(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-10
(54)【発明の名称】自己免疫疾患および炎症性疾患を治療するためのIL-2ムテイン
(51)【国際特許分類】
C12N 15/26 20060101AFI20231227BHJP
C07K 14/55 20060101ALI20231227BHJP
C12N 15/63 20060101ALI20231227BHJP
C12N 1/15 20060101ALI20231227BHJP
C12N 1/19 20060101ALI20231227BHJP
C12N 1/21 20060101ALI20231227BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20231227BHJP
C12P 21/02 20060101ALI20231227BHJP
A61K 38/20 20060101ALI20231227BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20231227BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20231227BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20231227BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20231227BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20231227BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20231227BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20231227BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20231227BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20231227BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20231227BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20231227BHJP
A61P 17/14 20060101ALI20231227BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20231227BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
C12N15/26
C07K14/55 ZNA
C12N15/63 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12P21/02 C
A61K38/20
A61P43/00 111
A61P37/02
A61P19/02
A61P29/00 101
A61P1/04
A61P17/06
A61P25/00
A61P13/12
A61P3/10
A61P27/02
A61P17/00
A61P17/14
A61P37/06
A61P1/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023538101
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(85)【翻訳文提出日】2023-08-14
(86)【国際出願番号】 US2021064476
(87)【国際公開番号】W WO2022140312
(87)【国際公開日】2022-06-30
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522242018
【氏名又は名称】メルク・シャープ・アンド・ドーム・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】アルベス,スティーブン・イー.
(72)【発明者】
【氏名】アザディ,グレア
(72)【発明者】
【氏名】ボーモント,マリベル
(72)【発明者】
【氏名】ベンソ,リア
(72)【発明者】
【氏名】チェン,アラン・シー.
(72)【発明者】
【氏名】ゲオルギエフ,ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ホール,ブライアン・イー.
(72)【発明者】
【氏名】フアン,ベロニカ・エム.
(72)【発明者】
【氏名】ムーア,レニー
(72)【発明者】
【氏名】スリラマン,ヴェンカタラマン
(72)【発明者】
【氏名】チャンフーバー,ジエ
【テーマコード(参考)】
4B064
4B065
4C084
4H045
【Fターム(参考)】
4B064AG05
4B064CA10
4B064CA19
4B064CE12
4B064DA01
4B065AA90X
4B065AA90Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA24
4B065CA44
4C084AA02
4C084AA07
4C084BA01
4C084BA21
4C084DA14
4C084NA14
4C084ZA01
4C084ZA33
4C084ZA68
4C084ZA75
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4C084ZA96
4C084ZB07
4C084ZB08
4C084ZB15
4C084ZC35
4C084ZC41
4H045AA10
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA10
4H045CA40
4H045DA04
4H045EA20
4H045FA74
(57)【要約】
IL-2受容体サブユニットには結合するがIL-2受容体サブユニットに対しては測定可能な結合を示さないIL-2ムテインを本明細書において提供する。そのようなIL-2ムテインを含む組成物、キット、方法および使用も提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号1または2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含むIL-2ムテインであって、ここで、配列番号1または2の19位のDがNで置換されており、配列番号1または2の33位のPがRで置換されており、ここで、該ポリペプチドが、所望により、配列番号1または2に対する1以上の追加的なアミノ酸置換を含んでいてもよい、前記IL-2ムテイン。
【請求項2】
配列番号1または2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含むIL-2ムテインであって、ここで、配列番号1または2の19位のDがNで置換されており、配列番号1または2の67位のEがSで置換されており、ここで、該ポリペプチドが、所望により、配列番号1または2に対する1以上の追加的なアミノ酸置換を含んでいてもよい、前記IL-2ムテイン。
【請求項3】
第1ポリペプチドが配列番号1または2の67位のEからSへの置換を更に含む、請求項1記載のIL-2ムテイン。
【請求項4】
第1ポリペプチドが配列番号1または2の68位のVからAへの置換、70位のNからRへの置換、または73位のQからPへの置換を含む、請求項1~3のいずれか1項記載のIL-2ムテイン。
【請求項5】
第1ポリペプチドが、以下の3つの置換、すなわち、配列番号1または2の68位のVからAへの置換、70位のNからRへの置換、または73位のQからPへの置換のうちの任意の2つを更に含む、請求項1~3のいずれか1項記載のIL-2ムテイン。
【請求項6】
第1ポリペプチドが配列番号1または2の68位のVからAへの置換、70位のNからRへの置換、および73位のQからPへの置換を更に含む、請求項1~3のいずれか1項記載のIL-2ムテイン。
【請求項7】
配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含むIL-2ムテイン。
【請求項8】
第1ポリペプチドが、配列番号13、14または15に記載されているアミノ酸配列を更に含む、請求項1~7のいずれか1項記載のIL-2ムテイン。
【請求項9】
第1ポリペプチドが、配列番号16に記載されているリンカーを更に含む、請求項8記載のIL-2ムテイン。
【請求項10】
第2ポリペプチドを更に含み、
(1)第1ポリペプチドが、配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドが、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含み、または
(2)第1ポリペプチドが、配列番号15に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドが、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む、請求項8または9記載のIL-2ムテイン。
【請求項11】
第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドを含み、
第1ポリペプチドが、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドが、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む、
IL-2ムテイン。
【請求項12】
第1ポリペプチドが、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドが、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む、請求項11記載のIL-2ムテイン。
【請求項13】
第1ポリペプチドが、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドが、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む、請求項11記載のIL-2ムテイン。
【請求項14】
第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドを含み、
第1ポリペプチドが、配列番号29、30、31、32、33、34、35、36、37または38に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドが、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む、
IL-2ムテイン。
【請求項15】
第1ポリペプチドが、配列番号33に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドが、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む、請求項14記載のIL-2ムテイン。
【請求項16】
第1ポリペプチドが、配列番号34に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドが、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む、請求項14記載のIL-2ムテイン。
【請求項17】
第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドを含み、
第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれが、配列番号45、46、47、48、49、50、51、52、53または54に記載されているアミノ酸配列を含む同じアミノ酸配列を含む、
IL-2ムテイン。
【請求項18】
第1ポリペプチドが配列番号45のアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドが、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む、請求項17記載のIL-2ムテイン。
【請求項19】
第1ポリペプチドが配列番号46のアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドが配列番号46のアミノ酸配列を含む、請求項17記載のIL-2ムテイン。
【請求項20】
請求項1~19のいずれか1項記載のIL-2ムテインと薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
【請求項21】
治療的有効量の請求項1~19のいずれか1項記載のIL-2ムテインまたは請求項20記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるIL-2媒介性疾患の治療方法。
【請求項22】
IL-2媒介性疾患が自己免疫疾患である、請求項21記載の方法。
【請求項23】
IL-2媒介性疾患が関節リウマチ、クローン病、乾癬、乾癬性関節炎、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚エリテマトーデス(CLE)、ループス腎炎、強直性脊椎炎、I型糖尿病、シェーグレン症候群、潰瘍性大腸炎、視神経脊髄炎、セリアック病、強皮症、側頭動脈炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、移植片対宿主病(GVHD)、自己免疫性肝炎、原発性硬化性胆管炎または炎症性ミオパチーである、請求項21記載の方法。
【請求項24】
それを要する対象においてCD8+ T細胞を活性化することなく制御性T細胞を選択的に活性化する方法であって、治療的有効量の請求項1~19のいずれか1項記載のIL-2ムテインまたは請求項20記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、
方法。
【請求項25】
それを要する対象において、IL-2受容体αサブユニットを発現する細胞を活性化することなく、IL-2受容体βサブユニットを発現する細胞を選択的に活性化する方法であって、治療的有効量の請求項1~19のいずれか1項記載のIL-2ムテインまたは請求項20記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、
方法。
【請求項26】
(a)請求項1~19のいずれか1項記載のIL-2ムテインの第1ポリペプチド、
(b)請求項10~19のいずれか1項記載のIL-2ムテインの第2ポリペプチド、または
(c)請求項10~19のいずれか1項記載のIL-2ムテインの第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチド
をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸。
【請求項27】
請求項26記載の単離された核酸を含む発現ベクター。
【請求項28】
請求項26記載の単離された核酸または請求項27記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項29】
IL-2ムテインが発現される条件下、
(a)請求項28記載の宿主細胞を培養すること、
(b)請求項27記載の発現ベクターを発現させること、または
(c)請求項26記載の単離された核酸を発現させること
を含む、IL-2ムテインの製造方法。
【請求項30】
対象におけるIL-2媒介性疾患を治療するための、請求項1~19のいずれか1項記載のIL-2ムテインまたは請求項20記載の医薬組成物の使用。
【請求項31】
対象におけるIL-2媒介性疾患の治療のための、請求項1~19のいずれか1項記載のIL-2ムテインまたは請求項20記載の医薬組成物の使用。
【請求項32】
対象におけるIL-2媒介性疾患を治療するための医薬を製造するための、請求項1~17のいずれか1項記載のIL-2ムテインまたは請求項20記載の医薬組成物の使用。
【請求項33】
IL-2媒介性疾患が自己免疫疾患である、請求項30~32のいずれか1項の使用。
【請求項34】
IL-2媒介性疾患が関節リウマチ、クローン病、乾癬、乾癬性関節炎、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚エリテマトーデス(CLE)、ループス腎炎、強直性脊椎炎、I型糖尿病、シェーグレン症候群、潰瘍性大腸炎、視神経脊髄炎、セリアック病、強皮症、側頭動脈炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、移植片対宿主病(GVHD)、自己免疫性肝炎、原発性硬化性胆管炎または炎症性ミオパチーである、請求項30~32のいずれか1項記載の使用。
【請求項35】
IL-2媒介性疾患がGVHDである、請求項23記載の方法または請求項34記載の使用。
【請求項36】
IL-2媒介性疾患がSLEである、請求項23記載の方法または請求項34記載の使用。
【請求項37】
IL-2媒介性疾患がCLEである、請求項23記載の方法または請求項34記載の使用。
【請求項38】
IL-2媒介性疾患が多発性硬化症である、請求項23記載の方法または請求項34記載の使用。
【請求項39】
IL-2媒介性疾患が潰瘍性大腸炎である、請求項23記載の方法または請求項34記載の使用。
【請求項40】
IL-2媒介性疾患がクローン病である、請求項23記載の方法または請求項34記載の使用。
【請求項41】
請求項18記載のIL-2ムテインと薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
【請求項42】
請求項19記載のIL-2ムテインと薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
【請求項43】
治療的有効量の請求項18記載のIL-2ムテインまたは請求項41記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるIL-2媒介性疾患の治療方法。
【請求項44】
治療的有効量の請求項19記載のIL-2ムテインまたは請求項42記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるIL-2媒介性疾患の治療方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
【0002】
本発明は、IL-2受容体αサブユニットには結合するがIL-2受容体βサブユニットに対しては測定可能な結合を示さないIL-2ムテイン(mutein)に関する。本発明はまた、そのようなIL-2ムテインを含む組成物、キット、方法および使用に関する。
【0003】
関連出願に対する相互参照
【0004】
本出願は2020年12月23日付出願の米国仮特許出願第63/129,712号の利益を主張するものであり、その内容の全体を参照により本明細書に組み入れることとする。
【0005】
電子的に提出される配列表に対する言及
【0006】
本出願の配列表は、ファイル名「25184WOPCT-SEQLIST-21NOV2021.TXT」、2021年11月21日の作成日および132KBのサイズを有するASCII形式の配列表として、EFS-Webを介して電子的に提出される。EFS-Webを介して提出されるこの配列表は本明細書の一部であり、その全体を参照により本明細書に組み入れることとする。
【背景技術】
【0007】
インターロイキン2(IL-2)の生物活性は、以下の2つまたは3つのポリペプチドサブユニットを含む多サブユニットIL-2受容体(IL-2R)複合体によってもたらされる。すなわち、CD25(IL-2R αサブユニット)はIL-2に対するIL-2複合体のアフィニティを増強し、一方、CD122(IL-2R βサブユニット)およびCD132(IL-2R γサブユニット)はシグナル伝達に要求される。二量体IL-2R β/γ複合体および三量体IL-2R α/β/γ複合体は種々の免疫細胞亜型によって異なって発現される。例えば、高アフィニティ三量体IL-2R α/β/γ複合体は制御性T(Treg)細胞によって高レベルで構成的に発現され、CD4+ Tエフェクター細胞によって低レベルで一過性に発現され、一方、中程度のアフィニティの二量体IL-2R β/γ複合体は主にCD8+ T細胞およびナチュラルキラー細胞上で発現される(Stauberら,(2006)PNAS USA 103(8):2788-93;MalekおよびCastro,(2010)Immunity 33(2):153-165;RossおよびCantrell,(2018)Annu Rev Immunol 36:418-433)。したがって、二量体または三量体IL-2R複合体に結合する傾向を有するIL-2ムテインは種々の細胞型を活性化し、それぞれ免疫の活性化または抑制をもたらしうる。免疫媒介性疾患を治療するための、異なる細胞型においてIL-2Rシグナルをより選択的に活性化しうる革新的なIL-2ムテイン、例えば、自己免疫疾患および炎症性疾患の治療のための、IL-2R αサブユニットに選択的に結合する生物学的に最適化されたIL-2ムテインを特定する必要性は未だ満たされていない。
【発明の概要】
【0008】
発明の概括
【0009】
本開示は、IL-2受容体αサブユニットには結合するがIL-2受容体βサブユニットに対しては測定可能な結合を示さないIL-2ムテインを提供する。また、そのようなIL-2ムテインを含む方法または使用、そのようなIL-2ムテインを含む組成物またはキット、そのようなIL-2ムテインをコードするポリヌクレオチド配列を含む単離された核酸およびベクター、そのような単離された核酸またはベクターを含む細胞(例えば、宿主細胞)、ならびにそのようなIL-2ムテインの製造方法も、本明細書において提供する。
【0010】
1つの態様においては、IL-2受容体αサブユニットには結合するがIL-2受容体βサブユニットには直接的に結合しないIL-2ムテインを本明細書において提供する。
【0011】
特定の実施形態においては、配列番号1または2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含むIL-2ムテインを提供し、ここで、配列番号1または2の19位のDはNで置換されており、配列番号1または2の33位のPはRで置換されており、ここで、該ポリペプチドは、所望により、配列番号1または2に対する1以上の追加的なアミノ酸置換を含んでいてもよい。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、ここで、該ポリペプチドは、所望により、配列番号1に対する1以上の追加的なアミノ酸置換を含んでいてもよい。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、ここで、該ポリペプチドは、所望により、配列番号2に対する1以上の追加的なアミノ酸置換を含んでいてもよい。
【0012】
前記のIL-2ムテインの特定の実施形態においては、配列番号1または配列番号2に対する1以上の追加的なアミノ酸置換は、配列番号1または2の67位のEからSへの置換、68位のVからAへの置換、70位のNからRへの置換および73位のQからPへの置換からなる群から選択される。
【0013】
