(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-10
(54)【発明の名称】曲げ設備及び回転可能なグリッパー装置を有するマニピュレータ
(51)【国際特許分類】
B25J 5/02 20060101AFI20231227BHJP
B21D 5/02 20060101ALI20231227BHJP
B21D 43/18 20060101ALI20231227BHJP
B21D 43/00 20060101ALI20231227BHJP
B21D 43/10 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
B25J5/02 A
B21D5/02 V
B21D5/02 W
B21D43/18 A
B21D43/18 B
B21D43/00 S
B21D43/10 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023538749
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(85)【翻訳文提出日】2023-06-22
(86)【国際出願番号】 AT2021060481
(87)【国際公開番号】W WO2022133507
(87)【国際公開日】2022-06-30
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509296085
【氏名又は名称】トルンプ マシーネン オーストリア ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ゲルハルト アンゲラー
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル シェルンハンマー
(72)【発明者】
【氏名】フロリアン ハウスマン
(72)【発明者】
【氏名】フロリアン マイアー
(72)【発明者】
【氏名】マティーアス ヘール
(72)【発明者】
【氏名】ヘルムート タイス
(72)【発明者】
【氏名】ネナド コフイェニク
(72)【発明者】
【氏名】ベレナ シュタイニンガー
(72)【発明者】
【氏名】クレーメンス フロイデンターラー
(72)【発明者】
【氏名】リヒャルト エドルバウアー
(72)【発明者】
【氏名】バルター ケプリンガー
(72)【発明者】
【氏名】ゲルハルト グーグラー
(72)【発明者】
【氏名】アロイス アウスタラー
【テーマコード(参考)】
3C707
4E063
【Fターム(参考)】
3C707AS05
3C707BS10
3C707BT09
3C707CS04
3C707CT02
3C707CV08
3C707CW08
3C707CY03
3C707CY06
3C707CY13
3C707DS01
3C707FS01
3C707FT02
3C707FT11
3C707GS01
3C707HS20
3C707HS27
3C707HT02
3C707HT21
4E063AA01
4E063BA07
4E063FA08
4E063GA01
4E063GA03
(57)【要約】
本発明は、部品(2)用の、特に板金部品用の、マニピュレータ(1)及び曲げ設備(37)に関する。マニピュレータ(1)は、固定的に取り付け可能、又はガイド装置(3)に沿って移動可能な基部(4)と、水平の第1の枢動軸線(5)を介して基部(4)と枢動可能に結合された第1の枢動アーム(6)と、水平の第2の枢動軸線(7)を介して第1の枢動アーム(6)と枢動可能に結合された第2の枢動アーム(8)と、水平の第3の枢動軸線(9)を介して第2の枢動アーム(8)と枢動可能に結合された第3の枢動アーム(10)とを有する。第3の枢動軸線(9)に対して径方向に延びる第1の回転軸線(11)が第3の枢動アーム(10)に形成されている。さらに、グリッパー支持アーム(12)が、第1の回転軸線(11)を介して第3の枢動アーム(10)と回転可能に結合され、第1の回転軸線(11)に対して径方向に延びている。グリッパー装置(13)は、第1の回転軸線(11)から離隔している第2の回転軸線(14)を介してグリッパー支持アーム(12)と回転可能に結合されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品(2)用、特に板金部品用のマニピュレータ(1)であって、
該マニピュレータ(1)は、部品(2)を掴み上げ、移送し、保持し、及び/又は載置するように形成され、
前記マニピュレータ(1)は、
固定的に取り付け可能、又はガイド装置(3)に沿って移動可能な基部(4)と、
水平の第1の枢動軸線(5)を介して前記基部(4)と枢動可能に結合された第1の枢動アーム(6)と、
水平の第2の枢動軸線(7)を介して前記第1の枢動アーム(6)と枢動可能に結合された第2の枢動アーム(8)と、
水平の第3の枢動軸線(9)を介して前記第2の枢動アーム(6)と枢動可能に結合された第3の枢動アーム(10)と、を有し、
前記第3の枢動軸線(9)に対して径方向に延びる第1の回転軸線(11)が前記第3の枢動アーム(10)に形成されている、マニピュレータ(1)において、
前記第1の回転軸線(11)を介して前記第3の枢動アーム(10)と回転可能に結合されたグリッパー支持アーム(12)が形成され、該グリッパー支持アーム(12)は前記第1の回転軸線(11)に対して径方向に延び、グリッパー装置(13)が、前記第1の回転軸線(11)から離隔している第2の回転軸線(14)を介して、前記グリッパー支持アーム(12)と回転可能に結合されている、ことを特徴とするマニピュレータ(1)。
【請求項2】
前記第1の回転軸線(11)と前記第2の回転軸線(14)とは、互いに対して平行に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項3】
前記グリッパー装置(13)は、前記グリッパー支持アーム(12)に回転可能に支承されたベース部材(15)と、該ベース部材(15)と必要に応じて結合可能な、特に工具なしで交換可能な、グリッパー部材(16)と、を有している、ことを特徴とする請求項1又は2の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項4】
前記グリッパー部材(16)は、ペンチグリッパー及び/又は磁気グリッパーを有している、ことを特徴とする請求項3に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項5】
前記グリッパー部材(16)は負圧グリッパー(17)を有し、少なくとも1つの負圧グリッパー部材(18)は前記負圧グリッパー(17)に形成されている、ことを特徴とする請求項3又は4に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項6】
負圧導管(19)が形成され、該負圧導管は、前記第3の枢動アーム(10)と前記グリッパー支持アーム(12)の間の移行部分(20)内に、及び/又は前記グリッパー支持アーム(12)と前記グリッパー装置(13)の間の移行部分(20')内に、ロータリーユニオンとして形成されている、ことを特徴とする請求項5に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項7】
前記グリッパー支持アーム(12)は、必要に応じて能動化及び非能動化可能なカップリング(22)を介して前記第3の枢動アーム(10)に、かつ第1のピボット軸受(21)を用いて、回転可能に結合されている、ことを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項8】
前記グリッパー装置(13)は、前記グリッパー支持アーム(12)に第2のピボット軸受(23)を介して回転可能に結合されている、ことを特徴とする請求項1~7の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項9】
トルクサポート(24)が前記第3の枢動アーム(10)に回転可能に配置され、好ましくは、取り外し可能に構成されたトルクサポート(24)が形成されている、ことを特徴とする請求項1~8の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項10】
歯付きベルト伝動装置(25)が形成され、該歯付きベルト伝動装置(25)は、前記第1の回転軸線(11)に対して回転可能な第1の歯車(26)と、前記第2の回転軸線(14)を中心に回転可能な第2の歯車(27)とを有し、前記歯付きベルト伝動装置(25)は、前記第1の歯車(26)と前記第2の歯車(27)とを移動によって結合するベルト(28)を有している、ことを特徴とする請求項1~9の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項11】
前記第1の歯車(26)は前記第2の歯車(27)よりも大きい直径を有している、ことを特徴とする請求項10に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項12】
第1の回転ドライブが、前記第1の回転軸線(11)を中心に前記グリッパー支持アーム(12)を回転させるように形成され、
前記第1の回転ドライブから独立して作用する第2の回転ドライブ(42)が、前記第2の回転軸線(14)を中心に前記グリッパー装置(13)を回転させるように形成されている、ことを特徴とする請求項1~9の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項13】
前記第2の回転ドライブ(42)が電磁アクチュエータとして形成され、好ましくはステッピングモータとして形成され、又は
前記第2の回転ドライブ(42)が空気圧アクチュエータとして形成され、かつ前記第2の回転ドライブ(42)が前記グリッパー支持アーム(12)に固定されている、
ことを特徴とする請求項12に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項14】
