(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-10
(54)【発明の名称】歯科矯正装置および使用方法
(51)【国際特許分類】
A61C 7/36 20060101AFI20231227BHJP
【FI】
A61C7/36
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023538903
(86)(22)【出願日】2021-12-22
(85)【翻訳文提出日】2023-08-16
(86)【国際出願番号】 US2021064863
(87)【国際公開番号】W WO2022140542
(87)【国際公開日】2022-06-30
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519095418
【氏名又は名称】オーソ オーガナイザーズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】パテル,ニヒル
(72)【発明者】
【氏名】リアット,テジディープ シン
(72)【発明者】
【氏名】ペイン,マーク エー.
【テーマコード(参考)】
4C052
【Fターム(参考)】
4C052JJ06
4C052JJ08
(57)【要約】
細長い部材を使用して張力を発生させて、歯をひとまとめに移動させてクラスIIおよびクラスIIIの不正咬合を矯正する。細長い部材は、引き伸ばされた場合に細長い部材に沿って張力を与える一定の力のバネを有する。細長い部材の近位端は、歯列に取り付けられるブリッジアセンブリに取り付けられ、細長い部材の遠位端はアンカーに取り付けられる。バネ部材は、予め較正された距離でブリッジアセンブリおよびひいては歯列を移動させる一定の張力を与える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位端および近位端を有する細長い弾性部材と、
前記細長い弾性部材の前記遠位端に取り付けられ、アンカーへの取外し可能な取り付けのための第1の開口部を有する第1の保持部材と、
前記細長い弾性部材の前記近位端に取り付けられ、ブリッジアセンブリへの取外し可能な取り付けのための第2の開口部を有する第2の保持部材と
を備え、
前記第1の保持部材が前記アンカーに取り外し可能に取り付けられ、かつ前記第2の保持部材が前記ブリッジアセンブリに取り外し可能に取り付けられている場合に軸方向に引き伸ばされる前記細長い弾性部材によって前記ブリッジアセンブリ上に張力が発生する、
歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項2】
前記細長い弾性部材は一定の張力を与えるために予め較正されている、請求項1に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項3】
前記細長い弾性部材は弾性特性を有するポリマーから形成されている、請求項2に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項4】
前記ポリマーは疎水性架橋ゲルである、請求項3に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項5】
前記細長い弾性部材は金属合金から形成されている、請求項2に記載の歯科矯正アセンブリ。
【請求項6】
前記金属合金は、ステンレス鋼、NiTi、CuAl-Ni、Cu-Ni-Ti、Fe-Mn-Si、Co-Cr-Niおよびエルジロイを含む伸縮性金属合金の群から選択される、請求項5に記載の歯科矯正アセンブリ。
【請求項7】
遠位端および近位端を有する細長い部材と、
前記細長い部材の前記遠位端に取り付けられ、アンカーに係合するための第1の開口部を有する第1の保持部材と、
ブリッジアセンブリに係合するための第2の開口部を有する前記細長い部材の前記近位端上の第2の保持部材と、
前記第1の保持部材および前記第2の保持部材を互いに向かって引き寄せる張力を与え、それにより前記アンカーおよび前記ブリッジアセンブリに前記張力を印加するための前記細長い部材に関連づけられたバネ部材と
を備える、歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項8】
前記バネ部材は一定の張力を与えるために予め較正されている、請求項7に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項9】
前記バネ部材は、前記第1の保持部材および前記第2の保持部材を互いに向かって所定の距離で移動させるために予め較正されている、請求項8に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項10】
前記バネ部材は前記細長い部材の管状部分内に含まれている、請求項9に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項11】
前記バネ部材は遠位端および近位端を有する、請求項10に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項12】