幾つかの実施形態においては、配列番号1または2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含むIL-2ムテインを提供し、ここで、配列番号1または2の19位のDはNで置換されており、配列番号1または2の67位のEはSで置換されており、ここで、該ポリペプチドは、所望により、配列番号1または2に対する1以上の追加的なアミノ酸置換を含んでいてもよい。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、ここで、該ポリペプチドは、所望により、配列番号1に対する1以上の追加的なアミノ酸置換を含んでいてもよい。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、ここで、該ポリペプチドは、所望により、配列番号2に対する1以上の追加的なアミノ酸置換を含んでいてもよい。
【0014】
他の実施形態においては、配列番号1または2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含むIL-2ムテインを提供し、ここで、配列番号1または2の19位のDはNで置換されており、配列番号1または2の33位のPはRで置換されており、配列番号1または2の67位のEはSで置換されており、該ポリペプチドは、所望により、配列番号1または2に対する1以上の追加的なアミノ酸置換を含んでいてもよい。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、該ポリペプチドは、所望により、配列番号1に対する1以上の追加的なアミノ酸置換を含んでいてもよい。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、該ポリペプチドは、所望により、配列番号2に対する1以上の追加的なアミノ酸置換を含んでいてもよい。
【0015】
IL-2ムテインの更に他の実施形態においては、第1ポリペプチドは配列番号1または2の68位のVからAへの置換、70位のNからRへの置換、または73位のQからPへの置換を更に含む。
【0016】
IL-2ムテインの更に他の実施形態においては、第1ポリペプチドは以下の3つの置換のうちの任意の2つを更に含む:配列番号1または2の68位のVからAへの置換、70位のNからRへの置換、または73位のQからPへの置換。
【0017】
IL-2ムテインの更に他の実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号1または2の68位のVからAへの置換、70位のNからRへの置換、および73位のQからPへの置換を更に含む。
【0018】
特定の実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号4に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号5に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号6に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号9に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号10に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号11に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号12に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。
【0019】
IL-2ムテインの幾つかの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号13、14または15に記載されているアミノ酸配列を更に含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列を含む、そして配列番号13に記載されているアミノ酸配列を更に含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列を含む、そして配列番号14に記載されているアミノ酸配列を更に含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列を含む、そして配列番号15に記載されているアミノ酸配列を更に含む第1ポリペプチドを含む。
【0020】
IL-2ムテインの他の実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号16に記載されているリンカーを更に含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号13に記載されているアミノ酸配列と、配列番号16に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号14に記載されているアミノ酸配列と、配列番号16に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号15に記載されているアミノ酸配列と、配列番号16に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。
【0021】
種々の実施形態においては、IL-2ムテインは第2ポリペプチドを更に含む。幾つかの実施形態においては、第1ポリペプチドと第2ポリペプチドとは同じである。他の実施形態においては、第1ポリペプチドと第2ポリペプチドとは同じでない。
【0022】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0023】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0024】
もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0025】
幾つかの実施形態においては、IL-2ムテインは第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドを含み、ここで、第1ポリペプチドは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号19に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。もう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号20に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号21に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号22に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。もう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号25に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号26に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号27に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号28に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。
【0026】
幾つかの実施形態においては、IL-2ムテインは、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドを含み、ここで、第1ポリペプチドは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号19に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。もう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号20に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号21に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号22に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。もう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号25に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号26に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号27に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号28に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。
【0027】
特定の実施形態においては、IL-2ムテインは、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドを含み、ここで、第1ポリペプチドは、配列番号29、30、31、32、33、34、35、36、37または38に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号29に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。もう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号30に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号31に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号32に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号33に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号34に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。もう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号35に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号36に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号37に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号38に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。
【0028】
特定の実施形態においては、IL-2ムテインは第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドを含み、ここで、第1ポリペプチドと第2ポリペプチドとは、同じアミノ酸配列を含む。特定の実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのアミノ酸配列のそれぞれは、配列番号45、46、47、48、49、50、51、52、53または54に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号47に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号48に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号49に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号50に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号51に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号52に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号53に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号54に記載されているアミノ酸配列を含む。
【0029】
もう1つの態様においては、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つと薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物を提供する。
【0030】
更にもう1つの態様においては、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つを対象に投与することを含む、対象におけるIL-2媒介性疾患の治療方法を提供する。
【0031】
特定の実施形態においては、IL-2媒介性疾患は免疫疾患である。他の実施形態においては、IL-2媒介性疾患は自己免疫疾患である。
【0032】
幾つかの実施形態においては、免疫疾患は関節リウマチ、クローン病、乾癬、乾癬性関節炎、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚エリテマトーデス(CLE)、ループス腎炎、強直性脊椎炎、I型糖尿病、シェーグレン症候群、潰瘍性大腸炎、視神経脊髄炎、セリアック病、強皮症、側頭動脈炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、移植片対宿主病(GVHD)、自己免疫性肝炎、原発性硬化性胆管炎または炎症性ミオパチーである。1つの実施形態においては、免疫疾患は関節リウマチである。もう1つの実施形態においては、免疫疾患はクローン病である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は乾癬である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は乾癬性関節炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は多発性硬化症である。1つの実施形態においては、免疫疾患はSLEである。もう1つの実施形態においては、免疫疾患はCLEである。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患はループス腎炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は強直性脊椎炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患はI型糖尿病である。1つの実施形態においては、免疫疾患はシェーグレン症候群である。もう1つの実施形態においては、免疫疾患は潰瘍性大腸炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は視神経脊髄炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患はセリアック病である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は強皮症である。1つの実施形態においては、免疫疾患は側頭動脈炎である。もう1つの実施形態においては、免疫疾患はアトピー性皮膚炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は円形脱毛症である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患はGVHDである。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は自己免疫性肝炎である。1つの実施形態においては、免疫疾患は原発性硬化性胆管炎である。もう1つの実施形態においては、免疫疾患は炎症性ミオパチーである。
【0033】
更にもう1つの態様においては、対象において、CD8+ T細胞を活性化することなく制御性T細胞を選択的に活性化する方法であって、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのうちのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つを、それを要する対象に投与することを含む方法を提供する。
【0034】
更にもう1つの態様においては、対象において、IL-2受容体αサブユニットを発現する細胞を活性化することなく、IL-2受容体βサブユニットを発現する細胞を選択的に活性化する方法であって、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つを、それを要する対象に投与することを含む方法を提供する。
【0035】
1つの態様においては、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインの種々のポリペプチドのいずれか1つをコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸を提供する。1つの実施形態においては、単離された核酸は、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインの種々の第1ポリペプチドのいずれか1つをコードする。もう1つの実施形態においては、単離された核酸は、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインの種々の第2ポリペプチドのいずれか1つをコードする。更にもう1つの実施形態においては、単離された核酸は、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインの種々の第1ポリペプチドおよび種々の第2ポリペプチドのいずれか1つをコードする。
【0036】
もう1つの態様においては、本明細書に記載されている種々の単離された核酸のいずれか1つを含む発現ベクターを提供する。
【0037】
更にもう1つの態様においては、本明細書に記載されている種々の単離された核酸のいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の発現ベクターのいずれか1つを含む宿主細胞を提供する。
【0038】
更にもう1つの態様においては、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つの製造方法を提供する。1つの実施形態においては、該方法は、IL-2ムテインが発現される条件下、本明細書に記載されている種々の宿主細胞のいずれか1つを培養することを含む。もう1つの実施形態においては、該方法は、IL-2ムテインが発現される条件下、本明細書に記載されている種々の発現ベクターのいずれか1つを発現させることを含む。更にもう1つの実施形態においては、該方法は、IL-2ムテインが発現される条件下、本明細書に記載されている種々の単離された核酸のいずれか1つを発現させることを含む。
【0039】
更にもう1つの態様においては、対象におけるIL-2媒介性疾患を治療するための、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つの使用を提供する。
【0040】
1つの態様においては、対象におけるIL-2媒介性疾患の治療のための、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つの使用を提供する。
【0041】
もう1つの態様においては、対象におけるIL-2媒介性疾患を治療するための医薬の製造のための、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つの使用を提供する。
【0042】
本明細書に記載されている種々の使用の幾つかの実施形態においては、IL-2媒介性疾患は免疫疾患である。本明細書に記載されている種々の使用の他の実施形態においては、IL-2媒介性疾患は自己免疫疾患である。
【0043】
本明細書に記載されている種々の使用の特定の実施形態においては、免疫疾患は関節リウマチ、クローン病、乾癬、乾癬性関節炎、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚エリテマトーデス(CLE)、ループス腎炎、強直性脊椎炎、I型糖尿病、シェーグレン症候群、潰瘍性大腸炎、視神経脊髄炎、セリアック病、強皮症、側頭動脈炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、移植片対宿主病(GVHD)、自己免疫性肝炎、原発性硬化性胆管炎または炎症性ミオパチーである。1つの実施形態においては、免疫疾患は関節リウマチである。もう1つの実施形態においては、免疫疾患はクローン病である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は乾癬である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は乾癬性関節炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は多発性硬化症である。1つの実施形態においては、免疫疾患はSLEである。もう1つの実施形態においては、免疫疾患はCLEである。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患はループス腎炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は強直性脊椎炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患はI型糖尿病である。1つの実施形態においては、免疫疾患はシェーグレン症候群である。もう1つの実施形態においては、免疫疾患は潰瘍性大腸炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は視神経脊髄炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患はセリアック病である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は強皮症である。1つの実施形態においては、免疫疾患は側頭動脈炎である。もう1つの実施形態においては、免疫疾患はアトピー性皮膚炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は円形脱毛症である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患はGVHDである。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は自己免疫性肝炎である。1つの実施形態においては、免疫疾患は原発性硬化性胆管炎である。もう1つの実施形態においては、免疫疾患は炎症性ミオパチーである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図1A】
図1A~1Cは、例示的なIL-2ムテインが初代ヒトTreg細胞(CD3+ CD4+ CD25+ FoxP3+)(
図1A)、CD8 T細胞(CD3+ CD8+)(
図1B)またはCD4+ 通常型T細胞(Tconv)細胞(CD3+ CD4+ CD25- FoxP3-)(
