(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-10
(54)【発明の名称】統合ロボット車両システム及び制御方法
(51)【国際特許分類】
B25J 5/00 20060101AFI20231227BHJP
B25J 9/08 20060101ALI20231227BHJP
B62D 55/065 20060101ALN20231227BHJP
【FI】
B25J5/00 B
B25J9/08
B62D55/065
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539880
(86)(22)【出願日】2021-12-30
(85)【翻訳文提出日】2023-08-28
(86)【国際出願番号】 US2021065706
(87)【国際公開番号】W WO2022147268
(87)【国際公開日】2022-07-07
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518429137
【氏名又は名称】サ-コス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】スミス,フレイザー,エム.
(72)【発明者】
【氏名】オリヴィエ,マーク,エックス.
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS10
3C707CS08
3C707DS01
3C707ES03
3C707JS01
3C707JS02
3C707JT04
3C707JU12
3C707LV02
3C707LV15
3C707WA17
3C707WL06
3C707WL08
(57)【要約】
ロボットシステムであって:マスタロボットシステムと;第1ロボットシステムと、を備え、前記第1ロボットシステムは、表面を移動するように動作可能な第1モバイルプラットフォーム、及び、第1マニピュレータを有する。ロボットシステムは、表面を移動するように動作可能な第2モバイルプラットフォーム、及び、第2マニピュレータを有することができる。制御モジュールは、マスタロボットシステム及び第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムと関連付けられることができ、地面表面周りを移動する第1ロボットシステム及び第2のロボットシステムのペアリング制御を促進するためにペアリング制御モードで動作可能であることができ、非ペアリング制御モードは、第1ロボットシステム又は第2のロボットシステムのうちの選択された1つの非ペアリング制御を促進することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットシステムであって:
少なくとも1つの駆動入力デバイスを備えるマスタロボットシステムと;
環境内で移動するように動作可能な第1モバイルプラットフォームを備える第1ロボットシステムと;
前記環境内で移動するように動作可能な第2モバイルプラットフォームを備える第2ロボットシステムと;
1つ以上のプロセッサと;
前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つに動作可能に結合された1つ以上のメモリデバイスであって、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記少なくとも1つの駆動入力デバイスの制御を介して前記環境内で移動するように動作可能な統合ロボットシステムを共に定義する第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムのペアリング制御を促進するために、ペアリング制御モードで前記ロボットシステムを動作させる、1つ以上のメモリデバイスと、を備える、
ロボットシステム。
【請求項2】
前記第1ロボットシステム及び前記第2ロボットシステムの前記第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームはそれぞれ、モビリティ機構を備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記統合ロボットシステムの移動を促進するために前記第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームの前記モビリティ機構の動作を促進する、前記ペアリング制御モードのうちのペアリング駆動制御モードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項3】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1モバイルプラットフォーム及び前記第2モバイルプラットフォームが単一の一体的モバイルプラットフォームとして移動可能であるかのように、前記統合ロボットシステムの移動を促進する、前記ペアリング駆動制御モードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項2記載のロボットシステム。
【請求項4】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1モバイルプラットフォーム及び前記第2モバイルプラットフォームのペアリングを促進する、ペアリング制御駆動モードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項5】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記少なくとも1つの駆動入力デバイスの制御を介して前記第1モバイルプラットフォーム又は前記第2モバイルプラットフォームのうちの選択された1つの非ペアリング制御を促進するために、非ペアリング制御モードで前記ロボットシステムを動作させ、さらに、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記マスタロボットシステムのスイッチ入力デバイスの動作を介して、前記ペアリング制御モードと前記非ペアリング制御モードとの間で前記ロボットシステムを切換させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項6】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムのそれぞれ上の位置センサによって生成された位置データに基づいて、第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームが互いに対してペアリング位置に自律的に移動することを促進する自律ペアリングモードでシステムを動作させる
請求項5記載のロボットシステム。
【請求項7】
前記第1ロボットシステムは、前記第1モバイルプラットフォームによって支持されている第1マニピュレータを備え、
前記第2ロボットシステムは、前記第2モバイルプラットフォームによって支持されている第2マニピュレータを備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記マスタロボットシステムの第1制御マニピュレータ入力デバイス及び第2制御マニピュレータ入力デバイスのそれぞれの動作を介して、前記第1マニピュレータ及び前記第2マニピュレータのペアリング制御を促進する、ペアリングマニピュレータ制御モードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項8】
前記第1マニピュレータ及び前記第2マニピュレータはそれぞれエンドエフェクタを備え、前記エンドエフェクタは、前記エンドエフェクタのペアリング制御を促進する前記ペアリングマニピュレータ制御モードで動作可能である、
請求項7記載のロボットシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの駆動入力デバイスは、第1駆動入力デバイス及び第2駆動入力デバイスを備え、
前記ペアリング制御モードにあるとき、前記第1駆動入力デバイス及び前記第2駆動入力デバイスは、前記統合ロボットシステムの移動を制御するようにユーザによって動作可能であり、
非ペアリングモードにあるとき、前記第1駆動入力デバイス又は前記第2駆動入力デバイスのうちの1つは、前記第1ロボットシステム又は前記第2ロボットシステムのうちの選択された1つの移動を制御するようにユーザによって動作可能である、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項10】
前記第1駆動入力デバイス及び前記第2駆動入力デバイスは、互いに離れて配置された前記第1モバイルプラットフォーム及び前記第2モバイルプラットフォームの移動のユーザ制御を、前記ペアリング制御モードで動作するときに促進する、
請求項9記載のロボットシステム。
【請求項11】
前記第1モバイルプラットフォームは、第1モビリティ機構を備え、
前記第2モバイルプラットフォームは、第2モビリティ機構を備え、
前記ペアリング制御モードのペアリング駆動制御モードにあるとき、前記少なくとも1つの駆動入力デバイスは、前記第1モビリティ機構及び前記第2モビリティ機構を制御するように動作可能である、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項12】
前記第1モバイルプラットフォームは、第1カップリング機構を備え、
前記第2モバイルプラットフォームは、第2カップリング機構を備え、
前記ペアリング制御モードのペアリング駆動制御モードにあるとき、前記第1カップリング機構及び前記第2カップリング機構は、前記第1モバイルプラットフォーム及び前記第2モバイルプラットフォームを共に物理的に結合するように動作可能である、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項13】
マスタ制御システムは、前記第1ロボットシステム及び前記第2ロボットシステムのそれぞれの第1マニピュレータ及び第2マニピュレータに関連付けられた第1マスタ制御マニピュレータ及び第2マスタ制御マニピュレータを有する外骨格構造を備える、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項14】
マスタ制御システムは、外骨格ベースのマスタ制御システム、レプリカベースのマスタ制御システム、加速度計ベースのマスタ制御システム、ブレーキベースのマスタ制御システム、又はエンドポイント制御ベースのマスタ制御システムのうちの1つを備える、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項15】
前記マスタロボットシステムは、前記ペアリング制御モードと非ペアリング制御モードとの間で切換えるためにユーザによって動作可能な少なくとも1つのスイッチ入力デバイスを備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1ロボットシステム及び前記第2ロボットシステムの少なくとも1つの機能の独立制御を促進するために非ペアリング制御モードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項16】
前記第1ロボットシステム及び前記第2ロボットシステムの各々は、少なくとも1つの位置特定センサを備え、
前記1つ以上のプロセッサは、前記第1モバイルプラットフォームと前記第2モバイルプラットフォームとの間の距離及び相対的な配向を決定するために、前記位置特定センサに関連付けられた位置データ及び配向データを受信するように構成され、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、決定された、前記第1モバイルプラットフォームと前記第2モバイルプラットフォームとの間の距離及び相対的な配向に基づいて調整された方法で前記第1モバイルプラットフォーム及び前記第2モバイルプラットフォームのそれぞれの移動を制御するためにペアリング駆動制御モードで前記ロボットシステムを動作せる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項17】
前記第2ロボットシステムは、前記第2モバイルプラットフォームによって支持される第2マニピュレータと、前記第2マニピュレータの関節に関連付けられた力センサと、を備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第2ロボットシステムが前記第1ロボットシステムの移動に追従するように、第1マニピュレータ及び前記第2マニピュレータのエンドエフェクタが共通ペイロードを支持及び移動しているときに、前記力センサによって提供される力出力信号に基づいて前記第2ロボットシステムを受動的に制御しながら、前記第1ロボットシステムを能動的に制御するフォローミーモードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項18】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1モバイルプラットフォーム又は前記第2モバイルプラットフォームのうちの少なくとも1つの少なくとも1つの機能の制御のために自律モード、半自律モード、又は監視自律モードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項19】
ロボット車両制御システムであって:
環境周りに移動するためのモビリティ機構を有する第1ロボット車両と;
前記環境周りに移動するためのモビリティ機構を有する第2ロボット車両と;
1つ以上のプロセッサでと;
前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つに動作可能に結合された1つ以上のメモリデバイスであって、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、
ユーザ制御下で前記環境周りに移動するように動作可能な統合ロボット車両システムを画定するように、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両のペアリング制御を促進するペアリング制御モードで前記ロボット車両制御システムを動作させ、
前記第1ロボット車両又は前記第2ロボット車両のうちの少なくとも1つの、互いに対して独立した移動を促進するために、非ペアリング制御モードに前記ロボット車両制御システムを切換える、1つ以上のメモリデバイスと、を備える、
ロボット車両制御システム。
【請求項20】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両のモビリティ機構の協調制御を促進する、ペアリング駆動制御モードで前記ロボット車両制御システムを動作させる、
請求項19記載のロボット車両制御システム。
【請求項21】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1ロボット車両又は前記第2ロボット車両の移動の独立制御を促進する非ペアリング制御モードにシステムを切換え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記ペアリング制御モードと前記非ペアリング制御モードとの間でシステムを切換える、
請求項19記載のロボット車両制御システム。
【請求項22】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両上にそれぞれ支持される第1マニピュレータ及び第2マニピュレータのペアリング制御を促進するペアリングマニピュレータ制御モードで、前記ロボット車両制御システムを動作させる、
請求項19記載のロボット車両制御システム。
【請求項23】
第1マニピュレータ及び第2マニピュレータはそれぞれエンドエフェクタを備え、エンドエフェクタは、エンドエフェクタのペアリング制御を促進するペアリングマニピュレータ制御モードで動作可能である。
請求項22記載のロボット車両制御システム。
【請求項24】
前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両の前記モビリティ機構はそれぞれ、一対のトラック又は一組の車輪のうちの少なくとも1つを備える、
請求項19記載のロボット車両制御システム。
【請求項25】
第1ロボット車両及び第2ロボット車両のそれぞれは、位置データ及び配向データを生成するための少なくとも1つの位置特定センサを備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、
前記位置データに基づいて、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両との間の距離をシステムに決定させ、
前記配向データに基づいて、第1ロボット車両及び第2ロボット車両のそれぞれの互いに対する配向をシステムに決定させ、
前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両のモビリティ機構のそれぞれの移動を前記ロボット車両制御システムに協調的方法で制御させる、
請求項19記載のロボット車両制御システム。
【請求項26】
前記環境の周りを移動するためのモビリティ機構を有し、前記第1ロボット車両又は第2ロボット車両のうちの少なくとも1つとともに動作可能である安定化ロボット車両をさらに備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記ロボット車両制御システムによって、
ユーザ制御下で前記環境周りに移動するように動作可能な統合ロボット車両システムを画定するように、前記第1ロボット車両又は前記第2ロボット車両のうちの少なくとも1つ及び前記安定化ロボット車両のペアリング制御を促進するペアリング制御モードで前記ロボット車両制御システムを動作させ、
前記第1ロボット車両又は前記第2ロボット車両又は前記安定化ロボット車両のうちの少なくとも1つの互いに対する独立した移動を促進する非ペアリング制御にシステムを切換える、
請求項19記載のロボット車両制御システム。
【請求項27】
前記第2ロボット車両は、前記第1ロボット車両を安定化させるために前記第1ロボット車両と共に動作可能な安定化ロボット車両を備える、
請求項19記載のロボット車両制御システム。
【請求項28】
複数のロボット車両を作動させる方法であって:
個々の第1ロボット車両及び第2ロボット車両を非ペアリング制御モードで動作させて、環境周りの第1ロボット車両及び第2ロボット車両の独立した制御を促進する、ステップと;
前記第1ロボット車両及び第2ロボット車両のペアリング制御のためのペアリング制御モードに切換えるステップと;
前記第1ロボット車両及び第2ロボット車両を動作させて、前記環境周りで協調的方法で共に移動させるステップと、を含む、
方法。
【請求項29】
前記ペアリング制御モードに切換えるステップは、ペアリング駆動制御モードに切換えるステップを含み、
前記方法はさらに、
第1ロボット車両及び第2ロボット車両のモビリティ機構を動作させ、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両を単一のロボット車両として共に移動させる、ステップを含む、
請求項28記載の方法。
【請求項30】
ロボット車両制御システムを動作させ、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両の移動を制御する、ステップをさらに含む、
請求項28記載の方法。
【請求項31】
前記ロボット車両制御システムのスイッチ入力デバイスを動作させ、前記ペアリング制御モードへの切換を促進する、ステップをさらに含む、
請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記ロボット車両制御システムの少なくとも一つの駆動入力デバイスを動作させ、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両の協調的移動を促進する、ステップをさらに含む、
請求項30記載の方法。
【請求項33】
ロボット車両制御システムの1つ以上のプロセッサを用いて、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両のそれぞれの位置特定センサによって提供される位置データを使用して、前記第1ロボット車両と前記第2ロボット車両との間の距離を決定するステップと;
前記1つ以上のプロセッサを用いて、それぞれの位置特定センサによって提供される配向データを使用して、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両のそれぞれの互いに対する配向を決定するステップと;
前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両の動きを協調的に制御するために、決定された前記距離及び決定された相対的な前記配向に基づいて、ペアリング制御モードで前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両を動作させるステップと、をさらに含む、
請求項28記載の方法。
【請求項34】
前記第2ロボット車両と関連する前記第1ロボット車両の決定された位置及び配向と関連して転換点を選択し、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両の移動の協調的制御を促進する、ステップをさらに含む、
請求項33記載の方法。
【請求項35】
前記第1ロボット車両は、第1モバイルプラットフォーム及び第1マニピュレータを有する第1のロボットシステムを備え、
前記第2ロボット車両は、第2モバイルプラットフォーム及び第2マニピュレータを有する第2ロボットシステムを備え、
前記方法はさらに、
前記第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォーム並びに第1マニピュレータ及び第2マニピュレータを協調的に制御するためにマスタ制御システムを動作させるステップを含む、
請求項28記載の方法。
【請求項36】
命令を格納する1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される場合に、1つ以上のプロセッサに:
第1車両及び第2車両を動作させる非ペアリング制御モードを確立させ;
環境周りの前記第1車両の移動を制御させ;
前記環境周りの前記第2車両の移動を制御させ;
ペアリング制御モードに切換えて、前記第1車両及び前記第2車両のペアリング制御を促進して、統合車両システムを画定させ;
前記第1車両及び前記第2車両が共に協調的方法で移動するように、前記環境周りの前記統合車両システムの移動を制御させる、
1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項37】
前記1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は命令をさらに含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される場合に、前記1つ以上のプロセッサに:
前記ペアリング制御モードのペアリング駆動制御モードに切換させ、前記第1車両及び前記第2車両それぞれの第1モビリティ機構及び第2モビリティ機構の制御を促進させる、
請求項36記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項38】
前記1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は命令をさらに含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される場合に、前記1つ以上のプロセッサに:
ペアリング制御モードで第1車両及び前記第2車両の移動を制御するために、マスタロボットシステムの動作からのユーザ移動に関連するコマンド信号を統合車両システムに送信させる、
請求項36記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項39】
前記1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は命令をさらに含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される場合に、前記1つ以上のプロセッサに:
前記第1車両及び前記第2車両のそれぞれの位置特定センサから生成された位置データに基づいて、前記第1車両と前記第2車両との間の距離を決定させ;
前記第1車両及び第2車両の互いに対する配向を決定させ;
決定された前記距離及び相対的な前記配向に基づいて、協調的な方法で、前記第1車両及び前記第2車両の移動を制御させる、
請求項36記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項40】
ロボットシステムであって:
マスタロボットシステムと;
環境周りに移動するように動作可能な第1モバイルプラットフォーム及び前記第1モバイルプラットフォームによって支持されている第1マニピュレータを備える第1ロボットシステムと;