前記バネ部材の前記近位端は前記細長い部材の前記管状部分に取り付けられ、かつ前記バネ部材の前記遠位端は前記第2の保持部材に取り付けられる、請求項11に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項13】
前記バネ部材の2~6本のコイルは前記保持部材上に巻き付けられている、請求項12に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項14】
前記バネ部材の2~6本のコイルは前記保持部材に取り付けられている、請求項12に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項15】
前記バネ部材の前記2~6本のコイルは、接着剤、溶接、レーザー溶接、はんだ、オーバーモールドおよびろう付けのいずれかによって前記保持部材に取り付けられる、請求項14に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項16】
前記バネ部材は超弾性材料から形成されている、請求項7に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項17】
前記超弾性材料は、NiTi、Cu-Al-Ni、CuNiTi、Fe-Mn-SiおよびCo-Cr-Ni合金を含む材料の群から選択される、請求項16に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項18】
前記超弾性材料はエルジロイである、請求項16に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項19】
前記エルジロイの合金は、39~41%のコバルト、19~21%のクロム、14~16%のニッケル、11.3~20.5%の鉄、6~8%のモリブデンおよび1.5~2.5%のマンガンからなる、請求項18に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項20】
前記バネ部材が引き伸ばされるにつれて、前記細長い部材の前記遠位端と前記第2の保持部材上のタブの近位端との間に間隙が形成される、請求項5に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項21】
前記間隙は1.0mm~12.0mmの範囲の予め較正された距離である、請求項18に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項22】
前記間隙は1.0mm~3.0mmの範囲の予め較正された距離である、請求項18に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項23】
前記第2の保持部材は前記アンカーに係合するように構成された第2の開口部を有する、請求項7に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項24】
前記アンカーはアームおよびフックアセンブリをさらに備える、請求項23に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項25】
前記フックアセンブリは前記フックアセンブリに取り付けられる第1の端部および第2の端部を有するフックを備える、請求項24に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項26】
前記アンカーは、前記フックの前記第1の端部に隣接しているが接触していない凹部を有し、それにより間隙を形成する、請求項25に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項27】
前記間隙は前記第2の保持部材をそこを通して引くのを可能にするのに十分な程に大きい、請求項26に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項28】
前記フックアセンブリは前記アンカー内の開口部の中に挿入される、請求項27に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項29】
前記アンカーは弓状部分と、第2の隆起部から離間された第1の隆起部とを有する、請求項28に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項30】
前記フックアセンブリは、締まり嵌めにおいて前記第1の隆起部および前記第2の隆起部を超えるように摺動させることにより、前記弓状部分の中にスナップ留めされるように構成されている管状アームを有する、請求項29に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