図1C)におけるpSTAT5応答を活性化する能力を示す。
【0045】
【
図2A】
図2A~2Cは、より例示的なIL-2ムテインが初代ヒトTreg細胞(CD3+ CD4+ CD25+ FoxP3+)(
図2A)、CD8 T細胞(CD3+ CD8+)(
図2B)またはTconv細胞(CD3+ CD4+ CD25- FoxP3-)(
図2C)におけるpSTAT5応答を活性化する能力を示す。
【0046】
【
図3A】
図3A~3Cは、より例示的なIL-2ムテインが初代ヒトTreg細胞(CD3+ CD4+ CD25+ FoxP3+)(
図2A)、CD8 T細胞(CD3+ CD8+)(
図2B)またはTconv細胞(CD3+ CD4+ CD25- FoxP3-)(
図2C)におけるpSTAT5応答を活性化する能力を示す。
【0047】
【
図4A】
図4A~4Cは、例示的なIL-2ムテインが初代アカゲザルTreg細胞(CD3+ CD4+ CD25+ CD127- FoxP3+)(
図4A)、CD8 T細胞(CD3+ CD8+)(
図4B)またはTconv細胞(CD3+ CD4+ CD25- FoxP3-)(
図4C)におけるpSTAT5応答を活性化する能力を示す。
【0048】
【
図5A】
図5A~5Cは、例示的なIL-2ムテインが初代アカゲザルTreg細胞(CD3+ CD4+ CD25+ CD127- FoxP3+)(
図5A)、CD8 T細胞(CD3+ CD8+)(
図5B)またはTconv細胞(CD3+ CD4+ CD25- FoxP3-)(
図5C)におけるpSTAT5応答を活性化する能力を示す。
【0049】
【
図6A】
図6A~6Dは、例示的なIL-2ムテインで処置された異種GvHDマウスにおけるヒトTregの増殖を示す。
図6Aは21BMTの結果を示し、
図6BはDNB558の結果を示し、
図6Cは48BMPの結果を示し、
図6DはDNB557の結果を示す。脾臓内のヒトCD4
+ T細胞におけるTregの割合をFACSによって定量した。Tregの倍率変化は(処置マウスからのヒトCD4T細胞におけるTreg% / アイソタイプ対照群からのヒトCD4 T細胞におけるTreg%の平均)として計算される。血液中のムテインの濃度を毎日測定し、右側のY軸を用いてプロットした。
* Sidakの多重比較検定を用いる一元配置分散分析によるアイソタイプ対照と比較した統計的有意差。
【0050】
【
図7A】
図7A~7Dは、例示的なIL-2ムテインで処置された異種GvHDモデルにおけるヒトTreg上のCD25増殖の増加を示す。
図7Aは21BMTの結果を示し、
図7BはDNB558の結果を示し、
図7Cは48BMPの結果を示し、
図7DはDNB557の結果を示す。脾臓内のヒトCD4
+ Treg細胞上のCD25の平均蛍光強度(MFI)をFACSによって定量した。倍率変化は、(処置マウス由来のヒトCD4
+ Treg細胞上のCD25のMFI / アイソタイプ対照群由来のヒトCD4
+ Treg細胞上のCD25のMFIの平均)として計算される。
* Sidakの多重比較検定を用いる一元配置分散分析によるアイソタイプ対照と比較した統計的有意差。
【0051】
【
図8A】
図8A~8Dは、実施例8に記載されているPK/PD研究から得られた、経時的な濃度(nM)、およびTregにおけるベースラインからの経時的な倍率変化を示す。
図8Aは21BMTの結果を示し、
図8BはDNB558の結果を示し、
図8Cは48BMPの結果を示し、
図8DはDNB557の結果を示す。
【0052】
【
図9】FIG.9A~9Dは、1価および2価のIL-2ムテインの配向を示す非限定的な概略FIG.である。FIG.9Aは、C末端においてFcのN末端に連結されたIL-2ムテインを有する2価分子を示す。FIG.9Bは、C末端においてFcのN末端に連結されたIL-2ムテインを有する1つの鎖を有する1価分子を示し、第2の鎖はFc部分であり、それらの2つのFc領域は相補的ノブおよびホール突然変異を介して結合している。FIG.9Cは、C末端においてIL-2ムテインのN末端に連結されたFcを有する2価分子を示す。FIG.9Dは、C末端においてIL-2ムテインのN末端に連結されたFcを有する1価分子を示し、第2の鎖はFc部分であり、それらの2つのFc部分は相補的ノブおよびホール突然変異を介して結合している。
【発明を実施するための形態】
【0053】
詳細な説明
【0054】
定義
【0055】
本発明がより容易に理解されうるように、特定の科学技術用語を以下に具体的に定義する。本明細書の他の箇所で特に定義されていない限り、本明細書中で用いる全ての他の科学技術用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味を有する。
【0056】
添付の特許請求の範囲を含む本明細書において用いる単数形の語は、文脈が別段の明らかな定めを示していない限り、対応する複数形を含む。同様に、文脈が別段の明らかな定めを示していない限り、複数形の語は、対応する単数形を含む。
【0057】
「IL-2ムテイン」は、1以上のアミノ酸置換、欠失または付加を有する部分的なまたは完全長のヒトIL-2アミノ酸配列を含む分子を意味する。「IL-2ムテイン」なる語は、1以上のアミノ酸置換、欠失または付加を有する部分的なまたは完全長のヒトIL-2アミノ酸配列を含む任意の融合タンパク質、タンパク質コンジュゲートまたは多サブユニットタンパク質(例えば、二量体)を含む。特定の実施形態においては、IL-2ムテインは、1以上のアミノ酸置換、欠失または付加を有する1つの部分的なまたは完全長のヒトIL-2アミノ酸配列を含み、したがって、「1価」IL-2ムテインと称される。幾つかの実施形態においては、IL-2ムテインは、1以上のアミノ酸置換、欠失または付加をそれぞれが有する2つの部分的なまたは完全長のヒトIL-2アミノ酸配列を含み、したがって、「2価」IL-2ムテインと称される。完全長の野生型ヒトIL-2アミノ酸配列は配列番号39に記載されている。部分的なヒトIL-2アミノ酸配列は、配列番号39に記載されている完全長野生型ヒトIL-2アミノ酸配列の少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%または99%を含む。
【0058】
本明細書中で用いる「86BCH」、「99BHY」、「43BGO」、「44BGO」、「54BGO」、「47BJO」、「48BJO」、「49BJO」、「65BJO」、「44BJP」、「45BJP」、「46BJP」または「47BJP」のようなそれぞれの特定のIL-2ムテインは、表1に示されているその特定のアミノ酸置換、欠失または付加を有する部分的なまたは完全長のヒトIL-2アミノ酸配列、およびその特定のアミノ酸置換、欠失または付加を有する部分的なまたは完全長のヒトIL-2アミノ酸配列を含む任意の融合タンパク質、タンパク質コンジュゲートまたは多サブユニットタンパク質(例えば、二量体)を含む。
【0059】
「Fc」領域またはドメインは、抗体のCH2およびCH3ドメインを含む重鎖フラグメントを意味する。抗体は免疫グロブリン分子の任意のクラス(例えば、IgG、IgE、IgM、IgDおよびIgA)または任意のサブクラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2)のものでありうる。2つのFc領域またはドメインは、2以上のジスルフィド結合によって、およびCH3ドメインの疎水性相互作用によって、二量体を形成しうる。「Fc変異体」は、野生型Fc領域またはドメインと比較して1以上のアミノ酸置換、欠失または挿入を含有する。
【0060】
「結合する」または「結合」なる語は、例えば複合体を形成することを含む、分子間の相互作用を意味する。相互作用は、例えば、水素結合、イオン結合、疎水性相互作用および/またはファンデルワールス相互作用を含む非共有結合相互作用でありうる。複合体は、共有結合または非共有結合、相互作用または力によって結合した2以上の分子の結合も含みうる。特に示されていない限り、本明細書中で用いる「結合アフィニティ」は、結合ペアのメンバー(例えば、IL-2ムテインおよびIL-2受容体サブユニット)間の1:1相互作用を反映する固有の結合アフィニティを意味する。IL-2受容体サブユニットに対するIL-2ムテインの結合速度(kon)に対する解離速度(koff)の比(koff/kon)は「解離定数」(または互換的に用いられる「平衡解離定数」)KDであり、これはアフィニティに逆相関する。KD値が低ければ低いほど、アフィニティは高くなる。KDの値はIL-2ムテインとIL-2受容体サブユニットとの複合体によって異なり、konとkoffとの両方に依存する。本明細書において提供されるIL-2ムテインの解離定数KDは、本明細書において提供される任意の方法または当業者に周知の任意の他の方法、例えば表面プラズモン共鳴(SPR)アッセイ、例えばBiacoreおよびKinExA(これらに限定されるものではない)を使用して決定されうる。
【0061】
動物、ヒト、対象、細胞、組織、器官または生物学的流体に適用される「投与する」または「投与」は、動物、ヒト、対象、細胞、組織、器官または生物学的流体との外因性医薬、治療用物質、診断剤または組成物の接触を意味する。
【0062】
「対象」なる語は、任意の生物、好ましくは動物、より好ましくは哺乳動物(例えば、ヒト、ラット、マウス、イヌ、ネコまたはウサギ)を含む。好ましい実施形態においては、「対象」なる語はヒトを意味する。「それを要する」対象は、IL-2によって媒介される疾患もしくは障害と診断された、それを有する疑いがある、またはIL-2によって媒介される疾患もしくは障害の素因を有する個体、あるいはIL-2媒介性障害の予防が望まれる対象である。
【0063】
「エフェクター機能」は、抗体イソタイプによって様々である、抗体のFc領域に起因する生物活性を意味する。抗体エフェクター機能の例には、Clq結合および補体依存性細胞傷害(CDC);Fc受容体結合;抗体依存性細胞性細胞傷害(ADCC);食作用;細胞表面受容体(例えば、B細胞受容体)のダウンレギュレーション;ならびにB細胞活性化が含まれる。
【0064】
本明細書中で用いる「細胞」、「宿主細胞」、「細胞系」および「細胞培養」なる表現は互換的に用いられ、全てのそのような表現は後代を含む。
【0065】
「治療する」または「治療」は、本発明のIL-2ムテインのいずれかを含有する組成物のような作用因子を、該作用因子が治療活性を示す1以上の疾患症状を有する又は該疾患を有する疑いのある対象または患者に内的または外的に投与することを意味する。典型的には、作用因子は、いずれかの臨床的に測定可能な度合によるそのような症状の退縮の誘導またはそのような症状の進行の抑制、遅延もしくは減速により、治療対象または集団における1以上の疾患症状を軽減するのに有効な量で投与される。いずれかの特定の疾患症状を軽減するのに有効な作用因子の量は患者の病態、年齢および体重、ならびに対象において所望の応答を惹起する薬物の能力のような要因によって変動しうる。疾患症状が軽減したかどうかは、その症状の重症度または進行状態を評価するために医師または他の熟練した医療提供者によって典型的に用いられるいずれかの臨床的尺度により評価されうる。この語は更に、障害に関連した症状の発生の遅延および/またはそのような障害の症状の重症度の軽減を含む。この語は更に、既存の無制御の又は望ましくない症状の改善、追加的な症状の予防、およびそのような症状の根本原因の改善または予防を含む。したがって、この語は、障害、疾患もしくは症状を有する脊椎動物対象、またはそのような障害、疾患もしくは症状を発生する可能性を有する脊椎動物対象に、有益な結果がもたらされていることを示す。
【0066】
「予防する」、「予防し」および「予防」なる語は、疾患、障害、病状または関連症状(例えば、GVHD、SLE、CLE、多発性硬化症、潰瘍性大腸炎またはクローン病)の発生(または再発)の可能性を低減することを意味する。
【0067】
「IL-2媒介性疾患」、「IL-2媒介性障害」および「IL-2媒介性状態」は互換的に用いられ、IL-2シグナル伝達によって完全もしくは部分的に引き起こされる又はIL-2シグナル伝達の結果である任意の疾患、障害または状態、および/または、全身においてまたは選択された細胞型、組織もしくは器官においてIL-2シグナル伝達を調節することが望ましい任意の疾患、障害または状態を意味する。
【0068】
本明細書中で用いる「治療的有効量」なる語は、所与の疾患、障害もしくは状態および/またはそれに関連する症状(例えば、GVHD、SLE、CLE、多発性硬化症、潰瘍性大腸炎またはクローン病)の重症度および/または持続期間を低減および/または改善するのに十分な、作用因子(例えば、本明細書において提供されるIL-2ムテインまたは本明細書に記載されている任意の他の作用因子)の量を意味する。本開示の物質/分子/作用因子(例えば、IL-2ムテイン)の「治療的有効量」は、個体の病態、年齢、性別および体重ならびに該物質/分子/作用因子が個体において所望の応答を誘発する能力のような要因によって変動しうる。治療的有効量は、該物質/分子/作用因子の任意の毒性または有害な効果よりも、治療的に有益な効果が勝る量を含む。特定の実施形態においては、「治療的有効量」なる語は、対象または哺乳動物における疾患、障害または状態を「治療」するのに有効である、IL-2ムテインまたは他の作用因子(例えば、薬物)の量を意味する。
【0069】
本明細書中で用いる「担体」には、用いられる用量および濃度でそれに曝露される細胞または哺乳動物に対して無毒性である薬学的に許容される担体、賦形剤または安定剤が含まれる。しばしば、生理的に許容される担体はpH緩衝水溶液である。生理的に許容される担体の例には、以下のものが含まれる:バッファー、例えばホスファート、シトラートおよび他の有機酸;抗酸化剤、例えばアスコルビン酸;低分子量(例えば、約10アミノ酸残基未満)のポリペプチド;タンパク質、例えば血清アルブミン、ゼラチンもしくは免疫グロブリン;親水性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニンもしくはリジン;単糖、二糖および他の炭水化物、例えばグルコース、マンノースもしくはデキストリン;キレート剤、例えばEDTA;糖アルコール、例えばマンニトールもしくはソルビトール;塩形成性対イオン、例えばナトリウム;および/または非イオン性界面活性剤、例えばTWEEN(商標)、ポリエチレングリコール(PEG)およびPLURONICS(商標)。「担体」なる語は希釈剤、アジュバント[例えば、フロイントアジュバント(完全または不完全)]、賦形剤またはビヒクルをも意味しうる。医薬担体を含むそのような担体は、無菌液体、例えば水、および油、例えば、石油、動物、植物または合成由来のもの、例えばラッカセイ油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油などでありうる。組成物(例えば、医薬組成物)を静脈内投与する場合、水は典型的な担体である。生理食塩水ならびにデキストロースおよびグリセロールの水溶液も、特に注射用溶液のための、液体担体として使用されうる。適切な賦形剤(例えば、医薬賦形剤)には、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、コメ、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどが含まれる。組成物は、所望により、少量の湿潤剤、乳化剤またはpH緩衝剤をも含有しうる。組成物は、溶液、懸濁液、乳濁液(エマルション)、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、徐放性製剤などの形態をとりうる。製剤を含む経口組成物には、標準的な担体、例えば医薬等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどが含まれうる。適切な医薬担体の例は、RemingtonおよびGennaro,Remington’s Pharmaceutical Sciences(18th ed.1990)に記載されている。医薬化合物を含む組成物は、適切な数の担体と共に、例えば単離または精製された形態の、IL-2ムテインを含有しうる。
【0070】
本明細書中で用いる「薬学的に許容される」なる語は、米国連邦政府もしくは州政府の規制当局によって承認されていること、または動物、特にヒトにおける使用に関して米国薬局方、欧州薬局方もしくは他の一般に認められている薬局方に収載されていることを意味する。
【0071】
「単離された核酸」は、天然配列に天然で付随する他のゲノムDNA配列ならびにタンパク質または複合体、例えばリボソームおよびポリメラーゼから実質的に分離された核酸、例えばRNA、DNAまたは混合核酸である。「単離された」核酸分子は、核酸分子の天然源に存在する他の核酸分子から分離されたものである。更に、「単離された」核酸分子、例えばcDNA分子は、組換え技術によって産生された場合には他の細胞物質または培地を実質的に含有しないことが可能であり、あるいは化学合成された場合には化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含有しないことが可能である。特定の実施形態においては、本明細書に記載されているIL-2ムテインをコードする1以上の核酸分子は単離または精製されている。この語は、天然に存在する環境から取り出された核酸配列を含み、組換え若しくはクローン化DNA単離物、および化学合成類似体、または異種系によって生物学的に合成された類似体を含む。実質的に純粋な分子は該子の単離された形態を含みうる。
【0072】
本明細書において互換的に用いられる「ポリヌクレオチド」または「核酸」は、任意の長さのヌクレオチドのポリマーを意味し、DNAおよびRNAを含む。ヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、修飾されたヌクレオチドもしくは塩基および/またはそれらの類似体、あるいはDNAもしくはRNAポリメラーゼによって又は合成反応によってポリマー内に組み込まれうる任意の基質でありうる。ポリヌクレオチドは、修飾ヌクレオチド、例えばメチル化ヌクレオチドおよびその類似体を含みうる。本明細書中で用いる「オリゴヌクレオチド」は、一般には約200ヌクレオチド長未満である(必ずしもその必要はない)、短い、一般には一本鎖の合成ポリヌクレオチドを意味する。「オリゴヌクレオチド」および「ポリヌクレオチド」なる語は互いに排他的ではない。ポリヌクレオチドに関する前記の説明はオリゴヌクレオチドにも同等に完全に適用されうる。本開示のIL-2ムテインを産生する細胞には、IL-2ムテインをコードする核酸が導入された宿主細胞が含まれうる。適切な宿主細胞は後記に開示されている。
【0073】
IL-2ムテイン
【0074】
本発明は、IL-2受容体αサブユニットには結合するがIL-2受容体βサブユニットへの測定可能な結合を示さないIL-2ムテインを提供する。
【0075】
本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインは、IL-2参照アミノ酸配列、例えば配列番号39に記載されている野生型アミノ酸配列に対する1以上のアミノ酸置換、欠失または付加を含む部分的なまたは完全長のヒトIL-2分子でありうる。幾つかの実施形態においては、1以上のアミノ酸置換、欠失または付加を含む部分的なまたは完全長のヒトIL-2分子は、別のポリペプチド、例えば、ヒト免疫グロブリン(例えば、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4)のFc領域に融合している。Fc領域は野生型Fcであることが可能であり、あるいは、所望の特徴または特性、例えば改変された血清半減期、補体結合、Fc受容体結合および/またはエフェクター機能(例えば、抗原依存性細胞傷害性)を有するFc変異体であることが可能である。
【0076】
1つの実施形態においては、Fc領域は、エフェクター機能を低減/除去する、野生型Fcポリペプチド配列に対する2つのアミノ酸置換、すなわちL234AおよびL235A(「LALA」突然変異と称されることもある)で修飾されている。もう1つの実施形態においては、Fc領域は、エフェクター機能を低減/除去する3つのアミノ酸置換、すなわちL234A、L235AおよびD265S(「LALADS」突然変異と称されることもある)で修飾されている。更にもう1つの実施形態においては、Fc領域は、血清中の半減期を増加させる3つのアミノ酸置換、すなわちM252Y、S254TおよびT256E(「YTE」突然変異と称されることもある)で修飾されている。更にもう1つの実施形態においては、Fc変異体は、本明細書に記載されている種々の突然変異の組合せ、例えばLALAおよびYTE突然変異、またはLALADSおよびYTE突然変異を有する。Fc変異体と融合した1以上の置換、欠失または付加を含む部分的なまたは完全長のヒトIL-2分子は、Fc変異体を介してホモ二量体を形成しうる。そのようなホモ二量体は2つのIL-2突然変異分子を含有し、したがって、2価IL-2ムテインである。
図9Aおよび9Cは2価IL-2ムテインの非限定的な概略図を示す。
【0077】
他の実施形態においては、Fc変異体のペアは、ノブ突然変異を含む1つのFc領域(「Fcノブ」)と、ホール突然変異を含む別のFc領域(「Fcホール」)とを含む。FcノブとFcホールとはヘテロ二量体を形成しうる(「ノブ・イン・ホール」突然変異と称されることもある)。特定の実施形態においては、Fc領域は2つのアミノ酸置換、すなわちS354CおよびT366W(「ノブ」突然変異と称されることもある)で修飾されている。他の実施形態においては、Fc領域は4つのアミノ酸置換、すなわちY349C、T366S、L368AおよびY407V(「ホール」突然変異と称されることもある)で修飾されている。特定の実施形態においては、Fc領域は、「ホール」突然変異と称される4つのアミノ酸置換で修飾されており、2つの追加的なアミノ酸置換、すなわちH435RおよびY435Fを更に含有する。1以上の置換、欠失または付加を含む部分的なまたは完全長のヒトIL-2分子はFcノブまたはFcホールと融合しうる。幾つかの実施形態においては、Fcノブと融合した1以上の置換、欠失または付加を含む部分的なまたは完全長のヒトIL-2分子はFcホールとペアになって1価IL-2ムテインを形成している。特定の実施形態においては、Fcホールと融合した1以上の置換、欠失または付加を含む部分的なまたは完全長のヒトIL-2分子はFcノブとペアになって1価IL-2ムテインを形成している。
図9Bおよび9Dは1価IL-2ムテインの非限定的な概略図を示す。他の実施形態においては、1以上の置換、欠失または付加を含む部分的なまたは完全長のヒトIL-2分子は、ノブもホールも有さないFcと融合しており、Fc融合IL-2分子はホモ二量体2価IL-2ムテインを形成しうる(例えば、2価IL-2ムテインの非限定的な例として、
図9Aおよび9Cを参照されたい)。
【0078】
1以上の置換、欠失または付加を含む部分的なまたは完全長のヒトIL-2分子は、IL-2分子とFc変異体との間の種々のペプチドリンカーを介して、Fc変異体のN末端またはC末端に融合しうる。1つの実施形態においては、1以上の置換、欠失または付加を含む部分的なまたは完全長のヒトIL-2分子はFc変異体のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはIL-2分子のC末端とFc変異体のN末端との間に存在する。もう1つの実施形態においては、1以上の置換、欠失または付加を含む部分的なまたは完全長のヒトIL-2分子はFc変異体のC末端に融合しており、ペプチドリンカーはFc変異体のC末端とIL-2分子のN末端との間に存在する。
【0079】