前記環境内で移動するように動作可能な第2モバイルプラットフォーム及び前記第2モバイルプラットフォームによって支持されている第2マニピュレータを備える第2ロボットシステムと;
前記第2マニピュレータに動作可能に結合された少なくとも1つの力センサであって、前記少なくとも1つの力センサは、第2のマニピュレータに加えられる荷重に関連する少なくとも1つの力出力信号を生成するように構成されている、少なくとも1つの力センサと;
1つ以上のプロセッサと;
前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つに動作可能に結合された1つ以上のメモリデバイスであって、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第2ロボットシステムがマスタ制御システムを介して前記第1ロボットシステムの能動的に制御された移動に対応する移動に受動的に追従するように、前記第1マニピュレータ及び前記第2マニピュレータのエンドエフェクタが共通ペイロードを支持しているときに、前記少なくとも1つの力出力信号に基づいて前記第2ロボットシステムを受動的に制御しながら、前記第1ロボットシステムを能動的に制御するフォローミーモードで前記ロボットシステムを動作させる、1つ以上のメモリデバイスと、を備える、
ロボットシステム。
【請求項41】
前記第2ロボットシステムはモビリティ機構を備え、
前記第2マニピュレータは複数のジョイントを有し、
前記第2ロボットシステムはさらに、それぞれのジョイントに関連する複数の力センサを備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記ロボットシステムによって、
前記第2ロボットシステムにコマンド信号を伝送させ、少なくとも1つの力センサからの少なくとも1つの出力信号に基づいて、少なくとも1つのジョイント及び前記第2ロボットシステムの前記モビリティ機構を動作させ、前記第1ロボットシステムの移動を制御することに応答して、前記第2ロボットシステムの受動的移動を促進する、
請求項40記載のロボットシステム。
【請求項42】
前記ジョイントの少なくとも一部は、第1マニピュレータ及び前記第2マニピュレータのエンドエフェクタによって支持されているときに、それぞれの自由度の周りで受動的に移動し、前記共通ペイロードから前記第2マニピュレータに加えられる荷重に基づく力閾値の下で受動的に動作するように、動作可能である、
請求項41記載のロボットシステム。
【請求項43】
前記モビリティ機構は、前記第1マニピュレータ及び前記第2のマニピュレータによって支持されているときに、前記共通ペイロードから前記第2マニピュレータに加えられる荷重に基づいて前記環境周りを受動的に移動するように動作可能である、
請求項41記載のロボットシステム。
【請求項44】
ロボット車両制御システムであって:
環境内を移動するためのモビリティ機構を有し、エンドエフェクタを有するロボットマニピュレータを支持する第1ロボット車両と;
前記環境内で移動するためのモビリティ機構を有する安定化ロボット車両と;
1つ以上のプロセッサと;
前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つに動作可能に結合された1つ以上のメモリデバイスであって、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、
前記環境内を移動するように動作可能な統合ロボット車両システムを画定するように、前記第1ロボット車両及び前記安定化ロボット車両のペアリング制御を促進するペアリング制御モードで前記ロボット車両制御システムを動作させ、
前記第1ロボット車両又は前記安定化ロボット車両のうちの少なくとも1つの互いに対する移動の独立した制御を促進する非ペアリング制御にシステムを切換える、1つ以上のメモリデバイスと、を備える、
ロボット車両制御システム。
【請求項45】
前記ロボット車両制御システムは、
前記環境内を移動するためのモビリティ機構を有する第2ロボット車両をさらに備え、
前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両及び前記安定化ロボット車両の地上移動を協調的に制御するための統合ロボット車両をさらに定義するように、前記第2ロボット車両は、前記第1ロボット車両及び前記安定化ロボット車両とともに動作可能である、
請求項44記載のロボット車両制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、統合ロボット車両システム及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なタスクは、重い物体を持ち上げて移動させるなどのタスクを達成するために、動力デバイス(powered devices)、システム、又は車両の支援を必要とする。いくつかのタスクは、かかる物体を持ち上げて移動させるために、動力補助デバイス(powered assistance device)、システム、又は車両のある程度の安定性を必要とする可能性がある。1つのタイプの動力補助デバイスは、ロボット又はロボットアーム(すなわち、ロボットリム(しばしばロボットアームと称される)又はエンドエフェクタを有するロボットリムを備えるロボットマニピュレータ)、又はこれらの組合せを備えることができる。場合によっては、ロボット又は(1つ以上の)ロボットマニピュレータは、移動式又はモバイル(mobile)(例えば、モバイルプラットフォーム周りに支持される1つ以上のローカル又は遠隔操作ロボットマニピュレータ)であってもよく、モバイルプラットフォームの周囲に支持される1つ以上のロボットマニピュレータ等、地面又は他の表面上を移動することができ、したがって、より多様なタスクを実行したり、ロボット又は(1つ以上の)ロボットマニピュレータのモビリティを必要とするか、そのモビリティから恩恵を受けるであろうより複雑なタスクを実行したりするために、ロボットマニピュレータを使用することを可能にする。ロボット又は(1つ以上の)ロボットマニピュレータの移動能力又はモバイル能力は有益であり得るが、場合によっては、これらが支持されるプラットフォームは、そのサイズに起因して制限される。例えば、いくつかのタスクは、狭い出入口又は通路等の特定の開口部を通して出入りするために、比較的狭い車両又はモバイルロボットデバイスを必要とし得る。特定のモビリティ要件を満たすように移動ロボットを設計及び構成することは可能であるが、同じロボットは、特にある程度の安定度を必要とするタスクを実行するときに、そのサイズに起因する安定性などの他の制限を受ける場合がある。又は、同じモバイルロボットは、複数のロボットマニピュレータをサポートすることができない場合があり、したがって、タスクがタ、スクを実行するために複数のロボット又はロボットマニピュレータを必要とする状況など、特定の状況において使用可能でない場合がある。例えば、原子力発電所、軍需品/爆発物保管建物、工業用建物もしくは複合施設、倉庫、又は動力補助が必要とされるか若しくは使用され得る他の任意の場所等のいくつかの施設では、かかる環境にいる人間に対する危害のリスクのため、異なるタスクを行うために狭い通路を通してモバイルロボットシステムを移動させることが必要であり得る。加えて、これらのタスクのうちのいくつかは、動力補助操作の複数の点(すなわち、タスクを達成するために動力補助が適用される場所)(例えば、パイプを運ぶ2つのロボットマニピュレータ)を必要とし得る。これに基づいて、様々なタスクを実行する多くのモバイルロボットの能力は、ロボットマニピュレータ、モバイルプラットフォーム、又はこれらの組み合わせの制限により制限されてきた。
【発明の概要】
【0003】
本発明の概念の初期概要がここで提供され、次に、特定の例が以下でさらに詳細に説明される。この初期概要は、読者が実施例をより迅速に理解するのを助けることを意図しているが、実施例の主要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図しておらず、特許請求される主題の範囲を限定することも意図していない。
【0004】
本開示は、ロボットシステムを開示し、ロボットシステムは、少なくとも1つの駆動入力デバイスを有するマスタロボットシステムと;環境内の地面周り又は他の表面周りに移動する又は動く(move)ように動作可能な又は操作可能な(operable)第1モバイルプラットフォームを有する第1ロボットシステムと;表面周りに移動するように動作可能な第2モバイルプラットフォームを有する第2ロボットシステムと;1つ以上のプロセッサと;1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つに動作可能に結合された1つ以上のメモリデバイスであって、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、少なくとも1つの駆動入力デバイスの制御を介して表面周りに移動するように動作可能な統合ロボットシステムを共に定義する第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムのペアリング制御を促進するために、ペアリング制御モードでシステムを動作させる、1つ以上のメモリデバイスと、を備える。
【0005】
一実施例において、第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムの第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームはそれぞれ、モビリティ機構を備え、1つ以上のメモリデバイスはさらに、1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、統合ロボットシステムの移動を促進するために第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームのモビリティ機構の動作を促進する、ペアリング制御モードのうちのペアリング駆動制御モードでシステムを動作させる。
【0006】
一実施例において、1つ以上のメモリデバイスはさらに、1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームが単一の一体モバイルプラットフォーム(unitary mobile platform)として移動可能であるかのように、統合ロボットシステム(unified robotic system)の移動を促進するために、ペアリング駆動制御モードでシステムを動作させる。
【0007】
一実施例において、1つ以上のメモリデバイスはさらに、1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームのペアリングを促進するために、ペアリング駆動制御モードで前記システムを動作させる。
【0008】
一実施例において、1つ以上のメモリデバイスはさらに、1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、少なくとも1つの駆動入力デバイスの制御を介して第1モバイルプラットフォーム又は第2モバイルプラットフォームのうちの選択された1つの非ペアリング制御を促進するために、非ペアリング制御モードで前記システムを動作させ、さらに、1つ以上のメモリ又はメモリデバイスはさらに、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、マスタロボットシステムのスイッチ入力デバイスの動作を介して、ペアリング制御モードと非ペアリング制御モードとの間でシステムを切換させる。
【0009】
一実施例において、1つ以上のメモリデバイスはさらに、1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムのそれぞれ上の位置センサによって生成された位置データに基づいて、第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームが互いに対してペアリング位置に自律的に移動することを促進する自律ペアリングモードでシステムを動作させる。
【0010】
一実施例において、第1ロボットシステムは、第1モバイルプラットフォームによって支持されている第1マニピュレータを備えることができ、第2ロボットシステムは、第2モバイルプラットフォームによって支持されている第2マニピュレータを備えることができ、1つ以上のメモリデバイスはさらに、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、マスタロボットシステムの第1制御マニピュレータ入力デバイス及び第2制御マニピュレータ入力デバイスのそれぞれの動作を介して、第1マニピュレータ及び第2マニピュレータのペアリング制御を促進する、ペアリングマニピュレータ制御モードでシステムを動作させる。
【0011】
一実施例において、第1マニピュレータ及び第2マニピュレータはそれぞれエンドエフェクタを備え、エンドエフェクタは、エンドエフェクタのペアリング制御を促進するペアリングマニピュレータ制御モードで動作可能である。
【0012】
一実施例において、少なくとも1つの駆動入力デバイスは、第1駆動入力デバイス及び第2ドライブ入力デバイスを備え、ペアリング制御モードにあるとき、第1駆動入力デバイス及び第2駆動入力デバイスは、統合ロボットシステムの移動を制御するようにユーザによって動作可能であり、非ペアリングモードにあるとき、第1駆動入力デバイス又は第2駆動入力デバイスのうちの1つは、第1ロボットシステム又は第2ロボットシステムのうちの選択された1つの移動を制御するようにユーザによって操作可能である。
【0013】
一実施例において、第1駆動入力デバイス及び第2駆動入力デバイスは、互いに離れて配置された第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームの移動のユーザ制御を、ペアリング制御モードで動作するときに促進する。
【0014】
一実施例において、第1モバイルプラットフォームは第1モビリティ機構を備え、第2モバイルプラットフォームは第2モビリティ機構を備え、ペアリング制御モードのペアリング駆動制御モードにあるとき、少なくとも1つの駆動入力デバイスは、第1モビリティ機構及び第2モビリティ機構を制御するように動作可能である。
【0015】
一実施例において、第1モバイルプラットフォームは第1カップリング機構を備えることができ、第2モバイルプラットフォームは第2カップリング機構を備えることができ、ペアリング制御モードのペアリング駆動制御モードにあるとき、第1カップリング機構及び第2カップリング機構は、第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームを共に物理的に結合するように動作可能である。
【0016】
一実施例において、マスタ制御システムは、第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムのそれぞれの第1マニピュレータ及び第2マニピュレータに関連付けられた第1マスタ制御マニピュレータ及び第2マスタ制御マニピュレータ(運動学的に一貫する場合又はしない場合がある)を有する外骨格構造を備えることができる。。
【0017】
一実施例において、マスタ制御システムは、外骨格ベースのマスタ制御システム、レプリカベースのマスタ制御システム、加速度計ベースのマスタ制御システム、ブレーキベースのマスタ制御システム、又はエンドポイント制御ベースのマスタ制御システムのうちの1つを備えることができる。
【0018】
一実施例において、マスタロボットシステムは、ペアリング制御モードと非ペアリング制御モードとの間で切換えるためにユーザによって動作可能な少なくとも1つのスイッチ入力デバイスを備えることができ、1つ以上のメモリデバイスはさらに、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムの少なくとも1つの機能の独立制御を促進するために非ペアリング制御モードでシステムを動作させる。
【0019】
一実施例において、第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムの各々は少なくとも1つの位置特定センサを備えることができ、1つ以上のプロセッサは、第1モバイルプラットフォームと第2モバイルプラットフォームとの間の距離及び相対的な配向又は向き(orientation)を決定するために、位置特定センサに関連付けられた位置データ及び配向データを受信するように構成されており、1つ以上のメモリデバイスはさらに、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、決定された、第1モバイルプラットフォームと第2モバイルプラットフォームとの間の距離及び相対的な配向に基づいて調整された方法で第1モバイルプラットフォーム及び第2のモバイルプラットフォームのそれぞれの移動を制御するためにペアリング駆動制御モードでシステムを動作せる。
【0020】
一実施例において、第2ロボットシステムは、前記第2モバイルプラットフォームによって支持される第2マニピュレータと、前記第2マニピュレータの関節に関連付けられた力センサと、を備えることができ、1つ以上のメモリデバイスはさらに、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、第2ロボットシステムが第1ロボットシステムの移動に追従するように、第1マニピュレータ及び第2マニピュレータのエンドエフェクタが共通ペイロードを支持及び移動しているときに、力センサによって提供される力出力信号に基づいて第2ロボットシステムを受動的に制御しながら、第1ロボットシステムを能動的に制御するフォローミーモードでシステムを動作させる。
【0021】
一実施例において、1つ以上のメモリデバイスはさらに、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、第1モバイルプラットフォーム又は第2モバイルプラットフォームのうちの少なくとも1つの少なくとも1つの機能の制御のために自律モード、半自律モード、又は監視自律モードでシステムを動作させる。
【0022】
本開示はまた、ロボット車両制御システムについても開示し、ロボット車両制御システムは、
環境内の表面周りに移動するためのモビリティ機構を有する第1ロボット車両と;
表面周りに移動するためのモビリティ機構を有する第2ロボット車両と;
1つ以上のプロセッサと;
1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つに動作可能に結合された1つ以上のメモリデバイスであって、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、ユーザ制御下で表面周りに移動するように動作可能な統合ロボット車両システムを画定するように、第1ロボット車両及び第2ロボット車両のペアリング制御を促進するペアリング制御モードでシステムを動作させ、第1ロボットシステム又は第2ロボットシステムのうちの少なくとも1つの、互いに対して独立した移動を促進するために、非ペアリング制御モードにシステムを切換える、メモリデバイスと、を備える。
【0023】
一実施例において、1つ以上のメモリデバイスはさらに、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、第1ロボット車両及び第2ロボット車両のモビリティ機構の協調制御を促進する、ペアリング駆動制御モードでシステムを動作させる。
【0024】
一実施例において、1つ以上のメモリデバイスはさらに、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、第1ロボット車両又は第2ロボット車両の移動の独立制御を促進する、非ペアリング制御モードにシステムを切換え、1つ以上のメモリデバイスはさらに、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、ペアリング制御モードと非ペアリング制御モードとの間でシステムを切換える。
【0025】
一実施例において、1つ以上のメモリデバイスはさらに、1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、第1ロボット車両及び第2ロボット車両上にそれぞれ支持される第1マニピュレータ及び第2マニピュレータのペアリング制御を促進するペアリングマニピュレータ制御モードでシステムを動作させる。
【0026】
一実施例において、前記第1マニピュレータ及び前記第2マニピュレータはそれぞれエンドエフェクタを備えることができ、エンドエフェクタは、エンドエフェクタのペアリング制御を促進するペアリングマニピュレータ制御モードで動作可能である。
【0027】
一実施例において、第1ロボット車両及び第2ロボット車両のモビリティ機構はそれぞれ、一対のトラック(tracks)又は一組の車輪(wheels)のうちの少なくとも1つを備えることができる。
【0028】
一実施例において、第1ロボット車両及び第2ロボット車両のそれぞれは、位置データ及び配向データを生成するための位置特定センサを備えることができ、1つ以上のメモリデバイスはさらに、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、位置データに基づいて、第1ロボット車両及び第2ロボット車両との間の距離をシステムに決定させ、配向データに基づいて、第1ロボット車両及び第2ロボット車両のそれぞれの互いに対する配向をシステムに決定させ、第1ロボット車両及び第2ロボット車両のモビリティ機構のそれぞれの移動をシステムに協調的方法で制御させる。
【0029】
一実施例において、表面の周りを移動するためのモビリティ機構を有し、第1ロボット車両又は第2ロボット車両のうちの少なくとも1つとともに動作可能である安定化ロボット車両をさらに備えることができ、1つ以上のメモリデバイスはさらに、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、ユーザ制御下で表面周りに移動するように動作可能な統合ロボット車両システムを画定するように、第1ロボット車両又は第2ロボット車両のうちの少なくとも1つ及び前記安定化ロボット車両のペアリング制御を促進するペアリング制御モードでシステムを動作させ、第1ロボット車両又は第2ロボット車両又は前記安定化ロボット車両のうちの少なくとも1つの互いに対する独立した移動を促進する非ペアリング制御にシステムを切換える。
【0030】
一実施例において、第2ロボット車両は、第1ロボット車両を安定化させるために第1ロボット車両と共に動作可能な安定化ロボット車両を備えることができる。
【0031】
本開示はさらに、複数のロボット車両を作動させる方法について明らかにし、
方法は、
個々の第1ロボット車両及び第2ロボット車両を非ペアリング制御モードで動作させて、環境内の表面周りの第1ロボット車両及び第2ロボット車両の独立した制御を促進する、ステップと、
第1ロボット車両及び第2ロボット車両のペアリング制御のためのペアリング制御モードに切換えるステップと、
第1ロボット車両及び第2ロボット車両を動作させて、地面表面(ground surface)の周りで、協調的方法で共に移動させるステップと、を含む。
【0032】
一実施例において、前記ペアリング制御モードに切換えるステップは、ペアリング駆動制御モードに切換えるステップを含み、方法はさらに、第1ロボット車両及び第2ロボット車両のモビリティ機構を動作させ、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両を単一のロボット車両として共に移動させる、ステップを含む。
【0033】
一実施例において、方法はさらに、ロボット車両を動作させ、第1ロボット車両及び第2ロボット車両の移動を制御する、ステップをさらに含むことができる。
【0034】
一実施例において、方法はさらに、ロボット車両制御システムのスイッチ入力デバイスを動作させ、ペアリング制御モードへの切換を促進する、ステップをさらに含むことができる。
【0035】
一実施例において、方法はさらに、ロボット車両制御システムの少なくとも一つの駆動入力デバイスを動作させ、第1ロボット車両及び第2ロボット車両の協調的移動を促進する、ステップをさらに含むことができる。
【0036】
一実施例において、方法はさらに、ロボット車両制御システムの1つ以上のプロセッサを用いて、第1ロボット車両及び第2ロボット車両のそれぞれの位置特定センサによって提供される位置データを使用して、第1ロボット車両と第2ロボット車両との間の距離を決定するステップを含むことができ、
方法はさらに、1つ以上のプロセッサを用いて、それぞれの位置特定センサによって提供される配向データを使用して、第1ロボット車両及び第2ロボット車両のそれぞれの互いに対する配向を決定するステップを含むことができ、
方法はさらに、第1ロボット車両及び第2ロボット車両の動きを協調的に制御するために、決定された距離及び決定された相対的な配向に基づいて、ペアリング制御モードで第1ロボット車両及び第2ロボット車両を動作させるステップを含むことができる。
【0037】
一実施例において、方法はさらに、第2ロボット車両に関する第1ロボット車両の決定された位置及び配向と関連して回転点(a turning point)を選択し、第1ロボット車両及び第2ロボット車両の移動の協調的制御を促進する、ステップをさらに含むことができる。