不正確な歯並びまたは上顎歯列弓と下顎歯列弓との間での歯の位置ずれは不正咬合として知られている。歯科専門家は一般に不正咬合をクラスI、クラスIIおよびクラスIIIと指定された3つのクラスに分類する。クラスIの不正咬合は、例えば空隙歯列または叢生問題により個々の歯が互いに、および/または対向する顎の対応する歯と十分に位置合わせられていない状態である。クラスIIの不正咬合は上顎が下顎に対して適切に位置しておらず、上歯が下歯の前に付き出ている場合である。この種の不正咬合における上歯と下歯との過剰な水平の重なり合いは典型的に過蓋咬合ともいう。クラスIIIの不正咬合は下顎が上顎に対してかなり前方に位置している場合に生じる。この種の不正咬合は典型的に反対咬合ともいう。
【0002】
最も頻繁に治療される種類の不正咬合はクラスIの不正咬合である。歴史的に開業医は、患者の歯にブレースを付けることによりクラスIの不正咬合を治療してきた。ここでは、個々の歯の上にブラケットを配置し、かつこのブラケットをアーチワイヤと接続して所望の噛み合わせ位置まで歯の移動をガイドする。
【0003】
固定されたブレースはクラスIの不正咬合を矯正するために適しているが、この装置はクラスIIおよびクラスIIIの不正咬合を矯正するために単独で使用することができない。それどころか、顎骨および筋肉に力をかけて適切な咬合位置に物理的に調整することにより顎に力をかけてその適切な咬合位置に移動させるために、さらなる歯科矯正装置を使用しなければならない。固定されたブレースを装着している患者の場合、ブレースハードウェアは、力を加えて上顎および下顎を適切な相対的噛み合わせ位置まで移動させるバネ、ゴムバンドまたは他の器具を取り付けるための構築基盤を提供することができる。
【0004】
全ての歯科矯正治療計画と同様に、治療的に有効な方法であるだけでなく治療および歯科矯正実施の効率ももたらす方法でクラスIIおよびクラスIIIの不正咬合に対処することに焦点が当て続けられている。後者に関しては、容易に取り付け、調整、取り換えおよび取り外しができる歯科矯正装置により数多くの利点がもたらされる。しかし多くの先行技術装置は、患者がシステム遵守を維持することに依存している。例えば歯科矯正治療中にバンドの弾性強度が時間と共に著しく低下し、それが歯の移動のために必要とされる力を加えることを止めるので、患者は特定の期間後にゴムバンドを交換することを求められる。ゴムバンドを交換する手順に従わない何人かの患者は非遵守患者として知られている。彼らの非遵守が原因で、歯の移動が止まったり減速したりし、その結果として歯科矯正治療が遅れる。本発明は、遵守に依存する既存の製品を患者遵守に依存しないアセンブリに変える。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一実施形態では、歯科矯正装置は、遠位端および近位端を有する細長い弾性部材と、遠位端に取り付けられる第1の保持部材とを備え、第1の保持部材はアンカーへの取外し可能な取り付けのための第1の開口部を有する。第2の保持部材は、細長い弾性部材の近位端に取り付けられ、ブリッジアセンブリへの取外し可能な取り付けのための第2の開口部を有する。ブリッジアセンブリは、歯がひとまとめに移動するようにいくつかの歯に取り付けられる。第1の保持部材がアンカーに取り外し可能に取り付けられ、かつ第2の保持部材がブリッジアセンブリに取り外し可能に取り付けられている場合に軸方向に引き伸ばされる細長い弾性部材において張力が発生する。細長い弾性装置は一定の張力を与えるように予め較正されており、好ましくは弾性特性を有するポリマーから形成されている。細長い弾性部材は所定の移動距離で停止するように予めプログラムされている。細長い弾性部材の移動により、ブリッジアセンブリが歯をひとまとめに移動させてクラスIIおよびクラスIIIの不正咬合を矯正する。
【0006】
別の実施形態では、歯科矯正装置は遠位端および近位端を有する細長い部材を備える。第1の保持部材は細長い部材の遠位端に取り付けられ、アンカーに係合するための開口部を有する。細長い部材の近位端上の第2の保持部材はブリッジアセンブリに係合するための第2の開口部を有する。ブリッジアセンブリは、歯がひとまとめに移動するようにいくつかの歯に取り付けられる。細長い部材に関連づけられたバネ部材は、第1の保持部材および第2の保持部材を互いに向かって引き寄せ、それによりアンカーおよびブリッジアセンブリに張力を印加することにより張力を与える。好ましくは、バネ部材は一定の張力を与えるように予め較正されており、好ましくはニチノールなどの超弾性合金から形成されている。細長い部材は所定の移動距離で停止するように予めプログラムされている。細長い部材の移動により、ブリッジアセンブリが歯をひとまとめに移動させてクラスIIおよびクラスIIIの不正咬合を矯正する。
【0007】
以下の図面は本発明の特定の実施形態の例示であり、従って本発明の範囲を限定しない。図面は一定の縮尺で描かれておらず、以下の詳細な説明における説明と共に使用することが意図されている。以下、本発明の実施形態を添付の図面と共に説明する。図面は、本明細書で考察されている様々な実施形態を一般に例として図示しており、限定としてではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】下顎および上顎の正常な噛み合わせ位置を示す。
【