特定の実施形態においては、配列番号1、2または40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含むIL-2ムテインを提供し、ここで、配列番号1、2または40の19位のDはNで置換されており、配列番号1、2または40の33位のPはRで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されている。
【0080】
幾つかの実施形態においては、配列番号1、2または40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含むIL-2ムテインを提供し、ここで、配列番号1、2または40の19位のDおよび配列番号1、2または40の67位のEはSで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されている。
【0081】
他の実施形態においては、配列番号1、2または40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含むIL-2ムテインを提供し、ここで、配列番号1、2または40の19位のDはNで置換されており、配列番号1、2または40の33位のPはRで置換されており、配列番号1、2または40の67位のEはSで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されている。
【0082】
IL-2ムテインの更に他の実施形態においては、第1ポリペプチドは配列番号1、2または40の68位のVからAへの置換、70位のNからRへの置換または73位のQからPへの置換を更に含む。
【0083】
IL-2ムテインの更に他の実施形態においては、第1ポリペプチドは以下の3つの置換のうちの任意の2つを更に含む:配列番号1、2または40の68位のVからAへの置換、70位のNからRへの置換または73位のQからPへの置換。
【0084】
IL-2ムテインの更に他の実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号1、2または40の68位のVからAへの置換、70位のNからRへの置換および73位のQからPへの置換を更に含む。
【0085】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の68位のVはAで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の70位のNはRで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号33位のPはRで置換されており、配列番号1の68位のVはAで置換されており、配列番号1の70位のNはRで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の68位のVはAで置換されており、配列番号1の73位のQはPで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の70位のNはRで置換されており、配列番号1の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の68位のVはAで置換されており、配列番号1の70位のNはRで置換されており、配列番号1の73位のQはPで置換されている。
【0086】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の68位のVはAで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の70位のNはRで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の68位のVはAで置換されており、配列番号2の70位のNはRで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の68位のVはAで置換されており、配列番号2の73位のQはPで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の70位のNはRで置換されており、配列番号2の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の68位のVはAで置換されており、配列番号2の70位のNはRで置換されており、配列番号2の73位のQはPで置換されている。
【0087】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位はPはRで置換されており、配列番号40の68位のVはAで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の70位のNはRで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の68位のVはAで置換されており、配列番号40の70位のNはRで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の68位のVはAで置換されており、配列番号40の73位のQはPで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の70位のNはRで置換されており、配列番号40の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の68位のVはAで置換されており、配列番号40の70位のNはRで置換されており、配列番号40の73位のQはPで置換されている。
【0088】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、配列番号1の68位のVはAで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、配列番号1の70位のNはRで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、配列番号1の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、配列番号1の68位のVはAで置換されており、配列番号1の70位のNはRで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、配列番号1の68位のVはAで置換されており、配列番号1の73位のQはPで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の67位のEはNで置換されており、配列番号1の70位のNはRで置換されており、配列番号1の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、配列番号1の68位のVはAで置換されており、配列番号1の70位のNはRで置換されており、配列番号1の73位のQはPで置換されている。
【0089】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、配列番号2の68位のVはAで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、配列番号2の70位のNはRで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、配列番号2の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、配列番号2の68位のVはAで置換されており、配列番号2の70位のNはRで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、配列番号2の68位のVはAで置換されており、配列番号2の73位のQはPで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはAで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、配列番号2の70位のNはRで置換されており、配列番号2の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、配列番号2の68位のVはAで置換されており、配列番号2の70位のNはRで置換されており、配列番号2の73位のQはPで置換されている。
【0090】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、配列番号40の68位のVはAで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、配列番号40の70位のNはRで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、配列番号40の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、配列番号40の68位のVはAで置換されており、配列番号40の70位のNはRで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、配列番号40の68位のVはAで置換されており、配列番号40の73位のQはPで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、配列番号40の70位のNはRで置換されており、配列番号40の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、配列番号40の68位のVはAで置換されており、配列番号40の70位のNはRで置換されており、配列番号40の73位のQはPで置換されている。
【0091】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、配列番号1の68位のVはAで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、配列番号1の70位のNはRで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、配列番号1の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、配列番号1の68位のVはAで置換されており、配列番号1の70位のNはRで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、配列番号1の68位のVはAで置換されており、配列番号1の73位のQはPで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、配列番号1の70位のNはRで置換されており、配列番号1の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の33位のPはRで置換されており、配列番号1の67位のEはSで置換されており、配列番号1の68位のVはAで置換されており、配列番号1の70位のNはRで置換されており、配列番号1の73位のQはPで置換されている。
【0092】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、配列番号2の68位のVはAで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の67位のEはRで置換されており、配列番号2の70位のNはRで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、配列番号2の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、配列番号2の68位のVはAで置換されており、配列番号2の70位のNはSで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、配列番号2の68位のVはAで置換されており、配列番号2の73位のQはPで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、配列番号2の70位のNはRで置換されており、配列番号2の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の33位のPはRで置換されており、配列番号2の67位のEはSで置換されており、配列番号2の68位のVはAで置換されており、配列番号2の70位のNはRで置換されており、配列番号2の73位のQはPで置換されている。
【0093】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、配列番号40の68位のVはAで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、配列番号40の70位のN。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、配列番号40の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、68位のVはAで置換されており、配列番号40の70位のNはRで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、配列番号40の68位のVはAで置換されており、配列番号40の73位のQはPで置換されている。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、配列番号40の70位のNはRで置換されており、配列番号40の73位のQはPで置換されている。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の33位のPはRで置換されており、配列番号40の67位のEはSで置換されており、配列番号40の68位のVはAで置換されており、配列番号40の70位のNはRで置換されており、配列番号40の73位のQはPで置換されている。
【0094】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号1に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号1の19位のDはNで置換されており、配列番号1の68位のVはAで置換されており、配列番号1の73位のQはPで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号2に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号2の19位のDはNで置換されており、配列番号2の68位のVはAで置換されており、配列番号2の73位のQはPで置換されている。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号40に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含み、ここで、配列番号40の19位のDはNで置換されており、配列番号40の68位のVはAで置換されており、配列番号40の73位のQはPで置換されている。特定の実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号4に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号5に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号6に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号9に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号10に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号11に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号12に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドを含む。
【0095】
IL-2ムテインの幾つかの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号13、14または15に記載されているアミノ酸配列を更に含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列を含む、そして配列番号13に記載されているアミノ酸配列を更に含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列を含む、そして配列番号14に記載されているアミノ酸配列を更に含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列を含む、そして配列番号15に記載されているアミノ酸配列を更に含む第1ポリペプチドを含む。
【0096】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3に記載されているアミノ酸配列と、配列番号13に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号4に記載されているアミノ酸配列と、配列番号13に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号5に記載されているアミノ酸配列と、配列番号13に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号6に記載されているアミノ酸配列と、配列番号13に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列と、配列番号13に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列と、配列番号13に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号9に記載されているアミノ酸配列と、配列番号13に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号10に記載されているアミノ酸配列と、配列番号13に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号11に記載されているアミノ酸配列と、配列番号13に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号12に記載されているアミノ酸配列と、配列番号13に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。
【0097】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3に記載されているアミノ酸配列と、配列番号14に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号4に記載されているアミノ酸配列と、配列番号14に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号5に記載されているアミノ酸配列と、配列番号14に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号6に記載されているアミノ酸配列と、配列番号14に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列と、配列番号14に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列と、配列番号14に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号9に記載されているアミノ酸配列と、配列番号14に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号10に記載されているアミノ酸配列と、配列番号14に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号11に記載されているアミノ酸配列と、配列番号14に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号12に記載されているアミノ酸配列と、配列番号14に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。
【0098】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3に記載されているアミノ酸配列と、配列番号15に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号4に記載されているアミノ酸配列と、配列番号15に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号5に記載されているアミノ酸配列と、配列番号15に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号6に記載されているアミノ酸配列と、配列番号15に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列と、配列番号15に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列と、配列番号15に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号9に記載されているアミノ酸配列と、配列番号15に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号10に記載されているアミノ酸配列と、配列番号15に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号11に記載されているアミノ酸配列と、配列番号15に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号12に記載されているアミノ酸配列と、配列番号15に記載されているアミノ酸配列とを含む第1ポリペプチドを含む。
【0099】
IL-2ムテインの他の実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号16、41または42に記載されているリンカーを更に含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号16に記載されているリンカーを更に含む。もう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号41に記載されているリンカーを更に含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号42に記載されているリンカーを更に含む。幾つかの実施形態においては、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されている第1アミノ酸配列は、配列番号13、14または15に記載されている第2アミノ酸配列のN末端に融合しており、配列番号16、41または42に記載されているリンカーは第1アミノ酸配列のC末端と第2アミノ酸配列のN末端との間に存在する。もう1つの実施形態においては、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されている第1アミノ酸配列は、配列番号13、14または15に記載されている第2アミノ酸配列のC末端に融合しており、ペプチドリンカーは第2アミノ酸配列のC末端と第1アミノ酸配列のN末端との間に存在する。