前記第2の回転ドライブ(42)が、第1の終端ストッパ(43)と第2の終端ストッパ(44)の間でグリッパー装置(13)を回転させるように形成され、前記第1の終端ストッパ(43)と前記第2の終端ストッパ(44)の間で、回転運動が実施可能であり、好ましくは180°までの回転運動が実施可能である、ことを特徴とする請求項12又は13に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項15】
平歯車伝動装置が形成され、該平歯車伝動装置は、第1の回転軸線(11)を中心に回転可能な第1の平歯車と、前記第2の回転軸線(14)を中心に回転可能な第2の平歯車とを有し、前記第1の平歯車と前記第2の平歯車とは直接又は間接的に運動結合で協働する、ことを特徴とする請求項1~9の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項16】
前記グリッパー支持アーム(12)上に保持された前記グリッパー装置(13)を含む、グリッパー支持アーム(12)の張り出す部分の最大高さ(29)が、曲げ機械(33)の曲げテーブル(32)に対する下側工具(31)の構造物高さ(30)よりも小さく、特に最大で150mmであり、好ましくは最大で100mmである、ことを特徴とする請求項1~15の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項17】
前記グリッパー支持アーム(12)は、第1の支持アーム部分(34)と第2の支持アーム部分(35)とを有し、前記第1の支持アーム部分(34)と前記第2の支持アーム部分(35)とは、前記第1の回転軸線(11)又は前記第2の回転軸線(14)の方向に互いに対して変位して配置されている、ことを特徴とする請求項1~16の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項18】
前記第1の回転軸線(11)と前記第2の回転軸線(14)の間に延びる、前記グリッパー支持アーム(12)の支持アーム長さ(36)は、前記第1の枢動アーム(6)、第2の枢動アーム(8)及び/又は第3の枢動アーム(10)の長さよりも短い、ことを特徴とする請求項1~17の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項19】
前記ベース部材(15)は、それぞれ第1の終端部分(46)とそれぞれ第2の終端部分(47)を有する少なくとも2つのグリッパー部材支持アーム(45)を備え、該グリッパー部材支持アーム(45)は、前記第2の回転軸線(14)に対して径方向に離隔し、かつ前記グリッパー部材支持アーム(45)はその第1の終端部分(46)において、前記グリッパー装置(13)のベース部材(15)内、好ましくはアーチ形状のガイド部分(48)内で調整可能に案内され、かつ取り外し可能に固定され、前記グリッパー部材支持アーム(45)はその第2の終端部分(47)にグリッパー部材(16)を有している、ことを特徴とする請求項3~18の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項20】
前記少なくとも2つのグリッパー部材支持アーム(45)は、好ましくはそれらのそれぞれ第1の終端部分(46)の領域内に、固定手段(49)を有し、該固定手段(49)は、前記ベース部材(15)に対して前記少なくとも2つのグリッパー部材支持アーム(45)を取り外し可能に固定するように形成されている、ことを特徴とする請求項19に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項21】
前記少なくとも1つの負圧グリッパー部材(18)の負圧導管(19)は流体的な遮断部材(50)と共に形成されている、ことを特徴とする請求項5~20の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項22】
枢動軸線に関して、前記水平の第1の枢動軸線(5)、前記水平の第2の枢動軸線(7)前記水平の第3の枢動軸線(9)、前記第1の回転軸線(11)及び前記第2の回転軸線(14)のみを有している、ことを特徴とする請求項1~21の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項23】
曲げ設備(37)であって、
曲げ機械(33)と、少なくとも1つのマニピュレータ(1)と、前記少なくとも1つのマニピュレータ(1)がそれに沿って移動可能なガイド軸線(38)を有するガイド装置(3)と、又は前記少なくとも1つのマニピュレータ(1)のための固定アンカーと、前記少なくとも1つのマニピュレータ(1)の移動及び/又は移動シーケンスを設定するように形成されている設備制御と、を有する曲げ設備(37)において、
前記少なくとも1つのマニピュレータ(1)が、請求項1~22の何れか一項にしたがって形成されている、ことを特徴とする曲げ設備(37)。
【請求項24】
前記曲げ機械(33)は、曲げテーブル(32)と、該曲げテーブル(32)に対して調整可能なプレスビーム(39)とを有し、
少なくとも1つの下側工具(31)が前記曲げテーブル(32)の外側の境界エッジ(41)の内部に位置決めされ、少なくとも1つの加工すべき部品を垂直に支持するための部品支持面(40)が前記下側工具(31)に形成されている、ことを特徴とする請求項23に記載の曲げ設備(37)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品用、特に板金部品用のマニピュレータ及び曲げ設備に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の加工センター内では、工作物移送又は部品移送は、全自動で行われることが多い。部品、特に曲げ工作物及びプロフィール材を操作するために、グリッパー装置を有する、特に負圧グリッパー又は真空グリッパーを有するマニピュレータの使用が広く定着している。しかし、小さい部品及び、プロフィール材の場合にも、このグリッパー装置の使用は、制限されたものでしかなく、又は多大な手間をかけないと可能ではない。例えば、曲げるべき、そしてここでは特に何回も曲げるべき小さい部品とプロフィール材においては、個々の加工ステップ又は曲げステップの間で掴み替えることが必要であり、これは、場合によっては何回も必要となる。この置いたり、掴み替えたりすることは、加工時間を延長させ、したがってユニットコストにネガティブに作用する。
【0003】
この問題に対処するために、当業者には、小さい部品とプロフィール材を曲げるために使用可能な、特殊な、特別に作成されたグリッパー装置が知られている。しかし、この種のグリッパー装置は、技術的及び構造的に煩雑であって、普遍的には使用できない。従来技術において、種々の実施形態のペンチグリッパーを用いるグリッパー装置も知られている。この場合に、様々な大きさを有する部品を掴み上げ、一時的に固定し、下におき、かつ移送するために、補助装置を設けることが、一般的である。しかしその使用は、小さい部品を付加的な装置を用いて準備しなければならない限りにおいて、満足できるものではない。さらに、すべての部品幾何学配置及び曲げ部品が、ペンチグリッパーによる補助的な操作に適しているわけではない。特許文献1は、例えば、工作物を中間位置決めするための補助装置を有する製造設備を紹介しており、補助装置は、協働する保持部材を有する。そのようにして部品及び/又はプロフィール材の煩雑な掴み替え又は位置決め変更が可能になる。
【0004】
同様に、特殊な、特別に作成された真空グリッパー装置によって、従来技術の欠点を克服する試みがなされる。特許文献2は、工作物供給装置を示しており、その工作物供給装置によって、工作物板金が曲げられる場合に、立ち上がる部分の間隔寸法を減少させることができる。例えばここで、特許文献3も挙げられ、それは、プレート形状の材料を縁曲げプレス内へ挿入するための工業ロボットを提案しており、その工業ロボットがアーム部分を有し、そのアーム部分が材料を保持するための保持部分と保持部分による保持を終了させるための解放装置とを有している。
【0005】
既知の特別に作成されたグリッパー装置の使用又は掴み替えるための付加的なグリッパー装置の使用も、作業時間又は準備時間を延長し、したがって小さい部品は経済的ではなく、かつ時間消費を増大させてしか、加工することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許第2688693(B1)号明細書
【特許文献2】国際公開第2019012990(A1)号
【特許文献3】欧州特許第0354559(B1)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、従来技術の欠点を克服し、かつ、ユーザーが、技術的に簡単な手段で小さい部品、特に比較的短い脚長さを有する板金部品を正確かつ簡単に加工へ供給し、かつこれらの部品を経済的なやり方で操作することができる、装置を提供することである。これは、特に標準的に提供可能なグリッパー装置を用いる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、請求項に記載のマニピュレータと曲げ設備によって解決される。
【0009】
本発明は、部品用の、特に板金部品用の、マニピュレータに関するものであって、マニピュレータは、部品を掴み上げ、移送し、保持し、及び/又は載置するように、形成されている。マニピュレータは、好ましくはガイド装置に沿って移動可能な基部を有している。ガイド装置は、特に線形に延びるレールガイド又は線形のレール部材を有する。線形のレール部材は、好ましくは曲げ機械の曲げテーブルの長手軸線に対して平行に方向づけすることができる。代替的にマニピュレータ又はその基部は、固定的に位置決めすることができ、特に床と堅固に係止することができる。基部は、垂直の回転軸線を中心に回転可能に形成することもできる。マニピュレータは、水平の第1の枢動軸線を介して基部と枢動可能に結合された第1の枢動アーム、水平の第2の枢動軸線を介して第1の枢動アームと枢動可能に結合された第2の枢動アーム、水平の第3の枢動軸線を介して第2の枢動軸線と枢動可能に結合された第3の枢動アームを有しており、第3の枢動アームに、第3の枢動軸線に対して径方向に延びる第1の回転軸線が形成されている。本発明によれば、第1の回転軸線を介して第3の枢動アームと回転可能に結合されたグリッパー支持アームが形成されており、グリッパー支持アームは第1の回転軸線に対して径方向に延びており、かつグリッパー装置は、第1の回転軸線から離隔している第2の回転軸線を介してグリッパー支持アームと回転可能に結合されている。