図2】クラスIIの不正咬合における互いに対する下顎および上顎の方向を示す。
【
図3】クラスIIIの不正咬合における互いに対する下顎および上顎の方向を示す。
【
図4】クラスIIの不正咬合を治療するための本発明の歯科矯正装置アセンブリの立面図である。
【
図5】その上に装着されたバネを有する細長い部材の平面図であり、バネ部材と保持部材との間の間隙を示す。
【
図6】バネ部材と閉じられている保持部材との間の間隙を示す
図5の細長い部材の平面図である。
【
図7】保持部材に取り付けられたバネの端部を示す
図5の細長い部材の側面図である。
【
図8】
図8Aおよび
図8Bは間隙を形成するために細長い部材および保持部材に取り付けられたバネの一部の拡大平面図である。
【
図9A】保持部材に取り付けられ、かつ間隙を形成する細長い弾性部材の他の実施形態の側面図である。
【
図9B】閉じられている間隙を示す
図9Aの細長い弾性部材の一部の側面図である。
【
図9C】細長い弾性部材の近位端および第2の保持部材の平面図である。
【
図10】細長い部材をブリッジアセンブリに取り付けるための取外し可能なキャップを有する歯科矯正アセンブリの立面図である。
【
図11】細長い部材をブリッジアセンブリに取り付けるための取外し可能なキャップを有する歯科矯正アセンブリの上面斜視図である。
【
図12】細長い部材をブリッジアセンブリに取り付けるための取外し可能なキャップを有する歯科矯正アセンブリの側面斜視図である。
【
図13】細長い部材をブリッジアセンブリに取り付けるための取外し可能なキャップを有する歯科矯正アセンブリの底面図である。
【
図14A】細長い部材をブリッジアセンブリに取り付けるための取外し可能なキャップを有する歯科矯正アセンブリの拡大部分上面斜視図である。
【
図14B】細長い部材をブリッジアセンブリに取り付けるための取外し可能なキャップを有する歯科矯正アセンブリの拡大部分側面斜視図である。
【
図14C】開口部を示すベースパッドの拡大部分端部斜視図である。
【
図14D】ベースパッドに取り付けるためのキャップおよびポストの拡大部分側面図である。
【
図14E】ポストが挿入された状態のベースパッドの拡大部分底面図である。
【
図14F】ポストを有しないベースパッドの拡大部分底面図である。
【
図15】細長い部材をブリッジアセンブリに取り付けるための取外し可能なキャップを有する歯科矯正アセンブリの上面斜視図である。
【
図16】細長い部材をブリッジアセンブリに取り付けるための取外し可能なキャップを有する歯科矯正アセンブリの底面斜視図である。
【
図17】細長い部材をブリッジアセンブリに取り付けるための取外し可能なキャップを有する歯科矯正アセンブリの側面図である。
【
図18A】細長い部材をブリッジアセンブリに取り付けるための取外し可能なキャップを有する歯科矯正アセンブリの拡大部分上面斜視図である。
【
図18B】細長い部材をブリッジアセンブリに取り付けるための取外し可能なキャップを有する歯科矯正アセンブリの拡大部分側面斜視図である。
【
図18C】固定されたポストを示すベースパッドの拡大部分端部斜視図である。
【
図18D】保持キャップおよび弓状部分の拡大部分側面斜視図である。
【
図19A】アーム、アンカーアセンブリおよびフックアセンブリを示す部分上面斜視図である。
【
図19B】フックアセンブリおよびアンカーアセンブリを示す分解図である。
【
図19C】アーム、アンカーアセンブリおよびフックアセンブリを示す部分側面図である。
【
図19D】アームを受け入れる弓状部分を示すアンカーアセンブリの口腔内側の端部部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態は、移動力を下顎に加えてそれを上顎に対して再位置決めして患者の咬合を矯正するために、上顎および下顎に取り付けられる歯科矯正装置アセンブリを含む。本発明は、クラスIIまたはクラスIIIの不正咬合を治療するのに特に有用である。
図1に示すように、歯ならびに上顎および下顎を正常な噛み合わせ位置に位置決めする。
図2はクラスIIの不正咬合における互いに対する下顎および上顎の方向を示す。
図3は、クラスIIIの不正咬合における互いに対する下顎および上顎の方向を示す。
【0010】
本発明を踏まえて
図4~
図8Bに示すように、歯科矯正装置アセンブリ10(本明細書ではノンコンプライアント運動装置と呼ぶ場合もある)は、遠位端14および近位端16を有する細長い部材12を備える。第1の保持部材18は細長い部材の近位端16に取り付けられ、ブリッジアセンブリ30に係合するための第1の開口部20を有する。細長い部材12の遠位端14上の第2の保持部材26は、アンカー22に係合するための第2の開口部28を有する。アンカー22は典型的に、上顎大臼歯(上顎6または上顎7)または下顎大臼歯(下顎6または下顎7)のいずれかに取り付けられる。アンカー22は典型的に公知の方法で接着剤によって取り付けられ、第2の保持部材26の第2の開口部28に係合するためのフック24を有する。ブリッジアセンブリ30は、クラスIIおよびクラスIIIの不正咬合を治療するのに使用するための先行技術において公知の構造部材である。