に設備1のコンパクト性を最適化することが可能である。
【0089】
更に、そのような配置により、係合デバイス19と結合デバイス29は、それぞれ、係合構成でツールジュール10を保持することに寄与することができる。従って、配分されて異なる方向に作用するが、共に押出材料の圧力に対して空隙12の望ましい構成を維持することに寄与し、より具体的には、ローラー3からの後退に抵抗する機能をツールモジュール10に与えることに寄与するアクチュエータの効果を組み合わせることにより、ツールモジュール10の保持を補強することが可能である。
【0090】
更に、結合方向Xは、実質的に又は厳密に水平であることが好ましく、特に、係合方向Zが実質的に又は厳密に垂直である場合はそうである。従って、結合方向Xは、水平に対して20度未満、好ましくは10度未満、より好ましくは5度未満、又は更にゼロ度の角度を形成することが好ましい。
【0091】
結合方向Xの水平性は、有利なことに、大きい安定性を提供し、特に重い構成要素である第1のヘッドモジュール13及び/又は第2のヘッドモジュール23の移動でのエネルギの浪費を抑制することを可能にする。
【0092】
同じくそのような配置により、洗浄又は材料供給のための押出器14へのアクセスも容易にされることになるが、それは、特に、第1のヘッドモジュール13及びその押出器14が結合方向Xに移動する時にそれらがいつでも実質的に一定の高さに及び従ってオペレータの作動高さに留まるからである。
【0093】
更に、第2のヘッドモジュール23は、第1のヘッドモジュール13の特徴と同様又は更に同一の特徴を有することが好ましい。
【0094】
すなわち、好ましくはかつ図1、2、5、6、9、13、16、20、21、及び23~25に見られるように、第2のヘッドモジュール23は、ツールブロック10及びダイ11を通して、好ましくは第1の押出器14が送出する第1の材料とは異なる組成を有する好ましくはゴムベースの第2の材料を空隙12に送出することを意図した第2の押出器24を担持する。
【0095】
第2の押出器24は、第2のヘッドモジュール23に固定されて入口26_in及び出口26_outを有する第2のスリーブ26内にその長手軸線X25の周りに回転可能に装着されたスクリュー25を備えることが好ましい。
【0096】
第2の押出器25の長手軸線X25は、好ましくは第1の押出器14の長手軸線X15と共線(平行)であり、又は更に第1の押出器14の長手軸線X15と同軸である。
【0097】
特に図1、2、6、13、16、及び21に見られるように、第1のヘッドモジュール13は、「第1の接続面」13A(又は「第1の下流面」)と呼ばれる端面13Aを有することが有利であり、この端面13A上に第1の押出器14のスリーブ16の出口16_outが開口し、設備が閉鎖構成にある時に、「第1の受け入れ面」10Aと呼ばれるツールモジュール10の対応面10Aと密封接触するように配置され、この対応面10Aは、第1の接続面13Aの形状に適合する形状を有し、スリーブ16の出口16_outに面して対応チャネル17への入口を形成する取入れ口を有し、このチャネル17は、次に、ツールブロック10を通ってダイ11に続き、このダイ11を通してチャネル17が空隙12内に開口する。
【0098】
同様に、第2のヘッドモジュール23は、「第2の接続面」23A(又は「第2の下流面」)と呼ばれる端面23Aを有し、この端面23A上に第2の押出器24のスリーブ26の出口26_outが開口し、設備が閉鎖構成にある時に、「第2の受け入れ面」10Bと呼ばれるツールモジュール10の対応する面10Bと密封接触するように配置され、この対応面10Bは、結合方向Xではサジタル面PSに関して第1の受け入れ面10Aの反対側に位置付けられ、第2の接続面23Aの形状に適合する形状を有し、スリーブ26の出口26_outに面し、対応するチャネル17への入口を形成する取入れ口を有する。
【0099】
第1の押出器14と第2の押出器24は、好ましくは、それぞれにツールモジュール10内の異なるチャネル17に供給するので、第1の押出器14からの第1の材料は、第2の押出器24からの第2の材料から切り離され、ダイ11に到達する前にこの材料が合流又は混合することなく、より好ましくは空隙12に到達する前にこの材料が合流又は混合することなく、ダイ11へ経路指定されることに注意されたい。
【0100】
好ましくは、これらの面13A、10Aは、結合方向Xに垂直な平面に対して(従って、好ましくは係合方向Zに対して)20度未満、10度未満、又は更に5度未満の角度を形成し、又はより好ましくは結合方向Xに垂直である(従って、好ましくは係合方向Zに平行であり、従って好ましくは垂直である)。
【0101】
同様に、第2の接続面23Aと第2の受け入れ面10Bは平坦である。好ましくは、これらの面23A、10Bは、結合方向Xに垂直な平面に対して20度未満、10度未満、又は更に5度未満の角度を形成し、又はより好ましくは結合方向Xに垂直である。
【0102】
好ましくは、設備1のレイアウト、特に係合デバイス19のレイアウトを簡略化し、閉鎖構成での良好な安定性を保証するために、結合方向Xにツールモジュール10を定め、その間に押出器14、24から押し出された化合物を搬送するチャネル17が位置付けられる第1及び第2の受け入れ面10A、10Bは、互いに平行であり、好ましくは、更に結合方向Zに平行である。
【0103】
同様に、第1のヘッドモジュール13の第1の接続面13Aと第2のヘッドモジュール23の第2の接続面23Aとは、好ましくは互いに平行であり、好ましくは、更に係合方向Zに平行である。
【0104】
様々な図に示す代替実施形態に対応する上述の特徴に関する1つの可能な好ましい組合せにより、ツールモジュール10は、結合方向Xでは、第1の押出器14をツールモジュール10と連通させて締結力F_Xを印加するために閉鎖構成で第1のヘッドモジュール13が当接することを意図した第1の受け入れ面10Aにより、及び締結力F_Xを印加するために閉鎖構成で第2のヘッドモジュール23が当接することを意図した第2の受け入れ面10Bによって境界が定められ、第1及び第2の受け入れ面10A、10Bは平坦であり、各々は、係合方向Zに対してこの受け入れ面10A、10Bと係合方向Zの傾斜角が10度未満、好ましくは5度未満、好ましくはゼロになるような向きを有するので、第1及び第2の受け入れ面10A、10Bは、互いに実質的に又はより好ましくは厳密に平行であり、結合方向Xは、係合方向Zに対して、より好ましくは第1及び第2の受け入れ面10A、10Bに対して70度~110度、好ましくは80度~100度、より好ましくは90度に等しい角度を形成する。
【0105】
有利なことに、ヘッドモジュール13、23が閉鎖構成でツールモジュール10に密封状態で当接する接合面は、すなわち、好ましくは互いに平行、係合方向Zに平行、かつ結合方向Xに垂直な平面であることが好ましく、それにより、開閉移動が簡略化され、閉鎖構成での安定性が増す。
【0106】
更に、上述のようにスリーブ16内でその長手軸線X15の周りに回転する少なくとも1つのスクリュー15を備える第1の押出器14の場合に、長手軸線X15は、±10度以内、好ましくは±5度以内で結合方向Xに平行であることが好ましく、より好ましくは結合方向Xに厳密に平行である。
【0107】
有利なことに、そのような配置により、特に、設備1の嵩、並びに洗浄作動のための第1の押出器14へのアクセス可能性を最適化することが可能になる。またこの配置により、結合方向Xでの押出器14及び関連するヘッドモジュール13の移動を単純化し、かつ保証することがより可能になるが、それは、これらの移動FM_13、BM_13が押出器14の長手方向並進の形態を取り、それによってこの移動中にこの押出器によって覆われる床面積を最小にするからである。
【0108】
有利なことに、ツールモジュール10のチャネル17は、それぞれ、結合方向Xと実質的に又は更に厳密に平行に延びる上流セグメントであって、それによってチャネル17がスリーブ16から来る押出材料をその取入れ口を通してスリーブ16及びスクリュー15の軸線方向延長線上で直接取り込むことができる上記上流セグメントと、次に、係合方向Zと実質的に平行な下流セグメントであって、上流セグメントとある角度、この場合は好ましくは直角を形成し、係合方向Zと実質的に又は更に厳密に平行な流れの方向に空隙12及びローラー3に向けて押出材料の流れを誘導する上記下流セグメントとを有する少なくとも1つの角度付き部材(エルボー)を有することが好ましい。
【0109】
好ましくは、ツールモジュール10は、その厚み方向に積み重ねられた複数のプレートを結合方向Xに備え、その大きい方の面は平坦であり、第1の受け入れ面10A及び第2の受け入れ面10Bと平行であり、従って、好ましくは係合方向Zと平行である。好ましくは、このスタックの第1のプレートの可視面は、第1の受け入れ面10Aを形成し、一方でスタックの最終プレートの可視面は、反対の第2の受け入れ面10Bを形成する。
【0110】
すなわち、各チャネル17は、プレートの厚みに又は連続する2つのプレートの各々の厚みにくり抜かれて盲底を有する溝を形成し、その凹部がこのプレートの面に開口し、すなわち、その凹部が隣接するプレートとの接合面に開口するので、プレートが互いに接触した状態で、押出材料の流れが通過することを意図したこのチャネルの断面は、チャネル17を取り囲む2つの重ね合わされたプレートにより、閉じた輪郭に従って定められる。
【0111】
当然ながら、チャネル17の各入口は、この受け入れ面10A、10Bからチャネル17がくり抜かれたプレートの深さに達するのに必要な数のプレート厚を通過することになる。
【0112】
ダイ11は、プレートのスタックのより一般的にはツールモジュール10の面であり、受け入れ面10A、10Bと交差し、又は更に垂直な面に位置付けられることが有利である。この場合は、ダイ11は、ツールモジュール10の上縁に位置付けられ、かつ開口する。チャネル17の曲げ角度により、有利なことに、各押出材料をこの受け入れ面10A、10Bからダイ11及びその端面11Aに移送することが可能である。