【0010】
マニピュレータの本発明に係る構成は、部品、特に板金部品の効率的な加工を可能にする。本発明に基づいて構成されたマニピュレータは、従来技術においても知られているように、水平の軸線を中心とする枢動運動を実施することができるだけでなく、付加的に、少なくとも2つの回転軸線を中心とする回転運動も実施することができる。このことが、複数の加工ステップ又は複数の曲げステップが実施される部品において、載置及び/又は掴み替えが不要である、という利点を有している。特に小型の部品及びプロフィール材においても、本発明に係るマニピュレータの使用が効果的である。特に、曲げるべき、かつ複数回曲げるべき小型の部品及びプロフィール材において、個々の加工ステップ又は曲げステップの間で掴み替えることが、不要である。すなわち加工時間が短縮され、それが特に部品コストにポジティブに作用する。さらに、本発明に係るマニピュレータの形成は、マニピュレータを曲げ機械、又は曲げ機械に配置されている下側工具の比較的近くに移動させることを可能にする。マニピュレータのグリッパー支持アームによるいわば偏心した、又は変位した構成が、グリッパー装置及びグリッパー装置によって保持される部品を、曲げ機械、特に曲げ機械の下側工具の近傍に、かつ場合によっては直接それに案内することを、可能にする。この種の拡張が、通常は時間のかかるグリッパー付け替えなしで、部品の多段階の加工又は曲げを可能にする。いわば偏心したグリッパー支持アームを設けることによって、標準グリッパー装置が配置可能又は取り付け可能であり、したがって高価及び/又は複雑な特別仕様を必要としないことも、効果的である。比較的短い脚長さを成形すべき、部品又は板金部品において、本発明に係るマニピュレータは、重要なパフォーマンスと時間の利点を提供する。この比較的短い脚長さは、特にマニピュレータ又はそのグリッパー装置と曲げ機械の下側工具との間の部分内に位置することができ、したがって曲げ機械のマニピュレータ側の供給領域内に位置決めすることができる。マニピュレータの移動を簡略化することによって、それと結びついたプログラミングの手間も軽減することができる。プログラミングは、より迅速にも、よりエラーなしでも行うことができる。複雑でリスクを伴う掴み替えを削減又は特に省くことによって、衝突を回避することができる。マニピュレータと機械、特に曲げ機械との間、その直接の近傍領域又は操作領域内の間隔が一般により大きいことによっても、衝突の危険をさらに減少させることができる。全体として、掴み替えの回避により位置エラー又は場合によっては生じる真空損失を減少させ、又はまったくなくすことにより、プロセス安全性が向上する。
【0011】
ここではっきりと指摘しておくが、「マニピュレータが、水平の第1の枢動軸線を介して基部と枢動可能に結合された第1の枢動アームを有する」という表現は、基部と第1の枢動アームとの間の直接の、したがってダイレクトな結合を意味することができるが、もちろん基部と第1の枢動アームの間の間接的、インダイレクトな結合も意味することができる。すなわちこのマニピュレータは、例えば3軸のマニピュレータであっても、6軸のそれであっても、特に6軸の多関節ロボットであってもよい。それぞれの形態は、当業者の技量の範囲内にあり、当業者は枢動軸の種類と数を具体的な適用のそれぞれの要請に適合させる。
【0012】
さらに、第1の回転軸線と第2の回転軸線が互いに対して平行に形成されていると、効果的であり得る。この好ましい展開によって、技術的又は構造的に簡単なマニピュレータ構造を実現することができる。2つの回転軸線の平行性は、プログラミング可能性又はマニピュレータのいわゆる「ティーチ」に関しても、効果的であり得る。
【0013】
さらに、グリッパー装置は、グリッパー支持アームに回転可能に支承されたベース部材及びベース部材と必要に応じて結合可能な、特に工具なしで交換できる、グリッパー部材を有することができる。回転可能に支承されたベース部材を設けることによって、第2の回転軸線を中心にグリッパー装置を回転させる技術的可能性を形成することができる。必要に応じてベース部材と結合できるグリッパー部材を設けることによって、種々のタイプのグリッパーを配置することができ、又はグリッパー部材は故障又は保守及び修理作業の場合に、交換することができる。グリッパー部材が工具なしで、又はわずかな作業ステップで交換できる場合には、この種の保守及び修理作業は、場合によっては特に簡単かつ迅速に行うことができる。ベース部材に配置可能なグリッパー部材が標準グリッパー部材である場合、すなわちベース部材と結合するための特殊形成又は特別に適合されたアダプタが必要でない場合も、効果的であり得る。
【0014】
さらに、グリッパー部材はペンチグリッパー及び/又は磁気グリッパーを有することができる。それぞれ加工又は操作するためにどのような種類又は大きさ又は幾何学配置の部品又は板金部品が設けられているか、に応じて、ペンチグリッパーを使用し、及び/又は磁気グリッパーを使用すると、効果的であり得る。種概念に基づくペンチグリッパー又は磁気グリッパー及びその利点と欠点は、当業者には以前から知られており、したがってここで詳しく説明はしない。グリッパー装置がペンチグリッパーか、又は磁気グリッパーを有しており、2つのタイプのグリッパー部材を交換し、又は付け替えることができると、効果的であり得る。しかし、グリッパー部材がペンチグリッパーと磁気グリッパーの機能性を有する、組み合わされたグリッパー部材として形成されている場合も、効果的であり得る。
【0015】
ある形態も効果的であって、それによれば、グリッパー部材が負圧グリッパーを有し、かつ少なくとも1つの負圧グリッパー部材を負圧グリッパーに形成することができる。種概念に基づく負圧グリッパーは、当業者には以前から知られており、したがって詳しく説明しない。少なくとも1つの負圧グリッパー部材は、特に吸引カップ又は吸引カップ形状の適用手段とすることができ、それが部品に封止当接するように形成されている。原則的に、グリッパー部材は組み合わされたグリッパー部材として形成することができ、かつそれぞれ具体的な要請に応じて、例えばペンチグリッパー、磁気グリッパー及び/又は負圧グリッパーの機能を組み合わせることができる。
【0016】
展開によれば、負圧導管が形成されており、それが第3の枢動アームとグリッパー支持アームの間の移行領域内に、及び/又はグリッパー支持アームとグリッパー装置の間の移行領域内に、ロータリーユニオンとして形成されることが、可能である。負圧導管の形成は、負圧グリッパーへの供給に用いることができる。マニピュレータの障害のない、又は障害の生じにくい駆動を可能にするためには、必要な負圧導管がマニピュレータの外側に位置するように取りつけられておらず、少なくとも部分的に枢動アームとグリッパー支持アームの内部に配置されていると、効果的である。そのために移行領域にしかるべき回転ユニオンを設けることができるので、負圧導管の損傷のリスクなしに、グリッパー支持アーム及び/又はグリッパー装置を回動又は回転させることができる。回転ユニオンの技術的形態は、当業者には以前から知られており、したがってここで詳細に説明する必要はない。
【0017】
さらに、グリッパー支持アームが必要に応じて能動化及び非能動化可能なカップリングを介して第3の枢動アームと、そして第1のピボット軸受を介して回転可能に、結合されていると、効果的であり得る。第3の枢動アームとグリッパー支持アームの間の取り外し可能な結合のこの形成は、それによって、例えば他の、もっと長いグリッパー支持アームを取りつけるために、グリッパー支持アームを交換することが可能になるので、効果的であり得る。
【0018】
さらに、グリッパー装置を第2のピボット軸受を用いてグリッパー支持アームと回転可能に結合することができる。第2のピボット軸受は、グリッパー装置がその自らの軸線を中心に、すなわち第2の回転軸線を中心に回転することを可能にする。
【0019】
さらに、第3の枢動アームにトルクサポートを回転可能に配置することができ、好ましくは取り外し可能に構成されたトルクサポートを形成することができる。このトルクサポートは、好ましくは第3の枢動アームの、グリッパー支持アームを向いた部分に配置することができる。第3の枢動アームに回転可能に配置されたトルクサポートを用いて、第1の回転軸線に対する第2の回転軸線の回転を行うことができる。すなわち、グリッパー支持アームとグリッパー装置の共通の駆動を実現することができる。
【0020】
好ましい形態によれば、歯付きベルト伝動装置が形成されており、その歯付きベルト伝動装置が、第1の回転軸線に対して回転可能の第1の歯車と、第2の回転軸線を中心に回転可能な第2の歯車とを有し、かつ歯付きベルト伝動装置が、第1の歯車と第2の歯車を運動結合するベルトを有することが、可能である。この歯付きベルト伝動装置は、グリッパー装置の角度位置を調節するように形成されている。歯付きベルト伝動装置を設けることによって、グリッパー装置とグリッパー支持アームを運動結合することができる。グリッパー装置とグリッパー支持アームのための共通のドライブが形成されていると、効果的であり得る。これは、2つの部材を移動させる別々の機構が設けられず、したがって技術的に比較的簡単な形態が可能である限りにおいてである。この種の回転ドライブ又は歯付きベルト伝動装置のための駆動は、当業者には知られており、したがってここでは詳細に説明しない。
【0021】