例えば市販されている1つの先行技術のブリッジアセンブリは、Henry Schien Orthodontics社(カリフォルニア州カールスバッド)によって販売されているカリエール(登録商標)モーション3D(商標)クラスIIIアプライアンスである。ブリッジアセンブリ30は、フックアセンブリ38が第2の端部36に取り付けられる状態で第1の端部34および第2の端部36を有する細長いロッド32を備える。第1の端部34および第2の端部36はそれぞれ、典型的には当該技術分野で知られている接着剤によって歯の表面に取り付けられるベースパッド40を有する。ブリッジアセンブリ30を歯に取り付けた場合、それは約2~4本の歯を跨ぐ。ブリッジアセンブリの目的は、歯をひとまとめに移動させてクラスIIまたはクラスIIIの不正咬合を矯正することにある。
【0011】
図4~
図8Bにさらに示すように、軟質プラスチック材料から作られた細長い部材12は、細長い部材に取り付けられるバネ部材42を有する。一実施形態では、細長い部材12の軟質プラスチック材料は、バネ部材の長さの大部分が細長い部材12の型の上の軟質プラスチック内に含まれるように、バネ部材42の第1の部分44の周りに成形される。
図5~
図7にさらに明確に示すように、バネ部材42の複数のコイル46は、細長い部材の成形されたプラスチックとのより大きい接続力を保証するために離間して広げられている。残りのコイルはきつく巻き付けられたコイル48であり、
図8Aおよび
図8Bに示すように、2~6本のきつく巻き付けられたコイル50が細長い部材12の遠位端14から延在している。この2~6本のきつく巻き付けられたコイル50は第2の保持部材26のタブ56上の第1のスロット52および第2のスロット54を通して巻き付けられている。タブ56の第1のスロット52および第2のスロット54を通してきつく巻き付けられる2~6本のコイル50を巻き付けるプロセスは、コイルを第2の保持部材26にしっかりと取り付けるのに十分であり、取り付けを永久的に保証するために接着剤、溶接、はんだ、ろう付けまたはレーザー溶接58などを使用することができる。
【0012】
好ましい一実施形態では、バネ部材42は、NiTi(ニチノール(登録商標))、Cu-Al-Ni、Fe-Mm-Si、Co-Cr-Niおよびエルジロイ(登録商標)などの超弾性材料から形成されている。エルジロイ(登録商標)は39~41%のコバルト、19~21%のクロム、14~16%のニッケル、11.3~20.5%の鉄、6~8%のモリブデンおよび1.5~2.5%のマンガンからなる。この材料の超弾性の性質はバネ部材42に経時的に一定のバネ力を与える。バネ部材42の全長の長さを減少させたとしても、バネ部材42が引き伸ばされた場合にそれはその長さに沿って経時的に一定のままである張力を与える。好ましくは、バネ部材42は3~12オンスの範囲、より好ましくは7~9オンスの範囲で一定の力を加える。
【0013】
クラスIIの不正咬合の患者を治療するために、
図4~
図6に示すように、ブリッジアセンブリ30を接着剤を用いて公知の方法で上顎歯列弓または上顎3~6の歯に装着する。アンカー22を接着剤を用いて公知の方法で下顎7の歯に取り付ける。公知の方法(図示せず)でブリッジアセンブリを下顎歯列弓内の歯の上に装着することによってクラスIIIの不正咬合を治療する。
【0014】
次いで、最初に第1の開口部20をフックアセンブリ38の上に引っ掛けることにより細長い部材12をブリッジアセンブリ30に取り付ける。次いで、第2の開口部28がアンカーフック24の上に引っ掛けられるまでバネ部材42を引き伸ばすことにより、より詳細にはきつく巻き付けられたコイル48を引き伸ばすことにより細長い部材12を引き伸ばす。今引き伸ばされたバネ部材42のバネ力により、細長い部材は第1の保持部材18が第2の保持部材26に向かって引っ張られるような引張状態にあり、次いでこれによりブリッジアセンブリ30が歯を移動させる。バネ部材42は超弾性材料から形成されているため、その張力は治療時間中に一定のままとなる。歯の移動は一定であるため、治療時間は劇的に減少し、患者は矯正歯科医への通院を1回以上行かずに済ませることができる。
【0015】
本発明の1つの重要な特徴は、歯科矯正装置アセンブリ10の移動を所定の距離で停止するように予めプログラムすることである。
図5および
図6にさらに明確に示すように、細長い部材12の遠位端14とタブ56の近位端62との間に間隙60が存在する。細長い部材12がブリッジアセンブリ30およびアンカー22に取り付けられている場合にバネ部材42が伸長した時の間隙60のサイズは予めプログラムされている。一実施形態では、間隙60は1.0mm~12.0mmであるように予め較正されている。別の実施形態では、間隙60は1.0mm~5.0mmであるように予め較正されている。別の実施形態では、当該間隙は1.0mm~3.0mmであるように予め較正されている。一実施形態では、間隙60は2.0mmであるように予め較正されている。歯科矯正治療期間が進むにつれて、ブリッジアセンブリ30は歯に力を加え、かつ歯をひとまとめに所定の距離で移動させて、クラスIIまたはクラスIIIの不正咬合を矯正する。歯が移動する距離は間隙60の距離よりも僅かに小さい。一例として間隙60が3.0mmに設定されている場合、ブリッジアセンブリ30および歯は3.0mm未満であって2.6mm~2.9mmの範囲以上の距離を移動する。矯正歯科医への定期的な通院により、歯の移動を正確かつ詳細に監視することができる。