【0038】
一実施例において、第1ロボット車両は、第1モバイルプラットフォーム及び第1マニピュレータを有する第1のロボットシステムを備えることができ、第2ロボット車両は、第2モバイルプラットフォーム及び第2マニピュレータを有する第2ロボットシステムを備えることができ、方法はさらに、第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォーム並びに第1マニピュレータ及び第2マニピュレータを協調的に制御するためにマスタ制御システムを動作させるステップを含むことができる。
【0039】
本開示はさらに、命令を格納する1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体について明らかにし、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される場合に、1つ以上のプロセッサに:
第1車両及び第2車両を動作させる非ペアリング制御モードを確立させ;
環境内の表面周りの第1車両の移動を制御させ;
前記表面周りの前記第2車両の移動を制御させ;
ペアリング制御モードに切換えて、第1車両及び第2車両のペアリング制御を促進して、統合車両システムを定義させ;
第1車両及び第2車両が共に協調的方法で移動するように、表面周りの統合車両システムの移動を制御させる。
【0040】
一実施例において、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は命令をさらに含むことができ、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される場合に、1つ以上のプロセッサに、ペアリング制御モードのペアリング駆動制御モードに切換させ、第1車両及び第2車両それぞれの第1モビリティ機構及び第2モビリティ機構の制御を促進させる。
【0041】
一実施例において、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は命令をさらに含むことができ、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される場合に、1つ以上のプロセッサに、ペアリング制御モードで第1車両及び第2車両の移動を制御するために、マスタロボットシステムの動作からのユーザ移動に関連するコマンド信号を統合車両システムに送信させる、
【0042】
一実施例において、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は命令をさらに含むことができ、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される場合に、1つ以上のプロセッサに、
第1車両及び第2車両のそれぞれの位置特定センサから生成された位置データに基づいて、第1車両と第2車両との間の距離を決定させ、
第1車両及び第2車両の互いに対する配向を決定させ、
決定された距離及び相対的な配向に基づいて、協調的な方法で、第1車両及び第2車両の移動を制御させる。
【0043】
本開示はさらに、ロボットシステムをについて明らかにし、ロボットシステムは、
マスタロボットシステムと;
環境内の地面又は他の表面周りに移動するように動作可能な第1モバイルプラットフォーム及び前記第1モバイルプラットフォームによって支持されている第1マニピュレータを備える第1ロボットシステムと;
地面表面周りに移動するように動作可能な第2モバイルプラットフォーム及び前記第2モバイルプラットフォームによって支持されている第2マニピュレータを備える第2ロボットシステムと;
第2マニピュレータに動作可能に結合された少なくとも1つの力センサであって、少なくとも1つの力センサは、第2のマニピュレータに加えられる荷重に関連する少なくとも1つの力出力信号を生成するように構成されている、少なくとも1つの力センサと;
1つ以上のプロセッサと;
1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つに動作可能に結合された1つ以上のメモリデバイスであって、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、第2ロボットシステムがマスタ制御システムを介して第1ロボットシステムの能動的に制御された移動に対応する移動に受動的に追従するように、第1マニピュレータ及び前記第2マニピュレータのエンドエフェクタが共通ペイロードを支持しているときに、少なくとも1つの力出力信号に基づいて第2ロボットシステムを受動的に制御しながら、第1ロボットシステムを能動的に制御するフォローミーモードでシステムを動作させる、1 つ以上のメモリデバイスと、を備える。
【0044】
一実施例において、第2ロボットシステムはモビリティ機構を備えることができ、第2マニピュレータは複数のジョイントを有することができ、第2ロボットシステムはさらに、それぞれのジョイントに関連する複数の力センサを備え、1つ以上のメモリデバイスはさらに、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、システムによって、第2ロボットシステムにコマンド信号を伝送させ、少なくとも1つの力センサからの少なくとも1つの出力信号に基づいて、第2ロボットシステムのモビリティ機構及び少なくとも1つのジョイントを動作させ、第1ロボットシステムの移動を制御することに応答して、第2ロボットシステムの受動的移動を促進する。
【0045】
一実施例において、ジョイントの少なくとも一部は、それぞれの自由度の周りで受動的に移動し、第1マニピュレータ及び第2マニピュレータのエンドエフェクタによって支持されているときに、共通ペイロードから第2マニピュレータに加えられる荷重に基づく力閾値の下で受動的に動作するように、動作可能であることができる。
【0046】
一実施例において、モビリティ機構は、第1マニピュレータ及び第2のマニピュレータによって支持されているときに、共通のペイロードから第2マニピュレータに加えられる荷重に基づいて地面表面周りを受動的に移動するように動作可能であることができる。
【0047】
本開示はまた、ロボット車両制御システムについても開示し、ロボット車両制御システムは、
地面表面周りを移動するためのモビリティ機構を備え、エンドエフェクタを有するロボットマニピュレータを支持する第1ロボット車両と;
地面表面周りに移動するためのモビリティ機構を有する安定化ロボット車両と;
1つ以上のプロセッサと;
1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つに動作可能に結合された1つ以上のメモリデバイスであって、そこに記憶された命令を有し、命令は、1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、ユーザ制御下で地面表面周りに移動するように動作可能な統合ロボット車両システムを画定するように、第1ロボット車両及び安定化ロボット車両のペアリング制御を促進するペアリング制御モードでシステムを動作させ、第1ロボット車両又は安定化ロボット車両のうちの少なくとも1つの互いに対する移動の独立した制御を促進する非ペアリング制御にシステムを切換える、1つ以上のメモリデバイスと、を備える。
【0048】
一実施例において、ロボット車両制御システムはさらに、地面表面周りを移動するためのモビリティ機構を備え、エンドエフェクタを有するロボットマニピュレータを支持する第2ロボット車両を備えることができ、第1ロボット車両及び第2ロボット車両及び安定化ロボット車両の地上移動を協調的に制御するための統合ロボット車両をさらに定義するように、第2ロボット車両は、第1ロボット車両及び安定化ロボット車両とともに動作可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】
図1は、例示的な一実施形態による、統合ロボットシステムの第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムを示す図である。
【
図2】
図2は、例示的な一実施形態による、
図1の第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムを制御するためのマスタロボットシステムの態様を示す図である。
【
図3】
図3は、
図2のようなマスタロボットシステムを操作するユーザによって遠隔操作されるようなタスクを実行する
図1の第1ロボットシステム及び第2のロボットシステムを示す図である。
【
図4】
図4は、
図2のようなマスタロボットシステムを操作するユーザによって遠隔操作されるタスクを実行する、互いに分離された、
図1の第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムを示す図である。
【
図5】
図5は、
図2のマスタロボットシステムなどのマスタロボットシステムの高レベルブロック図を示す図であり、例示的な一実施形態による、マスタロボットシステムは、
図1の第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムなど、第1ロボットシステム及び/又は第2ロボットシステム、及び/又は安定化ロボットシステムを制御するために、ペアリング制御モードと非ペアリング制御モードとの間で切換えるように動作可能である。
【
図6】
図6は、例示的な一実施形態による、
図1の第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムの様々な構成要素及びシステムの詳細なブロック図を示す図である。
【
図7】
図7は、例示的な一実施形態による、
図1乃至6の第1ロボットシステム及び第2ロボットシステム及びマスタロボットシステムの構成要素及びシステムを動作させるための制御モジュール又はシステムのブロック図を示す図である。
【
図8】
図8は、例示的な一実施形態による、
図1乃至6の第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムを動作させるための異なる動作モード間の切換えを促進するためのロボット制御スイッチシステム又はモジュールのブロック図を示す図である。
【
図9】
図9は、例示的な一実施形態による、ペアリング制御モードにあるときに
図1乃至6の第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムを制御することを促進するための統合ロボット制御モジュール又はシステムのブロック図を示す図である。
【
図10】
図10は、例示的な一実施形態による、互いに隣接し、ペアリング制御モードにある
図1の第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムを概略的に示す図である。
【
図11】
図11は、例示的な一実施形態による、互いに分離され、依然としてペアリング制御モードにある
図1の第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムを概略的に示す図である。
【
図12】
図12は、例示的な一実施形態による、依然としてペアリング制御モードにある間に回転する
図1の第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムを概略的に示す図である。
【
図13】
図13は、例示的な一実施形態による、
図1の第1ロボットシステム及び第2のロボットシステムを概略的に示す図であり、各々は、マスタロボットシステムのそれぞれの第1入力制御デバイス及び第2入力制御デバイスによって制御される。
【
図14】
図14は、
図1の第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムを概略的に示す図であり、第1ロボットシステム及び第2のロボットシステムがペアリング制御モードにある間に回転しているときの第1ロボットシステム及び第2ロボットシステム間の数学的関係を示す。
【
図15】
図15は、例示的な一実施形態による、モバイルプラットフォームが互いに分離されている間に物体を持ち上げる協調的タスクを実行する、
図1の第1ロボットシステム及び第2のロボットシステムを示す図である。
【
図16】
図16は、例示的な一実施形態による、狭い通路を通って移動し、第2のロボットシステムから分離されている、
図1の第1のロボットシステムを示す図である。
【
図17】
図17は、例示的な一実施形態による、非ペアリング制御モードで異なるタスクを実行する
図1の第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムを示す図である。
【
図18】
図18は、例示的な一実施形態による、本開示の第1ロボットシステム及び第2ロボットシステム等の一対の車両を動作させるための方法を実行するために使用され得る、コンピューティングデバイスの実施例を示すブロック図である。
【
図19】
図19は、例示的な一実施形態による、複数のロボット車両を動作させる方法を示すフロー図である。
【
図20】
図20は、例示的な一実施形態による、複数のロボット車両を動作させる方法を示すフロー図である。
【0050】
次に、例示的な実施形態を参照し、本明細書では、それを説明するために特定の言語を使用する。しかしながら、それによって本発明の範囲を限定するものではないことが理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本明細書で使用される場合、「実質的に(substantially)」という用語は、作用、特徴、特性、状態、構造、アイテム、又は結果の完全な又はほぼ完全な範囲又は程度を指す。例えば、「実質的に」取り囲まれている物体は、物体が完全に取り囲まれているか、ほぼ完全に取り囲まれているかのいずれかであることを意味する。絶対的な完全性からの逸脱の正確な許容可能な程度は、場合によっては、特定の文脈に依存し得る。しかしながら、一般的に、完成に近づくと、あたかも絶対的及び全体的な完成が得られたかのように、同じ全体的な結果が得られるようになる。「実質的に」の使用は、動作、特徴、特性、状態、構造、アイテム、又は結果の完全な又はほぼ完全な欠如を指すために否定的な意味合いで使用される場合にも等しく適用可能である。
【0052】
本明細書で使用される場合、「隣り合う(adjacent)」は、2つの構造又は要素の近接性を指す。特に、「隣り合う」ものとして識別される要素は、当接するか又は接続するかのいずれかであり得る。かかる要素はまた、必ずしも互いに接触することなく、互いに近く又は近接していてもよい。近接性の正確な程度は、場合によっては、特定のコンテキストに依存し得る。
【0053】
本明細書で使用される場合、単数形「1つの(a)」及び「その(the)」は、文脈が別途明確に指示しない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「ロボットマニピュレータ(a robotic manipulator)」への言及は、複数のかかるロボットマニピュレータのうちの1つ以上を含み、「自由度(degree of freedom)」(DOF)への言及は、複数のかかるDOF(自由度)のうちの1つ以上への言及を含む。
【0054】
「ペアリング制御モード(paired control mode)」という語句は、2つ以上のロボット車両の少なくとも1つの機能態様の協調的制御(coordinated control)のための制御モード又は方法を指すことが意図される。本明細書のいくつかの例で使用される「対又はペア(pair)」という用語は、本明細書のいかなる定義又は例も「対になった2つ」にすぎないものとして限定することを意図するものではなく、むしろ、「対又はペア」という用語は、システムを対制御モードで動作させながら協調して制御可能であり得る2つ以上のロボット車両(又はその構成要素)を指すことを意図する。
【0055】
「非ペアリング制御モード(unpaired control mode)」という語句は、2つ以上のロボット車両の少なくとも1つの機能態様の独立した又は分離された制御のための制御モード又は方法を指すことが意図されている。
【0056】
「統合ロボットシステム(unified robotic system)」という語句は、ペアリング制御モードで動作可能な2つ以上のロボット車両又はシステムの組み合わせを指すことが意図される。
【0057】
「モバイルプラットフォーム」という用語は、ロボット車両の少なくとも制御された運動(locomotion)を促進するためのロボット車両の構成要素の携帯可能又は移動可能なアセンブリを指すことが意図される。
【0058】
「ペアリング制御駆動モード(paired control drive mode)」という語句は、2つ以上のロボット車両の運動の協調的制御(coordinated control)のための制御モード又は方法を指すことが意図される。
【0059】
「自律ペアリングモード(autonomous pairing mode)」という語句は、ペアリング制御モードで動作するために特定の(1つ以上の)位置に自動的に移動する1つ以上のロボット車両のための制御モード又は方法を指すことが意図される。
【0060】
「マニピュレータ(manipulator)」という用語は、少なくとも1つの自由度で移動するように動作可能なモバイルプラットフォームによって支持された構造又はアセンブリを指すことを意図している。
【0061】
「ペアリングマニピュレータ制御モード(paired manipulator control mode)」という語句は、1つ以上のロボット車両によって支持され得る2つ以上のマニピュレータの協調的制御のための制御モード又は方法を指すことが意図される。
【0062】
「マスタロボットシステム(master robotic system)」という語句は、1つ以上のロボット車両の少なくとも1つの機能的側面を制御するための主コントローラ又はシステムを指すことが意図される。
【0063】
「モビリティ機構(mobility mechanism)」という語句は、ロボット車両の運動のために使用されるロボット車両又はシステムの複数の構成要素を指すことが意図され、環境を通してもしくは環境内で、又は地面もしくは構造表面などの他の表面の上でもしくはそれに沿ってモバイルプラットフォームを移動させるためのトラック、車輪、プロペラ、スラスタ、ウォータージェット、爪、グリッパなどの構成要素を含むが、それらに限定されない。
【0064】
「環境(environment)」という用語は、1つ以上のモバイルプラットフォームが通り抜けたり、その中を移動できるあらゆるエリア、これには、陸上、船舶上、施設内、流体(海洋などの水域)内、大気中、宇宙船上、及び/又は宇宙内での移動が含まれますが、これらに限定されない、を指すことを意図している。
【0065】
「フォローミーモード(follow-me mode)」という語句は、先行するロボット車両の移動に自律的又は半自律的に追従する1つ以上のロボット車両又はシステムの制御モード又は方法を指すことを意図している。本技術をさらに説明するために、ここで図面を参照して例が提供される。
図1及び
図2は、マスタロボットシステム102(
図2参照)(例えば、ロボット車両制御システム(a tele-operated robotic system))と、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b(例えば、ロボット車両)とを備えることができるロボットシステム(例えば、遠隔操作ロボットシステム、自律又は半自律ロボットシステムなど)を示しており、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bの各々は、互いに独立して制御及び操作され(operated)得る独立した別個の異なるロボットシステムである。概要として、マスタロボットシステム102は、第1及び第2のロボットシステム104a及び104bの一方又は両方を選択的に制御するように、ユーザ又は個人によって操作されることができる。したがって、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bは、選択的に操作されることができる(すなわち、ユーザはどのロボットシステムを個別に制御するかを選択することができ、又はユーザは両方を同時に制御することができる)。例えば、マスタロボットシステム102を使用して、ユーザは、ロボットシステムの一方又は両方を個別に動作させるために、非ペアリング制御モードを選択することができる。一方、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bは、以下でさらに詳述されるように、ペアリング制御モードにあるとき、協調的又は調和的方法で共にマスタロボットシステム102によって選択的に動作されることができる。すなわち、第1及び第2のロボットシステム104a及び104bは、共通のタスクを実行するために互いに物理的に隣接しているときにはペア制御モードで動作することができ(例えば、
図3)、さらに、共通のタスクを実行するために互いに分離又は遠隔配置されているときには同じペア制御モードで動作することができる(例えば、
図4)。ペアリング制御モードにあるとき、第1及び第2のロボットシステム104a及び104bは、統合ロボットシステム106(例えば、
図1、3、4、及び15参照)(又は「統合ロボット車両制御システム」)を画定することができ、これは、第1及び第2のロボットシステム104a及び104bのペアリング制御の実施例である。ある意味では、統合ロボットシステムは、第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムが、あたかもそれらが1つ又は同じロボットの一部であるかのように動作し、第1ロボットマニピュレータ及び第2ロボットマニピュレータが共通の可動プラットフォームの周りに支持されることを意味し得る。非ペアリング制御モードにあるとき、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bは、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bの非ペアリング制御の例である
図16及び
図17に示されるように、個々の又は異なるタスクを実行するために、マスタ制御システム102を操作するユーザによって別々に操作され得る。
【0066】
一実施例では、第1ロボットシステム104a(ロボット「車両」と称することができる)は、この例に示すように、地面又は他の支持表面等の環境周りに第1ロボットシステム104aを移動させるための第1モビリティ機構110aを含む第1モバイルプラットフォーム108aを備えることができる。一態様では、第1モビリティ機構110aは、1つ以上のモータ(図示せず)を介してかかる運動を促進する第1対のトラック112a及び112b(例えば、連続トラック)を備えることができる。あるいは、モバイルプラットフォーム110a(及び110b)の運動を促進するために、1つ以上の動力付き車輪を軌道に置き換えることができる。第1モバイルプラットフォーム108aは、第1対のトラック112a及び112bを支持し、以下でさらに詳述されるように、第1ロボットシステム104aを動作させるためのいくつかの他の構成要素を支持する、剛性フレーム又はシャーシ114aを備えることができる。シャーシ114aの一部分は、
図17に示されるような任意の適切な手段(例えば、104b参照)によって、トラック112a及び112bの第1対に対して回転可能に移動可能であり得、第1モバイルプラットフォーム108aの自由度(DOF)を画定し得る。第1マニピュレータ116aは、第1モバイルプラットフォーム108aによって支持されることができ、第1マニピュレータ116aのいくつかのDOFにおける移動を画定し提供する複数のジョイント120a~fを画定するように互いに回転可能に結合された複数の支持部材118a~fを備えることができる。いくつかの例では、任意のタイプのエンドエフェクタ(例えば、エンドエフェクタ122aを参照)が、物体、ツールなどをマニピュレート又は把持するために、第1マニピュレータ116aの端部に近接して支持又は装備され得る。ジョイント120a~f及びエンドエフェクタ112aは、モータ(例えば、液圧、電気、空気圧)を介して動力供給され得る。第1マニピュレータ116aは、図示されるよりも多い又は少ないDOFを有することができ、2011年12月20日に出願された米国特許出願第13/332,165号(「Tele-operated Robotic System」)を参照して説明されるマニピュレータと同一又は類似であることができ、この米国特許出願は、参照によりその全体が組み込まれる。
【0067】