【0100】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号13に記載されているアミノ酸配列と、配列番号16に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号14に記載されているアミノ酸配列と、配列番号16に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号15に記載されているアミノ酸配列と、配列番号16に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号13に記載されているアミノ酸配列と、配列番号16に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号13に記載されているアミノ酸配列と、配列番号16に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号14に記載されているアミノ酸配列と、配列番号16に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号14に記載されているアミノ酸配列と、配列番号16に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号15に記載されているアミノ酸配列と、配列番号16に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号15に記載されているアミノ酸配列と、配列番号16に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。幾つかの実施形態においては、IL-2アミノ酸配列はFcまたはFc変異体アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはIL-2のC末端とFcまたはFc変異体のN末端との間に存在する。幾つかの実施形態においては、FcまたはFc変異体アミノ酸配列はIL-2アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはFcまたはFc変異体のC末端とIL-2アミノ酸配列のN末端との間に存在する。
【0101】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号13に記載されているアミノ酸配列と、配列番号41に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号14に記載されているアミノ酸配列と、配列番号41に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号15に記載されているアミノ酸配列と、配列番号41に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号13に記載されているアミノ酸配列と、配列番号41に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号13に記載されているアミノ酸配列と、配列番号41に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号14に記載されているアミノ酸配列と、配列番号41に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号14に記載されているアミノ酸配列と、配列番号41に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号15に記載されているアミノ酸配列と、配列番号41に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号15に記載されているアミノ酸配列と、配列番号41に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。幾つかの実施形態においては、IL-2アミノ酸配列はFcまたはFc変異体アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはIL-2のC末端とFcまたはFc変異体のN末端との間に存在する。幾つかの実施形態においては、FcまたはFc変異体アミノ酸配列はIL-2アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはFcまたはFc変異体のC末端とIL-2アミノ酸配列のN末端との間に存在する。
【0102】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号13に記載されているアミノ酸配列と、配列番号42に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号14に記載されているアミノ酸配列と、配列番号42に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号15に記載されているアミノ酸配列と、配列番号42に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号13に記載されているアミノ酸配列と、配列番号42に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号13に記載されているアミノ酸配列と、配列番号42に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号14に記載されているアミノ酸配列と、配列番号42に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号14に記載されているアミノ酸配列と、配列番号42に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号15に記載されているアミノ酸配列と、配列番号42に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列と、更に配列番号15に記載されているアミノ酸配列と、配列番号42に記載されているリンカーとを含む第1ポリペプチドを含む。幾つかの実施形態においては、IL-2アミノ酸配列はFcまたはFc変異体アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはIL-2のC末端とFcまたはFc変異体のN末端との間に存在する。幾つかの実施形態においては、FcまたはFc変異体アミノ酸配列はIL-2アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはFcまたはFc変異体のC末端とIL-2アミノ酸配列のN末端との間に存在する。
【0103】
種々の実施形態においては、IL-2ムテインは第2ポリペプチドを更に含む。幾つかの実施形態においては、第2ポリペプチドは第1ポリペプチドと同じである。他の実施形態においては、第2ポリペプチドは第1ポリペプチドと異なる。更に他の実施形態においては、第2ポリペプチドは部分長または完全長のIL-2アミノ酸配列を含まない。
【0104】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号13に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16、41または42に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号41に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号42に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号4に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号5に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号6に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号9に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号10に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号11に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号12に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じ第2ポリペプチドとを含む。幾つかの実施形態においては、IL-2アミノ酸配列はFcまたはFc変異体アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはIL-2のC末端とFcまたはFc変異体のN末端との間に存在する。幾つかの実施形態においては、FcまたはFc変異体アミノ酸配列はIL-2アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはFcまたはFc変異体のC末端とIL-2アミノ酸配列のN末端との間に存在する。
【0105】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16、41または42に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号41に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号42に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号4に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号5に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号6に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号9に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号10に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号11に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。第1ポリペプチドの1つの実施形態においては、IL-2アミノ酸配列はFcまたはFc変異体アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはIL-2のC末端とFcまたはFc変異体のN末端との間に存在する。第1ポリペプチドのもう1つの実施形態においては、FcまたはFc変異体アミノ酸配列はIL-2アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはFcまたはFc変異体のC末端とIL-2アミノ酸配列のN末端との間に存在する。
【0106】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16、41または42に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号41に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号42に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号4に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号5に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号6に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号9に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号10に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号11に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。第1ポリペプチドの1つの実施形態においては、IL-2アミノ酸配列はFcまたはFc変異体アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはIL-2のC末端とFcまたはFc変異体のN末端との間に存在する。第1ポリペプチドのもう1つの実施形態においては、FcまたはFc変異体アミノ酸配列はIL-2アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはFcまたはFc変異体のC末端とIL-2アミノ酸配列のN末端との間に存在する。
【0107】
1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号15に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16、41または42に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号41に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号42に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号3に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号4に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号5に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号6に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号9に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号10に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。もう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号11に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。更にもう1つの実施形態においては、IL-2ムテインは、配列番号12に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。第1ポリペプチドの1つの実施形態においては、IL-2アミノ酸配列はFcまたはFc変異体アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはIL-2のC末端とFcまたはFc変異体のN末端との間に存在する。第1ポリペプチドのもう1つの実施形態においては、FcまたはFc変異体アミノ酸配列はIL-2アミノ酸配列のN末端に融合しており、ペプチドリンカーはFcまたはFc変異体のC末端とIL-2アミノ酸配列のN末端との間に存在する。幾つかの実施形態においては、IL-2ムテインは第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドを含み、ここで、第2ポリペプチドは第1ポリペプチドと同じであり、ここで、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号45、46、47、48、49、50、51、52、53または54に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号47に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号48に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号49に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号50に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号51に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号52に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号53に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドのそれぞれは、配列番号54に記載されているアミノ酸配列を含む。
【0108】
幾つかの実施形態においては、IL-2ムテインは第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドを含み、ここで、第1ポリペプチドは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号19に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。もう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号20に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号21に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号22に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。もう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号25に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号26に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号27に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号28に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む。
【0109】
幾つかの実施形態においては、IL-2ムテインは第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドを含み、ここで、第1ポリペプチドは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号19に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。もう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号20に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号21に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号22に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。もう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号25に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号26に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号27に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号28に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む。
【0110】
特定の実施形態においては、IL-2ムテインは第1ポリペプチドおよび第2ポリペプチドを含み、ここで、第1ポリペプチドは、配列番号29、30、31、32、33、34、35、36、37または38に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号29に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。もう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号30に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号31に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号32に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号33に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号34に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。もう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号35に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号36に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号37に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。更にもう1つの実施形態においては、第1ポリペプチドは、配列番号38に記載されているアミノ酸配列を含み、第2ポリペプチドは、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む。
【0111】
IL-2ムテインの使用方法
【0112】
本発明はまた、IL-2媒介性疾患(例えば、免疫疾患)を予防もしくは治療すること、CD8+ T細胞を活性化せずに制御性T細胞を選択的に活性化すること、またはIL-2受容体αサブユニット発現細胞を活性化せずにIL-2受容体βサブユニット発現細胞を選択的に活性化すること(これらに限定されるものではない)を含む、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインの使用方法を含む。
【0113】
対象におけるIL-2媒介性疾患の治療方法を本明細書において提供する。特定の実施形態においては、該方法は、本明細書において提供されるIL-2ムテインを、IL-2媒介性疾患を治療するための治療的有効量で、対象に投与することを含む。また、対象におけるIL-2媒介性疾患の予防方法を本明細書において提供する。特定の実施形態においては、該方法は、本明細書において提供されるIL-2ムテインを、IL-2媒介性疾患を予防するのに有効な量で、対象に投与することを含む。幾つかの実施形態においては、対象はIL-2媒介性疾患を有する。他の実施形態においては、対象は、IL-2媒介性疾患に罹患するリスクを有する。
【0114】