【0113】
有利なことに、閉鎖構成では、締結力F_Xがプレートをその厚み方向に互いに押圧する。
【0114】
第1及び第2のヘッドモジュール13、23の接続面13A、23Aによるプレートのスタックのそのような挟持は、特に、この挟持が係合方向Zに好ましくは係合方向Zに考えられたチャネル17の長さの半分を超えて、好ましくはチャネル17の長さの75%を超えて、又は係合方向Zに考えられたチャネルチャネル17の全長さえも占めるツールモジュール10の領域にわたって行われる場合に、有利なことに、ツールモジュール10を特に安定的に保持することを可能にし、取りわけ、チャネル17内を流れる押出材料の圧力の影響下で様々なプレート間の接合面によって形成されるインタフェースでは、プレート間のあらゆる相互分離に対抗することにより、ツールモジュール10の完全な密封を保証する。
【0115】
図1~25に示す第1の代替設備に対応する1つの可能な配置により、第1のヘッドモジュール13及び好ましくは第1及び第2のヘッドモジュール13、23の各々は、ただ1つの押出器14、24を担持することができる。
【0116】
しかし、同じく図26A、26B、26Cに示す第2の代替設備1の場合と同様に、第1のヘッドモジュール13及び/又は同様に第2のヘッドモジュール23は、複数の押出器を担持し、従って、好ましくはツールモジュール10内に多くの別々のチャネル17として給送することができる。
【0117】
各押出器14、24は、好ましくは、ツールモジュール10に設けられた対応するチャネル17の入口を形成する取入れ口に対向してこの押出器を担持するヘッドモジュール13、23の接続面13A、23Aに開口することになる。この点に関して、各ヘッドモジュール13、23は、押出器のスリーブ16、26をその接続面13A、23Aに接続するためにヘッドモジュール13、23が別々の押出器14、24を有することができるだけの好ましくは互いに分離した多くの経路を備えることが好ましい。
【0118】
第2の締結段階(s2)を実施するために、設備1は、上述の第2のヘッドモジュール23に加えて、第1のヘッドモジュール13及び/又は第2のヘッドモジュール23に第1の軸受4に対して及びツールモジュール10に対して第2の方向Xへの独自の移動性、この場合は上述の「結合方向」Xと呼ばれる第2の方向であって、係合方向Zを横断する好ましくは係合方向Zに対して垂直な上記第2の方向Xへの独自の移動性を与える結合デバイス29を備えるので、この結合デバイス29により、以下のことが交互に可能になる:
-ツールモジュール10が係合構成にある時に、第1のヘッドモジュール13及び第2のヘッドモジュール23をツールモジュール10の両側で結合方向Xに互いに近づけて第1の押出器14及び適用可能な場合は第2の押出器24をそれぞれツールモジュール10と連通させ、ツールモジュール10を第1のヘッドモジュール13と第2のヘッドモジュール23の間に「閉鎖構成」と呼ばれる構成で締結するようにすること、
-又は逆に、第1のヘッドモジュール13を結合方向Xに第2のヘッドモジュール23から離れるように第1の押出器14、第2の押出器24をそれぞれツールモジュール10から係合解除させ、ツールモジュール10を解除し、軸受4に対する好ましくは同様に第2の軸受5に対する及び第1及び第2のヘッドモジュール13、23に対する係合方向Zへのツールモジュール10の移動を可能にすること。
【0119】
代替実施により、ヘッドモジュール13、23の一方だけが、第1の軸受4に対して及びツールモジュール10に対して結合方向Xへ可動であり、かつ他方のヘッドモジュール23、13は結合方向Xに固定されるので、ツールモジュール10及び他方の固定ヘッドモジュール23に対する単一可動ヘッドモジュール13の移動で閉鎖構成に達して締結力F_Xを生成するのに十分であると想定することができると考えられる。
【0120】
しかし、結合デバイス29は、第1及び第2のヘッドモジュール13、23の各々に第1の軸受4に対する(同様に第2の軸受5に対する)及びツールモジュール10に対する結合方向Xへの独自の移動性を与えることが好ましい。
【0121】
このようにして、サジタル面PSの第1の側に位置付けられた第1のヘッドモジュール13は、結合方向Xに好ましくは結合方向Xに直線並進で移動することができ、交互にサジタル面PSに向けてツールモジュール10に及び第2のヘッドモジュール23にツールモジュール10と係合することができるまで前方移動FM_13(図6)で移動し、又は特にツールモジュール10から係合解除するために後方移動BM_13(図23)でサジタル面PSから、ツールモジュール10から、及び第2のヘッドモジュール23から遠ざかることができるようになっており、一方で同様にサジタル面PSの他方の側に位置付けられた第2のヘッドモジュール23も、結合方向Xに好ましくは結合方向Xに直進並進で好ましくは第1のヘッドモジュール13の移動とは独立に移動することができ、交互にサジタル面PSに向けてツールモジュール10に及び第1のヘッドモジュール13にツールモジュール10と係合することができるまで第1のヘッドモジュール13の前方移動FM_13とは反対の前方移動FM_23(図6)で移動し、又は逆に特にツールモジュールから係合解除するために、第1のヘッドモジュール13の後方移動BM_13とは反対の後方移動BM_23(図23)でサジタル面PSから、ツールモジュール10から、及び第1のヘッドモジュールから遠ざかることができるようになっている。
【0122】
第1及び第2のヘッドモジュール13、23の前方移動FM_13、FM_23、後方移動BM_13、BM_23は、それぞれ、一方のヘッドモジュール13から他方のヘッドモジュール23まで独立に制御可能であることが好ましいが、それでも、特に閉鎖中は、好ましくは同期させて第1のヘッドモジュール13と第2のヘッドモジュール23とをサジタル面PSに関して実質的に互いにミラーリングさせながら、従って、相反して行われる移動で好ましくは同時に移動することに注意されたい。
【0123】
好ましくはかつ図1、2、5、6、9、12、16~18、20、及び23~25に明確に見られるように、結合デバイス29は、第1のヘッドモジュール13を担持する少なくとも第1のキャリッジ30を備え、このキャリッジは、更に第1のヘッドモジュール13とワンピースに形成され、好ましくは真っ直ぐで好ましくは水平な第1のレール31に沿って移動可能に装着されて並進案内され、それにより、結合方向Xが具現化される。
【0124】
第1のレール31は、設備1の固定要素を構成してフレーム32の一部を形成することが好ましく、これに関して、一方でヘッドモジュール13、23のこの場合はより具体的に第1のキャリッジ30の好ましくは水平方向の移動FM_13、FM_23、BM_13、BM_23は、結合方向Xに行われ、他方でツールモジュール10のより具体的にはリフト20の好ましくは垂直方向の移動MZ+、MZ-は、係合方向Zに行われる。
【0125】
フレーム32及び結果的にフレーム32に剛的に固定される第1のレール31は、好ましくは、設備1が位置付けられる工場の床に固定される。
【0126】
好ましくは、より大きい安定性のために、第1のキャリッジ30は、互いに平行な1ペアの第1のレール31の上で並進案内される。
【0127】
第1のキャリッジ30は、電気モータ又はシリンダ33、好ましくは油圧シリンダ、例えば、フレーム32に収容された環状シリンダ33のようなあらゆる適切な駆動手段33で前進させることができる。駆動手段33は、有利なことに、制御ユニット、好ましくは電子制御ユニットで制御されることになる。
【0128】
すなわち、第1のヘッドモジュール13は、有利なことに、この場合は第1のキャリッジ30と一体となって第1のレール31に沿って結合方向Xに前後に移動して以下を行うことができる:
-時々、後方移動BM_13でツールモジュール10から遠ざかること、より正確には、ツールモジュール10のために確保され、設備1が係合構成及び閉鎖構成にある時にツールモジュール10が占有する「コア場所」60と呼ばれる位置から開放構成(図1及び23から25)に対応し、特にオペレータが洗浄を目的に第1のヘッドモジュール13、特にその第1の接続面13aにアクセスするようにする「完全開放位置」P13_1と呼ばれる第1の位置に第1のヘッドモジュール13が到達するまで遠ざかること、
-時々、最初に完全開放位置P13_1よりもツールモジュール10に近い「中間位置」P13_2(図6、9及び13)と呼ばれる第2の位置P13_2に到達し、それにより、以下でより詳細に説明するように、好ましいことにツールモジュール10の係合方向Zへの自由な移動を可能にする通過クリアランスJX(非ゼロ)を提供しながら、第1のヘッドモジュール13が第1の軸受4と相互作用することが可能になる中間位置に第1のヘッドモジュール13が到達するまで移動し、次に、前方移動FM_13を継続することにより、ツールモジュール10及びコア場所60に更に近い「接触位置」P13_3(図16)と呼ばれる第3の位置に到達し、特に閉鎖構成(図16及び21)の場合と同様に「第1の接続面13A」と呼ばれる第1のヘッドモジュール13の端面13Aが「第1の受け入れ面10A」と呼ばれるツールモジュール10の対応する面と密封接触して第1の押出器14とツールモジュール10の対応するチャネル17との間で第1の材料の流れの連続性を可能にする密封接合部を保証する接触位置に第1のヘッドモジュール13が到達するまで移動する前方移動FM_13でコア場所60及び従ってツールモジュール10に向けて移動すること(図5、6、16、20)。
【0129】