図1の例に加えて、第2ロボットシステム104bは、第1ロボットシステム104aの構成と同じ又は「鏡像(mirror image)」であり得る(又は、ロボットシステム104a及び104bは、異なるタイプであり得る)。同じタイプのロボット又はロボット車両として、第2ロボットシステム104bは、環境内の地面又は他の支持表面の周りで第2ロボットシステム104bを移動させるための第2モビリティ機構110bを備える第2モバイルプラットフォーム108bを備えることができる。一態様では、第2モビリティ機構110bは、運動を促進する第2対のトラック112c及び112d(例えば、連続トラック)を備えることができる。第2モバイルプラットフォーム108bは、第2対のトラック112c及び112dを支持する剛性フレーム又はシャーシ114bと、以下でさらに詳述されるように、第2ロボットシステム104bを動作させるためのいくつかの他の構成要素とを備えることができる。第2マニピュレータ116bは、第2モバイルプラットフォーム108bによって支持されることができ、第2マニピュレータ116bのいくつかのDOFにおける移動を画定し提供する複数のジョイント126a~f(すなわち、動力関節)を画定するように互いに回転可能に結合された複数の支持部材124a~fを備えることができる。任意のタイプのエンドエフェクタ(例えば、エンドエフェクタ122bを参照)が、物体、ツール等をマニピュレート又は把持するために、第2マニピュレータ116bの端部に近接して装備又は支持されることができる(すなわち、電動グリッパ)。第2マニピュレータ116bは、図示されるよりも多い又は少ないDOFを有することができ、2011年12月20日に出願された米国特許出願第13/332,165号(「Tele-operated Robotic System」)を参照して説明されるマニピュレータと同一又は類似であることができ、この米国特許出願は、参照によりその全体が組み込まれる。
【0068】
代替例では、マニピュレータ116a及び116bは、モバイルプラットフォーム108a及び108bによって組み込まれないか又は支持されなくてもよく、代わりに、モバイルプラットフォーム108a及び108bは、データを収集するためのセンサ、カメラなど、他の目的のために使用される他のデバイスを備えることができる。かかる他のデバイスはまた、
図1(及びその他)に示され、説明されるように、ロボットシステム104a及び104bとともに含まれ得る。
【0069】
マスタロボットシステム102は、上半身外骨格構造205の一部として、第1マスタ制御マニピュレータ204a及び第2マスタ制御マニピュレータ204b(例えば、制御マニピュレータ入力デバイス)を備えることができる。外骨格構造205は、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b上のカメラによって捕捉された画像を視認するための(及び/又はコンピュータ生成環境を視認するための)ビデオスクリーンを有するヘッドセットを含むことができる。外骨格構造205は、後述するような1つ以上の中央処理装置(CPU)を有するオンボードコンピュータシステム(例えば、バックパックに支持されたコンピュータシステム)を備えることができ、及び/又は外骨格構造205は、有線又は無線手段を介して遠隔コンピュータシステムに通信可能に結合され、データを処理し、ロボットシステム104a及び104bの制御を促進するための1つ以上のCPUを有することができる。本明細書で使用される「マニピュレータ」、「ロボットマニピュレータ」、及び「マスタ制御マニピュレータ」という用語は、1つ以上の自由度で移動することが可能なロボットデバイス又は機構(例えば、ロボットアーム等のロボットリム)のタイプを説明するように意図されることに留意されたい。これらの用語はさらに、1つ以上の自由度で移動することが可能であり、マニピュレータの周りに支持され、マニピュレータとともに動作可能なエンドエフェクタをさらに備える又は含む、ロボットデバイス又は機構(例えば、ロボットアーム等のロボットアーム)を説明するように意図される。
【0070】
第1マスタ制御マニピュレータ204a及び第2マスタ制御マニピュレータ204bはそれぞれ、複数の支持部材、ジョイント、センサ等(符号なし)を備えることができ、それぞれ、オペレータの肢(例えば、オペレータの腕)に対応することができる。いくつかの例では、第1マスタ制御マニピュレータ204a及び第2マスタ制御マニピュレータ204bは、肩から手首までのユーザのそれぞれの腕と運動学的に等価であり得る(が、必ずしもそうである必要はない)。人間の腕は、肩から手首までの7つの自由度を含む。具体的には、人間の肩は3つのDOF:外転/内転、屈曲/伸展、及び上腕骨回転を含む。人間の肘は1つのDOFを含む。人間の手首は、手首の回転、外転/内転、及び屈曲/伸展の3つのDOFを含むように一般化することができる。上腕は肩から延在し、肘によって下腕に接続されている。手首は下腕の反対端にある。したがって、肩から手首までの人間の腕は、第1リンク機構によって1つのDOFを有する第2関節に接続された3つの回転DOFを有する第1関節を含む運動学的システムとして一般化することができ、第1リンク機構は、第2リンク機構によって3つのDOFを有する第3関節に接続される。
【0071】
第1マスタ制御マニピュレータ204a及び第2マスタ制御マニピュレータ204bの様々な支持部材、ジョイント、センサ、及び他の構成要素は、符号が付されず、詳細に説明されないが、マスタ制御マニピュレータ204a及び204bは、肩から手首までの人間の腕のDOF及びリンク機構に対応するDOF及びリンク機構を含む運動学的システムとして構成され得ることを理解されたい。また、第1マスタ制御マニピュレータ204a及び第2マスタ制御マニピュレータ204bのDOFは、それぞれの第1ロボットマニピュレータ104a及び第2ロボットマニピュレータ104bを制御するように動作可能であり、それらと運動学的に等価であることを理解されたい。
【0072】
第1マスタ制御マニピュレータ204a及び第2マスタ制御マニピュレータ204bは、代替的に、例えば、ロボットマニピュレータ116a又は116bのうちの1つを選択的に制御するための(204aのような)単一のマスタ制御マニピュレータであり得ることに留意されたい。さらに代替的に、入力ボタン又はデバイスを有する1つ以上のデジタルディスプレイが、ロボットシステム104a及び104bを制御するために使用され得る。以下でさらに説明されるように、ユーザは、スイッチデバイスを介してマニピュレータ116a及び116bのうちの1つの制御を切換えることができ、次いで、ユーザは、選択されたマニピュレータを制御するために、単一マスタ制御マニピュレータ(例えば、204a)、又は他の入力デバイス(例えば、ジョイスティック、ボタン等)を使用することができる。
【0073】
マスタ制御マニピュレータ204a及び204b並びにマニピュレータ116a及び116bの各ジョイントは、ARMプロセッサ、Intelプロセッサなどの汎用CPUを含むことができる一般的なDOFコントローラを含むことができる。あるいは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は他のタイプのプロセッサもしくはマイクロプロセッサが使用されてもよい。CPUは、有線又は無線の技術又は手段を使用して負荷及び位置センサと通信することができる。
【0074】
特定の態様では、マスタ制御マニピュレータ(例えば、204a)は、7つ未満のDOFを含むことができ、それでも、人間の腕の対応するDOFの範囲で人間の腕と運動学的に等価であると考えることができる。特定の他の態様では、マスタ制御マニピュレータは、7より大きいDOFを含むことができ、それでもなお、人間の腕の対応するDOFの程度まで人間の腕と運動学的に等価であると考えることができる。この場合、人間の腕に対応しない過剰なDOFは、人間の腕と運動学的に等価でない可能性がある。
【0075】
本明細書で使用される場合、「運動学的に等価(kinematically equivalent)」又は「運動学的等価(kinematic equivalence)」という用語は、剛体の2つ以上の別個のシステム間の関係を指し、各システムの剛体は、回転DOFを提供するために回転ジョイントによってリンクされる。運動学的に等価なシステムは、同様の対応する回転DOFを有し、これらは、システム間で長さが比例する同様の対応するリンケージによって接続される。「等価」又は「等価性」は、システム間の運動学的同一性を指すものではないことに留意されたい。実際、「運動学的に等価」又は「運動学的等価」は、真の運動学的同一性からのある程度の変動を含むことができる。
【0076】
マスタ制御マニピュレータ204a及び204aは、第1ロボットシステム及び第2ロボットシステム、特に第1マニピュレータ116a及び第2マニピュレータ116bを動作及び制御するためのいくつかの動作モードを有することができる。1つの動作モードは位置制御である。位置制御では、マスタ制御マニピュレータの様々なDOFの位置が、マニピュレータ116a及び116bの様々なDOFの位置を制御するために使用される。特定のマスタ制御マニピュレータとマニピュレータとの間の位置関係は、比例関係であり得る。一態様では、マスタ制御マニピュレータとマニピュレータとの間の比例位置関係は、マスタ制御マニピュレータにおけるある量の移動が、マニピュレータにおける同一量の移動をもたらす、1対1関係であることができる。これは、有用な汎用制御設定であり得る。他の態様では、マスタ制御マニピュレータとマニピュレータとの間の比例位置関係は、1対1とは異なるものを含むことができる。例えば、大きなマスタ制御マニピュレータ移動が比較的小さなマニピュレータ移動をもたらす関係が存在し得る。これは、ユーザがマニピュレータに対する正確な移動又はより微細な制御が所望されるときに有用であり得る。さらに他の態様では、マスタ制御マニピュレータとマニピュレータとの間の比例位置関係は、小さいマスタ制御マニピュレータ移動が比較的大きいマニピュレータ移動をもたらす関係を含むことができる。これは、ユーザが、ユーザによる過剰又は不必要な移動を伴わずに、マニピュレータを迅速に移動させるために、全体的移動を所望するとき、有用であり得る。他の動作モードは、2011年12月20日に出願された米国特許出願第13/332165号(「第13/号(「Tele-operated Robotic System」)にさらに詳述されるような、力反映、重力補償、及びトルク補助を含んでもよい。
【0077】
マスタ制御システム102は、以下でさらに詳述されるように、地面表面の周りを移動する選択された第1ロボットシステム104a及び/又は第2ロボットシステム104bの速度及び方向を制御するための、少なくとも1つのジョイスティック207であり得る駆動入力デバイスをさらに備えることができる。代替的に、駆動入力デバイスは、地面表面の周りの選択された第1ロボットシステム104a及び/又は第2ロボットシステム104bの速度及び方向を制御するためにユーザの足によって動作可能な一対のペダル209を備えることができる(すなわち、各ペダルは、選択されたモバイルプラットフォームの一対のトラックのうちの1つのトラック、又は一組の車輪、又はモビリティ機構の他の構成要素を制御することができる)。別の実施例では、以下でさらに詳述されるように、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bのペアリング制御のためのペアリング制御モードで動作するとき、第1及び第2のロボットシステム104a及び104bのそれぞれの運動を協調的方法で制御するために、一対のジョイスティックが組み込まれ(例えば、
図13)、ユーザの手によって把持されることができる。上で定義したように、特定の移動機構は、陸上、空中、海上、及び/又は宇宙タイプの環境内での移動のためのプロペラ、スラスタ、ウォータージェットなど、任意の環境内での移動に適したトラック又は車輪以外の他の構成要素を組み込むことができることに留意されたい。
【0078】
他のマスタロボットシステムが、本明細書で論じられる2つ以上のロボットシステム(説明される外骨格ベースのマスタロボットシステム102以外)を制御するために本明細書に組み込み可能であることが、当業者によって理解されるべきである。例えば、マスタロボットシステムは、レプリカベースの制御、加速度計ベースの制御、ブレーキベースの制御、エンドポイント制御ベースの制御、及び/又は他のものを含むことができるが、それらに限定されず、それらは、本明細書では詳細に論じられない。
【0079】
引き続き
図1乃至
図2、
図5乃至9を参照すると、上述したロボットシステム100に関連するシステム及び動作モードの様々な態様を示す。上記では論じていないが、ロボットシステム100は、特に、統合ロボット車両システムを画定するか又はさらに画定するために共に対にされたときに、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bのいずれか又は両方と共に動作可能な1つ以上の安定化ロボットシステム(すなわち、車両)(安定化ロボットシステム104c参照)をさらに備えることができる。一例では、1つ以上の安定化ロボットシステム104cは、環境内の地面又は他の表面の周りでの安定化ロボットシステム104cの移動を促進するためのモビリティ機構110cを備えることができる。さらに、以下で説明するロボット車両制御モジュール(
図6参照)は、ユーザ制御下で地面表面の周りを移動するように動作可能な統合ロボット車両システムを画定するように、第1ロボット車両又は第2ロボット車両のうちの少なくとも1つと安定化ロボット車両とのペアリング制御を促進するペアリング制御モードで動作可能であり、同様に以下で説明するロボット車両制御モジュールは、第1ロボット車両又は第2ロボット車両又は安定化ロボット車両のうちの少なくとも1つの互いに独立した移動の非ペアリング制御を促進する非ペアリング制御モードに切換え可能である。安定化ロボットシステム104cの目的及び機能は、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bのように、ロボットアームなどのロボットマニピュレータを支持することではない。むしろ、安定化ロボットシステム104cは、タスクの実行中などに、第1ロボットシステム104a及び/又は第2ロボットシステム104bのいずれかとペアリングされると、安定化機能を提供するように設計及び構成されることができる。実際、安定化ロボットシステム104cは、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bと同様の構成要素、例えば、モビリティ機構、カップリング機構、様々な位置又は他のセンサ、無線器(a radio)、及び本明細書で説明されるような任意の他の動作構成要素を備えることができる。さらに、安定化ロボットシステム104cは、本明細書で教示されるように、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bと同様に動作及び制御されることができる。
【0080】
より具体的には、
図5は、入力信号を受信し、情報を処理し、命令を実行し、第1及び第2のロボットシステム104a及び104bを制御するための出力信号を送信するための1つ以上のCPU210を含むマスタロボットシステム102(又は本明細書で説明する他のタイプのマスタロボット制御システム)の態様を含む高レベル制御方式を示すブロック図である。例えば、(1つ以上の)CPU210は、運動のために選択された第1モビリティ機構110a及び/又は第2モビリティ機構110bの動作を制御するために、1つ以上の駆動入力デバイス(例えば、
図2に示される駆動入力デバイス207、209を参照)のユーザ制御に応答して、モビリティ入力212を受信及び処理することができる。同様に、(1つ以上の)CPU 210は、選択された第1マニピュレータ116a及び/又は第2マニピュレータ116bの動作を制御するために、マスタ制御マニピュレータ204a及び/又は204b(例えば、制御マニピュレータ入力デバイス)の一方又は両方のユーザ制御に応答して、第1マスタ制御マニピュレータ入力214a及び/又は第2マスタ制御マニピュレータ入力214bを受信及び処理することができる。これらの「入力」(すなわち、212、214a、214b)は、例えば、上半身外骨格構造205及び(1つ以上の)駆動入力デバイスを介してユーザの動きを検出するマスタロボットシステム102の(1つ以上の)センサ(例えば、力センサ、位置センサ)によって提供される出力信号として、(1つ以上の)CPU210に送信され得る。(1つ以上の)CPU210は、かかるセンサ出力を受信及び処理し、その後、第1ロボットシステム104a、第2ロボットシステム104b、安定化ロボットシステム104c、又はこれらの任意の組み合わせに、それらの動作のために送信されるコマンド信号を生成することができる。無線器(又は他のワイヤレス通信デバイス)は、かかるコマンドデータを第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b上の無線器(
図6)に伝送するために、CPU210に結合され得る。
【0081】
特に、マスタロボットシステム102は、(1つ以上の)CPU210に通信可能に結合され、第1及び第2のロボットシステム104a及び104bならびに安定化ロボットシステム104cの態様を動作させるためのモード間で選択的に切換えるようにユーザによって動作可能な1つ以上のスイッチ入力216を備え得る。例えば、(1つ以上の)スイッチ入力216は、機械又はデジタルスイッチ又はボタンなどのマスターロボットマニピュレータ(204a又は204b)のうちの1つの上の手動スイッチ、又は音声コマンド上のスイッチを操作するユーザの音声によって制御可能なオーディオスイッチなどの1つ以上のデバイスの形態であり得る。スイッチ入力216は、非ペアリング制御モード218aで動作するように選択されることができ、ユーザは、第1ロボットシステム104a若しくは第2ロボットシステム104b又は安定化ロボットシステム104cに対する動作制御を選択する。したがって、ユーザは、マスタロボットシステム102の第2マスタマニピュレータ204bを選択的に操作して、第2ロボットシステム104bの第2マニピュレータ116bを制御することができ、同時に(又は別個に)、ユーザは、駆動入力デバイス(例えば、207、209)を動作させ、(1つ以上の)スイッチ入力216を介して、第2モビリティ機構110a(例えば、一対のトラック112c及び112d)を制御することができる。第1ロボットシステム104aが所望の位置にくると(及び/又はタスクを実行した後)、ユーザは、スイッチ入力216を作動させて、第1ロボットシステム104aを所望の位置に配置する(及び/又はタスクを実行する)のと同様の方法で第1ロボットシステム200aを選択的に動作させることができる。
【0082】
第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b及び/又は安定化ロボットシステム104c(例えば、
図4参照)を非ペアリング制御モード218aで別々に動作させた後、又はその代わりに、ユーザは、スイッチ入力216を作動させて、非ペアリング制御モード218aからペアリング制御モード218bに切換えて、第1ロボットシステム104aを第2ロボットシステム104bと、又は第1ロボットシステム104aを安定化ロボットシステム104cと、又は、第2のロボットシステム104bを安定化ロボットシステム104cと、又は第1のロボットシステム104aを第2のロボットシステム104b及び安定化ロボットシステム104cの両方と協調的又は調和的方法で動作させることを促進することができる。このペアリング制御モード218bで動作するとき、一例では、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b及び安定化ロボットシステム104cのうちの任意の2つ以上は、ロボットシステムの選択された組み合わせが1つの一体的又は単一のモバイルプラットフォームとして移動させられ得るように、統合ロボットシステム106を画定することができる。換言すると、ペアリングモードの一態様は、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b及びに安定化ロボットシステム104cのうちの2つ以上を、それらが単一のロボットシステムであるかのように一緒に動作させることを促進する。また、ペアリング制御モード218bにあるとき、ユーザは、第1マスタマニピュレータ204a及び第2マスタマニピュレータ204bを同時に操作して、それぞれの第1及び第2マニピュレータ116a及び116bならびに/又は安定化ロボットシステム104cを制御することができ、同時に(又は別個に)、ユーザは、1つ以上の駆動入力デバイス(例えば、207、209)を動作させ、第1モビリティ機構110a及び第2モビリティ機構110bを制御して、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b又は安定化ロボットシステム104cのモビリティ機構110cの運動を協調的方法で制御することができる。第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bの制御及び協調運動の例は、
図10乃至13に関して以下でさらに説明される。当業者であれば、
図10乃至13に関して以下に説明する原理は、任意の数の共にペアリングされたロボットシステム(例えば、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bが安定化ロボットシステム104cとペアリングにされて動作可能である)に適用可能であり、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bだけの制御及び動作に関する以下の説明は、いかなる形でも限定することを意味しないことを認識するであろう。
【0083】
図3及び
図4は、統合ロボットシステム106をペアリング制御モード218bで動作させてそれぞれのタスクを実行する2つの異なる例を示している。具体的には、
図3は、第2マニピュレータ116bがパイプを支持し、第1マニピュレータ116aがパイプにタスク(例えば、溶接タスク)を行う間に、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bの第1モバイルプラットフォーム108a及び第2モバイルプラットフォーム108bが隣同士で(in a side-by-side manner)近接して又は隣り合っていることを示し、したがって、パイプに関連する複数の点での動力補助マニピュレーションを提供する。第1モバイルプラットフォーム108a及び第2モバイルプラットフォーム108b(及び/又は安定化ロボットシステム104c)は、以下にさらに例示されるように、カップリング機構によって、最初に物理的かつ一時的に互いに結合されることができる。理解されるように、ユーザは、第1モバイルプラットフォーム108a及び第2モバイルプラットフォーム108bをペアリング制御モード218bで動作させて、それぞれのプラットフォーム及びロボットマニピュレータを示されるビュー内で適切に位置決めすることができる。代替的に、ユーザは、第1モバイルプラットフォーム108a及び第2モバイルプラットフォーム108bを非ペアリング制御モード218aで動作させて、それぞれのプラットフォーム及びロボットマニピュレータを所望の位置に個別に位置決めし、その後、タスクを行うためにペアリング制御モード218bに切換えることができる。
【0084】
同様に、
図4は、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bの第1モバイルプラットフォーム108a及び第2モバイルプラットフォーム108bが、ある距離(例えば、8フィート)だけ、離れて位置するか又は互いから分離されている一方で、第1マニピュレータ116a及び第2マニピュレータ116bが、比較的長いパイプ(例えば、14フィート)を把持及び支持し、これにより、パイプに関連する複数の点で動力補助マニピュレーションを提供する。以下でより詳細に説明されるように、有利には、外骨格構造205(例えば)(マスタ制御システム)を制御するユーザは、第1モバイルプラットフォーム108a及び第2モバイルプラットフォーム108bをペアリング制御モード218b(
図5)で動作させ、例えば、1つ又は2つのマニピュレータでパイプを保持する単一のロボットで可能であるよりも安定した方法でパイプを移動させることができる。これは、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bが、単一のロボットマニピュレータの従来のシステム(又は1つのモバイルプラットフォームの周りに支持された2つのマニピュレータを有するより大きなロボットシステム)で持ち上げて移動させるにはアクセスできないか又は扱いにくい場合がある長くて重い物体を持ち上げて移動させるように協調的に制御及び動作することができるので、有利である。また、ロボットシステム104a及び104bは、互いから所与の距離(例えば、8~20フィート以上)に動的に位置決めすることができ、第1ロボットシステム104a及び第2のロボットシステム104bを有する統合ロボットシステム6は、ペアリングモードにおいて単一のユニットとして依然として制御されるので、ロボットシステム104a及び104bを有する統合ロボットシステム6は、特定の物体を支持することに対応するために従来のシステムよりも高い柔軟性を有する一方で、それを支持して所望のように移動させるためのより高い安定性を提供する。
【0085】
特に、上述したように、