【0016】
図9A~
図9Cに示されている別の実施形態では、細長い弾性部材70を使用してブリッジアセンブリ30に張力を与える。細長い弾性部材70は遠位端72および近位端74を有し、その長さに沿って先細りになっている。第1の保持部材76は遠位端72に取り付けられ、アンカー22のフック24への取外し可能な取り付けのために第1の開口部78を有する。第2の保持部材80は近位端74に取り付けられ、ブリッジアセンブリ30上のフックアセンブリ38への取外し可能な取り付けのために第2の開口部82を有する。細長い弾性部材70は疎水性架橋ゲルなどの伸縮性ポリマーから形成されている。細長い弾性部材70をブリッジアセンブリ30およびアンカー22に取り付け、細長い弾性部材の長さに沿って張力を発生させるために当該プロセスにおいて引き伸ばす。より具体的には、第1の開口部78をアンカーフック24の上に引っ掛け、次いで第2の開口部82をブリッジアセンブリ30のフックアセンブリ38の上に引っ掛けることができるように細長い弾性部材を引き伸ばす。支持部材84は細長い弾性部材70の遠位端72に取り付けられる第1の端部86と、第1の保持部材76に取り付けられる第2の端部88とを有する。間隙90は細長い弾性部材70の遠位端72と近位面92との間に形成されており、細長い弾性部材70における張力がブリッジアセンブリ30に取り付けられた歯の移動を引き起こし始めにつれて、間隙90は遠位端72が近位面に接触し、それにより歯の移動を停止するまで狭くなり始める。一実施形態では、間隙90は1.0mm~12.0mmであるように予め較正されている。別の実施形態では、間隙90は1.0mm~5.0mmであるように予め較正されている。別の実施形態では、当該間隙は1.0mm~3.0mmであるように予め較正されている。一実施形態では、間隙90は2.0mmであるように予め較正されている。歯科矯正治療期間が進むにつれて、ブリッジアセンブリ30は歯に力を加え、かつ歯をひとまとめに所定の距離で移動させて、クラスIIまたはクラスIIIの不正咬合を矯正する。歯が移動する距離は間隙90の距離よりも僅かに小さい。一例として、間隙90が3.0mmに設定されている場合、ブリッジアセンブリ30および歯は3.0mm未満であって2.6mm~2.9mmの範囲以上の距離を移動する。矯正歯科医への定期的な通院により、歯の移動を正確かつ詳細に監視することができる。
【0017】
間隙90が閉じられた後に、矯正歯科医によって細長い弾性部材70がアンカー22およびブリッジアセンブリ30から取り外され、必要であれば治療を継続するために新しい細長い弾性部材70が取り付けられる。クラスIIまたはクラスIIIの不正咬合が矯正されるまでこの手順が繰り返される。
【0018】
図4~
図8Bおよび
図9A~
図9Cに示されている両方の実施形態では、矯正歯科医のみが細長い部材12または細長い弾性部材90を取り付けたり取り外したりすることができるため、矯正歯科医への通院と通院と間に弾性ゴムを絶えず交換する患者による遵守は不要である。
【0019】
図10~
図18Eに示されている別の実施形態では、歯科矯正装置アセンブリ110(本明細書ではノンコンプライアント運動装置と呼ぶ場合もある)は、遠位端114および近位端116を有する細長い部材112を備える。第1の保持部材118は細長い部材の近位端116に取り付けられ、アンカーアセンブリ138に係合するための第1の開口部120を有する。細長い部材112の遠位端114上の第2の保持部材126はアンカー122に係合するための第2の開口部128を有する。アンカー122は典型的に、上顎大臼歯(上顎6または上顎7)あるいは下顎大臼歯(下顎6または下顎7)のいずれかに取り付けられる。アンカー122は典型的に公知の方法で接着剤によって取り付けられ、第2の保持部材126の第2の開口部128に係合するためのフック124を有する。ブリッジアセンブリ130は、アンカーアセンブリ138が第2の端部136に取り付けられる状態で第1の端部134および第2の端部136を有する細長いロッド132を備える。第1の端部134および第2の端部136はそれぞれベースパッド140A、140Bを有し、これらは典型的には当該技術分野で知られている接着剤によって歯の表面に取り付けられる。ブリッジアセンブリ130を歯に取り付けた場合、それは約2~4本の歯を跨ぐ。ブリッジアセンブリの目的は、歯をひとまとめに移動させてクラスIIまたはクラスIIIの不正咬合を矯正することにある。
【0020】
アンカーアセンブリ138は2つの実施形態を含む。第1に
図10~