代替的に、第1の歯車に別の制御可能な回転ドライブを対応づけることができる。この回転ドライブは、グリッパー支持アームに位置決めすることができる。好ましくはこの回転ドライブは、第1の回転軸線に対して中央に形成されており、又は第2の回転軸線に対するよりも第1の回転軸線に比較的近くに配置されている。同様な措置は、以下で説明する平歯車伝動装置の第1の平歯車にも当て嵌めることができる。それによって好ましい重量比を得ることができ、又はそれによってマニピュレータのグリッパー端部又はツール・センター・ポイントにおける、構造に基づく荷重モーメントが小さく抑えられる。そのようにしてマニピュレータの支持能力又はパフォーマンスを比較的高く維持することができる。
【0022】
好ましい展開によれば、第1の歯車は第2の歯車よりも大きい直径を有することができる。第2の歯車に比較して小さい第1の歯車を設けることによって、第1の歯車のすでに小さい、例えば数度の回転運動が、第2の歯車のずっとはっきりとした又はそれ以上の回転運動及びそれと結びついてグリッパー装置のより大きい回転運動をもたらす可能性が作られる。このような変換比によって、グリッパー装置又はグリッパー装置によって操作される部品の簡単かつ正確な調節可能性又は位置決め可能性が可能になる。
【0023】
特に、第1の回転ドライブが第1の回転軸線を中心にグリッパー支持アームを回転させるように形成されており、かつ第1の回転ドライブから独立して作用する第2の回転ドライブが第2の回転軸線を中心にグリッパー装置を回転させるように形成されていると、好ましい場合がある。このように構成された形態は、グリッパー支持アームとグリッパー装置のそれぞれに独立して、又は自立して実施可能な回転運動を可能にする。グリッパー装置及び/又はグリッパー支持アームのそれぞれの回転のための指令は、例えば曲げプログラムを介して回転ドライブへ出力することができる。グリッパー装置の回転運動の実施は、第2の回転ドライブを用いて、第1の回転ドライブによってもたらすことができるグリッパー支持アームの、場合によっては同時の回転運動とは関係なく、行うことができる。この好ましい展開が、マニピュレータの移動自由度をさらに改良することができ、かつそのようにしてさらに、マニピュレータの多面的、フレキシブルかつできる限り衝突のない使用可能性にも寄与することができる。さらに、マニピュレータの移動を簡略化することができ、それが、それと結びついたプログラミングにポジティブに作用することができる。すなわちマニピュレータのプログラミングは、より短い時間においても、より少ないエラー発生においても、行うことができる。
【0024】
好ましい展開において、第2の回転ドライブは電磁アクチュエータとして、好ましくはステッピングモータとして形成することができ、又は第2の回転ドライブは空気圧アクチュエータとして形成することができ、かつ第2の回転ドライブはグリッパー支持アームに固定することができる。ステッピングモータは、グリッパー装置をそれぞれ要請に応じて、したがってそれぞれ曲げ状況又はプログラムシーケンスに応じて、それぞれ必要な位置へ回転させることができる。ベルトドライブを有する電気モータを設けることもできる。代替的かつ特に好ましくは、電磁アクチュエータの代わりに、空気圧アクチュエータが好ましい場合もある。特に、グリッパー部材が負圧グリッパー部材を有している場合に、第2の回転ドライブを空気圧アクチュエータとして形成することが効果的であり得る。これは特に、負圧グリッパー部材が負圧供給に加えて過圧供給も有しており、それによって例えば部品を載置し、又は吹き飛ばすことができる場合である。この種の過圧供給は、場合によっては空気圧アクチュエータによって一緒に利用することができる。例えば、トグルレバー又はラック-ピニオンの組合せを有する空気圧シリンダが、第2の回転軸線を中心とする回転を導入することができる。さらに、空気圧枢動ドライブも考えられる。他の代替案として、ウォームホィール又はラック-ピニオンの組合せを有するスピンドルドライブも考えられる。第2の回転ドライブがグリッパー支持アームに、かつ好ましくはグリッパー支持アームの下側に、形成されている場合に、その第2の回転ドライブは、ベルトにより、又は比較可能なカップリング手段によって、グリッパー装置と機能結合することができるので、第2の回転ドライブによって開始される回転運動をグリッパー装置へ伝達することができる。
【0025】
さらに、第2の回転ドライブが、グリッパー装置を第1の終端ストッパと第2の終端ストッパとの間で回転させるように形成されている場合も、非常に効果的であることができ、第1の終端ストッパと第2の終端ストッパの間で、好ましくは180°までの回転運動が実施可能である。第1の回転軸線を中心とし、かつ第2の回転軸線を中心とするそれぞれの回転運動が互いに独立して行うことができることによって、第2の回転軸線を中心とする回転運動が開始されれば十分な場合もあり、かつ衝突の回避に寄与することができる。回転運動は、例えば0°と180°の間で実施可能、又は0°と270°の間でも実施可能とすることができる。
【0026】
さらに、平歯車伝動装置を形成することができ、その平歯車伝動装置は、第1の回転軸線を中心に回転可能な第1の平歯車と、第2の回転軸線を中心に回転可能な第2の平歯車を有し、第1の平歯車と第2の平歯車は、直接又は間接的に運動結合で協働する。この形成によって、直接的な機械的駆動結合を形成する必要がない。したがって、上述した歯付きベルト伝動装置と同様の効果及び作用を得ることができる。第1と第2の平歯車の間に第3の平歯車が形成されており、それが第1及び第2の平歯車と歯合するので、グリッパー支持アームとグリッパー部材の同方向の回転運動が可能になる場合も、効果的であり得る。
【0027】
さらに、グリッパー支持アーム上に保持されているグリッパー装置を含めたグリッパー支持アームの張り出す部分の最大の高さは、曲げ機械の曲げテーブルに対する下側工具の組み立て高さよりも、小さくすることができる。特に最大の高さは、最大150mm、好ましくは最大100mmとすることができる。できる限りコンパクトな構造又は組立て高さによって、グリッパー装置又はグリッパー装置によって操作される部品を、下側工具の近傍又は特に直接近づけることができる。特に、これらの措置により、グリッパー装置は、下側工具の部品支持面、特に下側工具に支持されるように設けられた板金部品から上昇することなく、曲げ機械の下側工具に比較的近く又は直接移動することができることを保証する。それによって、比較的短い脚長さを有する部品も操作し、又は曲げ機械へ供給することができ、交換、掴み替え又は、加工すべき部品に対するグリッパー装置の再位置決めが必要になることはない。それによってパフォーマンスを向上させることができ、又はそのようにして操作及び加工のクロック時間を短く抑えることができる。
【0028】
ある形態も効果的であって、それによればグリッパー支持アームが第1の支持アーム部分と第2の支持アーム部分とを有することができ、第1の支持アーム部分と第2の支持アーム部分は、第1の回転軸線又は第2の回転軸線の方向に互いに変位して配置されている。グリッパー支持アームに段部又は折曲部を形成することによって、グリッパー支持アームの好ましい、小さい最大高さを技術的に簡単に実現することができる。グリッパー支持アーム上に保持されたグリッパー装置を含めたグリッパー支持アームの最大高さが小さいことは、装置を下側工具にできるだけ近く案内するために、効果的であり得る。さらに、エンドエフェクターの張り出し高さ又はマニピュレータの終端部分の張り出しの長さを小さく抑えることができ、それによって得られるマニピュレータの荷重モーメントを増大させ、又は高く維持することができる。
【0029】
展開によれば、グリッパー支持アームの支持アーム長さ(この支持アーム長さは第1の回転軸線と第2の回転軸線の間に延びる)が、第1、第2及び/又は第3の枢動アームの長さよりも短いことが、可能である。枢動アームに比較して短いグリッパー支持アームは、静的又は構造的視点から効果的であり得る。
【0030】
さらに、ベース部材が、それぞれ第1の終端部分とそれぞれ第2の終端部分とを備えた少なくとも2つのグリッパー部材支持アームを有し、そのグリッパー部材支持アームが第2の回転軸線に対して径方向に離隔しており、かつそのグリッパー部材支持アームがその第1の終端部分において、グリッパー装置のベース部分内の好ましくはアーチ形のガイド部分内で調整可能に案内され、かつ取り外し可能に固定されており、かつそのグリッパー部材支持アームがその第1の終端部分にグリッパー部材を有している場合も、きわめて効果的であり得る。変位は、手動でも、自動でも行うことができる。好ましくは第1の終端部分は、第2の回転軸線に対して等しい、かつ特に一定の間隔で配置することができる。ベースプレートに対する第1の終端部分の間の取り外し可能な結合は、例えばそれぞれねじとナットを用いて実現することができる。しかし例えば、バヨネットロック形式の固定も考えられる。好ましくは、結合は、工具なしで、又は手動で取り外し可能又は形成可能である。それぞれ第1の終端部分が第2の終端部分から一定に離隔しているようにするために、それぞれのガイド部分は、第2の回転軸線を中心に周方向に延びる、アーチセグメントの形状を有することができる。それぞれ第1の終端部分に中心軸線が形成されており、その中心軸線は好ましくは第2の回転軸線に対して平行に配置されている。グリッパー部材支持アームが細長く形成されており、かつ第1の終端部分から第2の終端部分へ長手方向に延びている場合も、効果的であり得る。それぞれ第2の終端部分が、それぞれ付属の第1の終端部分の中心軸線を中心に周方向に回転可能であることによって、このグリッパー部材は多数の部品幾何学配置に適合可能とすることができる。第1の終端部分は完全に、したがって中心軸線を中心に360°以上回転可能とすることができ、又は第1の終端部分がストッパ限界の間で回転可能とすることができる。
【0031】
少なくとも2つのグリッパー部材支持アームが、好ましくはそのそれぞれの第1の終端部分の領域内に固定手段を有し、その固定手段がベース部材に対して少なくとも2つのグリッパー部材支持アームを取り外し可能に固定するように形成されている場合も、効果的であることが実証されている。固定手段は、例えば枢動可能なレバーとすることができ、そのレバーは、それが固定位置又はロック位置へ移動されている場合に、ベース部材又はベース部材に設けられた部品と結合されている。すなわち構造的に簡単なやり方で、第2の回転軸線の周方向におけるグリッパー部材支持アームの望ましくない移動を阻止又は防止することができる。