図4は、安定化ロボット車両104cを地面表面周りで移動させるための第3モビリティ機構110c(例えば、トラック)を有する第3モバイルプラットフォーム108cを備える安定化ロボットシステム又は車両104cの一例を示す。第3モバイルプラットフォーム108cは、第1モバイルプラットフォーム108a又は第2のモバイルプラットフォーム108bと同じ又は同様の構成要素及び機能を備えることができることを諒解されたい。第3ロボットプラットフォーム108cは、1つ以上のマニピュレータ、エンドエフェクタ、及び/又はセンサなどを支持することができる。一実施例では、第3ロボットプラットフォーム108cは、第1モバイルプラットフォーム108cのカップリング機構156aに物理的に結合するように動作可能なカップリング機構156c(本明細書で説明するような)を備えることができ、第1のモバイルプラットフォーム108aに強化された又はより大きな地面若しくは他の表面の支持安定性を提供する(第1のモバイルプラットフォームがそれ自体で、かつ何かに結合又は取り付けられずに動作する安定性と比較して)。第2モバイルプラットフォーム108bはまた、第1モバイルプラットフォーム104a又は安定化ロボット車両108cに物理的に結合するためのカップリング機構156b(本明細書で説明するような)を備えることができることに留意されたい。
図4のカップリング機構は、一般的又は概略的に示されるが、それらは、本明細書に説明される物理的又は仮想的カップリング機構のタイプのいずれかを備えることができる。いくつかの実施例では、多数のカップリング機構が、別のモバイルプラットフォームの別のカップリング機構に結合するために、特定のモバイルプラットフォームの任意の側に搭載され得る。また、一実施例では、マニピュレータのエンドエフェクタは、本明細書に説明される安定性目的のために、ともに結合するか、又は別のモバイルプラットフォームに取り付けるためのカップリング機構として使用され得る。いくつかの実施例では、3つ以上のロボットシステム又は車両は、カップリング機構を介して並列様式で(in a side-by-side manner)共に取り付け可能であることができ、及び/又は、マトリクス若しくはブロック(例えば、2×2)で共に取り付け可能であることができ、及び/又は、スネーク様様式で(in a snake-like manner)長手方向に取り付け可能であることができる(例えば、回転可能又は枢動可能なカップリング機構を使用して、モバイルプラットフォーム間の移動の少なくとも1つの自由度を提供する)。
【0086】
図6は、本開示の一例による、第1ロボットシステム104a及び第2のロボットシステム104b(及び安定化ロボットシステム104c)のさらなる詳細及び態様のブロック図を示す。各モビリティ機構110a及び110b(及び安定化ロボットシステム104cの110c)は、第1トラック及び第2トラックと、トラックを駆動するための(1つ以上の)モータとを備えることができる。各マニピュレータ116a及び116bは、マニピュレータのそれぞれのジョイントを作動させるためのいくつかのアクチュエータを備えることができる。アクチュエータは、リニアアクチュエータ又はロータリアクチュエータとすることができ、電気、液圧、空気圧、又はこれらの組み合わせによって動作させることができる。各マニピュレータ116a及び116bは、エンドエフェクタ(例えば、グリッパ、マグネット、スキャナ等)と、各マニピュレータ116a及び116bの各ジョイントに関連付けられた情報(例えば、位置、力)を感知するための(1つ以上の)センサ(例えば、位置、力)とをさらに備えることができる。種々のタイプの種々の他のセンサが、第1及び第2のロボットシステム104a及び104bのそれぞれの周りに位置することができる。第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bの各々は、それぞれのモビリティ機構110a及び110b並びにそれぞれのマニピュレータ116a及び116bに結合されたコンピュータ150a及び150bをさらに備えることができる。各コンピュータ150a及び150bは、それぞれのモビリティ機構110a及び110b並びに第1及び第2のロボットシステム104a及び104bの動作を制御するための(1つ以上の)CPU、メモリ、及び(1つ以上の)コントローラと、ネットワーク内で通信するための通信/ネットワーク構成要素とを含むことができる。同様のコンピュータは、安定化ロボットシステム104cのモビリティ機構を制御するために、安定化ロボットシステム104c上に支持されることができる。
【0087】
第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bは、互いの間及びマスタロボットシステム102の間で信号を受信及び送信するために、それぞれのコンピュータ150a及び150bに結合されたトランシーバ無線器152a及び152bをさらに備えることができる。無線器は、イントラネット、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、無線データネットワーク、セルネットワーク、直接RFリンク、ステートレスリレーネットワーク、又は任意の他のそのようなネットワーク、あるいはそれらの組み合わせを含む、任意の有用なコンピューティング又は信号ネットワークを含み得る、ネットワークの一部であり得、その上での伝送のための種々のプロトコル、例えば、インターネットプロトコル(IP)、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、及び他のネットワーキングプロトコルを含む、を利用し得る。かかるシステムのために利用されるコンポーネントは、選択されたネットワーク及び/又は環境のタイプに少なくとも部分的に依存し得る。ネットワークを介した通信は、有線接続、光ファイバ接続、又は無線接続、及びそれらの組合せによって可能にすることができる。同様の無線器が、安定化ロボットシステム104c上で支持され得る。
【0088】
第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bの各々は、第1モバイルプラットフォーム108a及び第2モバイルプラットフォーム108bの互いに対する相対的な空間位置(及び配向)を感知及び決定するために、それぞれのコンピュータ150a及び150bに結合された1つ以上の車両位置センサ154a及び154b(たとえば、位置特定センサ)をさらに備えることができる。車両位置センサ154a及び154bは、GPSデバイス、視覚慣性オドメトリ技術(カメラを使用する)、RFID技術、慣性測定ユニットなどのうちの1つ以上を備えることができる。車両位置センサ154a及び154bは、以下でさらに詳述されるように、それらの相対位置を制御するために、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bの間の距離を決定する際に有用であり得る。同様のセンサが、安定化ロボットシステム104c上に支持され得る。本明細書で説明する位置センサは、以下でさらに説明するように、特定のモバイルプラットフォームの絶対方位を決定し、それによって、2つ以上のモバイルプラットフォームの互いに対する相対配向を決定するために使用される位置特定センサを備えることができる。
【0089】
第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b(及び/又は安定化ロボットシステム104c)の各々は、ペアリング制御モード(
図10も参照)で動作するときに第1及び第2モバイルプラットフォーム108a及び108b(及び/又は安定化ロボットシステム104c)を物理的に共に結合するために、それぞれの第1モバイルプラットフォーム108a及び第2モバイルプラットフォーム108b(及び/又は安定化ロボットシステム104c)に結合されたプラットフォームカップリングシステム又は機構(プラットフォーム結合機構156a及び156bなど)をさらに備えることができる。一実施例では、各カップリング機構156a及び156bは、それぞれのモバイルプラットフォーム108a及び108bによって支持されたマグネット(例えば、電磁石)を備えることができ、マグネットは、モバイルプラットフォーム108a及び108bを、近接しているときに互いに物理的に結合するように互いに引き寄せることができる。電磁石の場合、これは、コンピュータと動作可能に通信し、モバイルプラットフォーム108a及び108bを結合又は分離するように選択的に動作されることができる。一実施例では、電磁石は、電磁石の起動及び停止を促進するプラットフォームカップリング入力デバイス(例えば、ボタン)をユーザが動作させることによって制御することができる。本明細書では、ボールアンドソケット、フックアンドループ、及び第1及び第2モバイルプラットフォームを結合及び分離するように動作可能であり得る他の機械的カプラなどの他のプラットフォームカップリング機構が考えられる。いくつかの実施例では、第1及び第2モバイルプラットフォームは、物理的に結合されることなく互いに隣り合う(adjacent each other)ときに同期して動作することができ、したがって、以下でさらに詳述するように、「仮想的に結合」され得るので、カップリング機構が必要とされない場合がある。第1及び第2のロボットシステム104a及び104bの一方又は両方への安定化ロボットシステム104cの結合を促進する同様のカップリングシステム、すなわち物理的カップリングシステムを、安定化ロボットシステム104c上に支持することができる。
【0090】
図7乃至9を参照すると、ロボットシステム100は、マスタロボットシステム102及び第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bに関連付けられた制御モジュール220をさらに備えることができる。概要として、上述したように、制御モジュール220は、ペアリング制御モード218bにおいて動作可能であり、第1ロボットシステム104a及び第2のロボットシステム104b(統合ロボットシステム106を画定する)のペアリング制御を促進して、統合ロボットシステム106を地面又は他の環境の周りで移動させることができる。制御モジュール220はさらに、第1ロボットシステム104a又は第2ロボットシステム104bのうちの選択された1つの非ペアリング制御又は非ペアリング制御を促進するように、非ペアリング制御モード218aで動作可能である(すなわち、それに切換え可能である)。
【0091】
より具体的には、制御モジュール220は、上述され、
図1乃至6に示されるマスタロボットシステム102の機械的特徴及びシステムの一部又は全部と、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bの動作を促進するためにCPU(マスタロボットシステム102、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b、又はその両方のCPU)による実施のために実行又はインストールされるソフトウェアと、を備えることができる。ソフトウェアは、有形の非一時的コンピュータ可読媒体上で動作するように動作可能であり得、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b及び1つ以上の安定化ロボットシステム104cの構成要素(例えば、モビリティ機構、マニピュレータ、カップリング機構、無線器等)の起動又は作動を引き起こす命令を実行するように1つ以上のプロセッサに指示するように構成され得る。したがって、制御モジュール220は、
図6に関してさらに詳述されるように、マスタロボットシステム102及び第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bに関連付けられたソフトウェア及び機械的デバイス/システムの組み合わせを備えることができる。
【0092】
図7の例では、制御モジュール220は、ロボット制御スイッチモジュール222(又はより一般的には「ロボット車両制御スイッチモジュール」)、駆動制御モジュール224、マニピュレータ制御モジュール226、統合ロボット制御モジュール228(又は統合ロボット車両制御モジュール)、及びフォローミーモジュール223を備える又は含むことができる。
【0093】
ロボット制御スイッチモジュール222は、以下でさらに詳述されるように、マスタロボットシステム102(
図5)の(1つ以上の)CPUによって処理されるソフトウェア、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b(
図6)のCPUによって処理されるソフトウェア、(1つ以上の)スイッチ入力216(
図5)、並びに、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b及び安定化ロボットシステム104c(
図6)の種々の側面(すなわち、コンピュータ、モビリティ機構、マニピュレータ、カップリング機構)等の、ソフトウェア及び機械デバイス/システムの組み合わせを含むことができる。
【0094】
駆動制御モジュール224は、マスタロボットシステム102(
図5)のCPUによって処理されるソフトウェア、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b及び安定化ロボットシステム104c(
図6)のCPUによって処理されるソフトウェア、駆動入力デバイス(
図2)、(1つ以上の)モビリティ入力212(
図5)、ユーザインターフェース、ならびに第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bならびに安定化ロボットシステム104c(
図6)の種々の側面(すなわち、コンピュータ、モビリティ機構)等の、それぞれの第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bのモバイルプラットフォーム108a及び108bの運動又は駆動を促進するためのソフトウェア及び機械的デバイスの組み合わせを含むことができる。
【0095】
マニピュレータ制御モジュール224は、マスタロボットシステム102のCPU(
図5)によって処理されるソフトウェア、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b及び安定化ロボットシステム104cのCPU(
図6)によって処理されるソフトウェア、マスタ制御マニピュレータ204a及び204b(
図2)、マスタ制御マニピュレータ入力214a及び214b(
図5)、ユーザインターフェース、及び第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b(
図6)の種々の態様(すなわち、コンピュータ、マニピュレータ)等の、それぞれの第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bのマニピュレータ106a及び106bの移動又は動作を促進するためのソフトウェア及び機械的デバイスの組み合わせを含むことができる。
【0096】
ロボット制御スイッチモジュール222(
図8でさらに詳述される)は、ペアリングマニピュレータ制御モード230a及びペアリング駆動制御モード230bを含む、ペアリング制御モード218bにおける第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b及び安定化ロボットシステム104cの動作を促進することができる。一態様では、ユーザは、ユーザインターフェースを介して、ロボット制御スイッチモジュール222の一部としてのスイッチ入力(例えば、
図5の216)を起動して、ユーザによって(マスタマニピュレータ204a及び204bを介して)操作される第1マニピュレータ116a及び第2マニピュレータ116bの両方を選択して、上記でも詳述したように、協調的方法で動作してタスクを実行することができる(例えば、
図3、
図4、及び
図15参照)。ユーザはさらに、本明細書でさらに詳述されるように、スイッチ入力(例えば、
図5の216)を起動して、第1モバイルプラットフォーム110a及び第2モバイルプラットフォーム110bと安定化ロボットシステム104cとの両方を、ユーザによって(例えば、ジョイスティック207を介したモビリティ入力を介して)操作されるように選択し、単一のモバイルロボットプラットフォームとして、地面表面周りに協調的方法で動作/移動させることができる。ペアリング制御モードにおけるマニピュレータ116a及び116bと、モバイルプラットフォーム108a及び108bと、安定化ロボットシステム104cとのかかる選択的な起動及び動作は、互いに依存せず、特定のタスクに応じてユーザによって別々に選択され得ることに留意されたい。
【0097】
ロボット制御スイッチモジュール222は、非ペアリングマニピュレータ制御モード232a及び非ペアリング駆動制御モード232bを含む、非ペアリング制御モード218bにおける第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b及び安定化ロボットシステム104cの動作を促進することができる。一態様では、ユーザは、ユーザインターフェースを介して、ロボット制御スイッチモジュール222の一部としてのスイッチ入力(例えば、
図5の216)を起動して、ユーザによって(マスタマニピュレータ204a及び204bを介して)操作される第1マニピュレータ116a及び第2マニピュレータ116bの両方を選択して、別個のタスク(例えば、
図17参照)を実行するために別個に動作させることができる。ユーザはさらに、本明細書でさらに詳述されるように、スイッチ入力(例えば、
図5の216)を起動して、第1モバイルプラットフォーム108a又は第2モバイルプラットフォーム108b及び/又は安定化ロボットシステム104cのうちのどれが、ユーザによって操作されるべきか(例えば、ジョイスティック207を介したモビリティ入力を介して)を、上記でさらに詳述されるように、地面表面周りで独立して動作/移動されるように選択することができる。
【0098】
非ペアリング制御モード218aにおけるマニピュレータ116a及び116bとモバイルプラットフォーム108a及び108bと安定化ロボットシステム104cとのかかる選択的な起動及び動作は、互いに依存せず、したがって、これらは、特定のタスクに応じて別々に選択され得ることに留意されたい。さらに、非ペアリング制御モード218aの1つの態様を(ユーザによって)選択し、ペアリング制御モード218bの態様と組み合わせることができることに留意されたい。例えば、ユーザは、モバイルプラットフォーム108a及び108bと安定化ロボットシステム104cとを独立して非ペアリング制御モード218aで移動させる一方で、マニピュレータ116a及び116bをペアリングマニピュレータ制御モード230aで動作させて、マニピュレータ116a及び116bと共通のタスクを実行することを選択することができるが、必ずしもモバイルプラットフォーム108a及び108b又は安定化ロボットシステム104cを同期させて共に動作させる必要はないが、これも考えられる。この一実施例が
図15に図示されており、マニピュレータ116a及び116bは協調的方法で物体を持ち上げているが、モバイルプラットフォーム108a及び108bは必ずしも協調して移動又は動作しているわけではない。この態様では、ユーザは、モバイルプラットフォーム108a又は108bのいずれを異なる時間に地面の周りで移動させるかを選択することができ、これは、マニピュレータ116a及び116bを用いたより複雑な協調的タスクに必要であり得る。
【0099】
図9をさらに参照すると、制御モジュール220の統合ロボット制御モジュール228は、ペアリングマニピュレータ制御モード230a及びペアリング駆動制御モード230bにおける第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bと安定化ロボットシステム104cとの動作を促進することができる。これは、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bと、任意選択で安定化ロボットシステム104cとが、マニピュレータ116a及び116bの両方、移動プラットフォーム108a及び108bの両方、及び安定化ロボットシステム104c(存在する場合には)が、マスタ制御システム102のユーザ操作を介してペアリング制御モード218bで動作する統合ロボットシステム106を定義している場合の例である。
【0100】
図10乃至12は、統合ロボットシステム306(例えば、106)を画定する、第1ロボットシステム304a及び第2ロボットシステム304b(例えば、104a及び104b)のユーザ制御を概略的に図示し、マスタロボットシステム302(例えば、102)を介してユーザによって動作可能に制御される、第1ロボットシステム304a及び第2ロボットシステム304bの上面図である。マスタロボットシステム302は、統合ロボットシステム306の移動を制御するための駆動入力デバイス307を備えることを含めて、上述のマスタロボットシステム102と同一又は類似であり得る。例えば、駆動入力デバイス307は、駆動入力デバイス307を表すボックス内の方向矢印によって示されるように、統合ロボットシステム306の前方/後方及び左/右の地面移動を制御するために、x-y軸においてユーザによって操作可能なジョイスティックを備えることができる。ここでは具体的に示されていないが、第1ロボットシステム304及び第2ロボットシステム304bはさらに、本明細書で説明されるように、安定化ロボットシステムとともに動作可能であり得、安定化ロボットシステムは、ペアリングモードにあるときなどに、第1ロボットシステム304a又は第2ロボットシステム304bのいずれか、又は両方を安定化させる目的で使用され得、非ペアリングモードにあるときなどに、第1ロボットシステム304a又は第2ロボットシステム304bから分離され得ることが考えられる。
【0101】
第1ロボットシステム104aに関して上で例示したのと同様に、第1ロボットシステム304aは、第1マニピュレータ316aを支持する第1モバイルプラットフォーム308aと、運動を促進する第1対のトラック312a及び312b(例えば、連続トラック)とを備えることができる。第1モバイルプラットフォーム308aは、カップリング機構356a(例えば、156a)及び位置センサ354a(例えば、154a)を支持することができる。上で例示したのと同様に、第2のロボットシステム304bは、第2のマニピュレータ316bと、移動を促進する第2の対のトラック312c及び312d(例えば、連続トラック)とを支持し、結合機構356b(例えば、156b)と位置センサ354b(例えば、154b)とを支持する第2の可動プラットフォーム308bを備えることができる。上記でさらに詳述したように、位置センサ356a及び356bは、第1ロボットシステム304a及び第2ロボットシステム304bの互いに対するそれぞれの位置に関連付けられた位置データ(すなわち、位置センサ出力データ)を生成及び提供するように動作する。位置センサは、一実施例では位置特定センサとして、モバイルプラットフォームの絶対方位(absolute orientation)(すなわち、3次元空間におけるその方位)に関連付けられた配向出力データを生成するように動作することもでき、配向出力データは、3次元における2つ以上のモバイルプラットフォームの互いに対する配向を決定するように処理され得る。したがって、位置センサを使用して、プロセッサが2つ以上のモバイルプラットフォーム間の距離及び空間におけるそれらの相対的な配向を決定するための位置及び配向データを生成することができる。位置センサ356a及び356bによって生成されるこの位置データは、例えば、第1モバイルプラットフォーム308aと第2モバイルプラットフォーム308bとの間の第1距離D1を決定する(また、3次元におけるそれらの絶対的及び相対的配向を決定する)ための処理のために、マスタロボットシステム302のCPUに伝送され、それによって受信されることができる。ユーザが、第1の距離D1が、モバイルプラットフォーム308a及び308bが互いに近接するか又は隣接する(例えば、
図1に示されるように、1フィート未満離れている)ように最小距離であることを所望する場合、ユーザは、モバイルプラットフォーム308a及び308bを所望の距離D1まで個別に移動させることができるか、あるいは、ユーザは、入力デバイス(例えば、ジョイスティック上のボタン)を起動して、モバイルプラットフォーム308a及び308bを互いに対して所望の第1の距離D1(及び空間位置/配向)まで、又は他の予めプログラムされた距離及び配向まで、互いに隣接して自律的に移動させることができる。したがって、ロボット制御スイッチモジュール222は、第1及び第2のモバイルプラットフォーム310a及び310bが、位置センサ354a及び354bによって生成される位置データに基づいて、互いに対してペアリングされた位置/配向(