図14Fにおいてアンカーアセンブリ138は、キャップ142に取り付けられ、そこから延在するポスト144と共にキャップ142を有する。ポスト144はベースパッド140B内の開口部146を通って延在している。ポスト144はポスト144の外周に沿って複数のスリット148と、ポストの開放端152に係止隆起部130とを有する。細長い部材112をブリッジアセンブリ130に取り付けるために、矯正歯科医がポスト144を細長い部材112の第1の開口部120を通して開口部146の中に挿入することができるように、キャップ138をベースパッド140B内の開口部146の上に位置決めする。矯正歯科医がキャップ142を押すにつれて、ポスト144の開放端152にある係止隆起部150はベースパッド140B内の隆起部154に係合し、それによりアンカーアセンブリ138をベースパッド140Bに係止し、かつ細長い部材112をブリッジアセンブリ130に取り付ける。ポスト144は、ブリッジアセンブリ130を細長い部材112に取り付けるためにブリッジアセンブリ130上の第1の開口部120を通って延在している。治療が完了した場合、ポスト144上の係止隆起部150に力をかけてベースパッド140B内の隆起部154から解放するために、歯科矯正器具をキャップ142の下に押し込む。
【0021】
アンカーアセンブリ138の第2の実施形態では、
図15~
図18Eに示すように、ベースパッド140Bはそこから延在する固定されたポスト160を有しており、リテーナー162を受け入れるように構成されている。固定されたポスト160は、凹状部分164の直径170よりも僅かに小さい直径168を有する弓状部分166を嵌合的に受け入れるように構成されている凹状部分164を有する。細長い部材112をブリッジアセンブリ130に取り付けるために、第1の開口部120を固定されたポスト160の上に位置決めし、次いで矯正歯科医は、弓状部分166が固定されたポスト160内の凹状部分164と位置合わせするようにリテーナー162を位置決めする。次いで矯正歯科医は、弓状部分166が凹状部分164の周りにスナップ留めされてそこに係止し、それにより細長い部材112を保持し、かつそれをブリッジアセンブリ130に取り付けるようにリテーナー162を力強く押す。
図18A~
図18Eに示されている一実施形態では、タブ172をベースパッド140B内のスロット174の中に挿入することにより、アンカーアセンブリ138をベースパッド140Bにさらに固定する。タブ172はベースパッド140B上のポート178の中にスナップ留めされてリテーナー162をベースパッド140Bに取り外し可能に取り付け、ひいては細長い部材112をブリッジアセンブリ130に取り付けるラッチ176を有する。
【0022】
図1~
図18Eに示されているアンカーアセンブリ138の2つの実施形態は、好ましくは公知の方法でポリマー材料から成形されている。アンカーアセンブリ138を公知の方法でポリマー材料または金属合金から機械加工することができるとも考えられる。
【0023】
図19A~
図19Dに示されている他の実施形態では、アンカーアセンブリ196は、ベースパッド200およびフックアセンブリ202を有するアーム198に取り外し可能に取り付けられるように構成されている。ベースパッド200およびフックアセンブリ202は単一の成形された部品であることが好ましいが、それらは接着剤などの公知の手段によって互いに固定される別個の部品であってもよい。アンカーアセンブリ196は、唇側面206と、頬側面208(歯に面している)と、フックアセンブリ202を受け入れるように構成された開口部210とを有する。フックアセンブリ202はフックアセンブリ202の上面218に取り付けられる第1の端部214および第2の端部216を有するフック212を備える。アンカーアセンブリ196の唇側面206は、フック212の第1の端部214を受け入れるように構成された凹部220を有する。治療中に第2の保持部材26(
図5)を間隙222を通して引いてフック212によって捉えることができるように、第1の端部214と凹部220との間に間隙222が存在する。間隙222は、間隙222を通して力を込めて引いた場合に僅かに引き伸ばさなければならないように、第2の保持部材26の名目上の直径よりも小さい。第2の保持部材26の直径は引き伸ばした場合に減少し、それを間隙222を通して引くのをさらに容易にしてもよい。第2の保持部材26をフック212上に装着した後、それはアクシデントにより取り外れ難い。
【0024】
フックアセンブリ202を適所にスナップ留めすることにより、それをアンカーアセンブリ196の開口部210の中に挿入する。
図19Dにさらに明確に示すように、アンカーアセンブリ196は頬側面208に、アーム198およびフックアセンブリ202を受け入れるように構成されている弓状部分224を有する。弓状部分は、アーム198の直径よりも小さい距離で離間されており、それにより組み立て中に締まり嵌めを形成する第1の隆起部226および第2の隆起部228を有する。アーム198を第1の隆起部226および第2の隆起部228を過ぎるまで移動させることにより、弓状部分224の中に力を込めてスナップ留めしなければならない。アーム198およびひいてはアンカーアセンブリ196は治療中に互いにしっかりと取り付けられたままである。アンカーアセンブリ196は、一般に公知であって歯科矯正分野で使用される金属または金属合金で形成されていてもよい。