【0032】
少なくとも1つの負圧グリッパー部材の負圧導管に流体的な遮断部材を形成することができる展開も、同様に好ましいことが明らかにされている。この種の遮断部材は、例えば、負圧グリッパー部材の吸引カップ又は吸引カップ状適用手段の近傍領域に配置することができ、又はグリッパー部材支持アーム内に形成することもできる。遮断部材は、遮断弁として形成することができ、その遮断弁は自動で駆動可能又は操作可能であり、又は手動でも遮断可能又は解除可能とすることができる。この展開は、種々の部品長さ及び部品形状へのグリッパー装置の個別化した適合を簡略化し、又は容易にする。すなわち必要とされない負圧グリッパー部材を、必要に応じてオン及びオフすることができる。
【0033】
さらに、マニピュレータがその枢動軸線に関して、上記の水平の第1の枢動軸線、上記の水平の第2の枢動軸線、上記の水平の第3の枢動軸線、上記の第1の回転軸線及び上記の第2の回転軸線のみを有している場合も、好ましいことが明らかにされている。それによって、プレート形状の工作物の自動化された取り扱いに関連して、特に板金部品とこの板金部品用の曲げ設備に関連して、好ましいコストパフォーマンスを有するマニピュレータを形成することができる。この種の運動学は、マニピュレータを最適化して構築し、かつ経済的に駆動することを可能にする。それにもかかわらず、しかるべき自由度をもって、工作物操作のための広範な移動スペクトルをカバーすることができる。
【0034】
本発明は、曲げ機械と、少なくとも1つのマニピュレータと、ガイド軸線を有するガイド装置(そのガイド軸線に沿って少なくとも1つのマニピュレータが移動可能である)と、又は少なくとも1つのマニピュレータのための固定アンカーと、少なくとも1つのマニピュレータの移動及び/又は移動シーケンスを設定するために構成された設備制御と、を有する曲げ設備にも関するものである。少なくとも1つのマニピュレータは、上述した特徴の少なくとも一つに基づいて、又はマニピュレータ請求項の少なくとも何れか一項の定義に基づいて形成されている。ガイド装置は、特に線形に延びるレールガイド又は線形のレール部材を有する。線形のレール部材は、好ましくは曲げ機械の曲げテーブルの長手軸線に対して平行に方向づけすることができ、又はガイド装置のガイド軸線がレール部材に対して平行に延びることができる。
【0035】
本発明に係る曲げ機械の形成は、部品、特に板金部品の効率的な加工を可能にする。本発明に基づいて構成された、少なくとも1つのマニピュレータを有する曲げ設備によって、水平の軸線を中心とするマニピュレータの枢動運動の実施が可能であるだけでなく、付加的に少なくとも2つの回転軸線を中心とする回転運動も実施することができる。このことが、複数の加工ステップ又は複数の曲げステップが実施される部品において、載置及び/又は掴み替えが必要ではない、という利点を有している。特に小型の部品において、かつプロフィール材においても、本発明に係るマニピュレータの使用が効果的である。特に曲げるべき、かつ特に何回も曲げるべき小型の部品及びプロフィール材において、個々の加工ステップ又は曲げステップの間で掴み替える必要がない。すなわち加工時間が短縮され、それが特に部品コストにポジティブに作用する。さらに本発明に係る曲げ設備の形成は、マニピュレータを曲げ機械、又は曲げテーブルに配置されている下側工具の比較的近傍に近づけることを可能にする。マニピュレータのグリッパー装置のいわば偏心した、又は変位した構成が、グリッパー装置及びグリッパー装置によって保持された部品を曲げ機械、特に曲げ機械の下側工具の近傍及び場合によっては特に直接近づけることを可能にする。この種の拡張が、通常時間のかかるグリッパー置き替えなしで、部品の多段階の加工又は曲げを可能にする。
【0036】
曲げ設備の好ましい展開によれば、曲げ機械が曲げテーブル及び曲げテーブルに対して調整可能なプレスビームを有し、かつ-上面で見て-曲げテーブルの外側の境界エッジ内部に少なくとも1つの下側工具が位置決めされており、その下側工具に、少なくとも1つの加工すべき部品を垂直に支持するための部品支持面が形成されている。部品は、マニピュレータによって簡単なやり方で、下側工具の部品支持面上に支持することができ、次にプレスビームによる加工ステップを受けることができる。好ましくは、外側の境界エッジは、曲げテーブルを上から見て形成されている。
【0037】
本発明をさらによく理解するために、以下の図を用いて本発明を詳細に説明する。
【0038】
図は、それぞれ著しく簡略化された図式的な表示である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】
図1は、マニピュレータの第1の実施変形例と曲げ機械とを有する曲げ設備を示しており、マニピュレータは2つの作業位置において示されている。
【
図2】
図2は、マニピュレータの他の実施変形例を、側面図で示している。
【
図3】
図3は、曲げテーブルと下側工具とを有する、
図2に基づくマニピュレータの実施変形例を正面図で示している。
【
図4】
図4は、曲げテーブルと下側工具とを有する、
図2に基づくマニピュレータを側面図で示している。
【
図5】
図5は、
図2に基づくマニピュレータの実施変形例の第1の位置決め例を、平面図で示している。
【
図6】
図6は、
図2に基づくマニピュレータの実施変形例の第2の位置決め例を、平面図で示している。
【
図7】
図7は、
図2に基づくマニピュレータの実施変形例の第3の位置決め例を、平面図で示している。
【
図8】
図8は、
図2に基づくマニピュレータの実施変形例の第4の位置決め例を、平面図で示している。
【
図9】
図9は、
図2に基づくマニピュレータの実施変形例の第5の位置決め例を、平面図で示している。
【
図10】
図10は、
図2に基づくマニピュレータの実施変形例の第6の位置決め例を、平面図で示している。
【
図11】
図11は、
図2に基づくマニピュレータの実施変形例の第7の位置決め例を、平面図で示している。
【
図12】
図12は、マニピュレータの他の実施変形例を、3次元表示で示している。
【発明を実施するための形態】
【0040】
最初に記録しておくが、異なるように記載される実施形態において、同一の部分には同一の参照符号ないし同一の構成部分名称が設けられており、説明全体に含まれる開示は、同一の参照符号ないし同一の構成部分名称を有する同一の部分へ意味に従って移し替えることができる。また、説明内で選択される、例えば上、下、側方などのような位置記載は、直接説明され、かつ示される図に関するものであって、この位置記載は位置が変化した場合には意味に従って新しい位置へ移し替えられる。
【0041】
図1には、本発明に係るマニピュレータ1の第1の実施変形例と曲げ機械33とを有する曲げ設備37が示されている。マニピュレータ1は、例として2つの異なる作業位置で示されている。曲げ設備37は、さらに、ガイド軸線38を備えたガイド装置3を有しており、そのガイド軸線38に沿って少なくとも1つのマニピュレータ1が移動可能である。代替的に、少なくとも1つのマニピュレータ1は固定アンカーと共に形成されている。さらに、-図では示されていないが-設備制御が設けられており、その設備制御は、マニピュレータ1の移動及び/又は移動シーケンスを設定するように形成されている。
【0042】
曲げ機械33は、図示されるように、曲げテーブル32と曲げテーブル32に対して調整可能なプレスビーム39とを有している。曲げテーブル32の外側の境界エッジ41の内部に、後続の
図5-11に基づく平面図に関して少なくとも1つの下側工具31を位置決めすることができ、その下側工具上に、少なくとも1つの加工すべき部品を垂直に支持するための部品支持面40を形成することができる。
【0043】
本発明に係るマニピュレータ1は、部品2、特に板金部品を掴み上げ、移送し、保持し、及び/又は載置するように形成されている。ガイド装置3に沿って、マニピュレータ1の基部4が移動可能に形成されている。マニピュレータ1は、水平の第1の枢動軸線5を介して基部4と枢動可能に結合された第1の枢動アーム6、水平の第2の枢動軸線7を介して第1の枢動アーム6と枢動可能に結合された第2の枢動アーム8及び水平の第3の枢動軸線9を介して第2の枢動アーム6と枢動可能に結合された第3の枢動アーム10を有している。第3の枢動アーム10には、第3の枢動軸線9に対して径方向に延びる第1の回転軸線11が形成されている。第1の回転軸線11を介して、第3の枢動アーム10と回転可能に結合されたグリッパー支持アーム12が形成されている。グリッパー支持アーム12は、第1の回転軸線11に対して径方向に延びている。さらに、グリッパー装置13が形成されており、そのグリッパー装置は、第1の回転軸線11から離隔した第2の回転軸線14を介してグリッパー支持アーム12と回転可能に結合されている。
【0044】
図1には、第1の回転軸線11と第2の回転軸線14が互いに対して平行に形成できることも示されている。グリッパー装置13が、グリッパー支持アーム12に回転可能に支承されたベース部材15及びベース部材15と必要に応じて結合可能な、特に工具なしで取り替え可能なグリッパー部材16を有することもできる。グリッパー部材16がペンチグリッパー及び/又は磁気グリッパーを有することも、可能であるが、図には示されていない。さらに、グリッパー部材16が負圧グリッパー17を有することができ、その負圧グリッパーに1つ又は複数の負圧グリッパー部材18が形成されることが、示されている。グリッパー部材16に例として4つの対称に配置された負圧グリッパー部材18が示されている。さらに、第1の回転軸線11と第2の回転軸線14の間に延びる、グリッパー支持アーム12の支持アーム長さ36は、第1の枢動アーム6、第2の枢動アーム8及び/又は第3の枢動アーム10よりも短くすることができる。
【0045】
図2は、マニピュレータ1の第2の実施変形例を側面図で示している。原則的に、