図10)に自律的に移動することを促進する、自律的ペアリングモードで動作可能である。例えば、ペアリング位置は、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308a及び308bが、10フィート離れ、空間において同じ配向に向けられるように移動されるべきであることを意味するようにプログラムされ得る。その後、ユーザがスイッチ入力を介してプログラミングされたペアリング位置を選択することに応答して、自律ペアリングモジュールは、コマンド信号を第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bに伝送し、所望のペアリング位置/配向に移動させる。一実施例では、任意の数の可能なペアリング位置及び配向をマスタ制御システム302にプログラミングすることができ、及び/又は、ユーザは第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bの所望の距離及び向きを選択することができ、その後マスタ制御システム302は、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2のモバイルプラットフォーム3308bを互いに対して選択された距離及び配向に自律的に移動させることができる。
【0102】
本明細書で意図されるマスタ制御システムは、第1又は第2のロボットモバイルプラットフォームのうちの少なくとも1つの少なくとも1つの機能の制御のために、自律モード、半自律モード、及び/又は監視自律モードで2つ以上のロボットシステムの(1つ以上の)態様を動作させることができることに留意されたい。例えば、マスタ制御システムは、第1及び/又は第2のロボットシステムの自律移動を引き起こして、自律モードにおける特定のタスク(例えば、物体を持ち上げて積み重ねる反復タスク)を実行するように事前にプログラムされ得る。さらに、自律モードでは、特定のマスタ制御システムは「スマート」であり得、これは、第1モバイルプラットフォーム及び/又は第2モバイルプラットフォームが、地面、物体、壁、設備、人員などのそれらの周囲を感知(及び/又は知る)ことができ、それに応じて特定のタスクを達成するように動作することができることを意味する。かかる実装は、周囲を感知することができる、各モバイルプラットフォーム上のいくつかのセンサ/カメラを必要とし、その後、マスタ制御システム(例えば、(1つ以上の)モバイルプラットフォームに搭載される)は、感知された周囲に基づいて、モバイルプラットフォーム(及びマニピュレータ等)の自律的移動を達成し、完全自律的方法で(及び/又は半自律的方法若しくはモードで)タスクを達成することができる。監視自律モード(supervised autonomous mode)では、個人は、1つ以上のロボットシステムの自律又は半自律動作又は移動を「監視」して、その安全かつ有効な動作を確実にすることができる(例えば、監視する個人は、(1つ以上の)ロボットシステムの1つ以上の機能を制御するために必要に応じて介入し、制御を行うことができる)。
【0103】
また、上記で詳述されるように、所望され、そのように装備される場合、ユーザは、第1カップリング機構356a及び第2カップリング機構356b(例えば、電磁石)の起動又は動作を引き起こし、モバイルプラットフォーム308a及び308bを物理的に共に結合することができる。代替的に、モバイルプラットフォーム304a及び304bは、物理的に共に結合されなくてもよいが、位置センサ及びモビリティ機構の動作を介して仮想的に互いに結合されてもよく、それにより、モビリティ機構は、それらが離れてドリフトした場合に自律的に移動して微調整を行うように動作可能であり、それにより、地面表面の周りを共に移動しながら互いに対して近い/所望の位置及び配向を維持することができる。したがって、一態様では、モバイルプラットフォーム308a又は308bの一方が他方のモバイルプラットフォームからドリフト又は遠すぎる移動を開始した場合、マスタロボットシステム302の(1つ以上の)CPUは、位置センサ354a及び354bによって生成された位置データに基づいてこれを決定し、その後、マスタロボットシステム302の(1つ以上の)CPUは、モバイルプラットフォーム308a及び/又は308bの一方又は両方を所望のペアリング位置/配向に共に近づけさせ、それによって、モバイルプラットフォーム308a及び308bが所望の対の位置/配向で互いに近接した状態を維持するように、モバイルプラットフォーム308a及び308b間の距離及び配向を自動補正することができる。図示されていないが、第1及び第2のロボットシステム304a又は304bの一方又は両方はさらに、同様に、安定化ロボットシステムに物理的又は仮想的に結合されることができ、安定化ロボットシステムは、これを達成するために、カップリング機構及び種々のセンサを同様に備える
【0104】
引き続き
図11を参照すると、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308b(統合ロボットシステム306を少なくとも部分的に画定する)は、マスタ制御システム302の制御モジュール(例えば、220)によってペアリング制御モードで依然として動作されながら、互いから第2距離D2(例えば、8フィート)に位置決めされることができる。すなわち、ユーザは、駆動入力デバイス307を操作して又は動作させて(operate )第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bのうちの一方を他方のモバイルプラットフォームに対して所望の位置/配向に移動させて第2距離D2にすることができ、これは、ユーザによって視覚的に/手動で達成することができる。代替的に、ユーザは、マスタロボットシステム302を介して第2の距離D2の値を入力することができ、それに応答して、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bの一方又は両方は、
図11に図示される所望の位置に自律的に移動することができ、したがって、一実施例では、所望の距離(例えば、D2)離れており、互いに対して横方向に位置する。
【0105】
したがって、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bが第1距離D1又は第2距離D2によって分離されているかどうかにかかわらず、統合ロボットシステム306は、ユーザによって操作される駆動入力デバイス307の動作によって地面表面の周りを移動するように操作されることができ、その結果、第1モバイルプラットフォーム308a及及び第2モバイルプラットフォーム308bは、一体的モバイルプラットフォームとして地面周りを移動することができる。
【0106】
引き続き
図12を参照すると、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bは、互いから特定の距離だけ分離されている間に、協調的方法で共に回転又は移動することができる。例えば、図示のように、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2のモバイルプラットフォーム308bは、マスタロボットシステム302のコンピュータシステムの(1つ以上の)CPUによって処理される差分計算に基づいて、協調的方法で右(時計回り)方向に共に移動され得る。差分計算は、第1モバイルプラットフォーム308aと第2モバイルプラットフォーム308bとの間の感知された(又は選択された)距離D2に少なくとも部分的に基づき、その結果、個々のトラック(すなわち、112a~d)は、例えば、統合ロボットシステム306の位置/配向及び回転の程度に基づいて、スキッドステアリング技術を用いて適切な右手回転を達成するように協調的方法で動作され得る。したがって、勾配は、互いから離れた距離に基づいてトラック312a~dに沿って決定され、これは、トラック312a~dに対する動的差分を提供する。このようにして、各トラックの速さ又は速度は、モバイルプラットフォーム308aと308bとの間の決定された距離(たとえば、D1、D2)に基づいて動的に(及び自律的に)変更又は修正され得る。一対のトラックを有する単一のモバイルプラットフォームのためのスキッドステアリング原理及び計算は、当技術分野において周知であり、ルーチンであるので、そのような原理及び計算は、本明細書では詳細に説明しないことに留意されたい。したがって、一対のトラック(例えば、312aと312bとの)間の距離、トラックの長さ、及び他のパラメータに応じて、当業者は、単一の特定のトラック式モバイルプラットフォームが、対になったトラック式モバイルプラットフォームの特定の設計に基づいて、前方、後方、及び回転を駆動するように計画された制御を促進計算することができる。
【0107】
一方、距離D2だけ互いに分離された2つの分離ロボットシステム(例えば、ロボットシステム304a及び304b)に関して、モバイルプラットフォーム304a及び304bは、
図12に示される回転中心点C1に関して回転することができ、回転中心点C1は、例えば、右に直接回転する(すなわち、ゼロ点回転)ときに、モバイルプラットフォーム304a及び304bが集合的に移動して回転する回転点の中心を示す。この回転中心点C1の空間内の点は、モバイルプラットフォーム304a及び304bの回転の程度/半径に応じて変化し得ることを理解されたい。したがって、中心点C1周りに右に回転するとき、トラック312aは、トラック312bの速度よりも速く、トラック312cの速度よりも速く、トラック312dの速度(0速度であってもよい)よりも速い速度で移動するように制御される。
【0108】
一実施例では、ユーザは、モバイルプラットフォーム304aと304bとの間の横方向のどこかに位置する回転中心点C2など、特定の回転中心点を選択することができる。この実施例における回転中心点C2は、モバイルプラットフォーム308a及び308bがこの回転中心点C2に関して回転又はスピンすることができるように、モバイルプラットフォーム304aと304bとの間の中間点又はその近くにあってもよいが、そうである必要はない。したがって、差分計算及び回転中心点C2の位置に基づいて、トラック312aは、トラック312bの順方向速度よりも速い順方向速度で移動するように制御されてもよく、トラック312cは、トラック312bの速度と実質的に同じ逆方向速度を有してもよく、トラック312dは、トラック312aの速度と実質的に同じ逆方向速度を有してもよい。これにより、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bは、回転中心点C2周りに円運動することができる。回転中心点C2は、モバイルプラットフォームのうちの1つにより近くなるようにユーザによって選択されてもよく、特定のタスクのためのカスタマイズされた回転点及び結果として生じる統合回転半径を提供することができることに留意されたい。
【0109】
いくつかの実施例では、第1ロボットシステム304a及び第2ロボットシステム304bのそれぞれの第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bの速度及び方向を制御する第1駆動入力デバイス307a及び第2駆動入力デバイス307bを示す
図13に示すように、第2駆動入力デバイスをマスタロボットシステム302に組み込むことができる。第1駆動入力デバイス307a及び第2駆動入力デバイス307bは、ペアリング制御モードにあるとき、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bの動きを制御するように動作可能なジョイスティックであり得る。これは、上述したように、ユーザがモバイルプラットフォーム308a及び308bの転換点中心を制御するときに有用であり得る。ユーザが非ペアリング制御モードに切換えると、ユーザは、駆動入力デバイス307a又は307bのうちの1つを使用して、第1ロボットシステム304a又は第2ロボットシステム304bのうちの選択された1つを制御してもよい。
【0110】
図14は、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bを、互いに特定の距離だけ離れた状態で、協調的方法で共に回転又は移動させるように、ペアリング制御モードで制御する別の例を示す。
図12に関して上述したように、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bは、マスタロボットシステム102のコンピュータシステムの(1つ以上の)CPUによって処理される差分計算に基づいて協調的方法で右(時計回り)方向に共に移動することができる。差分計算は、それぞれのモバイルプラットフォーム308a及び308b上の位置センサPS1及びPS2によって生成された位置情報に基づく、第1モバイルプラットフォーム308aと第2モバイルプラットフォーム308bとの間の感知された(又は選択された)距離に少なくとも部分的に基づく。このようにして、個々のトラック312a~d(例えば、112a~d)は、統合ロボットシステム306の位置/配向及び回転の程度に基づいて、スキッドステアリング技法を用いて適切な右手回転を達成するように協調的方法で動作することができる。
【0111】
第1モバイルプラットフォーム304a及び第2モバイルプラットフォーム304bは、第1モバイルプラットフォーム304a及び第2のモバイルプラットフォーム304bを越えて又は外側に位置することができる任意の回転中心点C3に対して回転することができる。中心点C3は、モバイルプラットフォーム304a及び304bが集合的に移動して回転する回転点の中心を示す。ユーザは、この回転中心点C3を選択することができ、又は第1モバイルプラットフォーム304a及び第2モバイルプラットフォーム304bが特定のタスクのために実行することを要求されるプログラ民具された移動に基づいて、マスタコンピュータシステムによって自動的に選択されてもよいことに留意されたい。回転中心点C3に基づいて、第2モバイルプラットフォーム304bは、回転半径R1を有することができ、これは、第2モバイルプラットフォーム304bの位置センサPS2から受信した位置センサデータに基づいて、マスタ制御システム302の(1つ以上の)CPUによって計算することができる。また、第1モバイルプラットフォーム304aは、それぞれのモバイルプラットフォーム304a及び304b上の位置センサPS1及びPS2によって提供される位置センサ情報を使用して決定されるように、第1モバイルプラットフォーム304aと第2モバイルプラットフォーム304bとの間の距離によって画定される回転半径R2を有することができる。
図14は、各モバイルプラットフォーム304a及び304bの回転弧の破線の端部におけるそれぞれの位置センサPS1(t)及びPS2(t)によって示されるように、特定の角度回転した後の第1モバイルプラットフォーム304a及び第2モバイルプラットフォーム304bの各々についての第2時間位置を示すことに留意されたい。したがって、回転中心点C3からの第1モバイルプラットフォーム304aの回転半径をRとし、第2モバイルプラットフォーム304aの回転半径をR1とすると、R1+R2=Rの組み合わせとなる。したがって、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bの掃引は、経時的な回転角Aに等しい。
【0112】
例えば、回転中心点C3の選択された場所に基づいて、(1つ以上の)CPUは、位置センサPS2からの位置及び配向情報を使用して、第2ロボットシステム304bが回転中心点C3から20フィート離れており、したがって、R1=20フィートであることを決定することができる。(1つ以上の)CPUは、その後、PS1とPS2との間の距離に基づいて、R2=30フィートであることを決定することができる。したがって、R=20+30=50フィートであるので、第1ロボットシステム304aは、約50フィートの半径で回転するように動作することができ、第2ロボットシステム304bは、約20フィートの半径で回転するように動作することができる。マスタ制御システム302の(1つ以上の)CPUによって実行されるこの計算に基づいて、マスタ制御システム302は、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bのそれぞれにコマンド信号を送信して、計算された回転半径R及びR1にそれぞれ基づいてそれらのそれぞれのトラックを駆動することができる。この機能は、上記の数学的計算を通じて第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bの、かかる移動を能動的に実行又は実施し、第1モバイルプラットフォーム308a及び第2モバイルプラットフォーム308bの各々のトラックの対を制御する。
【0113】
図示されていない別の実施例では、第3ロボットシステムが、本開示で説明される第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムと組み込まれることができる。ここで、3つのモバイルプラットフォームは、比較的長い距離(例えば、各プラットフォーム間で10フィート以上)にわたって互いから空間的に又は遠隔的に分離されることができる一方で、3つのマニピュレータは、協調的方法で比較的長い物体を把持及び移動/マニピュレートする。3つのモバイルプラットフォームは、その後、ユーザによる1つ以上の駆動入力デバイス(例えば、(1つ以上の)ジョイスティック)の操作を介して移動されることができ、ユーザは、協調的タスクを行うために、ペアリング制御モードを準備するとき、各モバイルプラットフォームを相互に対して位置決めするとき等、非ペアリング制御モードにあるとき、3つのモバイルプラットフォームのうちのいずれを制御するかを選択することができる。別の実施例では、4つ以上のロボットシステムが、マスタロボットシステムによって制御されることができ、例えば、重い又は複雑な物体を持ち上げ、移動させるために必要とされ得る。上述したように、ロボットシステムのいずれか1つ又はいずれかの組み合わせ又は全ては、本明細書で教示されるように、1つ以上の安定化ロボットシステムと共に動作可能であり得る。
【0114】
分離可能なロボットシステム(例えば、104a及び104b)及び分離可能な安定化ロボットシステムを提供することの1つの利点は、1つの特定のロボットシステム、又はこれらの各々、及び任意の安定化ロボットシステムが、
図16に示されるような特定の出入口を通るような狭い領域を通って進行するように選択的に動作され得るという事実である。ここで、第1ロボットシステム104aの横幅は、モバイルプラットフォーム108aがより小さいアクセス開口を通って駆動され得るように、比較的小さく(例えば、42インチ以下)あり得る。これは、放射性環境など、人間の存在が禁止され得る特定の施設において有利である。さらに、ロボットシステム及び安定化ロボットシステムは、狭い出入り口などを直線的に(つまり、端から端まで蛇のように)相互に追従することができ、その後、それらを並べて組み合わせてペア制御モードで動作させることができる。
【0115】
一実施例では、ロボットシステム及び安定化ロボットシステムは、代替的に、(車輪又はトラックを介して)地面表面の周りを移動するように動作可能なロボット車両とみなすことができ、マスタロボットシステムは、代わりに、地面に沿ったロボット車両の移動を制御するためのロボット車両制御システム(「マスタ」である必要はない)とすることができる。すなわち、この実施例では、上述したようなマスタフォロワ関係が必ずしも存在しない。例えば、第1ロボット車両及び第2ロボット車両と、1つ以上の安定化ロボット車両とは、ロボット車両制御システム(例えば、入力デバイス、コンピュータシステム、無線通信など)によって非ペアリング制御モードで動作されて、第1ロボット車両又は第2ロボット車両又は1つ以上の安定化ロボット車両のうちの選択された1つの、地面の周りを移動する非ペアリング制御を促進することができる。その後、ユーザによって操作されるロボット車両制御システムを操作して、第1及び第2のロボット車両、ならびに任意選択で1つ又は複数の安定化ロボット車両のペアリング制御のためのペアリング制御モードに切換えて、統合ロボット車両システムを画定することができる。その後、上述したような類似の方法で、ロボット車両制御システムは統一ロボット車輛システムを作動して、基本の表面を転々とすることができる。上述と同様に、第1ロボット車両および第2のロボット車両と、1つ以上の安定化ロボット車両との間の距離は、第1ロボット車両及び第2ロボット車両と1つ以上の安定化ロボット車両とのそれぞれ上の1つ以上の位置センサから生成された位置センサ出力データを受信することによって、(ロボット車両制御システムの)プロセッサによって決定され得る。その後、決定された距離に基づいて、ロボット車両制御システムは、ロボットシステムの2つ以上のモバイルプラットフォームの移動制御に関して上述したのと同様に、第1ロボット車両及び第2ロボット車両と1つ以上の安定化ロボット車両の移動を協調的方法で制御するためにユーザによって操作可能である。
【0116】
3つ以上のロボット車両を実装する一実施例では、
図10乃至14に関して説明したのと同じ又は類似の原理を、3つ以上のロボット車両を制御するために促進組み込むことができることを理解されたい。例えば、安定化ロボット車両(例えば、104c)、又は他の/第3の車両が、
図12に説明されるペアリング制御又は協調的制御態様と組み込まれると仮定する。3台全ての車両間の距離は、同様の方法で決定することができ、3台全ての車両が協調的方法で移動するように、3台の車両を依然として「ペアリング」制御モードで動作させることができる。例えば、(3台の車両のセットのうちの)中央の車両は、中央の車両のいずれかの側の車両が中央の車両の周りを回転するように(例えば、3台全ての車両が共通のペイロードを持ち上げて移動させているとき)、中央回転点に位置決めされているとみなされ得る。理解され得るように、3台の車両の中央回転点は、地面に沿った空間のどこかにあると決定され得る。タスク要件に応じて、3台以上の車両が必ずしもすべて同時に協調的方法で制御される必要はないことに留意されたい。例えば、2台の乗り物は協調的移動を有し得るが、第3車両(又は複数の他の車両)は、タスクを達成するために必要とされるか又は要求されるまで協調的方法で移動しない(例えば、(1つ以上の)他の車両は、(1つ以上の)他の車両とペアリングされるか又は制御されるまで待機することができる)。いくつかの例では、本明細書で検討される3つ以上のロボット車両は、本明細書でさらに述べられるフォローミーモードで動作することができ、それにより、2つ以上のロボット車両が、かかるモードに関して本明細書で述べられる同一又は同様の機能を使用して、「リーダー」ロボット車両に追従する。
【0117】
一実施例では、制御モジュール220(
図7参照)は、本明細書で説明するフォローミーモードの動作を実施するフォローミーモジュール223をさらに含むことができる。したがって、制御モジュール220のフォローミーモジュール223は、フォローミーモードの起動及び実装を促進するソフトウェアを備えることができ、第1マニピュレータ及び第2マニピュレータ(例えば、116a及び116b)が共通のペイロードを支持及び移動しているときに、少なくとも1つの力出力信号に基づいて、第2ロボットシステム(例えば、104b)及び1つ以上の安定化ロボット車両(図示せず)を受動的に制御しながら、第1ロボットシステム(例えば、104a)を能動的に制御するように、フォローミーモードで動作可能であり得る。より具体的には、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bが共通のペイロードを持ち上げて支持している例として
図4(又は
図5)を使用すると、ユーザは、第1ロボットシステム104aに対するアクティブ制御、具体的には第1モバイルプラットフォーム108aを介した地上移動に対する制御、及び入力デバイス(
図2)を介した第1マニピュレータ116aに対する制御のために、フォローミーモードを選択することができる。
図6の説明に関して上述したように、第1マニピュレータ116aは、マニピュレータ116aの各関節(例えば、肩、肘、手首、グリッパ、プラットフォーム回転に関連付けられた関節)に関連付けられた力センサなどの1つ以上のセンサを含むか又は支持することができる。力又は荷重センサは、例えば、マニピュレータ116b(及び116a)の重力補償を可能にするために使用することもできる。加えて、力又は荷重センサを使用して、ペイロードによって(第1ロボットシステムの移動から)第2のマニピュレータに加えられる力を測定して、トルク補助などによって第2のマニピュレータの強化された動作を可能にすることができる。負荷又は力センサは、歪みゲージ、薄膜センサ、圧電センサ、抵抗負荷センサなどを含むがこれらに限定されない任意のタイプの適切な負荷センサを含むことができる。例えば、使用され得る荷重センサは、Sensotecによって製造されるロードセル、P/N AL311CR又はP/N AL31DR-1A-2U-6E-15C、Futek、P/N LCM375-FSSH00675、又はP/N LCM325-FSH00672を含む。
【0118】