本明細書において提供される種々の方法の幾つかの実施形態においては、IL-2媒介性疾患は免疫障害である。
【0115】
特定の実施形態においては、免疫障害は炎症性疾患である。1つの実施形態においては、炎症性疾患はブドウ膜炎である。
【0116】
本明細書において提供される種々の方法の特定の実施形態においては、免疫障害は自己免疫疾患、例えば関節リウマチ、クローン病、乾癬、乾癬性関節炎、多発性硬化症、ループス、強直性脊椎炎、I型糖尿病、シェーグレン症候群、潰瘍性大腸炎、視神経脊髄炎、セリアック病、強皮症および側頭動脈炎である。幾つかの実施形態においては、ループスはSLE、CLEまたはループス腎炎である。1つの実施形態においては、自己免疫疾患は関節リウマチである。もう1つの実施形態においては、自己免疫疾患はクローン病である。更にもう1つの実施形態においては、自己免疫疾患は乾癬である。更にもう1つの実施形態においては、自己免疫疾患は多発性硬化症である。もう1つの実施形態においては、自己免疫疾患は強直性脊椎炎である。更にもう1つの実施形態においては、自己免疫疾患はI型糖尿病である。更にもう1つの実施形態においては、自己免疫疾患はシェーグレン症候群である。もう1つの実施形態においては、自己免疫疾患は潰瘍性大腸炎である。もう1つの実施形態においては、自己免疫疾患は視神経脊髄炎である。更にもう1つの実施形態においては、自己免疫疾患はセリアック病である。1つの実施形態においては、自己免疫疾患は側頭動脈炎である。もう1つの実施形態においては、自己免疫疾患は強皮症である。1つの実施形態においては、自己免疫疾患はループスである。1つの実施形態においては、自己免疫疾患はSLEである。もう1つの実施形態においては、自己免疫疾患はCLEである。更にもう1つの実施形態においては、自己免疫疾患はループス腎炎である。
【0117】
本明細書において提供される種々の方法の他の実施形態においては、免疫障害は、過敏症疾患、例えばアトピー性皮膚炎、過敏性血管炎およびアレルギー、例えばアレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎(花粉症)、蕁麻疹(じんま疹)およびアナフィラキシーである。1つの実施形態においては、免疫障害はアトピー性皮膚炎である。もう1つの実施形態においては、免疫障害は過敏性血管炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫障害はアレルギーである。1つの実施形態においては、免疫障害はアレルギー性喘息である。もう1つの実施形態においては、免疫障害はアレルギー性鼻炎(花粉症)である。更にもう1つの実施形態においては、免疫障害は蕁麻疹(じんま疹)である。特定の実施形態においては、免疫障害はアナフィラキシーである。
【0118】
特定の実施形態においては、過敏症疾患はT細胞過敏症疾患である。対象の免疫障害に関して用いられる「T細胞過敏症」なる語は、一過性または慢性の異常に高いレベルのT細胞エフェクター機能を意味する。特定の実施形態においては、T細胞エフェクター機能はTH2サイトカインの分泌を含む。例示的なTH2サイトカインには、IL-2、IL-4、IL-9、IL-13、IL-31およびTSLPが含まれるが、これらに限定されるものではない。1つの実施形態においては、TH2サイトカインはIL-2である。幾つかの実施形態においては、対象は、一過性または慢性の異常に高いレベルの2、3、4、5、6、7、8、9または10個の異なるTH2サイトカインを有し、そのうちの1つはIL-2である。
【0119】
幾つかの実施形態においては、免疫疾患は円形脱毛症、移植片対宿主病(GVHD)、自己免疫性肝炎、原発性硬化性胆管炎または炎症性ミオパチーである。1つの実施形態においては、免疫疾患は円形脱毛症である。もう1つの実施形態においては、免疫疾患はGVHDである。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は自己免疫性肝炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は原発性硬化性胆管炎である。更にもう1つの実施形態においては、免疫疾患は炎症性ミオパチーである。
【0120】
したがって、幾つかの実施形態においては、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つを対象に投与することを含む、対象におけるIL-2媒介性疾患の治療方法を提供する。
【0121】
特定の実施形態においては、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つを対象に投与することを含む、対象における免疫障害の治療方法を提供する。
【0122】
他の実施形態においては、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つを対象に投与することを含む、対象における自己免疫疾患の治療方法を提供する。
【0123】
更に他の実施形態においては、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つを対象に投与することを含む、対象における炎症性疾患の治療方法を提供する。
【0124】
特定の実施形態においては、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つを対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供する。
【0125】
もう1つの特定の実施形態においては、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つを対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供する。
【0126】
更にもう1つの特定の実施形態においては、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つを対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供する。
【0127】
更にもう1つの特定の実施形態においては、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つを対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供する。
【0128】
更にもう1つの特定の実施形態においては、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つを対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供する。
【0129】
更にもう1つの特定の実施形態においては、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つを対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供する。
【0130】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0131】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0132】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号15に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号29、30、31、32、33、34、35、36、37または38に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号33に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号34に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0133】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号13に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じである第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号45、46、47、48、49、50、51、52、53、54に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるGVHDの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0134】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0135】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0136】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号15に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号29、30、31、32、33、34、35、36、37または38に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号33に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号34に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0137】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号13に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じである第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号45、46、47、48、49、50、51、52、53、54に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるSLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0138】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0139】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0140】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号15に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号29、30、31、32、33、34、35、36、37または38に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号33に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号34に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0141】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号13に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じである第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号45、46、47、48、49、50、51、52、53、54に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるCLEの治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0142】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0143】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0144】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号15に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号29、30、31、32、33、34、35、36、37または38に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号33に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号34に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0145】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号13に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じである第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号45、46、47、48、49、50、51、52、53、54に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における多発性硬化症の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0146】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0147】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0148】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号15に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号29、30、31、32、33、34、35、36、37または38に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号33に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号34に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0149】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号13に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じである第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号45、46、47、48、49、50、51、52、53、54に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における潰瘍性大腸炎の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0150】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号17に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0151】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号14に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号14に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号19、20、21、22、23、24、25、26、27または28に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号23に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号24に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号55に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0152】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号15に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号15に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号29、30、31、32、33、34、35、36、37または38に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号33に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号34に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号18に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0153】
特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列および配列番号13に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じである第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号7に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号8に記載されているアミノ酸配列、配列番号13に記載されているアミノ酸配列および配列番号16に記載されているリンカー配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号45、46、47、48、49、50、51、52、53、54に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、第1ポリペプチドと同じアミノ酸配列であるアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号45に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。特定の実施形態においては、治療的有効量のIL-2ムテインまたはその医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるクローン病の治療方法を提供し、ここで、IL-2ムテインは、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む第1ポリペプチドと、配列番号46に記載されているアミノ酸配列を含む第2ポリペプチドとを含む。
【0154】
更にもう1つの態様においては、対象において、CD8+ T細胞を活性化することなく制御性T細胞を選択的に活性化する方法であって、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物を、それを要する対象に投与することを含む方法を提供する。幾つかの実施形態においては、CD8+ T細胞を活性化することなく制御性T細胞を選択的に活性化することはインビトロまたはエクスビボ法によって測定されうる。特定の実施形態においては、CD8+ T細胞を活性化することなく制御性T細胞を選択的に活性化することは、本明細書において提供される実施例に記載されているpSTAT5アッセイ(これに限定されるものではない)を含む、当業者に公知の任意の方法によって測定されうる。
【0155】
更にもう1つの態様においては、対象において、IL-2受容体αサブユニットを発現する細胞を活性化することなく、IL-2受容体βサブユニットを発現する細胞を選択的に活性化する方法であって、治療的有効量の本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物を、それを要する対象に投与することを含む方法を提供する。幾つかの実施形態においては、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物の。幾つかの実施形態においては、IL-2受容体αサブユニットを発現する細胞を活性化することなく、IL-2受容体βサブユニットを発現する細胞を選択的に活性化することは、インビトロまたはエクスビボ法によって測定されうる。特定の実施形態においては、IL-2受容体αサブユニットを発現する細胞を活性化することなく、IL-2受容体βサブユニットを発現する細胞を選択的に活性化することは、本明細書において提供される実施例に記載されているpSTAT5アッセイ(これに限定されるものではない)を含む、当業者に公知の任意の方法によって測定されうる。
【0156】
更にもう1つの態様においては、対象におけるIL-2媒介性疾患を治療するための、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つの使用を提供する。
【0157】
1つの態様においては、対象におけるIL-2媒介性疾患の治療のための、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つの使用を提供する。
【0158】
もう1つの態様においては、対象におけるIL-2媒介性疾患を治療するための医薬の製造のための、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つまたは本明細書に記載されている種々の医薬組成物のいずれか1つの使用を提供する。
【0159】
本明細書に記載されているIL-2ムテインの種々の使用において、IL-2媒介性疾患は、本開示に記載されている任意の免疫疾患(例えば、自己免疫疾患または炎症性疾患)でありうる。
【0160】
核酸、発現ベクター、細胞、およびIL-2ムテインの製造方法
【0161】
また、本明細書に開示されているそのようなIL-2ムテインをコードするポリヌクレオチド配列を含む単離された核酸およびベクター、そのような単離された核酸またはベクターを含む細胞(例えば、宿主細胞)、ならびにそのようなIL-2ムテインの製造方法を、本明細書において提供する。
【0162】
1つの態様においては、本明細書に記載されているIL-2ムテインのいずれか1つのポリペプチドをコードする単離された核酸を本明細書において提供する。1つの実施形態においては、単離された核酸は、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインの種々の第1ポリペプチドのいずれか1つをコードする。もう1つの実施形態においては、単離された核酸は、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインの種々の第2ポリペプチドのいずれか1つをコードする。更にもう1つの実施形態においては、単離された核酸は、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインの種々の第1ポリペプチドのいずれか1つおよび種々の第2ポリペプチドのいずれか1つをコードする。更にもう1つの実施形態においては、単離された核酸は、表9に開示されている1以上のポリペプチドをコードする。