一例として、結合方向Xに接触位置P13_3を完全開放位置P13_1から分離し、ここではDX13と表記する第1のキャリッジ30の及び従って第1のヘッドモジュール13の有用な進行は、特に、設備が開放構成にある時に、オペレータが第1のヘッドモジュール13の第1の接続面13A、第1の押出器14、及び必要に応じてコア場所60及びローラーの受け入れ面3Aに容易にアクセスするだけのクリアランスを提供するために50cm以上、例えば、1m~2mになる。しかし、生成サイクルの後でツールモジュール10の交換が望ましい時だけに使用する材料を修正しない場合に、締結力F_Xの単純解除に対応する開放位置であって、第1のヘッドモジュール13が結合方向Xへツールモジュール10に対してごく僅かに後退し、ツールモジュール10のこの場合は垂直下方の移動及び取り外しと、ヘッドモジュール13とツールモジュール10の間に残るゴム化合物のブリッジングの剪断とを可能にするだけツールモジュールから遠ざかるようにする上記開放位置を設けることができることに注意されたい、この場合に、第1のヘッドモジュール13が後退する距離は、例えば、0.5mm以上又は更に1mm以上のような単に非ゼロとして選択することができる。従って、特に、0.5mm~5cm又は更に0.5mm~10cmの後退距離を選択することが可能になる。実際に、これらの値は、「通過クリアランス」JXと呼ばれるクリアランスに対応することが好ましく、このクリアランスは、後述するようにかつ図5及び6に示すように、ツールモジュール10が通過するための空間を残しながらヘッドモジュール13、23がコア場所60に近い「事前位置決め」構成と呼ばれる構成にある場合に観察されることに注意されたい。
【0130】
同様に、結合デバイス29は、第2のヘッドモジュール23を担持し、第2のレール41、好ましくは1ペアの第2のレール41に沿って移動可能に装着されて並進案内される少なくとも第2のキャリッジ40を備えることが好ましい。第2のレール41又は第2のレール41の各々は、好ましくは真っ直ぐで好ましくは水平であり、第1のレール31と同様にフレーム32に装着され、かつ結合方向Xを具現化する。
【0131】
好ましくはかつ特に図1、2、5、6、及び20に見られるように、第2のレール41は、第1のレール41の延長線上で結合方向Xに対応する共通方向に第1のレール31に位置合わせする。
【0132】
第2のキャリッジ40の推進力は、有利なことに、第1のシリンダ33とは異なっており、潜在的に独立に制御可能である第2のシリンダ43によって保証されることが好ましい。
【0133】
当然ながら、移動FM_23、BM_23、可能な位置P23_1、P23_2、P23_3、及び第2のキャリッジ40及び第2のヘッドモジュール23に適用可能な有用な進行距離に関する特徴は、第1のキャリッジ30及び第1のヘッドモジュール13に関連して上述した特徴から係合方向Zに関する対称性により、より具体的には、必要に応じてサジタル面PSに関する面対称性により、必要な修正を加えて推測することができる。
【0134】
この点に関して、説明の便宜上、係合構成及び閉鎖構成でツールモジュール10がローラーの軸線Y3に対して垂直方向に好ましくはローラーの中心軸線Y3を備えるサジタル面PSを実質的に中心とする方法で位置決めされる設備1では、設備1の幾何学的配置に関する観察をここではサジタル面PSに関連して行ったので、係合方向Zは、ローラーの中心軸線Y3と交差し、及びローラーの中心軸線Y3を備えるローラーのサジタル面PSは、第1及び第2のヘッドモジュール13、23の間でツールモジュール10のために確保された「コア場所60」と呼ばれる位置60を好ましくはその中央で通過するということに注意されたい。
【0135】
勿論、ツールモジュール10、より具体的には係合方向Zがローラー3に対して中心から外れており、従って、係合方向Zがローラーの中心軸線Y3を備えるサジタル面PSに平行のままでローラー3の中心軸線Y3を備えるサジタル面PSに対して(結合方向Xに)ずれている配置の事象では、例えば、閉鎖構成でダイ11がローラー3に対してほぼ接線方向に位置決めされるような場合に、サジタル面PSに関して上述したレイアウト、移動、及び対称性の観点での幾何学的観察は維持されるが、ローラーの中心軸線Y3を備えるサジタル面PSの代わりにローラー3のサジタル面に平行であるが結合方向Xに相応にずれた基準面を参照することになり、閉鎖構成で第1の接続面13Aと第2の接続面23Aの間にある仮想セグメントの中心を通過するように、すなわち、係合方向Zを含有するツールモジュール10に付随する(もはやローラー3には付随しない)「副次的」サジタル面を形成してコア場所60及び従ってツールモジュール10を実質的に2等分に分割するようにする。
【0136】
第1のヘッドモジュール13及び必要に応じて第2のヘッドモジュール23がそれぞれ担持する押出器14、24の数に関わらず適用可能な好ましい可能な実施形態により、結合デバイス29は、図26A、26B、26C、及び27に見られるように、第1の係合方向Zに対して横断方向、好ましくは垂直であり、第2の結合方向Xに対して横断方向、好ましくは垂直である第3の方向Yに移動可能に装着された第1の顎部51と第2の顎部52とを備えるロッキング機構50を備える。
【0137】
この第1の顎部51とこの第2の顎部52とは、ツールモジュール10が係合構成にある場合に、設備1を閉鎖構成に配置するためにツールモジュール10の両側で第3の方向に互いに向けて移動することができ、各々は、一方で第1のヘッドモジュール13と他方で第2のヘッドモジュール23とに係合するように、第1及び第2のヘッドモジュール13、23を互いに向けて移動してツールモジュール10に対して結合方向Xに締結するように配置される。
【0138】
各顎部51、52は、一方で顎部51、52が好ましくはシリンダ53によって形成された少なくとも1つのモータ53、好ましくは複数のシリンダ53によって形成された一連のモータ53であって、好ましくは2列に配分されて1列が各ヘッドモジュール13、23の方を向く上記モータを担持するという点で、他方で各モータ53が好ましくは第3の方向Yと平行に方向付けられた結合ロッド54に作用してこの結合ロッドが対応するヘッドモジュール13、23に設けられたノッチ型の固着点55に係合し、第1及び第2のヘッドモジュール13、23に対するロック51、52の牽引力FM_51、FM_52で一体になるように強制するという点で自己推進式であることが好ましい。結合ロッド54は、有利なことに、よりコンパクトにするためにシリンダ53のロッドによって形成することができる。
【0139】
複数のモータ53が存在するという事実により、有利なことに、モータ53をコンパクトかつ比較的軽量に保ちながら高強度の牽引力を及ぼすことが可能になる。
【0140】
更に、図26A、26B及び26Cに見られるように、好ましくは係合方向Zと平行に位置合わせされた列を形成するモータ53の配分により、顎部51、52の全高にわたって分配された好ましくは均一な牽引力を印加することが可能になり、その結果、ツールモジュール10の受け入れ面10A、10Bの全高にわたって、従って押出材料を搬送するチャネル17の全長にわたって、より具体的には、ツールモジュール10を備えるプレート間の接合面の全高にわたって分配された好ましくは均一な締結力F_Xを得ることが可能になり、これは、安定した締結、重ね合わされたプレートによって形成される場合のツールモジュール10の完全な密封、及びツールモジュール10と第1及び第2のヘッドモジュール13、23の各々との接合部の完全な密封を保証する。
【0141】
第3の方向Yに対して非ゼロの傾斜角A56を有するランプ56のシステムにより、顎部51、52のモータ53で生成されて第3の方向Yに伝達される牽引力を第1の結合方向Xに伝達される締結力F_Xに変換することが可能になり、この締結力は、第1のヘッドモジュール13を第2のヘッドモジュール23に向けて近づける傾向があり、従って、図27に見られるように、第1及び第2のヘッドモジュール23間の圧縮によってツールモジュール10を締結することができる。
【0142】
有利なことに、ランプ56の傾斜角A56により、増幅効果を得ること、従って、顎部51、52のモータ53が作用する牽引力の強度よりも大きい強度の締結力F_Xを生成することが可能になり、これはここでもまた設備1のコンパクト性に有利である。
【0143】
本発明の好ましい用途により、結合方向Xに実施される締結力F_Xの強度は、ツールモジュール10を係合方向Zに第1の軸受4に対して押圧するために実施される前負荷力F_Zの強度よりも厳密に大きく、好ましくは少なくとも3倍、好ましくは少なくとも5倍、又は更に少なくとも8倍である。一例として、締結力F_Xの強度は、特に、前負荷力F_Zの強度の5倍~10倍、好ましくは8倍~8.5倍とすることができる。
【0144】
有利なことに、締結力F_Xのそのような強度により、ヘッドモジュール13、23は、ツールモジュール10の十分な締結を実行することができるので、係合方向Zで、すなわち、この場合は垂直成分により、受け入れ面10A、10Bと接触して押圧される第1及び第2のヘッドモジュール13、23の対応する接続面13A、23Aがツールモジュールの受け入れ面10A、10Bに及ぼすことができる抵抗摩擦力を特徴付ける滑りのない摩擦の限界強度(ここでは垂直上方)が、この同じ係合方向Zでのツールモジュール10に対する押出材料の圧力の合力に関する垂直成分(ここでは垂直下向き)に対して予想することができる最大強度よりも厳密に大きい。
【0145】
言い換えれば、締結力F_Xは、第1及び第2のヘッドモジュール13、23によるツールモジュール10の横方向締結が、摩擦により、従って、ダイ11をローラー3から押し離す傾向がある輪郭付き要素2の生成中に空隙12内で優勢な作動圧力の影響に対する受動的な反応により、係合方向Zに向けられた保持力であって、ツールブロック10に及ぼされる作動圧力から生じる力とは逆符号であり、この作動圧力から生じる力にいつでも対抗して釣り合い、従って、作動圧力の影響下でツールモジュール10が滑って係合方向Zに後退することを防止するのに十分な上記保持力をツールモジュール10に及ぼせるほどに高く選択される。
【0146】
一例として、加わる締結力F_Xは、好ましくは2,400kN~12,000kN、すなわち、約240トン~1,200トンに対応することになる。
【0147】