マニピュレータ(例えば、116a、116b)によって支持される各力センサは、例えば、第2マニピュレータ116bのそれぞれの関節における、又はそれに印加される負荷に関連付けられる少なくとも1つの力出力信号を生成するように構成される。(1つ以上の)力出力信号は、処理のために、第2ロボットシステム及び/又はマスタロボットシステム上の(1つ以上の)CPUに伝送されてもよい。フォローミーモードの背後にある1つの目的は、ロボットシステム、ペイロードへの損傷を防止し、第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームの転倒を回避することであり、これらは全て、移動中に連続的に変化する重心を有し得るペイロードを移動させるときのかかる制御の不確実性のために、第1及び第2のロボットシステムの両方を能動的に制御するときのリスクである。したがって、第1のロボットシステム104aは、例えば、地面周りを移動して(そのマニピュレータを介して)ペイロードを移動させるように能動的に制御され得る一方で、第2ロボットシステム104bは、ペイロードを介して第2のマニピュレータ116bに伝達される負荷によって経験されるように、第1ロボットシステム104aの移動に受動的に追従し、負荷は、第2マニピュレータ116bに関連付けられた1つ以上の力センサによって感知される。したがって、第1ロボットシステム104aは、効果的に第2ロボットシステム104bを「沿って引っ張る(pulling along)」。例えば、第2マニピュレータ116b上の負荷センサが、「大きすぎる」負荷(第1のロボットシステム104aによって移動されているペイロードから)を感知し、したがって、ペイロードの効果的な輸送にとって潜在的に安全でない又は望ましくない場合、(マスタ制御システム又は第2ロボットシステムの)(1つ以上の)CPUは、例えば、トラック112c及び112dの移動及び/又は第2のマニピュレータ116bの1つ以上の関節の移動を達成するなど、1つ以上のアクションを自動的に行うように第2ロボットシステム104bに命令することができる。したがって、様々な力閾値を決定及びプログラ民具することができ、これらは(1つ以上の)CPUによって実行可能であり、その結果、1つ又は複数の関節が特定のトルク閾値(例えば、40Nmのトルク閾値)に近づいているか又はそれを超える負荷を受けている場合、第2ロボットシステム104bは、それに応じてその地上位置及び/又はマニピュレータ位置を自動的に調整して、例えば、第2モバイルプラットフォーム110bが転倒するのを防止する。したがって、第2ロボットシステム104bは、制御モジュールによってフォローミーモードで動作させることができ、その結果、第2ロボットシステム104bは、マニピュレータ116a及び116bの両方によって支持される共通のペイロードを介して平行移動される力によって平行移動される第1ロボットシステム104aの移動に対応する動きに追従する。
【0119】
一実施例では、1つ以上の位置センサが、第2マニピュレータ116bによって支持され、フォローミーモードにある間、力センサと同様の目的のためにマニピュレータ116bの関節に関連付けられ得る。例えば、第2モバイルプラットフォーム110bの近くの関節(例えば、肩関節又は胴関節)に関連付けられた位置センサが、特定の関節の角度位置が関節位置閾値を超えている(又は到達している)(例えば、公称位置から145度を超えている)ことを感知し、その結果、第2のマニピュレータ116aが許容可能な範囲よりも外側に「遠すぎる」(したがって、第1及び/又は第2のモバイルプラットフォームの転倒の危険性がある)場合、(1つ以上の)CPUは、例えば、第2ロボットシステム104bにコマンド信号を送信して、そのトラックを(第1のロボットシステムの移動を介して)ペイロードからの引張力のベクトルに向かう方向に移動させることができる。その後、第2ロボットシステム104bは、1つ以上の関節を作動させて、関節位置を関節位置閾値未満の許容可能な位置又は角度(例えば、90度)に低減するように制御され得、それにより、第2ロボットシステム104bは、第1ロボットシステム104a及び/又は第2ロボットシステム104bの潜在的に安全でない又は望ましくない移動、さらにはペイロードの移動を防止するように移動され得る(すなわち、そのトラック及び/又はマニピュレータ)。したがって、第2マニピュレータ116bに関連付けられた負荷センサ及び位置センサは、出力信号を送信することができ、この出力信号は、一緒に見るか又は組み合わせると、マスタ制御システムの(1つ以上の)CPUが、1つ以上の関節が安全でない位置で安全でない負荷を受けるかどうかを決定することができ、したがって、(1つ以上の)CPUは、適切なアクションを行うように第2ロボットシステムに自動的に命令することができ、したがって、両方のマニピュレータによって支持された共通ペイロードを通して伝達される移動及び力を介して第1のロボットシステムに「追従する」ことができる。
【0120】
ユーザは、第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムが共通ペイロードを把持し、持ち上げた後、入力デバイスを介して、フォローミーモードを能動的に選択してもよいことに留意されたい。この場合、第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムは、ユーザが第1ロボットシステムのみに対してアクティブ制御を選択している、非ペアリング制御モードで動作しているであろう。フォローミーモードタスクが達成された(すなわち、ペイロードが両方のマニピュレータによって保持された所望の位置にある)後の後の時点で、ユーザは、(地上移動及び/又はマニピュレータ移動のための)ペアリング制御モードに切換えて、両方のマニピュレータを能動的に制御することによって両方のマニピュレータの把持からペイロードをアンロードするなどの別のタスクを実行することができる。
【0121】
一実施例では、第2マニピュレータ116bは、ロボット、ペイロード、又は個人への損傷を防止するために、フォローミーモードにある間、いくらかフレキシブル又はコンプライアント(compliant)であり得る。より具体的には、第2マニピュレータ116bの1つ以上の関節は、第2マニピュレータ116bにおいて感知された負荷に基づいて、(前述の力閾値を超えない限り)関節変位の5~10%以内など、ペイロードが移動されているときにある程度まで(動力供給されているか否かにかかわらず)作動するようにプログラムされ得る。このようにして、第2のマニピュレータ116bの各関節は、時計回り又は反時計回りに「はね返る(bounce)」又は「跳ねる(spring)」ことができ、それにより、ある程度フレキシブルであり、堅く拘束されず、これは、第1ロボットシステムによってペイロードが持ち上げられ、回転させられ、バランスが崩れるなどのときに有用であり得る。
【0122】
したがって、フォローミーモジュール223は、マスタロボットシステム102(
図5)の(1つ以上の)CPUによって処理されるソフトウェア、第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104b(
図6)のCPUによって処理されるソフトウェア、(1つ以上の)駆動入力装置(
図2)、(1つ以上の)モビリティ入力部212(
図5)、マスタ制御マニピュレータ204a及び204b(
図2)、マスタ制御マニピュレータ入力部214a及び214b(
図5)、並びに第1ロボットシステム104a及び第2のロボットシステム104b(
図6)の様々な態様(すなわち、コンピュータ、モビリティ機構、マニピュレータ、力及び位置センサ)などの、上述のフォローミーモードにおける第1ロボットシステム104a及び第2ロボットシステム104bの動作を促進するためのソフトウェア及び機械デバイスの組み合わせを含むことができる。
【0123】
図18は、本技術のモジュールのソフトウェアコンポーネントが実行され得るコンピューティングデバイス610を示す。本技術の高レベルの例が実行され得るコンピューティングデバイス610が示されている。コンピューティングデバイス610は、メモリデバイス620と通信する1つ以上のプロセッサ612を含んでもよい。コンピューティングデバイス610は、コンピューティングデバイス内のコンポーネントのためのローカル通信インターフェース618を含むことができる。例えば、ローカル通信インターフェース618は、必要に応じて、ローカルデータバス及び/又は任意の関連するアドレスバス若しくは制御バスであってもよい
【0124】
メモリデバイス620は、(1つ以上の)プロセッサ612によって実行可能なソフトウェアモジュール624と、モジュール624のためのデータとを含み得る。例えば、メモリデバイス620は、フォローミーモジュール223、ロボット制御スイッチモジュール222、駆動制御モジュール224、マニピュレータ制御モジュール226、及び統合制御モジュール228の一部であるそれぞれのソフトウェアコンポーネントを含んでもよい。ソフトウェアモジュール624は、前述した機能を実行することができる。データストア622はまた、(1つ以上の)プロセッサ612によって実行可能なオペレーティングシステムとともに、ソフトウェアモジュール624及び他のアプリケーションに関連するデータを記憶するために、メモリデバイス620内に配置され得る。
【0125】
他のアプリケーションもまた、メモリデバイス620内に記憶され得、(1つ以上の)プロセッサ612によって実行可能であり得る。本明細書で説明されるコンポーネント又はモジュールは、方法のハイブリッドを使用してコンパイル、解釈、又は実行される高レベルプログラミング言語を使用するソフトウェアの形態で実装されてもよい。
【0126】
コンピューティングデバイスはまた、コンピューティングデバイスによって使用可能なI/O(入力/出力)デバイス614へのアクセスを有し得る。I/Oデバイス614の一例は、コンピューティングデバイス610からの出力を表示するために利用可能な表示スクリーン630である。I/Oデバイス614の別の例は、1つ以上の駆動及びマニピュレータ制御入力デバイス、スイッチ入力デバイス、及び本開示のマスタ制御システムに関連付けられた他のI/Oデバイスである。ネットワーキングデバイス616及び同様の通信デバイスは、コンピューティングデバイスに含まれ得る。ネットワーキングデバイス616は、インターネット、LAN、WAN、又は他のコンピューティングネットワークに接続する有線又は無線ネットワーキングデバイスであり得る。
【0127】
メモリデバイス620に記憶されるものとして示されている構成要素又はモジュールは、(1つ以上の)プロセッサ612によって実行され得る。「実行可能」という用語は、プロセッサ612によって実行され得る形態であるプログラムファイルを意味し得る。例えば、高級言語のプログラムは、メモリデバイス620のランダムアクセス部分にロードされ、プロセッサ612によって実行され得るフォーマットのマシンコードにコンパイルされ得るか、又はソースコードは、別の実行可能プログラムによってロードされ、プロセッサによって実行されるべきメモリのランダムアクセス部分において命令を生成するように解釈され得る。実行可能プログラムは、メモリデバイス620の任意の部分又は構成要素に記憶され得る。例えば、メモリデバイス620は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ソリッドステートドライブ、メモリカード、ハードドライブ、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、又は任意の他のメモリ構成要素であり得る。
【0128】
プロセッサ612は複数のプロセッサを表してもよく、メモリデバイス620は、処理回路と並列に動作する複数のメモリユニットを表してもよい。これは、システム内のプロセス及びデータのための並列処理チャネルを提供することができる。ローカル通信インターフェース618は、複数のプロセッサ及び複数のメモリのいずれかの間の通信を促進するためのネットワークとして使用され得る。ローカル通信インターフェース618は、負荷分散、バルクデータ転送、及び同様のシステムなど、通信を調整するために設計された追加のシステムを使用することができる。
【0129】
図19は、例示的な一実施形態による、複数のロボット車両を動作させる方法700を示すフロー図である。ブロック702におけるように、本方法は、個々の第1ロボット車両及び第2ロボット車両を非ペアリング制御モードで動作させて、地面表面周りの第1ロボット車両及び第2ロボット車両の独立した制御を促進する、ステップを含むことができる(例えば、
図1乃至9に関する上記の記載を参照)。ブロック704におけるように、本方法は、第1ロボット車両及び第2ロボット車両のペアリング制御のためのペアリング制御モードに切換えるステップを含むことができる(例えば、
図1乃至14に関する上記の記載を参照)。ブロック706におけるように、本方法は、第1ロボット車両及び第2ロボット車両を動作させて、地面表面周りに協調的方法で共に移動させるステップを含むことができる(例えば、
図1乃至14に関する上記の記載を参照)。
【0130】
図20は、例示的な一実施形態による、複数のロボット車両を動作させる方法800を示すフロー図である。方法800は、命令を格納する1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体によって達成されることができ、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される場合に、1つ以上のプロセッサに1つ以上の動作を実行させる。ブロック802におけるように、本方法は、(1つ以上の)プロセッサに第1車両及び第2車両を動作させる非ペアリング制御モードを確立させることを含むことができる。ブロック804におけるように、本方法は、(1つ以上の)プロセッサに地面表面周りの第1車両の移動を制御させることを含むことができる。ブロック806におけるように、本方法は、(1つ以上の)プロセッサに、第1車両から独立して、地面表面周りの第2車両の移動を制御させることを含むことができる。ブロック808におけるように、本方法は、(1つ以上の)プロセッサに、ペアリング制御モードに切換えさせて、第1車両及び第2車両のペアリング制御に切換えさせて、統合車両システムを定義させることを含むことができる。ブロック810におけるように、本方法は、(1つ以上の)プロセッサに、第1車両及び第2車両が共に協調的方法で移動するように、地面表面周りの統合車両システムの移動を制御させることを含むことができる。方法800の動作は、特に
図1乃至14などに関する例の説明に関して、本明細書で説明する様々な例によって達成され得ることを諒解されたい。
【0131】
本明細書で説明される機能ユニットのいくつかは、それらの実装の独立性をより具体的に強調するために、モジュールとしてラベル付けされている。例えば、モジュールは、ロボット又はロボットシステムの機械的及び構造的デバイス及び/又はシステムのうちの少なくともいくつか、及びソフトウェア構成要素又はソフトウェアモジュールを備え得る。モジュールは、部分的に、カスタムVLSI回路又はゲートアレイ、論理チップなどの既製の半導体、トランジスタ、又は他の個別構成要素を含むハードウェア回路をさらに含むことができる。モジュールはまた、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジックデバイスなどのプログラマブルハードウェアデバイス内に実装されてもよく、又はそれらを含んでもよい。
【0132】
モジュールはまた、様々なタイプのプロセッサによる実行のためのソフトウェアコンポーネント又はソフトウェアモジュールにおいて実装され得るか、又はそれらを備え得る。実行可能コードの識別されたソフトウェアモジュールは、例えば、オブジェクト、プロシージャ、又は関数として編成され得るコンピュータ命令の1つ以上のブロックを備え得る。それにもかかわらず、識別されたソフトウェアモジュールの実行ファイルは、物理的に一緒に配置される必要はないが、ソフトウェアモジュールを構成し、論理的に一緒に結合されたときにソフトウェアモジュールについて述べられた目的を達成する、異なる場所に記憶された異なる命令を含むことができる。
【0133】
実際、実行可能コードのソフトウェアモジュールは、単一の命令又は多くの命令であってもよく、いくつかの異なるコードセグメントにわたって、異なるプログラムの間で、及びいくつかのメモリデバイスにわたって分散されてもよい。同様に、動作データは、本明細書ではソフトウェアモジュール内で識別され図示されてもよく、任意の適切な形態で具現化され、任意の適切なタイプのデータ構造内で編成されてもよい。動作データは、単一のデータセットとして収集されてもよく、又は異なる記憶装置を含む異なる場所に分散されてもよい。ソフトウェアモジュールは、所望の機能を実行するように動作可能なエージェントを含む、受動的又は能動的であってもよい。
【0134】
本明細書で説明される技術はまた、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータ等の情報の記憶のための任意の技術を用いて実装される、揮発性及び不揮発性、取り外し可能及び取り外し不可能媒体を含む、コンピュータ可読記憶媒体上に記憶されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、限定はしないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイスなどの非一時的機械可読記憶媒体、又は所望の情報及び説明された技術を記憶するために使用され得る任意の他のコンピュータ記憶媒体を含む。
【0135】
本明細書で記載されるデバイスはまた、デバイスが他のデバイスと通信することを可能にする通信接続又はネットワーキング装置及びネットワーキング接続を含んでもよい。通信接続は、通信媒体の一例である。通信媒体は、通常、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、及び他のデータを、搬送波又は他のトランスポート機構などの変調されたデータ信号で具現化し、任意の情報配信媒体を含む。「変調されたデータ信号」は、信号内の情報を符号化するような方法で設定又は変更された1つ以上の特性を有する信号を意味する。限定ではなく例として、通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体と、音響、無線周波数、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体とを含む。本明細書で使用されるコンピュータ可読媒体という用語は、通信媒体を含む。
【0136】
図面に示された例が参照され、同じことを記載するために特定の言語が本明細書で使用された。それにもかかわらず、それによって本技術の範囲の限定が意図されないことが理解されるであろう。本明細書に例示される特徴の変更及びさらなる修正、ならびに本明細書に例示されるような実施例の付加的用途は、記載の範囲内であると見なされるべきである。
【0137】
さらに、記載された特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施例において任意の適切な方法で組み合わされ得る。前述の記載では、記載される技術の例の完全な理解を提供するために、様々な構成の例など、多数の特定の詳細が提供された。しかしながら、本技術は、特定の詳細のうちの1つ以上を伴わずに、又は他の方法、構成要素、デバイス等を伴って実践されてもよいことが認識されるであろう。場合によっては、技術の側面を分かりにくくすることを避けるために、よく知られている構造や動作については詳細に示したり説明したりしていない。
【0138】
主題は構造上の特徴や操作に特有の原語で記載されているが、添付の特許請求の範囲で定義される主題は、必ずしも上記の特定の特徴及び動作に限定されないことを理解されたい。むしろ、上述した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。記載した技術の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多数の修正形態及び代替構成が考案され得る。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットシステムであって:
駆動入力デバイスを備えるマスタロボットシステムと;
環境内で移動するように動作可能な第1モバイルプラットフォームを備える第1ロボットシステムと;
前記環境内で移動するように動作可能な第2モバイルプラットフォームを備える第2ロボットシステムと;
1つ以上のプロセッサと;
前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つに動作可能に結合された1つ以上のメモリデバイスであって、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記
マスタロボットシステムの制御を介して前記環境内で移動するように動作可能な統合ロボットシステムを共に定義する
前記第1ロボットシステム及び
前記第2ロボットシステムのペアリング制御を促進するために、ペアリング制御モードで前記ロボットシステムを動作させる、1つ以上のメモリデバイスと、を備え
、
前記第1モバイルプラットフォームは第1モビリティ機構を備え、前記第2モバイルプラットフォームは第2モビリティ機構を備え、
前記ペアリング制御モードのペアリング駆動制御モードにあるとき、前記マスタロボットシステムの前記駆動入力デバイスは、前記第1モビリティ機構及び前記第2モビリティ機構を共同で制御するように動作可能である、
ロボットシステム。
【請求項2】
前記第1ロボットシステム及び前記第2ロボットシステムの前記第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームはそれぞれ、モビリティ機構を備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記統合ロボットシステムの移動を促進するために前記第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームの前記モビリティ機構の動作を促進する、前記ペアリング制御モードのうちのペアリング駆動制御モードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項3】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1モバイルプラットフォーム及び前記第2モバイルプラットフォームが単一の一体的モバイルプラットフォームとして移動可能であるかのように、前記統合ロボットシステムの移動を促進する、前記ペアリング駆動制御モードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項2記載のロボットシステム。
【請求項4】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1モバイルプラットフォーム及び前記第2モバイルプラットフォームのペアリング
制御を促進する、ペアリング制御駆動モードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項5】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記
駆動入力デバイスの制御を介して前記第1モバイルプラットフォーム又は前記第2モバイルプラットフォームのうちの選択された1つの非ペアリング制御を促進するために、非ペアリング制御モードで前記ロボットシステムを動作させ、さらに、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記マスタロボットシステムのスイッチ入力デバイスの動作を介して、前記ペアリング制御モードと前記非ペアリング制御モードとの間で前記ロボットシステムを切換させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項6】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、第1ロボットシステム及び第2ロボットシステムのそれぞれ上の位置センサによって生成された位置データに基づいて、第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォームが互いに対してペアリング位置に自律的に移動することを促進する自律ペアリングモードでシステムを動作させる
請求項5記載のロボットシステム。
【請求項7】
前記第1ロボットシステムは、前記第1モバイルプラットフォームによって支持されている第1マニピュレータを備え、
前記第2ロボットシステムは、前記第2モバイルプラットフォームによって支持されている第2マニピュレータを備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記マスタロボットシステムの第1制御マニピュレータ入力デバイス及び第2制御マニピュレータ入力デバイスのそれぞれの動作を介して、前記第1マニピュレータ及び前記第2マニピュレータのペアリング制御を促進する、ペアリングマニピュレータ制御モードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項8】
前記第1マニピュレータ及び前記第2マニピュレータはそれぞれエンドエフェクタを備え、前記エンドエフェクタは、前記エンドエフェクタのペアリング制御を促進する前記ペアリングマニピュレータ制御モードで動作可能である、
請求項7記載のロボットシステム。
【請求項9】
前記
駆動入力デバイスは、第1駆動入力デバイス
を備え、
前記ロボットシステムはさらに第2駆動入力デバイスを備え、