図2には、マニピュレータ1の他の、場合によってはそれ自体自立した実施形態が示されており、先行する
図1内と同じ部分には、同じ参照符号又は部品名称が使用される。不必要な繰り返しを避けるために、先行する
図1内の詳細な説明を参照するよう指示し、又は参照する。
【0046】
図2に図式的に示す、本発明に係るマニピュレータ1は、部品、特に板金部品を掴み上げ、移送し、保持し、及び/又は載置するように、形成されている。
図2においてマニピュレータ1は全体を示されておらず、見やすくするためにその第3の枢動アーム10から示されており、その第3の枢動軸線は第3の枢動軸線9を介して、示されていない第2の枢動アーム8と結合されている。さらに、水平の第1の枢動軸線5を介して基部4と枢動可能に結合された第1の枢動アーム6及び、水平の第2の枢動軸線7を介して第1の枢動アーム6と枢動可能に結合された第2の枢動アーム8も、明示されておらず、又は省かれている。第3の枢動アーム10に、第3の枢動軸線9に対して径方向に延びる第1の回転軸線11が形成されている。第1の回転軸線11を介して、第3の枢動アーム10と回転可能に結合されたグリッパー支持アーム12が形成されている。グリッパー支持アーム12は、第1の回転軸線11に対して径方向に延びている。さらにグリッパー装置13が形成されており、そのグリッパー装置は、第1の回転軸線11から離隔した第2の回転軸線14を介してグリッパー支持アーム12と回転可能に結合されている。
【0047】
第1の回転軸線11と第2の回転軸線14は、互いに対して平行に形成することができる。さらに、図示されるように、グリッパー装置13は、グリッパー支持アーム12に回転可能に支承されたベース部材15及びベース部材15と必要に応じて結合可能な、特に工具なしで替えることができる、グリッパー部材16を有することができる。グリッパー部材16は、例えばペンチグリッパー、磁気グリッパー及び/又は負圧グリッパー17とすることができる。
図2に負圧グリッパー17が示されており、その負圧グリッパーに複数の負圧グリッパー部材18を配置することができる。負圧導管19を形成できることが、示されている。この負圧導管は、第3の枢動アーム10とグリッパー支持アーム12の間の移行部分20内に、及び/又はグリッパー支持アーム12とグリッパー装置13の間の移行部分20’内に、回転ユニオンとして形成することができる。
【0048】
グリッパー支持アーム12は、必要に応じて能動化及び非能動化可能なカップリング22を介して第3の枢動アーム10と、そして第1のピボット軸受21を用いて回転可能に、結合することができる。グリッパー装置13は、第2のピボット軸受23を用いてグリッパー支持アーム12と回転可能に結合することができる。
図2には、第3の枢動アーム10にトルクサポート24を配置できることも、示されており、このトルクサポートは、好ましくは取り外し可能とすることができる。
【0049】
グリッパー支持アーム12とグリッパー装置13の間に運動結合を形成する、歯付きベルト伝動装置25を形成できることも、示されている。第1の回転軸線11を中心に回転可能な第1の歯車26と、第2の回転軸線14を中心に回転可能な第2の歯車27が示されている。第1の歯車26と第2の歯車27を運動結合するベルト28を形成することができる。なお、
図2に簡略化して示すこの歯付きベルト伝動装置25は、単に実施例であって、もちろん他の好ましい、当業者に知られた構造的形態も考えられ、かつ可能であることを指摘しておく。第1の歯車26は、第2の歯車27よりも大きい直径を有することができる。運動結合するベルト28による結合によって、原則的に第1の歯車26の運動は常に第2の歯車27の運動をもたらすことができる。しかし、第1の歯車26と第2の歯車27の分離を行うことができることも考えられ、かつ場合によっては効果的である。
【0050】
代替的にさらに、図には示されない平歯車伝動装置を形成することができ、それは、グリッパー装置13の角度位置を調節するように形成することができる。種概念に基づく平歯車伝動装置は、第1の回転軸線11を中心に回転可能な第1の平歯車と、第2の回転軸線14を中心に回転可能な第2の平歯車とを有することができ、第1の平歯車と第2の平歯車は、直接又は間接的に運動結合で協働する。
【0051】
グリッパー支持アーム12の最大の高さ29は、グリッパー支持アーム12上に保持されたグリッパー装置13を含めて、曲げ機械33の曲げテーブル32に対する下側工具31の構造物高さ30よりも小さくすることができる。特に最大の高さ29は、最大で150mmであり、好ましくは最大で100mmとすることができる。曲げ機械33の曲げテーブル32に対する下側工具31の構造物高さ30は、
図3及び
図4に示されている。
【0052】
グリッパー支持アーム12は、第1の支持アーム部分34と第2の支持アーム部分35とを有することができ、第1の支持アーム部分34と第2の支持アーム部分35は、第1の回転軸線11又は第2の回転軸線14の方向において互いに変位して配置することができる。好ましくは第1の支持アーム部分34と第2の支持アーム部分35は、
図2に示すように、次のように、すなわち第2の支持アーム部分35がグリッパー支持アーム12の水平の位置に関して、第1の支持アーム部分34よりも低くなるように、互いに対して変位することができる。すなわち、小さい最大高さ29を生じさせることができる。
【0053】
2つの
図3及び
図4は、曲げテーブル32と下側工具31を有するマニピュレータ1の第3の実施変形例を正面図又は側面図で示している。原則的に、
図3及び
図4においては、マニピュレータ1の他の、場合によってはそれ自体自立した実施形態が示されており、先行する
図1及び
図2におけるのと同一の部分には同一の参照符号又は部品名称が使用される。したがって不必要な繰り返しを避けるために、先行する図における詳細な説明を参照するよう指示し、又は参照する。
【0054】
図3及び
図4に示される、本発明に係るマニピュレータ1は、部品2、特に板金部品を掴み上げ、移送し、保持し、及び/又は載置するように、形成されている。このマニピュレータ1は、
図3及び
図4においては全体を示されておらず、見やすくするためにその第3の枢動アーム10のところから示されており、その枢動アームは第3の枢動軸線9を介して、図示されない第2の枢動アーム8と結合されている。第3の枢動アーム10には、第3の枢動軸線9に対して径方向に延びるように第1の回転軸線11が形成されている。第1の回転軸線11を介して、第3の枢動アーム10と回転可能に結合されたグリッパー支持アーム12が形成されている。グリッパー支持アーム12は、第1の回転軸線11に対して径方向に延びている。さらにグリッパー装置13が形成されており、そのグリッパー装置は、第1の回転軸線11から離隔した第2の回転軸線14を介してグリッパー支持アーム12と回転可能に結合されている。
【0055】
図示されるマニピュレータ1及び図示される、上に下側工具31を取りつけられた、曲げテーブル32は、曲げ機械33の構成部分であり、その曲げ機械も曲げ設備37の一部である。曲げ設備37は、さらに、ガイド軸線38を有する(
図1に示す)ガイド装置3又は少なくとも1つのマニピュレータ1のための固定配置の係止部を有することができ、かつ設備制御を有している。
【0056】
曲げ機械33は、図示されるように、曲げテーブル32及び曲げテーブル32に対して調整可能なプレスビーム39を有することができる。プレスビーム39は、例えば
図1に示されている。曲げテーブル32の外側の境界エッジ41の内部に、後続の
図5-11に示す平面図に関して、少なくとも1つの下側工具31を位置決めすることができ、その下側工具の上に、加工すべき少なくとも1つの部品を垂直に支持するための部品支持面40を設けることができる。
【0057】
グリッパー支持アーム12上に保持されたグリッパー装置13を含むグリッパー支持アーム12の最大の高さ29は、曲げ機械33の曲げテーブル32に対する下側工具31の構造物高さ30よりも小さくすることができる。特に最大高さ29は、最大150mmとすることができ、好ましくは最大100mmとすることができる。
【0058】
図5~11は、マニピュレータ1の第4の実施変形例の7つの位置決め例を平面図で示している。図示される、本発明に係るマニピュレータ1は、部品2、特に板金部品を掴み上げ、移送し、保持し、及び/又は載置するように形成されている。配置の位置決め可能性を示すために、
図5~11において部品2は示されていない。すでに先行する図におけるように、
図5~11のマニピュレータ1は、全体として示されておらず、見やすくするためにその第3の枢動アーム10のところから示されており、その枢動アームが第3の枢動軸線9を介して、図示されない第2の枢動アーム8と結合されている。第3の枢動アーム10に、第3の枢動軸線9に対して径方向に延びるように第1の回転軸線11が形成されている。第1の回転軸線11を介して、第3の枢動アーム10と回転可能に結合されたグリッパー支持アーム12が形成されている。グリッパー支持アーム12は、第1の回転軸線11に対して径方向に延びている。さらに、グリッパー装置13が形成されており、そのグリッパー装置が、第1の回転軸線11から離隔した第2の回転軸線14を介して、グリッパー支持アーム12と回転可能に結合されている。
図5~11には、曲げ機械33の曲げテーブル32も示されており、曲げテーブル32上には下側工具31が配置され、又は取りつけられている。
【0059】
曲げ機械33は、図示されるように、曲げテーブル32及び曲げテーブル32に対して調整可能なプレスビーム39を有することができる。プレスビーム39は、例えば
図1に示されている。曲げテーブル32の外側の境界エッジ41の内部に、平面図に関して、少なくとも1つの下側工具31を位置決めすることができ、その下側工具の上に、加工すべき少なくとも1つの部品を垂直に支持するための部品支持面40を設けることができる。
【0060】
図5~8は、グリッパー装置13の位置決め例を示しており、そのグリッパー装置は、全体として6つの負圧グリッパー部材18を有する負圧グリッパー17と共に配置されることができる。