【0025】
アンカーアセンブリ196は、例えば
図10に示すように本明細書に開示されている上記ブリッジアセンブリ130の実施形態のいずれかと共に使用することができる。
【0026】
クラスIIおよびクラスIIIの不正咬合を治療するための本明細書に開示されている歯科矯正装置アセンブリについて説明してきたが、その使用はそのように限定されない。本明細書に開示されている材料および寸法は例としてのものであり、患者の必要性および矯正歯科医による要求に応じて異なってもよい。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位端および近位端を有する細長い部材と、
前記細長い部材の前記遠位端に取り付けられ、アンカーに係合するための第1の開口部を有する第1の保持部材と、
ブリッジアセンブリに係合するための第2の開口部を有する前記細長い部材の前記近位端上の第2の保持部材と、
前記第1の保持部材および前記第2の保持部材を互いに向かって引き寄せる張力を与え、それにより前記アンカーおよび前記ブリッジアセンブリに前記張力を印加するための前記細長い部材に関連づけられたバネ部材と
を備える、歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項2】
前記バネ部材は一定の張力を与えるために予め較正されている、請求項
1に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項3】
前記バネ部材は、前記第1の保持部材および前記第2の保持部材を互いに向かって所定の距離で移動させるために予め較正されている、請求項
2に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項4】
前記バネ部材は前記細長い部材の管状部分内に含まれている、請求項
3に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項5】
前記バネ部材は遠位端および近位端を有する、請求項
4に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項6】
前記バネ部材の前記近位端は前記細長い部材の前記管状部分に取り付けられ、かつ前記バネ部材の前記遠位端は前記第2の保持部材に取り付けられる、請求項
5に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項7】
前記バネ部材の2~6本のコイルは前記保持部材上に巻き付けられている、請求項
6に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項8】
前記バネ部材は超弾性材料から形成されている、請求項
1に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項9】
前記超弾性材料は、NiTi、Cu-Al-Ni、CuNiTi、Fe-Mn-SiおよびCo-Cr-Ni合金を含む材料の群から選択される、請求項
8に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項10】
前記バネ部材が引き伸ばされるにつれて、前記細長い部材の前記遠位端と前記第2の保持部材上のタブの近位端との間に間隙が形成される、請求項
1に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項11】
前記間隙は1.0mm~12.0mmの範囲の予め較正された距離である、請求項
10に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項12】
前記間隙は1.0mm~3.0mmの範囲の予め較正された距離である、請求項
10に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項13】
前記第2の保持部材は前記アンカーに係合するように構成された第2の開口部を有する、請求項
1に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項14】
前記アンカーはアームおよびフックアセンブリをさらに備える、請求項
13に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項15】
前記フックアセンブリは前記フックアセンブリに取り付けられる第1の端部および第2の端部を有するフックを備える、請求項
14に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項16】
前記アンカーは、前記フックの前記第1の端部に隣接しているが接触していない凹部を有し、それにより間隙を形成する、請求項
15に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【請求項17】
前記間隙は前記第2の保持部材をそこを通して引くのを可能にするのに十分な程に大きい、請求項
16に記載の歯科矯正装置アセンブリ。
【国際調査報告】