有利なことにかつそれ自体が発明を構成する場合がある好ましい特徴により、設備1の空間的配置は、その配置が設備1のコア場所60の全周囲で、すなわち、輪郭付き要素2の生成中に閉鎖構成にあるツールモジュール10に占有される位置60の全周囲で利用可能な3次元空間の6方向を利用するという点で、設備1の部品へのアクセス可能性と設備の全体的なコンパクト性の見地から最終的に最適化されるということに注意されたい。慣例により、6つの方向X+、Y+、Z+、X-、Y-、Z-は、実際は、各々が独自の方向を有する3つの主方向X、Y、Zに基づいて主方向X、Y、Zの各々が正方向(+)か又は負方向(-)のいずれかに延びることを考慮して定めることができる。
【0148】
この場合は、コア場所60を座標系の原点と見なす場合に、座標系の正規直交基底は、第1の係合方向Z、第2の結合方向X、及び第3のロッキング方向Yを構成する3つの主方向によって境界が定められ、これらの主方向X、Y、Zはペアで交差し、より好ましくは直角三面体を形成するようにペアで垂直であり、仮に純粋に説明の便宜上コア場所60が閉鎖構成でツールモジュール10が内接する体積に等しく、この体積が直角平行六面体の6つの仮想面で実質的に区切られ、これらの仮想面がそれぞれ第1、第2、及び第3の主方向X、Y、Zのうちの1つに垂直であり、従って、ツールモジュール10が係合構成又は閉鎖構成に従ってコア場所60にある時にツールモジュール10の6つの外面に実質的に又は更に厳密に対応する場合に、好ましくは以下のことが理解される:
-ローラー3は、第1の主方向Z、すなわち、係合方向Zに垂直であり、この場合はツールモジュール10の上面に対応するコア場所60の第1の仮想面を向いて配置されるので、このローラーが方向Z+を占める一方でツールモジュール10をコア場所60で第1の軸受4に対して係合させるか又はツールモジュール10をコア場所60から取り外すかのいずれかを可能にするリフト20は、この同じ第1の主係合方向Zに移動可能に配置されて装着されるが、第1の主係合方向Zに第1の仮想面に平行であって第1の仮想面に対向し、この場合はツールモジュール10の下面に対応するコア場所60の第2の仮想面を向き、言い換えれば、リフト20は方向Z-を占めること、
-第1及び第2のヘッドモジュール13、23及び従って押出器14、24、好ましくは設備1の全押出器は、第2の主方向X、すなわち、結合方向Xにコア場所60に対して移動可能に配置されて装着され、それぞれ、第1のヘッドモジュール13に対して、第2の主結合方向Xに垂直であり、ツールモジュールの第1の受け入れ面10aに対応するコア場所60の第3の仮想面に面して方向X-を占めるように、及び第2のヘッドモジュール23に対して、第2の主結合方向Xに第3の仮想面と平行であって第3の仮想面に対向し、ツールモジュールの第2の受け入れ面10Bに対応するコア場所の第4の仮想面に面して方向X+を占めるようになっていること、及び
-ロッキング機構50の第1及び第2の顎部51、52は、第3の主方向Y、すなわち、ロッキング方向Yにコア場所60に対して移動可能に配置されて装着され、それぞれ、第1の顎部51に対して、第3の主ロッキング方向Yに対して垂直であり、この場合はツールモジュール10の第1の横側面に対応するコア場所60の第5仮想面に面して方向Yを占めるように、及び第2の顎部52に対して、第5仮想面に平行であって第3の主ロッキング方向Yでは第5仮想面に対向し、この場合はツールモジュール10の第2の横側面に対応するコア場所の第6仮想面に面して方向Y+を占めるようになっていること。
【0149】
すなわち、設備1の全ての部品は、有利なことにコア場所60の周りに均一に配分され、必要に応じてコア場所60の周りに均一に分布する方向X-、X+、Y-、Y+、Z-、Z+に移動可能に装着され、コア場所60を定める6つの仮想面の各々は実際に設備の部品の1つに、すなわち、それぞれに以下によって占められ、及び/又は設備の部品の1つに、すなわち、それぞれに以下と相互作用するように配置される:第1のヘッドモジュール13、第2のヘッドモジュール23、第1のロッキング顎部51、第2のロッキング顎部52、ローラー3(及びその軸受4、5)、及びツールモジュール10を担持するリフト20。
【0150】
それ自体で発明を構成する場合がある好ましい特徴により、係合段階(s1)は、接近フェーズ(s1_1)であって、その間に図9及び10に示すようにツールモジュール10が第1の軸受4に剛的に固定され、望ましい空隙12に適合する距離でローラー3に対してツールモジュール10を停止させることを可能にするドッキングストップ18と接触するまで係合方向Zにこの場合はMZ+で示される上向き移動で移動する上記接近フェーズ(s1_1)と、次に、前負荷フェーズ(s1_2)であって、その間に図13及び14に示すようにツールモジュール10の移動、この場合は上向き移動MZ+がツールモジュール10と共に第1の軸受4をこの同じ係合方向Zに駆動するために第1の軸受4が第1の保持部材61に対して当接するまで継続され、この第1の保持部材61に第1の軸受4が阻止されてツールモジュール10が第1の軸受4及び第1の保持部材61に対して及ぼす前負荷力F_Zにより、第1の軸受4が係合方向Zへ押圧される上記前負荷フェーズ(s1_2)とを備える。
【0151】
好ましくは、接近フェーズ(s1_1)を実行するのはリフト20であり、従って、最終的にツールモジュール10を第1の軸受4に対する係合構成にもたらす係合移動全体中にツールモジュール10によって達成される全進行の最初でかつ最大の部分をそれが実際に行うのに対して、リフト20とは別の前負荷アクチュエータ21、22がこれを引き継いで前負荷フェーズ(sl_2)を実行する。
【0152】
前負荷アクチュエータ21、22は、最初に、ツールモジュール10及び第1の軸受4に全係合進行の第2の最後でかつ最小の部分、すなわち、ツールモジュール10が第1の軸受4のドッキングストップ18と接触する瞬間に第1の軸受4を第1の保持部材61から依然として隔てている残りの進行を行わせることにより、続いて、第1の軸受4が第1の保持部材61と接触して停止した状態でドッキングストップ18に対する及び従って第1の軸受4に対するツールモジュール10の圧縮強度を急速に増大することにより、前負荷フェーズ(s1_2)を実行する。
【0153】
具体的には、第1の軸受4及び従ってドッキングストップ18を通してそれに追加されたツールモジュールが係合方向Zの第1の軸受4の上向き移動MZ+の継続に対抗する第1の保持部材61によって阻止される一方で、更に、前負荷アクチュエータ21、22は、ツールモジュール10を第1の軸受4に対して及び従って軸受4を通して第1の保持部材61に対して押し込み続け、その後に、第1の軸受4に対するツールモジュール10の圧縮の増大がほぼ瞬時に観察され、前負荷力F_Zの望ましい強度に迅速に到達することが可能になる。
【0154】
有利なことに、そのような差動手法により、空隙の精度、再現性、及びロバスト性を組み合わせることが可能になる。
【0155】
具体的には、空隙12の高さH12は、ドッキングストップ18の位置によって本質的に決定され、このストップは、第1の軸受4に対して及び従ってローラーの中心軸線Y3に対して固定され、従って、第1の軸受4に対する及びローラーの中心軸線Y3に対するツールモジュール10の相対移動を停止させ、結果としてツールモジュール10によって担持されるダイ11の端面11Aをローラーの中心軸線Y3から望ましい半径方向距離に及び従ってローラーの受け入れ面3A(それ自体は中心軸線Y3から一定の半径方向距離にある)から望ましい半径方向距離に停止させる。
【0156】
しかし、この点に関して、第1の軸受4自体がフレーム32に対して係合方向Zへの所定の自由度を有するので、ツールモジュール10のドッキングストップ18との接触は、フレーム32に対するツールモジュール10の上方係合移動MZ+を初期に阻止せず、ツールモジュール10、第1の軸受4、及び第1の軸受4が担持するローラー3を1つにすることで接近フェーズ(s1_1)の終わりに形成された可動アセンブリは、この可動アセンブリの係合方向Zへの前進を上方係合移動MZ+で阻止する第1の保持部材61により、その後にフレーム32に対して最終的に事実上停止して動かなくなるまで前負荷アクチュエータ21、22の作用下で同じサブアセンブリとして上方係合移動MZ+を継続することができるということに注意されたい。
【0157】
有利なことに、この2フェーズ係合により、特に、係合デバイス19(リフト20及び前負荷アクチュエータ21、22)、ツールモジュール10、及びローラー3を担持する第1の軸受4の間の連続した接続を通して、係合方向Zに初期に存在する又は存在する可能性があると考えられる構造上のクリアランスを全て排除することが可能になる。具体的には、こうして設備1は、前負荷力F_Zの印加によってクリアランスなく押圧された及び従ってロックされた緊密なスタックを係合方向Zに達成することができる。
【0158】
前負荷力F_Zによって及ぼされるプレストレスは、あらゆる初期クリアランス、すなわち、問題の様々な部品間に初期に残るあらゆる空所を排除するだけでなく、このように応力下に置かれた様々な部品の所定の弾性変形を発生させ、この部品のあらゆる緩和及び従ってその後のクリアランスの再発を防止することも可能にするということに注意されたい。特に、ツールモジュール10からローラー3に対して材料によって及ぼされる作動圧力によって生成中に発生する予想可能な応力よりも大きくなるように選択される前負荷に起因して、生成中に材料の圧力によって発生する応力は、ローラー3を担持する軸受4を保持する保持部材61の弾性変形及び従って制御されない動きをもたらさないことが保証されることになる。
【0159】
好ましくは、ドッキングストップ18は、例えば、スペーサのような交換可能な1セットの楔を使用して調節可能にすることができるので、オペレータは、設備1の閉鎖に携わる前に、ドッキングストップ18がツールモジュール10を途中で捕らえて停止させる必要があるローラーY3の軸線からの距離を選択することができ、従って、オペレータは、生産要件に応じて空隙12の高さH12を選択して調節することができる。
【0160】
好ましくは、第2の軸受5も、類似の方法でドッキングストップ18を備える。
【0161】