前記ペアリング制御モードにあるとき、前記第1駆動入力デバイス及び前記第2駆動入力デバイスは、前記統合ロボットシステムの移動を制御するようにユーザによって動作可能であり、
非ペアリングモードにあるとき、前記第1駆動入力デバイス又は前記第2駆動入力デバイスのうちの1つは、前記第1ロボットシステム又は前記第2ロボットシステムのうちの選択された1つの移動を制御するようにユーザによって動作可能である、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項10】
前記第1駆動入力デバイス及び前記第2駆動入力デバイスは、互いに離れて配置された前記第1モバイルプラットフォーム及び前記第2モバイルプラットフォームの移動のユーザ制御を、前記ペアリング制御モードで動作するときに促進する、
請求項9記載のロボットシステム。
【請求項11】
前記第1モバイルプラットフォームは、第1カップリング機構を備え、
前記第2モバイルプラットフォームは、第2カップリング機構を備え、
前記ペアリング制御モードのペアリング駆動制御モードにあるとき、前記第1カップリング機構及び前記第2カップリング機構は、前記第1モバイルプラットフォーム及び前記第2モバイルプラットフォームを共に
隣同士の構成で物理的に結合するように動作可能である、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項12】
マスタ制御システムは、前記第1ロボットシステム及び前記第2ロボットシステムのそれぞれの
制御のために第1マニピュレータ及び第2マニピュレータに関連付けられた第1マスタ制御マニピュレータ及び第2マスタ制御マニピュレータを有する外骨格構造を備える、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項13】
マスタ制御システムは、外骨格ベースのマスタ制御システム、レプリカベースのマスタ制御システム、加速度計ベースのマスタ制御システム、ブレーキベースのマスタ制御システム、又はエンドポイント制御ベースのマスタ制御システムのうちの1つを備える、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項14】
前記マスタロボットシステムは、前記ペアリング制御モードと非ペアリング制御モードとの間で切換えるためにユーザによって動作可能な少なくとも1つのスイッチ入力デバイスを備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1ロボットシステム及び前記第2ロボットシステムの少なくとも1つの機能の独立制御を促進するために非ペアリング制御モードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項15】
前記第1ロボットシステム及び前記第2ロボットシステムの各々は、少なくとも1つの位置特定センサを備え、
前記1つ以上のプロセッサは、前記第1モバイルプラットフォームと前記第2モバイルプラットフォームとの間の距離及び相対的な配向を決定するために、前記位置特定センサに関連付けられた位置データ及び配向データを受信するように構成され
ており、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、決定された、前記第1モバイルプラットフォームと前記第2モバイルプラットフォームとの間の距離及び相対的な配向に基づいて調整された方法で前記第1モバイルプラットフォーム及び前記第2モバイルプラットフォームのそれぞれの移動を制御するためにペアリング駆動制御モードで前記ロボットシステムを動作せる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項16】
前記第2ロボットシステムは、前記第2モバイルプラットフォームによって支持される第2マニピュレータと、前記第2マニピュレータの関節に関連付けられた力センサと、を備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第2ロボットシステムが前記第1ロボットシステムの移動に追従するように、第1マニピュレータ及び前記第2マニピュレータのエンドエフェクタが共通ペイロードを支持及び移動しているときに、前記力センサによって提供される力出力信号に基づいて前記第2ロボットシステムを受動的に制御しながら、前記第1ロボットシステムを能動的に制御するフォローミーモードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項17】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1モバイルプラットフォーム又は前記第2モバイルプラットフォームのうちの少なくとも1つの少なくとも1つの機能の制御のために自律モード、半自律モード、又は監視自律モードで前記ロボットシステムを動作させる、
請求項1記載のロボットシステム。
【請求項18】
ロボット車両制御システムであって:
環境周りに移動するためのモビリティ機構を有する第1ロボット車両と;
前記環境周りに移動するためのモビリティ機構を有する第2ロボット車両と;
1つ以上のプロセッサでと;
前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つに動作可能に結合された1つ以上のメモリデバイスであって、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、ユーザ制御下で前記環境周りに移動するように動作可能な統合ロボット車両システムを画定するように、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両のペアリング制御を促進するペアリング制御モードで前記ロボット車両制御システムを動作させ、前記第1ロボット車両又は前記第2ロボット車両のうちの少なくとも1つの、互いに対して独立した移動を促進するために、非ペアリング制御モードに前記ロボット車両制御システムを切換える、1つ以上のメモリデバイスと、を備え
、
前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両は、互いに、ある距離だけ離れており、物理的に接続されていない間、前記ペアリング制御モードで動作するように構成されている、
ロボット車両制御システム。
【請求項19】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両のモビリティ機構の協調制御を促進する、ペアリング駆動制御モードで前記ロボット車両制御システムを動作させる、
請求項
18記載のロボット車両制御システム。
【請求項20】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1ロボット車両又は前記第2ロボット車両の移動の独立制御を促進する非ペアリング制御モードにシステムを切換え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記ペアリング制御モードと前記非ペアリング制御モードとの間でシステムを切換える、
請求項
18記載のロボット車両制御システム。
【請求項21】
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両上にそれぞれ支持される第1マニピュレータ及び第2マニピュレータのペアリング制御を促進するペアリングマニピュレータ制御モードで、前記ロボット車両制御システムを動作させる、
請求項
18記載のロボット車両制御システム。
【請求項22】
第1マニピュレータ及び第2マニピュレータはそれぞれエンドエフェクタを備え、エンドエフェクタは、エンドエフェクタのペアリング制御を促進するペアリングマニピュレータ制御モードで動作可能である。
請求項
21記載のロボット車両制御システム。
【請求項23】
前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両の前記モビリティ機構はそれぞれ、一対のトラック又は一組の車輪のうちの少なくとも1つを備える、
請求項
18記載のロボット車両制御システム。
【請求項24】
第1ロボット車両及び第2ロボット車両のそれぞれは、位置データ及び配向データを生成するための少なくとも1つの位置特定センサを備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、
前記位置データに基づいて、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両との間の距離をシステムに決定させ、
前記配向データに基づいて、第1ロボット車両及び第2ロボット車両のそれぞれの互いに対する配向をシステムに決定させ、
前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両のモビリティ機構のそれぞれの移動を前記ロボット車両制御システムに協調的方法で制御させる、
請求項
18記載のロボット車両制御システム。
【請求項25】
前記環境
周りを移動するためのモビリティ機構を有し、前記第1ロボット車両又は第2ロボット車両のうちの少なくとも1つとともに動作可能である安定化ロボット車両をさらに備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記ロボット車両制御システムによって、
ユーザ制御下で前記環境周りに移動するように動作可能な統合ロボット車両システムを画定するように、前記第1ロボット車両又は前記第2ロボット車両のうちの少なくとも1つ及び前記安定化ロボット車両のペアリング制御を促進するペアリング制御モードで前記ロボット車両制御システムを動作させ、
前記第1ロボット車両又は前記第2ロボット車両又は前記安定化ロボット車両のうちの少なくとも1つの互いに対する独立した移動を促進する非ペアリング制御
モードにシステムを切換える、
請求項
18記載のロボット車両制御システム。
【請求項26】
前記第2ロボット車両は、前記第1ロボット車両を安定化させるために前記第1ロボット車両と共に動作可能な安定化ロボット車両を備える、
請求項
18記載のロボット車両制御システム。
【請求項27】
複数のロボット車両を作動させる方法であって:
個々の第1ロボット車両及び第2ロボット車両を非ペアリング制御モードで動作させて、環境周りの第1ロボット車両及び第2ロボット車両の独立した制御を促進する、ステップと;
前記第1ロボット車両及び第2ロボット車両のペアリング制御のためのペアリング制御モードに切換えるステップと;
前記第1ロボット車両及び第2ロボット車両を動作させて、前記環境周りで協調的方法で共に移動させるステップと、を含
み、
前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両は、互いに、ある距離だけ離れており、物理的に接続されていない間、前記ペアリング制御モードで動作するように構成されている、
方法。
【請求項28】
前記ペアリング制御モードに切換えるステップは、ペアリング駆動制御モードに切換えるステップを含み、
前記方法はさらに、
第1ロボット車両及び第2ロボット車両のモビリティ機構を動作させ、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両を単一のロボット車両として共に移動させる、ステップを含む、
請求項
27記載の方法。
【請求項29】
ロボット車両制御システムを動作させ、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両の移動を制御する、ステップをさらに含む、
請求項
27記載の方法。
【請求項30】
前記ロボット車両制御システムのスイッチ入力デバイスを動作させ、前記ペアリング制御モードへの切換を促進する、ステップをさらに含む、
請求項
29記載の方法。
【請求項31】
前記ロボット車両制御システムの少なくとも一つの駆動入力デバイスを動作させ、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両の協調的移動を促進する、ステップをさらに含む、
請求項
29記載の方法。
【請求項32】
ロボット車両制御システムの1つ以上のプロセッサを用いて、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両のそれぞれの位置特定センサによって提供される位置データを使用して、前記第1ロボット車両と前記第2ロボット車両との間の距離を決定するステップと;
前記1つ以上のプロセッサを用いて、それぞれの位置特定センサによって提供される配向データを使用して、前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両のそれぞれの互いに対する配向を決定するステップと;
前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両の動きを協調的に制御するために、決定された前記距離及び決定された相対的な前記配向に基づいて、ペアリング制御モードで前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両を動作させるステップと、をさらに含む、
請求項
27記載の方法。
【請求項33】
前記第2ロボット車両と関連する前記第1ロボット車両の決定された位置及び配向と関連して転換点を選択し、
前記転換点周りの前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両の移動の協調的制御を促進する、ステップをさらに含む、
請求項
32記載の方法。
【請求項34】
前記第1ロボット車両は、第1モバイルプラットフォーム及び第1マニピュレータを有する第1のロボットシステムを備え、
前記第2ロボット車両は、第2モバイルプラットフォーム及び第2マニピュレータを有する第2ロボットシステムを備え、
前記方法はさらに、
前記第1モバイルプラットフォーム及び第2モバイルプラットフォーム並びに第1マニピュレータ及び第2マニピュレータを協調的に制御するためにマスタ制御システムを動作させるステップを含む、
請求項
27記載の方法。
【請求項35】
命令を格納する1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される場合に、1つ以上のプロセッサに:
第1車両及び第2車両を動作させる非ペアリング制御モードを確立させ;
環境周りの前記第1車両の移動を制御させ;
前記第1車両から独立して前記環境周りの前記第2車両の移動を制御させ;
ペアリング制御モードに切換えて、前記第1車両及び前記第2車両のペアリング制御を促進して、統合車両システムを画定させ;
前記第1車両及び前記第2車両が共に協調的方法で移動するように、前記環境周りの前記統合車両システムの移動を制御させ、
前記第1車両及び前記第2車両は、互いに、ある距離だけ離れており、物理的に接続されていない間、前記ペアリング制御モードで動作するように構成されている、
1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項36】
前記1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は命令をさらに含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される場合に、前記1つ以上のプロセッサに:
前記ペアリング制御モードのペアリング駆動制御モードに切換させ、前記第1車両及び前記第2車両それぞれの第1モビリティ機構及び第2モビリティ機構の制御を促進させる、
請求項
35記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項37】
前記1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は命令をさらに含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される場合に、前記1つ以上のプロセッサに:
ペアリング制御モードで第1車両及び前記第2車両の移動を制御するために、マスタロボットシステムの動作からのユーザ移動に関連するコマンド信号を統合車両システムに送信させる、
請求項
35記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項38】
前記1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は命令をさらに含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される場合に、前記1つ以上のプロセッサに:
前記第1車両及び前記第2車両のそれぞれの位置特定センサから生成された位置データに基づいて、前記第1車両と前記第2車両との間の距離を決定させ;
前記第1車両及び第2車両の互いに対する配向を決定させ;
決定された前記距離及び相対的な前記配向に基づいて、協調的な方法で、前記第1車両及び前記第2車両の移動を制御させる、
請求項
35記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項39】
ロボットシステムであって:
マスタロボットシステムと;
環境周りに移動するように動作可能な第1モバイルプラットフォーム及び前記第1モバイルプラットフォームによって支持されている第1マニピュレータを備える第1ロボットシステムと;
前記環境
周りに移動するように動作可能な第2モバイルプラットフォーム及び前記第2モバイルプラットフォームによって支持されている第2マニピュレータを備える第2ロボットシステムと;
前記第2マニピュレータに動作可能に結合された少なくとも1つの力センサであって、前記少なくとも1つの力センサは、第2のマニピュレータに加えられる荷重に関連する少なくとも1つの力出力信号を生成するように構成されている、少なくとも1つの力センサと;
1つ以上のプロセッサと;
前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つに動作可能に結合された1つ以上のメモリデバイスであって、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記第2ロボットシステムがマスタ制御システムを介して前記第1ロボットシステムの能動的に制御された移動に対応する
、前記環境周りの移動に受動的に追従するように、前記第1マニピュレータ及び前記第2マニピュレータのエンドエフェクタが共通ペイロードを支持しているときに、前記少なくとも1つの力出力信号に基づいて前記第2ロボットシステムを受動的に制御しながら、前記第1ロボットシステムを能動的に制御するフォローミーモードで前記ロボットシステムを動作させる、1つ以上のメモリデバイスと、を備える、
ロボットシステム。
【請求項40】
前記第2ロボットシステムはモビリティ機構を備え、
前記第2マニピュレータは複数のジョイントを有し、
前記第2ロボットシステムはさらに、それぞれのジョイントに関連する複数の力センサを備え、
前記1つ以上のメモリデバイスはさらに、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記ロボットシステムによって、
前記第2ロボットシステムにコマンド信号を伝送させ、少なくとも1つの力センサからの少なくとも1つの出力信号に基づいて、少なくとも1つのジョイント及び前記第2ロボットシステムの前記モビリティ機構を動作させ、前記第1ロボットシステムの移動を制御することに応答して、前記第2ロボットシステムの受動的移動を促進する、
請求項
39記載のロボットシステム。
【請求項41】
前記ジョイントの少なくとも一部は、第1マニピュレータ及び前記第2マニピュレータのエンドエフェクタによって支持されているときに、それぞれの自由度の周りで受動的に移動し、前記共通ペイロードから前記第2マニピュレータに加えられる荷重に基づく力閾値の下で受動的に動作するように、動作可能である、
請求項
40記載のロボットシステム。
【請求項42】
前記モビリティ機構は、前記第1マニピュレータ及び前記第2のマニピュレータによって支持されているときに、前記共通ペイロードから前記第2マニピュレータに加えられる荷重に基づいて前記環境周りを受動的に移動するように動作可能である、
請求項
40記載のロボットシステム。
【請求項43】
ロボット車両制御システムであって:
環境内を移動するためのモビリティ機構を有し、エンドエフェクタを有するロボットマニピュレータを支持する第1ロボット車両と;
前記環境内で移動するためのモビリティ機構を有する安定化ロボット車両と;
1つ以上のプロセッサと;
前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つに動作可能に結合された1つ以上のメモリデバイスであって、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記環境内を移動するように動作可能な統合ロボット車両システムを画定するように、前記第1ロボット車両及び前記安定化ロボット車両のペアリング制御を促進するペアリング制御モードで前記ロボット車両制御システムを動作させ、前記第1ロボット車両又は前記安定化ロボット車両のうちの少なくとも1つの互いに対する移動の独立した制御を促進する非ペアリング制御
モードに
ロボット車両制御システムを切換える、1つ以上のメモリデバイスと、を備え
、
前記第1ロボット車両又は前記安定化ロボット車両は、互いに、ある距離だけ離れており、物理的に接続されていない間に、前記ペアリング制御モードで動作可能である、
ロボット車両制御システム。
【請求項44】
前記ロボット車両制御システムは、
前記環境内を移動するためのモビリティ機構を有する第2ロボット車両をさらに備え、
前記第1ロボット車両及び前記第2ロボット車両及び前記安定化ロボット車両の地上移動を協調的に制御するための統合ロボット車両をさらに定義するように、前記第2ロボット車両は、前記第1ロボット車両及び前記安定化ロボット車両とともに動作可能である、
請求項
43記載のロボット車両制御システム。
【請求項45】
前記第1ロボット車両及び第2ロボット車両は、隣同士の結合機構を介して共に取り付けられている間、ペアリング制御モードで動作可能である、
請求項43記載のロボット車両制御システム。
【請求項46】
前記ロボットシステムは、前記マスタロボットシステムの制御を介して前記環境内で移動するように前記第1ロボットシステム及び前記第2ロボットシステムの独立制御を促進するために、非ペアリング制御モードで動作している間に前記ペアリングマニピュレータ制御モードで動作可能である、
請求項7記載のロボットシステム。
【請求項47】
ロボットシステムであって、
第1制御マニピュレータ及び第2制御マニピュレータを備えるマスタロボットシステムと;
環境内で移動するように動作可能な第1モバイルプラットフォームを備える第1ロボットシステムであって、前記第1モバイルプラットフォームは前記第1制御マニピュレータに運動学的に等価な第1ロボットマニピュレータを備える、第1ロボットシステムと;
前記環境内で移動するように動作可能な第2モバイルプラットフォームを備える第2ロボットシステムであって、前記第2モバイルプラットフォームは前記第2制御マニピュレータに運動学的に等価な第2ロボットマニピュレータを備える、第2ロボットシステムと;
1つ以上のプロセッサと;
前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つに動作可能に結合された1つ以上のメモリデバイスであって、前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された命令を有し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記マスタロボットシステムの制御を介して前記環境内で移動する統合ロボットシステムを共に定義する前記第1ロボットシステム及び前記第2ロボットシステムのペアリング制御を促進し、前記第1制御マニピュレータへの入力に基づく前記第1ロボットマニピュレータの制御及び前記第2制御マニピュレータへの入力に基づく第2ロボットマニピュレータの制御を促進するために、前記ロボットシステムをペアリング制御モードで動作させる、1つ以上のメモリデバイスと、を備え、
第1ロボット車両及び第2ロボット車両は、互いに、ある距離だけ離れており、物理的に接続されていない間に、前記ペアリング制御モードで動作するように構成されている、
ロボットシステム。
【請求項48】
前記マスタロボットシステムは、上上半身外骨格を備え、
前記第1制御マニピュレータは、肩から手首までのユーザの第1腕に運動学的に等価であり、
前記第2制御マニピュレータは、肩から手首までのユーザの第2腕に運動学的に等価である、
請求項47記載のロボットシステム。
【請求項49】
前記1つ以上のメモリデバイス上に記憶された前記命令は、前記1つ以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行されるときに、前記ロボットシステムにさらに前記ペアリング制御モードで動作させ、
前記第1制御マニピュレータと前記第1ロボットマニピュレータとの間の運動学的等価性、及び、前記第2制御マニピュレータと前記第2ロボットマニピュレータとの間の運動学的等価性が維持される、
請求項47記載のロボットシステム。
【国際調査報告】