【0163】
もう1つの態様においては、本明細書に記載されているIL-2ムテインの第1ポリペプチドをコードする単離された第1核酸および第2ポリペプチドをコードする単離された第2核酸を提供する。
【0164】
もう1つの実施形態においては、単離された核酸はシグナル配列を更にコードする。
【0165】
もう1つの態様においては、本明細書に開示される種々の単離された核酸の1以上を含む発現ベクターを提供し、ここで、核酸は、宿主細胞が発現ベクターでトランスフェクトされた場合に宿主細胞によって認識される制御配列に機能的に連結されている。
【0166】
更にもう1つの態様においては、本明細書に記載されている種々の単離された核酸または種々の発現ベクターの1以上を含む宿主細胞を提供する。幾つかの実施形態においては、宿主細胞は、本明細書に開示されている種々の単離された核酸の1以上を含む。他の実施形態においては、宿主細胞は、本明細書に開示されている種々の発現ベクターの1以上を含む。更に他の実施形態においては、宿主細胞は、本明細書に開示されている種々の発現ベクターの1つを含み、ここで、発現ベクターは、本明細書に開示されている種々の単離された核酸の1以上を含む。更に他の実施形態においては、宿主細胞は、本明細書に記載されているIL-2ムテインの第1ポリペプチドをコードする第1核酸を含む第1発現ベクターと、本明細書に記載されているIL-2ムテインの第2ポリペプチドをコードする第2核酸を含む第2発現ベクターとを含む。
【0167】
更にもう1つの態様においては、本明細書に記載されている種々のIL-2ムテインのいずれか1つの製造方法を提供する。1つの実施形態においては、該方法は、IL-2ムテインが発現される条件下、本明細書に記載されている種々の宿主細胞のいずれか1つを培養することを含む。もう1つの実施形態においては、該方法は、IL-2ムテインが発現される条件下、本明細書に記載されている種々の発現ベクターのいずれか1つを発現させることを含む。更にもう1つの実施形態においては、該方法は、IL-2ムテインが発現される条件下、本明細書に記載されている種々の単離された核酸のいずれか1つを発現させることを含む。
【0168】
本発明のIL-2ムテインの種々の製造方法の特定の実施形態においては、該方法は、宿主細胞もしくは培地またはインビトロ発現系からIL-2ムテインを単離することを更に含む。
【0169】
本明細書に開示されているIL-2ムテインの発現のための宿主として利用可能な哺乳類細胞系は当技術分野で周知であり、American Type Culture Collection(ATCC)から入手可能な多数の不死化細胞系を包含する。これらは、とりわけ、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NSO、SP2細胞、HeLa細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、サル腎細胞(COS)、ヒト肝細胞癌細胞(例えば、Hep G2)、A549細胞、3T3細胞、HEK-293細胞および多数の他の細胞系を包含する。使用されうる他の細胞系としては、昆虫細胞、例えばSf9細胞、両生類細胞、細菌細胞、植物細胞および真菌細胞が挙げられる。宿主細胞の所望の特性および/または発現されるIL-2ムテインの所望の特性を達成するために、これらの細胞系のゲノム内に種々の修飾(例えば、グルタミンシンテターゼノックアウト、栄養要求性突然変異など)が導入されうる。
【0170】
をコードする組換え発現ベクターを哺乳類宿主細胞内に導入する場合、宿主細胞におけるIL-2ムテインの発現、あるいはより好ましくは、宿主細胞が培養される培地内へのIL-2ムテインの分泌を可能にするのに十分な時間にわたって、宿主細胞を培養することにより、IL-2ムテインを製造する。
【0171】
IL-2ムテインは、標準的なタンパク質精製方法を用いて培地から回収されうる。
【0172】
一般に、個々の細胞系またはトランスジェニック動物において産生される糖タンパク質は、該細胞系またはトランスジェニック動物において産生される糖タンパク質に特徴的なグリコシル化パターンを有する。したがって、IL-2ムテインの個々のグリコシル化パターンは、IL-2ムテインを製造するために使用される個々の細胞系またはトランスジェニック動物に左右される。種々のIL-2ムテインまたはそのようなIL-2ムテインをコードする単離された核酸の開示は、IL-2ムテインが有しうるグリコシル化パターンには無関係である。
【0173】
医薬組成物および投与
【0174】
もう1つの態様においては、本明細書に記載されているIL-2ムテインと薬学的に許容される担体とを含む組成物を提供する。
【0175】
幾つかの実施形態においては、組成物は追加的な作用因子を更に含む。
【0176】
特定の実施形態においては、追加的な作用因子は、本明細書に開示されているIL-2ムテインが治療に使用されるのと同じ障害を治療するのに有効な作用因子である。幾つかの実施形態においては、追加的な作用因子は、本明細書に開示されているIL-2ムテインの副作用の1以上を緩和するのに有効な作用因子である。
【0177】
本明細書に記載されているIL-2ムテインの医薬組成物または無菌組成物を製造するために、本発明のIL-2ムテインを薬学的に許容される担体または賦形剤と混合する。例えば、Remington’s Pharmaceutical SciencesおよびU.S.Pharmacopeia:National Formulary,Mack Publishing Company,Easton,PA(1984)を参照されたい。
【0178】
治療用物質および診断用物質の製剤は、例えば凍結乾燥粉末、スラリー、水性の溶液または懸濁液の形態で、許容される担体、賦形剤または安定剤と混合することにより製造されうる(例えば、Hardmanら(2001)Goodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,McGraw-Hill,New York,NY;Gennaro(2000)Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Lippincott,WilliamsおよびWilkins,New York,NY;Avisら(編)(1993)Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications,Marcel Dekker,NY;Liebermanら(編)(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,Marcel Dekker,NY;Liebermanら(編)(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems,Marcel Dekker,NY;WeinerおよびKotkoskie(2000)Excipient Toxicity and Safety,Marcel Dekker,Inc.,New York,NYを参照されたい)。
【0179】
単独で又は別の作用因子と組合せて投与されるIL-2ムテイン組成物の毒性および治療効力は、例えばLD50(集団の50%に致死的である用量)およびED50(集団の50%において治療的に有効である用量)を決定するための、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手法により決定されうる。毒性効果と治療効果との用量比は治療係数(LD50/ED50)である。特定の態様においては、高い治療係数を示す抗体が望ましい。これらの細胞培養アッセイおよび動物研究から得られたデータは、ヒトにおける使用のための投与量の範囲の決定において使用されうる。そのような化合物の投与量は、好ましくは、毒性をほとんど又は全く伴わないED50を含む循環濃度の範囲内である。該投与量は、使用される剤形および投与経路に応じて、この範囲内で変動しうる。
【0180】
もう1つの実施形態においては、本明細書に開示されているIL-2ムテインを含む組成物を、Physicians’Desk Reference 2003(Thomson Healthcare;57th edition(2002年11月1日))に従い、対象に投与する。
【0181】
本発明のIL-2ムテインおよび組成物の投与様式は様々でありうる。適切な投与経路には、経口、直腸、経粘膜、腸、非経口、筋肉内、皮下、皮内、髄内、髄腔内、直接心室内、静脈内、腹腔内、鼻腔内、眼内、吸入、吹送、局所、皮膚、経皮または動脈内が含まれる。
【0182】
特定の実施形態においては、本発明のIL-2ムテインは例えば注射のような侵襲的経路によって投与されうる。追加的な実施形態においては、IL-2ムテインまたはその医薬組成物は静脈内、皮下、髄腔内、筋肉内または脳内に投与される。1つの特定の実施形態においては、IL-2ムテインまたはその医薬組成物は静脈内に投与される。もう1つの特定の実施形態においては、IL-2ムテインまたはその医薬組成物は皮下に投与される。
【0183】
組成物は、当技術分野で公知の医療装置を使用して投与されうる。例えば、本発明の医薬組成物は、例えば予充填(プレフィルド)シリンジまたは自動注射器を含む皮下注射針を使用する注射によって投与されうる。
【0184】
本明細書に開示されている医薬組成物は注入によっても投与されうる。
【0185】
投与レジメンは、IL-2ムテインの血清または組織代謝回転速度、症状の程度、IL-2ムテインの免疫原性、および生物学的マトリックスにおける標的細胞の接近可能性を含む幾つかの要因に左右される。好ましくは、投与レジメンは、望ましくない副作用を最小にすると同時に標的病態の改善をもたらすのに十分なIL-2ムテインを送達する。したがって、送達される生物学的物質の量は、部分的には、個々のIL-2ムテインおよび治療される状態の重症度に左右される。適切な用量を選択する際の指針が利用可能である(例えば、Wawrzynczak(1996)Antibody Therapy,Bios Scientific Pub.Ltd,Oxfordshire,UK;Kresina(編)(1991)Monoclonal Antibodies,Cytokines and Arthritis,Marcel Dekker,New York,NY;Bach(編)(1993)Monoclonal Antibodies and Peptide Therapy in Autoimmune Diseases,Marcel Dekker,New York,NY;Baertら(2003)New Engl.J.Med.348:601-608;Milgromら(1999)New Engl.J.Med.341:1966-1973;Slamonら(2001)New Engl.J.Med.344:783-792;Beniaminovitzら(2000)New Engl.J.Med.342:613-619;Ghoshら(2003)New Engl.J.Med.348:24-32;Lipskyら(2000)New Engl.J.Med.343:1594-1602を参照されたい)。
【0186】
適切な用量の決定は、例えば、治療に影響を及ぼすことが当技術分野で知られている又は疑われているパラメータまたは因子を用いて、臨床家によりなされる。幾つかの実施形態においては、用量は最適用量より幾分少ない量から開始し、ついで、負の副作用と比較して所望または最適効果が得られるまで、それを少しずつ増量する。
【0187】
既に記載されているとおり、IL-2ムテインは1以上の追加的な作用因子と共投与されうる。IL-2ムテインは作用因子に連結されることが可能であり(例えば、コンジュゲート)、あるいは作用因子とは別に投与されうる。後者(別々の投与)の場合、IL-2ムテインは作用因子の前、後またはそれと同時に投与されることが可能であり、あるいは他の公知療法と共投与されうる。
【0188】
キット
【0189】
また、適切なパッケージング材(包装梱包材)内にパッケージングされた本明細書において提供されるIL-2ムテインまたはその組成物(例えば、医薬組成物)を含むキットを本明細書において提供する。キットは、所望により、成分の記載、またはそれにおける成分のインビトロ、インビボもしくはエクスビボでの使用のための説明を含むラベルまたはパッケージング・インサート(添付文書)を含んでいてもよい。
【0190】
「パッケージング材」なる語は、キットの成分を収容する物理的構造を意味する。パッケージング材は成分を無菌状態に保つことが可能であり、そのような目的に一般に使用される材料(例えば、紙、段ボール、ガラス、プラスチック、ホイル、アンプル、バイアル、チューブなど)から構成されうる。
【0191】
本明細書において提供されるキットはラベルまたはインサートを含みうる。ラベルまたはインサートには、「印刷物」、例えば紙またはボール紙が含まれ、これは、別個であるか、または成分、キットもしくはパッケージング材(例えば、箱)に添付されており、あるいは、例えば、キット成分を含有するアンプル、チューブまたはバイアルに付属している。ラベルまたはインサートには更に、コンピュータ可読媒体、例えば、ディスク(例えば、ハードディスク、カード、メモリディスク)、光学ディスク、例えばCD-もしくはDVD-ROM/RAM、DVD、MP3、磁気テープ、または電気的記憶媒体、例えばRAMおよびROM、またはこれらのハイブリッド、例えば磁気/光学記憶媒体、FLASH(フラッシュ)メディアまたはメモリ式カードが含まれうる。ラベルまたはインサートは製造者の情報、ロット番号、製造者の所在地および日付を特定する情報を含みうる。
【0192】
本明細書において提供されるキットは他の成分を更に含みうる。キットの各成分は個別の容器内に封入されることが可能であり、種々の容器の全てが単一パッケージ内に配置されうる。また、キットは冷蔵保管用に設計されうる。
【0193】
一般的方法
【0194】
分子生物学における標準的な方法は、Sambrook,FritschおよびManiatis(1982 & 1989 2nd Edition,2001 3rd Edition)Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY;SambrookおよびRussell(2001)Molecular Cloning,3rded,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY;Wu(1993)Recombinant DNA,Vol.217,Academic Press,San Diego,CA.に記載されている。標準的な方法は、Ausbelら(2001)Current Protocols in Molecular Biology,VoIs.1-4,John Wiley and Sons,Inc.New York,NYにも記載されており、これは、細菌細胞におけるクローニングおよびDNA突然変異誘発(Vol.1)、哺乳類細胞および酵母におけるクローニング(Vol.2)、複合糖質およびタンパク質発現(Vol.3)、ならびにバイオインフォマティクス(Vol.4)を記載している。
【0195】
免疫沈降、クロマトグラフィー、電気泳動、遠心分離および結晶化を含むタンパク質精製のための方法が記載されている(Coliganら(2000)Current Protocols in Protein Science,Vol.1,John Wiley and Sons,Inc.,New York)。化学分析、化学修飾、翻訳後修飾、融合タンパク質の製造、タンパク質のグリコシル化が記載されている(例えば、Coliganら(2000)Current Protocols in Protein Science,Vol.2,John Wiley and Sons,Inc.,New York;Ausubelら(2001)Current Protocols in Molecular Biology,Vol.3,John Wiley and Sons,Inc.,NY,NY,pp.16.0.5-16.22.17;Sigma-Aldrich,Co.(2001)Products for Life Science Research,St.Louis,MO;pp.45-89;Amersham Pharmacia Biotech(2001)BioDirectory,Piscataway,N.J.,pp.384-391を参照されたい)。ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体の製造、精製およびフラグメント化が記載されている(Coliganら(2001)Current Protcols in Immunology,Vol.1,John Wiley and Sons,Inc.,New York;HarlowおよびLane(1999)Using Antibodies,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY;HarlowおよびLane,前掲)。リガンド/受容体相互作用を特徴づけるための標準的な技術が利用可能である(例えば、Coliganら(2001)Current Protcols in Immunology,Vol.4,John Wiley,Inc.,New Yorkを参照されたい)。
【0196】
蛍光標識細胞分取検出系(FACS)を含むフローサイトメトリーのための方法が利用可能である(例えば、Owensら(1994)Flow Cytometry Principles for Clinical Laboratory Practice,John Wiley and Sons,Hoboken,NJ;Givan(2001)Flow Cytometry,2nd ed.;Wiley-Liss,Hoboken,NJ;Shapiro(2003)Practical Flow Cytometry,John Wiley and Sons,Hoboken,NJを参照されたい)。例えば診断試薬としての使用のための、核酸プライマーおよびプローブを含む核酸、ポリペプチドならびに抗体を修飾するのに適した蛍光試薬が利用可能である(Molecular Probes(2003)Catalogue,Molecular Probes,Inc.,Eugene,OR;Sigma-Aldrich(2003)Catalogue,St.Louis,MO)。
【0197】
免疫系の標準的な組織学的方法が記載されている(例えば、Muller-Harmelink(編)(1986)Human Thymus:Histopathology and Pathology,Springer Verlag,New York,NY;Hiattら(2000)Color Atlas of Histology,Lippincott,Williams,and Wilkins,Phila,PA;Louisら(2002)Basic Histology:Text and Atlas,McGraw-Hill,New York,NYを参照されたい)。
【0198】
例えば抗原フラグメント、リーダー配列、タンパク質フォールディング、機能的ドメイン、グリコシル化部位および配列アライメントを決定するためのソフトウェアパッケージおよびデータベースが利用可能である(例えば、GenBank,Vector NTI(登録商標)Suite(Informax,Inc,Bethesda,MD);GCG Wisconsin Package(Accelrys,Inc.,San Diego,CA);DeCypher(登録商標)(TimeLogic Corp.,Crystal Bay,Nevada);Menneら(2000)Bioinformatics 16:741-742;Menneら(2000)Bioinformatics Applications Note 16:741-742;Wrenら(2002)Comput.Methods Programs Biomed.68:177-181;von Heijne(1983)Eur.J.Biochem.133:17-21;von Heijne(1986)Nucleic Acids Res.14:4683-4690を参照されたい)。
【0199】
実施例1.IL-2ムテインのクローニング、発現および精製
【0200】
種々のIL-2ムテインをコードするポリヌクレオチドを合成し、PTT5プラスミド(Canadian National Research Council)内にクローニングした。Gibco ExpiCHOまたはExpi293発現培地内で懸濁状態で増殖するExpiCHOまたはExpi293細胞を、商業的に入手可能な試薬ExpiFectamiおよびプロトコール(Thermo-Fisher)を用いて、種々のIL-2ムテインをコードするポリヌクレオチドを含むPTT5構築物で一過性にトランスフェクトした。簡潔に説明すると、Vi-Cell(Beckman-Coulter)を使用した測定で95%を超える生存率で、細胞1mL当たり1μgの全DNAを使用して第0日に細胞をトランスフェクトした。2価IL-2ムテインを発現させるために、Fc変異体Fc-1(配列番号13)を含有するIL-2ムテインをコードするPTT5構築物をトランスフェクトした。1価IL-2ムテインを発現させる幾つかの実施形態においては、Fc変異体Fc-2(配列番号14)を含有するIL-2ムテインをコードする第1 PTT5構築物、およびFc変異体Fc-4(配列番号17)をコードする第2 PTT5構築物をコトランスフェクトし、第1 PTT5構築物と第2 PTT5構築物との比は3:1であった。1価IL-2ムテインを発現させる他の実施形態においては、Fc変異体Fc-3(配列番号15)を含有するIL-2ムテインをコードする第1 PTT5構築物、およびFc変異体Fc-5(配列番号18)をコードする第2 PTT5構築物をコトランスフェクトし、第1 PTT5構築物と第2 PTT5構築物との比は3:1である。Expi293細胞に関しては第5日に、ExpiCHO細胞に関しては80%を超える細胞生存率に応じて第8日~第12日の間に、培養物を回収した。AKTA FPLC系(GE Healthcare)においてプロテインAクロマトグラフィー(mAbSelect Sure LX,GE Healthcare)を使用して、1価または2価のIL-2ムテインを清張化上清から精製した。ローディング後、樹脂を20カラム容量のPBSで洗浄し、20mM 酢酸ナトリウム(pH3.5)を使用してIL-2ムテインを溶出した。2価IL-2ムテインの場合、プロテインAクロマトグラフィーに続いて陰イオン交換(Capto Q,GE Healthcare)に通過させることで、均一性の高いタンパク質を得るのに典型的には十分であった。1価IL-2ムテインの場合、最初のプロテインA精製および陰イオン交換の通過の後、陽イオン交換クロマトグラフィー(Capto S)を使用して、Fc変異体ホモ二量体、IL-2ムテイン単量体および/またはIL-2ムテインホモ二量体のような夾雑物から、所望の1価ヘテロ二量体IL-2ムテインを分離して、95%を超える1価ヘテロ二量体を得た。変異体の分離には、変異体によって異なる塩およびpH条件が必要であった。特定の場合には、サイズ排除クロマトグラフィーを更に使用して、95%を超える1価ヘテロ二量体を得た。
【0201】
実施例2.表面プラズモン共鳴によるヒトIL2-RαまたはIL2-Rβに対するIL-2ムテインの結合アフィニティの決定
【0202】
Biacore T200(Cytiva)装置における表面プラズモン共鳴(SPR)アッセイを用いて、ポリヒスチジンタグ付きIL-2受容体に対するIL-2ムテインの結合アフィニティを決定した。Biacore T200評価ソフトウェアを使用して、各滴定系列を1:1結合モデルまたは定常状態アフィニティにフィットさせた。結合速度定数(kon、M-1s-1)および解離速度定数(koff、s-1)を滴定セットごとに決定し、それらを用いて、各受容体に対する各IL-2ムテインの解離定数KD=koff/konを計算した。