好ましくは、第2の軸受に関連付けられたドッキングストップ18は、係合方向Zでは、第1の軸受4に関連付けられたドッキングストップ18とローラーの中心軸線Y3から同じ距離に、すなわち、この場合はより具体的に同じ高さに位置付けられる。
【0162】
このようにして、ツールモジュール10は、好ましくは同時に、より好ましくは係合方向Zに同じ高さで2つのドッキングストップ18の各々と当接し、2つのドッキングストップは、第1のものに対して第1の軸受4に、第2のものに対して第2の軸受5に剛的に固定され、従って、特に図3、7、10、及び14に見られるように、ローラー3の軸線方向の両側に、より具体的に前頭面PFの軸線方向の両側に配分される。
【0163】
すなわち、第1の軸受4と第2の軸受5は、前負荷フェーズ(s1_2)中に前頭面PFの両側で良好に均衡し、ツールモジュール10によって同時に係合方向Zに移動し、それにより、前負荷フェーズ(s1_2)中にローラーの中心軸線Y3の向きと、より具体的にこの場合は水平姿勢とを一定に保つことが可能になる。
【0164】
第1の保持部材61は、好ましくは二重になっており、すなわち、ローラー3及び前頭面PFの両側で、すなわち、一方で第1の軸受4、他方で第2の軸受5を同時に途中で捕らえて阻止することができるように配置される。
【0165】
以下の順序、すなわち、ツールモジュール10、それぞれのドッキングストップ18を通して第1及び第2の軸受4、5、及び第1の保持部材61という順序で互いに押圧し合う前負荷力F_Zの生成を可能にするために、ドッキングストップ18は、係合方向Zでは、この場合は垂直方向では厳密にローラーの中心軸線Y3と中心軸線Y3から最も遠いツールモジュール10の部分との間にある中間距離(ここでは中間高さ)に位置付けられる。
【0166】
第1の軸受4及び第2の軸受5に対して前負荷フェーズ(s1_2)の実行に必要な可動性を与えるために、第1及び第2の軸受4、5には、好ましくは、それぞれに第1のスライド62及び第2のスライド63が設けられることになり、その各々は、特に図1、3、10、12、及び14に見られるように、両方共にフレーム32に剛的に固定された第1のポスト64及び第2のポスト65の各々によって係合方向Zに並進案内される。
【0167】
更に、好ましくは、フレーム32上でかつそれによって好ましくはポスト64、65を通して案内されるリフト20とは異なり、前負荷アクチュエータ21、22は、それぞれ第1及び第2のヘッドモジュール13、23に担持され、それらを前負荷アクチュエータ21、22が圧縮して前負荷力F_Zを生成することができるようになっていることに注意されたい。従って、リフト20自体がこの前負荷力F_Zの全てを支持することを必要とせずにヘッドモジュール13、23の領域で係合方向Zに確実に支持することにより、従って、キャリッジ30、40及び対応するレール31、41を通して係合方向Zにフレーム32を確実に圧縮することにより、特に高い前負荷力F_Zを生成することができる。
【0168】
1つの可能な配置により、第1及び第2の前負荷アクチュエータ21、22は、それぞれ、第1のヘッドモジュール13と第2のヘッドモジュール23内に、結合方向Xに移動可能に装着されて並進案内されるスライダーによって形成することができる。
【0169】
この前負荷アクチュエータ21、22には、それぞれ、ランプ21A、22Aを設けることができる。
【0170】
このランプ21A、22Aは、好ましくは、結合方向Xに対して、より一般的には係合方向Zに垂直な平面に対して、従って、この場合は水平面に対して10度~30度の角度で傾斜し、及び/又は同等的に係合方向Zに対して60度(=90-30)~80度(=90-10)の角度で傾斜することになる。
【0171】
このようにして、前負荷アクチュエータ21、22は、交互にコア場所60に関して、ツールモジュール10に関して、及びサジタル面PSに関してそれぞれのヘッドモジュール13、23内の休止位置に後退させる(図2、6、9)ことができ、又はその逆に、そのランプ21A、22Aをツールモジュール10に係合させ、従ってツールモジュール10を第1の軸受4及び第1の保持部材61に向けて移動してからツールモジュールがそれらに前負荷F_Zで押圧されるように強制することを助けるように、ヘッドモジュール13、23を担持するキャリッジ30、40に対して差動的な前方移動FM_21、FM_22により、ヘッドモジュール13、23の接続面13A、23Aから突出するように押し出す(図13)ことができる楔を形成することになる。
【0172】
前負荷アクチュエータ21、22は、好ましくはこのヘッドモジュール13、23に担持された電気式又は油圧式モータ又はシリンダのようなあらゆる適切な駆動手段で駆動することができる。
【0173】
好ましくは、第1及び第2の前負荷アクチュエータ21、22は、互いに対抗して作用し、ツールモジュールと係合方向Zを含有するサジタル面PSとの両側でミラーリングし、第1のヘッドモジュール13及び第2のヘッドモジュール23からそれぞれ出現することになり、このようにして、ツールモジュール10に均衡の取れた作用を及ぼし、従って係合方向Zに対するツールモジュール10の姿勢を維持する。
【0174】
更に、この前負荷アクチュエータを駆動するための手段で発生する結合方向Xへの各前負荷アクチュエータ21、22の差動平行移動は、それぞれ、ヘッドモジュール13、23に対する移動であり、一方でヘッドモジュール13、23は、強力なシリンダ33、43によって結合方向Xの所定位置に保持される。従って、前負荷アクチュエータ21、22は、ヘッドモジュール13、23を後退させることなく、ツールモジュール10に対して結合方向Xに高い貫通力を及ぼすことができ、それにより、ランプ21A、22Aで行われる変換を通して非常に高い前負荷力F_Zを生成することが可能になる。
【0175】
好ましくは、図5、6、8、及び11に見られるように、前負荷フェーズ(s1_2)の実行の前に第1の軸受4を第1の保持部材61から係合方向Zに最初に分離し、従って、前負荷フェーズ(s1_2)中に第1の軸受4が係合方向Zに進む距離を形成する「前負荷クリアランス」JZと呼ばれる距離JZは、0.1mm~1mmである。
【0176】
有利なことに、この僅かな前負荷クリアランスJZは、ツールモジュール10と第1及び第2の軸受4、5とによって形成される可動アセンブリに対して、前負荷アクチュエータ21、22が結合方向Xへのその前方移動FM_21、FM_22を適切に実行することができ、全体的な上向き移動MZ+を生成することができるようにし、可動アセンブリに存在するクリアランスを排除することができるほどに長い、並びにツールモジュール10が緩やかに傾斜したランプ21a、22aの上を摺動することで迅速に補償されるほどに短い進行を提供する。
【0177】
前負荷クリアランスJZは、図12~15に示すように、ツールモジュール10、並びにツールモジュール10によって上向き移動MZ+で駆動される第1及び第2の軸受4、5が第1の保持部材61に衝突し、望ましい前負荷力F_Zの生成が実際に始まる時に、すなわち、係合方向Zに前負荷部材21、22によって及ぼされる推力の下でツールモジュール10、軸受4、5、及び保持部材61によって形成されたスタックの前負荷及び弾性変形が始まる時にゼロになる(JZ=0)ことが有利であり、前負荷クリアランスJZは、前負荷アクチュエータ21、22が第1の保持部材61に対してツールモジュール10及び軸受4、5を押圧するように作用する限り、すなわち、望ましい前負荷力F_Zが維持される限り、特に押出作動中はゼロのままである(図21)。
【0178】
好ましくは、第1の保持部材61は、第1のヘッドモジュール13に剛的に固定される。
【0179】
すなわち、ヘッドモジュール13は、前負荷アクチュエータ21、22の推力の下で保持部材61が係合方向Zに移動することを防止するために第1の保持部材61の固着器として機能し、第1の保持部材61を(少なくとも)係合方向Zに保持することができる。
【0180】
更に、第1の保持部材61は、すなわち、好ましくは、第1のヘッドモジュール13を結合方向Xに移動するのに使用される第1のキャリッジ30に装着されるので、第1のキャリッジ30は、第1のヘッドモジュール13の結合方向Xへの前方移動FM_13及び後方移動BM_13では第1の保持部材61を第1のヘッドモジュール13と共に駆動する。
【0181】
より好ましくは、第1の保持部材61は、第1のヘッドモジュール13上で少なくとも係合方向での固定された位置、より好ましくは係合方向Zと結合方向Xの両方での固定された位置、又はより好ましくは第1のヘッドモジュール13の第1の接続面13Aに対して空間内の3つの主方向X、Y、Z全てで固定された位置を占めている。
【0182】
すなわち、設備1を閉鎖するシーケンス中の第1の保持部材61の作動は、特に予想可能、精密、かつ再現性のあるものになる。
【0183】
任意的に、第1の保持部材61は、保持部材61の剛性及びロバスト性を保証するために第1の接続面13Aを形成する第1のヘッドモジュール13の部分とワンピースに形成することができる。
【0184】
これに代えて、保持部材61は、第1の接続面13aに対して不動化されるように第1のヘッドモジュール13に例えばネジ止めで取り付けられる追加部品によって形成することができる。
【0185】
有利なことに、第1の保持部材61は、それ自体、第1のヘッドモジュール13により、係合方向Zへのいずれの移動に対しても第1のキャリッジ30に対して係合方向Zの不変の位置に対して、より具体的には前負荷アクチュエータ21、22が係合方向Zに占める位置に対して不変の位置に保持されるので、前負荷アクチュエータ21、22のツールモジュール10に対する係合で前負荷力F_Zを発生させる作用は、結果として係合方向Zにツールモジュール10と第1及び第2の軸受4、5とを同じヘッドモジュール13、より具体的には同じキャリッジ30によって支持される2つの顎部間の万力グリップで締結することに対応し、すなわち、第1の顎部は、係合方向Zに固定された顎部を備え、この場合は第1の保持部材61によって形成され、第2の顎部は、この場合は可動顎部を備え、保持部材61と実質的に垂直に位置付けられた前負荷アクチュエータ21、22のランプ21a、22aによって形成される万力グリップで締結することに対応する。