図5においては、グリッパー装置13は、下側工具31に関して0°の角度で方向づけされている。次の
図6~8においては、第2の回転軸線14を中心とするグリッパー装置13の回転運動が行われている。この回転運動は、
図6においては90°の、
図7においては180°の、そして
図8においては270°の角度で行われる。グリッパー支持アーム12は、グリッパー装置13が
図5に示す位置と
図8に示す位置の間で第2の回転軸線14を中心に約270°回転する間に、それ自体は第1の回転軸線11を中心に約90°の回転運動を実施すれば済むことが、明らかである。これは特に、歯付きベルト伝動装置25が形成されており、第1の回転軸線11を中心に回転可能な第1の歯車26と、第2の回転軸線14を中心に回転可能な第2の歯車27を有することによって、実現することができる。歯付きベルト伝動装置25は、第1の歯車26と第2の歯車27を運動結合するベルト28を有することができる。第1の歯車26と第2の歯車27の間の所望の変速比は、技術的に、第1の歯車26が第2の歯車27よりも大きい直径を有することによって、実現することができる。
図9~11には、必要に応じて、グリッパー装置13によって、曲げテーブル32を向いていない2つの角度領域象限にも達することができることも、示されている。
図9と11の間で、グリッパー支持アーム12は、グリッパー装置13が180°回転する間に、約45°の比較的小さい回転運動を実施する。
【0061】
図12には、他の好ましい実施変形例が示されており、それにおいて第1の回転軸線11を中心にグリッパー支持アーム12を回転させるための、図示されない第1の回転ドライブを形成することができ、かつ第2の回転軸線14を中止にグリッパー装置13を回転させるための、第1の回転ドライブから独立して作用する第2の回転ドライブ42を形成することができる。ここでは原則的に、繰り返しを避けるために、先行する
図2の説明を再度参照するよう指示する。
図12に示す実施変形例において、第2の回転ドライブ42は、電磁アクチュエータとして、又は空気圧アクチュエータとして形成することができ、かつグリッパー支持アーム12に固定することができる。第2の回転ドライブ42は、例えばベルト28を用いてグリッパー装置13と運動結合することができる。好ましくは、電磁アクチュエータは、ステッピングモータとして形成されている。第2の回転ドライブは、グリッパー装置13を第1の終端ストッパ43と第2の終端ストッパ44との間で回転させるように形成することができ、第1の終端ストッパ43と第2の終端ストッパ44の間で、好ましくは180°までの回転運動を行うことができる。
【0062】
さらに
図12は、ベース部材15が、それぞれ第1の終端部分46とそれぞれ第2の終端部分47を備えた少なくとも2つのグリッパー部材支持アーム45を有することができることを、示している。グリッパー部材支持アーム45は、第2の回転軸線14に対して径方向に離隔することができ、かつその第1の終端部分46において、グリッパー装置13のベース部材15内の好ましくはアーチ形状のガイド部分48内で手動又は自動で調整可能に案内することができ、かつ取り外し可能に固定することができる。特に、変位を手動で行うことができる場合に、ガイド部分48の近傍において、好ましくはベース部材15内に、スケール51を設けることができ、そのスケールを用いてより正確な調節が可能になると、好ましい場合がある。グリッパー部材支持アーム45は、その第2の終端部分47にグリッパー部材16を有することができる。もちろん、この種の展開は、必ずしも
図12の例に結びつけられるものではなく、例えば
図2に示す配置においても、使用することができる。
【0063】
少なくとも2つのグリッパー部材支持アーム45が、好ましくはそのそれぞれの第1の終端部分46内に、固定手段49を有することができ、その固定手段は、少なくとも2つのグリッパー部材支持アーム45をベース部材15に対して取り外し可能に固定するように形成することができる。この固定手段49は、
図12内ではアーチ形状のレバーとして示されており、かつベース部材15と取り外し可能に固定された位置で示されている。
【0064】
少なくとも1つの負圧グリッパー部材18を有する負圧導管19に、流体的な遮断部材50、例えば遮断弁を形成することができる。この種の遮断部材50は、
図12に示すように、グリッパー部材支持アーム45に、又はその中に形成することができる。しかし遮断部材50は、例えばベース部材15内に、又は負圧グリッパー部材18又は負圧グリッパー部材18の吸引カップの近傍に、形成することもできる。
【0065】
マニピュレータ1は、その枢動軸線に関して、上記の水平の第1の枢動軸線5、上記の水平の第2の枢動軸線7、上記の水平の第3の枢動軸線9、上記の第1の回転軸線11及び上記の第2の回転軸線14のみを有することができる。これはもちろん、図に示されるすべての実施例について同様に効果的であり得る。
【0066】
実施例は、可能な実施変形例を示しており、ここに記録しておくが、本発明は具体的に示された実施変形例に限定されるものではなく、むしろ個々の実施変形例を互いに様々に組み合わせることも可能であり、これらの変形可能性はこの発明による技術的に取り扱うための教示に基づいて、この技術分野で活動する当業者の裁量の範囲内にある。
【0067】
保護領域は、請求項によって定められている。しかし明細書と図面は、請求項を解釈するために利用すべきである。図示されかつ説明された様々な実施例に由来する個別特徴又は特徴の組合せは、それ自体自立した進歩的解決を表すことができる。自立した進歩的解決の基礎となる課題は、明細書から読みとることができる。
【0068】
具体的な説明内の値領域についてのすべての記載は、その任意の部分領域とすべての部分領域を共に含むものであって、例えば記載1~10は、下限の1と上限の10から始まるすべての部分領域、すなわち下限の1又はそれ以上で始まり、上限の10又はそれ以下で終了する、例えば1~1.7、又は3.2~8.1、又は5.5~10の全ての部分領域、を一緒に含んでいるものとする。
【0069】
形式的に最後に指摘しておくが、構造をより良く理解するために、部材は一部縮尺どおりではなく、及び/又は拡大及び/又は縮小して示されている。
【符号の説明】
【0070】
1 マニピュレータ
2 部品
3 ガイド装置
4 基部
5 第1の枢動軸線
6 第1の枢動アーム
7 第2の枢動軸線
8 第2の枢動アーム
9 第3の枢動軸線
10 第3の枢動アーム
11 第1の回転軸線
12 グリッパー支持アーム
13 グリッパー装置
14 第2の回転軸線
15 ベース部材
16 グリッパー部材
17 負圧グリッパー
18 負圧グリッパー部材
19 負圧導管
20、20’ 移行部分
21 第1のピボット軸受
22 カップリング
23 第2のピボット軸受
24 トルクサポート
25 歯付きベルト伝動装置
26 第1の歯車
27 第2の歯車
28 ベルト
29 高さ
30 構造物高さ
31 下側工具
32 曲げテーブル
33 曲げ機械
34 第1の支持アーム部分
35 第2の支持アーム部分
36 支持アーム長さ
37 曲げ設備
38 ガイド軸線
39 プレスビーム
40 部品支持面
41 境界エッジ
42 第2の回転ドライブ
43 第1の終端ストッパ
44 第2の終端ストッパ
45 グリッパー部材支持アーム
46 第1の終端部分
47 第2の終端部分
48 ガイド部分
49 固定手段
50 遮断部材
51 スケール
【手続補正書】
【提出日】2023-07-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
本発明に係るマニピュレータ1は、部品2、特に板金部品を掴み上げ、移送し、保持し、及び/又は載置するように形成されている。ガイド装置3に沿って、マニピュレータ1の基部4が移動可能に形成されている。マニピュレータ1は、水平の第1の枢動軸線5を介して基部4と枢動可能に結合された第1の枢動アーム6、水平の第2の枢動軸線7を介して第1の枢動アーム6と枢動可能に結合された第2の枢動アーム8及び水平の第3の枢動軸線9を介して第2の枢動アーム8と枢動可能に結合された第3の枢動アーム10を有している。第3の枢動アーム10には、第3の枢動軸線9に対して径方向に延びる第1の回転軸線11が形成されている。第1の回転軸線11を介して、第3の枢動アーム10と回転可能に結合されたグリッパー支持アーム12が形成されている。グリッパー支持アーム12は、第1の回転軸線11に対して径方向に延びている。さらに、グリッパー装置13が形成されており、そのグリッパー装置は、第1の回転軸線11から離隔した第2の回転軸線14を介してグリッパー支持アーム12と回転可能に結合されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品(2)用、特に板金部品用のマニピュレータ(1)であって、
該マニピュレータ(1)は、部品(2)を掴み上げ、移送し、保持し、及び/又は載置するように形成され、
前記マニピュレータ(1)は、
固定的に取り付け可能、又はガイド装置(3)に沿って移動可能な基部(4)と、
水平の第1の枢動軸線(5)を介して前記基部(4)と枢動可能に結合された第1の枢動アーム(6)と、
水平の第2の枢動軸線(7)を介して前記第1の枢動アーム(6)と枢動可能に結合された第2の枢動アーム(8)と、
水平の第3の枢動軸線(9)を介して前記第2の枢動アーム(6)と枢動可能に結合された第3の枢動アーム(10)と、を有し、
前記第3の枢動軸線(9)に対して径方向に延びる第1の回転軸線(11)が前記第3の枢動アーム(10)に形成されている、マニピュレータ(1)において、
前記第1の回転軸線(11)を介して前記第3の枢動アーム(10)と回転可能に結合されたグリッパー支持アーム(12)が形成され、該グリッパー支持アーム(12)は前記第1の回転軸線(11)に対して径方向に延び、グリッパー装置(13)が、前記第1の回転軸線(11)から離隔している第2の回転軸線(14)を介して、前記グリッパー支持アーム(12)と回転可能に結合されている、ことを特徴とするマニピュレータ(1)。