【0203】
IL-2受容体に対するIL-2 FcムテインおよびWT-IL-2 Fc融合対照のアフィニティを測定するために、IL-2 Fc融合体を抗ヒトIgG Fc抗体表面上に捕捉し、次いでアナライトとしてのIL-2受容体を捕捉した。例示的なIL-2ムテインである86BCH、43BGO、44BGO、47BJO、48BJO、49BJO、65BJO、44BJP、45BJP、46BJPおよび47BJPは1価であり、一方、54BGOは43BGOの2価形態であり、48BMPは49BJOの2価形態であり、21BMTは65BJOの2価形態である。86BCHは、野生型ヒトIL-2(配列番号39)の3位に対応するTからAへの置換、および125位に対応するCからSへの置換を含有し、これを対照として使用した。その他の例示的なIL-2ムテインは全て、野生型ヒトIL-2のそれぞれ3位および125位に対応する同じTからAへの置換およびCからSへの置換を含有する。表1は、各IL-2ムテイン内に導入されたアミノ酸置換を要約したものである。そのような置換の位置は野生型ヒトIL-2アミノ酸配列(配列番号39)に基づいている。配列番号1および2のそれぞれは、野生型ヒトIL-2アミノ酸配列(配列番号39)において見出される最初のアミノ酸を含有しないため、そのような置換は、配列番号1または2に基づいて示されている場合とは異なることに注意されたい。
【0204】
【0205】
表2に示されているとおり、ヒトIL-2Rαに対する対照86BCHの結合アフィニティ(4つの試験の平均)は約30nMであり、一方、ヒトIL-2Rαに対するその他の例示的なIL-2ムテインのアフィニティは1.1nM~44nMの範囲であった。一方、ヒトIL-2Rβに対する対照86BCHのアフィニティ(4つの試験の平均)は約1500nMであり、一方、その他の例示的なIL-2ムテインはいずれも、3μMでアッセイされた場合、ヒトIL-2Rβに対する検出可能な結合を示さなかった。
【0206】
【0207】
実施例3.ヒト末梢血単核細胞(PBMC)pSTAT5アッセイ
【0208】
IL-2ムテインを系列希釈で調製し、50μLをU底プレートに2通りに加えた。50μLのPBMC(約500kc/w)を加え、サンプルを37℃、5% CO2で30分間(「m」)静置した。冷PBSを加え、サンプルを遠心分離し、上清を除去した。IC固定バッファー(Invitrogen Cat 00-8222-49)を加え、混合し、サンプルを室温で20分間インキュベートした。サンプルをFBS染色バッファー(BD Cat 554656)で2回洗浄し、次いで、覆いをした状態で氷上で抗CD3抗体(Invitrogen Cat 47-0038-42)および抗CD56抗体(Biolegend Cat 318334)で30分間染色した。サンプルを染色バッファーで2回洗浄し、予め冷却されたPerm Buffer III(BD Cat 558050)を使用して、覆いをした状態で氷上で30分間透過処理した。次いでサンプルを染色バッファーで2回洗浄し、覆いをした状態で氷上で抗CD4(Invitrogen Cat 46-0047-42)、抗CD8(BD Cat 555634)、抗CD25(BD Cat 335807)、抗CD127(Invitrogen Cat 12-1278-42)、抗pSTAT5 Y694(BD Cat 612599)および抗FoxP3(Invitrogen Cat 48-4777-42)で1時間処理した。サンプルを染色バッファーで2回洗浄し、130μL中に再懸濁させた。次いでサンプルをBD Symphonyフローサイトメーターで分析した。
【0209】
FCSファイルをFlowJoまたはFCSExpress内に取り込んだ。前方散乱と側方散乱との対比を用いて、リンパ球をゲーティングした。前方散乱面積と前方散乱高との対比を用い、次いで前方散乱高と前方散乱幅との対比を用いて、単一細胞をゲーティングした。そこから、CD56を発現するCD3陰性細胞をNK細胞に対してゲーティングした(これらの細胞からpSTAT5発現を評価した)。CD3陽性細胞をCD4陽性またはCD8陽性細胞にサブゲーティングした(これらのCD8陽性細胞からpSTAT5発現を評価した)。CD25およびFoxP3の発現を用いてCD4陽性細胞を更に分解し、CD4陽性であるがCD25およびFoxP3に関して二重陰性である細胞をTconv細胞として特定した(これらの細胞からpSTAT5発現を評価した)。CD25およびFoxP3に関して二重陽性であるCD4陽性細胞を制御性T細胞として特定した(これらの細胞からpSTAT5発現を評価した)。未処理サンプルを使用して、pSTAT5陽性細胞に関するゲーティングを導いた。
【0210】
Fc変異体を含む種々の例示的なIL-2ムテインの系列希釈物でPBMCを刺激した。86BCHまたは99BHYを対照として使用した。99BHYと86BCHとの唯一の違いは、99BHYにおけるFc変異体がそのC末端リジン残基を欠いていることである。最高濃度における陽性pSTAT5の比率を100%として用い、未処理体を0%として用いて、その他の例示的なIL-2ムテインのpSTAT5応答を86BCHまたは99BHYに対して正規化した。対数(アゴニスト)対応答 - -可変勾配(4パラメーター)フィットを用いて用量応答曲線を作成し、EC50を計算した。
【0211】
そのようなIL-2ムテインがpSTAT5を活性化する能力を、CD4
+ CD25
+ Foxp3
+ 制御性(Treg)細胞およびエフェクターT細胞集団(CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞を含む)でのゲーティングによって、複数のドナーからのPBMCの混合集団において評価した。Treg細胞は、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞と比較して、対照に対する、より低いpSTAT5 EC50応答を示した。このことは、Treg細胞上で発現される三量体IL-2受容体複合体(IL-2R α/β/γ)に対するアフィニティが、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞上で発現される二量体IL-2受容体複合体(IL-2R β/γ)に対するアフィニティより高いことと合致している(86BCHに関しては
図1A~1C、および99BHYに関しては
図2A~2C)。対照的に、その他の例示的なIL-2ムテインでのPBMCの刺激は、最大1μMの濃度で、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞においてSTAT5リン酸化を誘導することなく、Tregにおいて選択的にSTAT5リン酸化を誘導した(
図1A~1Cおよび
図2A~2C)。CD4
+ CD25
+ Foxp3
+ Treg細胞コンパートメントに対するこれらのムテインの優先的活性に合致して、0.1μMより高い用量におけるSTAT5リン酸化の誘導は、対照と比較して、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞においては最小であった。(
図1B~1Cおよび
図2B~2C)。これらの応答は複数のドナー(n=7)にわたって一貫していた。これらの結果は、種々の例示的なIL-2ムテインが、CD8
+ Tエフェクター細胞またはCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞を活性化することなく、初代ヒトTreg細胞を選択的に活性化したことを実証している。
【0212】
初代ヒトTreg細胞を活性化するための例示的なIL-2ムテインのEC50値を以下の表3Aに要約する。
【0213】
【0214】
以下の表3Bに示されているとおり、再び99BHYを対照として使用して、追加的な例示的IL-2ムテインに関して、前記と同じ実験を行った。
【0215】
【0216】
DNB558は1価であり、65BJO(同様に1価)および21BMT(2価)と同じIL-2突然変異を有する。DNB558と65BJOとは、65BJOがFc領域内に追加的な突然変異を有するという点で異なる。DNB557は1価であり、49BJO(1価)および48BMP(2価)と同じIL-2突然変異を有する。DNB557と49BJOとは、49BJOがFc領域内に追加的な突然変異を有するという点で異なる。
【0217】
同様に、Treg細胞は、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞と比較して、対照に対する、より低いpSTAT5 EC50応答を示した。このことは、Treg細胞上で発現される三量体IL-2受容体複合体(IL-2R α/β/γ)に対するアフィニティが、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞上で発現される二量体IL-2受容体複合体(IL-2R β/γ)に対するアフィニティより高いことと合致している(99BHYに関する
図3A)。対照的に、評価された追加的な例示的IL-2ムテインでのPBMCの刺激は、最大1μMの濃度で、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞においてSTAT5リン酸化を誘導することなく、Tregにおいて選択的にSTAT5リン酸化を誘導した(
図3A~3C)。CD4
+ CD25
+ Foxp3
+ Treg細胞コンパートメントに対するこれらのムテインの優先的活性に合致して、0.1μMより高い用量におけるSTAT5リン酸化の誘導は、対照と比較して、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞においては最小であった。(
図3B~3C)。これらの応答は複数のドナー(n=7)にわたって一貫していた。これらの結果はこれまでの結果に合致しており、種々の例示的なIL-2ムテインが、CD8
+ Tエフェクター細胞またはCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞を活性化することなく、初代ヒトTreg細胞を選択的に活性化したことを実証している。
【0218】
実施例4.アカゲザル全血pSTAT5アッセイ
【0219】
IL-2ムテインを系列希釈で調製し、25μLをディープウェルプレートに2通りに加え、密封し、37℃、5% CO2で30分間静置した。室温のアカゲザル全血100μLを加え、混合した。サンプルを37℃、5% CO2で20分間インキュベートした。細胞を抗CD3(BD Cat 557917)抗体、抗CD127(Invitrogen Cat 12-1278-42)抗体、抗CD25(Invitrogen Cat 25-0257-42)抗体および抗NKG2A(Miltenyi Cat 130-113-565)抗体で染色し、覆いをした状態で穏やかに振盪しながら室温で20分間インキュベートした。次いで細胞を細胞溶解し、1×細胞溶解(Lyse)/固定(Fix)バッファー(BD Cat 558049)を使用して固定し、十分に混合し、覆いをした状態で室温で10分間インキュベートした。細胞をFBS染色バッファー(BD Cat 554656)で2回洗浄し、96ウェルプレートに移した。予め冷却されたPerm Buffer III(BD Cat 558050)をサンプルに加え、混合し、覆いをした状態で氷上で30分間インキュベートした。サンプルを染色バッファーで2回洗浄した。細胞内抗体である抗FoxP3(Invitrogen Cat 48-4777-42)、抗pSTAT5 Y694(BD Cat 612599)、抗CD4(BD Cat 552838)および抗CD8(BD Cat 563795)をサンプルに加え、覆いをした状態で室温で1時間インキュベートした。サンプルを染色バッファーで2回洗浄し、130μLに再懸濁させた。サンプルをBD Symphonyフローサイトメーターで分析した。
【0220】
FCSファイルをFlowJo内に取り込んだ。前方散乱と側方散乱との対比を用いて、リンパ球をゲーティングした。前方散乱面積と前方散乱高との対比を用いて、単一細胞をゲーティングした。そこから、NKG2Aを発現するCD3陰性細胞をNK細胞に対してゲーティングした(これらの細胞からpSTAT5発現を評価した)。CD3陽性細胞をCD4陽性またはCD8陽性細胞にサブゲーティングした(これらのCD8陽性細胞からpSTAT5発現を評価した)。CD25およびFoxP3の発現を用いてCD4陽性細胞を更に分解し、CD4陽性であるがCD25およびFoxP3に関して二重陰性である細胞をTconv細胞として特定した(これらの細胞からpSTAT5発現を評価した)。CD4陽性細胞を更にCD25およびCD127にサブゲーティングした。CD25陽性かつCD127陰性である細胞をFoxP3に関して評価し、これらを制御性T細胞として特定した(これらの細胞からpSTAT5発現を評価した)。CD25、FoxP3およびpSTAT5に関するFMOを用いてゲーティングを導いた。
【0221】
Fc変異体を含む種々の例示的なIL-2ムテインの系列希釈物で該全血を刺激した。99BHYを対照として使用した。最高濃度における陽性pSTAT5の比率を100%として用い、未処理体を0%として用いて、その他の例示的なIL-2ムテインのpSTAT5応答を99BHYに対して正規化した。対数(アゴニスト)対応答 - -可変勾配(4パラメーター)フィットを用いて用量応答曲線を作成し、EC50を計算した。
【0222】
そのようなIL-2ムテインがpSTAT5を活性化する能力を、CD4
+ CD127
- CD25
+ Foxp3
+ 制御性(Treg)細胞およびエフェクターT細胞集団(CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞を含む)でのゲーティングによって、複数のアカゲザルドナーからの全血マトリックスにおいて評価した。Treg細胞は、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞と比較して、対照に対する、より低いpSTAT5 EC50応答を示した。このことは、Treg細胞上で発現される三量体IL-2受容体複合体(IL-2R α/β/γ)に対するアフィニティが、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞上で発現される二量体IL-2受容体複合体(IL-2R β/γ)に対するアフィニティより高いことと合致している(99BHYに関しては
図3A~3C)。対照的に、その他の例示的なIL-2ムテインでの全血の刺激は、最大3μMの濃度で、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞においてSTAT5リン酸化を誘導することなく、Tregにおいて選択的にSTAT5リン酸化を誘導した(
図4A~4C)。CD4
+ CD25
+ Foxp3
+ Treg細胞コンパートメントに対するこれらのムテインの優先的活性に合致して、1μMより高い用量におけるSTAT5リン酸化の誘導は、対照と比較して、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞においては最小であった。(
図4B~4C)。これらの応答は複数のドナー(n=2)にわたって一貫していた。これらの結果は、種々の例示的なIL-2ムテインが、CD8
+ Tエフェクター細胞またはCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞を活性化することなく、初代アカゲザルTreg細胞を選択的に活性化したことを実証している。
【0223】
初代アカゲザルTreg細胞を活性化するための例示的なIL-2ムテインのEC50値を以下の表4Aに要約する。
【0224】
【0225】
以下の表4Bに示されているとおり、再び99BHYを対照として使用して、追加的な例示的IL-2ムテインに関して、前記と同じ実験を行った。DNB558は1価であり、65BJO(同様に1価)および21BMT(2価)と同じIL-2突然変異を有する。DNB557は1価であり、49BJO(1価)および48BMP(2価)と同じIL-2突然変異を有する。
【0226】
【0227】
同様に、Treg細胞は、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞と比較して、対照に対する、より低いpSTAT5 EC50応答を示した。このことは、Treg細胞上で発現される三量体IL-2受容体複合体(IL-2R α/β/γ)に対するアフィニティが、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞上で発現される二量体IL-2受容体複合体(IL-2R β/γ)に対するアフィニティより高いことと合致している(99BHYに関する
図5A)。対照的に、評価された追加的な例示的IL-2ムテインでのPBMCの刺激は、最大1μMの濃度で、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞においてSTAT5リン酸化を誘導することなく、Tregにおいて選択的にSTAT5リン酸化を誘導した(
図5A~5C)。CD4
+ CD25
+ Foxp3
+ Treg細胞コンパートメントに対するこれらのムテインの優先的活性に合致して、0.1μMより高い用量におけるSTAT5リン酸化の誘導は、対照と比較して、CD8
+ T細胞およびCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞においては最小であった。(
図5B~5C)。これらの応答は複数のドナー(n=7)にわたって一貫していた。これらの結果はこれまでの結果に合致しており、種々の例示的なIL-2ムテインが、CD8
+ Tエフェクター細胞またはCD4
+ CD25
- Foxp3
- T細胞を活性化することなく、初代ヒトTreg細胞を選択的に活性化したことを実証している。
【0228】
実施例5.xeno-GvHDモデルにおけるヒトTregの増殖および活性化
【0229】
huPBMC-NSGマウスを使用したxeno-GvHD(移植片対宿主病)モデルにおいて、ムテインがヒトTregを増殖させ活性化する能力に関してムテインを評価した。NSGマウスをJackson Laboratoryから購入し、ヒトPMBCをマウスに移植した。ヒトPBMC(末梢血単核細胞)移植の14~17日後、マウスを1用量のIL-2ムテインで処置した。この実施例において評価した例示的なIL-2ムテインを以下の表5に示す。該マウスからの脾細胞を、FACS(蛍光活性化細胞選別)分析によって、5日間または一部の研究においては8日間、毎日、プロファイリングした。脾細胞内のヒトTregはヒトCD45
+ CD56
- CD3
+ CD4
+ CD127
low Foxp3
+ T細胞として特定された。評価した全てのムテインはヒトCD4
+ FoxP3
+ Treg発現を増強した(
図6A~6D)。
【0230】
ヒトTreg上のCD25の表面発現をFACS分析によって定量した。評価した全てのIL-2ムテインはTreg表面上のCD25発現を増強した(
図7A~7D)。
【0231】
【0232】
実施例6.アカゲザルにおける1価および2価形態のムテインのPF/PKプロファイル
【0233】
2価および1価の形態である特定の例示的なIL-2ムテインのPK/PDプロファイルを皮下送達後に評価した。研究計画を以下の表6に示す。生物学的にナイーブなアカゲザル雄サルを研究に使用した。1群当たり3匹の動物を使用した。第0日および第14日に皮下投与経路により動物に投与し、投与溶液量は1mL/kgであった。研究期間は28日間であった。
【0234】
【0235】
薬物動態(PK)血清(それぞれ100μLの7つのアリコート)を以下のとおりに得た:第0日第1投与:投与前、15分、2時間、6時間;第1日、第2日、第3日、第7日、第9日;第14日第2回投与:投与前、15分、2時間、6時間;第15日、第16日、第17日、第21日、第23日、第28日。pSTAT5アッセイのために全血(2アリコート)を収集し、薬力学(PD)分析のために免疫表現型検査(Treg、Tconv、CD8、NK細胞)を以下のとおりに行った。
【0236】
パネルA:第-5日、第0日第1投与:投与前;第1日、第3日、第4日、第7日、第9日;第14日第2回投与:投与前;第15日、第17日、第18日、第21日、第23日、第28日。
【0237】
パネルB:第-5日;第0日第1投与:投与前、2時間;第1日、第2日、第3日、第7日、第9日;第14日第2投与:投与前、2時間;第15日、第16日、第17日、第21日、第23日、第28日。
【0238】
血清化学およびCRP(c反応性タンパク質)を以下のとおりに評価した:第-5日、第0日第1投与:投与前、2時間;第1日、第7日;第14日第2投与:投与前、2時間;第15日、第16日、第17日、第21日、第23日、第28日。血液学を以下のとおりに評価した:第-5日、第0日第1投与:投与前;第1日、第3日、第4日、第7日、第9日;第14日第2投与:投与前;第15日、第17日、第18日、第21日、第23日、第28日。
【0239】
第1投与後のPK/PDの結果を1価ムテインおよび2価ムテインの両方に関して以下に示し(それぞれ表7Aおよび表7Bを参照されたい)、また、
図8A~8Dに示す。
【0240】
【0241】
【0242】
また、表8は、アカゲザルSTAT5およびヒトSTAT5の結果と共に、評価し例示的なIL-2ムテインに関する種々のPK/PDの結果を示す。以下の表8におけるアカゲザルおよびヒトのSTAT5アッセイに関する結果は、幾何平均を用いて計算された。
【0243】
【0244】
本明細書中に引用されている全ての参考文献を、各個の刊行物、データベースエントリー(例えば、GenBank配列またはGeneIDエントリー)、特許出願または特許が参照により本明細書に組み入れられると具体的かつ個別に示されている場合と同様に、参照により本明細書に組み入れることとする。参照により組み入れるというこの陳述は、そのような引用が、参照により組み入れるという宣誓陳述の直前または直後にない場合であっても、37 C.F.R.§1.57(b)(1)に従い、各個の刊行物、データベースエントリー(例えば、Genbank配列またはGeneIDエントリー)、特許出願または特許[それらのそれぞれは37 C.F.R.§1.57(b)(2)に従い明らかに特定されるものである]に関するものであることを出願人が意図しているものである。参照により組み入れるという宣誓陳述が本明細書中に含まれている場合、それは、参照により組み入れるというこの一般的(general)陳述を何ら弱めるものではない。本明細書における参考文献の引用は、該参考文献が関連先行技術であると自認するものではなく、また、それは、これらの刊行物または文書の内容または日付に関して何ら自認するものでもない。
【0245】
本発明は、本明細書に記載されている特定の実施形態によって範囲において限定されるものではない。実際、本明細書に記載されているものに加えて、本発明の種々の修飾が前記説明および添付図面から当業者に明らかとなるであろう。そのような修飾は添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれると意図される。
【0246】
前記の明細書は、当業者が本発明を実施しうるのに十分なものであるとみなされる。本明細書に示され記載されているものに加えて、本発明の種々の修飾が前記説明から当業者に明らかとなり、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれる。
【0247】
以下の表9は、本明細書に開示されている全ての配列を要約したものである。
【0248】
【配列表】
【国際調査報告】