【0186】
すなわち、閉鎖及び押出作動に必要である時間にわたって、少なくとも係合方向Zに第1のヘッドモジュール13を使用して(より好ましくは第1及び第2のヘッドモジュール13、23を使用して)ツールモジュール10を軸受4、5に剛的に固定することが一時的に可能であることになる。
【0187】
第1の保持部材61は、係合段階(s1)中に第1の軸受4が係合方向Zに取る経路上に配置することができる肩部のようなあらゆる適切な形態を取ることができる。
【0188】
好ましくは、第1の保持部材61は、フック、好ましくはC字形を形成する。
【0189】
好ましくは、このフックの凹面開口部は、サジタル面PSに向けられ、結合方向Xに軸受4、5に面する。
【0190】
特に好ましくは、第1の保持部材61は、第1のヘッドモジュール13が結合方向Xにその完全開放位置P13_1(図1及び2)からその中間位置P13_2(図5、6及び9)に進む時に、第1の軸受4の経路上に(すなわち、上向き移動MZ+を行う時にこの軸受が取る経路上に)配置され、次に、第1のヘッドモジュール13がその中間位置P13_2からその接触位置P13_3(図16)に進む時及び特に押出作動中に(図21)、第1のヘッドモジュール13が接触位置P13_3に留まる限り、第1の軸受4の経路上に留まる。
【0191】
逆に、第1の保持部材61は、第1のヘッドモジュール13がその中間位置P13_2から後退するためにサジタル面PSから遠ざかる時に、特に第1のヘッドモジュール13が完全開放位置P13_1にあるか又は完全開放位置に戻る時に(図1、2、23)、第1の軸受4の経路から係合解除するように配置されることが好ましい。
【0192】
すなわち、有利なことに、第1の保持部材61が第1のヘッドモジュール13に、より具体的には第1のキャリッジ30に担持されるという事実により、第1のヘッドモジュール13の結合方向Xへの移動の関数として保持部材61の位置決めと第1のヘッドモジュール13の位置決めとを同時に制御することが可能になる。
【0193】
このようにして、保持部材61を第1の軸受4の経路上に及び同様に保持部材61を第2の軸受5の経路上に位置決めし、有用な場合にのみ、軸受4、5に対して阻止位置に位置決めし、逆に、設備が開放構成にある場合に、軸受4、5及びローラー3への完全に妨げのないアクセスを提供することが可能である。
【0194】
勿論、無条件に、第1の保持部材61は、第1のヘッドモジュール23ではなく、第2のヘッドモジュール23に担持することができると考えられる。
【0195】
しかし、好ましくは、第1の保持部材61は、第1のヘッドモジュール13に剛的に固定され、一方で第2のヘッドモジュール23は、それ自体、第2のヘッドモジュール23に剛的に固定された第2の保持部材66を有することになる。
【0196】
第1の保持部材61に対して上述したものと同様に、第2の保持部材66は、第2のキャリッジ40に固定され、より具体的には、第2のヘッドモジュール23の第2の接続面23Aに対して少なくとも係合方向Zに、好ましくは係合方向Zと結合方向Xの両方で又は更に3つの主方向X、Y、Z全てで固定位置にある。
【0197】
同様に、第2の保持部材66は、好ましくは、第1の軸受4に係合するC字形フックの形態を取り、より具体的には、第1の軸受4と第2の軸受5との両方に対して前頭面PFの両側で係合可能なダブルフックの形態を取る。第1の保持部材61と同様に、第2の保持部材66と対応する軸受4、5との間に上述したものと類似の方法で前負荷クリアランスJZを設けて使用することになる。
【0198】
すなわち、第1の保持部材61及び第2の保持部材66は、係合方向Zを含有するサジタル面PSの一方の側で第1の軸受4をそれぞれ保持するように相互作用することが有利であり、同じことが第2の軸受5にも当て嵌まる。サジタル面PSの両側に配分されて実質的に均衡の取れた軸受4、5のそのような対称的な保持は、特にロバストで安定する。
【0199】
より具体的には、基準平面、この場合は係合方向Zに垂直な水平面に投影された前頭面PF及びサジタル面PSで区切られた4つの象限の各々には、すなわち、保持部材61、62及び対応する軸受部4、5が存在する。それにより、ツールモジュール10に対する軸受4、5及びローラー3(及びその逆)の優れた着座が提供される。
【0200】
勿論、保持部材61、66及びヘッドモジュール13、23は、十分に剛性のある材料、例えば、金属合金、より好ましくはスチールで製造されることになる。
【0201】
好ましくは、第1の軸受4はベース67を備える。
【0202】
ベース67は、好ましくは、係合方向Zに対して実質的に垂直に延び、各々がサジタル面PSに関して異なる側にある2つの分枝を形成することができる。
【0203】
第1の軸受4がベース67を備え、第1のヘッドモジュール13が好ましくはフックの形態の第1の保持部材を備え、一方で第2のヘッドモジュール23が好ましくはフックの形態の第2の保持部材66を備える場合に、第1及び第2の保持部材61、66は、特に図6及び8に見られるように、ツールモジュール10が第1の軸受4に及ぼす前負荷力F_Zに対して第1の軸受を係合方向Zに保持して阻止するように第1の軸受4のベース67に対向する位置を占めるように配置されることが好ましい。
【0204】
同様に、第2の軸受5は、好ましくはベース68を備えることになる。
【0205】
すなわち、好ましくは、保持部材61、66を形成するフックは、第1及び第2のヘッドモジュール13、23がコア場所60から離れて完全開放位置P13_1に移動する時に、この各軸受4、5から、より具体的には、軸受4、5のベース67、68から係合解除され、ヘッドモジュール13、23が結合方向Xへコア場所60に向けて移動してその中間位置P13_2に達する時にベース67、68の上に近づいてそれらを捕らえる。
【0206】
すなわち、前負荷クリアランスJZは、係合方向Zでは、前負荷アクチュエータ21、22が作用し始める前に、保持部材61、66を形成する各フックの分枝(この場合は上側分枝)をこのフックが捕らえるベース67、68の対応面(この場合は上面)から分離する距離に対応する。
【0207】
好ましくはかつ特に係合方向Zが垂直又は実質的に垂直である場合に、前負荷フェーズ(s1_2)は、ツールモジュール10で第1の軸受4を持ち上げ、重力に逆らって第1の軸受を第1の保持部材61に押圧した状態に保つことによって行われる。
【0208】
すなわち、前負荷フェーズ(s1_2)中に、第1の軸受4は、前負荷アクチュエータによって持ち上げられ、このアクチュエータは、第1の軸受4、より具体的には、そのベース67をそれが開放構成時に載っている支持体から離れて軸受4、より具体的には、ベース67の上面が第1の保持部材61に及び第2の保持部材66に対して、この場合は第1及び第2の保持部材61、66を形成するフックの上側分枝の各々の下面に対して当接するまで上昇させる。
【0209】
有利なことに、そのような垂直作動は、ローラー3及び軸受4、5の固有重量を利用して上向き移動MZ+中の可動アセンブリの安定した着座を保証し、これが特にローラー3の傾き、ジャミング、又はジャーキングを防止すること、及びツールモジュール10と軸受4、5の間のクリアランスを排除しやすくすることを可能にし、それは、ローラー3及び軸受4、5の重量が、前負荷アクチュエータ21、22から加えられてツールモジュール10を通して伝達される推力に対抗してベース67、68にわたって分配されるからである。
【0210】
当然ながら、前負荷アクチュエータ21、22によって生じる垂直推力は、ローラー3、軸受4、5及びツールモジュール10の総重量をオフセットするだけでなく、更に、ツールモジュール10に加わる実際にローラー3及び軸受4、5だけの重量を遥かに超える前負荷力F_Zに達するほどでなければならない。一例として、ローラー3及び軸受4、5から構成されるアセンブリの重量は、約5トンとすることができ、一方で仮定される前負荷F_Zは、好ましくは、約60トンとすることができる。
【0211】
更に、そのような垂直作動は、設備1が開放構成に戻る場合に、ローラー3及び軸受4、5の戻り、ここでは再下降を重力の単純な影響の下で自動的に単純化する。この受動的な戻りは、特にエネルギの節約を可能にする。
【0212】
この場合も、同じことが第2の軸受5に当て嵌まり、この軸受5は、重力に逆らって持ち上げられ、保持部材61、66に押圧されることが好ましい。
【0213】
係合段階(s1)中に、ツールモジュール10を第1の軸受4に対して係合方向Zへ押圧する前負荷力F_Zは、上述のように、少なくとも1つの前負荷アクチュエータ21、22によって発生することが好ましく、この少なくとも1つの前負荷アクチュエータ21、22は、このためにツールモジュール10に設けられた「把持領域」70と呼ばれる少なくとも1つの領域でツールモジュールに係合する。
【0214】
好ましくは、特に設備1のより高いコンパクト性とより良いロバスト性に関して、把持領域70は、ツールモジュール10の基部、すなわち、ローラー3及びダイ11の端面11Aとは係合方向Zの対向端に位置付けられたツールモジュール10の面、この場合は下面、より具体的には、前負荷アクチュエータ21、22のランプ21A、22Aと適合する形状を有するこの基部の傾斜部分によって形成される。
【0215】
締結段階(s2)中に、第1及び第2のヘッドモジュール13、23は、上述のように、ツールモジュール10の「受け入れ面」10A、10Bと呼ばれる部分に締結力F_Xを及ぼすようにツールモジュール10に対する当接状態にある。
【0216】
それ自体で発明を構成する場合がある本発明の好ましい特徴により、図16に見られるように、第1及び第2のヘッドモジュール13、23が当接するツールモジュール10の「受け入れ面」10A、10Bと呼ばれる各部分は、少なくとも1つの把持領域70とローラー3の間にある中間領域71に位置しており、従って、少なくとも1つの前負荷アクチュエータ21、22によって押圧される少なくとも1つの把持領域70よりも空隙12に近い。