【請求項2】
前記第1の回転軸線(11)と前記第2の回転軸線(14)とは、互いに対して平行に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項3】
前記グリッパー装置(13)は、前記グリッパー支持アーム(12)に回転可能に支承されたベース部材(15)と、該ベース部材(15)と必要に応じて結合可能な、特に工具なしで交換可能な、グリッパー部材(16)と、を有している、ことを特徴とする請求項1又は2の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項4】
前記グリッパー部材(16)は、ペンチグリッパー及び/又は磁気グリッパーを有している、ことを特徴とする請求項3に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項5】
前記グリッパー部材(16)は負圧グリッパー(17)を有し、少なくとも1つの負圧グリッパー部材(18)は前記負圧グリッパー(17)に形成されている、ことを特徴とする請求項3又は4に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項6】
負圧導管(19)が形成され、該負圧導管は、前記第3の枢動アーム(10)と前記グリッパー支持アーム(12)の間の移行部分(20)内に、及び/又は前記グリッパー支持アーム(12)と前記グリッパー装置(13)の間の移行部分(20')内に、ロータリーユニオンとして形成されている、ことを特徴とする請求項5に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項7】
前記グリッパー支持アーム(12)は、必要に応じて能動化及び非能動化可能なカップリング(22)を介して前記第3の枢動アーム(10)に、かつ第1のピボット軸受(21)を用いて、回転可能に結合されている、ことを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項8】
前記グリッパー装置(13)は、前記グリッパー支持アーム(12)に第2のピボット軸受(23)を介して回転可能に結合されている、ことを特徴とする請求項1~7の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項9】
トルクサポート(24)が前記第3の枢動アーム(10)に回転可能に配置され、好ましくは、取り外し可能に構成されたトルクサポート(24)が形成されている、ことを特徴とする請求項1~8の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項10】
歯付きベルト伝動装置(25)が形成され、該歯付きベルト伝動装置(25)は、前記第1の回転軸線(11)に対して回転可能な第1の歯車(26)と、前記第2の回転軸線(14)を中心に回転可能な第2の歯車(27)とを有し、前記歯付きベルト伝動装置(25)は、前記第1の歯車(26)と前記第2の歯車(27)とを移動によって結合するベルト(28)を有している、ことを特徴とする請求項1~9の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項11】
前記第1の歯車(26)は前記第2の歯車(27)よりも大きい直径を有している、ことを特徴とする請求項10に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項12】
第1の回転ドライブが、前記第1の回転軸線(11)を中心に前記グリッパー支持アーム(12)を回転させるように形成され、
前記第1の回転ドライブから独立して作用する第2の回転ドライブ(42)が、前記第2の回転軸線(14)を中心に前記グリッパー装置(13)を回転させるように形成されている、ことを特徴とする請求項1~9の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項13】
前記第2の回転ドライブ(42)が電磁アクチュエータとして形成され、好ましくはステッピングモータとして形成され、又は
前記第2の回転ドライブ(42)が空気圧アクチュエータとして形成され、かつ前記第2の回転ドライブ(42)が前記グリッパー支持アーム(12)に固定されている、
ことを特徴とする請求項12に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項14】
前記第2の回転ドライブ(42)が、第1の終端ストッパ(43)と第2の終端ストッパ(44)の間でグリッパー装置(13)を回転させるように形成され、前記第1の終端ストッパ(43)と前記第2の終端ストッパ(44)の間で、回転運動が実施可能であり、好ましくは180°までの回転運動が実施可能である、ことを特徴とする請求項12又は13に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項15】
平歯車伝動装置が形成され、該平歯車伝動装置は、第1の回転軸線(11)を中心に回転可能な第1の平歯車と、前記第2の回転軸線(14)を中心に回転可能な第2の平歯車とを有し、前記第1の平歯車と前記第2の平歯車とは直接又は間接的に運動結合で協働する、ことを特徴とする請求項1~9の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項16】
前記グリッパー支持アーム(12)上に保持された前記グリッパー装置(13)を含む、グリッパー支持アーム(12)の張り出す部分の最大高さ(29)が、曲げ機械(33)の曲げテーブル(32)に対する下側工具(31)の構造物高さ(30)よりも小さく、特に最大で150mmであり、好ましくは最大で100mmである、ことを特徴とする請求項1~15の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項17】
前記グリッパー支持アーム(12)は、第1の支持アーム部分(34)と第2の支持アーム部分(35)とを有し、前記第1の支持アーム部分(34)と前記第2の支持アーム部分(35)とは、前記第1の回転軸線(11)又は前記第2の回転軸線(14)の方向に互いに対して変位して配置されている、ことを特徴とする請求項1~16の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項18】
前記第1の回転軸線(11)と前記第2の回転軸線(14)の間に延びる、前記グリッパー支持アーム(12)の支持アーム長さ(36)は、前記第1の枢動アーム(6)、第2の枢動アーム(8)及び/又は第3の枢動アーム(10)の長さよりも短い、ことを特徴とする請求項1~17の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項19】
前記グリッパー装置(13)は、前記グリッパー支持アーム(12)に回転可能に支承されたベース部材(15)と、該ベース部材(15)と必要に応じて結合可能な、特に工具なしで交換可能な、グリッパー部材(16)と、を有し、
前記ベース部材(15)は、それぞれ第1の終端部分(46)とそれぞれ第2の終端部分(47)を有する少なくとも2つのグリッパー部材支持アーム(45)を備え、該グリッパー部材支持アーム(45)は、前記第2の回転軸線(14)に対して径方向に離隔し、かつ前記グリッパー部材支持アーム(45)はその第1の終端部分(46)において、前記グリッパー装置(13)のベース部材(15)内、好ましくはアーチ形状のガイド部分(48)内で調整可能に案内され、かつ取り外し可能に固定され、前記グリッパー部材支持アーム(45)はその第2の終端部分(47)にグリッパー部材(16)を有している、ことを特徴とする請求項3~18の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項20】
前記少なくとも2つのグリッパー部材支持アーム(45)は、好ましくはそれらのそれぞれ第1の終端部分(46)の領域内に、固定手段(49)を有し、該固定手段(49)は、前記ベース部材(15)に対して前記少なくとも2つのグリッパー部材支持アーム(45)を取り外し可能に固定するように形成されている、ことを特徴とする請求項19に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項21】
前記少なくとも1つの負圧グリッパー部材(18)の負圧導管(19)は流体的な遮断部材(50)と共に形成されている、ことを特徴とする請求項5~20の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項22】
枢動軸線に関して、前記水平の第1の枢動軸線(5)、前記水平の第2の枢動軸線(7)前記水平の第3の枢動軸線(9)、前記第1の回転軸線(11)及び前記第2の回転軸線(14)のみを有している、ことを特徴とする請求項1~21の何れか一項に記載のマニピュレータ(1)。
【請求項23】
曲げ設備(37)であって、
曲げ機械(33)と、少なくとも1つのマニピュレータ(1)と、前記少なくとも1つのマニピュレータ(1)がそれに沿って移動可能なガイド軸線(38)を有するガイド装置(3)と、又は前記少なくとも1つのマニピュレータ(1)のための固定アンカーと、前記少なくとも1つのマニピュレータ(1)の移動及び/又は移動シーケンスを設定するように形成されている設備制御と、を有する曲げ設備(37)において、
前記少なくとも1つのマニピュレータ(1)が、請求項1~22の何れか一項にしたがって形成されている、ことを特徴とする曲げ設備(37)。
【請求項24】
前記曲げ機械(33)は、曲げテーブル(32)と、該曲げテーブル(32)に対して調整可能なプレスビーム(39)とを有し、
少なくとも1つの下側工具(31)が前記曲げテーブル(32)の外側の境界エッジ(41)の内部に位置決めされ、少なくとも1つの加工すべき部品を垂直に支持するための部品支持面(40)が前記下側工具(31)に形成されている、ことを特徴とする請求項23に記載の曲げ設備(37)。
【国際調査報告】