【0217】
すなわち、第1及び第2のヘッドモジュール13、23は、その締結力F_Xを空隙12に可能な限り近い位置で作用し、それにより、押出作動の全体を通してその係合構成、より一般的には閉鎖構成でのツールモジュール10の保持の安定性及び剛性を最適化する。
【0218】
具体的には、そのような配置により、空隙12内で優勢な押出材料の圧力の影響下でのツールモジュールの後退又はツールモジュール10の他の望ましくない動きに対抗する力の伝達の連鎖が可能な限り短くなる。
【0219】
好ましくは、ツールモジュール10がコア場所60にあり、第1及び第2の軸受5のドッキングストップ18と接触している時に、ツールモジュール10の各受け入れ面10A、10Bの面積の50%超、より好ましくは各受け入れ面10A、10Bの面積の全体は、中間領域71に位置付けられ、すなわち、前負荷アクチュエータ21、22と相互作用する1又は複数の把持領域70から出てローラー3から最も遠い把持領域70よりも又は更に必要に応じてローラーに最も近い把持領域70よりも係合方向Zで空隙12及びローラー3に近い。
【0220】
すなわち、ヘッドモジュール13、23が締結力F_Xを結合方向Xへツールモジュールに伝達する接合面のほとんど又は更に全ては、係合方向Zでローラー3及び空隙12の近くにあり、従って、この場合は把持領域70よりも高い高さにあり(依然として中心軸線Y3の高さよりは低いが)、結果として、把持領域は、この接合面よりもローラー及び空隙から遠く、従って、この場合は、受け入れ面10A、10B及び対応する接続面13A、23Aの高さよりも低い高さである。
【0221】
同じく、第1及び第2のヘッドモジュール13、23の各々の接続面13A、23A、並びに好ましくはツールモジュールの対応する受け入れ面10A、10Bは、係合方向のある領域、この場合はある高さ範囲を占めることが好ましく、この領域が実質的に又は更に厳密に同一であり、そのために締結中に第1及び第2の接続面13A、23Aが係合方向Zに重なり、結果として、主としてかつ好ましくは限定的に圧力応力を備える締結力F_Xでツールモジュール10に応力を掛けるということに注意されたい。
【0222】
それにより、有利なことに、締結力F_Xが加えられた時に有害な剪断応力を生じる剪断力がツールモジュール10に発生することが回避される。
【0223】
同様に、第1及び第2のヘッドモジュール13、23は、好ましくは、第3の主方向Yで重なるように、より一般的にそれらの共通の結合方向Xに垂直な平面への投影では及び従ってこの場合は、例えば、サジタル面PSへの正射影で厳密に重なるように配置されるので、第1及び第2のヘッドモジュール13、23が締結力F_Xを印加する時にツールモジュール10に応力を掛け、剪断もたらさない。
【0224】
ここで本発明による閉鎖シーケンスの好ましい例を図に示す設備1を参照して以下に説明する。
【0225】
始めに、図1及び2に示すように、設備1は開放構成にあり、第1及び第2のヘッドモジュール13、23は、結合方向Xにコア場所60から離れてサジタル面PSの両側でそれらの完全開放位置P13_1、P23_1にあり、ツールモジュール10は、コア場所60の外側にローラー3及びドッキングストップ18から距離を置いた係合解除構成にある。
【0226】
最初に、結合デバイス29により、好ましくは、結合方向Xへ第1のレール31で案内されて第1のヘッドモジュール13を担持する第1のキャリッジ30と、結合方向Xへ第2のレール41によって案内されて第2のヘッドモジュール23を担持する第2のキャリッジ40とを使用して、その第1の保持部材61を担持する第1のヘッドモジュール13と、その第2の保持部材66を担持する第2のヘッドモジュール23とは、図5及び6に示すように互いに向けて移動して「事前位置決め構成」と呼ばれる構成に入る。
【0227】
この目的のために、キャリッジ30、40及び従って第1及び第2のヘッドモジュール13、23は、図5及び6に示すように、事前位置決め構成に対応するそれらの中間位置P13_2、P23_2に達するまでコア場所60に向けて収束する前方移動FM_13、FM_23を通して実質的に互いにミラーリングしながらサジタル面PSに向けて移動する。
【0228】
この事前位置決め構成では、第1及び第2のヘッドモジュール13、23は、それらの間にツールモジュール10のための通路を定める。
【0229】
この通路は、ツールモジュール10が第1及び第2のヘッドモジュール13、23の間を通過することにより、より具体的には、その接続面13a、23aの間を通過することにより、コア場所60に到達し、軸受4、5と接触することが可能になるように設計される。この点に関してかつ図6及び13に見られるように、第1及び第2のヘッドモジュール13、23は、それらの中間位置P13_2、P23_2にある時に、それらの接続面13A、23Aと、ツールモジュールの対応する受け入れ面10A、10Bのために(係合方向Zに)設けられる経路との間に「通過クリアランス」JXと呼ばれる結合方向Xの最小距離を提供する。
【0230】
幾何学的には、この通過クリアランスJXは、結合方向Xに測定される距離に対応することが好ましく、従って、ヘッドモジュール13、23に属する接続面13A、23Aを接続面13A、23Aに平行であってそれらに最も近いコア場所60の対応する仮想面から分離する。
【0231】
好ましくは、通過クリアランスJXは、0.5mm~50mmである。
【0232】
更に、この事前位置決め構成では、第1及び第2の保持部材61、66は、「前負荷クリアランス」JZと呼ばれるベース67から係合方向Zに非ゼロの距離で第1の軸受4のベース67と対向する位置を占め、この前負荷クリアランスは、上述のように0.1mm~1mmであることが好ましい。従って、第1及び第2の保持部材61、66は、係合方向Zの第1の軸受4の経路に、この場合は上方経路に障害物を形成する。
【0233】
同様に、第1及び第2の保持部材61、66は、第2の軸受5のベース68によって係合方向Zに取られることを意図した経路上の位置を占める。
【0234】
この場合に、より具体的には、保持部材61、66を形成するフックの上側分枝は、保持部材61、66がそれぞれ剛的に固定されているヘッドモジュール13、23と同じ前方移動FM_13、FM_23でサジタル面PSに向けて運ばれ、ベース67、68を少なくとも部分的に覆うように、各ベース67、68の分枝の上に、すなわち、分枝の垂直方向に配置されるようになっている。
【0235】
係合デバイス19は、その自体に関して、第1の軸受4に剛的に固定されたドッキングストップ18とその後に接触するまで(及びそれぞれこのツールモジュールが第2の軸受5に剛的に固定されたドッキングストップ18と同時に接触するまで)ツールモジュール10を係合方向Zに好ましくはリフト20を使用してこの場合は上方垂直移動MZ+の並進で第1及び第2のヘッドモジュール13、23によって境界が定められた通路を通って移動するように設計される。
【0236】
この接近フェーズ(s1_1)は、特に図9及び10に示している。
【0237】
係合デバイス19はまた、その後に、係合方向Zを横断する方向にツールモジュール10に対して当接係合するランプ21A、22Aを有する少なくとも1つの前負荷アクチュエータ21、22を好ましくは使用してツールモジュール10と共にこの同じ係合方向Zに駆動することにより、第1の軸受4のベース67が第1及び第2の保持部材61、66に対する当接状態になるまでツールモジュール10の移動を継続し、それにより、前負荷クリアランスを排除し(JZ=0)、従って、図13に示すように前負荷力F_Zを受ける係合構成にツールモジュール10を配置するように設計される。
【0238】
前負荷アクチュエータ21、22を保持部材61、66から係合方向に分離する距離は、有利なことに短く、特に厳密にポスト64、65の高さよりも小さいことに注意されたい。すなわち、前負荷力F_Zの発生は、この要素の弾性変形、特に前負荷の影響下でのローラー3の移動をもたらすが、この変形及び従ってローラー3の移動は、前負荷力ループがポスト64、65を通過したと仮定してこのポストの全高にわたって生じたと考えられるものよりも遥かに少ない。従って、設備1のレイアウト及び従ってその機能性を妨げることなく、押出材料が空隙12に及ぼす圧力から生じる力の強度よりも絶対値で大きい非常に高い強度の前負荷力F_Zを印加することが可能である。
【0239】
この前負荷フェーズ(s1_2)中に、案内クリアランスJX、すなわち、この場合はツールモジュール10とヘッドモジュール13、23の間の横方向クリアランスが残り、第1及び第2のヘッドモジュール13、23の第1及び第2の接続面13A、23Aは、有利なことに、ツールモジュール10をヘッドモジュール13、23の間で接続面13A、23Aと平行に係合方向Zへ並進案内することを支援する。
【0240】
結合デバイス29はまた、その後に第1及び第2のヘッドモジュール13、23をツールモジュール10に対して結合方向Xに互いに近づけ、図16に示すように、第1及び第2のヘッドモジュール13、23を閉鎖構成に配置することができるように設計される。
【0241】
この締結段階(s2)中に、ヘッドモジュール13、23の前方移動FM_13、FM_23は、最初に通過クリアランスを排除して(JX=0)、ヘッドモジュール13、23の接続面13A、23Aをツールモジュールの受け入れ面10A、10Bと接触させ、すなわち、ヘッドモジュール13、23をそれぞれの接触位置P13_3、P23_3に配置し、次に、ツールモジュール10に対するヘッドモジュール13、23の圧縮によって望ましい締結力F_Xを生成するためにサジタル面PSに向けて結合方向Xに再開され、従って、完了する。
【0242】
ツールモジュール10は、すなわち、コア場所60に固くロックされ、係合方向Zに運ばれ、ローラーの中心軸線Y3に向けてかつ空隙12に向けて誘導される前負荷力F_Zにより、軸受4、5に対して圧縮状態にプレストレスが掛けられる。有利なことに、横断方向結合方向Xによって運ばれる締結力F_Xの印加は、ツールモジュールが係合方向Zへ自然に戻るのを防止し、従って前負荷力F_Zが緩和されるのを防止する。
【0243】
有利なことに、ヘッドモジュール13、23によるツールモジュール10のロッキングは、空隙12の可能な限り近くでほぼこの空隙の高さで始まり、最大でもツールモジュール10の高さにわたって及び従って比較的短い高さにわたって分配される。従って、ツールモジュール10をローラーの受け入れ面3Aに接続してヘッドモジュール13、23、保持部材61、66、次に軸受4、5及びローラー3を通過し、かつローラーの受け入れ面3Aをツールモジュール10から分離する空隙8を通って閉じる力のループは特に短い。結果として、空隙12は特に安定であり、押出材料の圧力によって発生する応力に対して感度が低く、特にほとんど変形可能性を持たない。
【0244】
好ましくは、ヘッドモジュール13、23は、第1及び第2の自己推進式顎部51、52によって互いに移動されて締結され、その結合ロッド54は、第1のヘッドモジュール13の横側面と第2のヘッドモジュール23の横側面とに同時にロッキング方向Yに伝えられる牽引力を顎部51、52の各々が作用することができるようにするために、ヘッドモジュール13、23に設けられた固着点55に引っ掛けて図26A、26B及び26Cに示すように結合方向Xを横断するロッキング方向Yに顎部51、52を互いに向けて移動し、その結果、ランプ56に起因して結合方向Xに伝えられる圧縮力をヘッドモジュール13、23に対して発生させるようにする。
【0245】
より好ましくは、最初にヘッドモジュール13、23をツールモジュール10と接触させて、もはや通過クリアランスJXがないようにするのはキャリッジ30、40であり、そのために顎部51、52は、次に、ツールモジュール10に対するヘッドモジュール13、23の弾性圧縮によって締結応力F_Xを生成するために既にツールモジュール10と接触しているヘッドモジュール13、23に作用するだけである。
【0246】
第1及び第2のヘッドモジュール13、23がその中間位置P13_2、P23_2からその接触位置P13_3、P23_3に向う場合に、第1のヘッドモジュール13及び第2のヘッドモジュール23にそれぞれ属する保持部材61、66は、有利なことに、第1の軸受4及び第2の軸受5とそれぞれ接触したままでこのヘッドモジュール13、23と共に結合方向Xにこの場合はベース67の上面を摺動することで移動し、従って、前負荷力F_Zの緩和を生じないということに注意されたい。
【0247】
この目的のために、この保持部材61、66を形成する各フックの上側分枝の下面と、このフックが係合するベース67の上面とは、好ましくは結合方向Xと平行であり、好ましくは平坦で、この場合は水平である。
【0248】
好ましくは、閉鎖シーケンスの段階、具体的には、事前位置決め(s1)、係合(接近(s1_1)、次に前負荷(s1_2)のフェーズを含む)、次に締結(s2)段階の連続は、適切な制御ユニット、好ましくは電子制御ユニットを使用して自動的に実行されて順序付けられることになる。
【0249】
更に、設備1は、第1及び第2のヘッドモジュール13、23とは異なる少なくとも1つの横方向安定化部材72を備えることが好ましく、例えば、第1の係合方向Zと第2の結合方向Xとを横断する好ましくはここではローラーの中心軸線Y3と平行な第3の主方向Yに対応する第3の方向に移動可能に装着された楔72を備える。
【0250】
この横方向安定化部材72は、閉鎖構成では、第軸受4のベース67と第1及び第2のヘッドモジュール13、23のうちの少なくとも一方との間の力により、好ましくは図17、18及び19に示すように、第1及び第2の保持部材61、66のうちの少なくとも一方のキャビティ内で係合するように配置され、同じくツールモジュール10を締結する第1及び第2のヘッドモジュール13、23に対して係合方向Zを横断する結合方向Xに第1の軸受を押圧するようになっている。
【0251】
有利なことに、そのような横方向安定化部材72により、フレーム32に対する第1の軸受4及び従ってローラーの中心軸線Y3の定位置保持を補強することが可能になるが、この定位置での保持は、前負荷力F_Zの影響下での保持部材61に対する軸受4の摩擦により、大部分は又は更に実際には完全に既に保証されている。
【0252】
具体的には、横方向安定化部材72は、結合方向Xに滑る危険性のない固定接続を一時的に閉鎖及び押出作動の持続時間にわたって第1の軸受4とフレーム32の間に生成することを可能にし、この接続は、横方向安定化部材72を通り、次に、このヘッドモジュール13及び対応するキャリッジ30を通った後で、一方でレール31を通してかつ他方でレール31にキャリッジ30の位置を固定するシリンダ33を通してフレーム32に到達する。すなわち、第1の軸受4は、結合方向Xに剛的に不動化され、更にプレストレスが掛けられる。
【0253】
有利なことに、横方向安定化部材72によって形成される接続は、第1のポスト64及び第1のスライダー62によって形成される接続とは更に異なっており、そのために横方向安定化部材72は、第1のポスト64及び第1のスライダー62に対してオフセットさた支持を提供し、従って、このオフセットされた支持は、このアセンブリの一体性を補強し、特にポスト64を結合方向Xに向けて撓ませる又は傾けることでポスト64を係合方向Zから逸脱させる傾向を有する第1のポスト64のあらゆる撓み及び前頭面PFでのあらゆる傾きを防止する。
【0254】
好ましくは、設備1は、第1の保持部材61と、サジタル面PSに関して第1のヘッドモジュール13と同じ側に位置付けられた第1の軸受4のベースの分枝との間に挿入することを意図した少なくとも1つの第1の横方向安定化部材72と、第2の保持部材66と、サジタル面PSの反対側、すなわち、第2のヘッドモジュール23と同じ側に位置付けられた第1の軸受4のベース67の他方の分枝との間に挿入することを意図した第2の横方向安定化部材73とを備えることになる。
【0255】
当然ながら、図18、19、及び20に見られるように、第2の軸受5に作用して第1の保持部材61及び第2の保持部材66に対してそれを安定させるために、第3の横方向安定化部材74及び第4の横方向安定化部材75を同様に設けることができる。
【0256】
横方向安定化部材72、73、74、75の実施は、閉鎖シーケンスの最後の段階を構成することが好ましい。
【0257】
閉鎖シーケンスが完了した状態で、ツールモジュール10は、ローラー3に対して阻止されて応力が掛けられ、押出器14、24からチャネル17を通して空隙12まで完全に制御された固定寸法を有する密封押出回路を形成するようになる。
【0258】
その後に、図21及び22に示すように押出作動を進めることができる。
【0259】
輪郭付き要素の1又は複数の構成材料、好ましくはゴムベースの化合物は、このようにして押出器14、24によって混練され、加熱され、圧力下でチャネル17を通してダイ11及び空隙12まで押し込まれ、それにより、構成材料が配置されて輪郭付き要素2に成形され、輪郭付き要素が生成されて空隙12から現れる時にローラー3の回転で搬送される。
【0260】
押出作動が完了した状態で、特に、定位置のツールモジュール10を別のツールモジュールと交換することが望ましい場合に、設備1は、以下の開放シーケンスに従って開放される。
【0261】
最初に、第1及び第2のヘッドモジュール13、23を互いから遠ざけるために、好ましくは、ヘッドモジュール13、23をそれらの接触位置P13_3、P23_3からそれらの完全開放位置P13_1、P13_3まで進ませ、及び従ってそれらの接続面13A、23Aをツールモジュール10の受け入れ面10A、10Bから切り離すことにより、キャリッジ30、40を後方移動BM_13、BM_23で結合方向Xに戻す(図23)。そうすることにより、軸受4、5のベース67、68も、保持部材61、66の把持力から解除される。好ましくは、キャリッジ30、40のこの後方移動は、前負荷アクチュエータ21、22をツールモジュール10から係合解除させ、従ってリフト20のための経路を保証するためにも使用される。
【0262】
ツールモジュール10は、次に、係合方向Zの離脱移動MZ-、この場合は垂直下向き移動MZ-をリフト20に実行させることにより、ローラー3から取り外される(図24)。
【0263】
最後に、前負荷アクチュエータ21、22は、それぞれのヘッドモジュール13、23内に後退させることにより、この場合は結合方向Xに運ばれる差動後方移動BM_21、BM_22を使用して引き出される(図25)。
【0264】
この点に関して、代替案として、ツールモジュール10に対するこのヘッドモジュールの把持力を緩める前に、前負荷アクチュエータ21、22は、ヘッドモジュール13、23の中に後退させることができ、従って、閉鎖シーケンス中に実施された前負荷及び締結作動の全く逆の順序で進行することに注意されたい。
【0265】
従って、前負荷アクチュエータ21、22を係合解除させるための操作は、ツールモジュール10を係合方向Zに持ち上げて押圧するために前負荷アクチュエータ21、22をツールモジュール10の下に入り込ませる力をかなり必要とした係合作動とは異なり、ほとんど抵抗を示さないので、この場合に、同じ後方移動BM_13、BM_23を使用して及び従って同時に、ヘッドモジュール13、23と前負荷アクチュエータ21、22の両方を係合解除させてツールモジュール10からそれらを遠ざけるようにすることが可能である。
【0266】
当然ながら、本発明は、上述の代替案だけに決して限定されず、当業者は、特に、上述の特徴を分離する又は自由に組み合わせる、又はそれらを均等物で置換することができると考えられる。
【符号の説明】
【0267】
1 押出設備
3 ローラー
4 第1の軸受
10 ツールモジュール/ツールブロック
11 ダイ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26A
図26B
図26C
図27
【国際調査報告】